JP2021143388A - 耐久性に優れた高強度・高耐食性のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents

耐久性に優れた高強度・高耐食性のマルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法 Download PDF

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光司 高野
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Abstract

【課題】耐遅れ破壊性と耐疲労性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.40%、Si:3.0%以下、Mn:5.0%以下、S:0.01%以下、P:0.05%以下、Ni:0.1〜5.0%以下、Cr:10.0〜16.0%、N:0.01〜0.15%、Mo:0.05〜3.0%、Al:0.003〜1.0%を含有し、V:0.01〜2.0%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、Mo+Al+Vが0.1〜3.0%であり、C+N/2:0.16〜0.40%であり、表層の窒素濃度が0.3%以上であり、表層に1〜10nmサイズのMo、Al、VまたはCrの1種以上の元素を含有するクラスターを形成しており、表面の硬さが600Hv以上、中心部の硬さが450Hv以上の硬さである。【選択図】なし

Description

本発明は、過酷な環境で使用される太物高強度ばね材等の高強度部品用材に関して、耐疲労や耐遅れ破壊性を具備したマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法に関するものである。
近年、高強度・高耐食性マルテンサイト系ステンレス鋼のニーズは高く、自動車等の車両部品、インフラ部品等で広く使用されるようになってきた。マルテンサイト系ステンレス鋼は焼入れのみで硬化でき、オーステナイト系のように強加工による加工硬化処理を必要としないため、工業的に安価に高強度の太物製品への加工が可能である。オーステナイト系ステンレス鋼の場合、伸線等の冷間加工を施すため例えば直径5mm以下の細物のばね材に限定されてきた。一方、マルテンサイト系ステンレス鋼では前述のように強加工が不要なため直径5mm以上の太物ばねにも適用が可能となる。しかしながら、高強度ばね等の高強度部品では高応力使用下での疲労破壊や腐食での水素侵入等に起因した遅れ破壊が問題となる。例えば、塩化物が存在する雰囲気で約1000MPa超の応力負荷状態の厳しい使用環境でも破壊しないことが要求される。
マルテンサイト系ステンレス鋼の耐遅れ破壊性の改善に関して、表層に残留オーステナイトを微量に生成させてねじの遅れ破壊性を防止する技術が提案されている(特許文献1)。また、Nb等を添加して旧オーステナイト粒径を微細化してボルトの耐遅れ破壊性を改善する技術が提案されている(特許文献2)。更に、析出硬化系のSUS630ボルトを使用することで耐遅れ破壊性を回避することも提案されている(特許文献3)。
一方、マルテンサイト系ステンレス鋼のばね材については、耐遅れ破壊性の改善提案は少なく、Niを添加してC、N量等を調整した1600MPa超の耐久性に優れたばね材が提案されている(特許文献4)。
また、ばね材の耐疲労性について、ステンレス鋼の板ばねの表層に窒化をして表層オーステナイトを安定化することで耐遅れ破壊性を付与する技術が提案されている(特許文献5)。
疲労に関して、マルテンサイト,フェライト,オーステナイト相を含む複相ステンレス鋼の表面に炭窒化して疲労特性を改善する技術が提案されている(特許文献6)。
特許第4252145号公報 特許第4342924号公報 特許第3588786号公報 特許第4773270号公報 特許第4450700号公報 特許第6369284号公報
本発明者は、背景技術に記載の公知技術またはそれらの組み合わせでは、強加工処理が不要な高強度の太物ばね等の高強度部品において、高応力,腐食環境での厳しい使用環境で優れた遅れ破壊性と耐疲労特性を両立させることができないことを知見した。
本発明の解決すべき課題は、腐食環境の厳しい環境下において高応力下で使用され、強加工硬化処理が不要な太径ばね、大物板ばね等の高強度部品の耐遅れ破壊性と耐疲労性を改善する、マルテンサイト系ステンレス鋼及びその製造方法を提供するものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために種々検討した結果、Mo+V+Alを含有して成分調整された高耐食高硬度マルテンサイト系ステンレス鋼において、適正な焼入れ、または焼入れ・焼戻し処理を行った後に、必要に応じて軽度なばね成型等の軽加工を行って低温域で表層窒化+クラスター形成処理を行うことで太物のばね材として耐遅れ破壊性と耐疲労性を著しく向上する知見を得た。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
本発明は第1に、鋼の焼入れ処理、窒化処理が完了し、表層の窒素濃度、表層のクラスターの形成、表面及び中心部の硬さが所定の値を有するマルテンサイト系ステンレス鋼である。
(1)質量%で、
C:0.10〜0.40%、
Si:3.0%以下、
Mn:5.0%以下、
S:0.01%以下、
P:0.05%以下、
Ni:0.1〜5.0%、
Cr:10.0〜16.0%、
N:0.01〜0.15%、
Mo:0.05〜3.0%、
Al:0.003〜1.0%、
V:0.01〜2.0%以下を、
残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、
Mo+Al+Vが0.1〜3.0%であり、
C+N/2:0.16〜0.40%であり、
表層の窒素濃度が0.3%以上であり、
表層にMo、Al、VまたはCrの1種以上の元素を含有するクラスターを形成しており、当該クラスターの平均サイズが1〜10nmであり、
表面の硬さが600Hv以上、中心部の硬さが450Hv以上の硬さを有することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
(2)前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
Cu:3.0%以下、
W:3.0%以下、
Co:3.0%以下、
B:0.01%以下、
Sn:0.3%以下、
Sb:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする前記(1)に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(3)前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
Nb:0.5%以下、
Ti:0.5%以下、
Ta:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
(4)前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
Mg:0.01%以下、
Ca:0.01%以下、
Hf:0.01%以下、
REM:0.05%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
本発明は第2に、上記第1のマルテンサイト系ステンレス鋼を製造するためのマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法である。
(5)1050〜1200℃の温度域から焼入れ処理が行われた鋼材において、420〜650℃で窒化処理を施すことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法。
本発明は第3に、鋼の焼入れ処理、窒化処理を行う前のステンレス鋼であって、所定の焼入れ処理、窒化処理を行ったときに、上記第1のマルテンサイト系ステンレス鋼を得ることのできる、ステンレス鋼である。第3のステンレス鋼は、焼入れ処理を行っていないので、鋼組織はマルテンサイト組織ではないが、焼入れ処理を行うことによってマルテンサイト組織となるので、マルテンサイト系ステンレス鋼と称することとする。
(6)質量%で、
C:0.10〜0.40%、
Si:3.0%以下、
Mn:5.0%以下、
S:0.01%以下、
P:0.05%以下、
Ni:0.1〜5.0%、
Cr:10.0〜16.0%、
N:0.01〜0.15%、
Mo:0.05〜3.0%、
Al:0.003〜1.0%、
V:0.01〜2.0%、
残部Feおよび不純物からなり、
Mo+Al+Vが0.1〜3.0%、
C+N/2が0.16〜0.40%である化学成分を有する鋼であって、
当該鋼に1050〜1200℃の温度域から焼入れ処理を行い、続いて420〜650℃で窒化処理を施した際に、表層の窒素濃度が0.3%以上で、表層にMo、Al、VまたはCrの1種以上の元素を含有するクラスターを形成し、当該クラスターの平均サイズが1〜10nmであり、表面の硬さが600Hv以上、中心部の硬さが450Hv以上の硬さとなることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
(7)前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
Cu:3.0%以下、
W:3.0%以下、
Co:3.0%以下、
B:0.01%以下、
Sn:0.3%以下、
Sb:0.3%以下、
Nb:0.5%以下、
Ti:0.5%以下、
Ta:0.3%以下、
Mg:0.01%以下、
Ca:0.01%以下、
Hf:0.01%以下、
REM:0.05%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする前記(6)に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
本発明によれば、マルテンサイト系ステンレス鋼製の太物ばね等の高強度部品において、適切な熱処理(焼入れ・焼戻し、窒化処理)を施すことで、強加工硬化処理が不要で耐遅れ破壊性と耐疲労性を付与でき、耐久性の大幅な改善効果を発揮できる高強度部品材を提供する。
以下に請求項1記載の本発明の各要件について説明する。なお、以下の説明における(%)は特に断りがない限り、質量(%)である。
本発明が対象とする、Mo+Al+V添加された焼入れ材に表層窒化処理を施したマルテンサイト系ステンレス鋼は、マルテンサイト組織の生地中に微細な炭窒化物を含有し、特に、表面窒化部にはMo,Al,VまたはCrの1種以上を含有する超微細なクラスターを生成させたステンレス鋼である。窒化処理による表面近傍の微細クラスターの形成によって、硬度・耐食性を向上させるのみならず、内部応力を低減して表層圧縮残留応力にするため、著しく耐遅れ破壊性と耐疲労性を向上させるものである。
《鋼の必須成分組成》
Cは、製品を高強度にして疲労強度を確保するために、0.10%以上を含有させる。しかしながら、0.40%を超えて添加すると焼入れ時に粒界Cr炭化物が生成して、耐遅れ破壊性が劣化する。そのため、上限を0.40%にする。好ましい範囲は0.15〜0.35%である。
Nは、C同様に製品を高強度にして疲労強度を確保するために、0.01%以上を含有させる。しかしながら、0.15%を超えて添加すると凝固時にブローホールが生成して、製造ができなくなる。そのため、上限を0.15%にする。好ましくは、0.02〜0.11%である。
C+N/2は、製品の強度を1600MPa以上確保するために、0.16%以上を含有させる。しかしながら、0.40%を超えると焼入れ時に粒界にCr炭窒化物が生成して、耐遅れ破壊性が劣化する。そのため、上限を0.40%にする。好ましい範囲は、0.18〜0.35%である。
Siは、脱酸に有効な元素であり、製品の強度を高めるため含有させるが、3.0%を超えて添加すると靭性が劣化して、疲労強度が劣化する。そのため、上限を3.0%にする。好ましい範囲は、0.1〜2.5%である。Siは含有しなくても良い。
Mnは、脱酸に有効な元素であり、製品の靭性を高めるため含有させるが、5.0%を超えて添加すると残留オーステナイトが生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を5.0%にする。Mnは含有しなくても良い。Mn含有量の好ましい下限は0.1%である。
Sは、硫化物を形成して耐食性を劣化して耐遅れ破壊性を劣化するため、含有量を0.01%以下に限定する。
Pは、粒界偏析して耐遅れ破壊性を劣化させるため、含有量を0.05%以下に限定する。
Niは、水素の拡散を抑制して耐遅れ破壊性を向上させるため、0.1%以上を含有させる。しかしながら、5.0%を超えて添加すると残留オーステナイトが生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を5.0%にする。好ましくは0.2〜2.0%である。
Crは、ステンレス鋼の高耐食性の機能を得るための基本元素であり、腐食による水素混入による遅れ破壊性を防止するために、10.0%以上を含有させる。しかしながら、16.0%を超えて含有させるとフェライト組織が生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を16.0%にする。好ましくは、11.0〜15.0%である。
Moは、耐食性を高めて腐食による水素混入による遅れ破壊を防止し、且つ、焼戻しや窒化処理時に微細なクラスターを形成させて耐遅れ破壊性や耐疲労強度を確保するために0.05%以上を含有させる。しかしながら、3.0%を超えて添加するとフェライト組織が生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を3.0%にする。好ましくは0.3〜2.2%である。
Alは、脱酸に有効な元素であるばかりか、窒化処理時に微細なクラスターを析出させて耐遅れ破壊性や耐疲労強度を確保させるために0.003%以上を含有させる。しかしながら、1.0%を超えて添加すると粗大介在物が生成して疲労強度が劣化する。そのため、上限を1.0%にする。好ましくは、0.01〜0.2%である。
Vは、焼戻しや窒化処理時に微細クラスターを形成させて耐遅れ破壊性や耐疲労強度を確保するために0.01%以上を含有させる。しかしながら、2.0%を超えて添加するとその効果が飽和するし、フェライト組織が生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を2.0%にする。好ましくは、0.02〜1.0%である。
Mo、Al、Vは、上述のように窒化処理時に表層に侵入した窒素と反応して、クラスターの平均サイズが1〜10nmである、Mo、Al、VまたはCrの1種以上を含有する微細なクラスターを形成する。クラスターの微細分散の形成は、内部応力を低減させて表層圧縮応力且つ高硬度になるため疲労強度が向上すると共に耐遅れ破壊性も確保できる。そのため、Mo+Al+Vは、0.1%以上に制御する。しかしながら、3.0%を超えるとフェライト組織が生成して強度が低下して疲労強度が劣化する。そのため、上限を3.0%にする。好ましくは、0.6〜2.5%である。当該式中の元素記号は鋼中の元素含有量(質量%)を意味する。
窒化時の表層の窒素濃度は、少なくとも表面から深さ30μmまで固溶して表面圧縮残留応力状態を形成すると共に表層近傍に1〜10ナノメートルサイズの微細なクラスターを析出させて疲労強度を向上するために、表面から深さ30μmまでの平均値として0.3%以上とする。一方、表層近傍の窒素濃度が1.0%を超えると粗大な窒化物を形成して、耐食性が低下するばかりか、靭性が劣化して疲労強度も低下する。そのため、1.0%以下が好ましい。更に、0.35〜0.8%が好ましい。
表層近傍のクラスターのサイズについて、すなわち、Mo、Al、VまたはCrの1種以上を含有する微細クラスターの微細分散の形成は析出強化によって疲労強度を向上させる。その効果は微細分散のクラスターの平均サイズが1〜10ナノメートルで顕著になる。好ましくは1〜8nmである。なお、クラスターのサイズは、後述するように例えば、3次元アトムプローブ測定にて同一元素が隣接している同一元素の塊のサイズを言う。
表面および中心部の硬さは、優れた疲労強度を確保するために表面600Hv以上、中心部で450Hv以上が必要となる。一方、表面硬さが900Hvを超えると表層近傍に窒化物が大量に生成して靭性が劣化して疲労強度が低下する。また、中心部の硬さが750Hv以上になると中心部の靭性劣化で疲労強度が低下する。そのため、好ましくは、表面硬さで600〜900Hv、中心部硬さで450〜750Hvの範囲である。
なお、表層窒化のみならず、表面ショットピーニングを施すことも表層圧縮残留応力状態にして疲労強度を向上させるのに有効になるため、窒化処理後にショットピーニングを施すことも可能である。また、Zn、Alメッキ等の表面メッキ処理を施すと耐食性が向上して更に耐久性が向上するため、表層窒化処理後に表面メッキを施すことも可能である。
《選択的含有成分》
本発明のステンレス鋼は、上述してきた元素以外は、Feおよび不純物からなる化学成分から構成される。さらに、前記成分組成に加え、Feの一部に替えて、選択的に以下に示す元素を含有しても良い。
Cuは、製品の耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、3.0%を超えて含有させても、その効果は飽和し、残留オーステナイトが生成して疲労強度が劣化するため、含有量は3.0%以下とする。好ましくは、1.0%以下である。
Co,Wは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ3.0%を超えて含有させても、その効果は飽和し、残留オーステナイトやフェライトが生成して強度を低下させるばかりか、疲労強度も劣化させる。そのため、含有量は3.0%以下とする。好ましくは、2.0%以下である。
Bは、製品の靭性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、0.01%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大なボライドを生成して耐遅れ破壊性や耐疲労強度を劣化させるため、含有量は0.01%以下とする。好ましくは、0.006%以下である。
Sn,Sbは、製品の耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.3%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、熱間製造性が著しく劣化させるため、含有量は0.3%以下とする。好ましくは、0.1%以下である。
Nb,Tiは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.5%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大な炭窒化物を生成して耐遅れ破壊性や耐疲労強度を劣化させるため、含有量は0.5%以下とする。好ましくは、0.2%以下である。
Taは、製品の靭性や耐食性を向上させるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、0.3%を超えて含有させても、その効果は飽和するし、逆に粗大な炭窒化物を生成して耐遅れ破壊性や耐疲労強度を劣化させるため、含有量は0.3%以下とする。好ましくは、0.1%以下である。
Mg,Ca,Hfは、脱酸生成物の熱力学的な安定度を増加して軟化焼鈍時の軟質化に効果があるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、それぞれ0.01%を超えて添加しても、その効果は飽和するし、逆に粗大な酸化物を生成して耐疲労強度を劣化させるため、含有量を0.01%以下とする。好ましくは、0.005%以下である。
REMは、脱酸生成物の熱力学的な安定度を増加して軟化焼鈍時の軟質化に効果があるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、0.05%を超えて添加しても、その効果は飽和するし、逆に粗大な酸化物を生成して耐疲労強度を劣化させるため、含有量を0.05%以下とする。好ましくは、0.005%以下である。REM(希土類元素)は、一般的な定義に従い、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。単独で含有させてもよいし、混合物であってもよい。
本発明のステンレス鋼が含有する不純物について、代表的な不純物としては、Zn,Bi,Pb,Ge,Se,Ag,Se,Te等が挙げられ、通常、鉄鋼の製造プロセスで不純物として、0.1%程度の範囲で混入する。
不純物である酸素は鋼中で主に介在物として存在するが、通常の精錬で製造されるステンレス鋼の酸素含有レベルは0.001〜0.015%である。
また、任意添加元素について、代表的なものを上記(3)〜(5)で規定しているが、本明細書中に記載されていない元素であっても、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。
《焼入れ処理、窒化処理の製造方法》
次に、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法について説明する。
第一に、焼入れ処理条件について説明する。
マルテンサイト系ステンレス鋼の耐遅れ破壊性や耐疲労強度を向上するためには、粒界Cr炭化物を抑制することが重要となる。そのため、Cr炭化物が固溶する温度から焼入れ処理を施す必要があり、1050℃以上から焼入れ処理することが好ましい。一方、1200℃を超えると旧オーステナイト粒径が粗大化して耐遅れ破壊性や耐疲労強度が劣化する。そのため、焼入れ処理温度は1050〜1200℃の範囲が好ましい。
焼入れ処理の保定時間について、Cr炭化物が固溶する時間を確保するために、0.1h以上の保定を行うことが好ましい。一方、10h以上保定してもその効果は飽和するし、結晶粒径が粗大化して耐遅れ破壊性が劣化する。保定からの冷却については、空冷にて焼入れ処理を行うと好ましい。
焼入れ処理後に、窒化処理を行う。窒化処理によって、表面の窒素濃度を本発明範囲とするとともに、表層にクラスターを形成する。ガス窒化法、ガス軟窒化法、ガス浸硫窒化法、プラズマ窒化法、塩浴浸炭窒化法、塩浴浸硫窒化法等の窒化処理を適用する。この時、420℃未満の場合、窒素の侵入深さが少なく、表層の窒素量、硬さ,析出物形態が不十分となり、疲労強度、耐遅れ破壊性に劣るため、420℃以上で処理する必要がある。一方、650℃を超えると窒化が促進されるが、熱による軟化が進んで中心部の硬さが低下して疲労強度が低下する。そのため、窒化処理温度は420〜650℃の範囲で実施するのが好ましく、更には450〜600℃が好ましい。また、窒化時間は0.5〜24hが好ましい。
また、窒化処理工程の前後に、必要に応じて通常の焼戻し処理やショットピーニングを施してもよい。
以上説明した本発明によれば、腐食に厳しい環境で使用される太物のばね用(線ばね,板ばね)等の高強度部品として、耐遅れ破壊性と耐疲労性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼を安価に提供できる。
<実施例1>
150kgの真空溶解炉にて表1〜表3に示す化学組成の鋼を1600℃で溶解した後、鋳型に鋳造した。その後、1200℃加熱後にφ14mmの棒鋼に熱間加工して軟化焼鈍を施して伸線加工によりφ6.0mmの鋼線に試作した。所定の長さに直線カットして、1100℃−10min保定から空冷にて焼入れ処理を行い、焼割れ防止のために300℃―3hの焼戻しを施した。
その後、表面を研磨・ショットピーニングにてスケールを除去し、500℃でガス窒化処理を5h実施した。アンモニアガス50%+NXガス50%の窒化雰囲気で実施した。窒化処理材について、表面および中心部の硬さ,表面の窒素量,表面の析出物の状態を評価し、遅れ破壊試験、疲労試験を実施した。表4、表5に評価結果について示す。表2〜表5において、本発明範囲から外れる数値に下線を付している。
Figure 2021143388
Figure 2021143388
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鋼材の表面硬さについて、窒化処理された鋼線の表面を#1000番手の研磨紙で1μm深さ程度に軽く研磨し、鋼線表面から荷重50gでHv硬さを測定した。中心部の硬さについては、鋼線の横断面を埋め込み研磨して50gでHv硬さを測定した。
鋼材の表層の窒素量について、窒化処理された鋼線を横断面に埋込み研磨し、表層から5、10、15、20、25、30μm部の約1μm領域の局所領域でのN量をFE−オージェ分析により測定し、その平均値を表層の窒素量とした。
鋼材の表層の析出物の状態について、3次元アトムプルーブにて測定した。電子顕微鏡のSEMのその場観察を実施しながら、鋼線の表層10〜20μmの位置を狙ってFIBによりイオンビームで針状試料を切り出し、AMETECH社製の3次元アトムプローブを用いて実施した。50kHzのパルスレートの電圧パルスにて、Cr,Mo,Al,Vの各元素の存在状態を測定した。15nm×15nm×15nm中の3次元のCr、Mo、Al、Vの存在状態から、隣り合う同一原子が0.6nm間隔以内に存在し、10個以上のものをクラスターとして認識し、クラスター解析を行ってクラスターの(X方向径+Y方向径+Z方向径)/3をクラスターサイズとしてクラスターの平均サイズを求めた。
なお、測定領域にクラスターが1つもない場合、クラスターサイズはゼロとして発明外とする。
遅れ破壊試験は、定低荷重試験にて窒化処理された鋼線の両端を固定して1100MPaの引張応力を付与し、5%NaCl溶液中(常温)に浸漬して実施した。100h経過後も破断しない場合を〇、200h経過後も破断しない場合を◎として評価した。
疲労試験は、ねじり疲労試験にて、窒化処理された鋼線の両端部を固定して、平均応力700MPa、振幅応力400MPaの最大応力1100MPa、周波数10Hzでねじり方向の疲労試験を実施した。繰り返し回数10万回で破断しなかった場合を〇、50万回で破断しなかった場合を◎として評価した。なお、鋼線から製造されるコイルばねの繰り返し応力は、鋼線ねじり方向であるため本試験でもねじり疲労で評価した。
粗大な酸化物の評価について、前記の埋め込み研磨材を光学顕微鏡にて観察し、長径が30μm以上の粗大な酸化物がある場合、表5の備考欄に「粗大酸化物」と記載した。
表4の本発明例1〜27は、表層の窒素量が約0.4%〜0.5%であり、表層にはクラスターの平均サイズが約1〜7nmのクラスターが認められ、表面硬さも約600〜800Hvの範囲にあり、優れた耐遅れ破壊性と耐疲労強度を示す。
一方、表5の比較例1、3、4は、材のC、N、C+N/2量のいずれかが低く、耐疲労強度に劣る。比較例2はC量が高く、耐遅れ破壊性、耐疲労強度に劣る。比較例5はSi量が高すぎて耐疲労強度に劣る。比較例6,9,11,12,14,17〜19はいずれかの成分が上限を外れ、残留オーステナイトやフェライト組織が生成して強度が低下して耐疲労強度に劣る。比較例7,8はPやSが高すぎ耐遅れ破壊性に劣る。比較例10はCr量が低く耐遅れ破壊性に劣る。比較例13,15,16はそれぞれAl,Mo,Mo+Al+V量が低過ぎ、クラスターの平均サイズが過大となって微細クラスターが生成せずに耐遅れ破壊性,耐疲労強度に劣る。比較例20はBが高くボライド生成のため耐遅れ破壊性,耐疲労強度に劣る。比較例21,22は熱間製造が不可であった。比較例23〜25はNb,Ti,Taが高過ぎて粗大な炭素窒化物生成のために耐遅れ破壊性,耐疲労強度に劣る。比較例26〜29はMg,Ca,Hf,REMの過剰添加のため粗大介在物のため耐疲労強度に劣る。
<実施例2>
次に、焼入れ温度や窒化処理等の製造方法の影響を調査した。前述で製造した本発明鋼Aのφ5.5mmの鋼線について、種々の条件で焼入れ温度とその後の窒化処理を施し、硬さ,表層窒素量,微細クラスターの形成、遅れ破壊性,疲労強度に及ぼす製造方法の影響について調査した。なお、焼入れは、所定の長さに直線カットして、表6に示す各温度に10min保定から空冷にて焼入れ処理を行い、焼割れ防止のために300℃―3hの焼戻しを施した。その後、表面を研磨・ショットピーニングにてスケールを除去し、表6に示す温度(400〜700℃)でガス窒化処理を5h実施した。アンモニアガス50%+NXガス50%の窒化雰囲気で実施した。表6に製造方法と調査結果を示す。製造条件が本発明の好ましい範囲から外れる数値、品質が本発明から外れる数値に下線を付している。
Figure 2021143388
発明例1、本発明例28〜32では、表層窒素濃度が約0.3〜1.0%の範囲にあり、表層に平均サイズが約1〜9nmの微細クラスターが認められ、表面硬さが約600〜750Hvを示し、優れた耐遅れ破壊性と耐疲労強度を有する。なお、発明例31では、表6の備考に「ショットピーニング」と記載したように、本発明条件で窒化処理した後に、ショットピーニングを施している例である。品質は良好であり、本発明例の効果が引き継がれている。
一方、比較例30,31では焼入れ温度が適正でないため耐遅れ破壊性,耐疲労強度に劣る。比較例32,33では窒化処理温度が適正でないため、耐遅れ破壊性,耐疲労強度に劣る。
以上の各実施例から明らかなように、本発明により、耐遅れ破壊性と耐疲労性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼を安定的に提供することができ、腐食の厳しい使用環境で使用される太径ばねや太物板ばね等の高強度部品の耐久性を大幅に向上することができ、産業上きわめて有用である。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.10〜0.40%、
    Si:3.0%以下、
    Mn:5.0%以下、
    S:0.01%以下、
    P:0.05%以下、
    Ni:0.1〜5.0%、
    Cr:10.0〜16.0%、
    N:0.01〜0.15%、
    Mo:0.05〜3.0%、
    Al:0.003〜1.0%、
    V:0.01〜2.0%以下、
    残部Feおよび不純物からなる化学成分を有し、
    Mo+Al+Vが0.1〜3.0%であり、
    C+N/2:0.16〜0.40%であり、
    表層の窒素濃度が0.3%以上であり、
    表層にMo、Al、VまたはCrの1種以上の元素を含有するクラスターを形成しており、当該クラスターの平均サイズが1〜10nmであり、
    表面の硬さが600Hv以上、中心部の硬さが450Hv以上の硬さを有する
    ことを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
  2. 前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
    Cu:3.0%以下、
    W:3.0%以下、
    Co:3.0%以下、
    B:0.01%以下、
    Sn:0.3%以下、
    Sb:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  3. 前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
    Nb:0.5%以下、
    Ti:0.5%以下、
    Ta:0.3%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  4. 前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
    Mg:0.01%以下、
    Ca:0.01%以下、
    Hf:0.01%以下、
    REM:0.05%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
  5. 1050〜1200℃の温度域から焼入れ処理が行われた鋼材において、420〜650℃で窒化処理を施すことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法。
  6. 質量%で、
    C:0.10〜0.40%、
    Si:3.0%以下、
    Mn:5.0%以下、
    S:0.01%以下、
    P:0.05%以下、
    Ni:0.1〜5.0%、
    Cr:10.0〜16.0%、
    N:0.01〜0.15%、
    Mo:0.05〜3.0%、
    Al:0.003〜1.0%、
    V:0.01〜2.0%、
    残部Feおよび不純物からなり、
    Mo+Al+Vが0.1〜3.0%、
    C+N/2が0.16〜0.40%である化学成分を有する鋼であって、
    当該鋼に1050〜1200℃の温度域から焼入れ処理を行い、続いて420〜650℃で窒化処理を施した際に、表層の窒素濃度が0.3%以上で、表層にMo、Al、VまたはCrの1種以上の元素を含有するクラスターを形成し、当該クラスターの平均サイズが1〜10nmであり、表面の硬さが600Hv以上、中心部の硬さが450Hv以上の硬さとなることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
  7. 前記Feの一部に変えて、更に質量%で、
    Cu:3.0%以下、
    W:3.0%以下、
    Co:3.0%以下、
    B:0.01%以下、
    Sn:0.3%以下、
    Sb:0.3%以下、
    Nb:0.5%以下、
    Ti:0.5%以下、
    Ta:0.3%以下、
    Mg:0.01%以下、
    Ca:0.01%以下、
    Hf:0.01%以下、
    REM:0.05%以下の内、1種類以上を含有することを特徴とする請求項6に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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