JP2021143316A - 粘着テープ及び粘着テープの製造方法 - Google Patents

粘着テープ及び粘着テープの製造方法 Download PDF

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大輝 平井
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信人 神谷
明彦 坂東
Akihiko Bando
明彦 坂東
清士郎 成松
Seishiro Narimatsu
清士郎 成松
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Abstract

【課題】ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を含有する基材を使用した場合であっても耐熱性に優れる粘着テープを提供する。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂を含有する基材と、該基材の少なくとも一方の面に設けられた放射線硬化型粘着剤層とを備えた粘着テープであって、前記粘着剤層のゲル分率X2が10%以上、前記基材のゲル分率Yが2%以上である、粘着テープ。前記粘着剤層の厚みが10〜50μmであり、アクリル系重合体、架橋剤及び粘着付与剤を含有する粘着剤組成物により形成される、前記粘着テープ。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着テープ及び該粘着テープの製造方法に関する。
粘着テープは、作業性に優れることから、養生、梱包、補修等を目的として、広く使用されている。例えば、アクリル系の粘着剤層を有する粘着テープは、耐候性、耐久性、耐熱性、透明性等の各種物性に優れているため、車両、住宅、電子機器内部等において部材を固定するために広く利用されている。
アクリル系の粘着剤層は、耐久性、加工性などの観点から、架橋させて用いることが知られており、電子線照射による架橋、架橋剤により架橋などが開示されている(特許文献1、2)。
また、粘着テープは、基材の片面又は両面に粘着剤層を備えるものが一般的であり、例えば、特許文献3では、低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンを含有する基材と、アクリル系粘着剤層とを有する粘着テープが開示されており、作業時の手切れ性に優れることなどが記載されている。また、アクリル系粘着剤層は、イソシアネート系化合物などの架橋剤を含有するアクリル系粘着剤組成物により形成することで、粘着力を調整することも記載されている。
特開2009−132876号公報 特開2013−249344号公報 特開2013−129811号公報
しかしながら、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を含有する基材を備える粘着テープは、耐熱性が悪く、高温下では形状が崩れ保持できないなどの不具合が生じる場合がある。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであって、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を含有する基材を使用した場合であっても耐熱性に優れる粘着テープを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材と、該基材の少なくとも一方の面に設けられた放射線硬化型粘着剤層とを備えた粘着テープであって、粘着剤層及び基材のゲル分率が特定範囲である粘着テープにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[7]に関する。
[1]ポリオレフィン系樹脂を含有する基材と、該基材の少なくとも一方の面に設けられた放射線硬化型粘着剤層とを備えた粘着テープであって、前記粘着剤層のゲル分率Xが10%以上、前記基材のゲル分率Yが2%以上である、粘着テープ。
[2]前記粘着剤層の厚みが10〜50μmである、上記[1]に記載の粘着テープ。
[3]前記粘着剤層が、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物により形成されている上記[1]又は[2]に記載の粘着テープ。
[4]前記粘着剤組成物がさらに架橋剤を含有する、上記[3]に記載の粘着テープ。
[5]前記粘着剤組成物が、さらに粘着付与剤を含有する上記[3]又は[4]に記載の粘着テープ。
[6]前記粘着剤層と前記基材との密着力が10N/24mm以上である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着テープ。
[7]ポリオレフィン系樹脂を含有する基材の少なくとも一方の面に、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物を塗布して塗布層を形成し、電離放射線を照射する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の粘着テープの製造方法。
本発明によれば、耐熱性に優れる粘着テープを提供することができる。
[粘着テープ]
本発明の粘着テープは、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材と、該基材の少なくとも一方の面に設けられた放射線硬化型粘着剤層とを備えた粘着テープであって、前記粘着剤層のゲル分率Xが10%以上、前記基材のゲル分率が2%以上である。
<ゲル分率>
粘着剤層のゲル分率Xは10%以上である。ゲル分率Xが10%未満であると、粘着剤層を構成するポリマーの架橋が不十分であるため、粘着テープを切断した場合に、粘着剤が切断刃へ付着しやすくなる。そのため、粘着テープの生産性が低下する。ゲル分率Xは、好ましくは20%以上であり、より好ましくは40%以上であり、さらに好ましくは50%以上である。
また、一定の粘着力を確保する観点から、ゲル分率Xは好ましくは90%以下である。
なお、ゲル分率Xは、粘着テープを製造した後、時間が十分経過した後の粘着剤層のゲル分率を意味し、具体的には、粘着テープ製造後24時間以上経過した後の粘着剤層のゲル分率を意味する。
本発明の粘着テープは電離放射線が照射されていることが好ましい。より詳細には、本発明の粘着テープは、後述するように、粘着テープの製造過程において、電離放射線を照射する工程を経て製造された粘着テープであることが好ましい。この場合、粘着剤層に含まれるポリマー(例えば、後述するアクリル系重合体)の少なくとも一部は架橋され、加えて、基材に含まれるポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂の少なくとも一部も架橋される。電離放射線による粘着剤層の架橋は、後述する架橋剤による架橋よりも短時間で進行する。そのため、電離放射線照射後に、養生期間を設けることなく粘着テープを切断しても、切断刃に粘着剤が付着する不具合が生じ難い。また、電離放射線照射により基材中のポリエチレン樹脂も一定程度架橋される。そのため、基材の耐熱性が向上する。
本発明における電離放射線とは、例えば電子線、α線、β線、ガンマ線などを意味し、好ましくは電子線である。
電離放射線の照射直後の粘着剤層のゲル分率Xは10%以上であることが好ましい。ゲル分率Xが10%以上であることにより、粘着剤層を構成するポリマーが一定程度架橋しているため、粘着テープを切断しても粘着剤の切断刃への付着を有効に防止しやすい。ゲル分率Xはより好ましくは15%以上であり、さらに好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは25%以上である。また、一定の粘着力を確保する観点から、ゲル分率Xは好ましくは70%以下である。なお、電離放射線の照射直後とは、電離放射線照射の後1時間以内のことを意味する。
粘着剤層のゲル分率は、以下のようにして測定する。粘着剤層をW1(g)採取して、これを有機溶媒に23℃にて24時間浸漬し、不溶解分を200メッシュの金網で濾過する。この金網上の残渣を110℃にて加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W2(g)を測定する。下記式(1)によりゲル分率(架橋度)を算出する。
なお、有機溶媒としては、粘着剤層を構成するポリマーの内、未架橋のポリマーを溶解しうる溶媒を選択すればよく、粘着剤層がアクリル系重合体を含む粘着剤組成物で形成されている場合は、例えばトルエンを用いるとよい。
ゲル分率(質量%)=100×W2/W1・・・(1)
本発明の粘着剤層における基材のゲル分率Yは、2%以上である。基材のゲル分率が2%未満であると、基材の耐熱性が悪化し、収縮などが生じやすくなる。基材の耐熱性を向上させる観点から、基材のゲル分率は、好ましくは5%以上であり、さらに好ましくは10%以上である。また基材のゲル分率は、30%以下が好ましい。
基材のゲル分率は、以下のようにして測定する。基材をW3(g)採取してキシレンに115〜140℃にて24時間浸漬し、不溶解分を200メッシュの金網で濾過する。この金網上の残渣を80℃にて真空加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W4(g)を測定する。下記式(2)によりゲル分率(架橋度)を算出する。
ゲル分率(質量%)=100×W4/W3・・・(2)
<基材の組成>
本発明における基材は、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材である。ポリオレフィン系樹脂の種類は特に限定されないが、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂が好ましく、安価であることからポリエチレン樹脂が好ましい。
ポリプロピレン樹脂としては、特に制限されず、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなどいずれの種類も用いることができる。
ポリエチレン樹脂としては、特に制限されず、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどいずれの種類も用いることができる。
基材の形態は特に限定されないが、例えば、フィルム、発泡体、及び樹脂クロスから選択される単層基材、あるいはフィルム、発泡体、及び樹脂クロスを複数積層した多層基材などが挙げられる。単層基材の場合は、ポリオレフィン系樹脂のみからなる単層基材であってもよいし、ポリオレフィン系樹脂と他の樹脂との混合物から形成された単層基材であってもよい。多層基材の場合は、ポリオレフィン系樹脂のみからなる層、又はポリオレフィン系樹脂と他の樹脂との混合物から形成された層を少なくとも含む多層基材であればよい。
本発明の基材としては、上記した中でも粘着テープの手切れ性を向上させる観点から、樹脂クロスを含むことが好ましく、樹脂クロスと該樹脂クロスの両面に設けられたフィルムを備える多層基材であることがより好ましい。具体的には、ポリエチレンクロス及びポリエチレンテレフタレートクロスのいずれかから選択されるコア層と、該コア層の両面に設けられたポリオレフィン系フィルム(ポリオレフィン系樹脂から形成されたフィルム)からなるスキン層を備える多層基材が好ましい。前記コア層としては、耐熱性の観点から、ポリエチレンテレフタレートクロスが好ましい。前記コア層の厚さは、好ましくは10〜80μmであり、前記スキン層の厚さは好ましくは20〜120μmである。
基材の厚み(基材全体の厚み)は、特に限定されないが、好ましくは30〜200μmであり、より好ましくは50〜120μmである。
基材におけるポリオレフィン系樹脂の含有量は、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上である。
ポリオレフィン系樹脂には多官能モノマーを含有していてもいい。多官能モノマーを用いることによって、樹脂の架橋効率を向上させることができ、ポリオレフィン系樹脂の架橋体のゲル分率を微調整することが出来る。
多官能モノマーとしては、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、シアノエチルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。なかでも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。なお、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートを意味する。
多官能モノマーの量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜8質量部がより好ましい。多官能モノマーの量が0.1質量部以上であると、ポリオレフィン系樹脂の架橋効率を十分に向上させることができる。
<放射線硬化型粘着剤層の組成>
本発明の粘着テープは、放射線硬化型粘着剤層を備え、該放射線硬化型粘着剤層は基材の少なくとも一方の面に設けられている。放射線硬化型粘着剤層とは、電離放射線の照射により硬化した粘着剤層を意味し、詳細には、上記した電離放射線の照射により架橋したポリマーを含む粘着剤層を意味する。なお、電離放射線の照射の詳細については後述する。 以下、放射線硬化型粘着剤層のことを単に粘着剤層という場合もある。
粘着剤層の厚さは10〜70μmであることが好ましい。粘着剤層の厚さを10μm以上とすることにより、粘着テープの粘着力を高くすることができ、粘着剤層の厚さを70μm以下とすることにより、粘着剤層及び基材のゲル分率を所望の範囲とすることが容易になる。
粘着剤層の厚さは、粘着力及びゲル分率調整の観点から、好ましくは15〜70μmであり、より好ましくは20〜50μmである。
(粘着剤組成物)
粘着剤層は、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物により形成されることが好ましい。アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物を用いることで、粘着力に優れる粘着テープを得やすくなり、さらに粘着剤層のゲル分率を上記した所望の範囲に調整しやすくなる。
また、粘着剤組成物は、さらに架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤を使用することで、粘着テープにおける粘着剤層と基材との密着性が向上し、粘着テープの品質が優れたものとなる。以下、粘着剤組成物に含まれる各成分について説明する。
≪アクリル系重合体≫
アクリル系重合体は、少なくともアクリル系モノマーを含むモノマー成分を重合したものである。当該アクリル系重合体は、反応性官能基を有する重合体であることが好ましい。ここでいう反応性官能基とは、後述する架橋剤との反応性を有する官能基である。
反応性官能基としては、活性水素を有し、後述する架橋剤と反応可能な官能基であれば特に限定されず、例えば、カルボキシ基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。これらの官能基のなかでは、カルボキシ基及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、少なくともカルボキシ基を含有することがより好ましい。カルボキシ基及び水酸基は、後述する架橋剤との反応性が高く、容易に架橋構造を形成することが可能である。
アクリル系重合体としては、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)と、反応性官能基含有モノマー(a2)との共重合体、又は、上記モノマー(a1)及び(a2)と、(a1)及び(a2)以外のその他のモノマー(a3)との共重合体が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)と、反応性官能基含有モノマー(a2)との共重合体が好ましい。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの一方又はこれら両方を意味する用語として使用する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
モノマー(a1)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
モノマー(a1)の中でも、アルキル基の炭素数が1〜12のアルキルアクリレートが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜10のアルキルアクリレートがより好ましい。モノマー(a1)としては、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、及びイソノニルアクリレートから選択される少なくとも1種以上であることがさらに好ましい。
反応性官能基含有モノマー(a2)のうちカルボキシ基を含有するモノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等が挙げられ、良好な接着性を得る観点からはアクリル酸及びメタアクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アクリル酸がより好ましい。
また、反応性官能基含有モノマー(a2)のうち水酸基を含有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、アリルアルコール等が挙げられる。これらの中でも、水酸基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
モノマー(a2)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
モノマー(a2)としては、カルボキシ基を含有するモノマー及び水酸基を含有するモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、少なくともカルボキシ基を含有するモノマーを含むことがより好ましい。詳細には、モノマー(a2)としては、好ましくは、アクリル酸、メタアクリル酸、及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはアクリル酸である。
上記(a1)及び(a2)以外のその他のモノマー(a3)としては、モノマー(a1)及び(a2)と共重合可能であれば特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル基を有する化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルモルフォリン、(メタ)アクリロニトリル、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル等が挙げられる。
モノマー(a3)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリル系重合体に用いるモノマー成分の使用量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)100質量部に対して、反応性官能基含有モノマー(a2)が好ましくは1.0〜20質量部、より好ましくは1.2〜15質量部、さらに好ましくは1.5〜12質量部の範囲である。
(a1)及び(a2)以外のモノマー(a3)の使用量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a1)100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
また、アクリル系重合体に用いる全モノマー成分中のモノマー(a1)及びモノマー(a2)の合計量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。また、上限は100質量%である。
アクリル系重合体は、前述したモノマー成分を通常の重合方法、例えば、溶液重合(沸点重合、沸点未満重合)、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等により重合することで得られる。これらの重合方法のうち、高分子量体が得られやすく、粘着性に影響を及ぼしやすい界面活性剤や分散剤を含まないという観点からは溶液重合が好ましく、沸点重合がより好ましい。また、高分子量体が得られやすく、分散度を小さくしやすいという観点からは、沸点未満重合が好ましく、沸点未満重合の中でも、沸点未満の温度の一定温度で所定時間重合を行ういわゆる定温重合が好ましい。
重合開始剤としては、有機過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤等が挙げられる。
有機過酸化物系重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート又はジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。またアゾ系重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。
重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜2質量部である。
重合を行う際には、重合開始剤の他に、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としてはチオール化合物が好ましく、例えば、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸オクチル、β−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、チオグリコール酸ブチル、プロパンチオール類、ブタンチオール類、チオホスファイト類等が挙げられる。
連鎖移動剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。連鎖移動剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.05〜2質量部である。
アクリル系重合体は、粘着剤組成物の主成分となるものであり、粘着剤組成物全量(不揮発分基準)に対して、通常、50質量%以上、好ましくは60〜98質量%、より好ましくは70〜95質量%である。
≪架橋剤≫
架橋剤は、アクリル系重合体が有する反応性官能基との反応により粘着剤層を架橋しうる成分であり、粘着テープの接着性を向上させることができ、さらに粘着剤層と基材との密着性を向上させることができる。
上記架橋剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、粘着剤層と基材との密着性を高める観点から、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤及びアジリジン系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、イソシアネート系架橋剤がより好ましい。
イソシアネート系架橋剤は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物等が挙げられる。これらの中でも、トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物が好ましい。
イソシアネート系架橋剤の市販品としては、コロネートL−45E、コロネートL−55E(東ソー社製)等の各種ポリイソシアネート化合物、スミジュールN(住友バイエルウレタン社製)等のビューレットポリイソシアネート化合物、デスモジュールIL、HL(バイエルAG社製)、コロネートEH(日本ポリウレタン社製)等のイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物、スミジュールL(住友バイエルウレタン社製)、コロネートL、コロネートHL(日本ポリウレタン社製)等のアダクトポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ジグリシジルアニリン、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノエチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤の市販品としては、例えば、E−AX、E−5C、E−5XM(綜研化学社製)等が挙げられる。
アジリジン系架橋剤としては、例えば、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネート等が挙げられる。
また、金属キレート系架橋剤としては、金属原子がアルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、鉄、スズ等であるキレート化合物が挙げられ、中心金属がアルミニウムであるアルミニウムキレートが好ましい。市販品としては、アルミキレートA、アルミキレートM(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
架橋剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、アクリル系重合体100質量部に対して、好ましくは0.05〜20質量部、より好ましくは0.1〜15質量部、さらに好ましくは0.3〜5質量部である。架橋剤の含有量が上記範囲であることで、粘着テープの接着性を良好にし、かつ粘着剤層と基材との密着性を向上させることができる。
≪粘着付与樹脂≫
粘着剤組成物は、さらに粘着付与樹脂を含有することが好ましい。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、キシレン系樹脂、クマロン系樹脂、ケトン系樹脂、及びこれらの変性樹脂等が挙げられる。これらの中でも、接着性を向上させる観点から、粘着付与樹脂としてはロジン系樹脂及びテルペンフェノール系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
ロジン系樹脂としては、例えば、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン等が挙げられ、重合ロジン及び不均化ロジンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
重合ロジンとしては、ロジンを重合した重合ロジン、重合ロジンのエステル化物、例えば、ジアビエチン酸エステル等が挙げられる。重合ロジンの市販品としては、ペンセルKK、ペンセルD160、ペンセルD135、ペンセルD125(以上、荒川化学工業社製)等が挙げられる。
不均化ロジンとしては、ロジンを不均化した不均化ロジン、不均化ロジンのエステル化物、例えば、デヒドロアビエチン酸エステル等が挙げられる。不均化ロジンの市販品としては、スーパーエステルA125、スーパーエステルA115、W125、W100(以上、荒川化学工業社製)等が挙げられる。
テルペンフェノール系樹脂はテルペン構造とフェノール構造とを有する樹脂であり、テルペンフェノールの市販品としては、YSポリスターG150、YSポリスターT130(以上、ヤスハラケミカル社製)等が挙げられる。
粘着付与樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘着付与樹脂の軟化点は、粘着テープの粘着力を高める観点から、好ましくは60〜170℃であり、より好ましくは65〜140℃であり、さらに好ましくは70〜120℃である。
粘着剤組成物中の粘着付与樹脂の含有量は、アクリル系重合体100質量部に対し、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは2〜30質量部、さらに好ましくは3〜20質量部である。
粘着剤組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、充填剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、粘度調節剤等がさらに配合されてもよい。
また、粘着剤組成物は、有機溶剤等により希釈されていてもよい。希釈溶剤は、アクリル系重合体を合成するときに使用した溶媒でもよいし、アクリル系重合体を合成した後に加えられたものでもよい。
粘着剤組成物から形成される粘着剤層は、基材の片面に設けられていても、両面に設けられていてもよい。また、基材の片面に粘着剤層を設けて、粘着剤層が設けられた面とは反対側の基材の表面に、離型剤層、帯電防止層等を設けてもよい。
<粘着テープ物性>
本発明の粘着テープは粘着剤層と基材との密着力が、10N/24mm以上であることが好ましく、12N/24mm以上であることが好ましく、13N/24mm以上であることがさらに好ましい。密着力が上記下限値以上であると、粘着剤層が基材から剥離するのを防止しやすくなり、粘着テープの品質が向上する。なお密着力は、通常は50N/24mm以下である。
粘着テープの粘着剤層と基材との密着力は次のようにして測定される。
(1)本発明の粘着テープと、表面に厚さ2μmのアミノエチル化アクリルポリマー(日本触媒社製「ポリメントNK350」)を有するPETシートを準備する。
(2)粘着テープの粘着剤層とPETシートのアミノエチル化ポリマー層とが対向するように両者を貼り付け粘着テープ及びPETシートを110℃で1時間加熱する。
(3)加熱後23℃下で1時間放冷する。
(4)剥離速度300mm/minでT形剥離した際の引き剥がし力を測定する。該引き剥がし力を粘着テープの粘着剤層と基材の密着力と定義する。
本発明の粘着テープのSP粘着力は、好ましくは2〜15N/24mmであり、より好ましくは4〜10N/24mmである。SP粘着力がこのような範囲であると、粘着テープの品質が優れたものとなる。
SP粘着力は、JIS Z 0237に準じる方法により、SUS 304鋼板に対する180°引きはがし粘着力を測定することにより求められる。
[粘着テープの製造方法]
本発明の粘着テープの製造方法は特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材の少なくとも一方の面に、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物を塗布し塗布層を形成し、電離放射線を照射する方法が好ましい。なお、本製造方法において用いる基材、粘着剤組成物の詳細については、上記したとおりである。
粘着剤組成物を基材に塗布する方法は特に限定されず、例えばスピンコーターやドクターナイフ等の従来公知の方法を用いることができる。
有機溶剤を含む粘着剤組成物を使用した場合に、塗布層を形成させた後、有機溶剤を気化させる観点などから、加熱乾燥を行ってもよい。この際、加熱温度は70〜120℃とすることが好ましい。
塗布層を形成させた後、電離放射線を照射する。電離放射線を照射することにより、塗布層を本発明における粘着剤層とすることができる。電離放射線の照射は、塗布層側(粘着性組成物側)から行うことが好ましく、この場合、該塗布層を通じて基材にも電離放射線が照射され、粘着剤層及び基材のゲル分率を上記した所望の範囲に調整しやすくなる。電離放射線としては、上記した通り、例えば電子線、α線、β線、ガンマ線などを意味し、好ましくは電子線である。
電離放射線として、電子線を用いる場合、加速電圧は50〜200kVであることが好ましく、120〜200kVであることがより好ましい。また、電子線照射量は20〜120kGyであることが好ましく、60〜120kGyであることがより好ましい。
電離放射線の照射は、粘着剤組成物を硬化し易くする観点から、酸素濃度が10〜500ppmの雰囲気で行うことが好ましく、酸素濃度が30〜300ppmの雰囲気で行うことがより好ましい。
電離放射線を照射することにより、粘着剤組成物により形成されている塗布層中のアクリル系重合体が架橋され、粘着剤層が形成される。該粘着剤層は一定以上のゲル分率を有しており、そのため、粘着テープを切断する場合、切断刃への粘着剤の付着が防止される。すなわち、電子線照射直後に切断可能であるため、従来のように、養生期間を設けることが不要となり、粘着テープの生産性が向上する。
なお、本粘着テープの製造方法においては、養生期間を設けることを妨げるものではなく、適宜養生期間を設けてもよい。粘着テープを養生させる場合は、例えば温度20〜60℃で、3〜72時間養生させることが好ましい。このように養生期間を設けることで、粘着剤層が架橋剤を含む粘着剤組成物により形成されている場合において、粘着剤層と基材との密着性を向上させることができる。
本発明の粘着テープの用途は、特に限定されないが、養生用途、包装用途、表面保護用途など各種用途に使用することができる。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[SP粘着力]
JIS Z 0237に準じる方法により、SUS 304鋼板に対する180°引きはがし粘着力を測定した。剥離速度は300mm/分とした。
[密着性]
粘着テープの粘着剤層と基材との密着力を次のようにして測定した。
(1)本発明の粘着テープと、表面に厚さ2μmのアミノエチル化アクリルポリマー(日本触媒社製「ポリメントNK350」)を有するPETシートを準備した。
(2)粘着テープの粘着剤層とPETシートのアミノエチル化ポリマー層とが対向するように両者を貼り付け粘着テープ及びPETシートを110℃で1時間加熱した。
(3)加熱後23℃下で1時間放冷した。
(4)剥離速度300mm/minでT形剥離した際の引き剥がし力を測定した。該引き剥がし力を粘着テープの粘着剤層と基材の密着力とした。
[基材耐熱性]
基材の耐熱性は、引張特性の試験方法JIS K 7127に基づいて以下の手順で行った。
(1)本発明の粘着テープを100〜120℃で引張特性の試験を行った。
(2)切断強度が50g/mm以上となる最大の温度を使用可能最大温度と定めた。
(評価基準)
◎:120℃ < (使用可能最大温度)
〇:100℃ <(使用可能最大温度) ≦ 120℃
×:(使用可能最大温度) ≦ 100℃
[ゲル分率]
粘着剤層のゲル分率X及びXを以下のとおり算出した。
粘着剤層をW1(g)採取して、該粘着剤をトルエンに23℃にて24時間浸漬し、不溶解分を200メッシュの金網で濾過した。この金網上の残渣を110℃にて加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)によりゲル分率(架橋度)を算出した。
ゲル分率(質量%)=100×W2/W1・・・(1)
基材のゲル分率Yを以下のとおり算出した。
基材をW3(g)採取してキシレンに115℃にて24時間浸漬し、不溶解分を200メッシュの金網で濾過した。この金網上の残渣を80℃にて加熱乾燥し、得られた乾燥残渣の重量W4(g)を測定した。下記式(2)によりゲル分率(架橋度)を算出した。
ゲル分率(質量%)=100×W4/W3・・・(2)
<実施例1>
表1に記載の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー及び反応性官能基含有モノマーを重合させて、アクリル系重合体を得て、表1に記載の配合にしたがって、アクリル系重合体、粘着付与剤を混合した後、さらに架橋剤を加えて混合することにより粘着剤組成物を調製した。
次いで、片面に厚さ1μmの離型層(有機アルキル系)を備える基材を準備し、該基材の離型層を有しない表面側に、粘着剤層の厚さが30μmとなるように粘着剤組成物を塗布し、塗布層を形成させた。なお基材としては、ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)/ポリエチレンテレフタレートクロス(厚さ30μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)がこの順に積層された基材を用いた。
基材上に形成された塗布層に対して、加速電圧125kV、照射線量60kGyの条件で電子線を照射して、粘着剤層を形成させた。電子線照射は、酸素濃度300ppm以下の雰囲気下で行った。その後、40℃で、72時間養生させ、粘着テープを得た。
<実施例2〜22>
表1〜2に記載の配合にしたがって粘着剤組成物を調製し、かつ電子線照射の条件(加速電圧、照射線量)を表1〜2のとおり変更した以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
<比較例1〜3>
表3に記載の配合にしたがって粘着剤組成物を調製し、かつ電子線照射を行わなかった以外は実施例1と同様にして粘着テープを得た。
なお、実施例及び比較例で使用した材料は以下のとおりであある。
<モノマー成分>
(a1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー
BA:ブチルアクリレート(三菱ケミカル社製)
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート(三菱ケミカル社製)
MA:メチルアクリレート(三菱ケミカル社製)
INA:イソノニルアクリレート(東京化成工業社製)
(a2)反応性官能基含有モノマー
AA:アクリル酸(日本触媒社製)
<架橋剤>
イソシアネート系架橋剤:コロネートL−45(東ソー社製)
エポキシ系架橋剤:E−5XM(綜研化学社製)
アジリジン系架橋剤:HDU(相互薬工(株)社製)
<粘着付与剤>
A:テルペン系樹脂:YSポリスターG150(ヤスハラケミカル社製、軟化点150℃)
B:ロジン系樹脂:スーパーエステルA−100(荒川化学工業社製、軟化点100℃)
C:ロジン系樹脂:スーパーエステルA−75(荒川化学工業社製、軟化点75℃)
Figure 2021143316
Figure 2021143316
Figure 2021143316
実施例の結果から明らかなように、本発明の粘着テープは、基材のゲル分率Yが2%以上であり、基材耐熱性に優れていた。さらに電子線照射直後の粘着剤層のゲル分率Xが10%以上と高く、電子線照射直後に切断しても切断刃に粘着剤が付着し難いことが分かった。
これに対して、比較例の粘着テープは、基材のゲル分率が低く、基材耐熱性が悪かった。さらに電子線照射直後の粘着剤層のゲル分率Xが10%未満と低く、電子線照射直後に切断すると切断刃に粘着剤が付着しやすいことが分かった。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン系樹脂を含有する基材と、該基材の少なくとも一方の面に設けられた放射線硬化型粘着剤層とを備えた粘着テープであって、
    前記粘着剤層のゲル分率Xが10%以上、前記基材のゲル分率Yが2%以上である、粘着テープ。
  2. 前記粘着剤層の厚みが10〜50μmである、請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記粘着剤層が、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物により形成されている、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
  4. 前記粘着剤組成物がさらに架橋剤を含有する、請求項3に記載の粘着テープ。
  5. 前記粘着剤組成物が、さらに粘着付与剤を含有する請求項3又は4に記載の粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層と前記基材との密着力が10N/24mm以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の粘着テープ。
  7. ポリオレフィン系樹脂を含有する基材の少なくとも一方の面に、アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物を塗布して塗布層を形成し、電離放射線を照射する、請求項1〜6のいずれかに記載の粘着テープの製造方法。
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