JP2021141720A - 電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を低減しつつ任意のタイミングで起動が可能であり、かつ、設計自由度の低下を抑制できる電池管理システムを提供する。【解決手段】電池管理システムは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、電池検出ユニットと無線通信し、電池を管理する電池管理ユニットと、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含む。電池管理ユニットは、信号線を介して開閉器を制御し、電池検出ユニットは、第2のモードで待機しているときに、電池管理ユニットによる開閉器の制御に応じて配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行する。【選択図】図1
Description
本開示は、電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両に関する。
EV(Electric Vehicle)、HEV(Hybrid Electric Vehicle)に代表される電動車両には、車両を駆動させるためのモータに対して電力を供給する電池が搭載されている。その電池に蓄積されたエネルギを安全かつ有効に利用するために、電池の状態を管理するシステムが必要となる。
このような電池管理機能を持つシステムにおいて、電池情報の送受信を有線で行うと、配線の本数が増加するとともに、配線のためのスペース確保が必要になる。これにより、配線の接続作業が煩雑になる。加えて、配線による重量増加という不都合も生じる。そこで、後掲の特許文献1及び2は、電池情報の送受信を無線で行うシステムを提案している。
特許文献1のシステムは、組電池を管理する管理ユニットと、組電池の電池セルから電池情報を取得して管理ユニットに無線で送信する電池情報取得装置とを含む。電池情報取得装置は、電池セルから電池情報を取得する電池情報取得回路と、取得した電池情報を無線により管理ユニットに送信する無線回路とを含む。電池情報取得回路及び無線回路は、電池セルから与えられる電圧により動作する。電池情報取得回路及び無線回路に対する電源のオン/オフは、スイッチのオン/オフによって切替えられる。特許文献1では、待機時の消費電力を低く抑えるために、電池情報取得回路及び無線回路は待機時には電源オフの状態にされる。
一方、電源オフの状態では無線回路は動作しないため、待機時には無線回路を介した管理ユニットとの通信ができない。すなわち、待機状態からの起動を指示するための起動信号を管理ユニットが送信したとしても、電池情報取得装置は、その起動信号を、無線回路を介して受信できない。こうした点を考慮して、特許文献1の電池情報取得装置には、管理ユニットからの起動信号を受信して、電池情報取得回路及び無線回路を起動させる起動回路と、起動回路に電源電圧を与える整流回路とが追加されている。整流回路は、管理ユニットから送信される高周波信号を直流電圧に変換し、電源電圧として起動回路に与える。起動回路は、高周波信号に含まれる起動信号に基づいてスイッチをオンし、電池情報取得回路及び無線回路の電源をオンすることで各回路を起動させる。
特許文献2のシステムは、複数の電池セルに対応して取付けられる複数のセルコントローラと、各セルコントローラと通信するバッテリコントローラとを含む。各セルコントローラとバッテリコントローラとの間の通信は、時分割の無線通信により行われる。各セルコントローラは、電池セルからの電圧によって動作し、通常動作をする送受信モードと、低消費電力になるスリープモードとを切替え可能とされている。特許文献2では、セルコントローラにおける無線による情報の送受信と、電池状態の計測とを間欠的に行うことで、セルコントローラの消費電力を低減する。特許文献2にはさらに、バッテリコントローラの無線電力からセルコントローラの動作電力を作り出す無線電力回収回路を追加した構成も開示されている。この構成では、無線電力回収回路で作り出した電力は、スリープモードにおけるセルコントローラの動作電力とされる。
特許文献1のシステムでは、電池情報取得回路及び無線回路を起動するための起動回路が、管理ユニットから送信される高周波信号を変換した電力により動作する。そのため、起動の度に無線で電力を送信する必要がある。電力送信側の回路による電流消費、及び、無線による電力送信の効率等を考慮すると、管理ユニットの電力消費が大きくなるという問題がある。管理ユニットと電池情報取得装置との間の距離が大きくなると、送信電力も大きくなるため、管理ユニットの電力消費がより大きくなる。そのため、特許文献1では、管理ユニット及び電池情報取得装置の配置に制約が設けられる。これにより、設計自由度が低下するという問題もある。
特許文献2のシステムでは、予め設定された通信スロットで各セルコントローラがスリープモードから送受信モードに復帰する。すなわち、セルコントローラ毎に復帰するタイミングが予め設定されている。そのため、任意のタイミングでセルコントローラを送受信モードに復帰できないという問題がある。電動車両の場合、始動時に送受信モードに復帰させる必要がある一方、始動されるタイミングが事前にわからないことが多々ある。したがって、特許文献2のシステムを電動車両に搭載した場合、始動のタイミングでセルコントローラを送受信モードに復帰させることが困難になる。
なお、任意のタイミングで送受信モードに復帰させるために、起動信号を割込信号として入力することも考えられる。しかし、その場合、バッテリコントローラと各セルコントローラとを接続する配線等が必要となるため、電池情報の送受信を有線で行う場合と同様の不都合が生じる。すなわち、無線通信としたことの利点がなくなる。
特許文献2において、スリープモードにおけるセルコントローラの動作電力を、バッテリコントローラの無線電力から作り出す場合、特許文献1と同様の問題が起こり得る。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本開示の1つの目的は、消費電力を低減しつつ任意のタイミングで起動が可能であり、かつ、設計自由度の低下を抑制できる電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両を提供することである。
上記目的を達成するために、本開示のある局面に係る電池管理システムは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、電池検出ユニットと無線通信し、電池を管理する電池管理ユニットと、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含む。電池管理ユニットは、信号線を介して開閉器を制御する。電池検出ユニットは、第2のモードで待機しているときに、電池管理ユニットによる開閉器の制御に応じて配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行する。
本開示の他の局面に係る電池検出ユニットは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ。この電池検出ユニットは、電池を管理する電池管理ユニットと無線通信し、検出した電池情報を電池管理ユニットに送信する通信部と、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、電池管理ユニットが信号線を介して制御することにより配線に流れる電流を検出する検出部と、第2のモードで待機しているときに、検出部が配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、第1のモードに移行するよう制御する制御部とを含む。
本開示のさらに他の局面に係る電池管理ユニットは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと無線通信する通信部と、通信部を介して電池検出ユニットから電池情報を取得し、取得した電池情報を用いて電池を管理する電池管理部と、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、信号線を介して制御する開閉器制御部とを含む。開閉器制御部は、電池検出ユニットが第2のモードで待機しているときに、電池検出ユニットを第1のモードに移行させるために、配線に電流が流れるよう開閉器を制御する。
本開示のさらに他の局面に係るモード移行方法は、電池を管理する電池管理システムにおけるモード移行方法である。電池管理システムは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、電池検出ユニットと無線通信し、電池を管理する電池管理ユニットと、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含む。このモード移行方法は、電池管理ユニットが、信号線を介して開閉器を制御するステップと、電池検出ユニットが、第2のモードで待機しているときに、制御するステップにおける開閉器の制御に応じて配線に電流が流れたことを検出するステップと、電池検出ユニットが、検出するステップにおいて配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、第1のモードに移行するステップとを含む。
本開示のさらに他の局面に係る電池システムは、電池と、電池を管理する、上記電池管理システムとを含む。
本開示のさらに他の局面に係る車両は、上記電池システムと、この電池システムと通信し、当該電池システムから所定の情報を取得する車載装置とを含む。
なお、本願は、このような特徴的な構成を含む電池管理システムとして実現できるだけではない。電池管理システムが実行する特徴的なステップをコンピュータに実行させるためのプログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体として実現することもできる。また、電池管理システムの一部又は全部を実現する半導体集積回路としても実現できる。さらに、電池管理システムを含むその他のシステムとして実現したりすることもできる。
本開示によれば、消費電力を低減しつつ任意のタイミングで起動が可能であり、かつ、設計自由度の低下を抑制できる電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両を提供できる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の好適な実施形態を列記して説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
最初に、本開示の好適な実施形態を列記して説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
(1)本開示のある局面に係る電池管理システムは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、電池検出ユニットと無線通信し、電池を管理する電池管理ユニットと、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含む。電池管理ユニットは、信号線を介して開閉器を制御する。電池検出ユニットは、第2のモードで待機しているときに、電池管理ユニットによる開閉器の制御に応じて配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行する。
電池検出ユニットは、第2のモードで待機することにより待機時の消費電力を削減できる。電池管理ユニットは、信号線を介して開閉器を制御することによって配線に電流を流す。電池検出ユニットは、配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行する。このように、電池管理ユニットは、電池検出ユニットと無線通信することなく、電池検出ユニットを起動させることができる。無線による電力送信が不要であるため、送信側(電池管理ユニット)の電力消費も抑制できる。さらに、無線による電力送信のための電力送信回路が不要であるため、種々の無線送信方式を採用できる。加えて、電池検出ユニットと電池管理ユニットとの間の距離を気にすることなくこれらをレイアウトできる。これにより、設計自由度の低下を抑制できる。電池管理ユニットには、無線電力を送信するための電力送信回路を設ける必要がなく、電池検出ユニットには、無線電力から動作電力を作り出す回路(整流回路又は無線電力回収回路等)を設ける必要がない。そのため、回路構成を簡素化することもできる。さらに、電池管理ユニットは、任意のタイミングで開閉器を制御することにより、任意のタイミングで電池検出ユニットを起動させることができる。
(2)好ましくは、電池検出ユニットは、第1のモードに移行したことに応答して、第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を電池管理ユニットに無線により送信する送信部を含む。電池管理ユニットは、電池検出ユニットが第1のモードに移行したか否かを容易に認識できる。これにより、電池管理を効果的に行いながら、消費電力を低減できる。
(3)より好ましくは、電池管理ユニットは、開閉器を制御するための制御信号を信号線を介して開閉器に出力する信号出力部と、電池検出ユニットから送信される起動信号を無線により受信する受信部と、信号出力部が制御信号を出力してから、受信部が起動信号を未受信の状態で所定時間が経過したことに応答して、制御信号を再度出力するよう信号出力部を制御する出力制御部とを含む。これにより、任意のタイミングで電池検出ユニットをより確実に起動させることができる。
(4)さらに好ましくは、電池管理ユニットはさらに、起動信号を受信部が未受信であることにより繰返される制御信号の出力回数をカウントし、出力回数が予め定められたしきい値に達したことに応答して、出力制御部による信号出力部の制御を停止させて、所定の異常処理を実行する処理実行部を含む。これにより、電池管理ユニットは、第1のモードに移行しない(起動しない)電池検出ユニットを認識して、所定の異常処理を実行できる。例えば、起動しない電池検出ユニットがあることを通知することができる。
(5)さらに好ましくは、電池管理システムは、配線上に、開閉器と直列に接続される電気負荷をさらに含む。これにより、配線に流れる電流値を下げて、電流の検出を容易にできる。さらに、開閉器と直列に電気負荷を接続することで、開閉器をオンしたときに電池が短絡するのを防止することもできる。
(6)さらに好ましくは、電池検出ユニットは、電気負荷の電圧に基づいて、配線に電流が流れたことを検出する。このように構成することによっても、電池検出ユニットは、配線に電流が流れたことを検出できる。
(7)さらに好ましくは、電池管理システムは、配線上に設けられ、配線に流れる電流を検出する電流検出器をさらに含み、電池検出ユニットは、電流検出器を介して、配線に電流が流れたことを検出する。これにより、電池検出ユニットは、配線に電流が流れたことを容易に検出できる。
(8)さらに好ましくは、電池は、複数の電池モジュールを含み、電池管理システムは、複数の電池モジュールからそれぞれ電池情報を検出する複数の電池検出ユニットを含む。このように電池検出ユニットが複数設けられる場合でも、電池管理ユニットは、消費電力を低減しつつ、各電池検出ユニットを容易に起動させることができる。
(9)さらに好ましくは、複数の電池検出ユニットは、デイジーチェーン方式で接続される。このように複数の電池検出ユニットがデイジーチェーン方式で接続される場合でも、電池管理ユニットは、消費電力を低減しつつ、各電池検出ユニットを容易に起動させることができる。
(10)さらに好ましくは、複数の電池検出ユニットは、電池管理ユニットと無線通信する第1の電池検出ユニットと、第1の電池検出ユニットとデイジーチェーンにより通信する第2の電池検出ユニットとを含み、第1の電池検出ユニットは、第2のモードで待機しているときに、電池管理ユニットによる開閉器の制御によって配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行し、かつ、配線に電流が流れたことを第2の電池検出ユニットに通知し、第2の電池検出ユニットは、第1の電池検出ユニットからの通知に応じて第1のモードに移行する。これにより、第2の電池検出ユニットから、配線に電流が流れたか否かの検出機能を省くことができるので、システム構成をより簡素化できる。
(11)さらに好ましくは、第1の電池検出ユニットは、第1のモードに移行したことに応答して、第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を電池管理ユニットに無線により送信し、第2の電池検出ユニットは、第1のモードに移行したことに応答して、第1の電池検出ユニットを介して、第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を電池管理ユニットに送信する。これにより、第2の電池検出ユニットが電池管理ユニットと無線通信しない場合でも、第2の電池検出ユニットの起動信号を電池管理ユニットに送信できる。
(12)さらに好ましくは、電池検出ユニットは、待機状態に移行する所定の条件を満たすと、第2のモードに移行する。これにより、電池検出ユニットは、容易に第2のモードに移行できるので、第2のモードで待機することにより容易に消費電力を削減できる。
(13)本開示の他の局面に係る電池検出ユニットは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ。この電池検出ユニットは、電池を管理する電池管理ユニットと無線通信し、検出した電池情報を電池管理ユニットに送信する通信部と、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、電池管理ユニットが信号線を介して制御することにより配線に流れる電流を検出する検出部と、第2のモードで待機しているときに、検出部が配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、第1のモードに移行するよう制御する制御部とを含む。
電池検出ユニットは、第2のモードで待機することにより待機時の消費電力を削減できる。電池管理ユニットが信号線を介して開閉器を制御すると、配線に電流が流れる。電池検出ユニットは、配線に電流が流れたことを検出すると、第1のモードに移行する。電池検出ユニットは、電池管理ユニットと無線通信することなく起動できるので、電池管理ユニットに対して、無線による電力送信に起因する電力消費を抑制させることができる。加えて、電池管理ユニットとの間の距離を気にすることなく電池検出ユニットをレイアウトできる。これにより、設計自由度の低下を抑制できる。電池検出ユニットには、無線電力から動作電力を作り出す回路を設ける必要がないため、回路構成を簡素化することもできる。電池検出ユニットはさらに、電池管理ユニットが開閉器を制御することによって、任意のタイミングで起動できる。
(14)本開示のさらに他の局面に係る電池管理ユニットは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと無線通信する通信部と、通信部を介して電池検出ユニットから電池情報を取得し、取得した電池情報を用いて電池を管理する電池管理部と、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、信号線を介して制御する開閉器制御部とを含む。開閉器制御部は、電池検出ユニットが第2のモードで待機しているときに、電池検出ユニットを第1のモードに移行させるために、配線に電流が流れるよう開閉器を制御する。
電池管理ユニットは、配線に電流が流れるよう、信号線を介して開閉器を制御する。これにより、電池管理ユニットは、電池検出ユニットと無線通信することなく、電池検出ユニットを起動させることができる。無線による電力送信に起因する電力消費を抑制できるので、その分、電池管理ユニットの電力消費を抑制できる。さらに、無線による電力送信のための電力送信回路が不要であるため、種々の無線送信方式を採用できる。加えて、電池検出ユニットとの間の距離を気にすることなく電池管理ユニットをレイアウトできる。これにより、設計自由度の低下を抑制できる。電池管理ユニットには、無線電力を送信するための電力送信回路を設ける必要がないため、回路構成を簡素化することもできる。さらに、電池管理ユニットは、任意のタイミングで開閉器を制御することにより、任意のタイミングで電池検出ユニットを起動させることができる。
(15)本開示のさらに他の局面に係るモード移行方法は、電池を管理する電池管理システムにおけるモード移行方法である。電池管理システムは、電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、電池検出ユニットと無線通信し、電池を管理する電池管理ユニットと、電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含む。このモード移行方法は、電池管理ユニットが、信号線を介して開閉器を制御するステップと、電池検出ユニットが、第2のモードで待機しているときに、制御するステップにおける開閉器の制御に応じて配線に電流が流れたことを検出するステップと、電池検出ユニットが、検出するステップにおいて配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、第1のモードに移行するステップとを含む。これにより、消費電力を低減しつつ任意のタイミングで電池検出ユニットを起動できる。加えて、電池管理システムにおける設計自由度の低下を抑制できる。
(16)本開示のさらに他の局面に係る電池システムは、電池と、電池を管理する、上記電池管理システムとを含む。これにより、消費電力を低減しつつ任意のタイミングで起動が可能であり、かつ、設計自由度の低下を抑制できる電池システムが得られる。
(17)本開示のさらに他の局面に係る車両は、上記電池システムと、この電池システムと通信し、当該電池システムから所定の情報を取得する車載装置とを含む。車載装置は、電池システムからの情報に基づいて、電池を効率的に制御できる。これにより、車両に搭載される電池を最適な状態に保つことができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。以下では、電池管理システムが搭載される車両の一例としてEVを用いて説明する。ただし、以下に示す車両は、EV以外の例えばHEV等の他の電動車両であってもよい。
本開示の実施形態に係る電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。以下では、電池管理システムが搭載される車両の一例としてEVを用いて説明する。ただし、以下に示す車両は、EV以外の例えばHEV等の他の電動車両であってもよい。
(第1の実施の形態)
[全体構成]
図1を参照して、本実施の形態に係る車両50は、電池システム100、第1のリレー102、インバータ104、モータ106、DC/DCコンバータ108、補機バッテリ110、第1の電気負荷112、及び始動スイッチ114を含む。
[全体構成]
図1を参照して、本実施の形態に係る車両50は、電池システム100、第1のリレー102、インバータ104、モータ106、DC/DCコンバータ108、補機バッテリ110、第1の電気負荷112、及び始動スイッチ114を含む。
電池システム100は、組電池80と、この組電池80を管理する電池管理システム120とを含む。組電池80は、各々が複数のセル60を持つ、複数の電池モジュール70_1〜70_n(以下、総称する場合は「電池モジュール70」と記す。)を含む。電池モジュール70又は組電池80は、充放電可能な二次電池を含む。二次電池は例えばリチウムイオン電池を含む。この組電池80は、複数のセル60が直列に接続された電池モジュール70をさらに複数直列に接続した構成を持つ。
電池管理システム120は、組電池80から電池情報を検出する複数の電池検出ユニット(BSU:Battery Sensing Unit)130_1〜130_n(以下、総称する場合は「電池検出ユニット130」と記す。)と、これら複数の電池検出ユニット130の各々と無線通信し、組電池80を監視又は管理する電池管理ユニット(BMU:Battery Management Unit)140と、組電池80からの電力が供給される配線150上に設けられる第2のリレー160と、この配線150上に設けられ、第2のリレー160と直列に接続される第2の電気負荷170と、インバータ104及びモータ106等に流れる電流を検出する第1の電流検出器180と、配線150に流れる電流(第2のリレー160及び第2の電気負荷170に流れる電流)を検出する第2の電流検出器190とを含む。図1では、配線150に流れる電流が破線矢印A1で示されている。
組電池80、電池検出ユニット130、第1の電流検出器180、及び第2の電流検出器190は、ユニット化されて組電池ユニット122を構成する。車両50にはこの組電池ユニット122が搭載される。各電池検出ユニット130は、第1の電流検出器180、及び第2の電流検出器190と電気的に接続されている。第1の電流検出器180、及び第2の電流検出器190は、例えばシャント抵抗又はホールセンサで構成されている。第1の電流検出器180は、組電池80(セル60)の充電電流及び放電電流(以下、「充放電電流」と呼ぶ。)を電圧信号に変換する。第2の電流検出器190は、組電池80の放電によって配線150を流れる電流を電圧信号に変換する。第1の電流検出器180、及び第2の電流検出器190のサンプリング周期は例えば10ミリ秒であるがこれに限定されない。第1の電流検出器180と第2の電流検出器190とで異なるサンプリング周期であってもよい。
電池検出ユニット130は、組電池80から電池情報を検出する処理等の通常動作を行う第1のモード、及び第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ。以下、第1のモードを「通常モード」、第2のモードを「スリープモード」と呼ぶ。
第1のリレー102は、図示しないリレー制御部によってオン/オフ制御される開閉器である。第1のリレー102は、組電池80の正極側とインバータ104の入力側及びDC/DCコンバータ108の入力側との間に接続されている。第1のリレー102がオンされると、組電池80とインバータ104及びDC/DCコンバータ108とを接続する電路が閉じられ、オフされるとこの電路が開かれる。
インバータ104は、その出力側がモータ106に接続されており、第1のリレー102を介して組電池80から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ106に出力する。詳細には、このインバータ104は、第1のリレー102がオンである間に、車両コントローラ(図示せず)からの指令によりモータ106への通電制御を行う。モータ106は、インバータ104によって変換された交流電力により車輪(図示せず)を回す駆動力を生み出す。
DC/DCコンバータ108は、第1のリレー102を介して組電池80から供給される高圧の直流電力を低圧の直流電力に変換する降圧型のコンバータである。このDC/DCコンバータ108は、絶縁型のコンバータでもあり、高圧側と低圧側とを絶縁する。すなわち、このDC/DCコンバータ108により高圧側と低圧側とに電気回路が分かれている。高圧側には、組電池ユニット122及びインバータ104等が配置され、低圧側には、電池管理ユニット140、補機バッテリ110及び第1の電気負荷112等が配置される。DC/DCコンバータ108の出力側は、補機バッテリ110の正極側、第1の電気負荷112の一端及び始動スイッチ114の一端に接続されている。DC/DCコンバータ108は、変換した低圧の直流電力を補機バッテリ110及び第1の電気負荷112に供給する。
補機バッテリ110は、例えば12Vの鉛蓄電池である。この補機バッテリ110は、第1の電気負荷112、及び電池管理ユニット140等への電力供給を行うとともに、第1のリレー102がオンである間にDC/DCコンバータ108から供給される電力によって充電される。なお、補機バッテリ110は、電圧が12Vに限定されたり、電池の種類が鉛蓄電池に限定されたりするものではない。
第1の電気負荷112は、補機バッテリ110の直流電力により動作する補機系負荷を含む。より具体的には、第1の電気負荷112は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)、ヘッドライト、室内灯等の低圧負荷を含む。始動スイッチ114は、車両50を始動させるためのスイッチであり、エンジン自動車におけるイグニッションスイッチに相当する。この始動スイッチ114は、ユーザ(例えば運転者)が始動操作を行ったことを検出すると、始動信号を電池管理ユニット140に出力する。
組電池80の負極側、インバータ104の他端は、高圧側の共通電位に接続されており、補機バッテリ110の負極側、及び第1の電気負荷112の他端は、低圧側の共通電位に接続されている。
配線150の一端は、組電池80の正極側と第1のリレー102との間に接続されている。配線150の他端は、高圧側の共通電位、より詳細には、第2の電流検出器190の入力側に接続されている。すなわち、配線150は、第2の電流検出器190を介して、組電池80の両端子に接続されている。第2のリレー160は、電池管理ユニット140によってオン/オフ制御される開閉器である。電池管理ユニット140によって第2のリレー160がオンされると、配線150によって形成される電路が閉じられ、オフされるとこの電路が開かれる。第2の電気負荷170は、配線150を流れる電流の電流値を例えば1A以下に下げる抵抗器を含む。
電池管理ユニット140は、補機バッテリ110と並列に接続されており、補機バッテリ110からの電力により動作する。電池管理ユニット140はさらに、信号線142を介して第2のリレー160と接続されており、この信号線142に対して制御信号を出力することで第2のリレー160のオン/オフを制御する。電池管理ユニット140はさらに、充電器(図示せず。)によって組電池80の充電が開始されたことを検出する機能を持つ。電池管理ユニット140は、始動スイッチ114からの始動信号が入力されると、又は、組電池80の充電が開始されたことを検出すると、第2のリレー160を制御して配線150に電流を流す。
始動操作がされる前、又は組電池80の充電が開始される前は、通常、電池検出ユニット130はスリープモードで待機している。電池検出ユニット130は、スリープモードで待機しているときに配線150に電流が流れたことを検出すると、通常モードに移行する。
図2を参照して、車両50はさらに、車内LAN(Local Area Network)52を介して電池システム100(電池管理システム120)と通信する上位ECU54を含む。上位ECU54は、例えば、電池システム100(電池管理システム120)から送信される情報に基づいて、モータ106との間の電力供給(放電)量、及び回生(充電)量等の制御を行うECUを含む。
[ハードウェア構成]
図3を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120は、上述のように、複数の電池検出ユニット130_1〜130_nと、電池管理ユニット140(図1)とを含む。
図3を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120は、上述のように、複数の電池検出ユニット130_1〜130_nと、電池管理ユニット140(図1)とを含む。
複数の電池検出ユニット130_1〜130_nは、組電池80の各電池モジュール70_1〜70_nに対応して設けられており、対応する電池モジュール70から電池情報を検出する。具体的には、各電池検出ユニット130は、電池モジュール70の状態をセル単位で推定し、電池モジュール70及び各セル60を管理する。電池検出ユニット130は、電池モジュール70及び各セル60を管理する際に識別情報(ID)を用いて各々を識別する。ここでは、各電池モジュール70は、例えば1からnまでの電池モジュールIDを用いて電池モジュール_1,電池モジュール_2,・・・,電池モジュール_nと識別するものとする。各電池モジュール70に含まれるセル60は、例えば001からxまでのセルIDを用いて識別するものとする。
複数の電池検出ユニット130_1〜130_nは、いずれも、同一の構成を備える。そのため、以下では、複数の電池検出ユニット130_1〜130_nを代表して電池検出ユニット130_1の構成について説明する。
電池検出ユニット130_1は、セル電圧検出/バランス回路202と、温度検出回路204と、電流検出回路206と、電源回路208と、無線通信部210と、メモリ212と、これらを制御する制御装置200とを含む。
制御装置200は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するマイクロコンピュータを含む。制御装置200は、アナログIC、専用LSI(Large−Scale Integration)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)等の制御用ICであってもよいし、その一部又は全部がハードウェア回路によって構成されてもよい。制御装置200は、セル電圧検出/バランス回路202、温度検出回路204、電流検出回路206、無線通信部210、及びメモリ212に接続されており、電池検出ユニット130_1全体を制御する。
セル電圧検出/バランス回路202は、電池モジュール70に含まれるセル60の電圧を各別(セル毎)に検出するとともに、セルバランスを実行する回路である。セル電圧検出/バランス回路202は、セル60の両端電圧を所定のサンプリング周期で検出し、検出電圧を示す情報を制御装置200へ出力する。サンプリング周期は例えば10ミリ秒であるが、これに限定されない。
温度検出回路204は、電池モジュール70に含まれるサーミスタ等の温度センサ(図示せず。)が温度−電圧変換した電圧信号に基づいて、電池モジュール70の1箇所又は複数箇所の表面温度を検出する回路である。温度センサは、サーミスタ以外の公知の温度センサを用いてもよい。例えば、温度センサとして、測温抵抗体、半導体温度センサ、熱電対等を用いてもよい。電流検出回路206は、第1の電流検出器180が電流−電圧変換した電圧信号に基づいて電池モジュール70(セル60)の充放電電流を検出する回路を含む。この電流検出回路206はさらに、第2の電流検出器190が電流−電圧変換した電圧信号に基づいて配線150に流れる電流を検出する回路を含む。
電源回路208は、電池モジュール70(組電池80)から供給される電力を、電池検出ユニット130_1の各構成部の駆動に適した電圧に変換し、電池検出ユニット130_1の各構成部に給電する回路である。電池検出ユニット130_1は、起動を指示する信号を受信するために、スリープモードにおいても電力を供給しておく必要がある。そのため、電池検出ユニット130_1には、通常モード及びスリープモードに関わらず、電源回路208を介して、電池モジュール70(組電池80)からの電力が電源電力として供給される。ただし、スリープモードでは、その消費電流は数μA程度の微弱であり、消費電力としては数μW〜数十μW程度の低消費電力となる。そのため、スリープモードで待機することにより、通常モードで待機する場合に比べて消費電力が低減される。
無線通信部210は、電池管理ユニット140と無線通信を行う。無線通信部210は、情報を送信する送信部としての機能、及び情報を受信する受信部としての機能を持つ。
メモリ212はフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。メモリ212の書換え不可領域には、自装置を識別するための管理装置識別情報(BSU−ID)が記憶されている。ここでは、複数の電池検出ユニット130は、例えば1からnまでのBSU−IDを用いてBSU_1,BSU_2,・・・,BSU_nと識別するものとする。電池検出ユニット130_1の管理装置識別情報は、BSU_1となる。メモリ212はさらに、制御装置200の処理により生成される情報を記憶する。制御装置200内には、当該制御装置200が実行するソフトウェア(コンピュータプログラム)が予め記憶されている。制御装置200が実行するソフトウェアは、メモリ212に予め記憶される構成であってもよい。
図4を参照して、電池管理ユニット140は、無線通信部302と、電源部304と、リレー駆動部306と、メモリ308と、通信部310と、これらを制御する制御装置300とを含む。
制御装置300は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM等を有するマイクロコンピュータを含む。制御装置300は、アナログIC、専用LSI、FPGA等の制御用ICであってもよいし、その一部又は全部がハードウェア回路によって構成されてもよい。制御装置300は、無線通信部302、リレー駆動部306、メモリ308、及び通信部310に接続されており、電池管理ユニット140全体を制御する。
無線通信部302は、各電池検出ユニット130と無線通信を行う。無線通信部302は、情報を送信する送信部としての機能、及び情報を受信する受信部としての機能を持つ。電源部304は、補機バッテリ110からの電力を所定の電圧値に変換して各構成部に供給する。
リレー駆動部306は、制御装置300の制御のもとで、第2のリレー160を駆動する。すなわち、リレー駆動部306は、制御装置300からの制御指示に基づいて、第2のリレー160を制御するための制御信号(駆動信号)を信号線142(図1)を介して第2のリレー160に出力する信号出力部として機能する。
メモリ308は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。メモリ308は、自装置と通信する複数の電池検出ユニット130それぞれの管理装置識別情報(BSU−ID)を記憶している。管理装置識別情報は予め設定により記憶されていてもよいし、制御装置300が各電池検出ユニット130と情報を送受信して管理装置識別情報を収集してもよい。メモリ308には、電池モジュール70又はセル60を識別する識別情報(電池モジュールID、セルID)が電池モジュール70毎又はセル60毎に記憶されてもよい。
通信部310は、例えばCAN(Controller Area Network)により、他の車載機器との間で情報を送受信することが可能である。この通信部310は、車内LAN52を介して上位ECU54(図2)と通信する。通信部310は、他の車載機器と有線で通信する有線通信モジュールであってもよいし、無線通信アンテナを有する無線通信モジュールであってもよい。制御装置300が実行するソフトウェア(コンピュータプログラム)は当該制御装置300内に予め記憶されている。制御装置300が実行するソフトウェアは、メモリ308に予め記憶される構成であってもよい。
[機能的構成]
《電池検出ユニット130の制御装置200》
図5を参照して、電池検出ユニット130の制御装置200は、制御部220、電圧取得部222、電流取得部224、温度取得部226、通信制御部228、ID管理部230、メモリ管理部232、タイマ234、状態推定部236、セルバランス制御部238、異常判定部240、及び電流検出部242を機能部として含む。これら機能部の機能は、制御装置200がハードウェアを用いて実行するソフトウェア処理によって実現される。これらの機能の一部又は全部が、マイクロコンピュータを含む集積回路によって実現されてもよい。なお、制御装置200が制御する電圧及び電流の取得頻度は、例えば10m秒であるが、これに限定されるものではない。温度は適時取得される。
《電池検出ユニット130の制御装置200》
図5を参照して、電池検出ユニット130の制御装置200は、制御部220、電圧取得部222、電流取得部224、温度取得部226、通信制御部228、ID管理部230、メモリ管理部232、タイマ234、状態推定部236、セルバランス制御部238、異常判定部240、及び電流検出部242を機能部として含む。これら機能部の機能は、制御装置200がハードウェアを用いて実行するソフトウェア処理によって実現される。これらの機能の一部又は全部が、マイクロコンピュータを含む集積回路によって実現されてもよい。なお、制御装置200が制御する電圧及び電流の取得頻度は、例えば10m秒であるが、これに限定されるものではない。温度は適時取得される。
制御装置200は、制御部220として各部を制御し、検出される電圧、温度及び電流に基づいて、電池モジュール70の電池特性をセル単位で算出する。制御装置200は、電池特性として例えば満充電容量(FCC:Full Charge Capacity)、充電率(SOC:State of Charge)、劣化度(SOH:State of Health)、充放電可能電力(SOP:State of Power)、及び等価回路モデルの内部パラメータを算出する。
これらの電池特性を算出するための情報はメモリ212に予め記憶されている。例えばセル毎に充電率(SOC)を算出するために参照される情報がメモリ212に記憶されている。例えばメモリ212には、単位電池(セル60又は電池モジュール70単位)の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と、充電率との相関関係が予め記憶されている。メモリ212にはさらに、単位電池毎の劣化度を算出するための情報として、単位電池それぞれの初期(新品時)の満充電容量又は内部パラメータが記憶されている。さらに、劣化度を算出するための情報として、内部抵抗増加率と放電容量比との相関関係がメモリ212に記憶されていてもよい。この満充電容量又は内部パラメータは、単位電池の接続順に記憶されている等、区別して読出すことが可能であるとよい。メモリ212には、単位電池毎の劣化度を算出するための情報として、内部抵抗の増加率、劣化度に対応する放電容量比との関係が記憶されていると好ましい。
電圧取得部222は、セル電圧検出/バランス回路202から出力される電池モジュール70の両端電圧又は各セル60の端子電圧を示す情報を取得する。電圧取得部222は、電池モジュール70の両端電圧とセル60それぞれにおける電圧とをいずれも相互に区別して取得してもよい。電流取得部224は、電流検出回路206から出力される電池モジュール70(セル60)に流れる充放電電流を示す情報を取得する。温度取得部226は、温度検出回路204から出力される温度を示す情報を取得する。
通信制御部228は、無線通信部210とのインターフェイスをとる。ID管理部230は、自装置の管理装置識別情報(BSU−ID)とともに、自装置が管理する電池モジュール70の電池モジュールID、及び当該電池モジュール70に含まれる各セル60のセルIDを管理する。メモリ管理部232は、メモリ212を管理する。メモリ管理部232はまた、セル単位で算出される電池特性(電池状態)を示す各種情報をメモリ212に記録する処理、及び、記録された電池特性(電池状態)を読出す処理等を実行する。タイマ234は時間を計時し、その計時結果を制御部220へ出力する。制御部220は、算出した電池特性を時系列に記憶するために、タイマ234からの出力に基づいて時間情報を電池特性に対応付ける。
状態推定部236は、例えば、セル60の等価回路モデルを表す抵抗及びコンデンサの値である内部パラメータを推定し、推定した内部パラメータを用いて、電池モジュール70の状態をセル単位で推定する。具体的には、状態推定部236は、電池モジュール70のセル60毎に、充電率(SOC)、劣化度(SOH)、及び充放電可能電力(SOP)等を推定する。状態推定部236は、電池モジュール70の状態を電池モジュール単位で推定する構成であってもよい。内部パラメータは、セル60の充電率、温度、劣化度等によって変化するものであるため、各セル60の電圧及び充放電電流を観測することによって逐次推定できる。
セルバランス制御部238は、セル電圧検出/バランス回路202を制御して、自装置が管理する電池モジュール70に対してセルバランスを実行する。具体的には、セルバランス制御部238は、電圧取得部222で取得した電圧、状態推定部236で推定した状態(例えば各セル60の充電率等)、及び温度取得部226で取得した温度等に基づいて、又は電池管理ユニット140からの指示に基づいて、複数のセル60のエネルギ容量を均一化するようセル電圧検出/バランス回路202を制御する。
異常判定部240は、電圧取得部222で取得した電圧、電流取得部224で取得した充放電電流、又は温度取得部226で取得した温度等に基づいて、自装置が管理する電池モジュール70が異常か否かを判定する。具体的には、例えば、異常か否かを判定するための各しきい値がメモリ212に記憶されており、異常判定部240は、電圧取得部222、電流取得部224又は温度取得部226からの各検出値と各しきい値とをそれぞれ比較することによって電池モジュール70が異常か否かを判定する。異常判定部240は、他のセル60との比較により、各セル60の異常判定を行う構成であってもよい。異常判定部240はさらに、電池モジュール70が異常であると判定されたことに応答して、所定の異常処理を実行する。異常判定部240は、異常処理として、例えば、電池管理ユニット140に電池モジュール70が異常であることを通知するとともに、履歴情報としてメモリ212に記録するよう構成されていると好ましい。
電流検出部242は、電流検出回路206から出力される配線150に流れる電流を示す情報を取得する。この電流検出部242は、電流検出回路206からの出力に基づいて、配線150に電流が流れたか否かを検出する。電流検出部242は、配線150に電流が流れたことを検出すると、そのこと(配線150に電流が流れたこと)を制御部220に通知する。制御部220は、電流検出部242からの通知を受けると、通常モードに移行する。すなわち、制御部220は、電池検出ユニット130を起動させる。制御部220はさらに、通常モードに移行したことに応答して、通常モードへの移行により起動したことを示す起動信号を、無線通信部210を介して電池管理ユニット140に送信する。
制御装置200は、制御部220として例えば10ミリ秒等の所定周期で充電率、内部パラメータ、満充電容量、及び劣化度等の電池特性の内の全部又は一部を算出し、一時記憶して電池特性に応じた充放電制御を行う。制御部220は電池特性を電池管理ユニット140へ無線送信する。電池管理ユニット140は、各電池検出ユニット130から送信される電池特性に基づいて、組電池80全体の電池特性を算出して全体としての充放電制御を実行する。電池管理ユニット140はさらに、上位ECU54へ走行制御等のための情報を提供する。各電池検出ユニット130は、自装置で推定した電池特性(電池状態)に加えて、電圧取得部222で取得した電圧、電流取得部224で取得した充放電電流、及び温度取得部226で取得した温度等の情報を電池管理ユニット140に送信するよう構成されていてもよい。
再び図2を参照して、始動スイッチ114(図1)がオンされている場合、又は車両50の停車中に充電器(図示せず。)によって組電池80の充電が行われている場合、電池管理システム120は通常モードで動作する。通常モードにおいて、電池管理ユニット140は、例えば1秒等の所定の周期で各電池検出ユニット130から電池特性(電池状態)等の情報を取得して集約する。一方、始動スイッチ114(図1)がオンされておらず、充電も行われていない場合、電池管理システム120はスリープモードで待機する。
《電池管理ユニット140の制御装置300》
図6を参照して、電池管理ユニット140の制御装置300は、制御部320、モジュールバランス制御部322、通信制御部324、始動信号入力部326、リレー制御部328、タイマ330、メモリ管理部332、電池監視部334、異常判定部336、及び処理実行部338を機能部として含む。これら機能部の機能は、制御装置300がハードウェアを用いて実行するソフトウェア処理によって実現される。これらの機能の一部又は全部が、マイクロコンピュータを含む集積回路によって実現されてもよい。
図6を参照して、電池管理ユニット140の制御装置300は、制御部320、モジュールバランス制御部322、通信制御部324、始動信号入力部326、リレー制御部328、タイマ330、メモリ管理部332、電池監視部334、異常判定部336、及び処理実行部338を機能部として含む。これら機能部の機能は、制御装置300がハードウェアを用いて実行するソフトウェア処理によって実現される。これらの機能の一部又は全部が、マイクロコンピュータを含む集積回路によって実現されてもよい。
モジュールバランス制御部322は、集約した各電池モジュール70の情報に基づいて、電池モジュール70間のエネルギ容量のバラツキを抑えるよう、各電池検出ユニット130を制御する。具体的には、モジュールバランス制御部322は、電池モジュール70間のエネルギ容量のバラツキを抑えるための指令値を生成し、生成した指令値を、通信部310を介して各電池検出ユニット130に送信する。各電池検出ユニット130は、電池管理ユニット140から送信される指令値に基づいてセルバランスを行うことで、複数の電池モジュール70、すなわち、組電池80全体として、各セル60のエネルギ容量を均一化する。
始動信号入力部326は、始動スイッチ114からの始動信号が電池管理ユニット140に入力されたことを検出する。始動信号入力部326はさらに、組電池80の充電が開始されたことを検出する機能を持つ。始動信号入力部326はこれらの状態を検出すると、その検出結果を制御部320に通知する。リレー制御部328は、制御部320の制御のもとでリレー駆動部306を制御し、第2のリレー160をオン/オフ制御するための制御信号をリレー駆動部306に出力させる。
通信制御部324は、無線通信部302及び通信部310とのインターフェイスをとる。タイマ330は時間を計時し、その計時結果を制御部320へ出力する。制御部320は、各電池検出ユニット130から取得した電池特性(電池状態)を時系列に記憶するために、タイマ330からの出力に基づいて時間情報を電池特性に対応付ける。制御部320はさらに、リレー駆動部306が制御信号を出力してから、無線通信部302が起動信号を受信するまでの時間を計測する。制御部320は、無線通信部302が起動信号を未受信の状態で所定時間が経過したことに応答して、制御信号を再度出力するよう、リレー制御部328を介してリレー駆動部306を制御する。
メモリ管理部332は、メモリ308を管理する。メモリ管理部332はまた、各電池検出ユニット130から取得した電池特性を含む各種情報をメモリ308に記録する処理、及び、記録された電池特性(電池状態)をメモリ308から読出す処理等を実行する。電池監視部334は、各電池検出ユニット130から送信される電池特性(例えば充電率(SOC)、劣化度(SOH)等)の電池情報に基づいて、各電池モジュール70又はセル60を監視(管理)する。
異常判定部336は、各電池検出ユニット130から取得した情報に基づいて、各電池モジュール70に異常が生じているか否かを判定し、判定結果に応じて所定の異常処理を実行する。異常判定部336は、異常処理として、例えば、上位ECU54に電池モジュール70が異常であることを通知するとともに、履歴情報としてメモリ308に記録するよう構成されていると好ましい。
処理実行部338は、無線通信部302が起動信号を未受信であることにより繰返される制御信号の出力回数をカウントする機能、制御信号の出力回数が予め定められたしきい値に達すると、そのことを制御部320に通知して、制御信号の出力停止を要求する機能、及び、制御信号の出力回数が予め定められたしきい値に達した場合に所定の異常処理を実行する機能を持つ。処理実行部338は、異常処理として、例えば、電池モジュール70が起動しないことを上位ECU54に通知する。制御部320は、処理実行部338から通知を受けると、制御信号を再出力する処理を停止する。
[ソフトウェア構成]
図7及び図8を参照して、電池モジュール70を管理するために、各電池検出ユニット130で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、電池システム100の車両50への搭載時に開始し、通常モード及びスリープモードに関わらず常時動作する。
図7及び図8を参照して、電池モジュール70を管理するために、各電池検出ユニット130で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、電池システム100の車両50への搭載時に開始し、通常モード及びスリープモードに関わらず常時動作する。
図7を参照して、このプログラムは、通常モードにおいて、以下に説明するステップS1010〜ステップS1070を、電池管理ユニット140への送信周期に相当する回数まで繰返すステップS1000を含む。ステップS1000では、電池の状態推定を行う。
ステップS1000において、電池管理ユニット140への送信周期に相当する回数まで繰返される、電池の状態を推定する処理は、セル電圧検出/バランス回路202を制御して、各セル60の電圧を測定するステップS1010と、ステップS1010の後に実行され、電流検出回路206を制御して、電池モジュール70(各セル60)の充放電電流を計測するステップS1020と、ステップS1020の後に実行され、温度検出回路204を制御して、電池モジュール70の表面温度を計測するステップS1030と、ステップS1030の後に実行され、ステップS1010〜ステップS1030において計測した情報に基づいて、電池モジュール70又は各セル60に異常があるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1040と、ステップS1040において、異常ありと判定された場合に実行され、所定の異常処理を実行するステップS1050と、ステップS1040において、異常なしと判定された場合に実行され、等価回路モデルの内部パラメータを推定する処理を実行するステップS1060と、ステップS1060の後に実行され、電池モジュール70の状態をセル単位で推定するステップS1070とを含む。ステップS1050では、例えば、セル60の異常を履歴情報としてメモリ212に記憶する処理を実行する。ステップS1050ではまた、セル60の異常を電池管理ユニット140に送信するために一時的に記憶する。
このプログラムはさらに、ステップS1000の後に実行され、セル60の異常、又は、推定した電池特性(電池状態)を電池管理ユニット140に送信するステップS1080と、ステップS1080の後に実行され、始動スイッチ114がオン状態、又は組電池80が充電中か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1090と、ステップS1090において、始動スイッチ114がオン状態ではなく、組電池80が充電中でもないと判定された場合に実行され、スリープモードに移行するステップS1100とを含む。ステップS1100では、スリープモードに移行後、スリープモードで待機する。
ステップS1090において、始動スイッチ114がオン状態、又は組電池80が充電中であると判定された場合、若しくは、ステップS1100のスリープモードから通常モードに移行した場合、制御はステップS1000に戻る。
図8は、電池検出ユニット130における始動割込処理を示すルーチンである。このルーチンは、スリープモードで待機中に配線150に電流が流れたことを検出すると起動される。図8を参照して、このルーチンは、スリープモードから起動(通常モードに移行)するステップS1200と、ステップS1200の後に実行され、電池管理ユニット140に起動信号を送信し、このルーチンを終了するステップS1210とを含む。
図9及び図10を参照して、組電池80全体を監視するために、電池管理ユニット140で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。図9を参照して、このプログラムは、始動スイッチ114がオンされたことを検出、又は組電池80の充電が開示されたことを検出すると開始する。
このプログラムは、各電池検出ユニット130から送信される情報を受信するステップS2000と、ステップS2000の後に実行され、受信した情報に基づいて、各セル60及び各電池モジュール70の状態を把握するステップS2010と、ステップS2010の後に実行され、セル60又は電池モジュール70に異常があるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2020と、ステップS2020において、異常ありと判定された場合に実行され、所定の異常処理を実行するステップS2030と、ステップS2020において、異常なしと判定された場合に実行され、電池検出ユニット130への指示があるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2040と、ステップS2040において、指示ありと判定された場合に実行され、指示対象の電池検出ユニット130に対して当該指示を送信するステップS2050と、ステップS2030又はステップS2050の後、若しくは、ステップS2040において指示なしと判定された場合に実行され、電池管理に必要な情報を上位ECU54に送信するステップS2060とを含む。
ステップS2040では、例えば、各電池モジュール70に対してセルバランスを行う必要があるか否かに基づいて、電池モジュール70毎に電池検出ユニット130への指示があるか否かを判定する。ステップS2050では、電池検出ユニット130に対してセルバランス指示を送信する。セルバランス指示は、どの電池モジュール70のどのセル60に対してセルバランス動作を実行するかの指示を含む。ステップS2030では、例えば、組電池80(電池モジュール70又はセル60)の異常を上位ECU54に送信するために一時的に記憶する等の処理を実行する。ステップS2060では、組電池80の異常に関する情報、又は、電池状態等の情報を上位ECU54に送信する。上位ECU54に送信する情報は、セル60に関する全ての情報ではなく、充電率(SOC)、劣化度(SOH)、内部抵抗、温度等に関する平均値、最下位値、最上位値等の予め選択された項目であってもよい。また、上位ECU54から要求されている項目を当該上位ECU54に送信する構成であってもよい。
このプログラムはさらに、ステップS2060の後に実行され、モードが通常モードか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2070とを含む。ステップS2070において、モードが通常モードであると判定された場合、制御は、ステップS2000に戻る。ステップS2070において、モードが通常モードではない(スリープモードである)と判定された場合、このプログラムの実行は終了する。
図10は、電池管理ユニット140における始動割込処理を示すルーチンである。このルーチンは、始動スイッチ114がオンされたことを検出、又は組電池80の充電が開始されたことを検出すると起動される。
図10を参照して、このルーチンは、カウンタiに0を代入してカウンタiを初期化するステップS2100と、ステップS2100の後に実行され、第2のリレー160をオン/オフ制御するステップS2110と、ステップS2110の後に実行され、カウンタiをインクリメントするステップS2120と、ステップS2120の後に実行され、所定時間が経過するまでに電池検出ユニット130からの起動信号を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2130と、ステップS2130において、起動信号を受信していないと判定された場合に実行され、第2のリレー160をオン/オフ制御する回数(カウンタi)が所定回数か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2140と、ステップS2140において、第2のリレー160をオン/オフ制御する回数が所定回数に達したと判定された場合に実行され、所定の異常処理を実行するステップS2150とを含む。ステップS2140において、第2のリレー160をオン/オフ制御する回数(カウンタi)が所定回数に達していないと判定された場合は、制御は、ステップS2110に戻る。ステップS2130において、電池検出ユニット130からの起動信号を受信したと判定された場合、又はステップS2150の処理が終了すると、このルーチンは終了する。ステップS2130では、全ての電池検出ユニット130からの起動信号を受信したか否かが判定される。
[動作]
本実施の形態に係る電池管理システム120は以下のように動作する。
本実施の形態に係る電池管理システム120は以下のように動作する。
電池管理システム120は、始動スイッチ114がオンされている場合、又は停車中に充電器(図示せず。)によって充電が行われている場合、通常モードで動作する。一方、始動スイッチ114がオンされていない場合、かつ、停車中に充電が行われていない場合、電池管理システム120(電池検出ユニット130)はスリープモードで待機する。
《通常モード》
通常モードでは、各電池検出ユニット130は、対応する電池モジュール70の各セル60の電圧、充放電電流、及び、電池モジュール70の表面温度を取得する(図10のステップS1010〜ステップS1030)。各電池検出ユニット130は、取得した情報に基づいて、電池モジュール70(セル60)の異常の有無を判定する。異常ありと判定すると(ステップS1040においてYES)、電池検出ユニット130は所定の異常処理を実行する(ステップS1050)。異常なしの場合(ステップS1040においてNO)、各電池検出ユニット130は、取得した電圧、充放電電流、及び温度を用いて、充電率、内部パラメータ、満充電容量、及び劣化度等の電池特性(電池状態)を推定する(ステップS1060及びステップS1070)。各電池検出ユニット130は、これら一連の処理(ステップS1010〜ステップS1070)を例えば10ミリ秒等の所定周期で繰返し行う。
通常モードでは、各電池検出ユニット130は、対応する電池モジュール70の各セル60の電圧、充放電電流、及び、電池モジュール70の表面温度を取得する(図10のステップS1010〜ステップS1030)。各電池検出ユニット130は、取得した情報に基づいて、電池モジュール70(セル60)の異常の有無を判定する。異常ありと判定すると(ステップS1040においてYES)、電池検出ユニット130は所定の異常処理を実行する(ステップS1050)。異常なしの場合(ステップS1040においてNO)、各電池検出ユニット130は、取得した電圧、充放電電流、及び温度を用いて、充電率、内部パラメータ、満充電容量、及び劣化度等の電池特性(電池状態)を推定する(ステップS1060及びステップS1070)。各電池検出ユニット130は、これら一連の処理(ステップS1010〜ステップS1070)を例えば10ミリ秒等の所定周期で繰返し行う。
各電池検出ユニット130は、例えば1秒等の所定の周期で電池の状態等の情報を電池管理ユニット140に送信する。電池管理ユニット140への送信周期が1秒であって、上記一連の処理の周期が10ミリ秒の場合、各電池検出ユニット130は、ステップS1010〜ステップS1070の処理を100回繰返す毎に、それらの処理によって得られた情報を、電池管理ユニット140に送信する。
電池管理ユニット140は、各電池検出ユニット130から送信される情報を受信して、電池モジュール70及び各セル60の状態を把握する(図13のステップS2000及びステップS2010)。電池管理ユニット140は、各セル60の状態、又は、電池検出ユニット130から送信される異常に関する情報に基づいて、組電池80における各電池モジュール70(各セル60)の異常の有無を判定する。異常があると判定した場合(ステップS2020においてYES)、電池管理ユニット140はそのことを上位ECU54に通知する(ステップS2030及びステップS2060)。
各電池モジュール70(各セル60)に異常がない場合(ステップS2020においてNO)、電池管理ユニット140は、電池モジュール70間のエネルギ容量にバラツキがあるか否かを判定する。すなわち、電池検出ユニット130にセルバランス指示を行う必要があるか否かを判定する。セルバランス指示を行う必要がある場合(ステップS2040においてYES)、電池管理ユニット140は、当該電池検出ユニット130にセルバランス指示を送信する(ステップS2050)とともに、セルバランス指示を行ったことを上位ECU54に通知する(ステップS2060)。一方、セルバランス指示を行う必要がない場合(ステップS2040においてNO)、電池管理ユニット140は、上位ECU54において電池管理に必要な情報を当該上位ECU54に送信する(ステップS2060)。
《スリープモードへの移行》
電池管理システム120は、モードが通常モードの間(図10のステップS1090及び図13のステップS2070においてYES)、上記した動作を繰返す。電池管理システム120は、待機状態に移行する所定の条件を満たすと、スリープモードに移行する。具体的には、例えば、始動スイッチ114がオフにされる、又は、組電池80の充電が終了してから所定時間が経過すると、電池管理システム120はスリープモードに移行する。スリープモードに移行すると、電池管理システム120は、低消費電力で待機する。
電池管理システム120は、モードが通常モードの間(図10のステップS1090及び図13のステップS2070においてYES)、上記した動作を繰返す。電池管理システム120は、待機状態に移行する所定の条件を満たすと、スリープモードに移行する。具体的には、例えば、始動スイッチ114がオフにされる、又は、組電池80の充電が終了してから所定時間が経過すると、電池管理システム120はスリープモードに移行する。スリープモードに移行すると、電池管理システム120は、低消費電力で待機する。
《通常モードへの移行(起動)》
例えば運転者が始動操作を行い、始動スイッチ114(図1)がオンされると、始動スイッチ114は始動信号を電池管理ユニット140に出力する。電池管理ユニット140は、リレー駆動部306を制御して第2のリレー160に制御信号(駆動信号)を出力する。リレー駆動部306は例えば矩形波状(パルス状)の制御信号を信号線142を介して第2のリレー160に出力する(図10のステップS2110)。より具体的には、リレー駆動部306は制御信号を出力して第2のリレー160をオンし、一定時間経過後に第2のリレー160をオフする。これにより、第2のリレー160がオンされている一定時間の間、配線150に電流が流れる。一定時間は、例えば、電池検出ユニット130が配線150に流れる電流を検知可能な時間に設定される。電流を検知可能な一定時間だけ配線150に電流を流すことにより、電力消費の増加が抑制される。
例えば運転者が始動操作を行い、始動スイッチ114(図1)がオンされると、始動スイッチ114は始動信号を電池管理ユニット140に出力する。電池管理ユニット140は、リレー駆動部306を制御して第2のリレー160に制御信号(駆動信号)を出力する。リレー駆動部306は例えば矩形波状(パルス状)の制御信号を信号線142を介して第2のリレー160に出力する(図10のステップS2110)。より具体的には、リレー駆動部306は制御信号を出力して第2のリレー160をオンし、一定時間経過後に第2のリレー160をオフする。これにより、第2のリレー160がオンされている一定時間の間、配線150に電流が流れる。一定時間は、例えば、電池検出ユニット130が配線150に流れる電流を検知可能な時間に設定される。電流を検知可能な一定時間だけ配線150に電流を流すことにより、電力消費の増加が抑制される。
電池管理ユニット140は、組電池80の充電が開始されたことを検出した場合も、リレー駆動部306を制御して第2のリレー160に制御信号(駆動信号)を出力する。この場合も、電池管理ユニット140は、始動スイッチ114(図1)がオンされた場合と同様の処理を実行する。すなわち、電池管理ユニット140は、第2のリレー160をオン/オフ制御して、一定時間の間、配線150に電流を流す。
各電池検出ユニット130は、第2の電流検出器190を介して、配線150に電流が流れたことを検出すると、通常モードに移行する。すなわち、各電池検出ユニット130は、自装置のモードを通常モードに切替えて、スリープモードから起動する(図8のステップS1200)。各電池検出ユニット130は、通常モードに移行すると、無線通信部210を介して起動信号を電池管理ユニット140に無線送信する(ステップS1210)。
電池管理ユニット140は、第2のリレー160に対して制御信号を出力すると、制御信号を出力してからの経過時間を計測する。電池管理ユニット140は、制御信号を出力してから所定時間が経過するまでに、全ての電池検出ユニット130からの起動信号を受信したか否かを判定する。判定結果が肯定の場合(図10のステップS2130においてYES)、電池管理ユニット140は、全ての電池検出ユニット130が正常に起動したことを認識する。一方、判定結果が否定の場合(図10のステップS2130においてNO)、電池管理ユニット140は、第2のリレー160に対して制御信号を再度出力して(ステップS2110)、電池検出ユニット130に対して起動を促す。
電池管理ユニット140は、処理実行部338によって、起動信号を未受信であることにより繰返される制御信号の出力回数をカウントしており、出力回数(カウンタi)が所定回数(予め定められたしきい値)に達するまで、第2のリレー160に対する制御信号の出力を繰返す。出力回数(カウンタi)が所定回数に達すると(ステップS2140においてYES)、電池管理ユニット140は、制御信号の再出力処理を停止して、所定の異常処理を実行する(ステップS2150)。より具体的には、電池管理ユニット140の処理実行部338は、出力回数(カウンタi)が所定回数に達したことを制御部320に通知することにより、制御部320に対して、リレー制御部328を介したリレー駆動部306の制御を停止させる。その後、処理実行部338は、所定の異常処理を実行する。すなわち、複数の電池検出ユニット130の内1つでも起動しない電池検出ユニット130があれば、電池管理ユニット140は起動しない電池検出ユニット130があると認識して所定の異常処理を実行する。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る電池管理システム120等は以下に述べる効果を奏する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る電池管理システム120等は以下に述べる効果を奏する。
電池検出ユニット130は、スリープモードで待機することにより待機時の消費電力を削減できる。電池管理ユニット140は、信号線142を介して第2のリレー160を制御することによって配線150に電流を流す。電池検出ユニット130は、配線150に電流が流れたことを検出すると、通常モードに移行する。このように、電池管理ユニット140は、電池検出ユニット130と無線通信することなく、電池検出ユニット130を起動させることができる。無線による電力送信が不要であるため、送信側(電池管理ユニット140)の電力消費も抑制できる。さらに、無線による電力送信のための電力送信回路が不要であるため、種々の無線送信方式を採用できる。加えて、電池検出ユニット130と電池管理ユニット140との間の距離を気にすることなくこれらをレイアウトできる。これにより、設計自由度の低下を抑制できる。電池管理ユニット140には、無線電力を送信するための電力送信回路を設ける必要がなく、電池検出ユニット130には、無線電力から動作電力を作り出す回路(整流回路又は無線電力回収回路等)を設ける必要がない。そのため、回路構成を簡素化することもできる。さらに、電池管理ユニット140は、任意のタイミングで第2のリレー160を制御することにより、任意のタイミングで電池検出ユニット130を起動させることができる。
組電池80、電池検出ユニット130、第1の電流検出器180、及び第2の電流検出器190は、組電池ユニット122としてユニット化されており、電池検出ユニット130と電池管理ユニット140とは無線により通信する。そのため、組電池ユニット122から外部へは大電流回路のみとなり、電池管理ユニット140と通信するための信号線は不要となる。これにより、電池情報の送受信を有線で行うことにより生じる不都合を抑制できる。具体的には、例えば、電線の削減、及び電線コネクタの削減によりコストを削減できるとともに、配策経路の考慮が不要となる。その結果、信頼性の向上につながる。
電池検出ユニット130は、通常モードに移行したことに応答して、通常モードへの移行により起動したことを示す起動信号を電池管理ユニット140に無線により送信する。これにより、電池管理ユニット140は、電池検出ユニット130が通常モードに移行したか否かを容易に認識できる。したがって、電池管理を効果的に行いながら、消費電力を低減できる。
電池管理ユニット140は、第2のリレー160を制御するための制御信号を信号線142を介して第2のリレー160に出力するリレー駆動部306と、電池検出ユニット130から送信される起動信号を無線により受信する無線通信部302と、リレー駆動部306が制御信号を出力してから、無線通信部302が起動信号を未受信の状態で所定時間が経過したことに応答して、制御信号を再度出力するようリレー駆動部306を制御する制御部320とを含む。これにより、任意のタイミングで電池検出ユニット130をより確実に起動させることができる。
電池管理ユニット140はさらに、無線通信部302が起動信号を未受信であることにより繰返される制御信号の出力回数をカウントし、出力回数が予め定められたしきい値に達したことに応答して、制御部320によるリレー駆動部306の制御を停止させて、所定の異常処理を実行する処理実行部338を含む。これにより、電池管理ユニット140は、通常モードに移行しない(起動しない)電池検出ユニット130を認識して、所定の異常処理を実行できる。例えば、起動しない電池検出ユニット130があることを上位ECU54に通知することができる。
電池管理システム120は、配線150上に、第2のリレー160と直列に接続される第2の電気負荷170をさらに含む。電池管理ユニット140は、配線150に電流を流すことによって、通常モードへの移行を指示するための信号を生成する。この場合、配線150に流す電流は大電流である必要はない。そのため、第2のリレー160と直列に第2の電気負荷170を接続することにより、配線150に流れる電流値を下げて、電流の検出を容易にできる。さらに、第2のリレー160と直列に第2の電気負荷170を接続することにより、第2のリレー160をオンしたときに組電池80が配線150によって短絡するのを防止することもできる。
電池管理システム120は、配線150上に設けられ、配線150に流れる電流を検出する第2の電流検出器190をさらに含み、電池検出ユニット130は、第2の電流検出器190を介して、配線150に電流が流れたことを検出する。これにより、電池検出ユニット130は、配線150に電流が流れたことを容易に検出できる。
電池検出ユニット130は、待機状態に移行する所定の条件を満たすと、スリープモードに移行する。電池検出ユニット130は、容易にスリープモードに移行できるので、スリープモードで待機することにより容易に消費電力を削減できる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態に係る電池管理システムは、スリープモードに移行した後の電池検出ユニットの動作が第1の実施の形態とは異なる。具体的には、本実施の形態に係る電池検出ユニットは、スリープモードに移行した後、一定時間毎に起動して、所定の期間、通常モードと同様の動作を行う点において、第1の実施の形態とは異なる。その他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
本実施の形態に係る電池管理システムは、スリープモードに移行した後の電池検出ユニットの動作が第1の実施の形態とは異なる。具体的には、本実施の形態に係る電池検出ユニットは、スリープモードに移行した後、一定時間毎に起動して、所定の期間、通常モードと同様の動作を行う点において、第1の実施の形態とは異なる。その他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係る電池検出ユニットでは、図7に示されるプログラムに代えて、図11〜図13に示されるプログラムが実行される。図8に示される始動割込処理は、通常モードに移行するために、本実施の形態に係る電池検出ユニットにおいても実行される。
本実施の形態に係る電池検出ユニットでは、図7に示されるプログラムに代えて、図11〜図13に示されるプログラムが実行される。図8に示される始動割込処理は、通常モードに移行するために、本実施の形態に係る電池検出ユニットにおいても実行される。
図11のプログラムは、図7のプログラムにおいて、ステップS1100に代えて、ステップS1300及びステップS1310を含む。図11のステップS1000〜ステップS1090における処理は、図7に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図11を参照して、このプログラムは、ステップS1090において、始動スイッチ114(図1)がオン状態ではなく、組電池80が充電中でもないと判定された場合に実行され、スリープモードに移行するステップS1300と、ステップS1300の後に実行され、電池情報取得処理を実行するステップS1310とを含む。ステップS1310では、スリープモードへの移行処理が実行される。
図12は、図11のステップS1310の詳細なフローである。図12を参照して、このルーチンは、タイマを初期化して、時間計測を開始するステップS1400と、ステップS1400の後に実行され、一定時間が経過するまで待機するステップS1410と、ステップS1410において、一定時間が経過したと判定された場合に実行され、スリープモードから起動するステップS1420と、ステップS1420の後に実行され、電池状態を算出(推定)する処理を実行するステップS1430とを含む。
図13は、図12のステップS1430の詳細なフローである。図13を参照して、このルーチンは、図7に示されるプログラムのステップS1000と同様のステップS1500を含む。ただし、ステップS1500では、図7のステップS1050に代えて、ステップS1052を含む。ステップS1052では、所定の異常処理として、例えば、電池モジュール70に異常があることを履歴情報としてメモリ212に記録する。
再び図12を参照して、このルーチンはさらに、ステップS1430の後に実行され、図8に示される始動割込処理が実行されていないか否かを判定し、判定結果に応じて制御を分岐するステップS1440と、ステップS1440において、始動割込処理が実行されていないと判定された場合に実行され、スリープモードに移行して制御をステップS1400に戻すステップS1450と、ステップS1450において、始動割込処理が実行されたと判定された場合に実行され、ステップS1430で算出した電池特性(電池状態)を電池管理ユニット140に送信し、このルーチンを終了するステップS1460とを含む。
[動作]
本実施の形態に係る電池検出ユニットは以下のように動作する。なお、スリープモードに移行した後、一定時間毎に起動して、電池特性を算出する動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態に係る電池検出ユニットは以下のように動作する。なお、スリープモードに移行した後、一定時間毎に起動して、電池特性を算出する動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
電池検出ユニットは、スリープモードに移行すると、タイマを初期化して時間計測を開始する(図12のステップS1400)。電池検出ユニットは、一定時間が経過するまでスリープモードで待機し、一定時間が経過すると起動する。電池検出ユニットは起動すると、所定の期間、電池特性(電池状態)の算出(推定)処理を実行する(図12のステップS1430)。
電池特性(電池状態)の算出(推定)処理が終了すると、電池検出ユニットは算出結果をメモリ212に記録する。その後、電池検出ユニットはスリープモードに移行する(ステップS1450)。電池検出ユニットは、一定時間が経過するまでスリープモードで待機し、一定時間が経過すると、再び、電池特性(電池状態)の算出(推定)処理を実行する。
始動スイッチ114(図1)がオンされる、又は、組電池80の充電が開始されると、電池検出ユニットは、図8の始動割込処理を実行し(ステップS1440においてNO)、通常モードに移行する。通常モードに移行すると、電池検出ユニットは電池管理ユニット140との通信が可能な状態となる。電池検出ユニットは、メモリ212から電池特性等の情報を読出して電池管理ユニット140に無線送信する(ステップS1460)。
(第3の実施の形態)
図14を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120Aは、電池検出ユニット130に代えて、電池検出ユニット130a(130a_1〜130a_n)を含み、電池管理ユニット140に代えて、電池管理ユニット140aを含む点において、第1の実施の形態とは異なる。電池管理ユニット140aは、電池検出ユニット130aを起動させる際に、第1のリレー102を制御することにより、既存の配線152に電流を流す。各電池検出ユニット130aは、既存の配線152に電流が流れたことを第1の電流検出器180を介して検出することにより、通常モードに移行する。
図14を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120Aは、電池検出ユニット130に代えて、電池検出ユニット130a(130a_1〜130a_n)を含み、電池管理ユニット140に代えて、電池管理ユニット140aを含む点において、第1の実施の形態とは異なる。電池管理ユニット140aは、電池検出ユニット130aを起動させる際に、第1のリレー102を制御することにより、既存の配線152に電流を流す。各電池検出ユニット130aは、既存の配線152に電流が流れたことを第1の電流検出器180を介して検出することにより、通常モードに移行する。
電池管理ユニット140aは、信号線144を介して第1のリレー102と電気的に接続されている。電池管理ユニット140aは、電池検出ユニット130aを起動させる際に、信号線144を介して第1のリレー102に制御信号を出力する。これにより、電池管理ユニット140aによって第1のリレー102がオン/オフ制御される。配線152には組電池80からの電力が供給されるため、第1のリレー102がオン/オフ制御されると、既存の配線152に電流が流れる。図14では、配線152に流れる電流が破線矢印A2で示されている。
第1のリレー102は、通常モードに移行した後、モータ106又はDC/DCコンバータ108等に電力を供給する際にもオン/オフ制御される。その場合の制御も、電池管理ユニット140aによって行われる。
本実施の形態では、上記のように、各電池検出ユニット130a_1〜130a_nは、既存の配線152に電流が流れたことを第1の電流検出器180を介して検出することにより、通常モードに移行する。そのため、電池管理システム120Aには、図1に示した、配線150、第2のリレー160、第2の電気負荷170、及び第2の電流検出器190が設けられていない。電池管理システム120Aでは、第1の実施の形態とは異なり、こうした部品を設ける必要がない。これにより、部品点数が増加するのを抑制できるので、コストをさらに削減できるとともに、構成をより簡素化できる。
電池管理システム120Aのその他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
(第4の実施の形態)
図15を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120Bは、電池検出ユニット130に代えて、電池検出ユニット130b(130b_1〜130b_n)を含み、第2の電流検出器が設けられない点において、第1の実施の形態とは異なる。その他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
図15を参照して、本実施の形態に係る電池管理システム120Bは、電池検出ユニット130に代えて、電池検出ユニット130b(130b_1〜130b_n)を含み、第2の電流検出器が設けられない点において、第1の実施の形態とは異なる。その他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
各電池検出ユニット130b_1〜130b_nは、第2の電気負荷170の電圧Vを検出することにより、配線150に電流が流れたことを検出する。より詳細には、第2のリレー160がオンされて配線150に電流が流れると、第2の電気負荷170の両端子間に電位差が生じる。各電池検出ユニット130b_1〜130b_nは、両端子間に電位差が生じたことを検出することにより、配線150に電流が流れたことを検出する。
本実施の形態では、第2の電流検出器を設ける必要がないため、その分、コスト削減等を図ることができる。この場合、第2の電気負荷170は、組電池ユニット内に設けるようにしてもよい。これにより、組電池ユニットの内部において、第2の電気負荷170の電圧を検出するための信号線を電池検出ユニット130bと電気的に接続できる。組電池ユニットから外部に信号線を引き出す必要がないため、組電池ユニットの車両への搭載が容易になる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態に係る電池管理システムは、複数の電池検出ユニットがデイジーチェーン(Daisy chain)方式で接続される点において、第1の実施の形態とは異なる。複数の電池検出ユニットは、電池管理ユニットと通信する無線通信機能を持つ第1の電池検出ユニットと、第1の電池検出ユニット以外の第2の電池検出ユニットとを含む。第2の電池検出ユニットは、デイジーチェーンにより第1の電池検出ユニットと通信する。以下、第1の電池検出ユニットを「マスタ電池検出ユニット」と呼び、第2の電池検出ユニットを「スレーブ電池検出ユニット」と呼ぶ。
本実施の形態に係る電池管理システムは、複数の電池検出ユニットがデイジーチェーン(Daisy chain)方式で接続される点において、第1の実施の形態とは異なる。複数の電池検出ユニットは、電池管理ユニットと通信する無線通信機能を持つ第1の電池検出ユニットと、第1の電池検出ユニット以外の第2の電池検出ユニットとを含む。第2の電池検出ユニットは、デイジーチェーンにより第1の電池検出ユニットと通信する。以下、第1の電池検出ユニットを「マスタ電池検出ユニット」と呼び、第2の電池検出ユニットを「スレーブ電池検出ユニット」と呼ぶ。
図16を参照して、本実施の形態についてより詳細に説明する。本実施の形態に係る電池管理システム120Cは、組電池80から電池情報を検出する複数の電池検出ユニット130c_1〜130c_n(以下、総称する場合は「電池検出ユニット130c」と記す。)を含む。複数の電池検出ユニット130cは、電池管理ユニット140との通信機能を持つマスタ電池検出ユニットと、電池管理ユニット140との通信機能を持たないスレーブ電池検出ユニットとを含む。
ここでは、例えば、電池検出ユニット130c_nをマスタ電池検出ユニット130Mとし、それ以外をスレーブ電池検出ユニット130Sとする。マスタ電池検出ユニット130Mは、スレーブ電池検出ユニット130Sとデイジーチェーン132を介して通信する。スレーブ電池検出ユニット130Sは、マスタ電池検出ユニット130Mを介して、電池管理ユニット140と間接的に通信する。
図17を参照して、マスタ電池検出ユニット130Mは、制御装置200(図3参照)に代えて、制御装置200aを含む。制御装置200aは、スレーブ電池検出ユニット130Sとデイジーチェーン132を介して通信する機能を持つ。スレーブ電池検出ユニット130Sは、制御装置200(図3参照)に代えて、制御装置200bを含む。制御装置200bは、デイジーチェーン132を介してマスタ電池検出ユニット130Mと通信する機能を持つ。電池状態の推定等に必要な情報は、マスタ電池検出ユニット130Mのメモリ212に記憶されており、スレーブ電池検出ユニット130Sは、必要に応じて、スレーブ電池検出ユニット130Sのメモリ212から情報を取得する。制御装置200bの処理により生成される情報は、マスタ電池検出ユニット130Mのメモリ212に記憶される。
電池管理システム120Cのその他の構成は、第1の実施の形態に係る電池管理システム120(図1)と同様である。
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係るマスタ電池検出ユニット130Mでは、図7及び図8に示されるプログラムに代えて、図18及び図19に示されるプログラムが実行される。
本実施の形態に係るマスタ電池検出ユニット130Mでは、図7及び図8に示されるプログラムに代えて、図18及び図19に示されるプログラムが実行される。
図18のプログラムは、図7のプログラムにおいて、ステップS1080に代えて、ステップS1600及びステップS1610を含む。図18のステップS1000、ステップS1090、及びステップS1100における処理は、図7に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図18を参照して、このプログラムは、ステップS1000の後に実行され、推定した電池特性(電池状態)等の情報をスレーブ電池検出ユニット130Sから受信するステップS1600と、ステップS1600の後に実行され、セル60の異常、又は、推定した電池特性(電池状態)等の情報を、スレーブ電池検出ユニット130Sから受信した情報とともに電池管理ユニット140に送信するステップS1610とを含む。ステップS1610の処理が終了すると、制御はステップS1090に進む。
図19は、マスタ電池検出ユニット130Mにおける始動割込処理を示すルーチンである。このルーチンは、第1の実施の形態と同様、スリープモードで待機中に配線150に電流が流れたことを検出すると起動される。
図19を参照して、このルーチンは、スリープモードから起動(通常モードに移行)するステップS1620と、ステップS1620の後に実行され、スレーブ電池検出ユニット130Sとデイジーチェーン132により通信するステップS1630と、ステップS1630の後に実行され、電池管理ユニット140に起動信号を送信し、このルーチンを終了するステップS1640とを含む。
図20は、図19のステップS1630の詳細なフローである。図20を参照して、このルーチンは、スレーブ電池検出ユニット130Sに対して起動指示を通知するステップS1700と、ステップS1700の後に実行され、スレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1710と、ステップS1710において、スレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信したと判定された場合に実行され、送信元のスレーブ電池検出ユニット130Sを記憶するステップS1720と、ステップS1720の後、又はステップS1710においてスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信していないと判定された場合に実行され、起動指示を通知してから所定時間が経過したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1730とを含む。ステップS1720において、所定時間が経過していないと判定された場合は、制御はステップS1710に戻る。ステップS1720では、例えば、送信元のスレーブ電池検出ユニット130Sの識別情報をメモリ212に記憶する
このルーチンはさらに、ステップS1730において、所定時間が経過したと判定された場合に実行され、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1740と、ステップS1740において、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信していないと判定された場合に実行され、起動指示回数が所定回数か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1750とを含む。ステップS1750において、起動指示回数が所定回数に達していないと判定された場合は、制御はステップS1700に戻る。ステップS1740において、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信したと判定された場合、又は、ステップS1750において、起動指示回数が所定回数に達したと判定された場合、このルーチンは終了する。
再び図19を参照して、ステップS1640では、起動した電池検出ユニットを識別する識別情報とともに、起動信号を電池管理ユニット140に無線送信する。起動信号とともに送信される識別情報には、少なくとも、起動信号を受信したスレーブ電池検出ユニット130Sの識別情報が含まれる。送信する識別情報は、自装置(マスタ電池検出ユニット130M)の識別情報を含む構成でもよいし、含まない構成でもよい。
本実施の形態に係るスレーブ電池検出ユニット130Sでは、図7に示されるプログラムに代えて、図21に示されるプログラムが実行される。図21のプログラムは、図7のプログラムにおいて、ステップS1080及びステップS1100に代えて、ステップS1650及びステップS1660をそれぞれ含む。図21のステップS1000、及びステップS1090における処理は、図7に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図21を参照して、このプログラムは、ステップS1000の後に実行され、セル60の異常、又は、推定した電池特性(電池状態)等の情報をマスタ電池検出ユニット130Mに送信するステップS1650と、ステップS1090において、始動スイッチ114がオン状態ではなく、組電池80が充電中でもないと判定された場合に実行され、スリープモードに移行するステップS1660とを含む。
図22は、図21のステップS1660の詳細なフローである。図22を参照して、このルーチンは、スリープモードにモードを切替えるステップS1800と、ステップS1800の後に実行され、マスタ電池検出ユニット130Mからの起動通知を受信するまで待機するステップS1810と、ステップS1810において、マスタ電池検出ユニット130Mから起動通知を受信した場合に実行され、スリープモードから起動(通常モードに移行)するステップS1820と、ステップS1820の後に実行され、マスタ電池検出ユニット130Mに起動信号を送信し、このルーチンを終了するステップS1830とを含む。
[動作]
本実施の形態に係る電池管理システム120Cは以下のように動作する。なお、通常モードへの移行動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態に係る電池管理システム120Cは以下のように動作する。なお、通常モードへの移行動作を除いた動作は、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、同様の動作についての詳細な説明は繰返さない。
電池管理ユニット140は、第2のリレー160を制御して配線150に電流を流す。マスタ電池検出ユニット130Mは、第2の電流検出器190を介して、配線150に電流が流れたことを検出すると、通常モードに移行する(図19のステップS1620)。マスタ電池検出ユニット130Mは、通常モードに移行すると、スレーブ電池検出ユニット130Sに対して起動指示を通知する(図20のステップS1700)。
スレーブ電池検出ユニット130Sは、マスタ電池検出ユニット130Mからの起動指示を受信すると(図22のステップS1810においてYES)、通常モードに移行する(ステップS1820)。スレーブ電池検出ユニット130Sは、通常モードに移行すると、マスタ電池検出ユニット130Mに起動信号を送信する(ステップS1830)。
マスタ電池検出ユニット130Mは、スレーブ電池検出ユニット130Sに起動指示を通知してから所定時間が経過するまで待機する。マスタ電池検出ユニット130Mは、その間にスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信すると(図20のステップS1710においてYES)、送信元のスレーブ電池検出ユニット130Sの識別情報を記憶する(ステップS1720)。マスタ電池検出ユニット130Mは、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信したか否かを判定し、受信している場合(ステップS1740においてYES)は、起動した電池検出ユニットを識別する識別情報とともに、起動信号を電池管理ユニット140に無線送信する(図19のステップS1640)。
一方、マスタ電池検出ユニット130Mは、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信していない場合(図20のステップS1740においてNO)、再度、スレーブ電池検出ユニット130Sに対して起動指示を通知する(ステップS1700)。マスタ電池検出ユニット130Mは、起動指示の回数をカウントしており、全てのスレーブ電池検出ユニット130Sから起動信号を受信するか、指示回数が所定回数に達するまで、起動指示を通知する。指示回数が所定回数に達すると(ステップS1750においてYES)、マスタ電池検出ユニット130Mは、起動した電池検出ユニットを識別する識別情報とともに、起動信号を電池管理ユニット140に無線送信する(図19のステップS1640)。この場合、電池管理ユニット140において、所定の異常処理が実行されることになる。
[作用・効果]
本実施の形態では、複数の電池検出ユニット130cが、デイジーチェーン方式で接続される。このように複数の電池検出ユニット130cがデイジーチェーン方式で接続される場合でも、電池管理ユニット140は、消費電力を低減しつつ、各電池検出ユニットを容易に起動させることができる。
本実施の形態では、複数の電池検出ユニット130cが、デイジーチェーン方式で接続される。このように複数の電池検出ユニット130cがデイジーチェーン方式で接続される場合でも、電池管理ユニット140は、消費電力を低減しつつ、各電池検出ユニットを容易に起動させることができる。
さらに、マスタ電池検出ユニット130Mは、スリープモードで待機しているときに、電池管理ユニット140による第2のリレー160の制御によって配線150に電流が流れたことを検出すると、通常モードに移行する。通常モードに移行すると、マスタ電池検出ユニット130Mは、配線150に電流が流れたことをスレーブ電池検出ユニット130Sに通知する。すなわち、マスタ電池検出ユニット130Mは、スレーブ電池検出ユニット130Sに対して起動指示を通知する。スレーブ電池検出ユニット130Sは、マスタ電池検出ユニット130Mからの起動指示に応じて通常モードに移行する。これにより、スレーブ電池検出ユニット130Sから、配線150に電流が流れたか否かの検出機能を省くことができるので、システム構成をより簡素化できる。
マスタ電池検出ユニット130Mは、通常モードに移行すると、起動信号を電池管理ユニット140に無線により送信する。一方、スレーブ電池検出ユニット130Sは、通常モードに移行すると、マスタ電池検出ユニット130Mを介して、起動信号を電池管理ユニット140に送信する。これにより、スレーブ電池検出ユニット130Sが電池管理ユニット140と無線通信しない場合でも、スレーブ電池検出ユニットの起動信号を電池管理ユニット140に送信できる。
その他の効果は第1の実施の形態と同様である。
(第5の実施の形態の変形例)
上記実施の形態では、全てのスレーブ電池検出ユニットから起動信号を受信していない場合に、マスタ電池検出ユニットがスレーブ電池検出ユニットに対して起動指示を再通知する例について示した。しかし、本開示はこのような実施の形態には限定されない。本変形例では、マスタ電池検出ユニットは、全てのスレーブ電池検出ユニットから起動信号を受信していない場合でも、スレーブ電池検出ユニットに対して起動指示を再通知することなく、電池管理ユニットに対して起動信号を送信するよう構成される。
上記実施の形態では、全てのスレーブ電池検出ユニットから起動信号を受信していない場合に、マスタ電池検出ユニットがスレーブ電池検出ユニットに対して起動指示を再通知する例について示した。しかし、本開示はこのような実施の形態には限定されない。本変形例では、マスタ電池検出ユニットは、全てのスレーブ電池検出ユニットから起動信号を受信していない場合でも、スレーブ電池検出ユニットに対して起動指示を再通知することなく、電池管理ユニットに対して起動信号を送信するよう構成される。
電池管理ユニットは、マスタ電池検出ユニットから送信される起動信号に基づいて、全てのスレーブ電池検出ユニットが起動したか否かを判定する。マスタ電池検出ユニットは起動しているため、電池管理ユニットと無線通信を行うことが可能な状態となっている。電池管理ユニットは、起動していないスレーブ電池検出ユニットがあると判定すると、マスタ電池検出ユニットと無線通信する。電池管理ユニットは、この無線通信により、スレーブ電池検出ユニットに対する起動指示を再度行うよう、マスタ電池検出ユニットに指示する。
マスタ電池検出ユニットは、スレーブ電池検出ユニットが起動したか否かの結果を電池管理ユニットに送信する。電池管理ユニットは、マスタ電池検出ユニットから送信される結果に応じて、マスタ電池検出ユニットへの上記指示を繰返す。電池管理ユニットは、マスタ電池検出ユニットへの上記指示を所定回数行った場合でも、起動しないスレーブ電池検出ユニットがある場合、第1の実施の形態と同様の異常処理を実行する。
(変形例)
上記実施の形態では、電池管理システムを車両に搭載する例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。例えば定置型の蓄電池を監視又は管理するために本電池管理システムを用いてもよい。
上記実施の形態では、電池管理システムを車両に搭載する例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。例えば定置型の蓄電池を監視又は管理するために本電池管理システムを用いてもよい。
上記実施の形態では、セルの電圧を各別に検出するとともに、セルバランスを実行するセル電圧検出/バランス回路を用いた例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。セル電圧の検出と、セルバランスの実行とを別々の回路で行うようにしてもよい。
電池管理システムを構成する電池検出ユニットは、電池モジュールの電圧を用いて電池モジュールの状態を推定する構成であってもよいし、セルの電圧を用いてセルの状態を推定する構成であってもよい。電池検出ユニットはさらに、電池モジュール及びセルの各々の電圧を用いて、電池モジュール及びセルの両方の状態を推定する構成であってもよい。
上記実施の形態では、セルが直列に接続された電池モジュールについて示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。電池モジュールを構成するセルは、例えば、直並列に接続されていてもよい。
上記実施の形態では、電池検出ユニットが通常モード及びスリープモードの2つモードを切替えて動作する例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。電池検出ユニットは、3つ以上のモードを持ち、これらを切替えて動作する構成であってもよい。例えば、電池検出ユニットは、スリープモードからの起動時に、他のモードを経由して通常モードに移行する構成であってもよい。
上記実施の形態では、スリープモード時にも電池検出ユニットに微弱の電流を流しておく例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。スリープモードにおいて、例えば、電池検出ユニットの無線通信部への電力供給を完全に遮断する構成としてもよい。この場合、電池検出ユニットの制御装置は、配線に電流が流れたことを検出すると、無線通信部と電源回路との電気的な導通を制御するよう構成されていると好ましい。これにより、通常モードへの移行時に、無線通信部にも電力を供給して起動させることができる。
上記実施の形態では、複数の電池検出ユニットを含む電池管理システムの例について示したが、本開示はそのような実施の形態には限定されない。電池管理システムに含まれる電池検出ユニットは1つであってもよい。
上記実施の形態では、リチウムイオン二次電池を含む組電池を用いた例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。組電池、電池モジュール、又はセルは、リチウムイオン電池以外の電池であってもよい。
なお、上記で開示された技術を適宜組合せて得られる実施の形態についても、本開示の技術的範囲に含まれる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本開示が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本開示の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
50 車両
52 車内LAN
54 上位ECU
60 セル
70、70_1〜70_n 電池モジュール
80 組電池
100 電池システム
102 第1のリレー
104 インバータ
106 モータ
108 DC/DCコンバータ
110 補機バッテリ
112 第1の電気負荷
114 始動スイッチ
120、120A、120B、120C 電池管理システム
122 組電池ユニット
130、130a、130c 電池検出ユニット
130M マスタ電池検出ユニット
130S スレーブ電池検出ユニット
132 デイジーチェーン
140、140a 電池管理ユニット
142、144 信号線
150、152 配線
160 第2のリレー
170 第2の電気負荷
180 第1の電流検出器
190 第2の電流検出器
200、200a、200b、300 制御装置
202 セル電圧検出/バランス回路
204 温度検出回路
206 電流検出回路
208 電源回路
210、302 無線通信部
212、308 メモリ
220、320 制御部
222 電圧取得部
224 電流取得部
226 温度取得部
228、324 通信制御部
230 ID管理部
232、332 メモリ管理部
234、330 タイマ
236 状態推定部
238 セルバランス制御部
240、336 異常判定部
242 電流検出部
304 電源部
306 リレー駆動部
310 通信部
322 モジュールバランス制御部
326 始動信号入力部
328 リレー制御部
334 電池監視部
338 処理実行部
52 車内LAN
54 上位ECU
60 セル
70、70_1〜70_n 電池モジュール
80 組電池
100 電池システム
102 第1のリレー
104 インバータ
106 モータ
108 DC/DCコンバータ
110 補機バッテリ
112 第1の電気負荷
114 始動スイッチ
120、120A、120B、120C 電池管理システム
122 組電池ユニット
130、130a、130c 電池検出ユニット
130M マスタ電池検出ユニット
130S スレーブ電池検出ユニット
132 デイジーチェーン
140、140a 電池管理ユニット
142、144 信号線
150、152 配線
160 第2のリレー
170 第2の電気負荷
180 第1の電流検出器
190 第2の電流検出器
200、200a、200b、300 制御装置
202 セル電圧検出/バランス回路
204 温度検出回路
206 電流検出回路
208 電源回路
210、302 無線通信部
212、308 メモリ
220、320 制御部
222 電圧取得部
224 電流取得部
226 温度取得部
228、324 通信制御部
230 ID管理部
232、332 メモリ管理部
234、330 タイマ
236 状態推定部
238 セルバランス制御部
240、336 異常判定部
242 電流検出部
304 電源部
306 リレー駆動部
310 通信部
322 モジュールバランス制御部
326 始動信号入力部
328 リレー制御部
334 電池監視部
338 処理実行部
Claims (17)
- 電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、前記第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、
前記電池検出ユニットと無線通信し、前記電池を管理する電池管理ユニットと、
前記電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含み、
前記電池管理ユニットは、信号線を介して前記開閉器を制御し、
前記電池検出ユニットは、前記第2のモードで待機しているときに、前記電池管理ユニットによる前記開閉器の制御に応じて前記配線に電流が流れたことを検出すると、前記第1のモードに移行する、電池管理システム。 - 前記電池検出ユニットは、前記第1のモードに移行したことに応答して、前記第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を前記電池管理ユニットに無線により送信する送信部を含む、請求項1に記載の電池管理システム。
- 前記電池管理ユニットは、
前記開閉器を制御するための制御信号を前記信号線を介して前記開閉器に出力する信号出力部と、
前記電池検出ユニットから送信される前記起動信号を無線により受信する受信部と、
前記信号出力部が前記制御信号を出力してから、前記受信部が前記起動信号を未受信の状態で所定時間が経過したことに応答して、前記制御信号を再度出力するよう前記信号出力部を制御する出力制御部とを含む、請求項2に記載の電池管理システム。 - 前記電池管理ユニットはさらに、前記起動信号を前記受信部が未受信であることにより繰返される前記制御信号の出力回数をカウントし、前記出力回数が予め定められたしきい値に達したことに応答して、前記出力制御部による前記信号出力部の制御を停止させて、所定の異常処理を実行する処理実行部を含む、請求項3に記載の電池管理システム。
- 前記配線上に、前記開閉器と直列に接続される電気負荷をさらに含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電池管理システム。
- 前記電池検出ユニットは、前記電気負荷の電圧に基づいて、前記配線に電流が流れたことを検出する、請求項5に記載の電池管理システム。
- 前記配線上に設けられ、前記配線に流れる電流を検出する電流検出器をさらに含み、
前記電池検出ユニットは、前記電流検出器を介して、前記配線に電流が流れたことを検出する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電池管理システム。 - 前記電池は、複数の電池モジュールを含み、
前記電池管理システムは、前記複数の電池モジュールからそれぞれ電池情報を検出する複数の前記電池検出ユニットを含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電池管理システム。 - 複数の前記電池検出ユニットは、デイジーチェーン方式で接続される、請求項8に記載の電池管理システム。
- 複数の前記電池検出ユニットは、
前記電池管理ユニットと無線通信する第1の電池検出ユニットと、
前記第1の電池検出ユニットとデイジーチェーンにより通信する第2の電池検出ユニットとを含み、
前記第1の電池検出ユニットは、前記第2のモードで待機しているときに、前記電池管理ユニットによる前記開閉器の制御によって前記配線に電流が流れたことを検出すると、前記第1のモードに移行し、かつ、前記配線に電流が流れたことを前記第2の電池検出ユニットに通知し、
前記第2の電池検出ユニットは、前記第1の電池検出ユニットからの前記通知に応じて前記第1のモードに移行する、請求項9に記載の電池管理システム。 - 前記第1の電池検出ユニットは、前記第1のモードに移行したことに応答して、前記第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を前記電池管理ユニットに無線により送信し、
前記第2の電池検出ユニットは、前記第1のモードに移行したことに応答して、前記第1の電池検出ユニットを介して、前記第1のモードへの移行により起動したことを示す起動信号を前記電池管理ユニットに送信する、請求項10に記載の電池管理システム。 - 前記電池検出ユニットは、待機状態に移行する所定の条件を満たすと、前記第2のモードに移行する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電池管理システム。
- 電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、前記第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットであって、
前記電池を管理する電池管理ユニットと無線通信し、検出した前記電池情報を前記電池管理ユニットに送信する通信部と、
前記電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、前記電池管理ユニットが信号線を介して制御することにより前記配線に流れる電流を検出する検出部と、
前記第2のモードで待機しているときに、前記検出部が前記配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、前記第1のモードに移行するよう制御する制御部とを含む、電池検出ユニット。 - 電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、前記第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと無線通信する通信部と、
前記通信部を介して前記電池検出ユニットから前記電池情報を取得し、取得した前記電池情報を用いて前記電池を管理する電池管理部と、
前記電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器を、信号線を介して制御する開閉器制御部とを含み、
前記開閉器制御部は、前記電池検出ユニットを前記第1のモードに移行させるために、前記電池検出ユニットが前記第2のモードで待機しているときに、前記配線に電流が流れるよう前記開閉器を制御する、電池管理ユニット。 - 電池を管理する電池管理システムにおけるモード移行方法であって、
前記電池管理システムは、前記電池から電池情報を検出する第1のモード、及び、前記第1のモードよりも小さい消費電力で待機する第2のモードを持つ電池検出ユニットと、前記電池検出ユニットと無線通信し、前記電池を管理する電池管理ユニットと、前記電池からの電力が供給される配線上に設けられる開閉器とを含み、
前記モード移行方法は、
前記電池管理ユニットが、信号線を介して前記開閉器を制御するステップと、
前記電池検出ユニットが、前記第2のモードで待機しているときに、前記制御するステップにおける前記開閉器の制御に応じて前記配線に電流が流れたことを検出するステップと、
前記電池検出ユニットが、前記検出するステップにおいて前記配線に電流が流れたことを検出したことに応答して、前記第1のモードに移行するステップとを含む、モード移行方法。 - 電池と、
前記電池を管理する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電池管理システムとを含む、電池システム。 - 請求項16に記載の電池システムと、
前記電池システムと通信し、当該電池システムから所定の情報を取得する車載装置とを含む、車両。
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JP2020037923A JP2021141720A (ja) | 2020-03-05 | 2020-03-05 | 電池管理システム、電池検出ユニット、電池管理ユニット、モード移行方法、電池システム、及び車両 |
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WO2023210655A1 (ja) * | 2022-04-27 | 2023-11-02 | ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社 | バッテリマネジメントシステム |
CN117690329A (zh) * | 2024-02-02 | 2024-03-12 | 深圳风向标教育资源股份有限公司 | 动力电池管理系统开发实训平台及其布局方法 |
WO2024203287A1 (ja) * | 2023-03-28 | 2024-10-03 | 株式会社デンソー | 電池監視システム |
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- 2020-03-05 JP JP2020037923A patent/JP2021141720A/ja active Pending
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