JP2021141095A - 超電導磁石装置および偏向電磁石装置 - Google Patents

超電導磁石装置および偏向電磁石装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型に構成でき、強い磁場を発生できる超電導磁石装置を実現する。【解決手段】磁性体を有し環状に形成されたヨークと、ヨークから対向するように突出した一対の第1の磁極54と、超電導線材を含み、一対の第1の磁極54に各々巻回された一対の第1のコイル64と、を備え、第1のコイル64は、超電導線材を直線状に延設した第1のコイル直線部64aと、超電導線材を湾曲させた一対の第1のコイル湾曲部64bと、を有し、第1のコイル湾曲部64bの内周面の曲率半径ra,rbは、第1のコイル直線部64aの内周面の半幅r1よりも大きいことを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、超電導磁石装置および偏向電磁石装置に関する。
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1の要約には、「通過する荷電粒子ビームを偏向させる偏向電磁石装置であって、荷電粒子ビームが通過する間隙を介して上下に対向して一対のヨーク5A、5Bが配置され、当該ヨークはメインポール1A、1B、サイドポール21A、21B、22A、22Bを有し、当該ポールに磁場を生成する一対のコイル41A、41B、およびそれの外周側であってコイル41A、41Bと同軸の一対のコイル51A、51Bとを備え、上部のヨーク5A及び下部のヨーク5Bを非磁性体の支持部材で連結する構成である」と記載されている。また、下記特許文献2の請求項1には、「単結晶状のREBa2Cu3O7-x相(REはYを含む希土類元素又はこれらの組合せ、xは酸素欠損量)中に非超伝導相が微細分散した組織を有する酸化物超伝導体を有するコイルであって、前記コイルが、前記酸化物超伝導体の単芯線で構成され、前記コイルの形状が、直線部と曲線部とを有する擬レーストラック型であり、かつ、変形されてなることを特徴とする酸化物超伝導体コイル」と記載されている。これら文献の記述は、本願明細書の一部として包含される。
特開2017−84595号広報 特許第4799979号広報
ところで、超電導磁石装置に対しては、小型に構成でき強い磁場を発生できることが望まれている。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、小型に構成でき強い磁場を発生できる超電導磁石装置および偏向電磁石装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の超電導磁石装置は、磁性体を有し環状に形成されたヨークと、前記ヨークから対向するように突出した一対の第1の磁極と、超電導線材を含み、一対の前記第1の磁極に各々巻回された一対の第1のコイルと、を備え、前記第1のコイルは、前記超電導線材を直線状に延設した第1のコイル直線部と、前記超電導線材を湾曲させた一対の第1のコイル湾曲部と、を有し、前記第1のコイル湾曲部の内周面の曲率半径は、前記第1のコイル直線部の内周面の半幅よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、小型に構成でき強い磁場を発生できる超電導磁石装置を実現できる。
比較例による偏向電磁石の模式的な断面斜視図である。 比較例による偏向電磁石の模式的な横断面図である。 比較例による偏向電磁石の模式的な縦断面図である。 図3の要部の拡大断面図である。 比較例のメインコイルの要部における磁束分布を示す模式図である。 好適な第1実施形態による偏向電磁石装置の要部の断面図である。 好適な第2実施形態による偏向電磁石装置の製作過程を示す模式図である。 好適な第3実施形態による偏向電磁石装置の製作過程を示す模式図である。 好適な第4実施形態による偏向電磁石装置の製作過程を示す模式図である。
[実施形態の前提]
超電導磁石装置は、極低温に冷却された超電導材料を有するコイルに電流を通電し、所望の磁場を発生させる装置である。超電導物質はある一定の温度以下となった場合に電気抵抗がゼロとなる物質であり、通常の常温における導電性金属よりも大きな電流を通電できるため、強い磁場が必要な装置、例えば、磁気共鳴イメージング装置や加速器の偏向磁石等に使用されている。加速器の偏向磁石には、鉄心に銅線等を巻回した常電導磁石や、永久磁石を使用したものも使用されている。しかし、近年の偏向磁石には、より小さい領域に強い磁場を生成することが求められるため、超電導磁石を採用する場合が増加している。
超電導磁石は、一般に鉄等の磁性体を用いた芯(鉄心)の周りに超電導コイルを巻き回した磁極と継鉄(ヨーク)で磁気回路を構成した電磁石である。超電導コイルは、極低温に冷却すると電気抵抗がゼロとなる超電導物質でコイルを生成している。その温度は超電導物質によって異なるが、絶対温度で4ケルビンから77ケルビン程度まで冷却する必要がある。このため、現在一般的に使用されている超電導コイルの材質であるニオブ・チタン材を用いた超電導コイルでは、約4ケルビンに冷却した状態を保持するため、例えば、沸点が4.2ケルビンの液体のヘリウム中に浸されている。また、ヘリウムの液体状態を保持するため、超電導コイルと液体ヘリウムはヘリウム容器と呼ばれる金属容器と、それを取り囲み輻射による伝熱を遮蔽する輻射シールド、および、内部を真空状態として外部からの熱伝導による熱侵入を低減する真空容器内に収められている。さらに、冷凍機によって液体ヘリウムの蒸発を抑えることによって極低温の状態を保持している。
液体ヘリウムは収集が困難であるため高価であり、また、装置の簡素化による小型化の要請からも、液体ヘリウムの使用量を低減し、または使用しない超電導磁石の開発も進められている。液体ヘリウムを使用しない方法の一つとして、冷凍機から固体熱伝導物質を介して冷却される伝導冷却型の超電導コイルの採用がある。冷凍機の冷却能力が十分大きければ、超電導コイルを超電導状態となる温度よりも十分低い温度、例えば4ケルビン以下に保持することができる。
超電導コイルは超電導線材を構成する超電導物質は物質毎に決まる温度以下に冷却すると超電導状態となり、この温度は常電導転移温度と呼ばれる。常電導転移温度以下に保持された超電導コイルは電気抵抗ゼロになるが、大きな電流密度の電流を通電したり、強い磁場環境に置かれると超電導状態を維持できなくなる。電流密度と磁場は温度と同様に超電導状態を決定する因子であり、超電導コイルはこれら3つの要素で決まる超電導状態を安定に維持できる範囲で運転する場合が多い。超電導コイルを構成する超電導線材は、コイル全体を同じ線材で巻き回した場合、場所によって温度や磁場の強さが異なっていれば、最も温度や磁場の環境が過酷な部分にある線材の性能以上の電流を通電することが出来ない。すなわち、当該部分によって超電導磁石の磁場発生強度の限界が生じる。
加速器の偏向電磁石に使用される超電導コイルには、直線部と円弧部からなるレーストラック形状を有する物がある。これは、偏向磁石がレーストラックの長軸方向に均一な磁場を生成し、短軸方向には急峻に変化する磁場を生成するためである。一般に偏向磁石に超電導コイルを使用する理由は、常電導コイルや永久磁石と比較して、より強力な磁場を狭い領域に生成することにある。従って、超電導コイルには、より大きな電流を通電することで強い磁場を生成し、レーストラックの短軸方向寸法を短くすることで、より狭い領域に磁場を生じさせる場合が多い。
レーストラック形状の超電導コイル全体を同一の超電導線材で巻回した場合、レーストラックの円弧部内周側の磁場が強くなり、コイルを均一の温度に冷却した場合であっても、円弧部内周側の環境における超電導線材の裕度で超電導磁石の磁場性能が決まる。特に、レーストラックの短軸方向を短くし、円弧部の曲率が小さくなると、直線部に比べてコイル円弧部内周側の磁場が強くなる。
上述の特許文献1に示された技術を適用して、一対のメイン磁極と二対のサイド磁極を併用する磁石装置を構成することが考えられる。この磁石装置は、独立した3台の磁石(一対のメイン磁石と二対のサイド磁石)を配置する構成と比較して、サイドコイル(サイド磁石またはサイド磁極に巻回されるコイル)の巻回数を少なくでき、全体の構成を小型化できる。しかし、この磁石装置は、メインコイル(メイン磁石またはメイン磁極に巻回されるコイル)の巻回数が多くなり、特にメインコイルの円弧部分で生じる磁場が増大することで、超電導線材の裕度が低下し、磁石装置が発生する磁場強度を向上させることが困難になる。
また、特許文献2に示された技術を適用して、レーストラック型の超電導コイルにおいて、磁束が集中する曲率部分の超電導体すなわち超電導線材の断面積を増加する磁石装置を構成することが考えられる。しかし、この磁石装置では、巻線途中で超電導線材の断面積を変化させる必要が生じる。そのため、ニオブ・チタン線材などの引き抜きにより製作された超電導線材では、コイル製作時において巻線の途中で断面の異なる線材を接続する必要がある。超電導線材の接続部分は超電導性能が低下しやすく、また、コイル断面積が増大するため、磁場強度を向上させつつ小型化を両立することが困難である。そのため、後述する好適な実施形態は、小型に構成でき、強い磁場を発生できる磁石装置を実現しようとするものである。
[比較例]
好適な実施形態について説明する前に、まず比較例による偏向電磁石について説明する。図1は、比較例による偏向電磁石1の模式的な断面斜視図である。なお、図1において前後方向をx軸、左右方向をy軸、上下方向をz軸とする。
偏向電磁石1は、加速器等(図示せず)から出射された電子ビーム、陽子線等の荷電粒子ビームに対し、ビーム進行方向と垂直な方向に周期的な運動を加えることで放射光を発生させる装置である。偏向電磁石1は、ビームダクト2と、鉄心30と、コイル群40と、を備えている。ビームダクト2は、断面略矩形のダクトである。ビームダクト2の内部においては、例えば、破線で示す直線軌道RSに沿って荷電粒子ビーム等が通過する。
鉄心30は、一対の上下ヨーク31(ヨーク)と、一対のサイドヨーク32(ヨーク)と、一対のメイン磁極34と、一対のサイド磁極33と、一対のサイド磁極35と、を備えている。一対の上下ヨーク31は、長方形板状に形成され、ビームダクト2の上下に配置されている。一対のサイドヨーク32は、長方形板状に形成され、上下ヨーク31の各左端および各右端を接続している。一対のメイン磁極34は、一対の上下ヨーク31の各対向面からビームダクト2に向かって突出している。一対のサイド磁極33は、メイン磁極34の後方において、一対の上下ヨーク31の対向面からビームダクト2に向かって突出している。また、一対のサイド磁極35は、メイン磁極34の前方において、一対の上下ヨーク31の対向面からビームダクト2に向かって突出している。
また、コイル群40は、一対のメインコイル44と、一対のサイドコイル43と、一対のサイドコイル45と、を備えている。一対のメインコイル44は、一対のメイン磁極34に各々巻回されている。一対のサイドコイル43は、一対のサイド磁極33に、各々巻回されている。また、一対のサイドコイル45は、一対のサイド磁極35に、各々巻回されている。これにより、偏向電磁石1は、三極の超電導磁石になっている。
なお、偏向電磁石1には、サイドコイル43,45およびメインコイル44の超電導状態を維持するため、真空容器や輻射シールド等を含むクライオスタットに収納され、クライオスタットの内部を冷却する冷凍機等も設けられる。また、偏向電磁石1には、支持構造や接続線も設けられる。但し、図1においては、これらの部材の図示は省略する。
図2は、比較例による偏向電磁石1の模式的な横断面図である。
図示のように、サイド磁極33,35およびメイン磁極34は、何れも外周がレーストラック形状、すなわち半径の等しい二つの円を共通外接線で接続した形状を有している。また、サイドコイル43,45およびメインコイル44は、各々サイド磁極33,35およびメイン磁極34の外周に沿って、レーストラック形状を成すように巻回されている。
鉄心30およびコイル群40は、ビームダクト2の内部に磁場を形成することにより、ビームダクト2の内部を通過する荷電粒子ビームの軌道を湾曲させ、放射光を発生させる。図示の例において、サイドコイル43,45が形成する磁場をH43,H45とし、メインコイル44が形成する磁場をH44とする。コイル群40に電流が流れていないと仮定すると、磁場H43,H44,H45の強度は「0」になるため、加速器等(図示せず)から出射された荷電粒子ビームは、直線軌道RSに沿って進む。
一方、荷電粒子ビームによって放射光を発生させる場合、鉄心30およびコイル群40は、荷電粒子ビームの軌道が、例えば図示のような偏向軌道RCになるように、磁場H43,H44,H45を発生させる。荷電粒子ビームが偏向軌道RCに沿って進むと、偏向軌道RCが曲がる箇所で放射光を発生する。図示の偏向軌道RCの例では、ビームダクト2の後方から荷電粒子ビームが入射した直後では、偏向軌道RCは直線軌道RSと一致している。
しかし、その後、荷電粒子ビームは、サイド磁極33が生成した磁場によって左方向に偏向される。次に、荷電粒子ビームは、メイン磁極34が発生した磁場によって右方向に偏向される。さらに、荷電粒子ビームは、サイド磁極35が発生した磁場によって、元の直線軌道RSに一致するように偏向される。このような偏向軌道を実現するためには、磁場H44の極性と磁場H43,H45の極性とを反対にし、荷電粒子ビームがビーム軌道(例えば偏向軌道RC)に沿って受ける磁場H44の積分値と、磁場H43,H45の積分値と、が等しくなるように、磁場H43,H44,H45を決定するとよい。
図3は、比較例による偏向電磁石1の模式的な縦断面図である。
すなわち、図3は、直線軌道RS(図2参照)の箇所における断面図であり、偏向電磁石1の内部を流れる磁束Φを破線で示す。また、メインコイル44流れる電流をI44と呼び、サイドコイル43,45に流れる電流をI43,I45と呼ぶ。図3に示すように、偏向電磁石1は、一対のメイン磁極34と二対のサイド磁極33,35の間で閉じた磁気回路を形成している。これにより、一対のメイン磁極34の間を通過する磁束は、一対のサイド磁極33または一対のサイド磁極35の間を通過する磁束の約2倍になる。
図4は、比較例における図3の要部の拡大断面図である。特に、図4においては、図3の前上部分における磁束Φの詳細な分布例を示す。
一対のメイン磁極34の間における磁束Φの磁束密度を強くするため、メインコイル44における電流I44と、隣接するサイドコイル45における電流I45とは、同一方向に設定される。上述したように、本比較例においては、一対のメイン磁極34間の磁束は、一対のサイド磁極33間(またはサイド磁極35間)の磁束の2倍程度になる。
そして、メインコイル44またはサイドコイル43,45を構成する超電導線材が置かれる位置の磁場強度は、メインコイル44のメイン磁極34側の高さ中心付近、すなわち図示の領域44a付近で最も大きくなる。
アンペールの法則(2πrH=I、但しHは磁場の強さ、Iは積分経路に含まれる電流、rは積分経路の半径)からも、メインコイル44の中心よりも表面付近で最も磁場が強くなる。同様に、メインコイル44の断面積が小さい程、コイル表面の超電導線材が受ける磁場は強くなる。
図5は、比較例によるメインコイル44の要部、すなわち平面視(図2参照)における右前隅部分の約1/4周部分、における磁束分布を示す模式図である。
すなわち、図5において、破線の密度が磁束Φの磁束密度に対応している。メインコイル44が円弧状に湾曲している箇所における内周部を円弧内周部領域44bと呼ぶ。また、メインコイル44が直線状である箇所における内周部を直線内周部領域44cと呼ぶ。円弧内周部領域44bでは、直線内周部領域44cと比較して、磁束Φが集中し、磁束密度が高くなっている。これにより、円弧内周部領域44bにおいて超電導線材が受ける磁場強度は、直線内周部領域44cにおける磁場強度よりも高くなる。
さらに、メインコイル44の円弧部における内半径を小さくするほど、円弧内周部領域44bの磁場強度は高くなる。超電導線材に流せる電流値は、温度と磁場の強さと、によって決定される。従って、メインコイル44の全体が均一な温度であれば、円弧内周部領域44bの磁束密度によって決まる電流値が、メインコイル44に通電できる最大の電流値になる。すなわち、メインコイル44の短軸方向径が小さいほどメインコイル44に流せる電流値は小さくなる。従って、円弧内周部領域44bの曲率半径を大きくすれば、メインコイル44に流せる電流値を大きくすることができ、対向する磁極間により強い磁場を発生させることができる。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の構成〉
図6は、好適な第1実施形態による偏向電磁石装置100(超電導磁石装置)の要部の断面図である。なお、以下の説明において、上述した比較例の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図1に示した比較例の偏向電磁石1におけるサイド磁極33,35、メイン磁極34、サイドコイル43,45、およびメインコイル44に代えて、本実施形態の偏向電磁石装置100は、図6に示すように、サイド磁極53,55、メイン磁極54(第1の磁極)、サイドコイル63(第2のコイル)、サイドコイル65(第3のコイル)、およびメインコイル64(第1のコイル)を備えている。
サイド磁極53,55の構成は、比較例(図1〜図5参照)のサイド磁極33,35の構成と同様であり、サイドコイル63,65の構成は、比較例のサイドコイル43,45の構成と同様である。すなわち、サイドコイル63は、レーストラック状に形成され、超電導線材を直線状に延設したコイル直線部63a(第2のコイル直線部)と、超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対のコイル湾曲部63b(第2のコイル湾曲部)と、を有する。サイドコイル65も、サイドコイル63と同様に構成され、コイル直線部65a(第3のコイル直線部)と、コイル湾曲部65b(第3のコイル湾曲部)と、を有する。一方、メイン磁極54は、全体として平面視が略ダンベル状に構成されており、周縁部が直線状である磁極直線部54a(第1の磁極直線部)と、周縁部が略円弧状に湾曲する一対の磁極湾曲部54b(第1の磁極湾曲部)と、を有している。
磁極直線部54aの周縁部の半幅をr1と呼ぶ。また、磁極湾曲部54bの周縁部の曲率半径をraと呼び、磁極直線部54aと磁極湾曲部54bの接続部分の周縁部の曲率半径をrbと呼ぶ。曲率半径ra,rbは、何れも半幅r1よりも大きくなっている。換言すれば、磁極湾曲部54bの周縁部の曲率半径は、何れの箇所においても、磁極直線部54aの半幅r1よりも大きくなっている。
また、メインコイル64は、メイン磁極54の周縁部に沿った形状に形成され、超電導線材を直線状に延設したコイル直線部64aと、超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対のコイル湾曲部64bと、を有している。コイル直線部64aの内周面の半幅は、上述した磁極直線部54aの半幅r1と略同一である。また、コイル湾曲部64bの内周面の曲率半径は、磁極湾曲部54bの曲率半径raと略同一である。また、コイル直線部64aとコイル湾曲部64bの接続部分における内周面の曲率半径は、上述した曲率半径rbと略同一である。換言すれば、コイル湾曲部64bの内周面の曲率半径は、何れの箇所においても、コイル直線部64aの半幅よりも大きくなっている。
ここで、メインコイル64のコイル湾曲部64bの外周位置のx軸成分のうち、メインコイル64の中心位置Oから最も離れるものを位置x1,x11(第1の位置)と呼ぶ。また、コイル直線部63a,65aの外周位置のx軸成分のうち、中心位置Oに最も近接するものを位置x2,x12(第2の位置)と呼ぶ。また、メインコイル64のコイル直線部64aの外周位置のうち、x軸成分が中心位置Oから最も離れるものを位置x3,x13(第3の位置)と呼ぶ。本実施形態においては、位置x2が位置x1と位置x3との間にあり、位置x12が位置x11と位置x13との間にある。これにより、コイル63,64,65を入れ子状に配置することができ、偏向電磁石装置100を小型化できる。
上述した以外の偏向電磁石装置100の構成は、比較例(図1〜図5参照)のものと同様である。すなわち、偏向電磁石装置100の鉄心30は、図1のものと同様に、一対の上下ヨーク31(ヨーク)と、一対のサイドヨーク32(ヨーク)と、を備えている。そして、一対の上下ヨーク31には、各々図6に示した磁極53,54,55が、相互に対向するように突出している。そして、各一対の磁極53,54,55には、それぞれコイル63,64,65が巻回されている。
上記構成によれば、特にコイル湾曲部64bの内周部分における磁場強度を低減できる。これにより、メインコイル64には、大きな電流を通電でき、これによって一対のメイン磁極54間に強い磁場を形成できる。逆に、上述した比較例と同程度または同一の磁場強度を発生できれば足りる場合は、より小さな偏向電磁石装置100によって、これを実現できる。
また、メイン磁極54の磁極湾曲部54bは、メインコイル64のコイル湾曲部64bの内周に沿った形状を有している。これにより、磁束を通過する面積を大きくできるため、対向するメイン磁極54間に、より多くの磁束を発生することができる。また、本実施形態においては、メインコイル64の前後方向に配置したサイドコイル63,65の長軸方向(y軸方向)の軸長を、メインコイル64よりも短くし、これらコイルを入れ子状に配置している。これにより、荷電粒子ビームの進行方向(x軸方向)に沿って、短い距離で強い磁場を発生することができる。
メインコイル64において、荷電粒子ビームを偏向させる磁場を発生させる際、磁場を発生させるx軸方向の範囲は、メインコイル64のy軸方向の長さよりも充分に短い。従って、メインコイル64のコイル湾曲部64bが磁場に及ぼす影響は無視できる。これにより、メインコイル64を構成する超電導線材は、メインコイル64の全周に渡って均一にすることができる。すなわち、単一種類の線材を巻回してメインコイル64を構成できる。但し、メインコイル64の断面内の負荷率や線材長に合せて、複数種類の線材を適用してメインコイル64を構成してもよい。
各磁極53,54,55を構成する材質としては、磁性材料を主とすることが好適であり、鉄、珪素鋼板またはパーメンジュール等の強磁性体を適用することが一層好ましい。これにより、磁極を通過する磁束を多くし、対向する磁極間に強い磁場を発生することができる。また、磁極53,54,55と、コイル63,64,65との間には、絶縁のために、セラミックや強化繊維樹脂を挿入することが好ましく、また、強度確保のためのステンレスや、冷却のためのアルミニウム、銅等の金属材料を挿入してもよい。
[第2実施形態]
図7は、好適な第2実施形態による偏向電磁石装置102の製作過程を示す模式図である。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施形態の偏向電磁石装置102は、コイル63,64,65の間に絶縁部材18が挿入される点で第1実施形態のもの(図6参照)とは異なっている。略ダンベル状のメイン磁極54に対して、その周縁部に沿ってメインコイル64を巻回してゆくと、超電導線材の張力によって、メインコイル64がメイン磁極54から離間しやすくなる。例えば、図示の例において、前側のコイル直線部64aは、磁極直線部54aから離間している。
そこで、本実施形態においては、メインコイル64をメイン磁極54に巻回した後、コイル直線部64aの外側から可撓性を有する板状の絶縁部材18を介して、サイドコイル63,65でコイル直線部64aを内側に向かって押圧する。これにより、メインコイル64を所望の形状に設定しやすくなる。また、絶縁部材18によってメインコイル64を押圧した後、メインコイル64等に樹脂を含侵させれば、その後に形状を維持することが容易になる。また、メインコイル64に対して、冷却通電時にも白抜きの矢印19で示す方向に押圧力を加え続ければ、超電導線材に張力が印加され、これによって超電導状態を維持する耐性が向上する。
[第3実施形態]
図8は、好適な第3実施形態による偏向電磁石装置104の製作過程を示す模式図である。なお、以下の説明において、上述した他の実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施形態の偏向電磁石装置104は、第1実施形態の偏向電磁石装置100(図6参照)と同様に構成されている。
上述したように、略ダンベル状のメイン磁極54に対して、その周縁部に沿ってメインコイル64を巻回してゆくと、超電導線材の張力によって、メインコイル64がメイン磁極54から離間しやすくなる。
そこで、本実施形態においては、メインコイル64をメイン磁極54に巻回した後、コイル直線部64aに対して、白抜きの矢印19で示す方向に圧縮治具20を押圧し、押圧状態でメインコイル64等に樹脂を含侵させる。これにより、メインコイル64の形状を単独で維持することができ、メインコイル64とサイドコイル63,65(図6参照)とを独立に形成することができる。本実施形態においては、メイン磁極54と同様の形状をした治具(図示せず)に超電導線材を巻回してメインコイル64を構成することができる。これにより、メインコイル64とメイン磁極54とを独立して構成することができ、偏向電磁石装置104の組立が容易になる。
[第4実施形態]
図9は、好適な第4実施形態による偏向電磁石装置106の製作過程を示す模式図である。なお、以下の説明において、上述した他の実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施形態の偏向電磁石装置106は、第1実施形態の偏向電磁石装置100(図6参照)と比較して、メイン磁極54に代えて、図9に示すメイン磁極74が適用される点で異なる。メイン磁極74は、周縁部が直線状である磁極直線部74aと、小片状に分割された複数の磁極湾曲部小片74b(第1の磁極湾曲部)と、を備えている。
これら磁極直線部74aおよび磁極湾曲部小片74bを纏めたメイン磁極74の全体形状は、第1実施形態におけるメイン磁極54(図6参照)の形状と同様である。メインコイル64を作成する際、最初は、磁極直線部74aおよび磁極湾曲部小片74bを例えば図示の位置に配置し、これらの周縁部に沿って超電導線材を巻回してゆく。次に、図示のように、メインコイル64の前後にサイド磁極53,55およびサイドコイル63,65を配置し、これらによってコイル直線部64aを前後から押圧しつつ、コイル湾曲部64bの形状を整えてゆく。
すなわち、磁極湾曲部小片74bを、x軸方向、すなわち矢印22で示す方向にコイル湾曲部64bを押し広げてゆく。これにより、メインコイル64の形状は、第1実施形態のもの(図6参照)と同様になる。換言すれば、コイル直線部64aの短軸方向直線部の半幅よりも大きな曲率半径を、コイル湾曲部64bにおいて実現することができ、そして、コイル63,64,65に樹脂を含浸すると、コイル63,64,65の形状を、その後も維持できる。
本実施形態においては、メインコイル64の巻線時においては、メインコイル64の形状を通常のレーストラック形状に近いものにでき、巻線作業が容易になる。また、本実施形態においては、磁極直線部74aおよび磁極湾曲部小片74bと同様の形状をした治具(図示せず)に超電導線材を巻回してメインコイル64を構成することができる。このようにメインコイル64を形成した後に、これらをサイド磁極53,55、サイドコイル63,65等と組み合わせて偏向電磁石装置106を構成してもよい。
[実施形態の効果]
以上のように好適な実施形態によれば、磁性体を有し環状に形成されたヨーク(31,32)と、ヨーク(31,32)から対向するように突出した一対の第1の磁極(54)と、超電導線材を含み、一対の第1の磁極(54)に各々巻回された一対の第1のコイル(64)と、を備え、第1のコイル(64)は、超電導線材を直線状に延設した第1のコイル直線部(64a)と、超電導線材を湾曲させた一対の第1のコイル湾曲部(64b)と、を有し、第1のコイル湾曲部(64b)の内周面の曲率半径(ra,rb)は、第1のコイル直線部(64a)の内周面の半幅(r1)よりも大きい。第1のコイル湾曲部(64b)の内周面の曲率半径(ra,rb)を大きくしたことにより、内周面付近の磁場強度を抑制でき、第1のコイル(64)に大きな電流を流せる。これにより、超電導磁石装置(100)を小型に構成でき、強い磁場を発生できる。
また、超電導磁石装置(100)は、超電導線材を直線状に延設した第2のコイル直線部(63a)と、超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対の第2のコイル湾曲部(63b)と、を有する第2のコイル(63)をさらに備え、第2のコイル湾曲部(63b)の内周面の曲率半径は第2のコイル直線部(63a)の内周面の半幅と略同一であることが好ましい。このように、第2のコイル(63)を備えることにより、第1のコイル(64)とは異なる方向に磁場を形成することができる。
また、超電導磁石装置(100)は、第1のコイル(64)および第2のコイル(63)の配列方向の軸をx軸とし、第1のコイル湾曲部(64b)の外周位置のx軸成分のうち、第1のコイル(64)の中心位置(O)から最も離れるものを第1の位置(x1)とし、第2のコイル直線部(63a)の外周位置のx軸成分のうち、中心位置(O)に最も近接するものを第2の位置(x2)とし、第1のコイル直線部(64a)の外周位置のx軸成分のうち、中心位置(O)から最も離れるものを第3の位置(x3)としたとき、第2の位置(x2)は、第1の位置(x1)と第3の位置(x3)との間にあることが一層好ましい。これにより、第1のコイル(64)と第2のコイル(63)とを入れ子状態に配置することができ、超電導磁石装置(100)のサイズを一層小型化することができる。
また、超電導磁石装置(100)は、超電導線材を直線状に延設した第3のコイル直線部(65a)と、超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対の第3のコイル湾曲部(65b)と、を有する第3のコイル(65)をさらに備え、第3のコイル湾曲部(65b)の内周面の曲率半径は第3のコイル直線部(65a)の内周面の半幅と略同一であり、第1のコイル(64)は、第2のコイル(63)と第3のコイル(65)との間に設けられていることが一層好ましい。このように、第2のコイル(63)とともに第3のコイル(65)を備えることにより、第1のコイル(64)とは異なる方向に磁場を形成することができる。
また、第1の磁極(54)は、周縁部が第1のコイル直線部(64a)の内周に沿った形状である第1の磁極直線部(54a)と、周縁部が一対の第1のコイル湾曲部(64b)の各内周に沿った形状である一対の第1の磁極湾曲部(54b)と、を備え、第1の磁極湾曲部(54b)の周縁部の曲率半径(ra,rb)は、第1の磁極湾曲部(54b)の半幅(r1)よりも大きいことが一層好ましい。これにより、第1の磁極(54)の形状を第1のコイル(64)の内周に沿わせることができ、一層強い磁場を形成できる。
また、一対の第1の磁極湾曲部(74b)は、各々複数に分割されていることが一層好ましい。これにより、第1のコイル(64)の巻線時においては、第1のコイル(64)の形状を通常のレーストラック形状に近いものにでき、巻線作業を容易にすることができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記各実施形態の偏向電磁石装置100〜106は、何れも一対のメイン磁極と、二対のサイド磁極と、一対のメインコイルと、二対のサイドコイルと、を備えるものであった。しかし、二対のサイド磁極および二対のサイドコイルは、必須のものではなく、これらを省略することができる。例えば、メインコイルの前後で電界によって荷電粒子を偏向させることにより、荷電粒子を偏向軌道RC(図2参照)に沿って進行させることができる。
(2)本発明の超電導磁石装置は、上記各実施形態の偏向電磁石装置に限られず、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging;磁気共鳴イメージング装置)、粒子線医療装置、超電導モータ等、種々の電気機器の磁極に適用できる。
2 ビームダクト
31 上下ヨーク(ヨーク)
32 サイドヨーク(ヨーク)
54 メイン磁極(第1の磁極)
54a 磁極直線部(第1の磁極直線部)
54b 磁極湾曲部(第1の磁極湾曲部)
63 サイドコイル(第2のコイル)
63a コイル直線部(第2のコイル直線部)
63b コイル湾曲部(第2のコイル湾曲部)
64 メインコイル(第1のコイル)
64a コイル直線部(第1のコイル直線部)
64b コイル湾曲部(第1のコイル湾曲部)
65 サイドコイル(第3のコイル)
65a コイル直線部(第3のコイル直線部)
65b コイル湾曲部(第3のコイル湾曲部)
74b 磁極湾曲部小片(第1の磁極湾曲部)
100 偏向電磁石装置(超電導磁石装置)
106 偏向電磁石装置
O 中心位置
x1,x11 位置(第1の位置)
x2,x12 位置(第2の位置)
x3,x13 位置(第3の位置)
1 半幅
a,rb 曲率半径

Claims (7)

  1. 磁性体を有し環状に形成されたヨークと、
    前記ヨークから対向するように突出した一対の第1の磁極と、
    超電導線材を含み、一対の前記第1の磁極に各々巻回された一対の第1のコイルと、を備え、
    前記第1のコイルは、前記超電導線材を直線状に延設した第1のコイル直線部と、前記超電導線材を湾曲させた一対の第1のコイル湾曲部と、を有し、
    前記第1のコイル湾曲部の内周面の曲率半径は、前記第1のコイル直線部の内周面の半幅よりも大きい
    ことを特徴とする超電導磁石装置。
  2. 前記超電導線材を直線状に延設した第2のコイル直線部と、前記超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対の第2のコイル湾曲部と、を有する第2のコイルをさらに備え、
    前記第2のコイル湾曲部の内周面の曲率半径は前記第2のコイル直線部の内周面の半幅と略同一である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超電導磁石装置。
  3. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの配列方向の軸をx軸とし、前記第1のコイル湾曲部の外周位置のx軸成分のうち、前記第1のコイルの中心位置から最も離れるものを第1の位置とし、前記第2のコイル直線部の外周位置のx軸成分のうち、前記中心位置に最も近接するものを第2の位置とし、前記第1のコイル直線部の外周位置のx軸成分のうち、前記中心位置から最も離れるものを第3の位置としたとき、前記第2の位置は、前記第1の位置と前記第3の位置との間にある
    ことを特徴とする請求項2に記載の超電導磁石装置。
  4. 前記超電導線材を直線状に延設した第3のコイル直線部と、前記超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対の第3のコイル湾曲部と、を有する第3のコイルをさらに備え、
    前記第3のコイル湾曲部の内周面の曲率半径は前記第3のコイル直線部の内周面の半幅と略同一であり、
    前記第1のコイルは、前記第2のコイルと前記第3のコイルとの間に設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の超電導磁石装置。
  5. 前記第1の磁極は、
    周縁部が前記第1のコイル直線部の内周に沿った形状である第1の磁極直線部と、
    周縁部が一対の前記第1のコイル湾曲部の各内周に沿った形状である一対の第1の磁極湾曲部と、を備え、
    前記第1の磁極湾曲部の周縁部の曲率半径は、前記第1の磁極湾曲部の半幅よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の超電導磁石装置。
  6. 一対の前記第1の磁極湾曲部は、各々複数に分割されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の偏向電磁石装置。
  7. 磁性体を有し環状に形成されたヨークと、
    前記ヨークから対向するように突出した一対の第1の磁極と、
    超電導線材を含み、一対の前記第1の磁極に各々巻回された一対の第1のコイルと、
    一対の前記第1のコイルの間に挿通され、荷電粒子を通過させるビームダクトと、を備え、
    前記第1のコイルは、前記超電導線材を直線状に延設した第1のコイル直線部と、前記超電導線材を略円弧状に湾曲させた一対の第1のコイル湾曲部と、を有し、
    前記第1のコイル湾曲部の内周面の曲率半径は、前記第1のコイル直線部の内周面の半幅よりも大きい
    ことを特徴とする偏向電磁石装置。
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