JP2021140867A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高分子電解質膜と基材とからなる積層体において、親水性が強い高分子電解質膜と疎水性である場合が多い基材とを強く接着する積層体を提供する。【解決手段】高分子電解質膜と基材が接着層を介して積層されている積層体であって、該接着層がポリドーパミンからなることを特徴とする積層体であり、基材が表面に酸性官能基を有する。また、下記工程1〜3を含む当該積層体の製造方法。工程1:基材表面に酸性官能基を導入する工程。工程2:基材表面にポリドーパミン層を形成させる工程。工程3:基材表面または高分子電解質膜表面の少なくとも一方に高分子電解質溶液を塗布した後、両者を積層する工程。【選択図】なし

Description

本発明は、高分子電解質膜と基材が接着層を介して積層されている積層体及びその製造方法に関するものである。
高分子電解質膜は、その優れたイオン交換特性やイオン輸送特性を利用して純水・超純水製造装置や電気透析装置、脱塩装置、製塩装置、イオンクロマトグラフィー、燃料電池等、幅広い分野で用いられている。中でも燃料電池は、次世代の発電システムとして地球温暖化の抑制に有効であるため、期待を集めている。燃料電池には、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池、固体高分子型燃料電池等があるが、これらの中でも固体高分子型燃料電池は、常温から起動が可能である、小型で高出力である等の特長を有しており、自動車や家庭用電源への応用が期待されている。
これらの用途においては、電解質膜を様々な基材に固定化することが必要になるが、固定化方法に課題を残していた。例えば、ガスケットを用いて電解質膜を基材に固定化する場合、ガスケットの素材に耐熱性や耐酸性を有する特殊で高価なエラストマーを用いなければならないことや、ガスケットとの接触で電解質膜が脆化してしまう場合があることや、構造が複雑になるため組み立てが煩雑となることに起因してコストアップが避けられない等の問題であった。一方、接着剤を用いて電解質膜を基材に固定化することが特許文献1および特許文献2に開示されているが、ポリオレフィンやフッ素樹脂系材料のような難接着性材料を基材に用いた場合、必ずしも十分な接着性が得られないケースもあった。
一方、難接着材料を接着する方法として、ポリドーパミンを用いてポリアセタール樹脂成型体を接着する方法が特許文献3に開示されているが、電解質膜の接着については何ら記載がない。
特開2008−112639号公報 特開2010−205493号公報 特開2010−144155号公報
本発明は、高分子電解質膜と基材とからなる積層体であって、該積層体がポリドーパミンからなる接着層を介して接着されている積層体及びその製造方法に関するものであり、様々な種類の基材を用いても高分子電解質膜と強く接着した積層体を提供できる。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、表面に酸性官能基を導入した基材と高分子電解質膜とをポリドーパミンを介して接着させることで、高分子電解質膜が強固に基材と接着した積層体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の各態様は、以下に示す[1]〜[3]である。
[1]高分子電解質膜と基材とからなる積層体であって、該積層体がポリドーパミンからなる接着層を介して積層されていることを特徴とする、積層体。
[2]基材表面に酸性官能基が導入されていることを特徴とする、上記[1]に記載の積層体。
[3]少なくとも下記3工程を経て製造することを特徴とする、上記[1]または[2]に記載の積層体の製造方法。
工程1:基材表面に酸性官能基を導入する工程。
工程2:基材表面にポリドーパミン層を形成させる工程。
工程3:基材表面または高分子電解質膜表面の少なくとも一方に高分子電解質溶液を塗布した後、両者を積層する工程。
以下、詳細に説明する。
本発明の一態様である積層体は、高分子電解質膜と基材とからなる積層体であって、該積層体がポリドーパミンからなる接着層を介して積層されている。
高分子電解質膜は、プロトン伝導性を有するもの高分子電解質膜であればよく、例えばポリスチレンスルホン酸/ジビニルベンゼン共重合体、スルホン化ポリ(4‐フェノキシベンゾイル‐1,4‐フェニレン)、スルホン化ポリ(4‐フェノキシベンゾイル‐1,4‐フェニレン)/ポリシアノフェニルエーテル共重合体、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリイミドスルホン化ポリフォスファゼン等の炭化水素系電解質膜や、ポリα−フルオロスチレンスルホン酸/ジビニルベンゼン共重合体等の部分フッ素化電解質膜や、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ[2‐(ヒドロキシスルホニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(2‐ヒドロキシスルホニルエチルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(4‐ヒドロキシスルホニルブチルビニルエーテル)共重合体等のフッ素系電解質膜が挙げられる。これらの電解質膜の中で、機械的特性に優れ、耐熱性・耐酸化性も高く、プロトン伝導性にも優れたスルホン化ポリ(4‐フェノキシベンゾイル‐1,4‐フェニレン)/ポリシアノフェニルエーテル共重合体やスルホン化ポリベンズイミダゾール、ポリα−フルオロスチレンスルホン酸/ジビニルベンゼン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ[2‐(ヒドロキシスルホニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(2‐ヒドロキシスルホニルエチルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(4‐ヒドロキシスルホニルブチルビニルエーテル)共重合体が好ましく用いられる。
基材としては、金属、セラミックス、ポリマー等様々な材料を用いることができるが、耐腐食性や基材表面への官能基導入の容易性からポリマーが好ましく用いられる。用いられるポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリメチルペンテン、シクロオレフィンポリマー等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のハロゲン含有ポリマー;ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体等のアクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸、不飽和ポリエステル等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12、ナイロン6T等のポリアミド;ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。なお、基材表面には接着層のポリドーパミンとの接着性を高めるため、酸性官能基を導入することが好ましい。酸性官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、フェノール性水酸基等が例示される。酸性官能導入量としては特に制限はないが、たとえば基材がポリオレフィンの場合、1450cm−1のCH変角の吸収で規格化した1700cm−1のカルボキシル基のC=O伸縮の相対吸光度比が0.1〜0.7であることが好ましい。また、基材の形状にも制限はなく、ブロック状、板状、シート状、フィルム状、多孔質状、網状、織布、不織布等の形状の基材を用いることができる。
接着層は、ポリドーパミンからなるものである。ポリドーパミンからなる接着層はドーパミンの酸化重合により形成され、その厚みは1〜100nmが好ましい。ポリドーパミンはその分子中に多数のアミノ基を有しているため、高分子電解質膜表面のスルホン酸基や基材表面の酸性官能基とポリイオンコンプレックスを形成し、高分子電解質膜と基材を強固に接着する。一方、基材表面の酸性官能基量が少ない場合には、ポリドーパミン中の疎水部が基材表面の疎水部と疎水性相互作用により接着性を示したり、ポリドーパミン中の水酸基が基材表面の極性基との間で水素結合を形成し、接着性が発現する場合もあるため、基材表面への酸性官能基導入は必ずしも必須ではない。
次に、本発明の一態様である積層体の製造方法について説明する。
本発明の一態様である積層体は、少なくとも下記3工程を経て製造することができる。
工程1:基材表面に酸性官能基を導入する工程。
工程2:基材表面にポリドーパミン層を形成させる工程。
工程3:基材表面または高分子電解質膜表面の少なくとも一方に高分子電解質溶液を塗布した後、両者を積層する工程。
工程1は、基材表面に酸性官能基を導入する工程である。酸性官能の導入方法としては特に制限はなく、酸性官能基含有モノマーをグラフト重合する方法や、コロナ処理、プラズマ処理により基材表面に酸性官能基を導入する方法、酸素含有ガスもしくは亜硫酸ガスとフッ素ガスの混合ガスを基材と接触させた後加水分解することでカルボキシル基やスルホン酸基を導入する方法などが挙げられる。これらの方法のうち、酸素含有ガスもしくは亜硫酸ガスとフッ素ガスの混合ガスを基材と接触させた後加水分解する方法が、基材の形状を問わず表面への酸性官能基導入が可能であり、導入量もガス組成の変更で簡便に制御できることから好ましく用いられる。
工程2は、工程1で酸性官能基が導入された基材表面にポリドーパミン層を形成させる工程である。さらに高分子電解質膜表面にポリドーパミン層を形成させても良い。基材表面や、高分子電解質膜表面へのポリドーパミン層の形成は、ドーパミン溶液と基材や、高分子電解質膜表面とを接触させ、ドーパミンを酸化重合させることでポリドーパミン薄膜が自発的に基材表面、高分子電解質膜表面に堆積して形成される。用いられるドーパミン溶液はドーパミンを水等の溶媒に溶解させたもので、その濃度に特に制限はなく、0.1〜10mg/mLの範囲で適宜設定可能である。ドーパミンの重合は弱アルカリ性で進行し易いため、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩等でpHを8〜10に調整することが好ましい。ドーパミンの重合は酸化重合で進行するため、重合を進めるためには酸化剤が必要である。酸化剤としては、酸素、過酸化水素、オゾン、有機過酸化物を用いることができる。ポリドーパミン層の厚みは、重合温度、時間、酸化剤の種類や量を適宜選択することでコントロール可能であり、1〜100nmの範囲が好ましい。ポリドーパミン層は、基材表面、高分子電解質膜表面に形成することができるが、一般的に高分子電解質膜は薄く水中で膨潤しやすいため、その表面にポリドーパミン層を形成することは操作的に難しい場合がある。そのため、ポリドーパミン層は、基材表面に形成した方がハンドリング上容易である。
工程3は、高分子電解質膜を積層する工程であり、この際に、高分子電解質溶液を基材表面または高分子電解質膜表面の少なくとも一方に塗布した後、両者を積層する工程である。
本発明の積層体の接着メカニズムがポリイオンコンプレックス形成であるため、乾燥状態で高分子電解質膜とポリドーパミン層を表面に形成した基材を接触させても接着力は発生しない。高分子電解質膜と、ポリドーパミン層を表面に形成した基材を接着させるためには、ポリドーパミン層および高分子電解質膜表面の高分子鎖が湿潤状態で運動性を有する状態になることが必要であり、ポリドーパミン層が形成された基材または高分子電解質膜に高分子電解質溶液を塗布した後、湿潤状態で両者を積層することで接着が達成できる。本工程で用いる高分子電解質溶液中の高分子電解質の種類は、積層する高分子電解質膜と同じ種類のものが好ましいが、必ずしも同一でなくても良い。高分子電解質溶液に用いられる溶媒は、高分子電解質を溶解できる溶媒であれば特に制限はなく、水や水/アルコール混合溶媒等が高分子電解質の種類に応じて選択される。高分子電解質溶液の濃度についても制限はなく、5〜30%の範囲で選択できる。
本発明によれば、高分子電解質膜と基材とが強固に接着した積層体を提供することができる。本発明の積層体は、燃料電池や水電解装置の膜・触媒層複合体や膜・サブガスケット複合体、膜・電極接合体に応用可能であり、電解質膜の固定化が必要な幅広い分野に応用可能である。
以下に、本発明を更に詳細に実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
基材表面へのカルボキシル基の導入
厚み1mmのポリプロピレン(以下PPと略す)シートを50mm×50mmにカットし、耐圧容器に入れた。耐圧容器に82kPaの酸素ガスと8kPaのフッ素ガスを導入し、1時間保持した。次いで容器内を窒素ガスでパージし、PPシートを取り出して室温で30分間水に浸漬し、PPシート表面にカルボキシル基を導入した。カルボキシル基導入量(相対値)は、赤外分光分析(IR)測定である全反射測定法(ATR)により1710cm−1のカルボニルの吸収(導入カルボキシル基の吸収)を1460cm−1の吸収(PPのCH変角)で規格化して求めた。表1に結果を示すが、得られたカルボニルの吸光度比は0.6であり、多くのカルボキシル基がPPシート表面に導入されたことを確認した。
ポリドーパミン層の形成
上記で得られたカルボキシル基導入PPシートを10mm×50mmの短冊状にカットし、ドーパミン水溶液(ドーパミン濃度1.6mg/ml、Tris‐HClでpHを8に調整)に浸漬した。容器上部を開放しドーパミン水溶液が空気と自由に接触できる状態で室温にて24時間浸漬した後、PPシートを取り出し、水洗した後乾燥させた。PPシートは黒褐色に着色しており、ポリドーパミン層の形成を確認した。
基材と電解質膜の積層
ポリドーパミン層が形成されたPPシート端部にナフィオン溶液(DE2020、ナフィオン濃度20%、デュポン製)を1cm塗布し、塗布直後に高分子電解質膜としてテトラフルオロエチレン/パーフルオロ[2‐(ヒドロキシスルホニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]共重合体であるナフィオン(登録商標)膜(NR212、厚み51μm、デュポン製、10mm×50mmの短冊状にカット)をナフィオン溶液塗布部分に積層し、荷重を1kg印加した状態で1時間保持した。1時間後荷重を除き、窒素下で乾燥させ、積層体を得た。
接着強度の測定
上記の積層体の引張せん断接着強度を測定した。チャック間距離を20mm、引張速度1mm/分で測定を行い、6検体の平均値から引張せん断接着強度、引張破断伸びを算出した。結果を表1に示すが、引張せん断接着強度は0.09MPa、引張破断伸びは99%であり、PPシートとナフィオン膜は強固に接着していた。なお、6検体全てにおいて、積層体の接着界面での剥離は認められず、破壊はナフィオン膜の凝集破壊であった。
実施例2
基材表面へのカルボキシル基導入において、フッ素ガス導入分圧を5kPaに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、積層体を調製した。結果を表1に示すが、接着せん断強度は0.10MPa、引張破断伸びは97%であり、PPシートとナフィオン膜は強固に接着していた。なお、6検体全てにおいて、積層体の接着界面での剥離は認められず、破壊はナフィオン膜の凝集破壊であった。
比較例1
PPシート表面へのカルボキシル基の導入反応においてフッ素ガスを用いなかったこと、及び、ポリドーパミン層の形成を行わなかったことを除いて、実施例1と同様にPPシートとナフィオン膜の積層を行った。PPシートとナフィオン膜は全く接着せず、接着強度は測定できなかった。
比較例2
PPシート表面へのカルボキシル基の導入反応においてフッ素ガスを用いなかったことを除いて、実施例1と同様にPPシートとナフィオン膜の積層を行った。PPシートのナフィオン膜は荷重印加状態では積層状態を維持していたものの、乾燥の過程で剥離してしまい、積層体を得ることはできなかった。
Figure 2021140867
本発明の積層体は高分子電解質膜と基材とが強固に接着した積層体であり、燃料電池や水電解装置の膜・触媒層複合体や膜・サブガスケット複合体、膜・電極接合体に応用可能であり、電解質膜の固定化が必要な幅広い分野に応用可能である。

Claims (3)

  1. 高分子電解質膜と基材が接着層を介して積層されている積層体であって、該接着層がポリドーパミンからなることを特徴とする、積層体。
  2. 基材が表面に酸性官能基を有することを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
  3. 少なくとも下記工程1〜3を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
    工程1:基材表面に酸性官能基を導入する工程。
    工程2:基材表面にポリドーパミン層を形成させる工程。
    工程3:基材表面または高分子電解質膜表面の少なくとも一方に高分子電解質溶液を塗布した後、両者を積層する工程。
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