JP2021139711A - 測定方法、及び測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】迅速に測定対象のレベリングを行うことが可能な測定方法、及び測定装置を提供する。【解決手段】測定対象2を載置可能なベース面12Aを有するベース12と、測定対象2に接触可能なスタイラス17と、スタイラス17を駆動軸17Lに沿って移動させる移動機構と、を備えた測定装置における測定方法であって、設置対象の姿勢に応じた第一センサー値を出力する第一姿勢検出センサー322Aを有する第一レベリング補助装置30Aを、測定面2Aに載置する測定載置ステップと、設置対象の姿勢に応じた第二センサー値を出力する第二姿勢検出センサー322Bを有する第二レベリング補助装置30Bを、ベース面12Aに載置する装置載置ステップと、第一センサー値及び第二センサー値に基づいて算出される測定面2A及びベース面12Aの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する補正量算出ステップと、を実施する。【選択図】図5
Description
本発明は、測定対象の形状を測定する測定方法、及び測定装置に関する。
従来、表面性状測定機、粗さ測定機、及び輪郭測定機などの測定対象の形状を測定する測定装置として、スタイラスを測定対象の表面に接触させた状態で、スタイラスを1軸方向に移動させて倣い測定を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような測定装置により測定を行う場合、スタイラスを移動させる軸方向と、測定対象の測定面とが平行となるように、測定対象の姿勢調整(レベリング)を行う必要がある。
例えば、特許文献1では、測定対象のねじ軸を調整用治具で挟み込んで所定位置に設置した後、調整用治具の上部フランジの測定面の複数点に、形状測定機(測定装置)のスタイラスを接触させて高さ測定を行う。そして、その測定結果に基づいて、水平出し調整を行う。また、測定面に形成された軸線マーカの斜面をスタイラスで測定し、その結果に基づいて通りだし調整を行う。さらに、通り出し調整の後、スタイラスをX軸方向に倣い測定(予備測定)し、その結果に基づいて頂点出し調整を行う。これらの水平出し調整、通り出し調整、及び頂点出し調整がレベリングに相当する。
なお、特許文献1は、調整用治具を用いてねじ軸の測定を行うものであるが、ねじ軸以外の被測定対象の形状を測定する場合でも、通常、スタイラスによる測定対象に予備測定を行った後にレベリングを行う。
このような測定装置により測定を行う場合、スタイラスを移動させる軸方向と、測定対象の測定面とが平行となるように、測定対象の姿勢調整(レベリング)を行う必要がある。
例えば、特許文献1では、測定対象のねじ軸を調整用治具で挟み込んで所定位置に設置した後、調整用治具の上部フランジの測定面の複数点に、形状測定機(測定装置)のスタイラスを接触させて高さ測定を行う。そして、その測定結果に基づいて、水平出し調整を行う。また、測定面に形成された軸線マーカの斜面をスタイラスで測定し、その結果に基づいて通りだし調整を行う。さらに、通り出し調整の後、スタイラスをX軸方向に倣い測定(予備測定)し、その結果に基づいて頂点出し調整を行う。これらの水平出し調整、通り出し調整、及び頂点出し調整がレベリングに相当する。
なお、特許文献1は、調整用治具を用いてねじ軸の測定を行うものであるが、ねじ軸以外の被測定対象の形状を測定する場合でも、通常、スタイラスによる測定対象に予備測定を行った後にレベリングを行う。
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の測定方法では、測定装置を用いた予備測定を事前に実施して、その測定結果に基づいてレベリングを行うので、測定対象に対する測定が可能となるまでの時間が長くなる。
例えば、水平出し調整のように、スタイラスの駆動軸(X軸)と、測定面とのレベリングを行う場合、測定面上の1ライン上の複数点にスタイラスを接触させて各接触点に対する測定を行ったり、当該ラインに対して倣い測定を行ったりする、ライントレースの作業が必要となる。2軸のレベリングを行う場合では、X軸に対するライントレースに加え、Y軸に対するライントレースが必要になる。また、Y軸に対する駆動機構がない場合では、2軸のレベリングが行えない。さらに、上述のような、ライントレースの結果に基づいてレベリング作業を実施した後、レベリングが適正に行われたか否かを確認するために、再度同様のライントレースを行う必要もある。
例えば、水平出し調整のように、スタイラスの駆動軸(X軸)と、測定面とのレベリングを行う場合、測定面上の1ライン上の複数点にスタイラスを接触させて各接触点に対する測定を行ったり、当該ラインに対して倣い測定を行ったりする、ライントレースの作業が必要となる。2軸のレベリングを行う場合では、X軸に対するライントレースに加え、Y軸に対するライントレースが必要になる。また、Y軸に対する駆動機構がない場合では、2軸のレベリングが行えない。さらに、上述のような、ライントレースの結果に基づいてレベリング作業を実施した後、レベリングが適正に行われたか否かを確認するために、再度同様のライントレースを行う必要もある。
本発明は、迅速に測定対象のレベリングを行うことが可能な測定方法、及び測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第一態様の測定方法は、測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、を備えた測定装置における測定方法であって、載置対象の姿勢に応じた第一センサー値を出力する第一姿勢検出センサーを有する第一レベリング補助装置を、前記測定対象の測定面に載置する測定載置ステップと、載置対象の姿勢に応じた第二センサー値を出力する第二姿勢検出センサーを有する第二レベリング補助装置を、前記駆動軸に平行な駆動平行面に載置する装置載置ステップと、前記測定載置ステップにおける前記第一センサー値及び前記装置載置ステップにおける前記第二センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する補正量算出ステップと、を実施する。
本態様では、測定載置ステップで、測定面に第一レベリング補助装置を載置することで、第一姿勢検出センサーから測定面の傾斜角度に応じた第一センサー値が出力される。また、装置載置ステップでは、測定装置において、駆動軸に平行となる平面である駆動平行面に第二レベリング補助装置を載置する。なお、駆動平行面は、駆動軸に平行な平面であればいかなる部位を用いてもよく、例えばベース面であってもよく、移動機構の一部に設けられた駆動軸に平行な平面であってもよい。この装置載置ステップにより、第二姿勢検出センサーから駆動平行面の傾斜角度に応じた第二センサー値が出力される。そして、補正量算出ステップでは、これらの第一センサー値と第二センサー値とから、測定面と駆動平行面との傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する。
これにより、本態様では、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
これにより、本態様では、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
第一態様の測定方法において、前記測定載置ステップ及び前記装置載置ステップの直前に実施され、前記第一レベリング補助装置及び前記第二レベリング補助装置を、所定の参照面に載置するキャリブレーションステップをさらに実施し、前記補正量算出ステップでは、前記キャリブレーションステップから前記測定載置ステップへの遷移により変化する前記第一センサー値に基づいて算出される前記測定面の前記参照面に対する傾斜角度と、前記キャリブレーションステップから前記装置載置ステップへの遷移により変化する前記第二センサー値に基づいて算出される前記駆動平行面の前記参照面に対する傾斜角度と、の角度差を前記レベリング補正量として算出することが好ましい。
本態様では、測定載置ステップ及び装置載置ステップの直前に、第一レベリング補助装置及び第二レベリング補助装置を参照面に載置するキャリブレーションステップを実施する。これにより、測定載置ステップで、参照面から測定面に第一レベリング補助装置を移動させると、第一姿勢検出センサーは、参照面と測定面との傾斜角度の差に応じた第一センサー値を出力する。例えば姿勢検出センサーとして3軸加速度センサーを用いる場合、第一レベリング補助装置を参照面から測定面に移動させることで、姿勢検出センサーにより検出されるロール角変化量、ピッチ角変化量を検出でき、これにより、参照面に対する測定面の傾斜角度を算出することができる。同様に、装置載置ステップで、参照面から駆動平行面に第二レベリング補助装置を移動させることで、参照面に対する駆動平行面の傾斜角度を算出することができる。つまり、測定面や駆動平行面の傾斜角度を算出する際の基準を同一の参照面に設定することができ、測定面と駆動平行面との傾斜角度を精度よく算出できる。よって、これらの傾斜角度の角度差を算出することで、測定面と駆動対向面とを平行にするためのレベリング補正量を適正に算出できる。
本発明に係る第二態様の測定方法は、測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、を備えた測定装置における測定方法であって、載置対象の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサーを有するレベリング補助装置を、前記駆動軸に平行な駆動平行面及び前記測定対象の測定面の一方に載置する第一載置ステップと、前記レベリング補助装置を、前記駆動平行面及び前記測定面の一方から外して、前記駆動平行面及び前記測定面の他方に載置する第二載置ステップと、前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップでの各々の前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する補正量算出ステップと、を実施する。
本態様では、第一態様と同様、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
また、第一態様に比べて、レベリングに必要なレベリング補助装置の数も1つでよく、レベリングを行うための構成を簡素にでき、かつ、姿勢検出センサーの個体差による影響を除外できる。
また、第一態様に比べて、レベリングに必要なレベリング補助装置の数も1つでよく、レベリングを行うための構成を簡素にでき、かつ、姿勢検出センサーの個体差による影響を除外できる。
第二態様の測定方法において、前記第一載置ステップの直前、及び、前記第二載置ステップの直前にそれぞれ実施され、前記レベリング補助装置を参照面に載置するキャリブレーションステップをさらに実施し、前記補正量算出ステップでは、前記キャリブレーションステップから前記第一載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の一方の前記参照面に対する傾斜角度と、前記キャリブレーションステップから前記第二載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の他方の前記参照面に対する傾斜角度と、の角度差を前記レベリング補正量として算出することが好ましい。
本態様では、上述した第一態様と同様に、第一載置ステップ及び第二載置ステップの直前に、キャリブレーションステップを実施する。これにより、参照面に対する測定面の傾斜角度、参照面に対する駆動平行面の傾斜角度をそれぞれ精度よく算出することができる。よって、これらの傾斜角度の角度差を算出することで、測定面と駆動対向面とを平行にするためのレベリング補正量を適正に算出できる。
第二態様の測定方法において、前記第二載置ステップは、前記第一載置ステップの直後に実施され、前記補正量算出ステップは、前記第一載置ステップから前記第二載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づく、前記測定面と前記駆動平行面との傾斜角度の角度差を前記レベリング補正量として算出してもよい。
本態様では、第一載置ステップの直後に第二載置ステップを実施する。このため、第一載置ステップでレベリング補助装置が載置された載置対象と、第二載置ステップでレベリング補助装置が載置された載置対象との角度差に応じたセンサー値が姿勢検出センサーから出力される。例えば、第一載置ステップでレベリング補助装置を測定面に載置し、第二載置ステップでレベリング補助装置を駆動平行面に載置する場合、測定面を基準として、測定面に対する駆動平行面に傾斜角度に応じたセンサー値が出力される。また、第一載置ステップでレベリング補助装置を駆動平行面に載置し、第二載置ステップでレベリング補助装置を測定面に載置する場合、駆動平行面を基準として、駆動平行面に対する測定面に傾斜角度に応じたセンサー値が出力される。これにより、キャリブレーションステップを実施することなく、補正量算出ステップで、センサー値に応じた角度を、そのまま、レベリング補正量とすることができる。よって、レベリング補正量の算出に係る処理をより簡略化にできる。
第一態様及び第二態様に係る測定方法において、前記測定装置は、前記測定対象を載置可能な載置面と、前記載置面の前記ベース面に対する傾斜角度を変更可能な姿勢調整機構と、を有するテーブルをさらに備え、前記測定対象は、前記ベース面に載置された前記テーブルの前記載置面に載置され、前記補正量算出ステップの後、算出された前記レベリング補正量に基づいて前記姿勢調整機構を調整するレベリングステップを、さらに実施することが好ましい。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、テーブルの姿勢調整機構を制御し、載置面の傾斜角度を調整する。これにより、測定対象の測定面を駆動軸に平行な姿勢に調整することができる。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、テーブルの姿勢調整機構を制御し、載置面の傾斜角度を調整する。これにより、測定対象の測定面を駆動軸に平行な姿勢に調整することができる。
第一態様及び第二態様の測定方法において、前記移動機構は、前記駆動軸の前記ベース面に対する角度を変更する軸角度変更部を備え、前記補正量算出ステップの後、算出された前記レベリング補正量に基づいて前記軸角度変更部を調整するレベリングステップを、さらに実施してもよい。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、軸角度変更部を制御して駆動軸の角度を調整する。これにより、駆動軸の角度を測定対象の測定面と平行な姿勢に調整することができる。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、軸角度変更部を制御して駆動軸の角度を調整する。これにより、駆動軸の角度を測定対象の測定面と平行な姿勢に調整することができる。
第一態様の測定方法において、前記第一レベリング補助装置は、前記第一姿勢検出センサーを支持する平面状の底部と、前記底部から延出する一対の保持平面を有する保持部とを備え、前記一対の保持平面は、前記底部から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、かつ、前記一対の保持平面が外周円柱状の前記測定面の母線に当接可能であり、前記第一姿勢検出センサーは、所定の基準方位に対する前記一対の保持平面の交線の傾斜角度を含む前記第一センサー値を出力し、前記第二レベリング補助装置は、基準軸を有し、前記第二姿勢検出センサーは、前記基準方位に対する前記基準軸の傾斜角度を含む前記第二センサー値を出力し、前記測定対象の少なくとも前記測定面が外周円柱状である場合に、前記測定載置ステップでは、前記一対の保持平面が、前記測定対象の母線に接する接平面となるように前記第一レベリング補助装置を前記測定対象に載置し、前記装置載置ステップでは、前記基準軸を前記駆動軸に一致させるように前記第二レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置し、前記補正量算出ステップは、前記第一センサー値に基づく、前記測定面の母線の前記基準方位に対する傾斜角度と、前記第二センサー値に基づく、前記駆動平行面に投影される前記駆動軸の前記基準方位に対する傾斜角度の角度差を、前記レベリング補正量として算出してもよい。
なお、本発明での外周円柱状の測定面とは、測定対象全体が円筒形や円柱状となるものの他、例えば、円筒または円柱を中心軸と平行な平面で切断した測定対象で測定面がシリンドリカル形状となるものを含む。
なお、本発明での外周円柱状の測定面とは、測定対象全体が円筒形や円柱状となるものの他、例えば、円筒または円柱を中心軸と平行な平面で切断した測定対象で測定面がシリンドリカル形状となるものを含む。
ところで、外周面が円柱状の測定対象を測定する場合、測定対象の中心軸に平行な母線とスタイラスの駆動軸とを一致させる通り出し調整(通り出しレベリング)を行う場合がある。このような場合、従来の測定装置では、例えば、回転テーブルに測定対象を載置し、測定対象の外周面をスタイラスの駆動軸に沿ってライントレースし、さらに、回転テーブルを駆動軸に交差する方向に移動させて同様のライントレースを行う。そして、各測定で測定された最大高さの点に基づいて、測定対象の母線を演算し、当該母線が駆動軸に沿うように回転テーブルを回転させる。したがって、従来の測定装置では、複数回のライントレースを行う必要があり、かつ、回転テーブルを回転させた後に、確認のための再測定をさらに行う必要もある。
これに対して、本態様では、測定載置ステップで、測定対象の母線に当接する一対の保持平面を有する第一レベリング補助装置を用い、一対の保持平面がそれぞれ母線に当接するように、測定対象に第一レベリング補助装置を載置する。この場合、一対の保持平面の交線が母線に平行となる。よって、第一レベリング補助装置に設けられた第一姿勢検出センサーは、母線と基準方位との傾斜角度を含む第一センサー値を出力することができる。
また、装置載置ステップでは、第二レベリング補助装置の基準軸と、駆動軸とが一致するように、第二レベリング補助装置を駆動平行面に載置する。よって、第二レベリング補助装置に設けられた第二姿勢検出センサーは、駆動軸と基準方位との傾斜角度を含む第二センサー値を出力することができる。このため、補正量算出ステップにおいて、第一センサー値と第二センサー値とに基づいて、測定対象の母線と駆動軸との角度差をレベリング補正量として算出することができる。
これにより、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定対象の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
これに対して、本態様では、測定載置ステップで、測定対象の母線に当接する一対の保持平面を有する第一レベリング補助装置を用い、一対の保持平面がそれぞれ母線に当接するように、測定対象に第一レベリング補助装置を載置する。この場合、一対の保持平面の交線が母線に平行となる。よって、第一レベリング補助装置に設けられた第一姿勢検出センサーは、母線と基準方位との傾斜角度を含む第一センサー値を出力することができる。
また、装置載置ステップでは、第二レベリング補助装置の基準軸と、駆動軸とが一致するように、第二レベリング補助装置を駆動平行面に載置する。よって、第二レベリング補助装置に設けられた第二姿勢検出センサーは、駆動軸と基準方位との傾斜角度を含む第二センサー値を出力することができる。このため、補正量算出ステップにおいて、第一センサー値と第二センサー値とに基づいて、測定対象の母線と駆動軸との角度差をレベリング補正量として算出することができる。
これにより、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定対象の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
第二態様に係る測定方法において、前記レベリング補助装置は、前記姿勢検出センサーを支持する平面状の底部と、前記底部から延出する一対の保持平面を有する保持部とを備え、前記一対の保持平面は、前記底部から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、前記一対の保持平面が外周円柱状の前記測定面の母線に当接可能であり、前記姿勢検出センサーは、所定の基準方位に対する前記一対の保持平面の交線の傾斜角度を含む前記センサー値を出力し、前記測定対象の少なくとも前記測定面が外周円柱状である場合に、前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップのいずれかで、前記レベリング補助装置を前記測定対象に載置するときに、前記一対の保持平面が、前記測定対象の母線に接する接平面となるように前記レベリング補助装置を前記測定対象に載置し、前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップのいずれかで、前記レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置する場合に、前記一対の保持平面の交線を前記駆動軸に一致させるように前記レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置し、前記補正量算出ステップは、前記測定対象に前記レベリング補助装置を載置したときの前記センサー値に基づく、前記測定面の母線の前記基準方位に対する傾斜角度と、前記駆動平行面に前記レベリング補助装置を載置したときの前記センサー値に基づく、前記駆動平行面に投影される前記駆動軸の前記基準方位に対する傾斜角度の角度差を、前記レベリング補正量として算出してもよい。
本態様においても、第一載置ステップ及び第二載置ステップのいずれかで、レベリング補助装置を外周円柱状の測定対象に載置する際に、一対の保持平面のそれぞれを母線に当接させる。また、第一載置ステップ及び第二載置ステップのいずれかで、レベリング補助装置を駆動平行面に載置する際に、レベリング補助装置の保持平面の交線と、駆動軸とを一致させる。このため、基準方位に対する測定対象の母線の傾斜角度、及び、基準対象に対する駆動軸の傾斜角度がそれぞれ検出でき、補正量算出ステップにおいて、これらの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として容易に算出することができる。
これにより、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定対象の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
これにより、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定対象の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
上記態様の測定方法において、前記測定装置は、回転テーブルをさらに備え、前記回転テーブルは、前記ベース面に交差する回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記測定対象を載置可能な回転載置部と、前記回転載置部を回転させる回転機構と、を有し、前記補正量算出ステップの後、前記レベリング補正量に基づいて前記回転機構を調整する通り出しレベリングステップを、さらに実施することが好ましい。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、測定対象が載置された回転テーブルの回転機構を制御して、母線に平行な通り出し軸の角度を調整する。これにより、通り出し軸と駆動軸とが平行になるように、測定対象の姿勢を調整することができる。
本態様では、補正量算出ステップにより算出されたレベリング補正量に基づいて、測定対象が載置された回転テーブルの回転機構を制御して、母線に平行な通り出し軸の角度を調整する。これにより、通り出し軸と駆動軸とが平行になるように、測定対象の姿勢を調整することができる。
本発明に係る第三態様の測定装置は、測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、載置対象の姿勢に応じた第一センサー値を出力する第一姿勢検出センサーを有する第一レベリング補助装置を前記測定対象の測定面に載置したときの前記第一センサー値と、載置対象の姿勢に応じた第二センサー値を出力する第二姿勢検出センサーを有する第二レベリング補助装置を前記駆動軸に平行な駆動平行面に載置したときの前記第二センサー値と、に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出するプロセッサと、を備える。
本態様は、上述した第一態様と同様、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
本態様は、上述した第一態様と同様、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
本発明に係る第四態様の測定装置は、測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、載置対象の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサーを有するレベリング補助装置を前記駆動軸に平行な平面である駆動平行面及び前記測定対象の測定面の一方に載置した時に前記姿勢検出センサーから出力される前記センサー値を記憶する記憶部と、前記レベリング補助装置を前記駆動平行面及び前記測定面の他方に載置した時に前記姿勢検出センサーから出力される前記センサー値と、前記記憶部に記憶された前記センサー値と、に基づいて算出される前記駆動平行面及び前記測定面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出するプロセッサと、を備える。
本態様では、上述した第二態様と同様、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
本態様では、上述した第二態様と同様、レベリングを実施するために、スタイラスを駆動軸に対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の測定装置の概略構成を示す図である。
図1において、測定装置1は、測定対象2の形状測定を行うものであり、基本構成として一方向の倣い測定を行う形状測定機10と、形状測定機10を制御するコンピュータ20とを備える。
以下、本発明に係る第一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の測定装置の概略構成を示す図である。
図1において、測定装置1は、測定対象2の形状測定を行うものであり、基本構成として一方向の倣い測定を行う形状測定機10と、形状測定機10を制御するコンピュータ20とを備える。
[形状測定機10の概略構成]
形状測定機10は、テーブル11を支持するベース12と、ベース12から起立するコラム13を有する。ベース12の上面(+Z側の面)は、水平なベース面12Aであり、本実施形態では、ベース面12AがXY平面に平行な平面である。コラム13には、XY平面に垂直なZ方向に移動可能なZスライダ14が設けられ、このZスライダ14を介してヘッド15が昇降自在に支持されている。ヘッド15にはアーム16が支持され、アーム16はヘッド15の内部の図示しない揺動機構によりY軸回りに揺動可能である。
アーム16の先端にはスタイラス17が下向きに(−Z方向に向かって)設置され、測定対象2に上方から接触可能である。ヘッド15はZスライダ14に対してX方向へ移動可能であり、スタイラス17が測定対象に接触した状態でスタイラス17をX方向に移動させることで、アーム16が測定対象の表面形状に応じて揺動し、これにより測定対象の上面側を倣い測定することができる。すなわち、Zスライダ14及びヘッド15は、スタイラス17を駆動軸であるX軸に沿って移動させる移動機構を構成する。
形状測定機10は、テーブル11を支持するベース12と、ベース12から起立するコラム13を有する。ベース12の上面(+Z側の面)は、水平なベース面12Aであり、本実施形態では、ベース面12AがXY平面に平行な平面である。コラム13には、XY平面に垂直なZ方向に移動可能なZスライダ14が設けられ、このZスライダ14を介してヘッド15が昇降自在に支持されている。ヘッド15にはアーム16が支持され、アーム16はヘッド15の内部の図示しない揺動機構によりY軸回りに揺動可能である。
アーム16の先端にはスタイラス17が下向きに(−Z方向に向かって)設置され、測定対象2に上方から接触可能である。ヘッド15はZスライダ14に対してX方向へ移動可能であり、スタイラス17が測定対象に接触した状態でスタイラス17をX方向に移動させることで、アーム16が測定対象の表面形状に応じて揺動し、これにより測定対象の上面側を倣い測定することができる。すなわち、Zスライダ14及びヘッド15は、スタイラス17を駆動軸であるX軸に沿って移動させる移動機構を構成する。
テーブル11は、基台111の上に姿勢調整機構112を介して載物台113を支持したものであり、載物台113の上面が載置面114とされている。
姿勢調整機構112は、基台111に対して載物台113の各種姿勢調整を行う機構を含んでいる。姿勢調整としては、X軸と交差しかつ水平なY軸方向の位置調整、X軸回りの角度(A軸)の調整、Y軸回りの角度(B軸)の調整が可能である。これらの姿勢調整により、載置面114に支持された測定対象は、スタイラス17の倣い測定軸線(駆動軸17L)に沿った移動方向に対する姿勢を適切に設定することができる。つまり、本実施形態では、測定対象2の上面(+Z側の面)を測定対象の測定面2Aとして、スタイラス17による倣い測定を実施する。この際、スタイラス17の駆動軸17Lと、測定面2Aとが平行となるように、姿勢調整機構112による姿勢調整(レベリング)が実施される。
なお、測定対象とスタイラス17との相対位置のうち、X方向の位置は倣い測定の動作で設定され、Z軸方向の高さはコラム13に対するZスライダ14の昇降により設定される。
姿勢調整機構112は、基台111に対して載物台113の各種姿勢調整を行う機構を含んでいる。姿勢調整としては、X軸と交差しかつ水平なY軸方向の位置調整、X軸回りの角度(A軸)の調整、Y軸回りの角度(B軸)の調整が可能である。これらの姿勢調整により、載置面114に支持された測定対象は、スタイラス17の倣い測定軸線(駆動軸17L)に沿った移動方向に対する姿勢を適切に設定することができる。つまり、本実施形態では、測定対象2の上面(+Z側の面)を測定対象の測定面2Aとして、スタイラス17による倣い測定を実施する。この際、スタイラス17の駆動軸17Lと、測定面2Aとが平行となるように、姿勢調整機構112による姿勢調整(レベリング)が実施される。
なお、測定対象とスタイラス17との相対位置のうち、X方向の位置は倣い測定の動作で設定され、Z軸方向の高さはコラム13に対するZスライダ14の昇降により設定される。
また、形状測定機10は、当該形状測定機10の動作を制御する制御回路部18を備えている。この制御回路部18は、コンピュータ20の指令に基づいて、Zスライダ14のZ方向への移動、ヘッド15のX方向への移動、姿勢調整機構112による載物台113のY方向への移動、及び姿勢調整機構112による載物台113の角度調整を制御する。
また、この制御回路部18は、後述するレベリング補助装置30と通信する受信モジュールを備えており、レベリング補助装置30から入力されるセンサー値を受信し、コンピュータ20に出力する。
また、この制御回路部18は、後述するレベリング補助装置30と通信する受信モジュールを備えており、レベリング補助装置30から入力されるセンサー値を受信し、コンピュータ20に出力する。
[コンピュータ20の概略構成と機能構成]
コンピュータ20は、形状測定機10の制御回路部18と通信可能に設けられている。このコンピュータ20としては、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン端末等を用いることができる。コンピュータ20と制御回路部18との通信接続形態は特に限定されず、例えば、有線接続であってもよく、無線LANやBluetooth(登録商標)等を用いた無線接続であってもよい。
このコンピュータ20は、通信部21と、記憶部22と、プロセッサ23と、等を含んで構成されている。
コンピュータ20は、形状測定機10の制御回路部18と通信可能に設けられている。このコンピュータ20としては、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン端末等を用いることができる。コンピュータ20と制御回路部18との通信接続形態は特に限定されず、例えば、有線接続であってもよく、無線LANやBluetooth(登録商標)等を用いた無線接続であってもよい。
このコンピュータ20は、通信部21と、記憶部22と、プロセッサ23と、等を含んで構成されている。
通信部21は、例えば有線通信手段または無線通信手段を備え、形状測定機10と通信する。また、通信部21は、LAN等を介してネットワーク(インターネット)に接続される構成としてもよく、ネットワークを介して形状測定機10と通信してもよい。
記憶部22は、情報を記憶する記憶装置であり、半導体メモリやハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等により構成されている。この記憶部22には、形状測定機10を制御するための測定プログラムや、測定プログラムに用いられる各種データ等が記録されている。
記憶部22は、情報を記憶する記憶装置であり、半導体メモリやハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等により構成されている。この記憶部22には、形状測定機10を制御するための測定プログラムや、測定プログラムに用いられる各種データ等が記録されている。
プロセッサ23は、記憶部22に記憶された測定プログラムを読み込み実行することで、角度算出部231、補正量算出部232、姿勢判定部233、及び補正指令部234として機能する。
角度算出部231は、測定面2Aやベース面12Aの傾斜角後を算出する。
補正量算出部232は、測定対象2の姿勢を適正に補正するためのレベリング補正量を算出する。
姿勢判定部233は、レベリング補正量に基づいて、測定対象2の姿勢が適正か否かを判定する。
補正指令部234は、レベリング補正量に基づいた補正指令を形状測定機10に出力し、形状測定機10における測定対象2の姿勢を変更させる。
なお、プロセッサ23の詳細な処理に関しては後述する。
角度算出部231は、測定面2Aやベース面12Aの傾斜角後を算出する。
補正量算出部232は、測定対象2の姿勢を適正に補正するためのレベリング補正量を算出する。
姿勢判定部233は、レベリング補正量に基づいて、測定対象2の姿勢が適正か否かを判定する。
補正指令部234は、レベリング補正量に基づいた補正指令を形状測定機10に出力し、形状測定機10における測定対象2の姿勢を変更させる。
なお、プロセッサ23の詳細な処理に関しては後述する。
[レベリングに用いるレベリング補助装置30の構成]
本実施形態の測定装置1では、前述したとおり、スタイラス17の駆動軸17Lと、測定面2Aとが平行となるように、姿勢調整機構112によるレベリングを実施する。このレベリングを実施するために、本実施形態では、2つのレベリング補助装置30を用いる。
図2は、レベリング補助装置30の概略構成を示す分解斜視図であり、図3は、レベリング補助装置30を平面上に載置した場合の側面図である。
レベリング補助装置30は、図2に示すように、底部31と、底部31に固定されるセンサー基板32と、底部31に固定されて底部31とともにセンサー基板32の収納空間を形成する筐体33と、を備えている。
本実施形態の測定装置1では、前述したとおり、スタイラス17の駆動軸17Lと、測定面2Aとが平行となるように、姿勢調整機構112によるレベリングを実施する。このレベリングを実施するために、本実施形態では、2つのレベリング補助装置30を用いる。
図2は、レベリング補助装置30の概略構成を示す分解斜視図であり、図3は、レベリング補助装置30を平面上に載置した場合の側面図である。
レベリング補助装置30は、図2に示すように、底部31と、底部31に固定されるセンサー基板32と、底部31に固定されて底部31とともにセンサー基板32の収納空間を形成する筐体33と、を備えている。
底部31は、少なくとも3つ以上の脚部311を備える。これらの脚部311がレベリング補助装置30の設置対象面(例えば、測定対象2の測定面2Aや、ベース12のベース面12A)に載置されることで、底部31が設置対象面と平行に維持される。
センサー基板32は、底部31と筐体33とにより形成される収納空間内に配置される回路基板であり、底部31と平行に固定されている。脚部311が設置対象面に載置されることで、センサー基板32も設置対象面と平行に維持される。
筐体33は、センサー基板32を保護する部材であり、例えば、図2,3に示すように、上面が底部31と平行となる箱状に形成されている。
センサー基板32は、底部31と筐体33とにより形成される収納空間内に配置される回路基板であり、底部31と平行に固定されている。脚部311が設置対象面に載置されることで、センサー基板32も設置対象面と平行に維持される。
筐体33は、センサー基板32を保護する部材であり、例えば、図2,3に示すように、上面が底部31と平行となる箱状に形成されている。
センサー基板32には、電源部321、姿勢検出センサー322、及び通信モジュール323が配置されている。
電源部321は、例えばボタン電池等の電力供給源を備え、姿勢検出センサー322や通信モジュール323に電力を供給する。
姿勢検出センサー322は、例えば、3軸加速度センサーを含んで構成されており、各軸の加速度センサーの出力値(センサー値)に基づいて、レベリング補助装置30の傾斜角度を検出する。
通信モジュール323は、姿勢検出センサー322から出力されたセンサー値を、形状測定機10の制御回路部18に出力する。制御回路部18は、姿勢検出センサー322から受信したセンサー値をコンピュータ20に送信する。
電源部321は、例えばボタン電池等の電力供給源を備え、姿勢検出センサー322や通信モジュール323に電力を供給する。
姿勢検出センサー322は、例えば、3軸加速度センサーを含んで構成されており、各軸の加速度センサーの出力値(センサー値)に基づいて、レベリング補助装置30の傾斜角度を検出する。
通信モジュール323は、姿勢検出センサー322から出力されたセンサー値を、形状測定機10の制御回路部18に出力する。制御回路部18は、姿勢検出センサー322から受信したセンサー値をコンピュータ20に送信する。
本実施形態では、レベリングにおいて用いる2つのレベリング補助装置30のうちの一方が、測定対象2の測定面2Aを設置対象面として載置され、2つのレベリング補助装置30のうちの他方が、ベース12のベース面12Aを設置対象面として載置される。
ここで、本実施形態における以降の説明において、測定面2Aに載置されるレベリング補助装置30を第一レベリング補助装置30A(図5参照)と称し、第一レベリング補助装置30Aに設けられる姿勢検出センサー322を第一姿勢検出センサー322A(図5参照)と称する。また、ベース面12Aに載置されるレベリング補助装置30を第二レベリング補助装置30B(図5参照)と称し、第二レベリング補助装置30Bに設けられる姿勢検出センサー322を第二姿勢検出センサー322B(図5参照)と称する。
ここで、本実施形態における以降の説明において、測定面2Aに載置されるレベリング補助装置30を第一レベリング補助装置30A(図5参照)と称し、第一レベリング補助装置30Aに設けられる姿勢検出センサー322を第一姿勢検出センサー322A(図5参照)と称する。また、ベース面12Aに載置されるレベリング補助装置30を第二レベリング補助装置30B(図5参照)と称し、第二レベリング補助装置30Bに設けられる姿勢検出センサー322を第二姿勢検出センサー322B(図5参照)と称する。
[測定方法]
次に、測定装置1による測定対象2の測定方法について、特に、実際の測定処理(本測定処理)の前に実施される、レベリングを中心に説明する。
図4は、本実施形態における測定装置1の測定方法を示すフローチャートである。図5は、本実施形態におけるレベリングを説明する模式図である。
測定にあたっては、先ず、ユーザは、2つのレベリング補助装置30を水平面等の参照面に載置する(ステップS1:キャリブレーションステップ)。これにより、各姿勢検出センサー322から、参照面に対するセンサー値が、通信モジュール323から制御回路部18に送信され、制御回路部18からコンピュータ20に送信される。コンピュータ20は、各姿勢検出センサー322からのセンサー値を受信すると、当該センサー値を参照値として記憶部22に記憶する。これにより、参照面を基準として、レベリング補助装置30の姿勢が変更された際に、参照面に対する傾斜角度を検出することが可能となる。
なお、参照値は、2つのレベリング補助装置30のそれぞれに対して取得することが好ましい。これにより、各レベリング補助装置30のセンサー感度に個体差が有る場合でも、適正に傾斜角度を算出することが可能となる。
次に、測定装置1による測定対象2の測定方法について、特に、実際の測定処理(本測定処理)の前に実施される、レベリングを中心に説明する。
図4は、本実施形態における測定装置1の測定方法を示すフローチャートである。図5は、本実施形態におけるレベリングを説明する模式図である。
測定にあたっては、先ず、ユーザは、2つのレベリング補助装置30を水平面等の参照面に載置する(ステップS1:キャリブレーションステップ)。これにより、各姿勢検出センサー322から、参照面に対するセンサー値が、通信モジュール323から制御回路部18に送信され、制御回路部18からコンピュータ20に送信される。コンピュータ20は、各姿勢検出センサー322からのセンサー値を受信すると、当該センサー値を参照値として記憶部22に記憶する。これにより、参照面を基準として、レベリング補助装置30の姿勢が変更された際に、参照面に対する傾斜角度を検出することが可能となる。
なお、参照値は、2つのレベリング補助装置30のそれぞれに対して取得することが好ましい。これにより、各レベリング補助装置30のセンサー感度に個体差が有る場合でも、適正に傾斜角度を算出することが可能となる。
次に、ユーザは、テーブル11に設置された測定対象2の測定面2Aに第一レベリング補助装置30Aを載置する(ステップS2:測定載置ステップ)。
また、ユーザは、ベース12のベース面12Aに第二レベリング補助装置30Bを載置する(ステップS3:装置載置ステップ)。本実施形態では、Zスライダ14は、X方向に対して移動可能であり、スタイラス17の駆動軸17Lと、ベース面12Aとは平行である。したがって、ベース面12Aは、駆動軸17Lに平行な駆動平行面となる。
ステップS2により、第一レベリング補助装置30Aが参照面から測定面2Aに載置位置が変更されることで、第一姿勢検出センサー322Aは、測定面2Aの参照面に対する傾斜角度(第一傾斜角度)に応じたセンサー値(第一センサー値)を、通信モジュール323から、制御回路部18に送信する。第一センサー値は、制御回路部18を介してコンピュータ20に入力される。
同様に、ステップS3により、第二レベリング補助装置30Bが参照面からベース面12Aに載置位置が変更されることで、第二姿勢検出センサー322Bは、ベース面12Aの参照面に対する傾斜角度(第二傾斜角度)に応じたセンサー値(第二センサー値)を、通信モジュール323から、制御回路部18に送信する。第二センサー値は、制御回路部18を介してコンピュータ20に入力される。
なお、ステップS2と、ステップS3との測定順は入れ替わってもよい。
また、ユーザは、ベース12のベース面12Aに第二レベリング補助装置30Bを載置する(ステップS3:装置載置ステップ)。本実施形態では、Zスライダ14は、X方向に対して移動可能であり、スタイラス17の駆動軸17Lと、ベース面12Aとは平行である。したがって、ベース面12Aは、駆動軸17Lに平行な駆動平行面となる。
ステップS2により、第一レベリング補助装置30Aが参照面から測定面2Aに載置位置が変更されることで、第一姿勢検出センサー322Aは、測定面2Aの参照面に対する傾斜角度(第一傾斜角度)に応じたセンサー値(第一センサー値)を、通信モジュール323から、制御回路部18に送信する。第一センサー値は、制御回路部18を介してコンピュータ20に入力される。
同様に、ステップS3により、第二レベリング補助装置30Bが参照面からベース面12Aに載置位置が変更されることで、第二姿勢検出センサー322Bは、ベース面12Aの参照面に対する傾斜角度(第二傾斜角度)に応じたセンサー値(第二センサー値)を、通信モジュール323から、制御回路部18に送信する。第二センサー値は、制御回路部18を介してコンピュータ20に入力される。
なお、ステップS2と、ステップS3との測定順は入れ替わってもよい。
次に、コンピュータ20の角度算出部231は、ステップS2及びステップS3で入力される第一センサー値及び第二センサー値に基づいて、測定面2Aの傾斜角度、及びベース面12Aの傾斜角度を算出する(ステップS4)。つまり、ステップS1からステップS2への遷移によって第一姿勢検出センサー322Aからの第一センサー値も変化する。したがって、角度算出部231は、ステップS1において出力される参照値と、ステップS2で出力される第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの参照面に対する第一傾斜角度を算出する。また、角度算出部231は、ステップS1での第二姿勢検出センサー322Bからの参照値と、ステップS3での第二姿勢検出センサー322Bからの第二センサー値との差に基づいて、ベース面12Aの参照面に対する第二傾斜角度を算出する。
この後、補正量算出部232は、第一傾斜角度と第二傾斜角度との角度差をレベリング補正量として算出する(ステップS5:補正量算出ステップ)。例えば、図5の例では、第一傾斜角度と第二傾斜角度との角度差θ1がレベリング補正量として算出される。
そして、姿勢判定部233は、第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致するか否かを判定する(ステップS6)。つまり、算出されたレベリング補正量が、所定の許容値以下であれば一致すると判定し、レベリング補正量が、許容値を超える場合に一致しないと判定する。
そして、姿勢判定部233は、第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致するか否かを判定する(ステップS6)。つまり、算出されたレベリング補正量が、所定の許容値以下であれば一致すると判定し、レベリング補正量が、許容値を超える場合に一致しないと判定する。
ステップS6において、第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致すると判定された場合(YESと判定された場合)、測定装置1は、本測定処理を実施する(ステップS7)。例えば、コンピュータ20は、本測定処理を実行可能な旨をユーザに報知する。これにより、ユーザは、第一レベリング補助装置30Aを測定面2Aから取り除き、本測定処理の開始を指令する旨をコンピュータ20に入力する。これにより、コンピュータ20は、形状測定機10に本測定指令を送信する。形状測定機10の制御回路部18は、本測定指令を受信すると、測定面2Aに対するX方向に沿った倣い測定を開始する。具体的には、形状測定機10は、スタイラス17を揺動させながら、Zスライダ14を−Z側に移動させ、ヘッド15に設けられた接触センサーによって、スタイラス17の測定面2Aへの接触を検出すると、Z方向への移動を停止させる。次に、形状測定機10は、スタイラス17を揺動させながら、ヘッド15を+X側に移動させることで、倣い測定軸(X軸)に沿った倣い測定を実施する。
一方、ステップS6においてNOと判定された場合、補正指令部234は、レベリング補正量を含む姿勢補正指令を、形状測定機10の姿勢調整機構112に出力する。これにより、姿勢調整機構112は、レベリング補正量だけ載物台113の角度を調整する(ステップS8:レベリングステップ)。例えば、図5に示す例では、姿勢調整機構112は、載物台113をY軸回りに+θ1(図5における時計回り方向)だけ回転させる。これにより、駆動軸17Lと測定面2Aとが平行な状態に維持される。なお、図示は省略するが、測定面2Aがベース面12Aに対してX軸回りで傾斜している場合も同様であり、姿勢調整機構112は、載物台113を、レベリング補正量に応じた角度だけX軸回りで回転させる。
この後、ステップS4に戻る。つまり、ステップS8により、第一レベリング補助装置30Aが測定面2Aに載置された状態で第一傾斜角度が変更されるので、第一姿勢検出センサー322Aから出力される第一センサー値も姿勢変更に伴って変化する。したがって、角度算出部231は、ステップS1で取得した参照値と、ステップS8の後に第一姿勢検出センサー322Aから出力される第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの姿勢変更後の第一傾斜角度を即座に求めることができる。なお、ステップS8の後に実施するステップS4では、第二傾斜角度は算出されなくてもよく、前回算出された第二傾斜角度を用いればよい。
以上により、本測定処理の前に、倣い測定を実施することなく、測定対象2のレベリングを実施することができる。
この後、ステップS4に戻る。つまり、ステップS8により、第一レベリング補助装置30Aが測定面2Aに載置された状態で第一傾斜角度が変更されるので、第一姿勢検出センサー322Aから出力される第一センサー値も姿勢変更に伴って変化する。したがって、角度算出部231は、ステップS1で取得した参照値と、ステップS8の後に第一姿勢検出センサー322Aから出力される第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの姿勢変更後の第一傾斜角度を即座に求めることができる。なお、ステップS8の後に実施するステップS4では、第二傾斜角度は算出されなくてもよく、前回算出された第二傾斜角度を用いればよい。
以上により、本測定処理の前に、倣い測定を実施することなく、測定対象2のレベリングを実施することができる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の測定装置1は、測定対象2を載置可能なベース面12Aを有するベース12と、測定対象2に接触可能なスタイラス17と、スタイラス17を駆動軸17Lに沿って移動させる移動機構であるZスライダ14及びヘッド15と、を備える。そして、本実施形態の測定装置1を用いた測定方法では、レベリングにおいて、対象物に載置した際に対象物の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサー322を備えたレベリング補助装置30を一対用いる。一対のレベリング補助装置30のうちの1つは、測定面2Aに載置する第一レベリング補助装置30Aとし、他の1つは、駆動平行面の1つであるベース面12Aに載置する第二レベリング補助装置30Bとして用いる。具体的には、第一レベリング補助装置30Aを、測定面2Aに載置する測定載置ステップ(ステップS2)と、第二レベリング補助装置30Bを、ベース面12Aに載置する装置載置ステップ(ステップS3)と、を実施する。この後、コンピュータ20のプロセッサ23は、測定載置ステップにおける第一センサー値、及び、装置載置ステップにおける第二センサー値に基づいて算出される、測定面2A及びベース面12Aの傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する補正量算出ステップを実施する(ステップS5)。
これにより、本実施形態では、レベリングを実施するために、スタイラス17を駆動軸17Lに対して移動させて測定面2Aを倣い測定する予備動作が不要となり、迅速にレベリング補正量を算出することができ、測定に係る時間を短縮できる。
本実施形態の測定装置1は、測定対象2を載置可能なベース面12Aを有するベース12と、測定対象2に接触可能なスタイラス17と、スタイラス17を駆動軸17Lに沿って移動させる移動機構であるZスライダ14及びヘッド15と、を備える。そして、本実施形態の測定装置1を用いた測定方法では、レベリングにおいて、対象物に載置した際に対象物の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサー322を備えたレベリング補助装置30を一対用いる。一対のレベリング補助装置30のうちの1つは、測定面2Aに載置する第一レベリング補助装置30Aとし、他の1つは、駆動平行面の1つであるベース面12Aに載置する第二レベリング補助装置30Bとして用いる。具体的には、第一レベリング補助装置30Aを、測定面2Aに載置する測定載置ステップ(ステップS2)と、第二レベリング補助装置30Bを、ベース面12Aに載置する装置載置ステップ(ステップS3)と、を実施する。この後、コンピュータ20のプロセッサ23は、測定載置ステップにおける第一センサー値、及び、装置載置ステップにおける第二センサー値に基づいて算出される、測定面2A及びベース面12Aの傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する補正量算出ステップを実施する(ステップS5)。
これにより、本実施形態では、レベリングを実施するために、スタイラス17を駆動軸17Lに対して移動させて測定面2Aを倣い測定する予備動作が不要となり、迅速にレベリング補正量を算出することができ、測定に係る時間を短縮できる。
本実施形態では、測定載置ステップ及び装置載置ステップの直前に、第一レベリング補助装置30A及び第二レベリング補助装置30Bを、参照面に載置するキャリブレーションステップ(ステップS1)をさらに実施する。そして、コンピュータ20のプロセッサ23が角度算出部231として機能し、ステップS4において、キャリブレーションステップから測定載置ステップへの遷移により変化する第一センサー値に基づいて測定面2Aの参照面に対する傾斜角度を算出する。さらに、角度算出部231は、キャリブレーションステップから装置載置ステップへの遷移により変化する第二センサー値に基づいてベース面12Aの参照面に対する傾斜角度を算出する。そして、補正量算出部232は、ステップS5で、これらの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する。
以上のように、本実施形態では、角度算出部231により、参照面に対する測定面2Aの傾斜角度、参照面に対するベース面12Aに対する傾斜角度を算出することができる。つまり、測定面2Aやベース面12Aの角度を算出する際の基準として、同じ参照面を設定することができ、測定面2Aやベース面12Aの傾斜角度の算出誤差を抑制できる。
よって、これらの傾斜角度の角度差を算出することで、測定面2Aとベース面12Aとを平行にするためのレベリング補正量を適正に算出できる。
以上のように、本実施形態では、角度算出部231により、参照面に対する測定面2Aの傾斜角度、参照面に対するベース面12Aに対する傾斜角度を算出することができる。つまり、測定面2Aやベース面12Aの角度を算出する際の基準として、同じ参照面を設定することができ、測定面2Aやベース面12Aの傾斜角度の算出誤差を抑制できる。
よって、これらの傾斜角度の角度差を算出することで、測定面2Aとベース面12Aとを平行にするためのレベリング補正量を適正に算出できる。
本実施形態では、測定装置1は、測定対象2を載置可能な載置面114を有する載物台113と、載置面114のベース面12Aに対する傾斜角度を変更可能な姿勢調整機構112と、を有するテーブル11をさらに備え、測定対象2は、ベース面12Aに載置されたテーブル11の載置面114に載置される。そして、ステップS5の補正量算出ステップの後、測定面2Aの傾斜角度と、ベース面12Aの傾斜角度とが一致しない場合に、レベリング補正量に基づいて、姿勢調整機構112を調整するレベリングステップ(ステップS8)を、実施する。
これにより、測定対象2の測定面2Aを駆動軸17Lに平行な姿勢に調整することができ、ステップS7の本測定処理を実施する際に、スタイラス17を用いて測定対象2の測定面2Aに対する形状測定を適正に実施することができる。
これにより、測定対象2の測定面2Aを駆動軸17Lに平行な姿勢に調整することができ、ステップS7の本測定処理を実施する際に、スタイラス17を用いて測定対象2の測定面2Aに対する形状測定を適正に実施することができる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
第一実施形態では、2つのレベリング補助装置30を用いて、レベリングを実施する例であるが、第二実施形態では、1つのレベリング補助装置30を用いる点で、第一実施形態と相違する。
なお、以降の説明にあたり、既に説明した事項については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
次に、第二実施形態について説明する。
第一実施形態では、2つのレベリング補助装置30を用いて、レベリングを実施する例であるが、第二実施形態では、1つのレベリング補助装置30を用いる点で、第一実施形態と相違する。
なお、以降の説明にあたり、既に説明した事項については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
本実施形態の測定装置1は、第一実施形態と略同様に、形状測定機10とコンピュータ20とを備えて構成されているが、測定装置1の測定方法において、レベリングの手順が第一実施形態と相違する。
図6は、第二実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、第一実施形態のステップS1と同様に、ユーザは、レベリング補助装置30を参照面に載置してキャリブレーション処理を実施する。
この後、第一実施形態のステップS3と同様に、ユーザは、レベリング補助装置30を駆動軸17Lに平行な駆動平行面であるベース面12Aに載置する(ステップS11:第一載置ステップ)。
これにより、コンピュータ20にベース面12Aの傾斜角度に応じたセンサー値(第二センサー値)が入力される。コンピュータ20は、ステップS4と同様、ステップS1での姿勢検出センサー322からの参照値と、ステップS11での姿勢検出センサー322からの第二センサー値との差に基づいて、ベース面12Aの参照面に対する第二傾斜角度を算出する(ステップS12)。また、角度算出部231は、算出した第二傾斜角を記憶部22に記憶する。
図6は、第二実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、第一実施形態のステップS1と同様に、ユーザは、レベリング補助装置30を参照面に載置してキャリブレーション処理を実施する。
この後、第一実施形態のステップS3と同様に、ユーザは、レベリング補助装置30を駆動軸17Lに平行な駆動平行面であるベース面12Aに載置する(ステップS11:第一載置ステップ)。
これにより、コンピュータ20にベース面12Aの傾斜角度に応じたセンサー値(第二センサー値)が入力される。コンピュータ20は、ステップS4と同様、ステップS1での姿勢検出センサー322からの参照値と、ステップS11での姿勢検出センサー322からの第二センサー値との差に基づいて、ベース面12Aの参照面に対する第二傾斜角度を算出する(ステップS12)。また、角度算出部231は、算出した第二傾斜角を記憶部22に記憶する。
次に、ユーザは、ステップS1と同様に、レベリング補助装置30を参照面に載置して、キャリブレーション処理を再度実施する(ステップS13)。この後、ステップS2と同様、ユーザは、レベリング補助装置30を測定面2Aに載置する(ステップS14:第二載置ステップ)。
これにより、コンピュータ20に測定面2Aの傾斜角度に応じたセンサー値(第一センサー値)が入力される。コンピュータ20は、ステップS4と同様、ステップS1での姿勢検出センサー322からの参照値と、ステップS14での姿勢検出センサー322からの第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの参照面に対する第一傾斜角度を算出する(ステップS15)。
これにより、コンピュータ20に測定面2Aの傾斜角度に応じたセンサー値(第一センサー値)が入力される。コンピュータ20は、ステップS4と同様、ステップS1での姿勢検出センサー322からの参照値と、ステップS14での姿勢検出センサー322からの第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの参照面に対する第一傾斜角度を算出する(ステップS15)。
以上の後、第一実施形態と同様に、ステップS5からステップS8の処理を実施して、測定面2Aとベース面12Aとの角度差であるレベリング補正量に基づいて、測定面2Aとベース面12Aとが一致するか否かを判定し、一致する場合に、本測定処理を実施し、一致しない場合にレベリングを実施する。なお、本実施形態では、ステップS8のレベリングの後、ステップS15に戻る。つまり、ステップS8により、レベリング補助装置30が測定面2Aに載置された状態で第一傾斜角度が変更されるので、姿勢検出センサー322から出力される第一センサー値も変化する。したがって、角度算出部231は、ステップS1で取得した参照値と、ステップS8の後に姿勢検出センサー322から出力される第一センサー値との差に基づいて、測定面2Aの姿勢変更後の第一傾斜角度を即座に求めることができる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の測定装置1は、第一実施形態と同様の構成を備える。そして、本実施形態では、レベリングを行う際に、レベリング補助装置30をベース面12Aに載置する第一載置ステップ(ステップS11)と、レベリング補助装置30を測定面2Aに載置する第二載置ステップ(ステップS14)と、第一載置ステップ及び第二載置ステップでの各々のセンサー値に基づいて算出される測定面2A及びベース面12Aの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する補正量算出ステップ(ステップS5)と、を実施する。
本実施形態の測定装置1は、第一実施形態と同様の構成を備える。そして、本実施形態では、レベリングを行う際に、レベリング補助装置30をベース面12Aに載置する第一載置ステップ(ステップS11)と、レベリング補助装置30を測定面2Aに載置する第二載置ステップ(ステップS14)と、第一載置ステップ及び第二載置ステップでの各々のセンサー値に基づいて算出される測定面2A及びベース面12Aの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する補正量算出ステップ(ステップS5)と、を実施する。
このため、第一実施形態と同様、レベリングを実施するために、スタイラス17を駆動軸17Lに対して移動させて測定面を測定する倣い測定を行うことなく、迅速にレベリング補正量を算出することができるので、測定に係る時間を短縮できる。
また、第一態様に比べて、レベリングに必要なレベリング補助装置30の数も1つでよく、レベリングを行うための構成を簡素化できる。
また、第一態様に比べて、レベリングに必要なレベリング補助装置30の数も1つでよく、レベリングを行うための構成を簡素化できる。
本実施形態では、第一載置ステップ(ステップS11)の直前、及び、第二載置ステップ(ステップS14)の直前に、レベリング補助装置を参照面に載置するキャリブレーションステップ(ステップS1、ステップS13)を実施する。そして、コンピュータ20の角度算出部231は、ステップS12で、キャリブレーションステップから第一載置ステップへの遷移により変化するセンサー値に基づいてベース面の参照面に対する傾斜角度を算出する。また、角度算出部231は、ステップS15で、キャリブレーションステップから第二載置ステップへの遷移により変化するセンサー値に基づいて測定面2Aの参照面に対する傾斜角度を算出する。この後、補正量算出部232は、ステップS5で、これらの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する。
これにより、本実施形態においても、第一実施形態と同様に、参照面に対する測定面2Aの傾斜角度、参照面に対する駆動平行面(ベース面12A)の傾斜角度をそれぞれ算出することができる。よって、これらの傾斜角度の角度差を算出することで、測定面2Aと駆動対向面とを平行にするためのレベリング補正量を容易に算出できる。
[第三実施形態]
次に、第三実施形態について説明する。
第二実施形態では、1つのレベリング補助装置を用い、第一載置ステップ及び第二載置ステップの直前にキャリブレーションステップを実施する例を示した。これに対して、第三実施形態では、キャリブレーションステップを省略する点で、第二実施形態と相違する。
図7は、第三実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、ユーザは、レベリング補助装置30を、駆動軸17Lに平行な駆動平行面であるベース面12Aに載置する(ステップS21:第一載置ステップ)。そして、ステップS21の直後に、ベース面12Aに載置していたレベリング補助装置30を測定面2Aに載置する(ステップS22:第二載置ステップ)。ここで、姿勢検出センサー322から出力されるセンサー値は、ベース面12Aの傾斜に応じた値から、測定面2Aの傾斜に応じた値に変化するので、これらのセンサー値の差分値は、ベース面12Aと測定面2Aとの傾斜角度の角度差に対応する値となる。
したがって、補正量算出部232は、ステップS21で出力されるセンサー値と、ステップS22で出力されるセンサー値との差分値に基づいて、レベリング補正量を算出する(ステップS23)。
ステップS23以降の処理は、第一実施形態のステップS6からステップS8と同様である。
次に、第三実施形態について説明する。
第二実施形態では、1つのレベリング補助装置を用い、第一載置ステップ及び第二載置ステップの直前にキャリブレーションステップを実施する例を示した。これに対して、第三実施形態では、キャリブレーションステップを省略する点で、第二実施形態と相違する。
図7は、第三実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、ユーザは、レベリング補助装置30を、駆動軸17Lに平行な駆動平行面であるベース面12Aに載置する(ステップS21:第一載置ステップ)。そして、ステップS21の直後に、ベース面12Aに載置していたレベリング補助装置30を測定面2Aに載置する(ステップS22:第二載置ステップ)。ここで、姿勢検出センサー322から出力されるセンサー値は、ベース面12Aの傾斜に応じた値から、測定面2Aの傾斜に応じた値に変化するので、これらのセンサー値の差分値は、ベース面12Aと測定面2Aとの傾斜角度の角度差に対応する値となる。
したがって、補正量算出部232は、ステップS21で出力されるセンサー値と、ステップS22で出力されるセンサー値との差分値に基づいて、レベリング補正量を算出する(ステップS23)。
ステップS23以降の処理は、第一実施形態のステップS6からステップS8と同様である。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、上記第二実施形態の作用効果に加え、以下の効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態では、測定装置1による測定方法として、第一載置ステップ(ステップS21)の直後に、第二載置ステップ(ステップS22)が実施される。そして、補正量算出ステップ(ステップS23)では、補正量算出部232は、第一載置ステップから第二載置ステップへの遷移により変化するセンサー値に基づく、測定面とベース面12Aとの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する。
これにより、本実施形態では、キャリブレーションステップを実施する必要がない。また、補正量算出ステップでは、補正量算出部232は、センサー値に応じた角度を、そのまま、レベリング補正量とすることができ、測定面2Aの傾斜角度や、ベース面12Aの傾斜角度を算出する必要がない。よって、レベリング補正量の算出に係る処理をより簡略化でき、より迅速なレベリングを実施できる。
本実施形態では、上記第二実施形態の作用効果に加え、以下の効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態では、測定装置1による測定方法として、第一載置ステップ(ステップS21)の直後に、第二載置ステップ(ステップS22)が実施される。そして、補正量算出ステップ(ステップS23)では、補正量算出部232は、第一載置ステップから第二載置ステップへの遷移により変化するセンサー値に基づく、測定面とベース面12Aとの傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する。
これにより、本実施形態では、キャリブレーションステップを実施する必要がない。また、補正量算出ステップでは、補正量算出部232は、センサー値に応じた角度を、そのまま、レベリング補正量とすることができ、測定面2Aの傾斜角度や、ベース面12Aの傾斜角度を算出する必要がない。よって、レベリング補正量の算出に係る処理をより簡略化でき、より迅速なレベリングを実施できる。
[第四実施形態]
次に、第四実施形態について説明する。
上記第一実施形態から第三実施形態では、測定装置1のベース面12Aに、基台111、姿勢調整機構112、及び載物台113を有するテーブル11が設けられ、レベリング補正量に基づいて、姿勢調整機構112を調整することで、測定面2Aを駆動軸17Lと平行な姿勢に調整する例を示した。これに対して、本実施形態では、駆動軸17Lの角度を変更することで、測定面2Aと駆動軸17Lとを平行に調整する点で、上記実施形態と相違する。
次に、第四実施形態について説明する。
上記第一実施形態から第三実施形態では、測定装置1のベース面12Aに、基台111、姿勢調整機構112、及び載物台113を有するテーブル11が設けられ、レベリング補正量に基づいて、姿勢調整機構112を調整することで、測定面2Aを駆動軸17Lと平行な姿勢に調整する例を示した。これに対して、本実施形態では、駆動軸17Lの角度を変更することで、測定面2Aと駆動軸17Lとを平行に調整する点で、上記実施形態と相違する。
図8は、第四実施形態の測定装置1Aの概略構成を説明する模式図である。
本実施形態では、第一実施形態の測定装置1と略同様の構成を有し、図8に示すように、形状測定機10と、コンピュータ20とを備えて構成されている。
また、本実施形態の形状測定機10では、Zスライダ14のY軸回りの角度(B軸)を変更する軸角度変更部141が、Zスライダ14に設けられている。つまり、軸角度変更部141は、Zスライダ14のY軸回りの角度を変更することで、駆動軸17Lのベース面12Aに対する角度を変更することができる。
本実施形態では、第一実施形態の測定装置1と略同様の構成を有し、図8に示すように、形状測定機10と、コンピュータ20とを備えて構成されている。
また、本実施形態の形状測定機10では、Zスライダ14のY軸回りの角度(B軸)を変更する軸角度変更部141が、Zスライダ14に設けられている。つまり、軸角度変更部141は、Zスライダ14のY軸回りの角度を変更することで、駆動軸17Lのベース面12Aに対する角度を変更することができる。
また、本実施形態では、ベース12上に測定対象2が直接載置されていてもよく、ベース12に、Y方向に移動可能なテーブルを載置し、当該テーブルに測定対象2が載置されていてもよい。
図9は、本実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、第一実施形態と略同様の測定方法により測定対象2に対する測定を実施することができる。
すなわち、本実施形態では、第一実施形態と同様に、ステップS1によりキャリブレーション処理を実施した後、ステップS2により2つのレベリング補助装置30のうちの一方である第一レベリング補助装置30Aを測定面2Aに載置する。
本実施形態では、第一実施形態と略同様の測定方法により測定対象2に対する測定を実施することができる。
すなわち、本実施形態では、第一実施形態と同様に、ステップS1によりキャリブレーション処理を実施した後、ステップS2により2つのレベリング補助装置30のうちの一方である第一レベリング補助装置30Aを測定面2Aに載置する。
また、本実施形態では、第一実施形態のステップS3に代えて、ユーザは、2つのレベリング補助装置30のうちの他方である第二レベリング補助装置30Bを、Zスライダ14の上面(スライダ面14A)に載置する(ステップS3A:装置載置ステップ)。
つまり、本実施形態では、軸角度変更部141により、Zスライダ14のX軸回りの角度が変更可能となるので、必ずしもベース面12Aが、駆動軸17Lと平行な駆動平行面になるとは限らない。これに対して、スライダ面14Aは、駆動軸17Lの姿勢が変更された場合でも、駆動軸17Lとの平行が維持される駆動平行面となる。したがって、本実施形態では、スライダ面14Aに対して第二レベリング補助装置30Bを載置する。
つまり、本実施形態では、軸角度変更部141により、Zスライダ14のX軸回りの角度が変更可能となるので、必ずしもベース面12Aが、駆動軸17Lと平行な駆動平行面になるとは限らない。これに対して、スライダ面14Aは、駆動軸17Lの姿勢が変更された場合でも、駆動軸17Lとの平行が維持される駆動平行面となる。したがって、本実施形態では、スライダ面14Aに対して第二レベリング補助装置30Bを載置する。
この後、ステップS4からステップS6の処理を実施する。つまり、角度算出部231は、ステップS1及びステップS2により第一姿勢検出センサー322Aから出力される第一センサー値に基づいて、第一実施形態と同様、測定面2Aの第一傾斜角度を算出する。また、角度算出部231は、ステップS1及びステップS3Aにより第二姿勢検出センサー322Bから出力される第二センサー値に基づいて、駆動軸17Lに平行なスライダ面14Aの参照面に対する第二傾斜角度を算出する。そして、補正量算出部232は、ステップS5において、第一傾斜角度と第二傾斜角度との角度差をレベリング補正量として算出する。
さらに、姿勢判定部233は、レベリング補正量が許容値以下であるか否かを判定することで、第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致するか否かを判定し、一致する場合は、第一実施形態と同様、ステップS7により、本測定処理を実施する。
さらに、姿勢判定部233は、レベリング補正量が許容値以下であるか否かを判定することで、第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致するか否かを判定し、一致する場合は、第一実施形態と同様、ステップS7により、本測定処理を実施する。
一方、ステップS6によりNOと判定された場合(第一傾斜角度と第二傾斜角度とが一致しない場合)、補正指令部234は、形状測定機10の軸角度変更部141に、レベリング補正量を含む軸角度補正指令を出力する。これにより、軸角度変更部141は、Zスライダ14の姿勢をレベリング補正量に基づいて変更し、スタイラス17を駆動させる駆動軸17Lの傾斜角度を、測定面2Aの傾斜角度に一致させる(ステップS9)。
なお、本実施形態では、2つのレベリング補助装置30を用いてレベリングを行う例を示したが、これに限定されない。すなわち、第二実施形態、及び第三実施形態においても、Zスライダ14のY軸回りの角度が軸角度変更部141に変更可能な構成としてもよい。この場合、本実施形態と同様に、ステップS8の処理を、ステップS9の処理に変更し、軸角度変更部141により駆動軸17Lの角度を変更すればよい。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の測定装置1Aは、Zスライダ14のY軸回りの角度を変更することで、駆動軸17Lのベース面12Aに対する角度を変更する軸角度変更部141を備えている。そして、ステップS5の補正量算出ステップの後、測定面2Aの傾斜角度と、ベース面12Aの傾斜角度とが一致しない場合に、レベリング補正量に基づいて、軸角度変更部141を調整するレベリングステップ(ステップS9)を、実施する。
これにより、駆動軸17Lを、測定対象2の測定面2Aに平行な姿勢に調整することができ、ステップS7の本測定処理を実施する際に、スタイラス17を用いて測定対象2の測定面2Aに対する形状測定を適正に実施することができる。
本実施形態の測定装置1Aは、Zスライダ14のY軸回りの角度を変更することで、駆動軸17Lのベース面12Aに対する角度を変更する軸角度変更部141を備えている。そして、ステップS5の補正量算出ステップの後、測定面2Aの傾斜角度と、ベース面12Aの傾斜角度とが一致しない場合に、レベリング補正量に基づいて、軸角度変更部141を調整するレベリングステップ(ステップS9)を、実施する。
これにより、駆動軸17Lを、測定対象2の測定面2Aに平行な姿勢に調整することができ、ステップS7の本測定処理を実施する際に、スタイラス17を用いて測定対象2の測定面2Aに対する形状測定を適正に実施することができる。
[第五実施形態]
次に、第五実施形態について説明する。
上記第一実施形態から第四実施形態では、測定対象2として、測定面2Aが平面である例を示した。これに対して、第五実施形態では、測定対象が円筒形状や円柱形状である点で、第一実施形態から第四実施形態と相違する。
次に、第五実施形態について説明する。
上記第一実施形態から第四実施形態では、測定対象2として、測定面2Aが平面である例を示した。これに対して、第五実施形態では、測定対象が円筒形状や円柱形状である点で、第一実施形態から第四実施形態と相違する。
[測定装置1Bの概略構成]
図10は、本実施形態の測定装置1Bの概略構成を示す模式図である。
本実施形態の測定装置1Bは、図10に示すように、形状測定機10Aと、コンピュータ20Aとを備えている。
形状測定機10Aは、第一実施形態と同様、ベース12、コラム13、Zスライダ14、ヘッド15、アーム16、スタイラス17、及び制御回路部18を備える。また、本実施形態の形状測定機10Aでは、テーブル11の代わりに、回転テーブル19を備える。
この回転テーブル19は、基台191と、回転機構192と、回転機構192により回転可能となる載物台193(回転載置部)とを備える。
回転機構192は、ベース面12Aに対して、載物台193のZ軸(回転軸)回りの角度(C軸)を調整する機構を含んでいる。
図10は、本実施形態の測定装置1Bの概略構成を示す模式図である。
本実施形態の測定装置1Bは、図10に示すように、形状測定機10Aと、コンピュータ20Aとを備えている。
形状測定機10Aは、第一実施形態と同様、ベース12、コラム13、Zスライダ14、ヘッド15、アーム16、スタイラス17、及び制御回路部18を備える。また、本実施形態の形状測定機10Aでは、テーブル11の代わりに、回転テーブル19を備える。
この回転テーブル19は、基台191と、回転機構192と、回転機構192により回転可能となる載物台193(回転載置部)とを備える。
回転機構192は、ベース面12Aに対して、載物台193のZ軸(回転軸)回りの角度(C軸)を調整する機構を含んでいる。
図11は、本実施形態の測定対象4を示す図である。
本実施形態では、図11に示すように、測定面が外周円柱状となる物体、例えば、円筒状や円柱状の測定対象4を測定する。なお、測定対象4としては、必ずしも円柱状や円筒状である必要はなく、例えばシリンドリカル形状の物体であってもよい。
また、測定対象4が円柱状または円筒状である場合では、載物台193に測定対象4の下面を支持する少なくとも2つの補助治具194を用いる。これらの補助治具194は、例えば、V溝を有するブロックであり、V溝を構成する2面が、円柱状の測定対象4の母線に沿って接し、測定対象4を保持する。これにより、測定面4Aの通り出し軸4L(載物台193から最も遠い位置の母線)が、載物台193の載置面193Aに対して平行となる。
本実施形態では、図11に示すように、測定面が外周円柱状となる物体、例えば、円筒状や円柱状の測定対象4を測定する。なお、測定対象4としては、必ずしも円柱状や円筒状である必要はなく、例えばシリンドリカル形状の物体であってもよい。
また、測定対象4が円柱状または円筒状である場合では、載物台193に測定対象4の下面を支持する少なくとも2つの補助治具194を用いる。これらの補助治具194は、例えば、V溝を有するブロックであり、V溝を構成する2面が、円柱状の測定対象4の母線に沿って接し、測定対象4を保持する。これにより、測定面4Aの通り出し軸4L(載物台193から最も遠い位置の母線)が、載物台193の載置面193Aに対して平行となる。
また、本実施形態のコンピュータ20は、第一実施形態と同様、通信部21、記憶部22、及びプロセッサ23により構成されており、プロセッサ23は、記憶部22に記憶された測定プログラムを読み込み実行することで、補正量算出部232A、姿勢判定部233A、補正指令部234Aとして機能する。
ここで、本実施形態の補正量算出部232Aは、測定面4Aの通り出し軸4Lを、駆動軸17Lに一致させるための通り出しレベリング補正量を算出する。
姿勢判定部233Aは、通り出しレベリング補正量に基づいて、測定対象4の通り出し軸4Lの姿勢が適正か否かを判定する。
補正指令部234Aは、通り出しレベリング補正量に基づいた補正指令を形状測定機10Aに出力し、形状測定機10Aにおける測定対象4の姿勢を変更させる。
なお、プロセッサ23の詳細な処理に関しては後述する。
ここで、本実施形態の補正量算出部232Aは、測定面4Aの通り出し軸4Lを、駆動軸17Lに一致させるための通り出しレベリング補正量を算出する。
姿勢判定部233Aは、通り出しレベリング補正量に基づいて、測定対象4の通り出し軸4Lの姿勢が適正か否かを判定する。
補正指令部234Aは、通り出しレベリング補正量に基づいた補正指令を形状測定機10Aに出力し、形状測定機10Aにおける測定対象4の姿勢を変更させる。
なお、プロセッサ23の詳細な処理に関しては後述する。
[測定手順]
次に、測定装置1Bにおけるレベリングの測定手順について説明する。
図12は、レベリングの1つである通り出し調整を説明する図である。
測定対象4のように、測定面4Aが外周円柱状である場合、図12の様に、測定面4Aの通り出し軸4Lと、スタイラス17の駆動軸17Lとが交差する場合がある。このような場合、母線に沿った倣い測定を適正に実施することができないため、通り出し軸4Lを駆動軸17Lに一致させるレベリング(通り出し調整)が必要となる。
従来の測定装置では、この通り出し調整を実施する場合、スタイラス17により駆動軸17Lに沿った倣い測定を実施して、頂点(載物台193から最も遠い点)を検出するライントレースを、測定対象4のY方向における相対位置を変えて複数回実施していた。この場合、各ライントレースにより得られる頂点の位置から通り出し軸4Lを算出し、算出した通り出し軸4Lを駆動軸17Lに一致するように回転機構192を回転させる。このような従来の通り出し調整では、複数回のライントレースを実施する必要があるので、レベリングに多大な時間を要するとの課題があった。
次に、測定装置1Bにおけるレベリングの測定手順について説明する。
図12は、レベリングの1つである通り出し調整を説明する図である。
測定対象4のように、測定面4Aが外周円柱状である場合、図12の様に、測定面4Aの通り出し軸4Lと、スタイラス17の駆動軸17Lとが交差する場合がある。このような場合、母線に沿った倣い測定を適正に実施することができないため、通り出し軸4Lを駆動軸17Lに一致させるレベリング(通り出し調整)が必要となる。
従来の測定装置では、この通り出し調整を実施する場合、スタイラス17により駆動軸17Lに沿った倣い測定を実施して、頂点(載物台193から最も遠い点)を検出するライントレースを、測定対象4のY方向における相対位置を変えて複数回実施していた。この場合、各ライントレースにより得られる頂点の位置から通り出し軸4Lを算出し、算出した通り出し軸4Lを駆動軸17Lに一致するように回転機構192を回転させる。このような従来の通り出し調整では、複数回のライントレースを実施する必要があるので、レベリングに多大な時間を要するとの課題があった。
これに対して、本実施形態の測定装置1Bでは、2つのレベリング補助装置40を用いて、通り出し調整を実施し、レベリングに係る時間を短縮している。
図13は、本実施形態で用いるレベリング補助装置40の概略構成を示す分解斜視図である。
レベリング補助装置40は、底部41と、底部41に固定されるセンサー基板42と、底部41に固定されて底部41とともにセンサー基板42の収納空間を形成する筐体33と、を備えている。
図13は、本実施形態で用いるレベリング補助装置40の概略構成を示す分解斜視図である。
レベリング補助装置40は、底部41と、底部41に固定されるセンサー基板42と、底部41に固定されて底部41とともにセンサー基板42の収納空間を形成する筐体33と、を備えている。
底部41のセンサー基板42が固定される面とは反対側には、センサー基板42を設置対象に載置する保持部411が設けられている。この保持部411には、底部41から離れる方向に延出し、180°未満の角度を為して対向する一対の保持平面412Aが設けられている。これらの一対の保持平面412Aの交線412Lは、センサー基板42と平行な平面内に位置し、一対の保持平面412AによりV字溝412が形成されている。これらの保持平面412Aは、レベリング補助装置40を測定対象4に載置した際に、測定面4Aの母線に接する接平面となり、保持平面412Aの交線412Lは、測定面4Aの母線に平行となる。なお、本実施形態では、2つの保持平面412Aが交差し、基準軸としての交線412Lが実際の形状として現れている例を示すが、保持平面412Aが所定距離離隔して設けられている場合は、各保持平面412Aを延長した仮想平面の交線が基準軸となる。また、底部41が平面であれば、保持平面412Aと底部41との交線が基準軸と平行になる。このような場合、レベリング補助装置40の底部41や筐体33に基準軸を示すマーカを設けてもよく、これにより、ユーザが基準軸を容易に確認することができる。
また、保持部411の底部41とは反対側の面は、センサー基板42と平行な平面となる。
また、保持部411の底部41とは反対側の面は、センサー基板42と平行な平面となる。
センサー基板42は、第一実施形態と同様、底部41と筐体33とにより形成される収納空間内に配置される回路基板であり、底部31と平行に固定されている。
筐体33は、第一実施形態と同様であり、センサー基板42を保護する。
筐体33は、第一実施形態と同様であり、センサー基板42を保護する。
また、本実施形態では、センサー基板42には、第一実施形態と略同様に、電源部321、姿勢検出センサー422、及び通信モジュール323が配置されている。
ここで、本実施形態では、姿勢検出センサー422は、所定の基準方位(例えば、「北」)を検出する方位センサーを備え、基準方位に対する一対の保持平面412Aの交線412Lの傾斜角度を含むセンサー値を出力する。交線412Lは、レベリング補助装置40における基準軸であり、言い換えると、姿勢検出センサー422は、基準軸の基準方位に対する傾斜角度を検出する。したがって、図12のように、測定対象4に対して、測定面4Aの母線が一対の保持平面412Aに接するようにレベリング補助装置40を載置することで、姿勢検出センサー422は、基準方位に対する測定面4Aの母線の傾斜角度を検出することが可能となる。
ここで、本実施形態では、姿勢検出センサー422は、所定の基準方位(例えば、「北」)を検出する方位センサーを備え、基準方位に対する一対の保持平面412Aの交線412Lの傾斜角度を含むセンサー値を出力する。交線412Lは、レベリング補助装置40における基準軸であり、言い換えると、姿勢検出センサー422は、基準軸の基準方位に対する傾斜角度を検出する。したがって、図12のように、測定対象4に対して、測定面4Aの母線が一対の保持平面412Aに接するようにレベリング補助装置40を載置することで、姿勢検出センサー422は、基準方位に対する測定面4Aの母線の傾斜角度を検出することが可能となる。
図14は、本実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態の測定装置1Bによりレベリング (通り出し調整)を実施する場合、ユーザは、図12のように、測定対象4の測定面4Aに、2つのレベリング補助装置40のうちの一方(以降、第一レベリング補助装置40Aと称す)を測定対象4に載置する(ステップS31:測定載置ステップ)。
この時、一対の保持平面412Aがそれぞれ円柱状の測定面4Aの母線に接するように、V字溝412に測定対象を嵌め込んで配置する。これにより、保持平面412Aの交線412Lが測定面4Aの母線(通り出し軸4L)と平行になり、第一レベリング補助装置40Aの姿勢検出センサー422(以降、第一姿勢検出センサー422Aと称す)は、基準方位(例えば「北」)に対する、通り出し軸4Lの傾斜角度を含むセンサー値(第一センサー値)を出力する。
本実施形態の測定装置1Bによりレベリング (通り出し調整)を実施する場合、ユーザは、図12のように、測定対象4の測定面4Aに、2つのレベリング補助装置40のうちの一方(以降、第一レベリング補助装置40Aと称す)を測定対象4に載置する(ステップS31:測定載置ステップ)。
この時、一対の保持平面412Aがそれぞれ円柱状の測定面4Aの母線に接するように、V字溝412に測定対象を嵌め込んで配置する。これにより、保持平面412Aの交線412Lが測定面4Aの母線(通り出し軸4L)と平行になり、第一レベリング補助装置40Aの姿勢検出センサー422(以降、第一姿勢検出センサー422Aと称す)は、基準方位(例えば「北」)に対する、通り出し軸4Lの傾斜角度を含むセンサー値(第一センサー値)を出力する。
また、ユーザは、2つのレベリング補助装置40のうちの他方(以降、第二レベリング補助装置40Bと称す)を、駆動軸17Lに平行な駆動平行面に載置する(ステップS32:装置載置ステップ)。駆動平行面としては、例えば、駆動軸17LがX軸に平行に維持されている場合では、ベース面12Aであってもよく、スライダ面14Aであってもよい。第四実施形態のように、Zスライダ14のY軸回りの角度が変更可能な構成である場合、駆動平行面として、スライダ面14Aを用いることが好ましい。本実施形態では、スライダ面14Aに第二レベリング補助装置40Bを載置する例を示す。
ここで、本実施形態では、第二レベリング補助装置40Bの保持平面412Aの交線412L(基準軸)が駆動軸17Lに平行となるように、第二レベリング補助装置40Bを駆動平行面(スライダ面14Aやベース面12A)に載置する。例えば、スライダ面14Aまたはベース面12Aに、載置位置を示すマーカを形成しておいてもよく、保持部411を係合する係合機構を設けておいてもよい。
これにより、第二レベリング補助装置40Bの姿勢検出センサー422(以降、第二姿勢検出センサー422Bと称す)は、基準方位(例えば「北」)に対する、駆動平行面に投影された駆動軸17Lの傾斜角度を含むセンサー値(第二センサー値)を出力する。
なお、本実施形態では、駆動平行面に第二レベリング補助装置40Bを載置する例を示すが、保持部411が設けられないレベリング補助装置を載置してもよい。例えば、第一実施形態で用いた第二レベリング補助装置30Bにおいて、第二姿勢検出センサー322Bを、方位センサーを有する第二姿勢検出センサー422Bに変更したレベリング補助装置を用いてもよい。この場合、基準軸を示すマーカをレベリング補助装置に設ける。
ここで、本実施形態では、第二レベリング補助装置40Bの保持平面412Aの交線412L(基準軸)が駆動軸17Lに平行となるように、第二レベリング補助装置40Bを駆動平行面(スライダ面14Aやベース面12A)に載置する。例えば、スライダ面14Aまたはベース面12Aに、載置位置を示すマーカを形成しておいてもよく、保持部411を係合する係合機構を設けておいてもよい。
これにより、第二レベリング補助装置40Bの姿勢検出センサー422(以降、第二姿勢検出センサー422Bと称す)は、基準方位(例えば「北」)に対する、駆動平行面に投影された駆動軸17Lの傾斜角度を含むセンサー値(第二センサー値)を出力する。
なお、本実施形態では、駆動平行面に第二レベリング補助装置40Bを載置する例を示すが、保持部411が設けられないレベリング補助装置を載置してもよい。例えば、第一実施形態で用いた第二レベリング補助装置30Bにおいて、第二姿勢検出センサー322Bを、方位センサーを有する第二姿勢検出センサー422Bに変更したレベリング補助装置を用いてもよい。この場合、基準軸を示すマーカをレベリング補助装置に設ける。
この後、コンピュータ20の補正量算出部232Aは、第一センサー値と第二センサー値の差に基づいて、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとの角度差をレベリング補正量(通り出しレベリング補正量)として算出する(ステップS33:補正量算出ステップ)。
そして、姿勢判定部233Aは、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが一致するか否かを判定する(ステップS34)。つまり、姿勢判定部233Aは、算出された通り出しレベリング補正量が所定の許容値以下であるか否かを判定する。通り出しレベリング補正量が許容値以下である場合、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが一致すると判定(YESと判定)し、本測定処理を実施する(ステップS7)。
そして、姿勢判定部233Aは、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが一致するか否かを判定する(ステップS34)。つまり、姿勢判定部233Aは、算出された通り出しレベリング補正量が所定の許容値以下であるか否かを判定する。通り出しレベリング補正量が許容値以下である場合、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが一致すると判定(YESと判定)し、本測定処理を実施する(ステップS7)。
一方、通り出しレベリング補正量が許容値を超え、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが一致していないと判定された場合、補正指令部234Aは、形状測定機10Aの回転機構192に通り出しレベリング補正量を含む補正指令を出力して、載物台193をZ軸回りで回転させて、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが平行になりように、姿勢調整(レベリング)を実施する(ステップS35:通り出しレベリングステップ)。
また、ステップS35の後、ステップS33に戻る。つまり、ステップS31により、第一レベリング補助装置40Aが測定面4Aに載置された状態で載物台193が回転されるので、第一姿勢検出センサー422Aから出力される第一センサー値に含まれる基準方位に対する通り出し軸4Lの角度も、載物台193の回転に伴って変化する。したがって、補正量算出部232Aは、第一レベリング補助装置40Aから新たに入力された第一センサー値と、第二レベリング補助装置40Bから入力される第二センサー値との差に基づいて、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとの角度差を即座に求めることができる。よって、当該角度差を回転機構192にフィードバックすることで、迅速に、かつ適正にレベリングを実施することが可能となる。
また、ステップS35の後、ステップS33に戻る。つまり、ステップS31により、第一レベリング補助装置40Aが測定面4Aに載置された状態で載物台193が回転されるので、第一姿勢検出センサー422Aから出力される第一センサー値に含まれる基準方位に対する通り出し軸4Lの角度も、載物台193の回転に伴って変化する。したがって、補正量算出部232Aは、第一レベリング補助装置40Aから新たに入力された第一センサー値と、第二レベリング補助装置40Bから入力される第二センサー値との差に基づいて、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとの角度差を即座に求めることができる。よって、当該角度差を回転機構192にフィードバックすることで、迅速に、かつ適正にレベリングを実施することが可能となる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、2つのレベリング補助装置40を用いてレベリングを実施し、このレベリング補助装置40は、姿勢検出センサー422を支持する平面状の底部41と、底部41から延出する一対の保持平面412Aを有する保持部411とを備えている。一対の保持平面412Aは、底部41から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、かつ、一対の保持平面412Aが外周円柱状の測定面4Aの母線に当接可能となる。レベリング補助装置40の姿勢検出センサーは、基準方位に対する一対の保持平面412Aの交線412L(基準軸)の傾斜角度を含むセンサー値を出力する。
そして、本実施形態では、測定載置ステップ(ステップS31)において、2つのレベリング補助装置40のうちの一方を第一レベリング補助装置40Aとして、一対の保持平面412Aが、測定対象4の母線に接する接平面となるように第一レベリング補助装置40Aを測定対象4に載置する。また、装置載置ステップ(ステップS32)では、2つのレベリング補助装置40のうちの他方を第二レベリング補助装置40Bとして、基準軸である交線412Lを駆動軸17Lに一致させるように、第二レベリング補助装置40Bを駆動平行面(ベース面12Aまたはスライダ面14A)に載置する。そして、補正量算出ステップ(ステップS33)では、第一センサー値に基づく測定面の母線の基準方位に対する傾斜角度と、第二センサー値に基づく駆動平行面に投影される駆動軸の基準方位に対する傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する。
本実施形態では、2つのレベリング補助装置40を用いてレベリングを実施し、このレベリング補助装置40は、姿勢検出センサー422を支持する平面状の底部41と、底部41から延出する一対の保持平面412Aを有する保持部411とを備えている。一対の保持平面412Aは、底部41から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、かつ、一対の保持平面412Aが外周円柱状の測定面4Aの母線に当接可能となる。レベリング補助装置40の姿勢検出センサーは、基準方位に対する一対の保持平面412Aの交線412L(基準軸)の傾斜角度を含むセンサー値を出力する。
そして、本実施形態では、測定載置ステップ(ステップS31)において、2つのレベリング補助装置40のうちの一方を第一レベリング補助装置40Aとして、一対の保持平面412Aが、測定対象4の母線に接する接平面となるように第一レベリング補助装置40Aを測定対象4に載置する。また、装置載置ステップ(ステップS32)では、2つのレベリング補助装置40のうちの他方を第二レベリング補助装置40Bとして、基準軸である交線412Lを駆動軸17Lに一致させるように、第二レベリング補助装置40Bを駆動平行面(ベース面12Aまたはスライダ面14A)に載置する。そして、補正量算出ステップ(ステップS33)では、第一センサー値に基づく測定面の母線の基準方位に対する傾斜角度と、第二センサー値に基づく駆動平行面に投影される駆動軸の基準方位に対する傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する。
これにより、測定載置ステップで測定対象4に載置された第一レベリング補助装置40Aの第一姿勢検出センサー422Aにより、通り出し軸4Lの基準方位に対する傾斜角度を検出でき、装置載置ステップで駆動平行面に載置された第二レベリング補助装置40Bの第二姿勢検出センサー422Bにより、駆動軸17Lの基準方位に対する傾斜角度を検出できる。よって、これらの傾斜角度の差をレベリング補正量として求めることで、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定面4Aを有する測定対象4の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
本実施形態では、測定装置1Bは、回転テーブル19をさらに備える。この回転テーブル19は、Z軸回りで回転可能に設けられた載物台193と、載物台193を回転させる回転機構192と、を有する。そして、本実施形態では、補正量算出ステップ(ステップS33)の後、駆動軸17Lと通り出し軸4Lとが一致しないと判定された場合に、レベリング補正量に基づいて回転機構192を調整する通り出しレベリングステップを、実施する。
これにより、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが平行になるように、測定対象の姿勢を調整することができ、測定面4Aが外周円柱状である測定対象4に対して、適正な測定を実施することができる。
これにより、通り出し軸4Lと駆動軸17Lとが平行になるように、測定対象の姿勢を調整することができ、測定面4Aが外周円柱状である測定対象4に対して、適正な測定を実施することができる。
[第六実施形態]
次に、第六実施形態について説明する。
第五実施形態では、2つのレベリング補助装置40を用いて、通り出し調整を実施する例であるが、第六実施形態では、1つのレベリング補助装置40を用いる点で、第五実施形態と相違する。
次に、第六実施形態について説明する。
第五実施形態では、2つのレベリング補助装置40を用いて、通り出し調整を実施する例であるが、第六実施形態では、1つのレベリング補助装置40を用いる点で、第五実施形態と相違する。
本実施形態の測定装置1Bは、第五実施形態と略同様に、形状測定機10Aとコンピュータ20Aとを備えて構成されているが、測定装置1Bの測定方法において、レベリングの手順が第五実施形態と相違する。
図15は、本実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、第五実施形態のステップS32と同様に、レベリング補助装置40を駆動平行面(例えば、ベース面12Aやスライダ面14A)に載置する(ステップS41:第一載置ステップ)。
これにより、レベリング補助装置40の姿勢検出センサー422から、駆動軸17Lの基準方位に対する傾斜角度を含むセンサー値(第二センサー値)が出力される。コンピュータ20Aは、第二センサー値を受信すると、記憶部22に記憶する(ステップS42)。
図15は、本実施形態の測定方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、まず、第五実施形態のステップS32と同様に、レベリング補助装置40を駆動平行面(例えば、ベース面12Aやスライダ面14A)に載置する(ステップS41:第一載置ステップ)。
これにより、レベリング補助装置40の姿勢検出センサー422から、駆動軸17Lの基準方位に対する傾斜角度を含むセンサー値(第二センサー値)が出力される。コンピュータ20Aは、第二センサー値を受信すると、記憶部22に記憶する(ステップS42)。
次に、ユーザは、ステップS31と同様に、レベリング補助装置40を測定対象4の測定面4Aに載置する(ステップS43:第二載置ステップ)。
これにより、コンピュータ20に、測定面4Aの通り出し軸4Lの基準方位に対する傾斜角度を含むセンサー値(第一センサー値)が入力される。
以上の後、第五実施形態と同様に、ステップS33からステップS35の処理を実施して、測定面4Aの通り出し軸4Lと駆動軸14Lとの角度差である通り出しレベリング補正量に基づいて、通り出し軸4Lと駆動軸14Lとが一致するか否かを判定し、一致する場合に、本測定処理を実施し、一致しない場合に通り出しレベリングを実施する。
これにより、コンピュータ20に、測定面4Aの通り出し軸4Lの基準方位に対する傾斜角度を含むセンサー値(第一センサー値)が入力される。
以上の後、第五実施形態と同様に、ステップS33からステップS35の処理を実施して、測定面4Aの通り出し軸4Lと駆動軸14Lとの角度差である通り出しレベリング補正量に基づいて、通り出し軸4Lと駆動軸14Lとが一致するか否かを判定し、一致する場合に、本測定処理を実施し、一致しない場合に通り出しレベリングを実施する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、1つのレベリング補助装置40を用い、第一載置ステップ(ステップS41)で、レベリング補助装置40を駆動平行面に載置するときに、一対の保持平面412Aの交線412Lを駆動軸17Lに一致させる。また、第二載置ステップ(ステップS42)で、レベリング補助装置40を測定対象4に載置するときに、一対の保持平面412Aが、測定対象4の母線に接する接平面となるように載置する。そして、補正量算出ステップ(ステップS34)では、測定対象4にレベリング補助装置40を載置したときのセンサー値に基づく、測定面4Aの母線の基準方位に対する傾斜角度と、駆動平行面にレベリング補助装置40を載置したときのセンサー値に基づく、駆動平行面に投影される駆動軸17Lの基準方位に対する傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する。
本実施形態では、1つのレベリング補助装置40を用い、第一載置ステップ(ステップS41)で、レベリング補助装置40を駆動平行面に載置するときに、一対の保持平面412Aの交線412Lを駆動軸17Lに一致させる。また、第二載置ステップ(ステップS42)で、レベリング補助装置40を測定対象4に載置するときに、一対の保持平面412Aが、測定対象4の母線に接する接平面となるように載置する。そして、補正量算出ステップ(ステップS34)では、測定対象4にレベリング補助装置40を載置したときのセンサー値に基づく、測定面4Aの母線の基準方位に対する傾斜角度と、駆動平行面にレベリング補助装置40を載置したときのセンサー値に基づく、駆動平行面に投影される駆動軸17Lの基準方位に対する傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する。
これにより、第一載置ステップで基準対象に対する駆動軸17Lの傾斜角度を検出でき、第二載置ステップで基準方位に対する通り出し軸4Lの傾斜角度を検出できる。よって、倣い測定を行うことなく、外周円柱状の測定対象の通り出しレベリングを行う際のレベリング補正量を容易、かつ迅速に算出することができる。
また、第五実施形態に比べて、レベリングに用いるレベリング補助装置40の数も1つでよく、構成の簡素化を図ることができ、かつ、姿勢検出センサー(方位センサー)の個体差による検出誤差を除外できる。
また、第五実施形態に比べて、レベリングに用いるレベリング補助装置40の数も1つでよく、構成の簡素化を図ることができ、かつ、姿勢検出センサー(方位センサー)の個体差による検出誤差を除外できる。
[変形例]
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
[変形例1]
例えば、第一実施形態から第三実施形態、第五実施形態、及び第六実施形態において、形状測定機10での駆動軸17Lに平行な平面である駆動平行面を、ベース面12Aとする例を示したが、第四実施形態のように、駆動平行面をZスライダ14の上面であるスライダ面14Aとしてもよい。また、駆動平行面として、ヘッド15の上面を用いてもよく、ヘッド15から突出するフランジを駆動平行面としてもよい。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
[変形例1]
例えば、第一実施形態から第三実施形態、第五実施形態、及び第六実施形態において、形状測定機10での駆動軸17Lに平行な平面である駆動平行面を、ベース面12Aとする例を示したが、第四実施形態のように、駆動平行面をZスライダ14の上面であるスライダ面14Aとしてもよい。また、駆動平行面として、ヘッド15の上面を用いてもよく、ヘッド15から突出するフランジを駆動平行面としてもよい。
[変形例2]
また、第一実施形態から第六実施形態では、駆動軸17LがX方向に平行である例、又は、Y軸回りにZスライダ14の姿勢を変更することで、駆動軸17LがXZ平面内でX軸に傾斜する方向である例を示した。これに対して、スタイラスの駆動軸17Lが、複数設けられていてもよい。
例えば、ベース12に対してコラム13をY方向に移動可能な構成として、スタイラス17をX方向とY方向との双方に対して駆動させる構成としてもよい。なお、第一実施形態から第三実施形態では、測定面2Aと、駆動平行面(ベース面12Aやスライダ面14A)との傾斜角度の角度差に応じて、姿勢調整機構112のX軸回りの角度、Y軸回りの角度を変更することができる。したがって、スタイラス17の駆動軸が2軸であった場合でも、適正にスタイラス17による測定処理を実施することができる。
また、第四実施形態では、測定対象2を、姿勢調整機構112を有するテーブル11の載物台113に載置することで、Y方向の傾斜を調整することができる。
また、第一実施形態から第六実施形態では、駆動軸17LがX方向に平行である例、又は、Y軸回りにZスライダ14の姿勢を変更することで、駆動軸17LがXZ平面内でX軸に傾斜する方向である例を示した。これに対して、スタイラスの駆動軸17Lが、複数設けられていてもよい。
例えば、ベース12に対してコラム13をY方向に移動可能な構成として、スタイラス17をX方向とY方向との双方に対して駆動させる構成としてもよい。なお、第一実施形態から第三実施形態では、測定面2Aと、駆動平行面(ベース面12Aやスライダ面14A)との傾斜角度の角度差に応じて、姿勢調整機構112のX軸回りの角度、Y軸回りの角度を変更することができる。したがって、スタイラス17の駆動軸が2軸であった場合でも、適正にスタイラス17による測定処理を実施することができる。
また、第四実施形態では、測定対象2を、姿勢調整機構112を有するテーブル11の載物台113に載置することで、Y方向の傾斜を調整することができる。
[変形例3]
第二実施形態、第三実施形態、及び第六実施形態において、第一載置ステップ(ステップS11、ステップS21、ステップS41)において、レベリング補助装置30,40を、駆動平行面(ベース面12A、又はスライダ面14A)に載置し、第二載置ステップ(ステップS14、ステップS43)において、レベリング補助装置30,40を測定面2A,4Aに載置した。
これに対して、第一載置ステップで、レベリング補助装置30,40を測定面2A、4Aに載置し、第二載置ステップで、レベリング補助装置30,40を駆動平行面に載置してもよい。
ただし、この場合では、ステップS8、又はステップS9、或いはステップS35のレベリングを実施する際に、測定面2A,4Aにレベリング補助装置30,40が載置されていない。この場合、レベリング後の測定面2Aの傾斜角度変化や、通り出し軸4Lの傾斜角度変化を即座に検出できない。したがって、例えば、レベリングの直前に、レベリング補助装置30,40を測定面2A,4Aに載置しなおしたり、レベリング後に、再度同じ手順で操作をやりなおしたりする必要がある。
第二実施形態、第三実施形態、及び第六実施形態において、第一載置ステップ(ステップS11、ステップS21、ステップS41)において、レベリング補助装置30,40を、駆動平行面(ベース面12A、又はスライダ面14A)に載置し、第二載置ステップ(ステップS14、ステップS43)において、レベリング補助装置30,40を測定面2A,4Aに載置した。
これに対して、第一載置ステップで、レベリング補助装置30,40を測定面2A、4Aに載置し、第二載置ステップで、レベリング補助装置30,40を駆動平行面に載置してもよい。
ただし、この場合では、ステップS8、又はステップS9、或いはステップS35のレベリングを実施する際に、測定面2A,4Aにレベリング補助装置30,40が載置されていない。この場合、レベリング後の測定面2Aの傾斜角度変化や、通り出し軸4Lの傾斜角度変化を即座に検出できない。したがって、例えば、レベリングの直前に、レベリング補助装置30,40を測定面2A,4Aに載置しなおしたり、レベリング後に、再度同じ手順で操作をやりなおしたりする必要がある。
[変形例4]
第五実施形態、及び第六実施形態では、説明の簡略化のため、測定装置1Bが、本測定処理の前に、通り出し調整(通り出しレベリング)のみを実施する例を示したが、第一実施形態から第四実施形態に示すような、Y軸回りの角度に対するレベリングや、X軸回りの角度に対するレベリングをさらに実施してもよい。
この場合、レベリング補助装置の姿勢検出センサーとして、3軸加速度センサーと、方位センサーとの双方を備えるセンサーを用いることが好ましい。このようなレベリング補助装置を用いる場合、3軸加速度センサーによって、測定面の平面傾斜角度、駆動平行面の平面傾斜角度を求めることができ、方位センサーを用いて、母線の基準方位に対する傾斜角度、駆動軸の基準方位に対する傾斜角度を求めることができる。
また、第五実施形態や第六実施形態において、Y軸回りの角度、及びX軸回りの角度に対するレベリングを実施する場合、回転テーブル19が、さらに姿勢調整機構112を備える構成とすることが好ましい。例えば、基台191上に、姿勢調整機構112を設け、姿勢調整機構112により、回転機構192及び載物台193の姿勢を調整可能な構成とする。或いは、回転テーブル19の載物台193上に、第一実施形態のテーブル11を載置し、当該テーブル11の載物台113に測定対象4を載置してもよい。
第五実施形態、及び第六実施形態では、説明の簡略化のため、測定装置1Bが、本測定処理の前に、通り出し調整(通り出しレベリング)のみを実施する例を示したが、第一実施形態から第四実施形態に示すような、Y軸回りの角度に対するレベリングや、X軸回りの角度に対するレベリングをさらに実施してもよい。
この場合、レベリング補助装置の姿勢検出センサーとして、3軸加速度センサーと、方位センサーとの双方を備えるセンサーを用いることが好ましい。このようなレベリング補助装置を用いる場合、3軸加速度センサーによって、測定面の平面傾斜角度、駆動平行面の平面傾斜角度を求めることができ、方位センサーを用いて、母線の基準方位に対する傾斜角度、駆動軸の基準方位に対する傾斜角度を求めることができる。
また、第五実施形態や第六実施形態において、Y軸回りの角度、及びX軸回りの角度に対するレベリングを実施する場合、回転テーブル19が、さらに姿勢調整機構112を備える構成とすることが好ましい。例えば、基台191上に、姿勢調整機構112を設け、姿勢調整機構112により、回転機構192及び載物台193の姿勢を調整可能な構成とする。或いは、回転テーブル19の載物台193上に、第一実施形態のテーブル11を載置し、当該テーブル11の載物台113に測定対象4を載置してもよい。
[変形例5]
第五実施形態及び第六実施形態において、姿勢検出センサーとして、基準方位の方位を検出する方位センサーが含まれる例を示したが、角速度センサー(ジャイロセンサー)が設けられる構成としてもよい。
また、変形例4では3軸加速度センサーと方位センサーとを組み合わせる例を説明したが、3軸加速度センサーとジャイロセンサーとを組み合わせてもよく、これにより、測定面2A,4Aや駆動平行面の傾斜角度に加え、通り出し軸4Lや駆動軸14Lの方向も検出することが可能となる。
第五実施形態及び第六実施形態において、姿勢検出センサーとして、基準方位の方位を検出する方位センサーが含まれる例を示したが、角速度センサー(ジャイロセンサー)が設けられる構成としてもよい。
また、変形例4では3軸加速度センサーと方位センサーとを組み合わせる例を説明したが、3軸加速度センサーとジャイロセンサーとを組み合わせてもよく、これにより、測定面2A,4Aや駆動平行面の傾斜角度に加え、通り出し軸4Lや駆動軸14Lの方向も検出することが可能となる。
本発明は、測定対象の本測定処理を実施するために、測定対象の測定面のレベリングを実施する測定装置に利用できる。
1,1A,1B…測定装置、2,4…測定対象、2A,4A…測定面、4L…送り出し軸、10,10A…形状測定機、11…テーブル、12…ベース、12A…ベース面(駆動平行面)、13…コラム、14…Zスライダ(移動機構)、14A…スライダ面(駆動平行面)、14L…駆動軸、17…スタイラス、17L…駆動軸、19…回転テーブル、20,20A…コンピュータ、22…記憶部、23…プロセッサ、30,40…レベリング補助装置、30A,40A…第一レベリング補助装置、30B,40B…第二レベリング補助装置、112…姿勢調整機構、113…載物台、114…載置面、141…軸角度変更部、192…回転機構、193…載物台(回転載置部)、231…角度算出部、232,232A…補正量算出部、233,233A…姿勢判定部、234,234A…補正指令部、322,422…姿勢検出センサー、322A,422A…第一姿勢検出センサー、322B,422B…第二姿勢検出センサー、412A…保持平面、412L…交線(基準軸)。
Claims (12)
- 測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、を備えた測定装置における測定方法であって、
載置対象の姿勢に応じた第一センサー値を出力する第一姿勢検出センサーを有する第一レベリング補助装置を、前記測定対象の測定面に載置する測定載置ステップと、
載置対象の姿勢に応じた第二センサー値を出力する第二姿勢検出センサーを有する第二レベリング補助装置を、前記駆動軸に平行な駆動平行面に載置する装置載置ステップと、
前記測定載置ステップにおける前記第一センサー値及び前記装置載置ステップにおける前記第二センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差を、レベリング補正量として算出する補正量算出ステップと、
を実施することを特徴とする測定方法。 - 請求項1に記載の測定方法において、
前記測定載置ステップ及び前記装置載置ステップの直前に実施され、前記第一レベリング補助装置及び前記第二レベリング補助装置を、所定の参照面に載置するキャリブレーションステップをさらに実施し、
前記補正量算出ステップでは、前記キャリブレーションステップから前記測定載置ステップへの遷移により変化する前記第一センサー値に基づいて算出される前記測定面の前記参照面に対する傾斜角度と、前記キャリブレーションステップから前記装置載置ステップへの遷移により変化する前記第二センサー値に基づいて算出される前記駆動平行面の前記参照面に対する傾斜角度と、の角度差を前記レベリング補正量として算出する
ことを特徴とする測定方法。 - 測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、前記測定対象に接触可能なスタイラスと、前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、を備えた測定装置における測定方法であって、
載置対象の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサーを有するレベリング補助装置を、前記駆動軸に平行な駆動平行面及び前記測定対象の測定面の一方に載置する第一載置ステップと、
前記レベリング補助装置を、前記駆動平行面及び前記測定面の一方から外して、前記駆動平行面及び前記測定面の他方に載置する第二載置ステップと、
前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップでの各々の前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出する補正量算出ステップと、
を実施することを特徴とする測定方法。 - 請求項3に記載の測定方法において、
前記第一載置ステップの直前、及び、前記第二載置ステップの直前にそれぞれ実施され、前記レベリング補助装置を参照面に載置するキャリブレーションステップをさらに実施し、
前記補正量算出ステップでは、前記キャリブレーションステップから前記第一載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の一方の前記参照面に対する傾斜角度と、前記キャリブレーションステップから前記第二載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の他方の前記参照面に対する傾斜角度と、の角度差を前記レベリング補正量として算出する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項3に記載の測定方法において、
前記第二載置ステップは、前記第一載置ステップの直後に実施され、
前記補正量算出ステップは、前記第一載置ステップから前記第二載置ステップへの遷移により変化する前記センサー値に基づく、前記測定面と前記駆動平行面との傾斜角度の角度差を前記レベリング補正量として算出する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の測定方法において、
前記測定装置は、前記測定対象を載置可能な載置面と、前記載置面の前記ベース面に対する傾斜角度を変更可能な姿勢調整機構と、を有するテーブルをさらに備え、
前記測定対象は、前記ベース面に載置された前記テーブルの前記載置面に載置され、
前記補正量算出ステップの後、算出された前記レベリング補正量に基づいて前記姿勢調整機構を調整するレベリングステップを、さらに実施する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の測定方法において、
前記移動機構は、前記駆動軸の前記ベース面に対する角度を変更する軸角度変更部を備え、
前記補正量算出ステップの後、算出された前記レベリング補正量に基づいて前記軸角度変更部を調整するレベリングステップを、さらに実施する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項1に記載の測定方法において、
前記第一レベリング補助装置は、前記第一姿勢検出センサーを支持する平面状の底部と、前記底部から延出する一対の保持平面を有する保持部とを備え、
前記一対の保持平面は、前記底部から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、かつ、前記一対の保持平面が外周円柱状の前記測定面の母線に当接可能であり、
前記第一姿勢検出センサーは、所定の基準方位に対する前記一対の保持平面の交線の傾斜角度を含む前記第一センサー値を出力し、
前記第二レベリング補助装置は、基準軸を有し、
前記第二姿勢検出センサーは、前記基準方位に対する前記基準軸の傾斜角度を含む前記第二センサー値を出力し、
前記測定対象の少なくとも前記測定面が外周円柱状である場合に、
前記測定載置ステップでは、前記一対の保持平面が、前記測定対象の母線に接する接平面となるように前記第一レベリング補助装置を前記測定対象に載置し、
前記装置載置ステップでは、前記基準軸を前記駆動軸に一致させるように前記第二レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置し、
前記補正量算出ステップは、前記第一センサー値に基づく、前記測定面の母線の前記基準方位に対する傾斜角度と、前記第二センサー値に基づく、前記駆動平行面に投影される前記駆動軸の前記基準方位に対する傾斜角度の角度差を、前記レベリング補正量として算出する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項3に記載の測定方法において、
前記レベリング補助装置は、前記姿勢検出センサーを支持する平面状の底部と、前記底部から延出する一対の保持平面を有する保持部とを備え、
前記一対の保持平面は、前記底部から互いに離隔する方向に180°未満の角度で為して延出し、前記一対の保持平面が外周円柱状の前記測定面の母線に当接可能であり、
前記姿勢検出センサーは、所定の基準方位に対する前記一対の保持平面の交線の傾斜角度を含む前記センサー値を出力し、
前記測定対象の少なくとも前記測定面が外周円柱状である場合に、
前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップのいずれかで、前記レベリング補助装置を前記測定対象に載置するときに、前記一対の保持平面が、前記測定対象の母線に接する接平面となるように前記レベリング補助装置を前記測定対象に載置し、
前記第一載置ステップ及び前記第二載置ステップのいずれかで、前記レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置する場合に、前記一対の保持平面の交線を前記駆動軸に一致させるように前記レベリング補助装置を前記駆動平行面に載置し、
前記補正量算出ステップは、前記測定対象に前記レベリング補助装置を載置したときの前記センサー値に基づく、前記測定面の母線の前記基準方位に対する傾斜角度と、前記駆動平行面に前記レベリング補助装置を載置したときの前記センサー値に基づく、前記駆動平行面に投影される前記駆動軸の前記基準方位に対する傾斜角度の角度差を、前記レベリング補正量として算出する
ことを特徴とする測定方法。 - 請求項8または請求項9に記載の測定方法において、
前記測定装置は、回転テーブルをさらに備え、
前記回転テーブルは、前記ベース面に交差する回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記測定対象を載置可能な回転載置部と、前記回転載置部を回転させる回転機構と、を有し、
前記補正量算出ステップの後、前記レベリング補正量に基づいて前記回転機構を調整する通り出しレベリングステップを、さらに実施する
ことを特徴とする測定方法。 - 測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、
前記測定対象に接触可能なスタイラスと、
前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、
載置対象の姿勢に応じた第一センサー値を出力する第一姿勢検出センサーを有する第一レベリング補助装置を前記測定対象の測定面に載置したときの前記第一センサー値と、載置対象の姿勢に応じた第二センサー値を出力する第二姿勢検出センサーを有する第二レベリング補助装置を前記駆動軸に平行な駆動平行面に載置したときの前記第二センサー値と、に基づいて算出される前記測定面及び前記駆動平行面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出するプロセッサと、
を備えることを特徴とする測定装置。 - 測定対象を載置可能なベース面を有するベースと、
前記測定対象に接触可能なスタイラスと、
前記スタイラスを所定の駆動軸に沿って移動させる移動機構と、
載置対象の姿勢に応じたセンサー値を出力する姿勢検出センサーを有するレベリング補助装置を前記駆動軸に平行な平面である駆動平行面及び前記測定対象の測定面の一方に載置した時に前記姿勢検出センサーから出力される前記センサー値を記憶する記憶部と、
前記レベリング補助装置を前記駆動平行面及び前記測定面の他方に載置した時に前記姿勢検出センサーから出力される前記センサー値と、前記記憶部に記憶された前記センサー値と、に基づいて算出される前記駆動平行面及び前記測定面の傾斜角度の角度差をレベリング補正量として算出するプロセッサと、
を備えることを特徴とする測定装置。
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JP2020036759A JP2021139711A (ja) | 2020-03-04 | 2020-03-04 | 測定方法、及び測定装置 |
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CN114046713A (zh) * | 2021-11-15 | 2022-02-15 | 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 | 适用于内外零件高度差的调平装置 |
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2020
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CN114046713B (zh) * | 2021-11-15 | 2023-07-07 | 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 | 适用于内外零件高度差的调平装置 |
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