JP2021138034A - 液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 画質を向上させる。【解決手段】 本発明による、液体を記録媒体に対して吐出するヘッド又は前記記録媒体のうち、少なくとも一方を複数回走査させる液体吐出装置が、第1走査で第1領域に前記液体を吐出させ、かつ、前記第1走査より後に行われる第2走査で、前記第1領域とは異なる第2領域に前記液体を吐出させる制御部と、前記第2領域において、前記第1領域に遠い領域より前記第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラムに関する。
従来、複数のノズルを配列させた記録ヘッドを複数回走査(「スキャン」等という場合もある。)するインクジェット方式で画像形成を行う方法が知られている。
そして、いわゆるマルチパス方式において、画像データを間引く間引きマスクパターンを用いる方法が知られている。さらに、この方法において、画像の中央部より端部の方で、記録画素の割合を小さくすることで、白スジ及び濃度ムラ等の画質品質低下を抑え、かつ、高解像度の画像を高速に形成する方法が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
しかしながら、従来の方法は、各走査で吐出された液体の乾燥を考慮していない。そして、液体の乾燥を考慮せず、画像形成を行うと、形成される画像の濃度が不均一となり、画質が悪い場合がある。
本発明の一態様は、画質を向上させることを目的とする。
本発明の一実施形態による、液体吐出装置は、液体を記録媒体に対して吐出するヘッド又は前記記録媒体のうち、少なくとも一方を複数回走査させる液体吐出装置であって、
第1走査で第1領域に前記液体を吐出させ、かつ、前記第1走査より後に行われる第2走査で、前記第1領域とは異なる第2領域に前記液体を吐出させる制御部と、
前記第2領域において、前記第1領域に遠い領域より前記第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク部とを備える。
本発明の実施形態によって、画質を向上できる。
液体吐出装置の例を示す斜視図である。 液体吐出装置の例を示す上面図である。 液体吐出装置のハードウェア構成例を示す図である。 液体吐出装置の機能構成例を示す図である。 不良画像の発生例を示す図である。 マスクの例を示す図である。 階調の第1例を示す図である。 階調の第2例を示す図である。 階調の第3例を示す図である。 センサによる濃度の計測例を示す図である。 全体処理例を示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための最適かつ最小限な形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の符号を付す場合には、同様の構成であることを示し、重複する説明を省略する。また、図示する具体例は、例示であり、図示する以外の構成が更に含まれる構成であってもよい。
<液体吐出装置の例>
図1は、液体吐出装置の例を示す斜視図である。また、液体吐出装置100は、例えば、以下のような内部構成である。
図2は、液体吐出装置の例を示す上面図である。
この例では、液体吐出装置100は、主走査方向Aへ往復する移動を行うキャリッジ118を備える。
キャリッジ118は、主走査方向Aに沿って延設される主ガイドロッド3等で支持される。また、キャリッジ118には、連結片118aが設けられる。
連結片118aは、主ガイドロッド3と平行に設けられた副ガイド部材4に係合し、キャリッジ118の姿勢を安定させる。
キャリッジ118は、例えば、駆動プーリ9と従動プーリ10との間に帳架されたタイミングベルト11で連結する。
駆動プーリ9は、主走査モータ116の駆動により回転する。
従動プーリ10は、駆動プーリ9との間の距離を調整する機構を有し、かつ、タイミングベルト11に所定の張力を与える役割を持つ。
キャリッジ118は、主走査モータ116の駆動によってタイミングベルト11が送り動作することで、主走査方向Aにおいて往復移動する。
そして、キャリッジ118の移動量及び移動速度等は、例えば、キャリッジ118に設ける主走査エンコーダセンサ17が、エンコーダシート14に形成されるマークを検知すると出力するエンコーダ値に基づいて制御される。
キャリッジ118は、液体吐出ヘッド119等のヘッドを搭載する。例えば、液体吐出ヘッド119は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及び、ブラック(K)といった色のインクを吐出する複数のノズルを副走査方向Bにそれぞれ並べたノズル列を有する。
なお、液体吐出ヘッド119によって吐出されるインクの色及びノズル列の数は、上記の例に限定されず、他の種類又は数であってもよい。
液体吐出ヘッド119は、インク等の液体を吐出する吐出面(吐出面は、ノズル面等ともいう。)が下方(この例では、媒体P側となる。)へ向くようにキャリッジ118に支持される。そして、液体吐出ヘッド119は、液体吐出装置100に入力するデータ(以下「入力データ」という。)に基づいて、媒体Pにインク等の液体を吐出して、液体塗布面を形成する。
カートリッジ7は、液体吐出ヘッド119に対して、インク等の液体を供給する供給体の例である。この例では、カートリッジ7は、例えば、キャリッジ118には搭載されず、図1に示すような位置等に配置される。そして、カートリッジ7と液体吐出ヘッド119は、パイプ等で連結されており、このパイプを介して、カートリッジ7から液体吐出ヘッド119に対して、インク等の液体が供給される。
液体吐出ヘッド119における吐出面と対向する位置には、図2に示すように、プラテン16等が設けられる。
プラテン16は、液体吐出ヘッド119から媒体Pにインクが吐出される際に、媒体Pを支持する。例えば、プラテン16は、厚み方向に貫通する貫通孔が多数設けられ、かつ、個々の貫通孔を取り囲むようにリブ状の突起が形成される形状である。そして、プラテン16が媒体Pを支持する面とは逆側の面には、例えば、吸引ファン等が設けられる。このような構成において、吸引ファンを作動させることで、プラテン16上から媒体Pが脱落することを抑制できる。
媒体Pは、副走査モータ117によって駆動する搬送ローラにより挟持され、プラテン16上を、副走査方向Bへ間欠的に搬送される。
液体吐出ヘッド119には、副走査方向Bへ並べられた複数のノズルが設けられる。そして、液体吐出装置100は、媒体Pを副走査方向Bへ間欠的に搬送するうち、媒体Pの搬送が停止している間に、キャリッジ118を主走査方向に往復移動させながら、入力データに応じて液体吐出ヘッド119のノズルを選択的に駆動させる。このようにして、液体吐出装置100は、液体吐出ヘッド119からプラテン16上の媒体Pにインク等の液体を吐出して、媒体Pに液体塗布面を形成する。
媒体Pは、液体が付着可能な物体、すなわち、液体が少なくとも一時的に付着可能な物体であって、付着して固着する物体、又は、付着して浸透する物体等を意味する。具体的には、媒体Pは、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布の記録媒体、電子基板、圧電素子等の電子部品、紛体層(粉末層)、臓器モデル、又は、検査用セル等の記録媒体である。このように、媒体Pは、液体が付着する全ての物体が含まれる。また、液体が付着可能な材質は、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、又は、セラミックス等である。このように媒体Pの材質は、液体が一時的にでも付着可能であれば良い。以下、液体吐出装置100が、媒体Pの一例である用紙に対して、画像形成(すなわち、印刷である。)を行う場合を例に説明する。
液体吐出装置100は、液体吐出ヘッド119の信頼性を維持するため、維持機構15を備える。例えば、維持機構15は、液体吐出ヘッド119の吐出面を清掃、キャッピング、及び、液体吐出ヘッド119から不要なインクの排出等を行う。
液体吐出装置100を構成する上記の各構成要素は、例えば、外装体2の内部等に配置される。そして、外装体2には、カバー部材2aが開閉可能となるように設けられる。このようにして、液体吐出装置100のメンテナンス時又はジャム発生時等に、カバー部材2aを開け、外装体2の内部に設けられる各構成要素に対して作業を行うことができる。
<液体吐出装置のハードウェア構成例>
図3は、液体吐出装置のハードウェア構成例を示す図である。
液体吐出装置100は、例えば、制御装置101等を備える。また、液体吐出装置100は、CPU(Central Processing Unit、以下「CPU102」という。)を備える。さらに、液体吐出装置100は、ROM(Read−Only Memory、以下「ROM103」という。)、RAM(Random Access Memory、以下「RAM104」という。)、不揮発性メモリ(Non―Volatile Random Access Memory、以下「NVRAM105」という。)、及び、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、以下「ASIC106」という。)等を有する。
CPU102は、演算装置及び制御装置の例である。
ROM103、RAM104、及び、NVRAM105は、記憶装置の例である。
ROM103は、CPU102が実行するプログラム、及び、データ等を記憶する。
RAM104は、画像データ等を一時格納する。
NVRAM105は、液体吐出装置100の電源が遮断されている間もデータを保持する。
ASIC106は、信号処理及び並び替え等の画像処理、並びに、その他装置全体を制御するための入出力信号を処理する。
制御装置101は、I/F(interface、以下「I/F107」という。)、印刷制御装置108、主走査モータ駆動装置109、副走査モータ駆動装置110、及び、I/O(Input/Output、以下「I/O111」という。)を備える。また、制御装置101は、操作パネル112、環境センサ113、及び、読取センサ114等と接続する。
I/F107は、ホスト側との間でデータ及び信号を送受するインタフェースである。具体的には、I/F107は、ケーブル又はネットワーク等を介して、情報処理装置、画像読取装置、又は、撮像装置等のホストのプリンタドライバが生成する印刷データ等を受信する。このように、印刷データの生成は、ホスト側のプリンタドライバ等によって行われても良い。
CPU102は、I/F107が有する受信バッファ内の印刷データを読み出して解析する。そして、ASIC106は、画像処理又はデータの並び替え処理等を行う。次に、画像処理によって生成される画像データが、印刷制御装置108又はヘッドドライバ115等に転送される。
印刷制御装置108は、液体吐出ヘッド119を駆動させるための駆動波形を生成する。さらに、印刷制御装置108は、液体吐出ヘッド119がノズルから液体を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段を選択かつ駆動させるため、画像データ等のデータをヘッドドライバ115に出力する。
印刷制御装置108は、CPU、ROM、及び、RAM等を備えるコンピュータでも良い。そして、印刷制御装置108は、CPUがROM等に記憶されるプログラムを実行することで所望の機能を発揮する。
印刷制御装置108が有するCPUが実行するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルである。そして、プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される構成でも良い。さらに、印刷制御装置108が有するCPUが実行するプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードする構成等でも良い。また、印刷制御装置108が有するCPUが実行するプログラムは、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布されても良い。
主走査モータ駆動装置109は、主走査モータ116を駆動する。また、主走査モータ116は、駆動により、キャリッジ118を主走査方向Aへ移動させる。
副走査モータ駆動装置110は、副走査モータ117を駆動する。また、副走査モータ117は、駆動により、対象物(例えば、媒体P等である。)を搬送する搬送部材120(例えば、搬送ローラ等である。)を動作させる。
I/O111は、環境センサ113又は読取センサ114によってデータを取得し、液体吐出装置100の制御に要するデータを抽出する。例えば、環境センサ113は、環境温度又は環境湿度等を検出する。また、読取センサ114は、媒体Pにおいて所定の位置を撮像する2次元センサ等である。なお、I/O111は、環境センサ113及び読取センサ114以外の各種センサからデータを入力しても良い。
操作パネル112は、ユーザによる操作の入力及び表示を行う。
以下、液体吐出装置100における印刷制御処理の概略について説明する。
CPU102は、I/F107が有する受信バッファ内の印刷データを読み出して解析する。次に、ASIC106は、画像処理、及び、データの並び替え処理等を行い、処理を行ったデータを印刷制御装置108に転送する。
印刷制御装置108は、所要のタイミングで、ヘッドドライバ115に画像データ及び駆動波形を出力する。例えば、印刷制御装置108は、ROM103に格納される駆動パルスのパターンデータをD/A変換及び増幅等して、1つの駆動パルス又は複数の駆動パルスで構成される駆動波形を生成する。
なお、画像形成を行うための画像データ(例えば、ドットパターンデータ等である。)の生成は、例えば、ROM103等にフォントデータを格納して行っても良いし、又は、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップに展開して液体吐出装置100に転送しても良い。
ヘッドドライバ115は、入力される画像データ(例えば、ドットパターンデータ等である。)に基づいて、印刷制御装置108から入力する駆動波形を構成する駆動パルスを液体吐出ヘッド119が有する圧力発生手段に対して選択的に印加して液体吐出ヘッド119を駆動する。
<機能構成例>
図4は、液体吐出装置の機能構成例を示す図である。例えば、液体吐出装置100は、図示するように、画像処理装置12等と接続して使用される。
画像処理装置12は、主制御部13等を有する。例えば、主制御部13は、CPU等を含むコンピュータであり、画像処理装置12の全体を制御する。なお、主制御部13は、汎用のCPU以外で構成してもよく、例えば、回路等で構成してもよい。
また、画像処理装置12は、液体吐出装置100に接続されるPC等によって実現されてもよいし、又は、液体吐出装置100が有してもよい。
主制御部13は、データ受理部12A、データ作成部12B、及び、データ出力部12C等を含む機能構成である。例えば、データ受理部12A、データ作成部12B、及び、データ出力部12Cの一部又は全部は、CPU等の装置にプログラムを実行させる、すなわち、ソフトウェアにより実現、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現、又は、ソフトウェアとハードウェアを併用して実現してもよい。
データ受理部12Aは、画像データを受理する。例えば、画像データは、形成する画像の形状及び色等を示すデータである。なお、データ受理部12Aは、通信部を介して、外部装置から画像データを取得してもよいし、又は、画像処理装置12が有する記憶装置から画像データを取得してもよい。
データ作成部12Bは、データ受理部12Aが受理する画像データに対して、マスク処理等のデータ処理を行う。また、データ作成部12Bは、例えば、画像データ(例えば、JPEG画像データ)と、所望の光沢度に基づくカラーインク画像データと、クリアインク用の画像データとを作成する。
データ出力部12Cは、データ作成部12Bが作成する画像データを液体吐出装置100に出力する。
液体吐出装置100は、制御部304、及び、マスク部306等を備える機能構成である。さらに、液体吐出装置100は、記録部301、記録制御部302、及び、印刷モード受理部303等を更に備えてもよい。以下、図示するような機能構成を例に説明する。
記録部301は、画像データに基づいてヘッドを駆動させる。
記録制御部302は、例えば、液体の吐出量を決定する演算等を行う。
例えば、記録制御部302は、画像分割部28A、グラデーション割当設定部28B、印刷シーケンス設定部28C、画像用駆動波形生成部28D、及び、パターン記憶部28E等を備える機能構成である。
画像分割部28Aは、副走査方向Bにおいて画像の長さがヘッドの副走査方向Bよりも長い場合等に、画像データに基づいて、副走査方向Bにおける吐出可能範囲の長さを分割単位として、複数の分割画像領域に分割する。
パターン記憶部28Eは、分割数ごとに規定されるグラデーション割当てパターンを分割数ごとに記憶する。
グラデーション割当設定部28Bは、画像の副走査方向Bにおける長さがヘッドの副走査方向Bよりも長く、かつ、2つ以上の分割画像領域を含む場合には、ヘッドが走査する副走査方向Bの全域を、分割された領域がヘッドで吐出可能範囲の副走査方向Bの長さと同じ又は倍数になるように分割する。そして、グラデーション割当設定部28Bは、分割したそれぞれの領域に対して、グラデーションを割り当てたグラデーション割当てパターンを複数のノズル列に設定する。詳しくは、グラデーション割当てパターンでは、分割された領域に対して、画像データに基づいて副走査方向Bにおけるヘッドの1走査又は複数の走査の両端部を設定領域とし、端になるほどノズルから吐出するドット数(又は、印画率等という。)が少なくなるようなグラデーションマスク処理を実行する。
印画率とは、各ヘッドにおけるノズルに対応する画像データが示す画素のうち、画素値に応じて吐出する画素の割合を示す値である。例えば、ヘッドを所定の速度で走査させ、かつ、特定のノズルがX滴(Xは、整数とし、液体の滴数を示す。)吐出できる場合であって、すべての位置でノズルが吐出する場合には、印画率は、「100%」になる。そして、すべての位置で吐出しない場合には、「X」を母数とし、吐出する出力データ(いわゆる駆動データ等である。)を印加する回数を印画率(%)とする。
印刷シーケンス設定部28Cは、画像データ等に基づいて、印刷シーケンスを設定する。例えば、印刷シーケンス設定部28Cは、キャリッジ118を何回走査するか等を設定する。また、印刷シーケンス設定部28Cは、色ごとの形成順序、各インクの打ち込み量、及び、打ち込み位置(すなわち、ドットの配置である。)等を制御する。
画像用駆動波形生成部28Dは、グラデーション割当てパターンに含まれる複数のグラデーションマスクを適用し、かつ、画像データに基づいて駆動波形を生成する。
なお、この例は、液体吐出装置100によってグラデーション割当てパターンを調整する例である。ただし、グラデーション割当てパターンの調整は、データ作成部12B等が行っても良い。
さらに、別の情報処理装置(例えば、液体吐出装置100に接続される上位装置等である。)において、あらかじめプログラムを設定し、かつ、演算ファイル(例えば、CSVファイル等である。)形式で記憶させておく。そして、別の情報処理装置がプログラムを読み込むことで、グラデーション割当てパターンの吐出調整プログラム等が実行されてもよい。
制御部304は、第1走査で第1領域に液体を吐出させ、かつ、第2走査で第2領域に液体を吐出させる駆動手順を行う。
マスク部306は、第2領域において、第1領域に遠い領域より、第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク手順を行う。
以上のような構成により、液体吐出装置100は、例えば、以下のような不良の画像が発生しないようにする。
<不良となる画像の例>
画像形成において、例えば、以下のような不良の画像が発生する場合がある。
図5は、不良画像の発生例を示す図である。例えば、図5(A)の縦軸に示すように、「1」、「2」、「3」、「4」・・・・というように、制御部304は、複数回ヘッドを走査させて画像形成を行うとする。
図5(B)は、図5(A)に示す走査によって画像形成が行われた結果の例を示す。
そして、液体吐出装置100は、例えば、図5(A)に示すように「1」回目より「2」回目の方、すなわち、走査回数が増えるごとに、画像形成範囲が広くなるように設定されるとする。以下、走査回数が1回増えるごとに、「M」(単位は、例えば、ミリメートルである。)ずつ画像形成範囲が広がる設定とする。すなわち、この例では、前の走査に対して、次の走査を行うと、「M」分、媒体P上にインクが付着する範囲が増える。
例えば、「1」回目の走査から、ヘッドは、カラーのインクを吐出して画像形成を行う。例えば、標準のモードでは、「12」回程度の走査が行われて、1つの画像が完成する。このように、複数回走査することで画像を形成する、いわゆるマルチパス方式で、液体吐出装置100が液体を吐出して画像形成を行う例で説明する。
また、以下の説明は、第1走査を「1」回目の走査とし、かつ、第2走査を「2」回目の走査とする例で説明する。したがって、この例では、「1」回目の走査で形成される領域が第1領域E1となる。さらに、この例では、「2」回目の走査で形成される領域が第2領域E2となる。
第2領域E2は、インクの量が少ない場合が多い。そして、端部から(図では右側からとなる。)乾燥が始まる。そのため、第2領域E2における第1領域E1に近い領域(以下「第3領域E3」という。)に対して、乾燥が完了する前に次の走査(この例では、「3」回目以降の走査である。)が行われる場合もある。そして、この例では、「M」のうち、「Y」が未乾燥部分となる。
「Y」、すなわち、第3領域E3では、いわゆるコーヒーステイン現象が起きやすい。コーヒーステイン現象は、液体の乾燥において、液体が境界部に集まる現象である。この現象により、第3領域E3のような境界部となる領域は、インクが集まりやすく、乾燥が完了しにくい。また、インクが集まるため、第2領域E2のうち、第1領域E1から遠い領域(以下「第4領域E4」という。図では、「Z」の領域である。)と比較すると、第3領域E3は、濃度が高くなりやすい。
また、未乾燥部分は、乾燥が完了した領域(この例では、第4領域E4である。)よりも濃く見えやすい。そのため、第2領域E2は、画像データが均一な色を形成するように指示するデータであっても、第3領域E3と第4領域E4の濃度が不均一になる場合がある。
このような走査(この例では、「1」と「2」の次に、「2」と「3」の組み合わせでも同様の現象が起きる。)が繰り返されると、濃度の高い領域(例えば、第3領域E3である。)と濃度が低い領域(例えば、第4領域E4である。)が、副走査方向Bにおいて、例えば、図5(B)に示すように交互に発生する。そのため、画像の濃度が不均一になり、いわゆる濃度ムラ、バンディング(banding)、又は、横スジ等がある不良の画像と認識される。そこで、マスク部306は、例えば、画像データに対して以下のようにマスクを行う。
<マスク処理の例>
図6は、マスクの例を示す図である。例えば、マスク部306は、上流のヘッドに対して、図6(A)に示すようなマスク処理を行う。
この例では、マスク処理は、第4領域E4に対する画像形成の濃度が上流から下流に向かって薄くなるようにする処理である。
具体的には、図6(A)における上流、すなわち、ドット発生率が最も高い位置では、ドット発生率は、マスク処理によって、例えば、「90%」に設定される。一方で、図6(A)における下流、すなわち、ドット発生率が最も低い位置では、ドット発生率は、マスク処理によって、例えば、「10%」に設定される。このように、マスク処理は、ドット発生率を「90%」から、位置の変化に応じて徐々に減らして、「10%」まで減らすようにする処理である。すなわち、マスク処理は、いわゆるグラデーション等となるように濃度を設定する。
図示するように、例えば、マスク処理は、「n」走査目の液体吐出ヘッド119の上流側のノズルと、「n+1」走査目の液体吐出ヘッド119の下流側のノズルとの両方から吐出されるドットの「重なり部」等において行われる。例えば、マスク処理は、副走査方向Bへドット発生率を「90%」から「10%」まで漸減させ、かつ、ランダムに発生させるようにして、上流側及び下流側のそれぞれのドット発生率を組み合わせると、ドット発生率が「100%」になるようにドット発生率を設定する処理等である。また、例えば、マスクの主走査方向Aの幅は、繰り返しパターンが目立たなくなるように、副走査方向Bの幅の4倍以上とする。
なお、ドット発生率は、上記の例に示す「10%」及び「90%」に限られず、他の値が設定されてもよい。
このように、マスク部306は、マスク処理によって、乾燥が進みやすい端部のドット発生率が高くなるように設定する。一方で、マスク部306は、マスク処理によって、濃くなりやすい領域のドット発生率が低くなるように設定する。このようにすると、「Y」の領域は、ドットがまばらになるため、コーヒーステイン現象が生じにくい。ゆえに、第2領域E2において、マスク処理によって濃度を調整すると、濃度を均一にできる。
なお、マスク処理は、第2領域E2に対して液体を吐出する走査であれば、どの走査に対して行われてもよい。具体的には、図5に示す例では、第4領域E4は、「2」回目以降の走査であれば、「3」回目以降の走査であっても画像形成を行う領域に含まれる。したがって、マスク処理の対象となる走査は、「2」回目の走査に限られず、「3」回目以降の走査であってもよい。
また、図6(B)に示すように、下流において、別途マスク処理が行われてもよい。すなわち、図6(B)のようなマスク処理を行うことで、上流のマスク処理によって図6(A)のように濃度が薄くなるように処理されるため、画像データが指示する濃度に達せず、異なる濃度の画像が形成される場合もある。そこで、図6(B)に示すようなマスク処理を更に行い、画像データが指示する濃度とできるだけ一致するように、濃度の調整が行われてもよい。
以上のようなマスク処理を行うと、例えば、階調は、以下のようになる。
図7は、階調の第1例を示す図である。以下の説明では、この例で行われるマスク処理を「第1マスク処理」という。そして、第1マスク処理の結果は、例えば、図示するように、「第1マスク処理結果MK1」である。
例えば、第1マスク処理結果MK1が示すような濃度となるように、マスク処理は、階調が上流(図5(B)における右側である。)から下流(図5(B)における左側である。)へ向かって、薄くなるように階調を設定する。
なお、マスク部306は、例えば、以下のような階調となるマスクを行ってもよい。
図8は、階調の第2例を示す図である。第1例と比較すると、第2例は、マスク処理結果(以下「第2マスク処理結果MK2」という。)が異なる。具体的には、第2マスク処理結果MK2は、濃度変化がノズル位置に対して一定の傾きでなく、一定間隔ごとに濃度が一定量変化する、いわゆる階段状に変化する。
図9は、階調の第3例を示す図である。第1例と比較すると、第3例は、マスク処理結果(以下「第3マスク処理結果MK3」という。)が異なる。具体的には、第3マスク処理結果MK3は、濃度変化がノズル位置に対して一定の傾きでなく、曲線的に変化する。
例えば、以上のようなマスク処理のうち、どのようなマスク処理とするかは、発生する濃度差の程度及び傾向等によって定まる。
なお、上記の例では、説明のため、ドット発生率を単調に減少させる等のように変化させているが、このようなマスク処理に限られない。すなわち、マスク処理は、最上流から下流へ向かってマクロの視点でドット発生率を減少させる処理であればよい。したがって、ノズルの位置によっては、上流より下流の方がドット発生率が高くなる場合が含まれてもよい。
<センサを用いる例>
液体吐出装置100は、図3における読取センサ114等によって実現する計測部を備える構成が望ましい。さらに、計測部による計測結果に基づいて、第3領域E3を特定する特定部を更に備える構成が望ましい。
図10は、センサによる濃度の検出例を示す図である。以下、図5(B)に示す場合を例に説明する。すなわち、コーヒーステイン現象等が起きて、濃度が均一でない画像が形成されている場合を例に説明する。
図10(A)は、計測部によって濃度を計測する例を示す。例えば、計測部によって計測範囲SENの濃度が計測されると、計測結果は、例えば、以下のような結果になる。
図10(B)は、計測結果の例を示す図である。図示するように、横軸をセンシング方向Sとし、かつ、縦軸を計測される濃度とする。
図示するように、第3領域E3は、高い濃度が検出される。
計測結果から、例えば、濃度差H、高濃度値C、及び、高濃度領域幅W等の値が計算される。そして、これらの計算結果に基づいて、マスク処理におけるドット発生率、ドット発生率を変化させて濃度を薄く(又は濃くするでもよい。)する範囲、及び、ドット発生率の変化量等の値(以下総じて「マスク値」という。)が定まってもよい。例えば、センサを用いる例では、以下のように全体処理が行われる。
<全体処理例>
図11は、全体処理例を示すフローチャートである。以下、いわゆる試し刷りで画像形成される画像を「第1画像」という。そして、第1画像によってマスク値等が設定された状態で画像形成される画像を「第2画像」という。
第1画像に対する処理は、第2画像が行われる前に行われる。図示するように、第1画像に基づいて、マスク処理を行うか否かの設定、及び、マスク値等が設定されて、設定後、第2画像の画像形成が行われる。なお、図示する「第1画像に対する処理」及び「第2画像に対する処理」は、連続して実行されなくともよい。
ステップS1では、液体吐出装置100は、マスク処理をOFFにする。そして、液体吐出装置100は、第1画像の画像形成を行う。したがって、ステップS1が行われると、マスク処理が行われない状態において、画像形成が行われる。例えば、第1画像は、いわゆるベタの画像である。そして、第1画像は、例えば、濃度が「100%」で均一の画像等である。
ステップS2では、液体吐出装置100は、計測部によって濃度のセンシングを行う。具体的には、ステップS2は、例えば、図10(A)のような計測を行う。
ステップS3では、液体吐出装置100は、濃度データを生成する。例えば、ステップS3は、ステップS2の結果に基づいて、図10(B)のような濃度データを生成する。
ステップS4では、液体吐出装置100は、同一の位置における濃度の平均を計算して平均値を求める等を行う。
ステップS5では、液体吐出装置100は、濃度が高い領域と判断される候補となる領域(以下「高濃度候補領域」という。)を抽出する。高濃度候補領域は、例えば。平均値に基づいて、濃度差H及び高濃度領域幅W等を考慮して、ステップS6において、高濃度領域であるか否かが判断される。
ステップS6では、液体吐出装置100は、高濃度領域があるか否かを判断する。
例えば、液体吐出装置100は、濃度差Hが基準値より高い領域を高濃度領域と判断する。具体的には、高濃度領域、すなわち、図10(A)における第3領域E3となるような領域があるか否かの判断は、例えば、「濃度差H > 高濃度値C×0.05」を満たすような高濃度候補領域であるか否か等で判断される。
なお、高濃度領域であるか否かの判断は、上記の判断に限られない。第3領域E3及び第4領域E4のように、領域において、それぞれの濃度が一定以上異なるのを検出できればよいため、高濃度領域であるか否かの判断は、他の比較方法でもよい。
次に、高濃度領域があると判断されると(ステップS6でYES)、液体吐出装置100は、ステップS7に進む。一方で、高濃度領域がないと判断されると(ステップS6でNO)、液体吐出装置100は、ステップS8に進む。すなわち、高濃度領域がないと判断されると、以降の処理において、マスク処理が不要と判断し、マスク処理等を省略する。
ステップS7では、液体吐出装置100は、濃度差に応じたマスク値を設定する。
例えば、マスク値は、図7乃至図9における設定値「D」等である。そして、設定値「D」は、例えば、高濃度領域幅Wの値に応じて、「D=40%」、「D=25%」又は「D=10%」のように設定される。この例において、設定値「D」にどのような値を設定するか、又は、設定値「D」の分岐条件等は、あらかじめ設定される。例えば、高濃度領域幅Wが画像形成範囲の「10%」未満であると、「D=40%」と設定する。また、高濃度領域幅Wが画像形成範囲の「10%」以上かつ「20%」未満であると、「D=25%」と設定する。さらに、高濃度領域幅Wが画像形成範囲の「20%」以上であると、「D=15%」と設定する。
また、マスク値、すなわち、マスク処理の設定には、第3領域E3の位置又は第4領域E4の位置等が特定できる座標値及び領域の長さ等の特定結果が設定される。
以上のようにして、「第1画像に対する処理」に基づいて設定されるマスク値のマスク処理が、第2画像に対して行われる。
ステップS8では、液体吐出装置100は、マスク処理を行うか否かを判断する。
次に、マスク処理を行うと判断されると(ステップS8でYES)、液体吐出装置100は、ステップS9に進む。一方で、マスク処理を行わないと判断されると(ステップS8でNO)、液体吐出装置100は、ステップS10に進む。
ステップS9では、液体吐出装置100は、マスク処理の設定を行う。すなわち、「第1画像に対する処理」で特定される特定結果等が設定される。
ステップS10では、液体吐出装置100は、第2画像の画像形成を行う。
上記のように、液体吐出装置100は、第2領域E2において、第1領域E1に遠い領域より、コーヒーステイン現象で濃くなりやすい第1領域E1に近い領域の方(図5では左側となる。)の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行う。
以上のように、マスクを適用してオーバラップ処理を施すと、画像の濃度が不均一である等の不良画像が発生するのを防ぐことができる。このように、不良となる画像を少なくして、画質を向上させることができる。
なお、特定部は、第4領域E4を特定してもよい。すなわち、特定部は、第4領域E4のように、比較的濃度が低くなる領域を特定してもよい。
また、液体吐出装置100は、特定結果を記憶する記憶部を更に備える構成でもよい。例えば、計測部を備える同機種の液体吐出装置によって「第1画像に対する処理」を行って、マスク値等で示す第3領域E3又は第4領域E4の特定結果を取得する。その後、計測部を備えない液体吐出装置100に特定結果を記憶させ、「第2画像に対する処理」を行ってもよい。
<変形例>
なお、上記の例では、ヘッドを走査する場合を例に説明したが、液体吐出装置100は、記録媒体、又は、ヘッドと記録媒体の両方を走査させる構成でもよい。すなわち、液体吐出装置100は、ヘッドと記録媒体の位置関係を相対的に変化させることができる構成であれば、ヘッド及び記録媒体のうち、どちらを動かす構成であるかは問わない。
液体吐出装置100は、液体を乾燥させる乾燥部を更に備える構成が望ましい。例えば、乾燥部は、ヒータ等の乾燥装置である。そして、乾燥部は、例えば、画像形成を行う位置において、媒体Pの下になる位置等に設置される。このような乾燥部を備える構成であると、媒体Pを迅速に乾燥させることができる。また、乾燥部を用いる構成であると、コーヒーステイン現象がより顕著になりやすい。
なお、上記の例では、濃度を例に説明したが、明度が用いられてもよい。
また、液体吐出装置100が液体を吐出して形成する対象は、画像形成による画像に限られない。例えば、液体吐出装置100が3Dプリンタ等であって、立体物、薄膜又は基板等が形成されてもよい。
各装置は、1つの装置でなくともよい。すなわち、各装置は、複数の装置の組み合わせであってもよい。なお、図示する以外の装置が更に含まれる構成であってもよい。
なお、本発明に係る各処理の全部又は一部は、コンピュータ言語で記述され、コンピュータに液体吐出方法を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出システム又は画像形成システム等といったコンピュータに各処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
したがって、プログラムに基づいて制御方法が実行されると、コンピュータが有する演算装置及び制御装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて演算及び制御を行う。また、コンピュータが有する記憶装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて、処理に用いられるデータを記憶する。
また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて頒布することができる。なお、記録媒体は、磁気テープ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気ディスク等のメディアである。さらに、プログラムは、電気通信回線を通じて頒布することができる。
なお、本発明に係る実施形態は、複数の情報処理装置を有する液体吐出システム又は画像形成システムによって実現されてもよい。また、液体吐出システム又は画像形成システムは、各処理及びデータの記憶を冗長、分散、並列、仮想化又はこれらを組み合わせて実行してもよい。
以上、実施形態における一例について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。すなわち、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
100 液体吐出装置
119 液体吐出ヘッド
301 記録部
302 記録制御部
303 印刷モード受理部
304 制御部
306 マスク部
A 主走査方向
B 副走査方向
C 高濃度値
E1 第1領域
E2 第2領域
E3 第3領域
E4 第4領域
H 濃度差
P 媒体
SEN 計測範囲
W 高濃度領域幅
特許第4164224号公報

Claims (7)

  1. 液体を記録媒体に対して吐出するヘッド又は前記記録媒体のうち、少なくとも一方を複数回走査させる液体吐出装置であって、
    第1走査で第1領域に前記液体を吐出させ、かつ、前記第1走査より後に行われる第2走査で、前記第1領域とは異なる第2領域に前記液体を吐出させる制御部と、
    前記第2領域において、前記第1領域に遠い領域より前記第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク部とを備える
    液体吐出装置。
  2. 前記第2領域の濃度又は明度を計測する計測部と、
    前記計測部による計測結果に基づいて、前記第2領域に含まれる、前記第1領域に対して近くに位置し、かつ、濃度、若しくは、明度が高い領域である第3領域、又は、前記第3領域より前記第1領域に対して遠くに位置し、かつ、前記第3領域より濃度、若しくは、明度が低い領域である第4領域のいずれかを特定する特定部を更に備え、
    前記マスク部は、前記特定部による特定結果に基づいて前記マスク処理を行う
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第2領域の濃度又は明度を計測して、前記第2領域に含まれる、前記第1領域に対して近くに位置し、かつ、濃度、若しくは、明度が高い領域である第3領域、又は、前記第3領域より前記第1領域に対して遠くに位置し、かつ、前記第3領域より濃度、若しくは、明度が低い領域である第4領域のいずれかを特定した特定結果を記憶する記憶部を更に備え、
    前記マスク部は、前記特定結果に基づいて前記マスク処理を行う
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体を乾燥させる乾燥部を更に備える
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記マスク部は、前記濃度又は前記明度が位置に対して変化するグラデーションのマスク処理を行う
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 液体を記録媒体に対して吐出するヘッド又は前記記録媒体のうち、少なくとも一方を複数回走査させる液体吐出装置が行う液体吐出方法であって、
    液体吐出装置が、第1走査で第1領域に前記液体を吐出させ、かつ、前記第1走査より後に行われる第2走査で、前記第1領域とは異なる第2領域に前記液体を吐出させる駆動手順と、
    液体吐出装置が、前記第2領域において、前記第1領域に遠い領域より前記第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク手順とを含む
    液体吐出方法。
  7. 液体を記録媒体に対して吐出するヘッド又は前記記録媒体のうち、少なくとも一方を複数回走査させる液体吐出装置に液体吐出方法を実行させるためのプログラムであって、
    液体吐出装置が、第1走査で第1領域に前記液体を吐出させ、かつ、前記第1走査より後に行われる第2走査で、前記第1領域とは異なる第2領域に前記液体を吐出させる駆動手順と、
    液体吐出装置が、前記第2領域において、前記第1領域に遠い領域より前記第1領域に近い領域の方の濃度又は明度を薄くするマスク処理を行うマスク手順と
    を実行させるためのプログラム。
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