JP2021137923A - 自動繊維束配置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維束を切断する切断装置を含む配置ヘッドが取り付けられた多関節ロボットを用いて複数の繊維束を配置型上に配置する自動繊維束配置装置において、幅の狭い繊維束にも対応可能な切断装置の構成を提供する。【解決手段】切断装置は、繊維束の経路毎に設けられた切断刃15とで経路を挟む固定部材16側の切断位置へ向けた変位を切断刃15に行わせるための駆動機構17を含む。駆動機構17は、切断刃15毎に設けられて切断刃15が取り付けられる板状の可動部21と、該可動部21を変位可能に支持する支持部18であって板状部20で可動部21と対向する支持部18と、可動部21及び板状部20における一方に設けられる永久磁石35と、他方に設けられる励磁コイル36とを備える。永久磁石35と励磁コイル36とは、励磁コイル36の励磁に伴って可動部21が変位するように設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、繊維束が巻き付けられた複数のボビンが仕掛けられて各前記ボビンから前記繊維束を送り出すように構成された供給装置と、該供給装置から供給された各前記繊維束の配置型上への配置を行うための配置ヘッドと、該配置ヘッドが取り付けられて前記配置のために前記配置ヘッドを移動させる多関節ロボットとを備え、前記配置ヘッドが、前記繊維束を前記配置型上に押圧する押圧部と、該押圧部へ向けて前記繊維束を送る送出機構と、前記押圧部と前記送出機構との間で前記繊維束を切断する切断装置とを備える自動繊維束配置装置に関する。
自動繊維束配置装置として、細幅の繊維束を配置型上に配置するAFP(Automated Fiber Placement)装置が知られている。なお、本出願において、「繊維束」とは、複数本の強化繊維(炭素繊維、ガラス繊維等)の束にマトリックス樹脂を含浸させてテープ状に形成された所謂トウプリプレグのような材料を指す。また、そのAFP装置としては、多関節ロボットを用いて繊維束の配置型上への配置を行うように構成された装置がある。
特許文献1には、そのようなAFP装置として、繊維束が巻き付けられたボビンから繊維束を巻き出す(送り出す)ように構成された巻出機構と、前記配置を行うための配置ヘッドとしての貼付ヘッドであって、多関節ロボットに取り付けられる貼付ヘッドとを備える装置が開示されている。また、その特許文献1におけるAFP装置において、貼付ヘッドは、繊維束を被取付面(配置型上)に押圧する押圧部としてのローラ、シュー等の押圧部材と、押圧部材へ向けて繊維束を送る送出機構としてのフィーダとを有している。その上で、特許文献1には、具体的な構成は開示されていないが、その貼付ヘッドが、所定長さの繊維束が配置型上に配置されるように繊維束を切断するための繊維束切断手段を有する、ということが開示されている。
また、特許文献2には、AFP装置として、多関節ロボットとしてのNC機(ロボットアーム)及び配置ヘッドとしての供給ヘッドを用いて基材(配置型)上に複数のトウ(繊維束)を配置するように構成された装置が開示されている。そして、特許文献2には、前記のように繊維束を切断するための切断装置として機能する供給ヘッドの部分(切断部)が開示されている。
その切断部について、より詳しくは、切断部は、繊維束毎に設けられると共にカッタロッカ軸に支持されてその軸周りに回動(揺動)可能に設けられるカッタロッカアームと、各カッタロッカアームに取り付けられたカッタブレードとを含んでいる。そして、供給ヘッドには、カッタロッカアーム毎に設けられたピストンが備えられており、切断部は、そのピストンの進退動作によってカッタロッカアームが回動されることで、繊維束を切断するように構成されている。なお、そのピストンの進退動作は、空気圧によって行われるようになっている。
特開2019−130914号公報 特開2015−016691号公報
ところで、前記のようなAFP装置において複数の繊維束を配置型上に配置する場合には、通常、隣合う繊維束の間に隙間が生じないようにその配置が行われる。したがって、そのAFP装置における配置ヘッドは、そのように隙間が無い状態で複数の繊維束が押圧部へ向けて供給されるように構成されている。
そのようなAFP装置において、切断装置として特許文献2の装置(従来装置)のようにピストンの進退動作で切断刃を動作させる構成のものを採用する場合、所望の切断力を得るためには、ピストンの断面積をある程度以上大きくする必要がある。なお、ピストンの配置間隔は、そのピストンの断面積に応じた間隔となる。そして、ピストンと切断刃、切断刃と繊維束とは一対一の関係で設けられていることから、ピストンの配置間隔が大きくなることにより、前記のように隙間無く繊維束を配置する上では、繊維束の幅を必然的に大きくしなければならなくなる。
しかしながら、配置型上に同時に複数配置される各繊維束の幅が大きいと、配置型の形状が複雑なものである場合、その配置型上に配置された繊維束に皺等が生じ、適正な配置が行えないといった問題が生じる場合がある。したがって、前記従来装置によるAFP装置では、複雑な形状の配置型には対応することができず、適用範囲に制限を受けるといった問題がある。
以上のような実情を鑑み、本発明は、複数の繊維束を配置型上に配置する自動繊維束配置装置において、各繊維束の幅を可及的に小さくして前述のような問題が発生することの無いようにすることができる切断装置の構成を提供することを目的とする。
本発明は、繊維束が巻き付けられた複数のボビンが仕掛けられて各前記ボビンから前記繊維束を送り出すように構成された供給装置と、該供給装置から供給された各前記繊維束の配置型上への配置を行うための配置ヘッドと、該配置ヘッドが取り付けられて前記配置のために前記配置ヘッドを移動させる多関節ロボットとを備え、前記配置ヘッドが、前記繊維束を前記配置型上に押圧する押圧部と、該押圧部へ向けて前記繊維束を送る送出機構と、前記押圧部と前記送出機構との間で前記繊維束を切断する切断装置とを備える自動繊維束配置装置を前提とする。そして、本発明は、その前提とする自動繊維束配置装置において、次のような特徴を有する。
前記切断装置は、前記繊維束の進行方向と交差するようにして前記繊維束の経路毎に設けられた切断刃と、該切断刃とで前記経路を挟むように設けられた固定部材と、該固定部材側の切断位置へ向けた変位を前記切断刃に行わせるための駆動機構とを含む。また、その駆動機構は、前記切断刃毎に設けられて対応する前記切断刃が取り付けられる板状の可動部と、該可動部を変位可能に支持する支持部であって板状の部分である板状部を有すると共に前記板状部で前記可動部と対向する支持部と、前記可動部における前記支持部の前記板状部と対向する部分及び前記支持部の前記板状部における前記可動部と対向する部分の一方及び他方における前記一方に設けられる永久磁石と、前記他方に設けられる励磁コイルとを備える。その上で、前記永久磁石と前記励磁コイルとは、前記励磁コイルが励磁されるのに伴って前記可動部が変位するように設けられている。
また、そのような本発明による自動繊維束配置装置において、前記可動部を、前記支持部に対し揺動可能に支持されるものとしても良い。さらに、その自動繊維束配置装置において、前記支持部を、前記可動部毎に設けられるものとしても良い。また、その自動繊維束配置装置において、前記切断刃の前記変位及び前記切断位置からの退避の両方を、前記励磁コイルの励磁により行うものとしても良い。
本発明による自動繊維束配置装置によれば、その自動繊維束配置装置の配置ヘッドにおける切断装置において、各切断刃を変位させる各駆動機構における切断刃が取り付けられる可動部の配置間隔を小さくすることができ、その結果として、各繊維束の幅を小さくすることができる。
より詳しくは、本発明による自動繊維束配置装置の配置ヘッドにおける切断装置では、各切断刃を変位させる各駆動機構は、切断刃が取り付けられる板状の可動部及びその可動部を支持する支持部とを主体として構成されている。また、その可動部は、支持部が有する板状部に対し対向するかたちで支持部に対し変位可能に支持されている。したがって、各駆動機構は、可動部が支持部における板状部の板面に沿って変位するように設けられる構成となる。
なお、繊維束が並べて配置されることから、切断刃はその並び方向に並設され、各切断刃に対応する各駆動機構も、その並び方向に並設される。そして、可動部が支持部に対し前記のように変位することから、可動部と支持部とは、可動部と板状部とが対向する方向を前記並び方向に一致させた状態で設けられる。したがって、駆動機構内で前記並び方向において可動部及び支持部が占める寸法は、前記並び方向における可動部の寸法と支持部の寸法との合計となる。そして、その寸法を可及的に小さくすべく、両者の合計寸法を、可動部の板厚寸法と板状部の板厚寸法との合計と略一致させる、あるいは近い寸法とすることが構成的に可能である。
その上で、本発明では、支持部に対し可動部を前記のように変位させるための駆動源としての駆動部が永久磁石と励磁コイルとで構成され、その駆動部が前記のように対向する可動部及び板状部の対向面間に設けられるように駆動機構が構成されている。すなわち、その駆動部は、前記並び方向において永久磁石と励磁コイルとを対向させて設けられたものとなる。それにより、各駆動機構の前記並び方向における寸法(幅寸法)は、その駆動部の前記並び方向における寸法に対し、その駆動部が配置される部分の可動部の板厚寸法と板状部の板厚寸法とを加えた程度の大きさとすることができる。
したがって、従来のように切断刃を動作させるための駆動源がピストンを用いる機構である切断装置と比べ、各駆動機構の前記幅寸法が小さいものとなり、前記並び方向に並設される複数の駆動機構における可動部の配置間隔を小さくすることができる。その結果として、前記のように隙間無く繊維束を配置する上で、各繊維束の幅が可動部の配置間隔に応じて小さくなり、それにより、前述のような問題が発生することは無い。
また、本発明による自動繊維束配置装置において、各駆動機構を可動部が支持部に対し揺動可能に支持されるように構成することにより、その各駆動機構は、その可動部に取り付けられた切断刃が繊維束の進行方向において変位するように、その切断刃を揺動させる構成となる。それにより、各駆動機構を含む切断装置を備えた配置ヘッドにおいて、送出機構により繊維束を押圧部へ向けて送ることを停止することなく、そのように切断刃を変位させることにより繊維束の切断を行うことができる。
さらに、各駆動機構において、支持部が可動部毎に設けられる構成とする、言い換えれば、各切断刃に対応させて設けられる可動部毎に支持部が独立して設けられる構成とすることにより、各駆動機構を個別に切断装置から着脱することができる。それにより、配置ヘッド内に設けられた切断装置における複数の駆動機構のうちの1つに可動部の動作不良等の不具合が生じた場合でも、その不具合が生じた駆動機構だけを切断装置(配置ヘッド)から取り外すことができる。
また、切断刃の前記切断位置へ向けた変位及び前記切断位置からの退避の両方が励磁コイルの励磁により行われるように前記した駆動部を構成することにより、その変位及び退避の一方がバネ等の機械的な構成によって行われるように前記駆動部を構成する場合と比べ、各駆動機構における前記駆動部を構成する部品の種類を少なくすることができる。それにより、本発明による切断装置を、より簡単な構成で実現することができる。
本発明による自動繊維束配置装置の一例を示す概略側面図。 図1で示す配置ヘッドの概略側面図。 図2で示す切断装置の概略平面図。 図3で示す切断装置における各駆動機構の支持部をその板状部の板厚方向に関し永久磁石が設けられる側から見たときの支持部の側面図。 図3で示す切断装置における各駆動機構の可動部をその板厚方向に関し励磁コイルが設けられる側から見たときの可動部の側面図。 図3で示す切断装置における複数の駆動機構のうちの1つを示す平面図。 可動部を直線的に駆動可能に構成された駆動機構の一例を示す概略側面図。
以下に、図1〜6に基づき、本発明による自動繊維束配置装置の一実施例を説明する。
図1に示すように、自動繊維束配置装置1は、繊維束2が巻き付けられたボビン3が仕掛けられた供給装置4と、その供給装置4から供給された繊維束2の配置型5上への配置を行うための配置ヘッド6と、前記配置のために配置ヘッド6を移動させる多関節ロボット7とを備えている。なお、本実施例においては、自動繊維束配置装置1は、16本の繊維束2の前記配置が同時に行えるように構成されている。したがって、供給装置4には、図では手前側の4個のみが示されているが、16個のボビン3が仕掛けられている。
また、供給装置4は、各ボビン3から引き出された繊維束2を多関節ロボット7側へ向けて案内するガイド部9を備えている。そのガイド部9は、各繊維束2を個別に案内するために繊維束2毎に設けられたガイド部材(図示略)を備え、そのガイド部材により各繊維束2を多関節ロボット7よりも高い位置で案内するように構成されている。なお、その供給装置4において、各ボビン3とガイド部9との間の繊維束2の経路中には、各繊維束2の張力を調整するための構成として、各繊維束2に共通のダンサロール8を備えている。その構成により、各繊維束2は、ボビン3とガイド部9との間で適当な張力に調整され、適当な張力状態で多関節ロボット7側へ引き出される。
また、多関節ロボット7には、前記のようにガイド部9で案内された各繊維束2を案内するためのガイド機構10が取り付けられている。そのガイド機構10は、多関節ロボット7における先端側のアーム7aに取り付けられている。また、ガイド機構10は、各繊維束2を個別に案内するために繊維束2毎に設けられたトウガイド(図示略)を備えており、各トウガイドが支持部材10aにより支持される構成となっている。そして、そのガイド機構10は、支持部材10aがアーム7aの上方において上方へ向けて延びると共に、支持部材10aの先端側で各繊維束2を案内するように設けられている。
したがって、その自動繊維束配置装置1において、各ボビン3から引き出された繊維束2は、上下方向に関し多関節ロボット7よりも高い位置で供給装置4(ガイド部9)から引き出された後、多関節ロボット7の上方を通過するかたちでガイド機構10に至っている。そして、各繊維束2は、ガイド機構10に案内されるかたちで転向され、多関節ロボット7におけるアーム7aの先端に取り付けられた配置ヘッド6に導かれている。
その配置ヘッド6は、図2に示すように、繊維束2を配置型5上に押圧する押圧装置13と、その押圧装置13へ向けて繊維束2を送る送出機構12と、押圧装置13と送出機構12との間で繊維束2を切断する切断装置14とを備えている。また、配置ヘッド6は、それらの構成要素に加え、送出機構12の上方に設けられて送出機構12へ向けて繊維束2を案内するガイドローラ11を備えている。
それらの各構成要素について、押圧装置13は、繊維束2を配置型5上に押圧する押圧部13aと、押圧部13aに対し配置型5へ向けた押圧力を発生させる押圧機構(図示略)とを備えている。なお、その押圧部13aは、各繊維束2に共通の部材であって、本実施例では回転可能に設けられたローラ状の部材である所謂コンパクションローラである。
また、ガイドローラ11は、その軸線方向を押圧部(コンパクションローラ)13aの軸線方向と一致させるかたちで設けられている。その上で、本実施例では、前述のように配置ヘッド6へ導かれた16本の繊維束2を2つのグループに振り分けるべく、そのガイドローラ11は、配置ヘッド6の前後方向(前記配置に伴って繊維束2が配置型5上に配置される方向と一致する方向)に位置を異ならせて2本設けられている。そして、各繊維束2がいずれかのガイドローラ11に振り分けられて案内されることで、配置ヘッド6内においては、16本の繊維束2は、2つのグループに振り分けられ、グループ毎に前記前後方向における異なる位置でガイドローラ11に案内され、押圧部13aに至ることとなる。
なお、その繊維束2の各グループは、16本の繊維束2を均等に分ける結果として、8本ずつの繊維束2で形成されている。したがって、16本の繊維束2による経路は、前記前後方向に異なる2位置における8本ずつの経路となっている。そして、その配置ヘッド6内における各繊維束2の経路は、その繊維束2が対応するガイドローラ11を経由し、各繊維束2に共通の押圧部13aに至っている。
また、その各繊維束2の前記軸線方向における位置について、その繊維束2の各グループにおける8本の繊維束2は、対応するガイドローラ11において、前記軸線方向に繊維束2の幅分の間隔をおいて並ぶように案内されている。さらに、一方のグループの各繊維束2と他方のグループの各繊維束2とは、前記軸線方向に繊維束2の幅分だけ位置をずらして案内されている。それにより、16本の繊維束2は、押圧部13aにおいて前記軸線方向に隙間無く並ぶものとなっている。
その上で、送出機構12は、その繊維束2の経路毎に設けられた送り機構12aと、送り機構12a毎に設けられて送り機構12aを回転駆動する駆動モータ12bとを有している。その各送り機構12aは、本実施例では、繊維束2をニップするように設けられた一対のローラ12c、12dで構成されている。そして、各送り機構12aは、一対のローラ12c、12dのうちの一方(図示の例ではローラ12c)が駆動モータ12bによって回転駆動されることで、他方が従動回転し、それによって繊維束2を押圧装置13における押圧部13aへ向けて送るものとなっている。
また、切断装置14は、繊維束2の経路毎に設けられた切断刃15と、切断刃15とでその経路を挟むように設けられた固定部材16と、切断刃15毎に設けられて切断刃15に繊維束2を切断するための切断動作を行わせる駆動機構17とを含んでいる。なお、切断刃15は、その刃線(刃先)の延在方向が前記軸線方向と平行を成すと共に繊維束2の進行方向と略直交するように設けられている。また、固定部材16は、本実施例では、回転可能に設けられたローラ状の部材である所謂アンビルローラであり、図3に示すように切断刃15毎に設けられている。そして、切断装置14は、駆動機構17による切断刃15の切断動作により、切断刃15と固定部材16との協働で繊維束2の切断を行うものとなっている。
以上のように構成された自動繊維束配置装置1において、本発明では、切断装置14における各駆動機構17は、切断刃15毎に設けられて対応する切断刃15が取り付けられる板状の可動部、及びその可動部を変位可能に支持する支持部を主体として構成される。その上で、各駆動機構17は、その支持部に対し可動部を変位させる駆動部を構成すべく、支持部側に設けられる永久磁石、及び可動部側に設けられる励磁コイルを備えるように構成される。但し、本実施例では、前記した切断動作が切断刃15の揺動変位によって為されるように各駆動機構17が構成されているものとする。したがって、可動部は、支持部に対し揺動自在に支持されており、支持部は、その支持のための支持軸を有している。
そのような各駆動機構17の構成について、図4〜6に基づいて以下に詳述する。なお、前述のように本実施例では、配置ヘッド6内において、16本の繊維束2は前記前後方向に位置を異ならせた8本ずつの2つのグループに分けられている。したがって、各駆動機構17における支持部及び可動部も、8つずつの組に分けられ、繊維束2の各グループに対応させて設けられる。但し、支持軸については、その各組において1本の通しの軸が8つの支持部及び可動部に対し共通となっているものとする。
支持部18は、板状の部分である板状部20を主体として構成されている。その板状部20は、その板厚方向に見て概観的には略長方形状に形成されている。但し、より詳細には、その板状部20は、前記板厚方向に見て、その短辺方向における寸法が長辺方向における一端側から他端側に向けて漸次小さくなるように形成されている。
また、板状部20は、前記他端側の部分に、前記板厚方向に貫通する貫通孔20aを有している。その貫通孔20aについて、支持部18は可動部21を支持する支持軸22を含んでおり、この貫通孔20aは、その支持軸22が挿通される孔である。すなわち、前述のように本実施例では、支持軸22は、前後の各組における8つの支持部18に共通の通しの軸となっている。そこで、各板状部20には、その支持軸22を挿通させるための貫通孔20aが形成されている。そして、貫通孔20aに支持軸22が挿通されて板状部20と支持軸22とが組み合わされた状態においては、支持部18毎では、板状部20から前記板厚方向に支持軸22が突出するかたちとなる。
また、板状部20は、前記した貫通孔20aに加えて、前記一端側の部分において前記板厚方向に貫通する貫通孔20bを有している。その貫通孔20bは、支持部18(板状部20)を配置ヘッド6におけるフレーム(図示略)に対し取り付けるのに用いられる孔であって、前記一端側において2つ形成されている。そして、前記各組においては、8つの支持部18(8枚の板状部20)が組み合わされた状態で、前記フレームに対し取り付けられる。
その組み合わせ及び取り付けについて、より詳しくは、前記各組における8つの支持部18(8枚の板状部20)は、スペーサ23を介して組み合わされている。そのスペーサ23は、概観的に円筒形状を成す部材であり、直径が前記一端側の貫通孔20bの内径よりも大きい円筒状の間隔画定部23aと、その間隔画定部23aの両端面の中央部から円筒状に突出する連結部23b、23bとから成っている。なお、その各連結部23bは、その外径が前記一端側の貫通孔20bの内径と略一致すると共に、前記端面からの突出量(突出長)が板状部20の厚さ寸法の半分以下であるような大きさに形成されている。
そして、8枚の板状部20は、2枚ずつがスペーサ23を挟んだ状態で組み合わされる。言い換えれば、各スペーサ23の両側に2枚の板状部20が位置する状態で8枚の板状部20が組み合わされた状態とされる。なお、スペーサ23は、各板状部20に形成された前記一端側の2つの貫通孔20b、20bに対応させて設けられる。したがって、8枚の板状部20のそれぞれの間に設けられるスペーサ23は14個となっている。また、各スペーサ23は、2枚の板状部20間に配置された状態で、その各連結部23bがそれぞれの両側の板状部20における前記一端側の貫通孔20bに嵌まり込んだ状態で、両板状部20に組み合わされる。それにより、8枚の板状部20は、スペーサ23の間隔画定部23aによる間隔で、互いに位置決めされた状態で組み合わされる。
その上で、そのように組み合わされた8枚の板状部20は、支持部18を前記フレームに取り付けるためのブラケット19、及びそのブラケット19と支持部18(板状部20)とを組み合わせるネジ部材24により、一体的に固定された状態とされる。
ブラケット19は、板状部20よりも厚さ寸法が大きい板状の部材である。また、ブラケット19は、前記のように組み合わされた8枚の板状部20に対し2枚ずつ設けられており、それらの板状部20の組を前記板厚方向において挟み込むようなかたちで板状部20の組に対し組み合わされる。但し、その板状部20と各ブラケット19との組み合わせも、前記した板状部20間に配置されるスペーサ23と同形状のスペーサ25を介して行われる。したがって、各ブラケット19にも、板状部20における前記一端側の2つの貫通孔20b、20bと同じ間隔で形成された2つの貫通孔19a、19aが形成されている。
なお、詳細は後述するが、前記した各板状部20に挿通される支持軸22は、その両端においてブラケット19、19により支持される。そこで、各ブラケット19には、その支持軸22を取り付けるのに用いられる貫通孔19bも形成されている。すなわち、各ブラケット19は、その板厚方向に見て、前記のような2つの貫通孔19a、19a、及びその支持軸22を取り付けるための貫通孔19bを形成可能な大きさを有している。
その上で、各スペーサ23、25には、ネジ部材24を挿通可能な孔が形成されている。そして、前記のように組み合わせた板状部20の組に対しスペーサ25を介して両ブラケット19、19を組み合わせた上で、前記板厚方向における一方の側からブラケット19における2つの貫通孔19a、19aのそれぞれにネジ部材24が挿入され、各スペーサ23、25の前記孔にネジ部材24が挿通されるかたちで、その組み合わせ状態が固定される。
そこで、各ブラケット19における2つの貫通孔19a、19aは、貫通方向における途中で内径が変わる(内部に段部を有する)ように形成されている。具体的には、各貫通孔19aにおける一端側(前記のように組み合わされた状態で板状部20側となる側)の部分は、スペーサ25の連結部25aが嵌入されることから、それに応じた内径に形成されている。なお、その部分の貫通方向の寸法は、連結部25aの突出量よりも若干大きいものとなっている。その上で、各貫通孔19aにおける他端側の部分は、その一端側の部分よりも小径に形成されている。但し、2枚のブラケット19、19のうちの一方のブラケット19における各貫通孔19aの前記他端側の部分は、通常の孔であって、その内径が各スペーサ23、25の前記孔の内径と略一致するように形成されている。それに対し、他方のブラケット19における各貫通孔19aの前記他端側の部分は、ネジ部材24を螺合させることが可能な雌ネジ孔(雌ネジ部)となっている。
そして、前記のように板状部20の組とブラケット19とがスペーサ23、25を介して組み合わされた状態で各スペーサ23、25の前記孔にネジ部材24が挿通され、ネジ部材24を前記他方のブラケット19における貫通孔19aの前記雌ネジ部に螺挿して締め付けることで、板状部20の組がスペーサ25、25を介してブラケット19、19に挟持された状態となる。それにより、板状部20の組と両ブラケット19、19とが一体的に組み合わされた状態となる。
また、支持軸22は、前記のように各板状部20に対し挿通された状態で、その両端部のそれぞれがブラケット19の支持軸用の貫通孔19bに挿入されるかたちで、両ブラケット19、19により支持される。また、各ブラケット19に対する支持軸22の固定は、各ブラケット19における支持軸用の貫通孔19bに対し外側から挿入されるネジ部材26を用いて行われる。
そこで、その各ブラケット19における支持軸用の貫通孔19bも、貫通方向における途中で内径が変わる(内部に段部を有する)ように形成されている。具体的には、その支持軸用の貫通孔19bにおける一端側(前記した貫通孔19aの前記一端側と同じ側)は、その内径が支持軸22の直径と略一致する大きさであるように形成されている。それに対し、その貫通孔19bの他端側の部分は、前記一端側の部分よりも小径であって、その内径がネジ部材26を挿通可能な大きさであるように形成されている。また、支持軸22には、その両端面に開口する雌ネジ孔であって、ネジ部材26を螺合させることが可能な雌ネジ孔が形成されている。
そして、前記のように支持軸22が各ブラケット19の支持軸用の貫通孔19bに挿入された状態で、その各貫通孔19bに対し前記他端側からネジ部材26が挿入され、ネジ部材26を支持軸22における前記雌ネジ孔に螺挿して締め付けることで、支持軸22がブラケット19、19に対し相対回転不能に支持された状態となる。それにより、支持軸22は、板状部20の組と共に、両ブラケット19、19と一体的に組み合わされた状態となる。すなわち、その支持軸22と8枚の板状部20の組とが両ブラケット19、19を介して相対的に位置が固定された状態とされ、両ブラケット19、19に組み合わされるかたちで8つの支持部18が構成された状態となる。
その上で、前記各組における支持部18の組(板状部20の組)は、前記のように両ブラケット19、19に対し一体的に固定された状態で、その各ブラケット19を介して配置ヘッド6における前記フレームに取り付けられている。
可動部21は、支持軸22に対し回動可能に支持される部分であって切断刃15が取り付けられる部分である切断刃支持部27と、その切断刃支持部27を回動させる揺動駆動部28とで構成されている。なお、その切断刃支持部27と揺動駆動部28とは別部材で形成されており、その両部材を組み合わせることで可動部21が構成されている。
その切断刃支持部27は、概観的に円盤状の部材であり、その板厚方向に貫通するように形成された貫通孔27aを有している。なお、その貫通孔27aは、切断刃支持部27(可動部21)を支持軸22に支持された状態とするための孔であり、支持軸22を挿通可能な大きさに形成されている。また、その貫通孔27aは、切断刃支持部27の前記板厚方向に見て、その中心が切断刃支持部27の中心と一致するような位置に形成されている。
さらに、切断刃支持部27は、前記のように切断刃15が取り付けられる部材(部分)であるが、その切断刃15を切断刃支持部27の外周面に開口するように形成された溝に収容した状態で支持するように構成されている。その構成について、詳しくは、以下の通りである。
切断刃支持部27は、その切断刃15を収容するための溝としての収容溝27bを有している。その収容溝27bは、切断刃支持部27の外周面に開口すると共に半径方向において中心側へ向かうように形成されている。また、その収容溝27bは、切断刃支持部27の両端面にも開口するように形成されている。但し、その収容溝27bにおける対向する2つの内側面の間隔は、切断刃15の厚さ寸法と略一致したものとなっている。
また、切断刃支持部27には、収容溝27bの前記内側面と直交する方向に穿設された孔であって、切断刃支持部27の外周面及び収容溝27bにおける2つの前記内側面の一方に開口する孔が形成されている。そして、その孔は、内周面に雌ネジが切られた雌ネジ孔となっている。
その上で、切断刃15は、その刃先が切断刃支持部27の外周面側に位置する向きで、収容溝27bに収容された状態とされる。そして、そのように切断刃15が収容された状態で、前記した雌ネジ孔に止めねじ29を螺挿することで、収容溝27b内での切断刃15の配置が固定され、切断刃15が切断刃支持部27に取り付けられた状態となる。なお、切断刃15は、そのような取り付け状態において、その刃先を含む先端部が切断刃支持部27の外周面から突出するように設けられる。
なお、本実施例の切断装置14では、切断刃支持部27は、その外周面からの切断刃15の突出量を調整できるように構成されている。詳しくは、切断刃支持部27には、前記した収容溝27bに連通すると共に板厚方向に貫通する長孔27cが形成されている。なお、その長孔27cは、収容溝27bにおける前記内側面と直交する方向において、収容溝27bの両側に延びるように形成されている。また、切断刃15は、前記のように先端部が突出するように設けられた状態で、その後端部が長孔内に位置するような大きさのものとなっている。
その上で、切断刃支持部27における長孔27cには、切断刃15の位置(突出量)を調整するための位置調整部材30が収容されている。その位置調整部材30は、長孔27c内で摺動可能な略直方体状の部材である。そして、その位置調整部材30は、その2つの摺動面のうちの切断刃15側の摺動面における位置調整部材30の先端側の部分で、切断刃15と当接するように設けられている。但し、その摺動面における前記先端側の部分は、先端に向けて切断刃15側から離間するように傾斜する傾斜面となっており、一方で、切断刃15の後端面は、その位置調整部材30(摺動面)の傾斜面に当接する傾斜面となっている。すなわち、両者は、そのような傾斜面で当接している。そして、その構成によれば、位置調整部材30の位置を変更することにより、切断刃15の位置(突出量)を変更することができる。
なお、その位置調整部材30の位置を変更するために、ネジ部材31が用いられている。そのネジ部材31は、切断刃支持部27において長孔27bと外部とを連通するように形成された貫通孔に挿通された上で、位置調整部材30に形成された雌ネジ孔に螺挿された状態で設けられている。また、切断刃支持部27には、そのネジ部材31を支持する板部材32が取り付けられており、ネジ部材31は、頭部においてその板部材32に支持され、軸線方向の位置が固定された状態となっている。そして、そのような構成において、ネジ部材31を回転させることにより、位置調整部材30の位置(切断刃15の突出量)が変更される。なお、その切断刃15の突出量の変更が行われる際には、止めねじ29を緩めて切断刃15が変位可能な状態とされる。
揺動駆動部28は、板状の部材で形成されている。また、揺動駆動部28は、その板厚方向に見て、長方形状の部分のその長辺方向における両側に略台形状の部分を有するような形状を成している。但し、その両側の略台形状の部分の一方には、前記長辺方向における端縁に開放されると共に略半円形状に切り欠かれた切欠き28aが形成されている。なお、その略半円形状の切欠き28aは、その内径が切断刃支持部27の外径よりも小径であって切断刃支持部27の貫通孔27aの内径よりも大径であるように形成されている。
その上で、揺動駆動部28は、その板厚方向に見て切欠き28aの中心を切断刃支持部27(貫通孔27a)の前記中心に一致させるかたちで、切断刃支持部27に対し取り付けられる。但し、その切断刃支持部27における揺動駆動部28が取り付けられる部分である取付部27dは、板厚方向に見て揺動駆動部28と重複する部分を含む部分であって、前記した収容溝27b及び長孔27cが形成される部分を除く部分となっている。
なお、切断刃支持部27は、その板厚方向における両端面の一方を平面とした上で、前記の取付部27dの部分の厚さ寸法が、それ以外の厚さ寸法よりも小さくなるように形成されている。すなわち、その他方の端面は、取付部27dの面(取付面)と取付部27d以外の切断刃15側の面との間に段部27fを有する面となっている。但し、その段差は、揺動駆動部28の厚さ寸法と略一致する大きさとなっている。したがって、揺動駆動部28における前記取付面とは反対側の端面と、切断刃支持部27における前記の切断刃15側の面とは、前記のように揺動駆動部28が切断刃支持部27に取り付けられた状態で略面一となっている。
また、その切断刃支持部27(取付部27d)に対する揺動駆動部28の取り付けは、ネジ部材33を用いて行われている。より詳しくは、揺動駆動部28において3箇所に形成された貫通孔(図示略)のそれぞれにネジ部材33が挿通され、その各ネジ部材33が切断刃支持部27における取付部27dに形成された雌ネジ孔27eに螺挿されることで、揺動駆動部28が切断刃支持部27に取り付けられた状態となっている。
そして、そのように構成された可動部21が対応する支持部18に支持されるかたちで、各駆動機構17が構成されている。なお、前述のように支持軸22は、前記各組における各支持部18に対し共通の軸となっている。また、可動部21は、切断刃支持部27の前記一方の端面を対向させた状態で、対応する支持部18に対し支持される。したがって、各支持部18においては、板状部20からその可動部21を支持する側へ突出する支持軸22の部分が、可動部21を支持する支軸部分となる。
そして、各駆動機構17において、可動部21は、切断刃支持部27における貫通孔27aに嵌着された軸受34を介し、対応する支持部18におけるその支軸部分に対し回動可能に支持されている。なお、各駆動機構17においては、そのように支持された可動部21は、切断刃支持部27の前記一方の端面を支持部18の板状部20に対し当接している。そこで、その可動部21における切断刃支持部27と支持部18における板状部20との間には、支持部18に対する可動部21の回動(揺動)時の摺動抵抗を低減させるべく、摩擦係数の低い材料から成る板材(図示略)が介装されている。
その上で、前記の各支軸部分を含む支持軸22は前記のように共通の通しの軸であることから、各駆動機構17は、その支持軸22によってブラケット19、19と共に一体的に組み合わされた状態となっている。そして、そのように組み合わされた状態で、前記各組における各駆動機構17は、支持軸22の軸線方向に並設された状態となっている。なお、そのような並設状態において、支持部18における板状部20の間隔は、前述のようにスペーサ23によって固定されている。それに対し、各可動部21は、隣接する駆動機構17における支持部18(板状部20)との摺接を避けるべく、その板厚方向における寸法がその板状部20の間隔よりも小さくなるように形成されている。その上で、支持軸22上において、その可動部21と隣接する駆動機構17における板状部20との間には、その可動部21と板状部20との間隔を固定するスペーサ(図示略)が介装されている。因みに、そのスペーサは、摩擦係数の低い材料から成る前記板材と同じものである。
なお、前記のように前記各組における各駆動機構17が並設された状態において、その並設方向における両端に位置する2つの駆動機構17、17における一方の端側の駆動機構17は、その可動部21側でブラケット19と対向している。そこで、その可動部21とブラケット19との間にも、前記のように可動部21と板状部20との間に介装された前記スペーサと同じものが介装されている。
また、各駆動機構17は、その可動部21の回動(揺動)が前記したスペーサ23によって規制されるように構成されている。詳しくは、各可動部21は、その揺動駆動部28の前記長辺方向における両側の略台形状の部分の他方(切欠き28aとは反対側の部分)において、その他方の部分から前記長辺方向に突出する係合部28bを有している。
その上で、前記一方の端側の駆動機構17を除く各駆動機構17においては、可動部21は、前記のように支持部18に対し支持された状態で、その板厚方向に見て係合部28bがそれぞれの板状部20に対する前記支軸部分側に位置する2つのスペーサ23、23の間に位置するものとなっている。また、前記一方の端側の駆動機構17における可動部21は、その係合部28bがその駆動機構17における板状部20とブラケット19との間に位置する2つのスペーサ25、25の間に位置するものとなっている。したがって、各駆動機構17は、その可動部21の回動(揺動)がその各スペーサ23、25によって規制される構成となっている。このことから、その各スペーサ23、25は、駆動機構17の一部としても機能している。
さらに、各駆動機構17は、支持部18に対し可動部21を変位させる(揺動させる)構成として、支持部18側に設けられる永久磁石35及び可動部21側に設けられる励磁コイル36を備えている。それらについて、永久磁石35は、板状の磁石であり、その板厚方向に見て長方形状を成している。但し、その永久磁石35は、磁化方向が板厚方向となるように形成されたものであり、その板厚方向における両端面が磁極となっている。そして、その永久磁石35が、2枚ずつ、支持部18における板状部20の可動部21側となる端面に対し取り付けられている。但し、本実施例の駆動機構17では、その2枚の永久磁石35、35は、取付板37を介して板状部20に対し取り付けられている。
その取付板37は、永久磁石35の板厚よりも厚い板状の部材である。そして、2枚の永久磁石35、35は、取付板37の一方の端面に対し、間隔をおいて整列された配置で、接着等により取り付けられている。但し、両永久磁石35、35は、その磁化方向を互いに反対向きとした状態で、取付板37に対し取り付けられている。
なお、取付板37には、その各永久磁石35の取り付け位置に、永久磁石35が嵌まり込む大きさの凹部37aが形成されている。また、その凹部37aの深さは、永久磁石35の板厚と略一致している。そして、各永久磁石35は、その凹部37aに嵌め込まれるかたちで、取付板37に対し取り付けられている。したがって、そのように取り付けられた状態では、各永久磁石35における取付板37側とは反対側の端面と取付板37における前記一方の端面の凹部37aを除く部分とは、略面一となっている。すなわち、各永久磁石35は、その取り付け状態において、取付板37に対し一方の端面のみが露出した状態となっている。そして、両永久磁石35、35におけるその露出する端面は、互いに異なる磁極面となっている。
その上で、その2枚の永久磁石35、35は、取付板37が板状部20の前記端面に対し取り付けられることで、支持部18(板状部20)に取り付けられた状態とされる。なお、その板状部20に対する取付板37の取り付けは、ネジ部材(図示略)を用いて行われている。また、その取り付けは、2枚の永久磁石35、35の並び方向が板状部20の前記短辺方向と略平行を成すような向きで行われる。
但し、その取り付け位置は、板状部20の前記短辺方向(永久磁石35、35の並び方向)に関しては、2枚の永久磁石35、35の中間位置(両永久磁石35、35の間となる部分の中間の位置)が板状部20における前記一端側の2つの貫通孔20b、20bの中間位置(両貫通孔20b、20bの間となる部分の中間の位置)と略一致するような位置とされている。また、その取り付け位置は、板状部20の前記長辺方向に関しては、駆動機構17において可動部21の切断刃支持部27とスペーサ23(25)との間に両永久磁石35、35が位置するような位置とされている。
なお、可動部21は、前記のように切断刃支持部27に対し揺動駆動部28が取り付けられることで、その板厚方向において切断刃支持部27が揺動駆動部28よりも取付部27dの厚さ寸法分だけ突出するような構成となっている。したがって、各駆動機構17においては、前述のように可動部21がその切断刃支持部27の前記一方の端面を板状部20に当接させた状態とされていることから、その板状部20と可動部21における揺動駆動部28との間には、その板厚方向において切断刃支持部27における取付部27dの厚さ寸法分の間隙が存在している。
そして、取付板37は、板状部20に対し前記のような位置に取り付けられることから、可動部21と板状部20とが組み合わされた状態では、その板状部20と揺動駆動部28との間の前記間隙に配置された状態となる。そこで、そのような前記間隙における取付板37の配置が許容されるように、その取付板37の厚さ寸法は、その間隙の大きさよりも小さくされている。しかも、その厚さ寸法は、その取付板37(永久磁石35、35)が揺動駆動部28と摺接しない程度とされている。
また、励磁コイル36は、導線を平板状(扁平状)に巻いた平板状のコイルであり、平面視において略台形状を成すように形成されている。そして、その励磁コイル36は、可動部21の揺動駆動部28における前記取付面側の端面に対し接着等により取り付けられている。なお、揺動駆動部28における励磁コイル36の取り付け位置には、励磁コイル36の形状(大きさ)に合わせた環状の溝(環状溝)28cが形成されている。そして、励磁コイル36は、その環状溝28cに収容されるかたちで、可動部21の揺動駆動部28に対し取り付けられている。因みに、励磁コイル36は、その巻線部分の両端から延長された導線部分36a、36aで、励磁回路(図示略)に対し接続されている。そこで、揺動駆動部28には、その導線部分36a、36aを収容する溝28dが、その板厚方向に見て揺動駆動部28の外部と環状溝28cとを連通するように形成されている。
そして、各駆動機構17においては、支持部18に対し前記のようなかたちで可動部21が支持されることで、支持部18における板状部20に取り付けられた永久磁石35、35と可動部21における揺動駆動部28に取り付けられた励磁コイル36とが、その板厚方向に対向して設けられた状態となる。
そして、以上のように構成された各駆動機構17によれば、可動部21側の励磁コイル36を通電により励磁することで、その通電方向に応じた向きの磁界が発生し、可動部21が、磁極を異ならせるかたちで永久磁石35、35を取り付けた支持部18に対し、その磁界の向きに応じた方向へ変位するように揺動駆動される。但し、支持部18に対し可動部21が支持された状態において、可動部21における揺動駆動部28の係合部28bが2つのスペーサ23、23の間(又は、2つのスペーサ25、25の間)に位置していることから、その揺動駆動に伴う変位は、スペーサ23(又は、スペーサ25)によって規制されるようになっている。言い換えれば、その揺動駆動に伴う揺動限が、そのスペーサ23(又は、スペーサ25)によって画定されている。
さらに、前記のように支持部18側においては、板状部20の前記短辺方向に関し、永久磁石35、35の中間位置を板状部20の前記一端側における貫通孔20b、20bの中間位置に略一致させるように、2枚の永久磁石35、35が板状部20に取り付けられている。したがって、その永久磁石35、35の中間位置は、前記のように揺動限を画定する2つのスペーサ23、23(又は、2つのスペーサ25、25)の中間位置(両スペーサ23、23(スペーサ25、25)の間となる部分の中間の位置)と略一致している。
それにより、可動部21がその係合部28bにおいて2つのスペーサ23、23(又は、スペーサ25、25)の一方に当接した状態(揺動を規制された状態)から励磁コイル36への通電方向を切り替えることで、変位方向(揺動方向)を反転し、可動部21が他方のスペーサ23(又は、スペーサ25)側へ向けて変位するように揺動駆動される。そして、その通電方向の切り替えが、予め設定された切断タイミングに応じて繰り返されることで、可動部21が2つのスペーサ23、23(又は、スペーサ25、25)の範囲内で往復揺動駆動される。
その結果として、可動部21に取り付けられた切断刃15が、その可動部21の一方のスペーサ23(又は、スペーサ25)に当接する位置と他方のスペーサ23(又は、スペーサ25)に当接する位置との間の往復揺動により往復揺動駆動され、前記した切断動作が行われる。言い換えれば、切断刃15は、可動部21が前記のように駆動されることで、繊維束2を切断する切断位置と繊維束2から離間した退避位置との間で往復揺動駆動される。
なお、その切断動作は、前述のように切断刃15と固定部材16との協働で行われるものであり、切断装置14は、切断刃15とで繊維束2の経路を挟むように設けられた固定部材としてのアンビルローラ16を有している。そのアンビルローラ16は、前述のように切断刃15毎に設けられている。したがって、アンビルローラ16は、切断刃15が取り付けられた可動部21を8つ含む前記各組に対し8つずつ設けられている。そして、その8つのアンビルローラ16は、共通の軸38に対し回転可能に支持されている。また、その軸38は、支持軸22と同様に、一対のブラケット19、19に対し支持されている。その上で、各アンビルローラ16の支持位置は、上下方向に関し、前記のように揺動駆動される切断刃15がアンビルローラ16の軸心の高さ位置よりも上方で外周面に対し当接するような位置とされている。
そして、前記切断動作においては、切断刃15が前記退避位置から前記切断位置へ向けて揺動駆動されるのに伴い、アンビルローラ16と切断刃15との間を通過する繊維束2が、先ずはアンビルローラ16と切断刃15とで挟まれた(挟持された)状態となる。なお、繊維束2を切断するに当たっては、その挟持状態からある程度の押圧力を切断刃15によって繊維束2に作用させる必要がある。その上で、アンビルローラ16の上下方向における位置が前記のような位置とされていることから、その最初に挟持した状態からアンビルローラ16が回転すると共に切断刃15が揺動しても、アンビルローラ16の周面上における最も可動部21側の位置に切断刃15が達する揺動角までは、その繊維束2を挟んだ状態が維持される。そして、その揺動角に達する迄の間で、繊維束2が切断される。
このように、本実施例の切断装置14では、アンビルローラ16と切断刃15とで繊維束2を挟持した状態から、そのアンビルローラ16の周面上における繊維束2の挟持位置を、アンビルローラ16の周方向に変化させつつ、その切断が行われる。それにより、その切断装置14では、送出機構12により繊維束2を押圧装置13における押圧部13aへ向けて送ることを停止することなく、その切断が可能となっている。
以上のように構成された各駆動機構17を含む切断装置14によれば、切断刃15が取り付けられる可動部21を揺動させるための駆動部が、それぞれ平板状に形成された永久磁石35と励磁コイル36とを対向配置して構成したものとなっている。したがって、その駆動部自体は、その存在範囲が占める寸法に関し、従来のピストンを用いたものと比べ、その厚さ方向(対向方向)については十分に小さいものとなっている。
しかも、その駆動部を構成する永久磁石35および励磁コイル36について、励磁コイル36は、可動部21における揺動駆動部28に収容され(埋め込まれ)ており、配置スペースを占有しないように設けられている。また、永久磁石35は、支持部18の板状部20に取り付けられ、その板状部20を可動部21(揺動駆動部28)に対向配置することで、励磁コイル36に対し対向した状態で設けられるものとなっている。そして、そのように永久磁石35を配置するための板状部20も、その永久磁石35が嵌め込まれる(埋め込まれる)かたちで取り付けられるように形成されており、永久磁石35の厚さ寸法に対し若干大きいだけの厚さ寸法のものとなっている。
その上で、そのような切断刃15が取り付けられると共に励磁コイル36を収容する可動部21に対し永久磁石35を配置するための板状部20を対向配置するかたちで、各駆動機構17が構成されている。したがって、各駆動機構17の可動部21の厚さ方向における寸法は、概ね可動部21の厚さ寸法に板状部20の厚さ寸法を加えたものとなっている。そして、切断装置14においては、そのように構成された駆動機構17が可動部21の厚さ方向に並設されるが、その可動部21(切断刃15)のその並設方向における配置間隔は、隣接する可動部21間に板状部20の厚さ寸法分の間隔を空けた程度の、小さいものとなる。それにより、その切断装置14は、複数の繊維束2を隙間無く配置する上で、幅の狭い繊維束2にも対応可能となっている。
なお、本発明は、以上で説明した実施例に限定されるものではなく、以下(1)〜(6)のように変形させた態様(変形例)でも実施することができる。
(1)駆動機構について、前記実施例では、永久磁石35が支持部18側に設けられると共に、励磁コイル36が可動部21側に設けられている。しかし、本発明の駆動機構においては、永久磁石が可動部側に設けられると共に、励磁コイルが支持部側に設けられていても良い。
また、前記実施例では、その駆動機構17に備えられる永久磁石35及び励磁コイル36は、永久磁石35が2枚であると共に励磁コイル36が1つとなっている。しかし、本発明において、その永久磁石及び励磁コイルの数は、前記実施例の数には限定されず、例えば、永久磁石を1枚とし、励磁コイルを2つとすることも可能である。なお、その場合、可動部の往復駆動は、例えば、2つの励磁コイルのうちの一方を励磁すると共に他方を非励磁にする励磁状態と、一方を非励磁にすると共に他方を励磁する励磁状態とを交互に切り替えれば良い。
また、永久磁石を磁化方向が板厚方向と直交する方向であるように形成されたものとした上で、その永久磁石をその磁化方向が板状部の前記短辺方向と略平行を成すような向きで板状部に対し取り付ける。但し、その取り付け位置は、板状部の前記短辺方向に関しては、永久磁石の前記磁化方向における中間の位置が板状部における前記一端側の2つの貫通孔の中間位置と略一致するような位置とする。そして、そのように構成すれば、永久磁石及び励磁コイルをそれぞれ1つ(1枚)ずつとすることも可能である。
また、前記実施例では、永久磁石35が取付板37を介して間接的に板状部20に対し取り付けられると共に、励磁コイル36が直接的に可動部21に対し取り付けられている。しかし、本発明における駆動機構において、永久磁石は、取付板を用いることなく、直接的に板状部(可動部)に対し取り付けられても良い。なお、その場合には、板状部(可動部)を前記実施例の取付板37と同様に凹部が形成されたものとし、永久磁石をその凹部に埋め込むかたちで設けても良い。あるいは、永久磁石を板状部(可動部)の端面から突出するかたちで設けても良い。また、励磁コイルは、取付板を介して間接的に可動部(板状部)に対し取り付けられても良い。なお、その場合には、その取付板に環状溝を凹部の代わりに形成し、励磁コイルをその取付板の環状溝に埋め込まれるかたちで設けられるものとすれば良い。
(2)駆動機構について、前記実施例では、前記した切断位置へ向けて切断刃15を変位させるための駆動機構17は、切断刃15が取り付けられる可動部21を支持部18に対し揺動させるべく可動部21を揺動駆動するように構成されている。しかし、本発明においては、その駆動機構を、可動部が前記切断位置へ向けて直線的に変位するように構成することも可能である。そのような駆動機構の構成としては、例えば、図7に示すような構成が考えられる。
図7において、その駆動機構40における支持部41は、平行を成して延びる一対のガイド44、44を板状部42の一方の板面上に有している。また、図示の例では、可動部43は、単一の部材で形成されている。その上で、その可動部43が、両ガイド44、44間で、その端面において板状部42の前記一方の板面に対向するように設けられている。また、可動部43は、両ガイド44、44に当接すると共に、ガイド44の延在方向に摺動可能となっている。
その上で、板状部42には、ガイド44の延在方向に並ぶかたちで、2枚の永久磁石45、45が取り付けられている。その2枚の永久磁石45、45は、磁極面のみが前記一方の板面に露出するように板状部42に埋め込まれるかたちで設けられており、その露出する面の磁極は前記実施例と同様に異なっている。また、可動部43には、前記実施例と同様に埋め込まれるかたちで励磁コイル46が取り付けられている。したがって、可動部43が支持部41に対し前記のように配置されることで、永久磁石45と励磁コイル46とが対向した状態となる。それにより、駆動機構40は、可動部43をガイド44の延在方向に直線的に変位させるように可動部43を直動駆動することが可能な構成となっている。
その上で、そのように構成された各駆動機構40は、可動部43に取り付けられた切断刃47が固定部材48を指向するような向きで、切断装置上において設けられる。なお、その各駆動機構40は、例えば前記実施例と同様に、その板状部42において、支持軸(ネジ部材)及びスペーサ49、49を介して支持されると共に、隣合う駆動機構40との間隔がスペーサ49、49によって画定された状態で並設される。但し、そのスペーサ49、49の位置は、板状部42の板厚方向に見て、両スペーサ49、49が一対のガイド44、44の間に位置するものとなっている。それにより、前記切断位置からの退避方向における後退限が、そのスペーサ49、49によって画定される。
そして、励磁コイル46が通電により励磁されると共にその通電方向が切り替えられることで、切断刃47が固定部材48に当接する前記切断位置と前記後退限(退避位置)との間で、可動部43が直線的に往復駆動される。
(3)駆動機構における可動部について、以上で説明した例では、その可動部は、切断刃が取り付けられる単体であって一体的に動作する部材として構成されている。しかし、本発明の駆動機構においては、可動部は、変位方向を異ならせるかたちで設けられた2つの部材であって励磁コイル又は永久磁石が取り付けられる部材と切断刃が取り付けられる部材とを含み、その両部材が駆動を伝達する機構によって連結されるように構成されたものであっても良い。
具体的には、例えば、切断刃が取り付けられる部材(切断刃支持部材)を、図7に示す例の可動部43と同様に、固定部材へ向けて直線的に変位するように設けられるものとする。その上で、その切断刃支持部材に対する前記変位の方向(変位方向)における固定部材側とは反対の側に、変位方向に揺動するように支持された部材(揺動部材)を設ける。そして、支持部との間で設けられた永久磁石及び励磁コイル等によりその揺動部材が所定の揺動範囲で揺動駆動されるように構成すると共に、その揺動部材と切断刃支持部材とをリンク等の連結部材で連結し、揺動部材が揺動駆動されるのに伴って切断刃支持部材が直線的に変位するように構成すれば良い。
(4)駆動機構について、以上で説明した例では、その駆動機構は、往復駆動される可動部の往動及び複動の両方が励磁コイルの励磁制御によって行われるように構成されている。しかし、本発明の駆動機構は、可動部の往動及び複動の一方が励磁コイルの励磁により電気的に行われると共に、他方がバネ等により機械的に行われるように構成されても良い。
例えば、支持部及び可動部が前記実施例のように構成されている駆動機構において、一端において支持部(板状部)に連結されると共に他端において可動部に連結され、可動部を支持部に対する往復揺動の一方の方向へ付勢するコイルバネ等のバネ部材を設ける。そして、駆動機構を、そのバネ部材による付勢力(バネ力)によって可動部が2つのスペーサの一方に当接した状態に維持されると共に、励磁コイルが励磁されることで、可動部がそのバネ力に抗して他方のスペーサに当接する位置にまで揺動するように構成すれば良い。
(5)駆動機構における支持部について、前記実施例では、各支持部18における板状部20は、それぞれ別部材として形成され、前記各組においては、そこに含まれる複数の板状部20がスペーサ23を介して組み合わされている。しかし、本発明では、並設される複数の駆動機構に含まれることで複数が並設された状態となる板状部は、それぞれが前記実施例のように別部材として形成されたものに限らない。
例えば、前記実施例の構成において、前記実施例では前記各組がそれぞれ別部材として形成された8枚の板状部及び各板状部間に配置される14個のスペーサを含んでいるが、これらの板状部及びスペーサを一体化したような単一の部材を形成し、その板状部に相当する部分が前記実施例で言う板状部として機能するようにその部材を切断装置上に設けるようにしても良い。また、前記実施例における支持軸とその支持軸が挿通される複数の板状部とを一体化したような単一の部材を形成し、並設される複数の支持部が一体化された構成としても良い。
また、前記実施例では、支持部18は、前記各組において並設される複数の支持部18に共通の支持軸22の一部が、それぞれの支持部18における可動部21を支持する支軸部分となるように構成されている。言い換えれば、各支持部18におけるその支軸部分は、並設される複数の支持部18に対し共通に設けられた単一の軸の一部となっている。しかし、本発明において、可動部が支持部に対し揺動可能に支持されるように駆動機構が構成される場合でも、その可動部を支持する支持部における支軸部分は、支持部毎に(独立して)設けられるものであっても良い。
具体的には、例えば前記実施例の構成において、支持軸22を省略し、その代わりに、可動部21を支持する部分に前記した支軸部分として機能する形状の突出部を有するように板状部を形成しても良い。あるいは、板状部とは別に形成された軸部材であって支軸部分として機能する軸部材を板状部に取り付けるようにしても良い。
(6)配置ヘッドにおける繊維束の経路について、前記実施例では、配置ヘッド6は、16本の繊維束2の経路を配置ヘッド6の前記前後方向において異なる2つの位置に振り分けるように構成されている。すなわち、前記実施例の配置ヘッド6は、数の多い繊維束2を配置する上で、その繊維束2の数等の関係で、その配置ヘッド6内における繊維束2の経路を前記前後方向に複数に振り分けるように構成されている。しかし、本発明が前提とする自動繊維束配置装置において、配置ヘッドは、そのように構成されるものに限らず、前記前後方向において同じ1つの位置に全ての繊維束の経路を備えるように構成されていても良い。
なお、前記のように自動繊維束配置装置が多くの数の繊維束を配置するように構成されている場合、その繊維束の数との関係で配置ヘッドが大型化するのを避けるべく、前記経路を前記前後方向において複数に振り分けるように配置ヘッドを構成するのが好ましい。しかし、配置ヘッド内に含まれる装置の構成等との関係で配置ヘッドの大きさが装置として許容できるものであれば、前記実施例と同様に配置する繊維束の数が多い場合であっても、前記経路が前記前後方向において同じ位置となるように、配置ヘッドを構成しても良い。
また、本発明が前提とする自動繊維束配置装置では、配置する繊維束の数は特に限定されないため、その繊維束の数によっては(数が少ない場合には)、前記経路を前記同じ位置としても、その配置ヘッドは、前記実施例のそれと比べて大型化されないものとなる。但し、配置する繊維束の数が少ない場合であっても、前記経路を前記前後方向における複数の位置に振り分けるように配置ヘッドを構成しても良い。このように、配置ヘッドにおける前記経路のための構成は、繊維束の数や配置ヘッドの大きさ等を考慮し、適宜なものとすれば良い。
また、本発明は、以上で説明した実施例及び変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々に変更することが可能である。
1 自動繊維束配置装置
2 繊維束
3 ボビン
4 供給装置
5 配置型
6 配置ヘッド
7 多関節ロボット
7a アーム
8 ダンサロール
9 ガイド部
10 ガイド機構
10a 支持部材
11 ガイドローラ
12 送出機構
12a 送り機構
12b 駆動モータ
12c、12d ローラ
13 押圧装置
13a 押圧部(コンパクションローラ)
14 切断装置
15 切断刃
16 固定部材(アンビルローラ)
17 駆動機構
18 支持部
19 ブラケット
19a、19b 貫通孔
20 板状部
20a、20b 貫通孔
21 可動部
22 支持軸
23 スペーサ
23a 間隔画定部
23b 連結部
24 ネジ部材
25 スペーサ
25a 連結部
26 ネジ部材
27 切断刃支持部
27a 貫通孔
27b 収容溝
27c 長孔
27d 取付部
27e 雌ネジ孔
27f 段部
28 揺動駆動部
28a 切欠き
28b 係合部
28c 環状溝
28d 導線部分を収容する溝
29 止めねじ
30 位置調整部材
31 ネジ部材
32 板部材
33 ネジ部材
34 軸受
35 永久磁石
36 励磁コイル
36a 導線部分
37 取付板
37a 凹部
38 軸
40 駆動機構
41 支持部
42 板状部
43 可動部
44 ガイド
45 永久磁石
46 励磁コイル
47 切断刃
48 固定部材
49 スペーサ

Claims (4)

  1. 繊維束が巻き付けられた複数のボビンが仕掛けられて各前記ボビンから前記繊維束を送り出すように構成された供給装置と、該供給装置から供給された各前記繊維束の配置型上への配置を行うための配置ヘッドと、該配置ヘッドが取り付けられて前記配置のために前記配置ヘッドを移動させる多関節ロボットとを備え、前記配置ヘッドが、前記繊維束を前記配置型上に押圧する押圧部と、該押圧部へ向けて前記繊維束を送る送出機構と、前記押圧部と前記送出機構との間で前記繊維束を切断する切断装置とを備える自動繊維束配置装置において、
    前記切断装置は、前記繊維束の進行方向と交差するようにして前記繊維束の経路毎に設けられた切断刃と、該切断刃とで前記経路を挟むように設けられた固定部材と、該固定部材側の切断位置へ向けた変位を前記切断刃に行わせるための駆動機構とを含み、
    前記駆動機構は、前記切断刃毎に設けられて対応する前記切断刃が取り付けられる板状の可動部と、該可動部を変位可能に支持する支持部であって板状の部分である板状部を有すると共に前記板状部で前記可動部と対向する支持部と、前記可動部における前記支持部の前記板状部と対向する部分及び前記支持部の前記板状部における前記可動部と対向する部分の一方及び他方における前記一方に設けられる永久磁石と、前記他方に設けられる励磁コイルとを備え、
    前記永久磁石と前記励磁コイルとは、前記励磁コイルが励磁されるのに伴って前記可動部が変位するように設けられている
    ことを特徴とする自動繊維束配置装置。
  2. 前記可動部は、前記支持部に対し揺動可能に支持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動繊維束配置装置。
  3. 前記支持部は、前記可動部毎に設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動繊維束配置装置。
  4. 前記切断刃の前記変位及び前記切断位置からの退避の両方が、前記励磁コイルの励磁により行われる
    ことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の自動繊維束配置装置。
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