JP2021136996A - 細胞培養容器及び細胞チップ - Google Patents

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智明 仲山
Tomoaki Nakayama
智明 仲山
慎之介 腰塚
Shinnosuke Koshizuka
慎之介 腰塚
武尊 鈴木
Takeru Suzuki
武尊 鈴木
龍也 増子
Tatsuya Masuko
龍也 増子
実 洪
Minoru Ko
実 洪
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Abstract

【課題】溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更できる細胞培養容器を提供する。【解決手段】細胞培養容器は、複数の凹部を有する基部材と、貫通孔を有し、前記基部材に着脱可能に構成された枠部材と、を備え、前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記複数の凹部と前記貫通孔とが連通し、前記枠部材は複数種類の枠部材を備え、前記複数種類の枠部材は、前記複数の凹部と連通させる前記貫通孔の組み合わせが互いに異なる。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞培養容器及び細胞チップに関する。
近年、in vitroにおける生細胞を用いた毒性又は薬効評価を行う器具の需要が高まっている。その理由の一つとして、動物実験の3R(「代替(Replacement)」、「削除(Reduction)」、「改善(Refinement)」)の促進により動物実験を代替する試験方法が必要となっているという背景がある。この課題に対して、in vitroにおける生細胞を用いた実験は実験動物にかかる経費の削減や試験時間の短縮等、多くの利点を有している。
また、上記器具において使用する細胞として、複数種類の患者から採取した細胞を1枚の培養容器に分注し、試験の比較及び評価を行う手法があり、これらの評価を効率化するために培養容器上に形成された凹部を小型化にし、集積化した容器が開発されている。この集積化した容器は凹部に収容可能な培地の容量が少ないために乾燥の影響を受け、細胞の培養が不安定になることがある。この課題を解決する培養容器として、凹部群の周囲に立設されており、溶液を保持できる第2凹部となる内壁を用いた培養容器等が既に開発されている(例えば、特許文献1等参照)。
一般に、in vitroにおける生細胞を用いた毒性又は薬効の評価試験では、細胞の培養工程や、細胞に薬剤を添加する評価工程等の各工程で、培地や薬剤溶液等の組成の異なる溶液が用いられる。細胞の培養から評価までの一連の工程を同一の培養容器で行なう場合に、培養工程で培地を共有する凹部の組み合わせと、評価工程で薬剤溶液を共有する凹部の組み合わせとが異なる場合がある。しかしながら、特許文献1等に記載の培養容器では、溶液を共有する凹部の組み合わせが固定されているため、目的に応じて、溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更することができない。
本発明は、溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更できる細胞培養容器を提供する。
細胞培養容器は、複数の凹部を有する基部材と、貫通孔を有し、前記基部材に着脱可能に構成された枠部材と、を備え、前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記複数の凹部と前記貫通孔とが連通し、前記枠部材は複数種類の枠部材を備え、前記複数種類の枠部材は、前記複数の凹部と連通させる前記貫通孔の組み合わせが互いに異なる。
本発明の細胞培養容器によれば、溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更できる細胞培養容器を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 図1に示すII−II線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る細胞培養容器の斜視図である。 図3に示すIV−IV線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る細胞培養容器の平面図である。 図6に示すVII−VII線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る細胞培養容器の平面図である。 図9に示すX−X線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の第4実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る細胞培養容器の平面図である。 図12に示すXIII−XIII線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の第5実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る細胞培養容器の断面図である。 本発明の第6実施形態に係る細胞培養容器の分解斜視図である。 図16に示すXVII−XVII線を通る面で切断した細胞培養容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る細胞培養容器の使用例としての薬剤の評価方法を示す図である。 本発明の一実施形態に係る細胞培養容器の使用例としての薬剤の評価方法を示す図である。 本発明の一実施形態に係る細胞チップの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る細胞チップの平面図である。 図21に示すXXII−XXII線を通る面で切断した細胞チップの断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る細胞培養容器及び細胞チップについて、図面を参照して説明する。
以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれる。
また、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
<細胞培養容器>
[第1実施形態]
図1〜4は、本発明の第1実施形態に係る細胞培養容器100を示す図である。図1は、細胞培養容器100の分解斜視図である。図2は、図1に示すII−II線を通る面で切断した細胞培養容器100の断面図である。図3は、細胞培養容器100の斜視図である。図4は、図3のIV−IV線を通る面で切断した細胞培養容器100の断面図である。
図1に示すように、細胞培養容器100は、基部材10と、基部材10の上面10aに重ねて用いられる枠部材20と、を備える。
(凹部及び貫通孔)
図1及び図2に示すように、基部材10は、その上面10aに第1凹部1と第2凹部2とを含む複数の凹部αを有する。枠部材20は、第1貫通孔3と第2貫通孔4とを含む複数の貫通孔βを有する。第1貫通孔3は、第1凹部1を含む2以上の凹部αと連通し、第2貫通孔4は第2凹部2を含む2以上の凹部αと連通する。
以下、枠部材20の基部材10の上面10aに対面配置される面を、枠部材20の底面20a(又は、結合側主面20a)と言う。
図3及び図4に示すように、細胞培養容器100は、基部材10の上面10aに枠部材20の底面(結合側主面)20aを重ねて用いることができる。枠部材20は、基部材10に着脱可能に構成されている。基部材10に枠部材20を重ねて用いることで、異なる組成の溶液を添加した細胞を同時に培養することができる。
さらに、図4に示すように、枠部材20の貫通孔βは、それぞれ2以上の凹部αと貫通孔βとで囲まれた集合凹部5を形成する。これにより、凹部の容量を超えた溶液を保持することができ、乾燥を防止し、液面の制御及び管理を容易に行なうことができる。
図2及び図4に示すように、第1凹部1及び第2凹部2は、それぞれ基部材10の上面10aに開口部1c及び開口部2cを有し、且つ、底面1b及び底面2bと、該底面1b及び底面2bの周囲を囲むように構成された所定の深さを有する内壁1a及び内壁2aとを有する。その他凹部についても第1凹部1及び第2凹部2と同様に構成されている。
基部材10が有する全ての凹部αは、筒状に形成された凹部αの軸線が互いに平行になるように、基部材10の上面10aから延在形成されている。
枠部材20が有する全ての貫通孔βは、筒状に形成された貫通孔βの軸線が互いに平行になるように、それぞれ枠部材20の厚みを貫通して形成されている。
枠部材20は、各貫通孔βが基部材10の凹部αと同軸に配置されるようにして基部材10に重ねられる。枠部材20は基部材10に重ね合わせることで、凹部αに貫通孔βを連通可能である。
なお、枠部材20を基部材10に重ね合わせたときに互いに連通される凹部αと貫通孔βについては、平面視で、貫通孔βの内部に連通される凹部αが完全に露出する形状及びサイズに構成されている。
以下、基部材10に形成されている凹部α、又は2以上の凹部αと貫通孔βとで囲まれた集合凹部5を、単に「ウェル」と称することがある。
凹部αは、基部材10にいくつ形成されていてもよいが、例えば、4、6、12、24、48、96、384、1536等が挙げられる。
凹部α及び貫通孔βを平面視した際の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円形、略円形、三角形、四角形等が挙げられる。
例えば、凹部αを平面視した際の形状が円形である場合、凹部αの内径は750μm以上6000μm以下であることが好ましく、1500μm以上3000μm以下であることがより好ましい。
複数の凹部α及び貫通孔βの配置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所望の組織体を形成できるパターン形状に対応するようにしてもよい。
凹部αの底面としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦な底面、断面が下方に凸となるように曲面で構成された底面等が挙げられる。
凹部αの容量は10μL以下であり、集合凹部5の容量は10μL以上100μL以下であることが好ましい。また、凹部αの容量は100nL以上10μL以下であり、集合凹部5の容量は10μL以上100μL以下であることがより好ましい。
凹部αの容量が上記上限値以下と微小な凹部であっても、集合凹部5の容量が上記下限値以上であることで、収容できる溶液の容量を凹部のみの場合よりも多くすることができ、乾燥の影響を受けにくい。また、液面の制御及び管理を容易に行なうことができ、安定的に細胞を培養することができる。
また、枠部材20が有する各貫通孔は、それぞれ3以上の凹部と連通することが好ましい。これにより、少なくとも3サンプルの同一条件で培養した細胞を用いて、各種評価を行なうことができる。
凹部αの内底面は、インクジェット法で細胞を播種する場合において、細胞懸濁液の液滴の着弾面となる。
(基部材及び枠部材)
基部材10及び枠部材20は、それぞれ板状の部材である。
基部材10及び枠部材20は、細胞への毒性がなければどのような材料で構成されていてもよいが、弾性材料や、ガラス、セラミック、ステンレス鋼等の金属材料等が好ましい。弾性材料としては、例えば、シクロオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート(ポリメチルメタクリレート(PMMA)等)、ポリビニル等の合成樹脂;PDMS(Poly−Dimethylsiloxane)等のシリコン系樹脂;EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)等の合成ゴム;天然ゴム等が挙げられる。
基部材10及び枠部材20には、これら材料を1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
基部材10を構成する材料、特に、凹部αを構成する材料としては、上述した材料のうち、透光性の材料が好ましい。凹部αを構成する材料が透光性の材料であることで、基部材10で培養された細胞を顕微鏡等の光学的な手段により容易に観察することができる。
基部材10の高さとしては、例えば、0nm超12000μm以下とすることができ、100μm以上5000μm以下とすることができる。
なお、ここでいう基部材の高さとは、基部材全体の高さを意味し、例えば、複数層からなる基部材の高さとは、基部材を構成するすべての層の合計の高さを意味する。
枠部材の高さは、例えば、100μm以上12000μm以下とすることができ、1000μm以上12000μm以下とすることができる。
なお、ここでいう枠部材の高さとは、枠部材全体の高さを意味し、例えば、複数層からなる枠部材の高さとは、枠部材を構成するすべての層の合計の高さを意味する。
基部材10及び枠部材20の形成には、目的に応じて選択される任意の加工方法を用いることができる。すなわち、例えば、マシニングセンタ等を用いた穿孔加工、レーザー等を用いた光微細加工、フォトリソグラフィーによる加工、エッチング加工、エンボス加工等により形成することができる。また、例えば、射出成形、プレス成形、ステレオリソグラフィー等により、形成することができる。
これらの中でも、凹部α及び貫通孔βの形成方法は、レーザー加工が好ましい。凹部α及び貫通孔βの形成方法がレーザー加工であると、ウェルのパターン形状を簡易に且つ微細に形成することができる。また、基部材10及び枠部材20に直接接触して加工しないことから、生体適合性を得やすい点で有利である。
基部材10及び枠部材20は、細胞が接触するため滅菌されていることが好ましい。
本実施形態の細胞培養容器は、第1実施形態に係る細胞培養容器に示す枠部材20に加えて、後述する第2〜4実施形態に係る細胞培養容器に示すような、第2枠部材30及び外枠部材40等、複数種類の枠部材を備える。これら複数種類の枠部材は、複数の凹部αと連通させる貫通孔βの組み合わせが異なる。そのため、基部材10に重ね合わせる枠部材を変えることで、溶液を共有する凹部αの組み合わせを自由に変更することができる。
[第2実施形態]
図5〜7は、本発明の第2実施形態に係る細胞培養容器200を示す図である。図5は、細胞培養容器200の分解斜視図である。図6は、細胞培養容器200の平面図である。図7は、図6のVII−VII線を通る面で切断した細胞培養容器200の断面図である。図5〜7に示す細胞培養容器200では、枠部材20が有する貫通孔βを平面視した形状が略円形及び長方形が組み合わさった形状である点が、図1〜4に示す細胞培養容器100と異なる。
図6に示すように、貫通孔βの内部には、平面視で、複数の凹部αと、基部材10の上面10aの一部とが露出しており、複数の凹部αを露出する第1露出部6と、第1露出部6と連続して形成され基部材10の上面10aのみを露出する第2露出部7とを有する。第2露出部7に露出する基部材10の上面10aの面積は、凹部の平面視面積よりも大きいことが好ましい。上記構成であることにより、ピペットPを用いて溶液を添加する際に、凹部α内の細胞に対する液流の影響を少なくすることができ、細胞の剥離を防止することができる。
第2露出部7に露出する基部材10の上面10aの面積として具体的には、凹部αの平面視面積に対して、例えば、1.1倍以上とすることができ、1.2倍以上とすることができ、1.5倍以上とすることができる。
また、図6に示すように、枠部材20において、複数の貫通孔βは一方向に延在する配列軸Yに沿って、配列している。配列軸Yに沿って隣り合う2つの貫通孔β、例えば、第1貫通孔3及び第2貫通孔4において、第1貫通孔3が有する第2露出部7と、第2貫通孔が有する第2露出部7とは、配列軸Yを挟んで配置していることが好ましい。上記構成であることにより、枠部材20の上面20bにより多くの貫通孔を形成させることができる。
また、第2露出部7に露出する基部材10の上面10aは、窪みを有していてもよい。上記構成であることにより、溶液をピペッティングする際に、液流の影響をより少なくすることができる。
また、図7に示すように、基部材10は、基板11と凹部形成枠部材12とから構成されていてもよい。凹部形成枠部材12は、基板11に重ねて用いられ、複数の凹部αに対応した複数の凹部用貫通孔γを有し、基板11と凹部用貫通孔γに囲まれた空間が凹部αを形成する。基部材10が基板11と凹部形成枠部材12とから構成されることで、基板11から当該凹部形成枠部材12を引き離して、基板11の上面に配置された細胞を直接染色に供することができ、そのまま顕微鏡等を用いて細胞を観察及び評価することができる。
[第3実施形態]
本実施形態の細胞培養容器は、複数種類の枠部材を備えるが、例えば、第1枠部材と、第2枠部材とを備える場合に、第1枠部材と、第2枠部材とは、平面視で貫通孔βの内部に露出する2以上の凹部αの組み合わせが互いに異なり、用途に応じて、基部材に重ね合わせる枠部材を変更することで、溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更することができる。具体的な用途としては、第1枠部材を細胞培養に用いることができ、第2枠部材は薬剤評価に用いることができる。或いは、第1枠部材を薬剤評価に用いることができ、第2枠部材を細胞培養に用いることができる。
図8〜10は本実施形態の第3実施形態に係る細胞培養容器300を示す図である。図8は、細胞培養容器300の分解斜視図である。図9は、細胞培養容器300の平面図である。図10は、図9のX−X線を通る面で切断した細胞培養容器300の断面図である。図8〜10に示す細胞培養容器300では、枠部材を2つ備える点が、図1〜4に示す細胞培養容器100と異なる。
図8に示すように、第1枠部材20は、基部材10の上面10aに重ねて用いられ、第2枠部材30は、第1枠部材20の上面20bに重ねて用いられる。図9に示すように、基部材10に第1枠部材20及び第2枠部材30を重ねたとき、第2枠部材30が有する第3貫通孔8の内部には、平面視で第1枠部材20が有する複数の貫通孔βのうち、第1貫通孔3及び第2貫通孔4を含む2以上の貫通孔βが完全に露出することが好ましい。図8〜10に示す細胞培養容器300において、上から順に枠部材を引き離して用いることで、溶液を共有する凹部の組み合わせを自由に変更することができる。また、例えば、基部材10、第1枠部材20及び第2枠部材30が重ねられているときには、細胞培養を行ない、第2枠部材30を引き離して、基部材及び第1枠部材20が重ねられているときには、薬剤評価を行なうことができる。
第1枠部材20が有する第1貫通孔3及び第2貫通孔4はそれぞれ、平面視で、図1〜4に示すように、縦横に整列した第1凹部1又は第2凹部2を含む複数の凹部αが完全に露出するように配置されていてもよく、図9に示すように、横一列に並んだ複数の凹部αが完全に露出するように配置されていてもよく、或いは、縦一列に並んだ複数の凹部αが完全に露出するように配置されていてもよい。
第2枠部材30が有する第3貫通孔8は、図9に示すように、平面視で、縦一列に並んだ第1貫通孔3及び第2貫通孔4を含む2以上の貫通孔βが完全に露出するように配置されていてもよく、第1枠部材20が有する横一列に並んだ2以上の貫通孔βが完全に露出するように配置されていてもよい。
図10に示すように、基部材10に第1枠部材20及び第2枠部材30を重ねたとき、第2枠部材30の貫通孔βは、2以上の凹部αと第1枠部材20が有する貫通孔βと第2枠部材30が有する貫通孔βとで囲まれた集合凹部5を形成する。
[第4実施形態]
本実施形態の細胞培養容器は、外枠部材を更に備えることができる。
図11〜13は本実施形態の第4実施形態に係る細胞培養容器400を示す図である。図11は、細胞培養容器400の分解斜視図である。図12は、細胞培養容器400の平面図である。図13は、図12のXIII−XIII線を通る面で切断した細胞培養容器400の断面図である。図11〜13に示す細胞培養容器400では、外枠部材40を更に備える点が、図1〜4に示す細胞培養容器100と異なる。本実施形態の細胞培養容器は、外枠部材40を備えることで、溶液をより多く細胞培養容器内に保持することができ、乾燥を防止することができる。また、細胞培養容器内の全ての細胞を共通の培地で培養することができる。
図11に示すように、外枠部材40は、枠部材20に着脱可能に構成され、枠部材20の上面20bに重ねて用いられる。また、外枠部材40は、基部材10に着脱可能に構成され、基部材10の上面10aに重ねて用いられることもできる。外枠部材40は1の連通孔9を有する。
図12に示すように、基部材10に枠部材20及び外枠部材40を重ねたとき、外枠部材40が有する連通孔9の内部には、平面視で、基部材10が有する複数の凹部α及び枠部材20が有する複数の貫通孔βがいずれも完全に露出する。
図13に示すように、基部材10に枠部材20及び外枠部材40を重ねたとき、連通孔9は、複数の凹部α及び複数の貫通孔βと連通して、複数の凹部αと複数の貫通孔βと連通孔9とで囲まれた液溜部41を形成する。
(外枠部材)
外枠部材40は、板状の部材である。
外枠部材40を構成する材料としては、上記基部材10及び枠部材20を構成する材料として例示されたものと同様のものが挙げられる。また、外枠部材40の形成方法としては、上記基部材10及び枠部材20の形成方法として例示された方法と同様の方法が挙げられる。
外枠部材の高さは、例えば、100μm以上12000μm以下とすることができ、1000μm以上5000μm以下とすることができる。
なお、ここでいう外枠部材の高さとは、外枠部材全体の高さを意味し、例えば、複数層からなる外枠部材の高さとは、外枠部材を構成するすべての層の合計の高さを意味する。
[第5実施形態]
本実施形態の細胞培養容器は、最上面に蓋部材を更に備えることができる。
図14〜15は、本発明の第5実施形態に係る細胞培養容器500を示す図である。図14は、細胞培養容器500の分解斜視図である。図15は、細胞培養容器500の断面図である。図14〜15に示す細胞培養容器500では、蓋部材50を更に備える点が、図11〜13に示す細胞培養容器400と異なる。本実施形態の細胞培養容器は、蓋部材50を備えることで、乾燥を防止することができ、容器の移動時における液漏れを防止することができる。
蓋部材50は、枠部材20に着脱可能に構成され、枠部材20の上面20bに重ねて用いられる。また、蓋部材50は、外枠部材40に着脱可能に構成され、外枠部材40の上面40bに重ねて用いられることもできる。
図15に示すように、外枠部材40の上面40bに蓋部材50が重ね合わせられることで、液溜部41は蓋部材50により液密に封止される。
(蓋部材)
蓋部材50は、板状の部材である。
蓋部材50を構成する材料としては、上記基部材10及び枠部材20を構成する材料として例示されたものと同様のものが挙げられる。また、蓋部材50の形成方法としては、上記基部材10及び枠部材20の形成方法として例示された方法と同様の方法が挙げられる。
蓋部材の高さは、例えば、100μm以上12000μm以下とすることができ、1000μm以上5000μm以下とすることができる。
なお、ここでいう蓋部材の高さとは、蓋部材全体の高さを意味し、例えば、複数層からなる蓋部材の高さとは、蓋部材を構成するすべての層の合計の高さを意味する。
[第6実施形態]
本実施形態の細胞培養容器において、基部材10と枠部材20とは、対応する位置にそれぞれ結合部を形成する部分を備えることができる。結合部を形成する部分を備えることで、基部材10と枠部材20とを容易に位置決めして重ね合わせることができる。また、細胞培養容器を移動させる際に、基部材10及び枠部材20がずれることなく安定して運ぶことができる。
図16〜17は、本発明の第6実施形態に係る細胞培養容器600を示す図である。図16は、本発明の第6実施形態に係る細胞培養容器600の分解斜視図である。図17は、図16に示すXVII−XVII線を通る面で切断した細胞培養容器600の断面図である。図16〜17に示す細胞培養容器600では、結合部を更に備える点が、図1〜4に示す細胞培養容器100と異なる。なお、図16〜17における結合部とは、互いに嵌合可能な位置に配置された結合用凹部δ及び結合用凸部εにより形成された嵌合構造を示す。
図16〜17に示すように、基部材10は、その上面10aに、第1結合用凹部13及び第2結合用凹部14を含む2以上の結合用凹部δを有する。枠部材20は、その底面(結合側主面)20aに、上記結合用凹部の対応する位置に第1結合用凸部21a及び第2結合用凸部22aを含む2以上の結合用凸部εを有する。基部材10及び枠部材20を重ねたとき、第1結合用凹部13と第1結合用凸部21aとが嵌合し、第2結合用凹部14と第2結合用凸部22aとが嵌合し、それぞれ結合部を形成する。
図16〜17に示す細胞培養容器600では、基部材10が結合用凹部δを有し、枠部材20が結合用凸部εを有する場合を例示したがこれに限定されず、基部材10が結合用凸部εを有し、枠部材20が結合用凹部δを有してもよい。さらに、結合部を構成する部分の形状としては、基部材10及び枠部材20を重ねたときに、結合できる形状であれば、凹部凸部形状に限定されない。
基部材10の上面10a及び枠部材20の底面20aにおける結合用凹部δ及び結合用凸部εの位置は、特別な限定はないが、基部材10及び枠部材20の四隅に1以上の結合用凹部δ及び結合用凸部εがそれぞれ配置されていることが好ましい。四隅に1以上の結合用凹部δ及び結合用凸部εがそれぞれ配置されていることで、基部材10及び枠部材20を重ね合わせてより安定した状態で保持することができる。
図16〜17に示すように、枠部材20は第1試し打ち用凹部21及び第2試し打ち用凹部22を含む2以上の溶液試し打ち用凹部ζを有することが好ましい。この溶液試し打ち用凹部ζは、インクジェット法で細胞を播種する際に細胞懸濁液の液滴を試し打ちするために用いることができる。
枠部材20において、平面視で、第1試し打ち用凹部21と第1結合用凸部21aとは重なる位置に配置されており、第2試し打ち用凹部22と第2結合用凸部22aとは重なる位置に配置されていることが好ましい。このような位置に試し打ち用凹部ζ及び結合用凸部εがそれぞれ配置されていることで、限られた大きさである枠部材20の上面20b及び底面20aを有効に利用することができる。
上記で説明した実施形態は、各々単独で実施してもよく、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて実施してもよい。
本実施形態の細胞培養容器は、図1〜17に示すものに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、図1〜17に示すものの一部の構成が変更又は削除されたものや、これまでに説明したものにさらに他の構成が追加されたものであってもよい。
例えば、図8〜10に示す細胞培養容器300において、第1枠部材20と第2枠部材30とは、対応する位置にそれぞれ結合部を形成する部分(例えば、結合用凹部δ及び結合用凸部ε)を備えることができる。
例えば、図11〜13に示す細胞培養容器400において、枠部材20と外枠部材40とは、対応する位置にそれぞれ結合部を形成する部分(例えば、結合用凹部δ及び結合用凸部ε)を備えることができる。
例えば、図14〜15に示す細胞培養容器500において、枠部材20と外枠部材40とは、対応する位置にそれぞれ結合部を形成する部分(例えば、結合用凹部δ及び結合用凸部ε)を備えることができ、外枠部材40と蓋部材50とは、対応する位置にそれぞれ結合部を形成する部分(例えば、結合用凹部δ及び結合用凸部ε)を備えることができる。
これら部材が結合部を形成する部分を備えることで、部材同士を容易に位置決めして重ね合わせることができる。また、細胞培養容器を輸送する際に、これら部材がずれることなく安定して運ぶことができる。
<細胞培養容器の使用例>
図18は、本発明の一実施形態に係る細胞培養容器の使用例としての薬剤の評価方法を示す図である。図18に示す使用例では、目的に応じて、細胞培養容器で使用する枠部材を付け替えることで、細胞の播種、培養及びアッセイを行なうことができる。
具体的には、まず、基部材10に第1細胞A、第2細胞B、第3細胞C及び第4細胞Dの4種の細胞を播種する。播種する方法としては、例えば、ピペットを用いた方法やインクジェット法等が挙げられる。
次いで、基部材10に細胞培養用の枠部材として第1枠部材20を重ね合わせて、第1細胞Aには培地M1、第2細胞Bには培地M2、第3細胞Cには培地M3及び第4細胞Dには培地M4と、各細胞を当該細胞種に適した培地を用いて培養する。これにより、同種に細胞の培養条件をそろえることができる。
所定の細胞数となるまで培養後、培地を取り除き、基部材10から第1枠部材20を取り外す。その後、基部材10に薬剤評価用の枠部材として第2枠部材30を重ね合わせて、第1溶液N1、第2溶液N2、第3溶液N3、第4溶液N4、第5溶液N5、第6溶液N6及び第7溶液N7等、薬剤の種類や濃度が異なる溶液をそれぞれ集合凹部に分注し、アッセイを並行して行う。これにより、異種の細胞で同一の組成の溶液を共有しながらアッセイを行なうことができる。
このように、各工程での目的に応じて、第1枠部材20及び第2枠部材30を使い分けることで、溶液を共有する凹部αの組み合わせを自由に変更することができる。
図19は、本発明の一実施形態に係る細胞培養容器の使用例としての薬剤の評価方法を示す図である。図19に示す使用例では、各工程での目的に応じて、細胞培養容器に積層されている各部材を上から順に取り外すことで、細胞の輸送、培養、アッセイ及び染色を行なうことができる。
具体的には、まず、基部材10、枠部材20及び外枠部材40がこの順に積層された細胞培養容器に第1細胞A及び第2細胞Bをそれぞれ播種する。次いで、液溜部41の外枠部材40の上面まで培地Mを充填し、蓋部材50を外枠部材40に重ね合わせて、細胞チップ800を作製する。この状態で、目的の場所まで、当該細胞チップ800を輸送する。蓋部材50を備えることで、細胞チップ800が乾燥することが防止し、細胞チップ800内の培地がこぼれることなく、安定して細胞チップ800を輸送することができる。
次いで、蓋部材50を取り外し、第1細胞A及び第2細胞Bに適した環境下で培養を行なう。次いで、培地Mを取り除き、外枠部材40を取り外した後、第1溶液N1、第2溶液N2、第3溶液N3及び第4溶液N4等、薬剤の種類や濃度が異なる溶液をそれぞれ集合凹部5に分注し、アッセイを並行して行う。外枠部材40を取り外し、枠部材20を用いることで、異種の細胞で異なる組成の溶液を共有しながらアッセイを行なうことができる。
アッセイ終了後、溶液を取り除き、基板11から枠部材20及び凹部形成枠部材12を取り外し、第1細胞A及び第2細胞Bがそれぞれ基板11に配置された状態とする。これにより、細胞の染色等を簡便に行なうことができ、染色後に顕微鏡等を用いて細胞を直接観察及び評価することができる。
<細胞チップ>
本発明の一実施形態に係る細胞チップは、上記細胞培養容器と、細胞と、培地と、を備える。細胞は、細胞培養容器の凹部内に収容されている。培地は、細胞培養容器の凹部(集合凹部)に充填されている。本実施形態の細胞チップは、薬剤のスクリーニング等のアッセイにそのまま使用することができる。
図20〜22は、本発明の一実施形態に係る細胞チップ900を示す図である。図20は、細胞チップ900の分解斜視図である。図21は、細胞チップ900の平面図である。図22は、図21のXXII−XXII線を通る面で切断した細胞チップ900の断面図である。
図20〜22に示す細胞チップ900は、細胞培養容器と、細胞Aと、培地Mと、を備える。細胞Aは、細胞培養容器の凹部α内に収容されている。培地Mは集合凹部5に充填されている。枠部材20と、外枠部材40とは、それぞれ基部材10に重ねて用いられる。
図21に示すように、細胞チップ900は、細胞が収容された凹部15と、細胞が収容されていない凹部16と、有する。また、基部材10に枠部材20及び外枠部材40を重ねたとき、枠部材20が有する貫通孔βの内部には、平面視で、細胞が収容された凹部15のみが完全に露出する。一方、外枠部材が有する連通孔9の内部には、平面視で、枠部材20の周囲に、細胞が収容されていない凹部16のみが完全に露出する。
さらに、図22に示すように、細胞チップ900において、細胞が収容されていない凹部16と連通孔9の内壁9aと枠部材20の外壁20cとで囲まれた溝部42が形成されている。一般に細胞培養容器の外側から培地が蒸発しやすいことから、溝部42が形成されていることで、細胞Aが乾燥することを防止することができる。
(細胞)
細胞チップで用いられる細胞としては、その種類等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分類学的に、例えば、真核細胞、原核細胞、多細胞生物細胞、単細胞生物細胞を問わず、全ての細胞について使用することができる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
真核細胞としては、例えば、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、真菌等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、動物細胞が好ましく、細胞が細胞集合体を形成する場合は、細胞と細胞とが互いに接着し、物理化学的な処理を行わなければ単離しない程度の細胞接着性を有する接着性細胞がより好ましい。
接着性細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分化した細胞、未分化の細胞等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
分化した細胞としては、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞;星細胞;クッパー細胞;血管内皮細胞、類道内皮細胞、角膜内皮細胞等の内皮細胞;繊維芽細胞;骨芽細胞;砕骨細胞;歯根膜由来細胞;表皮角化細胞等の表皮細胞;気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞等の上皮細胞;乳腺細胞;ペリサイト;平滑筋細胞、心筋細胞等の筋細胞;腎細胞;膵ランゲルハンス島細胞;末梢神経細胞、視神経細胞等の神経細胞;軟骨細胞;骨細胞等が挙げられる。接着性細胞は、組織や器官から直接採取した初代細胞でもよく、又はそれらを何代か継代させたものでもよい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
未分化の細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞等の多能性幹細胞;単分化能を有する血管内皮前駆細胞等の単能性幹細胞;人工多能性幹細胞(iPS細胞)等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
原核細胞としては、例えば、真正細菌、古細菌等が挙げられる。
(培地)
細胞チップに用いられる培地としては、特別な限定はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、細胞培養用の培地、緩衝液が含まれていることが好ましい。
培地は、細胞の培養と維持に必要な成分を含み、乾燥を防ぎ浸透圧等の外部環境を整える溶液であり、培地として知られているものであれば適宜選択して使用することができる。
緩衝液は、細胞や目的に合わせpHを調整するためのものであり、公知のものを適宜選択して使用することができる。
本発明は、以下の態様を含む。
(1) 複数の凹部を有する基部材と、貫通孔を有し、前記基部材に着脱可能に構成された枠部材と、を備え、前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記複数の凹部と前記貫通孔とが連通し、前記枠部材は複数種類の枠部材を備え、前記複数種類の枠部材は、前記複数の凹部と連通させる前記貫通孔の組み合わせが互いに異なる、細胞培養容器。
(2) 前記複数の凹部は、第1凹部と第2凹部とを含み、前記貫通孔は、2以上の前記凹部と連通して、2以上の前記凹部と前記貫通孔とで囲まれた集合凹部を形成し、前記枠部材は、前記第1凹部を含む2以上の前記凹部と連通する第1貫通孔と、前記第2凹部を含む2以上の前記凹部と連通する第2貫通孔とを有する、(1)に記載の細胞培養容器。
(3) 前記凹部の容量が10μL以下であり、前記集合凹部の容量が10μL以上100μL以下である、(2)に記載の細胞培養容器。
(4) 前記貫通孔は、3以上の前記凹部と連通する、(1)〜(3)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(5) 前記貫通孔の内部には、平面視で前記複数の凹部と、前記基部材の上面の一部と、が露出しており、前記貫通孔は、平面視で前記複数の凹部が露出する第1露出部と、前記第1露出部と連続して形成され前記基部材の上面のみを露出する第2露出部とを有し、前記第2露出部に露出する前記基部材の上面の面積は、前記凹部の平面視面積よりも大きい、(1)〜(4)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(6) 前記枠部材において、前記複数の貫通孔は一方向に延在する配列軸に沿って配列し、前記配列軸に沿って隣り合う2つの前記貫通孔において、一方の前記貫通孔が有する前記第2露出部と、他方の前記貫通孔が有する前記第2露出部とは、前記配列軸を挟んで配置している、(5)に記載の細胞培養容器。
(7) 前記枠部材は、第1枠部材と、第2枠部材とを備え、前記第1枠部材は、細胞培養用であり、前記第2枠部材は、薬剤評価用である、(1)〜(6)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(8) 前記第1枠部材は、前記基部材の上面に重ねて用いられ、前記第2枠部材は、前記第1枠部材の上面に重ねて用いられ、前記基部材に前記第1枠部材及び前記第2枠部材を重ねたとき、前記第2枠部材が有する前記貫通孔の内部には、平面視で前記第1枠部材が有する前記貫通孔のうち2以上が完全に露出する、(7)に記載の細胞培養容器。
(9) 前記枠部材は、1の連通孔を有する外枠部材を備え、前記連通孔は、前記複数の凹部及び前記貫通孔と連通して、前記複数の凹部及び前記貫通孔と前記連通孔とで囲まれた液溜部を形成し、前記基部材又は前記枠部材に前記外枠部材を重ねたとき、前記外枠部材が有する前記連通孔の内部には、平面視で、前記基部材が有する前記複数の凹部及び前記枠部材が有する前記貫通孔がいずれも完全に露出する、(1)〜(8)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(10) 最上面に前記枠部材に着脱可能に構成された蓋部材を更に備える、(1)〜(9)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(11) 前記基部材は、基板と、前記基板に重ねて用いられ、前記複数の凹部に対応した複数の凹部用貫通孔を有する凹部形成枠部材と、を有し、前記基板と前記凹部用貫通孔に囲まれた空間が前記凹部を形成する、(1)〜(10)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(12) 前記基部材は、その上面に2以上の結合用凹部を有し、前記枠部材は、その底面に前記結合用凹部に対応する2以上の結合用凸部を有し、前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記結合用凹部と前記結合用凸部とが嵌合する、(1)〜(11)のいずれか一つに記載の細胞培養容器。
(13) 前記枠部材は、その上面に2以上の溶液試し打ち用凹部を有し、前記枠部材において、平面視で前記溶液試し打ち用凹部と、前記結合用凸部とが重なる位置に配置されている、(12)に記載の細胞培養容器。
(14) (1)〜(13)のいずれか一つに記載の細胞培養容器と、前記細胞培養容器の前記凹部内に収容された細胞と、前記凹部に充填された培地と、を備える、細胞チップ。
(15) (9)に記載の細胞培養容器と、前記細胞培養容器の前記凹部内に収容された細胞と、前記凹部に充填された培地と、を備える、細胞チップであって、細胞が収容された凹部と、前記細胞が収容された凹部の周囲に細胞が収容されていない凹部と、を有し、前記枠部材と、前記外枠部材とは、それぞれ前記基部材に重ねて用いられ、前記基部材に前記枠部材及び前記外枠部材を重ねたとき、前記枠部材が有する前記貫通孔の内部には、平面視で、前記細胞が収容された凹部のみが完全に露出し、前記外枠部材が有する前記連通孔の内部であって、前記枠部材の周囲には、平面視で、細胞が収容されていない凹部のみが完全に露出する、細胞チップ。
1…第1凹部、1a…内壁、1b…底面、1c…開口部、2…第2凹部、2a…内壁、2b…底面、2c…開口部、3…第1貫通孔、3a…内壁、4…第2貫通孔、4a…内壁、5…集合凹部、5a…内壁、6…第1露出部、7…第2露出部、8…第3貫通孔、8a…内壁、9…連通孔、9a…内壁、10…基部材、10a…上面、11…基板、12…凹部形成枠部材、13…第1結合用凹部、13a…底面、14…第2結合用凹部、14a…底面、15…細胞が収容された凹部、16…細胞が収容されていない凹部、20…(第1)枠部材、20a…底面(結合側主面)、20b…上面、20c…外壁、21…第1溶液試し打ち用凹部、21a…第1結合用凸部、22…第2溶液試し打ち用凹部、22a…第2結合用凸部、30…第2枠部材、30a…底面、30b…上面、40…外枠部材、40a…底面、40b…上面、41…液溜部、42…溝部、50…蓋部材、50a…底面、50b…上面、100,200,300,400,500,600…細胞培養容器、700,800,900…細胞チップ、α…凹部、β…貫通孔、γ…凹部用貫通孔、δ…結合用凹部、ε…結合用凸部、ζ…試し打ち用凹部、A…(第1)細胞、B…第2細胞、C…第3細胞、D…第4細胞、M…培地、M1…第1培地、M2…第2培地、M3…第3培地、M4…第4培地、N1…第1溶液、N2…第2溶液、N3…第3溶液、N4…第4溶液、N5…第5溶液、N6…第6溶液、N7…第7溶液、P…ピペット、Y…配列軸
特許第4576539号公報

Claims (15)

  1. 複数の凹部を有する基部材と、
    貫通孔を有し、前記基部材に着脱可能に構成された枠部材と、を備え、
    前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記複数の凹部と前記貫通孔とが連通し、
    前記枠部材は複数種類の枠部材を備え、
    前記複数種類の枠部材は、前記複数の凹部と連通させる前記貫通孔の組み合わせが互いに異なる、細胞培養容器。
  2. 前記複数の凹部は、第1凹部と第2凹部とを含み、
    前記貫通孔は、2以上の前記凹部と連通して、2以上の前記凹部と前記貫通孔とで囲まれた集合凹部を形成し、
    前記枠部材は、前記第1凹部を含む2以上の前記凹部と連通する第1貫通孔と、前記第2凹部を含む2以上の前記凹部と連通する第2貫通孔とを有する、請求項1に記載の細胞培養容器。
  3. 前記凹部の容量が10μL以下であり、前記集合凹部の容量が10μL以上100μL以下である、請求項2に記載の細胞培養容器。
  4. 前記貫通孔は、3以上の前記凹部と連通する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  5. 前記貫通孔の内部には、平面視で前記複数の凹部と、前記基部材の上面の一部と、が露出しており、
    前記貫通孔は、平面視で前記複数の凹部が露出する第1露出部と、前記第1露出部と連続して形成され前記基部材の上面のみを露出する第2露出部とを有し、
    前記第2露出部に露出する前記基部材の上面の面積は、前記凹部の平面視面積よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  6. 前記枠部材において、前記複数の貫通孔は一方向に延在する配列軸に沿って配列し、
    前記配列軸に沿って隣り合う2つの前記貫通孔において、一方の前記貫通孔が有する前記第2露出部と、他方の前記貫通孔が有する前記第2露出部とは、前記配列軸を挟んで配置している、請求項5に記載の細胞培養容器。
  7. 前記枠部材は、第1枠部材と、第2枠部材とを備え、
    前記第1枠部材は、細胞培養用であり、前記第2枠部材は、薬剤評価用である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  8. 前記第1枠部材は、前記基部材の上面に重ねて用いられ、
    前記第2枠部材は、前記第1枠部材の上面に重ねて用いられ、
    前記基部材に前記第1枠部材及び前記第2枠部材を重ねたとき、前記第2枠部材が有する前記貫通孔の内部には、平面視で前記第1枠部材が有する前記貫通孔のうち2以上が完全に露出する、請求項7に記載の細胞培養容器。
  9. 前記枠部材は、1の連通孔を有する外枠部材を備え、
    前記連通孔は、前記複数の凹部及び前記貫通孔と連通して、前記複数の凹部及び前記貫通孔と前記連通孔とで囲まれた液溜部を形成し、
    前記基部材又は前記枠部材に前記外枠部材を重ねたとき、前記外枠部材が有する前記連通孔の内部には、平面視で、前記基部材が有する前記複数の凹部及び前記枠部材が有する前記貫通孔がいずれも完全に露出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  10. 最上面に前記枠部材に着脱可能に構成された蓋部材を更に備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  11. 前記基部材は、基板と、
    前記基板に重ねて用いられ、前記複数の凹部に対応した複数の凹部用貫通孔を有する凹部形成枠部材と、を有し、
    前記基板と前記凹部用貫通孔に囲まれた空間が前記凹部を形成する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  12. 前記基部材は、その上面に2以上の結合用凹部を有し、
    前記枠部材は、その底面に前記結合用凹部に対応する2以上の結合用凸部を有し、
    前記基部材に前記枠部材を重ねたとき、前記結合用凹部と前記結合用凸部とが嵌合する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  13. 前記枠部材は、その上面に2以上の溶液試し打ち用凹部を有し、
    前記枠部材において、平面視で前記溶液試し打ち用凹部と、前記結合用凸部とが重なる位置に配置されている、請求項12に記載の細胞培養容器。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の細胞培養容器と、
    前記細胞培養容器の前記凹部内に収容された細胞と、
    前記凹部に充填された培地と、
    を備える、細胞チップ。
  15. 請求項9に記載の細胞培養容器と、
    前記細胞培養容器の前記凹部内に収容された細胞と、
    前記凹部に充填された培地と、
    を備える、細胞チップであって、
    細胞が収容された凹部と、前記細胞が収容された凹部の周囲に細胞が収容されていない凹部と、を有し、
    前記枠部材と、前記外枠部材とは、それぞれ前記基部材に重ねて用いられ、
    前記基部材に前記枠部材及び前記外枠部材を重ねたとき、前記枠部材が有する前記貫通孔の内部には、平面視で、前記細胞が収容された凹部のみが完全に露出し、前記外枠部材が有する前記連通孔の内部であって、前記枠部材の周囲には、平面視で、細胞が収容されていない凹部のみが完全に露出する、細胞チップ。
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WO2023234170A1 (ja) * 2022-05-30 2023-12-07 三井化学株式会社 培養容器、その製造方法、および培養方法

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