JP2021136643A - 発振器 - Google Patents

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和男 赤池
Kazuo Akaike
和男 赤池
甲史郎 本宮
Koshiro Motomiya
甲史郎 本宮
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Abstract

【課題】SCカットの水晶振動子を有する発振器において発振周波数を精度よく制御しつつ、水晶振動子のエージング特性が悪化することを抑制する。【解決手段】SCカットの水晶振動子と、水晶振動子の温度を検出する温度検出部151と、水晶振動子を加熱するヒーター3と、温度が水晶振動子の周波数温度特性における変曲点の温度よりも低い基準温度未満である場合、ヒーター3に水晶振動子を加熱させ、温度が基準温度以上である場合、ヒーター3に水晶振動子を加熱させない加熱制御部152と、温度が基準温度以上である場合に、温度に応じて、水晶振動子が発生する発振信号を温度補償する温度補償回路16と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、発振信号を発生する発振器に関する。
水晶発振器の水晶振動子を恒温槽内に設置し、恒温槽の内部温度を所定の動作範囲に維持することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
特表2008−507174号公報
SCカットの水晶振動子は、外部応力や熱応力に強いためにエージング特性が良いという利点がある。SCカットの水晶振動子を有する発振器の内部温度を水晶振動子の変曲点付近まで上昇させると、水晶振動子の温度の変化に対する周波数偏差の特性がフラットになることから、水晶振動子の周波数を制御しやすい。しかしながら、SCカットの水晶振動子における変曲点の温度は、ATカットの水晶振動子に比べて高いため、SCカットの水晶振動子を有する発振器では、変曲点付近において水晶振動子を動作させていると水晶振動子のエージング特性が悪化するという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、SCカットの水晶振動子を有する発振器において発振周波数を精度よく制御しつつ、水晶振動子のエージング特性が悪化することを抑制することができる発振器を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様の発振器は、SCカットの水晶振動子と、前記水晶振動子の温度を検出する温度検出部と、前記水晶振動子を加熱するヒーターと、前記温度が前記水晶振動子の周波数温度特性における変曲点の温度よりも低い基準温度未満である場合、前記ヒーターに前記水晶振動子を加熱させ、前記温度が前記基準温度以上である場合、前記ヒーターに前記水晶振動子を加熱させない加熱制御部と、前記温度が前記基準温度以上である場合に、前記温度に応じて、前記水晶振動子が発生する発振信号を温度補償する温度補償回路と、を有する。
前記水晶振動子は、前記変曲点の温度以下において、温度が上昇するにつれて単位温度あたりの周波数変化量が小さくなり、前記基準温度における周波数偏差と、前記変曲点の温度における周波数偏差との差が2ppm未満であってもよい。
前記加熱制御部は、前記温度が上昇して前記変曲点の温度よりも低い第1基準温度以上になった場合に前記ヒーターに発熱を停止させ、前記温度が低下して前記第1基準温度よりも低い第2基準温度未満になった場合に前記ヒーターに発熱させてもよい。前記第1基準温度における前記水晶振動子の単位温度あたりの周波数変化量が前記第2基準温度における前記水晶振動子の単位温度あたりの周波数変化量よりも小さくてもよい。
本発明によれば、SCカットの水晶振動子を有する発振器において発振周波数を精度よく制御しつつ、水晶振動子のエージング特性が悪化することを抑制するという効果を奏する。
本実施形態の発振器の構成を示す図である。 発振器の動作の概要を説明するための図である。 第1振動子及び第2振動子の温度特性を示す図である。 発振器の動作を示すフローチャートである。
[発振器100の構成]
図1は、本実施形態の発振器100の構成を示す図である。発振器100は、恒温槽1と、集積回路2と、ヒーター3とを備える。恒温槽1には、第1振動子11と第2振動子12とが収容されている。
集積回路2は、アナログ回路及びデジタル回路を含んでおり、第1発振回路13、第2発振回路14、DSP(Digital Signal Processor)部15及び温度補償回路16を有する。
ヒーター3は、恒温槽1を加熱することにより恒温槽1の内部を一定の温度に保つ。ヒーター3は、恒温槽1内に設けられた第1振動子11及び第2振動子12を加熱する。ヒーター3は、第1振動子11の温度が基準温度未満である場合に恒温槽1を加熱することで、恒温槽1内の温度を基準温度に維持する。ヒーター3は、第1振動子11の温度が基準温度以上である場合に加熱を停止させる。詳細については後述するが、第1振動子11の温度が基準温度以上でありヒーター3が加熱を停止した状態では、温度補償回路16が温度補償動作をすることで、発振器100は、一定の周波数の発振信号を出力する。
ヒーター3の制御は、DSP部15により行われる。DSP部15は、例えばDSPを有しており、各種の演算を実行する。DSP部15は、温度検出部151及び加熱制御部152を備える。詳細については後述するが、温度検出部151は、第1振動子11及び第2振動子12に基づいて恒温槽1の内部の温度を検出し、加熱制御部152は、温度検出部151が検出した温度に基づいてヒーター3を制御する。ヒーター3は、加熱制御部152から入力される制御信号に基づいて発熱する状態と発熱しない状態とを切り替えることにより、恒温槽1の温度が基準温度になるように加熱動作を実行する。
[発振器100の動作の概要]
図2は、発振器100の動作の概要を説明するための図である。図2は、恒温槽1の周囲温度と、恒温槽1内の第1振動子11の温度との関係を示す。ヒーター3は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度より低い状態(図2中における恒温槽制御領域)では、恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度になるまで、恒温槽1内の第1振動子11の温度を上昇させる。このため、ヒーター3は、恒温槽制御領域では、恒温槽1内の第1振動子11を一定の温度で維持することができる。
一方、ヒーター3は、恒温槽1の周囲温度が基準温度以上の状態(図2中における温度補償領域)では、発熱を停止する。その結果、図2に示すように、周囲温度が基準温度以上になっている状態で、周囲温度が上昇するにつれて第1振動子11の温度が上昇する。発振器100においては、温度補償回路16が、周囲温度と基準温度との差に基づく第1振動子11の周波数偏差を補償するように動作することで、周囲温度が基準温度以上の状態においても、温度補償回路16が一定の周波数の発振信号を発生する。
なお、周囲温度が基準温度未満の状態においては、ヒーター3が恒温槽1を加熱することにより、恒温槽1の内部温度は基準温度と等しくなっている。周囲温度が基準温度以上の状態においては、ヒーター3が恒温槽1を加熱しないので、恒温槽1の内部温度は周囲温度とほぼ等しくなっている。
[第1振動子11及び第2振動子12]
第1振動子11は、第1発振信号を発生するための水晶振動子である。第1振動子11は、例えば、SCカットの水晶振動子である。第1発振回路13は、第1振動子11に接続されている。第1発振回路13は、第1振動子11の誘導性リアクタンスを利用して所定の周波数で発振することにより、第1発振信号を発生する。
第2振動子12は、第2発振信号を発生するための水晶振動子である。第2振動子12は、第1振動子11とは異なる周波数温度特性を有する。第2振動子12は、一例としては、ATカットの水晶振動子である。第2発振回路14は、第2振動子12に接続されている。第2発振回路14は、第2振動子12の誘導性リアクタンスを利用して所定の周波数で発振することにより、第2発振信号を発生する。
図3は、第1振動子11及び第2振動子12の温度特性を示す図である。図3(a)は、水晶振動子の温度と周波数偏差との関係を示す図である。周波数偏差は、基準周波数に対する水晶振動子の発振周波数と基準周波数との差の割合であり、単位はppmである。
図3(a)の実線で示すように、第1振動子11の周波数偏差の変化は、温度が上昇するにつれて小さくなる。図3(a)の破線で示す第2振動子12の周波数偏差の変化は、65℃〜85℃の範囲において第1振動子11の周波数偏差の変化よりも大きい。
図3(b)は、図3(a)における温度範囲Aを拡大した図である。図3(b)の実線で示すように、第1振動子11の周波数偏差は、温度が上昇するにつれて変化が小さくなる。そして、第1振動子11の温度−周波数偏差の特性は、変曲点の温度付近においてフラットになる。したがって、恒温槽1の内部温度(すなわち第1振動子11の温度)が変曲点の温度に近づけば近づくほど、温度変化に伴う周波数の変化を抑制することができる。しかしながら、第1振動子11の温度が高くなると、第1振動子11の劣化が進みやすく、エージング特性及び信頼性が悪化する。
そこで、基準温度は、第1振動子11の周波数温度特性における変曲点(例えば95℃)の温度よりも低い温度に設定されている。基準温度は、例えば、第1振動子11の単位温度あたりの周波数変化量が、第2振動子12の単位温度あたりの周波数変化量よりも小さい温度に設定されている。基準温度が変曲点の温度よりも低い温度に設定されていることで、周囲温度が基準温度である状態で第1振動子11が変曲点の温度よりも低い状態に維持されるので、発振器100は、エージング特性及び信頼性が改善する。
第1振動子11の温度−周波数偏差の特性がフラットである領域を利用するため、基準温度における第1振動子11の周波数偏差と、第1振動子11の変曲点の温度における周波数偏差との差が2ppm未満となるように基準温度を設定することが好ましい。そこで、発振器100においては、基準温度を例えば65℃とし、周囲温度が65℃未満の間は第1振動子11の温度が65℃を超えないようにヒーター3で加熱しつつ、周囲温度が65℃以上になった場合は、温度補償回路16の動作により、温度によらず一定の周波数の発振信号を出力できるようにしている。
[DSP部15の構成及び動作]
図1に戻って、DSP部15の内部の構成及び動作を説明する。温度検出部151は、第1振動子11を含む第1発振回路13が発生する第1発振信号の周波数と、第2振動子12を含む第2発振回路14が発生する第2発振信号の周波数との周波数差に基づいて、恒温槽1の内部温度を検出する。図3に示したように、第1振動子11の温度−周波数偏差特性と、第2振動子12の温度−周波数偏差特性とは異なっており、温度によって第1発振信号と第2発振信号との周波数差が異なる。温度検出部151は、温度と周波数差との関係に基づいて、恒温槽1の内部温度を特定する。
温度検出部151は、検出した温度に対応する信号を加熱制御部152及び温度補償回路16に入力する。検出した温度に対応する信号は、例えば温度が高ければ高いほど電圧が高い信号である。
温度検出部151がこのように第1発振信号と第2発振信号との周波数差に基づいて恒温槽1の内部温度を検出することで、温度検出部151は、高い精度で恒温槽1の内部温度(すなわち第1振動子11の温度)を特定することができる。特に、温度検出部151が第1振動子11の温度特性を考慮して内部温度を検出することで、後述するように、温度検出部151が検出した温度によって温度補償動作をする温度補償回路16が出力する発振信号の周波数の精度が向上する。
加熱制御部152は、ヒーター3が発する熱量を制御する。例えば、加熱制御部152は、PWM(Pulse Width Modulation)方式によりヒーター3が発する熱量を制御する。加熱制御部152は、恒温槽1内の第1振動子11の温度に応じて、ヒーター3が発する熱量を制御する。加熱制御部152は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度未満である場合に、第1振動子11の温度が基準温度になるまで、ヒーター3により第1振動子11の温度を上昇させる。具体的には、加熱制御部152は、ヒーター3をPI(Proportional-Integral)制御することにより、第1振動子11の温度を基準温度になるまで上昇させる。
加熱制御部152は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度以上である場合、第1振動子11の温度をヒーター3により上昇させない。具体的には、加熱制御部152は、温度検出部151が検出した第1振動子11の温度が基準温度以上になった場合に、ヒーター3による発熱を停止させる。加熱制御部152がヒーター3による発熱を停止させた後、周囲温度が基準温度未満になった場合に、恒温槽1内の第1振動子11の温度を基準温度に維持するために、加熱制御部152はヒーター3による発熱を再開する。
[温度補償回路16の動作]
温度補償回路16は、温度検出部151が検出した温度に対応する電圧によって発振信号の周波数を変化させる電圧制御発振器である。第1振動子11が発生する第1発振信号の周波数は、第1振動子11の温度の変化に起因して変化する。温度補償回路16は、第1発振信号に基づいて発生させる出力発振信号の周波数を一定に維持するために、恒温槽1内の第1振動子11の温度の変化に起因する第1発振信号の周波数の変動を補償する。
温度補償回路16は、温度検出部151が検出した第1振動子11の温度に応じて、第1発振信号を温度補償した出力発振信号を発生する。例えば、温度補償回路16は、第1振動子11の温度に対応する変化量だけ第1発振信号の周波数を変化させた出力発振信号を発生する。
具体的には、温度補償回路16は、第1発振信号を外部基準信号とするPLL(Phase Locked Loop)及び印加される電圧によって容量値を変化させる可変容量ダイオードを有している。温度補償回路16は、温度検出部151が検出した周波数差又は温度に対応する電圧によって可変容量ダイオードの容量が変化することにより、温度変化に伴う第1発振信号の周波数の変化を補償して、一定の周波数の出力発振信号を発生する。
上述のように、温度補償領域(図2)では、加熱制御部152がヒーター3による発熱を停止させるので、恒温槽1の内部は、周囲温度の影響を受けやすくなる。そこで、温度補償回路16は、温度補償領域に対応する第1振動子11の温度が温度検出部151により入力された場合に、恒温槽制御領域に比べて、第1振動子11の温度に対応する変化量を大きくする。このような構成により、温度補償回路16は温度補償領域において周囲温度の影響により出力発振信号の周波数が変動することを抑制することができる。
なお、温度補償回路16は、温度検出部151が検出した第1振動子11の温度に応じて第1発振信号を温度補償する例に限定されない。例えば、温度補償回路16は、第1振動子11の温度の代わりに、第1発振信号の周波数と、第2発振信号の周波数との周波数差を温度検出部151から取得してもよい。温度補償回路16は、取得した周波数差に対応する変化量だけ、第1発振信号の周波数を変化させてもよい。
[発振器100の動作]
図4は、発振器100の動作を示すフローチャートである。発振器100は、発振器100に電力が供給されている状態で、図4に示す動作を繰り返す。
まず、加熱制御部152は、恒温槽1においてヒーター3による発熱を開始する(S101)。次に、温度検出部151は、第1振動子11の発振周波数と、第2振動子12の発振周波数との周波数差に基づいて、第1振動子11の温度を検出する(S102)。加熱制御部152は、温度検出部151が検出した温度が基準温度以上であるか否かを判定する(S103)。
加熱制御部152は、周波数差に対応する恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度以上である場合に(S103のYES)、ヒーター3による発熱を停止させる(S104)。この間、温度補償回路16は、第1振動子11の温度に対応する変化量だけ第1発振信号の周波数を変化させた出力発振信号を発生する。加熱制御部152は、ヒーター3による発熱を停止させた後、温度検出部151が検出した温度が基準温度未満になったか否かを判定する(S105)。加熱制御部152は、温度検出部151が検出した温度が基準温度未満になった場合に(S105のYES)、S101の処理に戻る。
温度検出部151は、S103の判定において、恒温槽1内の第1振動子11の温度が基準温度未満である場合に(S103のNO)、ヒーター3による発熱を継続した状態でS102の処理に戻る。加熱制御部152は、S105の判定において、温度検出部151が検出した温度が基準温度以上である場合に(S105のNO)、S105の判定を繰り返す。
[本実施形態の発振器100による効果]
SCカットの第1振動子11は、恒温槽1内の第1振動子11の温度を変曲点付近まで上昇させると、第1振動子11の温度の変化に対する周波数偏差の特性がフラットになることから、第1発振信号の周波数を制御しやすくなる。しかしながら、第1振動子11の変曲点付近まで第1振動子11の温度を上昇させると第1振動子11のエージング特性が悪化しやすくなる。また、発振器100において半導体のワイヤーボンディング部のカーケンダルボイドの進行速度は、動作温度が10℃上昇するにつれて2倍加速される(アレニウスの法則)。このため、第1振動子11の変曲点付近まで恒温槽1内の第1振動子11の温度を上昇させると、半導体のワイヤーボンディング部においてカーケンダルボイドが生じやすくなるという問題があった。
本実施形態の発振器100では、加熱制御部152は、基準温度まで恒温槽1内の第1振動子11の温度を上昇させる。この基準温度は、SCカットの第1振動子11の変曲点の温度より低いので、加熱制御部152は、温度の変化に対する第1振動子11の周波数偏差の特性がフラットになる領域を利用しつつ、第1振動子11のエージング特性が悪化したり、半導体のワイヤーボンディング部においてカーケンダルボイドが生じたりすることを抑制することができる。また、温度補償回路16は、温度補償領域において第1振動子11の温度に応じて第1発振信号を温度補償するので、外部温度の影響を受けて出力発振信号の周波数が変動することを抑制することができる。
また、本実施形態の発振器100では、温度検出部151は、温度特性の異なる2つの水晶振動子の周波数差を利用することにより、恒温槽1内の第1振動子11の温度を精度よく検出することができる。このため、加熱制御部152は、ヒーター3が発する熱量を制御する精度を向上させることができる。同様に、温度補償回路16は、周波数差に応じて第1発振信号の周波数変動を補償するので、温度変化に起因して出力発振信号の周波数が変動することを精度よく抑制することができる。
また、本実施形態の発振器100では、温度検出部151、加熱制御部152及び温度補償回路16が単一の集積回路2に内蔵されているので、発振器100を小型化することができる。
なお、本実施形態では、温度検出部151及び加熱制御部152がデジタル信号処理により実装される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。温度検出部151及び加熱制御部152は、DSP以外のアナログ回路及びデジタル回路により構成されていてもよい。
[第1変形例]
本発明は、加熱制御部152がヒーター3に発熱を停止させるための基準温度と、ヒーター3の停止後、加熱制御部152がヒーター3に発熱を再開させるための基準温度とが同一である例に限定されない。
第1変形例に係る加熱制御部152は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が上昇して、第1基準温度以上になった場合にヒーター3による発熱を停止させる。第1基準温度は、第1振動子11の周波数温度特性における変曲点の温度よりも低い温度である。温度補償回路16は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が第1基準温度以上である場合に、恒温槽1内の第1振動子11の温度が第1基準温度未満である間よりも、第1振動子11の温度に対応して第1発振信号の周波数を変化させる変化量を大きくする。
加熱制御部152は、ヒーター3の停止後、第1振動子11の温度が低下して第2基準温度未満になった場合にヒーター3に発熱を再開させる。第2基準温度は、第1基準温度よりも低い温度である。温度補償回路16は、恒温槽1内の第1振動子11の温度が第2基準温度未満になった場合に、恒温槽1内の第1振動子11の温度が第2基準温度以上である間よりも、第1振動子11の温度に対応して第1発振信号の周波数を変化させる変化量を小さくする。
このように、加熱制御部152がヒーター3に発熱を停止させるための第1基準温度と、加熱制御部152がヒーター3に発熱を再開させるための第2基準温度が異なることで、加熱制御部152は、ヒーター3の発熱の停止及び再開を頻繁に繰り返すことを抑制することができる。このため、加熱制御部152は、ヒーター3の発熱を制御するためのFET(Field-Effect Transistor)等の半導体素子がオン状態とオフ状態とを頻繁に切り替えることに起因するスイッチング損失を抑制することができる。
なお、第1振動子11の温度が第1振動子11の変曲点の温度(約95℃)以下の状態では、第1振動子11の単位温度あたりの周波数変化量に相当する図3の周波数偏差のグラフの傾きは、温度が上昇するにつれて小さくなる。第1基準温度は第2基準温度より高いため、第1基準温度における第1振動子11の単位温度あたりの周波数変化量は、第2基準温度における第1振動子11の単位温度あたりの周波数変化量よりも小さい。したがって、第1基準温度以上の温度において温度補償回路16が第1発振信号の周波数を変化させる量は、第2基準温度未満の温度において温度補償回路16が第1発振信号の周波数を変化させる量よりも大きい。
[第2変形例]
以上の説明においては、温度補償回路16が常に動作している場合を例示したが、温度補償回路16は、周囲温度が基準温度以上である温度補償領域において温度補償動作を実行し、周囲温度が基準温度未満である恒温槽制御領域において温度補償動作を実行しないようにしてもよい。温度補償回路16は、例えば、恒温槽制御領域では、温度検出部151が基準温度において出力する電圧と同一の電圧を可変容量ダイオードに印加するように構成される。温度補償回路16がこのように構成されていることで、恒温槽制御領域における出力発振信号のジッタ量を小さくすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 恒温槽
2 集積回路
3 ヒーター
11 第1振動子
12 第2振動子
13 第1発振回路
14 第2発振回路
15 DSP部
16 温度補償回路
100 発振器
151 温度検出部
152 加熱制御部

Claims (4)

  1. SCカットの水晶振動子と、
    前記水晶振動子の温度を検出する温度検出部と、
    前記水晶振動子を加熱するヒーターと、
    前記温度が前記水晶振動子の周波数温度特性における変曲点の温度よりも低い基準温度未満である場合、前記ヒーターに前記水晶振動子を加熱させ、前記温度が前記基準温度以上である場合、前記ヒーターに前記水晶振動子を加熱させない加熱制御部と、
    前記温度が前記基準温度以上である場合に、前記温度に応じて、前記水晶振動子が発生する発振信号を温度補償する温度補償回路と、
    を有する発振器。
  2. 前記水晶振動子は、前記変曲点の温度以下において、温度が上昇するにつれて単位温度あたりの周波数変化量が小さくなり、
    前記基準温度における周波数偏差と、前記変曲点の温度における周波数偏差との差が2ppm未満である、
    請求項1に記載の発振器。
  3. 前記加熱制御部は、前記温度が上昇して前記変曲点の温度よりも低い第1基準温度以上になった場合に前記ヒーターに発熱を停止させ、前記温度が低下して前記第1基準温度よりも低い第2基準温度未満になった場合に前記ヒーターに発熱させる、
    請求項1又は2に記載の発振器。
  4. 前記第1基準温度における前記水晶振動子の単位温度あたりの周波数変化量が前記第2基準温度における前記水晶振動子の単位温度あたりの周波数変化量よりも小さい、
    請求項3に記載の発振器。
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