JP2021134547A - 六角形セグメント - Google Patents

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Abstract

【課題】接合面の間を貫通して締着される連結ボルトの本数を増やすことなく、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくすることを可能にする六角形セグメントを提供する。【解決手段】切羽側軸方向接合面13の側部領域から坑口側斜め接合面16の中央部に向けて、切羽側斜め接合面15と平行に斜めボルト挿通孔23が延設しており、切羽側斜め接合面15には、中央部に雌ネジ孔30aの先端部を臨ませて、斜めボルト挿通孔23に挿通された連結ボルト部材24の先端部が螺着される雌ネジアンカー30が埋設されている。雌ネジアンカー30は、雌ネジ孔30aが形成された雌ネジスリーブ部31と、雌ネジスリーブ部31に一体として接続されるアンカー部32とを有している。アンカー部32は、斜めボルト挿通孔23を超える位置まで延設しており、曲折部32aを備えていることで、斜めボルト挿通孔23と立体交差状に配置されて埋設されている。【選択図】図3

Description

本発明は、六角形セグメントに関し、特に、トンネルの軸方向及び周方向に連設してハニカム状に組み付けられることによって、シールドトンネルの覆工体を形成するコンクリート製の六角形セグメントに関する。
都市部や平野部において各種のトンネルを構築する方法として、シールド掘進機によるシールド工法が広く採用されている。シールド工法は、シールド掘進機の先端の切羽面を、泥土、泥水、圧気等によって押さえ付けつつカッターによって地山を掘削すると共に、シールド掘進機の後方に、トンネルの軸方向及び周方向に連設してセグメントを順次組み付けることによって、トンネルの内周面を覆う覆工体を形成し、組み付けられた覆工体の前端部に、シールドジャッキを押し付けることにより反力を得ながら、発進立坑から到達立坑に向けて、トンネルを地中に構築してゆく工法である。
近年、工事の効率化等を図る観点から、トンネルの内周面を覆う覆工体を構成するセグメントとして、一般に用いられる矩形状の正面形状を備えるセグメントに換えて、六角形状の平面形状を備える六角形セグメントを用いたシールド工法が採用される場合がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。六角形セグメントは、平行に配置された切羽側軸方向接合面及び坑口側軸方向接合面と、これらの軸方向接合面の両側の端部を各々連結するようにしてV字形状に配置された、切羽側斜め接合面及び坑口側斜め接合面からなる一対のV字状周方向接合面とを備えている。六角形セグメントは、トンネルの掘進方向後方側に先行して組み付けられた六角形セグメントの切羽側軸方向接合面及び切羽側斜め接合面に、トンネルの掘進方向前方側に後続して組み付けられる六角形セグメントの坑口側軸方向接合面及び坑口側斜め接合面を各々重ね合わせつつ、各々の六角形セグメントにおける、トンネルの掘進方向前方側の半分の部分である等脚台形状部分を、周方向に間隔をおいて交互に突出させながら、トンネルの軸方向及び周方向にハニカム状に配置されて順次組み付けられてゆくことになる(例えば、特許文献3参照)。
また、六角形セグメントを用いたシールド工法では、六角形セグメントの交互に突出する等脚台形状部分の切羽側接合面にシールドジャッキを押し当てて、反力を取りつつシールド掘進機を掘進させながら、これと並行して、シールドジャッキを押し当てた隣接する等脚台形状部分の間の領域において、後続する六角形セグメントを組み付ける作業を行うことができるので(例えば、特許文献3の図5〜図10参照)、矩形状の平面形状を備えるセグメントを用いたシールド工法のように、シールド掘進機を掘進させる工程を一リング毎に中断してセグメントの組み立てる作業を行うことなく、六角形セグメントを組み付けながら、シールド掘進機の掘進を連続して行うことで、効率良くシールド工事を行ってゆくことが可能になる。
さらに、六角形セグメントを用いたシールド工法では、隣接する六角形セグメントの間の連結は、切羽側軸方向接合面や、坑口側軸方向接合面や、切羽側斜め接合面や、坑口側斜め接合面による周辺部の接合面の間を貫通して取り付けられる、連結ボルトを用いて行うようになっているので(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)、矩形状の平面形状を備えるセグメンによる覆工体の内周面に現れるような、連結ボルトの締結作業を行うためのボルトボックス等による凹凸が、六角形セグメントによる覆工体の内周面には形成されないようにすることが可能になる。これによって、覆工体の内周面を平滑な状態に保持することができるので、好ましくは内側面に防食層を施した六角形セグメントによる覆工体の内側に、さらに二次覆工を施工する必要がなく、六角形セグメントによる覆工体の内周面をそのままトンネルの内周面として用いて、構築したシールドトンネルを、例えば水を流通させる、下水道用の管渠や、雨水を一時的に貯留する貯水池用のトンネルとして、有効に活用することが可能になる。
特許第2596666号公報 特開平9−273395号公報 特許第3253870号公報
一方、六角形セグメントを用いたシールド工法では、構築されるトンネルの大深度化や大口径化が図られるようになってきており、これに伴って、より大型の六角形セグメントが使用され、また接合一体化される各隣接する六角形セグメントを、より大きな接合強度で接合することが必要になっている。これに対して、締着される連結ボルトの本数を多くしたり、締着される連結ボルトのボルト径を大きくして、連結ボルトの先端部分に続くアンカー部の定着面積を増やすことによって、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくすることが考えられるが、六角形セグメントの場合、ボルトボックス等において連結ボルトが締着される矩形状の平面形状を備えるセグメンとは異なり、上述のように、切羽側軸方向接合面や、坑口側軸方向接合面や、切羽側斜め接合面や、坑口側斜め接合面による周辺部の接合面の間を貫通して締着される、相当の長さの長尺の連結ボルト部材を用いて各隣接する六角形セグメントを接合一体化するようになっているので、接合面の間を貫通して形成される、連結ボルト部材を挿通させるための挿通孔の数が多くなったり、挿通孔の内径が大きくなったりすることで、六角形セグメントの断面欠損が増すことになると共に、作業が煩雑になる。
このようなことから、接合面の間を貫通して締着される連結ボルト部材の本数を増やしたり、連結ボルト部材のボルト径を大きくしたりすることなく、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくすることを可能にして、安定した状態で六角形セグメントを一体として接合できるようにする技術の開発が望まれている。連結ボルト部材の本数を多くしたり、連結ボルト部材のボルト径を大きくしたりすることなく、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくするには、連結ボルト部材の先端部分が螺合される、隣接する六角形セグメントのアンカー部(雌ネジアンカー)の定着長さを長くして、設計通りの本数や径のまま、必要な接合強度が得られる定着面積(アンカー部の周長×長さ)を確保できるようにすることが考えられるが、六角形セグメントの場合、切羽側軸方向接合面や、坑口側軸方向接合面や、切羽側斜め接合面や、坑口側斜め接合面による周辺部の接合面の間を貫通して形成される、連結ボルト部材を挿通させるための挿通孔が設けられていることから、これらの挿通孔との関係を考慮する必要がある。
本発明は、接合面の間を貫通して締着される連結ボルト部材の本数を多くしたり、連結ボルト部材のボルト径を大きくしたりすることなく、設計通りの本数や径のまま、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくすることを可能にして、安定した状態で一体として接合することのできる六角形セグメントを提供することを目的とする。
本発明は、切羽側軸方向接合面及び坑口側軸方向接合面と、これらの一対の軸方向接合面の両側の端部を各々連結するようにしてV字形状に配置される、切羽側斜め接合面及び坑口側斜め接合面からなる一対のV字状周方向接合面とを備え、トンネルの軸方向及び周方向に連設してハニカム状に組み付けられることによって、シールドトンネルの覆工体を形成するコンクリート製の六角形セグメントにおいて、前記切羽側接合面の両側の側部領域から両側の各々の前記坑口側斜め接合面の中央部に向けて、前記切羽側斜め接合面と平行に延設して貫通する斜めボルト挿通孔が設けられていると共に、両側の各々の前記切羽側斜め接合面には、当該切羽側斜め接合面の中央部に雌ネジ孔の先端部を臨ませて、前記斜めボルト挿通孔に挿通された連結ボルト部材の先端部が螺着される雌ネジアンカーがコンクリート中に埋設されており、前記雌ネジアンカーは、各々、前記雌ネジ孔が形成された雌ネジスリーブ部と、該雌ネジスリーブ部の埋設側端部に一体として接続されるアンカー部とを有しており、該アンカー部は、前記斜めボルト挿通孔を超える位置まで延設していると共に、曲折部を備えていることで、前記斜めボルト挿通孔と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されている六角形セグメントを提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の六角形セグメントは、前記ボルト挿通孔が、円筒形状のシース管をコンクリート中に埋設することによって形成されていることが好ましい。
また、本発明の六角形セグメントは、前記雌ネジアンカーの前記アンカー部が、前記雌ネジスリーブ部の埋設側端部に後続して、前記雌ネジスリーブ部の中心軸上に直線状に延設する直線状部と、該直線状部の後端部に後続して、曲折した状態で延設する前記曲折部とからなっていることが好ましい。
さらに、本発明の六角形セグメントは、前記曲折部が、当該セグメントの厚さ方向外周側に曲折していることが好ましい。
さらにまた、本発明の六角形セグメントは、前記斜めボルト挿通孔の両端部の開口及び前記雌ネジ孔の先端部の開口が、前記切羽側軸方向接合面、前記切羽側斜め接合面、又は前記坑口側斜め接合面の、厚さ方向中央部に臨んで配置されていることが好ましい。
また、本発明の六角形セグメントは、前記雌ネジアンカーの前記アンカー部が、鉄筋棒からなっていることが好ましい。
本発明の六角形セグメントによれば、接合面の間を貫通して締着される連結ボルト部材の本数を多くしたり、連結ボルト部材のボルト径を大きくしたりすることなく、設計通りの本数や径のまま、各隣接する六角形セグメントの間の接合強度を大きくすることを可能にして、安定した状態で一体として接合することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る六角形セグメントを用いて形成される覆工体を説明する部分破断斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る六角形セグメントの構成を説明する、(a)は正面図、(b)は(a)をA方向から見た側面図、(c)は(a)をB方向から見た側面図、(d)は(a)をC方向から見た周方向端面図である。 (a)は、本発明の好ましい一実施形態に係る六角形セグメントの要部を、連結ボルト部材を締着した状態で説明する部分正面図、(b)は(a)のD部拡大図、(c)は(a)のE部拡大図である。 六角形セグメントのコンクリート中に埋設される雌ネジアンカーの構成を説明する側面図である。 雌ネジアンカーのアンカー部が斜めボルト挿通孔と立体交差状に配置されている状態を説明する、図3(a)のF−Fに沿った略示断面図である。 (a)〜(c)は、複数の六角形セグメントを組み付けてセグメント覆工体を形成する工程の説明図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る六角形セグメント10は、例えば図1に示すように、鉄筋コンクリート製の複数の当該六角形セグメント10を、トンネルの軸方向(掘進方向)X及び周方向Yに連設してハニカム状に組み付けることによって、好ましくは雨水を一時的に貯留するための、貯水池用のシールドトンネルの内周面を覆う覆工体11を形成する際に用いられる。本実施形態の六角形セグメント10は、連結ボルト部材24(図6(c)参照)や挿通孔23の本数を多くしたり、連結ボルト部材24のボルト径や挿通孔23の内径を大きくしたりすることなく、設計通りの本数や径のまま、各隣接する六角形セグメント10の間の接合強度を大きくすることを可能にして、複数の当該六角形セグメント10を、安定した状態で一体として接合できるようにする機能を備えている。
そして、本実施形態の六角形セグメント10は、切羽側軸方向接合面13及び坑口側軸方向接合面14と、これらの一対の軸方向接合面13,14の両側の端部を各々連結するようにしてV字形状に配置される、切羽側斜め接合面15及び坑口側斜め接合面16からなる一対のV字状周方向接合面17とを備え、トンネルの軸方向(X方向)及び周方向(Y方向)に連設してハニカム状に組み付けられることによって、シールドトンネルの覆工体11を形成するコンクリート製の六角形セグメント10において、図2(a)〜(d)に示すように、切羽側軸方向接合面13の両側の側部領域から両側の各々の坑口側斜め接合面16の中央部に向けて、切羽側斜め接合面15と平行に延設して貫通する斜めボルト挿通孔23が設けられていると共に、両側の各々の切羽側斜め接合面15には、切羽側斜め接合面15の中央部に雌ネジ孔30aの先端部を臨ませて、斜めボルト挿通孔23に挿通された連結ボルト部材24(図3(a)、図6(c)参照)の先端部が螺着される雌ネジアンカー30が、コンクリート中に埋設されている。雌ネジアンカー30は、図3(a)、(c)及び図4に示すように、各々、雌ネジ孔30aが形成された雌ネジスリーブ部31と、雌ネジスリーブ部31の埋設側端部に一体として接続されるアンカー部32とを有しており、アンカー部32は、斜めボルト挿通孔23を超える位置まで延設していると共に(図3(a)参照)、曲折部32aを備えていることで(図4参照)、斜めボルト挿通孔23と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されている(図5参照)。
また、本実施形態では、好ましくは斜めボルト挿通孔23は、円筒形状のシース管23b(図3(b)、(c)参照)をコンクリート中に埋設することによって形成されている。
さらに、本実施形態では、好ましくは雌ネジアンカー30のアンカー部32は、図4及び図5に示すように、雌ネジスリーブ部31の埋設側端部に後続して、雌ネジスリーブ部31の中心軸上に直線状に延設する直線状部32bと、直線状部32bの後端部に後続して、曲折した状態で延設する曲折部32aとからなっている。
本実施形態では、図1に示す六角形セグメント10による覆工体11は、好ましくは雨水を一時的に貯留する貯水池用のシールドトンネルとして、例えば内径が4900mm程度の大きさのトンネルを形成するものとなっている。また覆工体11は、後述する六角形セグメント10が、好ましくは内側面に防食層を施した、二次覆工一体型のコンクリート製のセグメントとなっていることで、内周面を平滑な状態に保持して、内周面をそのまま、雨水を流通させるトンネルの内周面として用いることができるようになっている。
覆工体11を形成する各々の六角形セグメント10は、図2(a)〜(d)に示すように、平行に配置された一対の軸方向接合面である切羽側軸方向接合面13及び坑口側軸方向接合面14と、これらの接合面13,14の両側の端部を各々連結するようにしてV字形状に配置された、切羽側斜め接合面15及び坑口側斜め接合面16からなる一対のV字状周方向接合面17とを備える、六角形の平面形状を有する鉄筋コンクリート製のセグメントとなっている(図2(a)参照)。六角形セグメント10は、例えば300mm程度の厚さを有すると共に、切羽側軸方向接合面13及び坑口側軸方向接合面14に沿った方向の断面が、覆工体11の例えば4900mmの内径に対応する曲率半径で、円弧状に湾曲する形状を備えている(図2(b)、(c)参照)。六角形セグメント10は、切羽側軸方向接合面13及び坑口側軸方向接合面14の間の幅が1500mm程度、一対のV字状周方向接合面17の先端部の間の長さが3116mm程度の大さとなるように形成されている。各々のV字状周方向接合面17における、切羽側斜め接合面15と坑口側斜め接合面16との間の角度θ1は、120°となっている(図2(a)参照)。これによって、複数の六角形セグメント10を、先行する六角形セグメント10の切羽側斜め接合面15及び切羽側軸方向接合面13に、後続して設置される六角形セグメント10の坑口側斜め接合面16及び坑口側軸方向接合面14を、順次隙間なく重ね合わせた状態で、軸方向及び周方向にハニカム状に配置してゆくことができるようになっている(図1参照)。
また、本実施形態では、各々の六角形セグメント10の、切羽側軸方向接合面13、坑口側軸方向接合面14、切羽側斜め接合面15及び坑口側斜め接合面16には、図2(a)〜(d)に示すように、外周面から30mm程度の間隔をおいて、20mm程度の幅の外側シール溝21aが、全周に亘って連続して形成されており、内周面から70mm程度の間隔をおいて、20mm程度の幅の内側シール溝21bが、全周に亘って連続して形成されている。外側シール溝21aには、好ましくは帯状の水膨潤性シール材からなるシール材が、例えば接着剤を介して全周に亘って連続して取り付けられる。内側シール溝21bには、同様に好ましくは帯状の水膨潤性シール材からなるシール材が、例えば接着剤を介して全周に亘って連続して取り付けられる。本実施形態では、外側シール溝21a及び内側シール溝21bが、各々の六角形セグメント10の全周に亘って連続して2段に設けられている。
さらに、本実施形態では、各々の六角形セグメント10の、切羽側軸方向接合面13、坑口側軸方向接合面14、切羽側斜め接合面15及び坑口側斜め接合面16には、トンネル内周面側の縁部分に沿って、40mm程度の幅のコーキング溝22が、全周に亘って連続して形成されている。これらのコーキング溝22には、公知の帯状コーキング材が、例えば接着剤を介して連続して取り付けられる。帯状コーキング材としては、例えば特許第4646501号公報に記載のシールドセグメント用コーキング材と、同様の構成を備えるものを使用することができる。より具体的には、好ましくは商品名「シーコーク」(積水化学工業株式会社製)を用いることができる。
このような帯状コーキング材は、複数の六角形セグメント10が組み付けられて覆工体11が形成された際に、隣接する六角形セグメント10の接合部において対向する一対のコーキング溝22による目地部に、圧縮された状態で挟み込まれたり、水分を吸収して膨潤可能な状態で挟み込まれたりすることで、当該目地部に隙間なく充填されて、トンネルの内部の水が、接合部からトンネルの外部に漏出するのを、強固に防止することが可能になる。
本実施形態では、各々の六角形セグメント10には、例えば特許第3253870号公報に記載の亀甲型セグメント(六角形セグメント)と同様に、切羽側軸方向接合面13の両側の側部領域から両側の各坑口側斜め接合面16の中央部に向けて、切羽側斜め接合面15と平行に延設して貫通する、斜めボルト挿通孔23が設けられている。各々の斜めボルト挿通孔23の切羽側軸方向接合面13側の端部には、連結ボルト部材24(図3(a)〜(c)、図6(c)参照)の頭部24aを締着させる締着凹部23aが、開口面を切羽側軸方向接合面13に開口させた状態で形成されている。各々の斜めボルト挿通孔23は、上述のように、例えば連結ボルト部材24の呼び径がM39の場合、内径が45〜50mm程度の大きさの円筒形状のシース管23bを、コンクリート中に埋設することによって形成されていることが好ましい(図3(b)、(c)参照)。
また、本実施形態では、切羽側軸方向接合面13における各々の締着凹部23aよりも切羽側斜め接合面15側の部分には、位置決め用の凹部(ソケット)13aが設けられている(図2(a)参照)。これらの位置決め用の凹部(ソケット)13aには、トンネルの掘進方向Xに後続して設置される六角形セグメント10の坑口側軸方向接合面14に設けられた一対の位置決め用の凸部(プラグ)14a(図2(a)参照)が、嵌め込まれるようにして装着される。これによって、後続して設置される六角形セグメント10の坑口側軸方向接合面14の全体が、先行して設置された六角形セグメント10の切羽側軸方向接合面13の全体に、精度良く重ね合わされるように、トンネルの掘進方向Xに隣接する六角形セグメント10を、位置決めできるようになっている。各々の六角形セグメント10の坑口側軸方向接合面14には、これの両側の側部領域における位置決め用の凹部13aと対応する位置に、上述の位置決め用の凸部(プラグ)14aが、各々設けられている。本実施形態では、位置決め用の凸部(プラグ)14aは、好ましくは直径が110〜150mm程度、突出高さが20〜40mm程度の大きさの円形状のドラム形状を備える、周縁部分が斜めに傾斜する凸部となっており、位置決め用の凹部(ソケット)13aは、このような位置決め用の凸部(プラグ)14aと、合致又は略合致する形状を備える凹部となっている。
さらに、本実施形態では、各々の六角形セグメント10の一対の切羽側斜め接合面15には、これらの中央部に先端部を臨ませて、雌ネジ孔30aが、コンクリート中に雌ネジアンカー30を埋設することによって設けられている。雌ネジ孔30aは、図3(a)、(c)及び図4に示すように、雌ネジアンカー30の雌ネジスリーブ部31に形成されており、先行して設置された六角形セグメント10の切羽側斜め接合面15に、後続して設置される六角形セグメント10の坑口側斜め接合面16が重ね合わされた際に、後続する六角形セグメント10に設けられたボルト挿通孔23の、締着凹部23aとは反対側の端部と、直線状に連通するようになっている(図3(a)参照)。これによって、連通したボルト挿通孔23及び雌ネジ孔30aに、連結ボルト部材24を挿通すると共に、連結ボルト部材24の先端部を雌ネジ孔30aに螺着して締着させることにより、ハニカム状に配置された各々の隣接する六角形セグメント10を、強固に一体として連結することが可能になる(図6(c)参照)。
雌ネジアンカー30は、上述のように、各々、雌ネジ孔30aが形成された雌ネジスリーブ部31と、雌ネジスリーブ部31の埋設側端部に一体として接続されるアンカー部32とを有しており、アンカー部32は、斜めボルト挿通孔23を超える位置まで延設していると共に(図3(a)参照)、曲折部32aを備えていることで(図4参照)、斜めボルト挿通孔23と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されている(図5参照)。
雌ネジアンカー30の雌ネジスリーブ部31は、図4に示すように、例えばネジ径が39mm程度の大きさの雌ネジ孔30aを、切羽側斜め接合面15側である先端側の80mm程度の長さ領域に備えると共に、ネジ径が48mm程度の大きさの後部雌ネジ孔31aを、後端側の40mm程度の長さ領域に備えるインサーアンカーを用いて形成されており、例えば120mm程度の長さを有している。
雌ネジアンカー30のアンカー部32は、例えば先端にネジ径が48mm程度の大きさの雄ネジ部32cを備える、例えばD51程度の太さの鉄筋棒となっている。鉄筋棒からなるからなるアンカー部32は、例えば先端側の40mm程度の長さ領域が雄ネジ部32cとなっており、雄ネジ部32cの後方の100mm程度の長さ領域が、雄ネジ部32cと同じ中心軸上に配置された直線状部32bとなっている。直線状部32bの後方には、例えば直線状部32bに対して6〜8度程度の角度θ2で折れ曲がった状態で、例えば520mm程度の相当の長さを有する曲折部32aが連続して延設している。
アンカー部32は、先端側の雄ネジ部32cを雌ネジスリーブ部31の後部雌ネジ孔31aに螺着して締着固定されることにより、雌ネジスリーブ部31と一体となって雌ネジアンカー30を形成する。これによって、雌ネジアンカー30のアンカー部32は、上術のように、雌ネジスリーブ部31の埋設側端部に後続して、雌ネジスリーブ部31の中心軸上に直線状に延設する直線状部32bと、直線状部32bの後端部に後続して、曲折した状態で延設する曲折部32aとを備えることになる。またアンカー部32は、本実施形態では例えば520mm程度の相当の長さを有していることから、図2(a)及び図3(a)に示すように、斜めボルト挿通孔23を超える位置まで延設すると共に、曲折部32aが、雌ネジスリーブ部31と直線状に延設する直線状部32bから折れ曲がっていることで、斜めボルト挿通孔23と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されることになる(図5参照)。
したがって、本実施形態では、斜めボルト挿通孔23やこれに挿通される連結ボルト部材24との干渉を避けながら、雌ネジアンカー30のアンカー部32の定着長を、必要なだけ長くすることが可能になるので、斜めボルト挿通孔23に挿通されて雌ネジアンカー30の雌ネジスリーブ部31の雌ネジ孔30aに螺着される連結ボルト部材24を、より強く締め付けて締着させることが可能になり、これにより各隣接する六角形セグメント10の間の接合強度を大きくすることを可能になって、これらの六角形セグメント10を、より強固に且つ安定した状態で一体として接合することが可能になる。
また、本実施形態の六角形セグメント10では、好ましくは雌ネジアンカー30のアンカー部32の曲折部32aが、当該六角形セグメント10の厚さ方向外周側に曲折している。これによって、例えば六角形セグメント10を組み付けて形成される覆工体11が、下水道用のトンネルを形成するものである場合、例えばトンネル内の硫化水素による腐食を防ぐために、被り厚さを好ましくは50mm程度割り増しする必要があるが、曲折部32aが六角形セグメント10の厚さ方向外周側に曲折しているので、このような割り増しされた被り厚さを容易に確保することが可能になる。またこれによって、例えば六角形セグメント10を組み付けて形成される覆工体11が、共同溝用のトンネルを形成するものである場合、覆工体11によるトンネルの内壁面に、アンカー部材を後施工によって取り付けて、例えば内部に各種の設備を設置するための棚を設置することが多いが、被り厚さをより大きくとることで、このような設置作業に支障がないようにすることが可能になる。
本実施形態の六角形セグメント10では、上述の斜めボルト挿通孔23の両端部の開口及び雌ネジ孔30aの先端部の開口が、好ましくは切羽側軸方向接合面13、切羽側斜め接合面15、又は坑口側斜め接合面16の、厚さ方向中央部に臨んで、各々1箇所に配置されている。ボルト挿通孔23の切羽側軸方向接合面13側の一方の端部は、上述のように、切羽側軸方向接合面13に形成された、連結ボルト部材24の頭部24aを締着させる締着凹部23aにおいて開口しており(図3(a)、(b)参照)、ボルト挿通孔23の坑口側斜め接合面16側の他方の端部は、坑口側斜め接合面16に形成された、連結ボルト部材24の先端部を突出させる突出凹部16a(図3(c)参照)において開口している。雌ネジ孔30aの切羽側斜め接合面15側の先端部は、切羽側斜め接合面15に形成された、連結ボルト部材24の先端部を挿入させる挿入凹部15a(図3(c)参照)において開口している。
さらに、本実施形態では、各々の六角形セグメント10には、これらの六角形セグメント10を、組み付け用のエレクター装置(図示せず。)によって把持できるようにする把持孔28(図2(a)参照)が、例えば内側面の中央部分に設けられている。
さらにまた、本実施形態では、好ましくは坑口側軸方向接合面14における、位置決め用の凸部14aよりも当該坑口側軸方向接合面14の長手方向の中心側に先端開口面を開口させて、雌ネジ孔を有する一対の吊り用インサート部材27が、坑口側軸方向接合面14の長手方向の中心線に対して対称に配置されて、コンクリート中に埋設固定された状態で取り付けられている。六角形セグメント10の坑口側軸方向接合面14に、少なくとも一対の吊り用インサート部材27が埋設固定されていることにより、これらの吊り用インサート部材27に、例えば吊上用ワイヤーの下端部に取り付けたボルト部材を螺着して、六角形セグメント10を吊り上げることによって、例えば型枠から脱型された六角形セグメント10を、水中養生のために移動したり、製造工場や現場で保管場所に移動したりする際に、これらの移動する作業をスムーズに行うなうことが可能になると共に、切羽側軸方向接合面13を下方に向け、坑口側軸方向接合面14を上に向けて縦置きした状態で、複数の六角形セグメント10を、整然と並べた状態で効率良くストックしておくことが可能になる。
そして、本実施形態では、図2(a)〜(d)に示すように、各々の六角形セグメント10の切羽側斜め接合面15及び坑口側斜め接合面16には、位置決め用のガイド凸部25a及びガイド凹部25bが組になって、各々一組設けられている。これらの位置決め用のガイド凸部25a及びガイド凹部25bは、先行して設置された六角形セグメント10に後続して、次の六角形セグメント10を設置する際に、先行して設置された六角形セグメント10による、周方向Yに間隔をおいて掘進方向X前方側に突出する各一対の等脚台形状の凸部10aの間の、各々の等脚台形状の凹部10b(図1、図6(a)参照)に、後続する六角形セグメント10が配置されるように案内して、精度良く位置決めできるようにすると共に、組み付けられた六角形セグメント10に位置ずれが生じるのを、効果的に防止できるようにする機能を備えている。
上述の構成を備える複数の六角形セグメント10を、トンネルの軸方向(掘進方向)X及び周方向Yに連設して、ハニカム状に組み付けることによって、好ましくは雨水を一時的に貯留する貯水池用のシールドトンネルの内周面を覆う覆工体11を形成するには、例えば図6(a)〜(c)に示すように、トンネルの掘進方向Xの後方側に先行して組み付けられた六角形セグメント10の切羽側軸方向接合面13及び切羽側斜め接合面15に、トンネルの掘進方向Xの前方側に後続して組み付けられる六角形セグメント10の坑口側軸方向接合面14及び坑口側斜め接合面16を各々重ね合わせつつ、各々の六角形セグメント10における、トンネルの掘進方向Xの前方側の半分の部分である等脚台形状部分10aを、交互に突出させながら、複数の六角形セグメント10を、トンネルの軸方向X及び周方向Yにハニカム状に配置して順次組み付けてゆく。
また、複数の六角形セグメント10を、トンネルの軸方向X及び周方向Yに順次組み付けてゆく際に、先行して組み付けられた六角形セグメント10による、交互に突出する、当該六角形セグメント10を掘進方向Xに二等分割した形状の等脚台形状の凸部10aにおける先端の切羽側軸方向接合面13に、シールドジャッキ60を押し当てて、反力を取りつつシールド掘進機を掘進させながら、これと並行して、シールドジャッキ60を押し当てた隣接する等脚台形状の凸部10aの間の領域である等脚台形状の凹部10bにおいて(図6(a)参照)、後続する六角形セグメント10を組み付ける作業を行うようになっている。
すなわち、切羽側軸方向接合面13にシールドジャッキ60を押し当てた隣設する等脚台形状の凸部10aの間の等脚台形状の凹部10bにおいて、図6(a)に示すように、当該等脚台形状の凹部10bの領域のシールドジャッキ60を収縮した状態として、当該等脚台形状の凹部10bに、後続して組み付けられる六角形セグメント10の後側半分の等脚台形状部分を差し込むようにして、これの坑口側軸方向接合面14及び坑口側斜め接合面16を、先行して組み付けられた六角形セグメント10の切羽側軸方向接合面13及び切羽側斜め接合面15に、各々密着させる(図6(b)参照)。しかる後に、後続して組み付けられる六角形セグメント10の領域に配置された、例えば3本のシールドジャッキ60のうち、中央の1本のシールドジャッキ60を伸長させて、後続する六角形セグメント10を先行して組み付けられた六角形セグメント10に押し付けた状態で、図6(c)に示すように、連通した後続する六角形セグメント10のボルト挿通孔23及び先行して設置された六角形セグメント10の雌ネジ孔30aに、連結ボルト部材24を挿通して締着させることにより、これらの六角形セグメント10を一体として連結する。
これらの作業を、周方向に複数形成された、隣設する突出した等脚台形状の凸部10aの間の各々の等脚台形状の凹部10bにおいて行うと共に、このようにして新たに設置された六角形セグメント10を、先行して組み付けられた既存の六角形セグメント10として、これらの切羽側軸方向接合面13にシールドジャッキ60を押し当てて反力を取りつつシールド掘進機を掘進させながら、これと並行して、シールドジャッキ60を押し当てたこれらの六角形セグメント10の間の等脚台形状の凹部10bにおいて、さらに後続する六角形セグメント10を組み付ける作業を、繰り返し行ってゆくことができる。これによって、トンネルの軸方向X及び周方向Yにハニカム状に配置された複数の六角形セグメント10による、好ましくは雨水を一時的に貯留する貯水池用のシールドトンネルの内周面を覆う覆工体11を、容易に形成することが可能になる。
ここで、連結ボルト部材24は、例えばM39mm程度の太さの鋼棒からなり、斜めボルト挿通孔23を形成するシース管23bよりも長い、例えば1520mm程度の長さを有している。連結ボルト部材24は、坑口側軸方向接合面14側の端部に、頭部雄ネジ部を備えており、この頭部雄ネジ部にナット部材を締着固定することにより、締着固定したナット部材による頭部24aが形成されるようになっている(図3(a)、(b)参照)。連結ボルト部材24は、先端部に形成された先端雄ネジ部24b(図3(a)、(c)参照)を、隣接する六角形セグメント10の切羽側斜め接合面15に臨んで配置された、雌ネジアンカー30の雌ネジスリーブ部31による雌ネジ孔30aに螺着して締め付けた際に、ナット部材による頭部24aが、締着凹部23aの底部に、好ましくは22mm程度の支圧鋼板24cを介して、強固に且つ安定した状態で支持されて、締着されるようになっている(図3(a)〜(c)参照)。
そして、上述の構成を備える本実施形態の六角形セグメント10によれば、切羽側軸方向接合面13や切羽側斜め接合面15や坑口側斜め接合面16の間を貫通して締着される連結ボルト24の本数を多くしたり、連結ボルト24のボルト径を大きくしたりすることなく、設計通りの本数や径のまま、各隣接する六角形セグメント10の間の接合強度を大きくすることを可能にして、安定した状態でこれらの六角形セグメント10を一体として接合することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、六角形セグメント10は、切羽側軸方向接合面13の両側の側部領域から両側の各々の坑口側斜め接合面16の中央部に向けて、切羽側斜め接合面15と平行に延設して貫通する斜めボルト挿通孔23が設けられていると共に、両側の各々の切羽側斜め接合面15には、当該切羽側斜め接合面15の中央部に雌ネジ孔30aの先端部を臨ませて、斜めボルト挿通孔23に挿通された連結ボルト部材24の先端部が螺着される雌ネジ孔30aを備える雌ネジアンカー30が、コンクリート中に埋設されており、雌ネジアンカー30は、各々、雌ネジ孔30aが形成された雌ネジスリーブ部31と、雌ネジスリーブ部31の埋設側端部に一体として接続されるアンカー部32とを有しており、アンカー部32は、斜めボルト挿通孔23を超える位置まで延設していると共に、曲折部32aを備えていることで、斜めボルト挿通孔23と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されている。
これによって、好ましくは切羽側斜め接合面15の厚さ方向の中央部に雌ネジ孔30aが開口する、雌ネジアンカー30におけるアンカー部32を、好ましくは切羽側軸方向接合面13や坑口側斜め接合面16の厚さ方向の中央部に両側の端部が開口する斜めボルト挿通孔23、及び該斜めボルト挿通孔23に挿通される連結ボルト部材24と、干渉させることなく、必要な締着強度が得られる定着長となるように、相当な長さで延設させて埋設することが可能になる。またこのようにして必要な定着長及び締着強度を確保することのできる雌ネジアンカー30の雌ネジ孔30aに、連結ボルト部材24の先端雄ネジ部24bを螺着して強固に締着することによって、連結ボルト24の本数を多くしたり、連結ボルト24のボルト径を大きくしたりすることなく、各隣接する六角形セグメント10の間の接合強度を大きくすることを可能にして、これらの六角形セグメント10を安定した状態で一体として接合することが可能になる。
雌ネジアンカー30におけるアンカー部32は、必要な定着長を確保することができれば、折り曲げて用いても何等問題を生じることがないばかりか、折り曲げられていることで、却って連結ボルト部材24の軸方向の引張り力に対する抵抗力を高めることが可能になって、より大きな締着強度を支持することが可能になり、これによって六角形セグメント10を、さらに安定した状態で一体として接合することが可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。ボルト挿通孔は、円筒形状のシース管をコンクリート中に埋設することによって形成されている必要は必ずしも無く、斜めボルト挿通孔や雌ネジアンカーによる雌ネジ孔は、切羽側接合面や坑口側斜め接合面や切羽側斜め接合面の厚さ方向の中央部に臨んで開口している必要は必ずしも無い。斜めボルト挿通孔や雌ネジアンカーによる雌ネジ孔は、これらの接合面に2段に開口するように配置されていても良い。この場合、雌ネジ孔の2段の開口は、六角形セグメント10の厚さ方向の中央から、厚さ方向に等距離の位置に配置されることが好ましい。雌ネジアンカーのアンカー部は、直線状部と曲折部とからなるものである必要は必ずしもなく、雌ネジスリーブ部の埋設側端部から直線状部を介することなく曲折部が折れ曲がるものであっても良い。
10 六角形セグメント
11 覆工体
13 切羽側軸方向接合面
14 坑口側軸方向接合面
15 切羽側斜め接合面
16 坑口側斜め接合面
17 V字状周方向接合面
23 斜めボルト挿通孔
23a 締着凹部
23b シース管
24 連結ボルト部材
24a 頭部
24b 先端雄ネジ部
24c 支圧鋼板
30 雌ネジアンカー
30a 雌ネジ孔
31 雌ネジスリーブ部
32 アンカー部
32a 曲折部
32b 直線状部
32c 雄ネジ部
60 シールドジャッキ
X トンネルの掘進方向(軸方向)
Y トンネルの周方向

Claims (6)

  1. 切羽側軸方向接合面及び坑口側軸方向接合面と、これらの一対の軸方向接合面の両側の端部を各々連結するようにしてV字形状に配置される、切羽側斜め接合面及び坑口側斜め接合面からなる一対のV字状周方向接合面とを備え、トンネルの軸方向及び周方向に連設してハニカム状に組み付けられることによって、シールドトンネルの覆工体を形成するコンクリート製の六角形セグメントにおいて、
    前記切羽側接合面の両側の側部領域から両側の各々の前記坑口側斜め接合面の中央部に向けて、前記切羽側斜め接合面と平行に延設して貫通する斜めボルト挿通孔が設けられていると共に、両側の各々の前記切羽側斜め接合面には、当該切羽側斜め接合面の中央部に雌ネジ孔の先端部を臨ませて、前記斜めボルト挿通孔に挿通された連結ボルト部材の先端部が螺着される雌ネジアンカーがコンクリート中に埋設されており、
    前記雌ネジアンカーは、各々、前記雌ネジ孔が形成された雌ネジスリーブ部と、該雌ネジスリーブ部の埋設側端部に一体として接続されるアンカー部とを有しており、該アンカー部は、前記斜めボルト挿通孔を超える位置まで延設していると共に、曲折部を備えていることで、前記斜めボルト挿通孔と立体交差状に配置されてコンクリート中に埋設されている六角形セグメント。
  2. 前記ボルト挿通孔は、円筒形状のシース管をコンクリート中に埋設することによって形成されている請求項1記載の六角形セグメント。
  3. 前記雌ネジアンカーの前記アンカー部は、前記雌ネジスリーブ部の埋設側端部に後続して、前記雌ネジスリーブ部の中心軸上に直線状に延設する直線状部と、該直線状部の後端部に後続して、曲折した状態で延設する前記曲折部とからなる請求項1又は2記載の六角形セグメント。
  4. 前記曲折部は、当該セグメントの厚さ方向外周側に曲折している請求項1〜3のいずれか1項記載の六角形セグメント。
  5. 前記斜めボルト挿通孔の両端部の開口及び前記雌ネジ孔の先端部の開口は、前記切羽側軸方向接合面、前記切羽側斜め接合面、又は前記坑口側斜め接合面の、厚さ方向中央部に臨んで配置されている請求項1〜4のいずれか1項記載の六角形セグメント。
  6. 前記雌ネジアンカーの前記アンカー部は、鉄筋棒からなる請求項1〜5のいずれか1項記載の六角形セグメント。
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