JP2021133431A - 加工用液体の移送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】加工用液体の移送量に制限を受けずに、自由な量を供給することができるとともに、可動部が少なく、また構造的にもシンプルで寿命も長く、かつ安価な加工用液体の移送システムを提供する。【解決手段】移送システムは、導体又は金属の研磨に用いる水と研磨材を含有したスラリー11の貯留容器12Aと、所定の位置まで移送案内するための管路15の途中に設けられ、スラリーを一時貯留可能な送液チューブ17と、送液チューブ内の圧力を負圧と正圧に切り換え、負圧で送液チューブ内にスラリーを吸引貯留し、正圧で排出する送液チューブ内圧力調整制御手段20と、送液チューブ内が負圧時に開放され、正圧時に閉じて、貯留容器と送液チューブとの間のスラリーの流れを制御する第1開閉制御弁16Aと、負圧時に閉じられ、正圧時に開放されて、送液チューブと所定の位置との間のスラリーの流れを制御する第2開閉制御弁16Bと、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、加工用液体の移送システムに関し、例えば半導体製造装置の化学的機械研磨(CMP)加工等において、水と研磨材を含有した加工用液体(スラリー)を、貯留容器から所定の加工位置まで移送して供給するとき等に使用される加工用液体の移送システムに関するものである。
半導体製造装置において、ウエハの表面を平坦化する技術として、従来から化学的機械研磨(CMP)が知られている。CMPでは、水と研磨材(研磨砥粒)を含有した加工液体、すなわちスラリーが用いられている(例えば、特許文献1参照)。スラリーは、研磨時に貯留容器内から所定の加工位置まで移送されて、ウエハと砥石との間に供給して使用される。また、スラリーの移送には、駆動手段としてダイアフラム、ベローズポンプなどが使用されている。
上述したように、従来の加工装置においては、加工用液体、例えばスラリーなどの移送には、駆動手段として可動部の多いダイアフラム、ベローズポンプなどを使用していたが、次のような問題点があった。
(1)ダイアフラム、ベローズポンプなどの駆動手段は経年劣化が激しく、短い使用期間で吸い込み力の低下を生じる。
(2)ダイアフラム、ベローズポンプなどは、高価であるためコスト高になる。
(3)研磨材固着などのトラブルが発生し易く、メンテナンスのサイクルが短く、また部品寿命が短い。
(4)少量の送液(供給)を行う際の制御が難しい。
(1)ダイアフラム、ベローズポンプなどの駆動手段は経年劣化が激しく、短い使用期間で吸い込み力の低下を生じる。
(2)ダイアフラム、ベローズポンプなどは、高価であるためコスト高になる。
(3)研磨材固着などのトラブルが発生し易く、メンテナンスのサイクルが短く、また部品寿命が短い。
(4)少量の送液(供給)を行う際の制御が難しい。
そこで、加工用液体の移送量に制限を受けずに、自由な量の加工用液体を移送して供給できるとともに、可動部が少なく、また構造的にもシンプルで、故障が少なく、寿命も長く、かつ安価に提供することが可能な加工用液体の移送システムを提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載の発明は、導体又は金属の研磨に用いる、水と研磨材を含有した加工用液体の移送システムであって、前記加工用液体を貯える貯留容器と、前記加工用液体を前記貯留容器から所定の位置まで移送案内するための管路と、前記管路の途中に設けられ、前記貯留容器内の前記加工用液体を一時貯留可能な送液チューブと、前記送液チューブ内の圧力を負圧と正圧に択一的に切り換え、負圧で前記送液チューブ内に前記加工用液体を吸引貯留し、正圧で前記送液チューブ内の前記加工用液体を前記管路内に排出する制御を行う送液チューブ内圧力調整制御手段と、前記送液チューブ内を負圧にするときに開放され、正圧にするときに閉じられるようにして、前記貯留容器と前記送液チューブとの間の前記管路内を流れる加工用液体の流れを制御する第1開閉制御弁と、前記送液チューブ内を負圧にするとき閉じられ、正圧にするときに開放されるようにして、前記送液チューブと前記所定の位置との間を流れる前記加工用液体の流れを制御する第2開閉制御弁と、を備える加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、貯留容器と所定の位置までの間を結ぶ管路の途中に設けた送液チューブ内に、前記チューブ内圧力調整手段により付与される負圧を送液チューブ内に加えて、貯留容器内の加工用液体を一度貯留し、その後、同じく送液チューブ内圧力調整制御手段の制御で付与される正圧を送液チューブ内に加え、送液チューブ内に貯留されている加工用液体を、所定の位置へ通じている管路内に所定量ずつ排出し、その管路内に排出した加工用液体を、管路により所定の位置まで移送し、研磨加工用に供給する、あるいは加工用液体を別の貯留容器に移し替えることができる。すなわち、加工用液体は、貯留容器内から加工位置へ直接移送せずに、一度、送液チューブ内に吸引貯留し、その送液チューブ内から再び管路内に送液チューブ内圧力調整制御手段の制御を介して排出し、所定の位置へ移送される。したがって、従来のポンプ駆動の場合には、移送時に発生するポンプ駆動の脈動などに起因して加工用液体の排出量を一定にすることや、少量の加工用液体を所定の位置へ移送することなどが難しかったが、この構成の場合ではポンプ駆動の脈動などを無くすことができるので、所定の位置へ短時間当たりに移送する加工用液体の移送量の調整がし易くなる。これにより、少量の加工用液体の移送であっても常に定量の加工用液体を安定的に移送することができる。また、可動部を皆無にすることもできるので経年劣化も少なくなり、メンテナンスのサイクルを延ばすことができる。さらに、構造を簡略化し、安価な部品を使用して低コスト化を図ることが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記送液チューブ内圧力調整制御手段は、前記送液チューブ内に加える前記正圧の大きさを調整可能なレギュレータを有する、加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、送液チューブ内に加える正圧の大きさを、レギュレータを介して調整することにより、送液チューブ内から所定の位置側へ排出して、所定の位置に移送する単位時間当たりの移送量を簡単に調整することができる。これにより、加工用液体の移送量を少量から多量まで自由に設定して、常に定量の加工用液体を安定的に移送することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記第2開閉制御弁は、前記第1開閉制御弁が閉じられる際に開くことができるように構成されている、加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、送液チューブ内から加工用液体を排出して所定の位置に供給するとき、第1開閉制御弁が閉じている状態で第2開閉制御弁が開くと、送液チューブ内から管路内に排出された加工用液体が、管路内を貯留容器側に流れるのを第1開閉制御弁で阻止され、開かれている第2開閉制御弁を通って所定の位置側へ確実に流される。したがって、送液チューブから排出された加工用液体が貯留容器側へ戻るのを確実に防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、前記所定の位置は研磨加工位置であり、前記加工用液体は化学機械研磨に用いられるスラリーである、加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、半導体製造装置において、ウエハの表面を平坦化する化学的機械研磨(CMP)に適用することができる。そして、CMPでは、貯留容器に貯えられているスラリーを所定の位置である研磨加工位置まで定量移送して、研磨加工部分に安定的に供給することができるので、加工精度の向上が期待できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、前記所定の位置には、前記貯留容器から移送される前記加工用液体を受ける別の貯留容器を配置した、加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、加工用液体を、一方の貯留容器から別の貯留容器へ簡単に移し替えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の構成において、前記管路と、前記送液チューブと前記送液チューブ内圧力調整制御手段と前記第1開閉制御弁と前記第2開閉制御弁とを有する移送機構を、前記貯留容器と前記所定の位置の間に少なくとも2つ以上並列配置して複数設けてなる、加工用液体の移送システムを提供する。
この構成によれば、貯留容器と所定位置の間に並列して設けられている複数の移送機構を、例えば予め決められた所定の順番で制御し、各移送機構の送液チューブに貯えられている加工用液体を各々所定の同じ位置まで移送させることにより、所定の位置に、加工用液体を安定的に供給することができる。また、各移送機構に対応する排出側のノズル等を、異なる所定の位置に振り分けて配置することにより、貯留容器からの加工用液体をそれぞれ異なる複数の位置に移送して、同時に加工作業等を行うことができる。
発明によれば、加工用液体を、貯留容器内から所定の位置へ直接移送せずに、一度、送液チューブ内に吸引貯留させ、その送液チューブ内から所定の位置に向けて加工用液体を、送液チューブ内圧力調整制御手段の制御を介して移送するようにしているので、従来のポンプ駆動の場合に問題となっていた、移送時に発生するポンプ駆動の脈動などが無くなり、加工用液体の所定の位置への移送を安定化させることができる。これにより、加工精度の向上が期待できる。また、可動部を皆無にすることもできるので経年劣化も少なくなり、メンテナンスのサイクルを延ばせるとともに寿命の向上も期待できる。また、構造を簡略化し、安価な部品を使用して低コスト化を図ることが期待できる。
本発明は、加工用液体の移送量に制限を受けずに、自由な量の加工用液体を移送して供給できるとともに、可動部が少なく、また構造的にもシンプルにして、故障が少なく、寿命も長く、かつ安価にすることが可能な加工用液体の移送システムを提供するという目的を達成するために、導体又は金属の研磨に用いる、水と研磨材を含有した加工用液体の移送システムであって、前記加工用液体を貯える貯留容器と、前記加工用液体を前記貯留容器から所定の位置まで移送案内するための管路と、前記管路の途中に設けられ、前記貯留容器内の前記加工用液体を一時貯留可能な送液チューブと、前記送液チューブ内の圧力を負圧と正圧に択一的に切り換え、負圧で前記送液チューブ内に前記加工用液体を吸引貯留し、正圧で前記送液チューブ内の前記加工用液体を前記管路内に排出する制御を行う送液チューブ内圧力調整制御手段と、前記送液チューブ内を負圧にするときに開放され、正圧にするときに閉じられるようにして、前記貯留容器と前記送液チューブとの間の前記管路内を流れる加工用液体の流れを制御する第1開閉制御弁と、前記送液チューブ内を負圧にするとき閉じられ、正圧にするときに開放されるようにして、前記送液チューブと前記所定の位置との間を流れる前記加工用液体の流れを制御する第2開閉制御弁と、を備える構成とすることにより実現した。
以下、本発明の実施形態に係る幾つかの実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明の加工用液体の移送システムの各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。また、実施例の説明の全体を通じて同じ要素には同じ符号を付している。
図1は本発明の実施の形態に係る第1実施例としての加工用液体の移送システム10Aを模式的に示す構成配置図である。なお、第1実施例では、半導体製造装置において、例えばウエハの表面を平坦化する化学的機械研磨(以下、「CMP」と言う)を行う加工用液体、すなわちスラリー11を、前記第2開閉制御弁は、前記第1開閉制御弁が閉じられる際に開くことができるように構成されている、貯留容器12Aから研磨加工装置13の研磨加工位置14へ移送し、研磨加工に供する場合を一例としている。
貯留容器12Aに貯蔵されるスラリー11は、本例では水と研磨材を含有した加工用液体であるが、スラリー11の構成成分は液体であれば自由である。
貯留容器12Aと研磨加工装置13との間には、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11を、研磨加工装置13の研磨加工位置14まで移送案内するパイプ、すなわち管路15が配設されている。したがって、貯留容器12A内のスラリー11は、管路15を介して研磨加工位置14まで移送案内されて、研磨加工装置13内での研磨加工に供される。
管路15の途中には、貯留容器12A側に設けられた第1開閉制御弁16Aと、研磨加工装置13側に設けられた第2開閉制御弁16Bが直列配置された状態で設けられている。第1開閉制御弁16Aと第2開閉制御弁16Bは、管路15の通路を各々独立して開閉することが可能な状態にして構成されている。また、管路15には、第1開閉制御弁16Aと第2開閉制御弁16Bとの間に介在された状態で、分岐管路15Aが設けられており、管路15内を流れるスラリー11を、管路15内から分岐管路15A側へ流すことができるようになっている。
分岐管路15Aの先端(上端)側には、スラリー11を貯えることが可能な貯留部としての送液チューブ17が連結して取り付けられている。また、送液チューブ17の上部には、制御管18を介して送液チューブ内圧力調整制御手段20が取り付けられている。
送液チューブ内圧力調整制御手段20は、送液チューブ17内の圧力を、負圧と正圧とに択一的に切り換え、負圧にすることで送液チューブ17の中にスラリー11を吸引して貯留し、正圧にすることで送液チューブ17内のスラリー11を分岐管路15Aを通して管路15内に排出できるようになっている。
送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御管18は、一端側が送液チューブ17内に連結接続され、他端側は2つの分岐制御管18Aと分岐制御管18Bの2つに分岐されている。そして、一方の分岐制御管18Aは、開閉弁21Aを介して負圧に連結接続され、他方の分岐制御管18Bは、開閉弁21Bとレギュレータ22を介して正圧に連結接続されている。
レギュレータ22は、開閉弁21Bが開放されて正圧が送液チューブ17内に加わるとき、その正圧の大きさを自由に調整できる調整手段として機能する。
また、送液チューブ内圧力調整制御手段20には、送液チューブ17内におけるスラリー11の量が、図1中のHIGH位置まで満たされている状態を検出するセンサー23Hと、図1中のLOW位置まで低下した状態を検出するセンサー23Lが設けられている。
そして、移送システム10Aの全体の制御は、マイクロコンピュータで構成している制御部19に組み込まれたプログラムに従って、所定の手順で行われる。
図2は、制御部19に組み込まれているプログラムにより実行される、図1における移送システム10Aの一動作例を示すフロー図である。次に、図1に示す移送システム10Aにおいて、貯留容器12A内のスラリー11を研磨加工位置14まで移送して、研磨加工に供する場合の一動作例を、図2に示すフローに従ってステップS1からステップS14の順に説明する。
図1における移送システム10Aであっては、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11は、貯留容器12Aから研磨加工位置14へ直接移送せずに、一度、送液チューブ17内に貯え、送液チューブ17内から研磨加工位置14で必要とする量ずつ、研磨加工位置14へ送り、研磨加工に供するように取り扱われる。
したがって、貯留容器12Aに貯蔵されているスラリー11は、まず送液チューブ17内に移送されて、送液チューブ17内に一度貯留される。また、送液チューブ17内への移送が開始される前、制御部19の制御により、第1開閉制御弁16A、第2開閉制御弁16B、開閉弁21A、開閉弁21Bは全てCLOSE、すなわち閉じられている。また、送液チューブ17内のスラリー11の量は、図1中のHIGH位置よりも少ない状態になっているものとする。
そして、ステップS1において、開閉弁21AがOPEN、すなわち開かれる。開閉弁21Aが開かれると、送液チューブ17が負圧に繋がり、送液チューブ17内が負圧となるように制御される。次いで、ステップS2において、第1開閉制御弁16AをOPEN、すなわち開く。これにより、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11が第1開閉制御弁16Aを通って管路15内を流れる。ここでは、第2開閉制御弁16BがCLOSEになっているので、管路15内に流れ込んだスラリー11は、分岐管路15Aを通って送液チューブ17内に吸引、すなわち吸い込まれ、送液チューブ17内への貯留が開始される。これにより、送液チューブ17内に液体、すなわちスラリー11が満たされて行く(ステップS3)。そして、スラリー11がLOW位置を超えてHIGH位置まで満たされたことがセンサー23L及びセンサー23Hにより検出されると(ステップS4、ステップS5)、制御部19は第1開閉制御弁16Aと開閉弁21Aを共にCLOSE、すなわち閉じさせる(ステップS6、ステップS7)。これにより、スラリー11は、送液チューブ17内に吸引された状態で一度貯留される。
スラリー11が、送液チューブ17内のHIGH位置まで満たされたら、制御部19は開閉弁21BをOPEN、すなわち開く(ステップS8)とともに、ステップS9で第2開閉制御弁16BをOPEN、すなわち開く。これにより、送液チューブ17内の上部に、正圧がレギュレータ22を介して付加される。そして、送液チューブ17内に貯留されていたスラリー11が管路15内に排出され(ステップS10)、管路15内に排出されたスラリー11は、第1開閉制御弁16AがCLOSEされているので、貯留容器12A側へは流れずに、第2開閉制御弁16Bを通って研磨加工装置13の研磨加工位置14へ向かって流れ、ウエハと砥石との間に供給されて、CMPに供される。なお、送液チューブ17内から管路15内に排出されるスラリー11の流出量は、レギュレータ22で圧力調整されて送液チューブ17内に付与される正圧の大きさで調整できる。
また、このようにして送液チューブ17内からスラリー11が排出され、送液チューブ17に貯留されているスラリー11の量が図1のLOW位置を下回ると、センサー23H及びセンサー23Lが共にオフになる(ステップS11、ステップS12)。スラリー11の量がLOW位置を下回ったことが検出されると、制御部19は、第2開閉制御弁16B及び開閉弁21Bを共にCLOSE、すなわち閉じる(ステップS13、ステップS14)。これにより、送液チューブ17内からのスラリー11の排出が停止される。そして、ステップS14からはステップS1に戻り、以下、同じ動作を繰り返す。また、研磨加工装置13の研磨加工位置14で使用されずに余ったスラリー11は貯留容器12aに戻される
したがって、この第1実施例による移送システム10Aでは、加工用液体であるスラリー11を貯える貯留容器12Aと所定の位置である研磨加工位置14までの間を結ぶ管路15の途中に、管路15から分岐させて設けた分岐管路15Aの先端に取り付けた送液チューブ17内に、スラリー11を、送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して一度貯え、その送液チューブ17内に貯えたスラリー11を、研磨加工位置14へ通じている管路15内に、再び、同じく送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して所定量ずつ排出し、その排出したスラリー11を所定の研磨加工位置14まで管路15内を通して移送し、研磨加工に供給できる。すなわち、スラリー11は、貯留容器12A内から研磨加工位置14へ直接移送して供給せずに、一度、送液チューブ17内に吸引して貯留し、その送液チューブ17内から再び管路15内に、送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して排出され、所定の研磨加工位置14へ移送されるように構成している。この構成により、従来のポンプ駆動の場合には、移送時に発生するポンプ駆動の脈動などに起因して、スラリー11等の排出量を一定にすることや、少量のスラリー11を移送して供給することが難しかったが、この第1実施例の場合では、ポンプ駆動の脈動などは無くすことができるので、所定の研磨加工位置14に短時間当たり移送するスラリー11の供給量の調整がし易くなる。これにより、少量のスラリー11の移送であっても常に定量のスラリー11を安定的に移送して供給することができる。また、可動部を皆無にすることも可能になるので経年劣化も少なくなり、メンテナンスのサイクルを延ばすことができる。さらに、構造を簡略化し、安価な部品を使用して低コスト化を図ることが可能になる。
なお、図1及び図2に示した第1実施例の場合では、各々一つの、管路15と、送液チューブ17と、送液チューブ内圧力調整制御手段20と、第1開閉制御弁16Aと、第2開閉制御弁16Bと、で移送機構24を構成してなる場合について説明したが、例えば図3に示す第2実施例のように、移送機構24の一部を2つ以上の複数個、すなわち第2実施例では3つの移送機構24a、24b、24cに分割しているように、その複数に分割した移送機構24a、24b、24cを、貯留容器12Aと研磨加工装置13の間に並列して設ける構成にしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態に係る第2実施例としての加工用液体の移送システム10Bを模式的に示す構成配置図である。なお、第2実施例も第1実施例の場合と同様に、半導体製造装置において、ウエハの表面を平坦化する化学的機械研磨(以下、「CMP」と言う)を行う加工用液体、すなわちスラリー11を、貯留容器12Aから研磨加工装置13の研磨加工位置14へ移送し、研磨加工に供する場合を一例としている。また、第2の実施例は、第1実施例で示した移送機構24の一部を3個の移送機構24a、24b、24cに分割し、この3つに分割した移送機構24a、24b、24cを貯留容器12Aと研磨加工装置13の間に並列配置する構成にしたものであって、他の構成は図1の第1実施例の場合と同一であるから、図1の第1実施例と同一又は相当する部分に同一符号を付し、対応する部分と異なる部分を主として説明する。
移送機構24が3つに分割された各移送機構24a、24b、24cは、貯留容器12Aと研磨加工装置13との間に設けられた、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11を研磨加工装置13の研磨加工位置14まで移送するためのパイプ、すなわち管路15a、15b、15cを有している。3つの管路15a、15b、15cは、並列配置されて設けられており、各管路15a、15b、15cの、貯留容器12Aに繋がる始端側は、一つの同じ管路15dを介して貯留容器12Aに共通連結されている。一方、各管路15a、15b、15cの、研磨加工装置13の研磨加工位置14に導かれている他端側は、一つの同じ管路15eを介して、図示しないスラリー供給ノズルに接続されている。なお、管路15eには、研磨加工位置14で研磨加工に使用されずに余った、一部のスラリー11を貯留容器12Aに戻すための管路15fが接続されている。
また、各管路15a、15b、15cには、第1開閉制御弁16Aa、16Ab、16Acと第2開閉制御弁16Ba、16Bb、16Bcとの間に各々介在された状態で、分岐管路15Aa、15Ab、15Acが設けられており、各管路15a、15b、15c内を流れるスラリー11を、管路15a、15b、15c内から分岐管路15Aa、15Ab、15Ac側へ流すことができるようになっている。
各分岐管路15Aa、15Ab、15Acの先端(上端)側には、スラリー11を貯えることが可能な貯留部としての送液チューブ17a、17b、17cがそれぞれ連結して取り付けられている。また、送液チューブ17a、17b、17cの上部には、制御管18a、18b、18cを介して送液チューブ内圧力調整制御手段20が取り付けられている。
送液チューブ内圧力調整制御手段20は、送液チューブ17a、17b、17c内の各圧力を、負圧と正圧とに択一的に切り換え、負圧にすることで送液チューブ17a、17b、17cの中にスラリー11を吸引して貯留し、正圧にすることで送液チューブ17a、17b、17c内に貯留されているスラリー11を分岐管路15Aa、15Ab、15Acを通して管路15a、15b、15c内に排出できるようになっている。
送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御管18a、18b、18cは、一端側が送液チューブ17a、17b、17c内に連結接続され、他端側は分岐制御管18Aa、18Ab、18Acと分岐制御管18Ba、18Bb、18Bcの2つに分岐されている。そして、一方の分岐制御管18Aa、18Ab、18Acは、それぞれ開閉弁21Aa、21Ab、21Acを介して負圧と接続され、他方の分岐制御管18Ba、18Bb、18Bcは、それぞれ開閉弁21Ba、21Bb、21Bcとレギュレータ22を介して正圧と接続されている。なお、ここでもレギュレータ22は、開閉弁21Ba、21Bb、21Bcが開放されて正圧が送液チューブ17a、17b、17c内にそれぞれ加わるとき、その正圧の大きさを自由に調整できる調整手段として機能する。
また、送液チューブ内圧力調整制御手段20には、送液チューブ17a、17b、17c内におけるスラリー11の量が、HIGH位置まで満たされている状態を検出するセンサー23Ha、23Hb、23Hcと、中間のMID位置まで満たされている状態を検出するセンサー23Ma、23Mb、23Mcと、LOW位置まで低下した状態を検出するセンサー23La、23Lb、23Lcが設けられている。
そして、移送システム10Bの全体の制御は、マイクロコンピュータで構成している制御部19に組み込まれたプログラムに従って所定の手順で行われる。
図4は、制御部19に組み込まれているプログラムにより実行される、図3における移送システム10Bの一動作例を示すタイミングチャートである。次に、図3に示す移送システム10Bにおいて、貯留容器12A内のスラリー11を研磨加工位置14まで移送して、研磨加工に供する場合の一動作例を、図4に示すタイミングチャートを使用して説明する。
図4において、上段のタイミングチャートは移送機構24aの動作を示し、中間のタイミングチャートは移送機構24bの動作を示し、上段のタイミングチャートは移送機構24cの動作を示す。また、T0〜T16は、経過時間を示す。
図3における移送システム10Aにあっても、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11は、貯留容器12Aから研磨加工位置14へ直接移送せずに、一度、送液チューブ17a、17b、17c内に順に貯え、送液チューブ17a、17b、17c内から研磨加工位置14で必要とする量ずつ、順に研磨加工位置14へ送り、研磨加工に供するように取り扱われる。また、送液チューブ17a、17b、17c内へのスラリー11の移送が開始される前、制御部19の制御により、第1開閉制御弁16Aa、16Ab、16Ac、第2開閉制御弁16Ba、16Bb、16Bc、開閉弁21A、開閉弁21Bは全てCLOSE、すなわち閉じられている。また、送液チューブ17内のスラリー11の量は、図3中のHIGH位置よりも少ない状態になっているものとする。
すなわち、まず、移送供給の動作が開始されると、制御部19は、移送機構24aを制御し、移送機構24aの開閉弁21Aaと第1開閉制御弁16Aaを共にOPEN、すなわち開放する。これにより、送液チューブ17a内が負圧にされ、これと同時に貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11が第1開閉制御弁16Aaを通って管路15a内を流れる。そして、スラリー11が送液チューブ17a内に吸引、すなわち吸い込まれて、スラリー11の送液チューブ17a内への貯留が開始され、送液チューブ17a内にスラリー11が満たされて行く。
そして、まずスラリー11が送液チューブ17aのLOW位置を超えて中間位置、すなわちMID位置まで満たされたことがセンサー23La及びセンサー23MaのON信号により検出されると(T2)、制御部19は、移送機構24bを制御し、移送機構24bの開閉弁21Abと第1開閉制御弁16Abを共にOPEN、すなわち開放する。これにより、送液チューブ17b内も負圧にされ、これと同時に貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11が第1開閉制御弁16Abを通って管路15b内を流れる。そして、送液チューブ17b内に吸引、すなわち吸い込まれて、送液チューブ17b内への貯留が開始され、送液チューブ17b内にも液体、すなわちスラリー11が満たされて行く。
また、スラリー11が送液チューブ17bのLOW位置を超えて中間位置、すなわちMID位置まで満たされたことがセンサー23Lb及びセンサー23MbのON信号により検出されると(T4)、制御部19は、移送機構24cを制御し、移送機構24cの開閉弁21Acと第1開閉制御弁16Acを共にOPEN、すなわち開放する。これにより、送液チューブ17c内も負圧にされ、これと同時に貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11が第1開閉制御弁16Acを通って管路15c内を流れる。そして、送液チューブ17c内に吸引、すなわち吸い込まれて、送液チューブ17c内への貯留が開始され、送液チューブ17c内にも液体、すなわちスラリー11が満たされて行く。
一方、移送機構24aは、送液チューブ17aのスラリー11がHIGH位置まで満たされたことがセンサー23La、センサー23Ma、センサー23Haにより検出されると、制御部19により、第1開閉制御弁16Aaと開閉弁21AaをCLOSE、すなわち閉じさせる。これと同時に、制御部19は、開閉弁21Baと第2開閉制御弁16BaをOPEN、すなわち開放する(T3)。これにより、送液チューブ17a内の上部に正圧が、レギュレータ22を介して付加される。これにより、送液チューブ17a内に貯留されていたスラリー11が管路15a内に排出され、管路15a内に排出されたスラリー11が第2開閉制御弁16Baを通って研磨加工装置13の研磨加工位置14に向かって送られ、ウエハと砥石との間に供給されて、CMPに供される。
また、このようにして送液チューブ17a内からスラリー11が排出され、送液チューブ17aに貯留されているスラリー11の量がLOW位置を下回ると、センサー23Ha、センサー23Ma、センサー23Laが共にオフになる。センサー23Ha、センサー23Ma、センサー23Laの信号からスラリー11の量がLOW位置を下回ったことが検出されると、制御部19は、第2開閉制御弁16Ba及び開閉弁21Baを共にCLOSE、すなわち閉じる(T6)。これにより、移送機構24aでは、送液チューブ17a内からのスラリー11の排出が停止され、送液チューブ17a内にスラリー11を貯留する動作に切り替えられ、移送機構24aでは以下、同じ動作を繰り返す。
また、移送機構24bにあっては、送液チューブ17bのスラリー11がHIGH位置まで満たされたことがセンサー23Lb、センサー23Mb、センサー23Hbにより検出されると、制御部19により、第1開閉制御弁16Abと開閉弁21AbをCLOSE、すなわち閉じさせる。これと同時に、制御部19は、開閉弁21Bbと第2開閉制御弁16BbをOPEN、すなわち開放する(T5)。これにより、送液チューブ17b内の上部に正圧がレギュレータ22を介して付加される。これにより、送液チューブ17b内に貯留されていたスラリー11が管路15b内に排出され、管路15b内に排出されたスラリー11が第2開閉制御弁16Bbを通って研磨加工装置13の研磨加工位置14に向かって送られ、ウエハと砥石との間に供給されて、CMPに供される。
また、このようにして送液チューブ17b内からスラリー11が排出され、送液チューブ17bに貯留されているスラリー11の量がLOW位置を下回ると、センサー23Hb、センサー23Mb、センサー23Lbが共にオフになる。スラリー11の量がLOW位置を下回ったことが検出されると、制御部19は、第2開閉制御弁16Bb及び開閉弁21Bbを共にCLOSE、すなわち閉じる(T8)。移送機構24bでは、送液チューブ17b内からのスラリー11の排出が停止され、送液チューブ17b内にスラリー11を貯留する動作に切り替えられ、移送機構24bでは、移送機構24aに対して時間T2ずつタイミングをずらした状態で以下、同じ動作を繰り返す。
また、移送機構24cにあっては、送液チューブ17cのスラリー11がHIGH位置まで満たされたことがセンサー23Lc、センサー23Mc、センサー23Hcにより検出されると、制御部19により、第1開閉制御弁16Acと開閉弁21AcをCLOSE、すなわち閉じさせる。これと同時に、制御部19は、開閉弁21Bcと第2開閉制御弁16BcをOPEN、すなわち開放する(T10)。これにより、送液チューブ17c内の上部に正圧がレギュレータ22を介して付加される。これにより、送液チューブ17c内に貯留されていたスラリー11が管路15c内に排出され、管路15c内に排出されたスラリー11が第2開閉制御弁16Bcを通って研磨加工装置13の研磨加工位置14に向かって送られ、ウエハと砥石との間に供給されて、CMPに供される。
また、このようにして送液チューブ17b内からスラリー11が排出され、送液チューブ17cに貯留されているスラリー11の量がLOW位置を下回ると、センサー23Hc、センサー23Mc、センサー23Lcが共にオフになる。スラリー11の量がLOW位置を下回ったことが検出されると、制御部19は、第2開閉制御弁16Bc及び開閉弁21Bcを共にCLOSE、すなわち閉じる(T12)。移送機構24cでは、送液チューブ17c内からのスラリー11の排出が停止され、送液チューブ17c内にスラリー11を貯留する動作に切り替えられ、移送機構24cでは移送機構24bに対して時間T2ずつ、また移送機構24aに対して時間T4ずつ、タイミングをずらした状態で以下、同じ動作を繰り返す。
したがって、この第2実施例による移送システム10Bでは、加工用液体であるスラリー11を貯える貯留容器12Aと所定の位置である研磨加工位置14までの間に、3個の移送機構24a、24b、24cを並列配置して設けている。そして、各移送機構24a、24b、24cでは、管路15a、15b、15cの途中に送液チューブ17a、17b、17cを設け、その送液チューブ17a、17b、17c内に送液チューブ内圧力調整制御手段20a、20b、20cの制御を介して一度貯え、その送液チューブ17a、17b、17c内に貯えたスラリー11を、研磨加工位置14へ通じている管路15a、15b、15c内に、再び、同じく送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して所定量ずつ排出し、その排出したスラリー11を所定の研磨加工位置14まで管路15a、15b、15c内を通して移送し、研磨加工に供給できる。すなわち、スラリー11は、貯留容器12A内から研磨加工位置14へ直接移送して供給せずに、一度、送液チューブ17a、17b、17c内に吸引して貯留し、その送液チューブ17a、17b、17c内から再び管路15a、15b、15c内に送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して排出さし、所定の研磨加工位置14へ移送されるように構成している。この構成により、従来のポンプ駆動の場合には、移送時に発生するポンプ駆動の脈動などに起因して、スラリー11の排出量を一定にすることや、少量のスラリー11を移送して供給することが難しかったが、この第2実施例の場合でも、ポンプ駆動の脈動などは無くすことができるので、所定の研磨加工位置14に短時間当たり移送するスラリー11の供給量の調整がし易くなる。
これにより、少量のスラリー11の移送であっても常に定量のスラリー11を安定的に移送して供給することができる。また、可動部を皆無にすることも可能になるので経年劣化も少なくなり、メンテナンスのサイクルを延ばすことができる。さらに、構造を簡略化し、安価な部品を使用して低コスト化を図ることが可能になる。また、それぞれの移送機構24a、24b、24cを、予め決められた所定の順番に制御し、各移送機構24a、24b、24cの送液チューブ17a、17b、17cに貯えられたスラリー11を各々所定の位置まで供給することにより、所定の位置に微少のスラリー11であっても、常に定量のスラリーを安定的に供給することができる。また、各移送機構の排出側のノズル等をそれぞれ異なる所定の位置に振り分けて配置することにより、複数の所定の加工位置にスラリー11を供給して同時に加工作業を行うことができる。
なお、第1実施例における加工用液体の移送システム10A、及び、第2実施例における加工用液体の移送システム10Bの場合では、スラリー11を、貯留容器12Aから研磨加工位置14に移送し、研磨加工に供する場合を例として説明したが、これに限らず、例えば図5に示すように、スラリー11等の加工用液体を貯留容器12Aから貯留容器12B、またその逆に、貯留容器12Bから貯留容器12Aに移し替える場合などにも適用できるものである。
図5は本発明の実施の形態に係る第3実施例としての加工用液体の移送システム10Cを模式的に示す構成配置図である。なお、第3実施例では、半導体製造装置において、スラリー11を、貯留容器12Aから同じくタンクなどの貯留容器12Bに、又は、貯留容器12Bから貯留容器12Aに移し替える場合を一例としている。また、第3の実施例は、第1実施例で示した研磨加工位置14に貯留容器12Bを配置した構成が異なるだけで、他の構成は図1の第1実施例の場合と同一である。したがって、図1の第1実施例と同一又は相当する部分に同一符号を付し、対応する部分と異なる部分を説明する。
貯留容器12Aと貯留容器12Bとの間には、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11を貯留容器12Bまで、又は、反対に貯留容器12B内に貯蔵されているスラリー11を貯留容器12Aまで移送案内するパイプ、すなわち管路15が配設されている。したがって、貯留容器12A(又は貯留容器12B)内のスラリー11は、管路15を介して貯留容器12B(又は貯留容器12A)まで移送案内されて、貯留容器12B(又は貯留容器12A)内に貯蔵される構成になっており、その他の構成は第1実施例の場合と同様である。また、第の実施例の場合も、制御部19に組み込まれたプログラムにしたがって所定の手順で実行される。
図6は、制御部19に組み込まれているプログラムにより実行される、図5における移送システム10Cの一動作例を示すフロー図である。次に、図5に示す移送システム10Cにおいて、貯留容器12A内のスラリー11を貯留容器12Bまで移送する場合の一動作例を、図6に示すフローに従ってステップS21からステップS24の順に説明する。
図5における移送システム10Cにあっても、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11は、貯留容器12Aから貯留容器12Bへ直接移送せずに、一度、送液チューブ17内に貯留し、送液チューブ17内から貯留容器12Bへ必要とする量ずつ送るようにして取り扱われる。
したがって、貯留容器12Aに貯蔵されているスラリー11は、まず送液チューブ17内に移送されて、送液チューブ17に一度貯留される。また、送液チューブ17内への移送が開始される前、制御部19の制御により、第1開閉制御弁16A、第2開閉制御弁16B、開閉弁21A、開閉弁21Bは全てCLOSE、すなわち閉じられている。また、送液チューブ17内のスラリー11の量は、図5中のHIGH位置よりも少ない状態になっているものとする。
そして、ステップS21において、開閉弁21AがOPEN、すなわち開かれる。開閉弁21Aが開かれると、送液チューブ17内が負圧に繋がり、送液チューブ17内が負圧となるように制御される。次いで、ステップS22において、第1開閉制御弁16AをOPEN、すなわち開く。これにより、貯留容器12A内に貯蔵されているスラリー11が第1開閉制御弁16Aを通って管路15内を流れ、第2開閉制御弁16Bが閉になっているので、管路15内に流れ込んだスラリー11は、分岐管路15Aを通って送液チューブ17内に吸引、すなわち吸い込まれ、送液チューブ17内への貯留が開始される。これにより、送液チューブ17内に液体、すなわちスラリー11が満たされて行く(ステップS23)。そして、スラリー11がLOW位置を超えてHIGH位置まで満たされたことがセンサー23L及びセンサー23Hにより検出されると(ステップS24、ステップS25)、制御部19は第1開閉制御弁16Aと開閉弁21Aを共にCLOSE、すなわち閉じさせる(ステップS26、ステップS27)。これにより、スラリー11は、送液チューブ17内に吸引された状態で一度貯留される。
スラリー11が、送液チューブ17内のHIGH位置まで満たされたら、制御部19は開閉弁21BをOPEN、すなわち開く(ステップS28)とともに、ステップS29で第2開閉制御弁16BをOPEN、すなわち開く。これにより、送液チューブ17内の上部に、正圧がレギュレータ22を介して付加される。これにより、送液チューブ17内に貯留されていたスラリー11が管路15内に排出され(ステップS30)、管路15内に排出されたスラリー11は、第1開閉制御弁16AがCLOSEされているので、貯留容器12A側には流れずに第2開閉制御弁16Bを通って貯留容器12Bへ向かって送られ、貯留容器12B内に移し替えられて貯蔵される。なお、送液チューブ17内から管路15内に排出されるスラリー11の流出量は、レギュレータ22で圧力調整され、送液チューブ17内に付与される正圧の大きさで調整できる。
また、このようにして送液チューブ17内からスラリー11が排出され、送液チューブ17に貯留されているスラリー11の量が図5中のLOW位置を下回ると、センサー23H及びセンサー23Lが共にオフになる(ステップS31、ステップS32)。スラリー11の量がLOW位置を下回ったことが検出されると、制御部19は、第2開閉制御弁16B及び開閉弁21Bを共にCLOSE、すなわち閉じる(ステップS33、ステップS34)。これにより、送液チューブ17内からのスラリー11の排出が停止される。そして、ステップS34からはステップS21に戻り、以下、同じ動作を繰り返して、貯留容器12A内のスラリー11が貯留容器12B内に移し替えられるまでの間、行われる。
なお、上記説明した場合の動作は、貯留容器12A内のスラリー11を貯留容器12Bまで移送して貯蔵する場合であるが、反対に、貯留容器12B内のスラリー11を貯留容器12Aまで移送して貯蔵する場合には、第1開閉制御弁16Aと第2開閉制御弁16Bの開閉操作の順序を逆にすることにより、達成することができる。
したがって、この第3実施例による移送システム10Cでは、加工用液体であるスラリー11を貯える貯留容器12Aと貯留容器12Bまでの間を結ぶ管路15の途中に、管路15から分岐させて設けた分岐管路15Aの先端に連結して取り付けた送液チューブ17内に、スラリー11を、送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して一度貯え、その送液チューブ17内に貯えたスラリー11を、貯留容器12Bへ通じている管路15内に、再び、同じく送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して所定量ずつ排出し、その排出したスラリー11を貯留容器12Bまで管路15内を通して移送し、貯蔵することができる。すなわち、スラリー11は、貯留容器12A内から貯留容器12Bへ直接移送して貯蔵せずに、一度、送液チューブ17内に吸引して貯留し、その送液チューブ17内から再び管路15内に、送液チューブ内圧力調整制御手段20の制御を介して排出し、所定の研磨加工位置14へ移送されるように構成している。この構成により、従来のポンプ駆動の場合には、移送時に発生するポンプ駆動の脈動などに起因して、スラリー11の排出量を一定にすることや、少量のスラリー11を移送して供給することが難しかったが、この第1実施例の場合では、ポンプ駆動の脈動などは無くすことができるので、貯留容器12Bに短時間当たり移送するスラリー11の供給量の調整がし易くなる。これにより、少量のスラリー11の移送であっても常に定量のスラリー11を安定的に移送することができる。また、可動部を皆無にすることも可能になるので経年劣化も少なくなり、メンテナンスのサイクルを延ばすことができる。さらに、構造を簡略化し、安価な部品を使用して低コスト化を図ることが可能になる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
10A、10B、10C : 移送システム
11 : スラリー(加工用液体)
12A、12B : 貯留容器
13、14 : 研磨加工装置
15、15a、15b、15c、15d、15e、15f :管路
15A、15Aa、15Ab、15Ac : 分岐管路
16A、16Aa、16Ab、16Ac : 第1開閉制御弁
16B、16Ba、16Bb、16Bc : 第2開閉制御弁
17、17a、17b、17c : 送液チューブ
18、18a、18b、18c : 制御管
18A、18Aa、18Ab、18Ac、18B、18Ba、18Bb、18Bc : 分岐制御管
19 : 制御部
20、20a、20b、20c : 送液チューブ内圧力調整制御手段
21A、21Aa、21Ab、21Ac、21B、21Ba、21Bb、21Bc : 開閉弁
22 : レギュレータ
23H、23Ha、23Hb、23Hc、23L、23La、23Lb、23Lc、23Ma、23Mb、23Mc : センサー
24、24a、24b、24c : 移送機構
11 : スラリー(加工用液体)
12A、12B : 貯留容器
13、14 : 研磨加工装置
15、15a、15b、15c、15d、15e、15f :管路
15A、15Aa、15Ab、15Ac : 分岐管路
16A、16Aa、16Ab、16Ac : 第1開閉制御弁
16B、16Ba、16Bb、16Bc : 第2開閉制御弁
17、17a、17b、17c : 送液チューブ
18、18a、18b、18c : 制御管
18A、18Aa、18Ab、18Ac、18B、18Ba、18Bb、18Bc : 分岐制御管
19 : 制御部
20、20a、20b、20c : 送液チューブ内圧力調整制御手段
21A、21Aa、21Ab、21Ac、21B、21Ba、21Bb、21Bc : 開閉弁
22 : レギュレータ
23H、23Ha、23Hb、23Hc、23L、23La、23Lb、23Lc、23Ma、23Mb、23Mc : センサー
24、24a、24b、24c : 移送機構
Claims (6)
- 導体又は金属の研磨に用いる、水と研磨材を含有した加工用液体の移送システムであって、
前記加工用液体を貯える貯留容器と、
前記加工用液体を前記貯留容器から所定の位置まで移送案内するための管路と、
前記管路の途中に設けられ、前記貯留容器内の前記加工用液体を一時貯留可能な送液チューブと、
前記送液チューブ内の圧力を負圧と正圧に択一的に切り換え、負圧で前記送液チューブ内に前記加工用液体を吸引貯留し、正圧で前記送液チューブ内の前記加工用液体を前記管路内に排出する制御を行う送液チューブ内圧力調整制御手段と、
前記送液チューブ内を負圧にするときに開放され、正圧にするときに閉じられるようにして、前記貯留容器と前記送液チューブとの間の前記管路内を流れる加工用液体の流れを制御する第1開閉制御弁と、
前記送液チューブ内を負圧にするとき閉じられ、正圧にするときに開放されるようにして、前記送液チューブと前記所定の位置との間を流れる前記加工用液体の流れを制御する第2開閉制御弁と、
を備えることを特徴とする加工用液体の移送システム。 - 前記送液チューブ内圧力調整制御手段は、前記送液チューブ内に加える前記正圧の大きさを調整可能なレギュレータを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の加工用液体の移送システム。
- 前記第2開閉制御弁は、前記第1開閉制御弁が閉じられる際に開くことができるように構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加工用液体の移送システム。
- 前記所定の位置は研磨加工位置であり、前記加工用液体は化学機械研磨に用いられるスラリーである、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加工用液体の移送システム。
- 前記所定の位置には、前記貯留容器から移送される前記加工用液体を受ける別の貯留容器を配置した、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加工用液体の移送システム。
- 前記管路と、前記送液チューブと、前記送液チューブ内圧力調整制御手段と、前記第1開閉制御弁と、前記第2開閉制御弁と、を各々有する移送機構を、前記貯留容器と前記所定の位置の間に少なくとも2つ以上配置して設けている、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加工用液体の移送システム。
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JP2020028866A JP2021133431A (ja) | 2020-02-21 | 2020-02-21 | 加工用液体の移送システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117965292A (zh) * | 2024-04-02 | 2024-05-03 | 广州大学 | 一种土壤加压灌浆实验装置及其实验方法 |
-
2020
- 2020-02-21 JP JP2020028866A patent/JP2021133431A/ja active Pending
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CN117965292A (zh) * | 2024-04-02 | 2024-05-03 | 广州大学 | 一种土壤加压灌浆实验装置及其实验方法 |
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