以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。なお、図中にX軸、Y軸、Z軸が記載されている場合、各軸は互いに直交している。そしてX軸方向は、歩行支援装置10(図1参照)から見て前方に向かう方向を示し、Y軸方向は、歩行支援装置10から見て左に向かう方向を示し、Z軸方向は、歩行支援装置10からみて鉛直上方に向かう方向を示している。以降では、歩行支援装置10に対して、X軸方向を“前”、X軸方向に対して反対方向を“後”とし、Y軸方向を“左”、Y軸方向に対して反対方向を“右”、Z軸方向を“上”、Z軸方向に対して反対方向を“下”とする。以下、歩行支援装置10を用いて利用者の心肺機能を評価する心肺機能評価システムについて説明する。
●[心肺機能評価システム1の全体構成(図1、図2)]
まず図1及び図2を用いて心肺機能評価システム1の全体構成について説明する。心肺機能評価システム1は、歩行支援装置10と、入出力部78と、トレーニング関連量取得部38と、生体情報取得部68と、心肺機能評価部88とを有している。
入出力部78は、図1及び図2に示す例では、歩行支援装置10に設けられたモニタ50や音声入出力手段51、または携帯端末70が相当している。
トレーニング関連量取得部38は、図1及び図2に示す例では、歩行支援装置10に設けられている速度情報検出手段33LE、33REが相当している。
生体情報取得部68は、図1及び図2に示す例では、歩行支援装置10に設けられた生体情報検出手段20SV、20SH、またはウェアラブルデバイス60が相当している。
心肺機能評価部88は、図1及び図2に示す例では、評価管理装置80が相当している。また、図1及び図2に示す例では、歩行支援装置10の入出力部78(設定の入力や、動作状態の出力(音声、画面)を行う機器)は、歩行支援装置10に設けられたモニタ50及び音声入出力手段51、または携帯端末70が相当している。なお携帯端末70は、例えばスマートフォン、タブレット等である。
なお、歩行支援装置10は、電動モータ等の動力源を有して利用者とともに自走する自走タイプであってもよいし、動力源を有することなく「利用者が押す」非自走タイプのどちらであってもよい。また歩行支援装置は、利用者が腕を振りながら歩行する腕振り歩行を支援する腕振り歩行タイプ、利用者が腕を振らずに手で押す手押し歩行タイプ、腕振り歩行タイプと手押し歩行タイプの双方を切替えて利用できる切替タイプ、のいずれであってもよい。以降の説明では、自走タイプかつ切替タイプの歩行支援装置10を例として説明する。
まず、図1及び図2を用いて、歩行支援装置10の構成等について説明する。歩行支援装置10は、利用者の操作に伴って移動して、利用者の歩行を支援する。歩行支援装置10は、図1に示すように、旋回する従動輪であるキャスタ輪31L、31Rと、電動モータにて駆動される駆動輪32L、32Rを有している。駆動輪32L、32Rは、電動モータ33L、33Rにて回転駆動され、電動モータ33L、33Rには、速度情報検出手段33LE、33REが設けられている。また電動モータ33L、33Rは、歩行制御装置40からの制御信号にて制御される(図2参照)が、電動モータ33L、33Rの制御の詳細については説明を省略する。
速度情報検出手段33LE、33REは、例えばエンコーダであり、電動モータ33L、33Rの回転(すなわち駆動輪32L、32Rの回転)に応じた検出信号を歩行制御装置40に出力する(図2参照)。歩行制御装置40は、速度情報検出手段33LE、33REからの検出信号に基づいて、歩行支援装置10の進行速度(速度情報)を検出可能である(前進、後進も検出可能である)(図2参照)。
速度情報検出手段33LE、33REは、歩行支援装置10を用いた歩行トレーニングの量に関連するトレーニング関連量を取得するトレーニング関連量取得部38に相当している。速度情報検出手段33LE、33REは、自身に対応する歩行制御装置40に向けてトレーニング関連量を出力する。なお、トレーニング関連量としては、歩行支援装置10を用いて歩行した際の進行速度(歩行速度)の他にも、歩行支援装置10を用いて歩行した歩行距離や歩行時間などが挙げられる。以下では、歩行支援装置10を用いて歩行した際の進行速度(歩行速度)を、トレーニング関連量とした場合で説明する。
キャスタ輪31Lと駆動輪32Lは、フレーム13Lに支持されており、キャスタ輪31Rと駆動輪32Rは、フレーム13Rに支持されている。そしてフレーム13Lとフレーム13Rは、連結部材17にて連結されている。また連結部材17の前方には、バッグ16が設けられており、連結部材17には、3軸加速度・角速度センサ15Sが設けられている。3軸加速度・角速度センサ15Sは、X軸・Y軸・Z軸の3方向のそれぞれの軸を中心とした回転の角速度を計測し、計測結果に基づいた検出信号を歩行制御装置40に出力する(図2参照)。歩行制御装置40は、3軸加速度・角速度センサ15Sからの検出信号に基づいて、歩行支援装置10のX軸・Y軸・Z軸に対するそれぞれの傾斜角度、加速度(衝撃)の大きさ、ピッチ角速度、ヨー角速度、ロール角速度を検出することができる(図2参照)。
フレーム13Lには、上下方向に高さ調整可能なスライド体12Lが設けられており、フレーム13Rには、上下方向に高さ調整可能なスライド体12Rが設けられている。スライド体12L、12Rの上端には、シャフト保持部22L、22Rが設けられている。シャフト保持部22Lは、前後方向に摺動可能となるようにシャフト21Lを保持しており、シャフト保持部22Rは、前後方向に摺動可能となるようにシャフト21Rを保持している。
シャフト保持部22L、22Rは、シャフト21L、21Rの前後方向の摺動に応じた検出信号を、歩行制御装置40に出力する把持部位置検出手段21LS、21RS(例えばエンコーダ)を収容している。歩行制御装置40は、把持部位置検出手段21LS、21RSからの検出信号に基づいて、シャフト21L、21Rが、それぞれどれくらい押し込まれているか、または引張られているか(すなわち、腕振り状態や、手押し状態)、を検出することができるが、詳細については省略する。
シャフト保持部22L、22Rは、シャフト21L、21Rが摺動可能な状態と、摺動が禁止されたロック状態と、を切替え可能なロック/開放切替手段23L、23Rを有している。なお、シャフト21L、21Rは、バネ等の弾性体にて、シャフト保持部22L、22Rに対して予め設定された基準位置となるように保持されている。利用者は、ロック/開放切替手段23L、23Rをロック状態とすることで、歩行支援装置10を手押し歩行タイプとして利用することができる。また利用者は、ロック/開放切替手段23L、23Rを開放状態とすることで、歩行支援装置10を腕振り歩行タイプとして利用することができる。
シャフト21L、21Rの後端には、利用者が把持するための把持部20L、20Rが設けられている。また把持部20L、20Rには、前後方向に延びる把持部と、上下方向に延びる把持部との双方が用意されており、利用者は、把持しやすい把持部を選択して歩行トレーニングを行うことができる。
把持部20L(前後方向に延びる把持部と上下方向に延びる把持部の双方)には、歩行支援装置10とともに歩行する利用者の少なくとも心拍情報(心拍数など)を含む生体情報を取得する生体情報検出手段20SV、20SH(生体情報取得部68に相当)が設けられている。生体情報検出手段20SV、20SHは、例えば心拍センサであり、歩行支援装置10を用いて歩行する利用者が、歩行の際に把持するように歩行支援装置10に設けられた把持部20Lに設けられて、把持部20Lを把持した利用者の生体情報(心拍数など)を検出し、検出信号を歩行制御装置40に出力する(図2参照)。歩行制御装置40は、生体情報検出手段20SV、20SHからの検出信号に基づいて、利用者の生体情報(心拍数など)を検出することができる(図2参照)。また把持部20L、20Rには、ブレーキレバーBKLが設けられている。
なお、生体情報取得部68として、把持部20Lの生体情報検出手段20SV、20SHの代わりに、歩行支援装置10とは別体とされて利用者の腕、耳、胴体等に装着するウェアラブルデバイス60を用いるようにしてもよい(図1、図2参照)。ウェアラブルデバイス60は、利用者の生体情報(心拍数など)を検出し、検出した生体情報を無線等にて歩行制御装置40に出力(送信)する(図2参照)。つまり、生体情報取得部68(生体情報検出手段20SV、20SH、ウェアラブルデバイス60)は、自身に対応する歩行制御装置40に向けて、生体情報を出力または送信する。また、歩行制御装置40は、ウェアラブルデバイス60や携帯端末70と、無線にて通信を行うことが可能な歩行通信部45を有している(図2参照)。例えば歩行通信部45は、Bluetooth(登録商標)にて通信を行う。
また、歩行支援装置10には、歩行支援装置10を用いて歩行トレーニングを行う前に必要な設定を入力したり、歩行トレーニング中に種々の情報を出力(表示または音声で出力)したりするための入出力部78が必要である。入出力部78としては、歩行支援装置10に設けられるモニタ50(タッチモニタ等)や音声入出力手段51(スピーカ等)、または歩行支援装置10とは別体とされた携帯端末70(スマートフォン、タブレット等)がある(図1、図2参照)。入出力部78として携帯端末70を用いた場合、歩行制御装置40は、歩行通信部45を介して携帯端末70と通信を行って、利用者からの入力を取得し、利用者へ出力を行う(図2参照)。また入出力部78としてモニタ50及び音声入出力手段51を用いた場合、歩行制御装置40は、モニタ50や音声入出力手段51を介して利用者からの入力の取得と、利用者への出力を行う。
フレーム13R(またはフレーム13L)には、収容ボックス14が取り付けられており、収容ボックス14には、バッテリB(電源)と歩行制御装置40が収容されている。また歩行制御装置40は、評価管理装置80と無線にて通信を行うことが可能な歩行通信部46を有している(図2参照)。例えば歩行通信部46は、Wi−Fi(登録商標)にて通信を行う。歩行制御装置40は、トレーニング関連量と生体情報を含むトレーニング情報を、歩行通信部46を介して評価管理装置80に送信する。
評価管理装置80は、例えばパーソナルコンピュータであり、管理制御装置80A(CPU)、管理記憶装置80B(記憶装置に相当)、管理装置通信部80C等を有している。評価管理装置80は、管理装置通信部80Cを用いて、歩行制御装置40と無線にて通信行うことができる。例えば管理装置通信部80Cは、Wi−Fi(登録商標)にて通信を行う。また、管理制御装置80Aは、心肺機能評価部88を有している。心肺機能評価部88は、取得したトレーニング関連量と生体情報とに基づいて、歩行支援装置10とともに歩行した利用者の心肺機能を評価する。
●[心肺機能評価システムの実施の形態の種類(図3)]
以上に説明した、歩行支援装置10(入出力部78を含む)、トレーニング関連量取得部38、生体情報取得部68、心肺機能評価部88等を有する心肺機能評価システムについて、以降に説明する。
図3に示すように、トレーニング関連量取得部38は、速度情報検出手段33LE、33REである。また、生体情報取得部68は、ウェアラブルデバイス60または生体情報検出手段20SV、20SHである。また、入出力部78は、「携帯端末70」または「モニタ50と音声入出力手段51」である。また、心肺機能評価部88は、評価管理装置80または携帯端末70または歩行制御装置40である。以降では、図3に示すように、これらの組み合わせを変更した第1〜第16の実施の形態について説明する。
●[第1の実施の形態の心肺機能評価システム1(図3〜図18)]
次に図3〜図18を用いて、第1の実施の形態の心肺機能評価システム1について説明する。第1の実施の形態の心肺機能評価システム1は、図3に示すように、歩行支援装置10(速度情報検出手段33LE、33REを含む)とウェアラブルデバイス60と携帯端末70にて構成されたトレーニングセットを複数有し、さらに評価管理装置80を有している。
図4は、この心肺機能評価システム1を、介護施設等にて利用する様子を示している。管理者MG(介護士など)が、評価管理装置80を操作し、利用者U1、U2が歩行支援装置10(α)(対応するウェアラブルデバイス60と携帯端末70を含む)を交代で利用し、利用者U3、U4が歩行支援装置10(β)(対応するウェアラブルデバイス60と携帯端末70を含む)を交代で利用している。
以下、ウェアラブルデバイス60、携帯端末70、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40、評価管理装置80の処理について説明する。なお、歩行支援装置10(β)の処理は歩行支援装置10(α)の処理と同様であるので説明を省略する。図4に示すように、利用者U1は、ウェアラブルデバイス60を装着して歩行支援装置10(α)と携帯端末70を用いて歩行トレーニングを行う。また管理者MGは、評価管理装置80を用いて、利用者U1のトレーニング情報を収集する。
●[ウェアラブルデバイス60の処理(図5)]
次に図5を用いて、ウェアラブルデバイス60の処理手順について説明する。ウェアラブルデバイス60は、利用者に装着されて起動されると、ステップSW110に処理を進める。
ステップSW110にてウェアラブルデバイス60は、初期設定を行ってステップSW120に処理を進める。例えば初期設定では、歩行制御装置40との通信(Bluetooth(登録商標)など)を確立させ、歩行制御装置40からウェアラブルデバイス60を認識させる。
ステップSW120にてウェアラブルデバイス60は、第1所定時間間隔(例えば2秒間隔)の通信タイミングであるか否かを判定し、第1所定時間間隔のタイミングである場合(Yes)はステップSW130に処理を進め、そうでない場合(No)はステップSW120に処理を戻す。
ステップSW130にてウェアラブルデバイス60は、自身が有しているセンサ等を用いて生体情報を取得してステップSW140に処理を進める。なお、生体情報は、心拍数等の心拍情報を含み、体温や呼吸数等を含んでもよい。例えばウェアラブルデバイス60は、図示省略した別の処理にて、常に心拍パルスの計測(パルスインターバル時間の計測)を実行しており、ステップSW130では、このインターバル時間から心拍数[回/min]を算出する。
ステップSW140にてウェアラブルデバイス60は、取得した生体情報(心拍数を含む生体情報)を、自身に対応する歩行制御装置40(この場合、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40)に向けて送信し、ステップSW120に処理を戻す。
このように、ウェアラブルデバイス60は、装着された利用者の生体情報を取得して、第1所定時間間隔で、生体情報を歩行制御装置40に向けて送信する。なお、ウェアラブルデバイス60が第1所定時間間隔で送信するのでなく、歩行制御装置40からの送信要求信号を受信した場合に生体情報を送信するようにしてもよい。
●[携帯端末70の処理(図6)]
次に図6を用いて、携帯端末70の処理手順について説明する。携帯端末70は、歩行支援装置10(α)に取り付けられて起動されると、ステップSS110に処理を進める。
ステップSS110にて携帯端末70は、初期設定を行ってステップSS115に処理を進める。例えば初期設定では、歩行制御装置40との通信(Bluetooth(登録商標)など)を確立させ、歩行制御装置40から携帯端末70を認識させる。
ステップSS115にて携帯端末70は、入力画面の表示指示が管理者または利用者から入力されたか否かを判定し、表示指示がされた場合(Yes)はステップSS120に処理を進め、表示指示がされていない場合(No)はステップSS140に処理を進める。
ステップSS120にて携帯端末70は、入力画面を表示してステップSS122に処理を進める。図10に示す携帯端末70の画面70Zは、入力画面の例を示している。管理者または利用者は、歩行トレーニングを開始する前に、図10に示す携帯端末70の画面70Zの入力画面から、必要な情報を入力する。図10に示す携帯端末70の入力画面の例は、歩行支援装置名(この場合、「α」)、利用者名(この場合、「U1」)、トレーニング時間(この場合、「10分」)が入力された例を示している。また図10に示す携帯端末70の入力画面の例では、下方に「開始」ボタンと「終了」ボタンが表示されている。利用者は、歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間の入力を完了した場合、「開始」ボタンをタッチする前に、しばらくの間(数分程度)落ち着いて心拍数を安定化させる(心拍を安静状態にする)。なお、「利用者名」は、利用者を識別可能な利用者情報に相当している。また図10に示す携帯端末70の入力画面の例には、トレーニング時間(図10の例では「10分」)の下に、残りトレーニング時間(xx分xx秒)が出力(表示)された例を示している。歩行制御装置は、歩行トレーニングが開始されると、入力されたトレーニング時間(図10の例では「10分」)から、利用者が実際に歩行トレーニングした時間を減算した残りトレーニング時間を適宜求め、求めた残りトレーニング時間を携帯端末70(入出力部78)を介して出力する。あるいは、歩行制御装置は、歩行トレーニングが開始されると、携帯端末70(入出力部78)を介して、(例えば1秒毎に)カウントダウン式で残りトレーニング時間を出力する。
ステップSS122にて携帯端末70は、入力画面に、歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間の入力がされたか否かを判定する。携帯端末70は、すべて入力がされた場合(Yes)はステップSS123に処理を進め、そうでない場合(No)はステップSS122に処理を戻す。
ステップSS123にて携帯端末70は、歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間を含む入力情報を、自身に対応する歩行制御装置40(この場合、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40)に向けて送信し、ステップSS125へ処理を進める。なお、後述するように、歩行制御装置40は、入力情報を受信すると、評価管理装置80へのトレーニング情報の送信を開始する。
ステップSS125にて携帯端末70は、入力画面(図10参照)から「開始」指示(「開始」ボタンのタッチ)がされたか否かを判定し、「開始」指示がされた場合(Yes)はステップSS130に処理を進め、「開始」指示がされていない場合(No)はステップSS125に処理を戻す。利用者または管理者は、利用者の心拍数が安定化していることを確認した後、歩行トレーニングの開始を指示する「開始」ボタンをタッチする。
ステップSS130にて携帯端末70は、「開始指示」を含む開始情報を、自身に対応する歩行制御装置40(この場合、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40)に向けて送信してステップSS140に処理を進める。
ステップSS140にて携帯端末70は、自身に対応する歩行制御装置40から「時刻T4時の報知」を受信したか否かを判定する。なお「時刻T4時の報知」とは、例えば歩行トレーニングの終了の3[分]前の報知であり、歩行制御装置40は、歩行トレーニングを開始した後、歩行トレーニングが終了する3[分]前に、「時刻T4時の報知」を携帯端末70に向けて送信する(図7のステップSH175、SH175A参照)。携帯端末70は、「時刻T4時の報知」を受信している場合(Yes)はステップSS145に処理を進め、「時刻T4時の報知」を受信していない場合(No)はステップSS150に処理を進める。
ステップSS145にて携帯端末70は、「時刻T4時の報知処理」を行ってステップSS170に処理を進める。例えば「時刻T4時の報知処理」では、携帯端末70は、音声入出力手段(スピーカ等)から「あと3[分]で歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者の歩行トレーニングのモチベーションを維持・向上させる。
ステップSS150にて携帯端末70は、自身に対応する歩行制御装置40から「時刻T5時の報知」を受信したか否かを判定する。なお「時刻T5時の報知」とは、例えば歩行トレーニングの終了の30[秒]前の報知であり、歩行制御装置40は、歩行トレーニングを開始した後、歩行トレーニングが終了する30[秒]前に、「時刻T5時の報知」を携帯端末70に向けて送信する(図7のステップSH180、SH180A参照)。携帯端末70は、「時刻T5時の報知」を受信している場合(Yes)はステップSS155に処理を進め、「時刻T5時の報知」を受信していない場合(No)はステップSS160に処理を進める。
ステップSS155にて携帯端末70は、「時刻T5時の報知処理」を行ってステップSS170に処理を進める。例えば「時刻T5時の報知処理」では、携帯端末70は、音声入出力手段(スピーカ等)から「あと30[秒]で歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者の歩行トレーニングのモチベーションを維持・向上させる。
ステップSS160にて携帯端末70は、自身に対応する歩行制御装置40から「時刻T6時の報知」を受信したか否かを判定する。なお「時刻T6時の報知」とは、例えば歩行トレーニングの終了時の報知であり、歩行制御装置40は、歩行トレーニングを開始した後、歩行トレーニングの終了時刻に達した際、「時刻T6時の報知」を携帯端末70に向けて送信する(図7のステップSH185、SH185A参照)。携帯端末70は、「時刻T6時の報知」を受信している場合(Yes)はステップSS165に処理を進め、「時刻T6時の報知」を受信していない場合(No)はステップSS170に処理を進める。
ステップSS165にて携帯端末70は、「時刻T6時の報知処理」を行ってステップSS115に処理を戻す。例えば「時刻T6時の報知処理」では、携帯端末70は、音声入出力手段(スピーカ等)から「これで歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者に、歩行トレーニングが終了したことを報知する。
ステップSS170にて携帯端末70は、「終了」指示がされたか否かを判定する。携帯端末70は、図10に示す携帯端末70の入力画面から、歩行トレーニングの終了を示す「終了」がタッチされた場合(Yes)はステップSS175に処理を進め、「終了」がタッチされていない場合(No)はステップSS115に処理を戻す。利用者または管理者は、歩行トレーニングが終了した場合に「終了」ボタンをタッチする。なお、利用者は、「終了」ボタンをタッチした後、数10[秒]〜数[分]程度、ウェアラブルデバイス60を装着したまま、心拍数が落ち着くまで静かに休憩し、その後でウェアラブルデバイス60を取り外す。
ステップSS175にて携帯端末70は、「終了指示」を含む終了情報を、自身に対応する歩行制御装置40(この場合、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40)に向けて送信し、ステップSS115に処理を戻す。
このように、携帯端末70は、歩行トレーニングを開始する前に必要な入力情報(歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間)が入力され、当該入力情報を歩行制御装置40に向けて送信する。なお、歩行支援装置名は、それぞれの歩行支援装置10(α)、10(β)を識別可能な情報であり、利用者名は、それぞれの利用者U1〜U4を識別可能な情報である。またトレーニング時間は、上記の時刻T4時、時刻T5時、時刻T6時、であることを歩行制御装置40に認識させるために必要な情報である。
●[歩行制御装置40の処理(図7)]
次に図7を用いて、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40の処理手順について説明する。歩行制御装置40は、起動されると、ステップSH110に処理を進める。
ステップSH110にて歩行制御装置40は、初期設定を行ってステップSH115に処理を進める。例えば初期設定では、ウェアラブルデバイス60及び携帯端末70との通信(Bluetooth(登録商標)など)を確立させ、歩行制御装置40からウェアラブルデバイス60及び携帯端末70を認識させる。
ステップSH115にて歩行制御装置40は、携帯端末70から入力情報(歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間)を受信した(入力あり)か否かを判定する。歩行制御装置40は、入力情報を受信した(入力あり)場合(Yes)はステップSH117に処理を進め、受信していない(入力なし)場合(No)はステップSH115に処理を戻す。歩行制御装置40は、入力情報を受信していない場合、入力情報を受信するまで待つ。
ステップSH117にて歩行制御装置40は、入力情報に含まれている歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間、を記憶してステップSH120に処理を進める。
ステップSH120にて歩行制御装置40は、携帯端末70から開始情報(「開始」ボタンがタッチされたことを含む情報)を受信した(入力あり)か否かを判定する。歩行制御装置40は、開始情報を受信した(入力あり)場合(Yes)はステップSH125に処理を進め、受信していない(入力なし)場合(No)はステップSH132に処理を進める。これにより、歩行制御装置40は、入力情報を受信した場合、開始情報を受信していなくても、評価管理装置80へのトレーニング情報の送信(ステップSH190参照)を行う。
ステップSH125にて歩行制御装置40は、「開始情報」を評価管理装置80に向けて送信してステップSH132に処理を進める。
ステップSH132にて歩行制御装置40は、終了タイマが起動中であるか否かを判定する。終了タイマは、携帯端末70の入力画面から、トレーニングの終了を指示する「終了指示」を受信した後、遅延設定時間の間、評価管理装置80へのトレーニング情報の送信を継続するためのタイマである。歩行制御装置40は、終了タイマが起動中である場合(Yes)はステップSH137に処理を進め、終了タイマが起動中でない場合(No)はステップSH135に処理を進める。
ステップSH135にて歩行制御装置40は、携帯端末70から終了情報(「終了」ボタンがタッチされたことを含む情報)を受信した(入力あり)か否かを判定する。歩行制御装置40は、終了情報を受信した(入力あり)場合(Yes)はステップSH135Aに処理を進め、受信していない(入力なし)場合(No)はステップSH137へ処理を進める。
ステップSH135Aにて歩行制御装置40は、終了タイマを起動してステップSH137へ処理を進める。
ステップSH137にて歩行制御装置40は、終了タイマが遅延設定時間(例えば、数10[秒]〜数[分]程度に設定されている)以上であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、終了タイマが遅延設定時間以上である場合(Yes)はステップSH137Aに処理を進め、終了タイマが遅延設定時間未満である場合(No)はステップSH140に処理を進める(トレーニング情報の送信を継続する)。
ステップSH137Aにて歩行制御装置40は、評価管理装置80に向けて終了情報を送信し、ステップSH115に処理を戻す。
ステップSH132〜SH137Aにて、歩行制御装置40は、携帯端末70から終了情報を受信した場合、遅延設定時間が経過するまでは、トレーニング情報の送信を継続する。そして歩行制御装置40は、遅延設定時間の経過後、終了情報を送信してトレーニング情報の送信を停止する。
ステップSH140にて歩行制御装置40は、第1所定時間間隔(例えば2秒間隔)のタイミング(生体情報及びトレーニング関連量の取得と、トレーニング情報の送信、のタイミング)であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、第1所定時間間隔のタイミングである場合(Yes)はステップSH145に処理を進め、そうでない場合(No)はステップSH120に処理を戻す。
ステップSH145にて歩行制御装置40は、生体情報(心拍情報を含む生体情報)を取得してステップSH150に処理を進める。この場合、歩行制御装置40は、第1所定時間間隔にてウェアラブルデバイス60から送信された生体情報を受信することで生体情報を取得する。なお、当該ステップSH145にてウェアラブルデバイス60に生体情報の送信要求を送信して、ウェアラブルデバイス60から生体情報を受信するようにしてもよい。
ステップSH150にて歩行制御装置40は、速度情報(トレーニング関連量)を取得してステップSH151Aに処理を進める。この場合、歩行制御装置40は、速度情報検出手段33LE、33RE(図1参照)からの検出信号から進行速度を算出して、速度情報を取得する。例えば歩行制御装置40は、図示省略した別の処理にて、常に速度情報検出手段33LE、33REのパルスインターバルを計測しており、ステップSH150にて、このパルスインターバルから進行速度[m/min]を算出する。
ステップSH151Aにて歩行制御装置40は、計測タイマが中断中(歩行トレーニングを開始したが、トレーニング時間の計測を中断中)であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、計測タイマが中断中である場合(Yes)はステップSH151Bに処理を進め、計測タイマが中断中でない場合(No)はステップSH155に処理を進める。なお、計測タイマは、トレーニング時間(この場合、トレーニング時間=10[分])を計測するタイマである。
ステップSH151Bにて歩行制御装置40は、終了タイマが起動中であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、終了タイマが起動中である場合(Yes)はステップSH153Aに処理を進め、終了タイマが起動中でない場合(No)はステップSH151Cに処理を進める。
ステップSH151Cにて歩行制御装置40は、携帯端末70から終了情報(「終了」ボタンがタッチされたことを含む情報)を受信した(入力あり)か否かを判定する。歩行制御装置40は、終了情報を受信した(入力あり)場合(Yes)はステップSH151Dに処理を進め、受信していない(入力なし)場合(No)はステップSH153Aへ処理を進める。
ステップSH151Dにて歩行制御装置40は、終了タイマを起動してステップSH153Aへ処理を進める。
ステップSH151A〜SH151D、及びステップSH132〜SH137Aにて、歩行制御装置40は、トレーニング時間が終了していない場合であっても、トレーニング時間の計測の中断中に、携帯端末70から終了情報を受信した場合、遅延設定時間が経過するまでは、トレーニング情報の送信を継続する。そして歩行制御装置40は、遅延設定時間の経過後、終了情報を送信してトレーニング情報の送信を停止する。
ステップSH153Aにて歩行制御装置40は、進行速度(ステップSH150にて算出した進行速度)が計測開始速度Vs(図13参照)以上であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、進行速度が再び計測開始速度Vs以上となった場合(Yes)はステップSH153Bに処理を進め、進行速度が計測開始速度Vs未満である場合(No)はステップSH155に処理を進める。なお、計測開始速度Vsは、適宜設定される速度であり、例えば5[m/min]程度である。
ステップSH153Bにて歩行制御装置40は、中断していた計測タイマの動作を再開してステップSH155に処理を進める。歩行制御装置40は、計測タイマの中断中に、進行速度(歩行速度)が、計測開始速度Vs(図13参照)以上となった場合に、歩行トレーニング時間の計測を再開する。
ステップSH155にて歩行制御装置40は、計測タイマが起動中であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、計測タイマが起動中である場合(Yes)はステップSH167に処理を進め、計測タイマが起動中でない場合(No)はステップSH160に処理を進める。
ステップSH160にて歩行制御装置40は、進行速度(ステップSH150にて算出した進行速度)が計測開始速度Vs(図13参照)以上であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、進行速度が計測開始速度Vs以上である場合(Yes)はステップSH165に処理を進め、進行速度が計測開始速度Vs未満である場合(No)はステップSH167に処理を進める。歩行制御装置40は、進行速度(歩行速度)が、計測開始速度Vs(図13参照)以上となった場合に、歩行トレーニング時間の計測を開始する。なお、計測開始速度Vsは、適宜設定される速度であり、例えば5[m/min]程度である。
ステップSH165にて歩行制御装置40は、計測タイマを起動してトレーニング時間の計測を開始し、ステップSH167に処理を進める。
ステップSH167にて歩行制御装置40は、計測タイマが起動中であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、計測タイマが起動中である場合(Yes)はステップSH170に処理を進め、計測タイマが起動中でない場合(No)はステップSH175に処理を進める。
ステップSH170にて歩行制御装置40は、進行速度が、計測開始速度Vsよりも低い速度である評価下限速度Vc(図13参照)以下であるか否かを判定する。歩行制御装置40は、歩行トレーニング中の進行速度が評価下限速度Vc以下となった場合(Yes)はステップSH170Aに処理を進め、進行速度が評価下限速度Vcよりも高い場合(No)はステップSH175に処理を進める。なお、評価下限速度Vcは、適宜設定されて計測開始速度Vsよりも低く、例えば1[m/min]程度(ほぼ進行速度=0)である。休憩を入れながら歩行しなければ歩行トレーニングを行うことができない利用者であっても、適切にトレーニングを(一時的に)中断できるので便利である。
ステップSH170Aにて歩行制御装置40は、起動している計測タイマの動作を一時的に中断させるとともに歩行トレーニングの中断の報知処理を実行して、ステップSH175に処理を進める。歩行トレーニングの中断の報知処理として、例えば歩行制御装置40は、携帯端末70(入出力部78)から「トレーニング時間の計測を一時的に中断しました」という旨の音声を出力させる。
ステップSH175にて歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T4タイミング(図13参照)であるか否かを判定する。時刻T4タイミングは、例えばトレーニング時間の終了の3[分]前のタイミングである(トレーニング時間が10[分]の場合、開始して7[分]経過したタイミングであり、計測タイマがカウントダウン式の場合では残りが3[分]のタイミング)。歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T4タイミングである場合(Yes)はステップSH175Aに処理を進め、計測タイマが時刻T4タイミングでない場合(No)はステップSH180に処理を進める。
ステップSH175Aにて歩行制御装置40は、時刻T4時の報知処理を実行してステップSH190に処理を進める。時刻T4時の報知処理として、例えば歩行制御装置40は、携帯端末70に向けて時刻T4時の報知(トレーニング終了3[分]前であることを示す情報)を送信する。時刻T4時の報知を受信した携帯端末70は、上述したように、「あと3[分]で歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者の歩行トレーニングのモチベーションを維持・向上させる。
ステップSH180にて歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T5タイミング(図13参照)であるか否かを判定する。時刻T5タイミングは、例えばトレーニング時間の終了の30[秒]前のタイミングである(トレーニング時間が10[分]の場合、開始して9[分]30[秒]経過したタイミングであり、計測タイマがカウントダウン式の場合では残りが30[秒]のタイミング)。歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T5タイミングである場合(Yes)はステップSH180Aに処理を進め、計測タイマが時刻T5タイミングでない場合(No)はステップSH185に処理を進める。
ステップSH180Aにて歩行制御装置40は、時刻T5時の報知処理を実行してステップSH190に処理を進める。時刻T5時の報知処理として、例えば歩行制御装置40は、携帯端末70に向けて時刻T5時の報知(トレーニング終了30[秒]前であることを示す情報)を送信する。時刻T5時の報知を受信した携帯端末70は、上述したように、「あと30[秒]で歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者の歩行トレーニングのモチベーションを維持・向上させる。
ステップSH185にて歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T6タイミング(図13参照)であるか否かを判定する。時刻T6タイミングは、例えばトレーニング時間の終了のタイミングである(トレーニング時間が10[分]の場合、開始して10[分]経過したタイミングであり、計測タイマがカウントダウン式の場合では残りが無しとなったタイミング)。歩行制御装置40は、計測タイマが時刻T6タイミングである場合(Yes)はステップSH185Aに処理を進め、計測タイマが時刻T6タイミングでない場合(No)はステップSH190に処理を進める。
ステップSH185Aにて歩行制御装置40は、時刻T6時の報知処理を実行してステップSH190に処理を進める。時刻T6時の報知処理として、例えば歩行制御装置40は、携帯端末70に向けて時刻T6時の報知(トレーニング終了であることを示す情報)を送信する。時刻T6時の報知を受信した携帯端末70は、上述したように、「これで歩行トレーニングは終了です」という旨の音声を出力し、利用者に、歩行トレーニングが終了したことを報知する。
ステップSH190にて歩行制御装置40は、速度情報(トレーニング関連量)、生体情報、歩行支援装置情報(歩行支援装置名)、利用者情報(利用者名)を含むトレーニング情報を、評価管理装置80に向けて送信し、ステップSH120に処理を戻す。
このように、歩行制御装置40は、第1所定時間間隔で、トレーニング情報を評価管理装置80に送信する。
●[評価管理装置80の処理(図8)]
次に図8を用いて、評価管理装置80の処理手順について説明する。評価管理装置80は、起動されて心肺機能評価プログラム(アプリケーションプログラム)が実行されると、ステップSK105に処理を進める。
ステップSK105にて評価管理装置80は、選択画面を表示してステップSK110に処理を進める。図10に示す評価管理装置80の画面80Zは、選択画面の例を示している。管理者は、歩行トレーニングを開始してトレーニング情報を受信(収集)する場合は「トレーニング情報受信」を選択し、収集したトレーニング情報を用いて心肺機能評価を行う場合は「心肺機能評価」を選択する。なお図10に示す例では、「トレーニング情報受信」の欄には、歩行支援装置10(α)と、歩行支援装置10(β)の選択の有無も含まれている。管理者は、歩行支援装置10(α)からのトレーニング情報の受信を所望する場合は「歩行支援装置10(α)」にチェックを入力し、歩行支援装置10(β)からのトレーニング情報の受信を所望する場合は「歩行支援装置10(β)」にチェックを入力して、「トレーニング情報受信」を選択する。
ステップSK110にて評価管理装置80は、「トレーニング情報受信」の指示(選択)がされたか否かを判定する。評価管理装置80は、「トレーニング情報受信」が指示(選択)された場合(Yes)はステップSK115に処理を進め、「トレーニング情報受信」が指示(選択)されていない場合(No)はステップSK150に処理を進める。
ステップSK115にて評価管理装置80は、歩行支援装置10(α)の選択(図10に示す「歩行支援装置10(α)のチェック)がされているか否かを判定する。評価管理装置80は、歩行支援装置10(α)の選択がされている場合(Yes)はステップSK120に処理を進め、歩行支援装置10(α)の選択がされていない場合(No)はステップSK125に処理を進める。
ステップSK120にて評価管理装置80は、処理Sα100(歩行支援装置10(α)からの受信処理)を実行してステップSK125に処理を進める。なお、処理Sα100の詳細については後述する。
ステップSK125にて評価管理装置80は、歩行支援装置10(β)の選択(図10に示す「歩行支援装置10(β)のチェック)がされているか否かを判定する。評価管理装置80は、歩行支援装置10(β)の選択がされている場合(Yes)はステップSK130に処理を進め、歩行支援装置10(β)の選択がされていない場合(No)はステップSK135に処理を進める。なお、本実施の形態では、歩行支援装置10(α)、10(β)の2台を用いる例を説明するが、3台以上の歩行支援装置を用いる場合は、ステップSK125、130の処理を台数に応じて増やせばよい(図10に示す「トレーニング情報受信」の際の歩行支援装置のチェック欄も増やせばよい)。
ステップSK130にて評価管理装置80は、処理Sβ100(歩行支援装置10(β)からの受信処理)を実行してステップSK135に処理を進める。なお、処理Sβ100の処理内容は、処理Sα100と同様であるので説明を省略する。
ステップSK135にて評価管理装置80は、「終了」の入力があるか否かを判定する。この場合、評価管理装置80は、トレーニング情報の収集対象のすべての歩行制御装置40(この場合、歩行支援装置10(α)の歩行制御装置40と、歩行支援装置10(β)の歩行制御装置40)から、図7に示すステップSH137Aの終了情報を受信したか否かを判定する。評価管理装置80は、すべての歩行制御装置から「終了」の入力がある場合(Yes)はステップSK105に処理を戻してトレーニング情報の受信を終了し、そうでない場合(No)はステップSK115に処理を戻してトレーニング情報の受信を継続する。
ステップSK150にて評価管理装置80は、「心肺機能評価」の指示(選択)がされたか否かを判定する。評価管理装置80は、「心肺機能評価」が指示(選択)された場合(Yes)はステップSK152に処理を進め、「心肺機能評価」が指示(選択)されていない場合(No)はステップSK105に処理を戻す。
ステップSK152にて評価管理装置80は、心肺機能評価のための入力画面を表示してステップSK155に処理を進める。例えば評価管理装置80は、図14の例に示す入力画面を表示する。図14の例では、評価対象の利用者名とトレーニング情報を選択する画面が表示される。図14の入力画面の例において、評価管理装置80は、入力画面の利用者名が選択されると、選択した利用者に対応するトレーニング情報を選択可能とする。例えば利用者「U1」が選択された場合、評価管理装置80は、利用者「U1」が対応付けられたトレーニング情報を選択可能とする。
ステップSK155にて評価管理装置80は、入力画面にて、利用者名とトレーニング情報の入力(選択)がされたか否かを判定する。評価管理装置80は、利用者名とトレーニング情報の入力(選択)がされた場合(Yes)はステップSK160に処理を進め、入力(選択)がされていない場合(No)はステップSK155に処理を戻す。
ステップSK160にて評価管理装置80は、選択されたトレーニング情報を用いて、選択された利用者名の利用者の心肺機能の評価を行い、ステップSK165に処理を進める。評価管理装置80は、利用者情報(この場合、利用者名)に基づいた利用者ごとに心肺機能を評価する。
ステップSK165にて評価管理装置80は、評価結果を出力(表示)してステップSK170に処理を進める。評価の具体的な例として、例えば評価管理装置80は、図15の例に示すように、[心拍数評価]、[心拍数上昇量評価]、[回復力評価]を行い、これらの評価を総合した[総合評価]を出力(表示)する。
[心拍数評価]は、心拍数の値の評価である。図16に示すように、評価管理装置80は、横軸を進行速度、縦軸を心拍数として、選択された各年月のトレーニング情報に基づいたグラフを作成する。なお、図16中の各点は、各年月日の各トレーニング情報中のデータ(図12の進行速度と心拍数)である。評価管理装置80は、年月(日時)の経過に応じてグラフの傾斜角度が緩やかになっていることを確認した場合、[心拍数評価]において心肺機能が向上している、と判断する。
また、各グラフの傾きをより正確にするために、利用者が歩行支援装置とともに歩行を行っている期間であるトレーニング中期間(図13の時間t36の期間)において、所定期間内(例えば数10[秒]など)における心拍情報の変動量(心拍数の変動量)が第2所定変動量以下(例えば±2%以内)である期間の生体情報(この場合、心拍数)を用いることが、好ましい。なお、第2所定変動量は、実験やシミュレーション等によって適切な値が設定される。
[心拍数上昇量評価]は、歩行トレーニングを開始する前の平常時(安静時)の心拍数に対して、歩行トレーニングを行った際の心拍数の上昇量の評価である。図17に示すように、評価管理装置80は、横軸を進行速度、縦軸を心拍数上昇量として、選択された各年月日のトレーニング情報に基づいた「点の位置」を求めてグラフ上に表示する。評価管理装置80は、年月(日時)の経過に応じて「点の位置」が右下方向に移動していることを確認した場合、[心拍数上昇量評価]において心肺機能が向上している、と判断する。なお、心拍数上昇量として、例えば図13における時刻T4時の心拍数(T4)と、時刻T2時の心拍数(T2)との差分(心拍数(T4)−心拍数(T2))を用いる。
評価管理装置80は、トレーニング前期間の間のトレーニング関連量であるトレーニング前速度情報(例えば時刻T2時の進行速度(T2)(この場合、0[m/min]))と、トレーニング前速度情報の日時(例えば時刻T2)に対応する生体情報である心拍数(T2)を求める。また評価管理装置80は、トレーニング中期間の間のトレーニング関連量であるトレーニング中速度情報(例えば、時刻T4時の進行速度(T4))と、このトレーニング中速度情報に対応する生体情報である心拍数(T4)を求める。そして(進行速度(T4)−進行速度(T2)、心拍数(T4)−心拍数(T2))の「点の位置」を求めてグラフ上に表示する。
また、各位置をより正確にするために、利用者が歩行支援装置とともに歩行を開始する前の期間であるトレーニング前期間(図13中の時間t1sの期間)において、時刻T2時を含む所定期間内(例えば数10[秒])における心拍情報の変動量(心拍数の変動量)及び時刻T4時を含む所定期間内における心拍情報の変動量が、第1所定変動量以下(例えば±2%以内)である期間の生体情報(この場合、心拍数)を、心拍数(T2)、心拍数(T4)として用いることが、好ましい。なお、第1所定変動量は、実験やシミュレーション等によって適切な値が設定される。また進行速度(T2)、進行速度(T4)も同様である。
[回復力評価]は、歩行トレーニングを終了する直前の心拍数に対して、歩行トレーニングを終了してから所定時間経過後の心拍数の下降量(すなわち、回復の度合い)の評価である。図18に示すように、評価管理装置80は、横軸をトレーニング終了直前進行速度、縦軸を心拍数下降量として、選択された各年月日のトレーニング情報に基づいた「点の位置」を求めてグラフ上に表示する。評価管理装置は、年月(日時)の経過に応じて「点の位置」が右上方に移動していることを確認した場合、「回復力評価」において心肺機能が向上している、と判断する。なお、心拍数下降量として、例えば図13における時刻T6時の心拍数(T6)と、時刻T7時の心拍数(T7)との差分(心拍数(T6)−心拍数(T7))を用いる。
評価管理装置80は、トレーニング中期間の間のトレーニング関連量であるトレーニング中速度情報(例えばトレーニングの終了直前の時刻T6時の進行速度(T6))と、トレーニング前速度情報の日時(例えば時刻T6)に対応する生体情報である心拍数(T6)を求める。また評価管理装置80は、トレーニング後期間の間のトレーニング関連量であるトレーニング後速度情報(例えば、時刻T7時の進行速度(T7)(この場合、0[m/min]))と、このトレーニング後速度情報に対応する生体情報である心拍数(T7)を求める。そして(進行速度(T6)−進行速度(T7)、心拍数(T6)−心拍数(T7))の位置を求めてグラフ上に表示する。
また、各位置をより正確にするために、歩行支援装置とともに歩行していた利用者が歩行トレーニングを終了して歩行支援装置とともに歩行することをやめた期間であるトレーニング後期間(図13中の時間t68の期間)において、時刻T6時を含む所定期間内(例えば数10[秒])における心拍情報の変動量(心拍数の変動量)及び時刻T7時を含む所定期間内における心拍情報の変動量が、第3所定変動量以下(例えば±2%以内)である期間の生体情報(この場合、心拍数)を、心拍数(T6)、心拍数(T7)として用いることが、好ましい。なお、第3所定変動量は、実験やシミュレーション等によって適切な値が設定される。また進行速度(T6)、進行速度(T7)も同様である。
[総合評価]は、[心拍数評価]と[心拍数上昇量評価]と[回復力評価]の3つを総合した評価である。例えば1つは心肺機能の向上が見られなくても、残りの2つで心肺機能の向上が見られる場合、評価管理装置80は、総合的に、心肺機能の向上が見られる、と判断する。なお、この判断基準は適宜調整される。
ステップSK170にて評価管理装置80は、図15に示す評価結果の表示画面中の「終了」が入力(選択)されたか否かを判定する。評価管理装置80は、「終了」が入力(選択)された場合(Yes)はステップSK105に処理を戻し、「終了」が入力(選択)されていない場合(No)はステップSK165に処理を戻す。
図8に示すステップSK152〜SK165の処理を実行している評価管理装置80の制御装置(CPU)は、管理記憶装置80B(記憶装置)に記憶されているトレーニング情報(日時情報が対応付けられたトレーニング関連量と生体情報)に基づいて、利用者ごとに、日時の経過に応じた心肺機能の変化を評価する、心肺機能評価部88に相当している。
●[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理(図9)]
次に図9を用いて、図8に示す処理Sα100の詳細について説明する。評価管理装置80は、図8に示すステップSK120にて処理Sα100を実行すると、図9に示すステップSα120に処理を進める。
ステップSα120にて評価管理装置80は、歩行支援装置10(α)から終了情報(図7におけるステップSH137A参照)を受信したか否かを判定する。評価管理装置80は、終了情報を受信している場合(Yes)は処理を終了して図8に示すステップSK125に処理を戻し、終了情報を受信していない場合(No)はステップSα125に処理を進める。
ステップSα125にて評価管理装置80は、歩行支援装置10(α)からトレーニング情報(図7におけるステップSH190参照)を受信したか否かを判定する。評価管理装置80は、トレーニング情報を受信した場合(Yes)はステップSα130に処理を進め、トレーニング情報を受信していない場合(No)は処理を終了して図8に示すステップSK125に処理を戻す。
ステップSα130にて評価管理装置80は、受信したトレーニング情報(速度情報(トレーニング関連量)、生体情報、歩行支援装置名、利用者名が含まれている(図7のステップSH190参照))に日時情報を対応付けて記憶装置(図10に示す管理記憶装置80B)に記憶し、処理を終了して図8に示すステップSK125に処理を戻す。
●[評価管理装置80に記憶されるトレーニング情報J20の例(図12)と、利用者管理情報J10の例(図11)]
図12は、評価管理装置80の管理記憶装置80B(記憶装置に相当しており、図10参照)に記憶されているトレーニング情報J20(この場合、データ名:U1(α)−2019−10−22)の例を示している。図7のステップSH190にて歩行制御装置40から送信されたトレーニング情報は、図9に示すステップSα125にて評価管理装置80にて受信されて、日時情報が対応付けられて管理記憶装置80B(記憶装置に相当)に記憶される。トレーニング情報には、上述したように、歩行支援装置名(歩行支援装置情報であり、この場合、「α」)、利用者名(利用者情報であり、この場合、「U1」)、トレーニング関連量(この場合、「進行速度(速度情報)」)、生体情報(この場合、「心拍数」)が含まれている。図12に示す例では、評価管理装置80は、受信したそれぞれのトレーニング情報に、2019年10月22日10時20分00秒、2019年10月22日10時20分02秒、2019年10月22日10時20分04秒、の各日時情報を対応付けて記憶した例を示している。
なお、評価管理装置80の管理記憶装置80Bには、種々のデータ名のトレーニング情報J20が記憶されている。例えば、利用者「U1」に対応するトレーニング情報として、2019年10月22日のトレーニング情報(データ名:U1(α)−2019−10−22)、2019年11月18日のトレーニング情報(データ名:U1(α)−2019−11−18)などが記憶されている。
図11は、評価管理装置80の管理記憶装置80Bに記憶されている利用者管理情報J10の例を示している。利用者管理情報J10には、各トレーニング情報が、利用者に対応付けられている。例えば利用者「U2」には、2019年10月22日のトレーニング情報(データ名:U2(α)−2019−10−22)などが対応付けられており、利用者「U3」には、2019年10月22日のトレーニング情報(データ名:U3(β)−2019−10−22)などが対応付けられており、利用者「U4」には、2019年10月22のトレーニング情報(データ名:U4(β)−2019−10−22)などが対応付けられている。この対応付けは、例えば図14の例に示す表示画面(評価を行う際の利用者とトレーニング情報を選択する画面)にて、利用者が選択された際のトレーニング情報の選択表示や、管理者が利用者のトレーニング履歴を確認したい場合に便利である。
●[トレーニング情報をグラフ化した例(図13)]
図13は、図12に示すトレーニング情報(データ名:U1(α)−2019−10−22)をグラフ化した例を示している。図13は、横軸が時刻、縦軸が進行速度(実線のグラフ)または心拍数(点線のグラフ)に設定されている。このトレーニング情報は、利用者「U1」、歩行支援装置10(α)、2019年10月22日のトレーニング情報であり、当該トレーニング情報には、図13中の時間t18にて示す期間が記憶されている。なお図13に示すグラフでは、説明のために、時間t18の期間の前、時間t18の期間の後、を適宜追加している。以下、図13のグラフの各時刻(時刻T0〜時刻Tz)について説明する。
時刻T0は、利用者「U1」がウェアラブルデバイス60を装着して起動したことを示している。
時刻T1は、利用者「U1」または管理者が、携帯端末70から入力情報(歩行支援装置名(この場合「α」)、利用者名(この場合「U1」)、トレーニング時間(この場合10[分]))を送信して、トレーニング情報の記憶が開始されたことを示している。
時刻Tsは、利用者「U1」または管理者が、携帯端末70から開始情報(「開始」の指示)を送信して、トレーニングが開始されたことを示している。
時刻T3は、歩行支援装置10(α)の進行速度が計測開始速度Vs以上となってトレーニング時間の計測が開始されたトレーニング開始時刻を示している。
時刻T2は、時刻Ts(「開始」指示を入力した時刻)から時間t2s(例えば、時間t2s=3[分])だけ前の時刻を示している。時刻T2におけるトレーニング前の平常時(安静時)の心拍数(T2)が、上述した[心拍数上昇量評価]に利用される。
時刻T6は、入力されたトレーニング時間に基づいたトレーニング終了時刻であり、上述したように、「これで歩行トレーニングは終了です」等の音声にて利用者に報知するタイミングである。歩行制御装置40は、トレーニング開始時刻(時刻T3)とトレーニング時間(この場合、トレーニング時間=10[分])がわかっているので、トレーニング終了時刻(時刻T6)がわかっており、3[分]前の時刻T4、30[秒]前の時刻T5もわかっている。また時刻T6の心拍数(T6)は、上述した[回復力評価]に利用される。
時刻T4は、入力されたトレーニング時間に基づいたトレーニング終了時刻である時刻T6から時間t46(例えば、時間t46=3[分])だけ前の時刻であり、上述したように、「あと3[分]で歩行トレーニングは終了です」等の音声にて利用者に報知するタイミングである。また時刻T4における心拍数(T4)は、上述した[心拍数上昇量評価]に利用される。
また時刻T5は、入力されたトレーニング時間に基づいたトレーニング終了時刻である時刻T6から時間t56(例えば、時間t56=30[秒])だけ前の時刻であり、上述したように、「あと30[秒]で歩行トレーニングは終了です」等の音声にて利用者に報知するタイミングである。また時刻T4における心拍数(T4)は、上述した[心拍数上昇量評価]に利用される。
時刻Teは、歩行トレーニングを終えて歩行を停止した利用者または管理者が、携帯端末70から終了情報(「終了」の指示)を送信して、トレーニングが終了されたことを示している。
時刻T7は、時刻T6(トレーニング終了時刻)から時間t67(例えば、時間t67=30[秒])だけ後の時刻を示している。トレーニング終了から所定時間経過後の時刻T7における心拍数(T7)は、上述した[回復力評価]に利用される。
時刻T8は、時刻Te(「終了」指示の時刻)から遅延設定時間(例えば、30[秒])だけ後の時刻を示している。歩行制御装置40は、時刻T1(入力情報を送信した時刻)から時刻T8までの時間t18の間、トレーニング情報を評価管理装置80に送信する。つまり評価管理装置80に記憶されるトレーニング情報は、時刻T1〜時刻T8までの期間が記憶される。
時刻Tzは、利用者「U1」からウェアラブルデバイス60が取り外されたことを示している。
●[第2の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第2の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第2の実施の形態の心肺機能評価システムは、図4の例に示す第1の実施の形態の心肺機能評価システム1に対して、生体情報取得部(68)が、ウェアラブルデバイス60から生体情報検出手段20SV、20SH(図1、図2参照)に変更されている点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第2の実施の心肺機能評価システムでは、ウェアラブルデバイス60が無いので、図5に示す[ウェアラブルデバイスの処理]が省略される。代わりに、図7に示す[歩行制御装置の処理]のステップSH145にて、ウェアラブルデバイス60から生体情報を取得するのでなく、生体情報検出手段20SV、20SHから生体情報を取得する。例えば歩行制御装置40は、図示省略した別の処理にて、常に生体情報検出手段20SV、20SHからのパルスインターバルを計測しており、ステップSH145にて、このパルスインターバルから心拍数[回/min]を算出する。
●[第3の実施の形態の心肺機能評価システム(図4)]
次に図3を用いて、第3の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第3の実施の形態の心肺機能評価システムは、図4の例に示す第1の実施の形態の心肺機能評価システム1に対して、入出力部(78)が、携帯端末70からモニタ50、音声入出力手段51(図1、図2参照)に変更されている点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第3の実施の形態の心肺機能評価システムは、携帯端末70が無いので、図6に示す[携帯端末の処理]が省略される。代わりに、図7に示す[歩行制御装置の処理]のステップSH115、SH120、SH135、SH151C等の携帯端末70から情報を受信する処理では、モニタ50、音声入出力手段51(図1、図2参照)からの情報を取得する。また携帯端末70へ報知情報の送信を行うステップSH175A、SH180A、SH185Aでは、当該ステップSH175A、SH180A、SH185Aにてモニタ50、音声入出力手段51(図1、図2参照)から表示出力、音声出力させて、利用者への報知を行う。
●[第4の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第4の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第4の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第3の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、生体情報取得部(68)が、ウェアラブルデバイス60から生体情報検出手段20SV、20SH(図1、図2参照)に変更されている点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第4の実施の心肺機能評価システムでは、第3の実施の形態に対してウェアラブルデバイス60が無いので、上記の第3の実施の形態の[ウェアラブルデバイスの処理](図5参照)が省略される。代わりに、上記の第3の実施の形態の[歩行制御装置の処理](図7参照)のステップSH145にて、ウェアラブルデバイス60から生体情報を取得するのでなく、生体情報検出手段20SV、20SHから生体情報を取得する。例えば歩行制御装置40は、図示省略した別の処理にて、常に生体情報検出手段20SV、20SHからのパルスインターバルを計測しており、ステップSH145にて、このパルスインターバルから心拍数[回/min]を算出する。
●[第5の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第5の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第5の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第1の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、トレーニングセットが単数である点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第5の実施の形態では、歩行制御装置として、歩行支援装置10(α)のみの1台である。従って、図8に示す[評価管理装置の処理]のステップSK125、SK130が省略される。また、トレーニング情報などから、歩行支援装置名を省略してもよい。
●[第6の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第6の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第6の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第2の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、トレーニングセットが単数である点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第6の実施の形態では、歩行制御装置として、歩行支援装置10(α)のみの1台である。従って、上記の第2の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK125、SK130が省略される。また、トレーニング情報などから、歩行支援装置名を省略してもよい。
●[第7の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第7の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第7の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第3の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、トレーニングセットが単数である点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第7の実施の形態では、歩行制御装置として、歩行支援装置10(α)のみの1台である。従って、上記の第3の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK125、SK130が省略される。また、トレーニング情報などから、歩行支援装置名を省略してもよい。
●[第8の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第8の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第8の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第4の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、トレーニングセットが単数である点が異なる。以下、相違点について主に説明する。
第8の実施の形態では、歩行制御装置として、歩行支援装置10(α)のみの1台である。従って、上記の第4の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK125、SK130が省略される。また、トレーニング情報などから、歩行支援装置名を省略してもよい。
●[第9の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第9の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第9の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第5の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から携帯端末70に変更されている点が異なる。つまり、携帯端末70が、入出力部(78)と心肺機能評価部(88)とを兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第9の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が携帯端末70であるので、上記の第5の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)と[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)が携帯端末70にて実行される。また上記の第5の実施の形態の[歩行制御装置の処理](図7参照)のステップSH125、SH137A、SH190等の送信処理は、携帯端末70に向けて送信される。
●[第10の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第10の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第10の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第6の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から携帯端末70に変更されている点が異なる。つまり、携帯端末70が、入出力部(78)と心肺機能評価部(88)とを兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第10の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が携帯端末70であるので、上記の第6の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)と[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)が携帯端末70にて実行される。また上記の第6の実施の形態の[歩行制御装置の処理](図7参照)のステップSH125、SH137A、SH190等の送信処理は、携帯端末70に向けて送信される。
●[第11の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第11の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第11の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第7の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から携帯端末70に変更されている点が異なる。つまり、携帯端末70が、入出力部(78)と心肺機能評価部(88)とを兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第11の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が携帯端末70であるので、上記の第7の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)と[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)が携帯端末70にて実行される。また上記の第7の実施の形態の[歩行制御装置の処理](図7参照)のステップSH125、SH137A、SH190等の送信処理は、携帯端末70に向けて送信される。
●[第12の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第12の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第12の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第8の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から携帯端末70に変更されている点が異なる。つまり、携帯端末70が、入出力部(78)と心肺機能評価部(88)とを兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第12の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が携帯端末70であるので、上記の第8の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)と[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)が携帯端末70にて実行される。また上記の第8の実施の形態の[歩行制御装置の処理](図7参照)のステップSH125、SH137A、SH190等の送信処理は、携帯端末70に向けて送信される。
●[第13の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第13の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第13の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第5の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から歩行制御装置40に変更されている点が異なる。つまり、歩行制御装置40が、心肺機能評価部(88)を兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第13の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が歩行制御装置40であるので、上記の第5の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)が歩行制御装置40にて実行される。また上記の第5の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK115、SK120、SK125、SK130、SK135のトレーニング情報の記憶が省略され、歩行制御装置40は、[歩行制御装置の処理]のステップSH190にて、日時情報を対応付けてトレーニング情報を記憶する。また上記の第5の実施の形態の[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)は省略される。
●[第14の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第14の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第14の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第6の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から歩行制御装置40に変更されている点が異なる。つまり、歩行制御装置40が、心肺機能評価部(88)を兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第14の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が歩行制御装置40であるので、上記の第6の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)が歩行制御装置40にて実行される。また上記の第6の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK115、SK120、SK125、SK130、SK135のトレーニング情報の記憶が省略され、歩行制御装置40は、[歩行制御装置の処理]のステップSH190にて、日時情報を対応付けてトレーニング情報を記憶する。また上記の第6の実施の形態の[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)は省略される。
●[第15の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第15の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第15の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第7の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から歩行制御装置40に変更されている点が異なる。つまり、歩行制御装置40が、心肺機能評価部(88)を兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第15の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が歩行制御装置40であるので、上記の第7の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)が歩行制御装置40にて実行される。また上記の第7の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK115、SK120、SK125、SK130、SK135のトレーニング情報の記憶が省略され、歩行制御装置40は、[歩行制御装置の処理]のステップSH190にて、日時情報を対応付けてトレーニング情報を記憶する。また上記の第7の実施の形態の[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)は省略される。
●[第16の実施の形態の心肺機能評価システム(図3)]
次に図3を用いて、第16の実施の形態の心肺機能評価システムについて説明する。図3に示すように、第16の実施の形態の心肺機能評価システムは、上記の第8の実施の形態の心肺機能評価システムに対して、心肺機能評価部(88)が、評価管理装置80から歩行制御装置40に変更されている点が異なる。つまり、歩行制御装置40が、心肺機能評価部(88)を兼用している。以下、相違点について主に説明する。
第16の実施の形態では、心肺機能評価部(88)が歩行制御装置40であるので、上記の第8の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)が歩行制御装置40にて実行される。また上記の第8の実施の形態の[評価管理装置の処理](図8参照)のステップSK115、SK120、SK125、SK130、SK135のトレーニング情報の記憶が省略され、歩行制御装置40は、[歩行制御装置の処理]のステップSH190にて、日時情報を対応付けてトレーニング情報を記憶する。また上記の第8の実施の形態の[Sα100:歩行支援装置10(α)からの受信処理](図9参照)は省略される。
●[本願の効果]
以上、本実施の形態にて説明した心肺機能評価システム1は、歩行支援装置10を用いた歩行トレーニングの際の利用者の心拍数を含む生体情報とトレーニング関連量を自動的に収集し、収集した生体情報とトレーニング関連量を用いて、歩行トレーニングによる自立度の改善効果として心肺機能の変化を容易に確認することができる。例えば介護施設等では、管理者(介護士など)は、当該心肺機能評価システムを用いることで、利用者の継続的な歩行トレーニングによる自立度の改善効果として心肺機能が向上したことを、手間なく容易に確認することができる。
また利用者は、休憩しながら歩行トレーニングを行う等、自分のペースで無理をすることなく歩行トレーニングを行うことが可能である。また利用者は、管理者とともに自身の心肺機能の向上(日時の経過に応じた向上)を容易に確認することができるので、歩行トレーニングを行うことのモチベーションを上げることができる。
また、介護施設などにおいて、設備職員の工数を低減可能であり、より良い介護、訓練を行うことができる。また、安静時心拍数に近い値(心拍数(T2)など)や、歩行時の心拍数データ(心拍数(T4)、心拍数(T6)など)を取得でき、比較が容易となるので、利用者の歩行能力の変化がわかりやすくなるとともに、最適な歩行トレーニングプログラムを組む参考とすることが可能となる。
本発明の、心肺機能評価システム1は、本実施の形態で説明した構成、構造、形状、外観、処理手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、ウェアラブルデバイス60の処理、携帯端末70の処理、歩行制御装置40の処理、評価管理装置80の処理は、本実施の形態にて説明した処理に限定されるものではなく、種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態の説明では、利用者に装着させて生体情報を取得するウェアラブルデバイス60の例として、腕に巻回する腕時計タイプを示したが、耳に装着するタイプ、胴部に巻回するタイプ等、利用者に装着されて利用者の心拍情報を含む生体情報を取得できるものであれば、どのようなウェアラブルデバイスであってもよい。
本実施の形態の説明では、歩行支援装置名、利用者名、トレーニング時間等の入力を、入出力部(78)の入力画面から行う例を説明したが、携帯端末70または音声入出力手段51から音声にて入力できるようにしてもよい。また時刻T4時、時刻T5時、時刻T6時の報知を音声で出力する例を説明したが、アラーム音や、入出力部(78)に画面表示で出力するようにしてもよいし、歩行支援装置の電動モータの制御を、間欠的にブレーキがかかるような制御としてもよい。
また歩行支援装置10は、電動モータ等の動力源を有する自走タイプ、動力源を持たない非自走タイプのどちらであってもよい。また歩行支援装置10は、利用者の腕振り歩行を支援する腕振り歩行タイプ、利用者が腕を振らずに手で押す手押し歩行タイプ、腕振り歩行タイプと手押し歩行タイプを切替え可能な切替タイプ等、どのようなタイプの歩行支援装置であってもよい。
本実施の形態の説明では、トレーニング関連量として、歩行支援装置10の進行速度(すなわち利用者の歩行速度)を用いた例を説明したが、歩行距離、歩行時間等をトレーニング関連量としてもよい。また生体情報として心拍情報(心拍数)を用いた例を説明したが、心拍情報の他にも体温や呼吸数等を、取得する生体情報に加えてもよい。
また歩行支援装置10が1台である場合は、記憶するトレーニング情報から歩行支援装置名を省略してもよい。同様に、利用者が一人である場合は、記憶するトレーニング情報から利用者名を省略してもよい。
本実施の形態の説明では、歩行制御装置40と評価管理装置80とを直接通信させる例を説明したが、インターネットを介して通信するようにしてもよい。さらに評価管理装置80に記憶していたトレーニング情報をクラウドに記憶させ、評価管理装置80が、クラウドのトレーニング情報を用いて評価を行うようにしてもよい。
本実施の形態の説明では、心肺機能の評価として、日時の経過に応じた[心拍数評価]、[心拍数上昇量評価]、[回復力評価]を例として説明したが、心肺機能の評価は、これらに限定されるものではない。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。