JP2021131757A - モデル更新支援方法、装置、及びプログラム - Google Patents

モデル更新支援方法、装置、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2021131757A
JP2021131757A JP2020027097A JP2020027097A JP2021131757A JP 2021131757 A JP2021131757 A JP 2021131757A JP 2020027097 A JP2020027097 A JP 2020027097A JP 2020027097 A JP2020027097 A JP 2020027097A JP 2021131757 A JP2021131757 A JP 2021131757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
update
difference
data
index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2020027097A
Other languages
English (en)
Inventor
勇輝 笹本
Yuki Sasamoto
勇輝 笹本
祐介 駒場
Yusuke Komaba
祐介 駒場
明大 猪又
Akita Inomata
明大 猪又
直樹 松岡
Naoki Matsuoka
直樹 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2020027097A priority Critical patent/JP2021131757A/ja
Priority to EP21154526.4A priority patent/EP3869422A1/en
Publication of JP2021131757A publication Critical patent/JP2021131757A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N20/00Machine learning

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

【課題】モデル更新による影響を、各現場での入力に応じて、現場毎に特定する。【解決手段】更新前モデル及び更新候補モデルの各々について、入力(評価データ)とその出力についての評価との関係を示す指標モデルMA及び指標モデルMBを生成し、指標モデルMAと指標モデルMBとの差分から、入力に対する指標の変化を示す差分モデルMIを生成しておき、更新対象の更新前モデルが適用されている現場の運用装置の各々から実入力データを取得し、取得した実入力データと差分モデルMIに基づいて、各現場の実入力データに応じた影響度を特定する。【選択図】図11

Description

開示の技術は、モデル更新支援方法、モデル更新支援装置、及びモデル更新支援プログラムに関する。
近年の急速なデジタルテクノロジーの進展に伴い、新しい技術を使って既存のビジネスや業務に変化をもたらす、デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されている。DXの実現に向けて、既存の業務における様々な事象がデータとして収集され、そのデータを利活用した新しいサービスに期待がよせられている。その1つとして、様々な業種において、AIや機械学習などの技術を用いたデータ分析のサービスが創出されている。例えば、工場等での診断予測サービス、警察向けの不審者等の行動分析サービス、病院での患者の歩行分析サービス等がある。
一方で、上記のようなサービスでは、扱うデータによって結果が変わることによる再現性保証の問題や、処理がブラックボックスであることによる、問題発生時の原因特定の困難性等、サービスとしての動作や運用及び稼働における安定性及び信頼性の課題がある。このような課題に対し、AIや機械学習の動作保証や、運用及び稼働を円滑にするMLOpsという考えが提唱され、いくつかの技術が開発されている。
例えば、学習データ(入力)、モデル(処理)、及び結果(精度)の履歴を管理する技術が提案されている。この技術では、入力と精度、及びその入力に対する処理をひとまとまりとして紐付けて管理することで、モデルの動作及び再現性を把握可能としている。
また、サービスを提供するアーキテクチャとして、従来ビジネスロジック部分にまとまって含まれていた機能を、ビジネスロジックとデータ処理に関するロジックとに分けた構造とすることで、問題が起こった場合に、原因を特定し易くする技術が提案されている。
また、再学習後の予測モデルと再学習前の予測モデルの性質の近さを評価する予測モデル更新システムが提案されている。このシステムは、性質の近さが所定の条件で規定される近さを満たす場合、再学習後の予測モデルで再学習前の予測モデルを更新する。このとき、このシステムは、予測結果の近さ、又は構造的な近さを予測モデルの性質の近さとして評価する。
国際公開第2016/151618号
Nisha Talagala, "Why MLOps (and not just ML) is your Business' New Competitive Frontier". AITrends. Retrieved 30 January 2018. [Online] Available: https://www.aitrends.com/machine-learning/mlops-not-just-ml-business-new-competitive-frontier/ D. Petrov, "Data Science Version Control System", 2018. [Online] Available: http://dvc.org H. Yokoyama, "Machine Learning System Architectural Pattern for Improving Operational Stability", IEEE International Conference on Software Architecture Companion (ICSA-C), 2019
しかしながら、学習されたモデルをサービスに適用し、このモデルに対して、上述したMLOpsという考えに基づく技術を適用して、AIや機械学習の動作保証や、運用及び稼働の円滑化を図ったとしても、以下のような問題が生じ得る。
まず、実際のサービス適用シーンにおいては、事前に全てのデータに対する正解などのリファレンスが用意されているわけではない。そのため、モデルの出力がエラーとなったデータについて正解を収集し、エラーとなったデータと収集した正解とを用いてモデルを更新する。すなわち、更新前のモデルで適切に処理できていたデータについては、正解を収集しないため、モデルの更新に利用されない。そのため、モデルを更新することにより、更新前のモデルで適切に処理できていたデータに対して悪影響を及ぼす場合がある。
また、同一のモデルが異なる複数の現場で適用されている場合、モデルを用いたサービスに利用されるデータは、各現場で収集されるそれぞれ異なったデータである。そのため、同一のモデルが複数の現場で適用されている場合、そのモデルを更新することによる影響を、現場毎に把握できることが望ましい。
一つの側面として、開示の技術は、モデル更新による影響を、各現場での入力に応じて、現場毎に特定することを目的とする。
一つの態様として、開示の技術は、第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成する。そして、開示の技術は、前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する。
一つの側面として、モデル更新による影響を、各現場での入力に応じて、現場毎に特定することができる、という効果を有する。
情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。 モデル生成装置の機能ブロック図である。 評価データセットの一例を示す図である。 運用装置の機能ブロック図である。 モデルの開発段階、運用段階、及び調整段階の一般的な流れを説明するための図である。 モデル更新による問題を説明するための図である。 各現場における実入力データを説明するための図である。 モデル更新支援装置の機能ブロック図である。 指標モデルの生成を説明するための図である。 差分モデルの生成を説明するための図である。 影響度の特定を説明するための図である。 影響度を提示するためのダッシュボードの一例を示す図である。 影響度を提示するためのダッシュボードの一例を示す図である。 モデル更新支援装置として機能するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。 モデル生成処理の一例を示すフローチャートである。 運用処理の一例を示すフローチャートである。 モデル更新支援処理の一例を示すフローチャートである。 差分モデル生成処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態における影響度特定処理の一例を示すフローチャートである。 提示受付処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における影響度特定処理の一例を示すフローチャートである。 差分モデルにおける、実入力データに対応する指標の差分を説明するための図である。 指標モデルにおける評価データの並べ替えを説明するための図である。
以下、図面を参照して、開示の技術に係る実施形態の一例を説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る情報処理システムは、学習されたモデルを用いて所定のサービスを提供する。第1実施形態では、情報処理システムにより提供されるサービスとして、病院等の医療機関において利用される、歩行分析サービスを例に説明する。歩行分析サービスは、例えば、患者等の被験者の足首等にジャイロセンサを装着し、ジャイロセンサで検知されるセンサデータを分析することにより、歩数、ストライド時間等の歩行特徴を推定するものである。センサデータから歩行特徴を推定する際に、学習済みのモデルが使用される。
図1に示すように、情報処理システム100は、モデル更新支援装置10と、モデル生成装置20と、複数の運用装置30とを含む。なお、運用装置30の数は図1に示した例(2つ)に限定されず、3つ以上であってもよい。
モデル生成装置20は、機能的には、図2に示すように、学習部22を含む。また、モデル生成装置20の所定の記憶領域には、評価データセット24が記憶される。
図3に、評価データセット24の一例を示す。図3の例では、評価データセット24には、評価データテーブル26と、出力−正解データテーブル28とが含まれる。評価データテーブル26には、被験者に装着されたジャイロセンサで検知された時系列のセンサデータのうち、歩行区間を示す区間毎のセンサデータの値が記憶される。図3の例では、「センサデータ」として、ジャイロセンサで検知されたX、Y、及びZの各軸についての角速度が、そのセンサデータの検知日時を示す「日時情報」、及び歩行区間毎の識別情報である「データID」と対応付けて記憶されている。
出力−正解データテーブル28には、各歩行区間のセンサデータをモデルへ入力した際のモデルからの出力である歩行特徴と、そのセンサデータが得られる場合の正解の歩行特徴とが対応付けて記憶されている。正解の歩行特徴は、例えば、圧力センサ付きのマット上を被験者に歩行させて取得したデータから導出される値等、実際の歩行特徴を示す値である。図3の例では、歩行区間毎のセンサデータの「データID」と、歩行特徴の一例である「歩数」及び「ストライド時間」の各々の「出力」及び「正解」とが対応付けて記憶されている。
学習部22は、歩行区間毎の評価データと正解とを組にしたデータを学習用データとして用いる。評価データは、評価データセット24の評価データテーブル26に記憶された、同一の「データID」に対応付けられた「日時情報」及び「センサデータ」のデータ群である。正解は、出力−正解データテーブル28において、その「データID」と対応付けられている「正解」のデータである。学習部22は、情報処理システム100で提供されるサービスに応じた構造のモデルに学習用データを入力し、モデルからの出力と正解とが近づくように、モデルのパラメータを学習することにより、モデルを生成する。
学習部22は、生成したモデルに歩行区間毎の評価データを入力し、歩行特徴を出力として得る。学習部22は、出力−正解データテーブル28において、入力した評価データが示す歩行区間の「データID」に対応する「出力」欄に、得られた出力の値を記憶する。学習部22は、生成したモデルを、各運用装置30へ配布する。配布の方法は、ネットワークを介した配信であってもよいし、記憶媒体にモデルを記憶して配布してもよい。ここでは、モデル生成装置20から各運用装置30に配布されるモデルを、説明の便宜上、「更新前モデル」という。
運用装置30は、情報処理システム100により提供されるサービスを利用する各現場に配置される。第1実施形態では、各現場は、例えば、公立病院、私立病院、個人経営クリニック等の医療機関である。
運用装置30は、機能的には、図4に示すように、取得部32と、推定部34と、判定部36とを含む。また、運用装置30の所定の記憶領域には、モデル生成装置20から配布された更新前モデル38と、実入力データDB(Database)39とが記憶される。
取得部32は、各現場において、患者等の被験者の足首等に装着されたジャイロセンサで検知されたセンサデータから歩行区間のデータを抽出した実入力データを取得する。取得部32は、取得した実入力データにデータIDを付与して、推定部34へ受け渡すと共に、実入力データDB39に記憶する。実入力データDB39のデータ構造は、図3に示した評価データセット24の評価データテーブル26と同様である。
推定部34は、取得部32から受け渡された実入力データを更新前モデル38に入力し、実入力データに対応する歩行特徴を推定し、出力する。出力された歩行特徴は、異常歩行の検出等に利用される。また、推定部34は、更新前モデル38からの出力である歩行特徴を判定部36へ受け渡す。
判定部36は、推定部34から受け渡された歩行特徴が適正な推定結果であるか否か、すなわちエラーか否かを判定する。判定部36は、例えば、歩行特徴の種類毎に予め適正な値の範囲を定めておき、歩行特徴がこの範囲を超えている場合に、推定結果がエラーであると判定する。また、判定部36は、得られた歩行特徴と、入力された実入力データとをユーザに提示し、ユーザから推定結果がエラーか否かを受け付けるようにしてもよい。判定部36は、推定結果がエラーであると判定した場合、その際の実入力データをエラーデータとしてモデル更新支援装置10へ出力し、モデルの調整を要求する。
ここで、図5を参照して、モデルの開発段階、運用段階、及び調整段階の一般的な流れを説明する。開発段階では、モデルに評価データXを入力した際の出力Yと正解Y^(図5では、「Y」の上に「^(ハット)」)とを比較して、モデルの精度評価値Eを算出する。例えば、モデルの学習に用いた全学習用データについての、出力と正解との誤差の和を精度評価値Eとして算出することができる。開発段階において生成されたモデルをモデルM1とする。
運用段階では、このモデルM1に実入力データX’を入力して、推定結果である出力Y’を得る。この出力Y’がエラーと判定された場合の実入力データX’をエラーデータX’eとする。このエラーデータX’eが入力された際にも、適正な推定結果が得られるように、モデルの調整が要求される。
調整段階では、パラメータセットを調整したモデルにエラーデータX’eを入力した際の出力Y’eと正解Y’e^とを比較して、精度評価値E’を算出する。この精度評価値E’が予め定めた条件を満たす際のパラメータセットにより規定されるモデルをモデルM2とする。そして、各現場のモデルM1をモデルM2で更新する。
この際、上述したMLOpsの考えに基づく技術を適用することにより、例えば、モデルM1及びモデルM2の各々について、入力、モデル、及び精度評価値を紐付けて蓄積及び管理しておき(図5中のS1)、他の現場で再利用することができる(図5中のS2)。また、例えば、エラーの発生が運用上の問題なのか、モデルの問題なのか等を特定し、モデルの問題であれば、調整の要求を出すようにすることができる(図5中のS3)。さらに、例えば、モデルM1とモデルM2との間で、入力や出力などの性質の近さに応じて、モデルM1をモデルM2に更新するか否かを判定することができる(図5中のS4)。
しかし、上記のようなMLOpsの考えに基づく技術を適用したとしても、モデルの更新が与える影響を現場毎に判断することができない場合があるという問題がある。以下、この問題について、図6を参照して詳細に説明する。なお、図6では、センサデータの特徴量空間において、評価データXを白丸、実入力データX’を斜線の丸、エラーデータX’eを網点の丸で示し、モデルの境界を破線で示している。
例えば、歩行分析サービスの場合、開発時には、図6のAに示すように、様々な異常歩行に対して広く対応できるモデルM1が構築されている。その後、そのモデルM1が現場Hで運用され、例えば、整形外科系の患者で見られる異常歩行Iについて検知できないというエラー報告があったとする。これは、図6のBに示すエラーデータX’eをモデルM1に入力した場合、本来推定されるはずの異常歩行Iを示す歩行特徴が推定されないことを表している。この場合、図6のCに示すように、エラーデータX’eに適応させてパラメータを最適化するように調整したモデルM2でモデルM1が更新される。
この場合において、実は、その現場Hでは、神経系の患者が多く、異常歩行Iとは特徴が大きく異なる異常歩行IIが頻繁にみられていたとする。しかし、異常歩行IIはエラー報告段階では問題がないため、パラメータの調整時に考慮されない。そのため、異常歩行Iが適切に推定されるようにモデルが最適化され、異常歩行IIの一部を推定できなくなるという悪影響が生じる。図6のCでは、モデルM2の境界外となった実入力データX’が異常歩行IIに対応する実入力データである。この場合、異常歩行IIについても適切に推定されるように再度モデルの調整が必要となり、手間が増大する。
また、例えば、図7に示すように、更新前モデル38として同一のモデルM1が、現場H、現場T、及び現場Pの各々の運用装置30に配布されているとする。モデルM1は同一であっても、モデルM1に入力される実入力データX’は、各現場で異なる。図7の例では、各符号に、現場を識別する符号H、T、及びPを添え字として付している。
上記のような状況で、現場Hと同じモデルM1を利用して運用している現場Tでは、現場Hで報告されたようなエラーは出ていないとする。この場合において、モデルM1がモデルM2に更新されてしまうと、現場Tでは、これまでモデルM1で適正に運用できていたにもかかわらず、モデルが更新されることにより、想定外のエラーが発生する可能性がある。
そこで、第1実施形態に係るモデル更新支援装置10では、モデル更新による、入力と指標との関係性の変化に着目して、モデル更新による影響を特定する。入力と指標との関係性とは、指標を出力の誤差とした場合、ある入力Aに対する出力の誤差は0.1などの関係性である。また、入力と指標との関係性の変化とは、例えば、モデル更新によって、元々出力の誤差が0.1であったのが0.2になった等である。また、モデル更新による影響を特定するとは、概念的には、例えば、モデル更新によって、入力Aに対する指標は大きく減少、入力Bでは増加等を特定することである。
さらに、第1実施形態に係るモデル更新支援装置10では、評価データと各現場の実入力データとの類似性に着目して、モデル更新による各現場への影響を特定する。例えば、モデル更新によって、指標が大きく変わっている入力Aと類似の入力が頻繁にみられる現場では、モデル更新による影響が大きい、すなわち問題発生の可能性があると特定する。
以下、モデル更新支援装置10について詳述する。
モデル更新支援装置10は、機能的には、図8に示すように、生成部12と、特定部14と、提示部16とを含む。
生成部12は、更新前モデル38に評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、更新後のモデルの候補(以下、「更新候補モデル」という)に評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成する。なお、更新前モデルは、開示の技術の第1のモデルの一例であり、更新候補モデルは、開示の技術の第2のモデルの一例である。
具体的には、生成部12は、モデル生成装置20から評価データセット24を取得し、歩行区間毎に、出力−正解データテーブル28に含まれる歩行特徴の出力と正解とを比較して指標を算出する。例えば、生成部12は、入力されたデータが示す特徴に対応した推定結果を出力するモデルの場合、更新前モデル38及び更新候補モデルの各々からの出力と期待値(正解)との誤差を指標として算出することができる。また、例えば、生成部12は、モデルに入力されたデータに対する出力からリスク値を算出する場合、算出されるリスク値を指標として用いることができる。
生成部12は、例えば、図9に示すように、各歩行区間のデータID、又は各歩行区間のデータが示す特徴量に、その歩行区間について算出した指標を対応付けた指標モデルMを生成する。図9に示すように、指標モデルMは、モデルへの入力と、その入力に対する出力の指標との関係性を示すモデルである。なお、図9に示す指標モデルMでは、データIDによって、そのデータIDが示す歩行区間のセンサデータが示す歩行が異常歩行か通常歩行かが切り分けられている。また、第1実施形態のようにモデルの出力である歩行特徴が複数種類(歩数、ストライド距離等)ある場合、生成部12は、いずれかの歩行特徴についての指標を選択して、指標モデルMの生成に用いることができる。また、生成部12は、各歩行特徴について算出した指標を合計して、指標モデルMの生成に用いてもよい。
また、生成部12は、更新候補モデルとして、複数のパラメータセットの各々で規定されるモデルの各々について精度評価値を算出し、精度評価値が所定の閾値以上の更新候補モデルを1以上選択する。生成部12は、選択した更新候補モデルの各々について、評価データを入力した際の出力と正解とから指標を算出し、上記指標モデルMと同様に、指標モデルMを生成する。なお、指標モデルMは、開示の技術の第1の指標モデルの一例であり、指標モデルMは、開示の技術の第2の指標モデルの一例である。
さらに、生成部12は、図10に示すように、指標モデルM及び指標モデルMに基づいて、各歩行区間のデータの各々に、指標の差分を対応付けた差分モデルMを生成する。差分モデルMは、モデル更新による、入力に対する指標の変化を示すモデルである。図10の例では、指標の変化が小さい範囲(Aで示す範囲)の入力については、モデルを更新しても影響が少ないことを表しており、指標の変化が大きい範囲(Bで示す範囲)の入力については、モデルの更新により大きな影響が及ぶことを表している。
特定部14は、更新前モデル38が適用されている運用装置30で蓄積された実入力データと、差分モデルとに基づいて、更新前モデル38から更新候補モデルへ更新した場合の影響度を特定する。
例えば、特定部14は、指標として、出力と正解との誤差を用いている場合、現場iのj番目の実入力データxijの影響度M(xij)を、下記(1)式に示すように特定する。
Figure 2021131757
ここで、xはk番目の評価データであり、τは実入力データxijに最も近い評価データのデータIDである。また、yはn番目の評価データに対する更新前モデル38の出力、y’はn番目の評価データに対する更新候補モデルの出力、y^はn番目の評価データに対する正解である。
また、例えば、特定部14は、指標として、モデルの出力から算出されるリスク値を用いている場合、影響度M(xij)を、下記(2)式に示すように特定する。
Figure 2021131757
ここで、rはn番目の評価データに対する更新前モデル38の出力から算出されるリスク値、r’はn番目の評価データに対する更新候補モデルの出力から算出されるリスク値である。
具体的には、特定部14は、図11に示すように、更新対象の更新前モデル38が適用されている運用装置30の各々の実入力データDB39に記憶された実入力データを取得する。特定部14は、上記(1)式又は(2)式に示すような差分モデルMに、取得した実入力データxijを入力し、実入力データxijについての影響度M(xij)を特定する。
図11の右側に、実入力データxijの影響度M(xij)をプロットした図を示す。上記(1)式又は(2)式を用いている場合、影響度がマイナスになるということは、モデル更新により精度が良くなることを表しているため、モデル更新による影響は小さいと判断することができる。図11の例で、現場H及び現場Tの各々は、Aで示す範囲の入力(例えば、異常歩行を示す入力)に対する利用が多く、この範囲の入力に対する影響度はマイナスになっているため、モデル更新による影響は小さい。一方、現場Pは、大きな影響度が特定されているBで示す範囲の入力(例えば、正常歩行を示す入力)に対する利用が多く、モデル更新による影響が大きい。
また、特定部14は、実入力データxij毎の影響度M(xij)に替えて、又は影響度M(xij)と共に、現場i毎の合計の影響度Iを特定してもよい。影響度Iは、例えば、下記(3)式により特定することができる。
Figure 2021131757
ここで、Nは、現場iの運用装置30から取得した実入力データの数である。なお、上記(3)式に示すように、全ての実入力データの影響度M(xij)の和に限らず、所定の範囲の実入力データの影響度M(xij)の和で現場iの影響度Iを特定してもよい。例えば、図10及び図11に示すAの範囲及びBの範囲の各々について、影響度Iを特定するようにしてもよい。特定部14は、更新候補モデルとして複数のモデルを選択している場合には、更新候補モデルの各々について、更新前モデル38から更新した場合の影響度を特定する。特定部14は、特定した影響度の情報を提示部16へ受け渡す。
提示部16は、特定部14で特定された影響度をユーザへ提示し、更新前モデル38から更新候補モデルへ更新するか否かを現場毎に受け付ける。例えば、提示部16は、図11の右側に示す図のように、現場毎の、実入力データに対する影響度をプロットしたグラフや、影響度Iの値を提示することができる。
また、提示部16は、例えば、図12に示すようなダッシュボード18により、特定した現場毎の影響度を提示することができる。なお、提示する影響度の値は、適宜正規化等を行った値としてもよい。図12の例では、現場毎の影響度を棒グラフで表した例を示している。また、提示部16は、ダッシュボード18において、「各現場」タブと「全体」タブとを切り替え可能とし、「全体」タブが選択された場合には、図13に示すように、同一の更新前モデル38が適用されている現場の影響度の合計を提示するようにしてもよい。なお、図13の例では、更新候補モデルとして、モデルM2及びモデルM3の各々について影響度を特定し、モデルM2を選択した状態の例を示している。
提示部16は、ユーザからモデルを更新する現場の指定を受け付け、指定された現場に設置された運用装置30へ更新候補モデルを配布し、更新を指示する。これにより、該当の運用装置30において、更新前モデル38が更新候補モデルに更新される。
モデル更新支援装置10は、例えば図14に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40は、CPU(Central Processing Unit)41と、一時記憶領域としてのメモリ42と、不揮発性の記憶部43とを備える。また、コンピュータ40は、入力部、表示部等の入出力装置44と、記憶媒体49に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するR/W(Read/Write)部45とを備える。また、コンピュータ40は、インターネット等のネットワークに接続される通信I/F(Interface)46を備える。CPU41、メモリ42、記憶部43、入出力装置44、R/W部45、及び通信I/F46は、バス47を介して互いに接続される。
記憶部43は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部43には、コンピュータ40を、モデル更新支援装置10として機能させるためのモデル更新支援プログラム50が記憶される。モデル更新支援プログラム50は、生成プロセス52と、特定プロセス54と、提示プロセス56とを有する。
CPU41は、モデル更新支援プログラム50を記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、モデル更新支援プログラム50が有するプロセスを順次実行する。CPU41は、生成プロセス52を実行することで、図8に示す生成部12として動作する。また、CPU41は、特定プロセス54を実行することで、図8に示す特定部14として動作する。また、CPU41は、提示プロセス56を実行することで、図8に示す提示部16として動作する。これにより、モデル更新支援プログラム50を実行したコンピュータ40が、モデル更新支援装置10として機能することになる。なお、プログラムを実行するCPU41はハードウェアである。
なお、モデル更新支援プログラム50により実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
また、モデル生成装置20及び運用装置30の各々も、モデル更新支援装置10と同様に、CPU、メモリ、記憶部等を備えるコンピュータで実現することができるため、詳細な説明を省略する。
次に、第1実施形態に係る情報処理システム100の作用について説明する。まず、更新前モデル38の開発段階において、モデル生成装置20において、図15に示すモデル生成処理が実行される。そして、運用段階において、各運用装置30において、図16に示す運用処理が実行される。さらに、更新前モデル38を適用したサービスの運用時に、各現場から更新前モデル38の調整が要求されると、モデル更新支援装置10において、図17に示すモデル更新支援処理が実行される。なお、モデル更新支援処理は、開示の技術のモデル更新支援方法の一例である。
まず、図15に示すモデル生成処理について説明する。
ステップS12で、学習部22が、評価データセット24の評価データテーブル26に記憶された、同一の「データID」に対応付けられた「日時情報」及び「センサデータ」のデータ群である、歩行区間毎の評価データを取得する。また、学習部22が、出力−正解データテーブル28において、その「データID」と対応付けられている「正解」のデータを取得する。学習部22は、評価データと正解とを組にしたデータを学習用データとして、情報処理システム100で提供されるサービスに応じた構造のモデルのパラメータを、出力と正解とが近づくように学習することにより、更新前モデルを生成する。
次に、ステップS14で、学習部22が、所定の構造データ及び上記ステップS12で学習されたパラメータセットで規定される更新前モデルに歩行区間毎の評価データを入力し、歩行特徴を出力として得る。学習部22は、評価データセット24の出力−正解データテーブル28において、更新前モデル38に入力した評価データが示す歩行区間の「データID」に対応する「出力」欄に、得られた出力の値を記憶する。
次に、ステップS16で、学習部22が、生成した更新前モデル38を、各運用装置30へ配布し、モデル生成処理は終了する。
次に、図16を参照して運用処理について説明する。運用処理は、各現場に配置された運用装置30の各々において実行される。
ステップS22で、取得部32が、患者等の被験者の足首等に装着されたジャイロセンサで検知されたセンサデータから歩行区間のデータを抽出した実入力データを取得する。取得部32は、取得した実入力データにデータIDを付与して、推定部34へ受け渡す。
次に、ステップS24で、取得部32が、データIDを付与した実入力データを、実入力データDB39に蓄積する。
次に、ステップS26で、推定部34が、取得部32から受け渡された実入力データを更新前モデル38に入力し、実入力データに対応する歩行特徴を推定し、出力する。また、推定部34は、更新前モデル38からの出力である歩行特徴を判定部36へ受け渡す。
次に、ステップS28で、判定部36が、推定部34から受け渡された歩行特徴が適正な推定結果であるか否か、すなわちエラーか否かを判定する。推定結果がエラーの場合には、処理はステップS30へ移行し、エラーではない場合には、処理はステップS22に戻る。
ステップS30では、判定部36が、推定結果がエラーであると判定した際の実入力データをエラーデータとしてモデル更新支援装置10へ出力し、モデルの調整を要求する。そして、運用処理は終了する。
次に、図17を参照して、モデル更新支援処理について説明する。
ステップS40で、生成部12が差分モデル生成処理を実行する。次に、ステップS60で、特定部14が影響度特定処理を実行する。次に、ステップS80で、提示部16が提示受付処理を実行し、モデル更新支援処理は終了する。以下、差分モデル生成処理、影響度特定処理、及び提示受付処理の各々について詳述する。
まず、図18を参照して、差分モデル生成処理について説明する。
ステップS42で、生成部12が、モデル生成装置20から評価データセット24を取得し、歩行区間毎に、出力−正解データテーブル28に含まれる歩行特徴の出力と正解とを比較して指標を算出する。そして、生成部12は、各歩行区間のデータID、又は各歩行区間のデータが示す特徴量に、その歩行区間について算出した指標を対応付けた指標モデルMを生成する。
次に、ステップS44で、生成部12が、更新候補モデルとして、複数のパラメータセットの各々で規定されるモデルの各々について精度評価値を算出し、精度評価値が所定の閾値以上の更新候補モデルを1以上選択する。
次に、ステップS46で、生成部12が、上記ステップS44で選択した更新候補モデルの各々について、評価データを入力した際の出力と正解とから指標を算出し、上記指標モデルMと同様に、指標モデルMを生成する。
次に、ステップS48で、生成部12が、指標モデルM及び指標モデルMに基づいて、各歩行区間のデータの各々に、指標の差分を対応付けた差分モデルMを生成する。そして、差分モデル生成処理は終了する。
次に、図19を参照して、影響度特定処理について説明する。
ステップS62で、特定部14が、更新前モデル38が適用されている現場iを選択する。次に、ステップS64で、特定部14が、選択した現場iに設置されている運用装置30の実入力データDB39に蓄積されている実入力データを取得する。
次に、ステップS66で、特定部14が、取得した実入力データと、差分モデルMとに基づいて、例えば(1)式又は(2)式により、現場iのj番目の実入力データxijの影響度M(xij)を特定する。また、特定部14は、例えば(3)式により、現場iの合計の影響度Iを特定する。
次に、ステップS68で、特定部14が、更新前モデル38が適用されている全ての現場について、影響度を特定する処理が終了したか否かを判定する。未処理の現場が存在する場合には、処理はステップS62に戻り、全ての現場について終了している場合には、影響度特定処理は終了する。
次に、図20を参照して、提示受付処理について説明する。
ステップS82で、提示部16が、影響度特定処理(図19)により特定された影響度をユーザに提示する。ユーザに提示する影響度は、現場毎のj番目の実入力データxijの影響度M(xij)を実入力データのデータIDに対応付けてプロットしたグラフ、現場毎の合計の影響度Iの値等とすることができる。また、同一の更新前モデル38が適用されている現場の影響度Iの合計を提示してもよい。
次に、ステップS84で、提示部16は、提示した影響度に基づいて、ユーザからモデルを更新する現場の指定を受け付けたか否かを判定する。現場の指定を受け付けた場合には、処理はステップS86へ移行し、受け付けなかった場合には、提示受付処理は終了する。
ステップS86では、指定された現場に設置された運用装置30へ更新候補モデルを配布し、更新を指示し、提示受付処理は終了する。
以上説明したように、第1実施形態に係る情報処理システムによれば、モデル更新支援装置が、入力に対する指標の変化を示す差分モデルを生成する。差分モデルは、更新前モデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、更新候補モデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す。そして、モデル更新支援装置は、更新前モデルが使用されている現場で蓄積された実入力データと、差分モデルとに基づいて、その現場について、更新前モデルから更新候補モデルへ更新した場合の影響度を特定し、ユーザに提示する。これにより、モデル更新による影響を各現場での入力に応じて、現場毎に特定することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態に係る情報処理システムについて、第1実施形態に係る情報処理システム100と同様の構成については、同一符号を付与して説明を省略する。
図1に示すように、第2実施形態に係る情報処理システム200は、モデル更新支援装置210と、モデル生成装置20と、複数の運用装置30とを含む。
モデル更新支援装置210は、機能的には、図8に示すように、生成部12と、特定部214と、提示部16とを含む。
特定部214は、第1実施形態の特定部14と同様に、モデル更新の影響度を特定する。また、特定部214は、特定した影響度が所定の条件を満たさない場合、モデルのパラメータを変更した他の更新候補モデルについて、再度、影響度を特定する。
モデル更新支援装置10は、例えば図14に示すコンピュータ40で実現することができる。コンピュータ40の記憶部43には、コンピュータ40を、モデル更新支援装置210として機能させるためのモデル更新支援プログラム250が記憶される。モデル更新支援プログラム250は、生成プロセス52と、特定プロセス254と、提示プロセス56とを有する。
CPU41は、モデル更新支援プログラム250を記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、モデル更新支援プログラム250が有するプロセスを順次実行する。CPU41は、特定プロセス254を実行することで、図8に示す特定部214として動作する。他のプロセスについては、第1実施形態におけるモデル更新支援プログラム50と同様である。これにより、モデル更新支援プログラム250を実行したコンピュータ40が、モデル更新支援装置210として機能することになる。
なお、モデル更新支援プログラム250により実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
次に、第2実施形態に係る情報処理システム200の作用について説明する。第2実施形態では、モデル更新支援処理(図17)のステップS60で実行される影響度特定処理が第1実施形態とは異なるため、図21を参照して、第2実施形態における影響度特定処理について説明する。なお、第2実施形態における影響度特定処理において、第1実施形態における影響度特定処理(図19)と同様の処理については、同一符号を付与して詳細な説明を省略する。
ステップS62〜S66を経て、影響度が特定されると、次のステップS262で、特定部214が、影響度が所定の条件を満たすか否かを判定する。所定の条件は、例えば、各現場iの合計の影響度Iが予め定めた範囲内の値であること、実入力データxij毎の影響度M(xij)の最大値、平均等の値が予め定めた範囲内の値であること等とすることができる。影響度が所定の条件を満たす場合には、処理はステップS68へ移行し、所定の条件を満たさない場合には、処理はステップS264へ移行する。
ステップS264では、特定部214が、更新候補モデルのパラメータセットを変更して、新たな更新候補モデルを生成する。
次に、ステップS266で、特定部214が、生成部12に、差分モデル生成処理(図18)のステップS46と同様に、上記ステップS264で生成された新たな更新候補モデルについて、指標モデルMを生成させる。
次に、ステップS268で、特定部214が、生成部12に、差分モデル生成処理(図18)のステップS42で生成された指標モデルMと、上記ステップS266で生成された指標モデルMとの差分モデルMを生成させる。そして、処理はステップS66に戻る。
以上説明したように、第2実施形態に係る情報処理システムによれば、モデル更新支援装置が、特定した影響度が所定の条件を満たさない場合、モデルのパラメータを変更した他の更新候補モデルについて、再度、影響度を特定する。これにより、モデル更新による影響度が小さい更新候補モデルをユーザに提示することができる。
なお、上記各実施形態では、影響度を、実入力データと最も近い評価データについての指標の差分に基づいて特定する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、図22に示すように、差分モデルMが示す、評価データと指標の差分との関係における、実入力データに対応する差分に基づいて特定してもよい。
この場合、評価データと指標の差分との関係が定式化されている必要がある。しかし、例えば、各歩行区間のデータIDを番号順、又は各歩行区間のデータが示す特徴量の大きさ順に並べて指標モデルM及びMを生成した場合、図23の左側の図に示すように、入力と指標との関係性が複雑になる。例えば、評価データがまばらな区間では、その間で指標が破線で示すように変化するのか、一点鎖線で示すように変化するのかが不明であり、指標モデルM及びMから差分モデルMを適切に生成できない。この場合、影響度も適切に特定することができなくなる。
そこで、図23の右側の図に示すように、入力に対する指標が定式化できるように、データIDを並べ替えたり、指標モデルM及びMに用いる特徴量を選択したりするようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、歩行分析サービスに開示の技術を適用した場合について説明したが、これに限定されない。
例えば、全国の交番で利用するための不審者検知用の基本モデルを作成して、この基本モデルを適用したサービスを各地の交番で運用する。この場合において、例えば、ある地方A(例えば、札幌)で、防寒具で顔が見えないという特徴Xを持つ人が不審者として検知されたとしてエラー報告があったとする。このエラーに対して、特徴Xを不審者として検知しないように調整したモデルで、全国各地の交番で共通して適用されている基本モデルを更新することが好ましくない場合がある。
例えば、地方Aと気候等が似た別の地方B(例えば、旭川)では、特徴Xを持つ人を不審者として検知してしまうと、無駄なアラームが頻発するなど、特徴Xを持つ人を不審者として検知することは好ましくないため、モデルの更新は問題ない。一方で、地方Aと気候等が異なる別の地方C(例えば、那覇)において、特徴Xを持つ人を不審者として検知すべきである場合には、モデルの更新は好ましくない。
このようなケースにも開示の技術を適用することで、各地方に存在する人の特徴が表れた実入力データ(例えば、画像データ)の違いにより、地方毎に、モデル更新による影響度を特定することができる。
また、上記各実施形態では、モデル更新支援プログラムが記憶部に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。開示の技術に係るプログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリ等の記憶媒体に記憶された形態で提供することも可能である。
以上の各実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成し、
前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する
ことを含む処理をコンピュータが実行するモデル更新支援方法。
(付記2)
前記コンピュータは、さらに、
前記影響度を、表示部へ出力し、
更新指示を受け付けた場合、前記第2のモデルへの更新を実施する
ことを特徴とする付記1に記載のモデル更新支援方法。
(付記3)
前記影響度を、前記入力データと最も近い前記評価データについての前記差分に基づいて特定する付記1又は付記2に記載のモデル更新支援方法。
(付記4)
前記影響度を、前記差分モデルが示す、前記評価データと前記差分との関係における、前記入力データに対応する前記差分に基づいて特定する付記1又は付記2に記載のモデル更新支援方法。
(付記5)
前記評価データと前記差分との関係を定式化できるように、複数の前記評価データを並べ替える付記4に記載のモデル更新支援方法。
(付記6)
前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々が、入力されたデータが示す特徴に対応した推定結果を出力するモデルの場合、前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々からの出力と期待値との誤差を、前記指標として用いる付記1〜付記5のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
(付記7)
前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々の出力に基づいてリスク値を算出する場合、前記リスク値を前記指標として用いる付記1〜付記5のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
(付記8)
複数の前記評価データの各々に、前記第1のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第1の指標モデルを生成し、
複数の前記評価データの各々に、前記第2のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第2の指標モデルを生成し、
前記第1の指標モデル及び前記第2の指標モデルに基づいて、複数の前記評価データの各々に、前記指標の差分を対応付けて前記差分モデルを生成する
付記1〜付記7のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
(付記9)
特定された前記影響度が所定の条件を満たさない場合、パラメータを変更した前記第2のモデルについて、再度、前記影響度を特定する付記1〜付記8のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
(付記10)
複数の現場の各々で蓄積された前記入力データの各々に応じて特定された前記影響度を提示し、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新するか否かを、前記現場毎に受け付ける付記1〜付記9のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
(付記11)
第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成する生成部と、
前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する特定部と、
を含むモデル更新支援装置。
(付記12)
前記影響度を、表示部へ出力し、更新指示を受け付けた場合、前記第2のモデルへの更新を実施することを特徴とする付記11に記載のモデル更新支援装置。
(付記13)
前記特定部は、前記影響度を、前記入力データと最も近い前記評価データについての前記差分に基づいて特定する付記11又は付記12に記載のモデル更新支援装置。
(付記14)
前記特定部は、前記影響度を、前記差分モデルが示す、前記評価データと前記差分との関係における、前記入力データに対応する前記差分に基づいて特定する付記11又は付記12に記載のモデル更新支援装置。
(付記15)
前記生成部は、前記評価データと前記差分との関係を定式化できるように、複数の前記評価データを並べ替える付記14に記載のモデル更新支援装置。
(付記16)
前記生成部は、前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々が、入力されたデータが示す特徴に対応した推定結果を出力するモデルの場合、前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々からの出力と期待値との誤差を、前記指標として用いる付記11〜付記15のいずれか1項に記載のモデル更新支援装置。
(付記17)
前記生成部は、前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々の出力に基づいてリスク値を算出する場合、前記リスク値を前記指標として用いる付記11〜付記15のいずれか1項に記載のモデル更新支援装置。
(付記18)
前記生成部は、
複数の前記評価データの各々に、前記第1のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第1の指標モデルを生成し、
複数の前記評価データの各々に、前記第2のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第2の指標モデルを生成し、
前記第1の指標モデル及び前記第2の指標モデルに基づいて、複数の前記評価データの各々に、前記指標の差分を対応付けて前記差分モデルを生成する
付記11〜付記17のいずれか1項に記載のモデル更新支援装置。
(付記19)
第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成し、
前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する
ことを含む処理をコンピュータに実行させるためのモデル更新支援プログラム。
(付記20)
第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成し、
前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する
ことを含む処理をコンピュータに実行させるためのモデル更新支援プログラムを記憶した記憶媒体。
10、210 モデル更新支援装置
12 生成部
14、214 特定部
16 提示部
18 ダッシュボード
20 モデル生成装置
22 学習部
24 評価データセット
26 評価データテーブル
28 出力−正解データテーブル
30 運用装置
32 取得部
34 推定部
36 判定部
38 更新前モデル
39 実入力データDB
40 コンピュータ
41 CPU
42 メモリ
43 記憶部
49 記憶媒体
50、250 モデル更新支援プログラム
100、200 情報処理システム

Claims (12)

  1. 第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成し、
    前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する
    ことを含む処理をコンピュータが実行するモデル更新支援方法。
  2. 前記コンピュータは、さらに、
    前記影響度を、表示部へ出力し、
    更新指示を受け付けた場合、前記第2のモデルへの更新を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモデル更新支援方法。
  3. 前記影響度を、前記入力データと最も近い前記評価データについての前記差分に基づいて特定する請求項1又は請求項2に記載のモデル更新支援方法。
  4. 前記影響度を、前記差分モデルが示す、前記評価データと前記差分との関係における、前記入力データに対応する前記差分に基づいて特定する請求項1又は請求項2に記載のモデル更新支援方法。
  5. 前記評価データと前記差分との関係を定式化できるように、複数の前記評価データを並べ替える請求項4に記載のモデル更新支援方法。
  6. 前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々が、入力されたデータが示す特徴に対応した推定結果を出力するモデルの場合、前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々からの出力と期待値との誤差を、前記指標として用いる請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
  7. 前記第1のモデル及び前記第2のモデルの各々の出力に基づいてリスク値を算出する場合、前記リスク値を前記指標として用いる請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
  8. 複数の前記評価データの各々に、前記第1のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第1の指標モデルを生成し、
    複数の前記評価データの各々に、前記第2のモデルに関する前記指標の各々を対応付けた第2の指標モデルを生成し、
    前記第1の指標モデル及び前記第2の指標モデルに基づいて、複数の前記評価データの各々に、前記指標の差分を対応付けて前記差分モデルを生成する
    請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
  9. 特定された前記影響度が所定の条件を満たさない場合、パラメータを変更した前記第2のモデルについて、再度、前記影響度を特定する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
  10. 複数の現場の各々で蓄積された前記入力データの各々に応じて特定された前記影響度を提示し、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新するか否かを、前記現場毎に受け付ける請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のモデル更新支援方法。
  11. 第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成する生成部と、
    前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する特定部と、
    を含むモデル更新支援装置。
  12. 第1のモデルに評価データを入力した際に得られる出力に関する指標と、第2のモデルに前記評価データを入力した際に得られる出力に関する指標との差分を表す差分モデルを生成し、
    前記第1のモデルが使用されている現場で蓄積された入力データと、前記差分モデルとに基づいて、前記第1のモデルから前記第2のモデルへ更新した場合の影響度を特定する
    ことを含む処理をコンピュータに実行させるためのモデル更新支援プログラム。
JP2020027097A 2020-02-20 2020-02-20 モデル更新支援方法、装置、及びプログラム Withdrawn JP2021131757A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027097A JP2021131757A (ja) 2020-02-20 2020-02-20 モデル更新支援方法、装置、及びプログラム
EP21154526.4A EP3869422A1 (en) 2020-02-20 2021-02-01 Model update support method, model update support apparatus, and model update support program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027097A JP2021131757A (ja) 2020-02-20 2020-02-20 モデル更新支援方法、装置、及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021131757A true JP2021131757A (ja) 2021-09-09

Family

ID=74494777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020027097A Withdrawn JP2021131757A (ja) 2020-02-20 2020-02-20 モデル更新支援方法、装置、及びプログラム

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP3869422A1 (ja)
JP (1) JP2021131757A (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6531821B2 (ja) 2015-03-23 2019-06-19 日本電気株式会社 予測モデル更新システム、予測モデル更新方法および予測モデル更新プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
EP3869422A1 (en) 2021-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112055878B (zh) 基于第二组训练数据调整机器学习模型
JP6362808B1 (ja) 情報処理装置および情報処理方法
JP6579198B2 (ja) リスク評価方法、リスク評価プログラム及び情報処理装置
JP6359228B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
US20210201079A1 (en) Training data generation method and information processing apparatus
Mardhia et al. Analogy-based model for software project effort estimation.
JP4907237B2 (ja) テスト工数見積装置およびプログラム
JP2010128779A (ja) 重回帰式の抽出方法
JP2021131757A (ja) モデル更新支援方法、装置、及びプログラム
JP3631118B2 (ja) プラント診断装置
US11651289B2 (en) System to identify and explore relevant predictive analytics tasks of clinical value and calibrate predictive model outputs to a prescribed minimum level of predictive accuracy
KR102480518B1 (ko) 신용평가 모델 업데이트 또는 교체 방법 및 장치
US20220129802A1 (en) Computer system and plan evaluation method
KR101151013B1 (ko) 타이어 성능 평가 방법
JP6833113B1 (ja) 監視システム、監視画像情報生成方法、および監視画像情報生成プログラム
CN114203306A (zh) 医疗事件预测模型训练方法、医疗事件预测方法及装置
JP6737489B1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2004150920A (ja) 建築物の損失評価システムおよびプログラム
US20200219622A1 (en) System and methods for enhanced risk adjustment factor prediction
WO2019239607A1 (ja) 診断装置、診断方法及びプログラム
JP2004527172A (ja) 画像品質についてのアルゴリズムのランダムシステムを最適化するための拡張可能なシステム及び方法
CN113393940B (zh) 控制方法以及医疗系统
Raphael et al. Sensor placement for structural monitoring of transmission line towers
JP2017157109A (ja) 推定装置、推定方法および推定プログラム
US20230110117A1 (en) Self-Adapting Forecasting For Multi-Horizon Forecasting Machine Learning Models

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221117

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20231016