JP2021127822A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量な構成によりプーリの変形を抑制した無段変速機を提供する。【解決手段】無段変速機を、第1の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ120及び可動シーブ130を有する第1のプーリ100と、第1の回転軸と平行である第2の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ220及び可動シーブ230を有する第2のプーリ200と、環状に形成され、第1のプーリ及び第2のプーリに固定シーブと可動シーブとの間隔に挟持された状態で巻き掛けられた動力伝達部材300と、第1のプーリと第2のプーリとの少なくとも一方に設けられ、周方向において伝達部材を挟持する領域で固定シーブと可動シーブとの間で吸引力を発生させるとともに、その他の領域で固定シーブと可動シーブとの間で反発力を発生させる磁力発生部400とを備える構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるチェーン式又はベルト式の無段変速機に関するものである。
自動車等の車両に搭載され、エンジンの出力を変速するチェーン式やベルト式の無段変速機(CVT)は、隣接する平行軸回りに回転する一対のプーリにチェーン等を巻き掛けるとともに、一方のプーリからチェーン等を介して他方のプーリに動力を伝達する。
このような無段変速機においては、各プーリに設けられそれぞれ円錐形状を有する固定シーブと可動シーブとを軸方向に相対変位させ、チェーン等の巻き掛け径を変更することによって変速が行われる。
巻き掛け径の調整は、各プーリの固定シーブ、可動シーブがチェーン等を挟む力の大小関係を調節することで行われる。
上述した無段変速機に関する従来技術として、例えば特許文献1には、ベルトを構成する複数のエレメント同士の隙間を減少させるため、入力プーリに永久磁石を配置してエレメントを磁化させる磁力を発生させることが記載されている。
また、特許文献2には、ベルトプーリの軸心方向の振動を抑制するため、入力割りプーリの固定側のプーリ部、及び、出力割りプーリの固定側のプーリ部の側面に磁力吸着した磁性体を設けて、これがプーリ部の振動に伴い側面に対して接当離間を繰り返す状態で軸芯方向に振動することによりプーリ部の振動エネルギーを消費させて吸収することが記載されている。
特開2014−228022号公報 特開平10− 38044号公報
チェーン式やベルト式の無段変速機において、プーリとチェーン等との間で滑りが生じると、プーリやチェーン等の損傷の原因となるため、チェーン等を挟む(クランプする)力は、滑りが生じない程度に十分に大きくする必要がある。
一般に、プーリがチェーン等を挟む力は、プーリの背面に設けられた油圧室内の油圧によって負荷される。油圧によってプーリに負荷される荷重の分布は、プーリの周上の全ての位相で均一であるのに対し、実際にプーリとチェーン等とが接触する範囲は、全体の半周程度(180°程度)である。
したがって、チェーン等が接触しない範囲では、油圧によって負荷される荷重を支えるものがないため、固定シーブと可動シーブとが接近するようにシーブが倒れ込むような変形が生じてしまう。
プーリは、チェーン等を滑らないように挟むための理想的な形状に形成されているため、このような変形が生じるとチェーンが滑りやすくなってしまう。
これに対し、変形を抑制するためには、プーリの肉厚を厚くして剛性を上げることなどが考えられるが、この場合プーリの質量が増加して加減速の遅れや、燃費悪化の原因となる。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、軽量な構成によりプーリの変形を抑制した無段変速機を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、第1の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ及び可動シーブを有する第1のプーリと、前記第1の回転軸と平行である第2の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ及び可動シーブを有する第2のプーリと、環状に形成され、前記第1のプーリ及び前記第2のプーリに前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔に挟持された状態で巻き掛けられた動力伝達部材と、前記第1のプーリと前記第2のプーリとの少なくとも一方に設けられ、周方向において前記伝達部材を挟持する領域で前記固定シーブと前記可動シーブとの間で吸引力を発生させるとともに、その他の領域で前記固定シーブと前記可動シーブとの間で反発力を発生させる磁力発生部とを備えることを特徴とする無段変速機である。
これによれば、固定シーブと可動シーブとが動力伝達部材を挟持する領域と、その他の領域とで、各シーブに作用する力の不均一を、磁力発生部が発生する吸引力、反発力により緩和し、各シーブが動力伝達部材を挟持しない領域で他方のシーブ側に近接する方向に倒れ込む変形を抑制することができる。
これにより、シーブの表面を動力伝達部材の滑りを防止するために最適化された形状に維持することが容易となり、過度にクランプ力を高めることなく動力伝達部材の滑りを防止することができる。
また、シーブの変形が抑制されることにより軽量化が可能となることから、各プーリを軽量化して加速性能や燃費性能の向上を図ることができる。
請求項2に係る発明は、前記磁力発生部は、前記第1のプーリと前記第2のプーリにそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機である。
これによれば、駆動側のプーリが変形に対してシビアな状態となる高速側から、被駆動側のプーリが変形に対してシビアな状態となる低速側に至るまで、上述した効果を確実に得ることができる。
請求項3に係る発明は、前記磁力発生部は、前記固定シーブと前記可動シーブとの少なくとも一方の周方向に分散して配置された複数の電磁石と、前記電磁石の通電方向を、前記吸引力を発生させる領域と前記反発力を発生させる領域とで逆転させる整流子とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無段変速機である。
これによれば、プーリの回転に応じて電磁石の通電方向を簡単な構成により切り替えて上述した効果を得ることができる。
請求項4に係る発明は、前記磁力発生部は、前記動力伝達部材の巻き掛け径の拡大に応じて前記吸引力を発生させる範囲を周方向に拡大することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の無段変速機である。
これによれば、変速比の変更によるプーリと動力伝達部材とのプーリ周方向における接触範囲の増減(巻き掛け径の拡大に応じて増加する)に対応して吸引力、反発力を発生させる範囲を変化させることにより、プーリの変形をより確実に抑制することができる。
請求項5に係る発明は、前記磁力発生部は、前記動力伝達部材の巻き掛け径の拡大に応じて前記吸引力及び前記反発力を増加させることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無段変速機である。
これによれば、プーリの変形がシビアとなる巻き掛け径が大きい状態で確実に上述した効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、軽量な構成によりプーリの変形を抑制した無段変速機を提供することができる。
本発明を適用した無段変速機の第1実施形態における変速機構部の模式的断面図である。 図1の変速機構部を軸方向から見た状態を示す模式図である。 第1実施形態の無段変速機におけるセカンダリプーリの固定シーブへの電磁石及び給電回路の構成を示す図である。 第1実施形態の無段変速機における制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した無段変速機の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の無段変速機は、例えば、乗用車等の自動車に搭載され、エンジンの出力軸の回転を変速するチェーン式のものである。
図1は、第1実施形態の無段変速機における変速機構部の模式的断面図である。
図1は、プライマリプーリの回転中心軸及びセカンダリプーリの回転中心軸を含む平面で切って見た状態を示している。
図2は、図1の変速機構部を軸方向から見た状態を示す模式図である。
変速機構部(バリエータ)1は、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200、チェーン300等を有する。
プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200は、平行でありかつ隣接する回転中心軸に沿って回転可能なよう、変速機の筐体である図示しないトランスミッションケースに支持されている。
プライマリプーリ100は、図示しないエンジンの出力が入力される入力側プーリである。
プライマリプーリ100は、主軸110、固定シーブ120、可動シーブ130、チャンバ140等を有する。
主軸110は、回転中心軸に沿って配置された軸状の部分である。
主軸110の両端部は、例えば深溝玉軸受などの軸受111,112により、トランスミッションケースに回転可能に支持されている。
固定シーブ120、可動シーブ130は、主軸110から外径側につば状に張り出して形成され、回転軸方向に対向して配置されている。
固定シーブ120、可動シーブ130は、協働してチェーン300が巻き掛けられる溝部を構成する。
固定シーブ120、可動シーブ130がチェーン300と当接する面部は、内径側に対して外径側でプーリ溝が広がるようテーパ状(円錐台の側面状)に形成されている。
固定シーブ120は、主軸110と一体に形成されている。
可動シーブ130は、主軸110の外径側に、主軸110に対して軸方向に相対変位可能(固定シーブ120との間隔を変更可能)に取り付けられている。
プライマリプーリ100は、固定シーブ120に対して可動シーブ130が接近することにより、チェーン300の巻き掛け径が拡大するよう(チェーン300がプライマリプーリ100と外径側で接するよう)構成されている。
チャンバ140は、可動シーブ130の背面側(固定シーブ120及びチェーン300がある側とは反対側)に設けられ、可動シーブ130に油圧によりクランプ力を負荷する油室である。
チャンバ140内の油圧は、後述するコントロールバルブ520により制御される。
セカンダリプーリ200は、プライマリプーリ100からチェーン300を介して伝達される動力を、ドライブシャフトを介して前輪ハブと接続された最終減速装置(フロントディファレンシャル)や、後輪に駆動力を伝達するAWDトランスファ等に伝達する出力側プーリである。
セカンダリプーリ200は、主軸210、固定シーブ220、可動シーブ230、チャンバ240等を有する。
主軸210は、回転中心軸に沿って配置された軸状の部分である。
主軸210の両端部は、例えば深溝玉軸受などの軸受211,212により、トランスミッションケースに回転可能に支持されている。
主軸210における一方の端部近傍には、車輪側へ動力を伝達するためのドライブギア213が設けられている。
ドライブギア213として、例えば、主軸210と同心となるよう固定されたヘリカルギアを用いることができる。
固定シーブ220、可動シーブ230は、主軸210から外径側につば状に張り出して形成され、回転軸方向に対向して配置されている。
なお、セカンダリプーリ200の固定シーブ220、可動シーブ230の軸方向における配列順は、プライマリプーリ100の固定シーブ120、可動シーブ130の配列順に対して逆向きとなっている。
固定シーブ220、可動シーブ230は、協働してチェーン300が巻き掛けられる溝部を構成する。
固定シーブ220、可動シーブ230がチェーン300と当接する面部は、内径側に対して外径側でプーリ溝が広がるようテーパ状(円錐台の側面状)に形成されている。
固定シーブ220は、主軸210と一体に形成されている。
可動シーブ230は、主軸210の外径側に、主軸210に対して軸方向に相対変位可能(固定シーブ220との間隔を変更可能)に取り付けられている。
セカンダリプーリ200は、固定シーブ220に対して可動シーブ230が接近することにより、チェーン300の巻き掛け径が拡大するよう(チェーン300がセカンダリプーリ200と外径側で接するよう)構成されている。
チャンバ240は、可動シーブ230の背面側(固定シーブ220及びチェーン300がある側とは反対側)に設けられ、可動シーブ230に油圧によりクランプ力を負荷する油室である。
チャンバ240内の油圧は、後述するコントロールバルブ520により制御される。
チェーン300は、プライマリプーリ100とセカンダリプーリ200との間に巻き掛けられた屈曲可能な環状の動力伝達部材である。
チェーン300は、多数のロッカーピン310、リンクプレート320を周方向に配列して組み上げて構成されている。
ロッカーピン310は、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200の回転軸方向に沿った長手方向を有する円柱状の部材である。
ロッカーピン310の両端部の端面は、各シーブのテーパ形状と適合するよう長手方向に対して傾斜して形成され、各シーブのテーパ面と接触する。
ロッカーピン310は、各シーブの間でクランプ力を負荷された状態で挟持されるとともに、両端部の摩擦により、各プーリとチェーン300との間で動力を伝達する機能を有する。
リンクプレート320は、チェーン300の周方向に沿って隣接して配列されたロッカーピン310を連結する板状の部材である。
リンクプレート320は、ロッカーピン310の長手方向に沿って複数が重ねられた状態で配置される。(個々のリンクプレート320は不図示)
変速機構部1は、プライマリプーリ100のチャンバ140の油圧と、セカンダリプーリ200のチャンバ240の油圧とのバランスを変化させることによって変速(減速比又は増速比の変更)を行う。
例えば、プライマリプーリ100のチャンバ140の油圧を、セカンダリプーリ200のチャンバ240の油圧に対して大きくすることにより、プライマリプーリ100の巻き掛け径を大きくするとともに、セカンダリプーリ200の巻き掛け径を小さくし、減速比を小さく(高速側に変速・アップシフト)することができる。
逆に、プライマリプーリ100のチャンバ140の油圧を、セカンダリプーリ200のチャンバ240の油圧に対して小さくすることにより、プライマリプーリ100の巻き掛け径を小さくするとともに、セカンダリプーリ200の巻き掛け径を大きくし、減速比を大きく(低速側に変速・ダウンシフト)することができる。
第1実施形態の無段変速機は、以下説明する磁力発生部400を有する。
プライマリプーリ100の固定シーブ120には、電磁石410が設けられている。
プライマリプーリ100の可動シーブ130には、永久磁石420が設けられている。
セカンダリプーリ200の固定シーブ220には、電磁石430が設けられている。
セカンダリプーリ200の可動シーブ230には、永久磁石440が設けられている。
これらの電磁石410,430、永久磁石420,440は、各シーブの外周縁部近傍であって、チェーン300との接触面近傍に埋設されている。
プライマリプーリ100の電磁石410と永久磁石420は、回転中心軸からの距離が同等の領域に配置され、固定シーブ120と可動シーブ130との間で軸方向に沿って作用する吸引力、反発力を発生可能となっている。
セカンダリプーリ200の電磁石430と永久磁石440は、回転中心軸からの距離が同等の領域に配置され、固定シーブ220と可動シーブ230との間で軸方向に沿って作用する吸引力、反発力を発生可能となっている。
電磁石410,430、永久磁石420,440は、各シーブの周方向に沿って、例えば10個が等間隔に配列されている。
図3は、第1実施形態の無段変速機におけるセカンダリプーリの固定シーブへの電磁石及び給電回路の構成を示す図である。
セカンダリプーリ200の固定シーブ220には、周方向に分散して例えば10個の電磁石430が配列されている。
各電磁石430のコイルは、配線431により、周方向に沿って直列に接続されている。
セカンダリプーリ200の回転中心軸近傍には、整流子450、ブラシ460が設けられている。
整流子450は、例えば主軸210に設けられ、主軸210とともにトランスミッションケースに対して回転する。
整流子450は、周方向に等間隔に分散して配置されかつ相互に絶縁された複数の整流子片451を有する。
整流子片451の個数は、例えば、電磁石430の個数と同数設けられる。
個々の整流子片451は、放射状に配置された配線432を介して、周方向に隣接する電磁石430を接続する配線431のそれぞれに接続されている。
ブラシ460は、整流子を径方向に挟んで一対配置され、電源装置530から整流子450に通電する部材である。
ブラシ460は、トランスミッションケースに保持されている。
ブラシ460は、セカンダリプーリ200におけるプライマリプーリ100側の半部(図3における上半部)に配置された電磁石430と、プライマリプーリ100側とは反対側の半部(図3における下半部)に配置された電磁石430とで、通電方向(発生する磁界の方向)が逆転するように配置されている。
図3に、各電磁石430に通流される電流の方向の一例を破線矢印で示す。
図3に示すように、セカンダリプーリ200の上半部と下半部とでは、電磁石430の通電方向(電流C1,C2の方向)が逆となっている。
これにより、セカンダリプーリ200の上半部(チェーン300をクランプしていない領域)では、固定シーブ220に配置された電磁石430と可動シーブ230に配置された永久磁石440とが反発し、下半部では電磁石430と永久磁石440とが相互に吸引する状態とすることができる。
このときの各電磁石410,430、永久磁石420,440に作用する力を、図1に破線矢印で図示する。
なお、プライマリプーリ100の固定シーブ120の電磁石410にも、同様の整流子及びブラシを用いた構成により電力を供給することが可能である。
図4は、第1実施形態の無段変速機における制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
上述した変速機構部1及び磁力発生部400を制御する制御システムは、トランスミッション制御ユニット510、コントロールバルブ520、電源装置530等を備えている。
トランスミッション制御ユニット(TCU)510は、変速機構部1を含む変速機(トランスミッション)及びその補機類を統括的に制御するものである。
トランスミッション制御ユニット510は、例えば、CPU等の情報処理部、RAMやROM等の記憶部、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有して構成されている。
トランスミッション制御ユニット510は、車両の走行状態に応じて、変速機構部1の変速比、ロックアップクラッチの締結力、AWDトランスファクラッチの締結力、前後進切換機構の切り換え等を制御する。
トランスミッション制御ユニット510は、変速制御部511、電磁石制御部512等を有する。
変速制御部511は、変速機構部1における変速比が所定の目標変速比となるように、コントロールバルブ520にチャンバ140,240の目標油圧を指示するものである。
電磁石制御部512は、電源装置530に出力電圧を指示するものである。
コントロールバルブ520は、図示しないオイルポンプにより加圧された作動油(典型的には潤滑油と作動油とを兼ねたCVTフルード)を、変速機の各部に設けられた締結要素、ブレーキ要素等の各部位に供給するとともに、その圧力を制御する機能を有する。
また、コントロールバルブ520は、トランスミッション制御ユニット510の変速制御部511からの指令に応じて、チャンバ140,240の油圧を制御する機能を有する。
電源装置530は、磁力発生部400の各電磁石410,430に電力を供給する直流電源である。
電源装置530は、トランスミッション制御ユニット510から指示された目標電圧と一致するよう電磁石に供給される電圧を制御する。
トランスミッション制御ユニット510の電磁石制御部512は、プライマリプーリ100の巻き掛け径の拡大に応じて、電磁石410の目標電圧を増加させ、セカンダリプーリ200の巻き掛け径の拡大に応じて、電磁石430の目標電圧を増加させる制御を行う。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200の固定シーブ120,220と可動シーブ130,230とが、チェーン300を挟持する領域(図2におけるθ1、θ2)と、その他の領域とで各シーブに作用する力の不均一を、磁力発生部400が発生する吸引力、反発力により緩和し、各シーブがチェーン300を挟持しない領域で他方のシーブ側に近接する方向に倒れ込む変形を抑制することができる。
これにより、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200の変形を抑制してチェーン300の滑りの発生を防止しつつ、各シーブを肉薄化して各プーリを軽量化することが可能となり、加減速の遅れを抑制するとともに、車両の燃費を改善することができる。
(2)電磁石410,430及び永久磁石420,440を、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200の両方にそれぞれ設けたことにより、プライマリプーリ100が変形に対してシビアな状態となる高速側から、セカンダリプーリ200が変形に対してシビアな状態となる低速側に至るまで、上述した効果を確実に得ることができる。
(3)電磁石430への電力供給を、セカンダリプーリ200とともに回転する整流子450と、トランスミッションケースに保持されたブラシ460とで行うことにより、セカンダリプーリ200の回転に応じて電磁石430の通電方向を簡単な構成により切り替えて上述した効果を得ることができる。
(4)トランスミッション制御ユニット510の電磁石制御部512は、セカンダリプーリ200への巻き掛け径の拡大に応じて電磁石430への供給電圧を増加させることにより、プーリの変形がシビアとなる巻き掛け径が大きい状態で確実に上述した効果を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した無段変速機の第2実施形態について説明する。
第2実施形態においては、各プーリへのチェーンの巻き掛け範囲の変化に応じて、電磁石の通電方向を逆転させる範囲を変更することを特徴とする。
上述した図2に示すように、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200の中心軸回りにおいて、チェーン300と当接する角度範囲θ1、θ2は、巻き掛け径が大きい側で大きくなり、巻き掛け径が小さい側で小さくなる。
これは、変速機構部1の変速(変速比の変更)に応じて、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200がチェーン300をクランプする領域が変化することを意味している。
そこで、第2実施形態においては、プライマリプーリ100、セカンダリプーリ200における巻き掛け径の拡大に応じて、電磁石と永久磁石とが吸引力を発生する範囲を拡大するよう、電磁石への通電を制御している。
このような制御は、例えば、プーリの周方向に設けられる電磁石及び整流子450の整流子片451の個数を多く(分割を細分化)するとともに、ブラシ460が整流子450に当接する箇所を、巻き掛け径の変化(変速比の変化)に応じて、整流子450の周方向に沿って変位させることにより実現することができる。
例えば、図3に示す例においては、巻き掛け径の増加に応じて、ブラシ460の整流子450との接触箇所が上方となるようブラシ460を変位させる構成とすることができる。
以上説明した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果に加えて、変速比の変更によるプライマリプーリ100、セカンダリプーリ200とチェーン300とのプーリ周方向における接触範囲の増減に対応して、吸引力、反発力を発生させる範囲を変化させることにより、各プーリのシーブの変形をより確実に抑制することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)無段変速機及び磁力発生部の構成は、上述した各実施形態に限らず、適宜変更することが可能である。
例えば、各実施形態において、無段変速機は例えばチェーン式のものであったが、本発明はベルト式の無段変速機にも適用することができる。
(2)各実施形態では、プライマリプーリ、セカンダリプーリの両方に磁力発生部を設けているが、いずれか一方にのみ設ける構成としてもよい。
(3)各実施形態では、固定シーブに電磁石を設け、可動シーブに永久磁石を設けているが、固定シーブに永久磁石を設けて可動シーブに電磁石を設ける構成としてもよい。
また、可動シーブ、固定シーブの両方に電磁石を設ける構成としてもよい。
(4)各実施形態においては、整流子及びブラシを用いて電磁石の通電方向を切り換えているが、電磁石の通電方向を切り換える手法はこれに限らず適宜変更することができる。
例えば、個々の電磁石への通電を、電磁石毎に個別に設けられたスイッチ素子により切り換える構成としてもよい。
1 変速機構部(バリエータ) 100 プライマリプーリ
110 主軸 111 軸受
112 軸受 120 固定シーブ
130 可動シーブ 140 チャンバ
200 セカンダリプーリ 210 主軸
220 固定シーブ 230 可動シーブ
240 チャンバ 300 チェーン
310 ロッカーピン 320 リンクプレート
400 磁力発生部 410 電磁石
420 永久磁石 430 電磁石
440 永久磁石 450 整流子
451 整流子片 460 ブラシ
510 トランスミッション制御ユニット(TCU)
511 変速制御部 512 電磁石制御部
520 コントロールバルブ 530 電源装置

Claims (5)

  1. 第1の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ及び可動シーブを有する第1のプーリと、
    前記第1の回転軸と平行である第2の回転軸回りに回転し、軸方向に対向して配置された固定シーブ及び可動シーブを有する第2のプーリと、
    環状に形成され、前記第1のプーリ及び前記第2のプーリに前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔に挟持された状態で巻き掛けられた動力伝達部材と、
    前記第1のプーリと前記第2のプーリとの少なくとも一方に設けられ、周方向において前記伝達部材を挟持する領域で前記固定シーブと前記可動シーブとの間で吸引力を発生させるとともに、その他の領域で前記固定シーブと前記可動シーブとの間で反発力を発生させる磁力発生部と
    を備えることを特徴とする無段変速機。
  2. 前記磁力発生部は、前記第1のプーリと前記第2のプーリにそれぞれ設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記磁力発生部は、
    前記固定シーブと前記可動シーブとの少なくとも一方の周方向に分散して配置された複数の電磁石と、
    前記電磁石の通電方向を、前記吸引力を発生させる領域と前記反発力を発生させる領域とで逆転させる整流子と
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無段変速機。
  4. 前記磁力発生部は、前記動力伝達部材の巻き掛け径の拡大に応じて前記吸引力を発生させる範囲を周方向に拡大すること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の無段変速機。
  5. 前記磁力発生部は、前記動力伝達部材の巻き掛け径の拡大に応じて前記吸引力及び前記反発力を増加させること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無段変速機。
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