JP2021126008A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021126008A
JP2021126008A JP2020019705A JP2020019705A JP2021126008A JP 2021126008 A JP2021126008 A JP 2021126008A JP 2020019705 A JP2020019705 A JP 2020019705A JP 2020019705 A JP2020019705 A JP 2020019705A JP 2021126008 A JP2021126008 A JP 2021126008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
power supply
driver
transformer
semiconductor switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020019705A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7373424B2 (ja
Inventor
宣之 笹沼
Noriyuki Sasanuma
宣之 笹沼
光一 八幡
Koichi Yahata
光一 八幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Priority to JP2020019705A priority Critical patent/JP7373424B2/ja
Publication of JP2021126008A publication Critical patent/JP2021126008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7373424B2 publication Critical patent/JP7373424B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)

Abstract

【課題】電源回路においていずれかのアームに対応するトランスの2次側回路が短絡故障した場合でも、三相短絡動作への移行が可能な電力変換装置を提供する。【解決手段】複数のドライバ回路121に電源を供給する電源回路115は、複数のドライバ回路121に共通の一次巻線と、複数のドライバ回路121にそれぞれ対応する複数の二次巻線とを有するトランス210と、トランス210の一次巻線に流れる電流を制御するトランス1次側回路220と、トランス210の二次巻線とドライバ回路121との間の電流経路を導通または遮断する電流遮断回路233とを有する。複数のドライバ回路121のいずれかが短絡故障した場合に、当該故障したドライバ回路121に接続される電流遮断回路233は、当該故障したドライバ回路121と二次巻線との間の電流経路を遮断する。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)等の電動車両に搭載され、高圧バッテリから供給される直流電力をスイッチング素子により交流電力に変換して三相交流モータに出力する電力変換装置が広く採用されている。こうした電力変換装置は、故障等により正常動作の維持が困難となった場合、車両を安全に停止できるようにするため、高圧バッテリから電気的に切り離される。その際、上アームまたは下アームの全相のスイッチング素子をオンに切り替える三相短絡動作に移行することで、モータ内で電流を還流させ、誘起電圧による電圧上昇を防ぐようにしている。
下記の特許文献1には、各スイッチング素子に対応して設けられ、各スイッチング素子を駆動させるためのゲート信号をそれぞれ出力する複数のドライバ回路と、トランスを用いて各ドライバ回路への電源供給を行う絶縁型の電源回路とを備え、電源回路において上下6アーム分のトランスを共有する集中電源方式を採用した電力変換装置が開示されている。
特開2012−186871号公報
特許文献1に記載の電力変換装置では、電源回路においていずれかのアームに対応するトランスの2次側回路が短絡故障すると、電源回路全体の負荷が増加するため、故障していない他のアームについても電源電圧が低下してしまう。その結果、スイッチング素子を駆動させることができなくなり、三相短絡動作への移行が不可能となるため、車両を安全に停止させることが困難となるおそれがある。
本発明による電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するものであって、複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子をそれぞれ駆動する複数のドライバ回路と、前記複数のドライバ回路に電源を供給する電源回路と、を備え、前記電源回路は、前記複数のドライバ回路に共通の一次巻線と、前記複数のドライバ回路にそれぞれ対応する複数の二次巻線とを有する電源トランスと、前記一次巻線に流れる電流を制御する電流制御回路と、前記二次巻線と前記ドライバ回路との間の電流経路を導通または遮断する電流遮断回路と、を有し、前記複数のドライバ回路のいずれかが短絡故障した場合に、当該故障したドライバ回路に接続される前記電流遮断回路は、当該故障したドライバ回路と前記二次巻線との間の電流経路を遮断する。
本発明によれば、電源回路においていずれかのアームに対応するトランスの2次側回路が短絡故障した場合でも、三相短絡動作への移行が可能な電力変換装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電力変換装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電源回路の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電流遮断回路および低電圧保護回路の構成を示す図である。 電源回路においていずれかのアームに対応するトランス2次側回路が短絡故障した場合の電流遮断回路および低電圧保護回路の動作について説明する図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置であるインバータ101の構成を示す図である。図1に示すインバータ101は、直流電力を交流電力に変換するものであり、モータコントロール基板102、ゲートドライブ基板103、スイッチング素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を複数有するIGBTモジュール104、平滑コンデンサ109、および電流センサー110を主に備える。IGBTモジュール104は、正極配線112と負極配線113により直流電源であるモータ駆動用の高圧電源106と接続されている。ここで、正極配線112は高圧電源106の正極側(高電圧側)とコンタクタ107を介して接続されており、負極配線113は高圧電源106の負極側(低電圧側)と接続されている。またインバータ101は、3相モータ105に接続されている。
(IGBTモジュール)
IGBTモジュール104では、正極配線112と負極配線113の間にスイッチング素子として動作するN型IGBTが2段直列に接続(トーテムポール接続)されている。この2つのIGBTのうち、正極配線112側、すなわち高圧電源106の高電圧側に接続されるIGBTを上アームと呼び、負極配線113側、すなわち高圧電源106の低電圧側に接続されるIGBTを下アームと呼ぶ。インバータ101は3相モータ105を駆動するために、U相、V相、W相の合計3相分の出力が必要である。そのため、IGBTモジュール104には上下アームを直列に接続した直列回路が3つ内蔵されており、各相に対応するこれらの直列回路が高圧電源106に対して互いに並列に接続される。各相の直列回路において上アームのエミッタと下アームのコレクタを繋ぐ共通端子は、インバータ101の出力端子を介して3相モータ105とそれぞれ接続されている。
IGBTモジュール104の各IGBTのコレクタ−エミッタ間には、還流ダイオード(FWD)がそれぞれ接続されている。IGBTのコレクタ側には還流ダイオードのカソードが接続され、IGBTのエミッタ側には還流ダイオードのアノードが接続される。
平滑コンデンサ109は、IGBTモジュール104の各IGBTが行うスイッチング動作によって生じる直流電圧の変動を抑制するためのものであり、正極配線112と負極配線113の間にIGBTモジュール104と並列に接続されている。すなわち、IGBTモジュール104の各上下アームの直列回路は、高圧電源106に対して平滑コンデンサ109とそれぞれ並列に接続されている。
(ゲートドライブ基板)
ゲートドライブ基板103は、IGBTモジュール104の各IGBTに対してドライバ回路121を1つずつ有している。すなわち、ゲートドライブ基板103には6つのドライバ回路121が設けられており、そのうち3つは上アームの各IGBTにそれぞれ対応し、残りの3つは下アームの各IGBTにそれぞれ対応している。さらにゲートドライブ基板103は、電源回路115を有している。
電源回路115は、高圧電源106から供給される直流電力に基づいて電源電圧を発生し、6つのドライバ回路121へそれぞれ供給する。こうして電源回路115から供給される電源を用いて各ドライバ回路121が動作する。なお、電源回路115の詳細については後述する。
各ドライバ回路121には、モータコントロール基板102から各相の上下アームに対してそれぞれ出力されるゲート制御信号108P(ゲート制御信号UP、VP、WP)および108N(ゲート制御信号UN、VN、WN)が入力される。たとえば上アームのW相を例として説明すると、これに対応するドライバ回路121には、モータコントロール基板102から上アームW相のゲート制御信号WPが入力される。
(モータコントロール基板)
モータコントロール基板102は上位の制御装置(不図示)と接続されており、この制御装置から3相モータ105の運転状態を指令するための運転指令が入力される。また、電流センサー110により検出された3相モータ105に流れる電流の大きさが電流センス信号111としてモータコントロール基板102に入力される。こうして入力された運転指令および電流センス信号111に基づいて、モータコントロール基板102は、IGBTモジュール104の各IGBTの動作を制御するためのゲート制御信号108Pおよび108N、すなわち各相のゲート制御信号UP、VP、WP、UN、VNおよびWNをゲートドライブ基板103内の各ドライバ回路121へ出力する。なお、モータコントロール基板102から出力されるこれらのゲート制御信号は負論理であり、対応するIGBTをオフする時には'H'レベルの信号が、オンする時には'L'レベルの信号がモータコントロール基板102からそれぞれ出力される。モータコントロール基板102は、車両用の12V電源100から供給される電力により動作する。
(インバータの動作)
次に、図1を参照してインバータ101の動作の概要を説明する。インバータ101は、IGBTモジュール104の各IGBTをスイッチングするために、モータコントロール基板102からゲートドライブ基板103の6つのドライバ回路121に対して、符号108P、108Nに示すPWM方式のゲート制御信号UP、VP、WP、UN、VNおよびWNを送信する。ここでモータコントロール基板102とゲートドライブ基板103とは基準電位が異なるので、モータコントロール基板102とゲートドライブ基板103の間におけるゲート制御信号の送受信は、カプラ等の絶縁信号伝送装置を介して行われる。各ドライバ回路121は、入力されたゲート制御信号に基づいて、対応するIGBTのゲート−エミッタ端子間に電圧を与え、IGBTをスイッチング駆動する。こうしてIGBTモジュール104の各IGBTを所定のタイミングでそれぞれスイッチングさせることにより、高圧電源106から供給される直流電力が交流電力に変換され、各IGBTを介してモータ105に電流が流れてモータ105が駆動される。このときモータ105に流れる電流は電流センサー110で観測され、電流センス信号111としてモータコントロール基板102にフィードバックされる。これによってモータコントロール基板102はモータ105に流れる電流を制御し、モータ105の駆動を制御する。
(電源回路)
図2は、本発明の一実施形態に係る電源回路115の構成を示す図である。図2に示すように、電源回路115は、集中電源方式を採用したものであり、トランス210、トランス1次側回路220、トランス2次側回路230、フィードバック回路240を備えて構成されている。トランス2次側回路230は、U、V、W相の上下アームのそれぞれに対して設けられており、計6個ある。図2では、U相上アームに対応するトランス2次側回路230を破線により示している。なお、図2にはフライバック方式で動作する電源回路115の回路構成の一例を示している。
(トランス)
トランス210は、6つのドライバ回路121に共通の1次巻線と、6つのドライバ回路121にそれぞれ対応する6つの2次巻線とを有している。1次巻線はトランス1次側回路220を介して高圧電源106に接続されており、各2次巻線はトランス2次側回路230を介して対応するドライバ回路121にそれぞれ接続されている。また、トランス210はフィードバック用の2次巻線を有しており、フィードバック回路240に接続されている。
(トランス1次側回路)
トランス1次側回路220は、フィードバック回路240の電圧出力が所定の電圧値になるように、トランス210の1次側電流を制御する。各トランス2次側回路230は、トランス210の2次側電流を整流し、対応するドライバ回路121へ直流電圧をそれぞれ出力することで電源供給を行う。フィードバック回路240は、各トランス2次側回路230と同様の直流電圧を出力することにより、トランス1次側回路220に対してフィードバック信号を出力している。
トランス1次側回路220は、抵抗素子221、制御IC222、トランス駆動FET223、抵抗素子224を備えて構成されている。
抵抗素子221は、高圧電源106と制御IC222の間に設けられ、制御IC222に供給される電源電圧Vcc1を調整する。制御IC222は、フィードバック回路240の出力を監視することによって、トランス駆動FET223をPWM制御する。トランス駆動FET223は、制御IC222から出力されるPWMパルスに応じてスイッチング動作を行い、高圧電源106からトランス210の1次側に流れる電流を制御する。抵抗素子224は、トランス駆動FET223を介してトランス210の1次側に流れる電流を制限する。
(トランス2次側回路)
各トランス2次側回路230は、整流ダイオード231、平滑コンデンサ232、電流遮断回路233および低電圧保護回路234を備えて構成されており、対応するドライバ回路121へ直流電圧を出力して電源供給を行う。たとえば、U相上アームに対応するトランス2次側回路230は、U相上アームのIGBTを駆動するドライバ回路121と接続され、当該ドライバ回路121への電源供給を行う。同様に、V相上アーム、W相上アーム、U相下アーム、V相下アーム、W相下アームにそれぞれ対応するトランス2次側回路230も、これら各アームのIGBTを駆動するドライバ回路121とそれぞれ接続され、当該ドライバ回路121への電源供給を行う。
整流ダイオード231は、トランス210の2次側電流の片側方向の電流だけ通して、平滑コンデンサ232に充電する。平滑コンデンサ232は、整流ダイオード231を流れる電流を充電し、対応するドライバ回路121への出力電圧を発生させる。電流遮断回路233は、ドライバ回路121への出力電圧に基づき、トランス210の2次巻線とドライバ回路121との間の電流経路を導通または遮断する。低電圧保護回路234は、ドライバ回路121への出力電圧が所定の閾値未満となった場合に、低電圧状態を検知してモータコントロール基板102に通知し、3相モータ105の誘起電圧からインバータ101を保護するための三相短絡動作に移行させる。なお、電流遮断回路233および低電圧保護回路234の詳細については後述する。
(フィードバック回路)
フィードバック回路240は、整流ダイオード241、平滑コンデンサ242を備えて構成されている。
整流ダイオード241および平滑コンデンサ242は、トランス2次側回路230に備えられている前述の整流ダイオード231および平滑コンデンサ232とそれぞれ同様の動作を行う。これにより、各トランス2次側回路230から対応するドライバ回路121への出力電圧に応じたフィードバック信号が、フィードバック回路240から出力される。フィードバック回路240から出力されたフィードバック信号は、トランス1次側回路220の制御IC222に入力され、トランス駆動FET223のPWM制御において所定の電圧基準値と比較される。
図3は、本発明の一実施形態に係る電流遮断回路233および低電圧保護回路234の構成を示す図である。
(電流遮断回路)
図3に示すように、電流遮断回路233は、抵抗素子301,302および303と、半導体スイッチング素子304および305とを備えて構成される。半導体スイッチング素子304はP型MOSFETであり、半導体スイッチング素子305はN型MOSFETである。半導体スイッチング素子304および305は、ソース端子およびドレイン端子と、これらの端子間の導通状態を切り替える制御端子としてのゲート端子とをそれぞれ有している。なお、半導体スイッチング素子304にPNP型トランジスタを、半導体スイッチング素子305にNPN型トランジスタをそれぞれ用いて、電流遮断回路233を構成してもよい。
抵抗素子301および302は、トランス210の2次巻線の両端間に直列接続されており、分圧回路を構成している。この分圧回路によって分圧されたトランス2次側回路230の出力電圧は、半導体スイッチング素子305のゲート端子に入力される。抵抗素子303は、半導体スイッチング素子304のゲート端子と半導体スイッチング素子305のドレイン端子の間に接続されている。
半導体スイッチング素子304は、トランス210の2次巻線の一端とドライバ回路121の間に接続されており、これらの間の電流を導通または遮断する。半導体スイッチング素子304のゲート端子は、抵抗素子303および半導体スイッチング素子305を介してトランス210の2次巻線の他端側、すなわち電源回路115の接地電位と接続されている。そのため、半導体スイッチング素子305のオンオフ状態に応じて、半導体スイッチング素子304のゲート端子の電圧が変化し、半導体スイッチング素子304のオンオフ状態が切り替えられる。
半導体スイッチング素子305は、半導体スイッチング素子304のゲート端子とトランス210の2次巻線の他端の間に接続されている。半導体スイッチング素子305のゲート端子には、前述のように抵抗素子301,302の分圧回路によって分圧されたトランス2次側回路230の出力電圧が入力される。そのため、トランス2次側回路230の出力電圧に応じて、半導体スイッチング素子305のゲート端子の電圧が変化し、半導体スイッチング素子305のオンオフ状態が切り替えられる。
(低電圧保護回路)
図3に示すように、低電圧保護回路234は、抵抗素子311および312と、制御IC313とを備えて構成される。抵抗素子311および312は、トランス210の2次巻線の一端と電源回路115の接地電位の間に直列接続されており、分圧回路を構成している。この分圧回路によって分圧されたトランス2次側回路230の出力電圧は、制御IC313に入力される。
制御IC313は、Vcc2端子、UVLO-IN端子およびFLT端子を有している。Vcc2端子は、制御IC313の動作電源の入力端子であり、トランス2次側回路230の出力電圧が制御IC313の動作電源として入力される。UVLO-IN端子は、低電圧保護動作用の入力端子であり、上記分圧回路によって分圧された電圧が入力される。FLT端子は、低電圧検知信号の出力端子であり、モータコントロール基板102に接続される。制御IC313は、UVLO-IN端子への入力電圧に基づき、トランス2次側回路230の出力電圧が所定の閾値未満であるか否かを判定する。その結果、閾値未満であると判定した場合には低電圧状態であると判断し、低電圧検知信号をFLT端子からモータコントロール基板102へ出力する。制御IC313から低電圧検知信号が入力されると、モータコントロール基板102は、上アームまたは下アームの全相のIGBTをオンに切り替えるように、ゲート制御信号108Pまたは108Nをドライバ回路121に出力し、三相短絡動作に移行する。
(短絡故障時の動作)
次に、電源回路115においていずれかのアームに対応するトランス2次側回路230が短絡故障した場合の電流遮断回路233および低電圧保護回路234の動作について、図4を参照して説明する。
図4(a)は、本発明の比較例として、電源回路115が電流遮断回路233を備えていない場合の短絡故障時の信号波形例を示している。図4(a)では、短絡故障が発生したトランス2次側回路230における制御IC313のVcc2端子への入力電圧およびFLT端子の出力電圧と、他アームのトランス2次側回路230の出力電圧とを示している。
いずれかのアームに対応するトランス2次側回路230において、トランス210の2次巻線の両端間に短絡故障が発生すると、図4(a)に示すように、当該トランス2次側回路230が有する制御IC313のVcc2端子への入力電圧が低下する。その結果、Vcc2端子への入力電圧が所定の閾値Vfl未満になると、制御IC313は低電圧状態であると判断し、FLT端子の出力電圧を'H'レベルから'L'レベルに変化させることで低電圧検知信号を出力する。このとき、比較例ではトランス210の2次側全体が過負荷状態となっているため、短絡故障が発生していない他アームのトランス2次側回路230においても、短絡故障したトランス2次側回路230と同様に、制御IC313のVcc2端子への入力電圧、すなわちトランス2次側回路230からドライバ回路121へ供給される電源の電圧が低下する。したがって、他アームのドライバ回路121を正常に動作させることができず、IGBTモジュール104を三相短絡動作に移行させることが困難となる。
図4(b)は、本実施形態の電源回路115における短絡故障時の信号波形例を示している。図4(b)でも図4(a)と同様に、短絡故障が発生したトランス2次側回路230における制御IC313のVcc2端子への入力電圧およびFLT端子の出力電圧と、他アームのトランス2次側回路230の出力電圧とを示している。さらに、短絡故障が発生したトランス2次側回路230における電流遮断回路233の半導体スイッチング素子304,305の切り替え状態を示している。
比較例と同様に本実施形態の電源回路115でも、いずれかのアームに対応するトランス2次側回路230において、トランス210の2次巻線の両端間に短絡故障が発生すると、図4(b)に示すように、当該トランス2次側回路230が有する制御IC313のVcc2端子への入力電圧が低下する。その結果、Vcc2端子への入力電圧が所定の閾値Vfl未満になると、制御IC313は低電圧状態であると判断し、FLT端子の出力電圧を'H'レベルから'L'レベルに変化させることで低電圧検知信号を出力する。
さらに、Vcc2端子への入力電圧が閾値Vflよりも低い所定の閾値Vtrを下回ると、電流遮断回路233が動作し、半導体スイッチング素子304,305の切り替え状態がオンからオフにそれぞれ変化する。すると、トランス210の2次側の過負荷状態が解消し、図4(b)に示すように、Vcc2端子への入力電圧が上昇する。その後、Vcc2端子への入力電圧が閾値Vtrを上回ると、半導体スイッチング素子304,305の切り替え状態がオフからオンにそれぞれ変化する。これにより、短絡故障発生時の状態へと戻り、Vcc2端子への入力電圧が再び低下する。
本実施形態の電源回路115では、短絡故障が発生したトランス2次側回路230の電流遮断回路233において以上説明したような動作が繰り返し行われることにより、制御IC313のVcc2端子への入力電圧が、制御IC313から低電圧検知信号が出力される閾値Vflよりも低い一定の範囲内となるように制御される。その結果、短絡故障が発生していない他アームのトランス2次側回路230においては、図4(b)に示すように、制御IC313のVcc2端子への入力電圧、すなわちトランス2次側回路230からドライバ回路121へ供給される電源の電圧低下を防ぐことができる。したがって、他アームのドライバ回路121を過負荷状態から保護して正常に動作させ、IGBTモジュール104を三相短絡動作に移行させることが可能となる。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)直流電力を交流電力に変換する電力変換装置であるインバータ101は、スイッチング素子である複数のIGBTを有するIGBTモジュール104と、複数のIGBTをそれぞれ駆動する複数のドライバ回路121と、複数のドライバ回路121に電源を供給する電源回路115とを備える。電源回路115は、複数のドライバ回路121に共通の一次巻線と、複数のドライバ回路121にそれぞれ対応する複数の二次巻線とを有するトランス210と、トランス210の一次巻線に流れる電流を制御するトランス1次側回路220と、トランス210の二次巻線とドライバ回路121との間の電流経路を導通または遮断する電流遮断回路233とを有する。複数のドライバ回路121のいずれかが短絡故障した場合に、当該故障したドライバ回路121に接続される電流遮断回路233は、当該故障したドライバ回路121と二次巻線との間の電流経路を遮断する。このようにしたので、電源回路115においていずれかのアームに対応するトランス2次側回路230が短絡故障した場合でも、三相短絡動作への移行が可能な電力変換装置であるインバータ101を提供することができる。
(2)電流遮断回路233は、トランス210の二次巻線の一端とドライバ回路121との間の電流を導通または遮断する半導体スイッチング素子304と、半導体スイッチング素子304のゲート端子とトランス210の二次巻線の他端との間に接続される半導体スイッチング素子305と、半導体スイッチング素子305のゲート端子とトランス210の二次巻線の一端との間に接続される抵抗素子301とを有する。このようにしたので、簡単な回路構成で確実に動作可能な電流遮断回路233を実現することができる。
(3)インバータ101は、IGBTモジュール104の複数のIGBTの駆動をそれぞれ制御するための信号を複数のドライバ回路121に出力するモータコントロール基板102と、電源回路115から複数のドライバ回路121にそれぞれ供給される電源の電圧が所定の閾値Vfl未満となった場合に、低電圧状態を検知してモータコントロール基板102に通知する低電圧保護回路234とを備える。電源回路115から複数のドライバ回路121のいずれかに供給される電源の電圧が閾値Vflよりも低い閾値Vtr未満となった場合に、当該ドライバ回路121に接続される電流遮断回路233は、半導体スイッチング素子304および半導体スイッチング素子305をそれぞれ導通状態から遮断状態に切り替えて、当該ドライバ回路121とトランス210の二次巻線との間の電流経路を遮断する。このようにしたので、複数のドライバ回路121のいずれかが短絡故障した場合に、当該故障したドライバ回路121に接続される電流遮断回路233において、当該故障したドライバ回路121と二次巻線との間の電流経路を確実に遮断することができる。
(4)電流遮断回路233は、半導体スイッチング素子305のゲート端子とトランス210の二次巻線の他端との間に接続される抵抗素子302をさらに有する。半導体スイッチング素子304および半導体スイッチング素子305は、抵抗素子301と抵抗素子302とによって構成される分圧回路の出力電圧に基づいて制御される。このようにしたので、電流遮断回路233において、半導体スイッチング素子304および半導体スイッチング素子305の切り替えを行う電圧を適切に調節することができる。
なお、上記実施形態では、図3に示したような回路構成により電流遮断回路233および低電圧保護回路234を実現する例を説明したが、他の回路構成としてもよい。たとえば、電流遮断回路233において、半導体スイッチング素子304,305としてP型MOSFETやN型MOSFET以外を用いてもよいし、抵抗素子301,302による分圧回路を用いなくてもよい。また、低電圧保護回路234において、抵抗素子311,312による分圧回路を用いなくてもよいし、制御IC313以外を用いて低電圧状態の判断を行ってもよい。さらに、電流遮断回路233や低電圧保護回路234の機能を他の回路、たとえばドライバ回路121に組み込んでもよい。上記実施形態で説明したのと同様の機能を有していれば、任意の回路構成により、電流遮断回路233および低電圧保護回路234を実現することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
以上説明した実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
100:12V電源、101:インバータ、102:モータコントロール基板、103:ゲートドライブ基板、104:IGBTモジュール、105:3相モータ、106:高圧電源、107:コンタクタ、108P,108N:ゲート制御信号、109:平滑コンデンサ、110:電流センサー、115:電源回路、121:ドライバ回路、210:トランス、220:トランス1次側回路、230:トランス2次側回路、231:整流ダイオード、232:平滑コンデンサ、233:電流遮断回路、234:低電圧保護回路、240:フィードバック回路、301,302,303:抵抗素子、304,305:半導体スイッチング素子、311,312:抵抗素子、313:制御IC

Claims (4)

  1. 直流電力を交流電力に変換する電力変換装置であって、
    複数のスイッチング素子と、
    前記複数のスイッチング素子をそれぞれ駆動する複数のドライバ回路と、
    前記複数のドライバ回路に電源を供給する電源回路と、を備え、
    前記電源回路は、
    前記複数のドライバ回路に共通の一次巻線と、前記複数のドライバ回路にそれぞれ対応する複数の二次巻線とを有する電源トランスと、
    前記一次巻線に流れる電流を制御する電流制御回路と、
    前記二次巻線と前記ドライバ回路との間の電流経路を導通または遮断する電流遮断回路と、を有し、
    前記複数のドライバ回路のいずれかが短絡故障した場合に、当該故障したドライバ回路に接続される前記電流遮断回路は、当該故障したドライバ回路と前記二次巻線との間の電流経路を遮断する電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電流遮断回路は、
    前記二次巻線の一端と前記ドライバ回路との間の電流を導通または遮断する第1の半導体スイッチング素子と、
    前記第1の半導体スイッチング素子の制御端子と前記二次巻線の他端との間に接続される第2の半導体スイッチング素子と、
    前記第2の半導体スイッチング素子の制御端子と前記二次巻線の一端との間に接続される第1の抵抗素子と、を有する電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記複数のスイッチング素子の駆動をそれぞれ制御するための信号を前記複数のドライバ回路に出力する制御基板と、
    前記電源回路から前記複数のドライバ回路にそれぞれ供給される電源の電圧が所定の第1の閾値未満となった場合に、低電圧状態を検知して前記制御基板に通知する低電圧保護回路と、を備え、
    前記電源回路から前記複数のドライバ回路のいずれかに供給される電源の電圧が前記第1の閾値よりも低い第2の閾値未満となった場合に、当該ドライバ回路に接続される前記電流遮断回路は、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子をそれぞれ導通状態から遮断状態に切り替えて、当該ドライバ回路と前記二次巻線との間の電流経路を遮断する電力変換装置。
  4. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記電流遮断回路は、前記第2の半導体スイッチング素子の制御端子と前記二次巻線の他端との間に接続される第2の抵抗素子をさらに有し、
    前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子は、前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子とによって構成される分圧回路の出力電圧に基づいて制御される電力変換装置。
JP2020019705A 2020-02-07 2020-02-07 電力変換装置 Active JP7373424B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019705A JP7373424B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019705A JP7373424B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021126008A true JP2021126008A (ja) 2021-08-30
JP7373424B2 JP7373424B2 (ja) 2023-11-02

Family

ID=77459750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020019705A Active JP7373424B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7373424B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012157154A (ja) 2011-01-26 2012-08-16 Hitachi Automotive Systems Ltd モータ制御装置
JP5548809B2 (ja) 2013-08-08 2014-07-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 電源回路及び電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7373424B2 (ja) 2023-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2264884B1 (en) Inverter device
US10003273B2 (en) Power conversion device
US9391503B2 (en) Converter circuit
US7480160B2 (en) Traction converter having a line-side four-quadrant controller, and method therefor
JP6334201B2 (ja) 電力変換装置、及び電力変換装置の制御方法
JP6291899B2 (ja) 回転電機制御装置
US8644044B2 (en) Power electronics and integration system for providing a common high current inverter for use with a traction inverter and an auxiliary inverter
US11881813B2 (en) Module switchoff device and security protection system of photovoltaic power generation system
JP2015032984A (ja) 半導体素子の駆動装置およびそれを用いた電力変換装置
US11489432B2 (en) Self-power feed circuit and power conversion device
US20210050799A1 (en) Power conversion device
US11569727B2 (en) Drive circuit and power conversion device
US7405496B2 (en) Transfer circuit topology for redundant power generator regulators and inverting DC drives
US11050358B2 (en) Power module with built-in drive circuit
US11463015B2 (en) Power conversion apparatus
EP3694096A1 (en) Three-level pulse width modulation technique for reducing semiconductor short circuit conduction loss
WO2021005793A1 (ja) 直流分電盤
JP7373424B2 (ja) 電力変換装置
JP6739865B2 (ja) 半導体装置
JP2007252020A (ja) 電力変換装置
US20200195186A1 (en) Inverter device and control circuit therefor, and motor driving system
US8760890B2 (en) Current source inverter
JP2021065039A (ja) スイッチの駆動装置
JP7460508B2 (ja) 電力変換装置
JP2017139870A (ja) 電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231023

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7373424

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150