JP2021125856A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上流ガイドと下流ガイドとを画像読取部を挟んで設けた構成の場合に、これら上流ガイドや下流ガイドの撓みを抑制する。【解決手段】搬送フレームには、密閉モジュールMを挟んで、原稿搬送方向において上流側に上流ガイド410が、下流側に下流ガイド420が設けられる。上流ガイド410及び下流ガイド420は、搬送フレームに原稿搬送方向に交差する原稿Dの幅方向の両端部側で支持されている。この上流ガイド410と下流ガイド420とを、密閉モジュールMをまたぐようにして架け渡された連結ステイ600が連結する。これによれば、上流ローラ8と下流ローラ9との間に第2画像読取部201を内部に有する密閉モジュールMが配置される構成で、小サイズの原稿Dの画像を読み取る場合でも、上流ガイド410と下流ガイド420とが撓み難くなり、もって小サイズの原稿Dの画像の読み取り精度を向上させることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、原稿等のシートから画像を読み取る画像読取装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
従来、スキャナ、プリンタ、複写機等の画像形成装置に用いられる画像読取装置としては、原稿(シート)を原稿搬送装置であるADF(Auto Document Feeder)により搬送しながら、原稿に形成されている画像を読み取るものがある。原稿の画像を読み取るべく、ADFには画像読取部が設けられている(特許文献1)。
また、ADFには、原稿を搬送するために、原稿の搬送方向において画像読取部を挟んで、上流側に上流ローラが設けられ、下流側に下流ローラが設けられている。これら上流ローラ及び下流ローラは、筐体に回転可能に支持されている。この筐体には、上流ローラによって搬送される原稿を画像読取部へガイドする上流ガイド部と、画像読取部を通過した原稿をガイドする下流ガイド部と、が形成されている。そして、原稿の搬送方向において、上流ガイド部と画像読取部との間、画像読取部と下流ガイド部との間に、上流ガイド部と下流ガイド部とをそれぞれ補強するために、補強リブが形成されていた。
特開2018−64153号公報
ところで、最近では、例えば名刺などの小サイズの原稿(シート)から画像を読み取ることが望まれている。小サイズの原稿を搬送するため、原稿の搬送方向において画像読取部を挟んで配設される上流ローラと下流ローラとの間隔がより狭くされ、それに伴い、上流ガイド部や下流ガイド部はその搬送方向長さが短くされるなどして小さく形成される。この場合、上流ガイド部と画像読取部との間、画像読取部と下流ガイド部との間に補強リブを形成することが難しくなるので、上流ガイド部や下流ガイド部の剛性が低下する。そうなると、原稿の搬送中に上流ガイド部や下流ガイド部に撓みが生じやすくなる。筐体に形成された上流ガイド部や下流ガイド部に撓みが生じれば、筐体を介し筐体に支持されている上流ローラと下流ローラの位置がそれぞれ変化してしまい、原稿の画像の読み取り精度が低下する虞があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされ、原稿の画像の読み取り精度を向上させる、画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像読取装置は、シートを搬送する第1搬送ローラと、前記第1搬送ローラのシートの搬送方向の下流側に配置され、シート搬送路を搬送されるシートの画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部の前記搬送方向の下流側に配置され、シートを搬送する第2搬送ローラと、前記第1搬送ローラ及び前記第2搬送ローラを回転可能に支持する筐体と、前記筐体において前記画像読取部の前記搬送方向の上流側に形成され、前記画像読取部へ向けてシートが搬送される前記シート搬送路を形成する第1ガイド部と、前記筐体において前記画像読取部の前記搬送方向の下流側に形成され、前記画像読取部を通過したシートが搬送される前記シート搬送路を形成する第2ガイド部と、前記搬送方向に直交するシートの幅方向から見て、前記シート搬送路と反対側で前記画像読取部をまたいで前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とに架け渡され、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを連結する連結部材と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、小サイズのシートであっても、シートの画像の読み取り精度を向上させることができる。
本実施形態に係る画像形成装置を示す断面図。 画像読取装置を示す断面図。 画像読取装置の一部を拡大して示す拡大断面図。 ヒンジ機構について説明するための図。 (a)CISの説明図、(b)CISの部分斜視図。 搬送読取ユニットを示す断面図。 搬送読取ユニットを示す斜視図。 搬送読取ユニットを示す上面図。 搬送読取ユニットを示す下面図。 搬送読取ユニットを示す分解斜視図。 連結ステイを示す斜視図。
以下、本実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、及びこれらの複合機等から構成可能であり、スキャナ部と、スキャナ部の画像読取部に原稿(シート状原稿)を給送可能なADFと、を有する画像読取装置を備えている。この画像読取装置は、ADF(Auto Document Feeder)を備えたフラットベッドスキャナのように装置単体として構成する場合の他、複写機やファクシミリなどの画像形成装置に用いられて好適なものである。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置]
まず、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、画像形成装置101を示す断面図である。なお、以下では、ユーザーが画像形成装置に対して各種入力/設定を行う不図示の操作部に臨む位置を画像形成装置の「手前側」といい、背面側を「奥側」という。つまり、図1は、手前側から見た画像形成装置の内部構成を示したものである。なお、各図面において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
図1に示すように、画像形成装置101は、画像形成装置本体101Aと、画像形成装置本体101Aの上部に設けられた画像読取装置103とを備えている。画像読取装置103は、スキャナ部(画像読取装置本体)30と、スキャナ部30の上に設けられたADF1(シート搬送手段)とから構成されている。さらに、画像形成装置101は、画像読取装置103及び画像形成装置本体101A等を制御する、CPU、RAM、ROM等を有する制御部132を備えている。
ADF1は、ユーザーによって原稿給送トレイ2に積載された原稿D(シート)をスキャナ部30に自動的に給送するように構成されている。スキャナ部30は、画像読取位置にて、搬送されている原稿Dに照射した光の反射光を受光して、原稿Dを光学的に読み取って電気信号に変換し、その電気信号に基づいて画像データ(画像読取情報)を作成するように構成される。なお、ADF1及びスキャナ部30の詳細については、後述する。
画像形成装置本体101Aは、シートPに画像を形成する画像形成部133と、画像形成部133にシートPを給送するシート給送部34とを有している。シート給送部34は、シートが積載されるシート積載部137a、137b、137c、137dと、シート積載部137a〜137d内のシートPを給送する給送ローラ32と、シートPを1枚ずつ分離し搬送する搬送ローラ33aと分離ローラ33bを有する。さらに、画像形成装置本体101Aは、画像が形成されたシートPを画像形成装置本体101Aの外方(機外)に排出する排出ローラ40と、排出されたシートPが積載されるシート排出受け部(トレイ)130とを有している。画像形成装置本体101Aは、画像データに基づき、画像形成部133によりシートPに複写画像を形成するように構成される。
画像形成部133は、感光ドラム121と、その周囲に配置された帯電器118、現像器124、転写帯電器125及び分離帯電器126と、を有している。画像形成装置本体101Aでは、原稿Dの画像の電気信号や画像データに基づいて露光器123を作動させて、回転する感光ドラム121の表面に静電潜像を形成する。静電潜像は、現像器124で現像(トナーを供給)されてトナー画像となる。なお、画像形成部133及び定着部129により、画像読取装置103によって原稿Dから読み取られた画像情報に基づいて原稿Dとは別のシートであるシートPに画像を形成する画像形成手段が構成される。
画像形成装置本体101Aの下部には、各種サイズのシートPを装填したシート積載部137a、137b、137c、137dが配置されている。シート積載部137a〜137dに収納されたシートPはそれぞれ、対応する給送ローラ32によって1枚ずつ繰り出され、対応する搬送ローラ33a及び分離ローラ33bに受け渡される。シートPは、手差しトレイ137eからも分離給送ローラ138によって給送される。
シート積載部137a〜137dの何れかもしくは手差しトレイ137eから給送されたシートPは、各対応する搬送ローラ131を介してレジストレーションローラ136に搬送される。そして、シートPは、レジストレーションローラ136で斜行を矯正(斜行補正)され、かつ感光ドラム121上のトナー画像と位置を合わされて、感光ドラム121と転写帯電器125との間に供給される。このシートPは、転写帯電器125により感光ドラム上のトナー画像を転写され、分離帯電器126により感光ドラム121から分離される。クリーナ127は、トナー画像を転写した感光ドラム121の表面をクリーニングする。そして、帯電器118は、次の露光に備えて感光ドラム121の表面を帯電する。
トナー画像を転写されたシートPは、ベルト搬送部128によって定着部129に搬送され、定着部129で加熱と加圧を受けて表面にトナー画像を定着される。そして、トナー画像が定着されたシートPは、排出ローラ40を介してシート排出受け部130に排出される。
[画像読取装置]
次に、図2乃至図4を参照して、本実施形態に係るADF1及びスキャナ部30について説明する。上述したように、画像読取装置103は、本体部の一例であるスキャナ部30と、スキャナ部30に対して開閉自在に構成されたADF1とから構成されている。即ち、この画像読取装置103は、原稿台ガラス213が手前側から開閉可能となるように、奥側に配設された後述のヒンジ機構11(図4参照)により、ADF1がスキャナ部30に回動可能に支持されている。画像読取装置103は、原稿搬送路Hに臨む2カ所に第1画像読取部151と第2画像読取部201を設け、原稿Dの表面(第1面D1:図3)の画像を読み取ると共に裏面(第2面D2:図3)の画像も読み取るデュアルスキャン方式が採用されている。
図3に示すように、ADF1は、原稿Dを自動的に、第1画像読取部151による第1画像読取位置R1と、第2画像読取部201による第2画像読取位置R2とに送り込むように構成されている。ADF1は、原稿Dの幅方向(原稿搬送方向に直交する方向)に沿って細長状に延在する原稿給送部23を備えている。図2に示すように、搬送手段としての原稿給送部23には、原稿給送ローラ4、分離ローラ5、リタードローラ6、レジストレーションローラ7、上流ローラ8(第1搬送ローラ)、下流ローラ9(第2搬送ローラ)、及び排出ローラ10が配置されている。
原稿給送ローラ4は、原稿給送トレイ2に積載された原稿Dを給送するように図2の破線位置から実線位置に移動可能に支持されている。分離ローラ5及びリタードローラ6は、原稿給送ローラ4により原稿給送トレイ2から繰り出される原稿Dを1枚ずつに分離する。レジストレーションローラ7は、原稿Dの搬送方向に関し分離ローラ5及びリタードローラ6の下流に配置されて原稿Dの斜行を矯正(補正)する。排出ローラ10は、下流ローラ9の下流に配置され、画像読取を終えた原稿Dを排出トレイとしての原稿排出部3に排出する。自動原稿搬送部の一端面側(図2の右端面側)の上方位置には、画像読み取り前の原稿Dが積載される原稿給送トレイ2が片持ち状態で略水平に突出するように取り付けられている。
スキャナ部30は、第1透明部材としての第1流し読みガラス(プラテンガラス)152と、第1流し読みガラス152と副走査方向(図2の左右方向)に並んで配置された原稿台ガラス213とを有している。図3に示すように、第1画像読取部151は、シート搬送路としての原稿搬送路Hを搬送される原稿Dの第1面D1の画像を第1流し読みガラス152を介して読み取るように構成されている。本実施形態の場合、第1画像読取部151は、原稿搬送方向において第2画像読取部201よりも上流側に配置されている。即ち、第2画像読取部201は、第1画像読取部151の原稿搬送方向(矢印F方向)の下流に配置されている。また、第2画像読取部201は、原稿搬送路Hを挟んで第1画像読取部151の反対側に配置されている。この第2画像読取部201は、原稿搬送路Hを搬送されてくる原稿Dの第2面D2の画像を、第2透明部材としての第2流し読みガラス202を介して読み取るように構成されている。
別の画像読取部としての第1画像読取部151には、例えば等倍光学系の密着型イメージセンサであるCIS(Contact Image Sensor)が用いられる。このCISは、光源としてLEDアレイ(不図示)から原稿Dの画像情報面に光を照射し、画像情報面で反射した反射光をセンサ素子(光電変換素子15:後述する図5(a)、図5(b)参照)に結像して画像情報を読み取るものである。画像読取部としての第2画像読取部201にも、第1画像読取部151と同様にCISが用いられている。本実施形態における第1画像読取部151及び第2画像読取部201は夫々、第1流し読みガラス152及び第2流し読みガラス202を介して、搬送されてくる原稿Dの読取画像面に読取光学系の焦点を合わせるように構成されている。
第1画像読取部151は、不図示の駆動ベルトに接続されている。第1画像読取部151は、スキャナ部30に備えた駆動モータM4が制御部132の制御で駆動することで、第1流し読みガラス152の下方の流し読み位置P2と、位置P1と、原稿台ガラス213の下方の終端位置P3との間を移動可能に構成される。流し読み位置P2は、上記した第1画像読取位置R1である。第1画像読取部151は、原稿搬送路Hを搬送される原稿Dの第1面D1の画像を、流し読み位置P2(第1画像読取位置R1)で第1流し読みガラス152を介して読み取るように構成される。第1画像読取部151の位置は、ポジションセンサ(不図示)と駆動モータM4の回転パルス数とにより、制御部132が把握可能になっている。
本実施形態において、第1画像読取部151を流し読み位置P2に停止させた状態で、ADF1によって原稿Dを第1流し読みガラス152上で移動させながら画像を読み取る形態を「流し読み」という。また、原稿台ガラス213上に原稿Dを載置し、第1画像読取部151を位置P1と終端位置P3との間で図3左右方向に移動させながら画像を読み取る形態を「固定読み」という。
ADF1は、原稿給送トレイ2と、原稿給送部23と、原稿排出部3とを有している。原稿給送トレイ2は、流し読みのための原稿Dを積載可能である。原稿給送部23は、流し読みをする際に、原稿搬送路Hを介して原稿Dを所定の画像読取位置(流し読み位置P2、第1画像読取位置R1)に送出する。原稿排出部3には、流し読みされた原稿Dが排出されて積載される。また、ADF1は、固定読みをする際に原稿台ガラス213に載置された原稿Dが移動しないように、不図示の樹脂製プレートによって原稿Dを押圧可能に構成されている。
原稿給送トレイ2の下方に配置された原稿排出部3は、第1画像読取位置R1と第2画像読取位置R2とで画像を読み取られて上記の原稿給送部23から送り出される原稿Dを受ける。各画像読取位置R1、R2では、透明で原稿Dをガイドする第1流し読みガラス152と、第2流し読みガラス202とが原稿搬送路Hを互いに挟み込むように配置される。原稿排出部3は、自動原稿搬送部における一端面側の下方位置から略水平に突出するように取り付けられており、その原稿排出部3の上面側に排出された原稿Dが積層状に積載されるように構成される。これらの原稿給送トレイ2及び原稿排出部3は、上下方向において適宜の間隔をなして上下で対面するように配置され、平面視においてほぼ重なり合う重合配置関係になされている。
[画像の読取位置]
次に、図2を参照して、ADF1が原稿Dを第1画像読取部151と第2画像読取部201に搬送して、原稿Dの第1面D1と第2面D2を連続して読み取る場合について説明する。
図2に示すように、原稿給送トレイ2上には複数枚の原稿Dが積層状に積載され、読み取りモードをユーザーが選択した後、原稿給送ローラ4より上流側に位置する原稿検知センサS1による原稿Dの有無の検知に基づき、制御部132(図1参照)が判断する。制御部132によって原稿Dが検知されたと判断されると、スキャナ部30の位置P1にある第1画像読取部151が、揺動可能に支持されているキャリッジCに積載された状態でシャフト部(不図示)に案内されて流し読み位置P2に向けて移動させられる。
その後、制御部132の制御により原稿給送ローラ4が、図2の破線位置から実線位置に下降させられて、原稿Dを原稿給送部23への入口側搬送パス空間に送り込む。そして、原稿給送部23における分離ローラ5まで原稿給送ローラ4の回転駆動力で搬送された原稿Dは、分離ローラ5とその下方からバネ付勢されているリタードローラ6との間の摩擦力によって1枚ずつに分離される。分離された原稿Dは、回転を停止しているレジストレーションローラ7にその先端を突き当てられる。制御部132の制御による駆動モータMoの駆動で、レジストレーションローラ7が回転させられると、このレジストレーションローラ7により搬送される原稿Dの先端は、以下のように検知される。即ち、レジストレーションローラ7の原稿搬送方向(矢印F方向:図3参照)の上流側に設置された原稿検知センサS2のフラグ(不図示)で検知される。
そして、レジストレーションローラ7は、図2における駆動モータMoと上記レジストレーションローラ7との間に接続された電磁クラッチCLが制御部132の制御で作動することで駆動伝達を遮断され、一定時間、回転を停止させられる。原稿Dは、レジストレーションローラ7が停止している間に分離ローラ5により搬送され続けるため、原稿Dは、ループが形成されて斜行を取り除かれる(斜行補正)。なお、図2のように、制御部132の制御で作動する駆動モータMoは、分離ローラ5、上流ローラ8、下流ローラ9、排出ローラ10を回転させる。そして、この駆動モータMoは、分離ローラ5を介して原稿給送ローラ4を回転させ、電磁クラッチCLを介してレジストレーションローラ7を回転させる。
原稿給送部23におけるレジストレーションローラ7と上流ローラ8との間には、原稿検知センサS3が配置されている。上流ローラ8と下流ローラ9との間の搬送経路内には、第1画像読取位置R1と第2画像読取位置R2とが設けられている(図3参照)。第1画像読取位置R1は、前述したようにスキャナ部30の第1画像読取部151が原稿Dの第1面D1を読み取る位置であり、第2画像読取位置R2は、ADF1の第2画像読取部201が原稿Dの第2面D2を読み取る位置である(図3参照)。
斜行補正を施された原稿Dは、レジストレーションローラ7によって上流ローラ8に搬送される。制御部132は、原稿検知センサS3の検知に基づいて原稿Dの先端と第1画像読取位置R1との読取タイミングを合わせ、上流ローラ8の駆動を制御して第1画像読取位置R1に送り込む。この原稿Dは、第1画像読取位置R1と第2画像読取位置R2とにより両面の画像を読み取られつつ下流ローラ9により搬送された後、排出ローラ10により原稿排出部3の積載面上に順次排出されて積層される。
原稿Dは上流ローラ8によって挟持搬送されて、下流ローラ9によって挟持搬送される。上流ローラ8は、原稿搬送路Hにおける原稿搬送方向(矢印F方向:図3参照)の上流側に配置され、原稿Dを第1画像読取部151及び第2画像読取部201に搬送する。下流ローラ9は、原稿搬送路Hにおける原稿搬送方向の下流側に配置され、第1画像読取部151及び第2画像読取部201を通過した原稿Dを搬送する。上流ローラ8は、原稿Dを斜め下方向に搬送し、下流ローラ9は原稿Dを斜め上方向に搬送する。本実施形態の場合、上流ローラ8及び下流ローラ9は筐体としての搬送フレーム400(後述の図7参照)に回転自在に支持されている。
また、本実施形態では、上流ローラ8によるシート搬送速度を「V1」とし、下流ローラ9によるシート搬送速度を「V2」とするとき、「V1≦V2」の関係を満たすように設定されている。この設定は、制御部132(図1参照)による駆動モータMo(図2参照)の制御、上流ローラ8、下流ローラ9を夫々回転させるように駆動モータMoの駆動を伝達する伝達機構(不図示)のギヤ比の設定等に基づく。
ところで、スキャナ部30の圧板部(原稿台ガラス213部分)で原稿Dを読み取る場合には、ヒンジ機構11(図4参照)を介してADF1を回動させてスキャナ部30から開放させ、原稿台ガラス213の上方に位置させる。この後、ADF1をスキャナ部30に向けて閉じた状態とし、ユーザーが複写操作を行うと、位置P1で待機している第1画像読取部151が、揺動支持されているキャリッジCに積載された状態でシャフト部(不図示)に案内される。そして、この第1画像読取部151は、画像を読み取りながら終端位置P3に移動する。その結果、原稿台ガラス213上の原稿Dの画像が第1画像読取部151によって読み取られる。
[ヒンジ機構]
ここで、上記ヒンジ機構11について図4を用いて説明する。ヒンジ機構11は、図4に示すように、画像読取装置103の奥側でADF1とスキャナ部30とを連結し、回転軸12を中心としてADF1をスキャナ部30に対して矢印E方向に回動させるように支持している。これにより、ADF1は、スキャナ部30側の原稿台ガラス213(図2参照)に対して開閉可能に構成される。また、ヒンジ機構11は、スキャナ部30に対して矢印I方向(上下方向)に移動可能に取り付けられており、厚みのある原稿Dを読み取る場合に対処できるように構成されている。
[ADF及び画像読取装置の読取構成]
続いて、図2及び図3を参照して、ADF1及びスキャナ部30の読取部近傍の構成について説明する。
図3に示すように、第2画像読取部201は、原稿搬送路Hを含む原稿給送部23において原稿の搬送時に発生する異物が、第2画像読取部201の読取部位及び第2流し読みガラス202の裏面等に侵入しないように構成される。その実現のため、第2画像読取部201は、密閉ガイド250と第2流し読みガラス202とで密閉された密閉モジュールMに収納されている。密閉ガイド250と第2流し読みガラス202とは、相互間の隙間を埋めるために例えば接着材などで固定されている。
第2画像読取部201からの信号線ケーブルは、密閉ガイド250の一部に設けられた開口部(不図示)を経由して、画像形成装置101内に設けられた画像処理部(不図示)と接続されている。この開口部の周囲は、スポンジ状の弾性部材で信号ケーブルを囲うように覆われて、紙粉等の異物の侵入を防止されている。
密閉ガイド250の内部には、第2画像読取部201を第2流し読みガラス202に押し付けるための圧縮スプリング203が縮めて設けられている。第2画像読取部201は、不図示のスペーサーを介して第2流し読みガラス202の裏側に当接している。また、密閉モジュールMは、ADF1内の連結ステイ600(後述する図6参照)に一端が接続された付勢手段としての複数の圧縮バネ110によって、原稿搬送路Hへ向けて付勢されている。
ここで、密閉ガイド250の一部や、搬送フレーム400(図7参照)の一部に突起を設け、この突起を第1流し読みガラス152に突き当てることで、第1流し読みガラス152と第2流し読みガラス202とで形成される原稿搬送路Hの隙間を保障している。また、図3に示すように、第1画像読取部151で原稿Dの表面を読み取るときに薄紙の裏写りを防止するため、第2流し読みガラス202の上方には白シート部材212が設けられている。
また、搬送フレーム400(図7参照)には、密閉モジュールMを挟んで、原稿搬送方向の上流側に第1ガイド部としての上流ガイド410が、原稿搬送方向の下流側に第2ガイド部としての下流ガイド420がそれぞれ設けられている。上流ガイド410は第2画像読取部201の上流に設けられ、上流ローラ8を通過する原稿Dを幅方向に亘ってスキャナ部30側へ抑えつつ斜め上方に搬送するシート搬送路を形成する。他方、下流ガイド420は第2画像読取部201の下流に設けられ、第1流し読みガラス152と第2流し読みガラス202とで形成される原稿搬送路Hの隙間を通過する原稿Dをスキャナ部30側へ抑えつつ斜め下方に搬送するシート搬送路を形成する。本実施形態の場合、上流ガイド410と下流ガイド420とは幅方向の両端部で支持されるように、搬送フレーム400に一体的に形成されている。
上述のように原稿Dを読み取る際、スキャナ部30に備えられた第1画像読取部151は、制御部132の制御で第1画像読取位置R1(図3参照)まで移動させられる。また、ADF1に備えられた第2画像読取部201は、第2画像読取位置R2(図3参照)において画像を読み取る。第1画像読取位置R1と第2画像読取位置R2との間の距離L(図3参照)は、各画像読取部151、201に設けられた照明(不図示)からの影響を互いに受けない適切な距離をもって決定されている。本実施形態では、例えば「L=15.5mm」に設定されている。
第1画像読取部151と第2画像読取部201とは、原稿搬送路Hを挟んで互いに対向するように配置されている。また、第1画像読取部151と原稿搬送路Hとの間には第1流し読みガラス152が配置され、第2画像読取部201と原稿搬送路Hとの間には第2流し読みガラス202が配置されている。第1流し読みガラス152及び第2流し読みガラス202は、それぞれ板状ガラスによって構成することができる。
原稿搬送路Hには、第1流し読みガラス152に隣接して原稿搬送方向に一部が傾斜する搬送ガイド500が配置されている。搬送ガイド500と第2流し読みガラス202とは、隙間をあけて互いに対向して配置されている。また、第1流し読みガラス152と上流ガイド410、第1流し読みガラス152と下流ガイド420とは、隙間をあけて互いに対向して配置されている。原稿Dは、第1流し読みガラス152と上流ガイド410とで形成される隙間と、第2流し読みガラス202並びに下流ガイド420と搬送ガイド500とで形成される隙間とを搬送されながら、画像を読み取られる。なお、第1流し読みガラス152と第2流し読みガラス202との隙間は、例えば0.6mmに設定される。
第1画像読取部151は、キャリッジC内に備えられた圧縮スプリング153によって第1流し読みガラス152の方向に押圧付勢されている。第1画像読取部151の両端に取り付けられたスペーサー(不図示)が第1流し読みガラス152と当接することで、原稿搬送路Hを通過する原稿Dの第1面D1との適切な焦点距離を保証している。
一方、第2画像読取部201は、密閉モジュールMの内部に配置された圧縮スプリング203によって第2流し読みガラス202の方向へ押圧付勢されている。そして、第2画像読取部201の両端に取り付けられたスペーサー(不図示)が第2流し読みガラス202と当接することで、原稿搬送路Hを通過する原稿Dの第2面D2(図3参照)との適切な焦点距離を保証している。
[第1、第2画像読取部に用いられるCIS]
ここで、上述した第1画像読取部151及び第2画像読取部201に用いられるCIS35の構造について、図5(a)及び図5(b)を用いて説明する。本実施形態では、画像読取部の一例としてCIS35を使用している。図5(a)に示すように、CIS35はフレーム18を有しており、このフレーム18には、原稿Dに光照射するLEDを用いた光源(不図示)と、導光体13とから構成される照明装置が装着されている。この導光体13は、光源から出射光を取り入れ、原稿読取領域の主走査方向の長さにわたって照射光量が略均一になるように出射する。
さらに、フレーム18には、センサアレイが搭載されたセンサ基板16と、原稿Dの光学像をセンサアレイ上に結像するレンズアレイ17とが配置されている。センサアレイは、原稿Dの光学像14(図5(b)参照)を電気信号に光電変換する受光部を複数備えた光電変換素子15を主走査方向にライン配置して形成されている。センサ基板16及びレンズアレイ17等は、図5(b)に示すように、画像形成部133(図1参照)による画像形成に係る主走査方向に沿って設けられている。
ここで、CIS35による原稿Dの画像読取領域は、光電変換素子15を配置した領域を示し、光電変換素子15は、副走査方向に搬送される原稿Dが斜行しても画像が読み取れるように主走査方向にて原稿Dの幅よりも端面が例えば3mm程度長く設定される。
本実施形態における画像読取領域(第2画像読取部201の画像読取面201a(図3参照)の幅方向長さ)とは、図5(b)に示すように、光電変換素子15が主走査方向に配置された長さXのことである。ここで、例えばA4サイズの原稿Dを読み取ることが可能なCISの場合、短辺方向を、原稿Dを走査する主走査方向とすると、解像度600dpi(dot per inch)で約5100画素分の光電変換素子15が配列されていることになる。
図3に戻って、第1流し読みガラス152及び第2流し読みガラス202の導通構造について説明する。
第1流し読みガラス152は、その表面に導電性コート処理(ITO(Indium Tin Oxide)処理)が施されており、表面抵抗率が、例えば200〜500[Ω/cm]に設定されている。第1流し読みガラス152の原稿搬送方向(矢印F方向)の上流側縁部には、第1流し読みガラス152の表面(上面)152aから裏面(下面)152bにかけて、導電部材のアルミニウムシート154が不図示の導電性両面テープで一体的に貼り付けられる。
アルミニウムシート154は、第1流し読みガラス152の表面152aと電気的に導通される。また、アルミニウムシート154は、画像読取装置103の例えば板金等の導電性を有する筐体155(図2、図3参照)と結合されている。筐体155は、画像形成装置本体101A(図1参照)と電気的に結合されて装置全体の導通がとられている。このように、第1流し読みガラス152は、表面152aに導電性コート処理が施された形でアース(フレームグランド)されている。
第2流し読みガラス202は、その表面に導電性コート処理(ITO処理)が施されており、表面抵抗率が、例えば200〜500[Ω/cm]に設定されている。第2流し読みガラス202の上流側の縁部には、図示を省略したが、第1流し読みガラス152と同様に、アルミニウムシートが導電性両面テープを介して一体的に貼り付けられている。また、不図示の導通部材によって、第1流し読みガラス152と同様に画像形成装置本体101A(図1参照)と電気的に結合されて装置全体の導通がとられている。このように、第2流し読みガラス202は、表面に導電性コート処理が施された形でアース(フレームグランド)されている。
[従来の問題について]
ところで、最近では、上述したような、上流ローラ8と下流ローラ9との間に第2画像読取部201を内部に有する密閉モジュールMが配置される構成で、例えば名刺などの小サイズの原稿Dの画像を読み取ることが望まれている。そこで、画像読取装置103において、小サイズの原稿Dを搬送するために、原稿搬送方向に関し第2画像読取部201を挟んで配設される上流ローラ8と下流ローラ9との間隔が狭くされる。また、それに伴い、上流ガイド410及び下流ガイド420はその搬送方向長さが短くされるなどして小さく形成される。この場合、既に述べたが、補強リブによって上流ガイド410及び下流ガイド420を補強することが難しくなるが故に、上流ガイド410及び下流ガイド420の剛性が低下する。そうなると、原稿Dの搬送時に上流ガイド410及び下流ガイド420に撓みが生じやすくなる。搬送フレーム400(筐体)に形成された上流ガイド410及び下流ガイド420に撓みが生じれば、搬送フレーム400を介し上流ローラ8と下流ローラ9の位置がそれぞれ変化してしまい、原稿Dの画像の読み取り精度が低下する虞があった。
また、下流ローラ9によるシート搬送速度が上流ローラ8によるシート搬送速度より大きい場合には、原稿Dが下流ローラ9によって引っ張られやすくなる。原稿Dが下流ローラ9に引っ張れられると、引っ張られた原稿Dにより上流ガイド410と下流ガイド420とに負荷がかかって、上流ガイド410や下流ガイド420が上方へ撓みやすくなる。上流ガイド410や下流ガイド420が上方へ撓むと、原稿Dが第1画像読取部151(図3参照)から遠ざかってしまい得る。
第1画像読取位置R1において、第1画像読取部151の焦点距離は、第1流し読みガラス152の通紙面(表面152a)に設定されている。このとき、原稿Dが第1流し読みガラス152に沿って搬送されるときは、第1画像読取部151と原稿Dとの間の距離は焦点距離と一致している。しかしながら、上流ガイド410や下流ガイド420が上方へ撓んでしまうと、原稿Dが上方向に上がってしまい得るため、第1画像読取位置R1で原稿Dが浮き上がり、第1画像読取部151と原稿Dとの間の距離が変わる。そのときに、第1画像読取部151と原稿Dとの間の距離が、原稿Dの画像の読み取りに最適な焦点が許容される距離よりも離れ、第1画像読取部151による画像の読み取りが適切に行われ難くなる。本実施形態における第1画像読取部151及び第2画像読取部201は、いずれもCISから構成されている。一般的なCISは、焦点距離が0.3mm〜0.4mm程度である。したがって、原稿Dの搬送中に、第1画像読取位置R1で原稿Dが焦点距離からずれてしまうと、第1画像読取部151により読み取られた画像は所謂ピンボケ状態(ピントが合っていない状態)となる。
そして、上流ガイド410や下流ガイド420が撓んだ状態で搬送された原稿Dの後端が上流ローラ8を通過すると、上流ガイド410や下流ガイド420に復元力が働き、上流ガイド410や下流ガイド420の撓みが解消される。しかし、これに伴い、搬送中の原稿Dのシート搬送速度が変動してしまい、特に第2画像読取部201による画像の読み取りが適切に行われ難くなる。
本実施形態では上記点に鑑み、搬送フレーム400(筐体)に形成された上流ガイド410や下流ガイド420に撓みが生じることに応じて、搬送フレーム400を介し上流ローラ8と下流ローラ9の位置が変化することを抑制できるようにする。そうするために、上流ガイド410と下流ガイド420とを後述する連結ステイによって連結して、上流ガイド410や下流ガイド420に撓みが生じるのを抑制している。以下、上流ガイド410と下流ガイド420とを連結する連結ステイについて、図2及び図3を参照しながら図6乃至図10を用いて説明する。
本実施形態の画像読取装置103はADF1において、図6に示すように、連結ステイ600と、上述した密閉モジュールMと、搬送フレームユニットGとを有している。これら連結ステイ600と密閉モジュールMと搬送フレームユニットGとは、組み合わされることで1つの搬送読取ユニットを形成しており、この搬送読取ユニットがADF1の筐体内に配置されている。搬送読取ユニットはADF1において、図2に示すような、原稿給送トレイ2から原稿排出部3へ原稿Dを搬送する原稿搬送路Hで囲まれた空間に配置されている。詳しくは、原稿搬送路Hは、原稿給送トレイ2に積載されたシートが表面を上に向けて搬送される第1搬出路Haと、第1搬出路Haを通過するシートの表裏を反転させる湾曲された連絡路Hbとを有している。また、原稿搬送路Hは、連絡路Hbを通過して表裏が反転されたシートの裏面を上に向けて原稿排出部3まで搬送される第2搬出路Hcを有している。そして、これら第1搬出路Haと連絡路Hbと第2搬出路Hcとで囲まれた空間に、第2画像読取部201と、上流ガイド410と、下流ガイド420と、連結ステイ600とが配置されている。
図6に示すように、搬送フレームユニットGは、搬送フレーム400、上流ローラ8、下流ローラ9、上流ガイド410、下流ガイド420を有する。搬送フレームユニットGにおいて、上流ローラ8及び下流ローラ9は、上述したように、搬送フレーム400に回転自在に支持されている。また、上流ガイド410及び下流ガイド420は、搬送フレーム400に幅方向の両端部側で支持されている。搬送フレームユニットGでは、上流ガイド410と下流ガイド420との間に開口部Aが形成されている。言い換えれば、そうなるように、上流ガイド410と下流ガイド420とが原稿搬送方向に関して開口部Aを確保するだけの間隔を空けて、搬送フレーム400に配置されている。本実施形態では、この開口部Aに嵌め込まれるようにして密閉モジュールMが往復動自在に配設されている。
ここで、本実施形態では、図10に示すように、原稿Dの幅方向から見て、上流ローラ8のうち上方側のローラ部81が上流ガイド410の一部と重なるように、上流ローラ8は第2画像読取部201の搬送方向の上流に配置されている。他方、原稿Dの幅方向から見て、下流ローラ9のうち上方側のローラ部91が下流ガイド420の一部と重なるように、下流ローラ9は第2画像読取部201の搬送方向の下流に配置されている。図9及び図10に示すように、ローラ部81は一部が上流ガイド410の搬送面Bから露出し、ローラ部91は一部が下流ガイド420搬送面BAから露出している。そうなるように、上流ガイド410と下流ガイド420には、ローラ部81とローラ部91を露出させるための開口部が設けられている。なお、ここでは、幅方向に3つのローラ部81が離間されて配置された上流ローラ8と、幅方向に3つのローラ部91が離間されて配置された下流ローラ9を例に示している。
密閉モジュールMの上方には、連結部材として原稿搬送方向に延設された連結ステイ600が配置される。この連結ステイ600は、原稿Dの幅方向から見て、原稿搬送路Hと反対側で第2画像読取部201をまたいで上流ガイド410と下流ガイド420とに架け渡されて、上流ガイド410と下流ガイド420とを連結している。連結ステイ600には、上流ガイド410と下流ガイド420のそれぞれが例えばビスSによって固定されている。連結ステイ600は、図10に示すように、上流ガイド410と下流ガイド420それぞれの原稿搬送路Hに面する搬送面B、BAと反対側を、上流ローラ8の回転軸線に交差する方向から固定している。本実施形態の場合、連結ステイ600は第2画像読取部201の画像読取面201a(図3参照)に交差する方向から、上流ガイド410と下流ガイド420とを固定している。ここでは、連結ステイ600と上流ガイド410及び下流ガイド420とが、重力方向の上方から下方へ向けて締結されるビスSによって固定されている。
図6乃至図9に適宜示す通り、ビスSによって連結ステイ600に上流ガイド410と下流ガイド420とを固定させるため、連結ステイ600にはビスSを貫通させる貫通孔(600a1、600a2、600b1、600b2)が形成されている。また、これらの貫通孔に対応させて、ビスSを締結させる被締結部(410a、420a、410b、420b)が、上流ガイド410と下流ガイド420とにそれぞれ形成されている。
そして、本実施形態の連結ステイ600は、上流ガイド410を幅方向の複数個所で固定するために、幅方向に亘って延設される第1連結部600cを有している。また、連結ステイ600は、下流ガイド420を固定するために、第1連結部600cの幅方向の両端側から原稿搬送方向の下流側に向け突する第2連結部600a、600bを有している。即ち、上流ガイド410を固定するために、貫通孔600a1、600b1は第1連結部600cに形成され、下流ガイド420を固定するために、貫通孔600a2、600b2は第2連結部600a、600bに形成される。このように、本実施形態の場合、図7及び図8に示すように、連結ステイ600のうち、実質的には、第2連結部600a、600bが第2画像読取部201をまたがって上流ガイド410と下流ガイド420とを連結している。
以上のように、本実施形態では、上流ガイド410と下流ガイド420とを、第2画像読取部201(密閉モジュールM)をまたぐようにして配置された連結ステイ600によって連結する。これによれば、上流ローラ8と下流ローラ9との間に第2画像読取部201を内部に有する密閉モジュールMが配置される構成で、例えば名刺などの小サイズの原稿Dの画像を読み取る場合であっても、上流ガイド410と下流ガイド420は撓み難くなる。即ち、画像読取装置103において、小サイズの原稿Dを搬送するために上流ローラ8と下流ローラ9との間隔が狭くされたとしても、連結ステイ600によって上流ガイド410及び下流ガイド420の剛性が確保される。また、原稿Dが下流ローラ9に引っ張れられたとしても、上流ガイド410と下流ガイド420が撓み難いことから、第1画像読取位置R1においての焦点が許容される位置から原稿Dが離れてしまうことを防止できる。このように、小サイズの原稿Dの画像の読み取り精度を向上させることが容易な構成で実現できる。
なお、本実施形態では、図9に示すように、連結ステイ600により上流ガイド410と下流ガイド420のそれぞれを、幅方向において第2画像読取部201の画像読取面201aの長さ(図中Q)の範囲内で固定するようにしている。こうすると、上述のように原稿Dの引っ張り合いに伴う上流ガイド410及び下流ガイド420に撓みが生じ難くなる。その結果、原稿Dの読み取り中に原稿Dが上流ガイド410及び下流ガイド420を押し付けようとする力が発生しても、上流ガイド410の下流端部、下流ガイド420の上流端部の変形を抑制することができ、良好な画像を得ることができる。さらに、ここでは、連結ステイ600により画像読取範囲Q内の4箇所で4隅に分けて、上流ガイド410と下流ガイド420とを固定している。こうすると、搬送フレーム400の搬送面B、BAの捻じれによる変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、図6に示すように、密閉モジュールMが圧縮バネ110によって第1流し読みガラス152の方向へ付勢されるようにするために(図3参照)、密閉モジュールM(詳しくは密閉ガイド250)に取付部Ma、Mbが設けられている。この取付部Ma、Mbには、圧縮バネ110の一端が取り付けられる。他方、連結ステイ600には、図6及び図10に示すように、圧縮バネ110の他端を取り付けるためのボス部600eが設けられている。
このように、圧縮バネ110は連結ステイ600と密閉モジュールMとの間に配置され、密閉ガイド250の座面に押圧力を加えることができるようにしている。上述のように、連結ステイ600は第2画像読取部201(密閉モジュールM)をまたがって配置されるので、連結ステイ600に圧縮バネ110を取り付けることで、幅方向の全域に亘って原稿Dを第2流し読みガラス202に均一に当接させることができる。連結ステイ600は圧縮バネ110による反力及び原稿Dからの引っ張り力を受けるため、その材質はABSやPC+ABSなどの比較的強度の高い樹脂であってよいが、金属やダイカストであればより好ましい。なお、本実施形態の場合、幅方向の全域に亘って原稿Dを第2流し読みガラス202に均一に当接させるために、幅方向の離れた位置に2個の圧縮バネ110が配置されている。
さらに、本実施形態では、図10に示すように、連結ステイ600は原稿Dの幅方向から見てローラ部81と重なる位置で上流ガイド410を固定し、圧縮バネ110の付勢方向から見てローラ部91と重なる位置で下流ガイド420を固定している。こうすることで、上流ガイド410では原稿搬送方向の下流先端部側で、下流ガイド420では原稿搬送方向の上流先端部側で変動が生じるのを抑制し得る。
なお、図11に示すように、連結ステイ600には、第2画像読取部201からの信号線ケーブルなどを含む各種の信号線を束ねた束線K(配線)を配索可能な溝部620が形成されていてもよい。その場合、溝部620には、溝部620に配索された束線Kの位置を位置決めする位置決め部としての位置決めリブ621、622が形成されるのが好ましい。こうした構成であれば、別途部品を追加することなく、ADF1内に設けられた図示しない電気モジュールの信号線などを束線Kとして配索することが容易にできる。なお、位置決めリブ621、622は、束線Kが配索時に溝部620から飛び出さないように束線Kの動きを規制し得る。
なお、上述した実施形態では、第2画像読取部201は密閉モジュールMの内部に格納されているが、密閉された密閉モジュールMの内部に格納されていなくてもよい。
なお、上述した実施形態では、電子写真方式の画像形成装置101を用いて説明したが、これに代えて、例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置に用いることも可能である。
2…トレイ(原稿給送トレイ)、3…排出トレイ(原稿排出部)、8…第1搬送ローラ(上流ローラ)、9…第2搬送ローラ(下流ローラ)、23…搬送手段(原稿給送部)、103…画像読取装置、110…付勢手段(圧縮バネ)、129…画像形成手段(定着部)、133…画像形成手段(画像形成部)、201…画像読取部(第2画像読取部)、201a…画像読取面、400…筐体(搬送フレーム)、410…第1ガイド部(上流ガイド)、420…第2ガイド部(下流ガイド)、600…連結部材(連結ステイ)、600a(600b)…第2連結部、600c…第1連結部、620…溝部、621(622)…位置決め部(位置決めリブ)、P…シート、H…シート搬送路(原稿搬送路)、Ha…第1搬出路、Hb…連絡路、Hc…第二排出路、K…配線(束線)

Claims (10)

  1. シートを搬送する第1搬送ローラと、
    前記第1搬送ローラのシートの搬送方向の下流側に配置され、シート搬送路を搬送されるシートの画像を読み取る画像読取部と、
    前記画像読取部の前記搬送方向の下流側に配置され、シートを搬送する第2搬送ローラと、
    前記第1搬送ローラ及び前記第2搬送ローラを回転可能に支持する筐体と、
    前記筐体において前記画像読取部の前記搬送方向の上流側に形成され、前記画像読取部へ向けてシートが搬送される前記シート搬送路を形成する第1ガイド部と、
    前記筐体において前記画像読取部の前記搬送方向の下流側に形成され、前記画像読取部を通過したシートが搬送される前記シート搬送路を形成する第2ガイド部と、
    前記搬送方向に直交するシートの幅方向から見て、前記シート搬送路と反対側で前記画像読取部をまたいで前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とに架け渡され、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを連結する連結部材と、を備える、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記連結部材は、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部それぞれの前記シート搬送路に面する搬送面と反対側を、前記第1搬送ローラの回転軸線に交差する方向から固定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記画像読取部は、搬送されるシートの画像を読み取る画像読取面を有し、
    前記連結部材は、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とのそれぞれを、前記幅方向において前記画像読取面の範囲内で固定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、それぞれの前記幅方向の両端部が支持されるように前記筐体に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記画像読取部と前記シート搬送路を挟んで反対側に設けられ、前記シート搬送路を搬送されるシートの前記画像読取部により読み取られる第1面とは逆の第2面の画像を読み取る別の画像読取部を有し、
    前記別の画像読取部は、前記搬送方向において前記画像読取部よりも上流側に配置される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記連結部材は、前記幅方向に延設されて前記第1ガイド部を前記幅方向の複数個所で固定する第1連結部と、前記第1連結部から前記搬送方向の下流側に向け突出して前記第2ガイド部を固定する第2連結部とを有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 前記画像読取部を前記シート搬送路へ向けて付勢する付勢手段を備え、
    前記連結部材は、前記付勢手段の一端を支持する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記連結部材は、配線を配索する溝部と、前記溝部に配索された前記配線の位置を位置決めする位置決め部とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. シートを積載するトレイと、
    前記トレイに積載されたシートを前記シート搬送路に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送され排出されたシートを積載する排出トレイと、を備え、
    前記トレイと前記排出トレイは、上下に配置され、
    前記シート搬送路は、前記トレイに積載されたシートが表面を上に向けて搬送される第1搬出路と、前記第1搬出路を通過したシートが表裏を反転されて搬送される湾曲した連絡路と、表裏を反転されたシートが裏面を上に向けて前記排出トレイまで搬送される第2搬出路とを有し、
    前記第1搬出路と前記連絡路と前記第2搬出路とで囲まれた空間に、前記画像読取部と、前記第1ガイド部と、前記第2ガイド部と、前記連結部材とが配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置によってシートから読み取られた画像の情報に基づいて別のシートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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