JP2021125099A - 情報端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】載置面上に安定して支持することができる情報端末を提供する。【解決手段】機器ケース1の一面である裏面における一端部1a側に偏って設けられた格納凸部7と、機器ケース1を支持するために格納凸部7に設けられた脚部28と、を備える。脚部28は、格納凸部7における機器ケース1の長手方向と直交する短手方向の両側部のそれぞれに設けられる。機器ケース1は、格納凸部7の両側部のそれぞれに設けられた脚部28と、機器ケース1の裏面における他端部1b側の一部と、の3点で支持可能に構成されている。従って、脚部28が機器ケース1に設けられた格納凸部7の両側部に設けられているので、脚部28の間隔を広くすることができ、且つ格納凸部7の両側部に設けられた脚部28と、機器ケース1の裏面における他端部1b側の一部と、の3点で機器ケース1を支持するので、機器ケース1を載置面上に安定して支持することができる。【選択図】図2

Description

この発明は、携帯情報処理装置や携帯通信装置などの情報端末に関する。
例えば、情報端末においては、特許文献1に記載されているように、ケースの裏面に光学読取部を格納する格納凸部がほぼ箱型形状に突出して設けられていると共に、電池収納部を塞ぐ電池蓋が設けられた構造のものが知られている。
特開2019−193157号公報
このような情報端末は、電池蓋が裏面側に向けて緩やかに湾曲して突出する形状に形成され、この電池蓋に設けられた指掛部の峰部に2つの載置用突起が設けられた構造になっている。
このため、この情報端末は、ケースの裏面を下にしてケースを卓上などの載置面上に載置した際に、電池蓋の指掛部の峰部に設けられた2つの載置用突起と、ほぼ箱型形状の格納凸部の一部との3点で、ケースが載置面上で転がらないように、ケースを支持するようになっている。
しかしながら、このような情報端末では、電池蓋の指掛部の峰部に設けられた2つの載置用突起と、ほぼ箱型形状の格納凸部の一部との3点で、ケースが載置面上で転がらないように、ケースを支持しているが、電池蓋の2つの載置用突起の間隔を広くすることができないため、ケースを載置面上に安定して支持することができないという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、載置面上に安定して支持することができる情報端末を提供することである。
この発明は、ケースの一面における一端部側に偏って設けられた格納凸部と、前記ケースを支持するために前記格納凸部に設けられた脚部と、を備え、前記脚部は、前記格納凸部における前記ケースの長手方向と直交する短手方向の両側部のそれぞれに設けられ、前記ケースは、前記両側部のそれぞれに設けられた脚部と、前記ケースの一面における他端部側の一部と、の3点で支持可能に構成されている、ことを特徴とする情報端末である。
この発明によれば、載置面上に安定して支持することができる。
この発明を携帯端末に適用した一実施形態を示した斜視図である。 図1に示された携帯端末の裏面側を示した斜視図である。 図2に示された携帯端末のA−A矢視における拡大断面図である。 図1に示された携帯端末のB−B矢視における拡大斜視図である。 図2に示された携帯端末における格納凸部を示した要部の拡大斜視図である。 図5に示された携帯端末の格納凸部のC−C矢視における拡大断面図である。 図6に示された携帯端末の格納凸部において、拡張蓋および拡張基板を分解して示した要部の拡大断面図である。 図7に示された携帯端末において要部を示した分解斜視図である。 図8に示された拡張蓋および第1ベルト取付金具を分解して示した要部の拡大斜視図である。 図2に示された携帯端末にハンドベルトを取り付けた状態を示した斜視図である。 図5に示された携帯端末の格納凸部のD−D矢視における脚部を示した拡大断面図である。 図5に示された携帯端末の格納凸部のE−E矢視における脚部を示した拡大断面図である。 図11に示された脚部を分解して示した拡大斜視図である。 図2に示された携帯端末の格納凸部に第2ベルト取付金具を取り付けた状態を示した拡大斜視図である。 図14に示された携帯端末と第2ベルト取付金具とを分解して示した斜視図である。 図15に示された第2ベルト取付金具を示した拡大斜視図である。 図4に示された携帯端末の機器ケースにおける要部を示した拡大断面図である。 図17に示された機器ケースを分解して示した拡大断面図である。 図17に示された上ケースを成形する成形用金型の要部を示した拡大断面図である。
以下、図1〜図19を参照して、この発明を適用した携帯端末の一実施形態について説明する。
この携帯端末は、図1〜図3に示すように、情報を処理するハンディターミナルなどの情報端末であり、機器ケース1を備えている。この機器ケース1は、端末本体であり、表面側の上ケース2と裏面側の下ケース3とを備え、全体が厚みの薄いほぼ長方形の箱状に形成されている。
この機器ケース1の表面つまり上ケース2の上面には、図1に示すように、入力表示部4とキー入力部5とが並列に設けられている。入力表示部4は、上ケース2の上面において、機器ケース1の長手方向における一端部1aから他端部1b側に向けてほぼ3/4程度の広い領域に設けられている。キー入力部5は、入力表示部4を除く領域、つまり上ケース2の上面において機器ケース1の長手方向における他端部1bから入力表示部4に亘るほぼ1/4程度の狭い領域に設けられている。
入力表示部4は、図1、図3または図4に示すように、表示パネル4aの上面に透明なタッチパネル4bを積層させたものである。表示パネル4aは、液晶表示素子やEL(エレクトロルミネッセンス)表示素子などの平面型の表示素子であり、情報を電気光学的に表示するように構成されている。透明なタッチパネル4bは、表示パネル4aに表示された情報を見ながらタッチ操作することにより、情報を入力するように構成されている。
キー入力部5は、図1または図3に示すように、上ケース2の上面における機器ケース1の他端部1b側の領域に配列された複数のキー釦5aと、上ケース2内に配置されたスイッチ基板5bと、を備えている。複数のキー釦5aは、テンキー、ファンクションキーなどのキー釦のほかに、上面トリガーキー5cを備えている。スイッチ基板5bは、複数のキー釦5aの下側(図3では上側)における上ケース2内に複数のキー釦5aと対応して配置されている。
この場合、上ケース2の内部には、図3および図4に示すように、回路基板6が入力表示部4に対応して配置されている。この回路基板6は、携帯端末全体を電気的に制御するためのものである。すなわち、この回路基板6には、携帯端末に必要な各種の電子部品6aが搭載されているほか、入力表示部4、キー入力部5のスイッチ基板5b、後述する光学読取部9、拡張コネクタ17、および接続電極部11が電気的に接続されている。
一方、機器ケース1の裏面つまり下ケース3の下面(図2では上面)には、図2に示すように、格納凸部7と電池蓋8とが設けられている。格納凸部7は、機器ケース1の長手方向における一端部1aから他端部1b側に向けて1/4程度の狭い領域に設けられている。電池蓋8は、格納凸部7を除く領域、つまり機器ケース1の長手方向における他端部1bから格納凸部7に亘る3/4程度の広い領域に設けられている。
格納凸部7は、図2および図3に示すように、機器ケース1の一端部1a側に向けて傾斜する第1傾斜面7aと、機器ケース1の他端部1b側に向けて傾斜する第2傾斜面7bと、を備え、縦断面形状が三角形状をなし、全体がほぼ山形状に形成されている。この場合、第1傾斜面7aには、光学窓部7cが設けられている。また、この格納凸部7の内部には、光学読取部9が格納されている。
光学読取部9は、図3に示すように、ユニットケース9aと、このユニットケース9aに取り付けられた撮像手段であるスキャナ部9bと、を備えている。ユニットケース9aは、下ケース3の格納凸部7に対応して上ケース2内に設けられ、下ケース3の格納凸部7内に向けて突出して配置されている。
スキャナ部9bは、図3に示すように、レーザ読取部とカメラ部とを備え、格納凸部7の第1傾斜部7aの光学窓部7cに対応してユニットケース9aに取り付けられている。レーザ読取部は、商品のバーコードなどの商品コードにレーザ光線を照射させ、その反射光を受光して商品コードを読み取るものである。カメラ部は、商品や物品、2次元コードなどの被写体を撮影するものである。
電池蓋8は、図2および図3に示すように、下ケース3内の電池収納部3aを開閉可能に塞ぐものである。この電池蓋8は、ほぼ長方形状をなし、機器ケース1の他端部1b側から電池蓋8の中間部までの箇所に握り部8aが設けられている。この握り部8aは、下ケース3の裏面側(図2では上面側)に向けて緩やかに突出する湾曲状に形成され、この湾曲した箇所に手の示指と中指との間に配置される盛上り部8bが設けられた構造になっている。
また、この電池蓋8は、図2および図3に示すように、下ケース3の電池収納部3aを塞いで下ケース3に配置される際に、機器ケース1の他端部1b側の電池蓋8の他端部8dが電池収納部3aの縁部に係止されて、下ケース3の格納凸部7側の電池蓋8の一端部8cが電池収納部3aの縁部に配置されるように構成されている。この場合、電池蓋8は、電池収納部3aを塞いで下ケース3に配置された際に、一端部8cがロックレバー10によってロックされるように構成されている。
すなわち、ロックレバー10は、図2および図5に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7b側の裾野に配置された電池蓋8の一端部8cにおける両側近傍に位置する下ケース3の箇所にそれぞれ設けられている。これらロックレバー10それぞれは、下ケース3に回転可能に設けられて格納凸部7側の電池蓋8の一端部8cを係脱可能にロックするほぼ円形のロック部10aと、このロック部10aから格納凸部7側に向けて延長されてロック部10aを回転させるレバー部10bと、を備えている。
また、これらロックレバー10は、図2および図5に示すように、格納凸部7側の電池蓋8の一端部8cから格納凸部7の第2傾斜面7bの裾野に亘って下ケース3にそれぞれ設けられたほぼ扇形状のレバー収納凹部3b内に配置されている。すなわち、ロックレバー10は、ロック部10aが扇形状のレバー収納凹部3bにおける要の箇所に回転可能に設けられ、レバー部10bが扇形状のレバー収納凹部3b内で揺動するように構成されている。
これにより、ロックレバー10は、図2および図5に示すように、下ケース3の電池収納部3aを電池蓋8が塞いで下ケース3に配置された状態で、レバー部10bをレバー収納凹部3b内で揺動操作させてロック部10aを一方向に回転させると、ロック部10aが電池蓋8の一端部8cを電池収納部3aの縁部に押え付けてロックするように構成されている。
また、このロックレバー10は、図2および図5に示すように、ロック部10aが電池蓋8の一端部8cをロックした状態で、レバー部10bを反対方向に揺動操作させてロック部10aを反対方向に回転させると、ロック部10aによる電池蓋8の一端部8cのロックが解除されるように構成されている。
一方、機器ケース1の他端部1b側に位置する下ケース3の端面には、図1〜図3に示すように、接続電極部11が設けられている。この接続電極部11は、クレードルなどの外部機器(図示せず)と電気的に接続されて、情報の授受および電池収納部3a内の電池パックBの充電などをするものであり、複数の電極11aが配列されている。
この場合、接続電極部11は、図1〜図3に示すように、複数の電極11aがゴムなどの弾性部材で形成された電極カバー11bによって覆われて保護されている。電池パックBは、充電池B1と電池カバー部B2とを備えている。また、この機器ケース1の側面には、側面トリガーキー1cが設けられている。
ところで、下ケース3には、図10に示すように、ハンドベルト12が機器ケース1の長手方向に沿って取り付け可能となっている。すなわち、ハンドベルト12は、その一端部12aが下ケース3の格納凸部7における第2傾斜面7bに取り付けられた拡張蓋13の第1ベルト取付金具14に取り付けられるように構成されている。また、このハンドベルト12は、その他端部12bが機器ケース1の他端部1bにおける下ケース3の他端部に設けられた第1ベルト取付孔3cに取り付けられるように構成されている。
これにより、ハンドベルト12は第1ベルト取付金具14と第1ベルト取付孔3cとで取り付けられているので、ハンドベルト12が複数の電極11aを上から塞ぐことがない。つまり、接続電極部11をクレードル等の外部機器に接続させる際に、ハンドベルト12を取り付けたまま接続させることができる。
この場合、下ケース3の格納凸部7における第2傾斜面7bには、拡張コネクタ部50が設けられている。この拡張コネクタ部50は、図5〜図8に示すように、拡張収納凹部15、拡張基板16、拡張コネクタ17、拡張蓋13を含むものである。
すなわち、格納凸部7の第2傾斜面7bには、図5〜図8に示すように、拡張収納凹部15が第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して設けられており、この拡張収納凹部15には、拡張蓋13が取り付けられている。また、この拡張収納凹部15内には、拡張基板16が第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置されている。さらに、この拡張収納凹部15内の底部には、拡張コネクタ17が第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置されて、機器ケース1の水平方向に対して傾いている。
拡張コネクタ17は、図3、図6〜図8に示すように、拡張基板16の基板コネクタ16aが差し込まれて電気的に接続されるものであり、上ケース2内に設けられたユニットケース9aに設けられて、接続線17aによって上ケース2内の回路基板6と電気的に接続されている。また、この拡張コネクタ17は、拡張収納凹部15の底部の開口部15aから拡張収納凹部15内に露出した状態で、機器ケース1の長手方向と直交する短手方向、つまり拡張収納凹部15の底部の傾斜方向と直交する方向に沿って長く設けられている。
拡張基板16は、図3、図6〜図8に示すように、例えば、クレジットカードなどのカードの情報を非接触状態で読み取るためのカード読取基板(例えば、非接触IC(Integrated Circuit)リーダライタ基板、RFID(Radio Frequency Identifier)リーダライタ基板)である。この拡張基板16は、拡張コネクタ17に接続される基板コネクタ16aを備え、この基板コネクタ16aが接続された拡張コネクタ17が接続線17aによって上ケース2内の回路基板6と電気的に接続されている。
この場合、下ケース3の格納凸部7の内面には、図3、図6〜図8に示すように、カードの情報を磁界(誘導起電力)によって取り込む磁気電極16b(図3参照)が設けられている。この磁気電極16bは、上ケース2内の回路基板6と電気的に接続され、この回路基板6を介して拡張基板16と電気的に接続されている。
これにより、拡張基板16は、図3、図6〜図8に示すように、下ケース3の格納凸部7の外面にクレジットカードなどのカードが接近された際に、磁気電極16bがカードの情報信号を磁気的に取り込み、この取り込んだ磁気的な情報信号が拡張基板16によってカードの情報として読み取られるように構成されている。
また、この拡張基板16は、図3、図6〜図8に示すように、下ケース3の格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15内に、第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置されていることにより、機器ケース1の水平方向に対して傾いて配置されている。このため、この拡張基板16は、機器ケース1の長手方向における拡張基板16の長さが長くても、機器ケース1に対する拡張基板16の傾きによって機器ケース1の長手方向の長さを短く抑えるようになっている。
すなわち、この拡張基板16は、図3、図6〜図8に示すように、機器ケース1の長手方向に沿って機器ケース1の水平方向と平行に配置した場合に比べて、機器ケース1の長手方向に沿って傾いて配置された拡張基板16の傾きに応じて、機器ケース1の水平方向の長さが短くなる。このため、拡張基板16は、機器ケース1の長手方向の長さが長くても、機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられるようになっている。
一方、拡張蓋13は、図3、図6〜図9に示すように、下ケース3の格納凸部7における第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15を塞いで、拡張収納凹部15内の拡張基板16を保護するものである。この拡張蓋13は、蓋本体18と防水パネル19とを備え、蓋本体18の内面に防水パネル19が両面粘着テープ20によって貼り付けられた構造になっている。これにより、拡張蓋13は、防水パネル19によって防水が図られていると共に、蓋本体18の強度が高められている。
また、拡張蓋13は、図3、図6〜図9に示すように、下ケース3の格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15内に、第2傾斜面7bとほぼ平行に配置されていることにより、拡張基板16と同様、機器ケース1の水平方向に対して傾いて配置されている。このため、この拡張蓋13は、機器ケース1の長手方向における拡張蓋13の長さが長くても、機器ケース1に対する拡張蓋13の傾きによって機器ケース1の長手方向の長さを短く抑えるようになっている。
すなわち、この拡張蓋13は、図3、図6〜図8に示すように、拡張基板16と同様、機器ケース1の長手方向に沿って機器ケース1の水平方向と平行に配置した場合に比べて、機器ケース1の長手方向に沿って傾いて配置された拡張蓋13の傾きに応じて、機器ケース1の水平方向の長さが短くなる。このため、拡張蓋13は、機器ケース1の長手方向の長さが長くても、機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられるようになっている。
蓋本体18は、図6〜図9に示すように、その外周形状が拡張収納凹部15の内周形状と同じ大きさのほぼ平板状に形成されている。この蓋本体18における機器ケース1の短手方向の両側には、取付突起部18aがそれぞれ側方に突出して設けられている。これら取付突起部18aには、取付ねじ21が挿入するねじ挿入孔18bがそれぞれ機器ケース1の水平方向に対してほぼ垂直に設けられている。これらねじ挿入孔18bは、取付ねじ21の頭部21aが挿入する大径孔部と、取付ねじ21のねじ部21bが挿入する小径孔部と、を備えている。
この場合、拡張収納凹部15における機器ケース1の短手方向の両側部、つまり格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向の両側部には、図5および図8に示すように、蓋本体18の各取付突起部18aが配置される切欠き部22がそれぞれ設けられている。これにより、拡張蓋13は、蓋本体18が拡張収納凹部15に配置されて取付突起部18aが切欠き部22に配置された際に、格納凸部7の第2傾斜面7bとほぼ平行な状態で機器ケース1に対して傾いて配置される。
すなわち、これら切欠き部22それぞれは、図8に示すように、機器ケース1の水平方向に対してほぼ垂直に設けられた垂直面22aと、機器ケース1の水平方向とほぼ平行に設けられた水平面22bと、を備えている。これら切欠き部22の各水平面22bには、取付ねじ21のねじ部21bが螺合するねじ穴22cが水平面22bに対してほぼ垂直に設けられている。
これにより、拡張蓋13は、図6〜図9に示すように、蓋本体18が拡張収納凹部15に配置されて取付突起部18aが切欠き部22に配置された際に、取付突起部18aのねじ挿入孔18bが格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた切欠き部22のねじ穴22cに同一軸上で対応するように構成されている。
このため、拡張蓋13は、図6〜図9に示すように、取付突起部18aが切欠き部22に配置されて、取付突起部18aのねじ挿入孔18bが格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた切欠き部22のねじ穴22cに同一軸上で対応した状態で、取付突起部18aのねじ挿入孔18bに取付ねじ21を機器ケース1の水平方向に対してほぼ垂直に挿入させて、取付ねじ21のねじ部21bを切欠き部22のねじ穴22cに螺合させることにより、蓋本体18が拡張収納凹部15に取り付けられるように構成されている。
また、格納凸部7の第2傾斜面7bの両側に設けられた一対の切欠き部22は、図5および図8に示すように、拡張蓋13を格納凸部7の拡張収納凹部15から取り外した状態で、拡張基板16を拡張収納凹部15内に配置する際、または拡張基板16を拡張収納凹部15内から取り出す際に、拡張基板16の両側部を手の指先で掴みやすくするようにもなっている。
すなわち、これら一対の切欠き部22は、図6〜図8に示すように、拡張基板16の両側部を手の指で掴んで、拡張基板16の基板コネクタ16aを拡張収納凹部15内の拡張コネクタ17に差し込む際、または拡張収納凹部15内の拡張コネクタ17から拡張基板16の基板コネクタ16aを抜き出す際に、拡張基板16の両側部を掴んだ手の指先が配置されるように構成されている。
すなわち、一対の切欠き部22は、図6〜図8に示すように、拡張基板16の両側部を掴んだ手の指先が機器ケース1の短手方向の外部両側と拡張収納凹部15内とに跨って配置されることにより、拡張基板16の両側部を掴んだ手の指先が機器ケース1の短手方向の外部両側によって邪魔されないように構成されている。
さらに、蓋本体18は、図6〜図9に示すように、内面の外周に蓋パッキン押え部18cが枠状に設けられている。この蓋パッキン押え部18cは、格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15の内周に沿って配置された蓋パッキン23を押え付けるように構成されている。この場合、拡張収納凹部15の底部における内周部には、蓋パッキン23が装着する蓋装着溝15bが全周に沿って設けられており、この蓋装着溝15b内には、蓋パッキン23が上方に露出する状態で配置されている。
これにより、蓋本体18は、図6〜図9に示すように、蓋本体18が拡張収納凹部15に取付ねじ21によって取り付けられた際に、蓋パッキン押え部18cが拡張収納凹部15の底部における内周部に設けられた蓋装着溝15b内に装着された蓋パッキン23を押え付けることにより、拡張収納凹部15の防水を図るように構成されている。
また、この蓋本体18には、図5および図9に示すように、第1ベルト取付金具14がスライド可能に取り付けられる金具取付部24が設けられている。この場合、第1ベルト取付金具14は、金属板をU字状に折り曲げたものである。この第1ベルト取付金具14の上面板14aには、ハンドベルト12の一端部12aが挿通して取り付けられる第2ベルト取付孔14cが設けられており、下面板14bの中間部には、金具係止孔14dが設けられている。
金具取付部24は、図5、図8および図9に示すように、第1ベルト取付金具14の両側をスライド可能に押える一対の第1押え部25と、第1ベルト取付金具14の中間部を弾力的に押える第2押え部26と、を備えている。一対の第1押え部25は、第1ベルト取付金具14の下面板14bの両側を蓋本体18の外面に向けて押えるものである。この場合、一対の第1押え部25は、機器ケース1の長手方向つまり格納凸部7の第2傾斜面7bの傾斜方向に沿って第1ベルト取付金具14がスライドする蓋本体18のスライド範囲に設けられている。
すなわち、一対の第1押え部25は、図5、図8および図9に示すように、機器ケース1の短手方向における蓋本体18の両側部に上方へ突出して設けられて下面板14bの両側を抑える一対の突出部25aと、これら一対の突出部25aの各下側にそれぞれ設けられて、第1ベルト取付金具14の下面板14bの両側が対応する一対の押え溝25bと、を備えている。この場合、一対の押え溝25bは、一対の突出部25aの各上端部を除いて、蓋本体18の厚み方向の表裏面に貫通して設けられている。
第2押え部26は、図5、図8および図9に示すように、蓋本体18の中央部に格納凸部7の第2傾斜面7bの傾斜方向に沿って舌片状に設けられている。すなわち、この第2押え部26は、一端部である付け根部を除いて、舌片状の周囲にスリット孔26aが設けられていることにより、蓋本体18の厚み方向つまり上下方向に撓み変形するように構成されている。この第2押え部26の先端部上には、第1ベルト取付金具14の下面板14bの金具係止孔14dに係脱可能に係合する係合突起26bが設けられている。
これにより、第1ベルト取付金具14は、図5、図8および図9に示すように、下面板14bを蓋本体18の外面に配置させて、格納凸部7における第2傾斜面7bの裾野側に向けてスライドさせると、下面板14bの両側部が一対の第1押え部25の各下側に差し込まれると共に、下面板14bの中間部が第2押え部26の係合突起26bを押し下げて第2押え部26を下側に撓み変形させるように構成されている。
また、この第1ベルト取付金具14は、図5、図8および図9に示すように、下面板14bが蓋本体18の外面をスライドして、下面板14bの両側部が一対の第1押え部25の各下側に押し込まれると、下面板14bの両側部が一対の第1押え部25の各押え溝25bに対応して蓋本体18に押し付けられるように構成されている。
また、この第1ベルト取付金具14は、図5、図8および図9に示すように、下面板14bの両側部が蓋本体18に押し付けられた際に、下面板14bの中間部によって撓み変形した第2押え部26が弾性復帰して、第2押え部26の係合突起26bが下面板14bの金具係止孔14dに弾力的に係合することにより、蓋本体18に取り付けられるように構成されている。
この場合、蓋本体18の外面には、図5〜図9に示すように、蓋本体18を補強する蓋保護部27が枠状に突出して設けられている。すなわち、この蓋保護部27は、金具取付部24を囲うと共に、第1ベルト取付金具14のスライド範囲を囲う領域の外周に沿って設けられている。これにより、蓋保護部27は、蓋本体18の肉厚の薄い箇所、つまり金具取付部24の強度を補強するように構成されている。
すなわち、蓋本体18は、図5〜図9に示すように、機器ケース1に拡張収納凹部15が大きく形成されていると、これに伴って蓋本体18も大きくなり、蓋本体18全体の強度が低下するので、蓋本体18の厚みを厚くする必要がある。しかし、この蓋本体18は、金具取付部24の周辺が蓋保護部27によって補強されることにより、蓋本体18の厚みを薄くしても、蓋保護部27によって蓋本体18の強度が確保されるように構成されている。
また、この蓋本体18は、図5〜図9に示すように、蓋保護部27が蓋本体18の外面に枠状に突出して設けられていることにより、蓋本体18に蓋保護部27を設けても、この蓋保護部27が拡張収納凹部15内に突出することがない。このため、拡張収納凹部15は、その内部スペースが蓋保護部27によって制約を受けることがなく、拡張収納凹部15の内部容積が確保されて高密度収納が図れる。
一方、防水パネル19は、図9に示すように、蓋本体18の防水を図るためものであり、両面粘着テープ20によって蓋本体18の内面つまり下面に貼り付けられている。これにより、拡張蓋13は、蓋本体18に設けられた一対の第1押え部25の各押え溝25b、および第2押え部26のスリット孔26aが蓋本体18の表裏面に貫通しても、防水パネル19によって一対の第1押え部25の各押え溝25bおよび第2押え部26のスリット孔26aを塞いで防水性が図られていると共に、蓋本体18の強度が高められている。
この場合、防水パネル19には、図6、図7、図9に示すように、金具取付部24の第2押え部26の撓み変形を可能にする逃し凹部19aが設けられている。この逃し凹部19aは、第2押え部26に対して防水パネル19に第2押え部26の撓み変形に応じた形状、つまり第2押え部26の先端部側が深く、第2押え部26の付け根部側が浅くなるように傾斜して設けられている。このため、逃し凹部19aは、防水パネル19の下側に傾斜した状態で突出して設けられている。
また、拡張蓋13が取り付けられた格納凸部7には、図5、図11および図12に示すように、機器ケース1を支持するための脚部28が設けられている。この脚部28は、格納凸部7の第2傾斜面7bの頂部における機器ケース1の短手方向の両側部にそれぞれ設けられている。これにより、機器ケース1は、下ケース3を卓上などの載置面に配置した際に、格納凸部7の両側に設けられた脚部28と、機器ケース1の他端部1b側の下ケース3の一部と、の3点で支持されるように構成されている。
この場合、機器ケース1の短手方向における格納凸部7の第2傾斜面7bの両側の各角部は、図5に示すように、円弧状の湾曲面7fに形成されている。脚部28は、第2傾斜面7bの両側の各角部の湾曲面7fにそれぞれ設けられている。すなわち、脚部28は、格納凸部7の第2傾斜面7bと、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dと、第2傾斜面7bの頂部側の凸面7eと、の3面に突出している。
この脚部28は、図13に示すように、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する軟質部材29と、この軟質部材29よりも硬い素材で、下ケース3の格納凸部7に固定される硬質部材30と、を備えている。軟質部材29は、図5に示すように、卓上などの載置面上に配置された際に滑りを防ぐ滑り防止部材である。この軟質部材29は、格納凸部7の第2傾斜面7bと、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dと、第2傾斜面7bの頂部側の凸面7eと、の3面に突出して配置されるように構成されている。
硬質部材30は、図13に示すように、軟質部材29が設けられる搭載部30aと、この搭載部30aの下面に設けられて格納凸部7に設けられた脚取付孔31に挿入されて固定される固定軸30bと、を備えている。搭載部30aは、固定軸30bに対して傾いて設けられている。
すなわち、搭載部30aは、図5、図11、図12に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7bと、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dと、第2傾斜面7bの頂部側の凸面7eと、の3面に配置されることにより、第2傾斜面7bの傾斜方向と格納凸部7の側面7d方向との2方向に傾いて配置されるように構成されている。
固定軸30bは、図5、図11〜図13に示すように、機器ケース1の水平面に対してほぼ垂直方向に設けられている。この固定軸30bは、格納凸部7の脚取付孔31に挿入され、この脚取付孔31から格納凸部7の内部に突出する部分に溶融部30cが設けられている。これにより、固定軸30bは、図11および図12に2点鎖線で示すように、脚取付孔31から格納凸部7の内部に突出した溶融部30cが溶融され、この溶融された溶融部30cによって格納凸部7に固着されるように構成されている。
この場合、軟質部材29と硬質部材30の搭載部30aとの接合面には、図11および図12に示すように、軟質部材29と硬質部材30の搭載部30aとが互いに食い込む凹凸部29a、30dが設けられている。また、軟質部材29はインサート成型によって硬質部材30の搭載部30aと一体に形成されている。この場合、軟質部材29は、インサート成型によって硬質部材30の搭載部30aに設けられた際に、凹凸部29a、30dが互いに食い込んで強固に固定されている。
一方、下ケース3の格納凸部7には、図14〜図16に示すように、所定の部材、例えばハンドベルト12またはストラップ(図示せず)を取り付けるための一対の第3ベルト取付孔32が設けられている。これら一対の第3ベルト取付孔32は、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の長手方向と直交する短手方向の両側部に設けられている。また、これら一対の第3ベルト取付孔32は、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dと第2傾斜面7bとの2面に連通して設けられている。
すなわち、これら一対の第3ベルト取付孔32は、図14〜図16に示すように、第2傾斜面7b側に設けられた第1取付穴32aと、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7d側に設けられた第2取付穴32bと、を備え、第1取付穴32aの奥部と第2取付穴32bの奥部とが繋がって連通するように構成されている。
これら一対の第3ベルト取付孔32は、ストラップ(図示せず)をそれぞれ取り付けるためのストラップ孔として設けられているほかに、図14〜図16に示すように、ハンドベルト12を取り付けるためのものとしても設けられている。この場合、一対の第3ベルト取付孔32は、ハンドベルト12を取り付けるための第2ベルト取付金具33が着脱可能に取り付けられるように構成されている。
この第2ベルト取付金具33は、図14〜図16に示すように、ハンドベルト12が取り付けられる金具本体34と、この金具本体34の両端部に折り曲げられて設けられた一対の金具装着部35と、を備えている。金具本体34は、四角形の角棒に形成され、外周面にカバー部34aが設けられた構造になっている。この金具本体34は、一対の第3ベルト取付孔32間の距離とほぼ同じ長さで形成されている。
一対の金具装着部35は、図14〜図16に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の長手方向と直交する短手方向の両側部に設けられた一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに上方から着脱可能に差し込まれて取り付けられるように構成されている。
すなわち、一対の金具装着部35は、図14〜図16に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向の中間部に、下端部から上部に向けて切込溝35aが、機器ケース1の長手方向に沿って設けられている。これにより、一対の金具装着部35は、格納凸部7の第2傾斜面7b側から一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに差し込まれる際に、各切込溝35aによって格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向に撓み変形するように構成されている。
また、一対の金具装着部35は、図14〜図16に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向の各外面に、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dに連通する一対の第3ベルト取付孔32の各第2取付穴32bに係脱可能に係合する係合突起35bがそれぞれ設けられている。
これにより、一対の金具装着部35は、図14〜図16に示すように、格納凸部7の第2傾斜面7b側から一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに差し込まれた際に、撓み変形した一対の金具装着部35が広がる方向に弾性復帰して、係合突起35bが一対の第3ベルト取付孔32の各第2取付穴32bに係脱可能に係合するように構成されている。
また、一対の金具装着部35は、図14〜図16に示すように、一対の第3ベルト取付孔32の各第2取付穴32bに対する係合突起35bの係合を解除する際に、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dから第2取付穴32b内に工具を差し込み、この工具で係合突起35bを押して金具装着部35を撓み変形させて係合突起35bを第2取付穴32bから離脱させることにより、第3ベルト取付孔32から取り外せるように構成されている。
一方、一対の第3ベルト取付孔32それぞれは、図示しないストラップの紐を第1取付穴32aと第2取付穴32bとの一方から他方に挿通させることにより、一対の第3ベルト取付孔32にストラップが個別に取り付けられるようになっている。
ところで、機器ケース1の上ケース2は、図17および図18に示すように、剛性の高い素材で形成された補強部材であるケース本体部36と、このケース本体部36の外周縁および下面にこれらを覆って設けられた合成樹脂製の外周カバー部37と、を備えている。ケース本体部36は、例えば、マグネシウム合金、ステンレス、アルミ合金などの金属、または強化プラスチック、あるいは炭素繊維やガラス繊維を編んで固めた材料などの剛性の高い素材によってほぼ平板状に形成されている。
このケース本体部36は、図17および図18に示すように、ケース本体部36の外周縁から延長されてケース本体部36よりも肉厚の厚い第2の延伸部である第1補強部38と、ケース本体部36の外周に沿って第1補強部38の下面に枠状に突出して設けられた第1の延伸部である第2補強部39と、第1補強部38と第2補強部39とが接合される接合部36aと、を備えている。この接合部36aは、第1補強部材よりも肉厚に形成されている。外周カバー部37は、ケース本体部36の外周部および下面、つまり第1補強部38、第2補強部39、接合部36a、およびケース本体部36の下面を覆って設けられている。
この場合、第1補強部38と第2補強部39とは、図17および図18に示すように、断面形状がT字状に形成されている。これにより、第1補強部38と第2補強部39とは、これら全体の剛性が高まり、強度が確保され、後述する防水パッキン42の弾力に負けずに、高い押圧力を保ち、ひいては高い防水性が確保されるように構成されている。
また、第1補強部38の外周端部、つまり接合部36aの外周端部には、図17および図18に示すように、上側に突出する山形状の保護突出部38aが設けられている。この保護突出部38aは、ケース本体部36上に配置された入力表示部4の外周を保護するものである。また、この第1補強部38は、保護突出部38aの下面が下ケース3の外周縁上に対応して配置されるようになっている。さらに、この第1補強部38は、ケース本体部36との境界部に外周カバー部37に覆われずに露出する段差部38bが設けられている。
また、外周カバー部37は、図17および図18に示すように、上ケース2が下ケース3に重なって取り付けられた際に、外周カバー部37の外周面が下ケース3の外周縁の上面および内周面に密着して配置されるように構成されている。この外周カバー部37には、第2補強部39に対応するパッキン押え部であるパッキン押えリブ37aが下ケース3側に突出して枠状に設けられている。
一方、下ケース3内には、図17および図18に示すように、その内周面に沿ってケースパッキン溝41が設けられている。このケースパッキン溝41内には、防水パッキン42が配置されている。これにより、機器ケース1は、上ケース2を下ケース3に重ねわせて取り付ける際に、外周カバー部37のパッキン押えリブ37aが第2補強部39によって下ケース3のケースパッキン溝41内に押し込まれて、防水パッキン42を押えるように構成されている。
すなわち、この機器ケース1は、図17および図18に示すように、上ケース2が下ケース3に重なって押し付けられた際に、上ケース2のケース本体部36に設けられた第2補強部39が外周カバー部37のパッキン押えリブ37aを押し下げて下ケース3のケースパッキン溝41内に押し込み、この押し込まれたパッキン押えリブ37aが下ケース3のパッキン溝41内の防水パッキン42を押え付けるように構成されている。
また、この機器ケース1は、図17および図18に示すように、パッキン押えリブ37aによってケースパッキン溝41内の防水パッキン42が押え付けられた際に、外周カバー部37の外周面が下ケース3の外周縁の上面および内周面に密着して配置されるように構成されている。
次に、このような携帯端末の作用について説明する。
まず、図19を参照して、上ケース2を製作する場合について説明する。この上ケース2の製造方法は、剛性の高い素材で補強部材であるケース本体部36を形成する第1の工程と、ケース本体部36を成形用金型45内に固定する第2の工程と、この成形用金型45内に樹脂を注入させてケース本体部36に外周カバー部37を形成する第3の工程と、を備えている。
第1の工程では、マグネシウム合金、ステンレス、アルミ合金などの金属、または強化プラスチック、あるいは炭素繊維やガラス繊維を編んで固めた材料などの剛性の高い素材によって、ケース本体部36をほぼ平板状に形成する。また、このときには、ケース本体部36の外周に、その外周から延長された厚肉の第1補強部38と、この第1補強部38に設けられた第2補強部39とを形成する。
この場合、第1補強部38の外周端部には、入力表示部4の外周を保護する山形状の保護突出部38aが上側(図19では下側)に突出して設けられる。また、この第1補強部38におけるケース本体部36との境界部には、段差部38bがケース本体部36の上面(図19では下面)よりも上側(図19では下側)に設けられる。
第2の工程では、ケース本体部36を成形用金型45内に配置する。この成型用金型45は、下金型46と上金型47とを備えている。この成型用金型45内にケース本体部36を配置する際には、下金型46と上金型47との内部に配置する。このときには、ケース本体部36との境界部に位置する第1補強部38の段差部38b間に下金型46内の一部である嵌着突起部46aを嵌め込んで、段差部38bの内周面に嵌着突起部46aの外周面を押し当てる。これにより、ケース本体部36が下金型46に対して位置が規制され、成型用金型45内にケース本体部36が固定される。
この状態では、成形用金型45内に外周カバー部37に対する成形空間(キャビティ)48が形成される。この成型空間48は、所定の隙間をもって第1補強部38と第2補強部39の各外周を囲う第1空間48aと、第2補強部39の下側(図19では上側)に第2補強部39と同一軸上に対応する溝状の第2空間48bと、ケース本体部36の下側(図19では上側)に対応する第3空間48cと、を有している。
第3の工程では、成形用金型45の成形空間48内に樹脂を注入させて硬化させる。すると、成形空間48の第1空間48aによってケース本体部36の第1補強部38と第2補強部39との各外周に外周カバー部37が一体に形成される。このときには、成形空間48の第2空間48bによって第2補強部39の下側に外周カバー部37のパッキン押えリブ37aが第2補強部39に対応して形成される。また、このときには、成形空間48の第3空間48cによってケース本体部36の下側に外周カバー部37が形成される。
この後、成形用金型45の下金型46と上金型47とを離型させて、成形用金型45内から成形品である上ケース2を取り出す。この状態では、ケース本体部36との境界部に位置する第1補強部38の段差部38bが外周カバー部37で覆われずに露出する。これにより、ケース本体部36の外周に外周カバー部37が設けられた上ケース2が得られる。
次に、このようにして製造された上ケース2を下ケース3に重ね合わせて、機器ケース1を組み立てる場合について説明する。
この場合には、図17および図18に示すように、まず、下ケース3の内周面に沿って設けられた下ケース3のパッキン溝41内に防水パッキン42を配置する。そして、上ケース2に下ケース3を重ね合わせて、上ケース2の外周カバー部37のパッキン押えリブ37aを下ケース3のパッキン溝41に対応させる。
この状態で、下ケース3を上ケース2に押し付ける。すると、上ケース2の外周カバー部37のパッキン押えリブ37aが上ケース2の第2補強部39によって下ケース3のパッキン溝41内に押し込まれる。この押し込まれたパッキン押えリブ37aがパッキン溝41内の防水パッキン42を押し付ける。これにより、上ケース2と下ケース3との防水が図られる。このときには、外周カバー部37の外周面が下ケース3の外周縁の上面および内周面に密着して配置される。これにより、機器ケース1が組み立てられる。
この場合、機器ケース1を組み立てる前には、予め、上ケース2に各種の部品を組み付ける。すなわち、上ケース2の表面に入力表示部4およびキー入力部5を組み付ける。この場合、入力表示部4は、予め、表示パネル4a上に透明なタッチパネル4bを積層させ、この状態で上ケース2に組み付ける。また、キー入力部5は、予め、スイッチ基板5b上に複数のキー釦5aを配列させ、この状態で上ケース2に組み付ける。
また、上ケース2内には、回路基板6を入力表示部4に対応させて取り付けると共に、光学読取部9のユニットケース9aを取り付ける。このときには、予め、ユニットケース9aに、レーザ読取部およびカメラ部を備えたスキャナ部9bと拡張コネクタ17とを取り付ける。また、機器ケース1の長手方向における他端部1b側の上ケース2の端部には、接続電極部11を取り付ける。
さらに、上ケース2の側面には、側面トリガーキー1cを取り付ける。この状態で、回路基板6に、入力表示部4、キー入力部5のスイッチ基板5b、スキャナ部9b、拡張コネクタ17、接続電極部11、および側面トリガーキー1cをそれぞれ電気的に接続する。これにより、上ケース2に各種の部品が組み付けられる。
一方、下ケース3にも、各種の部品を組み付ける。すなわち、格納凸部7の第1傾斜面7aに光学窓部7cを取り付ける。この状態で、前述したように下ケース3に上ケース2を重ね合わせて取り付けて機器ケース1を組み立てる。すると、上ケース2に設けられた光学読取部9のユニットケース9aに設けられたスキャナ部9bが下ケース3の格納凸部7の第1傾斜面7aに設けられた光学窓部7cに対応する。
また、このときには、ユニットケース9aに設けられた拡張コネクタ17が格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15の底部の開口部15aに挿入されて拡張収納凹部15内に露出する。この場合には、拡張収納凹部15の底部が格納凸部7の第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置される。また、拡張収納凹部15内に露出して配置された拡張コネクタ17は、格納凸部7の第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して拡張収納凹部15内に配置されて、機器ケース1の水平方向に対して傾いて配置される。
この状態で、拡張収納凹部15内に拡張基板16を配置する。このときには、拡張収納凹部15内に露出した拡張コネクタ17に拡張基板16の下面に設けられた基板コネクタ16aを差し込んで、拡張基板16を拡張コネクタ17に電気的に接続させて取り付ける。この状態では、拡張基板16が拡張収納凹部15内に格納凸部7の第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置される。
このため、この拡張基板16は、機器ケース1に対する拡張基板16の傾きによって機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられる。すなわち、この拡張基板16を機器ケース1の長手方向に沿って傾いて配置させた場合には、機器ケース1の長手方向に沿って機器ケース1の水平方向と平行に配置した場合に比べて、拡張基板16の傾きに応じて機器ケース1の水平方向の長さが短くなる。このため、拡張基板16は、機器ケース1の長手方向の長さが長くても、機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられる。
この場合には、拡張コネクタ17が拡張収納凹部15内に機器ケース1の短手方向に長く配置されていることにより、機器ケース1の短手方向における拡張基板16の両側部を手の指先で掴んで、拡張コネクタ17に拡張基板16の基板コネクタ16aを差し込む際に、拡張基板16を機器ケース1の短手方向に傾け易いので、拡張コネクタ17に拡張基板16の基板コネクタ16aを容易に且つ良好に差し込める。
また、機器ケース1の短手方向における拡張基板16の両側部を手の指先で掴んで、拡張コネクタ17に拡張基板16の基板コネクタ16aを差し込む際には、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向の両側部に設けられた各切欠き部22に、拡張基板16の両側部を掴んだ手の指先が配置されるので、これによっても拡張コネクタ17に拡張基板16の基板コネクタ16aを容易に且つ良好に差し込める。
そして、拡張収納凹部15に拡張蓋13を取り付けて拡張基板16を保護する。このときには、予め、拡張蓋13を組み立てる。この場合には、拡張蓋13の蓋本体18の内面に防水パネル19を両面粘着テープ20によって取り付ける。これにより、防水パネル19によって拡張蓋13の防水が図られると共に、蓋本体18の強度が高められた拡張蓋13が組み立てられる。
この拡張蓋13を拡張収納凹部15に取り付ける際には、まず、拡張収納凹部15の内周面に設けられた蓋装着溝15bに蓋パッキン23を装着し、この状態で拡張蓋13を拡張収納凹部15に取り付ける。このときには、拡張蓋13の蓋パッキン押え部18cが拡張収納凹部15の蓋装着溝15bに装着された蓋パッキン23を押え付けて、拡張蓋13と拡張収納凹部15との防水が図られる。
この場合には、蓋本体18における機器ケース1の短手方向の両側に突出して設けられた取付突起部18aを、格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の短手方向の両側部に設けられた切欠き部22にそれぞれ配置させる。このときには、拡張蓋13の取付突起部18aを切欠き部22の水平面22b上に配置させて切欠き部22の垂直面22aに当接させる。これにより、拡張収納凹部15に拡張蓋13が正確に且つ良好に配置される。
この状態では、取付突起部18aに設けられたねじ挿入孔18bが、切欠き部22の水平面22bに設けられたねじ穴22cに同一軸上に対応する。このため、取付突起部18aのねじ挿入孔18bに取付ねじ21を機器ケース1の水平方向に対してほぼ垂直に挿入させて、取付ねじ21のねじ部21bを切欠き部22のねじ穴22cに螺合させて締め付ける。
これにより、拡張蓋13の蓋パッキン押え部18cが拡張収納凹部15の蓋装着溝15bに装着された蓋パッキン23を押え付けて、蓋本体18が拡張収納凹部15を塞いで、拡張蓋13が拡張収納凹部15に取り付けられる。このように拡張蓋13が拡張収納凹部15に取り付けられた場合には、拡張蓋13は、拡張収納凹部15内に格納凸部7の第2傾斜面7bとほぼ平行に傾斜して配置される。このため、この拡張蓋13は、拡張基板16と同様、機器ケース1に対する拡張蓋13の傾きによって機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられる。
すなわち、この拡張蓋13を機器ケース1の長手方向に沿って傾いて配置させた場合には、拡張基板16と同様、機器ケース1の長手方向に沿って機器ケース1の水平方向と平行に配置した場合に比べて、拡張蓋13の傾きに応じて機器ケース1の水平方向の長さが短くなる。このため、拡張蓋13は、機器ケース1の長手方向の長さが長くても、機器ケース1の長手方向の長さが短く抑えられる。
そして、下ケース3内の電池収納部3aに電池パックBを収納すると共に、この電池収納部3aに電池蓋8を取り付ける。このときには、電池蓋8の他端部8dを機器ケース1の他端部1b側の電池収納部3aの縁部に係止させて、電池蓋8の一端部8cを格納凸部7側の電池収納部3aの縁部に配置し、この状態で電池蓋8の一端部8cをロックレバー10でロックする。
すなわち、電池蓋8の一端部8cをロックレバー10でロックする際には、下ケース3の電池収納部3aを電池蓋8が塞いで下ケース3に配置された状態で、ロックレバー10のレバー部10bを下ケース3のレバー収納凹部3b内で揺動操作させてロック部10aを一方向に回転させる。すると、ロック部10aが電池蓋8の一端部8cを電池収納部3aの縁部に押え付けてロックする。これにより、携帯端末が組み立てられる。
次に、この携帯端末を使用する場合について説明する。
この場合には、予め、携帯端末にハンドベルト12を取り付ける。このときには、まず、拡張蓋13に第1ベルト取付金具14を取り付ける。すなわち、第1ベルト取付金具14の下面板14bを蓋本体18の外面に配置させて、格納凸部7における第2傾斜面7bの裾野側に向けてスライドさせる。
すると、第1ベルト取付金具14の下面板14bの両側部が拡張蓋13に設けられた金具取付部24の両側の一対の第1押え部25の各下側に差し込まれると共に、第1ベルト取付金具14の下面板14bの中間部が金具取付部24の第2押え部26の係合突起26bを押し下げて第2押え部26を下側に撓み変形させる。
この状態で、第1ベルト取付金具14の下面板14bを更にスライドさせて、下面板14bの両側部が一対の第1押え部25の各下側に押し込まれると、下面板14bの両側部が蓋本体18に押し付けられて一対の第1押え部25の各押え溝25bに対応する。このときには、下面板14bの中間部によって撓み変形した第2押え部26が弾性復帰して、第2押え部26の係合突起26bが下面板14bの金具係止孔14dに弾力的に係合する。これにより、第1ベルト取付金具14が蓋本体18に取り付けられる。
この場合には、蓋本体18の外面に蓋本体18を補強する蓋保護部27が金具取付部24を囲うと共に、第1ベルト取付金具14のスライド範囲を囲う領域の外周に沿って設けられていることにより、蓋本体18の肉厚の薄い箇所つまり金具取付部24の強度が補強される。
このため、蓋本体18は、機器ケース1に拡張収納凹部15が大きく形成されると、これに伴って蓋本体18も大きくなり、蓋本体18全体の強度が低下するので、蓋本体18の厚みを厚くする必要がある。しかし、この蓋本体18は、金具取付部24の周辺が蓋保護部27によって補強されることにより、蓋本体18の厚みを薄くしても、蓋保護部27によって蓋本体18の強度が確保される。
また、この蓋本体18は、蓋保護部27が蓋本体18の外面に枠状に突出して設けられていることにより、蓋本体18に蓋保護部27を設けても、この蓋保護部27が拡張収納凹部15内に突出することがない。このため、拡張収納凹部15は、その内部スペースが蓋保護部27によって制約を受けることがなく、拡張収納凹部15の内部容積が確保されて高密度収納が図れる。
この状態で、ハンドベルト12の一端部12aを第1ベルト取付金具14の上面板14aに設けられた第2ベルト取付孔14cに挿入させて取り付ける。また、ハンドベルト12の他端部12bを機器ケース1の長手方向における他端部1b側の下ケース3の他端部に設けられた第1ベルト取付孔3cに取り付ける。これにより、ハンドベルト12が携帯端末に取り付けられる。
そして、携帯端末をユーザが手に持って使用する際には、まず、機器ケース1とハンドベルト12との間に手を差し込んで機器ケース1を掴む。このときには、手の母指を除く他の指を機器ケース1とハンドベルト12との間に差し込み、母指を機器ケース1の入力表示部4上またはキー入力部5上に配置させて、機器ケース1の電池蓋8の箇所を包むように掴む。
この状態で、母指で入力表示部4またはキー入力部5を入力操作する。このときには、入力表示部4の表示パネル4aに表示された情報が透明なタッチパネル4bを通して見えるので、表示パネル4aに表示された情報をユーザが見ながら透明なタッチパネル4bをタッチ操作することができる。
また、この状態で、キー入力部5の上面トリガーキー5c、または機器ケース1の側面に設けられた側面トリガーキー1cのいずれかが操作されると、光学読取部9のスキャナ部9bが駆動される。すると、スキャナ部9bのレーザ読取部が格納凸部7の光学窓部7cを通してレーザ光線を商品の商品コードに照射させ、その反射光を受光して商品コードを読み取る。
また、このときには、スキャナ部9bのカメラ部が商品や物品、2次元コードなどの被写体を撮影する。これにより、レーザ読取部が読み取った商品コードが入力表示部4に表示されると共に、回路基板6のメモリ部に登録される。同様に、カメラ部で撮影された商品や物品、2次元コードなどの被写体が入力表示部4に表示されると共に、回路基板6のメモリ部に登録される。
また、下ケース3の格納凸部7にクレジットカードなどのカードが接近されると、格納凸部7の内面に設けられた磁気電極16bがカードの情報を磁界(誘導起電力)で取り込み、この取り込んだ磁気的な情報信号が拡張基板16でカードの情報として読み取られる。この読み取られたカード情報も回路基板6のメモリ部に登録される。
また、この携帯端末を卓上などの載置面に配置させた際には、下ケース3の格納凸部7における機器ケース1の短手方向の両側部に設けられた2つの脚部28と、機器ケース1の他端部1b側の下ケース3の一部、つまり下ケース3の端部に取り付けられたハンドベルト12の他端部12bと、の3点が載置面に接触する。
これにより、機器ケース1が載置面上に3点で支持されるので、機器ケース1が載置面上に安定して配置される。このときには、格納凸部7の両側部に設けられた脚部28が載置面上に配置されると、脚部28の軟質部材29が載置面上に接触して配置されるので、この軟質部材29の弾力によって載置面上での滑りが防止される。このため、これによっても、機器ケース1が載置面上に安定して配置される。
この場合、脚部28の軟質部材29は、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する素材によって形成されていることにより、機器ケース1を落としたり、載置面上に乱雑に置いたりした際に、軟質部材29によって格納凸部7に加わる衝撃が緩衝される。このため、格納凸部7内に格納されたスキャナ部9bが衝撃から良好に保護される。
ところで、下ケース3の格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15内の拡張コネクタ17に拡張基板16よりも大きい拡張基板が接続された場合には、拡張収納凹部15に拡張蓋13を取り付けることができないため、拡張蓋13を取り外した状態で使用する必要がある。このため、機器ケース1に対するハンドベルト12の取付位置を変更する必要がある。
この場合には、第1ベルト取付金具14からハンドベルト12の一端部12aを取り外す。この状態で、下ケース3の格納凸部7の第2傾斜面7bにおける機器ケース1の長手方向と直交する短手方向の両側部に設けられた一対の第3ベルト取付孔32に、第2ベルト取付金具33を取り付ける。
このときには、第2ベルト取付金具33の金具本体34の両端部に設けられた一対の金具装着部35を一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに差し込んで取り付ける。すなわち、一対の金具装着部35は、格納凸部7の第2傾斜面7b側から一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに差し込まれる際に、一対の金具装着部35の各係合突起35bが一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aの内面に押し当てられるので、一対の金具装着部35が各切込溝35aによって撓み変形する。
そして、一対の金具装着部35が格納凸部7の第2傾斜面7b側から一対の第3ベルト取付孔32の各第1取付穴32aに差し込まれた際には、撓み変形した一対の金具装着部35が広がる方向に弾性復帰して、係合突起35bが一対の第3ベルト取付孔32の各第2取付穴32bに挿入して係脱可能に係合する。これにより、第2ベルト取付金具33が一対の第3ベルト取付孔32に取り付けられる。
この状態で、ハンドベルト12の一端部12aを第2ベルト取付金具33の金具本体34と下ケース3の格納凸部7における第2傾斜面7bとの間に挿入させ、この挿入したハンドベルト12の一端部12aを金具本体34で折り返す。これにより、ハンドベルト12の一端部12aが金具本体34に取り付けられる。この場合には、第1ベルト取付金具14を拡張蓋13から取り外しても良く、また取り付けたままであっても良い。
この場合にも、携帯端末をユーザが手に持って使用することができる。すなわち、機器ケース1とハンドベルト12との間に手を差し込んで機器ケース1を掴む。このときにも、手の母指を除く他の指を機器ケース1とハンドベルト12との間に差し込み、母指を機器ケース1の入力表示部4上またはキー入力部5上に配置させて、機器ケース1の電池蓋8の箇所を包むように掴む。
また、この携帯端末を携帯する場合には、ハンドベルト12を機器ケース1に取り付けたままであっても良く、また機器ケース1から取り外しても良い。この場合には、第2ベルト取付金具33が一対の第3ベルト取付孔32から取り外して、一対の第3ベルト取付孔32のいずれか一方にストラップ(図示せず)を取り付けても良い。このときには、ストラップの紐を一対の第3ベルト取付孔32の一方における第1取付穴32aと第2取付穴32bとの一方から他方に挿通させれば良い。
このように、この携帯端末によれば、機器ケース1の一面である裏面における一端部1a側に偏って設けられた格納凸部7と、機器ケース1を支持するために格納凸部7に設けられた脚部28と、を備え、脚部28は、格納凸部7における機器ケース1の長手方向と直交する短手方向の両側部のそれぞれに設けられ、機器ケース1は、格納凸部7の両側部のそれぞれに設けられた脚部28と、機器ケース1の裏面における他端部1b側の一部と、の3点で支持可能に構成されていることにより、機器ケース1を載置面上に安定して支持することができる。
すなわち、この携帯端末では、脚部28が機器ケース1の一端部1a側に偏って設けられた格納凸部7の両側部のそれぞれに設けられているので、脚部28の間隔を広くすることができ、且つ格納凸部7の両側部のそれぞれに設けられた脚部28と、機器ケース1の長手方向における機器ケース1の格納凸部7側と反対側の他端部側の一部と、の3点で機器ケース1を支持するので、機器ケース1を載置面上に安定して支持することができる。
また、
この場合、この携帯端末では、格納凸部7が機器ケース1の長手方向に沿って傾斜する第2傾斜面7bを有し、脚部28が格納凸部7の第2傾斜面7bの頂部における機器ケース1の短手方向の両側部のそれぞれに設けられていることにより、脚部28の間隔を広くすることができると共に、脚部28を載置面上に確実に且つ良好に接触させて配置させることができる。
また、この携帯端末では、機器ケース1の短手方向における第2傾斜面7bの両側の各角部が円弧状の湾曲面7fに形成され、脚部28が湾曲面7fに設けられていることにより、脚部28を第2傾斜面7bと格納凸部7の側面7dと第2傾斜面7bの頂部の凸面7eとの3面に露出させることができ、これにより脚部28を載置面上に確実に且つ良好に接触させて配置させることができる。
すなわち、この携帯端末では、脚部28が、格納凸部7の第2傾斜面7bと、格納凸部7における機器ケース1の短手方向の側面7dと、第2傾斜面7bの頂部側の凸面7eと、の3面に突出していることにより、機器ケース1が裏面を下にして載置面上に配置された際に、脚部28を載置面上に確実に且つ良好に接触させて配置させることができる。
また、この携帯端末では、脚部28が、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する軟質部材29と、この軟質部材29よりも硬い素材で、機器ケース1に固定される硬質部材30と、を備えていることにより、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する軟質部材29を載置面上に接触させて滑り止めの機能を果たすことができ、また硬質部材30によって脚部28を強固に固定させることができる。
また、この携帯端末では、硬質部材30が、軟質部材29を搭載する搭載部30と、この搭載部30に設けられて機器ケース1に設けられた脚取付孔31に挿入されて固定される固定軸30bと、を備えていることにより、軟質部材29を搭載する搭載部30を固定軸30bによって機器ケース1の脚取付孔31に確実に固定させることができる。この場合、固定軸30bは、機器ケース1の上側から脚取付孔31に挿入させて機器ケース1内に突出させ、この突出した部分を溶融させた溶融部30cによって固定軸30bを機器ケース1の脚取付孔31に確実に且つ強固に固定させることができる。
この場合、この脚部28は、搭載部30aが固定軸30bに対して傾いていることにより、搭載部30aに搭載された軟質部材29を格納凸部7の第2傾斜面7bと格納凸部7の側面7dと第2傾斜面7bの頂部の凸面7eとの3面に露出させた状態で、固定軸30bを機器ケース1の水平方向に対して垂直方向に向けて機器ケース1の脚取付孔31に固定させることができる。
また、この携帯端末では、軟質部材29と硬質部材30との各接合面に軟質部材29と硬質部材30とが互いに食い込む凹凸部29a、30dが設けられていることにより、軟質部材29の凹凸部29aと硬質部材30の凹凸部30dとを互いに食い込ませることができ、これにより軟質部材29と硬質部材30とを強固に固定させることができる。
すなわち、この携帯端末では、軟質部材29を搭載する硬質部材30の搭載部30aに凹凸部30dが設けられ、この搭載部30aに搭載される軟質部材29の下面に凹凸部29aが設けられていることにより、軟質部材29の凹凸部29aと硬質部材30の搭載部3aの凹凸部30dとを互いに食い込ませることができ、これにより軟質部材29と硬質部材30の搭載部30aとを強固に固定させることができる。
この場合、この携帯端末では、軟質部材29をインサート成型によって硬質部材30と一体に形成されていることにより、軟質部材29の凹凸部29aと硬質部材30の凹凸部30dとを確実に且つ良好に互いに食い込ませることができ、これにより軟質部材29と硬質部材30とを強固に固定させて一体に形成することができる。
また、この携帯端末では、格納凸部7が撮像手段であるスキャナ部9bを格納していることにより、スキャナ部9bを備えていても、機器ケース1全体をコンパクトに構成することができる。すなわち、この携帯端末では、上ケース2に光学読取部9のユニットケース9aを設け、このユニットケース9aにスキャナ部9bを搭載し、この状態で上ケース2に下ケース3を重ね合わせて機器ケース1を構成する際に、スキャナ部9bを機器ケース1の格納凸部7内に良好に格納することができる。
この場合、この携帯端末では、脚部28の軟質部材29がエラストマまたはゴムなどの弾力を有する素材で形成されていることにより、機器ケース1を落としたり、載置面上に乱雑に置いたりした際にも、軟質部材29によって格納凸部7に加わる衝撃を緩衝することができ、これにより格納凸部7内に格納されたスキャナ部9bを衝撃から良好に保護することができる。
なお、上述した実施形態では、格納凸部7の第2傾斜面7bに設けられた拡張収納凹部15内に拡張コネクタ17が1個設けられている場合について述べたが、この発明は、これに限らず、拡張コネクタを複数個配列させて設けても良い。このようにすれば、複数の拡張コネクタによって、より多くの機能を拡張させることができる。
また、上述した実施形態では、拡張基板16がクレジットカードなどのカードの情報を非接触状態で読み取るカード読取基板である場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば温度センサ、圧力センサ、赤外線センサなどのセンサを備えたセンサ基板であっても良く、また通信機能を備えた通信基板であって良い。
さらに、上述した実施形態では、脚部28の硬質部材30の固定軸30bが溶着部30cによって格納凸部7の脚取付孔31に固定されている場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば、ねじ止め、またはEリングや割ピンなどの抜止め部材で格納凸部7の脚取付孔31に固定しても良い。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、ケースの一面における一端部側に偏って設けられた格納凸部と、前記ケースを支持するために前記格納凸部に設けられた脚部と、を備え、前記脚部は、前記格納凸部における前記ケースの長手方向と直交する短手方向の両側部のそれぞれに設けられ、前記ケースは、前記両側部のそれぞれに設けられた脚部と、前記ケースの一面における他端部側の一部と、の3点で支持可能に構成されている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された情報端末において、前記格納凸部は、前記ケースの長手方向に沿って傾斜する傾斜面を有し、前記脚部は、前記格納凸部の前記傾斜面の頂部における前記ケースの短手方向の両側部のそれぞれに設けられている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報端末において、前記ケースの短手方向における前記傾斜面の両側の各角部は、円弧状の湾曲面に形成され、前記脚部は、前記湾曲面に設けられている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の情報端末において、前記脚部は、前記格納凸部の前記傾斜面と、前記格納凸部における前記ケースの短手方向の側面と、前記傾斜面の前記頂部側の凸面と、の3面に突出している、ことを特徴とする情報端末である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の情報端末において、前記脚部は、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する軟質部材と、前記軟質部材よりも硬い素材で、前記ケースに固定される硬質部材と、を備えている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の情報端末において、前記硬質部材は、前記軟質部材が設けられる搭載部と、前記搭載部に設けられて前記ケースに設けられた取付孔に挿入されて固定される固定軸と、を備えている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の情報端末において、前記搭載部は、前記固定軸に対して傾いている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜請求項7に記載の情報端末において、前記軟質部材と前記硬質部材との各接合面には、前記軟質部材と前記硬質部材とが互いに食い込む凹凸部が設けられている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項9に記載の発明は、請求項5〜請求項8のいずれかに記載の情報端末において、前記軟質部材はインサート成型によって前記硬質部材と一体に形成されている、ことを特徴とする情報端末である。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の情報端末において、前記格納凸部は、撮像手段を格納している、ことを特徴とする情報端末である。
1 機器ケース
1a 一端部
1b 他端部
2 上ケース
3 下ケース
3a 電池収納部
3b レバー収納凹部
3c 第1ベルト取付孔
4 入力表示部
5 キー入力部
6 回路基板
7 格納凸部
7a 第1傾斜面
7b 第2傾斜面
7c 光学窓部
7d 側面
7e 凸面
7f 湾曲面
8 電池蓋
8c 一端部
8d 他端部
9 光学読取部
9a ユニットケース
9b スキャナ部
10 ロックレバー
10a ロック部
10b レバー部
11 接続電極部
12 ハンドベルト
12a 一端部
12b 他端部
13 拡張蓋
14 第1ベルト取付金具
14a 上面板
14b 下面板
14c 第2ベルト取付孔
14d 金具係止孔
15 拡張収納凹部
16 拡張基板
16a 基板コネクタ
17 拡張コネクタ
18 蓋本体
18a 取付突起部
18b ねじ挿入孔
19 防水パネル
19a 逃し凹部
21 取付ねじ
22 切欠き部
22a 垂直面
22b 水平面
22c ねじ穴
24 金具取付部
25 第1押え部
25a 突出部
25b 押え溝
26 第2押え部
26a スリット孔
26b 係合突起
27 蓋保護部
28 脚部
29 軟質部材
29a 凹凸部
30 硬質部材
30a 搭載部
30b 固定軸
30c 溶融部
30d 凹凸部
31 脚取付孔
32 第3ベルト取付孔
32a 第1取付穴
32b 第2取付穴
33 第2ベルト取付金具
34 金具本体
35 金具装着部
35a 切込溝
35b 係合突起
36 ケース本体部
36a 接合部
37 外周カバー部
37a パッキン押えリブ
38 第1補強部
38a 保護突出部
38b 段差部
39 第2補強部
41 ケースパッキン溝
42 防水パッキン
45 成形用金型
46 下金型
46a 嵌着突起部
47 上金型
48 成形空間
48a 第1空間
48b 第2空間
48c 第3空間
50 拡張コネクタ部

Claims (10)

  1. ケースの一面における一端部側に偏って設けられた格納凸部と、
    前記ケースを支持するために前記格納凸部に設けられた脚部と、
    を備え、
    前記脚部は、前記格納凸部における前記ケースの長手方向と直交する短手方向の両側部のそれぞれに設けられ、
    前記ケースは、前記両側部のそれぞれに設けられた脚部と、前記ケースの一面における他端部側の一部と、の3点で支持可能に構成されている、
    ことを特徴とする情報端末。
  2. 請求項1に記載された情報端末において、
    前記格納凸部は、前記ケースの長手方向に沿って傾斜する傾斜面を有し、
    前記脚部は、前記格納凸部の前記傾斜面の頂部における前記ケースの短手方向の両側部のそれぞれに設けられている、
    ことを特徴とする情報端末。
  3. 請求項2に記載の情報端末において、
    前記ケースの短手方向における前記傾斜面の両側の各角部は、円弧状の湾曲面に形成され、前記脚部は、前記湾曲面に設けられている、
    ことを特徴とする情報端末。
  4. 請求項2または請求項3に記載の情報端末において、
    前記脚部は、前記格納凸部の前記傾斜面と、前記格納凸部における前記ケースの短手方向の側面と、前記傾斜面の前記頂部側の凸面と、の3面に突出している、
    ことを特徴とする情報端末。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の情報端末において、
    前記脚部は、エラストマまたはゴムなどの弾力を有する軟質部材と、前記軟質部材よりも硬い素材で、前記ケースに固定される硬質部材と、を備えている、
    ことを特徴とする情報端末。
  6. 請求項5に記載の情報端末において、
    前記硬質部材は、前記軟質部材が設けられる搭載部と、前記搭載部に設けられて前記ケースに設けられた取付孔に挿入されて固定される固定軸と、を備えている、
    ことを特徴とする情報端末。
  7. 請求項6に記載の情報端末において、
    前記搭載部は、前記固定軸に対して傾いている、
    ことを特徴とする情報端末。
  8. 請求項5〜請求項7に記載の情報端末において、
    前記軟質部材と前記硬質部材との各接合面には、前記軟質部材と前記硬質部材とが互いに食い込む凹凸部が設けられている、
    ことを特徴とする情報端末。
  9. 請求項5〜請求項8のいずれかに記載の情報端末において、
    前記軟質部材はインサート成型によって前記硬質部材と一体に形成されている、
    ことを特徴とする情報端末。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の情報端末において、
    前記格納凸部は、撮像手段を格納している、
    ことを特徴とする情報端末。


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