JP2021124532A - 画像形成装置、制御プログラム、画像形成制御方法およびカートリッジ - Google Patents

Abstract

【課題】カートリッジのメモリに新たな情報を書き込むことなく、カートリッジの画像形成装置における使用可否を判定する。【解決手段】画像形成装置（１）は、カートリッジと、コントローラ（８０）を有する本体筐体（１０）とを備える。コントローラ（８０）は、本体筐体（１０）に装着されたカートリッジのメモリから取得したカートリッジの寿命情報が寿命の初期値を表すと判定したときに、カートリッジのＩＤを本体筐体（１０）の本体メモリに記憶させ、カートリッジの寿命情報が寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、カートリッジのメモリに記憶されているＩＤと、本体メモリに登録されている登録ＩＤとが一致するか否かを判定し、ＩＤと登録ＩＤとが一致すると判定する場合は、カートリッジの使用が可能であると判定する一方、ＩＤと登録ＩＤとが一致しないと判定する場合は、カートリッジの使用が不可であると判定する。【選択図】図２

Description

本開示は、画像形成装置およびカートリッジに関する。

画像形成装置は、消耗品または交換部品を、画像形成を行うために使用している。消耗品は、例えば、画像形成装置が画像形成の際に使用するトナー、または、インクを収容したカートリッジである。また、交換部品は、画像形成装置が使用によって交換が必要となるカートリッジである。交換部品は、例えばドラムカートリッジである。ドラムカートリッジは、感光体ドラムを備え、感光体ドラムの表面の磨耗または劣化により、交換が必要となる。このような消耗品または交換部品は、画像形成装置に対して交換が可能となっている。

また、カートリッジは、メモリを有することによって、消耗品の残量や交換部品の寿命をメモリに記憶している。画像形成装置のコントローラは、画像形成時のカートリッジの使用に応じて、メモリに記憶されている残量または寿命を更新する。また、カートリッジのメモリに画像形成装置に関する情報を書き込むことにより、その情報に基づいて、カートリッジを使用できる画像形成装置を特定することも可能になっている。

例えば、特許文献１には、カートリッジがプリンタに装着されると、カートリッジのメモリコントローラが、プリンタのコントローラの制御によって、プリンタ識別子をカートリッジのメモリに書き込むことが記載されている。また、特許文献１には、プリンタのコントローラが、プリンタのプリンタ識別子と、カートリッジのメモリに記憶されているプリンタ識別子とを比較し、両者が一致した場合にはカートリッジを使用できると判定し、両者が一致しない場合にはカートリッジを使用できないと判定することが記載されている。

米国特許出願公開２０１８／００８６０９１号明細書（２０１８年３月２９日公開）

特許文献１に記載された技術では、カートリッジの比較的容量の小さいメモリにプリンタ識別子を書き込む必要がある。このため、カートリッジのメモリにプリンタ識別子を書き込む手法よりもカートリッジのメモリの使用を抑えることができる手法によってカートリッジの使用の可否を判定することが望まれていた。

本開示は、カートリッジのメモリに新たな情報を書き込むことなく、カートリッジの画像形成装置における使用可否を判定することを目的とする。

上記の課題を解決するために、本開示の第１態様に係る画像形成装置は、開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第１判定処理と、前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、を実行する。

第２態様は、第１態様の画像形成装置であって、前記第１メモリは、前記初期値を記憶し、前記第２判定処理は、前記寿命情報を、前記第１メモリに記憶された前記初期値と比較し、前記寿命情報が前記初期値と一致したときに、前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すことを判定する。

第３態様は、第１態様または第２態様の画像形成装置であって、前記コントローラは、前記第２メモリに記憶された前記寿命情報を前記第１メモリに記憶させ、前記画像形成装置の画像形成動作に応じて、前記第１メモリに記憶された前記寿命情報を更新する更新処理と、更新された前記寿命情報を前記第２メモリに記憶させる第１記憶処理と、を実行する。

第４態様は、第３態様の画像形成装置であって、前記第１メモリは、前記カートリッジが未使用であるか、使用中であるか、使用不可であるかを表す使用情報を記憶しており、前記コントローラは、前記設定処理により、前記カートリッジの使用が可能であると設定された場合、画像形成のために前記カートリッジが使用された状態で、寿命の初期値を表すことを判定された前記カートリッジの前記使用情報を未使用から使用中に書き替える書替処理を実行し、前記書替処理を実行したときに、前記識別情報を前記第１メモリに記憶させる前記第２記憶処理を実行する。

第５態様は、第１態様から第４態様のいずれか１つの画像形成装置であって、前記コントローラは、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶された寿命情報に基づいて、前記カートリッジが寿命に達したかを判定する第４判定処理を実行し、前記第４判定処理により、前記カートリッジが寿命に達しなかったと判定した場合、前記コントローラは、前記第３判定処理を実行する。

第６態様は、第１態様から第５態様のいずれか１つの画像形成装置であって、前記カートリッジは、トナーを収容可能なトナーカートリッジまたは感光体ドラムを有するドラムカートリッジである。

第７態様は、制御プログラムであって、開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備えた画像形成装置を制御する制御プログラムであって、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第1判定処理と、前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、を前記コントローラに実行させることを特徴とする。

第８態様に係る画像形成制御方法は、開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備えた画像形成装置を制御する画像形成制御方法であって、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第１判定処理と、前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、を含んでいる。

第９態様に係るカートリッジは、画像形成を行うために使用される材料または部品を含むカートリッジ筐体と、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報と、前記カートリッジに固有の識別情報とを記憶するメモリと、を備え、前記寿命情報が、前記カートリッジの寿命の初期値を表すかの判定結果に応じて、前記識別情報に基づいて、画像形成装置において前記カートリッジが使用可能かどうかを判定可能である。

第１態様の画像形成装置によれば、カートリッジに一般的に設けられている寿命情報を利用して、カートリッジの使用の可否が判定される。これにより、カートリッジの使用の可否を判定するために、新たな情報を必要とすることがない。したがって、カートリッジのメモリに新たな情報を書き込むことなく、カートリッジの画像形成装置における使用可否を判定することができる。

第２態様の画像形成装置によれば、カートリッジが未使用であるかないかを第１メモリに記憶された初期値と第２メモリに記憶された寿命情報に基づいて判断するので、第２メモリに未使用である情報を追加で記憶させる必要かない。これにより、第２メモリに記憶させる情報量を少なくすることができる。

第３態様の画像形成装置によれば、第１メモリにおいて画像形成動作に応じて更新された寿命情報が第２メモリにおいても更新される。これにより、第１メモリおよび第２メモリにおける寿命情報を適宜一致させることができる。

第４態様の画像形成装置によれば、未使用のカートリッジが使用されたことに応じて当該カートリッジの使用情報が未使用から使用中に書き替えられたときに、未使用から使用中に書き替えられたカートリッジの識別情報を、登録識別情報として追加することができる。

第５態様の画像形成装置によれば、寿命情報に基づいてカートリッジが寿命に達しなかったと判定されてカートリッジが使用可能な状態であるときに第３判定処理を行うことができる。

第６態様の画像形成装置によれば、トナーカートリッジまたはドラムカートリッジについて、交換して使用することを防止することができる。

第７態様の画像形成プログラムによれば、カートリッジに一般的に設けられている寿命情報を利用して、カートリッジの使用の可否が判定される。これにより、第２メモリに新たな情報を書き込むことなく、画像形成装置におけるカートリッジの使用可否を判定することができる。

第８態様の画像形成制御方法によれば、カートリッジに一般的に設けられている寿命情報を利用して、カートリッジの使用の可否が判定される。これにより、第２メモリに新たな情報を書き込むことなく、画像形成装置におけるカートリッジの使用可否を判定することができる。

第９態様のカートリッジによれば、画像形成装置のコントローラは、カートリッジの識別情報に基づいて、カートリッジの使用可否を判定することができる。

本開示の一実施形態に係る画像形成装置の概略図である。 上記画像形成装置の本体筐体へのドラムカートリッジおよびトナーカートリッジとの装着を示す図である。 上記画像形成装置のコントローラが実行するカートリッジの検知処理の手順を示すフローチャートである。 カートリッジの検知処理において上記コントローラが実行するカートリッジ使用可否判定処理の手順を示すフローチャートである。

以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、トナーカートリッジにおける現像ローラの回転中心軸（現像軸）が延びる方向を「第１方向」とする。

図１は、画像形成装置１の概略図である。図２は、画像形成装置１の本体筐体１０へのドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０との装着を示す図である。画像形成装置１は、電子写真方式のプリンタである。画像形成装置１の例としては、ＬＥＤプリンタが挙げられる。

図１および図２に示すように、画像形成装置１は、本体筐体１０と、カバー１１と、カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ２０と、カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ３０と、転写ベルト７０と、コントローラ８０とを備えている。ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０は、それぞれ４つずつ設けられている。また、画像形成装置１は、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０の個々に対応した４つの光源ユニット５０を備える。

トナーカートリッジ３０は、ドラムカートリッジ２０に装着されることで、ドラムカートリッジ２０と一体となる。

本体筐体１０は、矩形の箱状に形成されている。４つのドラムカートリッジ２０、４つのトナーカートリッジ３０、転写ベルト７０およびコントローラ８０は、本体筐体１０に収容される。本体筐体１０は、４つのカートリッジ保持部１３を有する。カートリッジ保持部１３は、凹状に形成されており、開口を有する。ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０は、カートリッジ保持部１３のそれぞれに保持されることで本体筐体１０に装着される。

本体筐体１０の外表面には、液晶ディスプレイやランプなどの表示部、および、ボタンなどの入力部が設けられていてもよい。液晶ディスプレイは、タッチパネルを有することにより、入力部として機能するように構成されてもよい。

カバー１１は、本体筐体１０の上端に設けられた開口１０Ａを開閉する。カバー１１は、図１において実線で示す開口１０Ａを開ける開位置と、図１において二点鎖線で示す開口１０Ａを閉じる閉位置との間で、第１方向に延びる回動軸１１Ａを中心に回動可能（移動可能）である。カバー１１が開位置に配置されたときには、カートリッジ保持部１３のそれぞれの開口が開放される。カバー１１が閉位置に配置されたときには、カートリッジ保持部１３のそれぞれの開口が、カバー１１により覆われる。

本体筐体１０には、開口１０Ａに図示しない閉センサが設けられている。閉センサは、カバー１１が閉位置にあることを検知するセンサである。閉センサは、例えば、接触型のセンサであってもよいし、光学型のセンサであってもよい。

ドラムカートリッジ２０は、本体筐体１０に装着可能なカートリッジ筐体を有している。カートリッジ筐体は、画像形成を行うために使用される部品として、感光体ドラム２１を含む。感光体ドラム２１は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。感光体ドラム２１は、第１方向に延びる円筒状の感光体である。感光体ドラム２１は、第１方向に延びるドラム軸を中心に回転可能である。感光体ドラム２１の外周面は、感光材料に覆われている。

また、ドラムカートリッジ２０は、第２メモリの一例としてのドラムメモリ２２を有している。ドラムメモリ２２は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。ドラムメモリ２２は、例えばフラッシュＲＯＭ（Read Only Memory）またはＥＥＰＲＯＭ（登録商標，Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory）である。

ドラムメモリ２２は、ドラムカートリッジ２０の感光体ドラム２１に関する情報を記憶するために、第１領域２２１と、第２領域２２２とを有している。第１領域２２１は、識別情報の一例としてのドラムＩＤを記憶している。第２領域２２２は、寿命情報の一例としてのドラム寿命情報を記憶している。

ドラムＩＤは、個々のドラムカートリッジ２０を識別するための固有のシリアルナンバーである。ドラム寿命情報は、例えば、感光体ドラム２１の累積回転数、および、感光体ドラム２１を用いての累積印刷枚数のうち少なくとも１つである。

感光体ドラム２１の累積回転数は、ドラムＩＤにより特定されるドラムカートリッジ２０において、印刷の度にインクリメントまたはデクリメントされて算出される。また、感光体ドラム２１を用いての累積印刷枚数は、ドラムＩＤにより特定されるドラムカートリッジ２０において、印刷の度にインクリメントまたはデクリメントされて算出される。

ドラムメモリ２２は、ドラムＩＤおよびドラム寿命情報以外に、次のような情報を記憶していてもよい。このような情報は、ドラムカートリッジ２０の適合機種、ドラムカートリッジ２０の仕様、ドラムカートリッジ２０が新品であるか否かを示す情報、ドラムカートリッジ２０が純正品であるか否かを示す情報、ドラムカートリッジ２０のエラー履歴などの情報である。

トナーカートリッジ３０は、現像ローラ３１と、印刷材の一例としての現像剤、例えばトナーとを収容可能なカートリッジ筐体を有する。カートリッジ筐体は、本体筐体１０に装着可能である。４つのトナーカートリッジ３０は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色（例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色）の現像剤を収容する。現像材は、使用に伴ってなくなる消耗品である。現像ローラ３１は、第１方向に延びる円筒状の部材であり、第１方向に延びる現像軸を中心に回転可能である。トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着されると、感光体ドラム２１の外周面は、現像ローラ３１の外周面と接触する。

また、トナーカートリッジ３０は、第２メモリの一例としてのトナーメモリ３２を有する。トナーメモリ３２は、トナーカートリッジ３０の第１方向における一方側の外表面に配置される。トナーメモリ３２は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリ、例えば、フラッシュＲＯＭまたはＥＥＰＲＯＭ（登録商標）である。

トナーメモリ３２は、トナーカートリッジ３０に関する情報を記憶するために、第１領域３２１と、第２領域３２２とを有している。第１領域３２１は、識別情報の一例としてのトナーＩＤを記憶している。第２領域３２２は、寿命情報の一例としてのトナー寿命情報を記憶している。第２領域は、データの複数回の書き替え可能である。

トナーＩＤは、例えば、個々のトナーカートリッジ３０を識別するための固有のシリアルナンバーである。トナー寿命情報は、例えば、現像ローラ３１の累積回転数、現像ローラ３１を用いての累積印刷枚数、および、現像ローラ３１を用いての累積ドット数のうち、少なくとも１つである。

現像ローラ３１の累積回転数は、トナーＩＤにより特定される１つのトナーカートリッジにおいて、印刷の度にインクリメントまたはデクリメントされて算出される。現像ローラ３１を用いての累積印刷枚数は、トナーＩＤにより特定される１つのトナーカートリッジ３０において、印刷の度にインクリメントまたはデクリメントされて算出される。現像ローラ３１を用いての累積ドット数は、トナーＩＤにより特定される１つのトナーカートリッジ３０において、印刷の度にインクリメントまたはデクリメントされて算出される。

図１に示すように、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０は、カバー１１が開位置に配置された状態で、本体筐体１０に装着される。この状態で、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０は、開口１０Ａからカートリッジ保持部１３に挿入される。

本体筐体１０は、コネクタ１０１を有する。ドラムカートリッジ２０は、コネクタ１０１と接続可能なコネクタ２０１を有する。ドラムカートリッジ２０がカートリッジ保持部１３に挿入された状態で、コネクタ１０１とコネクタ２０１とが接続されることより、本体筐体１０のコントローラ８０とドラムカートリッジ２０のドラムメモリ２２との間でデータのやり取りが可能になる。

ドラムカートリッジ２０は、コネクタ２０２を有する。トナーカートリッジ３０は、コネクタ２０２と接続可能なコネクタ３０１を有する。コネクタ２０１とコネクタ２０２とは、ドラムカートリッジ２０内に設けられた図示しない配線を介して接続されている。トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着された状態で、コネクタ２０２とコネクタ３０１とが接続されることより、本体筐体１０のコントローラ８０とトナーカートリッジ３０のトナーメモリ３２との間でデータのやり取りが可能になる。

４つの光源ユニット５０は、カバー１１の内表面に取り付けられている。光源ユニット５０は、本体筐体１０にドラムカートリッジ２０が装着されて、カバー１１が閉位置にある状態で、感光体ドラム２１の表面と向かい合うように配置されている。また、光源ユニット５０は、第１方向に配列された複数の光源を有する。光源は、感光体ドラム２１の外周面に、光を照射可能である。光源は、例えばＬＥＤ（Light Emitting Diode：発光ダイオード）である。

光源ユニット５０は、コントローラ８０と電気的に接続されている。コントローラ８０は、入力された画像データに応じて、光源ユニット５０の複数の光源を発光させる。これにより、光源は、感光体ドラム２１の外周面に向けて光を照射する。その結果、感光体ドラム２１の外周面の感光材料が、画像データに応じて露光される。

転写ベルト７０は、画像形成を行うために使用される部品である。転写ベルト７０は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。転写ベルト７０は、感光体ドラム２１と接触可能なベルトであって、環状（無端帯）である。感光体ドラム２１の外周面は、転写ベルト７０の外周面と接触可能である。印刷処理時には、印刷用紙が、転写ベルト７０と感光体ドラム２１との間へ搬送される。

転写ベルト７０は、駆動ローラ７１と従動ローラ７２との間に掛け渡されている。駆動ローラ７１は、転写ベルト７０を駆動する。コントローラ８０は、駆動ローラ７１を回転させる。従動ローラ７２は、駆動ローラ７１の駆動に伴う転写ベルト７０の移動に従い、回転する。

コントローラ８０は、例えば、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit：特定用途向け集積回路）を有する。コントローラ８０は、本体筐体１０に設けられた第１メモリの一例としての本体メモリ１５と電気的に接続されている。コントローラ８０は、種々の処理を実行することによって、画像形成装置１に印刷処理およびそれに付随する処理を行わせる。

なお、コントローラ８０は、ＣＰＵ等のプロセッサを備えてもよい。この場合、本体メモリ１５に、画像形成制御方法を実現する制御プログラムが保存され、プロセッサが制御プログラムにしたがって動作することによって、コントローラ８０が画像形成装置１に印刷処理を行わせてもよい。

また、コントローラ８０は、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えていてもよい。当該記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ＲＯＭ（Read Only Memory）等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、制御プログラムを展開するＲＡＭ（Random Access Memory）などを利用してもよい。また、制御プログラムは、当該制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体（通信ネットワークや放送波等）を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。

ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０が本体筐体１０のカートリッジ保持部１３に装着されると、図２示すように、ドラムメモリ２２およびトナーメモリ３２は、コントローラ８０と電気的に接続される。これにより、コントローラ８０は、ドラムメモリ２２およびトナーメモリ３２からの情報の読出処理と、ドラムメモリ２２およびトナーメモリ３２への情報の書込処理（書替処理を含む）とを実行することが可能となる。

本体メモリ１５は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。本体メモリ１５は、例えばフラッシュＲＯＭまたはＥＥＰＲＯＭ（登録商標）である。本体メモリ１５は、登録情報、初期値情報、寿命情報および使用情報を記憶する。

登録情報は、ドラムメモリ２２から読み出されるドラムＩＤと、トナーメモリ３２から読み出されるトナーＩＤとを含む。初期値情報は、ドラム初期値情報とトナー初期値情報とを含む。ドラム初期値情報は、ドラムカートリッジ２０の寿命の初期値を所定の値で表す。トナー初期値情報は、トナーカートリッジ３０の寿命の初期値を所定の値で表す。

寿命情報は、ドラム寿命情報とトナー寿命情報とを含む。ドラム寿命情報は、ドラムメモリ２２に記憶されるドラム寿命情報と同じく、例えば、感光体ドラム２１の累積回転数、および、感光体ドラム２１を用いての累積印刷枚数のうち少なくとも１つである。トナー寿命情報は、トナーメモリ３２に記憶されるトナー寿命情報と同じく、例えば、現像ローラ３１の累積回転数、現像ローラ３１を用いての累積印刷枚数、および、現像ローラ３１を用いての累積ドット数のうち、少なくとも１つである。

使用情報は、ドラム使用情報と、トナー使用情報とを含む。ドラム使用情報は、ドラムカートリッジ２０が使用可能であるかどうかを表す情報であり、使用可（未使用）、使用可（使用中）および使用不可のいずれか１つで表される。使用可（未使用）は、ドラムカートリッジ２０が使用可能である場合、未使用であることを意味する。使用可（使用中）は、ドラムカートリッジ２０が使用可能である場合、ドラムカートリッジ２０が使用済みであって、かつ、寿命が残存することを意味する。使用不可は、トナーカートリッジ３０が使用済みであって、かつ、寿命に到達したことを意味する。トナー使用情報についても、ドラムカートリッジ２０が使用可能であるかどうかが、使用可（未使用）、使用可（使用中）および使用不可のいずれか１つで表される。

また、本体メモリ１５は、プリンタＩＤを記憶してもよい。プリンタＩＤは、個々の筐体を識別するための識別情報であって、例えばシリアルナンバーである。

続いて、画像形成装置１によるドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０の検知処理について説明する。図３は、画像形成装置１のコントローラ８０が実行するカートリッジの検知処理の手順を示すフローチャートである。

なお、以降の説明では、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０のうち少なくとも一方の交換に伴う検知処理について述べる。このため、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０を特定しない場合には、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０を単にカートリッジと称するものとする。また、同様に、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０を特定しない場合には、ドラムメモリ２２およびトナーメモリ３２を単にメモリと称するものとする。

図３に示すように、まず、コントローラ８０は、画像形成装置１の電源がオンされたか否か、または、上述した閉センサの出力に基づいて、カバー１１が開口１０Ａを開いた状態から閉じた状態に変化したか否かを判定する（ステップＳ１，第１判定処理）。

電源がオンされたときに必ずカートリッジが交換されているとは限らないが、カートリッジの交換は、電源がオフされた状態で行われ、その後に電源がオンされることから、電源のオン時にカートリッジが交換されている可能性がある。このため、コントローラ８０は、電源オンの判定により、カートリッジの交換を認識する。また、カートリッジを交換するときには必ずカバー１１が開閉されるので、コントローラ８０は、カバー１１の位置が開位置から閉位置に変化したときに、カートリッジの交換を認識する。

コントローラ８０は、ステップＳ１において、電源のオン状態またはカバーの閉状態を判定するまで待機し（ＮＯ）、電源のオン状態またはカバーの閉状態を判定すると（ＹＥＳ）、カートリッジ使用可否判定処理を行う（ステップＳ２）。コントローラ８０は、ステップＳ２において、カートリッジの使用情報が、上述した、使用可（未使用）、使用可（使用中）および使用不可のいずれかであるかを判定する。カートリッジ使用可否判定処理については、サブルーチンとして実行されるため、後に詳しく説明する。

コントローラ８０は、カートリッジ使用可否判定処理の結果に基づいて、カートリッジの使用情報が使用可であるか否かを判定する（ステップＳ３）。コントローラ８０は、ステップＳ３において、カートリッジの使用情報が使用可であると判定すると（ＹＥＳ）、カートリッジのメモリからＩＤを読み取る（ステップＳ４）。コントローラ８０は、ステップＳ４において、ドラムメモリ２２からドラムＩＤを読み取り、トナーメモリ３２からトナーＩＤを読み取って、コントローラ８０の内部に設けられたレジスタなどに一時的に記憶しておく。

次に、コントローラ８０は、画像形成動作が可能な状態で待機する（ステップＳ５）。コントローラ８０は、この待機状態において、上述した入力部からの入力や外部からの入力による印刷要求を待ち受けたり、感光体ドラム２１および転写ベルト７０のウォーミングアップ時の回転動作（ウォーミングアップ動作）を監視したりする。コントローラ８０は、印刷要求を受けると、トナーカートリッジ３０にトナーの供給を指示する。

コントローラ８０は、この待機状態において画像形成動作があったか否かを判定する（ステップＳ６）。コントローラ８０は、ステップＳ６において、印刷要求を受けるか、または、ウォーミングアップ動作を検知すると、画像形成動作があったと判定する。コントローラ８０は、ステップＳ６において画像形成動作がないと判定すると（ＮＯ）、処理をステップＳ５に戻す。

コントローラ８０は、ステップＳ６において、画像形成動作があったと判定すると（ＹＥＳ）、本体メモリ１５の寿命情報を更新する（ステップＳ７，更新処理）。コントローラ８０は、この寿命情報の更新のために、予め、カートリッジのメモリから寿命情報を取得しておき、本体メモリ１５に記憶させておく。コントローラ８０は、この寿命情報の記憶処理を、例えば、ステップＳ４のＩＤの読み取り処理と併せて行ってもよい。

そして、コントローラ８０は、カートリッジの使用情報が使用可（未使用）であるか否かを判定する（ステップＳ８）。コントローラ８０は、本体メモリ１５に記憶された使用情報に基づいて、使用情報が使用可（未使用）であるか否かを判定する。

コントローラ８０は、ステップＳ８において、カートリッジの使用情報が使用可（未使用）であると判定すると（ＹＥＳ）、一時的に保持しておいたカートリッジのＩＤを、登録識別情報の一例としての登録ＩＤとして本体メモリ１５に記憶させる（ステップＳ９，第２記憶処理）。

その後、コントローラ８０は、本体メモリ１５に記憶されている使用情報を使用可（使用中）に書き替える（ステップＳ１０，書替処理）。さらに、コントローラ８０は、カートリッジの寿命情報を本体メモリ１５に記憶されている寿命情報と同じ寿命情報となるように更新する（ステップＳ１１，第１記憶処理）。コントローラ８０は、ステップＳ１１において、本体メモリ１５で更新された寿命情報をカートリッジのメモリに記憶させる。

コントローラ８０は、本体メモリ１５に記憶された寿命情報が予め設定された寿命に到達したか否かを判定する（ステップＳ１２）。コントローラ８０は、ステップＳ１０２において、寿命情報と本体メモリ１５などに予め設定されている寿命値とを比較し、寿命情報が寿命値以上になったときに、寿命情報が寿命に到達したと判定する。ドラムカートリッジ２０の寿命値については、感光体ドラム２１の回転数、印刷枚数などで規定される。トナーカートリッジ３０の寿命値については、印刷枚数、ドット被数などで規定される。

コントローラ８０は、ステップＳ１２において、寿命情報が予め設定された寿命に到達したと判定すると、カートリッジエラー処理を行って（ステップＳ１３）、処理を終える。コントローラ８０は、カートリッジエラー処理において、寿命に到達したカートリッジが使用できないことをユーザに報知する。

また、コントローラ８０は、ステップＳ３において、カートリッジの使用情報が使用可でない、すなわち使用不可であると判定すると（ＮＯ）、ステップＳ１３の処理に移行する。また、コントローラ８０は、ステップＳ８において、使用情報が使用可（未使用）でないと判定すると（ＮＯ）、ステップＳ１１の処理に移行する。また、コントローラ８０は、ステップＳ１２において、寿命情報が寿命に達していないと判定すると（ＮＯ）、ステップＳ５の処理に戻る。

続いて、ステップＳ２のカートリッジ使用可否判定処理について説明する。図４は、図３のカートリッジの検知処理においてコントローラ８０が実行するカートリッジ使用可否判定処理の手順を示すフローチャートである。

図４に示すように、まず、コントローラ８０は、カートリッジのメモリから寿命情報を読み取る（ステップＳ１０１）。コントローラ８０は、カートリッジのメモリから取得した寿命情報がカートリッジの寿命の初期値を表すか否かを判定する（ステップＳ１０２，第２判定処理）。コントローラ８０は、ステップＳ１０２において、カートリッジのメモリから取得した寿命情報と、本体メモリ１５に記憶された初期値情報とを比較し、寿命情報が初期値と一致したときに、寿命情報がカートリッジの寿命の初期値を表すと判定する。

コントローラ８０は、ステップＳ１０２において、寿命情報が寿命の初期値を表すと判定すると（ＹＥＳ）、本体メモリ１５に記憶された使用情報が使用可（未使用）であると判定する（ステップＳ１０３）。コントローラ８０は、ステップＳ１０３において、本体メモリ１５の使用可（未使用）のフラグをオンすることで使用情報を使用可（未使用）に設定（設定処理）して、図１に示すメインルーチンに処理を戻す。

コントローラ８０は、ステップＳ１０２において、寿命情報が寿命の初期値を表さないと判定すると（ＮＯ）、寿命情報が寿命に未到達であるか否かを判定する（ステップＳ１０４，第４判定処理）。コントローラ８０は、ステップＳ１０４において、上述したステップＳ１２と同様の寿命情報と寿命値との比較によって、寿命情報が寿命に未到達であるか否かを判定する。

コントローラ８０は、ステップＳ１０４において、寿命情報が寿命に未到達であると判定すると（ＹＥＳ）、カートリッジのメモリからＩＤを読み取る（ステップＳ１０５）。続いて、コントローラ８０は、本体メモリ１５に記憶された登録ＩＤを読み取る（ステップＳ１０６）。

コントローラ８０は、読み取ったカートリッジのＩＤと登録ＩＤとが一致しているか否かを判定する（ステップＳ１０７，第３判定処理）。コントローラ８０は、ステップＳ１０７において、カートリッジのＩＤと登録ＩＤとが一致すると判定すると（ＹＥＳ）、本体メモリ１５の使用情報が使用可（使用中）であると判定する（ステップＳ１０８）。コントローラ８０は、ステップＳ１０８において、本体メモリ１５の使用可（使用中）のフラグをオンすることで使用情報を使用可（使用中）に設定して、図１に示すメインルーチンに処理を戻す。

また、コントローラ８０は、ステップＳ１０７において、カートリッジのＩＤと登録ＩＤとが一致しないと判定すると（ＮＯ）、カートリッジの使用が不可であると判定して、本体メモリ１５の使用情報を使用不可に設定する（ステップＳ１０９，第３判定処理）。コントローラ８０は、ステップＳ１０９において、本体メモリ１５の使用不可のフラグをオンすることで使用情報を使用不可に設定して、図１に示すメインルーチンに処理を戻す。

以上のように、本実施形態の画像形成装置１において、コントローラ８０は、上述した、第１判定処理と、第２判定処理と、第３判定処理と、第１記憶処理とを実行する。このように構成される画像形成装置１においては、カートリッジが画像形成装置１の本体筐体１０に装着されると、当該カートリッジの寿命の初期情報がカートリッジの寿命の初期値を表すと判定された場合、カートリッジのＩＤが本体メモリ１５に記憶される。これによりコントローラ８０においてカートリッジを管理することが可能になる。

また、カートリッジの寿命の初期情報がカートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときには、第３判定処理により、カートリッジのＩＤと、本体メモリ１５の登録ＩＤとが一致すると判定されると、当該カートリッジの使用が可能であると判定される。一方、第３判定処理により、カートリッジのＩＤと、本体メモリ１５の登録ＩＤとが一致しないと判定されると、当該カートリッジの使用が不可であると判定される。これにより、本体メモリ１５にＩＤが登録されていないＩＤを有するカートリッジの使用を阻止することができる。

また、カートリッジに一般的に設けられている寿命情報を利用して、カートリッジの使用の可否が判定される。これにより、カートリッジの使用の可否を判定するために、新たな情報を必要とすることがない。したがって、カートリッジのメモリに新たな情報を書き込むことなく、画像形成装置１におけるカートリッジの使用可否を判定することができる。よって、上記の新たな情報をメモリに記憶させるための容量を削減する。

また、コントローラ８０は、上述した更新処理によって、本体メモリ１５において寿命情報を更新した後、第２記憶処理によって、その更新情報をカートリッジのメモリに記憶させる。これにより、本体メモリ１５において画像形成動作に応じて更新された寿命情報がカートリッジのメモリにおいても更新される。これにより、両メモリにおける寿命情報を適宜一致させることができる。

また、コントローラ８０は、上述した、書替処理を実行し、書替処理を実行したときに第２記憶処理を実行する。これにより、未使用のカートリッジが使用されたことに応じて当該カートリッジの使用情報が未使用から使用中に書き替えられたときに、当該カートリッジの寿命情報が更新される。したがって、カートリッジが未使用であるか否かが確定していない状態で寿命情報が更新されることを回避できる。

また、コントローラ８０は、第４判定処理を実行し、カートリッジが寿命に達しなかったときに第３処理を実行する。これにより、寿命情報に基づいてカートリッジが寿命に達しなかったと判定されてカートリッジが使用可能な状態であるときに第３判定処理を行うことができる。

また、カートリッジのメモリに記憶される寿命情報は、カートリッジの寿命の初期値を表すかの判定結果に応じて、カートリッジのＩＤに基づいて、画像形成装置１においてカートリッジが使用可能かどうかを判定可能である。これにより、コントローラ８０は、カートリッジのＩＤに基づいてカートリッジの使用可否を判定することができる。

引き続き、本実施形態の変形例について説明する。上述した画像形成装置１においては、カートリッジとしてドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０が装着される。これに限らず、転写ベルト７０もカートリッジとして構成されて、画像形成装置１に装着されてもよい。このように構成される転写ベルト７０は、ドラムメモリ２２と同様なメモリを有する。このメモリは、転写ベルト７０のＩＤと、転写ベルト７０の寿命情報とを記憶している。転写ベルト７０の寿命情報としては、転写ベルト７０の回転数および印刷枚数のうち少なくとも１つが用いられる。

コントローラ８０は、転写ベルト７０のカートリッジについても、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０と同様に、図１および図２に示す処理にしたがって使用可否を判定する。

なお、上述した画像形成装置１は、電子写真方式のプリンタであるが、インクジェット方式のプリンタであってもよい。インクジェット方式のプリンタの場合、インクを供給するインクカートリッジをカートリッジとしてもよい。また、印刷基材としてテープを供給するテープカセットを、カートリッジとしてもよい。

また、上述したドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０の形態は、上述した形態に限定されない。例えば、トナーカートリッジ３０が現像ローラ３１を有する代わりに、ドラムカートリッジ２０が現像ローラ３１を有していてもよい。また、トナーカートリッジ３０、現像器（現像ローラ３１）、およびドラムカートリッジ２０が個別に設けられていてもよい。さらに、ドラムカートリッジ２０およびトナーカートリッジ３０が一体のカートリッジとして構成されていてもよい。

本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。

１ 画像形成装置
１０ 本体筐体
１１ カバー
１５ 本体メモリ（第１メモリ）
２０ ドラムカートリッジ（カートリッジ）
２２ ドラムメモリ（第２メモリ，メモリ）
３０ トナーカートリッジ（カートリッジ）
３２ トナーメモリ（第２メモリ，メモリ）

Claims (9)

1. 画像形成装置であって、
   開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、
   前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、
   画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、
   前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備え、
   前記コントローラは、
   前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第１判定処理と、
   前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、
   前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、
   を実行することを特徴とする画像形成装置。
2. 前記第１メモリは、前記初期値を記憶し、
   前記第２判定処理は、前記寿命情報を、前記第１メモリに記憶された前記初期値と比較し、前記寿命情報が前記初期値と一致したときに、前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すことを判定することを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記コントローラは、
   前記第２メモリに記憶された前記寿命情報を前記第１メモリに記憶させ、前記画像形成装置の画像形成動作に応じて、前記第１メモリに記憶された前記寿命情報を更新する更新処理と、
   更新された前記寿命情報を前記第２メモリに記憶させる第１記憶処理と、
   を実行することを特徴とする請求項１または２に記載の画像形成装置。
4. 前記第１メモリは、前記カートリッジが未使用であるか、使用中であるか、使用不可であるかを表す使用情報を記憶しており、
   前記コントローラは、前記設定処理により、前記カートリッジの使用が可能であると設定された場合、画像形成のために前記カートリッジが使用された状態で、寿命の初期値を表すことを判定された前記カートリッジの前記使用情報を未使用から使用中に書き替える書替処理を実行し、
   前記書替処理を実行したときに、前記識別情報を前記第１メモリに記憶させる第２記憶処理を実行することを特徴とする請求項３に記載の画像形成装置。
5. 前記コントローラは、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶された寿命情報に基づいて、前記カートリッジが寿命に達したかを判定する第４判定処理を実行し、
   前記第４判定処理により、前記カートリッジが寿命に達しなかったと判定した場合、前記コントローラは、前記第３判定処理を実行することを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の画像形成装置。
6. 前記カートリッジは、トナーを収容可能なトナーカートリッジまたは感光体ドラムを有するドラムカートリッジであることを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の画像形成装置。
7. 開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備えた画像形成装置を制御する制御プログラムであって、
   前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第1判定処理と、
   前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、
   前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、
   を前記コントローラに実行させることを特徴とする制御プログラム。
8. 開口を有する本体筐体であって、第１メモリを有する本体筐体と、前記開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーと、画像形成を行うために使用される材料または部品を含み、前記開口を介して前記本体筐体に装着可能であるカートリッジであって、前記カートリッジの寿命を表す寿命情報、および前記カートリッジに固有の識別情報を記憶する第２メモリを有するカートリッジと、前記カートリッジを使用できるかを判定するコントローラと、を備えた画像形成装置を制御する画像形成制御方法であって、
   前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたかを判定する判定する第１判定処理と、
   前記第１判定処理により、前記画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーが前記開口を閉じたと判定されたときに、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すかを判定する第２判定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定したときに、前記カートリッジの使用を可能とする設定処理と、
   前記第２判定処理により、前記本体筐体に装着された前記カートリッジの前記第２メモリから取得した前記寿命情報が前記カートリッジの寿命の初期値を表すと判定されなかったときに、前記第２メモリに記憶されている前記識別情報と、前記第１メモリに登録されている登録識別情報とが一致するか否かを判定し、
   前記識別情報と前記登録識別情報とが一致すると判定する場合は、前記カートリッジの使用が可能であると判定する一方、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しないと判定する場合は、前記カートリッジの使用が不可であると判定する第３判定処理と、
   を含んでいることを特徴とする画像形成制御方法。
9. カートリッジであって、
   画像形成を行うために使用される材料または部品を含むカートリッジ筐体と、
   前記カートリッジの寿命を表す寿命情報と、前記カートリッジに固有の識別情報とを記憶するメモリと、を備え、
   前記寿命情報が、前記カートリッジの寿命の初期値を表すかの判定結果に応じて、前記識別情報に基づいて、画像形成装置において前記カートリッジが使用可能かどうかを判定可能であることを特徴とするカートリッジ。

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