JP2023152168A - 画像形成装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023152168000001
【課題】ユーザが現在使用している画像形成装置から、他の画像形成装置への移行をユーザが容易に行えるようにする。
【解決手段】画像形成装置(1)のコントローラ(61)は、契約解除指示を受け付けたかを判定する契約判定処理と、契約解除指示を受け付けたと判定された場合、種別情報が、専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定処理と、種別情報が、専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、識別情報をドラムメモリ(22)に記憶させ、ドラムカートリッジ(20)と共にトナーカートリッジ(4)を他の画像形成装置(1)で使用することを許容させる記憶処理と、を実行する。
【選択図】図3

Description

本開示は、画像形成装置および制御方法に関する。
近年、画像形成装置を利用するユーザに対して定額印刷サービスが広く提供されている。定額印刷サービスは、サブスクリプションサービスとも呼ばれ、画像形成装置ごとに加入できるサービスである。例えば、定額印刷サービスの利用に関する契約が締結された契約機である画像形成装置において、予め定められた期間中、予め設定された枚数までなら、一定の利用料金で印刷が許可されるというものである。
一般に、定額印刷サービスの利用にあたっては、契約が締結された画像形成装置において、定額印刷サービス専用の契約消耗品を使用するように、サービス提供事業者が指定することが多い。この場合、契約機における契約消耗品の使用が適正であることを保証する仕組みが必要である。
契約消耗品の適正な使用を保証するために、例えば、特許文献1には、契約消耗品か、サービスの加入に関係なく使用できる通常の消耗品かを区別する技術が開示されている。また、特許文献1には、契約消耗品が特定の契約機において使用されるように、契約消耗品と契約機とを対応付けて管理する技術が開示されている。
米国特許出願公開2018/0131831号明細書
特許文献1に開示の技術では、契約機を変更する際にユーザが行う動作が煩雑になるという問題があった。本開示は、ユーザが現在使用している画像形成装置から、ユーザが現在使用している画像形成装置に代えて使用予定の画像形成装置への移行をユーザが容易に行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の画像形成装置は、画像形成装置であって、本体筐体と、前記本体筐体に装着された消耗品であって、第1メモリを備える消耗品と、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品であって、第2メモリを備える交換部品と、コントローラと、を備え、前記第1メモリは、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、前記消耗品を識別するための固有の識別情報と、を記憶し、前記コントローラは、契約が締結された前記画像形成装置の契約を解除する契約解除指示を受け付けたかを判定する契約判定処理と、前記契約判定処理により、前記契約解除指示を受け付けたと判定された場合、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定処理と、前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記識別情報を前記第2メモリに記憶させ、前記交換部品と共に前記消耗品を他の画像形成装置で使用することを許容させる記憶処理と、を実行する。
第2態様は、第1態様の画像形成装置であって、前記第1メモリは、前記消耗品が、新品であること、または、使用済みの製品を表す旧品であることを表す状態情報を記憶し、前記コントローラは、前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記状態情報が、旧品であることを表す情報であるかを判定する状態判定処理を実行し、前記状態判定処理により、前記状態情報が、旧品であることを表す情報であると判定された場合、前記記憶処理を実行してもよい。
上記の課題を解決するために、本開示の第3態様の画像形成装置は、画像形成装置であって、本体筐体と、本体メモリと、前記本体筐体に装着された消耗品であって、第1メモリを備える消耗品と、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品であって、第2メモリを備える交換部品と、コントローラと、を備え、前記第1メモリは、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、前記消耗品を識別するための固有の第1識別情報と、を記憶し、前記コントローラは、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であるかを判定する契約判定処理と、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定処理と、前記契約判定処理により、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であると判定され、かつ、前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶しているかを判定する第1判定処理と、前記第1判定処理により、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶していると判定された場合、前記第2メモリに記憶された前記第1識別情報を前記本体メモリに記憶させる記憶処理と、前記記憶処理の後に、前記交換部品と共に前記消耗品を前記画像形成装置で使用することを許可する許可処理と、を実行する。
第4態様は、第3態様の画像形成装置であって、前記コントローラは、前記第1メモリに記憶された前記第1識別情報と、前記記憶処理によって前記本体メモリに記憶された前記第1識別情報と、が一致するかを判定する第2判定処理を実行し、前記第2判定処理により、前記第1メモリに記憶された前記第1識別情報と、前記記憶処理によって前記本体メモリに記憶された前記第1識別情報と、が一致すると判定された場合、前記許可処理を実行してもよい。
第5態様は、第3態様または第4態様の画像形成装置であって、前記コントローラは、前記記憶処理により、前記第1識別情報を前記本体メモリに記憶させた場合、前記第2メモリから前記第1識別情報を消去する消去処理を実行してもよい。
第6態様は、第3態様から第5態様の何れか1つの画像形成装置であって、前記コントローラは、前記本体メモリに、前記第1識別情報と、前記消耗品とは異なる他の消耗品を識別するための第2識別情報と、が記憶されているかを判定する第3判定処理を実行し、前記第3判定処理により、前記本体メモリに前記第1識別情報および前記第2識別情報が記憶されていないと判定された場合、前記記憶処理を実行してもよい。
第7態様は、第1態様から第6態様の何れか1つの画像形成装置であって、前記消耗品は、トナーを収容可能なトナーカートリッジであり、前記交換部品は、感光体ドラムを備えるドラムカートリッジであってもよい。
上記の課題を解決するために、本開示の第8態様の制御方法は、画像形成装置を制御する制御方法であって、契約が締結された前記画像形成装置の契約を解除する契約解除指示を受け付けたかを判定する契約判定ステップと、前記契約判定ステップにより、前記契約解除指示を受け付けたと判定された場合、前記画像形成装置に装着された消耗品が備える第1メモリが記憶する種別情報であって、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定ステップと、前記消耗品判定ステップにより、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記第1メモリが記憶する識別情報であって、前記消耗品を識別するための固有の識別情報を、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品が備える第2メモリに記憶させ、前記交換部品と共に前記消耗品を他の画像形成装置で使用することを許容させる記憶ステップと、を含む。
上記の課題を解決するために、本開示の第9態様の制御方法は、画像形成装置を制御する制御方法であって、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であるかを判定する契約判定ステップと、前記画像形成装置に装着された消耗品が備える第1メモリが記憶する種別情報であって、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定ステップと、前記契約判定ステップにより、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であると判定され、かつ、前記消耗品判定ステップにより、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品が備える第2メモリが、前記第1メモリが記憶する第1識別情報であって、前記消耗品を識別するための固有の第1識別情報を記憶しているかを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにより、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶していると判定された場合、前記第2メモリに記憶された前記第1識別情報を、前記画像形成装置が備える本体メモリに記憶させる記憶ステップと、前記記憶ステップの後に、前記交換部品と共に前記消耗品を前記画像形成装置で使用することを許可する許可ステップと、を含む。
また、本開示の各態様に係る画像形成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記画像形成装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記画像形成装置をコンピュータにて実現させる画像形成装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本開示の範疇に入る。
以下、ユーザが現在使用している画像形成装置を旧装置、ユーザが旧装置に代えて使用予定の画像形成装置であって、旧装置とは異なる他の画像形成装置を新装置と称する。
第1態様の画像形成装置によれば、旧装置のコントローラは、旧装置の契約が解除され、かつ、消耗品が専用の消耗品である場合、第1メモリに記憶している消耗品の識別情報を第2メモリに記憶させる。旧装置のコントローラは、識別情報を第2メモリに記憶させることにより、交換部品と共に消耗品を新装置で使用することを許容させる。
そのため、ユーザが、旧装置で使用していた消耗品および交換部品を新装置に装着した場合、新装置は、第2メモリが記憶している識別情報に基づいて、消耗品の使用を許可できる。従って、ユーザは、旧装置で使用していた消耗品および交換部品を新装置に装着するだけで、消耗品を新装置で使用できる。それゆえ、ユーザは、旧装置から新装置への移行を容易に行うことができる。
第2態様の画像形成装置によれば、消耗品が専用の消耗品かつ旧品である場合、新装置は、消耗品の識別情報が本体メモリに記憶されている場合にのみ、消耗品の使用を許可する。旧装置のコントローラが、消耗品が専用の消耗品かつ旧品である場合に、消耗品の識別情報を第2メモリに記憶させることにより、新装置は、消耗品の使用を許可するために、識別情報を本体メモリに記憶させることができる。
第3態様の画像形成装置によれば、新装置のコントローラは、新装置に対して契約が締結された状態であり、かつ、専用の消耗品である消耗品と共に新装置に装着された交換部品の第2メモリが、消耗品の第1識別情報を記憶している場合、第1識別情報を本体メモリに記憶させる。そして、新装置のコントローラは、新装置に装着された消耗品の使用を許可する。すなわち、ユーザが、旧装置で使用していた消耗品および交換部品を新装置に装着した場合、新装置のコントローラは、本体メモリが記憶している第1識別情報に基づいて、消耗品の使用を許可する。
従って、ユーザは、旧装置で使用していた消耗品および交換部品を新装置に装着するだけで、消耗品を新装置で使用できる。それゆえ、ユーザは、旧装置から新装置への移行を容易に行うことができる。
第4態様の画像形成装置によれば、新装置のコントローラは、第1メモリに記憶された第1識別情報と、記憶処理によって本体メモリに記憶された第1識別情報とが一致する場合に、新装置に装着された消耗品の使用を許可する。従って、新装置に装着された消耗品とは異なる消耗品が、新装置によって使用される可能性を低減できる。
第5態様の画像形成装置によれば、新装置のコントローラが消去処理を実行することにより、新装置とは異なる別の画像形成装置に消耗品および交換部品が装着されたとしても、別の画像形成装置が、第1識別情報を第2メモリから本体メモリへと記憶させることはできない。従って、旧装置で使用していた消耗品および交換部品が、新装置以外で使用される可能性を低減できる。
第6態様の画像形成装置によれば、新装置のコントローラは、本体メモリが第1識別情報および第2識別情報を記憶していない場合に、新装置に装着された消耗品の第1識別情報を本体メモリに記憶することにより、消耗品の使用を許可できる。従って、画像形成装置の製造元からユーザに出荷された新装置においてのみ、旧装置で使用していた消耗品を使用させることができる。
第7態様の画像形成装置によれば、旧装置のコントローラが、トナーカートリッジの識別情報を、ドラムカートリッジの第2メモリに記憶させることにより、新装置のコントローラが、当該トナーカートリッジの使用を許可できる。また、新装置のコントローラは、ドラムカートリッジの第2メモリが記憶しているトナーカートリッジの識別情報を、本体メモリに記憶させることにより、トナーカートリッジの使用を許可できる。なお、トナーカートリッジの識別情報は、第1識別情報と称してもよい。
第8態様の制御方法は、第1態様の画像形成装置と同様の効果を奏する。第9態様の制御方法は、第3態様の画像形成装置と同様の効果を奏する。
本開示の一実施形態の画像形成システムの概要を示す図である。 画像形成システムに含まれる画像形成装置の概略図である。 ドラムカートリッジおよびトナーカートリッジを含む画像形成装置、およびサーバそれぞれの内部構造と、画像形成装置とサーバの接続関係とを示す図である。 本体筐体に装着されたトナーカートリッジが通常カートリッジである場合の画像形成装置における情報の書き換えの一例を示す図である。 本体筐体に装着されたトナーカートリッジが新品の専用カートリッジである場合の画像形成装置における情報の書き換えの一例を示す図である。 本体筐体に装着されたトナーカートリッジが旧品の専用カートリッジである場合の画像形成装置における情報の書き換えの一例を示す図である。 旧装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 旧装置における情報の書き換えの一例を示す図である。 新装置が実行する処理の一例であって、ドラムメモリに記憶されたトナーIDを本体メモリに記憶する場合の処理の一例を示すフローチャートである。 新装置が実行する処理の一例であって、本体筐体に装着されたトナーカートリッジの使用可否を判定する場合の処理の一例を示すフローチャートである。 新装置における情報の書き換えの一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図1~図11を参照しつつ説明する。本実施形態では、一例として、画像形成装置がレーザープリンタであり、画像形成が印刷である場合について説明する。しかしながら、画像形成装置は、レーザープリンタ以外のプリンタであってもよい。例えば、画像形成装置1は、インクジェットプリンタであってもよい。
〔画像形成システムの概要〕
図1は、本実施形態の画像形成システム100の概要を示す図である。図1に示すように、画像形成システム100は、複数の画像形成装置1と、サーバ8と、ユーザ端末9とを含む。図1に示す複数の画像形成装置1は、同一のユーザによって購入されている。しかし、画像形成システム100は、図示されていないが、他のユーザによって購入されたさらに他の画像形成装置を含んで構成されていてもよい。
画像形成装置1は、画像形成装置1に対する契約の締結により提供されるサービスを実現するための装置である。サーバ8は画像形成装置1とネットワークを介して通信する外部の装置であって、画像形成装置1を管理する管理装置の一例である。本実施形態では、サーバ8は事業者が管理するサーバである。
本実施形態における「契約」とは、ユーザと事業者との間で締結される契約であって、事業者がユーザによって指定された画像形成装置1を介して特定のサービスを提供する契約である。換言すると、ユーザはある画像形成装置1に対する契約を締結するといえる。また、画像形成装置1は、契約の対象となる装置であるともいえる。以下では、ユーザが指定した、契約の対象となる画像形成装置1を「契約対象機」と称する。
複数の画像形成装置1のそれぞれは、ユーザが事業者と契約することによって、契約専用の消耗品を使用することができる。契約は、一例として、契約サービスを提供する事業者と、ユーザとの間で、サービスの利用期間、利用料金、上限枚数などが取り決められた上で、事業者がユーザにサービスを提供することを双方が了承することである。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、サービスの契約が締結された後、該契約の内容に基づく印刷である契約印刷を実行することが可能になる画像形成装置である。
ユーザは画像形成装置1を任意のタイミングで契約対象機として登録、または変更することができる。ここで言う「登録」とは、新規登録であっても、以前登録しており、契約を解除した画像形成装置1を再登録することであってもよい。また、ユーザは複数の画像形成装置1を契約対象機として登録することもできる。すなわち、ユーザは複数の画像形成装置1を契約対象機として同時に用いることも可能であるし、契約対象機として用いる画像形成装置1を、ある画像形成装置1から別の画像形成装置1に変更することもできる。
ユーザが利用するユーザ端末9は、サーバ8と通信して、契約の締結、解除、および、その他の手続を実行するための装置である。ユーザ端末9としては、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン等、標準的な通信機能を備えた情報処理端末が採用され得る。画像形成システム100を構成する各装置は、インターネットなどの通信網を介して、互いに通信することができる。
〔画像形成装置1の構造概要〕
図2は、画像形成装置1の概略図である。図3は、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4を含む画像形成装置1、およびサーバ8それぞれの内部構造と、画像形成装置1とサーバ8の接続関係とを示す図である。なお、図3には画像形成装置1が2つ含まれているが、いずれの画像形成装置1も同様の構成を有している。
図2に示すように、画像形成装置1は、本体筐体10と、カバー11とから構成される。なお、画像形成装置1には、図示されていないが、液晶ディスプレイまたはランプなどの表示部と、ボタンなどの入力部とが設けられていてもよい。また、液晶ディスプレイは、タッチパネルと一体に構成されることにより、入力部として機能するように構成されてもよい。
〔本体筐体10〕
画像形成装置1の本体筐体10には、トナーカートリッジ4が装着される。詳しくは後述するが、トナーカートリッジ4は、ドラムカートリッジ20に装着されることで、ドラムカートリッジ20と一体となる。つまり、トナーカートリッジ4は、ドラムカートリッジ20に装着された状態で、ドラムカートリッジ20と共に、本体筐体10へ装着される。換言すれば、ドラムカートリッジ20は、トナーカートリッジ4と共に画像形成装置1で使用される部品である。これにより、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4を含む画像形成装置1が実現する。
なお、本実施形態の画像形成装置1では、印刷を行うために4個のトナーカートリッジ4の装着が必要であることとする。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、4個のドラムカートリッジ20と、4個のトナーカートリッジ4が装着可能に構成されている。しかしながら、画像形成装置1に装着されるドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4の個数は、図2の例に限定されない。例えば、画像形成装置1は、1個のドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4が装着可能なモノクロプリンタであってもよい。
トナーカートリッジ4は、画像形成装置1が印刷の際に消費するトナーを含んでいる。すなわち、トナーカートリッジ4は画像形成装置1にとっての消耗品である。また、ドラムカートリッジ20は、画像形成装置1の印刷の際に用いる感光体ドラム21を含んでいる。ドラムカートリッジ20は、画像形成装置1にとっての交換部品の一例である。
本体筐体10は、例えば矩形の箱状である。4つのドラムカートリッジ20、4つのトナーカートリッジ4、転写ベルト70、コントローラ61、本体メモリ62、および通信部63は、本体筐体10に収容される。本体筐体10は、4つのカートリッジ保持部13を有する。カートリッジ保持部13は、凹状に形成されており、開口を有する。ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、カートリッジ保持部13のそれぞれに保持されることで本体筐体10に装着される。
〔カバー11〕
画像形成装置1のカバー11には、各ドラムカートリッジ20に対応した光源ユニット50が備えられている。つまり、画像形成装置1は、4つの光源ユニット50を備える。カバー11は、図1において実線で示す開口10Aを開ける開位置と、図1において二点鎖線で示す開口10Aを閉じる閉位置との間で、第1方向に延びる回動軸11Aを中心に回動可能(移動可能)である。カバー11の回動によって、本体筐体10の上端に設けられた開口10Aが開閉される。
なお、「第1方向」とは、トナーカートリッジにおける現像ローラの回転中心軸(現像軸)が延びる方向を示す。カバー11が開位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が開放される。カバー11が閉位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が、カバー11により覆われる。
本体筐体10には、開口10Aに図示しない閉センサが設けられていてもよい。閉センサは、カバー11が閉位置にあることを検知するセンサである。閉センサは、例えば、接触型のセンサであってもよいし、光学型のセンサであってもよい。
〔トナーカートリッジ4〕
トナーカートリッジ4は、現像ローラ41と、印刷材の一例としての現像剤(例えばトナー)とを収容可能なカートリッジ筐体を有する。カートリッジ筐体は、本体筐体10に装着可能である。4つのトナーカートリッジ4は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。現像材は、使用に伴ってなくなる消耗品である。現像ローラ41は、第1方向に延びる円筒状の部材であり、第1方向に延びる現像軸を中心に回転可能である。トナーカートリッジ4がドラムカートリッジ20に装着されると、感光体ドラム21の外周面は、現像ローラ41の外周面と接触する。
また、トナーカートリッジ4は、第1メモリの一例としてのトナーメモリ42を有する。トナーメモリ42は、トナーカートリッジ4の第1方向における一方側の外表面に配置される。トナーメモリ42は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリ、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)またはEEPROM(登録商標,Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。
トナーメモリ42は、トナーカートリッジ4に関する情報を記憶するために、第1領域421と、第2領域422と、第3領域423と、第4領域424と、を有している。トナーメモリ42は第1領域421にトナーIDを記憶している。トナーメモリ42は、第2領域422にトナー種別情報を記憶している。トナーメモリ42は第3領域423にトナー残量情報を記憶している。トナーメモリ42は第4領域424に新品フラグを記憶している。なお、第3領域423および第4領域424は、データの書き替えが可能であってよい。
トナーIDは、例えば、個々のトナーカートリッジ4を識別するための固有の識別情報である。トナーIDは、各トナーカートリッジ4に固有のシリアルナンバーであってよい。なお、トナーIDには、各トナーカートリッジ4の色を示す情報が含まれていてもよい。
トナー種別情報は、種別情報の一例であり、トナーカートリッジ4の種別を示す情報である。本実施形態において、トナーカートリッジ4の種別は2種類存在する。1つは、契約対象機でのみ使用可能な「専用カートリッジ」である。換言すれば、専用カートリッジは、画像形成装置1を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品の一例である。もう1つは、契約対象機でない画像形成装置1でも使用可能な「通常カートリッジ」である。換言すれば、通常カートリッジは、契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品の一例である。なお、トナー種別情報は、トナーIDに含まれていてもよい。すなわち、トナーIDは、個々のトナーカートリッジ4を識別する情報であると同時に、個々のトナーカートリッジ4の種別が何であるかを示す情報であってよい。
トナー残量情報は、トナーカートリッジ4のトナーの残量を示す情報である。トナーの残量は、一例として、満杯から空までの複数の段階に対応する値で構成され、該値が第3領域423に格納されている。トナーメモリ42が記憶するトナーの残量の各段階は、上述の値に基づいて、「FULL」~「EMPTY」等の文字列であってもよいし、「100%」~「0%」などの数値であってもよいし、文字列と数値を組み合わせた情報であってもよい。
新品フラグは、トナーカートリッジ4が、新品であること、または、使用済みの製品を表す旧品であることを表す状態情報の一例である。例えば、新品フラグの「1」の値は、トナーカートリッジ4が新品であることを意味し、新品フラグの「0」の値は、トナーカートリッジ4が旧品であることを意味してもよい。
〔ドラムカートリッジ20〕
ドラムカートリッジ20は、本体筐体10に装着可能なカートリッジ筐体を有している。カートリッジ筐体は、画像形成を行うために使用される部品として、感光体ドラム21を含む。感光体ドラム21は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。感光体ドラム21は、第1方向に延びる円筒状の感光体である。感光体ドラム21は、第1方向に延びるドラム軸を中心に回転可能である。感光体ドラム21の外周面は、感光材料に覆われている。
また、ドラムカートリッジ20は、第2メモリの一例としてのドラムメモリ22を有していてもよい。ドラムメモリ22は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。ドラムメモリ22は、例えばフラッシュROMまたはEEPROMである。
ドラムメモリ22は、ドラムカートリッジ20の感光体ドラム21に関する情報を記憶するために、第1領域221と、第2領域222とを有している。ドラムメモリ22は第1領域221にドラムIDを記憶していてもよい。ドラムメモリ22は第2領域222にドラム寿命情報を記憶していてもよい。ドラムIDは、個々のドラムカートリッジ20を識別するための固有のシリアルナンバーである。ドラム寿命情報は、感光体ドラム21の寿命を示す情報である。
また、ドラムメモリ22は、ドラムカートリッジ20に装着されたトナーカートリッジ4のトナーメモリ42が記憶するトナーIDを記憶可能な第3領域223を有している。後述するように、コントローラ61は、トナーカートリッジ4が専用の契約品であり、かつ旧品である場合に、トナーメモリ42が記憶するトナーIDを、ドラムメモリ22に記憶させる。
〔カートリッジの装着と印刷機構〕
図2に示すように、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、カバー11が開位置に配置された状態で、本体筐体10に装着される。この状態で、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、開口10Aからカートリッジ保持部13に挿入される。
本体筐体10は、コネクタ101およびコネクタ102を有する。ドラムカートリッジ20がカートリッジ保持部13に挿入された状態で、コネクタ101がドラムメモリ22と電気的に接続されることより、本体筐体10のコントローラ61がドラムカートリッジ20のドラムメモリ22と通信可能になる。また、トナーカートリッジ4が本体筐体10に装着された状態で、コネクタ102がトナーメモリ42と電気的に接続されることより、本体筐体10のコントローラ61がトナーカートリッジ4のトナーメモリ42と通信可能になる。
4つの光源ユニット50は、カバー11の内表面に取り付けられている。光源ユニット50は、本体筐体10にドラムカートリッジ20が装着されて、カバー11が閉位置にある状態で、感光体ドラム21の表面と向かい合って配置されている。また、光源ユニット50は、第1方向に配列された複数の光源を有する。光源は、感光体ドラム21の外周面に、光を照射可能である。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)である。
光源ユニット50は、コントローラ61と電気的に接続されている。コントローラ61は、入力された画像データに応じて、光源ユニット50の複数の光源を発光させる。光源は、感光体ドラム21の外周面に向けて光を照射する。その結果、感光体ドラム21の外周面の感光材料が、画像データに応じて露光される。
転写ベルト70は、感光体ドラムの表面にある現像剤(例えば、トナー)を、印刷用紙へ転写する部品である。転写ベルト70は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。転写ベルト70は、感光体ドラム21と接触可能なベルトであって、環状(無端帯)である。感光体ドラム21の外周面は、転写ベルト70の外周面と接触可能である。印刷処理時には、印刷用紙が、転写ベルト70と感光体ドラム21との間へ搬送される。
転写ベルト70は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に掛け渡されている。駆動ローラ71は、転写ベルト70を駆動する。コントローラ61は、駆動ローラ71を回転させる。従動ローラ72は、駆動ローラ71の駆動に伴う転写ベルト70の移動に従い、回転する。
〔本体筐体の内部構造〕
コントローラ61は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を有する。コントローラ61は、本体筐体10に設けられた本体メモリ62および通信部63と電気的に接続されている。コントローラ61は、種々の処理を実行することによって、画像形成装置1に印刷処理およびそれに付随する処理を行わせる。
なお、コントローラ61は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えてもよい。この場合、本体メモリ62に印刷制御方法を実現する制御プログラムが記憶されていてもよい。そして、コントローラ61のプロセッサが、本体メモリ62が記憶する制御プログラムにしたがって動作することにより、画像形成装置1における印刷処理が実行されてもよい。
また、コントローラ61自体が、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えていてもよい。記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、記録媒体として、制御プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを用いてもよい。
また、制御プログラムは、制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介してコンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4が本体筐体10のカートリッジ保持部13に装着されると、図3に示すように、ドラムメモリ22およびトナーメモリ42は、コントローラ61と電気的に接続される。コントローラ61は、接続されたドラムメモリ22およびトナーメモリ42からの情報の読出処理と、ドラムメモリ22およびトナーメモリ42への情報の書き込み処理および/または書き替え処理を実行することが可能となる。
本体メモリ62は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。本体メモリ62は、例えばフラッシュROMまたはEEPROMである。本体メモリ62は、トナー情報を記憶する第1領域621と、装置IDを記憶する第2領域622と、モード情報を記憶する第3領域623と、第1枚数カウンタを記憶する第4領域625と、第2枚数カウンタを記憶する第5領域626と、を有する。
トナー情報は、画像形成装置1に装着された個々のトナーカートリッジ4に関する情報である。例えば、トナー情報は、あるトナーメモリ42から読み出されたトナーIDに、同一のトナーメモリ42から読み出されたトナー種別情報およびトナー残量情報を対応付けたデータであってよい。そして、本体メモリ62は第1領域621に、このように対応付けたデータをトナーカートリッジ4毎に記憶してよい。すなわち、本体メモリ62は、装着されるトナーカートリッジ4毎、すなわちカートリッジ保持部13毎に、第1領域621を有していてよい。
トナー情報としてのトナーID、トナー種別情報およびトナー残量情報を記憶するために、第1領域621は、第11領域621A、第12領域621B、第13領域621C、第14領域621Dを有してよい。
第11領域621Aは、画像形成装置1に装着され、かつコントローラ61が画像形成装置1での使用を許可するトナーカートリッジ4のトナーIDを、装着トナーIDとして記憶する領域である。
第12領域621Bは、コントローラ61が画像形成装置1での使用を許可する専用カートリッジのトナーIDを、契約トナーIDとして記憶する領域である。第12領域621Bは、画像形成装置1に装着された新品の専用カートリッジのトナーIDと、過去に画像形成装置1に装着され、かつコントローラ61が画像形成装置1での使用を許可した旧品の専用カートリッジのトナーIDと、を記憶する領域であってもよい。なお、第1領域621は、通常カートリッジのトナーIDを記憶する領域を有していてもよい。
第13領域621Cは、トナー種別情報を記憶する領域である。第14領域621Dは、トナー残量情報を記憶する領域である。
装置IDは、画像形成装置1を識別するための識別情報である。装置IDは、例えば画像形成装置1のシリアルナンバーであってもよい。
モード情報は、画像形成装置1の動作モードを示す情報である。本実施形態では、モード情報は、画像形成装置1が契約対象機として登録されたことを意味する「契約モード」と、画像形成装置1が契約対象機として登録されていないか、契約が解除済であることを意味する「通常モード」との2種類のモードのいずれかであることとする。換言すれば、「契約モード」は、画像形成装置1が画像形成システム100上で、契約が締結された契約機として動作することを意味する。「通常モード」は、画像形成装置1が契約機ではなく、契約が締結されていない通常の画像形成装置として動作することを意味する。画像形成装置1の出荷時には、第3領域623には初期値として、通常モードに対応する値が格納されている。コントローラ61はモード情報を適宜書き替える。
第4領域625には、第1枚数カウンタが記憶されていてもよい。第1枚数カウンタは、画像形成装置1における印刷枚数の累計である。第5領域626には、第2枚数カウンタが記憶されていてもよい。第2枚数カウンタは、画像形成装置1が契約印刷で印刷した印刷物の枚数を示す。第2枚数カウンタは、画像形成装置1が契約モードから通常モードに移行する度に0にカウントリセットされてもよいし、今まで画像形成装置1において契約に基づく印刷で印刷された印刷物の枚数の累計であってもよい。
通信部63は、画像形成装置1とサーバ8との通信を行う通信インタフェースである。通信部63は、サーバ8から受信した各種データ、通知、および要求をコントローラ61に出力する。通信部63は、コントローラ61から入力された各種データ、通知、および要求をサーバ8へ送信する。
〔ユーザ端末9〕
ユーザ端末9は、ユーザの各種入力操作を受け付けるための入力インタフェースと、サーバ8と通信するための通信インタフェースと、を有している。ユーザは、ユーザ端末9を介して入力操作を行うことによって、サーバ8に契約対象機を登録する。例えば、ユーザは自分の識別情報と、契約対象機としたい画像形成装置1の識別情報とを、ユーザ端末9に入力する。ユーザ端末9は入力を受け付けると、サーバ8に対して入力された情報を送信する。
ユーザ端末9は、契約対象機の登録(すなわち、契約対象機の追加)の他に、契約対象機の変更に関する入力操作を受け付けてもよい。例えば、ユーザ端末9は、ユーザによる、自分の識別情報と、契約変更後の契約対象機の識別情報と、契約変更前の契約対象機の識別情報と、を入力する入力操作を受け付けてもよい。そして、これら3種類の情報をサーバ8に送信してもよい。
〔サーバ8〕
サーバ8は、画像形成装置1の稼働状態を管理する管理装置である。サーバ8は、サーバ通信部83と、サーバメモリ82と、サーバ制御部81を備えている。サーバ制御部81は、サーバ8を統括的に制御するCPUである。サーバメモリ82は、サーバ8の動作に必要なデータを記憶する記憶装置である。
サーバメモリ82は、装置情報を記憶する領域と、登録テーブルを記憶する領域と、を有していてよい。サーバ制御部81は、画像形成装置1またはユーザ端末9から受信した通知または要求に応じて、装置情報の記憶、または登録テーブルの更新を行ってよい。
装置情報は、画像形成装置1に関する種々の情報をまとめたデータである。装置情報は、画像形成装置1の1台ごとに分けて記憶される。装置情報は少なくとも、装置IDを含んでいる。登録テーブルは、ユーザにより契約対象機に指定された画像形成装置1を登録したデータテーブルである。また、登録テーブルとは、画像形成装置1が契約中か否かを示すデータでもある。
サーバ通信部83は、サーバ8およびユーザ端末9と画像形成装置1との通信を行う通信インタフェースである。サーバ通信部83は、画像形成装置1またはユーザ端末9から受信した各種データ、通知、および要求をサーバ制御部81に出力する。サーバ通信部83は、サーバ制御部81から入力された各種データ、通知、および要求を、画像形成装置1またはユーザ端末9へ送信する。
〔トナーカートリッジの種別および状態に応じた契約対象機における情報の書き換え〕
次に、トナーカートリッジ4の種別および状態に応じた画像形成装置1における情報の書き換えの一例について説明する。図4は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が通常カートリッジである場合の画像形成装置1における情報の書き換えの一例を示す図である。図5は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が新品の専用カートリッジである場合の画像形成装置1における情報の書き換えの一例を示す図である。図6は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が旧品の専用カートリッジである場合の画像形成装置1における情報の書き換えの一例を示す図である。
図4~図6では、契約対象機である画像形成装置1における情報の書き換えの一例について説明する。そのため、本体メモリ62の第3領域623には、モード情報として、契約モードを表す情報が記憶されている。また、トナーカートリッジ4と共に本体筐体10に装着されたドラムカートリッジ20の第3領域223、および、コントローラ61がトナーメモリ42と通信前の本体メモリ62の第11領域621Aには、トナーIDは記憶されていない。
なお、契約が締結されていない画像形成装置1では、本体筐体10に通常カートリッジが装着された場合には、通常カートリッジが新品であるか旧品であるかに依らず、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可する。一方、本体筐体10に専用カートリッジが装着された場合には、コントローラ61は、トナーカートリッジの使用を許可しない。
〔トナーカートリッジ4が通常カートリッジである場合〕
図4では、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4は、通常カートリッジである。そのため、トナーメモリ42の第2領域422に記憶されたトナー種別情報は、通常カートリッジであることを表す情報である。また、コントローラ61がトナーメモリ42と通信前の本体メモリ62の第12領域621Bには、トナーIDは記憶されていない。
図4(A)では、トナーメモリ42の第4領域424に記憶された新品フラグは「1」、すなわち新品であることを表す情報である。トナー種別情報が、通常カートリッジを表す情報であり、かつ新品フラグが「1」を示す場合、コントローラ61は、トナーメモリ42との通信確立後、新品フラグを「1」から「0」、すなわち旧品であることを表す情報に書き換える。そして、コントローラ61は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4の使用を許可する。コントローラ61がトナーカートリッジ4の使用を許可する場合、コントローラ61は、トナーメモリ42の第1領域421からトナーID「10001」を読み出し、本体メモリ62の第11領域621Aに記憶させる。
図4(B)では、トナーメモリ42の第4領域424に記憶された新品フラグは「0」を示す。トナー種別情報が、通常カートリッジを表す情報であり、かつ新品フラグが「0」を示す場合についても、コントローラ61は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4の使用を許可する。コントローラ61がトナーカートリッジ4の使用を許可する場合、コントローラ61は、トナーメモリ42の第1領域421からトナーID「10001」を読み出し、本体メモリ62の第11領域621Aに記憶させる。
このように、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が通常カートリッジである場合、コントローラ61は、通常カートリッジが新品であるか旧品であるかに依らず、通常カートリッジの使用を許可する。
〔トナーカートリッジ4が新品の専用カートリッジである場合〕
図5では、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4は、新品の専用カートリッジである。そのため、トナーメモリ42の第2領域422に記憶されたトナー種別情報は、専用カートリッジであることを表す情報である。また、トナーメモリ42の第4領域424に記憶された新品フラグは「1」を示す。また、コントローラ61がトナーメモリ42と通信前の本体メモリ62の第12領域621Bには、トナーIDは記憶されていない。
図5に示すように、トナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であり、かつ新品フラグが「1」を示す場合、コントローラ61は、トナーメモリ42との通信確立後、新品フラグを「1」から「0」に書き換える。そして、コントローラ61は、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4の使用を許可する。コントローラ61がトナーカートリッジ4の使用を許可する場合、コントローラ61は、トナーメモリ42の第1領域421からトナーID「11001」を読み出し、本体メモリ62の第11領域621Aに記憶させる。
このように、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が新品の専用カートリッジである場合、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可する。但し、新品の専用カートリッジの場合、コントローラ61は、専用カートリッジの使用を許可するときに、トナーメモリ42の第1領域421から読み出したトナーID「11001」を、本体メモリ62の第12領域621Bにも記憶させる。これにより、図6(B)を用いて説明するように、コントローラ61は、一度装着された新品の専用カートリッジの再度の使用を許可できる。
〔トナーカートリッジ4が旧品の専用カートリッジである場合〕
図6では、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4は、旧品の専用カートリッジである。そのため、トナーメモリ42の第2領域422に記憶されたトナー種別情報は、専用カートリッジであることを表す情報である。また、トナーメモリ42の第4領域424に記憶された新品フラグは「0」を示す。
本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4が旧品の専用カートリッジである場合、コントローラ61は、トナーメモリ42の第1領域421からトナーIDを読み出し、読み出したトナーIDと一致するトナーIDが、本体メモリ62の第12領域621Bに記憶されているかを判定する。コントローラ61は、トナーメモリ42に記憶されたトナーIDと一致するトナーIDが、本体メモリ62に記憶されている場合、トナーカートリッジ4の使用を許可する。一方、コントローラ61は、トナーメモリ42に記憶されたトナーIDと一致するトナーIDが、本体メモリ62に記憶されていない場合、トナーカートリッジ4の使用を許可しない。
図6(A)では、コントローラ61がトナーメモリ42と通信前の本体メモリ62の第12領域621Bに、トナーID「11001」が記憶されていない。そのため、コントローラ61は、トナーメモリ42に記憶されたトナーID「11001」と一致するトナーIDが、本体メモリ62に記憶されていないと判定する。従って、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可しない。
一方、図6(B)では、コントローラ61がトナーメモリ42と通信前の本体メモリ62の第12領域621Bに、トナーID「11001」が記憶されている。コントローラ61は、トナーメモリ42に記憶されたトナーID「11001」と一致するトナーIDが、本体メモリ62に記憶されていると判定する。従って、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可する。コントローラ61がトナーカートリッジ4の使用を許可する場合、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナーID「11001」を、本体メモリ62の第11領域621Aに記憶させる。
このように、契約対象機に通常カートリッジが装着された場合、本体メモリ62の第12領域621Bに、装着された通常カートリッジのトナーIDが記憶されていなくても、ユーザは、契約対象機において通常カートリッジを使用できる。新品の専用カートリッジについても同様である。一方、契約対象機に旧品の専用カートリッジが装着された場合には、第12領域621Bに、装着された旧品の専用カートリッジのトナーIDが記憶されていない限り、ユーザは、契約対象機において旧品の専用カートリッジを使用できない。
ユーザが、現在使用している契約対象機に代えて、他の画像形成装置を契約対象機として使用する場合、画像形成装置の製造元から発送された他の画像形成装置の本体メモリには、現在使用している専用カートリッジのトナーIDは記憶されていない。他の画像形成装置の本体メモリに、現在使用している専用カートリッジのトナーIDが記憶されていない状態では、ユーザは、他の画像形成装置に対して契約を締結しても、現在使用している旧品の専用カートリッジを他の画像形成装置で使用できない。
本実施形態の画像形成装置1は、ユーザが、故障などにより現在使用している契約対象機に代えて、他の契約対象機を使用する場合に、ユーザが現在使用している専用カートリッジを、他の契約対象機において使用できるようにしたものである。以下に、画像形成装置1における具体的な制御方法の一例について説明する。
以下、ユーザが現在使用している画像形成装置1を旧装置と称する。旧装置は、ユーザにより画像形成装置1が契約対象機として登録されている契約モードと、ユーザにより画像形成装置1が契約対象機として登録されていないか、契約が解除済である通常モードと、を有する。以下、契約対象機として登録されている旧装置を、契約モードの旧装置とし、契約対象機として登録されていないか、契約が解除済である旧装置を、通常モードの旧装置として説明する。
また、ユーザが旧装置に代えて使用予定である画像形成装置1を新装置と称する。新装置は、ユーザにより画像形成装置1が契約対象機として登録されている契約モードと、ユーザにより画像形成装置1が契約対象機として登録されていないか、契約が解除済である通常モードと、を有する。以下、契約対象機として登録されている新装置を、契約モードの新装置とし、契約対象機として登録されていないか、契約が解除済である新装置を、通常モードの新装置として説明する。
〔旧装置の処理フロー〕
図7は、旧装置としての画像形成装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。図7に示される一連の処理は、例えば、契約モードの旧装置のコントローラ61が、旧装置に対して締結された契約を解除する指示である契約解除指示をサーバ8から受信したときに開始される。
ステップS101では、コントローラ61は、サーバ8から契約解除指示を受信したか否かを判定する契約判定処理を実行する。コントローラ61が契約解除指示を受信したと判定した場合、コントローラ61は、トナーメモリ42に記憶されたモード情報を、契約モードを表す情報から、通常モードを表す情報へと書き換える。これにより、旧装置は、通常モードの状態となる。また、コントローラ61は、ステップS101のYESからステップS102に処理を進める。コントローラ61が契約解除指示を受信していないと判定した場合、すなわちステップS101でNOの場合、コントローラ61は、契約解除指示の受信を待機する。
ステップS102では、旧装置が通常モードの状態において、コントローラ61は、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されているかを判定する。コントローラ61は、コネクタ101がドラムメモリ22と電気的に接続されることにより、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されたと判定する。
コントローラ61が、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されていると判定した場合、コントローラ61は、ステップS102のYESからステップS103に処理を進める。コントローラ61が、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されていないと判定した場合、すなわちステップS102でNOの場合、コントローラ61は、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されるまで待機する。
ステップS103では、コントローラ61は、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されているかを判定する。コントローラ61は、コネクタ102がトナーメモリ42と電気的に接続されることにより、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されたと判定する。
コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されていると判定した場合、コントローラ61は、ステップS103のYESからステップS104に処理を進める。コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されていないと判定した場合、すなわちステップS103でNOの場合、コントローラ61は、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されるまで待機する。
コントローラ61は、ステップS103の処理後にステップS102の処理を行ってもよいし、ステップS102の処理とステップS103の処理と並行して行ってもよい。
コントローラ61は、本体筐体10に装着された4つのトナーカートリッジ4から選択した1つのトナーカートリッジ4に対して、ステップS104以降の処理を実行する。また、コントローラ61は、選択した1つのトナーカートリッジ4が装着されたドラムカートリッジ20に対して、ステップS104以降の処理を実行する。
ステップS104では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナー種別情報を読み出す。ステップS105では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であるかを判定する消耗品判定処理を実行する。コントローラ61が、トナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、S105のYESからS106に処理を進める。コントローラ61が、トナー種別情報が、通常カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS105のNOからステップS110に処理を進める。
ステップS106では、コントローラ61は、トナーメモリ42から新品フラグを読み出す。ステップS107では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出した新品フラグが、旧品であることを表す情報であるかを判定する状態判定処理を実行する。コントローラ61が、新品フラグが、旧品であることを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS107のYESからステップS108に処理を進める。コントローラ61が、新品フラグが、新品であることを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS107のNOからステップS110に処理を進める。
コントローラ61が、ステップS105およびステップS107を実行することにより、コントローラ61は、旧品の専用カートリッジを、ステップS108以降の処理の実行対象とすることができる。つまり、コントローラ61は、旧装置で使用されていたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20を、ステップS108以降の処理の実行対象とすることができる。
ステップS108では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナーIDを読み出す。ステップS109では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナーIDを、ドラムメモリ22に記憶させる記憶処理を実行する。コントローラ61は、記憶処理の実行により、トナーIDを書き込んだドラムカートリッジ20と共に、ドラムカートリッジ20に書き込んだトナーIDを記憶するトナーカートリッジ4を、新装置で使用することを許容させる。つまり、コントローラ61は、旧装置で使用されていたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20を、新装置で使用することを許容させる。
ステップS110では、コントローラ61は、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS104の処理を実行したかを判定する。コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS104の処理を実行したと判定した場合、コントローラ61は、図7に示す処理を終了する。
一方、コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS104の処理を実行していないと判定した場合、コントローラ61は、ステップS110でNOからステップS104に処理を進める。すなわち、コントローラ61は、ステップS104の処理を実行していないトナーカートリッジ4のうちの1つのトナーカートリッジ4を選択して、ステップS104の処理を実行する。
以上のように、コントローラ61は、少なくとも、旧装置の契約が解除され、かつ専用カートリッジが旧装置に装着されている場合、ステップS109において、トナーメモリ42に記憶しているトナーIDを、ドラムメモリ22に記憶させる。そして、コントローラ61は、ドラムカートリッジ20と共にトナーカートリッジ4を新装置で使用することを許容させる。従って、ユーザは、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20を新装置に装着するだけで、トナーカートリッジ4を新装置で使用できる。それゆえ、ユーザは、旧装置から新装置への移行を容易に行うことができる。
ところで、ユーザは、様々な事情により契約機を変更することができる。従来、契約機の変更は、以下の手順で完了していた。例えば、第1に、新しい画像形成装置がユーザの元に納入される。第2に、新しい画像形成装置について契約手続が締結される。第3に、契約締結に基づいてサービス提供事業者が新しい画像形成装置のための専用の消耗品をユーザに供給する。つまり、ユーザは、新しい画像形成装置による定額印刷サービスをすぐには利用できず、新しい画像形成装置を購入してから、新しい画像形成装置のための専用の消耗品が手元に届くまでの期間待たなければならず、不便であるという問題があった。
本実施形態では、上述したように、旧装置のコントローラ61は、トナーメモリ42に記憶しているトナーIDを、ドラムメモリ22に記憶させることにより、ドラムカートリッジ20と共にトナーカートリッジ4を新装置で使用することを許容させる。そのため、ユーザは、上記期間を待たずに、新装置において、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4を使用することが可能となる。
また、コントローラ61が、旧品の専用カートリッジが旧装置に装着されている場合に、トナーメモリ42に記憶しているトナーIDを、ドラムメモリ22に記憶させる。従って、新装置のコントローラ61が、ユーザが旧装置で使用していた専用カートリッジの使用を許可するために、トナーIDを本体メモリ62の第12領域621Bに記憶させることができる。
〔旧装置における情報の書き換え例〕
図8は、旧装置における情報の書き換えの一例を示す図である。図8の例では、旧装置は契約対象機である。そのため、本体メモリ62の第3領域623には、モード情報として、契約モードを表す情報が記憶されている。また、図8の例では、コントローラ61が契約解除指示の受信前において、本体メモリ62の第11領域621Aには、旧装置に装着され、かつ旧装置での使用が許可されているトナーカートリッジ4のトナーID「11002」が記憶されている。また、本体メモリ62の第12領域621Bには、トナーID「11002」と、過去に旧装置で使用が許可されたトナーカートリッジ4のトナーID「11001」と、が記憶されている。
図8の例では、旧装置に装着されたトナーカートリッジ4のトナー種別情報は、専用カートリッジを表す情報である。そのため、コントローラ61は、図7のステップS105でYESからステップS106に処理を進める。また、旧装置に装着されたトナーカートリッジ4の新品フラグは、旧品であることを表す情報である。そのため、コントローラ61は、図7のステップS107でYESからステップS108に処理を進める。
従って、図8の例では、コントローラ61は、図7のステップS108およびステップS109の処理を行うことにより、ドラムメモリ22の第3領域223に、トナーメモリ42の第1領域421から読み出したトナーIDを記憶させる。また、コントローラ61は、本体メモリ62のモード情報を、契約モードを表す情報から通常モードを表す情報に書き換えると共に、本体メモリ62の第12領域621Bに記憶されているトナーIDを消去する。
〔新装置の処理フロー〕
次に、新装置としての画像形成装置1が実行する処理の一例について説明する。具体的には、契約モードの新装置としての画像形成装置1が、ドラムメモリ22に記憶されたトナーIDを本体メモリ62に記憶する場合の処理フローの一例と、トナーカートリッジ4の使用可否を判定する場合の処理の一例と、について説明する。
〔本体メモリにトナーIDを書き込む場合の処理例〕
図9は、新装置が実行する処理の一例であって、ドラムメモリ22に記憶されたトナーIDを本体メモリ62に記憶する場合の処理の一例を示すフローチャートである。図9は、例えば、旧装置に代えて新装置がユーザに発送された場合に、新装置が、旧装置で使用していた専用カートリッジの使用を許可できるようにするための処理である。
なお、ユーザが新装置を契約対象機として使用する場合、ユーザ端末9からサーバ8に、新装置に対して契約を締結する要求を送信する。コントローラ61は、サーバ8から、通常モードから契約モードへの移行指示を受信した場合、本体メモリ62のモード情報を、通常モードを表す情報から契約モードを表す情報に書き換える。
ステップS201では、新装置が契約モードの状態において、コントローラ61は、図7のステップS102と同様、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されているかを判定する。また、ステップS202では、コントローラ61は、図7のステップS103と同様、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されているかを判定する。
コントローラ61は、本体筐体10に装着された4つのトナーカートリッジ4から選択した1つのトナーカートリッジ4に対して、ステップS203以降の処理を実行する。また、コントローラ61は、選択した1つのトナーカートリッジ4が装着されたドラムカートリッジ20に対して、ステップS203以降の処理を実行する。
ステップS203では、本体メモリ62からモード情報を読み出す。ステップS204では、コントローラ61は、本体メモリ62から読み出したモード情報が、契約モードを表す情報であるかを判定する。すなわち、コントローラ61は、新装置に対して契約が締結された状態であるかを判定する契約判定処理を実行する。コントローラ61が、モード情報が契約モードを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS204のYESからステップS205に処理を進める。
一方、コントローラ61が、モード情報が通常モードを表す情報であると判定した場合、すなわちステップS204でNOの場合、コントローラ61は、図9に示す処理を終了する。図9に示す処理は、契約対象機である新装置において、ユーザが旧装置で使用していた専用カートリッジの使用を許可するために行われる。そのため、新装置が契約対象機ではない場合、コントローラ61は、ステップS205以降の処理を行わない。
ステップS205では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナー種別情報を読み出す。ステップS206では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であるかを判定する消耗品判定処理を実行する。コントローラ61が、トナー種別情報が専用カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS206のYESからステップS207に処理を進める。
一方、コントローラ61が、トナー種別情報が通常カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS206のNOからステップS213に処理を進める。本体筐体10に通常カートリッジが装着された場合、コントローラ61は、新品であるか旧品であるかに依らず、本体メモリ62の第12領域621Bを参照することなく、通常カートリッジの使用を許可する。そのため、コントローラ61は、ステップS207以降の処理を行わず、S213の処理を実行する。
ステップS207では、コントローラ61は、ドラムメモリ22からトナーIDを読み出す。ステップS208では、コントローラ61は、ドラムメモリ22から読み出したトナーIDが初期値以外の値を示すかを判定する。すなわち、コントローラ61は、ドラムメモリ22が、ドラムカートリッジ20と共に本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4のトナーIDを記憶しているかを判定する第1判定処理を実行する。
ドラムメモリ22の第3領域223は、ドラムカートリッジ20の出荷時には、製造されるトナーカートリッジ4のトナーIDの値としては使用されない値を、トナーIDの初期値として記憶していてよい。そのため、第3領域223に対して、トナーメモリ42に記憶されているトナーIDが記憶されない限り、第3領域223に記憶されているトナーIDは初期値を表す。
旧装置のコントローラ61は、図7に示すように、旧装置に対して契約が解除されるときに、ステップS109において、ドラムメモリ22に、トナーメモリ42に記憶されているトナーIDを記憶させる。すなわち、旧装置のコントローラ61は、第3領域223に記憶されているトナーIDの初期値を、トナーメモリ42に記憶されているトナーIDに書き換える。従って、新装置のコントローラ61は、ステップS208の処理を実行することにより、旧装置で使用されていたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20に対して、ステップS209以降の処理を実行できる。
ステップS209では、コントローラ61は、本体メモリ62からトナーIDを読み出す。ステップS210では、コントローラ61は、本体メモリ62に、以下に示すトナーIDが記憶されていないかを判定する第3判定処理を実行する。
・本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4を識別するための第1識別情報の一例としてのトナーID。
・本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4とは異なる他のトナーカートリッジ4を識別するための第2識別情報の一例としてのトナーID。
本体メモリ62の第12領域621BにトナーIDが記憶されていない場合、例えば第12領域621Bから読み出したトナーIDが初期値を表す場合、コントローラ61は、第3判定処理により、新装置における専用カートリッジの使用履歴が無いと判定できる。本体メモリ62の第1領域621が通常カートリッジのトナーIDを記憶可能である場合、コントローラ61は、通常カートリッジのトナーIDが記憶されているかを判定してもよい。通常カートリッジのトナーIDが記憶されていない場合、コントローラ61は、第3判定処理により、新装置における通常カートリッジの使用履歴が無いことも判定できる。
コントローラ61が、本体メモリ62にトナーIDが記憶されていないと判定した場合、コントローラ61は、ステップS210のYESからステップS211の処理を進める。コントローラ61が、本体メモリ62にトナーIDが記憶されていると判定した場合、コントローラ61は、ステップS210のNOからステップS213の処理を進める。
ステップS211では、コントローラ61は、ステップS207でドラムメモリ22から読み出したトナーIDを、本体メモリ62に記憶させる記憶処理を実行する。
コントローラ61は、本体筐体10に装着された旧品の専用カートリッジのトナーIDが、本体メモリ62の第12領域621Bに記憶されたトナーIDと一致する場合に、旧品の専用カートリッジの使用を許可する。コントローラ61が記憶処理を実行することにより、コントローラ61は、旧装置で使用していた専用カートリッジの使用を許可できる。従って、ユーザは、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20を新装置に装着するだけで、トナーカートリッジ4を新装置で使用できる。それゆえ、ユーザは、旧装置から新装置への移行を容易に行うことができる。
また、コントローラ61は、ステップS210でYESの場合に記憶処理を実行して、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4の使用を許可できる。換言すれば、コントローラ61は、本体メモリ62にトナーカートリッジ4の使用履歴がある場合には記憶処理を実行しない。従って、コントローラ61は、本体メモリ62にトナーカートリッジ4の使用履歴がない新装置、すなわち旧装置の交換用として発送された新装置においてのみ、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4の使用を許可できる。
ステップS212では、コントローラ61は、ドラムメモリ22に記憶されているトナーIDを消去する消去処理を実行する。コントローラ61は、ドラムメモリ22に記憶されているトナーIDを初期値に書き換えることにより、消去処理を実行してもよい。コントローラ61が消去処理を実行することにより、新装置とは別の画像形成装置1は、ドラムメモリ22から、ドラムカートリッジ20と共に装着されたトナーカートリッジ4のトナーIDを読み出して、本体メモリ62に記憶させることはできない。従って、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20が、新装置とは別の画像形成装置1で使用される可能性を低減できる。
なお、例えば、旧装置のコントローラ61が契約解除指示を受信した場合に、何等かの不具合により、旧装置のコントローラ61が、トナーメモリ42に記憶されたモード情報を、通常モードを表す情報に書き換えなかったものとする。この場合、旧装置のコントローラ61は、本体メモリ62の第12領域621Bに記憶されているトナーIDを消去しない。
ユーザが、新装置にドラムカートリッジ20を装着する前に、旧装置に再度ドラムカートリッジ20を装着したとする。旧装置のコントローラ61が、図9の処理を実行するときにステップS210の処理を実行しなかった場合、旧装置のコントローラ61は、第12領域621BにトナーIDが記憶されているにも関わらず、ドラムメモリ22に記憶したトナーIDを消去する。そのため、ユーザがその後、ドラムカートリッジ20を新装置に装着しても、新装置のコントローラ61は、ドラムカートリッジ20と共に新装置に装着されたトナーカートリッジ4のトナーIDを本体メモリ62に記憶できない。従って、新装置のコントローラ61は、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4の使用を許可できない。
上述したように、コントローラ61は、ステップS210において、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4のトナーIDが、本体メモリ62に記憶されていると判定した場合には、コントローラ61は、ステップS211の記憶処理を実行しない。そのため、旧装置の契約が適切に解除されなかった場合で、かつドラムカートリッジ20が再度旧装置に装着された場合であっても、旧装置のコントローラ61が消去処理を実行してしまう可能性を低減できる。従って、新装置のコントローラ61は、旧装置の契約が適切に解除されなかった場合で、かつドラムカートリッジ20が再度旧装置に装着された場合であっても、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4の使用を許可できる。
ステップS213では、コントローラ61は、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS206の処理を実行したかを判定する。コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS206の処理を実行したと判定した場合、コントローラ61は、図9に示す処理を終了する。
一方、コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS206の処理を実行していないと判定した場合、コントローラ61は、ステップS213でNOからステップS206に処理を進める。すなわち、コントローラ61は、ステップS206の処理を実行していないトナーカートリッジ4のうちの1つのトナーカートリッジを選択して、ステップS206の処理を実行する。
〔トナーカートリッジの使用可否を判定する場合の処理例〕
図10は、新装置が実行する処理の一例であって、本体筐体10に装着されたトナーカートリッジ4の使用可否を判定する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS301では、新装置が契約モードの状態において、コントローラ61は、図7のステップS102と同様、4つのドラムカートリッジ20が本体筐体10に装着されているかを判定する。また、ステップS302では、コントローラ61は、図7のステップS103と同様、4つのトナーカートリッジ4が本体筐体10に装着されているかを判定する。
コントローラ61は、本体筐体10に装着された4つのトナーカートリッジ4から選択した1つのトナーカートリッジ4に対して、ステップS303以降の処理を実行する。また、コントローラ61は、選択した1つのトナーカートリッジ4が装着されたドラムカートリッジ20に対して、ステップS303以降の処理を実行する。
ステップS303では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナー種別情報を読み出す。ステップS304では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であるかを判定する。コントローラ61が、トナー種別情報が専用カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS304のYESからステップS305に処理を進める。コントローラ61が、トナー種別情報が通常カートリッジを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS304のNOからステップS310に処理を進める。
ステップS305では、コントローラ61は、トナーメモリ42から新品フラグを読み出す。ステップS306では、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出した新品フラグが、旧品であることを表す情報であるかを判定する。コントローラ61が、新品フラグが旧品であることを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS306のYESからステップS307に処理を進める。
ステップS307では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナーIDを読み出す。ステップS308では、コントローラ61は、本体メモリ62の第12領域621Bから、トナーIDを読み出す。ステップS309では、コントローラ61は、ステップS307で読み出したトナーIDと、ステップS308で読み出したトナーIDと、が一致するかを判定する第2判定処理を実行する。
コントローラ61が、ステップS308で読み出したトナーIDの中に、ステップS307で読み出したトナーIDと一致するトナーIDが存在すると判定した場合、コントローラ61は、ステップS309のYESからステップS310に処理を進める。コントローラ61が、ステップS308で読み出したトナーIDの中に、ステップS307で読み出したトナーIDと一致するトナーIDが存在しないと判定した場合、コントローラ61は、ステップS309のNOからステップS311に処理を進める。
ステップS310では、コントローラ61は、本体筐体10に装着されたドラムカートリッジ20と共にトナーカートリッジ4を新装置で使用することを許可する許可処理を実行する。ステップS308で読み出したトナーIDの中に、ステップS307で読み出したトナーIDと一致するトナーIDが存在する場合、コントローラ61は、図9のステップS211の記憶処理を実行している。一方、ステップS311では、コントローラ61は、本体筐体10に装着されたドラムカートリッジ20と共にトナーカートリッジ4を新装置で使用することを許可しない。
ステップS312では、コントローラ61は、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS303の処理を実行したかを判定する。コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS303の処理を実行したと判定した場合、コントローラ61は、図10に示す処理を終了する。
一方、コントローラ61が、4つのトナーカートリッジ4の全てに対して、ステップS303の処理を実行していないと判定した場合、コントローラ61は、ステップS312でNOからステップS303に処理を進める。すなわち、コントローラ61は、ステップS303の処理を実行していないトナーカートリッジ4のうちの1つのトナーカートリッジを選択して、ステップS303の処理を実行する。
また、ステップS306において、コントローラ61が、新品フラグが新品であることを表す情報であると判定した場合、コントローラ61は、ステップS306のNOからステップS313に処理を進める。
ステップS313では、コントローラ61は、トナーメモリ42からトナーIDを読み出す。ステップS314では、コントローラ61は、ステップS313で読み出したトナーIDを、本体メモリ62の第11領域621Aおよび第12領域621Bに書き込む。ステップS315では、コントローラ61は、トナーメモリ42の新品フラグを、新品であることを表す情報から、旧品であることを表す情報に書き換える。コントローラ61は、ステップS315の処理後、ステップS310に処理を進める。なお、コントローラ61は、ステップS315の処理後、ステップS313およびステップS314の処理を実行してもよい。この場合、コントローラ61は、ステップS314の処理後、ステップS310に処理を進める。
以上のように、新装置が契約対象機の場合、コントローラ61は、専用カートリッジのトナーIDであって、専用カートリッジを装着したドラムカートリッジ20のドラムメモリ22に記憶されたトナーIDを、本体メモリ62の第12領域621Bに記憶する。そのため、コントローラ61は、ステップS310において、ユーザが旧装置で使用していた専用カートリッジの使用を許可できる。従って、ユーザは、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4およびドラムカートリッジ20を新装置に装着するだけで、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4を新装置で使用できる。それゆえ、ユーザは、旧装置から新装置への移行を容易に行うことができる。従って、ユーザは、新装置を購入してから専用の消耗品が手元に届くまでの期間を待たずに、新装置において、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4を使用できる。
また、コントローラ61は、ステップS309でYESの場合にステップS310に処理を進める。コントローラ61は、図9のステップS211において、旧装置の交換用として発送された新装置の本体メモリ62に、旧装置で使用していた専用カートリッジのトナーIDを、本体メモリ62に記憶させる。そのため、新装置の本体メモリ62には、旧装置で使用していた専用カートリッジのトナーIDのみが記憶されている。従って、コントローラ61は、旧装置で使用していた専用カートリッジとは異なる専用カートリッジが、新装置によって使用される可能性を低減できる。
〔新装置における情報の書き換え例〕
図11は、新装置における情報の書き換えの一例を示す図である。図11の例では、新装置は契約対象機である。そのため、本体メモリ62の第3領域623には、モード情報として、契約モードを表す情報が記憶されている。また、図11の例では、コントローラ61とトナーメモリ42およびドラムメモリ22との通信前においては、本体メモリ62の第11領域621Aおよび第12領域621Bには、トナーIDは記憶されていない。
図11の例では、新装置に装着されたトナーカートリッジ4のトナー種別情報は、専用カートリッジを表す情報である。そのため、コントローラ61は、図9のステップS206のYESからステップS207に処理を進める。また、ドラムメモリ22の第3領域223には、旧装置によって記憶されたトナーIDであって、新装置に装着されたトナーカートリッジ4のトナーID「11002」が記憶されている。そのため、コントローラ61は、図9のステップS208のYESからステップS209に処理を進める。
上述したように、第12領域621Bには、トナーIDは記憶されていない。そのため、コントローラ61は、図9のステップS210でYESからステップS211に処理を進めることにより、第3領域223に記憶されたトナーID「11002」を、第12領域621Bに記憶させる。その後、コントローラ61は、図9のステップS211からステップS212に処理を進めることにより、第3領域223に記憶されたトナーID「11002」を消去する。
また図11の例では、トナー種別情報が、専用カートリッジを表す情報であるため、コントローラ61は、図10のステップS304でYESからステップS305に処理を進める。また、新品フラグが、旧品であることを表す情報であるため、コントローラ61は、図10のステップS306でYESからステップS307に処理を進める。
上述のように、コントローラ61が図9の処理を実行することにより、第12領域621BにトナーID「11002」が記憶されている。そのため、コントローラ61は、図10のS309のYESからS310に処理を進めることにより、新装置に装着されたトナーカートリッジ4の使用を許可する。従って、図11に示すように、コントローラ61は、トナーメモリ42から読み出したトナーID「11002」を、第11領域621Aに記憶させる。
〔各種変形例〕
〔変形例1〕
画像形成装置1において、消耗品としてのトナーカートリッジ4と共に使用される交換部品は、ドラムカートリッジ20以外の交換部品であってもよい。交換部品は、例えば、転写ベルト70であってよい。この場合、トナーIDを記憶する第2メモリは、転写ベルトが有する転写メモリであってよい。
〔変形例2〕
4つのトナーカートリッジ4は、共通のドラムカートリッジ20に装着されてもよい。この場合、カートリッジ保持部13は、1つのドラムカートリッジ20を保持できる形状であればよい。また、ドラムメモリ22は、トナーカートリッジ4毎に、トナーIDを記憶してよい。
〔変形例3〕
ドラムカートリッジ20は、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体と、ドラムメモリ22と、帯電器と、に加えて、現像ローラ41を有してもよい。カートリッジ筐体には、感光体ドラム21、ドラムメモリ22、帯電器および現像ローラ41が設けられる。また、トナーカートリッジ4は、カートリッジ筐体およびトナーメモリ42を有するが、現像ローラ41を有しない。カートリッジ筐体はトナーを収容する。現像ローラ41の外周面は、ドラムカートリッジ20の内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。
〔変形例4〕
トナーカートリッジ4は、図示しない2つのカートリッジから構成されていてもよい。トナーカートリッジ4を構成する2つのカートリッジのうち1つ目のカートリッジは、現像ローラ41を有する。トナーカートリッジ4を構成する2つのカートリッジのうち2つ目のカートリッジは、カートリッジ筐体と、トナーメモリ42と、を有する。カートリッジ筐体はトナーを収容する。
〔変形例5〕
画像形成装置1は、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4に代えて、図示しない1つのカートリッジを備えてもよい。1つのカートリッジは、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体と、メモリと、帯電器と、現像ローラ41と、を有する。現像ローラ41の外周面は、1つのカートリッジの内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。1つのカートリッジのカートリッジ筐体はトナーを収容する。
〔変形例6〕
また、画像形成装置1では、ドラムカートリッジ20とトナーカートリッジ4とが本体筐体10に対して互いに独立して着脱可能であってもよい。
〔変形例7〕
また、画像形成装置1は、スキャナまたはファクシミリなどの他の機能を併せて備えるMFP(Multi Function Printer)であってもよい。画像形成装置1がMFPである場合でも、画像形成装置1は、上記実施形態で説明した各種処理を上記実施形態の画像形成装置1と同様に実行してよい。本変形例の画像形成装置1は上記実施形態の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
〔変形例8〕
画像形成装置1の印刷機材は紙に限られない。例えば、印刷基材はテープであってもよい。印刷基材がテープである場合、画像形成装置1にはテープを供給するテープカセットが装着される。画像形成装置1は、テープカセットから搬送されるテープに対し印刷を行う。なお、この場合、画像形成装置1はレーザープリンタであってもよいし、インクジェットプリンタであってもよい。
〔変形例9〕
画像形成装置1は、インクジェットプリンタであってもよい。画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合、画像形成装置1のカートリッジ保持部13には、上記実施形態において説明したドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4ではなく、インクカートリッジが装着される。なお、画像形成装置1に装着されるインクカートリッジの個数は、特に限定されない。例えば、画像形成装置1には、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色それぞれに対応する、合計4個のインクカートリッジが装着されてもよいし、ブラック1色に対応するインクカートリッジのみが装着されてもよい。
インクカートリッジは、消耗品であるインクが充填されたカートリッジ筐体と、インクカートリッジ情報が記憶されているインクメモリと、を含む。インクカートリッジ情報は、例えば、インクIDと、インク種別情報と、インク残量情報と、新品フラグと、を含んでよい。
インクIDはインクカートリッジの識別情報であり、上記実施形態のトナーIDに代えてインクカートリッジ情報に含まれる情報である。インク種別情報は、インクカートリッジの種別を示す情報であり、上記実施形態のトナー種別情報に代えてインクカートリッジ情報に含まれる情報である。インク残量情報はインクカートリッジ内のインクの残量を示す情報であり、上記実施形態のトナー残量情報に代えてインクカートリッジ情報に含まれる情報である。新品フラグは、上記実施形態のトナーカートリッジ4に関する情報における同名の情報に相当する情報であり、トナーカートリッジ4に関する情報における「トナー」が「インク」に、「トナーカートリッジ」が「インクカートリッジ」に置き換わったものである。
なお、インクカートリッジのカートリッジ筐体には、インクを撹拌するためのアジテータが備えられていてもよい。アジテータは、インクカートリッジが画像形成装置1に装着された状態のとき、コントローラ61からの指示に応じて動作する。
また、画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合、消耗品としてのインクカートリッジと共に画像形成装置1で使用される交換部品が、ドラムカートリッジ20の代わりとなる。この場合も、交換部品は、ドラムメモリ22の代わりとなるメモリを有しており、メモリは、例えば、交換部品の識別情報および交換部品の寿命情報を記憶する。また本変形例では、メモリは、ドラムメモリ22の第3領域223に相当する領域であって、インクIDを記憶する領域を有している。
画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合でも、上記実施形態で説明した各フローチャートに示される各処理の流れは同様である。具体的には、画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合、上記実施形態の「トナーカートリッジ4」および「トナーメモリ42」をそれぞれ、インクカートリッジおよびインクメモリに読み替えればよい。同様に、上記実施形態の「ドラムカートリッジ20」および「ドラムメモリ22」を、交換部品およびメモリと読み替えればよい。また、上記実施形態のトナーカートリッジ4に関する情報に含まれる各種情報はそれぞれ、インクカートリッジ情報において相当する情報に読み替えればよい。本変形例の画像形成装置1は上記実施形態の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像形成装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、画像形成装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、画像形成装置1のコントローラ61としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
この場合、画像形成装置1は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、画像形成装置1が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して画像形成装置1に供給されてもよい。
また、コントローラ61の機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本開示の範疇に含まれる。
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置、10 本体筐体、20 ドラムカートリッジ(交換部品)、21 感光体ドラム、22 ドラムメモリ(第2メモリ)、4 トナーカートリッジ(消耗品)、42 トナーメモリ(第1メモリ)、61 コントローラ、62 本体メモリ

Claims (9)

  1. 画像形成装置であって、
    本体筐体と、
    前記本体筐体に装着された消耗品であって、第1メモリを備える消耗品と、
    前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品であって、第2メモリを備える交換部品と、
    コントローラと、
    を備え、
    前記第1メモリは、
    前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、
    前記消耗品を識別するための固有の識別情報と、を記憶し、
    前記コントローラは、
    契約が締結された前記画像形成装置の契約を解除する契約解除指示を受け付けたかを判定する契約判定処理と、
    前記契約判定処理により、前記契約解除指示を受け付けたと判定された場合、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定処理と、
    前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記識別情報を前記第2メモリに記憶させ、前記交換部品と共に前記消耗品を他の画像形成装置で使用することを許容させる記憶処理と、
    を実行する、画像形成装置。
  2. 前記第1メモリは、前記消耗品が、新品であること、または、使用済みの製品を表す旧品であることを表す状態情報を記憶し、
    前記コントローラは、
    前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記状態情報が、旧品であることを表す情報であるかを判定する状態判定処理を実行し、
    前記状態判定処理により、前記状態情報が、旧品であることを表す情報であると判定された場合、前記記憶処理を実行する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 画像形成装置であって、
    本体筐体と、
    本体メモリと、
    前記本体筐体に装着された消耗品であって、第1メモリを備える消耗品と、
    前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品であって、第2メモリを備える交換部品と、
    コントローラと、
    を備え、
    前記第1メモリは、
    前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、
    前記消耗品を識別するための固有の第1識別情報と、を記憶し、
    前記コントローラは、
    前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であるかを判定する契約判定処理と、
    前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定処理と、
    前記契約判定処理により、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であると判定され、かつ、前記消耗品判定処理により、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶しているかを判定する第1判定処理と、
    前記第1判定処理により、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶していると判定された場合、前記第2メモリに記憶された前記第1識別情報を前記本体メモリに記憶させる記憶処理と、
    前記記憶処理の後に、前記交換部品と共に前記消耗品を前記画像形成装置で使用することを許可する許可処理と、
    を実行する画像形成装置。
  4. 前記コントローラは、
    前記第1メモリに記憶された前記第1識別情報と、前記記憶処理によって前記本体メモリに記憶された前記第1識別情報と、が一致するかを判定する第2判定処理を実行し、
    前記第2判定処理により、前記第1メモリに記憶された前記第1識別情報と、前記記憶処理によって前記本体メモリに記憶された前記第1識別情報と、が一致すると判定された場合、前記許可処理を実行する、
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記コントローラは、
    前記記憶処理により、前記第1識別情報を前記本体メモリに記憶させた場合、前記第2メモリから前記第1識別情報を消去する消去処理を実行する、
    請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記コントローラは、
    前記本体メモリに、前記第1識別情報と、前記消耗品とは異なる他の消耗品を識別するための第2識別情報と、が記憶されているかを判定する第3判定処理を実行し、
    前記第3判定処理により、前記本体メモリに前記第1識別情報および前記第2識別情報が記憶されていないと判定された場合、前記記憶処理を実行する、
    請求項3または4に記載の画像形成装置。
  7. 前記消耗品は、トナーを収容可能なトナーカートリッジであり、
    前記交換部品は、感光体ドラムを備えるドラムカートリッジである、
    請求項1または3に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成装置を制御する制御方法であって、
    契約が締結された前記画像形成装置の契約を解除する契約解除指示を受け付けたかを判定する契約判定ステップと、
    前記契約判定ステップにより、前記契約解除指示を受け付けたと判定された場合、前記画像形成装置に装着された消耗品が備える第1メモリが記憶する種別情報であって、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定ステップと、
    前記消耗品判定ステップにより、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記第1メモリが記憶する識別情報であって、前記消耗品を識別するための固有の識別情報を、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品が備える第2メモリに記憶させ、前記交換部品と共に前記消耗品を他の画像形成装置で使用することを許容させる記憶ステップと、
    を含む、制御方法。
  9. 画像形成装置を制御する制御方法であって、
    前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であるかを判定する契約判定ステップと、
    前記画像形成装置に装着された消耗品が備える第1メモリが記憶する種別情報であって、前記消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であるかを判定する消耗品判定ステップと、
    前記契約判定ステップにより、前記画像形成装置に対して契約が締結された状態であると判定され、かつ、前記消耗品判定ステップにより、前記種別情報が、前記専用の消耗品を表す情報であると判定された場合、前記消耗品と共に前記画像形成装置で使用される交換部品が備える第2メモリが、前記第1メモリが記憶する第1識別情報であって、前記消耗品を識別するための固有の第1識別情報を記憶しているかを判定する第1判定ステップと、
    前記第1判定ステップにより、前記第2メモリが前記第1識別情報を記憶していると判定された場合、前記第2メモリに記憶された前記第1識別情報を、前記画像形成装置が備える本体メモリに記憶させる記憶ステップと、
    前記記憶ステップの後に、前記交換部品と共に前記消耗品を前記画像形成装置で使用することを許可する許可ステップと、
    を含む、制御方法。
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