JP2021124085A - 外部電極構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】中心電極と金属製のハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保し、かつハウジングからの中心電極の抜けを抑制した外部電極構造体を提供する。【解決手段】軸線O向に延びる中心電極10と、中心電極を内側に保持する筒状の無機粉末充填部20と、無機粉末充填部の先端側に配置され、中心電極を内側に有する筒状の先端側絶縁体30と、無機粉末充填部の後端側に配置され、中心電極を内側に有する筒状の後端側絶縁体40と、先端側絶縁体、無機粉末充填部、及び後端側絶縁体を内側に保持する筒状金属製のハウジング50と、を備えた外部電極構造体100であって、中心電極の外表面のうち、無機粉末充填部と対向する部位の少なくとも一部には、軸線方向に沿って見たときに中心電極の径が変化する凹凸を複数個連続して有する粗面領域12が形成され、粗面領域の凹部に無機粉末充填部が入り込んでいる。【選択図】図3
Description
本発明は、例えば内燃機関の触媒加熱ヒータの通電用電極に好適に使用することができる外部電極構造体に関する。
自動車等の車両の内燃機関の排気ガスを浄化するため、触媒装置が取り付けられている。この触媒は高温で活性化するため、エンジン始動時等の排気ガスが低温の状態では十分な触媒機能を発揮することが困難である。そこで、触媒を活性化するため、触媒装置の上流側に通電発熱式の触媒加熱ヒータ(EHC:Electrical Heating Catalyst)を設ける技術が知られている。
この触媒加熱ヒータの通電用電極は、ヒータが配置されている排気管を貫通して取り付けられる。電極は金属製のハウジングの内部に絶縁保持され、ハウジングは排気管にネジ止め等で固定されている(特許文献1)。
特許文献1記載の技術においては、電極とハウジングとの間の絶縁体として、セラミックと共に、無機粉末の圧粉体を併用している。これは、硬質のセラミックだけでは、電極の振動や熱膨張によるハウジングとの間の間隔の変動を十分に吸収できないことから、圧粉体により両者間の気密性を確保するためである。
この触媒加熱ヒータの通電用電極は、ヒータが配置されている排気管を貫通して取り付けられる。電極は金属製のハウジングの内部に絶縁保持され、ハウジングは排気管にネジ止め等で固定されている(特許文献1)。
特許文献1記載の技術においては、電極とハウジングとの間の絶縁体として、セラミックと共に、無機粉末の圧粉体を併用している。これは、硬質のセラミックだけでは、電極の振動や熱膨張によるハウジングとの間の間隔の変動を十分に吸収できないことから、圧粉体により両者間の気密性を確保するためである。
しかしながら、特許文献1記載の技術の場合、電極とハウジングとの間の絶縁が不十分になるという問題がある。これは、電極がハウジングから抜けるのを防止するために電極に設けた1個の径大な鍔部を圧粉体の内部に陥入させることから、その部位の圧粉体の厚みが減少して絶縁抵抗が低下したためと考えられる。
特に、ヒータを迅速に加熱させるために電極間をより高電圧にした場合、絶縁性の確保がさらに重要となってくる。
そこで、本発明は、中心電極と金属製のハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保し、かつハウジングからの中心電極の抜けを抑制した外部電極構造体を提供することを目的とする。
特に、ヒータを迅速に加熱させるために電極間をより高電圧にした場合、絶縁性の確保がさらに重要となってくる。
そこで、本発明は、中心電極と金属製のハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保し、かつハウジングからの中心電極の抜けを抑制した外部電極構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の外部電極構造体は、軸線方向に延びる中心電極と、前記中心電極を内側に保持する筒状の無機粉末充填部と、前記無機粉末充填部の先端側に配置され、前記中心電極を内側に有する筒状の先端側絶縁体と、前記無機粉末充填部の後端側に配置され、前記中心電極を内側に有する筒状の後端側絶縁体と、前記先端側絶縁体、前記無機粉末充填部、及び前記後端側絶縁体を内側に保持する筒状金属製のハウジングと、を備えた外部電極構造体であって、前記中心電極の外表面のうち、前記無機粉末充填部と対向する部位の少なくとも一部には、前記軸線方向に沿って見たときに径が変化する凹凸を複数個連続して有する粗面領域が形成され、前記粗面領域の凹部に前記無機粉末充填部が入り込んでいることを特徴とする。
この外部電極構造体によれば、中心電極の外表面に粗面領域を設け、ハウジング側に配置された無機粉末充填部を粗面領域の凹部に食い込ませることで、中心電極をハウジングに対して係止することができ、ハウジングからの中心電極の抜け(特に軸線方向の抜け)を抑制できる。
ここで、粗面領域は、凹凸を複数個連続して有する。これにより、例えば1個の径大な鍔部(凸部)に比べ、粗面領域を同じ表面積とするための凸部の突出高さを低くでき、ひいては無機粉末充填部への凸部の陥入量(食い込み高さ)を少なくできる。そのため、無機粉末充填部の厚みが減少して絶縁抵抗やシール性が低下することを抑制できる。その結果、先端側絶縁体及び後端側絶縁体よりも絶縁抵抗が低い無機粉末充填部の厚みを確保して中心電極とハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保できる。
ここで、粗面領域は、凹凸を複数個連続して有する。これにより、例えば1個の径大な鍔部(凸部)に比べ、粗面領域を同じ表面積とするための凸部の突出高さを低くでき、ひいては無機粉末充填部への凸部の陥入量(食い込み高さ)を少なくできる。そのため、無機粉末充填部の厚みが減少して絶縁抵抗やシール性が低下することを抑制できる。その結果、先端側絶縁体及び後端側絶縁体よりも絶縁抵抗が低い無機粉末充填部の厚みを確保して中心電極とハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保できる。
本発明の外部電極構造体において、前記粗面領域の前記凹部の底から凸部の頂までの高さは1.0mm以下であってもよい。
この外部電極構造体によれば、粗面領域の凸部を過度に突出させなくても無機粉末充填部と十分係合でき、中心電極の抜けを抑制しつつ、絶縁性及び気密性をさらに確保できる。
この外部電極構造体によれば、粗面領域の凸部を過度に突出させなくても無機粉末充填部と十分係合でき、中心電極の抜けを抑制しつつ、絶縁性及び気密性をさらに確保できる。
本発明の外部電極構造体において、前記凹凸は、綾目ローレット形状をなしてもよい。
この外部電極構造体によれば、無機粉末充填部が凹部に十分に入り込んで中心電極の軸線方向の抜けを抑制する摩擦力が高くなる。
この外部電極構造体によれば、無機粉末充填部が凹部に十分に入り込んで中心電極の軸線方向の抜けを抑制する摩擦力が高くなる。
本発明の外部電極構造体において、前記無機粉末充填部は、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分としてもよい。
MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分(50質量%を超える)とする粉末は、他の無機粉末に比べ、その熱膨張係数がハウジングおよび中心電極の熱膨張係数と近くなる。このため、高温時にハウジングと無機粉末充填部との隙間が小さくなって気密性が向上する。
MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分(50質量%を超える)とする粉末は、他の無機粉末に比べ、その熱膨張係数がハウジングおよび中心電極の熱膨張係数と近くなる。このため、高温時にハウジングと無機粉末充填部との隙間が小さくなって気密性が向上する。
本発明の外部電極構造体において、前記先端側絶縁体及び前記後端側絶縁体の少なくとも一方は、前記ハウジングの前記軸線方向の外側に突出していてもよい。
この外部電極構造体によれば、それぞれ導電性であるハウジングと中心電極との電気的導通距離を長くすることができ、絶縁性が向上する。
この外部電極構造体によれば、それぞれ導電性であるハウジングと中心電極との電気的導通距離を長くすることができ、絶縁性が向上する。
この発明によれば、中心電極と金属製のハウジングとの間の絶縁性及び気密性を確保し、かつハウジングからの中心電極の抜けを抑制した外部電極構造体が得られる。
以下に、本発明を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る外部電極構造体100が取り付けられた自動車200の全体構成を示す図、図2は、図1の部分拡大断面図、図3は、外部電極構造体100の軸線O方向に沿う断面図、図4は中心電極10の外表面の粗面領域12を示す斜視図である。
図1に示すように、自動車200はエンジン(内燃機関)202、エンジン202の排気系に取り付けられた排気管204、排気管204内にそれぞれ上流側から順に配置された触媒加熱ヒータ210及び触媒装置220等を備えている。
触媒装置220は、排気ガスG中の特定のガス成分を処理して排気ガスGを浄化する。触媒加熱ヒータ210は通電発熱式であり、その上下には、それぞれ外部電極構造体100が対向して配置され、外部電極構造体100間に電流を流すことで触媒加熱ヒータ210が発熱する。
各外部電極構造体100は、排気管204の内壁を貫通して排気管204にネジ止めされると共に、中心電極10(図3)の先端が触媒加熱ヒータ210に電気的に接続されている(図2)。
触媒装置220は、排気ガスG中の特定のガス成分を処理して排気ガスGを浄化する。触媒加熱ヒータ210は通電発熱式であり、その上下には、それぞれ外部電極構造体100が対向して配置され、外部電極構造体100間に電流を流すことで触媒加熱ヒータ210が発熱する。
各外部電極構造体100は、排気管204の内壁を貫通して排気管204にネジ止めされると共に、中心電極10(図3)の先端が触媒加熱ヒータ210に電気的に接続されている(図2)。
図3に示すように、外部電極構造体100は、軸線O方向に延びる丸棒状の中心電極10と、筒状の無機粉末充填部20と、無機粉末充填部20の先端側に配置された筒状の先端側絶縁体30と、無機粉末充填部20の後端側に配置された筒状の後端側絶縁体40と、筒状金属製のハウジング50と、を備えている。
無機粉末充填部20、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40は、それぞれ中心孔を有し、中心電極10の径方向周囲を取り囲んで自身の内側に有する。無機粉末充填部20は中心電極10を保持する。
無機粉末充填部20、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40は、それぞれ中心孔を有し、中心電極10の径方向周囲を取り囲んで自身の内側に有する。無機粉末充填部20は中心電極10を保持する。
ハウジング50は、それぞれ無機粉末充填部20、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40の径方向周囲を取り囲んで自身の内側に保持する。又、本例ではハウジング50は、中心電極10の先端側10a及び後端側10bを、それぞれ自身の先端及び後端から軸線O方向の外側に突出させている。
ハウジング50は、先端側に外部電極構造体100を排気管204に取り付けるための雄ねじ部56を有し、雄ねじ部56の後端側に取り付け時に取り付け工具をあてがう大径の六角部54を有している。そして、六角部54の後端側には、六角部54より小径の筒状の本体部52が軸線O方向に延び、本体部52の後端側にはカシメ部58が一体に形成されている。
ハウジング50の内面には、径方向内側に突出する棚部54pが形成され、棚部54pに先端側絶縁体30の先端向き面が係合して先端側絶縁体30の先端側への移動を規制している。なお、棚部54pは、軸線O方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
ハウジング50の内面には、径方向内側に突出する棚部54pが形成され、棚部54pに先端側絶縁体30の先端向き面が係合して先端側絶縁体30の先端側への移動を規制している。なお、棚部54pは、軸線O方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
一方、先端側絶縁体30は、小径の本体部30mと、本体部30mの後端側に一体に設けられた径大のフランジ部30fとを備えている。フランジ部30fの先端向き面には、先端に向かって尖るテーパ部30tが形成され、テーパ部30tが棚部54pに係合する。このように、先端側絶縁体30とハウジング50の接触部分をテーパ形状とすることで、先端側絶縁体30とハウジング50との位置ずれを抑制しやすい。
そして、先端側絶縁体30は、フランジ部30fを上述の棚部54pに係合させるとともに、本体部30mを雄ねじ部56よりも先端側に突出させている。さらに、本体部30mよりも先端側に外部電極構造体10の先端側10aを突出させている。
そして、先端側絶縁体30は、フランジ部30fを上述の棚部54pに係合させるとともに、本体部30mを雄ねじ部56よりも先端側に突出させている。さらに、本体部30mよりも先端側に外部電極構造体10の先端側10aを突出させている。
同様に、後端側絶縁体40は、小径の本体部40mと、本体部40mの先端側に一体に設けられた径大のフランジ部40fとを備えている。
一方、カシメ部58は、フランジ部40fの後端向き面を覆うように、本体部52から径方向内側に向かって延びている。そして、カシメ部58とフランジ部40fとの間に環状の金属パッキン60が介装されている。カシメ部58は金属パッキン40を介して先端側に向かって加締められてフランジ部40f(ひいては後端側絶縁体40)を先端側に押圧する。
一方、カシメ部58は、フランジ部40fの後端向き面を覆うように、本体部52から径方向内側に向かって延びている。そして、カシメ部58とフランジ部40fとの間に環状の金属パッキン60が介装されている。カシメ部58は金属パッキン40を介して先端側に向かって加締められてフランジ部40f(ひいては後端側絶縁体40)を先端側に押圧する。
これにより、棚部54pで先端側への移動が規制された先端側絶縁体30まで押圧力が伝わり、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40の間に配置された無機粉末充填部20が圧縮する。そして、無機粉末充填部20は自身の周囲(中心電極10の外周面、フランジ部30fの後端向き面、フランジ部40fの先端向き面、本体部52の内面)との間に密着し、これらとの間を気密にシールする。
又、カシメ部58とフランジ部40fとの間に金属パッキン60を介装することで、カシメ時にフランジ部40f(ひいては端側絶縁体40)が破損することを抑制できる。
又、カシメ部58とフランジ部40fとの間に金属パッキン60を介装することで、カシメ時にフランジ部40f(ひいては端側絶縁体40)が破損することを抑制できる。
そして、後端側絶縁体40は、フランジ部40fをカシメ部58の先端側に配置させるとともに、本体部40mをカシメ部58よりも後端側に突出させている。さらに、本体部40mよりも後端側に外部電極構造体10の後端側10bを突出させている。
さらに、中心電極10の後端側10bには、芯線151と、絶縁被覆152とを有するリード線150が電気的に接続され、外部から中心電極10に通電可能となっている。なお、本例では絶縁被覆152は、本体部40mの後端から露出する中心電極10を覆う絶縁キャップとなっている。中心電極10を覆う絶縁被覆152の外周にCリング等を嵌めて中心電極10からのリード線150の抜けを防止してもよい。
又、中心電極10と芯線151との接続方法は特に限定されず、例えば溶接、ろう付けの他、ネジ止め等を適用できる。又、溶接、ろう付け等で露出した接合部分を絶縁テープ等で絶縁してもよい。
又、中心電極10と芯線151との接続方法は特に限定されず、例えば溶接、ろう付けの他、ネジ止め等を適用できる。又、溶接、ろう付け等で露出した接合部分を絶縁テープ等で絶縁してもよい。
次に、本発明の特徴部分について説明する。
中心電極10の外表面のうち、無機粉末充填部20と対向する部位の少なくとも一部には、軸線O方向に沿って見たときに径が変化する凹凸を複数個連続して有する粗面領域12が形成されている。そして、粗面領域12の凹部に前記無機粉末充填部20が入り込んでいる。
このように、中心電極10の外表面に粗面領域12を設け、ハウジング50側に配置された無機粉末充填部20を粗面領域12の凹部に食い込ませることで、中心電極10をハウジング50に対して係止することができ、ハウジング50からの中心電極10の抜け(特に軸線O方向の抜け)を抑制できる。
中心電極10の外表面のうち、無機粉末充填部20と対向する部位の少なくとも一部には、軸線O方向に沿って見たときに径が変化する凹凸を複数個連続して有する粗面領域12が形成されている。そして、粗面領域12の凹部に前記無機粉末充填部20が入り込んでいる。
このように、中心電極10の外表面に粗面領域12を設け、ハウジング50側に配置された無機粉末充填部20を粗面領域12の凹部に食い込ませることで、中心電極10をハウジング50に対して係止することができ、ハウジング50からの中心電極10の抜け(特に軸線O方向の抜け)を抑制できる。
ここで、粗面領域12は、凹凸を複数個連続して有する。これにより、例えば特許文献1の1個の径大な鍔部(凸部)に比べ、粗面領域12を同じ表面積とするための凸部の突出高さを低くでき、ひいては無機粉末充填部20への凸部の陥入量を少なくできる。
そのため、特許文献1の場合に比べ、無機粉末充填部20への凸部の陥入量(食い込み高さ)が減るので、無機粉末充填部20の厚みが減少して絶縁抵抗やシール性が低下することを抑制できる。その結果、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40よりも絶縁抵抗が低い無機粉末充填部20の厚みを確保して中心電極10とハウジング50との間の絶縁性及び気密性を確保できる。
特に、中心電極10に高電圧が印加される場合に、絶縁性に優れた本発明がさらに有効となる。
そのため、特許文献1の場合に比べ、無機粉末充填部20への凸部の陥入量(食い込み高さ)が減るので、無機粉末充填部20の厚みが減少して絶縁抵抗やシール性が低下することを抑制できる。その結果、先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40よりも絶縁抵抗が低い無機粉末充填部20の厚みを確保して中心電極10とハウジング50との間の絶縁性及び気密性を確保できる。
特に、中心電極10に高電圧が印加される場合に、絶縁性に優れた本発明がさらに有効となる。
このような凸部高さの観点からは、粗面領域の凹部の底から凸部の頂までの高さが1.0mm以下であると、粗面領域12の凸部を過度に突出させなくても無機粉末充填部20と十分係合でき、中心電極10の抜けを抑制しつつ、絶縁性及び気密性をさらに確保できるので好ましい。
なお、図3に示したように、粗面領域12は軸線O方向に沿って見たときに径が変化する(軸線O方向に凸部と凹部が形成されている)必要がある。これは、例えば立目ローレット形状のように、凸部が中心電極10の軸線O方向に同一径で、かつ周方向に凹凸する場合(この場合、軸線O方向に沿って多数の筋目が延びる)、中心電極10の軸線O方向の抜けを抑制するための無機粉末充填部20との間の摩擦力がほとんど働かないからである。
又、粗面領域12の凹部に前記無機粉末充填部20が入り込んでいることで、中心電極10の軸線O方向の抜けを抑制する摩擦力が無機粉末充填部20との間で十分に働く。
又、粗面領域12の凹部に前記無機粉末充填部20が入り込んでいることで、中心電極10の軸線O方向の抜けを抑制する摩擦力が無機粉末充填部20との間で十分に働く。
粗面領域12の形状は特に限定されないが、例えば横目ローレット形状、斜めローレット形状、綾目ローレット形状、ネジ山形状等が挙げられる。特に、図4に示すような綾目ローレット形状とすると、無機粉末充填部20が凹部に十分に入り込んで中心電極10の軸線O方向の抜けを抑制する摩擦力が高くなる。
ローレット形状(ローレット目)とは、一定方向に延びる溝を複数本付与した凹凸形状である。綾目ローレットは2方向を交差するローレットであり、例えばJIS−B0951に規格された寸法の綾目ローレットを用いることができる。
ローレット形状は、転造や切削により形成することができる。
ローレット形状(ローレット目)とは、一定方向に延びる溝を複数本付与した凹凸形状である。綾目ローレットは2方向を交差するローレットであり、例えばJIS−B0951に規格された寸法の綾目ローレットを用いることができる。
ローレット形状は、転造や切削により形成することができる。
粗面領域12は、中心電極10の外表面のうち、無機粉末充填部20と対向する部位の少なくとも一部に形成されていればよく、中心電極10の外表面のうち無機粉末充填部20と対向する部位を軸線O方向に超えて形成されていても勿論よい。
中心電極10としては、各種合金、ステンレス鋼等を用いることができるが特に限定されない。
ハウジング50としては、ステンレス鋼等を用いることができるが特に限定されない。
先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40としては、アルミナ等のセラミックが挙げられる。アルミナは絶縁抵抗及び強度が高いので好ましい。
ハウジング50としては、ステンレス鋼等を用いることができるが特に限定されない。
先端側絶縁体30及び後端側絶縁体40としては、アルミナ等のセラミックが挙げられる。アルミナは絶縁抵抗及び強度が高いので好ましい。
無機粉末充填部20としては気密性に優れるタルクの他、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分とする粉末が挙げられる。
特に、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分(50質量%を超える)とする粉末は、他の無機粉末に比べ、その熱膨張係数がハウジング50および中心電極10の熱膨張係数と近くなるので、高温時の気密性が向上する。つまり、外部電極構造体100が高温になると、中心電極10が熱膨張しようとするが、中心電極10より熱膨張率が低い無機粉末充填部20で押さえられて熱膨張し難い。一方、ハウジング50は熱膨張して径方向外側に広がり、無機粉末充填部20との間に隙間が生じる。そこで、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分とする粉末を無機粉末充填部20に用いれば、高温時にハウジング50と無機粉末充填部20との隙間が小さくなるので、気密性が向上することになる。
特に、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分(50質量%を超える)とする粉末は、他の無機粉末に比べ、その熱膨張係数がハウジング50および中心電極10の熱膨張係数と近くなるので、高温時の気密性が向上する。つまり、外部電極構造体100が高温になると、中心電極10が熱膨張しようとするが、中心電極10より熱膨張率が低い無機粉末充填部20で押さえられて熱膨張し難い。一方、ハウジング50は熱膨張して径方向外側に広がり、無機粉末充填部20との間に隙間が生じる。そこで、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分とする粉末を無機粉末充填部20に用いれば、高温時にハウジング50と無機粉末充填部20との隙間が小さくなるので、気密性が向上することになる。
又、本例では、先端側絶縁体30及び前記後端側絶縁体40が、ハウジング50の軸線O方向の外側(それぞれ先端側及び後端側)に突出している。
このようにすると、それぞれ導電性であるハウジング50と中心電極10との電気的導通距離を長くすることができ、絶縁性が向上する。
なお、先端側絶縁体30及び前記後端側絶縁体40の少なくとも一方が、ハウジング50の軸線O方向の外側に突出していれば好ましいが、先端側絶縁体30及び前記後端側絶縁体40の両方がハウジング50の軸線O方向の外側に突出しているとより好ましい。
このようにすると、それぞれ導電性であるハウジング50と中心電極10との電気的導通距離を長くすることができ、絶縁性が向上する。
なお、先端側絶縁体30及び前記後端側絶縁体40の少なくとも一方が、ハウジング50の軸線O方向の外側に突出していれば好ましいが、先端側絶縁体30及び前記後端側絶縁体40の両方がハウジング50の軸線O方向の外側に突出しているとより好ましい。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
中心電極10の断面形状は限定されず、多角柱や楕円、不定形であってもよく、柱状に限らず筒状であってもよい。粗面領域12の形状も限定されない。
本発明の外部電極構造体は、対象物に通電する用途であればよく、上述の触媒加熱ヒータの他、例えばプラズマを用いて、排ガス中の有害物質を分解するプラズマリアクタに適用することができる。
中心電極10の断面形状は限定されず、多角柱や楕円、不定形であってもよく、柱状に限らず筒状であってもよい。粗面領域12の形状も限定されない。
本発明の外部電極構造体は、対象物に通電する用途であればよく、上述の触媒加熱ヒータの他、例えばプラズマを用いて、排ガス中の有害物質を分解するプラズマリアクタに適用することができる。
10 中心電極
12 粗面領域
20 無機粉末充填部
30 先端側絶縁体
40 後端側絶縁体
50 ハウジング
100 外部電極構造体
O 軸線
12 粗面領域
20 無機粉末充填部
30 先端側絶縁体
40 後端側絶縁体
50 ハウジング
100 外部電極構造体
O 軸線
Claims (5)
- 軸線方向に延びる中心電極と、
前記中心電極を内側に保持する筒状の無機粉末充填部と、
前記無機粉末充填部の先端側に配置され、前記中心電極を内側に有する筒状の先端側絶縁体と、
前記無機粉末充填部の後端側に配置され、前記中心電極を内側に有する筒状の後端側絶縁体と、
前記先端側絶縁体、前記無機粉末充填部、及び前記後端側絶縁体を内側に保持する筒状金属製のハウジングと、を備えた外部電極構造体であって、
前記中心電極の外表面のうち、前記無機粉末充填部と対向する部位の少なくとも一部には、前記軸線方向に沿って見たときに前記中心電極の径が変化する凹凸を複数個連続して有する粗面領域が形成され、
前記粗面領域の凹部に前記無機粉末充填部が入り込んでいることを特徴とする外部電極構造体。 - 前記粗面領域の前記凹部の底から凸部の頂までの高さは1.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の外部電極構造体。
- 前記凹凸は、綾目ローレット形状をなすことを特徴とする請求項1又は2に記載の外部電極構造体。
- 前記無機粉末充填部は、MgO及びCaOの少なくとも一方を主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の外部電極構造体。
- 前記先端側絶縁体及び前記後端側絶縁体の少なくとも一方は、前記ハウジングの前記軸線方向の外側に突出していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の外部電極構造体。
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