JP2021123037A - 接合体 - Google Patents

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広明 庄田
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孝宏 山下
悟 山崎
Satoru Yamazaki
悟 山崎
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Abstract

【課題】接合強度に優れる接合体を提供すること。【解決手段】接合体は、凹凸を有する粗化面を備える金属部材と、前記粗化面を介して前記金属部材と接合する樹脂部材と、を有し、前記樹脂部材が、前記粗化面と接する側から順にスキン層とコア層とを有し、前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記スキン層を貫通するまで突出する。【選択図】図2

Description

本開示は、接合体に関する。
車両等に用いられる各種成形体では、軽量化を目的として、鉄鋼材料とアルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量金属材料との異種金属接合、鉄鋼材料又は軽量金属材料と樹脂材料との異種材料接合などが検討されている。鉄鋼材料又は軽量金属材料と樹脂材料との異種材料接合により、さらなる軽量化が期待できる。
そのため、金属成形体と樹脂成形体とを接合して一体化することで新たな複合成形体を製造する方法が検討されている。
例えば、加工速度を高めることができ、かつ異なる方向の接合強度も高めることができる方法として、金属成形体の表面に対して、連続波レーザーを使用して2000mm/sec以上の照射速度でレーザー光を連続照射することで金属成形体の表面を粗面化する、金属成形体の粗面化方法及び複合成形体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1及び特許文献2では、金属成形体の表面を粗化した後、射出成形により金属成形体と樹脂成形体とを接合して一体化することで複合成形体を製造している。
特許第5774246号 特許第5701414号
特許文献1及び特許文献2に記載の方法で形成された複合成形体の強度は高いものの、複合成形体の用途によっては未だ強度が不十分となる場合があり、さらなる強度の向上が望まれている。
本開示は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、接合強度に優れる接合体を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 凹凸を有する粗化面を備える金属部材と、前記粗化面を介して前記金属部材と接合する樹脂部材と、を有し、
前記樹脂部材が、前記粗化面と接する側から順にスキン層とコア層とを有し、
前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記スキン層を貫通するまで突出する接合体。
<2> 前記スキン層と前記コア層との間に、中間層が存在する<1>に記載の接合体。
<3> 前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記コア層に到達するまで突出する<1>又は<2>に記載の接合体。
<4> 前記粗化面は、レーザー粗化により形成されたものである<1>〜<3>のいずれか1項に記載の接合体。
<5> 前記粗化面と直交する断面を観察したときに、前記スキン層と前記コア層の界面の長さAと、前記凸部分の前記界面における幅の合計の長さBと、の比(B/A)が、10%〜50%である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の接合体。
本開示によれば、接合強度に優れる接合体を提供することができる。
金属部材と樹脂部材との接合部の強度試験を実施後の接合体の接合部の電子顕微鏡写真である。 接合体の金属部材と樹脂部材とが接合した箇所についての、金属部材と樹脂部材との接合面と直交する断面の状態を説明するための図である。 ISO19095に準拠した試験片の形状を説明するための図である。 試験片No.1〜No.20の評価結果をプロットして得られた図である。
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタクリルの少なくとも一方を意味する。
<接合体>
本開示の接合体は、凹凸を有する粗化面を備える金属部材と、前記粗化面を介して前記金属部材と接合する樹脂部材と、を有し、前記樹脂部材が、前記粗化面と接する側から順にスキン層とコア層とを有し、前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記スキン層を貫通するまで突出するものである。
本開示の接合体は、接合強度に優れる。その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
金属部材と樹脂部材との接合部を有する接合体に外力が加わって接合体が破壊される場合、接合部における金属部材の粗化面の凹凸の間に樹脂部材を構成する樹脂が十分に充填された状態であると、金属部材と樹脂部材との界面からの剥離よりも樹脂部材自身の破壊が生じやすい。つまり、接合体の強度は、樹脂部材を構成する樹脂の強度に依存し、金属部材と樹脂部材との界面における接合強度には影響を受けにくい。
図1は、金属部材10と樹脂部材12との接合部の強度試験を実施後の接合体の接合部の電子顕微鏡写真である。図1では、金属部材10の表面に粗面化されている領域Xと粗面化されていない領域Yとが存在する。金属部材10の表面における領域Yでは、金属部材10と樹脂部材12とが界面で剥離していることがわかる。一方、金属部材10の表面における領域Xでは、樹脂部材12自身が破壊されていることがわかる。
ところで、一般に、射出成形等の樹脂成形体を成形する方法を適用して接合体を形成した場合、樹脂部材は、金属部材と接する側から順にスキン層とコア層とをこの順に有する。スキン層の樹脂は、コア層の樹脂に比較して配向性が高く、厚み方向の強度が低下しやすい。
本開示の接合体は、金属部材の粗化面の凹凸における凸部分が、樹脂部材におけるスキン層を貫通するまで突出するため、凸部分のアンカー効果により、スキン層での破壊を抑制することが可能となる。従って、本開示の接合体は、接合強度に優れると推察される。
なお、本開示において、スキン層とは、溶融樹脂が金型、金属部材等の金属表面に接したところより冷却され即座に固化し膜のような状態になった箇所をいい、コア層とは、溶融樹脂が金型、金属部材等の金属表面に触れることなく流動した後に固化した部分をいう。
以下、接合体を構成する金属部材、樹脂部材、接合体の製造方法等について詳細に説明する。
(金属部材)
本開示で用いられる金属部材は、樹脂部材との接合面に凹凸を有する粗化面を備えるものであれば特に限定されるものではなく、接合体の用途に応じて公知の金属材料から適宜選択することができる。
金属部材を構成する金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、チタン、銅及びマグネシウム並びにこれらを含む合金を挙げることができる。合金としては、例えば、各種ステンレス及び銅−亜鉛合金(黄銅)を挙げることができる。
金属部材における樹脂部材との接合面には、メッキ処理、アルマイト処理等の表面処理を施してもよい。
金属部材の形状は特に限定されるものではなく、金属部材を用いて形成される接合体の用途に応じて適宜選択することができる。金属部材の形状としては、例えば、板状、球状、曲面を有する形状、段部を有する形状等を挙げることができる。
金属部材の粗化面は、樹脂部材との接合面の全面に設けられていても、樹脂部材との接合面の一部に設けられていてもよい。
粗化面が金属部材における樹脂部材との接合面の一部に設けられる場合、接合面は粗化されていない平滑部と粗化面に該当する凹凸部とを有し、平滑部の表面を基準面としたときに、凹凸部が、基準面よりも高い位置まで突出する複数の凸部分を有するものであることが好ましい。凹凸部が、基準面よりも高い位置まで突出する複数の凸部分を有することで、凸部分を、樹脂部材におけるスキン層を貫通するまで突出させることが容易になる。
凸部分の基準面からの高さは、スキン層の厚みよりも高いことが好ましい。
高さがスキン層の厚みよりも高いことで、樹脂部材と金属部材との接合強度がより向上する傾向にある。なお、凸部分の基準面からの高さの上限に特に限定はないが、金属部材の生産性の観点及び金属部材へのダメージ軽減の観点から、高さは1000μm以下であってもよい。
凸部分の基準面からの高さは、15μm〜1000μmであることが好ましく、50μm〜1000μmであることがより好ましく、500μm〜1000μmであることがさらに好ましい。
凹凸部における凸部分の密度は、5個/mm〜50個/mmであることが好ましく、10個/mm〜30個/mmであることがより好ましく、10個/mm〜25個/mmであることがさらに好ましい。
金属部材に凹凸を有する粗化面を形成する方法は特に限定されるものではない。金属部材に粗化面を形成する方法としては、エッチング等の化学処理による方法、金属部材の表面にレーザー光を照射して凹凸を設けるレーザー粗化法等が挙げられる。これらの中でも、基準面よりも高い位置まで突出する凸部分を容易に形成可能なレーザー粗化法が好ましい。
以下に、金属部材の表面にレーザー光を照射して粗化面を形成する方法を採用した際の各種条件等について説明する。
なお、下記各種条件は、金属部材を構成する金属の種類、凸部分の高さ等に鑑みて適宜設定されるものである。
金属部材の表面にレーザー光を照射して粗化面を設ける場合、パルスレーザーを用いても、連続発振(CW、Continuous Wave)レーザーを用いてもよい。CWレーザーを用いる場合、CWレーザーは周期的にレーザーの出力を変化させる変調CWレーザーであってもよい。
CWレーザーを用いる場合、CWレーザーの照射速度(スキャン速度)は特に限定されるものではない。
CWレーザーの照射速度としては、100mm/sec〜2000mm/secであることが好ましい。
CWレーザーの照射速度が100mm/sec以上であれば、金属部材の加工速度を速めることができる傾向にある。CWレーザーの照射速度が2000mm/sec以下であれば、凸部分の基準面からの高さをスキン層の厚みよりも高くすることが容易になる傾向にある。
レーザーの照射出力は特に限定されるものではない。
例えば、CWレーザーを用いる場合、レーザー出力は6W〜500Wであることが好ましい。
CWレーザーのレーザー出力が6W以上であれば、凸部分の基準面からの高さをスキン層の厚みよりも高くすることが容易になる傾向にある。CWレーザーのレーザー出力が500W以下であれば、レーザー光の照射設備を小型化できる傾向にある。
レーザーのスポット径は特に限定されるものではない。
例えば、レーザーのスポット径としては、10μm〜50μmであることが好ましい。
変調CWレーザーを用いる場合、変調方式としては正弦波であってもよく三角波であってもよく矩形波であってもよい。
変調CWレーザーの周波数としては、1000Hz〜10000Hzであることが好ましい。
変調CWレーザーにおいて、レーザー出力の最大値を100としたときのレーザー出力の最小値は、30以上100未満であることが好ましく、50〜95であることがより好ましく、80〜90であることがさらに好ましい。
金属部材の表面にレーザー光を照射する場合、ワブリング加工により粗化面を設けてもよい。
また、レーザー光を一度照射された箇所に、レーザー光を繰り返し照射してもよい。レーザー光を繰り返して照射する場合、繰り返しの回数としては、1回〜40回であることが好ましい。
レーザーとしては、ルビーレーザー、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザー、チタンサファイアレーザー等の固体レーザー、色素レーザー等の液体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、炭酸ガスレーザー、窒素レーザー、エキシマーレーザー等の気体レーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザーなどを用いることができる。
レーザーとしては、グリーンレーザーであってもよい。
金属部材の表面にレーザー光を照射して粗化面を設ける場合、金属部材表面におけるレーザー光の照射される箇所に、圧縮空気を供給してもよい。供給される圧縮空気の圧力としては、レーザー光の照射により発生する金属粉を効率的に除去する観点から、0.2MPa〜0.5MPaであることが好ましい。
レーザー光が直線状に照射された場合、レーザー光の走査間隔としては、レーザー光のスポット径よりも大きいことが好ましい。
(樹脂部材)
本開示で用いられる樹脂部材は、金属部材との接合に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、接合体の用途に応じて従来から公知の樹脂を適宜選択して用いることができる。
樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、エラストマー等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等が挙げられる。
エラストマーの具体例としては、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム等が挙げられる。
樹脂部材には、接合体の用途に応じて従来から公知の樹脂以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、粒子状の充填材、繊維状の充填材、離型剤等が挙げられる。
その他の成分としては、さらに、熱硬化性樹脂を硬化する硬化剤、熱硬化性樹脂の硬化を促進する硬化促進剤、無機材料の表面を改質する表面処理剤等を挙げることができる。
樹脂部材に含まれる樹脂以外のその他の成分の含有量は、接合体の用途に応じて適宜設定されてもよい。
(接合体の製造方法)
接合体の製造方法は特に限定されるものではなく、インジェクション成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、トランスファ成形法、押出成形法、注型成形法等の通常の樹脂成形体の成形方法を採用することができる。また、金属部材の粗化面に対して、インサート成形法により樹脂及び必要に応じてその他の成分を含む樹脂組成物を付与して接合体を製造してもよい。
金属部材の粗化面における凸部分の変形を防いで金属部材と樹脂部材との接合強度を向上する観点から、接合体はインサート成形法により製造されたものであることが好ましい。
樹脂部材の成分として熱硬化性樹脂を用いる場合、上記方法により金属部材と樹脂部材とを接合した後、加熱処理することで樹脂部材を硬化してもよい。
上述のように、樹脂部材は、金属部材と接する側から順にスキン層とコア層とをこの順に有するものであるところ、樹脂部材を構成する樹脂の種類、樹脂の射出圧力、樹脂成形の際の金属部材の温度等の条件によっては、スキン層とコア層との間にさらに、コア層よりも配向性の高い中間層が生ずる場合がある。この場合、粗化面の凹凸における凸部分が、樹脂部材におけるコア層に到達するまで突出していることが好ましい。
図2は、接合体の金属部材と樹脂部材とが接合した箇所についての、金属部材の粗化面(すなわち、金属部材と樹脂部材との接合面)と直交する断面の状態を説明するための図である。図2では、金属部材10が粗化面14を介してスキン層16とコア層18とを有する樹脂部材12と接合している。また、粗化面14には凸部分20が複数存在し、凸部分20は、スキン層16を貫通しコア層18に到達するまで突出している。
接合体は、図2において、スキン層16とコア層18との界面22の長さAと、凸部分20の界面22における幅の合計の長さBと、の比(B/A)は、10%〜50%であることが好ましく、10%〜30%であることがより好ましく、20%〜30%であることがさらに好ましい。
比(B/A)が10%〜50%の範囲であると、接合体の接合強度がさらに向上する傾向にある。
本開示の接合体の用途としては、車両等に用いられる各種成形体が挙げられ、具体的には、例えば、サイドドア、フード、ルーフ、バックドア、ラゲージドア、バンパ及びクラッシュボックスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、本開示を実施例に基づいて説明するが、本開示は下記実施例に限定されるものではない。
図3(A)に示す、ISO19095に準拠した外径がφ55mmで内径がφ20mmで厚み2mmのドーナツ状のアルミニウム製(AL3003)の金属部材100を準備した。
金属部材100の片面に、ファイバーレーザー(パナソニック株式会社製、LP−M(FAYbレーザーマーカー))、又は、ファイバーレーザー(株式会社アマダミヤチ製 ML6811C(CWレーザー))を用いて、粗化面102を形成した。粗化面102の幅は、2mmとした。
レーザーパワーを調整し、粗化面102の凹凸における凸部分の高さを、マイクロメーターを用いて測定した。得られた結果を表1及び表2に示す。なお、各レーザー出力で5つの試験片を作製した。
試験片No.1〜20は、パナソニック株式会社製ファイバーレーザーを用いた。試験片No.21〜25は、株式会社アマダミヤチ製ファイバーレーザーを用いた。
Figure 2021123037
Figure 2021123037
次いで、各試験片の粗化面102を覆うように、株式会社ソディック製の射出成型機LA60を用いて図3(B)に示すような樹脂部材104を樹脂加熱温度320℃、金型温度150℃の条件でインジェクション成形して試験片を得た。樹脂部材104の大きさは、外径がφ26mmで厚みが2mmとした。樹脂としては、DIC株式会社製のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂を用いた。
各試験片を用いて、下記方法により接合強度を評価した。
また、試験片の接合部の断面を偏光顕微鏡により観察したところ、樹脂部材のスキン層の厚みは10μmであった。
各試験片について、株式会社島津製作所製のオートグラフ(AG-IS(商品名))を用いて接合強度を求めた。各試験片について、樹脂部材を形成した側とは反対側から専用測定治具を用いて試験片の穴を通じて樹脂部材を押した。樹脂部材への押圧の最大値を、接合強度(N)とした。得られた結果を表1及び表2に示す。
また、試験片No.1〜No.20の評価結果を、図4にプロットした。図4から明らかなように、凸部分の高さが樹脂部材のスキン層の厚みである10μmよりも高い試験片No.6〜No.20の接合強度は、凸部分の高さが樹脂部材のスキン層の厚みである10μmよりも低い試験片No.1〜No.5の接合強度よりも高いことがわかる。また、樹脂部材のスキン層の厚みである10μmを境にして、接合強度が大きく異なることがわかる。
なお、試験片No.1〜No.20では、金属部材100と樹脂部材104との接合箇所の界面付近で、破壊が生じた。一方、試験片No.21〜No.25では、樹脂部104自身が破壊され、金属部材100と樹脂部材104との接合箇所では破壊が生じなかった。試験片No.1〜No.20と試験片No.21〜No.25とでは、破壊モードが異なっていた。
10 金属部材
12 樹脂部材
14 粗化面
16 スキン層
18 コア層
20 凸部分
22 界面

Claims (5)

  1. 凹凸を有する粗化面を備える金属部材と、前記粗化面を介して前記金属部材と接合する樹脂部材と、を有し、
    前記樹脂部材が、前記粗化面と接する側から順にスキン層とコア層とを有し、
    前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記スキン層を貫通するまで突出する接合体。
  2. 前記スキン層と前記コア層との間に、中間層が存在する請求項1に記載の接合体。
  3. 前記粗化面の凹凸における凸部分が、前記樹脂部材における前記コア層に到達するまで突出する請求項1又は請求項2に記載の接合体。
  4. 前記粗化面は、レーザー粗化により形成されたものである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の接合体。
  5. 前記粗化面と直交する断面を観察したときに、前記スキン層と前記コア層の界面の長さAと、前記凸部分の前記界面における幅の合計の長さBと、の比(B/A)が、10%〜50%である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の接合体。
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