JP2021120625A - 推定装置、及び、推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形廃棄物を構成する材料を高い精度にて推定することが可能な推定装置を提供すること。【解決手段】推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。推定装置1は、10GHz乃至10THzの周波数を有する電磁波を生成する電磁波生成部11と、生成された電磁波を固形廃棄物2へ入射させる入射部12と、固形廃棄物2から出射された電磁波を検出する検出部13と、検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する推定部15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、推定装置、及び、推定方法に関する。
固形廃棄物(例えば、廃棄プラスチック等)は、固形廃棄物を構成する材料に基づいて選別され、材料毎に再利用される。従って、例えば、固形廃棄物から材料を生成することにより固形廃棄物が再利用される場合、固形廃棄物の選別が高い精度にて行われれば、生成される材料の純度を高めることができる。
このため、固形廃棄物を構成する材料を推定する推定装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の推定装置は、中赤外線を固形廃棄物へ入射させ、固形廃棄物にて反射されることにより固形廃棄物から出射された中赤外線を検出し、検出された中赤外線の強度に基づいて材料を推定する。
特開2014−115193号公報
ところで、固形廃棄物は、内部に金属を含むことがある。例えば、包装袋等の廃棄プラスチックは、内側の表面にアルミニウム等の金属からなる膜を有することがある。また、例えば、リチウムイオン電池が容器の内部に収容されていることがある。リチウムイオン電池は、発火することがある。従って、火災の発生を回避するために、固形廃棄物がリチウムイオン電池を含むか否かを高い精度にて推定できることが望ましい。
上記推定装置においては、固形廃棄物にて反射される中赤外線の強度に基づいて材料を推定する。しかしながら、中赤外線は、固形廃棄物を透過しにくい。従って、上記推定装置において、固形廃棄物の内部を構成する材料を推定することは困難である。換言すると、上記推定装置においては、固形廃棄物を構成する材料を高い精度にて推定できない、という課題があった。
本発明の目的の一つは、固形廃棄物を構成する材料を高い精度にて推定することである。
一つの側面では、推定装置は、固形廃棄物を構成する材料を推定する。推定装置は、
10GHz乃至10THzの周波数を有する電磁波を生成する電磁波生成部と、生成された電磁波を固形廃棄物へ入射させる入射部と、固形廃棄物から出射された電磁波を検出する検出部と、検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物を構成する材料を推定する推定部と、を備える。
他の一つの側面では、推定方法は、固形廃棄物を構成する材料を推定する。推定方法は、10GHz乃至10THzの周波数を有する電磁波を生成し、生成された電磁波を固形廃棄物へ入射させ、固形廃棄物から出射された電磁波を検出し、検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物を構成する材料を推定する、ことを含む。
固形廃棄物を構成する材料を高い精度にて推定できる。
第1実施形態の推定装置の構成を概念的に表すブロック図である。 プラスチックの透過率の、電磁波の周波数に対する変化を表すグラフである。 ABS樹脂における臭素の含有率に対する屈折率の変化を表すグラフである。 第2実施形態の推定装置の構成の一部を表す図である。 図4の電磁波源支持体を表す図である。 第3実施形態の推定装置の構成の一部を表す図である。 第3実施形態の変形例の推定装置における固形廃棄物押圧部を表す図である。 第4実施形態の推定装置の構成の一部を表す図である。 第4実施形態の変形例の推定装置の構成の一部を表す図である。 第5実施形態の推定装置の構成の一部を表す図である。 第5実施形態の変形例の推定装置におけるベルトの一部を表す図である。
以下、本発明の、推定装置、及び、推定方法に関する各実施形態について図1乃至図11を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態の推定装置は、固形廃棄物を構成する材料を推定する。推定装置は、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を生成する電磁波生成部と、生成された電磁波を固形廃棄物へ入射させる入射部と、固形廃棄物から出射された電磁波を検出する検出部と、検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物を構成する材料を推定する推定部と、を備える。
ところで、固形廃棄物を構成する材料と、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波の、固形廃棄物における伝搬特性と、は強い相関を有する。本例では、伝搬特性は、電磁波を透過する性質と、電磁波を反射する性質と、電磁波を吸収する性質と、のうちの少なくとも1つを含む。一方、上記推定装置によれば、固形廃棄物から出射された電磁波は、当該電磁波の固形廃棄物における伝搬特性を高い精度にて反映できる。従って、固形廃棄物から出射された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波は、中赤外線よりも固形廃棄物を透過しやすい。従って、上記推定装置によれば、固形廃棄物の内部を構成する材料を高い精度にて推定できる。この結果、例えば、固形廃棄物が内側の表面にアルミニウム等の金属からなる膜を有するか否か、又は、固形廃棄物がリチウムイオン電池を含むか否か等を高い精度にて推定できる。
次に、第1実施形態の推定装置について、より詳細に説明する。
(構成)
図1に表されるように、推定装置1は、電磁波生成部11と、入射部12と、検出部13と、記憶部14と、推定部15と、を備える。図1は、推定装置1の構成を概念的に表すブロック図である。図1において、実線の矢印、及び、点線の矢印は、電磁波の伝搬、及び、情報の伝達をそれぞれ表す。
推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。例えば、固形廃棄物2は、プラスチックが主成分である材料からなる、容器、袋、ラップ、フィルム、家電部品、自動車部品、又は、電線被覆を含む。例えば、容器は、ボトル、チューブ、パック、カップ、トレイ、又は、ケース等である。例えば、プラスチックは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、又は、ポリプロピレン等である。
固形廃棄物2は、内側の表面にアルミニウム等の金属からなる膜を有していてもよい。また、固形廃棄物2は、内部にリチウムイオン電池を含んでいてもよい。
また、固形廃棄物2は、複数の容器が圧縮されるとともに、梱包された塊(換言すると、ベール)であってもよい。この場合、容器は、ポリエチレンテレフタレートが主成分である材料からなる容器(例えば、ペットボトル)であってよい。
なお、固形廃棄物2は、紙が主成分である材料からなる容器又は袋を含んでいてもよい。
例えば、推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料が金属を含むか否かを推定する。また、例えば、推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料が、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、又は、ポリプロピレンのいずれが主成分である材料であるかを推定する。また、例えば、推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料が、所定の成分(例えば、臭素(Br)、アンチモン(Sb)、又は、塩素(Cl)等)を含むか否か、又は、当該材料に含まれる当該成分の量を推定する。例えば、臭素は、難燃剤等の添加材に含まれる。例えば、アンチモン、又は、塩素は、難燃剤、又は、可塑剤等の添加材に含まれる。
電磁波生成部11は、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波(換言すると、サブテラヘルツ波、又は、テラヘルツ波)を生成する。なお、本明細書において、サブテラヘルツ波、又は、テラヘルツ波は、光と表されることがある。
本例では、電磁波生成部11は、GUNNダイオード、IMPATT(Impact Avalanche and Transit Time)ダイオード、又は、共鳴トンネルダイオード(RTD:Resonant Tunneling Diode)を含む。なお、電磁波生成部11は、CMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)を用いた発振器と、発振器により生成された電磁波の周波数をn(nは、1以上の実数)倍する周波数逓倍器(例えば、位相同期回路等)と、を含んでいてもよい。
本例では、電磁波生成部11は、連続波を生成する。なお、電磁波生成部11は、パルス波を生成してもよい。例えば、電磁波生成部11に含まれるダイオードは、数ピコ秒乃至数百ピコ秒の時間で高速に動作してよい。
入射部12は、電磁波生成部11により生成された電磁波を固形廃棄物2へ入射させる。例えば、入射部12は、レンズ、及び、放物面鏡のうちの少なくとも1つを含む光学系を備える。本例では、入射部12は、電磁波生成部11により生成された電磁波を、電磁波生成部11と固形廃棄物2とを通る所定の入射方向に平行な平行光に変換する。なお、入射部12は、電磁波生成部11により生成された電磁波を固形廃棄物2内の焦点位置にて集束させてもよい。
検出部13は、固形廃棄物2から出射された電磁波を検出する。本例では、検出部13は、ショットキーバリア(Schottky Barrier)ダイオードを備えるとともに、ショットキーバリアダイオードを用いて電磁波を検出する。例えば、検出部13に含まれるダイオードは、数ピコ秒乃至数百ピコ秒の時間で高速に動作してよい。
本例では、固形廃棄物2から出射された電磁波は、入射部12によって固形廃棄物2に入射させられ、且つ、固形廃棄物2にて反射された電磁波(換言すると、反射波)である。換言すると、本例では、検出部13は、固形廃棄物2にて反射されることにより固形廃棄物2から出射された電磁波の強度を検出する。
記憶部14は、反射強度情報を記憶する。反射強度情報は、反射強度と、材料と、が互いに対応付けられた情報である。反射強度は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度である。
推定部15は、検出部13により検出された電磁波の強度と、記憶部14に記憶されている反射強度情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
なお、推定装置1は、反射波の強度に代えて、反射率を用いてもよい。反射率は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度の、固形廃棄物2に入射された電磁波の強度に対する比である。
(動作)
次に、推定装置1の動作について説明する。
電磁波生成部11は、電磁波を生成する。次いで、入射部12は、電磁波生成部11により生成された電磁波を固形廃棄物2に入射させる。入射部12によって固形廃棄物2に入射させられた電磁波のうちの一部は、固形廃棄物2を透過し、一方、当該電磁波のうちの他の一部は、固形廃棄物2にて反射される。
次いで、検出部13は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度を検出する。そして、推定部15は、検出部13により検出された電磁波の強度と、記憶部14により記憶されている反射強度情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
以上、説明したように、第1実施形態の推定装置1において、電磁波生成部11は、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を生成する。入射部12は、電磁波生成部11により生成された電磁波を固形廃棄物2へ入射させる。検出部13は、固形廃棄物2から出射された電磁波を検出する。推定部15は、検出部13により検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
ところで、固形廃棄物2を構成する材料と、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波の、固形廃棄物2における伝搬特性と、は強い相関を有する。一方、推定装置1によれば、固形廃棄物2から出射された電磁波は、当該電磁波の固形廃棄物2における伝搬特性を高い精度にて反映できる。従って、固形廃棄物2から出射された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波は、中赤外線よりも固形廃棄物2を透過しやすい。従って、推定装置1によれば、固形廃棄物2の内部を構成する材料を高い精度にて推定できる。この結果、例えば、固形廃棄物2が内側の表面にアルミニウム等の金属からなる膜を有するか否か、又は、固形廃棄物2がリチウムイオン電池を含むか否か等を高い精度にて推定できる。
更に、第1実施形態の推定装置1において、検出部13は、固形廃棄物2にて反射されることにより固形廃棄物2から出射された電磁波を検出する。
金属は、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を反射しやすい。そこで、推定装置1は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度に基づいて固形廃棄物2を構成する材料を推定する。これによれば、固形廃棄物2を構成する材料が金属を含むか否かを高い精度にて推定できる。この結果、例えば、固形廃棄物2が内側の表面にアルミニウム等の金属からなる膜を有するか否か、又は、固形廃棄物2がリチウムイオン電池を含むか否か等を高い精度にて推定できる。
ところで、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度は、電磁波が伝搬する方向における固形廃棄物2の長さ(換言すると、固形廃棄物2の厚さ)に応じて変化する。これに対し、固形廃棄物2にて反射される電磁波の強度は、固形廃棄物2の厚さに応じて変化しにくい。従って、推定装置1によれば、固形廃棄物2の厚さが変化する場合であっても、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
なお、第1実施形態の変形例の推定装置1は、反射波に代えて、透過波に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。透過波は、入射部12によって固形廃棄物2に入射させられ、且つ、固形廃棄物2を透過した電磁波である。この場合、検出部13は、固形廃棄物2を透過することにより固形廃棄物2から出射された電磁波を検出する。
10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、反射される電磁波の強度が比較的近く、且つ、透過する電磁波の強度が比較的大きく異なる、複数の材料が存在する。例えば、ポリエチレンとポリ塩化ビニルとは、10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、反射される電磁波の強度が比較的近く、且つ、透過する電磁波の強度が比較的大きく異なる。この場合、第1実施形態の変形例の推定装置1のように、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
図2は、プラスチックの透過率の、電磁波の周波数に対する変化を表す。曲線C1は、厚さが3[mm]であるとともに、ポリプロピレンが主成分である材料からなる平板の透過率を表す。曲線C2は、厚さが6[mm]であるとともに、ポリエチレンが主成分である材料からなる平板の透過率を表す。曲線C3は、厚さが1[mm]であるとともに、ポリ塩化ビニルが主成分である材料からなる平板の透過率を表す。曲線群C4は、厚さが0.5[mm]であるとともに、ポリエチレンテレフタレートが主成分である材料からなる平板の透過率を表す。曲線群C4に含まれる3つの曲線は、黒色、白色、及び、透明の平板の透過率をそれぞれ表す。
例えば、図2に表されるように、0.3[THz]乃至0.6[THz]の周波数において、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリエチレンテレフタレートの間で透過率が比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1は、0.3[THz]乃至0.6[THz]の周波数を有する電磁波を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、例えば、図2に表されるように、1.5[THz]乃至3.0[THz]の周波数において、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、ポリ塩化ビニルの間で透過率が比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1は、1.5[THz]乃至3.0[THz]の周波数を有する電磁波を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
図3は、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂における臭素(Br)の含有率(本例では、重量%濃度)に対する屈折率の変化を表す。本例では、臭素は、難燃剤に含まれる。難燃剤は、添加剤の一例である。本例では、ABS樹脂の屈折率は、0.2[THz]乃至0.7[THz]の周波数を有する電磁波を用いて測定された。
図3に表されるように、ABS樹脂の屈折率は、ABS樹脂における臭素の含有率が高くなるほど大きくなる。従って、例えば、推定装置1は、0.2[THz]乃至0.7[THz]の周波数を有する電磁波を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。例えば、推定装置1は、固形廃棄物2を構成する材料における臭素の含有率を高い精度にて推定できる。
従って、例えば、ケミカルリサイクル、又は、マテリアルリサイクル等のように、固形廃棄物2から材料を生成することにより固形廃棄物2が再利用される場合、推定装置1によって、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定することにより、生成される材料の純度を高めることができる。
また、この場合、推定装置1は、透過波の強度に代えて、透過率を用いてもよい。透過率は、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度の、固形廃棄物2に入射された電磁波の強度に対する比である。
また、第1実施形態の変形例の推定装置1は、反射波に加えて、透過波に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度と、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度と、の両方に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する場合、固形廃棄物2にて電磁波が反射される程度に加えて、固形廃棄物2にて電磁波が吸収される程度を材料の推定に反映できる。従って、固形廃棄物2を構成する材料をより一層高い精度にて推定できる。
また、第1実施形態の変形例の推定装置1は、非特許文献1に記載されたテラヘルツ時間領域分光法を用いて分光分析を行うことにより、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。なお、推定装置1は、テラヘルツ時間領域分光法に代えて、又は、テラヘルツ時間領域分光法に加えて、エリプソメトリ法を用いることにより分光分析を行ってもよい。
非特許文献1:深澤 亮一、「テラヘルツ時間領域分光法と分析化学」、ぶんせき、日本分析化学会、2005年6月、第366巻、p.290−296
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の推定装置について説明する。第2実施形態の推定装置は、第1実施形態の推定装置に対して、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて材料の推定を行う点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図4に表されるように、第2実施形態の推定装置1Aは、第1実施形態の電磁波生成部11、入射部12、及び、検出部13に代えて、電磁波源支持体101Aと、回転軸102Aと、第1平行光生成部110Aと、第2平行光生成部120Aと、分岐部131Aと、透過波検出部141Aと、反射波検出部142Aと、固形廃棄物支持部151Aと、を備える。
図4及び図5に表されるように、電磁波源支持体101Aは、z軸方向にて延在する回転軸102Aを有するとともに、回転軸102Aが回転の中心軸であるように(換言すると、回転の中心軸がz軸方向にて延在するように)回転可能に支持される。例えば、電磁波源支持体101Aは、推定装置1Aの、図示されない筐体に支持される。
電磁波源支持体101Aは、回転軸102Aに対する周方向における、互いに異なる複数の位置にて、第1平行光生成部110A及び第2平行光生成部120Aをそれぞれ支持する。本例では、回転軸102Aと、第1平行光生成部110A及び第2平行光生成部120Aのそれぞれと、の間の距離は、等しい。
本例では、推定装置1Aは、電磁波源支持体101Aを回転させる、図示されない駆動装置を備える。なお、推定装置1Aは、駆動装置に代えて、又は、駆動装置に加えて、電磁波源支持体101Aが手動によって回転するように構成されていてもよい。
第1平行光生成部110Aは、電磁波源111Aと、絞り部112Aと、レンズ部113Aと、を備える。
電磁波源111Aは、第1周波数を有する電磁波を生成する。本例では、第1周波数は、0.4[THz]である。
絞り部112Aは、電磁波源111Aとレンズ部113Aとの間にて、電磁波の一部のみを通過させる。本例では、絞り部112Aは、電磁波源111Aにより生成された電磁波のうちの、第1周波数を有する電磁波を通過させるとともに、第1周波数と異なる周波数を有する電磁波を反射することにより遮断する。
本例では、絞り部112Aは、固形廃棄物2と、電磁波源111Aから電磁波が出射される位置と、を結ぶ第1直線L1に沿って延在する、中空の円錐台筒状である。本例では、第1直線L1は、z軸方向にて延在する。本例では、第1直線L1は、光軸が通る直線を構成する。
固形廃棄物支持部151Aは、z軸に直交する平面(換言すると、xy平面)である載置面を有する。本例では、載置面は、固形廃棄物支持部151Aのうちの、z軸の正方向(本例では、鉛直上方向)における端面を構成する。
固形廃棄物支持部151Aは、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を、十分に高く透過する材料からなる。本例では、固形廃棄物支持部151Aは、プラスチック(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、又は、ポリカーボネート等)が主成分である材料からなる。なお、固形廃棄物支持部151Aは、セラミック(例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、又は、窒化珪素等)が主成分である材料からなっていてもよい。
本例では、固形廃棄物2は、固形廃棄物支持部151Aの載置面に載置される。
レンズ部113Aは、電磁波源111Aにより生成され、且つ、絞り部112Aを通過した電磁波を第1直線L1に平行な平行光に変換する。換言すると、レンズ部113Aは、電磁波源111Aから電磁波が出射される位置が、レンズ部113Aの焦点に位置する位置を有する。
本例では、レンズ部113Aは、ポリテトラフルオロエチレンからなる平凸レンズである。なお、レンズ部113Aは、平凸レンズに代えて、両凸レンズ、又は、凹レンズであってもよい。また、レンズ部113Aは、高抵抗シリコンからなっていてもよい。例えば、高抵抗シリコンは、フロートゾーン法(浮遊鋳造法)を用いて製造される。
第2平行光生成部120Aは、第1平行光生成部110Aと同様に、電磁波源121Aと、絞り部122Aと、レンズ部123Aと、を備える。第2平行光生成部120Aは、第1周波数と異なる第2周波数を有する電磁波を出射する点を除いて、第1平行光生成部110Aと同様に構成される。従って、電磁波源121Aは、第2周波数を有する電磁波を生成する。本例では、第2周波数は、0.5[THz]である。
このような構成により、推定装置1Aは、電磁波源支持体101Aが回転することによって、固形廃棄物2へ入射する電磁波の出射元を、第1平行光生成部110Aと第2平行光生成部120Aとの間で切り替え可能である。
分岐部131Aは、第1平行光生成部110A、又は、第2平行光生成部120Aから出射された電磁波のうちの、一部(本例では、略半分(換言すると、約半分))を透過するとともに、当該電磁波のうちの、他の部分を反射する。本例では、分岐部131Aは、高抵抗シリコンからなるハーフミラーである。なお、分岐部131Aは、ハーフミラー以外のビームスプリッタであってもよい。
分岐部131Aは、固形廃棄物2にて反射された電磁波のうちの、一部(本例では、略半分)を透過するとともに、固形廃棄物2にて反射された電磁波のうちの、他の部分を反射する。
透過波検出部141Aは、第1直線L1に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。本例では、透過波検出部141Aは、第1直線L1に直交する平面において格子状に配列された複数の画素を有するとともに、画素毎に電磁波の強度を検出する。透過波検出部141Aは、アレイセンサ、又は、カメラと表されてもよい。
反射波検出部142Aは、第2直線L2に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。第2直線L2は、第1直線L1を通る電磁波が、固形廃棄物2にて反射された後に、分岐部131Aにて反射された電磁波が伝搬する方向にて延在する。本例では、第2直線L2は、y軸方向にて延在する。本例では、第2直線L2は、光軸が通る直線を構成する。
本例では、反射波検出部142Aは、第2直線L2に直交する平面において格子状に配列された複数の画素を有するとともに、画素毎に電磁波の強度を検出する。反射波検出部142Aは、アレイセンサ、又は、カメラと表されてもよい。
このような構成により、推定装置1Aは、透過波検出部141Aが、固形廃棄物2を透過することにより固形廃棄物2から出射された電磁波の強度を検出するとともに、反射波検出部142Aが、固形廃棄物2にて反射されることにより固形廃棄物2から出射された電磁波の強度を検出する。
本例では、電磁波源支持体101A、回転軸102A、電磁波源111A、及び、電磁波源121Aは、電磁波生成部に対応する。本例では、レンズ部113A、レンズ部123A、及び、分岐部131Aは、入射部に対応する。本例では、透過波検出部141A、及び、反射波検出部142Aは、検出部に対応する。
なお、推定装置1Aは、第1平行光生成部110A又は第2平行光生成部120Aにより出射された電磁波を固形廃棄物2内の焦点位置にて集束させるレンズ又は放物面鏡を備えていてもよい。この場合、推定装置1Aは、当該レンズ又は放物面鏡と、固形廃棄物2と、の間にて、電磁波を集光させる絞り部を備えていてもよい。
第2実施形態の記憶部14は、強度変化率情報を記憶する。強度変化率情報は、反射強度変化率と、透過強度変化率と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報である。反射強度変化率は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合である。透過強度変化率は、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合である。
第2実施形態の推定部15は、第1周波数に対して透過波検出部141Aにより検出された電磁波(換言すると、第1平行光生成部110Aにより出射され、且つ、固形廃棄物2を透過した電磁波)の強度(換言すると、第1透過強度)と、第2周波数に対して透過波検出部141Aにより検出された電磁波(換言すると、第2平行光生成部120Aにより出射され、且つ、固形廃棄物2を透過した電磁波)の強度(換言すると、第2透過強度)と、に基づいて、透過強度変化率を算出する。
本例では、推定部15は、数式1に基づいて透過強度変化率Gを算出する。F、及び、Fは、第1周波数、及び、第2周波数をそれぞれ表す。T、及び、Tは、第1透過強度、及び、第2透過強度をそれぞれ表す。
Figure 2021120625
更に、推定部15は、第1周波数に対して反射波検出部142Aにより検出された電磁波(換言すると、第1平行光生成部110Aにより出射され、且つ、固形廃棄物2にて反射された電磁波)の強度(換言すると、第1反射強度)と、第2周波数に対して反射波検出部142Aにより検出された電磁波(換言すると、第2平行光生成部120Aにより出射され、且つ、固形廃棄物2にて反射された電磁波)の強度(換言すると、第2反射強度)と、に基づいて、反射強度変化率を算出する。
本例では、推定部15は、数式2に基づいて反射強度変化率Gを算出する。R、及び、Rは、第1反射強度、及び、第2反射強度をそれぞれ表す。
Figure 2021120625
加えて、推定部15は、算出された透過強度変化率と、算出された反射強度変化率と、記憶部14に記憶されている強度変化率情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
(動作)
次に、推定装置1Aの動作について説明する。
先ず、固形廃棄物2が固形廃棄物支持部151Aの載置面に載置される。
推定装置1Aは、電磁波源支持体101Aが回転することにより、固形廃棄物2へ入射する電磁波の出射元を、第1平行光生成部110Aに設定する。電磁波源111Aは、第1周波数を有する電磁波を生成する。次いで、絞り部112A、及び、レンズ部113Aは、電磁波源111Aにより生成された電磁波を平行光に変換し、変換された平行光を固形廃棄物2に入射させる。固形廃棄物2に入射させられた電磁波のうちの一部は、固形廃棄物2を透過し、一方、当該電磁波のうちの他の一部は、固形廃棄物2にて反射される。
透過波検出部141Aは、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度(本例では、第1透過強度)を検出する。反射波検出部142Aは、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度(本例では、第1反射強度)を検出する。
次いで、推定装置1Aは、電磁波源支持体101Aが回転することにより、固形廃棄物2へ入射する電磁波の出射元を、第2平行光生成部120Aに切り替える。電磁波源121Aは、第2周波数を有する電磁波を生成する。次いで、絞り部122A、及び、レンズ部123Aは、電磁波源121Aにより生成された電磁波を平行光に変換し、変換された平行光を固形廃棄物2に入射させる。固形廃棄物2に入射させられた電磁波のうちの一部は、固形廃棄物2を透過し、一方、当該電磁波のうちの他の一部は、固形廃棄物2にて反射される。
透過波検出部141Aは、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度(本例では、第2透過強度)を検出する。反射波検出部142Aは、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度(本例では、第2反射強度)を検出する。
そして、推定部15は、透過波検出部141Aにより検出された、第1透過強度及び第2透過強度に基づいて透過強度変化率を算出する。更に、推定部15は、反射波検出部142Aにより検出された、第1反射強度及び第2反射強度に基づいて反射強度変化率を算出する。
次いで、推定部15は、算出された透過強度変化率と、算出された反射強度変化率と、記憶部14に記憶されている強度変化率情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
以上、説明したように、第2実施形態の推定装置1Aによれば、第1実施形態の推定装置1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第2実施形態の推定装置1Aは、反射波に加えて、透過波に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
これによれば、固形廃棄物2にて電磁波が反射される程度に加えて、固形廃棄物2にて電磁波が吸収される程度を材料の推定に反映できる。従って、固形廃棄物2を構成する材料をより一層高い精度にて推定できる。
更に、第2実施形態の推定装置1Aにおいて、電磁波源111A及び電磁波源121Aを含む電磁波生成部は、互いに異なる複数の周波数をそれぞれ有する複数の電磁波を生成する。加えて、推定部15は、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
例えば、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度は、固形廃棄物2の厚さに応じて比較的大きく変化する。ところで、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合(換言すると、強度変化率)は、固形廃棄物2の厚さに応じて変化しにくい。
そこで、推定装置1Aにおいては、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。これによれば、固形廃棄物2の厚さが比較的大きく変化する場合であっても、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
例えば、図2に表されるように、0.4[THz]の周波数と、0.5[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリエチレンテレフタレートの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、0.4[THz]の周波数と、0.5[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
例えば、ポリエチレンからなる固形廃棄物2は、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度の、周波数に対する変化において、極小値周波数(例えば、略2.2THzの周波数)にて極小値を有する。従って、極小値周波数の近傍において、強度変化率の大きさが大きくなりやすい。そこで、極小値周波数の近傍の複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、当該材料を高い精度にて推定できる。
例えば、図2に表されるように、2.1[THz]の周波数と、2.2[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、ポリ塩化ビニルの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、2.1[THz]の周波数と、2.2[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、例えば、図2に表されるように、2.2[THz]の周波数と、2.9[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、ポリ塩化ビニルの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、2.2[THz]の周波数と、2.9[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
更に、第2実施形態の推定装置1Aにおいて、電磁波源111A及び電磁波源121Aを含む電磁波生成部は、電磁波源支持体101Aを備える。電磁波源支持体101Aは、回転可能に支持されるとともに、回転の中心軸に対する周方向における、互いに異なる複数の位置にて、複数の電磁波源(本例では、電磁波源111A及び電磁波源121A)をそれぞれ支持する。
これによれば、電磁波源支持体101Aを回転させることにより、分岐部131A、透過波検出部141A、及び、反射波検出部142Aを複数の電磁波源に対して共用できる。この結果、推定装置1Aを小型化できる。
ところで、第2実施形態の推定装置1Aが備える平行光生成部は、第1平行光生成部110A、及び、第2平行光生成部120Aの2個である。なお、第2実施形態の変形例の推定装置1Aが備える平行光生成部の数は、3個以上であってもよい。
また、第2実施形態の変形例の推定装置1Aは、推定装置1Aの筐体の内側に、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を十分に高く吸収する反射防止材を備えていてもよい。
また、第2実施形態の変形例の推定装置1Aは、透過波検出部141Aに代えて、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を十分に強く反射する反射板と、当該反射板を移動させる移動機構と、を備えていてもよい。この場合、移動機構は、反射板が、固形廃棄物支持部151Aの鉛直下方において、z軸方向に直交する平面に沿って延在する反射位置と、当該反射位置と異なる非反射位置と、の間で反射板の位置を切り替え可能に構成される。
また、第2実施形態の推定装置1Aは、透過強度変化率と反射強度変化率との両方に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。なお、第2実施形態の変形例の推定装置1Aは、強度変化率情報に代えて、透過強度変化率と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報を記憶するとともに、当該情報と、算出された透過強度変化率と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。また、第2実施形態の変形例の推定装置1Aは、強度変化率情報に代えて、透過強度変化率と、反射強度と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報を記憶するとともに、当該情報と、検出された反射強度と、算出された透過強度変化率と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
また、第2実施形態の推定装置1Aにおいて、電磁波生成部(本例では、電磁波源111A、及び、電磁波源121Aのそれぞれ)は、生成される電磁波が直線偏波であるとともに、当該電磁波の電界が振動する平面と当該電磁波の磁界が振動する平面との交線にて回転の中心軸が延在するように回転可能に支持され、且つ、推定部15は、電磁波生成部の前記交線に対する回転角度が互いに異なる複数の回転角度状態にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
この場合、例えば、推定装置1Aは、互いに異なる複数の回転角度状態にて検出された複数の電磁波の強度の平均値に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。また、この場合、電磁波生成部(本例では、電磁波源111A、及び、電磁波源121Aのそれぞれ)は、駆動装置によって回転駆動されてもよいし、手動によって回転するように構成されていてもよい。
10GHz乃至10THzの周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2に入射する電磁波の偏波面の、電磁波が伝搬する方向に対する回転角度が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい回転角度である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Aにおいては、電磁波生成部の回転角度が互いに異なる複数の回転角度状態にてそれぞれ検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定される。従って、固形廃棄物2に入射する電磁波の偏波面の、電磁波が伝搬する方向に対する回転角度が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい回転角度である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の推定装置について説明する。第3実施形態の推定装置は、第2実施形態の推定装置に対して、固形廃棄物2を挟持する挟持部を備える点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、第2実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図6に表されるように、第3実施形態の推定装置1Bは、第2実施形態の推定装置1Aに加えて、固形廃棄物押圧部161Bを備える。
固形廃棄物押圧部161Bは、z軸に直交する平面(換言すると、xy平面)である押圧面を有する。本例では、押圧面は、固形廃棄物押圧部161Bのうちの、z軸の負方向(本例では、鉛直下方向)における端面を構成する。押圧面は、固形廃棄物支持部151Aの載置面の鉛直上方に位置する。従って、固形廃棄物押圧部161Bの押圧面は、固形廃棄物支持部151Aの載置面に対向する。換言すると、本例では、固形廃棄物支持部151Aの載置面と、固形廃棄物押圧部161Bの押圧面と、は、互いに対向する一対の対向面に対応する。
推定装置1Bは、固形廃棄物押圧部161Bを鉛直方向にて移動させる、図示されない移動機構を備える。移動機構は、押圧面が、固形廃棄物2を介して載置面を押圧する押圧状態と、押圧面が、固形廃棄物2及び載置面から隔てられた非押圧状態と、の間で固形廃棄物押圧部161Bの位置を切り替え可能に構成される。
なお、推定装置1Bは、固形廃棄物押圧部161Bを鉛直下方へ付勢する、図示されない付勢部を備えていてもよい。
本例では、固形廃棄物支持部151A、及び、固形廃棄物押圧部161Bは、固形廃棄物2を挟持する挟持部に対応する。
以上、説明したように、第3実施形態の推定装置1Bによれば、第2実施形態の推定装置1Aと同様の作用及び効果が奏される。
更に、第3実施形態の推定装置1Bは、互いに対向する一対の対向面を有するとともに、当該一対の対向面の間に固形廃棄物2を挟持する挟持部(本例では、固形廃棄物支持部151A、及び、固形廃棄物押圧部161B)を備える。
例えば、包装袋は、形状が変化しやすい。従って、例えば、包装袋は、平面上に載置された場合であっても、一部が当該平面に対して鉛直上方の位置を有すること(例えば、一部が折れ曲がること、又は、皺を有すること等)が多い。ところで、固形廃棄物2と検出部(本例では、透過波検出部141A、又は、反射波検出部142A)との間の距離(本例では、第1直線L1を通る光軸に沿った距離)が変化すると、検出部により検出される電磁波の強度も変化しやすい。従って、この場合、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できない虞がある。
これに対し、推定装置1Bにおいては、互いに対向する一対の対向面の間に固形廃棄物2が挟持される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が所定の距離に維持される。この結果、固形廃棄物2の形状が変化しやすい場合であっても、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
なお、第3実施形態の変形例の推定装置1Bは、固形廃棄物2と検出部(本例では、透過波検出部141A、又は、反射波検出部142A)との間の距離を変動させる距離変動部を備えるとともに、推定部15は、当該距離が互いに異なる複数の距離状態にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
例えば、推定装置1Bは、押圧面が、固形廃棄物2を介して載置面を押圧する押圧状態において、固形廃棄物支持部151A及び固形廃棄物押圧部161Bを第1直線L1に沿った方向にて振動させる振動機構を備えていてもよい。この場合、推定装置1Bは、互いに異なる複数の時点にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。例えば、推定装置1Bは、互いに異なる複数の時点にて検出された複数の電磁波の強度の平均値に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
また、例えば、推定装置1Bは、透過波検出部141Aを第1直線L1に沿った方向にて振動させる振動機構、及び、反射波検出部142Aを第2直線L2に沿った方向にて振動させる振動機構の少なくとも一方を備えていてもよい。この場合も、推定装置1Bは、互いに異なる複数の時点にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2と検出部との間の距離(本例では、第1直線L1及び第2直線L2を通る光軸に沿った距離)が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Bにおいては、固形廃棄物2と検出部との間の距離が互いに異なる複数の距離状態にてそれぞれ検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、第3実施形態の変形例の推定装置1Bにおいて、挟持部は、固形廃棄物2のうちの互いに異なる複数の位置の少なくとも一部の、固形廃棄物2と検出部とを通る所定の検出方向における位置が互いに異なるように固形廃棄物2を挟持するとともに、推定部15は、当該複数の位置にそれぞれ対応する複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
例えば、図7に表されるように、推定装置1Bは、固形廃棄物押圧部161Bに代えて、固形廃棄物押圧部161Cを備えていてもよい。固形廃棄物押圧部161Cは、平板状の基体部1611Cと、格子状に配列された複数の凸部1612Cと、を備える。各凸部1612Cは、基体部1611Cのz軸の負方向における端面から、z軸の負方向へ突出する。本例では、各凸部1612Cは、円錐台状である。なお、各凸部1612Cは、円錐台状と異なる形状(例えば、円柱状、角柱状、角錐台状、又は、半球状等)であってもよい。また、各凸部1612Cは、角部が角丸形状を有していてもよい。
この場合、載置面は、複数の凸部1612Cに沿った形状をそれぞれ有する(例えば、複数の凸部1612Cがそれぞれ嵌入される)複数の凹部を有することが好適である。また、例えば、固形廃棄物支持部151Aは、押圧状態において、載置面が複数の凸部1612Cに沿った形状を有するように弾性変形可能な材料により構成されていてもよい。
10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2と検出部との間の距離(本例では、第1直線L1及び第2直線L2を通る光軸に沿った距離)が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Bにおいては、固形廃棄物2のうちの複数の位置の少なくとも一部の、検出方向(本例では、第1直線L1に沿った方向)における位置が互いに異なるように固形廃棄物2が挟持される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の推定装置について説明する。第4実施形態の推定装置は、第1実施形態の推定装置に対して、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて材料の推定を行う点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第4実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図8に表されるように、第4実施形態の推定装置1Dは、第1実施形態の電磁波生成部11、入射部12、及び、検出部13に代えて、複数の第1周波数検出部171Dと、複数の第2周波数検出部172Dと、搬送部3Dと、を備える。なお、推定装置1Dが備える第1周波数検出部171Dの数は、1個であってもよい。また、推定装置1Dが備える第2周波数検出部172Dの数は、1個であってもよい。
複数の第1周波数検出部171Dは、x軸方向にて延在する直線に沿って配列される。複数の第1周波数検出部171Dは、x軸方向において、搬送部3Dの、後述の搬送面の略全体に亘って位置する。
各第1周波数検出部171Dは、電磁波源1711Dと、絞り部1712Dと、レンズ部1713Dと、透過波検出部1714Dと、反射波検出部1715Dと、を備える。なお、複数の第1周波数検出部171Dが備える、複数の電磁波源1711D、複数の絞り部1712D、及び、複数のレンズ部1713Dの少なくとも一部は、一体に構成されていてもよい。また、複数の第1周波数検出部171Dが備える、複数の透過波検出部1714Dは、一体に構成されていてもよい。また、複数の第1周波数検出部171Dが備える、複数の反射波検出部1715Dは、一体に構成されていてもよい。
電磁波源1711Dは、第1周波数を有する電磁波を生成する。本例では、第1周波数は、2.1[THz]である。
絞り部1712Dは、電磁波源1711Dとレンズ部1713Dとの間にて、電磁波の一部のみを通過させる。本例では、絞り部1712Dは、電磁波源1711Dにより生成された電磁波のうちの、第1周波数を有する電磁波を通過させるとともに、第1周波数と異なる周波数を有する電磁波を反射することにより遮断する。
本例では、絞り部1712Dは、固形廃棄物2と、電磁波源1711Dから電磁波が出射される位置と、を結ぶ第3直線L3に沿って延在する、中空の円錐台筒状である。本例では、第3直線L3は、x軸方向に直交する平面(換言すると、yz平面)において、z軸方向に対して傾斜する方向にて延在する。本例では、第3直線L3は、光軸が通る直線を構成する。
搬送部3Dは、y軸方向にて延在する。搬送部3Dは、一対のローラ31Dと、ベルト32Dと、を備える。
一対のローラ31Dのそれぞれは、回転の中心軸がx軸方向にて延在するように、回転可能に支持される。一対のローラ31Dは、回転の中心軸が、y軸方向にて延在する同一の直線上に位置する。本例では、推定装置1Dは、一対のローラ31Dのうちの少なくとも一方を回転駆動する駆動部を備える。
ベルト32Dは、一対のローラ31Dに巻回される。ベルト32Dの外周面のうちの、z軸の正方向における端面は、搬送面を構成する。ベルト32Dは、一対のローラ31Dの回転に伴って、搬送面を搬送方向(本例では、y軸の正方向)へ移動させる。
ベルト32Dは、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を、十分に高く透過する材料からなる。本例では、ベルト32Dは、プラスチック(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、又は、ポリカーボネート等)が主成分である材料からなる。なお、ベルト32Dは、セラミック(例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、又は、窒化珪素等)が主成分である材料からなっていてもよい。
本例では、固形廃棄物2は、ベルト32Dの搬送面に載置される。
レンズ部1713Dは、電磁波源1711Dにより生成され、且つ、絞り部1712Dを通過した電磁波を第3直線L3に平行な平行光に変換する。換言すると、レンズ部1713Dは、電磁波源1711Dから電磁波が出射される位置が、レンズ部1713Dの焦点に位置する位置を有する。
本例では、レンズ部1713Dは、ポリテトラフルオロエチレンからなる平凸レンズである。なお、レンズ部1713Dは、平凸レンズに代えて、両凸レンズ、又は、凹レンズであってもよい。また、レンズ部1713Dは、高抵抗シリコンからなっていてもよい。例えば、高抵抗シリコンは、フロートゾーン法(浮遊鋳造法)を用いて製造される。
透過波検出部1714Dは、第3直線L3に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。本例では、透過波検出部1714Dは、第3直線L3に直交する平面において格子状に配列された複数の画素を有するとともに、画素毎に電磁波の強度を検出する。透過波検出部1714Dは、アレイセンサ、又は、カメラと表されてもよい。
反射波検出部1715Dは、第4直線L4に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。第4直線L4は、第3直線L3を通る電磁波が、固形廃棄物2にて反射された後に伝搬する方向にて延在する。本例では、第4直線L4は、y軸に直交する平面(換言すると、zx平面)に対して、第3直線L3と面対称であるように延在する。本例では、第4直線L4は、光軸が通る直線を構成する。
本例では、反射波検出部1715Dは、第4直線L4に直交する平面において格子状に配列された複数の画素を有するとともに、画素毎に電磁波の強度を検出する。反射波検出部1715Dは、アレイセンサ、又は、カメラと表されてもよい。
このような構成により、推定装置1Dは、透過波検出部1714Dが、固形廃棄物2を透過することにより固形廃棄物2から出射された電磁波の強度を検出するとともに、反射波検出部1715Dが、固形廃棄物2にて反射されることにより固形廃棄物2から出射された電磁波の強度を検出する。
複数の第2周波数検出部172Dは、y軸方向における位置と、検出に用いられる電磁波の周波数と、が異なる点を除いて、複数の第1周波数検出部171Dと同様に構成される。
従って、各第2周波数検出部172Dは、各第1周波数検出部171Dと同様に、電磁波源1721Dと、絞り部1722Dと、レンズ部1723Dと、透過波検出部1724Dと、反射波検出部1725Dと、を備える。
電磁波源1721Dは、第1周波数と異なる第2周波数を有する電磁波を生成する。本例では、第2周波数は、2.2[THz]である。各第2周波数検出部172Dにおいては、各第1周波数検出部171Dにおける、第3直線L3及び第4直線L4に代えて、第5直線L5及び第6直線L6がそれぞれ用いられる。従って、透過波検出部1724Dは、第5直線L5に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。また、反射波検出部1725Dは、第6直線L6に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。
本例では、電磁波源1711D、及び、電磁波源1721Dは、電磁波生成部に対応する。本例では、レンズ部1713D、及び、レンズ部1723Dは、入射部に対応する。本例では、透過波検出部1714D、反射波検出部1715D、透過波検出部1724D、及び、反射波検出部1725Dは、検出部に対応する。
なお、推定装置1Dは、第1周波数検出部171D、又は、第2周波数検出部172Dにおいて出射された電磁波を固形廃棄物2内の焦点位置にて集束させるレンズ又は放物面鏡を備えていてもよい。この場合、推定装置1Dは、当該レンズ又は放物面鏡と、固形廃棄物2と、の間にて、電磁波を集光させる絞り部を備えていてもよい。
第4実施形態の記憶部14は、強度変化率情報を記憶する。強度変化率情報は、反射強度変化率と、透過強度変化率と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報である。反射強度変化率は、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合である。透過強度変化率は、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合である。
第4実施形態の推定部15は、第1時点において、第1周波数に対して透過波検出部1714Dにより検出された電磁波(換言すると、第1周波数検出部171Dにおいて出射され、且つ、固形廃棄物2を透過した電磁波)の強度(換言すると、第1透過強度)と、第2時点において、第2周波数に対して透過波検出部1724Dにより検出された電磁波(換言すると、第2周波数検出部172Dにおいて出射され、且つ、固形廃棄物2を透過した電磁波)の強度(換言すると、第2透過強度)と、に基づいて、透過強度変化率を算出する。
本例では、第2時点は、第1時点よりも搬送時間だけ後の時点である。搬送時間は、第3直線L3が搬送面と交差する位置(換言すると、第1周波数を有する電磁波が固形廃棄物2へ入射する位置)と、第5直線L5が搬送面と交差する位置(換言すると、第2周波数を有する電磁波が固形廃棄物2へ入射する位置)と、の間の搬送方向における距離を、搬送面が搬送方向へ移動する速度により除した値である。
本例では、推定部15は、第2実施形態と同様に、上記数式1に基づいて透過強度変化率Gを算出する。
更に、推定部15は、第1時点において、第1周波数に対して反射波検出部1715Dにより検出された電磁波(換言すると、第1周波数検出部171Dにおいて出射され、且つ、固形廃棄物2にて反射された電磁波)の強度(換言すると、第1反射強度)と、第2時点において、第2周波数に対して反射波検出部1725Dにより検出された電磁波(換言すると、第2周波数検出部172Dにおいて出射され、且つ、固形廃棄物2にて反射された電磁波)の強度(換言すると、第2反射強度)と、に基づいて、反射強度変化率を算出する。
本例では、推定部15は、上記数式2に基づいて反射強度変化率Gを算出する。
加えて、推定部15は、算出された透過強度変化率と、算出された反射強度変化率と、記憶部14に記憶されている強度変化率情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
(動作)
次に、推定装置1Dの動作について説明する。
先ず、固形廃棄物2がベルト32Dの搬送面に載置される。
推定装置1Dは、一対のローラ31Dの少なくとも一方を回転駆動することにより、搬送面を搬送方向へ移動させる。これにより、搬送面に載置された固形廃棄物2は、搬送方向へ移動する。
電磁波源1711Dは、第1周波数を有する電磁波を生成する。次いで、絞り部1712D、及び、レンズ部1713Dは、電磁波源1711Dにより生成された電磁波を平行光に変換し、変換された平行光を固形廃棄物2に入射させる。固形廃棄物2に入射させられた電磁波のうちの一部は、固形廃棄物2を透過し、一方、当該電磁波のうちの他の一部は、固形廃棄物2にて反射される。
透過波検出部1714Dは、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度(本例では、第1透過強度)を検出する。反射波検出部1715Dは、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度(本例では、第1反射強度)を検出する。
同様に、電磁波源1721Dは、第2周波数を有する電磁波を生成する。次いで、絞り部1722D、及び、レンズ部1723Dは、電磁波源1721Dにより生成された電磁波を平行光に変換し、変換された平行光を固形廃棄物2に入射させる。固形廃棄物2に入射させられた電磁波のうちの一部は、固形廃棄物2を透過し、一方、当該電磁波のうちの他の一部は、固形廃棄物2にて反射される。
透過波検出部1724Dは、固形廃棄物2を透過した電磁波の強度(本例では、第2透過強度)を検出する。反射波検出部1725Dは、固形廃棄物2にて反射された電磁波の強度(本例では、第2反射強度)を検出する。
そして、推定部15は、第1時点にて透過波検出部1714Dにより検出された第1透過強度、及び、第1時点よりも搬送時間だけ後の第2時点にて透過波検出部1724Dにより検出された第2透過強度に基づいて透過強度変化率を算出する。
更に、推定部15は、第1時点にて反射波検出部142Aにより検出された第1反射強度、及び、第1時点よりも搬送時間だけ後の第2時点にて反射波検出部1725Dにより検出された第2反射強度に基づいて反射強度変化率を算出する。
次いで、推定部15は、算出された透過強度変化率と、算出された反射強度変化率と、記憶部14に記憶されている強度変化率情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
本例では、推定部15は、所定の推定周期が経過する毎に、上記材料の推定を繰り返し行う。
以上、説明したように、第4実施形態の推定装置1Dによれば、第1実施形態の推定装置1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第4実施形態の推定装置1Dは、反射波に加えて、透過波に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
これによれば、固形廃棄物2にて電磁波が反射される程度に加えて、固形廃棄物2にて電磁波が吸収される程度を材料の推定に反映できる。従って、固形廃棄物2を構成する材料をより一層高い精度にて推定できる。
更に、第4実施形態の推定装置1Dにおいて、電磁波源1711D及び電磁波源1721Dを含む電磁波生成部は、互いに異なる複数の周波数をそれぞれ有する複数の電磁波を生成する。加えて、推定部15は、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
例えば、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度は、固形廃棄物2の厚さに応じて比較的大きく変化する。ところで、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度が、電磁波の周波数に対して変化する割合(換言すると、強度変化率)は、固形廃棄物2の厚さに応じて変化しにくい。
そこで、推定装置1Dにおいては、複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。これによれば、固形廃棄物2の厚さが比較的大きく変化する場合であっても、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
例えば、図2に表されるように、0.4[THz]の周波数と、0.5[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリエチレンテレフタレートの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、0.4[THz]の周波数と、0.5[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
例えば、ポリエチレンからなる固形廃棄物2は、固形廃棄物2を透過する電磁波の強度の、周波数に対する変化において、極小値周波数(例えば、略2.2THzの周波数)にて極小値を有する。従って、極小値周波数の近傍において、強度変化率の大きさが大きくなりやすい。そこで、極小値周波数の近傍の複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、当該材料を高い精度にて推定できる。
例えば、図2に表されるように、2.1[THz]の周波数と、2.2[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、ポリ塩化ビニルの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、2.1[THz]の周波数と、2.2[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、例えば、図2に表されるように、2.2[THz]の周波数と、2.9[THz]の周波数と、の2つの周波数に対して、透過率が変化する割合(換言すると、透過率変化率)は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、ポリ塩化ビニルの間で、比較的大きく異なる。従って、例えば、推定装置1Aは、2.2[THz]の周波数と、2.9[THz]の周波数と、を用いるとともに、固形廃棄物2を透過した、複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定することにより、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
ところで、第4実施形態の推定装置1Dが材料の推定に用いる電磁波の周波数は、第1周波数、及び、第2周波数の2個である。なお、第4実施形態の変形例の推定装置1Dが材料の推定に用いる電磁波の周波数は、3個以上であってもよい。
また、第4実施形態の変形例の推定装置1Dは、透過波検出部1714D又は透過波検出部1724Dに代えて、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を十分に強く反射する反射板と、電磁波源と、絞り部と、レンズ部と、反射波検出部と、を備えていてもよい。この場合、反射板は、搬送面の鉛直下方において、z軸方向に直交する平面に沿って延在してよい。
また、第4実施形態の推定装置1Dは、透過強度変化率と反射強度変化率との両方に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。なお、第4実施形態の変形例の推定装置1Dは、強度変化率情報に代えて、透過強度変化率と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報を記憶するとともに、当該情報と、算出された透過強度変化率と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。また、第4実施形態の変形例の推定装置1Dは、強度変化率情報に代えて、透過強度変化率と、反射強度と、固形廃棄物2を構成する材料と、が互いに対応付けられた情報を記憶するとともに、当該情報と、検出された反射強度と、算出された透過強度変化率と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
また、第4実施形態の変形例の推定装置1Dは、推定部15により推定された材料に基づいて固形廃棄物2を選別する選別装置を備えていてもよい。
また、第4実施形態の変形例の推定装置1Dにおいて、電磁波生成部(本例では、電磁波源1711D、及び、電磁波源1721Dのそれぞれ)は、生成される電磁波が直線偏波であるとともに、当該電磁波の電界が振動する平面と当該電磁波の磁界が振動する平面との交線にて回転の中心軸が延在するように回転可能に支持され、且つ、推定部15は、電磁波生成部の前記交線に対する回転角度が互いに異なる複数の回転角度状態にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。この場合、例えば、推定装置1Dは、互いに異なる複数の回転角度状態にて検出された複数の電磁波の強度の平均値に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。また、この場合、電磁波生成部(本例では、電磁波源1711D、及び、電磁波源1721Dのそれぞれ)は、駆動装置によって回転駆動される。
10GHz乃至10THzの周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2に入射する電磁波の偏波面の、電磁波が伝搬する方向に対する回転角度が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい回転角度である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Dにおいては、電磁波生成部の回転角度が互いに異なる複数の回転角度状態にてそれぞれ検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定される。従って、固形廃棄物2に入射する電磁波の偏波面の、電磁波が伝搬する方向に対する回転角度が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい回転角度である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、例えば、図9に表されるように、第4実施形態の変形例の推定装置1Eは、複数の第2周波数検出部172Dに代えて、複数の第3周波数検出部173Eを備えていてもよい。
複数の第3周波数検出部173Eは、光軸の角度と、検出に用いられる電磁波の周波数と、が異なる点を除いて、複数の第1周波数検出部171Dと同様に構成される。
従って、各第3周波数検出部173Eは、各第1周波数検出部171Dと同様に、電磁波源1731Eと、絞り部1732Eと、レンズ部1733Eと、透過波検出部1734Eと、反射波検出部1735Eと、を備える。
電磁波源1731Eは、第1周波数と異なる第2周波数を有する電磁波を生成する。本例では、第2周波数は、2.2[THz]である。各第3周波数検出部173Eにおいては、各第1周波数検出部171Dにおける、第3直線L3及び第4直線L4に代えて、第7直線L7及び第8直線L8がそれぞれ用いられる。従って、透過波検出部1734Eは、第7直線L7に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。また、反射波検出部1735Eは、第8直線L8に直交する平面における、互いに異なる複数の位置にて、電磁波の強度を検出する。
本例では、第7直線L7及び第8直線L8は、yz平面においてz軸方向に対して傾斜する角度が、第3直線L3及び第4直線L4とそれぞれ異なる。
第4実施形態の変形例の推定装置1Eにおいて、推定部15は、第1周波数に対して透過波検出部1714Dにより検出された第1透過強度と、第1透過強度と同じ時点において、第2周波数に対して透過波検出部1734Eにより検出された第2透過強度と、に基づいて、透過強度変化率を算出する。更に、推定部15は、第1透過強度と同じ時点において、第1周波数に対して反射波検出部1715Dにより検出された第1反射強度と、第1透過強度と同じ時点において、第2周波数に対して反射波検出部1735Eにより検出された第2反射強度と、に基づいて、反射強度変化率を算出する。加えて、推定部15は、算出された透過強度変化率と、算出された反射強度変化率と、記憶部14に記憶されている強度変化率情報と、に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
第4実施形態の変形例の推定装置1Eによれば、第4実施形態の推定装置1Dと同様の作用及び効果が奏される。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態の推定装置について説明する。第5実施形態の推定装置は、第4実施形態の推定装置に対して、固形廃棄物2を挟持する挟持部を備える点が相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第5実施形態の説明において、第4実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図10に表されるように、第5実施形態の推定装置1Fは、第4実施形態の推定装置1Dに加えて、固形廃棄物押圧部4Fを備える。
固形廃棄物押圧部4Fは、鉛直方向における位置が異なる点、及び、搬送方向における長さが異なる点を除いて、搬送部3Dと同様に構成される。従って、固形廃棄物押圧部4Fは、搬送部3Dと同様に、一対のローラ41Fと、ベルト42Fと、を備える。
本例では、固形廃棄物押圧部4Fは、搬送方向における長さが、搬送部3Dよりも短い。なお、固形廃棄物押圧部4Fは、搬送方向における長さが、搬送部3Dと等しくてもよい。
ベルト42Fの外周面のうちの、z軸の負方向における端面は、押圧面を構成する。ベルト42Fは、一対のローラ41Fの回転に伴って、押圧面を搬送方向へ移動させる。本例では、推定装置1Fは、一対のローラ41Fのうちの少なくとも一方を回転駆動する駆動部を備える。なお、推定装置1Fは、駆動部を備えなくてもよい。この場合、押圧面は、接している固形廃棄物2又は搬送面の移動に伴って移動してよい。
ベルト42Fは、10[GHz]乃至10[THz]の周波数を有する電磁波を、十分に高く透過する材料からなる。本例では、ベルト42Fは、プラスチック(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、又は、ポリカーボネート等)が主成分である材料からなる。なお、ベルト42Fは、セラミック(例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、又は、窒化珪素等)が主成分である材料からなっていてもよい。
固形廃棄物押圧部4Fは、押圧面が固形廃棄物2を押圧するように、搬送面の鉛直上方に位置する。従って、固形廃棄物押圧部4Fの押圧面は、搬送部3Dの搬送面に対向する。換言すると、本例では、搬送部3Dの搬送面と、固形廃棄物押圧部4Fの押圧面と、は、互いに対向する一対の対向面に対応する。
本例では、搬送部3D、及び、固形廃棄物押圧部4Fは、固形廃棄物2を挟持する挟持部に対応する。
なお、推定装置1Fは、押圧面を鉛直下方へ付勢する、図示されない付勢部を備えていてもよい。また、推定装置1Fは、押圧面が搬送方向にて移動しないように構成されていてもよい。この場合、固形廃棄物2は、搬送面の移動に伴って、押圧面に対して摺動してよい。
以上、説明したように、第5実施形態の推定装置1Fによれば、第4実施形態の推定装置1Dと同様の作用及び効果が奏される。
更に、第5実施形態の推定装置1Fは、互いに対向する一対の対向面を有するとともに、当該一対の対向面の間に固形廃棄物2を挟持する挟持部(本例では、搬送部3D、及び、固形廃棄物押圧部4F)を備える。
例えば、包装袋は、形状が変化しやすい。従って、例えば、包装袋は、平面上に載置された場合であっても、一部が当該平面に対して鉛直上方の位置を有すること(例えば、一部が折れ曲がること、又は、皺を有すること等)が多い。ところで、固形廃棄物2と検出部(本例では、透過波検出部1714D、反射波検出部1715D、透過波検出部1724D、又は、反射波検出部1725D)との間の距離(本例では、第3直線L3及び第4直線L4を通る光軸に沿った距離、又は、第5直線L5及び第6直線L6を通る光軸に沿った距離)が変化すると、検出部により検出される電磁波の強度も変化しやすい。従って、この場合、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できない虞がある。
これに対し、推定装置1Fにおいては、互いに対向する一対の対向面の間に固形廃棄物2が挟持される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が所定の距離に維持される。この結果、固形廃棄物2の形状が変化しやすい場合であっても、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
なお、第5実施形態の変形例の推定装置1Fは、固形廃棄物2と検出部(本例では、透過波検出部1714D、反射波検出部1715D、透過波検出部1724D、又は、反射波検出部1725D)との間の距離を変動させる距離変動部を備えるとともに、推定部15は、当該距離が互いに異なる複数の距離状態にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
例えば、推定装置1Fは、搬送部3D及び固形廃棄物押圧部4Fを第3直線L3又は第4直線L4に沿った方向にて振動させる振動機構を備えていてもよい。この場合、推定装置1Fは、互いに異なる複数の時点にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。例えば、推定装置1Fは、互いに異なる複数の時点にて検出された複数の電磁波の強度の平均値に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
また、例えば、推定装置1Fは、透過波検出部1714Dを第3直線L3に沿った方向にて振動させる振動機構、透過波検出部1724Dを第5直線L5に沿った方向にて振動させる振動機構、反射波検出部1715Dを第4直線L4に沿った方向にて振動させる振動機構、及び、反射波検出部1725Dを第6直線L6に沿った方向にて振動させる振動機構の少なくとも1つを備えていてもよい。この場合も、推定装置1Fは、互いに異なる複数の時点にてそれぞれ検出された複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定する。
10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2と検出部との間の距離(本例では、第3直線L3及び第4直線L4を通る光軸に沿った距離、又は、第5直線L5及び第6直線L6を通る光軸に沿った距離)が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Fにおいては、固形廃棄物2と検出部との間の距離が互いに異なる複数の距離状態にてそれぞれ検出された電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
また、第5実施形態の変形例の推定装置1Fにおいて、挟持部は、固形廃棄物2のうちの互いに異なる複数の位置の少なくとも一部の、固形廃棄物2と検出部とを通る所定の検出方向における位置が互いに異なるように固形廃棄物2を挟持するとともに、推定部15は、当該複数の位置にそれぞれ対応する複数の電磁波の強度に基づいて、固形廃棄物2を構成する材料を推定してもよい。
例えば、図11に表されるように、推定装置1Fは、ベルト42Fに代えて、ベルト42Gを備えていてもよい。なお、図11は、ベルト42Gの外周面の一部のみを表す。
ベルト42Gの外周面は、x軸方向において周期的に繰り返される波状の、複数の凸部421Gを有する。各凸部421Gは、z軸方向にて突出する。本例では、各凸部421Gは、zx平面により切断されたベルト42Gの断面において、角丸長方形状である。なお、各凸部421Gは、zx平面により切断されたベルト42Gの断面において、他の形状(例えば、多角形状、半円形状、又は、半楕円形状等)であってもよい。
この場合、搬送面は、複数の凸部421Gに沿った形状をそれぞれ有する(例えば、複数の凸部421Gがそれぞれ嵌入される)複数の凹部を有することが好適である。また、例えば、ベルト32Dは、ベルト42Gが押圧された状態において、搬送面が複数の凸部421Gに沿った形状を有するように弾性変形可能な材料により構成されていてもよい。
10[GHz]乃至10[THz]の周波数において、固形廃棄物2に入射する電磁波と、固形廃棄物2にて反射された電磁波と、は干渉しやすい。従って、例えば、固形廃棄物2と検出部との間の距離(本例では、第3直線L3及び第4直線L4を通る光軸に沿った距離、又は、第5直線L5及び第6直線L6を通る光軸に沿った距離)が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である場合、固形廃棄物2を構成する材料の推定における精度が低下しやすい。
これに対し、上記変形例の推定装置1Fにおいては、固形廃棄物2のうちの複数の位置の少なくとも一部の、検出方向(本例では、第3直線L3及び第4直線L4に沿った方向、又は、第5直線L5及び第6直線L6に沿った方向)における位置が互いに異なるように固形廃棄物2が挟持される。従って、固形廃棄物2と検出部との間の距離が、干渉により電磁波を弱め合う程度が比較的大きい距離である状態において検出された電磁波の強度のみに基づいて、固形廃棄物2を構成する材料が推定されることを抑制できる。この結果、固形廃棄物2を構成する材料を高い精度にて推定できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。
1,1A,1B,1D,1E,1F 推定装置
11 電磁波生成部
12 入射部
13 検出部
14 記憶部
15 推定部
101A 電磁波源支持体
102A 回転軸
110A 第1平行光生成部
120A 第2平行光生成部
171D 第1周波数検出部
172D 第2周波数検出部
173E 第3周波数検出部
111A,121A,1711D,1721D,1731E 電磁波源
112A,122A,1712D,1722D,1732E 絞り部
113A,123A,1713D,1723D,1733E レンズ部
131A 分岐部
141A,1714D,1724D,1734E 透過波検出部
142A,1715D,1725D,1735E 反射波検出部
151A 固形廃棄物支持部
1611C 基体部
1612C 凸部
161B,161C 固形廃棄物押圧部
2 固形廃棄物
3D 搬送部
4F 固形廃棄物押圧部
31D,41F ローラ
32D,42F,42G ベルト
421G 凸部

Claims (10)

  1. 固形廃棄物を構成する材料を推定する推定装置であって、
    10GHz乃至10THzの周波数を有する電磁波を生成する電磁波生成部と、
    前記生成された電磁波を前記固形廃棄物へ入射させる入射部と、
    前記固形廃棄物から出射された電磁波を検出する検出部と、
    前記検出された電磁波の強度に基づいて前記材料を推定する推定部と、
    を備える、推定装置。
  2. 請求項1に記載の推定装置であって、
    前記検出部は、前記固形廃棄物にて反射されることにより前記固形廃棄物から出射された電磁波を検出する、推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の推定装置であって、
    前記検出部は、前記固形廃棄物を透過することにより前記固形廃棄物から出射された電磁波を検出する、推定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の推定装置であって、
    前記電磁波生成部は、互いに異なる複数の周波数をそれぞれ有する複数の電磁波を生成し、
    前記推定部は、前記複数の周波数に対してそれぞれ検出された複数の前記強度に基づいて前記材料を推定する、推定装置。
  5. 請求項4に記載の推定装置であって、
    前記電磁波生成部は、
    前記複数の電磁波をそれぞれ生成する複数の電磁波源と、
    回転可能に支持されるとともに、前記回転の中心軸に対する周方向における、互いに異なる複数の位置にて前記複数の電磁波源をそれぞれ支持する支持体と、
    を備える、推定装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の推定装置であって、
    互いに対向する一対の対向面を有するとともに、前記一対の対向面の間に前記固形廃棄物を挟持する挟持部を備える、推定装置。
  7. 請求項6に記載の推定装置であって、
    前記挟持部は、前記固形廃棄物のうちの互いに異なる複数の位置の少なくとも一部の、前記固形廃棄物と前記検出部とを通る所定の検出方向における位置が互いに異なるように前記固形廃棄物を挟持し、
    前記推定部は、前記複数の位置にそれぞれ対応する複数の前記強度に基づいて前記材料を推定する、推定装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の推定装置であって、
    前記固形廃棄物と前記検出部との間の距離を変動させる距離変動部を備え、
    前記推定部は、前記距離が互いに異なる複数の距離状態にてそれぞれ検出された複数の前記強度に基づいて前記材料を推定する、推定装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の推定装置であって、
    前記電磁波生成部は、前記生成される電磁波が直線偏波であるとともに、前記電磁波の電界が振動する平面と前記電磁波の磁界が振動する平面との交線にて回転の中心軸が延在するように回転可能に支持され、
    前記推定部は、前記電磁波生成部の前記交線に対する回転角度が互いに異なる複数の回転角度状態にてそれぞれ検出された複数の前記強度に基づいて前記材料を推定する、推定装置。
  10. 固形廃棄物を構成する材料を推定する推定方法であって、
    10GHz乃至10THzの周波数を有する電磁波を生成し、
    前記生成された電磁波を前記固形廃棄物へ入射させ、
    前記固形廃棄物から出射された電磁波を検出し、
    前記検出された電磁波の強度に基づいて前記材料を推定する、
    ことを含む、推定方法。
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