JP2021118521A - 車載用アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載用アンテナ装置の感度を広周波数帯域に亘って高くする。【解決手段】車載用アンテナ装置10は、第1アンテナ310、第2アンテナ320、第1給電部210、第2給電部220及び合成部250を備えている。第1アンテナ310は、第1周波数帯域で動作可能になっている。第2アンテナ320は、第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域で動作可能になっている。第1給電部210は、第1アンテナ310に接続されている。第2給電部220は、第2アンテナ320に接続されている。合成部250は、第1給電部210からの信号と、第2給電部220からの信号と、を合成する。【選択図】図5

Description

本発明は、車載用アンテナ装置に関する。
近年、例えば特許文献1に記載されているように、様々な車載用アンテナ装置が開発されている。特許文献1の記載の一例に係る車載用アンテナ装置は、共通のコネクタに接続された巻線によって形成され、かつマルチバンド、例えば、AM/FM(Amplitude Modulation/Frequency Modulation)ラジオ帯域、LTE(Long Term Evolution)帯域、DAB(Digital Audio Broadcast)帯域等で動作するアンテナを備えている。また特許文献1に記載の他の一例に係る車載用アンテナ装置は、テレマティックスアンテナを備えている。
特開2015−142379号公報
近年、様々な用途における周波数帯域、例えばLTE帯域において、車載用アンテナ装置の感度を広周波数帯域に亘って高くすることが求められている。しかしながら、例えば特許文献1の上記一例に係る車載用アンテナ装置のように共通のコネクタに接続された巻線によってアンテナが形成されている場合、種々の要因(例えば、低周波数帯域の信号の高調波)によって高周波数帯域の信号が影響を受け、車載用アンテナ装置の感度を広帯域に亘って高くすることが難しいことがある。一方、例えば特許文献1の上記他の一例に係る車載用アンテナ装置のようにテレマティックスアンテナが用いられることがある。しかしながら、テレマティックスアンテナが特定の周波数帯域で良好に動作するようにテレマティックスアンテナの形状が最適化されていたとしても、この形状が他の周波数帯域にとって最適な形状になっていないことがある。この場合、テレマティックスアンテナが特定の周波数帯域で良好に動作したとしても、このテレマティックスアンテナは他の周波数帯域では良好に動作し得ないことがある。
本発明の目的の一例は、車載用アンテナ装置の感度を広周波数帯域に亘って高くすることにある。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
本発明の一態様は、
第1周波数帯域で動作可能な第1アンテナと、
前記第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域で動作可能な第2アンテナと、
前記第1アンテナに接続された第1給電部と、
前記第2アンテナに接続された第2給電部と、
前記第1給電部からの信号と、前記第2給電部からの信号と、を合成する合成部と、
を備える車載用アンテナ装置である。
本発明の上記態様によれば、車載用アンテナ装置の感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。
実施形態に係る車載用アンテナ装置の斜視図である。 図1に示した車載用アンテナ装置の左側面図である。 図1に示した車載用アンテナ装置の上面図である。 第1基板の下面図である。 図4に示した第1基板の構成を示す回路図である。 図5の第1の変形例を示す図である。 図5の第2の変形例を示す図である。 図5の第3の変形例を示す図である。 図5に示した回路構成と同様の回路構成においての、第1フィルタ回路と合成部との間における第2MSL(第2マイクロストリップライン)の長さと、第2アンテナの2690MHzの信号についての合成部における合成損失と、の関係の一例を示すグラフである。 比較形態1に係る車載用アンテナ装置の左側面図である。 比較形態2に係る車載用アンテナ装置の左側面図である。 実施形態に係る車載用アンテナ装置の第1アンテナ及び第2アンテナと、比較形態1に係る車載用アンテナ装置の多共振アンテナと、比較形態2に係る車載用アンテナ装置のテレマティックスアンテナと、の各々におけるLTEの低周波数帯域における感度の周波数特性を示すグラフである。 実施形態に係る車載用アンテナ装置の第1アンテナ及び第2アンテナと、比較形態1に係る車載用アンテナ装置の多共振アンテナと、比較形態2に係る車載用アンテナ装置のテレマティックスアンテナと、の各々におけるLTEの高周波数帯域における感度の周波数特性を示すグラフである。 変形例1に係る車載用アンテナ装置の左側面図である。 図14に示した車載用アンテナ装置の上面図である。 変形例2に係る車載用アンテナ装置の左側面図である。 図16に示した車載用アンテナ装置の上面図である。 変形例3に係る車載用アンテナ装置の左側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本明細書において、「第1」、「第2」、「第3」等の序数詞は、特に断りのない限り、同様の名称が付された構成を単に区別するために付されたものであり、構成の特定の特徴(例えば、順番又は重要度)を意味するものではない。
図1は、実施形態に係る車載用アンテナ装置10の斜視図である。図2は、図1に示した車載用アンテナ装置10の左側面図である。図3は、図1に示した車載用アンテナ装置10の上面図である。
図1から図3に加えて、後述する図4、図10及び図11並びに図14から図18において、第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zは、以下のとおりとなる。なお、各図において、第1方向X、第2方向Y又は第3方向Zを示す矢印は、当該矢印によって示される側に向かう方向が、当該矢印によって示される方向の正方向であることを意味する。また、第2方向Y又は第3方向Zを示す黒点付き白丸は、当該白丸が付された紙面の奥から手前に向かう方向が、当該白丸によって示される方向の正方向であることを意味する。一方、第3方向Zを示すX印付き白丸は、当該白丸が付された紙面の手前から奥に向かう方向が、当該白丸によって示される方向の正方向であることを意味する。
第1方向Xは、車載用アンテナ装置10の前後方向である。第1方向Xの正方向は、車載用アンテナ装置10の前方向である。第1方向Xの負方向、すなわち、第1方向Xの正方向の反対方向は、車載用アンテナ装置10の後方向である。第2方向Yは、車載用アンテナ装置10の左右方向である。第2方向Yは、第1方向Xに交差しており、具体的には直交している。第2方向Yの正方向は、車載用アンテナ装置10の後方から見て車載用アンテナ装置10の左方向である。第2方向Yの負方向、すなわち、第2方向Yの正方向の反対方向は、車載用アンテナ装置10の後方から見て車載用アンテナ装置10の右方向である。第3方向Zは、車載用アンテナ装置10の上下方向である。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yの双方に交差しており、具体的には直交している。第3方向Zの正方向は、車載用アンテナ装置10の上方向である。第3方向Zの負方向、すなわち、第3方向Zの正方向の反対方向は、車載用アンテナ装置10の下方向である。本願明細書中において、第1方向Xを車載用アンテナ装置10の前後方向、第2方向Yを車載用アンテナ装置10の左右方向、第3方向Zを車載用アンテナ装置10の高さ方向と表すこともある。
車載用アンテナ装置10は、ベース100、第1基板200、第1アンテナ310、第2アンテナ320、第2基板400、GNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナ510及びLTEアンテナ520を備えている。ベース100の上面と、第1基板200と、第2アンテナ320と、第2基板400と、GNSSアンテナ510と、LTEアンテナ520とは、不図示のケースによって覆われ、第1アンテナ310は、第1アンテナ310の下端及びその近傍を除いて、ケースから露出する。
車載用アンテナ装置10は、不図示の自動車のルーフに取り付けられている。具体的には、ベース100は、自動車のルーフの上面側に配置されている。なお、車載用アンテナ装置10について本実施形態で説明する事項は、自動車のルーフと異なる対象に取り付けられるアンテナ装置にも適用可能である。
車載用アンテナ装置10の前後方向におけるベース100の長さは、車載用アンテナ装置10の左右方向におけるベース100の長さよりも、長くなっている。また、ベース100は、車載用アンテナ装置10の高さ方向に平行な方向に厚みを有している。
第1基板200は、ベース100の上面上に配置されている。第1基板200は、例えば、PCB(Printed Circuit Board)である。第1基板200は、車載用アンテナ装置10の高さ方向に平行な方向に厚みを有している。
第1アンテナ310及び第2アンテナ320は、第1基板200の上面側に配置されている。第1アンテナ310及び第2アンテナ320は、所定方向、具体的には車載用アンテナ装置10の前後方向に並んでいる。より具体的には、第1アンテナ310は、第2アンテナ320の後方に位置しており、第2アンテナ320は、第1アンテナ310の前方に位置している。しかしながら、第1アンテナ310及び第2アンテナ320の配置は、本実施形態に係る配置に限定されない。例えば、第1アンテナ310が第2アンテナ320の前方に位置していてもよい。
第1アンテナ310の下端は、第1基板200の第1給電部210に接続されている。第2アンテナ320の下端は、第1基板200の第2給電部220に接続されている。第1給電部210及び第2給電部220は、物理的に互いに離間している。この場合、第1アンテナ310の給電部と第2アンテナ320の給電部とが共通になっている場合と比較して、第1アンテナ310と第2アンテナ320とのアイソレーションを確保することができ、第1アンテナ310によって送信及び/又は受信される信号と、第2アンテナ320によって送信及び/又は受信される信号と、の干渉を低減することができる。このため、車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310及び第2アンテナ320の感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。なお、アンテナが信号を送信及び/又は受信するとは、アンテナが信号の送信及び受信の少なくとも一方を行うことを意味する。
第1アンテナ310は、所定の第1周波数帯域を含むマルチバンドで動作可能になっている。具体的には、第1アンテナ310は、3つの周波数帯域、すなわち、LTE帯域の低周波数帯域と、DAB帯域と、AM/FMラジオ帯域と、で動作可能になっている。また、第1アンテナ310は、LTE帯域の低周波数帯域では、TEL(telephone)メインアンテナとして機能する。本実施形態において、第1周波数帯域は、LTE帯域の低周波数帯域であり、例えば、699MHz〜960MHzの少なくとも一部を含んでいる。しかしながら、第1周波数帯域は、LTE帯域の低周波数帯域と異なる帯域であってもよい。また、第1アンテナ310は、DAB帯域及びAM/FMラジオ帯域で動作することなく、第1周波数帯域のみで動作可能になっていてもよい。
第1アンテナ310は、一方向に延伸するロッド形状を有している。本実施形態では、第1アンテナ310は、車載用アンテナ装置10の前方向から車載用アンテナ装置10の後方向に向けて傾いている。第1アンテナ310は、第1アンテナ310の延伸方向に沿ってらせん状に延伸する巻線(不図示)と、この巻線を覆い、第1アンテナ310の延伸方向に沿って延伸するアンテナカバー312と、を有している。この場合、第1アンテナ310は、巻線の態様、例えば、巻数、巻ピッチ、巻径、形状等によってマルチバンドで動作可能になっている。例えば、第1アンテナ310のうち上記3つの周波数帯域で動作する部分は、共通の巻線を有している。この場合、第1アンテナ310の延伸方向における巻線の長さが短いほど、対応する周波数帯域が短くなる。したがって、例えば、巻線の下端からの巻線の長さを巻線長A、B及びCとした場合、巻線は、巻線長AではLTE帯域の低周波数帯域で動作するアンテナとして機能し、巻線長BではDAB帯域で動作するアンテナとして機能し、巻線長CではAM/FMラジオ帯域で動作するアンテナとして機能する。この場合、巻線長Aは巻線長Bより短く、巻線長Bは巻線長Cより短くなっている。このように、第1アンテナ310が巻線を共有する構成とすることで、部品を有効活用でき、また、第1アンテナ310の配置スペースを有効活用可能になる。なお、巻線のうち巻線長Aの部分は、芯線等の支持体に巻かずに、巻線のうち隣り合う巻部を互いに密着させて、密巻きの構成としてもよい。このようにすることで、巻線のうち巻線長Aの部分が折れることを防ぐことができる。さらに巻線のうち巻線長Aの部分の線径を太くすることで、外力によって曲がっても元の形状に戻るスプリング性を持たせることができる。且つ、巻径が太いことで導体抵抗が小さくなりLTE帯域の低周波数帯域で動作利得の向上や、広帯域化が得られる。
第2アンテナ320は、所定の第2周波数帯域で動作可能になっている。第2周波数帯域は、第1周波数帯域と異なっている。本実施形態において、第2周波数帯域は、LTE帯域の高周波数帯域であり、例えば、1710MHz〜2690MHzの少なくとも一部を含んでいる。すなわち、第2周波数帯域は、第1周波数帯域より高い周波数帯域となっている。また、第2アンテナ320は、LTE帯域の高周波数帯域では、TELメインアンテナとして機能する。しかしながら、第2周波数帯域は、LTE帯域の高周波数帯域と異なる周波数帯域であってもよい。また、第2周波数帯域は、第1周波数帯域より低い周波数帯域であってもよい。
第2アンテナ320は、第1導体板部322及び第2導体板部324を有している。第1導体板部322は、第1基板200の上面上に配置されている。第1導体板部322は、第2給電部220に接続されている。また、第1導体板部322は、第2方向Yに平行な方向に厚みを有しており、かつ第1方向Xに平行な方向に幅を有している。第2導体板部324は、第1導体板部322の上端から、第3方向Zに直交する方向、具体的には、第2方向Yの正方向に延在している。より具体的には、車載用アンテナ装置10の前方から見て、第2導体板部324は、第1導体板部322の上端から、第1導体板部322の右側に向けて延在している。また、第2導体板部324は、車載用アンテナ装置10の高さ方向に平行な方向に厚みを有している。本実施形態によれば、例えば、第2導体板部324が、第1導体板部322の延在方向に交差する方向に延在せずに、第1導体板部322の延在方向と同じ方向に単に延在している場合と比較して、車載用アンテナ装置10の高さ方向における第2アンテナ320の高さを低くすることができる。
本実施形態では、第1導体板部322及び第2導体板部324は、板金等の導体板を、第1導体板部322となる部分と、第2導体板部324となる部分と、の間で折り曲げることで形成されている。しかしながら、第1導体板部322及び第2導体板部324は、他の方法によって、例えば、第1導体板部322となる板金等の導体板と、第2導体板部324となる板金等の導体板と、を互いに接合する、例えば溶接することで形成されていてもよい。
このように、第2アンテナ320は、第2給電部220に接続される第1部分と、当該第1部分に対して角度を有して接続されている第2部分と、を有している。本実施形態において、第2アンテナ320の当該第1部分及び当該第2部分は、それぞれ、第1導体板部322及び第2導体板部324に相当している。当該形状の第2アンテナ320によれば、所望の周波数帯を確保しながらも、例えば40mm以下の低背アンテナを構成することができる。また、第2アンテナ320のうち第1アンテナ310との高さ方向における重複部分が少なくなるため、第1アンテナ310と第2アンテナ320との空間的なアイソレーションを確保することができる。なお、第1導体板部322及び第2導体板部324との接続位置(折り曲げ位置)によって、第2アンテナ320の感度と、第1アンテナ310と第2アンテナ320との空間的なアイソレーションと、の調整が可能になる。
第2アンテナ320の形状は、本実施形態に係る形状に限定されない。例えば、第1導体板部322が延びる方向を第3方向Zの正方向としたが、第2方向Y側に傾いて延びる構成としてもよい。また、第1導体板部322の延びる方向と第2導体板部324の延在方向とは、直交していなくてもよく、斜交していてもよい。また、車載用アンテナ装置10の前方から見て、第2導体板部324は、第1導体板部322の上端から、第1導体板部322の右側、すなわち、第2方向Yの負方向とは異なる側、例えば、第1導体板部322の左側、すなわち、第2方向Yの正方向に向けて延在していてもよい。さらに、第2アンテナ320は、第2導体板部324に相当する部分を有していなくてもよい。例えば、第2アンテナ320は、車載用アンテナ装置10の高さ方向に直交する方向、例えば、車載用アンテナ装置10の左右方向に厚みを有する単一の板金等の導体板のみを有していてもよい。また、第2アンテナ320の第1導体板部322の面が第2方向Yに向かうように配置されているが、これに限定されず、第1導体板部322の面が第1方向Xに向かうように配置されていてもよい。
さらに、第2アンテナ320は、第1導体板部322、第2導体板部324等の導体板に代えて、基板に設けられパターンにより構成されていてもよい。この場合、例えば、第2アンテナ320を構成するパターンが形成された基板が、第1基板200の上面上に配置されている。
本実施形態においては、LTEの低周波数帯域に第1アンテナ310を対応させることができる。このため、LTEの低周波数帯域を考慮して第2アンテナ320を設計する必要がない。したがって、第2アンテナ320がLTEの低周波数帯域にも対応している場合と比較して、第2アンテナ320のデザインの自由度が向上する。特に本実施形態においては、第2アンテナ320がLTEの低周波数帯域にも対応する場合と比較して、第2アンテナ320のサイズ及び高さを調整することで、第2アンテナ320が対応可能な周波数帯域を高周波数帯域に向けて拡大することができる。
本実施形態においては、LTEの高周波数帯域に第2アンテナ320を対応させることができる。このため、LTEの高周波数帯域を考慮して第1アンテナ310を設計する必要がない。したがって、第1アンテナ310がLTEの高周波数帯域にも対応している場合と比較して、第1アンテナ310のデザインの自由度が向上する。特に本実施形態においては、第1アンテナ310がLTEの低周波数帯域にも対応する場合と比較して、第1アンテナ310の上述した巻線の態様を調整することで、第1アンテナ310が対応可能な周波数帯域を低周波数帯域に向けて拡大することができる。また第1アンテナ310がLTEの高周波数帯域に対応している場合、LTEの高周波数帯域の信号がLTEの高周波数帯域よりも低い周波数帯域の信号の高調波から受ける影響を考慮する必要がある。これに対して、本実施形態においては、このような影響を第1アンテナ310の設計において考慮する必要がなくなる。
第2基板400は、ベース100の上面上に配置されている。第2基板400は、例えば、PCBである。第2基板400は、車載用アンテナ装置10の高さ方向に平行な方向に厚みを有している。第2基板400は、第1基板200の前方に位置している。本実施形態では、第1基板200及び第2基板400の各々は、互いに離間した基板となっている。しかしながら、第1基板200及び第2基板400は、互いに離間していなくてもよく、互いに接続されていてもよい。第1基板200及び第2基板400が互いに接続されている場合、第1アンテナ310、第2アンテナ320、GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520は、第1基板200に対応する部分と、第2基板400に対応する部分と、が一体化されたPCB等の基板上に配置される。1つの基板上に第1アンテナ310、第2アンテナ320、GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520が配置されている場合、各アンテナの電気特性がより安定する。また、この場合、多極構成された1つの統合コネクタを介して各アンテナの信号を出力してもよい。1つの統合コネクタを介して各アンテナの信号を出力することにより、ケーブルのはんだ付け本数の削減や、脱着の容易さを実現できる。
GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520は、第2基板400の上面側に配置されている。GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520は、所定方向、具体的には車載用アンテナ装置10の前後方向に並んでいる。より具体的には、GNSSアンテナ510は、LTEアンテナ520の後方に位置しており、LTEアンテナ520は、GNSSアンテナ510の前方に位置している。しかしながら、GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520の配置は、本実施形態に係る配置に限定されない。
GNSSアンテナ510は、例えば、GPS(Global Positioning System)アンテナである。GNSSアンテナ510は、第2基板400に設けられた給電部に接続されている。本実施形態において、GNSSアンテナ510は、パッチアンテナとなっている。具体的には、車載用アンテナ装置10の上方から見て、GNSSアンテナ510は、四角形(例えば、長方形又は正方形)形状を有している。しかしながら、GNSSアンテナ510の形状はこの例に限定されず、例えば円形形状であってもよい。また、GNSSアンテナ510は、パッチアンテナと異なる構造を有するアンテナ、例えば、ヘリカル構造を有するアンテナであってもよい。
LTEアンテナ520は、例えば、TELサブアンテナとして機能する。LTEアンテナ520は、第2基板400に設けられた給電部に接続されている。LTEアンテナ520は、第3導体板部522及び第4導体板部524を有している。第3導体板部522は、第2基板400の上面上に配置されている。また、第3導体板部522は、第1方向Xに平行な方向に厚みを有しており、かつ第2方向Yに平行な方向に幅を有している。第4導体板部524は、第3導体板部522の上端から車載用アンテナ装置10の前方に向けて斜め下方向に向かって延在している。本実施形態によれば、例えば、第4導体板部524が、第3導体板部522の延在方向に交差する方向に延在せずに、第3導体板部522の延在方向と同じ方向に単に延在している場合と比較して、車載用アンテナ装置10の高さ方向におけるLTEアンテナ520の高さを低くすることができる。これにより、ケースのデザインもなだらかな流線形を構成でき、アンテナ配置スペースを有効的なものとできる。また、本実施形態によれば、第4導体板部524が第3導体板部522の上端から、GNSSアンテナ510が位置する側、すなわち、車載用アンテナ装置10の後方に向けて延在している場合と比較して、GNSSアンテナ510と第4導体板部524との間の空間的なアイソレーションを確保することができる。また、GNSSアンテナ510の上方(第3方向Zの正方向)に第4導体板部524が存在する場合と比較して、所望の周波数帯を確保しつつ、GNSSアンテナ510への干渉を抑制することができる。しかしながら、LTEアンテナ520の形状は、本実施形態に係る形状に限定されない。
本実施形態では、第3導体板部522及び第4導体板部524は、板金等の導体板を、第3導体板部522となる部分と、第4導体板部524となる部分と、の間で折り曲げることで形成されている。しかしながら、第3導体板部522及び第4導体板部524は、他の方法によって、例えば、第3導体板部522となる板金等の導体板と、第4導体板部524となる板金等の導体板と、を互いに接合する、例えば溶接することで形成されていてもよい。
また、本実施形態において、LTEアンテナ520における第3導体板部522の上端からの第4導体板部524の延在方向は、第2アンテナ320における第1導体板部322の上端からの第2導体板部324の延在方向と異なっている。この場合、第2アンテナ320における第1導体板部322の上端からの第2導体板部324の延在方向と、LTEアンテナ520における第3導体板部522の上端からの第4導体板部524の延在方向とが同じ場合と比較して、第2アンテナ320によって送信及び/又は受信される電波と、LTEアンテナ520によって送信及び/又は受信される電波と、の干渉を低減することができる。
また本実施形態においては、GNSSアンテナ510は、第2アンテナ320と、LTEアンテナ520との間に位置している。この場合、第2アンテナ320によって送信及び/又は受信される電波と、LTEアンテナ520によって送信及び/又は受信される電波と、の干渉が低減されるように、第2アンテナ320とLTEアンテナ520とを互いに離間して配置させることができる。また、第2アンテナ320とLTEアンテナ520とを互いに離間して配置させることによって形成されるスペースにGNSSアンテナ510を配置することができる。このため、第2アンテナ320及びLTEアンテナ520が好適に動作するように、第2アンテナ320、GNSSアンテナ510及びLTEアンテナ520を小スペース内に配置することができる。
図4は、第1基板200の下面図である。図5は、図4に示した第1基板200の構成を示す回路図である。
第1基板200は、第1給電部210、第1マッチング回路212、第1フィルタ回路214、第1マイクロストリップライン(第1MSL)216a、第2MSL216b、第2給電部220、第2マッチング回路222、第2フィルタ回路224、第3MSL226a、第4MSL226b、合成部250及び出力部252を有している。図4に示す例においては、図5に示した各要素が第1基板200の下面側に設けられている。しかしながら、図5に示した各要素は、第1基板200の上面側に設けられていてもよい。また、図5に示した一部の要素が第1基板200の下面側に設けられるようにして、図5に示した他の一部の要素が第1基板200の上面側に設けられるようにしてもよい。例えば、第1給電部210が第1基板200の上面及び下面の一方側に設けられるようにし、第2給電部220が第1基板200の上面及び下面の他方側に設けられるようにすることができる。この場合、第1給電部210及び第2給電部220が第1基板200の上面及び下面のうちの同一面側に設けられている場合と比較して、第1アンテナ310及び第2アンテナ320のアイソレーションを確保することができるとともに、第1基板200の厚さ方向に平行な方向から見て第1アンテナ310及び第2アンテナ320を近接して配置することで、第1基板200の厚さ方向に平行な方向から見たときの第1アンテナ310及び第2アンテナ320を設けるための面積を小さくすることができる。
第1給電部210は、第1マッチング回路212、第1MSL216a、第1フィルタ回路214及び第2MSL216bを順に介して合成部250に接続されている。第2給電部220は、第2マッチング回路222、第3MSL226a、第2フィルタ回路224及び第4MSL226bを順に介して合成部250に接続されている。このようにして、合成部250は、第1給電部210から送られた信号と、第2給電部220から送られた信号と、を合成する。また、合成部250において合成された信号は、出力部252から出力される。
第1マッチング回路212は、キャパシタ及びインダクタを含むフィルタ構造を有している。このフィルタ構造は、集中定数回路として示されている。しかしながら、第1マッチング回路212の回路構成は、本実施形態に係る回路構成に限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。
本実施形態において、第1フィルタ回路214は、1段のLC並列回路を有している。このLC並列回路は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタを含んでいる。また、このLC並列回路は、集中定数回路として示されている。ただし、これに限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。なお、第1フィルタ回路214は、直列に接続された複数段のLC並列回路を有していてもよい。すなわち、第1フィルタ回路214は、少なくとも1段のLC並列回路を有するようにすることができる。第1フィルタ回路214は、第1周波数帯域の信号を通過させ、第2周波数帯域の信号を遮断する。例えば、図5の回路において、第2MSL216bの長さが0mmである場合、第1フィルタ回路214は、第2周波数帯域の2690MHzに対して、特性インピーダンスの17倍の高インピーダンスを有するオープン回路となっている。したがって、図5の回路において、第1フィルタ回路214は、第2周波数帯域の2690MHzを最良点として信号を反射することができる。また、電気的な経路において、第1フィルタ回路214は、第1給電部210と合成部250との間に位置している。「電気的な経路」とは、例えば図5に示す回路図等、第1基板200の回路図上において、第1フィルタ回路214が、第1給電部210と合成部250とを接続する配線上に設けられていることを意味し、第1フィルタ回路214が物理的に第1給電部210と合成部250との間に位置していなくてもよいことを意味する。第1フィルタ回路214が設けられている場合、第1フィルタ回路214が設けられていない場合と比較して、第2給電部220から合成部250を経由して第1給電部210に入り込む第2周波数帯域の信号の量を低減することができる。すなわち、第1フィルタ回路214によって、第2周波数帯域の信号について、第1給電部210を第2給電部220から分離することができる。
第2MSL216bは、第1フィルタ回路214と合成部250との間の伝送路となっている。図9を用いて後述するように、第2MSL216bの物理的長さは、短いことが好ましい。すなわち、第1フィルタ回路214は、合成部250に直結していることが好ましい。第1フィルタ回路214が合成部250に直結しているという意味の詳細は、後述する。
第2マッチング回路222は、キャパシタ及びインダクタを含むフィルタ構造を有している。このフィルタ構造は、集中定数回路として示されている。しかしながら、第2マッチング回路222の回路構成は、本実施形態に係る回路構成に限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。
本実施形態において、第2フィルタ回路224は、1段のLC並列回路を有している。このLC並列回路は、並列に接続されたインダクタ及びキャパシタを含んでいる。また、このLC並列回路は、集中定数回路として示されている。ただし、これに限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。なお、第2フィルタ回路224は、直列に接続された複数段のLC並列回路を有していてもよい。すなわち、第2フィルタ回路224は、少なくとも1段のLC並列回路を有するようにすることができる。第2フィルタ回路224は、第2周波数帯域の信号を通過させ、第1周波数帯域の信号を遮断する。例えば、図5の回路において、第4MSL226bの長さが0mmである場合、第2フィルタ回路224は、第1周波数帯域の840MHzにおいて、特性インピーダンスの450倍の高インピーダンスを有するオープン回路となっている。したがって、図5の回路において、第2フィルタ回路224は、第1周波数帯域の840MHzを最良点として信号を反射することができる。また、電気的な経路において、第2フィルタ回路224は、第2給電部220と合成部250との間に位置している。「電気的な経路」とは、例えば図5に示す回路図等、第1基板200の回路図上において、第2フィルタ回路224が、第2給電部220と合成部250とを接続する配線上に設けられていることを意味し、第2フィルタ回路224が物理的に第2給電部220と合成部250との間に位置していなくてもよいことを意味する。第2フィルタ回路224が設けられている場合、第2フィルタ回路224が設けられていない場合と比較して、第1給電部210から合成部250を経由して第2給電部220に入り込む第1周波数帯域の信号の量を低減することができる。すなわち、第2フィルタ回路224によって、第1周波数帯域の信号について、第2給電部220を第1給電部210から分離することができる。
第4MSL226bは、第2フィルタ回路224と合成部250との間の伝送路となっている。図9を用いて後述する第2MSL216bの物理的長さと同様にして、第4MSL226bの物理的長さは、短いことが好ましい。すなわち、第2フィルタ回路224は、合成部250に直結していることが好ましい。第2フィルタ回路224が合成部250に直結しているという意味の詳細は、後述する。
本実施形態においては、第1アンテナ310と第2アンテナ320とのアイソレーションは、第1フィルタ回路214及び第2フィルタ回路224によって実現されている。このため、第1アンテナ310と第1フィルタ回路214との間の電気長と、第2アンテナ320と第2フィルタ回路224との間の電気長と、について制約がない。したがって、第1フィルタ回路214及び第2フィルタ回路224が設けられていない場合と比較して、第1アンテナ310及び第2アンテナ320のレイアウトの自由度を高くすることができる。
図6は、図5の第1の変形例を示す図である。図6に示す例は、以下の点を除いて、図5に示した例と同様である。
第2給電部220は、合成部250に直結している。すなわち、第1基板200は、図5に示した第2マッチング回路222、第2フィルタ回路224、第3MSL226a及び第4MSL226bを有していない。第2給電部220において、第2マッチング回路222がなくとも出力インピーダンスが合成部250の特性インピーダンスになっている場合や、第2フィルタ回路224がなくても第1周波数帯域の信号から見て合成損失が許容される場合等、第2マッチング回路222及び第2フィルタ回路224が不要な場合、第2給電部220は、合成部250に直結させてもよい。この場合、第2アンテナ320から合成部250に送られる信号の周波数帯域が第2マッチング回路222によって狭帯域化されることを抑制することができる。また、第2アンテナ320から合成部250に送られる信号が第2フィルタ回路224によって損失することを抑制することができる。
図5及び図6の説明より、第1基板200は、第1フィルタ回路214及び第2フィルタ回路224の少なくとも一方、例えば、第1フィルタ回路214及び第2フィルタ回路224の双方を有するようにすることができる。
図7は、図5の第2の変形例を示す図である。図7に示す例は、第1フィルタ回路214の構成及び第2フィルタ回路224の構成を除いて、図5に示した例と同様である。
第1フィルタ回路214は、T型ローパスフィルタ回路を有している。このT型ローパスフィルタ回路は、直列に接続された2つのインダクタと、当該2つのインダクタの間の部分と接地電位とに接続されたキャパシタと、を含んでいる。また、このT型ローパスフィルタ回路は、集中定数回路として示されている。ただし、これに限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。図7に示す例においても、第1フィルタ回路214は、第1周波数帯域の信号を通過させることができ、第2周波数帯域の信号を遮断することができる。また、図5の第1フィルタ回路214と比較して、インダクタの個数が1つ増えている。フィルタが多段化しているため、第2周波数帯域の合成損失を低減できる周波数帯域を広げることができる。
第2フィルタ回路224は、T型ハイパスフィルタ回路を有している。このT型ハイパスフィルタ回路は、直列に接続された2つのキャパシタと、当該2つのキャパシタの間の部分と接地電位とに接続されたインダクタと、を含んでいる。また、このT型ハイパスフィルタ回路は、集中定数回路として示されている。ただし、これに限定されず、例えば、分布定数回路であってもよい。図7に示す例においても、第2フィルタ回路224は、第2周波数帯域の信号を通過させることができ、第1周波数帯域の信号を遮断することができる。また、図5の第2フィルタ回路224と比較して、キャパシタの個数が1つ増えている。フィルタが多段化しているため、第1周波数帯域の合成損失を低減できる周波数帯域を広げることができる。
図8は、図5の第3の変形例を示す図である。図8に示す例は、以下の点を除いて、図5に示した例と同様である。
車載用アンテナ装置10は、第3アンテナ330をさらに備えている。第3アンテナ330は、第1アンテナ310の第1周波数帯域及び第2アンテナ320の第2周波数帯域の双方と異なる第3周波数帯域で動作する。第3周波数帯域は、例えば、2690MHzよりも高い周波数帯域、例えば、5GHz帯域を含んでいてもよい。第3周波数帯域が5GHz帯域を含む場合、第3アンテナ330は、例えば、W−LAN(Wireless Local Area Network)アンテナ、V2X(Vehicle−to−everything)アンテナ、5G通信のSub6等として機能してもよい。
なお、第3周波数帯域は、第2周波数帯域と同じ周波数帯域であってもよい。この場合において、第2周波数帯域及び第3周波数帯域がLTEの高周波数帯域を含むとき、LTEの高周波数帯域の信号を、2つのアンテナ、すなわち、第2アンテナ320及び第3アンテナ330によって送信及び/又は受信することができる。また、LTEの高周波数帯域の信号は、2つ以上のアンテナによって送信及び/又は受信してもよい。
第1基板200は、第3給電部230、第3マッチング回路232、第3フィルタ回路234、第5MSL236a及び第6MSL236bをさらに有している。第3給電部230は、第3アンテナ330に接続されている。第3給電部230は、第3マッチング回路232、第5MSL236a、第3フィルタ回路234及び第6MSL236bを順に介して合成部250に接続されている。このようにして、合成部250は、第1給電部210から送られた信号と、第2給電部220から送られた信号と、に加えて、第3給電部230から送られた信号も合成する。
第3給電部230は、第1給電部210及び第2給電部220から物理的に離間している。この場合、第3アンテナ330の給電部が第1アンテナ310の給電部及び第2アンテナ320の給電部と共通になっている場合と比較して、第1アンテナ310と第2アンテナ320と第3アンテナ330とのアイソレーションを確保することができ、第1アンテナ310によって送信及び/又は受信される信号と、第2アンテナ320によって送信及び/又は受信される信号と、第3アンテナ330によって送信及び/又は受信される信号と、の干渉を低減することができる。このため、車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310、第2アンテナ320及び第3アンテナ330の感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。
図5及び図8の説明より、合成部250は、第1アンテナ310、第2アンテナ320、第3アンテナ330等の複数のアンテナの各々に対応して接続される第1給電部210、第2給電部220、第3給電部230等の複数の給電部から送られる信号を合成することができる。この場合、複数のアンテナの数は、例えば、図5に示すように2つであってもよいし、例えば、図8に示すように3つであってもよいし、或いは4つ以上であってもよい。また、これらの複数のアンテナの周波数帯域の一部の周波数帯域は、互いに異なっていてもよいし、又は同じであってもよい。
図9は、図5に示した回路構成と同様の回路構成においての、第1フィルタ回路214と合成部250との間における第2MSL216bの長さと、第2アンテナ320の2690MHzの信号についての合成部250における合成損失と、の関係の一例を示すグラフである。
図9に示すグラフの横軸は、第1フィルタ回路214と合成部250との間における第2MSL216bの長さを示している。図9のグラフの横軸に示されたλは、2690MHzで第2MSL216bを伝搬する信号の波長を意味する。この波長λは、波長短縮率を考慮した値であり、62.4mmとなっている。図9に示すグラフの縦軸の合成損失は、第2給電部220から合成部250に送られた2690MHzの信号と、第2給電部220から合成部250に送られ、合成部250から第2MSL216bを経由して第1フィルタ回路214に送られ、第1フィルタ回路214によって反射され、第2MSL216bを経由して合成部250に送られた2690MHzの信号と、の干渉によって生じる損失を意味する。
図9に示すように、波長λに対する第2MSL216bの長さの比につき0〜2/16、6/16〜10/16及び14/16〜18/16において、合成損失は、おおよそ−2dB以上となっている。一方、波長λに対する第2MSL216bの長さの比につき4/16及びその近傍、12/16及びその近傍並びに20/16及びその近傍において、合成損失は、局所的に大きくなっている。この理由は、次のとおりである。すなわち、波長λに対する第2MSL216bの長さの比が0及びその近傍、又は1/2の整数倍及びその近傍であるときは、第2給電部220から合成部250に送られた信号と、第2給電部220から合成部250に送られ、合成部250から第2MSL216bを経由して第1フィルタ回路214に送られ、第1フィルタ回路214によって反射されて第2MSL216bを経由して合成部250に送られた信号と、によって、信号の強め合いの干渉が生じる。これに対して、波長λに対する第2MSL216bの長さの比が1/4の奇数倍及びその近傍であるときは、第2給電部220から合成部250に送られた信号と、第2給電部220から合成部250に送られ、合成部250から第2MSL216bを経由して第1フィルタ回路214に送られ、第1フィルタ回路214によって反射されて第2MSL216bを経由して合成部250に送られた信号と、によって、信号の弱め合いの干渉が生じる。したがって、図9に示すように、合成損失は、第1フィルタ回路214と合成部250との間における第2MSL216bの長さに応じて異なっている。
図9に示す例において、波長λに対する第2MSL216bの長さの比は、0〜2/16、6/16〜10/16又は14/16〜18/16であることが好ましいといえる。しかしながら、第2アンテナ320の第2周波数帯域が広く、すなわち、第2周波数帯域に対応する波長帯域が広く、かつ第2MSL216bの長さが比較的長いとき、例えば、図9において波長λに対する第2MSL216bの長さの比が1/8超であるときは、図9に示す例における周波数において損失が低くても、図9に示す例における周波数と異なる周波数において損失が低くなるとは限らない。したがって、合成部250における第2周波数帯域の信号の合成損失を低減する観点からすると、第1フィルタ回路214と合成部250との間における第2MSL216bの長さ、すなわち、第1フィルタ回路214と合成部250との間における伝送路の長さは、第2周波数帯域内の最大周波数でこの伝送路を伝搬する信号の波長の1/8倍以下であることが好ましいといえる。
なお、第2アンテナ320の第2周波数帯域が比較的狭く、例えば、第2周波数帯域内の最大周波数に対応する波長が第2周波数帯域内の最小周波数に対応する波長の3/4倍以下であるとき、第1フィルタ回路214と合成部250との間における第2MSL216bの長さは、第2周波数帯域内の最大周波数で第2MSL216bを伝搬する信号の波長の1/8倍以下、又は第2周波数帯域内の最大周波数で第2MSL216bを伝搬する信号の波長の(4N−1)/8倍以上(4N+1)/8倍以下(N:1以上の整数)にしてもよい。
図9を用いて説明した事項は、第2フィルタ回路224と合成部250との間における第4MSL226bの長さについても同様である。すなわち、合成部250における第1周波数帯域の信号の合成損失を低減する観点からすると、第2フィルタ回路224と合成部250との間における第4MSL226bの長さは、第1周波数帯域内の最大周波数で第4MSL226bを伝搬する信号の波長の1/8倍以下であることが好ましいといえる。また、第1アンテナ310の第1周波数帯域が比較的狭く、例えば、第1周波数帯域内の最大周波数に対応する波長が第1周波数帯域内の最小周波数に対応する波長の3/4倍以下であるとき、第2フィルタ回路224と合成部250との間における第4MSL226bの長さは、第1周波数帯域内の最大周波数で第4MSL226bを伝搬する信号の波長の1/8倍以下、又は第1周波数帯域内の最大周波数で第4MSL226bを伝搬する信号の波長の(4M−1)/8倍以上(4M+1)/8倍以下(M:1以上の整数)にしてもよい。
以上のとおり、第1フィルタ回路214が合成部250に直結しているとは、第1フィルタ回路214と合成部250との間の伝送路の長さが、λ/8以下であることを意味する。しかしながら、上述したように、条件によっては、第1フィルタ回路214が合成部250に直結しているとは、第1フィルタ回路214と合成部250との間の伝送路の長さが、(4N−1)λ/8倍以上(4N+1)λ/8倍以下(N:1以上の整数)であることも意味する。ここで、波長λは、第2周波数帯域の最大周波数、例えば2690MHzで伝送路内を伝搬する信号の波長である。また、第2フィルタ回路224が合成部250に直結しているとは、第2フィルタ回路224と合成部250との間の伝送路の長さが、λ´/8以下であることを意味する。しかしながら、上述したように、条件によっては、第2フィルタ回路224が合成部250に直結しているとは、第2フィルタ回路224と合成部250との間の伝送路の長さが、(4M−1)λ´/8倍以上(4M+1)λ´/8倍以下(M:1以上の整数)であることも意味する。ここで、波長λ´は、第1周波数帯域の最大周波数、例えば960MHzで伝送路内を伝搬する信号の波長を意味する。
図10は、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の左側面図である。
比較形態1に係る車載用アンテナ装置10は、実施形態の第2給電部220及び第2アンテナ320に相当する構成を備えていない。また、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10は、実施形態の第1アンテナ310に代えて、多共振アンテナ910を備えている。多共振アンテナ910のアンテナカバー912内の巻線は、多共振アンテナ910が、LTE帯域の低周波数帯域と、DAB帯域と、AM/FMラジオ帯域と、で動作可能になるように、調整されている。多共振アンテナ910の下端は、給電部に接続されている。
図11は、比較形態2に係る車載用アンテナ装置10の左側面図である。
比較形態2に係る車載用アンテナ装置10は、テレマティックスアンテナ920を備えている。テレマティックスアンテナ920の形状は、テレマティックスアンテナ920がLTEの高周波数帯域で良好に動作するように最適化されている。
図12は、実施形態に係る車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310及び第2アンテナ320と、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の多共振アンテナ910と、比較形態2に係る車載用アンテナ装置10のテレマティックスアンテナ920と、の各々におけるLTEの低周波数帯域における感度の周波数特性を示すグラフである。図13は、実施形態に係る車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310及び第2アンテナ320と、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の多共振アンテナ910と、比較形態2に係る車載用アンテナ装置10のテレマティックスアンテナ920と、の各々における感度の周波数特性を示すグラフである。
図12及び図13の各々のグラフの縦軸は、感度を示している。図12及び図13の各々のグラフの横軸は、周波数を示している。図12のグラフにおいて、2本の点線の間の領域は、LTEの低周波数帯域、すなわち、699MHz〜960MHzを示している。図13のグラフにおいて、2本の点線の間の領域は、LTEの高周波数帯域、すなわち、1710MHz〜2690MHzを示している。図12及び図13の各々のグラフ内の実線は、実施形態に係る車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310及び第2アンテナ320の感度の周波数特性を示している。図12及び図13の各々のグラフ内の破線は、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の多共振アンテナ910の感度の周波数特性を示している。図12及び図13の各々のグラフ内の一点鎖線は、比較形態2に係る車載用アンテナ装置10のテレマティックスアンテナ920の感度の周波数特性を示している。
比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の多共振アンテナ910では、図12に示すように、LTEの低周波数帯域の全域に亘って感度が−2dBi以上と高くなっている。これに対して、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の多共振アンテナ910では、図13に示すように、LTEの高周波数帯域内の1900MHz、2300MHz及び2600MHzにおいて感度がおおよそ−4dBi以下まで低下している。これは、DAB帯域、AM/FMラジオ帯域等、LTE帯域よりも低い周波数帯域の信号の高調波が、多共振アンテナ910を構成する巻線、すなわちヘリカルアンテナから発生することの影響によるものと推測される。また、図13に示すように、比較形態1に係る車載用アンテナ装置10の感度は、LTEの高周波数帯域のいずれの周波数においても、実施形態に係る車載用アンテナ装置10の感度よりも低くなっている。これは、多共振アンテナ910によって減衰等の損失が発生しているものと、多共振アンテナ910の長さがLTEの高周波数帯域にとって最適な長さになっていないことと、によるものと推測される。
比較形態2に係る車載用アンテナ装置10のテレマティックスアンテナ920では、図13に示すように、LTEの高周波数帯域の大部分において感度が−2dBi以上と高くなっている。これに対して、比較形態2に係る車載用アンテナ装置10のテレマティックスアンテナ920では、図12に示すように、LTEの低周波数帯域の全体において感度が−6dBi以下まで低下している。この理由は次のとおりといえる。すなわち、テレマティックスアンテナ920の形状は、テレマティックスアンテナ920がLTEの高周波数帯域で良好に動作するように最適化されている。しかしながら、テレマティックスアンテナ920のこの形状は、LTEの低周波数帯域にとって最適な形状になっていない。したがって、テレマティックスアンテナ920のLTEの低周波数帯域の感度は、テレマティックスアンテナ920のLTEの高周波数帯域の感度より低下している。
実施形態に係る車載用アンテナ装置10の第1アンテナ310及び第2アンテナ320では、図12及び図13に示すように、LTEの低周波数帯域及び高周波数帯域の双方において、感度が−4dB以上と高くなっている。
図12及び図13に示される結果より、LTEの低周波数帯域で動作可能なアンテナに接続される給電部と、LTEの高周波数帯域で動作可能なアンテナに接続される給電部と、を互いに分離することで、車載用アンテナ装置は、LTEの低周波数帯域及び高周波数帯域の双方において良好に動作することができるといえる。すなわち、本実施形態によれば、車載用アンテナ装置10の感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。
(変形例1)
図14は、変形例1に係る車載用アンテナ装置10の左側面図である。図15は、図14に示した車載用アンテナ装置10の上面図である。変形例1に係る車載用アンテナ装置10は、以下の点を除いて、実施形態に係る車載用アンテナ装置10と同様である。
第1アンテナ310は、容量装荷素子付きモノポールアンテナとなっている。具体的には、第1アンテナ310は、放射素子314a及び容量装荷素子314bを有している。放射素子314aは、所定方向、具体的には、車載用アンテナ装置10の上下方向に線状に延伸する形状を有している。放射素子314aの下端は、第1給電部210に接続されている。放射素子314aの上端には、容量装荷素子314bが取り付けられている。なお、本変形例において、第2アンテナ320は、第1導体板部322を有しており、例えば図1に示した第2導体板部324を有していない。このような構成とすることにより、例えば70mm以下の低背のケース内において、広帯域のLTE帯域に対応しつつ、各々のアンテナのアイソレーションを確保することができる。
(変形例2)
図16は、変形例2に係る車載用アンテナ装置10の左側面図である。図17は、図16に示した車載用アンテナ装置10の上面図である。変形例2に係る車載用アンテナ装置10は、以下の点を除いて、変形例1に係る車載用アンテナ装置10と同様である。
第1アンテナ310は、第2アンテナ320の前方に位置しており、第2アンテナ320は、第1アンテナ310の後方に位置している。第1アンテナ310は、板状逆Fアンテナ(PIFA)となっている。具体的には、第1アンテナ310は、放射板316a、給電導体部316b及び接地導体部316cを有している。放射板316aは、第1基板200の上方に位置している。放射板316aは、給電導体部316bを介して第1給電部210に接続されている。また、放射板316aは、接地導体部316cを介して接地されている。このような構成とすることにより、さらに低背である例えば40mm以下のケース内において、複数の周波数帯に対応するアンテナを複数備えながら、広帯域のLTE帯域に対応しつつ、各アンテナのアイソレーションを確保することができる。
(変形例3)
図18は、変形例3に係る車載用アンテナ装置10の左側面図である。変形例3に係る車載用アンテナ装置10は、以下の点を除いて、変形例1に係る車載用アンテナ装置10と同様である。
第1アンテナ310は、LTEアンテナ318a、トラップコイル318b、ヘリカル素子318c及び容量装荷素子318dを有している。LTEアンテナ318aの下端は、第1基板200の第1給電部210に接続されている。トラップコイル318bは、LTEアンテナ318aの上端に接続されている。ヘリカル素子318cの一端は、トラップコイル318bに接続されている。ヘリカル素子318cの他端は、容量装荷素子318dに接続されている。容量装荷素子318dは、第2アンテナ320の上方に位置している。
なお、変形例3に係る車載用アンテナ装置10における第1アンテナ310は、第1アンテナ310を構成するエレメントの一部を共有化して複合アンテナを構成している。すなわち、第1アンテナ310は、LTE帯域の低周波数帯域と、DAB帯域又はAM/FMラジオ帯域とで動作可能となる。これにより、例えば70mm以下の低背のケース内において、複数の周波数帯に対応するアンテナを複数備えながら、広帯域のLTE帯域に対応しつつ、各アンテナのアイソレーションを確保することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
本明細書によれば、以下の態様が提供される。
(態様1)
態様1は、
第1周波数帯域で動作可能な第1アンテナと、
前記第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域で動作可能な第2アンテナと、
前記第1アンテナに接続された第1給電部と、
前記第2アンテナに接続された第2給電部と、
前記第1給電部からの信号と、前記第2給電部からの信号と、を合成する合成部と、
を備える車載用アンテナ装置である。
態様1によれば、第1給電部及び第2給電部は、物理的に互いに離間している。この場合、第1アンテナの給電部と第2アンテナの給電部とが共通になっている場合と比較して、第1アンテナと第2アンテナとのアイソレーションを確保することができ、第1アンテナによって送信及び/又は受信される信号と、第2アンテナによって送信及び/又は受信される信号と、の干渉を低減することができる。このため、車載用アンテナ装置の第1アンテナ及び第2アンテナの感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。
(態様2)
態様2は、
電気的な経路において前記第1給電部と前記合成部との間に位置し、前記第2周波数帯域の信号を遮断する第1フィルタ回路と、
電気的な経路において前記第2給電部と前記合成部との間に位置し、前記第1周波数帯域の信号を遮断する第2フィルタ回路と、
の少なくとも一方をさらに備える、態様1に記載の車載用アンテナ装置である。
態様2によれば、第1フィルタ回路が設けられている場合、第1フィルタ回路が設けられていない場合と比較して、第2給電部から合成部を経由して第1給電部に入り込む第2周波数帯域の信号の量を低減することができる。すなわち、第1フィルタ回路によって、第2周波数帯域の信号について、第1給電部を第2給電部から分離することができる。また、第2フィルタ回路が設けられている場合、第2フィルタ回路が設けられていない場合と比較して、第1給電部から合成部を経由して第2給電部に入り込む第1周波数帯域の信号の量を低減することができる。すなわち、第2フィルタ回路によって、第1周波数帯域の信号について、第2給電部を第1給電部から分離することができる。
(態様3)
態様3は、
前記第1フィルタ回路と前記合成部との間の伝送路の長さが、前記第2周波数帯域内の最大周波数で前記伝送路内を伝搬する信号の波長の1/8倍以下である、態様2に記載の車載用アンテナ装置である。
態様3によれば、第2給電部から合成部に送られた信号と、第2給電部から合成部に送られ、合成部から第1フィルタ回路に送られ、第1フィルタ回路によって反射されて合成部に送られた信号と、によって、信号の強め合いの干渉が生じる。したがって、合成部における第2周波数帯域の信号の合成損失を低減することができる。
(態様4)
態様4は、
前記第2フィルタ回路と前記合成部との間の伝送路の長さが、前記第1周波数帯域内の最大周波数で前記伝送路内を伝搬する信号の波長の1/8倍以下である、態様2又は3に記載の車載用アンテナ装置である。
態様4によれば、態様3と同様にして、合成部における第1周波数帯域の信号の合成損失を低減することができる。
(態様5)
態様5は、
前記第1周波数帯域は、699MHz〜960MHzの少なくとも一部を含み、
前記第2周波数帯域は、1710MHz〜2690MHzの少なくとも一部を含む、態様1から4のいずれか一に記載の車載用アンテナ装置である。
態様5によれば、車載用アンテナ装置の感度を699MHz〜960MHz及び1710MHz〜2690MHzに亘って高くすることができる。
(態様6)
態様6は、
前記第1周波数帯域及び前記第2周波数帯域の双方と異なる第3周波数帯域で動作可能な第3アンテナと、
前記第3アンテナに接続された第3給電部と、
をさらに備え、
前記合成部が、前記第3給電部からの信号も合成する、態様1から5のいずれか一に記載の車載用アンテナ装置である。
態様6によれば、第3給電部は、第1給電部及び第2給電部から物理的に離間している。この場合、第3アンテナの給電部が第1アンテナの給電部及び第2アンテナの給電部と共通になっている場合と比較して、第1アンテナと第2アンテナと第3アンテナとのアイソレーションを確保することができ、第1アンテナによって送信及び/又は受信される信号と、第2アンテナによって送信及び/又は受信される信号と、第3アンテナによって送信及び/又は受信される信号と、の干渉を低減することができる。このため、車載用アンテナ装置の第1アンテナ、第2アンテナ及び第3アンテナの感度を広周波数帯域に亘って高くすることができる。
(態様7)
態様7は、
前記第2アンテナは、前記第2給電部に接続される第1部分と、前記第1部分に対して角度を有して接続されている第2部分と、を有する、態様1から6のいずれか一に記載の車載用アンテナ装置である。
態様7によれば、所望の周波数帯を確保しながらも、低背アンテナを構成することができる。また、第2アンテナのうち第1アンテナとの高さ方向における重複部分が少なくなるため、第1アンテナと第2アンテナとの空間的なアイソレーションを確保することができる。
10 車載用アンテナ装置
100 ベース
200 第1基板
210 第1給電部
212 第1マッチング回路
214 第1フィルタ回路
216a 第1MSL
216b 第2MSL
220 第2給電部
222 第2マッチング回路
224 第2フィルタ回路
226a 第3MSL
226b 第4MSL
230 第3給電部
232 第3マッチング回路
234 第3フィルタ回路
236a 第5MSL
236b 第6MSL
250 合成部
252 出力部
310 第1アンテナ
312 アンテナカバー
314a 放射素子
314b 容量装荷素子
316a 放射板
316b 給電導体部
316c 接地導体部
318a LTEアンテナ
318b トラップコイル
318c ヘリカル素子
318d 容量装荷素子
320 第2アンテナ
322 第1導体板部
324 第2導体板部
330 第3アンテナ
400 第2基板
510 GNSSアンテナ
520 LTEアンテナ
522 第3導体板部
524 第4導体板部
910 多共振アンテナ
912 アンテナカバー
920 テレマティックスアンテナ
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向

Claims (7)

  1. 第1周波数帯域で動作可能な第1アンテナと、
    前記第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域で動作可能な第2アンテナと、
    前記第1アンテナに接続された第1給電部と、
    前記第2アンテナに接続された第2給電部と、
    前記第1給電部からの信号と、前記第2給電部からの信号と、を合成する合成部と、
    を備える車載用アンテナ装置。
  2. 電気的な経路において前記第1給電部と前記合成部との間に位置し、前記第2周波数帯域の信号を遮断する第1フィルタ回路と、
    電気的な経路において前記第2給電部と前記合成部との間に位置し、前記第1周波数帯域の信号を遮断する第2フィルタ回路と、
    の少なくとも一方をさらに備える、請求項1に記載の車載用アンテナ装置。
  3. 前記第1フィルタ回路と前記合成部との間の伝送路の長さが、前記第2周波数帯域内の最大周波数で前記伝送路内を伝搬する信号の波長の1/8倍以下である、請求項2に記載の車載用アンテナ装置。
  4. 前記第2フィルタ回路と前記合成部との間の伝送路の長さが、前記第1周波数帯域内の最大周波数で前記伝送路内を伝搬する信号の波長の1/8倍以下である、請求項2又は3に記載の車載用アンテナ装置。
  5. 前記第1周波数帯域は、699MHz〜960MHzの少なくとも一部を含み、
    前記第2周波数帯域は、1710MHz〜2690MHzの少なくとも一部を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の車載用アンテナ装置。
  6. 前記第1周波数帯域及び前記第2周波数帯域の双方と異なる第3周波数帯域で動作可能な第3アンテナと、
    前記第3アンテナに接続された第3給電部と、
    をさらに備え、
    前記合成部が、前記第3給電部からの信号も合成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の車載用アンテナ装置。
  7. 前記第2アンテナは、前記第2給電部に接続される第1部分と、前記第1部分に対して角度を有して接続されている第2部分と、を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の車載用アンテナ装置。
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