JP2021118219A - コイルユニット、送電装置、受電装置及び電力伝送システム - Google Patents

コイルユニット、送電装置、受電装置及び電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】コイルユニットの位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制する。【解決手段】巻線部230は、中心点281を中心にして平面状に巻回された導線231と導線232とから構成される。導体241と導体242とは、導線231と導線232とを跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる。巻線部230と導体241と導体242とは、導体241に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるときに導体242に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。中心点281から導体241が延びる方向に延びる線分L1を、中心点281から導体242が延びる方向に延びる線分L2と重なるまで、中心点281を中心にして回転させたときの回転角をαとしたときに、135°<α<225°である。【選択図】図3

Description

本開示は、コイルユニット、送電装置、受電装置及び電力伝送システムに関する。
ワイヤレスで電力を伝送するワイヤレス電力伝送技術が注目されている。ワイヤレス電力伝送技術は、送電装置から受電装置にワイヤレスで給電できるので、電車、電気自動車等の輸送機器、家電機器、無線通信機器、玩具等の様々な製品への応用が期待されている。送電又は受電に用いられるコイルユニットは、巻回された導線で構成されるコイルと磁束を収束するフェライト等の磁性体とを備えることが一般的である。
特許文献1には、導線が軸線周りに渦巻状に設けられた電力伝送コイルと、電力伝送コイルに対向して設けられたフェライトとを備える電力伝送ユニットが開示されている。この電力伝送コイルは、内側から外側に向けて巻回されたコイル巻線部と、コイル巻線部の内側の端部と接続され、コイル巻線部の内側から外側に横断する中間部とを備える。特許文献1に開示された電力伝送ユニットでは、実質的にコイルの内側の端部をコイルの外側に引き出す役割を担う引出線である中間部が、コイルから見てフェライトとは反対側に配置される。
特開2019−71748号公報
ここで、電力伝送ユニットの厚み方向(軸線が延びる方向)の長さを抑えるためには、特許文献1に記載された電力伝送ユニットは、コイルと引出線との間にフェライトが配置されるように変形されることが好適である。しかしながら、かかる構成では、送電コイルユニットと受電コイルユニットとの位置ずれの方向によっては、伝送効率が大幅に低下する可能性がある。
例えば、上記構成のコイルユニットを受電コイルユニットに用いる場合、送電コイルから発生した磁束のうち一部の磁束は、引出線とコイル巻線部とにより受電コイルに形成されるループを貫く。受電コイルにおいて、このループを貫く磁束の変化に応じて、この磁束の変化を打ち消す方向に流れる電流を発生させる起電力が発生する。このループで発生する起電力の影響により、伝送効率が変化する。ここで、このループで発生する起電力の極性及び大きさは、位置ずれの方向に依存する。このため、上記構成のコイルを受電コイルに用いる場合、位置ずれの方向によっては、伝送効率が大幅に低下する可能性がある。
また、上記構成のコイルユニットを送電コイルユニットに用いる場合、送電コイルから発生した磁束のうち一部の磁束は、周回して送電コイルに戻り、引出線とコイル巻線部とにより送電コイルに形成されるループを貫く。送電コイルにおいて、このループを貫く磁束の変化に応じて、この磁束の変化を打ち消す方向に流れる電流を発生させる起電力が発生する。このループで発生する起電力の影響により、伝送効率が変化する。ここで、このループで発生する起電力の極性及び大きさは、位置ずれの方向に依存する。このため、上記構成のコイルを送電コイルに用いる場合も、位置ずれの方向によっては、伝送効率が大幅に低下する可能性がある。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ワイヤレスで電力を伝送する電力伝送システムにおいて、コイルユニットの位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、本開示の一実施態様に係るコイルユニットは、
基点を中心にして平面状に巻回された複数の導線から構成される巻線部と、
前記複数の導線を跨いで前記巻線部の内周側から前記巻線部の外周側に延びる、第1導体と第2導体と、を備え、
前記巻線部と前記第1導体と前記第2導体とは、前記第1導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるときに前記第2導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続され、
前記基点から前記第1導体が延びる方向に延びる第1線分を、前記基点から前記第2導体が延びる方向に延びる第2線分と重なるまで、前記基点を中心にして回転させたときの回転角をαとしたときに、135°<α<225°である。
上記構成のコイルユニットによれば、コイルユニットの位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。
本開示の実施の形態1に係る電力伝送システムの概略構成図 本開示の実施の形態1に係る送電コイルユニット及び受電コイルユニットの斜視図 本開示の実施の形態1に係る受電コイルユニットの底面図 本開示の実施の形態1に係る送電コイルユニットの上面図 比較例に係る受電コイルユニットの底面図 比較例に係る受電コイルユニットが位置ずれした時の作用の説明図 比較例に係る受電コイルユニットの側面図 本開示の実施の形態1に係る受電コイルユニットが位置ずれした時の作用の説明図 本開示の実施の形態1に係る受電コイルユニットの側面図 本開示の実施の形態2に係る受電コイルユニットの底面図 本開示の実施の形態2に係る受電コイルユニットが位置ずれした時の作用の説明図 本開示の実施の形態3に係る受電コイルユニットの底面図 本開示の実施の形態3に係る受電コイルユニットが位置ずれした時の作用の説明図 本開示の実施の形態4に係る受電コイルユニットの底面図 本開示の実施の形態5に係る受電コイルユニットの底面図 本開示の実施の形態5に係る受電コイルユニットの上面図
以下、本開示に係る技術の実施の形態に係る電力伝送システムを、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態において、同一の構成部分には同一の符号を付す。また、各図に示した構成要素の大きさの比率及び形状は、実施の際と必ずしも同じではない。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る電力伝送システムは、EV(Electric Vehicle;電気自動車)、スマートフォン等のモバイル機器、産業機器等、様々な装置の2次電池の充電に利用できる。以下、電力伝送システムが、EVの蓄電池の充電を実行する場合を例示する。
図1は、電気自動車400に備えられた蓄電池410の充電に用いられる電力伝送システム1000の概略構成を示す図である。電気自動車400は、リチウムイオン電池或いは鉛蓄電池等の蓄電池410に充電された電力により駆動されるモータを動力源として走行する。図1において、鉛直方向上向きの軸がZ軸、Z軸と直交し電気自動車400の進行方向に延びる軸がX軸、Z軸とX軸とに直交し、電気自動車400の右側から左側に延びる軸がY軸である。
図1に示すように、電力伝送システム1000は、磁気結合によりワイヤレスで送電装置100から受電装置200に送電するシステムである。電力伝送システム1000は、交流又は直流の商用電源300の電力を電気自動車400にワイヤレス送電する送電装置100と、送電装置100が送電した電力を受けて蓄電池410を充電する受電装置200とを備える。なお、以下の説明においては、商用電源300が交流電源である。
送電装置100は、磁気結合によりワイヤレスで受電装置200に送電する装置である。送電装置100は、交流電力を電気自動車400に送電する送電コイルユニット110と、送電コイルユニット110に交流電力を供給する電力供給回路120と、を備える。図2に示すように、送電コイルユニット110は、送電コイル110Aを備える。電力供給回路120は、商用電源300が供給する商用交流電力の力率を改善する力率改善回路121と、送電コイル110Aに供給する交流電力を発生するインバータ回路122と、を備える。
力率改善回路121は、商用電源300が生成した交流電力を整流及び昇圧し、予め定められた電圧値を有する直流電力に変換する。力率改善回路121は、例えば、ダイオードブリッジを構成する複数のダイオードと、ダイオードブリッジが出力した電流を平滑化するキャパシタと、高周波成分の通過を抑制するインダクタと、電圧と電流との位相差を調整するMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)−FET(Field-Effect Transistor)と、電流の逆流を抑制するダイオードと、インバータ回路122に出力される電流を平滑化する電解キャパシタとを備える。
インバータ回路122は、力率改善回路121が電力の変換により生成した直流電力を、予め定められた周波数の交流電力に変換する。この周波数は、例えば、75kHz〜90kHzの周波数である。インバータ回路122は、例えば、フルブリッジ回路を構成する複数のNチャネルパワーMOS−FETを備える。
インバータ回路122が電力の変換により生成した交流電力は、図示しないキャパシタを介して、送電コイル110Aに供給される。送電コイル110Aと送電コイル110Aの両端のそれぞれに設けられたキャパシタとは、共振回路を構成し、交流電圧の印加に伴って交流電流が流れることで交番磁束Φを誘起する。送電装置100は、例えば、駐車場の床に固定される。
受電装置200は、磁気結合によりワイヤレスで送電装置100から受電する装置である。受電装置200は、送電装置100が送電した交流電力を受電する受電コイルユニット210と、受電コイルユニット210から供給された交流電力を直流電力に変換して蓄電池410に供給する整流回路220と、を備える。
図2に示すように、受電コイルユニット210は、受電コイル210Aを備える。受電コイル210Aは、送電コイル110Aが誘起した交番磁束Φの変化に応じて起電力を誘起する。受電コイル210Aと受電コイル210Aの両端のそれぞれに設けられたキャパシタとは共振回路を構成する。図2に示すように、受電コイル210Aは、基本的に受電時には、送電コイル110Aが備える巻線部130の表面と受電コイル210Aが備える巻線部230の表面とが対向し、送電コイル110Aの中心軸180と受電コイル210Aの中心軸280とがほぼ重なるように配置される。そして、送電コイル110Aが誘起した交番磁束Φが受電コイル210Aに鎖交することにより、受電コイル210Aは送電コイル110Aから受電する。
整流回路220は、受電コイル210Aに誘起された起電力を整流し、直流電力を生成する。整流回路220が生成した直流電力は、蓄電池410に供給される。なお、受電装置200は、整流回路220と蓄電池410との間に、整流回路220から供給された直流電力を、蓄電池410を充電するための適切な直流電力に変換する充電回路を備えていてもよい。受電装置200は、例えば、電気自動車400のシャーシに固定される。
次に、図3を参照して、受電コイルユニット210の構成について詳細に説明する。図3は、受電コイルユニット210を鉛直方向の下側から見た様子を示す図、つまり、受電コイルユニット210の底面図である。図3に示すように、受電コイルユニット210は、巻線部230と、導体241と、導体242と、磁性体260とを備える。なお、受電コイル210Aは、巻線部230と導体241と導体242とにより構成される。
巻線部230は、導線231が巻回されて構成される第1巻線部と導線232が巻回されて構成される第2巻線部とから構成される。導線231と導線232とは、何れも中心点281を中心にして平面状に渦巻状に巻回される導線である。中心点281は、鉛直方向に延びる中心軸280上の点である。鉛直方向の下側から見たときに、導線231と導線232とは、何れも外側から内側にかけて時計回りに巻回される。導線231と導線232とは、巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に向けて交互に並んで配置される。導線231と導線232とは、例えば、樹脂等の絶縁体により表面が被覆された銅等の導体である。
導体241と導体242とは、導線231と導線232とを巻線部230の面内方向に跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる部材である。巻線部230と導体241と導体242とは、導体241に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるときに導体242に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。以下、適宜、巻線部230の内周側を単に内周側といい、巻線部230の外周側を単に外周側という。導体241は、導線232から構成される第2巻線部の内周端である端部232Aと巻線部230の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。外部導体は、例えば、受電コイル210Aの両端に接続されるキャパシタ、整流回路220等に接続される配線である。導体241と端部231Bとの間には、キャパシタ、整流回路220等が接続される。導体241は、実質的に、端部232Aを巻線部230の外周側に引き出す役割を担う。
導体242は、導線231から構成される第1巻線部の内周端である端部231Aと導線232から構成される第2巻線部の外周端である端部232Bとを接続する導体である。導体242は、第1巻線部と第2巻線部とを接続する役割を担う。整流回路220から導体241に向けて流れる電流は、例えば、導体241、導線232、導体242、導線231、整流回路220という経路で流れる。導線231と導線232とには、同じ向きの電流が流れる。例えば、導線231に時計回り方向に電流が流れているときは、導線232に時計回り方向に電流が流れる。また、導線231に反時計回り方向に電流が流れているときは、導線232に反時計回り方向に電流が流れる。
導体241は、導線から構成され、例えば、第2巻線部を構成する導線232を延ばして構成される。また、導体242は、導線から構成され、例えば、第1巻線部を構成する導線231を延ばして構成される。この場合、第1巻線部、第2巻線部、導体241、及び、導体242を単一の導線で構成することができる。なお、導体241と導体242とは、巻線部230を構成する導線から構成されるのではなく、細長い板状又は棒状の銅、アルミニウム等の金属部材から構成されていてもよい。
磁性体260は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体260は、導体241と巻線部230とに挟み込まれ、導体242と巻線部230とに挟み込まれるように、巻線部230と近接して配置される。磁性体260は、巻線部230が発生する磁力を通過させて磁力の損失を抑制する。磁性体260は、中央部分に孔が空いた板状であり、開孔部261を有する。磁性体260は、例えば、酸化鉄と金属との複合酸化物であるフェライトにより構成される。なお、磁性体260は、複数の磁性体個片の集合体で構成されていてもよく、この複数の磁性体個片を枠状に配置することで中央部分に開孔部261を有する磁性体260を構成してもよい。
導体241と導体242とは、開孔部261を挟んで一直線上に配置される。以下、導体241と導体242との位置及び角度について詳細に説明する。導体241と導体242とは、何れも内周側から外周側に延びる。本実施の形態では、導体241と導体242とが、それぞれ、中心軸280と直交する直線であって、中心点281を通過する直線に沿って配置される例について説明する。但し、導体241と導体242とが、中心点281を通過する直線に沿って配置されなくともよい。例えば、図3において、導体241と導体242とのうち少なくとも一方が、中心点281よりも右側又は左側にシフトされてもよい。
ここで、中心点281から導体241が延びる方向に延びる線分L1と、中心点281から導体242が延びる方向に延びる線分L2とを想定する。言い換えれば、線分L1は、中心点281を基点として、導体241が延びる方向に沿って延びる線分であり、線分L2は、中心点281を基点として、導体242が延びる方向に沿って延びる線分である。本実施の形態では、導体241が延びる方向はY軸の正の方向であり、導体242が延びる方向はY軸の負の方向である。なお、図3において、線分L1と線分L2とは一点鎖線で示す。線分L1を線分L2と重なるまで、中心点281を中心にして予め定められた回転方向に回転させたときの回転角をαとすると、α=180°である。回転方向は、例えば、時計回りに回転する方向である。このように、導体241と導体242とが中心点281を挟んで一直線上に配置されると、後述するように、送電コイルユニット110と受電コイルユニット210との位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下が抑制される。
巻線部230は、本開示における巻線部の一例である。導線231は、本開示における第1導線の一例である。導線232は、本開示における第2導線の一例である。導体241は、本開示における第1導体の一例である。導体242は、本開示における第2導体の一例である。磁性体260は、本開示における磁性体の一例である。中心点281は、本開示における基点の一例である。線分L1は、本開示における第1線分の一例である。線分L2は、本開示における第2線分の一例である。
次に、図4を参照して、送電コイルユニット110の構成について詳細に説明する。図4は、送電コイルユニット110を鉛直方向の上から見た様子を示す図、つまり、送電コイルユニット110の上面図である。図4に示すように、送電コイルユニット110は、巻線部130と、導体141と、導体142と、磁性体160とを備える。なお、送電コイル110Aは、巻線部130と導体141と導体142とにより構成される。
巻線部130は、導線131が巻回されて構成される第1巻線部と導線132が巻回されて構成される第2巻線部とから構成される。導線131と導線132とは、何れも中心点181を中心にして平面状に渦巻状に巻回される導線である。中心点181は、鉛直方向に延びる中心軸180上の点である。鉛直方向の上側から見たときに、導線131と導線132とは、何れも外側から内側にかけて時計回りに巻回される。導線131と導線132とは、巻線部130の径方向に交互に並んで配置される。導線131と導線132とは、例えば、樹脂等の絶縁体により表面が被覆された銅等の導体である。
導体141と導体142とは、導線131と導線132とを巻線部130の面内方向に跨いで巻線部130の内周側から巻線部130の外周側に延びる部材である。巻線部130と導体141と導体142とは、導体141に巻線部130の外周側に向かう電流が流れるときに導体142に巻線部130の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。導体141は、導線132から構成される第2巻線部の内周端である端部132Aと巻線部130の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。外部導体は、例えば、送電コイル110Aの両端に接続されるキャパシタ、インバータ回路122等に接続された配線である。導体141と端部131Bとの間には、キャパシタ、インバータ回路122等が接続される。導体141は、実質的に、端部132Aを巻線部130の外周側に引き出す役割を担う。
導体142は、導線131から構成される第1巻線部の内周端である端部131Aと導線132から構成される第2巻線部の外周端である端部132Bとを接続する導体である。導体142は、第1巻線部と第2巻線部とを接続する役割を担う。インバータ回路122から導体141に向けて流れる電流は、導体141、導線132、導体142、導線131、インバータ回路122という経路で流れる。導線131と導線132とには、同じ向きの電流が流れる。例えば、導線131に時計回り方向に電流が流れているときは、導線132に時計回り方向に電流が流れる。また、導線131に反時計回り方向に電流が流れているときは、導線132に反時計回り方向に電流が流れる。
導体141は、導線から構成され、例えば、第2巻線部を構成する導線132を延ばして構成される。また、導体142は、導線から構成され、例えば、第1巻線部を構成する導線131を延ばして構成される。この場合、第1巻線部、第2巻線部、導体141、及び、導体142を単一の導線で構成することができる。なお、導体141と導体142は、巻線部130を構成する導線から構成されるのではなく、細長い板状又は棒状の銅、アルミニウム等の金属部材から構成されていてもよい。
磁性体160は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体160は、導体141と巻線部130とに挟み込まれ、導体142と巻線部130とに挟み込まれるように、巻線部130と近接して配置される。磁性体160は、巻線部130が発生する磁力を通過させて磁力の損失を抑制する。磁性体160は、中央部分に孔が空いた板状であり、開孔部161を有する。磁性体160は、例えば、酸化鉄と金属との複合酸化物であるフェライトにより構成される。なお、磁性体160は、複数の磁性体個片の集合体で構成されていてもよく、この複数の磁性体個片を枠状に配置することで中央部分に開孔部161を有する磁性体160を構成してもよい。
ここで、導体141と導体142とは、開孔部161を挟んで一直線上に配置される。つまり、導体141と導体142とは、何れも、中心軸180と直交し、中心点181を通過する1本の直線上に配置される。なお、導体141と導体142は、中心軸180と直交し、中心点181を通過する直線に沿って配置されなくともよい。
巻線部130は、本開示における巻線部の一例である。導線131は、本開示における第1導線の一例である。導線132は、本開示における第2導線の一例である。導体141は、本開示における第1導体の一例である。導体142は、本開示における第2導体の一例である。磁性体160は、本開示における磁性体の一例である。中心点181は、本開示における基点の一例である。
以下、送電コイルユニット110と受電コイルユニット210との位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下が抑制される理由について説明する。本実施の形態では、送電コイルユニット110は予め定められた位置に固定されており、受電コイルユニット210の位置が変動する。つまり、本実施の形態では、受電コイルユニット210が送電コイルユニット110に対して位置ずれする。以下、「送電コイルユニット110と受電コイルユニット210とが位置ずれする」ことを、適宜、「受電コイルユニット210が位置ずれする」又は、単に「位置ずれする」という。なお、送電コイルユニット110と受電コイルユニット210との位置ずれは、実質的に、送電コイル110Aと受電コイル210Aとの位置ずれを意味する。
以下、理解を容易にするため、図5と図6と図7とを参照して、受電コイルユニット210に代えて比較例に係る受電コイルユニット219を採用したときに、送電コイルユニット110と受電コイルユニット219との位置ずれに伴って、伝送効率が大幅に低下する理由について説明する。
図5は、受電コイルユニット219を鉛直方向の下側から見た様子を示す図、つまり、受電コイルユニット219の底面図である。図5に示すように、受電コイルユニット219は、巻線部230と、導体241と、磁性体260とを備える。なお、受電コイル219Aは、巻線部230と導体241とにより構成される。
比較例に係る巻線部230は、導線231が巻回されて構成される第1巻線部から構成される。導線231は、中心点281を中心にして平面状に渦巻状に巻回される導線である。導線231は、外側から内側にかけて時計回りに巻回される。導体241は、巻線部230を巻線部230の径方向に跨いで内周側から外周側に延びる部材である。
導体241は、導線231から構成される第1巻線部の内周端である端部231Aと巻線部230の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。導体241は、実質的に、端部231Aを巻線部230の外周側に引き出す役割を担う。磁性体260は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体260は、導体241と巻線部230とに挟み込まれるように、巻線部230と近接して配置される。
比較例に係る受電コイルユニット219は、内周側から外周側に延びる1本の導体241を有するため、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を招く可能性がある。以下、図6を参照して、比較例に係る受電コイルユニット219の位置ずれに伴う作用について説明する。
図6に、受電コイルユニット219が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向に予め定められた距離分ずれた様子を示す。まず、送電コイル110Aに流れる電流の大きさが変化し、図6においてnzで示される矢印の向きである鉛直方向の上向きに交番磁束Φが増加する場合を想定する。この場合、巻線部230の中を鉛直方向の上向きに貫く交番磁束Φが増加する。すると、受電コイル219Aには、この交番磁束Φの増加を抑制する方向に流れる電流であるI0を流すための起電力が発生する。
また、図2に示すように、交番磁束ΦはX軸方向及びY軸方向に広がりながら鉛直方向の上向きに進む。このため、受電コイルユニット219が送電コイルユニット110に対してX軸方向の正の方向にずれて配置されると、受電コイル219Aの近傍では、X軸方向の正の方向に向かう磁束も増加する。従って、受電コイルユニット219が備える導体241により構成されるループを貫く磁束、つまり、図6においてnx1で示される矢印の向きの磁束も増加する。このループを貫く磁束の増加により、このループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための起電力が発生する。以下、図7を参照して、この起電力が発生する理由について詳細に説明する。
図7に、X軸の正の方向から受電コイルユニット219を見たときの様子を示す。図7に示すように、導体241と巻線部230とは、破線271により示されるループを構成する。nx1で示される矢印の向きの磁束が増加すると、このループをX軸の負の方向からX軸の正の方向に貫く磁束も増加する。ここで、このループは、磁性体260を包含するため、このループを貫く磁束は無視できない程大きい。
このため、このループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための起電力が発生する。I1は、導体241の内部を内周側から外周側に向けて流れる電流であり、図5において巻線部230を時計回りに流れる電流であり、図6において巻線部230を反時計回りに流れる電流である。図6に示すように、I0が流れる方向とI1が流れる方向とは逆である。
つまり、受電コイルユニット219がX軸の正の方向にずれた場合、ループは、巻線部230が発生する起電力の一部を打ち消す起電力を発生する。従って、受電コイルユニット219がX軸の正の方向にずれた場合、送電コイル110Aと受電コイル219Aとの磁気的な相互に結合の程度を示す結合係数を結合係数k(ただし、k=0〜1)は大幅に小さくなり、送電コイル110Aと受電コイル219Aとの相互インダクタンスが大幅に低下し、伝送効率が大幅に低下する。
また、受電コイルユニット219がX軸の負の方向に予め定められた距離分ずれた場合、鉛直方向の上向きに向かう交番磁束Φの増加に伴って、ループをX軸の正の方向からX軸の負の方向に貫く磁束も増加する。このため、このループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流を流すための起電力が発生する。この電流は、I1とは反対向きの電流であり、図6において導線231を時計回りに流れる電流である。つまり、受電コイルユニット219がX軸の負の方向にずれた場合、ループは、巻線部230が発生する起電力を更に高める起電力を発生する。その結果、受電コイルユニット219がX軸の負の方向にずれた場合、結合係数kは大幅には低下せず、送電コイル110Aと受電コイル219Aとの相互インダクタンスも大幅には低下せず、伝送効率が大幅には低下しない。
このように、比較例に係る受電コイルユニット219を採用した場合、受電コイルユニット219がX軸の正の方向に一定の距離分位置ずれしたときの伝送効率は、受電コイルユニット219がX軸の負の方向に上記一定の距離分位置ずれしたときの伝送効率よりも大幅に低い。つまり、受電コイルユニット219を用いた場合、位置ずれの方向により伝送効率の低下の程度が異なり、位置ずれの方向によっては伝送効率が大幅に低下する。
なお、基本的に、送電コイルユニット110と受電コイルユニット219との位置ずれがない場合、受電コイル219Aを貫く交番磁束Φが最も大きく、伝送効率が最も高い。言い換えれば、受電コイルユニット219が位置ずれすると、基本的には、位置ずれの方向によらず、受電コイル219Aを貫く交番磁束Φが減り、伝送効率が低下する。但し、ループ部分で発生する起電力の極性及び大きさは位置ずれの方向に依存する。このため、位置ずれの方向によって、伝送効率の低下の程度が異なる。なお、受電コイル219Aを貫く交番磁束Φが位置ずれによってあまり減少しない場合、位置ずれの方向によってはループ部分で発生する起電力の影響により、伝送効率が増加する場合がある。
また、受電コイルユニット219がY軸方向に位置ずれする場合、上記ループを貫く磁束はほぼないため、伝送効率の低下の程度は位置ずれの向きには依存しない。また、受電コイルユニット219が斜め方向にずれる場合、言い換えれば、受電コイルユニット219がX軸方向とY軸方向とに予め定められた距離分ずれる場合、X軸方向にずれた距離分だけ、ループを貫く磁束が増加する。このため、X軸方向にずれた距離分だけ、ループ部分でずれの向きに応じた起電力が発生する。従って、受電コイルユニット219が斜め方向にずれる場合、伝送効率の低下の程度はX軸方向における位置ずれの向きに依存する。
次に、図8と図9とを参照して、受電コイルユニット219ではなく受電コイルユニット210を採用した場合に、送電コイルユニット110と受電コイルユニット210との位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下が抑制される理由について説明する。
図8に、受電コイルユニット210が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向に予め定められた距離だけ位置ずれした様子を示す。まず、図8においてnzで示される矢印の向きである鉛直方向の上向きに交番磁束Φが増加する場合、受電コイル210Aには、この交番磁束Φの増加を抑制する方向に流れる電流であるI0を流すための起電力が発生する。以下、この起電力を、適宜、第0起電力という。
また、受電コイル210Aの近傍では、X軸方向の正の方向に向かう磁束も増加する。この場合、導体241により構成されるループを貫く磁束、つまり、図8においてnx1で示される矢印の向きの磁束も増加する。以下、適宜、導体241により構成されるループを、第1ループという。第1ループを貫く磁束の増加により、第1ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための起電力が発生する。
また、この場合、導体242により構成されるループを貫く磁束、つまり、図8においてnx2で示される矢印の向きの磁束も増加する。以下、適宜、導体242により構成されるループを、第2ループという。第2ループを貫く磁束の増加により、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI2を流すための起電力が発生する。以下、図9を参照して、これらの起電力が発生する理由について詳細に説明する。
図9に、X軸の正の方向から受電コイルユニット210を見たときの様子を示す。図9に示すように、導体241と巻線部230とは、破線271により示される第1ループを構成する。nx1で示される矢印の向きの磁束が増加すると、第1ループをX軸の負の方向からX軸の正の方向に貫く磁束も増加する。ここで、第1ループは、磁性体260を包含するため、第1ループを貫く磁束は無視できない程大きい。
このため、第1ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための起電力が発生する。以下、この起電力を、適宜、第1起電力という。I1は、導体241を内周側から外周側に向けて流れる電流であり、図3において巻線部230を時計回りに流れる電流であり、図8において巻線部230を反時計回りに流れる電流である。図8に示すように、I0が流れる方向とI1が流れる方向とは逆方向である。
また、導体242と巻線部230とは、破線272により示される第2ループを構成する。nx2で示される矢印の向きの磁束が増加すると、第2ループをX軸の負の方向からX軸の正の方向に貫く磁束も増加する。ここで、第2ループは、磁性体260を包含するため、第2ループを貫く磁束は無視できない程大きい。
このため、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI2を流すための起電力が発生する。以下、この起電力を、適宜、第2起電力という。I2は、導体242を外周側から内周側に向けて流れる電流であり、図3において巻線部230を反時計回りに流れる電流であり、図8において導線231を時計回りに流れる電流である。図8に示すように、I0が流れる方向とI2が流れる方向とは同じ方向である。
ここで、第1ループをX軸方向から見たときの大きさと、第2ループをX軸方向から見たときの大きさとは同程度である。従って、第1起電力の大きさと第2起電力の大きさとは同程度である。また、第1起電力の極性と第2起電力の極性とは逆である。従って、第1起電力と第2起電力とは互いに打ち消し合う。このため、受電コイルユニット210がX軸の正の方向にずれた場合、巻線部230が発生する起電力は維持される。従って、受電コイルユニット210がX軸の正の方向にずれた場合、送電コイル110Aと受電コイル210Aとの結合係数kはそれ程小さくならず、送電コイル110Aと受電コイル210Aとの相互インダクタンスはそれ程低下せず、伝送効率はそれ程低下しない。
また、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合、鉛直方向の上向きに向かう交番磁束Φの増加に伴って、第1ループと第2ループとをX軸の正の方向からX軸の負の方向に貫く磁束も増加する。このため、第1ループには、第1ループを貫く磁束の増加を抑制する方向に流れる電流を流すための第1起電力が発生する。この電流は、I1とは反対向きの電流であり、図8において導線231を時計回りに流れる電流である。つまり、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合、第1ループは、巻線部230が発生する起電力を更に高める第1起電力を発生する。
また、第2ループには、第2ループを貫く磁束の増加を抑制する方向に流れる電流を流すための第2起電力が発生する。この電流は、I2とは反対向きの電流であり、図8において巻線部230を反時計回りに流れる電流である。つまり、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合、第2ループは、巻線部230が発生する起電力を低下させる第2起電力を発生する。
そして、第1起電力の大きさと第2起電力の大きさとは同程度であり、第1起電力の極性と第2起電力の極性とは逆である。従って、第1起電力と第2起電力とは互いに打ち消し合う。このため、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合も、巻線部230が発生する起電力は維持される。従って、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合、送電コイル110Aと受電コイル210Aとの結合係数kはそれ程小さくならず、送電コイル110Aと受電コイル210Aとの相互インダクタンスはそれ程低下せず、伝送効率はそれ程低下しない。
このように、本実施の形態では、受電コイルユニット210がX軸の正の方向に一定の距離分位置ずれしたときの伝送効率は、受電コイルユニット210がX軸の負の方向に上記一定の距離分位置ずれしたときの伝送効率と同程度である。つまり、本実施の形態では、伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存せず、位置ずれの方向に拘わらず伝送効率の大幅な低下が抑制される。
また、受電コイルユニット210がY軸方向に位置ずれする場合、第1ループを貫く磁束と第2ループを貫く磁束とはほぼないため、伝送効率の低下の程度は位置ずれの向きには依存しない。また、受電コイルユニット210が斜め方向にずれる場合、言い換えれば、受電コイルユニット210がX軸方向とY軸方向と予め定められた距離分ずれる場合、X軸方向にずれた距離分だけ、第1ループを貫く磁束と第2ループを貫く磁束とが増加する。このため、X軸方向にずれた距離分だけ、第1ループ部分と第2ループ部分とでずれの向きに応じた起電力が発生する。しかしながら、第1ループ部分で発生する第1起電力と第2ループ部分で発生する第2起電力とが互いに打ち消し合う。従って、受電コイルユニット210が斜め方向にずれる場合、伝送効率の低下の程度はX軸方向における位置ずれの向きに依存しない。
以上、受電コイルユニット210が、導体241に加え導体242を備えることにより、導体241が伝送効率に与える影響を、導体242が伝送効率に与える影響で打ち消す例について説明した。同様に、送電コイルユニット110は、導体141に加え導体142を備えることにより、導体141が伝送効率に与える影響を、導体142が伝送効率に与える影響で打ち消す。以下、具体的に説明する。
送電時に巻線部130に電流が流れると、巻線部130が交番磁束Φを誘起する。巻線部130が誘起した交番磁束Φは、受電コイル210Aが備える開孔部261と送電コイル110Aが備える開孔部161とを通過する経路を周回して送電コイル110Aに戻る。ここで、受電コイルユニット210がX軸方向にずれていない場合、導体141により構成されるループを貫く磁束はほぼゼロである。このため、巻線部130が誘起する交番磁束Φが増減しても、このループを貫く磁束はほぼゼロであり、このループにおいて起電力は生じない。なお、この場合、導体142により構成されるループを貫く磁束もほぼゼロであり、巻線部130が誘起する交番磁束Φが増減しても、このループにおいて起電力は生じない。
これに対して、受電コイルユニット210がX軸方向にずれている場合、巻線部130が誘起した交番磁束Φのうちの一部の磁束が、導体141により構成されるループを貫く。従って、巻線部130が誘起する交番磁束Φが増減すると、このループを貫く磁束も増減する。このため、このループには、この磁束の増減を抑制する方向に流れる電流を流すための起電力が発生する。
ここで、送電コイルユニット110に対して受電コイルユニット210がX軸の正の方向にずれた場合と、送電コイルユニット110に対して受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれた場合とでは、このループを貫く磁束の向きが逆であり、このループで発生する起電力の極性が逆である。例えば、受電コイルユニット210がX軸の正の方向にずれたときに、送電コイル110Aに流れる電流を増加させる極性の起電力がこのループで発生するのであれば、受電コイルユニット210がX軸の負の方向にずれたときに、送電コイル110Aに流れる電流を減少させる極性の起電力がこのループで発生する。つまり、導体142が存在しない場合、伝送効率の低下の程度はX軸方向における位置ずれの向きに依存する。
しかしながら、本実施の形態では、送電コイルユニット110は、導体141に加え、導体142を備える。ここで、導体141により構成されるループをX軸方向から見たときの大きさと導体142により構成されるループをX軸方向から見たときの大きさとは同程度である。また、導体141により構成されるループを貫く磁束の向きと導体142により構成されるループを貫く磁束の向きとは同じであり、導体141により構成されるループで発生する起電力の極性と導体142により構成されるループで発生する起電力の極性とは逆である。従って、導体141により構成されるループで発生する起電力が導体142により構成されるループで発生する起電力で打ち消される。
このため、本実施の形態では、伝送効率の低下の程度はX軸方向における位置ずれの向きに依存しない。なお、Y軸方向における位置ずれは、基本的に、導体141により構成されるループで発生する起電力と導体142により構成されるループで発生する起電力とに影響を与えない。すなわち、送電コイルユニット110を採用すると、送電コイルユニット110と受電コイルユニット210とが位置ずれする場合、伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存しない。
以上説明したように、本実施の形態に係る受電コイルユニット210では、送電コイル110Aが誘起する磁束のうち各ループを貫く磁束が変化するが、導体241を含む第1ループで発生する起電力と導体242を含む第2ループで発生する起電力とが相殺される。その結果、位置ずれに伴う伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存しない。また、本実施の形態に係る送電コイルユニット110では、送電コイル110Aが誘起する磁束のうち、上記経路を周回して送電コイル110Aに戻って各ループを貫く磁束が変化するが、導体141を含むループで発生する起電力と導体142を含むループで発生する起電力とが相殺される。その結果、位置ずれに伴う伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存しない。
従って、本実施の形態に係る送電コイルユニット110及び受電コイルユニット210によれば、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。その結果、位置ずれの許容範囲を広くすること、若しくは、伝送効率の保証範囲を高くすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、受電コイルユニット210が、中心点281を通過する一直線上に導体241と導体242とを備える例について説明した。言い換えれば、実施の形態1では、中心点281から導体241が延びる方向に延びる第1線分を示す線分L1を、中心点281から導体242が延びる方向に延びる第2線分を示す線分L2と重なるまで、中心点281を中心にして回転させたときの回転角であるαが180°である例について説明した。αは180°に近い角度であることが望ましいが、135°<α<225°を満たせばよい。以下、図10と図11とを参照して、αが、135°よりも大きく、180°よりも小さい受電コイルユニット211について説明する。
図10に、本実施の形態に係る受電コイルユニット211を鉛直方向の下方から見た様子を示す。図10に示すように、受電コイルユニット211は、受電コイルユニット210と比較すると、中心点281を中心にして導体242を反時計回りに30°程度回転させたコイルユニットである。なお、導線231と導線232とが巻回される方向、導線231と導線232と導体241と導体242との接続関係等は、受電コイルユニット210と受電コイルユニット211とで同様である。また、受電コイル211Aは、巻線部230と導体241と導体242とにより構成される。
図11に、受電コイルユニット211が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向とY軸方向の正の方向とに予め定められた距離だけ位置ずれした様子を示す。まず、図11においてnzで示される矢印の向きである鉛直方向の上向きに交番磁束Φが増加する場合、受電コイル211Aには、この交番磁束Φの増加を抑制する方向に流れる電流であるI0を流すための起電力が発生する。
また、受電コイル211Aの近傍では、X軸方向の正の方向に向かう磁束も増加する。この場合、導体241により構成される第1ループを貫く磁束、つまり、図11においてnx1で示される矢印の向きの磁束も増加する。第1ループを貫く磁束の増加により、第1ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための第1起電力が発生する。図11に示すように、I0が流れる方向とI1が流れる方向とは反対方向である。
また、導体242により構成される第2ループを貫く磁束も増加する。第2ループを貫く磁束は、X軸方向から第2ループを貫く磁束と、Y軸方向から第2ループを貫く磁束とに分解される。X軸方向から第2ループを貫く磁束は、図11においてnx2で示される矢印の向きの磁束である。Y軸方向から第2ループを貫く磁束は、図11においてny2で示される矢印の向きの磁束である。
X軸方向から第2ループを貫く磁束の増加により、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI21を流すための第2起電力が発生する。I21は、導体241を外周側から内周側に向けて流れる電流であり、図10において巻線部230を反時計回りに流れる電流であり、図11において巻線部230を時計回りに流れる電流である。図11に示すように、I0が流れる方向とI21が流れる方向とは同じ方向である。
また、Y軸方向から第2ループを貫く磁束の増加により、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI22を流すための第3起電力が発生する。I22は、導体241を内周側から外周側に向けて流れる電流であり、図10において巻線部230を時計回りに流れる電流であり、図11において巻線部230を反時計回りに流れる電流である。図11に示すように、I0が流れる方向とI22が流れる方向とは逆方向である。
このように、I1が流れる方向とI22が流れる方向とはI0が流れる方向と逆方向であり、I21が流れる方向はI0が流れる方向と同じ方向である。このため、第1起電力の極性と第3起電力の極性とは第0起電力の極性と逆の極性であり、第2起電力の極性は第0起電力の極性と同じ極性である。
ここで、本実施の形態では、αは150°程度の値であるため、第2ループをX軸方向から見たときの面積は第2ループをY軸方向から見たときの面積よりも大きい。このため、第2ループをX軸方向から貫く磁束は第2ループをY軸方向から貫く磁束よりも大きく、第2起電力の大きさは第3起電力の大きさよりも大きい。従って、第2起電力と第3起電力とを合計した起電力の極性は、第1起電力の極性とは逆の極性である。また、第2起電力と第3起電力とを合計した起電力の大きさは、第1起電力の大きさよりも小さい。
このため、本実施の形態では、第1起電力と第2起電力と第3起電力とを合計した合計起電力は第1起電力よりも小さく、第1起電力が第0起電力に与える影響よりも合計起電力が第0起電力に与える影響よりも小さい。つまり、本実施の形態のように受電コイルユニット211が導体241に加え導体242を備える場合、実施の形態1の比較例のように受電コイルユニット219が導体241を備えて導体242を備えない場合に比べて、結合係数kの低下が抑制され、相互インダクタンスの低下が抑制され、伝送効率の低下が抑制される。
以上、αが150°程度であり、受電コイルユニット211が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向とY軸方向の正の方向とに位置ずれした例について説明した。135°<α<225°という条件を満たす場合、位置ずれの方向がどの方向であっても伝送効率の低下は抑制される。この理由は、上記条件がみたされる場合、第1起電力と第2起電力と第3起電力との合計起電力が、第1起電力の最大値を超えないためである。なお、第1起電力の最大値は、受電コイルユニット211がX軸方向に位置ずれしたときの第1起電力である。
例えば、受電コイルユニット211がX軸方向とY軸方向とに予め定められた距離だけずれた場合を想定する。この場合における第1起電力をVmaxとすると、第2起電力はVmax×cosαであり、第3起電力はVmax×sinαである。ここで、|Vmax+Vmax×cosα|+|Vmax×sinα|<Vmaxという不等式が成立する場合、導体241のみが存在する場合よりも導体241と導体242とが存在する方が、位置ずれによる伝送効率の低下が小さいと言える。この不等式を解くと、135°<α<225°である。つまり、135°<α<225°であれば、位置ずれによる伝送効率の低下の抑制効果が期待できる。
本実施の形態に係る受電コイルユニット211では、導体241を含む第1ループで発生する起電力と導体242を含む第2ループで発生する起電力とがある程度相殺される。その結果、位置ずれの方向によらず、位置ずれに伴う伝送効率の低下の程度の差を減らすことができる。従って、本実施の形態に係る受電コイルユニット211によれば、設計上αを180°にすることが困難である場合においても、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1,2では、巻線部230が第1巻線部と第2巻線部との2つの巻線部を備え、2つの巻線部の端部同士を接続するための導体241と導体242との2つの導体が設けられる例について説明した。巻線部230が備える巻線部の個数と、巻線部の端部同士を接続するための導体の個数とは3つ以上でもよい。本実施の形態では、巻線部230が備える巻線部の個数と、巻線部の端部同士を接続するための導体の個数とが3つである例について説明する。
図12に、本実施の形態に係る受電コイルユニット212を鉛直方向の下方から見た様子を示す。図12に示すように、受電コイルユニット212は、巻線部230と、導体241と、導体242と、導体243と、磁性体260とを備える。なお、受電コイル212Aは、巻線部230と導体241と導体242と導体243とにより構成される。
巻線部230は、導線231が巻回されて構成される第1巻線部と導線232が巻回されて構成される第2巻線部と導線233が巻回されて構成される第3巻線部とから構成される。導線231と導線232と導線233とは、何れも中心点281を中心にして平面状に渦巻状に巻回される導線である。鉛直方向の下側から見たときに、導線231と導線232と導線233とは、何れも外側から内側にかけて時計回りに巻回される。導線231と導線232と導線233とは、巻線部230の径方向に順に並んで配置される。導線231と導線232と導線233とは、例えば、樹脂等の絶縁体により表面が被覆された銅等の導体である。
導体241と導体242と導体243とは、巻線部230を巻線部230の径方向に跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる部材である。巻線部230と導体241と導体242と導体243とは、導体241に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるときに、導体242に巻線部230の外周側に向かう電流が流れ、導体243に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。導体241は、導線232から構成される第3巻線部の内周端である端部233Aと巻線部230の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。導体241は、実質的に、端部233Aを巻線部230の外周側に引き出す役割を担う。なお、整流回路220等の一部の導体が導体241として機能してもよい。
導体242は、導線231から構成される第1巻線部の内周端である端部231Aと導線232から構成される第2巻線部の外周端である端部232Bとを接続する導体である。導体242は、第1巻線部と第2巻線部とを接続する役割を担う。導体243は、導線232から構成される第1巻線部の内周端である端部232Aと導線233から構成される第3巻線部の外周端である端部233Bとを接続する導体である。導体243は、第2巻線部と第3巻線部とを接続する役割を担う。
導線231と導線232と導線233とには、同じ向きの電流が流れる。例えば、導線231に時計回り方向に電流が流れているときは、導線232と導線233とに時計回り方向に電流が流れる。また、導線231に反時計回り方向に電流が流れているときは、導線232と導線233とに反時計回り方向に電流が流れる。
導体241は、導線から構成され、例えば、第3巻線部を構成する導線233を延ばして構成される。また、導体242は、導線から構成され、例えば、第1巻線部を構成する導線231を延ばして構成される。また、導体243は、例えば、第2巻線部を構成する導線232を延ばして構成される。この場合、第1巻線部、第2巻線部、導体241、導体242、及び、導体243を単一の導線で構成することができる。なお、導体241と導体242と導体243は、巻線部230を構成する導線から構成されるのではなく、細長い板状又は棒状の銅、アルミニウム等の金属部材から構成されていてもよい。
磁性体260は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体260は、導体241と巻線部230とに挟み込まれ、導体242と巻線部230とに挟み込まれ、導体243と巻線部230とに挟み込まれるように、巻線部230と近接して配置される。
ここで、中心点281から導体241が延びる方向に延びる第1線分を示す線分L1と、中心点281から導体242が延びる方向に延びる第2線分を示す線分L2と、中心点281から導体243が延びる方向に延びる第3線分を示す線分L3と、を想定する。言い換えれば、線分L1は、中心点281を基点として、導体241が延びる方向に沿って延びる線分であり、線分L2は、中心点281を基点として、導体242が延びる方向に沿って延びる線分であり、線分L3は、中心点281を基点として、導体243が延びる方向に沿って延びる線分である。本実施の形態では、導体241が延びる方向はY軸の正の方向であり、導体242が延びる方向はY軸の負の方向とX軸の負の方向との間の方向であり、導体243が延びる方向はY軸の負の方向とX軸の正の方向との間の方向である。このときに、線分L1を線分L2と重なるまで、中心点281を中心にして予め定められた回転方向に回転させたときの回転角をαとする。また、線分L1を線分L3と重なるまで、中心点281を中心にして予め定められた回転方向に回転させたときの回転角をβとする。回転方向は、例えば、時計回りに回転する方向である。
ここで、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下の抑制のために、45°<α<90°且つ180°<β<225°という第1条件、又は、90°<α<180°且つ180°<β<270°という第2条件が成立するように、導体241と導体242と導体243とが配置されることが好適である。本実施の形態では、α=120°且つβ=240°である。
巻線部230は、本開示における巻線部の一例である。導線231は、本開示における第1導線の一例である。導線232は、本開示における第2導線の一例である。導線233は、本開示における第3導線の一例である。導体241は、本開示における第1導体の一例である。導体242は、本開示における第2導体の一例である。導体243は、本開示における第3導体の一例である。磁性体260は、本開示における磁性体の一例である。中心点281は、本開示における基点の一例である。線分L1は、本開示における第1線分の一例である。線分L2は、本開示における第2線分の一例である。線分L3は、本開示における第3線分の一例である。
図13に、受電コイルユニット212が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向とY軸方向の正の方向とに予め定められた距離だけ位置ずれした様子を示す。まず、図13においてnzで示される矢印の向きである鉛直方向の上向きに交番磁束Φが増加する場合、受電コイル212Aには、この交番磁束Φの増加を抑制する方向に流れる電流であるI0を流すための起電力が発生する。
また、受電コイル212Aの近傍では、X軸方向の正の方向に向かう磁束も増加する。この場合、導体241により構成される第1ループを貫く磁束、つまり、図13においてnx1で示される矢印の向きの磁束も増加する。第1ループを貫く磁束の増加により、第1ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI1を流すための第1起電力が発生する。図13に示すように、I0が流れる方向とI1が流れる方向とは反対方向である。
また、導体242により構成される第2ループを貫く磁束も増加する。第2ループを貫く磁束は、X軸方向から第2ループを貫く磁束と、Y軸方向から第2ループを貫く磁束とに分解される。X軸方向から第2ループを貫く磁束は、図13においてnx2で示される矢印の向きの磁束である。Y軸方向から第2ループを貫く磁束は、図13においてny2で示される矢印の向きの磁束である。
X軸方向から第2ループを貫く磁束の増加により、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI21を流すための第2起電力が発生する。I21は、導体242を外周側から内周側に向けて流れる電流であり、図12において巻線部230を反時計回りに流れる電流であり、図13において巻線部230を時計回りに流れる電流である。図13に示すように、I0が流れる方向とI21が流れる方向とは同じ方向である。
また、Y軸方向から第2ループを貫く磁束の増加により、第2ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI22を流すための第3起電力が発生する。I22は、導体242を内周側から外周側に向けて流れる電流であり、図12において巻線部230を時計回りに流れる電流であり、図13において巻線部230を反時計回りに流れる電流である。図13に示すように、I0が流れる方向とI22が流れる方向とは逆方向である。
また、導体243により構成される第3ループを貫く磁束も増加する。第3ループを貫く磁束は、X軸方向から第3ループを貫く磁束と、Y軸方向から第3ループを貫く磁束とに分解される。X軸方向から第3ループを貫く磁束は、図13においてnx3で示される矢印の向きの磁束である。Y軸方向から第3ループを貫く磁束は、図13においてny3で示される矢印の向きの磁束である。
X軸方向から第3ループを貫く磁束の増加により、第3ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI31を流すための第4起電力が発生する。I31は、導体243を外周側から内周側に向けて流れる電流であり、図12において巻線部230を反時計回りに流れる電流であり、図13において巻線部230を時計回りに流れる電流である。図13に示すように、I0が流れる方向とI31が流れる方向とは同じ方向である。
また、Y軸方向から第3ループを貫く磁束の増加により、第3ループには、この磁束の増加を抑制する方向に流れる電流であるI32を流すための第5起電力が発生する。I32は、導体243を外周側から内周側に向けて流れる電流であり、図12において巻線部230を反時計回りに流れる電流であり、図13において巻線部230を時計回りに流れる電流である。図13に示すように、I0が流れる方向とI32が流れる方向とは同じ方向である。
このように、I1が流れる方向とI22が流れる方向とはI0が流れる方向と逆方向であり、I21が流れる方向とI31が流れる方向とI32が流れる方向とはI0が流れる方向と同じ方向である。このため、第1起電力の極性と第3起電力の極性とは第0起電力の極性と逆の極性であり、第2起電力の極性と第4起電力の極性と第5起電力の極性とは第0起電力の極性と同じ極性である。
ここで、本実施の形態では、αは120°であり、βは240°である。このため、第2ループをX軸方向から見たときの面積と第3ループをX軸方向から見たときの面積とは、第1ループをX軸方向から見たときの面積の半分程度である。また、第2ループをY軸方向から見たときの面積と第3ループをY軸方向から見たときの面積と同程度である。このため、第1起電力と第2起電力と第4起電力とは互いに相殺される。また、第3起電力と第5起電力とは互いに相殺される。
このため、本実施の形態では、第1起電力と第2起電力と第3起電力と第4起電力と第5起電力とを合計した合計起電力はほぼゼロである。つまり、本実施の形態によれば、位置ずれの方向がどの方向であっても伝送効率の低下は抑制される。
以上、αが120°であり、βが240°であり、受電コイルユニット212が送電コイルユニット110に対して、X軸方向の正の方向とY軸方向の正の方向とに予め定められた距離だけ位置ずれした例について説明した。45°<α<90°且つ180°<β<225°という第1条件、又は、90°<α<180°且つ180°<β<270°という第2条件が満たされる場合、位置ずれの方向がどの方向であっても伝送効率の低下はある程度抑制される。この理由は、上記条件が満たされる場合、第1起電力と第2起電力と第3起電力と第4起電力と第5起電力との合計起電力が、第1起電力の最大値を超えないためである。
例えば、受電コイルユニット212がX軸方向とY軸方向とに予め定められた距離だけずれた場合を想定する。この場合における第1起電力をVmaxとすると、第2起電力はVmax×cosαであり、第3起電力はVmax×sinαであり、第4起電力はVmax×cosβであり、第5起電力はVmax×sinβである。ここで、|Vmax+Vmax×cosα+Vmax×cosβ|+|Vmax×sinα+Vmax×sinβ|<Vmaxという不等式が成立する場合、導体241のみが存在する場合よりも導体241と導体242と導体243とが存在する方が、位置ずれによる伝送効率の低下が小さいと言える。この不等式を解くと、45°<α<90°且つ180°<β<225°、又は、90°<α<180°且つ180°<β<270°である。つまり、第1条件又は第2条件が満たされるのであれば、位置ずれによる伝送効率の低下の抑制効果が期待できる。
本実施の形態に係る受電コイルユニット212では、α=120°且つβ=240°であるため、導体241を含む第1ループで発生する起電力と導体242を含む第2ループで発生する起電力と導体243を含む第3ループで発生する起電力とが相殺され、合計起電力がほぼゼロである。このため、本実施の形態によれば、位置ずれに伴う伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存せず、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。
また、α=120°且つβ=240°とすることが設計上困難である場合においても、上記第1条件又は第2条件が満たされる場合、上記合計起電力が第1起電力の最大値よりも小さいため、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下をある程度抑制することができる。
(実施の形態4)
実施の形態3では、巻線部230が備える巻線部の個数と、巻線部の端部同士を接続するための導体の個数とが3つである例について説明した。本実施の形態では、巻線部230が備える巻線部の個数と、巻線部の端部同士を接続するための導体の個数とが4つである例について説明する。
図14に、本実施の形態に係る受電コイルユニット213を鉛直方向の下方から見た様子を示す。図14に示すように、受電コイルユニット213は、巻線部230と、導体241と、導体242と、導体243と、導体244と、磁性体260とを備える。なお、受電コイル213Aは、巻線部230と導体241と導体242と導体243と導体244とにより構成される。
巻線部230は、導線231が巻回されて構成される第1巻線部と導線232が巻回されて構成される第2巻線部と導線233が巻回されて構成される第3巻線部と導線234が巻回されて構成される第4巻線部とから構成される。導線231と導線232と導線233と導線234とは、何れも中心点281を中心にして平面状に渦巻状に巻回される導線である。鉛直方向の下側から見たときに、導線231と導線232と導線233と導線234とは、何れも外側から内側にかけて時計回りに巻回される。導線231と導線232と導線233と導線234とは、巻線部230の径方向に順に並んで配置される。導線231と導線232と導線233と導線234とは、例えば、樹脂等の絶縁体により表面が被覆された銅等の導体である。
導体241と導体242と導体243と導線234とは、巻線部230を巻線部230の径方向に跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる部材である。巻線部230と導体241と導体242と導体243と導体244とは、導体241に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるときに、導体242に巻線部230の外周側に向かう電流が流れ、導体243に巻線部230の外周側に向かう電流が流れ、導体244に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。導体241は、導線234から構成される第4巻線部の内周端である端部234Aと巻線部230の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。導体241は、実質的に、端部234Aを巻線部230の外周側に引き出す役割を担う。
導体242は、導線231から構成される第1巻線部の内周端である端部231Aと導線232から構成される第2巻線部の外周端である端部232Bとを接続する導体である。導体242は、第1巻線部と第2巻線部とを接続する役割を担う。導体243は、導線232から構成される第2巻線部の内周端である端部232Aと導線233から構成される第3巻線部の外周端である端部233Bとを接続する導体である。導体243は、第2巻線部と第3巻線部とを接続する役割を担う。導体244は、導線233から構成される第3巻線部の内周端である端部233Aと導線234から構成される第4巻線部の外周端である端部234Bとを接続する導体である。導体244は、第3巻線部と第4巻線部とを接続する役割を担う。
導線231と導線232と導線233と導線234とには、同じ向きの電流が流れる。例えば、導線231に時計回りに電流が流れているときは、導線232と導線233と導線234とに時計回りに電流が流れる。また、導線231に反時計回りに電流が流れているときは、導線232と導線233と導線234とに反時計回りに電流が流れる。
導体241は、導線から構成され、例えば、第4巻線部を構成する導線234を延ばして構成される。また、導体242は、導線から構成され、例えば、第1巻線部を構成する導線231を延ばして構成される。また、導体243は、導線から構成され、例えば、第2巻線部を構成する導線232を延ばして構成される。また、導体244は、導線から構成され、例えば、第3巻線部を構成する導線233を延ばして構成される。この場合、第1巻線部、第2巻線部、導体241、導体242、導体243、及び、導体244を単一の導線で構成することができる。なお、導体241と導体242と導体243と導体244は、巻線部230を構成する導線から構成されるのではなく、細長い板状又は棒状の銅、アルミニウム等の金属部材から構成されていてもよい。
磁性体260は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体260は、導体241と巻線部230とに挟み込まれ、導体242と巻線部230とに挟み込まれ、導体243と巻線部230とに挟み込まれ、導体244と巻線部230とに挟み込まれるように、巻線部230と近接して配置される。
ここで、導体241と導体243とは中心点281を通過する一直線上に配置され、導体242と導体244とは中心点281を通過する一直線上に配置される。かかる構成によれば、導体241を含む第1ループで発生した起電力と導体243を含む第3ループで発生した起電力とが相殺される。また、導体242を含む第2ループで発生した起電力と導体244を含む第4ループで発生した起電力とが相殺される。
本実施の形態に係る受電コイルユニット213では、第1ループで発生する起電力と第2ループで発生する起電力と第3ループで発生する起電力と第4ループで発生する起電力とが相殺され、合計起電力がほぼゼロである。このため、本実施の形態によれば、位置ずれに伴う伝送効率の低下の程度は位置ずれの方向に依存せず、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1では、第1導体である導体241が、巻線部230を構成する導線から構成される例について説明した。第1導体は、各種の基板に設けられた導体により構成されてもよい。以下、図15と図16とを参照して、キャパシタが設けられる基板に設けられた導体が第1導体として機能する例について説明する。
図15は、本実施の形態に係る受電コイルユニット214の底面図である。図16は、本実施の形態に係る受電コイルユニット214の上面図である。図15に示すように、受電コイルユニット214は、巻線部230と、導体242と、磁性体260と、キャパシタモジュール290と、引出線294と、引出線295とを備える。なお、受電コイル214Aは、巻線部230と導体242とにより構成される。また、図15と図16とにおいて、理解を容易にするため、適宜、他の部材に隠れた部材の破線での図示を省略している。
巻線部230は、導線231が巻回されて構成される第1巻線部と導線232が巻回されて構成される第2巻線部とから構成される。導体242は、導線231と導線232とを巻線部230の面内方向に跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる部材である。導体242は、導線231から構成される第1巻線部の内周端である端部231Aと導線232から構成される第2巻線部の外周端である端部232Bとを接続する導体である。磁性体260は、軟磁性体で構成された平板状の部材である。磁性体260は、キャパシタモジュール290と巻線部230とに挟み込まれ、導体242と巻線部230とに挟み込まれるように、巻線部230と近接して配置される。
キャパシタモジュール290は、キャパシタが設けられる基板である。キャパシタモジュール290は、基板291と、キャパシタ292とを備える。基板291は、板状の絶縁性の基材に導体の配線パターンが設けられたプリント基板である。基板291は、導線231と導線232とを巻線部230の面内方向に跨いで巻線部230の内周側から巻線部230の外周側に延びる部材である。キャパシタ292は、例えば、積層セラミックコンデンサから構成され、基板291の面上に実装される。なお、基板291の面上に実装されるキャパシタ292の個数、接続関係(直列接続、並列接続等)、特性等は、必要とされる容量や耐圧に応じて決定される。本実施の形態では、積層セラミックコンデンサである24個のキャパシタ292が、基板291が有する2つの面のうち磁性体260と対向しない方の面上に実装されている。
キャパシタ292は、巻線部230とともに共振回路を形成する。つまり、キャパシタ292は、導線232から構成される第2巻線部の内周端である端部232Aと導線231から構成される第1巻線部の外周端である端部231Bとのうちの少なくとも一方と接続される。端部232Aは、キャパシタ292と接続される場合、基板291上の導体及びキャパシタ292を介して引出線295に接続され、キャパシタ292と接続されない場合、基板291上の導体を介して引出線295に接続される。端部231Bは、キャパシタ292と接続される場合、基板291上の導体及びキャパシタ292を介して引出線294に接続され、キャパシタ292と接続されない場合、基板291上の導体を介して引出線294に接続される。なお、端部232Aと端部231Bとの双方がキャパシタ292に接続される場合、端部232Aに接続されるキャパシタ群と端部231Bに接続されるキャパシタ群とを含む複数のキャパシタ292が基板291上に実装される。
このように、端部232Aは、基板291上の導体、あるいは、基板291上の導体及びキャパシタ292を介して引出線295に接続されており、巻線部230の内周側から外周側に延びる導体経路が構成される。従って、基板291及びキャパシタ292における導体により構成される部分が第1導体として機能する。つまり、基板291及びキャパシタ292における導体により構成される部分が、導線232から構成される第2巻線部の内周端である端部232Aと巻線部230の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である。本実施の形態では、外部導体は、引出線295である。
引出線294と引出線295とは、基板291を外部の回路と接続するための導線である。引出線294の一端は基板291に接続され、引出線294の他端は外部の回路と接続される。引出線295の一端は基板291に接続され、引出線295の他端は外部の回路と接続される。なお、外部の回路は、例えば、整流回路220である。
本実施の形態では、基板291及びキャパシタ292における導体により構成される部分が第1導体として機能し、導体242が第2導体として機能する。つまり、巻線部230とキャパシタモジュール290と導体242とは、端部232Aから基板291上の導体(あるいは、基板291上の導体及びキャパシタ292)を介して引出線295に接続される導体経路に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるときに、導体242に巻線部230の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続される。このため、上記導体経路を含むループで発生する起電力と導体242を含むループで発生する起電力とが相殺される。
従って、本実施の形態に係る受電コイルユニット214によれば、位置ずれに伴う伝送効率の大幅な低下を抑制することができる。その結果、位置ずれの許容範囲を広くすること、若しくは、伝送効率の保証範囲を高くすることができる。
(変形例)
以上、本開示の実施の形態を説明したが、本開示を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。本開示において、上記実施の形態において説明した構成、機能、動作のどの部分を採用するのかは任意である。また、本開示において、上述した構成、機能、動作のほか、更なる構成、機能、動作が採用されてもよい。また、上記実施の形態は、適宜、自由に組み合わせることができる。また、上記実施の形態で説明した構成要素の個数は、適宜、調整することができる。また、本開示において採用可能な素材、サイズ、電気的特性等が、上記実施の形態において示したものに限定されないことは勿論である。
実施の形態2−4では、受電コイルが備える複数の導体の配置例について説明した。送電コイルが備える複数の導体を、実施の形態2−4に係る受電コイルと同様にしてもよい。例えば、実施の形態2と同様に、135°<α<225°を満たすように、送電コイルが備える2つの導体が配置されてもよい。また、実施の形態3と同様に、α=120°且つβ=240°を満たすように、若しくは、上述した第1条件又は第2条件を満たすように、送電コイルが備える3つの導体が配置されてもよい。また、実施の形態4と同様に、送電コイルが備える4つの導体のうち2つの導体が中心点181を挟み込むように配置され、残りの2つの導体が中心点181を挟み込むように配置されてもよい。
また、受電コイルが、5本以上の導線から構成される5つ以上の巻線部を備える巻線部230と、5つ以上の導体を備えていてもよい。同様に、送電コイルが、5本以上の導線から構成される5つ以上の巻線部を備える巻線部130と、5つ以上の導体を備えていてもよい。この場合、5つ以上の導体のうち少なくとも2つの導体について、135°<α<225°が満たされればよい。
実施の形態5では、巻線部230を構成する導線以外の部材が第1導体として機能する例として、キャパシタが設けられる基板に設けられた導体が第1導体として機能する例について説明した。第1導体として機能する導体は、この例に限定されない。例えば、整流回路220が搭載された基板に設けられた導体が第1導体として機能してもよい。この場合においても、受電コイルユニット214において、第1導体を含むループで発生する起電力と第2導体を含むループで発生する起電力とが相殺され、位置ずれによる伝送効率の大幅な低下が抑制される。
また、実施の形態5では、受電コイルユニット214が備える第1導体が、巻線部230を構成する導線以外の部材により構成される例について説明した。送電コイルユニット110が備える第1導体が、巻線部130を構成する導線以外の部材により構成されてもよい。例えば、送電コイルユニット110において、キャパシタが設けられる基板に設けられた導体が第1導体として機能してもよい。また、例えば、送電コイルユニット110において、インバータ回路122が搭載された基板に設けられた導体が第1導体として機能してもよい。このような場合においても、送電コイルユニット110において、第1導体を含むループで発生する起電力と第2導体を含むループで発生する起電力とが相殺され、位置ずれによる伝送効率の大幅な低下が抑制される。
本開示のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載した発明とその均等の範囲に含まれる。
100 送電装置
110 送電コイルユニット
110A 送電コイル
120 電力供給回路
121 力率改善回路
122 インバータ回路
130,230 巻線部
131,132,231,232,233,234 導線
131A,131B,132A,132B,231A,231B,232A,232B,233A,233B,234A,234B 端部
141,142,241,242,243,244 導体
160,260 磁性体
180,280 中心軸
181,281 中心点
200 受電装置
210,211,212,213,214,219 受電コイルユニット
210A,211A,212A,213A,214A,219A 受電コイル
220 整流回路
271,272 破線
290 キャパシタモジュール
291 基板
292 キャパシタ
294,295 引出線
300 商用電源
400 電気自動車
410 蓄電池
1000 電力伝送システム
L1,L2,L3 線分

Claims (12)

  1. 基点を中心にして平面状に巻回された複数の導線から構成される巻線部と、
    前記複数の導線を跨いで前記巻線部の内周側から前記巻線部の外周側に延びる、第1導体と第2導体と、を備え、
    前記巻線部と前記第1導体と前記第2導体とは、前記第1導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるときに前記第2導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続され、
    前記基点から前記第1導体が延びる方向に延びる第1線分を、前記基点から前記第2導体が延びる方向に延びる第2線分と重なるまで、前記基点を中心にして回転させたときの回転角をαとしたときに、135°<α<225°である、
    コイルユニット。
  2. 前記αは、180°である、
    請求項1に記載のコイルユニット。
  3. 前記複数の導線は、前記巻線部の内周側から前記巻線部の外周側に向けて交互に並ぶ、第1導線と第2導線とから構成され、
    前記巻線部は、前記第1導線から構成される第1巻線部と前記第2導線から構成される第2巻線部とから構成され、
    前記第2導体は、前記第1巻線部の内周端と前記第2巻線部の外周端とを接続する導体であり、
    前記第1導体は、前記第2巻線部の内周端と前記巻線部の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である、
    請求項1又は2に記載のコイルユニット。
  4. 平板状の磁性体を更に備え、
    前記第1導体と前記第2導体と前記巻線部とは、前記第1導体と前記巻線部とで前記磁性体を挟み込み、前記第2導体と前記巻線部とで前記磁性体を挟み込むように配置される、
    請求項1から3の何れか1項に記載のコイルユニット。
  5. 基点を中心にして平面状に巻回された複数の導線から構成される巻線部と、
    前記複数の導線を跨いで前記巻線部の内周側から前記巻線部の外周側に延びる、第1導体と第2導体と第3導体と、を備え、
    前記巻線部と前記第1導体と前記第2導体と前記第3導体とは、前記第1導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるときに、前記第2導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れ、前記第3導体に前記巻線部の外周側に向かう電流が流れるように相互に接続され、
    前記基点から前記第1導体が延びる方向に延びる第1線分を、前記基点から前記第2導体が延びる方向に延びる第2線分と重なるまで、前記基点を中心にして回転させたときの回転角をαとし、前記第1線分を、前記基点から前記第3導体が延びる方向に延びる第3線分と重なるまで、前記基点を中心にして回転させたときの回転角をβとしたときに、45°<α<90°且つ180°<β<225°、又は、90°<α<180°且つ180°<β<270°である、
    コイルユニット。
  6. 前記αは、120°であり、
    前記βは、240°である、
    請求項5に記載のコイルユニット。
  7. 前記複数の導線は、前記巻線部の内周側から前記巻線部の外周側に向けて順に並ぶ、第1導線と第2導線と第3導線とから構成され、
    前記巻線部は、前記第1導線から構成される第1巻線部と前記第2導線から構成される第2巻線部と前記第3導線から構成される第3巻線部とから構成され、
    前記第2導体は、前記第1巻線部の内周端と前記第2巻線部の外周端とを接続する導体であり、
    前記第3導体は、前記第2巻線部の内周端と前記第3巻線部の外周端とを接続する導体であり、
    前記第1導体は、前記第3巻線部の内周端と前記巻線部の外周側に存在する外部導体とを接続する導体である、
    請求項5又は6に記載のコイルユニット。
  8. 平板状の磁性体を更に備え、
    前記第1導体と前記第2導体と前記第3導体と前記巻線部とは、前記第1導体と前記巻線部とで前記磁性体を挟み込み、前記第2導体と前記巻線部とで前記磁性体を挟み込み、前記第3導体と前記巻線部とで前記磁性体を挟み込むように配置される、
    請求項5から7の何れか1項に記載のコイルユニット。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載のコイルユニットと、
    前記コイルユニットに交流電力を供給する電力供給回路と、を備える、
    送電装置。
  10. 請求項1から8の何れか1項に記載のコイルユニットと、
    前記コイルユニットが受電した交流電力を整流する整流回路と、を備える、
    受電装置。
  11. 請求項9に記載の送電装置と、
    前記送電装置から受電する受電装置と、を備える、
    電力伝送システム。
  12. 請求項10に記載の受電装置と、
    前記受電装置に送電する送電装置と、を備える、
    電力伝送システム。
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