JP2021117160A - 燃料棒出力の解析方法、解析装置及び燃料棒出力の解析プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】高速炉において、燃料集合体の周囲に遮蔽材が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力を安定的に精度よく解析する。【解決手段】高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する解析装置において実行される燃料棒出力の解析方法において、解析モデルは、燃料集合体と、燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における燃料集合体の形状関数を算出し、形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、高速炉の炉心計算を行って、多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、境界条件を少数群に群縮約するステップと、群縮約後の境界条件に基づいて、燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、群縮約後の形状関数と均質中性子束とに基づいて、燃料棒の局所出力を算出するステップと、を備える。【選択図】図5

Description

本開示は、燃料棒出力の解析方法、解析装置及び燃料棒出力の解析プログラムに関するものである。
従来、燃料集合体が装荷される炉心の解析を実行する解析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。解析装置では、燃料集合体の核定数計算を行うことで、炉心計算の入力データとなる燃料集合体の核定数を算出し、算出した核定数に基づいて炉心計算を行うことで、炉心の核特性を算出している。
特開2016−156739号公報
特許文献1では、計算精度を悪化させることなく、計算負荷の増大を抑制すべく、核定数計算において、多群のエネルギー群を群縮約して、少数群とし、少数群に基づく中性子輸送計算を実行している。
ところで、炉心としては、例えば、高速中性子によって核分裂反応を発生させる高速炉がある。高速炉は、装荷される燃料集合体の周囲に遮蔽材を配置している。高速炉の遮蔽材として、中性子減速能力の高い軽核から構成される酸化マグネシウム(MgO)を含む遮蔽材を用いる場合、遮蔽材は、中性子を減速して反射することから、反射された中性子は熱中性子となり、遮蔽材に近い燃料集合体の燃料棒は、核分裂反応が生じ易いものとなる。このような炉心を解析する場合、遮蔽材に近い燃料集合体の燃料棒の挙動を精度良く考慮する必要があるものの、多群のエネルギー群による炉心解析を実行する場合、高速炉では一般的に影響の小さい低エネルギー領域(<100eV)における核定数及び核特性の取り扱いに起因して解析結果が数値的に安定せず、燃料棒の挙動を精度良く模擬することが困難な場合があった。
そこで、本開示は、高速炉において、燃料集合体の周囲に軽い核種を含む遮蔽材が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力を安定的に精度よく解析することができる燃料棒出力の解析方法、解析装置及び燃料棒出力の解析プログラムを提供することを課題とする。
本開示の燃料棒出力の解析方法は、高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する解析装置において実行される燃料棒出力の解析方法において、前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を備える。
本開示の解析装置は、高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する処理部を備える解析装置において、前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、前記処理部は、前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を実行する。
本開示の燃料棒出力の解析プログラムは、高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する解析装置に実行させる燃料棒出力の解析プログラムにおいて、前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を実行させる。
本開示によれば、高速炉において、燃料集合体の周囲に軽い核種を含む遮蔽材が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力を安定的に精度よく解析することができる。
図1は、本実施形態の解析装置において用いられる解析モデルの図である。 図2は、解析モデルに設定されるメッシュに関する説明図である。 図3は、本実施形態に係る解析装置を模式的に表した概略構成図である。 図4は、燃料棒の局所出力の算出に関する説明図である。 図5は、本実施形態に係る燃料棒出力の解析方法に関するフローチャートである。
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[本実施形態]
本実施形態に係る燃料棒出力の解析方法及び解析装置では、前段となる核定数計算と、後段となる炉心計算との2段階に分けて計算を行うことで、高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を評価している。なお、高速炉としては、例えば、高速増殖炉に適用してもよいし、専焼炉に適用してもよく、特に限定されない。先ず、燃料棒出力の解析に関する説明に先立ち、図1及び図2を参照して、解析対象となる高速炉の解析モデルについて説明する。
図1は、本実施形態の解析装置において用いられる解析モデルの図である。図2は、解析モデルに設定されるメッシュに関する説明図である。図1に示すように、解析モデルは、一例の解析モデルとなっており、高速炉の炉心5を簡易的に模擬したモデルとなっている。解析モデルMは、複数の燃料集合体6と、燃料集合体6の周囲に設けられる遮蔽材7とを含むモデルとなっている。
各燃料集合体6は、図示しない燃料棒が複数束ねて収容されている。図1に示すように燃料集合体6は、断面六角形状に形成されている。燃料集合体6は、中心側から外側に向かって、内側燃料と、外側燃料と、ブランケット燃料と、遮蔽材とが配置されている。なお、図1に示す解析モデルMでは、燃料集合体6の周囲に、断面六角形状の遮蔽材7を設けたモデルとなっている。
また、図1及び図2に示すように、この解析モデルMの燃料集合体6には、燃料集合体6の内部空間を分割するためのメッシュ9が設定されている。メッシュ9は、燃料集合体6が断面六角形状となっていることから、燃料集合体6の内部に充填可能な形状である三角形状となっている。
遮蔽材7は、酸化マグネシウム(MgO)を含む遮蔽材となっている。酸化マグネシウム(MgO)を含む遮蔽材7は、高速炉内における高速中性子を減速して反射している。反射した高速中性子は、低エネルギー領域に減速される。
次に、図3を参照して、解析装置10について説明する。図3は、本実施形態に係る解析装置を模式的に表した概略構成図である。解析装置10は、各種プログラムを実行して解析処理を実行可能な処理部11と、各種プログラムおよびデータを記憶する記憶部12と、キーボード等の入力デバイスで構成された入力部13と、モニタ等の出力デバイスで構成された出力部14とを有している。なお、解析装置10は、単体の装置で構成してもよいし、後述する炉心解析装置20と一体の装置としてもよいし、演算装置及びデータサーバ等を組み合わせた複数の装置で構成してもよく、特に限定されない。
記憶部12には、各種プログラムとして、核定数を算出するために用いられる核定数計算コードC1、核特性を算出するために用いられる炉心計算コードC2、燃料棒の局所出力を解析するための解析プログラム(燃料棒出力の解析プログラム)P1等が記憶されている。
核定数計算コードC1は、燃料集合体6に関する諸元データや、断面積ライブラリから取得されるミクロ断面積を入力値とし、このミクロ断面積に基づいて、共鳴計算、中性子輸送計算、燃焼計算及び集合体(核定数)計算等の各種計算を行っている。なお、諸元データとしては、例えば、燃料棒の半径、集合体間ギャップ、燃料組成、燃料温度や冷却材温度等である。
核定数計算コードC1は、燃料集合体6を軸方向に直交する面で切った断面となる六角形の幾何形状を二次元の解析対象領域としており、この解析対象領域における核定数を算出可能なコードとなっている。なお、核定数は、炉心計算コードC2に用いられる入力値となっており、核定数としては、吸収断面積、除去断面積、生成断面積などがある。つまり、核定数計算コードC1を用いて集合体計算を行うことにより、炉心計算用の入力値である核定数を生成している。
炉心計算コードC2は、燃料集合体6を軸方向に複数に分割して三角柱形状の小体積となる燃料ノード(図示省略)に、算出された核定数をそれぞれ設定して炉心計算を行っている。複数の燃料ノードは、炉心5を表現しており、炉心計算コードC2は、炉心計算を行うことにより、出力分布、実効増倍率、反応度係数等の炉心内の核特性を評価可能なコードとなっている。
次に、図4及び図5を参照して、燃料棒の局所出力を算出する燃料棒出力の解析方法について説明する。図4は、燃料棒の局所出力の算出に関する説明図である。図5は、本実施形態に係る燃料棒出力の解析方法に関するフローチャートである。
高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力は、図4に示すように、集合体内の燃料棒出力の分布に関する形状関数Fと、高速炉の炉心5における均質中性子束φとの積により、燃料棒の局所出力Pが算出される。ここで、高速炉における燃料棒の局所出力Pを算出する場合、中性子のエネルギーを、複数のエネルギー群に分割している。そして、エネルギー群毎に算出した燃料棒の出力を足し合わせることで、燃料棒の局所出力Pを算出している。
以下、図5を参照して、燃料棒の局所出力を算出する燃料棒出力の解析方法について具体的に説明する。先ず、処理部11は、核定数計算コードC1を用いて、燃料集合体6の核定数計算を行って、多群のエネルギー群gにおける燃料集合体6の形状関数F(x,y)を算出し、形状関数を多群よりも少ない少数群G(g∈G)における形状関数F(=FF(x,y))に群縮約する(ステップS1)。ここで、多群のエネルギー群の群数は、例えば、70群となっており、少数群のエネルギー群数は、例えば、7群となっている。
次に、処理部11は、炉心計算コードC2を用いて、炉心5の炉心計算を行って、多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、境界条件を少数群に群縮約する(ステップS2)。ステップS2において算出される境界条件は、図2に示すように、三角形状のメッシュ9の3つの頂点における中性子束(φ vtx、φ vtx、φ vtx)と、各頂点間の3つの辺における中性子流(J net、J net、J net)とを含んでいる。ステップS2では、境界条件が、多群のエネルギー群毎に算出される。そして、ステップS2では、多群のエネルギー群毎に算出された境界条件を、少数群に群縮約する。なお、図2中には、メッシュ9の各頂点の位置座標が図示されている。
続いて、処理部11は、群縮約後の境界条件に基づいて、燃料集合体6の均質中性子束を例えば(1)式から算出する(ステップS3)。
φ(x,y)=c +c x+c y+c +c xy+c ・・・(1)
φ(x,y):座標x,yの中性子束
(n=1〜6):エネルギーG群、n項目の係数
x,y:集合体内座標
そして、処理部11は、群縮約後の形状関数F(=FF(x,y))と均質中性子束φ(=φ(x,y))とに基づいて、エネルギー群G毎に燃料棒の出力を算出し、エネルギー群G毎に算出した燃料棒の出力を足し合わせることで、燃料棒の局所出力Pを(2)式から算出する(ステップS4)。
P(x,y)=Σ{FF(x,y)・Σφ(x,y)} ・・・(2)
Σ:核定数(核分裂断面積)
φ(x,y):均質中性子束
次に、燃料棒の局所出力Pの解析結果について説明する。解析結果としては、参照解と群縮約されていない従来の燃料棒の局所出力とを比較したときの差異、及び参照解と群縮約した本開示の燃料棒の局所出力Pとを比較したときの差異を用いている。
また、上記の解析結果は、酸化マグネシウム(MgO)を含む遮蔽材7に隣接した燃料集合体6の燃料棒出力分布を算出した結果となっている。群縮約した本開示の燃料棒の局所出力Pは、群縮約していない従来の燃料棒の局所出力Pと比べると、参照解との差異の最大値が約20%から約5%に、差異の標準偏差が約3%から約1%に低減される結果が得られた。
換言すれば、少数群は、群縮約後に算出される燃料棒の局所出力Pが、参照解に対する差異を低減するように設定したものとなっている。
なお、少数群の分け方については、上記の分け方に特に限定されない。下記する分け方により、多群のエネルギー群を少数群に分けてもよい。
少数群の分け方の作成例1として、高速炉の典型的な断面積データ(横軸をエネルギーとし、縦軸を断面積とする)を描き、断面積の大きさを考慮しつつ、70群のエネルギー群を、所定の群間で分けて、所定の群数となるように、工学的に決めてもよい。
また、少数群の分け方の作成例2として、総当たりにより、70群のエネルギー群を、複数パターンとなる少数群に分ける。一方で、高速炉の炉心設計において想定される中性子スペクトルの範囲を包絡するように、検証用の多数の炉心体系を作成する。各パターンの少数群に対し、各炉心体系において、上記の解析方法により、燃料棒の局所出力Pを評価し、より幅広い炉心体系で参照解との差異が小さくなる、少数群群のパターンを1個だけ選定する。
また、少数群の分け方の作成例3として、作成例2のように、1個のパターンの少数群に限定せず、炉心体系における中性子スペクトルの条件に応じて、複数のパターンの中から、適切なパターンとなる少数群に切り替えてもよい。
また、少数群の分け方の作成例4として、高速炉の典型的な中性子スペクトルの条件を模擬した非均質となる単一の集合体(核定数)計算を実行し、多群のエネルギー群gごとの集合体平均中性子束φavg(g)及び集合体表面中性子束φsuf(g)を算出する。集合体平均中性子束φavg(g)、集合体表面中性子束φsuf(g)をそれぞれ、縮約後の第G群(g∈G)に対して群縮約し、両者の比である集合体不連続因子DF(G)(=φsuf(g)/φavg(g))を算出する。縮約後の少群の各エネルギー群Gに対し、集合体不連続因子DF(G)が、所定のしきい値DF(Limit)以下となるように、縮約後の群数・群構造を決める。この場合、DFが1から大きく離れるほど均質化誤差が大きくなるため、作成例4では、均質化誤差を緩和するように群構造を決定できる。
以上のように、本実施形態に記載の燃料棒出力の解析方法、解析装置10及び燃料棒出力の解析プログラムP1は、例えば、以下のように把握される。
第1の態様に係る燃料棒出力の解析方法は、高速炉に装荷される燃料集合体6の燃料棒の局所出力Pを、解析モデルMを用いて解析する解析装置10において実行される燃料棒出力の解析方法において、前記解析モデルMは、前記燃料集合体6と、前記燃料集合体6の周囲に設けられる遮蔽材7と、を含むモデルとなっており、前記燃料集合体6の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体6の形状関数Fを算出し、前記形状関数Fを多群よりも少ない少数群に群縮約するステップS1と、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップS2と、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体6の均質中性子束φを算出するステップS3と、群縮約後の前記形状関数Fと前記均質中性子束φとに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力Pを算出するステップS4と、を備える。
この構成によれば、高速炉において、燃料集合体6の周囲に遮蔽材7が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力Pを安定的に精度よく解析することができる。
第2の態様として、前記少数群は、群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて算出される前記燃料棒の前記局所出力が、参照解に対する差異が所定の範囲に収まるように、前記多群のエネルギー群を、前記少数群に分けたものとなっている。
この構成によれば、差異が所定の範囲に収まるように、多群のエネルギー群を少数群に分けて、群縮約を行うことができる。
第3の態様として、前記多群のエネルギー群の群数は、70群であり、前記少数群の群数は、7群である。
この構成によれば、多群のエネルギー群を適切な群数となる少数群に分けて、群縮約を行うことができる。
第4の態様として、前記遮蔽材は、酸化マグネシウム(MgO)を含む。
この構成によれば、遮蔽材7に酸化マグネシウムを含む場合であっても、燃料棒の局所出力Pを安定的に精度よく解析することができる。
第5の態様に係る解析装置10は、高速炉に装荷される燃料集合体6の燃料棒の局所出力Pを、解析モデルMを用いて解析する処理部11を備える解析装置10において、前記解析モデルMは、前記燃料集合体6と、前記燃料集合体6の周囲に設けられる遮蔽材7と、を含むモデルとなっており、前記処理部11は、前記燃料集合体6の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体6の形状関数Fを算出し、前記形状関数Fを多群よりも少ない少数群に群縮約するステップS1と、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップS2と、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体6の均質中性子束φを算出するステップS3と、群縮約後の前記形状関数Fと前記均質中性子束φとに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力Pを算出するステップS4と、を実行する。
この構成によれば、高速炉において、燃料集合体6の周囲に遮蔽材7が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力Pを安定的に精度よく解析することができる。
第6の態様に係る燃料棒出力の解析プログラムP1は、高速炉に装荷される燃料集合体6の燃料棒の局所出力を、解析モデルMを用いて解析する解析装置10に実行させる燃料棒出力の解析プログラムP1において、前記解析モデルMは、前記燃料集合体6と、前記燃料集合体6の周囲に設けられる遮蔽材7と、を含むモデルとなっており、前記燃料集合体6の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体6の形状関数Fを算出し、前記形状関数Fを多群よりも少ない少数群に群縮約するステップS1と、前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップS2と、群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体6の均質中性子束φを算出するステップS3と、群縮約後の前記形状関数Fと前記均質中性子束φとに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力Pを算出するステップS4と、を実行させる。
この構成によれば、高速炉において、燃料集合体6の周囲に遮蔽材7が配置される場合であっても、燃料棒の局所出力Pを安定的に精度よく解析することができる。
5 炉心
6 燃料集合体
7 遮蔽材
9 メッシュ
10 解析装置
11 処理部
12 記憶部
13 入力部
14 出力部
M 解析モデル
C1 核定数計算コード
C2 炉心計算コード
P1 解析プログラム

Claims (6)

  1. 高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する解析装置において実行される燃料棒出力の解析方法において、
    前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、
    前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、
    前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、
    群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、
    群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を備える燃料棒出力の解析方法。
  2. 前記少数群は、群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて算出される前記燃料棒の前記局所出力が、参照解に対する差異が所定の範囲に収まるように、前記多群のエネルギー群を、前記少数群に分けたものとなっている請求項1に記載の燃料棒出力の解析方法。
  3. 前記多群のエネルギー群の群数は、70群であり、前記少数群の群数は、7群である請求項1または2に記載の燃料棒出力の解析方法。
  4. 前記遮蔽材は、酸化マグネシウム(MgO)を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料棒出力の解析方法。
  5. 高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する処理部を備える解析装置において、
    前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、
    前記処理部は、
    前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、
    前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、
    群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、
    群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を実行する解析装置。
  6. 高速炉に装荷される燃料集合体の燃料棒の局所出力を、解析モデルを用いて解析する解析装置に実行させる燃料棒出力の解析プログラムにおいて、
    前記解析モデルは、前記燃料集合体と、前記燃料集合体の周囲に設けられる遮蔽材と、を含むモデルとなっており、
    前記燃料集合体の核定数計算を行って、多群のエネルギー群における前記燃料集合体の形状関数を算出し、前記形状関数を多群よりも少ない少数群に群縮約するステップと、
    前記高速炉の炉心計算を行って、前記多群のエネルギー群における中性子束に関する境界条件を算出し、前記境界条件を前記少数群に群縮約するステップと、
    群縮約後の前記境界条件に基づいて、前記燃料集合体の均質中性子束を算出するステップと、
    群縮約後の前記形状関数と前記均質中性子束とに基づいて、前記燃料棒の前記局所出力を算出するステップと、を実行させる燃料棒出力の解析プログラム。
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