JP2021116992A - 保冷空間の保冷方法 - Google Patents
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また医薬品のみならず食品の分野においても、食品を製造者から消費者まで適切な温度管理のもとで保管され移送されることが望ましいことは言うまでもない。
すなわち、車両などでも冷凍冷蔵車が存在するように、保冷用のコンテナケースの中で冷凍と冷蔵空間あるいは冷蔵と常温空間を分けたいといった一つのコンテナケース内で複数温度帯空間に分けたいという現代社会におけるニーズがある。
それらをある病院から回収する際に、1つの保冷コンテナケースを使用するが、その中を冷凍と冷蔵に分ける必要がある。コンテナケース内では冷蔵空間と冷凍空間が隣接することになるが、冷凍空間の冷気の影響を受け、冷蔵空間に置かれた検体が凍結してしまい、検査できないという問題が起きている。
あるいは、ネットスーパーで購入する食品は、様々な温度帯に分かれる。例えば、葉物野菜と冷凍品を同時に注文した場合、その1件分の注文は1つの保冷コンテナケースに詰めて配送されるが、冷凍品の影響を受けて、葉物野菜が凍結され、黒色に変色する問題が起きている。それを防ぐためには、温度帯ごとにことなる保冷コンテナケースを分ける方法が取られることがあるが、それでは、コンテナケースの数が増えてしまい、配送効率が悪化するという問題が起きてしまう。
特許文献1にあっては、コンテナケース本体の壁内部に水などの保冷剤を充填できるようすることによってコンテナケースに自身に冷却性能を持たせることを提案している。
特許文献2にあっては、コンテナケースにドライアイスと、常温下にては液相で前記ドライアイスによる冷気で固相に変化する保冷剤を配置することによって、ドライアイスの必要量の削減を可能にすることを提案している。
特に、保冷室を複数の空間設定温度に対応させる場合に、少なくとも一方の空間における低温逸脱の抑制をなすことができる保冷方法を提供せんとするものである。
前記第2空間は、その空間設定温度の下限に閾値があり、前記間仕切りの間仕切り材として凍結していない液体保冷剤を使用することにより、前記第2空間の空間温度が前記下限の閾値を下回る低温逸脱を抑制するものとして実施することができる。
また本発明は、種々の形態で実施することができるが、例えば、前記保冷空間は、移送用のコンテナケース本体の内部空間であり、前記間仕切りは、内部に前記液体保冷剤を収納した板状体であり、前記コンテナケース本体に前記間仕切りを着脱可能に配置した保冷空間の保冷方法として実施することができる。
特に、保冷室を複数の空間設定温度に対応させる場合に、少なくとも一方の空間における低温逸脱の抑制をなすことができる保冷方法を提供することができたものである。
その結果、異なる保冷温度を必要とする複数の物品を、一つのコンテナケースで、保管移送することができたものである。
この実施の形態に係る保冷空間の保冷方法に用いることができるコンテナケースは、コンテナケース本体11と冷却材21と間仕切り22とを備えるものである。
コンテナケース本体11は、平面四角形の底部12とその四方に設けられた壁部13とを備えており、図示は省略するが開閉可能な蓋が気密状態を保った状態で配置される。
コンテナケース本体11と蓋は、発泡スチロールや真空断熱材などの保温性の高い素材によって構成することができる。
Aパターン…第1空間31:−10℃以下(冷凍)、第2空間32:0〜10℃(冷蔵)
Bパターン…第1空間31:−18℃以下(冷凍)、第2空間32:0〜4℃(冷蔵)
Cパターン…第1空間31:0〜4℃(冷蔵)、第2空間32:4−15℃(常温)
間仕切り22の保冷剤は、あらかじめ凍結して用いることもできるが、あらかじめ凍結しないで用いることによって第2空間32の収納物品に対する凍結障害を抑制する効果を高めることができる。
第2空間32にも凍結させた保冷剤を冷却材として配置しても構わないし、第1空間31と第2空間32とにそれぞれ複数種類の冷却材を配置しても構わない。
Aパターン
第1空間31:−10℃以下(冷凍)、第2空間32:0〜10℃(冷蔵)
冷却材21:ドライアイス
間仕切り22の保冷剤:溶解した液相の保冷剤
Bパターン
第1空間31:−18℃以下(冷凍)、第2空間32:0〜4℃(冷蔵)
冷却材21:ドライアイスまたは凍結した固相の保冷剤
間仕切り22の保冷剤:溶解した液相の保冷剤
Cパターン
第1空間31:0〜4℃(冷蔵)、第2空間32:4〜15℃(常温)
冷却材21:凍結した固相の保冷剤
間仕切り22の保冷剤:溶解した液相の保冷剤
実施例1は、Aパターン又はBパターンに係るものであり、図3に示すように温度センサーを配置して実施したものであり、これらの温度センサーに検知された温度を図4に示した。図4の縦軸は温度(℃)を示し、横軸は時間(時:分)を示す。
第1空間のA、Bの観測点においては、10時間以上氷点下を維持することができたのに対して、第2空間の全観測点においては、氷点下を下回ることがなく、常温または冷蔵の温度条件が低温逸脱を回避して維持されることが確認された。
実施例2は、図5に示すように、コンテナケース本体に収納物品を収納した状態でテストを行った例である。コンテナケース本体には、出願人の販売に係る商品名「Cool one(クールワン)」を用いた。「Cool one(クールワン)」は、プラスチック製の折りたたみ可能なコンテナケースで壁及び底部中に発泡ウレタン製の断熱材が注入されている。外寸は幅530X奥行き366×高さ353(mm)である。冷却材には保冷剤(融点約-25℃)500gを小ケース内に三つ収納した。また、板状の密閉ケースの内部に、保冷剤(融点0℃)を500g充填して凍結させた冷却材を、底部に1つ、上部に2つ配置した。間仕切りにはその保冷剤(融点約0℃)が凍結していないもの500gを用いた。
収納物品は、図5の左側の第1空間の小ケース内に冷凍チャーハン:約450gとアイスクリーム:約100gとを配置し、第1空間31の小ケース外にヨーグルト:約400gと肉:約300gとを配置した。図5の右側の第2空間には、葉物野菜:ホウレンソウ1パック(約200g)を配置した。
第1空間の冷凍チャーハンとアイスクリームにあっては14時間経過後も氷点下1.5℃を超えることはなく、ヨーグルトと肉にあっては0℃から5℃の温度域内を維持した。他方、第2空間の葉物野菜においては、約5℃を下回ることがなく、常温または冷蔵の温度条件が低温逸脱を回避して維持された。葉物野菜に低温逸脱した場合低温ヤケが生じて黒く変色して商品価値をなくしてしまうが、この実施例では葉物野菜に黒く変色した箇所は視認することができなかった。
実施例3は、図5(実施例2)と同様コンテナケース本体に収納物品を収納した状態でテストを行った例である。実施例3は、図7に示すように、間仕切り(その保冷剤(融点約0℃)が凍結していないもの500g)を、二つ用いてコンテナケース内を約3等分し、空間設定温度が低い順に、左空間、中央空間、右空間の3つの空間を形成した。他の条件は実施例2と同様とし、左空間の冷却材には保冷剤(融点約-25℃)500gを三つ収納した。また、保冷剤(融点約0℃)を1kg中央空間の底部に1つ配置し、前記3空間の上部に跨るように保冷剤(融点約0℃)500gを2つ配置した。
収納物品は、左空間内に冷凍チャーハン:約450gとアイスクリーム:約100gとを配置し、中央空間内にヨーグルト:約400gと肉:約300gとを配置し、右空間には、葉物野菜:ホウレンソウ1パック(約200g)を配置した。
左空間の冷凍チャーハンとアイスクリームにあっては14時間経過後も氷点下5℃を超えることはなく、中央空間のヨーグルトと肉にあっては0℃から5℃の温度域内を維持した。他方、右空間の葉物野菜においては、約5℃を下回ることがなく、常温または冷蔵の温度条件が低温逸脱を回避して維持された。またこの実施例でも葉物野菜に黒く変色した箇所は視認することができなかった。
12 底部
13 壁部
14 壁沿い装着溝
15 仕切り装着溝
21 冷却材
22 間仕切り
30 保冷室
31 第1空間
32 第2空間
Claims (3)
- 低温状態に保って物品を収納する保冷空間の保冷方法において、
前記空間を、間仕切りによって第1空間と前記第1空間よりも相対的に高い空間設定温度を有する第2空間との少なくとも二つの温度差を有する空間に区画し、
前記間仕切りの間仕切り材として液体保冷剤を使用することにより、前記空間の温度逸脱を抑制することを特徴とする保冷空間の保冷方法。 - 前記第2空間は、その空間設定温度の下限に閾値があり、前記間仕切りの間仕切り材として凍結していない液体保冷剤を使用することにより、前記第2空間の空間温度が前記下限の閾値を下回る低温逸脱を抑制することを特徴とする請求項1記載の保冷空間の保冷方法。
- 前記保冷空間は、移送用のコンテナケース本体の内部空間であり、
前記間仕切りは、内部に前記液体保冷剤を収納した板状体であり、
前記コンテナケース本体に前記間仕切りを着脱可能に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の保冷空間の保冷方法。
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JP2020012553A JP7233104B2 (ja) | 2020-01-29 | 2020-01-29 | 保冷空間の保冷方法 |
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JP2020012553A JP7233104B2 (ja) | 2020-01-29 | 2020-01-29 | 保冷空間の保冷方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015052433A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 奥野製薬工業株式会社 | 食品保冷梱包ケースおよびそれを用いた食品梱包体 |
WO2016194745A1 (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-08 | シャープ株式会社 | 保温容器およびその作製方法 |
WO2019091581A1 (en) * | 2017-11-13 | 2019-05-16 | 2Cool Finland Oy | Thermally insulated transport box |
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2020
- 2020-01-29 JP JP2020012553A patent/JP7233104B2/ja active Active
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