JP2021116923A - 管継手 - Google Patents

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富夫 濱
裕 西牧
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Abstract

【課題】構成する付勢部材の付勢力が適切な範囲から外れるほど生じ易くなる管のロック解除不良や使用中における管の不意の抜脱を防止できる管継手を提供する。【解決手段】この管継手1は、本体2内に組付けられるスリーブ3、ロック部材5、付勢部材6を備え、スリーブ3は壁部を貫通する作動用切欠穴40を有し、ロック部材5は作動用切欠穴40内に移動可能に係合される作動用突出部60を有し、ロック部材5がスリーブ3に対して定常位置から変位位置に向かって移動したとき管Tの圧接が解除されるように構成されており、ロック解除用テーパ面41は、第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に外径が拡径する面であって、且つ、周方向における所定の一方向に沿って、軸方向同位置における作用外径が次第に大きくなる連続面として形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、管継手に関する。
従来の管継手の一例が、特許文献1:特開2002−106772号公報に記載されている。特許文献1記載の管継手は、パイプ状の継手本体と、一端側が継手本体内に圧入・固定されたガイド筒体と、ガイド筒体の一端側をかしめてガイド筒体内に固定されたストッパと、ガイド筒体の一端側に軸線方向に移動自在に保持された開放筒体と、シールリングと、ロック爪とを備え、外部流体機器の接続孔に接続される構成である。
これによれば、接続される管は、継手本体の管挿入口(開放筒体、ガイド筒体等が管挿入口を構成する)から継手本体内に挿入される。このとき、ロック爪は、管の先端によって外方に広げられ、先端が管の外周面上に当接する。この状態で管を抜脱方向に引動すると、ロック爪の先端が管の外壁に食い込むこととなり、抜脱が阻止される。また、管を抜脱するときは、開放筒体を押し込んでロック爪の管外壁への食い込みを解除すればよい。
ところで、流体を扱う外部流体機器においては、一般に、流体が出入りする接続孔、つまりは接続孔に接続される管継手が、互いに近接または密集して複数設けられていたり、外部流体機器を扱う作業者にとって届きにくい箇所や見えにくい箇所に設けられていたりすることが少なくない。
したがって、特許文献1に例示される管継手においては、継手本体から管を抜脱するときに、開放筒体を押し込むと共に管を抜脱方向に引き抜く操作が必要であるため、管継手および管を両手で同時に操作する必要があり、簡単に着脱操作を行えないという課題があった。特に、前述の通り、管継手が、互いに近接または密集して複数設けられていたり、外部流体機器を扱う作業者にとって届きにくい箇所や見えにくい箇所に設けられていたりする場合には、管継手の開放筒体を押し込む等の操作は容易でないという課題があった。
当該課題を解決すべく、特許文献2:特開2019−207002号公報において、管を、片手で把持して押動しながら回動させる操作を行うのみで簡単に着脱できる管継手が開示されている。
特開2002−106772号公報 特開2019−207002号公報
しかし、特許文献2に例示される管継手においては、構成する付勢部材(一例として、コイルばね)の選定が難しいという課題があった。具体的には、ばねの付勢力(弾発力)が強過ぎると、管を押動しつつ回動させるロック解除動作を十分に行うことができず、ロックを解除しきれない、すなわち管が抜けきれない(管が引っ掛かりスムーズに抜けない)状態が生じ得る。一方、ばねの付勢力(弾発力)が弱過ぎると、ロック解除のために相互に当接・摺動するスリーブとロック部材との摺動抵抗(摩擦抵抗)の方が勝り、ロック解除位置に近い位置で停止したまま定常位置まで戻りきれず、使用中において管が抜け易い状態が生じ得る。このように、構成する付勢部材は付勢力が適切な範囲から外れるほど問題動作が発生し易くなるため選定が難しいという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、構成する付勢部材の付勢力が適切な範囲から外れるほど生じ易くなる管のロック解除不良や使用中における管の不意の抜脱を防止できる管継手を提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
開示の管継手は、筒状であって、第1端部側において軸方向に管が挿入され、第2端部側において外部機器と接続される本体と、筒状であって、軸心を一致させて前記本体内に固定されるスリーブと、円筒部と、前記円筒部の一端側において径方向に延設される鍔状部と、前記円筒部の他端側において軸方向に延出する複数の延出部とを有し、前記鍔状部が前記第1端部よりも軸方向の外方に突出した状態となるように、前記円筒部と前記スリーブの軸心を一致させて前記スリーブ内に配設されて、前記スリーブ内を軸方向および周方向に移動可能なロック部材と、前記ロック部材を前記第1端部から外方に突出する方向に付勢する付勢部材と、を備え、前記スリーブは、筒状の壁部を貫通して設けられた作動用切欠穴を有し、前記ロック部材は、前記延出部の外壁部に、径方向の外方に突設され、前記作動用切欠穴内に移動可能に係合される作動用突出部を有し、且つ、前記延出部の内壁部に、径方向の内方に突設された複数のチャック爪を有すると共に、軸心を挟んで対向するチャック爪間の距離は、挿入される前記管に圧接可能に前記管の外径よりも小さく構成されており、前記スリーブは、前記ロック部材が前記付勢部材によって前記第2端部から前記第1端部に向かう方向に付勢されて前記スリーブに対して所定の定常位置に位置した状態において、前記ロック部材の前記延出部の外壁部に当接もしくは所定隙間で対向して設けられて、前記チャック爪間の距離が所定寸法以上に拡径することを規制する拡径規制部を有し、前記スリーブにロック解除用テーパ面が設けられると共に、前記ロック部材に前記ロック解除用テーパ面に対応する当接部が設けられており、前記延出部間に挿入され前記チャック爪により圧接固定された前記管を前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に押動した場合、もしくは前記鍔状部を前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に押動した場合、いずれも、前記ロック部材が前記スリーブに対して前記定常位置から所定の変位位置に向かって移動し、前記ロック解除用テーパ面と前記当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が拡径され、前記チャック爪による前記管の圧接が解除されるように構成されており、前記ロック解除用テーパ面は、前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に外径が拡径する面であって、且つ、周方向における所定の一方向に沿って、軸方向同位置における作用外径が次第に大きくなる連続面として形成されていることを要件とする。
本発明によれば、構成する付勢部材の付勢力が適切な範囲から外れるほど生じ易くなる問題動作の抑制を図ることができる。具体的には、管のロック解除動作を確実に行うことができ、且つ、使用中における管の不意の抜脱を防止できる。したがって、構成する付勢部材に関して選定の容易化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る管継手の例を示す概略図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図である。 図1(a)のII−II線断面図である。 図1の管継手のスリーブの構成を示す概略図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は図3(a)のIII−III線断面図、図3(d)は図3(b)のD−D線断面図である。 図1の管継手のロック部材の構成を示す概略図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は図4(a)のIV−IV線断面図である。 図3のスリーブの作動用切欠穴の拡大図である。 図3のスリーブのロック解除用テーパ面の構成を説明する説明図である。 図4のロック部材の作動用突出部の拡大図である。 図1の管継手に管を着脱する動作を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る管継手1の例を示す概略図(正面断面図)であり、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図である。また、図2は、図1(a)のII−II線断面図である。なお、矢印Aは管Tの挿入方向を、矢印Bは管Tの抜脱方向をそれぞれ表す。また、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本発明の実施形態に係る管継手1は、筒状に形成され、第1端部2a側において、軸方向に管Tが挿入される本体2を備えている。なお、本体2は、第2端部2b側に設けられた接続用ネジ部24によって、外部機器(不図示)と接続される。
また、本体2に対して、それぞれの軸心Oを一致させて筒状のスリーブ3が内嵌されて固定される。ここで、上記の「一致」は、完全一致に限定されず、設定上許容される寸法差を含むものとする。なお、符号4は、弾性材料(例えば、ゴム)からなるシール部材であり、本体2とスリーブ3とで挟持された状態で配設されて、本体2および挿入される管Tに隙間なく密着することにより、通過させる流体が漏れないようにシールが行われる。
また、スリーブ3に対して、円筒部51と、当該円筒部51の一端側において径方向に延設される鍔状部52と、当該円筒部51の他端側において軸方向に延出する複数の延出部53とを有するロック部材5が内嵌される。このとき、ロック部材5は、鍔状部52が本体2の第1端部2aよりも軸方向の外方に突出した状態となるように、それぞれの軸心Oを一致させて当該スリーブ3内に配設される。ここで、上記の「一致」は、完全一致に限定されず、設定上許容される寸法差を含むものとする。なお、ロック部材5は、所定範囲内を移動可能すなわち軸方向に移動可能および周方向に回動可能なように、スリーブ3に保持されている(詳細は後述)。
ここで、管継手1は、ロック部材5を本体2の第1端部2aから軸方向外方に突出する方向(第2端部2bから第1端部2aに向かう方向(矢印B方向と一致))に付勢力を発生する付勢部材6を備えている。図中の符号7は、当該付勢部材6を保持するためのカラーである。本実施形態に係る付勢部材6は、金属材料(一例として、ステンレス合金)からなるコイルばねであって、スリーブ3の一端部とロック部材5の鍔状部52との間に弾発力(付勢力)を発生させた状態で係止される。ただし、付勢部材6は、コイルばねに限定されるものではなく、例えば、皿ばね等を用いて構成してもよい。
続いて、各構成要素について詳しく説明する。本体2は、第1端部2a側に開口部22を有し、当該開口部22からシール部材4、スリーブ3、付勢部材6、ロック部材5、が順に挿入されて組付けが行われる。ここで、符号26は、本体2に内嵌されるスリーブ3を固定する固定用穴であって、スリーブ3に設けられる固定用突起32が嵌合されることにより、本体2に対してスリーブ3が移動不能に固定される。なお、本体2は、一例として熱安定性や寸法精度、電気特性に優れるPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いて構成されているが、これに限定されるものではない。
次に、スリーブ3の構成を図3に示す。ここで、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は図3(a)のIII−III線断面図、図3(d)は図3(b)のD−D線断面図である。スリーブ3は、一例として、POM(ポリアセタール)等の樹脂材料を用いて形成される。ここで、スリーブ3は、筒状の壁部を貫通する、すなわち外周と内周との間を貫通する作動用切欠穴40を有している。この作動用切欠穴40には、対応して設けられるロック部材5の作動用突出部60(後述)が係合される。本実施形態においては、作動用切欠穴40は周方向に等間隔で四個設けられているが、これに限定されるものではなく、管Tの径等に応じて、適宜増減される。
次に、ロック部材5の構成を図4に示す。ここで、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は図4(a)のIV−IV線断面図である。ロック部材5は、一例として、POM(ポリアセタール)等の樹脂材料を用いて形成されている。ここで、他端側に延設される延出部53は、作動用切欠穴40と同数(ここでは四個)設けられており、径方向に弾性変形可能となっている。
作動用切欠穴40と同数が対応する位置に設けられた延出部53において、当該延出部53の端部の外壁部に、径方向の外方に向かって突設されてスリーブ3の作動用切欠穴40内に係合される作動用突出部60を有している。すなわち、作動用突出部60は、作動用切欠穴40と同数(ここでは四個)が、当該作動用切欠穴40と対応する位置(係合可能となる位置)に設けられる。このとき、係合部分における作動用突出部60の正面視における軸方向寸法および周方向寸法は、作動用切欠穴40の正面視における軸方向寸法および周方向寸法よりも、それぞれ所定寸法短く形成されている。これによって、作動用突出部60は、作動用切欠穴40内に係合可能となり、且つ、作動用切欠穴40内において軸方向に移動可能および周方向に回動可能となる。すなわち、ロック部材5が、スリーブ3に対して所定範囲内で移動可能となる構成が実現される。
また、延出部53において、当該延出部53の端部の内壁部に、径方向の内方に向かって突設された複数(一例として、各延出部53に四個)のチャック爪54を有している。このとき、軸心Oを挟んで対向するチャック爪54の先端間の距離L1は、挿入される管Tに圧接させることが可能なように、拡径作用を受けていない定常状態において管Tの外径よりも小さく構成されている。一例として、チャック爪54は、軸と平行の断面形状が三角形で、且つ、平面視で内方に尖った鋸刃状に形成されており、第1端部2a側には平面状もしくは曲面状の傾斜面(延出部拡径用テーパ面54a)が設けられている。これにより、管Tの挿入方向には進入し易くする作用が得られ、抜脱方向には保持力を高める作用が得られる。
より詳しくは、上記の延出部拡径用テーパ面54aは、挿入される管Tの先端部に当接可能となるように径方向位置を合わせて、その作用面が第1端部2aから第2端部2bに向かう方向(矢印A方向と一致)に縮径する形状に形成されている。これによれば、管Tを挿入したとき、管Tの先端部と、延出部拡径用テーパ面54aとが当接して摺動する。このとき、延出部拡径用テーパ面54aが管Tの先端部から受ける力(径方向の外方へ向かって押動される力)の作用によって、延出部拡径用テーパ面54aが設けられている作動用突出部60すなわち延出部53の端部が径方向の外方に向かって変位する(なお、管Tの先端部と、延出部拡径用テーパ面54aとの当接・摺動が完了すると、管Tの中間外周部と、チャック爪54先端との当接・摺動に移行する)。その結果、対向する延出部53同士の間、特に、管Tの外径よりも小さく構成されている対向するチャック爪54同士の間が拡径されて、管Tの外径よりも大きく拡げられるため、管Tが対向する延出部53の間(特に、対向するチャック爪54同士の間)に進入することが可能となる。なお、厳密には、管Tがチャック爪54に摺接しながら進入することとなる。さらに、管Tが進入した状態においては、チャック爪54が鋸刃状であることによって管Tの外面に係止され易くなるため、管Tを回動させてロック部材5を供回りさせる際の滑りを抑制することができる。
次に、スリーブ3の作動用切欠穴40、およびロック部材5の作動用突出部60の構成および動作について詳しく説明する。作動用切欠穴40の拡大図を図5に、作動用突出部60の拡大図を図7に、それぞれ示す。
先ず、スリーブ3に、ロック解除用テーパ面41が設けられ、これに対応する当接部として、ロック部材5に、ロック解除用テーパ面61が設けられている。より詳しくは、ロック解除用テーパ面41は、作動用切欠穴40周囲の第2端部2b寄り外壁側において、その作用面が第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に外径が拡径する傾斜面(平面もしくは曲面)に形成されている。また、ロック解除用テーパ面61は、作動用突出部60の第2端部2b寄り内壁側において、その作用面が第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に内径が拡径する傾斜面(平面もしくは曲面)に形成されている。
上記の構成によれば、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動した場合、もしくは鍔状部52を直接、手で第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動した場合、いずれの場合においても、ロック部材5がスリーブ3に対して、第1端部2a寄りの所定の定常位置(ロック部材5が付勢部材6の付勢力によって第1端部2a寄りに保持されている位置)から第2端部2bに向かう方向に移動する。これに伴い、ロック解除用テーパ面41と、当該テーパ面41に対応する当接部すなわちロック解除用テーパ面61とが当接して摺動する。このとき、ロック解除用テーパ面61がロック解除用テーパ面41から受ける力(径方向の外方へ向かって押動される力)の作用によって、ロック解除用テーパ面61が設けられている延出部53の端部が径方向の外方に向かって変位する。その結果、対向する延出部53同士の間、特に、管Tの外径よりも小さく構成されている対向するチャック爪54同士の間が拡径されて、管Tの外径よりも大きく拡げられるため、チャック爪54による管Tの圧接が解除される作用が得られる。このように、ロック部材5が移動して、チャック爪54による管Tの圧接が解除可能となる第2端部2b寄りの所定位置を「所定の変位位置」と称する。なお、本実施形態においては、ロック解除用テーパ面41およびロック解除用テーパ面61の双方をテーパ形状に形成しているが、これに代えて、いずれか一方のみをテーパ形状に形成し、対応する当接部となる他方を当該テーパ面に対して当接・摺動が可能な形状(非テーパ形状)に形成することによって、必ずしも双方がテーパ形状でなくても同様の作用を生じさせることが可能である。
次に、ロック部材5に、延出部縮径用テーパ面65が設けられ、これに対応する当接部として、スリーブ3に、延出部縮径用当接部45が設けられている。より詳しくは、延出部縮径用テーパ面65は、作動用突出部60の第1端部2a寄り外壁側において、その作用面が第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に外径が拡径する傾斜面(平面もしくは曲面)に形成されている。また、延出部縮径用当接部45は、作動用切欠穴40周囲の第1端部2a寄り内壁側の端部が延出部縮径用テーパ面65と当接する角形状に形成されている。
上記の構成によれば、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを前述の変位位置から前述の定常位置に向かう方向に引動した場合、もしくはロック部材5が付勢部材6の付勢力によって前述の変位位置から前述の定常位置に向かう方向に押動された場合、いずれの場合においても、ロック部材5が前述の変位位置から前述の定常位置に向かう方向に移動する。これに伴い、延出部縮径用テーパ面65と、当該テーパ面65に対応する延出部縮径用当接部45とが当接して摺動する。このとき、延出部縮径用テーパ面65が延出部縮径用当接部45から受ける力(径方向の内方へ向かって押動される力)の作用によって、延出部縮径用テーパ面65が設けられている延出部53の端部が径方向の内方に向かって変位する。その結果、対向する延出部53同士の間、すなわちチャック爪54同士の間が縮径されて、管Tの外径よりも小さくなるため、チャック爪54による管Tの圧接固定が行われる作用が得られる。
なお、本実施形態においては、延出部縮径用テーパ面65のみをテーパ形状に形成しているが、これに代えて、延出部縮径用当接部45をテーパ形状に形成し、延出部縮径用テーパ面65を非テーパ形状の当接部として形成しても同様の作用を生じさせることが可能である。あるいは、延出部縮径用テーパ面65および延出部縮径用当接部45の双方をテーパ形状に形成しても同様の作用を生じさせることが可能である。
次に、スリーブ3に、ロック部材5が前述の定常位置に位置した状態において、ロック部材5の延出部53間が所定寸法以上に拡径することを規制する拡径規制部48が設けられている。
より詳しくは、拡径規制部48は、スリーブ3の作動用切欠穴40より第1端部2a寄りの内壁部が、ロック部材5の延出部53の外壁部(ここでは、延出部縮径用テーパ面65よりも第2端部2b寄りの位置)に当接もしくは所定隙間で対向するように形成されている。これにより、延出部53間すなわち軸心Oを挟んで対向するチャック爪54の先端間の距離L1が所定寸法以上に拡径しないため、管Tの圧接固定状態が維持される作用、すなわち管Tを引動しても抜脱されない作用が得られる。
なお、管継手1には、付勢部材6の付勢力によってロック部材5がスリーブ3から抜脱してしまわないようにするためのストッパ機構が設けられている。具体的には、ロック部材5の作動用突出部60のロック解除用テーパ面61と延出部縮径用テーパ面65との間の位置において、軸方向と垂直で且つ径方向に延設された第1ストッパ面67が設けられている。また、スリーブ3の作動用切欠穴40周囲の第1端部2a寄りの位置において、第1ストッパ面67と対応して当接可能なように、軸方向と垂直で且つ径方向に延設された第2ストッパ面47が設けられている。これによれば、付勢部材6の付勢力によってロック部材5がスリーブ3に対して第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に押動されたときに、ロック部材5の第1ストッパ面67と、スリーブ3の第2ストッパ面47とが当接することにより、ロック部材5がスリーブ3に対してそれ以上第1端部2aに向かう方向に移動することが規制される作用、すなわち抜脱防止作用が得られる。
次に、スリーブ3の作動用切欠穴40は、径方向および軸方向に延設される第1側面42と、当該第1側面42から第1端部2a側に連続して設けられる第1当接面44と、を有している。ここで、第1当接面44は、第1側面42から第1端部2a側に連続して設けられる面である。一例として所定角度θで傾斜する平面状としているが、これに限定されるものではなく、曲面状(例えば、第1端部2a側に凹状)としてもよい。また、第1側面42は、一例として径方向および軸方向に平行(並行)する面として設けられるが、これに限定されず、それぞれの方向に対して僅かに傾斜していてもよい。一方、ロック部材5の作動用突出部60は、上記第1側面42と対向する第2側面62、および上記第1当接面44と対向する第2当接面64を有している。
さらに、スリーブ3の作動用切欠穴40は、第1端部2a側に進入溝49を有し、ロック部材5の作動用突出部60は、第1端部2a側に進入突起69を有している。これにより、前記定常位置に位置した状態は、進入突起69が進入溝49に係合された状態で、周方向に回動不能な状態として構成される。
上記の構成によれば、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを、第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動せずに、所定の一方向(C方向)に回動させても、進入突起69が進入溝49に係合された状態であるため回動不能となる。一方、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを、第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動して、所定の一方向(C方向)に回動させれば、進入突起69が進入溝49から脱出した状態となるため回動可能となる。その結果、ロック部材5の第2側面62がスリーブ3の第1側面42に当接するまで回動させることができる。
以上の構成を備えることによって、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動せずに(すなわち定常位置で)、管Tを所定の一方向(C方向)に回動させても、上記の通り回動不能となる。したがって、管Tが延出部53間でチャック爪54により圧接固定された状態の解除動作は行われないため、管Tのみを抜出すことはできない。すなわち、管Tが管継手1に接続された状態(抜脱しない状態)が維持される。
一方、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動すると(すなわち変位位置で)、チャック爪54同士の間が拡径されて、チャック爪54による管Tの圧接が解除された状態となる。その状態で、管Tを所定の一方向(C方向)に回動させれば、第2側面62と第1側面42とが軸方向に対向した状態(もしくは当接した状態としてもよい)となる。その状態で、管Tを抜脱方向すなわち第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に引動すれば、第2当接面64と第1当接面44とが当接した状態となるために、スリーブ3に対してロック部材5が移動せずに、管Tのみを抜出すことができる。
ちなみに、管継手1に管Tを挿入した状態で、仮に、管T自体に捻じれが生じているような場合においても、不意の抜脱が発生するおそれはない。これは、定常位置にある場合、管Tが回動不能であるため、解除動作が行われないからである。一方、変位位置にある場合、捻じれが戻ろうとする力によって管TがC方向に回動しようとしても、当該C方向は付勢部材(ここでは、コイルばね)6を巻き拡げる方向となるため、巻き締める方向に戻ろうとする作用が生じて、管TがC方向と逆方向に回動されるため、解除動作が行われないからである。
ここで、本実施形態に特徴的な構成として、スリーブ3のロック解除用テーパ面41は、周方向における所定の一方向(管Tを回動させる方向:図中のC方向)に沿って、軸方向同位置(例えば、図5中のS位置)における外径(作用外径:ここでは、ロック解除用テーパ面41に対応する当接部(ロック解除用テーパ面61)が当接して拡径させる作用位置の外径)が次第に大きくなる連続面として形成されている。ここでいう「連続面」は、連続する一面としてもよく、連続する複数面としてもよい。本実施形態においては、C方向に沿って、すなわち、第3側面46側から第1側面42側に向かって、順に第1面41A、第2面41B、第3面41Cの連続する三面で構成している。これら三面は、それぞれ平面状に形成しているが、曲面状に形成してもよい。この例では、三面が平面状であるため(曲面状でないため)外径が一定ではない。したがって、「C方向に沿って、軸方向同位置(S位置)における外径(作用外径)が次第に大きくなる」構成とは、少なくとも、第1面41Aの作用位置P1における作用外径R1<第3面41Cの作用位置P3における作用外径R3を満たす構成であればよい。なお、本実施形態の例では、第2面41Bは、軸方向同位置(S位置)の外径が小径の第1面41Aと、軸方向同位置(S位置)の外径が大径の第3面41Cとを段差無くつなぐ傾斜面(軸方向同位置(S位置)の外径がC方向に拡径する面)として構成されている。ここで、S位置における第1面41A、第2面41B、第3面41C、および作用外径R1、作用外径R3の構成を図6に模式的に示す(図6中の実線および破線はS位置におけるスリーブ3の外周面形状を表す)。ただし、この構成に限定されるものではなく、第1面41Aおよび第3面41Cについても、軸方向同位置(S位置)の外径がC方向に拡径する傾斜面とする等、様々な面構成の組合せによる変形例が考えられる。
上記の構成によれば、次の作用が得られる。先ず、延出部53間に挿入されチャック爪54(および後述の突起部55)により圧接固定された管Tを第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動して、スリーブ3に対してロック部材5を所定の定常位置から所定の変位位置(チャック爪54による管Tの圧接が解除される作用が得られる位置)へ移動させる。このとき、ロック解除用テーパ面61は、ロック解除用テーパ面41(第1面41A)に当接して拡径される。その状態から、管Tを所定の一方向(C方向)に回動させる。このとき、ロック解除用テーパ面61は、途中、ロック解除用テーパ面41(第2面41B)との当接状態を経て、ロック解除用テーパ面41(第3面41C)に当接して拡径される。したがって、前述の通り第1面41Aの作用外径R1<第3面41Cの作用外径R3となっているため、延出部53間がさらに拡げられて、チャック爪54による管Tの圧接がより確実に解除される作用が得られる。その状態で、管Tを抜脱方向すなわち第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に引動すれば、第2当接面64と第1当接面44とが当接した状態となるために、スリーブ3に対してロック部材5の移動が規制されて、管Tのみを抜出すことができる。このような本実施形態に特徴的な構成によれば、仮に付勢部材6の付勢力(弾発力)が強過ぎた場合にも、管Tを押動しつつ回動させるロック解除動作を十分に行うことができず、ロックを解除しきれない、すなわち管Tが抜けきれない(管Tが引っ掛かりスムーズに抜けない)状態が生じ得るといった課題の解決が可能となる。
さらに、作用外径R1<作用外径R3であることによる別の利点として、管TのC方向への回動量を短縮できる作用が得られる。その結果、第1側面42に対する第1当接面44のなす角度を小さくすることができる。一例として、第1当接面44は、第1側面42に対して所定角度θで傾斜する傾斜面であって、且つ、0[°]<θ<20[°]となるように形成されている。このように、θを0[°]に近い小さな角度に設定することによって、仮に付勢部材6の付勢力(弾発力)が強過ぎた場合にも、第2当接面64と第1当接面44とが当接した状態を確実に維持することができる。したがって、管Tを抜出す作用を確実に生じさせることができる。
その一方で、θを0[°]に近い小さな角度に設定すると、第2当接面64と第1当接面44とが当接した状態のまま戻らない(C方向と逆方向に回動しない)おそれがある。そこで、本実施形態においては、作動用突出部60の第2当接面64を、曲面として形成することによって、第2当接面64と第1当接面44との当接を線接触状態となるように構成している。これによれば、第2当接面64と第1当接面44との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減することができる。したがって、仮に付勢部材6の付勢力(弾発力)が弱過ぎた場合にも、ロック解除のために相互に当接・摺動するスリーブ3とロック部材5との摺動抵抗(摩擦抵抗)の方が勝ってしまい、ロック解除位置に近い位置で停止したまま定常位置まで戻りきれず、使用中において管Tが抜け易い状態が生じ得るといった課題の解決が可能となる。一例として、第2当接面64は、進入突起69の第1端部2a側に設けられている。なお、第2当接面64は、曲面に限定されるものではなく、平面としてもよい。ただし、平面とする場合には、上記摺動抵抗(摩擦抵抗)の低減を図るため、第2当接面64は、第1当接面44の1/2以下の長さの平面として形成する構成が好適である。
ところで、上記の管Tの抜脱作用は、厳密には、チャック爪54による圧接力がチャック爪54と管Tの外周との摩擦力を下回った状態となったときに、管Tがチャック爪54に摺接しながら抜脱が可能となるものである。そのため、抜脱が可能となる状況下では、管Tを所定の一方向(C方向)に回動させる力(摩擦力)が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態においては、ロック部材5において、円筒部51もしくは鍔状部52の一方もしくは両方の内壁部に、径方向の内方に向かって突設された複数(一例として、周方向に等間隔に四個)の突起部55を有する構成として、上記問題の解決を図っている。このとき、軸心Oを挟んで対向する突起部55の先端間の距離L2は、挿入される管Tに圧接させることが可能なように、管Tの外径よりも小さく構成されている。例えば、突起部55は、軸方向に平行な線状突起形状に形成されているに形成されており、管Tの挿入方向には進入し易くする作用が得られ、管Tを回動させる際には滑り(摺動)を防止する作用が得られる。
一例として、チャック爪54の先端間の距離L1と、突起部55の先端間の距離L2とは、L1≦L2、となるように構成されることが好適である。これによれば、チャック爪54による圧接力がチャック爪54と管Tの外周との摩擦力を下回った状態となった場合にも、突起部55によって、圧接固定された管Tを所定の一方向(C方向)に回動させる力(摩擦力)を補うことが可能となる。
また、本実施形態に特徴的な構成として、スリーブ3の作動用切欠穴40は第1側面42と周方向において対向する位置に第3側面46を有している。一方、ロック部材5の作動用突出部60は、第2側面62と周方向において対向する位置に第4側面66を有している。すなわち、スリーブ3の第3側面46と、ロック部材5の第4側面66とが対向する配置で設けられている。
ここで、第3側面46は、作動用切欠穴40周囲の外壁側において、C方向と逆側に向かう方向に外径が拡径する傾斜面(平面もしくは曲面)に形成されている。一方、第4側面66は、作動用突出部60の内壁側において、端部に向かって(C方向と逆側に向かう方向に)内径が拡径する傾斜面(平面もしくは曲面)に形成されている。
上記の構成によれば、ロック部材5の第1ストッパ面67と、スリーブ3の第2ストッパ面47との当接面積を増加させることができる。したがって、仮に付勢部材6の付勢力(弾発力)が強過ぎた場合にも、ロック部材5がスリーブ3に対してそれ以上第1端部2aに向かう方向に移動することが規制される作用、すなわち抜脱防止作用をより確実に得ることができる。
続いて、図8(a)〜図8(f)を用いて、管継手1に管Tを着脱する動作の一例について説明する。なお、図8(a)〜図8(f)の各図において、左側に本体2のみを断面表示した図を、右側に本体2以外の構成も断面表示した図をそれぞれ示す。
先ず、管Tの装着(取付け)動作について説明する。管Tを取付ける(挿入する)前の段階では、管継手1は、ロック部材5が付勢部材6の付勢力で第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に付勢されて所定の定常位置で静止している(図8(a))。このとき、ロック部材5の進入突起69がスリーブ3の進入溝49に係合された状態で、周方向に回動不能な状態となっている。
次いで、作業者は、管Tをロック部材5の一端側(第1端部2a側)の開口部から挿入する。このとき、管Tの先端部とロック部材5の突起部55とが当接して摺動すると共に、管Tの先端部がチャック爪54の延出部拡径用テーパ面54aに当接することによって、スリーブ3に内嵌されているロック部材5が管Tによって挿入方向に押動される。これにより、ロック部材5のロック解除用テーパ面61と、スリーブ3のロック解除用テーパ面41とが当接して摺動する。このとき、延出部53同士の間すなわちチャック爪54同士の間が拡径されるため、管Tはチャック爪54同士の間に進入可能となる。前述の通り、管Tの先端部と、延出部拡径用テーパ面54aとの当接・摺動が完了すると、管Tの中間外周部と、チャック爪54先端との当接・摺動に移行する。最終的に、管Tは本体2の突当て部28に当接して、挿入が停止される(図8(b))。
次いで、作業者による管Tを第1端部2aから第2端部2bに挿入する動作が終了すると、付勢部材6の付勢力によって、ロック部材5が第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に押動される。これにより、ロック部材5の延出部縮径用テーパ面65と、スリーブ3の延出部縮径用当接部45とが当接して摺動する。このとき、延出部53同士の間すなわちチャック爪54同士の間が縮径されるため、チャック爪54による管Tの圧接固定が行われる。これにより、ロック部材5は管Tを固定した状態で前述の「定常状態」に保持される(図8(c))。
次に、管Tの抜脱(抜取り)動作について説明する。作業者は、先ず、延出部53間に挿入されチャック爪54および後述の突起部55により圧接固定された管Tを第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動する。これに伴い、スリーブ3に内嵌されているロック部材5が管Tによって挿入方向に押動される。これによって、ロック部材5のロック解除用テーパ面61と、スリーブ3のロック解除用テーパ面41とが当接して摺動する。このとき、延出部53同士の間すなわちチャック爪54同士の間が拡径されるため、チャック爪54による管Tの圧接が解除される。すなわち、ロック部材5は前述の「変位位置」に位置した状態にある(図8(d))。
次いで、作業者は、管Tを周方向における所定の一方向(図中のC方向)に回動させる。これにより、ロック解除用テーパ面61は、ロック解除用テーパ面41(第1面41A)に当接した状態から、ロック解除用テーパ面41(第2面41B)との当接状態を経て、ロック解除用テーパ面41(第3面41C)に当接した状態となる。したがって、作用外径が次第に大きくなることにより延出部53間がさらに拡げられて、チャック爪54による管Tの圧接がより確実に解除された状態となる(図8(e))。
その状態で、作業者は、管Tを抜脱方向すなわち第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に引動すれば、第2当接面64が第1当接面44と当接した状態となる。これにより、スリーブ3に対してロック部材5の移動が規制されて、管Tのみを第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に引動させるができる(図8(f))。
その状態からさらに管Tの引動を継続することにより、管Tの管継手1からの抜脱動作が完了する。なお、ロック部材5は、管Tとロック部材5の突起部55との当接が解除された時点で、付勢部材6の付勢力等によって第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に移動して定常状態の位置に戻る(図8(a))。すなわち、ロック部材5の進入突起69がスリーブ3の進入溝49に係合された状態で、周方向に回動不能な状態に戻る。
なお、本実施形態においては、管Tを抜脱するための別の方法も可能となっている。すなわち、一方の手で、ロック部材5の鍔状部52を直接、第1端部2aから第2端部2bに向かう方向に押動した状態(図8(d)の状態)とすれば、管Tを回動させることなく(すなわち、図8(e)、図8(f)の工程を経ずに)、管Tを第2端部2bから第1端部2aに向かう方向に引動させることができ、管継手1からの管Tの抜脱を完了させることができる(図8(a))。このように、二通りの抜脱方法が実現されている。
以上、説明した通り、本発明に係る管継手によれば、構成する付勢部材の付勢力が適切な範囲から外れるほど生じ易くなる問題動作の抑制を図ることができる。具体的には、管のロック解除動作を確実に行うことができ、且つ、使用中における管の不意の抜脱を防止できる。すなわち、構成する付勢部材に関して適切な付勢力の設定範囲を従来よりも広範囲にとることができる。したがって、付勢部材の選定を容易化することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
1 管継手
2 本体
2a 第1端部
2b 第2端部
3 スリーブ
4 シール部材
5 ロック部材
6 付勢部材
7 カラー
22 開口部
24 接続用ネジ部
40 作動用切欠穴
41、41A、41B、41C ロック解除用テーパ面
42 第1側面
44 第1当接面
45 延出部縮径用当接部
46 第3側面
47 第2ストッパ面
48 拡径規制部
49 進入溝
51 円筒部
52 鍔状部
53 延出部
54 チャック爪
60 作動用突出部
61 ロック解除用テーパ面
62 第2側面
64 第2当接面
66 第4側面
67 第1ストッパ面
69 進入突起
O 軸心
T 管

Claims (6)

  1. 筒状であって、第1端部側において軸方向に管が挿入され、第2端部側において外部機器と接続される本体と、
    筒状であって、軸心を一致させて前記本体内に固定されるスリーブと、
    円筒部と、前記円筒部の一端側において径方向に延設される鍔状部と、前記円筒部の他端側において軸方向に延出する複数の延出部とを有し、前記鍔状部が前記第1端部よりも軸方向の外方に突出した状態となるように、前記円筒部と前記スリーブの軸心を一致させて前記スリーブ内に配設されて、前記スリーブ内を軸方向および周方向に移動可能なロック部材と、
    前記ロック部材を前記第1端部から外方に突出する方向に付勢する付勢部材と、
    を備え、
    前記スリーブは、筒状の壁部を貫通して設けられた作動用切欠穴を有し、
    前記ロック部材は、前記延出部の外壁部に、径方向の外方に突設され、前記作動用切欠穴内に移動可能に係合される作動用突出部を有し、且つ、前記延出部の内壁部に、径方向の内方に突設された複数のチャック爪を有すると共に、軸心を挟んで対向するチャック爪間の距離は、挿入される前記管に圧接可能に前記管の外径よりも小さく構成されており、
    前記スリーブは、前記ロック部材が前記付勢部材によって前記第2端部から前記第1端部に向かう方向に付勢されて前記スリーブに対して所定の定常位置に位置した状態において、前記ロック部材の前記延出部の外壁部に当接もしくは所定隙間で対向して設けられて、前記チャック爪間の距離が所定寸法以上に拡径することを規制する拡径規制部を有し、
    前記スリーブにロック解除用テーパ面が設けられると共に、前記ロック部材に前記ロック解除用テーパ面に対応する当接部が設けられており、前記延出部間に挿入され前記チャック爪により圧接固定された前記管を前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に押動した場合、もしくは前記鍔状部を前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に押動した場合、いずれも、前記ロック部材が前記スリーブに対して前記定常位置から所定の変位位置に向かって移動し、前記ロック解除用テーパ面と前記当接部とが当接・摺動して、前記延出部間が拡径され、前記チャック爪による前記管の圧接が解除されるように構成されており、
    前記ロック解除用テーパ面は、前記第1端部から前記第2端部に向かう方向に外径が拡径する面であって、且つ、周方向における所定の一方向に沿って、軸方向同位置における作用外径が次第に大きくなる連続面として形成されていること
    を特徴とする管継手。
  2. 前記作動用切欠穴は、径方向および軸方向に延設される第1側面と、前記第1側面から前記第1端部側に連続して設けられる第1当接面と、を有し、
    前記作動用突出部は、前記第1側面と対向する第2側面と、前記第1当接面と対向する第2当接面と、を有し、
    前記第2当接面は、曲面もしくは前記第1当接面の1/2以下の長さの平面として形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の管継手。
  3. 前記第1当接面は、前記第1側面に対して所定角度θで傾斜する傾斜面であって、且つ、0°<θ<20°となるように形成されていること
    を特徴とする請求項2記載の管継手。
  4. 前記作動用突出部は、前記第2側面に対して周方向の逆側の位置に第4側面を有し、
    前記第4側面は、端部に向かって内径が拡径する面として形成されていること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の管継手。
  5. 前記作動用切欠穴は、前記第1端部側に進入溝を有し、
    前記作動用突出部は、前記第1端部側に進入突起を有し、
    前記定常位置に位置した状態は、前記進入突起が前記進入溝に係合された状態で、周方向に回動不能な状態として構成されること。
    を特徴とする請求項2〜4のいずれか一項記載の管継手。
  6. 前記第2当接面は、前記進入突起の前記第1端部側に設けられていること
    を特徴とする請求項5記載の管継手。
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