JP2021116749A - 故障検知装置 - Google Patents

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勇気 田代
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Abstract

【課題】手動式変速機及びクラッチ機構を備えた自動二輪車等の車両に装着された車速センサの故障を、簡素化された構成で精度よく検知する故障検知装置を提供する。【解決手段】故障検知装置1では、判定許可部17hが、推定駆動力が所定値以上であり、かつ車速センサ23から出力される出力が車輪(駆動輪)が回転していないことを示す値である場合には、内燃機関(エンジン)が発生する駆動力を、所定値未満であって内燃機関がノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行すると共に、出力低減操作の開始時から出力低減操作の完了時までに内燃機関の回転数の減少率を算出し、減少率が所定閾値未満である場合には、クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部17iが車速センサの故障判定を実行することの許可をする。【選択図】図1

Description

本発明は、故障検知装置に関し、特に、手動式変速機を備えた自動二輪車等の車両に対して好適に適用され得る車速センサの故障検出装置に関する。
車両の従動輪等の車輪の回転速を検出する車速センサの検出信号から算出される車速に基づいて、車両に搭載されている内燃機関であるエンジンの運転状態を制御するエンジン用制御装置では、車速センサが故障した場合には、車速を正確に検出することができないだけでなく、エンジンの運転状態を最適に制御することができなくなる事象が発生することがある。このため、近年では、車両には車速センサの故障を検出する車速センサ故障検出装置が搭載されてきている。
かかる状況下で、特許文献1は、自動変速車制御装置に関し、自動変速車の自動変速機が走行可能係合状態にあり、かつ自動変速車のエンジンの回転数及びスロットル弁の開度が所定値を越えているにもかかわらず、自動変速車の車速がゼロの場合には車速検出系の異常と判断すると共に、車速検出系の異常と判断した場合には、走行可能係合状態にある自動変速車の自動変速機をエンジンの回転数及びスロットル弁の開度が所定値を越える領域においてシフトアップさせるべく制御する構成を開示する。
特開平1−220759号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1が開示する構成では、エンジンの回転数及びスロットル弁の開度に基づいて車速検出系の異常を判断するものであるが、手動式変速機を搭載した車両では、例えば、運転者が手動でクラッチを切って坂を下っていくような場合に、エンジン回転数と車速度との相関関係がくずれてしまい、かかる相関関係に基づくと故障判定をする上で必要となるエンジンの駆動力の推定精度に影響が出て、正確な故障判定ができない事態を招いてしまうことが考えられて改善の余地がある。
また、本発明者の更なる検討によれば、運転者がクラッチを切って坂を下っていくような場合に、車速センサの故障検知に誤判定が生じるのであれば、クラッチの断続を検出可能なクラッチスイッチの出力を用いることも考えられるが、一般的なクラッチスイッチの出力は単純なオン・オフ信号であり、いわゆる半クラッチ状態の検出ができず、かかる場合にクラッチスイッチを用いることは、充分な対処とはいえないとも考えられる。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、手動式変速機及びクラッチ機構を備えた自動二輪車等の車両に装着された車速センサの故障を、簡素化された構成で精度よく検知する故障検知装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、内燃機関を備える車両の車輪の回転速を検出する車速センサの故障を検知する故障検知装置であって、前記内燃機関が発生する駆動力を推定する駆動力推定部と、前記駆動力推定部によって推定された前記駆動力である推定駆動力が所定値以上であり、かつ前記車速センサから出力される出力が前記車輪が回転していないことを示す値である場合には、前記車速センサが故障していると判定する故障判定部と、を備え、前記車両は、手動操作によって前記内燃機関が発生する駆動力を前記車輪に断続可能なクラッチ機構と、前記内燃機関の回転数を検知する回転センサと、を備え、前記故障検知装置は、判定許可部を更に備え、前記判定許可部は、前記推定駆動力が前記所定値以上であり、かつ前記車速センサから出力される前記出力が前記車輪が回転していないことを示す前記値である場合には、前記内燃機関が発生する前記駆動力を、前記所定値未満であって前記内燃機関がノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行すると共に、前記出力低減操作の開始時から前記出力低減操作の完了時までに前記内燃機関の前記回転数の減少率を算出し、前記減少率が所定閾値未満である場合には、前記クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、前記故障判定部が前記車速センサの故障判定を実行することの許可をすることを第1の局面とする。
また、本発明は、第1の局面に加えて、前記内燃機関は、前記内燃機関の外部から前記内燃機関の内部の燃焼室に連通する吸気通路を開閉して前記燃焼室に流入する吸気量を調整するスロットル弁を備え、前記判定許可部は、前記スロットル弁の開度が前記内燃機関のノーロード運転状態に対応したノーロード運転領域における上限値より大きいと、前記内燃機関の前記回転数に応じて判断することにより、前記推定駆動力が前記所定値以上であると推定することを第2の局面とする。
また、本発明は、第1又は第2の局面に加えて、前記車両は、自動二輪車であって、前記故障検知装置は、前記自動二輪車の車体の傾斜を検知する傾斜検知部を更に備え、 前記判定許可部は、前記傾斜検知部が前記自動二輪車が走行中に傾斜していることを検知した場合には、前記出力低減操作を実行しないことを第3の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかる故障検知装置によれば、判定許可部が、推定駆動力が所定値以上であり、かつ車速センサから出力される出力が車輪が回転していないことを示す値である場合には、内燃機関が発生する駆動力を、所定値未満であって内燃機関がノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行すると共に、出力低減操作の開始時から出力低減操作の完了時までに内燃機関の回転数の減少率を算出し、減少率が所定閾値未満である場合には、クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部が車速センサの故障判定を実行することの許可をするものであるため、手動式変速機及びクラッチ機構を備えた自動二輪車等の車両に装着された車速センサの故障を、簡素化された構成で精度よく検知することができる。
また、本発明の第2の局面にかかる故障検知装置によれば、判定許可部が、内燃機関の吸気量を調整するスロットル弁の開度が内燃機関のノーロード運転状態に対応したノーロード運転領域における上限値より大きいと、内燃機関の回転数に応じて判断することにより、推定駆動力が所定値以上であると推定するものであるため、内燃機関の推定駆動力を内燃機関の回転数に応じたスロットル開度から簡易的に算出して、簡素化された構成で確実に車速センサの故障検知をすることができる。
また、本発明の第3の局面にかかる故障検知装置によれば、判定許可部が、傾斜検知部が故障検知装置が搭載される車両である自動二輪車が走行中に傾斜していることを検知した場合には、出力低減操作を実行しないものであるため、車速センサの故障検知を可能としながら、不用意な出力低減操作によって、自動二輪車の走行バランスを崩すことを抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態における故障検知装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態における故障検知装置に適用されるノーロード運転状態を示すノーロード運転領域をエンジン回転数とスロットル開度とで規定した模式図である。 図3(a)は、本実施形態における故障検知装置の動作の一例を示すタイムチャートであり、図3(b)は、本実施形態における故障検知装置の動作の別例を示すタイムチャートである。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態における故障検知装置につき、詳細に説明する。
〔構成〕
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態における故障検知装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態における故障検知装置の構成を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態における故障検知装置に適用されるノーロード運転状態を示すノーロード運転領域をエンジン回転数とスロットル開度とで規定した模式図である。
図1に示すように、本実施形態における故障検知装置1は、いずれも図示を省略するエンジン(内燃機関)、手動式変速機、エンジンと手動式変速機との間に装着されて手動操作によってエンジンが発生する駆動力を駆動輪に断続可能であるクラッチ機構を備える自動二輪車等の車両に搭載され、ECU(Electronic Control Unit)等の電子制御装置によって構成されている。故障検知装置1は、波形整形回路11、A/D(Analog to Digital)変換器12、波形整形回路13、波形整形回路14、メモリ16、及びCPU(Central Processing Unit)17を備えている。
波形整形回路11は、クランク角センサ21によって検出された電気信号であって、車両のエンジンのクランク角を示す電気信号の波形を整形し、このように整形した電気信号をCPU17に入力する。
A/D変換器12は、スロットル開度センサ22によって検出された電気信号であって、エンジンの外部からエンジンの内部の燃焼室に連通する吸気通路を開閉して燃焼室に流入する吸気量を調整するスロットル弁の開度(スロットル開度)を示す電気信号をA/D変換し、このようにA/D変換した電気信号をCPU17に入力する。
波形整形回路13は、駆動輪車速センサ23によって検出された電気信号であって、車両の駆動輪の回転速(駆動輪車速)を示す電気信号の波形を整形し、このように整形した電気信号をCPU17に入力する。
波形整形回路14は、加速度センサ24によって検出された電気信号であって、車両の直交3軸等の加速度成分を示す電気信号の波形を整形し、このように整形した電気信号をCPU17に入力する。
メモリ16は、不揮発性の記憶装置により構成され、故障検知装置1の動作を制御する各種制御プログラム、及びマップデータ等の制御用データを格納している。
CPU17は、メモリ16内に記憶された制御プログラムを実行することにより、エンジン回転数算出部17a、スロットル開度算出部17b、車速算出部17c、傾斜検知部17d、クラッチスイッチ検出部17f、駆動力推定部17g、判定許可部17h、及び故障判定部17iとして機能する。
エンジン回転数算出部17aは、波形整形回路11から入力された電気信号を用いて車両のエンジン回転数(エンジンの回転速度)を算出し、このように算出したエンジン回転数は判定許可部17h及び故障判定部17iで用いられる。
スロットル開度算出部17bは、A/D変換器12から入力された電気信号を用いて車両のスロットル開度を算出し、このように算出したスロットル開度は判定許可部17h及び故障判定部17iで用いられる。
車速算出部17cは、波形整形回路13から入力された電気信号を用いて車両の駆動輪車速を算出し、このように算出した駆動輪車速は判定許可部17h及び故障判定部17iで用いられる。
傾斜検知部17dは、波形整形回路14から入力された電気信号を用いて車両の車体の傾斜(典型的には路面に対する車体の傾斜角)を検知し、このように検知した車体の傾斜は判定許可部17hで用いられる。
クラッチスイッチ検出部17fは、湿式で摩擦多板式等のクラッチ機構を断続するための操作部材であるクラッチレバーにおける典型的にはフルグリップに相当する操作位置(クラッチレバーが完全に握られた操作位置)になったときのみオンされるクラッチスイッチ25から入力される電気信号を用いて、クラッチレバーの操作位置を検出する。クラッチ機構は、クラッチ板同士が当接して相対回転しない接続状態、及びクラッチ板同士が当接せずに離間して相対回転する切り離し状態に加え、クラッチ板同士が緩やかに当接して相対回転する半クラッチ状態(半接続状態)を取るものである。
駆動力推定部17gは、車両のエンジンが発生する駆動力(駆動力の値)を推定し、このように推定した駆動力は判定許可部17h及び故障判定部17iで用いられる。
判定許可部17hは、駆動力推定部17gによって推定された駆動力である推定駆動力の値が所定値以上であり、かつ車速算出部17cによって算出された駆動輪車速の値が駆動輪が回転していないことを示す値(典型的には算出された駆動輪車速の値がゼロ)である場合、エンジンが発生する駆動力の値を、その所定値未満であってエンジンがノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行する。併せて、判定許可部17hは、出力低減操作の開始時から出力低減操作の完了時までにエンジン回転数算出部17aによって算出されたエンジン回転数の減少率を算出し、その算出した減少率が所定閾値未満である場合には、クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部17iが駆動輪車速センサ23の故障判定を実行することの許可をする。かかるエンジン回転数の減少率は、典型的には、出力低減操作の開始時にエンジン回転数算出部17aによって算出されたエンジン回転数に対する出力低減操作の完了時にエンジン回転数算出部17aによって算出されたエンジン回転数の減少率として算出されるが、必要に応じて、出力低減操作の開始時から出力低減操作の完了時までの期間の平均の減少率やその期間の一部で算出された減少率を用いてもよい。また、判定許可部17hは、傾斜検知部17dが車両が走行中に傾斜していることを検知した場合には、出力低減操作を実行しないことが好ましい。
ここで、図2に示すマップデータは、2軸直交座標系を成すエンジン回転数NEとスロットル開度THとで規定されると共に、ノーロードラインL1をノーロード領域R3において含んでいる。
具体的には、図2に示すマップデータにおいて、線L1は、エンジン回転数NEに対応して複数設けられたノーロードスロットル開度の値を結んだ線を表すノーロードライン、線L2は、かかるノーロードスロットル開度に正の所定値ΔTH1を各々加算した複数の値を結んだ線を表すノーロード領域R3の上限ライン、及び線L3は、かかるノーロードスロットル開度に負の所定値ΔTH2を各々加算した複数の値を結んだ線を表すノーロード領域R3の下限ラインを示している。
ノーロードラインL1は、エンジンが発生する駆動力がエンジンのその抵抗力(機械的な摩擦力や潤滑油の粘弾性力等)と釣り合って、エンジンと駆動輪との間で駆動力が伝達されないエンジンの運転状態(ノーロード運転状態)を示し、加速時(エンジンが駆動輪を駆動しているとき)と減速時(駆動輪がエンジンを駆動しているとき)との間で切り換わるエンジンの運転状態の境界を、エンジン回転数NE及びスロットル開度TH間の関係を規定するものである。また、実用上では、ノーロードラインL1は、エンジン回転数NE及びスロットル開度THを各々の座標軸とする直交座標系において、単なる線のみならず、それを含んである程度の上下幅を有して延びる領域であるノーロード領域R3となる。
つまり、図2に示すマップデータにおいて、ノーロード領域R3におけるノーロードラインL1上のスロットル開度がノーロードスロットル開度、ノーロード領域R3の上限ラインL1上のスロットル開度が上限スロットル開度、及びノーロード領域R3の下限ラインL3上のスロットル開度が下限スロットル開度であり、代表的なエンジン回転数NEAにおいて、ノーロードスロットル開度はTH1、上限スロットル開度はTH2、及び下限スロットル開度はTH3として、各々示されている。
また、図2に示す領域R1は、ノーロード領域R3に対してスロットル開度THの大きい値の側でこれに連なって配置され、エンジンが駆動輪を駆動する加速側領域であるポジティブトルクゾーンを示し、領域R2は、ノーロード領域R3に対してスロットル開度THの小さい値の側でこれに連なって配置され、エンジンが駆動輪に駆動される減速側領域であるネガティブトルクゾーンを示している。但し、領域R2は、エンジン回転数NEの中回転領域以下では現れてこないために、かかる領域では領域R2が設定されてはいない。
ノーロード領域R3は、ノーロードラインL1を含むと共に、ノーロード領域R3の上限ラインL2とノーロード領域R3の下限ラインL3との間で挟まれたそれらを含む領域として設定されている。ノーロードラインL1は、エンジン回転数NEが増加すると共に増加する直線状の特性線を示すが、エンジン回転数NEの低中回転数でその傾きが増加するような変曲点を有するものとして設定されている。正の所定値ΔTH1及び負の所定値ΔTH2は、各々、ノーロードスロットル開度TH1の近傍のスロットル開度の範囲、つまりノーロード領域R3のスロットル開度の範囲に相当するとみなしたものであって、車両の仕様等に応じて設定される値であるが、典型的には、所定の固定値であって、互いの大きさは等しく設定すれば足りる。かかるマップデータは、停止、加速走行、減速走行や惰性走行が組み合わさったような一般的な走行パターンに適合するものである。
ここで、判定許可部17hは、スロットル開度算出部17bによって算出されたスロットル開度THが上限ラインL2上のエンジン回転数NEに応じたスロットル開度よりも大きい場合に、例えば、エンジン回転数NEがNEAのときにはスロットル開度THが上限値TH2よりも大きい場合に、推定駆動力の値が出力低減操作を実行する際に用いられる所定値以上であると推定する。この際、かかる所定値は、エンジン回転数NEに応じて、上限ラインL2上の上限スロットル開度に相当する駆動力の値よりも大きい値に相当することになる。また、判定許可部17hは、出力低減操作において、典型的にはエンジンに対する燃料噴射量を低減し又はその燃料噴射自体を停止して、エンジンが発生する駆動力を、かかる所定値未満であってエンジンがノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下に低減することになる。なお、この際、必要に応じて、エンジンに対する吸気量や点火の有無等を調整してもよい。
故障判定部17iは、判定許可部17hが、出力低減操作を完了してクラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部17iが駆動輪車速センサ23の故障判定を実行することの許可をした場合に、駆動輪車速センサ23が故障していると即時に判定する。なお、故障判定部17iが駆動輪車速センサ23の故障判定を実行することを許可してから改めて推定駆動力の推定と駆動車輪速の検出をするようにしてもよい。かかる場合、出力低減操作が完了された後に駆動力推定部17gによって推定された駆動力である推定駆動力が所定値以上であり、かつ車速算出部17cによって算出された駆動輪車速が駆動輪が回転していないことを示す値である場合、駆動輪車速センサ23が故障していると判定すればよい。
〔動作〕
次に、図3(a)及び図3(b)を参照して、本実施形態における故障検知装置1の動作について説明する。
図3(a)は、本実施形態における故障検知装置の動作の一例を示すタイムチャートであり、図3(b)は、本実施形態における故障検知装置の動作の別例を示すタイムチャートである。
本実施形態における故障検知装置1では、車両のイグニッションスイッチがオン状態である間、所定の制御周期毎に以下に説明するような故障検知のための動作を行う。
図3に示すように、まず、判定許可部17hが、駆動力推定部17gによって推定された推定駆動力の値が所定値以上であり(図3(a)及び図3(b)に示す例では、図3(a)に示す時間t=t1及び図3(b)に示す時間t=t11以前では、推定駆動力の値は所定値以上であるとする)、かつ車速算出部17cによって算出された駆動輪車速の値が駆動輪が回転していないことを示す値(図3(a)(iii)及び図3(b)(iii)に示す駆動輪車速の値0)を呈するか否かを判別する。そして、駆動力推定部17gによって推定された推定駆動力の値が所定値以上であり、かつ車速算出部17cによって算出された駆動輪車速の値が駆動輪が回転していないことを示す値を呈する場合、判定許可部17hは、燃料噴射を停止することにより(図3(a)(i)及び図3(b)(i)に示す燃料噴射の停止)、エンジンが発生する駆動力の値を、かかる所定値よりも小さい値であってエンジンがノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下である値にするように駆動力を低減する出力低減操作を開始する(図3(a)に示す時間t=t1及び図3(b)に示す時間t=t11)。なお、図3(a)(ii)及び図3(b)(ii)において、NE0は、判定許可部17hが出力低減操作を開始する際のエンジン回転数を示し、NE1、NE2及びNETは、各々、判定許可部17hが出力低減操作を完了する際のエンジン回転数を示す。
次に、判定許可部17hは、出力低減操作の開始時(図3(a)に示す時間t=t1及び図3(b)に示す時間t=t11)から出力低減操作の完了時(図3(a)に示す時間t=t2及び図3(b)に示す時間t=t12)までの期間におけるエンジン回転数NEの減少率、典型的には出力低減操作の開始時にエンジン回転数算出部17aによって算出されたエンジン回転数に対する出力低減操作の完了時にエンジン回転数算出部17aによって算出されたエンジン回転数の減少率を算出し、かかる減少率が所定閾値未満であるか否かを判別する。ここで、図3(a)及び図3(b)に示す例では、実線L11及び実線L12は、実際にエンジン回転数算出部17aで算出されたエンジン回転数NEの経時変化を示す線であり、破線L21及び破線L22は、エンジン回転数NEの減少率が所定閾値に一致するときのそのエンジン回転数NEの経時変化を示す線である。そして、図3(a)に示す例では、時間t=t2において、エンジン回転数がNETよりも高いNEまで低下しており、これに伴って出力低減操作の完了時に算出されたエンジン回転数NEの減少率が所定閾値未満となるので、判定許可部17hは、クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部17iが駆動輪車速センサ23の故障判定を実行することの許可をする。一方、図3(b)に示す例では、時間t=t12において、エンジン回転数がNETよりも低いNEまで低下しており、これに伴って出力低減操作の完了時に算出されたエンジン回転数NEの減少率が所定閾値以上となるので、判定許可部17hは、クラッチ機構が接続状態にないと判断すると共に、故障判定部17iが駆動輪車速センサ23の故障判定を実行することの禁止をする。
また、図3(a)に示す例では、時間t=t2において(故障検知の許可がなされた時点に引き続き)、エンジン回転数がNETよりも高いNEまで低下している状態を示しているので、故障判定部17iは、駆動輪車速センサ23が故障していると判定し、駆動輪車速センサ23の故障検知ステータスを「故障疑い」から「故障確定」に設定する。一方、図3(b)に示す例では、駆動輪車速センサ23の故障判定は禁止されているので、故障判定部17iは故障判定をすることはなく、駆動輪車速センサ23の故障検知ステータスは「故障疑い」のままに維持される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の故障検知装置1では、判定許可部17hが、推定駆動力が所定値以上であり、かつ車速センサ23から出力される出力が車輪(駆動輪)が回転していないことを示す値である場合には、内燃機関(エンジン)が発生する駆動力を、所定値未満であって内燃機関がノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行すると共に、出力低減操作の開始時から出力低減操作の完了時までに内燃機関の回転数の減少率を算出し、減少率が所定閾値未満である場合には、クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、故障判定部17iが車速センサの故障判定を実行することの許可をするものであるため、手動式変速機及びクラッチ機構を備えた自動二輪車等の車両に装着された車速センサ23の故障を、簡素化された構成で精度よく検知することができる。
また、本実施形態の故障検知装置1では、判定許可部17hが、内燃機関の吸気量を調整するスロットル弁の開度が内燃機関のノーロード運転状態に対応したノーロード運転領域における上限値より大きいと、内燃機関の回転数に応じて判断することにより、推定駆動力が所定値以上であると推定するものであるため、内燃機関の推定駆動力を内燃機関の回転数に応じたスロットル開度から簡易的に算出して、簡素化された構成で確実に車速センサ23の故障検知をすることができる。
また、本実施形態の故障検知装置1では、判定許可部17hが、傾斜検知部17dが故障検知装置1が搭載される車両である自動二輪車が走行中に傾斜していることを検知した場合には、出力低減操作を実行しないものであるため、車速センサ23の故障検知を可能としながら、不用意な出力低減操作によって、自動二輪車の走行バランスを崩すことを抑制することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、手動式変速機及びクラッチ機構を備えた自動二輪車等の車両に装着された車速センサの故障を、簡素化された構成で精度よく検知する故障検知装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から2輪自動車等の車両に広く適用され得るものと期待される。
1…故障検知装置
11…波形整形回路
12…A/D(Analog to Digital)変換器
13…波形整形回路
14…波形整形回路
16…メモリ
17…CPU(Central Processing Unit)
17a…エンジン回転数算出部
17b…スロットル開度算出部
17c…車速算出部
17d…傾斜検知部
17f…クラッチスイッチ検出部
17g…駆動力推定部
17h…判定許可部
17i…故障判定部
21…クランク角センサ
22…スロットル開度センサ
23…駆動輪車速センサ
24…加速度センサ
25…クラッチスイッチ

Claims (3)

  1. 内燃機関を備える車両の車輪の回転速を検出する車速センサの故障を検知する故障検知装置であって、
    前記内燃機関が発生する駆動力を推定する駆動力推定部と、
    前記駆動力推定部によって推定された前記駆動力である推定駆動力が所定値以上であり、かつ前記車速センサから出力される出力が前記車輪が回転していないことを示す値である場合には、前記車速センサが故障していると判定する故障判定部と、を備え、
    前記車両は、手動操作によって前記内燃機関が発生する駆動力を前記車輪に断続可能なクラッチ機構と、前記内燃機関の回転数を検知する回転センサと、を備え、
    前記故障検知装置は、判定許可部を更に備え、
    前記判定許可部は、前記推定駆動力が前記所定値以上であり、かつ前記車速センサから出力される前記出力が前記車輪が回転していないことを示す前記値である場合には、前記内燃機関が発生する前記駆動力を、前記所定値未満であって前記内燃機関がノーロード運転状態にあるときに発生する駆動力以下の値にするように低減する出力低減操作を実行すると共に、前記出力低減操作の開始時から前記出力低減操作の完了時までに前記内燃機関の前記回転数の減少率を算出し、前記減少率が所定閾値未満である場合には、前記クラッチ機構が接続状態にあると判断すると共に、前記故障判定部が前記車速センサの故障判定を実行することの許可をすることを特徴とする故障検知装置。
  2. 前記内燃機関は、前記内燃機関の外部から前記内燃機関の内部の燃焼室に連通する吸気通路を開閉して前記燃焼室に流入する吸気量を調整するスロットル弁を備え、
    前記判定許可部は、前記スロットル弁の開度が前記内燃機関のノーロード運転状態に対応したノーロード運転領域における上限値より大きいと、前記内燃機関の前記回転数に応じて判断することにより、前記推定駆動力が前記所定値以上であると推定することを特徴とする請求項1に記載の故障検知装置。
  3. 前記車両は、自動二輪車であって、前記故障検知装置は、前記自動二輪車の車体の傾斜を検知する傾斜検知部を更に備え、
    前記判定許可部は、前記傾斜検知部が前記自動二輪車が走行中に傾斜していることを検知した場合には、前記出力低減操作を実行しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の故障検知装置。

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