JP2021115521A - 補強エアフィルターユニットおよび空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気清浄機用エアフィルターとして用いたときに、低圧力損失かつ高い捕集性能であり、加工性に優れたスパンボンド不織布から構成されるエアフィルターユニット、およびそれを組み込んでなる空気清浄機を提供する。【解決手段】濾材と補強材とからなるプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる補強エアフィルターユニットであって、前記濾材がポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなり、前記繊維が平均単繊維直径6.5〜22μmであって、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜5質量%含有し、かつ前記繊維のメルトフローレート(MFR)が32〜850g/10分である、補強エアフィルターユニット。【選択図】 なし
Description
本発明は、空気清浄機用エアフィルターとして用いたときに、低圧力損失かつ高い捕集性能であり、加工性に優れたスパンボンド不織布から構成されるエアフィルターユニット、およびそれを組み込んでなる空気清浄機に関する。
従来から、気体中の花粉・塵等を除去するためにエアフィルターが使用されており、濾材として繊維シートが多く用いられている。エアフィルターに要求される性能は、ミクロなダストを多く捕集できること(高捕集性能)、および、エアフィルター内部を気体が通過する際に抵抗が少ないこと(低圧力損失特性)である。
エアフィルターの捕集機構は、主としてブラウン拡散、遮り、慣性衝突などの物理的作用によるものであるため、より高い捕集性能を有する濾材を得るには、構成する繊維シートの繊維径を細くすることが適している。一方、同等の捕集性能を得ようとした場合には、シート内の繊維密度を増加させ、シートの繊維感の空隙を小さくしなければならないため、結果として圧力損失が高くなる。すなわち、圧力損失が低い濾材を得るためには、構成する繊維シートの繊維径を太くすればよいが、シート内の繊維間の空隙が広くなるため、捕集性能が低下してしまう。
このように、高捕集性能を有することと低圧力損失特性を有することは相反する関係にあるものであり、両立させることは非常に困難である。そのため、一般に高捕集性能を重視する用途には細い繊維径の繊維からなる不織布シート、低圧力損失特性を重視する用途には太い繊維径の繊維からなる不織布シートというように、構成する繊維の繊維径によって用途の使い分けがされている。
一方で繊維径によらずに捕集性能を向上させる技術として、繊維シートを帯電させ、物理的作用に加えて静電気的作用を利用することが知られている。例えば、アース電極上に繊維状シートを接触させた状態で、該アース電極と繊維シートを共に移動させながら非接触型印加電極で、高圧印加を行なって連続的にエレクトレット化する、エレクトレット繊維状シートの製造法が提案されている(特許文献1)。これは、不織布内に、電子の注入、イオンの移動、双極子の配向などを生ぜしめることで分極させ、繊維に電荷を付与するというものである。
特許文献1の実施例に記載の繊維シートは、高圧印加によりエレクトレット化されたメルトブロー不織布であり、一般に、メルトブロー不織布のような細い繊維径のシートは、太い繊維径のシートに比べて単位体積当たりに含まれる繊維の総表面積が大きく、より大きな帯電効果が得られるため、捕集性能を更に向上させることができ、高捕集をより重視した用途に使用することができる。
また、帯電技術を太い繊維径のシートに適用し、本来の低圧力損失特性に高捕集性能を付与する試みがなされている。比較的簡便に太い繊維径のシートを得る方法として、スパンボンド法があり、例えば、特許文献2や3に開示されるように、スパンボンド法により得られた不織布を帯電させる検討も行われている。
しかし、特許文献1のメルトブロー不織布では、捕集効率は高いものの、強度に劣り、加工段階や製品段階での破れが発生する課題がある。また、特許文献2や特許文献3に開示されたスパンボンド不織布では、実施例に用いられている繊維の平均単繊維直径が一般的な範囲にあるため、エアフィルターとしたときの強度に問題はないが、捕集性能は十分ではなかった。
そこで、本発明では、低圧力損失かつ高い捕集性能であり、加工性に優れたスパンボンド不織布を用いた補強エアフィルターユニット、およびそれを組み込まれてなる空気清浄機を提供することを目的とする。
従来技術に係るスパンボンド不織布に対し、本発明者らは繊維量を増やして捕集性能をさらに向上させることを試みたものの、目付が増加したことにより、結果として圧力損失が増加してしまった。そこで、低圧力損失でありながら、かつ高捕集効率である補強エアフィルターユニットを達成すべく、本発明者らがさらに検討を重ねて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
本発明の補強エアフィルターユニットは、濾材と補強材とからなるプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる補強エアフィルターユニットであって、前記の濾材がポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなり、前記の繊維は、その平均単繊維直径が6.5〜22μmであって、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜5質量%含有し、かつ前記の繊維のメルトフローレート(MFR)が32〜850g/10分である。
本発明の補強エアフィルターユニットの好ましい態様によれば、前記のヒンダードアミン系化合物が下記の一般式(1)で表される化合物を含む
(ここで、R1〜R3は水素または炭素原子数1〜2のアルキル基、R4は水素または炭素数1〜6のアルキル基である)。
本発明の補強エアフィルターユニットの好ましい態様によれば、前記の繊維のメルトフローレート(MFR)が、80〜850g/10分である。
本発明の補強エアフィルターユニットの好ましい態様によれば、前記のエレクトレットスパンボンド不織布の目付が5〜60g/m2である。
本発明の補強エアフィルターユニットの好ましい態様によれば、前記のエレクトレットスパンボンド不織布の厚みが0.05〜1.0mmである。
本発明の補強エアフィルターユニットの好ましい態様によれば、前記の繊維に、結晶核剤が0.001〜1質量%含有されてなる。
また、本発明の空気清浄機は、前記の補強エアフィルターユニットが組み込まれてなる。
本発明によれば、本発明は、低圧力損失かつ高い捕集性能であり、加工性に優れたスパンボンド不織布を用いた補強エアフィルターユニットおよび空気清浄機を得ることができる。
本発明の補強エアフィルターユニットは、濾材と補強材とからなるプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる補強エアフィルターユニットであって、前記濾材がポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなり、前記繊維が平均単繊維直径6.5〜22μmであって、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜5質量%含有し、かつ前記繊維のメルトフローレート(MFR)が32〜850g/10分である。以下に、その構成要素について詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する範囲に何ら限定されるものではない。
[濾材]
本発明に係る濾材は、ポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなる。
本発明に係る濾材は、ポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなる。
まず、本発明に係るポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などが挙げられる。ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと各種α−オレフィンとの共重合体などが挙げられ、また、ポリエチレン樹脂としては、エチレンの単独重合体もしくはエチレンと各種α−オレフィンとの共重合体などが挙げられるが、これらの材料の中でも、ポリプロピレンを主体とするものはエレクトレット性能を特に発揮する点から好ましい。また、ポリマーの性質を損なわない範囲で他の成分が共重合されていてもよい。さらに本発明で用いるポリオレフィン樹脂としては、2種以上のポリマーの混合物であってもよく、その他のポリオレフィン樹脂や熱可塑性エラストマー等を含有する樹脂組成物を用いることもできる。そして、メルトフローレート(MFR)の異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を任意の割合でブレンドして、MFRを調整することもできる。
前記ポリオレフィン系樹脂のMFRは、32〜850g/10分であることが好ましい。32g/10分以上、好ましくは60g/10分以上、より好ましくは80g/10分以上、さらに好ましくは120g/10分以上、特に好ましくは155g/10分以上とすることにより、エレクトレットスパンボンド不織布を構成する繊維を紡糸する際の繊維の細化挙動が安定し、生産性を高くするために速い紡糸速度で延伸したとしても、安定した紡糸が可能となる。また、細化挙動を安定させることにより糸揺れを抑制し、シート状に捕集する際のムラが発生しにくくなる。また、850g/10分以下、好ましくは600g/10分以下、より好ましくは400g/10分以下とすることで、安定して速い紡糸速度で延伸することが可能となり、繊維の配向結晶化を進め、高い機械強度を有する繊維とすることができる。
なお、本発明で用いるポリオレフィン系樹脂のMFRは、ASTM D1238(A法)によって測定される値を採用する。この規格によれば、例えば、ポリプロピレンは荷重:2.16kg、温度:230℃にて、ポリエチレンは荷重:2.16kg、温度:190℃にて測定することが規定されている。また、複数種類の樹脂が使用されている場合においては、それぞれのポリオレフィン系樹脂の測定温度のなかで最も高い温度で測定される。
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂の融点は80〜200℃であることが好ましい。融点を80℃以上、より好ましくは100℃以上とすることにより、実用に耐え得る耐熱性が得られる。また、融点を200℃以下、より好ましくは180℃以下とすることにより、口金から吐出された糸条を冷却し易くなり、繊維同士の融着を抑制し安定した紡糸ができる。なお、ここでいう融点とは、示差走査型熱量計(例えば、パーキンエルマ社製 示差走査型熱量計「DSC−2型」など)を用い、昇温速度20℃/分の条件で測定される値である。
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、帯電防止剤、紡曇剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、顔料等を必要に応じて添加することができる。
次に、本発明に係る繊維は、前記のポリオレフィン系樹脂からなる。本発明に係る繊維の断面形状は、フィルター用途に適していれば特に限定されるものではないが、円形、中空円形、楕円形、扁平型、あるいはX型、Y型等の異形型、多角型、多葉型、等が好ましい形態である。
本発明に係る繊維は、その平均単繊維直径が6.5〜22μmである。繊維の平均単繊維直径が6.5μm以上、好ましくは7.5μm以上、より好ましくは8.4μm以上であることによって、製造時の紡糸性の低下を防ぎ、安定して品質の良い不織布を得ることができる。一方、繊維の平均単繊維直径が22μm以下、好ましくは13μm以下、より好ましくは11.2μm以下、さらに好ましくは10μm以下であることによって、緻密性や均一性が高く、実用に耐えうる加工特性に優れ、該スパンボンド不織布を用いてエアフィルターとしたときに、高い捕集効率とすることができる。
なお、本発明に係る繊維の平均単繊維直径(μm)は、以下の方法により測定・算出される値のことを指すこととする。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)エレクトレットスパンボンド不織布の任意の場所から、3mm×3mmの測定サンプルを10個採取する。
(3)走査型電子顕微鏡で倍率を200〜3000倍に調節して、採取した測定サンプルから繊維表面写真を各1枚ずつ、計10枚を撮影する。
(4)写真の中の繊維直径(単繊維直径)がはっきり確認できる繊維について単繊維直径(μm)を測定し、平均した値の小数点以下第2位を四捨五入して平均単繊維直径とする。なお、円形でない繊維の平均単繊維直径は、繊維断面に対して外接円と、内接円を取り、それぞれの直径の平均値を繊維径として求めたものである。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)エレクトレットスパンボンド不織布の任意の場所から、3mm×3mmの測定サンプルを10個採取する。
(3)走査型電子顕微鏡で倍率を200〜3000倍に調節して、採取した測定サンプルから繊維表面写真を各1枚ずつ、計10枚を撮影する。
(4)写真の中の繊維直径(単繊維直径)がはっきり確認できる繊維について単繊維直径(μm)を測定し、平均した値の小数点以下第2位を四捨五入して平均単繊維直径とする。なお、円形でない繊維の平均単繊維直径は、繊維断面に対して外接円と、内接円を取り、それぞれの直径の平均値を繊維径として求めたものである。
また、本発明に係る繊維は、複合型繊維であってもよい。複合型繊維の複合形態としては、例えば、同心芯鞘型、偏心芯鞘型および海島型などの複合形態を挙げることができる。単成分繊維や、芯鞘型、海島型といった複合成分型繊維等、特に限定されるものではないが、複合成分型繊維の場合、樹脂の選択次第では、樹脂間の電気抵抗の相違より電荷が漏洩する可能性があるため、単成分繊維であることが好ましい態様である。
さらに、本発明に係る繊維は、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜5質量%含有する。ヒンダードアミン系化合物を後述する範囲において繊維に含有していることにより、帯電により付与された電荷をより効果的に安定化できる。
このヒンダードアミン系化合物としては、例えば、ポリ[(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)](BASF・ジャパン(株)製、“キマソーブ”(登録商標)944LD)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(BASFジャパン(株)製、“チヌビン”(登録商標)622LD)、および2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(BASFジャパン(株)製、“チヌビン”(登録商標)144)、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6ーテトラメチルー4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6ーテトラメチルー4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(BASF・ジャパン(株)製、“キマソーブ”(登録商標)2020FDL)などが挙げられる。なかでも、スパンボンド不織布にエレクトレット処理した際の帯電性、電荷保持性の点から一般式(1)で表される化合物(ヒンダードアミン系添加剤)が好ましく、具体的にはポリ[(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)](BASF・ジャパン(株)製、“キマソーブ”(登録商標)944LD)、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6ーテトラメチルー4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6ーテトラメチルー4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(BASF・ジャパン(株)製、“キマソーブ”(登録商標)2020FDL)が好ましい。また、ヒンダードアミン系化合物は、1種の使用であっても複数種の混合物であってもよい。
中でも、前記のヒンダードアミン系化合物が下記の一般式(1)で表される化合物を含むことが好ましい。
(ここで、R1〜R3は水素または炭素原子数1〜2のアルキル基、R4は水素または炭素数1〜6のアルキル基である)。このようにすることで、帯電により付与された電荷をより効果的に安定化できる。
本発明に係るヒンダードアミン系化合物の繊維中の含有量は、前記のとおり、0.1〜5質量%である。含有量を0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上とすることで、後述するエレクトレットスパンボンド不織布の電荷の分布を均一にすることができる。一方、前記の含有量を5質量%以下、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2.5質量%以下とすることで、前記の繊維の強度を向上させることができる。
前記の繊維中のヒンダードアミン系化合物の含有量は、例えば次のようにして求めることができる。補強エアフィルターユニットから濾材、そしてエレクトレットスパンボンド不織布を取り外し、このエレクトレットスパンボンド不織布をメタノール/クロロホルム混合溶液でソックスレー抽出後、その抽出物についてHPLC分取を繰り返し、各分取物についてIR測定、GC測定、GC/MS測定、MALDI−MS測定、1H−NMR測定、および13C−NMR測定等で構造を確認する。該ヒンダードアミン系化合物の含まれる分取物の質量を合計し、不織布全体に対する割合を求め、これをヒンダードアミン系化合物の含有量とする。
さらに、前記の繊維は結晶核剤を含有してもよい。結晶核剤を含有することで、紡糸時の溶融吐出直後のポリマーの結晶化速度が向上し、紡糸性が安定する。
前記の繊維中の結晶核剤の含有量は、0.001〜1質量%であることが好ましい。結晶核剤の含有量が0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上では、紡糸時の溶融吐出直後のポリマーの結晶化速度が向上し、紡糸性が安定するとともに、繊維間の融着を抑制し、通気量を大きくすることができ、塵埃捕集特性の効果を有効に高めることができる。一方、結晶核剤の含有量が1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下であることによって、前記の繊維の強度を向上させることができる。
本発明において、結晶核剤の含有量は、例えば次のようにして求めることができる。補強エアフィルターユニットから濾材、そしてエレクトレットスパンボンド不織布を取り外し、このエレクトレットスパンボンド不織布をメタノール/クロロホルム混合溶液でソックスレー抽出後、その抽出物についてHPLC分取を繰り返し、各分取物についてIR測定、GC測定、GC/MS測定、MALDI−MS測定、1H−NMR測定、および13C−NMR測定等で構造を確認する。該結晶核剤の含まれる分取物の質量を合計し、不織布全体に対する割合を求め、これを結晶核剤の含有量とする。
前記の結晶核剤としては、例えば、ソルビトール系核剤、ノニトール系核剤、キリシトール系核剤、リン酸系核剤、トリアミノベンゼン誘導体核剤、およびカルボン酸金属塩核剤などが挙げられる。
ソルビトール系核剤には、ジベンジリデンソルビトール(DBS)、モノメチルジベンジリデンソルビトール(例えば、1,3:2,4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール(p−MDBS))、ジメチルジベンジリデンソルビトール(例えば、1,3:2,4−ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(3,4−DMDBS))などが含まれ、“Millad”(登録商標) 3988(ミリケン・ジャパン(株)製)、および“ゲルオール”(登録商標)E-200(新日本理化(株)製)などが挙げられる。
ノニトール系核剤には、例えば、1,2,3―トリデオキシ−4,6:5,7−ビス−[(4−プロピルフェニル)メチレン]−ノニトールなどが含まれ、“Millad”(登録商標)NX8000(ミリケン・ジャパン(株)製)などが挙げられる。
キシリトール系核剤には、例えば、ビス−1,3:2,4−(5’,6’,7’,8’−テトラヒドロ−2−ナフトアルデヒドベンジリデン)1−アリルキシリトールなどが含まれる。また、リン酸系核剤には、例えば、アルミニウム−ビス(4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−2,2’−メチレンジフェニル−ホスファート)−ヒドロキシドなどが含まれ、“アデカスタブ”(登録商標)NA−11((株)ADEKA製)や、“アデカスタブ”(登録商標)NA−21((株)ADEKA製)などが挙げられる。
トリアミノベンゼン誘導体核剤には、例えば、1,3,5−トリス(2,2−ジメチルプロパンアミド)ベンゼンなどが含まれ、“Irgaclear”(登録商標)XT386”(BASFジャパン(株)製)などが挙げられる。さらに、カルボン酸金属塩核剤には、例えば、安息香酸ナトリウムや、1,2−シクロヘキサンジカルボキシル酸カルシウム塩などが含まれる。
本発明に係る繊維は、そのメルトフローレート(MFR)が、32〜850g/10分である。前記の繊維のMFRが32g/10分以上、好ましくは60g/10分以上、より好ましくは80g/10分以上、さらに好ましくは120g/10分以上、特に好ましくは155g/10分以上であることにより、スパンボンド不織布を構成する繊維を紡糸する際の繊維の細化挙動が安定し、生産性を高くするために速い紡糸速度で延伸したとしても、安定した紡糸が可能となる。また、細化挙動を安定させることにより糸揺れを抑制し、シート状に捕集する際のムラが発生しにくくなる。また、前記の繊維のMFRが850g/10分以下、好ましくは600g/10分以下、より好ましくは400g/10分以下とすることで、安定して速い紡糸速度で延伸することが可能となり、繊維の配向結晶化を進め、高い機械強度を有する繊維とすることができる。
なお、本発明で用いる前記の繊維のMFRは、ポリオレフィン系樹脂のMFR同様、ASTM D1238(A法)によって測定される値を採用する。この規格によれば、例えば、ポリプロピレンは荷重:2.16kg、温度:230℃にて、ポリエチレンは荷重:2.16kg、温度:190℃にて測定することが規定されている。また、繊維に複数種類のポリオレフィン系樹脂が使用されている場合においては、それぞれのポリオレフィン系樹脂の測定温度のなかで最も高い温度で測定される。
さらに、本発明に係る濾材は、エレクトレットスパンボンド不織布を含んでなる。濾材に含まれる不織布がエレクトレットスパンボンド不織布であることで、帯電性、電荷保持性を良好にでき、高い捕集性能と低い圧力損失を両立した高捕集性能を有した補強エアフィルターユニットを実現できる。
なお、本発明に係る濾材は、前記のエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなるものであるから、前記のエレクトレットスパンボンド不織布と他のシートとを積層されてなる、積層不織布であってもよい。たとえば、スパンボンド不織布とそれよりも剛性の高いシートを積層して製品強力を向上させて使用することや、脱臭・抗菌等機能性を有するシートと組み合わせて使用することは好ましい。また、捕集性能を向上させるためにPTFE等のフィルムと組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いるエレクトレットスパンボンド不織布の目付は、フィルター用途に適していれば特に限定されるものではないが、5〜60g/m2であることが好ましい。不織布の強度や剛性を高めることができることから、目付は8g/m2以上であることがより好ましく、10g/m2以上であることが特に好ましい。また、圧力損失を低減し、コスト面でも好ましいことから、50g/m2以下であることがより好ましく、40g/m2以下であることが特に好ましい。
なお、本発明において、エレクトレットスパンボンド不織布の目付(g/m2)とは、以下の方法によって、測定・算出される値のことを指すこととする。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)平面状となったエレクトレットスパンボンド不織布から、タテ×ヨコ=5cm×5cmの試験片を切り出す。
(3)試験片の質量(g)を、1試験片について3枚測定する。
(4)得られた測定値(g)を1m2当たりの値(g/m2)に換算し、小数点以下第1位を四捨五入する。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)平面状となったエレクトレットスパンボンド不織布から、タテ×ヨコ=5cm×5cmの試験片を切り出す。
(3)試験片の質量(g)を、1試験片について3枚測定する。
(4)得られた測定値(g)を1m2当たりの値(g/m2)に換算し、小数点以下第1位を四捨五入する。
本発明で用いるエレクトレットスパンボンド不織布の厚みは、エアフィルターとしたときのプリーツ形状に起因する圧力損失の上昇を抑えるため、0.05〜1mmであることが好ましい。厚みは高風量のエアを処理する際に濾材の形状保持性を得やすいことから、0.08mm以上がより好ましく、さらに好ましくは0.10mm以上である。また、エアフィルターとして用いる際の収納性から、より好ましくは0.8mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
本発明で用いるエレクトレットスパンボンド不織布は、単位目付当たりの圧力損失が0.1〜0.5(Pa)/(g/m2)であることが好ましい。単位目付当たりに含まれる繊維の本数が多く、または総表面積が大きくなるため、加工時に破断せず、加工性に優れた強度を得ることができることから、単位目付当たりの圧力損失下限は、より好ましくは0.15(Pa)/(g/m2)であり、さらに好ましくは0.2(Pa)/(g/m2)以上である。また、単位目付当たりに含まれる繊維の本数、または総表面積が適度になり低圧力損失を有することができることから、上限はより好ましくは0.45(Pa)/(g/m2)以下であり、さらに好ましくは0.4(Pa)/(g/m2)以下である。
本発明で用いるエレクトレットスパンボンド不織布の圧力損失および捕集効率は以下の測定方法、あるいはこれと同等の結果が得られる測定方法で測定されるものである。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)平面状となったエレクトレットスパンボンド不織布の任意の部分から、タテ×ヨコ=15cm×15cmの測定用サンプルを5個採取し、それぞれのサンプルについて、図1に概略を示した捕集性能測定装置で捕集効率と圧力損失を測定する。
(1)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(2)平面状となったエレクトレットスパンボンド不織布の任意の部分から、タテ×ヨコ=15cm×15cmの測定用サンプルを5個採取し、それぞれのサンプルについて、図1に概略を示した捕集性能測定装置で捕集効率と圧力損失を測定する。
本発明で用いる不織布は、単位目付当たりの縦方向の引張強度が0.3(N/5cm)/(g/m2)以上であることが好ましい。単位目付当たりの縦方向の引張強度をより好ましくは0.5(N/5cm)/(g/m2)以上、さらに好ましくは1(N/5cm)/(g/m2)以上、特に好ましくは1.5(N/5cm)/(g/m2)以上とすることにより、加工時に破断せず、加工性に優れたものとすることができる。単位目付当たりの縦方向の引張強度は、不織布層を構成する繊維の紡糸速度や平均単繊維直径、不織布の熱圧着条件(圧着率、温度および線圧)などにより調整することができる。なお、ここでいう縦方向とはエレクトレットスパンボンド不織布の長手方向であり、濾材のプリーツに対して直交方向のことである。
また、上記引張強度の最高強力時の引張伸び率について、好ましくは15%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは30%以上であることで、成型加工時などに破断せず加工が可能であることから、加工性に優れたものとすることができる。
本発明に係るエレクトレットスパンボンド不織布を製造する方法の一例を説明する。
本発明に用いるスパンボンド不織布は、まず、溶融したポリオレフィン系樹脂を紡糸口金から長繊維として紡出し、これをエジェクターにより圧縮エアで吸引延伸した後、移動するネット上に繊維を捕集して不織布とする。
紡糸口金やエジェクターの形状としては、丸形や矩形等、種々の形状のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なくエネルギーコストに優れること、糸条同士の融着や擦過が起こりにくく、糸条の開繊も容易であることから、矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせが好ましく用いられる。
ポリオレフィン系樹脂を押出機において溶融し、計量して紡糸口金へと供給し、長繊維として紡出する。ポリオレフィン系樹脂を溶融し紡糸する際の紡糸温度は、200〜270℃であることが好ましい。紡糸温度を200℃以上、より好ましくは、210℃以上、さらに好ましくは、220℃以上とすることで、あるいは、270℃以下、より好ましくは260℃以下、さらに好ましくは250℃以下とすることで、安定した溶融状態とし、優れた紡糸安定性を得ることができる。
紡出された長繊維の糸条は、次に冷却される。紡出された糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度で自然冷却する方法、および紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法等が挙げられ、またはこれらの方法を組み合わせる方法を採用することができる。また、冷却条件は、紡糸口金の単孔あたりの吐出量、紡糸温度および雰囲気温度等を考慮して、適宜調整して採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射される圧縮エアによって牽引され、延伸される。紡糸速度は、3000〜6500m/分であることが好ましい。紡糸速度を、3000m/分以上6500m/分以下、より好ましくは、3500m/分以上6500m/分以下、さらに好ましくは、4000m/分以上6500m/分以下とすることで、高い生産性を有することになり、また繊維の配向結晶化が進み、高強度の長繊維を得ることができる。通常では紡糸速度を上げていくと、紡糸性は悪化して糸状を安定して生産することができないが、前述したとおり特定の範囲のMFRを有するポリオレフィン系樹脂を用いることにより、意図するポリオレフィン繊維を安定して紡糸することができる。
続いて、得られた長繊維を、移動するネット上に捕集して不織繊維ウェブ化する。不織繊維ウェブに対して、ネット上でその片面から熱フラットロールを当接して仮接着させることも好ましい態様である。このようにすることにより、ネット上を搬送中に不織布層の表層がめくれたり吹き流れたりして地合が悪化することを防ぎ、糸条を捕集してから熱圧着するまでの搬送性を改善することができる。
得られた不織繊維ウェブの交点を熱接着前に熱フラットロールで仮接着することがエアフィルター用途としては好ましい態様である。
熱仮接着時の熱フラットロールの表面温度は、使用しているポリオレフィン系樹脂の融点に対し−60〜−25℃とすることが好ましい態様である。熱フラットロールの表面温度下限として好ましくはポリオレフィン系樹脂の融点に対し−60℃以上とし、より好ましくは−55℃以上である。下限以上とすることにより、前記した熱接着時に過度な熱接着を抑制し、エアフィルター用途での使用に適した強度と通気性を得ることができる。また、熱フラットロールの表面温度上限として好ましくはポリオレフィン系樹脂の融点に対し−25℃以下とし、より好ましくは−30℃以下である。上限以下とすることにより、不織布表面がフィルム化することを抑制し、適度な通気性を得ることができる。なお、2種以上のポリオレフィン系樹脂をブレンドである場合において、二つ以上の融点が観測される場合は、それぞれのポリオレフィン系樹脂の融点のなかで最も低い温度に対して上記範囲となるよう調整する。
前記した、熱仮接着された不織繊維ウェブを熱接着する方法としては、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、および上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど、各種ロールにより熱接着する方法や、ホーンの超音波振動により熱溶着させる超音波接着などの方法が挙げられる。なかでも、生産性に優れ、部分的な熱接着部で強度を付与し、かつ非接着部で不織布ならではの風合いや肌触りを保持することができることから、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、または片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロールを用いることが好ましい態様である。
熱エンボスロールの表面材質としては、十分な熱圧着効果を得て、かつ片方のエンボスロールの彫刻(凹凸部)が他方のロール表面に転写することを防ぐため、金属製ロールと金属製ロールを対にすることが好ましい態様である。
このような熱エンボスロールによるエンボス接着面積率は、3〜30%であることが好ましい。接着面積を3%以上とし、より好ましくは5%以上とし、さらに好ましくは8%以上することにより、不織布として実用に供し得る強度を得ることができる。一方、接着面積を好ましくは30%以下とし、より好ましくは25%以下とし、さらに好ましくは20%以下とすることにより、特にエアフィルター用途での使用に適した適度な通気性を確保することができる。超音波接着を用いる場合でも、接着面積率は同様の範囲であることが好ましい。
ここでいう接着面積とは、接着部がスパンボンド不織布全体に占める割合のことをいう。具体的には、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織布層に当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことをいう。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織布層に当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことをいう。また、超音波接着する場合は、超音波加工により熱溶着させる部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。
熱エンボスロールや超音波接着による接着部の形状としては、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などを用いることができる。また接着部は、スパンボンド不織布の長手方向(搬送方向)と幅方向に、それぞれ一定の間隔で均一に存在していることが好ましい。このようにすることにより、スパンボンド不織布の強度のばらつきを低減することができる。
熱接着時の熱エンボスロールの表面温度は、使用しているポリオレフィン系樹脂の融点に対し−50〜−15℃とすることが好ましい態様である。熱ロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは−50℃以上とし、より好ましくは−45℃以上とすることにより、適度に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。また、熱エンボスロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは−15℃以下とし、より好ましくは−20℃以下とすることにより、過度な熱接着を抑制し、スパンボンド不織布として、特にエアフィルター用途での使用に適した適度な通気性・加工性を得ることができる。
なお、2種以上のポリオレフィン系樹脂をブレンドである場合において、二つ以上の融点が観測される場合は、それぞれのポリオレフィン系樹脂の融点のなかで最も低い温度に対して上記範囲となるよう調整とする。
熱接着時の熱エンボスロールの線圧は、10〜500N/cmであることが好ましい。ロールの線圧を好ましくは10N/cm以上とし、より好ましくは50N/cm以上とし、さらに好ましくは100N/cm以上とし、特に好ましくは150N/cmとすることにより、適度に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。一方、熱エンボスロールの線圧を好ましくは500N/cm以下とし、より好ましくは400N/cm以下とし、さらに好ましくは300N/cm以下とすることにより、スパンボンド不織布として、特にエアフィルター用途での使用に適した適度な通気性・加工性を得ることができる。
また、本発明では、スパンボンド不織布の厚みを調整することを目的に、上記の熱エンボスロールによる熱接着の前および/あるいは後に、上下一対のフラットロールからなる熱カレンダーロールにより熱圧着を施すことができる。上下一対のフラットロールとは、ロールの表面に凹凸のない金属製ロールや弾性ロールのことであり、金属製ロールと金属製ロールを対にしたり、金属製ロールと弾性ロールを対にしたりして用いることができる。
また、ここで弾性ロールとは、金属製ロールと比較して弾性を有する材質からなるロールのことである。弾性ロールとしては、ペーパー、コットンおよびアラミドペーパー等のいわゆるペーパーロールや、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂および硬質ゴム、およびこれらの混合物からなる樹脂製のロールなどが挙げられる。
また、仮接着された不織ウェブと他のシートが積層されている態様を熱接着する方法においても上記熱接着方法とすることが好ましい態様である。
エレクトレット加工されてなるスパンボンド不織布を製造するにあたり、帯電方法は特に限定されるものでないが、コロナ荷電法、不織布シートに水を付与した後に乾燥させることにより帯電する方法(例えば、特表平9−501604号公報、特開2002−249978号公報等に記載されている方法)、熱エレクトレット法などが好適に用いられる。コロナ荷電法の場合は、好ましくは15kV/cm以上、より好ましくは20kV/cm以上の電界強度が適している。また帯電加工は、不織布の製造時に連続して行ってもよいし、いったん製造した不織布を巻き取り、別工程で加工を行ってもよい。
[補強材]
本発明に係る補強材は、プリーツ加工した濾材の山部の一部に接着させることによって、エアフィルターユニットへの山谷折り方向の外力に対し、濾材の変形を抑制する効果が得られる。
本発明に係る補強材は、プリーツ加工した濾材の山部の一部に接着させることによって、エアフィルターユニットへの山谷折り方向の外力に対し、濾材の変形を抑制する効果が得られる。
補強材の構成は、通気性を有するものであれば任意に選択できるが、中でも使用する繊維の種類や目付の調整によって、所望する通気性や剛性への調整が容易な不織布を用いることが好ましい。
上記補強材に使用できる不織布としては、ケミカルボンド法、湿式抄紙法、スパンボンド法、メルトブロー法、スパンレース法、エアレイド法など公知の方法を用いて製造することができる。中でも補強材として高い剛性を付与することが容易なスパンボンド法やケミカルボンド法により製造した不織布を用いることが好ましい。
補強材の目付としては、強度やコストなどの観点から100〜400g/m2とすることが好ましく、その下限は130g/m2以上とすることがより好ましく、その上限は300g/m2以下とすることがより好ましい。
補強材の厚みとしては、破れなどに対する強度の確保、所望のサイズへのカットのしやすさの等の観点から、0.3〜1.5mmとすることが好ましく、その下限は0.5mm以上とすることがより好ましく、その上限は1.3mm以下とすることがより好ましい。
[プリーツ接合体]
本発明に係るプリーツ接合体は、前記の濾材と補強材とからなる。
本発明に係るプリーツ接合体は、前記の濾材と補強材とからなる。
本発明に係るプリーツ接合体において、前記の濾材はプリーツ折り加工された状態で山谷を有する立体形状を形成している。ここで、プリーツ折り加工とは、上記した濾過シートまたはそれと他のシートとの積層体を一定方向に所定の折高さで山谷形状に折り込んだものであり、折り込みの方法としてはレシプロ式、ロータリー式などの方法を用いることができる。プリーツ折り加工をすることによってフィルターとして一定容積の中により多くの面積の濾材を搭載することができ、空気の通過に対する濾材貫通風速が下がり、圧力損失が低減され、通気抵抗が下がった、すなわち通気性に優れたエアフィルターユニットを得ることができる。そして、濾材の面のいずれかが、空気清浄機に搭載時の空気の流入面となり、一方反対の面が流出面となる。
また、プリーツ加工によって形成された複数の山谷形状同士の間隔を一定に保持するために、隣接する山間に生じるスペースに、セパレーターを設けることができる。溶融樹脂をプリーツの山の稜線に沿うよう線状に塗布し、隣接する樹脂同士を接着固定するビード接着など、公知の方法を用いて、複数の山谷形状にプリーツ加工された濾材の間隔を一定に保持させてもよい。
さらに、濾材の厚みとしては、一定の強度を有し、かつプリーツ折り加工をした際に一定容積に収容できる面積を増やす観点から、0.1〜0.75mmであることが好ましく、さらに、その下限は0.2mm以上、その上限は0.65mm以下であることがより好ましい。
濾材にさらにPTFE膜などを積層した場合には、合わせた厚みとしては、一定の強度を有し、かつプリーツ折り加工によって得られる濾材において、一定容積に収容できる面積を増やす観点から、0.4〜1.9mmとすることが好ましく、さらに、その下限は0.5mm以上、その上限は1.75mm以下とすることがより好ましい。
本発明に係るプリーツ接合体において、前記の補強材は、前記の濾材のプリーツの山谷折り方向の端部から7個までの山部のうち、2個以上の山部を介して濾材に固定されている。その結果、2個以上の山部が補強材によって連結された状態となり、外力に対して連結された山部同士の間隔が保持される。なお、端部から8個以上の山部まで補強材が伸び、山部の一部と補強材とが接着し、補強材が固定されていてもよい。また補強材はエアフィルターの山谷折り方向の一方の端部側にあってもいいが、他方の端部側にも存在していてもよい。
前記の濾材の山部と前記の補強材とを接着させる方法としては、シアノアクリレートモノマーやイソシアネート系化合物などの水分・湿気硬化型接着剤や、ポリオレフィン系樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂など熱融着型接着剤などの接着剤を、補強材の表面および/またはフィルター濾材の稜線上の頂点部付近に塗布して、双方を接着させる方法や、補強材にポリプロピレン繊維や共重合による低融点ポリエステルなど、熱融着性の材質で構成したものを用い、補強材を加熱し低融点部を溶着させ、フィルター濾材の頂点部に接着させる方法、超音波による振動熱を利用し補強材および/または濾材の山部の接触部を溶融接着させる方法など、公知の方法より選択することができる。
さらに、本発明に係るプリーツ接合体は、前記の濾材と補強材との間に脱臭剤を挟み込んだものであってもよい。この場合、前記の補強材は脱臭剤の脱落を抑制する効果を有するものであることが好ましい。
ここで言う脱臭剤とは、例えばアンモニアやアルデヒド類といった悪臭を有するガス成分を吸着、反応などにより除去する性質を有するものである。その種類としては活性炭、多孔質シリカ粒子、ゼオライト、セピオライトなどの多孔質物質や、それらと特有のガス成分との反応性を高める薬剤との複合体などが挙げられる。ここで、特有のガス成分との反応性を高める薬剤としては、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ヒドラジドなどのアミン系薬剤や、リン酸などの酸系薬剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ系薬剤が挙げられる。中でも活性炭または多孔性シリカ粒子は細孔容積が大きく、かつ幅広い径の細孔を有しており様々なガスの除去が可能であるため、活性炭、多孔性シリカ粒子およびそれらと特有のガス成分との反応性を高める薬剤との複合体からなる群より選ばれる少なくとも1つを脱臭剤として使用することが好ましい。
前記の脱臭剤は、の使用量としては合計で40〜500g/m2の範囲にあることにより空気中のガス成分を効率的に吸着し、かつ濾材の通気性を阻害しないため好ましい。
[補強エアフィルターユニット]
本発明に係る補強エアフィルターユニットは、前記のプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる。
本発明に係る補強エアフィルターユニットは、前記のプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる。
本発明にかかる固定材とは、補強エアフィルターユニットにおいては、山部の稜線の方向に垂直な方向に存在し、濾材の山部の稜線方向の濾材の端部に固定されている固定材を指す。固定材は濾材における対向する2つの側面に存在しているが、濾材を囲む形であってもいい。固定材が濾材の外周を囲む場合には、その固定材を枠体ということがある。固定材を有することで、フィルターユニットを所定の形状に保持することができる。固定材に用いる材料としては、不織布、紙、ウレタンフォームなど樹脂を発泡したものなど公知の材質を用いることができる。固定材用部材をフィルター濾材の側面に接着させる方法としては、ポリオレフィン系樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂など熱融着型接着剤を固定材用部材の表面に塗布し、フィルター濾材の側面に圧着、固化させて接着するなどの方法が挙げられる。さらに、固定材と補強材とを同一の部材で作成することもできる。この場合、濾材の側面およびプリーツの山部との接着方法としては、平板状の補強材に予め折溝を入れておき、また材料の一部を濾材の側面に貼り付けた後、折溝を境に補強材を折り曲げ、プリーツの山部に接着させる方法などが挙げられる。
本発明に係る補強エアフィルターユニットは、エアフィルター用途に適している。特に好ましい態様は、前記の補強エアフィルターユニットが組み込まれてなる、空気清浄機である。この空気清浄機は、前記の補強エアフィルターユニットが低い圧力損失、高い捕集性能であることから、捕集性能を高く維持したまま長時間継続使用ができるという効果を有する。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、また、本明細書に記載の趣旨に沿って設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に属するものである。なお、各物性の測定において、特段の記載がないものは、前記の方法に基づいて測定を行ったものである。
[測定方法]
(1)エレクトレットスパンボンド不織布の目付(g/m2):
前記の方法に基づいて測定した。
(1)エレクトレットスパンボンド不織布の目付(g/m2):
前記の方法に基づいて測定した。
(2)平均単繊維直径(μm):
走査型電子顕微鏡として、キーエンス社製走査型電子顕微鏡の「VHX−D500」を用い、前記の方法に基づいて測定した。
走査型電子顕微鏡として、キーエンス社製走査型電子顕微鏡の「VHX−D500」を用い、前記の方法に基づいて測定した。
(3)エレクトレットスパンボンド不織布の厚み:
補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにして、厚み計(テクロック社製“TECLOCK”(登録商標)SM−114)を使用して、不織布の厚みを等間隔に10点測定し、その平均値から小数点以下第3位を四捨五入し、厚みとした。
補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにして、厚み計(テクロック社製“TECLOCK”(登録商標)SM−114)を使用して、不織布の厚みを等間隔に10点測定し、その平均値から小数点以下第3位を四捨五入し、厚みとした。
(4)エレクトレットスパンボンド不織布の捕集性能(捕集効率および圧力損失):
補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにし、不織布からタテ×ヨコ=15cm×15cmの測定用サンプルを5箇所採取し、それぞれのサンプルについて、図1に示す捕集効率測定装置を用いて捕集効率を測定した。この図1の捕集効率測定装置には、測定サンプルMをセットするサンプルホルダー1の上流側に、ダスト収納箱2を連結し、下流側に流量計3、流量調整バルブ4およびブロワ5が連結されている。また、サンプルホルダー1にパーティクルカウンター6を使用し、切替コック7を介して、測定サンプルMの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数とをそれぞれ測定することができる。さらに、サンプルホルダー1は圧力計8を備え、測定サンプルMの上流と下流での静圧差を読み取ることができる。
補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにし、不織布からタテ×ヨコ=15cm×15cmの測定用サンプルを5箇所採取し、それぞれのサンプルについて、図1に示す捕集効率測定装置を用いて捕集効率を測定した。この図1の捕集効率測定装置には、測定サンプルMをセットするサンプルホルダー1の上流側に、ダスト収納箱2を連結し、下流側に流量計3、流量調整バルブ4およびブロワ5が連結されている。また、サンプルホルダー1にパーティクルカウンター6を使用し、切替コック7を介して、測定サンプルMの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数とをそれぞれ測定することができる。さらに、サンプルホルダー1は圧力計8を備え、測定サンプルMの上流と下流での静圧差を読み取ることができる。
捕集効率の測定にあたっては、ポリスチレン0.309U 10%溶液(メーカー:ナカライテスク(株))を蒸留水で200倍まで希釈し、ダスト収納箱2に充填する。次に、測定サンプルMを、サンプルホルダー1にセットし、風量をフィルター通過速度が6.5m/分になるように、流量調整バルブ4で調整し、ダスト濃度を1万個/(2.83×10−4m3)以上4万個/(2.83×10−4m3)以下の範囲(2.83×10−4m3は0.01ft3に等しい)の範囲で安定させ、測定サンプルMの上流のダスト個数Dおよび下流のダスト個数dをパーティクルカウンター6(リオン社製、KC−01D)で1個の測定サンプル当り3回測定し、JIS K 0901(1991)「気体中のダスト試料捕集用ろ過材の形状、寸法並びに性能試験方法」に基づいて、下記の計算式を用いて、0.3〜0.5μmの粒子の捕集効率(%)を求めた。3個の測定サンプルの平均値を、最終的な捕集効率とした。
・捕集効率(%)=〔1−(d/D)〕×100
(ただし、dは下流ダストの3回測定トータル個数を表し、Dは上流のダストの3回測定トータル個数を表す。)。
・捕集効率(%)=〔1−(d/D)〕×100
(ただし、dは下流ダストの3回測定トータル個数を表し、Dは上流のダストの3回測定トータル個数を表す。)。
高捕集の不織布ほど、下流ダスト個数が少なくなるため、捕集効率の値は高くなる。また、圧力損失は、捕集効率測定時の測定サンプルMの上流と下流の静圧差を圧力計8で読み取り求めた。5個の測定サンプルの平均値を最終的な圧力損失とした。
なお、圧力損失が25Pa以下であり、かつ、下記式に従って算出される捕集性能の指数であるQF値が0.13Pa−1以上である場合に合格と判定した。
・QF値(Pa−1)=−ln(1−捕集効率(%)/100)/圧力損失(Pa)
(5)単位目付当たりの不織布の引張強度(N/5cm)/(g/m2);
縦方向の引張強度は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」の「6.3.1 標準時」に準じ、以下のように測定される値を採用するものとする。
(A)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(B)エレクトレットスパンボンド不織布から幅5cm×30cmの試験片を2枚採取する。
(C)試験片をつかみ間隔20cmで引張試験機にセットする。
(D)引張速度10cm/分で引張試験を行い、サンプルが破断したときの強度を引張強度(N/5cm)とし、3点の平均値を、小数点以下第二位を四捨五入して算出する。ここで得られた引張強度を上記(1)で測定した目付で除することで単位目付当たりの不織布の引張強度を算出する。なお、0.3(N/5cm)/(g/m2)以上の場合に、引張強度があるとした。
なお、圧力損失が25Pa以下であり、かつ、下記式に従って算出される捕集性能の指数であるQF値が0.13Pa−1以上である場合に合格と判定した。
・QF値(Pa−1)=−ln(1−捕集効率(%)/100)/圧力損失(Pa)
(5)単位目付当たりの不織布の引張強度(N/5cm)/(g/m2);
縦方向の引張強度は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」の「6.3.1 標準時」に準じ、以下のように測定される値を採用するものとする。
(A)補強エアフィルターユニットから濾材を取り出し、濾材を構成するエレクトレットスパンボンド不織布を平面状になるようにする。
(B)エレクトレットスパンボンド不織布から幅5cm×30cmの試験片を2枚採取する。
(C)試験片をつかみ間隔20cmで引張試験機にセットする。
(D)引張速度10cm/分で引張試験を行い、サンプルが破断したときの強度を引張強度(N/5cm)とし、3点の平均値を、小数点以下第二位を四捨五入して算出する。ここで得られた引張強度を上記(1)で測定した目付で除することで単位目付当たりの不織布の引張強度を算出する。なお、0.3(N/5cm)/(g/m2)以上の場合に、引張強度があるとした。
(6)エレクトレットスパンボンド不織布の単位目付当たりの不織布の圧力損失(Pa)/(g/m2);
上記(4)で測定した圧力損失を上記(1)で測定した目付で除することで単位目付当たりの不織布の圧力損失を算出し、得られた値を、小数点以下第3位を四捨五入する。なお、単位目付当たりの不織布の圧力損失は0.10(Pa)/(g/m2)以上0.50(Pa)/(g/m2)以下である場合に合格と判定した。
上記(4)で測定した圧力損失を上記(1)で測定した目付で除することで単位目付当たりの不織布の圧力損失を算出し、得られた値を、小数点以下第3位を四捨五入する。なお、単位目付当たりの不織布の圧力損失は0.10(Pa)/(g/m2)以上0.50(Pa)/(g/m2)以下である場合に合格と判定した。
(7)エレクトレットスパンボンド不織布の密度
上記(1)で測定した目付を上記(3)で測定した厚みで除することでエレクトレットスパンボンド不織布の密度を算出する。得られた値について小数点以下第4位を四捨五入して、エレクトレットスパンボンド不織布の密度(g/cm3)を算出した。
上記(1)で測定した目付を上記(3)で測定した厚みで除することでエレクトレットスパンボンド不織布の密度を算出する。得られた値について小数点以下第4位を四捨五入して、エレクトレットスパンボンド不織布の密度(g/cm3)を算出した。
[実施例1]
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)を1質量%含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。得られた不織繊維ウェブを、フラットロールを用いて120℃の温度で熱仮接着し、得られた熱仮接着された不織ウェブを、上ロールに金属製で水玉柄の彫刻がなされた接着面積率16%のエンボスロールを用い、下ロールに金属製フラットロールで構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧が30N/cmで、熱接着温度が130℃の温度で熱接着し、目付が30g/m2のスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)を1質量%含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。得られた不織繊維ウェブを、フラットロールを用いて120℃の温度で熱仮接着し、得られた熱仮接着された不織ウェブを、上ロールに金属製で水玉柄の彫刻がなされた接着面積率16%のエンボスロールを用い、下ロールに金属製フラットロールで構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧が30N/cmで、熱接着温度が130℃の温度で熱接着し、目付が30g/m2のスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布の平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
このスパンボンド不織布に対して、純水が供給される水槽の水面に沿って走行させながら、その表面にスリット状の吸引ノズルを当接させて水を吸引することにより、繊維シート全面に水を浸透させ、次いで、水切り後に100℃の温度で熱風乾燥することにより、エレクトレット不織布を得た。エレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布を、幅238mmにスリット後、スリット幅と垂直な方向に折高さ30mmにて80山分連続プリーツ折り加工を施し、プリーツ状の濾材を得た。
プリーツ状の濾材の隣接するプリーツ山のピッチがおよそ5.0mmとなるよう、プリーツ山の稜線の方向と垂直な方向に、ポリエステル繊維とアクリル系樹脂とが5:5の質量比率からなる目付250g/m2、厚み1.1mm、幅32mmのケミカルボンド不織布を固定材として表面にポリオレフィン系熱融着接着剤を塗布して貼り付け、長さ400mm、巾238mmのエアフィルターユニットに成型した。
エアフィルターユニット対し、補強材として、通気度12cm3/cm2/secのスパンボンド不織布(東レ(株)製“アクスター”(登録商標)G2260−1SBKO)を切り出し、長さ7mm、巾130mmのものを4枚準備した。エアフィルターユニットの空気の上流側、および下流側両面それぞれの面、山谷折り方向の両端計4カ所において、補強材をプリーツによる山部に対して接着材を用いて接着し、補強エアフィルターを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は38Pa、捕集効率は83%であった。
[実施例2]
MFRを800g/10分とし、単孔吐出量が0.21g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は7.2μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRを800g/10分とし、単孔吐出量が0.21g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は7.2μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は39Pa、捕集効率は89%であった。
[実施例3]
MFRを155g/10分とし、単孔吐出量が0.24g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は45g/m2であり、平均単繊維直径は8.9μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRを155g/10分とし、単孔吐出量が0.24g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は45g/m2であり、平均単繊維直径は8.9μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は40Pa、捕集効率は96%であった。
[実施例4]
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物A“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)1質量%と、結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)を0.05質量%とを含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。前記以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は9.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物A“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)1質量%と、結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)を0.05質量%とを含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。前記以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は9.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は37Pa、捕集効率は82%であった。
[実施例5]
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)2020(BASFジャパン(株)製)1質量%を含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。得られた不織繊維ウェブを、フラットロールを用いて145℃の温度で熱仮接着し、得られた熱仮接着された不織ウェブを、上ロールに金属製で水玉柄の彫刻がなされた接着面積率16%のエンボスロールを用い、下ロールに金属製フラットロールで構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧が30N/cmで、熱接着温度が145℃の温度で熱接着し、目付が60g/m2のスパンボンド不織布を得た。平均単繊維直径は11.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRが200g/10分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂にヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)2020(BASFジャパン(株)製)1質量%を含むポリオレフィン系樹脂を、押出機で溶融し、孔径φが0.30mm、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、捕集ネット上に捕集した。得られた不織繊維ウェブを、フラットロールを用いて145℃の温度で熱仮接着し、得られた熱仮接着された不織ウェブを、上ロールに金属製で水玉柄の彫刻がなされた接着面積率16%のエンボスロールを用い、下ロールに金属製フラットロールで構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧が30N/cmで、熱接着温度が145℃の温度で熱接着し、目付が60g/m2のスパンボンド不織布を得た。平均単繊維直径は11.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
前記以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は37Pa、捕集効率は80%であった。
[実施例6]
実施例2と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は10g/m2であり、平均単繊維直径は6.6μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
実施例2と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は10g/m2であり、平均単繊維直径は6.6μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は33Pa、捕集効率は86%であった。
[実施例7]
MFRを39g/10分とし、単孔吐出量が0.65g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は23g/m2であり、平均単繊維直径は21.5μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRを39g/10分とし、単孔吐出量が0.65g/分とした以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は23g/m2であり、平均単繊維直径は21.5μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は32Pa、捕集効率は50%であった。
[実施例8]
結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.005質量%とした以外は、実施例4と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は9.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.005質量%とした以外は、実施例4と同様にしてエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は9.8μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は38Pa、捕集効率は96%であった。
[実施例9]
結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.5質量%とした以外は、実施例4と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
結晶核剤“Irgaclear”(登録商標)XT386(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.5質量%とした以外は、実施例4と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は37Pa、捕集効率は96%であった。
[実施例10]
MFRを60g/10分とし、単孔吐出量を0.43g/分、エジェクターの圧力を0.15MPaとした以外は実施例1と同様にエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は14.0μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRを60g/10分とし、単孔吐出量を0.43g/分、エジェクターの圧力を0.15MPaとした以外は実施例1と同様にエレクトレット不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は14.0μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
得られたエレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
得られたエレクレットスパンボンド不織布に実施例1と同様にして本発明の補強エアフィルターユニットを得た。得られた補強エアフィルターユニットについて、濾材のスパンボンド不織布側を空気の上流側に配置し、空気を通過させた際の圧力損失は35Pa、捕集効率は89%であった。
[比較例1]
MFRが800g/分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、孔径φが0.25mmの口金から、紡糸温度が260℃、単孔吐出量が0.10g/分で紡出した。その後、エア温度が290℃、エア圧力が0.10MPaの条件でエアを糸条に噴射し、前記の熱融着性不織布層上に捕集し、メルトブロー不織布を形成した。不織布の目付は20g/m2であり、平均繊維径平均単繊維直径は4μmであった。
MFRが800g/分のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、孔径φが0.25mmの口金から、紡糸温度が260℃、単孔吐出量が0.10g/分で紡出した。その後、エア温度が290℃、エア圧力が0.10MPaの条件でエアを糸条に噴射し、前記の熱融着性不織布層上に捕集し、メルトブロー不織布を形成した。不織布の目付は20g/m2であり、平均繊維径平均単繊維直径は4μmであった。
この不織布に対してエレクトレット化処理を行い、エレクトレット不織布を得た。エレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
捕集効率は非常に優れるが、不織布の引張強力に劣り、圧力損失は高く、エアフィルター用途に使用できる範囲には至らなかった。
[比較例2]
ヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.09質量%とした以外は、実施例1と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
ヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)944LD(BASFジャパン(株)製)の添加率を0.09質量%とした以外は、実施例1と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は10.1μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
この不織布に対してエレクトレット化処理を行い、エレクトレット不織布を得た。エレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
捕集効率が低く、エアフィルター用途に使用できる範囲には至らなかった。
[比較例3]
MFRを30g/10分とし、単孔吐出量が0.70g/分とした以外は、実施例1と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は22.5μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
MFRを30g/10分とし、単孔吐出量が0.70g/分とした以外は、実施例1と同様にしてスパンボンド不織布を得た。不織布の目付は30g/m2であり、平均単繊維直径は22.5μmであった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
この不織布に対してエレクトレット化処理を行い、エレクトレット不織布を得た。エレクトレット不織布の各測定値と算出値を、表1に示す。
捕集効率が低く、エアフィルター用途に使用できる範囲には至らなかった。
本発明により、圧力損失が低く、高い捕集性能を示す高性能な補強エアフィルターユニットが得られ、エアフィルター用途に好ましく用いられ、空気清浄機等に適するが、これらに限られるものではない。
1:サンプルホルダー
2:ダスト収納箱
3:流量計
4:流量調整バルブ
5:ブロワ
6:パーティクルカウンター
7:切替コック
8:圧力計
M:測定サンプル
2:ダスト収納箱
3:流量計
4:流量調整バルブ
5:ブロワ
6:パーティクルカウンター
7:切替コック
8:圧力計
M:測定サンプル
Claims (7)
- 濾材と補強材とからなるプリーツ接合体が固定材によって把持されてなる補強エアフィルターユニットであって、前記濾材がポリオレフィン系樹脂からなる繊維で構成されてなるエレクトレットスパンボンド不織布を含んでなり、前記繊維は、その平均単繊維直径が6.5〜22μmであって、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜5質量%含有し、かつ前記繊維のメルトフローレート(MFR)が32〜850g/10分である、補強エアフィルターユニット。
- 前記繊維のメルトフローレート(MFR)が、80〜850g/10分である、請求項1または2に記載の補強エアフィルターユニット。
- 前記エレクトレットスパンボンド不織布の目付が5〜60g/m2である、請求項1〜3のいずれかに記載の補強エアフィルターユニット。
- 前記エレクトレットスパンボンド不織布の厚みが0.05〜1.0mmである、請求項1〜4のいずれかに記載の補強エアフィルターユニット。
- 前記繊維に、結晶核剤が0.001〜1質量%含有されてなる、請求項1〜5のいずれかに記載の補強エアフィルターユニット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の補強エアフィルターユニットが組み込まれてなる、空気清浄機。
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Cited By (1)
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WO2023276484A1 (ja) * | 2021-07-02 | 2023-01-05 | 東レ株式会社 | エレクトレット繊維シートおよび積層シート、エアフィルター、エレクトレット繊維シートの製造方法 |
-
2020
- 2020-01-27 JP JP2020010611A patent/JP2021115521A/ja active Pending
Cited By (2)
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WO2023276484A1 (ja) * | 2021-07-02 | 2023-01-05 | 東レ株式会社 | エレクトレット繊維シートおよび積層シート、エアフィルター、エレクトレット繊維シートの製造方法 |
JP7226655B1 (ja) * | 2021-07-02 | 2023-02-21 | 東レ株式会社 | エレクトレット繊維シートおよび積層シート、エアフィルター、エレクトレット繊維シートの製造方法 |
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