JP2021113856A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下では、本発明の実施形態に係る画像形成装置であるカラーレーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」とも言う)について説明する。
図14は、本実施形態のプリンタの概略構成図である。このプリンタは、イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの4つの画像形成手段を横に並べて配置してタンデム画像形成部を構成する。タンデム画像形成部においては、個々のトナー像形成手段である画像形成手段101Y、101C、101M、101Kが、図中左から順に配置されている。ここで、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す。また、タンデム画像形成部においては、個々の画像形成手段101Y,C,M,Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体21Y,C,M,Kのまわりに、帯電装置、現像装置10Y,C,M,K、感光体クリーニング装置等を備えている。プリンタの上部には、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色トナーが充填されたトナーボトル2Y,C,M,Kが配置されている。そして、このトナーボトル2Y,C,M,Kから画像形成装置内に備えられた搬送経路によって、所定の補給量だけ各色現像装置10Y,C,M,Kに各色トナーが補給される。
本実施形態に係る定着装置の要部構成の断面図を図13に示す。
本実施形態の定着装置は、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置され、トナー像を加熱して記録媒体に定着させる定着部材51と、定着部材51を加熱する加熱源53と、定着部材51に圧接してニップ部を形成する加圧部材52と、定着部材51または加圧部材52の表面に当接して当該表面をクリーニングするクリーニング部材82と、クリーニング部材82を、定着部材51または加圧部材52の表面に当接する位置と離間する位置との間で移動させる接離機構80と、少なくとも定着部材51及び加圧部材52を収容する外装部材5aと、を備える。
また、複数の検知手段と、本体側コネクタとの端子同士の接触により検知手段からの検知信号を画像形成装置本体に伝える定着装置側コネクタ(ドロワコネクタ)55Uを備え、検知手段のリード線が複数に分岐され、定着装置側コネクタ55Uに接続されている。
中空構造の定着部材51の内部には加熱源53が固設されている。加熱源53はハロゲンヒータであって、その両端部が定着装置5の側板に固定されている。そして、画像形成装置本体のメインスイッチがオンされた状態で、電源部から加熱源53に電力が供給される。そして、加熱源53からの輻射熱によって定着部材51が加熱され、加熱された定着部材51の表面から記録媒体S上のトナー像に熱が加えられる。
加熱源53の出力制御は、定着部材51の表面に非接触で対向する温度センサによるローラ表面温度の検知結果に基づいておこなわれる。詳しくは、温度センサ(サーモパイル)の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、加熱源53に交流電圧が印加される。このような出力制御によって、定着部材51の温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。
接離機構80は、クリーニング部材82を加圧部材52の表面に当接する当接位置と、加圧部材52の表面から離れる離間位置との間で移動させる。
加圧部材52の表面がクリーニングされることで、定着部材51も間接的にクリーニングされ、ニップ部を通過する記録媒体Sがトナーや紙粉などで汚れたり画像の一部が欠損したりする不具合が軽減される。
特に、本実施の形態では、クリーニング部材82は、回転している加圧部材52に当接し、加圧部材52とともに回転するため、その回転によって表面を入れ替えながら効率的にクリーニングをおこなうことができる。
また、接離機構80はトーションスプリングを備え、クリーニング部材82を加圧部材52に対して当接する位置に移動するように付勢する。
なお、本実施形態では、クリーニング部材82が加圧部材52の表面に当接してクリーニングする態様について説明したが、クリーニング部材82が定着部材51に当接する態様であってもよい。
この微振動は定着装置全体にも伝わり、外装部材5aを介してドロワコネクタ(定着装置側コネクタ55U)にも伝達される。
定着装置側コネクタ55Uは、画像形成装置本体側コネクタとの端子同士の接触により、各種検知手段からの検知信号を画像形成装置本体に伝えるドロワコネクタである。
ドロワコネクタが微振動の影響を繰り返し受けることで接触部において摺動が生じ、ドロワコネクタの端子表層に損傷が生じ、接触不良が発生するおそれがある。
ドロワコネクタの接点を並列配置で設け、接触抵抗異常による接点不良が1つの接点で起きた場合でも、正常に導通している並列配置された他の接点によって信号を正しく伝達することができる。
そして、温度検知手段のリード線及び定着装置セット検知手段のリード線がそれぞれ複数に分岐され、定着装置側コネクタ55Uに接続されている。
図1は、本実施形態に係る定着装置5の温度検知回路及び定着装置セット検知回路(以下、「セット検知回路」ともいう)の一例を示す図である。
定着装置5に設けられた温度検知手段54は、定着装置の温度を検知する温度検知手段であって、温度により抵抗値が変化するサーミスタ素子54aを有し、その抵抗値の変化により定着部材51の温度を検知する。温度検知手段54としてはここではサーミスタを用いているが、サーミスタに限定されない。温度検知手段54には、制御基板60の制御部61からの電流がドロワコネクタ(以下、定着装置側コネクタ55U及び本体側コネクタ55Hにより構成される態様を「ドロワコネクタ55」という)を介して流れる。また、制御部61が、サーミスタ素子54aの抵抗変化によって変化する電圧を検知し、加熱源53の通電を制御することで定着部材51の温度を制御する。
セット検知回路は、一般的に、制御基板60からの信号線が定着装置5内でループを形成している。制御基板60からの電流がドロワコネクタ55を介してループを通じて制御基板に戻ることにより、定着装置5がセットされていることを検知する。
温度検知信号の誤検知として、例えば、誤って高い温度と検知した場合は、定着装置が本来の目標温度よりも低い温度に制御され、記録媒体上のトナー画像の定着不良が発生し、画像品質が低下してしまう。また誤って低い温度と検知した場合は、定着装置が本来の目標温度よりも高い温度に制御されるので、定着装置の劣化を早めてしまう等の問題が生じる。一方、セット検知信号が正しく伝えられないと、定着装置がセットされているにも関わらず定着装置がセットされていないというエラーメッセージが表示されてしまう。
このような故障状態となった場合、ユーザーやサービスマンが定着装置5を一旦取り外し、清掃作業を行わなければならず、また清掃作業で解決しない場合、定着装置5を交換しなければならなかった。また、定着装置5の着脱を繰り返すことにより、ドロワコネクタの接点部の摩耗がさらに加速してしまうおそれがあった。
ドロワコネクタ55は、定着装置側コネクタ55Uと本体側コネクタ55Hを有し、温度検知手段54及びセット検知手段40と、装置本体の制御基板60の間に配置されている。
定着装置側コネクタ55Uは、定着装置5に設置され、本体側コネクタ55Hは画像形成装置本体に設置されている。一般に、検知手段はリード線を2本有し、リード線は信号線とGND線(アース線)とに分かれている。
温度検知手段54のリード線は定着装置側コネクタ55Uに接続されている。リード線の先端に端子があり、本体側コネクタ55Hと定着装置側コネクタ55Uの端子同士が接触している箇所が接点である。温度検知電流は、制御基板60の信号側からドロワコネクタ55の接点65aを介して温度検知手段54の信号側に流れ、サーミスタ素子を流れ、温度検知手段54のGND側から再びドロワコネクタ55の別の接点65cを介して制御基板60へ流れる。
セット検知電流は、制御基板60から出てドロワコネクタ55接点を介してループを通して制御基板60に戻る。
中継基板56を用いることで、従来から用いられている汎用的なドロワコネクタ55を用いることができるので、ドロワコネクタ55を安価に調達できる。制御基板60では制御基板60内のパターン配線により制御部61へは1信号として伝えられる。これに代えて、装置本体側にも中継基板や中継コネクタを用いて2本のリード線を1本のリード線に戻しても良い。また、複数の温度検知手段54が定着装置5に設けられてもよい。
温度検知手段54及びセット検知手段40からの1つのリード線は、中継コネクタ56Uを介してそのまま1つのリード線として中継基板56に接続される。そして、温度検知手段54及びセット検知手段40のリード線である信号線及びGND線はそれぞれ、中継基板56内でのパターン配線により1つの線から2つの線に分岐される。これらの線は複線化され、並列配置されている。中継コネクタ56Dを介して2倍に複線化された信号線及びGND線はドロワコネクタ55に接続される。中継基板56は、中継コネクタ56U及び中継コネクタ56Dを有している。なお、複線化される線数は2倍に限らず、3倍以上であってもよい。
図3の場合と同様に、図4に示す1つの接点65aの抵抗が上昇した場合、信号線が複数化され並列配置されているため、電流は抵抗の低い方に流れる。すなわち、電流は、図中の矢印に示すように、並列配置されたもう一方の接点65bを介して制御基板60まで流れる。この時の電流は、オームの法則で既知の通り、抵抗上昇していないときと同じ値で流れるので温度検知信号は正しく伝達される。この結果、抵抗上昇した接点65aは温度検知回路上で不要となり、定着装置は正しく動作し、障害は発生しない。
セット検知信号の1つの接点の抵抗が上昇した場合も同様である。
制御部61により、電圧値を温度検知信号として捉え、加熱源53の通電を制御し、定着部材51を一定温度になるように制御しているので、図示のように、通常は、定着部材51の温度と同期している電圧値は一定の値に制御される。しかし、接点部の抵抗上昇が生じた場合、結果として図7に示すような一時的な電圧暴れ(図中矢印A及びB)が発生する。端子抵抗が正常だった場合の電圧値は図中矢印Cで示している。
温度検知信号が一時的に変動した結果、狙いの温度が正しい値からずれるので一定の振幅で推移していた全体波形にも乱れが生じる。このニッケル酸化物による接触不良が発生するときの接点部の挙動は非常に不安定で、接触抵抗が瞬間的に変化したり、中間的な抵抗値を持ったりするが、大抵の場合は、抵抗上昇に持続性が無く、僅かな振動や定着装置の着脱により正常状態に戻ってしまう。図5の例でも2〜3回の抵抗上昇の後に電圧波形は正常状態に戻っているので、温度検知波形も直ぐに一定な温度に対応する波形に戻っている。
逆に、接点の抵抗上昇が継続的に起こる場合は、複数の接点が同時に抵抗上昇することとなり、そのような場合は複数接点の効果が得られなくなる。
図6に示すセット検知手段のループ40を中継基板56の基板内パターンで構成する態様は、図3に示すループ40をリード線で構成する態様に対し、リード線やコネクタのコンタクトピンが不要となる。また、コネクタの必要ピン数も減るため基板サイズを小さくすることができる。このように、セット検知手段のループ40を中継基板56の基板内パターンで構成することにより、小型化とコスト低減を実現することができる。
図7は、画像形成装置本体と定着装置の配置を示す模式図である。
図7(A)は、装置本体に対する定着装置5及びドロワコネクタ55の配置を模式的に表しており、定着装置5がドロワコネクタ55を介して装置本体に装着されている。図7(B)は、定着装置5の着脱方向を模式的に表しており、定着装置5はその長手方向に対して直交する方向に着脱可能である。図7(B)では、定着装置5が装置本体から取り外されており、定着装置側コネクタ55Uを備えた定着装置5と、本体側コネクタ55Hを備えた装置本体とが分離している。このとき、定着装置側コネクタ55Uと本体側コネクタ55Hから成るドロワコネクタ55は、定着装置5の着脱方向に挿抜可能に配置されている。これにより、定着装置5の着脱と同期してドロワコネクタ55が挿抜され、電気的接続が形成・解除される。
図8(A)では、定着装置5が装置本体から取り外されており、図8(B)では、定着装置5がドロワコネクタ55を介して装置本体に装着されている。
定着装置5はその長手方向に着脱可能であり、このために定着装置側コネクタ55Uは定着装置5の長手方向の端部に配置されている。定着装置側コネクタ55Uと本体側コネクタ55Hから成るドロワコネクタ55は、定着装置5の着脱方向に挿抜可能に配置されている。図8(B)に示すように、定着装置5の装着時にドロワコネクタ55の横にデッドスペース69が生じるので、このデッドスペース69に対応して中継基板56を定着装置5に配置することができる。
定着装置側コネクタ55Uが定着装置5の上方且つ後方に固定されている。
定着装置側コネクタ55Uは、長方形の開口を有し、内部には金メッキが施された端子を有する。本体側コネクタ55Hも、長方形の開口に対応する形状を有し、内部には金メッキが施された端子を有する。
これらの定着装置側コネクタ55U側の端子は本体側コネクタ55H側の端子と接触することで、電気的接続が形成される。
図9に示すように、中継基板56が定着装置5に保持されることで、従来から用いている汎用的なドロワコネクタ55を用いることができるので、ドロワコネクタ55を安価に調達でき、ドロワコネクタ55内に複雑な形状を用いることによる大型化や高コスト化が回避される。さらに、中継基板56をドロワコネクタ55と関連性なく配置できるため、装置本体に影響を与えることなく定着装置5内での配置の自由度が高められる。
第一に、金属製部材に比べて樹脂製部材の方が断熱性が良く、熱伝導性が低い。その結果、定着部材51からの熱が中継基板56に伝わりにくく、中継基板56を熱から保護し、安定的な動作を保証することができる。
第二に、樹脂製部材は絶縁性のため、電気的な短絡や、短絡による誤動作の懸念が無い。そのため部品の取付等の配置の自由度が高い。
第三に、樹脂製部材は形状の自由度が高く、取付形状の形成が容易である。絶縁性と相まって、中継基板56をネジなどの固定部材を用いずに樹脂製部材(保持部材57)に設置可能となり、組み立て性が向上される。
図10及び図11に中継基板56の概略構成図を示す。
図10に示す中継基板56では、図4に示す中継基板56と同様に、信号線は2本の信号線に分岐され(すなわち、複線化され)ている。一方で、GND線は互いに接続されている。
図11に示すように、中継基板56の下部に切り欠き71が設けられている。
図9に示すように、定着装置5を構成する樹脂製の保持部材57は、切り欠き71に嵌る突起72を有している。このように定着装置5の突起72と中継基板56の切り欠き71を嵌めることで、中継基板56が定着装置5に保持される方向が一意に決まることになる。このような構成とすることで、リード線(ハーネス)の配回し、コネクタの取付等、安定した組み立て性を得ることができ、付随した組み立て不良を減らすことができる。
図示のように、本実施形態の定着装置5では、中継基板56はカバー部材58により覆われている。カバー部材58は中継基板56と対向して設けられ、表面全体を覆っている。これにより、オペレータやサービスマンが、定着装置5の着脱時に装置外に出された定着装置5の中継基板56などに意図せずに接触することを防止し、また部品の機械的破損、静電気等による電気的破損、コネクタ抜け等の不具合を防止することができる。
上述したように、この種の抵抗上昇には持続性が無いため、並列配置された複数の接点で同時に抵抗上昇が発生する可能性は極めて低い。その結果、装置の温度検知異常に伴う障害の発生を防止できる。
例えば、このような複数の接点を有するために従来技術のような特殊なコネクタを用いることが考えられるが、これは汎用的なものではないため、その大きさ、形状、調達性、費用などの種々の制約事項を伴う。
5a 外装部材
40 定着装置セット検知手段
51 定着部材
52 加圧部材
53 加熱源
54 温度検知手段
55 ドロワコネクタ
55H 本体側コネクタ
55U 定着装置側コネクタ
56 中継基板
57 保持部材
58 基板被覆部材
80 接離機構
81 カム
82 クリーニング部材
Claims (10)
- 画像形成装置本体に対して着脱自在に設置され、
トナー像を加熱して記録媒体に定着させる定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材または前記加圧部材の表面に当接して当該表面をクリーニングするクリーニング部材と、前記クリーニング部材を、前記定着部材または前記加圧部材の表面に当接する位置と離間する位置との間で移動させる接離機構と、少なくとも前記定着部材及び前記加圧部材を収容する外装部材と、を備える定着装置であって、
複数の検知手段と、本体側コネクタとの端子同士の接触により前記検知手段からの検知信号を画像形成装置本体に伝える定着装置側コネクタを備え、
前記検知手段のリード線が複数に分岐され、前記定着装置側コネクタに接続されていることを特徴とする定着装置。 - 前記検知手段は、定着装置の温度を検知する温度検知手段、及び定着装置が画像形成装置本体にセットされていることを検知する定着装置セット検知手段を備え、
前記温度検知手段のリード線及び前記定着装置セット検知手段のリード線がそれぞれ複数に分岐され、前記定着装置側コネクタに接続されていることを特徴とする定着装置。 - 前記検知手段と前記定着装置側コネクタの間に中継基板が配置され、前記検知手段の前記信号線が前記中継基板上のパターン配線により複数に分岐されることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 前記定着装置セット検知手段が、前記中継基板の基板内パターンによって構成されることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 前記中継基板が前記外装部に設けられた保持部材に保持されていることを特徴とする請求項3または4に記載の定着装置。
- 前記保持部材が樹脂製であることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記中継基板は固定部材を用いずに前記保持部材に設置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の定着装置。
- 前記中継基板に切り欠きが設けられ、前記保持部材は、前記切り欠きに嵌る突起を有していることを特徴とする請求項5から7のいずれか記載の定着装置。
- 前記中継基板は、カバー部材により被覆されていることを特徴とする請求項3から8のいずれかに記載の定着装置。
- 請求項1から9のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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