JP2021113522A - 補強構造 - Google Patents

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秀樹 今峰
健次郎 箱本
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健次郎 箱本
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裕太朗 高倉
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【課題】簡素な構成で、配管の破損を効果的に防止する。【解決手段】筒状の管本体部61と、管本体部61の一端側に設けられると共に、第1振動体36に固定される第1被固定部62と、管本体部61の他端側に設けられると共に、第2振動体13,14に固定される第2被固定部66と、を有しており、第1振動体36から第1被固定部62を介して伝達される振動及び、又は第2振動体13,14から第2被固定部66を介して伝達される振動により、管本体部61が第1被固定部62及び第2被固定部66の少なくとも一方に対して相対振動する配管60の補強構造70であって、管本体部61の外周の少なくとも一部に接触すると共に、管本体部61の振動に伴い外周と相対摺接することにより摩擦熱を発生させるインシュレータ71を備えた。【選択図】図3

Description

本開示は、補強構造に関し、特に、過給機に供給される潤滑油をオイルパンに戻すリターン配管の補強に好適な技術に関するものである。
従来、エンジンから排出される排気の運動エネルギを利用してタービンを駆動させ、該タービンに回転軸で連結されたコンプレッサにより吸気を圧送する過給機が広く用いられている。過給機においては、回転軸を軸支する軸受部に対してオイルパンから潤滑油を供給し、該潤滑油をリターン配管によりオイルパンへ戻すことにより循環させるのが一般的である。
例えば、特許文献1には、過給機のリターン配管の管本体部に、伸縮変形することにより振動変位を吸収可能な蛇腹状の振動吸収部を設けた構造が開示されている。
特開2012−012988号公報
上記リターン配管は、一端側の第1被固定部を過給機の軸受ハウジングに、他端側の第2被固定部をエンジンのシリンダブロック等にそれぞれ固定することにより取り付けられている。軸受ハウジング及びシリンダブロックは、互いに異なる固有振動数で振動するため、リターン配管の特に被固定部の付け根部分には、これら振動の相違を起因とする曲げ応力が繰り返し作用することになる。
上記文献1記載の構造のように、管本体部に蛇腹状の振動吸収部を設ければ、管本体部の振動変位を吸収することはできるが、被固定部の付け根部分に作用する曲げ応力は抑えることができず、当該部位に破損を引き起こす可能性がある。
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、配管の破損を効果的に防止することができる補強構造を提供することを目的とする。
本開示の技術は、筒状の管本体部と、前記管本体部の一端側に設けられると共に、第1振動体に固定される第1被固定部と、前記管本体部の他端側に設けられると共に、第2振動体に固定される第2被固定部と、を有しており、前記第1振動体から前記第1被固定部を介して伝達される振動及び、又は前記第2振動体から前記第2被固定部を介して伝達される振動により、前記管本体部が前記第1被固定部及び前記第2被固定部の少なくとも一方に対して相対振動する配管の補強構造であって、前記管本体部の外周の少なくとも一部に接触すると共に、前記管本体部の振動に伴い前記外周と相対摺接することにより摩擦熱を発生させるインシュレータを備えることを特徴とする。
また、前記インシュレータは、一端側を前記第1被固定部に、他端側を前記第2被固定部にそれぞれ固定されていることが好ましい。
また、前記管本体部、前記第1被固定部、及び、前記第2被固定部が、熱伝導部材で一体に形成されていることが好ましい。
また、前記インシュレータは、前記管本体部の外周全体を覆う筒状に形成されていることが好ましい。
また、前記配管は、エンジンの油貯留部から過給機の軸受部に供給される潤滑油を前記油貯留部に戻すリターン配管であり、該リターン配管は、前記第1被固定部を前記過給機の前記軸受部を収容する軸受ハウジングに固定されると共に、前記第2被固定部を前記エンジンのシリンダブロック又はクランクケースに固定されていることが好ましい。
本開示の技術によれば、簡素な構成で、配管の破損を効果的に防止することができる。
本実施形態に係るエンジンを排気側から視た模式的な側面図である。 本実施形態に係るリターン配管を示す模式図である。 本実施形態に係る補強構造を示す模式図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る補強構造を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るエンジン10を排気側から視た模式的な側面図である。
図1に示すように、エンジン10は、上側から順に、ヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13、クランクケース14及び、オイルパン15(油貯留部)を備えている。
シリンダブロック13とクランクケース14との間には、クランクシャフト16が回転可能に軸支されている。シリンダブロック13には、何れも図示しないピストンを往復移動自在に収容するシリンダが設けられている。ピストンは、コネクティングロッドやクランクアーム等を介してクランクシャフト16に連結されており、ピストンの往復運動が回転運動に変換されてクランクシャフト16に伝達されるようになっている。
シリンダヘッド12には、シリンダ内に燃料を噴射する不図示のインジェクタが設けられている。また、シリンダヘッド12には、吸気ポートを開閉する吸気バルブ、排気ポートを開閉する排気バルブ、これらバルブを作動させる動弁機構等が設けられている。なお、エンジン10は、直噴式エンジンに限定されず、予混合式エンジンであってもよい。
シリンダヘッド12の排気側の側部には、排気ポートから排出される排気を集合する排気マニホールド20が設けられている。排気マニホールド20には、過給機30のタービンハウジング34が接続されている。
過給機30は、排気により駆動するタービン31と、タービン31に回転軸32で連結されて吸気を圧送するコンプレッサ33とを備えている。タービン31は、タービンハウジング34内に収容されている。コンプレッサ33は、コンプレッサハウジング35内に収容されている。これらタービンハウジング34とコンプレッサハウジング35との間には、軸受ハウジング36が設けられている。軸受ハウジング36内には、不図示の軸受部を介して回転軸32が回転自在に軸支されている。なお、過給機30は、コンベンショナルタイプ又は、ノンコンベンショナルタイプの何れであってもよい。
コンプレッサハウジング35の入口部には、上流吸気管40が接続されている。上流吸気管40は、不図示のエアクリーナで異物を除去した新気をコンプレッサハウジング35に導入する。コンプレッサハウジング35の出口部には、下流吸気管41が接続されている。下流吸気管41は、シリンダヘッド12の吸気側の側部(図の背面側)に設けられた不図示の吸気マニホールドにインタークーラ42等を介して接続されている。なお、図中において、符号43は、排気マニホールド20から分岐して吸気マニホールド(又は、下流吸気管41)に合流する排気還流管(EGRダクト)を示している。
タービンハウジング34の出口部には、排気を大気に導く排気管44が接続されている。排気管44には、排気後処理装置45や不図示の消音器等が設けられている。
シリンダブロック13又はクランクケース14の側部には、クランクシャフト16から伝達される動力で駆動するオイルポンプ50が設けられている。なお、オイルポンプ50は、電動式ポンプであってもよい。
オイルパン15は、潤滑油を貯留する。オイルポンプ50が駆動すると、オイルパン15から汲み上げられた潤滑油は、何れも不図示のオイルフィルタやオイルギャラリ等を経由して、動弁機構、オイルジェット、過給機30の軸受部等の各種潤滑要素に供給された後、再びオイルパン15に戻されるように構成されている。
本実施形態において、軸受ハウジング36には、潤滑油をオイルパン15に戻すリターン配管60が設けられている。リターン配管60は、入口側(一端側)を軸受ハウジング36(本開示の第1振動体の一例)に固定されると共に、出口側(他端側)をシリンダブロック13又はクランクケース14(本開示の第2振動体の一例)に固定されている。リターン配管60の外周は、本実施形態の補強構造70をなすインシュレータ71によって覆われている。以下、本実施形態に係るリターン配管60及び、補強構造70の詳細について説明する。
[リターン配管]
図2は、本実施形態に係るリターン配管60を示す模式図である。
図2に示すように、リターン配管60は、長尺筒状の管本体部61と、管本体部61の一端側に設けられた第1被固定部62と、管本体部61の他端側に設けられた第2被固定部66とを備えている。これら、管本体部61、第1被固定部62及び、第2被固定部66は、好ましくは、ステンレス鋼等の熱伝導部材で一体形成されている。
第1被固定部62は、板状の第1フランジ部63と、第1フランジ部63から立設されて管本体部61の一端に連続する第1筒体部64とを有する。第1フランジ部63は、不図示のボルト等によって軸受ハウジング36(図1参照)に締結固定される。
第2被固定部66は、板状の第2フランジ部67と、第2フランジ部67から立設されて管本体部61の他端に連続する第2筒体部68とを有する。第2フランジ部67は、不図示のボルト等によってシリンダブロック13又はクランクケース14(何れも図1参照)に締結固定される。
管本体部61は、第1筒体部64及び、第2筒体部68と略同径の長尺筒状に形成されている。管本体部61は、過給機30側から第1被固定部62を介して振動が伝達され、さらに、エンジン10側から第2被固定部66を介して振動が伝達されることにより、これら第1被固定部62及び第2被固定部66に対して相対振動する。この際、第1フランジ部63と第1筒体部64との付け根部X1及び、第2フランジ部67と第2筒体部68との付け根部X2には、管本体部61の振動を起因とした曲げ応力が繰り返し作用する。
なお、図示例において、管本体部61は、周辺部品との干渉を避けるように複数個所で屈曲しているが、管本体部61は、略直線状であってもよい。
[補強構造]
図3は、本実施形態に係る補強構造70を示す模式図である。
図3に示すように、補強構造70は、例えば、ガラス繊維等の無機繊維を含むインシュレータ71により、リターン配管60の管本体部61の外周を周方向に接触状態で覆うことにより構成されている。
具体的には、インシュレータ71は、管本体部61よりも長い略円筒状に形成されている。インシュレータ71は、シート状のインシュレータ71を振動吸収部61の外周に巻くことにより組み付けてもよく、或いは、予め筒状体に成形したインシュレータ71をリターン配管60の端部側から挿入することにより組み付けてもよい。
インシュレータ71は、管本体部61よりも突出する一端側及び、他端側の少なくとも2カ所を締結バンド72,73等の固定手段で締め付けることに、リターン配管60に固定保持されている。具体的には、インシュレータ71の一端側は、第1被固定部62の第1筒体部64に固定され、インシュレータ71の他端側は、第2被固定部66の第2筒体部68に固定されている。
すなわち、管本体部61が各被固定部62,66に対して相対振動すると、これに伴い、管本体部61の外周面の少なくとも一部がインシュレータ71の内周面と摺接することにより、これらの間に摩擦熱を発生させるように構成されている。
なお、インシュレータ71の材質は、ガラス繊維等の無機繊維に限定されず、管本体部61との間に摩擦熱を発生し得る所定の摩擦係数を有する部材であれば、他の部材を適用してもよい。
このように、インシュレータ71と管本体部61とを相対摺接させて摩擦熱を発生させると、当該摩擦熱は管本体部61から被固定部62,66の付け根部X1,X2にそれぞれ伝達され、軸受ハウジング36とエンジン10との振動の相違により根部X1,X2に繰り返し作用する曲げ応力は熱エネルギに適宜に変換されようになる。これにより、根部X1,X2の曲げ応力が確実に低下するようになり、当該応力を起因としたリターン配管60の破損を効果的に防止することが可能になる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、インシュレータ71は、管本体部61の外周の全体を覆う筒状に形成されるものとして説明したが、管本体部61の外周と部分的に接触する他の形状(例えば半筒状等)としてもよい。
また、インシュレータ71は、リターン配管60に固定されるものとしたが、管本体部61の相対振動に伴い、管本体部61の外周面と摺接できる固定方法であれば、シリンダブロック13等にステイ等を介して組み付けてもよい。
また、本開示の適用は、過給機30のリターン配管60に限定されず、排気管44やEGRダクト43等、外周に巻かれるインシュレータ71と相対摺接し得る他の配管類にも広く適用することが可能である。
10 エンジン
13 シリンダブロック(第2振動体)
14 クランクケース(第2振動体)
15 オイルパン
30 過給機
31 タービン
32 回転軸
33 コンプレッサ
34 タービンハウジング
35 コンプレッサハウジング
36 軸受ハウジング(第1振動体)
60 リターン配管
61 管本体部
62 第1被固定部
63 第1フランジ部
64 第1筒体部
66 第2被固定部
67 第2フランジ部
68 第2筒体部
70 補強構造
71 インシュレータ
72,73 締結バンド

Claims (5)

  1. 筒状の管本体部と、前記管本体部の一端側に設けられると共に、第1振動体に固定される第1被固定部と、前記管本体部の他端側に設けられると共に、第2振動体に固定される第2被固定部と、を有しており、前記第1振動体から前記第1被固定部を介して伝達される振動及び、又は前記第2振動体から前記第2被固定部を介して伝達される振動により、前記管本体部が前記第1被固定部及び前記第2被固定部の少なくとも一方に対して相対振動する配管の補強構造であって、
    前記管本体部の外周の少なくとも一部に接触すると共に、前記管本体部の振動に伴い前記外周と相対摺接することにより摩擦熱を発生させるインシュレータを備える
    ことを特徴とする補強構造。
  2. 前記インシュレータは、一端側を前記第1被固定部に、他端側を前記第2被固定部にそれぞれ固定されている
    請求項1に記載の補強構造。
  3. 前記管本体部、前記第1被固定部、及び、前記第2被固定部が、熱伝導部材で一体に形成されている
    請求項1又は2に記載の補強構造。
  4. 前記インシュレータは、前記管本体部の外周全体を覆う筒状に形成されている
    請求項1から3の何れか一項に記載の補強構造。
  5. 前記配管は、エンジンの油貯留部から過給機の軸受部に供給される潤滑油を前記油貯留部に戻すリターン配管であり、該リターン配管は、前記第1被固定部を前記過給機の前記軸受部を収容する軸受ハウジングに固定されると共に、前記第2被固定部を前記エンジンのシリンダブロック又はクランクケースに固定されている
    請求項1から4の何れか一項に記載の補強構造。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11153267A (ja) * 1997-09-23 1999-06-08 Witzenmann Gmbh Metallschlauchfab Pforzheim チューブ・エレメント
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