JP2021112908A - 磁性材を用いた案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】罫線や表の枠を描く時は、等間隔の平行線を書く場合があるが、従来、一つの定規を用いて線を引くと、正確に罫線や表枠等を作成できなかった。更に、定規の丈よりも長い線を引くときは、引いた線が曲ってしまうという欠点があった。本発明は、定規の丈よりも長い複数の等間隔線及び平行線を簡単に引くことができる案内装置を提供する。【解決手段】紙面上で定規が滑らかに動くため、一つの定規を用いて、定規の丈よりも長い複数の等間隔線及び平行線を容易に引くことができる。したがって、図1に示すように、罫線や表等を短時間に且つ正確に作成できる。【選択図】図1

Description

本発明は、簡単に且つ正確に複数の等間隔線及び平行線を引くためのものである。
時としてある用紙に罫線や表の枠を描く時は、例えば等間隔の平行線を書く場合がある。このような場合は、従来、一つの定規を用いて線を引くと、等間隔に線引きしたつもりでも実際は等間隔にならなかったり、又は線同士が平行にならなかったりして、正確に罫線や表枠等を作成することができなかった。更に、定規の丈よりも長い線を引くときは、目視で定規の位置を合わせて延長線を引くため、引いた線が曲ってしまうという欠点があった。
なお、文献によると、平行吸着製図用ガイド定規(実用新案文献1)が知られている。
実全昭55−047302
しかしながら、特許文献1では、定規の裏面にはゴム磁石が設置されており、該ゴム磁石と紙面との摩擦抵抗によって前記定規が紙面上で滑らかに動きにくく、複数の線を引く場合には、時間がかかる問題点があった。更に、定規の丈よりも長い線を引く場合は、目視で定規の位置を合わせて延長線を引かなければならず、手間と時間が掛かるばかりでなく、引いた線が曲ってしまうという欠点があった。本発明は以上の問題点を解決するものである。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、少なくとも片面多極に着磁した板状の磁性材を有する基板部と、前記磁性材と同仕様の磁性材を有し且つ平面に潤滑材を設置した案内具とからなる案内装置であって、前記基板部の平面にシートを載置し、該シートの平面上に沿って前記潤滑材を当接させながら前記案内具を自在に移動させ、前記基板部と前記案内具との間に発生する磁気の吸引力が最強になる位置に保持させることを特徴としている。
本発明を用いることにより、紙面上で定規が滑らかに動くため、一つの定規を用いて、定規の丈よりも長い複数の等間隔線及び平行線を容易に引くことができる。したがって、図1に示すように、罫線や表等を短時間に且つ正確に作成できる。
本発明の使用状態を示した平面図 本発明の実施形態の一例の位置関係を示した側面図 一般的な着磁パターンで着磁させた磁性材1を示した平面図 磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの斜視図 磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの磁力関係を表した平面図 磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの磁力関係を表した平面図 下敷20の斜視図 定規40の斜視図 下敷20と定規40の磁極が異なる実施例1の平面図 下敷20と定規40の磁極が一致した実施例1の平面図 筆記具50で平行線を引いている状態を示した平面図 筆記具50で定規40の丈を超える平行線を引いている状態を示した平面図 筆記具50で表を作成している状態を示した平面図 定規40a及び定規4bの幅と着磁ピッチの関係を示した平面図 定規40bの対辺によって、更に平行線を加えている状態を示した平面図 移動板42を使用して等間隔の平行線を引いている状態を示した平面図 平面に磁性材1を埋設したクリップボード24を示した斜視図 磁性材1を縦横配列させた磁性材1fの一例を示した斜視図 基板部11と案内具12との間に発生する磁力の関係を示した平面図 磁性材1gの平面図
本発明の間隔制御作業装置について、図1〜図20を用いて説明する。図に示すように、図1は本特許の使用状態を示した平面図、図2は本発明の実施形態の一例の位置関係を示した側面図、図3は一般的な着磁パターンで着磁させた磁性材1を示した平面図、図4は磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの斜視図、図5は磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの磁力関係を表した平面図、図6は磁性材1a、磁性材1b及び磁性材1cの磁力関係を表した平面図、図7は下敷20の斜視図、図8は定規40の斜視図、図9は下敷20と定規40の磁極が異なる実施例1の平面図、図10は下敷20と定規40の磁極が一致した実施例1の平面図、図1は筆記具50で平行線を引いている状態を示した平面図、図12は筆記具50で定規40の丈を超える平行線を引いている状態を示した平面図、図13は筆記具50で表を作成している状態を示した平面図、図14は定規40a及び定規4bの幅と着磁ピッチの関係を示した平面図、図15は定規40bの対辺によって、更に平行線を加えている状態を示した平面図、図16は移動板42を使用して等間隔の平行線を引いている状態を示した平面図、図17は平面に磁性材1を埋設したクリップボード24を示した斜視図、図18は磁性材1を縦横配列させた磁性材1fの一例を示した斜視図、図19は基板部11と案内具12との間に発生する磁力の関係を示した平面図、図20は磁性材1gの平面図であり、本発明を示す基板部11及び案内具12には多様な構成がある。
本発明は、基板部11と案内具12とから構成される。
前記基板部11は、板状の磁性材1を備える。
前記案内具12は、板状の磁性材1と潤滑材13とを備える。
前記磁性材1は、着磁させると磁力を持つ材料である。一般的に、シート状の磁性材に着磁させたものはマグネットシートと呼ばれている。前記磁性材1は、マグネットシートを含んだ板状の磁石全般を示す。尚、磁性材1は、片面多極に着磁してもよいし、両面多極に着磁してもよい。
前記基板部11の平面は、シート30を載置させる台なので、該シート30の外郭より大きく且つ同じ平面形が好ましい。例えば、シート30がB5用紙の場合は、基板部11の平面はB5サイズよりも大きい四方形が好ましい。
前記案内具12は、シート30の平面に潤滑材13を当接させながら該シート30の平面上に沿って移動及び保持させるものである。
図2は、本発明の実施形態の一例として、基板部11と案内具12とシート30との位置関係を示した側面図である。基板部11には磁性材1が具備され、案内具12には磁性材1及び潤滑材13が具備されている。
一般的なマグネットシートは、N極面2とS極面3とが交互に平行且つ等間隔に着磁されている。図3は、一般的なマグネットシートと同様の着磁パターンで着磁させた磁性材1の着磁パターンを示した平面図である。
前記磁性材1を用い、本発明の作用を説明する。いずれの磁性材1も同じ着磁ピッチとする。着磁ピッチとは、N極面2とS極面3との間隔のことである。また、磁極の長手方向を「行方向」と呼び、長手方向に直交する方向を「列方向」と呼ぶ。
側面から見た基板部11及び案内具12の位置関係は基本的に図2に示す通りであるが、作用の説明を分かりやすくするために、シート30を除き、更に基板部11に具備された磁性材1a並びに案内具12に具備された磁性材1b、1c、1d及び1eのみを用いて説明する。
図4は、磁性材1aの着磁面に、着磁面同士を向かい合わせにして載置した磁性材1b及び磁性材1cを示した斜視図である。図5は、その平面図であり、磁性材1b及び磁性材1cの着磁面において、磁性材1aに対して異極で吸引された範囲を灰色で示し、それ以外は同極で反発された範囲を示した。
磁性材1bは、磁性材1aとの行方向が一致しており、図5に示した通り、互いの着磁面は異極同士との間に発生する吸引力が最強になる位置で吸着されていると同時に、隣接する同極同士との間に発生する反発力のため、列方向への移動が保持される。一方、行方向への移動は保持されにくく容易に移動できる。
磁性材1cは、磁性材1aとの行方向が一致しておらず、図5に示した通り、互いの着磁面は異極同士が吸引するものの同極同士が反発し、これら双方の磁力が相殺されるため、磁性材1cは磁性材1aに吸着せず、磁性材1aの表面上を自在に移動できる。
図6は、図5の状態にある磁性材1bをやや列方向にずらした磁性材1d及び磁性材1dをやや右回りに回転させた磁性材1eの状態を示した平面図である。
磁性材1dは、異極同士の吸引よりも同極同士の反発面積が多いため、磁性材1aの磁極面から反発した不安定な状態となっているが、異極同士の吸引はより強くなる方向に、また同極同士の反発はより弱くなる方向に移動するため、短時間のうちに図5の磁性材1bのような吸着状態になって安定する。
磁性材1eは、磁性材1dと比べるとやや行方向が一致していないものの、僅かな角度の違いであれば、磁性材1dと同様に、短時間で図5の磁性材1bのような吸着状態になって安定する。
つまり、磁性材1aの表面上において磁性材1bの状態で一度吸着すると、列方向には着磁ピッチの偶数倍毎に保持され、回転方向には180度毎に保持され、行方向には容易に移動が可能になる。
以上の作用は、分かりやすくするために磁性材以外を除いて説明したが、本発明は基板部11の平面にシート30を載置し、該シート30の平面上に沿って潤滑材13を当接させながら案内具12を移動及び保持させるので、磁性材1同士が当接することはない。したがって、磁性材1同士にやや距離が生まれるが、磁性材1同士の間に発生する磁気の吸引力及び反発力が発生している限り作用は有効である。
磁性材1にフェライトを原料にした素材を用いる場合は、磁性材1同士の距離は1mm以下が好ましい。また、シート30の厚みが1mmを超える場合は、ネオジウム、コバルト及びサマリウム等の希土類を原料にした素材を磁性材1に用いるのが好ましい。
前記案内具12に具備した前記潤滑材13は、該案内具12がシート30の平面に沿って移動開始時及び移動中の摩擦抵抗を軽減させる。これにより、前記案内具12は、図5の磁性材1cのように吸着されていない状態において、滑らか且つ自在に移動しやすくなる。また、図5の磁性材1bのように吸着された状態においても、行方向への滑らかな移動ができる。したがって、案内具12の取り回しが良好になり、後述する実施例での作業が大変楽になる。
前記潤滑材13は、コーティング加工、ライニング加工及びメッキ加工等によって案内具12に具備できる。潤滑材13がフィルム状の場合は貼設、パウチ加工及びラミネート加工してもよい。潤滑材13に適した素材としては、フッ素樹脂及びケイ素樹脂がある。フッ素樹脂のなかでも摩擦係数が小さい、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロア及びルキルビニルエーテル共重合体等は、潤滑材13に適している。その他の素材を使用する場合は、シート30との静摩擦係数及び動摩擦係数が小さいものが好ましい。
尚、シート30に対して磁性材自体の摩擦抵抗が十分に小さい場合は、案内具12の平面に潤滑材13を具備しなくてもよい。
基板部11は、様々な構造によって磁性材1を具備できる。
例えば、磁性材1の片面又は両面に保護材15を設置する構造の場合は、保護材15を設置する方法として、パウチ加工、ラミネート加工、コーティング加工、ライニング加工又はメッキ加工等が好ましいが、両面テープ等で貼設してもよいし、接着剤等で接着してもよい。また、基板部11の剛性を高めるためにプレート18を積層してもよい。プレート18は、基板部11の母体と考えることもできる。これらの構造は、基板部11を下敷、デスクマット、カレンダー、葉書、名刺、クリップボード、ホワイトボード、カッターマット及びボードゲームのボード等に利用する場合に向いている。
また、磁性材1を内接又は埋設する構造の場合は、予め磁性材1のスペースを考慮した基板部の母体を製造し、そのスペースに磁性材1を内接又は埋設する。尚、シート30を載置する基板部11の平面部分は筆記具50の筆圧に耐える程度の硬質が好ましいので、適宜、硬質の保護材15を設置してもよい。尚、保護材15は非磁性材である。この構造は、基板部11を製図板、机の天板、黒板、ホワイトボード、クリップボード、カッターマット、家具、電化製品及び部屋の壁等に利用する場合に向いている。
案内具12も前記基板部11と同様の構造によって磁性材1を具備できる。
但し、案内具12の平面部分は、必ずしも筆記具50の筆圧に耐える必要がない。また、案内具12は、用途に応じて様々な平面形がある。例えば、方形、半円形及び雲形定規のような曲線の輪郭でも良いし、テンプレートのように内側に枠があってもよい。
いずれの構造であっても、基板部11及び案内具12の平面形が四方形又は外郭に直線の辺がある場合は、いずれかの辺に磁性材1の着磁方向が一致している方が好ましい。なぜなら、本発明の利用者にとって、着磁方向又は案内具12が保持される方向が分かりやすいからである。したがって、基板部11及び案内具12の外郭に直線の辺が無い場合でも、利用者が分かりやすい着磁方向に設置させる。
基板部11を下敷20として使用し、案内具12を定規40として使用した実施例1を説明する。
図7は、長手方向が行方向になるように着磁された磁性材1の両面に保護材15を積層した下敷20の斜視図である。
図8は、長手方向が行方向になるように着磁された磁性材1と、潤滑材13と、プレート18とを積層し、該プレート18の表面に目盛りを設けた定規40の斜視図である。前記プレート18は前記定規40の剛性を高める効果がある。
図9は、下敷20の平面にシート30を載置し、該シート30の平面に前記下敷20の磁極が異なる方向に定規40を載置した実施例1の平面図である。前記シート30は、ノートや手帳等における複数ページの中の1ページと考えても良い。
前記下敷20及び前記定規40は行方向が異なるため、該定規40は前記シート30の表面を自在に移動させることができる。この時、前記定規40に設置されている潤滑材13と前記シート30との間に生じる摩擦抵抗が少ないほど前記定規40の移動が滑らかになる。
図10は、図9の状態において、下敷20及び定規40の行方向を一致させた状態の平面図である。
図11は、図10の状態において、定規40の一辺に沿って筆記具50で等間隔の平行線を引いている状態を示した平面図である。前述した作用によって、列方向が着磁ピッチの二倍毎に保持され、回転方向も保持されるため、容易に等間隔の平行線を引くことができる。
尚、前記定規40から手を放しても該定規40はシート30に吸着している。そのため、手若しくは腕の怪我又は片麻痺などによって日常において片手しか使用できない状況においても、本実施例1によれば定規を使って線を引くことができる。
図12は、筆記具50を用いて、定規40を長手方向に移動することにより等間隔且つ定規40の丈を超える平行線を引いている状態を示した平面図である。前記定規40は、前述した作用によって列方向及び回転方向を保持されながら行方向への移動ができるため、図11で示した等間隔の平行線の延長線を容易に引くことができる。
定規40の丈を超える線を容易に引けるということは、例えば、長い五線譜又は一辺が長い表等を作成する時に便利である。つまり、必要以上に長い定規が不要になり、携帯用の筆入れ等に定規を収納しやすいといった効果がある。
図13は、シート30に縦線を複数引いた後、下敷20及び定規40を横向きに変え、横線を加えて表を作成している状態を示した平面図である。前記シート30に対して角度を変えることによって、様々な角度で等間隔の平行線を引くことができる。
定規40は列方向に対して着磁ピッチの二倍毎に保持されるため、複数の平行線を引いた時の線間隔は、最小でも着磁ピッチの二倍になるが、着磁ピッチの偶数倍且つ対辺が平行の幅の定規40bの両辺を併用して線を引くことで平行線の線間隔は半分になる。つまり着磁ピッチと同じ幅の平行線を引くことができる。
図14は、定規40a及び定規4bの幅と着磁ピッチの関係を示した平面図である。尚、図面の一部は波線を用いて省略している。定規40aは着磁ピッチの奇数幅、定規40bは着磁ピッチの偶数幅を表している。両辺を併用して線を引くことで平行線の線間隔を半分にすることができるのは定規40bである。定規40aは、両辺を併用して線を引いても平行線の間隔は半分にならない。
図15、前記定規40bの対辺によって、平行線を加えている状態を示した平面図である。手順は、まず目盛り側の辺で等間隔の平行線を複数引いた後、前記定規40bを180度回転させると、先に引いた平行線の中間に対辺が保持されるため、同様に複数の線を引くだけでよい。
着磁ピッチの偶数倍+二分の一且つ対辺が平行の幅の定規40と前記定規40bとを併用すれば、更に半分の間隔の平行線を引くことができる。つまり、案内具12が具備する磁性材1の位置及び定規40の幅を調整することによって、様々な間隔の平行線を引くことができるので、ハッチングの線等の狭い間隔の平行線を引く場合に便利である。
実施例1で説明した案内具12は、三角定規などの様々な定規の他、分度器、ステンシル及びテンプレート等に応用できる。また、基板部11は、下敷の他、デスクマット、カレンダー、葉書、名刺及びボードゲームのボード等に応用できる。
案内具12を移動板42として使用した実施例2を説明する。尚、基板部11とシート30の状態は、実施例1と同様なので説明を省略する。
移動板42は、定規40の平面の面積を少なくし、平面に筆記具50のペン先程度の穴又は切り欠きを設けた案内具12である。
図16は、移動板42の列方向が保持され、筆記具50のペン先が移動板42の穴に挿入且つシートに当接し、行方向へ前記筆記具50のペン先を移動させている状態を示した。前記筆記具50と共に前記移動板42も行方向へ移動するため、実施例1で示した定規40と同様に等間隔の平行線を引くことができる。筆記具50のペン先を移動板42に設けた切り欠きに掛けて移動する場合も同様である。
基板部11をクリップボード24として使用した実施例3を説明する。クリップボードとは、書類を留めるクリップが付いた書記用の板又は台のことである。
図17は、平面に磁性材1を埋設したうえで、保護材15を設置したクリップボード24を示した斜視図である。実施例1と同様、定規40又は移動板42を使用することで、前記クリプトラクト24の平面に載置したシート30に等間隔の平行線を容易に引くことができる。
この実施例の基板部11は、クリップボード24の他、製図板、机の天板、黒板、ホワイトボード及びカッターマット等に応用できる。
以上、実施例1〜実施例3を説明した。これらの実施例に使用する筆記具50の代わりにカッターナイフ等を使用すると、シート30を等間隔且つ平行に切ることができる。その際には、カッターマットを基板部11として応用するのが好ましい。また、筆記具50で線を引いたり、カッターナイフで切るだけでなく、案内具12の位置に合わせ、粘着テープを貼ったり、きりやドリル等で穴を開けたり、針を刺したり、イレーサーで消したり、等間隔で物を置く目安にすることもできる。
[基板部11及び案内具12に磁性材を複数具備する場合]
一辺の長さが着磁ピッチの偶数倍からなる正方形の同じ磁性材1複数を、平面上において縦横配列させ、個々の磁性材1の方向は、隣り合う同士の磁力線が互いに直交させ、対角線の延長上同士は同方向になるように配置させた磁性材1fを基板部11に具備した場合について説明する。
図18は、上記の説明どおりに複数配列させた磁性材1fの一例を示した斜視図である。磁性材1を縦と横に併設し、出来るだけ密着させた方がよい。磁性材1同士は接着してもよい。
前記磁性材1fを具備した基板部11の平面上に載置した案内具12は、二方向に保持させることができる。
図19は、前記基板部11に二つの前記案内具12を載置し、前記基板部11と前記案内具12との間に発生する磁力の関係を示した平面図である。異極で吸引された範囲を灰色で示し、それ以外は同極で反発された範囲を示した。二方向に向いた前記案内具12は、共に吸引される面積が多いことが分かる。この二方向以外の角度では、強い吸引が発生しない為、前記案内具の列方向へは着磁ピッチの偶数倍毎に保持され、回転方向へは90度毎に保持され、前記案内具の行方向へは容易に移動が可能になる。
それとは逆に、基板部11に一般的な着磁パターンの磁性材1を具備し、案内具12に磁性材1を複数使用した磁性材1fを具備した場合も、同様の効果になる。
案内具12を二方向のいずれかにでも保持できることは、すなわち、前記実施例1において、定規40の向きを変えるだけで縦方向及び横方向に等間隔の平行線を引くことができるということであり、特にノート等に下敷を敷いて表枠等を作る時に便利である。
[その他の着磁パターンの場合]
これまでは、図3に示すような、N極面2とS極面3とが交互に平行且つ等間隔に着磁された磁性材1の場合を説明してきた。ここからは、その他の着磁パターンで着磁された磁性材の場合を説明する。
図20は、N極面とS極面とが縦横共に交互且つ等間隔に着磁されていている磁性材1gを示した平面図である。前記磁性材1gを基板部11及び案内具12に具備することにより、一枚の磁性材においても、案内具12を二方向のいずれかにでも保持できる。ただし、着磁方向に行方向が無いので、二方向への移動は、いずれも着磁ピッチの二倍ごとに保持される。
更に、通常の着磁パターンの磁性材1と、磁性材1fと、磁性材1gとのいずれかを基板部11及び案内具12に具備し、様々な組み合わせにすることで、案内具12の様々な保持が可能になる。また、N極面とS極面との境界線が多角形になる着磁パターン及び幾何学模様並びに絵柄等になる着磁パターンも考えられ、そのような磁性材を基板部11と案内具12に具備することにより、更に様々なパターンで保持させることができる。
以上、本発明の実施形態、作用、効果及び実施例を説明した。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g 磁性材
2 N極面
3 S極面
11 基板部
12 案内具
13 潤滑材
15 保護材
18 プレート
20 下敷
24 クリップボード
30 シート
40、40a、40b 定規
42 移動板
50 筆記具

Claims (4)

  1. 少なくとも片面多極に着磁した板状の磁性材を有する基板部と、前記磁性材と同仕様の磁性材を有し且つ平面に潤滑材を設置した案内具とからなる案内装置であって、前記基板部の平面にシートを載置し、該シートの平面上に沿って前記潤滑材を当接させながら前記案内具を自在に移動させ、前記基板部と前記案内具との間に発生する磁気の吸引力が最強になる位置に保持させることを特徴とする案内装置。
  2. 前記磁性材は、平面上においてN極面とS極面とが交互に平行且つ等間隔に着磁させたことを特徴とする請求項1に記載の案内装置。
  3. 前記磁性材は、平面上においてN極面とS極面とが縦横共に交互且つ等間隔に着磁させたことを特徴とする請求項1に記載の案内装置。
  4. 請求項2に記載の前記磁性材であって、一辺の長さが着磁ピッチの偶数倍からなる正方形の磁性材複数を、平面上において隣り合う同士の磁力線が互いに直交させ、対角線の延長上同士の着磁パターンを同方向に縦横配列させたことを特徴とする案内装置。
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