JP2021110524A - 熱負荷処理装置 - Google Patents

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Tadashi Tsunoda
正 角田
高伸 水野
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高伸 水野
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豊隆 平尾
隆之 小林
Takayuki Kobayashi
隆之 小林
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Abstract

【課題】放射板の熱放射で熱負荷を処理する熱負荷処理装置を提供する。【解決手段】熱負荷処理装置1は、気体搬送装置81により供給される気体熱媒体SAを内部に流し、気体熱媒体SAを外部へ流出させる流出口21hが給気筒21の側面に給気筒の軸線が延びる方向に沿って実質的に連続的に形成された給気筒21と、流出口21hから流出した気体熱媒体SAから受熱して熱放射する放射板11とを備え、流出口21hから流出した気体熱媒体SAが放射板11の面に沿って流れるように構成されている。而して、気体熱媒体SAが保有する熱を効率よく放射板11に伝達することができて、放射板11の熱放射で熱負荷を処理することができる。【選択図】図1

Description

本発明は熱負荷処理装置に関し、特に放射板の熱放射で熱負荷を処理する熱負荷処理装置に関する。
温度が調節された空気を冷暖房対象空間に供給する対流方式の冷暖房における温度ムラの発生という不都合を解消するものとして、熱輻射によって冷暖房を行う技術がある。輻射冷暖房システムの一態様として、伝熱効率を向上させつつ温度分布の不均一性を軽減した放熱管を用いて冷暖房対象室の冷暖房を行うものがある(例えば特許文献1参照。)。
特開2007−17079号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムは、放熱管をコンクリート等に埋設してコンクリート等を加熱又は冷却することでコンクリート等から温熱又は冷熱を輻射するか、放熱管から放出された空気が保有する熱を噴出器具を介して床材に伝達して床材から温熱又は冷熱を輻射するものであり、放熱管自体からの輻射(放射)で熱負荷を処理するものではなかった。
本発明は上述の課題に鑑み、放射板の熱放射で熱負荷を処理する熱負荷処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図1及び図2に示すように、気体搬送装置81により供給される気体熱媒体SAを内部に流す給気筒21であって、気体熱媒体SAを外部へ流出させる流出口21hが給気筒21の側面に給気筒の軸線21x(図2(D)参照)が延びる方向に沿って実質的に連続的に形成された給気筒21と;流出口21hから流出した気体熱媒体SAから受熱して熱放射する放射板11とを備え;流出口21hから流出した気体熱媒体SAが放射板11の面に沿って流れるように構成されている。
このように構成すると、気体熱媒体が保有する熱を効率よく放射板に伝達することができて、放射板の熱放射で熱負荷を処理することができる。
また、本発明の第2の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る熱負荷処理装置1において、放射板が、給気筒21を内部に収容するように筒状に曲げられた筒状放射板11に形成され;流出口21hが筒状放射板11の内面の近傍となる位置に給気筒21が配置されることで、流出口21hから流出した気体熱媒体SAが筒状放射板11の内面に沿って流れるように構成されている。
このように構成すると、筒状放射板の内面に気体熱媒体の旋回流を生じさせることができ、気体熱媒体が保有する熱を効率よく筒状放射板に伝達することができる。
また、本発明の第3の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図1及び図2に示すように、上記本発明の第2の態様に係る熱負荷処理装置1において、給気筒21は、軸線方向21xにおける一端21cから気体熱媒体SAが流入すると共に他端21eが閉塞されて構成され;筒状放射板11は、軸線方向11xにおける両端12、13が閉塞されて構成され;流出口21hから流出して筒状放射板11の内面に沿って流れた気体熱媒体SAを流入させて一端21cの側に導く排気筒26をさらに備える。
このように構成すると、筒状放射板の内面に沿って流れる気体熱媒体の軸線方向におけるムラの発生を抑制することができる。
また、本発明の第4の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図5に示すように、上記本発明の第3の態様に係る熱負荷処理装置1Bにおいて、排気筒26の内部に配置され、排気筒26の内部の気体熱媒体RAに熱を伝達する流体熱媒体RQを内部に流す第1の流体熱媒体管28と;排気筒26内を通過した気体熱媒体RAを給気筒21に流入させる気体循環装置31であって、気体搬送装置として機能する気体循環装置31とを備える。
このように構成すると、簡便な構成で筒状放射板からの熱放射を継続させることができる。
また、本発明の第5の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図6に示すように、上記本発明の第2の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様に係る熱負荷処理装置において、筒状放射板11から放射された熱を所定の方向に反射させる反射板33を備える。
このように構成すると、熱放射の射出に指向性を持たせることができる。
また、本発明の第6の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図4(A)及び図4(B)に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第5の態様のいずれか1つの態様に係る熱負荷処理装置1Aにおいて、給気筒21の内部に配置され、給気筒21の内部の気体熱媒体SAに熱を伝達する流体熱媒体SQを内部に流す第2の流体熱媒体管23を備える。
このように構成すると、給気筒内の気体熱媒体の保有熱量を調節することができる。
また、本発明の第7の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図1及び図2(並びに図7)に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第6の態様のいずれか1つの態様に係る熱負荷処理装置において、放射板11(51)は、流出口21hから流出した気体熱媒体SAを、給気筒21が配置された側とは反対側に通す開孔11h(51h)が形成されて構成され;開孔11h(51h)を通過した気体熱媒体SAの流れ方向を放射板11(51)に沿う方向に変換する案内部材15をさらに備える。
このように構成すると、放射板の放射面に気体熱媒体の熱を効率よく伝達させることができる。
また、本発明の第8の態様に係る熱負荷処理装置は、例えば図8に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第7の態様のいずれか1つの態様に係る熱負荷処理装置において、給気筒21が複数設けられている。
このように構成すると、放射板の面積が大きい場合でも放射板の広範囲に気体熱媒体の熱を伝達することが可能になる。
本発明によれば、気体熱媒体が保有する熱を効率よく放射板に伝達することができて、放射板の熱放射で熱負荷を処理することができる。
(A)は本発明の実施の形態に係る輻射装置の概略構成を示す斜視図、(B)は(A)に示す輻射装置の正面断面図である。 (A)は輻射装置を構成する放射筒の斜視図、(B)及び(C)は輻射装置を構成する案内板の斜視図、(D)は輻射装置を構成する給気筒の斜視図、(E)は輻射装置を構成する排気筒の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る輻射装置を備える輻射システムの系統図である。 (A)は本発明の実施の形態の第1の変形例に係る輻射装置の概略構成を示す斜視図、(B)は内部構造を示す概略斜視図、(C)は輻射システムの系統図である。 (A)は本発明の実施の形態の第2の変形例に係る輻射装置の概略構成を示す斜視図、(B)は内部構造を示す部分斜視図である。 本発明の実施の形態に係る輻射装置に反射板を加えた構成の概略図である。 (A)は本発明の実施の形態の第3の変形例に係る輻射装置の概略構成を示す斜視図、(B)は分解斜視図である。 本発明の実施の形態の第4の変形例に係る輻射装置の正面断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る輻射装置1を説明する。図1(A)は輻射装置1の概略構成を示す斜視図、図1(B)は輻射装置1の正面断面図である。輻射装置1は、居室やオフィス等の居住域、工場やホール等の大空間などに設置され、設置された空間の冷房又は暖房(以下「冷暖房」という。)を行うために当該空間の熱負荷を処理するものであり、熱負荷処理装置に相当する。輻射装置1は、放射筒11と、案内板15と、給気筒21と、排気筒26とを備えている。以下の輻射装置1の構成の説明において、放射筒11については図2(A)を併せて参照し、案内板15については図2(B)及び図2(C)を併せて参照し、給気筒21については図2(D)を併せて参照し、排気筒26については図2(E)を併せて参照することとする。
放射筒11は、冷暖房の対象となる空間に冷熱又は温熱を放射するものである。ここで、熱の放射は、冷暖房対象空間の冷暖房を行うために、その対象となる空間に熱を投入することを意味し、典型的には、対象となる空間の冷房を行いたい場合は対象となる環境の熱を奪うような冷熱を放射し、暖房をしたい場合は対象となる空間に熱を与えるように温熱を放射する。厳密にいえば、対象となる空間の冷房を行いたい場合は熱を奪うのであるが、これを「冷熱を放射する」と表現することとする。放射筒11は、長方形の薄板を、長方形の長辺に平行な軸線11xまわりに円筒状に曲げて形成されており、筒状放射板に相当する。放射筒11を形成する薄板は、典型的には亜鉛めっき鋼板が用いられるが、他の金属で形成されていてもよく、金属以外の樹脂等で形成されていてもよい。放射筒11は、本実施の形態では軸線11xに直交する断面が円形に形成されているが、当該断面形状が楕円や多角形でもよい。放射筒11の大きさは、輻射装置1の設置場所や用途等を勘案して適宜決定すればよいが、軸線11xが延びる方向の長さを1000mm以上とする場合が多く、2000mm〜4000mmとする場合もあり、本実施の形態では3000mm程度としているが、5000mm以上とする場合もあり得る。また、本実施の形態における放射筒11の直径は、概ね300mm〜500mm程度に形成されているが、これ以外の大きさであってもよい。放射筒11は、放射面となる外表面全体に、放射率の大きな撥水性を有する黒色の塗料を塗布することが好ましい。放射筒11は、軸線11x直交断面(図1(B)参照)における円周上の1箇所に、軸線11xに平行に延びる開孔11hが、放射筒11の長さの全体にわたって形成されている。開孔11hは、放射筒11の円周方向の隙間が概ね5mm〜10mmで、軸線11x方向に連続した、スリット状に形成されている。また、放射筒11は、円筒状の一端が貫通板12で塞がれており、他端が閉塞板13で塞がれている。貫通板12は、給気筒21と排気筒26とが貫通するがそれ以外の部分が塞がれた板状部材である。閉塞板13は、貫通するものがなく全体が塞がれた板状部材である。
案内板15は、放射筒11の開孔11hを通過して放射筒11の内部から外部へ流出した気体を、放射筒11の外表面に沿った流れ方向に変換する部材であり、案内部材に相当する。案内板15は、典型的には、放射筒11の軸線11xが延びる方向に細長く形成されていると共に、放射筒11と同じ長さに形成されている。案内板15は、図2(C)に示すように、拡散板15aと位置決め片15bとを有しており、軸線11xに直交する断面において、拡散板15aの一方の面の中点から位置決め片15bが延びたT字状に形成されている。拡散板15aは、案内板15が放射筒11に配置されたときに、軸線11x直交断面において放射筒11と同心の円弧となるように湾曲している。位置決め片15bは、軸線11x直交断面において、位置決め片15bが拡散板15aに接続されている部分の拡散板15aの接線に対して直交する方向に延びている。案内板15は、放射筒11に配置されたときに、位置決め片15bが開孔11hに差し込まれるようになっている。案内板15は、放射筒11に配置されたときに、開孔11hから流出してきた気体が放射筒11の外表面に沿う流れとなるように、放射筒11と拡散板15aとの距離が決められている。放射筒11の外表面と拡散板15aとの距離は、例えば約2〜10mmとするのが好適であり、本実施の形態では5mmとしている。なお、案内板15は、輻射装置1が冷房用に利用される際には、生じた結露水を案内板15で方向変換された気体で気化させるドレン水気化パンとしても機能する。
給気筒21は、本実施の形態では空調機81から供給された給気SAを内部に流す部材である。空調機81は、給気SAを圧送するファンが内蔵されており、気体搬送装置に相当する。空調機81は、給気SAの温度を調節する冷温水コイルも有している。空調機81の冷温水コイルは、冷房時には給気SAを冷やすことができる冷水が流れ、暖房時には給気SAを温めることができる温水が流れるように構成されている。給気SAは、温度が調節された空気であり、気体熱媒体(気体の熱媒体)に相当する。給気筒21は、長方形の薄板を、長方形の長辺に平行な軸線21xまわりに円筒状に曲げて形成されており、換言すれば中空円筒状に形成されている。給気筒21は、放射筒11が採用し得る材料と同じ材料を採用することができ、典型的には放射筒11と同じ材料で形成されているが異なる材料で形成されていてもよい。給気筒21は、本実施の形態では軸線21xに直交する断面が円形に形成されているが、当該断面形状が楕円や多角形でもよい。給気筒21は、一方の端面が塞がれており(この端面を「遠端21e」ということとする。)、遠端21eの反対側の端面は開口している(この端面を「近端21c」ということとする。)。
給気筒21は、軸線21xが放射筒11の軸線11xに対して平行な状態で、概ね放射筒11の内部に収容されている。給気筒21の軸線21x方向の長さは、典型的には放射筒11の長さよりも長く、遠端21eが閉塞板13に接触するか閉塞板13の近傍に位置し、近端21c側は貫通板12を貫通している。給気筒21の直径は、放射筒11の直径よりも小さく形成されており、放射筒11の直径に対して、0.1倍以上0.5倍以下とするのが好ましく、0.2倍以上0.4倍以下とするのが好ましく、典型的には約0.3倍である。給気筒21は、軸線21x直交断面における円周上の1箇所に、軸線21xに平行に延びる流出口21hが、放射筒11に収容された部分の長さの全体にわたって形成されている。流出口21hは、典型的には開孔11hと同様に、給気筒21の円周方向の隙間が概ね5mm〜10mmで、軸線21x方向に連続した、スリット状に形成されている。流出口21hは、円周方向の隙間が、典型的には軸線21x方向全体にわたって等間隔に形成されているが、軸線21xの位置(近端21cからの距離)によって給気SAの流出量に差が生じる場合は、例えば近端21cの側から遠端21eの側に進むにつれて間隔が広くなるように形成して、軸線21xにわたって給気SAが均一に流出するように構成してもよい。給気筒21は、図1(B)に示すように、流出口21hが、放射筒11の内面の近傍に位置するように、放射筒11の内部に配置されている。ここで、流出口21hが放射筒11の内面の近傍となる位置とは、典型的には、流出口21hから流出した給気SAが直ちに放射筒11に衝突し方向変換して放射筒11の内面に沿う流れとなることができるスリット状の隙間が、給気筒21と放射筒11との間に形成される程度の近さである。さらに、給気筒21は、流出口21hが放射筒11の開孔11hに対応する位置で放射筒11の内部に配置されており、開孔11hに差し込まれた案内板15の位置決め片15bが、流出口21hに対向する位置に来るように配置されている。なお、位置決め片15bが、開孔11hと共に流出口21hにも差し込まれていてもよい。このように構成された給気筒21まわりでは、近端21cから流入した給気SAが、長手方向全体にわたって流出口21hから流出し、その一部は開孔11hをも通過して案内板15で流れ方向が変わって放射筒11の外表面に沿って周方向に流れ、残りは放射筒11の内面に衝突して流れ方向が変わって放射筒11の内面に沿って周方向に流れるようになっている。
排気筒26は、概ね放射筒11内に配置され、給気筒21から放射筒11内に流出された給気SAを、還気RAとして放射筒11の外に導く部材である。排気筒26は、本実施の形態では、中空円筒状に形成されている。排気筒26は、給気筒21と同様に長方形の薄板を長方形の長辺に平行な軸線26xまわりに円筒状に曲げて形成されていてもよく、既存の配管やスパイラルダクト等を用いてもよい。排気筒26は、給気筒21と同様に長方形の薄板を曲げて形成される場合は、給気筒21が採用し得る材料と同じ材料を採用することができ、給気筒21と同じ材料又は異なる材料で形成することができる。排気筒26は、本実施の形態では軸線26xに直交する断面が円形に形成されているが、当該断面形状が楕円や多角形でもよい。排気筒26は、本実施の形態では、両端面が開口している。排気筒26は、軸線26xが給気筒21の軸線21xに対して平行な状態で、概ね放射筒11の内部に収容されている。排気筒26は、軸線26x方向の長さが典型的には概ね給気筒21と同様の長さに形成されており、一端が閉塞板13の近傍に位置しており(この端部を「流入端26e」ということとする。)、他方の端部の側(給気筒21の近端21cが存在する側)は貫通板12を貫通している。ここで、流入端26eが閉塞板13の近傍に位置しているとは、放射筒11内の給気SAが過度な圧力損失がなく排気筒26に流入できる範囲で極力近い近さである。
排気筒26の直径は、給気筒21と共に放射筒11の内部に収容可能な大きさに形成されており、典型的には給気筒21の直径と同じ大きさであるが、給気筒21の直径と異なる大きさ(例えば給気筒21の直径よりも小さい)でもよい。輻射装置1は、給気筒21の流出口21hから流出した給気SAのうち、開孔11hから放射筒11の外へ流出したもの以外のすべてが、還気RAとして排気筒26の内部を通って放射筒11の外へ導かれるように、放射筒11の両端が貫通板12と閉塞板13とで閉塞されている。ここで、放射筒11の両端が閉塞されているとは、給気筒21及び排気筒26の外側かつ放射筒11の内部の空間が閉塞されていることを意味し、給気筒21及び/又は排気筒26が放射筒11の閉塞された端面(本実施の形態では貫通板12)を貫通していても放射筒11の端面が閉塞されていることに変わりはない。排気筒26は、給気筒21において給気SAが流入する近端21cの側とは反対側に流入端26eが形成されていることで、近端21cから給気筒21に流入した給気SAが排気筒26の流入端26eに至るまでに移動した距離が、流出口21hの何れの部分から流出した場合も概ね等しくなり(リバースレタン方式)、放射筒11内の静圧の均圧化を図ることができる。
上述のように構成された輻射装置1は、典型的には、軸線11x(軸線21x及び軸線26xも同様)が水平になるように、かつ、案内板15が最下部で放射筒11の鉛直下方に位置するような態様で、冷暖房対象空間に設置されるが、軸線11xが鉛直上下に延びる向きで又は斜めに延びる向きで設置されてもよい。また、輻射装置1は、単体で用いてもよいが、冷暖房対象空間の大きさや処理すべき熱負荷の大きさ等の条件に応じて、図3に示すように、輻射装置1装置を複数備えると共に空調機81等の気体搬送装置を備えた輻射システム100を構成してもよい。図3に示す輻射システム100では、1つの空調機81に対して複数の輻射装置1が並列に接続されており、空調機81から供給された給気SAが往ダクト98を介して各輻射装置1の給気筒21に並列に分配され、各輻射装置1の排気筒26から流出された還気RAが還ダクト99を介してまとめられて空調機81に還されるように構成されている。
引き続き図1乃至図3を主に参照して、輻射装置1の作用を説明する。輻射装置1を作動させると、空調機81が起動し、空調機81の冷温水コイルによって、給気SAが、冷房時は冷房に適した温度に冷却され、暖房時は暖房に適した温度に加熱されることで、給気SAの温度が調節される。空調機81で温度が調節された給気SAは、空調機81のファンによって輻射装置1に供給されてくる。輻射装置1に到達した給気SAは、近端21cから給気筒21に流入する。給気筒21に流入した給気SAは、遠端21eに向かって流れると共に、軸線21xに沿って連続的に形成された流出口21hから給気筒21の外に流出する。
給気筒21の内部から流出口21hを介して給気筒21の外に出た給気SAは、開孔11hが形成された部分の放射筒11に出会い、一部は開孔11hを通過して放射筒11の外に流出し、残りは開孔11hの両側の放射筒11の内壁(内面)に捕捉される。流出口21hから流出して放射筒11の内面に捕捉された給気SAは、放射筒11の内面に沿って放射筒11の円周方向(軸線11xに交差する方向)に流れ、旋回流を形成する。この、給気SAが旋回流となって放射筒11の内面に沿って流れる際に、給気SAが保有する熱が放射筒11に伝達され、放射筒11が、冷房時は冷やされ、暖房時は温められる。他方、流出口21hから流出してさらに開孔11hを通過した給気SAは、案内板15の拡散板15aに衝突して流れの向きを変え、放射筒11の外表面に沿って放射筒11の円周方向に流れる。この、給気SAが放射筒11の外表面に沿って流れる際に、給気SAが保有する熱が放射筒11に伝達され、放射筒11が、冷房時は冷やされ、暖房時は温められる。加えて、主として冷房時に、放射筒11が冷やされたことによって結露が生じた場合、結露水は案内板15に集まり、開孔11hを通過して放射筒11の外表面に沿って流れる給気SAによって結露水の一部が気化することで、結露水が放射筒11から気化熱を奪うので、放射筒11がさらに冷やされる。放射筒11は、上述のように内面及び外表面の両面において表面に沿って流れる給気SAから、冷房時は冷熱を受熱し、暖房時は温熱を受熱して、全体が、冷房時は冷やされ、暖房時は温められる。このとき、放射筒11は、軸線11x方向全体において、内側では内面に沿った給気SAの旋回流が生じており、外側では外表面に沿った給気SAの流れが生じているため、給気SAから放射筒11へ熱伝達が効率よく行われる。
放射筒11は、上述のように、全体がムラなく、冷房時は冷やされ、暖房時は温められることで、360°全方位に、冷房時は冷熱を放射し、暖房時は温熱を放射して、冷暖房対象空間の熱負荷を処理することで、冷暖房対象空間の冷暖房を行う。このような冷暖房のために、放射筒11に冷熱又は温熱を与えた給気SAのうち、放射筒11の外表面に沿って流れた給気SAは輻射装置1の周囲の環境に拡散する。他方、放射筒11の内面を旋回流として流れた給気SAは、放射筒11の内部が貫通板12及び閉塞板13で閉塞されているので、すべてが排気筒26の流入端26eに向かうこととなる。このとき、流入端26eが給気筒21の近端21cに対して放射筒11内の最遠部に設けられているので、放射筒11の内面に沿って流れてから流入端26eに到達する給気SAが放射筒11全体にわたって概ね均等になり、放射筒11に温度ムラが生じることを抑制することができる。放射筒11の内部において流入端26eから排気筒26に流入した給気SAは、還気RAとして、排気筒26内を流れて輻射装置1から流出し、空調機81に戻される。なお、還気RAは、放射筒11に熱伝達した後の給気SAを機能の観点から呼称を区別したものであり、物質としては給気SAと同じものである。空調機81に戻った還気RAは、開孔11hから放射筒11の外に出た給気SAの分に相当する外気と混合され、空調機81の冷温水コイルによって温度が調節されて給気SAとなった後、空調機81のファンによって輻射装置1に供給され、以降、上述の作用を繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係る輻射装置1によれば、温度が調節された給気SAが、放射筒11の内面及び外表面の両面において表面に沿って円周方向に流れるので、給気SAから放射筒11へ効率よく熱伝達を行うことができ、放射筒11からの熱放射で冷暖房対象空間の熱負荷を処理することができて、冷暖房対象空間の冷暖房を行うことができる。また、案内板15がドレン水気化パンとしても機能するので、冷房時における放射筒11の冷却効率を向上させることができる。また、放射筒11の内面に沿って流れた給気SAが、給気筒21の近端21cの反対側に設けられた流入端26eから排気筒26に流入するので、放射筒11の内面全体に概ね均等に給気SAが接することとなり、伝熱のムラを抑制することができる。
次に図4(A)及び図4(B)を参照して、本発明の実施の形態の第1の変形例に係る輻射装置1Aを説明する。輻射装置1Aは、輻射装置1(図1(A)参照)と比較して、給気筒21の内部に、給気熱媒管23が設けられている点が異なっている。給気熱媒管23は、内部に給気熱媒SQを流す流路を形成するチューブである。給気熱媒SQは、給気筒21内の給気SAの温度が輻射装置1Aの外部の環境の温度に対して差が広がる方向に当該給気SAに冷熱又は温熱を伝達するものであり、流体熱媒体に相当する。給気熱媒SQとして、典型的には、冷房時には冷水となり暖房時には温水となる冷温水が用いられるが、水以外の物質で構成された冷媒等が用いられることとしてもよい。給気熱媒SQを内部に流す給気熱媒管23は、第2の流体熱媒体管に相当する。給気熱媒管23は、本実施の形態では、輻射装置1Aの外部から、閉塞板13及び遠端21eを貫通して給気筒21の内部に入り、近端21c付近の貫通板12が存在する位置の付近まで延びて折り返し、再び閉塞板13及び遠端21eを貫通して外部に出るように配置されているが、給気筒21を貫通する位置や総延長(何パスとするか)は、設置場所の条件等に応じて適宜変更することができる。輻射装置1Aの上記以外の構成は、輻射装置1(図1(A)参照)と同様である。なお、図4(C)に示すように、輻射システム100(図3参照)の輻射装置1を本変形例に係る輻射装置1Aに入れ替え、給気熱媒SQの温度を調節するヒートポンプ冷凍機83を備えることとした、輻射システム100Aを構成してもよい。上述のように構成された輻射装置1Aは、給気SAが給気筒21内を流れる際に給気熱媒管23を流れる給気熱媒SQから冷熱又は温熱を受熱するため、給気筒21から流出して放射筒11の内面及び外表面に沿って流れる給気SAの温度が輻射装置1Aの外部の環境の温度に近づいてしまうことを抑制することができ、放射筒11からの熱放射の効果を向上させることができる。
次に図5(A)を参照して、本発明の実施の形態の第2の変形例に係る輻射装置1Bを説明する。輻射装置1Bは、輻射装置1(図1(A)参照)と比較して、排気筒26の内部に、排気熱媒管28が設けられている点、給気筒21及び排気筒26に空調機81(図1(A)参照)と連通するダクトが接続されておらずに循環ファン31が給気筒21の近端21cに接続されている点、循環ファン31を収納する収納筒18が放射筒11に連なって接続されている点が異なっている。なお、図5(B)には、内部構造の把握の容易のために、輻射装置1Bから放射筒11と収納筒18を除いた構成を示している。排気熱媒管28は、内部に排気熱媒RQを流す流路を形成するチューブである。排気熱媒RQは、排気筒26内の還気RAの温度が輻射装置1Bの外部の環境の温度に対して差が広がる方向に当該還気RAに冷熱又は温熱を伝達するものであり、流体熱媒体に相当する。排気熱媒RQとして、給気熱媒SQ(図4(A)参照)に用いたものと同じ物質を用いることができる。排気熱媒RQを内部に流す排気熱媒管28は、第1の流体熱媒体管に相当する。排気熱媒管28は、本実施の形態では、輻射装置1Bの外部から、閉塞板13を貫通して流入端26eから排気筒26の内部に入り、貫通板12が存在する位置の付近まで延びて折り返し、流入端26eから排気筒26を出て再び閉塞板13を貫通して外部に出るように配置されているが、排気筒26に導入される位置や総延長(何パスとするか)は、設置場所の条件等に応じて適宜変更することができる。
循環ファン31は、主として、給気筒21内と、放射筒11内と、排気筒26内との間で給気SA又は還気RAを循環させる機器であり、気体循環装置に相当し、気体搬送装置を兼ねている。したがって、輻射装置1Bでは、輻射装置1(図1(A)参照)のような外部に設置された気体搬送装置(空調機81)から給気SAの供給を受けるのではなく、気体搬送装置(循環ファン31)を内蔵していて(備えていて)、輻射装置1Bの内部で給気SA及び還気RAを流動させることができる構成となっている。循環ファン31は、近端21cから遠端21eに向けて給気SAを圧送することができる向きで近端21cに接続されている。循環ファン31の、近端21cに接続された側とは反対側は、収納筒18の内部で開口している。収納筒18は、典型的には軸線11x直交断面が放射筒11と同じ形状を有しており、循環ファン31を収容できる軸線11x方向の長さを有している。収納筒18は、放射筒11に形成されている開孔11hのような開口が形成されていない。収納筒18は、閉塞板13の反対側の端部が端板18eで塞がれている。このような構成により、収納筒18と閉塞板13と端板18eとで囲まれた空間にレタンチャンバが形成されている。端板18eには、収納筒18の内部と外部とを連通可能なダンパ18dが取り付けられている。ダンパ18dは、放射筒11の開孔11hを介して輻射装置1Bの外に流出した分の給気SAを収納筒18の内部に取り入れると共に、収納筒18の内部の圧力を調節するために気体を収納筒18に対して出し入れするように構成されている。輻射装置1Bの上記以外の構成は、輻射装置1(図1(A)参照)と同様である。なお、図4(C)に示す輻射システム100Aにおいて、輻射装置1Aに代えて輻射装置1Bを適用することができ、その場合は、ヒートポンプ冷凍機83で温度調節される流体が排気熱媒RQとなり、ヒートポンプ冷凍機83に対して排気熱媒RQを出し入れするチューブ(配管)が排気熱媒管28に接続され、空調機81及びそのまわりのダクト98、99が省略されることとなる。
上述のように構成された輻射装置1Bでは、放射筒11の内面に沿って流れた後に排気筒26に流入した給気SAが、還気RAとして排気筒26内を流れる際に、排気熱媒管28を流れる排気熱媒RQから冷熱又は温熱を受熱して輻射装置1Bの外部の環境の温度に対して差が広がる方向に温度が変化して収納筒18内に流入する。流入端26eから流入したときよりも温度が変化して収納筒18内に流入した還気RAは、循環ファン31に流動され、給気SAとして給気筒21内に供給され、以降、輻射装置1(図1(A)参照)と同様に作用する。このように作用する輻射装置1Bでは、簡潔な構成で、放射筒11からの熱放射を継続させることができる。
なお、図6に示すように、上述した輻射装置1、1A、1Bに対し、反射板33を設け、放射筒11から放射された熱の一部を所定の方向に反射させるように構成して、当該所定の方向に放射される熱量を増加させることとしてもよい。反射板33は、本実施の形態では、矩形の薄い平板を基本形状として、対向する一対の辺が、当該辺に直交する断面において1/4円弧状に湾曲して形成されている。しかしながら、反射板33の形状は、放射筒11からの放射熱を反射させたい方向や熱量等に応じて、適宜決定することができる。反射板33は、放射筒11に対向する面であって放射筒11からの放射熱を反射させる反射面33rが、放射率が大きくなるように構成されていることが好ましい。反射面33rの放射率を大きくする措置として、例えば撥水性を有する黒色の塗料を反射面33r全体に塗布することが挙げられる。他方、反射面33rの裏側の裏面33sは、例えば金属光沢を有する放射率の小さい銀色等にして、裏面33sからの放射を抑制することが好ましい。このような反射板33を設けると、放射筒11からの熱放射に指向性を持たせることができる。
次に図7を参照して、本発明の実施の形態の第3の変形例に係る輻射装置1Cを説明する。図7(A)は輻射装置1Cの側面図、図7(B)は輻射装置1Cの分解斜視図である。輻射装置1Cは、輻射装置1(図1(A)参照)と比較して、放射筒11(図1(A)参照)に代えて放射板51が設けられており、排気筒26(図1(A)参照)が設けられていない点が異なっている。放射板51は、長方形の薄板を、給気筒21が存在する側とは逆の方向に湾曲させて構成されている。つまり、放射板51は、給気筒21に対して、給気筒21を包み込む方向に湾曲させていた放射筒11(図1(A)参照)とは反対に湾曲させている。放射板51は、放射筒11(図1(A)参照)を形成したのと同様の材料で形成することができる。放射板51には、給気筒21の流出口21hから流出した給気SAを、給気筒21が配置された側とは反対側に通す開孔51hが形成されている。開孔51hは、放射筒11(図1(A)参照)の開孔11h(図1(A)参照)に対応するものであり、給気筒21の流出口21hに沿って延びるスリット状に形成されている。輻射装置1Cは、流出口21hと開孔51hと案内板15との配置関係が、輻射装置1(図1(A)参照)における流出口21hと開孔11h(図1(A)参照)と案内板15との配置関係と同様になるように、給気筒21と放射板51と案内板15とが配置されている。輻射装置1Cの上記以外の構成は、給気筒21の近端21cに空調機81からの往ダクト98が接続される点も含めて、輻射装置1(図1(A)参照)と同様である。なお、輻射装置1Cでは、排気筒26(図1(A)参照)が設けられていないため、空調機81に接続された還ダクト99の他端は、任意の場所の空気を取り込むように構成されている。
上述のように構成された輻射装置1Cは、空調機81から供給された給気SAが、輻射装置1(図1(A)参照)の場合と同様に、近端21cから給気筒21に流入して遠端21eに向かって流れながら、流出口21hから給気筒21の外に流出する。その後、流出口21hを介して給気筒21の外に出た給気SAは、開孔51hが形成された部分の放射板51に出会い、一部は開孔51hを通過して放射板51の反対側に至り、残りは開孔51hの両側の放射板51に捕捉される。流出口21hから流出して放射板51に捕捉された給気SAは、給気筒21が存在する側の放射板51の面(以下「近面51c」という。)に沿って軸線21xに交差する方向に流れる。この、給気SAが近面51cに沿って流れる際に、給気SAが保有する熱が放射板51に伝達され、放射板51が、冷房時は冷やされ、暖房時は温められる。他方、流出口21hから流出してさらに開孔51hを通過した給気SAは、案内板15の拡散板15aに衝突して流れの向きを変え、給気筒21が存在する側とは反対側の放射板51の面(以下「遠面51e」という。)に沿って軸線21xに交差する方向に流れる。この、給気SAが遠面51eに沿って流れる際に、給気SAが保有する熱が放射板51に伝達され、放射板51が、冷房時は冷やされ、暖房時は温められる。なお、案内板15が結露水の気化を助けて冷房に寄与するのは輻射装置1(図1(A)参照)の場合と同様である。輻射装置1Cは、放射板51が、近面51c及び遠面51eをそれぞれ面に沿って流れる給気SAから冷熱又は温熱を受熱して、冷房時は冷やされ、暖房時は温められることで、冷房時は冷熱を放射し、暖房時は温熱を放射して、冷暖房対象空間の熱負荷を処理することで、冷暖房対象空間の冷暖房を行う。近面51c及び遠面51eをそれぞれ面に沿って流れた給気SAは、輻射装置1Cの周囲の環境に拡散する。このように、輻射装置1Cによれば、輻射装置1(図1(A)参照)と同様に、給気SAから放射板51へ効率よく熱伝達を行うことができ、放射板51からの熱放射で冷暖房対象空間の熱負荷を処理することができて、冷暖房対象空間の冷暖房を行うことができる。なお、輻射装置1Cにおいても、輻射装置1A(図4(A)参照)に倣って、給気筒21の内部に給気熱媒管23を配設してもよい。また、放射板51の形状は、全体的に湾曲した弧状に限らず、図6に示す反射板33のように平板の両短辺部分を局部的に1/4円弧状に湾曲させてもよく、あるいはこれらとは異なる所望の方向に熱放射するために必要な形状に形成してもよい。
以上の説明では、開孔11hが軸線11x方向に連続したスリット状に形成されていることとしたが、軸線11xに平行な方向に小孔が適切な間隔で複数が形成されることとしてもよい。つまり、開孔11hは、軸線11x方向に実質的に連続的に形成されていればよい。また、給気筒21の流出口21hが、軸線21x方向に連続したスリット状に形成されていることとしたが、放射筒11の開孔11hと同様に、軸線21xに平行な方向に小孔が適切な間隔で複数が形成されるように、軸線21x方向に沿って実質的に連続的に形成されることとしてもよい。開孔11h及び流出口21hに関し、実質的に連続的に形成されるとは、流出した給気SAを軸線11x、21xの方向における放射筒11全体に沿わせることができる程度の連続性を有することであり、典型的には前述の実施の形態で説明したような完全に連続的なスリットであるが、この段落で上述したような比較的短い間隔で小孔が断続的に配列されて形成されたものでもよい。給気筒21の流出口21hが、比較的短い間隔で小孔が断続的に配列されて形成される場合であって、軸線21xの位置(近端21cからの距離)によって給気SAの流出量に差が生じる場合は、近端21cの側から遠端21eの側に進むにつれて小孔のサイズ(円形孔の場合はその直径)が大きくなるようにしてもよい(この場合、典型的には小孔が等間隔で配列される)。あるいは、製造効率を向上させる等の観点から小孔の大きさ及び形状を統一したい場合は、近端21cの側から遠端21eの側に進むにつれて、小孔が形成される間隔が狭くなるようにしてもよい。この、小孔のサイズ及び/又は配列間隔を可変にする構成は、放射筒11に適用してもよい。また、開孔11h及び/又は流出口21hが実質的に連続的な複数の小孔の配列で形成されている場合、案内板15は、軸線11x方向に連続して延びる位置決め片15bに代えて、開孔11h及び/又は流出口21hを形成する複数の小孔の配置に合わせて形成された位置決めピンを設けるとよい。ここで説明した実質的に連続的に形成された開孔の構成は、輻射装置1Cにおける開孔51hにも適用することができることはいうまでもない。
以上の説明では、1つの輻射装置1、1A、1B、1Cの中に給気筒21が1つ設けられることとしたが、図8に示すように給気筒21を複数設けてもよい。この場合、設置した給気筒21の数に応じて、放射筒11に開孔11h(又は放射板51に開孔51h)を設ければよい。なお、輻射装置1、1A、1Bにおいては、給気筒21のみならず、排気筒26を複数設けてもよい。
以上の説明では、排気筒26へ流入する給気SAは、すべて流入端26eから入ることとしたが、排気筒26の軸線26xに沿って連続的又は断続的に流入口を形成してこの流入口から入ることとしてもよい。給気SAを流入口から排気筒26に流入させる場合は、放射筒11の内面に沿って流れた給気SAを速やかに排気筒26に回収でき、軸線方向26xにおけるムラの発生をさらに抑制することができる。
以上の説明では、気体搬送装置が、空調機21に組み込まれたファンであるとしたが、単独のファンでもよい。
1、1A、1B、1C 輻射装置
11 放射筒
11h 開孔
15 案内板
21 給気筒
21h 流出口
21x 給気筒軸線
23 給気熱媒管
26 排気筒
28 排気熱媒管
31 循環ファン
33 反射板
51 放射板
51h 開孔
81 空調機
RA 還気
RQ 排気熱媒
SA 給気
SQ 給気熱媒

Claims (8)

  1. 気体搬送装置により供給される気体熱媒体を内部に流す給気筒であって、前記気体熱媒体を外部へ流出させる流出口が前記給気筒の側面に前記給気筒の軸線が延びる方向に沿って実質的に連続的に形成された給気筒と;
    前記流出口から流出した前記気体熱媒体から受熱して熱放射する放射板とを備え;
    前記流出口から流出した前記気体熱媒体が前記放射板の面に沿って流れるように構成された;
    熱負荷処理装置。
  2. 前記放射板が、前記給気筒を内部に収容するように筒状に曲げられた筒状放射板に形成され;
    前記流出口が前記筒状放射板の内面の近傍となる位置に前記給気筒が配置されることで、前記流出口から流出した前記気体熱媒体が前記筒状放射板の内面に沿って流れるように構成された;
    請求項1に記載の熱負荷処理装置。
  3. 前記給気筒は、軸線方向における一端から前記気体熱媒体が流入すると共に他端が閉塞されて構成され;
    前記筒状放射板は、軸線方向における両端が閉塞されて構成され;
    前記流出口から流出して前記筒状放射板の内面に沿って流れた前記気体熱媒体を流入させて前記一端の側に導く排気筒をさらに備える;
    請求項2に記載の熱負荷処理装置。
  4. 前記排気筒の内部に配置され、前記排気筒の内部の前記気体熱媒体に熱を伝達する流体熱媒体を内部に流す第1の流体熱媒体管と;
    前記排気筒内を通過した前記気体熱媒体を前記給気筒に流入させる気体循環装置であって、前記気体搬送装置として機能する気体循環装置とを備える;
    請求項3に記載の熱負荷処理装置。
  5. 前記筒状放射板から放射された熱を所定の方向に反射させる反射板を備える;
    請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の熱負荷処理装置。
  6. 前記給気筒の内部に配置され、前記給気筒の内部の前記気体熱媒体に熱を伝達する流体熱媒体を内部に流す第2の流体熱媒体管を備える;
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の熱負荷処理装置。
  7. 前記放射板は、前記流出口から流出した前記気体熱媒体を、前記給気筒が配置された側とは反対側に通す開孔が形成されて構成され;
    前記開孔を通過した前記気体熱媒体の流れ方向を前記放射板に沿う方向に変換する案内部材をさらに備える;
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の熱負荷処理装置。
  8. 前記給気筒が複数設けられている;
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の熱負荷処理装置。
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