JP2021110007A - 水素化電極触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルキンを固体高分子膜電解による還元によって水素化して、シス−アルケンを電解還元製造する際の高電流密度(高電解還元反応速度)化を可能にするカソード触媒を提供することである。【解決手段】アルキンを電解還元によって水素化してシス−アルケンを製造する装置で使用するための担体に担持させたカソード触媒であって、20〜99モル%のPdと、1〜80モル%のPt、Ir、Rh、Ru、Ni、Co、Feから選ばれる金属の少なくとも1つとからなる合金を含む、カソード触媒。【選択図】 なし

Description

本発明は、シス−アルケンの固体高分子膜電解製造用の水素化電極触媒に関する。
従来、一部のシス−アルケン、言い換えればシス−オレフィンは、香料等に用いられる有用な化学物質であることが知られている。例えば、特許文献1には、アルキンを蟻酸還元することでシス−アルケンを製造する化学プロセスが、特許文献2には、アルキンを固体高分子膜電解で還元合成する技術が開示されている。
特開平5−255128号公報 特開2018−131688号公報
しかし,特許文献2で開示されているカソード触媒は,アルキンの電解還元反応速度が必ずしも十分に高いとは言えず,さらなる改善が求められている。
そこで,本発明の目的は,アルキンを電解還元によって水素化して,シス−アルケンを電解還元製造する際のシス−アルケン生成電流値を増加させる(電解還元反応速度を高くする)ことができる水素化電極触媒としてのカソード触媒(以下、カソード触媒という。)を提供することにある。
本発明者らは、上述したアルキンからのシス−アルケンの電解還元製造用のカソード触媒について鋭意検討を重ねた結果、アルキンの水素化反応の速度および立体的選択性が高いカソード触媒を見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、生成物シス−アルケンの選択性が高いことが示唆されているPdに他の金属との合金化を検討した。Pdは選択性が高く有機物を水素化する触媒として適しているが吸着水素が不足しているため、反応速度が低いと考えられる。そうすると、Pdに吸着水素を送り込むことができる金属を合金化させれば、反応速度が向上する場合があるかも知れない。このような観点から、Pdよりプロトンの還元電位が卑側であってプロトンから吸着水素を発生させやすい作用を有するものと考えられるPt、Ir、Rh、Ru、Ni、Co、Fe(以下、Pt等と記す)の少なくとも1つの元素をPdと組合せることを検討した。
そこで、PdとPt等の合金のアルキンに対する電解還元反応挙動について検討したところ、これらの一定の組み合わせ割合を有する合金は、Pdに比べて有意に高い反応速度を有するとともに、高い立体的選択性を保持できることが確認できた。上述したように、反応速度の向上は電流値の増加に影響する。このような結果は、理論に拘束されるものでないが、PdとPt等の合金の相乗効果が都合よく利用できたことによる。ここにいう相乗効果とは、電極表面へのPt等の水素吸着元素からPd等の基質吸着元素への吸着水素のスピルオーバーの発生である。Pt等は、Pdと比較して水素過電圧が大きいため、Pdと比較して副反応であるプロトンからの水素発生反応が抑制され、プロトンから吸着水素を発生させやすい。またPdは基質吸着に加え、Pt等からスピルオーバーした吸着水素原子により高い選択率でアルキンの水素化反応が可能となる。このように機能分担されている元素の組み合わせ割合を最適化することでシス−アルケン生成電流値が向上し、一方で、高い立体的選択率を保持させる。
こうして、本願は、アルキンを電解還元によって水素化してシス−アルケンを製造する装置で使用するための担体に担持させたカソード触媒であって、20〜99モル%のPdと、1〜80モル%のPt、Ir、Rh、Ru、Ni、Co、Feから選ばれる金属の少なくとも1つとからなる合金を含む、カソード触媒を提供する。
本願によれば、シス−アルケンの新規な製造技術に適したカソード触媒に関する態様が提供される。
実施の形態に係るカソード触媒を用いる典型的なシス−アルケンの製造装置の概略構成を示す模式図である。 前記製造装置を構成する典型的な固体高分子形電解ユニットの概略構成を示す断面図である。
以下、前記の課題を解決するために本願により提供される態様のカソード触媒の典型的な例について説明するが、前記の課題を解決することに資するものである限り、これらに限定されない。換言すれば、典型的な例示は、記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
カソード触媒について、まず、具体的に説明する。カソード触媒は、シス−アルケンの製造装置に用いるための金属触媒である。シス−アルケンの製造装置とは、典型的には例えば、アノード触媒を含むアノードと、カソード触媒層を含むカソードと、アノードとカソードとの間に設けられる固体高分子電解質膜とを有し、カソードにアルキンを供給する供給部を備えた固体高分子膜電解ユニットでアルキンを電解還元してシス−アルケンを製造する装置である。
実施の形態に係るカソード触媒は、Pdが20〜99モル%、Pt、Ir、Rh、Ru、Ni、Co、Feの少なくとも1つが1〜80モル%の合金からなる。Pdは、アルキンを水素化するのに優れている。Pt、Ir、Ru、Rh、Ni、Co、Feは、水素過電圧が十分小さく、金属−水素結合エネルギーが適当な範囲にある。アルキンを水素化するのに優れているPdと、水素過電圧が十分小さく、金属−水素結合エネルギーが適当な範囲にあるPt、Ir、Ru、Rh、Ni、Co、Feとを組み合わせることにより、電流密度および選択率を向上させ、シス−アルケンの生成量が増加する。すなわち,Pdを吸着水素を発生しやすい金属(Pt等)と合金化することは、Pdの吸着水素に、吸着水素を発生しやすい金属(Pt等)からスピルオーバーした吸着水素が加わり、Pdと吸着水素を発生しやすい金属(Pt等)の合金は,シス−アルケンの生成電流値が増加する。この機能分担されている合金の組成割合を適正化することで、電流密度および選択率を向上させ、シス−アルケンの生成量が増加する。金属−水素結合エネルギーが小さい場合は吸着水素が形成されず、金属−水素結合エネルギーが大きい場合は吸着水素が安定化して水素化物として安定化する傾向がある。カソード触媒層122がこれらの触媒金属を含むことで、シス−アルケンを高選択的に効率よく製造することができる。
カソード触媒は、パラジウムが20〜99モル%、Pt、Irの合金からなることが好ましい。例えば、パラジウムが20〜99モル%残部がPtからなることが好ましい。例えば、パラジウムが20〜99モル%残部がIrからなることが好ましい。
PdPt合金においては、モル比でPd/Ptが99/1〜80/20の範囲であることがより好ましい。PdPt合金においては、モル比でPd/Ptが99/1〜95/5の範囲であることがさらに好ましい。
PdIr合金においては、モル比でPd/Irが20/80〜99/1の範囲であることがより好ましい。PdIr合金においては、モル比でPd/Irが20/80〜50/50の範囲であることがさらに好ましい。
次に、本願により提供される態様のカソード触媒を使用するためのアルキンを電解還元によって水素化してシス−アルケンを製造する装置の典型的な例について図1および2を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態に係るカソード触媒を用いるシス−アルケンの製造装置の概略構成を示す模式図である。なお、図1では、固体高分子形電解ユニットの構造を簡略化して図示している。シス−アルケンの製造装置10は、アルキンを電解還元してシス型のアルケンを製造する装置であり、固体高分子形電解ユニット100、電力制御部20、基質貯蔵槽30、供給水貯蔵槽40及び制御部60を備える。供給水貯蔵槽40内の供給水は固体高分子形電解質ユニットの構成により硫酸などの水溶液を用いる場合もある。以下では適宜、シス−アルケンの製造装置10を、単に「製造装置10」と記す。
電力制御部20は、例えば、電力源の出力電圧を所定の電圧に変換するDC/DCコンバータである。電力制御部20の正極出力端子は、固体高分子形電解ユニット100のアノード(陽極)130に接続される。電力制御部20の負極出力端子は、固体高分子形電解ユニット100のカソード(負極)120に接続される。これにより、固体高分子形電解ユニット100のアノード130とカソード120との間に所定の電圧が印加される。
電力制御部20には、正及び負極の電位検知の目的で参照極が設けられていてもよい。この場合、参照極入力端子は、固体高分子膜110に設けられる参照電極112に接続される。参照電極112は、固体高分子膜110におけるカソード120及びアノード130から離間した領域に、固体高分子膜110に接するように設けられる。参照電極112は、カソード120及びアノード130から電気的に隔離されている。参照電極112は、参照電極電位に保持される。本願における参照電極電位は、可逆水素電極(RHE)に対する電位を意味するものとする(参照電極電位=0V)。
カソード120とアノード130との間を流れる電流は、電流検出部113によって検出される。電流検出部113は、例えば従来公知の電流計で構成される。電流検出部113で検出された電流値は、制御部60に入力され、制御部60による電力制御部20の制御に用いられる。参照電極112とカソード120との間の電位差は、電圧検出部114によって検出される。電圧検出部114は、例えば従来公知の電圧計で構成される。電圧検出部114で検出された電位差の値は制御部60に入力され、制御部60による電力制御部20の制御に用いられる。
制御部60は、カソード120の電位を所定の電位に調整する。制御部60は、ハードウェア構成としてはコンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や回路で実現され、ソフトウェア構成としてはコンピュータプログラム等によって実現される。このことは、当業者には当然に理解されるところである。制御部60は、カソード120の電位が所定の電位となるように、電力制御部20の正極出力端子及び負極出力端子の出力を制御する。
基質貯蔵槽30には、基質としてのアルキンが貯蔵される。用いられるアルキンは、特に限定されるものではないが、例えば下記式(1)で表される。
−C≡C−R (1)
[式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を示す。アルキル基およびアリール基は、官能基を有してもよい。]
基質としてのアルキンは、1種類が単独で用いられてもよいし、複数種類が組み合わせて用いられてもよい。
基質が常温で固体である場合や粘性が高い場合等、基質をそのままの状態で電解反応に供せない場合には、基質を溶媒で希釈してもよい。溶媒は、特に限定されない。しかしながら、溶媒が電極に付着したり電解反応で還元されたりすると、基質の電解反応が阻害され得る。このため、溶媒は、基質の電解反応を阻害することなく基質を反応点に送り届けられるものが好ましい。例えば、好適な溶媒としては、極性の低い溶媒が挙げられる。溶媒の極性を抑えることで、溶媒が電極に付着することを抑制することができる。このため、溶媒を介して基質がカソード触媒に過剰に吸着することを回避でき、よって、還元反応が進み過ぎることを回避することができる。その結果、目的物であるシス−アルケンの収率を高めることができる。
好ましい溶媒の具体例としては、メチルシクロヘキサン、トルエン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。これらの中でも、メチルシクロヘキサンとトルエンとがより好ましく、メチルシクロヘキサンが最も好ましい。なお、基質が常温で液体であり、且つ電解反応に供することができる程度に粘性が低い場合には、溶媒は省略することができる。
基質貯蔵槽30に貯蔵されたアルキンは、第1供給装置32によって固体高分子形電解ユニット100のカソード120に供給される。基質貯蔵槽30と第1供給装置32とは、固体高分子形電解ユニット100にアルキンを供給する供給部34を構成する。第1供給装置32としては、例えば、ギアポンプあるいはシリンダーポンプ等の各種ポンプ、または自然流下式装置等を用いることができる。
基質貯蔵槽30とカソード120との間には、循環経路36が設けられる。循環経路36は、基質の流れにおけるカソード120の上流側で基質貯蔵槽30とカソード120とをつなぐ往路部36aと、基質の流れにおけるカソード120の下流側でカソード120と基質貯蔵槽30とをつなぐ復路部36bとを含む。往路部36aの途中には、第1供給装置32が設けられる。
供給部34は、往路部36aを介してカソード120にアルキンを供給する。カソード120において還元されたアルキンの還元物と、未反応のアルキンとは、復路部36bを経て基質貯蔵槽30に戻される。なお、カソード120で進行する主反応ではガスは発生しないが、水素等のガスが副生する場合には復路部36bの途中に気液分離手段を設けてもよい。また、復路部36bは設けられなくてもよい。
供給水貯蔵槽40には、供給水(例えば加湿された水素または硫酸)が貯蔵される。供給水貯蔵槽40に貯蔵された水は、第2供給装置42によって固体高分子形電解ユニット100のアノード130に供給される。第2供給装置42としては、例えば各種のフローコントローラー、または自然流下式装置等を用いることができる。
供給水貯蔵槽40とアノード130との間には、循環経路44が設けられる。循環経路44は、供給水の流れにおけるアノード130の上流側で供給水貯蔵槽40とアノード130とをつなぐ往路部44aと、供給水の流れにおけるアノード130の下流側でアノード130と供給水貯蔵槽40とをつなぐ復路部44bとを含む。往路部44aの途中には、第2供給装置42が設けられる。
供給水は、往路部44aを介してアノード130に供給される。アノード130において未反応の供給水は、復路部44bを経て貯蔵槽40に戻される。また、復路部44bは設けられなくてもよい。
図2は、固体高分子形電解ユニット100の概略構成を示す断面図である。固体高分子形電解ユニット100は、フィルム形状の電解質膜の一方の側にアノード室を、他方の側にカソード室をそれぞれ有する固体高分子形電解槽である。より具体的には、固体高分子形電解ユニット100は、膜電極接合体102と、膜電極接合体102を挟む一対のセパレータ150a、150bとを備える。膜電極接合体102は、固体高分子膜110と、カソード120と、アノード130とを有する。
固体高分子膜110は、アノード130とカソード120との間に設けられる。固体高分子膜110は、プロトン伝導性を有する材料(アイオノマー)で形成される。固体高分子膜110は、プロトンを選択的に伝導する一方で、カソード120とアノード130との間で物質が混合したり拡散したりすることを抑制する。固体高分子膜110の厚さは、例えば5〜300μmである。固体高分子膜110の厚さを5μm以上とすることで、固体高分子膜110のバリア性を確保して、アルキン等のクロスリークの発生をより確実に抑制することができる。また、固体高分子膜110の厚さを300μm以下とすることで、イオン移動抵抗が過大になることを抑制することができる。
固体高分子膜110は、プロトン伝導性を有する材料として、好ましくはパーフルオロスルホン酸を含む。例えば固体高分子膜110は、パーフルオロスルホン酸のポリマーで構成され、当該ポリマーとしてはナフィオン(登録商標)やフレミオン(登録商標)などが例示される。固体高分子膜110には、多孔性のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の補強材が混合されてもよい。補強材を導入することで、固体高分子膜110の寸法安定性を高めることができる。これにより、固体高分子膜110の耐久性を向上させることができる。また、アルキン等のクロスオーバーを抑制することができる。
カソード120は、アルキンを還元してシス−アルケンを生成するための電極であり、固体高分子膜110の一方の側に配置される。カソード120は固体高分子膜110の一方の主表面に接するように設けられている。カソード120は、カソード触媒層122及び拡散層124が積層された構造を有する。カソード触媒層122は、拡散層124よりも固体高分子膜110側に配置される。
カソード触媒層122は、固体高分子膜110の一方の主表面に接している。カソード触媒層122は、プロトンでアルキンを水素化するための金属触媒であるカソード触媒を含む。
金属触媒は、電子伝導性材料で構成される触媒担体によって担持される。触媒金属を触媒担体に担持させることで、カソード触媒層122の表面積を拡大することができる。また、触媒金属の凝集を抑制することができる。触媒担体に用いられる電子伝導性材料の電子伝導度は、好ましくは1.0×10−2S/cm以上である。電子伝導性材料の電子伝導度を1.0×10−2S/cm以上とすることで、カソード触媒層122に対してより確実に電子伝導性を付与することができる。
触媒担体としては、例えば多孔性カーボン、多孔性金属、多孔性金属酸化物、多孔性金属化合物のいずれかを主成分として含有する電子伝導性材料を挙げることができる。多孔性カーボンとしては、例えばケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、ファーネスブラック、バルカン(登録商標)などのカーボンブラックが挙げられる。多孔性金属としては、例えばPtブラック、Pdブラック、フラクタル状に析出させたPt金属などが挙げられる。多孔性金属酸化物としては、例えばTi、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wの酸化物が挙げられる。また、多孔性金属化合物としては、Ti、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wなどの金属の窒化物、炭化物、酸窒化物、炭窒化物、部分酸化した炭窒化物が挙げられる。
金属触媒を担持した状態の触媒担体は、アイオノマーで被覆される。これにより、カソード120のイオン伝導性を向上させることができる。アイオノマーとしては、例えばナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)などのパーフルオロスルホン酸ポリマー等を挙げることができる。なお、カソード触媒層122に含まれるアイオノマーは、触媒金属を部分的に被覆していることが好ましい。これによれば、カソード触媒層122における電気化学反応に必要な3要素(アルキン、プロトン、電子)を効率的に反応場に供給することができる。
カソード触媒層122の厚さは、例えば1〜100μmである。カソード触媒層122の厚さを上述の範囲とすることで、プロトンの移動抵抗の増大を抑制でき、またアルキンの拡散性を保持することができる。
カソード触媒層122は、例えば触媒成分粉末と、水等の溶媒と、アイオノマーとを混合して触媒インクを調製し、得られた触媒インクを拡散層124に塗布し、乾燥後にホットプレスすることで作製することができる。なお、触媒インクの塗布と乾燥とを複数回に分けて行った後に、ホットプレスを実施することが好ましい。これにより、より均質なカソード触媒層122を得ることができる。また、カソード触媒層122は、固体高分子膜110上に形成してもよい。
拡散層124は、後述するセパレータ150aから供給されるアルキンをカソード触媒層122に均一に拡散させる機能を担う。拡散層124を構成する材料は、アルキンに対して親和性が高いことが好ましい。拡散層124を構成する材料としては、例えばカーボンの織布(カーボンクロス)、カーボンの不織布、カーボンペーパー等を挙げることができる。カーボンクロスは、数μmの径の細いカーボン繊維を数百本の束とし、この束を織布としたものである。また、カーボンペーパーは、カーボン原料繊維を製紙法にて薄膜の前駆体とし、これを焼結したものである。拡散層124の厚さは、好ましくは50〜1000μmである。
カソード120は、カソード触媒層122と拡散層124との間に図示しない緻密層を有してもよい。緻密層は、カソード触媒層122の面方向へのアルキンの拡散を促す機能を有する。特に、緻密層を設けることで、拡散層124におけるセパレータ150aと直に接する領域の直下に、アルキンを拡散させることができる。
セパレータ150aは、固体高分子膜110とは反対側のカソード120の主表面に積層される。セパレータ150aは、例えばカーボン樹脂や、Cr−Ni−Fe系、Cr−Ni−Mo−Fe系、Cr−Mo−Nb−Ni系、Cr−Mo−Fe−W−Ni系あるいはTi系などの耐食性合金やこれらの材料にPt、Auなどの貴金属で耐食性を向上した材料で形成することができる。セパレータ150aの拡散層124側の面には、単数又は複数の溝状の流路152aが設けられる。流路152aには、往路部36a及び復路部36bが接続される。セパレータ150aと、固体高分子膜110と、これらの間に配置される枠状のスペーサ126とでカソード室が画成され、カソード室にカソード触媒層122と拡散層124とが収容される。
カソード室の流路152aには、往路部36aを介してアルキンが流入する。アルキンは、流路152aから拡散層124に浸み込む。カソード触媒層122での電解還元反応の生成物と未反応のアルキンとは、復路部36bを介してカソード室から外部に流出し、基質貯蔵槽30に戻される。流路152aの形態は、特に限定されないが、例えば直線状流路、サーペンタイン流路などを採用し得る。あるいは、セパレータ150aが多孔体層を有し、多孔体層の空隙によって流路152aが構成されてもよい。
アノード130は、供給水からプロトンを生成するための電極であり、固体高分子膜110の一方の側、すなわちカソード120が配置される側とは反対側に配置される。アノード130は、アノード触媒層132及びアノード基材134が積層された構造を有する。アノード触媒層132は、アノード基材134の表面に膜として形成される。
アノード触媒層132は、固体高分子膜110の他方の主表面に接している。アノード触媒層132は、供給水からプロトンを生成するための触媒金属を含む。例えば、アノード触媒層132は、Ru、Rh、Pd、Ir、Ptからなる群から選択される少なくとも一種の触媒金属または金属酸化物とTi、Ta、Zr、Nbの酸化物を含む。前記触媒金属または金属酸化物は、電子伝導性を有するアノード基材134に分散担持、又はコーティングされる。このような金属基材としては、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Mo、Ta、Wなどの金属、あるいはこれらを主成分とする合金などで構成される、金属繊維(繊維径:例えば10〜30μm)、メッシュ(メッシュ径:例えば500〜1000μm)、金属多孔体の焼結体、発泡成型体(フォーム)、エキスパンドメタル等を挙げることができる。アノード触媒層132の厚さは、例えば0.1〜10μmである。
セパレータ150bは、固体高分子膜110とは反対側のアノード130の主表面に積層される。セパレータ150bは、セパレータ150aと同様の材料のうち耐食性の高いもので構成することができる。セパレータ150bのアノード基材134側の面には、単数又は複数の溝状の流路152bが設けられる。流路152bには、往路部44a及び復路部44bが接続される。セパレータ150bと、固体高分子膜110と、これらの間に配置される枠状のスペーサ136とでアノード室が画成され、アノード室にアノード触媒層132とアノード基材134とが収容される。
アノード室の流路152bには、往路部44aを介して供給水が流入する。供給水は、流路152bからアノード基材134に浸み込む。未反応の供給水は、復路部44bを介してアノード室から外部に流出し、供給水貯蔵槽40に戻される。流路152bの形態は、流路152aと同様である。
固体高分子形電解ユニット100は、アルキンを電解還元してシス−アルケンを製造する。アルキンとしてジフェニルアセチレンを用いた場合の固体高分子形電解ユニット100における反応は、以下の通りである。
<アノード130での電極反応>
O→2H+1/2O+2e:E=1.23V
<カソード120での電極反応>
ジフェニルアセチレン+2H+2e→1,2−ジフェニルエテン:E=+0.05V
<全反応>
ジフェニルアセチレン+HO→1,2−ジフェニルエテン+1/2O
すなわち、アノード130での電極反応と、カソード120での電極反応とが並行して進行する。そして、アノード130で生じたプロトンが、固体高分子膜110を介してカソード120に供給される。カソード120に供給されたプロトンは、カソード120においてアルキンの還元に利用される。
カソード120での電極反応では、ジフェニルアセチレンの還元によって、1,2−ジフェニルエテンのシス体とトランス体とが生成され得る。また、1,2−ジフェニルエテンがさらに還元されて1,2−ジフェニルエタンが生成され得る。さらには、1,2−ジフェニルエタンがさらに還元されて、1,2−ジシクロヘキシルエタンが生成され得る。
これに対し、より好ましい態様として、カソード触媒層122の材料の選択と制御部60によるカソード120の電位を、水素発生を抑制できる−0.2V以上に調整する。上記数値は、IR損の分を除外した値である。カソード120の電位を上述の範囲に調整することで、1,2−ジフェニルエテンのシス体を高選択的に生成することができる。
[シス−アルケンの製造方法]
実施の形態に係るカソード触媒を用いるシス−アルケンの製造方法では、固体高分子形電解ユニット100を用いてアルキンを電解還元し、シス−アルケンを製造することを含む。より具体的には、アノード130のアノード触媒層132に水が供給される。また、カソード120のカソード触媒層122にアルキンが供給される。そして、電力制御部20によって、固体高分子形電解ユニット100のアノード130とカソード120との間に所定の電圧が印加される。
これにより、アノード触媒層132においてプロトンが生成される。生成されたプロトンは、固体高分子膜110を通過して、カソード120側に移動する。カソード触媒層122において、固体高分子膜110を通過したプロトンでアルキンが水素化されて、シス−アルケンが生成される。プロトンの生成工程と、電解還元反応によるシス−アルケンの生成工程とは、少なくとも一時において並行して起こる。
好ましくは、カソード120の電位は、アルキンの理論還元電位に対して−0.23V以上0V以下の範囲内となるように調整される。これにより、シス−アルケンを高選択的に製造することができる。
以上説明したように、シス−アルケンの製造装置10とシス−アルケンの製造方法とは、固体高分子形電解ユニット100によってアルキンを電解還元してシス−アルケンを製造することを含む。したがって、本実施の形態によれば、シス−アルケンの製造に関する新規な技術を得ることができる。
従来の化学プロセスでは、触媒を分散させた溶液中に基質としてのアルキンを混合してシス−アルケンを製造することが一般的であった。このため、溶液中の触媒を分離する工程を設ける必要があった。これに対し、本実施の形態に係るカソード触媒を用いるシス−アルケンの製造方法では固体高分子形電解ユニット100が用いられるため、触媒の分離工程を省くことができる。したがって、シス−アルケンの製造工程を簡略化することができる。
また、従来の化学プロセスでは、温和な条件下でのシス−アルケンの製造を実現するために、錯体触媒を用いることがあった。しかしながら、錯体触媒は高価なため、製造コストの上昇を招く。一方、製造コストの削減を図るために錯体触媒に代えて従来公知のリンドラ−触媒等を用いた場合には、反応温度の上昇(例えば200℃程度)等を招く。これに対し、本実施の形態に係るカソード触媒を用いるシス−アルケンの製造方法では固体高分子形電解ユニット100が用いられるため、製造コストと温和な反応条件との両立を図ることができる。したがって、本実施の形態によれば、工業的に優れたシス−アルケンの製造技術を得ることができる。
また、固体高分子形電解ユニット100を用いることで、従来の液型電解に比べて、電解槽の大きさを小さくすることができる。また、カソード120における過電圧を小さくすることができる。このため、より簡単な電位制御が可能となる。電位制御が容易になるため、より高精度な電位制御も可能となる。
以下、本発明の実施例を説明するが、実施例は本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
(実施例1)
<アノードの作製>
以下の手順によりアノードを作製した。まず、アノードの基材として、所定の網目形状を有するエキスパンドメッシュを用意した。この基材の表面に乾式ブラスト処理を施し、続いて20%硫酸水溶液中で洗浄処理を施した。その後、Ti−Ta合金ターゲットを用いたアークイオンプレーティング装置に基材をセットした。そして、基材温度150℃、真空度1.0×10−2Torrで、基材の表面にTi−Ta合金の皮膜を形成した。膜厚は2μmとした。その後、コーティング処理を施した基材に対して、四塩化イリジウム/五酸化タンタルの混合水溶液を塗布し、電気炉にて550℃の熱処理を施した。この操作を複数回繰り返して、酸化イリジウムと酸化タンタルを等モル含むアノードを得た。アノードの触媒量は、Ir金属量換算で電極面積当たり12g/mとした。
<カソード触媒の調製>
Ptで0.03g分のPt(NH(NOおよびPdで1.47g分のPd(NOを純水300mlに溶解させ、この水溶液に3.5gのカーボン担体(KetjenBlackEC300J、KB、比表面積800m/g、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を超音波分散させた後、ホットスタラーで水分を蒸発させて乾固物を得た。次に、この乾固物を窒素ガス雰囲気下、400℃で1時間熱還元してPt1Pd99/KBを得た。ここで、Pt1Pd99/KBとは、モル比でPt/Pd=1/99の意味である。以下も同じとする。
<カソード触媒の分析>
作製したPt1Pd99/KBのX線回折パターンをリガク社製のSmartLabを用いて取得し、(220)面の回折ピークにシェラー式を適用して算出したPtPd粒径は4.2nmであった。さらに、このPt1Pd99/KBの金属担持率を高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES、SPS3500DD、日立ハイテクサイエンス社製)で調べた結果、Ptの担持率は0.6wt.%、Pdの担持率は28.8wt.%であった。
<カソードの作製>
以下の手順によりカソードを作製した。先に調製したカソード触媒にナフィオン(登録商標)分散液DE2020(デュポン社製)を添加し、イソプロパノール溶媒を用いてカソード触媒層用の触媒インクを調製した。ナフィオン(登録商標)分散液の添加量は、乾燥後のナフィオン(登録商標)と触媒中のカーボンとの質量比が0.8:1となる量とした。カソード基材として、カーボンからなる多孔質導電材であるクロス、ペーパー等の繊維焼結体等を用いることができる。多孔性導電基材はガスおよび液の供給や除去のため、適度の多孔性を有しかつ十分な電導性を保つことが好ましい。特に、厚さ0.01〜5mm、空隙率が30〜95%、代表的孔径が0.001〜1mmであるものが好ましい。拡散層の主表面上に、触媒インクを塗布し、乾燥によってカソード触媒粒子を拡散層に固着させた。触媒インクは、カソード電極面積が10cm、触媒金属の質量が電極面積あたり0.5mg/cm2となるように塗布した。
<膜電極接合体の作製>
厚さ183μmの固体高分子膜(製品名:ナフィオン(登録商標)212、デュポン社製)を用意した。そして、カソードの触媒層が塗布された面と電解質膜が接するように重ね合わせ、120℃、0.25MPaの条件で3分間熱接合した。これにより、拡散層、カソード触媒層、固体高分子膜、及び拡散層からなる膜電極接合体(MEA)を得た。
<生成物の測定>
MEAのカソード側にシクロヘキサンを、アノード側に1M HSO水溶液を、それぞれ流速10mL/分で2時間流通させ、MEAに前処理を施した。セル温度、液温共に60℃とした。前処理の後、MEAのカソード側に、基質としてジフェニルアセチレンと溶媒としてシクロヘキサンとを混合したカソード溶液を流通させた。カソード溶液の基質濃度は、1mol/Lとした。カソード溶液は、ポンプを用いて流速1mL/分で流通させた。また、アノード側には、引き続き加湿水素を流速10mL/分で流通させた。そして、所定の電圧(Pt/KB、Pd/KBおよびPtPd/KBは−0.05V、Ir/KBおよびIrPd/KBは0V)をMEAに印加し、5分間の定電位電解を実施した。
定電位電解の後、高速液体クロマトグラフ(HPLC)(製品名:LC−10ADVP、島津製作所製、検出器UV/VIS)を用いて、カソード溶液に含まれる反応生成物を定量した。得られた各生成物のモル比から、シス−アルケン生成電流値を算出した。結果を表1に示す。定電位電解で流れた電流値、シス−アルケン生成電流値の選択率は電流値とシス−アルケン生成電流値から算出した。なお、トランス−アルケンと完全水素化体の生成はわずかであることが確認されているため、電流値は求めていない。表1の実施例1は、比較例1のPd/KB触媒、比較例2のPt/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が大幅に向上していることが確認された。
(実施例2)
実施例2として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にPt5Pd95/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例2は、比較例1のPd/KB触媒、比較例2のPt/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が大幅に向上していることが確認された。
(実施例3)
実施例3として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にPt10Pd90/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例3は、比較例1のPd/KB触媒、比較例2のPt/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が向上していることが確認された。
(実施例4)
実施例4として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にPt20Pd80/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例4は、比較例1のPd/KB触媒、比較例2のPt/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が向上していることが確認された。
(実施例5)
実施例5として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にIr50Pd50/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例5は、比較例1のPd/KB触媒、比較例3のIr/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が大幅に向上していることが確認された。
(実施例6)
実施例6として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にIr80Pd20/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例6は、比較例1のPd/KB触媒、比較例3のIr/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が大幅に向上していることが確認された。
(実施例7)
実施例7として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にIr1Pd99/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。表1の実施例8は、比較例1のPd/KB触媒、比較例3のIr/KB触媒と比較して、シス−アルケン生成電流値が向上していることが確認された。
(比較例1)
比較例1として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にPd/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。
(比較例2)
比較例2として実施例1と同様の方法でカソード触媒層にIr/KB触媒を用いた場合の電流値、選択率、シスーアルケン生成電流値を表1に示す。
Figure 2021110007
表1に示すように、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4から、合金触媒の使用によってシス−アルケンを効率的に製造できることが確認された。また、実施例1と実施例2の対比から、Ptの割合が低い触媒が優れた性能を示すことが確認された。さらに実施例3と実施例4の対比から、IrとPdの組成比が1:1に近いと性能が向上することが確認された。なお、当業者であれば、Pt、Pd、Ir、Ag、Au、Rh、Ruを用いた合金触媒の優位性を理解することができる。さらに、組成比を変更した触媒を作製することも容易である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
実施の形態で説明した構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム等の間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
10 シス−アルケンの製造装置
34 供給部
60 制御部
100 固体高分子形電解ユニット
110 固体高分子膜
120 カソード
122 カソード触媒層
130 アノード
132 アノード触媒層

Claims (1)

  1. アルキンを電解還元によって水素化してシス−アルケンを製造する装置で使用するための担体に担持させたカソード触媒であって、20〜99モル%のPdと、1〜80モル%のPt、Ir、Rh、Ru、Ni、Co、Feから選ばれる金属の少なくとも1つとからなる合金を含む、カソード触媒。
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