JP2021108583A - 植付機 - Google Patents
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Abstract
【課題】種子を適正な姿勢で植え付けできる確率を高めた植付機を提供する。【解決手段】植付機は、種子を受け取り、圃場面を開孔するとともに前記種子を圃場に供給して植え付ける開孔器カップ42を備え、開孔器カップ42は、受け取った前記種子を開孔器カップ42内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材43を有し、開孔器カップ42は、開孔する動作に伴って保持部材43から前記種子を落下させる。【選択図】図4
Description
本発明は、にんにく、らっきょう等の種子を圃場に植付けるための植付機に関する。
にんにく等の種子は、芽が上向きとなるように植え付ける必要がある。そのため、下記特許文献1の植付機では、細長いシートの下端部に発根側部位を下にした姿勢で種子を固定しておき、シートの上部を掴んだ後にシートを落下させて種子を植え付けることで、種子を適正な姿勢で植え付けるようにしている。
ところで、特許文献1のようなシートを用いることなく、にんにくの種子を作業者の手作業あるいはホッパーからの自動補給によって中継カップに供給し、中継カップから開孔器カップへ種子を受け継ぎ、開孔器カップが圃場面を開孔すると同時に種子を圃場に供給して植え付けるにんにく植付機が公知である。このようなにんにく植付機では、芽が下向きとなって種子が植え付けられることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、種子を適正な姿勢で植え付けできる確率を高めた植付機を提供することにある。
本発明に係る植付機は、種子を受け取り、圃場面を開孔するとともに前記種子を圃場に供給して植え付ける開孔器カップを備え、
前記開孔器カップは、受け取った前記種子を前記開孔器カップ内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材を有し、
前記開孔器カップは、開孔する動作に伴って前記保持部材から前記種子を落下させる。
前記開孔器カップは、受け取った前記種子を前記開孔器カップ内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材を有し、
前記開孔器カップは、開孔する動作に伴って前記保持部材から前記種子を落下させる。
この構成によれば、種子を保持部材で一度保持した後に、開孔する動作に伴って保持部材から種子を落下させることで、芽が下向きに植え付けられるリスクが軽減される。その結果、種子を適正な姿勢で植え付けできる確率が高まる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
図1は、本実施形態の植付機1の左側面を示している。図中には、植付機1の前後方向及び上下方向を矢印で示している。植付機1は、にんにく等の鱗茎野菜の種子を圃場に植付けるためのものである。植付機1は、不図示の牽引車(トラクタ等)の後部に装着されて牽引される。植付機1は、走行機体2と、走行機体2の上部に配置される配種部3と、配種部3の下方に配置される播種部4とを備える。
走行機体2は、機体フレーム21と、機体フレーム21に回転可能に取り付けられた左右一対の車輪22,22と、を備える。機体フレーム21の前端には、牽引車への装着フレーム21aが設けられている。
左右一対の車輪22,22は、機体フレーム21の左右両端に回転可能に取り付けられている。本実施形態の植付機1では、車輪22,22の回転によって得られた動力により配種部3及び播種部4が駆動する。
配種部3は、複数の種子を一時的に貯留するホッパー31と、回転しながら種子を一つずつ挟持して搬送する回転板32とを備える。
ホッパー31は、上方から種子が投入され、投入された種子を回転板32の挟持位置へガイドする。
回転板32は、円板状の部材であって、車輪22からの動力により図2の矢印方向に回転駆動する。回転板32は、一条毎に設けられる。すなわち、7条で植え付ける場合には、回転板32は左右方向に沿って7個並設される。
回転板32は、種子を一つずつ挟み込んで挟持する挟持機構33を有する。挟持機構33は、回転板32の外周部に等間隔に6個設けられている。挟持機構33は、ホッパー31内の種子を一つずつ拾い上げる種子キャッチャー33aと、種子キャッチャー33aとの間で種子を挟み込む種子挟み板33bと、を備える。
種子キャッチャー33aは、円形の皿状の部材であって、回転板32の外周部に固定されている。種子キャッチャー33aは、凹部が回転板32の回転方向を向くように設けられる。種子キャッチャー33aは、植え付ける種子の推奨サイズに応じてサイズを変更可能である。
種子挟み板33bは、板状の部材であって、種子キャッチャー33aに対して接近する方向又は離間する方向へ回転板32の周方向に回動する。種子挟み板33bは、回転板32の外周部に設けられる回動軸を中心に回動する。種子挟み板33bは、回転板32の回転に伴い、不図示のカム機構によって回動する。これにより、種子挟み板33bは、所定の挟持位置で種子キャッチャー33aへ接近して種子キャッチャー33aとの間で種子を挟み込み、所定の解放位置で種子キャッチャー33aから離間して種子を解放する。
配種部3の下方には、中継カップ5が配置されている。中継カップ5は、配種部3の挟持機構33から解放されて落下した種子を播種部4へ受け渡す。中継カップ5は、下向きに窄まる略円錐状部材を前後方向に半割りした一対のカップ体51,52により形成されている。一対のカップ体51,52は、不図示のバネによって常時閉じる方向に付勢されている。一対のカップ体51,52のうち前側のカップ体51は、後側のカップ体52の下端よりも下方へ延びる延出部51aを備える。延出部51aを前方へ押すことで、一対のカップ体51,52の下端側は、バネの付勢力に抗して開放される。
播種部4は、中継カップ5から種子を受け取って圃場に植え付ける。播種部4は、回転する播種ドラム41と、播種ドラム41の外周部に設けられた開孔器カップ42とを備える。
播種ドラム41は、車輪22からの動力により回転駆動する。また、播種ドラム41は、配種部3の回転板32と同期して回転する。
播種ドラム41は、左右一対の円板41a,41aと、一対の円板41a,41aに回転可能に支持される複数の播種軸41bとを備える。播種軸41bは、円板41aの外周部に等間隔に6本設けられている。
開孔器カップ42は、播種軸41bに固定されている。また、開孔器カップ42は、植え付ける条数に応じて播種軸41bの軸方向に沿って複数設けられる。播種軸41bは、播種ドラム41の回転位相の如何に拘らず、開孔器カップ42が常時下向きとなるように制御される。
開孔器カップ42は、下向きの窄まる略円錐状部材を前後方向に半割りした一対の開孔爪42a,42bを備える。一対の開孔爪42a,42bは、播種軸41bに固定されるカップブラケット42cに対して前後方向に回動可能に支持される。開孔爪42a,42b、カップブラケット42cは、ポリカーボネート等の樹脂で形成される。
一対の開孔爪42a,42bは、不図示のバネによって常時閉じる方向に付勢されているが、開孔器カップ42が所定範囲内に位置するときには、一対の開孔爪42a,42bの下端部を不図示のカム機構によりバネの付勢力に抗して開放することができるように構成されている。これにより、下方に位置する開孔器カップ42の下端部が圃場面に突入した直後に、一対の開孔爪42a,42bの下端側が開放され、保持された種子が圃場に落下する。その結果、開孔器カップ42は、圃場面を開孔しながら種子を圃場に供給して植え付けることができる。
図4は、中継カップ5と開孔器カップ42の動作を示している。中継カップ5は、走行機体2に固定されており、位置は変動しない。図4(a)に示すように、中継カップ5は、配種部3から種子を受け取る。
次いで、図4(b)に示すように、開孔器カップ42は、回転しながらカップブラケット42cの前部で中継カップ5の延出部51aを前方に押すことで、中継カップ5を開放する。これにより、開孔器カップ42は、中継カップ5内の種子を受け取ることができる。その後、開孔器カップ42が回転して中継カップ5との接触がなくなると、中継カップ5は閉じられる。
開孔器カップ42は、図4(c)に示すように、中継カップ5から受け取った種子を開孔器カップ42内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材43を備える。開孔器カップ42は、図4(d)に示すように、上記の開孔する動作に伴って保持部材43から種子を落下させる。種子を保持部材43で一度保持した後に落下させることで、芽が下向きに植え付けられるリスクが軽減される。具体的には、保持部材43で保持された種子は、保持部材43から落下する際、開孔器カップ42の下端(圃場)に達するまでに比重の小さい芽の部分が上向きとなるように姿勢を変更しようとするため、芽が下向きになって種子が植え付けられるリスクが軽減する。
一方、開孔器カップ42が保持部材43を備えない場合、中継カップ5から落下した種子は、開孔器カップ42の下端部近傍で保持される。このとき、開孔器カップ42は下向きの窄まる形状のため、落下した種子は開孔器カップ42の内壁に当たって止まり、色々な姿勢、例えば芽を下向きにした姿勢をとり得る。この状態で開孔器カップ42を開孔すると、種子は姿勢をほぼ保ったまま圃場に達してしまうため、芽が下向きになることがある。種子は、芽が下向きのまま植え付けられると発芽しない。
保持部材43は、種子を一時的に載置可能な略半円状の保持板43aである。保持板43aは、開孔爪42a,42bの内壁にそれぞれ固定される。保持板43aは、開孔爪42a,42bと同じ樹脂で形成され、開孔爪42a,42bに対して樹脂用の接着剤で固定される。なお、保持板43aは、開孔爪42a,42bに対して溶着、ビス止め等により固定されてもよい。保持板43aは、開孔爪42a,42bの上下方向の略中央に設けられている。保持板43aは、開孔器カップ42の中心側へ向かって下方に傾斜して配置される(図4(a)等参照)。保持板43aの水平方向に対する傾斜角度は、例えば5〜10度である。これにより、開孔器カップ42を開孔した際、種子が保持板43aから滑り落ちやすい。また、保持板43aで種子を保持する際、種子が開孔器カップ42の中心側へ集まりやすく、芽が下向きに植え付けられるリスクをさらに軽減できる。
以上のように、本実施形態の植付機1は、種子を受け取り、圃場面を開孔するとともに前記種子を圃場に供給して植え付ける開孔器カップ42を備え、開孔器カップ42は、受け取った前記種子を開孔器カップ42内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材43を有し、開孔器カップ42は、開孔する動作に伴って保持部材43から前記種子を落下させる。
この構成によれば、種子を保持部材43で一度保持した後に、開孔する動作に伴って保持部材43から種子を落下させることで、芽が下向きに植え付けられるリスクが軽減される。その結果、種子を適正な姿勢で植え付けできる確率が高まる。
また、本実施形態の植付機1において、開孔器カップ42は、対向する一対の開孔爪42a,42bを備え、保持部材43は、前記種子を載置可能な保持板43aであり、保持板43aは、一対の開孔爪42a,42bの少なくとも一方に配置されるという構成でもよい。この構成によれば、簡素な構造にて保持部材43の保持機能を実現することができる。
また、本実施形態の植付機1において、保持板43aは、開孔器カップ42の中心側へ向かって下方に傾斜して配置されるという構成でもよい。この構成によれば、開孔器カップ42で開孔する際、種子が保持板43aから滑り落ちやすい。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
[他の実施形態]
(1)上記した実施形態では、7条植えタイプの植付機を例示したが、これに限られず、1条植えタイプの植付機、または7条植え以外の複数条植えタイプの植付機であっても構わない。
(1)上記した実施形態では、7条植えタイプの植付機を例示したが、これに限られず、1条植えタイプの植付機、または7条植え以外の複数条植えタイプの植付機であっても構わない。
(2)上記した実施形態では、牽引型の植付機の例を示したが、これに限られず、自走型の植付機であってもよい。
(3)上記した実施形態では、保持板43aが、開孔爪42a,42bの内壁にそれぞれ配置されている例を示したが、これに限られず、保持板43aは、一対の開孔爪42a,42bの少なくとも一方に配置される構成でもよい。
(4)保持板43aは、開孔器カップ42の中心側へ向かって延びる複数のスリットが形成されてもよい。これにより、開孔器カップ42で開孔する際、種子が保持板43aからさらに滑り落ちやすくなる。
(5)上記した実施形態では、保持部材43として略半円状の保持板43aを例示したが、これに限られず、保持部材43は、開孔爪42a,42bの下部に充填される略半円錐状の保持ブロックでもあってもよい。
(6)上記した実施形態では、中継カップ5が配種部3から播種部4へ種子を受け渡しているが、これに限られず、播種部4が配種部3から種子を直接受け取るようにしてもよい。
1 :植付機
3 :配種部
4 :播種部
5 :中継カップ
31 :ホッパー
32 :回転板
33 :挟持機構
33a :種子キャッチャー
33b :種子挟み板
41 :播種ドラム
41a :円板
41b :播種軸
42 :開孔器カップ
42a :開孔爪
42b :開孔爪
43 :保持部材
43a :保持板
3 :配種部
4 :播種部
5 :中継カップ
31 :ホッパー
32 :回転板
33 :挟持機構
33a :種子キャッチャー
33b :種子挟み板
41 :播種ドラム
41a :円板
41b :播種軸
42 :開孔器カップ
42a :開孔爪
42b :開孔爪
43 :保持部材
43a :保持板
Claims (3)
- 種子を受け取り、圃場面を開孔するとともに前記種子を圃場に供給して植え付ける開孔器カップを備え、
前記開孔器カップは、受け取った前記種子を前記開孔器カップ内の上下方向中途部で一時的に保持する保持部材を有し、
前記開孔器カップは、開孔する動作に伴って前記保持部材から前記種子を落下させる、植付機。 - 前記開孔器カップは、対向する一対の開孔爪を備え、
前記保持部材は、前記種子を載置可能な保持板であり、
前記保持板は、前記一対の開孔爪の少なくとも一方に配置される、請求項1に記載の植付機。 - 前記保持板は、前記開孔器カップの中心側へ向かって下方に傾斜して配置される、請求項2に記載の植付機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002666A JP2021108583A (ja) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | 植付機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002666A JP2021108583A (ja) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | 植付機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021108583A true JP2021108583A (ja) | 2021-08-02 |
Family
ID=77058211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020002666A Pending JP2021108583A (ja) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | 植付機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021108583A (ja) |
-
2020
- 2020-01-10 JP JP2020002666A patent/JP2021108583A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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