JP2021108347A - 接続構造体の製造方法 - Google Patents

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邦彦 赤井
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勝将 宮地
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Junichi Hata
純一 畠
芳則 江尻
Yoshinori Ejiri
芳則 江尻
秀明 山岸
Hideaki Yamagishi
秀明 山岸
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Abstract

【課題】絶縁性及び導通信頼性に優れ、接合部の再溶融が十分に抑制された接続構造体を製造可能な接続構造体の製造方法を提供すること。【解決手段】複数の凹部を有する基体と、第一の金属を含むはんだ微粒子と、第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、はんだ微粒子と金属粒子とを凹部に収容する収容工程と、基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、基体の凹部に収容されているはんだ微粒子及び金属粒子を第一の電極上に配置させ、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、第一の基板と第二の基板とを、はんだバンプを介して対向配置して積層体を得る積層工程と、第一の電極と第二の電極とを第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続する接続工程と、を含む、接続構造体の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、接続構造体の製造方法に関する。
従来から、電極間の接続のためのはんだバンプを電極上に配置する方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、所定パターンで設けられた複数のはんだボール挿入孔を備えたマスクと、該挿入孔に収容されたはんだボールと、該挿入孔の中にはんだボールを保持する固着剤から構成されていることを特徴とするはんだボール配置シートが開示されている。
特開2004−080024号公報
しかし、特許文献1に記載のはんだボール配置シートでは、はんだボールを保持するための固着剤が必要となっている。このため、電極上に転写する際の加熱によって固着剤成分が軟化・溶融・分解して夾雑物となり得る。夾雑物がはんだと電極の間に介在することで、はんだバンプの安定した形成が妨げられるおそれがある。また、電極上にはんだバンプを転写した後、これらの夾雑物を除去する場合、電極が形成された基板及び半導体パッケージを洗浄液にさらすことになり、工程の増加、基体・半導体パッケージの不具合、洗浄不良による不具合などが発生するおそれがある。
また、特許文献1に記載のはんだボールは、融点以上に加熱して溶融させて電極間を接合するものであるが、再度の加熱によって接合部が溶融するため二次実装が困難であり、溶融温度以上の高温環境下では使用できないという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、絶縁性及び導通信頼性に優れ、接合部の再溶融が十分に抑制された接続構造体を製造可能な接続構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法に関する。この製造方法は、複数の凹部を有する基体と、第一の金属を含むはんだ微粒子と、第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、はんだ微粒子の少なくとも一部と金属粒子の少なくとも一部とを、凹部に収容する収容工程と、はんだ微粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、基体の凹部に収容されているはんだ微粒子及び金属粒子を第一の電極上に配置させ、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、第一の基板と第二の基板とを、はんだバンプを介して第一の電極と第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極と第二の電極とを接合部を介して電気的に接続する接続工程と、を含む。
一態様において、第一の金属は、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてよく、第二の金属は、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてよい。
一態様にいて、準備工程で準備されるはんだ微粒子のC.V.値は20%を超えてよい。
本発明の他の一側面は、第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法に関する。この製造方法は、複数の凹部を有する基体と、第一の金属を含むはんだ粒子と、第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、金属粒子の少なくとも一部を、はんだ粒子とともに凹部に収容する収容工程と、はんだ粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、基体の凹部に収容されているはんだ粒子及び金属粒子を第一の電極上に配置して、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、第一の基板と第二の基板とを、はんだバンプを介して第一の電極と第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極と第二の電極とを接合部を介して電気的に接続する接続工程と、を含む。また、収容工程で凹部に収容されるはんだ粒子の平均粒子径は1μm〜30μm、C.V.値は20%以下である。
一態様において、第一の金属は、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてよく、第二の金属は、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてよい。
一態様において、準備工程は、複数の凹部を有する基体とはんだ微粒子とを準備するはんだ微粒子準備工程と、はんだ微粒子の少なくとも一部を、凹部に収容するはんだ微粒子収容工程と、凹部に収容されたはんだ微粒子を融合させて、凹部の内部にはんだ粒子を形成する融合工程と、を含んでいてよい。
一態様において、はんだ微粒子準備工程で準備されるはんだ微粒子のC.V.値は、20%を超えていてよい。
本発明によれば、絶縁性及び導通信頼性に優れ、接合部の再溶融が十分に抑制された接続構造体を製造可能な接続構造体の製造方法が提供される。
図1(a)は、基体の一例を模式的に示す平面図であり、図1(b)は図1(a)に示すIb−Ib線における断面図である。 図2(a)〜(h)は、基体の凹部の断面形状の例を模式的に示す断面図である。 図3は、基体の凹部にはんだ微粒子及び金属粒子が収容された状態を模式的に示す断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、はんだバンプ付き基板の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。 図5(a)及び図5(b)は、接続構造体の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。 図6は、基体の凹部にはんだ微粒子が収容された状態を模式的に示す断面図である。 図7は、基体の凹部にはんだ粒子が形成された状態を模式的に示す断面図である。 図8(a)は、図7における凹部の開口部と反対側からはんだ粒子を見た図であり、図8(b)は、はんだ粒子の投影像に外接する四角形を二対の平行線により作成した場合における、対向する辺間の距離X及びY(但しY<X)を示す図である。 図9(a)及び図9(b)は、はんだバンプ付き基板の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。 図10(a)及び図10(b)は、接続構造体の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。 図11は基体の凹部の断面形状の他の例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以下で例示する材料は、特に断らない限り、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
<接続構造体の製造方法(1)>
接続構造体の製造方法の第一の実施形態(以下、第一の製造方法ともいう。)について以下に説明する。
第一の製造方法は、第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法である。
第一の製造方法は、複数の凹部を有する基体と、第一の金属を含むはんだ微粒子と、第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、はんだ微粒子の少なくとも一部と金属粒子の少なくとも一部とを凹部に収容する収容工程と、はんだ微粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、基体の凹部に収容されているはんだ微粒子及び金属粒子を第一の電極上に配置させ、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、第一の基板と第二の基板とを、はんだバンプを介して第一の電極と第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極と第二の電極とを接合部を介して電気的に接続する接続工程と、を含む。
以下、図1〜5を参照しながら、第一の製造方法について説明する。
(準備工程)
準備工程では、複数の凹部62を有する基体60と、はんだ微粒子と、金属粒子とを準備する。図1(a)は基体60の一例を模式的に示す平面図であり、図1(b)は図1(a)に示すIb−Ib線における断面図である。図1(a)に示す基体60は、複数の凹部62を有している。複数の凹部62は所定のパターンで規則的に配置されていてよい。
基体60の凹部62は、凹部62の底部62a側から基体60の表面60a側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されていることが好ましい。すなわち、図1(a)及び図1(b)に示すように、凹部62の底部62aの幅(図1(a)及び図1(b)における幅a)は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(図1(a)及び図1(b)における幅b)よりも狭いことが好ましい。そして、凹部62のサイズ(幅a、幅b、容積、テーパ角度及び深さ等)は、後述のバンプ形成工程で形成するはんだバンプのサイズに応じて設定すればよい。
なお、凹部62の形状は図1に示す形状以外の形状であってもよい。例えば、凹部62の表面60aにおける開口の形状は、図1に示すような円形以外に、楕円形、三角形、四角形、多角形等であってよい。
また、表面60aに対して垂直な断面における凹部62の形状は、例えば、図2に示すような形状であってよい。図2(a)〜(h)は、基体が有する凹部の断面形状の例を模式的に示す断面図である。図2(a)〜(h)に示すいずれの断面形状も、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)が、断面形状における最大幅となっている。これにより、凹部62内にはんだ微粒子及び金属粒子を収容しやすく、また、はんだバンプ形成後に基体を取り外しやすくなり、作業性が向上する。また、表面60aに対して垂直な断面における凹部62の形状は、例えば、図11に示すように、図2(a)〜(h)に示す断面形状における壁面を傾斜させた形状であってもよい。図11は、図2(b)に示す断面形状の壁面を傾斜させた形状ということができる。
基体60を構成する材料としては、例えば、シリコン、各種セラミックス、ガラス、ステンレススチール等の金属等の無機材料、並びに、各種樹脂等の有機材料を使用することができる。これらのうち、基体60は、はんだ微粒子の溶融温度で変質しない耐熱性を有する材質からなることが好ましい。また、基体60の凹部62は、フォトリソグラフ法、インプリント法、エッチング法等の公知の方法によって形成することができる。
準備工程で準備されるはんだ微粒子は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)より小さい粒子径の微粒子を含むものであればよく、幅bより小さい粒子径の微粒子をより多く含むことが好ましい。例えば、はんだ微粒子は、粒度分布のD10粒子径が幅bより小さいことが好ましく、粒度分布のD30粒子径が幅bより小さいことがより好ましく、粒度分布のD50粒子径が幅bより小さいことが更に好ましい。
はんだ微粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。また、はんだ微粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば0.5μm以上であり、好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。
はんだ微粒子の粒度分布は、サイズに合わせた各種方法を用いて測定することができる。例えば、動的光散乱法、レーザ回折法、遠心沈降法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等の方法を利用できる。さらに、光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって得られる画像から、粒子サイズを測定する方法を利用できる。具体的な装置としては、フロー式粒子像分析装置、マイクロトラック、コールターカウンター等が挙げられる。
準備工程で準備されるはんだ微粒子のC.V.値は特に限定されないが、大小の微粒子の組み合わせによる凹部62への充填性が向上する観点、及び、バンプ形成工程ではんだ微粒子の変形による弱い結着作用又は溶融による融着により電極上へのバンプ形成が容易となる観点から、C.V.値は高いことが好ましい。例えば、はんだ微粒子のC.V.値は、20%を超えていてよく、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上である。
はんだ微粒子のC.V.値は、前述の方法によって測定された粒子径の標準偏差を平均粒子径(D50粒子径)で割った値に100を掛けることで算出される。
はんだ微粒子は、第一の金属として、スズ(Sn)及びインジウム(In)からなる群より選択される少なくとも一種を含むものであってよい。
はんだ微粒子は、例えば、スズ又はスズ合金を含むものであってよい。スズ合金としては、例えば、In−Sn合金、In−Sn−Ag合金、Sn−Au合金、Sn−Bi合金、Sn−Bi−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Cu合金等を用いることができる。これらのスズ合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Sn(In52質量%、Bi48質量% 融点118℃)
・In−Sn−Ag(In20質量%、Sn77.2質量%、Ag2.8質量% 融点175℃)
・Sn−Bi(Sn43質量%、Bi57質量% 融点138℃)
・Sn−Bi−Ag(Sn42質量%、Bi57質量%、Ag1質量% 融点139℃)・Sn−Ag−Cu(Sn96.5質量%、Ag3質量%、Cu0.5質量% 融点217℃)
・Sn−Cu(Sn99.3質量%、Cu0.7質量% 融点227℃)
・Sn−Au(Sn21.0質量%、Au79.0質量% 融点278℃)
はんだ微粒子は、例えば、インジウム又はインジウム合金を含むものであってもよい。インジウム合金としては、例えば、In−Bi合金、In−Ag合金等を用いることができる。これらのインジウム合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Bi(In66.3質量%、Bi33.7質量% 融点72℃)
・In−Bi(In33.0質量%、Bi67.0質量% 融点109℃)
・In−Ag(In97.0質量%、Ag3.0質量% 融点145℃)
はんだ微粒子は、はんだバンプの溶融温度、及び、接合部に要求される耐熱性等に応じて適宜選択することができる。はんだ微粒子は、上記以外の金属を更に含んでいてもよい。
準備工程で準備される金属粒子は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)より小さい粒子径の粒子を含むものであればよく、幅bより小さい粒子径の粒子をより多く含むことが好ましい。例えば、金属粒子は、粒度分布のD10粒子径が幅bより小さいことが好ましく、粒度分布のD30粒子径が幅bより小さいことがより好ましく、粒度分布のD50粒子径が幅bより小さいことが更に好ましい。
金属粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、金属粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば0.2μm以上であり、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。
金属粒子の粒度分布は、サイズに合わせた各種方法を用いて測定することができる。例えば、動的光散乱法、レーザ回折法、遠心沈降法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等の方法を利用できる。さらに、光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって得られる画像から、粒子サイズを測定する方法を利用できる。具体的な装置としては、フロー式粒子像分析装置、マイクロトラック、コールターカウンター等が挙げられる。
準備工程で準備される金属粒子のC.V.値は特に限定されないが、バンプ形成工程で金属間化合物の生成を避けつつ、接続工程で均一な金属間化合物を形成しやすい観点から、C.V.値は低いことが好ましい。例えば、金属粒子のC.V.値は、30%以下であってよく、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。
金属粒子のC.V.値は、前述の方法によって測定された粒子径の標準偏差を平均粒子径(D50粒子径)で割った値に100を掛けることで算出される。
金属粒子は、第二の金属として、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含むものであってよい。金属粒子は、接合部に要求され耐熱性等に応じて適宜選択することができる。
金属粒子の具体例としては、銅ナノ粒子、銅粒子、酸化銅粒子やこれらの合金粒子が挙げられる。粒子の形状も、用途に合わせて適宜選択できる。例えば、球状、多角形状、針状、扁平形状、これらの会合体、凝集体などが利用できる。また、2つまたはそれ以上を混ぜて使うことも出来る。例えば、球状と扁平状または、球状と針状を混ぜると、凹部への充填性が増し、接合後は、寸法安定性が増し、接続特性が特に安定して良い。また、金属粒子の粒度分布が、はんだ微粒子の粒度分布よりも大きいと、はんだ微粒子を介した結着性を上げり、バンプ形成が安定して好ましい。一方で、金属粒子の粒度分布がはんだ微粒子の粒度分布よりも小さいと、接合時の合金化がよりムラなく形成出来るため、好ましい。
(収容工程)
収容工程では、基体60の凹部62のそれぞれに、準備工程で準備したはんだ微粒子及び金属粒子を収容する。収容工程では、準備工程で準備したはんだ微粒子及び金属粒子を凹部62に同時に収容してもよく、金属粒子の収容後にはんだ微粒子を収容してもよく、はんだ微粒子の収容後に金属粒子を収容してもよい。
収容工程は、準備工程で準備したはんだ微粒子の全部を凹部62に収容する工程であってよく、準備工程で準備したはんだ微粒子の一部(例えば、はんだ微粒子のうち、凹部62の開口の幅bより小さいもの)を凹部62に収容する工程であってよい。また、収容工程は、準備工程で準備した金属粒子の全部を凹部62に収容する工程であってよく、準備工程で準備した金属粒子の一部(例えば、金属粒子のうち、凹部62の開口の幅bより小さいもの)を凹部62に収容する工程であってよい。
図3は、基体60の凹部62にはんだ微粒子111及び金属粒子50が収容された状態を模式的に示す断面図である。図3に示すように、複数の凹部62のそれぞれに、複数のはんだ微粒子111及び複数の金属粒子50が収容される。
凹部62に収容された金属粒子50の量は、はんだ微粒子111及び金属粒子50の組成、接合部に要求される耐熱性等に応じて適宜選択してよい。例えば、凹部62に収容された金属粒子50の量は、凹部に収容されたはんだ微粒子111の量を100質量部として、例えば100質量部以上であってよく、好ましくは200質量部以上、より好ましくは250質量部以上である。また、凹部62に収容された金属粒子50の量は、凹部に収容されたはんだ微粒子111の量を100質量部として、例えば500質量部以下であってよく、好ましくは400質量部以下、より好ましくは300質量部以下である。
はんだ微粒子111及び金属粒子50を凹部62に収容する方法は特に限定されない。収容方法は、乾式、湿式のいずれであってもよい。例えば、準備工程で準備したはんだ微粒子111及び金属粒子50を基体60上に配置し、スキージを用いて基体60の表面60aを擦ることで、余分なはんだ微粒子111及び金属粒子50を除去しつつ、凹部62内に十分なはんだ微粒子111及び金属粒子50を収容することができる。凹部62の開口の幅bが凹部62の深さより大きい場合、凹部62の開口からはんだ微粒子111及び金属粒子50が飛び出す場合がある。スキージを用いると、凹部62の開口から飛び出ているはんだ微粒子111及び金属粒子50は除去される。余分なはんだ微粒子111及び金属粒子50を除去する方法として、圧縮空気を吹き付ける、不織布又は繊維の束で基体60の表面60aを擦る、等の方法も挙げられる。これらの方法は、スキージと比べて物理的な力が弱いため、変形し易いはんだ微粒子111及び金属粒子50を扱う上で好ましい。また、これらの方法では、凹部62の開口から飛び出ているはんだ微粒子111及び金属粒子50を凹部62内に残すこともできる。
(配置工程及びバンプ形成工程)
配置工程では、はんだ微粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する。また、バンプ形成工程では、基体の凹部に収容されているはんだ微粒子及び金属粒子を第一の電極上に配置して、はんだバンプを形成する。配置工程及びバンプ形成工程により、はんだバンプ付き基板が得られる。はんだ微粒子及び金属粒子の第一の電極上への配置は、例えば、はんだ微粒子及び金属粒子を有機物と混合してペーストとし、当該ペーストを第一の電極に付着させることで行ってよい。また、配置工程では、例えば、はんだ微粒子の一部を溶融させて、はんだ微粒子の融着によりはんだ微粒子及び金属粒子を第一の電極に配置させてもよい。すなわち、はんだバンプは、はんだ微粒子及び金属粒子を付着した付着物であってよく、はんだ微粒子及び金属粒子が融着した融着物であってもよい。
基板の具体例としては、ICチップ(半導体チップ)、抵抗体チップ、コンデンサチップ、ドライバーIC等のチップ部品;リジット型のパッケージ基板が挙げられる。基板は、電極を複数備えていてよく、多数の電極を備えているものが一般的である。基板のその他の例として、金属配線を有するフレキシブルテープ基板、フレキシブルプリント配線板、インジウム錫酸化物(ITO)が蒸着されたガラス基板等の配線基板が挙げられる。
電極の具体例としては、銅、銅/ニッケル、銅/ニッケル/金、銅/ニッケル/パラジウム、銅/ニッケル/パラジウム/金、銅/ニッケル/金、銅/パラジウム、銅/パラジウム/金、銅/スズ、銅/銀、インジウム錫酸化物等の電極が挙げられる。電極は、無電解めっき又は電解めっき又はスパッタで形成することができる。
図4(a)及び図4(b)は、はんだバンプ付き基板の製造過程の一例を模式的に示す図である。図4(a)に示す基体60は、凹部62のそれぞれに複数のはんだ微粒子111及び金属粒子50が収容された状態である。一方、基板2は、複数の電極3を表面に有している。この基体60の凹部62の開口側の面に、基板2の電極3側の面を対向させて接触させる。なお、電極3上に、はんだ微粒子111及び金属粒子50を配置させ、バンプを形成する観点からは、はんだ微粒子111及び金属粒子50を有機物と混合し、ペーストとして用いてもよい。また、はんだ微粒子111間、金属粒子50間、はんだ微粒子111と凹部62間、及び、金属粒子50と凹部62間に働く力(例えば、van der Waals力のような分子間力)が、はんだ微粒子111及び金属粒子50に加わる重力に比べ大きいため、基体60の主面を下に向けたとしても、はんだ微粒子111及び金属粒子50は脱落せずに凹部62内に留まっている。
この状態で、はんだ微粒子111を加熱することによって、はんだ微粒子111の少なくとも一部が溶融し、電極3上にはんだ微粒子111及び金属粒子50が融着してなるはんだバンプ1Aが形成してもよい。電極3上へのはんだバンプ1Aの形成をより好適に行う観点から、基体60及び基板2を加圧状態で接触させながら、はんだ微粒子111を加熱してもよい。加圧状態とは、例えば、基体60と基板2とを図4(a)における矢印A,B方向に10〜600Pa程度の力で押し付けた状態である。
はんだバンプ形成時の加熱温度は、はんだ微粒子111の融点以上の温度であることが好ましい。また、はんだバンプ形成時の加熱温度は、金属粒子50の融点未満の温度であることが好ましい。これにより、はんだバンプ1A中での金属間化合物の生成が抑制され、後述の接続工程をより低い温度で実施することができる。
はんだバンプ1Aは、はんだ微粒子111及び金属粒子50がその形状をほぼ維持した状態で融着したものであってよく、はんだ微粒子111が溶融及び合一化して、はんだ中に金属粒子50が分散した状態であってもよい。また、はんだバンプ1Aは、はんだ微粒子111及び金属粒子50が溶融及び合一化した合金層から構成されていてもよい。接続工程でより低い温度で接合可能である観点から、はんだバンプ1Aは、はんだ微粒子111と金属粒子50の付着物又は融着物であり、金属間化合物の形成が十分に抑制されたものであることが好ましい。
はんだ微粒子111は、酸化被膜の影響で融点以上の温度で加熱しても溶融しない場合がある。このため、はんだ微粒子111を還元雰囲気下に晒し、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去した後に、はんだ微粒子111の融点以上の温度に加熱することで、はんだ微粒子111を溶融させやすくなる。また、はんだ微粒子111の溶融は、還元雰囲気下で行うことが好ましい。はんだ微粒子111をはんだ微粒子111の融点以上に加熱し、かつ還元雰囲気とすることで、はんだ微粒子111の表面の酸化被膜が還元され、はんだ微粒子111の溶融とそれに伴うはんだ微粒子111及び金属粒子50の融着が進行し易くなる。すなわち、第一の製造方法は、配置工程の前に、あるいは配置工程の後であってバンプ形成工程の前に、はんだ微粒子を還元雰囲気に晒す還元工程を更に備えてよい。また、第一の製造方法は、バンプ形成工程において、還元雰囲気下ではんだ微粒子を加熱してよい。
還元雰囲気にする方法は、上述の効果が得られる方法であれば特に限定されず、例えば水素ガス、水素ラジカル、ギ酸ガス等を用いる方法がある。例えば、水素還元炉、水素ラジカル還元炉、ギ酸還元炉、又はこれらのコンベアー炉若しくは連続炉を用いることができる。これらの装置は、炉内に、加熱装置、不活性ガス(窒素、アルゴン等)を充填するチャンバー、チャンバー内を真空にする機構等を備えていてよく、これにより還元ガスの制御がより容易となる。
はんだ微粒子111の還元、溶解条件、温度、炉内雰囲気調整などのプロファイルは、はんだ微粒子111の融点、粒度、凹部サイズ、基体60の材質などを勘案して適宜設定されてよい。例えば、基体60と基板2を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去した後、真空引きにて還元ガスを除去し、その後、はんだ微粒子111を加熱して、はんだ微粒子111の少なくとも一部を溶解させてはんだバンプ1Aを形成した後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻してよい。また、例えば、基体60と基板2を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、炉内加熱ヒーターによりはんだ微粒子111を加熱して、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去した後、真空引きにて還元ガスを除去し、その後、はんだ微粒子111を加熱して、はんだ微粒子111の少なくとも一部を溶解させて、はんだバンプ1Aを形成した後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻してよい。還元雰囲気下で、はんだ微粒子111を加熱することで、還元力が増し、はんだ微粒子111の表面酸化被膜の除去が容易になる利点がある。
さらに、例えば、基体60と基板2を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、炉内加熱ヒーターによりはんだ微粒子111を加熱して、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を還元により除去すると同時にはんだ微粒子111を溶解させて、はんだバンプ1Aを形成し、真空引きにて還元ガスを除去し、さらにはんだバンプ内のボイドを減らした後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻してよい。この場合は、炉内温度の上昇、下降の調節がそれぞれ一回で良いため、短時間で処理出来る利点がある。
大気圧のコンベアー炉を用いる場合は、基体60と基板2を搬送用コンベアーに載せ、複数のゾーンを連続して通過させてはんだバンプ1Aを得ることができる。例えば、基体60と基板2を、一定の速度に設定したコンベアーに載せ、はんだ微粒子111の融点より低い温度の窒素又はアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させ、続いてはんだ微粒子111の融点より低い温度の蟻酸ガスなどの還元ガスが存在するゾーンを通過させて、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去し、続いてはんだ微粒子111の融点以上の温度の窒素又はアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させてはんだ微粒子111を溶融させ、続いて窒素又はアルゴンなどの不活性ガスが充満した冷却ゾーンを通過させて、はんだバンプ1Aを得ることができる。例えば、基体60と基板2を、一定の速度に設定したコンベアーに載せ、はんだ微粒子111の融点以上の温度の窒素又はアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させ、続いてはんだ微粒子111の融点以上の温度の蟻酸ガスなどの還元ガスが存在するゾーンを通過させて、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去し、溶融させ、続いて窒素又はアルゴンなどの不活性ガスが充満した冷却ゾーンを通過させて、はんだバンプ1Aを得ることができる。前記のコンベアー炉は、大気圧での処理が可能であることから、フィルム状の材料をロールトゥロールで連続的に処理することもできる。例えば、基体60と基板2とを備える連続ロール品を作製し、コンベアー炉の入り口側にロール巻きだし機、コンベアー炉の出口側にロール巻き取り機を設置して、一定の速度で連続ロール品を搬送し、コンベアー炉内の各ゾーンを通過させることで、複数の電極上にはんだバンプを形成することができる。
加熱工程後、全体を冷却することで、電極3とはんだバンプ1Aとが固着され、両者が電気的に接続される。電極3上にはんだバンプ1Aが形成された後は、基体60を基板2表面から除去することで(除去工程)、はんだバンプ付き基板20を得ることができる。図4(b)は、このようにして得られるはんだバンプ付き基板20を模式的に示す断面図である。
得られたはんだバンプ付き基板20上には、凹部62から脱離したものの電極3との接合に供されないはんだ微粒子111及び金属粒子50が存在し得る。そのため、第一の製造方法は、電極に結合していないはんだ微粒子111及び金属粒子50を除去する洗浄工程を更に備えてよい。洗浄方法としては圧縮空気を吹き付ける、不織布又は繊維の束で基板表面を擦る、等の方法が挙げられる。
(積層工程及び接続工程)
積層工程では、第一の基板(基板2)と第二の基板(基板4)とを、はんだバンプを介して第一の電極(電極3)と第二の電極(電極5)とが対向するように配置して、積層体を得る。接続工程では、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極(電極3)と第二の電極(電極5)とを接合部を介して電気的に接続する。
図5(a)及び図5(b)は、接続構造体の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。まず、はんだバンプ1Aが電極3上に形成された基板2と、電極5を有する基板4とを、電極3と電極5がはんだバンプ1Aを介して対向するように配置して、積層体とする。その後、この積層体を、厚さ方向(図5(a)に示す矢印A及び矢印Bの方向)に加圧(例えば10〜600Pa)する。加圧する際に全体を加熱することによって、電極3及び電極5の間においてはんだバンプ1Aが溶融する。その後、全体を冷却することで、電極3及び電極5の間においてはんだ層1Bが形成され、電極間が電気的に接続される。
接続工程における加熱温度は、はんだバンプ1A全体が溶融する温度以上の温度であればよい。例えば、はんだバンプ1Aがはんだ微粒子111と金属粒子50との融着物であり、バンプ形成工程で金属間化合物の形成が十分に抑制されている場合、接続工程における加熱温度は、はんだ微粒子111の融点及び金属粒子50の融点よりも高い温度(例えば130〜260℃)であってよい。一方、はんだバンプ1Aが、はんだ微粒子111と金属粒子50とが溶融及び合一化した合金層から構成される場合、接続工程における加熱温度は、合金層の融点よりも高い温度(例えば200〜600℃)としてよい。
図5(b)は、第一の製造方法で得られる接続構造体30を模式的に示す断面図である。すなわち、図5(b)は、基板2が有する電極3と、他の基板4が有する他の電極5が、はんだ層1Bを介して接続された状態を模式的に示したものである。
はんだ層1Bは、はんだ微粒子111由来の第一の金属と金属粒子50由来の第二の金属との金属間化合物を含有する層である。
接続構造体30は、第一の基板及びその表面に複数の第一の電極を備える第一の回路部材と、第二の基板及びその表面に複数の第二の電極を備える第二の回路部材と、複数の第一の電極及び複数の第二の電極間に設けられ、これらを接合するはんだ層と、を備えるものであるということもできる。なお、第一の回路部材と第二の回路部材との間の空間には、例えばエポキシ樹脂を主剤とするアンダーフィル材を充填することができる。
接続構造体の適用対象としては、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット等のデバイスが挙げられる。
<接続構造体の製造方法(2)>
接続構造体の製造方法の第二の実施形態(以下、第二の製造方法ともいう。)について以下に説明する。
第二の製造方法は、第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法である。
第二の製造方法は、複数の凹部を有する基体と、第一の金属を含むはんだ粒子と、第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、はんだ粒子の少なくとも一部と金属粒子の少なくとも一部とを凹部に収容する収容工程と、はんだ粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、基体の凹部に収容されているはんだ粒子及び金属粒子を加熱して、第一の電極上にはんだ粒子及び金属粒子を融着させてはんだバンプを形成するバンプ形成工程と、第一の基板と第二の基板とを、はんだバンプを介して第一の電極と第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極と第二の電極とを接合部を介して電気的に接続する接続工程と、を含む。
以下、図1〜2及び図6〜10を参照しながら、第二の製造方法について説明する。
(準備工程)
準備工程では、複数の凹部を有する基体と、はんだ粒子と、金属粒子とを準備する。準備工程で準備されるはんだ粒子は、基体の凹部に収容されていてよい。すなわち、準備工程は、複数の凹部を有する基体と、基体の凹部に収容されたはんだ粒子と、金属粒子と、を準備する工程であってもよい。
図1(a)は基体60の一例を模式的に示す平面図であり、図1(b)は図1(a)に示すIb−Ib線における断面図である。図1(a)に示す基体60は、複数の凹部62を有している。複数の凹部62は所定のパターンで規則的に配置されていてよい。
基体60の凹部62は、凹部62の底部62a側から基体60の表面60a側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されていることが好ましい。すなわち、図1(a)及び図1(b)に示すように、凹部62の底部62aの幅(図1(a)及び図1(b)における幅a)は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(図1(a)及び図1(b)における幅b)よりも狭いことが好ましい。そして、凹部62のサイズ(幅a、幅b、容積、テーパ角度及び深さ等)は、はんだ粒子のサイズ、後述のバンプ形成工程で形成するはんだバンプのサイズ等に応じて設定すればよい。
なお、凹部62の形状は図1に示す形状以外の形状であってもよい。例えば、凹部62の表面60aにおける開口の形状は、図1に示すような円形以外に、楕円形、三角形、四角形、多角形等であってよい。
また、表面60aに対して垂直な断面における凹部62の形状は、例えば、図2に示すような形状であってよい。図2(a)〜(h)は、基体が有する凹部の断面形状の例を模式的に示す断面図である。図2(a)〜(h)に示すいずれの断面形状も、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)が、断面形状における最大幅となっている。これにより、凹部62内にはんだ微粒子及び金属粒子を収容しやすく、また、はんだバンプ形成後に基体を取り外しやすくなり、作業性が向上する。また、表面60aに対して垂直な断面における凹部62の形状は、例えば、図11に示すように、図2(a)〜(h)に示す断面形状における壁面を傾斜させた形状であってもよい。図11は、図2(b)に示す断面形状の壁面を傾斜させた形状ということができる。
基体60を構成する材料としては、例えば、シリコン、各種セラミックス、ガラス、ステンレススチール等の金属等の無機材料、並びに、各種樹脂等の有機材料を使用することができる。これらのうち、基体60は、はんだ微粒子の溶融温度で変質しない耐熱性を有する材質からなることが好ましい。また、基体60の凹部62は、フォトリソグラフ法等の公知の方法によって形成することができる。
準備工程で準備されるはんだ粒子は、平均粒子径が1μm〜30μm、C.V.値が20%以下である。このようなはんだ粒子は小さい平均粒子径と狭い粒度分布とが両立されている。このようなはんだ粒子は、後述のはんだ粒子の製造方法によって製造される。
はんだ粒子の平均粒子径は、上記の範囲であれば特に限定されないが、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。また、はんだ粒子の平均粒子径は、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは4μm以上である。
はんだ粒子の平均粒子径は、サイズに合わせた各種方法を用いて測定することができる。例えば、動的光散乱法、レーザ回折法、遠心沈降法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等の方法を利用できる。さらに、光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって得られる画像から、粒子サイズを測定する方法を利用できる。具体的な装置としては、フロー式粒子像分析装置、マイクロトラック、コールターカウンター等が挙げられる。はんだ粒子1の平均粒子径は、はんだバンプ形成フィルム10の主面に対して垂直方向からはんだ粒子1を観察した時の、投影面積円相当径(粒子の投影面積と等しい面積をもつ円の直径)とすることができる。
はんだ粒子のC.V.値は、より優れた導電信頼性及び絶縁信頼性を実現できる観点から、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは7%以下、特に好ましくは5%以下である。また、はんだ粒子のC.V.値の下限は特に限定されない。例えば、はんだ粒子のC.V.値は1%以上であってよく、2%以上であってもよい。
はんだ粒子のC.V.値は、前述の方法によって測定された粒子径の標準偏差を平均粒子径で割った値に100を掛けることで算出される。
はんだ粒子は、表面の一部に平面部が形成されていてよく、このとき当該平面部以外の表面は、球冠状であることが好ましい。すなわち、はんだ粒子は、平面部と、球冠状の曲面部と、を有するものであってよい。このようなはんだ粒子としては、図8(a)に示すはんだ粒子1が挙げられる。はんだ粒子1の直径Bに対する平面部の直径Aの比(A/B)は、例えば0.01超1.0未満(0.01<A/B<1.0)であってよく、0.1〜0.9であってもよい。はんだ粒子が平面部を有することで、はんだ粒子の座りが良くなり、取扱い性が向上する。
はんだ粒子の投影像に外接する四角形を二対の平行線により作成した場合において、対向する辺間の距離をX及びY(但しY<X)としたときに、Xに対するYの比(Y/X)は、0.8超1.0未満(0.8<Y/X<1.0)であってよく、0.9以上1.0未満であってもよい。このようなはんだ粒子はより真球に近い粒子ということができる。後述のはんだ粒子の製造方法によれば、このようなはんだ粒子を容易に得ることができる。はんだ粒子が真球に近いことで、例えば、対向する複数の電極間をはんだ粒子を介して電気的に接続させるときに、はんだ粒子と電極間接触にムラが生じ難く、安定した接続が得られる傾向がある。
図8(b)は、はんだ粒子の投影像に外接する四角形を二対の平行線により作成した場合における、対向する辺間の距離X及びY(但しY<X)を示す図である。例えば、任意の粒子を走査型電子顕微鏡により観察して投影像を得る。得られた投影像に対し二対の平行線を描画し、一対の平行線は平行線の距離が最小となる位置に、もう一対の平行線は平行線の距離が最大となる位置に配し、その粒子のY/Xを求める。この作業を300個のはんだ粒子に対して行って平均値を算出し、はんだ粒子のY/Xとする。
はんだ粒子は、第一の金属として、スズ(Sn)及びインジウム(In)からなる群より選択される少なくとも一種を含むものであってよい。
はんだ粒子は、例えば、スズ又はスズ合金を含むものであってよい。スズ合金としては、例えば、In−Sn合金、In−Sn−Ag合金、Sn−Au合金、Sn−Bi合金、Sn−Bi−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Cu合金等を用いることができる。これらのスズ合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Sn(In52質量%、Bi48質量% 融点118℃)
・In−Sn−Ag(In20質量%、Sn77.2質量%、Ag2.8質量% 融点175℃)
・Sn−Bi(Sn43質量%、Bi57質量% 融点138℃)
・Sn−Bi−Ag(Sn42質量%、Bi57質量%、Ag1質量% 融点139℃)
・Sn−Ag−Cu(Sn96.5質量%、Ag3質量%、Cu0.5質量% 融点217℃)
・Sn−Cu(Sn99.3質量%、Cu0.7質量% 融点227℃)
・Sn−Au(Sn21.0質量%、Au79.0質量% 融点278℃)
はんだ粒子は、例えば、インジウム又はインジウム合金を含むものであってよい。インジウム合金としては、例えば、In−Bi合金、In−Ag合金等を用いることができる。これらのインジウム合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Bi(In66.3質量%、Bi33.7質量% 融点72℃)
・In−Bi(In33.0質量%、Bi67.0質量% 融点109℃)
・In−Ag(In97.0質量%、Ag3.0質量% 融点145℃)
はんだ粒子は、はんだバンプの溶融温度、及び、接合部に要求される耐熱性等に応じて適宜選択することができる。はんだ粒子は、上記以外の金属を更に含んでいてもよい。
準備工程で準備される金属粒子は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)より小さい粒子径の粒子を含むものであればよく、幅bより小さい粒子径の粒子をより多く含むことが好ましい。例えば、金属粒子は、粒度分布のD10粒子径が幅bより小さいことが好ましく、粒度分布のD30粒子径が幅bより小さいことがより好ましく、粒度分布のD50粒子径が幅bより小さいことが更に好ましい。
金属粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、金属粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば0.1μm以上であり、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。
金属粒子の粒度分布は、サイズに合わせた各種方法を用いて測定することができる。例えば、動的光散乱法、レーザ回折法、遠心沈降法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等の方法を利用できる。さらに、光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって得られる画像から、粒子サイズを測定する方法を利用できる。具体的な装置としては、フロー式粒子像分析装置、マイクロトラック、コールターカウンター等が挙げられる。
準備工程で準備される金属粒子のC.V.値は特に限定されないが、バンプ形成工程で金属間化合物の生成を避けつつ、接続工程で均一な金属間化合物を形成しやすい観点から、C.V.値は低いことが好ましい。例えば、金属粒子のC.V.値は、30%以下であってよく、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。
金属粒子のC.V.値は、前述の方法によって測定された粒子径の標準偏差を平均粒子径(D50粒子径)で割った値に100を掛けることで算出される。
金属粒子は、第二の金属として、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含むものであってよい。金属粒子は、接合部に要求され耐熱性等に応じて適宜選択することができる。
金属粒子の具体例としては、銅ナノ粒子、銅粒子、酸化銅粒子やこれらの合金粒子が挙げられる。粒子の形状も、用途に合わせて適宜選択できる。例えば、球状、多角形状、針状、扁平形状、これらの会合体、凝集体などが利用できる。また、2つまたはそれ以上を混ぜて使うことも出来る。例えば、球状と扁平状または、球状と針状を混ぜると、凹部への充填性が増し、接合後は、寸法安定性が増し、接続特性が特に安定して良い。また、金属粒子の粒度分布が、はんだ微粒子の粒度分布よりも大きいと、はんだ微粒子を介した結着性を上げり、バンプ形成が安定して好ましい。一方で、金属粒子の粒度分布がはんだ微粒子の粒度分布よりも小さいと、接合時の合金化がよりムラなく形成出来るため、好ましい。
[はんだ粒子の製造方法]
準備工程では、例えば、複数の凹部を有する基体とはんだ微粒子とを準備するはんだ微粒子準備工程と、はんだ微粒子の少なくとも一部を、凹部に収容するはんだ微粒子収容工程と、凹部に収容されたはんだ微粒子を融合させて、凹部の内部にはんだ粒子を形成する融合工程と、を含むはんだ粒子の製造方法により、はんだ粒子を準備することができる。以下、はんだ粒子の製造方法について詳述する。
まず、複数の凹部を有する基体とはんだ微粒子とを準備する。基体としては、上述の準備工程で準備される基体と同じものが例示できる。すなわち、図1(a)に示す、複数の凹部62を有する基体60が例示できる。
はんだ微粒子準備工程で準備されるはんだ微粒子は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(幅b)より小さい粒子径の微粒子を含むものであればよく、幅bより小さい粒子径の微粒子をより多く含むことが好ましい。例えば、はんだ微粒子は、粒度分布のD10粒子径が幅bより小さいことが好ましく、粒度分布のD30粒子径が幅bより小さいことがより好ましく、粒度分布のD50粒子径が幅bより小さいことが更に好ましい。
はんだ微粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。また、はんだ微粒子の平均粒子径(D50粒子径)は、例えば0.5μm以上であり、好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。
はんだ微粒子の粒度分布は、サイズに合わせた各種方法を用いて測定することができる。例えば、動的光散乱法、レーザ回折法、遠心沈降法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等の方法を利用できる。さらに、光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって得られる画像から、粒子サイズを測定する方法を利用できる。具体的な装置としては、フロー式粒子像分析装置、マイクロトラック、コールターカウンター等が挙げられる。
はんだ微粒子準備工程で準備されるはんだ微粒子のC.V.値は特に限定されないが、大小の微粒子の組み合わせによる凹部62への充填性が向上する観点から、C.V.値は高いことが好ましい。例えば、はんだ微粒子のC.V.値は、20%を超えていてよく、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上である。
はんだ微粒子のC.V.値は、前述の方法によって測定された粒子径の標準偏差を平均粒子径(D50粒子径)で割った値に100を掛けることで算出される。
はんだ微粒子は、第一の金属として、スズ(Sn)及びインジウム(In)からなる群より選択される少なくとも一種を含むものであってよい。
はんだ微粒子は、例えば、スズ又はスズ合金を含むものであってよい。スズ合金としては、例えば、In−Sn合金、In−Sn−Ag合金、Sn−Au合金、Sn−Bi合金、Sn−Bi−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Cu合金等を用いることができる。これらのスズ合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Sn(In52質量%、Bi48質量% 融点118℃)
・In−Sn−Ag(In20質量%、Sn77.2質量%、Ag2.8質量% 融点175℃)
・Sn−Bi(Sn43質量%、Bi57質量% 融点138℃)
・Sn−Bi−Ag(Sn42質量%、Bi57質量%、Ag1質量% 融点139℃)・Sn−Ag−Cu(Sn96.5質量%、Ag3質量%、Cu0.5質量% 融点217℃)
・Sn−Cu(Sn99.3質量%、Cu0.7質量% 融点227℃)
・Sn−Au(Sn21.0質量%、Au79.0質量% 融点278℃)
はんだ微粒子は、例えば、インジウム又はインジウム合金を含むものであってもよい。インジウム合金としては、例えば、In−Bi合金、In−Ag合金等を用いることができる。これらのインジウム合金の具体例としては、下記の例が挙げられる。
・In−Bi(In66.3質量%、Bi33.7質量% 融点72℃)
・In−Bi(In33.0質量%、Bi67.0質量% 融点109℃)
・In−Ag(In97.0質量%、Ag3.0質量% 融点145℃)
はんだ微粒子は、所望のはんだ粒子の組成等に応じて適宜選択することができる。はんだ微粒子は、上記以外の金属を更に含んでいてもよい。
はんだ微粒子収容工程では、基体60の凹部62のそれぞれに、準備工程で準備したはんだ微粒子を収容する。収容工程では、準備工程で準備したはんだ微粒子の全部を凹部62に収容する工程であってよく、準備工程で準備したはんだ微粒子の一部(例えば、はんだ微粒子のうち、凹部62の開口の幅bより小さいもの)を凹部62に収容する工程であってよい。
図6は、基体60の凹部62にはんだ微粒子111が収容された状態を模式的に示す断面図である。図6に示すように、複数の凹部62のそれぞれに、複数のはんだ微粒子111が収容される。
凹部62に収容されたはんだ微粒子111の量は、例えば、凹部62の容積に対して20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましく、60%以上であることがもっとも好ましい。これにより、収容量のばらつきが抑えられ、粒度分布のより小さいはんだ粒子が得られやすくなる。
はんだ微粒子を凹部62に収容する方法は特に限定されない。収容方法は、乾式、湿式のいずれであってもよい。例えば、はんだ微粒子準備工程で準備したはんだ微粒子を基体60上に配置し、スキージを用いて基体60の表面60aを擦ることで、余分なはんだ微粒子を除去しつつ、凹部62内に十分なはんだ微粒子を収容することができる。凹部62の開口の幅bが凹部62の深さより大きい場合、凹部62の開口からはんだ微粒子が飛び出す場合がある。スキージを用いると、凹部62の開口から飛び出ているはんだ微粒子は除去される。余分なはんだ微粒子を除去する方法として、圧縮空気を吹き付ける、不織布又は繊維の束で基体60の表面60aを擦る、等の方法も挙げられる。これらの方法は、スキージと比べて物理的な力が弱いため、変形しやすいはんだ微粒子を扱う上で好ましい。また、これらの方法では、凹部62の開口から飛び出ているはんだ微粒子を凹部内に残すこともできる。
融合工程は、凹部62に収容されたはんだ微粒子111を融合させて、凹部62の内部にはんだ粒子1を形成する工程である。図7は、基体60の凹部62にはんだ粒子1が形成された状態を模式的に示す断面図である。凹部62に収容されたはんだ微粒子111は、溶融することで合一化し、表面張力によって球状化する。このとき、凹部62の底部62aとの接触部では、溶融したはんだが底部62aに追従して平面部11を形成する。これにより、形成されるはんだ粒子1は、表面の一部に平面部11を有する形状となる。
図8は、図7における凹部62の開口部と反対側からはんだ粒子1を見た図である。はんだ粒子1は、直径Bを有する球の表面の一部に直径Aの平面部11が形成された形状を有している。なお、図7及び図8に示すはんだ粒子1は、凹部62の底部62aが平面であるため平面部11を有するが、凹部62の底部62aが平面以外の形状である場合は、底部62aの形状に対応した異なる形状の面を有するものとなる。
凹部62に収容されたはんだ微粒子111を溶融させる方法としては、はんだ微粒子111をはんだの融点以上に加熱する方法が挙げられる。はんだ微粒子111は、酸化被膜の影響で融点以上の温度で加熱しても溶融しない場合や、濡れ拡がらない場合や、合一化しない場合がある。このため、はんだ微粒子111を還元雰囲気下に晒し、はんだ微粒子111の表面酸化皮膜を除去した後に、はんだ微粒子111の融点以上の温度に加熱することで、はんだ微粒子111を溶融させ、濡れ拡がり、合一化させることができる。また、はんだ微粒子111の溶融は、還元雰囲気下で行うことが好ましい。はんだ微粒子111をはんだ微粒子111の融点以上に加熱し、かつ還元雰囲気とすることで、はんだ微粒子111の表面の酸化被膜が還元され、はんだ微粒子111の溶融、濡れ拡がり、合一化が効率的に進行しやすくなる。
還元雰囲気にする方法は、上述の効果が得られる方法であれば特に限定されず、例えば水素ガス、水素ラジカル、ギ酸ガス等を用いる方法がある。例えば、水素還元炉、水素ラジカル還元炉、ギ酸還元炉、又はこれらのコンベア炉若しくは連続炉を用いることで、還元雰囲気下にはんだ微粒子111を溶融させることができる。これらの装置は、炉内に、加熱装置、不活性ガス(窒素、アルゴン等)を充填するチャンバー、チャンバー内を真空にする機構等を備えていてよく、これにより還元ガスの制御がより容易となる。また、チャンバー内を真空にできると、はんだ微粒子111の溶融及び合一化の後に、減圧によってボイドの除去を行うことができ、接続安定性に一層優れるはんだ粒子1を得ることができる。
はんだ微粒子111の還元、溶解条件、温度、炉内雰囲気調整などのプロファイルは、はんだ微粒子111の融点、粒度、凹部サイズ、基体60の材質などを勘案して適宜設定されてよい。例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去した後、真空引きにて還元ガスを除去し、その後、はんだ微粒子111の融点以上に加熱して、はんだ微粒子を溶解及び合一化させて、凹部62内にはんだ粒子を形成した後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻し、はんだ粒子1を得ることができる。また、例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、炉内加熱ヒーターによりはんだ微粒子111を加熱して、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を除去した後、真空引きにて還元ガスを除去し、その後、はんだ微粒子111の融点以上に加熱して、はんだ微粒子を溶解及び合一化させて、凹部62内にはんだ粒子を形成した後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻し、はんだ粒子1を得ることができる。還元雰囲気下で、はんだ微粒子を加熱することで、還元力が増し、はんだ微粒子の表面酸化皮膜の除去が容易になる利点がある。
さらに、例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を、炉内に挿入し、真空引きを行った後に、還元ガスを導入して、炉内を還元ガスで満たし、炉内加熱ヒーターにより基体60をはんだ微粒子111の融点以上に加熱して、はんだ微粒子111の表面酸化被膜を還元により除去すると同時にはんだ微粒子を溶解及び合一化させて、凹部62内にはんだ粒子を形成し、真空引きにて還元ガスを除去し、さらにはんだ粒子内のボイドを減らした後、窒素ガスを充填してから炉内温度を室温に戻し、はんだ粒子1を得ることができる。この場合は、炉内温度の上昇、下降の調節がそれぞれ一回で良いため、短時間で処理出来る利点がある。
上述の凹部62内にはんだ粒子を形成した後に、もう一度炉内を還元雰囲気にして、除去し切れなかった表面酸化皮膜を除去する工程を更に加えてもよい。これにより、融合されずに残っていたはんだ微粒子や、融合されずに残っていた酸化皮膜の一部などの残渣を減らすことができる。
大気圧のコンベアー炉を用いる場合は、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を搬送用コンベアーに載せ、複数のゾーンを連続して通過させてはんだ粒子1を得ることができる。例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を、一定の速度に設定したコンベアーに載せ、はんだ微粒子111の融点より低い温度の窒素やアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させ、続いてはんだ微粒子111の融点より低い温度の蟻酸ガスなどの還元ガスが存在するゾーンを通過させて、はんだ微粒子111の表面酸化皮膜を除去し、続いてはんだ微粒子111の融点以上の温度の窒素やアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させてはんだ微粒子111を溶融、合一化させ、続いて窒素やアルゴンなどの不活性ガスが充満した冷却ゾーンを通過させて、はんだ粒子1を得ることができる。例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60を、一定の速度に設定したコンベアーに載せ、はんだ微粒子111の融点以上の温度の窒素やアルゴンなどの不活性ガスが充満したゾーンを通過させ、続いてはんだ微粒子111の融点以上の温度の蟻酸ガスなどの還元ガスが存在するゾーンを通過させて、はんだ微粒子111の表面酸化皮膜を除去し、溶融、合一化させ、続いて窒素やアルゴンなどの不活性ガスが充満した冷却ゾーンを通過させて、はんだ粒子1を得ることができる。前記のコンベアー炉は、大気圧での処理が可能であることから、フィルム状の材料をロールトゥロールで連続的に処理することもできる。例えば、はんだ微粒子111が凹部に充填された基体60の連続ロール品を作製し、コンベアー炉の入り口側にロール巻きだし機、コンベアー炉の出口側にロール巻き取り機を設置して、一定の速度で基体60を搬送し、コンベアー炉内の各ゾーンを通過させることで、凹部に充填されたはんだ微粒子111を融合させることができる。
このようなはんだ粒子の製造方法であれば、はんだ微粒子の材質及び形状によらず、均一なサイズのはんだ粒子を形成することができる。例えば、インジウム系はんだは、めっきによる析出が可能であるが、粒子状に析出させることは難しく、柔らかくて扱いが難しい。しかし、本製造方法では、インジウム系はんだ微粒子を原料として用いることで、均一な粒子径を有するインジウム系はんだ粒子を容易に製造することができる。また、形成されたはんだ粒子1は、基体60の凹部62に収容された状態で取り扱うことができるため、はんだ粒子を変形させることなく運搬・保管等することができる。さらに、形成されたはんだ粒子1は、単に基体60の凹部62に収容された状態であるため、取り出しが容易であり、はんだ粒子を変形させることなく回収・表面処理等を行うことができる。
また、はんだ微粒子111は、粒度分布にばらつきが大きくても、形状がいびつであってもよく、凹部62内に収容することができれば、本製造方法の原料として用いることができる。
また、本製造方法において、基体60は、フォトリソグラフ法、インプリント法、機械加工法、電子線加工法、放射線加工法等によって凹部62の形状を自在に設計できる。はんだ粒子1のサイズは凹部62に収容されるはんだ微粒子111の量に依存するため、本製造方法では、凹部62の設計によりはんだ粒子1のサイズを自在に設計できる。
形成されたはんだ粒子1は、基体60の凹部62に収容された状態で運搬・保管等してよく、凹部62から取り出して回収してもよい。例えば、はんだ粒子1は、基体60の凹部62に収容された状態で後述の収容工程に供されてよい。
(収容工程)
収容工程では、基体60の凹部62のそれぞれに、準備工程で準備した金属粒子をはんだ粒子とともに収容する。収容工程では、準備工程で準備したはんだ粒子及び金属粒子を凹部62に同時に収容してもよく、金属粒子の収容後にはんだ粒子を収容してもよく、はんだ粒子が収容された凹部に金属粒子を収容してもよい。
収容工程は、準備工程で準備したはんだ粒子の全部を凹部62に収容する工程であってよく、準備工程で準備したはんだ粒子の一部を凹部62に収容する工程であってよい。また、収容工程は、準備工程で準備した金属粒子の全部を凹部62に収容する工程であってよく、準備工程で準備した金属粒子の一部(例えば、金属粒子のうち、凹部62の開口の幅bより小さいもの)を凹部62に収容する工程であってよい。
収容工程では、一つの凹部62に一つのはんだ粒子と複数の金属粒子とを収容してよい。
凹部62に収容された金属粒子50の量は、はんだ粒子1及び金属粒子50の組成、接合部に要求される耐熱性等に応じて適宜選択してよい。例えば、凹部62に収容された金属粒子50の量は、凹部に収容されたはんだ粒子1の量を100質量部として、例えば100質量部以上であってよく、好ましくは200質量部以上、より好ましくは250質量部以上である。また、凹部62に収容された金属粒子50の量は、凹部に収容されたはんだ粒子1の量を100質量部として、例えば500質量部以下であってよく、好ましくは400質量部以下、より好ましくは300質量部以下である。
金属粒子50を凹部62に収容する方法は特に限定されない。収容方法は、乾式、湿式のいずれであってもよい。例えば、準備工程で準備した金属粒子50を基体60上に配置し、スキージを用いて基体60の表面60aを擦ることで、余分な金属粒子50を除去しつつ、凹部62内に十分な金属粒子50を収容することができる。凹部62の開口の幅bが凹部62の深さより大きい場合、凹部62の開口から金属粒子50が飛び出す場合がある。スキージを用いると、凹部62の開口から飛び出ている金属粒子50は除去される。余分な金属粒子50を除去する方法として、圧縮空気を吹き付ける、不織布又は繊維の束で基体60の表面60aを擦る、等の方法も挙げられる。これらの方法は、スキージと比べて物理的な力が弱いため、変形し易い金属粒子50を扱う上で好ましい。また、これらの方法では、凹部62の開口から飛び出ている金属粒子50を凹部62内に残すこともできる。
(配置工程及びバンプ形成工程)
配置工程では、はんだ粒子及び金属粒子が凹部に収容されている基体と第一の基板とを、基体の凹部を有する面と第一の基板の第一の電極を有する面とが対向するように配置する。また、バンプ形成工程では、基体の凹部に収容されているはんだ粒子及び金属粒子を、第一の電極上に配置させ、バンプを形成する。配置工程及びバンプ形成工程により、バンプ付き基板が得られる。はんだ粒子及び金属粒子の第一の電極上への配置は、例えば、はんだ粒子及び金属粒子を有機物と混合してペーストとし、当該ペーストを第一の電極に付着させることで行ってよい。また、配置工程では、例えば、はんだ粒子の一部を溶融させて、はんだ粒子の融着によりはんだ粒子及び金属粒子を第一の電極に配置させてもよい。すなわち、はんだバンプは、はんだ粒子及び金属粒子が付着した付着物であってよく、はんだ粒子及び金属粒子が融着した融着物であってもよい。
基板の具体例としては、ICチップ(半導体チップ)、抵抗体チップ、コンデンサチップ、ドライバーIC等のチップ部品;リジット型のパッケージ基板が挙げられる。基板は、電極を複数備えていてよく、多数の電極を備えているものが一般的である。基板のその他の例として、金属配線を有するフレキシブルテープ基板、フレキシブルプリント配線板、インジウム錫酸化物(ITO)が蒸着されたガラス基板等の配線基板が挙げられる。
電極の具体例としては、銅、銅/ニッケル、銅/ニッケル/金、銅/ニッケル/パラジウム、銅/ニッケル/パラジウム/金、銅/ニッケル/金、銅/パラジウム、銅/パラジウム/金、銅/スズ、銅/銀、インジウム錫酸化物等の電極が挙げられる。電極は、無電解めっき又は電解めっき又はスパッタで形成することができる。
図9(a)及び図9(b)は、はんだバンプ付き基板の製造過程の一例を模式的に示す図である。図9(a)に示す基体60は、凹部62のそれぞれにはんだ粒子1及び複数の金属粒子50が収容された状態である。一方、基板2は、複数の電極3を表面に有している。この基体60の凹部62の開口側の面に、基板2の電極3側の面を対向させて接触させる。なお、電極3上へのバンプ形成が容易となる観点から、はんだ粒子1と金属粒子50は有機物と混合されペースト化されていてよい。この場合、はんだ粒子1と金属粒子50は、ペーストの粘度によって、凹部内に維持される。また、はんだ粒子1と凹部62間、及び、はんだ粒子1と金属粒子50間に働く力(例えば、van der Waals力のような分子間力)が、はんだ粒子1及び金属粒子50に加わる重力に比べ大きいため、基体60の主面を下に向けたとしても、はんだ粒子1及び金属粒子50は脱落せずに凹部62内に留まっている。
この状態で、はんだ粒子1を加熱することによって、はんだ粒子1の表面が僅かに溶融し、電極3上にはんだ粒子1及び金属粒子50が融着してなるはんだバンプ1Aが形成してもよい。電極3上へのはんだバンプ1Aの形成をより好適に行う観点から、基体60及び基板2を加圧状態で接触させながら、はんだ粒子1を加熱してもよい。加圧状態とは、例えば、基体60と基板2とを図9(a)における矢印A,B方向に10〜600Pa程度の力で押し付けた状態である。
はんだバンプ形成時の加熱温度は、はんだ粒子1の融点以上の温度であることが好ましい。また、はんだバンプ形成時の加熱温度は、金属粒子50の融点未満の温度であることが好ましい。これにより、はんだバンプ1A中での金属間化合物の生成が抑制され、後述の接続工程をより低い温度で実施することができる。
はんだバンプ1Aは、はんだ粒子1及び金属粒子50がその形状をほぼ維持した状態で融着したものであってよく、はんだ粒子1が溶融して、はんだ中に金属粒子50が分散した状態であってもよい。また、はんだバンプ1Aは、はんだ粒子1及び金属粒子50が溶融及び合一化した合金層から構成されていてもよい。接続工程でより低い温度で接合可能である観点から、はんだバンプ1Aは、はんだ粒子1と金属粒子50の付着物又は融着物であり、金属間化合物の形成が十分に抑制されたものであることが好ましい。
はんだ粒子1は、酸化被膜の影響で融点以上の温度で加熱しても溶融しない場合がある。このため、はんだ粒子1を還元雰囲気下に晒し、はんだ粒子1の表面酸化被膜を除去した後に、はんだ粒子1の融点以上の温度に加熱することで、はんだ粒子1を溶融させやすくなる。また、はんだ粒子1の溶融は、還元雰囲気下で行うことが好ましい。はんだ粒子1をはんだ粒子1の融点以上に加熱し、かつ還元雰囲気とすることで、はんだ粒子1の表面の酸化被膜が還元され、はんだ粒子1の溶融とそれに伴うはんだ粒子1及び金属粒子50の融着が進行し易くなる。すなわち、第二の製造方法は、配置工程の前に、あるいは配置工程の後であってバンプ形成工程の前に、はんだ粒子を還元雰囲気に晒す還元工程を更に備えてよい。また、第一の製造方法は、バンプ形成工程において、還元雰囲気下ではんだ粒子を加熱してよい。
還元雰囲気の詳細については、はんだ粒子の製造方法の記載を適宜参照することができる。
加熱工程後、全体を冷却することで、電極3とはんだバンプ1Aとが固着され、両者が電気的に接続される。電極3上にはんだバンプ1Aが形成された後は、基体60を基板2表面から除去することで(除去工程)、はんだバンプ付き基板21を得ることができる。図9(b)は、このようにして得られるはんだバンプ付き基板21を模式的に示す断面図である。
得られたはんだバンプ付き基板21上には、凹部62から脱離したものの電極3との接合に供されないはんだ粒子1及び金属粒子50が存在し得る。そのため、第二の製造方法は、電極に結合していないはんだ粒子1及び金属粒子50を除去する洗浄工程を更に備えてよい。洗浄方法としては圧縮空気を吹き付ける、不織布又は繊維の束で基板表面を擦る、等の方法が挙げられる。
(積層工程及び接続工程)
積層工程では、第一の基板(基板2)と第二の基板(基板4)とを、はんだバンプを介して第一の電極(電極3)と第二の電極(電極5)とが対向するように配置して、積層体を得る。接続工程では、積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、第一の電極(電極3)と第二の電極(電極5)とを接合部を介して電気的に接続する。
図10(a)及び図10(b)は、接続構造体の製造過程の一例を模式的に示す断面図である。まず、はんだバンプ1Aが電極3上に形成された基板2と、電極5を有する基板4とを、電極3と電極5がはんだバンプ1Aを介して対向するように配置して、積層体とする。その後、この積層体を、厚さ方向(図10(a)に示す矢印A及び矢印Bの方向)に加圧(例えば10〜600Pa)する。加圧する際に全体を加熱することによって、電極3及び電極5の間においてはんだバンプ1Aが溶融する。その後、全体を冷却することで、電極3及び電極5の間においてはんだ層1Bが形成され、電極間が電気的に接続される。
接続工程における加熱温度は、はんだバンプ1A全体が溶融する温度以上の温度であればよい。例えば、はんだバンプ1Aがはんだ粒子1と金属粒子50との融着物であり、バンプ形成工程で金属間化合物の形成が十分に抑制されている場合、接続工程における加熱温度は、はんだ粒子1の融点及び金属粒子50の融点よりも高い温度(例えば130〜260℃)であってよい。一方、はんだバンプ1Aが、はんだ粒子1と金属粒子50とが溶融及び合一化した合金層から構成される場合、接続工程における加熱温度は、合金層の融点よりも高い温度(例えば200〜600℃)としてよい。
図10(b)は、第二の製造方法で得られる接続構造体31を模式的に示す断面図である。すなわち、図10(b)は、基板2が有する電極3と、他の基板4が有する他の電極5が、はんだ層1Bを介して接続された状態を模式的に示したものである。
はんだ層1Bは、はんだ粒子1由来の第一の金属と金属粒子50由来の第二の金属との金属間化合物を含有する層である。
接続構造体31は、第一の基板及びその表面に複数の第一の電極を備える第一の回路部材と、第二の基板及びその表面に複数の第二の電極を備える第二の回路部材と、複数の第一の電極及び複数の第二の電極間に設けられ、これらを接合するはんだ層と、を備えるものであるということもできる。なお、第一の回路部材と第二の回路部材との間の空間には、例えばエポキシ樹脂を主剤とするアンダーフィル材を充填することができる。
接続構造体の適用対象としては、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット等のデバイスが挙げられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<組成例1>
(工程a1)はんだ微粒子の分級
Sn−Ag−Cuはんだ微粒子(5N Plus社製、融点219℃、Type8)100gを、蒸留水に浸漬し、超音波分散させた後、静置し、上澄みに浮遊するはんだ微粒子を回収した。この操作を繰り返して、10gのはんだ微粒子を回収した。得られたはんだ微粒子の平均粒子径は1.0μm、C.V.値は41%であった。
(工程b1)組成物の調整
ポリカップにテルピオーネ6gとヒドロキシステアリン酸0.3g、デヒドロアビエチン酸1.9gを計り取り、よく混ぜた。更に、(工程a1)で得たはんだ微粒子26gと銅粒子(三井金属製 1050Y、D50=0.81μm)を65.8g計り取り、自公転ミキサーにて、混合し、粒子ペーストを得た。配合割合を表1に示す。
<比較組成例1>
銅粒子を用いず、(工程a1)で得たはんだ微粒子のみを用いたこと以外は、表1の組成比に従って比較組成例1のペーストを作製した。
<比較組成例2>
はんだ微粒子を用いず、銅粒子のみを用いたこと以外は、表1の組成比に従って比較組成例2のペーストを作製した。
Figure 2021108347
<作製例1>
(工程c1)基体への配置
開口径1.2μmφ、底部径1.0μmφ、深さ1.0μm(底部径1.0μmφは、開口部を上面からみると、開口径1.2μmφの中央に位置する)の凹部を複数有する基体(ポリイミドフィルム、厚さ100μm)を準備した。複数の凹部は、1.0μmの間隔で規則的に配列させた。工程aで得られた粒子ペーストを基体の凹部面に垂らし、スキージにより凹部内部に充填した。なお、基体の凹部が形成された面側をペーストをふき取ったスキージでこすることで、余分なペーストを除去し、凹部内のみに粒子ペーストが配置されたバンプ形成フィルムを得た。バンプ形成フィルムの仕様を表2に示す。
<作製例2〜4>
凹部サイズ等を表2に記載のとおり変更したこと以外は、作製例1と同様にしてバンプ形成フィルムを作製した。
<比較作製例1>
組成例1のペーストに代わって、比較組成例1のペーストを用いたこと以外は、作製例2と同様にして、比較用バンプ形成フィルム1を作製した。
<比較作製例2>
組成例1のペーストに代わって、比較組成例2のペーストを用いたこと以外は、作製例2と同様にして、比較用バンプ形成フィルム2を作製した。
Figure 2021108347
<実施例1>
(工程d1)銅バンプ付きチップの準備
下記に示す、4種類の銅バンプ付きチップ(3.0×3.0mm、厚さ:0.5mm)を準備した。
・チップC1…面積100μm×100μm、スペース40μm、高さ:10μm、バンプ数362
・チップC2…面積75μm×75μm、スペース20μm、高さ:10μm、バンプ数362
・チップC3…面積20μm×20μm、スペース7μm、高さ:5μm、バンプ数362
・チップC4…面積10μm×10μm、スペース4μm、高さ:3μm、バンプ数362
(工程e1)バンプ形成
以下に示すi)〜iii)の手順に従い、工程c1で作製したバンプ形成フィルム(作製例1)を用いて、銅バンプ付きチップ(3.0×3.0mm、厚さ:0.5mm)にバンプを形成した。
i)厚さ2mmのステンレス板上に、電極を上にして評価チップを置いた。
ii)バンプ形成フィルムの凹部の開口面側を下に向け、評価チップの銅バンプ面とはんだバンプ形成フィルムが接触するように配置した。さらに、バンプ形成フィルムの上に厚さ0.3mmのガラス板をのせバンプ形成フィルムを銅バンプに密着させた。
iii)荷重調整可能なゴム製加圧ローラーにより、ガラス板を押してバンプ形成フィルムを銅バンプ付チップに押し付け、ペーストを銅バンプ上に転写し、バンプ付き評価チップを得た。
<接続構造体の作製>
(工程f1)評価基板の準備
下記に示す、4種類の銅バンプ付き基板(70×25mm、厚さ:0.5mm)を準備した。なお、これらの銅バンプには抵抗測定用の引き出し配線も形成されている。
・基板D1…面積100μm×100μm、スペース40μm、高さ:4μm、バンプ数362
・基板D2…面積75μm×75μm、スペース20μm、高さ:4μm、バンプ数362
・基板D3…面積20μm×20μm、スペース7μm、高さ:4μm、バンプ数362
・基板D4…面積10μm×10μm、スペース4μm、高さ:3μm、バンプ数362
(工程g1)電極の接合
以下に示すi)〜iii)の手順に従い、工程e1で作製したバンプ付き評価チップを用いて、銅バンプ付き評価基板とバンプを介して接続した。
i)ギ酸リフロー炉(神港精機株式会社製、バッチ式真空半田付装置)の下部熱板に、銅バンプを上にして評価基板を置いた。
ii)バンプが形成された評価チップのバンプ面を下に向け、評価基板の銅バンプ面とバンプが接触するように配置し、動かないように固定した。
iii)ギ酸真空リフロー炉を作動させ、真空引きの後、ギ酸ガスを充填し、下部熱板を250℃に昇温し、5分加熱した。その後、真空引きにてギ酸ガスを排出後、窒素置換を行い、下部熱板を室温まで戻し、炉内を大気に開放した。評価チップと評価基板の間に粘度を調整したアンダーフィル材(日立化成株式会社製、CELシリーズ)を適量入れ、真空引きにて充填後、165℃で2時間硬化させ、評価チップと評価基板の接続構造体を作製した。接続構造体における各材料の組合せは以下のとおりである。
(1)チップC1/バンプ形成フィルム/基板D1
(2)チップC2/バンプ形成フィルム/基板D2
(3)チップC3/バンプ形成フィルム/基板D3
(4)チップC4/バンプ形成フィルム/基板D4
<接続構造体の評価>
得られた接続構造体の一部について、導通抵抗試験及び絶縁抵抗試験を以下のように行った。
(導通抵抗試験−吸湿耐熱試験)
銅バンプ付きチップ/銅バンプ付き基板間の導通抵抗に関して、導通抵抗の初期値と吸湿耐熱試験(温度85℃、湿度85%の条件で100、500、1000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定し、それらの平均値を算出した。得られた平均値から下記基準に従って導通抵抗を評価した。結果を表3に示す。なお、吸湿耐熱試験1000時間後に、下記A又はBの基準を満たす場合は導通抵抗が良好といえる。
A:導通抵抗の平均値が2Ω未満
B:導通抵抗の平均値が2Ω以上5Ω未満
C:導通抵抗の平均値が5Ω以上10Ω未満
D:導通抵抗の平均値が10Ω以上20Ω未満
E:導通抵抗の平均値が20Ω以上
(導通抵抗試験−高温放置試験)
銅バンプ付きチップ(バンプ)/銅バンプ付き基板(バンプ)間の導通抵抗に関して、導通抵抗の初期値と高温放置試験(温度100℃の条件で100、500、1000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定した。なお、高温放置後は、落下衝撃を加え、落下衝撃後のサンプルの導通抵抗を測定した。落下衝撃は、接続構造体を、金属板にネジ止め固定し、高さ50cmから落下させることで生じさせた。落下後、最も衝撃の大きいチップコーナーのはんだ接合部(4箇所)において直流抵抗値を測定し、測定値が初期抵抗から5倍以上増加したときに破断が生じたとみなして、評価を行った。なお、各サンプルにつき4箇所で、合計80箇所の測定を行った。結果を表4に示す。落下回数20回後に下記A又はBの基準を満たす場合をはんだ接続信頼性が良好であると評価した。
A:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、0箇所であった。
B:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、1箇所以上5箇所以下であった。
C:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、6箇所以上20箇所以下であった。
D:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、21箇所以上であった。
(絶縁抵抗試験)
チップ電極間の絶縁抵抗に関し、絶縁抵抗の初期値とマイグレーション試験(温度60℃、湿度90%、20V印加の条件で100、500、1000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定し、全20サンプル中、絶縁抵抗値が10Ω以上となるサンプルの割合を算出した。得られた割合から下記基準に従って絶縁抵抗を評価した。結果を表5に示す。なお、マイグレーション試験1000時間後に、下記A又はBの基準を満たした場合は絶縁抵抗が良好といえる。
A:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が100%
B:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が90%以上100%未満
C:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が80%以上90%未満
D:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が50%以上80%未満
E:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が50%未満
(耐リフロー試験)
接合部の耐リフロー性を評価するため、接合後に初期抵抗を測定し、260℃の窒素コンベアーリフロー炉を5回通過させ、1回、3回、5回通過後の抵抗値を20サンプルについて測定した。抵抗測定では、直流抵抗値を測定し、測定値が初期抵抗から5倍以上増加したときに破断が生じたとみなして、評価を行った。なお、各サンプルにつき4箇所で、合計80箇所の測定を行った。結果を表6に示す。
A:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、0箇所であった。
B:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、1箇所以上5箇所以下であった。
C:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、6箇所以上20箇所以下であった。
D:初期抵抗から5倍以上増加したはんだ接続部が、21箇所以上であった。
<実施例2〜4>
作製例1のバンプ形成フィルムに代えて、作製例2〜4のバンプ形成フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にはんだバンプ形成を行い、評価チップと評価基板の接続構造体を得た。評価結果を表3〜6に示す。
<比較例1>
作製例2のバンプ形成フィルムの代わりに、比較作製例1で得た比較用バンプ形成フィルム1を用いたこと以外は、実施例2と同様に比較用接続構造体を得た。評価結果を表3〜6に示す。
<比較例2>
作製例2のバンプ形成フィルムの代わりに、比較作製例2で得た比較用バンプ形成フィルム2を用いたこと以外は、実施例2と同様に比較用接続構造体を得た。評価結果を表3〜6に示す。
<作製例5>
(工程h1)はんだ粒子の形成
(工程a1)で得たはんだ微粒子を、(工程b1)同様に、表2の作製例2で用いた基体(開口径4.3μmφ、底部径4.0μmφ、深さ4.0μm)の凹部に配置した。この基体を、水素ラジカル還元炉(神港精機株式会社製、プラズマリフロー装置)に投入し、真空引き後、水素ガスを炉内に導入して、炉内を水素ガスで満たした。その後、炉内を130℃に調整し、5分間水素ラジカルを照射した。その後、真空引きにて炉内の水素ガスを除去し、235℃まで加熱した後、窒素を炉内に導入して大気圧に戻してから炉内の温度を室温まで下げることにより、はんだ粒子を形成した。
<はんだ粒子の評価>
工程h1を経て得た基体の一部を、SEM観察用台座表面に固定し、表面に白金スパッタを施した。SEMにて、はんだ粒子の直径を300個測定し、平均粒子径及びC.V.値を算出した。その結果、はんだ粒子の平均粒子径は4.0μm、C.V.値は7.5%であった。
(工程i1)基体への再配置
工程h1で得たはんだ粒子入りの基体をタップすることで、基体からはんだ粒子を取り出した。工程a1で得たはんだ微粒子の代わりに、取り出したはんだ粒子を用いたこと以外は、組成例1と同様の組成で工程b1によりペーストを作製した。
開口径5.4μmφ、底部径5.0μmφ、深さ6.0μm(底部径5.0μmφは、開口部を上面からみると、開口径5.4μmφの中央に位置する)の凹部を複数有する基体(ポリイミドフィルム、厚さ100μm)を準備した。複数の凹部は、4.0μmの間隔で規則的に配列させた。この基体の凹部面にペーストを垂らし、一つの凹部に一つのはんだ粒子が入るよう、スキージによりペーストを充填した。なお、基体の凹部が形成された面側にペーストをふき取ったスキージでこすることで、余分なペーストを除去し、凹部内のみにペーストが配置されたバンプ形成フィルムを得た。
<実施例5>
作製例2のバンプ形成フィルムに代えて、作製例5のバンプ形成フィルムを用いたこと以外は、実施例2と同様にバンプ形成を行い、評価チップと評価基板の接続構造体を得た。評価結果を表3〜6に示す。
Figure 2021108347
Figure 2021108347
Figure 2021108347
Figure 2021108347
実施例1〜5は、いずれも良好な評価結果となった。一方、比較例1は、銅粒子を含まず、スズ−銀−銅のはんだ微粒子のみで接合を行ったものであり、吸湿耐熱試験(表3)や、高温放置試験(表4)の初期は接続抵抗が低かったものの、時間が経つにつれて抵抗値が高くなった。特にリフロー試験(表6)では、初期は良好な接続抵抗が得られたものの、リフロー1回目で抵抗が一気に悪化した。使用したスズ−銀−銅はんだは、融点が219℃であるため、リフローにより再溶融が起こりボイドが発生したり、はんだと銅電極との間で拡散や合金化などが発生して、安定した接続抵抗が得られなかったものと考えられる。一方で、実施例1〜4は、リフローを通しても安定した抵抗を示した。比較例2は、はんだ微粒子を用いず、銅粒子のみで接続を試みた。銅粒子だけでは金属接合が起こらず、安定した接続は得られなかった。
(接合部の断面評価)
実施例2と比較例1の接続構造体をエポキシ樹脂で注型した後、リファインソーで加工して、研磨により接合断面を出し、イオンミリングで断面を平滑に仕上げた。このサンプルにプラチナスパッタ層を5nmつけ、電子顕微鏡(SEM)で観察し、EDX分析を行った。その結果、実施例2は、銅とスズの合金層により評価チップの銅パッドと評価基板の銅バッドが接続されていた。表6に示すリフロー試験後のサンプルも、構造に大きな差は無いことが確認された。一方、比較例1の断面は、スズ−銀−銅はんだと評価チップの銅パッド及び評価基板の銅バッドとの間に、スズと銅の合金層が形成されていた。表6に示すリフロー試験後においては、前述のスズと銅の合金層が大きく広がっており、一部にはクラックが確認された。また、一部には大きなボイドの発生も確認された。従って、実施例の銅粒子とはんだ微粒子との混合した組成から得られる接続部は、はんだ微粒子の融点で接続された後、同じ温度帯域では再溶融しない安定した接続が得られることが分った。
1…はんだ粒子、1A…はんだバンプ、1B…はんだ層、2…基板、3…電極、4…他の基板、5…他の電極、20…はんだバンプ付き基板、30…接続構造体、50…金属粒子、60…基体、62…凹部、111…はんだ微粒子。

Claims (7)

  1. 第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法であって、
    複数の凹部を有する基体と、前記第一の金属を含むはんだ微粒子と、前記第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、
    前記はんだ微粒子の少なくとも一部と前記金属粒子の少なくとも一部とを、前記凹部に収容する収容工程と、
    前記はんだ微粒子及び前記金属粒子が前記凹部に収容されている前記基体と前記第一の基板とを、前記基体の前記凹部を有する面と前記第一の基板の前記第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、
    前記基体の前記凹部に収容されている前記はんだ微粒子及び前記金属粒子を、前記第一の電極上に配置させ、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、
    前記第一の基板と前記第二の基板とを、前記はんだバンプを介して前記第一の電極と前記第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、前記第一の電極と前記第二の電極とを前記接合部を介して電気的に接続する接続工程と、
    を含む、接続構造体の製造方法。
  2. 前記第一の金属が、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも一種を含み、
    前記第二の金属が、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記準備工程で準備される前記はんだ微粒子のC.V.値が20%を超える、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 第一の電極を有する第一の基板と第二の電極を有する第二の基板とを備え、前記第一の電極と前記第二の電極とが第一の金属と第二の金属との金属間化合物を含む接合部を介して電気的に接続された接続構造体を製造する方法であって、
    複数の凹部を有する基体と、前記第一の金属を含むはんだ粒子と、前記第二の金属を含む金属粒子とを準備する準備工程と、
    前記金属粒子の少なくとも一部を、前記はんだ粒子とともに前記凹部に収容する収容工程と、
    前記はんだ粒子及び前記金属粒子が前記凹部に収容されている前記基体と前記第一の基板とを、前記基体の前記凹部を有する面と前記第一の基板の前記第一の電極を有する面とが対向するように配置する配置工程と、
    前記基体の前記凹部に収容されている前記はんだ粒子及び前記金属粒子を、前記第一の電極上に配置させ、はんだバンプを形成するバンプ形成工程と、
    前記第一の基板と前記第二の基板とを、前記はんだバンプを介して前記第一の電極と前記第二の電極とが対向するように配置して、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体を、厚さ方向に押圧した状態で加熱することにより、前記第一の電極と前記第二の電極とを前記接合部を介して電気的に接続する接続工程と、
    を含み、
    前記収容工程で前記凹部に収容される前記はんだ粒子の平均粒子径が1μm〜30μm、C.V.値が20%以下である、接続構造体の製造方法。
  5. 前記第一の金属が、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも一種を含み、
    前記第二の金属が、Cu、Ag、Bi、Ni、Zn、Pd、Pb、Au、P、B、Ga、As、Sb、Te、Ge、Si、及びAlからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記準備工程が、
    複数の凹部を有する基体とはんだ微粒子とを準備するはんだ微粒子準備工程と、
    前記はんだ微粒子の少なくとも一部を、前記凹部に収容するはんだ微粒子収容工程と、
    前記凹部に収容された前記はんだ微粒子を融合させて、前記凹部の内部に前記はんだ粒子を形成する融合工程と、
    を含む、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記はんだ微粒子準備工程で準備される前記はんだ微粒子のC.V.値が、20%を超える、請求項6に記載の製造方法。
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