JP2021104224A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用感やフィット感が良好で、体液の拡散性及び吸収速度に優れた吸収性物品の提供。【解決手段】液透過性のトップシート25と、液不透過性のバックシート30と、これらの間の吸収体1とを備え、吸収体1は、基体不織布11の起毛面11aの起毛繊維11x間に高吸収性ポリマー12を固着担持させた高吸収性シート10と、曲げこわさが0.02gf・cm2/cm以上0.6gf・cm2/cm以下である第一のエアスルー不織布を含み、高吸収性シート10の起毛面11aを覆う親水性シート20とを備え、基体不織布11の起毛面11aを外側にして、吸収体1の幅方向両端面1A、1Bが対向するように内三つ折りし、吸収体1の幅方向両端面1A、1B間の距離寸法Cが吸収体1の幅寸法Dの10%以上90%以下である、吸収性物品50。【選択図】なし

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品は、一般に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置された吸収体と、を備え、トップシートを透過した尿等の体液を、吸収体で吸収及び保持する。吸収性物品には、成人用又は幼児用を問わず、テープタイプの紙おむつ、パンツタイプの紙おむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド等、用途に応じて様々な種類が存在する。
従来から、吸収体としては、フラッフパルプと高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」ともいう)とを併用することが一般的である。しかしながら、吸収性物品の着用感、外観、肌触り等の一層の向上や、尿等の体液の逆戻りのさらなる低減を目的として、2枚の不織布と、これらの間にホットメルト接着剤により固定されたSAP粒子と、を含む高吸収性シート(以下「SAPシート」ともいう)を吸収体として用いた吸収性物品が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、それぞれ一方の面が接着剤塗布面である第一、第二不織布と、第一、第二不織布の各接着剤塗布面の間に長手方向に延びるストライプ状に配置された複数のSAP層と、を備え、第二不織布の接着剤塗布面におけるSAP層との対面領域では接着剤が間欠的に塗布され、かつSAP層の幅方向両側でSAP層を介さずに直接対向する第一、第二不織布の各接着剤塗布面には接着剤が長手方向に連続的に塗布された高吸収性シートが開示されている。
特許文献2には、トップシートとバックシートとの間に配設された吸収体は、2枚の不織布と、その間に配置されたSAP粒子とをそれぞれ含む第一、第二吸収体を備え、幅方向の一方及び他方に配置された第一、第二吸収体はそれぞれ長手方向に延びる第一、第二の折り目を有し、第一、第二の折り目が対向する、高吸収性シートが開示されている。さらに、特許文献2には、2枚の不織布とその間に配置されたSAP粒子とを含む第三吸収体を更に備え、第三吸収体が第一、第二吸収体の上側に配置された吸収性物品が開示されている。
特開2006−158676号公報 特開2013−42882号公報(請求項1、請求項5)
特許文献1,2やその他多くの吸収性物品で用いられるSAPシートは、厚み方向の圧縮性に乏しいことから、着用者がSAP粒子やホットメルト接着剤の硬化体のゴツゴツした硬い感触を肌で感じ易く、着用感、フィット感が大きく低下し、着用時の違和感が大きくなる。また、多くのSAPシートは、不織布にホットメルト接着剤でSAP粒子を固定することにより、その表面にSAP粒子が高密度で存在し、結果としてSAP粒子が体液を吸収して膨張するための空間が少なくなる。このため、従来のSAPシートは、体液の拡散性や吸収速度ひいては吸収性の点で、十分満足できるものではない。
本発明の目的は、高吸収性シートを備え、着用感やフィット感が良好で、体液の拡散性、及び吸収速度に優れた吸収性物品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、不織布の間に高吸収性ポリマーをホットメルト接着剤で固定した高吸収性シートであって、従来の高吸収性シートの課題を解消し得る所望の高吸収性シートを備える吸収性物品を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。本発明は、好ましい実施形態として、下記(1)〜(6)の吸収性物品を提供する。
(1)液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備える吸収性物品であって、前記吸収体は、起毛面及び非起毛面を有する基体不織布と、前記基体不織布の前記起毛面の起毛繊維間に固着担持された高吸収性ポリマーと、を含む高吸収性シートと、曲げこわさが0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下である第一のエアスルー不織布を含み、前記高吸収性シートにおける前記基体不織布の前記起毛面側を覆う親水性シートと、を備え、前記基体不織布の前記起毛面を外側にして、前記吸収体の幅方向両端面が対向しかつ前記基体不織布の前記非起毛面が前記トップシートを臨むように内三つ折りした立体形状を有し、前記吸収体の幅方向両端面間の距離寸法が、内三つ折りした前記吸収体の幅寸法の10%以上90%以下である、吸収性物品。
(2)前記吸収体は、前記幅方向両端面間を開口部とし、前記トップシートを臨む前記基体不織布の前記非起毛面を底面部とする溝部を有し、前記親水性シートは、幅方向両端部が前記溝部の前記開口部を覆って重なり合うように、それぞれ幅方向に延伸され、前記重なり合う幅寸法が、内三つ折りした前記吸収体の幅寸法の5%以上50%以下である、上記(1)の吸収性物品。
(3)前記吸収体は、その側面部に位置する前記基体不織布が、前記高吸収性ポリマーを担持していない、上記(1)又は(2)の吸収性物品。
(4)前記第一のエアスルー不織布は、坪量が20g/m以上100g/m以下である、上記(1)〜(3)のいずれかの吸収性物品。
(5)前記基体不織布が第二のエアスルー不織布であり、前記第二のエアスルー不織布の坪量が20g/m以上80g/m以下であり、前記第二のエアスルー不織布を構成する繊維の太さが1.6dtex以上14dtex以下である、上記(1)〜(4)のいずれかの吸収性物品。
(6)前記高吸収性シートにおける前記高吸収性ポリマーの坪量が200g/m以上1200g/m以下である、上記(1)〜(5)のいずれかの吸収性物品。
本発明によれば、高吸収性シートを備え、着用感やフィット感が良好で、体液の拡散性、及び吸収速度に優れた吸収性物品を提供できる。
本発明の第一実施形態に係る吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示す吸収性物品に備わる基体不織布の構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示す吸収性物品に備わる高吸収性シートの構成を模式的に示す側面図である。 図1に示す吸収性物品に備わる吸収体の構成を模式的に示す断面図である。 別の実施形態に係る吸収体の構成を模式的に示す断面図である。 さらに別の実施形態に係る吸収体の構成を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施形態の吸収性物品50についてさらに詳しく説明する。図1は吸収性物品50のトップシート25側からの模式平面図である。図2は、基体不織布11の模式斜視図である。図3は、高吸収性シート10の模式側面図である。図4〜6は、それぞれ、吸収体1、2、3の模式断面図である。各図では、各構成部材が密接するように記載しているが、各構成部材間の少なくとも1つに1又は複数の隙間が生じる場合がある。また、各図は、吸収性物品1の各構成部材の寸法の大小関係を規定するものではない。
吸収性物品50の長手方向とは、吸収性物品50を着用したときに着用者の股間部を介して身体の前後に亘る、図中Yで示す方向である。吸収性物品50の幅方向とは、長手方向に対して直交する、図中Xで示す方向である。吸収性物品50の厚さ方向とは、トップシート25、吸収体1、及びバックシート30といった各構成部材を積層する、図中Zで示す方向である。吸収性物品50及びこれに含まれる各構成部材の肌側面とは着用者の肌に当接する表面及び肌を臨む表面であり、非肌側面とは着用者の衣類に接触する表面又は衣類を臨む表面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
[吸収性物品]
本実施形態の吸収性物品50は、ベビー用又は成人用を問わず種々の吸収性物品として使用できるが、代表的には、軽失禁パッド、尿吸収パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等が挙げられる。アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品50とを組み合わせてもよい。吸収性物品50の、長手方向及び幅方向の寸法は特に限定されないが、それぞれ例えば100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下である。吸収性物品50の寸法を前記の範囲に調整することで、種々の用途の吸収性物品が得られる。
本実施形態の吸収性物品50は、図1に示すように、これを着用したときに相対的に肌側に位置する、液透過性のトップシート25と、トップシート25に対向して配置され、これを着用したときに相対的に非肌側に位置する液不透過性のバックシート30と、トップシート25とバックシート30との間に配置された吸収体1と、トップシート25の肌側表面に設けられた一対の立体ギャザー40と、を備える。吸収体1はトップシート25とバックシート30との間に挟まれた構造となり、尿等の体液はトップシート25を通して吸収体1に吸収及び保持される。吸収性物品50の用途やタイプに応じて、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を適宜設けることができる。本実施形態の吸収性物品50は、吸収体1、2、3が、フラッフパルプを含有せず、尿等の体液の戻りが抑制され、さらさらとした心地よい肌触りを維持し、かつ体液の吸収性及び着用感、フィット感が良好で、着用中の違和感がない形態をも包含する。
以下、シート状又は板状の各構成部材について、トップシート25、吸収体1、バックシート30及び立体ギャザー40の順でさらに詳しく説明する。なお、これらの構成部材は、シート状及び板状以外の立体構造を有していてもよい。
(トップシート)
トップシート25は、吸収体1に向けて体液を速やかに通過させる液透過性のシート状部材であり、吸収体1を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート25は、着用者の肌に当接する場合があることから、やわらかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する基材が好ましい。該基材としては、例えば、親水性不織布、同種又は異種の親水性不織布の積合体である複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等が挙げられる。親水性不織布は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂からなる合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の方法で加工することにより得られる。
また、トップシート25には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート25には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
強度、加工性及び液戻り量の観点から、トップシート25の坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート25の形状は特に制限されず、漏れがないように体液を吸収体1へと誘導するために必要とされる、吸収体1を覆う形状であればよい。
(吸収体)
本実施形態の吸収体1は、図2〜図4に示すように、起毛面11a及び非起毛面11bを有する基体不織布11と、基体不織布11の起毛面11aの起毛繊維11x間に固着担持された高吸収性ポリマー12と、を含む高吸収性シート10と、曲げこわさが0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下である第一のエアスルー不織布を含み、高吸収性シート10における基体不織布11の起毛面11a側を覆う親水性シート20と、を備えている。また、吸収体1は、基体不織布11の起毛面11aを外側にして、幅方向両端面1A、1Bが対向しかつ基体不織布11の非起毛面11bがトップシート25を臨むように内三つ折りした立体形状を有し、幅方向の断面視が略Cの字を左側に90度回転させた形状である。さらに、吸収体1の幅方向両端面1A、1B間の距離寸法Cが、内三つ折りされた吸収体1の幅寸法Dの10%以上90%以下である。
本実施形態の吸収体1は、その長手方向の寸法が100mm以上800mm以下であることが好ましく、150mm以上500mm以下であることがより好ましい。また、吸収体1の幅方向の寸法Dは50mm以上500mm以下であることが好ましく、66mm以上400mm以下であることがより好ましい。このとき、吸収体1の幅方向寸法Dに対する吸収体1の両端面1A、1B間の距離C(溝部21の開口部の幅C)の比率が10%以上90%以下であり、好ましくは15%以上35%以下である。これにより、吸収体1の吸収速度が更に向上する。
本実施形態によれば、高吸収性シート10における基体不織布11の起毛面11a側を覆う親水性シート20として、曲げこわさ(曲げ剛性)が0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下である第一のエアスルー不織布を用いることにより、吸収体1が柔らか過ぎず、適度な剛性を持ち、着用感、フィット性が向上し、この向上が吸収性物品1全体にも反映されるとともに、吸収体1及び吸収性物品1を量産する際に、吸収体1が柔らか過ぎず、適度な剛性をもつことにより、操業性が安定して操業スピードが低下せず、不良品率が大きく低下する。すなわち、本発明者らは、高吸収性シート10の基体不織布11の起毛面11a側を覆う親水性シート20の曲げこわさ(曲げ剛性)が、吸収体1全体としての剛性、及び吸収体1や吸収性物品1の量産時の操業安定性(操業スピード、破損性や工程不良の発生)に大きな影響を及ぼすことを見出し、該曲げこわさを所定の範囲とすることによって、柔軟性を損なうことなく、剛性と、破損性の低下と、工程不良の発生防止と、を高水準で満たし得ることを見出した。曲げこわさが0.02gf・cm/cm未満では、吸収体1の剛性が低下し過ぎて、破損性や工程スピードが低下したり、工程不良の発生が大きくなったりする傾向があり、0.6gf・cm/cmを超えると、吸収体1が硬くなりすぎて、吸収性物品50の着用性やフィット感が低下し、着用時の違和感が大きくなる傾向がある。
また、本実施形態によれば、高吸収性シート10において、基体不織布11の起毛面11aの起毛繊維11x間に高吸収性ポリマー12を固着担持すると、高収性ポリマー12が起毛面11aと起毛繊維11xとで支持されることから、ホットメルト接着剤の使用量を低減化できるとともに、高吸収性ポリマー12の高密度化が抑制され、高吸収性ポリマー12の周囲に該ポリマー12が体液を吸収して膨張可能な空間を形成することができる。その結果、吸収体1全体としての体液拡散性、及び体液吸収速度が高くなり、ホットメルト系接着剤に由来するゴワゴワ感が生じにくい。また、吸収体1の構成部材である基体不織布11の起毛面11aが親水性シート20としての第一のエアスルー不織布で覆われていることから、吸収体1全体に体液が均一に行き渡り、吸収体1全体を用いて体液を効率よく吸収できる。したがって、吸収体1を備える吸収性物品50は、体液の拡散性や郷愁速度が高く、体液吸収性に優れ、着用感の良好なものとなる。
また、本実施形態によれば、吸収体1は、内三つ折りすることにより、その幅方向の両端面1A、1Bが対向し、かつ両端面1A、1B間の空間を介して基体不織布11の非起毛面11bがトップシート25を臨むように構成されている。すなわち、吸収体1は、幅方向両端面1A、1B間を開口部とし、トップシート25を臨む基体不織布11の非起毛面11bを底面部とし、吸収体1の幅方向略中央部を長手方向に延びる溝部21を有していると言うことができる。溝部21は、例えば、スリットのように機能し、肌側のトップシート25や親水性シート20と協働して拡散層を形成し、吸収速度をより一層高め、かつ体液のトップシート25側への戻りを低減化することができる。特に、図6に示す吸収体3のように、溝部22の開口部を、親水性シート20の幅方向両端を延伸させて重ね合わせて塞ぐように構成することにより、体液の拡散性及び吸収速度がより一層顕著に向上する。
本実施形態の更に好ましい形態によれば、吸収体1の内三つ折り後の幅方向両端の側面部13では、基体不織布11の高吸収性ポリマー12が担持していない起毛面11aと、親水性シート20とが、対向しているか、または、全部もしくは一部が接触した状態になっている。すなわち、吸収体1の両側面部13に高吸収性ポリマー12が存在しないことが好ましい。この状態であれば、高吸収性ポリマー12の高密度集中によるゲルブロッキングの発生や、吸収体1の両端厚みの粗大化等が防止され、吸収体1ひいては吸収性物品50のゴワゴワ感の増大や、体液吸収性の低下等を大幅に抑制できる。
以下、吸収体1及びその各構成部材について説明する。
(基体不織布)
図2に示すように、基体不織布11の片側表面11aは、基体不織布11を構成する繊維11xが起毛した状態である。そのため、不織布本来の嵩高さに加えて、高吸収性シート10に適度な厚みとやわらかさが付与されることにより、適度なクッション性が発生し、着用時のフィット感を向上させることができる。また、基体不織布11を上記のように起毛させることにより、基体不織布11の起毛した繊維11x間に高吸収性ポリマー12を分散させて固着担持させることができる。基体不織布11の片側表面11aを起毛させる方法としては、回転ノコ刃、ニードルパンチが挙げられ、インラインでの生産性やコストの観点から回転ノコ刃により毛羽立たせる方法を用いることが好ましい。
本実施形態における起毛の状態は特に限定されず、目視で起毛状態が確認できればそれでよいが、より具体的には、基体不織布11の起毛率は5%以上90%以下が好ましく、8%以上80%以下であることがより好ましい。なお、起毛率とは、起毛加工による基体不織布11の厚さの増加率を意味する。例えば、起毛前の基体不織布11の厚さをT1、起毛後の基体不織布11の厚さをT2としたとき、起毛率(%)は、[(T2―T1)/T1]×100で表すことができる。上記厚さは、ハイトゲージ((株)ミツトヨ製)を用いて無荷重下の厚さを測定することで求められる。なお、基体不織布11のもう一方の面11bは本実施形態では非起毛面であるが、これに限定されず、繊維を起毛させてもよい。
基体不織布11としては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の不織布や、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布を挙げることができる。これらの不織布のうち、嵩高さの得やすいエアスルー不織布(第二のエアスルー不織布)を用いることが好ましい。
基体不織布11の厚さは、着用感及び吸収性能のバランスの観点から、0.3mm以上11.0mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5.0mm以下であることがより好ましく、0.5mm以上2.0mm以下であることが更に好ましい。また、基体不織布11の坪量は、20g/m以上200g/m以下であることが好ましく、20g/m以上160g/m以下であることがより好ましく、20g/m以上80g/m以下であることが更に好ましい。
基体不織布11として、第二のエアスルー不織布を用いる場合、第二のエアスルー不織布の坪量が20g/m以上80g/m以下であり、第二のエアスルー不織布を構成する繊維の太さが好ましくは1.6dtex以上14dtex以下、より好ましくは1.8dtex以上9.0dtex以下、さらに好ましくは2.0dtex以上6.0dtex以下である。このように上記の範囲で第二のエアスルー不織布を構成する繊維の太さを調整することにより、第二のエアスルー不織布の起毛繊維11x間に高吸収性ポリマー12を分散させて固着担持しやすくなる。
(高吸収性シート)
本実施形態の吸収体1に用いる高吸収性シート10は、図2に示すように、片側表面11aが起毛した基体不織布11と、基体不織布11の起毛した部分の繊維11x間に固着担持された高吸収性ポリマー12と、を有する。基体不織布11の起毛した部分の繊維11x間に高吸収性ポリマー12が分散して固着担持され、高吸収性ポリマー12周辺の基体不織布11に尿等の体液が適度に拡散又は保持されることにより、吸収性能が向上し、フラッフパルプを有さなくても十分な吸収性能を確保することができる。
(高吸収性ポリマー)
高吸収性ポリマー12としては、尿を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。高吸収性ポリマー12の坪量は、各種の吸収性物品に要求される吸収性能を確保する観点から、200g/m以上1200g/m以下とすることが好ましい。また、吸収性能、吸収後の肌触り及び着用者の動きやすさをより向上させる観点から、高吸収性ポリマー12の坪量は、300g/m以上900g/m以下とすることがより好ましい。
また、粉体としての流動性が悪い微粉末の高吸収性ポリマー12の使用を避けることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、高吸収性シート10が硬くなることにより発生するごつごつとした触感を低減する観点から、高吸収性ポリマー12の中位粒子径は、50μm以上600μm以下であることが好ましく、100μm以上500μm以下であることがより好ましい。
高吸収性ポリマー12は、ホットメルト接着剤により、基体不織布11の起毛した部分の繊維11x間に固着担持されていることが好ましく、基体不織布11の坪量が比較的低い場合に、高吸収性ポリマー12の固着担持を補強するために、ホットメルト接着剤は特に有効に機能する。なお、高吸収性ポリマー12の吸収性を阻害せず、かつ、着用時の肌触りを損なわないように、ホットメルト接着剤の含有量は10g/m以下であることが好ましい。ホットメルト接着剤としては、融点が100℃以上180℃以下の、スチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン系共重合体など合成ゴム系、又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系のホットメルト接着剤を用いることができる。ホットメルト接着剤の塗布方法としては、ノズルから溶融状態のホットメルト接着剤を非接触式で塗布するカーテンコート法やスパイラル法、接触式で塗布するスロット法など公知の方法が利用できる。
(親水性シート)
本実施形態の吸収体1は、高吸収性シート10の起毛面11aと、親水性シート20と接着することにより、高吸収性ポリマー12が吸収体1の外へ漏れることを防止することができ、着用時の肌触りも向上させることができる。親水性シート20としては、曲げこわさが0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下である第一のエアスルー不織布を用いる。第一のエアスルー不織布の機能については前述した通りである。第一のエアスルー不織布は、坪量が20g/m以上100m以下とすることが好ましい。なお、高吸収性シート10の起毛面11aを親水性シート20と接着する際には、高吸収性シート10と親水性シート20とを、ホットメルト接着剤や熱エンボス加工により固定することが好ましい。
<吸収体の製造方法>
吸収体1の製造方法としては、特に制限はないが、以下の方法が一例として挙げられる。基体不織布11の片側表面を回転ノコ刃又はニードルパンチを用いて、起毛させる。
その後、高吸収性ポリマー12をホットメルト接着剤等により、基体不織布11の起毛した部分の繊維間に固着担持させる。その後、基体不織布11の起毛面側と親水性シート20とをホットメルト接着剤等で接着し、高吸収性シート10を得る。この高吸収性シート10を、起毛面を外側にして、短手方向の両端を中央に向けて内三つ折り(C折り)し、吸収体を得る。内三つ折り(C折り)の折り目は、滑らかな弧を描くが(図4)、これが角張ったコの字を描いてもよい(図5)。吸収体1の中央部に距離Cだけ溝部21が生じるが、この箇所が吸収体1のスリットのような役割を果たす。
(バックシート)
バックシート30は、吸収体1が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシート30の坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート30には、通気性を持たせることが好ましい。バックシート30に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート30に穿孔のためにエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
(立体ギャザー)
また、吸収性物品50には、図1に示すように、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品50の長手方向に沿って、トップシート25の肌側面の両側端部に、一対の立体ギャザー40を備えている。吸収性物品50の幅方向における立体ギャザー40の幅方向一端は、バックシート30の肌側面の両側端部付近(又は非肌側面の両側端部付近)に固定され、その幅方向途中部はトップシート25の肌側面の両側端部付近に固定され、その幅方向他端はトップシート25に固定されない自由端40aとなるように、立体ギャザーシートが配される。この自由端40a付近に立体ギャザー用弾性伸縮部材(不図示)を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー40の自由端40aに起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。立体ギャザー40の幅方向一端の固定位置は、例えば、バックシート30の非肌側面の幅方向両端、トップシート25とバックシート30とを部分的又は全体的に接合した袋体の幅方向両端、トップシート25の肌側面の幅方向両端等が挙げられる。
立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用され、立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドの3層の積層複合不織布等が使用される。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品50は、公知の製造方法により製造できるが、例えば、吸収体1をトップシート25とバックシート30との間に配置する工程と、トップシート25とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定する工程と、バックシート30及びトップシート25の所定位置に立体ギャザー40を設置する工程と、を含む製造方法が挙げられる。そして、吸収性物品50が尿取りパッドや軽失禁パッドである場合は、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折りたためばよい。また、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を必要に応じて設けることができる。
図5は、吸収体2を示す模式断面図である。吸収体2は、内三つ折りする際に、折り目を角張らせ、基体不織布11の幅方向両端における断面視が略逆コの字状及び略コの字状になるように構成したものである。吸収体2も、吸収体1と同様に、起毛面11aに高吸収性ポリマー12を固着担持した基体不織布11と、親水性シート20と、の積層体を内三つ折りした構造体であり、吸収体2の幅方向両端面1A、1B間の対向空間を開口部とし、基体不織布11の非起毛面11bを底面部とする溝部21を有している。そして、基体不織布11、高吸収性ポリマー12、及び親水性シート20としては、吸収体1と同じものが使用されている。したがって、吸収体2は、吸収体1と同等の効果を有する。
図6に示す吸収体3は、吸収体1の変形例である。吸収体3は、吸収体1、2と同じ基体不織布11、高吸収性ポリマー12、及び親水性シート20を使用しており、内三つ折りにより、その幅方向両端面の対向空間を開口部とし、基体不織布11の非起毛面11bを底面部とする溝部22を有し、親水性シート20を幅方向に延伸し、幅方向の両端部が溝部22の開口部のトップシート25側で重なり合うように構成されている。これにより、溝部22の開口部は、親水性シート20の重なり合う部分(以下「重なり領域」ともいう)で覆われた状態になる。この重なり領域の存在により、吸収体3は、吸収体1、2と同等の効果を示すだけでなく、体液の拡散速度及び吸収速度がより一層高くなるという利点が得られる。
吸収体3における重なり領域の幅寸法は、吸収体3の幅寸法Dの5%以上50%以下であることが好ましい。5%未満では、重なり領域を設けても、体液の拡散速度、及び吸収速度の向上効果が不十分になる傾向がある。また、50%を超えると、体液の拡散速度、及び吸収速度が向上しない一方で吸収体の固さが増してフィット性が悪くなる傾向がある。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、基体不織布(坪量30g/m、曲げ剛性が0.018gf・cm/cm、幅方向の寸法90mm、長手方向の寸法400mm)のエアスルー不織布を用意し、基体不織布の片側表面を回転ノコ刃で物理的に起毛させて(起毛後厚さ1.2mm、起毛率25%)、高吸収性ポリマーを分散させ(坪量400g/m)、ホットメルト接着剤により、基体不織布の起毛した部分の繊維間に固着担持させた。さらに、親水性シートとしてエアスルー不織布(坪量35g/m、曲げ剛性Bが0.031gf・cm/cm、幅方向の寸法140mm、長手方向の寸法400mm)を用意し、基体不織布の起毛面側と、ホットメルト接着剤を塗布した親水性シートとを接着し、高吸収性シートを得た。次に、基体不織布の起毛面が外側を向くように高吸収性シートを配し、中央部60mmを残し、左右を中央に向け折りたたみ、中央部で重なる親水性シート同士をホットメルト接着剤で固定した。こうして実施例1の吸収体を得た。
(実施例2)
親水性シートとして坪量25g/m、曲げ剛性が0.021gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の吸収体を作製した。
(実施例3)
親水性シートとして坪量70g/m、曲げ剛性が0.090gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例3の吸収体を作製した。
(実施例4)
親水性シートとして坪量100g/m、曲げ剛性が0.19gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例4の吸収体を作製した。
(実施例5)
親水性シートとして幅方向の寸法90mmのエアスルー不織布を使用して得られた高吸収性シートを配し、中央部60mmを残し、左右15mmずつを中央に向け折りたたんだ以外は、実施例1と同様にして実施例5の吸収体を作製した。
(比較例1)
親水性シートとして坪量150g/m、曲げ剛性が0.67gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1の吸収体を作製した。
(比較例2)
基体不織布として坪量35g/m、曲げ剛性が0.031gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用し、親水性シートとして坪量30g/m、曲げ剛性が0.018gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして吸収体を作製し、比較例2のサンプルとした。
(比較例3)
基体不織布として坪量150g/m、曲げ剛性が0.67gf・cm/cmのエアスルー不織布を使用し、親水性シートとして坪量10g/m、曲げ剛性Bが0.005gf・cm/cmのスパンボンド不織布を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例2の吸収体を作製した。
(比較例4)
幅方向の寸法60mmの基体不織布及び親水性シートを使用して高吸収性シートを作製し、折りたたまずに配した以外は、実施例1と同様にして比較例4吸収体を作製した。
(比較例5)
エアスルー不織布(坪量20g/m)/高吸収性ポリマー(坪量280g/m)/エアスルー不織布(坪量20g/m)/高吸収性ポリマー(坪量100g/m)/スパンレース不織布(坪量20g/m)を積層したシート(幅方向の寸法はすべて60mm)を吸収体として用いた。なお、比較例5で用いた不織布については、実施例1で用いた基体不織布のような起毛処理は行わなかった。
[測定項目]
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた各吸収体を用いて、厚み、吸収速度、逆戻り量を測定し、その結果を表1に示した。
(厚み)
無荷重条件下、および35gf/cmの荷重条件下における吸収体中央の厚みを測定した。
(吸収速度)
実施例1及び比較例1〜5の各吸収体に、46g/cmの加圧下で、内径30mmの筒から0.9質量%の生理食塩水(37℃)40mlを注水し、生理食塩水が吸収体表面へ吸収されるまでの時間(秒)を吸収速度1回目として計測する。3分経過後、0.9質量%の生理食塩水(37℃)40mlを再度注水し、生理食塩水が吸収体表面へ吸収されるまでの時間(秒)を吸収速度2回目として計測する。数値が小さいほど、吸収性に優れることを意味する。
(逆戻り量)
実施例1及び比較例1〜5の吸収体に、生理食塩水200mlを注水し、注水してから10分後に35gf/cmの荷重でろ紙を吸収体表面に圧着させ、1分間でろ紙に逆戻りした水分量を測定する。逆戻り量が少ないほど、吸収体がドライな状態であることを示す。
(官能評価)
車椅子を日常的に使用する紙おむつ着用者8人の各パネラーの協力の下、実施例1及び比較例1乃至比較例3の各吸収体を用いたテープ止めタイプの紙おむつを着用した場合の、着用感(フィット感、やわらかさ)と吸収性(紙おむつ外への漏れの有無)について、「良い」又は「悪い」の2択で官能評価を行った。着用者は8時間使用し、日常動作における評価を行い、その結果を表1に示した。
◎:「良い」を選んだ着用者が8人のとき
〇:「良い」を選んだ着用者が6人以上7人以下のとき
△:「良い」を選んだ着用者が3人以上5人以下のとき
×:「良い」を選んだ着用者が1人若しくは2人のとき、又は「良い」を選んだ着用者が1人もいないとき
(操業性)
〇:操業のスピードを低下させることなく、通常の生産が可能であった。
△:操業のスピードは通常に比べて、1%以上10%以下低下した。
×:操業スピードは通常に比べて、10%を超えて低下した。
なお、各不織布の曲げ剛性(曲げこわさ)は、以下の方法で測定したものである。
(曲げこわさ)
曲げこわさ(曲げ剛性)は、曲げ試験機(商品名:KES−FB2、カトーテック(株)製)の固定チャックと移動チャックに試料(100mm×100mm)を差し込んでセットして測定した。移動チャックが正側の最大曲率+2.5cm−1まで移動し反転して曲率0を通過し、その後、負の最大曲率−2.5cm−1まで移動し反転して曲率0で測定が終了し、このようにして1サイクルの曲率に対する曲げモーメントの往復曲線が得られる。曲げモーメントの往復曲線において、曲率0.5cm−1と1.5cm−1の間の傾きと曲率−0.5cm−1と−1.5cm−1の間の傾きの平均値を曲げこわさとした。
Figure 2021104224
表1から、本実施形態の構成によれば、体液の戻り性、吸収速度、柔らかさ、フィット感、漏れ、及び操業性の各項目を高水準で合わせ持つ吸収体、吸収性物品を得ることができる。
1、2、3 吸収体
10 高吸収性シート
11 基体不織布
11a 起毛面
11b 非起毛面
11x 起毛繊維
12 高吸収性ポリマー
13 側面部
20 親水性シート
21、22 溝部
25 トップシート
30 バックシート
40 立体ギャザー
50 吸収性物品

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、
    起毛面及び非起毛面を有する基体不織布と、前記基体不織布の前記起毛面の起毛繊維間に固着担持された高吸収性ポリマーと、を含む高吸収性シートと、曲げこわさが0.02gf・cm/cm以上0.6gf・cm/cm以下である第一のエアスルー不織布を含み、前記高吸収性シートにおける前記基体不織布の前記起毛面側を覆う親水性シートと、を備え、
    前記基体不織布の前記起毛面を外側にして、前記吸収体の幅方向両端面が対向しかつ前記基体不織布の前記非起毛面が前記トップシートを臨むように内三つ折りした立体形状を有し、
    前記吸収体の幅方向両端面間の距離寸法が、内三つ折りした前記吸収体の幅寸法の10%以上90%以下である、吸収性物品。
  2. 前記吸収体は、前記幅方向両端面間を開口部とし、前記トップシートを臨む前記基体不織布の前記非起毛面を底面部とする溝部を有し、
    前記親水性シートは、幅方向両端部が前記溝部の前記開口部を覆って重なり合うように、それぞれ幅方向に延伸され、前記重なり合う幅寸法が、内三つ折りした前記吸収体の幅寸法の5%以上50%以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、その側面部に位置する前記基体不織布が、前記高吸収性ポリマーを担持していない、請求項1又は2に記載の吸収性物品
  4. 前記第一のエアスルー不織布は、坪量が20g/m以上100g/m以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記基体不織布が第二のエアスルー不織布であり、前記第二のエアスルー不織布の坪量が20g/m以上80g/m以下であり、前記第二のエアスルー不織布を構成する繊維の太さが1.6dtex以上14dtex以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記高吸収性シートにおける前記高吸収性ポリマーの坪量が200g/m以上1200g/m以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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