JP2021103129A - 色柄判別プローブ、色柄判別装置 - Google Patents

色柄判別プローブ、色柄判別装置 Download PDF

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Abstract

【課題】目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別できる色柄判別プローブ、色柄判別装置を提供する。【解決手段】色柄判別装置1Aは、対象物2の表面に光を照射するように配設されたLED22と、対象物2の表面に対向して配置され、LED22によって光を照射された対象物2の表面を撮影するカメラ23と、対象物2の表面と、LED22と、カメラ23とを外部から光学的に遮蔽するハウジング21およびスカート24とを備え、LED22は、対象物2の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、カメラ23は、LED22の発する光が照射された対象物2の表面を撮影し、色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、対象面の色柄を視覚的に判別することのできる色柄判別装置に関し、特に目視では判別することの困難な色柄を高精度かつ安定的に判別することのできる色柄判別プローブ、および色柄判別装置に関する。
建築・家具・内装・服飾・印刷など、使用者の生活に密着した製品を扱う分野では、色柄(色彩・模様・反射光沢・凹凸・質感など、視覚的な特徴の総称。後述)が製品の価値に大きな影響を与えることが多い。誤ってわずかでも色柄の異なる材料を使用したり、色柄の異なる部品を組み合わせたりすると、完成した製品が使用者の期待から外れてその価値が大きく低下し、場合によっては作り直しが迫られる。こうした分野では、使用者の嗜好に応じて材料や部品にさまざまなバリエーションが用意されており、中には一見して区別の難しいものも少なくない。そのためこうした製品を製造・設置・販売する現場では、色柄の異なる材料や部品の取り違えを予防することが大きな課題となっている。人間の目視で取り違えのチェックを行う方法では、一定の確率で取り違えが生じることは避けられない。
そのため目視では判別することの困難な材料や部品の色柄を高精度に判別することができ、かつ次のような要件を満たす色柄判別装置を提供する必要があった。
1.材料を裁断したり、部品を製品に組み込んだりしてもその色柄を判別できる。
2.光学的な環境の安定していない現場でも高い判別精度を保つことができる。
3.特殊なハードウェアや複雑な画像処理方法に依存せず、低価格で提供できる。
この課題に対し、特許文献1に記載の色柄判別プローブが発明されている。この色柄判別プローブは、対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備えることを特徴とする。
特開2018−189420公報
上記特許文献1に記載の発明においては、照明手段の光り方が、温度環境や電源環境によって変化することにより、判別精度が低下するという課題があった。照明手段として使用されるLED素子には物理学的な理由による温度依存性があり、温度が変化すると輝度や発光色が変化する。また照明手段に電力を供給する電源回路にも温度依存性がある上、外部からの入力電圧の変動などによって出力が変わることもある。これらの変化はごくわずかであり、一般的な使用では通常問題にならないが、本発明のように微妙な色柄を判別する場合には問題になる。たとえば色柄判別プローブを使い始める時に判別精度が低下したり、夏と冬で判別精度が変動したりする事象となって現れることになる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、目視では判別することの困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別できる色柄判別プローブ、色柄判別装置を提供することを課題としている。
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材を備え、前記撮影手段が、前記対象物の撮影時に、前記対象物とともに前記標準判別部材も併せて撮影するように設けられたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材と、前記撮影手段に前記標準判別部材を写させるかどうかを切り替える撮影対象切り替え手段を備え、前記標準判別部材の写る第1の画像データと、前記標準判別部材の写らない第2の画像データとを対応させて出力することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材と、前記標準判別部材からの反射光を定量的に測定する標準判別部材反射測定手段を備え、前記標準判別部材反射測定手段は、前記撮影手段が前記対象物を撮影する時に、前記標準判別部材反射測定手段によって測定された測定値を前記画像データと対応させて出力することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の構成に加え、前記標準判別部材は、板状に形成された標準色板であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の色柄判別プローブと、前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備えることを特徴とする色柄判別装置であり、前記画像データの一部に写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値、前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値、前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値のうちの少なくともいずれか一の値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記画像データに写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値、前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値、前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値のうちの少なくともいずれか一つを標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1または4に記載の色柄判別プローブと、前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記画像データの一部に写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記画像データに写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2または4に記載の色柄判別プローブと、前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項3または4に記載の色柄判別プローブと、前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5ないし7のいずれか一つに記載の構成に加え、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の前記標準判別部材の複数の部位から標準測定値を取得する機能を持つ前記色柄判別プローブと、前記撮影手段が撮影した、前記標準判別部材の前記複数の部位の画像から取得した標準測定値の比が、所定の範囲内であるかどうかを確認する標準測定値比確認手段と、上記標準測定値の比が所定の範囲内から逸脱した時に、前記標準判別部材の色調の変化としての劣化を知らせる標準判別部材劣化通知手段とを備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記照明手段が前記標準判別部材に光を照射する角度を、前記照明パターンに応じて変える標準判別部材照射角度可変手段と、複数の角度から光を照射された前記標準判別部材を前記撮影手段が撮影した複数の画像から取得した標準測定値の比が、所定の範囲内であるかどうかを確認する標準測定値比確認手段と、上記標準測定値の比が所定の範囲内から逸脱した時に、前記標準判別部材の色調の変化としての劣化を知らせる標準判別部材劣化通知手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、対象物の撮影時、対象物とともに標準判別部材も併せて撮影することにより、対象物の表面を撮影した画像データの、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、画像データに写っている標準色板を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。
請求項2に記載の発明によれば、対象物の表面を撮影した第2の画像データの、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、第1の画像データに写っている標準判別部材を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。
請求項3に記載の発明によれば、対象物の表面を撮影した画像データの、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、標準色板反射測定手段の測定値を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。
請求項4に記載の発明によれば、撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準を、板状に形成された標準色板として形成し、画像の色調の判定を簡易な構成によって確実に行うことができる。
請求項5,6,7に記載の発明によれば、対象物の表面を撮影した画像データの、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を画像補正量に基づいて補正することにより、温度環境や電源環境の影響によって生ずる対象物の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
請求項8に記載の発明によれば、標準色板の変色が均一ではなく部分によって異なることを利用して、標準判別部材の劣化を検出して使用者に知らせることが可能となり、対象物の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
請求項9に記載の発明によれば、標準判別部材に汚れが着くと光を乱反射させるようになることを利用して、標準判別部材の劣化を検出して使用者に知らせることが可能となり、対象物の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
実施の形態1の色柄判別装置1Aのハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1の色柄判別プローブ11Aの概略構成を示す図である。 実施の形態1の色柄判別装置1Aを構成する、色柄判別プローブ11Aと本体装置12の機能概略を示す機能ブロック図である。 実施の形態1の色柄判別プローブ11Aにおいてカメラ23が撮影した画像を模式的に示す図である。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準測定値VTypの取得手順を示すフローチャートである。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準参照値VRefを記録部16に記録させる手順を示すフローチャートである。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、画像データ37の補正の手順の概要を示すフローチャートである。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、画像補正量VCompを使って画像データ37を補正する手順の詳細を示すフローチャートである。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促す第1の方法としての(方法a)の原理を説明する図である。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促す第2の方法としての(方法b)の原理を説明する図である。 実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促す第2の方法としての(方法b)の原理を説明する図である。 実施の形態2の色柄判別装置1Bを構成する色柄判別プローブ11Bの概略構成を示す図である。 実施の形態2の色柄判別装置1Bを構成する、色柄判別プローブ11Bと本体装置12の機能概略を示す機能ブロック図である。 実施の形態2の色柄判別装置1Bが行う色の補正の手順を示すフローチャートである。 実施の形態3の色柄判別装置1Cを構成する色柄判別プローブ11Cの一例の概略図である。
[発明の実施の形態1]
図1ないし図11に、この発明の実施の形態1を示す。
[基本構成]
図1は、この発明の実施の形態1の色柄判別装置1Aのハードウェア構成を示す図である。色柄判別装置1Aは、対象物2の表面の色柄をもとに、対象物2の属するカテゴリを判別するための装置である。対象物2およびカテゴリの具体的な内容については後述する。
図1に示すとおり、色柄判別装置1Aは、色柄判別プローブ11Aと、本体装置12と、接続ケーブル13で構成されている。
色柄判別プローブ11Aは、色柄判別装置1Aの使用者(図示せず)が対象物2の表面に接触させ、対象物2の表面から色柄に関する情報を取得するために用いられる小型の機器である。色柄判別プローブ11Aの具体的な構成については後述する。なお本明細書では「色柄」という言葉を、「視覚的に観察することができる特徴」の総称として用いる。具体的には、色彩、模様、反射光沢、凹凸、質感といったものが「色柄」に含まれる。
本体装置12は、各種の信号やデータの送受信、記憶・保存、プログラムによる処理を行うための構成を有する。本体装置12は、色柄判別プローブ11Aが取得した色柄に関する情報を取り込み、それらの情報に対して所定の処理を行って、対象物2の属するカテゴリを判別する機能を持つ。この実施の形態1の本体装置12はパソコンであるが、本体装置12は同様の機能を有する他の機器、たとえば携帯端末、マイコン内蔵機器などであってもよい。
接続ケーブル13は、たとえばUSBケーブルやLANケーブルであり、色柄判別プローブ11Aと本体装置12を有線で通信可能に接続してデータや信号を送受信させる、フレキシブルなケーブルである。なお有線通信を行う接続ケーブル13に替え、Wi−Fi、無線LAN、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などの無線通信(図示せず)を使用してもよい。
[色柄判別プローブの構成]
図2は、この実施の形態1の色柄判別プローブ11Aの概略構成を示す図である。
同図に示すとおり、この実施の形態1の色柄判別プローブ11Aの本体部10は、「筐体」としてのハウジング21の内部に、「照明手段」としてのLED22と「撮影手段」としてのカメラ23が組み込まれ、ハウジング21の下方にスカート24を備えて一体に形成されている。ハウジング21とスカート24は光を通さないよう相互に接合され、一体で「遮蔽手段」として機能する。ハウジング21は、使用者(図示せず)が片手でも把持可能な大きさ・形状に形成されている。
ハウジング21は、樹脂や金属などの剛性の高い材質で、略円筒形に形成され、本体部10の外形の大半部分を形成している。ハウジング21の上面部25は蓋状に形成され、光を通さないように密閉されている。ハウジング21は、対象物2に上から押し当てて使うことを想定し、下方(図2における下方。以下本明細書において同じ。)に開口した略凹状に形成されている。具体的には、ハウジング21の内側は、下端部26から上方(図2における上方。以下本明細書において同じ。)にかけて縮径した内面部27が形成されている。なおハウジング21の上部を空洞(図示せず)とし、その中にLED22やカメラ23を制御するための電子回路(図示せず)を格納する構成とすることもできる。
ハウジングの下端部26には環状の底板部28が設けられている。この底板部28はハウジング21の筒状の部分と一体に形成されていてもよいし、ハウジング21の筒状の部分と別部材であってもよい。そして、底板部28の中央部分には略円形の開口部29が開口形成されている。
ハウジング21の内側にあたる底板部28の上面側には、「標準判別部材」としての標準色板30が貼り付けられている。この標準色板30は、カメラ23により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である。標準色板30は、LED22の発熱による温度上昇、経時的な酸化・腐食などによって変色・退色しにくい素材(たとえばセラミックなどの無機物)で形成され、色の標準として用いることができる。カメラ23がカラーカメラである場合、標準色板30は、濃度が約50%の灰色で、光を完全乱反射させるマット調の表面を有することが望ましい。また同図においては底板部28と標準色板30を異なる部材として形成しているが、底板部28自体を上記のような素材・表面性状で形成し、標準色板30として機能させる構成としてもよい。
後述するとおり、標準色板30は、色柄判別プローブ11Aを色柄の判別を行う対象物2の表面に配置して開口部29の内部に対象物2の表面が配設された状態で対象物2と一緒に、あるいは対象物2とは別に、カメラ23によって撮影され、撮影された映像の色調の基準として用いられる。
ハウジング21の開口部29よりも下方側は、スカート24を介して光学的に開口形成され、ハウジング21の内面部27は開口部29、ならびにスカート24の内面および密着部31を介して外部に開放されている。なお上記の「光学的に開口形成され」た状態とは、物理的に開口された状態だけでなく、物理的には閉鎖されているが光は透過する状態も含む。この実施の形態1では、ハウジング21の開口部29もスカート24の密着部31も物理的に開口された構成であるが、これに限らず、たとえば開口部29や密着部31の一方または双方のうち、一部または全部が、光を透過させる透明または半透明の部材(ガラス、樹脂など)の板材で物理的に閉鎖された構成であってもよい。
この実施の形態1の色柄判別プローブ11Aでは、ハウジング21の内部にLED22とカメラ23が近接して配設されている。すなわち内面部27にはLED22が配設され、色柄判別プローブ11Aが対象物2の表面に載置されたときに対象物2の表面に対向する位置である内面部27の上端部には、カメラ23が配設されている。
LED22は対象物2の表面に光を照射する。図2において、LED22はLED22a、LED22bの2個のみ記載されているが、内面部27のカメラ23を中心とする同心円に沿っては、他のLED(図示せず)が複数設けられていてもよい。またその同心円に沿った位置以外の位置に、他のLED(図示せず)が1個以上設けられていてもよい。なおLED22の詳細な構成については、後の[LEDの構成詳細]の項において詳述する。また説明の簡略化のため、以降の記載では、特に区別の必要がある場合を除いてLED22a,22bはいずれもLED22と記載する。
カメラ23は、たとえばCMOSカメラなどの小型のディジタルカメラであり、色柄判別プローブ11Aに対向する対象物2の表面を撮影する。この実施の形態1では、カメラ23は静止画を撮影するものであるが、動画を撮影するものであってもよい。撮影によって取得される画像データ37(写真)は「ピクセル」と呼ばれる空間単位が2次元的に配列したものであり、個々のピクセルは対応する点の明度を、カメラ23によって決まる階調、たとえば0〜255の256階調で保持している。
カメラ23には視野角の大きなレンズ(図示せず)が取り付けられている。そのためカメラ23の撮影する画像データ37には、ハウジング21の下部の開口部を通して見える対象物2の表面だけでなく、その周囲に貼られている標準色板30も写り込むように構成されている。
スカート24は、ハウジング21の下端部26の下方に配設されている。スカート24は、ゴムなど柔軟性のある弾性変形可能な材質で、下方に拡開した略円筒形に形成されている。スカート24は、水平方向の段差部32が設けられた蛇腹状に形成されている。スカート24の下端部には、開口形成されており、対象物2と柔軟に接触して密着可能な密着部31が形成されている。スカート24は、色柄判別プローブ11Aを対象物2に押し当てる際、弾性変形しつつ対象物2の表面に密着し、剛性の高いハウジング21が対象物2に直接接触して傷つけることを避けながら、ハウジング21の中に外乱光が入射するのを防ぐ役割を果たす。
[LEDの構成詳細]
この実施の形態1におけるLED22は、カメラ23の取得する画像データ37からより多くの情報を取り出すため、照明パターンを変化させるための構成を有する。
たとえば図2に示すとおり、それぞれのLED22は、対象物2の表面に対して斜め方向D1に光を照射するように配設されている。それぞれのLED22は、照明パターン切り替え部41(図3参照)の制御により、それぞれ独立に点灯/消灯を切り替えることができる。点灯されるLED22を切り替えると、対象物2に照射される光の向きが変化し、対象物2の表面に凹凸があれば、その影のでき方も変化する。そのため色柄判別プローブ11Aを使うと、対象物2の表面にある凹凸を画像データ37に反映させることができる。
LED22は、色柄を判別するのに必要な多くの特徴量を画像データ37から取り出す必要があるため、単色ではなく白色のLEDが使われている。なお、LED22として、3原色(赤・緑・青)の光を配合した白色光を発するとともに、配合比率によって光の色が変化するカラーLEDを使うことができる。また一部のLED22に、紫外線や赤外線を発するものを使うこともできる。ハウジング21の内部に4個以上のLED22を設け、それぞれのLED22のピーク波長が相違するように構成されていてもよい。そのようにすれば、カメラ23のイメージセンサが赤・緑・青の3原色にしか分光することができなくても、4色以上に分光された画像データ37を取得することが可能となる。
それぞれのLED22は、照明パターン切り替え部41(図3参照)の制御により、発光時の輝度が変化するように構成されていてもよい。LED22の輝度を変化させることにより、カメラ23から取得される画像データ37を構成するピクセルの明度階調が有限であることに起因する量子化誤差を排除し、階調の数を上回る多くの情報を取り出すことができる。
それぞれのLED22は、照明パターン切り替え部41(図3参照)の制御情報によって光の照射角度が変化するように配設されていてもよい。たとえば照明パターン切り替え部41(図5参照)の制御情報を受けて、内部に設けられた反射鏡(図示せず)やレンズ(図示せず)の位置や向きを変化させる手段を設け、図2に示すような、対象物2の表面に対して斜め方向D1に光を照射するモードと、垂直方向D2に光を照射するモードとを切り替える構成であってもよい。また照射角度を、斜め方向D1と垂直方向D2との間で、多段階に変化させるような構成であってもよい。
なおこの実施の形態1では、照明手段としてLED22を使用しているが、少なくとも一部のLED22を他の発光素子、たとえばELパネル、レーザ、放電灯などに替えてもよい。
[本体装置の構成]
図3は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aを構成する、色柄判別プローブ11Aと本体装置12の機能概略を示す機能ブロック図である。同図に基づいて、この実施の形態1の本体装置12の機能概略を説明する。
本体装置12は、CPUなどの制御手段、CPUなどが作業領域や一時記憶領域として使用するRAMやキャッシュメモリ、データやプログラムが記録されたROMやEEPROMやハードディスクなどの補助記憶媒体(いずれも図示せず)を備える。本体装置12の、ROMやEEPROMなど(図示せず)によって構成される「標準参照値保持手段」としての記録部16には、各種のデータやプログラムが記録されている。
具体的には、記録部16には、この色柄判別装置1Aに用いられる色柄判別プログラム17がセットアップされている。色柄判別プログラム17は、色柄判別装置1Aを構成する各種のハードウェアを制御し、対象物2の属するカテゴリを判別する機能を持つ。また記録部16には、標準参照値VRefが記録されている。この標準参照値VRefについては後述する。
また本体装置12はユーザインタフェースとして、色柄判別装置1Aに判別動作の開始を指示したりするのに使われる操作部と、色柄判別装置1Aによる判別結果を表示したりするのに使われる表示部を持つ。操作部はキーボード14(図1参照)、マウス(図示せず)、タッチパネル(図示せず)などによって構成され、表示部はディスプレイ15(図1参照)、プリンタ(図示せず)などによって構成される。
図3に示すとおり、本体装置12には、色柄判別プログラム17が実行された結果実現される機能手段として、「照明制御手段」としての照明パターン切り替え部41、撮影制御部42、画像取得部43、「特徴量取得手段」としての特徴量抽出部44、「カテゴリ推定手段」としてのカテゴリ判別部45、「標準測定値取得手段」としての標準測定値取得部46、「画像補正量算出手段」としての画像補正量算出部47、「画像データ補正手段」としての画像データ補正部48、「標準測定値比確認手段」としての標準測定値比確認部49、「標準判別部材劣化通知手段」としての劣化通知部50、統括制御部51を備えている。一部の図示を省いたが、照明パターン切り替え部41、画像取得部43、特徴量抽出部44、カテゴリ判別部45、標準測定値取得部46、画像補正量算出部47、画像データ補正部48、標準測定値比確認部49、劣化通知部50は、統括制御部51からの動作指示55を受けて連動して動作する。
照明パターン切り替え部41は、対象物2の表面に照射される照明のパターンである照明パターンを複数保持している。また照明手段またはそのドライバ(ハードウェアを制御するための専用プログラム)に照明制御信号53を送出し、複数のLED22の点灯/消灯を個別に切り替えたり、個々のLED22の点灯する輝度を調節したり、LED22の発する光を変調させる光学的素子を駆動したりして、この照明パターンを切り替える機能を持つ。具体的には、照明パターン切り替え部41は、個々の照明パターンに対応する照明制御信号53の組み合わせを記述するテーブル(図示せず)を持っており、統括制御部51からの動作指示55によって照明パターンが切り替えられると、それに対応する組み合わせの照明制御信号53をLED22に送る。
撮影制御部42は、カメラ23が行う撮影動作を制御する。たとえば色柄判別プローブ11や本体装置12に設けられた判別開始ボタン(図示せず)が色柄判別装置1Aの使用者によって押されたら、統括制御部51が撮影制御部42に動作指示55を送るように構成されている場合、撮影制御部42はこの動作指示55を受け、カメラ23に撮影動作を開始・終了させる撮影信号を送信する。
画像取得部43は、統括制御部51から動作指示55を受けると、その時点でカメラ23が撮影した画像データ37を取得する機能を持つ。なおカメラ23が動画を撮影するものである場合は、画像取得部43は、統括制御部51から動作指示55を受けた時に、撮影された動画の中から特定の静止画(フレーム)を切り出して画像データ37として取得する。
特徴量抽出部44は、画像取得部43の取得した画像データ37を定量的に評価し、その結果としての特徴量ベクトル54を求める機能を持つ。特徴量ベクトル54は、画像データ37を特徴づける数値である特徴量を所定の数だけ集め、ベクトルとしたものである。汎用的に使うことのできる特徴量としては、ピクセルの明度・彩度・色相、移動相関係数、空間的周波数、領域の異方性や真円度といったものが挙げられる。これらの特徴量の値が画像データ37の部位ごとに異なる場合、あらかじめ設定された複数の興味領域ごとに平均値や分散値を求め、それぞれ別個の特徴量とすることもできる。
カテゴリ判別部45は、対象物2から得られた特徴量ベクトル54を、カテゴリが既知である参照特徴量ベクトルと統計的に比較し、対象物2が属すると考えられるカテゴリと、それに対する所属確率を推定することで、対象物2の属するカテゴリを判別する機能を持つ。なおここでの「判別」には、所属確率が1である唯一のカテゴリを求める処理だけでなく、不確かさを許容し、所属確率が1未満である複数のカテゴリを求める処理も含まれる。個々のカテゴリに対する所属確率を推定する具体的な方法としては、クラスタ分析法、分布検定法、MT法などの統計的アルゴリズムが使える。
参照特徴量ベクトルは、事前の学習によってカテゴリが既知であるような対象物2から得られ、カテゴリ判別部45にあらかじめ登録される特徴量ベクトルであり、カテゴリが未知の対象物2から得られた特徴量ベクトル54と比較するために用いられる。なおカテゴリ判別部45に参照特徴量ベクトルを登録する作業は「教示」と呼ばれる。具体的にはこの作業は、特別なモードで色柄判別装置1Aを動作させ、カテゴリが既知であるような対象物2を使って特徴量ベクトルを得るとともに、対象物2の属するカテゴリを入力するものである。これによって特徴量ベクトルとカテゴリの対応関係を、カテゴリ判別部45が解釈可能な形で記録する。
標準測定値取得部46は、色柄判別の実行時、画像データ37を特徴量抽出部44に渡す前に、画像データ37に写っている「標準判別部材」としての標準色板30から取得した所定の値を標準測定値VTypとして取得する。この標準測定値VTypの内容は、後述の[色の補正の手順2.標準測定値の取得]に記載する。
画像補正量算出部47は、標準測定値取得部46において取得された標準測定値VTypを、記録部16に保持された標準参照値VRef(後述)と比較して、画像補正量VCompを算出する。標準参照値VRefの内容は、後述の[色の補正の手順3.標準参照値の取得]に記載する。また、画像補正量VCompの内容は、後述する[色の補正の手順4.標準参照値の取得〜画像補正量の算出〜画像データの補正]に記載する。
画像データ補正部48は、上述の画像補正量VCompに基づき、対象物の写っている画像データ37のピクセル値を補正する。
標準測定値比確認部49は、カメラ23が撮影した、標準色板30の画像から取得した標準測定値の比VPropが、所定の範囲内であるかどうかを確認する。
劣化通知部50は、標準測定値の比VPropが所定の範囲内から逸脱した時に、標準色板30の色調の変化としての劣化を知らせる機能を有する。
統括制御部51は、照明パターン切り替え部41、撮影制御部42、画像取得部43、特徴量抽出部44、カテゴリ判別部45、標準測定値取得部46、画像補正量算出部47、画像データ補正部48、標準測定値比確認部49、劣化通知部50、統括制御部51に動作指示55を送って所定の順番で動作させ、色柄判別の目的に合わせて連動させる機能を持つ。また照明パターン切り替え部41、画像取得部43、特徴量抽出部44、カテゴリ判別部45に委ねることのできない一部の処理を直接実行する機能も持つ。
[判別対象物]
この実施の形態1の色柄判別装置1Aによって色柄を判別するべき対象物2としては、家屋、ビルディング、建造物、車両、船舶、外壁、内壁、床、柱、木材、じゅうたん、壁紙、ドア、サッシ、机、椅子、たんす、布団、衣服、布地、包装紙、特殊紙、家電製品、電子部品、文房具、玩具、食品など、多種多様な有体物が考えられる。有体物は固体に限らず、一部または全部が液体や気体であってもよいし、一部または全部が無体物、たとえばディスプレイの表示状態などであってもよい。また対象物2の判別する「色柄」には、色彩、模様、反射光沢、凹凸、質感といった「視覚的に観察することができる特徴」のすべてが含まれる。色彩は有彩色でも無彩色でもよく、有色透明や無色透明でもよい。また人間が視覚によって認知する特徴に限らず、凹凸や質感など、通常は触覚によって認知する特徴であってもよい。
[カテゴリ]
この実施の形態1の色柄判別装置1Aが判別する「カテゴリ」とは、対象物2を所定のルールによって分類したそれぞれのグループである。たとえば木目であれば木の種類、壁紙であればその製品番号、布地であれば繊維の種類といったカテゴリが定義できる。カテゴリは製品やメーカに固有のガイドラインによって決まるものであり、必ずしも定量的、客観的なものではない。また対象物2の視覚的な特徴が、必ず一つのカテゴリに対応するとは限らない。視覚的には区別のできない複数の対象物2が、別個のカテゴリに属することもあり得る。
この色柄判別装置1Aが使用する色柄判別プローブ11Aでは、特許文献1に記載の色柄判別プローブ(図2)に対して、ハウジング21の下部が内側に延びており、その上面にリング状の標準色板30が貼り付けられている。標準色板30は、無機物など変色・退色しにくい素材で作られた灰色の板であり、色の基準として使われるものである。なお標準色板30の色は灰色に限定されず、後述の[色の補正の原理]および[色の補正方法]に示す補正に適した色であれば、どのような色でもよい。また標準色板30の表面の色だけでなく、他の光学的特性、たとえば反射率や拡散分布が[色の補正の原理]および[色の補正方法]に示す補正に使われる構成であってもよい。
色柄判別プローブ11Aの撮影手段は小型のカメラ23であり、対象物2および標準色板30と対向する位置に固定されている。カメラ23には視野角の大きなレンズ(図示せず)が取り付けられている。そのためカメラ23の撮影する画像データ37(写真)には、ハウジング21の下部の開口部を通して見える対象物2の表面だけでなく、その周囲に貼られている標準色板30も写り込む。カメラ23の撮影する画像データ37の例を後述する図4に示す。
色柄判別プローブ11AのLED22には、色柄を判別するのに必要な多くの特徴量を画像データ37から取り出す必要があるため、単色ではなく白色のLEDが使われている。
[色の補正の原理]
この実施の形態1における、画像の色の補正の原理について説明する。
一般にLED22の輝度は電流によって変化する。また温度によって順方向電圧降下(LED素子にかかる電圧)が変動するので、直列抵抗と組み合わせての定電圧駆動では、温度によってもLED22の輝度が変化する。さらにLED22が白色LEDであると、LED22の発光色(スペクトル分布)も温度によって変化する。ハウジング21は外乱光を遮蔽する構造になっているので、カメラ23に入射する光はすべてLED22から発せられたものである。
図4は、この実施の形態1の色柄判別プローブ11Aにおいてカメラ23が撮影した画像を模式的に示す図である。この図において、中心部61は対象物2の表面を撮影したものであり、周辺部62a,62b,62c,62dはそれぞれ、標準色板30の表面の一部を撮影したものである。対象物2からの反射光を受ける中心部61も、標準色板30からの反射光を受ける周辺部62a,62b,62c,62dも、LED22の光り方(輝度や発光色)の影響を等しく受ける。たとえばLED22の輝度が低下すれば、中心部61と周辺部62a,62b,62c,62dの明度は同じように低下する。LED22の発光色が変化すれば、中心部61の色と周辺部62a,62b,62c,62dの色は同じように変化する。
この実施の形態1では、上記の事情を利用して画像の色の補正を行う。すなわち、色柄判別プローブ11Aでは、周辺部62a,62b,62c,62dの色の変化を使って中心部61を含む画像全体の色を補正する。具体的には、カメラ23で撮影を行うたび、撮影した画像の周辺部62a,62b,62c,62d(に設けられた標準色板30)の色を、色柄判別プローブ11Aの製造直後に取得し、記録部16に記録しておいた周辺部62a,62b,62c,62d(に設けられた標準色板30)の色の情報と比較し、それらが等しくなるように画像全体の色を補正する。これにより、温度環境や電源環境の変動によるLED22の光り方の変化の影響を排除している。中心部61と周辺部62a,62b,62c,62dはほぼ同時に撮影されるので、LED22の光り方が時間的に変動する場合でも補正は有効に機能する。
この実施の形態1においては、この色の補正は、標準測定値取得部46、画像補正量算出部47、画像データ補正部48が、記録部16に記録された標準参照値VRefを用いて実行する。ただし標準測定値取得部46、画像補正量算出部47、画像データ補正部48のうちの少なくともいずれか一つの機能を、オペレータが手動で行うことで補正を行ってもよい。
[色の補正方法]
次に色柄判別装置1Aが行う色の補正について、その具体的な方法を図5〜図8を見ながら説明する。
図5は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおいて、カメラ23の撮影した画像データ37から標準測定値VTypを求める手順を示すフローチャートである。色柄判別装置1Aの本体装置12における、画像取得部43と標準測定値取得部46は、色柄判別プローブ11Aのカメラ23で撮影した画像データ37の対象領域に含まれるすべてのピクセルP〜Pを対象としてピクセル値V〜Vを求め(ステップS1)、それらのピクセル平均値VAverを求めて標準測定値VTypとする(ステップS2)処理を行う。ここでピクセル値とは、色柄判別プローブ11Cが捉えることのできる色を定義する数値である。たとえば光の3原色である赤・緑・青それぞれの強さを表すRGB値や、色相・彩度・明度を表すHSV値、明度・青っぽさ・赤っぽさを表すLab値などが使える。この実施の形態1においては、ステップS1における画像データ37の対象領域を、カメラ23の撮影する画像において、標準色板30の写る部分(周辺部62)とする。すなわち標準測定値VTypは、標準色板30の写ったすべてのピクセルP〜Pのピクセル値V〜Vから求められた平均値である。
図6は、校正作業の際に色柄判別装置1Aの本体装置12において行われる処理の手順を示すフローチャートである。それぞれの色柄判別プローブ11Aに対しては、出荷時に校正作業が行われる。校正作業では、充分に安定化された温度環境や電源環境のもとで、実際に色柄判別プローブ11Aを使った撮影を行う。校正作業で撮影する対象物2としては、標準色板30と同様の材質・色で形成された専用のものを使うのが望ましい。校正作業により、色柄判別装置1Aの本体装置12においては、図5に示した手順(ステップS1,S2)に従って標準測定値VTypを求めて標準参照値VRefとし(ステップS11)、これを色柄判別装置1Cの備える記録部16に記憶させる(ステップS12)処理がなされる。VRefは単一の数値であるとは限らない。もしピクセル値としてRGB値を使うのであれば、記録部16には標準参照値VRefとして、赤成分の標準参照値VRefR、緑成分の標準参照値VRefG、青成分の標準参照値VRefBの三つの数値が保持される。
図7は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおいて、標準参照値VRefを使って画像データ37を補正する手順を示すフローチャートである。
色柄判別装置1Aの出荷後、色柄判別装置1Aの使用者が対象物2の色柄判別を行う際には、本体装置12の撮影制御部42が撮影信号を出力し、色柄判別プローブ11のカメラ23が対象物2を撮影する。この時カメラ23は、対象物2と標準色板30とがそれぞれ写るように撮影する。標準測定値取得部46は、カメラ23が撮影した画像データ37から、標準測定値VTypを取得する(ステップS21)。この実施の形態1では、カメラ23が対象物2を撮影した写真(すなわち画像データ37)の一部に標準色板30が写っている。ステップS21において、標準測定値取得部46は、この画像データ37中の標準色板30を撮影した部分を標準測定値VTypとする。標準測定値VTypの取得は、校正時と同様に、図5に示す手順(ステップS1,S2)によって行われる。
次に標準測定値取得部46は、記録部16の保持している標準参照値VRefを取得する(ステップS22)。そして画像補正量算出部47は、標準参照値VRefと標準測定値VTypとを比較し、比較結果から画像補正量VCompを算出する(ステップS23)。
次に撮影制御部42は、再度撮影信号を出力することにより、カメラ23を制御して対象物2を撮影し、画像データ37を取得する(ステップS24)。カメラ23の撮影によって画像データ37が取得されたら、画像データ補正部48は画像補正量VCompを使い、取得した画像データ37の補正を行う(ステップS25)。具体的には、画像データ補正部48が、画像補正量VCompを使って画像データ37の全体、または対象物2が写っている部分に対して色の補正を行う。これにより、対象物2の写っている画像データ37の中心部61を対象領域として画像の補正が行われる。
図8は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、画像補正量VCompを使って画像データ37を補正する手順の詳細を示すフローチャートである。これは図7に示す手順を色柄判別装置1Aの構成で具体的に実装したもの、すなわち色柄判別装置1Aが対象物2の画像全体を補正する手順を示すものである。すなわちステップS25における画像データ37の補正の手順を、図8のステップS31〜S35に具体的に示している。
画像データ補正部48は、画像データ37の補正対象領域(つまり、対象物2が写った領域)に含まれるn個(n≧1)のピクセルP〜Pの中から一つのピクセルP(たとえばピクセルP)を選ぶ(ステップS31)。そして画像データ補正部48は、ステップS31で選んだピクセルPからピクセル値Vを取得する(ステップS32)。さらに画像データ補正部48は、画像補正量算出部47で算出された画像補正量VCompを使ってピクセル値Vを変換し、補正ピクセル値V’を算出する(ステップS33)。具体的には、ピクセル値Vに画像補正量VCompを加算する演算や、ピクセル値Vに画像補正量VCompを乗算する演算を行う算出方法が考えられる。最後に画像データ補正部48は、ピクセルPのピクセル値Vを補正ピクセル値V’に変更する(ステップS34)。すなわち画像データ37そのものを補正する。
画像データ補正部48は、ステップS31〜ステップS34の処理を個々のピクセルP〜Pに対して行い、それぞれのピクセルP〜Pのピクセル値V〜Vを補正ピクセル値V’〜V’に変更する(ステップS35の“Yes”)。すべてのピクセルP〜Pに対して処理が行われると、処理が終了する(ステップS35の“No”)。
ステップS31〜S35の処理は、画像データ37を構成するピクセルPの種類に応じた形で行われる。たとえば画像データ37がピクセル値としてRGB値を使っていて、標準参照値VRefが、赤成分の標準参照値VRefR、緑成分の標準参照値VRefG、青成分の標準参照値VRefBの三つの値で構成され、かつ使用時の標準測定値VTypが、赤成分の標準測定値VTypR、緑成分の標準測定値VTypG、青成分の標準測定値VTypBの三つの値で構成されている場合には、赤成分の補正量VCompRをVRefR/VTypR、緑成分の補正量VCompBをVRefG/VTypG、青成分の補正量VCompBをVRefB/VTypBとする。そして赤成分をVCompR倍、緑成分をVCompB倍、青成分をVCompB倍にするような補正を行う。この補正の結果、温度環境や電源環境の変動により、たとえばLED22の輝度が低下している場合、画像データ37に写っている対象物の部分を明るくするような補正がなされることになる。あるいは画像データ37がピクセル値Vとして輝度と色差からなるYUV値やLab値を使っているような場合も、それぞれのピクセルP〜Pのピクセル値V〜Vを構成する輝度の値と色差の値について、ステップS31〜S35に基づいて同様の処理を行うことができる。ピクセルPのピクセル値Vが他のいかなる値として構成されている場合にも、ステップS31〜S35に基づいて同様の処理を行うことが可能である。
ステップS31〜S35の処理は、対象物2を撮影した画像データ37の色柄判別を容易にするように行ってもよい。たとえば色柄判別プローブ11AのLED22の輝度が低下している場合、画像データ補正部48は、対象物2を撮影した画像データ37である中心部61に含まれるすべてのピクセルP〜Pについて、ステップS31〜S35に基づき、画像データ37に写っている対象物2の部分を明るくするような補正を行い、色柄の判別をしやすくしてもよい。
[標準色板の劣化対策]
この実施の形態1の色柄判別装置1Aでは、標準色板30を基準として撮影画像の色を補正するので、標準色板30に汚れや色あせによる変色があると正しい補正ができなくなる。これに対し、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおいては、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促すように構成することが可能である。これは、下記の(方法a)や(方法b)によって実現することができる。
なおこの(方法a)や(方法b)は、標準測定値比確認部49、および劣化通知部50の処理によって行われる。ただし、標準測定値比確認部49の処理、劣化通知部50の処理のうち少なくともいずれか一方を、色柄判別装置1Aの使用者などが手動で行ってもよい。
(方法a)
図9は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促す第1の方法としての(方法a)の原理を説明する図である。この(方法a)は、図9に示すように、標準測定値比確認部49が、撮影画像の周辺部62a,62b,62c,62dに複数の検査対象領域を設定し、標準測定値比確認部49において、それらのピクセル平均値VAverの比を調べる方法である。
汚れや色あせによる部材の変色は一般に均一ではなく、部分によって異なる。これは標準色板30も例外ではなく、そのため変色が進むとピクセル平均値VAverの比は出荷前に測定された初期値から変化する。標準測定値比確認部49はこのことを利用し、複数の検査対象領域に設定された、ピクセル平均値VAverの比としての標準測定値の比VPropが一定のしきい値を超えたかどうかを確認する。しきい値を超えている場合、正しい補正が困難になるほどに標準色板30の変色が進んだものと推測されるので、これを受けて劣化通知部50は、標準色板30の掃除・交換を促すための告知を行う。
この告知は、たとえば本体装置12のディスプレイ15に、標準色板30の掃除や交換を促す文字や図柄などを表示させたり、本体装置12のスピーカ(図示せず)から標準色板30の掃除・交換を促すための音声を出力させることなどで行うことができる。なお標準測定値の比VPropのしきい値は、標準参照値VRefと同様、出荷時に行う校正作業によってあらかじめ標準測定値比確認部49や記録部16に記録させておく。
(方法b)
図10および図11は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aにおける、標準色板30の変色を自動的に検知して標準色板30の掃除・交換を促す第2の方法としての(方法b)の原理を説明する図である。この(方法b)は、標準測定値比確認部49が、照明パターン切り替え部41を制御して、LED22の点灯パターンを変えながら周辺部62a,62b,62c,62dを撮影し、標準測定値比確認部49において、それらのピクセル平均値VAverの比を調べる方法である。
塵埃が付着していない初期状態の標準色板30は、図10の(1)に模式的に示すように入射した光の多くを正反射させる。そのため図2の構成の色柄判別プローブ11Aにおいて、一部のLED22(たとえばLED22b)のみを点灯させると、出荷前の初期状態では、図11の(1)に模式的に示すように、同図左側に位置する周辺部62b,62cが暗く写り、同図右側に位置する周辺部62a,62dが明るく写る。これはLED22bから発せられた光が、周辺部62b,62cには浅い角度で入射し、周辺部62a,62dには垂直に近い角度で入射するからである。
しかし長期間の使用によって塵埃の付着した標準色板30は、図10の(2)や(3)に模式的に示すように入射した光を乱反射させるようになる。これに伴い、図11の(2)に模式的に示すように、同図左側に位置する周辺部62b,62cが明るく写るようになり、同図右側に位置する周辺部62a,62dとの明度差が小さくなる。(方法b)では、こうした事象を利用して変色の進行を検知する。
具体的には、標準測定値比確認部49は、照明パターン切り替え部41を制御して特定のLED、たとえばLED22bのみを点灯させて周辺部62a,62b,62c,62dを含む写真を撮影し、この写真の画像データ37中の左側の周辺部62b,62cに設けられた標準色板30のピクセル平均値VAverと右側の周辺部62a,62dに設けられた標準色板30のピクセル平均値VAverを別々に求めて、それぞれのピクセル平均値VAverの比としての標準測定値の比VPropを調べる。
その結果、図11に示す左側の周辺部62b,62cに設けられた標準色板30のピクセル平均値VAverと、同図に示す右側の周辺部62a,62dに設けられた標準色板30のピクセル平均値VAverとの比としての標準測定値の比VPropが一定のしきい値を超えたら、正しい補正が困難になるほどに標準色板30に汚れが着いたものと推測されるので、劣化通知部50は、その掃除・交換を促すための告知を行う。告知を行う方法や、標準測定値の比VPropを保持する方法は、上記(方法a)と同様でよい。
なお上記(方法a)および(方法b)は例示であり、これら以外の方法で標準色板30の劣化対策が行われてもよい。
[作用効果]
以上、この実施の形態1においては、カメラ23で対象物2を撮影する時に、対象物2とともに標準色板30も併せて撮影することにより、対象物2の表面を撮影した画像データ37の、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、画像データ37に写っている標準色板30を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、光学的な環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。
この実施の形態1においては、カメラ23により撮影される画像の色調を判定する基準を、板状に形成された標準色板30として形成し、画像の色調の判定を簡易な構成によって確実に行うことができる。
この実施の形態1においては、対象物2の表面を撮影した画像データ37の、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を画像補正量VCompに基づいて補正することにより、温度環境や電源環境の影響によって生ずる対象物2の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
この実施の形態1においては、標準色板30の変色が均一ではなく部分によって異なることを利用し、標準色板30の劣化を検出して使用者に知らせることが可能となり、対象物2の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
この実施の形態1においては、標準色板30に塵埃が付着すると光を乱反射させるようになることを利用し、標準色板30の劣化を検出して使用者に知らせることが可能となり、対象物2の表面の色柄の判別精度の低下を抑止することができる。
[発明の実施の形態2]
図12ないし図14に、この発明の実施の形態2を示す。
[構成]
図12は、この実施の形態2の色柄判別装置1Bを構成する色柄判別プローブ11Bの概略構成を示す図である。この色柄判別プローブ11Bは、「撮影対象切り替え手段」としての標準色板駆動機構33と「撮影対象切り替え手段」としての延長部34とを備え、標準色板30が底板部28の上面ではなく延長部34の上面に配設されている点が実施の形態1と相違する。
この実施の形態2における延長部34は、一方向に長い、剛性の高い部材たとえば金属で形成された板材であり、一端部の上面に標準色板30が配設され、他端部は標準色板駆動機構33に接続されている。標準色板駆動機構33はモータ(図示せず)などを備えて延長部34を軸支し、モータ(図示せず)の駆動により、軸支した延長部34を水平方向(図12における前後方向)に回動させる機能を有する。
この実施の形態2では、標準色板駆動機構33の駆動によって延長部34が軸支部分を中心に回転することで、標準色板30がカメラ23の撮影視野に出し入れされ、カメラ23に標準色板30を写させるかどうかを切り替える。そして、複数回の撮影で、対象物2と標準色板30を別々に撮影することが可能になる。前記実施の形態1では、1枚の画像データ37に対象物2と標準色板30との両方を同時に撮影することで、画像データ37に写る撮影対象としての対象物2と標準色板30を空間的に切り替えている(同じ画像データ37中の別々の部分に対象物2の画像と標準色板30の画像とが存在する。)のに対し、この実施の形態2では、画像データ37に写る撮影対象としての対象物2と標準色板30を時間的に切り替えていると言える。
図13は、この実施の形態2の色柄判別装置1Bを構成する、色柄判別プローブ11Bと本体装置12の機能概略を示す機能ブロック図である。同図に示すとおり、この色柄判別装置1Bは、標準色板駆動機構33の駆動を制御するための、「撮影対象切り替え手段」としての駆動制御部52が機能手段として設けられている点がこの実施の形態1と相違する。
またこの実施の形態2において、記録部16に記録されている標準参照値VRefは、後述する第1の画像データに含まれる、標準色板30を撮影した部分から標準測定値VTypを取得し、これを標準参照値VRefとしたものである。
上記以外の構成は、この実施の形態1と同じである。
[補正の手順]
図14は、この実施の形態2の色柄判別装置1Bが行う色の補正の手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートに示す手順を行う前に、前記実施の形態1の[色の補正の手順1.原理][色の補正の手順2.標準測定値の取得][色の補正の手順3.標準参照値の取得]に示した手順と同様の手順が行われるが、ここでは記載を省略した。
この実施の形態2の色柄判別装置1Bにおいては、まず標準測定値取得部46が駆動制御部52を制御し、駆動制御部52が標準色板駆動機構33を駆動する制御を行って、延長部34上の標準色板30をカメラ23の撮影位置(たとえば底板部28の開口部29の略中央位置に配設される位置が考えられる。)に移動させる(ステップS41)。この状態で、標準測定値取得部46は撮影制御部42を制御して標準色板30を撮影して、画像データ37としての第1の画像データを取得する(ステップS42)。
第1の撮影を行った後、標準測定値取得部46が駆動制御部52を制御し、標準色板30が格納位置(たとえば延長部34および標準色板30が開口部29よりも外側となる位置)に移動させる(ステップS43)。そして標準測定値取得部46は、撮影制御部42を制御して、標準色板30が写らない状態で撮影を行い、画像データ37としての第2の画像データを取得する(ステップS44)。
そして標準測定値取得部46は、第1の画像データに写った標準色板30のピクセル値Vから画像補正量VCompを算出する(ステップS45)。この手順は、実施の形態1のステップS21〜ステップS23と同様の手順によって行われる。
画像補正量VCompが算出されると、画像データ補正部48は画像補正量VCompを使い、第2の画像データのすべてのピクセル値Vを補正ピクセル値V’に変えることで、第2の画像データを補正する(ステップS46)。これにより、対象物2の画像データである中心部61を対象領域とした画像の補正が行われる。
以上、この実施の形態2においては、対象物2の表面を撮影した第2の画像データの、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、第1の画像データに写っている標準色板30を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。 なお上記実施の形態2においては、一端部を軸支された延長部34が軸を中心に水平方向に回動することで延長部34上の標準色板30を撮影位置に移動させる構成としたが、標準色板30を撮影位置に移動させる構成は、これ以外のどのような方法であってもよい。たとえば、延長部34を軸方向に伸縮可能に構成し、標準色板駆動機構33の駆動によって延長部34を軸方向に伸長させて標準色板30を撮影位置に配設させるような構成や、図面に垂直な軸を中心に延長部34が回動する構成であってもよい。
また上記実施の形態2においては、標準色板30をカメラ23の撮影視野に出し入れするのに、必ずしも可動部を持つ標準色板駆動機構33を使う必要はない。たとえば、カメラ23のレンズに、透過率を電気的に変化させることのできる液晶フィルタを配設することや、カメラ23のレンズに静電気を使って焦点を変化させることのできる液体レンズを使うことで、カメラ23への入射光の光路を変化させることによって、カメラ23に写る対象物2と標準色板30を切り替えることも考えられる。このような構成とすることで、標準色板駆動機構33で延長部34を駆動させる場合と同様に、対象物2の撮影による画像データの取得タイミングと標準色板30の撮影による画像データの取得タイミングとを時間的に切り替えることが可能となる。
[発明の実施の形態3]
図15に、この発明の実施の形態3を示す。
[構成]
この実施の形態3の色柄判別装置1Cでは、実施の形態1および実施の形態2における、標準色板30をカメラ23で撮影した画像データ37から標準測定値VTypを取得する動作を他の手段で行う構成としている。
図15に、この実施の形態3の色柄判別装置1Cを構成する色柄判別プローブ11Cの一例の概略図を示す。同図に示す色柄判別プローブ11Cは、標準色板30の上方に「標準判別部材反射測定手段」としての光電素子が設けられている。図15では、この「標準判別部材反射測定手段」としての光電素子として、フォトダイオード35が2つ設けられている。このフォトダイオード35は受光による光電変換機能を有し、受光した光の量に応じた大きさの電気信号を出力する。
またこの実施の形態3の色柄判別装置1Cは、機能手段としての撮影制御部42が、カメラ23の撮影を制御する機能を有するとともに、フォトダイオード35が受光することで発生する受光信号を取得する機能を有する。撮影制御部42は受光信号を取得して信号の大きさを検出することで、標準色板30からの反射光を定量的に測定することが可能となる。
この実施の形態3において、記録部16に記録されている標準参照値VRefは、校正時に標準色板30からの反射光をフォトダイオード35で受光した受光信号に基づいて標準測定値VTypを取得し、これを標準参照値VRefとしたものである。
それ以外の構成は、この実施の形態1の色柄判別装置1Aおよび色柄判別プローブ11Aと同じである。
[処理手順]
この実施の形態3においては、この実施の形態1の[色の補正の手順1.原理]におけるピクセル値群を構成するピクセル値V〜Vの取得手順、[色の補正の手順2.標準測定値の取得]における標準測定値VTypの取得手順、[色の補正の手順3.標準参照値の取得]における標準測定値VTypの取得手順、[色の補正の手順4.標準参照値の取得]におけるピクセル値Vの取得手順、[標準色板の劣化対策]におけるピクセル平均値VAverの取得手順は、フォトダイオード35の受光と、受光による受光信号に基づいて行われる。
この実施の形態3においては、対象物2の表面を撮影した画像データ37の、温度環境や電源環境の変動に起因して生ずる変化を、標準色板反射測定手段の測定値を使って補正することができる。これにより、目視では判別困難な材料や部品の色柄を、温度環境や電源環境の安定していない現場でも高精度かつ安定的に判別することができる。
この実施の形態3においては、色柄判別の画像データ37の取得に用いるカメラ23と別に補正や劣化対策のためのフォトダイオード35を設けることにより、色柄判別に用いる画像データ37の取得に直接影響されることのない、効果の高い補正や劣化対策を行うことが可能となる。
この実施の形態3の「標準判別部材反射測定手段」としての光電素子は、フォトダイオード35以外のどのような光電素子であってもよい。また「標準判別部材反射測定手段」は光電素子に限定されず、標準色板30からの反射光を定量的に測定することのできるどのような手段であってもよい。
上記各実施の形態は、複数融合したものであってもよい。たとえば上記実施の形態1や上記実施の形態3の構成に、上記実施の形態2の標準色板駆動機構33と延長部34と駆動制御部52とが設けられ、標準色板30を撮影位置に設置した状態で、実施の形態1や実施の形態3の補正制御や劣化通知制御が行われる構成であってもよい。
以上の各実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記各実施の形態のみに限定されることを意味するものではないことは言うまでもない。
1A,1B,1C・・・色柄判別装置
2・・・対象物
10・・・本体部
11A,11B,11C・・・色柄判別プローブ
12・・・本体装置
13・・・接続ケーブル
14・・・キーボード
15・・・ディスプレイ
16・・・記録部
17・・・色柄判別プログラム
21・・・ハウジング
22,22a,22b・・・LED
23・・・カメラ
24・・・スカート
25・・・上面部
26・・・下端部
27・・・内面部
28・・・底板部
29・・・開口部
30・・・標準色板
31・・・密着部
32・・・段差部
33・・・標準色板駆動機構
34・・・延長部
35・・・フォトダイオード
36・・・映像
37・・・画像
41・・・照明パターン切り替え部
42・・・撮影制御部
43・・・画像取得部
44・・・特徴量抽出部
45・・・カテゴリ判別部
46・・・標準測定値取得部
47・・・画像補正量算出部
48・・・画像データ補正部
49・・・標準測定値比確認部
50・・・劣化通知部
51・・・統括制御部
52・・・駆動制御部
53・・・照明制御信号
54・・・特徴量ベクトル
55・・・動作指示
61・・・中心部
62,62a,62b,62c,62d・・・周辺部
D1・・・斜め方向
D2・・・垂直方向
〜P・・・ピクセル
S21,S22,S23,S24,S25・・・ステップ
S31,S32,S33,S34,S35・・・ステップ
S41,S42,S43,S44,S45,S46・・・ステップ
V,V〜V・・・ピクセル値
V’・・・補正ピクセル値
Aver・・・ピクセル平均値
Typ・・・標準測定値
Ref,VRefR,VRefG,VRefB・・・標準参照値
Typ,VTypR・VTypG・VTypB・・・標準測定値
Comp,VCompR,VCompB,VCompB・・・画像補正量
Prop・・・標準測定値の比

Claims (9)

  1. 対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、
    前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、
    前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、
    前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、
    前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、
    前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、
    前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材を備え、
    前記撮影手段が、前記対象物の撮影時に、前記対象物とともに前記標準判別部材も併せて撮影するように設けられたことを特徴とする色柄判別プローブ。
  2. 対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、
    前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、
    前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、
    前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、
    前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、
    前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、
    前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材と、
    前記撮影手段に前記標準判別部材を写させるかどうかを切り替える撮影対象切り替え手段を備え、
    前記標準判別部材の写る第1の画像データと、前記標準判別部材の写らない第2の画像データとを対応させて出力することを特徴とする色柄判別プローブ。
  3. 対象物の表面の色柄の判別に用いられる色柄判別プローブであって、
    前記対象物の表面に光を照射するように配設された照明手段と、
    前記対象物の表面に対向して配置され、前記照明手段によって光を照射された前記対象物の表面を撮影する撮影手段と、
    前記対象物の表面と、前記照明手段と、前記撮影手段とを外部から光学的に遮蔽する遮蔽手段とを備え、
    前記照明手段は、前記対象物の表面に光を照射するパターンとしての照明パターンを複数保持し、所定の制御信号の入力を受けて前記複数の照明パターンを切り替え可能に構成され、
    前記撮影手段は、前記照明手段の発する光が照射された前記対象物の表面を撮影し、前記色柄の判別に用いるための画像データを取得する機能を備え、
    前記遮蔽手段の内側に、前記撮影手段により撮影される画像の色調を判定する基準としての部材である標準判別部材と
    前記標準判別部材からの反射光を定量的に測定する標準判別部材反射測定手段を備え、
    前記標準判別部材反射測定手段は、前記撮影手段が前記対象物を撮影する時に、前記標準判別部材反射測定手段によって測定された測定値を前記画像データと対応させて出力することを特徴とする色柄判別プローブ。
  4. 前記標準判別部材は、板状に形成された標準色板であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の色柄判別プローブ。
  5. 請求項1または4に記載の色柄判別プローブと、
    前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、
    前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、
    前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記画像データの一部に写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、
    色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記画像データに写っている前記標準判別部材から取得したピクセル平均値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、
    前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、
    前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、
    前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備える
    ことを特徴とする色柄判別装置。
  6. 請求項2または4に記載の色柄判別プローブと、
    前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、
    前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、
    前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、
    色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記標準判別部材の写る前記第1の画像データから取得したピクセル平均値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、
    前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、
    前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、
    前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備える
    ことを特徴とする色柄判別装置。
  7. 請求項3または4に記載の色柄判別プローブと、
    前記照明手段に、前記複数の照明パターンを切り替えさせる制御信号を送出する照明制御手段と、
    前記撮影手段の、前記対象物の表面を撮影して画像データを取得する動作を制御する撮影制御手段と、
    前記撮影手段の撮影によって取得された画像データを取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された、前記照明手段が保持する前記複数の照明パターンを切り替えながら前記撮影手段が取得した複数の前記画像データから、複数の特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値を標準参照値として保持する標準参照値保持手段と、
    色柄判別の実行時、前記画像データを前記特徴量取得手段に渡す前に、前記標準判別部材反射測定手段から出力された前記測定値を標準測定値として取得する標準測定値取得手段と、
    前記特徴量取得手段によって取得された、前記特徴量に対する統計処理を行って前記対象物の表面の属するカテゴリを推定するカテゴリ推定手段とを備え、
    前記標準測定値取得手段の取得した標準測定値を、前記標準参照値保持手段の保持する前記標準参照値と比較して画像補正量を算出する画像補正量算出手段と、
    前記画像補正量に基づき、前記対象物の写っている前記画像データのピクセル値を補正する画像データ補正手段とを備える
    ことを特徴とする色柄判別装置。
  8. 請求項5ないし7のいずれか一つに記載の色柄判別装置であり、
    請求項1ないし4のいずれか一つに記載の前記標準判別部材の複数の部位から標準測定値を取得する機能を持つ前記色柄判別プローブと、
    前記撮影手段が撮影した、前記標準判別部材の前記複数の部位の画像から取得した標準測定値の比が、所定の範囲内であるかどうかを確認する標準測定値比確認手段と、
    上記標準測定値の比が所定の範囲内から逸脱した時に、前記標準判別部材の色調の変化としての劣化を知らせる標準判別部材劣化通知手段とを備える
    ことを特徴とする色柄判別装置。
  9. 請求項5に記載の色柄判別装置であり、
    前記照明手段が前記標準判別部材に光を照射する角度を、前記照明パターンに応じて変える標準判別部材照射角度可変手段と、
    複数の角度から光を照射された前記標準判別部材を前記撮影手段が撮影した複数の画像から取得した標準測定値の比が、所定の範囲内であるかどうかを確認する標準測定値比確認手段と、
    上記標準測定値の比が所定の範囲内から逸脱した時に、前記標準判別部材の色調の変化としての劣化を知らせる標準判別部材劣化通知手段とを備える
    ことを特徴とする色柄判別装置。
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