JP2021102866A - 静電容量センサ - Google Patents

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Tomohiko Ishigaki
智彦 石垣
羊平 伊藤
Yohei Ito
羊平 伊藤
伸治 長谷川
Shinji Hasegawa
伸治 長谷川
英樹 河合
Hideki Kawai
英樹 河合
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Abstract

【課題】限られたスペースに収容されたアンテナとセンサ電極の干渉を抑え、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えた静電容量センサを提供する。【解決手段】導体からなる電極40を備える検出部と、検出部の静電容量の変化を判定する検知部50を有し、電極40は、電極40に沿った方向が磁極の軸の方向となる磁場発生手段10の近傍に配置され、電極40の形状は、磁場発生手段10の磁場発生に伴い電極40に生じる電流を妨げる非導体部のスリットを有した形状を有して構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ドアロックの施錠解除をキー操作なしで行う車両用ドアハンドルなどに用いられる静電容量センサに関する。
従来、LFアンテナとタッチセンサを備えた車両用ドアハンドル装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この車両用ドアハンドル装置は、車両ドアを構成するドアアウタパネルに、例えば樹脂材にて内部空間を有する中空形状に成形されたアウトサイドドアハンドルが設けられている。アウトサイドドアハンドルの外壁面には、人の接近又は接触を検知可能な検知領域として、アウトサイドドアハンドルの前側部の外壁面に、車両ドアのロック(施錠)を意図する人の手の接近又は接触を検知可能なロック検知領域、および、アウトサイドドアハンドルの把持部となる中間部の外壁面に、車両ドアのアンロック(解錠)を意図する人の手の接近又は接触を検知可能なアンロック検知領域、が設けられている。
そして、アウトサイドドアハンドル内には、例えば金属板からなる略短冊状のロックセンサ電極がロック検知領域に合わせてドアアウタパネルから離れた表面寄りに収容されるとともに、例えば金属板からなる略短冊状のアンロックセンサ電極がアンロック検知領域に合わせてドアアウタパネル寄りに収容されている。
また、アウトサイドドアハンドル内には、ロックセンサ電極及びアンロックセンサ電極と電気的に接続されたモジュールが収容されている。モジュールには、共振コンデンサ及びアンテナ用コイルによるLFアンテナ、および、検知部材としてのセンサICが設けられている。
この車両用ドアハンドル装置によれば、LFアンテナが車載機から携帯機へID情報を含んだ信号を送信し、ID照合した後、人の手の接触などによるアンロックセンサ電極による静電容量の変化を検知することで、ドアロックをアンロック状態にして、ドアロックの施錠解除をキー操作なしで行うことができる。
特開2018−40186号公報
しかしながら、特許文献1に示す車両用ドアハンドル装置では、アウトサイドドアハンドル内の限られたスペースに収容されたアンテナとセンサ電極が干渉し、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化が生じていた。このため、アンテナへの給電電流の増加による出力補完や、整合回路の再調整によるアンテナ特性の変化対応の必要が生じるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、限られたスペースに収容されたアンテナとセンサ電極の干渉を抑え、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えた静電容量センサを提供することにある。
[1]上記目的を達成するため、導体からなる電極を備える検出部と、前記検出部の静電容量の変化を判定する検知部を有する静電容量センサにおいて、前記電極は、前記電極に沿った方向が磁極の軸の方向となる磁場発生手段の近傍に配置され、前記電極の形状は、前記磁場発生手段の磁場発生に伴い前記電極に生じる電流を妨げる非導体部のスリットを有した形状である静電容量センサを提供する。
本発明の静電容量センサによれば、限られたスペースに収容されたアンテナとセンサ電極の干渉を抑え、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えた静電容量センサを提供することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサを搭載する車両のアウトサイドドアハンドル付近の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のアウトサイドドアハンドル部のA−A概略断面図である。 図2は、車両用のスマートエントリシステムの構成を示すブロック図である。 図3(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサの電極の正面図であり、図3(b)は、比較例の電極の正面図である。 図4は、アウトサイドドアハンドル内に配置された本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサの検出部と送信アンテナの配置状態を示す一部切り欠きの斜視図である。 図5は、電極に近接した送信アンテナが発振しているときの磁場を示す図4のB−B断面図である。 図6(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る電極の電流を示す図であり、図6(b)は、比較例に係る電極の電流を示す図である。また、図6(c)は、本発明の電極の磁力による電流の説明図であり、図6(d)は、本発明の電極の電位による電流の説明図である。 図7は、本発明の実施の形態と比較例の送信アンテナの特性のインピーダンス比のシミュレーション結果である。 図8は、本発明の実施の形態と比較例の送信アンテナの共振周波数の差分のシミュレーション結果である。 図9(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る静電容量センサの電極の正面図である。図9(b)は、その変形例の電極の正面図である。
[実施の形態]
(車両のアウトサイドドアハンドルおよびスマートエントリシステムの構成)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサを搭載する車両のアウトサイドドアハンドル付近の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のアウトサイドドアハンドル部のA−A概略断面図である。図2は、車両用のスマートエントリシステムの構成を示すブロック図である。なお、各図中、車両の前後方向をZ軸、上下方向をX軸、左右方向をY軸とする。
図1(a)のように、車両ドアのドアアウタパネル1には、樹脂材にて内部空間を有する中空形状に成形されたアウトサイドドアハンドル2とエスカッション3が設けられている。アウトサイドドアハンドル2は、ドアアウタパネル1側が把持部2a、その反対の外部側が把持部2bとなる把持部を有する。なお、ドアアウタパネル1には、アウトサイドドアハンドル2の把持部2a付近に、アウトサイドドアハンドル2を容易に把持できるよう内側への凹部1aが形成されている。
図2のように、スマートエントリシステムの車載機には、送信アンテナ10と受信アンテナ20と、アウトサイドドアハンドル2のアンロック用静電容量センサ30およびロック用静電容量センサ60と、ロック・アンロック駆動部70と、ドアロックECU80を備える。また、携帯機90を備える。
車載機の送信アンテナ10は、ドアロックECU80からのリクエストコードに基づいたリクエスト信号を常時送信する。車載機の受信アンテナ20は、携帯機90からの信号を受信し、ドアロックECU80に信号を伝える。アンロック用静電容量センサ30およびロック用静電容量センサ60は、アウトサイドドアハンドル2のセンサ部分に人の手が接近又は接触すると、ドアロックECU80へ検知信号を送る。ロック・アンロック駆動部70は、車両ドアのロック・アンロックを行う。
ドアロックECU80は、リクエストコードを送信アンテナ10へ供給し、携帯機90からの信号を受信アンテナ20から入力し、IDコード照合を行う。そして、IDコード認証ができた場合には、ドアロックECU80は、アウトサイドドアハンドル2のアンロック用静電容量センサ30からの検知信号があれば、ロック・アンロック駆動部70へアンロック信号を送る状態とする。そして、実際に、アンロック用静電容量センサ30からの検知信号があれば、ロック・アンロック駆動部70へアンロックの信号を送る。
携帯機90は、車載機からのリクエスト信号を受信し、検知すると、IDコード信号を送信する。
(静電容量センサおよび送信アンテナの構成)
図3(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサの検出部の電極の正面図であり、図3(b)は、比較例の電極の正面図である。図4は、アウトサイドドアハンドル内に配置された本発明の第1の実施の形態に係る静電容量センサの検出部と送信アンテナの配置状態を示す一部切り欠きの斜視図である。
アンロック用静電容量センサ30は、検出部となる電極40と検出情報を判定する検知部50で構成されている。そして、図1(b)のように、アウトサイドドアハンドル2の中空部に、電極40と検知部50が設けられている。電極40は、アウトサイドドアハンドル2の把持部2aの側に配置されている。そして、電極40は、乗車する人の手がかかるアウトサイドドアハンドル2の把持部2aよりZ軸方向の幅が広く、把持部2aの全体範囲に対応するように配置されている。また、アウトサイドドアハンドル2の中空部には、送信アンテナ10が電極40の車両の外側(Y軸方向)に近接配置されている。
静電容量センサ30の電極40は、0.3mmの厚さの銅板からなる、検出電極部41と端子部42で構成されている。そして、図3(a)のように、検出電極部41はZ軸方向に長い矩形形状であり、端子部42は検出電極部41のZ軸方向の端に形成されている。
電極40には、Z軸方向に長い矩形形状の2本のスリット45a、45bが形成されている。スリット45a、45bは貫通孔であり、非導電体部となる。検出電極部41は、スリット45a、45bに区切られた導電体部である検出電極部41a、41b,41cを有する。
検出電極部41の外形形状とスリット45a、45b形状の対称軸はそれぞれ平行な位置関係にある。このため、Z軸上の各位置におけるX軸方向の検出電極部41a、41b,41cの幅は、それぞれ一定である。そして、検出電極部41a、41b,41cは、Z軸方向において、把持部2aの全範囲に対応している。これらにより、乗車する人が把持部2a、2bをつかんだ際の静電容量センサ30の感度が安定するようにしている。つまり、つかむ箇所が多少Z軸方向にずれても、乗車する人の手に対応する検出電極部41の面積は一定になる。
なお、図3(b)は比較例の電極40Aであり、本発明の第1の実施の形態の電極40とは、非導電体部となるスリット45a、45bが形成されていない点が異なる。
静電容量センサ30の検知部50は、容量成分および抵抗成分から構成されるRC回路である。容量成分への充電を行った後、放電時における所定時の電圧を測定することで、タッチ操作がされたかを判定する。検知部50は、静電容量センサ30の電極40の端子部42に電気的に接続されている。また、検知部50から前述のドアロックECU80へハーネス51によって電気的に接続されている。ハーネス51は、検知部50への電源供給と、検知部50とドアロックECU80間での信号通信を行う。
そして、図4のように、送信アンテナ10は、フェライトなどの磁性体材料のコア11と、コア11にポリウレタン銅線などの被覆金属線を巻いたコイル12と、コイル12の端部を固定する樹脂製の端部枠13で構成されている。コア11は、Z軸方向に長く、Y軸方向はX軸方向より寸法が小さく、Z軸方向の辺はR面形成されている略直方体形状である。コイル12は、コア11の両端付近の間をZ軸周りに、被覆金属線が2重に巻かれたものである。
電極40と送信アンテナ10は、送信アンテナ10の磁極の軸方向が、電極40に沿った方向(Z軸方向)で近接配置されている。送信アンテナ10の磁極の軸方向と電極40のスリット45a、45bの長い方向も同じ方向(Z軸方向)である。そして、送信アンテナ10の厚みの薄い側が電極40の厚さ方向(Y軸方向)となり、幅の広い側が電極40の面に沿うようにされている。
送信アンテナ10は、Z軸方向において、電極40のスリット45a、45bの範囲内に収まるものにされている。また、送信アンテナ10は、X軸方向において、電極40の範囲内に収まり、かつ、スリット45a、45bを覆う幅があるものにされている。
送信アンテナ10は、これらの構成と配置により、必要な範囲へ必要な出力の信号を送信でき、かつ、アウトサイドドアハンドル内の限られたスペースに収容できるようにしてある。
(静電容量センサの電極による送信アンテナの動作干渉)
図5は、電極に近接した送信アンテナが発振しているときの磁場を示す図4のB−B断面図である。図6は、送信アンテナが発振しているときの電極の電流を示し、図6(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る電極の電流を示す図であり、図6(b)は、比較例に係る電極の電流を示す図である。また、図6(c)は、本発明の電極の磁力による電流の説明図であり、図6(d)は、本発明の電極の電位による電流の説明図である。
送信アンテナ10は、所定周波数電流、例えば125kHzの信号の入力により共振し、LF電波を送信する。この際、送信アンテナ10の両端は極性を持ち、その周辺には磁界が生じる。そして、例えば、図5のように、左側がN極となり右側がS極となった場合、コア11やコイル12の左側端部付近から、コア11やコイル12の右側端部付近へ、曲線上の各点での接線方向が磁界の方向と一致する磁力線が生じる。送信アンテナ10に近接する電極40はこの磁力線が貫く。特に、送信アンテナ10の両極付近の磁力線は、密度が高く、かつ、電極40に略垂直な方向に貫く。
そして、磁界の変化に伴い、電磁誘導が生じ、図6(a)のように、本発明の第1の実施の形態の電極40には、スリット45a、45bの影響を受けた電流が生じる。一方、図6(b)のように、比較例の電極40Aには、スリット45a、45bの影響がない渦電流が生じる。この渦電流による磁場は、送信アンテナ10が発するLF電波を打ち消す成分となる。
スリット45a、45bの影響により、図6(b)の比較例の電極40Aの電流が、図6(a)の本発明の第1の実施の形態の電極40の電流となるのは、磁力による電磁誘導と、電荷の移動によって生じた電位勾配によるものである。
図6(c)のように、本発明の第1の実施の形態の電極40では、非導電体部のスリット45a、45bでは、電磁誘導による誘導起電力は生じない。また、導電体である検出電極部41a、41b、41cなどで発生した渦電流成分はスリット45a、45bに妨げられる。つまり、電荷の移動先が制限される、あるいは、電荷が移動した後の電荷の供給がされない。
そして、渦電流の流れが妨げられた箇所では、正あるいは負の電荷が溜まり、電位の変化が生じる。図6(d)の等高線のように、正の電荷が溜まる箇所43a、43b、43e、43fでは電位が高くなり、負の電荷が溜まる箇所43c、43d、43g、43hでは電位が低くなる。電極端部の41d、41eを通る渦電流の影響により、箇所43a、43b、43g、43hは、箇所43c、43d、43e、43fより電位の変化が大きい。
そして、図6(d)の矢印のように、この電位差による電流成分が生じる。この電流成分は、渦電流とは反対方向の電流や、左右対称方向に打ち消す電流などであり、渦電流を打ち消す、あるいは、渦電流を散乱させる成分の電流である。これらにより、渦電流は抑制される。
このように、スリット45a、45bを備えることで、磁力による電磁誘導と、電荷の移動によって生じた電位勾配により、スリットがない場合に生じる図6(b)の渦電流を図6(a)のような電流にできる。そして、送信アンテナ10が発するLF電波を打ち消す成分の磁場の発生を減ずることができる。
なお、送信アンテナ10にX軸方向の幅があれば、電極40にスリットがない場合、図6(b)のようなX軸方向に長い渦電流が生じる。これに対して、X軸方向に並んだ2本のスリット45a、45bがあることで、X軸方向に幅広く渦電流の抑制ができる。特に、本実施の形態のように、Y軸方向に薄型として、X方向に幅の広い送信アンテナ10には効果的である。また、X軸方向に幅が広い1本のスリットではなく、2本のスリット45a、45bの間に、検出電極部41bを有することで、電極40の検出電極部41の面積確保による静電容量の確保もできる。この場合、スリットは2本に限らず、複数本であればよい。
また、電極40の形状は、X軸とY軸に略対称な形状であり、渦電流を打ち消す形状として適している。
図7は、本発明の実施の形態と比較例の静電容量センサの電極を近接配置した、送信アンテナの特性のインピーダンス比のシミュレーション結果である。図8は、本発明の実施の形態と比較例の静電容量センサの電極を近接配置した、送信アンテナの共振周波数の差分のシミュレーション結果である。なお、図7、図8とも、本発明の実施の形態において、電極40と送信アンテナ10の間隔の距離が5mmのときの特性を基準として、特性を示してある。
図7は、横軸が電極40と送信アンテナ10の間隔の距離、縦軸が送信アンテナ10のインピーダンス(Ω)の比である。電極40と送信アンテナ10の間隔の距離が5mmのとき、本発明の実施の形態に対し、比較例は2.3倍のインピーダンスである。さらに、電極40と送信アンテナ10の間隔の距離を小さくして、1mmにすると、本発明の実施の形態はインピーダンスが1.5倍以内に留まるが、比較例はインピーダンスが5.3倍まで大きくなる。
図8は、横軸が電極40と送信アンテナ10の間隔の距離、縦軸が送信アンテナ10の共振周波数(kHz)の差分値である。電極40と送信アンテナ10の間隔の距離が5mmのとき、本発明の実施の形態に対し、比較例の差分値は3.2(kHz)である。さらに、電極40と送信アンテナ10の間隔の距離を小さくして、1mmにすると、本発明の実施の形態の差分値は変化がみられないが、比較例の差分値は12.5(kHz)まで大きくなる。
図7と図8のシミュレーション結果のように、本発明の実施の形態に係る静電容量センサ30は、スリット45a、45bのない比較例に対し、電極40と送信アンテナ10の間隔の距離を小さくしても、電極40と送信アンテナ10との干渉を抑え、送信アンテナ10の出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
図9(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る静電容量センサの電極の正面図である。図9(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る静電容量センサの電極の変形例の正面図である。以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成および機能を有する部分については同一の引用数字を付している。
この静電容量センサ31は、第1の実施の形態では、電極40として支持基板のない銅合金の板を用いたのに対し、ガラスエポキシなどの絶縁基板上に銅箔が貼られた回路基板を用い、電極40として絶縁基板上の銅箔を用いていること、および、Z軸方向のスリット45a、45bに加え、X軸方向のスリット46a〜46vを有していることにおいて、第1の実施の形態と相違している。また、検知部50は、この絶縁基板上に構成されている。
図9(a)のように、スリット46a〜46vは、電極40の端部からX軸方向に延び、Z軸方向のスリット45a、45bには繋がっていない。スリットの幅は銅箔の厚さ程度であり、例えば、35μmである。また、スリット46a、46k、46l、46vが、送信アンテナ10の磁極に対応した位置に形成されている。送信アンテナ10の磁極に対応した位置とは、送信アンテナ10からの磁力線が、密度が高く、かつ、電極40に略垂直な方向に貫く位置であり、ここでは、Z軸方向において、図6(b)の比較例(スリットのない電極40A)の渦電流の中心に相当する位置に、スリット46a、46k、46l、46vが形成されている。そして、スリット46a〜46k、および、スリット46l〜46vは、Z軸方向に等間隔で形成されている。
送信アンテナ10が発振し、磁界が生じ、本発明の第1の実施の形態静電容量センサ30の電極40と同様、特にX軸方向に生じる渦電流がスリット45a、45bに妨げられる。さらに、第2の実施の形態では、スリット46a、46k、46l、46vなどによって、Z軸方向の渦電流が妨げられる。また、スリット46a、46k、46l、46vは電極のX軸方向の両端から形成されているので、Z軸方向の渦電流を効果的に抑えることができる。
なお、送信アンテナ10の両極の中央部付近は電磁誘導の影響は小さい。このため、Z軸方向の中央部付近のスリット46d〜46h、および、スリット46o〜46sは、渦電流抑制の効果はあまりない。しかし、X軸方向に延びるスリット46a〜46k、および、スリット46l〜46vをZ軸方向に等間隔で配列することによって、スリット46a〜46vが0.1mm未満の狭い幅で形成されていることと併せ、静電容量センサ31の感度をZ軸方向で均一に保つことができる。また、電極40は、X軸方向のスリットにより電気的に分断されることはなく、全面が導通しているので、検知部41の面積を保つことができる。
また、薄い銅箔は、狭い幅のスリットや電極の形成が容易である。さらに、0.1mm未満の狭い幅でスリット46a〜46vを形成しても、あるいは、スリット45aとスリット46a〜46kの間や、スリット45bとスリット46l〜46vの間が狭い幅であっても、絶縁基板上に銅箔が貼られた回路基板としてあるので、電極40の形状は安定に保たれる。
第2の実施の形態に係る静電容量センサ31の変形例の電極40は、図9(b)のように、電極40のZ軸方向の両端部から、送信アンテナ10の磁極に対応した位置の方向へ延びる、斜め方向のスリット47a、47c、47g、47i、47j、47l、47p、47rをさらに有している。また、Z軸方向のスリット48a〜48lも銅箔の厚さ程度の幅であり、これらのスリットは電極40のZ軸方向の両端部から延び、かつ、連続して繋がっていない。これらにおいて第2の実施の形態と相違している。
このように、Z軸方向のスリットに限らず、他の方向から、送信アンテナ10の両極に対応した方向へ放射状に延びるスリットを設け、渦電流の発生を抑えることができる。これらにより、電極端部41d、41eを通る外周周りの渦電流を抑えることができる。
また、スリットの幅を狭く形成することや、等間隔にスリットを形成することに加え、X軸方向のスリットがあるZ軸方向の位置にZ軸方向のスリットが繋がっていない部分を形成していることで、静電容量センサ31の感度をより均一に保つことができる。また、電極40の導電体部はすべて電気的に繋がっていて、電極40の面積を広くとることで、静電容量センサ30の感度を高く保つことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態およびその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。
以上説明した実施の形態では、Z軸方向やX軸方向などの非導電体部のスリットの組み合わせを示したが、これに限るものではない。アンテナの両極に対応した電極の位置から放射状の方向に、非導体部のスリットがあれば、磁場発生手段の磁場発生に伴い電極に生じる電流を妨げることができ、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えた静電容量センサとすることができる。例えば、電極形状はZ軸かX軸の一方しか対称軸を持たない、あるいは、いずれの対称軸も持たない形状であっても構わないし、スリットは磁場発生手段より狭い範囲に形成されたものでも構わない。
また、電極は、銅板あるいは銅箔として説明したが、材料は銅に限らず他の導電体材料であってもよく、面状の板や箔などの厚さによって限定されるものではない。
また、送信アンテナは磁性体材料のコアに被覆金属線を巻いたコイルとして説明したが、コアを用いなくともよいし、必ずしも被覆金属線を巻いたコイルでなくても構わない。
また、スマートエントリシステムの車両のアウトサイドドアハンドルに用いる静電容量センサとして、アンテナの出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑える構成を示したが、これに限るものではない。例えば、セキュリティー対応の住宅などのドアに用いても構わないし、その他の限られたスペースにアンテナとセンサ電極を収容する用途であっても構わない。また、車両の前後方向をZ軸などとして説明したが、他の用途では、用途に応じた構成や配置の方向として構わない。
(本発明の実施の形態の効果)
静電容量センサは、導体からなる電極を備える検出部と、前記検出部の静電容量の変化を判定する検知部を有し、電極は、電極に沿った方向が磁極の軸の方向となる磁場発生手段の近傍に配置され、電極の形状は、磁場発生手段の磁場発生に伴い電極に生じる電流を妨げる非導体部のスリットを有した形状の構成としている。これにより、限られたスペースに収容された磁場発生手段と電極の干渉を抑え、磁場発生手段の出力低下およびインピーダンスや固有周波数の変化を抑えた静電容量センサにできる。
なお、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態およびその変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…ドアアウタパネル、1a…ドアアウタパネルの凹部、
2…アウトサイドドアハンドル、2a、2b…把持部、3…エスカッション、
10…送信アンテナ、11…コア、12…コイル、13…端部枠、
20…受信アンテナ、30…アンロック用静電容量センサ、
40…電極、41…検出電極部、42…端子部、45、46、47、48…スリット、
50…検知部、51…ハーネス、
60…ロック用静電容量センサ、70…ロック・アンロック駆動部、
80…ドアロックECU、90…携帯機

Claims (7)

  1. 導体からなる電極を備える検出部と、前記検出部の静電容量の変化を判定する検知部を有する静電容量センサにおいて、
    前記電極は、前記電極に沿った方向が磁極の軸の方向となる磁場発生手段の近傍に配置され、
    前記電極の形状は、前記磁場発生手段の磁場発生に伴い前記電極に生じる電流を妨げる非導体部のスリットを有した形状である静電容量センサ。
  2. 前記電極は面状の導体であり、前記磁場発生手段はコアに被覆金属線が巻かれたアンテナである請求項1の静電容量センサ。
  3. 前記スリットは、前記磁場発生手段の磁極の軸と同じ方向に延びる複数のスリットである請求項1叉は請求項2の静電容量センサ。
  4. 前記複数のスリットは、前記磁場発生手段の磁極の軸と平行な線対称軸をもつ配置である請求項3の静電容量センサ。
  5. 前記スリットは、前記磁場発生手段の磁極の軸と同じ方向において、前記磁場発生手段より広い範囲に形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電容量センサ。
  6. 前記スリットは、前記電極の端部から延びる形状である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の静電容量センサ。
  7. 前記スリットは、前記磁場発生手段の磁極の軸と平行ではない方向に延びるスリットを含む請求項1叉は請求項6の静電容量センサ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019121563A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 東京パーツ工業株式会社 静電容量センサ

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