JP2021101805A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、遊技領域を移動する遊技球が第1始動入球手段及び第2始動入球手段に入球した場合に当否抽選が行われ、低確率状態と、低確率状態よりも高確率で当否抽選に当選する高確率状態とがあり、低入球状態と、低入球状態よりも遊技球が始動入球手段に入球し易い高入球状態とがあり、第1始動入球手段への入球に基づく第1当否抽選の結果を表示する第1変動表示と、第2始動入球手段への入球に基づく第2当否抽選の結果を表示する第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、高入球状態では第1変動表示が第2変動表示よりも長く、高確率状態かつ高入球状態である確変モードにおいて第2当否抽選に当選した場合であって、確変モードに移行しない場合には、第1当否抽選に当選しても確変モードに移行しない準備モードに移行し易い。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−271480号公報
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態とがあり、
前記第1状態で特別条件が成立した場合に前記第2状態に移行し得る構成であって、
前記第2状態から当該第2状態以外の状態に移行する場合に、前記特別条件が成立しても前記第2状態に移行し得ない、又は、移行する可能性が前記第1状態よりも低く設定された第3状態に移行することを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠を開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入球処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 発射許可コマンド設定処理を示すフローチャートである。 第1特別表示制御処理を示すフローチャートである。 第1変動表示設定処理を示すフローチャートである。 特図1判別情報設定処理を示すフローチャートである。 第2特別表示制御処理を示すフローチャートである。 第2変動表示設定処理を示すフローチャートである。 特図2判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 第1上限カウンタ設定処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 遊技モードと、大当たり種別との対応関係等を示す説明図である。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入球装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 変動停止処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置の視認態様を示す正面図である。 第2実施形態のパチンコ機の内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 遊技モードと、大当たり種別との対応関係等を示す説明図である。 遊技モードと、大当たり種別との対応関係等を示す説明図である。 残存球監視処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前枠としての前面枠14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図6等に示すように、外枠11は、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、図5に示すように、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、図3に示すように、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
また、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
さらに、内枠12の前面側には前面枠14が開閉可能に取付けられている。前面枠14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、下払出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段(発射操作手段)としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
図2に示すように、下皿15の上方には、パチンコ機10の内部から上払出口17を介して遊技者に付与(払出)された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19の上面側(貯留部の周辺部)には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、上皿19の上面側には、球抜きボタン123が上下に出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19の上面側には、演出操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、表示内容が変更されたりする。
また、前面枠14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、可変入球手段としての第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32b、第1始動入球手段としての第1通常始動入球装置33a、第1始動入球手段、及び、開閉式第1始動入球手段としての第1サポート始動入球装置33b、第2始動入球手段としての第2始動入球装置33c、第1サポート契機手段としてのスルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞装置31、可変入賞装置32a、32b、始動入球装置33a、33b、33c等の各種入球口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検知され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、第1通常始動入球装置33aへの入球があった場合には3個、第1サポート始動入球装置33bへの入球があった場合には1個、一般入賞装置31への入球があった場合には10個、第1可変入賞装置32aへの入球があった場合には15個、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合には3個の遊技球が払出されるように構成されている。また、詳しくは後述するが、本実施形態の第2始動入球装置33cは、スルーゲート34と同様にして、入球した遊技球が遊技領域に戻される(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)略ゲート状に構成され、遊技球が第2始動入球装置33c、及び、スルーゲート34に通過しても、遊技球の払出しは行われないようになっている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入球口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
尚、詳しくは後述するが、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bと、第2始動入球装置33cとには、それぞれに入球(通過の意味も含む)した遊技球を検知する第1始動入球検知手段としての第1通常始動入球スイッチ224a、及び、第1サポート始動入球スイッチ224bと、第2始動入球検知手段としての第2始動入球スイッチ224cとが設けられている。第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が入球し、第1通常始動入球スイッチ224a、第1サポート始動入球スイッチ224bにより遊技球が検知された場合には、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bのうち少なくとも一方が開放される特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるか否かの第1当否抽選(大当たり抽選)が行われる。さらに、第1当否抽選で否当選となった場合には、第1可変入賞装置32a(第2可変入賞装置32bとしても可)が開放される補助特別遊技状態としての小当たり状態を発生させるか否かの第1補助当否抽選(小当たり抽選)が行われる。また、第1当否抽選の結果を教示するために、後述する第1特別表示装置43aにて特別図柄の変動表示が行われる構成となっている。そして、第1当否抽選にて当選した場合には、第1特別表示装置43aにて変動表示が大当たり状態の発生に対応する態様で停止表示された後、大当たり状態が付与されることとなる。その一方で、第1補助当否抽選にて当選した場合には、第1特別表示装置43aにて変動表示が小当たり状態の発生に対応する態様で停止表示された後、小当たり状態が付与されることとなる。
第2始動入球装置33cに遊技球が入球し、第2始動入球スイッチ224cにより遊技球が検知された場合には、大当たり状態を発生させるか否かの第2当否抽選(大当たり抽選)が行われる。また、第2当否抽選の結果を教示するために、後述する第2特別表示装置43bにて特別図柄の変動表示が行われる構成となっている。そして、第2当否抽選にて当選した場合には、第2特別表示装置43bにて変動表示が大当たり状態の発生に対応する態様で停止表示された後、大当たり状態が付与されることとなる。尚、本実施形態では、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球に基づく第2補助当否抽選(小当たり抽選)は行われないようになっているが、行う構成としてもよい。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の左部には遊技球が入球可能な入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153の中央部には、前後方向に延び、前方に向けて下方傾斜する案内溝154が設けられ、案内溝154によって案内された遊技球は、案内されない遊技球に比べ、比較的高い確率で、後述する第1通常始動入球装置33aに入球するようになっている。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、遊技盤30の前面部から前方へ突出する第1通常始動入球装置33aが設けられている。第1通常始動入球装置33aは、上方に開口し、遊技球が常時入賞可能な入球口(始動入球部)を有している。尚、本実施形態の第1通常始動入球装置33aには、当該第1通常始動入球装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような構成は設けられていない。
第1通常始動入球装置33aの右下方位置には、第1可変入賞装置32aが設けられている。第1可変入賞装置32aは、遊技盤30の後方へと通じる入球口(大入賞口)と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223aとを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、第1可変入賞装置32a(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
第1可変入賞装置32aは、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、所定の大当たり状態や小当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、本実施形態の第1可変入賞装置32aの大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、第1可変入賞装置32aの閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が上下に通過可能な状態となる。一方、第1可変入賞装置32aの開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(第2ルートとしての左側方領域)の下部には、遊技領域の周縁部に沿って、遊技盤30の前面部から前方へ突出する一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、上方に開口し、遊技球が常時入賞可能な入球口を有している。本実施形態では、遊技球を左側方領域に流下させた場合には遊技球を一般入賞装置31に入球させることが可能である。その一方で、遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(第1ルートとしての右側方領域)に遊技球を流下させたとしても、遊技球は一般入賞装置31に入球しない構成となっている。
遊技領域の右側方領域には、遊技盤30の前面部から前方へ突出する第2始動入球装置33cが設けられている。第2始動入球装置33cは、上方に開口し、遊技球が常時入賞可能な入球口(始動入球部)を有している。また、本実施形態の第2始動入球装置33cは、入球した遊技球が遊技領域に戻される通過型(略門形状)の始動入球手段であって、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能となっている。さらに、第2始動入球スイッチ224cは、第2始動入球装置33cを通過する遊技球を検知する構成となっている。
尚、本実施形態の第2始動入球装置33cには、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球し易さを変化させるような構成は設けられていない。
第2始動入球装置33cの下方位置には、遊技盤30の前面部から前方へ突出する第1サポート始動入球装置33bが設けられている。第1サポート始動入球装置33bは、上方に開口し、遊技球が常時入球可能な入球口(始動入球部)を有するとともに、当該入球口の左右両側に隣接して、上下方向に延びる閉位置と、入球口から該入球口の側方に向けて上方に傾斜して延びる開位置との間を回動変位可能に設けられた一対の羽根部材37を備えている。第1サポート始動入球装置33bは、一対の羽根部材37が閉位置とされることで閉状態とされ、一対の羽根部材37が開位置とされることで開状態とされる。
本実施形態では、第1サポート始動入球装置33bが閉状態にある場合には、一対の羽根部材37の先端部と、第2始動入球装置33cとの間に遊技球が通過する余地がなくなる。但し、閉位置とされた一対の羽根部材37の間には、遊技球の直径よりも広い間隙が設けられている上、当該間隙と、第2始動入球装置33c(通路の出口)とが連通するような構成となっている。このため、第1サポート始動入球装置33bが閉状態とされている場合、第2始動入球装置33cに入球(通過)した遊技球が当該第1サポート始動入球装置33bにも入球するようになっている。但し、第2始動入球装置33cを通過していない遊技球は閉状態にある第1サポート始動入球装置33bに入球不可能となっている。
一方、羽根部材37が外側に開いて開位置に変化することで、羽根部材37と、第2始動入球装置33cとの間に遊技球が通過する隙間が確保され、第1サポート始動入球装置33bに対し第2始動入球装置33cを通過していない遊技球の入球が許容される。その上、開位置にある羽根部材37によって第1サポート始動入球装置33bの側方を移動する遊技球が第1サポート始動入球装置33bの始動入球部へと案内される(遊技球が入球し易くなる)ようになっている。
第1サポート始動入球装置33bの下方、かつ、第1可変入賞装置32aの上方には、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能なスルーゲート34が設けられている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能な第1サポート契機検知手段としてのスルーゲートスイッチ225を備えている。尚、本実施形態では、遊技領域の左側方領域には、スルーゲート34が設けられていない。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第1サポート始動入球装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選(開放抽選)が行われるとともに、後述する普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための普通図柄の変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第1サポート始動入球装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
センターフレーム47の右下部には、第2可変入賞装置32bが設けられている。第2可変入賞装置32bは、遊技盤30の後方へと通じる入球口(大入賞口)と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させる大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223bとを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、第2可変入賞装置32b(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。本実施形態の第2可変入賞装置32bの大入賞口は上下に延在して右側方に開口し、第2可変入賞装置32bのシャッタは、大入賞口の下端部において前後方向を軸線方向として回動可能に設けられている。
また、第1サポート始動入球装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第1サポート始動入球装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、高入球状態よりも羽根部材37が開放される時間帯が減少する「低入球状態」とがある。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第1サポート始動入球装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第1サポート始動入球装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の上限個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第1サポート始動入球装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。
さらに、本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。以下、当否抽選が行われる通常遊技状態のうち、低確率状態、かつ、低入球状態である状態を「通常モード」と称し、高確率状態、かつ、低入球状態である状態を「チャンスモード」と称し、高確率状態、かつ、高入球状態である状態を「確変モード」と称する。本実施形態では、通常モード、チャンスモード、及び、確変モードは、大当たり状態の終了後に移行し、大当たり状態が発生するまで継続される。尚、これらの遊技モードの他に、低確率状態、かつ、高入球状態である状態(時短モード)を設けることも可能である。
また、図4に示すように、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための普通図柄の変動表示が行われる普通表示手段としての普通図柄表示装置41と、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる第1当否抽選、及び、第1補助当否抽選、の結果を教示するための特別図柄の変動表示が行われる教示手段、第1特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球を契機として行われる第2当否抽選、及び、第2補助当否抽選の結果を教示するための特別図柄の変動表示が行われる教示手段、第2特別表示手段としての第2特別表示装置43bとが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。
さて、本実施形態では、第1特別表示装置43aの変動表示(以下、「第1変動表示」と言う)、及び、第2特別表示装置43bの変動表示(以下、「第2変動表示」と言う)のうち、一方の変動表示が行われている状況であっても、他方の変動表示を開始させ、両方の変動表示を並行して実行可能に構成されている。さらに、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、一方において大当たり、又は、小当たりを教示する態様で停止表示が行われた場合、他方を「外れ」に対応する態様にて強制的に停止表示させる(強制終了させる)ように構成され、大当たり、又は、小当たりの当たり状態の終了後に、次の(後述する第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアの各保留第1エリアに保留記憶されている)第1変動表示、及び、第2変動表示が開始されるように構成されている。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、一方において大当たり、又は、小当たりを教示する態様で停止表示が行われた場合、他方の変動表示は(内容に関係なく)消去されることとなる。
また、第1変動表示の変動時間(以下、「第1変動時間」と言う)、及び、第2変動表示の変動時間(以下、「第2変動時間」と言う)の設定に関して、低入球状態(通常モード、及び、チャンスモード)では、1回分の第2変動時間の長さが、複数回分の第1変動時間の長さの和よりも長く設定され、高入球状態(確変モード)では、1回分の第1変動時間の長さが、複数回分の第2変動時間の長さの和よりも長く設定される。図28に示すように、本実施形態の確変モードでは、第1変動時間が10分に設定され、第2変動時間が1秒に設定される。チャンスモードでは、第1変動時間が0.1秒に設定され、第2変動時間が10分に設定される。通常モードでは、第1変動時間が10秒〜1分(大抵、10秒〜15秒)の間で設定され、第2変動時間が10分に設定される。尚、本実施形態では、確変モードの第1変動時間、及び、第2変動時間、チャンスモードの第1変動時間、及び、第2変動時間、並びに、通常モードの第2変動時間が1パターンとなっているが、複数パターン設定されていることとしてもよい。
さらに、本実施形態の当否抽選(大当たり抽選)の当選確率(大当たり確率)は、低確率状態(通常モード)では1/300であり、高確率状態(確変モード、及び、チャンスモード)では1/30である。加えて、第1補助当否抽選(小当たり抽選)の当選確率(小当たり確率)は、低確率状態(通常モード)では2/100であり、高確率状態(確変モード、及び、チャンスモード)では100/100である。尚、本例では、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球に基づく小当たり抽選は実行されない構成となっているが、例えば、確変モードにおいて1/10程度で当選するような格好で小当たり抽選を行う構成としてもよい。さらに、低確率状態では第1補助当否抽選に当選しないように構成してもよい。加えて、小当たり確率は、高確率状態、及び、低確率状態のどちらでも一定(例えば、100/100)としてもよい。
また、第1サポート始動入球装置33b(普通電動役物)を開状態とするか否かの入球サポート抽選の当選確率(電サポ確率)は、低入球状態(通常モード、チャンスモード)では31/232であり、高入球状態(確変モード)では231/232である。さらに、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示(普図変動表示)の変動時間は、低入球状態(通常モード、チャンスモード)では10分であり、高入球状態(確変モード)では0.1秒である。加えて、サポート抽選に当選した場合に第1サポート始動入球装置33b(羽根部材37)が開状態とされる期間に関し、低入球状態(通常モード、チャンスモード)では0.2秒であり、高入球状態(確変モード)では3秒である。尚、本実施形態では、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が入球した場合に、該入球の対価として遊技球が1つ付与されるだけとなっているが、確変モードにおいては、第1サポート始動入球装置33bがほぼ開状態とされている上、遊技領域の右側方領域に打ち出された(右打ちされた)遊技球はかなりの高確率で開状態にある第1サポート始動入球装置33bに入球するようになっている。これにより、確変モードでは、右打ちされた遊技球がほぼ第1サポート始動入球装置33bに入球することとなり、遊技者の持ち球(所有する遊技価値)の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
また、本実施形態の大当たり種別としては、10ラウンド確変モード付き大当たり(以下「10RSK」と言う)と、2ラウンド確変モード付き大当たり(以下「2RSK」と言う)と、2ラウンドチャンスモード付き大当たり(以下「2RSC」と言う)と、2ラウンド上限リセット付き大当たり(以下「2RSR」と言う)と、10ラウンドチャンスモード付き大当たり(以下「10RSC」と言う)と、2ラウンド通常大当たり(以下「2RN」と言う)がある。第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bが30秒間、或いは、8秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「10RSK」、「10RSC」に関しては、それが10回繰り返されてから、「2RSK」、「2RSC」、及び、「2RSR」に関しては、2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。加えて、「10RSK」、「2RSK」、「2RSR」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RSC」、「10RSC」の大当たり状態終了後には、「チャンスモード」が付与されるようになっている。尚、小当たり状態の種別は1つであり、小当たり状態が発生すると、第1可変入賞装置32aが1.8秒間開状態とされる。但し、高確率状態における小当たり状態は低確率状態における小当たり状態よりも第1可変入賞装置32aの開状態とされる時間が短い(例えば、高確率状態における小当たり状態は第1可変入賞装置32aが1.8秒間開状態とされ、低確率状態における小当たり状態は第1可変入賞装置32aが0.2秒間開状態とされる)こととしてもよい。
さて、上記のように、本実施形態では、第1変動表示と、第2変動表示とを並行して変動表示可能(同時変動可能)に構成されている。さらに、第1変動表示、及び、第2変動表示は、低入球状態と、高入球状態とで変動時間の長い方が入れ替わる上、長い方の変動表示が1回終わるまでに10分を要し、当該長い方の変動表示が1回終わる前に、短い方の変動表示を複数回実行可能に構成されている。このため、所定の遊技モードにおいて第1変動表示、及び、第2変動表示を両方とも変動させた状態としても、停止表示されて、当該停止表示の態様が示す当否抽選の結果が遊技に反映されるのは、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち基本的に前記所定の遊技モードに対応して変動時間が短く設定される一方の変動表示のみとなる。
本実施形態では、当否抽選で当選し、大当たり種別を選択する際に参照される種別判定テーブルとして、第1当否抽選に対応して高確率状態用と低確率状態用との2つが設けられている。また、本実施形態では、第2当否抽選に当選した場合に発生する大当たり種別は1種類であることから、第2当否抽選に対応する種別判定テーブルは設けられていない。尚、大当たり種別は、機種毎に適宜変更可能であり、例えば、第2当否抽選に当選した場合に、第2当否抽選に対応する種別判定テーブルを参照して、複数種類の大当たり種別の中からいずれか1つが選択されるような構成としてもよい。
次に、各遊技モードと、大当たり種別との対応関係についてより具体的に説明する。通常モード(低確率状態、かつ、低入球状態)では、第1変動時間(10秒〜1分で設定されるが、概ね10秒〜15秒)が第2変動時間(10分)よりも短く、基本的に、第1変動表示が停止表示され、第1当否抽選の結果が遊技に反映されることで、遊技が進行する。図28(c)に示すように、通常モードにおいて、第1当否抽選に当選した場合には、「10RSK」に33.3%、「2RSC」に65.5%、「2RSR」に0.2%の割合で振り分けられるように構成されている。つまり、本実施形態では、通常モードで大当たり状態が発生した場合、大当たり状態終了後に確変モード又はチャンスモードのどちらかの高確率状態に移行する。
尚、通常モードで第2当否抽選に当選した場合には「10RSK」に100%の割合で振り分けられるが、上記のように第2変動時間が長く、また、第1補助当否抽選で2/100の確率で小当たり状態に当選した場合にも第2変動表示が外れの態様で強制的に停止表示されるとともに、対応する第2当否抽選に関する当否関連情報が消去される(第2変動時間の残り時間が小当たり状態を挟んで短くなっていくことがない)ことから、遊技球を発射させ続けていれば、第2当否抽選の結果が遊技に反映される機会は非常に少ない。さらに、第2当否抽選の当選確率も1/300であることから、通常モードにおいて第2変動表示が変動している状態で第1当否抽選及び第1補助当否抽選に10分間当選しなくても(10分間放置しても)、第2変動表示が大当たりを示す態様で停止表示され難いと言える。
チャンスモード(高確率状態、かつ、低入球状態)では、第1変動時間(0.1秒)が第2変動時間(10分)よりも短く、基本的に、第1変動表示が停止表示され、第1当否抽選の結果が遊技に反映されることで、遊技が進行する。図28(b)に示すように、チャンスモードにおいて、第1当否抽選に当選した場合には、「2RSK」に33.3%、「2RSC」に65.5%、「2RSR」に0.2%の割合で振り分けられるように構成されている。つまり、本実施形態では、通常モードで大当たり状態が発生した場合、大当たり状態終了後に確変モード又はチャンスモードのどちらかの高確率状態に移行する。
尚、チャンスモードで第2当否抽選に当選した場合には「10RSK」に100%の割合で振り分けられるが、上記のように第2変動時間が長く、また、チャンスモードでは第1補助当否抽選の当選確率が100%であることから、詳しくは後述するが、第2当否抽選の結果が遊技に反映される機会はない。
確変モード(高確率状態、かつ、高入球状態)では、第2変動時間(1秒)が第1変動時間(10分)よりも短く、基本的に、第2変動表示が停止表示され、第2当否抽選の結果が遊技に反映されることで、遊技が進行する。図28(a)に示すように、確変モードにおいて、第2当否抽選に当選した場合には、基本的には、100%で「10RSK」が選択されるように構成されている。つまり、本実施形態では、確変モードで大当たり状態が発生した場合、基本的には、大当たり状態終了後に確変モードに移行する。
但し、本実施形態では、高確率状態が大当たり状態を挟んで連続で付与される回数の上限である「高確率上限」が設けられている。つまり、低確率状態(通常モード)において大当たり状態終了後に高確率状態が付与される(本例ではどの大当たり種別も高確率状態が付与される)大当たり状態に当選した場合に、高確率上限が設定される。本例では、高確率上限が「大当たり状態が40回発生するまで(高確率状態が付与されるきっかけとされた初回の大当たり状態を含む)」となっている。
さらに、高入球状態が大当たり状態を挟んで連続で付与される回数の上限である「高入球上限」が設けられている。つまり、低入球状態(通常モード、チャンスモード)において大当たり状態終了後に高入球状態が付与される大当たり状態に当選した場合、すなわち、通常モードで、「10RSK」の大当たり状態に当選した場合、又は、チャンスモードで「2RSK」の大当たり状態に当選した場合に、高入球上限が設定される。本例では、高入球上限が「大当たり状態が10回発生するまで(高入球状態が付与されるきっかけとされた初回の大当たり状態を含む)」となっている。
このため、確変モードとしての上限が、確変モードを介して連続する大当たり状態の10回の発生までとなっている。従って、確変モードに対応する「10RSK」、又は、「2RSK」の大当たり状態に1回当選すると、基本的には、確変モードが繋ぐ一連の有利な状態において10回、又は、9回の「10RSK」の大当たり状態が付与されることとなる。
また、確変モードが続いて高入球上限に到達した場合には、第2当否抽選で当選しても、「10RSK」ではなく、「10RSC」の大当たり状態が発生するように構成されている。つまり、通常モードから「10RSK」の大当たりに当選して高入球上限に達した場合には、未だ、高確率上限には達していないことから、当該大当たり状態の終了後、チャンスモードに移行する。ここで、本実施形態では、高確率状態が解消されるまでは、高入球上限が維持されるようになっており、チャンスモードで「2RSC」に当選しても、確変モードには移行しないようになっている。このため、チャンスモードにおいて、基本的には、高確率上限に到達するまでは、「2RSK」、「2RSC」の大当たり状態を繰り返し、高確率上限に到達することで、「2RN」の大当たり状態に当選し、該大当たり状態の終了後に、通常モードに移行することとなる。
加えて、チャンスモード等で当選する可能性のある「2RSR」の大当たりは、高確率上限、及び、高入球上限がリセットされて確変モードが付与されるという大当たり状態であり、高確率上限として40回が設定され、高入球上限として10回が設定される。
尚、高入球上限に達した場合に、高確率上限にも達した場合には(例えば、通常モードで2RSCに当選し、その後、チャンスモードで29回程2RSCに当選した後、2RSKに当選した場合)、10ラウンド通常大当たり「10RN」が発生し、大当たり状態終了後、通常モードに移行することとする。さらに、本実施形態では、確変モードにおいて、高入球上限に達する前に、高確率状態に達した場合には、低確率状態、かつ、高入球状態に移行するのではなく、通常モードに移行するようになっている。但し、低確率状態、かつ、高入球状態(時短モード)を設けて、確変モードにおいて、高入球上限に達する前に、高確率状態に達した場合に時短モードに移行するように構成してもよい。
尚、確変モードにおいて、第1当否抽選に当選し、第1変動表示が当選に対応する態様で停止表示され、第1当否抽選の当選に対応する大当たり状態の発生が確定した場合には、チャンスモードのときと同様に、「2RSK」に33.3%、「2RSC」に65.5%、「2RSR」に0.2%の割合で振り分けられるように構成されている。
また、通常モードにおいては、遊技球を遊技領域の左側方領域に打ち出す(左打ちする)ことで、第1通常始動入球装置33aに遊技球を入球させる。尚、通常モードにおいて右側方領域に遊技球を打ち出す(右打ちする)ことで、閉状態の第1サポート始動入球装置33bに対し遊技球を入球させることは可能である。但し、第1通常始動入球装置33aに遊技球が入球した場合の賞球(3個)は、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が入球した場合の賞球(1個)よりも多く、右側方領域には一般入賞装置31(賞球は10個)が設けられていない。このため、通常モードで右打ちする場合は、左打ちする場合に比べ、遊技者の所有する遊技価値(持ち球)の減り具合が比較的早くなる。このため、通常モードでは、左打ちする方が遊技者にとって好都合となる。
チャンスモードにおいては、遊技球を右打ちすることで、第1サポート始動入球装置33bに遊技球を入球させる。チャンスモードは高入球状態ではないため、第1サポート始動入球装置33bは基本的に開状態とされない。その代わりに、第1当否抽選で1/30で大当たり状態に当選し、また、第1当否抽選に外れた場合にも、第1補助当否抽選(小当たり抽選)で必ず小当たり状態に当選することから、チャンスモードが大当たり状態を挟んで連続する期間では右打ちを続けることで、遊技球が大当たり時に第1可変入賞装置32aに入球し、小当たり時に第2可変入賞装置32bに入球して、遊技者の所有する遊技価値が減り難い(球持ちの良い)状態となる(本例では、2ラウンドの大当たり状態で獲得される遊技球も含めて遊技者の持ち球がほぼ現状維持とされるような設計となっている)。
確変モードにおいては、遊技球を右打ちすることで、第2始動入球装置33cに遊技球を入球(通過)させる。確変モードは、高入球状態であるため、第1サポート始動入球装置33bが頻繁に開状態とされる。第1サポート始動入球装置33bの賞球は1つであるが、高入球モードでは、第1サポート始動入球装置33bがほぼ開状態とされ、また、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされていれば、右打ちされた遊技球がかなりの高確率で第1サポート始動入球装置33bに入球する。このため、確変モードが大当たり状態を挟んで連続する期間では右打ちを続けることで、確変モードで遊技者の持ち球をほぼ減らすことなく、10ラウンドの大当たり状態で比較的大幅に持ち球を増やすことができる。
また、本実施形態では、第1変動表示の実行中に、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球があった場合には、当該入球に対応する第1変動表示が保留記憶され、実行中の第1変動表示の停止表示後に、保留記憶されていた第1変動表示が開始されるようになっている。加えて、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合には、当該通過に対応する変動表示が保留記憶され、実行中の変動表示の停止表示後に、保留記憶されていた変動表示が開始されるようになっている。これに対し、第2変動表示の実行中に第2始動入球装置33cへの遊技球の入球があった場合には、当該入球に対応する第2変動表示は保留記憶されないようになっている。
また、本実施形態では、普通図柄表示装置41、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bに隣接するようにして、第1変動表示が保留記憶されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)を示す第1保留表示手段としての第1保留表示装置46aと、第2変動表示が保留記憶されていることを示す第2保留表示手段としての第2保留表示装置46bと、普通図柄表示装置41における変動表示が保留記憶されていることを示す普通保留表示装置44とが設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。そして、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(第1変動表示)が行われる構成となっている。
第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。そして、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(第2変動表示)が行われる構成となっている。尚、本例では、第1特図ランプ、及び、第2特図ランプの点灯態様(点灯及び消灯の組合わせ)が特図を構成する。
また、第1特別表示装置43aにて第1変動表示が所定時間行われた後、第1当否抽選又は第1補助当否抽選の結果に基づいて、第1変動表示が停止され、第2特別表示装置43bにて第2変動表示が所定時間行われた後、第2当否抽選の結果に基づいて、第2変動表示が停止されることとなる。つまり、第1及び第2変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、第1当否抽選、第1補助当否抽選、及び、第2当否抽選の各種結果とが対応付けられており、第1及び第2変動表示が停止したときの点灯態様により、第1当否抽選、第1補助当否抽選、及び、第2当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「10RSK」、「2RSK」、「2RSC」、「2RSR」、「10RSC」、及び、「2RN」のうちいずれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や、小当たりや、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46aは、2個のLED(第1保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球に基づく第1変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。第1変動表示が複数保留記憶されている場合には、保留記憶された順番で(先に保留されたものから)第1変動表示が順次消化されることとなる。
第2保留表示装置46bは、1個のLED(第2保留ランプ)によって構成されている。上記のように、本実施形態では、第2変動表示が変動している最中に第2始動入球装置33cに遊技球が入球しても第2変動表示は保留記憶されない。大当たり状態中に第2始動入球装置33cに遊技球が入球した場合、対応する第2変動表示を大当たり状態終了後に行うべく、該第2変動表示が保留記憶される。また、第2変動表示の変動が行われていない状態で第2始動入球装置33cに遊技球が入球した場合には、第2変動表示(に関する情報)を保留記憶する記憶エリアに対して第2変動表示を一旦記憶してから、かかる記憶状態を解消して、第2変動表示の実行に移るといった手順を踏まえるため、対応する第2保留ランプが一瞬点灯し、すぐに消灯されることとなる。
尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入球装置33a、33bに入球した場合、その分の変動表示についても保留される。第2変動表示に関しても、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入球装置33cに入球した場合、その分の変動表示が大当たり状態中は保留された状態となっている。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な演出表示手段としての装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせた変動対応演出表示としての演出変動表示を行う(装飾図柄を変動表示させる)ように構成されている。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「10RSK」、「2RSK」、又は、「2RSR」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「10RSC」、「2RSC」、及び、「2RN」のいずれかが発生する。
また、本実施形態では、第1変動表示と第2変動表示とが並行して行われる構成であるが、装飾図柄表示装置42では、基本的に、両方に対応する演出変動表示を同時に導出することはなく、一方に対応する演出変動表示を導出するようになっている。つまり、低入球状態であり、主として第1当否抽選及び第1補助当否抽選の結果が遊技に反映される状態である通常モード、及び、チャンスモードでは、第1変動表示に対応する第1演出変動表示を導出し、高入球状態であり、主として第2当否抽選の結果が遊技に反映される状態である確変モードでは、第2変動表示に対応する第2演出変動表示を導出するようになっている。尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示する演出として、装飾図柄表示装置42において、遊技モードに対応して背景等が異なる複数の演出ステージが用意されている。
また、本実施形態では、通常モード、及び、チャンスモードにおいては、第1変動表示が保留されていることが、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。例えば、図45に示すように、装飾図柄表示装置42の下部(保留表示エリア462)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461が表示されるようになっている。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。加えて、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる第1シャッタ(図示略)が設けられている。第1シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第1シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる第2シャッタ15bが設けられている。第2シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第2シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、第1可変入賞装置32a、及び、第1通常始動入球装置33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入球口に入球した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入球口に対応して、当該各種入球口へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、第1可変入賞装置32aには、第1カウントスイッチ223aが設けられ、第2可変入賞装置32bには、第2カウントスイッチ223bが設けられている。また、第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、及び、第2始動入球装置33cには、第1通常始動入球スイッチ224a、第1サポート始動入球スイッチ224b、及び、第2始動入球スイッチ224cが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223a、223b、及び、スルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1通常始動入球スイッチ224a、第1サポート始動入球スイッチ224b、及び、第2始動入球スイッチ224cは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検知された場合を除く)。
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、第1可変入賞装置32aの大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入球装置33cの羽根部材37を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態に関する情報(大当たり状態の発生、確変モードが付与される大当たり状態の発生、変動開始、大当たり状態中等を示す各種情報)を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラー、振動検知エラー、磁気検知エラーなどパチンコ機10の各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入球口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入球口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠14の閉鎖時において検知部が前面枠14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223a、223b、始動入球スイッチ224a,224b,224c、スルーゲートスイッチ225等の各種検知スイッチや、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44等の情報表示装置や、可変入賞装置32a、32bを開閉させるためのソレノイド、第1サポート始動入球装置33b(羽根部材37)を開閉させるためのモータ等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットへの球貸し操作に関する情報がCRユニットに入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の払出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ようになっている。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(VDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、第1サポート始動入球装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチパターンの抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値(当否関連情報)が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、4つの保留エリア(第1〜第4保留エリア)と、1つの実行エリアとを具備する第1特別変動保留エリアと、1つの保留エリア(第1保留エリア)と、1つの実行エリアとを具備する第2特別変動保留エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの保留エリアには、第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの保留エリアには、第2始動入球装置33cへの遊技球の入賞に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が格納される。当該構成を採用することで、第1特別表示装置43aにおける第1変動表示を4回まで保留可能とし、第2特別表示装置43bにおける第2変動表示を1回まで保留可能(第2変動表示は大当たり状態中のみ)としている。尚、第1特別変動保留エリアに設けられた4つの保留エリアには、第1保留エリア〜第4保留エリアのように保留エリア番号が付されており、新たに取得された当否関連情報は、当否関連情報が記憶されていない保留エリアのうち保留エリア番号の小さい保留エリアに記憶される。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり599)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、又は、第2始動入球装置33cに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否関連情報としての当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、177」であり、高確率状態(確変モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜16、177〜186」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、177」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、178〜186」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
さらに、本実施形態では、小当たり状態が設けられており、大当たり状態に当選しなかった場合に小当たり状態に当選する場合がある。本実施形態では当否乱数カウンタC1の値を利用して補助当否抽選(小当たり抽選)を行うこととしており、小当たりに当選する当否乱数カウンタC1の値(小当たり値)として「401〜406」が記憶された小当たり当否判定テーブルが設けられている。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜999の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり999)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される高確率時第1種別判定テーブル、及び、低確率時第1種別判定テーブルが設けられている。上記のように、本実施形態では、第2当否抽選で当選した場合に付与される大当たり状態の種別は基本的に「10RSK」の1種類だけであり、第2当否抽選に対応する種別判定テーブルは設けられていない。そして、高確率状態で第1当否抽選にて大当たりに当選した場合には高確率時第1種別判定テーブルを参照し、低確率状態で第1当否抽選にて大当たりに当選した場合には底確率時第1種別判定テーブルを参照し、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b(及び、第2始動入球装置33c)に遊技球が入球したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「外れ(完全外れ)」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチパターンとの対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが1つであるが、例えば、第1始動入球装置33aへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第1リーチ判定テーブルと、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第2リーチ判定テーブルとを設けることとしてもよい。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、又は、第2始動入球装置33cに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜255の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり255)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜31の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり31)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。
加えて、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間と、装飾図柄表示装置42における変動表示の大まかな変動パターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチパターン)とが対応付けられており、特別表示装置43a、43bの変動時間が決まれば、装飾図柄表示装置42の変動パターンも決まる(特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間に丁度収まるような装飾図柄表示装置42における変動パターンを選択させる)ようになっている。例えば、変動種別カウンタCS1に基づいて変動時間が決定され、変動種別カウンタCS2によって、特別表示装置43a、43bにおける停止表示態様が決定される(例えば、10RSKの大当たりに対応する場合には、10RSKの大当たりに対応する停止表示態様のうちいずれかを決定する)ように構成してもよい。尚、変動時間や変動パターンを決定するために使用されるカウンタ等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。本実施形態では、変動種別カウンタCS1、CS2の値に関しても、遊技球が第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、又は、第2始動入球装置33cに入賞した(始動入球した)タイミングで、RAM503の変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値が、RAM503の特別変動保留エリアに格納される。
このように、始動入球のタイミングで、変動種別カウンタCS1の値を取得しておくことで、保留記憶された第1変動表示又は第2変動表示の第1変動時間及び第2変動時間を、変動開始前に把握する(先読みする)ことができ、当該情報を利用して、各種演出等を行うことが可能となる。尚、変動時間を先読みして演出を行うといった構成を必要としない場合には、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得されることとしてもよい。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜232の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり232)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は31であり、その範囲は「1〜31」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は232であり、その範囲は「1〜232」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、(普通図柄表示装置41を構成する普図ランプが交互に点滅した後)、当選に対応する態様(点灯パターン)で停止表示され、第2始動入球装置33cがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入球スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検知情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検知情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入球スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球に伴う始動入球処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。続くステップS306では、電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する等の処理を行うための発射許可コマンド設定処理を行う。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入球処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、RAM503には、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの入球を契機とする第1変動表示の保留数(第1特別変動保留エリアの保留エリアのうち当否関連情報が保留記憶された保留エリアの数)をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入球装置33cへの入球を契機とする第2変動表示の保留数(第2特別変動保留エリアの保留エリアのうち当否関連情報が保留記憶された保留エリアの数)をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。
また、第1及び第2特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリア、及び、第1及び第2変動種別カウンタCS1、CS2の値を記憶する第1及び第2変動種別乱数記憶エリアが設けられている。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入球装置33cに入賞したか否かを第2始動入球スイッチ224cの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2変動表示が実行中であることを示す特図2表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS502で否定判別された場合には、後述の第1変動表示に関する処理を行うステップS509に移行する。すなわち、第2変動表示の最中に第2始動入球装置33cに遊技球が入球しても、ステップS503以降の第2変動表示に関する処理(保留記憶する処理)は行われない構成となっている。尚、第2変動表示を2つ以上保留記憶可能に構成したり、第2変動表示中であっても第2変動表示を保留記憶可能としたりしてもよい。
一方、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。続くステップS504では、第2変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、第2保留ランプが消灯状態であった場合には点灯させるための処理を行う。
ステップS504の後、ステップS505において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1、CS2の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、変動選択カウンタバッファ、及び、変動種別カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初の保留エリア(本例では、保留第1エリアの当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア、及び、第1及び第2変動種別乱数記憶エリア)に格納する。ステップS505の後、ステップS506に移行する。
ステップS506では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりや小当たり(本例では、第2変動表示で小当たりはしないが、小当たりし得る構成としてもよい)に対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する第2種別判定処理を行う。尚、第2種別判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値(0〜599)が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7,177」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において、特別変動保留エリアのうち対応する保留エリアの第1大当たり予定フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜16,178〜186」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において、特別変動保留エリアのうち対応する保留エリアの第2大当たり予定フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5103で否定判別された場合には、ステップS5105において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動情報は第1変動表示に対応するものであるか否かを判別する。ステップS5105で否定判別された場合、すなわち、第1変動表示の保留記憶に対応する処理である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、小当たり当否判定テーブルに記憶された値である「401〜406」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5106で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS5106で肯定判別された場合には、ステップS5107において、特別変動保留エリアのうち対応する保留エリアの低確時小当たり予定フラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)当否乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで第1大当たり予定フラグ、第2大当たり予定フラグ、及び、低確時小当たり予定フラグがオン設定されたこととするが、当否乱数記憶エリアとは別に、第1大当たり予定フラグ、第2大当たり予定フラグ、及び、低確時小当たり予定フラグを設けることも可能である。
次に、ステップS507の第2種別判定処理について、図15(b)を参照して説明する。先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1大当たり予定フラグ、及び、第2大当たり予定フラグのうちどちらかがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された(大当たり状態が発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5302において、高入球状態である確変モードが大当たり状態を挟んで連続することが許容される高入球上限となるまでの大当たり状態の残り回数を記憶する高入球上限カウンタの値が「1」であるか否かを判別する。上記のように、本実施形態の高入球上限は、確変モードを介して連続する大当たり状態が10回発生するまで(確変モードに移行する契機となった初回の大当たり状態を含む)とされており、大当たり状態を挟んで確変モードが連続可能な回数としては9回となっている。
ステップS5302で肯定判別された場合、すなわち、該当の大当たり状態で高入球上限に到達する場合には、さらに、ステップS5303において、高確率状態である確変モード、及び、チャンスモードが大当たり状態を挟んで連続することが許容される高確率上限となるまでの大当たり状態の残り回数を記憶する高確率上限カウンタの値が「1」であるか否かを判別する。上記のように、本実施形態の高確率上限は、確変モード、又は、チャンスモードを介して連続する大当たり状態が40回発生するまで(確変モード、又は、チャンスモードに移行する契機となった初回の大当たり状態を含む)とされており、大当たり状態を挟んで確変モード、又は、チャンスモードが連続する回数は39回となっている。
ステップS5303で否定判別された場合には、ステップS5304において、「10RSC」の大当たり状態を発生させることを示す10RSCフラグをオン設定した後、本処理を終了する。すなわち、大当たり状態終了後に確変モードが付与される大当たり状態が確変モードを挟んで10回発生すると、その後、強制的にチャンスモードに移行するようになっている。
また、ステップS5303で肯定判別された場合、すなわち、高確率上限、及び、高入球上限の両方に到達した場合には、ステップS5305において、「10RN」の大当たり状態を発生させることを示す10RNフラグをオン設定した後、本処理を終了する。
さらに、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5306において、高確率上限カウンタの値が「1」であるか否かを判別する。ステップS5306で肯定判別された場合には、ステップS5305において、10RNフラグをオン設定した後、本処理を終了する。
尚、通常モードにおいて「10RSK」、又は、「2RSR」に当選した場合には、高入球上限の10回と、高確率上限の40回とが設定され、大当たり状態終了後に高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタの値を1ずつ減算し、確変モードに移行する。これに対し、通常モードにおいて「2RSC」に当選した場合には、高確率上限の40回が設定され、大当たり状態終了後に高確率上限カウンタの値を1減算し、チャンスモードに移行する。ここで、上記ステップS5304、ステップS5305の処理が行われる状況としては、通常モードで65.5%の確率で振り分けられる「2RSC」の大当たりに当選し、その後のチャンスモードで65.5%の確率で振り分けられる「2RSC」に28回、或いは、29回以上連続で当選しなければ(35.5%の確率で振り分けられる「10RSK」、及び、「2RSR」に否当選となり続けなければ)発生しないことから、かなり稀な状況と言える。
また、ステップS5306で否定判別された場合には、ステップS5307において「10RSK」の大当たり状態を発生させることを示す10RSKフラグをオン設定した後、本処理を終了する。つまり、本実施形態では、第2当否抽選にて大当たり状態に当選した場合に付与される大当たり種別は基本的に「10RSK」の1種類である。さらに、上記のように、第2当否抽選にて大当たり状態に当選した場合であっても、「10RSC」等が選択される可能性があるが、かかる選択については高入球上限や高確率上限に到達したか否かによって決定される。尚、ステップS5302.S5303.S5306の判別で、対応する上限カウンタの値が「0、1」のどちらかであるか否かを判別することとしてもよい。尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)当選種別乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで10RSKフラグ等の大当たり種別を示すフラグがオン設定されたこととするが、当選種別乱数記憶エリアとは別に、大当たり種別を示すフラグを設けることも可能である。
図13の説明に戻り、ステップS507に続くステップS508では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、当否判定処理、及び、種別判定処理の結果を示す変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される情報)や、第1通常始動入球装置33a又は第2始動入球装置33cのどちらへの入球を契機とする変動情報であるのかを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS508の処理の後、又は、ステップS501で否定判別された場合、或いは、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bに入賞したか否かを第1通常始動入球スイッチ224a、及び、第1サポート始動入球スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、第1通常始動入球スイッチ224a、及び、第1サポート始動入球スイッチ224bへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS510で肯定判別された場合には、ステップS511に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS512では、第1変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第1保留ランプを点灯させたまま左側の第1保留ランプを点滅させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS512の後、ステップS513において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1、CS2の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア、及び、第1及び第2変動種別乱数記憶エリア)に格納する。ステップS513の後、ステップS514に移行する。
ステップS514では、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS515では、ステップS514で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。
ここで、ステップS515の第1種別判定処理について、図15(a)を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1及び第2大当たり予定フラグのどちらかがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された場合には、ステップS5202において、高確率上限カウンタの値から、第1特別変動保留エリアの第1〜第4保留エリアでオン設定されている第1大当たり予定フラグ、及び、第2大当たり予定フラグの数(合算)を引いた値が「0」であるか否かを判別する(マイナスの値となっても肯定判別されない)。ステップS5202で肯定判別された場合、すなわち、最新の保留された変動情報に対応して大当たり状態が発生することにより高確率上限に到達する場合には、ステップS5203において、「2RN」の大当たり状態が発生することを示す2RNフラグをオン設定した後、本処理を終了する。すなわち、大当たり状態終了後に確変モード又はチャンスモードが付与される大当たり状態が確変モード又はチャンスモードを挟んで40回発生すると、その後、強制的に通常モードに移行するようになっている。
また、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、種別判定テーブルを参酌し、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「0〜332」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において変動種別フラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、低確率状態と、高確率状態とで、変動種別フラグがオン設定されている場合に発生する大当たり種別が異なり、高確率状態(チャンスモード)では「2RSK」が発生し、低確率状態(通常モード)では「10RSK」が発生する。
また、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RSC」の大当たりに対応する値「333〜997(高確率状態、及び、低確率状態共通)」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5206で肯定判別された場合には、ステップS5207において、2RSCフラグをオン設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップS5206で否定判別された場合、すなわち、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RSR」の大当たりに対応する値「998,999(高確率状態、及び、低確率状態共通)」のどちらかには、ステップS5208において、2RSRフラグをオン設定した後、本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS515に続くステップS516では、ステップS514で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではない(外れである)と判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。
ここで、ステップS516のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1大当たり予定フラグ、及び、第2大当たり予定フラグのどちらかが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で否定判別された場合、すなわち、外れ(又は小当たり)となる場合には、ステップS5402において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)リーチ乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで前後フラグ、及び、前後以外フラグがオン設定されたこととするが、リーチ乱数記憶エリアとは別に、前後フラグ、及び、前後以外フラグを設けることも可能である。
また、ステップS5404で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、本実施形態の小当たりに対応する装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示に関しては、いずれかの「外れ」が教示される変動表示の最後の部分に対し、小当たりに対応する態様を付け足したような態様となっている。
図13の説明に戻り、ステップS516に続くステップS517において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、先発コマンドには、当否判定処理、種別判定処理、及び、リーチ判定処理の結果を示す変動情報や、第1変動表示、又は、第2変動表示のどちらの変動情報であるのかを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
尚、本実施形態では、第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、又は、第2始動入球装置33cに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理等が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理等を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
尚、ステップS505、ステップS513の当否乱数カウンタC1の値を抽出する処理が判別値抽出処理を構成し、同じくステップS505、ステップS513の抽出した当否乱数カウンタC1の値を特別変動保留エリアに記憶する処理が判別値格納処理を構成する。さらに、当否乱数カウンタC1の値を抽出し、記憶する機能が情報取得手段を構成する。また、ステップS506、ステップS514(ステップS5101、ステップS5103)の当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否かを判別する処理が第1当否判別処理を構成し、その判別結果を記憶する(対応フラグをセットする)ステップS5102、ステップS5104の処理が結果記憶処理を構成する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検知情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、普通図柄表示装置41における変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には右側の普通保留ランプを点灯させたまま左側の普通保留ランプを点滅させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS604の後、ステップS605において、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の発射許可コマンド設定処理について、図18を参照して説明する。
先ず、ステップS701では、発射制御回路312から発射状態信号を受信している状態であることを示す発射許可フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、発射状態信号は、発射制御回路312が、ハンドル18からのタッチ信号、及び、発射スイッチ信号と、払出制御装置311からのCRユニット接続信号とを受信している場合に、発射制御回路312から主制御装置261に送信されるようになっている。
ステップS701で肯定判別された場合には、ステップS702において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS702で否定判別された場合、ステップS703において、発射許可フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS702で肯定判別された場合には、ステップS704において、遊技球の発射間隔を計るために使用される発射タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS704で否定判別された場合には、ステップS707において、発射タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS704で肯定判別された場合には、ステップS705において、主制御装置261から、発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する。続くステップS706では、発射許可フラグをオフする。ステップS706の後、本処理を終了する。
また、ステップS701で否定判別された場合には、ステップS708において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS708で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS708で肯定判別された場合には、ステップS709において、発射許可フラグをオン設定する。
続くステップS710では、発射制御回路312に対して球送り信号を送信する。さらに、ステップS711において、発射タイマに対して0.6秒に相当する「300」を設定する。これにより、球送り装置63により遊技球が発射位置に確実にセットされてから、遊技球が発射装置60により打出されるように構成されるとともに、主制御装置261が発射制御回路312から発射状態信号を受信し続けている状態において、主制御装置261から発射許可信号が0.6秒間隔で送信され、0.6秒間隔で遊技球が発射装置60により発射されるようになっている。ステップS711の後、本処理を終了する。
尚、発射制御回路312では、主制御装置261から発射許可信号を受信した場合に、ハンドル18、及び、払出制御装置311から、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号の全てを受信しているか否かを判別し、肯定判別された場合に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させ、遊技球を発射させるための発射処理が行われるようになっている。さらに、発射制御回路312は、ダイヤル位置信号に基づいて、遊技球の発射強さ(発射速度)に関する発射装置60の調節制御を行う。これにより、遊技球が、調節された強さで発射装置60により打ち出されるようになっている。
また、発射制御回路312は、主制御装置261から球送り信号を受信した場合に、発射レール61のうち発射装置60にて遊技球が発射されることとなる発射位置に遊技球がセットされていることを検知する準備球検知センサを確認し、発射位置に遊技球がセットされていないことが確認された場合には、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置にセットするための球送り処理を行う。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源・発射制御装置310の電源回路313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。例えば、チャンスモードや確変モードにおいてパチンコ機10の電源をオフしてRAM消去スイッチ323を押しながら電源がオンされることで通常モードとなる。さらに、変動表示の保留の情報や、高確率上限カウンタ、高入球上限カウンタの情報等もクリア(初期化)される。
また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S211の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS212,ステップS213のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43a、43bや始動入球装置33a、33b、33c等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、特別表示装置43a、43bにおける変動表示を開始させる場合に、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示等による演出変動表示を開始させるべく、変動パターンコマンドをサブ制御装置262に送信する。変動パターンコマンドを入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の表示態様(変動時間や演出パターンなど)を決定し、該表示態様を装飾図柄表示装置42において表示するように表示制御装置45に対し指示を出す。
変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動パターンを特定する情報(変動時間及び変動停止態様)が含まれている。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動パターンとの関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
ここで、装飾図柄の変動パターンについて説明する。「ノーマルリーチ」は、装飾図柄の変動表示以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。「スーパーリーチ」は、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。「プレミアムリーチ」は、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。加えて、「完全外れ」は、いずれのリーチ状態にもならずに、装飾図柄の変動表示が停止表示される変動パターンである。
また、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに含まれる変動パターンの情報に基づき、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示の停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に停止表示させる。つまり、確変大当たり(「10RSK」、「2RSK」、「2RSR」)に当選した場合には、「1〜9」のいずれかのゾロ目からなる装飾図柄の組合わせ(大当たり図柄の組合わせ)で変動表示が停止表示される。
チャンス大当たり(「2RSC」、「10RSC」)、又は、通常大当たり(「2RN」、「10RN」)に当選した場合には、「2,4,6,8」のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせ(チャンス大当たり図柄の組合わせ)で変動表示が停止表示される。すなわち、確変大当たりに当選した場合にのみ、「1,3,5,7,9」のいずれかの奇数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせ(確変大当たり図柄の組合わせ)で変動表示が停止表示され得るようになっている。尚、確変モードやチャンスモードにおいて、高入球上限、及び、高確率上限が初期化されて確変モードが付与されるというレアな大当たり種別である「2RSR」に当選した場合には、「7」のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせで変動表示が停止表示されることとしてもよい。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものである。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものである。完全外れ図柄の組合わせは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものである。尚、主制御装置261において、大当たり図柄の組合わせ、確変大当たり図柄の組合わせ、チャンス大当たり図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、及び、完全外れ図柄の組合わせのいずれかを指定する図柄コマンドを変動パターンコマンドとは別に設定し、変動パターンコマンドとともにサブ制御装置262に出力するような構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では255、31)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、第2特別表示制御処理を実行する。この処理では、第2特別表示装置43bに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や第2特別表示装置43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この第2特別表示制御処理の詳細は後述する。
さらに、ステップS206では、第1特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1特別表示装置43aに関する制御が行われると共に、大当たり、小当たりの判定や第1特別表示装置43a及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この第1特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第1、及び、第2可変入賞装置32a、32bに関する制御が行われる。また、当該可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS209では、始動入球装置制御処理を実行する。この処理では、羽根部材37を具備する第1サポート始動入球装置33bに関する制御が行われる。この始動入球装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS210において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS211で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS212、ステップS213)。
つまり、ステップS212では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS213では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では255、31)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S210の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS210:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS214以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS214において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS215において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS216において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS217において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS218でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS219でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS210の処理は、ステップS201〜S209で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS212、S213の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS214)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS206の第1特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。尚、上記のように、低入球状態かつ低確率状態である通常モードにおける第1変動時間は10秒〜1分に設定され、低入球状態かつ高確率状態であるチャンスモードにおける第1変動時間は0.1秒に設定され、高入球状態かつ高確率状態である確変モードにおける第1変動時間は10分に設定されるように構成されている。
先ず、ステップS801では、第1特別表示装置43aの第1変動表示の後に設定される変動インターバルの残り時間を計測するための第1変動インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS801で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルの期間内である場合には、ステップS802において、第1変動インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、変動インターバルを1秒(1000msec)として、第1変動インターバルタイマに「249(ステップS801の前にステップS802が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に第1変動インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS801で肯定判別された場合、すなわち、変動インターバルではない場合には、ステップS803において、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態及び小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。
尚、大当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから第1可変入賞装置32aが開放されるまでの間のオープニング期間と、第1可変入賞装置32aが開状態とされるラウンド期間と、第1可変入賞装置32aが閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
小当たり状態中には、第2可変入賞装置32bが開状態とされるラウンド期間と、第2可変入賞装置32bが閉状態とされるインターバル期間とがある。尚、本実施形態では、大当たり状態に際して第1可変入賞装置32a(賞球15個)が開状態とされ、小当たり状態に際して第2可変入賞装置32b(賞球3個)が開状態とされるように構成されているが、大当たり状態や小当たり状態に際して可変入賞装置32a、32bをどのように開状態とさせるのか、及び、各可変入賞装置32a、32bの賞球数等については機種毎に適宜変更可能である。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態や小当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態、及び、小当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1」、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS803では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中や小当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS803で肯定判別された場合には、ステップS804において、第1特別表示装置43aにて第1変動表示中であることを示す特図1表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中ではなく、さらに第1変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの入球を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。
ステップS805で肯定判別された場合には、ステップS806において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS807では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS807の後、ステップS808において、第1変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第1保留ランプを点滅させたまま右側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させたまま右側の第1保留ランプを消灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS808の後、ステップS809において第1変動表示を開始させるための第1変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS809の第1変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード、チャンスモード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「21」、及び、「22」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「21」は確変モードに対応し、「22」はチャンスモードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」及び「22」のどちらかが記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態である場合には、ステップS902において、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2大当たり予定フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球に基づく当否抽選(第1当否抽選)にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード)である場合には、ステップS903において、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第1大当たり予定フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において第1当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を教示する第1変動表示の実行を示す特図1大当たり変動フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を教示する第1変動表示を実行させたことに対応する値を記憶させることを、特図1大当たり変動フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、変動種別フラグ(図15参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS905で肯定判別された場合には、ステップS906においてモード記憶エリアに「11」が記憶されているか否かを判別する。ステップS906で肯定判別された場合、すなわち、通常モードである場合には、ステップS907において、10RSKパターン設定処理を行う。
10RSKパターン設定処理は、「10RSK」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、第1特別表示装置43a、及び、装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、特別表示装置43a、及び、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止態様、装飾図柄表示装置42の変動表示の演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンドの設定等を行う。ステップS907の後、後述するステップS922に移行する。
尚、通常モードにおいて、第1変動表示が4つ保留記憶されている場合には、変動時間が短く設定されるように構成してもよい。また、本実施形態では、通常モード、及び、チャンスモードでは、装飾図柄表示装置42において第1変動表示に対応する第1演出変動表示が行われるのに対し、確変モードでは、装飾図柄表示装置42において第2変動表示に対応する第2演出変動表示が行われ、第1演出変動表示は行われない。このため、確変モードでは、第1変動表示に関する変動パターンコマンドの設定を省略する(制御の簡略化を図る)ことも可能である。
また、ステップS906で否定判別された場合には、ステップS908において、「2RSK」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための2RSKパターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
加えて、ステップS905で否定判別された場合には、ステップS909において、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、2RSCフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS909で肯定判別された場合には、ステップS910において、「2RSC」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための2RSCパターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
一方、ステップS909で否定判別された場合には、ステップS911において、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、2RSRフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS911で肯定判別された場合には、ステップS912において、「2RSR」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための2RSRパターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
また、ステップS911で否定判別された場合、すなわち、第1特別変動保留エリアの実行エリアに2RNフラグがオン設定されている場合には、ステップS913において、「2RN」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための2RNパターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
ステップS903で否定判別された場合には、ステップS914において、第1特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、低確時小当たり予定フラグ(図14参照)がオン設定されているか否かを判別する。ステップS914で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において小当たり抽選に当選した場合、及び、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において第1当否抽選で否当選の第1変動表示が実行される場合には、ステップS915において、小当たり状態の発生を教示する第1変動表示の実行を示す特図1小当たり変動フラグをオン設定する。続くステップS916では、小当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための小当たりパターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
また、ステップS914で否定判別された場合には、ステップS917において、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグ(図16参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS917で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS918にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS922へ移行する。
さらに、ステップS917で否定判別された場合には、ステップS919において、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS919肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS920にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS922へ移行する。一方、ステップS919で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS921において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
ステップS922では、第1特別表示装置43aにて変動表示中であるか否かを示す特図1表示中フラグをオン設定する。これにより、第1特別表示装置43aにおいて切替表示(第1変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS923では、第1特別表示装置43aにおける変動時間(第1変動表示の残余時間)を計測する特図1表示タイマの設定処理を行う。当該特図1表示タイマは、第1変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、特図1表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第1特別表示装置43aに対し切替表示(第1変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、第1特別表示装置43aにおいて切替表示(第1変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンドを受信したサブ制御装置262は、通常モード、及び、チャンスモードのどちらかである場合には、第1特別表示装置43aの変動開始と(ほぼ)同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43a、43bの停止表示と(ほぼ)同時に、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を停止表示させる。ステップS923の終了後、第1変動表示設定処理を終了する。
尚、ステップS902、ステップS906等において第1大当たり予定フラグや変動種別フラグ等のフラグ情報に基づいて大当りか否か、大当たり種別はいずれであるのか等を判別するのではなく、再度、当否乱数カウンタC1や種別決定カウンタC2等の値に基づいて、対応するテーブルを参照し、変動パターンを決定するように構成してもよい。
尚、本実施形態では、始動入球処理において、ステップS505、S513の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、514の当否判定処理と、第1変動表示設定処理において、大当たり予定フラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901〜ステップS903の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS901〜S903の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS907、ステップS908、ステップS910、ステップS912、ステップS913、ステップS916、ステップS918、ステップS920、ステップS921の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS805で否定判別された場合には、ステップS810において、モード記憶エリアの値が「11」及び「22」のどちらかになっているか否かを判別する。つまり、装飾図柄表示装置42において、第1変動表示に対応する演出変動表示が行われる状態である通常モード、及び、チャンスモードのどちらかであるか否かを判別する。
ステップS810で肯定判別された場合には、ステップS811において、通常モード、及び、チャンスモードのどちらかで第1特別表示装置43aにおいて変動表示が行われていない変動待機状態であることを示す待機表示コマンドをサブ制御装置262に出力するための待機表示設定処理を行う。ステップS811の後、本処理を終了する。尚、サブ制御装置262は、待機表示コマンドを受信すると、装飾図柄表示装置42において変動待機状態であることを示す表示態様(デモ画面表示)を導出させるための処理を行う。また、本例では、通常モード、及び、チャンスモードのどちらかで装飾図柄表示装置42でデモ画面表示が導出されていても、第2特別表示装置43bにおいて第2変動表示中である場合もある。加えて、本例では、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bは、変動表示の停止後、変動待機状態となっても停止態様がそのまま維持されるようになっているが、変動待機状態に対応する表示態様とされるように構成してもよい。
また、ステップS810で否定判別された場合、すなわち、確変モード中の場合には、そのまま本処理を終了する。本実施形態では、確変モード中は、装飾図柄表示装置42においてデモ画面表示が導出されないようになっている。
尚、装飾図柄表示装置42において変動待機状態であることを示す表示態様には、第1待機表示態様と、第2待機表示態様とがあり、待機表示コマンドを受けたサブ制御装置262は、先ず、装飾図柄表示装置42の明るさが保たれたまま、装飾図柄の変動表示の停止表示態様がほぼそのまま維持される第1待機表示態様とするとともに、第1待機表示態様が導出されてからの時間を計測する待機時間計測タイマに対し、所定時間に対応する値(例えば、30秒に対応する値)を設定するように構成してもよい。さらに、待機時間計測タイマの値が所定時間毎に減算されて「0」になった場合に、飾図柄表示装置42の明るさが暗くされ、表示態様も簡略化される(例えば、装飾図柄が表示されない等)第2待機表示態様とされるように構成してもよい。
また、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち第1変動表示中である場合には、ステップS812に進み、特図1表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図1表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が12秒(12000msec)の場合には、特図1表示タイマに対して「3000」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS813に進み、第1変動時間が経過したか否か、すなわち、特図1表示タイマの値が「0」か否かを判別する。ステップS813で否定判別された場合には、ステップS818において、第1特別表示装置43aの切替表示(第1変動表示)を継続して行うための特図1切替表示設定を行う。尚、特図1切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、第1特別表示装置43aに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、第1特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に第1特別表示装置43aの切替表示(第1変動表示)が実現される。ステップS818の後、本処理を終了する。
一方、ステップS813で肯定判別された場合には、ステップS814において特図1表示中フラグをオフし、ステップS815において第1特別表示装置43aにて停止表示を行うための特図1停止表示設定を行う。この特図1停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、第1特別表示装置43aに対し停止表示を行う制御信号が出力される。すなわち、第1特別表示装置43aにおいて、第1変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別や外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS815の後、ステップS816において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる特図1停止コマンドの設定を行う。これにより、第1特別表示装置43a及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。また、繰り返しとなるが、特別表示装置43a、43bによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS817において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための特図1判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS817の特図1判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。先ず、ステップS1001において、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、特図1大当たり変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタの設定を行う第1上限カウンタ設定処理を行う。
ここで、第1上限カウンタ設定処理について、図26を参照して説明する。先ず、ステップS2501では、第1特別変動保留エリアの実行エリアに10RSKフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2501で否定判別された場合には、ステップS2502において、第1特別変動保留エリアの実行エリアに2RSRフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS2501、又は、ステップS2502のどちらかで肯定判別された場合、すなわち、第1変動表示に対応して、通常モードで「10RSK」の大当たりに当選した場合、又は、通常モード及びチャンスモード(確変モード)のいずれかで「2RSR」の大当たりに当選した場合には、ステップS2503において、高入球上限カウンタに対して高入球上限の初期設定値である「10」を設定する。さらに、ステップS2503の後、ステップS2504において、高確率上限カウンタに対して高確率上限の初期設定値である「40」を設定する。ステップS2504の後、本処理を終了する。
また、ステップS2502で否定判別された場合には、ステップS2505において、通常モードであるか否か(モード記憶エリアに「11」が記憶されているか否か)を判別する。ステップS2505で肯定判別された場合、すなわち、通常モードにおいて、「10RSK」及び「2RSR」のどちらでもない「2RSC」の大当たりに当選した場合には、ステップS2504において、高確率上限カウンタに対して「40」を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2505で否定判別された場合には、ステップS2506において、第1特別変動保留エリアの実行エリアに2RSKフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2506で否定判別された場合、すなわち、チャンスモード(確変モード)において、「2RSC」又は「2RN」に当選し、既に高確率上限カウンタの設定が済まされていて、高入球上限の設定も必要ない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2506で肯定判別された場合には、ステップS2507において、高入球上限カウンタの設定が既になされているか(高入球上限カウンタに特定値が記憶されているか)否かを判別する。
本実施形態の高入球上限カウンタは、「0〜10」を示す値と、使用されていない(未設定の)状態であることを示す特定値とが設定され得るように構成されている。さらに、高確率上限カウンタは、「0〜40」を示す値と、使用されていない(未設定の)状態であることを示す特定値とが設定され得るように構成されている。尚、特定値は固有の値であってもよいし、上記した「0〜10」や「0〜40」を示す値とは異なるとともに、上限カウンタに関連する処理が行われたとしても「0〜10」や「0〜40」を示す値には更新され得ない値としてもよい。
ステップS2507で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2507で否定判別された場合、すなわち、通常モードからチャンスモードに移行して1回目の大当たりが「2RSK」だった場合には、ステップS2508において高入球上限カウンタに対して「10」を設定し、本処理を終了する。
図21の説明に戻り、ステップS1002の後、ステップS1003において特図1大当たり変動フラグをオフし、ステップS1004において大当たり状態中であることを示す特図1大当たり中フラグをオンする。
続くステップS1005では、モード記憶エリアの値が「11」であり、尚且つ、特別変動保留エリアの実行エリアに変動種別フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS1005で肯定判別された場合、すなわち、「10RSK」の大当たりとなる場合には、ステップS1006において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(第1可変入賞装置32aの開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「10」を設定する。
続くステップS1007では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。さらに、ステップS1008では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32a、32bの開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば、8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1009では、大当たり状態の各ラウンド中に可変入賞装置32a、32bに入球した遊技球の数をカウントするため(ラウンドの入賞上限に達したか否かを把握するため)の入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32a、32bへの入球があったか否かをカウントスイッチ223a、223bの検知情報により判別し、可変入賞装置32a、32bへの入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1010では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるための第1オープニングコマンドを設定する。当該第1オープニングコマンドには、第1変動表示に対応することや、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態のパターン(第1変動表示に対応することや、可変入賞装置32a、32bの開閉パターン、すなわち、どの可変入賞装置32a、32bが何回開状態とされるのか等)が把握できるようになっている。ステップS1010の後、後述するステップS1025に移行する。
また、ステップS1005で否定判別された場合には、ステップS1011において、ラウンド数カウンタに「2」を設定する。続くステップS1012では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定し、ステップS1013では、特別可変タイマに対して、例えば、4秒のオープニング期間に対応する値「1000」を設定し、ステップS1014では、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1015では、第1オープニングコマンドを設定する。ステップS1015の後、後述するステップS1025に移行する。
また、ステップS1001で否定判別された場合には、ステップS1016において、特図1小当たり変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1016で肯定判別された場合には、ステップS1017において、特図1小当たり変動フラグをオフし、ステップS1018において、特図1小当たり中フラグをオン設定する。
続くステップS1019では、ラウンド数カウンタに「1」を設定し、ステップS1020では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定し、ステップS1021では、特別可変タイマに対して、例えば、0.2秒の小当たりのオープニング期間に対応する値「50」を設定し、ステップS1022では、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1023では、小当たりオープニングコマンドを設定する。ステップS1023の後、後述するステップS1025に移行する。
また、ステップS1016で否定判別された場合、すなわち、大当たりでも小当たりでもない「外れ」の場合には、ステップS1024において、第1変動インターバルタイマに対して変動インターバル(例えば、通常モードで1秒、チャンスモードで0.1秒)に相当する値を設定する。ステップS1024の後、本処理を終了する。
尚、装飾図柄表示装置42において第1変動表示に対応する演出変動表示を行うこととなる通常モード、及び、チャンスモードでは、第1特別表示装置43aの変動表示の停止表示のタイミングで装飾図柄表示装置42の変動表示が停止表示され、変動インターバルが終わるまで(次回の第1特別表示装置43aの変動表示が開始されるまで)は、装飾図柄表示装置42において停止表示された装飾図柄が表示され続ける。そして、変動インターバルが終わり、第1変動表示が保留記憶されている場合には、第1特別表示装置43aにおける変動表示と、装飾図柄表示装置42における変動表示とが同時に開始される。一方、変動インターバルが終わっても、第1変動表示が保留記憶されていない場合には、装飾図柄表示装置42における停止図柄がそのまましばらく導出され続け、その後、遊技を待機する表示(デモ画面表示)に切替わる。
尚、本実施形態では、確変モードが大当たり状態の発生まで必ず継続するように構成されているが、例えば、確変モードにおいて特別表示装置43a、43bの変動表示(確変モードでは、基本的には、第2特別表示装置43bの第2変動表示のみ)が規定回数行われた場合に、通常モードに移行するように構成してもよい。つまり、ステップS1024の後、モード記憶エリアの値が「21」であるか否かを判別し、肯定判別された場合に、確変モードの継続期間(上限となるまでの残りの変動回数)を計測するため変動回数カウンタの値(大当たり終了時に前記規定回数をセット)を1減算し、続いて、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別し、肯定判別された場合に、モード記憶エリアに対し「11」を設定し、サブ制御装置262に対して通常モードへの移行を知らせるサポート終了コマンドの設定を行うように構成してもよい。
ステップS1010、ステップS1015、又は、ステップS1023の後に移行するステップS1025では、特図2表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1025において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1025において肯定判別された場合には、ステップS1026において、特図2表示中フラグをオフし、ステップS1027において、第2特別表示装置43bの第2変動表示を強制的に「外れ」に対応する態様で停止表示させる(強制終了させる)ための処理を行う。つまり、第1変動表示が大当たり、及び、小当たりのどちらかを教示する態様で停止表示された場合には、変動中の第2変動表示を内容に関係なく強制終了させる(消去してしまう)。これにより、大当たり状態終了後に、第2変動表示についても新たな変動表示を開始させるように構成されている。
さらに、サブ制御装置262側にも、第2変動表示を停止表示させることを伝えるべく、ステップS1028において、特図2強制停止コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、通常モード、及び、チャンスモードでは、装飾図柄表示装置42において、基本的に、第1変動表示に対応する装飾図柄の変動表示(第1演出変動表示)のみが表示され、第2変動表示に対応する表示は導出されないことから、特図2強制停止コマンドの設定を省略することも可能である。
次に、通常処理(図10参照)の第2特別表示制御処理(ステップS205)について、図22を参照して説明する。尚、本実施形態では、第2特別表示装置43bに関しては、第2変動表示の変動インターバルは設定されないように構成されている。また、上記のように、低入球状態(通常モード、及び、チャンスモード)における第2変動時間は10分に設定され、高入球状態(確変モード)における第2変動時間は1秒に設定されるように構成されている。
先ず、ステップS1601では、当たり状況記憶エリアの値が「0」であるか否か、すなわち、大当たり状態及び小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1601で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1601で肯定判別された場合には、ステップS1602において、第2特別表示装置43bにて第2変動表示中であることを示す特図2表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1602で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中ではなく、さらに第2変動表示中でもない場合には、ステップS1603に進み、第2始動入球装置33cへの入球を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbが0よりも大きいか否かを判別する。
当該ステップS1603で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1603で肯定判別された場合には、ステップS1604において、第2保留カウンタNbから1を減算する。続くステップS1605では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理では、第2特別変動保留エリアの保留第1エリアに格納されているデータが、実行エリアにシフトされる。
尚、本実施形態では、第2変動表示中は第2変動表示が保留記憶されることはなく、第2特別変動保留エリアの保留エリアも第1保留エリアの1つだけである。このため、第2変動表示が実行されることで、第1保留エリアの記憶が空になり、第2変動表示が終了した後、第2始動入球装置33cに遊技球が入球することで第2特別変動保留エリアの第1保留エリアに変動情報が記憶され、その後すぐに該変動情報が第2特別変動保留エリアの実行エリアに移されて、第2変動表示が開始されることとなる。
ステップS1605の後、ステップS1606において、第2変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、第2保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS1606の後、ステップS1607において第2変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS1607の第2変動表示設定処理の詳細について、図23を参照して説明する。
先ず、ステップS1701では、モード記憶エリアに「21」及び「22」のどちらかが記憶されているか否かを判別する。ステップS1701で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード又はチャンスモード)である場合には、ステップS1702において、第2特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2大当たり予定フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS1702で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において第2始動入球装置33cへの遊技球の入球(通過)に基づく当否抽選(第2当否抽選)にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS1704に移行する。
また、ステップS1701で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード)である場合には、ステップS1703において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1大当たり予定フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1703で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において第2当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS1704に移行する。
ステップS1704では、大当たり状態の発生を教示する第2変動表示の実行を示す特図2大当たり変動フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、第2特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を教示する第2変動表示を実行させたことに対応する値を記憶させることを、特図2大当たり変動フラグをオン設定することと称している。
続くステップS1705では、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、10RSKフラグ(図15参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS1705で肯定判別された場合には、ステップS1706において、「10RSK」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための10RSKパターン設定処理を行う。ステップS1706の後、後述するステップS1715に移行する。
尚、本実施形態では、確変モードでは、装飾図柄表示装置42において第2変動表示に対応する第2演出変動表示が行われるのに対し、通常モード、及び、チャンスモードでは、装飾図柄表示装置42において第1変動表示に対応する第1演出変動表示が行われ、第2演出変動表示は行われない。このため、通常モード及びチャンスモードでは、第2変動表示に関する変動パターンコマンドの設定を省略する(制御の簡略化を図る)ことも可能である。
また、ステップS1705で否定判別された場合には、ステップS1707において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、10RSCフラグ(図15参照)がオン設定されている否かを判別する。ステップS1707で肯定判別された場合には、ステップS1708において、「10RSC」の大当たり状態の発生を教示する変動表示を実行させるための10RSCパターン設定処理を行った後、ステップS1715に移行する。
尚、上記のように、第2当否抽選に当選した場合には、基本的に「10RSK」の大当たり状態が付与されることとなるが、該当大当たり状態により高確率上限には到達しないが、高入球上限に到達した場合には、「10RSC」の大当たり状態が付与され、当該大当たり状態により高確率上限に到達する場合には、「10RN」の大当たり状態が付与されるようになっている。
加えて、ステップS1702、又は、ステップS1703で否定判別された場合には、ステップS1710において、第2特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグ(図16参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS1710で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS1711にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS1715へ移行する。
さらに、ステップS1710で否定判別された場合には、ステップS1712において、第2特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS1712で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS1713にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS1715へ移行する。一方、ステップS1712で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS1714において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS922に移行する。
ステップS1715では、第2特別表示装置43bにて変動表示中であるか否かを示す特図2表示中フラグをオン設定する。これにより、第2特別表示装置43bにおいて切替表示(第2変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS1716では、第2特別表示装置43bにおける変動時間(第2変動表示の残余時間)を計測する特図2表示タイマの設定処理を行う。当該特図2表示タイマは、第2変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、特図2表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第2特別表示装置43bに対し切替表示(第2変動表示)を開始する制御信号が出力された場合には、第2特別表示装置43bにおいて切替表示(第2変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンドを受信したサブ制御装置262は、確変モードである場合には、第2特別表示装置43bの変動開始と(ほぼ)同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、第2特別表示装置43bの停止表示と(ほぼ)同時に、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を停止表示させる。ステップS1716の終了後、第2変動表示設定処理を終了する。
尚、ステップS902、ステップS905等において第1大当たり予定フラグや10RSKフラグ等のフラグ情報に基づいて大当りか否か、大当たり種別はいずれであるのか等を判別するのではなく、再度、当否乱数カウンタC1や種別決定カウンタC2等の値に基づいて、対応するテーブルを参照し、変動パターンを決定するように構成してもよい。
尚、本実施形態では、始動入球処理において、ステップS505、S513の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、514の当否判定処理と、第2変動表示設定処理において、大当たり予定フラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS1701〜ステップS1703の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS1701〜S1703の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS1706、ステップS1708、ステップS1709、ステップS1711、ステップS1713、ステップS1714の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図22の説明に戻り、ステップS1602で肯定判別された場合、すなわち第2変動表示中である場合には、ステップS1608に進み、特図2表示タイマの減算処理を行う。
続いてステップS1609に進み、上記減算後の特図2表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図2表示タイマの値が「0」となった場合にステップS1609が肯定判別される。
ステップS1609で否定判別された場合には、ステップS1614において、第2特別表示装置43bの切替表示(第2変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、第2特別表示装置43bに対し切替表示を行う制御信号が出力される。これによって、第2特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に第2特別表示装置43bの切替表示(変動表示)が実現される。ステップS1614の後、本処理を終了する。
一方、ステップS1609で肯定判別された場合には、ステップS1610において特図2表示中フラグをオフし、ステップS1611において第2特別表示装置43bにて停止表示を行うための特図2停止表示設定を行う。この特図2停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、第2特別表示装置43bに対し停止表示を行う制御信号が出力される。すなわち、第2特別表示装置43bにおいて、第2変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別、小当たり、外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS1611の後、ステップS1612において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる特図2停止コマンドの設定を行う。これにより、第2特別表示装置43b及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。
続いて、ステップS1613において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための特図2判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS1613の特図2判別情報設定処理について、図24を参照して説明する。先ず、ステップS1801において、第2特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、特図2大当たり変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1801で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、本実施形態では、確変モードが大当たり状態の発生まで必ず継続するように構成されているが、例えば、確変モードにおいて特別表示装置43a、43bの変動表示(確変モードでは、基本的には、第2特別表示装置43bの第2変動表示のみ)が規定回数行われた場合に、通常モードに移行するように構成してもよい。つまり、ステップS1801で否定判別された後、モード記憶エリアの値が「21」であるか否かを判別し、肯定判別された場合に、確変モードの継続期間(上限となるまでの残りの変動回数)を計測するため変動回数カウンタの値(大当たり終了時に前記規定回数をセット)を1減算し、続いて、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別し、肯定判別された場合に、モード記憶エリアに対し「11」を設定し、サブ制御装置262に対して通常モードへの移行を知らせるサポート終了コマンドの設定を行うように構成してもよい。
また、ステップS1801で肯定判別された場合には、ステップS1802において特図2大当たり変動フラグをオフし、ステップS1803において大当たり状態中であることを示す特図2大当たり中フラグをオンする。
ステップS1803の後、ステップS1804において、高入球上限カウンタの設定がなされているか(高入球上限カウンタに特定値が記憶されているか)否かを判別する。ステップS1804で否定判別された場合には、ステップS1805において、高入球上限カウンタに対して高入球上限の初期値である「10」を設定する。
また、ステップS1804で肯定判別された場合、又は、ステップS1805の後、ステップS1806において、高確率上限カウンタの設定がなされているか(高確率上限カウンタに特定値が記憶されているか)否かを判別する。ステップS1806で否定判別された場合には、ステップS1807において、高確率上限カウンタに対して高確率上限の初期値である「40」を設定する。
ステップS1807の後、又は、ステップS1806で肯定判別された場合には、ステップS1808において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(第1可変入賞装置32aの開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「10」を設定する。さらにステップS1809では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。加えて、ステップS1810では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32a、32bの開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば、8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1811では、大当たり状態の各ラウンド中に可変入賞装置32a、32bに入球した遊技球の数をカウントするため(ラウンドの入賞上限に達したか否かを把握するため)の入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する
それから、ステップS1812では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるための第2オープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、第2変動表示に対応することや当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも第2変動表示に対応することや当たり状態のパターン(可変入賞装置32a、32bの開閉パターン等)が把握できるようになっている。
ステップS1812の後、ステップS1813において、特図1表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1813において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1813において肯定判別された場合には、ステップS1814において、特図1表示中フラグをオフし、ステップS1815において、第1特別表示装置43aの第1変動表示を強制的に「外れ」に対応する態様で停止表示させる(強制終了させる)ための処理を行う。つまり、第2変動表示が大当たり(本例では第2変動表示で小当たりが教示されるような設定はない)を教示する態様で停止表示された場合には、変動中の第1変動表示を内容に関係なく強制終了させる(消去してしまう)。これにより、大当たり状態終了後に、第1変動表示についても新たな変動表示を開始させるように構成されている。
さらに、サブ制御装置262側にも、第2変動表示を停止表示させることを伝えるべく、ステップS1816において、特図1強制停止コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、確変モードでは、装飾図柄表示装置42において、基本的に、第2変動表示に対応する装飾図柄の変動表示(第2演出変動表示)のみが表示され、第1変動表示に対応する表示は導出されないことから、特図1強制停止コマンドの設定を省略することも可能である。
次に、上記通常処理(図10参照)のステップS207の第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bを開閉させるための可変入賞装置制御処理について図25のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、大当たり状態、又は、小当たり状態の開始時にあっては、上記第1及び第2判別情報設定処理にて、当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」〜「3」のいずれかが設定されている場合)には、ステップS1202に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。続くステップS1203では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1206では、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参照して特図1小当たり中フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、特図1小当たり中フラグ等の実行中の当たり状態の種別等を示す情報は、特別変動保留エリアとは別に設けることも可能である。さらに、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球に基づいて小当たりに当選し得る構成の場合には、第1特別変動保留エリアの実行エリアも参照して(第2)小当たり中フラグがオン設定されているか否かを判別する。
尚、10ラウンドの大当たり(10RSK、10RN)と、2ラウンドの大当たり(2RSK、2RSC、2RSR、2RN)とで、大当たりラウンドの上限の設定が異なるように構成してもよい。例えば、ステップS1206(及び、後述のステップS1224)で否定判別された場合に、10RSK、又は、10RNの大当たりであるか否かを判別し、肯定判別された場合には、特別可変タイマに「7500」を設定し(ステップS1224の肯定判別では特別可変タイマに「2500」を設定し)、否定判別された場合には、特別可変タイマに「500」を設定(ステップS1224の否定判別では特別可変タイマに「100」を設定)するように構成してもよい(さらに、1ラウンドの入賞上限についても2ラウンド大当たりの場合には10ラウンド大当たりの場合に比べて少なく設定される構成としてもよい)。また、例えば、ステップS1206(及び、後述のステップS1224)において、小当たり、又は、2ラウンドの大当たり(2RSK、2RSC、2RSR、2RN)のどちらかであるか否かを判別するように構成してもよい。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態である場合には、ステップS1207において、特別可変タイマに対して、第1可変入賞装置32aの開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。続くステップS1208では、第1可変入賞装置32aを開状態とさせる第1開放処理を行い、ステップS1209では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1206で肯定判別された場合、すなわち、小当たり状態である場合には、ステップS1210において、特別可変タイマに対して、第1可変入賞装置32aの開状態を維持する時間(1.8秒)に対応する値「450」を設定する。続くステップS1211では、第2可変入賞装置32bを開状態とさせる第2開放処理を行い、ステップS1212では、サブ制御装置262に対して小当たりのラウンドを開始する旨の情報を伝える(小当たり)ラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合には、ステップS1213において、当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、大当たり状態、又は、小当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。
ステップS1213で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態、又は、小当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1214において、ラウンド数カウンタの値を1減算する。続くステップS1215では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1215で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1216に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(2秒)に対応する値「500」を設定する。尚、本実施形態の小当たり状態は全1ラウンドであることから、小当たり状態の場合にはステップS1215で否定判別されることがない。
続くステップS1218では、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1219において、第1可変入賞装置32aを閉状態とさせる第1閉鎖処理を行い、ステップS1220において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bの開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1221に移行し、開状態中の第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bへの入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、大当たり状態、及び、小当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定されている。そして、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bに遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1221で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1214に移行する。これにより、1回のラウンド中に第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bに対して遊技球が上限まで(8個)入球した場合には、開放期間の上限(30秒、又は、1.8秒)が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1215で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態、又は、小当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1222に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1222の後、ステップS1223において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。
尚、ステップS1221で肯定判別された後の流れでステップS1222以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1221で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1223で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1223の後、ステップS1224において、第1特別変動保留エリアの実行エリアを参照して特図1小当たり中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1224で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態である場合には、ステップS1225において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。さらに、ステップS1226では、第1可変入賞装置32aを閉状態とさせる第1閉鎖処理を行い、続くステップS1227では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1224で肯定判別された場合、すなわち、小当たり状態である場合には、ステップS1228において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(0.2秒)に対応する値「50」を設定する。さらに、ステップS1229では、第2可変入賞装置32bを閉状態とさせる第2閉鎖処理を行い、続くステップS1230では、サブ制御装置262に対して(小当たりの)エンディングを開始する旨の情報を伝える(小当たり)エンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1213で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して大当たり状態、又は、小当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1231に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ステップS1231の後、ステップS1232において、当たり状況記憶エリアに対して当たり状態以外の状態であることを示す値「0」を設定する。さらに、ステップS1233において、サブ制御装置262に対して大当たり状態、又は、小当たり状態が終了することを伝える当たり終了コマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
ここで、終了設定処理について、図27を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特図1小当たり中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1401で肯定判別された場合、すなわち、小当たり状態が終了した場合には、ステップS1402で特図1小当たり中フラグをオフした後、本処理を終了する。
一方、ステップS1401で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態が終了した場合には、ステップS1403において、オン設定されている特図1大当たり中フラグ、又は、特図2大当たり中フラグをオフする。尚、特図1小当たり中フラグ、特図1大当たり中フラグ、及び、特図2大当たり中フラグは、第1特別変動保留エリア、又は、第2特別変動保留エリアとは別に設けられていてもよいし、第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアの実行エリアに設けられていることとしてもよい。特図1小当たり中フラグ、特図1大当たり中フラグ、及び、特図2大当たり中フラグが第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアの実行エリアに設けられている場合、ステップS1402、ステップS1403を省略可能である。
続いて、ステップS1404において、第1特別変動保留エリア、又は、第2特別変動保留エリアのうち今回の大当たりに対応した方(それが分かるフラグ等が設けられていることとしてもよい)の実行エリアにおいて、2RSRフラグがオン設定されているか否か(「2RSR」の大当たり状態であったか否か)を判別する。
ステップS1404で肯定判別された場合には、ステップS1405に移行し、モード記憶エリアに対し、確変モードに対応する値「21」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。続くステップS1406では、サブ制御装置262に対して確変モードを開始させることを伝える確変モード開始コマンドを設定する。
さらに、ステップS1407において、高入球上限カウンタの値を「1」減算する。続いて、ステップS1408において、高確率上限カウンタの値を「1」減算する。ステップS1408の後、本処理を終了する。尚、「2RSR」の大当たりに当選した場合には、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタの値が再度初期値にセットされて確変モードが付与されることとされており、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタに対する初期値の設定については、大当たり状態の開始時に行われており、当該終了設定処理を経ることで、高入球上限カウンタの値が「9」になり、高確率上限カウンタの値が「39」になる。
また、ステップS1404で否定判別された場合には、ステップS1409において、第1特別変動保留エリア、又は、第2特別変動保留エリアのうち今回の大当たりに対応した方(それが分かるフラグ等が設けられていることとしてもよい)の実行エリアにおいて、10RSKフラグがオン設定されているか否か(「10RSK」の大当たり状態であったか否か)を判別する。ステップS1409で肯定判別された場合には、上記ステップS1405に移行する。つまり、モード記憶エリアに「21」を記憶し、確変モード開始コマンドを設定し、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタを1ずつ減算して、本処理を終了する。尚、大当たり種別の判定に際して(図15(b)参照)、高入球上限に到達した際の第2変動表示に対応する大当たりは、「10RSK」ではなく「10RSC」又は「10RN」とされることから、「10RSK」とされている場合は、大当たり状態終了後に確変モードとなる。
また、ステップS1409で否定判別された場合には、ステップS1410において、第1特別変動保留エリア、又は、第2特別変動保留エリアのうち今回の大当たりに対応した方(それが分かるフラグ等が設けられていることとしてもよい)の実行エリアにおいて、2RSKフラグがオン設定されているか否か(「2RSK」の大当たり状態であったか否か)を判別する。ステップS1410で肯定判別された場合には、ステップS1411において、高入球上限カウンタの値が「0,1」のどちらかであるか否か、すなわち、既に高入球上限に到達しているか、今回の大当たり状態で高入球上限に到達したかのどちらかであるか否かを判別する。
ステップS1411で否定判別された場合、ステップS1412において、高確率上限カウンタの値が「0,1」のどちらかであるか否か、すなわち、既に高確率上限に到達しているか、今回の大当たり状態で高確率上限に到達したかのどちらかであるか否かを判別する。
ステップS1412で否定判別された場合、すなわち、確変モードにおいて不慮に第1変動表示に対応する大当たりに当選してしまったが、たまたま、確変モードが継続する「2RSK」に当選した場合には、上記ステップS1405に移行する。つまり、モード記憶エリアに「21」を記憶し、確変モード開始コマンドを設定し、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタを1ずつ減算して、本処理を終了する。
また、ステップS1412で肯定判別された場合、すなわち、確率的に発生することは非常に稀となるが、通常モードからチャンスモードに移行して、チャンスモードを29回以上、かつ、38回以下だけ大当たり状態を挟んで継続し、その後、「2RSK」に当選した場合、ステップS1413に移行する。
ステップS1413では、モード記憶エリアに対し、通常モードに対応する値「11」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に通常モードが付与されることとなる。続くステップS1414では、サブ制御装置262に対して通常モードを開始させることを伝える通常モード開始コマンドを設定する。尚、本実施形態では、高入球状態、かつ、低入球状態である遊技モード(時短モード)の設定がなく、高確率上限に達した場合は、高入球上限に達していなくても、大当たり状態終了後に通常モードに移行する。
さらに、ステップS1415において、高入球上限カウンタに対し、非使用の状態(未設定)であることを示す特定値を設定する。続いて、ステップS1416において、高確率上限カウンタに対し、非使用の状態(未設定)であることを示す特定値を設定する。ステップS1416の後、本処理を終了する。尚、詳しくは後述するが、高入球上限カウンタの値が「0」の状態で当否抽選に当選しても、確変モードに移行することはない。このため、通常モードに戻ることで、高入球上限カウンタの値がリセットされ、確変モードに当選し得る状態に戻ることとなる。
また、ステップS1411で肯定判別された場合、ステップS1417において、高確率上限カウンタの値が「0,1」のどちらかであるか否かを判別する。ステップS1417で肯定判別された場合には、上記ステップS1413に移行する。つまり、モード記憶エリアに「11」を設定し、通常モード開始コマンドを設定し、高入球上限カウンタ及び高確率上限カウンタにそれぞれ特定値を設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップS1417で否定判別された場合、すなわち、高入球上限には達したが、高確率上限には達していない場合には、ステップS1418に移行する。
ステップS1418では、高入球上限カウンタの値を「1」減算する。続いて、ステップS1419において、高確率上限カウンタの値を「1」減算する。
さらに、ステップS1420において、モード記憶エリアに対し、チャンスモードに対応する値「22」を設定する。これにより、大当たり状態終了後にチャンスモードが付与されることとなる。続くステップS1421では、サブ制御装置262に対してチャンスモードを開始させることを伝えるチャンスモード開始コマンドを設定する。尚、高入球上限カウンタの値が「0」の状態で当否抽選に当選しても、高入球状態に移行することはない。つまり、「2RSK」に当選しても、高入球上限に達した場合には、高入球状態は付与されず、高入球状態のみが付与される(チャンスモードに移行する)こととなる。
また、ステップS1410において否定判別された場合には、ステップS1422において、第1特別変動保留エリア、又は、第2特別変動保留エリアのうち今回の大当たりに対応した方(それが分かるフラグ等が設けられていることとしてもよい)の実行エリアにおいて、10RSCフラグがオン設定されているか否か(「10RSC」の大当たり状態であったか否か)を判別する。ステップS1422で肯定判別された場合、すなわち、第2当否抽選で当選したが、高入球上限に達して「10RSC」の大当たり状態とされた場合には、上記ステップS1419に移行する。
つまり、高確率上限カウンタの値を「1」減算し、モード記憶エリアにチャンスモードに対応する値「22」を設定し、チャンスモード開始コマンドを設定する。尚、高入球上限カウンタの値が「0」の状態で当否抽選に当選しても、高入球状態に移行することはない。つまり、「2RSK」に当選しても、高入球上限に達した場合には、高入球状態は付与されず、高入球状態のみが付与される(チャンスモードに移行する)こととなる。
また、ステップS1422で否定判別された場合、ステップS1423において、第1特別変動保留エリアの実行エリアにおいて、2RSCフラグがオン設定されているか否か(「2RSC」の大当たり状態であったか否か)を判別する。ステップS1423で肯定判別された場合には、上記ステップS1419に移行する。
つまり、高確率上限カウンタの値を「1」減算し、モード記憶エリアにチャンスモードに対応する値「22」を設定し、チャンスモード開始コマンドを設定する。尚、大当たり種別の判定に際して(図15(a)参照)、高確率上限に到達した際の第1変動表示に対応する大当たりは、「2RSC」ではなく「2RN」とされることから、「2RSC」とされている場合は、大当たり状態終了後にチャンスモードとなる。
また、ステップS1423で否定判別された場合、すなわち、「2RN」、又は、「10RN」の大当たり状態が終了した場合には、上記ステップS1413に移行する。つまり、モード記憶エリアに「11」を設定し、通常モード開始コマンドを設定し、高入球上限カウンタ及び高確率上限カウンタにそれぞれ特定値を設定した後、本処理を終了する。
次に、通常処理(図10)のステップS208の普通表示制御処理について図29を参照して説明する。先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41の変動表示の後に設定されるインターバル(普図インターバル)の残り時間を計測するための普図インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2101で否定判別された場合、すなわち、普図インターバルである場合には、ステップS2116において、普図インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、普図インターバルを1秒(1000msec)として、普図インターバルタイマに「249(ステップS2101の前にステップS2116が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に普図インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普図インターバル期間ではない場合には、ステップS2102において、第1サポート始動入球装置33bの開閉制御の最中であることを示すサポート期間中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2102で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2102で否定判別された場合には、ステップS2103において、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2103で否定判別された場合には、ステップS2104に進み、普通保留カウンタNcの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。ステップS2104で否定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、例えば、ステップS2104で否定判別された場合に、普通図柄表示装置41において、変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様を導出するための待機表示設定を行うこととしてもよい。つまり、普通図柄表示装置41は、変動停止後、その停止態様が普図インターバル期間の間は(入球サポート抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、普図インターバル期間が終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるように構成してもよい。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、普通保留カウンタNcから1を減算する。続くステップS2106では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2107では、普通図柄表示装置41の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図30を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS2302で肯定判別された場合、つまり、当たり状態ではない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.1秒にするべく「25」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0」であるか否かを判別する。
ステップS2305で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第1サポート始動入球装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を10分にするために「150000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「1」であるか否かを判別し、否定判別された場合には、そのまま本処理を終了し、肯定判別された場合には、上記ステップS2306において、入球サポートフラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、普通図柄の変動表示時間や、入球サポート抽選での当選確率等については、パチンコ機の機種毎に適宜設定可能であり、例えば、高入球状態時における入球サポート抽選の当選確率を、低入球状態における入球サポート抽選の当選確率よりも高くなるように構成してもよい。
図29の説明に戻り、ステップS2107の後、ステップS2108において、普通図柄表示装置41の変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の普通保留ランプを点滅させたまま右側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させたまま右側の普通保留ランプを消灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS2108の後、本処理を終了する。
また、ステップS2103で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2109に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2110に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2110で肯定判別された場合には、ステップS2111において普図表示中フラグをオフし、ステップS2112において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。つまり、入球サポート抽選に当選した場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には、普通図柄表示装置41の左右一対の普図ランプの両方を点灯させ、外れである場合には左側の普図ランプのみを点灯させる。
続いてステップS2113に進み、普図判別情報設定処理を行う。ここで、普図判別情報設定処理について、図31を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第1サポート始動入球装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「21」が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第1サポート始動入球装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第1サポート始動入球装置33bの開放時間を1.8秒にするべく「450」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第1サポート始動入球装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第1サポート始動入球装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。さらに、ステップS2410において、第1サポート始動入球装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第1サポート始動入球装置33bの開放時間を0.1秒にするべく「25」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第1サポート始動入球装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第1サポート始動入球装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図29の説明に戻り、ステップS2113の後、ステップS2114において、普図インターバルタイマに対して普図インターバル期間(例えば、0.2秒)に相当する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2110で否定判別された場合には、ステップS2115において、普通図柄表示装置41の変動表示(左右一対の普図ランプを交互に点灯させる切替表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)が実現される。ステップS2115の後、本処理を終了する。
次に、通常処理(図10)のステップS209の始動入球装置制御処理について図32のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第1サポート始動入球装置33bの開閉の状態を維持する期間である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合には、ステップS2204において、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2204で肯定判別された場合、すなわち、現在、第1サポート始動入球装置33bが開状態にあって、閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS2205において、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS2207では、第1サポート始動入球装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、第1サポート始動入球装置33bが複数回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対して開放間のインターバル時間に相当する値(例えば「50」)を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、第1サポート始動入球装置33bが複数回開放される間のインターバル期間(第1サポート始動入球装置33bは閉状態)にあって、インターバル期間を終了させるタイミングが到来した場合には、ステップS2211で普通可変フラグをオン設定する。さらに、ステップS2212において、モード記憶エリアに「21」が記憶されているか否かを判別する。ステップS2212で肯定判別された場合には、ステップS2213において、普通可変タイマに対して1.8秒の開放時間に相当する値「450」を設定する。一方、ステップS2212で否定判別された場合には、ステップS2214において、普通可変タイマに対して0.1秒の開放時間に相当する値「25」を設定する。
ステップS2213、及び、ステップS2214の後、ステップS2215において、第1サポート始動入球装置33bを開状態とする設定を行う。その後、本処理を終了する。尚、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされている場合に、第1サポート始動入球装置33bに対して遊技球が規定数(例えば6個)入球した場合には、第1サポート始動入球装置33bが直ちに閉状態とされるように構成してもよい。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図33を参照して受信割込み処理を説明し、その後図34を参照してメイン処理を説明する。
図33は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。
受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図35に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図34を参照して説明する。図34は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図35のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図36を参照して以下に説明する。
図36は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図33参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図35のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、CRユニット接続基板314から、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を受信しているか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合には、ステップS3203において、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に送信する。
ステップS3203の後、又は、ステップS3202で否定判別された場合には、ステップS3204において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3204で肯定判別されれば、ステップS3205で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3206では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、満杯検知スイッチの検知信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3207では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検知信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3208では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3209で払出個数設定処理を行い、ステップS3210においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3211においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3212では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3213では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図37を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b、又は、第2始動入球装置33cのいずれの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりや小当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報、及び、変動時間を示す情報等が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の第1特別変動保留エリア、第2特別変動保留エリアと同様に、4つの保留エリア(第1保留エリア〜第4保留エリア)と、1つの実行エリアとを備える第1保留情報記憶エリアと、1つの保留エリア(第1保留エリア)と、1つの実行エリアとを備える第2保留情報記憶エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、小当たりか否かの情報、リーチパターン、及び、変動時間等の変動表示に関する変動情報が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bへの入球を契機とする第1変動表示に関する変動情報と、第2始動入球装置33cへの入球を契機とする第2変動表示に関する変動情報とをそれぞれ保留記憶することができる。
結果的に、サブ制御装置262において主制御装置261の特別変動保留エリアの変動情報(保留情報)を把握可能となっている。特に、本実施形態では、高入球上限、及び、高確率上限が設けられ、高入球上限が高確率上限に到達した場合には、大当たり種別が変更されることとなる。この点、本実施形態では、大当たりに対応する変動表示が保留記憶された段階で、大当たり種別の判定に際し、前記上限に到達するか否かを判定し、かかる判定の結果を踏まえた大当たり種別の情報が、先発コマンドでサブ制御装置262にも出力されるようになっている。このため、変動演出表示に際して、実際には付与されない種別の大当たり状態を示唆する演出を導出してしまうといった事態をより確実に防止することができる。尚、第1、及び、第2保留情報記憶エリアにそれぞれ設けられた4つの保留エリアには、第1保留エリア〜第4保留エリアのように保留エリア番号が付されており、新たに格納される変動情報(保留情報)は、変動情報が記憶されていない保留エリアのうち保留エリア番号の小さい保留エリアに記憶される。
ここで保留情報格納処理について、図40を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、第1変動表示の先発コマンドを受信したか否か(第1変動表示の先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。
ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4103では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチパターン、第1変動時間の情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(保留エリア番号の小さい保留エリア)に記憶する。
また、続くステップS4104では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4103にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4104の後、ステップS4105では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4105の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、保留第1エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に、連続予告の抽選を行うようになっている。その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わないようになっている。
尚、ステップS4105の連続予告抽選処理では、第1変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブル(大当たりに対応するものの方が外れに対応するものよりも当選し易い)を参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
ステップS4105の後、ステップS4106では、装飾図柄表示装置42において第1変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461を1つ追加表示するための保留アイコン設定処理を行う。
図45(a)に示すように、装飾図柄表示装置42の下部に設けられた保留表示エリア462には、「浮き輪」を模した保留アイコン461が表示されるようになっている。本実施形態の保留表示エリア462は、保留情報記憶エリアの実行エリアに対応する実行対応エリア462aと、保留情報記憶エリア(第1及び第2保留情報記憶エリア)の保留エリアに対応する保留対応エリア462bとを備えており、最大で5つの保留アイコン461を表示可能となっている。尚、本実施形態では、通常モード、及び、チャンスモードでは、第2変動表示に対応する保留アイコン461は導出されず、確変モードでは、第1変動表示に対応する保留アイコン461は導出されない構成となっている。特に、本実施形態では、第2変動表示が基本的には保留記憶されないことから、確変モードにおいては、保留アイコン461が表示されない。
また、保留アイコン461は、対応する変動表示の大当たり期待度を示唆する態様で導出される場合がある。以下、かかる態様の保留アイコン461を「先読み保留アイコン463」とも称する。本実施形態の先読み保留アイコン463は、キャラクタが「浮き輪」を使用している態様で導出される。さらに、先読み保留アイコン463のキャラクタは複数種類用意されており、先読み保留アイコン463のパターンと、大当たり状態発生への当選期待度(大当たり期待度)とが対応付けられている。これにより、先読み保留アイコン463は、その態様によって大当たり期待度に関するランク付けがなされることとなり、先読み保留アイコン463を導出させることによって、大当たり期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
また、先読み保留アイコン463が導出される場合には、当該先読み保留アイコン463に対応する変動表示が消化されるまでの間に、当該先読み保留アイコン463のパターンが変化する(保留変化演出が導出される)場合がある。つまり、ステップS4107の保留アイコン設定処理では、先読み保留アイコン463を導出させるか否かの抽選が行われ、否当選の場合には、保留アイコン461のパターンがデフォルト(浮き輪のみ)のものに決定される。一方、当選の場合には、保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選の場合には、対応する保留エリアの保留変化フラグをオン設定するとともに、先読み保留アイコン463のパターンとして、最終的に表示される可能性のある上限パターンと、上限パターンよりも大当たり期待度の低い(低ランクの)態様であって、最初に表示される仮パターンとを決定する。尚、仮パターンでは、最初はデフォルトの保留アイコン461を表示するにとどめるといった選択肢が存在するように構成してもよい。一方、否当選の場合には、先読み保留アイコン463のパターンとして1つのパターンを決定する。
そして、基本的には、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461のうち一番右側のものの右側に並ばせるようにして、決定されたパターンの保留アイコン461を表示させるといった処理が行われる。また、本実施形態では、ステップS4106において、保留表示エリア462に先読み保留アイコン463が導出される場合に、先読み保留演出中フラグがオン設定されるようになっている。
ステップS4106の後、又は、ステップS4101で否定判別された場合には、ステップS4107において、第2変動表示の先発コマンドを受信したか否か(第2変動表示の先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4107で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4107で肯定判別された場合には、ステップS4108において、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている第2変動情報の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチパターン、及び、第2変動時間の情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。ステップS4109の後、本処理を終了する。
図37の説明に戻り、ステップS3903の後、又は、ステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3913へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図38に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261からラッシュ付大当たりに対応する変動パターンコマンドを受信した場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が変動パターンコマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、変動パターンコマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、通常大当たりに対応する変動パターンコマンドを受信した場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2〜4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。上図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図39に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れ図柄の組合わせであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外図柄(前後外れ以外リーチ)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4011において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図37の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図41を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、第1変動表示の変動パターンコマンドを受信したか否か(第1変動表示の変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
続くステップS4203では、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS4203の後、ステップS4204において、連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4204の予告設定処理では、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4105の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチパターンは何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。
ステップS4204の後、ステップS4205において、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコン461の種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、当該保留アイコン461に関する情報についても、上記した保留情報記憶エリアのデータシフト処理にてシフトされるようになっている。
当該保留アイコンシフト処理は、かかるデータシフトに応じて保留アイコン461を再描画させるための処理であり、装飾図柄表示装置42では、第1変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン461が消去されるとともに、その右側に配置されていた保留アイコン461が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。
尚、本実施形態では、ステップS4205において、保留アイコン461を再描画する処理に先立って、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在する場合には、先読み保留アイコン463の保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選した場合に、先読み保留アイコン463のパターンを高ランクのものに変化させる(但し、上限パターンのランクは越えない)ようになっている。加えて、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在しないと判別される場合には、先読み保留演出中フラグがオフされる。さらに、先読み保留アイコン463のパターンを変化させることで、該先読み保留アイコン463が上限パターンに達した場合には、先読み保留演出中フラグがオフされるとともに、保留変化フラグがオフされるようになっている。
ステップS4205の後、又は、ステップS4201で否定判別された場合には、ステップS4206において、第2変動表示の変動パターンコマンドを受信したか否か(第2変動表示の変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4206で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4206で肯定判別された場合には、ステップS4207において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。続くステップS4208では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの保留第1エリアに格納されているデータを実行エリアにシフトさせる。ステップS4208の後、本処理を終了する。
図37の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、装飾図柄の変動表示の表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。また、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに装飾図柄の変動表示(演出変動表示)等が継続される。
また、第1変動表示に対応する演出変動表示を開始させる際には、第1保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグがオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、第1変動表示に対応する演出変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3907の表示設定処理では、大当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、通常遊技状態の装飾図柄表示装置42における表示態様の概略を説明する。尚、上記のように、通常モード、及び、チャンスモードでは、第1変動表示に対応する第1演出変動表示が行われ、確変モードでは、第2変動表示に対応する第2演出変動表示が行われる。
通常モードでは、図45(a)に示すように、停止表示された組合せによって当否抽選の結果等を教示、又は、示唆する装飾図柄の変動表示が行われるようになっている。そして、同じ数字の装飾図柄が有効ライン上に(上下、或いは、斜めに一直線上に)3つ並んで停止表示される(大当たり図柄の組合わせで停止表示される)ことで大当たり状態の発生が教示されるようになっている。さらに、装飾図柄の表示とともに、保留アイコン461が表示されるようになっている。
その一方で、確変モードでは、図45(b)に示すように、装飾図柄は表示されないように構成されている。その代わりに、例えば、キャラクタが海中を進むアニメーションが導出されるとともに、魚群が通り過ぎたり、翻ったりするような表示態様によって「大当たり」を示唆し、クジラ等の大きな生物の登場、宝箱の発見等の表示態様によって「大当たり」を教示するようになっている。さらに、高入球上限カウンタの値が「9〜5」である場合(高確率上限カウンタの値も「2」以上)の確変モードは、背景が比較的明るく設定され、高入球上限カウンタの値が「4〜2」である場合(高確率上限カウンタの値も「2」以上)の確変モードは、背景が比較的暗く設定され、高入球上限カウンタの値が「1」(高確率上限カウンタの値は「2」以上)である場合の確変モードは、背景が専用の配色となるように設定されている。さらに、本実施形態では、高入球上限カウンタの値が「1」(高確率上限カウンタの値は「2」以上)である場合の確変モードでの大当たりの教示に際しては、キャラクタが船の近くに浮かび上がったような表示が導出される。尚、高入球上限カウンタの値が「1」以外の場合であっても、大当たり状態終了後に確変モード以外の遊技モードに移行するような場合には、キャラクタが船の近くに浮かび上がったような表示が導出される。また、例えば、装飾図柄表示装置42において、高入球上限カウンタの値に対応する数、すなわち、大当たり状態を挟んで確変モードが連続する確変モード期間が継続し得る残りの大当たり回数を表示する、又は、表示する場合がある(例えば、残りが少なくなった場合等)ように構成してもよい。或いは、残りの大当たり回数の示唆を行い、示唆された残り回数よりも実際の残り回数が多いかもしれないといった演出を行うこととしてもよい。
チャンスモードは、基本的に、確変モードと同じような態様となるが、基本的にキャラクタが正面を向いてその場で留まっており、種類や動作のパターン数が多く、保留アイコン461も表示される。また、装飾図柄表示装置42では、チャンスモードと、小当たり状態との間で表示態様(キャラクタ動作や背景等)が切り替えられず、小当たり状態に移行しても保留アイコン461は表示されたままである。尚、第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球に対応する賞球の教示は装飾図柄表示装置42で行われることとしてもよい。また、確変モードやチャンスモードにおいても、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄(装飾図柄の変動表示、及び、停止表示)を(小さく)表示するように構成してもよい(例えば、確変モードでは装飾図柄が表示画面の右下に表示されるが、保留アイコン461が表示されるチャンスモードでは表示画面の左上に表示される等としてもよい)。加えて、遊技において遊技者の遊技価値の増減が緩やかになるチャンスモードだけ導出しない構成とすることも可能である。
さらに、大当たり状態の発生の教示を行う連続予告に対応する演出が行われる場合があり、本実施形態では、連続予告が小当たり状態中も継続して表示される場合がある。つまり、チャンスモードの第1変動時間は0.1秒間であり、かかる秒数に対して演出を行うことは難しいが、小当たり状態の時間を含めることで十分な演出の時間を得ることができる。尚、各遊技モードの第1変動時間、及び、第2変動時間は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる変動表示設定処理について、図43を参照して説明する。先ず、ステップS4501では、第2変動表示に対応する第2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。尚、第1又は第2変動パターンコマンドに含まれる各種変動情報は、対応する保留情報記憶エリアの実行エリアに記憶されるように構成してもよいし、別途の記憶エリアに記憶されるように構成してもよい。さらに、例えば、保留処理(図41参照)において第2変動パターンコマンドを受信したことに対応する処理を行った場合に第2変動受信フラグをオンし、ステップS4501で肯定判別された場合に、第2変動受信フラグがオフされるような構成とし、ステップS4501では、第2変動受信フラグを確認することで、第2変動パターンコマンドを受信したか否かの判別を行うこととしてもよい。
ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、モード記憶エリアに「21」が記憶されているか否かを判別する。ステップS4502で肯定判別された場合には、すなわち、確変モードである場合には、ステップS4503において、第2変動パターンコマンドに含まれる大当たりであるかの情報、大当たり種別、及び、第2変動時間等に基づいて、第2演出変動表示のパターンを決定する第2演出変動表示設定処理を行う。尚、本実施形態では、確変モードにおける第2変動時間が1秒のため、キャラクタが視線を変えるアクションを起こしてすぐに大当たりに対応する表示オブジェクトがあるか否か(その間に予告演出表示を導出する)といったような演出表示となる。
ステップS4503の後、或いは、ステップS4501で否定判別された場合(第2変動パターンコマンドを受信していない場合)、又は、ステップS4502で否定判別された場合(第2変動パターンコマンドを受信したが確変モードではなかった場合)には、ステップS4504に移行する。つまり、通常モード及びチャンスモードでは、第2特別表示装置43bで第2変動表示が開始されようとも、装飾図柄表示装置42において、それに対応する第2演出変動表示は導出されないようになっている。
ステップS4504では、第1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4504で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4504で肯定判別された場合には、ステップS4505において、モード記憶エリアに「11」が記憶されているか否かを判別する。
ステップS4505で肯定判別された場合、すなわち、通常モードである場合には、ステップS4506において、第1変動パターンコマンドに含まれる大当たり又は小当たりのどちらであるかの情報、大当たり種別、リーチパターン、第1変動時間、及び、保留情報記憶エリアの連続予告フラグ等に基づいて、第1演出変動表示のパターンを決定する通常第1演出変動表示設定処理を行う。ステップS4506の後、本処理を終了する。
また、ステップS4505で否定判別された場合には、ステップS4507において、モード記憶エリアに「22」が記憶されているか否かを判別する。ステップS4506で肯定判別された場合、すなわち、チャンスモードである場合には、ステップS4508において、第1変動パターンコマンドに含まれる大当たり又は小当たりのどちらであるかの情報、大当たり種別、リーチパターン、第1変動時間、及び、保留情報記憶エリアの連続予告フラグ等に基づいて、第1演出変動表示のパターンを決定する通常第1演出変動表示設定処理を行う。
上記のように、装飾図柄表示装置42では、チャンスモードと、小当たり状態との間の表示態様の切り替えが行われない。また、保留記憶されている第1変動表示の内容についても、保留情報記憶エリアに保留されている変動情報に基づいて把握可能である。このため、連続予告の1種として、小当たり状態の時間を使用して演出を行い、該演出をチャンスモードの第1演出変動表示に引き継ぐ格好で結果を表示するという演出が行われる。尚、小当たり状態は1.8秒であり(1.8秒が経過する前に小当たり状態における第2可変入賞装置32bへの入球上限に達して第2可変入賞装置32bが閉鎖されることは事実上不可能)、1回分の連続予告であれば1.9秒間、2回分であれば3.8秒間、3回分であれば5.7秒間、4回分であれば7.6秒間の演出が設定される。
尚、本実施形態では、確変モードやチャンスモードでは、所定期間に付与された遊技球(遊技価値)の数が、前記所定期間に発射された遊技球の数とほぼ同じ(現状維持ベース)となるように構成されている。つまり、大当たり状態(基本的には10RSK)を挟んで確変モードが連続する確変モード期間(確変モード状態)では、大当たり状態の間の期間に遊技者の持ち球が減らない(ほぼ発射した分だけ付与される)ことから、大当たり状態で獲得される遊技球が確実に増えていくような格好となる。また、大当たり状態(基本的に2RSC、2RSK、2RSR、2RN)を挟んでチャンスモードが連続するチャンスモード期間(チャンスモード状態)についても、大当たり状態(基本的に2RSC、2RSK、2RSR、2RN)が確率通りに当選すると遊技者の持ち球が微増する(発射数よりも付与数の方が多くなる)可能性があるようになっている。
また、本実施形態では、確変モード期間においては、確変モード期間に遊技者に付与された遊技球の総数が装飾図柄表示装置42において表示される(獲得数表示が導出される)ように構成されている(各大当たり状態の終了時には、当該大当たり状態で付与された遊技球の総数と、確変モード期間の全体で付与された遊技球の総数とが表示される)が、チャンスモード期間においては、獲得数表示が導出されない構成となっている。但し、チャンスモード期間でも遊技者が持ち球を増やす可能性がある(持ち球をほぼ減らさない)構成であることから、チャンスモード期間でも獲得数表示を行うように構成してもよい。或いは、確変モード期間からチャンスモード期間に移行した場合にのみ、確変モード期間から引き継ぐような格好で獲得数表示を導出するように構成してもよい。
尚、チャンスモードにおいては、発射される遊技球よりも、付与される遊技球の方が若干少なくなるような設定とし、大当たり状態(2ラウンド大当たり)を含めると、チャンスモード期間として、現状維持ベースとなるような構成としてもよい。また、対象の期間中に遊技者に付与された遊技球の総数を表示するのではなく、かかる値から遊技者が発射した遊技球の総数を引いた数が表示されるような構成としてもよい。
ステップS4508の後、本処理を終了する。尚、通常モードの第1演出変動表示の設定と、チャンスモードの第1演出変動表示の設定とを別にすることで、表示制御装置45に出力するコマンド設定等の簡略化等が図られる。
一方、ステップS4507で否定判別された場合、すなわち、確変モードの場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、確変モードでは、第1特別表示装置43aで第1変動表示が開始されようとも、装飾図柄表示装置42において、それに対応する第1演出変動表示は導出されないようになっている。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図42を参照して説明する。先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態又は小当たり状態の開始を告げる第1オープニングコマンド、第2オープニングコマンド、及び、小当たりオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。上記のように、オープニングコマンドには、第1変動表示又は第2変動表示のどちらに対応するかの情報、及び、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態のパターンが把握できるようになっている。
ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、オープニングコマンドに含まれる第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらに対応するかの情報と、遊技モードとが対応しているか否かを判別する。つまり、通常モードであれば第1変動表示が対応し、チャンスモードであれば第1変動表示が対応し、確変モードであれば第2変動表示が対応する。尚、本例では、小当たりの場合には、ステップS4702で肯定判別される(確変モードで小当たりが発生しても影響がほぼないものと考えられるため)。
ステップS4702で肯定判別された場合には、ステップS4703において、オープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行う。尚、大当たり種別によってオープニング期間が決まっており(例えば、「10RSK」であれば8秒間、「2RSC」であれば4秒間、小当たりであれば0.2秒間)、該オープニング期間に合わせてオープニング演出を行う。また、サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブル等が設けられており、当該テーブルを参照して対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。加えて、詳しくは後述するが、装飾図柄表示装置42において、チャンスモードの小当たり状態に関しては、チャンスモードの変動表示から継続された(切替わらない)表示態様とされ、その後の変動表示についても、小当たり状態から継続された表示態様とされる。また、小当たり状態において、その後の変動表示の結果の教示又は示唆を行う場合があり、その場合には、当該ステップS4701、又は、後述のステップS4714で、対応する表示態様の設定が行われる。
例えば、「10RN」の大当たり状態である場合、つまり、確変モード期間が終了する場合には、確変モード期間が終了することを遊技者に教示する表示態様が導出される。尚、当該表示態様の導出期間は特に限定されるものではなく、例えば、「10RN」の大当たり状態の開始時から終了にかけて導出されてもよいし、或いは、一部の期間(例えば、第1ラウンド乃至第3ラウンドの間、所定のラウンドでボタン演出が導出され、かつ、遊技者が演出ボタン125を操作したタイミング、エンディング期間等)において導出されてもよい。
また、例えば、「2RN」の大当たり状態である場合、つまり、チャンスモード期間が終了する場合には、「2RN」の大当たり状態の開始時から終了にかけて、チャンスモード期間が終了したことを遊技者に教示する表示態様が導出される。
加えて、上記のように、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、小当たり状態とされる場合には、チャンスモードの表示態様が切り替えられるのではなく、小当たり状態を挟んだ後のチャンスモードの表示態様にスムースに繋がるような表示を導出する。
尚、オープニング期間が終了し、ラウンドが開始されると、装飾図柄表示装置42では、大当たり状態において遊技者に付与された遊技球の総数を表示する獲得数表示が導出される。獲得数表示は、可変入賞装置32a、32bに遊技球が入球することに基づいて付与された遊技球(賞球)の数のみを表示することとしてもよいし、大当たり状態中であれば、一般入賞装置31等への入球に基づく賞球についても獲得数表示に含まれるような構成としてもよい。尚、本例では、2ラウンド大当たりや小当たりに際しては、獲得数表示を導出しない構成であるが、導出するように構成してもよい。また、例えば、2ラウンドの大当たりの第1可変入賞装置32aの開閉態様を小当たりの第1可変入賞装置32aの開閉態様と同様とする場合には、2ラウンドの大当たりの装飾図柄表示装置42における表示態様についても、小当たりの装飾図柄表示装置42における表示態様と同様としてもよい。
ステップS4703の後、ステップS4704において、残りのラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、オープニングコマンドに含まれる大当たり種別情報に基づいて、大当たり状態や小当たり状態の総ラウンド数の値、例えば、「10RSK」であれば「10」を設定し、「2RSC」であれば「2」を設定し、小当たりであれば「1」を設定する。ステップS4704の後、本処理を終了する。
また、ステップS4702で否定判別された場合には、ステップS4705において、第1変動表示であるか否かを判別する。ステップS4705で否定判別された場合には、装飾図柄表示装置42においてデモ画面表示中であるか否かを判別する。
ステップS4705で肯定判別された場合(確変モードで第1変動表示に当選の場合)、又は、ステップS4706で否定判別された場合(通常モード又はチャンスモードで第2変動表示に当選し、デモ画面表示中ではない場合)には、ステップS4707において、大当たり状態(本来の意図した大当たりではないが)を急遽発生させるための特殊オープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行う。
つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示と、遊技モードの種別とが対応していなければ、当該対応していない第1変動表示、又は、第2変動表示に対応する第1演出変動表示や第2演出変動表示は導出されないが、当該対応していない第1変動表示、又は、第2変動表示に対応する大当たり状態が発生してしまっている。このため、ステップS4707の特殊オープニング演出の設定では、急遽大当たり状態が発生することを教示しつつ、大当たり状態の開始を知らせるオープニング演出を導出させるようになっている。ステップS4707の後、上記ステップS4704でラウンド把握カウンタの設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS4706で肯定判別された場合、すなわち、デモ画面表示が導出されているという、当該パチンコ機10を遊技者が遊技していないことが考えられる状況で、変動を続けていた第2変動表示が停止表示され、かつ、該第2変動表示が大当たり状態に対応していた場合には、ステップS4708において、無演出フラグをオン設定してから、本処理を終了する。尚、無演出フラグをオン設定することで、大当たり状態の装飾図柄表示装置42での演出がキャンセルされる。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4709において、大当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4709で肯定判別された場合には、ステップS4710において、エンディング演出表示を直ちに終了させるとともに、変動表示が行われる通常の遊技状態の態様とする大当たり表示終了処理を行う。つまり、本実施形態では、このタイミングで、確変モード開始コマンド、チャンスモード開始コマンド、及び、通常モード開始コマンドのいずれかを受信しているので、かかるコマンドに基づいて、確変モード、チャンスモード、及び、通常モードに対応する演出ステージを導出する。
ステップS4710の後、ステップS4711において、無演出フラグをオフし、その後、本処理を終了する。
また、ステップS4709で否定判別された場合には、ステップS4712において、無演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4712で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、デモ画面表示(通常モード又はチャンスモードでのみ導出される)の最中に第2当否抽選で当選した場合には、大当たり状態に関する演出を行うため処理が当該ステップ4712でキャンセルされ続ける。
また、ステップS4712で否定判別された場合には、ステップS4713において、ラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4713で肯定判別された場合、ステップS4714において、最大で30秒になるラウンド中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4713で否定判別された場合、ステップS4715において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4715で肯定判別された場合、ステップS4716でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4717で2秒のインターバル中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS4715で否定判別された場合、ステップS4718においてエンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4718で肯定判別された場合、ステップS4719でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4720で各大当たり種別や小当たりに対応したエンディング演出の設定を行ってから、本処理を終了する。尚、エンディング演出では、大当たり状態において遊技者に付与された遊技球の総数を表示する獲得数表示が導出されるとともに、及び、確変モード期間(10RNの大当たり状態についても確変モード期間(確変モード期間の最後)に含まれる)にある場合には、確変モード期間に付与された遊技球の総数を表示する獲得数表示が導出される。
ステップS4718で否定判別された場合、ステップS47121において、小当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4721で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4721で肯定判別された場合には、ステップS4722において、小当たり演出表示を直ちに終了させるとともに、変動表示が行われる通常の遊技状態の態様とする小当たり表示終了処理を行う。ステップS4722の後、本処理を終了する。
図37の説明に戻り、ステップS3908では、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止に関する変動停止処理を実行する。ここで、変動停止処理について、図44を参照して説明する。
先ず、ステップS4401では、特図2停止コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、第2演出変動表示の導出中であるか否かを判別する。ステップS4402で肯定判別された場合、ステップS4403において、第2演出変動表示を対応する態様で停止表示させる処理を行う。ステップS4403の後、後述するステップS4407に移行する。
一方、ステップS4402で否定判別された場合、すなわち、第2特別表示装置43bの変動表示は行われていたが、装飾図柄表示装置42では、それに対応する第2演出変動表示が行われていなかった場合(第1演出変動表示が行われていた場合)には、後述するステップS4407に移行する。
また、ステップS4401で否定判別された場合には、ステップS4404において、特図1停止コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4404で肯定判別された場合には、ステップS4405において、第1演出変動表示の導出中であるか否かを判別する。ステップS4405で肯定判別された場合には、ステップS4406において、第1演出変動表示を対応する態様で停止させる処理を行う。ステップS4406の後、ステップS4407に移行する。一方、ステップS4405で否定判別された場合、すなわち、第1特別表示装置43aの変動表示は行われていたが、装飾図柄表示装置42では、それに対応する第1演出変動表示が行われていなかった場合(第2変動表示が行われていた場合)には、ステップS4407に移行する。
ステップS4407では、特図2強制停止コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4407で肯定判別された場合、すなわち、第1特別表示装置43aにおいて第1変動表示が大当たり、又は、小当たりを教示する態様で停止表示され、それに伴い、変動表示中であった第2特別表示装置43bの第2変動表示が強制的に停止表示された(強制終了させられた)場合には、ステップS4408において、第2演出変動表示の導出中であるか否かを判別する。
ステップS4408で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4408で肯定判別された場合には、ステップS4409において、第2演出変動表示を(第1保留情報記憶エリアの実行エリアの情報に対応した停止態様として)直ちに終了させる処理を行ってから、本処理を終了する。
すなわち、特図2強制停止コマンドは、主として第1変動表示が停止される通常モード及びチャンスモードで導出されるため、通常モード及びチャンスモードでは、装飾図柄表示装置42において第1演出変動表示が導出されている筈であり、基本的には、ステップS4408で否定判別される。しかしながら、確変モードにおいて第1変動表示が停止表示され、さらに、該第1変動表示が大当たり又は小当たりに対応していると、特図2強制停止コマンドが出力されることになる。この場合、装飾図柄表示装置42において第2演出変動表示が変動中であることから、該第2演出変動表示を強制的に停止表示させる必要がある。さらに、第2変動表示は強制的に「外れ」とされるのではあるが、第1変動表示は「大当たり、又は、小当たり」であることから、装飾図柄表示装置42では、第2変動表示の結果を教示するのではなく、第1変動表示の結果を教示することとする。つまり、ステップS4409の特図2強制停止処理では、第2演出変動表示を第1保留情報記憶エリアの実行エリアの情報に対応した停止態様として(第1演出変動表示に切替えて)停止表示させる処理を行う。
また、ステップS4407で否定判別された場合には、ステップS4410において、特図1強制停止コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4410で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4410で肯定判別された場合には、ステップS4411において、第1演出変動表示中であるか否かを判別する。ステップS4411で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4411で肯定判別された場合には、ステップS4412において、第1演出変動表示を(第2保留情報記憶エリアの実行エリアの情報に対応した停止態様として)直ちに終了させる処理を行ってから、本処理を終了する。
すなわち、特図1強制停止コマンドは、主として第2変動表示が停止される確変モードで導出されるため、確変モードでは、装飾図柄表示装置42において第2演出変動表示が導出されている筈であり、基本的には、ステップS4411で否定判別される。しかしながら、通常モード、及び、チャンスモードにおいて第2変動表示が停止表示され、さらに、該第2変動表示が大当たりに対応していると、特図1強制停止コマンドが出力されることになる。この場合、装飾図柄表示装置42において第1演出変動表示が変動中であることから、該第1演出変動表示を強制的に停止表示させる必要がある。さらに、第1変動表示は強制的に「外れ」とされるのではあるが、第2変動表示は「大当たり」であることから、装飾図柄表示装置42では、第1変動表示の結果を教示するのではなく、第2変動表示の結果を教示することとする。つまり、ステップS4412の特図1強制停止処理では、第1演出変動表示を第2保留情報記憶エリアの実行エリアの情報に対応した停止態様として(第2演出変動表示に切替えて)停止表示させる処理を行う。
尚、本実施形態では、確変モードが大当たり状態の発生まで継続する構成とされているが、第1変動表示、又は、第2変動表示が規定回数行われることで確変モードが終了して、通常モードに移行するような構成を採用する場合、特図1判別情報設定処理(図21)や、特図2判別情報設定処処理(図24)において、外れの変動表示の終了に際し、確変モードでの変動表示の回数が確変モードの上限である規定回数に達した場合に、サポート終了コマンドが設定されることとし、当該変動停止処理においてサポート終了コマンドの受信を確認した場合には、確変モードから通常モードに対応する演出ステージに変更する処理を行うこととする。
図37の説明に戻り、ステップS3909のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3910の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる演出表示に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3910で行われる。
ステップS3911では、客待ち演出の制御設定等その他の処理を行う。つまり、遊技者が遊技していない(変動表示が行われていない)状態が規定時間継続した場合に、客待ちモード又は省エネモードに移行する構成であって、装飾図柄表示装置42では、客待ち演出として、装飾図柄が表示されない(代わりに一連の動画が表示される、或いは、静止画が表示される)、或いは、画面が暗めになる等する「デモ画面表示」が導出されるようになっている。尚、10分のロング変動表示(第1変動表示、及び、第2変動表示のうち遊技モードに対応していない方の変動表示)の変動表示中であっても、デモ画面表示が導出されるように構成されている。
また、本実施形態では、通常モード、チャンスモード、及び、確変モードにおけるデモ画面表示がそれぞれ異なるようになっている。例えば、装飾図柄表示装置42の表示領域の背景画像が、通常モードでは「青」、チャンスモードでは「黄色・オレンジ」、確変モードでは「赤」に対応しており、デモ画面表示に移行しても、それが踏襲されるようになっている。特に、チャンスモードでは、その他の遊技モードでは導出されない特定の(専用の)演出態様が導出されるといった構成であれば、かかる特定の演出態様がデモ画面表示にも踏襲されるように構成してもよい。例えば、通常モードや確変モードでは、装飾図柄が比較的大きく表示され、スーパーリーチになった場合にキャラクタ等が登場し、デモ画面表示では、プロモーションビデオのような動画が導出されるのに対し、チャンスモードでは、遊技者が選択したキャラクタが継続して表示され(装飾図柄は小さく表示されてもよいし表示されなくてもよい)、デモ画面表示では、遊技者が選択したキャラクタ(或いはデフォルトで選択されるキャラクタ)が表示され続けるよう態様とされることとしてもよい。尚、かかる構成に代えて、又は、加えて、音声や電飾に関しても、客待ちモードの態様が、チャンスモードとそれ以外とで異なる(さらには、いずれの遊技モードかが分かる)ような構成としてもよい。この場合、遊技者は、着席したり遊技を開始したりしなくても遊技モードを把握することができ、積極的にチャンスモードを遊技したい、或いは、遊技したくない遊技者の台選びに際しての利便性の向上等を図ることができる。尚、客待ちモードの装飾図柄表示装置42等の態様(デモ画面表示等)を全遊技モードで共通にしてもよいし、確変モードとそれ以外の遊技モードとで異なるようにしてもよいし、通常モードとそれ以外の遊技モードとで異なるようにしてもよい。また、遊技モードの違いを示す態様は特に限定されるものではなく、例えば、装飾図柄表示装置42において、確変モード中、チャンスモード中等といった表示を導出してもよい。
ステップS3912では、上記ステップS3905〜S3912の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3912の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3913に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3914に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3913で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3915において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、第1実施形態では、通常モード、チャンスモード、及び、確変モード(当否抽選が行われる通常遊技状態)において、「10RSK」、「2RSK」、「2RSC」、「2RSR」、及び、「10RSC」のいずれかの大当たり状態に当選する(第1条件を満たす)ことで大当たり状態の終了後に高確率状態に移行する権利が付与され、「10RSK」、「2RSK」、及び、「2RSR」のいずれかの大当たり状態に当選する(第2条件を満たすことで大当たり状態の終了後に高入球状態に移行する権利が付与される。さらに、大当たり状態を挟んで高入球状態が連続して付与される上限である高入球上限と、大当たり状態を挟んで高確率状態が連続して付与される上限である高確率上限とが設けられ、高入球上限に到達した場合には、「10RSK」に大当たり状態に当選した場合であっても、高入球状態の権利が付与されず、高確率上限に到達した場合には、「2RSK」、「2RSC」の大当たり状態に当選した場合であっても、高確率状態の権利が付与されない。そして、本実施形態では、高入球上限が高確率上限よりも短くなるように構成されている。つまり、本実施形態の高入球上限は、高入球状態を介して連続する大当たり状態が10回発生するまで(高入球状態に移行する契機とされた大当たり状態を含む)とされている。さらに、高確率上限は、高確率状態を介して連続する大当たり状態が40回発生するまで(高確率状態に移行する契機とされた大当たり状態を含)とされている。
このため、通常モードにおいて、「10RSK」の大当たりに当選した場合には、当該大当たりの開始時に、高入球上限の残り回数をカウントする高入球上限カウンタに対し「10」が設定され、高確率上限の残り回数をカウントする高確率上限カウンタに対し「40」が設定され、当該大当たりの終了時に高入球上限カウンタの値が1減算されて「9」になり、高確率上限カウンタの値が1減算されて「39」になる。さらに、第2当否抽選で大当たりに当選した場合には「10RSC」の大当たりが選択される。このため、一旦確変モードに移行すると、基本的には、確変モードを介して残り9回の大当たり状態が発生することとなる。特に、確変モードへの移行契機とされた大当たりを含めて大当たりが10回発生するまでに、基本的に、2回目から9回目までが「10RSC」の大当たりとされ、10回目の大当たりが強制的に「10RSC」とされ、当該大当たり状態終了後は、チャンスモードに移行する。本実施形態では、確変モードを介して(10ラウンドの)大当たり状態を10回消化する時間が概ね30分となっている。
また、確変モードから「10RSC」の大当たり状態を挟んでチャンスモードに移行した段階では、高入球上限カウンタの値は「0」であるものの、高確率上限カウンタの値は「30」である。さらに、本実施形態では、チャンスモードで大当たりに当選した場合に、高入球上限カウンタの値が「0」の場合には、99.8%の確率で大当たり終了後にチャンスモードに移行するように構成されている。すなわち、基本的には、高確率上限カウンタの値が「0」になるまで、大当たり状態を挟んでチャンスモードが連続して導出される状態とされる。本実施形態では、チャンスモードを介して(2ラウンドの)大当たり状態を30回消化する時間が概ね30分となっている。
以上のように、高入球上限は高確率上限よりも短く設定されており、高入球状態、かつ、高確率状態である状態(確変モード)で高確率上限に到達すると、高確率状態は継続するが、高入球状態は終了する(高入球状態が高確率状態よりも早くに終了する)。これにより、確変モードの上限に達した後は、低入球状態、かつ、高確率状態である状態(チャンスモード)に移行する。つまり、確変モードが大当たり状態を挟んで連続する場合、確変モードでは遊技者が所有する遊技球(持ち球)をほぼ減らすことなく、確変モードで当選し易い第2当否抽選に当選すると基本的に「10RSK」が発生し、遊技球を可変入賞装置32a、32bに入球させることに応じて付与される遊技球(遊技価値)を大幅に増加させることが期待される(高入球上限や高確率上限に達した場合の大当たりについても10ラウンドの大当たり状態が発生する)。
これに対し、チャンスモードは、高入球状態ではなく、低入球状態であることから、第1サポート始動入球装置33bは開状態とされ難く、かつ、第2変動時間が第1変動時間に比べて長く設定される(第1変動時間が0.1秒に対して第2変動時間が10分)。その一方で、チャンスモードは、高確率状態であることから、第1当否抽選で当選し易く(1/30で当選)、また、第1当否抽選で外れた場合には、小当たり状態に100%で当選する。さらに、チャンスモードでは、第1当否抽選で当選した場合の大当たり状態のラウンド数がいずれも2ラウンドとなっている。つまり、チャンスモードでは、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされないことから、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球に基づく第1変動表示を開始したり、賞球を得たりすることが比較的難しくなり、持ち球が比較的減り易いものの、チャンスモードでは、小当たり状態又は大当たり状態のどちらかを必ず挟んで変動表示が進行して行くこととなり、チャンスモード期間中(大当たり状態を挟んでチャンスモードが継続する期間)は、小当たり状態と、大当たり状態とで、ほぼ持ち球を減らすことも増やすこともなく、遊技が進行する。
これにより、確変モードが大当たり状態を挟んで連続するという遊技球(遊技価値)が集中して付与され易い状態を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにする。特に、本例では、第2変動表示を消化する遊技を続けていれば継続するようにしている)興趣の向上を図りつつ、高確率上限到達後、チャンスモードに移行させることで、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球頻度を低下させ、遊技球の増減を確変モードよりも抑制することとしている。このため、高確率上限を設ける等して、例えば、第1所定時間において、確変モード、及び、チャンスモードが好適に含まれる設定(確変モードが発生した場合、確変モード期間が約30分間で、チャンスモード期間が約30分間)とすることで、前記第1所定時間当たりの発射された遊技球の数に対する遊技者に付与された遊技価値の数の割合(以下、「出玉率」と称する)のばらつきを抑制しつつ、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間あたりの(確変モード期間である約30分間の)出玉率の抑揚を設けることができる。従って、例えば、前記第2所定時間あたりの出玉率に関してもほぼばらつきがないような起伏のない遊技に比べて、遊技性や演出性の向上を図ることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。
また、チャンスモードであっても、高確率状態であることから、低入球状態、かつ、低確率状態の状態(以下、「通常モード」と称する)よりも、持ち球の減少が抑制されつつ、遊技を進行させることができる。従って、確変モードが高入球上限に達して強制的に終了させられるとしても、未だ、高確率状態にあることで、遊技を継続する意欲の低下を抑制することができる。尚、本実施形態の確変モードやチャンスモードでは、所定期間に対応して付与された数の遊技価値が、前記所定期間に発射した数の遊技球の価値とほぼ同じ(基本的に現状維持ベース)となっている。
さらに、本実施形態では、第1サポート始動入球装置33bの直上方に第2始動入球装置33cが設けられており、第2始動入球装置33cはゲート型をなし、当該第2始動入球装置33cに入球した(通過した)遊技球は、必ず第1サポート始動入球装置33bに入球するようになっている。つまり、第2変動表示が行われる場合には、第1変動表示も行われる構成となっている。
すなわち、第1変動表示が行われていない状況で、第2変動表示だけを行うことができてしまうと、第2当否抽選の当選に基づく大当たり状態が発生する可能性がある。特に、高確率状態であるものの、持ち球の大幅な増加を抑止するためのチャンスモードでは、第2当否抽選の当選に基づく大当たり状態を発生させないことが望ましいのであるが、高確率状態では、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のどちらでも1/30で当選することから、第2当否抽選だけを実行されてしまうと、10分後に1/30程度で「10RSK」の大当たり状態を発生させられてしまう。
この点、第2変動表示が行われる場合には、第1変動表示も行われる構成とすることで、第2変動表示が行われるとしても、当該第2変動表示よりも早くに停止表示される第1変動表示が、当否抽選の当選(大当たり)、又は、第1補助当否抽選の当選(小当たり)に対応する態様で停止表示されることで、第2変動表示(第2当否抽選の結果)が遊技に反省されずに消去されるような格好となる。これにより、チャンスモードにおいて第2変動表示が単独で行われるといった事態を回避することができ、例えば、第1変動表示が行われていない状態で第2変動表示を開始させて、第2変動表示が停止表示されるまで、遊技球を発射させずに待つことで、(第1変動表示の変動時間は長いことから、待たれると遊技機の稼働の低下を招き、さらに、高確率状態であることから、第2当否抽選で当選する可能性が比較的高く)意図していない程の持ち球の増加を不本意に許してしまうといった事態を回避することができる。
加えて、本実施形態では、高入球上限に到達して高入球上限カウンタの値が「0」とされた後も、高確率上限に到達して高確率上限カウンタの値が「0」とされるまでは、高入球上限カウンタの値が「0」にキープされる。つまり、高確率上限に到達するまでは、確変モードに当選し得る状態に戻れない構成となっている。従って、チャンスモードにおいて高確率上限を全うさせ易くすることができ、チャンスモードで持ち球の増加を抑制する構成を比較的容易に実現させることができる。
また、本実施形態では、第1変動表示が4つまで保留記憶可能に構成され、第1変動表示が保留記憶される時点で、当該第1変動表示に関する情報の少なくとも一部を把握し(先読み処理を行い)、該情報に基づいて連続演出(連続予告)を導出可能に構成されている。さらに、チャンスモードにおいて小当たり状態に当選した場合には、装飾図柄表示装置42では、小当たり状態に対応する演出表示は行われず、チャンスモードにおける表示演出がそのまま継続されるようになっている。そして、チャンスモードで連続予告が行われることが決定された場合には、チャンスモードの第1変動表示と、その直前の小当たり状態とにかけて一連の演出(特別な連続予告演出)を導出可能である。例えば、小当たり状態中であって既に第1変動表示が2つ保留記憶された状態で保留記憶された第1変動表示が大当たりに対応し、保留されている変動表示にわたって連続予告演出についても行うことが決定された場合、0.1秒間の第1変動表示(連続予告演出開始;例えば、キャラクタが沈没船を発見)→1.8秒間の小当たり状態(連続予告演出継続;例えば、甲板に降りて船内に入る)、0.1秒間の第1変動表示(連続予告演出継続;例えば、船室のドアを開ける)、1.8秒間の小当たり状態(連続予告演出継続;例えば、ドアを開けるが宝は存在しない)→0.1秒間の第1変動表示(連続予告演出継続;例えば、床が抜けて宝を発見)等の態様例が挙げられる。このように、第1変動表示の実行に先立って第1変動表示の内容を把握し、小当たり状態の時間も使用して、装飾図柄表示装置42で一連の演出を行うことにより、チャンスモードの第1変動時間が短くても、演出に十分な時間を確保することができ、演出性の向上等を図ることができる。従って、チャンスモードにおける第1変動表示の1つ1つの変動時間を長くしなくても、一瞬ではない連続演出でチャンスモードを盛り上げることができる。これにより、チャンスモードが比較的長時間になったとしても、専用の演出を楽しみに遊技を進行してもらうことができ、一連の確変モードの慌ただしさの後、かかる専用の演出を落ち着いて堪能してもらっていれば、そのうちに高確率上限に到達し、専用の演出の終了とともに、確変モードを狙う遊技を再開してもらうことができる。結果として、比較的長時間の遊技を行う場合でも、程よいサイクルで確変モードやチャンスモード等を順次堪能してもらうことができる。
また、確変モードの後に、小当たりに当選し易いチャンスモードに移行することで、チャンスモードにおいて小当たり抽選で当選した際に、第2変動表示を消去することができ、確変モード(後の大当たり状態)で保留されていた第2変動表示が低入球状態に移行した後に変動が長く設定され、消化し終えるまでに時間がかかり過ぎるといった事態を回避することができる。従って、チャンスモード又は通常モードに移行したので遊技を止めたいが、第2変動表示が保留されているので、気になって止め難い、或いは、遊技者が遊技をしていない状態であるにも関わらず、第2変動表示が停止表示されて大当たり状態が発生する等の事態を回避することができる。
さらに、先読み処理では、保留されている第1変動表示に対応して高入球上限に到達すること、及び、高確率上限に到達することを判別可能に構成されている。つまり、例えば、既に大当たりに対応する第1変動表示が保留されていて、高入球上限まだ残り2回の状態で当たりに対応する第1変動表示が新たに保留された場合に、当該第1変動表示で高入球上限に達するが、既に保留されている第1変動表示のカウントを忘れてしまうと、残り未だ1回あるものとして、高入球上限の到達の設定に不具合が生じてしまう、或いは、高入球上限に達するにもかかわらず、遊技者に未だ高入球上限には達しないという表示を誤って導出してしまうということが懸念される。この点、先読みの段階で、高確率上限及び高入球上限の把握を確実に行うことで、高入球上限や高確率上限に到達して高入球状態や高確率状態が付与されないことになるにも関わらず、高入球状態や高確率状態が付与される示唆を演出で行ってしまうといった事態を回避することができる。
また、チャンスモードでの第1当否抽選の大当たりは、いずれも高確率状態が付与される種別の大当たりである。このため、高確率上限に達するまではチャンスモードで通常モードに移行する大当たりに当選することを回避し、高確率上限に達することで通常モードに移行するように構成することができる。従って、出玉の増減を抑制するチャンスモードの時間帯をより確実に確保することができる。
さらに、確変モードでの第2当否抽選の大当たりは、いずれも確変モードが付与される大当たりである。このため、高入球上限に達するまでは確変モードで通常モードやチャンスモードに移行する大当たりに当選することを回避し、高入球上限に達することでチャンスモードに移行するように構成することができる。従って、大当たり状態を挟んで確変モードが継続する状態を確実に設けることができる。
加えて、第1始動入球装置は、遊技領域において第2始動入球装置33cを狙って発射された遊技球が入球し得る位置に設けられた第1サポート始動入球装置33b(高確率対応第1始動入球手段)と、遊技領域において第2始動入球装置33cを狙って発射された遊技球が入球し得ない位置に設けられた第1通常始動入球装置33a(低確率対応第1始動入球手段)とを備え、遊技領域において第1通常始動入球装置33aを狙って発射された遊技球が入球し得る位置において一般入賞装置31(一般入球手段)が設けられている。このため、通常モードにおいて、第1サポート始動入球装置33b、及び、第2始動入球装置33c側を狙って遊技球を発射する(右打ちする)といった行為を抑止することができる。
また、本実施形態では、第1当否抽選にて当選した場合に「2RSR」の大当たり種別が選択される場合があり、当該「2RSR」の大当たり状態終了後は、高入球上限、及び、高確率上限がリセットされる(初期値の「10」、及び、「40」がセットされる)ようになっている。このため、チャンスモードでも確変モードに移行する可能性が発生することから、チャンスモードに移行すると、高確率上限に到達するまでの約30分間は、遊技球の増減がほぼない状態をずっと続けるだけといった閉塞感を抑止することができる。
さらに、第1当否抽選で当選した場合には、「2RSK」の大当たり種別が選択される場合がある。つまり、例えば、確変モードから高入球上限に到達してチャンスモードに移行した場合には、「2RSK」に当選しても、確変モードではなく、チャンスモードに移行するのであるが、通常モードからチャンスモードに移行した場合には、「2RSK」に当選することで、確変モードに移行させることができる。
このため、通常モードにおいて大当り状態に当選した場合に、確変モードだけでなくチャンスモードにも移行し得る構成とすることで、確変モードに移行する大当たり状態のみが設けられている場合に比べ、遊技性の多様化、射幸性の抑制等を図ることができる。さらに、チャンスモード(確変モードからチャンスモードに続く一連の有利状態)において、第1当否抽選にて当選した場合に確変モードに移行する振分けを設けることで、通常モードからチャンスモードに移行した場合には、チャンスモードから確変モードに移行する機会を十分に付与することができる。
加えて、装飾図柄表示装置42(演出手段)は、通常モードでは、第2変動表示に対応する第2演出変動表示を導出せず、通常モードにおいてデモ画面表示中に当選した第2当否抽選に対応する大当たり状態における演出を導出しないようになっている。
このため、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで大当たり状態が開始されたことを気付き難くすることができる。つまり、遊技者が遊技を止めた後、第2変動表示の変動が実行中であって、それが当たるような場合には、近くに座っている遊技者が、遊技球を急いでかかるパチンコ機10に補給して、大当たり状態を獲得する可能性がある。そこで、通常モードでは第2変動表示に関する演出を止めることで、かかる事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、確変モードにおいて高入球上限に到達してチャンスモードに移行する場合には、低確率状態(通常モード)に移行するまでは高入球上限カウンタの値が高入球上限を示す値である「0」で維持される。このため、確変モードにおいて高入球上限に到達した場合には、低入球状態であるチャンスモードに移行した後も、高入球上限カウンタの値を「0」に維持することで、比較的容易な制御によって、低確率状態に移行するまでは低入球状態を維持させることができる。従って、持ち球が比較的大幅に増加し得る状態の後に、持ち球の増減を抑制する状態に移行させることができ、射幸性が高くなり過ぎることを抑制することができる。
さらに、高確率上限カウンタに対し、使用していない状態であることを示す特定値を設定したり(該設定する機能が高確カウンタ非使用状態記憶手段に相当する)、高入球上限カウンタに対し、使用していない状態であることを示す特定値を設定したり(該設定する機能が高入球カウンタ非使用状態記憶手段に相当する)することで、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタを使用している状態であるか否かを即時判別することができる。従って、高入球上限カウンタの値が「0」で維持された状態(確変モードで高入球状態に達した後の状態)なのか、或いは、高入球上限カウンタを使用していない状態であるのかを確実に判別することができ、遊技を確実に進行させることができる。
尚、左打ちして遊技球が第1通常始動入球装置33aに入球するよりも、右打ちして遊技球が第1サポート始動入球装置33bに入球し易いような配置とすることとしてもよい。この場合、通常モードにおいて遊技球を右打ちするといった事態をより一層抑制することができる。
尚、上記第1実施形態では、低確率状態(第1通常状態)と高確率状態(第1特定状態)とが設けられるとともに、低入球状態(第2通常状態)と高入球状態(第2特定状態)とが設けられ、当否抽選が行われる通常遊技状態において、低確率状態かつ低入球状態の通常モードと、高確率状態かつ低入球状態のチャンスモードと、高確率状態かつ高入球状態の確変モードとのいずれかに滞在するように構成されている。ここで、第1条件(始動入球装置33a,33b,33cに遊技球が入球して該遊技球が始動入球スイッチ224a,224b,224cに検知される)が成立した場合に第1通常対応(低確率での当否抽選)を実行可能な第1通常状態(低確率状態)と、前記第1条件が成立した場合に第1特定対応(高確率での当否抽選)を実行可能な第1特定状態(高確率状態)とに状態変化可能に構成され、第2条件(始動入球装置33a,33b,33cに遊技球が入球して該遊技球が始動入球スイッチ224a,224b,224cに検知される、或いは、スルーゲート34に遊技球が通過して、該遊技球がスルーゲートスイッチ225に検知される)が成立した場合に第2通常対応(第1変動表示は比較的短時間に設定され、第2変動表示は比較的長時間に設定され、普通図柄の変動表示は比較的長時間に設定され、入球サポート抽選の当選確率は低くなる)を実行可能な第2通常状態(低入球状態)と、前記第2条件が成立した場合に第2特定対応(第2変動表示は比較的短時間に設定され、第1変動表示は比較的長時間に設定され、普通図柄の変動表示は比較的短時間に設定され、入球サポート抽選の当選確率は高くなる)を実行可能な第2特定状態(高入球状態)とに状態変化可能に構成され、前記第1特定状態と、前記第2特定状態とが重複した状態とされることで、前記第1通常状態、及び、前記第2通常状態のうち少なくとも一方を含む状態よりも遊技者にとって有利な状態とされる構成については特に限定されるものではなく、適宜応用可能である。
例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への遊技球の入球を可能とする開状態と、入球を不可能とする閉状態とに状態変化可能な開閉手段と、特定領域を移動する遊技球が入球可能に構成される特別入球部と、前記特別入球部への遊技球の入球を可能とする開状態と、入球を不可能とする閉状態とに状態変化可能な振分け手段とを備え、特定入球部に遊技球が入球した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当たり状態や確変モード)が付与される構成であって、開閉手段の開状態とされ易さがことなる2つの状態と、振分け手段の開状態とされ易さが異なる2つの状態とがあるように構成してもよい。かかる構成を採用する場合においても、第1特定状態と第2特定状態とが重複したりしなかったりすることで遊技に抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。尚、第1特定状態は第1通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、第2特定状態は第2通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であることとしてもよい。尚、高・低確率状態と、高・低入球状態の組合せとの組合せとして4パターン設けることができるが、少なくとも高確率状態かつ高入球状態を含む2つのパターンを備えていればよい。
また、第1条件、第2条件、第1通常状態、第1特定状態、第2通常状態、第2特定状態の具体例については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。さらに、第1特定状態とされる第1特定期間、及び、第2特定状態とされる第2特定期間についても、機種毎に適宜変更可能であり、第1特定期間と、第2特定期間とを同じ長さとしてもよいし、第1特定期間の方を長くしてもよいし、第2特定期間の方を長くしてもよい。また、第1特定期間、及び、第2特定期間の期間の経過判定基準についても特に限定されるものではなく、例えば、第1特定期間を変動表示が第1規定回数(例えば100回)行われるまでとしてもよいし、第2特定期間を変動表示が第2規定回数(例えば100回、又は、50回)行われるまでとしてもよい。尚、第1特定期間の経過判定基準と、第2特定期間の経過判定基準とが異なっていてもよいが、同じとすることで、第1特定期間及び第2特定期間の残りの期間を把握し易くすることができる。
また、上記第1実施形態では、確変モードに移行した場合、高入球状態(第2特定状態)は、大当たり状態が10回発生するまでの上限に達するまで(第2特定期間が全うされるまで)、低入球状態(第2通常状態)に移行しない。ここで、かかる構成に代えて、又は、加えて、第1特定期間についても、第1特定期間が全うされるまでは第1通常状態に移行しないように構成してもよい。この場合、第1特定状態及び第2特定状態において第1規定回数及び第2規定回数が全うされるまでは第1通常状態や第2通常状態に移行しないことから、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態にある期間を確実に確保することができる。
さらに、上記第1実施形態では、「0〜10」を示す値と、使用されていない(未設定の)状態であることを示す特定値とが設定され得る高入球上限カウンタ、及び、「0〜40」を示す値と、使用されていない(未設定の)状態であることを示す特定値とが設定され得る高確率上限カウンタが設けられている。つまり、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタの両方に特定値が設定されている場合、高入球状態(第2特定状態)及び高確率状態(第1特定状態)のうち少なくとも一方を含むような状態(有利状態)ではなく、通常モードであることが把握される。高入球上限カウンタの値が「0」の場合、高入球状態(第2特定状態)において大当たり状態(所定の処理)を10回(第2規定回数)実行させた後の状態(第2規定到達状態)であることが把握される。高確率カウンタの値が「0」の場合、高確率状態(第1特定状態)において大当たり状態(所定の処理)を40回(第1規定回数)実行させた後の状態(第1規定到達状態)であることが把握される。
高入球上限に達し、高入球上限カウンタの値が「0」の場合、高入球状態(第2特定状態)には移行しない。高確率上限に達し、高確率上限カウンタの値が「0」の場合、高確率状態(第1特定状態)には移行しない。また、高入球上限カウンタの値が「0」になっても、高確率上限カウンタの値が「0、特定値」以外の場合には、高入球上限カウンタの値が特定値にされることはなく、「0」で維持され、高確率上限カウンタの値が「0」になっても、高入球上限カウンタの値が「0、特定値」以外の場合には、高確率上限カウンタの値が特定値にされることはなく、「0」で維持され、高入球カウンタ及び高確率カウンタは両方の値が「0」になるようなタイミング(図27のステップS1415、S1416)で特定値が設定される。
つまり、確変モードに移行して大当たり状態が9回発生するとチャンスモードに移行し、チャンスモードで大当たり状態が30回発生するまで(或いは、低確率(大当たり状態が発生する場合の0.2%)で確変大当たりに当選するまで)は、チャンスモード(高確率状態かつ低入球状態)が維持される。これにより、基本的には、一旦、通常モードに移行しない限り、確変モードに戻らないようになっている。このため、チャンスモード(時短モードがあれば時短モードについても同様)の長さを管理することができるとともに、高確率状態とされる期間(長さ)と、高入球状態とされる期間(長さ)との間に差を設けておけば、どちらか一方のみを含む状態(本例ではチャンスモード)とされた期間の長さを所期の通りに確保することができる。従って、確変モードとすることである程度の射幸性を持たせつつ、チャンスモードとし、なおかつ、当該チャンスモードでは基本的には確変モードへの移行を禁止することによって、射幸性の高まり過ぎを抑制することができる。
尚、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタが有利状態記憶手段に相当する。高入球上限カウンタが第2規定到達記憶手段に相当する。高確率上限カウンタが第1規定到達記憶手段に相当する。
上記第1実施形態では、通常モードで大当たりした場合に、確変モード又はチャンスモードに移行するように構成されているが、確変モード又は通常モードのどちらかに移行するように構成してもよい。つまり、上記実施形態では、通常モードからチャンスモードに移行してチャンスモードで大当たりすると33.5%の確率で確変モードに移行する。さらに、高確率上限が40回であり、高入球上限が10回であることから、高確率上限が残り10回となるよりも前に確変モードに高確率で移行していることが考えられる。このため、確変モードを介在させる10回の大当たり状態(確変大当たり群)に対し、合計で30回のチャンスモードを介在させる大当たり状態を付属させるといった目的は果たせられるが、上記第1実施形態では、チャンスモードを介在させる大当たり状態が、確変大当たり群の前と後とにどれ程振分けられるかは決まっていないが、通常モードからは確変モードか通常モードにしか移行しない構成とすることで、確変大当たり群の後にチャンスモードを介在させる大当たり状態とする決まりとすることができる。これにより、確変モードとされたこと、及び、その恩恵を分かり易く付与することができる。また、例えば、高確率上限(例えば15回)と高入球上限(例えば10回)との間に差があまり設けられていない構成において、高確率状態が先行して発生し、高確率上限の残りが高入球上限よりも少なくなってから(例えば、残り8回の時点で)高入球状態に移行してしまい、確変モードが高入球上限に到達する前に終了してしまう(確変モードが8回で終了し、時短モードに移行してしまう、時短モードの設定がなければ通常モードに移行してしまう)といった事態を回避することができる。
また、例えば、高確率状態とされる期間は、高入球状態とされる期間よりも短くしたり、同じとしたりすることも可能であるが、上記実施形態のように、確変大当たり群(第2特定重複期間)に対し、チャンスモードを介在させて大当たり状態を発生させる期間(第2通常重複期間)を付属させることで、遊技性に抑揚を付加しつつ、射幸性が高くなり過ぎることを抑制するといった作用効果がより確実に奏されることとなる。
尚、上記第1実施形態では、遊技領域の右側方領域において、遊技球の通過に基づいて第2当否抽選(第2特別表示装置43bの変動表示)が行われる第2始動入球装置33cと、開状態と閉状態とに状態変化可能に構成されるとともに、遊技球の入球に基づいて第1当否抽選が行われる第1サポート始動入球装置33bとが設けられ、第1サポート始動入球装置33bが閉状態にある場合には、第1サポート始動入球装置33bには第2始動入球装置33cを通過した遊技球のみが入球し、第1サポート始動入球装置33bが開状態にある場合には、第1サポート始動入球装置33bには、第2始動入球装置33cを通過した遊技球だけでなく、第2始動入球装置33bの両側方を通過した遊技球等についても第1サポート始動入球装置33bに入球し得るようになっている。ここで、第1決定(第1当否抽選)を行う契機とされる第1契機(第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球)と、第2決定(第2当否抽選)を行う契機とされる第2契機(第2始動入球装置33c)とがあり、第1契機を発生させる場合に第2契機も発生する重複状態(第1サポート始動入球装置33bが閉状態にある状態)と、第1契機を発生させる場合に、第2契機が発生しない非重複状態(第1サポート始動入球装置33bが開状態にある状態)とがあり、第1契機状態(通常モード、チャンスモード)と、第1契機状態よりも非重複状態とされ易い第2契機状態(確変モード、時短モード)とがある構成については特に限定されるものではなく、適宜応用可能である。
例えば、第2始動入球装置33cの下方において、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入球部と、入球部に入球した遊技球が入球可能な第1始動入球部、及び、第2始動入球部と、入球部に入球した遊技球を交互に第1始動入球部、及び、第2始動入球部に案内する振分け装置と(、入球部への遊技球の入球を可能、又は、入球容易とする開位置と、入球部への遊技球の入球を不可能、又は、困難とする閉位置とに変位する開閉部材と)を備える始動入球装置を設け、第2始動入球装置33cを通過した遊技球が必ず(又は高確率で)入球部に入球することとしてもよい。また、例えば、第1始動入球装置と、遊技球が入球可能な開状態と入球不可能な閉状態とに状態変化する開閉式第2始動入球装置と、第1始動入球装置への遊技球の入球に基づいて小当たり状態に当選した場合に開状態とされる可変入球装置とを備え、可変入賞装置は、可変入球装置に入球した遊技球が入球可能な作動入球部、及び、排出部と、可変入球装置に入球した遊技球を作動入球部と、作動入球部への入球を許容する開状態と規制する閉状態とに状態変化可能な振分け装置とを備え、遊技球が入球可能な開状態と入球不可能な閉状態とに状態変化可能な連動式第2始動入球装置と、作動入球部に入球した遊技球に連動して連動式第2始動入球装置を開状態に状態変化させる開放連動装置と、開状態にある連動式第2始動入球装置に入球した遊技球に連動して連動式第2始動入球装置を閉状態に状態変化させる閉鎖連動装置とを備え、第1始動入球装置を遊技球が通過可能な通過式第1始動入球装置とし、通貨式第1始動入球装置を通過した遊技球が開状態にある連動式第2始動入球装置に入球する(連動式始動入球装置が閉状態にある場合には遊技球は入球せずに側方の遊技領域に案内される)ように構成してもよい。これらのような構成を採用する場合でも、第1契機と第2契機とが重複する第1契機状態と、第1契機と第2契機とが重複し難い第2契機状態とに状態変化させることで、状態変化による遊技性の多様化や演出機会の増大等を図ることができる。結果として、遊技に起伏を付ける等して、興趣の向上を図ることができる。尚、「第1契機と第2契機とを必ず重複させることのできる第1契機状態と、第1契機と第2契機とが重複するか否かが確定しない第2契機状態とがあること」としてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2始動入球装置33cに遊技球が通過する(第2契機が発生する)場合には、該遊技球が第1サポート始動入球装置33bに必ず入球する(第1契機も発生する)ようになっているが、入球しない場合もあるように構成してもよい。但し、必ず入球するように構成することで、第2契機を第1契機と切り離して発生させることを回避させることができる。従って、通常モードやチャンスモードにおいて変動時間の短い第1変動表示の大当たり(又は小当たり)で変動中の第2変動表示を消去する(又は、第2変動表示が終了するまでに第1変動表示で大当たりさせる、或いは、第2変動表示で大当たりするまでに第1変動表示で大当たりさせる)ことにより、通常モードやチャンスモードにおいて第2変動表示だけを実行させて第2変動表示で大当たり状態を発生させる(第2変動表示で大当たりさせる方が有利な大当たり種別とされる、或いは、され易い)といった事態を防止、又は、抑制することができる。
また、例えば、スルーゲートと、入球サポート抽選で当選した場合に開状態とされる開閉式の始動入球装置(例えば、シャッタが遊技領域に突出して上側に載置された遊技球を始動口に案内する開位置とされる開状態と、シャッタが遊技領域から退避して始動口を閉鎖する閉位置とされる閉状態とに状態変化可能)とを上下に配置し、高入球状態では、遊技球がスルーゲートを通過することに基づいて入球サポート抽選が行われ、該入球サポート抽選(高確率で、又は、ほぼ必ず当選する)で当選した場合に開閉式の始動入球装置が開状態とされて、前記スルーゲートを通過した遊技球が開状態とされた開閉式の始動入球装置に入球し、開閉式の始動入球装置の閉状態ではスルーゲートを通過した遊技球を含めて開閉式の始動入球装置には遊技球が入球不可能となるように構成してもよい。この場合、開状態とされた開閉式の始動入球装置に遊技球が入球する(第2契機が発生する)場合には、当該第2契機が発生する前にスルーゲートへの遊技球の通過(第1契機)も発生することとなる。このため、第2契機の発生には第1契機の発生を必要とする構成等において都合のよい構造とすることができ、効率を飛躍的に高めることができる。
また、上記実施形態では、第1変動表示(第1決定に基づく処理)が実行されている状態において第1始動入球装置33a、33bに遊技球が入球した(第1契機が発生した)場合に当該入球に基づいて取得された第1当否関連情報(当該第1契機の発生情報)を保留記憶可能な第1特別変動保留エリア(第1保留記憶手段)と、第2変動表示(第2決定に基づく処理)が実行されている状態において第2始動入球装置33cに遊技球が入球した(第2契機が発生した)場合に当該入球に基づいて取得された第2当否関連情報(当該第2契機の発生情報)を保留記憶可能な第2特別変動保留エリア(第2保留記憶手段)を備え、第1特別変動保留エリア(第1保留記憶手段)、及び、第2特別変動保留エリア(第2保留記憶手段)に記憶されている第1当否関連情報(第1契機の発生情報)、及び、第2当否関連情報(第2契機の発生情報)に対応する第1変動表示(第1決定)、及び、第2変動表示(第2決定に基づく処理)は、実行されている第1変動表示(第1決定に基づく処理)、及び、第2変動表示(第2決定に基づく処理)が終了した場合に実行され、第1特別変動保留エリア(第1保留記憶手段)に記憶される第1当否関連情報(第1契機の発生情報)の数の上限は、第2特別変動保留エリア(第2保留記憶手段)に記憶される第2当否関連情報(第2契機の発生情報)の数の上限と同じとなっているが、第1当否関連情報(第1契機の発生情報)の数の上限は、第2当否関連情報(第2契機の発生情報)の数の上限よりも多いこととしてもよい。どちらの場合であっても、例えば、第2当否関連情報(第2契機の発生情報)の保留記憶の数が、第1当否関連情報(第1契機の発生情報)の保留記憶の数を上回ることで、第2変動表示(第2契機に対応する第2決定に基づく処理)が、第1変動表示(第1契機に対応する第1決定に基づく処理)と切り離されて実行されるといった事態をより確実に回避することができる。
さらに、上記実施形態では、当否抽選で大当たり状態に当選した(特別条件が成立した)場合に、通常モード、チャンスモード(時短モード)に移行する大当たり状態(第1特典)、又は、確変モードに移行する大当たり状態(第2特典)が付与され、第1当否抽選(第1決定)、及び、第2当否抽選(第2決定)では、大当たり状態に当選する(特定条件を成立させる)か否かの抽選が行われ、第1当否抽選(第1決定)において大当たり状態に当選した(特別条件が成立した)場合には、第2当否抽選(第2決定)において大当たり状態に当選した(特別条件が成立した)場合に比べ、通常モード、チャンスモード(時短モード)に移行する大当たり状態(第1特典)が選択され易い構成において、大当たり状態に対応する(特定条件を成立させる)第1変動表示(第1決定に基づく処理)が終了した場合に、実行中の第2変動表示(第2決定に基づく処理)を強制終了させて、当該第2変動表示(第2決定に基づく処理)に対応する第2当否関連情報(第2契機の発生情報)を消去し、大当たり状態に対応する(特定条件を成立させる)第2変動表示(第2決定に基づく処理)が終了した場合に、実行中の第1変動表示(第1決定に基づく処理)を強制終了させて、当該第1変動表示(第1決定に基づく処理)に対応する第1当否関連情報(第1契機の発生情報)を消去する。
これにより、第1変動表示(第1決定に基づく処理)、及び、第2変動表示(第2決定に基づく処理)のうち、終了までの時間を短く設定した方を積極的に遊技に反映させていくことができる。従って、遊技状態を状態変化させて遊技性の向上等を図るといった作用効果がより一層奏される。特に、第1変動表示(第1決定に基づく処理)の終了までの時間を短く設定する場合、基本的に第2変動表示(第2決定に基づく処理)は確定しない。このため、状態変化する各状態に十分な特徴を持たせることができ、遊技性の向上等を図る等の作用効果がより顕著に奏される。
尚、高確率状態の残り回数、及び、高入球状態の残り回数のうち少なくとも一方を確実に遊技者に教示する(高確率上限カウンタや高入球上限カウンタの値と常に対応している)ように構成してもよいし、所定条件が成立した場合に(例えば遊技者に課せられたミッションが達成された特典として)かかる教示状態となるように構成してもよい(例えば、通常モードに戻ることでリセット、或いは、大当たり状態が発生することでリセット)。高確率状態の残り回数、及び、高入球状態の残り回数の表示としては、装飾図柄表示装置42において、「高確率状態残り〇〇回、高入球状態残り〇〇回」というような表示をしてもよいし、「確変モード残り〇〇回」、「チャンスモード残り〇〇回」というような表示をしてもよいし、(帯や円)グラフ状の表示態様で示唆・教示してもよいし、比較的小さく表示される特定のキャラクタの仕草や有無で示唆・教示(いっぱいいる、そわそわしている、居なくなる等)してもよい。尚、デモ画面表示においても高確率状態の残り回数、及び、高入球状態の残り回数が教示されるように構成してもよい。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分を中心に説明する。尚、上記第1実施形態と共通の構成については、同じ部材名称、部材番号を使用して説明する。
図46に示すように、第2実施形態の第2可変入賞装置32bは、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域141と、特定領域141への入口となる入球開口部142を開閉させる開閉部材143と、開閉部材143を開閉動作させる図示しないソレノイドとを備え、当該ソレノイドを駆動制御し、開閉部材143を開閉させることで、第2可変入賞装置32bを閉状態と開状態とに切替えている。第2可変入賞装置32bは、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、特定の大当たり状態の特定ラウンド、及び、小当たり状態の際に、遊技球が入球可能な開状態とされる。
尚、本実施形態の開閉部材143は、入球開口部142の下部において前後方向に延びる軸部(図示略)を中心として回動可能に軸支されており、第2可変入賞装置32bの閉状態では、開閉部材143が上下に延びて入球開口部142を閉塞する。一方、第2可変入賞装置32bの開状態では、開閉部材143が右方に開き(上面が右方に向けて若干上方傾斜している)、第2可変入賞装置32bの右方に流下してきた遊技球を開閉部材143の裏面(上面)で受けて入球開口部142へと案内するようになっている。
さらに、第2可変入賞装置32bは、特定領域141に入球した全ての遊技球を検知可能な入球カウントスイッチ226と、特定領域141に入球し、入球カウントスイッチ226に検知された遊技球が入球可能な特定入球部145、及び、非特定入球部146と、特定入球部145に入球した遊技球を検知する特定入球検知スイッチ223dと、非特定入球部146に入球した遊技球を検知する非特定入球検知スイッチ223cと、入球カウントスイッチ226に検知された遊技球を特定入球部145又は非特定入球部146のうち一方に案内する振分け装置149とを備えている。
振分け装置149は、特定入球部145への入球を規制する閉位置と、特定入球部145への入球を許容する開位置とに変位するスライドバー149aと、スライドバー149aを変位させるソレノイド(図示略)とを備えている。特定領域141に入球した遊技球が振分け装置149へ到達した際にスライドバー149aが開位置にあれば、当該遊技球が特定入球部145に入球し、スライドバー149aが閉位置にあれば、当該遊技球が非特定入球部146に入球することとなる。本実施形態では、大当たり状態の終了後に高確率状態(確変モード、又は、チャンスモード)が付与される大当たり状態の特定ラウンドにおいて、特定入球部145が開放されるようになっており、小当たり状態に際しては、特定入球部145が開放されないようになっている。
そして、特定領域141に入球した遊技球が特定入球部145に入球した場合に、当該大当たり状態の終了後に高確率状態に移行する権利が付与されるようになっている。振分け装置149は、大当たり状態において第2可変入賞装置32bが開状態とされるラウンドに対応して開位置とされ続け、大当たり状態において第2可変入賞装置32bに対して遊技球が1つでも入球すれば該遊技球が特定入球部145に入球するようになっている。
尚、補助当否抽選で小当たりに当選した場合には、第1可変入賞装置32aが開状態とされるように構成してもよい。また、本実施形態では、大当たり状態の終了後に低確率状態が付与される大当たり状態においては、第2可変入賞装置32bが開状態とされない構成となっているが、特定ラウンドにおいて第2可変入賞装置32bが遊技球の入球を見込めない程度の短時間を開状態とされる、或いは、第2可変入賞装置32bが開状態とされるものの、遊技球が第2可変入賞装置32bに入球しても、振分け装置149が閉位置にあって特定入球部145には入球し得ないような構成としてもよい。
また、本実施形態では、通常モード、チャンスモード、及び、確変モードの他に、低確率状態、かつ、高入球状態である時短モード(或いは、時間短縮モード)が設けられている。さらに、通常モード、チャンスモード、及び、確変モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時短モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43bにおける変動表示が予め設定された規定回数(本例では、33回)行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
加えて、低入球状態では、第1変動時間が10秒〜1分に設定され、第2変動時間が10分に設定される(図47、図48参照)。高入球状態では、第1変動時間が10分に設定され、第2変動時間が、確変モードで3秒〜5秒に設定され、時短モードで5秒〜10秒に設定される。さらに、上記第1実施形態と同様に、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち一方で大当たり又は小当たりの教示(停止表示)が行われた場合には、他方の変動表示を「外れ」の態様で強制的に停止表示させ、大当たり状態終了後の前記他方の変動表示の次の変動表示の開始に伴って、他方の変動表示を保留記憶する特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されていた変動情報が消去されることとなる。このため、通常モード、及び、チャンスモードでは、主として第1変動表示を実行することで遊技が進行され、確変モード、及び、時短モードでは、主として第2変動表示を実行することで遊技が進行される。
第1当否抽選、及び、第2当否抽選の当選確率(大当たり確率)は、上記第1実施形態と同様に、低確率状態では1/300であり、高確率状態では1/30である。また、本実施形態の大当たり種別としては、基本的に、10ラウンドの大当たり状態終了後に確変モードに移行する「10RSK」、2ラウンドの大当たり状態終了後に確変モードに移行する「2RSK」、2ラウンドの大当たり状態終了後にチャンスモードに移行する「2RSC」、2ラウンドの大当たり状態終了後に時短モードに移行する「2RNJ」、10ラウンドの大当たり状態終了後に時短モードに移行する「10RNJ」がある。
但し、上記のように、第2実施形態では、第2可変入賞装置32bの特定入球部145に遊技球を入球させることで、大当たり状態終了後に高確率状態に移行する構成であって、高確率状態(確変モード、チャンスモード)に対応する大当たり状態(10RSKや2RSC等)の第1ラウンドに第2可変入賞装置32bが開状態とされるようになっている。尚、「10RSK」の大当たり状態に際して特定入球部145に遊技球が入球しなかった場合には、大当たり状態終了後に時短モードに移行し、「2RSC」の大当たり状態に際して特定入球部145に遊技球が入球しなかった場合には、大当たり状態終了後に通常モードに移行する。
各遊技モードと、大当たり種別との対応関係について説明すると、図48(d)に示すように、通常モードで第1当否抽選に当選した場合には、10%の割合で「10RSK」が選択され、40%の割合で「2RSK」が選択され、50%の割合で「10RNJ」が選択される。つまり、通常モードでは、大当たり終了後に、50%の割合で確変モードに移行し、50%の割合で時短モードに移行する。尚、第1当否抽選での当選時に、50%の割合で確変モードに移行し、50%の割合で通常モードに移行することとしてもよい。
図48(c)に示すように、時短モードで第2当否抽選に当選した場合には、80%の割合で「10RSK」が選択され、10%の割合で「2RSK」が選択され、10%の割合で「2RNJ」が選択される。つまり、時短モードでは、大当たり状態終了後に、90%の割合で確変モードに移行し、10%の割合でチャンスモードに移行する。
図47(b)に示すように、チャンスモードで第1当否抽選に当選した場合には、50%の割合で「2RSC」が選択され、50%の割合で「2RNJ」が選択される。つまり、チャンスモードでは、通常モードと同様に、大当たり終了後に、50%の割合で確変モードに移行し、50%の割合で時短モードに移行するものの、「10RSK」の振分けがなくなっている。
図47(a)に示すように、確変モードで第2当否抽選に当選した場合には、80%の割合で「10RSK」が選択され、10%の割合で「2RSK」が選択され、10%の割合で「2RNJ」が選択される。つまり、確変モードの大当たり種別の振分けは、時短モードの大当たり種別の振分けと同じである。尚、時短モードは、時短モードにおいて変動表示が規定回数(33回)行われると通常モードに移行するのに対し、確変モードは、確変モードにおける変動表示の回数の上限は設けられてなく、大当たり状態が発生するまでは確変モードが継続する。
但し、第2実施形態においても、高入球上限(8回)、及び、高確率上限(15回)が設けられており、大当たり状態が発生して高入球上限に到達した場合には、大当たり状態終了後に高入球状態は付与されず、大当たり状態が発生して高確率上限に到達した場合には、大当たり状態終了後に高確率状態は付与されないようになっている。例えば、通常モードで「10RSK」及び「2RSK」のどちらかに当選し、確変モードで「10RSK」、及び、「2RSK」のどちらかに6回ほど当選した後、確変モードを挟んで第2当否抽選に当選した場合、高入球上限に到達していない状態であれば「10RSK」とされる筈の選択が行われた場合(「10RSK」に対応する変動種別カウンタC2の値であった場合)には「10RSC」が選択され、「2RSK」とされる筈の選択が行われた場合には「2RSC」が選択されるようになっている。
また、チャンスモードに移行した後、高確率上限に達した場合には、高確率上限に到達していない状態であれば「2RSC」とされる筈の選択が行われた場合(「2RSC」に対応する変動種別カウンタC2の値であった場合)には「2RN」が選択されるようになっている。つまり、本実施形態では、チャンスモードにおいて、高確率上限に到達する前に「2RNJ」に当選すれば時短モードに移行することができる一方で、高確率上限に到達するまでチャンスモードを繰り返した場合には、時短モードを経由せず、通常モードに移行するようになっている。このため、チャンスモードは、時短モードの前段階の遊技モード(準備モード)ではあるが、高確率上限に到達してしまうと時短モードに移行させることができない(高入球上限までに「2RNJ」を当てる)といった遊技性を有することとなる。
また、本実施形態では、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が入球し、第1当否抽選に外れた場合だけでなく、第2始動入球装置33cに遊技球が入球し、第2当否抽選で外れた場合にも、小当たり抽選(第2補助当否抽選)が行われるようになっている。本例では、高入球状態の第1変動表示に対応する小当たりの当選確率(以下、小当たり確率という)は100/100であり、低入球状態の第1変動表示に対応する小当たり確率は5/100である。さらに、第2変動表示に対応する小当たり確率は高入球状態、及び、低入球状態で共通の3/100となっている。
さらに、第1サポート始動入球装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選の当選確率(以下、電サポ確率という)は、低入球状態では31/232であり、高入球状態では231/232である。加えて、普通図柄表示装置41の変動表示の時間(以下、普図変動時間という)は、低入球状態では10秒〜30秒であり、高入球状態では0.1秒である。また、第1サポート始動入球装置33b(羽根部材37)の開放時間は、低入球状態では0.2秒であり、高入球状態では3秒である。尚、低入球状態の入球サポート抽選の当選確率(以下、電サポ確率という)は、では31/232
また、上記第1実施形態では、確変モードから高入球上限に達してチャンスモードに移行した場合、高確率上限カウンタの値が「0」になる、或いは、「2RSR」に当選するまでは、高入球上限カウンタの値が「0」のまま維持されるように構成されているが、第2実施形態では、高入球上限カウンタの値が「0」とされた場合に、高確率上限カウンタの値に関係なく、高入球上限カウンタに対してカウントを行っていない状態を示す特定値を設定し、高確率上限カウンタの値が「0」とされた場合に、高入球上限カウンタの値に関係なく、高確率上限カウンタに対してカウントを行っていない状態であることを示す特定値を設定するように構成されている。さらに、高入球状態から低入球状態に移行した場合に、高入球上限カウンタの値に関係なく、高入球上限カウンタに特定値を設定し、高確率状態から低確率状態に移行した場合に、高確率上限カウンタの値に関係なく、高確率上限カウンタに特定値を設定するように構成されている。
また、第2実施形態では、第2変動表示に関しても4つまで保留記憶される。つまり、第2特別変動保留エリアは、第1特別変動保留エリアと同様に、4つの保留エリア(第1〜第4保留エリア)と、1つの実行エリアとを具備している。さらに、第2変動表示に対応する第2演出変動表示に関しても、保留情報に基づく連続予告演出を行うように構成されている。つまり、上記第1実施形態の図40の保留情報格納処理のステップS4109の後、予告情報格納処理(ステップS4104参照)、連続予告抽選処理(ステップS4105参照)、及び、保留アイコン設定処理(ステップS4106参照)を第2演出変動表示に対応して実行することとする。さらに、上記第1実施形態の図41の保留処理のステップS4208の後、予告設定処理(ステップS4204参照)、及び、保留アイコンシフト処理(ステップS4205参照)を第2演出変動表示に対応して実行することとする。
つまり、確変モードにおける第2変動時間が比較的短く(3秒〜5秒)、その中で演出を収めようとしても十分な演出を導出し難いが、複数回の変動表示にわたって所定の演出(連続予告など)を行うことにより、確変モード等の変動時間が短くても、より充実した演出を導出することができる。
また、第2実施形態では、タイマ割込み処理(図11参照)において、第2可変入賞装置32bの特定領域141に遊技球が残存しているか否かの確認を行う残存球監視処理を行う。
ここで、タイマ割込み処理の残存球監視処理について、図49を参照して説明する。先ず、ステップS1301では、第2可変入賞装置32bの特定領域141に遊技球が入球したか否かを、特定領域141の入球開口部142の近傍に設置された入球カウントスイッチ226の検知情報に基づいて判別する。ステップS1301で肯定判別された場合には、ステップS1302において、特定領域141に存在する遊技球を計数する入球カウンタの値を1加算する。続くステップS1303では、残存球監視処理に使用される監視タイマに対し、只今、入球カウントスイッチ226に検知された遊技球が特定領域141から排出されていて当然となるだけの予め定められた時間に対応する値を設定する。本実施形態では、特定領域141に入球した遊技球が特定領域141から排出までに不具合がなければ2秒を超えることがないように構成されており、ステップS1303では、監視タイマに対し、3秒に相当する「750」が設定される。
ステップS1303の後、又は、ステップS1301で否定判別された場合には、ステップS1304において、特定入球部145に遊技球が入球したか否かを、特定入球検知スイッチ223dの検知情報に基づいて判別する。ステップS1304で肯定判別された場合には、ステップS1305において、特定入賞フラグをオン設定する。続くステップS1306では、入球カウンタの値を1減算する。尚、図示は省略するが、本実施形態では、大当たり状態の終了時に行われる終了設定処理(図27参照)に際し、今回の大当たり状態の大当たり種別を把握するとともに、特定入賞フラグを確認する(オン設定されていた場合にはオフする)ことで、大当たり状態終了後の遊技モードの設定を行うこととしている。また、特定入球検知スイッチ223dの検知が行われた場合に、サブ制御装置262に対して、特定入球部145に遊技球が入球した旨のコマンドを出力することとしてもよい。
ステップS1306の後、又は、ステップS1304で否定判別された場合には、ステップS1307において、非特定入球部146に遊技球が入球したか否かを、非特定入球検知スイッチ223cの検知情報に基づいて判別する。ステップS1307で肯定判別された場合には、ステップS1308において、入球カウンタの値を1減算する。
ステップS1308の後、又は、ステップS1307で否定判別された場合には、ステップS1309において、入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1309で否定判別された場合には、ステップS1310において、監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1310において否定判別された場合には、ステップS1311において、監視タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS1310において肯定判別された場合、すなわち、第2可変入賞装置32bの特定領域141から全ての遊技球が排出されている筈のタイミングになっても、未だに遊技球が残存していると判別される場合には、ステップS1312においてエラー処理(例えば、エラー表示ランプ104の点灯、データランプのエラー表示、ホールコンピュータへの通報など)を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS1309で肯定判別された場合には、ステップS1313において、小当たり状態を終了させる際に設定される場合がある残球監視フラグがオンされているか否かを判別する。尚、図示は省略するが、本実施形態では、確変モード、及び、チャンスモードに対応する大当たり状態の第2可変入賞装置32bが開状態とされる特定ラウンド(第1ラウンド)の開始時、及び、小当たり状態の開始時に残存球監視フラグがオン設定される。ステップS1313で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1313で肯定判別された場合には、ステップS1314において、残球監視フラグをオフしてから、本処理を終了する。
以上詳述したように、第2実施形態では、確変モードでは、第2変動時間が、第1変動時間よりも短く、主として第2変動表示に対応する第2当否抽選の結果が遊技に反映される。ここで、例えば、第2始動入球装置を開閉式の始動入球手段(羽根部材を備える構成)とし、確変モードにおいて頻繁に遊技球が第2始動入球装置に入球するように構成した場合、確変モードの遊技がスムースに進行することとなるが、確変モードに滞在する時間が短くなることが考えられる。
この点、本実施形態では、第2始動入球装置33cではなく、遊技領域の右側方領域に設けられた第1始動入球装置を開閉式の第1サポート始動入球装置33bとし、高入球状態において比較的開状態とされ易いように構成することで、確変モードにおける持ち球の減少を抑制しつつ、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球をパチンコ機10の機種毎に適度なものとし(入球し過ぎないようにして)、確変モードにおいて第2変動表示の実行による遊技を比較的緩やかに進行させることができる。
従って、確変モードにおいて、例えば、第2変動時間を長くしたり、第2当否抽選の当選確率を低下させたりしなくても(第2変動表示に関して、冗長になったり、各回の期待感が低下したりするおそれを回避し)、確変モードの滞在時間が短くなり過ぎないように抑制することができる。結果として、確変モードが大当たり状態を挟んで連続するという持ち球が集中して付与され易い状態(持ち球を減らさずに増やすことができる状態)を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして)興趣の向上を図りつつ、確変モードにおける大当たり状態間の間隔が短過ぎて、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。また、確変モードでは、第1当否抽選の結果が反映される機会が少ない(ほぼ皆無とされる)ことから、持ち球の減少が抑制されつつ、第2当否抽選の当選に期待できる確変モードを比較的ゆったりと堪能してもらうことができる。
さらに、時短モードにおいて、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球により持ち球の減少を抑制しつつ、第2始動入球装置33cへの遊技球の適度な入球により、時短モードを比較的ゆったりと遊技してもらうことができる。
また、確変モードでは、第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、高確率状態における当否抽選の確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数以上の回数の第2変動表示を実行可能に構成されている。つまり、確変モードの第1当否抽選、及び、第2当否抽選の当選確率は1/30であり、第1変動時間は10分であり、第2変動時間は3秒〜5秒である。つまり、第1変動表示が1回終わるまでに、第2変動表示を(第2変動表示の保留が途切れなければ)最大で(全部が3秒を選択した場合)200回(全部が5秒でも120回)行うことができ、第1変動表示が1回終わるまでに、第2変動表示の当選を十分に望めるように構成されている。
このため、確変モードにおいて第1変動表示が終了する前までに、当選に対応する第2変動表示を停止表示させる可能性を高めることができる。従って、確変モードでは、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が大変入球し易い状態ではあるものの、変動時間の差を比較的大きく設けることで、第1当否抽選ではなく第2当否抽選にて当選する可能性を高めて、確変モードが遊技者にとって有利なモードであることを確定させることができる。
また、チャンスモードでは、第1変動表示が第2変動表示よりも変動時間が短く、また、第1当否抽選では、第2当否抽選と同じ確率で当選し、さらに、第1当否抽選で外れた場合には、第1補助当否抽選に必ず当選する。つまり、チャンスモードでは、第1変動表示が次々と停止表示され、毎回、第1当否抽選又は第1補助当否抽選に当選する(大当たり又は小当たりに当選する)一方で、第2当否抽選に関する情報(第2変動表示)が次々と消去され、第2当否抽選の結果が基本的には反映される機会がないように構成されている。これにより、チャンスモードに移行することで、第2当否抽選で当選する可能性の低い(ほぼ皆無の)期間を設けることができ、例えば、第1所定時間において、確変モード、及び、チャンスモードが好適に含まれる設定とすることで、出玉率のばらつきを抑制しつつ、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間あたりの出玉率の抑揚を設けることができる。従って、例えば、前記第2所定時間あたりの出玉率のばらつきがほぼないような起伏のない遊技に比べて、遊技性や演出性の向上を図ることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。さらに、通常モードにおいて第2変動表示を実行する遊技者と、第2変動表示を実行しない遊技者との間で有利不利の差ができてしまうといった事態を防止することができる。
また、チャンスモードは、高確率状態であることから、通常モードよりも、遊技価値が付与され易い状態とされる。つまり、高入球状態ではないため、開状態とされた第1サポート始動入球装置33bに遊技球を入球させることで賞球(遊技価値として払出される遊技球)を得ることは難しいが、その代わりに、第1補助当否抽選(小当たり抽選)に当選して開状態とされた第1可変入賞装置32aに遊技球を入球させることができる。このため、第1可変入賞装置32aに遊技球を入球させて持ち球の減少を抑制しつつ、遊技を進行させることができる。従って、チャンスモード(高入球状態)が高入球上限に達して強制的に終了させられるとしても、未だ、高確率状態にあることで、遊技意欲の低下を抑制することができる。
また、チャンスモードにおいては、確変モードにある場合に比べると、第1変動時間が比較的短く設定されるものの、第1サポート始動入球装置33bは開状態とされ難く、第1当否抽選を比較的受け難くなる。このため、チャンスモードにおける持ち球の減少を小当たり(補助特別遊技状態)で抑制しつつ、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球をパチンコ機10の機種毎に適度なものとし、チャンスモードにおいて第1変動表示の実行による遊技を比較的緩やかに進行させることができる。
また、第2実施形態では、第1変動表示だけでなく、第2変動表示も保留記憶可能に構成され(第2識別情報記憶エリアの記憶エリアが4つ設けられ)、保留記憶された第2変動表示の変動情報に関する先読み処理の情報(先発コマンドに含まれる情報)に基づいて、第2変動表示に対応して装飾図柄表示装置42で行われる第2演出変動表示に関しても、連続予告演出が行われるようになっている。このため、確変モードや時短モードにおける比較的短い時間で行われる第2変動表示(本例では確変モードが3秒〜5秒、時短モードが5秒〜10秒)に関し、複数の第2変動表示の時間を使って1つの第2変動表示の停止表示(第2当否抽選の結果教示)に向けた演出(連続演出)を行うことができる。従って、確変モードにおける第2変動表示の1つ1つの変動時間を長くしなくても、一瞬ではない連続演出で確変モードを盛り上げることができる。
さらに、低入球状態では、第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、第1補助当否抽選(小当たり抽選)の当選確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数以上の回数の第1変動表示を実行可能に構成されている。つまり、本例では、第1変動時間が10秒〜1分であり、第2変動時間が10分であり、通常モードの小当たり確率が1/20であり、チャンスモードの小当たり確率が1/1である。つまり、通常モードであっても、10分間の第2変動時間の間に、10秒〜1分の第1変動時間が20回以上実行される可能性は十分にあり、1/300の第2当否抽選で当選する前に、1/20の第1補助当否抽選で当選する可能性が非常に高い。そして、第1変動表示に対応する小当たりが発生する場合には、変動中の第2変動表示は否当選の態様で強制的に停止表示され、当該第2変動表示に対応する第2当否抽選に関する遊技情報は消去される(尚、本例では、第2特別変動保留エリアの実行エリアの遊技情報は、次回の第2変動表示の開始に際して消去されるが、第2変動表示が強制的に停止表示された際に消去されるような構成としてもよい)。これにより、低入球状態では、第2変動表示が普通に停止表示されることを抑止することができ、遊技設計上、意図していないものの、第2当否抽選の結果が遊技に反映されるといった事態を抑止することができる。
尚、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ゲート型の第2始動入球装置33cの直下方に第1サポート始動入球装置33bが配置され、第2始動入球装置33cに入球(通過)した遊技球が第2始動入球装置33cにも入球することとなり、第2始動入球スイッチ224cに検知された遊技球が第1サポート始動入球スイッチ224bにも検知されるように構成してもよい。この場合、低入球状態において第1当否抽選を行わずに第2当否抽選のみを行うといった行為を防止することができる。例えば、チャンスモードでは、1/30で第2当否抽選に当選するものの、10分の第2変動表示が停止表示される前に、10秒〜1分の第1変動表示が停止表示され、1/30の第1当否抽選に当選しなくても1/1の小当たりに当選することから、第1変動表示の毎回の停止表示の際に、第2変動表示が外れで強制停止され、第2変動表示に関する情報が消去される。従って、チャンスモードにおける持ち球の増加の抑制を図るといった作用効果がより顕著に奏される。また、第2変動表示が第1変動表示と同じ複数の保留記憶を可能とした場合であっても、第2変動表示の保留のみが残る等の事態を回避することができ、かかる保留が気になって遊技が止め難い、或いは、遊技者が遊技をしていない状態であるにも関わらず、第2変動表示が当選態様で停止表示されて大当たり状態が発生する等の事態を回避することができる。
また、第2実施形態においても、小当たり状態では、第1可変入賞装置32aよりも遊技球が入球した場合の賞球が少ない第2可変入賞装置32bが開状態とされるように構成されている。このため、チャンスモードにおいて第1変動表示の都度、大当たり状態及び小当たり状態のどちらかを必ず発生させる構成において、チャンスモード期間において持ち球が増加してしまうといった事態を抑止することができる。すなわち、チャンスモード期間において持ち球を増加させることも可能ではあるが、本例では、チャンスモードでは持ち球の増加を抑制するといった趣旨であることから、小当たり状態で持ち球が増えすぎることを抑止することとしている。尚、小当たり状態の賞球を増やす場合には、チャンスモード期間の持ち球の増加を抑制するべく、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球し易さを抑制することが考えられ、その場合には、著しい興趣の低下を招くことが考えられる。
その一方で、大当たり状態では、第1可変入賞装置32aが開状態とされることから、大当たり状態を介在させることで持ち球を比較的大幅に増加させ、小当たり状態を介在させることで、持ち球の増減を抑制しつつ遊技を進行させるといった2つの遊技性を比較的簡単に設けることができる。
また、第1変動表示に当選した場合の大当たり種別の振分けが、高確率状態にある場合と、低確率状態にある場合とで異なり、低確率状態では、10ラウンドの大当たり種別が選択され得るのに対し、高確率状態では、2ラウンドの大当たり種別のみが選択され得るようになっている。このため、チャンスモードにおける持ち球の増加が抑制されることとなる。従って、チャンスモードにおいて大当たり状態が発生することで、持ち球が比較的大量に増加してしまうといった事態を抑止することができ、チャンスモードに移行する機会を設けることで持ち球の増減を抑制するといった作用効果がより確実に奏される。
さらに、第2実施形態においても、確変モードから大当たり状態を挟んで別の遊技モードに移行する場合には、チャンスモード(準備モード)が選択されるようになっている。つまり、確変モードで第2当否抽選に当選した場合、大当たり状態終了後、90%の割合で確変モードに移行し、10%の割合でチャンスモードに移行する。チャンスモードでは、大当たり状態に当選した場合に、大当たり状態終了後、50%の割合でチャンスモードに移行し、50%の割合で時短モードに移行するようになっており、確変モードに移行する選択肢がない。つまり、確変モードの終了後に、確変モードに当選し得る遊技モードにすぐに戻すのではなく、基本的には確変モードに移行することと対応付けられる大当たり状態に当選し得ない遊技モード(準備モード)に一旦移行させることとしている。これにより、大当たり状態が所定時間で頻発し、出玉率が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。結果として、確変モードが大当たり状態を挟んで連続する状態を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして)興趣の向上を図りつつ、確変モードから別の遊技モードに移行してもその後すぐに確変モードに移行し、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。このように、確変モードの後にチャンスモードに移行させるとともに、チャンスモードに関しても、大当たり状態を挟んで連続して付与される可能性があるように構成することで、確変モード及びチャンスモードを含む期間の持ち球の大幅な増加を抑制し、射幸性の著しい上昇を抑制するといった作用効果がより顕著に奏される。
加えて、チャンスモードにおいて第1当否抽選にて当選した場合に、大当たり状態の終了後にチャンスモードに移行しない場合には、低確率状態、かつ、高入球状態である時短モードに移行する。主として第2変動表示が行われる時短モードでは、第2当否抽選の当選確率は比較的低い(1/300)ものの、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされ易いことから、持ち球の減少が抑制されつつ第2当否抽選の結果が遊技に反映され易い(第2変動時間が第1変動時間よりも短い)状態となり、確変モードに移行する好機を得ることができる。従って、チャンスモードを確変モードに移行する好機(時短モード)の準備段階という位置付けとすることができ、チャンスモードに幾分時間がかかったとしても、遊技意欲を十分に維持させることができる。
また、時短モードにおいて第2当否抽選に当選した場合、及び、確変モードにおいて第2当否抽選に当選した場合のどちらも、大当たり種別の振分けは同じである(第2当否抽選で当選した場合用の種別判定テーブルが1つである)。このため、例えば、時短モードが大当たり状態まで継続するような構成であると、時短モード→確変モード→チャンスモード→時短モード・・・といった具合に通常モードに非常に戻り難い構成となってしまう。この点、時短モードに関し変動回数の上限(本例では33回であるが、機種毎に適宜変更可能である)を設けることにより、射幸性が高くなり過ぎてしまうという懸念を抑止することができる。
さらに、第2当否抽選に当選した場合には、第1当否抽選に当選した場合に比べ、大当たり状態終了後に高確率状態に移行する割合が高く設定されている(第1当否抽選は50%であり、第2当否抽選は90%である)。このため、確変モードで比較的短時間の遊技(持ち球数変化)の抑揚を付け、チャンスモードで比較的長時間の遊技の抑揚(出玉率のばらつき)を抑制するといった作用効果がより確実に奏される。
また、本実施形態においても、高入球上限が設けられており、例えば、90%の割合でループするという確変モードの射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、高確率上限が設けられており、例えば、(高確率状態であるにもかかわらず遊技者にとってあまり好ましくない遊技モードである)チャンスモードが連続し過ぎること等を抑制することができ、出玉率の大きなばらつきを抑制するといった作用効果がより効果的に奏される。
また、第2始動入球装置33cの直下方に設けられた第1サポート始動入球装置33bが羽根部材37を具備する開閉式であり、高入球状態で開状態とされ易くされる構成であることから、第2始動入球装置33cを開閉式としなくても、確変モードでは、開状態の第1サポート始動入球装置33bに遊技球を入球させることで、持ち球の減少を抑制しつつ遊技を進行させることができる。さらに、例えば、第1サポート始動入球装置がゲート型(通過型)の始動入球装置により構成されるとともに、該第1サポート始動入球装置が第2始動入球装置よりも上流側に配置される場合、開状態とされて遊技球が入球(通過)し易くされた第1サポート始動入球装置に入球した遊技球の全てが第2始動入球装置に入球することとなり、時短モードでは基本的に不要な第2始動入球装置への入球が必要以上に行われてしまうことを抑止することができる上、確変モードにおいて第2変動表示を早過ぎず、短過ぎないピッチで実行していくことができる。
加えて、遊技領域の右側方領域に設けられた第1サポート始動入球装置33bとは別に、遊技球を左打ちすることで入球させることのできる開閉式ではない第1通常始動入球装置33aが設けられている。このため、通常モードにおいて、第1変動表示と、第2変動表示とを並行して変動させなくても済み、遊技性の幅を広げるとともに、制御負担の抑制等を図ることができる。
また、第2実施形態では、第2始動入球装置33cに遊技球が入球した場合であって、第2当否抽選に当選しなかった場合に、第2補助当否抽選(小当たり抽選)が行われるようになっている。第2変動表示が小当たりに当選した場合でも、変動表示中であった第1変動表示は外れの態様で強制的に停止表示され、対応する変動情報(第1特別変動保留エリアの実行エリアの変動情報)は、大当たり状態終了後に消去されることとなる。これにより、高入球状態において第1変動表示が停止表示されて第1当否抽選の結果が遊技に反映されてしまうといった事態をより確実に抑止することができる。
尚、確変モードにおける第2補助当否抽選の当選確率(3/100)は,確変モードにおける第2当否抽選の当選確率(1/30)よりも低い。このやめ、確変モードにおいて第2補助当否抽選に当選し過ぎて遊技性を低下させるといった事態を抑止することができる。
また、第2実施形態では、第2可変入賞装置32bに特定入球部145が設けられており、第2当否抽選で当選しても、特定入球部145に遊技球を入球させなければ、大当たり状態終了後に確変モードに移行させることができないようになっている。これにより、パチンコ機10を遊技していなければ、かかる機会を逃し易く、特定入球部145への入球に対応する権利を消失させることができる。従って、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで開始された大当たり状態、或いは、その後の確変モードを別の遊技者が遊技するといった事態を抑止することができる。
また、離席していれば第2当否抽選の当選に対応する権利を上手く獲得できない構成のため、例えば、通常モードにおいて第2始動入球装置33cに遊技球を入球させて、全ての第1変動表示が停止され、第2変動表示のみが変動していることを確認してからパチンコ機10を10分近く放置し、10分近くになったところでパチンコ機10に戻り、第2変動表示が外れたら、再び、第2変動表示をさせる(当たるまで繰り返し)という行為を抑制することができる。尚、遊技をせずにずっと座っていれば、遊技ホール関係者が注意をすることができ、離席していてたまたま遊技をしていない等の言い逃れができない。
さらに、高確率状態に対応する大当たり状態において、第2可変入賞装置32bは第1ラウンドに開状態とされるようになっている。このため、遊技していない状態で高確率状態に対応する大当たり状態(例えば、「10RSK」の大当たり)が発生した場合に、別の遊技者がかかる機会を察知して獲得してしまうといった事態をより一層抑制する(第1ラウンドでは第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球を間に合わせ難い)ことができる。
また、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタには、それぞれ高確率状態、及び、高入球状態に移行したタイミングで高確率上限(第2実施形態では「15」)、及び、高入球上限に対応する値(第2実施形態では「8」)が設定される。また、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに対して同じ契機で高確率上限、及び、高入球上限に対応する値を設定したとしても、その値は異なっている。このように、値が設定される契機が異なる場合があり、また、同じ契機で値が設定されてもその値が異なるような構成であることから、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値が異なる場合が多く、遊技の進行に伴って大当たり状態を重ねていくことで、高確率状態か否か、及び、高入球状態であるか否かによって変化する遊技モードの移り変わりを楽しむことができる。
つまり、例えば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値が「0」になれば高確率上限、及び、高入球上限に到達したこととなる構成において、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに対してともに「1」以上の数値が設定されている場合には、高確率状態、かつ、高入球状態となる確変モード」となり、高入球上限カウンタの値が先に「0」になった場合には、高確率状態、かつ、低入球状態となるチャンスモードとなり、高確率上限カウンタの値が先に「0」になった場合には、低確率状態、かつ、高入球状態となる時短モードとなり、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値がともに「0」となった場合には、低確率状態、かつ、低入球状態となる通常モードとなる。
ここで、高確率状態と、高入球状態とが重複した確変モードとなれば、遊技者にとって非常に有利な状態であって、持ち球を大幅に増加させる(減らすことなく増やすことができるため)チャンスとなる。従って、高確率状態と、高入球状態とを重複させることが主とした遊技性となり、例えば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに幾つの値が設定されているのか等、1回の特別遊技状態ではなく、複数回先の特別遊技状態のこと等を見越しながらの遊技を堪能することができる。結果として、高確率上限、及び、高入球上限を考慮した遊技の展望を行うといった遊技性を付加することができ、興趣の向上を図ることができる。
また、第2実施形態では、確変モードにおいて高入球上限に到達する前に低入球状態であるチャンスモードに移行する場合(大当たり種別の振分け)がある。これにより、遊技性の向上等を図ることができ、また、演出機会の増加を図ることができる。さらに、低入球状態であるチャンスモードや通常モードから高入球状態である確変モードや時短モードに移行する場合には、高入球上限カウンタに対し高入球上限に対応する値が設定される。
このため、確変モードにおいて高入球上限に到達するまでに低入球状態(チャンスモード)に移行した場合には高入球上限カウンタの値が「0」にはなっていないが、低入球状態(チャンスモード)から高入球状態(時短モード)に移行する際には、高入球上限カウンタに対して高入球上限に対応する値が再び設定される。このため、例えば、前回の高入球上限カウンタの値が今回にも引き継がれ(例えば「1」であり)、低入球状態(チャンスモード)でせっかく高入球状態(時短モード)に移行させたにもかかわらず、高入球上限カウンタの値がすぐに「0」になり(時短モードで「10RSK」の振分けに当選したが、高入球上限カウンタの値が「0」のために「10RN」に強制的に変更されてしまい)、強制的に高入球状態が終了させられてしまうといった興趣の著しい低下を招く事態を回避することができる。
さらに、第2実施形態では、チャンスモードにおいて高確率上限に到達する前に低確率状態である時短モードに移行する場合がある。このため、確変モードに当選し得ないチャンスモードから、球減りを抑制しつつ確変モードを狙える時短モードに移行させられる遊技性を追加することができ、遊技性の向上等を図ることができ、また、演出機会の増加を図ることができる。加えて、低確率状態(通常モード、時短モード)から高確率状態(確変モード、チャンスモード)に移行する場合には、高確率上限カウンタに対し高確率上限に対応する値が設定される。
このため、チャンスモードにおいて高確率上限に到達するまでに低確率状態(時短モード)に移行した場合には高確率上限カウンタの値が「0」にはなっていないが、低確率状態(時短モード)から高確率状態(確変モード、チャンスモード)に移行する際には、高確率上限カウンタに対して高確率上限に対応する値が再び設定される。このため、例えば、前回の高確率上限カウンタの値が今回にも引き継がれ、低確率状態(時短モード)でせっかく高確率状態(確変モード)に移行させたにもかかわらず、高確率上限カウンタの値がすぐに「0」になり、強制的に高確率状態が終了させられてしまうといった興趣の著しい低下を招く事態を回避することができる。
尚、小当たり状態の当選確率は、高確率状態、及び、低確率状態のどちらにおいても同じであることとしてもよい。以下、態様例を説明する。例えば、上記第1実施形態のように、第2始動入球装置33cに遊技球が入球する場合には該遊技球がスルーゲート34を通過するように構成し(当該構成は必ずではなく、第2始動入球装置33cを狙って発射させた遊技球がスルーゲート34に通過する可能性があればよく、通過し易いようになっていればなおよい)、入球サポート抽選の当選で開状態とされる始動入球装置(本例では、第1サポート始動入球装置33b)を、小当たり状態に当選した場合に開状態とされる可変入賞装置(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bのどちらでも可)の上流側に配置することが望ましく、さらには、前記始動入球装置を上方に開口する入球部と、入球部の開口を開閉し、前後にスライド変位するシャッタとを備え、閉状態にあるシャッタ上を遊技球が遊技領域の下流側に移動する(シャッタが開状態とされた場合にはシャッタ上の遊技球が始動入球装置に入球する)ように構成し、前記始動入球装置を通過した遊技球でなければ前記可変入賞装置に(ほぼ)到達することができないように構成してもよい。
つまり、時短モードでは、当否抽選の確率は高められていないものの、第2始動入球装置33cに遊技球を入球させると第2変動表示が比較的短い時間で停止表示され、比較的高確率で当選する小当たり状態が発生する。ここで、小当たり状態に対応する可変入賞装置に遊技球を入球させていくことで、遊技価値の増加も見込めるような状態となる。
この点、入球サポート抽選で開状態とされる始動入球装置を、小当たり状態で開状態とされる可変入賞装置の上流側に配置することで、時短モードにおいて、第2始動入球装置33cへの入球で小当たり状態に当選し、対応する可変入賞装置が開状態とされても、該可変入賞装置に向けて移動してきた遊技球は、入球サポート抽選の当選(時短モードなので当選し易い)で開状態とされる始動入球装置にほぼ入球する。ここで、始動入球装置の入球に対応する賞球を1つ等としておけば、時短モードにおいて遊技価値が大量に付与されるような事態を回避することができる。これにより、遊技者に付与される遊技価値が増加することを抑制しつつ時短モードを設けることができ、遊技性の向上等を図ることができる。特に、第2始動入球装置33cに遊技球が入球する場合には該遊技球がスルーゲート34を通過するように構成した場合にはかかる作用効果がより顕著になる。
ここで、小当たり確率を比較的高い確率で一定とする場合、通常モードにおいて第1通常始動入球装置33aに遊技球を入球させただけで高確率で小当たり状態が発生してしまう。つまり、小当たり状態は、チャンスモードにおいて当選し易くなっていることが好ましく、その他のモードでは特に当選する必要はない。そこで、小当たり確率を例えば9/100程度にしておくことで(第2当否抽選に対応しては小当たり抽選を行わないように構成してもよい)、通常モードにおいて小当たり状態に当たって開状態とされる可変入賞装置を狙っても、狙わなくても、入球しても、入球しなくても、遊技にそれ程の影響が出ないようにすることができる。また、通常モードでは、第1サポート始動入球装置33bは閉状態では入球不可能であり、入球サポート抽選の当選確率(電サポ確率)は31/232であり(もっと低く設定することが望ましい)、開状態とされても0.2秒であり、左打ちで第1通常始動入球装置33aを狙う場合に比べても、第1変動表示を開始させ難く、また、球減りも比較的早い。
その一方で、チャンスモードでは、第1サポート始動入球装置33bの開閉に関する設定を高入球状態と同じ、又は、それに近いものとする。つまり、入球サポート抽選の当選確率を231/232とし、普通図柄の変動時間を0.1秒とし、羽根部材37の開放時間を3秒とする。これにより、第1サポート始動入球装置33bに頻繁に遊技球を入球させることができ、小当たり確率が9/100であっても、小当たり状態を発生させて球減りを抑制する(発射総数と賞球総数との差がほぼないように維持する)ことができ、また、第2変動表示が終了するまでに、第1変動表示で大当たり状態又は小当たり状態を発生させることが十分に望める。尚、小当たり状態の頻度を高めるべく、第1変動時間をより短く設定すること(例えば、1秒〜10秒程度)としてもよい。また、右打ちされた遊技球がその他の入賞装置に入球しなかった場合にほぼ必ず小当たり状態で開状態とされる可変入賞装置が開状態とされていれば入球可能な位置を通過するように構成してもよい。
尚、高入球状態は、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされること(第1サポート始動入球装置33bが開状態とされた状態がサポート遊技状態)で遊技者の遊技価値の減少が抑制される状態であり、上記第1実施形態では、高確率状態と高入球状態とが重複する確変モードとすることでチャンスモードや通常モードよりも遊技者にとって有利としているが、例えば、第2当否抽選で外れた場合に(ほぼ)必ず小当たり状態に当選し、第1当否抽選に対応して小当たり抽選が行われない構成とし、第1サポート始動入球装置33bを前後にスライドするシャッタを備える構成とし、小当たり状態で開状態とされる可変入賞装置を第1サポート始動入球装置33bの下流側に配置して、閉状態の第1サポート始動入球装置33bのシャッタの上を経由しない遊技球は前記可変入賞装置に入球不可能に構成し、確変モードでは、第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球で球減りを抑制し、チャンスモードでは、入球サポート抽選に関する数値が通常モードと同じ(但し、後述の第2実施形態のように、入球サポート抽選に当選し難いわけではなく、普通図柄の変動時間も長すぎるわけではなく、入球サポート始動入球装置33bの開状態とされる時間も短すぎるわけではないように設定される)である一方で、変動時間が確変モードと同様に第2変動時間が第1変動時間よりも短い構成とし、小当たり状態で開状態とされる可変入賞装置への遊技球の入球で球減りを抑制する(又は、遊技球の増加を見込む)ような構成としてもよい。尚、時短モードを設けたとしても、入球サポート抽選に関する数値が確変モードと同じである一方で、変動時間が通常モードと同様に第1変動時間が第2変動時間よりも短い(第1変動時間が通常モードのときよりも短く設定される)といった構成としてもよい。加えて、小当たり状態で可変入賞装置が開状態とされる状態がサポート遊技状態に相当する。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、高確率状態とされると第2当否抽選の当選確率が高められるが、第2始動入球装置33cに羽根部材はなく、確変モードであっても第2始動入球装置33cへの遊技球の入球させ易さは変わらない。その代わりに、確変モードでは、第1サポート始動入球装置33b(可変手段)が開状態(可能状態)とされ易く、遊技球が第1サポート始動入球装置33bに入球することで、球減りが抑制されるようになっている。このため、可変手段により遊技価値(遊技球)の減少を抑制するサポート遊技状態としても、第2当否抽選の契機(第2契機)が発生し易くならないようにすることができる。このため、確変モードにおける遊技者の遊技球の減少を抑制しつつ、第2始動入球装置33cへの遊技球の入球を適度なものとし、確変モードにおける遊技を比較的緩やかに(滞在時間が極力長くなるように)進行させることができる。
さらに、確変モードでは、第2変動時間が第1変動時間よりもかなり短く、第2変動表示が積極的に実行される。つまり、確変モードでは、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が高頻度で入球するが、第1変動表示が遊技に反映され難くなっている。このため、確変モードでは、確変大当たりに当選し易い(本例では上限に達するまでは100%)第2当否抽選を実行させ続けることができる。従って、確変モードや通常モード等の各種遊技状態を設けることで遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るといった作用効果がより確実に奏される。
加えて、第1変動表示で大当たり状態又は小当たり状態(補助特別遊技状態)の発生を教示した場合には、変動中の第2変動表示は消去され、第2変動表示で大当たり状態の発生を教示した場合には、変動中の第1変動表示は消去される。尚、第1実施形態では、第2変動表示に対応する小当たり抽選(補助当否抽選)は行われない。また、高確率状態において、第1当否抽選の大当たり確率は、小当たり確率よりも低い。このため、第1変動表示、及び、第2変動表示が並行して実行されている場合に、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、当否抽選で当選したことを教示した変動表示とは反対の変動表示は消去される。つまり、一方側で当否抽選の当選を教示し続ければ、他方側の変動表示は当否抽選の結果を教示しない状態が続き、たとえ、かかる当否抽選の結果が当選に対応していても変動表示が停止表示されていないことから、かかる当否抽選の結果も反映されることはない(消去される)。
ここで、例えば、チャンスモード(第1特定状態かつ第2通常状態)では、第1始動入球装置33a、33bへの入球(第1契機)、及び、第2始動入球装置33cへの入球(第2契機)に基づく当否抽選のどちらも当選確率が高められるが、第1変動表示の方が短時間である上、当否抽選で当選しなくても、補助当否抽選(小当たり抽選)で当選すれば、第2変動表示を消去することができ、第1変動表示をより積極的に実行していくことができる。これにより、第1変動表示と、第2変動表示との変動時間の差をそれ程大きくしなくても(チャンスモードにおいて短い方の変動表示である第1変動表示を比較的ゆっくりと進行させたとしても)第2契機に基づく当否抽選の結果が教示される前に、第1契機に基づく当否抽選で当選させることが十分に可能となる。
尚、大当たり状態や小当たり状態の発生時には対応する教示が行われることとしてもよい。また、規定数を上限として変動表示を保留記憶可能に構成され、変動表示が保留記憶されていることを教示する保留表示手段を備え、保留表示手段において、対応する変動表示の内容を示唆する先読み演出を導出可能に構成され、先読み演出では、大当たり状態の示唆だけでなく、小当たり状態の示唆についても実行可能に構成されていることとしてもよい。例えば、高入球状態において、第2変動表示が上限(上記例では4つ)まで保留記憶された場合であって、表示された保留アイコン461が全てデフォルトの態様である場合に、演出ボタン125内蔵の発光手段が発光するとともに、装飾図柄表示装置42で演出ボタン125の操作を促す表示を導出し、演出ボタン125が操作されると、表示されている第2変動表示に対応する保留アイコン461の態様が、内部的に表示させることが許容されたチャンスアップパターンの態様に変更される、或いは、ボタン操作に基づく抽選で変更可能に構成される(何回か操作してチャンスアップパターンになる場合もある)ような構成としてもよい。ここで小当たりに対応していれば遊技価値の付与を連想させる態様とし、大当たりや前後外れリーチに対応していれば、リーチ演出を連想させる態様とする等としてもよい。
確変モードにおいて遊技者に付与された遊技価値(賞球)の数を装飾図柄表示装置42等(付与数教示手段)で教示するように構成してもよい。例えば、確変モードを介在させて大当たり状態が発生する期間(確変モード以外から確変モードに移行させるきっかけとなった最初の確変大当たりを含む)で獲得した遊技球の総数をカウントする確変大当たり群出玉カウンタと、今回の大当たり状態で獲得した遊技球の総数をカウントする大当たり出玉カウンタとを備え、確変モードを介在させて大当たり状態が発生する期間の大当たり状態終了時に、確変大当たり群出玉カウンタのカウント、及び、大当たり出玉カウンタのカウントを装飾図柄表示装置42で表示してもよい。この場合、確変モードとされたことでどれ程の恩恵を受けたかを把握し易くすることができ、該確変モードにおける高揚感を得易くしたり、遊技プラン等を立て易くしたりすることができる。尚、通常モード以外の状態とされてから通常モードに戻るまでの間に獲得した遊技球の総数をカウントする有利期間出玉カウンタを備え、通常モードに戻る際や、直前の遊技モードが確変モード及び通常モード以外の大当たり状態の終了時に、有利期間出玉カウンタのカウントを装飾図柄表示装置42に表示してもよい。
上記第2実施形態では、確変モードに上限が設けられているものの、通常モードから時短モードに移行して確変モードに移行する場合と、通常モードから時短モードに移行してチャンスモードに移行して時短モードに移行して確変モード(又は、再度、チャンスモード)に移行する場合等がある上、確変モードで大当たり状態に当選した場合に10%の割合でチャンスモードに移行する構成となっている。このため、確変モードからその他のモードに移行するタイミングが遊技者では把握し難く、そこで、確変モードからその他のモードに移行するのか否かの移行演出を実行する機会が得られ、演出性の向上等を図ることができる。上記実施形態では、遊技モードの移行タイミングが大当たり状態後とされていることから、基本的に大当たり状態中に移行演出が行われることとし、場合によって、大当たりを教示する変動表示の演出表示において、移行演出も兼ねた演出(例えば、確変モードに対応する装飾図柄を大当たり図柄として停止表示させてもよいし、確変大当たりの意味合いも含む演出を導出させてもよい)を導出することとしてもよい。尚、遊技モードの移行のタイミングが変動表示終了後に存在する場合には、該当の変動表示において移行演出を導出させる(移行演出が導出されなければ確変モードが継続する)。
また、移行演出が行われる場合には、確変モードを介在させて大当たり状態が発生する期間に獲得した遊技球の数が大当たり状態中に獲得した遊技機球の数の表示が一旦装飾図柄表示装置42から消去され(待機され)、移行演出の終了後に表示(表示が再開される)ような構成としてもよい。この場合、遊技を大きく左右するポイントの移行演出を存分に堪能してもらうことができる。また、移行演出後には、移行演出中に獲得した分も含めて獲得した遊技価値の数が教示されることから、例えば、移行演出後に確変モードではない状態に移行する(構成によっては移行した)場合に、確変モードにおいて獲得した遊技価値の数が結局分からない等といった事態を回避することができる。
さらに、確変モード(確変大当たり群の期間)において獲得した遊技球の数の教示が行われる付与数教示期間と、教示が行われない付与数非教示期間とが設けられることとしてもよい。つまり、前記移行演出と同様に、例えば、大当たり期待度の高い演出表示が行われている等の注目度の高い演出の最中は付与数非教示期間とすることで、かかる演出をより堪能してもらうことができる。また、確変モードの上限が、50回又は100回であって、50回目の変動表示に対応して移行演出が行われ、次回の変動表示から通常モードとなる場合には、獲得した遊技球の数を50回目の変動表示の最後に表示してもよいし、又は、50回目の変動表示の後、かつ、次の変動表示の前の期間で表示してもよいし、次の変動表示で表示してもよい。この場合、確変モードにおいて獲得した遊技球の数が教示されない付与数非教示期間において、確変モードから別の遊技モードに変化することで、確変モードにおいて獲得した遊技球の数が結局分からない等といった事態を回避することができる。
加えて、例えば、第1可変入賞装置32aが1.8秒間開状態とされること、又は、遊技球が第1可変入賞装置32aに8個入球することを1ラウンドとして、それが2回繰り返される2ラウンド確変大当たりを設け、小当たり状態では第1可変入賞装置32aが1.8秒間、1回だけ開状態とされる構成とし、高確率状態において変動表示が50回、又は、100回行われることで高確率状態が終了して低確率状態に移行し、高入球状態において変動表示が50回又は100回行われることで高入球状態が終了して低入球状態に移行する構成であり、確変モードで大当たり状態が発生した場合には大当たり状態後に確変モードに移行するとともに、高入球状態の上限、及び、高確率状態の上限が再設定され、確変モードで発生した前記2ラウンド確変大当たりの大当たり状態に関しては、大当たり状態の教示はせずに、小当たり状態とされた変動表示が2回行われた場合と同様の態様とされることとしてもよい。つまり、2ラウンド確変大当たり以外の大当たり状態(教示型特別遊技状態)では、大当たり状態に対応する演出が導出され、少なくとも確変モードにおいて2ラウンド確変大当たりの大当たり状態(非教示型特別遊技状態)が発生した場合には、装飾図柄表示装置42等において大当たり状態であることを教示せず(第2特別表示装置43bでは大当たりに対応する表示をする)、小当たり状態と区別が付き難いようにする。
装飾図柄表示装置42では、確変モードの残り期間の残表示(残り〇〇回の表示)を行うが、2ラウンド確変大当たりの発生では残表示はリセットされず、小当たりの変動表示が2回実行された場合と同じ表示を行う。また、例えば、所定の確変大当たり状態終了後の第1のタイミングから変動表示が30回行われた時点で2ラウンド確変大当たりに当選して、確変モードの上限が50回にリセットされているとすると、第1のタイミングから変動表示が50回行われたタイミングでは、確変モードの上限まで残り30回あるが、かかるタイミング又はそれよりも前のタイミングで確変モードの残り期間を示唆する演出を行う。以上のような構成とすることで、確変モードが終わるのか継続するのか等の演出機会を増やすことができ、興趣の向上等を図ることができる。
尚、上記第1実施形態では、確変モードから別の遊技モードに移行する場合にはチャンスモードに移行するようになっており、チャンスモードからでは確変モードに非常に移行し難い(第2実施形態では移行しない)構成となっている。ここで、第1状態(通常モードと、第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態(確変モード)とがあり、第1状態で特別条件が成立した(確変大当たりに当選した)場合に第2状態に移行し得る構成であって、第2状態から当該第2状態以外の状態に移行する場合に、前記特別条件が成立しても第2状態に移行し得ない、又は、移行する可能性が第1状態よりも低く設定された第3状態(チャンスモード)に移行するといった構成については特に限定されるものではなく、適宜応用可能である。
例えば、第2実施形態で第1始動入球装置(第1通常始動入球装置33a、第1サポート始動入球装置33b)に遊技球が入球しても小当たり状態の抽選は行われない一方で、第2始動入球装置33cに遊技球が入球した場合には、大当たり状態に当選しない場合に高確率(例えば、1/10、1/5、1/4、1/3、1/2、3/5、1/1等)、又は、必ず小当たり状態に当選するように構成する。但し、通常モードでは、第2変動表示の変動時間が長く(例えば、10分。複数パターン可)、右打ちしても、左打ちする場合に比べ、遊技者が不利になるような構成(例えば、入球サポート抽選に当選する確率が低く、開閉式の第1始動入球装置は開状態とされなければ遊技球を入球不可能)とする。確変モードでは、第2変動時間が短く、入球サポート抽選も当選し易い。さらに、確変モードでは、小当たり状態にも当選し易いが、確変モード中に付与される遊技球の数が多くなり過ぎてしまうことが懸念される。ここで、入球サポート抽選で開状態とされる第1サポート始動入球装置33bを、小当たり状態で開状態とされることとする第1可変入賞装置32aの上流側に配置し、第1サポート始動入球装置33bに関し、前方に突出して第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球を不可能とする閉位置と、遊技領域から後方に退避して第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球を可能とする開位置とに変位するシャッタを備えることとして、遊技球は、閉位置のシャッタの上を遊技領域下流側へ転動することで小当たり状態の第1可変入賞装置32aに入球し得る構成とし、確変モードでは、小当たり状態とされても、該遊技球が第1サポート始動入球装置33b(例えば賞球1個)に入球してしまい、第1可変入賞装置32a(例えば賞球10個)には(ほぼ)入球しないようにする。さらに、チャンスモードでは、入球サポート抽選の確率、普通図柄の変動時間、第1サポート始動入球装置33bの開状態とされる長さは通常モードと同じであるが、第1変動時間よりも第2変動時間を短くする。尚、時短モードの設定をなくす(或いは、設ける場合には、入球サポート抽選の確率、普通図柄の変動時間、第1サポート始動入球装置33bの開状態とされる長さは確変モードと同じであるが、第2変動時間よりも第1変動時間を短くする)。これで、チャンスモードで小当たり状態に当選するようになり、また、第1サポート始動入球装置33bが開状態とされ難いため、遊技球が閉状態にある第1サポート始動入球装置33bを通過して小当たり状態で開状態とされた第1可変入球装置33bに入球し易くなる。この場合、高確率状態と、第2変動表示の変動時間が短くされる状態とが重なることで、通常モードよりも遊技者に有利な状態となる。
特に、チャンスモード(通常遊技状態)を継続させるだけで遊技者が遊技に使用する遊技球の数よりも遊技者に付与される賞球の方が多くなり易く構成されている場合には、確変モードよりも遊技者にとって有利なモードにもなり得る。ここで、チャンスモードを通常モード(第1状態)よりも有利な第2状態とした場合に、通常モードからは(通常モードで大当たり状態が発生した場合には大当たり状態後に)チャンスモード又は通常モードに移行し、チャンスモードからはチャンスモード又は確変モードのどちらか(或いは時短モードのいずれか)に移行し、確変モードからは通常モード又は確変モードのどちらか(或いは時短モードのいずれか)に移行する(時短モードからは通常モード又はチャンスモードのどちらかに移行する)ように構成してもよい。さらに、例えば、通常モードからは、通常モード又は確変モードのどちらかに移行し、確変モードではチャンスモード、確変モード、及び、時短モード(並びに、通常モード)のいずれかに移行し、チャンスモードでは、時短モード又はチャンスモードのどちらかに移行し、時短モードでは確変モード又は通常モードのどちらか(或いは時短モードのいずれか)に移行するように構成してもよい。
以上のような構成を採用する場合であっても、第2状態から別の状態に移行する場合に、特別条件が成立(大当たり状態が発生)すれば第2状態に移行し得る遊技状態(第1状態)にすぐに戻すのではなく、基本的には第2状態に移行しない(移行しない、又は、移行する可能性の低い)第3状態に一旦移行させることとしている。これにより第2状態が所定時間で頻発し、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。
また、第2実施形態では、確変モード(第2状態)において大当たり状態が発生(特別条件が成立)した場合には、確変モード(第2状態)、又は、チャンスモード(第3状態)のどちらかに移行する構成となっているが、確変モードで大当たり状態が発生した場合にはチャンスモードに移行するように構成してもよい。つまり、確変モードの上限が1回とされたような構成であってもよい。但し、第2状態において特別条件が成立した場合に、再度、第2状態に移行し得る(確変モードをループさせ得る)構成とすることで、遊技性や遊技意欲の向上等を図ることができる。結果として、第2状態が連続することを許容して興趣の向上を図りつつ、第2状態から別の遊技状態に移行する場合には第3状態とされることで、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。尚、確変モードの大当たり回数による上限をなくしてもよいし、変動回数による上限を設けてもよい。
また、チャンスモードの大当たり回数による上限を複数回としてもよいし、1回としてもよいし、なくしてもよい。さらに、時短モードの変動回数による上限をなくしてもよいし、時短モードの大当たり回数による上限を設けてもよいし、設ける場合には複数回としてもよいし、1回としてもよいし、そもそも時短モードの上限自体をなくしてもよい。但し、チャンスモード(第3状態)において大当たり状態(特別条件)が成立した場合には、チャンスモード(第3状態)に移行し得る構成(チャンスモードの大当たりによる上限が複数回設けられる、或いは、大当たりによる上限が設けられていない構成)を採用することにより、第3状態がループする可能性を有することで、第2状態となる期間が長くなり過ぎることを抑制して射幸性が高くなりすぎることを抑制するといった作用効果がより一層奏される。
加えて、上記第2実施形態では、チャンスモード(第3状態)において大当たり状態(特別条件)が成立した場合には、大当たり状態(特別条件)が成立した場合に確変モード(第2状態)に移行する可能性が通常モード(第1状態)において大当たり状態(特別条件)が成立した場合よりも高い時短モード(第4状態)に移行し得るが、時短モードに移行しない(或いはそもそも時短モードの設定がない)ような構成としてもよい。但し、チャンスモード(第3状態)から時短モード(第4状態)に移行し得る構成とすることで、第3状態における遊技性を飛躍的に高めること(確変モードに移行しないチャンスモードを抜ければ確変モードに移行し易い時短モードに移行するという明るい目標を設定すること)ができ、モチベーションの低下を防止することができる。
また、時短モード(第4状態)には、大当たり状態が発生(特別条件が成立)しなくても時短モード(第4状態)から別の遊技状態(通常モード(第1状態))に移行する上限(変動回数による上限)が設定されているが、変動回数による上限を設けなくてもよい。但し、変動回数の上限を設けることで、遊技者側が有利になり過ぎないような遊技バランスの調整を行うことができる(時短モードの上限がなくなれば、大当たり確率を下げたり、遊技球がより減り易くなるように賞球数や入賞口の配置をしたりしなければならなくなるおそれがある)。尚、時短モードから時短モードに移行し得る構成、時短モードから変動回数の上限の到達ではなく大当たり状態の発生を契機として通常モードに移行し得る構成としてもよい。
さらに、時短モード(第4状態)において大当たり状態(特別条件)が成立した場合には、チャンスモード(第3状態)に移行し得るが、移行しない構成としてもよい。但し、チャンスモードから時短モードに抜けても再び時短モードからチャンスモードに戻る場合があるように構成することで、確変モード(第2状態)となる期間が長くなり過ぎることを抑制して射幸性が高くなりすぎることを抑制するといった作用効果がより一層奏される。
加えて、チャンスモード(第3状態)では専用の演出が導出されるようになっているが、通常モードや確変モードや時短モードを同じような演出を導出する構成としてもよい。但し、上記実施形態のチャンスモードは、確変モードに移行し得ない状態を耐えてもらう状態であって、当該チャンスモード(第3状態)に対し確変モード(第2状態)に移行する可能性の代わりになる付加価値を付けることで、チャンスモード(第3状態)における遊技性の向上、モチベーション低下の抑制等を図ることができる。尚、遊技者が専用の演出、及び、通常の演出(通常モード(第1状態)、確変モード(第2状態)、時短モード(第4状態)等で導出され得る演出)のいずれかを選択可能としてもよい。
また、チャンスモードにおける専用の演出は、遊技者が所定の情報を入力操作可能な演出ボタン125や十字ボタン126(入力操作手段)を使用して選択した設定が反映されるカスタマイズ演出であることとしてもよい。この場合、チャンスモード(第3状態)の演出性等を高めるとともに、カスタマイズ演出を目的で遊技をしてもらうことにも期待することができる。
尚、上記第1実施形態では、通常モードにおいて確変大当たりの大当たり状態に当選した場合、高入球状態を介して発生する大当たり状態の回数の高入球上限として10回を設定するべく高入球上限カウンタに「10」を設定し、高確率状態を介して発生する大当たり状態の回数の高確率上限として40回を設定するべく高確率上限カウンタに「40」を設定し、当該大当たり状態を含む大当たり状態の発生に際して1ずつ減算する。つまり、通常モードから高確率モードに移行すると、高確率状態が終了するまでの長さと、高入球状態が終了するまでの長さとが異なる。また、第1実施形態では、通常モードにおいて大当たり状態に当選した場合にチャンスモードに移行する場合があり、該チャンスモードから確変大当たり状態が発生した場合、高入球上限カウンタの値は「10」とされるのに対し、高確率状態は開始されているので高確率上限カウンタの値は「40よりも小さい値(例えば、チャンスモードに対応する大当たりが2回発生している場合(チャンスモードが1回ループした場合)には38)」となる。さらに、第2実施形態では、通常モードから確変モードと時短モードとに移行する場合があり、時短モードでは、確変モードとチャンスモードとに移行する場合があり、チャンスモードでは、チャンスモードと時短モードとに移行する場合があり、確変モードが開始される際の高入球上限カウンタの値、及び、高確率上限カウンタの値は一律ではない。
ここで、第1条件が成立した(可変入球装置33a、33b、33cに遊技球が入球した)場合に第1通常対応(低確率での当否抽選)を実行可能な第1通常状態(低確率状態)と、第1条件が成立し(可変入球装置33a、33b、33cに遊技球が入球した)た場合に第1特定対応(高確率での当否抽選)を実行可能な第1特定状態(高確率状態)とに状態変化可能に構成され、第2条件が成立した(可変入球装置33a、33b、33cに遊技球が入球した)場合に第2通常対応(低確率での入球サポート抽選等)を実行可能な第2通常状態(低入球状態)と、第2条件が成立した(可変入球装置33a、33b、33cに遊技球が入球した)場合に第2特定対応(高確率での入球サポート抽選等)を実行可能な第2特定状態(高入球状態)とに状態変化可能に構成され、第1特定状態(高確率状態)と、第2特定状態(高入球状態)とが重複した状態(確変モード)とされることで、第1通常状態(低確率状態)、及び、第2通常状態(低入球状態)のうち少なくとも一方を含む状態(通常モード、チャンスモード、時短モード)よりも遊技者にとって有利な状態とされ、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態(確変モード)において、第1特定状態(高確率状態)が終了するまでの長さと、第2特定状態(高入球状態)が終了するまでの長さとが異なる、又は、異なる場合がある構成については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、第2実施形態において通常モードからチャンスモードに移行し得るように構成してもよい。また、例えば、スロットマシンにおいて、回転する3つの回転体を停止させる順番を当てることで対応する小役を入賞させることができ、第1規定期間継続するアシストタイムと、遊技価値をベットすることなくもう一度ゲームを実行することが可能となるリプレイ小役の当選確率が高められ、第2規定期間継続するリプレイタイムとがあり、所定の契機(遊技価値が別途された状態におけるスタートレバーの操作)に基づいて、アシストタイムへの移行抽選に当選しリプレイタイムへの移行抽選で外れる場合と、リプレイタイムへの移行抽選に当選し、アシストタイムへの移行抽選で外れる場合と、アシストタイム、及び、リプレイタイムの両方への移行抽選に当選する場合とがあるように構成し、アシストタイムとリプレイタイムとが重複した状態(アシストリプレイタイム)はその他の通常遊技状態(ボーナスなどの特別遊技状態は除く)よりも有利となるような構成としてもよい。当該構成を採用する場合においても、アシストタイムの継続期間の初期設定値と、リプレイタイムの継続期間の初期設定値とが異なってたり、アシストタイムとリプレイタイムとが別々のゲームで開始されたりすれば、アシストリプレイタイムにおいて、アシストタイムの残り期間と、リプレイタイムの残り期間とが異なる場合の方が多くなる。尚、押し順を当てることで入賞する小役を規定ゲームの間に連続して入賞させることで遊技者に特典が付与されたり、リプレイ小役を入賞させることで別の小役に入球したことと同じ、又は、それに近い価値が付与され易い状態を設けたり、所定ゲーム間にリプレイ小役を規定数入賞させることで遊技者に特典が付与されたりするように構成してもよい。
このような構成を採用する場合でも、第1特定状態(アシストタイム)と第2特定状態(リプレイタイム)とが重複したりしなかったりすることで遊技に抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。さらに、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が終了しても、第1特定状態又は第2特定状態の一方は継続する、又は、継続する場合がある。このため、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態から第1通常状態、かつ、第2通常状態に移行する場合に比べ、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態に近い状態での遊技により、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の余韻を堪能してもらうことができる。さらに、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の残り期間が一様ではないことから、前記重複した状態が終了したか否かの演出等を行うことができ、演出性の向上等を図ることもできる。尚、リプレイタイムとされる期間の残り期間を更新する契機と、アシストタイムとされる期間の残り期間を更新する契機とが異なっていてもよく、例えば、リプレイタイムとされる期間をリプレイタイムにおいてボーナスが第1規定回数発生するまでとし、アシストタイムとされる期間をアシストタイムにおいてリールを変動表示させて停止表示させることで行われるゲームを第2規定回数終了させるまでとしてもよい。但し、残り期間を更新する契機(基準)を揃えることで、残りの期間を把握し易くすることができる。
また、例えば、アシストタイムの終了後に、アシストタイムへの移行抽選が行われない、又は、第1確率で行われる状態に移行し、当該状態が所定期間(例えば、100ゲーム等)継続するとともに、当該所定期間の終了後に、アシストタイムへの移行抽選が行われる、又は、第1確率よりも高い第2確率で行われる状態に移行するように構成してもよい。
尚、上記実施形態では特に言及していないが、通常モードと、チャンスモードと、確変モード(第2実施形態では、さらに、時短モード)とで、パチンコ機10の全面側の態様が変化するようになっている。分かり易い構成で言えば、装飾図柄表示装置42の背景色、デザインの一部等が異なる。加えて、電飾や音声の態様も装飾図柄表示装置42の変化に応じて変化する。また、上記実施形態では特に言及していないが、特別表示装置43a、43b等の付近において、高確率状態か否かを示す確率教示ランプと、高入球状態か否かを示す入球教示ランプとを設けることとしてもよいし、かかる構成に代えて、確変モードであることを示す確変ランプと、チャンスモードであること示すチャンスランプと(第2実施形態では、時短モードであることを示す時短ランプ)と、通常モードであることを示す通常ランプ(省略して確変ランプ及びチャンスランプが消えていれば通常モードが確定するような構成でもよい)とを設けることとしてもよい。
上記第1実施形態では、低入球状態から高入球状態に移行した場合には、高入球上限に達するまでは高入球状態が維持され、低確率状態から高確率状態に移行した場合には、高確率上限に達するまでは高確率上限が維持される。このため、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタのうち、値が小さい方の上限カウンタで示される値を装飾図柄表示装置42等(重複教示手段)で表示することにより、確変モードの残り期間を遊技者に教示することができる。この場合、確変モードの残り期間に関する情報に基づいて的確に遊技を進行させることができる。尚、高入球状態とされる期間や高確率状態とされる期間をそれぞれ一様の長さとするのではなく、抽選で決定される(例えば、大当たり回数による高入球上限が3回の場合と、5回の場合と、6回の場合と、10回の場合とがあるように構成してもよい)ように構成してもよく、また、確変モードの期間が一様ではない構成では、確変モードの残り期間を教示することで奏される作用効果がより顕著に奏される。加えて、例えば、確変モードの残り回数が5回以上存在する場合に、専用の演出が導出される可能性があるように構成してもよい。つまり、遊技モードが大当たり状態を介して連続するほど遊技者にとって有利であり、確変モードの残り期間が長いことを遊技者に専用演出で教示することによってより気分よく遊技を行ってもらうことができる。尚、高入球上限に達するまでは高入球状態が維持されるが、高確率上限に達しなくても低確率状態に移行し得る構成としてもよいし、高確率上限に達するまでは高確率状態が維持されるが、高入球上限に達しなくても、低入球状態に移行し得る構成としてもよい。
さらに、確変モードにおいて、確変モードの残り期間の教示が行われる状態と、確変モードの残り期間の教示が行われない状態と、確変モードの残り期間の示唆が行われる状態とが設けられていることとしてもよい。例えば、第1実施形態において、確変モードが残り5回存在する際に、「残り5回」と表示する場合と、残り回数の表示を導出しない、或いは、「残り?回」と表示する場合と、「残り1回以上」と表示する場合とを設けてもよい。また、第2実施形態では、確変モードで大当たりした場合に、9割は確変モードに移行するが、1割はチャンスモードに移行する、つまり、第2実施形態では、確変モードの残り期間を教示することはできないが、第2実施形態でも高入球上限(8回)、及び、高確率上限(15回)が設けられているため、高入球上限、及び、高確率上限のうち少ない方の値を教示することで、確変モードが最高で継続し得る期間が教示されることとなる。但し、第2実施形態では、あまり先の示唆までを行ってしまうと遊技者の感情を損ねるおそれがある(あと5回は継続し得るという教示を行い、次回の大当たり状態でチャンスモードに移行してしまうと、興趣の低下を招くおそれがあることから、次も確変モードに移行するチャンスがあることを示唆する程度とすることが考えられる)。但し、高入球上限に達する前に低入球状態に移行した場合には、一旦通常モードに移行しなくても、高入球上限カウンタの値が「0」になるまではチャンスモードから確変モードに移行し得る(第1実施形態のようにチャンスモードから確変モードに移行し得る振分けがあれば適用可能)。以上のように、確変モードの残り期間を教示したりしなかったり示唆に留めたりすることで、遊技性の多様化、演出機会の増加等を図ることができる。尚、例えば、高確率状態や高入球状態の終了契機が複数設けられる場合、例えば、大当たり状態が規定回数発生するまで、及び、変動表示が規定変動回数行われるまで、或いは、転落抽選に当選するまでのいずれかに該当した場合に低確率状態や低入球状態に移行するとともに、少なくとも確変モードから別の遊技モードへの移行のタイミングにおいて、確変モードが終了したか否かの演出を行うように構成してもよい。
加えて、確変モードの残り期間を遊技者に教示、又は、示唆するか否かについて、遊技者が演出ボタン125や十字ボタン126(操作手段)を操作して行うボタン演出(操作演出)の結果に基づいて決めるように構成してもよい。例えば、確変モードが残り5回ある(第1実施形態で高入球上限カウンタの値が「5」で高確率上限カウンタの値が「5」以上)状態において、変動表示の開始に際して、確変モードの残り期間を教示する演出を行うか否かの抽選(既に残り期間が教示されている場合には当該抽選を行わない)を行い、当選した場合に変動表示の所定のタイミングで確変モードの残り期間の教示又は示唆についてのボタン演出を実行させるための処理、すなわち、装飾図柄表示装置42において演出ボタン125の操作を促す表示を導出するとともに、演出ボタン125の操作を専用の受付状態とするための処理を行い、前記所定のタイミングが到来した場合に、ボタン演出を開始させ、ボタン演出期間中に演出ボタン125が操作されることで対応する乱数が取得され(1回だけでもよいし、期間中は何度でも取得可能としてもよいし、これらのどちらのするのかがボタン演出の実行の決定時に決定されることとしてもよい)、対応するテーブルを参照し、残り期間の教示又は示唆のパターンを決定する。当該パターンとしては、残り期間を教示する、残り期間を教示するが確定ではないような態様とする、残り期間よりも少なく示唆する、教示及び示唆のどちらも行わないのいずれかから乱数の値に基づいて選択される(先ず実行するしないを決めてからパターンを決定してもよい)。また、例えば、装飾図柄表示装置42において、タイミングを合わせて演出ボタン125を操作する演出が導出され、タイミングを合わせて演出ボタン125が操作されることで確変モードの残り期間の教示や示唆が行われる構成としてもよい。この場合、遊技者の操作が遊技性に比較的大きく反映されることから、遊技意欲の向上等を図ることができる。さらに、例えば、確変モードか否かが分からない、又は、分かり難い状態が発生する構成(例えば、確変モード、及び、時短モードにあっても、確変モードに対応する態様と、時短モードに対応する態様の他に、確変モード及び時短モードとなる場合の一部で選択され、確変モード又は時短モードのどちらかには滞在していることを示す態様となる場合がある、或いは、確変モードの一部で時短モードと同じような態様となる場合がある)として、ボタン演出を導出して実は確変モードであったことを教示したり、さらには、確変モードの残り回数を教示又は示唆したりする(例えば、成功すれば確変モードの残り回数が1回以上付与されるというボタン演出と、3回以上付与されるというボタン演出と、5回以上付与されるというボタン演出と、10回付与されるというボタン演出とのいずれかのなかから残り回数と抽選とに応じて選択される)ことで、さらなる演出性の向上等を図ることができる。尚、第2実施形態では通常モードで確変モード又は時短モードに移行する可能性があり、すなわち、高入球状態が高確率状態に先行して開始される場合があり、第2実施形態でも高入球上限(8回)、及び、高確率上限(15回)が設けられている(第2実施形態において、高確率状態の当否抽選の当選確率と、低確率状態の当否抽選の当選確率との差を小さくしてもよい)。ここで、高入球状態が先行してしまっている場合、確変モードの残り回数が少なくなってしまうことになり、時短モードと確変モードとの装飾図柄表示装置42等の態様を同じ(高入球状態共通の態様である高入球ステージ)とする場合に、遊技者としては確変モードの残り回数が気掛かりになることから、残り期間の示唆を行う演出への興味を高めることができる。また、例えば、高確率状態に移行する際に高確率上限を複数パターン(残り40回、30回、20回、10回)のなかから選択し、高入球状態に移行する際に高入球上限を複数パターン(残り10回、7回、6回、5回、3回、2回、1回)のなかから選択するように構成してもよい。さらに、期間Aで大当たり状態となった場合には高確率状態及び高入球状態の残り回数が多いパターンが選択され易く、期間Bで大当たり状態となった場合には高確率状態の残り回数が多いパターンが選択され易く、期間Cで大当たり状態となった場合には高入球状態の残り回数が多いパターンが選択され易いように構成してもよい。
尚、遊技モード移行の割合については特に限定されるものではないが、第2実施形態に関しては、一旦、確変モードに移行してしまえば、大当たり状態の後、9割の確率で確変モードに移行することから、確変モードが(大当たり状態を介して)連続して発生することにも期待することができ、遊技に十分な抑揚を付加することができる。ちなみに、上記実施形態では、確変モードが連続し過ぎて射幸性が高くなり過ぎてしまう懸念を払拭するべく高入球上限及び高確率上限が設定されるが、上限の設定を行わないように構成してもよい。また、大当たり回数での上限に代えて変動回数での上限としたり、高入球状態の転落抽選を行ったりすることで、大当たり回数での上限を設けなくても、射幸性の抑制を図る遊技バランスとすることもできる。さらに、第2実施形態では、通常モードで大当たり状態が発生した場合に5割の確率で確変モードに移行する上、確変モードに移行しなくても、大当たり状態とされた場合に9割の確率で確変モードに移行する時短モードに移行するようになっている。このため、通常モードにおいて大当たり状態を発生させさえすれば、いきなり確変モードに移行しなくても時短モードには移行する(又は、チャンスモードや通常モードに移行する振分けを設ける等して、それでも確変モードや時短モードの振分けが多いような構成としてもよい)ことから、どちらにしても通常モードから確変モードに移行するまで(目標とするところまで)に遠くないという印象を与えることができ、また、実際に移行する可能性も高い。従って、通常モードに対するイメージを向上させることができ、遊技を始めてみようという意欲の向上等を図ることができる。さらに、チャンスモードでは、5割の確率でチャンスモードをループすることから、チャンスモードで射幸性を抑制する作用効果がより奏される。加えて、時短モードは、確変モードに移行させる好機であるが、1割でチャンスモードに移行させてしまう可能性もあり、遊技者にとっての有利さが大きく異なる(時短モードからチャンスモードに移行させてしまうと、もう一度時短モードに戻さなければ確変モードに移行させられないことから、高入球上限、ひいては、確変モードの残り回数が減ってしまう)。このため、時短モードにおける遊技性を大いに高めることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a;大当たり種別)上記第1実施形態では、通常モードに移行する大当たり種別が設けられていないが、設けることとしてもよい。尚、確変モードやチャンスモードにおいて通常モードに移行する大当たり種別に当選すれば、高入球上限カウンタ、及び、高確率上限カウンタが初期化され(特定値が記憶され)、確変モードに当選し得る状態とされる。
さらに、上記第1実施形態では、高確率上限、及び、高入球上限がリセットされる(高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに初期値が設定される)こととなる「2RSR」が第1当否抽選で当選した場合に発生し得るように構成されているが、第2当否抽選でも当選し得るように構成してもよいし、高確率上限、及び、高入球上限がリセットされるような大当たり種別を省略してもよい。
また、上記第2実施形態では、通常モードにおける第1当否抽選で当選した場合にチャンスモードに移行する大当たり種別が設けられていないが、設けられていることとしてもよい。例えば、通常モード、及び、時短モードのどちらかにおいて、チャンスモード、及び、確変モードのどちらかに当選した場合に、高確率上限カウンタに「15」が設定され、通常モード、及び、チャンスモードのどちらかにおいて、時短モード、及び、確変モードのどちらかに当選した場合に、高入球上限カウンタに「8」が設定されるように構成してもよい。
尚、上記第1実施形態では、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタのうち高入球上限カウンタが「0」になったとしても、高確率上限カウンタが「1以上」であれば、高確率上限カウンタが「0」で維持される(高確率上限カウンタが「0」になったところで高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに非使用の状態を示す特定値が設定される)。これに対し、上記第2実施形態では、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタのうち一方の値が「0」になれば、他方の値に関係なく、その時点で前記一方に特定値が設定される。つまり、第2実施形態では、高入球状態ではない状態で高入球状態に対応する大当たり状態が発生した場合には、当該大当たり状態の終了後に必ず高入球状態に移行し、高確率状態ではない状態で高確率状態に対応する大当たり状態が発生した場合には、当該大当たり状態の終了後に必ず高確率状態に移行する。
尚、上記第2実施形態において、第2当否抽選に当選した場合の大当たり種別のいずれか(2ラウンドの大当たり)の大当たり状態と、第2補助当否抽選で当選した場合の小当たり状態との可変入賞装置32a、32bの開閉パターンを同じ、又は、ほぼ同じとなるように構成してもよい。この場合、確変モード等において第2当否抽選の大当たりに当選したのか、或いは、第2補助当否抽選の小当たりに当選したのかといった演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
また、大当たり状態や小当たり状態の可変入賞装置32a、32bの開閉パターンについては特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第2実施形態では、小当たり状態が発生した場合に第2可変入賞装置32bが開状態とされるが、第1可変入賞装置32aが開状態とされるように構成してもよい。この場合、高確率状態が付与される契機とされる第2可変入賞装置32bを小当たり状態で開放されるものとは区別することができ、小当たり状態で第2可変入賞装置32bが開状態とされることで高確率状態が付与されるものと勘違いすることを抑止することができる。
尚、通常モードで(本来は発生することを意図していない)第2当否抽選に当選することで発生する大当たり状態は、当該大当たり状態において獲得可能な遊技球の数が、第1当否抽選に当選することで発生する大当たり状態よりも少なく設定されていること(或いは、第1当否抽選に当選することで発生する大当たり状態のうち最も遊技球の獲得数の少ない大当り状態と同じであること)としてもよい。
また、高確率状態において実行可能な変動表示の回数の上限(高確率変動上限)や、高入球状態において実行可能な変動表示の回数の上限(高入球変動上限)を定めるように構成してもよい(大当たり状態でリセット、又は、再設定)。つまり、確変モードにおいて第1又は第2特別表示装置43a、43bの変動表示が100回行われた場合に、高確率変動上限かつ高入球変動上限に達して通常モードに移行したり、高確率変動上限にのみ達して時短モードに移行したり、高入球変動上限のみに達してチャンスモードに移行したりするように構成してもよい。
(b;高入球上限、高確率上限)上記第1実施形態では、高入球上限が高確率上限よりも短く設定されているが、同じとしてもよいし、高確率上限の方が短く設定されてもよい。さらに、高入球上限、及び、高確率上限の具体的な条件は特に限定されるものではなく、例えば、第1実施形態において、確変モードで第2当否抽選に当選した場合に、チャンスモードに移行する振分けが存在するような場合に、チャンスモードに移行しても、高入球上限カウンタの値が維持され、チャンスモードで確変モードに移行する振分けに当選した場合に、高入球上限カウンタのカウントが再開されるように構成してもよい。尚、上記第2実施形態において、高入球上限、及び、高確率上限を省略することも可能である。また、高入球上限、及び、高確率上限に対して特定値を設定する代わりに、高入球上限、及び、高確率上限のカウント中であるか否かを示す高入球カウントフラグ、及び、高確率カウントフラグを設け、上記第1実施形態で前記特定値以外が設定されたタイミングで高入球カウントフラグ、及び、高確率カウントフラグをオン設定し、前記特定値が設定されたタイミングで高入球カウントフラグ、及び、高確率カウントフラグをオフするような構成としてもよい。
尚、各遊技モードにおいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別の振分けや大当たり種別の内容等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、通常モードの第1当否抽選で大当たりすると、2割で2ラウンドの大当たり状態で時短モードが付与される大当たりとなり、7割で2ラウンドの大当たり状態でチャンスモードが付与される大当たりとなり、1割で10ラウンドの大当たり状態で確変モードが付与される大当たりとなり、時短モードの第2当否抽選で大当たりすると、5割で10ラウンドの大当たり状態で確変モードが付与される大当たりとなり、5割で2ラウンドの大当たり状態でチャンスモードが付与される大当たりとなり、チャンスモードの第1当否抽選で大当たりすると、3割で2ラウンドの大当たり状態で確変モード(高入球上限到達状態ではチャンスモード)が付与される大当たりとなり、5割で2ラウンドの大当たり状態でチャンスモードが付与される大当たりとなり、2割で2ラウンドの大当たり状態で時短モードが付与される大当たりとなり、確変モードの第2当否抽選で大当たりすると、10割で10ラウンドの大当たり状態で確変モードが付与される大当たりとなるような構成としてもよい(高確率状態の初当たり時(低確率状態からの移行時)に高確率上限が30回に設定され、高入球状態の初当たり時(低入球状態からの移行時)に高入球上限が10回に設定される)。この場合、高確率カウンタの設定が先行する場合と、高入球カウンタの設定が先行する場合と、高確率カウンタ、及び、高入球カウンタの設定が同じタイミングで行われる場合とがある。尚、高入球上限に達した後、積極的に高確率カウンタの減算が行われるように、チャンスモードで第1当否抽選に当選した場合に高確率状態が付与される大当たり種別が選択される割合を高めることが望ましい。
また、例えば、通常モードの第1当否抽選で大当たりすると、3割で10ラウンドの大当たり状態で通常モードが付与される大当たりとなり、7割で10ラウンドの大当たり状態でチャンスモードが付与される大当たりとなり、チャンスモードの第1当否抽選で大当たりすると、4割で2ラウンドの大当たり状態で確変モード(高入球上限到達状態ではチャンスモード)が付与される大当たりとなり、3割で2ラウンドの大当たり状態でチャンスモードが付与される大当たりとなり、3割で2ラウンドの大当たり状態で通常モードが付与される大当たりとなり、確変モードの第2当否抽選で大当たりすると、10割で10ラウンドの大当たり状態で確変モードが付与される大当たりとなるような構成としてもよい(高確率状態の初当たり時(低確率状態からの移行時)に高確率上限が20回に設定され、高入球状態の初当たり時(低入球状態からの移行時)に高入球上限が5回に設定される)。この場合、通常モードからは確変モードに移行しない。つまり、確変モード期間から高入球上限の到達によりチャンスモード期間に移行し、さらに、チャンスモード期間から通常モードに移行しただけでは、再び確変モード期間には移行させられず、通常モードでチャンスモードに当選してからチャンスモードで確変モードに当選する必要がある。また、チャンスモードでの大当たりの3割で通常モードに移行する可能性があり、高確率上限に到達する前に通常モードに移行する可能性が高い。
(c;特図1特図2同時変動)上記実施形態では、第1特別表示装置43aの特別図柄の変動表示(第1変動表示)、及び、第2特別表示装置43bの特別図柄の変動表示(第2変動表示)を並行して実行可能に構成されているが、一方が変動表示されている場合には、他方が変動表示されない(待機される)ように構成してもよい。また、一方の変動表示が大当たり状態、又は、小当たり状態に対応する場合のみ、他方の変動表示を開始させないような構成としてもよい。さらに、上記実施形態では、一方の変動表示が大当たり又は小当たりに対応する態様で停止表示された場合に、他方の変動表示を外れの態様で強制的に停止表示させ、当該他方の変動表示の変動情報が大当たり状態終了後に消去されるように構成されているが、一方の変動表示が大当たり又は小当たりに対応する態様で停止表示された場合に、他方の変動表示を中断に対応する態様で停止表示させ(或いは変動させ続け)、その時点の変動情報(残りの変動時間等)を保存し、大当たり状態終了後に、他方の変動表示を中断された時点から再開させるような構成としてもよい。尚、中断された他方の変動表示は、当たり状態終了後に最初から実行されることとしてもよい。この場合、変動表示を強制的に停止させる(強制終了させる)のではなく、中断させる(変動表示を消去しない)という方法を採用しつつ、中断された変動表示が中途半端に行われてしまうといった事態を回避することができる。
尚、通常モード及びチャンスモード(第2変動表示だけを変動表示させることができるような場合)の第2変動時間を、1パターンではなく、複数パターン設ける(例えば、大当たりに対応する場合には、8分、8分30秒、9分、9分30秒、10分のいずれかであり、外れに対応する場合には、5分、6分、7分、8分、8分30秒、9分、9分30秒、10分のいずれか)ことで、比較的長い時間に設定される変動表示の停止タイミングを見計らってパチンコ機10に戻って第2変動表示の結果を確認することを繰り返すといった行為を実行し難くすることができる。尚、10分を超える変動時間を設定可能としてもよい。また、その他の状況の変動時間についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。
(d;当否抽選の当選確率)当否抽選の当選確率については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。但し、確変モードにおいて第2当否抽選の結果が反映され易いように、確変モードでは、第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、確変モードにおける当否抽選の確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数の2倍以上(100倍以下)の回数の第2変動表示を実行可能に構成されていることが望ましい。さらに、2倍に代えて、3倍、5倍、10倍、或いは、20倍等とすることで、確変モードにおいて第2当否抽選の結果が反映されるといった事態をより一層抑止することができる。
また、上記実施形態では、補助当否抽選(小当たり抽選)の当選確率についても特に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態では、チャンスモード(高確率状態)の小当たり確率が100/100であったが、外れる場合もあるように構成してもよい。加えて、上記第2実施形態において、通常モードの第1変動表示に対応する小当たり確率をより高く設定し(100%〜50%程度とし)、小当たり状態に際して開状態とされる第2可変入賞装置32bの開放時間をほぼ入球が見込めないように短く設定する(0.1秒程度とする)こととしてもよい。つまり、通常遊技状態において第2変動表示を複数保留記憶可能としてしまうと、第1変動表示を全て消化した後も、複数の第2変動表示が残された状態とされることが考えられる。そこで、第1変動表示の小当たりで第2変動表示の保留を極力消すような構成とすることが望ましい。
さらに、上記第1実施形態において第2始動入球装置33cへの遊技球の入球に基づいて第2補助当否抽選(小当たり抽選)が行われるように構成してもよいし、第1補助当否抽選を省略してもよい。加えて、上記第2実施形態において、第1補助当否抽選、及び、第2補助当否抽選のうち一方又は両方を省略することとしてもよい。尚、入球サポート抽選の当選確率についても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
(e;高確率上限到達時の移行先)上記実施形態において高入球上限に到達した場合の大当たり状態終了後の移行先の遊技モード、及び、高確率上限に到達した場合の大当たり状態終了後の移行先の遊技モードについては特に限定されるものではなく、高入球上限に到達した場合には、低入球状態に移行し、高確率上限に到達した場合には、低確率状態に移行するように構成されていればよい。
例えば、上記第2実施形態では、チャンスモードにおいて高確率上限に到達した場合に、高確率上限に到達していない状態であれば「2RSC」とされる筈の選択が行われた場合(「2RSC」に対応する変動種別カウンタC2の値であった場合)には「2RN」が選択されるようになっているが、「2RNJ」が選択されるように構成してもよい。この場合、高確率上限に到達した場合の状況を上記第2実施形態よりも遊技者にとって有利なものとすることができる。
尚、上記第1実施形態、及び、上記第2実施形態では、確変モードからの移行先は基本的には(高確率上限に達していない限り)チャンスモードとなっているが、通常モードや時短モードに移行し得る構成としてもよい。但し、確変モードに移行する振分けが非常に少ない(確変モードへの振分けをなくしてもよい)チャンスモードに移行させることで、確変モード期間に持ち球の増減を抑制する期間を設けて、射幸性が高くなり過ぎることを抑制するといった作用効果がより確実に奏される。
(f;第2始動入球装置の配置等)上記実施形態では、第2始動入球装置33cがゲート型に構成されるとともに、第2始動入球装置33cの直下方に第1サポート始動入球装置33bが設けられ、第2始動入球装置33cに入球した(通過した)遊技球が第1サポート始動入球装置33bにも必ず入球するように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、第2始動入球装置33cを第1サポート始動入球装置33bから離間させて設けたり、第2始動入球装置33cを入球した遊技球を遊技領域の外部に排出する(その代わりに賞球を付与する)入賞口として構成したりすることとしてもよい。尚、例えば、第1サポート始動入球装置33bに羽根部材37を設ける代わりに第2始動入球装置33cに羽根部材を設けることとしてもよい。
但し、第2始動入球スイッチ224cの検知が行われた場合には、第1サポート始動入球スイッチ224b(又は、第1通常始動入球スイッチ224a)の検知も行われるように構成するか、第1サポート始動入球スイッチ224b(又は、第1通常始動入球スイッチ224a)の検知が行われた場合にのみ、第2始動入球スイッチ224cの検知が行われるように構成するかすることが望ましい。例えば、遊技領域の右側方領域において、右打ちされた遊技球が案内される場合がある(ほぼ)一本道の案内通路が設けられ、該案内通路の上流側において遊技球が通過可能な第1始動入球装置が設けられ、案内通路の下流側において遊技球が入球可能な第2始動入球装置が設けられ、第1始動入球装置と、第2始動入球装置との間に、上記実施形態の第1サポート始動入球スイッチ224bの羽根部材の代わりとなるシャッタを設け、シャッタが遊技領域に突出した状態(開状態)とされた場合には、第1始動入球装置を通過した遊技球が第2始動入球装置に入球し、シャッタが遊技領域外に退避した状態(閉状態)とされた場合には、第2始動入球装置を通過した遊技球が第2始動入球装置に至る前に案内通路外に排出されるように構成してもよい。
(g;第1始動入球手段が1つ)上記実施形態では、第1始動入球装置が2つ(第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33b)設けられているが、第1始動入球装置を1つとしてもよい。例えば、上記第1実施形態の第1通常始動入球装置33aの位置に第1サポート始動入球装置33bを設け、左打ち、及び、右打ちのどちらからでも遊技球が入球し得るように構成する。
この場合にも、通常モードでは、左打ちをして、一般入賞装置31に遊技球を入球させつつ第1サポート始動入球装置33bへの入球を目標とする。確変モードでは右打ちをして開状態とされた第1サポート始動入球装置33bへの入球で球減りを抑制しつつ(右打ちしてその他の入賞口に入球しなかった遊技球が第1サポート始動入球装置33bにかなりの高確率で(ほぼ全てが)入球するような構成とすることが望ましい)第2始動入球装置33cへの入球で大当たり状態を目指す。チャンスモードでは右打ちをして、小当たりに伴い開状態とされる第2可変入賞装置32bへの入球を図りつつ、第1サポート始動入球装置33bへの入球で第1当否抽選の当選を目指す。従って、第1サポート始動入球装置33b、スルーゲート34を効果的に設置しつつ、以上のような遊技性に従って遊技者に遊技を行ってもらうことができる。
尚、第1サポート始動入球装置33bは、左側にのみ羽根部材37を備えることとし、左打ち及び左打ちのどちらからでも、閉状態にある第1サポート始動入球装置33bの上方から遊技球が第1サポート始動入球装置33bに入球可能であり、高入球状態では、右打ちをすることで、遊技球が開位置にある羽根部材37に案内されて第1サポート始動入球装置33bに入球され易くなるような構成としてもよい。
(h;転落抽選)上記実施形態において、高確率状態では、当否抽選(及び小当たり抽選)に当選しなかった場合に、高確率状態から低確率状態、かつ、低入球状態へ移行させるか否かの転落抽選が行われることとしてもよい。さらに、大当たり状態の後、高確率状態において、変動表示が規定回数行われるまでは、前記転落抽選の結果に関わらず、高確率状態が維持される保証期間とされる(高確率状態において変動表示が規定回数行われる間に転落抽選に当選していた場合には、変動表示が規定回数行われた後に、低確率状態に移行する)こととしてもよい。
当該構成を採用する場合、チャンスモードにおいて、転落抽選に当選することで、通常モード(低確率状態)に移行させ、高確率上限をリセットすることができる。従って、大当たりすれば確変モードが付与され得る状態に移行する状態とすることができ、遊技意欲の向上、遊技性の向上等を図ることができる。さらに、保証期間を設け、特に、保証期間で十分に当否抽選に当選する確率としておけば、確変モードにおいて、高入球上限が全うされる前に通常モードに移行してしまうといった事態の発生を抑制することができる。また、保証期間により、例えば、大当たり状態の終了後に、すぐに転落抽選に当選して、通常モードに移行してしまうといった事態を回避することができ、持ち球が大幅に増え得る期間の後に、持ち球の増加が抑制される期間を設けることで、持ち球のある程度以上の増加を抑制するといった作用効果が極力守られるようにすることができる。
尚、「高確率状態において、転落抽選にて当選する確率は、当否抽選に当選する確率よりも低く構成されていること」としてもよい。この場合、保証期間が過ぎても当否抽選に当選する可能性の方が高く、例えば、確変モードで保証期間が過ぎた場合の遊技者の興趣低下を抑制することができる。また、チャンスモードでの転落抽選を採用する場合には、「2RSR」の大当たり種別を設定しなくても、高確率上限に到達する前に通常モードに移行して、再度確変モードを狙う状態とすることができるため、「2RSR」の大当たり種別を省略してもよい。
(i;確変モードで長時間の離席注意)上記実施形態において、確変モード(時短モードを設定する場合には時短モードを含む)において、第1変動表示が停止表示されるまでの時間を表示可能としたり、第1変動表示が停止表示されることの注意点(確変モード以外の遊技モードに移行する可能性があること)を教示可能としたりするサブ制御装置262の機能(注意喚起手段)を備えていることとしてもよい。この場合、例えば、確変モードにおいて、遊技者が席を外している間に10分が経過して第1変動表示が停止表示されてしまい、ここで、第1当否抽選に対応する大当たり状態(65.5%の振分けがある「2RSC」)が発生し、チャンスモードに移行してしまうといった事態を抑止することができる。
尚、確変モード(及び時短モード)の開始にあたり、遊技球を発射させるまでは(右打ちされた遊技球が所定の検知手段により検知されるまでは)、第1変動表示、及び、第2変動表示の開始が待機されるように構成してもよい。
(j;高確率残存表示)上記第1実施形態のチャンスモード等において、高確率上限までの残り期間を教示する高確率残存表示を導出可能に構成されていることとしてもよい。該高確率残存表示は、装飾図柄表示装置42で導出してもよいし、別途の表示装置(液晶表示装置、セグメント表示装置等)で導出してもよい。この場合、どの程度チャンスモードを繰り返しそうであるのかを把握することができ、チャンスモードで空いているパチンコ機10を遊技するのか否か、チャンスモードを継続するか否か等の判断を行い易くすることができる。尚、高確率残存表示は、表示される場合と、表示されない場合とがあることとしてもよい。この場合、新たな演出を追加すること(例えば、演出成功で高確率残存表示が表示されるようにすること)ができ、演出性の向上等を図ることができる。また、演出ボタン125を操作することで高確率残存表示が導出されるように構成してもよい。この場合、通常時には高確率残存表示で表示画面が視認し難くなるといった事態を回避することができる。
(k;高入球残存表示)さらに、高入球上限までの残り期間を教示する高入球残存表示を導出可能に構成されていることとしてもよい。該高入球残存表示は、装飾図柄表示装置42で導出してもよいし、別途の表示装置(液晶表示装置、セグメント表示装置等)で導出してもよい。この場合、高入球状態があとどの程度続き得るのかを把握して、低入球状態への移行の心構え(理解)をしてもらうことができる。従って、突然に確変モードからチャンスモードに移行して、興趣の低下等を招くといった事態を抑止することができる。尚、高入球残存表示は、表示される場合と、表示されない場合とがあることとしてもよい。この場合、新たな演出を追加すること(例えば、演出成功で高入球残存表示が表示されるようにすること)ができ、演出性の向上等を図ることができる。
(l;装飾図柄表示装置の演出表示)装飾図柄表示装置42の演出表示の内容等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。但し、チャンスモードにおいては、持ち球の大幅な増加以外のところで遊技への興味を高めてもらうべく、専用の演出を設ける等、演出を充実させることが望ましい。例えば、チャンスモードにおいて、演出ポイントを貯める、或いは、貯め易い演出があり、チャンスモード以外の状態において、前記演出ポイントを保有している状態において大当り状態に当選した場合に、前記演出ポイントの数値に応じた演出が導出可能に構成されていることとしてもよい。この場合、チャンスモードにおける遊技意欲の向上等を図ることができる。尚、演出ポイントの数値に応じた演出としては、例えば、大当たり状態中に珍しい演出が出る、大当たり状態中に用意された複数の演出モードの中から任意の演出モードを選択可能になる(選択肢が増える)、パチンコ機10(内枠12)の後面側に設けられた設定変更ボタンの(操作を含む)操作により当否抽選の当選確率を複数段階で設定可能な構成において、前記当選確率の設定を示唆、又は、教示する演出が導出される(演出ポイントが多いほど高信頼度の演出が導出される等)等が挙げられる。
尚、装飾図柄表示装置42の演出表示としては、装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示されるまでの間に、キャラクタ等が登場するスーパーリーチ演出が導出されることで大当たり状態発生への期待度が高められ、また、キャラクタや装飾図柄による所定の挙動による示唆演出(予告演出)が行われる場合にも大当たり状態発生(或いはスーパーリーチ演出発生、特定のスーパーリーチ演出の発生等)への期待度が高められる。さらに、一般に、スーパーリーチ演出は、変動表示の終了まで導出されるが、変動表示の終了よりも早くに終了する(最後は基本的に装飾図柄(と背景)の表示となる)ような構成としてもよい。例えば、外れとなることを教示する場合には、変動表示の直前でキャラクタが画面から退出するような演出が行われるように構成してもよいし、演出ボタン125を操作するボタン演出が導出され、ボタン演出で成功する場合(ボタン演出の動作に基づく抽選が行われ、当該抽選では、大当たり状態となる場合には外れとなる場合よりも成功するパターンが選択され易くされる)にスーパーリーチ演出(スーパーリーチ演出と並行して行われるボタン演出に対応して変動表示において継続表示されるような演出(メインのキャラクタとは別にサブキャラクタが増えていく等)でもよい)が継続し、ボタン演出で失敗する場合にスーパーリーチ演出が終了するような構成としてもよい。また、示唆演出(変動表示の所定のタイミングで発生した場合にはスーパーリーチが発生し、また、示唆演出の態様によって大当たり状態の期待度が変化するようなもの、或いは、演出ボタン125の操作に基づいて導出されるようなもの等)は、基本的に、変動表示において比較的短い期間に導出されるだけであるが、何らかの形で変動表示の最後まで導出され続ける(例えば登場したキャラクタが比較的小さくなって画面の一部に表示され続ける等)ように構成してもよい。
加えて、演出表示のチャンスアップパターンとして、装飾図柄の変動表示とともに、所定の演出の開始(所定の演出の終了)までのタイミング(残り時間等)を教示するタイマ演出を導出するように構成してもよい。つまり、続く程(重ねる程)大当たり期待度が高まる演出(ステップアップ演出、疑似連演出等)とともにタイマ演出が導出されることで、タイマ演出の残り期間がある場合には、ステップアップ演出が継続されてより期待度の高いものになることを予測することができる。ちなみに、ステップアップ演出や疑似連演出の後、変動表示の結果を教示するストーリー演出等が開始される。
また、例えば、装飾図柄表示装置42において、第1タイマ表示部と、第2タイマ表示部とを備え、タイマ演出では、基本的には第1タイマ表示部が使用され、チャンスアップパターンとして、第2タイマ表示部が使用される(第3タイマ表示部を設けることも可能である)。第1タイマ表示部が表示されることなく第2タイマ表示部が表示されるパターンがあってもよいが、基本的には、第1タイマ表示部が表示された後に第2タイマ表示部が表示される。各タイマ表示部は、カウントが進行している状態と、カウントが「0」になった状態と、カウントが開始される前の「準備中」が表示される状態とがあり、カウントが開始されるタイミングは特に限定されるものではないが、カウントが「0」になるタイミングは、所定の演出が開始される、或いは、所定の演出の結果が教示されるタイミングとされる。また、第1タイマ表示部と、第2タイマ表示部とが重複して表示されることで、見た目のインパクトを高めて演出性の向上が図られる上、第1タイマ表示部のみが表示される場合に比べ、大当たり期待度が高くなるように設定されている。例えば、変動表示の開始時から装飾図柄の第1停止までの間に第1タイマ表示部が表示されてカウントが開始され、その後、リーチ状態が発生して次の演出に移行するまでの段階として、仮のリーチ状態を発生させては解除することを0回〜3回程度繰り返す疑似連演出があり、例えば、第1タイマ表示部の値が「0」になるまでは、かかる疑似連演出が継続し(回数が多い程チャンスアップ)、第1タイマ表示部の値が「0」になると、リーチ状態が発生(第2停止)して、リーチ演出に発展する。また、第1タイマ表示部の表示タイミングから装飾図柄の第2停止までの間に第2タイマ表示部が表示されてカウントが開始され(第2タイマ表示部の残り時間は、第1タイマ表示部の残り時間よりも多い)、リーチ状態が発生してリーチ演出が進行している場合に、第2タイマ表示部の値が「0」になるまではリーチ演出が継続し、第2タイマ表示部の値が「0」になるタイミングで、例えば、リーチ演出がさらに期待度の高いパターンに発展する。
第1、第2タイマ表示部は、表示と同時に残り時間の表示が導出される場合と、「準備中」が表示される場合とがあり、第2タイマ表示部の方が「準備中」で表示されるパターンが多くなっている。さらに、第2タイマ表示部のカウントダウンの処理は開始しているが表示はせずに、遊技者の演出ボタン125の操作を契機として第2タイマ表示部を表示させる構成としてもよい。加えて、第1タイマ表示部の表示中に第2タイマ表示部が「準備中」として表示されている間、演出ボタン125の操作で第2タイマ表示部等の初期値を増やすような演出を行ってもよい。また、第1タイマ表示部のカウントダウン表示と、第2タイマ表示部の「準備中」の表示とが重複している場合に、装飾図柄表示装置42のその他の表示領域の表示態様によって第2タイマ表示部のカウントダウンが始まる初期値の大きさが示唆される。例えば、疑似連が続く回数が多い程、第2タイマ表示部の値が大きくなり易く、ミニキャラクタが所定の演出を成功させる等した場合にも第2タイマ表示部の値が大きくなり易い。
尚、装飾図柄表示装置42による演出表示において、装飾図柄の変動表示に導出される演出の数が多い程大当たり期待度が高く、また、該演出の種類によっても大当たり期待度が異なるような場合に、どれほどの演出が重複しているのか、これまでにどのような演出が重複したのか、或いは、これからどのような演出が導出される予定なのかを教示、又は、示唆可能な構成としてもよい。また、スーパーリーチ演出は発生した場合には、ボタン演出やカットイン演出等のサブ的な演出が発生し易く、さらに、スーパーリーチ演出のなかでもチャンスアップパターンが導出され易いパターン等が設定されることとしてもよい。加えて、例えば、演出ボタン125を操作することで対応する表示オブジェクトが導出される示唆演出が導出された場合、当該示唆演出期間中は、演出ボタン125を操作することで対応する表示オブジェクトが何度でも導出されること(演出ボタン125を操作すると該当する表示オブジェクトが導出される期間とされる)としてもよい。
(m;通常モード時の右打ちの監視)上記第1実施形態において、少なくとも通常モードにおいて、遊技球を遊技領域に向けて発射させた数である発射数、第1通常始動入球装置33a、及び、第1サポート始動入球装置33bに遊技球が入球した数である第1入球数、第2始動入球装置33cに遊技球が入球した数である第2入球数をカウントし、当該カウントに対応する情報をパチンコ機10の外部に出力可能とする発射監視手段(これらのカウントを行い、該カウントに基づく情報を外部端子板240を介してホールコンピュータ等に出力する主制御装置261の機能)を備えていることとしてもよい。
この場合、通常モードにおいて、遊技球を第2始動入球装置33cに入球させ、第2当否抽選での当選を狙う(例えば、第2変動表示が約10分の場合に、10分間に遊技球を第2始動入球装置33cに入球させるまでの数個を発射させるだけの遊技を繰り返す)といったパチンコ機10の稼働低下を招く迷惑行為を遊技ホール側で把握することができる。これにより、遊技ホール関係者が、適宜好適な対処を行うことができる。
(n;装飾図柄表示装置の演出)上記実施形態では、装飾図柄表示装置42において、通常モード及びチャンスモードにおける第2演出変動表示を導出せず、確変モードにおいて第1変動表示を導出しない構成とされているが、導出してもよい。上記実施形態では、通常モードのデモ画面表示中に大当たり状態が発生しても、装飾図柄表示装置42において大当りに対応する演出を導出しない構成となっているが、確変モードやチャンスモードでもデモ画面表示に移行する場合があり、デモ画面表示中の大当たりは、どの遊技モードでも、装飾図柄表示装置42の演出が導出されない構成となっていてもよい。また、デモ画面表示中の大当たりであっても、それに対応する装飾図柄表示装置42の演出が行われるように構成してもよい。尚、通常モードの第2当否抽選の当選に対応する大当たり状態で開状態とされる第1可変入賞装置32aのパチンコ機10前方からの視認性を低下させる目隠し手段(遊技盤30の前面側に遊技盤30前面から離間するプレートを取り付ける、ガラスユニット137の該当箇所にシールを貼る、遊技領域の前方に透過型の液晶表示装置やEL表示装置を設けて、該当のタイミングで視認性を低下させる等)を設けることとしてもよい。
(o;可変入賞装置)上記実施形態では、第1通常始動入球装置33aの右下方位置に設けられた第1可変入賞装置32aと、センターフレーム47の右下部に設けられた第2可変入賞装置32bとを備えるよう構成されているが、可変入賞装置の構造、配置、数等は特に限定されるものではなく、パチンコ機10の機種毎に適宜変更可能である。例えば、第2可変入賞装置32bをセンターフレーム47から右方に離間した位置に設けるとともに、遊技盤30を前後方向に貫通する大入賞口と、大入賞口を開閉させる略板状のシャッタとを備えるように構成してもよい。
(p;保留記憶)上記第1実施形態では、第1変動表示を4つ保留記憶することができ、第2変動表示を(大当たり状態中に限り)1つ保留記憶することができるように構成されているが、保留記憶可能な変動表示の数については特に限定されるものではなく、例えば、第2変動表示に関し、保留記憶不可能に構成してもよいし、2つ以上保留記憶可能に構成してもよい。但し、上記第1実施形態のように、通常モードや時短モードにおいて第2変動時間がかなり長く設定される場合、保留記憶されている第2変動表示を残したまま遊技を終了することとなる可能性が高い。このため、第2変動表示を保留可能な数を少なくすることで、遊技終了後も残される第2変動表示を少なくすることができ、遊技者が受けられる筈の権利を享受できないといった気持ちで遊技を終了する、又は、第2変動表示が終わるまで待つといって遊技球を発射することなく居座る、或いは、誰も遊技していないのに大当たり状態が発生する可能性が高くなる等といった事態を抑制することができる。尚、第1変動表示を保留記憶不可能に構成することも可能である。
(q;保留アイコン)装飾図柄表示装置42において表示される保留アイコン461の態様や表示位置や保留アイコン461を利用しての演出(変動情報が保留記憶された段階で変動情報の内容を把握し、保留アイコン461の態様で対応する演出(大当たり期待度の示唆等)を行う保留先読み演出)等は機種毎に適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、第2変動表示に対応する保留アイコンが導出されないように構成されているが、導出され得るように構成してもよい。但し、第1変動表示及び第2変動表示が同時に実行可能な構成において、通常モードで遊技を終了する際に、第2変動表示に対応する保留アイコンが表示されていると(第2変動表示が停止表示されるまでには何時間もかかる場合があるので第2変動表示中でも遊技を終了することになる)、第2変動表示を残したまま遊技を終了することへの不快感を増長することが懸念されることから、表示されないようにすることが望ましい。
また、第1変動表示及び第2変動表示が重複することなく順番に実行される構成の場合には、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461とを区別可能(表示態様を異ならせる、表示場所を異ならせる等)に構成してもよい。さらに、保留アイコン461により大当たり期待度の示唆を行う場合、保留アイコン461の色を変化させる、保留アイコン461の形態を変化させる、対象の保留アイコン461に対して別の表示態様を付加するように構成してもよい。加えて、保留アイコン461に対応する変動表示が実行されるまでの間(さらには、変動表示が終了するまで保留アイコン461が表示される場合には対応する変動表示が終了するまでの間)は、それまでに変化した保留アイコン461の態様が維持される、或いは、遊技者にとってより望ましい態様に変化する(大当たり期待度が高いものに変化する)ような構成としてもよいし、保留アイコン461の態様が、遊技者にとって望ましくない態様に変化する、或いは、デフォルト(変動表示が保留されていることを示すだけで、変動表示の内容の示唆を行う意図のない態様)に戻る(対応する変動表示が開始される前までに戻る、対応する変動表示の最中に戻る)ような場合がある(その後、再度遊技者にとって望ましい態様に変化する場合もある)ように構成してもよい。加えて、保留アイコン461がデフォルトの態様から変動内容を示唆する態様に変化するタイミングとしては、変動表示が保留されたタイミングのみに限定されるものではなく、変動表示中に変化してもよいし、実行中の変動表示が終了して次の変動表示が開始される際に変化してもよいし、対応する変動表示が開始された後に変化してもよい。
(r;モバイル連動遊技)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを装飾図柄表示装置42に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して装飾図柄表示装置42で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。
尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積される(ラム消去スイッチを操作しながらの電源オンで消去される)こととしてもよい。
(s)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS210〜ステップS219で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS209で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
また、上記実施形態では、発射装置60の発射のタイミング(発射の間隔)を主制御装置261が決定しているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、発射制御回路312によって、発射タイミング(発射の間隔)を計るように構成してもよい。この場合、主制御装置261の制御負担の抑制を図ることができる。
(t)上記実施形態では、始動入球処理に際して判別された大当たりか否かの情報に基づいて、特別図柄の変動表示の開始時に変動パターンコマンドの設定を行うように構成されているが、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理の結果(当否フラグ等の状態)に応じて大当たり状態を発生させるか否かを決定してもよい。
(u)日時を把握可能なリアルタイムクロックを設け、リアルタイムクロックの日時の情報に応じた演出態様を導出可能に構成してもよい。また、時刻や日付によって、選択され易い演出に変化が生じる(選択され易い演出用のテーブルが変わる)ように構成してもよい。
例えば、午前10時丁度から20分間、午後3時丁度から20分間、午後7時丁度から20分間の期間で装飾図柄表示装置42や音声、電飾等の態様が専用の態様となるRTC演出が導出可能とされる(同一機種のパチンコ機10が複数設置されている場合には、該複数のパチンコ機10でほぼ同時に同様のRTC演出が開始される)こととし、当該RTC演出中は、大当たりする場合にRTC演出中専用の演出(演出表示)が導出される場合がある、或いは、RTC演出中に大当たりに当選した場合に、専用の大当たり演出が導出されるような構成としてもよい。このように、RTC演出中の大当たりに当選するといった条件を達成するには、RTC演出の期間に対し、通常モードが重複するよりも、チャンスモード、及び、時短モードが重複する方が有利であり、さらに、RTC演出期間に対して確変モードが重複する方がより一層有利である。尚、例えば、通常モードにおいてRTC演出期間に移行し、RTC演出期間中に大当たり状態が発生して、大当たり状態後に確変モードが付与される場合には、大当たり状態後、RTC演出期間と確変モードとが重複する(予めRTC演出期間として定められた期間はRTC演出を導出する)構成としてもよいし、RTC演出中に専用の演出が導出されて大当たり状態とされた、或いは、専用の大当たり演出が導出された場合には、大当たり状態終了後にRTC演出が導出されない構成としてもよい。
また、専用の演出状態(専用の演出が導出される期間)への移行条件としてリアルタイムクロックの計測値に限定されるものではなく、例えば、「0〜5」の値をとり得る大当たり回数カウンタを設け、大当たりが発生するごとに「1」減算され、大当たり回数カウンタの値が「0」になった場合に、専用の演出が導出される演出モードに移行し、当該専用の演出モードで大当たりした場合に、当該専用の演出モードが終了し、大当たり状態終了後は通常の演出モードに移行するとともに、大当たり回数カウンタに「5」が設定されるように構成してもよい。但し、専用の演出モードで確変大当たりに当選した場合には、大当たり状態終了後にさらに別の専用の演出モードに移行し、当該別の専用の演出モードで大当たりすると、大当たり状態終了後に通常も演出モードに移行するとともに、大当たり回数カウンタに「5」が設定されるように構成してもよい(電源のオンオフだけでは大当たり回数カウンタはリセットされず、リセットにはRAM消去スイッチ323を操作しながら電源をオフからオンにする必要がある)。ここで、別の専用の演出モードに移行させるためには、第1始動入球装置33aへの入球に基づく当否抽選で当選する場合よりも、第2始動入球装置33bへの入球に基づく当否抽選で当選する場合に方が確変モードが付与される大当たり種別に振り分けられ易いといった構成の場合、専用の演出モードに対し、第2始動入球装置33bが開状態とされ易い遊技モード(確変モードや時短モード)が重複する場合の方が、第2始動入球装置33bが開状態とされ難い遊技モードと重複する場合よりも有利である。
さらに、専用の演出状態(専用の演出が導出される期間)への移行条件として、例えば、「0〜500」の値をとり得る変動回数カウンタを設け、変動表示が実行されるごとに「1」減算され、変動回数カウンタの値が「0」になった場合に、専用の演出が導出される演出モードに移行し、当該専用の演出モードで通常大当たりした場合に、当該専用の演出モードが終了し、大当たり状態終了後は通常の演出モードに移行するとともに、変動回数カウンタの値を決定する抽選を行い、該値を変動回数カウンタに設定する一方で、専用の演出モードで確変大当たりした場合には、大当たり状態終了後も専用の演出モードが継続するように構成してもよい(電源のオンオフだけでは変動回数カウンタはリセットされず、リセットにはRAM消去スイッチ323を操作しながら電源をオフからオンにする必要がある)。
加えて、例えば、変動表示の実行、大当たりの発生、導出された演出等に応じてそれぞれポイントを付与し、ポイントが規定ポイント以上とされた場合に、専用の演出モードに移行するような構成としてもよい。また、例えば、装飾図柄表示装置42において遊技者が選択表示可能なキャラクタが基本的に常時表示され(スーパーリーチ発展時は非表示)、専用の演出モードでは、ポイントを消費して、該キャラクタの新たなカスタマイズが行えるようになる(必ず前記規定ポイント以下となるような選択が行われる)といった構成であり、専用演出モードでは、より多くのポイントが加算され易くなる(通常の演出モードではポイントが付加されないものでも付加される、大当たりした場合のポイント付与が3倍であり、確変大当たりの場合には5倍になる等)ような構成(通常の演出モードには、大当たり状態の発生で戻る、変動表示が規定複数回行われることで戻る、遊技者による演出ボタン125や十字ボタン126の操作でも戻ることができる等としてもよい)としてもよい。
(v)上記実施形態において第1サポート始動入球装置33bを第2始動入球装置33cから離間させて設ける等した場合において、羽根部材37が閉位置とされて第1サポート始動入球装置33bが閉状態とされた場合に、第1サポート始動入球装置33bが閉状態にあっても遊技球が第1サポート始動入球装置33b(始動入賞口)に入球可能であること(一対の羽根部材37の間に遊技球が通過可能なスペースがあり、また、当該スペースが遊技領域に連通している)としてもよいし、閉位置にある一対の羽根部材37の先端部の間、又は、その近傍に遊技釘が設けられる等することで、第1サポート始動入球装置33bへの入球が不可能としてもよい。尚、第1サポート始動入球装置33bが閉状態にあっても遊技球が第1サポート始動入球装置33bに入球可能な構成の場合、第1サポート始動入球装置33bが閉状態にある場合には、開状態にある場合に比べ、該第1サポート始動入球装置33bへの遊技球の入球が困難となる(開状態にある場合には、遊技球の入球が容易であるといえる)。また、上記実施形態において、羽根部材37を具備する開閉式の始動入球装置をなくすことも可能である。
(w)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽根部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検知手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、小当たり状態において可変入球手段に入球した遊技球が特別入球検知手段に検知された場合に大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。
また、例えば、特定領域において、特定領域に入球した遊技球と当接して、該遊技球を第1通路に案内する第1位置と、第1位置に案内された遊技球に連動して変位する第2位置との間を変位可能な変位手段が設けられ、変位手段が第2位置にある場合には、特定領域に入球した遊技球は変位手段によって第1通路には案内されず、第1通路よりも特定入球手段に至り易い第2通路に進入可能となるように構成してもよい。つまり、特定領域に遊技球が単独で入球するよりも連続して入球する方が遊技者にとって有利な状況となる。
(x)さらに、上記実施形態では、始動入球装置33a、33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて大当たりに当選した場合にのみ大当たり状態が発生するように構成されているが、別の条件装置により大当たり状態を発生させ得るように構成してもよい。例えば、当否抽選にて大当たりに当選しなかった場合に小当たりの抽選が行われ、小当たりに当選した場合に、上記第2実施形態の第2可変入賞装置32bが開状態とされ、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が特別入球部145に入球した場合にも、大当たり状態が発生する(特別入球部145に遊技球が入球することで、高確率状態ではなく、大当たり状態の発生(継続)の権利が付与される)といったパチンコ機に適用することも可能である。
さらに、例えば、第1始動入球装置33aへの入球に基づく第1当否抽選にて、第1確率で第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態に当選し、通常モード及び時短モードのうち時短モードが付与される割合が第1の割合とされ、入球サポート抽選に当選し易く、第2可変入賞装置32bへの入球が容易となる時短モードでは、第2始動入球装置33cへの入球に基づく第2当否抽選にて、第2確率で第2可変入賞装置32bが開状態とされる小当たり状態に当選し、開状態とされた第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が第2の割合で特別入球部145に入球し、大当たり状態が発生する(第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態に継続する)といった遊技機に適用することも可能である。尚、当該構成を採用する場合、第1当否抽選や第2当否抽選で大当たり状態に当選する場合よりも、時間短縮モードで小当たり状態に当選し、かつ、特別入球部145に遊技球を入球させて大当たり状態を発生させる方が、大当たり状態を発生させ易く、また、小当たり状態に当選し、かつ、特別入球部145に遊技球を入球させた場合の方が、時短モードが付与される大当たり種別が選択され易いといった構成にすることもできる。
(y)また、上記実施形態では、遊技者が遊技球を出し入れ可能な上皿19や下皿15に対して、遊技価値として遊技球が払出されるように構成されているが、例えば、発射装置60により発射されて遊技領域に案内される遊技球は、パチンコ機の内部で循環して使用され(或いは、遊技球のクリーニングのための装置を介在させることも可能)、遊技者が(パチンコ機10の前面側から)遊技球を取り出すことができない構成としてもよい。つまり、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が補給されるタンク355に関する構成が不要になる一方で、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構(遊技球の貯留部、貯留部から発射装置60にまで遊技球を送る機構;貯留部を兼ねてもよいし、基本的に高低差のみで遊技球を送ることとしてもよいし、電動の送り装置で遊技球を送ることとしてもよい)、遊技球やパチンコ機のメンテナンスや移動のためにパチンコ機から遊技球を排出したり、充填したりする構成を具備することになる。また、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構において、上記実施形態の上皿19のように遊技者に遊技球が見える位置に遊技球が(対応する数だけ)導出される構成を設け、該上皿19の遊技球には遊技者は触れられない(透明な板状体等で蓋がされている)ように構成されていることとしてもよい。
(z)加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
スロットマシン(回胴式遊技機)の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、スロットマシンにおいて、(マックス)ベットボタンを操作する等して遊技価値が別途された状態でスタートレバーを操作することに基づいて、複数(例えば3つ)の回転体を回転させ、当該操作に基づいて行われる抽選において、対応する回転体を停止させるための第1停止ボタン、第2停止ボタン、及び、第3停止ボタンの停止の順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態と、教示されない状態とが設けられるように構成してもよい。
さらに、入賞した場合に遊技価値の付与が伴う所定の小役の成立確率が大幅にアップした状態となり、第1規定ゲーム数の消化、又は、第1規定枚数の超過により終了するボーナス状態(第1特別遊技状態)と、ボーナス状態を発生させる当否抽選、及び、(当否抽選で外れた場合、又は、当否抽選と並行して行われる)小役の成立(小役の入賞を許可する)子役抽選が行われ、該当否抽選、及び、子役抽選の結果に基づく停止態様で停止可能に構成され、停止態様に応じてボーナス状態、及び、小役の入賞とする通常ゲーム(識別情報の変動表示)が行われる通常遊技状態と、通常ゲームを遊技価値を使用することなく再度実行可能とするリプレイ小役の成立・入賞確率がアップした状態、及び、通常ゲームにより使用される複数の回転体を停止させる順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態のうち少なくとも一方が付与され、第2規定ゲーム数の消化、又は、第2規定枚数の超過により終了する第2特別遊技状態(リプレイタイム、アシストタイム、又は、アシストリプレイタイム)とがあり、通常ゲーム、及び、ボーナス状態のうち少なくとも通常ゲームにおいて、第2特別遊技状態に移行させる抽選(例えば、移行契機とされる小役の抽選)も行われるように構成してもよい。尚、ボーナス状態や第2特別遊技状態に当選していても、対応する入賞役を入賞させない限り、ボーナス状態や第2特別遊技状態が開始されない(回転体をボーナス図柄の組合せで停止させ、ボーナス入賞役を入賞させるとボーナス状態が開始される)。ここで、ボーナス当選後、ボーナス入賞までの期間は、ボーナス抽選は行われないが、「ボーナス確定」等の表示でボーナス当選を教示するとともに、各ゲームでは、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の抽選が行われる。また、第2特別遊技状態への移行の当選後、第2特別遊技状態が開始されるまでの期間は、「第2特別遊技状態準備中」等の表示をして第2特別遊技状態の当選を教示するとともに、ボーナス抽選、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の期間に関する抽選(滞在上限となるゲーム数や遊技価値獲得枚数の上乗せ抽選、第2特別遊技状態が例えば所定ゲームを1セットとして行われる場合等、セット数の上乗せ抽選等)が行われ、第2特別遊技状態を開始させる抽選は行われない。
パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機(球使用回胴式遊技機)の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用する(パチンコ機の遊技球を共用する)と共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
また、上記実施形態では、遊技者が遊技球を出し入れ可能な上皿19や下皿15に対して、遊技価値として遊技球が払出されるように構成されているが、例えば、発射装置60により発射されて遊技領域に案内される遊技球は、パチンコ機の内部で循環して使用され(或いは、遊技球のクリーニングのための装置を介在させることも可能)、遊技者が(パチンコ機10の前面側から)遊技球を取り出すことができない構成としてもよい。つまり、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が補給されるタンク355に関する構成が不要になる一方で、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構(遊技球の貯留部、貯留部から発射装置60にまで遊技球を送る機構;貯留部を兼ねてもよいし、基本的に高低差のみで遊技球を送ることとしてもよいし、電動の送り装置で遊技球を送ることとしてもよい)、遊技球やパチンコ機のメンテナンスや移動のためにパチンコ機から遊技球を排出したり、充填したりする構成を具備することになる。また、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構において、上記実施形態の上皿19のように遊技者に遊技球が見える位置に遊技球が(対応する数だけ)導出される構成を設け、該上皿19の遊技球には遊技者は触れられない(透明な板状体等で蓋がされている)ように構成されていることとしてもよい。
(aa;その他の変形例)
(上限について)高確率状態の上限(以下、高確率上限という。第1実施形態では大当たり状態が40回発生するまで)、及び、高入球状態の上限(以下、高入球上限という。第1実施形態では大当たり状態が10回発生するまで)の基準は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。高確率上限と、高入球上限とを同じとしてもよいし、高確率上限の方を少なくしてもよい。また、常に同じ初期値が設定されることとしてもよいし、複数パターンの中からいずれかが選択されるように構成してもよい。さらに、高確率上限を高確率状態において変動表示を(遊技状態の変更契機となり得る大当たり状態を挟むことなく)第1規定回数実行することとし、高入球上限を高入球状態において変動表示を(遊技状態の変更契機となり得る大当たり状態を挟むことなく)第2規定回数実行することとしてもよい。この場合の第1規定回数及び第2規定回数は、同数でもよいし、第1規定回数の方が多くてもよいし、第2規定回数の方が多くてもよいし、常に同じ初期値(大当たり状態の発生でリセットされる)が設定されることとしてもよいし、複数パターンの中からいずれかが選択されるような構成としてもよい。加えて、高確率上限が大当たり状態が第1規定数発生するまでとし、高入球上限が変動表示が第2規定回数実行されるまで(逆でも可)としてもよい。
尚、確変モードに当選した場合に、高確率上限として変動表示が100回行われるまで、又は、50回行われるまでのどちらかが設定され、高入球上限として変動表示が150回行われるまで、100回行われるまで、60回行われるまで、及び、40回行われるまでのいずれかが設定されることとしてもよい。高確率上限、及び、高入球上限の基準が変動回数であっても、大当たり状態で残りの回数がリセットされないように構成してもよい。例えば、高確率上限及び高入球上限が100回に設定された後、50回目の変動表示で大当たり状態に当選した場合に、大当たり状態終了後に高確率上限及び高入球上限の残り回数が50回から再開されるように構成してもよい。さらに、大当たり状態で高確率上限及び高入球上限の残り回数を増加させるようにしてもよい(初期値と同じ値を加算すると遊技者に有利になり過ぎる懸念があることから、それよりも少ない値とする、或いは、それよりも少ない値となる可能性を多分に含む抽選で決めることとしてもよい。また、状確率上限及び高入球上限の一方だけ上乗せされる場合、両方が上乗せされる場合等があってもよい)。
また、スロットマシンでは、複数(3つ)のリールを特定の順番で停止させることで入賞させることのできる小役(押し順当て小役)が成立(当選)した場合に前記押し順の教示が行われるアシストタイム(AT)と、次回のゲームを遊技価値をかけることなく今回のゲームでかけられた遊技価値をかけたものとして実行することのできる小役(リプレイ小役)の当選(成立)確率が高められるリプレイタイム(RT)とのうち、少なくとも一方が設けられ、アシストタイム及びリプレイタイムの両方が設けられる場合には、両方が重複した状態(ART)が遊技者にとって有利な状態となる。また、対象の小役を入賞(又は成立)させることで第1の抽選(例えば、アシストタイムを発生させるか否かの抽選)が行われる、又は、第1の抽選で当選し易くなる状態(チャンスタイム)があり、該チャンスタイムで前記対象の小役の当選確率が高められた状態(例えば、リプレイタイム)となっていれば、遊技者にとって有利である。
(上限設定のタイミングについて)また、どの遊技モードからどの遊技モードに移行し得るかについては特に限定されず、適宜変更可能である。例えば、上記第1実施形態では、通常モードで大当たり状態に当選した場合に、確変モード又はチャンスモードに移行する可能性があり、第2実施形態では、確変モード又は時短モードに移行する可能性がある構成となっているが、通常モードでは、確変モードか通常モードに移行する可能性があることとし、高確率上限及び高入球上限の初期設定のタイミング(通常モードから移行するタイミング)を同じとしてもよい。
(Vアタッカーについて)第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が案内される領域として特定領域が設けられ、特定領域への遊技球の入球を可能とする開状態と、入球不可能とする閉状態とに状態変化可能な開閉手段(シャッタ)が設けられ、特定領域には、入球した遊技球が特定領域及び遊技領域の外部に排出される特定入球部、及び、排出部と、特定領域に入球した遊技球を特定入球部及び排出部のどちらかに案内する(特定入球部への遊技球の入球を可能とする開状態と、入球不可能とする閉状態とに状態変化可能な)振分け手段と、特定領域に入球した遊技球を特定入球部、及び、排出部から排出される前に検知する入球カウント手段(カウントスイッチ223b)とを備え、遊技球が特定入球部に入球することで高確率状態が付与される構成であって、高確率状態が付与される(対応付けられた)大当たり状態においては、第2可変入賞装置32(開閉手段)が開状態とされるとともに、振分け手段が開状態とされ、なおかつ、第2可変入賞装置32bに複数の遊技球を入球可能又は入球容易とする大当たりラウンド(例えば、30秒の経過、又は、遊技球の第2可変入賞装置32bへの8個の入球までは開状態とされ続けるラウンド期間)が設けられ、高確率状態が付与されない大当たり状態においては、第2可変入賞装置32bが開状態とされない(特別入球部を備えない第1可変入賞装置32aのみが開状態とされる)、或いは、第2可変入賞装置32bは、開状態とされるが、その時間が短く、遊技球が入球困難(実質的に入球不可能)とされることとしてもよい。さらに、確変状態が付与されない大当たり状態において第2可変入賞装置32に遊技球が入球してしまったとしても、該遊技球が特定入球部に入球しないように、少なくとも第2可変入賞装置32bの特定領域に遊技球が存在する可能性のある期間(大当たり状態全期間でもよい)は振分け手段を閉状態とすることとしてもよい。
(演出表示の演出例)装飾図柄表示装置42において、通常遊技状態に装飾図柄の変動表示だけが導出される状態Aと、キャラクタ等が登場するストーリー演出(アクション演出)が装飾図柄の変動表示とともに導出される状態Bとがあり、所定の契機に基づいて装飾図柄の変動表示の結果を示唆する示唆表示(予告演出、カットイン演出、ボタン演出)が状態Aや状態Bに導出されたりされなかったりする構成であり、通常遊技状態における遊技モードが複数パターン(演出の見せ方、モチーフ等が異なる)の中から選択され、又は、遊技者の演出ボタン125及び十字ボタン126の操作で選択可能とされていることとしてもよい。つまり、状態Aで示唆演出が導出されるだけでも遊技者にとって好ましいが、状態Bで示唆演出が導出される方が(期待度の高い示唆演出が導出され易く、また、期待度の高い示唆演出が導出されるだけでも)大当たり状態への期待度がより高まって遊技者にとってより好ましい。勿論、大当たりとならない場合には、大当たりに対応している示唆演出は導出しない。また、演出ボタン125の操作を契機として演出が更新されるボタン演出では、演出ボタン125を操作しなければ演出による示唆は行われない。さらに、装飾図柄の変動表示(その期間中の装飾図柄の変動表示を含む装飾図柄表示装置42や電飾、音声による演出が演出表示に相当する)が終了する前に、キャラクタが装飾図柄表示装置42の画面から退出して状態Bから状態Aに戻るパターンもあってよい。加えて、装飾図柄の変動表示の最初から状態Bのパターンがあってもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示において、所定の演出の開始(終了)までの時間を表示する時間表示演出があり、例えば、表示領域Aで時間表示演出Aが表示されるよりも表示領域Bで時間表示演出Bが表示される方が遊技者にとって望ましい演出の導出の可能性、ひいては、大当たり期待度が高く、さらに、時間表示演出Aと、時間表示演出Bの両方が同時に導出される(停止タイミングが異なる場合には演出の区切り(ステップアップのタイミング)が2度あり、より望ましい演出に到達し易い、或いは、停止タイミングが同じ場合には、ステップアップの効果が2倍以上になる等して演出を盛り上げる、或いは、表示演出の良し悪しの基準が2つ以上あって、時間表示演出の数に応じて異なる基準の表示演出がステップアップする等)方がより望ましいような構成としてもよい。
加えて、例えば、上記実施形態の装飾図柄表示装置42の装飾図柄の変動表示において、例えば、通常モードでは、予告演出Aが導出された場合にスーパーリーチ演出が導出される場合と、されない場合とがある一方で、確変モードでは、予告演出Aが導出された場合にスーパーリーチ演出が必ず導出されるように構成してもよい。この場合、データ容量の増加や処理の抑制を図りつつ、演出の対応付けをして演出を盛り上げることができる。
また、例えば、装飾図柄の変動表示と、音声と、電飾による演出表示の期待度を高めるべく、装飾図柄表示装置42において装飾図柄以外の可変表示を行う、音声を特定のものにする、電飾の態様を特定のものにするだけでなく、変動表示と並行して、可動役物を設けて該可動役物が期待度を高めることに対応付けられた位置に変位した状態が維持される、又は、可動役物が期待度を高めることに対応付けられた態様で変位するような構成としてもよい。さらに、装飾図柄表示装置42とは別に設けられた表示装置(液晶表示装置やセグメント表示装置等)で変動表示と並行して大当たり期待度を高める(装飾図柄の変動表示を大当たり図柄で停止させる期待度が高められる)演出を変動表示の所定のタイミング(開始後の所定の演出の開始のタイミングと同時、変動開始から所定時間後、或いは、開始と同時)で行い、所定のタイミングで終了させる(変動表示の終了と同時、変動開始から所定時間後、又は、変動表示の終了よりも前の所定の演出の終了のタイミングと同時)ように構成してもよい。尚、大当たり期待度を高める(大当たりが導出される場合に選択され易くなっている)演出であって、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の変動期間中に一旦導出されると変動表示の最後まで導出される演出は、外れを教示する装飾図柄の変動期間中に導出されると、変動表示が終了するまでに終了するように構成してもよい。
(保留表示の演出例)主制御装置261は、始動入球装置33a、33b、33cへの遊技球の入球に基づいて当否関連情報を特別変動保留エリアに記憶させる際に、該当否関連情報の内容をある程度把握し、該当否関連情報に基づく保留情報を先発コマンドでサブ制御装置262に出力し、サブ制御装置262は、かかる保留情報を、当否関連情報(変動表示)と1対1で対応付けて記憶する保留情報記憶エリアに記憶し、装飾図柄表示装置42において保留アイコン461を表示させる処理を行う。通常、保留アイコン461は、デフォルト態様(図45では浮き輪)で導出されるが、保留アイコン461を表示させる処理を行う際に保留アイコン461の種別を決める処理が行われ、場合によっては、遊技者にとって望ましい演出表示が導出されることを示唆する、ひいては、大当たり期待度を高めるチャンスアップ態様(図45では、浮き輪+キャラクタ)が導出される。チャンスアップ態様のパターンの選択は、例えば、大当たりに対応するか否か、前後外れリーチに対応するか否か、前後外れ以外リーチに対応するか否か等によって、選択対象及び選択割合が異なり(サブ制御装置261で、保留情報を記憶する際に、所定の演出のパターンを限定する場合、スーパーリーチが導出されるか否か、特定の予告演出が導出されるか否か等の選択基準があってもよい)、大当たり期待度が高い程(外れの場合でも前後外れリーチは前後外れ以外リーチよりも期待度が高い)、保留アイコン461のチャンスアップ態様が選択され易く、また、より期待度の高いチャンスアップ態様が選択される可能性が高くなる。チャンスアップ態様の具体的な態様については特に限定されるものではないが、デフォルトの態様を残す、デフォルトの態様に関連する態様にする等、態様変化に伴って極力違和感を与えないようにすることが望ましい。例えば、デフォルト態様よりもデフォルト態様と追加態様とが合わさったチャンスアップ態様とされることが望ましく、チャンスアップ態様に対し更なる追加態様が組み合わされる、或いは、チャンスアップ態様の追加態様が特定の挙動を示す等の超チャンスアップ態様とされることがさらに望ましい。
(スロットマシンの態様例)スロットマシンにおいて、通常ゲーム(第1状態)でボーナスゲーム(第2状態)への移行抽選に当選した後、ボーナスゲームを開始させるためのボーナス役が成立し、入賞させるまでは、ボーナスゲームへの移行抽選は行われない。但し、アシストタイム、リプレイタイム、アシストリプレイタイム等の有利状態が設けられる場合には、通常ゲームとボーナスゲームとの間の期間(第3状態)において、有利状態への移行抽選や、有利状態に関する抽選(有利状態とされている期間の上限を増やすような抽選、有利状態において所定の抽選に有利な高確率状態に移行させる抽選等)が行われるようにすることが望ましい。
装飾図柄表示装置42の装飾図柄の変動表示(特別図柄の変動表示に伴う演出表示)において、最初は装飾図柄だけ(背景等の大当たり期待度に関係しないものは表示される)が表示され(通常変動表示が行われ)、変動表示の途中でキャラクタが登場するスーパーリーチ演出が導出される場合があり、通常変動表示からスーパーリーチ演出が導出される際に演出ボタン125の操作に基づいてスーパーリーチ演出が発生する場合があり、スーパーリーチ演出において演出ボタン125の操作に基づいて、スーパーリーチ演出が継続して大当たりが教示される場合と、スーパーリーチ演出が終了して基本的に装飾図柄表示装置の変動表示だけの通常変動表示に戻って外れが教示される場合とがある(通常変動表示に戻った後は変動表示の終了までスーパーリーチ演出が導出される状態に戻ることはない)ように構成してもよい。尚、復活演出としてキャラクタが戻って大当たりを教示するパターンがあってもよいが復活演出が設けられていても常に選択されるわけではないようにする。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報等参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、遊技を長期間(長時間)行う場合には、射幸性が高くなり過ぎないように、遊技者が遊技に投入した遊技価値の数と、遊技に際して所定条件が成立したことに対応して得られる対価として付与される遊技価値の数との差が大きくなり過ぎないことが好ましい。しかしながら、短期間では、遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るべく、ある程度は、前記対価としての遊技価値がまとまって付与される状態を設けることが望ましい。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、射幸性が高くなり過ぎることを抑制しつつ、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A−1.第1条件が成立した場合に第1通常対応を実行可能な第1通常状態と、前記第1条件が成立した場合に第1特定対応を実行可能な第1特定状態とに状態変化可能に構成され、
第2条件が成立した場合に第2通常対応を実行可能な第2通常状態と、前記第2条件が成立した場合に第2特定対応を実行可能な第2特定状態とに状態変化可能に構成され、
前記第1特定状態と、前記第2特定状態とが重複した状態とされることで、前記第1通常状態、及び、前記第2通常状態のうち少なくとも一方を含む状態よりも遊技者にとって有利な状態とされることを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複したりしなかったりすることで遊技に抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。尚、第1特定状態は第1通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、第2特定状態は第2通常状態よりも遊技者にとって有利な状態であることとしてもよい。
手段A−2.前記第1特定状態とされる期間は所定の処理を第1規定回数実行させるまでとして設定され、
前記第2特定状態とされる期間は前記所定の処理を第2規定回数実行させるまでとして設定されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、第1特定状態とされる期間、及び、第2特定状態とされる期間は、同じ基準で進行していくことから、残りの期間を把握し易くすることができる。
手段A−3.前記第1規定回数は複数回であり、
前記第2特定状態において前記所定の処理を前記第2規定回数実行させるまでは前記第2特定状態が維持されることを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、第2特定状態において第2規定回数が全うされるまでは第2通常状態に移行しないことから、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態にある期間を確保し易くすることができる。尚、手段A−3の構成に代えて、又は、加えて、「前記第1特定状態において前記所定の処理を前記第1規定回数実行させるまでは前記第1特定状態が維持され」ることとしてもよい。
手段A−4.前記第1特定状態、及び、前記第2特定状態のうち少なくとも一方を含む状態とされている状態である有利状態であることを記憶する有利状態記憶手段を備え、
前記第2特定状態において前記所定の処理を前記第2規定回数実行させた後の第2規定到達状態であるか否かの情報を記憶する第2規定到達記憶手段を備え、
前記第2規定到達記憶手段に前記第2規定到達状態であることが記憶された状態では、前記第2特定状態に移行せず、
前記第2規定到達記憶手段に記憶された前記第2規定到達状態であることの情報は、前記有利状態記憶手段に前記有利状態であることの情報が記憶された状態では維持され、前記有利状態であることの情報が消去されることで消去されることを特徴とする手段A−3に記載の遊技機。
手段A−4によれば、例えば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態から、第1特定状態かつ第2通常状態に移行した場合には、一旦、第1通常状態、及び、第2通常状態に移行しない限り、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態に戻らないようになっている。このため、第1特定状態を含む状態とされた期間の長さを管理することができるとともに、第1特定状態とされる期間(長さ)と、第2特定状態とされる期間(長さ)との間に差を設けておけば、第1特定状態かつ第2通常状態とされた期間の長さを所期の通りに確保することができる。従って、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態とすることである程度の射幸性を持たせつつ、第1特定状態かつ第2通常状態とし、なおかつ、当該状態では第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態への移行を禁止することによって、射幸性の高まり過ぎを抑制することができる。
手段A−5.前記第1通常状態から前記第1特定状態とされる場合には、前記第1特定状態とされることに合わせて前記第2特定状態とされることを特徴とする手段A−1乃至A−4のいずれかに記載の遊技機。
手段A−5によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態とされたこと、及び、その恩恵を分かり易く付与することができる。
手段A−6.前記第1条件が成立した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、前記第1通常状態では第1確率で前記当否抽選に当選し、前記第1特定状態では、前記第1確率よりも高い確率である第2確率で前記当否抽選に当選する構成であることを特徴とする手段A−1乃至A−5のいずれかに記載の遊技機。
手段A−6によれば、第1特定状態と第1通常状態とに状態変化させることで遊技に抑揚を付けるといった作用効果がより確実に奏される。
尚、「前記第1特定状態は、前記特別遊技状態の終了後に開始可能に構成されていること」としてもよい。この場合、第1特定状態の期間を把握し易くすることができ、遊技の分かり易さを高めつつ、処理の複雑化の抑制等を図ることができる。
手段A−7.前記第1条件は、第1契機の発生、又は、第2契機の発生により成立し、前記第1条件が成立した場合に前記第2条件も成立する構成であって、
前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態と、前記第1特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技状態とがあり、
前記第2契機に基づく第2当否抽選に当選した場合には、前記第1契機に基づく第2当否抽選に当選した場合に比べ、前記第2特別遊技状態の種類が選択される、又は、選択され易く構成され、
前記第2通常状態では、前記第1当否抽選が前記第2当否抽選よりも実行され易く、
前記第2特定状態では、前記第2当否抽選が前記第1当否抽選よりも実行され易く構成されていることを特徴とする手段A−6に記載の遊技機。
手段A−7によれば、特別遊技状態が発生し易い第1特定状態であっても、第2通常状態、及び、第2特定状態のどちらと重複するかによって、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のどちらが行われ易いかが切り替わるようになっている。特に、第1特定状態に対して第2特定状態が重複している場合には、第2当否抽選の当選による第2特別遊技状態が発生し易くなり、遊技者にとって非常に有利な状態とされる。このため、第1特定状態及び第2特定状態を重複させたりさせなかったりすることで遊技に抑揚をつけて興趣の向上を図るといった作用効果がより確実に奏される。
尚、「前記第2特定状態は、前記特別遊技状態の終了後に開始可能に構成されていること」としてもよい。この場合、第2特定状態の期間を把握し易くすることができ、遊技の分かり易さを高めつつ、処理の複雑化の抑制等を図ることができる。
尚、「前記第1条件が成立した場合に、前記当否抽選の結果を教示する変動表示が行われ、前記当否抽選に当選した場合には前記変動表示の終了後に前記特別遊技状態を発生させる構成であり、前記第2通常状態では、前記第1当否抽選に対応する第1変動表示の長さが、前記第2当否抽選に対応する第2変動表示の長さよりも短くされ、又は、短くされ易く構成され、前記第2特定状態では、前記第2変動表示の長さが、前記第1変動表示の長さよりも短くされ、又は、短くされ易く構成されていること」としてもよい。また、「前記第1特定状態は、前記特別遊技状態が終了してから前記変動表示が第1規定変動回数実行される、又は、前記特別遊技状態が発生することで終了し、前記第2特定状態は、前記特別遊技状態が終了してから前記変動表示が第2規定変動回数実行される、又は、前記特別遊技状態が発生することで終了すること」としてもよい。
手段A−8.前記第1特定状態とされる期間は、前記第2特定状態と重複される第2特定重複期間と、前記第2通常状態と重複される第2通常重複期間とにより構成されていることを特徴とする手段A−6又はA−7に記載の遊技機。
手段A−8によれば、当否抽選に当選し易い第1特定状態では、第2特別遊技状態に当選し易い状態から、第1特別遊技状態に当選し易い状態に変化する。つまり、第2特別遊技状態に当選し易い射幸性の高められた状態に対し、第1特別遊技状態に当選し易い射幸性の比較的抑制された状態を付属させるようになっている。従って、遊技性に抑揚を付加しつつ、射幸性が高くなり過ぎることを抑制するといった作用効果がより確実に奏されることとなる。
また、上記手段A−2にかかる手段A―5の構成を採用することで、第2特定重複期間の後に第2通常重複期間を確実に設けることができる。すなわち、例えば、第1特定状態の期間が所定の抽選の結果を10回反映させる(所定の処理を10回実行する)までとし、第2特定状態の期間が前記所定の抽選の結果を5回反映させるまでとした場合であって、第1特定状態とされるよりも前に第2特定状態が先行して開始されており、その後、前記所定の抽選の結果が6回反映された後に第1特定状態が開始された場合には、第1特定状態と第2特定状態とが重複する状態が前記所定の抽選の結果が4回反映される分だけとなってしまう上、第2特定重複期間(第1特定状態と第2特定状態とが重複する状態)から第2通常重複期間(第1特定状態かつ第2通常状態)に移行せずに第1通常状態かつ第2特定状態に移行してしまう。この点、第1特定状態と、第2特定状態との開始のタイミングを合わせる(第2規定回数を第1規定回数より少なく設定する)ことで、第1特定状態と、第2特定状態とが重複する期間として、少なくとも第2特定状態とされる期間だけは確保することができ、また、第2特定重複期間の後の第2通常重複期間についても、第1規定回数から第2規定回数を引いた回数で確定させることができる。従って、第2特定重複期間で射幸性を高め、その後の第2通常重複期間で射幸性の高まり過ぎを抑制するといった作用効果を確実に奏することができる(想定から大きく外れ難くすることができる)。
尚、上記手段A−2にかかる手段A−5の構成を具備する場合に、「前記第1特定状態は、当該第1特定状態において前記特別遊技状態が第1規定回数発生することで終了し、
前記第2特定状態は、当該第2特定状態において前記特別遊技状態が第2規定回数発生することで終了し、
前記第2規定回数は前記第1規定回数よりも少ないこと」としてもよい。この場合、第1特定状態と第2特定状態とが重複することで第2契機に基づく当否抽選の当選による特別遊技状態が発生し易く、ここで、第1規定回数を複数回とし、前記重複した状態が連続する場合(特別遊技状態が複数回発生しなければ前記重複した状態が終了しない場合)には、遊技者にとって望ましい種別の大当たり状態が連続するといった非常に高揚感の得られる状態とされる。つまり、意図的に第2契機に対応する特別遊技状態が発生し易い状態を設けることによって、遊技に抑揚を付けて、興趣の向上を図ることができる。
その一方で、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が何度も連続してしまうと射幸性が高くなり過ぎてしまうことが懸念される。また、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態から、第1通常状態かつ第2通常状態とされる場合には、その落差が大きく、遊技意欲(遊技を続けようとする意欲)の低下を招くおそれがある。
この点、上記構成を採用することで、第2規定回数は第1規定回数よりも少なく、第2特定状態は第1特定状態よりも先に終了する可能性が高い。例えば、第1特定状態と第2特定状態とが同時に開始される等した場合、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態において特別遊技状態が第2規定回数発生すると、第2特定状態が終了し、第1特定状態かつ第2通常状態とされる。つまり、特別遊技状態が発生し易い状態は継続されるが、その種別は、第1契機に対応するものとなる。従って、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態がある程度連続する状態を設け、その後、第1特定状態かつ第2通常状態として、遊技意欲の低下を抑制しつつ射幸性を抑えることができる。結果として、射幸性が高くなり過ぎることを抑制しつつ、興趣の向上を図ることができる。
手段A−9.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な始動入球検知手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成され、遊技球が入球することに基づいて遊技者に遊技価値が付与される可変入球手段と、
前記始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技発生手段とを備え、
前記当否抽選において第1確率で当選する低確率状態と、前記第1確率よりも高い第2確率で前記当否抽選に当選する高確率状態とがあり、
前記始動入球手段に遊技球が入球可能な低入球状態と、前記低入球状態よりも遊技球が前記始動入球手段に入球し易くなる高入球状態とがあり、
前記当否抽選が行われる通常遊技状態において、第1条件を満たすことで前記特別遊技状態の終了後に前記高確率状態に移行する権利が付与され、第2条件を満たすことで前記特別遊技状態の終了後に前記高入球状態に移行する権利が付与される構成において、
前記高確率状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高確率上限と、
前記高入球状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高入球上限とが設けられ、
前記高確率上限に到達した場合には、前記第1条件が満たされた場合であっても、前記高確率状態の権利が付与されず、
前記高入球上限に到達した場合には、前記第2条件が満たされた場合であっても、前記高入球状態の権利が付与されない構成であって、
前記低確率状態、及び、前記低入球状態において、前記第1条件、及び、前記第2条件が満たされた場合に、前記高入球上限への到達が、前記高確率上限への到達よりも早くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段A−9によれば、高入球上限は高確率上限よりも短く設定されており、高入球状態(第2特定状態)、かつ、高確率状態(第1特定状態)である状態(以下、「確変モード」と称する)で高確率上限に到達すると、高確率状態は継続するが、高入球状態は終了する(高入球状態が高確率状態よりも早くに終了する)。つまり、確変モードの上限に達した後は、低入球状態(第2通常状態)、かつ、高確率状態である状態(以下、「チャンスモード」と称する)に移行する。これにより、確変モードが特別遊技状態を挟んで連続するという遊技球を可変入球手段に入球させることに応じて付与される遊技価値(例えば、遊技球)が集中して付与され易い状態(遊技価値を減らさずに増やすことができる状態)を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして、或いは、ほぼ継続するようにして)興趣の向上を図りつつ、高確率上限到達後、チャンスモードに移行させることで、変動時間が長くなる等して、始動入球手段への遊技球の入球頻度を低下させ、遊技価値の付与の速度を確変モードよりも抑制することとしている。このため、高確率上限を設ける等して、例えば、第1所定時間において、確変モード、及び、チャンスモードが好適に含まれる設定とすることで、前記第1所定時間当たりの発射された遊技球の数に対する遊技者に付与された遊技価値の数の割合(以下、「出玉率」と称する)のばらつきを抑制しつつ、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間あたりの出玉率の抑揚を設けることができる。従って、例えば、前記第2所定時間あたりの出玉率に関してもほぼばらつきがないような起伏のない遊技に比べて、遊技性や演出性の向上を図ることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。
また、チャンスモードであっても、高確率状態であることから、低入球状態、かつ、低確率状態(第1通常状態)の状態(以下、「通常モード」と称する)よりも、可変入球手段に遊技球が入球して対応する遊技価値が付与され易い状態とされ、遊技価値の減少が抑制されつつ、遊技を進行させることができる。従って、確変モードが高入球上限に達して強制的に終了させられるとしても、未だ、高確率状態にあることで、遊技を継続する意欲の低下を抑制することができる。尚、確変モードやチャンスモードでは、所定期間に対応して付与された数の遊技価値が、前記所定期間に発射した数の遊技球の価値とほぼ同じ(現状維持ベース)となることとしてもよい。また、本手段の構成に上記手段A−1乃至手段A−8の構成を適宜組み合わせることが可能である。
手段A−10.前記始動入球手段は、第1始動入球手段と、第2始動入球手段とを備え、
前記始動入球検知手段は、前記第1始動入球手段に対応する第1始動入球検知手段と、前記第2始動入球手段に対応する第2始動入球検知手段とを備え、
前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第2当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合には、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第1当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合に比べ、前記第1条件、及び、前記第2条件の両方を満たす可能性が高く構成され、
前記当否抽選の実行に基づいて識別情報の変動表示を行うとともに、当該変動表示を前記当否抽選の結果に応じた態様で停止表示させる教示手段を備え、
前記第1当否抽選に対応する前記変動表示である第1変動表示と、前記第2当否抽選に対応する前記変動表示である第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第1変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第2変動表示を複数回実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−9に記載の遊技機。
手段A−10によれば、第2当否抽選で当選する方が、第1当否抽選で当選するよりも有利である。つまり、確変モードを継続させるためには、第1条件、及び、第2条件の両方を満たさなければならないが、第2当否抽選で当選すると、第1条件、及び、第2条件の両方を満たす可能性が高い。ここで、高入球状態では、第1変動表示の変動時間が、第2変動表示の変動時間よりも長く、第2変動表示を数多く実行することができるため、当選に対応する第2変動表示が停止表示される可能性が高くなる。その一方で、低入球状態では、第2変動表示の変動時間が、第1変動表示の変動時間よりも長く、当選に対応する第1変動表示が停止表示される可能性が高くなる。これにより、高入球状態である確変モードにおいて集中して遊技価値を付与可能とした後、低入球状態であるチャンスモードに移行することで遊技価値の付与の速度を確変モードよりも抑制するといった構成をより確実に実現させることができる。
手段A−11.前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示に対応する演出を導出可能な演出手段を備え、
前記演出手段は、(前記低確率状態、かつ、)前記低入球状態では、前記第2変動表示に対応する演出を実行しないことを特徴とする手段A−10に記載の遊技機。
手段A−11によれば、低入球状態、特に、通常モードにおいて、長時間変動している第2変動表示に対応する演出(第2演出変動表示)により第2変動表示が気になって、第1変動表示を消化していく遊技を進行し難くなったり(例えば、第2演出変動表示の結果が出るまで待つようなことになると、著しい稼働低下を招く)、通常モードになっても遊技を止め難くなったりするといった事態を抑制することができる。また、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで特別遊技状態が開始されることを気付き難くすることができる。つまり、遊技者が遊技を止めた後、第2変動表示の変動が実行中であって、それが当たるような場合には、近くに座っている遊技者が、遊技球を急いでかかる遊技機に補給して、特別遊技状態を獲得する可能性がある。そこで、通常モードでは第2変動表示に関する演出を止めることで、かかる事態を抑制することができる。
手段A−12.前記低確率状態、かつ、前記低入球状態において当選した前記第2当否抽選に対応する前記特別遊技状態における演出を導出しない場合があることを特徴とする手段A−11に記載の遊技機。
手段A−12によれば、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで特別遊技状態が開始されたことを気付き難くするといった作用効果がより顕著に奏される。尚、通常モードの第2当否抽選の当選に対応する特別遊技状態で開状態とされる可変入球手段の遊技機前方からの視認性を低下させる目隠し手段を設けることとしてもよい。
手段A−13.前記第1可変入球手段、又は、前記第2可変入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定入球部と、
前記特定入球部に入球した遊技球を検知可能な特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記特別遊技状態、又は、)前記高確率状態を発生させる権利を付与する有利状態発生手段とを備え、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記特別遊技状態、又は、)前記高確率状態が付与可能に構成されていることを特徴とする手段A−10乃至A−12のいずれかに記載の遊技機。
手段A−13によれば、特定入球部を有する可変入球手段を開状態とするか否かで、高確率状態を付与するか否かを変えることができる。これにより、比較的自由に高確率状態を付与するか否かを設定することができ、遊技性の向上等を図ることができる。例えば、第1当否抽選で当選した場合と、第2当否抽選で当選した場合とで高確率状態移行の割合を異ならせることができ、通常モードで第1当否抽選に当選した場合に、時短モード、或いは、通常モードへの振分けがあるように設定し、確変モードで第2当否抽選に当選した場合に、確変モード及びチャンスモードのどちらかに移行するように設定することができる。従って、遊技性の設計の自由度を向上させ、興趣の向上を図ることができる。
また、通常モードで第2当否抽選に当選しても、特定入球部に遊技球を入球させなければ、(特別遊技状態を発生させたり、)確変モードに移行させたりすることができないようになっている。これにより、遊技機を遊技していなければ、かかる機会を逃し易く、特定入球部への入球に対応する権利を消失させることができる。従って、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで付与された(特別遊技状態、或いは、その後の)確変モードを別の遊技者が遊技するといった事態を抑止することができる。
また、離席していれば第2当否抽選の当選に対応する権利を上手く獲得できない構成のため、例えば、通常モードにおいて第2始動入球手段に遊技球を入球させて、全ての第1変動表示が停止され、第2変動表示のみが変動していることを確認してから遊技機を10分近く放置し、10分近くになったところで遊技機に戻り、第2変動表示が外れたら、再び、第2変動表示をさせる(当たるまで繰り返し)という行為を抑制することができる。尚、遊技をせずにずっと座っていれば、遊技ホール関係者が注意をすることができ、離席していてたまたま遊技をしていない等の言い逃れができない。尚、通常モードの第2変動時間を1パターンではなく、複数パターン設けることで、第2変動表示の停止タイミングを見計らって往来するといった行為を抑止することができる。
尚、「前記特別遊技状態では前記可変入球手段が複数回開状態とされ、前記特定入球部を有する前記第1可変入球手段、又は、前記第2可変入球手段を前記開状態として遊技球を前記特定入球部に入球可能とする機会は、前記特別遊技状態において前記可変入球手段が最初に開状態とされる機会とされること」としてもよい。この場合、遊技していない状態で特別遊技状態や確変モードを発生させる機会が発生した場合に、別の遊技者がかかる機会を察知して獲得してしまうといった事態をより一層抑制することができる。
尚、通常モードで(本来は発生することを意図していない)第2当否抽選に当選することで発生する特別遊技状態は、当該特別遊技状態において獲得可能な遊技価値の数が、第1当否抽選に当選することで発生する特別遊技状態よりも少なく設定されていることとしてもよい。
手段A−14.前記始動入球検知手段の検知が行われた場合に、前記当否抽選に使用される当否関連情報を取得する当否関連情報取得手段と、
前記当否関連情報取得手段で取得された前記当否関連情報を記憶可能な記憶領域を複数有する保留記憶手段とを備え、
前記教示手段における前記変動表示の実行中において、前記始動入球検知手段の検知が行われた場合には、当該検知に対応する前記変動表示が、実行中の前記変動表示後に行われるように保留される構成であり、
前記保留記憶手段は、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否関連情報を記憶する第1変動記憶領域と、前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否関連情報を記憶する第2変動記憶領域とを備え、
前記第1変動記憶領域、及び、前記第2変動記憶領域のうち少なくとも一方に記憶されている所定の当否関連情報に対応する前記変動表示が実行されるよりも前の段階において、前記所定の当否関連情報が前記特別遊技状態に対応するものであるか否かを判別する先読み処理が行われ、
実行されている前記変動表示に対し、保留されている前記変動表示に対応する前記当否関連情報に関する前記先読み処理の結果に基づく演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−10乃至A−13のいずれかに記載の遊技機。
第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、一方の変動表示の変動時間が経過する前に、他方の変動表示に対応して特別遊技状態等に当選させるといった遊技性において、他方の変動時間を短くすることが考えられるが、変動時間を短くし過ぎると、味気ない演出になってしまうことが懸念される。この点、手段A−14によれば、保留されている変動表示の前の段階から(例えば、複数回の変動表示にわたって)演出を行うことができ、演出性の向上を図ることができる。
手段A−15.前記先読み処理の結果に基づいて、複数回の前記変動表示にわたる連続演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−14に記載の遊技機。
手段A−15によれば、チャンスモードや確変モードにおける第1変動表示や第2変動表示が比較的短い時間で行われるとしても、複数の変動表示の時間を使って1つの変動表示の停止表示(当否抽選の結果教示)に向けた演出(連続演出)を行うことができる。従って、チャンスモードや確変モードにおける変動表示の1つ1つの変動時間を長くしなくても、一瞬ではない連続演出で確変モードを盛り上げることができる。
また、例えば、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち一方が当否抽選又は補助当否抽選の当選を示す態様で停止表示された場合に、他方を外れの態様で強制的に停止表示させるとともに、前記他方に対応する変動情報を消去する構成とした場合、確変モードの後に、第1補助当否抽選に当選し易いチャンスモードに移行することで、チャンスモードにおいて第1補助当否抽選で当選した際に、第2変動表示を消去することができ、確変モードで第2始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて保留されていた第2変動表示が低入球状態に移行した後に変動が長く設定され、消化し終えるまでに時間がかかり過ぎるといった事態を回避することができる。従って、チャンスモード又は通常モードに移行したので遊技を止めたいが、第2変動表示が保留されているので、気になって止め難い、或いは、遊技者が遊技をしていない状態であるにも関わらず、第2変動表示が停止表示されて特別遊技状態が発生する等の事態を回避することができる。
尚、「前記保留記憶手段の前記記憶領域に対して前記当否関連情報が記憶されていることを示す保留表示を導出可能な保留表示手段を備えること」としてもよい。
手段A−16.前記先読み処理では、保留されている前記変動表示に対応して前記高入球上限に到達すること、及び、前記高確率上限に到達することを判別可能に構成されていることを特徴とする手段A−14又はA−15に記載の遊技機。
手段A−16によれば、高入球上限や高確率上限に到達して高入球状態や高確率状態が付与されないことになるにも関わらず、高入球状態や高確率状態が付与される示唆を演出で行ってしまうといった事態を回避することができる。
手段A−17.前記第1始動入球検知手段の検知に基づいて、前記第1当否抽選にて当選しなかった場合に第1補助当否抽選が行われ、前記第1補助当否抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を前記開状態とさせる補助特別遊技状態が発生する構成において、
前記補助特別遊技状態と、当該補助特別遊技状態に続く前記変動表示とにかけて、前記先読み処理に基づく情報に対応する演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−14乃至A−16のいずれかに記載の遊技機。
手段A−17によれば、変動時間が短い場合であっても、その直前の補助特別遊技状態の時間も使用して、該補助特別遊技状態から変動表示に続く演出を行うことで、演出に十分な時間を確保することができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段A−18.前記高入球状態において、前記第1変動表示が停止表示されるまでの時間、及び、前記第1変動表示が停止表示されることの注意点を教示する注意喚起手段を備えていることを特徴とする手段A−10乃至A−17のいずれかに記載の遊技機。
手段A−18によれば、例えば、高入球状態において、遊技者が席を外している間に第1変動表示が停止表示されてしまい、ここで、第1当否抽選に対応する特別遊技状態が発生し、第2条件が満たされないこととなってしまうといった事態を抑止することができる。
手段A−19.少なくとも前記低確率状態、かつ、前記低入球状態において、遊技球を前記遊技領域に向けて発射させた数である発射数、前記第1始動入球手段に遊技球が入球した数である第1入球数、前記第2始動入球手段に遊技球が入球した数である第2入球数をカウントし、当該カウントに対応する情報を遊技機外部に出力可能とする発射監視手段を備えていることを特徴とする手段A−10乃至A−18のいずれかに記載の遊技機。
手段A−19によれば、通常モードにおいて、遊技球を第2始動入球手段に入球させ、第2当否抽選での当選を狙う(例えば、第2変動表示が約10分の場合に、10分間に遊技球を第2入球手段に入球させるまでの数個を発射させるだけの遊技を繰り返す)といった遊技機の稼働低下を招く迷惑行為を遊技ホール側で把握する(例えば、遊技機からホールコンピュータに該当の通報がある)ことができる。これにより、遊技ホール関係者が、適宜好適な対処を行うことができる。
手段A−20.前記高確率上限に達していない状態における前記第1当否抽選の当選によって、少なくとも前記第1条件が満たされ、前記特別遊技状態の終了後に前記高確率状態が付与されることを特徴とする手段A−10乃至A−19のいずれかに記載の遊技機。
手段A−20によれば、チャンスモードにおいて第1条件が満たされずに通常モードに移行してしまうといった事態を回避することができる。従って、チャンスモードに移行してすぐに通常モードに移行してしまい、チャンスモードの期間が短くなり過ぎてしまうといった事態を防止することができる。結果として、確変モードを含む所定時間あたりの遊技価値の付与の速度をチャンスモードによって抑制するといった上記作用効果がより確実に奏される。
手段A−21.前記高確率上限に達するまでの前記高確率状態の付与回数を計数可能な高確率上限カウンタと、
前記高入球上限に達するまでの前記高入球状態の付与回数を計数可能な高入球上限カウンタとを備え、
前記高入球状態、かつ、前記高確率状態において前記高入球上限に到達し、前記低入球状態かつ前記高確率状態に移行する場合には、前記低確率状態に移行するまで前記高入球上限カウンタの値が前記高入球上限に到達したことを示す値で維持されることを特徴とする手段A−9乃至A−20のいずれかに記載の遊技機。
手段A−21によれば、第1当否抽選の結果が遊技に反映されていくチャンスモード(確変モードからチャンスモードに続く一連の有利状態)において、第1当否抽選にて当選した場合に第1条件とともに第2条件が満たされる振分けを設けたとしても、高入球上限カウンタの値等に基づいて、高入球状態が付与されない禁則処理を行うことができる。従って、チャンスモードにおいて高確率上限を全うさせ易くすることができる。
手段A−22.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態において前記第1当否抽選にて当選した場合に、前記第1条件及び前記第2条件の両方が満たされる場合と、前記第1条件が満たされる一方で前記第2条件が満たされない場合とが設けられ、
前記低確率状態、かつ、前記低入球状態において前記第1当否抽選にて当選した場合に、前記第1条件及び前記第2条件の両方が満たされる場合と、前記第1条件が満たされる一方で前記第2条件が満たされない場合とが設けられていることを特徴とする手段A−21に記載の遊技機。
手段A−22によれば、通常モードにおいて特別遊技状態に当選した場合に、確変モードだけでなくチャンスモードにも移行し得る構成とすることで、確変モードに移行する特別遊技状態のみが設けられている場合に比べ、遊技性の多様化、射幸性の抑制等を図ることができる。さらに、チャンスモード(確変モードからチャンスモードに続く一連の有利状態)において、第1当否抽選にて当選した場合に第1条件とともに第2条件が満たされる振分けを設けることで、通常モードからチャンスモードに移行した場合には、チャンスモードから確変モードに移行する機会を十分に付与することができる。尚、確変モードからチャンスモードに移行した場合には、第1当否抽選にて当選した場合に第1条件とともに第2条件が満たされる振分けが選択されたとしても、高入球上限に達していることから、高入球状態は付与されない(確変モードには移行せず、チャンスモードをループする)ようになっている。
手段A−23.前記第2条件以外にも、前記特別遊技状態の終了後に前記高入球状態に移行する権利が付与される特殊条件が設けられていることを特徴とする手段A−9乃至A−22のいずれかに記載の遊技機。
手段A−23によれば、チャンスモードにおいて高入球状態(確変モード)に移行する可能性が全くないという事態を回避することができる。
手段A−24.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態では、前記低確率状態、かつ、前記低入球状態である状態において導出される演出、並びに、前記高入球状態において導出される演出とは異なる専用の演出が導出されることを特徴とする手段A−9乃至A−23のいずれかに記載の遊技機。
手段A−24によれば、チャンスモードが比較的長時間になったとしても、専用の演出を楽しみに遊技を進行してもらうことができ、一連の確変モードの慌ただしさの後、かかる専用の演出を落ち着いて堪能してもらっていれば、そのうちに高確率上限に到達し、専用の演出の終了とともに、確変モードを狙う遊技を再開してもらうことができる。従って、比較的長時間の遊技を行う場合でも、程よいサイクルで確変モードやチャンスモード等を順次堪能してもらうことができる。
手段A−25.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態において、演出ポイントを貯める、或いは、貯め易い演出があり、
前記高確率状態、かつ、前記低入球状態以外の状態において、前記演出ポイントを保有している状態において前記特別遊技状態に当選した場合に、前記演出ポイントの数値に応じた演出が導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−24に記載の遊技機。
手段A−25によれば、チャンスモードにおける遊技意欲の向上等を図ることができる。尚、演出ポイントの数値に応じた演出としては、例えば、特別遊技状態中に珍しい演出が出る、特別遊技状態中に用意された複数の演出モードの中から任意の演出モードを選択可能になる(選択肢が増える)、「所定の操作により前記当否抽選の当選確率を複数段階で設定可能な構成において、前記当選確率の設定を示唆、又は、教示する演出が導出される(演出ポイントが多いほど高信頼度の演出が導出される等)」等が挙げられる。
手段A−26.前記高確率上限までの残り期間を教示する高確率残存表示を導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−9乃至A−25のいずれかに記載の遊技機。
手段A−26によれば、どの程度チャンスモードを繰り返しそうであるのかを把握することができ、チャンスモードの遊技機を遊技するのか否かの判断を行い易くすることができる。尚、高確率残存表示は、表示される場合と、表示されない場合とがあることとしてもよい。この場合、新たな演出を追加すること(例えば、演出成功で高確率残存表示が表示されるようにすること)ができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段A−27.前記高確率状態では、前記当否抽選に当選しなかった場合に、前記高確率状態から前記低確率状態、かつ、前記低入球状態へ移行させるか否かの転落抽選が行われ、
前記特別遊技状態の後、前記高確率状態において、前記変動表示が規定回数行われるまでは、前記転落抽選の結果に関わらず、前記高確率状態が維持される保証期間とされる(前記高確率状態において前記変動表示が前記規定回数行われる間に前記転落抽選に当選していた場合には、前記変動表示が前記規定回数行われた後に、前記低確率状態に移行する)ことを特徴とする手段A−9乃至A−26のいずれかに記載の遊技機。
手段A−27によれば、チャンスモードにおいて、転落抽選に当選することで、通常モード(低確率状態)に移行させ、高確率上限をリセットすることができる。従って、第1条件及び第2条件を満たせば確変モードが付与される状態に移行する状態とすることができる。結果として、遊技意欲の向上、遊技性の向上等を図ることができる。
また、保証期間を設けることで、特に、保証期間で十分に当否抽選に当選する確率としておけば、確変モードにおいて、高入球上限が全うされる前に通常モードに移行してしまうといった事態の発生を抑制することができる。さらに、保証期間により、例えば、特別遊技状態の終了後に、すぐに転落抽選に当選して、通常モードに移行してしまうといった事態を回避することができ、遊技価値が大幅に増え得る期間の後に、遊技価値の増加が抑制される期間を設けることで、遊技価値のある程度以上の増加を抑制するといった作用効果が極力守られるようにすることができる。
尚、「前記高確率状態において、前記転落抽選にて当選する確率は、前記当否抽選に当選する確率よりも低く構成されていること」としてもよい。この場合、保証期間が過ぎても当否抽選に当選する可能性の方が高く、確変モードで保証期間が過ぎた場合の遊技者の興趣低下を抑制することができる。
尚、高入球上限を全うさせなくてもよい構成であれば、例えば、特殊条件の設定に代えて、又は、加えて、高確率状態からの転落抽選を行う仕様としてもよい(100回転までの保障(転落していても継続)を付けてもよい)。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報等参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、遊技を長期間(長時間)行う場合には、射幸性が高くなり過ぎないように、遊技者が遊技に投入した遊技価値の数と、遊技に際して所定条件が成立したことに対応して得られる対価として付与される遊技価値の数との差が大きくなり過ぎないことが好ましい。しかしながら、短期間では、遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るべく、ある程度は、前記対価としての遊技価値がまとまって付与される状態を設けることが望ましい。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、射幸性が高くなり過ぎることを抑制しつつ、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1.遊技価値を使用して遊技が行われる遊技機において、
第1特定条件が成立した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、
前記当否抽選において第1通常確率で当選する第1通常状態と、前記当否抽選において前記第1通常確率よりも高い第1特定確率で当選する第1特定状態とに状態変化可能に構成され、
第2特定条件が成立した場合に、遊技者の前記遊技価値の減少を抑制するサポート遊技状態(遊技者に前記遊技価値が付与される遊技の結果となり易く、遊技に使用される前記遊技価値の数に対して、遊技の結果により遊技者が獲得する前記遊技価値の数の割合が高められる)を発生させるか否かのサポート抽選が行われ、
前記サポート抽選にて当選しない、又は、当選し難い第2通常状態と、前記サポート抽選にて当選可能、又は、前記第2通常確率よりも前記サポート抽選にて当選し易い第2特定状態とに状態変化可能に構成され、
前記第1特定状態と、前記第2特定状態とが重複した状態とされることで、前記第1通常状態、及び、前記第2通常状態のうち少なくとも一方を含む状態よりも遊技者にとって有利な状態とされることを特徴とする遊技機。
手段B−1によれば、当否抽選の確率が高められる第1特定状態と、遊技を行うことによる遊技価値の減少が抑制される第2特定状態とが重複したりしなかったりすることで遊技に抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。尚、特別遊技状態は、サポート遊技状態よりも、遊技者が遊技価値を獲得し易い状態であることとしてもよい。
手段B−2.前記第1特定条件は、第1契機の発生、又は、第2契機の発生により成立し、
前記特別遊技状態には複数種類設けられ、前記第2契機に基づいて前記当否抽選に当選した場合には、前記第1契機に基づいて前記当否抽選に当選した場合に比べ、遊技者にとって有利な前記特別遊技状態の種類が選択される、又は、選択され易く構成され、
前記遊技価値を獲得可能、又は、獲得容易な可能状態と、獲得不可能、又は、獲得困難な不可能状態とに状態変化する可変手段を備え、
前記可能状態が前記サポート遊技状態に相当し、
前記第2特定状態では、前記第2通常状態に比べ、前記可変手段が前記可能状態とされ易く構成され、
前記可変手段が前記可能状態、及び、前記不可能状態のどちらにあっても、前記第2契機の発生のさせ易さについては同じであることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、可変手段により遊技価値の減少を抑制するサポート遊技状態としても、第2契機が発生し易くならないようにすることができる。このため、第2特定状態と、第1特定状態とが重複した状態における遊技者の遊技価値の減少を抑制しつつ、第2契機の発生を適度なものとし、前記重複した状態における遊技を比較的緩やかに(滞在時間が極力長くなるように)進行させることができる。尚、「前記可変手段は、前記第1特定条件を発生させる手段とは別に設けられていること」としてもよい。
手段B−3.前記第1条件が成立した場合に、前記当否抽選の結果を教示する変動表示が行われ、前記当否抽選に当選した場合には前記変動表示の停止表示(完了)後に前記特別遊技状態を発生させる構成であり、
前記第1契機に基づく前記当否抽選に対応する第1変動表示と、前記第2契機に基づく前記当否抽選に対応する第2変動表示とが重複して行われる場合があり、
前記第2通常状態では、前記第1変動表示の長さが、前記第2変動表示の長さよりも短くされ、又は、短くされ易く構成され、
前記第2特定状態では、前記第2変動表示の長さが、前記第1変動表示の長さよりも短くされ、又は、短くされ易く構成されていることを特徴とする手段B−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、(第2契機が発生していない状態での)第2契機の発生させ易さが常に変わらないような構成としても、第2特定状態では、第2変動表示の長さを比較的短くすることによって、第1変動表示よりも第2変動表示を積極的に消化する状態とすることができる。つまり、第2特定状態では、第2契機に基づく当否抽選が第1契機に基づく当否抽選よりも実行され易くなっている。従って、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態とされることで、遊技者にとって有利な状態とするといった作用効果がより確実に奏される。
また、第1特定状態にあっても、第2通常状態である場合には、第1変動表示が積極的に消化される。つまり、第2通常状態では、第1契機に基づく当否抽選が第2契機に基づく当否抽選よりも実行され易いことから、第2通常状態で第2契機を狙って第2変動表示を実行させることを抑制することができる。従って、各種遊技状態を設けることで遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るといった作用効果がより確実に奏される。
手段B−4.前記第1変動表示が前記第1契機に基づく前記当否抽選に当選したことを教示する場合に、前記第2変動表示が変動表示されている場合には当該第2変動表示を消去し、
前記第2変動表示が前記第2契機に基づく前記当否抽選に当選したことを教示する場合に、前記第1変動表示が変動表示されている場合には当該第1変動表示を消去する構成であり、
少なくとも前記第1契機に基づく前記当否抽選に当選しなかった場合に行われ、遊技者にとって有利な補助特別遊技状態を発生させるか否かの補助当否抽選が行われ、
前記特別遊技状態は前記補助特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、
少なくとも前記第1特定状態における前記補助当否抽選は、前記当否抽選よりも当選確率が高く構成され、
前記第1変動表示が前記第1契機に基づく前記補助当否抽選に当選したことを教示する場合においても、前記第2変動表示が変動表示されている場合には当該第2変動表示を消去することを特徴とする手段B−3に記載の遊技機。
手段B−4によれば、第1変動表示、及び、第2変動表示が並行して実行されている場合に、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、当否抽選で当選したことを教示した変動表示とは反対の変動表示は消去される。つまり、一方側で当否抽選の当選を教示し続ければ、他方側の変動表示は当否抽選の結果を教示しない状態が続き、たとえ、かかる当否抽選の結果が当選に対応していても変動表示が停止表示されていないことから、かかる当否抽選の結果も反映されることはない(消去される)。
ここで、例えば、第1特定状態かつ第2通常状態では、第1契機、及び、第2契機に基づく当否抽選のどちらも当選確率が高められるが、第1変動表示の方が短時間である上、当否抽選で当選しなくても、補助当否抽選で当選すれば、第2変動表示を消去することができ、第1変動表示をより積極的に実行していくことができる。これにより、第1変動表示と、第2変動表示との変動時間の差をそれ程大きくしなくても(第1特定状態かつ第2通常状態において短い方の変動表示である第1変動表示を比較的ゆっくりと進行させたとしても)第2契機に基づく当否抽選の結果が教示される前に、第1契機に基づく当否抽選で当選させることが十分に可能となる。
尚、特別遊技状態、及び、補助特別遊技状態の発生時には教示が行われることとしてもよい。規定数を上限として変動表示を保留記憶可能に構成され、変動表示が保留記憶されていることを教示する保留表示手段を備え、保留表示手段において、対応する変動表示の内容を示唆する先読み演出を導出可能に構成され、先読み演出では、補助特別遊技状態の示唆についても実行可能に構成されていることとしてもよい。
手段B−5.前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態において遊技者に付与された前記遊技価値の数を教示する付与数教示手段を備えていることを特徴とする手段B―1乃至B−4のいずれかに記載の遊技機。
手段B−5によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態とされたことでどれ程の恩恵を受けたかを把握し易くすることができ、該重複した状態における高揚感を得易くしたり、遊技プラン等を立て易くしたりすることができる。
手段B−6.前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態からそれ以外の状態に移行するか否かの移行演出を実行可能に構成され、
前記移行演出が行われる場合には、前記付与教示手段による前記遊技価値の数の教示は待機され、前記移行演出の終了後に前記付与教示手段による教示が行われることを特徴とする手段B―5に記載の遊技機。
手段B−6によれば、遊技を大きく左右するポイントの移行演出を存分に堪能してもらうことができる。また、移行演出後には、移行演出中に獲得した分も含めて獲得した遊技価値の数が教示されることから、例えば、移行演出後に第1特定状態と第2特定状態とが重複していない状態に移行した場合に、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態において獲得した遊技価値の数が結局分からない等といった事態を回避することができる。
手段B−7.前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態において、前記付与数教示手段による教示が行われる付与数教示期間と、前記教示が行われない付与数非教示期間とが設けられ、
前記付与数非教示期間が終了した場合には、前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態ではなくても、前記付与数教示手段による教示が行われることを特徴とする手段B−5又はB−6に記載の遊技機。
手段B−7によれば、付与数非教示期間により付与数教示手段による教示よりも注目させたい対象に注目してもらうことができ、また、付与数非教示期間において、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態から、第1特定状態と第2特定状態とが重複していない状態に状態変化することで、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態において獲得した遊技価値の数が結局分からない等といった事態を回避することができる。
手段B−8.前記特別遊技状態には、いずれの状態においても前記特別遊技状態が発生した場合には当該特別遊技状態に対応する演出が導出される教示型特別遊技状態と、少なくとも前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態において前記特別遊技状態が発生した場合に当該特別遊技状態に対応する演出が導出されない非教示型特別遊技状態とが設けられていることを特徴とするB―1乃至B−7のいずれかに記載の遊技機。
手段B−8によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が終わるのか継続するのか等の演出機会を増やすことができ(例えば、第1特定状態が変動表示を100回うと終了する構成であって、第1のタイミングから変動表示が50回行われた時点で非教示型特別遊技状態に当選して第1特定状態の上限がリセットされている場合、第1のタイミングから変動表示が100回行われたタイミングでは、第1特定状態の上限まで残り50回あるが、かかるタイミングで第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が終わるのか継続するのかの演出を行う)、興趣の向上等を図ることができる。
手段B−9.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な始動入球検知手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成され、遊技球が入球することに基づいて遊技者に遊技価値が付与される可変入球手段と、
前記始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技発生手段とを備え、
前記当否抽選において第1確率で当選する低確率状態と、前記第1確率よりも高い第2確率で前記当否抽選に当選する高確率状態とがあり、
前記始動入球手段に遊技球が入球可能な低入球状態と、前記低入球状態よりも遊技球が前記始動入球手段に入球し易くなる高入球状態とがあり、
前記始動入球手段は、第1始動入球手段と、第2始動入球手段とを備え、
前記始動入球検知手段は、前記第1始動入球手段に対応する第1始動入球検知手段と、前記第2始動入球手段に対応する第2始動入球検知手段とを備え、
前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第2当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合には、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第1当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合に比べ、遊技者にとって有利な種別の前記特別遊技状態が付与され易い構成であって、
前記当否抽選の実行に基づいて変動表示を行うとともに、当該変動表示を前記当否抽選の結果に応じた態様で停止表示させる教示手段を備え、
前記第1始動入球手段は、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な閉状態と、前記閉状態よりも前記遊技領域を移動する遊技球が入球容易な開状態とに状態変化可能な開閉式第1始動入球手段を備え、
前記高入球状態では、前記低入球状態に比べて前記開閉式第1始動入球手段が前記開状態とされ易く構成され、
前記開閉式第1始動入球手段は、前記遊技領域において、前記第2始動入球手段を狙って発射された遊技球が入球し得る位置に設けられ、
前記第1当否抽選に対応する前記変動表示である第1変動表示と、前記第2当否抽選に対応する前記変動表示である第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第1変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第2変動表示を複数回実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段B−9によれば、高入球状態(第2特定状態)、かつ、高確率状態(第1特定状態)である状態(以下、「確変モード」と称する)では、第2変動表示の変動時間が、第1変動表示の変動時間よりも短く、主として第2変動表示に対応する第2当否抽選の結果が遊技に反映される。ここで、例えば、第2始動入球手段を開閉式の始動入球手段とし、確変モードにおいて頻繁に遊技球が第2始動入球手段に入球するように構成した場合、確変モードの遊技がスムースに進行することとなるが、確変モードに滞在する時間が短くなることが考えられる。
この点、本手段では、第2始動入球手段ではなく、第1始動入球手段を開閉式の始動入球手段とし、高入球状態において比較的開状態とされ易いように構成することで、確変モードにおける遊技者の遊技価値の減少を抑制しつつ、第2始動入球手段への遊技球の入球を遊技機の機種毎に適度なものとし、確変モードにおいて第2変動表示の実行による遊技を比較的緩やかに進行させることができる。
従って、確変モードにおいて、例えば、第2変動表示の変動時間を長くしたり、第2当否抽選の当選確率を低下させたりしなくても(第2変動表示に関して、冗長になったり、各回の期待感が低下したりするおそれを回避し)、確変モードの滞在時間が短くなり過ぎないように抑制することができる。結果として、確変モードが特別遊技状態を挟んで連続するという遊技価値が集中して付与され易い状態(遊技価値を減らさずに増やすことができる状態)を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして)興趣の向上を図りつつ、確変モードにおける特別遊技状態間の間隔が短過ぎて、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。また、確変モードでは、第1当否抽選の結果が反映される機会が少ない(ほぼ皆無とされる)ことから、遊技価値の減少が抑制されつつ、第2当否抽選の当選に期待できる確変モードを比較的ゆったりと堪能してもらうことができる。
さらに、高入球状態、かつ、低確率状態(第1通常状態)である状態(以下、「時短モード」と称する)を設ける場合には、時短モードにおいて、開閉式第1始動入球手段への遊技球の入球により遊技価値の低下を抑制しつつ、第2始動入球手段への遊技球の適度な入球により、時短モードを比較的ゆったりと遊技してもらうことができる。
尚、「前記高入球状態では、前記低入球状態に比べて前記開閉式第1始動入球手段が前記開状態とされ易く構成される」とは、「前記遊技領域を移動する遊技球が通過可能に構成される第1サポート契機手段と、前記第1サポート契機手段を通過する遊技球を検知する第1サポート契機検知手段とを備え、前記第1サポート契機検知手段の検知に基づいて、前記開閉式第1始動入球手段を前記開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われる構成において、前記高入球状態において、前記低入球状態よりも前記入球サポート抽選にて当選する確率が高くなっている」こととしてもよい。
また、確変モードにおける第2始動入球手段への遊技球の入球ピッチは、例えば、複数回分の変動表示の保留記憶可能が可能な構成では、遊技球を遊技領域の好適な位置に向けて発射させ続けていれば、保留上限に達せず、保留が途切れない程度等といった具合に、早過ぎず、遅過ぎずの程度となることが望ましい。尚、本手段の構成に上記手段B−1乃至手段B−8の構成を適宜組み合わせることが可能である。
手段B−10.前記第1始動入球検知手段の検知に基づいて、前記第1当否抽選にて当選しなかった場合に第1補助当否抽選が行われ、前記第1補助当否抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を前記開状態とさせる補助特別遊技状態が発生する構成において、
前記高確率状態では、前記低確率状態に比べ、前記第1補助当否抽選の当選確率が高くなっていることを特徴とする手段B−9に記載の遊技機。
手段B−10によれば、高確率状態、かつ、低入球状態(第2通常状態)であるチャンスモードにおける遊技者の遊技価値の減少をより確実に抑制することができる。尚、「前記補助特別遊技状態に対応して付与可能な前記遊技価値の数は、前記特別遊技状態に対応して付与可能な前記遊技価値の数よりも少なく設定されること」としてもよい。この場合、補助特別遊技状態を高頻度で発生させても遊技者の所有する遊技価値が増加し過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。
手段B−11.前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示のうち一方の変動表示が、前記当否抽選の当選に対応する態様、及び、前記第1補助当否抽選の当選に対応する態様で停止表示された場合に、他方の変動表示が変動表示中である場合には、当該他方の変動表示が否当選の態様で停止表示されるとともに、前記他方の変動表示に対応する前記当否抽選に関する当否関連情報が(遊技に反映されることなく)消去されることを特徴とする手段B−10に記載の遊技機。
手段B−11によれば、低入球状態、かつ、高確率状態である状態(以下、「チャンスモード」と称する)では、第1変動表示が第2変動表示よりも変動時間が短く、また、第1当否抽選では、第2当否抽選と同じ確率で当選することが考えられ、さらに、第1当否抽選で外れたとしても、第1補助当否抽選にて当選し易い。つまり、チャンスモードでは、第1変動表示が次々と停止表示される(或いは第1当否抽選又は第1補助当否抽選に当選する)一方で、第2当否抽選に関する情報(第2変動表示)が次々と消去され、第2当否抽選の結果が基本的には反映される機会がないように構成されている。これにより、チャンスモードに随時移行することで、第2当否抽選で当選する可能性の低い(ほぼ皆無の)期間を設けることができ、例えば、第1所定時間において、確変モード、及び、チャンスモードが好適に含まれる設定とすることで、前記第1所定時間当たりの発射された遊技球の数に対する遊技者に付与された遊技価値の数の割合(以下、「出玉率」と称する)のばらつきを抑制しつつ、前記第1所定時間よりも短い第2所定時間あたりの出玉率の抑揚を設けることができる。従って、例えば、前記第2所定時間あたりの出玉率のばらつきがほぼないような起伏のない遊技に比べて、遊技性や演出性の向上を図ることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。さらに、通常モードにおいて第2変動表示を実行する遊技者と、第2変動表示を実行しない遊技者との間で有利不利の差ができてしまうといった事態を防止することができる。
また、チャンスモードは、高確率状態であることから、低入球状態、かつ、低確率状態の状態(以下、「通常モード」と称する)よりも、遊技価値が付与され易い状態とされる。つまり、高入球状態ではないため、開状態とされた開閉式第1始動入球手段に遊技球を入球させることで遊技価値を得ることは難しいが、その代わりに、第1補助当否抽選に当選して可変入球手段が開状態とされ易くなる。このため、可変入球手段に遊技球を入球させて遊技価値の低下を抑制しつつ、遊技を進行させることができる。従って、チャンスモード(高入球状態)が高入球上限に達して強制的に終了させられるとしても、未だ、高確率状態にあることで、遊技意欲の低下を抑制することができる。
また、チャンスモードにおいては、高入球状態にある場合に比べると、第1変動表示の変動時間が比較的短く設定されるものの、開閉式第1始動入球手段は開状態とされ難く、第1当否抽選を比較的受け難くなる。このため、チャンスモードにおける遊技者の遊技価値の減少を補助特別遊技状態で抑制しつつ、第1始動入球手段(開閉式第1始動入球手段)への遊技球の入球を遊技機の機種毎に適度なものとし、チャンスモードにおいて第1変動表示の実行による遊技を比較的緩やかに進行させることができる。尚、確変モードやチャンスモードでは、所定期間に対応して付与された数の遊技価値が、前記所定期間に発射した数の遊技球の価値とほぼ同じとなることとしてもよい。
手段B−12.前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記低入球状態における前記第1補助当否抽選の当選確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数以上の回数の前記第1変動表示を実行可能に構成されていることを特徴とする手段B−10又はB−11に記載の遊技機。
手段B−12によれば、低入球状態(チャンスモード、通常モード)では、第2変動表示が終了する前に第1補助当否抽選の当選確率の分母以上の回数の第1変動表示を実行可能であり、従って、当否抽選又は第1補助当否抽選で当選する可能性が十分にあり(例えば、ほぼ当選することとなり)、その際に、変動中の第2変動表示は否当選の態様で強制的に停止表示され、当該第2変動表示に対応する第2当否抽選に関する情報は消去される。これにより、低入球状態では、第2変動表示が普通に停止表示されることを抑止することができ、遊技設計上、意図していないものの、第2当否抽選の結果が遊技に反映されるといった事態を抑止することができる。
また、高入球状態、かつ、高確率状態における比較的短い時間で行われる第2変動表示に関し、複数の第2変動表示の時間を使って1つの第2変動表示の停止表示(第2当否抽選の結果教示)に向けた演出(連続演出)を行うことができる。従って、確変モードにおける第2変動表示の1つ1つの変動時間を長くしなくても、一瞬ではない連続演出で確変モードを盛り上げることができる。
手段B−13.前記可変入球手段は、第1可変入球手段と、遊技球が入球した場合に付与される遊技価値の数が前記第1可変入球手段に遊技球が入球した場合よりも少ない第2可変入球手段とを備え、
前記特別遊技状態が発生した場合には前記第1可変入球手段が開状態とされ、前記補助特別遊技状態が発生した場合には前記第2可変入球手段が前記開状態とされることを特徴とする手段B−10乃至B−12のいずれかに記載の遊技機。
手段B−13によれば、特別遊技状態を介在させることで遊技価値を比較的大幅に増加させ、補助特別遊技状態を介在させることで、遊技価値の増減を抑制しつつ遊技を進行させるといった2つの遊技性を比較的簡単に設けることができる。
手段B−14.前記遊技領域を移動する遊技球が通過可能に構成される第1サポート契機手段と、
前記第1サポート契機手段を通過する遊技球を検知する第1サポート契機検知手段とを備え、
前記第1サポート契機検知手段の検知に基づいて、前記開閉式第1始動入球手段を前記開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われる構成において、
前記高入球状態において、前記低入球状態よりも前記入球サポート抽選にて当選する確率が高くなっていることを特徴とする手段B−9乃至B−13のいずれかに記載の遊技機。
手段B−14によれば、確変モードにおける遊技者の遊技価値の減少をより確実に抑制することができる。
尚、第1始動入球手段が1つだけ設けられる構成の場合、「前記遊技領域は、前記第1サポート契機手段が設置され、流下する遊技球が前記第1サポート契機手段を通過し得るとともに、前記開閉式第1始動入球手段に入球し得る第1ルートと、流下する遊技球が前記開閉式第1始動入球手段に入球し得る一方で、前記第1サポート契機手段を通過し得ない第2ルートとを備え、前記第1ルートには、遊技球の入球に基づいて前記遊技価値が付与される一般入球手段が設けられていること」としてもよい。
この場合、第1サポート契機手段に遊技球を通過させていても開閉式第1始動入球手段が開放され難い低入球状態、かつ、低確率状態では、第1ルートに遊技球を打ち出して、一般入球手段に遊技球を入球させて遊技価値を得つつ、閉状態の開閉式第1始動入球手段に遊技球を入球させて特別遊技状態を発生させる遊技性となる。その一方で、第1サポート契機手段に遊技球を通過させていれば開閉式第1始動入球手段が開放され易い高入球状態では、第2ルートに遊技球を打ち出して、第1サポート契機手段に遊技球を通過させつつ、開状態、及び、閉状態にある開閉式第1始動入球手段に遊技球を入球させて遊技価値を得つつ、遊技球の開閉式第1始動入球手段への入球、又は、遊技球の第2始動入球手段への入球に基づいて特別遊技状態を発生させる遊技性となる。従って、開閉式第1始動入球手段、第1サポート契機手段を効果的に設置しつつ、以上のような遊技性に従って遊技者に遊技を行ってもらうことができる。
手段B−15.前記第1始動入球手段は、前記遊技領域において前記第2始動入球手段を狙って発射された遊技球が入球し得る位置に設けられた高確率対応第1始動入球手段と、前記遊技領域において前記第2始動入球手段を狙って発射された遊技球が入球し得ない位置に設けられた低確率対応第1始動入球手段とを備え、
前記遊技領域において前記低確率対応第1始動入球手段を狙って発射された遊技球が入球し得る位置において、遊技球が入球可能に構成されるとともに、遊技球の入球に基づいて前記遊技価値が付与される一般入球手段が設けられていることを特徴とする手段B−9乃至B−14のいずれかに記載の遊技機。
手段B−15によれば、低確率状態(かつ低入球状態)において、高確率対応第1始動入球手段側を狙って遊技球を発射するといった行為を抑止することができる。
手段B−16.前記高確率状態、かつ、前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記高確率状態における前記第2確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数以上の回数の前記第2変動表示を実行可能に構成されていることを特徴とする手段B−9乃至B−15のいずれかに記載の遊技機。
手段B−16によれば、確変モードにおいて第1変動表示が終了する前までに、当選に対応する第2変動表示を停止表示させる可能性を高めることができる。従って、確変モードでは、(開閉式)第1始動入球装置に遊技球が大変入球し易い状態ではあるものの、変動時間の差を比較的大きく設けることで、第1当否抽選ではなく第2当否抽選にて当選する可能性を高めて、確変モードが遊技者にとって有利なモードであることを確定させることができる。
尚、「前記高確率状態、かつ、前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記高確率状態における前記第2確率を分数にして分子を1にした場合の分母の数の2倍以上(100倍以下)の回数の前記第2変動表示を実行可能に構成されていること」としてもよい。さらに、2倍に代えて、3倍、5倍、10倍、或いは、20倍等とすることで、確変モードにおいて第1当否抽選の結果が反映されるといった事態をより一層抑止することができる。
手段B−17.前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態と、当該第1特別遊技状態よりも前記特別遊技状態に対応して付与可能な前記遊技価値の数が多く設定されている第2特別遊技状態とがあり、
前記低確率状態では、前記第1当否抽選にて当選した場合に前記第1特別遊技状態、及び、前記第2特別遊技状態のいずれかが選択され、
前記高確率状態では、前記第1当否抽選にて当選した場合に前記第1特別遊技状態が選択されることを特徴とする手段B−9乃至B−16のいずれかに記載の遊技機。
手段B−17によれば、高確率状態において第1当否抽選に当選しても第1特別遊技状態が選択されるのみであって、高確率状態、かつ、低入球状態(上記手段A−10のように、第2変動表示は停止表示され難い)であるチャンスモードにおける遊技価値の増加が抑制されることとなる。従って、チャンスモードにおいて特別遊技状態が発生することで、遊技価値が比較的大量に付与されてしまうといった事態を抑止することができ、チャンスモードに移行することで遊技価値の付与の速度を確変モードよりも抑制するといった構成をより確実に実現させることができる。
C.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報等参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、遊技を長期間(長時間)行う場合には、射幸性が高くなり過ぎないように、遊技者が遊技に投入した遊技価値の数と、遊技に際して所定条件が成立したことに対応して得られる対価として付与される遊技価値の数との差が大きくなり過ぎないことが好ましい。しかしながら、短期間では、遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るべく、ある程度は、前記対価としての遊技価値がまとまって付与される状態を設けることが望ましい。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、射幸性が高くなり過ぎることを抑制しつつ、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段C−1.第1状態と、前記第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態とがあり、
前記第1状態で特別条件が成立した場合に前記第2状態に移行し得る構成であって、
前記第2状態から当該第2状態以外の状態に移行する場合に、前記特別条件が成立しても前記第2状態に移行し得ない、又は、移行する可能性が前記第1状態よりも低く設定された第3状態に移行することを特徴とする遊技機。
手段C−1によれば、第2状態から別の状態に移行する場合に、特別条件が成立すれば第2状態に移行し得る遊技状態(第1状態)にすぐに戻すのではなく、基本的には第2状態に移行しない(移行しない、又は、移行する可能性の低い)第3状態に一旦移行させることとしている。これにより第2状態が所定時間で頻発し、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。
手段C−2.前記第2状態において前記特別条件が成立した場合には、前記第2状態、又は、前記第3状態のどちらかに移行することを特徴とする手段C−1に記載の遊技機。
手段C−2によれば、第2状態において特別条件が成立した場合に、再度、第2状態に移行し得る構成とすることで、遊技性や遊技意欲の向上等を図ることができる。結果として、第2状態が連続することを許容して興趣の向上を図りつつ、第2状態から別の遊技状態に移行する場合には第3状態とされることで、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。
手段C−3.前記第3状態において前記特別条件が成立した場合には、前記第3状態に移行し得ることを特徴とする手段C−1又はC−2に記載の遊技機。
手段C−3によれば、第3状態がループする可能性を有することで、第2状態となる期間が長くなり過ぎることを抑制して射幸性が高くなりすぎることを抑制するといった作用効果がより一層奏される。
手段C−4.前記第3状態において前記特別条件が成立した場合には、前記特別条件が成立した場合に前記第2状態に移行する可能性が前記第1状態において前記特別条件が成立した場合よりも高い第4状態に移行し得ることを特徴とする手段C−1乃至C−3のいずれかに記載の遊技機。
手段C−4によれば、第3状態における遊技性を飛躍的に高めることができ、モチベーションの低下を防止することができる。
手段C−5.前記第4状態には、前記特別条件が成立しなくても前記第4状態から別の遊技状態(前記第1状態)に移行する上限が設定されていることを特徴とする手段C−4に記載の遊技機。
手段C−5によれば、遊技者側が有利になり過ぎないような遊技バランスの調整を行うことができる。
手段C−6.前記第4状態において前記特別条件が成立した場合には、前記第3状態に移行し得ることを特徴とする手段C−4又はC−5に記載の遊技機。
手段C−6によれば、第2状態となる期間が長くなり過ぎることを抑制して射幸性が高くなりすぎることを抑制するといった作用効果がより一層奏される。
手段C−7.前記第3状態では専用の演出が導出されることを特徴とする手段C−1乃至C−6のいずれかに記載の遊技機。
手段C−7によれば、第3状態に対し第2状態に移行する可能性の代わりになる付加価値を付けることで、第3状態における遊技性の向上、モチベーション低下の抑制等を図ることができる。尚、遊技者が専用の演出、及び、通常の演出(第1状態、第2状態、第4状態等で導出され得る演出)のどちらかを選択可能としてもよい。
手段C−8.遊技者が所定の情報を入力操作可能な入力操作手段を備え、
前記専用の演出は、遊技者が前記入力操作手段を使用して選択した設定が反映されるカスタマイズ演出であることを特徴とする手段C−7に記載の遊技機。
手段C−8によれば、第3状態の演出性等を高めるとともに、カスタマイズ演出を目的で遊技をしてもらうことにも期待することができる。
手段C−9.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な始動入球検知手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成され、遊技球が入球することに基づいて遊技者に遊技価値が付与される可変入球手段と、
前記始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技発生手段とを備え、
前記当否抽選において第1確率で当選する低確率状態と、前記第1確率よりも高い第2確率で前記当否抽選に当選する高確率状態とがあり、
前記始動入球手段に遊技球が入球可能な低入球状態と、前記低入球状態よりも遊技球が前記始動入球手段に入球し易くなる高入球状態とがあり、
前記始動入球手段は、第1始動入球手段と、第2始動入球手段とを備え、
前記始動入球検知手段は、前記第1始動入球手段に対応する第1始動入球検知手段と、前記第2始動入球手段に対応する第2始動入球検知手段とを備え、
前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第2当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合には、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第1当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合に比べ、遊技者にとって有利な種別の前記特別遊技状態が付与され易い構成であって、
前記当否抽選の実行に基づいて変動表示を行うとともに、当該変動表示を前記当否抽選の結果に応じた態様で停止表示させる教示手段を備え、
前記第1当否抽選に対応する前記変動表示である第1変動表示と、前記第2当否抽選に対応する前記変動表示である第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第1変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第2変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高確率状態、かつ、前記高入球状態である確変モードにおいて前記第2当否抽選に当選した場合には、前記第1当否抽選に当選しても前記確変モードに移行しない、又は、移行する可能性の低い準備モードに移行する場合があることを特徴とする遊技機。
手段C−9によれば、高確率状態、かつ、高入球状態である確変モード(第2モード)では、当否抽選に比較的当選し易い状態となる上、第2変動表示が比較的短く、第1変動表示よりも優先的に実行されるような状態となる。また、第2当否抽選で当選した場合には、第1当否抽選で当選した場合よりも、遊技者にとって有利な種別の特別遊技状態が発生し易くなっている。これにより、特別遊技状態を挟んで確変モードが連続する場合には、特別遊技状態が短いピッチで発生し、例えば、遊技に際して所定条件を満たすこと(可変入球手段に遊技球を入球させる等)で付与される遊技対価が遊技者に対し短時間で比較的大量に付与されることも考えられる。
ここで、本手段C−9によれば、確変モードにおいて特別遊技状態に当選した(特別条件が成立した)場合に特別遊技状態終了後に移行する遊技モードとして、確変モードと、第1当否抽選で当選しても特別遊技状態終了後に確変モードに移行し得ない準備モードとが設定されている。つまり、確変モードの終了後に、確変モードに当選し得る遊技モード(第1状態、又は、第2モード)にすぐに戻すのではなく、基本的には確変モードに移行することと対応付けられる特別遊技状態に(ほぼ)当選しない準備モード(第3モード)に一旦移行させることとしている。これにより、特別遊技状態が所定時間で頻発し、前記第1所定時間当たりの発射された遊技球の数に対する遊技者に付与された遊技価値の数の割合(以下、「出玉率」と称する)が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。結果として、確変モードが特別遊技状態を挟んで連続するという遊技価値が集中して付与され易い状態(遊技価値を減らさずに増やすことができる状態)を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして)興趣の向上を図りつつ、確変モードから別の遊技モードに移行してもその後すぐに確変モードに移行し、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。尚、確変モードでは、第1当否抽選の結果が反映される機会が少ない(ほぼ皆無とされる)ことから、遊技価値の減少が抑制されつつ、第2当否抽選の当選に期待できる確変モードを比較的ゆったりと堪能してもらうことができる。尚、本手段の構成に上記手段C−1乃至手段C−8の構成を適宜組み合わせることが可能である。
手段C−10.前記準備モードは、前記高確率状態、かつ、前記低入球状態であるチャンスモードであることを特徴とする手段C−9に記載の遊技機。
低入球状態であるチャンスモードでは、第1変動表示が第2変動表示に比べて比較的短く、第1変動表示が優先的に実行されるような状態となる。また、第1当否抽選で当選した場合には、第2当否抽選で当選した場合に比べ、遊技者にとって有利な種別の特別遊技状態が選択され難く、遊技価値の増加がそれ程見込めないことが考えられる。但し、チャンスモードは高確率状態であることから、可変入球手段に遊技球が入球して対応する遊技価値が付与され易い状態とされ、遊技価値の減少が抑制されつつ、遊技を進行させることができる。従って、確変モードからチャンスモードに移行したとしても、未だ、高確率状態にあることで、遊技を継続する意欲の低下を抑制することができる。また、チャンスモードが低入球状態とされることで、高入球状態である確変モードとは異なる始動入球手段の変動表示(第2変動表示)を優先して実行させることができ、第1当否抽選に当選した場合と、第2当否抽選に当選した場合とで選択される、或いは、選択され易い特別遊技状態の種別が異なるとしても、遊技者に遊技モードと、発生し易い特別遊技状態の種別との対応関係を把握してもらい易くすることができる。
手段C−11.前記チャンスモードにおいて前記第1当否抽選に当選した場合には、前記特別遊技状態の終了後に、前記チャンスモードに移行する場合があることを特徴とする手段C−10に記載の遊技機。
手段C−11によれば、チャンスモードが特別遊技状態を挟んで連続する可能性があり、連続することで、出玉率、及び、射幸性を抑制する作用効果がより顕著に奏される。
手段C−12.前記チャンスモードにおいて前記第1当否抽選に当選した場合には、前記第2当否抽選に当選して前記確変モードに移行し得るモードに移行する場合があることを特徴とする手段C−11に記載の遊技機。
手段C−12によれば、チャンスモードにおける遊技者のモチベーションを高めることができる。
手段C−13.前記高確率状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高確率上限が設けられ、
前記低確率状態において、前記確変モード、及び、前記チャンスモードに移行する前記特別遊技状態に当選した場合には、前記高確率上限の計数が開始され、
前記高確率上限に到達した場合には、前記確変モード、及び、前記チャンスモードに移行する前記特別遊技状態に当選した場合であっても、前記高確率状態の権利が付与されないことを特徴とする手段C−11又はC−12に記載の遊技機。
手段C−13によれば、(高確率状態であるにもかかわらず遊技者にとってあまり好ましくない遊技モードである)チャンスモードが連続し過ぎること等を抑制することができ、出玉率の大きなばらつきを抑制するといった作用効果がより効果的に奏される。
手段C−14.前記チャンスモードにおいて前記第1当否抽選にて当選した場合に、前記特別遊技状態の終了後に前記チャンスモード移行しない場合には、前記低確率状態、かつ、前記高入球状態である時短モードに移行することを特徴とする手段C−10乃至C−13のいずれかに記載の遊技機。
手段C−14によれば、チャンスモードの後、時短モード(低確率状態、かつ、高入球状態)に移行させることで、当否抽選の当選確率は低いものの遊技価値の減少が抑制されつつ第2当否抽選の結果が遊技に反映され易い状態となり、確変モードに移行する好機を得ることができる。従って、チャンスモードを確変モードに移行する好機の準備段階という位置付けとすることができ、チャンスモードに幾分時間がかかったとしても、遊技意欲を十分に維持させることができる。
手段C−15.前記時短モードにおいて規定複数回の前記変動表示が行われた場合に、前記低確率状態、かつ、前記低入球状態である通常モードに移行することを特徴とする手段C−14に記載の遊技機。
手段C−15によれば、時短モードで第2当否抽選に当選した場合の特別遊技状態の種別(特別遊技状態後の状態移行)の振分けに関して、例えば、確変モードと同じとしても、時短モードの上限を決めて、上限に達した場合に、通常モードに移行するように構成することで、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを抑制することができる。
手段C−16.前記時短モードにおいて前記第2当否抽選に当選した場合には、前記特別遊技状態の終了後に、前記確変モードに移行する場合と、前記高確率状態、かつ、前記低入球状態であるチャンスモードに移行する場合とがあることを特徴とする手段C−14又はC−15に記載の遊技機。
手段C−16によれば、遊技性の多様化等を図ることができる。
手段C−17.前記高確率状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高確率上限が設けられ、
前記チャンスモードにおいて前記高確率上限に到達した場合に前記低確率状態、かつ、前記低入球状態である通常モードに移行することを特徴とする手段C−14乃至C−16のいずれかに記載の遊技機。
手段C−17によれば、チャンスモードにおいて高確率上限に達する前に時短モードに当選させることができない場合には、時短モードを経ることなく、通常モードに移行してしまう。つまり、チャンスモードの後は、必ず時短モードに移行する(どれだけ早く時短モードに移行させるか)といった遊技性ではなく、高確率上限までに時短モードに移行させないと通常モードに移行してしまうといった遊技性を付加することができ、チャンスモードにおける遊技性の向上等を図ることができる。
手段C−18.前記第2当否抽選に当選した場合には、前記第1当否抽選に当選した場合に比べ、前記特別遊技状態終了後に前記高確率状態に移行する割合が高く設定されていることを特徴とする手段C−9乃至C−17のいずれかに記載の遊技機。
手段C−18によれば、確変モードで比較的短時間の遊技(遊技者が獲得する遊技価値)の抑揚を付け、チャンスモードで比較的長時間の遊技の抑揚(出玉率のばらつき)を抑制するといった作用効果がより確実に奏される。
手段C−19.前記高入球状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高入球上限が設けられ、
前記低入球状態において、前記確変モードに移行する前記特別遊技状態に当選した場合には、前記高入球上限の計数が開始され、
前記高入球上限に到達した場合には、前記確変モードに移行する前記特別遊技状態に当選した場合であっても、前記高入球状態の権利が付与されないことを特徴とする手段C−9乃至C−18のいずれかに記載の遊技機。
手段C−19によれば、確変モードが連続し過ぎること等を抑制することができ、出玉率の大きなばらつきを抑制するといった作用効果がより効果的に奏される。尚、上記手段C−13に対応する場合、「前記低確率状態、及び、前記低入球状態において、前記第1条件、及び、前記第2条件が満たされた場合に、前記高入球上限への到達が、前記高確率上限への到達よりも早くなるように構成されていること」としてもよい。つまり、高入球上限が高確率上限よりも大きい(多い、長い)場合や同じの場合には、確変モード後にチャンスモードに移行させることができなくなってしまうことから、高確率上限の方を大きくすることとする。
手段C−20.前記低確率状態、かつ、前記低入球状態である通常モードにおいて、前記低確率状態、かつ、前記高入球状態である時短モードに移行する前記特別遊技状態に当選した場合には、前記高入球上限の計数が開始されることを特徴とする手段C−19に記載の遊技機。
手段C−20によれば、遊技性の多様化等を図ることができる。
手段C−21.前記高確率上限に達していない状態における前記第1当否抽選の当選によって、少なくとも前記第1条件が満たされ、前記特別遊技状態の終了後に前記高確率状態が付与されることを特徴とする手段C−9乃至C−20のいずれかに記載の遊技機。
手段C−21によれば、チャンスモードにおいて第1条件が満たされずに通常モードに移行してしまうといった事態を回避することができる。従って、チャンスモードに移行してすぐに通常モードに移行してしまい、チャンスモードの期間が短くなり過ぎてしまうといった事態を防止することができる。結果として、確変モードを含む所定時間あたりの遊技価値の付与の速度をチャンスモードによって抑制するといった上記作用効果がより確実に奏される。
手段C−22.前記高確率上限までの残り期間を教示する高確率残存表示を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−9乃至C−21のいずれかに記載の遊技機。
手段C−22によれば、どの程度チャンスモードを繰り返しそうであるのかを把握することができ、チャンスモードの遊技機を遊技するのか否かの判断を行い易くすることができる。尚、高確率残存表示は、表示される場合と、表示されない場合とがあることとしてもよい。この場合、新たな演出を追加すること(例えば、演出成功で高確率残存表示が表示されるようにすること)ができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段C−23.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態では、前記低確率状態、かつ、前記低入球状態である状態において導出される演出、並びに、前記高入球状態において導出される演出とは異なる専用の演出が導出されることを特徴とする手段C−9乃至C−22のいずれかに記載の遊技機。
手段C−23によれば、チャンスモードが比較的長時間になったとしても、専用の演出を楽しみに遊技を進行してもらうことができ、一連の確変モードの慌ただしさの後、かかる専用の演出を落ち着いて堪能してもらっていれば、そのうちに高確率上限に到達し、専用の演出の終了とともに、確変モードを狙う遊技を再開してもらうことができる。従って、比較的長時間の遊技を行う場合でも、程よいサイクルで確変モードやチャンスモード等を順次堪能してもらうことができる。
手段C−24.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態において、演出ポイントを貯める、或いは、貯め易い演出があり、
前記高確率状態、かつ、前記低入球状態以外の状態において、前記演出ポイントを保有している状態において前記特別遊技状態に当選した場合に、前記演出ポイントの数値に応じた演出が導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−23に記載の遊技機。
手段C−24によれば、チャンスモードにおける遊技意欲の向上等を図ることができる。尚、演出ポイントの数値に応じた演出としては、例えば、特別遊技状態中に珍しい演出が出る、特別遊技状態中に用意された複数の演出モードの中から任意の演出モードを選択可能になる(選択肢が増える)、「所定の操作により前記当否抽選の当選確率を複数段階で設定可能な構成において、前記当選確率の設定を示唆、又は、教示する演出が導出される(演出ポイントが多いほど高信頼度の演出が導出される等)」等が挙げられる。
手段C−25.前記第1可変入球手段、又は、前記第2可変入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定入球部と、
前記特定入球部に入球した遊技球を検知可能な特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記特別遊技状態、又は、)前記高確率状態を発生させる権利を付与する有利状態発生手段とを備え、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記特別遊技状態、又は、)前記高確率状態が付与可能に構成されていることを特徴とする手段C−9乃至C−24のいずれかに記載の遊技機。
手段C−25によれば、特定入球部を有する可変入球手段を開状態とするか否かで、高確率状態を付与するか否かを変えることができる。これにより、比較的自由に高確率状態を付与するか否かを設定することができ、遊技性の向上等を図ることができる。例えば、第1当否抽選で当選した場合と、第2当否抽選で当選した場合とで高確率状態移行の割合を異ならせることができ、通常モードで第1当否抽選に当選した場合に、時短モード、或いは、通常モードへの振分けがあるように設定し、確変モードで第2当否抽選に当選した場合に、確変モード及びチャンスモードのどちらかに移行するように設定することができる。従って、遊技性の設計の自由度を向上させ、興趣の向上を図ることができる。
また、通常モードで第2当否抽選に当選しても、特定入球部に遊技球を入球させなければ、(特別遊技状態を発生させたり、)確変モードに移行させたりすることができないようになっている。これにより、遊技機を遊技していなければ、かかる機会を逃し易く、特定入球部への入球に対応する権利を消失させることができる。従って、通常モードで遊技者が遊技を止めた後に、変動表示中であった第2変動表示が当選の態様で停止表示されることで付与された(特別遊技状態、或いは、その後の)確変モードを別の遊技者が遊技するといった事態を抑止することができる。
また、離席していれば第2当否抽選の当選に対応する権利を上手く獲得できない構成のため、例えば、通常モードにおいて第2始動入球手段に遊技球を入球させて、全ての第1変動表示が停止され、第2変動表示のみが変動していることを確認してから遊技機を10分近く放置し、10分近くになったところで遊技機に戻り、第2変動表示が外れたら、再び、第2変動表示をさせる(当たるまで繰り返し)という行為を抑制することができる。尚、遊技をせずにずっと座っていれば、遊技ホール関係者が注意をすることができ、離席していてたまたま遊技をしていない等の言い逃れができない。尚、通常モードの第2変動時間を1パターンではなく、複数パターン設けることで、第2変動表示の停止タイミングを見計らって往来するといった行為を抑止することができる。
尚、「前記特別遊技状態では前記可変入球手段が複数回開状態とされ、前記特定入球部を有する前記第1可変入球手段、又は、前記第2可変入球手段を前記開状態として遊技球を前記特定入球部に入球可能とする機会は、前記特別遊技状態において前記可変入球手段が最初に開状態とされる機会とされること」としてもよい。この場合、遊技していない状態で特別遊技状態や確変モードを発生させる機会が発生した場合に、別の遊技者がかかる機会を察知して獲得してしまうといった事態をより一層抑制することができる。
尚、通常モードで(本来は発生することを意図していない)第2当否抽選に当選することで発生する特別遊技状態は、当該特別遊技状態において獲得可能な遊技価値の数が、第1当否抽選に当選することで発生する特別遊技状態よりも少なく設定されていることとしてもよい。
D.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報等参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、遊技を長期間(長時間)行う場合には、射幸性が高くなり過ぎないように、遊技者が遊技に投入した遊技価値の数と、遊技に際して所定条件が成立したことに対応して得られる対価として付与される遊技価値の数との差が大きくなり過ぎないことが好ましい。しかしながら、短期間では、遊技に抑揚を付けて興趣の向上を図るべく、ある程度は、前記対価としての遊技価値がまとまって付与される状態を設けることが望ましい。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、射幸性が高くなり過ぎることを抑制しつつ、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段D−1.第1決定を行う契機とされる第1契機と、
第2決定を行う契機とされる第2契機とがあり、
前記第1契機を発生させる場合に、前記第2契機も発生する重複状態と、
前記第1契機を発生させる場合に、前記第2契機が発生しない非重複状態とがあり、
第1契機状態と、前記第1契機状態よりも前記非重複状態とされ易い第2契機状態とがあることを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、第1契機と第2契機とが重複する第1契機状態と、第1契機と第2契機とが重複し難い第2契機状態とに状態変化させることで、状態変化による遊技性の多様化や演出機会の増大等を図ることができる。結果として、遊技に起伏を付ける等して、興趣の向上を図ることができる。尚、「第1契機と第2契機とを必ず重複させることのできる第1契機状態と、第1契機と第2契機とが重複するか否かが確定しない第2契機状態とがあること」としてもよい。
手段D−2.前記第2契機が発生する場合には、前記第1契機も発生することを特徴とする手段D−1に記載の遊技機。
手段D−2によれば、第2契機を第1契機と切り離して発生させることを回避させることができ、第2契機の発生に第1契機の発生を必要とする構成や、第2契機を第1契機が発生しない状態で発生させたくない構成(対応付けして第2契機を盛り上げる等)等を実現させることができる。
尚、「前記第2契機が発生する場合には、当該第2契機が発生する前に前記第1契機も発生すること」としてもよい。この場合、第2契機の発生には第1契機の発生を必要とする構成等において都合のよい構造とすることができる。つまり、例えば、「前記第1決定により前記第1契機状態から前記第2契機状態へと状態変化させるか否かが決定され、前記第1決定により前記第2契機状態とされることが決定された場合には、前記第1決定が行われる契機とされた前記第1契機の発生後、前記第2契機が発生するまでの間に、前記第2契機状態とされること」としてもよい。この場合、効率を飛躍的に高めることができる。
手段D−3.前記第1決定に基づく処理が実行されている状態において前記第1契機が発生した場合に当該第1契機の発生情報を保留記憶可能な第1保留記憶手段と、
前記第2決定に基づく処理が実行されている状態において前記第2契機が発生した場合に当該第2契機の発生情報を保留記憶可能な第2保留記憶手段を備え、
前記第1保留記憶手段、及び、前記第2保留記憶手段に記憶されている前記第1契機の発生情報、及び、前記第2契機の発生情報に対応する前記第1決定、及び、前記第2決定に基づく処理は、実行されている前記第1決定に基づく処理、及び、前記第2決定に基づく処理が終了した場合に実行され、
前記第1保留記憶手段に記憶される前記第1契機の発生情報の数の上限は、前記第2保留記憶手段に記憶される前記第2契機の発生情報の数の上限と同じ、又は、前記第2契機の発生情報の数の上限よりも多いことを特徴とする手段D−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、第2契機の発生情報の保留記憶の数が、第1契機の発生情報の保留記憶の数を上回ることで、第2契機に対応する第2決定に基づく処理が、第1契機に対応する第1決定に基づく処理と切り離されて実行されるといった事態を回避することができる。
手段D−4.特別条件が成立した場合に第1特典、又は、前記第1特典よりも遊技者にとって有利な第2特典が付与され、
前記第1決定、及び、前記第2決定では、前記特定条件を成立させるか否かの抽選が行われ、
前記第1決定において前記特別条件が成立した場合には、前記第2決定において前記特別条件が成立した場合に比べ、前記第1特典が選択され易い構成において、
前記特定条件を成立させる前記第1決定に基づく処理が終了した場合に、実行中の前記第2決定に基づく処理を強制終了させて、当該第2決定に対応する前記第2契機の発生情報を消去し、
前記特定条件を成立させる前記第2決定に基づく処理が終了した場合に、実行中の前記第1決定に基づく処理を強制終了させて、当該第1決定に対応する前記第1契機の発生情報を消去することを特徴とする手段D−1乃至D−3のいずれかに記載の遊技機。
手段D−4によれば、第1決定に基づく処理、及び、第2決定に基づく処理のうち、終了までの時間を短く設定した方を積極的に遊技に反映させていくことができる。従って、遊技状態を状態変化させて遊技性の向上等を図るといった作用効果がより一層奏される。特に、第1決定に基づく処理の終了までの時間を短く設定する場合、上記手段D−1の第1契機状態や上記手段D−2のように構成されると、基本的に第2決定に基づく処理は確定しない。このため、状態変化する各状態に十分な特徴を持たせることができ、遊技性の向上等を図る等の作用効果がより顕著に奏される。
手段D−5.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能、又は、入球容易な開状態と、入球困難な閉状態とに状態変化する開閉式契機発生手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が通過可能な通過式契機発生手段とを備え、
前記開閉式契機発生手段に遊技球が入球することに基づいて前記第1契機が発生し、
前記通過式契機発生手段に遊技球が通過することに基づいて前記第2契機が発生し、
前記通過式契機発生手段を通過した遊技球が前記開閉式契機発生手段に入球することを特徴とする手段D−1乃至D−4のいずれかに記載の遊技機。
手段D−5によれば、第2契機の発生させ易さは一定であり、第1契機の発生させ易さが可変となる。この場合、第2契機の発生させ易さは抑えつつ、第1契機の発生させ易い状態と、させ難い状態とに状態変化させて、状態に十分な特徴を持たせる遊技性を付加することができる。
尚、本手段とは異なる変形例として、「発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能、又は、入球容易な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化する開閉式契機発生手段と、前記遊技領域を移動する遊技球が通過可能な通過式契機発生手段とを備え、記開閉式契機発生手段に遊技球が入球することに基づいて前記第2契機が発生し、前記通過式契機発生手段に遊技球が通過することに基づいて前記第1契機が発生し、前記通過式契機発生手段を通過した遊技球が前記開閉式契機発生手段に入球する」構成が挙げられる。この場合、第2契機の発生させ易さが可変とされる。
手段D−6.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な始動入球検知手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球4可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成され、遊技球が入球することに基づいて遊技者に遊技価値が付与される可変入球手段と、
前記始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技発生手段とを備え、
前記当否抽選において第1確率で当選する低確率状態と、前記第1確率よりも高い第2確率で前記当否抽選に当選する高確率状態とがあり、
前記始動入球手段に遊技球が入球可能な低入球状態と、前記低入球状態よりも遊技球が前記始動入球手段に入球し易くなる高入球状態とがあり、
前記始動入球手段は、第1始動入球手段と、第2始動入球手段とを備え、
前記始動入球検知手段は、前記第1始動入球手段に対応する第1始動入球検知手段と、前記第2始動入球手段に対応する第2始動入球検知手段とを備え、
前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第2当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合には、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第1当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合に比べ、遊技者にとって有利な種別の前記特別遊技状態が付与され易い構成であって、
前記当否抽選の実行に基づいて変動表示を行うとともに、当該変動表示を前記当否抽選の結果に応じた態様で停止表示させる教示手段を備え、
前記第1当否抽選に対応する前記変動表示である第1変動表示と、前記第2当否抽選に対応する前記変動表示である第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第1変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第2変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記第2始動入球検知手段の検知が行われる場合には、前記第1始動入球検知手段の検知が行われることを特徴とする遊技機。
手段D−6によれば、第1変動表示の変動時間を第2変動表示よりも短くして、基本的に第1当否抽選の結果を遊技に反映させて遊技を進行させていくことを前提とした低入球状態において、第2変動表示が停止表示されて、第2当否抽選の結果が遊技に反映されてしまうといった事態を抑制することができる。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示が並行して実行され得る構成において、第2変動表示だけを実行させようとしても、第1変動表示も変動され、さらに、第1変動表示の方が短いため、第2当否抽選で当選する前に第1当否抽選で当選する可能性を高めることができる。また、確変モードでは、第1当否抽選の結果が反映される機会が少ない(ほぼ皆無とされる)ことから、遊技価値の減少が抑制されつつ、第2当否抽選の当選に期待できる確変モードを比較的ゆったりと堪能してもらうことができる。
従って、高入球状態、かつ、高確率状態である状態(以下、「確変モード」と称する)を設け、確変モードが特別遊技状態を挟んで連続するという遊技価値が集中して付与され易い状態(遊技価値を減らさずに増やすことができる状態)を許容して(例えば、確変モードが継続し易いようにして)興趣の向上を図りつつ、低入球状態に移行した際には、基本的には第2当否抽選の当選結果が遊技に反映されないようにすることで、低入球状態において遊技価値が大量に付与されるといった事態をより確実に抑制し、射幸性が高くなり過ぎてしまうといった事態を抑制することができる。尚、本手段の構成に上記手段D−1乃至手段D−5の構成を適宜組み合わせることが可能である。
手段D−7.前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示のうち一方の変動表示が、前記当否抽選の当選に対応する態様で停止表示された場合に、他方の変動表示が変動表示中である場合には、当該他方の変動表示が否当選の態様で停止表示されるとともに、前記他方の変動表示に対応する前記当否抽選に関する当否関連情報が消去されることを特徴とする手段D−6に記載の遊技機。
手段D−7によれば、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち一方が「当選」を教示した場合に、他方の変動表示を「外れ」にして強制終了させることができる。このため、例えば、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち一方が「当選」を教示した場合に、他方の変動表示が一時停止されるだけで、前記一方に対応する特別遊技状態の終了後に、前記他方の変動表示が再開されるといったことを繰り返し、前記他方の変動表示の残りの変動時間が次第に短くなり、やがて前記他方の変動表示が停止表示されてしまうといった事態を防止することができる。
手段D−8.前記第1始動入球検知手段の検知に基づいて、前記第1当否抽選にて当選しなかった場合に第1補助当否抽選が行われ、前記第1補助当否抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を前記開状態とさせる補助特別遊技状態が発生する構成において、
前記高確率状態では、前記低確率状態に比べ、前記第1補助当否抽選の当選確率が高くなり、
前記第1変動表示が、前記第1補助当否抽選の当選に対応する態様で停止表示された場合においても、前記第2変動表示が変動表示中である場合には、当該第2変動表示が否当選の態様で停止表示されるとともに、前記第2変動表示に対応する前記第2当否抽選に関する当否関連情報が消去されることを特徴とする手段D−7に記載の遊技機。
手段D−8によれば、低入球状態、かつ、高確率状態である状態(以下、「チャンスモード」と称する)では、第1当否抽選の結果を遊技に反映させて遊技を進行させていくことを前提としているが、第2当否抽選で当選する可能性も高く、第2変動表示を停止表示させてしまうと、第2当否抽選で当選した結果が遊技に反映されてしまうことが懸念される。この点、本手段では、第1当否抽選で外れた場合には、第1補助当否抽選が行われ、当該補助当否抽選で当選した場合にも、第2変動表示が外れで強制的に停止表示され、第2当否抽選の当否関連情報が消去されるようになっている。特に、高確率状態であるチャンスモードでは、第1補助当否抽選で当選する確率も高くなっている。このため、チャンスモードにおいて、第2当否抽選の結果が遊技に反映されることをより積極的に抑制することができる。
手段D−9.前記高確率状態、かつ、前記低入球状態では、前記第1補助当否抽選が行われた場合に当該第1補助当否抽選に必ず当選することを特徴とする手段D−8に記載の遊技機。
手段D−9によれば、チャンスモードにおいて第1当否抽選が行われる機会が得られる(第1始動入球検知手段の検知が行われる)ことで、第2変動表示を必ず外れで強制停止させることができる。すなわち、上記手段D−6に記載のように、第2始動入球検知手段の検知が行われる場合には、第1始動入球検知手段の検知についても行われる構成であることから、チャンスモードでは、第2当否抽選の結果が遊技に反映されることを確実に(100%)回避することができる。特に、例えば、チャンスモードにおいて第2変動表示のみを実行し、第1当否抽選で当選する場合よりも有利な特別遊技状態の種別が選択され易い第2当否抽選での当選を狙うような行為を不可能とすることができる。従って、低入球状態であるにもかかわらず比較的長時間を要する第2変動表示の停止表示を待って遊技機の稼働低下を招いたり、普通に遊技を行っている遊技者との間で不公平が生じてしまったりするといった事態を回避することができる。尚、「前記第1補助当否抽選が行われた場合に当該第1補助当否抽選に必ず当選する」構成に代えて、「第1補助当否抽選は行われずに補助特別遊技状態が発生する構成」としてもよい。
手段D−10.前記第1始動入球手段、及び、前記第2始動入球手段のうち一方は、入球した遊技球が前記遊技領域に戻される通過型の始動入球手段を備えるとともに、当該通過型の始動入球手段を通過した遊技球が入球する位置において、前記第1始動入球手段、及び、前記第2始動入球手段のうち他方が設けられていることを特徴とする手段D−6乃至D−9のいずれかに記載の遊技機。
手段D−10によれば、第2始動入球検知手段の検知が行われる場合には、第1始動入球検知手段の検知が行われるように構成することができる。
手段D−11.前記第1始動入球手段は、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な閉状態と、前記閉状態よりも前記遊技領域を移動する遊技球が入球容易な開状態とに状態変化可能な開閉式第1始動入球手段を備え、
前記高入球状態では、前記低入球状態に比べて前記開閉式第1始動入球手段が前記開状態とされ易く構成され、
前記第2始動入球手段は、前記通過型の始動入球手段として構成とされ、
前記開閉式第1始動入球手段は、前記遊技領域において、前記第2始動入球手段の下流側に配置され、
前記開閉式第1始動入球手段が前記開状態、及び、前記閉状態のどちらの状態にあっても、前記第2始動入球手段を通過した遊技球が前記開閉式第1始動入球手段に入球することを特徴とする手段D−10に記載の遊技機。
手段D−11によれば、第2始動入球手段を開閉式としなくても、確変モードでは、開閉式第1始動入球手段が開状態とされ易くなっていることで、遊技者の所有する遊技価値の減少を抑制しつつ遊技を進行させることができる。また、例えば、開閉式第1始動入球手段が通過型の始動入球手段により構成されるとともに、開閉式第1始動入球手段が第2始動入球手段よりも上流側に配置される場合、開状態とされて遊技球が入球(通過)し易くされた開閉式第1始動入球手段に入球した遊技球の全てが第2始動入球手段に入球することとなり、高入球状態、かつ、低確率状態である状態(以下、「時短モード」と称する)を設ける場合には、時短モードでは基本的に不要な第2始動入球手段への入球が必要以上に行われてしまうことを抑止することができる上、確変モードにおいて第2変動表示を早過ぎず、短過ぎないピッチで実行していくことができる。
手段D−12.前記遊技領域は、前記開閉式第1始動入球手段、及び、前記第2始動入球手段が設置され、移動する遊技球が前記第2始動入球手段を通過して前記開閉式第1始動入球手段に入球し得る第1ルートと、移動する遊技球が前記第2始動入球手段、及び、前記開閉式第1始動入球手段に入球し得ない第2ルートとを備え、
前記第1始動入球手段は、前記第2ルートにおいて、前記開閉式第1始動手段とは別に、開閉式ではない第1始動入球手段を備えていることを特徴とする手段D−6乃至D−11のいずれかに記載の遊技機。
手段D−12によれば、開閉式第1始動入球手段とは別の第1始動入球手段を第2ルートに設けることで、第1変動表示と、第2変動表示とが並行して変動しなくても済む(第2変動表示をさせることなく第1変動表示を行う)遊技モードを設定でき、遊技性の幅を広げるとともに、制御負担の抑制等を図ることができる。
手段D−13.前記第2ルートにおいて、遊技球が入球可能に構成されるとともに、遊技球の入球に基づいて前記遊技価値が付与される一般入球手段が設けられていることを特徴とする手段D−12に記載の遊技機。
手段D−13によれば、低確率状態(かつ低入球状態)において第1ルート側を狙って遊技球を発射するといった行為を抑止することができる。
手段D−14.前記始動入球検知手段の検知が行われた場合に、前記当否抽選に使用される当否関連情報を取得する当否関連情報取得手段と、
前記当否関連情報取得手段で取得された前記当否関連情報を記憶可能な記憶領域を複数有する保留記憶手段とを備え、
前記教示手段における前記変動表示の実行中において、前記始動入球検知手段の検知が行われた場合には、当該検知に対応する前記変動表示が、実行中の前記変動表示後に行われるように保留される構成であり、
前記保留記憶手段は、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否関連情報を記憶する第1変動記憶領域と、前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否関連情報を記憶する第2変動記憶領域とを備え、
前記第1変動表示の最中に前記第1始動入球検知手段の検知が行われた場合に当該検知に基づく前記当否関連情報が前記第1変動記憶領域に記憶され、前記変動中の前記第1変動表示の停止後に前記第1変動記憶領域に記憶されていた前記当否関連情報に対応する前記第1変動表示が実行され、
前記第2変動表示の最中に前記第2始動入球検知手段の検知が行われた場合に当該検知に基づく前記当否関連情報が前記第2変動記憶領域に記憶され、前記変動中の前記第2変動表示の停止後に前記第2変動記憶領域に記憶されていた前記当否関連情報に対応する前記第2変動表示が実行されることを特徴とする手段D−6乃至D−13のいずれかに記載の遊技機。
手段D−14によれば、上記手段D−6に記載のように、第2始動入球検知手段の検知が行われる場合には第1始動入球検知手段の検知も行われる構成によって、チャンスモードにおいては、第2当否抽選の結果に基づいて特別遊技状態が発生することがない。これにより、第2始動入球手段への遊技球の入球に基づく当否抽選に関する当否関連情報を保留記憶可能に構成しても、チャンスモードでは第2当否抽選で当選するといった事態を回避することができる。尚、「前記保留記憶手段の前記記憶領域に対して前記当否関連情報が記憶されていることを示す保留表示を導出可能な保留表示手段を備えること」としてもよい。
手段D−15.前記第2始動入球検知手段の検知に基づいて、前記第2当否抽選にて当選しなかった場合に第2補助当否抽選が行われ、前記第2補助当否抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を前記開状態とさせる補助特別遊技状態が発生する構成において、
前記第2変動表示が、前記第2補助当否抽選の当選に対応する態様で停止表示された場合においても、前記第1変動表示が変動表示中である場合には、当該第1変動表示が否当選の態様で停止表示されるとともに、前記第1変動表示に対応する前記第1当否抽選に関する当否関連情報が消去されることを特徴とする手段D−6乃至D−14のいずれかに記載の遊技機。
手段D−15によれば、高入球状態において第2補助当否抽選で当選した場合にも変動中の第1変動表示を外れで停止表示させて、対応する第1当否抽選の当否関連情報を消去可能とすることで、高入球状態において第1変動表示が停止表示されて第1当否抽選の結果が遊技に反映されてしまうといった事態をより確実に抑止することができる。
尚、「前記高確率状態、かつ、前記高入球状態における前記第2補助当否抽選の当選確率は、前記高確率状態、かつ、前記高入球状態における前記第2当否抽選の当選確率よりも低いこと」としてもよい。この場合、確変モードにおいて第2補助当否抽選に当選し過ぎて遊技性を低下させるといった事態を抑止することができる。
手段D−16.(前記高確率状態、かつ、前記高入球状態において)前記第2当否抽選に当選した場合に付与される所定の種別の前記特別遊技状態における前記可変入球手段の開閉パターンと、前記第2補助当否抽選に当選した場合に付与される前記補助特別遊技状態における前記可変入球手段の開閉パターンとが同じであることを特徴とする手段D−15に記載の遊技機。
手段D−16によれば、確変モード等において第2当否抽選の所定の特別遊技状態に当選したのか、或いは、第2補助当否抽選に当選したのかといった演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
E.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段E−1.第1条件が成立した場合に第1通常対応を実行可能な第1通常状態と、前記第1条件が成立した場合に第1特定対応を実行可能な第1特定状態とに状態変化可能に構成され、
第2条件が成立した場合に第2通常対応を実行可能な第2通常状態と、前記第2条件が成立した場合に第2特定対応を実行可能な第2特定状態とに状態変化可能に構成され、
前記第1特定状態と、前記第2特定状態とが重複した状態とされることで、前記第1通常状態、及び、前記第2通常状態のうち少なくとも一方を含む状態よりも遊技者にとって有利な状態とされ、
前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態において、前記第1特定状態が終了するまでの長さと、前記第2特定状態が終了するまでの長さとが異なる、又は、異なる場合があることを特徴とする遊技機。
手段E−1によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複したりしなかったりすることで遊技に抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。さらに、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が終了しても、第1特定状態又は第2特定状態の一方は継続する、又は、継続する場合がある。このため、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態から第1通常状態、かつ、第2通常状態に移行する場合に比べ、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態に近い状態での遊技により、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の余韻を堪能してもらうことができる。
尚、「異なる場合がある」構成の場合、前記重複した状態が終了したか否かの演出等を行うことができ、演出性の向上等を図ることもできる。また、「前記第1特定状態とされる期間は所定の処理を第1規定回数実行させるまでとして設定され、前記第2特定状態とされる期間は前記所定の処理を第2規定回数実行させるまでとして設定されること」としてもよい。この場合、第1特定状態とされる期間、及び、第2特定状態とされる期間は、同じ基準で進行していくことから、残りの期間を把握し易くすることができる。
手段E−2.前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態であること、及び、前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態の残りの期間を教示可能な重複教示手段を備えていることを特徴とする手段E−1に記載の遊技機。
手段E−2によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態に関する情報に基づいて的確に遊技を進行させることができる。特に、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の期間が一様ではない構成では、かかる作用効果がより顕著に奏される。尚、前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態の残りの期間が規定の閾値よりも長いか否かによって異なる演出を導出可能に構成してもよい。この場合、残り期間が長いことを遊技者に専用演出で教示することによってより気分よく遊技を行ってもらうことができる。
手段E−3.前記第1特定状態と前記第2特定状態とが重複した状態において、前記重複教示手段による所定の教示が行われる状態と、教示が行われない状態と、示唆が行われる状態とが設けられていることを特徴とする手段E−2に記載の遊技機。
手段E−3によれば、遊技性の多様化、演出機会の増加等を図ることができる。つまり、例えば、少なくともこれだけは継続するという期間だけを示したり、第1特定状態や第2特定状態の終了契機が複数設けられ(例えば、特別遊技状態が規定回数発生するまで、変動表示が規定変動回数行われるまで、転落抽選に当選するまで等)、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態が終了したか否かの演出を行う等したりすることができる。
手段E−4.遊技者が操作可能な操作手段を使用する操作演出の結果に基づいて前記重複教示手段による教示状態を変更する場合があることを特徴とする手段E−3に記載の遊技機。
手段E−4によれば、遊技者の操作が遊技性に比較的大きく反映されることから、遊技意欲の向上等を図ることができる。例えば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態か否かが分からない、又は、分かり難い状態において、重複教示手段の教示状態を変更する操作演出を導出したり、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態であることが教示されている状態において、第1通常状態、及び、第2通常状態の少なくとも一方を含む状態に移行する可能性のあるタイミングで重複教示手段の教示状態を変更する操作演出を導出したりすることができる。
手段E−5.前記第1特定状態が開始されるタイミングと、前記第2特定状態が開始されるタイミングとが同じ場合と、異なる場合とがあることを特徴とする手段E−1乃至E−4のいずれかに記載の遊技機。
手段E−5によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の期間を一様ではなく、異なる場合があるように構成することができる。従って、遊技性に幅を持たせたり、演出性の向上を図ったりすることができる。
手段E−6.前記第1特定状態とされる期間、及び、前記第2特定状態とされる期間のうち少なくとも一方は、複数パターン設けられていることを特徴とする手段E−1乃至E−5のいずれかに記載の遊技機。
手段E−6によれば、第1特定状態と第2特定状態とが重複した状態の期間を一様ではなく、異なる場合があるように構成することができる。従って、遊技性に幅を持たせたり、演出性の向上を図ったりすることができる。
手段E−7.前記第1条件が成立した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、前記第1通常状態では第1確率で前記当否抽選に当選し、前記第1特定状態では、前記第1確率よりも高い確率である第2確率で前記当否抽選に当選する構成であり、
前記第1条件は、第1契機の発生、又は、第2契機の発生により成立し、前記第1条件が成立した場合に前記第2条件も成立する構成であって、
前記特別遊技状態には、第1特別遊技状態と、前記第1特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技状態とがあり、
前記第2契機に基づく第2当否抽選に当選した場合には、前記第1契機に基づく第2当否抽選に当選した場合に比べ、前記第2特別遊技状態の種類が選択される、又は、選択され易く構成され、
前記第2通常状態では、前記第1当否抽選が前記第2当否抽選よりも実行され易く、
前記第2特定状態では、前記第2当否抽選が前記第1当否抽選よりも実行され易く構成され、
前記第2特別遊技状態が発生する場合には、前記第1特別遊技状態が発生する場合に比べ、前記第1特定状態に移行し易く構成されていることを特徴とする手段E−1乃至E−6のいずれかに記載の遊技機。
手段E−7によれば、第2特定状態に移行すれば、第1抽選よりも第2抽選が実行され易く、ひいては、第2特別遊技状態が発生し易くなる。そして、第2特別遊技状態が発生すれば、第1特定状態とされ易く、つまりは、第1特定状態と、第2特定状態とが重複した状態とされ易い。従って、一旦、第2特定状態としてしまえば、第1特定状態と、第2特定状態とが重複した状態が連続して発生することにも期待することができ、遊技に十分な抑揚を付加することができる。
ここで、第1特定状態と、第2特定状態とが重複した状態が連続し過ぎてしまうと、射幸性が高くなり過ぎてしまうことから、第1特定状態や第2特定状態の長さ(期間、上限)を決めておくことで、射幸性の抑制を図ることができる。
手段E−8.前記第1通常状態かつ前記第2通常状態において前記第1特別遊技状態が発生する場合には、前記第2特定状態に移行する、又は、移行し易いことを特徴とする手段E−7に記載の遊技機。
手段E−8によれば、第1通常状態かつ第2通常状態において第1特別遊技状態を発生させさえすれば、第1特定状態かつ第2特定状態に移行しなくても第1通常状態かつ第2特定状態には移行する(又はほぼ移行する)ことから、どちらにしても第1特定状態かつ第2特定状態に移行するまで(目標とするところまで)に遠くないという印象を与えることができ、また、実際に移行する可能性も高い。従って、第1通常状態かつ第2通常状態に対するイメージを向上させることができ、遊技を始めてみようという意欲の向上等を図ることができる。
手段E−9.前記第1特定状態かつ前記第2特定状態では、前記第2特別遊技状態が発生する場合に、前記第1特定状態かつ前記第2特定状態、又は、前記第1特定状態かつ前記第2通常状態のどちらかに移行し、
前記第1特定状態かつ前記第2通常状態では、前記第1特別遊技状態が発生する場合に、前記第1特定状態かつ前記第2通常状態、又は、前記第1通常状態かつ前記第2特定状態に移行することを特徴とする手段E−7又はE−8に記載の遊技機。
手段E−9によれば、第1特定状態かつ第2通常状態では、同じ状態をループする場合があり、第2特定状態に移行するにしても第1通常状態となる。このため、第1特定状態かつ第2特定状態で射幸性が高められるとしても、その後、第1特定状態かつ第2通常状態に移行させることで射幸性の抑制を図ることができる。
尚、「前記第1特定状態の長さとして、前記第1特定状態において前記特別遊技状態が第1規定回数発生するまでの期間が設定され、前記第1特定状態において前記特別遊技状態が前記第1規定回数発生した場合に、前記第1通常状態に移行すること」としてもよい。すなわち、第1特定状態において特別遊技状態が第1規定回数発生したとの判別が、第1特定状態かつ第2通常状態においてなされた場合には、強制的に第1通常状態かつ第2通常状態に移行することになる。
手段E−10.前記第1通常状態かつ前記第2特定状態では、前記第2特別遊技状態が発生する場合に、前記第1特定状態かつ前記第2特定状態、又は、前記第1特定状態かつ前記第2通常状態に移行することを特徴とする手段E−7乃至E−9のいずれかに記載の遊技機。
手段E−10によれば、第1通常状態かつ第2特定状態は、第1特定状態かつ第2特定状態に移行させる好機であるが、第1特定状態かつ第2通常状態に移行させてしまう可能性もあり、遊技者にとっての有利さが大きく異なる(特に、第1特定状態や第2特定状態の長さが特別遊技状態の発生回数で定められる場合には、第1特定状態かつ第2特定状態以外の状態で残り回数を減少させてしまうことから、有利さの格差がより顕著である)。このため、第1通常状態かつ第2特定状態における遊技性を大いに高めることができる。
尚、「前記第2特定状態の長さとして、前記第2特定状態において前記特別遊技状態が第2規定回数発生するまでの期間が設定され、前記第2特定状態において前記特別遊技状態が前記第2規定回数発生した場合に、前記第2通常状態に移行すること」としてもよい。すなわち、第2特定状態において特別遊技状態が第2規定回数発生したとの判別が、第1通常状態かつ第2特定状態においてなされた場合には、強制的に第1通常状態かつ第2通常状態に移行することになる。
手段E−11.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な始動入球検知手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成され、遊技球が入球することに基づいて遊技者に遊技価値が付与される可変入球手段と、
前記始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技発生手段とを備え、
前記当否抽選において第1確率で当選する低確率状態と、前記第1確率よりも高い第2確率で前記当否抽選に当選する高確率状態とがあり、
前記始動入球手段に遊技球が入球可能な低入球状態と、前記低入球状態よりも遊技球が前記始動入球手段に入球し易くなる高入球状態とがあり、
前記当否抽選が行われる通常遊技状態において、第1条件を満たすことで前記特別遊技状態の終了後に前記高確率状態に移行する権利が付与され、第2条件を満たすことで前記特別遊技状態の終了後に前記高入球状態に移行する権利が付与される構成において、
前記高確率状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高確率上限と、
前記高入球状態が前記特別遊技状態を挟んで連続で付与される回数の上限である高入球上限とが設けられ、
前記高確率上限に到達した場合には、前記第1条件が満たされた場合であっても、前記高確率状態の権利が付与されず、
前記高入球上限に到達した場合には、前記第2条件が満たされた場合であっても、前記高入球状態の権利が付与されない構成であって、
前記高確率上限に到達するまでの前記特別遊技状態の回数をカウントする高確率上限カウンタと、
前記高入球上限に到達するまでの前記特別遊技状態の回数をカウントする高入球上限カウンタとを備え、
前記高確率上限カウンタには、前記高確率状態が開始される場合に、前記高確率上限に対応する値が設定され、前記高確率状態において前記特別遊技状態が発生する場合に前記高確率上限カウンタの値が前記高確率上限への到達を示す値に近付くように更新され、前記高確率上限カウンタの値が前記高確率上限への到達を示す値とされた場合に、前記低確率状態に移行し、
前記高入球上限カウンタには、前記高入球状態が開始される場合に、前記高入球上限に対応する値が設定され、前記高入球状態において前記特別遊技状態が発生する場合に前記高入球上限カウンタの値が前記高入球上限への到達を示す値に近付くように更新され、前記高入球上限カウンタの値が前記高入球上限への到達を示す値とされた場合に、前記低入球状態に移行し、
前記高確率上限カウンタの値と、前記高入球上限カウンタの値とが異なる場合があるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段E−11によれば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値が異なる場合があることから、遊技の進行に伴って特別遊技状態を重ねていくことで、高確率状態か否か、及び、高入球状態であるか否かによって変化する遊技モードの移り変わりを楽しむことができる。つまり、例えば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値が「0」になれば高確率上限、及び、高入球上限に到達したこととなる構成において、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに対してともに「1」以上の数値が設定されている場合には、高確率状態、かつ、高入球状態となる状態(以下、「確変モード」と称する)となり、高入球上限カウンタの値が先に「0」になった場合には、高確率状態、かつ、低入球状態となる状態(以下、「チャンスモード」と称する)となり、高確率上限カウンタの値が先に「0」になった場合には、低確率状態、かつ、高入球状態となる状態(以下、「時短モード」と称する)となり、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値がともに「0」となった場合には、低確率状態、かつ、低入球状態となる状態(以下、「通常モード」と称する)となる。尚、以下の説明においても、高確率上限、及び、高入球状態に到達したこととなる高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタの値として「0」を使用して説明する。尚、本手段の構成に上記手段E−1乃至手段E−10の構成を適宜組み合わせることが可能である。
ここで、高確率状態と、高入球状態とが重複した確変モードとなれば、遊技者にとって非常に有利な状態であって、遊技者の所有する遊技価値を大幅に増加させる(減らすことなく増やすことができるため)チャンスとなる。従って、高確率状態と、高入球状態とを重複させることが主とした遊技性となり、例えば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに対して同じ契機で所定値が設定される場合にそれぞれに幾つの値が設定されたのか、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタに対して値がどの契機で設定されるのか等、1回の特別遊技状態ではなく、複数回先の特別遊技状態のこと等を見越しながらの遊技を堪能することができる。結果として、高確率上限、及び、高入球上限を考慮した遊技の展望を行うといった遊技性を付加することができ、興趣の向上を図ることができる。
手段E−12.前記高確率上限に到達する前に前記低確率状態に移行する場合があることを特徴とする手段E−11に記載の遊技機。
手段E−2によれば、遊技性の向上等を図ることができ、また、演出機会の増加を図ることができる。
手段E−13.前記低確率状態から前記高確率状態に移行する場合には、前記高確率上限カウンタに対し前記高確率上限に対応する値が設定されることを特徴とする手段E−2に記載の遊技機。
手段E−13によれば、高確率上限に到達するまでに低確率状態に移行した場合には高確率上限カウンタの値が「0」にはなっていないが、低確率状態から高確率状態に移行する際には、高確率上限カウンタに対して高確率上限に対応する値が再び設定される。このため、例えば、前回の高確率上限カウンタの値が今回にも引き継がれ、低確率状態でせっかく高確率状態に移行させたにもかかわらず、高確率上限カウンタの値がすぐに「0」になり、強制的に高確率状態が終了させられてしまうといった興趣の著しい低下を招く事態を回避することができる。
手段E−14.前記高入球上限に到達する前に前記低入球状態に移行する場合があることを特徴とする手段E−11乃至E−13のいずれかに記載の遊技機。
手段E−14によれば、遊技性の向上等を図ることができ、また、演出機会の増加を図ることができる。
手段E−15.前記低入球状態から前記高入球状態に移行する場合には、前記高入球上限カウンタに対し前記高入球上限に対応する値が設定されることを特徴とする手段E−14に記載の遊技機。
手段E−15によれば、高入球上限に到達するまでに低入球状態に移行した場合には高入球上限カウンタの値が「0」にはなっていないが、低入球状態から高入球状態に移行する際には、高入球上限カウンタに対して高入球上限に対応する値が再び設定される。このため、例えば、前回の高入球上限カウンタの値が今回にも引き継がれ、低入球状態でせっかく高入球状態に移行させたにもかかわらず、高入球上限カウンタの値がすぐに「0」になり、強制的に高入球状態が終了させられてしまうといった興趣の著しい低下を招く事態を回避することができる。
手段E−16.前記高確率状態かつ前記高入球状態において前記高入球上限に到達して前記高確率状態かつ前記低入球状態に移行する場合には、前記低確率状態に移行するまでは前記高入球上限カウンタの値が前記高入球上限を示す値で維持されることを特徴とする手段E−11乃至E−14のいずれかに記載の遊技機。
手段E−16によれば、興趣の向上等を図るべく、確変モードが大当たり状態を挟んで複数回連続して発生することを許容すること、ひいては、比較的連続し易くすることが考えられるが、この場合、確変モードにおいて高入球上限に到達した場合には、低入球状態であるチャンスモードに移行した後も、高入球上限カウンタの値を「0」に維持することで、比較的容易な制御によって、低確率状態に移行するまでは低入球状態を維持させることができる。従って、遊技者の所有する遊技価値が比較的大幅に増加し得る状態の後に、遊技者の所有する遊技価値の増減を抑制する状態に移行させることができ、射幸性が高くなり過ぎることを抑制することができる。
手段E−17.前記高確率上限カウンタを使用していない状態であることを示す高確カウンタ非使用状態記憶手段と、
前記高入球上限カウンタを使用していない状態であることを示す高入球カウンタ非使用状態記憶手段とを備えていることを特徴とする手段E−11乃至E−16のいずれかに記載の遊技機。
手段E−17によれば、高確率上限カウンタ、及び、高入球上限カウンタを使用している状態であるか否かを即時判別することができる。特に、手段E−6に対応して、高入球上限カウンタの値が「0」で維持された状態なのか、或いは、高入球上限カウンタを使用していない状態であるのかを確実に判別することができ、遊技を確実に進行させることができる。
手段E−18.前記始動入球検知手段は、前記第1始動入球手段に対応する第1始動入球検知手段と、前記第2始動入球手段に対応する第2始動入球検知手段とを備え、
前記第2始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第2当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合には、前記第1始動入球検知手段の検知に基づく前記当否抽選である第1当否抽選にて前記特別遊技状態に当選した場合に比べ、前記第1条件、及び、前記第2条件の両方を満たす可能性が高く構成され、
前記低入球状態では、前記第2変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第1変動表示を複数回実行可能に構成され、
前記高入球状態では、前記第1変動表示が開始されてから終了するまでの間に、前記第2変動表示を複数回実行可能に構成されていることを特徴とする手段E−11乃至E−17のいずれかに記載の遊技機。
手段E−18によれば、第2当否抽選で当選する方が、第1当否抽選で当選するよりも有利である。つまり、確変モードを継続させるためには、第1条件、及び、第2条件の両方を満たさなければならないが、第2当否抽選で当選すると、第1条件、及び、第2条件の両方を満たす可能性が高い。ここで、高入球状態では、第1変動表示の変動時間が、第2変動表示の変動時間よりも長く、第2変動表示を数多く実行することができるため、当選に対応する第2変動表示が停止表示される可能性が高くなる。従って、確変モードに移行させることで、高確率上限、及び、高入球上限への到達率を高めることができ、上記のような高確率上限、及び、高入球上限に至るまでの展開を予想して楽しむといった遊技性をより確実なものとすることができる。
その一方で、低入球状態では、第2変動表示の変動時間が、第1変動表示の変動時間よりも長く、当選に対応する第1変動表示が停止表示される可能性が高くなる。これにより、高入球状態である確変モードにおいて集中して遊技価値を付与可能とした後、例えば、低入球状態であるチャンスモードに移行することで遊技価値の増減を確変モードよりも抑制することができ、射幸性が高くなり過ぎることを抑制することができる。
手段E−19.前記第1当否抽選、及び、前記第2当否抽選のうち少なくとも一方にて当選しなかった場合に補助当否抽選が行われ、前記補助当否抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を前記開状態とさせる補助特別遊技状態が発生する構成において、
前記当否抽選に当選した場合に付与される所定の種別の前記特別遊技状態における前記可変入球手段の開閉パターンと、前記補助当否抽選に当選した場合に付与される前記補助特別遊技状態における前記可変入球手段の開閉パターンとが同じであることを特徴とする手段E−18に記載の遊技機。
手段E−19によれば、高確率上限、及び、高入球上限までの残りがどの程度あるのかを把握し難くすることができ、遊技性の向上等を図ることができる。また、当否抽選の所定の特別遊技状態に当選したのか、或いは、補助当否抽選に当選したのかといった演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段E−20.前記高入球上限までの残り期間を教示する高入球残存表示を導出可能に構成されていることを特徴とする手段E−11乃至E−19のいずれかに記載の遊技機。
手段E−20によれば、高入球残表示を導出する場合と導出しない場合とを設けて遊技性を高めたり、高入球状態があとどの程度続き得るのかを把握して、低入球状態への移行の心構え(理解)をしてもらったりすることができる。例えば、残りが少なくとも何回あるという表示から、残りがあるかどうか分からない表示を行う等することで、新たな演出を追加すること(例えば、演出成功で高入球残存表示が表示されるようにすること)ができ、演出性が高められ、遊技への興味を高めてもらうことができる。
尚、上記手段A、手段B、手段C、手段D、及び、手段Eに記載されている各技術事項を適宜組合わせて実施することも可能(各手段の一部同士を組合せることも可能)である。また、上記各実施形態において、上記各手段A、手段B、手段C、手段D、及び、手段Eに記載されている各技術事項を適宜加えたり省略したりすることが可能である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
d.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
e.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の球使用の回胴式遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入球装置、33b…第2始動入球装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (5)

  1. 第1状態と、前記第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態とがあり、
    前記第1状態で特別条件が成立した場合に前記第2状態に移行し得る構成であって、
    前記第2状態から当該第2状態以外の状態に移行する場合に、前記特別条件が成立しても前記第2状態に移行し得ない、又は、移行する可能性が前記第1状態よりも低く設定された第3状態に移行することを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2状態において前記特別条件が成立した場合には、前記第2状態、又は、前記第3状態のどちらかに移行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第3状態において前記特別条件が成立した場合には、前記第3状態に移行し得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第3状態において前記特別条件が成立した場合には、前記特別条件が成立した場合に前記第2状態に移行する可能性が前記第1状態において前記特別条件が成立した場合よりも高い第4状態に移行し得ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記第4状態には、前記特別条件が成立しなくても前記第4状態から別の遊技状態に移行する上限が設定されていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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