JP2021045681A - 遊技機 - Google Patents

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Junichi Murakami
純一 村上
篤 藤本
Atsushi Fujimoto
篤 藤本
早紀 豊増
Saki Toyomasu
早紀 豊増
将人 新関
Masato Niizeki
将人 新関
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Abstract

【課題】演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機10は、特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、当否抽選の結果を教示する変動表示が行われる特別表示手段と、特別表示手段の変動表示と同期して行われる演出表示を導出可能な演出表示手段と、主制御手段からの情報に基づいて演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備える。演出表示手段の演出表示は、メイン演出と、メイン演出を中断させて行われるサブ演出とがあり、メイン演出の最後に当否抽選の結果が教示又は示唆される構成であって、メイン演出では、当該メイン演出の最後において抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、ラスト印象演出で使用される時間に応じてサブ演出の時間が設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
特開2006−271480号公報
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
前記ラスト印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出のパターンが設定されることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、演出バランスの向上を図ることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 発射許可コマンド設定処理を示すフローチャートである。 特別表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 変動停止処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置の視認態様を示す正面図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 各シーンの各演出パターンと、大当たり期待度との対応関係を示す説明図である。 シーン1〜シーン3の各大当たり期待度と、シーン1〜シーン3のトータル期待度との対応関係(組合せ期待度判別テーブル)を示す説明図である。 トータル期待度及びラストシーンの大当たり期待度と、ラストシーンの時間の長さ(の決定方法)との対応関係(ラストシーン時間判別テーブル)を示す説明図である。 ラストシーン時間抽選テーブルを示す説明図である。 装飾図柄表示装置における変動表示のタイムチャートである。 ボタン演出の長さと、ラストシーンの長さとの対応関係を示す説明図である。 シーン把握処理のフローチャートである。 サブ演出処理を示すフローチャートである。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、下払出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段(発射操作手段)としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
図2に示すように、下皿15の上方には、上払出口17から払出された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19上面には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、上皿19上面には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123は、上皿19上面から出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19上面には、演出操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検知され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞装置31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には14個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。加えて、第1始動入賞装置33a、一般入賞装置31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32に関しては、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には左右一対の入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左右側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。加えて、ポケット154は、第1始動入賞装置33aの直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で、後述する第1始動入賞装置33aに入球するようになっている。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口(始動入賞口)が開口している。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第2始動入賞装置33bが配設されている。
第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能に設けられた一対の羽根部材37を備えている。本実施形態では、羽根部材37が上下に延びる閉位置とされている場合には、当該羽根部材37の先端部と、第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する余地がなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球を入球させることが不可能な閉状態となっている。
一方、羽根部材37が外側に開く開位置に変化することで、羽根部材37と第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する隙間が確保され、第2始動入賞装置33bは、遊技球の入球が許容されるとともに、羽根部材37によって第2始動入賞装置33bの側方を移動する遊技球が第2始動入賞装置33bの始動入賞口へと案内される開状態となる。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検知手段、始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選等が行われるとともに、後述する特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態が付与されることとなる。
第2始動入賞装置33bの下方位置には、可変入賞装置32が設けられている。可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、本実施形態の可変入賞装置32の大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、可変入賞装置32の閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、可変入賞装置32の開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(左側方領域)、及び、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(右側方領域)には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選(開放抽選)が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33cへ入球させ易くなる第2入球状態としての「高入球状態」と、高入球状態よりも羽根部材37が開放される時間帯が減少する第1入球状態としての「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(4)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
さらに、本実施形態では、通常モード、潜確モード、及び、確変モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数(本例では、100回)行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別としては、15ラウンド確変大当たり(以下「15RS」と言う)と、15ラウンド通常大当たり(以下「15RN」と言う)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「15RS」、「15RN」に関しては、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが15回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、可変入賞装置32が0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「15RS」、「15RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
加えて、「15RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には「潜確モード」が付与され、「15RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示100回分)が付与される。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、「小当たり」に当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、可変入賞装置32が0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、小当たり状態では、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態のときと同じ動作を行う。
但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。
すなわち、例えば、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、通常モードにおいて小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、可変入賞装置32が短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
また、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第2特別表示装置43bと、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶したことを示す保留表示手段としての第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通表示手段としての普通図柄表示装置41と、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置44とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。
そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。
そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「15RS」、「15RN」、及び、「2RS」のうちいずれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や、小当たりや、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、「15RN」、「2RS」、及び、「小当たり」に当選する可能性があり、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、及び、「15RN」に当選する可能性があり、「2RS」、及び、「小当たり」に当選する可能性はないようになっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bは、それぞれ2個のLED(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。さらに、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と称する)についても4回分まで保留記憶可能に構成されている。
また、例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
本実施形態では、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるのであるが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な演出表示手段としての装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示させるように構成されている。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「15RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「15RS」、又は、「15RN」のどちらかが発生する。
また、ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、「2RS」の大当たりとなる場合には、ゾロ目ではなく、装飾図柄が有効ライン上において特定の組合わせ(チャンス図柄の組合わせ、所謂チャンス目)で停止表示されるようになっている。本実施形態では、例えば、上・中・下図柄表示領域で「3」・「4」・「1」が停止表示される態様がチャンス図柄の組合わせである。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において(背景等が異なる)複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、時間短縮モードに滞在している「引き戻しステージ」とがある。つまり、「15RS」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「確変ステージ」に移行する。また、「15RN」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「引き戻しステージ」に移行し、さらに、引き戻しステージにおいて変動表示が100回行われた場合には、「通常ステージ」に移行する。加えて、本実施形態では、「2RN」の大当たり状態終了後、及び、「小当たり」状態の終了後に移行する「前兆ステージ」が存在する。当該「前兆ステージ」では、背景が通常ステージ等と比べて若干変化するとともに、演出バランス又は演出内容が変化する(例えば、通常は選択され難い演出パターンが選択され易くなる等)ようになっている。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。詳しくは後述するが、図40に示すように、装飾図柄表示装置42の下部(保留表示エリア462)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461が表示されるようになっている。
左側方領域及び右側方領域の下部には、遊技領域の周縁部に沿って一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。加えて、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる第1シャッタ(図示略)が設けられている。第1シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第1シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる第2シャッタ15bが設けられている。第2シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第2シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検知された場合を除く。)
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、可変入賞装置32の大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入賞装置33bの羽根部材37を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225等の各種検知スイッチや、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)を開閉させるためのモータ等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットへの球貸し操作に関する情報がCRユニットに入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の払出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ようになっている。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(VDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、第2始動入賞装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチパターンの抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43a、43bにおける変動表示(第1変動表示、及び、第2変動表示)をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0〜695の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり695)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜695)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている(本例では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に対応する大当たりでも、大当たり種別の振分けを同じとするため、種別判定テーブルは1つ)。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチパターンとの対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが1つであるが、例えば、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第1リーチ判定テーブルと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第2リーチ判定テーブルとを設けることとしてもよい。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜255の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり255)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜31の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり31)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。加えて、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間と、装飾図柄表示装置42における変動表示の大まかな変動パターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチパターン)とが対応付けられており、特別表示装置43a、43bの変動時間が決まれば、装飾図柄表示装置42の変動パターンも決まる(特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間に丁度収まるような装飾図柄表示装置42における変動パターンを選択させる)ようになっている。例えば、変動種別カウンタCS1に基づいて変動時間が決定され、変動種別カウンタCS2によって、特別表示装置43a、43bにおける停止表示態様が決定される(例えば、15RSの大当たりに対応する場合には、15RSの大当たりに対応する停止表示態様のうちいずれかを決定する)ように構成してもよい。
尚、変動時間や変動パターンを決定するために使用されるカウンタ等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、第1変動種別カウンタCS1だけで装飾図柄のリーチパターンを決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて装飾図柄のリーチパターンを決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜232の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり232)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は31であり、その範囲は「1〜31」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は232であり、その範囲は「1〜232」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、(普通図柄表示装置41を構成する普図ランプが交互に点滅した後)、当選に対応する態様(点灯パターン)で停止表示され、第2始動入賞装置33bがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検知情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検知情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞装置33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。続くステップS306では、電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する等の処理を行うための発射許可コマンド設定処理を行う。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、RAM503には、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。尚、保留されている変動表示の総数(第1変動表示の保留数と、第2変動表示の保留数とを合わせた数)をカウントする保留総数カウンタを設けることとしてもよい。
また、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。
さらに、特別変動保留エリアの実行エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1変動表示であるのか、或いは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2変動表示であるのかを示す情報が記憶される変動記憶エリアが設けられている。以下、「変動記憶エリアに第1変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第1変動フラグがオン設定される」とも称し、「変動記憶エリアに第2変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第2変動フラグがオン設定される」とも称する。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501又はS502で否定判別された場合には、ステップS510に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、第2変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第2保留ランプを点灯させたまま左側の第2保留ランプを点滅させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS504の後、ステップS505において、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、及び変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS505の後、ステップS506に移行する。
ステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりや小当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS508では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、低確率状態でも、高確率状態でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当否乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、当否乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜16、308〜316」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8〜16、308〜316」は、高確率状態(確変モード、潜確モード)でのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように当否乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率状態でも「外れ」となる場合には、ステップS5105において、新たに変動情報が記憶されたのが第1特別変動保留エリアであるか(第1変動表示に対応しているか)否かを判別する。ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106において、に新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、小当たり判定テーブルに記憶された値である「404、405」と一致するか否かを判別する。
ステップS5106で肯定判別された場合には、ステップS5107において小当たりフラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5106で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS5105で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて行われる当否抽選では、小当たりに当選する可能性がないように構成されている。
次に、ステップS507の第2種別判定処理について、図15(b)を参照して説明する。先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された(大当たり状態が発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5302において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜11」と一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS508のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5402において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5404で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS508に続くステップS509では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理の結果を示す変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される情報)や、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機とする変動情報であるのかを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS509の処理の後、又は、ステップS501、或いはステップS502で否定判別された場合には、ステップS510において、遊技球が第1始動入賞装置33に入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS511において、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS511で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS511で肯定判別された場合には、ステップS512に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS513では、第1変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第1保留ランプを点灯させたまま左側の第1保留ランプを点滅させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS513の後、ステップS514において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS514の後、ステップS515に移行する。
ステップS515では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS516では、ステップS513で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。
ここで、ステップS516の第1種別判定処理について、図15(a)を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜9」と一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RS」に対応する値「10,11」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において、2RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合であっても、高確率状態が付与される割合は同じである。但し、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、出玉無し大当たりであって、大当たり状態後に潜確モードが付与される「2RS」に当選する可能性がある。その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、必ず「15RS」となる。
図13の説明に戻り、ステップS516に続くステップS517では、ステップS515で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。リーチ判定処理(図16参照)の詳細については既に上述している。
ステップS517の後、ステップS518において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
尚、ステップS505、ステップS514の当否乱数カウンタC1の値を抽出する処理が判別値抽出処理を構成し、同じくステップS505、ステップS514の抽出した当否乱数カウンタC1の値を特別変動保留エリアに記憶する処理が判別値格納処理を構成する。さらに、当否乱数カウンタC1の値を抽出し、記憶する機能が情報取得手段を構成する。また、ステップS506、ステップS515(ステップS5101、ステップS5103)の当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否かを判別する処理が第1当否判別処理を構成し、その判別結果を記憶する(対応フラグをセットする)ステップS5102、ステップS5104の処理が結果記憶処理を構成する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検知情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、普通図柄表示装置41における変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には右側の普通保留ランプを点灯させたまま左側の普通保留ランプを点滅させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS604の後、ステップS605において、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の発射許可コマンド設定処理について、図18を参照して説明する。
先ず、ステップS701では、発射制御回路312から発射状態信号を受信している状態であることを示す発射許可フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、発射状態信号は、発射制御回路312が、ハンドル18からのタッチ信号、及び、発射スイッチ信号と、払出制御装置311からのCRユニット接続信号とを受信している場合に、発射制御回路312から主制御装置261に送信されるようになっている。
ステップS701で肯定判別された場合には、ステップS702において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS702で否定判別された場合、ステップS703において、発射許可フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS702で肯定判別された場合には、ステップS704において、遊技球の発射間隔を計るために使用される発射タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS704で否定判別された場合には、ステップS707において、発射タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS704で肯定判別された場合には、ステップS705において、主制御装置261から、発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する。続くステップS706では、発射許可フラグをオフする。ステップS706の後、本処理を終了する。
また、ステップS701で否定判別された場合には、ステップS708において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS708で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS708で肯定判別された場合には、ステップS709において、発射許可フラグをオン設定する。
続くステップS710では、発射制御回路312に対して球送り信号を送信する。さらに、ステップS711において、発射タイマに対して0.6秒に相当する「300」を設定する。これにより、球送り装置63により遊技球が発射位置に確実にセットされてから、遊技球が発射装置60により打出されるように構成されるとともに、主制御装置261が発射制御回路312から発射状態信号を受信し続けている状態において、主制御装置261から発射許可信号が0.6秒間隔で送信され、0.6秒間隔で遊技球が発射装置60により発射されるようになっている。ステップS711の後、本処理を終了する。
尚、発射制御回路312では、主制御装置261から発射許可信号を受信した場合に、ハンドル18、及び、払出制御装置311から、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号の全てを受信しているか否かを判別し、肯定判別された場合に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させ、遊技球を発射させるための発射処理が行われるようになっている。尚、発射制御回路312は、ダイヤル位置信号に基づいて、遊技球の発射強さ(発射速度)に関する発射装置60の調節制御を行う。これにより、遊技球が、調節された強さで発射装置60により打ち出されるようになっている。
また、発射制御回路312は、主制御装置261から球送り信号を受信した場合に、発射レール61のうち発射装置60にて遊技球が発射されることとなる発射位置に遊技球がセットされていることを検知する準備球検知センサを確認し、発射位置に遊技球がセットされていないことが確認された場合には、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置にセットするための球送り処理を行う。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。
その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源・発射制御装置310の電源回路313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43a、43bや始動入賞装置33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43a、43bにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様(変動時間や演出態様など)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
ここで、装飾図柄の変動種別について説明する。
「ノーマルリーチ」は、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。尚、確変モード時及び時間短縮モード時においては、各種リーチとなる場合においても、通常モード時に比べ、変動表示時間が短縮されている。例えば、ノーマルリーチが導出される変動表示の時間(変動時間)は、通常モード時及び潜確モード時には「12秒」、又は、「15秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「9秒」、又は、「12秒」となっている。尚、通常モード及び潜確モードにおいても、第1変動表示が4つ保留されている状態から開始される第1変動表示についても、一時的な時間短縮状態となり、該第1変動表示の変動時間がノーマルリーチであれば「9秒」、又は、「12秒」に設定される。
「スーパーリーチ」は、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチが導出される変動表示の変動時間は、通常モード時及び潜確モード時には「25秒」、又は、「30秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「22秒」、又は、「27秒」となっている。尚、スーパーリーチが発生する場合の変動表示の変動時間はいずれの遊技モードにおいても「25秒」、又は、「30秒」に設定されるように構成してもよい。
「プレミアムリーチ」は、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチが導出される変動表示は、スーパーリーチが導出される変動表示よりも変動時間が長く、また、高入球状態及び低入球状態のどちらの状態においても同じ長さ(例えば、60秒)となっている。
さらに、本実施形態では、「2RS」、又は、「小当たり」に当選した場合に、装飾図柄がチャンス図柄の組合わせで停止表示されることとなるが、当該チャンス図柄が停止表示される場合には、特有の変動表示(チャンス変動)が行われるようになっている。チャンス変動の一例としては、リーチ状態が発生した後、前後外れリーチや前後以外外れリーチであれば中図柄表示領域において装飾図柄が停止表示されるタイミングを過ぎてもなお変動が継続されるような演出を伴い、最終的に、上・中・下図柄表示領域において「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示が行われる。
尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく当否抽選に当選した場合にのみ「2RS」、「小当たり」に当選する可能性があることから、チャンス変動についても、ほぼ通常モード及び潜確モードで行われるようになっている。また、「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示の変動時間は、いずれの遊技モードであっても「18秒」となっている。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」となる変動表示の変動時間は通常モード時及び潜確モード時「10秒」、確変モード及び時間短縮モード時「6秒」に設定されている。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変大当たり図柄の組合わせ、通常大当たり図柄の組合わせ、チャンス図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせという6つの区分を指定するものである。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する図柄の組合わせを停止表示する。
遊技球の増加が望める確変大当たり(「15RS」のこと。以下、「出玉有り確変大当たり」とも称する)に当選した場合、或いは、遊技球の増加が望める通常大当たり(「15RN」のこと。以下、「出玉有り通常大当たり」とも称する)に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、数字柄の付された装飾図柄がゾロ目となる組合わせで停止表示されることとなる。本実施形態では、「出玉有り確変大当たり」の場合には、1,3,5,7,9のいずれかの奇数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである確変大当たり図柄、又は、2,4,6,8のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである通常大当たり図柄のどちらかの組合せで変動表示が停止表示され、「出玉有り通常大当たり」の場合には、通常大当たり図柄の組合わせで変動表示が停止表示されることとなる。
そして、サブ制御装置262は、出玉有り確変大当たりの図柄コマンドを受信した場合、1〜9のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定し、出玉有り通常大当たりの図柄コマンドを受信した場合、2,4,6,8のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
また、遊技球の増加が望めない確変大当たり(「2RS」のこと。以下、「出玉無し確変大当たり」とも称する)に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、上から「3」・「4」・「1」のチャンス図柄の組合わせが停止表示されることとなる。本実施形態のチャンス図柄の組合わせは1種類となっている。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものである。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものである。完全外れ図柄の組合わせは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものである。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
なお、詳しくは後述するが、サブ制御装置262は、これら外れの図柄コマンドを受信した場合、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1種類だけであって、サブ制御装置262で装飾図柄の組合わせを決定する構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では255、31)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43a、43bに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32に関する制御が行われる。また、当該可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、始動入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)に関する制御が行われる。この始動入賞装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211、ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では695)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では255、31)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。
故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211、S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、特別表示装置43a、43bの変動表示の後に設定される変動インターバルの残り時間を計測するための変動インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS801で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルの期間内である場合には、ステップS802において、変動インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、変動インターバルを1秒(1000msec)として、変動インターバルタイマに「249(ステップS801の前にステップS802が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に変動インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS801で肯定判別された場合、すなわち、変動インターバルではない場合には、ステップS803において、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態又は小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。
尚、大当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
小当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて小当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態や小当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態や小当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1」、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS803では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中や小当たり状態中であるか否かを判別する。
ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS803で肯定判別された場合には、ステップS804において、詳しくは後述する特図表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、特図表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、特図表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、特図表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示を開始する際にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示が停止表示される際にオフにされる。
ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。
ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、第2保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS805の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS807では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS807の後、ステップS808において、特別変動保留エリアの実行エリアの第2変動フラグをオン設定する。続くステップS809では、第2変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第2保留ランプを点滅させたまま右側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させたまま右側の第2保留ランプを消灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS809の後、ステップS810において、詳しくは後述する変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS805で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS811において、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。
当該ステップS811で否定判別された場合には、ステップS812に移行し、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの両方において、それぞれ変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様(例えば、下列の右から1番目及び2番目の第1特図ランプ、又は、第2特図ランプのみが点灯する態様)を導出するための待機表示設定を行う。つまり、本実施形態の第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bは、変動停止後、その停止態様が変動インターバルの間は(当否抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、変動インターバルが終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるようになっている。ステップS812の後、本処理を終了する。
一方、ステップS811で肯定判別された場合には、ステップS813において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS814では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS814の後、ステップS815において、特別変動保留エリアの実行エリアの第1変動フラグをオン設定する。続くステップS816では、第1変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第1保留ランプを点滅させたまま右側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させたまま右側の第1保留ランプを消灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS816の後、ステップS810において変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ここで、ステップS810の変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード又は潜確モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「12」、「21」、「22」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「12」は時間短縮モードに対応し、「21」は確変モードに対応し、「22」は潜確モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」又は「22」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード、潜確モード)である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を確定させたことを示す大当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶させることを、大当たり確定フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、15RSフラグ(図15(a)、図15(b)の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわち「15RS」である場合には、ステップS906にて15RSパターン設定処理を行う。15RSパターン設定処理は、「15RS」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、特別表示装置43a、43bや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の変動表示の停止態様、装飾図柄表示装置42の変動表示の演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定等を行う。
なお、第1変動種別カウンタCS1、及び、第2変動種別カウンタCS2の数値と、変動パターン、及び、変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。すなわち、15RSパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RSであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を奇数又は偶数のゾロ目のどちらにするかを決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
ステップS906の後、後述するステップS919に移行する。
また、ステップS905で否定判別された場合には、ステップS907において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS907で肯定判別された場合、すなわち「2RS」である場合には、ステップS908にて2RSパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。
尚、2RSパターン設定処理では、2RS(チャンス変動)であること、及び、2RSの変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、2RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄を2RSに対応するチャンス図柄に決定し、該停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
一方、ステップS907で否定判別された場合には、ステップS909において、15RNパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、15RNパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RNであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RNに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を偶数のゾロ目に決定し、停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS911において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS911で否定判別された場合、すなわち、大当たりでも小当たりでもない場合には、ステップS912において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグ(図16のリーチ判定処理参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS912で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。
尚、前後リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後外れリーチであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
さらに、ステップS912で否定判別された場合には、ステップS914において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS914で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS915にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。尚、前後以外リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチに決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後外れ以外リーチであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後外れ以外図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
加えて、ステップS914で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS916において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、外れ変動パターン設定処理では、リーチパターンを、「リーチ発生せず」に決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、完全外れ変動であること、決定されたリーチパターン(リーチ発生せず)、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。
さらに、停止図柄の種別を外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS911で肯定判別された場合、すなわち、小当たりに当選したと判別された場合には、ステップS917において、小当たり状態の発生を確定させたことを示す小当たり確定フラグをオン設定する。その後、ステップS918において、小当たりパターン設定処理を行ってから、ステップS919に移行する。尚、小当たりパターン設定処理では、小当たり(チャンス変動)であること、及び、小当たりの変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、小当たりに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄を小当たりに対応するチャンス図柄に決定し、該停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS903で否定判別された場合、すなわち、低確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS910において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第2当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。一方、ステップS910で否定判別された場合には、上記ステップS911に移行する。
ステップS919では、特別表示装置43a、43bにて変動表示中であるか否かを示す特図表示中フラグをオン設定する。これにより、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS920では、特別表示装置43a、43bにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する特図表示タイマの設定処理を行う。当該特図表示タイマは、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、本実施形態における特別表示装置43a、43bの変動時間は、上記変動種別カウンタCS1、CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような特図表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、特別表示装置43a、43bの変動開始と同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43a、43bの停止表示と同時に、図柄コマンドに基づいた図柄の組み合わせにて装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる。ステップS920の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、始動入賞処理において、ステップS505、S514の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、513の当否判定処理と、変動表示設定処理において、当否フラグ及び小当たりフラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901〜ステップS903の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS901〜S903の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS906、ステップS908、ステップS909、ステップS913、ステップS915、ステップS916、ステップS918の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS817に進み、特図表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が12秒(12000msec)の場合には、特図表示タイマに対して「3000」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS818に進み、上記減算後の特図表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図表示タイマの値が「0」となった時にステップS818が肯定判別される。
ステップS818で否定判別された場合には、ステップS823において、特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)が実現される。ステップS823の後、本処理を終了する。
一方、ステップS818で肯定判別された場合には、ステップS819において特図表示中フラグをオフし、ステップS820において特別表示装置43a、43bにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて、変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別や外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS820の後、ステップS821において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる停止コマンドの設定を行う。これにより、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された図柄コマンドや変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。
また、繰り返しとなるが、特別表示装置43a、43bによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS822において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS822の判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。
先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、大当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において大当たり確定フラグをオフし、ステップS1003において大当たり状態中であることを示す大当たり中フラグをオンする。さらに、ステップS1004において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1004で否定判別された場合、すなわち、「15RS」又は「15RN」の大当たりである場合には、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(可変入賞装置32の開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「15」を設定する。
続くステップS1006では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。さらに、ステップS1007では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32の開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1008では、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検知情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1009では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるためのオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態の全ラウンド数等が把握できるようになっている。ステップS1009の後、本処理を終了する。
尚、大当たり状態において見た目の大当たり種別の昇格の演出等(例えば、装飾図柄表示装置42で偶数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示したり、装飾図柄表示装置42で奇数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示したりする)を行うこととしてもよい。
また、ステップS1004で肯定判別された場合には、ステップS1010において、ラウンド数カウンタに「2」を設定する。ステップS1010の後、ステップS1011では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。続くステップS1012において、特別可変タイマに対して、例えば2秒のオープニング期間に対応する値「500」を設定し、ステップS1013において、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1014において、オープニングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1001にて否定判別された場合には、ステップS1015において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、小当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1015で肯定判別された場合には、ステップS1016で小当たり確定フラグをオフした後、上記したステップS1010に移行する。すなわち、本実施形態では、小当たりした場合には、可変入賞装置32が、「2RS」の大当たりに当選した場合と同様に開閉されることとなる。
一方、ステップS1015で肯定判別された場合には、ステップS1017で変動インターバルタイマに対して変動インターバル(例えば、1秒)に相当する値を設定する。尚、装飾図柄表示装置42では、基本的に、特別表示装置43a、43bの変動表示の停止表示のタイミングで装飾図柄の変動表示が停止表示されるのであるが、対応する特別表示装置43a、43bの変動表示後の変動インターバルが終了するまでは、停止表示された装飾図柄が小さく揺動し続けるようになっている。そして、変動インターバルが終わり、変動表示が保留記憶されている場合には、特別表示装置43a、43bにおける変動表示と、装飾図柄表示装置42における変動表示とが同時に開始される。一方、変動インターバルが終わっても、変動表示が保留記憶されていない場合には、装飾図柄表示装置42における停止図柄の揺動が終わり、装飾図柄が完全に停止した表示態様が導出される。また、装飾図柄表示装置42の変動表示において装飾図柄が偶数のゾロ目の組合わせで停止表示された場合、変動インターバル期間において、装飾図柄の組合わせが奇数のゾロ目に変換されるかもしれない(必ず変換される構成でも可)といった再抽選演出が行われる場合がある。
ステップS1017の後、ステップS1018において、モード記憶エリアに「12」が記憶されているか否か、すなわち、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS1018で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1018で肯定判別された場合には、ステップS1019において、時間短縮モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。詳しくは後述するが、本実施形態では、「15RN」の大当たり状態終了時において、変動回数カウンタに対し、時間短縮モードの期間に相当する変動表示の回数(例えば100回)が設定され、特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に当該ステップS1019において1減算される。
続くステップS1020では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1020で否定判別された場合、すなわち、「15RN」の大当たり状態終了後に、時間短縮モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1020で肯定判別された場合には、ステップS1021において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「11」を設定する。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて変動表示が規定回数行われた時点で時間短縮モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1021の後、ステップS1022において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの終了を知らせるサポート終了コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置32を開閉させるための可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、当たり状態の開始時にあっては、上記判別情報設定処理にて当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」〜「3」のいずれかが設定されている場合)には、ステップS1202に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、判別情報設定処理にて特別可変タイマに「2000」又は「500」が設定されている。
続くステップS1203では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1206では、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ここでは、出玉有り大当たりである「15RS」又は「15RN」であるか否か(「2RS」、又は、「小当たり」以外であるか否か)が判別される。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。一方、ステップS1206で否定判別された場合には、ステップS1208において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(0.4秒)に対応する値「100」を設定する。
ステップS1207、又は、ステップS1208の後、ステップS1209では、可変入賞装置32を開状態とさせる処理を行い、ステップS1210では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合には、ステップS1211において当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、大当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。ステップS1211で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1212においてラウンド数カウンタの値を1減算する。
続くステップS1213では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1213で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1214に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1215において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。
ステップS1215で肯定判別された場合には、ステップS1216において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(4秒)に対応する値「1000」を設定する。一方、ステップS1215で否定判別された場合には、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1216、又は、ステップS1217の後、ステップS1218において、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1219において、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、ステップS1220において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1221に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、大当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、可変入賞装置32に遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1221で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1212に移行する。これにより、1回のラウンド中に可変入賞装置32に対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間30秒が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1213で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1222に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1222の後、ステップS1223において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ステップS1223で肯定判別された場合には、ステップS1224において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。一方、ステップS1223で否定判別された場合には、ステップS1225において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1224、又は、ステップS1225の後、ステップS1226において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。尚、ステップS1221で肯定判別された後の流れでステップS1222以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1221で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1226で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1226の後、ステップS1227では、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、続くステップS1228では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1211で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して大当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1229に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ここで、終了設定処理について、図23を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、15RNフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1401で肯定判別された場合には、ステップS1402において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「12」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に時間短縮モードが付与されることとなる。
続くステップS1403では、変動回数カウンタに対して「100」を設定する。尚、変動回数カウンタとは、モード記憶エリアに「12」が設定される際、すなわち、時間短縮モードが開始される際に時間短縮モードの期間として設定される規定回数分の変動表示が全うされたことを把握するためのものである。ステップS1403の後、ステップS1404において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの開始(引き戻しステージへの移行)を知らせる時短開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1401で否定判別された場合には、ステップS1405において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、15RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1405で肯定判別された場合、ステップS1406において、モード記憶エリアに「21」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。ステップS1406の後、ステップS1407において、サブ制御装置262に対して確変モードの開始(確変ステージへの移行)を知らせる確変開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS1405で否定判別された場合には、ステップS1408において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1408で肯定判別された場合には、ステップS1409において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「22」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に潜確モードが付与されることとなる。ステップS1409の後、ステップS1410において、サブ制御装置262に対して前兆ステージへの移行を知らせる前兆ステージ開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1408で否定判別された場合、すなわち、遊技モードの変更が行われない小当たりに当選した場合には、ステップS1410に移行し、前兆ステージ開始コマンドを設定するとともに、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、、本処理を終了する。尚、前兆ステージとは、「2RS」の大当たり、又は、小当たりに当選した場合に移行し、通常モード、及び、潜確モードのどちらかに滞在していることを示すステージである。
図22の説明に戻り、ステップS1229の終了設定処理の後、ステップS1230において、当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定する。その後、ステップS1231において、サブ制御装置262に対して大当たり状態を終了する旨の情報を伝える当たり終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、当たり終了コマンドには、上記終了設定処理で設定された変動回数カウンタの回数情報等が含まれている。
次に、前記ステップS208の普通表示制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41の変動表示の後に設定されるインターバル(普図インターバル)の残り時間を計測するための普図インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2101で否定判別された場合、すなわち、普図インターバルである場合には、ステップS2102において、普図インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、普図インターバルを1秒(1000msec)として、普図インターバルタイマに「249(ステップS2101の前にステップS2102が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に普図インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普図インターバル期間ではない場合には、ステップS2103において、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2103で否定判別された場合には、ステップS2104に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS2104で否定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、例えば、ステップS2104で否定判別された場合に、普通図柄表示装置41において、変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様を導出するための待機表示設定を行うこととしてもよい。つまり、普通図柄表示装置41は、変動停止後、その停止態様が普図インターバル期間の間は(入球サポート抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、普図インターバル期間が終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるように構成してもよい。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、普通保留カウンタNcから1を減算する。続くステップS2106では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2107では、普通図柄表示装置41の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図25を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS2302で肯定判別された場合、つまり、大当たり状態ではない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「12」、又は、「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(時間短縮モード又は確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0」であるか否かを判別する。尚、高入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1〜232」の場合に当選となる。
ステップS2305で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、大当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を8秒にするために「2000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「1〜31」であるか否かを判別する。尚、低入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1〜31」の場合に当選となる。また、普通図柄の変動表示時間を抽選によって決定することとしてもよい。
ステップS2308で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2308で肯定判別された場合、すなわち、入球サポート抽選に当選した場合には、上記ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、普通図柄の変動表示時間や、入球サポート抽選での当選確率等については、パチンコ機の機種毎に適宜設定可能であり、例えば、高入球状態時における入球サポート抽選の当選確率を、低入球状態における入球サポート抽選の当選確率よりも高くなるように構成してもよい。
図24の説明に戻り、ステップS2107の後、ステップS2108において、普通図柄表示装置41の変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の普通保留ランプを点滅させたまま右側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させたまま右側の普通保留ランプを消灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS2108の後、本処理を終了する。
また、ステップS2103で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2109に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2110に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2110で肯定判別された場合には、ステップS2111において普図表示中フラグをオフし、ステップS2112において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。つまり、入球サポート抽選に当選した場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には、普通図柄表示装置41の左右一対の普図ランプの両方を点灯させ、外れである場合には左側の普図ランプのみを点灯させる。
続いてステップS2113に進み、普図判別情報設定処理を行う。ここで、普図判別情報設定処理について、図26を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第2始動入賞装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「12、21」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を1.8秒にするべく「450」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第2始動入賞装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。
さらに、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2113の後、ステップS2114において、普図インターバルタイマに対して普図インターバル期間(例えば、1秒)に相当する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2110で否定判別された場合には、ステップS2115において、普通図柄表示装置41の変動表示(左右一対の普図ランプを交互に点灯させる切替表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)が実現される。ステップS2115の後、本処理を終了する。
次に上記ステップS208の始動入賞装置制御処理について図27のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bの開閉の状態を維持する期間である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合には、ステップS2204において、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2204で肯定判別された場合、すなわち、現在、第2始動入賞装置33bが開状態にあって、閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS2205において、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を1減算し、ステップS2207では、第2始動入賞装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球サポート抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて第2始動入賞装置33bが3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「250」)を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが3回開放される間のインターバル期間(第2始動入賞装置33bは閉状態)にあって、インターバル期間を終了させるタイミングが到来した場合には、ステップS2211で普通可変フラグをオンし、ステップS2212で普通可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では、高入球状態時;「450」、低入球状態時;「100」)を設定し、ステップS2213で、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行う。その後、本処理を終了する。
尚、第2始動入賞装置33bが開状態とされている場合に、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が規定数(例えば1個)入球した場合には、第2始動入賞装置33bが直ちに閉状態とされるように構成してもよい(例えば、ステップS2203で否定判別された場合に、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われたか否かの判別を行い、肯定判別された場合に、ステップS2205に移行するように構成してもよい。)。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図28を参照して受信割込み処理を説明し、その後図29を参照してメイン処理を説明する。
図28は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。
受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図30に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図29を参照して説明する。図29は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図30のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図31を参照して以下に説明する。
図31は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図28参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図30のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、CRユニット接続基板314から、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を受信しているか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合には、ステップS3203において、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に送信する。
ステップS3203の後、又は、ステップS3202で否定判別された場合には、ステップS3204において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。
つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3204で肯定判別されれば、ステップS3205で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3206では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、満杯検知スイッチの検知信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3207では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検知信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3208では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3209で払出個数設定処理を行い、ステップS3210においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3211においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3212では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3213では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図32を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりや小当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報等が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、小当たりか否かの情報、及びリーチパターン等の変動表示に関する情報(変動情報)が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示に関する変動情報、及び、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示に関する変動情報をそれぞれ4つ保留記憶することができる。結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアの実行エリアだけでなく、保留エリアに記憶された変動情報についても、サブ制御装置262において把握することが可能となっている。
ここで保留情報格納処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第1始動入賞装置33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチパターンの情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4106の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第1保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に、連続予告の抽選を行うようになっている。その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わないようになっている。
尚、ステップS4106の連続予告抽選処理では、第1変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブル(大当たりに対応するものの方が外れに対応するものよりも当選し易い)を参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
より具体的に、連続予告フラグには、連続予告演出が行われる一連の変動表示のうち1回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第1Cフラグと、一連の変動表示のうち2回目の変動表示であって、連続予告演出が終結する(リーチ状態が発生する)ことを示す第2Fフラグと、一連の変動表示のうち2回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第2Cフラグと、一連の変動表示のうち3回目の変動表示であって、連続予告演出が終結することを示す第3Fフラグと、一連の変動表示のうち3回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第3Cフラグと、一連の変動表示のうち4回目の変動表示であって、連続予告演出が終結することを示す第4Fフラグとがある。そして、第1変動保留カウンタNdの値や、新しく第1保留情報記憶エリアに記憶された当否に関する情報等に基づいて、各第1保留エリアに対し連続予告フラグを設定する。例えば、第1保留情報記憶エリアの3つ目に変動情報が保留記憶された場合であって、該変動情報の保留記憶に基づいて連続予告演出の導出が決定された場合には、第1保留情報記憶エリアのうち3つ目に第3Fフラグを設定し、2つ目に第2Cフラグを設定し、1つ目に第1Cフラグを設定することとなる。
ステップS4106の後、ステップS4107では、装飾図柄表示装置42において変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461を1つ追加表示するための保留アイコン設定処理を行う。
図40(a)に示すように、装飾図柄表示装置42の下部に設けられた保留表示エリア462には、「浮き輪」を模した保留アイコン461が表示されるようになっている。本実施形態の保留表示エリア462は、保留情報記憶エリアの実行エリアに対応する実行対応エリア462aと、保留情報記憶エリア(第1及び第2保留情報記憶エリア)の保留エリアに対応する保留対応エリア462bとを備えており、最大で9つの保留アイコン461を表示可能となっている。尚、本実施形態では、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461とが共通の態様となっており、保留アイコン461を視認するだけでは、第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応する保留アイコン461であるかを識別不可能となっている。
また、保留アイコン461は、対応する変動表示の大当たり期待度を示唆する態様で導出される場合がある。以下、かかる態様の保留アイコン461を「先読み保留アイコン463」とも称する。本実施形態の先読み保留アイコン463は、キャラクタが「浮き輪」を使用している態様(図40(b)、図40(c)参照)で導出される。さらに、先読み保留アイコン463のキャラクタは複数種類用意されており、先読み保留アイコン463のパターンと、大当たり状態発生への当選期待度(大当たり期待度)とが対応付けられている。これにより、先読み保留アイコン463は、その態様によって大当たり期待度に関するランク付けがなされることとなり、先読み保留アイコン463を導出させることによって、大当たり期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
また、先読み保留アイコン463が導出される場合には、当該先読み保留アイコン463に対応する変動表示が消化されるまでの間に、当該先読み保留アイコン463のパターンが変化する(保留変化演出が導出される)場合がある。
つまり、ステップS4107の保留アイコン設定処理では、先読み保留アイコン463を導出させるか否かの抽選が行われ、否当選の場合には、保留アイコン461のパターンがデフォルト(浮き輪のみ)のものに決定される。一方、当選の場合には、保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選の場合には、対応する保留エリアの保留変化フラグをオン設定するとともに、先読み保留アイコン463のパターンとして、最終的に表示される可能性のある上限パターンと、上限パターンよりも大当たり期待度の低い(低ランクの)態様であって、最初に表示される仮パターンとを決定する。尚、仮パターンでは、最初はデフォルトの保留アイコン461を表示するにとどめるといった選択肢が存在するように構成してもよい。一方、否当選の場合には、先読み保留アイコン463のパターンとして1つのパターンを決定する。
そして、基本的には、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461のうち一番右側のものの右側に並ばせるようにして、決定されたパターンの保留アイコン461を表示させるといった処理が行われる。尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示に優先されて消化される構成のため、第1変動表示が保留されている状態において第2変動表示が新たに保留された場合には、保留対応エリア462bにおいて、第1変動表示に対応する保留アイコン461のうち最も左側の保留アイコン461の左側の位置に、新たに保留された第2変動表示に対応する保留アイコン461が表示されるようになっている。
また、本実施形態では、ステップS4107において、保留表示エリア462に先読み保留アイコン463が導出される場合に、先読み保留演出中フラグがオン設定されるようになっている。ステップS4107の後、本処理を終了する。
また、ステップS4102で肯定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチパターンの情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4111の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わない上、連続予告フラグがオンされた保留エリアが第1保留エリアであるか否かを判別する。第1保留エリアであると判別された場合には、第1保留エリアの連続予告フラグをオフするとともに、新しく変動情報が保留記憶された第2保留エリアに第2Fフラグをセットする。つまり、第1変動表示に関して連続予告が行われている途中で、第2変動表示が保留された場合には、第2変動表示により、第1変動表示の連続予告演出が途切れることになることから、当該第2変動表示において、連続予告演出を終わらせる表示態様が導出されるようになっている。
その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第2保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に連続予告の抽選を行う。尚、ステップS4111の連続予告抽選処理は、ステップS4106の連続予告抽選処理を第2始動入賞装置33bへの入球に対応させるだけであり、説明は省略する。
ステップS4111の後、ステップS4112において、保留アイコン設定処理を行ってから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3913へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図33に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。
すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261から確変大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、通常大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2〜4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。上図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図34に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れ図柄の組合わせであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外図柄(前後外れ以外リーチ)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4011において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図36を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報記憶エリアに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4204の後、ステップS4207に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4205において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4206では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4206の後、ステップS4207に移行する。尚、本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ステップS4207では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4207の予告設定処理では、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチパターンは何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。
ステップS4207の後、ステップS4208において、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコン461の種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、当該保留アイコン461に関する情報についても、上記した保留情報記憶エリアのデータシフト処理にてシフトされるようになっている。
当該保留アイコンシフト処理は、かかるデータシフトに応じて保留アイコン461を再描画させるための処理であり、装飾図柄表示装置42では、変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン461が消去されるとともに、その右側に配置されていた保留アイコン461が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。ステップS4208の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、ステップS4208において、保留アイコン461を再描画する処理に先立って、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在する場合には、先読み保留アイコン463の保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選した場合に、先読み保留アイコン463のパターンを高ランクのものに変化させる(但し、上限パターンのランクは越えない)ようになっている。加えて、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在しないと判別される場合には、先読み保留演出中フラグがオフされる。さらに、先読み保留アイコン463のパターンを変化させることで、該先読み保留アイコン463が上限パターンに達した場合には、先読み保留演出中フラグがオフされるとともに、保留変化フラグがオフされるようになっている。
図32の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、装飾図柄の変動表示の表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、変動表示を開始させる際には、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3907の表示設定処理では、大当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、ステップS3907の表示設定処理において行われる変動表示設定処理について、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4501において、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。尚、例えば、保留処理(図36参照)において変動パターンコマンドを受信したことに対応する処理を行った場合に対応するフラグをオンし、当該表示設定処理で変動表示の設定が行われることで前記フラグがオフされるような構成とし、前記フラグを確認することで、変動パターンコマンドを受信したか否かの判別を行うこととしてもよい。
ステップS4501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、変動パターンコマンドに含まれるリーチパターン、及び、変動時間に基づいて、変動パターンを決定する。本実施形態の変動パターンには、例えば、低入球状態における変動時間が12秒のノーマルショートリーチと、15秒のノーマルロングリーチと、25秒の第1スーパーリーチ、及び、第2スーパーリーチと、30秒の第3スーパーリーチと、60秒のプレミアムリーチと、18秒のチャンス変動と、10秒の完全外れ変動とがある。
次に、ステップS4503において、各変動パターンに対応する演出パターンを決定する。すなわち、各変動パターンの演出パターンはそれぞれ1パターンではなく、複数パターン存在する。本実施形態では、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示は、当該変動表示の開始から終了にかけて行われる(時間の経過とともに展開する)「メイン演出」と、メイン演出を中断させて行われる、又は、メイン演出の一時期においてメイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけメイン演出における特定演出の導出を延期させる(所定のシーンの一時期において単発的に導出される)「サブ演出」とがある。メイン演出は、4つのシーンに区切られて構成されるとともに、最後のラストシーンにおいて当否抽選の結果が教示又は示唆されるようになっている。
より具体的に説明すると、装飾図柄表示装置42における3つの図柄表示領域のうち装飾図柄が2番目に停止表示されることとなる下図柄表示領域において装飾図柄(第2装飾図柄)が停止表示(以下、単に「第2停止」と称する)されるまでの「シーン1」と、「第2停止」から「スーパーリーチ演出」に発展するタイミング(以下、単に「スーパー発展」と称する)までの「シーン2」と、「スーパー発展」から「決着演出」までの「シーン3」と、「決着演出」の開始から変動表示の終了(全ての装飾図柄が停止表示される第3停止)までの「ラストシーン」とに分けられている。本実施形態における「スーパーリーチ演出」とは、専用のアニメーション演出(図41(g)、図42(m)等参照)である。
さらに、「決着演出」とは、スーパーリーチ演出のアニメーションの続きであって、スーパーリーチ演出に比べ、最後に停止される中図柄表示領域の装飾図柄(最終停止装飾図柄)の移動速度が遅くなり、かつ、最終停止装飾図柄の大きさが拡大される(音声や電飾の態様も変化する)等、最終停止装飾図柄が強調され、最終的に、最終停止装飾図柄が停止表示されることで、当否抽選の結果が教示又は示唆される演出(図41(h)参照)である。また、最終停止装飾図柄を強調するのではなく、当否抽選の結果を示すアニメーション(例えば、キャラクタの所定のチャレンジの最終の所作)が強調される(例えば、スローモーション又は静止画になったり、キャラクタの顔やチャレンジの結果が分かる箇所がクローズアップ(拡大、デフォルメ)されたりする)ようなパターン(図42(o)参照)もある。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において特別表示装置42a、43bの変動表示と同期して行われる装飾図柄の変動表示が「演出表示」に相当し、「決着演出」が「印象演出」、「ラスト印象演出」に相当する。
尚、装飾図柄の変動表示の変動パターンはその他にも存在するが、決着演出としては、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される態様として構成されている。さらに、詳しくは後述するが、大当たり期待度の高いことを示す決着演出ほど、その導出時間が長く設定され易く構成されている。
また、図43に示すように、「シーン1」の演出パターンには、通常の表示として設定されているデフォルトパターン(基本的に、背景画面の手前側に装飾図柄がスクロール表示されるのみ)と、リーチ状態が発生する期待度がアップするリーチチャンスアップパターン(例えば、特定のキャラクタが表示される等)と、連続予告演出が行われる連続予告パターンと、ステップアップ演出が行われるステップアップパターンとが存在する。
「シーン2」の演出パターンには、リーチ状態が発生しないリーチせずパターン(図41(c)参照)と、リーチ状態が発生したが、大当たり期待度を高める予告演出を伴わない予告なしパターンと、リーチ状態が発生した直後に通常の予告演出(図41(e)に示すように「泡」が立ち上るような演出表示、以下、「弱予告」とも称する)が導出される弱予告パターンと、リーチ状態が発生した直後により大当たり期待度の高い予告演出(図41(f)に示すように「魚群」が横切るような演出表示、以下、「強予告」とも称する)が導出される強予告パターンとが存在する。
「シーン3」の演出パターンには、スーパーリーチ演出が発生しないノーマル変動パターン(リーチ状態の有無を問わず)と、スーパーリーチ演出A又はBが導出されるパターンと、スーパーリーチ演出A又はBに対して、さらにチャンスアップ演出を組合わせたパターンと、スーパーリーチ演出C(必ずチャンスアップ演出も付く)が導出されるパターンとが存在する。
詳しくは後述するが、本実施形態では、「シーン3」において、サブ演出が導出される場合がある。本実施形態のサブ演出としては、「カットイン演出」と、「ボタン演出」とがある。尚、カットイン演出は、装飾図柄表示装置42の表示画面一杯に静止画が所定時間導出される演出表示であり、メイン演出(装飾図柄等)は一時的に表示されないようになっている。さらに、本実施形態のカットイン演出は、メイン演出の進行を一時中断させて導出されるものを意図しており、メイン演出とともに表示され、メイン演出の進行に影響を与えないような(同時に表示されている状態でもメイン演出が進行する)ものは含まない趣旨である。
また、ボタン演出は、演出ボタン125の操作を受付ける操作有効状態であることを教示する受付表示を導出する受付表示期間と、当該ボタン演出の結果を表示する結果表示期間とによって構成される。図42(k)等に示すように、ボタン演出のうち受付表示期間においては、ボタン演出の表示がメイン演出の手前側に表示されるようにして、メイン演出とともに表示されるようになっている。但し、メイン演出は進行せず、装飾図柄のうち停止表示されているもの(上・下図柄表示領域の装飾図柄)はそのまま停止表示され続け、変動表示されているもの(中図柄表示領域の装飾図柄)はそのまま変動表示され続けるようになっている(メイン演出の時間の計測が中断されるとともに、メイン演出の表示状態が維持されるようになっている)。また、結果表示期間では、対応する動画又は静止画が装飾図柄表示装置42の表示部の全体で表示されるようになっている。尚、本実施形態では、操作有効状態である操作有効期間と、受付表示期間とが合致しているが、有効時間の開始を若干遅らせてもよい。また、本実施形態では、ボタン演出(特に受付表示期間)が操作演出に相当する。
「ラストシーン」の演出パターンには、ノーマル変動やスーパーリーチ演出がそのまま引き継がれたような演出が導出されるパターンと、スーパーリーチ演出の続きに対して第1チャンスアップ演出が組合わされて導出されるパターンと、スーパーリーチ演出の続きに対して第2チャンスアップ演出が組み合わされて導出されるパターンとが存在する。ラストシーンの最後には、変動表示の結果を教示する「結果教示演出」が導出される。
結果教示演出は、メイン演出の最後の演出であって、メイン演出で当否抽選の結果を教示又は示唆する演出である。例えば、図41(h)のように、装飾図柄が主体となる変動表示(メイン演出)では、上・中・下の全ての装飾図柄表示領域において装飾図柄がほぼ停止状態(若干量揺動等している)とされてからすぐに変動表示が終了することとなり、この場合、全ての装飾図柄表示領域において装飾図柄がほぼ停止状態とされた(装飾図柄の組合わせが表示された)態様が結果教示演出である。この場合、結果教示演出の時間としては、装飾図柄の変動表示の終了タイミングと(ほぼ)同じタイミングのみである。ちなみに、変動表示の後の変動インターバルの期間において、装飾図柄の停止態様が維持され、変動インターバル終了後に、保留されている変動表示があれば、該変動表示が開始される。
また、決着演出が行われる場合には、決着演出が終了してから、変動表示が終了するまでが結果教示演出の期間である。例えば、図42(o)等のように、キャラクタ等のアニメーションが主体となる変動表示(メイン演出)では、該アニメーションの結末により、当否抽選の結果が教示又は示唆される。本実施形態では、該アニメーションとともに、装飾図柄も表示されているが、アニメーションの結末(例えば、左のカエルがビーチフラグを手にした表示)が先に導出され、その後、余韻のアニメーション(例えば、左のカエルが勝利を喜ぶ表示)が行われてから、中図柄表示領域の装飾図柄が停止表示される(例えば、装飾図柄がカエル等のアニメーションの前方に大きく停止表示される)ようになっている。この場合、結果教示演出の時間としては、アニメーションの結末(決着演出の終了)から、中図柄表示領域の装飾図柄の停止表示(装飾図柄の変動表示の終了)までとなっている。尚、図47、図48のラストシーンは、キャラクタ等のアニメーションが主体となる変動表示(メイン演出)に対応している。
尚、上記「決着演出」は、「結果教示演出」の直前において、当該装飾図柄の変動表示の結果がどうなるのかをより一層盛り上げるための演出であり、決着演出が導出されない場合であっても、結果教示演出に繋がる動画が導出される(例えば、シーン3から引き続き中図柄表示領域の装飾図柄が変動し、次第に速度を落としつつ、結果教示演出のタイミングで停止表示される)ようになっている。ラストシーンにおいて決着演出が導出される場合には、当該ラストシーンは、決着演出と結果教示演出とによって構成される。また、本実施形態では、装飾図柄表示装置42が演出表示手段を構成し、装飾図柄表示装置42で行われる装飾図柄の変動表示が演出表示に相当する。また、各シーンの演出表示が、シーン別演出表示に相当する。
そして、ステップS4503では、各種テーブルや各種乱数カウンタを使用し、主制御装置261からの変動情報や連続予告フラグの設定に基づいて、各シーンの演出パターンを決定する。また、図43に示すように、各シーンの演出パターンは、大当たり期待度と対応付けがなされており、大当たりに対応する変動表示の演出パターンを選択する場合には、外れに対応する変動表示の演出パターンを選択する場合よりも、大当たり期待度の高い演出パターンが選択され易くなっている。尚、リーチパターンによって、選択可能な演出パターンが限定され、例えば、完全外れに対応する変動表示や連続予告フラグのうちCフラグが設定されている場合には、各シーンで選択される演出パターンが1つずつになっている。
また、本実施形態では、当該ステップS4503において、サブ演出を導出するか否かについても決定する(スーパーリーチ演出A又はBの場合には抽選で決定され、スーパーリーチ演出Cの場合には導出されることが決定される)とともに、サブ演出の種別を決定する。本実施形態では、ボタン演出が導出される場合には、必ず決着演出が導出されるようになっている。加えて、カットイン演出の導出が決定された場合には、カットイン演出フラグ、及び、サブ演出待機フラグがオン設定され、ボタン演出の導出が決定された場合には、ボタン演出フラグ、及び、サブ演出待機フラグがオン設定される。尚、カットイン演出、及び、ボタン演出が複数設定されているため、いずれの種別であるかの特定が可能なように、カットイン演出フラグ、及び、ボタン演出フラグは複数種類設けられている。
ステップS4503の後、ステップS4504において、シーン1、シーン2、及び、シーン3のトータルの大当たり期待度(トータル期待度)を図44に示すような組合せ期待度判別テーブルを参照して判別する。
ステップS4504の後、ステップS4505において、シーン1、シーン2、及び、シーン3のトータル期待度と、ラストシーンの大当たり期待度とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定する処理を行う。先ず、図45に示すラストシーン時間判別テーブルを参照して、トータル期待度が「低」で、ラストシーンの大当たり期待度が「低」の場合に、第1抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。
図46(a)、図46(d)に示すように、第1抽選の際に使用されるラストシーン時間抽選テーブルは、大当たり用と、外れ及び小当たり用とが用意されており、当該ラストシーンの時間設定にあたって取得されるラストシーン時間抽選乱数カウンタ(0〜50のループカウンタ)の値に基づいて、ラストシーンの時間の長さに関する種別が決定される。例えば、当選時の第1抽選においては、ラストシーンの長さが通常の長さである「ショートパターン」と、通常よりもラストシーンに入ってから最終停止装飾図柄が停止表示されるまでの最終停止装飾図柄が移動表示している時間(決着演出)が長い(図41(h)や図42(o)に示すような状態の時間が長い)「ロングパターン」とがある。
その他、チャンスアップ(サブ演出)を伴うスーパーリーチ演出A〜Cが導出され、変動時間が30秒の変動表示が行われる場合には、25秒リーチのショートパターンと同じ流れで変動表示が進行したが、ラストシーン(決着演出)が長い「特殊1パターン」と、25秒リーチのショートパターンと同じ流れで変動表示が進行し(同じタイミングでシーンが更新され)、さらに、決着演出、及び、結果教示演出も25秒リーチのショートパターンと同じ流れで導出されたが、実は、当該決着演出、及び、結果教示演出は、疑似の決着演出、及び、結果教示演出(擬似決着演出、及び、疑似結果教示演出)であり、シーンとしては未だシーン3であって、疑似結果教示演出の後に(一旦、図42(i)に示すような疑似停止態様になってから図42(j)に示すように最終停止図柄(中装飾図柄)及びキャラクタが動き出すような格好で)、本物の疑似の決着演出、及び、結果教示演出が導出されるといった「特殊2パターン(再始動パターン)」とがある。
尚、ラストシーンに関して、ショートパターンが選択された場合と、ロングパターンが選択された場合との違いは、最終停止図柄の移動速度や当否抽選の結果を示すアニメーションの動作速度が違うだけ(図41(h)、図42(o)参照)であって、基本的に、別の表示態様が加わったり、表示態様が一部でも変更されたりすることはない(加わったり変更されたり場合は別の演出パターンである)。また、「特殊パターン」は大当たり専用の演出であって、外れ・小当たり時には選択されないようになっている。さらに、大当たりする場合には、外れ又は小当たりする場合に比べ、ロングパターンが選択される割合が高く設定されている。これにより、各シーンの大当たり期待度が比較的低くても、ラストシーンでロングパターンが選択された場合の大当たり期待度が高められる。
また、図45に示すように、シーン1〜3のトータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「中/低」の場合、「低/中」の場合、及び、「中/中」の場合には、第2抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。図46(e)に示すように、外れ・小当たり時の第2抽選では、外れ・小当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低くなる。一方、図46(b)に示すように、大当たり時の第2抽選では、大当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が高くなる。すなわち、第2抽選が行われる場合には、第1抽選が行われる場合に比べて、各シーンでの大当たり期待度が比較的高いため、外れが教示されるラストシーンでロングパターンが選択されることは、それまでの流れから納得のいく(比較的自然で受け容れ易い)展開であるとともに、大当たりが教示されるラストシーンでショートパターンが選択されるとしても、ある程度の変動表示の大当たり期待度を確保することができる。
さらに、図45に示すように、トータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「中/高」の場合には、第3抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。図46(f)に示すように、外れ・小当たり時の第3抽選では、外れ・小当たり時の第2抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低くなる。また、図46(c)に示すように、大当たり時の第3抽選では、大当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が高く、大当たり時の第2抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低く、大当たり時の第2抽選よりも「特殊パターン」の選択割合が高くなる。
さらに、図45に示すように、本実施形態では、トータル期待度が「高」の場合、ラストシーンの大当たり期待度が「低・中・高」のいずれの場合であっても、ラストシーンが「ロングパターン」に設定されることとなる。加えて、トータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「低/高」の場合に、ラストシーンが「ショートパターン」に設定されることとなる。
ステップS4505の後、ステップS4506において、シーン1〜シーン3の各時間を決定し、記憶する処理を行う。図47に示すように、本実施形態では、ラストシーンの時間を長く設定するからといって装飾図柄の変動表示全体の変動時間を長くする(延長させる)のではなく、主制御装置261で決定された変動時間の枠の中で、ラストシーンを長くした分だけ、その前のシーンの時間を短く設定している。特に、本実施形態では、ラストシーンの時間が長く設定された場合(ロングパターンの場合)、サブ演出としてのカットイン演出、及び、ボタン演出の時間を、同じ時間だけ短くするように構成されている。つまり、メイン演出であるシーン1、シーン2、シーン3自体の長さが変わらないように構成されている。但し、サブ演出は、シーン3の途中で行われるため、シーン3の開始から終了までの時間でいうと、サブ演出の時間が短くなった分だけ短くなることとなる。
例えば、スーパーリーチ演出が発生する30秒の変動表示は、ラストシーンが通常の長さのショートパターンの場合には、シーン1が6秒、シーン2が2秒、シーン3がサブ演出であるボタン演出を含め17秒(ボタン演出が8秒、シーン3が9秒)、ラストシーンが5秒(決着演出は2秒)となっている。一方、同じスーパーリーチ演出が発生する30秒の変動表示であっても、ラストシーンが通常よりも長いロングパターンの場合には、シーン1が6秒(同じ)、シーン2が2秒(同じ)、シーン3がサブ演出を含め14秒(シーン3自体は9秒で同じ、ボタン演出が3秒短くて5秒)、ラストシーンが8秒(決着演出が3秒長くて5秒)となっている。
尚、シーン1の時間を記憶するシーン1時間記憶エリア、シーン2の時間を記憶するシーン2時間記憶エリア、シーン3の時間を記憶するシーン3時間記憶エリア、ラストシーンのうち決着演出の時間を記憶する決着演出時間記憶エリア、ラストシーンのうち結果教示演出の時間を記憶する結果教示時間記憶エリア、サブ演出の時間を記憶するサブ演出時間記憶エリアが設けられ、各記憶エリアに対しステップS4505及びステップS4506で決定された時間に対応する値が設定されるようになっている。
また、本実施形態では、当該ステップS4506において、サブ演出に関する制御を行う際に使用されるサブ演出タイマに対し、装飾図柄の変動表示が開始されてから、サブ演出が開始されるまでの時間に対応する値を設定する。さらに、サブ演出の時間の長さを記憶するサブ演出時間記憶エリアに対し、当該ステップS4506で決定されたサブ演出の時間に対応する値を記憶する。尚、本実施形態では、サブ演出時間記憶エリアに対してボタン演出の情報が記憶される場合、受付表示期間の時間の長さと、結果表示期間の時間の長さとが記憶されるようになっている。また、本実施形態では、決着演出の時間を決定する際に使用される組合わせ期待度判別テーブル、ラストシーン時間判別テーブル、及び、ラストシーン時間抽選テーブル(特にラストシーン時間抽選テーブル)が印象演出時間設定テーブルに相当し、これらとは別に、決着演出のパターンの設定に使用される印象演出パターン設定テーブルが設けられている。
ステップS4506の後、ステップS4507において、装飾図柄の変動表示のシーンの把握に使用されるシーンカウンタに対し、シーン1であることを示す「1」を設定する。ステップS4507の後、ステップS4508においてシーンの把握に使用されるシーン把握タイマに対し、シーン1の時間に対応する値を設定する。ステップS4508の後、本処理を終了する。
また、本実施形態では、図41(a)等に示すように、印象時間表示手段としての装飾図柄表示装置42の表示領域の右部において、装飾図柄の変動表示の結果が教示・示唆されるまでの残り期間、及び、該変動表示の大当たり期待度(当選期待度)を教示する印象時間表示471が導出されるように構成されている。さらに、本実施形態の印象時間表示471は、決着演出の前段階、特に、本例では、変動表示の開始時から表示され、その態様によって、決着演出の時間の長さを示唆するようにもなっている。
より具体的には、印象時間表示471は、棒フラグ状をなし、変動表示の残り期間(時間の長さ)がどれ程かを示すパラメータ表示472と、パラメータ表示472が「0」になり、変動表示で知らせるべきことが完了した(決着演出が終了した)ことの指標となる終了ライン473と、変動表示が開始された時点のパラメータ表示472の量を示す基準ライン474とを有している。本実施形態では、(本物の)決着演出が終了し、(本物の)結果教示演出が導出された時点でパラメータ表示472が「0」になるようになっている。
次に、変動表示の進行と、印象時間表示471との関係について説明する。先ず、装飾図柄の変動表示が開始された場合、図41(a)に示すように、終了ライン473から基準ライン474にかけて延びるパラメータ表示472が導出される。そして、図41(b)、図41(c)に示すように、変動表示が進行するにつれて、パラメータ表示472が次第に減少する(終了ライン473に近付く)ようになっている。最終的に、図41(d)に示すように、決着演出が終了した時点で、パラメータ表示472が「0」になる(終了ライン473と重なるのみとなる)。
また、例えば、シーン2で予告演出の「弱予告」が導出される場合には、「弱予告」が導出されるタイミングで、図41(e)の状態へとパラメータ表示472が増加する。さらに、シーン2で予告演出の「強予告」が導出される場合には、「強予告」が導出されるタイミングで、図41(f)の状態へとパラメータ表示472がより大きく増加する。
つまり、本実施形態では、シーン1〜ラストシーンのいずれであっても、シーンの大当たり期待度が「低」の場合には、パラメータ表示472が減り続ける表示態様が導出され、シーンの大当たり期待度が「中」の場合には、基本的にパラメータ表示472は減り続けるものの、所定のタイミングでパラメータ表示472が増加する表示態様が導出され、シーンの大当たり期待度が「高」の場合には、基本的にパラメータ表示472は減り続けるものの、所定のタイミングでパラメータ表示472が「中」の場合よりも大きく増加する表示態様が導出されるようになっている。
尚、シーン1でリーチ発生のチャンスアップ演出(ミニキャラ演出等)が導出される場合、該チャンスアップ演出の開始タイミングで、パラメータ表示472が増加する。シーン1で「Fフラグ」に対応する連続予告演出が導出される場合、連続予告演出の開始タイミング(終了タイミングでも可)で、パラメータ表示472が増加する。シーン1でステップアップ演出が導出される場合、所定段階のステップアップが行われる都度、パラメータ表示472が増加する。シーン3でスーパーリーチ演出が導出される場合、スーパーリーチ演出が導出されるタイミングでパラメータ表示472が増加する。ラストシーンでチャンスアップ演出が導出される場合、チャンスアップ演出が導出されるタイミングでパラメータ表示472が増加する。
加えて、例えば、図42(l)に示すように、シーン1において、印象時間表示471の態様(モチーフ)が予告演出(強予告)に対応するデフォルメ態様に変化するとともに、演出ボタン125を操作し続ける旨の案内表示が導出されるといった、予告演出が導出される期待度が高いことを示すボタン演出(リーチチャンスアップ演出)が導出される場合がある。そして、かかるボタン演出の操作の受付期間(有効期間)において演出ボタン125が操作され続けた場合には、パラメータ表示472が増加し、「強予告」の導出が決定されている場合には、デフォルメ印象時間表示471のパラメータ表示472が満杯となり、シーン2に移行したタイミングで「強予告」が導出されるようになっている。尚、リーチチャンスアップ演出は、シーン2に移行した時点で終了し、パラメータ表示472についても元の態様の表示に戻る。また、当該リーチチャンスアップ演出は「強予告」が導出されない場合にも導出される場合があるが、その場合には、デフォルメされたパラメータが満杯にならずに第2シーンに移行することとなる。
加えて、図41(i)に示すように、装飾図柄の変動表示が停止されたかのような疑似停止態様が導出される場合には、パラメータ表示472は「0」にならない。これにより、パラメータ表示472を確認することで、変動表示がまだ続くこと(本例では、大当たりが教示されること)を認識することができる。
また、図42(j)に示すように、図41(g)と同じリーチパターンであっても、同じタイミングでパラメータ表示472の残量が多い場合には、大当たり期待度が比較的高いことを示すチャンスアップ表示となる。
さらに、図42(m)、図42(n)、図42(o)、図42(p)は、比較的期待度の高いスーパーリーチ演出を示すものである。特に、図42(o)は、決着演出を示し、上記のように、当否抽選の結果や選択された演出パターン等によって、ロングパターンやショートパターン等が選択されることとなるが、当該決着演出の長さは、パラメータ表示472の態様でも推測することが可能となっている。但し、パラメータ表示472の高さと、決着演出の残り時間とが完全に対応しているわけではなく、例えば、残り1秒のときにパラメータ表示472の高さが1センチの場合もあれば、2センチの場合もある。尚、大当たり期待度が高いほど、パラメータ表示472が大きく残された状態で決着演出に移行することとなる。
また、本実施形態では、装飾図柄の変動表示におけるシーンの把握が必要となっている。以下、ステップS3907の表示設定処理で行われる変動表示のシーンを把握するために用いられるシーンカウンタの設定を行うシーン把握処理について、図49を参照して説明する。
先ずステップS4601では、シーンカウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4601で肯定判別された場合、すなわち、変動表示が行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4601で否定判別された場合には、ステップS4602において、シーン把握タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4602で否定判別された場合には、ステップS4603において、装飾表示装置42における変動表示(演出表示)のメイン演出を中断させている状態(サブ演出としてのカットイン演出やボタン演出が行われている状態)であることを示す中断フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS4603で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4603で否定判別された場合には、ステップS4604において、シーン把握タイマの値を「1」減算してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、表示設定処理の都度、中断フラグが確認され、中断フラグがオフされている場合には、装飾図柄表示装置42の変動表示(メイン演出)を進行させる処理が行われる。その一方で、中断フラグがオンされている場合には、装飾図柄表示装置42の表示態様を維持する処理が行われる。つまり、カットイン演出及びボタン演出のどちらであるかを判別し、カットイン演出の場合には、カットイン演出の静止画をそのまま表示させる処理を行う。ボタン演出の場合には、受付表示期間であれば、受付表示を導出させるとともに、受付表示の背景で中図柄表示領域の装飾図柄が高速変動を続ける表示処理を行い、結果表示期間であれば、対応する動画又は静止画を装飾図柄表示装置42の表示画面一杯に導出させる表示処理を行う。
また、ステップS4602で肯定判別された場合には、ステップS4605において、シーンカウンタの値が「1」であるか否かを判別する。ステップS4605で肯定判別された場合には、ステップS4606において、シーン把握タイマに対し、シーン2の時間に対応する値を設定する。ステップS4606の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「2」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4605で否定判別された場合には、ステップS4607において、シーンカウンタの値が「2」であるか否かを判別する。ステップS4607で肯定判別された場合には、ステップS4608において、シーン把握タイマに対し、シーン3の時間に対応する値を設定する。ステップS4608の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「3」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4607で否定判別された場合には、ステップS4609において、シーンカウンタの値が「3」であるか否かを判別する。ステップS4609で肯定判別された場合には、ステップS4610において、シーン把握タイマに対し、ラストシーンの決着演出の時間に対応する値を設定する。尚、詳しくは後述するが、ラストシーンの「決着演出」の時間は、変動表示が開始された後に変更される可能性があることから、当該ラストシーンが到来したタイミングで、最終決定された決着演出の時間に対応する値をシーン把握タイマに設定する。ステップS4610の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「4」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4609で否定判別された場合には、ステップS4612において、シーンカウンタの値が「4」であるか否かを判別する。ステップS4612で肯定判別された場合には、ステップS4613において、シーン把握タイマに対し、ラストシーンの結果教示演出の時間に対応する値を設定する。尚、(ほぼ)静止画、繰り返しの動画、スローモーションの動画等によって構成される「決着演出」がラストシーンにおいて導出されないパターンの変動表示も存在するが、当該変動表示においても「結果教示演出」は存在するため、便宜上、かかる変動表示に対応しても、ラストシーンの開始から結果教示演出の開始までの期間(時間)を決着演出の期間(時間)として説明する。ステップS4613の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「5」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4612で否定判別された場合には、ステップS4614において、シーンカウンタの値が「5」であるか否かを判別する。ステップS4614で肯定判別された場合、すなわち、ラストシーンが終了した場合には、ステップS4615において、シーン把握タイマに対し、変動インターバル(本例では1秒)に対応する値を設定する。
尚、本実施形態では、変動インターバルにおいては、装飾図柄が僅かに揺れているような表示態様が導出される。ステップS4615の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「5」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4614で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルタイマが終了した場合には、ステップS4616において、シーンカウンタの値を「0」にした後、本処理を終了する。尚、確変モードが付与される「15RS」の大当たりに当選しているものの、装飾図柄の変動表示が偶数図柄のゾロ目で停止表示される場合に、当該変動表示の終了後の変動インターバルにおいて、停止表示されている(変動インターバル期間のため僅かに揺動している)偶数図柄のゾロ目が、奇数図柄のゾロ目に変更される可能性がある再抽選演出が導出される場合があってもよい。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われるサブ演出を導出させるためのサブ演出処理について、図50を参照して説明する。先ず、ステップS4801では、サブ演出を導出する予定があることを示すサブ演出待機フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、サブ演出を行うか否かについては、上記のように、変動表示の設定を行う際にステップS4503において決定されており、サブ演出が行われることが決定された場合には、同ステップS4503において、サブ演出待機フラグと、カットイン演出フラグ、又は、ボタン演出フラグとがオン設定されている。
ステップS4801で肯定判別された場合には、ステップS4802において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4802で否定判別された場合には、ステップS4803において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4802で肯定判別された場合には、ステップS4804において、サブ演出待機フラグをオフする。続くステップS4805では、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4805において肯定判別された場合には、ステップS4806において、カットイン演出を導出させるための処理を行う。
ステップS4806の後、ステップS4807において、サブ演出時間記憶エリア(変動開始時にステップS4506においてサブ演出の時間を示す情報が記憶されている)を参照し、サブ演出タイマに対して、カットイン演出の時間に対応する値を設定する。続くステップS4808において、中断フラグをオン設定した後、本処理を終了する。
また、ステップS4805で否定判別された場合、すなわち、ボタン演出が行われる場合には、ステップS4809において、ボタン演出における受付表示を導出するための受付表示設定処理を行う。
続くステップS4810では、サブ演出時間記憶エリアを参照し、サブ演出タイマに対して、受付表示期間の時間に対応する値を設定する。本実施形態では、受付表示期間において演出ボタン125が操作されなかった場合の受付表示期間の最長の時間に対応する値が設定される。
その後、ステップS4811において中断フラグをオン設定し、ステップS4812において、ボタン演出における演出ボタン125の操作が有効な状態である(操作に応じた演出を導出しなければいけない状態である)ことを示す操作有効フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS4801において否定判別された場合には、ステップS4813において、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4813で肯定判別された場合、すなわち、カットイン演出中である場合には、ステップS4814において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4814で否定判別された場合には、ステップS4815において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4814において肯定判別された場合には、ステップS4816において、カットイン演出を終了させる処理を行う。続くステップS4817では、中断フラグをオフし、ステップS4818では、カットイン演出フラグをオフする。尚、中断フラグがオフされることで、中断されていたメイン演出の進行が再開されることとなる。ステップS4818の後、本処理を終了する。
また、ステップS4813で否定判別された場合には、ステップS4819において、ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4819で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4819で肯定判別された場合、すなわち、ボタン演出中である場合には、ステップS4820において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4820で否定判別された場合には、ステップS4821において、演出ボタン125の操作情報があるか否かを判別する。ステップS4821で否定判別された場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4821で肯定判別された場合には、ステップS4822において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4822で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4822で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4823において、サブ演出タイマの値を読取る処理を行う。つまり、受付表示期間が満了する前に、演出ボタン125が操作されることで、受付表示期間が早期に終了することになる。さらに、ボタン演出は、メイン演出の進行を中断させて行うものであるため、ボタン演出の長さを短くすると、変動表示の長さも変化してしまう。この点、本実施形態では、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、ラストシーンの決着演出の時間の長さを長くするように構成されている。
より具体的には、ステップS4823に続くステップS4824において、決着演出時間記憶エリアに記憶されている値から、ステップS4823で読取られたサブ演出タイマの値、すなわち、演出ボタン125の操作がなければ導出されるはずであった受付表示期間の残り時間に相当する値を加算し、その値を決着演出時間記憶エリアに記憶(上書き)する。これにより、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、決着演出の時間が長くなるように、決着演出の時間が再設定されることとなる。
尚、上記の通り、決着演出は、メイン演出において変動表示の結果、すなわち、当否抽選等の結果を教示する(確変か否かを伏せる場合もあるので、その場合は示唆する)結果教示演出の直前に行われる演出である。また、上記の通り、図47、図48の装飾図柄の変動表示の概略構成を示すタイムチャート図については、図42(m)〜図42(p)に示すような、キャラクタのアニメーションが主体となり、アニメーションで先に当否抽選の結果が教示又は示唆された後に、装飾図柄が対応する組合わせで停止表示されるといったメイン演出が行われる場合の変動表示に対応している。ちなみに、図42(o)が決着演出であり、同図の静止画が所定時間導出された後、図示はしないが左のキャラクタがフラグを手に取ってから(このときは、装飾図柄は画面左上に小さく表示された状態のままである)、左のキャラクタが勝利を喜ぶ動画が所定時間が導出された後、装飾図柄が画面全域に大きく当たりの組合わせで停止表示されるまでが結果教示演出となっている。
ステップS4824の後、ステップS4825において、操作有効フラグをオフし、ステップS4826において、ボタン演出の結果を示す結果教示を表示するための結果表示設定処理を行う。尚、図48に示すように、本実施形態では、受付表示期間(操作有効期間)に演出ボタン125が操作されなかった場合でも、受付表示期間の後、対応する結果表示(例えば、ボタン操作がなかったことをキャラクタが残念がるような表示)が導出されるようになっている。また、本実施形態では、受付表示期間における演出ボタン125の操作に応じて結果表示で遊技者にとって好ましい表示をする場合、好ましくない表示をする場合、及び、受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われなかった場合のいずれの場合においても、さらには、演出ボタン125の操作のタイミングによらず、受付表示期間の時間の長さは同じとなっている。
その後、ステップS4827において、サブ演出タイマに対し、結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。尚、装飾図柄が主体となり、基本的に、装飾図柄の停止表示の組合わせ以外に当否抽選等の結果が教示されないメイン演出が行われる変動表示においては、キャラクタアニメーションが主体となるメイン演出の変動表示に比べ、結果教示演出の時間が短く設定され、特に、決着演出が導出されない場合には、結果教示演出の時間がそれ以下(同じ又は短い)となっている。
また、ステップS4820で肯定判別された場合には、ステップS4828において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4828で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間が終了(満了)した場合には、ステップS4825に移行して操作有効フラグをオフし、ステップS4826で結果表示設定処理を行い、ステップS4827でサブ演出タイマに結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4828で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間が終了した場合には、ステップS4829において、ボタン演出を終了させるための処理を行い、ステップS4830において中断フラグをオフし、ステップS4831においてボタン演出フラグをオフしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図37を参照して説明する。先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態の開始を告げるオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、残りのラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、オープニングコマンドに含まれる情報に基づいて、「15RS」、又は、「15RN」であれば「15」を設定し、「2RS」であれば「2」を設定する。
その後、ステップS4703において、出玉有り大当たりであれば8秒間のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行ってから、本処理を終了する。尚、サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブル等が設けられており、当該テーブルを参照して対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4704においてラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4704で肯定判別された場合、ステップS4705において、出玉有り大当たりであれば最大で30秒のラウンド中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4704で否定判別された場合、ステップS4706において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4706で肯定判別された場合、ステップS4707でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4708で出玉有り大当たりであれば4秒のインターバル中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4706で否定判別された場合、ステップS4709においてエンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4709で肯定判別された場合、ステップS4710でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4711で出玉有り大当たりであれば10秒のエンディング演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、出玉無し大当たりの場合には、オープニング期間(2秒)、ラウンド期間(0.4秒)、インターバル期間(1秒)、及び、エンディング期間(1秒)といった各期間に区切って演出を設定するのではなく、全期間を通じた演出(アナウンス等)が行われるような設定を行うこととしている。
ステップS4709で否定判別された場合、ステップS4712において当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4712で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4712で肯定判別された場合には、ステップS4713において、エンディング表示を直ちに終了させるとともに、変動表示が行われる通常遊技状態の態様とする設定を行う。つまり、時短開始コマンド、確変開始コマンド、及び、前兆ステージ開始コマンドのいずれを受信しているかを判別し、遊技モードに対応する演出ステージを導出する。ステップS4713の後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3908では、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止に関する変動停止処理を実行する。ここで、変動停止処理について、図39を参照して説明する。
先ず、ステップS4401では、停止コマンド(特別表示制御処理のステップS821参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4401において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる処理を行う。
ステップS4402の後、ステップS4403において、サポート終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4403で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4403で肯定判別された場合には、ステップS4404において、装飾図柄表示装置42に表示されている演出ステージを、「引き戻しステージ」から、「通常ステージ」に変更させる処理を行う。その後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3909のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3910の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3910で行われる。
ステップS3911では、客待ち演出の制御設定等その他の処理を行う。つまり、遊技者が遊技していない状態が規定時間継続した場合に、客寄せモード又は省エネモードに移行する構成であって、装飾図柄表示装置42では、客待ち演出として、装飾図柄が表示されない(代わりに一連の動画が表示される、或いは、静止画が表示される)、画面が暗めになる等するデモ画面表示が導出されるようになっている。
ステップS3912では、上記ステップS3905〜S3912の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3912の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3913に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3914に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3913で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3915において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態では、結果教示演出表示の直前に行われる(ラスト)印象演出としての決着演出は、装飾図柄表示装置42で行われる装飾図柄の変動表示の最後の盛り上がりの場面であり、変動表示の各シーンの演出パターンにより、大当たり状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、決着演出を派手にしたりより強く印象付けたりするために、決着演出の時間が比較的長く設定され易くなっている。
この点、本実施形態では、決着演出で使用される時間に応じて、サブ演出としてのカットイン演出やボタン演出の時間が設定されるように構成されており、例えば、決着演出で使用される時間を長くしたい場合には、サブ演出を短くすることによって、変動表示全体の長さを長くすることなく、決着演出の時間を確保することができる。従って、変動時間の帳尻合わせを比較的容易に行うことができ、決着演出の時間が多様であっても(定まっていなくても)、変動表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示装置43a、43bで行われる変動表示と確実に同期させることができる。
また、決着演出の時間の長さに対応した調整を、メイン演出ではなく、サブ演出において行うとともに、サブ演出が行われている場合には、メイン演出を中断させたり、メイン演出における特定演出(例えば、決着演出等)の導出タイミングを遅延させたりする構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまう(或いは、短縮されてしまう)といった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、変動表示をより確実に堪能してもらうことができる。
加えて、サブ演出としてのカットイン演出、及び、ボタン演出は、少なくとも一部が同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出によって構成されている。このため、当該演出の時間を変更することで、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、本実施形態では、決着演出の時間の設定に使用される印象演出時間設定テーブルとしてのラストシーン時間判別テーブル、及び、ラストシーン時間抽選テーブルが、決着演出(ラストシーン)のパターンの設定に使用されるテーブル(印象演出パターン設定テーブル)とは別に設けられている。このため、決着演出の演出パターンと導出時間とがセットになって記憶されている(印象演出時間設定テーブルと印象演出パターン設定テーブルとが1つにまとめられるようにして、パターンAで5秒、パターンAで6秒、パターンAで7秒、パターンBで5秒、パターンBで6秒、パターンBで7秒といった具合に記憶する)ような構成に比べ、制御の簡素化、データ容量の抑制等を図ることができる。特に、決着演出の時間が変動開始後に変更され得る構成においては、かかる作用効果が一層顕著に奏される。
さらに、装飾図柄の変動表示において、決着演出までに当選期待度の高い演出パターンが導出された場合には、決着演出の演出パターンに関わらず、決着演出の時間が比較的長く設定される。より具体的には、装飾図柄の変動表示が、シーン1、シーン2、シーン3、及び、ラストシーンに区切られるとともに、ラストシーンの前までのシーンで選択される演出パターンの組合わせ(本例では、シーン1〜3のトータルの大当たり期待度)と、当否抽選の結果(大当たりするか否か)とに基づいて、ラストシーンの時間の長さが決定されるように構成されている。つまり、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンでどのような演出(以下、各シーンの演出を「シーン別演出表示」と称する)を経由してきたかによって、ラストシーンの時間の長さが異なるようになっている。このため、例えば、ラストシーンに至り、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示に基づいて、大当たり状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的長くなり、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示では、大当たり状態の発生に期待が持てないと感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的短くなるよう構成することによって、盛り上げるべきところを確実に盛り上げることができ、盛り上げなくてもよい場合は比較的あっさりと済ませることができる。従って、装飾図柄の変動表示を視認する遊技者の心象に寄り添ったラストシーンを提供することができ、わだかまりなく遊技を進行してもらうことができる。
このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンの決着演出にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。しかも、決着演出の演出パターンを変えてしまうのではなく、時間を変えることで期待度を変化させていることから、演出パターンの組合せが画一的になることを避けるとともに、演出パターンの変更による制御の複雑化を抑制することができる。
加えて、装飾図柄の変動表示において、決着演出(ラストシーン)までに当選期待度が高められなかった場合には、決着演出(ラストシーン)で当選期待度の高い演出パターンが導出されようとも、決着演出は長くされず、比較的短い決着演出が導出されるようになっている。従って、決着演出において遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での長いパターンの決着演出の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示のシーン3においてサブ演出としてのボタン演出が導出される場合、メイン演出が中断される(メイン演出が進行せず、メイン演出の態様が維持される、つまり、止まっているものは止まり続け、変動しているものは変動し続ける)ようになっている。このため、変動開始の時点で、ボタン演出に割り当てられる時間として、演出ボタン125が操作されなかった場合の最長の時間が設定されているのであるが、ボタン演出において演出ボタン125の操作が行われた場合には、ボタン演出の長さが変更されることとなり、メイン演出にずれが生じる(例えば、決着演出に移行するタイミングがずれる)こととなる。
この点、かかるサブ演出で使用される時間に応じて、結果教示演出の直前に行われる印象時間としての決着演出の時間を適宜設定する(変動表示の開始後にサブ演出の時間が確定する場合には、その後の決着演出の開始時に決着演出の時間をもう一度設定する)ことによって、装飾図柄の変動表示全体の時間の帳尻を合わせることができ、変動表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示装置43a、43bで行われる変動表示と確実に同期させることができる。
さらに、決着演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、装飾図柄表示装置42の変動表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、サブ演出が行われた場合、メイン演出が中断され、メイン演出における特定演出(決着演出等)の導出タイミングが遅延させられる構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、変動表示をより確実に堪能してもらうことができる。
さらに、印象演出である決着演出は、メイン演出のうち最後のラストシーンであって、なおかつ、結果教示演出の直前において行われるように構成されている。つまり、決着演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、当否抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、当否抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。従って、本実施形態のように、決着演出をラストシーンの結果教示演出の直前に導出させることで、決着演出をサブ演出よりも後に配置でき、決着演出において変動表示の時間の帳尻合わせが確実にできる上、決着演出によって変動表示のラストを盛り上げることができるといった相乗効果が奏されることとなる。
尚、サブ演出の時間は、装飾図柄の変動開始時に決着演出の時間に応じて設定されていることから、大当たり状態の発生に期待の持てる演出パターンが選択された場合に、装飾図柄の変動表示の最後を盛り上げるべく決着演出の時間を長く設定したい場合には、装飾図柄の変動表示の開始時に決着演出の時間を長く設定することで、相対的に、サブ演出の時間が短く設定され、変動表示の開始後にサブ演出の時間が最長となることが確定したとしても、決着演出の時間をある程度長く確保することができる。
また、メイン演出のうち決着演出以外の時間は変動表示の開始後に変更されないことから、サブ演出がメイン演出の特定演出に被ることを回避するといった上記作用効果がより確実に奏される。
また、本実施形態では、当否抽選の結果を教示するといった重要な役割の特別表示装置43a、43bについては主制御装置261で確実に制御しつつ、装飾図柄表示装置42の制御をサブ制御装置262(及び表示制御装置45)が担うことで、特別表示装置43a、43bにおける表示の正確性を確保するとともに、主制御装置261の制御負担の増加を回避しつつ、装飾図柄表示装置42の態様の複雑化及び多様化等を図ることができる。
さらに、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の時間(以下、変動時間という)は主制御装置261によって決定されることから、特別表示装置43a、43bにおける変動表示と同期して行われる装飾図柄表示装置42の変動表示の変動時間についても、主制御装置261によって決定されるといえる。そこで、サブ制御装置262は、主制御装置261によって定められた変動時間内で、ラストシーンの時間の長さを長くすれば、それまでのシーンの時間の長さを短くし、ラストシーンの時間の長さを短くすれば、それまでのシーンの時間を長くするといった具合に、ラストシーンの時間に応じて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することで、ラストシーンの時間を長短させても、装飾図柄表示装置42の変動表示を特別表示装置43a、43bの変動表示に同期させる(開始・終了のタイミングを同じにする)ことができる。
加えて、本実施形態では、大当たりに対応する変動表示であるにもかかわらず、トータル期待度、及び、ラストシーンの大当たり期待度が低いシーン別演出表示が選択された場合、ラストシーンの時間に関して比較的ロングパターンが選択され易くなっている。これにより、ラストシーンにおいて、シーン別演出表示の大当たり期待度が低くても、該シーン別演出表示がロングパターンで導出された場合の大当たり期待度をより向上させることができる。従って、トータル期待度が高いシーン別演出表示の組合わせが導出される場合であって、ラストシーンにおいて大当たり期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、ラストシーンがいくらロングパターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
尚、装飾図柄が一旦外れの組合わせで停止表示されたかのように見せかけておいて、装飾図柄が再変動する再始動演出が行われる場合(特殊パターン2の場合)であっても、特別表示装置43a、43bの変動時間内に収まるようになっている。このため、例えば、変動インターバルにおいて行われる演出(例えば、大当たりする場合の再抽選演出)等を無理なく、確実に実行することが可能となる。ちなみに、変動インターバルにおいて行われる演出については機種毎に適宜設定されるものであり、再抽選演出が行われることのない構成(大当たり教示後の変動インターバル全体をオープニング演出に充ててもよい)や、再抽選演出が必ず行われる構成などとしてもよい。
また、本実施形態では、所定の装飾図柄の変動表示(特別表示装置43a、43bの変動表示)に関して、残りの期間を示す態様と、大当たり期待度とを対応付けた印象時間表示471を装飾図柄表示装置42(の表示領域の右部)において導出可能に構成されている。このため、残り時間があればチャンスが残されており、残り時間がなければ結果が確定するといった基本的な情報の他に、装飾図柄表示装置42における変動表示の進行具合と、印象時間表示471で示される残り期間とを比較して、この先にどのような演出が導出される可能性があるのかを予想しながら変動表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、例えば、装飾図柄の変動表示が終了する可能性のあるポイントが近付いてきたが、印象時間表示471では、変動表示が未だ終わるような感じではないので、さらに、より期待のできる演出が導出されるであろう等といったような楽しみ方を付加することができる。
従って、印象時間表示手段の表示が、所定の変動表示の残り期間を示すだけといった構成に比べ、所定の変動表示に対応する演出表示に関して、この先にどのような演出が導出されるのかの印象時間表示手段における示唆のバリエーション等を増やすことができ(単に変動表示がまだ終わっていないというだけでなく、どの程度、当選期待度の高い演出が導出されるのかということまで示唆できる)、より多彩で複雑な演出を行うことができる。さらに、印象時間表示471の態様によって、ラストシーンの時間の長さを推測することができ、ラストシーンのシーン別演出表示と、印象時間表示471とを見比べる等して、ラストシーンの展開(ロングパターンが選択されるのか等)や結果を推測するといった遊技性を付加することができる。加えて、見比べる遊技者の動作を前提として矛盾演出等の演出を追加することができる。
また、印象時間表示471は、変動表示の進行とともに、パラメータ表示472が徐々に減少していき、変動表示の終了とともに「0」になる構成となっている。このため、経時的な印象時間表示471の態様変化から、残り時間を推測したり、大当たり期待度を推測したりすることができ、推測による楽しみを十分に堪能することができる。
さらに、変動表示の各シーンにおいて大当たり期待度が「中」や「高」の演出パターンが選択された場合には、各シーン内の所定のタイミングでパラメータ表示472が増加するように構成されている。このため、変動表示の内容が同じであっても、同じタイミングでパラメータ表示472の量が異なるといった事態が発生し、パラメータ表示472の量が多いほど、大当たり期待度が高くなるようになっている。これにより、装飾図柄の変動表示の進行とともに態様変化する印象時間表示471をより面白味のあるものとすることができ、印象時間表示471と、変動表示(大当たり期待度)とをより密に絡めた演出を導出することができる。
尚、本実施形態では、装飾図柄の変動表示のうち大当たり期待度が高まるものとして対応付けられている演出が導出された段階で、パラメータ表示472が増加するように構成されている。従って、パラメータ表示472だけがひそかに増加する等といった構成に比べ、大当たり期待度が高められたことをより認識し易くすることができる。従って、印象時間表示471への関心をより高めることができる。
加えて、印象時間表示471は、変動表示の開始時から、変動表示の終了時まで導出されるようになっている。このため、動表示の経時的な大当たり期待度の変化をより印象時間表示471に反映させ、印象時間表示471をより面白味のあるものとすることができる。また、当該パチンコ機10を遊技するのが初めてな遊技者等にとって、印象時間表示471がどの演出にどのような価値があるか等のガイドとなり、遊技により早く馴染み易くすることができるといった作用効果がより一層奏される。
また、印象時間表示471においてパラメータ表示472の残りがあり、変動表示の残り期間が表示されている状態において、当該変動表示の残り期間が終了する前に、装飾図柄表示装置42の変動表示が終了するような疑似停止態様(疑似終了演出)が導出可能に構成されている。つまり、装飾図柄表示装置42の変動表示が終了してしまったかのように思えたが、印象時間表示471を確認したところ、所定の変動表示が終わる様子ではないので、変動表示についても、さらに続いていくであろうといった、終わらない安心感を持って、演出表示の未だ続くといった展開を楽しみに待つことができる。従って、遊技者にとって優越感を感じることのできる機会を増やすことができ、興趣の向上等を図ることができる。
加えて、印象時間表示471では、パラメータ表示472の変動開始時の量を示す基準ライン474と、変動終了時の量を示す終了ライン473とが表示されるようになっている。このため、装飾図柄の変動表示のうち今がどの時点であるのかや、パラメータ表示472が増加したか否か等をより把握し易くすることができる。従って、遊技者は、印象時間表示471に基づいて、変動表示の様子が良いのか否かの判断をより容易に行うことができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、装飾図柄の変動表示が4つのシーンに区切られているが、シーンの数、シーンの切替わりのタイミング等は機種毎に適宜設定可能である。さらに、装飾図柄の変動パターン(リーチパターン)によって、シーンの数が異なるものがあるように構成してもよい。また、上記実施形態において、装飾図柄の変動表示において導出される各種演出の態様等については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。さらに、各シーンにおいて、大当たり期待度が設定されている演出項目が1乃至複数設定されるように構成してもよい。例えば、シーン2において、ボタン演出の後、予告演出が導出されるように構成してもよいし、シーン3において、スーパーリーチ発展とともにカットイン演出(退避位置と機能位置との間を変位可能とする可動役物を機能位置に変位させる可動役物演出)が導出され、その後、ボタン演出が導出されるように構成してもよい。加えて、チャンスアップ演出やサブ演出(ミニキャラクタの表示、カットイン演出、ボタン演出等)が複数のシーンを跨ぐようにして導出される場合もあるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示を開始させるにあたって、シーン1〜3のトータル期待度と、ラストシーンの期待度とに応じて、ラストシーンの時間(パターン)を決定する際に、ラストシーンの時間を長短させることに伴い、シーン3で行われるサブ演出であるカットイン演出やボタン演出の基本時間を差し引きで長短させるように構成されているが、差し引きで時間を長短させる対象の演出は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、ラストシーン以前のシーンのうち1つのシーンで対応するのではなく、複数のシーンで対応する(時間の増減を分散させる)ように構成してもよい。この場合、各シーンがいつもより長くなったり短くなったりしていることに気付かれ難くすることができる。
加えて、上記実施形態では、装飾図柄の変動開始に際して、各シーンの演出パターン、及び、当否抽選の結果等に基づいてラストシーン(決着演出)の時間の長さが決定され、その後、それ以前のシーン(サブ演出)の時間の長さが決定されるように構成されている(決着演出の時間に基づいてサブ演出の時間を決定する)が、全てのシーンの時間が一度に決定されるように構成してもよいし、サブ演出の時間が決定された後、サブ演出の時間に応じて決着演出の時間が決定されるように構成してもよい。
(b)また、上記実施形態では、シーン3で導出され得るカットイン演出、及び、ボタン演出がサブ演出に相当し、ラストシーンの決着演出が印象演出(ラスト印象演出)に相当する構成となっているが、サブ演出や印象演出の態様や、導出のタイミングや、導出頻度等については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、印象演出が行われ、サブ演出が行われないパターンがあってもよいし、サブ演出(例えば時間が一定のもの)が行われ、印象演出が行われないパターンがあってもよい。さらに、サブ演出が、シーンを跨いで行われる場合もあるように構成してもよい。
また、印象演出は、必ずしも結果教示演出の直前に行う必要はなく、印象演出と結果教示演出との間の別の演出が介在していたり、1回の変動表示において印象演出が複数回導出されたりしてもよいが、変動表示が開始された後に時間の長さが確定するサブ演出よりも後に少なくとも1回の印象演出が導出されるように構成されることが望ましい。さらには、比較的シンプルな態様である印象演出は、結果教示演出の直前に行われることが望ましい。また、印象演出が複数回導出される場合であっても、最後の1回で、時間の調整が行われる(最後以外の印象演出の時間は変わらない)よう構成することが望ましい。この場合、時間調整が行われる印象演出が変動表示の途中で導出されたり、何回も導出されたりすることで、遊技者が変動表示の途中で印象演出の長さが変化することに気を取られてその後の展開に集中できなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、印象演出が複数回(過剰に)発生することで、変動表示がくどくなり過ぎたり、制御の複雑化(無駄)を招いたりしてしまうことを回避することができる。
加えて、決着演出の説明として記載されている「同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出」とは、所定の静止画が随時又は段階的にズームアップ、又は、スライドするような表示や、画像は同じ又はほぼ同じであるものの配色が変化する(ホワイトアウトやブラックアウトも含む)表示等を含む趣旨である。つまり、印象演出としては、その開始から終了まで、視認態様がほとんど変わらないものを意図している。また、例えば、決着演出において、結果教示演出までの間、演出ボタン125を連打させる、又は、長押しさせるといったボタン演出を行うように構成してもよい。
尚、決着演出(印象演出、ラスト印象演出)は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出ではない(場合もある)ように構成してもよい。加えて、上記実施形態において、決着演出を長く設定した結果、サブ演出が省略されるパターンもあるように構成してもよい。
また、カットイン演出についても、変動表示が開始された後に、長さが変更される場合があるように構成してもよい。例えば、シーン1において、演出ボタン125の操作を使用して遊技者が演出内容を選択する選択演出が導出され、その選択内容に応じて、カットイン演出の種別が変化するように構成してもよい。
さらに、(ラストシーンよりも前のシーンで行われる)カットイン演出の時間については、ラストシーンの時間の初期設定に応じて時間を差し引きで長短させられる対象とされないように構成してもよい。つまり、カットイン演出は(ほぼ)静止画(役物演出を伴ってもよい)であり、遊技者としては導出時間をカウントし易い。このため、カットイン演出の時間をカウントすることで、ラストシーンの時間を推測され、変動表示の結果が見え透いてしまう等といった事態を回避することができる。
また、上記実施形態におけるボタン演出のうちの結果表示は、実質的にカットイン演出となっているが、例えば、演出ボタン125の操作が行われた場合に、結果表示期間が設けられるのではなく、メイン演出の態様(演出パターン)が切替わる(ステージが複数あって該タイミングで好ましいステージに移行する等)ように構成してもよいし、例えば、演出ボタン125の操作に基づいて抽選が行われ、抽選の結果に応じて、結果表示の内容が決定される(結果表示期間の態様、長さがその時点で確定する)ように構成してもよい。この場合、演出性の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態において、演出ボタン125を使用したボタン演出を決着演出で採用することも可能である。例えば、装飾図柄表示装置42において、決着演出に際して導出されたボタン演出の有効期間内に演出ボタン125を押圧し、そのまま押圧し続けることで、外れの場合には、結果教示演出の開始時にボタン演出が終了し、大当たりの場合には、結果教示演出が開始されてもボタン演出が導出され続け、大当たりが教示される、或いは、確変大当たりの場合には、大当たりのオープニング演出が開始されてもボタン演出が導出され続け、確変大当たりが教示されるように構成してもよい。この場合、決着演出の時間が長短することと、ボタン演出の終了のタイミングが、決着演出の終了時、結果教示演出の終了時(変動表示の終了時)、及び、オープニング演出の終了時等といった具合に複数あること(タイミングや数は機種毎に適宜設定可能)とが相俟って、変動表示のラストをより面白くすることができる。
(c)上記実施形態では、サブ演出であるボタン演出において演出ボタン125が操作されることで、予め最長となる場合の時間に設定されていたボタン演出の時間が短くなった場合、その分だけ、決着演出の時間が長くなるように再設定される構成となっている(サブ演出の時間に基づいて決着演出の時間を決定する)が、特にこのような構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、上記実施形態では、ボタン演出の受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われない場合にも、操作された場合と同じ時間だけ結果表示が行われるように構成されているが、操作されなかった場合には結果表示が導出されないように構成してもよい。この場合、演出ボタン125が操作されなかった場合にボタン演出の時間が最も短くなる可能性がある。これに対応して、装飾図柄の変動開始時には、ボタン演出が最短の場合の時間を設定しておき、演出ボタン125が操作されることでボタン演出が延長された場合に、延長された分だけ、決着演出の時間を短く再設定するように構成してもよい。
尚、例えば、サブ演出が行われている状態であっても、メイン演出が中断されずに進行するように構成する等して、変動開始後に決着演出の時間を変更しない(変更しなくても、装飾図柄の変動表示が特別表示装置43a、43bの変動表示と同期して終了する)ように構成してもよい。
また、変動開始時に決着演出の時間を長く設定しても、ボタン演出において演出ボタン125を受付表示期間(操作有効期間)の開始直後に操作することで、決着演出が長くなってしまうことが懸念される。つまり、決着演出を短く設定すると、受付表示期間が長くなり、ボタン演出で演出ボタン125が即座に押されて受付表示期間が即座に終了すると、受付表示期間の残り時間が決着演出に加算され(短くした分の時間が戻ってきてしまう)、決着演出が短くならないといった事態を招くことが懸念される。この点、受付表示期間が規定時間以上に設定される場合には、操作有効期間の開始が受付表示期間の開始よりも遅れるように構成してもよい。この場合、変動開始時に決着演出を短く設定したにもかかわらず、ボタン演出で演出ボタン125が即座に押されて受付表示期間が即座に終了することで、決着演出の時間が長くなるように変更されてしまうといった事態を抑制することができる。
さらに、当該構成を採用する場合、ボタン演出(受付表示期間)が開始されてから、操作有効状態とされるまでの期間は操作無効状態であるが、かかる期間を違和感なく経過させるべく、ボタン有効期間における演出ボタン125の操作方法を複数用意し、かかる期間の長さに応じて、選択される操作方法が限定されるように構成してもよい。例えば、かかる期間が長い場合(間を持たせたい場合)は、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、かかる期間が短い場合(極力短くしたい場合)には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
この場合、演出ボタン125の操作方法が異なれば、演出ボタン125が操作されてから、ボタン演出の結果表示が導出される契機として認められるまでの時間に差異が生じる。このため、ボタン演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出ボタン125の操作方法のパターンを設定することで、ボタン演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、ボタン演出の結果表示を確実に導出することができる。
また、上記実施形態では、カットイン演出やボタン演出が導出される場合、そのパターンや、演出ボタンが実際に操作されるか否かに関わらず、サブ制御装置262で判断される大当たり期待度が一定(中程度)に定められ、ラストシーン等の時間に影響を及ぼさないように構成されているが、パターンや演出ボタン125の操作の有無に応じて大当たり期待度も変化するように構成してもよい。例えば、ボタン演出において演出ボタン125が操作され、そのリアクションとして結果表示期間において高期待度の演出が導出された場合には、当該結果表示期間を(急遽)短くし、その分だけ決着演出を長くするように構成してもよい。
また、印象時間表示471に関しては、ボタン演出が導出されても、対応するボタン有効期間(演出操作有効状態)中に演出ボタン125が操作されなければ、ボタン演出に対応する表示態様の変化(パラメータ表示472の増加)が生じないように構成されているが、例えば、操作されないことに応じて余分にパラメータ表示472が減少したり、操作された場合と同様にパラメータ表示472が増減したりするように構成してもよい。
但し、ボタン演出が導出されただけでは、演出ボタン125が操作された場合に導出される筈の操作演出表示に対応する大当たり期待度が印象時間表示471に反映されないように構成することで、印象時間表示471の期待度と、遊技者が装飾図柄の変動表示を視認してきた流れでの遊技者の変動表示への評価とをより一致させ易くなるとともに、ボタン演出中に演出ボタン125を操作すればより正確な大当たり期待度に関する情報が得られることから、かかるボタン演出への興味をより強めることができ、ひいては、遊技へのより積極的な参加により、遊技意欲の向上を図ることができる。
また、決着演出でボタン演出を採用する場合、印象時間表示471の態様(パラメータ表示472の量等)に応じてメイン演出等の態様を変化させる変化させるように構成してもよい。例えば、演出ボタン125を1回操作する毎にパラメータ表示472が所定量減り、それに伴って、装飾図柄表示装置42の背景色等が変化し得る(量が多いほどハイチャンス)ように構成してもよい。この場合、ボタン演出及び印象時間表示471の両方に対し相乗的に遊技者の興味を引くことができる。尚、特別表示装置43a、43bの途中でボタン演出が行われる場合には、演出ボタン125を操作しても、印象時間表示471のパラメータ表示472が「0」になることはない。
また、決着演出でボタン演出に応じて(ボタン操作が行われなくても決着演出において対応する表示が導出される(決着演出の期間内に操作無効状態に切り替わるとともに対応する演出を導出する)ように構成してもよいし、ボタン操作が行われない場合には結果教示演出まで特に演出がない(ボタン操作を促す表示が導出され続ける等)ように構成してもよい。さらに、上記実施形態では、変動表示の進行とともに、パラメータ表示472が次第に減少していくような表示が導出されるように構成されているが、パラメータ表示472を減少させるといった構成を採用する場合、パラメータ表示472が次第に減少するような表示を行わなくてもよい。
加えて、上記実施形態では、ボタン演出に際して演出ボタン125が操作された場合に、それに対応して(対するリアクション演出として)装飾図柄表示装置42において導出される演出パターンが変動表示の開始時に決定されているが、遊技者がボタン有効期間において演出ボタン125を操作したことを契機にボタン演出乱数カウンタの値を取得し、該当シーンの当選期待度に応じて選択されるボタン演出テーブルを参照して、ボタン演出乱数カウンタの値に基づき、導出するリアクション演出のパターンを決定するように構成してもよい。
さらに、ボタン演出のリアクション演出に応じて、その後のシーンのシーン別演出表示のパターンが選択されるように構成してもよい。加えて、シーン別演出表示のパターンによって、カットイン演出やボタン演出(ボタン有効期間等)の長さやタイミングが異なるよう構成してもよい。
また、遊技者が演出ボタン125等を操作して演出パターンを選択するような構成であって、選択された演出パターン(どの演出パターンが選択されてもシーン別演出表示の時間が同じになってもよいし、違いがあってもよい)によって、その最中に導出されるボタン演出やカットイン演出(サブ演出)の時間、導出タイミング、導出確率等が異なるように構成してもよい。
加えて、遅くとも決着演出の開始のタイミングで、パラメータ表示472の残りが、通常のパラメータ表示472の減少速度では、決着演出の終了のタイミングになってもなくならないような量になった場合に、決着演出においてボタン演出を発生させることを決定し、演出ボタン125の操作と、当該操作に伴う装飾図柄表示装置42における演出とに応じて、パラメータ表示472の残りが余分に減少するように構成してもよい。のこ逆に、決着演出の開始のタイミングで、パラメータ表示472の残りが少なく、パラメータ表示472が通常の速さで減少していくと、決着演出の終了の前までになくなってしまうような場合に、決着演出においてボタン演出を発生させ、これに伴って、パラメータ表示472が増えるような演出を行うこととしてもよい。これにより、決着演出の前までにパラメータ表示472を増減させるような演出の多様化を図ることができる。さらに、決着演出の終了のタイミングと、パラメータ表示472がなくなるタイミングとが一致しなくなってしまうといった事態を回避することができ、サブ演出の多様化や、利便性の向上等を図ることができる。
また、決着演出の前までにボタン演出を発生させて、パラメータ表示472を所定量消費する代わりに決着演出の態様が良くなる(決着演出の演出パターンが良いときに、決着演出の前までに、パラメータ表示472が増える演出の後、パラメータ表示472を消費するボタン演出を発生させる)ような演出を発生可能に構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、決着演出の前の段階において、大当たり期待度を上昇させ、パラメータ表示472が比較的大きく増える演出(予告演出等)を導出可能に構成されている点が記載されているが、決着演出の前の段階においてパラメータ表示472が比較的大きく減る演出を導出可能に構成してもよい。また、パラメータ表示472が変動表示の開始時から通常よりも多い態様で導出される場合があってもよい。
尚、上記実施形態では、パラメータ表示472が決着演出の終了とともに0になるように構成されているが、決着演出の開始とともに消去されるように構成してもよい。さらに、決着演出の開始時から経過した時間に対応する表示(パラメータ表示等)を導出する(場合もある)ように構成してもよい。例えば、かかる表示が規定量以上とされることで大当たりの発生が確定したり、かかる表示が規定量以上とされた状態で大当たり状態が発生することで、より望ましい大当たり状態の種別(ラウンド数が多い、高入球状態が付与される等)が付与されることが確定したりするように構成してもよい。
また、上記実施形態では、パラメータ表示472が装飾図柄の変動表示(演出表示)の最初から最後まで表示される(決着演出の終了で0になり、変動表示の終了までそのままの態様とされる)ようになっているが、パラメータ表示472は、決着演出の開始時から決着演出の終了までの間に導出されるように構成してもよいし、変動表示の開始から決着演出の開始までの間に導出されるように構成してもよいし、抽選で導出されたりされなかったり構成したり、抽選で導出のタイミングが異なるように構成したりしてもよい。
(d)上記実施形態において、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方に位置する機能位置と、装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な演出手段としての可動式の役物(可動役物)を設け、ボタン演出等のサブ演出や決着演出や結果教示演出等に対応して、可動役物を機能位置に変位させるエフェクト演出を導出可能に構成してもよい。例えば、ボタン演出の結果表示を引き立てるべく、開始及び終了のタイミングが結果表示期間と同期するようにして導出可能に構成してもよい。また、カットイン演出のランダムなタイミングでエフェクト演出が行われるように構成することとしてもよい。この場合、カットイン演出の途中でランダムにエフェクト演出が導出されたインパクトにより、遊技者が(無意識に)行っていたカットイン演出の導出時間のカウントを忘却させる等することができる。このため、カットイン演出の時間に基づいて決着演出の時間が推測され、結果的に、変動表示の結果についても推測されてしまうといった事態を抑制することができる。
その他、特に言及していないが、サブ演出や決着演出等に対応して、対応する音声が導出されたり、電飾としてのランプが発光したりする等、演出用の各種演出部材(演出手段)が装飾図柄表示装置42における表示と連動するように構成してもよい。特に、サブ演出中においてこれらの演出手段によるエフェクト演出をランダムに発生可能に構成することによって、サブ演出を盛り上げることができるとともに、サブ演出の時間が決着演出に関する調整のために長短したことを分かり難くすることができる。尚、エフェクト演出のタイミング、回数、長さ、パターン数等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。
その一方で、決着演出では、エフェクト演出は、決着演出の最初から最後まで導出されるパターンと、全く導出されないパターンとだけであることとしてもよい。この場合、エフェクト演出によって、決着演出がロングパターンなのかショートパターンなのかが分かり難くなってしまうといった事態を回避することができる。
(e)上記実施形態において、当否抽選の結果に関係なく、ラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせのみに基づいてラストシーンの長さを決定する(場合がある)ように構成してもよい。例えば、主人公が動物を仲間にするといった演出において、シーン1で「犬」を仲間にし、シーン2で「猿」を仲間にし、シーン3で「雉」を仲間にした場合にラストシーンがロングパターンとなり、その他の動物の組み合わせであった場合にはラストシーンがショートパターンとなるように構成としてもよい。
このような構成を採用することで、各シーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が高いか否かといったように遊技性が一辺倒になってしまうことを防止することができる。但し、当否抽選の結果を加味することによって、当否抽選に当選しないにもかかわらず、大当たり期待度の高い演出表示が頻発してしまう等といった興趣の低下を招くような事態をより確実に抑制することができる。
(f)上記実施形態では、ラストシーンに大当たり期待度の異なる複数の演出パターンが設定されているが、例えば、ラストシーンでは、直前のシーンの演出を引き継いで最後に当否抽選の結果を教示、又は、示唆するだけであって、ラストシーンで大当たり期待度が変化するような要素が時間の長さ以外には存在しないように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ラストシーンの前までのシーンで大当たり期待度の高いシーン別演出表示の組合わせが導出されると判別された場合には、ラストシーンが必ずロングパターンとなるように構成されているが、ラストシーンの当選期待度が低い場合、すなわち、ラストシーンまでと、ラストシーンとの間で、大当たり期待度のギャップが大きくなってしまう場合にだけ、必ずラストシーンをロングパターンとし、ラストシーンの大当たり期待度が中程度の場合や、高い場合には、所定の抽選に基づいて、ロングパターン、特殊パターン、及び、ショートパターンのいずれかを設定するように構成してもよい。
(g)上記実施形態において、ラストシーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が高いと判別される(、かつ、当該演出表示の最後に結果教示演出で当否抽選にて当選したことが教示される)場合において、当該ラストシーンのシーン別演出表示を、所定の抽選に基づいて、強制的に、大当たり期待度が高くないと判別されるシーン別演出表示とし、かつ、ラストシーンの時間の長さをロングパターンとなるように再設定可能に構成されていることとしてもよい。この場合、ラストシーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が低くても、ロングパターンで導出された場合の大当たり期待度をより向上させることができる。従って、ラストシーンの前までのシーンにおいて大当たり期待度がかなり高まっている状態において、ラストシーンにおいて大当たり期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、該シーン別演出表示がいくらロングパターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
(h)上記実施形態では、シーン1〜シーン3のシーン別演出表示の大当たり期待度(「低」、「中」、「高」のいずれか)の組み合わせに基づいて、対応するテーブルを参照し、トータル期待度を決定しているが、例えば、シーン別演出表示と、大当たり期待度を示す期待ポイントとの対応関係を記憶する対応ポイント記憶テーブルを設け、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の期待ポイントの和が規定値以上であるか否かの判別結果と、当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定するように構成してもよい。この場合、ラストシーンの時間を決めるために、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせを逐一判断するのではなく、ポイントで判断することによって、制御の簡素化等を図ることができる。特に、シーンの数が比較的多い場合には、かかる作用効果がより顕著なものとなる。
(i)上記実施形態における演出操作手段としての演出ボタン125は、遊技者が操作可能な部位である操作部が操作位置と、非操作位置との間を変位可能に構成されているだけであるが、例えば、操作部が操作されていない状態において操作部が変位可能に構成されるように構成してもよい。つまり、例えば、演出ボタン125は、操作部と、操作位置に変位した操作部を検知可能な操作検知スイッチ(操作検知手段)と、操作部を非操作位置側に付勢するコイルばね(付勢手段)とを備え、操作されていない状態にある操作部を第1位置に位置させる第1状態と、操作されていない状態にある操作部を前記第1位置よりも当該演出ボタン125が取付けられた被取付部(上皿19)から大きく突出する第2位置に位置させる第2状態とに切替える切替手段としての切替装置(操作部を第1位置と第2位置とに変位させる駆動手段等)を設けることとしてもよい。そして、例えば、ロングパターンの決着演出において操作演出が導出され、当該操作演出では、操作部が第2位置とされるように構成してもよい。この場合、決着演出を盛り上げ、興趣の向上を図ることができる。
尚、操作演出における演出ボタン125の態様により、大当たり期待度の示唆を実行可能に構成してもよい。例えば、突出長が段階的に、或いは、無段階的に調節可能であり、印象時間表示471に応じて、その突出量が変化するように構成してもよい。この場合、印象時間表示471への興味をより高めさせることができる。加えて、演出ボタン125は、第1位置及び第2位置のどちらにあっても、操作部を操作位置と非操作位置とに変位可能(操作位置に変位した操作部が操作検知スイッチに検知される)に構成されていることとしてもよい。また、決着演出では、操作部の長押し演出や連打演出を行うこととしてもよい。
(j)上記実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示が行われる場合には期間待度表示471が必ず行われるように構成されているが、例えば、抽選で印象時間表示471が導出されるか否かが決定されるように構成してもよい。さらに、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126を操作しての入力によって印象時間表示471を非表示にできる(印象時間表示471を導出する制御をしない、或いは、導出可能な制御はしているが、画層を変える等して導出だけしない)ように構成してもよい。特に、装飾図柄の変動表示の途中であっても、印象時間表示471を、ワンタッチで非表示とすることができるように構成されていることが望ましい。つまり、印象時間表示471の態様に基づいて、当該変動表示には期待できそうだということを確認した場合に、ある程度の内容の濃い変動表示(シーン別演出表示)が導出されることが担保された状態で、印象時間表示471を非表示として、ドキドキ感をアップさせるといった楽しみ方などを選択することができる。ワンタッチで非表示とする態様例としては、例えば、操作手段としてのボタン(例えば、演出ボタン125)を2回連続で押す、操作手段としての十字キー126の下を押す、装飾図柄表示装置42の前方に位置する物体を検知可能な近接検知手段(センサやタッチパネル等)により、印象時間表示471の前方に位置した物体が素早く側方に移動した(フリックされた)と検知されるように手を動かす等が挙げられる。
さらに、印象時間表示471の態様や、印象時間表示471を利用した演出等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、棒グラフ状ではなく、円グラフ状としたり、碁盤目状(例えば、塗りつぶす箇所を増加させる等して時間経過を示す)としたりすることができる。また、大当たり期待度及び残り時間の変化を各種メータ表示機のような態様(例えば、目盛りのついた文字盤と針の組合わせや、数字等)で示してもよい。さらに、印象時間表示471として、パラメータ表示472に隣接してキャラクタや飾り等のオブジェクト画像を表示可能とし、それらの表示態様によっても、大当たり期待度や、パラメータ表示472の増加量(例えば、増加し易い状態であるとか、間もなく大きく増加する等)や、潜確モード(例えば、潜確モードで導出され易いキャラクタ、潜確モードでのみ導出され得るキャラクタを導出可能にしたり、潜確モードでは通常モードに比べてパラメータ表示472が増加し易い、印象時間表示471の視認態様が豪華になり易い等の特徴を付与したりする)を示唆するように構成してもよい。このように、印象時間表示471の態様によって、潜確モードの示唆等も行うことにより、印象時間表示471をより魅力のあるものとすることができる。
尚、変動表示の残り時間を数字で示すとともに、大当たり期待度を前記数字の色によって示すように構成してもよいが、残り時間が明確になり過ぎてしまうことで、変動表示の面白さが低減したり、数字の色の意味が分からない、或いは、残り時間と大当たりとの関係が分かり難くなる等といった不具合が発生したりすることが懸念されるため、残り時間かつ大当たり期待度を示す印象時間表示471は、面積や長さで示すことが望ましい。
また、印象時間表示471のモチーフに関する表示態様を(例えば、後述のモバイル連動遊技を行うことで)遊技者が設定可能に構成してもよい。この場合、印象時間表示471のモチーフに関する表示態様を遊技者が自分の好みに設定できることで、遊技者は遊技をより楽しく進行することができる。
尚、「印象時間表示471の表示態様を設定可能」とは、印象時間表示471のモチーフを変更可能、色を変更可能等のことを含む趣旨である。例えば、印象時間表示471の形状を四角から円に代えたり、印象時間表示471のモチーフを「犬」から「猫」に変えたりすることができるように構成してもよい。また、印象時間表示471の形状等に応じて、残り時間の減り方や、大当たり期待度のアップの仕方などが異なるように構成してもよい。さらに、印象時間表示471の設定は、遊技者が演出ボタン125や十字ボタン126を操作することにより行うこととしてもよいし、携帯通信端末を介してパチンコ機10とサーバとの間で情報交換を行うモバイル連動遊技を行う過程で、サーバのウェブページ上で、携帯通信端末やパーソナルコンピュータの操作によって行うことと(該設定情報はサーバが発行するパスワードに含まれ、該パスワードをパチンコ機10に入力することで、前記設定情報が反映される)してもよい。
また、例えば、印象時間表示471のパラメータ表示472を増加させる期待度アップ演出のパターンの導出割合を遊技者が設定可能に構成してもよい。この場合、印象時間表示471への関心をより高めることができる。
さらに、印象時間表示471の表示位置を遊技者の操作(演出ボタン125や十字ボタン126による操作、或いは、装飾図柄表示装置42にタッチパネルや近接検知センサを設け、これらに遊技者が手の動き等を検知させることによる操作)によって変更可能に構成してもよい。この場合、遊技者が印象時間表示471を好みの位置に表示せることができるため、遊技の快適さを向上させることができる。また、印象時間表示471の大きさを変更可能に構成されていることとしてもよい。加えて、印象時間表示471を複数(箇所)に分割して表示可能に構成してもよい。
(k)また、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42において印象時間表示471が導出されるように構成されているが、装飾図柄表示装置42とは別に、印象時間表示471を表示可能な表示装置を設けることとしてもよい。
また、印象時間表示471に関し、基準ライン474や、終了ライン473だけでなく、所定時間を示すピッチで目盛り(例えば1目盛り2秒相当)を表示したり、リーチが発生する場合にはリーチが発生する筈のタイミングや、スーパーリーチ演出が導出される場合にはスーパーリーチ演出が導出される筈のタイミングを示す目盛りを表示したりしてもよい。また、基準ライン474や終了ライン473を省略することも可能である。
(l)上記実施形態では、装飾図柄の変動表示は、特別表示装置43a、43bの所定の変動表示の開始とともに開始され、前記所定の変動表示の終了とともに終了するように構成されているが、例えば、前記所定の変動表示の終了の段階では終了せずに、その後の変動インターバルを経由して、その後の所定の変動表示の終了とともに終了するように構成してもよい。つまり、上記実施形態では特に言及していないが、連続予告演出が導出される複数の装飾図柄の変動表示であっても、対応する特別表示装置43a、43bの変動表示が終了する毎に、装飾図柄を停止表示させる構成となっている。これに対し、複数の特別表示装置43a、43bの変動表示に対応する複数の装飾図柄の変動表示にわたって展開される(途中で装飾図柄の停止態様を(上記実施形態のように中央で大きく)表示することなく、かつ、変動インターバル中も展開される)演出を導出可能に構成してもよい。
但し、決着演出を導出する場合には、装飾図柄の変動表示は、特別表示装置43a、43bの所定の変動表示の開始とともに開始され、前記所定の変動表示の終了とともに終了することが望ましい。さらに、印象時間表示471が導出される場合、印象時間表示471に関しては、特別表示装置43a、43bの変動表示を跨ぐことなく、特別表示装置43a、43bの各変動表示の終了とともにバロメータ表示472が「0」になるように構成することが望ましい。すなわち、特別表示装置43a、43bにおける複数の変動表示にかけて行われる装飾図柄の変動表示(複合演出表示)は、複数の変動表示の時間を利用して行われることから、複合演出表示が開始されてから終了するまでの間に複数の変動表示が消化されていることになる。このため、演出表示と変動表示とは1対1で対応するものであると認識し、複合演出表示を熱心に視認していた遊技者は、複合演出表示の終了後に、変動表示が複数消化されていることにより、自分の知らぬ間に変動表示を行う権利が余分に消失させられたのではないか等といった不信感を抱いてしまうことが懸念される。
この点、印象時間表示471のバロメータ表示472を、特別表示装置43a、43bの毎回の変動表示と対応させることにより、複合演出表示に対応する特別表示装置43a、43bの各変動表示が消化されている様子を教示することができる。従って、上記懸念を抑制することができ、特別表示装置43a、43bの複数の変動表示に跨るほど期待度の高い演出が実行されているといった認識を持ってもらうことができる。
また、例えば、特別表示装置43a、43bを視認することでも、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されたことを認識することが可能であるが、当否抽選の結果の直接的な教示を行う特別表示装置43a、43bだけを設けるよりも演出性を高めるべく、当否抽選の結果を示唆するに留める(教示を先延ばしにする)場合もある装飾図柄表示装置42が設けられている構成においては、装飾図柄表示装置42及び特別表示装置43a、43bの両方を同時に視認し続けることは難しい。この点、装飾図柄表示装置42の変動表示とともに、印象時間表示471を楽しんでもらおうとする構成において、印象時間表示471で特別表示装置43a、43bの変動表示の消化を教示することで、装飾図柄の変動表示の妨げにならない程度に特別表示装置43a、43bの変動表示の消化をより認識し易くすることができる。さらに、保留表示エリア462の保留アイコン461を視認することでも、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されたことを認識することが可能であるが、印象時間表示471と合わせることで、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されていることの信憑性を高めることができる(何らかしらのエラー等で変動表示と、それに対応する保留アイコン461とが消失したのではないかといった考えの発生を抑制することができる)。
(m)上記実施形態では、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて大当たりに当選した場合にのみ大当たり状態が発生するように構成されているが、別の条件装置により大当たり状態を発生させ得るように構成してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域を開閉させる開閉手段とを有する特定入球手段を備え、始動入賞装置33a、33bの遊技球の入球(始動入賞スイッチ224a、224bの検知)に基づいて、開閉手段を開放させる抽選、及び、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、特定領域には、遊技球が入球可能な特定入球手段、及び、非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、非特定入球手段に入球した遊技球を検知する非特定入球検知手段とが設けられ、特定入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、大当たり状態の付与(及び賞球の付与)が行われ、非特定入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(賞球の付与が行われるのみで、)大当たり状態の付与が行われないといった構成の遊技機に上記実施形態の構成を適用してもよい。尚、特定領域に入球した遊技球を特定入球手段又は非特定入球手段に振り分ける振分け手段や、振分け手段の上流側において、特定領域に入球した遊技球を検知する入球検知手段を設けることとしてもよい。さらに、特定領域に入球した遊技球が特定入球手段に入球し得るルート上に設けられ、該ルートを移動する遊技球を検知する好適ルート検知手段を複数設け、該好適ルート検知手段による検知が行われた場合に、印象時間表示471のパラメータ表示472が増えるように構成してもよい(特定入球手段や非特定入球手段への入球でパラメータは「0」になる)。この場合、当否抽選が行われていない状態の印象時間表示471(を表示する機能)の有効活用を図ることができる。
(n)装飾図柄表示装置42において表示される保留アイコン461の態様や表示位置や保留アイコン461を利用しての演出(変動情報が保留記憶された段階で変動情報の内容を把握し、保留アイコン461の態様で対応する演出(大当たり期待度の示唆等)を行う保留先読み演出)等は機種毎に適宜設定可能である。また、上記実施形態では、保留アイコン461の態様では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動表示なのかが教示されない構成となっているが、例えば、保留アイコン461が第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応するものであるかの情報を有するような態様となる、或いは、そのような態様となる場合があるように構成してもよい。
また、上記実施形態において、装飾図柄表示装置42の複数箇所への物体の近接又は当接を検知可能であり、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続される近接検知手段(例えば、発光部及び受光部を有する近接検知センサやタッチパネル等)を設けることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42の保留表示エリア462に表示された保留アイコン461に対し、遊技者が指等を近接させた場合に、かかる指等の検知に基づいて、かかる保留アイコン461の態様が変化したり移動したりする場合があるように構成してもよい。この場合、保留アイコン461への関心を向上させたりすることができる。
(o)上記実施形態では、発射装置60の発射のタイミング(発射の間隔)を主制御装置261が決定しているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、発射制御回路312によって、発射タイミング(発射の間隔)を計るように構成してもよい。この場合、主制御装置261の制御負担の抑制を図ることができる。
(p)可変入賞装置32の数が1つであったが2つ設けてもよい。さらに、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変入賞装置32等の配置、数についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜配置可能である。加えて、第2始動入賞装置33bは、閉状態でも遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
(q)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを装飾図柄表示装置42に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して装飾図柄表示装置42で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。
尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積される(ラムクリアスイッチを操作しながらの電源オンで消去される)こととしてもよい。また、疑似羽根部材431の挙動パターンの傾向について、(モバイル連動遊技を行っている遊技者に関し、)遊技者が数種類のうちから選択することが可能に構成してもよい。
(r)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。例えば、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態と同様の動作をするとともに、大当たり状態終了後に「通常モード」が付与される大当たりを設定してもよい。また、上記実施形態では、「2RS」の大当たり状態終了後に「潜確モード」が付与されるが、それに代えて、「確変モード」が付与されるように構成してもよい。
尚、装飾図柄表示装置42において、出玉有りの確変大当たり(15RS)に当選したことについての教示が、遅くとも対応する大当たり状態が終了するまでの間に必ず行われるように構成してもよいし、対応する大当たり状態が終了しても行われない(内部的に確変モードである場合でも、装飾図柄表示装置42では、時間短縮モードと同じ引き戻しステージに移行し、時間短縮モードにおいて特別表示装置43a、43bの変動表示が時間短縮モードの上限回数(100回)を超えた場合に、確変ステージに移行するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。さらに、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選においても、「小当たり」に当選する場合があるように構成してもよいし、「小当たり」を省略してもよい。
また、入球サポート抽選における当選確率や、当選した場合の第2始動入賞装置33bの開閉パターン等についても、機種毎に適宜設定可能である。例えば、第2始動入賞装置33bへの1回の開放における遊技球の入賞上限を設定することとしてもよい。より具体的には、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球が入賞上限となるまでの数をカウントする始動入賞上限カウンタを設け、第2始動入賞装置33bを開放する場合に、始動入賞上限カウンタに対して、入賞上限に対応する値を設定し、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われた場合に、始動入賞上限カウンタの値を1減算する処理を行い、第2始動入賞装置33bの開状態中において、閉状態とするタイミングが未だ到来していない場合であっても、始動入賞上限カウンタの値が「0」になった場合には、直ちに第2始動入賞装置33bを閉状態とするように構成してもよい。
(s)また、上記実施形態において、決着演出(ラスト印象演出)の時間の長さと、大当たり種別との対応関係を記憶する印象時間対応テーブルを設け、大当たり種別に応じて、選択される決着演出の時間の割合が変化するように構成してもよい。例えば、確変モードが付与される大当たり種別として、15ラウンド大当たり、10ラウンド大当たり、4ラウンド大当たりを選択可能に構成し、決着演出の時間が2秒の場合には、4ラウンド大当たりの可能性が高く、5秒の場合には10ラウンド大当たりの可能性が高く、7秒の場合には15ラウンド大当たりの可能性が高くなるように構成してもよい。さらに、例えば、決着演出の時間が所定時間を超えた場合には、確変大当たりとなる可能性が高くなる、或いは、確定するように構成してもよい。これらの場合、決着演出への興味を増大させることができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
また、装飾図柄表示装置42(表示画面)における決着演出に伴って行われていた演出(例えば、演出ボタン125を操作し続ける演出、退避位置と機能位置との間を変位可能とする可動役物が機能位置に位置する演出等)を、(遊技者にとって好ましい結果の場合には)結果教示演出にも引き続き(しばらくは)導出させる(又は若干アレンジして導出させる)ように構成してもよい。この場合、結果教示演出で当否抽選等の結果(例えば、大当たり状態の発生)が教示される際の演出の多様化を図ることができ、決着演出(特にロングパターン)を経由して大当たりした等という余韻をより強く付与することができる。
(t)上記実施形態では、既に保留されている第1変動表示よりも後に保留された第2変動表示が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化されるよう構成されているが、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく第1変動表示、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく第2変動表示のどちらであるかに関係なく、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球順に、対応する変動表示が保留され、先に保留された変動表示から順に消化されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合とで、付与され得る大当たり種別の振分け割合が異なるように構成されているが、同一となるように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく賞球数と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく賞球数とが同じとなっているが、一方が他方よりも多くなるように構成してもよい。
また、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、少なくとも一方の変動表示に関して保留記憶することができないように構成することも可能である。
(u)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209〜ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
(v)上記実施形態において、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理の結果(当否フラグ等の状態)に応じて大当たり状態を発生させるか否かや、変動表示のパターン等が決定されるように構成してもよい。
(w)日時を把握可能なリアルタイムクロックを設け、リアルタイムクロックの日時の情報に応じた演出態様を導出可能に構成してもよい。また、時刻や日付によって、選択され易い演出に変化が生じる(選択され易い演出用のテーブルが変わる)ように構成してもよい。例えば、リアルタイムクロックをサブ制御装置262に設けるとともに、決着演出を長くすることが決定された場合に参照される決着時間設定テーブルを複数設け、決定演出を長くすることが決定された時刻が午前であった場合には、第1決着時間設定テーブルが参照され、午後(夜まで)であった場合には、第1決着時間設定テーブルよりも長い時間が設定され易い第2決着時間設定テーブルが参照され、遊技ホールの閉店時間も近付く夜(例えば、21時以降)であった場合には、第1決着時間設定テーブル、又は、第1決着時間設定テーブルよりも短い時間が設定され易い第3決着時間設定テーブルが参照されるように構成してもよい。尚、リアルタイムクロックを主制御装置261に設けるとともに、特別表示装置43a、43bの変動時間の決定に際して参照される変動時間決定テーブルを複数設け、夜(例えば、21時以降)になると、比較的短い変動時間が設定され易い変動時間決定テーブルが選択され易くなるように構成してもよい。
(x)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検知手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。
(y)上記実施形態では、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bのうち一方が変動表示を行っている場合、他方の変動表示は行われない(待機される)ように構成されているが、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bの変動表示を同時に実行可能に構成してもよい。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示のそれぞれに関して保留があれば、対応する変動表示を実行する(当たり状態中は除く)。
また、例えば、装飾図柄表示装置42では、第1変動表示、及び、第2変動表示にそれぞれ対応する装飾図柄による変動表示(以下、第1演出表示、及び、第2演出表示)を導出可能に構成する。第1演出表示の決着演出の残り時間を示唆する第1印象時間表示471の第1パラメータ表示472と、第2演出表示の決着演出の残り時間を示唆する第2印象時間表示471の第2パラメータ表示472とを導出可能とする。
また、第1変動表示において当選するよりも、第2変動表示において当選する方が遊技者にとって有利(当たり状態後に確変モードが付与される割合が高い、当たり状態において獲得可能な遊技球の数が多い等)な構成の場合、例えば、確変モード中においては、第1変動表示よりも第2変動表示の方を先に消化させることを望んで遊技を行うこととなる。つまり、高入球状態において、第1演出表示の決着演出の時間の長さに比べ、第2演出表示の時間が短いほど、第2変動表示で当選する可能性が高まるようになっている。
例えば、第1変動表示、及び、第2変動表示の両方が行われている状態において、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらかの大当たり期待度が高い(当たり確定のパターンがあってもよい)ことを示す演出を導出可能としてもよい(第1演出表示、及び、第2演出表示のうちどちらに対応しているのか判別不可能、さらには、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、変動中のものに限定してもよいが、保留されている変動表示も含めて、いずれの変動表示の大当たり期待度が高いのかについて判別不可能としてもよい)。
すなわち、かかる演出が導出されると、第2パラメータ表示472の方が先になくなることを期待しつつ、変動表示を見守るといった遊技性を付加することができる。より具体的には、通常モードであれば、演出が成功し、さらに、(第1変動表示及び第2変動表示のどちらでもいいけど願わくば)第2変動表示に対応していて欲しいという遊技性になり、確変モードであれば、第2変動表示がハイピッチで行われ、第2演出表示で大当たり教示されて欲しいが、第1変動表示は極力行われず、もし第1演出表示の結果が教示されるとしても外れて欲しいといった遊技性を付加することができる。従って、第1変動表示及び第2変動表示のうち第2変動表示が先に消化されて欲しいといった感情を盛り上げることができ、第1パラメータ表示472及び第2パラメータ表示472への興味を増大させることができる。
基本的に、パラメータ表示472では、第1パラメータ表示472よりも第2パラメータ表示472が少ないことで、第2変動表示の方が先に消化されることが把握される等、これから先の展開を示唆することができる。また、第1パラメータ表示472を実際の決着演出の残り時間よりも短めに導出しておいて、その後、第1パラメータ表示472が増えたかのような演出を導出し、第2変動表示が先に消化されるといった演出を導出可能に構成してもよい。或いは、第2パラメータ表示472を実際の決着演出の残り時間よりも長めに導出しておいて、その後、ボタン演出等を伴い、第2パラメータ表示472が減少したかのような演出を導出し、第2変動表示が先に消化されるといった演出を導出可能に構成してもよい。
また、例えば、高入球状態では、第1変動表示の停止表示を装飾図柄表示装置42で表示しないこととし、変動中の第1変動表示が外れた場合に、次の第1変動表示の変動時間に対応して第1パラメータ表示472を増加させたり、或いは、保留記憶エリアに記憶された変動情報を対応する変動表示の開始前に読取って(先読みして)、第1変動表示で大当たりが発生するまでの変動時間の範囲で、第1パラメータ表示472を増加させたりするように構成してもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42の画面の左領域で第1演出表示が行われ、右領域で第2演出表示が行われ得る構成で、そのような表示が導出されている状態において、先に決着演出に突入した方が先に結果が導出されて変動表示が終了する(当選である旨の結果が導出された場合には対応する当たり状態が発生する)ように構成してもよい。この場合、第1演出表示、及び、第2変動態様演出表示のうち一方の演出表示が行われている状況で他方の演出表示を開始させるにあたり、他方の変動表示が先に終了する場合には、他方の決着演出が先に開始されるかを判別して、否定された場合には、他方の決着演出の開始タイミングを前にずらす、或いは、一方の決着演出の開始タイミングを後にずらす設定を行う等、帳尻を合わせる設定を行うこととする。
尚、決着演出では、第1演出表示、及び、第2演出表示のうち先に結果が教示される方だけが導出されるように構成してもよい。この場合、決着演出に集中してもらうことができるとともに、決着演出をより大きな領域で表示することができ、演出性の向上等を図ることができる。
さらに、第1演出表示の決着演出、及び、第2演出表示の決着演出のうち両方が同時には導出されない構成において、(レアパターンとして)第1変動表示に対応する決着演出が開始されたとする演出が導出された後、第2変動表示に対応する決着演出が割り込んで導出され、そちらに切替わるといったような乗換え演出(第2変動表示に対応する決着演出から第1変動表示に対応する決着演出に移行するようなパターンはない)を行うように構成してもよい(第1変動表示の決着演出の開始と、第2変動表示の決着演出の終了との間に多少のずれがあっても、第2変動表示の決着演出を延長させる等、スムースに繋がるように構成してもよい(決着演出は上記のように繋げ易い)し、一度、演出が失敗するパターンを挟んでから成功するパターンを導出する等のように構成してもよい)。加えて、かかる乗換え演出が行われるかもしれないという示唆をパラメータ表示472によって行う(例えば、消えてしまったパラメータ表示472が点滅する、或いは、残りが0になってしまったパラメータ表示472が上下に波打つようにして増加するかもしれない様子を見せる、又は、繋げられる決着演出に対応するパラメータ表示472を追加する等)ように構成してもよい。
尚、第1演出表示の決着演出、及び、第2演出表示の決着演出のうち両方が同時には導出されない構成において、決着演出が開始されるまでの時間の示唆を行う表示を導出可能に構成してもよい。例えば、パラメータ表示472に対応して折り返しラインを設け、パラメータ表示472が折り返しラインに達すると、決着演出が開始されるように構成してもよい。
また、パラメータ表示472が導出される場合と、導出されない場合とが存在する(抽選で決定される、パラメータ表示472を導出しない演出表示を設定する、遊技者が表示しない設定を実行可能)ように構成してもよい。さらに、第1変動表示、及び、第2変動表示の両方が変動している状態から、一方が先に大当たりを教示する態様で停止表示された場合、他方を強制的に(当否抽選等の変動内容に関係なく)外れに対応する態様で停止表示させて消去してもよいし(大当たり状態後は、次の変動表示が開始され、パラメータ表示472も対応した態様に変更になる)、中断させて、大当たり状態後に再開されるように構成してもよい。
(z)また、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と、第2可変入賞装置とを設け、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞口を設け、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2当否抽選では、大当たりに当選しなかった場合に小当たりに当選し、当該小当たりに当選した場合に、第2可変入賞装置が開放され、第2可変入賞装置に入球した遊技球が特定入賞口に入球した場合にも、第1可変入賞装置が開放される大当たり状態が発生する(第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態では、第1当否抽選で大当たりに当選させるしかない低入球状態よりも大当たりし易い)といった遊技機に適用することも可能である。
さらに、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを設け、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞口を設け、特定入賞口に遊技球が入球した場合に、大当たり状態終了後に変動状態が規定回数消化されるまで高確率状態が付与され、大当たり状態には、(所定のラウンドにおいて開状態とされる)第2可変入賞装置への入球が不可能(開放時間が短すぎて実質不可能)な通常種別と、第2可変入賞装置への入球が可能な有利種別とが存在し、第1当否抽選にて大当たりに当選した場合には、通常種別又は有利種別のどちらかに振分けが行われ、第2当否抽選にて大当たりに当選した場合には有利種別に振り分けられるといった遊技機に適用することも可能である。
これらの構成を採用する場合、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらを変動させる方が有利なのかがより顕著なものとなる。さらに、上記(x)のように、第1変動表示、及び、第2変動表示を同時に変動させることで、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらが先に停止表示されるのかにより強い興味を抱かせることができる。加えて、変動表示の残り時間を示唆するような表示を行うことで、演出性の向上等を図ることができる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
少なくとも前記メイン演出の最後に前記当否抽選の結果が教示又は示唆される構成であって、
前記メイン演出では、(前記サブ演出の導出期間とされ得るタイミングよりも後のタイミングにおいて、)同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される印象演出が行われるよう構成され、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、前記印象演出の時間が設定されることを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、サブ演出が導出されたか否か、或いは、サブ演出の時間の長さによって、メイン演出(の特定演出が導出されるタイミング)にずれが生じることとなるが、かかるサブ演出で使用される時間に応じて印象時間の時間を適宜設定することによって、演出表示全体の時間の帳尻を合わせることができ、演出表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示手段で行われる変動表示と確実に同期させることができる。さらに、印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、サブ演出が行われた場合、メイン演出が中断されたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させられたりするような構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
尚、「同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出」には、所定の静止画が随時又は段階的にズームアップ、又は、スライドするような表示や、画像は同じ又はほぼ同じであるものの配色が変化する(ホワイトアウトやブラックアウトも含む)表示等を含む趣旨である。つまり、印象演出としては、その開始から終了まで、視認態様がほとんど変わらないものを意図している。
また、「前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されること」としてもよい。
手段A−2.前記印象演出は、前記演出表示において、前記サブ演出よりも後のタイミングで導出されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、印象演出をサブ演出よりも後に行うことで、サブ演出の時間が長短した場合に印象演出において演出表示の時間の帳尻合わせを確実に行うことができる。
手段A−3.前記印象演出は、前記メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出の直前に行われることを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。従って、手段A−3のように、結果教示演出の直前に印象演出を行うことで、印象演出によって演出表示のラストを盛り上げることができとともに、サブ演出の時間変化に伴い印象演出の時間を多少長短させたとしても、印象演出への違和感を抑制することができる。
手段A−4.前記サブ演出の時間は、前記演出表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記印象時間の時間を変更することを特徴とする手段A−1乃至A−3のいずれかに記載の遊技機。
手段A−4によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、上記手段A−1のように、印象演出の長さを変更することで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。また、印象演出を長短させる制御が比較的容易であることから、時間の猶予があまりない状況であっても比較的余裕を持って的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段A−5.前記演出表示の開始時において当該演出表示の演出パターンが決定されるとともに、当該演出パターンに応じて前記印象演出の時間が決定され、前記印象演出の時間に応じて、前記サブ演出の時間が決定されることを特徴とする手段A−4に記載の遊技機。
手段A−5によれば、特別遊技状態の発生に期待の持てる演出パターンが選択された場合に、演出表示を盛り上げるべく印象演出の時間を長く設定したい場合には、演出表示の開始時に印象演出の時間を長く設定することで、相対的に、サブ演出の時間が短く設定され、演出表示の開始後にサブ演出の時間が最長となることが確定したとしても、印象演出の時間をある程度長く確保することができる。
手段A−6.前記メイン演出のうち前記印象演出以外の時間は前記演出表示の開始後に変更されないことを特徴とする手段A−4又はA−5に記載の遊技機。
手段A−6によれば、サブ演出がメイン演出の特定演出に被ることを回避するといった上記手段A−1の作用効果がより確実に奏される。
手段A−7.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記サブ演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が設定される操作演出が含まれることを特徴とする手段A−1乃至A−6のいずれかに記載の遊技機。
手段A−7によれば、サブ演出に際して操作演出が導出されることで、遊技者のサブ演出への興味を高めることができる。また、操作有効期間において演出操作手段が操作されたタイミング(操作されない場合もある)によってサブ演出の時間が変化するため、その場合には、上記手段A−1のように印象演出の時間を調節することで、演出表示をスムースに、かつ、変動表示と終了タイミングを合致させるようにして導出させることができる。
手段A−8.前記サブ演出の時間が規定時間以上に設定される場合には、前記操作有効期間の開始が、前記操作演出の開始よりも遅れるように構成されていることを特徴とする手段A−7に記載の遊技機。
手段A−8によれば、印象演出の時間を短くしたい場合に、演出表示の開始時に印象演出の時間を短く設定すると、その分、操作演出の時間が長く設定されることとなるが、演出表示の開始後であって、操作演出の開始後において即座に演出操作手段が操作されることで、操作演出が早期に終了し、その分、印象演出の時間が長くなってしまうといった事態を抑制することができる。
手段A−9.前記操作演出では、前記演出操作手段が操作されたことに基づいて当該操作演出の結果を教示する操作演出結果表示が導出され、
前記操作演出結果表示が導出される契機とされる前記演出操作手段の操作方法が複数用意され、
前記操作有効期間の開始から前記操作演出の開始までの時間の長さに応じて、選択される前記演出操作手段の操作方法が限定されることを特徴とする手段A−8に記載の遊技機。
手段A−9によれば、演出操作手段の操作方法が異なれば、操作演出結果表示が導出されるまでの時間に差異が生じる。このため、サブ演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出操作手段の操作方法を設定することで、サブ演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、操作演出を確実に実行することができる。
尚、間を持たせる場合には、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、極力短くしたい場合には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
手段A−10.前記印象演出(前記ラスト印象演出)には、前記操作有効期間が開始されてから所定時間が経過する、又は、前記操作有効期間において前記演出操作手段が所定回数以上操作される、若しくは、前記操作有効期間において前記演出操作手段が操作位置にて所定時間以上維持されることで、前記結果教示演出としての前記操作演出結果表示が導出される前記操作演出が含まれることを特徴とする手段A−9に記載の遊技機。
手段A−10によれば、印象演出(ラスト印象演出)の演出性を向上させることができる。
手段A−11.前記メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出の直前に行われる前記印象演出であるラスト印象演出は、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出されてから前記結果教示演出が導出されるまでの時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−10のいずれかに記載の遊技機。
手段A−11によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出される可能性があるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
前記ラスト印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出の時間が設定されることを特徴とする遊技機。
結果教示演出表示の直前に行われるラスト印象演出は、演出表示の最後の盛り上がりの場面であり、特別遊技状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラスト印象演出を派手にしたりより強く印象付けたりするために、ラスト印象演出の時間が比較的長く設定されることが考えられる。
この点、手段B−1によれば、ラスト印象演出で使用される時間に応じて、サブ演出の時間が設定されるように構成されており、例えば、ラスト印象演出で使用される時間を長くしたい場合には、サブ演出を短くすることによって、演出表示全体の時間を長くすることなく、ラスト印象演出の時間を確保することができる。従って、演出表示の時間の帳尻合わせを比較的容易に行うことができ、ラスト印象演出の時間が多様であっても(定まっていなくても)、演出表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示手段で行われる変動表示と確実に同期させることができる。
また、ラスト印象演出の時間の長さに対応した調整を、メイン演出ではなく、サブ演出において行うとともに、サブ演出が行われている場合には、メイン演出を中断させたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させたりする構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまう(或いは、短縮されてしまう)といった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
尚、「前記サブ演出の時間の設定に使用されるサブ演出時間設定テーブルには、第1サブ演出時間設定テーブルと、前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2サブ演出時間設定テーブルとが設けられ、前記ラスト印象演出が導出される時間が長いか否かを判別する印象時間判別手段を備え、前記ラスト印象演出の時間が設定された後、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が長いと判別される場合には、前記サブ演出の時間の設定に際して前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照され、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が短いと判別される場合には、前記サブ演出の時間の設定に際して前記第2サブ演出時間設定テーブルが参照されること」としてもよい。この場合、ラスト印象演出の時間が長ければサブ演出の時間を短くし、ラスト印象演出の時間が短ければサブ演出の時間を長くすることで、演出表示の時間の帳尻合わせを確実に行うことができる。従って、手段B−1の作用効果がより確実に奏される。
また、「前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されること」としてもよい。
手段B−2.前記サブ演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出を含む演出であることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
手段B−3.前記メイン演出では、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の演出パターンが用意され、
前記ラスト印象演出の時間の設定に使用される印象演出時間設定テーブルは、前記ラスト印象演出のパターンの設定に使用される印象演出パターン設定テーブルとは別に設けられていることを特徴とする手段B−1又はB−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、ラスト印象演出の演出パターンと導出時間とがセットになって記憶されている(印象演出時間設定テーブルと印象演出パターン設定テーブルとが1つにまとめられるようにして、パターンAで5秒、パターンAで6秒、パターンAで7秒、パターンBで5秒、パターンBで6秒、パターンBで7秒といった具合に記憶する)ような構成に比べ、制御の簡素化、データ容量の抑制等を図ることができる。特に、ラスト印象演出の時間が変動開始後に変更され得る構成においては、かかる作用効果が一層顕著に奏される。
手段B−4.前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する(第1)期待度判別手段を備え、
前記期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第2印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段B−3に記載の遊技機。
手段B−4によれば、演出表示において、ラスト印象演出までに当選期待度の高い演出パターンが導出された場合には、ラスト印象演出の演出パターンに関わらず(ラスト印象演出の演出パターンの期待度が低かろうが)、ラスト印象演出の時間が比較的長く設定される。このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンのラスト印象演出にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。しかも、ラスト印象演出の演出パターンを変えてしまうのではなく、時間を変えることで期待度を変化させていることから、演出パターンの組合せが画一的になることを避けるとともに、演出パターンの変更による制御の複雑化を抑制することができる。
手段B−5.前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第1期待度判別手段と、
前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第2期待度判別手段とを備え、
前記第1期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高くないと判別される(低いと判別される)場合であって、前記第2期待度判別手段により前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第1印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段B−3又はB−4に記載の遊技機。
手段B−5によれば、演出表示において、ラスト印象演出までに当選期待度が高められなかった場合には、ラスト印象演出で当選期待度の高い演出パターンが導出されようとも、ラスト印象演出は長くされず、比較的短いラスト印象演出が導出されるようになっている。従って、ラスト印象演出において遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での長いパターンのラスト印象演出の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段B−6.前記サブ演出の時間は、前記演出表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記ラスト印象演出の時間が再設定されることを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
手段B−6によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。
また、上記手段B−1のように、ラスト印象演出の時間に合わせてサブ演出のパターンを設定しても、演出表示の開始後に、サブ演出の時間が変更された場合、演出表示の時間の長さにばらつきが生じ、演出表示の終了タイミングと、識別情報の変動表示の終了タイミングとがずれてしまうことが懸念される。この点、本手段B−3のように、サブ演出で使用される時間に応じて印象演出の長さを変更することで、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。
さらに、サブ演出に際して発生した演出表示の時間のずれは、演出表示の最終段階であるラスト印象演出で吸収されることとなり、サブ演出に起因するずれを調整するための演出が演出表示の途中で導出されることを避け、さらには、サブ演出が複数回行われる構成であってもラスト印象演出の1箇所で調整することができる。従って、例えば、時間調整が行われる演出が演出表示の途中で導出されたり、何回も導出されたりすることで、遊技者が気を取られてその後の展開に集中できなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、サブ演出に起因するずれを調整するための演出が複数回(過剰に)発生することで、演出表示がくどくなり過ぎたり、制御の複雑化(無駄)を招いたりしてしまうことを回避することができる。
尚、上記手段B−1のように、サブ演出の時間を予めラスト印象演出の時間に大まかにでも(演出表示の時間に収まるように)合わせておくことで、サブ演出の時間に応じて印象時間の時間を調整する際の印象時間の予め設定されていた時間からの変更量(調整幅)を小さくすることができる。従って、好適な時間的長さの範囲内でラスト印象演出を行うことができる。
手段B−7.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記ラスト印象演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が開始されてから所定時間が経過する、又は、前記操作有効期間において前記演出操作手段が所定回数以上操作される、若しくは、前記操作有効期間において前記演出操作手段が操作位置にて所定時間以上維持されることで、前記結果教示演出としての前記操作演出結果表示が導出される操作演出が含まれることを特徴とする手段B−6に記載の遊技機。
手段B−7によれば、ラスト印象演出の演出性を向上させることができる。
手段B−8.前記ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出であることを特徴とする手段B−6又はB−7に記載の遊技機。
手段B−8によれば、ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適であって、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
特に、変動開始後にサブ演出の時間が変更されることにより、時間の猶予があまりない状況でラスト印象演出の時間を変更する必要があっても、比較的余裕を持って当該ラスト印象演出の時間を変更することができ、的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段B−9.前記ラスト印象演出は、所定の変動表示の前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−8のいずれかに記載の遊技機。
手段B−9によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出される可能性があるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
手段B−10.前記サブ制御手段により制御される演出手段を備え、
前記サブ演出中において前記演出手段によるエフェクト演出がランダムに発生可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−9のいずれかに記載の遊技機。
手段B−10によれば、サブ演出を盛り上げることができるとともに、サブ演出の時間が印象演出に関する調整のために長短したことを分かり難くすることができる。尚、エフェクト演出のタイミング、回数、長さ、パターン数等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。
手段B−11.前記演出手段は、前記演出表示手段の(表示部の)前方に位置する機能位置と、前記演出表示手段の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な可動役物を備え、
前記エフェクト演出において前記可動役物が前記機能位置とされ得ることを特徴とする手段B−10に記載の遊技機。
手段B−11によれば、手段10の作用効果が一層確実に奏される。
手段B−12.前記サブ制御手段により制御される演出手段を備え、
前記ラスト印象演出では、前記演出手段によるエフェクト演出は、前記ラスト印象演出の最初から最後まで導出されるパターンと、全く導出されないパターンとだけであることを特徴とする手段B−1乃至B−11のいずれかに記載の遊技機。
手段B−12によれば、エフェクト演出によって、ラスト印象演出がロングパターンなのかショートパターンなのかが分かり難くなってしまうといった事態を回避することができる。
C.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、変動表示に伴って行われる演出の斬新さや多様化等が常に求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段C−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示では、当該演出表示の最後に前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
前記ラスト印象演出の時間の長さは、所定の変動表示の前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段C−1によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出されるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
尚、「ラスト印象演出」は、少なくとも最終結果が出る直前であることが把握可能であり、それ以降に最終結果に影響を与えそうな表示演出が(ラスト印象演出の時間の長さ以外にはほぼ)導出されない表示演出を意図しており、例えば、少なくともサイコロが投げられた後のシーンであり、しかも、サイコロが投げられた状態の表示の最後にスローモーション等の描写が入る場合には、かかるスローモーション部分のみのシーンを意図する。
その他のラスト印象演出としては、例えば、槍投げで槍が放たれた後(最後のスローモーションが入る場合には槍が地面に刺さる直前)、ボクシングで決着のつくパンチが繰り出された後(最後のスローモーションが入る場合にはパンチが相手に当った後)、オーディションで合格の指名を受ける直前(最後のスローモーションが入る場合には名前が読み上げられるだけの状態であって暗転状態からホワイトアウトし、音声が導出されていない状態)、釣りで獲物を水面から上げた直後であって水しぶきで結果がよく確認できない状態、演出表示手段において所定の組合わせで停止表示されることによって当否抽選の結果を教示又は示唆する装飾図柄が変動表示の最後に停止表示される直前でスローモーションにされた状態等が挙げられる。
手段C−2.前記演出表示手段は、前記演出表示において、前記当選期待度を上昇させる特定演出を導出可能に構成され、
前記演出表示において前記特定演出が導出された場合には、当該特定演出に対応する前記当選期待度に応じて、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が長いことを示す態様に変化させることを特徴とする手段C−1に記載の遊技機。
手段C−2によれば、変動表示(特定演出)の進行とともに態様変化する印象時間表示をより面白味のあるものとすることができ、印象時間表示と、演出表示(当選期待度)とをより密に絡めた演出を導出することができる。
尚、「前記演出表示手段は、前記演出表示において、前記当選期待度を上昇、又は、下降させる特定演出を導出可能に構成され、前記演出表示において前記当選期待度を上昇させる特定演出が導出された場合には、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が長いことを示す態様に変化させ、前記演出表示において前記当選期待度を下降させる特定演出が導出された場合には、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が短い長いことを示す態様に変化させることができるように構成すること」としてもよい。
手段C−3.前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記ラスト印象演出及び前記結果教示演出は前記メイン演出において行われ、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されることを特徴とする手段C−1又はC−2に記載の遊技機。
手段C−3によれば、ラスト印象演出の時間が多様化することで、印象時間表示の見せ方等についても多様化を図ることができる。
手段C−4.前記サブ演出の時間は、前記変動表示(前記演出表示)の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記ラスト印象時間の時間を変更することを特徴とする手段C−3に記載の遊技機。
手段C−4によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、それに応じて、ラスト印象演出の長さを変更する(再設定する)ことで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。
手段C−5.前記サブ演出の時間の設定に使用されるサブ演出時間設定テーブルには、第1サブ演出時間設定テーブルと、前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2サブ演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記ラスト印象演出の時間が長いか否かを判別する印象時間判別手段を備え、
前記ラスト印象演出の時間が設定された後、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が長いと判別される場合には、前記サブ演出の時間(パターン)の設定に際して前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照され、
前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が短いと判別される場合には、前記サブ演出の時間(パターン)の設定に際して前記第2サブ演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段C−4に記載の遊技機。
手段C−5によれば、サブ演出の時間を予めラスト印象演出の時間に大まかにでも(演出表示の時間に収まるように)合わせておくことで、サブ演出の時間に応じてラスト印象時間の時間を調整する際の印象時間の予め設定されていた時間からの変更量(調整幅)を小さくすることができる。従って、変動表示の開始後に、サブ演出の時間が変更されることに伴って、ラスト印象演出の時間が変更されたとしても、好適な時間的長さの範囲内でラスト印象演出を行うことができる。また、ラスト印象演出の時間の長さを好適な範囲内とすることができることから、上記手段C−1のように、ラスト印象演出(の長さ)と、当選期待度との対応付けを行うことが可能となる。
手段C−6.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効期間に操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記操作有効期間が設定される前記サブ演出としての操作演出を導出可能に構成され、
前記操作演出では、前記操作有効期間であって、前記演出操作手段への操作を促す受付表示が導出される受付表示期間と、前記操作有効期間外であって、前記受付期間における前記演出操作手段の操作に対応する表示が導出される結果表示期間とがあり、
前記受付表示期間において前記演出操作手段の操作が行われた場合には、前記受付表示期間において前記演出操作手段の操作が行われなかった場合に比べ、前記操作演出全体の時間が短くなることを特徴とする手段C−3乃至C−5のいずれかに記載の遊技機。
手段C−6によれば、操作演出において演出操作手段を操作した方が操作演出全体の長さが短くなるため、相対的にラスト印象演出の時間を長くすることができる。
手段C−7.前記ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出であることを特徴とする手段C−1乃至C−6のいずれかに記載の遊技機。
手段C−7によれば、ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。
また、上記手段C−3のように、サブ演出で使用される時間に応じてラスト印象演出の導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
特に、上記手段C−4のように、特定演出の開始後にサブ演出の時間が変更される等といったように、時間の猶予があまりない状況でラスト印象演出の時間を変更する必要があっても、比較的余裕を持ってラスト印象演出の時間を付随的に変更し、的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段C−8.前記印象時間表示は、前記ラスト印象演出の開始前と、開始後とに導出可能に構成されるとともに、前記ラスト印象演出の開始後に導出された場合には、前記ラスト印象演出の終了とともに、前記ラスト印象演出の残り時間が無くなったことを示す態様とされることを特徴とする手段C−1乃至C−7のいずれかに記載の遊技機。
手段C−8によれば、印象時間表示により、ラスト印象演出の前まではラスト印象演出の時間の示唆を行い、ラスト印象演出の開始後はラスト印象演出の残り時間の示唆を行うといった具合に、印象時間表示をより有効活用することができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段C−9.所定の変動表示に対応する前記印象時間表示が導出される場合には、前記印象時間表示は、少なくとも前記所定の変動表示の開始時から、前記所定の変動表示の前記ラスト印象演出の終了時まで導出されることを特徴とする手段C−1乃至C−8のいずれかに記載の遊技機。
手段C−9によれば、印象時間表示が経時的に態様変化する特徴をより大きく取り上げることができ、印象時間表示をより面白味のあるものとすることができる。また、印象時間表示と、当選期待度に寄与する演出とが対応することで、どの演出に期待を持てばよいのかを把握し易くなる。従って、当該遊技機を遊技するのが初めての遊技者等にとって、印象時間表示がどの演出にどのような価値があるか等のガイドとなり、遊技により早く馴染み易くすることができる。
手段C−10.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効期間に操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記ラスト印象演出において前記操作有効期間が設定される操作演出を導出可能に構成され、
前記ラスト印象演出に導出された前記操作演出において前記演出操作手段の操作が行われた場合、前記当選期待度と対応付けされた特定演出が導出されるとともに、前記印象時間表示が前記ラスト印象演出の導出時間が短くなる態様に変化することを特徴とする手段C−8又はC−9に記載の遊技機。
手段C−10によれば、ラスト印象演出を盛り上げ、興趣の向上を図ることができる。
また、ラスト印象演出の前の段階で、印象時間表示を変化させるような演出を適宜導出することで、ラスト印象演出の開始時において、ラスト印象演出の時間と、印象時間表示とにずれが生じてしまっているとしても、ラスト印象演出中に、操作演出を利用して、ずれの修復を演出として導出し、該ずれを違和感なく解消することが可能となる。従って、ラスト印象演出の開始時までに該ずれを無理やりに修正しようとした場合のように違和感や演出性の低下等を招いてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、「前記演出操作手段は、操作位置と、非操作位置との間を変位可能な操作部と、前記操作位置に変位した前記操作部を検知可能な操作検知手段と、前記操作部を非操作位置側に付勢する付勢手段とを備え、前記演出操作手段を前記操作部が第1位置にある第1状態と、前記操作部が前記第1位置とは異なる(前記第1位置よりも前記演出操作手段が取付けられた被取付部から大きく突出する)第2位置にある第2状態とに状態変化させる切替手段を備えること」としてもよい。また、操作演出における演出操作手段の態様により、期待度の示唆を実行可能に構成してもよい。例えば、突出長が段階的に、或いは、無段階的に調節可能(例えば、ラック及びピニオンと、ステッピングモータとを使用)であり、印象時間表示の態様に応じて、その突出量が変化する(残りの時間が長いことを示す態様であるほど突出量が大きい)ように構成してもよい。この場合、印象時間表示への興味をより高めさせることができる。加えて、演出表示手段は、第1位置及び第2位置のどちらにあっても、操作部を操作位置と非操作位置とに変位可能(操作位置に変位した操作部が操作検知手段に検知される)に構成されていることとしてもよい。また、印象演出では、操作部の長押し演出や連打演出を行うこととしてもよい。
手段C−11.前記印象時間表示手段において前記ラスト印象演出の時間が残されている表示がなされている状態において、前記演出表示が終了するような疑似終了演出(疑似ラスト印象演出、及び、疑似結果教示演出)を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−8乃至C−10のいずれかに記載の遊技機。
手段C−11によれば、所定の変動表示に対応する演出表示が終了してしまったかのように思えたが、印象時間表示手段を確認したところ、所定の変動表示が終わる様子ではないので、演出表示についても、さらに続いていくであろうといった、終わらない安心感を持って、演出表示の未だ続くといった展開を楽しみに待つことができる。従って、遊技者にとって優越感を感じることのできる機会を増やすことができ、興趣の向上等を図ることができる。
手段C−12.遊技者から視認不可能又は視認困難な第1視認状態と、遊技者から視認可能な第2視認状態と、前記第2視認状態よりも視認範囲が限定される第3視認状態との間を状態変化可能な可動役物を備え、
前記ラスト印象演出において前記可動役物が前記第3視認状態に状態変化する可動役物演出を導出可能に構成され、
前記ラスト印象演出の開始に伴い前記可動役物が前記第1視認状態から前記第3視認状態へと状態変化し、前記当否抽選にて当選した旨を教示又は示唆する前記結果教示演出が導出される場合には、前記結果教示演出が導出されるタイミングで前記可動役物が前記第2視認状態へと状態変化し、
前記当否抽選にて否当選である旨を教示又は示唆する前記結果教示演出が導出される場合には、前記結果教示演出が導出されるタイミングから演出表示が終了するタイミングの間で前記可動役物が前記第1視認状態へと状態変化することを特徴とする手段C−1乃至C−11のいずれかに記載の遊技機。
手段C−12によれば、ラスト印象演出の態様が比較的単調になったとしても、可動役物演出を絡めることで、ラスト印象演出を大いに盛り上げることができる。結果的に、印象時間表示への興味をより高めさせることができ、興趣の向上を図ることができる。尚、印象時間表示の態様により、可動役物演出が導出されることへの示唆を実行可能に構成してもよい。
手段C−13.前記印象時間表示は、前記演出表示の経過とともに、残り期間が多いことを示す態様から、残り期間がないことを示す態様へと順次変化するように構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−12のいずれかに記載の遊技機。
手段C−13によれば、印象時間表示の経時的な態様変化から、ラスト印象時間がどれほどの長さになるのかを推測したり、当選期待度を推測したりすることができ、推測による楽しみを十分に堪能することができる。また、上記手段C−3のように、ラスト印象演出の時間が長い場合にサブ演出の時間が短くされ、ラスト印象演出の時間が短い場合にサブ演出の時間が長くされるといった構成の場合には、印象時間表示を経時的に一定量ずつ減らしていけば、自然と、ラスト印象演出の時間が短い場合には印象時間表示(で示唆される時間)が短くなり、ラスト印象演出の時間が長い場合には印象時間表示が長くなる。
従って、印象時間表示の制御を比較的容易に行うことができる。
手段C−14.前記特別遊技状態には複数の種別が用意され、
前記ラスト印象演出の時間の長さと、前記特別遊技状態の種別との対応関係を記憶する印象時間対応テーブルが設けられていることを特徴とする手段C−1又はC−13に記載の遊技機。
手段C−14によれば、ラスト印象演出の時間の長さに基づいて特別遊技状態の種別を推測することができる。従って、ラスト印象演出への興味を増大させることができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
手段C−15.前記印象時間表示の表示位置を遊技者の操作手段による操作によって変更可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−14のいずれかに記載の遊技機。
手段C−15によれば、遊技者が印象時間表示を好みの位置に表示せることができるため、遊技の快適さを向上させることができる。尚、印象時間表示の大きさを変更可能に構成されていることとしてもよい。加えて、印象時間表示を複数(箇所)に分割して表示可能に構成してもよい。また、演出表示手段の前方に出没可能な可動役物の位置についても調節可能とし、可動役物の位置に合わせて、印象時間表示の位置等が自動で変更されるように構成してもよい。
手段C−16.印象時間表示を非表示とする設定が可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−15のいずれかに記載の遊技機。
手段C−16によれば、印象時間表示の態様に基づいて、当該変動表示には期待できそうだということを確認した場合に、ある程度の内容の濃い演出表示が導出されることが担保された状態で、印象時間表示を非表示として、ドキドキ感をアップさせるといった楽しみ方などを選択することができる。特に、変動表示の途中であっても、印象時間表示を、簡単に非表示とすることができるように構成されていることが望ましい。態様例としては、例えば、ボタンを2回連続で押す、十字キーの下を押す、印象時間表示手段の前方に位置する物体を検知可能な近接検知手段(センサやタッチパネル等)により、印象時間表示の前方に位置した物体が素早く側方に移動した(フリックされた)と検知されるように手を動かす等が挙げられる。
手段C−17.前記印象時間表示のモチーフに関する表示態様を遊技者が設定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−16のいずれかに記載の遊技機。
手段C−17によれば、遊技を行うにあたって比較的長い時間表示されることとなる印象時間表示のモチーフに関する表示態様を遊技者が自分の好みに設定できることで、遊技者は遊技をより楽しく進行することができる。
尚、「印象時間表示の表示態様を設定可能」とは、印象時間表示のモチーフを変更可能、色を変更可能等のことを含む趣旨である。例えば、印象時間表示の形状を四角から円に代えたり、印象時間表示のモチーフを「犬」から「猫」に変えたりすることができるように構成してもよい。また、印象時間表示の形状等に応じて、残り時間の減り方や、期待度のアップの仕方などが異なるように構成してもよい。さらに、印象時間表示の設定は、遊技者が遊技機に設けられている操作手段を操作することにより行うこととしてもよいし、携帯通信端末を介して遊技機とサーバとの間で情報交換を行うモバイル連動遊技を行う過程で、サーバのウェブページ上で、携帯通信端末やパーソナルコンピュータの操作によって行うことと(該設定情報はサーバが発行するパスワードに含まれ、該パスワードを遊技機に入力することで、前記設定情報が反映される)してもよい。
手段C−18.前記期待度アップ演出のパターンの導出割合を遊技者が設定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−17のいずれかに記載の遊技機。
手段C−18によれば、印象時間表示への関心をより高めることができる。尚、前の遊技者の設定が残された状態であると、期待度アップ演出の法則が異なっていることから、次の遊技者が混乱することが懸念されるため、モバイル連動遊技を行っている場合にのみ期待度アップ演出のパターンの導出割合の設定等(上記印象時間表示に関する設定)を行えるように構成してもよい。
手段C−19.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
遊技領域を移動する遊技球が入球可能な第1始動入球手段、及び、第2始動入球手段と、
前記第1始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な第1始動入球検知手段と、
前記第2始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な第2始動入球検知手段と、
遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成された可変入球手段(第1可変入球手段、及び、第2可変入球手段)と、
前記第1始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段(第1可変入球手段)を開状態とさせる特別遊技状態(第1特別遊技状態)を発生させるか否かの第1当否抽選を行うとともに、当該第1当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態(第1特別遊技状態)を発生させる前記主制御手段としての第1特別遊技発生手段と、
前記第1当否抽選の結果を教示する第1特別図柄による第1変動表示が行われる前記特別表示手段としての第1特別図柄表示手段と、
前記第2始動入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記第1当否抽選、及び、)前記可変入球手段(第2可変入球手段)を開状態とさせる特別遊技状態(第2特別遊技状態;所謂、小当たり)を発生させるか否かの第2当否抽選を行うとともに、当該第2当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態(前記第2特別遊技状態)を発生させる前記主制御手段としての第2特別遊技発生手段と、
前記第2当否抽選の結果を教示する第2特別図柄による第2変動表示が行われる前記特別表示手段としての第2特別図柄表示手段と(、
前記第2可変入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定入球部と、
前記特定入球部に入球した遊技球を検知可能な特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、前記第1特別遊技状態を発生させる役物特別遊技状態発生手段と)を備え、
前記第1特別図柄表示手段における前記第1変動表示と、前記第2特別図柄表示手段における前記第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記演出表示手段では、前記第1変動表示に対応する第1演出表示と、前記第2変動表示に対応する第2演出表示とを導出可能に構成され、
前記印象時間表示手段として、前記第1演出表示の前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する第1印象時間表示を導出可能な第1印象時間表示手段と、前記第2演出表示の前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する第2印象時間表示を導出可能な第2印象時間表示手段とを備えていることを特徴とする手段C−1乃至C−18のいずれかに記載の遊技機。
近年では、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のうち一方で当選するよりも、他方で当選する方が有利であるといった構成が一般的になっており、手段C−19によれば、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらが先に停止表示されるのかが、第1及び第2印象時間表示によって示唆されるようになっている。このため、当否抽選の結果の他に、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のうち他方の方が先に停止表示されて欲しく、さらに、対応する演出が所望の態様になって欲しいといったことに面白味を見出してもらうことができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
手段C−20.前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示の両方が行われている状態において、前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示のどちらかの前記当選期待度が高いことを示す演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−19に記載の遊技機。
手段C−20によれば、第1変動表示及び第2変動表示のうち特別遊技状態に当選した場合に遊技者に有利な方の変動表示が先に消化されて欲しいといった感情を盛り上げることができ、第1印象時間表示及び第2印象時間表示への興味を増大させることができる。
D.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、所定の変動表示に関して、(比較的信憑性の高い)当選期待度に関わる演出が数回導出された段階で、当該変動表示のその後の展開や、当該変動表示で教示される内容(当否抽選の結果等)がほぼ予想できてしまう場合がある。
その一方で、演出の多様化を図るべく、変動表示の進行とともに行われてきた演出のそれまでの展開からかけ離れた演出が導出され得るように構成される場合、遊技者がかかる演出に違和感を覚えてしまうことが懸念され、結果として、興趣の低下を招いてしまうおそれがある。
例えば、変動表示の後半に至り、遊技者が、それまでに導出された当選期待度に関わる演出に基づいて、当該変動表示には期待できないとの判断をした場合において、遊技者の予想に反し、変動表示の最後に派手な演出が選択されはしたものの、結局は、遊技者の予想通り「外れ」になったというような展開が散見されると、すっきりしない印象を深めてしまい、興趣の低下を招くおそれがある。
また、例えば、変動表示の後半に至り、遊技者が、それまでに導出された当選期待度に関わる演出に基づいて、当該変動表示には大いに期待できるとの判断をした場合において、遊技者の予想に反し、変動表示の最後に質素な演出が選択されはしたものの、結局は、遊技者の予想通り「当選」になったというような展開が散見されると、やはり、すっきりしない印象を深めてしまい、興趣の低下を招くおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段D−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って(開始とともに)開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って(終了とともに)終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、複数のシーンに区切られて構成されるとともに、最後のラストシーンにおいて前記当否抽選の結果が教示又は示唆される構成であって、
前記演出表示の各シーンを構成するシーン別演出表示が、シーン毎に複数パターン用意され、
前記サブ制御手段は、
前記当否抽選の結果に基づいて、前記演出表示の各シーンの前記シーン別演出表示を決定するとともに、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の組合わせと、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、演出表示においてラストシーンの前までのシーンでどのようなシーン別演出表示を経由してきたかによって、ラストシーンの時間の長さが異なるようになっている。このため、例えば、ラストシーンに至り、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示に基づいて、特別遊技状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的長くなり、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示では、特別遊技状態の発生に期待が持てないと感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的短くなるよう構成することによって、盛り上げるべきところを確実に盛り上げることができ、盛り上げなくてもよい場合は比較的あっさりと済ませることができる。従って、演出表示を視認する遊技者の心象に寄り添ったラストシーンを提供することができ、わだかまりなく遊技を進行してもらうことができる。
また、ラストシーンのシーン別演出表示についても、基本的に、その他のシーンのシーン別演出表示と同様に、当否抽選の結果に基づいて決定される。このため、例えば、ラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせだけに基づいて、ラストシーンのシーン別演出表示を決定することで、演出表示(変動表示)の結果からかけ離れた演出が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
例えば、演出表示が、第1シーン、第2シーン、及び、ラストシーンからなる構成であって、「外れ」に対応する演出表示であるものの、第1シーン及び第2シーンの両方でたまたま特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)の高いパターンのシーン別演出表示が選択された場合、ラストシーンで当選期待度が非常に高いシーン別演出表示が選択されてしまう可能性をより確実に低減し、当選確定のシーン別演出表示が存在するような場合に、ラストシーンでそれが選択されてしまうことを回避することができる。その一方で、「外れ」に対応する演出表示であることから、第1シーン及び第2シーンの両方で当選期待度の高いパターンのシーン別演出表示が導出されたにもかかわらず、ラストシーンで当選期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出される可能性が大いにある。この点、ラストシーンのシーン別演出表示を引き延ばすことで、シーン別演出表示の当選期待度を高めることができ、ラストシーンのシーン別演出表示の当選期待度と、その前のシーンまでのシーン別演出表示の当選期待度との落差を緩和することができる。従って、演出表示の流れが悪いことに起因する遊技意欲の低下等をより確実に抑制することができる。
尚、「シーン別演出表示」は、各シーンの全体(各シーンの開始から終了まで)にわたって時間の経過とともに展開するメイン演出、及び、所定のシーンの一時期において単発的に導出されるサブ演出のうち少なくともメイン演出によって構成され(サブ演出が導出されないシーンや、サブ演出の導出の是非が抽選で決定されるシーンや、サブ演出が必ず導出されるシーン等、適宜設定可能)ることとしてもよい。また、メイン演出及びサブ演出のどちらに関しても、特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の設定(対応付け)が行われていることとしてもよい。
手段D−2.前記特別表示手段は前記主制御手段によって制御され、
前記主制御手段は、前記当否抽選の結果に基づいて前記特別表示手段における変動表示の時間を決定するとともに、前記当否抽選の結果、及び、前記特別表示手段における変動表示の時間に関する情報を前記サブ制御手段に出力する構成であって、
前記サブ制御手段は、
前記当否抽選の結果、及び、前記特別表示手段における変動表示の時間に関する情報に基づいて、前記演出表示の各シーンの前記シーン別演出表示を決定し、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の組合わせと、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定し、
ラストシーンの時間の長さに基づいて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することを特徴とする手段D−1に記載の遊技機。
手段D−2によれば、当否抽選の結果を教示するといった重要な役割の特別表示手段については主制御手段で確実に制御しつつ、演出手段の制御をサブ制御手段が担うことで、特別表示手段における表示の正確性を確保するとともに、主制御手段の制御負担の増加を回避しつつ、演出手段の態様の複雑化及び多様化等を図ることができる。
また、特別表示手段における変動表示の時間(以下、変動時間という)は主制御手段によって決定されることから、特別表示手段における変動表示と同期して行われる演出表示手段の演出表示の演出表示時間についても、主制御手段によって決定されるといえる。そこで、サブ制御手段は、主制御手段によって定められた演出表示時間内で、ラストシーンの時間の長さを長くすれば、それまでのシーンの時間の長さを短くし、ラストシーンの時間の長さを短くすれば、それまでのシーンの時間を長くするといった具合に、ラストシーンの時間に応じて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することで、ラストシーンの時間を長短させても、演出手段の演出表示を特別表示手段の変動表示に同期させることができる。
手段D−3.前記演出表示の各シーンに対応して、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の前記シーン別演出表示が用意され、
各シーンの前記シーン別演出表示の前記当選期待度が高いか否かを判別可能な個別期待度判別手段と、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されるか否かを判別可能な組合せ期待度判別手段とを備え、
ラストシーンには、所定の前記シーン別演出表示が通常の時間の長さで導出される第1時間パターンと、前記所定のシーン別演出が通常の時間の長さよりも長く導出される第2時間パターンとが用意され、
前記組合せ期待度判別手段により前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別され(、かつ、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が低いと判別され)る場合には、ラストシーンが前記第2時間パターンに設定されるとともに、
ラストシーンに選択された前記シーン別演出表示が前記第2時間パターンで導出された場合の時間から、ラストシーンに選択された前記シーン別演出表示が前記第1時間パターンで導出された場合の時間を引いた時間だけ、ラストシーンの前までのシーンの時間が短く設定されることを特徴とする手段D−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、演出表示において、ラストシーンの前までのシーンで当選期待度の高いシーン別演出表示の組合わせが導出された場合には、ラストシーンのシーン別演出表示のパターン(当選期待度)に関わらず、ラストシーンの時間が比較的長く(第2時間に)設定される。このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンのシーン別演出表示にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段D−4.前記組合せ期待度判別手段は、前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで前記当選期待度の低い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されるか否かを判別可能に構成され、
前記組合せ期待度判別手段により、前記当選期待度の低い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別される場合であって、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が高いと判別される場合には、ラストシーンが前記第1時間パターンに設定されることを特徴とする手段D−3に記載の遊技機。
手段D−4によれば、演出表示において、ラストシーンの前までのシーンで当選期待度が高められなかった場合には、ラストシーンで当選期待度の高いシーン別演出表示が導出されようとも、ラストシーンは長くされず、第1時間パターンのシーン別演出表示が導出されるようになっている。従って、ラストシーンにおいて遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での第2時間パターンのシーン別演出表示の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段D−5.前記組合せ期待度判別手段により前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されないと判別され、かつ、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が低いと判別される場合において、当該演出表示により前記当否抽選にて当選したことが教示される場合には、前記当否抽選にて当選しなかったことが教示される場合に比べ、前記ラストシーンが前記第2時間パターンに設定される割合が高く構成されていることを特徴とする手段D−4に記載の遊技機。
手段D−5によれば、ラストシーンにおいて、シーン別演出表示の当選期待度が低くても、該シーン別演出表示が第2時間パターンで導出された場合の当選期待度をより向上させることができる。従って、組合せ期待度判別手段により当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別される場合であって、ラストシーンにおいて当選期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、該シーン別演出表示がいくら第2時間パターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
手段D−6.前記シーン別演出表示は、各シーンの全体(各シーンの開始から終了まで)にわたって時間の経過とともに展開するメイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
ラストシーンの時間を設定し、ラストシーンの前までのシーンの前記メイン演出の時間を設定し、残りの時間をラストシーンの前までのシーンの前記サブ演出の時間として設定することを特徴とする手段D−2乃至D−5のいずれかに記載の遊技機。
手段D−6によれば、サブ演出が行われた場合には、メイン演出が中断されたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させられたりするような構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被って行われることで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
手段D−7.前記サブ演出の時間は、前演出動表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、ラストシーンの時間が再設定されることを特徴とする手段D−6に記載の遊技機。
手段D−7によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、上記手段A−1のように、印象演出の長さを変更することで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができることから、時間の猶予があまりない状況であっても比較的余裕を持って的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段D−8.ラストシーンの前記メイン演出では、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるラスト印象演出が行われるよう構成され、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、ラストシーンの時間が再設定される場合には、ラストシーンにおける前記ラスト印象演出の時間が変更されることを特徴とする手段D−7に記載の遊技機。
手段D−8によれば、印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
手段D−9.前記ラストシーンよりも前のシーンの前記メイン演出で行われ、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される印象演出(通常印象演出)の時間の長さは変更されないことを特徴とする手段D−7又はD−8に記載の遊技機。
手段D−9によれば、印象演出は遊技者にとって分かり易く印象深い演出であり、開始から終了までの時間もカウントし易い。従って、通常印象演出の時間の長さが変更されることで演出表示の流れが悪くなってしまうといった事態を回避することができる。
手段D−10.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記サブ演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が設定される操作演出が含まれることを特徴とする手段D−1乃至D−9のいずれかに記載の遊技機。
手段D−10によれば、サブ演出に際して操作演出が導出されることで、遊技者のサブ演出への興味を高めることができる。また、操作有効期間において演出操作手段が操作されたタイミング(操作されない場合もある)によってサブ演出の時間が変化する場合には、印象演出の時間を調節することで、特定演出をスムースに、かつ、変動表示と終了タイミングを合致させるようにして導出させることができる。
手段D−11.前記操作演出は、前記演出操作手段が操作されたことに基づいて当該操作演出の結果を教示する操作演出結果表示が導出され、
前記操作演出結果表示が導出される契機とされる前記演出操作手段の操作方法が複数用意され、
前記サブ演出の時間の長さに応じて、選択される前記演出操作手段の操作方法が限定されることを特徴とする手段D−10に記載の遊技機。
手段D−11によれば、演出操作手段の操作方法が異なれば、操作演出結果表示が導出されるまでの時間に差異が生じる。このため、サブ演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出操作手段の操作方法を設定することで、サブ演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、操作演出を確実に実行することができる。
尚、間を持たせる場合には、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、極力短くしたい場合には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
手段D−12.前記可変入球検知手段の検知が行われた場合に、前記当否抽選に関する当否関連情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段で取得された前記当否関連情報を記憶可能な記憶領域を複数有する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段の前記記憶領域に対して前記当否関連情報が記憶されていることを示す保留表示を導出可能な保留表示手段とを備え、
前記特別表示手段における識別情報の変動表示中において、前記可変入球検知手段の検知が行われた場合には、当該検知に対応する前記識別情報の変動表示が、実行中の前記識別情報の変動表示後に行われる構成であって、
前記特別表示手段における変動表示が終了した場合に、当該変動表示の停止態様が保持される変動インターバルが設定され、前記変動インターバルの終了後に、次の変動表示が開始され、
前記演出表示手段の前記演出表示は、前記特別表示手段における変動表示の終了とともに、当該演出表示において教示又は示唆することが決定された前記当否抽選において特別遊技状態に当選したか否かの結果が教示され、
前記当否抽選にて当選した場合に付与される特別遊技状態には複数の種別が設定され、
前記演出表示において、特別遊技状態に当選した旨の教示が行われる場合には、付与される特別遊技状態の種別の教示又は示唆が行われ、
前記演出表示手段では、前記演出表示において特別遊技状態に当選した旨の教示が行われた場合に、前記変動インターバルの期間に対応して、前記演出表示において教示又は示唆された特別遊技状態の種別を変更する可能性がある再抽選演出が行われることを特徴とする手段D−1乃至D−11のいずれかに記載の遊技機。
手段D−12によれば、演出表示の終了タイミングを必ず変動表示の終了タイミングと同期させることができ、その後の変動インターバル演出等を無理なく、確実に実行することが可能となる。
手段D−13.前記シーン別演出表示と、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度を示す期待ポイントとの対応関係を記憶する対応ポイント記憶テーブルを備え、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の前記期待ポイントの和が規定値以上であるか否かの判別結果と、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする手段D−1乃至D−12のいずれかに記載の遊技機。
手段D−13によれば、ラストシーンの時間を決めるために、演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせを逐一判断するのではなく、ポイントで判断することによって、制御の簡素化等を図ることができる。特に、シーンの数が多い場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段D−14.前記期待ポイントを可視化した期待度表示を導出可能な期待度表示手段を備え、
前記演出表示の進行とともに導出される前記シーン別演出表示に対応する前記期待ポイントに応じて、前記期待度表示の態様が変化する構成であって、
前記期待度表示手段において多くの前記期待ポイントを得ていることを示す期待度表示が導出されていることと、前記ラストシーンの時間の長さが長いこととが対応付けられていることを特徴とする手段D−13に記載の遊技機。
手段D−14によれば、当選期待度が期待度表示という格好で可視化されることで、どの演出の当選期待度が高いのかや、当該演出表示に対応した当否抽選の当選期待度が高いのか等がより分かり易くなる。従って、期待の持てる期待度表示が導出された場合に演出表示手段に注目してもらい易くなるとともに、また、特定演出の途中の段階でも、当選期待度の高い演出が導出され、期待度表示の態様が良化されていってほしいといった興味を抱いてもらうことができる。さらに、期待度表示が当選期待度の高い態様とされるといった遊技者の期待感が大いに高まるような状況では、ラストシーンの時間の長さが長くなるように構成されており、例えば、ラストシーンがそっけなく終わってしまい、遊技者の期待感が無下にされるといった事態を回避することができる。結果として演出に対するわだかまりの発生をより確実に防止することができる。
手段D−15.前記演出表示の各シーンに対応して用意された複数の前記シーン別演出表示のなかから、所定複数のシーンで、特定のシーン別演出表示が選択されたか否かの判別結果と、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする手段D−1乃至D−14のいずれかに記載の遊技機。
手段D−15によれば、各シーンのシーン別演出表示の当選期待度が高いか否かといったように遊技性が一辺倒になってしまうことを防止することができる。
尚、上記手段A、手段B、手段C、及び、手段Dを適宜組合わせることも可能である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
特開2006−271480号公報
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記当否抽選の結果を教示又は示唆する結果演出と、前記結果演出の直前に行われる印象演出とが行われ、
記印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出の時間が設定され
記メイン演出では、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の演出パターンが用意され、
記印象演出の時間の設定に使用される時間テーブルは、前記印象演出のパターンの設定に使用されるパターンテーブルとは別に設けられ、
前記時間テーブルには、第1テーブルと、前記第1テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2テーブルとが設けられ、
前記メイン演出において、前記印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する判別手段を備え、
記判別手段により前記印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記印象演出の時間の設定に際して前記第2テーブルが参照されることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、演出バランスの向上を図ることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 発射許可コマンド設定処理を示すフローチャートである。 特別表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 変動停止処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置の視認態様を示す正面図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 各シーンの各演出パターンと、大当たり期待度との対応関係を示す説明図である。 シーン1〜シーン3の各大当たり期待度と、シーン1〜シーン3のトータル期待度との対応関係(組合せ期待度判別テーブル)を示す説明図である。 トータル期待度及びラストシーンの大当たり期待度と、ラストシーンの時間の長さ(の決定方法)との対応関係(ラストシーン時間判別テーブル)を示す説明図である。 ラストシーン時間抽選テーブルを示す説明図である。 装飾図柄表示装置における変動表示のタイムチャートである。 ボタン演出の長さと、ラストシーンの長さとの対応関係を示す説明図である。 シーン把握処理のフローチャートである。 サブ演出処理を示すフローチャートである。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、下払出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段(発射操作手段)としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
図2に示すように、下皿15の上方には、上払出口17から払出された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19上面には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、上皿19上面には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123は、上皿19上面から出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19上面には、演出操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検知され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞装置31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には14個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。加えて、第1始動入賞装置33a、一般入賞装置31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32に関しては、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には左右一対の入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左右側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。加えて、ポケット154は、第1始動入賞装置33aの直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で、後述する第1始動入賞装置33aに入球するようになっている。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口(始動入賞口)が開口している。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第2始動入賞装置33bが配設されている。
第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能に設けられた一対の羽根部材37を備えている。本実施形態では、羽根部材37が上下に延びる閉位置とされている場合には、当該羽根部材37の先端部と、第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する余地がなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球を入球させることが不可能な閉状態となっている。
一方、羽根部材37が外側に開く開位置に変化することで、羽根部材37と第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する隙間が確保され、第2始動入賞装置33bは、遊技球の入球が許容されるとともに、羽根部材37によって第2始動入賞装置33bの側方を移動する遊技球が第2始動入賞装置33bの始動入賞口へと案内される開状態となる。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検知手段、始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選等が行われるとともに、後述する特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態が付与されることとなる。
第2始動入賞装置33bの下方位置には、可変入賞装置32が設けられている。可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、本実施形態の可変入賞装置32の大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、可変入賞装置32の閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、可変入賞装置32の開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(左側方領域)、及び、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(右側方領域)には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選(開放抽選)が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33cへ入球させ易くなる第2入球状態としての「高入球状態」と、高入球状態よりも羽根部材37が開放される時間帯が減少する第1入球状態としての「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(4)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
さらに、本実施形態では、通常モード、潜確モード、及び、確変モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数(本例では、100回)行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別としては、15ラウンド確変大当たり(以下「15RS」と言う)と、15ラウンド通常大当たり(以下「15RN」と言う)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「15RS」、「15RN」に関しては、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが15回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、可変入賞装置32が0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「15RS」、「15RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
加えて、「15RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には「潜確モード」が付与され、「15RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示100回分)が付与される。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、「小当たり」に当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、可変入賞装置32が0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、小当たり状態では、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態のときと同じ動作を行う。
但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。
すなわち、例えば、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、通常モードにおいて小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、可変入賞装置32が短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
また、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第2特別表示装置43bと、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶したことを示す保留表示手段としての第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通表示手段としての普通図柄表示装置41と、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置44とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。
そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。
そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「15RS」、「15RN」、及び、「2RS」のうちいずれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や、小当たりや、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、「15RN」、「2RS」、及び、「小当たり」に当選する可能性があり、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、及び、「15RN」に当選する可能性があり、「2RS」、及び、「小当たり」に当選する可能性はないようになっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bは、それぞれ2個のLED(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。さらに、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と称する)についても4回分まで保留記憶可能に構成されている。
また、例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
本実施形態では、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるのであるが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な演出表示手段としての装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示させるように構成されている。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「15RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「15RS」、又は、「15RN」のどちらかが発生する。
また、ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、「2RS」の大当たりとなる場合には、ゾロ目ではなく、装飾図柄が有効ライン上において特定の組合わせ(チャンス図柄の組合わせ、所謂チャンス目)で停止表示されるようになっている。本実施形態では、例えば、上・中・下図柄表示領域で「3」・「4」・「1」が停止表示される態様がチャンス図柄の組合わせである。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において(背景等が異なる)複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、時間短縮モードに滞在している「引き戻しステージ」とがある。つまり、「15RS」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「確変ステージ」に移行する。また、「15RN」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「引き戻しステージ」に移行し、さらに、引き戻しステージにおいて変動表示が100回行われた場合には、「通常ステージ」に移行する。加えて、本実施形態では、「2RN」の大当たり状態終了後、及び、「小当たり」状態の終了後に移行する「前兆ステージ」が存在する。当該「前兆ステージ」では、背景が通常ステージ等と比べて若干変化するとともに、演出バランス又は演出内容が変化する(例えば、通常は選択され難い演出パターンが選択され易くなる等)ようになっている。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。詳しくは後述するが、図40に示すように、装飾図柄表示装置42の下部(保留表示エリア462)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461が表示されるようになっている。
左側方領域及び右側方領域の下部には、遊技領域の周縁部に沿って一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。加えて、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる第1シャッタ(図示略)が設けられている。第1シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第1シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる第2シャッタ15bが設けられている。第2シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第2シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検知された場合を除く。)
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、可変入賞装置32の大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入賞装置33bの羽根部材37を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225等の各種検知スイッチや、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)を開閉させるためのモータ等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットへの球貸し操作に関する情報がCRユニットに入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の払出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ようになっている。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(VDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、第2始動入賞装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチパターンの抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43a、43bにおける変動表示(第1変動表示、及び、第2変動表示)をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0〜695の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり695)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜695)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている(本例では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に対応する大当たりでも、大当たり種別の振分けを同じとするため、種別判定テーブルは1つ)。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチパターンとの対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが1つであるが、例えば、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第1リーチ判定テーブルと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第2リーチ判定テーブルとを設けることとしてもよい。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜255の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり255)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜31の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり31)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。加えて、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間と、装飾図柄表示装置42における変動表示の大まかな変動パターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチパターン)とが対応付けられており、特別表示装置43a、43bの変動時間が決まれば、装飾図柄表示装置42の変動パターンも決まる(特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間に丁度収まるような装飾図柄表示装置42における変動パターンを選択させる)ようになっている。例えば、変動種別カウンタCS1に基づいて変動時間が決定され、変動種別カウンタCS2によって、特別表示装置43a、43bにおける停止表示態様が決定される(例えば、15RSの大当たりに対応する場合には、15RSの大当たりに対応する停止表示態様のうちいずれかを決定する)ように構成してもよい。
尚、変動時間や変動パターンを決定するために使用されるカウンタ等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、第1変動種別カウンタCS1だけで装飾図柄のリーチパターンを決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて装飾図柄のリーチパターンを決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜232の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり232)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は31であり、その範囲は「1〜31」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は232であり、その範囲は「1〜232」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、(普通図柄表示装置41を構成する普図ランプが交互に点滅した後)、当選に対応する態様(点灯パターン)で停止表示され、第2始動入賞装置33bがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検知情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検知情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞装置33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。続くステップS306では、電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する等の処理を行うための発射許可コマンド設定処理を行う。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、RAM503には、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。尚、保留されている変動表示の総数(第1変動表示の保留数と、第2変動表示の保留数とを合わせた数)をカウントする保留総数カウンタを設けることとしてもよい。
また、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。
さらに、特別変動保留エリアの実行エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1変動表示であるのか、或いは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2変動表示であるのかを示す情報が記憶される変動記憶エリアが設けられている。以下、「変動記憶エリアに第1変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第1変動フラグがオン設定される」とも称し、「変動記憶エリアに第2変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第2変動フラグがオン設定される」とも称する。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501又はS502で否定判別された場合には、ステップS510に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、第2変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第2保留ランプを点灯させたまま左側の第2保留ランプを点滅させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS504の後、ステップS505において、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、及び変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS505の後、ステップS506に移行する。
ステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりや小当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS508では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、低確率状態でも、高確率状態でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当否乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、当否乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜16、308〜316」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8〜16、308〜316」は、高確率状態(確変モード、潜確モード)でのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように当否乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率状態でも「外れ」となる場合には、ステップS5105において、新たに変動情報が記憶されたのが第1特別変動保留エリアであるか(第1変動表示に対応しているか)否かを判別する。ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106において、に新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、小当たり判定テーブルに記憶された値である「404、405」と一致するか否かを判別する。
ステップS5106で肯定判別された場合には、ステップS5107において小当たりフラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5106で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS5105で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて行われる当否抽選では、小当たりに当選する可能性がないように構成されている。
次に、ステップS507の第2種別判定処理について、図15(b)を参照して説明する。先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された(大当たり状態が発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5302において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜11」と一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS508のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5402において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5404で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS508に続くステップS509では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理の結果を示す変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される情報)や、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機とする変動情報であるのかを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS509の処理の後、又は、ステップS501、或いはステップS502で否定判別された場合には、ステップS510において、遊技球が第1始動入賞装置33に入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS511において、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS511で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS511で肯定判別された場合には、ステップS512に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS513では、第1変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第1保留ランプを点灯させたまま左側の第1保留ランプを点滅させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS513の後、ステップS514において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS514の後、ステップS515に移行する。
ステップS515では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS516では、ステップS513で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。
ここで、ステップS516の第1種別判定処理について、図15(a)を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜9」と一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RS」に対応する値「10,11」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において、2RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合であっても、高確率状態が付与される割合は同じである。但し、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、出玉無し大当たりであって、大当たり状態後に潜確モードが付与される「2RS」に当選する可能性がある。その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、必ず「15RS」となる。
図13の説明に戻り、ステップS516に続くステップS517では、ステップS515で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。リーチ判定処理(図16参照)の詳細については既に上述している。
ステップS517の後、ステップS518において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
尚、ステップS505、ステップS514の当否乱数カウンタC1の値を抽出する処理が判別値抽出処理を構成し、同じくステップS505、ステップS514の抽出した当否乱数カウンタC1の値を特別変動保留エリアに記憶する処理が判別値格納処理を構成する。さらに、当否乱数カウンタC1の値を抽出し、記憶する機能が情報取得手段を構成する。また、ステップS506、ステップS515(ステップS5101、ステップS5103)の当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否かを判別する処理が第1当否判別処理を構成し、その判別結果を記憶する(対応フラグをセットする)ステップS5102、ステップS5104の処理が結果記憶処理を構成する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検知情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、普通図柄表示装置41における変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には右側の普通保留ランプを点灯させたまま左側の普通保留ランプを点滅させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS604の後、ステップS605において、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の発射許可コマンド設定処理について、図18を参照して説明する。
先ず、ステップS701では、発射制御回路312から発射状態信号を受信している状態であることを示す発射許可フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、発射状態信号は、発射制御回路312が、ハンドル18からのタッチ信号、及び、発射スイッチ信号と、払出制御装置311からのCRユニット接続信号とを受信している場合に、発射制御回路312から主制御装置261に送信されるようになっている。
ステップS701で肯定判別された場合には、ステップS702において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS702で否定判別された場合、ステップS703において、発射許可フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS702で肯定判別された場合には、ステップS704において、遊技球の発射間隔を計るために使用される発射タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS704で否定判別された場合には、ステップS707において、発射タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS704で肯定判別された場合には、ステップS705において、主制御装置261から、発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する。続くステップS706では、発射許可フラグをオフする。ステップS706の後、本処理を終了する。
また、ステップS701で否定判別された場合には、ステップS708において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS708で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS708で肯定判別された場合には、ステップS709において、発射許可フラグをオン設定する。
続くステップS710では、発射制御回路312に対して球送り信号を送信する。さらに、ステップS711において、発射タイマに対して0.6秒に相当する「300」を設定する。これにより、球送り装置63により遊技球が発射位置に確実にセットされてから、遊技球が発射装置60により打出されるように構成されるとともに、主制御装置261が発射制御回路312から発射状態信号を受信し続けている状態において、主制御装置261から発射許可信号が0.6秒間隔で送信され、0.6秒間隔で遊技球が発射装置60により発射されるようになっている。ステップS711の後、本処理を終了する。
尚、発射制御回路312では、主制御装置261から発射許可信号を受信した場合に、ハンドル18、及び、払出制御装置311から、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号の全てを受信しているか否かを判別し、肯定判別された場合に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させ、遊技球を発射させるための発射処理が行われるようになっている。尚、発射制御回路312は、ダイヤル位置信号に基づいて、遊技球の発射強さ(発射速度)に関する発射装置60の調節制御を行う。これにより、遊技球が、調節された強さで発射装置60により打ち出されるようになっている。
また、発射制御回路312は、主制御装置261から球送り信号を受信した場合に、発射レール61のうち発射装置60にて遊技球が発射されることとなる発射位置に遊技球がセットされていることを検知する準備球検知センサを確認し、発射位置に遊技球がセットされていないことが確認された場合には、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置にセットするための球送り処理を行う。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。
その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源・発射制御装置310の電源回路313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43a、43bや始動入賞装置33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43a、43bにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様(変動時間や演出態様など)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
ここで、装飾図柄の変動種別について説明する。
「ノーマルリーチ」は、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。尚、確変モード時及び時間短縮モード時においては、各種リーチとなる場合においても、通常モード時に比べ、変動表示時間が短縮されている。例えば、ノーマルリーチが導出される変動表示の時間(変動時間)は、通常モード時及び潜確モード時には「12秒」、又は、「15秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「9秒」、又は、「12秒」となっている。尚、通常モード及び潜確モードにおいても、第1変動表示が4つ保留されている状態から開始される第1変動表示についても、一時的な時間短縮状態となり、該第1変動表示の変動時間がノーマルリーチであれば「9秒」、又は、「12秒」に設定される。
「スーパーリーチ」は、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチが導出される変動表示の変動時間は、通常モード時及び潜確モード時には「25秒」、又は、「30秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「22秒」、又は、「27秒」となっている。尚、スーパーリーチが発生する場合の変動表示の変動時間はいずれの遊技モードにおいても「25秒」、又は、「30秒」に設定されるように構成してもよい。
「プレミアムリーチ」は、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチが導出される変動表示は、スーパーリーチが導出される変動表示よりも変動時間が長く、また、高入球状態及び低入球状態のどちらの状態においても同じ長さ(例えば、60秒)となっている。
さらに、本実施形態では、「2RS」、又は、「小当たり」に当選した場合に、装飾図柄がチャンス図柄の組合わせで停止表示されることとなるが、当該チャンス図柄が停止表示される場合には、特有の変動表示(チャンス変動)が行われるようになっている。チャンス変動の一例としては、リーチ状態が発生した後、前後外れリーチや前後以外外れリーチであれば中図柄表示領域において装飾図柄が停止表示されるタイミングを過ぎてもなお変動が継続されるような演出を伴い、最終的に、上・中・下図柄表示領域において「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示が行われる。
尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく当否抽選に当選した場合にのみ「2RS」、「小当たり」に当選する可能性があることから、チャンス変動についても、ほぼ通常モード及び潜確モードで行われるようになっている。また、「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示の変動時間は、いずれの遊技モードであっても「18秒」となっている。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」となる変動表示の変動時間は通常モード時及び潜確モード時「10秒」、確変モード及び時間短縮モード時「6秒」に設定されている。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変大当たり図柄の組合わせ、通常大当たり図柄の組合わせ、チャンス図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせという6つの区分を指定するものである。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する図柄の組合わせを停止表示する。
遊技球の増加が望める確変大当たり(「15RS」のこと。以下、「出玉有り確変大当たり」とも称する)に当選した場合、或いは、遊技球の増加が望める通常大当たり(「15RN」のこと。以下、「出玉有り通常大当たり」とも称する)に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、数字柄の付された装飾図柄がゾロ目となる組合わせで停止表示されることとなる。本実施形態では、「出玉有り確変大当たり」の場合には、1,3,5,7,9のいずれかの奇数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである確変大当たり図柄、又は、2,4,6,8のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである通常大当たり図柄のどちらかの組合せで変動表示が停止表示され、「出玉有り通常大当たり」の場合には、通常大当たり図柄の組合わせで変動表示が停止表示されることとなる。
そして、サブ制御装置262は、出玉有り確変大当たりの図柄コマンドを受信した場合、1〜9のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定し、出玉有り通常大当たりの図柄コマンドを受信した場合、2,4,6,8のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
また、遊技球の増加が望めない確変大当たり(「2RS」のこと。以下、「出玉無し確変大当たり」とも称する)に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、上から「3」・「4」・「1」のチャンス図柄の組合わせが停止表示されることとなる。本実施形態のチャンス図柄の組合わせは1種類となっている。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものである。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものである。完全外れ図柄の組合わせは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものである。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
なお、詳しくは後述するが、サブ制御装置262は、これら外れの図柄コマンドを受信した場合、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1種類だけであって、サブ制御装置262で装飾図柄の組合わせを決定する構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では255、31)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43a、43bに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32に関する制御が行われる。また、当該可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、始動入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)に関する制御が行われる。この始動入賞装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211、ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では695)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では255、31)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。
故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211、S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、特別表示装置43a、43bの変動表示の後に設定される変動インターバルの残り時間を計測するための変動インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS801で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルの期間内である場合には、ステップS802において、変動インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、変動インターバルを1秒(1000msec)として、変動インターバルタイマに「249(ステップS801の前にステップS802が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に変動インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS801で肯定判別された場合、すなわち、変動インターバルではない場合には、ステップS803において、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態又は小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。
尚、大当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
小当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて小当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態や小当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態や小当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1」、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS803では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中や小当たり状態中であるか否かを判別する。
ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS803で肯定判別された場合には、ステップS804において、詳しくは後述する特図表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、特図表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、特図表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、特図表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示を開始する際にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示が停止表示される際にオフにされる。
ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。
ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、第2保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS805の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS807では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS807の後、ステップS808において、特別変動保留エリアの実行エリアの第2変動フラグをオン設定する。続くステップS809では、第2変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第2保留ランプを点滅させたまま右側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させたまま右側の第2保留ランプを消灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS809の後、ステップS810において、詳しくは後述する変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS805で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS811において、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。
当該ステップS811で否定判別された場合には、ステップS812に移行し、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの両方において、それぞれ変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様(例えば、下列の右から1番目及び2番目の第1特図ランプ、又は、第2特図ランプのみが点灯する態様)を導出するための待機表示設定を行う。つまり、本実施形態の第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bは、変動停止後、その停止態様が変動インターバルの間は(当否抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、変動インターバルが終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるようになっている。ステップS812の後、本処理を終了する。
一方、ステップS811で肯定判別された場合には、ステップS813において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS814では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS814の後、ステップS815において、特別変動保留エリアの実行エリアの第1変動フラグをオン設定する。続くステップS816では、第1変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第1保留ランプを点滅させたまま右側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させたまま右側の第1保留ランプを消灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS816の後、ステップS810において変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ここで、ステップS810の変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード又は潜確モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「12」、「21」、「22」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「12」は時間短縮モードに対応し、「21」は確変モードに対応し、「22」は潜確モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」又は「22」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード、潜確モード)である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を確定させたことを示す大当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶させることを、大当たり確定フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、15RSフラグ(図15(a)、図15(b)の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわち「15RS」である場合には、ステップS906にて15RSパターン設定処理を行う。15RSパターン設定処理は、「15RS」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、特別表示装置43a、43bや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の変動表示の停止態様、装飾図柄表示装置42の変動表示の演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定等を行う。
なお、第1変動種別カウンタCS1、及び、第2変動種別カウンタCS2の数値と、変動パターン、及び、変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。すなわち、15RSパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RSであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を奇数又は偶数のゾロ目のどちらにするかを決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
ステップS906の後、後述するステップS919に移行する。
また、ステップS905で否定判別された場合には、ステップS907において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS907で肯定判別された場合、すなわち「2RS」である場合には、ステップS908にて2RSパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。
尚、2RSパターン設定処理では、2RS(チャンス変動)であること、及び、2RSの変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、2RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄を2RSに対応するチャンス図柄に決定し、該停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
一方、ステップS907で否定判別された場合には、ステップS909において、15RNパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、15RNパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RNであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RNに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を偶数のゾロ目に決定し、停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS911において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS911で否定判別された場合、すなわち、大当たりでも小当たりでもない場合には、ステップS912において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグ(図16のリーチ判定処理参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS912で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。
尚、前後リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後外れリーチであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
さらに、ステップS912で否定判別された場合には、ステップS914において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS914で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS915にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。尚、前後以外リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチに決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後外れ以外リーチであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後外れ以外図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
加えて、ステップS914で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS916において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、外れ変動パターン設定処理では、リーチパターンを、「リーチ発生せず」に決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、完全外れ変動であること、決定されたリーチパターン(リーチ発生せず)、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。
さらに、停止図柄の種別を外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS911で肯定判別された場合、すなわち、小当たりに当選したと判別された場合には、ステップS917において、小当たり状態の発生を確定させたことを示す小当たり確定フラグをオン設定する。その後、ステップS918において、小当たりパターン設定処理を行ってから、ステップS919に移行する。尚、小当たりパターン設定処理では、小当たり(チャンス変動)であること、及び、小当たりの変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、小当たりに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄を小当たりに対応するチャンス図柄に決定し、該停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS903で否定判別された場合、すなわち、低確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS910において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第2当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。一方、ステップS910で否定判別された場合には、上記ステップS911に移行する。
ステップS919では、特別表示装置43a、43bにて変動表示中であるか否かを示す特図表示中フラグをオン設定する。これにより、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS920では、特別表示装置43a、43bにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する特図表示タイマの設定処理を行う。当該特図表示タイマは、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、本実施形態における特別表示装置43a、43bの変動時間は、上記変動種別カウンタCS1、CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような特図表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、特別表示装置43a、43bの変動開始と同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43a、43bの停止表示と同時に、図柄コマンドに基づいた図柄の組み合わせにて装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる。ステップS920の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、始動入賞処理において、ステップS505、S514の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、513の当否判定処理と、変動表示設定処理において、当否フラグ及び小当たりフラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901〜ステップS903の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS901〜S903の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS906、ステップS908、ステップS909、ステップS913、ステップS915、ステップS916、ステップS918の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS817に進み、特図表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が12秒(12000msec)の場合には、特図表示タイマに対して「3000」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS818に進み、上記減算後の特図表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図表示タイマの値が「0」となった時にステップS818が肯定判別される。
ステップS818で否定判別された場合には、ステップS823において、特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)が実現される。ステップS823の後、本処理を終了する。
一方、ステップS818で肯定判別された場合には、ステップS819において特図表示中フラグをオフし、ステップS820において特別表示装置43a、43bにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて、変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別や外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS820の後、ステップS821において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる停止コマンドの設定を行う。これにより、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された図柄コマンドや変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。
また、繰り返しとなるが、特別表示装置43a、43bによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS822において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS822の判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。
先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、大当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において大当たり確定フラグをオフし、ステップS1003において大当たり状態中であることを示す大当たり中フラグをオンする。さらに、ステップS1004において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1004で否定判別された場合、すなわち、「15RS」又は「15RN」の大当たりである場合には、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(可変入賞装置32の開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「15」を設定する。
続くステップS1006では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。さらに、ステップS1007では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32の開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1008では、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検知情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1009では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるためのオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態の全ラウンド数等が把握できるようになっている。ステップS1009の後、本処理を終了する。
尚、大当たり状態において見た目の大当たり種別の昇格の演出等(例えば、装飾図柄表示装置42で偶数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示したり、装飾図柄表示装置42で奇数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示したりする)を行うこととしてもよい。
また、ステップS1004で肯定判別された場合には、ステップS1010において、ラウンド数カウンタに「2」を設定する。ステップS1010の後、ステップS1011では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。続くステップS1012において、特別可変タイマに対して、例えば2秒のオープニング期間に対応する値「500」を設定し、ステップS1013において、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1014において、オープニングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1001にて否定判別された場合には、ステップS1015において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、小当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1015で肯定判別された場合には、ステップS1016で小当たり確定フラグをオフした後、上記したステップS1010に移行する。すなわち、本実施形態では、小当たりした場合には、可変入賞装置32が、「2RS」の大当たりに当選した場合と同様に開閉されることとなる。
一方、ステップS1015で肯定判別された場合には、ステップS1017で変動インターバルタイマに対して変動インターバル(例えば、1秒)に相当する値を設定する。尚、装飾図柄表示装置42では、基本的に、特別表示装置43a、43bの変動表示の停止表示のタイミングで装飾図柄の変動表示が停止表示されるのであるが、対応する特別表示装置43a、43bの変動表示後の変動インターバルが終了するまでは、停止表示された装飾図柄が小さく揺動し続けるようになっている。そして、変動インターバルが終わり、変動表示が保留記憶されている場合には、特別表示装置43a、43bにおける変動表示と、装飾図柄表示装置42における変動表示とが同時に開始される。一方、変動インターバルが終わっても、変動表示が保留記憶されていない場合には、装飾図柄表示装置42における停止図柄の揺動が終わり、装飾図柄が完全に停止した表示態様が導出される。また、装飾図柄表示装置42の変動表示において装飾図柄が偶数のゾロ目の組合わせで停止表示された場合、変動インターバル期間において、装飾図柄の組合わせが奇数のゾロ目に変換されるかもしれない(必ず変換される構成でも可)といった再抽選演出が行われる場合がある。
ステップS1017の後、ステップS1018において、モード記憶エリアに「12」が記憶されているか否か、すなわち、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS1018で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1018で肯定判別された場合には、ステップS1019において、時間短縮モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。詳しくは後述するが、本実施形態では、「15RN」の大当たり状態終了時において、変動回数カウンタに対し、時間短縮モードの期間に相当する変動表示の回数(例えば100回)が設定され、特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に当該ステップS1019において1減算される。
続くステップS1020では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1020で否定判別された場合、すなわち、「15RN」の大当たり状態終了後に、時間短縮モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1020で肯定判別された場合には、ステップS1021において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「11」を設定する。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて変動表示が規定回数行われた時点で時間短縮モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1021の後、ステップS1022において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの終了を知らせるサポート終了コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置32を開閉させるための可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、当たり状態の開始時にあっては、上記判別情報設定処理にて当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」〜「3」のいずれかが設定されている場合)には、ステップS1202に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、判別情報設定処理にて特別可変タイマに「2000」又は「500」が設定されている。
続くステップS1203では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1206では、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ここでは、出玉有り大当たりである「15RS」又は「15RN」であるか否か(「2RS」、又は、「小当たり」以外であるか否か)が判別される。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。一方、ステップS1206で否定判別された場合には、ステップS1208において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(0.4秒)に対応する値「100」を設定する。
ステップS1207、又は、ステップS1208の後、ステップS1209では、可変入賞装置32を開状態とさせる処理を行い、ステップS1210では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合には、ステップS1211において当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、大当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。ステップS1211で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1212においてラウンド数カウンタの値を1減算する。
続くステップS1213では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1213で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1214に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1215において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。
ステップS1215で肯定判別された場合には、ステップS1216において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(4秒)に対応する値「1000」を設定する。一方、ステップS1215で否定判別された場合には、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1216、又は、ステップS1217の後、ステップS1218において、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1219において、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、ステップS1220において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1221に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、大当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、可変入賞装置32に遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1221で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1212に移行する。これにより、1回のラウンド中に可変入賞装置32に対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間30秒が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1213で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1222に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1222の後、ステップS1223において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ステップS1223で肯定判別された場合には、ステップS1224において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。一方、ステップS1223で否定判別された場合には、ステップS1225において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1224、又は、ステップS1225の後、ステップS1226において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。尚、ステップS1221で肯定判別された後の流れでステップS1222以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1221で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1226で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1226の後、ステップS1227では、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、続くステップS1228では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1211で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して大当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1229に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ここで、終了設定処理について、図23を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、15RNフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1401で肯定判別された場合には、ステップS1402において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「12」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に時間短縮モードが付与されることとなる。
続くステップS1403では、変動回数カウンタに対して「100」を設定する。尚、変動回数カウンタとは、モード記憶エリアに「12」が設定される際、すなわち、時間短縮モードが開始される際に時間短縮モードの期間として設定される規定回数分の変動表示が全うされたことを把握するためのものである。ステップS1403の後、ステップS1404において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの開始(引き戻しステージへの移行)を知らせる時短開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1401で否定判別された場合には、ステップS1405において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、15RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1405で肯定判別された場合、ステップS1406において、モード記憶エリアに「21」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。ステップS1406の後、ステップS1407において、サブ制御装置262に対して確変モードの開始(確変ステージへの移行)を知らせる確変開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS1405で否定判別された場合には、ステップS1408において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1408で肯定判別された場合には、ステップS1409において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「22」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に潜確モードが付与されることとなる。ステップS1409の後、ステップS1410において、サブ制御装置262に対して前兆ステージへの移行を知らせる前兆ステージ開始コマンドを設定する。その後、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1408で否定判別された場合、すなわち、遊技モードの変更が行われない小当たりに当選した場合には、ステップS1410に移行し、前兆ステージ開始コマンドを設定するとともに、ステップS1411で大当たり中フラグをオフしてから、、本処理を終了する。尚、前兆ステージとは、「2RS」の大当たり、又は、小当たりに当選した場合に移行し、通常モード、及び、潜確モードのどちらかに滞在していることを示すステージである。
図22の説明に戻り、ステップS1229の終了設定処理の後、ステップS1230において、当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定する。その後、ステップS1231において、サブ制御装置262に対して大当たり状態を終了する旨の情報を伝える当たり終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、当たり終了コマンドには、上記終了設定処理で設定された変動回数カウンタの回数情報等が含まれている。
次に、前記ステップS208の普通表示制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41の変動表示の後に設定されるインターバル(普図インターバル)の残り時間を計測するための普図インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2101で否定判別された場合、すなわち、普図インターバルである場合には、ステップS2102において、普図インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、普図インターバルを1秒(1000msec)として、普図インターバルタイマに「249(ステップS2101の前にステップS2102が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に普図インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普図インターバル期間ではない場合には、ステップS2103において、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2103で否定判別された場合には、ステップS2104に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS2104で否定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、例えば、ステップS2104で否定判別された場合に、普通図柄表示装置41において、変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様を導出するための待機表示設定を行うこととしてもよい。つまり、普通図柄表示装置41は、変動停止後、その停止態様が普図インターバル期間の間は(入球サポート抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、普図インターバル期間が終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるように構成してもよい。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、普通保留カウンタNcから1を減算する。続くステップS2106では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2107では、普通図柄表示装置41の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図25を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS2302で肯定判別された場合、つまり、大当たり状態ではない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「12」、又は、「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(時間短縮モード又は確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0」であるか否かを判別する。尚、高入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1〜232」の場合に当選となる。
ステップS2305で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、大当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を8秒にするために「2000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「1〜31」であるか否かを判別する。尚、低入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1〜31」の場合に当選となる。また、普通図柄の変動表示時間を抽選によって決定することとしてもよい。
ステップS2308で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2308で肯定判別された場合、すなわち、入球サポート抽選に当選した場合には、上記ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、普通図柄の変動表示時間や、入球サポート抽選での当選確率等については、パチンコ機の機種毎に適宜設定可能であり、例えば、高入球状態時における入球サポート抽選の当選確率を、低入球状態における入球サポート抽選の当選確率よりも高くなるように構成してもよい。
図24の説明に戻り、ステップS2107の後、ステップS2108において、普通図柄表示装置41の変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の普通保留ランプを点滅させたまま右側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させたまま右側の普通保留ランプを消灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS2108の後、本処理を終了する。
また、ステップS2103で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2109に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2110に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2110で肯定判別された場合には、ステップS2111において普図表示中フラグをオフし、ステップS2112において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。つまり、入球サポート抽選に当選した場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には、普通図柄表示装置41の左右一対の普図ランプの両方を点灯させ、外れである場合には左側の普図ランプのみを点灯させる。
続いてステップS2113に進み、普図判別情報設定処理を行う。ここで、普図判別情報設定処理について、図26を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第2始動入賞装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「12、21」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を1.8秒にするべく「450」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第2始動入賞装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。
さらに、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2113の後、ステップS2114において、普図インターバルタイマに対して普図インターバル期間(例えば、1秒)に相当する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2110で否定判別された場合には、ステップS2115において、普通図柄表示装置41の変動表示(左右一対の普図ランプを交互に点灯させる切替表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)が実現される。ステップS2115の後、本処理を終了する。
次に上記ステップS208の始動入賞装置制御処理について図27のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bの開閉の状態を維持する期間である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合には、ステップS2204において、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2204で肯定判別された場合、すなわち、現在、第2始動入賞装置33bが開状態にあって、閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS2205において、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を1減算し、ステップS2207では、第2始動入賞装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球サポート抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて第2始動入賞装置33bが3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「250」)を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが3回開放される間のインターバル期間(第2始動入賞装置33bは閉状態)にあって、インターバル期間を終了させるタイミングが到来した場合には、ステップS2211で普通可変フラグをオンし、ステップS2212で普通可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では、高入球状態時;「450」、低入球状態時;「100」)を設定し、ステップS2213で、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行う。その後、本処理を終了する。
尚、第2始動入賞装置33bが開状態とされている場合に、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が規定数(例えば1個)入球した場合には、第2始動入賞装置33bが直ちに閉状態とされるように構成してもよい(例えば、ステップS2203で否定判別された場合に、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われたか否かの判別を行い、肯定判別された場合に、ステップS2205に移行するように構成してもよい。)。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図28を参照して受信割込み処理を説明し、その後図29を参照してメイン処理を説明する。
図28は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。
受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図30に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図29を参照して説明する。図29は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図30のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図31を参照して以下に説明する。
図31は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図28参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図30のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、CRユニット接続基板314から、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を受信しているか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合には、ステップS3203において、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に送信する。
ステップS3203の後、又は、ステップS3202で否定判別された場合には、ステップS3204において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。
つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3204で肯定判別されれば、ステップS3205で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3206では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、満杯検知スイッチの検知信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3207では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検知信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3208では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3209で払出個数設定処理を行い、ステップS3210においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3211においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3212では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3213では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図32を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりや小当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報等が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、小当たりか否かの情報、及びリーチパターン等の変動表示に関する情報(変動情報)が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示に関する変動情報、及び、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示に関する変動情報をそれぞれ4つ保留記憶することができる。結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアの実行エリアだけでなく、保留エリアに記憶された変動情報についても、サブ制御装置262において把握することが可能となっている。
ここで保留情報格納処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第1始動入賞装置33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチパターンの情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4106の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第1保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に、連続予告の抽選を行うようになっている。その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わないようになっている。
尚、ステップS4106の連続予告抽選処理では、第1変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブル(大当たりに対応するものの方が外れに対応するものよりも当選し易い)を参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
より具体的に、連続予告フラグには、連続予告演出が行われる一連の変動表示のうち1回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第1Cフラグと、一連の変動表示のうち2回目の変動表示であって、連続予告演出が終結する(リーチ状態が発生する)ことを示す第2Fフラグと、一連の変動表示のうち2回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第2Cフラグと、一連の変動表示のうち3回目の変動表示であって、連続予告演出が終結することを示す第3Fフラグと、一連の変動表示のうち3回目の変動表示であって、連続予告演出が継続することを示す第3Cフラグと、一連の変動表示のうち4回目の変動表示であって、連続予告演出が終結することを示す第4Fフラグとがある。そして、第1変動保留カウンタNdの値や、新しく第1保留情報記憶エリアに記憶された当否に関する情報等に基づいて、各第1保留エリアに対し連続予告フラグを設定する。例えば、第1保留情報記憶エリアの3つ目に変動情報が保留記憶された場合であって、該変動情報の保留記憶に基づいて連続予告演出の導出が決定された場合には、第1保留情報記憶エリアのうち3つ目に第3Fフラグを設定し、2つ目に第2Cフラグを設定し、1つ目に第1Cフラグを設定することとなる。
ステップS4106の後、ステップS4107では、装飾図柄表示装置42において変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461を1つ追加表示するための保留アイコン設定処理を行う。
図40(a)に示すように、装飾図柄表示装置42の下部に設けられた保留表示エリア462には、「浮き輪」を模した保留アイコン461が表示されるようになっている。本実施形態の保留表示エリア462は、保留情報記憶エリアの実行エリアに対応する実行対応エリア462aと、保留情報記憶エリア(第1及び第2保留情報記憶エリア)の保留エリアに対応する保留対応エリア462bとを備えており、最大で9つの保留アイコン461を表示可能となっている。尚、本実施形態では、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461とが共通の態様となっており、保留アイコン461を視認するだけでは、第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応する保留アイコン461であるかを識別不可能となっている。
また、保留アイコン461は、対応する変動表示の大当たり期待度を示唆する態様で導出される場合がある。以下、かかる態様の保留アイコン461を「先読み保留アイコン463」とも称する。本実施形態の先読み保留アイコン463は、キャラクタが「浮き輪」を使用している態様(図40(b)、図40(c)参照)で導出される。さらに、先読み保留アイコン463のキャラクタは複数種類用意されており、先読み保留アイコン463のパターンと、大当たり状態発生への当選期待度(大当たり期待度)とが対応付けられている。これにより、先読み保留アイコン463は、その態様によって大当たり期待度に関するランク付けがなされることとなり、先読み保留アイコン463を導出させることによって、大当たり期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
また、先読み保留アイコン463が導出される場合には、当該先読み保留アイコン463に対応する変動表示が消化されるまでの間に、当該先読み保留アイコン463のパターンが変化する(保留変化演出が導出される)場合がある。
つまり、ステップS4107の保留アイコン設定処理では、先読み保留アイコン463を導出させるか否かの抽選が行われ、否当選の場合には、保留アイコン461のパターンがデフォルト(浮き輪のみ)のものに決定される。一方、当選の場合には、保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選の場合には、対応する保留エリアの保留変化フラグをオン設定するとともに、先読み保留アイコン463のパターンとして、最終的に表示される可能性のある上限パターンと、上限パターンよりも大当たり期待度の低い(低ランクの)態様であって、最初に表示される仮パターンとを決定する。尚、仮パターンでは、最初はデフォルトの保留アイコン461を表示するにとどめるといった選択肢が存在するように構成してもよい。一方、否当選の場合には、先読み保留アイコン463のパターンとして1つのパターンを決定する。
そして、基本的には、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461のうち一番右側のものの右側に並ばせるようにして、決定されたパターンの保留アイコン461を表示させるといった処理が行われる。尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示に優先されて消化される構成のため、第1変動表示が保留されている状態において第2変動表示が新たに保留された場合には、保留対応エリア462bにおいて、第1変動表示に対応する保留アイコン461のうち最も左側の保留アイコン461の左側の位置に、新たに保留された第2変動表示に対応する保留アイコン461が表示されるようになっている。
また、本実施形態では、ステップS4107において、保留表示エリア462に先読み保留アイコン463が導出される場合に、先読み保留演出中フラグがオン設定されるようになっている。ステップS4107の後、本処理を終了する。
また、ステップS4102で肯定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチパターンの情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4111の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わない上、連続予告フラグがオンされた保留エリアが第1保留エリアであるか否かを判別する。第1保留エリアであると判別された場合には、第1保留エリアの連続予告フラグをオフするとともに、新しく変動情報が保留記憶された第2保留エリアに第2Fフラグをセットする。つまり、第1変動表示に関して連続予告が行われている途中で、第2変動表示が保留された場合には、第2変動表示により、第1変動表示の連続予告演出が途切れることになることから、当該第2変動表示において、連続予告演出を終わらせる表示態様が導出されるようになっている。
その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第2保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に連続予告の抽選を行う。尚、ステップS4111の連続予告抽選処理は、ステップS4106の連続予告抽選処理を第2始動入賞装置33bへの入球に対応させるだけであり、説明は省略する。
ステップS4111の後、ステップS4112において、保留アイコン設定処理を行ってから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3913へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図33に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。
すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261から確変大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、通常大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2〜4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。上図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図34に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れ図柄の組合わせであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外図柄(前後外れ以外リーチ)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4011において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図36を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報記憶エリアに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4204の後、ステップS4207に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4205において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4206では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4206の後、ステップS4207に移行する。尚、本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ステップS4207では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4207の予告設定処理では、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチパターンは何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。
ステップS4207の後、ステップS4208において、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコン461の種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、当該保留アイコン461に関する情報についても、上記した保留情報記憶エリアのデータシフト処理にてシフトされるようになっている。
当該保留アイコンシフト処理は、かかるデータシフトに応じて保留アイコン461を再描画させるための処理であり、装飾図柄表示装置42では、変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン461が消去されるとともに、その右側に配置されていた保留アイコン461が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。ステップS4208の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、ステップS4208において、保留アイコン461を再描画する処理に先立って、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在する場合には、先読み保留アイコン463の保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選した場合に、先読み保留アイコン463のパターンを高ランクのものに変化させる(但し、上限パターンのランクは越えない)ようになっている。加えて、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在しないと判別される場合には、先読み保留演出中フラグがオフされる。さらに、先読み保留アイコン463のパターンを変化させることで、該先読み保留アイコン463が上限パターンに達した場合には、先読み保留演出中フラグがオフされるとともに、保留変化フラグがオフされるようになっている。
図32の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、装飾図柄の変動表示の表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、変動表示を開始させる際には、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3907の表示設定処理では、大当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、ステップS3907の表示設定処理において行われる変動表示設定処理について、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4501において、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。尚、例えば、保留処理(図36参照)において変動パターンコマンドを受信したことに対応する処理を行った場合に対応するフラグをオンし、当該表示設定処理で変動表示の設定が行われることで前記フラグがオフされるような構成とし、前記フラグを確認することで、変動パターンコマンドを受信したか否かの判別を行うこととしてもよい。
ステップS4501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、変動パターンコマンドに含まれるリーチパターン、及び、変動時間に基づいて、変動パターンを決定する。本実施形態の変動パターンには、例えば、低入球状態における変動時間が12秒のノーマルショートリーチと、15秒のノーマルロングリーチと、25秒の第1スーパーリーチ、及び、第2スーパーリーチと、30秒の第3スーパーリーチと、60秒のプレミアムリーチと、18秒のチャンス変動と、10秒の完全外れ変動とがある。
次に、ステップS4503において、各変動パターンに対応する演出パターンを決定する。すなわち、各変動パターンの演出パターンはそれぞれ1パターンではなく、複数パターン存在する。本実施形態では、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示は、当該変動表示の開始から終了にかけて行われる(時間の経過とともに展開する)「メイン演出」と、メイン演出を中断させて行われる、又は、メイン演出の一時期においてメイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけメイン演出における特定演出の導出を延期させる(所定のシーンの一時期において単発的に導出される)「サブ演出」とがある。メイン演出は、4つのシーンに区切られて構成されるとともに、最後のラストシーンにおいて当否抽選の結果が教示又は示唆されるようになっている。
より具体的に説明すると、装飾図柄表示装置42における3つの図柄表示領域のうち装飾図柄が2番目に停止表示されることとなる下図柄表示領域において装飾図柄(第2装飾図柄)が停止表示(以下、単に「第2停止」と称する)されるまでの「シーン1」と、「第2停止」から「スーパーリーチ演出」に発展するタイミング(以下、単に「スーパー発展」と称する)までの「シーン2」と、「スーパー発展」から「決着演出」までの「シーン3」と、「決着演出」の開始から変動表示の終了(全ての装飾図柄が停止表示される第3停止)までの「ラストシーン」とに分けられている。本実施形態における「スーパーリーチ演出」とは、専用のアニメーション演出(図41(g)、図42(m)等参照)である。
さらに、「決着演出」とは、スーパーリーチ演出のアニメーションの続きであって、スーパーリーチ演出に比べ、最後に停止される中図柄表示領域の装飾図柄(最終停止装飾図柄)の移動速度が遅くなり、かつ、最終停止装飾図柄の大きさが拡大される(音声や電飾の態様も変化する)等、最終停止装飾図柄が強調され、最終的に、最終停止装飾図柄が停止表示されることで、当否抽選の結果が教示又は示唆される演出(図41(h)参照)である。また、最終停止装飾図柄を強調するのではなく、当否抽選の結果を示すアニメーション(例えば、キャラクタの所定のチャレンジの最終の所作)が強調される(例えば、スローモーション又は静止画になったり、キャラクタの顔やチャレンジの結果が分かる箇所がクローズアップ(拡大、デフォルメ)されたりする)ようなパターン(図42(o)参照)もある。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において特別表示装置42a、43bの変動表示と同期して行われる装飾図柄の変動表示が「演出表示」に相当し、「決着演出」が「印象演出」、「ラスト印象演出」に相当する。
尚、装飾図柄の変動表示の変動パターンはその他にも存在するが、決着演出としては、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される態様として構成されている。さらに、詳しくは後述するが、大当たり期待度の高いことを示す決着演出ほど、その導出時間が長く設定され易く構成されている。
また、図43に示すように、「シーン1」の演出パターンには、通常の表示として設定されているデフォルトパターン(基本的に、背景画面の手前側に装飾図柄がスクロール表示されるのみ)と、リーチ状態が発生する期待度がアップするリーチチャンスアップパターン(例えば、特定のキャラクタが表示される等)と、連続予告演出が行われる連続予告パターンと、ステップアップ演出が行われるステップアップパターンとが存在する。
「シーン2」の演出パターンには、リーチ状態が発生しないリーチせずパターン(図41(c)参照)と、リーチ状態が発生したが、大当たり期待度を高める予告演出を伴わない予告なしパターンと、リーチ状態が発生した直後に通常の予告演出(図41(e)に示すように「泡」が立ち上るような演出表示、以下、「弱予告」とも称する)が導出される弱予告パターンと、リーチ状態が発生した直後により大当たり期待度の高い予告演出(図41(f)に示すように「魚群」が横切るような演出表示、以下、「強予告」とも称する)が導出される強予告パターンとが存在する。
「シーン3」の演出パターンには、スーパーリーチ演出が発生しないノーマル変動パターン(リーチ状態の有無を問わず)と、スーパーリーチ演出A又はBが導出されるパターンと、スーパーリーチ演出A又はBに対して、さらにチャンスアップ演出を組合わせたパターンと、スーパーリーチ演出C(必ずチャンスアップ演出も付く)が導出されるパターンとが存在する。
詳しくは後述するが、本実施形態では、「シーン3」において、サブ演出が導出される場合がある。本実施形態のサブ演出としては、「カットイン演出」と、「ボタン演出」とがある。尚、カットイン演出は、装飾図柄表示装置42の表示画面一杯に静止画が所定時間導出される演出表示であり、メイン演出(装飾図柄等)は一時的に表示されないようになっている。さらに、本実施形態のカットイン演出は、メイン演出の進行を一時中断させて導出されるものを意図しており、メイン演出とともに表示され、メイン演出の進行に影響を与えないような(同時に表示されている状態でもメイン演出が進行する)ものは含まない趣旨である。
また、ボタン演出は、演出ボタン125の操作を受付ける操作有効状態であることを教示する受付表示を導出する受付表示期間と、当該ボタン演出の結果を表示する結果表示期間とによって構成される。図42(k)等に示すように、ボタン演出のうち受付表示期間においては、ボタン演出の表示がメイン演出の手前側に表示されるようにして、メイン演出とともに表示されるようになっている。但し、メイン演出は進行せず、装飾図柄のうち停止表示されているもの(上・下図柄表示領域の装飾図柄)はそのまま停止表示され続け、変動表示されているもの(中図柄表示領域の装飾図柄)はそのまま変動表示され続けるようになっている(メイン演出の時間の計測が中断されるとともに、メイン演出の表示状態が維持されるようになっている)。また、結果表示期間では、対応する動画又は静止画が装飾図柄表示装置42の表示部の全体で表示されるようになっている。尚、本実施形態では、操作有効状態である操作有効期間と、受付表示期間とが合致しているが、有効時間の開始を若干遅らせてもよい。また、本実施形態では、ボタン演出(特に受付表示期間)が操作演出に相当する。
「ラストシーン」の演出パターンには、ノーマル変動やスーパーリーチ演出がそのまま引き継がれたような演出が導出されるパターンと、スーパーリーチ演出の続きに対して第1チャンスアップ演出が組合わされて導出されるパターンと、スーパーリーチ演出の続きに対して第2チャンスアップ演出が組み合わされて導出されるパターンとが存在する。ラストシーンの最後には、変動表示の結果を教示する「結果教示演出」が導出される。
結果教示演出は、メイン演出の最後の演出であって、メイン演出で当否抽選の結果を教示又は示唆する演出である。例えば、図41(h)のように、装飾図柄が主体となる変動表示(メイン演出)では、上・中・下の全ての装飾図柄表示領域において装飾図柄がほぼ停止状態(若干量揺動等している)とされてからすぐに変動表示が終了することとなり、この場合、全ての装飾図柄表示領域において装飾図柄がほぼ停止状態とされた(装飾図柄の組合わせが表示された)態様が結果教示演出である。この場合、結果教示演出の時間としては、装飾図柄の変動表示の終了タイミングと(ほぼ)同じタイミングのみである。ちなみに、変動表示の後の変動インターバルの期間において、装飾図柄の停止態様が維持され、変動インターバル終了後に、保留されている変動表示があれば、該変動表示が開始される。
また、決着演出が行われる場合には、決着演出が終了してから、変動表示が終了するまでが結果教示演出の期間である。例えば、図42(o)等のように、キャラクタ等のアニメーションが主体となる変動表示(メイン演出)では、該アニメーションの結末により、当否抽選の結果が教示又は示唆される。本実施形態では、該アニメーションとともに、装飾図柄も表示されているが、アニメーションの結末(例えば、左のカエルがビーチフラグを手にした表示)が先に導出され、その後、余韻のアニメーション(例えば、左のカエルが勝利を喜ぶ表示)が行われてから、中図柄表示領域の装飾図柄が停止表示される(例えば、装飾図柄がカエル等のアニメーションの前方に大きく停止表示される)ようになっている。この場合、結果教示演出の時間としては、アニメーションの結末(決着演出の終了)から、中図柄表示領域の装飾図柄の停止表示(装飾図柄の変動表示の終了)までとなっている。尚、図47、図48のラストシーンは、キャラクタ等のアニメーションが主体となる変動表示(メイン演出)に対応している。
尚、上記「決着演出」は、「結果教示演出」の直前において、当該装飾図柄の変動表示の結果がどうなるのかをより一層盛り上げるための演出であり、決着演出が導出されない場合であっても、結果教示演出に繋がる動画が導出される(例えば、シーン3から引き続き中図柄表示領域の装飾図柄が変動し、次第に速度を落としつつ、結果教示演出のタイミングで停止表示される)ようになっている。ラストシーンにおいて決着演出が導出される場合には、当該ラストシーンは、決着演出と結果教示演出とによって構成される。また、本実施形態では、装飾図柄表示装置42が演出表示手段を構成し、装飾図柄表示装置42で行われる装飾図柄の変動表示が演出表示に相当する。また、各シーンの演出表示が、シーン別演出表示に相当する。
そして、ステップS4503では、各種テーブルや各種乱数カウンタを使用し、主制御装置261からの変動情報や連続予告フラグの設定に基づいて、各シーンの演出パターンを決定する。また、図43に示すように、各シーンの演出パターンは、大当たり期待度と対応付けがなされており、大当たりに対応する変動表示の演出パターンを選択する場合には、外れに対応する変動表示の演出パターンを選択する場合よりも、大当たり期待度の高い演出パターンが選択され易くなっている。尚、リーチパターンによって、選択可能な演出パターンが限定され、例えば、完全外れに対応する変動表示や連続予告フラグのうちCフラグが設定されている場合には、各シーンで選択される演出パターンが1つずつになっている。
また、本実施形態では、当該ステップS4503において、サブ演出を導出するか否かについても決定する(スーパーリーチ演出A又はBの場合には抽選で決定され、スーパーリーチ演出Cの場合には導出されることが決定される)とともに、サブ演出の種別を決定する。本実施形態では、ボタン演出が導出される場合には、必ず決着演出が導出されるようになっている。加えて、カットイン演出の導出が決定された場合には、カットイン演出フラグ、及び、サブ演出待機フラグがオン設定され、ボタン演出の導出が決定された場合には、ボタン演出フラグ、及び、サブ演出待機フラグがオン設定される。尚、カットイン演出、及び、ボタン演出が複数設定されているため、いずれの種別であるかの特定が可能なように、カットイン演出フラグ、及び、ボタン演出フラグは複数種類設けられている。
ステップS4503の後、ステップS4504において、シーン1、シーン2、及び、シーン3のトータルの大当たり期待度(トータル期待度)を図44に示すような組合せ期待度判別テーブルを参照して判別する。
ステップS4504の後、ステップS4505において、シーン1、シーン2、及び、シーン3のトータル期待度と、ラストシーンの大当たり期待度とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定する処理を行う。先ず、図45に示すラストシーン時間判別テーブルを参照して、トータル期待度が「低」で、ラストシーンの大当たり期待度が「低」の場合に、第1抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。
図46(a)、図46(d)に示すように、第1抽選の際に使用されるラストシーン時間抽選テーブルは、大当たり用と、外れ及び小当たり用とが用意されており、当該ラストシーンの時間設定にあたって取得されるラストシーン時間抽選乱数カウンタ(0〜50のループカウンタ)の値に基づいて、ラストシーンの時間の長さに関する種別が決定される。例えば、当選時の第1抽選においては、ラストシーンの長さが通常の長さである「ショートパターン」と、通常よりもラストシーンに入ってから最終停止装飾図柄が停止表示されるまでの最終停止装飾図柄が移動表示している時間(決着演出)が長い(図41(h)や図42(o)に示すような状態の時間が長い)「ロングパターン」とがある。
その他、チャンスアップ(サブ演出)を伴うスーパーリーチ演出A〜Cが導出され、変動時間が30秒の変動表示が行われる場合には、25秒リーチのショートパターンと同じ流れで変動表示が進行したが、ラストシーン(決着演出)が長い「特殊1パターン」と、25秒リーチのショートパターンと同じ流れで変動表示が進行し(同じタイミングでシーンが更新され)、さらに、決着演出、及び、結果教示演出も25秒リーチのショートパターンと同じ流れで導出されたが、実は、当該決着演出、及び、結果教示演出は、疑似の決着演出、及び、結果教示演出(擬似決着演出、及び、疑似結果教示演出)であり、シーンとしては未だシーン3であって、疑似結果教示演出の後に(一旦、図42(i)に示すような疑似停止態様になってから図42(j)に示すように最終停止図柄(中装飾図柄)及びキャラクタが動き出すような格好で)、本物の疑似の決着演出、及び、結果教示演出が導出されるといった「特殊2パターン(再始動パターン)」とがある。
尚、ラストシーンに関して、ショートパターンが選択された場合と、ロングパターンが選択された場合との違いは、最終停止図柄の移動速度や当否抽選の結果を示すアニメーションの動作速度が違うだけ(図41(h)、図42(o)参照)であって、基本的に、別の表示態様が加わったり、表示態様が一部でも変更されたりすることはない(加わったり変更されたり場合は別の演出パターンである)。また、「特殊パターン」は大当たり専用の演出であって、外れ・小当たり時には選択されないようになっている。さらに、大当たりする場合には、外れ又は小当たりする場合に比べ、ロングパターンが選択される割合が高く設定されている。これにより、各シーンの大当たり期待度が比較的低くても、ラストシーンでロングパターンが選択された場合の大当たり期待度が高められる。
また、図45に示すように、シーン1〜3のトータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「中/低」の場合、「低/中」の場合、及び、「中/中」の場合には、第2抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。図46(e)に示すように、外れ・小当たり時の第2抽選では、外れ・小当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低くなる。一方、図46(b)に示すように、大当たり時の第2抽選では、大当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が高くなる。すなわち、第2抽選が行われる場合には、第1抽選が行われる場合に比べて、各シーンでの大当たり期待度が比較的高いため、外れが教示されるラストシーンでロングパターンが選択されることは、それまでの流れから納得のいく(比較的自然で受け容れ易い)展開であるとともに、大当たりが教示されるラストシーンでショートパターンが選択されるとしても、ある程度の変動表示の大当たり期待度を確保することができる。
さらに、図45に示すように、トータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「中/高」の場合には、第3抽選にてラストシーンの時間を決定することを決定する。図46(f)に示すように、外れ・小当たり時の第3抽選では、外れ・小当たり時の第2抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低くなる。また、図46(c)に示すように、大当たり時の第3抽選では、大当たり時の第1抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が高く、大当たり時の第2抽選よりも「ショートパターン」の選択割合が低く、大当たり時の第2抽選よりも「特殊パターン」の選択割合が高くなる。
さらに、図45に示すように、本実施形態では、トータル期待度が「高」の場合、ラストシーンの大当たり期待度が「低・中・高」のいずれの場合であっても、ラストシーンが「ロングパターン」に設定されることとなる。加えて、トータル期待度/ラストシーンの大当たり期待度が「低/高」の場合に、ラストシーンが「ショートパターン」に設定されることとなる。
ステップS4505の後、ステップS4506において、シーン1〜シーン3の各時間を決定し、記憶する処理を行う。図47に示すように、本実施形態では、ラストシーンの時間を長く設定するからといって装飾図柄の変動表示全体の変動時間を長くする(延長させる)のではなく、主制御装置261で決定された変動時間の枠の中で、ラストシーンを長くした分だけ、その前のシーンの時間を短く設定している。特に、本実施形態では、ラストシーンの時間が長く設定された場合(ロングパターンの場合)、サブ演出としてのカットイン演出、及び、ボタン演出の時間を、同じ時間だけ短くするように構成されている。つまり、メイン演出であるシーン1、シーン2、シーン3自体の長さが変わらないように構成されている。但し、サブ演出は、シーン3の途中で行われるため、シーン3の開始から終了までの時間でいうと、サブ演出の時間が短くなった分だけ短くなることとなる。
例えば、スーパーリーチ演出が発生する30秒の変動表示は、ラストシーンが通常の長さのショートパターンの場合には、シーン1が6秒、シーン2が2秒、シーン3がサブ演出であるボタン演出を含め17秒(ボタン演出が8秒、シーン3が9秒)、ラストシーンが5秒(決着演出は2秒)となっている。一方、同じスーパーリーチ演出が発生する30秒の変動表示であっても、ラストシーンが通常よりも長いロングパターンの場合には、シーン1が6秒(同じ)、シーン2が2秒(同じ)、シーン3がサブ演出を含め14秒(シーン3自体は9秒で同じ、ボタン演出が3秒短くて5秒)、ラストシーンが8秒(決着演出が3秒長くて5秒)となっている。
尚、シーン1の時間を記憶するシーン1時間記憶エリア、シーン2の時間を記憶するシーン2時間記憶エリア、シーン3の時間を記憶するシーン3時間記憶エリア、ラストシーンのうち決着演出の時間を記憶する決着演出時間記憶エリア、ラストシーンのうち結果教示演出の時間を記憶する結果教示時間記憶エリア、サブ演出の時間を記憶するサブ演出時間記憶エリアが設けられ、各記憶エリアに対しステップS4505及びステップS4506で決定された時間に対応する値が設定されるようになっている。
また、本実施形態では、当該ステップS4506において、サブ演出に関する制御を行う際に使用されるサブ演出タイマに対し、装飾図柄の変動表示が開始されてから、サブ演出が開始されるまでの時間に対応する値を設定する。さらに、サブ演出の時間の長さを記憶するサブ演出時間記憶エリアに対し、当該ステップS4506で決定されたサブ演出の時間に対応する値を記憶する。尚、本実施形態では、サブ演出時間記憶エリアに対してボタン演出の情報が記憶される場合、受付表示期間の時間の長さと、結果表示期間の時間の長さとが記憶されるようになっている。また、本実施形態では、決着演出の時間を決定する際に使用される組合わせ期待度判別テーブル、ラストシーン時間判別テーブル、及び、ラストシーン時間抽選テーブル(特にラストシーン時間抽選テーブル)が印象演出時間設定テーブルに相当し、これらとは別に、決着演出のパターンの設定に使用される印象演出パターン設定テーブルが設けられている。
ステップS4506の後、ステップS4507において、装飾図柄の変動表示のシーンの把握に使用されるシーンカウンタに対し、シーン1であることを示す「1」を設定する。ステップS4507の後、ステップS4508においてシーンの把握に使用されるシーン把握タイマに対し、シーン1の時間に対応する値を設定する。ステップS4508の後、本処理を終了する。
また、本実施形態では、図41(a)等に示すように、印象時間表示手段としての装飾図柄表示装置42の表示領域の右部において、装飾図柄の変動表示の結果が教示・示唆されるまでの残り期間、及び、該変動表示の大当たり期待度(当選期待度)を教示する印象時間表示471が導出されるように構成されている。さらに、本実施形態の印象時間表示471は、決着演出の前段階、特に、本例では、変動表示の開始時から表示され、その態様によって、決着演出の時間の長さを示唆するようにもなっている。
より具体的には、印象時間表示471は、棒フラグ状をなし、変動表示の残り期間(時間の長さ)がどれ程かを示すパラメータ表示472と、パラメータ表示472が「0」になり、変動表示で知らせるべきことが完了した(決着演出が終了した)ことの指標となる終了ライン473と、変動表示が開始された時点のパラメータ表示472の量を示す基準ライン474とを有している。本実施形態では、(本物の)決着演出が終了し、(本物の)結果教示演出が導出された時点でパラメータ表示472が「0」になるようになっている。
次に、変動表示の進行と、印象時間表示471との関係について説明する。先ず、装飾図柄の変動表示が開始された場合、図41(a)に示すように、終了ライン473から基準ライン474にかけて延びるパラメータ表示472が導出される。そして、図41(b)、図41(c)に示すように、変動表示が進行するにつれて、パラメータ表示472が次第に減少する(終了ライン473に近付く)ようになっている。最終的に、図41(d)に示すように、決着演出が終了した時点で、パラメータ表示472が「0」になる(終了ライン473と重なるのみとなる)。
また、例えば、シーン2で予告演出の「弱予告」が導出される場合には、「弱予告」が導出されるタイミングで、図41(e)の状態へとパラメータ表示472が増加する。さらに、シーン2で予告演出の「強予告」が導出される場合には、「強予告」が導出されるタイミングで、図41(f)の状態へとパラメータ表示472がより大きく増加する。
つまり、本実施形態では、シーン1〜ラストシーンのいずれであっても、シーンの大当たり期待度が「低」の場合には、パラメータ表示472が減り続ける表示態様が導出され、シーンの大当たり期待度が「中」の場合には、基本的にパラメータ表示472は減り続けるものの、所定のタイミングでパラメータ表示472が増加する表示態様が導出され、シーンの大当たり期待度が「高」の場合には、基本的にパラメータ表示472は減り続けるものの、所定のタイミングでパラメータ表示472が「中」の場合よりも大きく増加する表示態様が導出されるようになっている。
尚、シーン1でリーチ発生のチャンスアップ演出(ミニキャラ演出等)が導出される場合、該チャンスアップ演出の開始タイミングで、パラメータ表示472が増加する。シーン1で「Fフラグ」に対応する連続予告演出が導出される場合、連続予告演出の開始タイミング(終了タイミングでも可)で、パラメータ表示472が増加する。シーン1でステップアップ演出が導出される場合、所定段階のステップアップが行われる都度、パラメータ表示472が増加する。シーン3でスーパーリーチ演出が導出される場合、スーパーリーチ演出が導出されるタイミングでパラメータ表示472が増加する。ラストシーンでチャンスアップ演出が導出される場合、チャンスアップ演出が導出されるタイミングでパラメータ表示472が増加する。
加えて、例えば、図42(l)に示すように、シーン1において、印象時間表示471の態様(モチーフ)が予告演出(強予告)に対応するデフォルメ態様に変化するとともに、演出ボタン125を操作し続ける旨の案内表示が導出されるといった、予告演出が導出される期待度が高いことを示すボタン演出(リーチチャンスアップ演出)が導出される場合がある。そして、かかるボタン演出の操作の受付期間(有効期間)において演出ボタン125が操作され続けた場合には、パラメータ表示472が増加し、「強予告」の導出が決定されている場合には、デフォルメ印象時間表示471のパラメータ表示472が満杯となり、シーン2に移行したタイミングで「強予告」が導出されるようになっている。尚、リーチチャンスアップ演出は、シーン2に移行した時点で終了し、パラメータ表示472についても元の態様の表示に戻る。また、当該リーチチャンスアップ演出は「強予告」が導出されない場合にも導出される場合があるが、その場合には、デフォルメされたパラメータが満杯にならずに第2シーンに移行することとなる。
加えて、図41(i)に示すように、装飾図柄の変動表示が停止されたかのような疑似停止態様が導出される場合には、パラメータ表示472は「0」にならない。これにより、パラメータ表示472を確認することで、変動表示がまだ続くこと(本例では、大当たりが教示されること)を認識することができる。
また、図42(j)に示すように、図41(g)と同じリーチパターンであっても、同じタイミングでパラメータ表示472の残量が多い場合には、大当たり期待度が比較的高いことを示すチャンスアップ表示となる。
さらに、図42(m)、図42(n)、図42(o)、図42(p)は、比較的期待度の高いスーパーリーチ演出を示すものである。特に、図42(o)は、決着演出を示し、上記のように、当否抽選の結果や選択された演出パターン等によって、ロングパターンやショートパターン等が選択されることとなるが、当該決着演出の長さは、パラメータ表示472の態様でも推測することが可能となっている。但し、パラメータ表示472の高さと、決着演出の残り時間とが完全に対応しているわけではなく、例えば、残り1秒のときにパラメータ表示472の高さが1センチの場合もあれば、2センチの場合もある。尚、大当たり期待度が高いほど、パラメータ表示472が大きく残された状態で決着演出に移行することとなる。
また、本実施形態では、装飾図柄の変動表示におけるシーンの把握が必要となっている。以下、ステップS3907の表示設定処理で行われる変動表示のシーンを把握するために用いられるシーンカウンタの設定を行うシーン把握処理について、図49を参照して説明する。
先ずステップS4601では、シーンカウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4601で肯定判別された場合、すなわち、変動表示が行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4601で否定判別された場合には、ステップS4602において、シーン把握タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4602で否定判別された場合には、ステップS4603において、装飾表示装置42における変動表示(演出表示)のメイン演出を中断させている状態(サブ演出としてのカットイン演出やボタン演出が行われている状態)であることを示す中断フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS4603で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4603で否定判別された場合には、ステップS4604において、シーン把握タイマの値を「1」減算してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、表示設定処理の都度、中断フラグが確認され、中断フラグがオフされている場合には、装飾図柄表示装置42の変動表示(メイン演出)を進行させる処理が行われる。その一方で、中断フラグがオンされている場合には、装飾図柄表示装置42の表示態様を維持する処理が行われる。つまり、カットイン演出及びボタン演出のどちらであるかを判別し、カットイン演出の場合には、カットイン演出の静止画をそのまま表示させる処理を行う。ボタン演出の場合には、受付表示期間であれば、受付表示を導出させるとともに、受付表示の背景で中図柄表示領域の装飾図柄が高速変動を続ける表示処理を行い、結果表示期間であれば、対応する動画又は静止画を装飾図柄表示装置42の表示画面一杯に導出させる表示処理を行う。
また、ステップS4602で肯定判別された場合には、ステップS4605において、シーンカウンタの値が「1」であるか否かを判別する。ステップS4605で肯定判別された場合には、ステップS4606において、シーン把握タイマに対し、シーン2の時間に対応する値を設定する。ステップS4606の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「2」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4605で否定判別された場合には、ステップS4607において、シーンカウンタの値が「2」であるか否かを判別する。ステップS4607で肯定判別された場合には、ステップS4608において、シーン把握タイマに対し、シーン3の時間に対応する値を設定する。ステップS4608の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「3」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4607で否定判別された場合には、ステップS4609において、シーンカウンタの値が「3」であるか否かを判別する。ステップS4609で肯定判別された場合には、ステップS4610において、シーン把握タイマに対し、ラストシーンの決着演出の時間に対応する値を設定する。尚、詳しくは後述するが、ラストシーンの「決着演出」の時間は、変動表示が開始された後に変更される可能性があることから、当該ラストシーンが到来したタイミングで、最終決定された決着演出の時間に対応する値をシーン把握タイマに設定する。ステップS4610の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「4」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4609で否定判別された場合には、ステップS4612において、シーンカウンタの値が「4」であるか否かを判別する。ステップS4612で肯定判別された場合には、ステップS4613において、シーン把握タイマに対し、ラストシーンの結果教示演出の時間に対応する値を設定する。尚、(ほぼ)静止画、繰り返しの動画、スローモーションの動画等によって構成される「決着演出」がラストシーンにおいて導出されないパターンの変動表示も存在するが、当該変動表示においても「結果教示演出」は存在するため、便宜上、かかる変動表示に対応しても、ラストシーンの開始から結果教示演出の開始までの期間(時間)を決着演出の期間(時間)として説明する。ステップS4613の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「5」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4612で否定判別された場合には、ステップS4614において、シーンカウンタの値が「5」であるか否かを判別する。ステップS4614で肯定判別された場合、すなわち、ラストシーンが終了した場合には、ステップS4615において、シーン把握タイマに対し、変動インターバル(本例では1秒)に対応する値を設定する。
尚、本実施形態では、変動インターバルにおいては、装飾図柄が僅かに揺れているような表示態様が導出される。ステップS4615の後、ステップS4611において、シーンカウンタの値を1加算してから(シーンカウンタの値は「5」になる)、本処理を終了する。
また、ステップS4614で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルタイマが終了した場合には、ステップS4616において、シーンカウンタの値を「0」にした後、本処理を終了する。尚、確変モードが付与される「15RS」の大当たりに当選しているものの、装飾図柄の変動表示が偶数図柄のゾロ目で停止表示される場合に、当該変動表示の終了後の変動インターバルにおいて、停止表示されている(変動インターバル期間のため僅かに揺動している)偶数図柄のゾロ目が、奇数図柄のゾロ目に変更される可能性がある再抽選演出が導出される場合があってもよい。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われるサブ演出を導出させるためのサブ演出処理について、図50を参照して説明する。先ず、ステップS4801では、サブ演出を導出する予定があることを示すサブ演出待機フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、サブ演出を行うか否かについては、上記のように、変動表示の設定を行う際にステップS4503において決定されており、サブ演出が行われることが決定された場合には、同ステップS4503において、サブ演出待機フラグと、カットイン演出フラグ、又は、ボタン演出フラグとがオン設定されている。
ステップS4801で肯定判別された場合には、ステップS4802において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4802で否定判別された場合には、ステップS4803において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4802で肯定判別された場合には、ステップS4804において、サブ演出待機フラグをオフする。続くステップS4805では、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4805において肯定判別された場合には、ステップS4806において、カットイン演出を導出させるための処理を行う。
ステップS4806の後、ステップS4807において、サブ演出時間記憶エリア(変動開始時にステップS4506においてサブ演出の時間を示す情報が記憶されている)を参照し、サブ演出タイマに対して、カットイン演出の時間に対応する値を設定する。続くステップS4808において、中断フラグをオン設定した後、本処理を終了する。
また、ステップS4805で否定判別された場合、すなわち、ボタン演出が行われる場合には、ステップS4809において、ボタン演出における受付表示を導出するための受付表示設定処理を行う。
続くステップS4810では、サブ演出時間記憶エリアを参照し、サブ演出タイマに対して、受付表示期間の時間に対応する値を設定する。本実施形態では、受付表示期間において演出ボタン125が操作されなかった場合の受付表示期間の最長の時間に対応する値が設定される。
その後、ステップS4811において中断フラグをオン設定し、ステップS4812において、ボタン演出における演出ボタン125の操作が有効な状態である(操作に応じた演出を導出しなければいけない状態である)ことを示す操作有効フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS4801において否定判別された場合には、ステップS4813において、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4813で肯定判別された場合、すなわち、カットイン演出中である場合には、ステップS4814において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4814で否定判別された場合には、ステップS4815において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4814において肯定判別された場合には、ステップS4816において、カットイン演出を終了させる処理を行う。続くステップS4817では、中断フラグをオフし、ステップS4818では、カットイン演出フラグをオフする。尚、中断フラグがオフされることで、中断されていたメイン演出の進行が再開されることとなる。ステップS4818の後、本処理を終了する。
また、ステップS4813で否定判別された場合には、ステップS4819において、ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4819で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4819で肯定判別された場合、すなわち、ボタン演出中である場合には、ステップS4820において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4820で否定判別された場合には、ステップS4821において、演出ボタン125の操作情報があるか否かを判別する。ステップS4821で否定判別された場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4821で肯定判別された場合には、ステップS4822において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4822で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4822で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4823において、サブ演出タイマの値を読取る処理を行う。つまり、受付表示期間が満了する前に、演出ボタン125が操作されることで、受付表示期間が早期に終了することになる。さらに、ボタン演出は、メイン演出の進行を中断させて行うものであるため、ボタン演出の長さを短くすると、変動表示の長さも変化してしまう。この点、本実施形態では、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、ラストシーンの決着演出の時間の長さを長くするように構成されている。
より具体的には、ステップS4823に続くステップS4824において、決着演出時間記憶エリアに記憶されている値から、ステップS4823で読取られたサブ演出タイマの値、すなわち、演出ボタン125の操作がなければ導出されるはずであった受付表示期間の残り時間に相当する値を加算し、その値を決着演出時間記憶エリアに記憶(上書き)する。これにより、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、決着演出の時間が長くなるように、決着演出の時間が再設定されることとなる。
尚、上記の通り、決着演出は、メイン演出において変動表示の結果、すなわち、当否抽選等の結果を教示する(確変か否かを伏せる場合もあるので、その場合は示唆する)結果教示演出の直前に行われる演出である。また、上記の通り、図47、図48の装飾図柄の変動表示の概略構成を示すタイムチャート図については、図42(m)〜図42(p)に示すような、キャラクタのアニメーションが主体となり、アニメーションで先に当否抽選の結果が教示又は示唆された後に、装飾図柄が対応する組合わせで停止表示されるといったメイン演出が行われる場合の変動表示に対応している。ちなみに、図42(o)が決着演出であり、同図の静止画が所定時間導出された後、図示はしないが左のキャラクタがフラグを手に取ってから(このときは、装飾図柄は画面左上に小さく表示された状態のままである)、左のキャラクタが勝利を喜ぶ動画が所定時間が導出された後、装飾図柄が画面全域に大きく当たりの組合わせで停止表示されるまでが結果教示演出となっている。
ステップS4824の後、ステップS4825において、操作有効フラグをオフし、ステップS4826において、ボタン演出の結果を示す結果教示を表示するための結果表示設定処理を行う。尚、図48に示すように、本実施形態では、受付表示期間(操作有効期間)に演出ボタン125が操作されなかった場合でも、受付表示期間の後、対応する結果表示(例えば、ボタン操作がなかったことをキャラクタが残念がるような表示)が導出されるようになっている。また、本実施形態では、受付表示期間における演出ボタン125の操作に応じて結果表示で遊技者にとって好ましい表示をする場合、好ましくない表示をする場合、及び、受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われなかった場合のいずれの場合においても、さらには、演出ボタン125の操作のタイミングによらず、受付表示期間の時間の長さは同じとなっている。
その後、ステップS4827において、サブ演出タイマに対し、結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。尚、装飾図柄が主体となり、基本的に、装飾図柄の停止表示の組合わせ以外に当否抽選等の結果が教示されないメイン演出が行われる変動表示においては、キャラクタアニメーションが主体となるメイン演出の変動表示に比べ、結果教示演出の時間が短く設定され、特に、決着演出が導出されない場合には、結果教示演出の時間がそれ以下(同じ又は短い)となっている。
また、ステップS4820で肯定判別された場合には、ステップS4828において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4828で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間が終了(満了)した場合には、ステップS4825に移行して操作有効フラグをオフし、ステップS4826で結果表示設定処理を行い、ステップS4827でサブ演出タイマに結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4828で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間が終了した場合には、ステップS4829において、ボタン演出を終了させるための処理を行い、ステップS4830において中断フラグをオフし、ステップS4831においてボタン演出フラグをオフしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図37を参照して説明する。先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態の開始を告げるオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、残りのラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、オープニングコマンドに含まれる情報に基づいて、「15RS」、又は、「15RN」であれば「15」を設定し、「2RS」であれば「2」を設定する。
その後、ステップS4703において、出玉有り大当たりであれば8秒間のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行ってから、本処理を終了する。尚、サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブル等が設けられており、当該テーブルを参照して対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4704においてラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4704で肯定判別された場合、ステップS4705において、出玉有り大当たりであれば最大で30秒のラウンド中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4704で否定判別された場合、ステップS4706において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4706で肯定判別された場合、ステップS4707でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4708で出玉有り大当たりであれば4秒のインターバル中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4706で否定判別された場合、ステップS4709においてエンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4709で肯定判別された場合、ステップS4710でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4711で出玉有り大当たりであれば10秒のエンディング演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、出玉無し大当たりの場合には、オープニング期間(2秒)、ラウンド期間(0.4秒)、インターバル期間(1秒)、及び、エンディング期間(1秒)といった各期間に区切って演出を設定するのではなく、全期間を通じた演出(アナウンス等)が行われるような設定を行うこととしている。
ステップS4709で否定判別された場合、ステップS4712において当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4712で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4712で肯定判別された場合には、ステップS4713において、エンディング表示を直ちに終了させるとともに、変動表示が行われる通常遊技状態の態様とする設定を行う。つまり、時短開始コマンド、確変開始コマンド、及び、前兆ステージ開始コマンドのいずれを受信しているかを判別し、遊技モードに対応する演出ステージを導出する。ステップS4713の後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3908では、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止に関する変動停止処理を実行する。ここで、変動停止処理について、図39を参照して説明する。
先ず、ステップS4401では、停止コマンド(特別表示制御処理のステップS821参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4401において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる処理を行う。
ステップS4402の後、ステップS4403において、サポート終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4403で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4403で肯定判別された場合には、ステップS4404において、装飾図柄表示装置42に表示されている演出ステージを、「引き戻しステージ」から、「通常ステージ」に変更させる処理を行う。その後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3909のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3910の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3910で行われる。
ステップS3911では、客待ち演出の制御設定等その他の処理を行う。つまり、遊技者が遊技していない状態が規定時間継続した場合に、客寄せモード又は省エネモードに移行する構成であって、装飾図柄表示装置42では、客待ち演出として、装飾図柄が表示されない(代わりに一連の動画が表示される、或いは、静止画が表示される)、画面が暗めになる等するデモ画面表示が導出されるようになっている。
ステップS3912では、上記ステップS3905〜S3912の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3912の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3913に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3914に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3913で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3915において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態では、結果教示演出表示の直前に行われる(ラスト)印象演出としての決着演出は、装飾図柄表示装置42で行われる装飾図柄の変動表示の最後の盛り上がりの場面であり、変動表示の各シーンの演出パターンにより、大当たり状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、決着演出を派手にしたりより強く印象付けたりするために、決着演出の時間が比較的長く設定され易くなっている。
この点、本実施形態では、決着演出で使用される時間に応じて、サブ演出としてのカットイン演出やボタン演出の時間が設定されるように構成されており、例えば、決着演出で使用される時間を長くしたい場合には、サブ演出を短くすることによって、変動表示全体の長さを長くすることなく、決着演出の時間を確保することができる。従って、変動時間の帳尻合わせを比較的容易に行うことができ、決着演出の時間が多様であっても(定まっていなくても)、変動表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示装置43a、43bで行われる変動表示と確実に同期させることができる。
また、決着演出の時間の長さに対応した調整を、メイン演出ではなく、サブ演出において行うとともに、サブ演出が行われている場合には、メイン演出を中断させたり、メイン演出における特定演出(例えば、決着演出等)の導出タイミングを遅延させたりする構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまう(或いは、短縮されてしまう)といった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、変動表示をより確実に堪能してもらうことができる。
加えて、サブ演出としてのカットイン演出、及び、ボタン演出は、少なくとも一部が同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出によって構成されている。このため、当該演出の時間を変更することで、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、本実施形態では、決着演出の時間の設定に使用される印象演出時間設定テーブルとしてのラストシーン時間判別テーブル、及び、ラストシーン時間抽選テーブルが、決着演出(ラストシーン)のパターンの設定に使用されるテーブル(印象演出パターン設定テーブル)とは別に設けられている。このため、決着演出の演出パターンと導出時間とがセットになって記憶されている(印象演出時間設定テーブルと印象演出パターン設定テーブルとが1つにまとめられるようにして、パターンAで5秒、パターンAで6秒、パターンAで7秒、パターンBで5秒、パターンBで6秒、パターンBで7秒といった具合に記憶する)ような構成に比べ、制御の簡素化、データ容量の抑制等を図ることができる。特に、決着演出の時間が変動開始後に変更され得る構成においては、かかる作用効果が一層顕著に奏される。
さらに、装飾図柄の変動表示において、決着演出までに当選期待度の高い演出パターンが導出された場合には、決着演出の演出パターンに関わらず、決着演出の時間が比較的長く設定される。より具体的には、装飾図柄の変動表示が、シーン1、シーン2、シーン3、及び、ラストシーンに区切られるとともに、ラストシーンの前までのシーンで選択される演出パターンの組合わせ(本例では、シーン1〜3のトータルの大当たり期待度)と、当否抽選の結果(大当たりするか否か)とに基づいて、ラストシーンの時間の長さが決定されるように構成されている。つまり、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンでどのような演出(以下、各シーンの演出を「シーン別演出表示」と称する)を経由してきたかによって、ラストシーンの時間の長さが異なるようになっている。このため、例えば、ラストシーンに至り、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示に基づいて、大当たり状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的長くなり、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示では、大当たり状態の発生に期待が持てないと感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的短くなるよう構成することによって、盛り上げるべきところを確実に盛り上げることができ、盛り上げなくてもよい場合は比較的あっさりと済ませることができる。従って、装飾図柄の変動表示を視認する遊技者の心象に寄り添ったラストシーンを提供することができ、わだかまりなく遊技を進行してもらうことができる。
このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンの決着演出にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。しかも、決着演出の演出パターンを変えてしまうのではなく、時間を変えることで期待度を変化させていることから、演出パターンの組合せが画一的になることを避けるとともに、演出パターンの変更による制御の複雑化を抑制することができる。
加えて、装飾図柄の変動表示において、決着演出(ラストシーン)までに当選期待度が高められなかった場合には、決着演出(ラストシーン)で当選期待度の高い演出パターンが導出されようとも、決着演出は長くされず、比較的短い決着演出が導出されるようになっている。従って、決着演出において遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での長いパターンの決着演出の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示のシーン3においてサブ演出としてのボタン演出が導出される場合、メイン演出が中断される(メイン演出が進行せず、メイン演出の態様が維持される、つまり、止まっているものは止まり続け、変動しているものは変動し続ける)ようになっている。このため、変動開始の時点で、ボタン演出に割り当てられる時間として、演出ボタン125が操作されなかった場合の最長の時間が設定されているのであるが、ボタン演出において演出ボタン125の操作が行われた場合には、ボタン演出の長さが変更されることとなり、メイン演出にずれが生じる(例えば、決着演出に移行するタイミングがずれる)こととなる。
この点、かかるサブ演出で使用される時間に応じて、結果教示演出の直前に行われる印象時間としての決着演出の時間を適宜設定する(変動表示の開始後にサブ演出の時間が確定する場合には、その後の決着演出の開始時に決着演出の時間をもう一度設定する)ことによって、装飾図柄の変動表示全体の時間の帳尻を合わせることができ、変動表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示装置43a、43bで行われる変動表示と確実に同期させることができる。
さらに、決着演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、装飾図柄表示装置42の変動表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、サブ演出が行われた場合、メイン演出が中断され、メイン演出における特定演出(決着演出等)の導出タイミングが遅延させられる構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、変動表示をより確実に堪能してもらうことができる。
さらに、印象演出である決着演出は、メイン演出のうち最後のラストシーンであって、なおかつ、結果教示演出の直前において行われるように構成されている。つまり、決着演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、当否抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、当否抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。従って、本実施形態のように、決着演出をラストシーンの結果教示演出の直前に導出させることで、決着演出をサブ演出よりも後に配置でき、決着演出において変動表示の時間の帳尻合わせが確実にできる上、決着演出によって変動表示のラストを盛り上げることができるといった相乗効果が奏されることとなる。
尚、サブ演出の時間は、装飾図柄の変動開始時に決着演出の時間に応じて設定されていることから、大当たり状態の発生に期待の持てる演出パターンが選択された場合に、装飾図柄の変動表示の最後を盛り上げるべく決着演出の時間を長く設定したい場合には、装飾図柄の変動表示の開始時に決着演出の時間を長く設定することで、相対的に、サブ演出の時間が短く設定され、変動表示の開始後にサブ演出の時間が最長となることが確定したとしても、決着演出の時間をある程度長く確保することができる。
また、メイン演出のうち決着演出以外の時間は変動表示の開始後に変更されないことから、サブ演出がメイン演出の特定演出に被ることを回避するといった上記作用効果がより確実に奏される。
また、本実施形態では、当否抽選の結果を教示するといった重要な役割の特別表示装置43a、43bについては主制御装置261で確実に制御しつつ、装飾図柄表示装置42の制御をサブ制御装置262(及び表示制御装置45)が担うことで、特別表示装置43a、43bにおける表示の正確性を確保するとともに、主制御装置261の制御負担の増加を回避しつつ、装飾図柄表示装置42の態様の複雑化及び多様化等を図ることができる。
さらに、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の時間(以下、変動時間という)は主制御装置261によって決定されることから、特別表示装置43a、43bにおける変動表示と同期して行われる装飾図柄表示装置42の変動表示の変動時間についても、主制御装置261によって決定されるといえる。そこで、サブ制御装置262は、主制御装置261によって定められた変動時間内で、ラストシーンの時間の長さを長くすれば、それまでのシーンの時間の長さを短くし、ラストシーンの時間の長さを短くすれば、それまでのシーンの時間を長くするといった具合に、ラストシーンの時間に応じて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することで、ラストシーンの時間を長短させても、装飾図柄表示装置42の変動表示を特別表示装置43a、43bの変動表示に同期させる(開始・終了のタイミングを同じにする)ことができる。
加えて、本実施形態では、大当たりに対応する変動表示であるにもかかわらず、トータル期待度、及び、ラストシーンの大当たり期待度が低いシーン別演出表示が選択された場合、ラストシーンの時間に関して比較的ロングパターンが選択され易くなっている。これにより、ラストシーンにおいて、シーン別演出表示の大当たり期待度が低くても、該シーン別演出表示がロングパターンで導出された場合の大当たり期待度をより向上させることができる。従って、トータル期待度が高いシーン別演出表示の組合わせが導出される場合であって、ラストシーンにおいて大当たり期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、ラストシーンがいくらロングパターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
尚、装飾図柄が一旦外れの組合わせで停止表示されたかのように見せかけておいて、装飾図柄が再変動する再始動演出が行われる場合(特殊パターン2の場合)であっても、特別表示装置43a、43bの変動時間内に収まるようになっている。このため、例えば、変動インターバルにおいて行われる演出(例えば、大当たりする場合の再抽選演出)等を無理なく、確実に実行することが可能となる。ちなみに、変動インターバルにおいて行われる演出については機種毎に適宜設定されるものであり、再抽選演出が行われることのない構成(大当たり教示後の変動インターバル全体をオープニング演出に充ててもよい)や、再抽選演出が必ず行われる構成などとしてもよい。
また、本実施形態では、所定の装飾図柄の変動表示(特別表示装置43a、43bの変動表示)に関して、残りの期間を示す態様と、大当たり期待度とを対応付けた印象時間表示471を装飾図柄表示装置42(の表示領域の右部)において導出可能に構成されている。このため、残り時間があればチャンスが残されており、残り時間がなければ結果が確定するといった基本的な情報の他に、装飾図柄表示装置42における変動表示の進行具合と、印象時間表示471で示される残り期間とを比較して、この先にどのような演出が導出される可能性があるのかを予想しながら変動表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、例えば、装飾図柄の変動表示が終了する可能性のあるポイントが近付いてきたが、印象時間表示471では、変動表示が未だ終わるような感じではないので、さらに、より期待のできる演出が導出されるであろう等といったような楽しみ方を付加することができる。
従って、印象時間表示手段の表示が、所定の変動表示の残り期間を示すだけといった構成に比べ、所定の変動表示に対応する演出表示に関して、この先にどのような演出が導出されるのかの印象時間表示手段における示唆のバリエーション等を増やすことができ(単に変動表示がまだ終わっていないというだけでなく、どの程度、当選期待度の高い演出が導出されるのかということまで示唆できる)、より多彩で複雑な演出を行うことができる。さらに、印象時間表示471の態様によって、ラストシーンの時間の長さを推測することができ、ラストシーンのシーン別演出表示と、印象時間表示471とを見比べる等して、ラストシーンの展開(ロングパターンが選択されるのか等)や結果を推測するといった遊技性を付加することができる。加えて、見比べる遊技者の動作を前提として矛盾演出等の演出を追加することができる。
また、印象時間表示471は、変動表示の進行とともに、パラメータ表示472が徐々に減少していき、変動表示の終了とともに「0」になる構成となっている。このため、経時的な印象時間表示471の態様変化から、残り時間を推測したり、大当たり期待度を推測したりすることができ、推測による楽しみを十分に堪能することができる。
さらに、変動表示の各シーンにおいて大当たり期待度が「中」や「高」の演出パターンが選択された場合には、各シーン内の所定のタイミングでパラメータ表示472が増加するように構成されている。このため、変動表示の内容が同じであっても、同じタイミングでパラメータ表示472の量が異なるといった事態が発生し、パラメータ表示472の量が多いほど、大当たり期待度が高くなるようになっている。これにより、装飾図柄の変動表示の進行とともに態様変化する印象時間表示471をより面白味のあるものとすることができ、印象時間表示471と、変動表示(大当たり期待度)とをより密に絡めた演出を導出することができる。
尚、本実施形態では、装飾図柄の変動表示のうち大当たり期待度が高まるものとして対応付けられている演出が導出された段階で、パラメータ表示472が増加するように構成されている。従って、パラメータ表示472だけがひそかに増加する等といった構成に比べ、大当たり期待度が高められたことをより認識し易くすることができる。従って、印象時間表示471への関心をより高めることができる。
加えて、印象時間表示471は、変動表示の開始時から、変動表示の終了時まで導出されるようになっている。このため、動表示の経時的な大当たり期待度の変化をより印象時間表示471に反映させ、印象時間表示471をより面白味のあるものとすることができる。また、当該パチンコ機10を遊技するのが初めてな遊技者等にとって、印象時間表示471がどの演出にどのような価値があるか等のガイドとなり、遊技により早く馴染み易くすることができるといった作用効果がより一層奏される。
また、印象時間表示471においてパラメータ表示472の残りがあり、変動表示の残り期間が表示されている状態において、当該変動表示の残り期間が終了する前に、装飾図柄表示装置42の変動表示が終了するような疑似停止態様(疑似終了演出)が導出可能に構成されている。つまり、装飾図柄表示装置42の変動表示が終了してしまったかのように思えたが、印象時間表示471を確認したところ、所定の変動表示が終わる様子ではないので、変動表示についても、さらに続いていくであろうといった、終わらない安心感を持って、演出表示の未だ続くといった展開を楽しみに待つことができる。従って、遊技者にとって優越感を感じることのできる機会を増やすことができ、興趣の向上等を図ることができる。
加えて、印象時間表示471では、パラメータ表示472の変動開始時の量を示す基準ライン474と、変動終了時の量を示す終了ライン473とが表示されるようになっている。このため、装飾図柄の変動表示のうち今がどの時点であるのかや、パラメータ表示472が増加したか否か等をより把握し易くすることができる。従って、遊技者は、印象時間表示471に基づいて、変動表示の様子が良いのか否かの判断をより容易に行うことができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、装飾図柄の変動表示が4つのシーンに区切られているが、シーンの数、シーンの切替わりのタイミング等は機種毎に適宜設定可能である。さらに、装飾図柄の変動パターン(リーチパターン)によって、シーンの数が異なるものがあるように構成してもよい。また、上記実施形態において、装飾図柄の変動表示において導出される各種演出の態様等については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。さらに、各シーンにおいて、大当たり期待度が設定されている演出項目が1乃至複数設定されるように構成してもよい。例えば、シーン2において、ボタン演出の後、予告演出が導出されるように構成してもよいし、シーン3において、スーパーリーチ発展とともにカットイン演出(退避位置と機能位置との間を変位可能とする可動役物を機能位置に変位させる可動役物演出)が導出され、その後、ボタン演出が導出されるように構成してもよい。加えて、チャンスアップ演出やサブ演出(ミニキャラクタの表示、カットイン演出、ボタン演出等)が複数のシーンを跨ぐようにして導出される場合もあるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示を開始させるにあたって、シーン1〜3のトータル期待度と、ラストシーンの期待度とに応じて、ラストシーンの時間(パターン)を決定する際に、ラストシーンの時間を長短させることに伴い、シーン3で行われるサブ演出であるカットイン演出やボタン演出の基本時間を差し引きで長短させるように構成されているが、差し引きで時間を長短させる対象の演出は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、ラストシーン以前のシーンのうち1つのシーンで対応するのではなく、複数のシーンで対応する(時間の増減を分散させる)ように構成してもよい。この場合、各シーンがいつもより長くなったり短くなったりしていることに気付かれ難くすることができる。
加えて、上記実施形態では、装飾図柄の変動開始に際して、各シーンの演出パターン、及び、当否抽選の結果等に基づいてラストシーン(決着演出)の時間の長さが決定され、その後、それ以前のシーン(サブ演出)の時間の長さが決定されるように構成されている(決着演出の時間に基づいてサブ演出の時間を決定する)が、全てのシーンの時間が一度に決定されるように構成してもよいし、サブ演出の時間が決定された後、サブ演出の時間に応じて決着演出の時間が決定されるように構成してもよい。
(b)また、上記実施形態では、シーン3で導出され得るカットイン演出、及び、ボタン演出がサブ演出に相当し、ラストシーンの決着演出が印象演出(ラスト印象演出)に相当する構成となっているが、サブ演出や印象演出の態様や、導出のタイミングや、導出頻度等については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、印象演出が行われ、サブ演出が行われないパターンがあってもよいし、サブ演出(例えば時間が一定のもの)が行われ、印象演出が行われないパターンがあってもよい。さらに、サブ演出が、シーンを跨いで行われる場合もあるように構成してもよい。
また、印象演出は、必ずしも結果教示演出の直前に行う必要はなく、印象演出と結果教示演出との間の別の演出が介在していたり、1回の変動表示において印象演出が複数回導出されたりしてもよいが、変動表示が開始された後に時間の長さが確定するサブ演出よりも後に少なくとも1回の印象演出が導出されるように構成されることが望ましい。さらには、比較的シンプルな態様である印象演出は、結果教示演出の直前に行われることが望ましい。また、印象演出が複数回導出される場合であっても、最後の1回で、時間の調整が行われる(最後以外の印象演出の時間は変わらない)よう構成することが望ましい。この場合、時間調整が行われる印象演出が変動表示の途中で導出されたり、何回も導出されたりすることで、遊技者が変動表示の途中で印象演出の長さが変化することに気を取られてその後の展開に集中できなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、印象演出が複数回(過剰に)発生することで、変動表示がくどくなり過ぎたり、制御の複雑化(無駄)を招いたりしてしまうことを回避することができる。
加えて、決着演出の説明として記載されている「同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出」とは、所定の静止画が随時又は段階的にズームアップ、又は、スライドするような表示や、画像は同じ又はほぼ同じであるものの配色が変化する(ホワイトアウトやブラックアウトも含む)表示等を含む趣旨である。つまり、印象演出としては、その開始から終了まで、視認態様がほとんど変わらないものを意図している。また、例えば、決着演出において、結果教示演出までの間、演出ボタン125を連打させる、又は、長押しさせるといったボタン演出を行うように構成してもよい。
尚、決着演出(印象演出、ラスト印象演出)は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出ではない(場合もある)ように構成してもよい。加えて、上記実施形態において、決着演出を長く設定した結果、サブ演出が省略されるパターンもあるように構成してもよい。
また、カットイン演出についても、変動表示が開始された後に、長さが変更される場合があるように構成してもよい。例えば、シーン1において、演出ボタン125の操作を使用して遊技者が演出内容を選択する選択演出が導出され、その選択内容に応じて、カットイン演出の種別が変化するように構成してもよい。
さらに、(ラストシーンよりも前のシーンで行われる)カットイン演出の時間については、ラストシーンの時間の初期設定に応じて時間を差し引きで長短させられる対象とされないように構成してもよい。つまり、カットイン演出は(ほぼ)静止画(役物演出を伴ってもよい)であり、遊技者としては導出時間をカウントし易い。このため、カットイン演出の時間をカウントすることで、ラストシーンの時間を推測され、変動表示の結果が見え透いてしまう等といった事態を回避することができる。
また、上記実施形態におけるボタン演出のうちの結果表示は、実質的にカットイン演出となっているが、例えば、演出ボタン125の操作が行われた場合に、結果表示期間が設けられるのではなく、メイン演出の態様(演出パターン)が切替わる(ステージが複数あって該タイミングで好ましいステージに移行する等)ように構成してもよいし、例えば、演出ボタン125の操作に基づいて抽選が行われ、抽選の結果に応じて、結果表示の内容が決定される(結果表示期間の態様、長さがその時点で確定する)ように構成してもよい。この場合、演出性の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態において、演出ボタン125を使用したボタン演出を決着演出で採用することも可能である。例えば、装飾図柄表示装置42において、決着演出に際して導出されたボタン演出の有効期間内に演出ボタン125を押圧し、そのまま押圧し続けることで、外れの場合には、結果教示演出の開始時にボタン演出が終了し、大当たりの場合には、結果教示演出が開始されてもボタン演出が導出され続け、大当たりが教示される、或いは、確変大当たりの場合には、大当たりのオープニング演出が開始されてもボタン演出が導出され続け、確変大当たりが教示されるように構成してもよい。この場合、決着演出の時間が長短することと、ボタン演出の終了のタイミングが、決着演出の終了時、結果教示演出の終了時(変動表示の終了時)、及び、オープニング演出の終了時等といった具合に複数あること(タイミングや数は機種毎に適宜設定可能)とが相俟って、変動表示のラストをより面白くすることができる。
(c)上記実施形態では、サブ演出であるボタン演出において演出ボタン125が操作されることで、予め最長となる場合の時間に設定されていたボタン演出の時間が短くなった場合、その分だけ、決着演出の時間が長くなるように再設定される構成となっている(サブ演出の時間に基づいて決着演出の時間を決定する)が、特にこのような構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、上記実施形態では、ボタン演出の受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われない場合にも、操作された場合と同じ時間だけ結果表示が行われるように構成されているが、操作されなかった場合には結果表示が導出されないように構成してもよい。この場合、演出ボタン125が操作されなかった場合にボタン演出の時間が最も短くなる可能性がある。これに対応して、装飾図柄の変動開始時には、ボタン演出が最短の場合の時間を設定しておき、演出ボタン125が操作されることでボタン演出が延長された場合に、延長された分だけ、決着演出の時間を短く再設定するように構成してもよい。
尚、例えば、サブ演出が行われている状態であっても、メイン演出が中断されずに進行するように構成する等して、変動開始後に決着演出の時間を変更しない(変更しなくても、装飾図柄の変動表示が特別表示装置43a、43bの変動表示と同期して終了する)ように構成してもよい。
また、変動開始時に決着演出の時間を長く設定しても、ボタン演出において演出ボタン125を受付表示期間(操作有効期間)の開始直後に操作することで、決着演出が長くなってしまうことが懸念される。つまり、決着演出を短く設定すると、受付表示期間が長くなり、ボタン演出で演出ボタン125が即座に押されて受付表示期間が即座に終了すると、受付表示期間の残り時間が決着演出に加算され(短くした分の時間が戻ってきてしまう)、決着演出が短くならないといった事態を招くことが懸念される。この点、受付表示期間が規定時間以上に設定される場合には、操作有効期間の開始が受付表示期間の開始よりも遅れるように構成してもよい。この場合、変動開始時に決着演出を短く設定したにもかかわらず、ボタン演出で演出ボタン125が即座に押されて受付表示期間が即座に終了することで、決着演出の時間が長くなるように変更されてしまうといった事態を抑制することができる。
さらに、当該構成を採用する場合、ボタン演出(受付表示期間)が開始されてから、操作有効状態とされるまでの期間は操作無効状態であるが、かかる期間を違和感なく経過させるべく、ボタン有効期間における演出ボタン125の操作方法を複数用意し、かかる期間の長さに応じて、選択される操作方法が限定されるように構成してもよい。例えば、かかる期間が長い場合(間を持たせたい場合)は、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、かかる期間が短い場合(極力短くしたい場合)には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
この場合、演出ボタン125の操作方法が異なれば、演出ボタン125が操作されてから、ボタン演出の結果表示が導出される契機として認められるまでの時間に差異が生じる。このため、ボタン演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出ボタン125の操作方法のパターンを設定することで、ボタン演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、ボタン演出の結果表示を確実に導出することができる。
また、上記実施形態では、カットイン演出やボタン演出が導出される場合、そのパターンや、演出ボタンが実際に操作されるか否かに関わらず、サブ制御装置262で判断される大当たり期待度が一定(中程度)に定められ、ラストシーン等の時間に影響を及ぼさないように構成されているが、パターンや演出ボタン125の操作の有無に応じて大当たり期待度も変化するように構成してもよい。例えば、ボタン演出において演出ボタン125が操作され、そのリアクションとして結果表示期間において高期待度の演出が導出された場合には、当該結果表示期間を(急遽)短くし、その分だけ決着演出を長くするように構成してもよい。
また、印象時間表示471に関しては、ボタン演出が導出されても、対応するボタン有効期間(演出操作有効状態)中に演出ボタン125が操作されなければ、ボタン演出に対応する表示態様の変化(パラメータ表示472の増加)が生じないように構成されているが、例えば、操作されないことに応じて余分にパラメータ表示472が減少したり、操作された場合と同様にパラメータ表示472が増減したりするように構成してもよい。
但し、ボタン演出が導出されただけでは、演出ボタン125が操作された場合に導出される筈の操作演出表示に対応する大当たり期待度が印象時間表示471に反映されないように構成することで、印象時間表示471の期待度と、遊技者が装飾図柄の変動表示を視認してきた流れでの遊技者の変動表示への評価とをより一致させ易くなるとともに、ボタン演出中に演出ボタン125を操作すればより正確な大当たり期待度に関する情報が得られることから、かかるボタン演出への興味をより強めることができ、ひいては、遊技へのより積極的な参加により、遊技意欲の向上を図ることができる。
また、決着演出でボタン演出を採用する場合、印象時間表示471の態様(パラメータ表示472の量等)に応じてメイン演出等の態様を変化させる変化させるように構成してもよい。例えば、演出ボタン125を1回操作する毎にパラメータ表示472が所定量減り、それに伴って、装飾図柄表示装置42の背景色等が変化し得る(量が多いほどハイチャンス)ように構成してもよい。この場合、ボタン演出及び印象時間表示471の両方に対し相乗的に遊技者の興味を引くことができる。尚、特別表示装置43a、43bの途中でボタン演出が行われる場合には、演出ボタン125を操作しても、印象時間表示471のパラメータ表示472が「0」になることはない。
また、決着演出でボタン演出に応じて(ボタン操作が行われなくても決着演出において対応する表示が導出される(決着演出の期間内に操作無効状態に切り替わるとともに対応する演出を導出する)ように構成してもよいし、ボタン操作が行われない場合には結果教示演出まで特に演出がない(ボタン操作を促す表示が導出され続ける等)ように構成してもよい。さらに、上記実施形態では、変動表示の進行とともに、パラメータ表示472が次第に減少していくような表示が導出されるように構成されているが、パラメータ表示472を減少させるといった構成を採用する場合、パラメータ表示472が次第に減少するような表示を行わなくてもよい。
加えて、上記実施形態では、ボタン演出に際して演出ボタン125が操作された場合に、それに対応して(対するリアクション演出として)装飾図柄表示装置42において導出される演出パターンが変動表示の開始時に決定されているが、遊技者がボタン有効期間において演出ボタン125を操作したことを契機にボタン演出乱数カウンタの値を取得し、該当シーンの当選期待度に応じて選択されるボタン演出テーブルを参照して、ボタン演出乱数カウンタの値に基づき、導出するリアクション演出のパターンを決定するように構成してもよい。
さらに、ボタン演出のリアクション演出に応じて、その後のシーンのシーン別演出表示のパターンが選択されるように構成してもよい。加えて、シーン別演出表示のパターンによって、カットイン演出やボタン演出(ボタン有効期間等)の長さやタイミングが異なるよう構成してもよい。
また、遊技者が演出ボタン125等を操作して演出パターンを選択するような構成であって、選択された演出パターン(どの演出パターンが選択されてもシーン別演出表示の時間が同じになってもよいし、違いがあってもよい)によって、その最中に導出されるボタン演出やカットイン演出(サブ演出)の時間、導出タイミング、導出確率等が異なるように構成してもよい。
加えて、遅くとも決着演出の開始のタイミングで、パラメータ表示472の残りが、通常のパラメータ表示472の減少速度では、決着演出の終了のタイミングになってもなくならないような量になった場合に、決着演出においてボタン演出を発生させることを決定し、演出ボタン125の操作と、当該操作に伴う装飾図柄表示装置42における演出とに応じて、パラメータ表示472の残りが余分に減少するように構成してもよい。のこ逆に、決着演出の開始のタイミングで、パラメータ表示472の残りが少なく、パラメータ表示472が通常の速さで減少していくと、決着演出の終了の前までになくなってしまうような場合に、決着演出においてボタン演出を発生させ、これに伴って、パラメータ表示472が増えるような演出を行うこととしてもよい。これにより、決着演出の前までにパラメータ表示472を増減させるような演出の多様化を図ることができる。さらに、決着演出の終了のタイミングと、パラメータ表示472がなくなるタイミングとが一致しなくなってしまうといった事態を回避することができ、サブ演出の多様化や、利便性の向上等を図ることができる。
また、決着演出の前までにボタン演出を発生させて、パラメータ表示472を所定量消費する代わりに決着演出の態様が良くなる(決着演出の演出パターンが良いときに、決着演出の前までに、パラメータ表示472が増える演出の後、パラメータ表示472を消費するボタン演出を発生させる)ような演出を発生可能に構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、決着演出の前の段階において、大当たり期待度を上昇させ、パラメータ表示472が比較的大きく増える演出(予告演出等)を導出可能に構成されている点が記載されているが、決着演出の前の段階においてパラメータ表示472が比較的大きく減る演出を導出可能に構成してもよい。また、パラメータ表示472が変動表示の開始時から通常よりも多い態様で導出される場合があってもよい。
尚、上記実施形態では、パラメータ表示472が決着演出の終了とともに0になるように構成されているが、決着演出の開始とともに消去されるように構成してもよい。さらに、決着演出の開始時から経過した時間に対応する表示(パラメータ表示等)を導出する(場合もある)ように構成してもよい。例えば、かかる表示が規定量以上とされることで大当たりの発生が確定したり、かかる表示が規定量以上とされた状態で大当たり状態が発生することで、より望ましい大当たり状態の種別(ラウンド数が多い、高入球状態が付与される等)が付与されることが確定したりするように構成してもよい。
また、上記実施形態では、パラメータ表示472が装飾図柄の変動表示(演出表示)の最初から最後まで表示される(決着演出の終了で0になり、変動表示の終了までそのままの態様とされる)ようになっているが、パラメータ表示472は、決着演出の開始時から決着演出の終了までの間に導出されるように構成してもよいし、変動表示の開始から決着演出の開始までの間に導出されるように構成してもよいし、抽選で導出されたりされなかったり構成したり、抽選で導出のタイミングが異なるように構成したりしてもよい。
(d)上記実施形態において、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方に位置する機能位置と、装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な演出手段としての可動式の役物(可動役物)を設け、ボタン演出等のサブ演出や決着演出や結果教示演出等に対応して、可動役物を機能位置に変位させるエフェクト演出を導出可能に構成してもよい。例えば、ボタン演出の結果表示を引き立てるべく、開始及び終了のタイミングが結果表示期間と同期するようにして導出可能に構成してもよい。また、カットイン演出のランダムなタイミングでエフェクト演出が行われるように構成することとしてもよい。この場合、カットイン演出の途中でランダムにエフェクト演出が導出されたインパクトにより、遊技者が(無意識に)行っていたカットイン演出の導出時間のカウントを忘却させる等することができる。このため、カットイン演出の時間に基づいて決着演出の時間が推測され、結果的に、変動表示の結果についても推測されてしまうといった事態を抑制することができる。
その他、特に言及していないが、サブ演出や決着演出等に対応して、対応する音声が導出されたり、電飾としてのランプが発光したりする等、演出用の各種演出部材(演出手段)が装飾図柄表示装置42における表示と連動するように構成してもよい。特に、サブ演出中においてこれらの演出手段によるエフェクト演出をランダムに発生可能に構成することによって、サブ演出を盛り上げることができるとともに、サブ演出の時間が決着演出に関する調整のために長短したことを分かり難くすることができる。尚、エフェクト演出のタイミング、回数、長さ、パターン数等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。
その一方で、決着演出では、エフェクト演出は、決着演出の最初から最後まで導出されるパターンと、全く導出されないパターンとだけであることとしてもよい。この場合、エフェクト演出によって、決着演出がロングパターンなのかショートパターンなのかが分かり難くなってしまうといった事態を回避することができる。
(e)上記実施形態において、当否抽選の結果に関係なく、ラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせのみに基づいてラストシーンの長さを決定する(場合がある)ように構成してもよい。例えば、主人公が動物を仲間にするといった演出において、シーン1で「犬」を仲間にし、シーン2で「猿」を仲間にし、シーン3で「雉」を仲間にした場合にラストシーンがロングパターンとなり、その他の動物の組み合わせであった場合にはラストシーンがショートパターンとなるように構成としてもよい。
このような構成を採用することで、各シーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が高いか否かといったように遊技性が一辺倒になってしまうことを防止することができる。但し、当否抽選の結果を加味することによって、当否抽選に当選しないにもかかわらず、大当たり期待度の高い演出表示が頻発してしまう等といった興趣の低下を招くような事態をより確実に抑制することができる。
(f)上記実施形態では、ラストシーンに大当たり期待度の異なる複数の演出パターンが設定されているが、例えば、ラストシーンでは、直前のシーンの演出を引き継いで最後に当否抽選の結果を教示、又は、示唆するだけであって、ラストシーンで大当たり期待度が変化するような要素が時間の長さ以外には存在しないように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ラストシーンの前までのシーンで大当たり期待度の高いシーン別演出表示の組合わせが導出されると判別された場合には、ラストシーンが必ずロングパターンとなるように構成されているが、ラストシーンの当選期待度が低い場合、すなわち、ラストシーンまでと、ラストシーンとの間で、大当たり期待度のギャップが大きくなってしまう場合にだけ、必ずラストシーンをロングパターンとし、ラストシーンの大当たり期待度が中程度の場合や、高い場合には、所定の抽選に基づいて、ロングパターン、特殊パターン、及び、ショートパターンのいずれかを設定するように構成してもよい。
(g)上記実施形態において、ラストシーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が高いと判別される(、かつ、当該演出表示の最後に結果教示演出で当否抽選にて当選したことが教示される)場合において、当該ラストシーンのシーン別演出表示を、所定の抽選に基づいて、強制的に、大当たり期待度が高くないと判別されるシーン別演出表示とし、かつ、ラストシーンの時間の長さをロングパターンとなるように再設定可能に構成されていることとしてもよい。この場合、ラストシーンのシーン別演出表示の大当たり期待度が低くても、ロングパターンで導出された場合の大当たり期待度をより向上させることができる。従って、ラストシーンの前までのシーンにおいて大当たり期待度がかなり高まっている状態において、ラストシーンにおいて大当たり期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、該シーン別演出表示がいくらロングパターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
(h)上記実施形態では、シーン1〜シーン3のシーン別演出表示の大当たり期待度(「低」、「中」、「高」のいずれか)の組み合わせに基づいて、対応するテーブルを参照し、トータル期待度を決定しているが、例えば、シーン別演出表示と、大当たり期待度を示す期待ポイントとの対応関係を記憶する対応ポイント記憶テーブルを設け、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の期待ポイントの和が規定値以上であるか否かの判別結果と、当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定するように構成してもよい。この場合、ラストシーンの時間を決めるために、装飾図柄の変動表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせを逐一判断するのではなく、ポイントで判断することによって、制御の簡素化等を図ることができる。特に、シーンの数が比較的多い場合には、かかる作用効果がより顕著なものとなる。
(i)上記実施形態における演出操作手段としての演出ボタン125は、遊技者が操作可能な部位である操作部が操作位置と、非操作位置との間を変位可能に構成されているだけであるが、例えば、操作部が操作されていない状態において操作部が変位可能に構成されるように構成してもよい。つまり、例えば、演出ボタン125は、操作部と、操作位置に変位した操作部を検知可能な操作検知スイッチ(操作検知手段)と、操作部を非操作位置側に付勢するコイルばね(付勢手段)とを備え、操作されていない状態にある操作部を第1位置に位置させる第1状態と、操作されていない状態にある操作部を前記第1位置よりも当該演出ボタン125が取付けられた被取付部(上皿19)から大きく突出する第2位置に位置させる第2状態とに切替える切替手段としての切替装置(操作部を第1位置と第2位置とに変位させる駆動手段等)を設けることとしてもよい。そして、例えば、ロングパターンの決着演出において操作演出が導出され、当該操作演出では、操作部が第2位置とされるように構成してもよい。この場合、決着演出を盛り上げ、興趣の向上を図ることができる。
尚、操作演出における演出ボタン125の態様により、大当たり期待度の示唆を実行可能に構成してもよい。例えば、突出長が段階的に、或いは、無段階的に調節可能であり、印象時間表示471に応じて、その突出量が変化するように構成してもよい。この場合、印象時間表示471への興味をより高めさせることができる。加えて、演出ボタン125は、第1位置及び第2位置のどちらにあっても、操作部を操作位置と非操作位置とに変位可能(操作位置に変位した操作部が操作検知スイッチに検知される)に構成されていることとしてもよい。また、決着演出では、操作部の長押し演出や連打演出を行うこととしてもよい。
(j)上記実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示が行われる場合には期間待度表示471が必ず行われるように構成されているが、例えば、抽選で印象時間表示471が導出されるか否かが決定されるように構成してもよい。さらに、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126を操作しての入力によって印象時間表示471を非表示にできる(印象時間表示471を導出する制御をしない、或いは、導出可能な制御はしているが、画層を変える等して導出だけしない)ように構成してもよい。特に、装飾図柄の変動表示の途中であっても、印象時間表示471を、ワンタッチで非表示とすることができるように構成されていることが望ましい。つまり、印象時間表示471の態様に基づいて、当該変動表示には期待できそうだということを確認した場合に、ある程度の内容の濃い変動表示(シーン別演出表示)が導出されることが担保された状態で、印象時間表示471を非表示として、ドキドキ感をアップさせるといった楽しみ方などを選択することができる。ワンタッチで非表示とする態様例としては、例えば、操作手段としてのボタン(例えば、演出ボタン125)を2回連続で押す、操作手段としての十字キー126の下を押す、装飾図柄表示装置42の前方に位置する物体を検知可能な近接検知手段(センサやタッチパネル等)により、印象時間表示471の前方に位置した物体が素早く側方に移動した(フリックされた)と検知されるように手を動かす等が挙げられる。
さらに、印象時間表示471の態様や、印象時間表示471を利用した演出等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、棒グラフ状ではなく、円グラフ状としたり、碁盤目状(例えば、塗りつぶす箇所を増加させる等して時間経過を示す)としたりすることができる。また、大当たり期待度及び残り時間の変化を各種メータ表示機のような態様(例えば、目盛りのついた文字盤と針の組合わせや、数字等)で示してもよい。さらに、印象時間表示471として、パラメータ表示472に隣接してキャラクタや飾り等のオブジェクト画像を表示可能とし、それらの表示態様によっても、大当たり期待度や、パラメータ表示472の増加量(例えば、増加し易い状態であるとか、間もなく大きく増加する等)や、潜確モード(例えば、潜確モードで導出され易いキャラクタ、潜確モードでのみ導出され得るキャラクタを導出可能にしたり、潜確モードでは通常モードに比べてパラメータ表示472が増加し易い、印象時間表示471の視認態様が豪華になり易い等の特徴を付与したりする)を示唆するように構成してもよい。このように、印象時間表示471の態様によって、潜確モードの示唆等も行うことにより、印象時間表示471をより魅力のあるものとすることができる。
尚、変動表示の残り時間を数字で示すとともに、大当たり期待度を前記数字の色によって示すように構成してもよいが、残り時間が明確になり過ぎてしまうことで、変動表示の面白さが低減したり、数字の色の意味が分からない、或いは、残り時間と大当たりとの関係が分かり難くなる等といった不具合が発生したりすることが懸念されるため、残り時間かつ大当たり期待度を示す印象時間表示471は、面積や長さで示すことが望ましい。
また、印象時間表示471のモチーフに関する表示態様を(例えば、後述のモバイル連動遊技を行うことで)遊技者が設定可能に構成してもよい。この場合、印象時間表示471のモチーフに関する表示態様を遊技者が自分の好みに設定できることで、遊技者は遊技をより楽しく進行することができる。
尚、「印象時間表示471の表示態様を設定可能」とは、印象時間表示471のモチーフを変更可能、色を変更可能等のことを含む趣旨である。例えば、印象時間表示471の形状を四角から円に代えたり、印象時間表示471のモチーフを「犬」から「猫」に変えたりすることができるように構成してもよい。また、印象時間表示471の形状等に応じて、残り時間の減り方や、大当たり期待度のアップの仕方などが異なるように構成してもよい。さらに、印象時間表示471の設定は、遊技者が演出ボタン125や十字ボタン126を操作することにより行うこととしてもよいし、携帯通信端末を介してパチンコ機10とサーバとの間で情報交換を行うモバイル連動遊技を行う過程で、サーバのウェブページ上で、携帯通信端末やパーソナルコンピュータの操作によって行うことと(該設定情報はサーバが発行するパスワードに含まれ、該パスワードをパチンコ機10に入力することで、前記設定情報が反映される)してもよい。
また、例えば、印象時間表示471のパラメータ表示472を増加させる期待度アップ演出のパターンの導出割合を遊技者が設定可能に構成してもよい。この場合、印象時間表示471への関心をより高めることができる。
さらに、印象時間表示471の表示位置を遊技者の操作(演出ボタン125や十字ボタン126による操作、或いは、装飾図柄表示装置42にタッチパネルや近接検知センサを設け、これらに遊技者が手の動き等を検知させることによる操作)によって変更可能に構成してもよい。この場合、遊技者が印象時間表示471を好みの位置に表示せることができるため、遊技の快適さを向上させることができる。また、印象時間表示471の大きさを変更可能に構成されていることとしてもよい。加えて、印象時間表示471を複数(箇所)に分割して表示可能に構成してもよい。
(k)また、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42において印象時間表示471が導出されるように構成されているが、装飾図柄表示装置42とは別に、印象時間表示471を表示可能な表示装置を設けることとしてもよい。
また、印象時間表示471に関し、基準ライン474や、終了ライン473だけでなく、所定時間を示すピッチで目盛り(例えば1目盛り2秒相当)を表示したり、リーチが発生する場合にはリーチが発生する筈のタイミングや、スーパーリーチ演出が導出される場合にはスーパーリーチ演出が導出される筈のタイミングを示す目盛りを表示したりしてもよい。また、基準ライン474や終了ライン473を省略することも可能である。
(l)上記実施形態では、装飾図柄の変動表示は、特別表示装置43a、43bの所定の変動表示の開始とともに開始され、前記所定の変動表示の終了とともに終了するように構成されているが、例えば、前記所定の変動表示の終了の段階では終了せずに、その後の変動インターバルを経由して、その後の所定の変動表示の終了とともに終了するように構成してもよい。つまり、上記実施形態では特に言及していないが、連続予告演出が導出される複数の装飾図柄の変動表示であっても、対応する特別表示装置43a、43bの変動表示が終了する毎に、装飾図柄を停止表示させる構成となっている。これに対し、複数の特別表示装置43a、43bの変動表示に対応する複数の装飾図柄の変動表示にわたって展開される(途中で装飾図柄の停止態様を(上記実施形態のように中央で大きく)表示することなく、かつ、変動インターバル中も展開される)演出を導出可能に構成してもよい。
但し、決着演出を導出する場合には、装飾図柄の変動表示は、特別表示装置43a、43bの所定の変動表示の開始とともに開始され、前記所定の変動表示の終了とともに終了することが望ましい。さらに、印象時間表示471が導出される場合、印象時間表示471に関しては、特別表示装置43a、43bの変動表示を跨ぐことなく、特別表示装置43a、43bの各変動表示の終了とともにバロメータ表示472が「0」になるように構成することが望ましい。すなわち、特別表示装置43a、43bにおける複数の変動表示にかけて行われる装飾図柄の変動表示(複合演出表示)は、複数の変動表示の時間を利用して行われることから、複合演出表示が開始されてから終了するまでの間に複数の変動表示が消化されていることになる。このため、演出表示と変動表示とは1対1で対応するものであると認識し、複合演出表示を熱心に視認していた遊技者は、複合演出表示の終了後に、変動表示が複数消化されていることにより、自分の知らぬ間に変動表示を行う権利が余分に消失させられたのではないか等といった不信感を抱いてしまうことが懸念される。
この点、印象時間表示471のバロメータ表示472を、特別表示装置43a、43bの毎回の変動表示と対応させることにより、複合演出表示に対応する特別表示装置43a、43bの各変動表示が消化されている様子を教示することができる。従って、上記懸念を抑制することができ、特別表示装置43a、43bの複数の変動表示に跨るほど期待度の高い演出が実行されているといった認識を持ってもらうことができる。
また、例えば、特別表示装置43a、43bを視認することでも、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されたことを認識することが可能であるが、当否抽選の結果の直接的な教示を行う特別表示装置43a、43bだけを設けるよりも演出性を高めるべく、当否抽選の結果を示唆するに留める(教示を先延ばしにする)場合もある装飾図柄表示装置42が設けられている構成においては、装飾図柄表示装置42及び特別表示装置43a、43bの両方を同時に視認し続けることは難しい。この点、装飾図柄表示装置42の変動表示とともに、印象時間表示471を楽しんでもらおうとする構成において、印象時間表示471で特別表示装置43a、43bの変動表示の消化を教示することで、装飾図柄の変動表示の妨げにならない程度に特別表示装置43a、43bの変動表示の消化をより認識し易くすることができる。さらに、保留表示エリア462の保留アイコン461を視認することでも、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されたことを認識することが可能であるが、印象時間表示471と合わせることで、特別表示装置43a、43bの変動表示が消化されていることの信憑性を高めることができる(何らかしらのエラー等で変動表示と、それに対応する保留アイコン461とが消失したのではないかといった考えの発生を抑制することができる)。
(m)上記実施形態では、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて大当たりに当選した場合にのみ大当たり状態が発生するように構成されているが、別の条件装置により大当たり状態を発生させ得るように構成してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域を開閉させる開閉手段とを有する特定入球手段を備え、始動入賞装置33a、33bの遊技球の入球(始動入賞スイッチ224a、224bの検知)に基づいて、開閉手段を開放させる抽選、及び、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、特定領域には、遊技球が入球可能な特定入球手段、及び、非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、非特定入球手段に入球した遊技球を検知する非特定入球検知手段とが設けられ、特定入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、大当たり状態の付与(及び賞球の付与)が行われ、非特定入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(賞球の付与が行われるのみで、)大当たり状態の付与が行われないといった構成の遊技機に上記実施形態の構成を適用してもよい。尚、特定領域に入球した遊技球を特定入球手段又は非特定入球手段に振り分ける振分け手段や、振分け手段の上流側において、特定領域に入球した遊技球を検知する入球検知手段を設けることとしてもよい。さらに、特定領域に入球した遊技球が特定入球手段に入球し得るルート上に設けられ、該ルートを移動する遊技球を検知する好適ルート検知手段を複数設け、該好適ルート検知手段による検知が行われた場合に、印象時間表示471のパラメータ表示472が増えるように構成してもよい(特定入球手段や非特定入球手段への入球でパラメータは「0」になる)。この場合、当否抽選が行われていない状態の印象時間表示471(を表示する機能)の有効活用を図ることができる。
(n)装飾図柄表示装置42において表示される保留アイコン461の態様や表示位置や保留アイコン461を利用しての演出(変動情報が保留記憶された段階で変動情報の内容を把握し、保留アイコン461の態様で対応する演出(大当たり期待度の示唆等)を行う保留先読み演出)等は機種毎に適宜設定可能である。また、上記実施形態では、保留アイコン461の態様では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動表示なのかが教示されない構成となっているが、例えば、保留アイコン461が第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応するものであるかの情報を有するような態様となる、或いは、そのような態様となる場合があるように構成してもよい。
また、上記実施形態において、装飾図柄表示装置42の複数箇所への物体の近接又は当接を検知可能であり、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続される近接検知手段(例えば、発光部及び受光部を有する近接検知センサやタッチパネル等)を設けることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42の保留表示エリア462に表示された保留アイコン461に対し、遊技者が指等を近接させた場合に、かかる指等の検知に基づいて、かかる保留アイコン461の態様が変化したり移動したりする場合があるように構成してもよい。この場合、保留アイコン461への関心を向上させたりすることができる。
(o)上記実施形態では、発射装置60の発射のタイミング(発射の間隔)を主制御装置261が決定しているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、発射制御回路312によって、発射タイミング(発射の間隔)を計るように構成してもよい。この場合、主制御装置261の制御負担の抑制を図ることができる。
(p)可変入賞装置32の数が1つであったが2つ設けてもよい。さらに、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変入賞装置32等の配置、数についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜配置可能である。加えて、第2始動入賞装置33bは、閉状態でも遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
(q)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを装飾図柄表示装置42に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して装飾図柄表示装置42で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。
尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積される(ラムクリアスイッチを操作しながらの電源オンで消去される)こととしてもよい。また、疑似羽根部材431の挙動パターンの傾向について、(モバイル連動遊技を行っている遊技者に関し、)遊技者が数種類のうちから選択することが可能に構成してもよい。
(r)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。例えば、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態と同様の動作をするとともに、大当たり状態終了後に「通常モード」が付与される大当たりを設定してもよい。また、上記実施形態では、「2RS」の大当たり状態終了後に「潜確モード」が付与されるが、それに代えて、「確変モード」が付与されるように構成してもよい。
尚、装飾図柄表示装置42において、出玉有りの確変大当たり(15RS)に当選したことについての教示が、遅くとも対応する大当たり状態が終了するまでの間に必ず行われるように構成してもよいし、対応する大当たり状態が終了しても行われない(内部的に確変モードである場合でも、装飾図柄表示装置42では、時間短縮モードと同じ引き戻しステージに移行し、時間短縮モードにおいて特別表示装置43a、43bの変動表示が時間短縮モードの上限回数(100回)を超えた場合に、確変ステージに移行するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。さらに、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選においても、「小当たり」に当選する場合があるように構成してもよいし、「小当たり」を省略してもよい。
また、入球サポート抽選における当選確率や、当選した場合の第2始動入賞装置33bの開閉パターン等についても、機種毎に適宜設定可能である。例えば、第2始動入賞装置33bへの1回の開放における遊技球の入賞上限を設定することとしてもよい。より具体的には、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球が入賞上限となるまでの数をカウントする始動入賞上限カウンタを設け、第2始動入賞装置33bを開放する場合に、始動入賞上限カウンタに対して、入賞上限に対応する値を設定し、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われた場合に、始動入賞上限カウンタの値を1減算する処理を行い、第2始動入賞装置33bの開状態中において、閉状態とするタイミングが未だ到来していない場合であっても、始動入賞上限カウンタの値が「0」になった場合には、直ちに第2始動入賞装置33bを閉状態とするように構成してもよい。
(s)また、上記実施形態において、決着演出(ラスト印象演出)の時間の長さと、大当たり種別との対応関係を記憶する印象時間対応テーブルを設け、大当たり種別に応じて、選択される決着演出の時間の割合が変化するように構成してもよい。例えば、確変モードが付与される大当たり種別として、15ラウンド大当たり、10ラウンド大当たり、4ラウンド大当たりを選択可能に構成し、決着演出の時間が2秒の場合には、4ラウンド大当たりの可能性が高く、5秒の場合には10ラウンド大当たりの可能性が高く、7秒の場合には15ラウンド大当たりの可能性が高くなるように構成してもよい。さらに、例えば、決着演出の時間が所定時間を超えた場合には、確変大当たりとなる可能性が高くなる、或いは、確定するように構成してもよい。これらの場合、決着演出への興味を増大させることができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
また、装飾図柄表示装置42(表示画面)における決着演出に伴って行われていた演出(例えば、演出ボタン125を操作し続ける演出、退避位置と機能位置との間を変位可能とする可動役物が機能位置に位置する演出等)を、(遊技者にとって好ましい結果の場合には)結果教示演出にも引き続き(しばらくは)導出させる(又は若干アレンジして導出させる)ように構成してもよい。この場合、結果教示演出で当否抽選等の結果(例えば、大当たり状態の発生)が教示される際の演出の多様化を図ることができ、決着演出(特にロングパターン)を経由して大当たりした等という余韻をより強く付与することができる。
(t)上記実施形態では、既に保留されている第1変動表示よりも後に保留された第2変動表示が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化されるよう構成されているが、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく第1変動表示、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく第2変動表示のどちらであるかに関係なく、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球順に、対応する変動表示が保留され、先に保留された変動表示から順に消化されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合とで、付与され得る大当たり種別の振分け割合が異なるように構成されているが、同一となるように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく賞球数と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく賞球数とが同じとなっているが、一方が他方よりも多くなるように構成してもよい。
また、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、少なくとも一方の変動表示に関して保留記憶することができないように構成することも可能である。
(u)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209〜ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
(v)上記実施形態において、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理の結果(当否フラグ等の状態)に応じて大当たり状態を発生させるか否かや、変動表示のパターン等が決定されるように構成してもよい。
(w)日時を把握可能なリアルタイムクロックを設け、リアルタイムクロックの日時の情報に応じた演出態様を導出可能に構成してもよい。また、時刻や日付によって、選択され易い演出に変化が生じる(選択され易い演出用のテーブルが変わる)ように構成してもよい。例えば、リアルタイムクロックをサブ制御装置262に設けるとともに、決着演出を長くすることが決定された場合に参照される決着時間設定テーブルを複数設け、決定演出を長くすることが決定された時刻が午前であった場合には、第1決着時間設定テーブルが参照され、午後(夜まで)であった場合には、第1決着時間設定テーブルよりも長い時間が設定され易い第2決着時間設定テーブルが参照され、遊技ホールの閉店時間も近付く夜(例えば、21時以降)であった場合には、第1決着時間設定テーブル、又は、第1決着時間設定テーブルよりも短い時間が設定され易い第3決着時間設定テーブルが参照されるように構成してもよい。尚、リアルタイムクロックを主制御装置261に設けるとともに、特別表示装置43a、43bの変動時間の決定に際して参照される変動時間決定テーブルを複数設け、夜(例えば、21時以降)になると、比較的短い変動時間が設定され易い変動時間決定テーブルが選択され易くなるように構成してもよい。
(x)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検知手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。
(y)上記実施形態では、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bのうち一方が変動表示を行っている場合、他方の変動表示は行われない(待機される)ように構成されているが、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bの変動表示を同時に実行可能に構成してもよい。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示のそれぞれに関して保留があれば、対応する変動表示を実行する(当たり状態中は除く)。
また、例えば、装飾図柄表示装置42では、第1変動表示、及び、第2変動表示にそれぞれ対応する装飾図柄による変動表示(以下、第1演出表示、及び、第2演出表示)を導出可能に構成する。第1演出表示の決着演出の残り時間を示唆する第1印象時間表示471の第1パラメータ表示472と、第2演出表示の決着演出の残り時間を示唆する第2印象時間表示471の第2パラメータ表示472とを導出可能とする。
また、第1変動表示において当選するよりも、第2変動表示において当選する方が遊技者にとって有利(当たり状態後に確変モードが付与される割合が高い、当たり状態において獲得可能な遊技球の数が多い等)な構成の場合、例えば、確変モード中においては、第1変動表示よりも第2変動表示の方を先に消化させることを望んで遊技を行うこととなる。つまり、高入球状態において、第1演出表示の決着演出の時間の長さに比べ、第2演出表示の時間が短いほど、第2変動表示で当選する可能性が高まるようになっている。
例えば、第1変動表示、及び、第2変動表示の両方が行われている状態において、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらかの大当たり期待度が高い(当たり確定のパターンがあってもよい)ことを示す演出を導出可能としてもよい(第1演出表示、及び、第2演出表示のうちどちらに対応しているのか判別不可能、さらには、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、変動中のものに限定してもよいが、保留されている変動表示も含めて、いずれの変動表示の大当たり期待度が高いのかについて判別不可能としてもよい)。
すなわち、かかる演出が導出されると、第2パラメータ表示472の方が先になくなることを期待しつつ、変動表示を見守るといった遊技性を付加することができる。より具体的には、通常モードであれば、演出が成功し、さらに、(第1変動表示及び第2変動表示のどちらでもいいけど願わくば)第2変動表示に対応していて欲しいという遊技性になり、確変モードであれば、第2変動表示がハイピッチで行われ、第2演出表示で大当たり教示されて欲しいが、第1変動表示は極力行われず、もし第1演出表示の結果が教示されるとしても外れて欲しいといった遊技性を付加することができる。従って、第1変動表示及び第2変動表示のうち第2変動表示が先に消化されて欲しいといった感情を盛り上げることができ、第1パラメータ表示472及び第2パラメータ表示472への興味を増大させることができる。
基本的に、パラメータ表示472では、第1パラメータ表示472よりも第2パラメータ表示472が少ないことで、第2変動表示の方が先に消化されることが把握される等、これから先の展開を示唆することができる。また、第1パラメータ表示472を実際の決着演出の残り時間よりも短めに導出しておいて、その後、第1パラメータ表示472が増えたかのような演出を導出し、第2変動表示が先に消化されるといった演出を導出可能に構成してもよい。或いは、第2パラメータ表示472を実際の決着演出の残り時間よりも長めに導出しておいて、その後、ボタン演出等を伴い、第2パラメータ表示472が減少したかのような演出を導出し、第2変動表示が先に消化されるといった演出を導出可能に構成してもよい。
また、例えば、高入球状態では、第1変動表示の停止表示を装飾図柄表示装置42で表示しないこととし、変動中の第1変動表示が外れた場合に、次の第1変動表示の変動時間に対応して第1パラメータ表示472を増加させたり、或いは、保留記憶エリアに記憶された変動情報を対応する変動表示の開始前に読取って(先読みして)、第1変動表示で大当たりが発生するまでの変動時間の範囲で、第1パラメータ表示472を増加させたりするように構成してもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42の画面の左領域で第1演出表示が行われ、右領域で第2演出表示が行われ得る構成で、そのような表示が導出されている状態において、先に決着演出に突入した方が先に結果が導出されて変動表示が終了する(当選である旨の結果が導出された場合には対応する当たり状態が発生する)ように構成してもよい。この場合、第1演出表示、及び、第2変動態様演出表示のうち一方の演出表示が行われている状況で他方の演出表示を開始させるにあたり、他方の変動表示が先に終了する場合には、他方の決着演出が先に開始されるかを判別して、否定された場合には、他方の決着演出の開始タイミングを前にずらす、或いは、一方の決着演出の開始タイミングを後にずらす設定を行う等、帳尻を合わせる設定を行うこととする。
尚、決着演出では、第1演出表示、及び、第2演出表示のうち先に結果が教示される方だけが導出されるように構成してもよい。この場合、決着演出に集中してもらうことができるとともに、決着演出をより大きな領域で表示することができ、演出性の向上等を図ることができる。
さらに、第1演出表示の決着演出、及び、第2演出表示の決着演出のうち両方が同時には導出されない構成において、(レアパターンとして)第1変動表示に対応する決着演出が開始されたとする演出が導出された後、第2変動表示に対応する決着演出が割り込んで導出され、そちらに切替わるといったような乗換え演出(第2変動表示に対応する決着演出から第1変動表示に対応する決着演出に移行するようなパターンはない)を行うように構成してもよい(第1変動表示の決着演出の開始と、第2変動表示の決着演出の終了との間に多少のずれがあっても、第2変動表示の決着演出を延長させる等、スムースに繋がるように構成してもよい(決着演出は上記のように繋げ易い)し、一度、演出が失敗するパターンを挟んでから成功するパターンを導出する等のように構成してもよい)。加えて、かかる乗換え演出が行われるかもしれないという示唆をパラメータ表示472によって行う(例えば、消えてしまったパラメータ表示472が点滅する、或いは、残りが0になってしまったパラメータ表示472が上下に波打つようにして増加するかもしれない様子を見せる、又は、繋げられる決着演出に対応するパラメータ表示472を追加する等)ように構成してもよい。
尚、第1演出表示の決着演出、及び、第2演出表示の決着演出のうち両方が同時には導出されない構成において、決着演出が開始されるまでの時間の示唆を行う表示を導出可能に構成してもよい。例えば、パラメータ表示472に対応して折り返しラインを設け、パラメータ表示472が折り返しラインに達すると、決着演出が開始されるように構成してもよい。
また、パラメータ表示472が導出される場合と、導出されない場合とが存在する(抽選で決定される、パラメータ表示472を導出しない演出表示を設定する、遊技者が表示しない設定を実行可能)ように構成してもよい。さらに、第1変動表示、及び、第2変動表示の両方が変動している状態から、一方が先に大当たりを教示する態様で停止表示された場合、他方を強制的に(当否抽選等の変動内容に関係なく)外れに対応する態様で停止表示させて消去してもよいし(大当たり状態後は、次の変動表示が開始され、パラメータ表示472も対応した態様に変更になる)、中断させて、大当たり状態後に再開されるように構成してもよい。
(z)また、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と、第2可変入賞装置とを設け、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞口を設け、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2当否抽選では、大当たりに当選しなかった場合に小当たりに当選し、当該小当たりに当選した場合に、第2可変入賞装置が開放され、第2可変入賞装置に入球した遊技球が特定入賞口に入球した場合にも、第1可変入賞装置が開放される大当たり状態が発生する(第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態では、第1当否抽選で大当たりに当選させるしかない低入球状態よりも大当たりし易い)といった遊技機に適用することも可能である。
さらに、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを設け、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞口を設け、特定入賞口に遊技球が入球した場合に、大当たり状態終了後に変動状態が規定回数消化されるまで高確率状態が付与され、大当たり状態には、(所定のラウンドにおいて開状態とされる)第2可変入賞装置への入球が不可能(開放時間が短すぎて実質不可能)な通常種別と、第2可変入賞装置への入球が可能な有利種別とが存在し、第1当否抽選にて大当たりに当選した場合には、通常種別又は有利種別のどちらかに振分けが行われ、第2当否抽選にて大当たりに当選した場合には有利種別に振り分けられるといった遊技機に適用することも可能である。
これらの構成を採用する場合、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらを変動させる方が有利なのかがより顕著なものとなる。さらに、上記(x)のように、第1変動表示、及び、第2変動表示を同時に変動させることで、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらが先に停止表示されるのかにより強い興味を抱かせることができる。加えて、変動表示の残り時間を示唆するような表示を行うことで、演出性の向上等を図ることができる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
少なくとも前記メイン演出の最後に前記当否抽選の結果が教示又は示唆される構成であって、
前記メイン演出では、(前記サブ演出の導出期間とされ得るタイミングよりも後のタイミングにおいて、)同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される印象演出が行われるよう構成され、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、前記印象演出の時間が設定されることを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、サブ演出が導出されたか否か、或いは、サブ演出の時間の長さによって、メイン演出(の特定演出が導出されるタイミング)にずれが生じることとなるが、かかるサブ演出で使用される時間に応じて印象時間の時間を適宜設定することによって、演出表示全体の時間の帳尻を合わせることができ、演出表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示手段で行われる変動表示と確実に同期させることができる。さらに、印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
また、サブ演出が行われた場合、メイン演出が中断されたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させられたりするような構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
尚、「同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出」には、所定の静止画が随時又は段階的にズームアップ、又は、スライドするような表示や、画像は同じ又はほぼ同じであるものの配色が変化する(ホワイトアウトやブラックアウトも含む)表示等を含む趣旨である。つまり、印象演出としては、その開始から終了まで、視認態様がほとんど変わらないものを意図している。
また、「前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されること」としてもよい。
手段A−2.前記印象演出は、前記演出表示において、前記サブ演出よりも後のタイミングで導出されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、印象演出をサブ演出よりも後に行うことで、サブ演出の時間が長短した場合に印象演出において演出表示の時間の帳尻合わせを確実に行うことができる。
手段A−3.前記印象演出は、前記メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出の直前に行われることを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。従って、手段A−3のように、結果教示演出の直前に印象演出を行うことで、印象演出によって演出表示のラストを盛り上げることができとともに、サブ演出の時間変化に伴い印象演出の時間を多少長短させたとしても、印象演出への違和感を抑制することができる。
手段A−4.前記サブ演出の時間は、前記演出表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記印象時間の時間を変更することを特徴とする手段A−1乃至A−3のいずれかに記載の遊技機。
手段A−4によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、上記手段A−1のように、印象演出の長さを変更することで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。また、印象演出を長短させる制御が比較的容易であることから、時間の猶予があまりない状況であっても比較的余裕を持って的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段A−5.前記演出表示の開始時において当該演出表示の演出パターンが決定されるとともに、当該演出パターンに応じて前記印象演出の時間が決定され、前記印象演出の時間に応じて、前記サブ演出の時間が決定されることを特徴とする手段A−4に記載の遊技機。
手段A−5によれば、特別遊技状態の発生に期待の持てる演出パターンが選択された場合に、演出表示を盛り上げるべく印象演出の時間を長く設定したい場合には、演出表示の開始時に印象演出の時間を長く設定することで、相対的に、サブ演出の時間が短く設定され、演出表示の開始後にサブ演出の時間が最長となることが確定したとしても、印象演出の時間をある程度長く確保することができる。
手段A−6.前記メイン演出のうち前記印象演出以外の時間は前記演出表示の開始後に変更されないことを特徴とする手段A−4又はA−5に記載の遊技機。
手段A−6によれば、サブ演出がメイン演出の特定演出に被ることを回避するといった上記手段A−1の作用効果がより確実に奏される。
手段A−7.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記サブ演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が設定される操作演出が含まれることを特徴とする手段A−1乃至A−6のいずれかに記載の遊技機。
手段A−7によれば、サブ演出に際して操作演出が導出されることで、遊技者のサブ演出への興味を高めることができる。また、操作有効期間において演出操作手段が操作されたタイミング(操作されない場合もある)によってサブ演出の時間が変化するため、その場合には、上記手段A−1のように印象演出の時間を調節することで、演出表示をスムースに、かつ、変動表示と終了タイミングを合致させるようにして導出させることができる。
手段A−8.前記サブ演出の時間が規定時間以上に設定される場合には、前記操作有効期間の開始が、前記操作演出の開始よりも遅れるように構成されていることを特徴とする手段A−7に記載の遊技機。
手段A−8によれば、印象演出の時間を短くしたい場合に、演出表示の開始時に印象演出の時間を短く設定すると、その分、操作演出の時間が長く設定されることとなるが、演出表示の開始後であって、操作演出の開始後において即座に演出操作手段が操作されることで、操作演出が早期に終了し、その分、印象演出の時間が長くなってしまうといった事態を抑制することができる。
手段A−9.前記操作演出では、前記演出操作手段が操作されたことに基づいて当該操作演出の結果を教示する操作演出結果表示が導出され、
前記操作演出結果表示が導出される契機とされる前記演出操作手段の操作方法が複数用意され、
前記操作有効期間の開始から前記操作演出の開始までの時間の長さに応じて、選択される前記演出操作手段の操作方法が限定されることを特徴とする手段A−8に記載の遊技機。
手段A−9によれば、演出操作手段の操作方法が異なれば、操作演出結果表示が導出されるまでの時間に差異が生じる。このため、サブ演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出操作手段の操作方法を設定することで、サブ演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、操作演出を確実に実行することができる。
尚、間を持たせる場合には、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、極力短くしたい場合には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
手段A−10.前記印象演出(前記ラスト印象演出)には、前記操作有効期間が開始されてから所定時間が経過する、又は、前記操作有効期間において前記演出操作手段が所定回数以上操作される、若しくは、前記操作有効期間において前記演出操作手段が操作位置にて所定時間以上維持されることで、前記結果教示演出としての前記操作演出結果表示が導出される前記操作演出が含まれることを特徴とする手段A−9に記載の遊技機。
手段A−10によれば、印象演出(ラスト印象演出)の演出性を向上させることができる。
手段A−11.前記メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出の直前に行われる前記印象演出であるラスト印象演出は、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出されてから前記結果教示演出が導出されるまでの時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−10のいずれかに記載の遊技機。
手段A−11によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出される可能性があるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
前記ラスト印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出の時間が設定されることを特徴とする遊技機。
結果教示演出表示の直前に行われるラスト印象演出は、演出表示の最後の盛り上がりの場面であり、特別遊技状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラスト印象演出を派手にしたりより強く印象付けたりするために、ラスト印象演出の時間が比較的長く設定されることが考えられる。
この点、手段B−1によれば、ラスト印象演出で使用される時間に応じて、サブ演出の時間が設定されるように構成されており、例えば、ラスト印象演出で使用される時間を長くしたい場合には、サブ演出を短くすることによって、演出表示全体の時間を長くすることなく、ラスト印象演出の時間を確保することができる。従って、演出表示の時間の帳尻合わせを比較的容易に行うことができ、ラスト印象演出の時間が多様であっても(定まっていなくても)、演出表示の開始、及び、終了のタイミングを特別表示手段で行われる変動表示と確実に同期させることができる。
また、ラスト印象演出の時間の長さに対応した調整を、メイン演出ではなく、サブ演出において行うとともに、サブ演出が行われている場合には、メイン演出を中断させたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させたりする構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被ってしまうことで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまう(或いは、短縮されてしまう)といった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
尚、「前記サブ演出の時間の設定に使用されるサブ演出時間設定テーブルには、第1サブ演出時間設定テーブルと、前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2サブ演出時間設定テーブルとが設けられ、前記ラスト印象演出が導出される時間が長いか否かを判別する印象時間判別手段を備え、前記ラスト印象演出の時間が設定された後、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が長いと判別される場合には、前記サブ演出の時間の設定に際して前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照され、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が短いと判別される場合には、前記サブ演出の時間の設定に際して前記第2サブ演出時間設定テーブルが参照されること」としてもよい。この場合、ラスト印象演出の時間が長ければサブ演出の時間を短くし、ラスト印象演出の時間が短ければサブ演出の時間を長くすることで、演出表示の時間の帳尻合わせを確実に行うことができる。従って、手段B−1の作用効果がより確実に奏される。
また、「前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されること」としてもよい。
手段B−2.前記サブ演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出を含む演出であることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
手段B−3.前記メイン演出では、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の演出パターンが用意され、
前記ラスト印象演出の時間の設定に使用される印象演出時間設定テーブルは、前記ラスト印象演出のパターンの設定に使用される印象演出パターン設定テーブルとは別に設けられていることを特徴とする手段B−1又はB−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、ラスト印象演出の演出パターンと導出時間とがセットになって記憶されている(印象演出時間設定テーブルと印象演出パターン設定テーブルとが1つにまとめられるようにして、パターンAで5秒、パターンAで6秒、パターンAで7秒、パターンBで5秒、パターンBで6秒、パターンBで7秒といった具合に記憶する)ような構成に比べ、制御の簡素化、データ容量の抑制等を図ることができる。特に、ラスト印象演出の時間が変動開始後に変更され得る構成においては、かかる作用効果が一層顕著に奏される。
手段B−4.前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する(第1)期待度判別手段を備え、
前記期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第2印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段B−3に記載の遊技機。
手段B−4によれば、演出表示において、ラスト印象演出までに当選期待度の高い演出パターンが導出された場合には、ラスト印象演出の演出パターンに関わらず(ラスト印象演出の演出パターンの期待度が低かろうが)、ラスト印象演出の時間が比較的長く設定される。このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンのラスト印象演出にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。しかも、ラスト印象演出の演出パターンを変えてしまうのではなく、時間を変えることで期待度を変化させていることから、演出パターンの組合せが画一的になることを避けるとともに、演出パターンの変更による制御の複雑化を抑制することができる。
手段B−5.前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第1期待度判別手段と、
前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第2期待度判別手段とを備え、
前記第1期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高くないと判別される(低いと判別される)場合であって、前記第2期待度判別手段により前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第1印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段B−3又はB−4に記載の遊技機。
手段B−5によれば、演出表示において、ラスト印象演出までに当選期待度が高められなかった場合には、ラスト印象演出で当選期待度の高い演出パターンが導出されようとも、ラスト印象演出は長くされず、比較的短いラスト印象演出が導出されるようになっている。従って、ラスト印象演出において遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での長いパターンのラスト印象演出の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段B−6.前記サブ演出の時間は、前記演出表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記ラスト印象演出の時間が再設定されることを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
手段B−6によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。
また、上記手段B−1のように、ラスト印象演出の時間に合わせてサブ演出のパターンを設定しても、演出表示の開始後に、サブ演出の時間が変更された場合、演出表示の時間の長さにばらつきが生じ、演出表示の終了タイミングと、識別情報の変動表示の終了タイミングとがずれてしまうことが懸念される。この点、本手段B−3のように、サブ演出で使用される時間に応じて印象演出の長さを変更することで、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。
さらに、サブ演出に際して発生した演出表示の時間のずれは、演出表示の最終段階であるラスト印象演出で吸収されることとなり、サブ演出に起因するずれを調整するための演出が演出表示の途中で導出されることを避け、さらには、サブ演出が複数回行われる構成であってもラスト印象演出の1箇所で調整することができる。従って、例えば、時間調整が行われる演出が演出表示の途中で導出されたり、何回も導出されたりすることで、遊技者が気を取られてその後の展開に集中できなくなってしまうといった事態を防止することができる。また、サブ演出に起因するずれを調整するための演出が複数回(過剰に)発生することで、演出表示がくどくなり過ぎたり、制御の複雑化(無駄)を招いたりしてしまうことを回避することができる。
尚、上記手段B−1のように、サブ演出の時間を予めラスト印象演出の時間に大まかにでも(演出表示の時間に収まるように)合わせておくことで、サブ演出の時間に応じて印象時間の時間を調整する際の印象時間の予め設定されていた時間からの変更量(調整幅)を小さくすることができる。従って、好適な時間的長さの範囲内でラスト印象演出を行うことができる。
手段B−7.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記ラスト印象演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が開始されてから所定時間が経過する、又は、前記操作有効期間において前記演出操作手段が所定回数以上操作される、若しくは、前記操作有効期間において前記演出操作手段が操作位置にて所定時間以上維持されることで、前記結果教示演出としての前記操作演出結果表示が導出される操作演出が含まれることを特徴とする手段B−6に記載の遊技機。
手段B−7によれば、ラスト印象演出の演出性を向上させることができる。
手段B−8.前記ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出であることを特徴とする手段B−6又はB−7に記載の遊技機。
手段B−8によれば、ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適であって、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
特に、変動開始後にサブ演出の時間が変更されることにより、時間の猶予があまりない状況でラスト印象演出の時間を変更する必要があっても、比較的余裕を持って当該ラスト印象演出の時間を変更することができ、的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段B−9.前記ラスト印象演出は、所定の変動表示の前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−8のいずれかに記載の遊技機。
手段B−9によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出される可能性があるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
手段B−10.前記サブ制御手段により制御される演出手段を備え、
前記サブ演出中において前記演出手段によるエフェクト演出がランダムに発生可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−9のいずれかに記載の遊技機。
手段B−10によれば、サブ演出を盛り上げることができるとともに、サブ演出の時間が印象演出に関する調整のために長短したことを分かり難くすることができる。尚、エフェクト演出のタイミング、回数、長さ、パターン数等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。
手段B−11.前記演出手段は、前記演出表示手段の(表示部の)前方に位置する機能位置と、前記演出表示手段の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な可動役物を備え、
前記エフェクト演出において前記可動役物が前記機能位置とされ得ることを特徴とする手段B−10に記載の遊技機。
手段B−11によれば、手段10の作用効果が一層確実に奏される。
手段B−12.前記サブ制御手段により制御される演出手段を備え、
前記ラスト印象演出では、前記演出手段によるエフェクト演出は、前記ラスト印象演出の最初から最後まで導出されるパターンと、全く導出されないパターンとだけであることを特徴とする手段B−1乃至B−11のいずれかに記載の遊技機。
手段B−12によれば、エフェクト演出によって、ラスト印象演出がロングパターンなのかショートパターンなのかが分かり難くなってしまうといった事態を回避することができる。
C.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、変動表示に伴って行われる演出の斬新さや多様化等が常に求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段C−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示では、当該演出表示の最後に前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
前記ラスト印象演出の時間の長さは、所定の変動表示の前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度と対応付けされ、
前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する印象時間表示を導出可能な印象時間表示手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段C−1によれば、印象時間表示手段で示される印象時間表示を参照して、この先にどのようなラスト印象演出が導出されるのかを予想しながら演出表示を見守っていくといった遊技性を付与することができる。つまり、ラスト印象演出は、当選期待度と対応付けられているため、例えば、印象時間表示で比較的時間の長いラスト印象演出が行われることが示唆されていれば、特別遊技状態の発生に期待が持てる等といった予想を行うことができる。従って、より多彩で複雑な演出を行うことができる。
尚、「ラスト印象演出」は、少なくとも最終結果が出る直前であることが把握可能であり、それ以降に最終結果に影響を与えそうな表示演出が(ラスト印象演出の時間の長さ以外にはほぼ)導出されない表示演出を意図しており、例えば、少なくともサイコロが投げられた後のシーンであり、しかも、サイコロが投げられた状態の表示の最後にスローモーション等の描写が入る場合には、かかるスローモーション部分のみのシーンを意図する。
その他のラスト印象演出としては、例えば、槍投げで槍が放たれた後(最後のスローモーションが入る場合には槍が地面に刺さる直前)、ボクシングで決着のつくパンチが繰り出された後(最後のスローモーションが入る場合にはパンチが相手に当った後)、オーディションで合格の指名を受ける直前(最後のスローモーションが入る場合には名前が読み上げられるだけの状態であって暗転状態からホワイトアウトし、音声が導出されていない状態)、釣りで獲物を水面から上げた直後であって水しぶきで結果がよく確認できない状態、演出表示手段において所定の組合わせで停止表示されることによって当否抽選の結果を教示又は示唆する装飾図柄が変動表示の最後に停止表示される直前でスローモーションにされた状態等が挙げられる。
手段C−2.前記演出表示手段は、前記演出表示において、前記当選期待度を上昇させる特定演出を導出可能に構成され、
前記演出表示において前記特定演出が導出された場合には、当該特定演出に対応する前記当選期待度に応じて、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が長いことを示す態様に変化させることを特徴とする手段C−1に記載の遊技機。
手段C−2によれば、変動表示(特定演出)の進行とともに態様変化する印象時間表示をより面白味のあるものとすることができ、印象時間表示と、演出表示(当選期待度)とをより密に絡めた演出を導出することができる。
尚、「前記演出表示手段は、前記演出表示において、前記当選期待度を上昇、又は、下降させる特定演出を導出可能に構成され、前記演出表示において前記当選期待度を上昇させる特定演出が導出された場合には、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が長いことを示す態様に変化させ、前記演出表示において前記当選期待度を下降させる特定演出が導出された場合には、前記印象時間表示の態様を、現在の態様よりも前記ラスト印象演出の時間が短い長いことを示す態様に変化させることができるように構成すること」としてもよい。
手段C−3.前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
前記ラスト印象演出及び前記結果教示演出は前記メイン演出において行われ、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして第1時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして第1対応時間が設定され、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも短い第2時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第2対応時間が設定され、
前記サブ演出が導出される時間の長さとして前記第1時間よりも長い第2時間が設定された場合に、前記ラスト印象演出が導出される時間の長さとして前記第1対応時間よりも短い第3対応時間が設定されることを特徴とする手段C−1又はC−2に記載の遊技機。
手段C−3によれば、ラスト印象演出の時間が多様化することで、印象時間表示の見せ方等についても多様化を図ることができる。
手段C−4.前記サブ演出の時間は、前記変動表示(前記演出表示)の開始後に変更され得る構成であり、
前記変動表示の開始後に前記サブ演出の時間に変更があった場合、変更された前記サブ演出の時間に応じて、前記ラスト印象時間の時間を変更することを特徴とする手段C−3に記載の遊技機。
手段C−4によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、それに応じて、ラスト印象演出の長さを変更する(再設定する)ことで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができる。
手段C−5.前記サブ演出の時間の設定に使用されるサブ演出時間設定テーブルには、第1サブ演出時間設定テーブルと、前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2サブ演出時間設定テーブルとが設けられ、
前記ラスト印象演出の時間が長いか否かを判別する印象時間判別手段を備え、
前記ラスト印象演出の時間が設定された後、前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が長いと判別される場合には、前記サブ演出の時間(パターン)の設定に際して前記第1サブ演出時間設定テーブルが参照され、
前記印象時間判別手段により前記ラスト印象演出の時間が短いと判別される場合には、前記サブ演出の時間(パターン)の設定に際して前記第2サブ演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする手段C−4に記載の遊技機。
手段C−5によれば、サブ演出の時間を予めラスト印象演出の時間に大まかにでも(演出表示の時間に収まるように)合わせておくことで、サブ演出の時間に応じてラスト印象時間の時間を調整する際の印象時間の予め設定されていた時間からの変更量(調整幅)を小さくすることができる。従って、変動表示の開始後に、サブ演出の時間が変更されることに伴って、ラスト印象演出の時間が変更されたとしても、好適な時間的長さの範囲内でラスト印象演出を行うことができる。また、ラスト印象演出の時間の長さを好適な範囲内とすることができることから、上記手段C−1のように、ラスト印象演出(の長さ)と、当選期待度との対応付けを行うことが可能となる。
手段C−6.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効期間に操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記操作有効期間が設定される前記サブ演出としての操作演出を導出可能に構成され、
前記操作演出では、前記操作有効期間であって、前記演出操作手段への操作を促す受付表示が導出される受付表示期間と、前記操作有効期間外であって、前記受付期間における前記演出操作手段の操作に対応する表示が導出される結果表示期間とがあり、
前記受付表示期間において前記演出操作手段の操作が行われた場合には、前記受付表示期間において前記演出操作手段の操作が行われなかった場合に比べ、前記操作演出全体の時間が短くなることを特徴とする手段C−3乃至C−5のいずれかに記載の遊技機。
手段C−6によれば、操作演出において演出操作手段を操作した方が操作演出全体の長さが短くなるため、相対的にラスト印象演出の時間を長くすることができる。
手段C−7.前記ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出であることを特徴とする手段C−1乃至C−6のいずれかに記載の遊技機。
手段C−7によれば、ラスト印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、抽選の結果を教示・示唆する前段階で導出し、抽選の結果がどうなるのかを盛り上げる演出として最適である。
また、上記手段C−3のように、サブ演出で使用される時間に応じてラスト印象演出の導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
特に、上記手段C−4のように、特定演出の開始後にサブ演出の時間が変更される等といったように、時間の猶予があまりない状況でラスト印象演出の時間を変更する必要があっても、比較的余裕を持ってラスト印象演出の時間を付随的に変更し、的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段C−8.前記印象時間表示は、前記ラスト印象演出の開始前と、開始後とに導出可能に構成されるとともに、前記ラスト印象演出の開始後に導出された場合には、前記ラスト印象演出の終了とともに、前記ラスト印象演出の残り時間が無くなったことを示す態様とされることを特徴とする手段C−1乃至C−7のいずれかに記載の遊技機。
手段C−8によれば、印象時間表示により、ラスト印象演出の前まではラスト印象演出の時間の示唆を行い、ラスト印象演出の開始後はラスト印象演出の残り時間の示唆を行うといった具合に、印象時間表示をより有効活用することができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段C−9.所定の変動表示に対応する前記印象時間表示が導出される場合には、前記印象時間表示は、少なくとも前記所定の変動表示の開始時から、前記所定の変動表示の前記ラスト印象演出の終了時まで導出されることを特徴とする手段C−1乃至C−8のいずれかに記載の遊技機。
手段C−9によれば、印象時間表示が経時的に態様変化する特徴をより大きく取り上げることができ、印象時間表示をより面白味のあるものとすることができる。また、印象時間表示と、当選期待度に寄与する演出とが対応することで、どの演出に期待を持てばよいのかを把握し易くなる。従って、当該遊技機を遊技するのが初めての遊技者等にとって、印象時間表示がどの演出にどのような価値があるか等のガイドとなり、遊技により早く馴染み易くすることができる。
手段C−10.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効期間に操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記ラスト印象演出において前記操作有効期間が設定される操作演出を導出可能に構成され、
前記ラスト印象演出に導出された前記操作演出において前記演出操作手段の操作が行われた場合、前記当選期待度と対応付けされた特定演出が導出されるとともに、前記印象時間表示が前記ラスト印象演出の導出時間が短くなる態様に変化することを特徴とする手段C−8又はC−9に記載の遊技機。
手段C−10によれば、ラスト印象演出を盛り上げ、興趣の向上を図ることができる。
また、ラスト印象演出の前の段階で、印象時間表示を変化させるような演出を適宜導出することで、ラスト印象演出の開始時において、ラスト印象演出の時間と、印象時間表示とにずれが生じてしまっているとしても、ラスト印象演出中に、操作演出を利用して、ずれの修復を演出として導出し、該ずれを違和感なく解消することが可能となる。従って、ラスト印象演出の開始時までに該ずれを無理やりに修正しようとした場合のように違和感や演出性の低下等を招いてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、「前記演出操作手段は、操作位置と、非操作位置との間を変位可能な操作部と、前記操作位置に変位した前記操作部を検知可能な操作検知手段と、前記操作部を非操作位置側に付勢する付勢手段とを備え、前記演出操作手段を前記操作部が第1位置にある第1状態と、前記操作部が前記第1位置とは異なる(前記第1位置よりも前記演出操作手段が取付けられた被取付部から大きく突出する)第2位置にある第2状態とに状態変化させる切替手段を備えること」としてもよい。また、操作演出における演出操作手段の態様により、期待度の示唆を実行可能に構成してもよい。例えば、突出長が段階的に、或いは、無段階的に調節可能(例えば、ラック及びピニオンと、ステッピングモータとを使用)であり、印象時間表示の態様に応じて、その突出量が変化する(残りの時間が長いことを示す態様であるほど突出量が大きい)ように構成してもよい。この場合、印象時間表示への興味をより高めさせることができる。加えて、演出表示手段は、第1位置及び第2位置のどちらにあっても、操作部を操作位置と非操作位置とに変位可能(操作位置に変位した操作部が操作検知手段に検知される)に構成されていることとしてもよい。また、印象演出では、操作部の長押し演出や連打演出を行うこととしてもよい。
手段C−11.前記印象時間表示手段において前記ラスト印象演出の時間が残されている表示がなされている状態において、前記演出表示が終了するような疑似終了演出(疑似ラスト印象演出、及び、疑似結果教示演出)を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−8乃至C−10のいずれかに記載の遊技機。
手段C−11によれば、所定の変動表示に対応する演出表示が終了してしまったかのように思えたが、印象時間表示手段を確認したところ、所定の変動表示が終わる様子ではないので、演出表示についても、さらに続いていくであろうといった、終わらない安心感を持って、演出表示の未だ続くといった展開を楽しみに待つことができる。従って、遊技者にとって優越感を感じることのできる機会を増やすことができ、興趣の向上等を図ることができる。
手段C−12.遊技者から視認不可能又は視認困難な第1視認状態と、遊技者から視認可能な第2視認状態と、前記第2視認状態よりも視認範囲が限定される第3視認状態との間を状態変化可能な可動役物を備え、
前記ラスト印象演出において前記可動役物が前記第3視認状態に状態変化する可動役物演出を導出可能に構成され、
前記ラスト印象演出の開始に伴い前記可動役物が前記第1視認状態から前記第3視認状態へと状態変化し、前記当否抽選にて当選した旨を教示又は示唆する前記結果教示演出が導出される場合には、前記結果教示演出が導出されるタイミングで前記可動役物が前記第2視認状態へと状態変化し、
前記当否抽選にて否当選である旨を教示又は示唆する前記結果教示演出が導出される場合には、前記結果教示演出が導出されるタイミングから演出表示が終了するタイミングの間で前記可動役物が前記第1視認状態へと状態変化することを特徴とする手段C−1乃至C−11のいずれかに記載の遊技機。
手段C−12によれば、ラスト印象演出の態様が比較的単調になったとしても、可動役物演出を絡めることで、ラスト印象演出を大いに盛り上げることができる。結果的に、印象時間表示への興味をより高めさせることができ、興趣の向上を図ることができる。尚、印象時間表示の態様により、可動役物演出が導出されることへの示唆を実行可能に構成してもよい。
手段C−13.前記印象時間表示は、前記演出表示の経過とともに、残り期間が多いことを示す態様から、残り期間がないことを示す態様へと順次変化するように構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−12のいずれかに記載の遊技機。
手段C−13によれば、印象時間表示の経時的な態様変化から、ラスト印象時間がどれほどの長さになるのかを推測したり、当選期待度を推測したりすることができ、推測による楽しみを十分に堪能することができる。また、上記手段C−3のように、ラスト印象演出の時間が長い場合にサブ演出の時間が短くされ、ラスト印象演出の時間が短い場合にサブ演出の時間が長くされるといった構成の場合には、印象時間表示を経時的に一定量ずつ減らしていけば、自然と、ラスト印象演出の時間が短い場合には印象時間表示(で示唆される時間)が短くなり、ラスト印象演出の時間が長い場合には印象時間表示が長くなる。
従って、印象時間表示の制御を比較的容易に行うことができる。
手段C−14.前記特別遊技状態には複数の種別が用意され、
前記ラスト印象演出の時間の長さと、前記特別遊技状態の種別との対応関係を記憶する印象時間対応テーブルが設けられていることを特徴とする手段C−1又はC−13に記載の遊技機。
手段C−14によれば、ラスト印象演出の時間の長さに基づいて特別遊技状態の種別を推測することができる。従って、ラスト印象演出への興味を増大させることができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
手段C−15.前記印象時間表示の表示位置を遊技者の操作手段による操作によって変更可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−14のいずれかに記載の遊技機。
手段C−15によれば、遊技者が印象時間表示を好みの位置に表示せることができるため、遊技の快適さを向上させることができる。尚、印象時間表示の大きさを変更可能に構成されていることとしてもよい。加えて、印象時間表示を複数(箇所)に分割して表示可能に構成してもよい。また、演出表示手段の前方に出没可能な可動役物の位置についても調節可能とし、可動役物の位置に合わせて、印象時間表示の位置等が自動で変更されるように構成してもよい。
手段C−16.印象時間表示を非表示とする設定が可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−15のいずれかに記載の遊技機。
手段C−16によれば、印象時間表示の態様に基づいて、当該変動表示には期待できそうだということを確認した場合に、ある程度の内容の濃い演出表示が導出されることが担保された状態で、印象時間表示を非表示として、ドキドキ感をアップさせるといった楽しみ方などを選択することができる。特に、変動表示の途中であっても、印象時間表示を、簡単に非表示とすることができるように構成されていることが望ましい。態様例としては、例えば、ボタンを2回連続で押す、十字キーの下を押す、印象時間表示手段の前方に位置する物体を検知可能な近接検知手段(センサやタッチパネル等)により、印象時間表示の前方に位置した物体が素早く側方に移動した(フリックされた)と検知されるように手を動かす等が挙げられる。
手段C−17.前記印象時間表示のモチーフに関する表示態様を遊技者が設定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−16のいずれかに記載の遊技機。
手段C−17によれば、遊技を行うにあたって比較的長い時間表示されることとなる印象時間表示のモチーフに関する表示態様を遊技者が自分の好みに設定できることで、遊技者は遊技をより楽しく進行することができる。
尚、「印象時間表示の表示態様を設定可能」とは、印象時間表示のモチーフを変更可能、色を変更可能等のことを含む趣旨である。例えば、印象時間表示の形状を四角から円に代えたり、印象時間表示のモチーフを「犬」から「猫」に変えたりすることができるように構成してもよい。また、印象時間表示の形状等に応じて、残り時間の減り方や、期待度のアップの仕方などが異なるように構成してもよい。さらに、印象時間表示の設定は、遊技者が遊技機に設けられている操作手段を操作することにより行うこととしてもよいし、携帯通信端末を介して遊技機とサーバとの間で情報交換を行うモバイル連動遊技を行う過程で、サーバのウェブページ上で、携帯通信端末やパーソナルコンピュータの操作によって行うことと(該設定情報はサーバが発行するパスワードに含まれ、該パスワードを遊技機に入力することで、前記設定情報が反映される)してもよい。
手段C−18.前記期待度アップ演出のパターンの導出割合を遊技者が設定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−17のいずれかに記載の遊技機。
手段C−18によれば、印象時間表示への関心をより高めることができる。尚、前の遊技者の設定が残された状態であると、期待度アップ演出の法則が異なっていることから、次の遊技者が混乱することが懸念されるため、モバイル連動遊技を行っている場合にのみ期待度アップ演出のパターンの導出割合の設定等(上記印象時間表示に関する設定)を行えるように構成してもよい。
手段C−19.発射装置により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
遊技領域を移動する遊技球が入球可能な第1始動入球手段、及び、第2始動入球手段と、
前記第1始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な第1始動入球検知手段と、
前記第2始動入球手段に入球した遊技球を検知可能な第2始動入球検知手段と、
遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成された可変入球手段(第1可変入球手段、及び、第2可変入球手段)と、
前記第1始動入球検知手段による検知が行われた場合に、前記可変入球手段(第1可変入球手段)を開状態とさせる特別遊技状態(第1特別遊技状態)を発生させるか否かの第1当否抽選を行うとともに、当該第1当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態(第1特別遊技状態)を発生させる前記主制御手段としての第1特別遊技発生手段と、
前記第1当否抽選の結果を教示する第1特別図柄による第1変動表示が行われる前記特別表示手段としての第1特別図柄表示手段と、
前記第2始動入球検知手段による検知が行われた場合に、(前記第1当否抽選、及び、)前記可変入球手段(第2可変入球手段)を開状態とさせる特別遊技状態(第2特別遊技状態;所謂、小当たり)を発生させるか否かの第2当否抽選を行うとともに、当該第2当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態(前記第2特別遊技状態)を発生させる前記主制御手段としての第2特別遊技発生手段と、
前記第2当否抽選の結果を教示する第2特別図柄による第2変動表示が行われる前記特別表示手段としての第2特別図柄表示手段と(、
前記第2可変入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定入球部と、
前記特定入球部に入球した遊技球を検知可能な特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段による検知が行われた場合に、前記第1特別遊技状態を発生させる役物特別遊技状態発生手段と)を備え、
前記第1特別図柄表示手段における前記第1変動表示と、前記第2特別図柄表示手段における前記第2変動表示とを並行して実行可能に構成され、
前記演出表示手段では、前記第1変動表示に対応する第1演出表示と、前記第2変動表示に対応する第2演出表示とを導出可能に構成され、
前記印象時間表示手段として、前記第1演出表示の前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する第1印象時間表示を導出可能な第1印象時間表示手段と、前記第2演出表示の前記ラスト印象演出が導出される時間の長さを教示又は示唆する第2印象時間表示を導出可能な第2印象時間表示手段とを備えていることを特徴とする手段C−1乃至C−18のいずれかに記載の遊技機。
近年では、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のうち一方で当選するよりも、他方で当選する方が有利であるといった構成が一般的になっており、手段C−19によれば、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらが先に停止表示されるのかが、第1及び第2印象時間表示によって示唆されるようになっている。このため、当否抽選の結果の他に、第1当否抽選、及び、第2当否抽選のうち他方の方が先に停止表示されて欲しく、さらに、対応する演出が所望の態様になって欲しいといったことに面白味を見出してもらうことができ、演出性や遊技性の向上等を図ることができる。
手段C−20.前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示の両方が行われている状態において、前記第1変動表示、及び、前記第2変動表示のどちらかの前記当選期待度が高いことを示す演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−19に記載の遊技機。
手段C−20によれば、第1変動表示及び第2変動表示のうち特別遊技状態に当選した場合に遊技者に有利な方の変動表示が先に消化されて欲しいといった感情を盛り上げることができ、第1印象時間表示及び第2印象時間表示への興味を増大させることができる。
D.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、所定の変動表示に関して、(比較的信憑性の高い)当選期待度に関わる演出が数回導出された段階で、当該変動表示のその後の展開や、当該変動表示で教示される内容(当否抽選の結果等)がほぼ予想できてしまう場合がある。
その一方で、演出の多様化を図るべく、変動表示の進行とともに行われてきた演出のそれまでの展開からかけ離れた演出が導出され得るように構成される場合、遊技者がかかる演出に違和感を覚えてしまうことが懸念され、結果として、興趣の低下を招いてしまうおそれがある。
例えば、変動表示の後半に至り、遊技者が、それまでに導出された当選期待度に関わる演出に基づいて、当該変動表示には期待できないとの判断をした場合において、遊技者の予想に反し、変動表示の最後に派手な演出が選択されはしたものの、結局は、遊技者の予想通り「外れ」になったというような展開が散見されると、すっきりしない印象を深めてしまい、興趣の低下を招くおそれがある。
また、例えば、変動表示の後半に至り、遊技者が、それまでに導出された当選期待度に関わる演出に基づいて、当該変動表示には大いに期待できるとの判断をした場合において、遊技者の予想に反し、変動表示の最後に質素な演出が選択されはしたものの、結局は、遊技者の予想通り「当選」になったというような展開が散見されると、やはり、すっきりしない印象を深めてしまい、興趣の低下を招くおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段D−1.所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って(開始とともに)開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って(終了とともに)終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
前記演出表示手段の前記演出表示は、複数のシーンに区切られて構成されるとともに、最後のラストシーンにおいて前記当否抽選の結果が教示又は示唆される構成であって、
前記演出表示の各シーンを構成するシーン別演出表示が、シーン毎に複数パターン用意され、
前記サブ制御手段は、
前記当否抽選の結果に基づいて、前記演出表示の各シーンの前記シーン別演出表示を決定するとともに、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の組合わせと、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、演出表示においてラストシーンの前までのシーンでどのようなシーン別演出表示を経由してきたかによって、ラストシーンの時間の長さが異なるようになっている。このため、例えば、ラストシーンに至り、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示に基づいて、特別遊技状態の発生に期待が持てると感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的長くなり、ラストシーンの前までのシーンで導出されたシーン別演出表示では、特別遊技状態の発生に期待が持てないと感じられる状況では、ラストシーンの時間が比較的短くなるよう構成することによって、盛り上げるべきところを確実に盛り上げることができ、盛り上げなくてもよい場合は比較的あっさりと済ませることができる。従って、演出表示を視認する遊技者の心象に寄り添ったラストシーンを提供することができ、わだかまりなく遊技を進行してもらうことができる。
また、ラストシーンのシーン別演出表示についても、基本的に、その他のシーンのシーン別演出表示と同様に、当否抽選の結果に基づいて決定される。このため、例えば、ラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせだけに基づいて、ラストシーンのシーン別演出表示を決定することで、演出表示(変動表示)の結果からかけ離れた演出が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
例えば、演出表示が、第1シーン、第2シーン、及び、ラストシーンからなる構成であって、「外れ」に対応する演出表示であるものの、第1シーン及び第2シーンの両方でたまたま特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)の高いパターンのシーン別演出表示が選択された場合、ラストシーンで当選期待度が非常に高いシーン別演出表示が選択されてしまう可能性をより確実に低減し、当選確定のシーン別演出表示が存在するような場合に、ラストシーンでそれが選択されてしまうことを回避することができる。その一方で、「外れ」に対応する演出表示であることから、第1シーン及び第2シーンの両方で当選期待度の高いパターンのシーン別演出表示が導出されたにもかかわらず、ラストシーンで当選期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出される可能性が大いにある。この点、ラストシーンのシーン別演出表示を引き延ばすことで、シーン別演出表示の当選期待度を高めることができ、ラストシーンのシーン別演出表示の当選期待度と、その前のシーンまでのシーン別演出表示の当選期待度との落差を緩和することができる。従って、演出表示の流れが悪いことに起因する遊技意欲の低下等をより確実に抑制することができる。
尚、「シーン別演出表示」は、各シーンの全体(各シーンの開始から終了まで)にわたって時間の経過とともに展開するメイン演出、及び、所定のシーンの一時期において単発的に導出されるサブ演出のうち少なくともメイン演出によって構成され(サブ演出が導出されないシーンや、サブ演出の導出の是非が抽選で決定されるシーンや、サブ演出が必ず導出されるシーン等、適宜設定可能)ることとしてもよい。また、メイン演出及びサブ演出のどちらに関しても、特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の設定(対応付け)が行われていることとしてもよい。
手段D−2.前記特別表示手段は前記主制御手段によって制御され、
前記主制御手段は、前記当否抽選の結果に基づいて前記特別表示手段における変動表示の時間を決定するとともに、前記当否抽選の結果、及び、前記特別表示手段における変動表示の時間に関する情報を前記サブ制御手段に出力する構成であって、
前記サブ制御手段は、
前記当否抽選の結果、及び、前記特別表示手段における変動表示の時間に関する情報に基づいて、前記演出表示の各シーンの前記シーン別演出表示を決定し、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の組合わせと、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定し、
ラストシーンの時間の長さに基づいて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することを特徴とする手段D−1に記載の遊技機。
手段D−2によれば、当否抽選の結果を教示するといった重要な役割の特別表示手段については主制御手段で確実に制御しつつ、演出手段の制御をサブ制御手段が担うことで、特別表示手段における表示の正確性を確保するとともに、主制御手段の制御負担の増加を回避しつつ、演出手段の態様の複雑化及び多様化等を図ることができる。
また、特別表示手段における変動表示の時間(以下、変動時間という)は主制御手段によって決定されることから、特別表示手段における変動表示と同期して行われる演出表示手段の演出表示の演出表示時間についても、主制御手段によって決定されるといえる。そこで、サブ制御手段は、主制御手段によって定められた演出表示時間内で、ラストシーンの時間の長さを長くすれば、それまでのシーンの時間の長さを短くし、ラストシーンの時間の長さを短くすれば、それまでのシーンの時間を長くするといった具合に、ラストシーンの時間に応じて、ラストシーンの前までのシーンの時間を決定することで、ラストシーンの時間を長短させても、演出手段の演出表示を特別表示手段の変動表示に同期させることができる。
手段D−3.前記演出表示の各シーンに対応して、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の前記シーン別演出表示が用意され、
各シーンの前記シーン別演出表示の前記当選期待度が高いか否かを判別可能な個別期待度判別手段と、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されるか否かを判別可能な組合せ期待度判別手段とを備え、
ラストシーンには、所定の前記シーン別演出表示が通常の時間の長さで導出される第1時間パターンと、前記所定のシーン別演出が通常の時間の長さよりも長く導出される第2時間パターンとが用意され、
前記組合せ期待度判別手段により前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別され(、かつ、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が低いと判別され)る場合には、ラストシーンが前記第2時間パターンに設定されるとともに、
ラストシーンに選択された前記シーン別演出表示が前記第2時間パターンで導出された場合の時間から、ラストシーンに選択された前記シーン別演出表示が前記第1時間パターンで導出された場合の時間を引いた時間だけ、ラストシーンの前までのシーンの時間が短く設定されることを特徴とする手段D−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、演出表示において、ラストシーンの前までのシーンで当選期待度の高いシーン別演出表示の組合わせが導出された場合には、ラストシーンのシーン別演出表示のパターン(当選期待度)に関わらず、ラストシーンの時間が比較的長く(第2時間に)設定される。このため、ラストシーンの前までのシーンで高揚した気持ちを、比較的長めのラストシーンのシーン別演出表示にしっかりとぶつけて消化させることができる(盛り上がったところを質素な終わり方を迎えて気持ちの消化不良を起こすことを回避することができる)。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段D−4.前記組合せ期待度判別手段は、前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで前記当選期待度の低い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されるか否かを判別可能に構成され、
前記組合せ期待度判別手段により、前記当選期待度の低い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別される場合であって、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が高いと判別される場合には、ラストシーンが前記第1時間パターンに設定されることを特徴とする手段D−3に記載の遊技機。
手段D−4によれば、演出表示において、ラストシーンの前までのシーンで当選期待度が高められなかった場合には、ラストシーンで当選期待度の高いシーン別演出表示が導出されようとも、ラストシーンは長くされず、第1時間パターンのシーン別演出表示が導出されるようになっている。従って、ラストシーンにおいて遊技者が過剰である(無駄に長い)と感じてしまうような状況での第2時間パターンのシーン別演出表示の導出を控えることができる。従って、演出表示と、当選期待度とのバランスを向上させ、興趣の向上を図ることができる。
手段D−5.前記組合せ期待度判別手段により前記当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されないと判別され、かつ、前記個別期待度判別手段によりラストシーンの前記シーン別演出表示の当選期待度が低いと判別される場合において、当該演出表示により前記当否抽選にて当選したことが教示される場合には、前記当否抽選にて当選しなかったことが教示される場合に比べ、前記ラストシーンが前記第2時間パターンに設定される割合が高く構成されていることを特徴とする手段D−4に記載の遊技機。
手段D−5によれば、ラストシーンにおいて、シーン別演出表示の当選期待度が低くても、該シーン別演出表示が第2時間パターンで導出された場合の当選期待度をより向上させることができる。従って、組合せ期待度判別手段により当選期待度の高い前記シーン別演出表示の組合わせが導出されると判別される場合であって、ラストシーンにおいて当選期待度の低いパターンのシーン別演出表示が導出された場合に、該シーン別演出表示がいくら第2時間パターンで行われても、遊技者の気持ちが盛り下がってしまうといった事態を抑制することができる。
手段D−6.前記シーン別演出表示は、各シーンの全体(各シーンの開始から終了まで)にわたって時間の経過とともに展開するメイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
ラストシーンの時間を設定し、ラストシーンの前までのシーンの前記メイン演出の時間を設定し、残りの時間をラストシーンの前までのシーンの前記サブ演出の時間として設定することを特徴とする手段D−2乃至D−5のいずれかに記載の遊技機。
手段D−6によれば、サブ演出が行われた場合には、メイン演出が中断されたり、メイン演出における特定演出の導出タイミングが遅延させられたりするような構成となっていることから、サブ演出がメイン演出における所定の演出(特定演出)と被って行われることで、メイン演出において前記所定の演出(特定演出)が導出されなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、メイン演出における所定の情報(特定演出)が飛ばされたり、認識し難くなったりするといった事態を回避することができ、演出表示をより確実に堪能してもらうことができる。
手段D−7.前記サブ演出の時間は、前演出動表示の開始後に変更され得る構成であり、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、ラストシーンの時間が再設定されることを特徴とする手段D−6に記載の遊技機。
手段D−7によれば、演出表示の進行とともに(内容に応じてそれに対応する)演出表示を生成する構成により、演出表示のリアリティーを高めることができる。また、サブ演出の時間が演出表示の開始後に確定するといった構成であっても、上記手段A−1のように、印象演出の長さを変更することで、演出表示の終了タイミングを変動表示の終了タイミングと合わせることができることから、時間の猶予があまりない状況であっても比較的余裕を持って的確に演出表示の時間の帳尻合わせを行うことができる。
手段D−8.ラストシーンの前記メイン演出では、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるラスト印象演出が行われるよう構成され、
前記サブ演出で使用される時間に応じて、ラストシーンの時間が再設定される場合には、ラストシーンにおける前記ラスト印象演出の時間が変更されることを特徴とする手段D−7に記載の遊技機。
手段D−8によれば、印象演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出されるといった演出であり、導出期間を長短させても違和感が少ない上、長短させる制御についても比較的容易に行うことができる。従って、サブ演出を導出可能とすることで演出性の向上を図りつつも、演出表示手段の演出表示を比較的スムースに進行させることができ、演出バランスの向上を図ることができる。
手段D−9.前記ラストシーンよりも前のシーンの前記メイン演出で行われ、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される印象演出(通常印象演出)の時間の長さは変更されないことを特徴とする手段D−7又はD−8に記載の遊技機。
手段D−9によれば、印象演出は遊技者にとって分かり易く印象深い演出であり、開始から終了までの時間もカウントし易い。従って、通常印象演出の時間の長さが変更されることで演出表示の流れが悪くなってしまうといった事態を回避することができる。
手段D−10.遊技者が操作可能に設けられ、操作有効状態において操作が行われた場合に前記演出表示手段において対応する表示が導出される演出操作手段を備え、
前記サブ演出には、前記操作有効状態とされる操作有効期間が設定される操作演出が含まれることを特徴とする手段D−1乃至D−9のいずれかに記載の遊技機。
手段D−10によれば、サブ演出に際して操作演出が導出されることで、遊技者のサブ演出への興味を高めることができる。また、操作有効期間において演出操作手段が操作されたタイミング(操作されない場合もある)によってサブ演出の時間が変化する場合には、印象演出の時間を調節することで、特定演出をスムースに、かつ、変動表示と終了タイミングを合致させるようにして導出させることができる。
手段D−11.前記操作演出は、前記演出操作手段が操作されたことに基づいて当該操作演出の結果を教示する操作演出結果表示が導出され、
前記操作演出結果表示が導出される契機とされる前記演出操作手段の操作方法が複数用意され、
前記サブ演出の時間の長さに応じて、選択される前記演出操作手段の操作方法が限定されることを特徴とする手段D−10に記載の遊技機。
手段D−11によれば、演出操作手段の操作方法が異なれば、操作演出結果表示が導出されるまでの時間に差異が生じる。このため、サブ演出の時間が長短することに応じて、臨機応変に演出操作手段の操作方法を設定することで、サブ演出の時間が長短したことに起因する違和感の発生を抑制するとともに、操作演出を確実に実行することができる。
尚、間を持たせる場合には、長押し、連打(上限回数が多い、終了までの制限時間が長い)、遊技機側で指示するタイミングに合わせて操作を行ってもらうタイミングタップ(期間が長い)が選択され、極力短くしたい場合には、1回〜数回の回数制限付きの操作、タイミングタップ(期間短い)が選択されるように構成してもよい。
手段D−12.前記可変入球検知手段の検知が行われた場合に、前記当否抽選に関する当否関連情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段で取得された前記当否関連情報を記憶可能な記憶領域を複数有する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段の前記記憶領域に対して前記当否関連情報が記憶されていることを示す保留表示を導出可能な保留表示手段とを備え、
前記特別表示手段における識別情報の変動表示中において、前記可変入球検知手段の検知が行われた場合には、当該検知に対応する前記識別情報の変動表示が、実行中の前記識別情報の変動表示後に行われる構成であって、
前記特別表示手段における変動表示が終了した場合に、当該変動表示の停止態様が保持される変動インターバルが設定され、前記変動インターバルの終了後に、次の変動表示が開始され、
前記演出表示手段の前記演出表示は、前記特別表示手段における変動表示の終了とともに、当該演出表示において教示又は示唆することが決定された前記当否抽選において特別遊技状態に当選したか否かの結果が教示され、
前記当否抽選にて当選した場合に付与される特別遊技状態には複数の種別が設定され、
前記演出表示において、特別遊技状態に当選した旨の教示が行われる場合には、付与される特別遊技状態の種別の教示又は示唆が行われ、
前記演出表示手段では、前記演出表示において特別遊技状態に当選した旨の教示が行われた場合に、前記変動インターバルの期間に対応して、前記演出表示において教示又は示唆された特別遊技状態の種別を変更する可能性がある再抽選演出が行われることを特徴とする手段D−1乃至D−11のいずれかに記載の遊技機。
手段D−12によれば、演出表示の終了タイミングを必ず変動表示の終了タイミングと同期させることができ、その後の変動インターバル演出等を無理なく、確実に実行することが可能となる。
手段D−13.前記シーン別演出表示と、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度を示す期待ポイントとの対応関係を記憶する対応ポイント記憶テーブルを備え、
前記演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択される前記シーン別演出表示の前記期待ポイントの和が規定値以上であるか否かの判別結果と、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする手段D−1乃至D−12のいずれかに記載の遊技機。
手段D−13によれば、ラストシーンの時間を決めるために、演出表示においてラストシーンの前までのシーンで選択されるシーン別演出表示の組合わせを逐一判断するのではなく、ポイントで判断することによって、制御の簡素化等を図ることができる。特に、シーンの数が多い場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段D−14.前記期待ポイントを可視化した期待度表示を導出可能な期待度表示手段を備え、
前記演出表示の進行とともに導出される前記シーン別演出表示に対応する前記期待ポイントに応じて、前記期待度表示の態様が変化する構成であって、
前記期待度表示手段において多くの前記期待ポイントを得ていることを示す期待度表示が導出されていることと、前記ラストシーンの時間の長さが長いこととが対応付けられていることを特徴とする手段D−13に記載の遊技機。
手段D−14によれば、当選期待度が期待度表示という格好で可視化されることで、どの演出の当選期待度が高いのかや、当該演出表示に対応した当否抽選の当選期待度が高いのか等がより分かり易くなる。従って、期待の持てる期待度表示が導出された場合に演出表示手段に注目してもらい易くなるとともに、また、特定演出の途中の段階でも、当選期待度の高い演出が導出され、期待度表示の態様が良化されていってほしいといった興味を抱いてもらうことができる。さらに、期待度表示が当選期待度の高い態様とされるといった遊技者の期待感が大いに高まるような状況では、ラストシーンの時間の長さが長くなるように構成されており、例えば、ラストシーンがそっけなく終わってしまい、遊技者の期待感が無下にされるといった事態を回避することができる。結果として演出に対するわだかまりの発生をより確実に防止することができる。
手段D−15.前記演出表示の各シーンに対応して用意された複数の前記シーン別演出表示のなかから、所定複数のシーンで、特定のシーン別演出表示が選択されたか否かの判別結果と、前記当否抽選の結果とに基づいて、ラストシーンの時間の長さを決定することを特徴とする手段D−1乃至D−14のいずれかに記載の遊技機。
手段D−15によれば、各シーンのシーン別演出表示の当選期待度が高いか否かといったように遊技性が一辺倒になってしまうことを防止することができる。
尚、上記手段A、手段B、手段C、及び、手段Dを適宜組合わせることも可能である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
<その他>
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1:特開2006−271480号公報)。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。
ところで、近年、当選期待度に関わる演出の導出回数が増加する傾向にあり、当該演出を変動表示に合わせて無理やりに繋ぐことによって、該変動表示に際して行われる演出に違和感が発生することが懸念される。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
<手段>
本技術的思想の遊技機は、所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ(表示され)、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、前記ラスト印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出のパターンが設定されることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
<効果>
本技術的思想によれば、演出バランスの向上を図ることができる。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (5)

  1. 所定条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
    前記条件成立検知手段の検知が行われた場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選に当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
    前記当否抽選の結果を教示する識別情報の変動表示が行われる特別表示手段と、
    前記特別表示手段の変動表示の開始に伴って開始され、前記特別表示手段の変動表示の終了に伴って終了する演出表示を導出可能な演出表示手段と、
    前記主制御手段からの情報に基づいて前記演出表示手段の制御を行うサブ制御手段とを備え、
    前記演出表示手段の前記演出表示は、メイン演出と、前記メイン演出を中断させて行われる、又は、前記メイン演出の一時期において前記メイン演出と並行して行われ、並行して行われた期間に相当する時間だけ前記メイン演出における特定演出の導出を延期させるサブ演出とがあり、
    前記メイン演出では、当該メイン演出の最後において前記抽選の結果を教示又は示唆する結果教示演出と、前記結果教示演出の直前に行われるラスト印象演出とが行われ、
    前記ラスト印象演出で使用される時間に応じて、前記サブ演出の時間が設定されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記サブ演出は、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される演出を含む演出であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記メイン演出では、前記特別遊技状態の発生に対する期待度である当選期待度の異なる複数の演出パターンが用意され、
    前記ラスト印象演出の時間の設定に使用される印象演出時間設定テーブルは、前記ラスト印象演出のパターンの設定に使用される印象演出パターン設定テーブルとは別に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
    前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する期待度判別手段を備え、
    前記期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第2印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記印象演出時間設定テーブルには、第1印象演出時間設定テーブルと、前記第1印象演出時間設定テーブルが参照される場合よりも長い時間が設定される、又は、設定される可能性が高い第2印象演出時間設定テーブルとが設けられ、
    前記メイン演出において、前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第1期待度判別手段と、
    前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いか否かを判別する第2期待度判別手段とを備え、
    前記第1期待度判別手段により前記ラスト印象演出までに行われる演出パターンの前記当選期待度が高くないと判別される場合であって、前記第2期待度判別手段により前記ラスト印象演出の演出パターンの前記当選期待度が高いと判別される場合には、前記ラスト印象演出の時間の設定に際して前記第1印象演出時間設定テーブルが参照されることを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
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