JP2021151302A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2021151302A
JP2021151302A JP2020052201A JP2020052201A JP2021151302A JP 2021151302 A JP2021151302 A JP 2021151302A JP 2020052201 A JP2020052201 A JP 2020052201A JP 2020052201 A JP2020052201 A JP 2020052201A JP 2021151302 A JP2021151302 A JP 2021151302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
specific information
display
determination
post
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020052201A
Other languages
English (en)
Inventor
鉉 岡村
Gen Okamura
鉉 岡村
義則 小川
Yoshinori Ogawa
義則 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Bussan Co Ltd filed Critical Sanyo Bussan Co Ltd
Priority to JP2020052201A priority Critical patent/JP2021151302A/ja
Publication of JP2021151302A publication Critical patent/JP2021151302A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機は、特定契機に基づいて特定情報が取得されることにより、当該取得された特定情報に基づく第1決定を実行することが決定され、前記特定情報に基づいて前記第1決定が行われる前に、当該特定情報に基づく第2決定と、当該第2決定に基づく先処理とを実行可能に構成され、前記先処理では、前記第1決定に基づく後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆を実行可能な先演出を導出させる処理が行われる場合があり、前記第1決定は、当該第1決定が行われる際の遊技状況に応じて異なる決定がなされる場合があり、前記第2決定は、前記第1決定が行われる際の前記遊技状況の少なくとも一部を把握し得る先情報に応じて前記先演出に関する決定を行う。【選択図】図38

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、変動表示は、変動表示が開始される際にその内容が決定されるのであるが、変動表示の内容を決定する当否関連情報は、遊技球が始動入球手段に入球した際に取得されており、特に複数の当否関連情報(変動表示)を保留記憶可能な構成においては、保留記憶されている当否関連情報に基づいて、対応する変動表示が開始されるよりも前に、該変動表示の内容を教示又は示唆するような先演出を行う場合がある。
特開2006−271480号公報
ところで、このような遊技機において、演出性の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
特定契機に基づいて特定情報が取得されることにより、当該取得された特定情報に基づく第1決定を実行することが決定され、
前記特定情報に基づいて前記第1決定が行われる前に、当該特定情報に基づく第2決定と、当該第2決定に基づく先処理とを実行可能に構成され、
前記先処理では、前記第1決定に基づく後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆を実行可能な先演出を導出させる処理が行われる場合があり、
前記第1決定は、当該第1決定が行われる際の遊技状況に応じて異なる決定がなされる場合があり、
前記第2決定は、前記第1決定が行われる際の前記遊技状況の少なくとも一部を把握し得る先情報に応じて前記先演出に関する決定を行うことを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、演出性の向上を図ることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 発射許可コマンド設定処理を示すフローチャートである。 特別表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 連続予告抽選処理を示すフローチャートである。 第1連続予告範囲設定処理を示すフローチャートである。 変動パターン決定処理を示すフローチャートである。 停止表示処理のフローチャートである。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における装飾図柄の変動表示の態様を示す説明図である。 サブ演出処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1連続予告範囲設定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における変動パターン決定処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、下払出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段(発射操作手段)としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
図2に示すように、下皿15の上方には、パチンコ機10の内部から上払出口17を介して遊技者に付与(払出)された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19の上面側(貯留部の周辺部)には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、上皿19の上面側には、球抜きボタン123が上下に出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19の上面側には、演出操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検知され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞装置31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には10個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。加えて、第1始動入賞装置33a、一般入賞装置31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32に関しては、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。尚、各種入賞装置への遊技球の入球に応じた賞球数や、遊技盤30に設けられる各種装置の構成、配置、及び、数等は、パチンコ機10の機種毎に適宜変更可能である。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が設けられている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には左右一対の入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左右側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。加えて、ポケット154は、第1始動入賞装置33aの直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で、後述する第1始動入賞装置33aに入球するようになっている。
可変表示装置ユニット35の中央部の下方位置には、第1始動入賞装置33aが設けられている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口(始動入賞口)が開口している。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第2始動入賞装置33bが設けられている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能に設けられた一対の羽根部材37を備えている。本実施形態では、羽根部材37が上下に延びる閉位置とされている場合には、当該羽根部材37の先端部と、第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する余地がなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球を入球(入賞)させることが不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開位置に変化することで、羽根部材37と第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する隙間が確保され、第2始動入賞装置33bは、遊技球の入球が許容されるとともに、羽根部材37によって第2始動入賞装置33bの側方を移動する遊技球が第2始動入賞装置33bの始動入賞口へと案内される開状態となる。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検知手段、始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選等が行われるとともに、後述する特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態が付与されることとなる。
第2始動入賞装置33bの下方位置には、可変入賞装置32が設けられている。可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入球(入賞)可能な開状態とされる。尚、本実施形態の可変入賞装置32の大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、可変入賞装置32の閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、可変入賞装置32の開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(左側方領域)、及び、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(右側方領域)には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選(開放抽選)が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、高入球状態よりも羽根部材37が開放される時間帯が減少する「低入球状態」とがある。以下、当否抽選が行われる通常遊技状態のうち、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。尚、本実施形態では設定されていないが、これらの遊技モードの他に、高確率状態、かつ、低入球状態である状態(潜確モード)を設けることも可能である。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(4)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
さらに、本実施形態では、通常モード、及び、確変モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数(本例では、100回)行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別としては、15ラウンド確変大当たり(以下「15RS」と言う)と、15ラウンド通常大当たり(以下「15RN」と言う)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「15RS」、「15RN」に関しては、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが15回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、可変入賞装置32が1.8秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。
加えて、「15RS」及び「2RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「15RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示100回分)が付与される。
尚、大当たりの種別や振分け割合等については特に限定されるものではなく、パチンコ機10の機種ごとに適宜変更可能である。また、例えば、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのうち少なくとも一方への遊技球の入球に基づく当否抽選において、「小当たり状態」に当選する場合があるように構成してもよい。例えば、当否抽選において大当たり状態に当選しなかった場合に、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選が行われたことを条件として小当たり状態の抽選が行われ、小当たり状態に当選した場合には、可変入賞装置32が1.8秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了することとしてもよい。この場合、小当たり状態では、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態のときと同じ動作を行う。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードは変更されないこととする。
また、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第2特別表示装置43bと、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶したことを示す第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通図柄表示装置41と、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置44とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「15RS」、「15RN」、及び、「2RS」のうちいずれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別やや、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、「15RN」、及び、「2RS」に当選する可能性があり、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「15RS」、及び、「15RN」に当選する可能性があり、「2RS」に当選する可能性はないようになっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bは、それぞれ2個のLED(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。さらに、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と称する)についても4回分まで保留記憶可能に構成されている。
また、例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
本実施形態では、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるのであるが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な演出表示手段としての装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示させる(演出表示を行う)ように構成されている。つまり、特別表示装置43a、43bの変動表示の開始に伴って装飾図柄表示装置42の演出表示が開始され、特別表示装置43a、43bの変動表示の停止に伴って装飾図柄表示装置42の演出表示が停止される。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
図42に示すように、装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域には、複数種類の装飾図柄(例えば「1」〜「9」の数字が付された数字図柄)と、各装飾図柄の間において表示され、数字が付されていないブランク図柄とにより構成される図柄列が変動表示(各図柄表示領域の右から左へとスクロール表示)される。本実施形態では、各図柄表示領域において図柄が3つずつ(装飾図柄が2つ及びブランク図柄が1つとなる場合と、装飾図柄が1つ及びブランク図柄が2つとなる場合とがある)表示される。また、上・下の図柄表示領域の図柄列は、「1」〜「9」の数字が付された9個の装飾図柄を備え、上図柄表示領域では「2」→「1」→「9」→「8」といった具合に降順に順次表示され、下図柄表示領域では「8」→「9」→「1」→「2」といった具合に昇順に順次表示される。中図柄表示領域の図柄列は、「1」〜「9」の数字が付された9個の装飾図柄の他に、「9」と「1」の間に表示される「4」を備え、「8」→「9」→「4」→「1」→「2」といった具合に昇順に順次表示される。
装飾図柄(図柄列)が所定時間変動表示した後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。本実施形態の有効ラインとしては、各図柄表示領域の左部に表示される装飾図柄が上下方向に並ぶ左縦ラインと、各図柄表示領域の中央部に表示される装飾図柄が上下方向に並ぶ中縦ラインと、各図柄表示領域の右部に表示される装飾図柄が上下方向に並ぶ右縦ラインと、上図柄表示領域の左部に表示される装飾図柄、中図柄表示領域の中央部に表示される装飾図柄、及び、下図柄表示領域の右部に表示される装飾図柄が右下がりの斜め方向に並ぶ右下がりラインと、上図柄表示領域の右部に表示される装飾図柄、中図柄表示領域の中央部に表示される装飾図柄、及び、下図柄表示領域の左部に表示される装飾図柄が右上がりの斜め方向に並ぶ右上がりラインとがある。
尚、装飾図柄表示装置42における演出表示等の内容については特に限定されるものではなく、例えば、左・中・右の図柄表示領域があり、各図柄表示領域において図柄列が変動表示されるように構成してもよい。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「15RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「15RS」、又は、「15RN」のどちらかが発生する。
また、ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、「2RS」の大当たりとなる場合には、ゾロ目ではなく、装飾図柄が有効ライン上において特定の組合わせ(特定当たり図柄の組合わせ)で停止表示されるようになっている。本実施形態では、例えば、上・中・下図柄表示領域で「3」・「4」・「1」が停止表示される態様が特定当たり図柄の組合わせである。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において(背景等が異なる)複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、時間短縮モードに滞在している「引き戻しステージ」とがある。つまり、「15RS」、又は、「2RS」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「確変ステージ」に移行する。また、「15RN」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「引き戻しステージ」に移行し、さらに、引き戻しステージにおいて変動表示が100回行われた場合には、「通常ステージ」に移行する。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。詳しくは後述するが、図42に示すように、装飾図柄表示装置42の表示領域の下部(保留表示エリア462)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461が表示されるようになっている。
左側方領域及び右側方領域の下部には、遊技領域の周縁部に沿って一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。加えて、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる第1シャッタ(図示略)が設けられている。第1シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第1シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる第2シャッタ15bが設けられている。第2シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第2シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、及び、スルーゲートスイッチ225に対し、ケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225の検知に基づく払出しはない)。
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、可変入賞装置32の大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入賞装置33bの羽根部材37を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225等の各種検知スイッチや、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)を開閉させるためのモータ等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットへの球貸し操作に関する情報がCRユニットに入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の払出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ようになっている。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(VDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、第2始動入賞装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチパターンの抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。尚、各種抽選の当選確率(或いは振分けの割合)については、機種毎に適宜変更可能である。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値(当否関連情報)が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(第1保留〜第4保留エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(第1保留エリア〜第4保留エリア)を備える第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43a、43bにおける変動表示(第1変動表示、及び、第2変動表示)をそれぞれ4回まで保留可能としている。
尚、第1、及び、第2特別変動保留エリアにそれぞれ設けられた4つの保留エリアには、第1保留エリア〜第4保留エリアのように保留エリア番号が付されており、新たに取得された当否関連情報は、当否関連情報が記憶されていない保留エリアのうち保留エリア番号の小さい保留エリアに記憶される。また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球すること(始動入賞スイッチ224a、224bの検知が行われること)が特定契機に相当し、当否関連情報を含む特別変動保留エリアの保留エリアに記憶されている情報が、特定情報を構成する。以下、各保留エリアに記憶されている情報のことを「保留情報」とも称する。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0〜419の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり419)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜419)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜10、307〜310」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜10、308〜310」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている(本例では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に対応する大当たりでも、大当たり種別の振分けを同じとするため、種別判定テーブルは1つ)。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後以外外れリーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチパターンとの対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが1つであるが、例えば、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第1リーチ判定テーブルと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第2リーチ判定テーブルとを設けることとしてもよい。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜255の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり255)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜31の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり31)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。加えて、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間と、装飾図柄表示装置42における変動表示の大まかな変動パターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ(プレミアムリーチ)等のリーチパターン)とが対応付けられており、特別表示装置43a、43bの変動時間が決まれば、装飾図柄表示装置42の変動パターンも決まる(特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間に丁度収まるような装飾図柄表示装置42における変動パターンを選択させる)ようになっている。例えば、変動種別カウンタCS1に基づいて変動時間が決定され、変動種別カウンタCS2によって、特別表示装置43a、43bにおける停止表示態様が決定される(例えば、15RSの大当たりに対応する場合には、15RSの大当たりに対応する停止表示態様ように構成してもよい。
尚、変動時間や変動パターンを決定するために使用されるカウンタ等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、第1変動種別カウンタCS1だけで装飾図柄のリーチパターンを決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて装飾図柄のリーチパターンを決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜232の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり232)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は6であり、その範囲は「7〜12」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は232であり、その範囲は「7〜232」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、(普通図柄表示装置41を構成する普図ランプが交互に点滅した後)、当選に対応する態様(点灯パターン)で停止表示され、第2始動入賞装置33bがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検知情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検知情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞装置33a、33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。続くステップS306では、電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する等の処理を行うための発射許可コマンド設定処理を行う。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。
尚、RAM503には、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする第1変動表示の保留数(第1特別変動保留エリアの保留エリアのうち当否関連情報が保留記憶された保留エリアの数)をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示の保留数(第2特別変動保留エリアの保留エリアのうち当否関連情報が保留記憶された保留エリアの数)をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。また、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。さらに、特別変動保留エリアの実行エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1変動表示であるのか、或いは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2変動表示であるのかを示す情報が記憶される変動記憶エリアが設けられている。以下、「変動記憶エリアに第1変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第1変動フラグがオン設定される」とも称し、「変動記憶エリアに第2変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第2変動フラグがオン設定される」とも称する。尚、保留されている変動表示の総数(第1変動表示の保留数と、第2変動表示の保留数とを合わせた数)をカウントする保留総数カウンタを設けることとしてもよい。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞(入球)したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501又はS502で否定判別された場合には、ステップS510に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、第2変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第2保留ランプを点灯させたまま左側の第2保留ランプを点滅させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS504の後、ステップS505において、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、及び変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち小さい保留エリア番号の保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS505の後、ステップS506に移行する。
ステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS508では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、低確率状態でも、高確率状態でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当否乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、当否乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜10、308〜310」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8〜10、308〜310」は、高確率状態(確変モード)でのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように当否乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率状態でも「外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)当否乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで第1当否フラグ、及び、第2当否フラグがオン設定されたこととするが、当否乱数記憶エリアとは別に、第1当否フラグ、及び、第2当否フラグを設けることも可能である。また、例えば、第2変動表示に際して小当たりに当選する構成を採用する場合には、ステップS5103で否定判別された後、第2変動表示であるか否かを判別し、ここで肯定判別された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値(例えば、「405、406」)であるか否かを判別し、ここで肯定判別された場合に、小当たりフラグをオン設定することとしてもよい。
次に、ステップS507の第2種別判定処理について、図15(b)を参照して説明する。先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された(大当たり状態が発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5302において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜11」と一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)当選種別乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで15RSフラグ、(後記の2RSフラグ)及び、15RNフラグがオン設定されたこととするが、当選種別乱数記憶エリアとは別に、15RSフラグ、(2RSフラグ)及び、15RNフラグを設けることも可能である。
次に、ステップS508のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1当否フラグ、及び、第2当否フラグのどちらかが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5402において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後以外外れリーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5404で否定判別された場合には、ステップS5406において、新たに特別変動保留エリアに記憶された(保留記憶された)当否関連情報(保留情報)が第1変動表示に対応するものであるか否かを判別する。
ステップS5406で肯定判別された場合には、ステップS5407において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が「22〜81」のいずれかと一致するか否かを判別する。
一方、ステップS5407で肯定判別された場合には、ステップS5408において、新たに保留記憶された当否関連情報(保留情報)が、不定特定情報としての「不定保留情報」であることを示す不定保留フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
不定保留情報は、対応する第1変動表示が実行される際に、第1変動表示が2つ以上保留記憶されている状態(第1の遊技状況)であれば「完全外れ」となる変動パターンが選択され、第1変動表示が1つ以下しか保留記憶されていない状態(第2の遊技状況)であれば「前後以外外れ(ノーマルリーチ)」となる変動パターンが選択されるように設定される保留情報である。
また、ステップS5406で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、第2変動表示(基本的に高入球状態において主として変動される変動表示)に対応する当否関連情報(保留情報)は、不定保留情報とはなり得ないように構成されている。
加えて、ステップS5407で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経る可能性がなく、「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、本実施形態では、(新たに当否関連情報が保留記憶された保留エリアの)リーチ乱数記憶エリアに対して、特定の値を記憶(上書き)することで前後フラグ、及び、前後以外フラグがオン設定されたこととするが、リーチ乱数記憶エリアとは別に、前後フラグ、及び、前後以外フラグを設けることも可能である。また、例えば、第2変動表示に対応する当否関連情報(保留情報)であっても、不定保留情報とされ得るように(ステップS5406を省略する)構成してもよい。
尚、本実施形態では、第2当否フラグがオン設定されているものの、対応する変動表示が低確率状態において実行されて外れとなる場合に、前後外れリーチとするようになっているが、その他の外れとなる変動パターン(前後以外外れリーチ、又は、完全外れ)も選択され得るように構成してもよい。つまり、ステップS5401では、第1当否フラグがオン設定されているか否かを判別し、第2当否フラグがオン設定されていてもステップS5402に移行するように構成してもよい。さらに、詳しくは後述するが、本実施形態では、特別変動保留エリアに記憶されている大当たりになる、或いは、大当たりになる可能性がある当否関連情報(変動表示の保留情報)については、不定保留情報としないようになっている。このため、ステップS5404で否定判別された後、第2当否フラグがオン設定されているか否かを判別し、ここで否定判別された場合に、ステップS5406の不定保留とするか否かの抽選が行われるように構成する。尚、当該構成を採用する場合、後述する変動表示設定処理(図20)のステップS910の判別処理を省略する。さらに、大当たりとなる変動表示だけでなく、大当たりとなり得る変動表示に対応する当否関連情報(保留情報)についても不定保留情報となり得ないように構成するべく、第2当否フラグがオンされている場合にはステップS5408の不定保留フラグをオンする処理が行われないように構成する。
図13の説明に戻り、ステップS508に続くステップS509では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、当否判定処理、種別判定処理、及び、リーチ判定処理の結果や、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機とする変動情報であるのか等を示す変動情報(保留情報)が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS509の処理の後、又は、ステップS501、或いは、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS510において、遊技球が第1始動入賞装置33に入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS511において、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS511で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS511で肯定判別された場合には、ステップS512に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS513では、第1変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第1保留ランプを点灯させたまま左側の第1保留ランプを点滅させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS513の後、ステップS514において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS514の後、ステップS515に移行する。
ステップS515では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS516では、ステップS513で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。
ここで、ステップS516の第1種別判定処理について、図15(a)を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「15RS」に対応する値「0〜9」と一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において15RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RS」に対応する値「10,11」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において、2RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、15RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合であっても、高確率状態が付与される割合は同じである。但し、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、大当たり状態後に確変モードが付与される「2RS」に当選する可能性がある。その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球を契機として高確率状態が付与されることとなる大当たり状態に当選した場合には、必ず「15RS」となる。尚、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合とでは、高確率状態が付与される割合が異なるように構成してもよいし、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合であっても、各種大当たり種別に振分けられる割合が同一となるように構成してもよい。
図13の説明に戻り、ステップS516に続くステップS517では、ステップS515で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。リーチ判定処理(図16参照)の詳細については既に上述している。
ステップS517の後、ステップS518において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
次に、タイマ割込み処理(図11)のステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検知情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、普通図柄表示装置41における変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には右側の普通保留ランプを点灯させたまま左側の普通保留ランプを点滅させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS604の後、ステップS605において、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の発射許可コマンド設定処理について、図18を参照して説明する。
先ず、ステップS701では、発射制御回路312から発射状態信号を受信している状態であることを示す発射許可フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、発射状態信号は、発射制御回路312が、ハンドル18からのタッチ信号、及び、発射スイッチ信号と、払出制御装置311からのCRユニット接続信号とを受信している場合に、発射制御回路312から主制御装置261に送信されるようになっている。
ステップS701で肯定判別された場合には、ステップS702において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS702で否定判別された場合、ステップS703において、発射許可フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS702で肯定判別された場合には、ステップS704において、遊技球の発射間隔を計るために使用される発射タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS704で否定判別された場合には、ステップS707において、発射タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS704で肯定判別された場合には、ステップS705において、主制御装置261から、発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する。続くステップS706では、発射許可フラグをオフする。ステップS706の後、本処理を終了する。
また、ステップS701で否定判別された場合には、ステップS708において、発射状態信号を受信しているか否かを判別する。ステップS708で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS708で肯定判別された場合には、ステップS709において、発射許可フラグをオン設定する。
続くステップS710では、発射制御回路312に対して球送り信号を送信する。さらに、ステップS711において、発射タイマに対して0.6秒に相当する「300」を設定する。これにより、球送り装置63により遊技球が発射位置に確実にセットされてから、遊技球が発射装置60により打出されるように構成されるとともに、主制御装置261が発射制御回路312から発射状態信号を受信し続けている状態において、主制御装置261から発射許可信号が0.6秒間隔で送信され、0.6秒間隔で遊技球が発射装置60により発射されるようになっている。ステップS711の後、本処理を終了する。
尚、発射制御回路312では、主制御装置261から発射許可信号を受信した場合に、ハンドル18、及び、払出制御装置311から、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号の全てを受信しているか否かを判別し、肯定判別された場合に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させ、遊技球を発射させるための発射処理が行われるようになっている。尚、発射制御回路312は、ダイヤル位置信号に基づいて、遊技球の発射強さ(発射速度)に関する発射装置60の調節制御を行う。これにより、遊技球が、調節された強さで発射装置60により打ち出されるようになっている。
また、発射制御回路312は、主制御装置261から球送り信号を受信した場合に、発射レール61のうち発射装置60にて遊技球が発射されることとなる発射位置に遊技球がセットされていることを検知する準備球検知センサを確認し、発射位置に遊技球がセットされていないことが確認された場合には、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置にセットするための球送り処理を行う。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源・発射制御装置310の電源回路313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43a、43bや始動入賞装置33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43a、43bにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の演出表示の変動態様(変動時間や演出態様など)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
ここで、装飾図柄の変動種別について説明する。「ノーマルリーチ」は、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。尚、確変モード時及び時間短縮モード時においては、各種リーチとなる場合においても、通常モード時に比べ、変動表示時間が短縮されている。例えば、ノーマルリーチが導出される変動表示の時間(変動時間)は、通常モード時には「12秒」、又は、「15秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「9秒」、又は、「12秒」となっている。尚、通常モードにおいても、第1変動表示が4つ保留されている状態から開始される第1変動表示についても、一時的な時間短縮状態となり、該第1変動表示の変動時間がノーマルリーチであれば「9秒」、又は、「12秒」に設定される。
「スーパーリーチ」は、装飾図柄の変動表示中にリーチ状態が発生するとともに、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチが導出される変動表示の変動時間は、通常モード時には「25秒」、又は、「30秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「22秒」、又は、「27秒」となっている。尚、スーパーリーチが発生する場合の変動表示の変動時間はいずれの遊技モードにおいても「25秒」、又は、「30秒」に設定されるように構成してもよい。
「プレミアムリーチ」は、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得るスーパーリーチの演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、通常のスーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチが導出される変動表示は、通常のスーパーリーチが導出される変動表示よりも変動時間が長く、また、高入球状態及び低入球状態のどちらの状態においても同じ長さ(例えば、60秒)となっている。
さらに、本実施形態では、「2RS」に当選した場合に、装飾図柄が特定当たり図柄の組合わせで停止表示されることとなるが、当該特定当たり図柄が停止表示される場合には、特有の変動表示(特定当たり変動)が行われるようになっている。特定当たり変動の一例としては、リーチ状態が発生した後、前後外れリーチや前後以外外れリーチであれば中図柄表示領域において装飾図柄が停止表示されるタイミングを過ぎてもなお変動が継続されるような演出を伴い、最終的に、リーチ態様を崩して上・中・下図柄表示領域において「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示が行われる。
尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく当否抽選に当選した場合にのみ「2RS」に当選する可能性があることから、特定当たり変動についても、ほぼ通常モードで行われるようになっている。また、「3」・「4」・「1」が停止表示される変動表示の変動時間は、いずれの遊技モードであっても「18秒」となっている。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」となる変動表示の変動時間は通常モード時「10秒」、確変モード及び時間短縮モード時「6秒」に設定されている。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変大当たり図柄の組合わせ、通常大当たり図柄の組合わせ、特定当たり図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後以外外れ図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせという6つの区分を指定するものである。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する図柄の組合わせを停止表示する。
「15RS」に当選した場合、或いは、「15RN」に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、数字柄の付された装飾図柄がゾロ目となる組合わせで停止表示されることとなる。本実施形態では、「15RS」の場合には、「1,3,5,7,9」のいずれかの奇数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである確変大当たり図柄、又は、「2,4,6,8」のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである通常大当たり図柄のどちらかの組合せで変動表示が停止表示され、「15RN」の場合には、通常大当たり図柄の組合わせで変動表示が停止表示されることとなる。
そして、サブ制御装置262は、確変大当たりの図柄コマンドを受信した場合、「1〜9」のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定し、通常大当たりの図柄コマンドを受信した場合、「2,4,6,8」のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
また、「2RS」に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、上から「3」・「4」・「1」の特定当たり図柄の組合わせが停止表示されることとなる。本実施形態の特定当たり図柄の組合わせは1種類となっている。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものである。前後以外外れ図柄の組合わせは、リーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後以外外れリーチ」に対応するものである。完全外れ図柄の組合わせは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものである。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ図柄の組合わせ、前後以外外れ図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。詳しくは後述するが、サブ制御装置262は、これら外れの図柄コマンドを受信した場合、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。
また、詳しくは後述するが、本実施形態では、サブ制御装置262が主制御装置261から「完全外れ図柄」を示す図柄コマンドを受信した場合に、リーチの組合せではないものの、装飾図柄表示装置42の表示領域において同一の装飾図柄が3つ表示されるチャンス目図柄が表示される場合と、リーチの組合せでなく、チャンス目図柄でもない完全外れ図柄が表示される場合とがある。
尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1種類だけであって、サブ制御装置262で装飾図柄の組合わせを決定する構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では255、31)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43a、43bに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32に関する制御が行われる。また、当該可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、始動入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)に関する制御が行われる。この始動入賞装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211、ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では419)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では255、31)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211、S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、特別表示装置43a、43bの変動表示の後に設定される変動インターバルの残り時間を計測するための変動インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS801で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルの期間内である場合には、ステップS802において、変動インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、変動インターバルを1秒(1000msec)として、変動インターバルタイマに「249(ステップS801の前にステップS802が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に変動インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS801で肯定判別された場合、すなわち、変動インターバルではない場合には、ステップS803において、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。
尚、大当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1」、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS803では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中であるか否かを判別する。
ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS803で肯定判別された場合には、ステップS804において、詳しくは後述する特図表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、特図表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、特図表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、特図表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示を開始する際にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示が停止表示される際にオフにされる。
ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。
ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、第2保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS805の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS807では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータ(当否関連情報等の保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS807の後、ステップS808において、特別変動保留エリアの実行エリアの第2変動フラグをオン設定する。続くステップS809では、第2変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第2保留ランプを点滅させたまま右側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させたまま右側の第2保留ランプを消灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS809の後、ステップS810において、詳しくは後述する変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS805で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS811において、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。
当該ステップS811で否定判別された場合には、ステップS812に移行し、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの両方において、それぞれ変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様(例えば、下列の右から1番目及び2番目の第1特図ランプ、又は、第2特図ランプのみが点灯する態様)を導出するための待機表示設定を行う。つまり、本実施形態の第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bは、変動停止後、その停止態様が変動インターバルの間は(当否抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、変動インターバルが終了すると、変動待機状態であることを示す待機表示態様に切替えられるようになっている。ステップS812の後、本処理を終了する。
一方、ステップS811で肯定判別された場合には、ステップS813において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS814では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS814の後、ステップS815において、特別変動保留エリアの実行エリアの第1変動フラグをオン設定する。続くステップS816では、第1変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第1保留ランプを点滅させたまま右側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させたまま右側の第1保留ランプを消灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS816の後、ステップS810において変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ここで、ステップS810の変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「12」、「21」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「12」は時間短縮モードに対応し、「21」は確変モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード)である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を確定させたことを示す大当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶(上書き)させることを、大当たり確定フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、15RSフラグ(図15(a)、図15(b)の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわち「15RS」である場合には、ステップS906にて15RSパターン設定処理を行う。15RSパターン設定処理は、「15RS」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、特別表示装置43a、43bや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の変動表示の停止態様、装飾図柄表示装置42の変動表示の演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定等を行う。
ステップS906の後、後述するステップS919に移行する。尚、第1変動種別カウンタCS1、及び、第2変動種別カウンタCS2の数値と、変動パターン、及び、変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。すなわち、15RSパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RSであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を奇数又は偶数のゾロ目のどちらにするかを決定し、決定された停止図柄情報(確変大当たり図柄の組合わせ、又は、通常大当たり図柄の組合わせ)を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS905で否定判別された場合には、ステップS907において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS907で肯定判別された場合、すなわち「2RS」である場合には、ステップS908にて2RSパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。
尚、2RSパターン設定処理では、2RS(特定当たり変動)であること、及び、2RSの変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、2RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄を2RSに対応する特定当たり図柄に決定し、該停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
一方、ステップS907で否定判別された場合には、ステップS909において、15RNパターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、15RNパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、15RNであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、15RNに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を偶数のゾロ目に決定し、停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS911において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、不定保留フラグ(図16のリーチ判定処理参照)がオン設定されているか否かを判別する。ステップS911で否定判別された場合には、ステップS912において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS912で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。
尚、前後リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後外れリーチであること、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
さらに、ステップS912で否定判別された場合には、ステップS914において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS914で肯定判別された場合、すなわち、「前後以外外れリーチ」である場合には、ステップS915にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。尚、前後以外リーチパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチに決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、前後以外外れリーチであること、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を前後以外外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
加えて、ステップS914で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS916において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、外れ変動パターン設定処理では、リーチパターンを、「リーチ発生せず」に決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、完全外れ変動であること、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、外れに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。さらに、停止図柄の種別を外れ図柄に決定し、決定された停止図柄情報を図柄コマンドに設定する。
また、ステップS903で否定判別された場合、すなわち、低確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS910において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第2当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS913にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS919へ移行する。つまり、本実施形態では、第2当否フラグがオン設定されている場合であって、大当たりとならない場合には、変動パターンが前後外れリーチとなるように定められている。一方、ステップS910で否定判別された場合には、上記ステップS911に移行する。
また、ステップS911で肯定判別された場合、すなわち、今回、変動表示が実行される当否関連情報(保留情報)が不定保留情報であると判別された場合には、ステップS917において、高入球状態であるか否かを判別する。当該ステップS917で肯定判別された場合には、ステップS916において外れ変動パターンの設定処理を行った後、ステップS919に移行する。尚、本実施形態では、第1変動表示に対応して不定保留情報とされる場合はあるが、第2変動表示に対応して不定保留情報とされる場合はなく、さらに、高入球状態では、第2変動表示が第1変動表示に優先して実行されることから、ステップS917で肯定判別されるような場合、つまり、高入球状態時の第1変動表示である場合に、当該第1変動表示に対して積極的にリーチ状態を発生させる意義は少なく、本例では、完全外れが選択(設定)される。
一方、ステップS917で否定判別された場合には、ステップS918において、第1保留カウンタNaの値が「2」以上であるか否かを判別する。尚、この段階では、第1保留カウンタNa又は第2保留カウンタNbの値から、今回実行される当否関連情報の分の値が減算されており、例えば、第1保留カウンタNaの値が「1」であれば、第1変動表示が1つ保留記憶されている状態となっている。
ステップS918で否定判別された場合には、ステップS915において、前後以外リーチパターン設定処理を行ってから、ステップS919に移行する。その一方で、ステップS918で肯定判別された場合には、ステップS916において外れ変動パターン設定処理を行ってから、ステップS919に移行する。つまり、第1変動表示が2つ以上保留記憶されていれば(第1変動表示の最大保留数は「4」であり、直前に第1特別変動保留エリアの変動情報がシフトされて1つ消化されていることから、実質的に、第1変動表示の保留数が「2」又は「3」の場合である)、今回の変動表示をスムースに進行するべく「完全外れ」のパターンとする。一方、第1変動表示の保留記憶が1つ以下の場合(「0」又は「1」の場合)には、変動表示が途切れることを抑制するべく、ノーマルリーチを発生させるパターンとする。
ステップS919では、特別表示装置43a、43bにて変動表示中であるか否かを示す特図表示中フラグをオン設定する。これにより、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS920では、特別表示装置43a、43bにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する特図表示タイマの設定処理を行う。当該特図表示タイマは、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、本実施形態における特別表示装置43a、43bの変動時間は、上記変動種別カウンタCS1、CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような特図表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、特別表示装置43a、43bの変動開始と同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43a、43bの停止表示と同時に、図柄コマンドに基づいた図柄の組合わせにて装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる。ステップS920の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、始動入賞処理において、ステップS505、S514の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、513の当否判定処理と、変動表示設定処理において、当否フラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901〜ステップS903の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS505、S514、及び、ステップS506、513の処理等によって第1当否判別処理が構成され、ステップS901〜S903の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS906、ステップS908、ステップS909、ステップS913、ステップS915、ステップS916、ステップS918の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS817に進み、特図表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が12秒(12000msec)の場合には、特図表示タイマに対して「3000」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS818に進み、上記減算後の特図表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図表示タイマの値が「0」となった時にステップS818が肯定判別される。
ステップS818で否定判別された場合には、ステップS823において、特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)が実現される。ステップS823の後、本処理を終了する。
一方、ステップS818で肯定判別された場合には、ステップS819において特図表示中フラグをオフし、ステップS820において特別表示装置43a、43bにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて、変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別や外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS820の後、ステップS821において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる停止コマンドの設定を行う。これにより、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された図柄コマンドや変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。また、繰り返しとなるが、特別表示装置43a、43bによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS822において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS822の判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、大当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において大当たり確定フラグをオフし、ステップS1003において大当たり状態中であることを示す大当たり中フラグをオンする。さらに、ステップS1004において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1004で否定判別された場合、すなわち、「15RS」又は「15RN」の大当たりである場合には、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(可変入賞装置32の開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「15」を設定する。
続くステップS1006では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。さらに、ステップS1007では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32の開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば、8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1008では、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検知情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1009では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるためのオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態の全ラウンド数等が把握できるようになっている。ステップS1009の後、本処理を終了する。
尚、大当たり状態において見た目の大当たり種別の昇格の演出等(例えば、「15RS」に当選したが装飾図柄表示装置42では偶数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示する、或いは、「15RS」に当選しても装飾図柄表示装置42では特定当たり図柄が停止表示され得るように構成し、実際の大当たり種別と、装飾図柄表示装置42における大当たり種別の示唆内容とが一致していない状態となっている場合に、直後の大当たり状態中において「15RS」に当選したことを教示する)を行うこととしてもよい。
また、ステップS1004で肯定判別された場合には、ステップS1010において、ラウンド数カウンタに「2」を設定する。ステップS1010の後、ステップS1011では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。続くステップS1012において、特別可変タイマに対して、例えば、2秒のオープニング期間に対応する値「500」を設定し、ステップS1013において、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1014において、オープニングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1001にて否定判別された場合(大当たりとならなかった場合)には、ステップS1017で変動インターバルタイマに対して変動インターバル(例えば、1秒)に相当する値を設定する。
ステップS1017の後、ステップS1018において、モード記憶エリアに「12」が記憶されているか否か、すなわち、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS1018で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1018で肯定判別された場合には、ステップS1019において、時間短縮モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。詳しくは後述するが、本実施形態では、「15RN」の大当たり状態終了時において、変動回数カウンタに対し、時間短縮モードの期間に相当する変動表示の回数(例えば100回)が設定され、特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に当該ステップS1019において1減算される。
続くステップS1020では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1020で否定判別された場合、すなわち、「15RN」の大当たり状態終了後に、時間短縮モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1020で肯定判別された場合には、ステップS1021において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「11」を設定する。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて変動表示が規定回数行われた時点で時間短縮モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1021の後、ステップS1022において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの終了を知らせるサポート終了コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置32を開閉させるための可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、(大)当たり状態の開始時にあっては、上記判別情報設定処理にて当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」〜「3」のいずれかが設定されている場合)には、ステップS1202に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、判別情報設定処理にて特別可変タイマに「2000」又は「500」が設定されている。
続くステップS1203では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1206では、「15RS」又は「15RN」である15ラウンド大当たり(15R大当たり)か否かが判別される。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。一方、ステップS1206で否定判別された場合には、ステップS1208において、特別可変タイマに対して、可変入賞装置32の開状態を維持する時間(1.8秒)に対応する値「450」を設定する。
ステップS1207、又は、ステップS1208の後、ステップS1209では、可変入賞装置32を開状態とさせる処理を行い、ステップS1210では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合には、ステップS1211において当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。ステップS1211で否定判別された場合、すなわち、未だ当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1212においてラウンド数カウンタの値を1減算する。
続くステップS1213では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1213で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1214に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1215において、15R大当たりであるか否かを判別する。
ステップS1215で肯定判別された場合には、ステップS1216において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(4秒)に対応する値「1000」を設定する。一方、ステップS1215で否定判別された場合には、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1216、又は、ステップS1217の後、ステップS1218において、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1219において、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、ステップS1220において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32の開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1221に移行し、可変入賞装置32への入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、可変入賞装置32に遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1221で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1212に移行する。これにより、1回のラウンド中に可変入賞装置32に対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間30秒が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1213で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1222に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1222の後、ステップS1223において、15R大当たりであるか否かを判別する。ステップS1223で肯定判別された場合には、ステップS1224において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。一方、ステップS1223で否定判別された場合には、ステップS1225において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1224、又は、ステップS1225の後、ステップS1226において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。尚、ステップS1221で肯定判別された後の流れでステップS1222以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1221で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1226で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1226の後、ステップS1227では、可変入賞装置32を閉状態とさせる処理を行い、続くステップS1228では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1211で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1229に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ここで、終了設定処理について、図23を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、15RNフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1401で肯定判別された場合には、ステップS1402において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「12」を設定する。これにより、当たり状態終了後に時間短縮モードが付与されることとなる。
続くステップS1403では、変動回数カウンタに対して「100」を設定する。尚、変動回数カウンタとは、モード記憶エリアに「12」が設定される際、すなわち、時間短縮モードが開始される際に時間短縮モードの期間として設定される規定回数分の変動表示が全うされたことを把握するためのものである。ステップS1403の後、ステップS1404において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの開始(引き戻しステージへの移行)を知らせる時短開始コマンドを設定する。尚、時短開始コマンドには、変動回数カウンタの回数情報等が含まれる。その後、ステップS1407で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1401で否定判別された場合、すなわち、「15RS」又は「2RS」に当選して確変モードが付与される場合には、ステップS1405において、モード記憶エリアに「21」を設定する。これにより、当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。ステップS1405の後、ステップS1406において、サブ制御装置262に対して確変モードの開始(確変ステージへの移行)を知らせる確変開始コマンドを設定する。その後、ステップS1407で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
図22の説明に戻り、ステップS1229の終了設定処理の後、ステップS1230において、当たり状況記憶エリアに対して当たり状態ではないことを示す「0」を設定する。その後、ステップS1231において、サブ制御装置262に対して当たり状態を終了する旨の情報を伝える当たり終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。
次に、前記ステップS208の普通表示制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41の変動表示の後に設定されるインターバル(普図インターバル)の残り時間を計測するための普図インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2101で否定判別された場合、すなわち、普図インターバルである場合には、ステップS2116において、普図インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、普図インターバルを1秒(1000msec)として、普図インターバルタイマに「249(ステップS2101の前にステップS2116が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に普図インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普図インターバル期間ではない場合には、ステップS2102において、第2始動入賞装置33bの開閉制御の最中であることを示すサポート期間中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2102で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2102で否定判別された場合には、ステップS2103において、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2103で否定判別された場合には、ステップS2104に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS2104で否定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、例えば、ステップS2104で否定判別された場合に、普通図柄表示装置41において、変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様を導出するための待機表示設定を行うこととしてもよい。つまり、普通図柄表示装置41は、変動停止後、その停止態様が普図インターバル期間の間は(入球サポート抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、普図インターバル期間が終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるように構成してもよい。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、普通保留カウンタNcから1を減算する。続くステップS2106では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2107では、普通図柄表示装置41の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図25を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS2302で肯定判別された場合、つまり、当たり状態ではない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「12」、又は、「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(時間短縮モード又は確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0〜6」のいずれかであるか否かを判別する。尚、高入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「7〜232」の場合に当選となる。
ステップS2305で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、大当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を8秒にするために「2000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「7〜12」であるか否かを判別する。尚、低入球状態では、「0〜232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「7〜12」の場合に当選となる。また、普通図柄の変動表示時間を抽選によって決定することとしてもよい。さらに、当たり状態中は、入球サポート抽選を一時停止するような構成としてもよい。
ステップS2308で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2308で肯定判別された場合、すなわち、入球サポート抽選に当選した場合には、上記ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、普通図柄の変動表示時間や、入球サポート抽選での当選確率等については、パチンコ機の機種毎に適宜設定可能であり、例えば、高入球状態時における入球サポート抽選の当選確率を、低入球状態における入球サポート抽選の当選確率よりも高くなるように構成してもよい。
図24の説明に戻り、ステップS2107の後、ステップS2108において、普通図柄表示装置41の変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の普通保留ランプを点滅させたまま右側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させたまま右側の普通保留ランプを消灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS2108の後、本処理を終了する。
また、ステップS2103で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2109に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2110に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2110で肯定判別された場合には、ステップS2111において普図表示中フラグをオフし、ステップS2112において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。つまり、入球サポート抽選に当選した場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には、普通図柄表示装置41の左右一対の普図ランプの両方を点灯させ、外れである場合には左側の普図ランプのみを点灯させる。
続いてステップS2113に進み、普図判別情報設定処理を行う。ここで、普図判別情報設定処理について、図26を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第2始動入賞装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「12、21」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を1.8秒にするべく「450」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第2始動入賞装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。さらに、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2113の後、ステップS2114において、普図インターバルタイマに対して普図インターバル期間(例えば、1秒)に相当する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2110で否定判別された場合には、ステップS2115において、普通図柄表示装置41の変動表示(左右一対の普図ランプを交互に点灯させる切替表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)が実現される。ステップS2115の後、本処理を終了する。
次に上記ステップS208の始動入賞装置制御処理について図27のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bの開閉の状態を維持する期間である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合には、ステップS2204において、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2204で肯定判別された場合、すなわち、現在、第2始動入賞装置33bが開状態にあって、閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS2205において、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を1減算し、ステップS2207では、第2始動入賞装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球サポート抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて第2始動入賞装置33bが3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「250」)を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが3回開放される間のインターバル期間(第2始動入賞装置33bは閉状態)にあって、インターバル期間を終了させるタイミングが到来した場合には、ステップS2211で普通可変フラグをオンし、ステップS2212で普通可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では、入球サポート期間のインターバルは高入球状態時のみであって、ここで設定される値は「450」)を設定し、ステップS2213で、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行う。その後、本処理を終了する。
尚、第2始動入賞装置33bが開状態とされている場合に、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が規定数(例えば4個)入球した場合には、第2始動入賞装置33bが直ちに閉状態とされるように構成してもよい。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図28を参照して受信割込み処理を説明し、その後図29を参照してメイン処理を説明する。
図28は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。
受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図30に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図29を参照して説明する。図29は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図30のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図31を参照して以下に説明する。
図31は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図28参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図30のフローチャートに戻って説明する。ステップS3201のコマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、CRユニット接続基板314から、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を受信しているか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合には、ステップS3203において、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に送信する。
ステップS3203の後、又は、ステップS3202で否定判別された場合には、ステップS3204において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3204で肯定判別されれば、ステップS3205で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3206では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、満杯検知スイッチの検知信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3207では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検知信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3208では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3209で払出個数設定処理を行い、ステップS3210においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3211においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3212では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3213では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図32を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応するかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す変動情報(保留情報)等が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(第1保留エリア〜第4保留エリア)を備える第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報(保留情報))に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、及び、リーチパターン等の変動表示に関する変動情報(第1変動情報)が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報(保留情報))に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報(第2変動情報)が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示に関する第1変動情報、及び、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示に関する第2変動情報をそれぞれ4つ保留記憶することができる。結果的に、サブ制御装置262において主制御装置261の特別変動保留エリアの変動情報(保留情報)を把握可能となっている。
尚、本実施形態では、特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリア)とともに、保留情報記憶エリア(第1保留情報記憶エリア、及び、第2保留情報記憶エリア)についても、保留記憶手段を構成する。また、第1、及び、第2保留情報記憶エリアにそれぞれ設けられた4つの保留エリアには、第1保留エリア〜第4保留エリアのように保留エリア番号が付されており、新たに格納される変動情報(保留情報)は、変動情報が記憶されていない保留エリアのうち保留エリア番号の小さい保留エリアに記憶される。
ここで保留情報格納処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球に対応するもの(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報であり、第2変動表示に対応する)であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第1始動入賞装置33aの入球に対応するもの(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報であり、第1変動表示に対応する第1変動情報)であった場合には、ステップS4103において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチパターンの情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち保留エリア番号の小さい保留エリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。詳しくは後述するが、本実施形態の連続演出としての連続予告は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の停止態様を特定の態様(チャンス目図柄の組合せ)とすることにより、後続の変動表示において大当たり状態の発生が教示される可能性が高くなっていることを示唆するというものである。当該ステップS4105では、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば、「0〜99」の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり99)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば、「0〜9」の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。
保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグ、及び、連続予告最終フラグがそれぞれ設けられている。保留エリア又は実行エリアの連続予告最終フラグがオン設定されることで、当該保留エリア又は実行エリアに記憶された変動情報(保留情報)に対応する変動表示において、連続予告の最後の部分(ラストパート)を担当し、連続予告の結果を教示する終結演出が導出されることが示される。さらに、保留エリア又は実行エリアの連続予告フラグがオン設定されることで、当該保留エリア又は実行エリアに記憶された変動情報(保留情報)に対応する変動表示において、連続予告の最後以外の部分(開始パート又は中間パート)を担当し、連続予告を繋ぐ先演出が導出されることが示される。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報等に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ここで、連続予告抽選処理について図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4301では、高入球状態(確変モード又は時間短縮モード)であるか否かを判別する。ステップS4301で否定判別された場合には、ステップS4302において、新たに記憶された変動情報(保留情報)が第1変動表示に対応するか否かを判別する。ステップS4302で肯定判別された場合には、ステップS4303において、連続予告の実行中、又は、連続予告が既に設定された状態であるか否かを判別する。
ここで、本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリア、及び、第1保留情報記憶エリア並びに第2保留情報記憶エリアの保留エリアを確認して、連続予告フラグ、又は、連続予告最終フラグが1つでもオン設定されていれば、ステップS4303で肯定判別されるように構成されているが、連続予告が設定された(連続予告フラグ及び連続予告最終フラグがオン設定された)場合にオン設定され、連続予告(終結演出)が終了した場合にオフ設定される連続予告中フラグを設け、かかる連続予告中フラグを確認することでステップS4303の判別を行うこととしてもよい。
ステップS4303で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4303で否定判別された場合には、ステップS4304において、第1変動保留カウンタの値が「2」以上であるか否かを判別する。尚、この時点で、第1変動保留カウンタの値は、今回新たに格納された変動情報(保留情報)の分の数が既に加算された値となっている。
ステップS4304において否定判別された場合、つまり、第1変動表示が(今回新たに格納された変動情報が第1変動情報であった場合には今回の分を含めて)1つ以下しか保留記憶されていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4304で肯定判別された場合には、ステップS4305において、変動情報が大当たりに対応するか否かを判別する。
ステップS4305で肯定判別された場合には、ステップS4306において、第1連続予告抽選処理を行う。つまり、図35のステップS4105の予告情報格納処理で取得された連続予告カウンタの値に基づき、対応する第1予告当否判定テーブルを参照して、連続予告を行うか否かを決定する。本例では、第1予告当否判定テーブルを参照した場合、例えば、1/2の確率で連続予告が行われることとする。
続くステップS4307では、第1連続予告範囲設定処理を行い、その後、本処理を終了する。ここで、第1連続予告範囲設定処理について、図39を参照して説明する。
先ず、ステップS4601では、(第1)連続予告抽選で当選したか否かを判別する。ステップS4601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4601で肯定判別された場合には、ステップS4602において、連続予告を行う範囲を決める範囲抽選処理を行う。つまり、本実施形態では、そのときに保留記憶されている変動情報(保留情報)の全てに対応して連続予告を行うのではなく、連続予告を行う変動情報の数を抽選で決めることとしている。例えば、連続予告カウンタの値(0〜99)のうち、上記第1連続予告抽選処理で連続予告カウンタの値が「0〜49」であれば連続予告を実行することとした場合に、さらに、当該範囲抽選処理では、連続予告カウンタの値が、「0〜34」であれば4つ、「35〜44」であれば3つ、「45〜49」であれば2つの変動情報にかけて連続予告を行うこととする。
続くステップS4603では、ステップS4602で決定された連続予告を行うこととする変動情報の数を確認処理カウンタに設定する。さらに、ステップS4604では、当該確認処理カウンタの値が、第1変動保留カウンタNdの値以下であるか否かを判別する。ステップS4604で否定判別された場合、すなわち、ステップS4602で連続予告を行うとして決められた第1変動情報(第1変動表示)の数よりも、第1保留情報記憶エリアに記憶されている第1変動情報(第1変動表示)の数の方が少なかった場合、ステップS4605において、確認処理カウンタに対し、第1変動保留カウンタNdの値を設定する(設定し直す)。
ステップS4605の後、又は、ステップS4604で肯定判別された場合には、ステップS4606において、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく大当たりに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す第1大当たり把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。ステップS4606で否定判別された場合には、ステップS4607において、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく大当たりに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す第2大当たり把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。尚、この時点では、今回新たに格納された変動情報(保留情報)が大当たりに対応していても、その分の数は、第1大当たり把握カウンタや第2大当たり把握カウンタに未だ加算されていない。
ステップS4606又はステップS4607で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。本実施形態では、第1連続予告抽選処理で当選するだけではなく、後述のように連続予告フラグや連続予告最終フラグがオン設定されなければ連続予告は実行されないことから、ステップS4606又はステップS4607で肯定判別された場合、つまり、大当たりに対応する変動情報が既に記憶されていた場合には、連続予告を行わないこととなる。
ステップS4607で否定判別された場合には、ステップS4608において、前後外れリーチに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す前後外れ把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。
ステップS4608で否定判別された場合、すなわち、前後外れリーチに対応する変動情報が1つも保留されていない場合には、ステップS4609において、前後以外外れリーチに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す前後以外外れカウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。
ステップS4609で否定判別された場合、すなわち、前後以外外れリーチに対応する変動情報が1つも保留されていない場合には、ステップS4610において、不定保留情報に対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す不定保留把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。
ステップS4610、ステップS4609、又は、ステップS4608で肯定判別された場合には、ステップS4611において、第1変動保留カウンタNdの値から「1」を減算した数に対応する第1保留情報記憶エリアの保留エリアの変動情報は、リーチ(前後外れリーチ又は前後以外外れリーチ)、或いは、不定保留情報に対応しているか否かを判別する。ステップS4611で肯定判別された場合には、本処理を終了する。つまり、装飾図柄の変動表示において、「完全外れ図柄」の1種である「チャンス目図柄」を停止表示させることで連続予告の先演出を行う構成であって、新たに格納された変動情報を連続予告の最後(終結演出)とする構成においては、当該新たに格納された変動情報の直前に行われる変動表示においてリーチ状態が発生すると、そこにチャンス目図柄を導出させることができず、連続予告が成立しないことから、連続予告の設定(連続予告フラグ、連続予告最終フラグの設定)を行わないこととしている。
さらに、新たに格納された変動情報と、第1保留情報記憶エリアに既に記憶されている不定保留情報に対応する変動情報との間に別の変動情報が1つも保留記憶されていない場合(保留エリア番号が続いている場合)には、不定保留情報に対応する変動情報に対応する変動表示が実行される場合に、変動情報が1つしか保留記憶されていない状況となっている可能性があり、かかる状況下では、不定保留情報に対応する第1変動表示は、ノーマルリーチが選択される。このため、新たに格納された変動情報の前の変動情報が不定保留情報である場合にも、連続予告の設定(連続予告フラグ、連続予告最終フラグの設定)を行わないこととしている。尚、新たに格納された変動情報と、第1保留情報記憶エリアに既に記憶されている不定保留情報に対応する変動情報との間に別の変動情報が1つでも保留記憶されている場合、不定保留情報の変動表示が実行される段階で、別の変動情報と、前記新たに格納された変動情報との最低2つの変動情報が保留記憶されていることになり、不定保留情報の変動表示は「完全外れ」の変動パターンとなる。
ステップS4611で否定判別された場合、すなわち、新たに格納された保留情報の直前に実行される変動表示ではリーチ状態が発生しない(大当たりも発生しない)という確認が取れた場合、又は、ステップS4610で否定判別された場合、すなわち、「完全外れ」に対応する変動情報しか保留記憶されていない場合には、ステップS4612に移行し、第1変動保留カウンタNdの値に対応する保留エリア番号の保留エリアに対応して、当該保留エリアに関する作業を行う状態であることを示す作業中ポインタを設定する。
続くステップS4613では、作業中ポインタが示す保留エリアの連続予告最終フラグをオン設定する。これにより、新たに格納された変動情報に対応する変動表示において連続演出が完結する(終結演出が行われる)ようになる。
その後、ステップS4614において、確認処理カウンタの値を「1」減算する。さらに、ステップS4615において、作業中ポインタが1つ前の(保留エリア番号の)保留エリアを示す状態となるように作業中ポインタを移行させる。
続いて、ステップS4616において、確認処理カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4616で否定判別された場合には、ステップS4617において、作業中ポインタが示す保留エリアの変動情報は、リーチに対応するか否かを判別する。尚、上記のように、新たに格納された変動情報の直前に行われる変動表示に関してはリーチ状態は発生しないことが確認されている。
ステップS4617で否定判別された場合には、ステップS4618において、作業中ポインタが示す保留エリアの連続予告フラグをオン設定する。これにより、当該保留エリアに記憶されている変動情報に対応する変動表示において連続演出が導出される(チャンス目図柄が停止表示される先演出が行われる)ようになる。
ステップS4618の後、上記ステップS4614に移行する。つまり、ステップS4614で確認処理カウンタを1減算し、ステップS4615で作業中ポインタが1つ前の(保留エリア番号の)保留エリアを示すように作業中ポインタを移行させる。
そして、ステップS4616で、確認処理カウンタの値が「0」になったか否かを判別し、肯定判別された場合に、本処理を終了する。また、ステップS4616で否定判別された場合においても、ステップS4617において、対象の変動情報がリーチ状態に対応している場合には、肯定判別され、本処理を終了することとなる。
図38の説明に戻り、ステップS4305で否定判別された場合には、ステップS4308に移行し、新たに格納された変動情報が前後外れリーチに対応するか否かを判別する。
ステップS4308で肯定判別された場合には、ステップS4309において、第2連続予告抽選処理を行う。つまり、図35のステップS4105の予告情報格納処理で取得された連続予告カウンタの値に基づき、対応する第2予告当否判定テーブルを参照して、連続予告を行うか否かを決定する。本例では、第2予告当否判定テーブルを参照した場合、例えば、1/5の確率で連続予告が行われることとする。
続くステップS4310では、第2連続予告範囲設定処理を行い、その後、本処理を終了する。第2連続予告範囲設定処理は、基本的には第1連続予告範囲設定処理と同様である。但し、連続予告を行う範囲を決める範囲抽選処理に関し、例えば、連続予告カウンタの値(0〜99)のうち、上記第2連続予告抽選処理で連続予告カウンタの値が「0〜19」であれば連続予告を実行することとした場合に、さらに、当該範囲抽選処理では、連続予告カウンタの値が、「0〜4」であれば4つ、「5〜14」であれば3つ、「15〜19」であれば2つの変動情報にかけて連続予告を行うこととする点が異なる(4つが選択される割合が少なくなっている)。さらに、第2連続予告範囲設定処理では、第1連続予告範囲設定処理において第1変動保留カウンタNdを参照していたところを第2変動保留カウンタNeを参照するように構成し、ステップS4606の第1大当たり把握カウンタの値を確認するとしていた処理を省略する。
また、ステップS4308で否定判別された場合には、ステップS4311に移行し、新たに格納された変動情報が前後以外外れリーチに対応するか否かを判別する。
ステップS4311で肯定判別された場合には、ステップS4312において、第3連続予告抽選処理を行う。つまり、図35のステップS4105の予告情報格納処理で取得された連続予告カウンタの値に基づき、対応する第3予告当否判定テーブルを参照して、連続予告を行うか否かを決定する。本例では、第3予告当否判定テーブルを参照した場合、例えば、1/20の確率で連続予告が行われることとする。
続くステップS4313では、第3連続予告範囲設定処理を行い、その後、本処理を終了する。第3連続予告範囲設定処理は、基本的には第1連続予告範囲設定処理と同様である。但し、連続予告を行う範囲を決める範囲抽選処理に関し、例えば、連続予告カウンタの値(0〜99)のうち、上記第3連続予告抽選処理で連続予告カウンタの値が「0〜4」であれば連続予告を実行することとした場合に、さらに、当該範囲抽選処理では、連続予告カウンタの値が、「0」であれば3つ、「1〜4」であれば2つの変動情報にかけて連続予告を行うこととする点が異なる(4つが選択される割合がなくなっている)。
また、ステップS4311で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、本実施形態では、連続予告の結果を教示する(終結演出が行われる)変動表示がリーチ状態にもならない完全外れとなる場合、或いは、完全外れとなり得る場合(不定保留情報の場合)には、連続予告の設定を行わないこととしている。
尚、完全外れとなる場合でも連続予告が行われ得る(連続予告の大当たり期待度を低下させ過ぎないようにするべく、例えば、1回の先演出と終結演出とからなる連続予告であれば行われ得る)ように構成してもよい。
また、ステップS4302で否定判別された場合、すなわち、低確率状態において第2変動表示に対応する変動情報が新たに保留記憶された(旨の変動情報が主制御装置262から送られてきた)場合には、ステップS4314に移行し、保留情報記憶エリアの実行エリアを参照して、第1変動表示の先演出中であるか否か(第1変動表示に対応した変動情報であり、かつ、連続予告フラグがオン設定されているか否か)を判別する。ちなみに、上記のように、第2変動表示は、第1変動表示よりも優先して実行され、第1変動表示が先に保留記憶されている状態であっても、実行中の変動表示の終了後には、第2変動表示が実行される。
ステップS4314で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、低確率状態において第2変動表示が保留された場合、第1変動表示に関して既に連続予告が行われている状態でもない限り、第2変動表示を含むようにして連続予告が行われることがないようになっている。
一方、ステップS4314で肯定判別された場合には、ステップS4315において、新たに第2保留情報記憶エリアに記憶された変動情報が、大当たり、又は、リーチに対応するか否かを判別する。ステップS4315で否定判別された場合、すなわち、当該第2変動表示に対応する変動情報が、連続予告の終結演出となり得る条件を満たさない(リーチ状態にもならない)場合には、ステップS4316において、当該変動情報が記憶された保留エリアの連続予告フラグをオン設定する。つまり、当該第2変動表示にも先演出を導出させ、当該第2変動表示についても連続予告に組込むようになっている。ステップS4316の後、本処理を終了する。
また、ステップS4315で肯定判別された場合には、ステップS4317において、連続予告最終フラグをオン設定する。さらに、ステップS4318において、第1保留情報記憶エリアの連続予告フラグ、及び、連続予告最終フラグをオフにする設定を行う。
つまり、第1変動表示に優先される第2変動表示において、大当たりの教示、又は、リーチ状態が発生することから、実行される予定であった第1変動表示群による連続予告は途切れることとなるが、本例では、第2変動表示において連続予告の続きを差し替えるような格好で終結演出を行い、連続予告を無理やりに第2変動表示で完結させるようになっている。さらに、第2変動表示で連続予告は完結する格好となるため、第1変動表示の続きの連続予告については中止にするようになっている。ステップS4318の後、本処理を終了する。
また、ステップS4301で肯定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが開状態とされ易く、第1変動表示よりも優先して実行される第2変動表示の変動情報が保留記憶され易い高入球状態である場合には、ステップS4319において、新たに格納された変動情報が第2変動表示に対応する変動情報(第2変動情報)であるか否かを判別する。ステップS4319で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、高入球状態では、第1変動表示を含む連続予告は行われないようになっている。
ステップS4319で肯定判別された場合には、ステップS4320において、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報(第2変動情報)の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeの値が「2」以上であるか否かを判別する。尚、新たに格納された変動情報が第2変動情報であった場合には、当該第2変動情報の数も既に第2変動保留カウンタNeに加算されている。
ステップS4320で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の保留数が「1」以下の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4320で肯定判別された場合には、ステップS4321において、新たに格納された第2変動情報が大当たりに対応するものであるか否かを判別する。
ステップS4321で肯定判別された場合には、ステップS4322において、特2第1連続予告抽選処理を行う。当該特2第1連続予告抽選処理は、上記した第1連続予告抽選処理と基本的に同じ処理であり、対象が第2変動情報とされるだけである。つまり、図35のステップS4105の予告情報格納処理で取得された連続予告カウンタの値に基づき、対応する第1予告当否判定テーブルを参照して、連続予告を行うか否かを決定する。本例では、第1予告当否判定テーブルを参照した場合、例えば、1/2の確率で連続予告が行われる。続くステップS4323では、第1連続予告範囲設定処理を行い、その後、本処理を終了する。第1連続予告範囲設定処理については、既に上述したものと同一である。ステップS4323の後、本処理を終了する。
また、ステップS4321で否定判別された場合には、ステップS4324において、新たに格納された第2変動情報が前後外れリーチに対応するものであるか否かを判別する。ステップS4324で肯定判別された場合には、ステップS4325において、特2第2連続予告抽選処理を行う。当該特2第2連続予告抽選処理は、上記した第2連続予告抽選処理と基本的に同じ処理であり、対象が第2変動情報とされるだけである。つまり、図35のステップS4105の予告情報格納処理で取得された連続予告カウンタの値に基づき、対応する第2予告当否判定テーブルを参照して、連続予告を行うか否かを決定する。本例では、第2予告当否判定テーブルを参照した場合、例えば、1/5の確率で連続予告が行われることとする。続くステップS4325では、第2連続予告範囲設定処理を行い、その後、本処理を終了する。第2連続予告範囲設定処理については、既に上述したものと同一である。ステップS4325の後、本処理を終了する。
また、ステップS4324で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、高入球状態における第2変動情報による連続予告は、大当たり、又は、前後外れリーチに対応する第2変動表示に終結演出が導出されることとなる。
尚、本実施形態では、高入球状態においても連続予告を行うようになっているが、高入球状態では連続予告を行わないように構成してもよい。また、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先して実行されるように構成されているが、かかる構成に限定されるものではなく、第1変動表示及び第2変動表示が完全に変動情報が保留記憶された順番通りに実行されるように構成してもよい。さらに、かかる構成を採用する場合には、低入球状態において、第1変動表示及び第2変動表示を区別することなく、連続予告が設定されることとしてもよいし、高入球状態においても、第1変動表示及び第2変動表示を区別することなく、連続予告が設定されることとしてもよい。加えて、第1変動表示及び第2変動表示を区別することなく連続予告の設定が行われる場合に、第1変動表示の最大保留記憶数と、第2変動表示の最大保留記憶数とを足した数まで連続予告を行うことが可能となる(例えば、9回の連続する変動表示においてそれぞれ先演出を導出してから終結演出が導出される変動表示が行われるようにすることが可能となる)。また、不定保留情報が「完全外れ」となるか、或いは、「前後以外外れ」となるかの変動開始時の保留数は特に限定されるものではなく、例えば、不定保留情報の変動表示が開始される際に変動表示(第1変動表示及び第2変動表示のどちらでもよい)が3つ以上保留記憶されている場合に「完全外れ」となり、2つ以下の保留記憶数であれば「前後以外外れ」となるように構成してもよい。さらに、不定保留情報の変動表示において、選択割合を低くしつつ、「前後外れ」も選択され得るように構成してもよい。加えて、入球サポート抽選に当選しなくても、第1始動入賞装置33aにだけではなく、第2始動入賞装置33bにも遊技球が入球し得るように構成してもよい。さらに、第1始動入賞装置33aと、第2始動入賞装置33bとがユニット化されたような始動入賞ユニットを設け、該始動入賞ユニットに入球した遊技球が、第1始動入賞装置33a(第1始動口)と、第2始動入賞装置33b(第2始動口)とに交互に案内される(始動入賞ユニットに入球した遊技球を第1始動口及び第始動口に交互に振分ける振分け装置が設けられる)ように構成してもよい(この場合、高入球状態に際して変動表示が保留記憶され易くするための羽根部材を備える第2始動入賞装置を別途設けることが望ましい)。
また、本実施形態では、連続予告の先演出を行うことを示す連続予告フラグが1種類であるが、先演出が行われる変動表示が連続する回数と対応付けした連続予告フラグが設定されるように構成してもよい。例えば、4回の変動表示にわたる連続予告が行われる場合に、その最初の変動表示(変動情報)が記憶される保留エリアに対して第1連続予告フラグがオン設定され、その次の保留エリアに対して第2連続予告フラグがオン設定され、その次の保留エリアに対して第3連続予告フラグがオン設定され、その次の連続予告の最後となる変動情報が記憶された保留エリアに対して連続予告最終フラグがオン設定されるように構成してもよい。尚、2回の変動表示にわたる連続予告が行われる場合に、その最初の変動表示(変動情報)が記憶される保留エリアに対して第1連続予告フラグがオン設定され、その次の連続予告の最後となる変動情報が記憶された保留エリアに対して連続予告最終フラグがオン設定されるように構成してもよい。この場合、先演出が連続する程、大当たり期待度が段階的に高まるような演出(例えば、1回目のチャンス目図柄の停止に際しては、デフォルトの効果音と効果表示(例えば、装飾図柄表示装置42の外周部分が明るい色に変化する等)が導出され、2回目のチャンス目図柄の停止に際しては、デフォルトの態様に加えて、装飾図柄表示装置42において画面の下から上に泡が昇る表示が導出され、3回目のチャンス目図柄の停止に際しては、デフォルトの態様に加えて、装飾図柄表示装置42において画面の右から左に魚群が通過する表示が導出される等)を行うこともでき、演出性の向上等が図られる。さらに、連続予告最終フラグとしても、1回の先演出の後の終結演出を導出する場合には第1連続予告最終フラグが設定され、2回の先演出の後の終結演出を導出する場合には第2連続予告最終フラグが設定され、3回の先演出の後の終結演出を導出する場合には第3連続予告最終フラグが設定されるように構成してもよい。
図35の説明に戻り、ステップS4106の後、ステップS4107では、装飾図柄表示装置42において変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461を1つ追加表示するための保留アイコン設定処理を行う。
図42(a)に示すように、装飾図柄表示装置42の下部に設けられた保留表示エリア462には、「浮き輪」を模した保留アイコン461が表示されるようになっている。本実施形態の保留表示エリア462は、保留情報記憶エリアの実行エリアに対応する実行対応エリア462aと、保留情報記憶エリア(第1及び第2保留情報記憶エリア)の保留エリアに対応する保留対応エリア462bとを備えており、最大で9つの保留アイコン461を表示可能となっている。また、本実施形態では、通常モード(低入球状態)において保留アイコン461を表示する場合には、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461とが共通の態様となっており、保留アイコン461を視認するだけでは、第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応する保留アイコン461であるかを識別不可能となっている。その一方で、確変モード及び時間短縮モード(高入球状態)において保留アイコン461を表示する場合には、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461との態様が区別される(例えば、浮き輪の色や柄が異なる)。
また、保留アイコン461は、対応する変動表示の大当たり期待度を示唆する態様で導出される場合がある。以下、かかる態様の保留アイコン461を「先読み保留アイコン463」とも称する。本実施形態の先読み保留アイコン463は、キャラクタが「浮き輪」を使用している態様(図42(b)、図42(c)参照)で導出される。さらに、先読み保留アイコン463のキャラクタは複数種類用意されており、先読み保留アイコン463のパターンと、大当たり状態発生への当選期待度(大当たり期待度)とが対応付けられている。例えば、図42(b)の先読み保留アイコン463はスーパーリーチが発生する示唆であり、図42(c)の先読み保留アイコン463は大当たり状態が発生する示唆である。これにより、先読み保留アイコン463は、その態様によって大当たり期待度に関するランク付けがなされることとなり、先読み保留アイコン463を導出させることによって、大当たり期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
また、先読み保留アイコン463が導出される場合には、当該先読み保留アイコン463に対応する変動表示が消化されるまでの間に、当該先読み保留アイコン463のパターンが変化する(保留変化演出が導出される)場合がある。
つまり、ステップS4107の保留アイコン設定処理では、先読み保留アイコン463を導出させるか否かの抽選が行われ、否当選の場合には、保留アイコン461のパターンがデフォルト(浮き輪のみ)のものに決定される。一方、当選の場合には、保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選の場合には、対応する保留エリアの保留変化フラグをオン設定するとともに、先読み保留アイコン463のパターンとして、最終的に表示される可能性のある上限パターンと、上限パターンよりも大当たり期待度の低い(低ランクの)態様であって、最初に表示される仮パターンとを決定する。尚、仮パターンでは、最初はデフォルトの保留アイコン461を表示するにとどめるといった選択肢が存在するように構成してもよい。一方、否当選の場合には、先読み保留アイコン463のパターンとして1つのパターンを決定する。
そして、基本的には、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461のうち一番右側のものの右側に並ばせるようにして、決定されたパターンの保留アイコン461を表示させるといった処理が行われる。尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示に優先されて消化される構成のため、第1変動表示が保留されている状態において第2変動表示が新たに保留された場合には、保留対応エリア462bにおいて、第1変動表示に対応する保留アイコン461のうち最も左側の保留アイコン461の左側の位置に、新たに保留された第2変動表示に対応する保留アイコン461が表示されるようになっている。
また、本実施形態では、ステップS4107において、保留表示エリア462に先読み保留アイコン463が導出される場合に、先読み保留演出中フラグがオン設定されるようになっている。
尚、保留アイコン461(先読み保留アイコン463)の態様や導出のタイミングは特に限定されるものではなく、パチンコ機10の機種毎に適宜変更可能である。例えば、変動表示開始後の所定のタイミングでデフォルト態様の保留アイコン461に対応してキャラクタが表示されて先読み保留アイコン463とされ、変動表示終了時やその付近のタイミングでキャラクタが非表示とされてデフォルト態様の保留アイコン461に戻ったり、キャラクタが表示され続けて先読み保留アイコン463のまま、保留表示エリア462を実行対応エリア462a側に移動する表示がされたりするように構成してもよい。
ステップS4107の後、ステップS4108において、新たに格納された第1変動情報が大当たりに対応するか否かを判別する。ステップS4108で肯定判別された場合には、ステップS4109において、大当たりとなる第1変動情報が保留記憶されている数を示す第1大当たり把握カウンタの値を「1」加算する。ステップS4109の後、又は、ステップS4108で否定判別された場合には、後述するステップS4117に移行する。
また、ステップS4102で肯定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4110に進み、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報(第2変動情報)の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4111では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチパターンの情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(保留エリア番号の小さい保留エリア)に記憶する。続くステップS4112では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4111にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4112の後、ステップS4113において、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。尚、連続予告抽選処理の詳細については上記のとおりである。ステップS4113に続き、ステップS4114において、保留アイコン設定処理を行う。
ステップS4114の後、ステップS4115において、新たに格納された第2変動情報が大当たりに対応するか否かを判別する。ステップS4115で肯定判別された場合には、ステップS4116において、大当たりとなる第2変動情報が保留記憶されている数を示す第2大当たり把握カウンタの値を「1」加算する。ステップS4116の後、又は、ステップS4115で否定判別された場合には、ステップS4117に移行する。
ステップS4117では、新たに格納された変動情報が前後外れリーチに対応するものか否かを判別する。ステップS4117で肯定判別された場合には、ステップS4118において、前後外れリーチに対応する変動情報が保留記憶されている数を示す前後外れ把握カウンタの値を1加算する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS4117で否定判別された場合には、ステップS4119において、新たに格納された変動情報が前後以外外れリーチに対応するか否かを判別する。ステップS4119で肯定判別された場合には、ステップS4120において、前後以外外れリーチに対応する変動情報が保留記憶されている数を示す前後以外外れ把握カウンタを1加算してから、本処理を終了する。
また、ステップS4119で否定判別された場合には、ステップS4121において、新たに格納された変動情報が不定保留情報であるか否かを判別する。ステップS4121において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4121で肯定判別された場合には、ステップS4122において、不定保留情報が保留記憶されている数を示す不定保留把握カウンタを1加算してから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3913へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図33に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261から確変大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、通常大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す図柄コマンドを受信した場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2〜4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものである。上・下列では9個の装飾図柄、及び、各装飾図柄の間に表示されるブランク図柄が変動表示(右から左にスクロール表示)される。中列では10個(中列では、「9」の次に「1」が表示されるのではなく、「9」の次に「4」が余分に表示され、該「4」の後に「1」が表示される。また、「3」の後は、上・下列と同様に「4」が表示される。)の装飾図柄、及び、各装飾図柄の間のブランク図柄が変動表示(右から左にスクロール表示)される。このため、上・下列の各図柄カウンタCL,CRは、18個(0〜17)のカウンタ値が用意され、中列の図柄カウンタCMは20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。
さらに、上・中・下の各列では、有効ラインに含まれ得る表示領域において装飾図柄及びブランク図柄のいずれか3つが表示される。加えて、上図柄カウンタにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
尚、装飾図柄の「1」と、図柄カウンタの「0」とが対応付けられ、装飾図柄の「1」と「2」との間のブランク図柄と、図柄カウンタの「1」とが対応付けられ、装飾図柄の「2」と、図柄カウンタの「2」とが対応付けられ、装飾図柄の「2」と「3」との間のブランク図柄と、図柄カウンタの「3」とが対応付けられている(別の装飾図柄及びブランク図柄についても同様)。また、中図柄の装飾図柄の「9」の後に表示される装飾図柄の「4」は、図柄カウンタの「18」が対応付けられている(該「4」の後のブランク図柄は図柄カウンタの「19」に対応する)。例えば、選択された各図柄カウンタの値に対応する図柄を描く図柄表示領域の中央に停止させることとすることで、例えば、上図柄カウンタCLの値が「1」、下図柄カウンタCRの値が「1」、及び、中図柄カウンタCMの値が「0」の場合に、「1」の装飾図柄が右上がりの有効ライン上に3つ並ぶ大当たり図柄の組合せとなる。尚、上・下列の各図柄カウンタCL,CRの値が装飾図柄の「4」に対応する「6」である場合、中列の図柄カウンタCMの値が装飾図柄の「4」に対応する「6」、「18」のどちらでも大当たりの組合わせとなる。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れ図柄バッファ、前後以外外れ図柄バッファ、チャンス目図柄バッファ、及び、完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図34に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れ図柄の組合わせであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後以外外れ図柄(前後以外外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後以外外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、ステップS4011において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがチャンス目図柄の組合わせであるか否かを判別する。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において同一の装飾図柄が3つ表示された態様がチャンス目図柄とされる。
ステップS4011で肯定判別された場合には、ステップS4112に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553のチャンス目図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、ステップS4111で肯定判別された場合には、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4013において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。尚、確変大当たり図柄、及び、通常大当たり図柄の組合せについても、対応するバッファに格納するような構成としてもよい。
図32の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図36を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報記憶エリアに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4204の後、ステップS4207に移行する。尚、データシフト処理では、確変大当たりか否か、大当たりか否か、前後外れか否か、前後外れ以外か否か、不定保留情報か否か等の保留情報とともに、連続予告フラグや連続予告最終フラグの設定状況についてもシフトされる。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4205において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4206では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4206の後、ステップS4207に移行する。尚、データシフト処理では、確変大当たりか否か、大当たりか否か、前後外れか否か、前後外れ以外か否か、不定保留情報か否か等の保留情報とともに、連続予告フラグや連続予告最終フラグの設定状況についてもシフトされる。本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ステップS4207では、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコン461の種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、当該保留アイコン461に関する情報についても、上記した保留情報記憶エリアのデータシフト処理にてシフトされるようになっている。
当該保留アイコンシフト処理は、かかるデータシフトに応じて保留アイコン461を再描画させるための処理であり、装飾図柄表示装置42では、変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン461が消去されるとともに、それよりも右側に配置されていた保留アイコン461が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。ステップS4207の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、ステップS4207において、保留アイコン461を再描画する処理に先立って、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在する場合には、先読み保留アイコン463の保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選した場合に、先読み保留アイコン463のパターンを高ランクのものに変化させる(但し、上限パターンのランクは越えない)ようになっている。加えて、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在しないと判別される場合には、先読み保留演出中フラグがオフされる。さらに、先読み保留アイコン463のパターンを変化させることで、該先読み保留アイコン463が上限パターンに達した場合には、先読み保留演出中フラグがオフされるとともに、保留変化フラグがオフされるようになっている。
図32の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、装飾図柄の変動表示の表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、変動表示を開始させる際には、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3907の表示設定処理では、大当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、ステップS3907の表示設定処理において行われる変動パターン決定処理について、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4501において、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。尚、例えば、保留処理(図36参照)において変動パターンコマンドを受信したことに対応する処理を行った場合に対応するフラグをオンし、当該表示設定処理で変動表示の設定が行われることで前記フラグがオフされるような構成とし、前記フラグを確認することで、変動パターンコマンドを受信したか否かの判別を行うこととしてもよい。
ステップS4501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)確変大当たりに対応するか否かを判別する。ステップS4502で肯定判別された場合には、ステップS4503において、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための第1大当たりパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、及び、プレミアリーチのいずれかが選択される。
続くステップS4504では、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の停止態様を設定する第1大当たり図柄設定処理を行う。ここでは、確変大当たり図柄の図柄コマンドを受信していることから、「1〜9」のいずれの装飾図柄をいずれの有効ライン上にゾロ目として並べて表示するのかを決定する。ステップS4504の後、後述するステップS4505に移行する。尚、変動パターンコマンドの出力と、図柄コマンドの出力との間に時間差が設けられる場合には、装飾図柄の停止態様を設定する処理を別に行うこととしてもよい。ステップS4505の後、後述するステップS4505に移行する。
また、ステップS4502で否定判別された場合には、ステップS4508において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)大当たり(通常大当たり)に対応するか否かを判別する。ステップS4508で肯定判別された場合には、ステップS4509において、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための第2大当たりパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチ、及び、スーパーリーチのいずれかが選択される。
続くステップS4510では、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の停止態様を設定する第2大当たり図柄設定処理を行う。ここでは、通常大当たり図柄の図柄コマンドを受信していることから、「2,4,8」のいずれの装飾図柄をいずれの有効ライン上にゾロ目として並べて表示するのかを決定する。ステップS4510の後、ステップS4505に移行する。
ステップS4505では、大当たり把握カウンタの値を1減算する処理を行う。本実施形態では、大当たり把握カウンタは、第1変動情報に対応する第1大当たり把握カウンタと、第2変動情報に対応する第2大当たり把握カウンタとを備えることから、ここでは、変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、第1変動情報であるか否かを確認する等して、第1変動情報である場合には、第1大当たり把握カウンタの値を1減算し、第2変動情報である場合には、第2大当たり把握カウンタの値を1減算する。
続くステップS4506では、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認して、連続予告最終フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4506で肯定判別された場合には、ステップS4507において、連続予告(終結演出)に対応する演出を追加で設定するか否かを決める演出追加抽選処理を行う。つまり、本実施形態における連続予告の最後の装飾図柄の変動表示(終結演出)としては、少なくとも変動表示の途中でリーチ態様が導出されるようになっていればよいが、演出追加抽選処理では、連続予告に対応する演出を追加で設定するか否かの抽選を行うこととしている。
尚、装飾図柄の変動表示(演出表示)の具体的な内容については、表示設定処理(ステップS3908)において変動パターン決定処理に続いて行われる演出パターン決定処理(図示略)において決定される。ステップS4507の後、又は、ステップS4506で否定判別された場合には、本処理を終了する。
また、ステップS4508で否定判別された場合には、ステップS4511において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)前後外れリーチに対応するか否かを判別する。ステップS4511で肯定判別された場合には、ステップS4512において、前後外れリーチが発生する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための前後外れパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチ、及び、スーパーリーチのいずれかが選択される。
続くステップS4513では、装飾図柄の停止態様を設定する前後外れ図柄設定処理を行う。ここでは、前後外れ図柄バッファに格納された情報に基づいて前後外れ図柄を設定する。ステップS4513の後、ステップS4514において、前後外れ把握カウンタの値を1減算する。その後、上記したステップS4506に移行する。
また、ステップS4511で否定判別された場合には、ステップS4515において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)前後以外外れリーチに対応するか否かを判別する。ステップS4515で肯定判別された場合には、ステップS4516において、前後以外外れリーチが発生する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための前後以外外れパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチが選択される。
続くステップS4517では、装飾図柄の停止態様を設定する前後以外外れ図柄設定処理を行う。ここでは、前後以外外れ図柄バッファに格納された情報に基づいて前後以外外れ図柄を設定する。ステップS4517の後、ステップS4518において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、不定保留フラグがオン設定されているか否かを判別する。つまり、本実施形態では、不定保留情報の変動表示が開始される際に、主制御装置261から不定保留情報であることの情報は出力されず(変動パターンコマンドに含まれず)、不定保留情報であって、遊技状況(第1変動表示の保留数)に応じてノーマルリーチとされたものか、或いは、不定保留情報ではなくノーマルリーチとして決定されたものかについては、サブ制御装置262側で判断する必要がある。
ステップS4518で否定判別された場合には、ステップS4519において、前後以外外れ把握カウンタの値を1減算してから、上記ステップS4506に移行する。尚、ノーマルリーチで連続予告が終了することのない構成とする場合(連続予告抽選処理(図38)のステップS4308において否定判別された場合にそのまま該処理を終了する場合)、ステップS4506に移行せず、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4518で肯定判別された場合には、ステップS4520において、不定保留把握カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
また、ステップS4515で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態が発生しない外れの場合には、ステップS4521において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、連続予告フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4521で肯定判別された場合には、ステップS4522において、連続予告の先演出を行う装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための連続予告パターン設定処理を行う。
続くステップS4523では、装飾図柄の停止態様を設定するチャンス目図柄設定処理を行う。ここでは、チャンス目図柄バッファに格納された情報に基づいてチャンス目図柄を設定する。ステップS4523の後、ステップS4524において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、不定保留フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS4524で肯定判別された場合には、ステップS4520で不定保留博カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。一方、ステップS4524で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、本実施形態における先演出は、装飾図柄がチャンス目図柄の組合せで停止表示されるとともに、該停止表示の際に効果音と表示部外周部を明るくするエフェクト表示とが行われるのみであるが、連続予告に対応して所定の演出を導出可能に構成してもよい。例えば、ステップS4522の後、先演出における連続予告特有の演出を追加するか否かの抽選を行い、当選した場合に、実行エリアの対応するフラグをオンする等しておき、演出パターン決定処理に際して連続予告特有の演出の設定を行うように構成してもよい。また、例えば、先演出に際して登場した表示態様(キャラクタ等)が終結演出にも登場するように構成してもよい。さらに、例えば、各先演出で毎回抽選をし、連続する2回以上の先演出の全てで同一のキャラクタが導出された場合には終結演出にも同一のキャラクタが導出されるようにしたり、大当たり期待度が高い場合に、連続予告の設定が行われる段階で、連続予告を構成する全ての変動表示で連続予告特有の一連の演出を導出させる場合があるようにしたりしてもよい。加えて、連続予告の終結演出として必ず特定の演出が行われるように構成してもよいし、先演出において特定の演出が導出された場合に、終結演出でも対応する特定の演出が導出されるように構成してもよい。
また、ステップS4521で否定判別された場合には、ステップS4525において、完全外れの変動表示を行う装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための完全外れパターン設定処理を行う。続くステップS4526では、装飾図柄の停止態様を設定する完全外れ図柄設定処理を行う。ここでは、完全外れ図柄バッファに格納された情報に基づいてチャンス目図柄を設定する。ステップS4526の後、上記ステップS4524に移行し、不定保留フラグがオンされていた場合には、不定保留把握カウンタを1減算して、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、変動表示設定処理(図20)、及び、変動パターン決定処理(図40)が第1決定に相当する。また、保留情報格納処理(図35)が第2決定に相当する。さらに、保留情報格納処理(図35)、特に、連続予告抽選処理(図38)のステップS4307、S4310、S4313、S4316、S4317、S4318、S4323、S4326、及び、変動パターン決定処理(図40)のステップS4521、S4522、S4523、並びに、装飾図柄表示装置42において連続予告を導出させる処理が先処理を構成する。加えて、装飾図柄の変動表示(演出表示)を導出させる(生成して順次表示する)処理が後処理を構成する。また、装飾図柄をチャンス目図柄の組合せで停止表示させるとともに、それに付随する演出を導出することが先演出である。さらに、変動表示が行われる際の遊技状況として、第1特別変動表示エリアにおいて第1変動表示に対応する当否関連情報(変動情報)が2つ以上記憶されている状況(実行エリアにシフトされて実行される変動情報は除く)が第1の遊技状況に相当し、1つ以下の記憶がされている状況が第2の遊技状況に相当する。加えて、先情報は、主制御装置261から受信する先発コマンドに基づく情報であり、先発コマンドに含まれる遊技情報、該遊技情報を対応する第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアの保留エリアに順次記憶させることで得られる情報、第1変動表示及び第2変動表示に対応する変動表示を幾つ保留している状態かを示す第1変動保留カウンタNd及び第2変動保留カウンタNeの情報等により構成される。また、第1変動保留カウンタNd、第2変動保留カウンタNe、第1大当たり把握カウンタ、第2大当たり把握カウンタ、前後外れ把握カウンタ、前後以外外れ把握カウンタ、不定保留把握カウンタ等が先情報記憶手段を構成する。さらに、連続予告設定処理(図38)のステップS4305、S4308、S4311、S4321,S4324、及び、第1連続予告範囲設定処理(図38)のステップS4606、S4607、S4608、S4609、S4610、S4611が連続開始基準判別処理に相当する。加えて、連続予告設定処理(図38)のステップS4306、S4309、S4312、S4322,S4325が連続演出抽選に相当する。尚、特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42が可変表示手段に相当する。また、連続予告抽選処理のステップS4302、S4314が先演出実行判別処理を構成する。さらに、チャンス目図柄の組合せが特定停止態様に相当する。
ここで、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示(演出表示)について、図43、図44等を参照して説明する。
特別図柄表示装置43a、43bの変動表示が開始される際に、サブ制御装置262が主制御装置261から変動パターンコマンドを受信することで、図43(a)のように、装飾図柄表示装置42の上・中・下の各図柄表示領域において装飾図柄の変動表示が開始される。所定時間後、図43(b)のように、上図柄表示領域において装飾図柄が停止表示され、さらに、所定時間後に、図43(c)のように、下図柄表示領域において装飾図柄が停止表示される。このとき、図43(c)のように、リーチの態様となっていなければ、外れることが確定し、所定時間後に、図43(d)のように、中図柄表示領域において装飾図柄が停止表示され、変動表示が終了する。
一方、上・下の図柄表示領域において装飾図柄が停止表示された際に、リーチ状態が発生した場合、図43(e)、図43(f)のように、「泡」や「魚群」等のエフェクト表示(予告演出)が導出される場合がある。「魚群」が導出された場合、必ずスーパーリーチ及びプレミアムリーチのどちらかが発生し、その後、スーパーリーチが発生した場合には、大当たり図柄が停止表示される場合と、前後外れリーチとされて前後外れ図柄が停止表示される場合とがあり、プレミアムリーチが発生した場合には確変大当たり図柄が停止表示される。
「泡」が導出された場合、スーパーリーチ、又は、ノーマルリーチのどちらかが発生し、その後、スーパーリーチが発生した場合には、大当たり図柄が停止表示される場合と、前後外れリーチとされて前後外れ図柄が停止表示される場合とがあり、ノーマルリーチが発生した場合には、大当たり図柄が停止表示される場合と、前後外れリーチとされて前後外れ図柄が停止表示される場合と、前後以外外れリーチとされて前後以外外れ図柄が停止表示される場合とがある。
また、リーチ状態発生時のエフェクト表示が導出されない場合には、ノーマルリーチが発生し、その後、大当たり図柄が停止表示される場合と、前後外れリーチとされて前後外れ図柄が停止表示される場合と、前後以外外れリーチとされて前後以外外れ図柄が停止表示される場合とがある。
図43(g)はスーパーリーチの一態様を示しており、図43(h)のように、最後に停止表示される中図柄表示領域の装飾図柄の停止直前の段階では、中図柄表示領域の装飾図柄(最終停止装飾図柄)の移動速度が遅くなり、かつ、最終停止装飾図柄の大きさが拡大される(音声や電飾の態様も変化する)。
また、図44(i)のように、同一の装飾図柄が斜めに揃って大当たり図柄の組合せとなる場合(図44(i)では右上がり有効ライン上に並んでいる)、その前段階のリーチ状態では、大当たり図柄となり得る装飾図柄が2種類存在するような格好(所謂、ダブルラインリーチ)となる。一方、図44(j)のように、同一の装飾図柄が上下(鉛直方向)に揃って大当たり図柄の組合せとなる場合(図44(j)では左縦有効ライン上に並んでいる)、その前段階のリーチ状態では、大当たり図柄となり得る装飾図柄が1種類存在するような格好(所謂、シングルラインリーチ)となる。
また、図44(k)は、ダブルラインリーチを経て前後外れ図柄とされた停止態様を示している。この場合、装飾図柄表示装置42において、同一の装飾図柄が3つ停止表示されることとなるが、本実施形態では、チャンス目図柄の停止態様には含まれない。
図44(l)、図44(m)は、シングルラインリーチを経て前後外れ図柄とされた停止態様を示している。この場合にも、装飾図柄表示装置42において、同一の装飾図柄が3つ停止表示される場合があるが、本実施形態では、チャンス目図柄の停止態様には含まれない。尚、左縦ラインにおいてリーチ図柄の組合せが導出され、リーチ図柄と同一の図柄がリーチ図柄を通り越して装飾図柄表示装置42の左の枠外に移行した場合、並びに、右縦ラインにおいてリーチ図柄の組合せが導出され、リーチ図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄表示装置42の右の枠外で停止してしまった場合には、前後外れリーチであっても、同一の装飾図柄が画面内に3つ停止表示されないこととなる。
図44(n)は、前後以外外れリーチの一停止態様であるが、この場合、左縦ラインに導出されたリーチ図柄と同一の装飾図柄が右に2コマずれて停止表示されており、画面内に同一の装飾図柄が3つ停止表示されるが、本実施形態では、チャンス目図柄の停止態様には含まれない。
図44(о)、 図44(p)は、チャンス目図柄の停止態様を示している。連続予告の先演出では、装飾図柄の変動表示をこのような態様で停止表示させることとなる。尚、本例では、一連の連続予告を構成する変動表示において停止表示される装飾図柄の種類は統一されておらず、「5」の装飾図柄が3つ表示されるチャンス目図柄の変動表示の後に、「4」の装飾図柄が3つ表示されるチャンス目図柄の変動表示が行われ、さらに、その後に、「7」でリーチ状態が発生する変動表示が導出されて連続予告が完結するようなことも起こり得る。尚、基本的に、連続予告を構成する変動表示において停止表示される装飾図柄の種類を一貫させるような構成(チャンス目図柄で3つ表示された装飾図柄のリーチ状態が発生する等)としてもよい。
尚、所定の期待度を高める演出(サブ演出)として、「カットイン演出」や「ボタン演出」を行うことも可能である。つまり、上記した予告演出のように、下図柄表示領域における装飾図柄の停止表示移行に行われるサブ演出に関しては、大当たり期待度を高める効果があり、下図柄表示領域における装飾図柄の停止表示までに行われる場合には、リーチ状態が発生する期待度、スーパーリーチが発生する期待度、連続予告が発生する期待度、さらには、大当たり状態が発生する期待度を高める効果がある。
また、例えば、カットイン演出は、メイン演出(装飾図柄やスーパーリーチに対応するキャラクタ等の挙動)の視認態様に上書きされるような格好で静止画が所定時間導出される演出表示であり、例えば、表示領域が広い程、大当たり期待度が上昇する。ボタン演出は、演出ボタン125の操作を受付ける操作有効状態であることを教示する受付表示を導出する受付表示期間と、当該ボタン演出の結果を表示する結果表示期間とによって構成される。ボタン演出のうち受付表示期間においては、ボタン演出の表示がメイン演出の手前側に表示されるようにして、メイン演出とともに表示されるようになっている。また、結果表示期間では、対応する動画又は静止画が装飾図柄表示装置42の表示部で表示される。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われるサブ演出を導出させるためのサブ演出処理について、図45を参照して説明する。先ず、ステップS4801では、サブ演出を導出する予定があることを示すサブ演出待機フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、サブ演出を行うか否かについては、変動表示の設定を行う際に演出パターン決定処理において決定されており、サブ演出が行われることが決定された場合には、同処理において、サブ演出待機フラグと、カットイン演出フラグ、又は、ボタン演出フラグとがオン設定され、メイン演出の各シーンの演出時間が対応する各演出時間記憶エリアに記憶され、サブ演出時間記憶エリアにサブ演出の時間が記憶され、サブ演出タイマにサブ演出が開始されるまでの時間に対応する値が設定される。また、本実施形態では、カットイン演出やボタン演出は、装飾図柄表示装置42の表示領域の全体で行われている(そのとき、装飾図柄の変動表示は表示領域の左上で縮小表示されることとしてもよいし、表示されないように構成してもよい)が、表示領域の一部で行われ、メイン演出の一部がサブ演出の側方等において視認されるような構成としてもよい。
ステップS4801で肯定判別された場合には、ステップS4802において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4802で否定判別された場合には、ステップS4803において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4802で肯定判別された場合には、ステップS4804において、サブ演出待機フラグをオフする。続くステップS4805では、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4805において肯定判別された場合には、ステップS4806において、カットイン演出を導出させるための処理を行う。
ステップS4806の後、ステップS4807において、サブ演出時間記憶エリアを参照し、サブ演出タイマに対して、カットイン演出の時間に対応する値を設定する。続くステップS4808において、メイン演出の進行がサブ演出によって中断されているような状態となっていることを示す中断フラグをオン設定した後、本処理を終了する。
また、ステップS4805で否定判別された場合、すなわち、ボタン演出が行われる場合には、ステップS4809において、ボタン演出における受付表示を導出するための受付表示設定処理を行う。
続くステップS4810では、サブ演出時間記憶エリアを参照し、サブ演出タイマに対して、受付表示期間の時間に対応する値を設定する。本実施形態では、受付表示期間において演出ボタン125が操作されなかった場合の受付表示期間の最長の時間に対応する値が設定される。
その後、ステップS4811において中断フラグをオン設定し、ステップS4812において、ボタン演出における演出ボタン125の操作が有効な状態である(操作に応じた演出を導出しなければいけない状態である)ことを示す操作有効フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS4801において否定判別された場合には、ステップS4813において、カットイン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4813で肯定判別された場合、すなわち、カットイン演出中である場合には、ステップS4814において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4814で否定判別された場合には、ステップS4815において、サブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4814において肯定判別された場合には、ステップS4816において、カットイン演出を終了させる処理を行う。続くステップS4817では、中断フラグをオフし、ステップS4818では、カットイン演出フラグをオフする。尚、中断フラグがオフされることで、中断されていたメイン演出の進行が再開されることとなる。ステップS4818の後、本処理を終了する。
また、ステップS4813で否定判別された場合には、ステップS4819において、ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4819で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4819で肯定判別された場合、すなわち、ボタン演出中である場合には、ステップS4820において、サブ演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS4820で否定判別された場合には、ステップS4821において、演出ボタン125の操作情報があるか否かを判別する。ステップS4821で否定判別された場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4821で肯定判別された場合には、ステップS4822において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4822で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4815においてサブ演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4822で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS4823において、サブ演出タイマの値を読取る処理を行う。つまり、受付表示期間が満了する前に、演出ボタン125が操作されることで、受付表示期間が早期に終了することになる。さらに、ボタン演出は、メイン演出の進行を中断させて行うものであるため、ボタン演出の長さを短くすると、変動表示の長さも変化してしまう。この点、本実施形態では、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、サブ演出後の演出表示の結果を教示するためのシーン(決着演出)の時間の長さを長くするように構成されている。
より具体的には、ステップS4823に続くステップS4824において、決着演出の時間を記憶している決着演出時間記憶エリアに記憶されている値から、ステップS4823で読取られたサブ演出タイマの値、すなわち、演出ボタン125の操作がなければ導出されるはずであった受付表示期間の残り時間に相当する値を加算し、その値を決着演出時間記憶エリアに記憶(上書き)する。これにより、ボタン演出の時間が短くなった分だけ、決着演出の時間が長くなるように、決着演出の時間が再設定されることとなる。
尚、決着演出は、メイン演出において変動表示の結果、すなわち、当否抽選等の結果を教示する(確変か否かを伏せる場合もあるので、その場合は示唆する)結果教示演出の直前に行われる演出である。また、キャラクタのアニメーションが主体となり、アニメーションで先に当否抽選の結果が教示又は示唆された後に、装飾図柄が対応する組合わせで停止表示されるといったメイン演出が行われる場合の変動表示に対応している(図43(h)参照)。
ステップS4824の後、ステップS4825において、操作有効フラグをオフし、ステップS4826において、ボタン演出の結果を示す結果教示を表示するための結果表示設定処理を行う。尚、本実施形態では、受付表示期間(操作有効期間)に演出ボタン125が操作されなかった場合でも、受付表示期間の後、対応する結果表示(例えば、ボタン操作がなかったことをキャラクタが残念がるような表示)が導出されるようになっている。また、本実施形態では、受付表示期間における演出ボタン125の操作に応じて結果表示で遊技者にとって好ましい表示をする場合、好ましくない表示をする場合、及び、受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われなかった場合のいずれの場合においても、さらには、演出ボタン125の操作のタイミングによらず、受付表示期間の時間の長さは同じとなっている。
その後、ステップS4827において、サブ演出タイマに対し、結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。尚、装飾図柄が主体となり、基本的に、装飾図柄の停止表示の組合わせ以外に当否抽選等の結果が教示されないメイン演出が行われる変動表示においては、キャラクタアニメーションが主体となるメイン演出の変動表示に比べ、結果教示演出の時間が短く設定され、特に、決着演出が導出されない場合には、結果教示演出の時間がそれ以下(同じ又は短い)となっている。
また、ステップS4820で肯定判別された場合には、ステップS4828において、操作有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4828で肯定判別された場合、すなわち、受付表示期間が終了(満了)した場合には、ステップS4825に移行して操作有効フラグをオフし、ステップS4826で結果表示設定処理を行い、ステップS4827でサブ演出タイマに結果表示期間の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4828で否定判別された場合、すなわち、結果表示期間が終了した場合には、ステップS4829において、ボタン演出を終了させるための処理を行い、ステップS4830において中断フラグをオフし、ステップS4831においてボタン演出フラグをオフしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS3907の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図37を参照して説明する。先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態の開始を告げるオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、残りのラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、オープニングコマンドに含まれる情報に基づいて、「15RS」、又は、「15RN」であれば「15」を設定し、「2RS」であれば「2」を設定する。
その後、ステップS4703において、15R大当たりであれば8秒間のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行ってから、本処理を終了する。尚、サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブル等が設けられており、当該テーブルを参照して対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4704においてラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4704で肯定判別された場合、ステップS4705において、15R大当たりであれば最大で30秒のラウンド中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4704で否定判別された場合、ステップS4706において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4706で肯定判別された場合、ステップS4707でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4708で15R大当たりであれば4秒のインターバル中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4706で否定判別された場合、ステップS4709においてエンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4709で肯定判別された場合、ステップS4710でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4711で15R大当たりであれば10秒のエンディング演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、2ラウンド大当たりの場合には、オープニング期間(2秒)、ラウンド期間(1.8秒)、インターバル期間(1秒)、及び、エンディング期間(1秒)といった各期間に区切って演出を設定するのではなく、全期間を通じた演出(アナウンス等)が行われるような設定を行うこととしている。
ステップS4709で否定判別された場合、ステップS4712において当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4712で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4712で肯定判別された場合には、ステップS4713において、エンディング表示を直ちに終了させるとともに、変動表示が行われる通常遊技状態の態様とする設定を行う。つまり、時短開始コマンド、確変開始コマンド、及び、前兆ステージ開始コマンドのいずれを受信しているかを判別し、遊技モードに対応する演出ステージを導出する。ステップS4713の後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3908では、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止に関する変動停止処理を実行する。ここで、変動停止処理について、図41を参照して説明する。
先ず、ステップS4401では、停止コマンド(図19の特別表示制御処理のステップS821参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4401において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる処理を行う。
ステップS4402の後、ステップS4403において、サポート終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4403で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4403で肯定判別された場合には、ステップS4404において、装飾図柄表示装置42に表示されている演出ステージを、「引き戻しステージ」から、「通常ステージ」に変更させる処理を行う。その後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3909のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3910の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3910で行われる。
ステップS3911では、客待ち演出の制御設定等その他の処理を行う。つまり、遊技者が遊技していない状態が規定時間継続した場合に、客寄せモード又は省エネモードに移行する構成であって、装飾図柄表示装置42では、客待ち演出として、装飾図柄が表示されない(代わりに一連の動画が表示される、或いは、静止画が表示される)、画面が暗めになる等するデモ画面表示が導出されるようになっている。
ステップS3912では、上記ステップS3905〜S3911の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3912の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3913に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3914に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3913で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3915において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、第1実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて取得された当否関連情報(変動情報)に基づいて、特別表示装置43a,43b、及び、装飾図柄表示装置42の変動表示が行われる前に、前記変動情報を当該変動情報が保留記憶された時点でサブ制御装置262に出力される先発コマンドに含まれる遊技情報(保留情報)に基づいて、連続予告の抽選及び設定と、連続予告(先演出)の導出とが行われる。また、当否関連情報(変動情報)として、当該変動情報が変動表示として実行される際の変動表示の保留数に応じて、変動パターンを異ならせる不定保留情報が設けられ、例えば、通常モードでは、不定保留情報に基づいて変動表示が行われる際に、第1変動表示の保留数が2つ以上の場合、「完全外れ」の変動パターンが選択され、1つ以下の場合に「前後以外外れリーチ」の変動パターンが選択されるようになっている。さらに、不定保留情報は、連続予告の最後の変動表示(終結演出が行われる変動表示)となる変動情報にはなり得ないが、連続予告の最後以外の変動表示(装飾図柄をチャンス目図柄の組合せで停止表示させる先演出が行われる変動表示)となる変動情報には、「前後外れ以外リーチ」が発生しない(本例では、リーチ態様を含む停止態様では、チャンス目図柄とできない)という条件付きでなり得る。連続予告の設定は、当該連続予告の最後を構成する変動表示となる変動情報が保留記憶された時点で設定されるが、ここで、連続予告の先演出を導出する変動表示となる変動情報に不定保留情報が含まれている場合、一様に連続予告をキャンセルするのではなく、該不定保留情報に対応する変動表示が前後以外外れリーチになってしまうかどうかを確認して(新たに保留記憶された変動情報の1つ前の順番で実行される変動情報が不定保留情報であると、現段階では、該不定保留情報の後に実行される変動情報は新たに保留記憶された変動情報のみとされることから前後以外外れリーチが選択される可能性がある一方で、新たに保留記憶された変動情報の2つ以上前の順番で不定保留情報が実行されたとしても必ず完全外れが選択される)、前後以外外れリーチになり得ない場合には、不定保留情報であっても、連続予告を構成する変動表示となる変動情報とする(第1連続予告範囲設定処理(図39)のステップS4611で否定判別される)構成となっている。
このように、連続予告の設定は、先発コマンドに含まれる1回分の変動情報だけではなく、該先発コマンドの変動情報に対応する変動表示が行われる遊技状況を把握し得る先情報(変動表示の保留数等の情報)に基づいた決定を行うこととしている。従って、変動情報(当否関連情報)と、遊技状況とに応じて決定される変動表示の設定(変動パターン)の内容を事前に極力把握して、該設定に基づく装飾図柄表示装置42の変動表示と、先発コマンドを受けた段階で設定した連続予告(先演出等)とが矛盾するといった事態を防止することができ、連続予告を導出すると矛盾するかもしれないという理由で連続予告の導出を控えるといった事態を抑制することができる。さらには、連続予告で教示又は示唆し得る内容の充実を図ることもできる。結果として、連続予告の価値を高めるとともに、先演出の導出機会を好適に確保することができ、連続予告を実行することにより、演出性及び遊技性の向上を図ることができる。尚、連続予告は、遊技者にとって比較的大きなインパクトのある演出であって、遊技の印象を大きく左右するものであることから、連続予告を極力安定して(導出の頻度の偏りが大きくなり過ぎず)導出させることができることにより、演出バランスの向上、パチンコ機10への印象のばらつきの抑制等を図ることができる。
尚、装飾図柄表示装置42の変動表示(演出表示)は主制御装置261からの変動パターンコマンドに基づいて設定されるものであり、サブ制御手段262側で変動パターン(当否、停止図柄、変動時間等)を変更する等の干渉は不可能であるという事情から、サブ制御装置262は、連続予告の内容(先演出)を変動パターンに齟齬のないように設定する必要がある。このような構成において、サブ制御装置262が、新たに保留記憶された変動情報が実行される段階の状況を知り得る先情報に基づいて連続予告の設定を行う(連続予告、先演出の導出を決める)ことで、連続予告の導出機会を好適に確保し、連続予告により演出性及び遊技性の向上を図るといった上記作用効果がより顕著に奏される。
また、変動情報(当否関連情報)が保留記憶可能な構成であることから、変動情報が保留記憶されたタイミングと、当該変動情報が変動表示として実行されるタイミングとの間により大きな時間差が生じることが考えられる。このような構成において、変動情報だけではなく、該変動表示が実行される状況を見越して連続予告の設定を行うことにより、変動表示と、該変動表示の内容を教示又は示唆する連続予告とが矛盾するといった事態を防止しつつ、連続予告で教示又は示唆し得る内容の充実を図るといった作用効果がより顕著に奏される。
さらに、第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアは、保留エリアを2つ以上ずつ(本例では4つずつ)備えており、例えば、1つずつの場合に比べ、連続予告に使用できる時間を確保し易く、連続予告の演出性の向上等を図ることができる。また、実行されている最中の変動表示に対応する変動情報に関しては、連続予告の決定や設定を行う際に参照しない上、連続予告を行う対象としない構成となっている。これにより、実行中の変動表示を急遽変更することによる制御の複雑化を回避することができる上、実行中の変動表示の残り時間が僅かなところに無理やりに連続予告を導出する等の事態を回避でき、連続予告を支障なく進行させることができる。従って、連続予告の設定等に際しての利便性の向上等を図ることができる。
加えて、本実施形態では、大当たり状態に対応する変動情報が既に保留記憶されている場合、或いは、リーチ状態に対応する変動情報、及び、不定保留情報が、新たに保留記憶された変動情報の直前(の保留エリア番号の保留エリア)に保留記憶されている場合には、連続予告を行わない構成となっている。かかる構成において、第1大当たり把握カウンタと、第2大当たり把握カウンタと、前後外れ把握カウンタと、前後以外外れ把握カウンタと、不定保留把握カウンタとが設けられ、これらのカウンタ情報に応じて、連続予告の設定を比較的スムースに行うことができる。つまり、通常モードでは大当たり状態に対応する変動表示が1つでも記憶されていれば連続予告を行わないため、第1大当たり把握カウンタと、第2大当たり把握カウンタとを確認して(高入球状態では第2大当たり把握カウンタのみ)大当たりだと判別できれば、全ての保留エリアを逐一確認しなくても、連続予告の設定を中止することができる。また、特別変動保留エリア、及び、保留情報記憶エリアの保留エリアには、保留エリア番号が設けられている上、保留エリアに変動情報が記憶されている数(変動情報が記憶されている保留エリアの数)については、第1保留カウンタNa、第2保留カウンタNb、第1変動保留カウンタNd、第2変動保留カウンタNeに記憶されている。このため、所定の保留エリアに記憶された変動情報の後に実行される保留情報が幾つ保留記憶されているかの情報を比較的容易に得ることができ、ステップS4611等の処理の簡略化等を図ることができる。尚、第1連続予告範囲設定処理のステップS4608〜S4610を省略し、ステップS4607で否定判別された場合に、ステップS4611に移行するように構成してもよい。
また、連続予告のラストパートである終結演出が導出される変動表示(演出表示)と、先演出(のみ)が導出される変動表示とを分けることで、終結演出が導出される時間を確保することができるとともに、連続予告を分かり易く、盛り上げることができる。
さらに、先演出が導出される変動表示と、終結演出が導出される変動表示との間に、先演出が導出されない変動表示が導出されることのないように構成されている。このため、先演出を途切れさせずに終結演出まで繋げられない、例えば、先演出が連続する程、大当たり状態の当選期待度が高いとする対応関係が徹底でないといったことに起因して、遊技性等の低下を招いてしまうといった懸念を払拭することができる。
加えて、本実施形態では、先演出が導出される変動表示が連続する回数が多い程、大当たり状態に当選する期待度(大当たり期待度)が高い(外れの際には、先演出が導出される変動表示が連続する回数が多いパターンが選択され難い)ため、先演出がより多く連続することを期待するといった遊技性を付与することができる。
また、連続予告を設定する処理では、例えば、通常モードでは、少なくともリーチ状態が発生しなければ連続予告の抽選を行わない構成となっている(高入球状態では、大当たり又は前後外れリーチのときのみに連続予告の抽選を行う)。このため、先演出を伴う連続予告の価値を一定以上にするとともに、抽選とすることで連続予告の出現をランダムにして、遊技性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先して実行される。かかる構成において、先演出の第1変動表示が行われている状況で第2変動表示が保留記憶されると、終結演出の第1変動表示の前に第2変動表示が介入することとなる(連続予告抽選処理(図38)のステップS4314参照)。ここで、本実施形態では、第2変動表示が大当たり又はリーチに対応するものであるか否かを判別して(ステップS4315)、否定判別された場合には、第2変動表示の変動情報に対応して連続予告をオン設定する。これにより、当該第2変動表示が第1変動表示の連続予告に含められるような格好となり、連続予告が途切れることを回避することができる。また、ステップS4315で肯定判別されると、第2変動表示が大当たり又はリーチ状態となることから先演出を導出させることができない。このため、第1変動表示の連続予告を第2変動表示で強制的に終結させる処理(ステップS4317、S4318)を行う。これにより、(見た目の)連続予告が途切れることを回避することができる。従って、先演出を伴う一連の連続予告が完結する前に先演出が導出される変動表示が途切れてしまうといった事態を確実に回避することができる。
加えて、先演出は、装飾図柄の変動表示の停止態様をチャンス目図柄の組合せとすることにより行われている。このため、先演出が導出される後処理の時間が短くても、先演出を確実に導出させることができ、比較的強い印象を残すこともできる。また、先演出が導出される変動表示は、終結演出が導出される変動表示よりも時間が短く設定される。このため、連続予告が間延びして盛り上がらないといった事態を回避することができる。さらに、先演出が導出される変動表示ではリーチ態様が導出されないことから、連続予告が間延びして盛り上がらないといった事態を回避することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について特徴部分を中心に説明する。第2実施形態の基本構成は第1実施形態と同様であるが、連続予告において、先演出(連続予告を構成する装飾図柄の変動表示のうち最後の変動表示以外の変動表示)とされる装飾図柄の組合せとして、「完全外れ」の組合せ以外にも、「前後外れ図柄の組合せ」が含まれる点が異なる。
但し、先演出の条件として、装飾図柄表示装置42の表示領域に同一図柄が3つ停止表示される組合せであることが設定されており、前後外れ図柄の組合せであっても、装飾図柄表示装置42の表示領域に同一図柄が2つ停止表示される組合せに関しては、先演出とはみなされない。これに対応して、カウンタの更新処理(図34参照)では、前後外れ図柄の組合せとして、装飾図柄表示装置42の表示領域に同一図柄が3つ停止表示される組合せ(チャンス前後外れ図柄;図44(k)、(l)、(m)参照)と、装飾図柄表示装置42の表示領域に同一図柄が2つ停止表示される組合せ(通常前後外れ図柄;図44(n)参照)とを分けて記憶するように構成する。
また、第2実施形態では、第1変動表示の不定保留情報に関して、対応する変動表示の実行に際して第1変動表示が「0〜2」個保留されている状態では「前後外れリーチ」が選択され、第1変動表示が「3」個保留されている状態では「前後以外外れリーチ」が選択されるようになっている。尚、第1実施形態と同様に、第2変動表示は不定保留情報とされない。
これに対応して、変動表示設定処理(図20参照)では、ステップS917で否定判別された場合に、第1保留カウンタNaの値が「3」以上あるか否かを判別し(第1保留カウンタNaの最大値は「4」であり、この時点では、保留エリアの変動情報を1つ先の保留エリアにシフトした直後であることから、この時点では、事実上、第1保留カウンタNaには「3」を超えるような値は設定されていない)、肯定判別された場合に「前後以外外れリーチパターン設定処理」を行い、否定判別された場合(第1保留カウンタNaの値が「2」以下の場合)に、「前後外れリーチパターン設定処理」を行うこととする。
さらに、連続予告抽選処理についても上記第1実施形態と基本的には同様であるが、当該連続予告抽選処理の第1連続予告抽選処理(第2連続予告抽選処理、第3連続予告抽選処理、特2第1連続予告抽選処理、特2第2連続予告抽選処理)の内容が異なっている。
ここで、第2実施形態の第1連続予告抽選処理について、図46を参照して説明する。先ず、ステップS8101では、(第1)連続予告抽選で当選したか否かを判別する。ステップS8101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8101で肯定判別された場合には、ステップS8102において、連続予告を行う範囲を決める範囲抽選処理を行う。例えば、連続予告カウンタの値(0〜99)のうち、上記第1連続予告抽選処理で連続予告カウンタの値が「0〜49」であれば連続予告を実行することとした場合に、さらに、当該範囲抽選処理では、連続予告カウンタの値が、「0〜34」であれば4つ、「35〜44」であれば3つ、「45〜49」であれば2つの変動情報にかけて連続予告を行うこととする。尚、本実施形態では、連続予告を行う変動情報の数を抽選で決めることとしているが、第1変動情報に対応して連続予告の実行が決められた場合にそのときに保留記憶されている第1変動情報(保留情報)の全てに対応して連続予告を行うこととしてもよい。
続くステップS8103では、ステップS8102で決定された連続予告を行うこととする変動情報の数を確認処理カウンタに設定する。さらに、ステップS8104では、当該確認処理カウンタの値が、第1変動保留カウンタNdの値以下であるか否かを判別する。ステップS8104で否定判別された場合、ステップS8105において、確認処理カウンタに対し、第1変動保留カウンタNdの値を設定する(設定し直す)。
ステップS8105の後、又は、ステップS8104で肯定判別された場合には、ステップS8106において、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく大当たりに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す第1大当たり把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。ステップS8106で否定判別された場合には、ステップS8107において、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく大当たりに対応する変動情報が幾つ保留記憶されているかを示す第2大当たり把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。尚、この時点では、今回新たに格納された変動情報(保留情報)が大当たりに対応していても、その分の数は、第1大当たり把握カウンタや第2大当たり把握カウンタに未だ加算されていない。
ステップS8106又はステップS8107で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、大当たりに対応する変動情報が既に記憶されていた場合には、連続予告フラグ及び連続予告最終フラグがオン設定されず、連続予告を行わないこととなる。
ステップS8107で否定判別された場合には、ステップS8108に移行し、第1変動保留カウンタNdの値に対応する保留エリア番号の保留エリアに対応して作業中ポインタを設定する。続くステップS8109では、作業中ポインタが示す保留エリアの連続予告最終フラグをオン設定する。
その後、ステップS8110において、確認処理カウンタの値を「1」減算する。さらに、ステップS8111において、作業中ポインタが1つ前の(保留エリア番号の)保留エリアを示す状態となるように作業中ポインタを移行させる。
続いて、ステップS8112において、確認処理カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS8112で否定判別された場合には、ステップS8113において、作業中ポインタが示す保留エリアの変動情報は、前後以外外れリーチに対応するか否かを判別する。
ステップS8113で否定判別された場合には、ステップS8114において、作業中ポインタが示す保留エリアの連続予告フラグをオン設定する。これにより、当該保留エリアに記憶されている変動情報に対応する変動表示において連続演出が導出される(チャンス目図柄が停止表示される先演出が行われる)ようになる。
ステップS8114の後、ステップS8115において、作業中ポインタが示す保留エリアの変動情報が不定保留情報であるか否かを判別する。ステップS8115で否定判別された場合には、上記ステップS8110に移行する。つまり、ステップS8110で確認処理カウンタを1減算し、ステップS8111で作業中ポインタが1つ前の(保留エリア番号の)保留エリアを示すように作業中ポインタを移行させる。
そして、ステップS8112で、確認処理カウンタの値が「0」になったか否かを判別し、肯定判別された場合に、本処理を終了する。
また、ステップS8112で否定判別された場合においても、対象の変動情報が、連続予告の対象とならない前後以外外れリーチに対応している場合には、ステップS8113において肯定判別され、本処理を終了することとなる。尚、第1保留情報記憶エリアのうち連続予告最終フラグがオン設定された保留エリアの直前の保留エリアに保留記憶されている変動情報が前後以外外れに対応していた場合、連続予告フラグはオン設定されず、結果的に、連続予告(先演出)は行われないこととなる。ここで、連続予告最終フラグはオン設定されたままとされるのであるが、対応する変動表示において連続予告に関連するような演出が導出されなければ連続予告であることに遊技者が気付くことはない。
さらに、ステップS8113において否定判別されると、ステップS8115において、作業中ポインタが示す保留エリアの変動情報が不定保留情報であるか否かの判別が行われるが、その前に、ステップS8114において、作業中ポインタが示す保留エリアの連続予告フラグがオンされる。つまり、対象の変動情報が不定保留情報であってもなくても、連続予告(先演出)を行うこととして、連続予告フラグがオン設定される。
但し、ステップS8115で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。これにより、連続予告(が行われる変動表示に対応する変動情報)に不定保留情報が含まれている場合、不定保留情報が連続予告の先頭で実行される(先頭以外では実行されない)ようになっている。
尚、連続予告では、複数のキャラクタのなかから1乃至複数種類が(連続予告抽選処理で当選時に)選択されて、選択されたキャラクタが、連続予告を構成する連続する複数回の変動表示に毎回導出される場合があり(例えば、先演出では装飾図柄の停止表示のタイミングで導出され、終結演出ではリーチ状態の発生のタイミングで導出される等)、保留情報記憶エリアの保留エリア及び実行エリアには、前記キャラクタの種別を示す情報が記憶される導出キャラクタ記憶エリア(カウンタ)が設けられ(当該情報もシフト処理に際して別の情報とともにシフトされる)、後述のように、連続予告フラグ及び連続予告最終フラグがオン設定される場合には、当該連続予告フラグ及び連続予告最終フラグがオン設定された保留エリア及び実行エリアの導出キャラクタ記憶エリアに対し、キャラクタの種別を示す情報が記憶される。
次に、第2実施形態の変動パターン決定処理について、図47を参照して説明する。先ず、ステップS8201では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS8201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8201で肯定判別された場合には、ステップS8202において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)確変大当たりに対応するか否かを判別する。ステップS8202で肯定判別された場合には、ステップS8203において、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための第1大当たりパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、及び、プレミアリーチのいずれかが選択される。
続くステップS8204では、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の停止態様を設定する第1大当たり図柄設定処理を行う。ここでは、確変大当たり図柄の図柄コマンドを受信していることから、「1〜9」のいずれの装飾図柄をいずれの有効ライン上にゾロ目として並べて表示するのかを決定する。
また、ステップS8202で否定判別された場合には、ステップS8205において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)大当たり(通常大当たり)に対応するか否かを判別する。ステップS8205で肯定判別された場合には、ステップS8206において、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための第2大当たりパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチ、及び、スーパーリーチのいずれかが選択される。
続くステップS8207では、大当たり状態の発生を教示する装飾図柄の停止態様を設定する第2大当たり図柄設定処理を行う。ここでは、通常大当たり図柄の図柄コマンドを受信していることから、「2,4,8」のいずれの装飾図柄をいずれの有効ライン上にゾロ目として並べて表示するのかを決定する。
ステップS8204、及び、ステップS8207の後、ステップS8208に移行し、大当たり把握カウンタの値を1減算する処理を行う。ここでは、変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、第1変動情報であるか否かを確認する等して、第1変動情報である場合には、第1大当たり把握カウンタの値を1減算し、第2変動情報である場合には、第2大当たり把握カウンタの値を1減算する。
続くステップS8209では、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認して、連続予告最終フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8209で肯定判別された場合には、ステップS8210において、連続予告(終結演出)に対応する演出を追加で設定するか否かを決める演出追加抽選処理を行う。つまり、連続予告の最後の装飾図柄の変動表示(終結演出)としては、少なくとも変動表示の途中でリーチ態様が導出されるようになっていればよいが、演出追加抽選処理では、連続予告に対応する演出を追加で設定するか否かの抽選を行うこととしている。ステップS8210の後、又は、ステップS8209で否定判別された場合には、本処理を終了する。
また、ステップS8205で否定判別された場合には、ステップS8211において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)前後以外外れリーチに対応するか否かを判別する。ステップS8211で肯定判別された場合には、ステップS8212において、前後以外外れリーチが発生する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための前後以外外れパターン設定処理を行う。ここでは、ノーマルリーチが選択される。
続くステップS8213では、装飾図柄の停止態様を設定する前後外れ図柄設定処理を行う。ここでは、前後以外外れ図柄バッファに格納された情報に基づいて前後以外外れ図柄を設定する。ステップS8213の後、ステップS8214において、
不定保留フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8214で否定判別された場合には、ステップS8215において、前後外れ把握カウンタの値を「1」減算する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS8214で肯定判別された場合には、ステップS8216において、不定保留把握カウンタの値を「1」減算してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、連続予告最終フラグがオン設定されている(オン設定された連続予告最終フラグに対応する)変動情報が大当たりに対応している場合にのみステップS8210の演出追加抽選処理が行われるようになっている。つまり、当該演出追加抽選処理で当選した場合に設定(導出)される演出は、導出を認識した時点で大当たり状態の発生を確信できる演出(プレミア演出)となっている。尚、プレミア演出とすることなく、ステップS8213の後や、ステップS8221で肯定判別された後等において、ステップS8209、及び、ステップS8210と同じ処理を行うこととしてもよい。
また、ステップS8211で否定判別された場合には、ステップS8217において、(変動パターンコマンドに含まれる情報に基づき、開始させる変動表示が)前後外れリーチに対応するか否かを判別する。ステップS8217で肯定判別された場合には、ステップS8218において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、連続予告フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS8218で否定判別された場合には、ステップS8219において、前後外れリーチが発生する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための前後外れパターン設定処理を行う。ここでは、スーパーリーチ、又は、ノーマルリーチが選択される。続くステップS8220では、装飾図柄の停止態様を設定する前後外れ図柄設定処理を行う。ここでは、前後外れ図柄バッファに格納された情報に基づいて前後外れ図柄を設定する。尚、上記のように、第2実施形態の前後外れ図柄には、チャンス前後外れ図柄と、通常前後外れ図柄とがあり、ステップS8220では、チャンス前後外れ図柄、及び、通常前後外れ図柄のいずれかが適宜設定される(チャンス前後外れ図柄カウンタバッファ、及び、通常前後外れ図柄カウンタバッファのどちらを参照するかの抽選を行う等してもよい)。
その一方で、ステップS8218で肯定判別された場合には、ステップS8223において、連続予告を構成する変動表示であって、前後外れリーチが発生する装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するためのチャンス前後外れパターン設定処理を行う。ここでは、スーパーリーチ、又は、ノーマルリーチが選択される。続くステップS8224では、装飾図柄の停止態様を設定するチャンス前後外れ図柄設定処理を行う。ここでは、チャンス前後外れ図柄バッファに格納された情報に基づいて前後外れ図柄を設定する。
ステップS8220、又は、ステップS8224の後、ステップS8221において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、不定保留フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8221で肯定判別された場合には、ステップS8216において、不定保留把握カウンタの値を「1」減算してから、本処理を終了する。一方、ステップS8221で否定判別された場合には、ステップS8222において、前後外れ把握カウンタの値を「1」減算してから、本処理を終了する。尚、前後外れ博カウンタ、前後以外外れ把握カウンタ、不定保留把握カウンタを省略することも可能である。
一方、ステップS8217で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態が発生しない外れの場合には、ステップS8225において、保留情報記憶エリアの実行エリアを確認し、連続予告フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8225で肯定判別された場合には、ステップS8226において、連続予告の先演出を行う装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための連続予告パターン設定処理を行う。
続くステップS8227では、装飾図柄の停止態様を設定するチャンス目図柄設定処理を行う。ここでは、チャンス目図柄バッファに格納された情報に基づいてチャンス目図柄を設定する。ステップS8227の後、本処理を終了する。
また、ステップS8225で否定判別された場合には、ステップS8228において、完全外れの変動表示を行う装飾図柄の変動パターン(演出表示)を設定するための完全外れパターン設定処理を行う。続くステップS8229では、装飾図柄の停止態様を設定する完全外れ図柄設定処理を行う。ここでは、完全外れ図柄バッファに格納された情報に基づいてチャンス目図柄を設定する。ステップS8229の後、本処理を終了する。
以上詳述したように、第2実施形態では、通常モードにおいて不定保留情報が変動表示として実行される際に、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶され、第1変動表示に対応する第1変動情報)が3つ保留記憶されている場合に、不定保留情報の変動表示として「前後以外外れ」の変動パターンが選択され、第1変動表示の保留記憶が2つ以下の場合に、不定保留情報の変動表示として「前後外れ」の変動パターンが選択されるようになっている。さらに、連続予告の先演出が導出される装飾図柄の変動表示(演出表示)の条件として、「完全外れ」及び「前後外れ」のどちらかであることが定められており、所定の変動情報が保留記憶され、当該変動情報の変動表示で終結演出が導出される連続予告の実行が決定された際に、第1特別変動保留エリアの保留エリアに不定保留情報が記憶されていた場合、例えば、その時点では、該不定保留情報に後続する第1変動情報の数が2つ以下であって、連続予告の先演出の実行条件を満たしているものの、その後に、第1変動情報が新たに保留記憶されて(不定保留情報に後続する第1変動情報の数が3つ以上となり)、連続予告の先演出の実行条件を満たさなくなる場合がある。つまり、連続予告を行うことにより遊技を盛り上げる等の作用効果が奏される一方で、連続予告の設定を行う段階では、当該設定よりも後に行われる不定保留情報が実行される際の遊技状況(保留数)を把握しきるのは難しく、先演出を行うとしていた不定保留情報の設定が、連続予告の条件に合わなくなってしまう(矛盾が生じてしまう)といった事態が発生するおそれがある(先演出の停止態様として、先演出の停止態様となり得る完全外れ図柄が選択できないといったエラーが発生する)。しかしながら、不定特定情報が実行される際の遊技状況(保留数)を特定しきれないからといって連続予告の導出を控えると、演出性や遊技性の低下を招くおそれがある。
ここで、本実施形態では、保留エリアに不定保留情報が保留記憶されている場合には連続予告を一切行わないとするのではなく、不定保留情報を含めて連続予告フラグ(終結演出の変動情報に対応しては連続予告最終フラグ)をオン設定するように構成されている(第1連続予告範囲設定処理(図46)のステップS8114、S8115参照)。そして、不定保留情報が実行される段階で、先演出を実行可能な「前後外れ」が選択された場合に、先演出(チャンス前後外れ図柄を停止表示)を行い(変動パターン決定処理(図47)のステップS8218で肯定判別され、ステップS8221で肯定判別されるような場合)、先演出を実行不可能な「前後以外外れ」が選択された場合に、先演出の設定を行わない(変動パターン決定処理(図47)のステップS8212を経て、ステップS8214で肯定判別されるような場合)こととしている。つまり、不定保留情報を実行させる際の決定を、当該不定保留情報に対する当該不定保留情報が実行される前の決定に比べて優先順位を高くして、前記前の決定に際してひとまず先演出を導出させることとして仮の決定をしておき、実行に際して、遊技状況を鑑みて都合が悪ければ先演出を導出しないといった具合に、極力、連続予告の導出機会を減らさずに、先演出により矛盾が生じた状態になることを回避することができる。結果として、演出性及び遊技性の向上を図ることができる。
また、複数の変動情報が保留記憶可能な構成であって、所定の変動情報が保留記憶され、連続予告抽選処理で当選した場合に、当該変動情報に基づく変動表示で終結演出が行われるまでの間に、既に保留記憶されている変動情報の変動表示において、終結演出の内容を示唆する先演出が行われるような構成において、変動情報が保留記憶された段階で先演出を導出する仮の決定を行うことで、連続予告を構成する変動表示において統一感、一貫性のある先演出(連続する複数回の変動表示で共通のキャラクタが導出される)を導出することができる。また、先演出の変動表示に際して、先演出の導出に適さない遊技状況であると判断されるような場合には、先演出の導出を取り止めることができ、先演出が矛盾する状況で導出されるといった事態を防止することができる。
さらに、連続予告において不定保留情報が含まれる場合には、不定保留情報に対応する装飾図柄の変動表示が先頭で行われるようになっている。このため、不定保留情報に基づく装飾図柄の変動表示において先演出を導出してもしなくても、連続予告としては、先演出が導出されない変動表示が、先演出が導出される変動表示の間に挟まれる(終結演出の変動表示の前に先演出が途切れる)等の事態を回避することができる。また、不定保留情報よりも前に行われる変動表示を連続予告から切り離すことで、例えば、連続予告が途切れる可能性があるという理由で連続予告の導出自体を止めてしまうといった場合に比べて、連続予告の導出機会を増やすことができる。
加えて、終結演出の変動表示では、終結演出や先演出が導出されない変動表示と共通の態様の演出が行われるようになっている。このため、変動情報が2つしか保留記憶されていない状況で、さらに、当該変動情報のうち先に実行される変動情報が不定保留情報の場合、該変動情報の変動表示において先演出を導出させる予定であったが遊技状況(第1変動表示の保留数が3つになった)により先演出の導出を中止するといった場合も考えられる。この場合、先演出が全く行われないこととなる。この点、終結演出の表示態様を、終結演出以外でも導出し得る構成とすることで、先演出が急遽全く行われなくなってしまったとしても、終結演出の変動表示における演出の違和感をなくすことができる。尚、先演出が実行されたことを把握可能な構成においては、先演出が実行された後の終結演出において連続予告特有の演出を導出可能としてもよい。
また、チャンス前後外れ図柄カウンタバッファが設けられていることにより、連続予告の先演出に相当する装飾図柄の変動表示において、先演出ではありえない装飾図柄の停止態様(装飾図柄表示領域42の表示領域において同一の装飾図柄が3つ存在していない)が先演出で導出されてしまうといった事態を確実、かつ、比較的スムースに回避することができる。尚、前後以外外れ図柄に関して、装飾図柄表示領域42の表示領域において同一の装飾図柄が3つ存在するものだけが格納されるカウンタバッファを設けようとした場合、前後以外外れ図柄、かつ、同一の装飾図柄が3つ存在するケースが少なく、更新され難いことが懸念されるとともに、「前後以外外れリーチ」を連続予告の構成要素として許容する場合には、該連続予告リーチを含む連続予告の機会が増え過ぎてしまう(連続予告中にリーチが発生する連続予告ばかりだと演出としてくどくなってしまう恐れがある)一方で、停止態様のバリエーションは少ないといった具合に演出バランスが悪化するおそれがあることから、本例では、前後以外外れについては連続予告に含まれないように構成している。
ここで、既に連続予告の設定が行われている状態において、該保留予告が行われる変動表示に対し、保留予告が行われる変動表示を追加可能とする構成(変形例)について説明する。
先ず、連続予告抽選処理(図38)のステップS4303を肯定判別された場合に、大当たりに対応する変動情報が記憶されているか否かを判別する。肯定判別されると、そのまま連続予告抽選処理を終了し、否定判別されると、新たに記憶された変動情報が大当たり、又は、前後外れに対応するか否かを判別する。大当たりに対応する場合には、連続予告の追加を行うことを示す追加フラグをオン設定してから、ステップS4306に移行する。また、前後外れに対応する場合には、追加フラグをオン設定してから、ステップS4309に移行する。尚、前後以外外れや完全外れの場合には、そのまま連続予告抽選処理を終了する。
次に、第1連続予告範囲設定処理(図46)のステップS8101で肯定判別された後、新たに変動情報が記憶された保留エリアに追加フラグがオン設定されているか否かを判別する。ここで否定判別された場合にはステップS8102に移行し、肯定判別された場合には、第1変動保留カウンタNdの値から、連続予告最終フラグが既にオン設定されていた保留エリアの保留エリア番号の値を減算して「1」を足した値を確認処理カウンタに設定し、その後、ステップS8108に移行する。これにより、新たに変動情報が記憶された保留エリアの連続予告最終フラグがオン設定されるとともに、連続予告最終フラグが既にオン設定されていた保留エリア(当該保留エリアに記憶されていた変動情報が大当たりに対応しないことは上記のように確認されている)まで連続予告フラグがオン設定される(連続予告最終フラグが既にオン設定されていた保留エリアは、連続予告最終フラグがオフされる代わりに連続予告フラグがオン設定される)。
以上のように、既に連続予告の設定が行われている場合であっても、その後の変動情報の保留記憶に基づいて、連続予告(が行われる変動表示)を追加で設定可能に構成することにより、特別変動保留エリアに変動情報を保留記憶可能な最大数(最大保留数)以上の連続する複数の変動表示においてそれぞれ連続予告の演出(先演出等)を導出させることが可能となる。従って、連続予告の多様化等を図ることができ、連続予告の魅力をより高めることができる。
また、大当たりに対応する変動情報が保留記憶されている場合には、連続予告の追加設定を行わない。つまり、既に設定されている連続予告の終結演出に対応する変動表示等で大当たり状態が教示される場合等が考えられるが、その場合、大当たり状態の発生によって、当否抽選が行われる通常の遊技状態が中断され、大当たり状態の前後で遊技状況が変化する可能性があることから、大当たり状態の発生が確定している状況でそれ以降の変動情報に関する連続予告の設定を行わない構成とすることで、連続予告に関する設定の矛盾の発生や処理の複雑化等を防止することができる。
さらに、連続予告が設定されていない状態において連続予告抽選処理が行われる場合には、大当たりや前後外れに対応する変動情報だけでなく、前後以外外れに対応する変動情報についても連続予告が設定され得る構成となっているのに対し、連続予告が既に設定されている状態において連続予告抽選処理が行われる場合には、大当たりや前後外れに対応する変動情報でのみ連続予告の追加の設定が行われるようになっている。このため、連続予告が追加されたにも関わらず、最終的に導出される終結演出が当選期待度の低いものであることによって、遊技者の期待感と、連続予告の内容(及び結果)とが伴わず、興趣の低下を招くといったおそれを回避することができる。
尚、連続予告を追加する条件を大当たり状態が発生する場合に限定することとしてもよい。この場合には、連続予告が導出される変動表示が連続することへの興味をより一層高めることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a;不定保留情報)上記第1実施形態では、通常モードにおいて不定保留情報が実行される際に第1変動表示が2つ以上保留記憶されている場合に、不定保留情報の変動表示が「完全外れ」となり、第1変動表示の保留記憶が1つ以下の場合に不定保留情報の変動表示が「前後以外外れ」となるように構成され、第2実施形態では、通常モードにおいて不定保留情報が実行される際に第1変動表示が3つ以上保留記憶されている場合に不定保留情報の変動表示が「前後以外外れ」となり、第1変動表示の保留記憶が2つ以下の場合に不定保留情報の変動表示が「前後外れ」となるように構成されているが、不定保留情報の内容等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
(a−1)例えば、主制御装置261において、特別図柄表示装置43a、43bの変動表示(ひいては、装飾図柄表示装置42の演出表示)の変動時間を決める乱数発生手段(例えば0〜5の値をとるループカウンタ;上記実施形態でいえば変動種別カウンタCS1)と、変動選択テーブルとが設けられ、変動選択テーブルとしては、第1変動選択テーブル、及び、第2変動選択テーブルが設けられ、第1変動選択テーブルを参照する場合の変動時間は、乱数発生手段の値が「0〜2」の場合に10秒、「3、4」の場合に12秒、「5」の場合に15秒となり、第2変動選択テーブルを参照する場合の変動時間は、乱数発生手段の値が「0〜2」の場合に15秒、「3、4」の場合に20秒、「5」の場合に25秒となるように構成され、通常モードにおいて不定保留情報が実行される際に第1変動表示が2つ以上保留記憶されている場合に、不定保留情報の変動表示の変動時間決定に際して第1変動選択テーブルが参照され、第1変動表示の保留記憶が1つ以下の場合に不定保留情報の変動表示の変動時間の決定に際して第2変動選択テーブルが参照されるように構成してもよい。
(a−2)また、例えば、変動選択テーブルは、第1変動選択テーブルと、第1変動選択テーブルが参照される場合に比べ、変動時間が短いものが選択される、又は、選択され易い第2変動選択テーブルと、第1変動選択テーブルが参照される場合に比べ、変動時間が長いものが選択される、又は、選択され易い第3変動選択テーブルとを備え、通常モードにおいて、不定保留情報は、対応する変動表示の開始時において、当否関連情報(変動情報)が記憶されている第1特別変動保留エリアの保留エリアの数が、規定数以内(例えば1つ)の場合には第3変動選択テーブルが参照され、規定数を超える場合(例えば2つ以上)には第1変動選択テーブルが参照される第3第1不定保留情報を備え、第2変動選択テーブル、及び、第3変動選択テーブルを参照して変動時間が決定された変動表示に対応する演出表示は連続予告の先演出の停止態様で停止表示可能(全ての停止態様が、連続予告の先演出の停止態様として対応可能)であり、第1変動選択テーブルを参照して変動時間が決定された変動表示に対応する演出表示は、連続予告の先演出の停止態様で停止表示不可能な場合がある(連続予告の先演出の停止態様に対応可能不可能な停止態様が存在する)こととしてもよい。さらに、かかる構成を採用する場合には、連続予告抽選処理で当選した場合に、変動情報が記憶されている保留エリアのうち、今回の連続予告抽選処理が行われる契機とされた始動入賞(始動入賞スイッチの検知)に基づく当否抽選の変動情報が記憶されている保留エリア以外の保留エリアに対し、連続予告の先演出の導出が許可されていることを示す連続予告フラグをオン設定可能に構成され、変動表示を開始させる場合に、当該変動表示に対応する変動情報が第3第1不定保留情報であるか否かを判別する不定保留開始第1判別処理と、不定保留開始第1判別処理で肯定判別された場合に、変動情報が記憶されている保留エリアの数が前記規定数(例えば1つ)以内であるか否かを判別する不定保留開始第2判別処理と、不定保留開始第1判別処理で肯定判別された場合に、当該第3第1不定保留情報に対応して連続予告フラグがオン設定されているか否かを判別する不定保留開始第3判別処理とが行われ、不定保留第2判別処理、及び、不定保留第3判別処理で肯定判別される場合には、第3第1不定保留情報に対応する演出表示において先演出が導出可能とされ、不定保留第2判別処理、及び、不定保留第3判別処理のうち少なくとも一方で否定判別される場合には、第3第1不定保留情報に対応する演出表示における先演出の導出が規制されることとしてもよい。
この場合、第3第1不定保留記憶情報に対応する変動表示が開始される際に、第1特別変動保留エリアにおいて変動情報(当否関連情報)が記憶された保留エリアの数が、規定数以内の場合には、第3第1不定保留情報に対応する変動表示の変動時間の設定に際して第3変動選択テーブルが参照され、規定数を超える場合には、第3第1不定保留情報に対応する変動表示の変動時間の設定に際して第1変動選択テーブルが参照される。つまり、変動表示の変動時間の設定に際して第1変動選択テーブルが参照される場合には、対応する演出表示の停止態様が、先演出(チャンス目図柄の停止)に対応不可能な場合があり、例えば、先演出で停止表示させる処理を行っているが先演出に対応する停止態様(以下、「特定態様」とも称する;上記第1実施形態ではチャンス目図柄)で停止表示させることができないといった事態を招いたり、演出表示に伴う演出では特定態様が停止表示されるような演出が導出されているものの、演出表示は特定態様で停止表示されないといった事態を招いたりするおそれがある。また、かかる演出表示の停止態様を無理やりに特定態様とする処理を追加する場合には、制御の複雑化、演出表示の多大な違和感の発生、第1変動選択テーブルが参照される場合のパターンの減少等の不具合を招くことが懸念される。
この点、上記態様例では、連続予告抽選処理で当選した場合には、保留されている当否関連情報が第3第1不定保留情報であっても関係なく連続予告フラグをオン設定しておき、変動表示の開始にあたって変動表示が設定される際に、第3第1不定保留情報に対応する変動表示の変動時間が第3変動選択テーブルを参照して設定されるのであれば、対応する演出表示を特定態様で停止表示することとしている。その一方で、変動表示の開始にあたって変動表示が設定される際に、第3第1不定保留情報に対応する変動表示の変動時間が第1変動選択テーブルを参照して設定されるのであれば、対応する演出表示を特定態様では停止表示させないこととしている。尚、第3第1不定保留記憶情報に関してだけではなく、その他の変動情報(当否関連情報)においても、対応する変動表示の変動時間の決定に際して第1変動選択テーブルが参照されるようなものは、対応する演出表示を特定態様では停止表示させないこととしてもよい。
従って、上記のように、特定態様で停止表示させることが不可能又は困難な演出表示に関して特定態様で停止表示させるような処理が行われるといった事態を防止しつつ、第3第1不定保留情報が保留記憶されている場合には、一律で連続予告を導出しないこととしてしまうといった事態を回避し、停止態様連続演出が行われる機会の低減をより確実に抑止することができる。結果として、演出バランスの向上を図ることができる。
また、連続予告を無理やりに増やそうとして、連続予告抽選処理で当選する確率を高める場合のように、例えば、連続予告抽選処理で当選するタイミングが、第3第1不定保留情報が保留記憶されているタイミングと重複しなさ過ぎる状況が発生した場合に、連続予告が導出され過ぎてしまい、演出バランスを悪化させてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、連続予告フラグをオン設定された記憶領域の変動情報に対応する変動表示の設定に際して第2変動選択テーブルが参照される場合だけでなく、第3変動選択テーブルが参照される場合にも、対応する演出表示で特定態様を導出可能となっていることから、連続予告の多様化等を図ることができる。
加えて、第3第1不定保留情報が存在する構成であれば、変動表示の開始に際し、不定保留開始第1判別処理(肯定判別された場合には不定保留開始第2判別処理)は毎回必ず行うものであり、上記態様例では、変動表示の開始に際し、不定保留開始第1判別処理で肯定判別された場合に不定保留開始第3判別処理を加えるだけで、連続予告の導出機会の低減を極力抑制するといった作用効果が奏されるようになっている。
尚、連続予告は、当否抽選で当選しない場合に比べて、当否抽選で当選する場合に導出され易い演出である。より具体的に、連続予告を構成する演出表示(装飾図柄の変動表示)のうち、最後の演出表示は、当否抽選で当選したことが教示される期待度が高いパターン(当否抽選で当選する場合に導出され易いパターン)の演出表示が導出される。さらに、連続予告を構成する演出表示のうち、最後以外の演出表示は、特定態様が停止表示されることで、当該演出表示に続く演出表示において当否抽選で当選したことが教示される期待度が高くなっているかもしれないことが示唆される。
(a−3)また、第1実施形態の不定保留情報と、第2実施形態の不定保留情報とが混在する(併用される)ように構成してもよい。さらに、3つ以上の異なる不定保留情報が混在する(併用される)ように構成してもよい。この場合、より多様な連続予告を導出させることができる。
(b;連続演出の態様)上記第1実施形態では、複数の連続する変動表示にわたり行われる連続演出(連続予告)として、装飾図柄の停止態様をチャンス目図柄として次の変動表示への大当たり期待度を高める演出が行われるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、機種ごとに適宜変更可能である。尚、変動表示が保留記憶された場合に主制御装置261からサブ制御装置262に出力される先発コマンドにどの程度の情報(先情報)を含ませるかについても機種毎に適宜変更可能であり、例えば、主制御装置261で変動パターンの設定に使用される全ての情報を含ませてもよいし、大当たりか否か(さらに、前後外れリーチであるか否か、及び、第1変動表示であるか否か)だけを含ませてもよい。また、状況(遊技モード等)に応じて、先発コマンドに含ませる情報(先情報)を異ならせることとしてもよい。
(b−1)例えば、リーチ状態の発生時に導出される可能性があり、導出された場合には大当たり図柄又は前後外れ図柄が停止表示される前後以上確定予告演出を連続予告の先演出として使用する構成であって、前後以上確定予告演出を連続予告の先演出として使用する場合には、前後以上確定予告演出が導出されたにもかかわらずチャンス目図柄が停止するという前提とする。ここで、第1実施形態の通常モードにおいて不定保留情報が連続予告に含まれる場合、対応する変動表示の開始時に第1変動表示の保留数が2つ以上であれば該変動表示が完全外れの変動パターンとなってチャンス目図柄を停止表示させることができるが、保留数が1つ以下の場合には前後以外リーチの変動パターンとなってチャンス目図柄を停止表示させることができない。このため、上記実施形態のように、不定保留情報が実行される際の状況を第1保留カウンタNaの値や不定保留情報が記憶されている保留エリア番号等からできる限り把握して、完全外れが選択される場合には連続予告フラグをオン設定し、完全外れが選択されることが確実ではない場合には連続予告フラグをオン設定しないことで、上記第1実施形態のように、チャンス目図柄が停止表示される装飾図柄の変動表示の後(複数回連続した後)に続いてリーチ態様となる変動表示が導出されて完結する連続予告を成立させつつ、連続予告の導出機会を確保することができる。
(b−2)連続予告に伴う演出に関しても特に限定されるものではなく、装飾図柄表示装置42等の表示手段による表示態様、ランプ等の発光態様、及び、音声等の態様等を適宜組み合わせる等して導出可能である。例えば、変動表示の所定のタイミングで装飾図柄表示装置42に導出された所定の表示態様が変動表示の最後まで導出され続けた(さらに、かかる所定の表示態様が次の変動表示にも引き続き導出された)場合に、該次の変動表示の大当たり期待度が高まるような構成としてもよい(該所定の表示態様が消えた変動表示の結果が連続演出の終結演出に相当する)。また、例えば、変動表示の開始と同時に、1回の変動表示につき1つずつカウントが減らされ得るカウントダウン表示が導出され、「1」がカウントされた変動表示でリーチが発生して終結演出が導出される(「1」までカウントダウンされない場合やリーチが発生しない場合もある)といった連続演出を採用してもよい。尚、第1実施形態としては、連続予告の最後の変動表示以外の変動表示ではリーチ状態が発生しないことが前提となっている。
尚、先演出の変動表示に際して連続予告(先演出)であることを認識してもらい易くするべく、効果演出(効果音や効果表示)を導出することが望ましい。特に、第2実施形態では、前後外れリーチの場合も先演出となり得るため、当該前後外れリーチの変動表示が連続予告の途中の変動表示なのか否かが把握し易くなり、連続予告をより堪能してもらい易くなる。また、上記第2実施形態において、連続予告の先演出とされる変動情報に前後外れリーチが含まれる場合は、含まれない場合に比べ、連続予告抽選処理の当選確率が低く構成されることとしてもよい。この場合、前後外れリーチで外れたと思いきや連続予告がまだ続いているといったパターンの連続予告の導出のハードルを上げる(ひいては、導出された場合の大当たり期待度を高める)ことができ、遊技者の期待感に応じた連続演出を導出していくことができる。
(b−3)加えて、上記実施形態では、先演出が導出される変動表示と、終結演出が導出される変動表示との間には、先演出が導出されない変動表示を介在させない構成となっているが、介在し得る構成としてもよい。但し、介在し得ない構成とすることで、複数の変動表示にわたり次第に大当たり期待度を盛り上げていくといった連続予告の演出性を確立させることができる(先演出が導出されなかっただけで、連続予告フラグは設定されており、連続予告最終フラグがオン設定された変動表示の大当たり期待度は変わらないとしても、連続演出としては途切れてしまうことから、盛り上がりの気分も途切れてしまう)。
さらに、上記第1実施形態では、通常モードにおける連続演出の最後の変動表示が、大当たり、前後外れ、及び、前後以外リーチのいずれかとなっているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、連続予告の最後の変動表示が完全外れとなるように構成してもよい。但し、この構成を採用する場合には、連続予告におい手導出される先演出の回数が少ない(例えば1回)場合に限定することが望ましい。また、かかる構成を採用することによって、連続予告において先演出が導出されない変動表示が介在し得る構成とし、連続予告が途切れた(先演出の変動表示と終結演出の変動表示との間に先演出が導出されない変動表示が実行された)としても、遊技者に違和感を与えることを抑制することができ(通常に起こり得ることと認識してもらい)、途切れることへの過剰な期待(法則崩れという類の演出であって当たりが確定したのではないかという期待)や不信感の発生(当たりが故意に抜かれたのではないかというような勘繰り等の発生)を抑制することができる。さらに、連続予告が途切れたような変動表示となったが実は連続予告は続いているのか、或いは、連続予告が本当に終了したかの区別が付き難くなり、遊技性の向上等が図られる。つまり、連続予告が得る構成の場合には、終結演出に対応し得る変動表示として完全外れも含むことが望ましい。
(b−4)上記第2実施形態では、先演出の装飾図柄の変動表示の停止態様として、チャンス目図柄(主制御装置261では完全外れの扱い)と、前後外れ図柄のどちらでも許容されるように構成されているが、例えば、チャンス目図柄とされていたものを前後外れ図柄(擬似的にリーチ状態は発生するもののスーパーリーチは発生せずに前後外れとなるパターン)とする等して、前後外れ図柄のみとしてもよい。さらに、例えば、第2実施形態において連続予告の先演出に対応する変動表示でチャンス前後外れ図柄で停止表示されていたものを、リーチ態様を崩すような格好でチャンス目図柄とするようにしてもよい。
(b−5)また、上記第1実施形態の連続予告と、第2実施形態の連続予告とを併用することとしてもよいし、さらに別の連続予告を併用することとしてもよい。尚、第2実施形態の連続予告は、第1実施形態の連続予告よりも上位の連続予告等として、連続予告の種別と、大当たり期待度との間の対応付けを行うことが望ましい。
加えて、かかる連続予告を実行するか否かについて、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126を操作しての入力によって選択可能としてもよい。加えて、連続予告が発生する期待度を示唆する表示(装飾図柄表示装置42の表示領域の背景が変化する、表示オブジェクトが追加表示される、保留アイコン461が変化する、装飾図柄表示装置42の周りのランプの発光態様が変化する、対応する音声が導出される等)が演出ボタン125の操作に応じて導出される場合があるように構成してもよい。
(b−6)連続予告を構成する変動表示が連続している回数を把握可能としてもよい。例えば、連続予告フラグがオン設定された変動表示の実行に基づいて1加算され、連続予告最終フラグがオン設定された変動表示の実行に基づいて対応する処理の後にリセットされる連続回数カウンタを設けることとしてもよい。この場合、連続予告を構成する変動表示のうち当該変動表示が何番目に実行される変動表示であるかの情報を使用して先演出や終結演出が行われる変動表示の設定を行うことができる。例えば、連続回数が多い程、珍しかったり派手であったりする演出が導出され易いように構成することもできる。従って、連続演出の演出性の向上等を図ることができる。
また、第1連続予告範囲設定処理(図39、図46)のステップS4604、或いは、ステップS8104で肯定判別された段階、又は、ステップS4605、或いは、ステップS8105の後の段階において、確認処理カウンタの値を記憶しておく最大連続数記憶エリアを設け、先演出の変動表示等において、最大連続数記憶エリアの値に基づく演出を行う(連続回数が多い程大当たり期待度を高くする場合に最大連続数記憶エリアの値が高ければ先演出の変動表示においてより期待させる演出を行う)こととしてもよい。
(b−7)上記実施形態では、装飾図柄表示装置42が液晶表示装置により構成されているが、例えば、上記実施形態の装飾図柄表示装置42の上・中・下の図柄表示領域の図柄列がそれぞれプリントされた3つのドラム(リール)を備えるような装飾図柄表示装置を採用してもよい。
また、上記第1実施形態において、終結演出の装飾図柄の変動表示(演出表示)で、一旦、リーチ目図柄が停止表示されたかのような態様を導出した後に演出表示が再開されるようなパターンを設けることとしてもよい。
(c;固定特定情報)上記実施形態では、不定保留情報とされない場合には、対応する変動表示が実行される際の変動情報の保留数にかかわらず、同一の基準で変動表示(変動パターン)の設定が行われる変動情報(固定特定情報)となっているが、特定情報としては、固定特定情報をなくし、不定保留情報(不定特定情報)が存在するだけの構成としてもよい。尚、固定特定情報に関しては、変動表示の内容を始動入賞(先発コマンドの受信)の段階で完全に把握することも可能であり、より正確かつ細かな先演出を行うことが可能となることから、大当たりに対応する変動情報は固定特定情報とすることが望ましく、また、前後外れリートとなる固定特定情報が存在するように構成することが望ましい。尚、大当たり及び前後外れに対応する変動情報以外を不定保留情報としてもよい。つまり、不定保留情報の比率を上げることで、変動開始時の状況に適した変動時間を設定することができ、快適に遊技を進行させることができる。
(d;連続予告の回数と大当たり期待度との対応付け)確変モードにおいて通常大当たり(15RN)に当選すると、低確率状態に移行することから、遊技者としては確変大当たりに当選し続けることが望ましい。ここで、確変モードにおいて、連続予告が規定回数(例えば、3回)以上連続している状態では、通常大当たりに当選しないように(通常大当たりを教示する変動表示を終結演出の変動表示とすることを規制する)構成してもよい。この場合、確変モードにおける連続予告の価値を高めることができ、連続予告を使用して演出性の向上等を図るといった作用効果がより一層奏される。尚、連続予告が規定回数(例えば、3回)以上連続したことを装飾図柄表示装置42に対応する表示態様を導出する等することで比較的把握し易いように構成することが望ましい。
また、連続予告により、大当たり期待度や大当たり種別の示唆以外の示唆を行うように構成してもよい。例えば、確変モードにおいて特定の大当たり状態が発生した場合に、該大当たり状態終了後の遊技モードが確変モード又は時間短縮モードのどちらであるのか装飾図柄表示装置42を視認しているだけでは分からない、又は、分かり難いような構成であって、連続予告が発生していれば確変モードであるといったような教示になるよう構成してもよい。
連続予告で示唆される内容が多くなる程、連続予告を導出させる機会を確保することが望ましいことから、不定保留情報が保留記憶されている状態でも極力連続予告を発生させる構成を採用することで連続予告を発生させる機会の低下を抑制するといった作用効果がより顕著に奏される。
(e;保留アイコン)上記実施形態の保留アイコン461は、通常モードでは、第1変動表示及び第2変動表示の区別が付かない態様とされ、高入球状態では、第1変動表示及び第2変動表示の区別が付く態様とされているが、通常モードで区別の付く態様としてもよいし、高入球状態で区別の付かない態様としてもよい。尚、保留アイコン461の態様や表示位置や保留アイコン461を利用しての演出(変動情報が保留記憶された段階で変動情報の内容を把握し、保留アイコン461の態様で対応する演出(大当たり期待度の示唆等)を行う保留先読み演出)等は機種毎に適宜設定可能である。
また、装飾図柄表示装置42の保留表示領域462(保留表示手段)で表示される保留アイコン461(保留表示)について、対応する変動情報に対応して、連続予告フラグ、又は、連続予告最終フラグがオン設定されている場合と、オン設定されていない場合とで、異なる態様(例えば、浮き輪が回る、キャラクタ付きで表示される等)を導出可能としてもよい。この場合、連続予告をより一層盛り上げることができる。
さらに、保留アイコン461の態様により、連続予告が導出される教示又は示唆を実行可能に構成してもよい(当該構成を採用する場合、第1変動表示及び第2変動表示のどちらを優先させることなく完全に保留記憶された順番で実行され、特に、第1変動表示及び第2変動表示が交互に保留記憶されるような構成を備えて、変動表示を4つ以上保留した状態とし易い構成とすることが望ましい)。ところで、連続予告を構成する変動表示の変動情報に不定保留情報が含まれる場合、リーチ状態が発生する場合には先演出を導出しないとすると、前記不定保留情報に対応する変動表示において連続予告(先演出)が行われるのか否かを判別し難い。この点、上記第1実施形態のように、不定保留情報が実行される状況を判断して連続予告フラグの設定を行うことにより、不定保留情報に対応して連続予告(先演出)が行われるか否かを把握することができ、前記保留アイコンの連続予告の教示又は示唆の設定に際しても、かかる連続予告フラグ及び連続予告最終フラグを参照することで、矛盾を回避することができる。
加えて、例えば、(変動情報を特定複数個以上保留記憶させることで、)保留記憶されている全ての変動情報の内容の教示・示唆を保留アイコン461で行うような先読み演出を実行可能としてもよい。例えば、デフォルトの保留アイコン461が白地に青ラインの浮き輪とし、先読み演出の実行に伴い、保留アイコン461の態様を、大当たり期待度約0%〜20%(選択された場合の外れと当たりとの割合であって当たりの割合を示す)として「黄色ライン」、大当たり期待度約20%〜50%として「緑色ライン」、大当たり期待度約50%〜80%として「赤色ライン」、大当たり期待度約80%〜99%として「金色ライン」のいずれかに変更する(先読み保留アイコン463とする)。完全外れの場合には、保留変化の上限が黄色ライン、前後以外外れの場合には、保留変化の上限が緑色ライン、大当たり、及び、前後外れの場合には、保留変化の上限が金色ラインとなり、スタートの色、及び、保留変化については、変動情報がシフトされるタイミングや変動情報が新たに保留記憶されたタイミングで対応する抽選を行い決定される。尚、不定保留情報に関しては、後続の変動情報の数に応じて変動パターンが変化するため、かかる変化に応じた保留変化も起こり得ることとなる。つまり、第1実施形態において、第1変動表示に対応する不定保留情報が保留記憶された段階では、後続する第1変動情報が当然記憶されていないことから、そのまま第1変動情報が追加で保留記憶されることなく不定保留情報が実行される場合には前後以外外れリーチとされるが、不定保留情報に後続する第1変動情報が2つ以上保留記憶された場合には(保留記憶された段階で)完全外れとなることが確定する。そして、かかる遊技状況(不定保留情報に後続する変動情報の保留数)に応じた不定保留情報の内容を保留アイコン461(先読み保留アイコン463)で表示することとしてもよい(この場合には「緑色ライン」→「黄色ライン」に変更される)。
さらに、保留アイコン461(先読み保留アイコン463)の最初の態様、及び、態様が変化するか否かについては、対応する抽選(保留変化抽選)で決定されることとしてもよい。また、演出ボタン125の操作に基づいて保留変化抽選が行われる場合もあるように構成してもよい。例えば、通常の遊技状態において、保留変化抽選を受けられる権利を得る抽選が行われ、かかる権利を得ている回数分だけ、(該当の期間中に)保留変化抽選を実行可能に構成してもよい。
(f;疑似連演出)1回の変動表示に対応して、複数回の装飾図柄の変動表示(演出表示)が連続しているかのように、リーチ態様となる前(或いは、停止態様となる前)に、擬似リーチ態様の導出と、擬似リーチ態様の解消とを所定回数繰り返す疑似連演出を導出可能に構成され、疑似連演出は、連続予告を構成する演出表示においても導出可能に構成されていることとしてもよい。また、疑似連演出が先演出の停止態様まで連続する場合もあるように構成してもよい。
(g;サブ演出)上記実施形態では、サブ演出であるボタン演出において演出ボタン125が操作されることで、予め最長となる場合の時間に設定されていたボタン演出の時間が短くなった場合、その分だけ、決着演出の時間が長くなるように再設定される構成となっている(サブ演出の時間に基づいて決着演出の時間を決定する)が、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、ボタン演出の受付表示期間において演出ボタン125の操作が行われない場合にも、操作された場合と同じ時間だけ結果表示が行われるように構成されているが、操作されなかった場合には結果表示が導出されないように構成してもよい。尚、例えば、サブ演出が行われている状態であっても、メイン演出が中断されずに進行するように構成する等して、変動開始後に決着演出の時間を変更しない(変更しなくても、装飾図柄の変動表示が特別表示装置43a、43bの変動表示と同期して終了する)ように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、ボタン演出に際して演出ボタン125が操作された場合に、それに対応して(対するリアクション演出として)装飾図柄表示装置42において導出される演出パターンが変動表示の開始時に決定されているが、遊技者がボタン有効期間において演出ボタン125を操作したことを契機にボタン演出乱数カウンタの値を取得し、該当シーンの当選期待度に応じて選択されるボタン演出テーブルを参照して、ボタン演出乱数カウンタの値に基づき、導出するリアクション演出のパターンを決定するように構成してもよい。さらに、ボタン演出のリアクション演出に応じて、その後のシーンのシーン別演出表示のパターンが選択されるように構成してもよい。加えて、シーン別演出表示のパターンによって、カットイン演出やボタン演出(ボタン有効期間等)の長さやタイミングが異なるよう構成してもよい。また、遊技者が演出ボタン125等を操作して演出パターンを選択するような構成であって、選択された演出パターン(どの演出パターンが選択されてもシーン別演出表示の時間が同じになってもよいし、違いがあってもよい)によって、その最中に導出されるボタン演出やカットイン演出(サブ演出)の時間、導出タイミング、導出確率等が異なるように構成してもよい。
(h;その他の演出)上記実施形態において、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方に位置する機能位置と、装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な演出手段としての可動式の役物(可動役物)を設け、ボタン演出等のサブ演出や決着演出や結果教示演出等に対応して、可動役物を機能位置に変位させるエフェクト演出を導出可能に構成してもよい。例えば、ボタン演出の結果表示を引き立てるべく、開始及び終了のタイミングが結果表示期間と同期するようにして導出可能に構成してもよい。また、カットイン演出のランダムなタイミングでエフェクト演出が行われるように構成することとしてもよい。この場合、カットイン演出の途中でランダムにエフェクト演出が導出されたインパクトにより、遊技者が(無意識に)行っていたカットイン演出の導出時間のカウントを忘却させる等することができる。このため、カットイン演出の時間に基づいて決着演出の時間が推測され、結果的に、変動表示の結果についても推測されてしまうといった事態を抑制することができる。
その他、特に言及していないが、サブ演出や決着演出等に対応して、対応する音声が導出されたり、電飾としてのランプが発光したりする等、演出用の各種演出部材(演出手段)が装飾図柄表示装置42における表示と連動するように構成してもよい。特に、サブ演出中においてこれらの演出手段によるエフェクト演出をランダムに発生可能に構成することによって、サブ演出を盛り上げることができるとともに、サブ演出の時間が決着演出に関する調整のために長短したことを分かり難くすることができる。尚、エフェクト演出のタイミング、回数、長さ、パターン数等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。その一方で、決着演出では、エフェクト演出は、決着演出の最初から最後まで導出されるパターンと、全く導出されないパターンとだけであることとしてもよい。
(i;演出ボタン)上記実施形態における演出操作手段としての演出ボタン125は、遊技者が操作可能な部位である操作部が操作位置と、非操作位置との間を変位可能に構成されているだけであるが、例えば、操作部が操作されていない状態において操作部が変位可能に構成されるように構成してもよい。つまり、例えば、演出ボタン125は、操作部と、操作位置に変位した操作部を検知可能な操作検知スイッチ(操作検知手段)と、操作部を非操作位置側に付勢するコイルばね(付勢手段)とを備え、操作されていない状態にある操作部を第1位置に位置させる第1状態と、操作されていない状態にある操作部を前記第1位置よりも当該演出ボタン125が取付けられた被取付部(例えば、上皿19の貯留部側方部位の上面側)から大きく突出する第2位置に位置させる第2状態とに切替える切替手段としての切替装置(操作部を第1位置と第2位置とに変位させる駆動手段等)を設けることとしてもよい。そして、例えば、ロングパターンの決着演出において操作演出が導出され、当該操作演出では、操作部が第2位置とされるように構成してもよい。
尚、操作演出における演出ボタン125の態様により、大当たり期待度の示唆を実行可能に構成してもよい。例えば、突出長が段階的に、或いは、無段階的に調節可能であり、大当たり期待度等に応じて、その突出量が変化するように構成してもよい。加えて、演出ボタン125は、第1位置及び第2位置のどちらにあっても、操作部を操作位置と非操作位置とに変位可能(操作位置に変位した操作部が操作検知スイッチに検知される)に構成されていることとしてもよい。また、決着演出では、操作部の長押し演出や連打演出を行うこととしてもよい。さらに、演出ボタン125の操作部分を介して視認可能な位置に所定の表示装置を設けることとしてもよい。
また、上記実施形態において、装飾図柄表示装置42の複数箇所への物体の近接又は当接を検知可能であり、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続される近接検知手段(例えば、発光部及び受光部を有する近接検知センサやタッチパネル等)を設けることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42の保留表示エリア462に表示された保留アイコン461に対し、遊技者が指等を近接させた場合に、かかる指等の検知に基づいて、かかる保留アイコン461の態様が変化したり移動したりする場合があるように構成してもよい。この場合、保留アイコン461への関心を向上させたりすることができる。
(j;タイマ演出)上記実施形態において、装飾図柄表示装置42において所定の演出が開始されるまでの時間を表示するタイマ表示(タイマ演出)を導出可能としてもよい。例えば、リーチ状態は発生するタイミングを示唆したりすることとしてもよい。さらに、連続予告においてチャンス目図柄の組合せとなる変動表示の停止表示をまたぐ格好で、タイマ表示が「0」になることなく継続して表示可能としてもよいし、チャンス目図柄の組合せが停止表示される直前、或いは、停止表示のタイミングでタイマ表示が「0」になるようにしたり、終結演出が開始されるタイミングでタイマ表示が「0」になるようにしたりしてもよい。尚、タイマ表示は、デジタル時計のように残り時間を表示する態様だけでなく、例えば、装飾図柄表示装置42の表示領域の外周部分において、残り時間が少なくなるにつれて短くなる帯状の表示や、キャラクタがゴールに向かって近づいていくような表示としてもよい(終結演出に対応する変動表示での大当たり期待度が高いことを示唆する場合には、文字の色等を変化させる等してもよい)。
(k)上記実施形態では、既に保留されている第1変動表示よりも後に保留された第2変動表示が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化されるよう構成されているが、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく第1変動表示、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく第2変動表示のどちらであるかに関係なく、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球順に、対応する変動表示が保留され、先に保留された変動表示から順に消化されるように構成してもよい(例えば、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動表示を分けることなく、1つに統合したような格好とし、また、各保留エリアには、第1変動表示又は第2変動表示のどちらであるかを示すフラグを設ける)。
さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合とで、付与され得る大当たり種別の振分け割合が異なるように構成されているが、同一となるように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく賞球数と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく賞球数とが同じとなっているが、一方が他方よりも多くなるように構成してもよい。また、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、少なくとも一方の変動表示に関して保留記憶することができないように構成することも可能である。
(l)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。例えば、可変入賞装置32が「2RS」の大当たり状態と同様の動作をするとともに、大当たり状態終了後に「通常モード」が付与される大当たりを設定してもよい。また、上記実施形態では、「2RS」の大当たり状態終了後に「確変モード」が付与されるが、それに代えて、「潜確モード(高確率状態かつ低入球状態)」が付与されるように構成してもよい。
尚、装飾図柄表示装置42において、確変大当たりに当選したことについての教示が、遅くとも対応する大当たり状態が終了するまでの間に必ず行われるように構成してもよいし、対応する大当たり状態が終了しても行われない(内部的に確変モードである場合でも、装飾図柄表示装置42では、時間短縮モードと同じ引き戻しステージに移行し、時間短縮モードにおいて特別表示装置43a、43bの変動表示が時間短縮モードの上限回数(100回)を超えた場合に、確変ステージに移行するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。
また、入球サポート抽選における当選確率や、当選した場合の第2始動入賞装置33bの開閉パターン等についても、機種毎に適宜設定可能である。例えば、第2始動入賞装置33bへの1回の開放における遊技球の入賞上限を設定することとしてもよい。より具体的には、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球が入賞上限となるまでの数をカウントする始動入賞上限カウンタを設け、第2始動入賞装置33bを開放する場合に、始動入賞上限カウンタに対して、入賞上限に対応する値を設定し、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われた場合に、始動入賞上限カウンタの値を1減算する処理を行い、第2始動入賞装置33bの開状態中において、閉状態とするタイミングが未だ到来していない場合であっても、始動入賞上限カウンタの値が「0」になった場合には、直ちに第2始動入賞装置33bを閉状態とするように構成してもよい。
(m)可変入賞装置32の数が1つであったが2つ設けてもよい。さらに、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変入賞装置32等の配置、数についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜配置可能である。加えて、第2始動入賞装置33bは、閉状態でも遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
(n)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを装飾図柄表示装置42に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して装飾図柄表示装置42で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。
尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積される(ラムクリアスイッチを操作しながらの電源オンで消去される)こととしてもよい。また、疑似羽根部材431の挙動パターンの傾向について、(モバイル連動遊技を行っている遊技者に関し、)遊技者が数種類のうちから選択することが可能に構成してもよい。
(o)上記実施形態では、発射装置60の発射のタイミング(発射の間隔)を主制御装置261が決定しているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、発射制御回路312によって、発射タイミング(発射の間隔)を計るように構成してもよい。この場合、主制御装置261の制御負担の抑制を図ることができる。
(p)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209〜ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
(q)上記実施形態において、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理の結果(当否フラグ等の状態)に応じて大当たり状態を発生させるか否かや、変動表示のパターン等が決定されるように構成してもよい。
(r)日時を把握可能なリアルタイムクロックを設け、リアルタイムクロックの日時の情報に応じた演出態様を導出可能に構成してもよい。また、時刻や日付によって、選択され易い演出に変化が生じる(選択され易い演出用のテーブルが変わる)ように構成してもよい。例えば、リアルタイムクロックをサブ制御装置262に設けるとともに、決着演出を長くすることが決定された場合に参照される決着時間設定テーブルを複数設け、決定演出を長くすることが決定された時刻が午前であった場合には、第1決着時間設定テーブルが参照され、午後(夜まで)であった場合には、第1決着時間設定テーブルよりも長い時間が設定され易い第2決着時間設定テーブルが参照され、遊技ホールの閉店時間も近付く夜(例えば、21時以降)であった場合には、第1決着時間設定テーブル、又は、第1決着時間設定テーブルよりも短い時間が設定され易い第3決着時間設定テーブルが参照されるように構成してもよい。尚、リアルタイムクロックを主制御装置261に設けるとともに、特別表示装置43a、43bの変動時間の決定に際して参照される変動時間決定テーブルを複数設け、夜(例えば、21時以降)になると、比較的短い変動時間が設定され易い変動時間決定テーブルが選択され易くなるように構成してもよい。
(s)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な開閉手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段(始動入賞装置33a、33b)と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、特別遊技状態(大当たり状態)を付与するか否かの当否抽選を行う主制御手段(主制御装置261)と、特別遊技状態が発生した場合に開状態とされる特別可変入球手段(可変入賞装置32)とを備え、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、当否抽選を行うとともに、当否抽選で当選しなかった場合に、可変入球手段の開閉手段を開状態とする補助特別遊技状態(小当たり状態)を付与するか否かの補助当否抽選(小当たり抽選)を行い、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球して遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与されるとともに、遊技球が特定入球手段に入球した場合に特別遊技状態が付与されるといったパチンコ機に適用してもよい。
さらに、小当たり状態に当選した場合に、可変入球手段を開状態とする回数が決定され、該回数が液晶表示装置等の表示手段で教示されるように構成してもよい。加えて、遊技モードとして、通常モードと、通常モードよりも可変入球手段が開状態とされる回数が多い有利モードとが設けられるように構成してもよい。また、変動情報を保留記憶可能に構成されるとともに、保留記憶された変動情報に対応して表示手段において保留アイコンが表示され、保留アイコンでは、実行されていない変動情報の内容を示唆・教示可能としてもよい。さらに、保留アイコンの設定に際しては、対応する変動情報の実行までの間に遊技モードの変更があるか否かを確認して(大当たり状態を契機に遊技モードの変更が起こり得る場合には大当たりが保留されているか(さらには大当たり種別)を確認して、或いは、変動回数で遊技モードが切り替わる場合には変動回数を確認して)、矛盾のない設定を行うことが望ましい。
(t)また、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と、第2可変入賞装置とを設け、第2可変入賞装置には、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞部と、第2可変入賞装置に入球した遊技球の特定入球部への入球を許可する状態と許可しない状態とに状態変化する振分け手段とが設けられ、大当たり状態において遊技球が第2可変入賞装置の特定入賞部に入球することに基づいて高確率状態が付与されるといったパチンコ機に適用してもよい。
(u)さらに、例えば、可変入賞装置32として第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを設け、低入球状態においては、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球が不可能又は困難に構成され、第1始動入賞装置33aへの入球では小当たり状態に当選することがなく、また、第1始動入賞装置33aへの入球で大当たり状態に当選した場合には第1可変入賞装置が開状態とされる大当たり状態が発生し、第2始動入賞装置33aへの入球で、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選と同じ確率で大当たり状態に当選する可能性があるとともに、該大当たり状態に当選するよりも高い確率で小当たり状態に当選する構成であり、小当たり状態では第2可変入賞装置が開状態とされ、第2可変入賞装置には、第2可変入賞装置に入球した遊技球が入球可能な特定入賞部と、第2可変入賞装置に入球した遊技球の特定入球部への入球を許可する状態と許可しない状態とに状態変化する振分け手段とが設けられ、小当たり状態で第2可変入賞装置に入球した遊技球は1/10よりも高い確率で特定入球部に入球して大当たり状態が発生するといったパチンコ機に適用してもよい。第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態では、第2変動情報が保留記憶されている場合に、小当たり抽選で小当たり状態に当選すること、当否抽選で大当たり状態に当選することは把握可能であるが、小当たり状態で第2可変入賞装置が開状態とされた際に遊技球が特定入球部に入球して大当たり状態が発生することまでは把握できない。さらに、大当たり状態の前後で遊技モードの変更が行われ得ることから、変動情報が保留記憶されている状態にした判断が、該変動情報が変動表示として実行される際に矛盾するような場合が生じ得ることが懸念される。ここで、第2可変入賞装置に遊技球が入球しても必ず大当たり状態が発生するというわけでなく、さらに、高入球状態では右打ちしているだけで、スルーゲート、第2始動入賞装置、第2可変入賞装置(及び、第1可変入賞装置)に遊技球を通過及び入球させることが可能であれば、小当たり状態によって通常遊技状態を積極的に一時中止することなく、遊技を進行させていくことも考えられる。かかる構成においても、第2始動入賞装置への遊技球の入球に基づく当否抽選で当選した場合、又は、フェイク演出として、前後外れリーチを行う場合、該変動情報を終結演出とする連続演出を行うことも可能であるが、小当たり状態に対応する変動情報が保留記憶されている場合には、連続予告を行わない(連続予告の終結演出の対象ともされない)、或いは、連続予告を構成する変動情報に小当たりに対応するものが含まれる場合には、該小当たりに対応して大当たりが発生するかもしれないことから、連続予告をしないということにすれば矛盾は生じないが、連続予告の導出機会が減る。この点、上記第2実施形態のように、連続予告フラグ及び連続予告最終フラグをとりあえずオン設定しておき、各変動情報の実行に際して連続予告に関する演出(先演出、終結演出)が可能か否かを判断し、可能な場合(小当たり状態を契機に大当たり状態は発生しなかった場合)には、連続予告の演出を導出し、不可能な場合(小当たり状態を契機に大当たり状態が発生した場合)には、大当たり状態が発生した場合に実行されていた変動情報や、その時点で保留記憶されていた変動情報に対応してオン設定されていた連続予告及び連続予告最終フラグをオフする。これにより、矛盾なく、連続予告の機会を確実に得ることが可能となる。
(v)上記実施形態では、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bのうち一方が変動表示を行っている場合、他方の変動表示は行われない(待機される)ように構成されているが、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bの変動表示を同時に実行可能に構成してもよい。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示のそれぞれに関して保留があれば、対応する変動表示を実行する(当たり状態中は除く)。
また、第1変動表示において当選するよりも、第2変動表示において当選する方が遊技者にとって有利(当たり状態後に確変モードが付与される割合が高い、当たり状態において獲得可能な遊技球の数が多い等)な構成の場合、例えば、確変モード中においては、第1変動表示よりも第2変動表示の方を先に消化させることを望んで遊技を行うこととなる。つまり、高入球状態において、第1演出表示の決着演出の時間の長さに比べ、第2演出表示の時間が短いほど、第2変動表示で当選する可能性が高まるようになっている。
(w)加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
スロットマシン(回胴式遊技機)の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、スロットマシンにおいて、(マックス)ベットボタンを操作する等して遊技価値が別途された状態でスタートレバーを操作することに基づいて、複数(例えば3つ)の回転体を回転させ、当該操作に基づいて行われる抽選において、対応する回転体を停止させるための第1停止ボタン、第2停止ボタン、及び、第3停止ボタンの停止の順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態と、教示されない状態とが設けられるように構成してもよい。
さらに、入賞した場合に遊技価値の付与が伴う所定の小役の成立確率が大幅にアップした状態となり、第1規定ゲーム数の消化、又は、第1規定枚数の超過により終了するボーナス状態(第1特別遊技状態)と、ボーナス状態を発生させる当否抽選、及び、(当否抽選で外れた場合、又は、当否抽選と並行して行われる)小役の成立(小役の入賞を許可する)子役抽選が行われ、該当否抽選、及び、子役抽選の結果に基づく停止態様で停止可能に構成され、停止態様に応じてボーナス状態、及び、小役の入賞とする通常ゲーム(識別情報の変動表示)が行われる通常遊技状態と、通常ゲームを遊技価値を使用することなく再度実行可能とするリプレイ小役の成立・入賞確率がアップした状態、及び、通常ゲームにより使用される複数の回転体を停止させる順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態のうち少なくとも一方が付与され、第2規定ゲーム数の消化、又は、第2規定枚数の超過により終了する第2特別遊技状態(リプレイタイム、アシストタイム、又は、アシストリプレイタイム)とがあり、通常ゲーム、及び、ボーナス状態のうち少なくとも通常ゲームにおいて、第2特別遊技状態に移行させる抽選(例えば、移行契機とされる小役の抽選)も行われるように構成してもよい。尚、ボーナス状態や第2特別遊技状態に当選していても、対応する入賞役を入賞させない限り、ボーナス状態や第2特別遊技状態が開始されない(回転体をボーナス図柄の組合せで停止させ、ボーナス入賞役を入賞させるとボーナス状態が開始される)。ここで、ボーナス当選後、ボーナス入賞までの期間は、ボーナス抽選は行われないが、「ボーナス確定」等の表示でボーナス当選を教示するとともに、各ゲームでは、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の抽選が行われる。また、第2特別遊技状態への移行の当選後、第2特別遊技状態が開始されるまでの期間は、「第2特別遊技状態準備中」等の表示をして第2特別遊技状態の当選を教示するとともに、ボーナス抽選、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の期間に関する抽選(滞在上限となるゲーム数や遊技価値獲得枚数の上乗せ抽選、第2特別遊技状態が例えば所定ゲームを1セットとして行われる場合等、セット数の上乗せ抽選等)が行われ、第2特別遊技状態を開始させる抽選は行われない。
また、例えば、特殊小役に当選した場合に、第1停止ボタン、第2停止ボタン、及び、第3停止ボタンの停止の順番を当てることで、特殊小役を有効ライン上に揃えて特殊小役を入賞させることができる(押し順を当てないと揃えることができない)構成において、スタートレバーの操作に基づく当否抽選にて特殊小役に当選した場合に、特殊小役シナリオ演出が設定されるとともに、当該演出の趣旨、及び、成功時の特典の説明等を行う特殊小役シナリオ演出の開始の演出が行われ、1番目の停止ボタンの押し順が正解した場合に特殊小役シナリオを継続させ(不正解の場合は終了)、2番目の停止ボタンの押し順が正解した場合に特殊小役シナリオを継続させる(不正解の場合は終了)ように構成してもよい。さらに、例えば、当否抽選でボーナス等に当選した場合に、規定複数回のゲームにかけてボーナス等に当選したことを告知する連続演出を設定し(さらに、リプレイ確率を高めてもよい)、前記規定複数回のゲームの最終ゲームで前記告知を行うような設定がなされるが、前記規定複数回のゲームが終了するまでの間にボーナス等の入賞役を入賞させた(ボーナス図柄を揃えた)場合には、前記連続演出がキャンセルされ、ボーナス等の入賞に対応する演出を導出させる。加えて、前記規定複数回のゲームが終了するまでの間に更なる特殊小役に当選し、ボーナス等に当選した場合には、前記連続演出をそのまま進行する、或いは、前記連続演出の一部を追加で当選した特殊小役に(或いは、特殊小役にも)対応する内容に変更するように構成してもよい。
パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機(球使用回胴式遊技機)の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用する(パチンコ機の遊技球を共用する)と共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
また、上記実施形態では、遊技者が遊技球を出し入れ可能な上皿19や下皿15に対して、遊技価値として遊技球が払出されるように構成されているが、例えば、発射装置60により発射されて遊技領域に案内される遊技球は、パチンコ機の内部で循環して使用され(或いは、遊技球のクリーニングのための装置を介在させることも可能)、遊技者が(パチンコ機10の前面側から)遊技球を取り出すことができない構成としてもよい。つまり、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が補給されるタンク355に関する構成が不要になる一方で、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構(遊技球の貯留部、貯留部から発射装置60にまで遊技球を送る機構;貯留部を兼ねてもよいし、基本的に高低差のみで遊技球を送ることとしてもよいし、電動の送り装置で遊技球を送ることとしてもよい)、遊技球やパチンコ機のメンテナンスや移動のためにパチンコ機から遊技球を排出したり、充填したりする構成を具備することになる。また、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構において、上記実施形態の上皿19のように遊技者に遊技球が見える位置に遊技球が(対応する数だけ)導出される構成を設け、該上皿19の遊技球には遊技者は触れられない(透明な板状体等で蓋がされている)ように構成されていることとしてもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
ところで、遊技機としては、演出性の向上が求められている。例えば、変動表示は、変動表示が開始される際にその内容が決定されるのであるが、変動表示の内容を決定する当否関連情報は、遊技球が始動入球手段に入球した際に取得されており、特に複数の当否関連情報(変動表示)を保留記憶可能な構成においては、保留記憶されている当否関連情報に基づいて、対応する変動表示が開始されるよりも前に、該変動表示の内容を教示又は示唆するような先演出を行う場合がある。
しかしながら、当否関連情報が保留記憶された際の遊技状況と、当否関連情報に対応する変動表示が開始される際の遊技状況とが異なる場合があり、当該遊技状況が異なることで変動内容も異なるような場合には、変動表示が先演出と矛盾してしまうことが懸念される。また、変動内容のうち、遊技状況に応じて設定される変動内容を除く変動内容のみを先演出で教示又は示唆することも考えられるが、先演出への興味を著しく低下させることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。例えば、複数の連続する変動表示において互いに関連する演出(以下、「連続演出」という)を導出する場合がある。連続演出は、インパクトが比較的大きい演出であり、遊技の印象を比較的大きく左右することとなる。
さらに、変動表示として、変動開始時の変動時間の設定に際し、変動開始時の状況に応じて、比較的短い変動時間が選択される場合と、それよりも長い変動時間が選択される場合とがあるように設定されている変動表示(以下、「不定変動表示」という)がある。つまり、変動表示が保留されていない状況で変動表示が開始される場合には、当該変動表示を極力長く堪能してもらい、当該変動表示中に次の変動表示を保留記憶してもらう(遊技球を発射させているにもかかわらず変動表示が行われていないという状況の発生を極力抑制する)べく、変動時間を比較的長く設定する。その一方で、変動表示が所定複数保留されている状況で変動表示が開始される場合には、遊技を比較的スムースに進行してもらうべく、変動時間を比較的短く設定することとなる。
ところで、連続演出は、変動表示が保留記憶されている段階で、その内容の少なくとも一部を把握し、該変動表示に対して連続演出を導出可能であるか否かを判断する。その一方で、不定変動表示は、当該不定変動表示が開始される段階にならなければ、変動時間、ひいては、変動表示の内容が定まらない。
つまり、不定変動表示が保留記憶されている場合には、連続演出を導出するか否かを判断する段階では、前記不定変動表示の内容が定かではなく、連続演出を導出可能か否かの判断ができないことから、一律で連続演出の設定を行わないとする禁則処理を行うことが考えられる。
しかしながら、その場合、連続演出を行うか否かの判断を行うタイミングと、不定変動表示が保留記憶されているタイミングとが比較的高確率で重複してしまうと、連続演出が導出される機会が減少してしまい、演出性の低下を招いてしまうことが懸念される。また、これに対して、連続演出を行うか否かの判断を行う機会を増やすことも考えられるが、連続演出を行うか否かの判断を行うタイミングが、不定変動表示が保留記憶されているタイミングと重複しない期間が長期化してしまうと、連続演出が導出され過ぎてしまい、演出バランスを悪化させることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A−1.特定契機に基づいて特定情報が取得されることにより、当該取得された特定情報に基づく第1決定を実行することが決定され、
前記特定情報に基づいて前記第1決定が行われる前に、当該特定情報に基づく第2決定と、当該第2決定に基づく先処理とを実行可能に構成され、
前記先処理では、前記第1決定に基づく後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆を実行可能な先演出を導出させる処理が行われる場合があり、
前記第1決定は、当該第1決定が行われる際の遊技状況に応じて異なる決定がなされる場合があり、
前記第2決定は、前記第1決定が行われる際の前記遊技状況の少なくとも一部を把握し得る先情報に応じて前記先演出に関する決定を行うことを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、第2決定は、特定情報だけではなく、第1決定が行われる遊技状況を把握し得る先情報に基づいた決定を行うこととしている。従って、特定情報と、遊技状況とに応じて決定される第1決定の内容を事前に極力把握して、第1決定に基づく後処理と、第2決定に基づく先処理(先演出)とが矛盾するといった事態を防止することができ、先演出を導出すると矛盾するかもしれないという理由で先演出の導出を控えるといった事態を抑制することができる。さらには、先演出で教示又は示唆し得る内容の充実を図ることもできる。結果として、先演出の価値を高めるとともに、先演出の導出機会を好適に確保することができ、先演出を実行することにより、演出性及び遊技性の向上を図ることができる。
尚、「前記第2決定では、前記先演出を導出させるか否かの先演出抽選(連続予告抽選)が行われ、前記先演出を導出させない決定が行われる場合があること(演出の多様化)」としてもよい。また、「前記特定契機に基づいて前記特定情報を取得し、当該取得された特定情報に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当該当否抽選にて当選した場合に前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、前記主制御装置からの情報に基づいて処理を実行するサブ制御手段とを備え、前記第1決定は前記主制御手段の決定に基づいて決定され、少なくとも前記第2決定は前記サブ制御手段による決定であること」としてもよい。この場合、第1決定は主制御手段の決定に基づく決定であり、サブ制御手段側で内容を変更する等の干渉は不可能であるという事情から、サブ制御手段は、第2決定の内容(先演出)を第1決定の内容に齟齬のないように設定する必要がある。このような構成において、サブ制御手段が先情報に基づいて第2決定を行う(先演出の導出を決める)ことで、先演出の導出機会を好適に確保し、先演出により演出性及び遊技性の向上を図るといった上記作用効果がより顕著に奏される。
手段A−2.前記取得された特定情報を保留記憶可能な保留記憶手段を備え、
前記後処理が実行されている状態において前記特定情報が取得された場合には、当該取得された特定情報に基づく前記第1決定、及び、当該第1決定に基づく前記後処理が、実行中の前記後処理の後に実行されるように前記取得された特定情報が前記保留記憶手段に保留記憶されていることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、特定情報(第1決定、ひいては、第1決定に基づく後処理)が保留記憶可能な構成であり、第1決定と、第2決定との間により大きな時間差が生じることが考えられる。このような構成において、特定情報だけではなく、先情報に基づいて第2決定を行うことにより、第1決定に基づく後処理と、第2決定に基づく先処理(先演出)とが矛盾するといった事態を防止しつつ、先演出で教示又は示唆し得る内容の充実を図るといった作用効果がより顕著に奏される。
手段A−3.前記保留記憶手段は、前記特定契機に対応する前記特定情報を記憶可能な保留エリアを複数備え、
前記先情報は、前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報に関する情報であり、
前記先情報に基づいて決定される前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間において、前記先処理、及び、当該先処理に対応する前記先演出が実行されることを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、先演出に使用できる時間を確保し易く、先演出の演出性の向上等を図ることができる。また、実行されている最中の第1決定に基づく後処理に対応する特定情報に関しては、第2決定に際して参照しない上、先演出を行う対象としない構成となっている。これにより、実行中の後処理を急遽変更することによる制御の複雑化を回避することができる上、実行中の後処理の残り時間が僅かなところに無理やりに先演出を導出する等の事態を回避でき、後処理を支障なく進行させることができる。従って、後処理に際しての利便性の向上等を図ることができる。
尚、「前記保留記憶手段の前記保留エリアに対して前記特定情報が記憶されていることを示す保留表示を導出可能な保留表示手段を備え、
前記保留表示は、前記特定情報が記憶されている前記保留エリアと1対1で対応付けて表示可能に構成され、
対応する前記後処理において前記先演出が導出される前記特定情報が前記保留記憶手段に記憶されている場合と、記憶されていない場合とで異なる態様の前記保留表示を導出可能に構成されていること」としてもよい。この場合、先演出をより一層盛り上げることができる。
手段A−4.前記保留記憶手段とは別に、前記規定複数回の前記特定契機に対応する前記特定情報の前記先情報をまとめて記憶可能な先情報記憶手段を備えていることを特徴とする手段A−3に記載の遊技機。
手段A−4によれば、第2決定に際し、保留記憶手段に保留記憶されている全ての特定情報を確認する等しなくても、先情報記憶手段を参照するだけで、先演出に関する決定の判断を行うことができ、第2決定に際しての処理の簡略化等を図ることができる。
手段A−5.前記先処理では、(前記先情報に基づいて決定される前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に行われる前記第1決定に基づく)前記後処理において前記先演出を導出させるための設定が行われ、前記後処理において導出される前記先演出により、当該後処理よりも後に実行される前記後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆が行われることを特徴とする手段A−3又はA−4に記載の遊技機。
手段A−5によれば、後処理の時間帯を使って先演出を行うことにより、先演出を遊技者に十分にアピールするとともに、先演出の時間を確保することができる。
手段A−6.前記特定情報として不定特定情報が設けられ、
前記不定特定情報の前記第1決定は、第1の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となるような選択はされず、第2の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となる選択がされ得る構成であり、
前記不定特定情報の前記第2決定では、前記先情報に基づいて、前記不定特定情報に対応する前記第1決定が実行される際に前記第1の遊技状況とされていると判断される場合に前記先演出を導出させるための前記先処理を行うこと(前記第1の遊技状況とされていると判断されない場合に前記先演出を導出させるための前記先処理を行わないこと)を特徴とする手段A−5に記載の遊技機。
手段A−6によれば、上記手段A−1の作用効果がより確実に奏される。
尚、特定情報として、不定特定情報とは別の種類の特定情報が設けられていてもよい。例えば、「前記特定情報として、前記第1遊技状況及び前記第2遊技状況のどちらにあっても同一の基準で前記第1決定が行われる固定特定情報が設けられる」こととしてもよい。当該固定特定情報に関しては、第1決定の内容を第2決定の段階で完全に把握することも可能であり、より正確かつ細かな先演出を行うことが可能となる。また、特定情報としては、不定特定情報が存在するだけの構成としてもよい。
また、「前記特定情報が保留記憶されている前記保留エリアの数が規定数以上である状態が前記第1の遊技状況に相当し、前記特定情報が保留記憶されている前記保留エリアの数が規定数未満である状態が前記第2の遊技状況に相当し、前記保留記憶手段において前記特定情報が保留記憶されている前記保留エリアの数をカウントする保留カウンタを備え、前記保留記憶手段の前記保留エリアは、保留記憶されている前記特定情報に対応する前記第1決定が実行される順番を把握可能に構成されていること」としてもよい。この場合、各保留カウンタに保留記憶されている特定情報に関し、先演出が行えるか否かの判断を確実かつ比較的スムースに行うことができる。
さらに、手段A−4に対応して、「前記不定特定情報が保留記憶されている前記保留エリアの数をカウントする不定保留カウンタを備えていること」としてもよい。この場合、不定特定情報が全く保留記憶されていない状態の先処理を比較的スムースに行うことができる。
手段A−7.前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に行われる前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出が導出される前記後処理と、前記第2決定に対応する前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出で教示、又は、示唆された内容の結果を教示する終結演出が導出される前記後処理とにより構成される連続演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段A−5又はA−6に記載の遊技機。
手段A−7によれば、先演出が導出される後処理を含む連続する複数回の後処理により構成される連続演出が行われることで、先演出をより効果的に利用することができる。また、連続演出のラストパートである終結演出が導出される後処理と、先演出(のみ)が導出される後処理とを分けることで、終結演出が導出される時間を確保することができるとともに、連続演出を分かり易く、盛り上げることができる。
手段A−8.前記先演出が導出される前記後処理と、前記終結演出が導出される前記後処理との間に、前記先演出が導出されない前記後処理が導出されることのないように構成されていることを特徴とする手段A−7に記載の遊技機。
手段A−8によれば、先演出を途切れさせずに終結演出まで繋げられない、例えば、先演出が連続する程、特別遊技状態の当選期待度が高いとする対応関係が徹底でないといったことに起因して、遊技性等の低下を招いてしまうといった懸念を払拭することができる。
尚、「前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に行われる前記第1決定に対応する前記特定情報のうち、前記第2決定に対応する前記特定情報に対して実行される順番が近い前記特定情報から、当該特定情報に基づく前記後処理において前記先演出を導出可能か否かの判別を行うこと」としてもよい。
手段A−9.前記特定情報は、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選に使用される当否関連情報を含み、
前記先演出が導出される前記後処理が連続する回数が多い程、前記特別遊技状態に当選する期待度が高められるように構成されていることを特徴とする手段A−8に記載の遊技機。
手段A−9によれば、先演出が導出される後処理が連続する回数が多い程、特別遊技状態に当選する期待度(当選期待度)が高い(外れの際には、先演出が導出される後処理が連続する回数が多いパターンが選択され難い)ため、先演出がより多く連続することを期待するといった遊技性を付与することができる。
手段A−10.前記第2決定では、前記特定情報が前記連続演出を開始させる基準を満たすか否かを判別する連続開始基準判別処理と、前記連続演出を導出するか否かの連続演出抽選とを行い、前記連続開始基準判別処理で基準を満たすと判別され、前記連続演出抽選で当選した場合に、前記連続演出を導出させるための前記先処理が行われることを特徴とする手段A−7乃至A−9のいずれかに記載の遊技機。
手段A−10によれば、先演出を伴う連続演出の価値を一定以上にするとともに、抽選とすることで連続演出の出現をランダムにして、遊技性の向上を図ることができる。
手段A−11.前記当否抽選の結果を教示する前記後処理としての結果表示を導出可能な可変表示手段を備え、
前記当否抽選で当選した場合には、前記結果表示の後に前記特別遊技状態を発生させる構成であって、
前記特定情報には、第1特定契機に基づく第1特定情報と、第2特定契機に基づく第2特定情報とが設けられ、
前記後処理の実行中に前記第2特定情報が保留記憶された場合に、当該第2特定情報に基づく前記後処理は、実行中の前記後処理の後、前記第1特定情報が保留記憶されていても、当該第1特定情報に基づく前記後処理を後回しにして、当該第2特定情報が保留記憶されていた時点で既に保留記憶されていた前記第2特定情報に基づく前記後処理の後に行われ、
前記後処理の実行中に前記第1特定情報が保留記憶された場合に、当該第1特定情報に基づく後処理は、実行中の前記後処理の後、前記第2特定情報が保留記憶されていない状態とされたところで、当該第1特定情報が保留記憶されていた時点で既に保留記憶されていた前記第1特定情報に基づく前記後処理の後に行われ、
前記第1特定情報が保留記憶されている状態において前記第2特定情報が新たに保留記憶された場合に、実行中の前記後処理が前記第1特定情報に対応し、かつ、前記先演出を行うものであるか否かを判別する先演出実行判別処理を行い、(前記先演出実行判別処理で前記先演出を行うものではないと判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定保留の前記後処理に対応して前記先演出を導出せず(導出することも可能)、)
前記先演出実行判別処理で前記先演出を行うものであると判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定情報について前記連続開始基準判別処理を行い(連続開始基準判別処理に代えて、前記当否抽選の当選に対応するものであるか否かを判別することとしてもよい)、
前記連続開始基準判別処理で前記連続演出を開始させる基準を満たさないと判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定保留の前記後処理に対応して前記先演出を導出させ、
前記連続開始基準判別処理で前記連続演出を開始させる基準を満たすと判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定保留の前記後処理に対応して、直前の前記後処理で導出されていた前記先演出を含む前記連続演出の前記終結演出を導出し、かつ、当該第2特定保留の後に前記第1決定が行われる前記保留記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応する前記後処理において前記連続演出が導出されないようにすることを特徴とする手段A−10に記載の技術事項を含む遊技機。
手段A−11によれば、第2特定情報が第1特定情報よりも優先的に消化される構成においては、既に複数の連続する第1特定情報に対応する後処理において連続演出が導出されることが決定された状態で、第2特定情報が保留記憶され、連続演出が導出される後処理の間に第2特定情報に対応する後処理が割り込むことになった場合、該第2特定情報が先演出を導出可能なものであれば、当該第2特定情報に対応する後処理において先演出を導出させて、先演出を導出させる後処理を連続させる。また、前記割り込む第2特定情報が先演出を導出不可能なものである場合には、当該第2特定情報の後処理で先演出を伴う一連の連続演出が完結したかのような恰好にする。これにより、先演出を伴う一連の連続演出が完結する前に先演出が導出される後処理が途切れてしまうといった事態を確実に回避することができる。
手段A−12.前記先演出は、前記結果表示の停止態様を特定停止態様とすることにより行われていることを特徴とする手段A−1乃至A−11のいずれかに記載の遊技機。
手段A−12によれば、先演出が導出される後処理の時間が短くても、先演出を確実に導出させることができ、比較的強い印象を残すこともできる。
手段A−7に対応して、「前記先演出が導出される前記後処理は、前記終結演出が導出される前記後処理よりも時間が短く設定されること」としてもよい。この場合、連続演出が間延びして盛り上がらないといった事態を回避することができる。
手段A−11に対応して、「前記後処理としての前記結果表示において、前記特別遊技状態の発生を示す当選態様が導出される場合には、その前段階としてリーチ態様が導出され、前記リーチ態様が導出された場合においても前記当選態様が導出されない場合があり、前記先演出が導出される前記結果表示では前記リーチ態様は導出されないこと」としてもよい。この場合、連続演出が間延びして盛り上がらないといった事態を回避することができる。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
ところで、遊技機としては、演出性の向上が求められている。例えば、変動表示は、変動表示が開始される際にその内容が決定されるのであるが、変動表示の内容を決定する当否関連情報は、遊技球が始動入球手段に入球した際に取得されており、特に複数の当否関連情報(変動表示)を保留記憶可能な構成においては、保留記憶されている当否関連情報に基づいて、対応する変動表示が開始されるよりも前に、該変動表示の内容を教示又は示唆するような先演出を行う場合がある。
しかしながら、当否関連情報が保留記憶された際の遊技状況と、当否関連情報に対応する変動表示が開始される際の遊技状況とが異なる場合があり、当該遊技状況が異なることで変動内容も異なるような場合には、変動表示が先演出と矛盾してしまうことが懸念される。また、変動内容のうち、遊技状況に応じて設定される変動内容を除く変動内容のみを先演出で教示又は示唆することも考えられるが、先演出への興味を著しく低下させることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
また、変動表示とともに様々な演出が導出されるように構成されており、変動表示に際してどのような演出が導出されるかによって、特別遊技状態が発生する期待度(当選期待度)が異なるようになっている。例えば、複数の連続する変動表示において互いに関連する演出(以下、「連続演出」という)を導出する場合がある。連続演出は、インパクトが比較的大きい演出であり、遊技の印象を比較的大きく左右することとなる。
さらに、変動表示として、変動開始時の変動時間の設定に際し、変動開始時の状況に応じて、比較的短い変動時間が選択されるテーブルが参照される場合と、それよりも長い変動時間が選択されるテーブルが参照される場合とがあるように設定されている変動表示(以下、「不定変動表示」という)がある。つまり、変動表示が保留されていない状況で変動表示が開始される場合には、当該変動表示を極力長く堪能してもらい、当該変動表示中に次の変動表示を保留記憶してもらう(遊技球を発射させているにもかかわらず変動表示が行われていないという状況の発生を極力抑制する)べく、変動時間を比較的長く設定する。その一方で、変動表示が所定複数保留されている状況で変動表示が開始される場合には、遊技を比較的スムースに進行してもらうべく、変動時間を比較的短く設定することとなる。
ところで、連続演出は、変動表示が保留記憶されている段階で、その内容の少なくとも一部を把握し、該変動表示に対して連続演出を導出可能であるか否かを判断する。その一方で、不定変動表示は、当該不定変動表示が開始される段階にならなければ、変動時間、ひいては、変動表示の内容が定まらない。
つまり、不定変動表示が保留記憶されている場合には、連続演出を導出するか否かを判断する段階では、前記不定変動表示の内容が定かではなく、連続演出を導出可能か否かの判断ができないことから、一律で連続演出の設定を行わなくすることが考えられる。
しかしながら、その場合、連続演出を行うか否かの判断を行うタイミングと、不定変動表示が保留記憶されているタイミングとが比較的高確率で重複してしまうと、連続演出が導出される機会が減少してしまい、演出性の低下を招いてしまうことが懸念される。また、これに対して、連続演出を行うか否かの判断を行う機会を増やすことも考えられるが、連続演出を行うか否かの判断を行うタイミングが、不定変動表示が保留記憶されているタイミングと重複しない期間が長期化してしまうと、連続演出が導出され過ぎてしまい、演出バランスを悪化させることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出バランスの向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1.特定契機に基づいて特定情報が取得されることにより、当該取得された特定情報に基づく第1決定を実行することが決定され、
前記取得された特定情報に基づいて前記第1決定が行われる前に、前記取得された特定情報に基づく第2決定と、当該第2決定に基づく先処理とを実行可能に構成され、
前記先処理では、前記第1決定に基づく後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆を実行可能な先演出を導出させる処理が行われる場合があり、
前記第1決定では、当該第1決定が行われる際の遊技状況に応じて前記第2決定の前記先演出に関する決定を採用(踏襲、許可、受容、肯定)するか否かの決定が行われることを特徴とする遊技機。
手段B−1によれば、先演出を行うことにより後処理を盛り上げる等の作用効果が奏される一方で、先演出の設定を行う第2決定の段階では、第2決定よりも後に行われる第1決定が行われる際の遊技状況を把握しきるのは難しく、先演出が、後処理に即さなくなってしまう(矛盾が生じてしまう)といった事態が発生するおそれがある。しかしながら、第1決定に際しての遊技状況を特定しきれないからといって先演出の導出を控えると、演出性や遊技性の低下を招くおそれがある。この点、第1決定を第2決定に比べて優先順位を高くして、第2決定に際してひとまず先演出を導出させることとして仮の決定をしておき、第1決定に際して、遊技状況を鑑みて都合が悪ければ先演出の導出を採用しない(先演出を導出しない、遊技状況に見合うものに変更する等)といった具合に、極力、先演出の導出機会を減らさずに、先演出により矛盾が生じた状態になることを回避することができる。結果として、演出性及び遊技性の向上を図ることができる。
手段B−2.前記取得された特定情報を保留記憶可能な保留記憶手段を備え、
前記後処理が実行されている状態において前記特定情報が取得された場合には、当該取得された特定情報に基づく前記第1決定、及び、当該第1決定に基づく前記後処理が、実行中の前記後処理の後に実行されるように前記取得された特定情報が前記保留記憶手段に保留記憶され、
前記保留記憶手段は、規定複数回の前記特定契機に対応する前記特定情報を記憶可能に構成され、
前記第2決定では、当該第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に実行される前記第1決定に基づく前記後処理に対して前記先演出を導出させるか否かの決定が行われ、前記後処理において導出される前記先演出により、当該後処理よりも後に実行される前記後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆が行われることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、特定情報(第1決定、ひいては、第1決定に基づく後処理)が保留記憶可能な構成であり、第1決定と、第2決定との間により大きな時間差が生じることが考えられる。このような構成において、第2決定の段階で先演出を導出する仮の決定を行うことで、第2決定と、当該第2決定に対応する第1決定との間に実行される第1決定に基づく(複数回にわたる)後処理において統一感、一貫性のある先演出を導出することができる。また、第1決定に際して、先演出の導出に適さない遊技状況と判断されるような場合には、先演出の導出を取り止めることができ、先演出が矛盾する状況で導出されてしまうといった事態を防止することができる。
手段B−3.前記特定情報として不定特定情報が設けられ、
前記不定特定情報の前記第1決定は、第1の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となるような選択はされず、第2の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となる選択がされ得る構成であり、
前記第2決定において前記先演出の導出が決定された場合に、当該第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報において前記不定特定情報が含まれる場合、前記先演出が導出される前記後処理のうち、前記不定特定情報に対応する前記後処理が先頭で行われることを特徴とする手段B−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、連続する複数の後処理においてそれぞれ先演出を導出させる連続演出を導出させる場合に、連続演出の先頭の後処理を不定特定情報に基づく第1決定の後処理としておくことで、当該不定特定情報に基づく第1決定の後処理において先演出を導出してもしなくても、連続演出としては、先演出が導出されない後演出が、先演出が導出される後演出の間に挟まれる(先演出の導出を決定した第2決定に対応する後処理の前に先演出が途切れる)等の事態を回避することができる。また、不定特定情報よりも前に行われる後処理を連続演出から切り離すことで、例えば、連続演出が途切れる可能性があるという理由で連続演出の導出自体を止めてしまうといった場合に比べて、連続演出の導出機会を増やすことができる。
尚、「前記保留記憶手段は、保留記憶された前記特定情報のうち前記第1決定が行われる順番を把握可能に構成され、
前記第2決定において前記先演出の導出が決定された場合に、当該第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報に関し、前記第1決定が行われる順番が遅い順に、前記不定特定情報が存在するか否かを判別し、
前記不定特定情報が存在すると判別された段階で、前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報に関し、当該判別された前記不定特定情報と、当該不定特定情報よりも前記第1決定が後に実行される前記特定情報の前記後処理とに対応して前記先演出を導出可能に構成され、
前記不定特定情報が存在しないと判別された場合に、前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報の前記後処理に対応して前記先演出を導出可能に構成されていること」としてもよい。この場合、手段B−3の構成を実現することができる。
手段B−4.既に前記先演出の設定が行われている場合であっても、前記第2決定が行われた場合に、前記先演出を追加で設定可能に構成されていることを特徴とする手段B−2又はB−3に記載の遊技機。
手段B−4によれば、保留記憶手段に特定情報を保留記憶可能な最大数(最大保留数)以上の連続する複数の後処理においてそれぞれ先演出を導出させる(連続演出を行う)ことも可能となる。従って、先演出の多様化等を図ることができ、先演出の魅力をより高めることができる。
尚、「前記特定情報は、遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与するか否かの当否抽選に使用される情報であって、前記当否抽選の当選に対応する前記特定情報が前記保留記憶手段に保留記憶されていない場合には、既に前記先演出の設定が行われている場合であっても、(前記特別遊技状態に対応する前記特定情報に基づく)前記第2決定が行われた場合に、前記先演出を追加で設定可能」としてもよい。つまり、特別遊技状態の発生によって、当否抽選が行われる通常の遊技状態が中断され、特別遊技状態の前後で遊技状況が変化する可能性があることから、特別遊技状態の発生が確定している状況でそれ以降の後処理に関する先演出の設定を行わない構成とすることで、先演出に関する設定の矛盾の発生や処理の複雑化等を防止することができる。さらに、先演出を追加する条件を特別遊技状態が発生する場合に限定する場合には、先演出が導出される後処理が連続することへの興味をより一層高めることができる。
手段B−5.前記第1決定では、遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与するか否かの当否抽選の結果を教示、又は、示唆する演出表示の設定が行われ、
前記演出表示のパターンと、前記当否抽選で当選する当選期待度とが対応付けられ、
前記先演出を追加で設定する処理は、前記第2決定において、当該第2決定に対応する前記特定情報が前記当否抽選に当選すると判別された場合、又は、当該第2決定に対応する前記特定情報に対応する前記演出表示の前記当選期待度が、前記保留記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応する前記演出表示の前記当選期待度よりも高い、或いは、同じである場合に可能とされていることを特徴とする手段B−4に記載の遊技機。
手段B−5によれば、先演出が追加されたにも関わらず、最終的に導出される演出表示が当選期待度の低いものであることによって、遊技者の期待感と、演出表示の内容(及び結果)とが伴わず、興趣の低下を招くといったおそれを回避することができる。
手段B−6.前記先演出の導出を決定した前記第2決定に対応する前記後処理では、前記先演出を導出しない決定をした前記第2決定に対応する前記後処理と共通の態様の演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段B−2乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
特定情報が2つしか保留記憶されていない状況で、さらに、当該特定情報のうち先に後処理が実行される特定情報が不定特定情報の場合、該後処理において先演出を導出させる予定であったが遊技状況により先演出の導出を中止するといった場合も考えられる。この場合、先演出が全く行われないこととなる。この点、手段B−6によれば、前記のように、先演出が急遽全く行われなくなってしまったとしても、先演出の導出を決定した第2決定に対応する後処理における演出の違和感をなくすことができる。
手段B−7.前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に行われる前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出が導出される前記後処理と、前記第2決定に対応する前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出で教示、又は、示唆された内容の結果を教示する終結演出が導出される前記後処理とにより構成される連続演出を導出可能に構成され、
前記先演出が導出される前記後処理は、前記連続演出を構成する前記後処理のうち何番目に実行される前記後処理であるかを把握可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−6のいずれかに記載の遊技機。
手段B−7によれば、先演出が導出される後処理を含む連続する複数回の後処理により構成される連続演出が行われることで、先演出をより効果的に利用することができる。また、連続演出のラストパートである終結演出が導出される後処理と、先演出(のみ)が導出される後処理とを分けることで、終結演出が導出される時間を確保することができるとともに、連続演出を分かり易く、盛り上げることができる。さらに、連続演出を構成する後処理のうち当該後処理が何番目に実行される後処理であるかの情報を使用して先演出等の設定を行うことができる。従って、連続演出の演出性の向上等を図ることができる。
尚、上記各手段A、及び、手段Bに記載されている各技術事項を適宜組合せて実施することも可能(各手段の一部同士を組合せることも可能)である。また、上記各実施形態において、上記各手段A、及び、手段Bに記載されている各技術事項を適宜加えたり省略したりすることが可能である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
d.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
e.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の球使用の回胴式遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (9)

  1. 特定契機に基づいて特定情報が取得されることにより、当該取得された特定情報に基づく第1決定を実行することが決定され、
    前記特定情報に基づいて前記第1決定が行われる前に、当該特定情報に基づく第2決定と、当該第2決定に基づく先処理とを実行可能に構成され、
    前記先処理では、前記第1決定に基づく後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は、示唆を実行可能な先演出を導出させる処理が行われる場合があり、
    前記第1決定は、当該第1決定が行われる際の遊技状況に応じて異なる決定がなされる場合があり、
    前記第2決定は、前記第1決定が行われる際の前記遊技状況の少なくとも一部を把握し得る先情報に応じて前記先演出に関する決定を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記取得された特定情報を保留記憶可能な保留記憶手段を備え、
    前記後処理が実行されている状態において前記特定情報が取得された場合には、当該取得された特定情報に基づく前記第1決定、及び、当該第1決定に基づく前記後処理が、実行中の前記後処理の後に実行されるように前記取得された特定情報が前記保留記憶手段に保留記憶され、
    前記保留記憶手段は、前記特定契機に対応する前記特定情報を記憶可能な保留エリアを複数備え、
    前記先情報は、前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に前記第1決定が行われる前記特定情報に関する情報であり、
    前記先情報に基づいて決定される前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間において、前記先処理、及び、当該先処理に対応する前記先演出が実行されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記保留記憶手段とは別に、前記規定複数回の前記特定契機に対応する前記特定情報の前記先情報をまとめて記憶可能な先情報記憶手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記先処理では、前記後処理において前記先演出を導出させるための設定が行われ、前記後処理において導出される前記先演出により、当該後処理よりも後に実行される前記後処理で実行される内容に対応し得る教示、又は示唆が行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
  5. 前記特定情報として不定特定情報が設けられ、
    前記不定特定情報の前記第1決定は、第1の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となるような選択はされず、第2の遊技状況において実行される場合には、前記後処理において前記先処理が実行不可能となる選択がされ得る構成であり、
    前記不定特定情報の前記第2決定では、前記先情報に基づいて、前記不定特定情報に対応する前記第1決定が実行される際に前記第1の遊技状況とされていると判断される場合に前記先演出を導出させるための前記先処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記第2決定と、当該第2決定に対応する前記第1決定との間に行われる前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出が導出される前記後処理と、前記第2決定に対応する前記第1決定に基づいて実行され、前記先演出で教示、又は、示唆された内容の結果を教示する終結演出が導出される前記後処理とにより構成される連続演出を導出可能に構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の遊技機。
  7. 前記先演出が導出される前記後処理と、前記終結演出が導出される前記後処理との間に、前記先演出が導出されない前記後処理が導出されることのないように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記第2決定では、前記特定情報が前記連続演出を開始させる基準を満たすか否かを判別する連続開始基準判別処理と、前記連続演出を導出するか否かの連続演出抽選とを行い、前記連続開始基準判別処理で基準を満たすと判別され、前記連続演出抽選で当選した場合に、前記連続演出を導出させるための前記先処理が行われることを特徴とする請求項6又は7に記載の遊技機。
  9. 前記当否抽選の結果を教示する前記後処理としての結果表示を導出可能な可変表示手段を備え、
    前記当否抽選で当選した場合には、前記結果表示の後に前記特別遊技状態を発生させる構成であって、
    前記特定情報には、第1特定契機に基づく第1特定情報と、第2特定契機に基づく第2特定情報とが設けられ、
    前記後処理の実行中に前記第2特定情報が保留記憶された場合に、当該第2特定情報に基づく前記後処理は、実行中の前記後処理の後、前記第1特定情報が保留記憶されていても、当該第1特定情報に基づく前記後処理を後回しにして、当該第2特定情報が保留記憶されていた時点で既に保留記憶されていた前記第2特定情報に基づく前記後処理の後に行われ、
    前記後処理の実行中に前記第1特定情報が保留記憶された場合に、当該第1特定情報に基づく後処理は、実行中の前記後処理の後、前記第2特定情報が保留記憶されていない状態とされたところで、当該第1特定情報が保留記憶されていた時点で既に保留記憶されていた前記第1特定情報に基づく前記後処理の後に行われ、
    前記第1特定情報が保留記憶されている状態において前記第2特定情報が新たに保留記憶された場合に、実行中の前記後処理が前記第1特定情報に対応し、かつ、前記先演出を行うものであるか否かを判別する先演出実行判別処理を行い、
    前記先演出実行判別処理で前記先演出を行うものであると判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定情報について前記連続開始基準判別処理を行い、
    前記連続開始基準判別処理で前記連続演出を開始させる基準を満たさないと判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定保留の前記後処理に対応して前記先演出を導出させ、
    前記連続開始基準判別処理で前記連続演出を開始させる基準を満たすと判別された場合に、新たに保留記憶された前記第2特定保留の前記後処理に対応して、直前の前記後処理で導出されていた前記先演出を含む前記連続演出の前記終結演出を導出し、かつ、当該第2特定保留の後に前記第1決定が行われる前記保留記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応する前記後処理において前記連続演出が導出されないようにすることを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
JP2020052201A 2020-03-24 2020-03-24 遊技機 Pending JP2021151302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020052201A JP2021151302A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020052201A JP2021151302A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021151302A true JP2021151302A (ja) 2021-09-30

Family

ID=77886910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020052201A Pending JP2021151302A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021151302A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6015045B2 (ja) 遊技機
JP6819121B2 (ja) 遊技機
JP2018019784A (ja) 遊技機
JP2013192699A5 (ja)
JP5830852B2 (ja) 遊技機
JP2021164886A (ja) 遊技機
JP2012115607A5 (ja)
JP6819122B2 (ja) 遊技機
JP6690242B2 (ja) 遊技機
JP2021045681A (ja) 遊技機
JP6635171B2 (ja) 遊技機
JP2021151302A (ja) 遊技機
JP2021151303A (ja) 遊技機
JP6528871B2 (ja) 遊技機
JP7098933B2 (ja) 遊技機
JP6583473B2 (ja) 遊技機
JP6648557B2 (ja) 遊技機
JP6315035B2 (ja) 遊技機
JP7012369B2 (ja) 遊技機
JP6969616B2 (ja) 遊技機
JP6973608B2 (ja) 遊技機
JP7047884B2 (ja) 遊技機
JP6614290B2 (ja) 遊技機
JP6424914B2 (ja) 遊技機
JP2021045680A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240130