JP2018196787A - 遊技機 - Google Patents

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Gen Okamura
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Abstract

【課題】単調感を抑制することのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、可変表示手段において識別情報を変動表示させ、所定の抽選の結果に基づいて停止表示させる表示制御手段を備え、表示制御手段は、可変表示手段における複数回の変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能である。継続表示オブジェクトに関して、カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意されている。カスタマイズパターンの選択に際して、特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段が参照される第1パターン選択状態と、第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段が参照される第2パターン選択状態とに状態変化可能に構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示手段にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、パチンコ機では、大当たり状態を発生させるか否かの抽選における当選確率を変化させたり、始動入球手段への入球し易さを変化させたりして、遊技に抑揚をつけることが知られている。
特開2006−271480号公報
しかしながら、当選確率を変化させたり、始動入球手段への入球し易さを変化させたりする機会がなかなか訪れない場合があり、その場合には、遊技が単調になってしまうことが懸念される。
尚、かかる課題は、パチンコ機に限られるものではなく、スロットマシン等の他の遊技機にも該当する問題である。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、単調感を抑制することのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがある構成であって、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記対応パターン記憶手段は、
特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段と、
前記第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択に際して、
前記第1パターン記憶手段が参照され、又は、参照され易く、前記第2パターン記憶手段が参照されることのない、又は、参照され難い第1パターン選択状態と、
前記第2パターン記憶手段が参照され、又は、参照され易く、前記第1パターン記憶手段が参照されることのない、又は、参照され難い第2パターン選択状態とに状態変化させるカスタマイズパターン選択状態切替手段を備えていることを特徴としている。
尚、前記遊技機は、パチンコ機又は回胴式遊技機であることとしてもよい。
本発明によれば、単調感を抑制することができる。
第1実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 第1種別判定処理を示すフローチャートである。 第2種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 特別表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 第1可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 遊技システムの概略を示す説明図である。 メニュー表示処理を示すフローチャートである。 (a)はメニュー画面を示す説明図であり、(b)はパスワード入力画面を示す説明図であり、(c)はコード発行画面を示す説明図である。 パスワード入力処理を示すフローチャートである。 コード発行処理を示すフローチャートである。 アクセス対応処理を示すフローチャートである。 パスワード発行処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置における表示態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置のチューニングエリアにおいて表示される未完成車を示す説明図である。 装飾図柄表示装置の保留表示エリアにおいて表示される保留アイコン(アイテム保留アイコン)を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における表示態様(パーツ選択画面)を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における表示態様を示す説明図である。 装飾図柄表示装置における表示態様(完成車選択画面)を示す説明図である。 保留アイコン設定処理を示すフローチャートである。 カスタマイズ当選値記憶テーブルの説明図である。 カスタマイズパターンの決定処理を示すフローチャートである。 対応パターン記憶テーブルの説明図である。 カスタマイズ変動時処理を示すフローチャートである。 パーツ選択処理を示すフローチャートである。 反映処理を示すフローチャートである。 完成車選択処理を示すフローチャートである。 車演出設定処理を示すフローチャートである。 通常車演出処理を示すフローチャートである。 通常車演出処理を示すフローチャートである。 車演出テーブルの説明図である。 車種対応テーブルの説明図である。 車演出実行処理を示すフローチャートである。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。 別の実施形態における装飾図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19上面には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19上面には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19上面には、LEDが内蔵された演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられており、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、可変表示手段としての第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R、変動特定ランプ40等が配設されている。周知の通り、一般入賞口31、可変入賞装置32a、32b、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、一般入賞口31への入球があった場合には10個、第1可変入賞装置32aへの入球があった場合には14個、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合には13個、第1始動入賞装置33aへの入球があった場合には2個、第2始動入賞装置33bへの入球があった場合には1個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
センターフレーム47の左側部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成されたワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上を転動する等して、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153の中央に形成された前後に延びて遊技球を前方に案内する導出溝154に落下したりする。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。特に、上記ステージ153の導出溝154に案内される遊技球は、比較的高い確率で第1始動入賞装置33aに入球するように構成されている。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第1可変入賞装置32aが配設されている。第1可変入賞装置32aは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態になっており、対応する種別の大当たり状態等の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第1カウントスイッチ223aとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第1可変入賞装置32a(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
以下、便宜上、遊技領域のうち、可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域を「左側方領域」といい、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域を「右側方領域」という。
左側方領域の下部には、遊技領域の周縁部(内レール構成部51)に沿って一般入賞口31が配設されている。一般入賞口31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
右側方領域には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
さらに、右側方領域におけるスルーゲート34の下流側には、第2始動入賞装置33bが配設されている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能な一対の羽根部材37を備えている。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
尚、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの始動入賞口の直上方位置に遊技釘が配設されており、羽根部材37が上下に延びる閉姿勢とされている場合には、前記遊技釘と羽根部材37との間に遊技球が通過する余地はなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開姿勢に変化することで、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球可能な開状態となる。
さらに、第2始動入賞装置33bの下流側には、第2可変入賞装置32bが配設されている。第2可変入賞装置32bは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態となっており、対応する種別の大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第2可変入賞装置32bは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第2カウントスイッチ223bとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第2可変入賞装置32b(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
尚、本実施形態の第1及び第2可変入賞装置32a、32bの大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
また、本実施形態の第2始動入賞装置33bの直上方には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能なアシスト入賞口48が設けられている。アシスト入賞口48に入球した遊技球をカウントするアシスト入賞検知スイッチ227によって遊技球が検知されると、上皿19若しくは下皿15に遊技球が3個払い出されるようになっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検出手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、大当たり状態等を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、後述する特別表示装置43L、43R(及び装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態等が付与される。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、羽根部材37がほとんど開位置とされず、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ難い「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称する。
さらに、本実施形態では、通常モード、確変モード、及び、潜確モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
尚、確変モードや時間短縮モードにおいては、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放されて入球し易くなっている一方で、第1始動入賞装置33aについては入球し易くなるわけではないことから、遊技者は、確変モードや時間短縮モードになると、右側方領域に向けて遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」をする)こととなる。また、かかる右打ちのタイミングに際しては、装飾図柄表示装置42等において、右打ちを促すアナウンスが行われるようになっている。
本実施形態では、第1始動入賞装置33a(所謂、「へそ」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合と、第2始動入賞装置33b(所謂、「電子チューリップ、電チュー」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合とで、付与される当たりの種別が変化する(当たり状態の種別を決定する際に参照される種別判定テーブルが異なる)ように構成されている。
より具体的には、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たり(以下「16RS」と言う)と、8ラウンド確変大当たり(以下「8RS」と言う)と、8ラウンド通常大当たり(以下「8RN」)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aが開放されてから第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「16RS」に関しては、それが16回繰り返され、「8RS」、「8RN」に関しては、それが8回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
また、「16RS」、「8RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には「潜確モード」が付与され、「8RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示90回分)が付与される。つまり、「16RS」、「8RS」、「8RN」の大当たり状態終了後は、第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態となるため、遊技者は右側方領域に向けて遊技球を発射させることとなる。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、5%の割合で「16RS」となり、55%の割合で「8RS」となり、30%の割合で「8RN」となり、10%の割合で「2RS」となる。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、「小当たり」に当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第1可変入賞装置32aに関し、外見上は、「2RS」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、第1可変入賞装置32aが短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たりと、8ラウンド確変大当たりと、2ラウンド通常大当たり(以下「2RN」と言う)とがある。尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32aではなく、第2可変入賞装置32bが開放される(本例では、ラウンド終了条件は同じであるが、可変入賞装置32a、32bにそれぞれ遊技球が入球した場合の払出個数(14個と13個)が異なる)こととなるものの、説明の便宜上、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合の大当たりの種別についても、便宜上、同じ名称(「16RS」、「8RS」)を使用することとする。加えて、本実施形態では、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件と、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件とが同じである(8個の入賞、或いは、30秒の経過で1ラウンドとなる)が、異ならせること(例えば、ラウンド中の遊技球の入賞上限が8個と9個)としてもよい。
また、「2RS」に関しては、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込めるものの、「2RN」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たりとなっている。
また、「2RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。本例では、「2RN」でも3つに分かれており、変動表示30回分の時間短縮モードが付与される「2RN30」と、変動表示60回分の時間短縮モードが付与される「2RN60」と、変動表示90回分の時間短縮モードが付与される「2RN90」とがある。本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、35%の割合で「16RS」となり、35%の割合で「8RS」となり、20%の割合で「2RN30」となり、5%の割合で「2RN60」となり、5%の割合で「2RN90」となる。
さらに、本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第2可変入賞装置32bに関し、外見上は、「2RN」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、確変モード等の高確率状態は、基本的に「2RN」に当選することで低確率状態(時間短縮モード等)に移行するのであるが、確変モードで小当たりに当選しても、確変モードが継続される。これにより、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において2ラウンド確変大当たり「2RS」に当選するような振分けを行わなくても、第2可変入賞装置32bが短く2回開放されることで必ず低確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
また、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第1特別表示装置43L、及び、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第2特別表示装置43Rは、それぞれ2つのセグメント表示装置により構成され、特別図柄としての記号、文字、及び、数字等を表示可能に構成されている。この特別表示装置43L、43Rは、遊技者から視認可能な位置(本例では遊技領域左下部の遊技球が通過不可能な位置)に設置されている。
そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われ、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて特別図柄の変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの特別図柄により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示される。例えば、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球すると、対応する第1特別表示装置43Lにて特別図柄(点灯するセグメントの組合わせ)が高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)され、所定時間が経過すると、いずれかの特別図柄を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、例えば、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、対応する特別図柄が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
さらに、特別表示装置43L、43Rにおいては、停止させる特別図柄によって、大当たり種別、すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」、「2RS」、「2RN」のいずれであるかについても教示される。また、1つの大当たり種別を教示する特別表示装置43L、43Rの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41(センターフレーム47のステージ153上方位置)と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置によって構成されており、識別情報としての装飾図柄を変動表示可能に構成されている。また、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、左、中、右の3つの図柄表示領域(左図柄表示領域401、中図柄表示領域402、右図柄表示領域403;図45参照)が設けられ、各図柄表示領域401、402、403において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、左図柄表示領域401→右図柄表示領域403→中図柄表示領域402の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、左図柄表示領域401、中図柄表示領域402、及び右図柄表示領域403において同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。尚、左図柄表示領域、中図柄表示領域、及び右図柄表示領域のうち、基本的に、1番目に装飾図柄が停止表示されることとなる左図柄表示領域のことを「第1図柄表示領域」とも称し、2番目に装飾図柄が停止表示されることとなる右図柄表示領域のことを「第2図柄表示領域」とも称し、最後に装飾図柄が停止表示されることとなる中図柄表示領域のことを「第3図柄表示領域」とも称する。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、左図柄表示領域401及び右図柄表示領域403において同一の装飾図柄が停止表示されることとなる。このように左図柄表示領域401及び右図柄表示領域403にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域402において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域402において、左図柄表示領域401及び右図柄表示領域403において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「16RS」又は「8RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「16RS」、「8RS」、又は「8RN」のいずれかが発生する。
ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、本実施形態では、大当たりであっても「2RS」、「2RN」については、装飾図柄がゾロ目の組合わせで停止表示されるのではなく、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。加えて、「小当たり」についても、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、確変モード及び時間短縮モードのどちらかに滞在している「引き戻しステージ」と、通常モード及び潜確モードのどちらかに滞在している「前兆ステージ」とがある。
例えば、確変ステージにおいて「2RN」に当選し、確変モードが終了した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、確変ステージが終了し、引き戻しステージが表示される。そして、「2RN」に当選していて、付与された時間短縮モードの期間も終了した場合には、かかる引き戻しステージが終了し、通常ステージが表示される。また、「小当たり」に当選していた場合には、「小当たり」の前後で遊技モードの変化がないことから、確変モードのままである。従って、引き戻しステージに移行するものの、大当たりし易く、さらには、時間短縮モードの最大限に相当する期間(特別図柄の変動表示30回分、60回分、又は、90回分)を超えた場合には、確変モードであることを把握することができる。
尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選で大当たりに当選した場合で、装飾図柄表示装置42においてゾロ目を表示する大当たり種別としては「16RS」と「8RS」しかない。このため、基本的に(保留されていた第1始動入賞装置33aへの入球に対応する変動表示が消化される場合を除く)、確変ステージや引き戻しステージ、すなわち、確変モードや時間短縮モードにおいて、装飾図柄表示装置42においてゾロ目で大当たりの教示が行われた場合には、確変モードの付与が確定し、大当たり状態後は、確変ステージに移行することとなる。
また、例えば、通常ステージにおいて「2RS」に当選し、潜確モードに移行した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、通常ステージが終了し、前兆ステージが表示される。本実施形態では、この前兆ステージは、「小当たり」が移行契機であった場合、すなわち、通常モードに滞在している場合には、特別図柄の変動表示で、10回〜50回程度の期間で導出された後、通常ステージに戻るようになっている。その一方で、「2RS」が移行契機であった場合、すなわち、潜確モードに滞在している場合には、基本的に大当たりするまで前兆ステージとなっている。尚、前兆ステージから通常ステージに戻るか否かの抽選を行うこととしてもよいし、前兆ステージから通常ステージに戻った後、再び前兆ステージに移行するか否かの抽選(潜確モードの場合に前兆ステージに戻る確率を高くする、或いは、潜確モードの場合にだけ当選することが望ましい)を行うこととしてもよい。加えて、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において「8RN」に当選した場合、及び、「8RS」に当選したものの、その大当たり状態の終了までの間に確変モードが付与されることが教示されなかった場合には、大当たり状態終了後、引き戻しステージに移行する。
尚、上記のように、特別表示装置43L、43Rにおける特別図柄の停止態様と、大当たり種別との対応関係を把握している場合には、特別図柄変動表示の停止態様を確認していれば、どの種別の大当たりに当選したのかを判別することが可能である。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が第1又は第2始動入賞装置33a、33bに入球した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aに入賞した遊技球、及び第2始動入賞装置33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。
さらに、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と言う)の保留数は、第1特別表示装置43Lの直上方に配設され、青色に発光可能な第1保留ランプ46aにて点灯表示され、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と言う)の保留数は、第2特別表示装置43Rの直上方に配設され、赤色に発光可能な第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。保留ランプ46a、46bは、第1変動表示及び第2変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている第1変動表示又は第2変動表示の数と同じ数だけ点灯する。当該保留ランプ46a、46bは、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262によって表示内容が制御される。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。詳しくは後述するが、図45に示すように、装飾図柄表示装置42の左下部(保留表示エリア405)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン411が表示される。保留アイコン411は最大で4つ表示され、左側のものから順次消化されるようになっている。つまり、「変動表示を保留する」という機能に関しては、上記のように、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのそれぞれに対応して4つずつ、合計8つの変動表示を保留可能ではあるが、装飾図柄表示装置42では、そのうちの消化が先になるものに対応して、保留アイコン411を最大で4つまで表示することとなる。尚、保留アイコン411においては、当該保留アイコン411が第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応するものであるかの情報は有してなく、どちらに対応していても同様の態様をなしている。
尚、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるようになっているが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合(保留ランプ46a、46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
また、本実施形態の可変表示装置ユニット35(本例ではセンターフレーム47のステージ153上方位置)には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bのうちどちらの入球に対応するものであるか(第1変動表示又は第2変動表示のどちらであるか)を示す変動特定ランプ40が設けられている。変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において第1変動表示が行われている場合には青色に発光し、第2変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過した場合に、例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される普通図柄の変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留される。加えて、普通図柄の変動表示の保留回数は、可変表示装置ユニット35に配設され、白色に発光可能な保留ランプ44によって点灯表示されるようになっている。保留ランプ44は、普通図柄の変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている変動表示の数と同じ数だけ点灯する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高サポートモード」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bには、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223bが設けられ、アシスト入賞口48にはアシスト入賞検知スイッチ227が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223b、アシスト入賞検知スイッチ227、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く)。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aや、第2可変入賞装置32bにて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、第2始動入賞装置33bにて羽根部材37を開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、及び、カードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ358aの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータ358aが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223a,223b、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチ等の各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、保留ランプ46a、46b、演出ボタン125、十字ボタン126、各種電飾部及びランプ102、104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに当選したことを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43L、43Rにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、普通図柄表示装置41の抽選(入球サポート抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチ種別の抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。詳しくは、決定された変動パターンにより、特別表示装置43L、43Rの変動時間が決定されるとともに、装飾図柄表示装置42における変動態様及び変動時間すなわち演出パターンが決定される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア及び第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり599)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード、潜確モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
さらに、本実施形態では、当否乱数カウンタC1を利用して、大当たりに当選しなかった場合に、小当たりに当選したか否かの抽選が行われるようになっている。低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば小当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は1つで、その値は「404」であり、高確率状態(確変モード、潜確モード)であれば小当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は10で、その値は「404〜413」である。尚、小当たりの当否判別には、「404」を当選値として記憶する第1小当たり判定テーブルと、「405〜413」を当選値として記憶する第2小当たり判定テーブルとが参照される。
尚、通常モードにおいては、当否抽選にて大当たりに当選する確率(大当たり確率)が1/300であり、小当たりに当選する確率(小当たり確率)が1/600であり、入球サポート抽選の結果を教示するための普通図柄表示装置41における変動時間が8秒であり、また、入球サポート抽選にて当選した場合に、第2始動入賞装置33bが0.4秒間開放される。
確変モードにおいては、大当たり確率が1/30であり、小当たり確率が1/60であり、通常モードに比べて当たり易くなる。また、確変モードにおいては、入球サポート抽選に基づく普通図柄表示装置41の変動時間が0.4秒であり、通常モードに比べて短くなる上、入球サポート抽選にて当選した場合、第2始動入賞装置33bが3回開放されるとともに、各開放時間が4秒間となる(4秒間の開放が0.4秒の閉鎖期間を挟みつつ3回繰り返される)。つまり、確変モードでは、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41における変動時間が短くなる上、入球サポート抽選の当選1回あたりの第2始動入賞装置33bの開放時間が長くなるとともに、開放回数が多くなる。これによって、第2始動入賞装置33bが開状態となっている時間帯が長くなるため、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が頻繁に入球するようになり(高入球状態となり)、当否抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。尚、高入球状態においては、普通図柄表示装置41において「○」図柄が停止表示される確率(入球サポート抽選の当選確率)を通常モード時よりも高くすることとしてもよい。
時間短縮モードにおいては、大当たり確率が1/300であり、小当たり確率が1/600である。また、時間短縮モードにおいては、入球サポート抽選に基づく普通図柄表示装置41の変動時間が0.4秒であり、入球サポート抽選にて当選した場合、第2始動入賞装置33bが3回開放されるとともに、各開放時間が4秒間となる。すなわち、時間短縮モードは、大当たり確率が通常モード時と同じ低確率ではあるが、第2始動入賞装置33bの動作だけを見ると、確変モードと同じである。本実施形態では、「8RN」、又は、「2RN」の大当たり状態終了後に、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて合計で規定回数の変動表示(「8RN」の後は一律90回となり、「2RN」は30回の場合(「2RN30」)と、60回の場合(「2RN60」)と、90回の場合(「2RN90」)とがある)にわたって時間短縮モードが設定される。また、時間短縮モードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて規定回数の変動表示が行われた時点で終了し、その後、通常モードに移行する。
潜確モードにおいては、大当たり確率が1/30であり、小当たり確率が1/60である。また、潜確モードにおいては、普通図柄表示装置41の変動時間が8秒であり、入球サポート抽選にて当選した場合、第2始動入賞装置33bが0.4秒間1回だけ開放される。すなわち、潜確モードは、大当たり確率が確変モード時と同じ高確率ではあるが、第2始動入賞装置33bの動作だけを見ると、通常モードと同じである。本実施形態では、「2RS」の大当たり状態終了後に潜確モードとなり、少なくとも大当たり状態が発生するまで継続する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合には、「2RN」に当選するという割り振りがないため、潜確モードがひっそりと終ってしまうといった事態が回避される(出玉有りの大当たりに当選するまで継続される)。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される第1種別判定テーブル(第1始動入賞装置33aに対応)、第2種別判定テーブル(第2始動入賞装置33bに対応)が設けられている。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチ種別との対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが設けられている。リーチ判定テーブルには「0〜238」の値が記憶され、C3=0,1が前後外れリーチに対応し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに対応し、C3=22〜238が完全外れに対応する構成となっている。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜59の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり59)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜37の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり37)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。例えば、第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチパターンやその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本例では中図柄)が停止するまでの経過時間などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1、CS2を組合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり99に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は1つであり、その範囲は「1」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は99であり、その範囲は「1〜99」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、第2始動入賞装置33bがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検出情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、599、19、238、99)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞装置33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、RAM503には、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。
また、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。本実施形態では、当否乱数記憶エリアは、2バイトを使用して当否乱数カウンタC1の値を記憶している。また、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリアはそれぞれ1バイトを使用して、種別決定カウンタC2の値、変動選択カウンタC3の値を記憶している。
さらに、特別変動保留エリアの実行エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく変動表示(第1変動表示)であるのか、或いは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく変動表示(第2変動表示)であるのかを示す情報が記憶される変動記憶エリアが設けられている。以下、「変動記憶エリアに第1変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第1変動フラグがオン設定される」とも称し、「変動記憶エリアに第2変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第2変動フラグがオン設定される」とも称する。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501又はS502で否定判別された場合には、ステップS509に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、及び変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS504の後、ステップS505に移行する。
ステップS505では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりや小当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS506では、ステップS505で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS505で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS505の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、低確率状態でも、高確率状態でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当否乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、当否乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアの他に、別途当否フラグを設けているわけではなく、当否乱数記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当否乱数記憶エリアは2バイトを使用しており、当該ステップS5102では、当否乱数記憶エリアに対して例えば「1010101010101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、当否乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、第1当否フラグをオンにすると称して説明する。
ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8〜16、308〜316」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8〜16、308〜316」は、確変モードでのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように当否乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
当該ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで第2当否フラグをオンにするとあるのは、当否乱数記憶エリアに対して例えば「1100110011001100」が設定されることを意味する。
一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率状態でも「外れ」となる場合には、ステップS5105において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1小当たり判定テーブルに記憶された値である「404」と一致するか否かを判別する。ちなみに、「404」は、低確率状態でも、高確率状態でも小当たりとなる値である。
ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106において第1小当たりフラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、小当たり状態が発生するか否かの情報についても当否乱数記憶エリアに記憶する(上書きする)構成となっている。
ステップS5105で否定判別された場合には、ステップS5107において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2小当たり判定テーブルに記憶された値である「405〜413」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「405〜413」は、高確率状態でのみ大当たりとなる値である。ステップS5107で肯定判別された場合には、ステップS5108において第2小当たりフラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5107で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、上記のように、本実施形態では、当否に関わる情報が2バイトを使用して記憶されるため、例えば、ノイズが生じた場合に当否フラグ(当否乱数記憶エリアの記憶内容)が書き換えられ、当選ではないのに大当たり状態が発生したり、当選なのに大当たり状態が発生しなかったりするといった事態を防止することができる。また、当否判定処理において当否乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、当否乱数カウンタC1の値を当否乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
尚、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアの他に、別途当否フラグを設ける等して、この時点では当否乱数カウンタC1の値を記憶したままにしておき、後述の変動表示の開始に際して行われる変動表示設定処理において、当否乱数カウンタC1の値に基づいて、対応するテーブルを参照し、当否を判定するように構成してもよい。また、大当たり判定に使用される当否乱数カウンタC1とは別に、小当たり用の乱数カウンタを設けることとしてもよい。
次に、ステップS506の第2種別判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5401で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5402において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「16RS」に対応する値「0」と一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において16RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアの他に、別途16RSフラグ等を設けているわけではなく、当選種別乱数記憶エリアに「16RS」等である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当選種別乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5403では、当選種別乱数記憶エリアに対して例えば「10101010」が設定される。本実施形態では、便宜上、当選種別乱数記憶エリアに対して「16RS」等の大当たり種別を示すパターンが設定されることを、大当たり種別を示すフラグ(16RSフラグ等)をオンにすることと称して説明する。尚、種別判定処理において当選種別乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、種別決定カウンタC2の値を当選種別乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「8RS」に対応する値「7〜13」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において、8RSフラグをオン(当選種別乱数記憶エリアに対して例えば「00011111」を設定)にしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5404で否定判別された場合には、ステップS5406において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RN30」に対応する値「14〜17」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5406で肯定判別された場合には、ステップS5407において、2RN30フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5406で否定判別された場合には、ステップS5408において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RN60」に対応する値「18」と一致するか否かを判別する。ステップS5408で肯定判別された場合には、ステップS5409において、2RN60フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5408で否定判別された場合には、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RN90」に対応する値「19」であることから、ステップS5410において、2RN90フラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、種別判別処理では、大当たり種別を判別できればよく、例えば、当選に対応する乱数値の個数が多い「16RS」に対応する値と、取得した乱数値とが一致するかの判別に代えて、「2RN90」に対応する値と、取得した乱数値とが一致するかの判別を行うように構成してもよい。
次に、ステップS507のリーチ判定処理について、図17を参照して説明する。
先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5301で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5302において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアの他に、別途前後フラグを設けているわけではなく、リーチ乱数記憶エリアに「前後はずれリーチ」である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、リーチ乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5303では、リーチ乱数記憶エリアに対して例えば「10101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、リーチ乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、前後フラグをオンにすることと称して説明する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5304で肯定判別された場合には、ステップS5305において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで前後以外フラグをオンにするとあるのは、リーチ乱数記憶エリアに対して例えば「11001100」が設定されることを意味する。
また、ステップS5304で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。尚、リーチ判定処理においてリーチ乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組合わせ)は、変動選択カウンタC3の値をリーチ乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
図13の説明に戻り、ステップS507に続くステップS508では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とするものかを示す情報とともに、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理の結果を示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS508の処理の後、又は、ステップS501、或いはステップS502で否定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が第1始動入賞装置33に入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS510で肯定判別された場合には、ステップS511に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS512では、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS512の後、ステップS513に移行する。
ステップS513では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS514では、ステップS513で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選にて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて大当たりに当選した場合とで、付与される大当たり種別の振分けが異なっている。
ここで、ステップS514の第1種別判定処理について、図15を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「16RS」に対応する値「0」と一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において16RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「8RN」に対応する値「12〜17」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5205において、8RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS5204で否定判別された場合には、ステップS5206において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が「2RS」に対応する値「18、19」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5206で肯定判別された場合には、ステップS5207において、2RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。一方、ステップS5206で否定判別された場合には、ステップS5208において8RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS514に続くステップS515では、ステップS513で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。リーチ判定処理の詳細については既に上述している。
ステップS515の後、ステップS516において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリア(作業エリア)を設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
尚、ステップS504、ステップS512の当否乱数カウンタC1の値を抽出する処理が判別値抽出処理を構成し、同じくステップS504、ステップS512の抽出した当否乱数カウンタC1の値を特別変動保留エリアに記憶する処理が判別値格納処理を構成する。また、ステップS505、ステップS513(ステップS5101、ステップS5103、ステップS5105、ステップS5107)の当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否かを判別する処理が第1当否判別処理を構成し、その判別結果を記憶する(対応フラグをセットする)ステップS5102、ステップS5104、ステップS5106、ステップS5108の処理が結果記憶処理を構成する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図18のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S211の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS212,ステップS213のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43L、43Rや始動入賞装置33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様(変動時間や演出態様など)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
便宜上、ここで変動パターンコマンド等について説明する。変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。尚、変動パターンコマンド等についても本来2バイトの2進数(保留情報コマンドと同様の出力方法)であるが、便宜上4ビット毎の16進数で示す。本実施形態では、例えば通常モード及び潜確モード時には「FF10」、「FF11」、「FF12」、「FF13」、「FF14」、「FF15」、「FF16」のうちのいずれかが変動パターンコマンドとして設定される。また、確変モード時及び時間短縮モード時には、「FD10」、「FD11」、「FD12」、「FD13」、「FD14」、「FD15」、「FD16」が設定される。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
以下、装飾図柄の変動種別、及び、変動種別と変動パターンコマンドとの対応関係について説明する。
ノーマルリーチは、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。そして、ノーマルリーチに対応する変動パターンコマンドにはモードに応じて「FF11」又は「FD11」が設定される。尚、確変モード時及び時間短縮モード時においては、各種リーチとなる場合においても、通常モード及び潜確モード時に比べ、変動表示時間が短縮されている。例えば、ノーマルリーチが導出される変動表示時間は、通常モード及び潜確モード時には「15秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「10秒」となっている。
スーパーリーチは、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチとして、スーパーリーチSR1、SR2、SR3の3種類が用意されており、スーパーリーチの種別毎に変動表示時間が異なっている。そして、スーパーリーチSR1ならば「FF12」又は「FD12」が変動パターンコマンドに設定され、スーパーリーチSR2ならば「FF13」又は「FD13」が設定され、スーパーリーチSR3ならば「FF14」又は「FD14」が設定される。
プレミアムリーチは、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチには、プレミアムリーチPR1、PR2の2種類が用意されており、プレミアムリーチの種別毎に変動表示時間が異なっている。そして、プレミアムリーチPR1ならば「FF15」又は「FD15」が変動パターンコマンドに設定される。プレミアムリーチPR2ならば「FF16」又は「FD16」が設定される。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」に対応する変動パターンコマンドにはモードに応じて「FF10」又は「FD10」が変動パターンコマンドに設定される。本実施形態では、完全外れとなる変動表示時間は通常モード及び潜確モード時「10秒」、確変モード及び時間短縮モード時「6秒」に設定されている。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変大当たり図柄の組合わせ、通常大当たり図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせという5つの区分を指定するものである。これらの区分は、例えば、「AA11」、「AA12」、「AA13」、「AA14」、「AA15」で示され、この内のいずれかが図柄コマンドとして設定される。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する図柄の組合わせを停止表示する。
以下、停止図柄の区分、及び、停止図柄と図柄コマンドとの対応関係について説明する。遊技球の増加が望める確変大当たり(「16RS」及び「8RS」のこと。以下、「出玉有り確変大当たり」とも称する)に当選した場合、或いは、遊技球の増加が望める通常大当たり(「8RN」のこと。以下、「出玉有り通常大当たり」とも称する)に当選した場合には、装飾図柄表示装置42において、数字柄の付された装飾図柄がゾロ目となる組合わせで停止表示されることとなる。本実施形態では、「出玉有り確変大当たり」の場合には、1,3,5,7,9のいずれかの奇数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである確変大当たり図柄、又は、2,4,6,8のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合わせである通常大当たり図柄のどちらかの組合せで変動表示が停止表示され、「出玉有り通常大当たり」の場合には、通常大当たり図柄の組合わせで変動表示が停止表示されることとなる。
そして、出玉有り確変大当たりの場合には図柄コマンドに「AA11」が設定され、出玉有り通常大当たりの場合には図柄コマンドに「AA12」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに「AA11」が設定されている場合、1〜9のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定し、「AA12」が設定されている場合、2,4,6,8のいずれかのゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものであり、前後外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「AA13」が設定される。本実施形態では、「2RS」、「2RN」、及び、「小当たり」に対応する停止態様についても、前後外れ図柄の組合わせとなる。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものであり、前後外れ以外図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「AA14」が設定される。完全外れ図柄の組合わせは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものであり、完全外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「AA15」が設定される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせが停止表示された場合、「外れ」となる。
なお、詳しくは後述するが、図柄コマンドに「AA13」〜「AA15」が設定されている場合、サブ制御装置262は、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに「AA13」〜「AA15」の3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1種類だけであって、サブ制御装置262で装飾図柄の組合わせを決定する構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では59、37)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43L、43Rに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、第1可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第1可変入賞装置32aに関する制御が行われる。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合に、第1可変入賞装置32aが開放される大当たり状態又は小当たり状態が導出されるようになっている。この第1可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、第2可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第2可変入賞装置32bに関する制御が行われる。本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合に、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態又は小当たり状態が導出されるようになっている。この第2可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS209では、始動入賞装置制御処理を実行する。この処理では、始動入賞装置33に関する制御が行われる。この始動入賞装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS210において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS211で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS212、ステップS213)。
つまり、ステップS212では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS213では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では59、37)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S210の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS210:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS214以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS214において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS215において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS216において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS217において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS218でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS219でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS210の処理は、ステップS201〜S209で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS212、S213の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS214)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態又は小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。尚、大当たり状態中には、特定表示装置43L、43Rにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから第1又は第2可変入賞装置32a、32bが開放されるまでの間のオープニング期間と、第1又は第2可変入賞装置32a、32bが開状態とされるラウンド期間と、第1又は第2可変入賞装置32a、32bが閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43L、43Rの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。小当たり状態中には、特別表示装置43L、43Rにおいて小当たりに対応する表示態様が停止表示されてから第1又は第2可変入賞装置32a、32bが開放されるまでの間のオープニング期間と、第1又は第2可変入賞装置32a、32bが開状態とされるラウンド期間と、第1又は第2可変入賞装置32a、32bが閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43L、43Rの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態や小当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態や小当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1」、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS801では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中や小当たり状態中であるか否かを判別する。尚、当たり状況記憶エリアに「0」〜「3」等の数値が記憶されているとあるのは便宜上のことで、実際には当たり状況記憶エリアは2バイトを使用している。
ステップS801で否定判別された場合、すなわち大当たり状態又は小当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS801で肯定判別された場合には、ステップS802において、詳しくは後述する特図表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、特図表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、特図表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、特図表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示を開始する際にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示が停止表示される際にオフにされる。
そして、ステップS802で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS803に進み、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする変動表示(第2変動表示)の保留数をカウントする第2保留カウンタNbの値が0よりも大きいか否かを判別する。
ステップS803で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS804において、第2保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS803の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS805では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS805の後、ステップS806において、変動特定ランプ40を赤色に発光させる処理を行う。その後、ステップS807において、詳しくは後述する変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS803で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS808において、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする変動表示(第1変動表示)の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS808で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS808で肯定判別された場合には、ステップS809において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS810では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS810の後、ステップS811において、変動特定ランプ40を青色に発光させる処理を行う。その後、ステップS807において変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ここで、ステップS807の変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード又は潜確モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「12」、「21」、「22」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「12」は時間短縮モードに対応し、「21」は確変モードに対応し、「22」は潜確モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」又は「22」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード、潜確モード)である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を確定させたことを示す大当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶させることを、大当たり確定フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、特別変動保留エリアの実行エリアの変動記憶エリアを参酌して、第2変動フラグがオン設定されているか否か、すなわち、この度行われる変動表示が、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする当否抽選の結果を教示するための第2変動表示であるか否かを判別する。ステップS905で肯定判別された場合には、ステップS906において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、16RSフラグ(図15、図16の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。
ステップS906で肯定判別された場合、すなわち「16RS」である場合には、ステップS907にて16RSパターン設定処理(変動パターンコマンド及び図柄コマンドを設定する処理)を行う。16RSパターン設定処理は、「16RS」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、特別表示装置43L、43Rや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンド及び図柄コマンドの設定等を行う。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。ステップS907の後、後述するステップS931に移行する。
また、ステップS906で否定判別された場合には、ステップS908において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、8RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS908で肯定判別された場合、すなわち「8RS」である場合には、ステップS909にて8RSパターン設定処理を行う。ステップS909の後、ステップS931に移行する。
一方、ステップS908で否定判別された場合には、ステップS910において、2RN30フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS911において2RN30パターン設定処理を行う。ステップS911の後、ステップS931に移行する。
さらに、ステップS910で否定判別された場合には、ステップS912において、2RN60フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS912で肯定判別された場合には、ステップS913において2RN60パターン設定処理を行う。ステップS913の後、ステップS931に移行する。
加えて、ステップS912で否定判別された場合、すなわち、2RN90フラグがオン設定されている場合には、ステップS914において2RN90パターン設定処理を行う。ステップS914の後、ステップS931に移行する。
また、ステップS905で否定判別された場合、すなわち、この度行われる変動表示が、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする当否抽選の結果を教示するための第1変動表示である場合には、ステップS915において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、16RSフラグがオン設定されている否かを判別する。
ステップS915で肯定判別された場合には、ステップS916にて16RSパターン設定処理を行う。ステップS916の後、後述するステップS931に移行する。
また、ステップS915で否定判別された場合には、ステップS917において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、8RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS917で肯定判別された場合、すなわち「8RS」である場合には、ステップS918にて8RSパターン設定処理を行う。ステップS918の後、ステップS931に移行する。
一方、ステップS917で否定判別された場合には、ステップS919において、8RNフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS919で肯定判別された場合には、ステップS920において8RNパターン設定処理を行う。ステップS920の後、ステップS931に移行する。
さらに、ステップS919で否定判別された場合、すなわち、2RSフラグがオン設定されている場合には、ステップS921において2RSパターン設定処理を行う。ステップS921の後、ステップS931に移行する。
また、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS922において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第1又は第2小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS922で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて小当たりに当選したと判別された場合には、ステップS923において、小当たり状態の発生を確定させたことを示す小当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、小当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶させることを、小当たり確定フラグをオン設定することと称している。その後、ステップS924において、小当たりパターン設定処理を行ってから、ステップS931に移行する。
また、ステップS903で否定判別された場合、すなわち、低確率状態において大当たりに当選しなかった場合には、ステップS925において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、第1小当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS925で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて小当たりに当選したと判別された場合には、ステップS923にて小当たり確定フラグをオン設定し、ステップS924にて小当たりパターン設定処理を行ってから、ステップS931に移行する。
一方、ステップS922又はステップS925で否定判別された場合、すなわち、大当たりでも小当たりでもない場合には、ステップS926において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後フラグ(図17のリーチ判定処理参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS926で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS927にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS931へ移行する。
また、ステップS926で否定判別された場合には、ステップS928において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS928で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS929にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS931へ移行する。
また、ステップS928で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS930において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS931に移行する。
ステップS931では、特別表示装置43L、43Rにて変動表示中であるか否かを示す特図表示中フラグをオン設定する。これにより、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS932では、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する特図表示タイマの設定処理を行う。当該特図表示タイマは、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、本実施形態における特別表示装置43L、43Rの変動表示時間は、上記変動種別カウンタCS1、CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような特図表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、特別表示装置43L、43Rの変動開始と同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43L、43Rの停止表示と同時に、図柄コマンドに基づいた図柄の組み合わせにて装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる。ステップS932の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、始動入賞処理において、ステップS504、S512の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS505、513の当否判定処理と、変動表示設定処理において、当否フラグ及び小当たりフラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901〜ステップS903、ステップS922、ステップS925の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS901〜S903、S922、S925の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS907、ステップS909、ステップS911、ステップS913、ステップS914、ステップS916、ステップS918、ステップS920、ステップS921、ステップS927、ステップS929、ステップS930の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS802で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS812に進み、特図表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が10秒(10000msec)の場合には、特図表示タイマに対して「2500」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS813に進み、上記減算後の特図表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図表示タイマの値が「0」となった時にステップS813が肯定判別される。
ステップS813で否定判別された場合には、ステップS817において、特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS813で肯定判別された場合には、ステップS814において特図表示中フラグをオフし、ステップS815において特別表示装置43L、43Rにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、42Rに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、各大当たり種別や外れ等に対応する停止態様で停止表示させる。また、サブ制御装置262にも装飾図柄表示装置42の停止表示を行う旨の制御信号が出力される。これにより、特別表示装置43L、42R及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された図柄コマンドや変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。また、繰り返しとなるが、このような特別表示装置43L、43Rによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS816において、当たり状態の初期設定や時間短縮モードの期間を計るための判別情報設定処理を行った後、本処理を終了する。ここで、判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。
先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参照し、大当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌し、16RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1002で肯定判別された場合、ステップS1003において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(可変入賞装置32の開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「16」を設定する。一方、ステップS1002で否定判別された場合には、ステップS1004において、2RSフラグ又は2RNフラグ(2RN30、2RN60、2RN90)がオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1004で否定判別された場合、すなわち、8RSフラグ又は8RNフラグがオン設定されている場合には、ステップS1005において、ラウンド数カウンタに「8」を設定する。ステップS1003、又は、ステップS1005の後、ステップS1006に移行する。
ステップS1006では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。続くステップS1007では、当たり状態中の制御(第1及び第2可変入賞装置32a、32bの開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1008では、第1及び第2可変入賞装置32a、32bに入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、第1及び第2可変入賞装置32a、32bへの入球があったか否かを第1及び第2カウントスイッチ223a、223bの検知情報により判別し、第1及び第2可変入賞装置32a、32bへの入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1009では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるためのオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態の全ラウンド数等が把握できるようになっている。ステップS1009の後、本処理を終了する。
尚、大当たり状態において見た目の大当たり種別の昇格の演出等(例えば、装飾図柄表示装置42で偶数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「8RS」又は「16RS」に当選したことを教示したり、装飾図柄表示装置42で奇数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「16RS」に当選したことを教示したりする)を行うこととしてもよい。
また、ステップS1001で否定判別された場合、すなわち、大当たりではないと判別された場合には、ステップS1010へ移行する。ステップS1010では、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、小当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1010で肯定判別された(小当たりである)場合、又は、ステップS1004で肯定判別された(「2RS」又は「2RN」である)場合には、ステップS1011において、ラウンド数カウンタに「2」を設定する。ステップS1011の後、ステップS1012では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。続くステップS1013において、特別可変タイマに対して、例えば2秒のオープニング期間に対応する値「500」を設定し、ステップS1014において、入賞カウンタに対して「8」を設定し、ステップS1015において、オープニングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、大当たり及び小当たりのどちらでもなくて、ステップS1010にて否定判別された場合には、ステップS1016において、モード記憶エリアに「12」が記憶されているか否か、すなわち、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS1016で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1016で肯定判別された場合には、ステップS1017において、時間短縮モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。詳しくは後述するが、本実施形態では、「8RN」、「2RN30」、「2RN60」、「2RN90」の大当たり状態終了時において、それぞれ変動回数カウンタに対し、時間短縮モードの期間に相当する変動表示の回数が設定され、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に当該ステップS1010において1減算される。
続くステップS1018では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1018で否定判別された場合、すなわち、当たり状態の終了度に、時間短縮モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1018で肯定判別された場合には、ステップS1019において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「11」を設定する。すなわち、特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示が規定回数行われた時点で時間短縮モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1019の後、ステップS1020において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの終了を知らせる時短終了コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、小当たり状態の初期設定を行う処理と、2RS及び2RNの大当たり状態の初期設定を行う処理とが共通化されているが、別々に行うこととしてもよい。
次に、上記ステップS206の第1可変入賞装置32aを開閉させるための第1可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、大当たり状態及び小当たり以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態や小当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、大当たり状態や小当たり状態の開始時にあっては、上記判別情報設定処理にて当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」〜「3」のいずれかが設定されている場合)にはステップS1202において、特別変動保留エリアの実行エリアにおいて第1変動フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS1202で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1202で肯定判別された場合には、ステップS1203に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態や小当たり状態の開始時にあっては、判別情報設定処理にて特別可変タイマに「2000」又は「500」が設定されている。
続くステップS1204では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1205で肯定判別された場合には、ステップS1206において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1207では、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ここでは、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として行われる当否抽選にて当選した場合に付与され得る出玉有り大当たりである「16RS」、「8RS」、「8RN」のいずれかであるか否か(「2RS」以外であるか否か)が判別される。
ステップS1207で肯定判別された場合には、ステップS1208において、特別可変タイマに対して、第1可変入賞装置32aの開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。一方、ステップS1207で否定判別された場合には、ステップS1209において、特別可変タイマに対して、第1可変入賞装置32aの開状態を維持する時間(0.4秒)に対応する値「100」を設定する。
ステップS1208、又は、ステップS1209の後、ステップS1210では、第1可変入賞装置32aを開状態とさせる処理を行い、ステップS1211では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1205で否定判別された場合には、ステップS1212において当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、大当たり状態又は小当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。ステップS1212で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態又は小当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1213においてラウンド数カウンタの値を1減算する。
続くステップS1214では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1214で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1215に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1216において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。
ステップS1216で肯定判別された場合には、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(4秒)に対応する値「1000」を設定する。一方、ステップS1216で否定判別された場合には、ステップS1218において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1217、又は、ステップS1218の後、ステップS1219において、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1220において、第1可変入賞装置32aを閉状態とさせる処理を行い、ステップS1221において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合、すなわち、第1可変入賞装置32aの開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1222に移行し、第1可変入賞装置32aへの入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、大当たり状態又は小当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、第1可変入賞装置32aに遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1222で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1222で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1213に移行する。これにより、1回のラウンド中に可変入賞装置32に対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間30秒が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1214で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態又は小当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1223に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1223の後、ステップS1224において、出玉有り大当たりであるか否かを判別する。ステップS1224で肯定判別された場合には、ステップS1225において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。一方、ステップS1224で否定判別された場合には、ステップS1226において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1225、又は、ステップS1226の後、ステップS1227において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。尚、ステップS1222で肯定判別された後の流れでステップS1223以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の第1可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1222で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1227で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1227の後、ステップS1228では、第1可変入賞装置32aを閉状態とさせる処理を行い、続くステップS1229では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1212で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して大当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1230に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ここで、終了設定処理について、図23を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、小当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1401で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1401で否定判別された場合には、ステップS1402において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参照し、8RNフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1402で肯定判別された場合には、ステップS1403において、モード記憶エリアに時間短縮モードに対応する値「12」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に時間短縮モードが付与されることとなる。
続くステップS1404では、変動回数カウンタに対して「90」を設定する。尚、変動回数カウンタとは、モード記憶エリアに「12」が設定される際、すなわち、時間短縮モードが開始される際に時間短縮モードの期間として設定される規定回数分の変動表示が全うされたことを把握するためのものである。ステップS1404の後、ステップS1415において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの開始を知らせる時短開始コマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1402で否定判別された場合、ステップS1405において、実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参照し、2RN90フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1405で肯定判別された場合、8RNフラグがオン設定されている場合と同様に、ステップS1403に移行する。
一方、ステップS1405で否定判別された場合には、ステップS1406において、2RN60フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1406で肯定判別された場合には、ステップS1407において、モード記憶エリアに「12」を設定し、ステップS1408において、変動回数カウンタに対して「60」を設定し、ステップS1415において、時短開始コマンドを設定してから、本処理を終了する。
さらに、ステップS1406で否定判別された場合には、ステップS1409において、2RN30フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1409で肯定判別された場合には、ステップS1410において、モード記憶エリアに「12」を設定し、ステップS1411において、変動回数カウンタに対して「30」を設定し、ステップS1415において、時短開始コマンドを設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS1409で否定判別された場合には、ステップS1412において、2RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1412で肯定判別された場合には、ステップS1413において、モード記憶エリアに「22」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に潜確モードが付与されることとなる。ステップS1413の後、ステップS1416において、サブ制御装置262に対して潜確モードの開始を知らせる潜確開始コマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS1412で否定判別された場合には、ステップS1414において、モード記憶エリアに「21」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。ステップS1414の後、ステップS1417において、サブ制御装置262に対して確変モードの開始を知らせる確変開始コマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
図22の説明に戻り、ステップS1230の後、ステップS1231において、当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態及び小当たり状態ではないことを示す「0」を設定する。その後、ステップS1232において、サブ制御装置262に対して大当たり状態又は小当たり状態を終了する旨の情報を伝える当たり終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、当たり終了コマンドには、上記終了設定処理で設定された変動回数カウンタの回数情報等が含まれている。
尚、通常処理(図10参照)のステップS207の第2可変入賞装置制御処理は、基本的に、第1可変入賞装置制御処理に対し、開閉制御の対象が第2可変入賞装置32bになり、第2変動フラグがオン設定されている場合に実行され、出玉有り大当たりであるか否かの判別に際して16RS又は8RSであるか否かを判別する点が異なるだけであるので、その説明を省略する。
次に、前記ステップS208の普通表示制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNcの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS2102で否定判別された場合、すなわち、普通図柄の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2102で肯定判別された場合には、ステップS2103において、普通保留カウンタNcから1を減算する。
続くステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図25を参照して、説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、大当たり状態又は小当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合、つまり、大当たり状態でも小当たり状態でもない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「12」、又は、「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(時間短縮モード又は確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0」であるか否かを判別する。尚、高入球状態では、「0〜99」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1〜99」の場合に当選となる。
ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、又は、ステップS2305で肯定判別された場合には、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、大当たり状態、小当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を8秒にするために「2000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「1」であるか否かを判別する。尚、低入球状態では、「0〜99」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1」の場合に当選となる。
ステップS2308で肯定判別された場合、すなわち、入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2309において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2309の後、又は、ステップS2308で否定判別された場合には、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2105の後、本処理を終了する。尚、普図変動設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し変動表示を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が開始される。上述したように普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を表示するように構成されており、表示されているのが「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え(変動)表示する。
また、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において普図表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。そして、この普図停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、当選である場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には「○」図柄(当選図柄)を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には「×」図柄を停止表示させる。
続いてステップS2110に進み、普図判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。ここで、普図判別情報設定処理について、図26を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第2始動入賞装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「12、21」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を4秒にするべく「1000」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第2始動入賞装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。さらに、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在の点灯が「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS209の始動入賞装置制御処理について図27のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。続くステップS2203では、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2203で肯定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが開状態である場合には、ステップS2204において、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、予め規定された第2始動入賞装置33bの開放時間が未だ経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2204で肯定判別された場合には、ステップS2205に移行し、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を1減算し、ステップS2207では、第2始動入賞装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球サポート抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて第2始動入賞装置33bが3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「100」)を設定する。ステップS2210のあと、本処理を終了する。
また、ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが3回開放される間のインターバル期間(第2始動入賞装置33bは閉状態)である場合には、ステップS2211に移行し、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2211で否定判別された場合、すなわち、未だインターバル期間が経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2211で肯定判別された場合には、ステップS2212で普通可変フラグをオンし、ステップS2213で普通可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では「1000」)を設定し、ステップS2214で、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図28を参照して受信割込み処理を説明し、その後図29を参照してメイン処理を説明する。
図28は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図30に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図29を参照して説明する。図29は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図30のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図31を参照して以下に説明する。
図31は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図28参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図30のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータ358aの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータ358aが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図32を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、小当たりか否かの情報、及びリーチ種別等の変動表示に関する情報(変動情報)が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示に関する変動情報、及び、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示に関する変動情報をそれぞれ4つ保留記憶することができる。結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアの実行エリアだけでなく、保留エリアに記憶された変動情報についても、サブ制御装置262において把握することが可能となっている。
以下、保留情報格納処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第1始動入賞装置33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチ種別の情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106において、消灯状態にある第1保留ランプ46aのうちの1つ(例えば、4つある第1保留ランプ46aのなかで消えているもののうち一番左側のもの)を点灯状態とする。本実施形態の第1保留ランプ46aは青色に発光する。続くステップS4107では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。本実施形態では、ステップS4107の連続予告抽選処理が特定演出決定処理を構成する。
尚、ステップS4107の連続予告抽選処理では、第1変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチ種別や遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチ種別や遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
さて、本実施形態では、ステップS4107の後、ステップS4113において、詳しくは後述する保留アイコン設定処理を行う。つまり、本実施形態では、詳しくは後述する特定演出としての「車演出」に際して使用することのできる特定オブジェクトとしての「車」を遊技者の好みでカスタマイズすることができようになっている。ステップS4113の後、本処理を終了する。
また、ステップS4102で否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、小当たりか否かの情報、リーチ種別の情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、消灯状態にある第2保留ランプ46bのうちの1つ(例えば、4つある第2ランプ46bのなかで消えているもののうち一番左側のもの)を点灯状態とする。本実施形態の第2保留ランプ46bは赤色に発光する。続くステップS4112では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。尚、ステップS4112の連続予告抽選処理は、ステップS4107の連続予告抽選処理を第2始動入賞装置33bへの入球に対応させるだけであり、説明は省略する。ステップS4112の後、ステップS4114において、詳しくは後述する保留アイコン設定処理を行ってから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3915へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図33に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、左図柄表示領域、中図柄表示領域、及び右図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0〜8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261から送信された図柄コマンドが確変大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す「AA11」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、図柄コマンドが通常大当たりに対応する図柄を停止させる旨を示す「AA12」である場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2〜4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合わせを決定する。
左・中・右の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、左・中・右の図柄表示領域の各停止図柄の組合わせを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0〜8)のカウンタ値が用意されている。左図柄カウンタCLにより左図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、右図柄カウンタCRにより右図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図34に示すように、ステップS4001では、左図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、左・中・右の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において右図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において左図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、左図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、左図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、右図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左・中・右の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(左図柄表示領域の図柄と右図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合わせ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが前後外れ図柄の組合わせであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合わせである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外図柄(前後外れ以外リーチ)の組合わせである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっているため、ステップS4011において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図36を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報記憶エリアに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS4205では、点灯状態にある第1保留ランプ46aのうちの1つ(例えば、点灯している第1保留ランプ46aのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4205の後、ステップS4209に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4206において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4207では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。尚、本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
続くステップS4208では、点灯状態にある第2保留ランプ46bのうちの1つ(例えば、点灯している第2保留ランプ46bのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4208の後、ステップS4209に移行する。
ステップS4209では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4209の予告設定処理では、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4107の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチ種別は何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。
ステップS4209の後、ステップS4210において、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン411をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコンの種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、保留アイコン記憶エリアの記憶内容に基づいて、消化順で最大4つの保留アイコン411が装飾図柄表示装置42の左下の保留表示エリア405に表示される、そして、変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン411が消去されるとともに、その右側に配置されていた保留アイコン411が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。
ステップS4210の後、ステップS4211において、今回の変動表示が出玉有り大当たりに対応する変動表示であるか否かを判別する。ステップS4211で肯定判別された場合には、ステップS4212において、サブ制御装置262側で特別図柄(装飾図柄)の変動回数をカウントするためのサブ側変動回数カウンタをリセットしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS4111において否定判別された場合には、ステップS4213において、サブ側変動回数カウンタを1加算してから、本処理を終了する。つまり、サブ側変動回数カウンタは、出玉無し大当たり(「2RS」、「2RN」)や、「小当たり」ではリセットされずに、加算され続ける。
尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化される構成であるため、複数回の第1変動表示に関して連続予告が行われる場合には、かかる第1変動表示の変動表示中に第2始動入賞装置33bへの入球があると、第2変動表示が前記複数回の第1変動表示の間に割り込んで、連続予告が途切れる場合がある。これに対し、本実施形態では、連続予告として使用される演出は、連続予告が行われない場合の通常の変動表示に際しても導出され得る表示演出(単独の変動表示を対象として導出され得る演出)が用いられる。このため、連続予告が途切れても、何ら違和感は生じない。
図32の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、変動表示を開始させる際には、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4105の連続予告抽選処理参照)がオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3907の表示設定処理では、大当たり又は小当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、ステップS3907の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図37を参照して説明する。先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態又は小当たり状態の開始を告げるオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、残りのラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、オープニングコマンドに含まれる情報に基づいて、「16RS」であれば「16」を設定し、「8RS」、「8RN」であれば「8」を設定し、「2RS」、「2RN」、「小当たり」であれば「2」を設定する。
その後、ステップS4703において、出玉有り大当たりであれば8秒間のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行ってから、本処理を終了する。尚、サブ制御装置262には、大当たり種別と、残りラウンド数と、大当たり状態中の各種演出態様との対応関係を記憶するテーブル等が設けられており、当該テーブルを参照して対応する演出を選択し、それを実行させることとなる。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4704においてインターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4704で肯定判別された場合、ステップS4705において、出玉有り大当たりであれば最大で30秒のラウンド中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4704で否定判別された場合、ステップS4706において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4706で肯定判別された場合、ステップS4707でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4708で出玉有り大当たりであれば4秒のインターバル中の演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
ステップS4706で否定判別された場合、ステップS4709においてエンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4709で肯定判別された場合、ステップS4710でラウンド把握カウンタを1減算し、ステップS4711で出玉有り大当たりであれば10秒のエンディング演出の設定を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、出玉有り大当たり以外の大当たりや小当たりの場合には、オープニング期間(2秒)、ラウンド期間(0.4秒)、インターバル期間(1秒)、及び、エンディング期間(1秒)といった各期間に区切って演出を設定するのではなく、全期間を通じた演出(アナウンス等)が行われるような設定を行うこととしている。
ステップS4709で否定判別された場合、ステップS4712において当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4712で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4712で肯定判別された場合には、ステップS4713において、エンディング表示を直ちに終了させ、変動表示が行われる通常遊技状態の態様とする設定を行う。その後、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3908、ステップS3909、及び、ステップS3910では、パチンコ機10と、遊技者が携帯する携帯通信端末(例えば、スマートフォン等)との間のデータの受け渡しに関する処理を実行する。つまり、本実施形態では、パチンコ機10と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技者の遊技に関するデータをやりとりすることができるように構成されている。
ここで、遊技システムの全体の概略構成について、図38を参照して説明する。パチンコ機10から携帯通信端末に情報を送る方法としては、装飾図柄表示装置42において二次元コードである符号情報としてのQRコード(登録商標)を表示し、これを携帯通信端末で読み取らせることによって行われる。本実施形態における携帯通信端末は、装飾図柄表示装置42で表示されたQRコードを読み取り可能な読み取り手段(カメラやデコーダ等)と、サーバと通信可能な通信手段と、サーバから供給されるデータ(ウェブページ等)等を表示可能な携帯表示手段(ディスプレイ)とを備えている。
携帯通信端末では、QRコードを読み取ることで、携帯通信端末にプリインストール等されている変換アプリ(バーコードリーダー)によって、URL(Uniform Resource Locator)形式の文字列情報を得ることができ、該文字列情報に含まれるサーバのアドレス情報等に基づいてサーバにアクセスする(該文字列情報で示される処理を要求する)。
サーバでは、携帯通信端末からの要求に応じた表示を行うとともに、前記文字列情報に含まれる各種情報を、パチンコ機10の機種(遊技機ID)毎、かつ、遊技者(携帯通信端末の識別情報)毎に蓄積記憶する。さらに、蓄積記憶された各種情報から判断される情報(大当たり回数や変動回数に応じて付与されるランク等)や、遊技者による設定についても記憶する。また、携帯通信端末からの要求に応じて、遊技者に対応して蓄積記憶されている各種情報に基づいたパスワードを発行する。
そして、遊技者が当該パスワードをパチンコ機10に入力することで、遊技者に対応する各種情報を反映させた遊技を行うことができるようになっている。本実施形態では、サーバから発行されたパスワードをパチンコ機10に入力することで、パスワードを入力せずに遊技を行う場合に比べて、演出のバランスが変化したり、パスワードを入力せずに遊技を行う際には導出されることのない演出が導出され得るようになったりする。以下、パスワードを入力して行う遊技を「モバイル連動遊技」と称し、パスワードを入力せずに行う遊技を「否モバイル連動遊技」と称する。
また、本実施形態のサブ制御装置262は、遊技者の遊技に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段としての遊技情報記憶エリアと、遊技者の趣味嗜好に関する情報である選択情報を蓄積記憶可能な選択情報記憶手段としての選択情報記憶エリアとを備えている。本実施形態の遊技情報としては、「変動回数」と、「大当たり回数」と、「第1〜第3のプレミアムリーチを導出させたことがあるか否かの情報」とがある。これに対応して、遊技情報記憶エリアには、モバイル連動遊技状態における変動回数をカウントする変動数カウンタと、モバイル連動遊技状態における大当たり回数をカウントする大当たり数カウンタと、モバイル連動遊技状態において第1〜第3の各種プレミアムリーチが導出された場合にオンされる3つの経験済みフラグとが設けられている。尚、本実施形態では、変動数カウンタ及び大当たり数カウンタが遊技情報カウント手段を構成する。
尚、否モバイル連動遊技状態や、モバイル連動遊技状態でも初期の状態では、第1〜第3のプレミアムリーチのうち第1プレミアムリーチしか導出させることができない。これに対し、モバイル連動遊技状態において一度でも第1プレミアムリーチが導出された場合には、以降のモバイル連動遊技状態において、第2プレミアムリーチが導出可能とされるとともに、既に導出されたことのある第1プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。また、第2プレミアムリーチが導出可能とされた状態で、第2プレミアムリーチが導出されると、第3プレミアムリーチが導出可能とされるとともに、既に導出されたことのある第1及び第2プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。さらに、第3プレミアムリーチが導出可能とされた状態で、第3プレミアムリーチが導出されると、第1〜第3プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。
加えて、モバイル連動遊技状態において、第1プレミアムリーチが導出されると、第1経験済みフラグがオンされ、第2プレミアムリーチが導出されると、第2経験済みフラグがオンされ、第3プレミアムリーチが導出されると、第3経験済みフラグがオンされる。ちなみに、プレミアムリーチは「16RS」に対応しており、プレミアムリーチが導出された場合には、その時点で「16RS」の大当たり状態が発生することを把握することができる。本実施形態では、プレミアムリーチの発生確率がアップすると、その分だけ、確変大当たりに当選した場合の変動表示の停止表示の際に奇数のゾロ目が停止する確率がダウンするように構成されている。
また、上記のように、本実施形態では、通常モード、確変モード、時間短縮モード、潜確モードのうちいずれの遊技モードに滞在しているかを示唆、又は、教示するべく、装飾図柄表示装置42において、通常ステージ、確変ステージ、引き戻しステージ、前兆ステージのうちいずれかの演出ステージが表示されるように構成されている。そのうち、通常モードに滞在していることを示す「通常ステージ」については、背景や登場キャラクタ等が変化するとともに、演出方法も変化する第1ステージ、第2ステージ、第3ステージの3つのステージが用意されている。例えば、サブ制御装置262の通常処理において、定期的に十字ボタン126の入力情報が検出されたか否かを判別し、肯定判別された場合には通常ステージにおける装飾図柄の変動停止状態(後述する各種メニュー画面は非表示の状態)、又は、高速変動状態(装飾図柄がいずれも変動中の状態)であるか否かを判別する。ここで肯定された場合に、十字ボタン126の「右又は下」の入力であるか否かを判別し、肯定判別された場合には、第1ステージ→第2ステージ→第3ステージ→第1ステージ・・・の順番に演出ステージを変更し、否定判別された場合には、第3ステージ→第2ステージ→第1ステージ→第3ステージ・・・の順番に演出ステージを変更する。
加えて、大当たり状態にも3つのステージが用意されている。より具体的に、装飾図柄表示装置42の変動表示において、偶数のゾロ目が停止表示された場合には、出玉有りの大当たり状態のいずれかが発生し(第2始動入賞装置33bへの入球に基づく変動表示であれば出玉有り大当たり状態が確定する)、「7」以外の奇数のゾロ目が停止表示された場合には、出玉有り大当たり状態のいずれかが発生し、「7」のゾロ目が停止表示された場合には、「16RS」が発生する。本実施形態では、装飾図柄表示装置42の変動表示において、偶数のゾロ目、又は、「7」以外の奇数のゾロ目が停止表示された場合、大当たり状態中に大当たり種別を教示するための演出(「昇格演出」)が行われるが、かかる演出の違いによって大当たり状態中のステージが3つ(正確には、「16RS」確定用のものも含めて4つ)に分けられている。
本実施形態では、変動表示に際して偶数のゾロ目が停止表示された場合には「確変大当たり」、「7」以外の奇数のゾロ目が停止表示された場合には「16RS」といった上位の大当たり種別であることを、大当たりラウンドの開始時に告知する「いきなり告知ステージ(例えば、内部的に上位の大当たり種別である場合に、演出ボタン125の操作を契機として行われる50%で当選する抽選を1回して当選した場合に成功演出)」と、第7ラウンドの終了時に告知する「最終告知ステージ(例えば、内部的に上位の大当たり種別である場合に、演出ボタン125の操作を契機として行われる5%で当選する抽選を最大15回して当選した場合に成功演出)」と、第2〜第7ラウンドのいずれかにおいて遊技者が演出ボタン125等の操作で参加する昇格演出が導出される「チャンス演出ステージ(例えば、内部的に上位の大当たり種別である場合に、第2〜第7ラウンドの開始時に50%の確率で導出される昇格演出期間中の演出ボタン125の操作を契機として行われる30%で当選する抽選にて当選した場合に成功演出)」とが用意されている。そして、大当たり状態の開始時にステージを選択するセレクト画面が表示され、十字ボタン126でカーソルを所望のステージに対応する選択肢に合わせて演出ボタン125を操作すると、対応するステージで大当たりラウンドが開始されることとなる。
加えて、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において変動表示中に演出ボタン125の操作を促す表示がなされ、設定期間内における演出ボタン125の操作(押圧)の有無や、演出ボタン125の操作回数(連打回数)に応じて導出される演出が変化するといったボタン演出が行われる場合がある。
本実施形態の選択情報としては、通常の遊技状態における各演出ステージでの変動回数、「いきなり告知ステージ」、「最終告知ステージ」、「チャンス演出ステージ」の各選択回数、及び、ボタン演出に際して演出ボタン125を操作したのか否か、及び、演出ボタン125を何回操作したのかの情報がある。すなわち、選択情報記憶エリアには、「第1ステージ」、「第2ステージ」、「第3ステージ」での変動回数をそれぞれカウントする滞在ステージカウンタと、「いきなり告知ステージ」、「最終告知ステージ」、「チャンス演出ステージ」の選択回数をそれぞれカウントする大当たりステージ選択カウンタと、ボタン演出に際して演出ボタン125の操作が全くなされなかった場合にカウントされるボタンカウンタと、ボタン演出に際して演出ボタン125が操作された総回数がカウントされる連打カウンタとが設けられている。特に、本実施形態では、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタは、個人用と、統計用とで2セットずつ設けられている。
また、詳しくは後述するが、本実施形態では、装飾図柄表示装置42に表示される画像オブジェクト(キャラクタ等)のデザイン等を変更可能とするカスタマイズ機能を備えている。さらに、本実施形態では、基本的に、モバイル連動遊技を行っている場合にのみカスタマイズ機能を利用することができるように構成されている。加えて、サブ制御装置262には、モバイル連動遊技中に行われたカスタマイズに関するカスタマイズ情報を記憶するカスタマイズ情報記憶エリアが設けられており、カスタマイズ情報ついても遊技情報等と同様に蓄積記憶されるようになっている。
本実施形態では、以上のような大当たり回数や変動回数等の遊技情報、遊技者が選択可能な事項に関して何を何回選択したのかを計数した選択情報等の各種情報がQRコードに含まれるように構成されている。尚、本実施形態では、パチンコ機10と、遊技者が操作する携帯通信端末と、サーバとによって遊技システムが構成されている。
次に、ステップS3908のメニュー表示処理について、図39を参照して説明する。先ず、ステップS6101では、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)において変動表示中であるか否かを判別する。ステップS6101で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS6101で否定判別された場合には、ステップS6102において、大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS6102において肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS6102で否定判別された場合には、ステップS6103において演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS6103で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS6103で肯定判別された場合には、ステップS6104において、トップメニュー画面の表示中であるか否かを判別する。ステップS6104で否定判別された場合には、ステップS6105において、装飾図柄表示装置42においてトップメニュー画面を表示する処理を行う。図40(a)に示すように、トップメニュー画面には、「パスワード入力(モバイル連動遊技開始)」、「コード発行(初回登録・モバイル連動遊技終了)」、「モバイル連動遊技データ消去」、「遊技履歴」、「メニュー画面を閉じる」の操作項目が表示される。ステップS6105の後、本処理を終了する。
また、ステップS6104で肯定判別された場合には、ステップS6106において、パスワードセレクト操作(「パスワード入力(モバイル連動遊技開始)」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS6106において肯定判別された場合には、ステップS6107においてパスワード入力画面を表示してから、本処理を終了する。
図40(b)に示すように、パスワード入力画面では、パスワードに使用される「A〜Z」及び「1〜9」の英数字、「一字消去」、「決定」、「戻る」の選択項目が表示されるとともに、パスワードとして入力される8文字のワードを1字ずつに分けて表示するために、8つ横並びで存在するコマ(マス目)によって構成されるワード表示部が表示される。さらに、パスワード入力画面には、パスワードに使用される英数字、「一字消去」、「決定」、「メニューに戻る」のいずれを選択しているかを示す入力カーソルと、8コマで構成されるワード表示部のうち入力カーソルで英数字を選んで入力操作した場合にいずれのコマに英数字が入力されるのかを示す入力場所カーソルとが表示される。
また、ステップS6106で否定判別された場合には、ステップS6108において、コード発行操作(「コード発行(初回登録・モバイル連動遊技終了)」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS6108において肯定判別された場合には、ステップS6109において、コード発行画面を表示する処理を行う。図40(c)に示すように、コード発行画面では、「コード発行(モバイル連動遊技終了)」、「初回登録」、「トップメニューに戻る」の操作項目が表示される。ステップS6109の後、本処理を終了する。
また、ステップS6108で否定判別された場合には、ステップS6110において、モバイル連動遊技データ消去操作(「モバイル連動遊技データ消去」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS6110において肯定判別された場合には、ステップS6111において、データ消去画面を表示する処理を行う。
尚、データ消去画面では、モバイル連動遊技データを消去しますかという文字の表示と、「はい」、「いいえ」の選択項目が表示される。そして、「はい」の項目にカーソルを合わせて決定入力が行われた場合に、モバイル連動遊技に関する遊技者個人の各種情報(遊技情報や選択情報等)が消去される。さらには、モバイル連動遊技中であることを示すモバイル連動遊技中フラグがオフ設定される。ステップS6111の後、本処理を終了する。
また、ステップS6110で否定判別された場合には、ステップS6112において、遊技履歴表示操作(「遊技履歴」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS6112で肯定判別された場合には、ステップS6113において、遊技履歴画面を表示してから、本処理を終了する。
また、ステップS6112で否定判別された場合には、ステップS6114においてメニュー画面を閉じる操作(「メニュー画面を閉じる」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS6114において肯定判別された場合には、ステップS6115において、トップメニュー画面をクローズさせてから、本処理を終了する。一方、ステップS6114で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、各種メニュー画面表示中のカーソルの操作は、例えば、サブ制御装置262の通常処理において、定期的に十字ボタン126の入力情報が検出されたか否かを判別し、肯定判別された場合には、各種メニュー画面の表示中であるか否かを判別し、肯定判別された場合には、各メニュー画面に対応する十字ボタン126の操作に応じたカーソルの移動を行う。
次に、ステップS3909のパスワード入力処理について、図41を参照して説明する。先ず、ステップS6201では、装飾図柄表示装置42においてパスワード入力画面が開かれているか否かを判別する。ステップS6201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6201で肯定判別された場合には、ステップS6202において、演出ボタン125の操作があったか否かを判別する。ステップS6202で否定判別された場合には、ステップS6216において、装飾図柄表示装置42の変動表示が開始されるか否かを判別する。
ステップS6216で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6216で肯定判別された場合には、ステップS6217において、パスワード入力画面を含めたメニュー画面をクローズし、装飾図柄表示装置42の装飾図柄の変動表示を視認させる状態としてから、本処理を終了する。
また、ステップS6202で肯定判別された場合には、ステップS6203において、トップメニューに戻る入力操作であるか否かを判別する。ステップS6203で肯定判別された場合には、ステップS6204に移行して、装飾図柄表示装置42においてトップメニューを表示してから、本処理を終了する。
一方、ステップS6203で否定判別された場合には、ステップS6205において、パスワードを構成する各ワードの入力操作であるか否かを判別する。ステップS6205で肯定判別された場合には、ステップS6206において、入力カーソルで指定されたワードを入力場所カーソルで指定されたワード表示部のコマに表示する処理を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、既にパスワードが入力されている状態であるか否かに関わらず、パスワードの入力を行えるように構成されているが、例えば、ステップS6203で否定判別された場合に、モバイル連動遊技中であるか否かを判別し、肯定判別された場合には、「既にパスワード入力済みです。新たなパスワードを入力する場合には、現在のパスワードを消去してください」等の注意事項説明の表示を行ってから、本処理を終了するように構成してもよい。
また、ステップS6205で否定判別された場合には、ステップS6207において、ワード表示部にて入力されたワードを1文字消去する操作であるか否かを判別する。ステップS6207で肯定判別された場合には、ステップS6208において、ワード表示部のうち入力場所カーソルで指定されたコマのワード、或いは、入力場所カーソルで指定されたコマにワードが未だ入力されていない場合にはその前(1つ左)のコマのワードを消去する処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS6207で否定判別された場合、すなわち、遊技者がワード表示部においてパスワードを入力し終えたため、入力カーソルを「決定」の操作項目に合わせた状態で演出ボタン125を操作した場合には、ステップS6209においてパスワード認証処理を行う。続くステップS6210では、入力されたワードの組合わせが、有効なパスワードの組合わせとして予め登録されているものであるか否かを判別する。すなわち、上記した英数字の組合わせ全てがパスワードとして使用されているのではなく、使用されない組合わせも存在する。
ステップS6210で肯定判別された場合には、ステップS6211において、入力エラー表示処理を行ってから、本処理を終了する。すなわち、入力エラー表示処理では、「パスワードが違います」といった表示を行うとともに、遊技者の承諾を得る操作項目を当初からカーソルで選択されている状態で表示し、遊技者が演出ボタン125を操作すると、パスワード入力画面に戻るような設定を行う。
また、ステップS6210で否定判別された場合には、ステップS6212において、入力されたパスワードに含まれる情報をパチンコ機10の遊技に反映させるパスワード反映処理を行う。ステップS6212の後、ステップS6213において、パスワード入力の完了を示す入力完了アナウンス(例えば、装飾図柄表示装置42における2秒間の画像表示)を実行させる処理を行う。その後、ステップS6214において、モバイル連動遊技中であることを示すモバイル連動遊技中フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
尚、パスワードには、遊技者が遊技した際に特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)において行われた変動表示の回数(変動回数)に応じて付与される変動ランクと、大当たり状態が発生した回数(大当たり回数)に応じて付与される大当たりランクと、予め定められた特定の演出としての第1〜第3のプレミアムリーチを導出させたことがあるか否かに応じて付与される経歴ランクとの情報が含まれるとともに、遊技者の遊技に関する好みの情報等も含まれるようになっている。
次に、ステップS3910のQRコードの発行に関する処理(コード発行処理)について、図42を参照して説明する。先ず、ステップS6301では、装飾図柄表示装置42においてコード発行画面が開かれているか否かを判別する。ステップS6301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6301で肯定判別された場合には、ステップS6302において、演出ボタン125の操作があったか否かを判別する。ステップS6302で否定判別された場合には、ステップS6316において、装飾図柄表示装置42の変動表示が開始されるか否かを判別する。
ステップS6316で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6316で肯定判別された場合には、ステップS6316において、QRコードを表示中であるか否かを判別する。ステップS6317で否定判別された場合には、ステップS6318において、コード発行画面を含めたメニュー画面をクローズし、装飾図柄表示装置42の装飾図柄の変動表示を視認させる状態としてから、本処理を終了する。
一方、ステップS6317で肯定判別された場合には、ステップS6319において、モバイル連動遊技中フラグをオフ設定してから、ステップS6318でコード発行画面を含めたメニュー画面をクローズする処理を行い、本処理を終了する。
一方、ステップS6302で肯定判別された場合には、ステップS6303において、初回登録の入力操作であるか否かを判別する。ステップS6303で肯定判別された場合には、ステップS6304において、モバイル連動遊技中であるか否か(モバイル連動遊技中フラグがオン設定されているか否か)を判別する。ステップS6304で否定判別された場合には、ステップS6305において、初回登録に対応するQRコードを設定し、表示する処理を行ってから、本処理を終了する。「初回登録」のサブページで表示されるQRコードには、遊技機ID、サーバアドレス、初回遊技であることの情報が含まれる。
尚、初回登録のQRコードには遊技情報等が含まれていないが、次回以降のQRコードには遊技情報、選択情報、及び、カスタマイズ情報が必ず含まれるように構成されている。また、QRコードを携帯通信端末で読み取ることで、携帯通信端末のディスプレイにおいて、上記したサーバアドレスや遊技情報等がURL形式の文字列で表示されるとともに、サーバにアクセスすることで、遊技情報等がサーバに送信されることとなる。
また、ステップS6304で肯定判別された場合には、ステップS6306において、例えば、「モバイル連動遊技データを消去してから登録を行ってください」等の注意事項説明の表示を行ってから、本処理を終了する。すなわち、本実施形態では、モバイル連動遊技に関する遊技者の個人データが残っている状態では、初回登録が行えないように構成されている。尚、モバイル連動遊技状態及び否モバイル連動遊技状態のどちらであっても、初回登録のコードを発行できるように構成することとしてもよい。
また、ステップS6303で否定判別された場合には、ステップS6307において、QRコードを表示させるための入力操作であるかを判別する。ステップS6307で肯定判別された場合には、ステップS6308において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS6308で肯定判別された場合には、ステップS6309において、QRコードを設定するとともに、それを装飾図柄表示装置42において表示する処理を行う。本実施形態では、「コード発行(遊技終了)」のサブページで表示されるQRコードには、パチンコ機10を識別する遊技機ID、遊技機メーカーが運営するサーバの住所、今回のモバイル連動遊技における遊技情報、及び、選択情報等が含まれる。特に、遊技情報として、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び、経験済みフラグの記憶内容が含まれ、選択情報として、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、連打カウンタの個人用及び統計用の両方の記憶内容、及び、詳しくは後述するカスタマイズに関するカスタマイズ情報が含まれるようになっている。ステップS6309の後、本処理を終了する。
一方、ステップS6308で否定判別された場合には、ステップS6310において、「出力できるデータがありません。モバイル連動遊技を行う場合には、サーバで発行されたパスワードを入力してください」等の注意事項説明の表示を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS6307で否定判別された場合には、ステップS6311において、QRコードを表示中であるか否かを判別する。ステップS6311で肯定判別された場合、すなわち、QRコード表示画面において、「戻る(QRコード表示画面を消去する)」の操作入力が行われた場合には、ステップS6312において、パチンコ機10に記憶されている遊技者個人の遊技データを消去する処理を行う。より具体的に、ステップS6312では、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び経験済みフラグがリセットされる(カウンタ値は0に、フラグはオフにされる)とともに、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタのうち個人用のものがリセットされるようになっている。さらに、カスタマイズ情報記憶エリアに記憶されている各種カスタマイズ情報についても消去されるようになっている。
尚、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタのうち統計用のものは、この時点ではリセットされない。そして、統計用の記憶エリアは、1週間分の選択情報を1日ごとに区別して記憶可能に構成され、日付をカウントする日付カウンタに基づいて、1週間を過ぎた情報を消去する構成となっている。
さらに、本実施形態では、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び、個人用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、連打カウンタへのカウント、経験済みフラグ、及び、カスタマイズ情報記憶エリアへの記憶はモバイル連動遊技にのみ行われる。その一方で、統計用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタへのカウントへの記憶は、モバイル連動遊技だけでなく、否モバイル連動遊技においても行われる。これらの構成に対応して、QRコードには、遊技者個人の遊技情報及び選択情報だけでなく、他の遊技者の分も含めた1週間分の選択情報及びアンケート情報が含まれ得るように設定される。
ステップS6312の後、ステップS6313において、モバイル連動遊技中フラグをオフ設定し、ステップS6314において、コード発行画面を含めたメニュー画面をクローズしてから、本処理を終了する。
また、ステップS6311において否定判別された場合、すなわち、コード発行画面を表示させたが、QRコードを発行させることなく、トップメニューに戻る操作入力が行われた場合には、ステップS6315において、トップメニューを表示させる処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、装飾図柄表示装置42が表示手段に相当し、装飾図柄表示装置42においてQRコードを表示させる機能が情報出力手段を構成する。
ここで、所定の携帯通信端末(例えば、携帯電話やスマートフォン等)からアクセスがあった場合の「サーバ」の処理(アクセス対応処理)について、図43を参照して説明する。尚、サーバは、携帯通信端末から、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び経験済みフラグと、個人用及び統計用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタと、カスタマイズ情報記憶エリアとの情報が送信されてきた場合に、これらの情報を記憶可能なように、サーバ側変動数カウンタ、サーバ側大当たり数カウンタ、サーバ側経験済みフラグを具備するサーバ側遊技情報記憶エリアと、個人用及び統計用のサーバ側滞在ステージカウンタ、サーバ側大当たりステージ選択カウンタ、サーバ側ボタンカウンタ、サーバ側連打カウンタを具備するサーバ側選択情報記憶エリアと、サーバ側継続表示オブジェクト情報蓄積記憶手段としてのサーバ側カスタマイズ情報記憶エリアとを備えている。
先ず、ステップS6401では、携帯通信端末からのアクセスがあるか否かを判別する。ステップS6401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6401で肯定判別された場合には、ステップS6402において、携帯通信端末から送信されてきた情報の中に初回である旨の情報が含まれているか否かを判別する。
ステップS6402で肯定判別された場合には、ステップS6403において、サーバ側の記憶領域(サーバ側遊技情報記憶エリア、サーバ側選択情報記憶エリア、サーバ側カスタマイズ情報記憶エリア)に対して、当該携帯通信端末を介してアクセスしてきた遊技者個人の遊技情報、選択情報、及び、カスタマイズ情報を蓄積記憶するための記憶エリアを設定する処理を行う。尚、本実施形態では、サーバ側選択情報記憶エリアに関しては、個人用のものと、統計用のものとが存在するが、サーバ側遊技情報記憶エリア、及び、サーバ側カスタマイズ情報記憶エリアについては個人向けのものだけが存在する。
続く、ステップS6404では、携帯通信端末のディスプレイに対し、初回用のQRコードを使用したアクセスに対応する初回用のウェブページを表示する処理を行ってから、本処理を終了する。より具体的には、形式的なユーザー登録の後、初回用のパスワードを表示するようになっている。尚、初回用のパスワードには、初回の遊技であることの情報が含まれている。また、ステップS6404では、アクセスしてきた携帯通信端末に対してCookie(HTTP cookie)情報を記憶させる。これにより、携帯通信端末は、次回以降にサーバにアクセスする際に、前記Cookie情報についてもサーバに送信するようになり、サーバでは、遊技者側がログインしなくても、Cookie情報を確認することで、どの蓄積データを持つ遊技者の携帯通信端末がアクセスしてきたのかを把握し、対応する表示を行うようになっている。尚、サーバにアクセスする度に毎回IDパスワードを入力してログインするように構成してもよい。
また、ステップS6402で否定判別された場合、すなわち、モバイル連動遊技を終えた遊技者の携帯通信端末からQRコードに基づくアクセスを受けた場合には、ステップS6405において、携帯通信端末から送信されてきた情報から変動回数情報(変動数カウンタの値を示す情報)を読み取り、今回の変動回数を、既にサーバ側変動数カウンタに記憶されている変動回数に加算し、演算後の値を新たにサーバ側変動数カウンタに記憶する。
続くステップS6406では、携帯通信端末から送信されてきた情報から大当たり回数情報(大当たり数カウンタの値を示す情報)を読み取り、今回の大当たり回数を、既にサーバ側大当たり数カウンタに記憶されている変動回数に加算し、演算後の値を新たにサーバ側大当たり数カウンタに記憶する。
さらに、ステップS6407では、携帯通信端末から送信されてきた情報からプレミアムリーチの発生情報(オンされた経験済みフラグを示す情報)を読み取り、発生が確認された場合には、対応するサーバ側経験済みフラグをオンにする。
その後、ステップS6408において変動ランク判定処理を行う。本実施形態では、遊技者がモバイル連動遊技をどれだけ行ったかによってランク付けが行われ、ランクが高くなるほど、演出の機能が充実したり、初期の状態に比べて演出のバランスがより大きく変化したりする。ランクの判定は、基本的にサーバにおいて行われ、当該ステップS6408では、サーバ側変動数カウンタに記憶されている変動回数が、予め定められた規定回数以上であるか否かを判別することにより、変動回数に関するランク(変動ランク)を判定することとなる。本実施形態では、変動ランクは、第1ランク(初期ランク)において1000回の変動表示が行われることで第2ランクに更新可能とされる。また、第2ランク→第3ランクまでは3000回転であるが、それ以降はランクを1つ更新するために5000回転を必要とする。
続くステップS6409では、大当たりランク判定処理を行う。本実施形態では、大当たりランクは、第1ランク(初期ランク)において10回の大当たり状態が実行されることで第2ランクに更新可能とされる。また、第2ランク→第3ランクまでは30回、第3ランク→第4ランクまでは50回であるが、それ以降はランクを1つ更新するために80回を必要とする。
続くステップS6410では、経歴ランク判定処理を行う。本実施形態では、経歴ランクは、モバイル連動遊技中にプレミアムリーチを導出させたことがなく、第1プレミアリーチしか導出させることのできない第1ランクと、第1ランクにおいて第1プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって第2プレミアムリーチの導出が可能となるとともに、第1プレミアムリーチの導出確率がアップする第2ランクと、第2ランクにおいて第2プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって、第3プレミアムリーチの導出が可能となるとともに、第1及び第2プレミアムリーチの導出確率がアップする第3ランクと、第3ランクにおいて第3プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって、第1〜第3プレミアムリーチの導出確率がアップする第4ランクとがある。
続くステップS6411では、携帯通信端末から送信されてきた情報から各種選択情報(個人用及び統計用の両方の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタの値を示す情報)を読み取り、対応するカウンタに加算する処理を行ったり、対応するフラグをセットする処理を行ったりする。本実施形態では、携帯通信端末を介して、遊技者個人の選択情報だけでなく、当該遊技者が遊技したパチンコ機10を遊技したその他の遊技者の選択情報についても送信されてくるため、遊技者個人の選択情報は、サーバ側遊技情報記憶エリアにおける遊技者個人の選択情報を記憶可能な個人選択情報記憶エリアに記憶され、その他の遊技者も含む選択情報は、同一機種を遊技する遊技者全体の選択情報を記憶可能な全体遊技情報記憶エリアに記憶される。
続くステップS6412では、携帯通信端末から送信されてきた情報から各種カスタマイズ情報を読み取り、サーバ側カスタマイズ情報記憶エリアの対応する記憶エリアに記憶する処理を行う。
その後、ステップS6413において、携帯通信端末のディスプレイに対し、ステップS6408〜ステップS6410で判定されたランクや、ステップS6411やステップS6412で追加された選択情報の蓄積データやカスタマイズ情報等を反映させたウェブページを表示する処理を行った後、本処理を終了する。該ウェブページには、パチンコ機10の大当たり確率等の仕様を教示する「スペック」、遊技者個人の遊技記録を確認することができる「個人データ管理」、次回のモバイル連動遊技におけるカスタマイズに関して遊技者が選択可能な項目の設定を行う「設定」、蓄積された遊技情報、選択情報、及び、カスタマイズに関する設定情報等に基づいて新しいパスワードを発行することのできる「パスワード発行」等の操作項目がある。
次に、「サーバ」のパスワードを発行する処理(パスワード発行処理)について、図44を参照して説明する。先ず、ステップS6501では、パスワード発行の要求があったか否かを判別する。ステップS6501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS6501で肯定判別された場合には、ステップS6502において、カスタマイズ情報判定処理を行う。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において行われる特定演出に導出されるオブジェクトのカスタマイズをパチンコ機10及びサーバの両方で行えるように構成されており、ここでは、サーバ上での設定を確認する処理を行うこととしている。尚、カスタマイズのパチンコ機10側で設定可能な内容と、サーバ側で設定可能な内容とは異なるが、具体的な内容については後述する。
続くステップS6503では、変動ランク、大当たりランク、経歴ランク、遊技者個人の選択情報、サーバ側残変動回数記憶エリアの値、サーバ側残変動回数記憶エリアの値、及び、カスタマイズに関する設定情報を参照して、パスワードを設定するパスワード設定処理を行う。
パチンコ機10のサブ制御装置262は、変動ランク、大当たりランク、経歴ランクを記憶するランク記憶エリアを備えており、パスワード入力処理のパスワード反映処理(図41のステップS6212参照)において、パースワードに含まれるランク記憶エリアに対応する情報を記憶する。これにより、ランクに応じた演出を堪能することができるようになる。本実施形態では、変動ランク及び大当たりランクに応じて、所定の演出に際して登場するキャラクタのデザインの選択や、所定のタイミングで出力される音声パターンの選択を行うことが可能となる。また、例えば、スーパーリーチを行う場合に、ランク記憶エリアに記憶されている値を確認して、複数ある演出テーブルの中から対応する演出テーブルを選択することとしてもよい。尚、ランク記憶エリアの記憶内容は、コード発行処理で発行されたQRコードが消去される際に同時に消去される(図42のステップS6312参照)。
また、サブ制御装置262は、遊技者個人の蓄積された選択情報に基づく情報(嗜好情報)を記憶可能な嗜好情報記憶エリアを備えており、パスワードから嗜好情報を読み取った場合には、対応する情報を嗜好情報記憶エリアに記憶する。本実施形態の嗜好情報としては、通常の遊技状態において最も選択されているステージを示す情報、大当たり状態において最も選択されているステージを示す情報、ボタン演出に際して演出ボタン125を操作する傾向にあるかを示す情報がある。
そして、上記したステップS6212のパスワード反映処理(図41参照)では、トップメニュー画面表示がクローズされた際に、通常の遊技状態において最も選択されているステージに自動で移行する処理と、大当たり状態の開始時に、ステージ選択画面で選択カーソルが、最も選択されているステージを選択する操作項目に最初から照準されるように設定する処理と、ボタン演出の導出割合を増減させる(選択される演出テーブルを変える)処理とが行われる。尚、嗜好情報記憶エリアの記憶内容は、コード発行処理で発行されたQRコードが消去される際に同時に消去される。
ステップS6503の後、ステップS6504では、ステップS6503で設定されたパスワードを表示する処理を行ってから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3911のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3912の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3912で行われる。
ステップS3913では、客待ち演出(例えば装飾図柄表示装置42の変動表示が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示;省エネモード)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップS3914では、上記ステップS3905〜S3914の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3905〜S3914の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3915に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3916に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3915で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3917において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
さて、本実施形態では、詳しくは後述する特定演出としての「車演出」に際して使用することのできる特定オブジェクトとしての「車」を遊技者の好みでカスタマイズすることのできる機能を有している。但し、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合にのみ、カスタマイズ機能を利用することができるように構成されている。
ここで、図45等を参照して、可変表示手段としての装飾図柄表示装置42の態様例について説明する。尚、図45は、モバイル連動遊技中であって、通常の遊技状態(図45では「通常ステージ」)における装飾図柄表示装置42を示している。
基本的に、装飾図柄表示装置42の上下方向中央部を含む範囲は、装飾図柄(第1図柄)を変動表示可能な左・中・右の3つの図柄表示領域401、402、403となっている。また、装飾図柄表示装置42の左下部は、保留アイコン411(第2図柄)を表示可能な保留表示エリア405となっている。さらに、装飾図柄表示装置42には、装飾図柄421の停止表示の視認性を妨げない程度に(例えば、装飾図柄421の停止表示のタイミングで装飾図柄421と同時に表示される場合には装飾図柄421の後側に表示される等)、キャラクタオブジェクト423(第3図柄)が図柄表示領域401、402、403等で適宜表示されるようになっている。
さて、本実施形態では、主として装飾図柄表示装置42において、「車」をモチーフにした演出(以下、「車演出」とも称する)が行われる場合がある。より具体的には、「レース演出」、「コンテスト演出」、「力比べ演出」、「デート演出」がある。また、かかる車演出に使用される車の種類についても複数用意されている。より具体的には、「スポーツカー」、「ファミリーカー」、「装甲車」、「4WDカー」、装飾等が施された「デコレーションカー(痛車)」、「トラック(デコトラ)」、「リヤカー」がある。
さらに、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合には、「車演出」に使用される車のカスタマイズを行うことができるように構成されている。「車演出」に使用される車のカスタマイズを行える部位としては、「ボディのフロント(前半分)」、「ボディのリア(後半分)」、「ドア」、「タイヤ」、「エンジン&マフラー」といった具合に複数の項目(カスタマイズ項目)に分けられている。また、それぞれの項目ごとに「スポーツカー系統のパーツ」、「ファミリーカー系統のパーツ」、「装甲車系統のパーツ」、「4WDカー系統のパーツ」、「デコレーションカー系統のパーツ」、「トラック系統のパーツ」、「リヤカーのパーツ」が用意され、異系統のパーツを組合わせた車にすることも可能となっている。但し、リヤカーについては、ボディに前後の区別がなく、ドアの項目もない上、エンジンではなく人力で動く(所定のキャラクタオブジェクト423が引っ張る等する)ようになっている。
加えて、車のカスタマイズには、「カラーリング」の項目もあり、「スポーティー」、「白色」、「アーミー」、「ビビッド」、「パステル」、「メタリック」、「クラシック」が用意されている。尚、カラーリングは、車のパーツごとではなく、車全体が一括で変更される。また、「エンジン&マフラー」パーツを交換することで、エンジン音等(走行音等)が変化するようになっている。
さらに、モバイル連動遊技を行っている場合には、装飾図柄表示装置42の右下部(チューニングエリア406)において、カスタマイズの途中の車(以下、「未完成車431」とも称する)が表示される。未完成車431は、図46等に示すように、未完成車431に対する全てのカスタマイズが完成した状態の車(以下、「完成車441」とも称する)の大まかな全体像(外形状)を把握可能とするシルエット状のベースオブジェクト432と、図47〜図49等に示すように、ベースオブジェクト432に対して該当部位に当て嵌められていく「ボディのフロント」、「ボディのリア」、「ドア」、「タイヤ」、及び、「エンジン&マフラー」の各パーツオブジェクト433とによって構成されている。
つまり、ベースオブジェクト432がそのまま表示されている部位については未だにカスタマイズが行われていない部位であり、パーツオブジェクト433が表示され、ベースオブジェクト432が表示されなくなった部位については、既にカスタマイズが行われた部位ということとなる。換言すれば、チューニングエリア406において表示される未完成車431には、未だにカスタマイズが行われていない項目に対応する部位(パーツオブジェクト433が何も当て嵌められていない部位)に対して、マスキングが施されているような格好となっている。このような構成により、未だにカスタマイズが行われていない項目があることを一目で把握することができる。尚、図45では、「ドア」及び「エンジン&マフラー」のカスタマイズが行われた状態の未完成車431を示している。加えて、「エンジン&マフラー」に関しては、カスタマイズが行われた場合、マフラーの車外に突出している部位のみが表示され、車内に隠れている部位は表示されないようになっている。
また、本実施形態では、ベースオブジェクト432に対して、各カスタマイズ項目に対応する部位がどこで区切られているのか(境界がどこなのか)を明確にするべく、各カスタマイズ項目と対応する部位毎に、異なるパターンのマスキングが施されている。本実施形態では、「色」によって差異を出すように構成されており、「ボディのフロント」は「青色」、「ボディのリア」は「赤色」、「ドア」は「黄色」、「タイヤ」は「黄緑色」、「エンジン&マフラー」は「緑色」となっている。このように、各カスタマイズ項目に対応するマスキング毎に色が異なるよう構成されていることで、未だにカスタマイズが行われていない項目の数についても、一目瞭然とすることができる。
また、未完成車431は、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)における複数回の変動表示において継続して装飾図柄表示装置42に表示可能に構成され、複数回の変動表示にわたってカスタマイズを進めていくことになる。そして、未完成車431に対して、「ボディのフロント」、「ボディのリア」、「ドア」、「タイヤ」、及び、「エンジン&マフラー」の全ての項目に対してパーツが組まれた場合にカスタマイズが完成することとなる。尚、「カラーリング」に関しては、デフォルトで「白色」が設定されているため、遊技者側でカラーリングのカスタマイズを行わなくても、車のカスタマイズが完成となる場合がある。
本実施形態では、未完成車431のうち既にカスタマイズが行われた部位については、パーツオブジェクト433が表示されることとなるが、カスタマイズされたパーツの形状及びカラーリングが把握できる程度の比較的細めのライン及び薄めの色彩で描画されている。一方、ベースオブジェクト432については、カスタマイズ項目毎に区分けされて設定されたマスキングの外形線があるだけであり、その内側のディテールについては描画されていない。さらに、各マスキングは、既にカスタマイズされた部位との差を出すために、基本的に太めのライン(マスキング同士が隣接する境界線は細くてもよいし、なくすことも可能である)及び濃い色彩で描画されるようになっている。
尚、本実施形態では、未完成車431に関し、「エンジン&マフラー」のマスキング領域と、「ボディ」や「ドア」のマスキング領域とが一部重なっており、「エンジン&マフラー」のマスキングは、「ボディ」や「ドア」のマスキングよりも優先されるような表示となっている。また、未完成車431に対して「ボディ」や「ドア」のパーツオブジェクト433が当て嵌められた場合であって、「エンジン&マフラー」のカスタマイズが未だに行われていない場合には、「エンジン&マフラー」のマスキングについても視認可能に表示されるようになっている。
また、本実施形態では、未完成車431に対する全てのカスタマイズが完成した場合、当該完成した完成車441が、装飾図柄表示装置42の右上部(ギャラリーエリア407)に移動されて、そこで(基本的に車演出が発生するまで)継続的に表示されるようになっている。但し、本実施形態では、ギャラリーエリア407に表示可能な完成車441の数は2つまでとなっている。このため、3つ目の完成車441が完成した場合には、3つの完成車441の中からギャラリーエリア407に残さない完成車441を遊技者に選択してもらい、それを画面上から消去するように構成されている。尚、完成車441については、未完成車431のうちカスタマイズが行われた部位(未完成車431におけるパーツオブジェクト433)のような比較的細めのライン及び薄めの色彩で描画されるのではなく、比較的しっかりとしたライン及び色彩で描画される。
また、「車演出」自体は、モバイル連動遊技及び否モバイル連動遊技で共通の演出ではあるが、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合にのみカスタマイズ機能を利用可能となっている。つまり、否モバイル連動遊技状態では、チューニングエリア406の未完成車431、及び、ギャラリーエリア407の完成車441が表示されることはない。さらに、否モバイル連動遊技では、「車演出」に使用される車は、車種系統が統一された完成車441であり、「車演出」の実行が決定された場合に行われる抽選によって(当選期待度、及び、車演出の種別に応じて)、車種が選択決定される。尚、当選期待度とは、大当たり状態が発生する可能性がどれほどあるかの指標であって、大当たり状態の発生を教示する変動表示に際して選択され易く、外れを教示する変動表示に際して選択され難いといったものほど当選期待度が高くなる。反対に、大当たり状態の発生を教示する変動表示に際して選択され難く、外れを教示する変動表示に際して選択され易いものほど当選期待度が低くなる。尚、本実施形態では、未完成車431(第4図柄)及び完成車441(第5図柄)によって、継続表示オブジェクトが構成されている。また、未完成車431が未完成オブジェクトに相当し、完成車441が完成オブジェクトに相当する。
さらに、保留アイコン411については、モバイル連動遊技を行っている場合と、行っていない場合とで、異なる態様をとる場合がある。より具体的には、モバイル連動遊技状態では、装飾図柄表示装置42の左下部(保留表示エリア405)において、否モバイル連動遊技状態では導出されることのない態様の保留アイコン411が表示される場合がある。つまり、図45等に示すように、保留アイコン411には、「台座413に宝玉414」を載せているような通常の保留アイコン411(以下、「通常保留アイコン412」とも称する)と、上記した車演出に使用される「車のカスタマイズパーツ」を模した保留アイコン411(以下、「アイテム保留アイコン416」とも称する)とが存在する。
図47に示すように、アイテム保留アイコン416は、「背景417」と、その前方に描画される「パーツオブジェクト433」とから構成されている。「パーツオブジェクト433」は、どの部位(カスタマイズ項目)の、どの車種系統(カスタマイズパターン)のパーツなのかを具体的に示す描画がされ、「背景417」は、該パーツオブジェクト433の属するカスタマイズ項目に対応する色を成している。
より具体的に、本実施形態では、「背景417」の色については、チューニングエリア406において表示される未完成車431に施されるマスキングの色と対応する格好となっている。つまり、「ボディのフロント」のパーツであれば「青色」、「ボディのリア」のパーツであれば「赤色」、「ドア」のパーツであれば「黄色」、「タイヤ」のパーツであれば「黄緑色」、「エンジン&マフラー」のパーツであれば「緑色」となっている。このため、アイテム保留アイコン416の背景417と、未完成車431とを見比べれば、アイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433が、未完成車431の未だにカスタマイズされていない部位のうち、どこに対応しているのかを一目で把握することができるようになっている。
そして、詳しくは後述するが、アイテム保留アイコン416にて表示されているパーツオブジェクト433を未完成車431に反映させるといった決定がなされた場合に、かかるパーツオブジェクト433が未完成車431の対応部位に当て嵌められるようにして表示されるようになっている。
加えて、図47に示すように、「カラーリング」に対応するアイテム保留アイコン416に関しては、「パーツオブジェクト433」の代わりに、カラーリングをイメージして「色の付いた刷毛」が描画され、また、いずれのカラーリングでも「背景417」が「白色」となっている。そして、アイテム保留アイコン416にて表示されているカラーリングを未完成車431に反映させるといった決定がなされた場合に、未完成車431の全てのパーツオブジェクト433のカラーリングが一挙に変更されるようになっている。尚、未完成車431のカラーリングがデフォルトの状態では、「白色」のカラーリングが選択されるようになっている。
さて、サブ制御装置262のRAM553には、装飾図柄表示装置42のチューニングエリア406に表示されている未完成車431を構成する複数のカスタマイズ項目の設定内容を記憶する未完成カスタマイズ記憶エリアと、装飾図柄表示装置42のギャラリーエリア407に表示されている完成車441を構成する複数のカスタマイズ項目の設定内容を記憶する完成カスタマイズ記憶エリアとが設けられている。
未完成カスタマイズ記憶エリア、及び、完成カスタマイズ記憶エリアは、「ボディのフロント」に対応する記憶領域、「ボディのリア」に対応する記憶領域、「ドア」に対応する記憶領域、「タイヤ」に対応する記憶領域、「エンジン&マフラー」に対応する記憶領域、「カラーリング」に対応する記憶領域といった具合に、各カスタマイズ項目に対応付けられた記憶領域を備えている。そして、それぞれの項目ごとに「スポーツカー系統のパーツ」、「ファミリーカー系統のパーツ」、「装甲車系統のパーツ」、「4WDカー系統のパーツ」、「デコレーションカー系統のパーツ」、「トラック系統のパーツ」、「リヤカーのパーツ」のいずれが設定されているか、及び、「カラーリング」に関しては「スポーティー」、「白色」、「アーミー」、「ビビッド」、「パステル」、「メタリック」、「クラシック」のいずれが設定されているのかが記憶されている。また、本実施形態では、ギャラリーエリア407に表示される完成車441の数は2台までに設定されており、完成カスタマイズ記憶エリアについては、完成車441の2台分の記憶領域(第1完成カスタマイズ記憶エリア及び第2完成カスタマイズ記憶エリア)を備えている。
また、サブ制御装置262の保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、カスタマイズに関する情報を記憶するカスタマイズ情報記憶エリアが設けられている。当該カスタマイズ情報記憶エリアの情報についても、その他の遊技情報とともに、変動表示が行われる毎に、保留情報記憶エリアの記憶領域を実行エリア側にシフトさせられるようになっている。尚、詳しくは後述するが、カスタマイズ情報記憶エリアには、未完成車431に対するカスタマイズを実行する機会(カスタマイズチャンス)が付与されるか否かの情報を記憶する当否用領域、カスタマイズ項目を示す情報を記憶する項目用領域、カスタマイズパターンを示す情報を記憶するパターン用領域が設けられている。また、本実施形態では、サブ制御装置262の保留情報記憶エリア(カスタマイズ情報記憶エリア)、及び、未完成カスタマイズ記憶エリアがカスタマイズ経過記憶手段に相当する。
さらに、カスタマイズ機会付与手段としてのサブ制御装置262は、未完成車431に対するカスタマイズを実行する機会(カスタマイズチャンス)を付与するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段としての「カスタマイズ抽選乱数カウンタ」と、カスタマイズ抽選にて当選する値として、カスタマイズ抽選乱数カウンタで生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段としての「カスタマイズ当選値記憶テーブル」とを備えている。
カスタマイズ抽選乱数カウンタは、例えば0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり199)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。カスタマイズ抽選乱数カウンタは定期的に(例えば、通常処理毎に)更新され、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値が対応するカウンタバッファに格納される。そして、先発コマンドの受信に基づいて、かかるカウンタバッファに格納されているカスタマイズ抽選乱数カウンタの値が、保留情報記憶エリアのカスタマイズ情報記憶エリアの当否用領域に格納されるようになっている。
また、カスタマイズ選択手段としてのサブ制御装置262は、カスタマイズ項目を決定する項目抽選に使用される項目抽選乱数生成手段としての「項目乱数カウンタ」と、項目乱数カウンタで生成され得る値と、カスタマイズ項目との対応関係を記憶する対応項目記憶手段としての「対応項目記憶テーブル」と、カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段としての「パターン乱数カウンタ」と、パターン乱数カウンタで生成され得る値と、カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段としての「対応パターン記憶テーブル」とを備えている。
項目乱数カウンタは、例えば0〜59の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり59)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。項目乱数カウンタは定期的に(例えば、通常処理毎に)更新され、項目乱数カウンタの値が対応するカウンタバッファに格納される。そして、先発コマンドの受信に基づいて行われるカスタマイズ抽選にて当選した場合に、かかるカウンタバッファに格納されている項目乱数カウンタの値が、保留情報記憶エリアのカスタマイズ情報記憶エリアの項目用領域に格納されるようになっている。
パターン乱数カウンタは、例えば0〜999の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり999)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。パターン乱数カウンタは定期的に(例えば、通常処理毎に)更新され、パターン乱数カウンタの値が対応するカウンタバッファに格納される。そして、先発コマンドの受信に基づいて行われるカスタマイズ抽選にて当選した場合に、かかるカウンタバッファに格納されているパターン乱数カウンタの値が、保留情報記憶エリアのカスタマイズ情報記憶エリアのパターン用領域に格納されるようになっている。
ここで、保留情報格納処理(図35参照)のステップS4113、ステップS4114にて行われる保留アイコン設定処理について、図51を参照して説明する。
先ず、ステップS7101では、カスタマイズ抽選処理を行う。より具体的には、先ず、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値を対応するカウンタバッファから取得して、保留情報記憶エリアのうち対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(当否用領域)に記憶する。さらに、カスタマイズ当選値記憶テーブルを参照し、カスタマイズ情報記憶エリア(当否用領域)に記憶されたカスタマイズ抽選乱数カウンタの値が、カスタマイズ抽選での当選に対応する値であるか否かを判別する。
図52に示すように、カスタマイズ当選値記憶テーブルは複数設けられている。本実施形態では、大当たり状態又は小当たり状態が発生する場合に選択される大当たり・小当たり用のものと、前後外れリーチが発生する場合に選択される前後外れ用のものと、前後外れ以外リーチが発生する場合に選択される前後外れ以外用のものと、それら以外の場合(リーチが発生しない場合)に選択されるそれ以外用のものとがあり、それぞれ低入球状態の場合に選択されるものと、高入球状態の場合に選択されるものとで2つずつ用意されている。また、本実施形態では、前後外れ用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合には、大当たり・小当たり用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合に比べて当選し易く、前後以外外れ用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合には、大当たり・小当たり用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合に比べて当選し難くなっている。加えて、それ以外用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合には、前後以外外れ用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合に比べて当選し難くなっている。
さらに、本実施形態では、高入球状態においてカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合には、低入球状態においてカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合に比べて当選し難くなっている。
ステップS7101の後、ステップS7102において、カスタマイズ抽選に当選したか否かを判別する。ステップS7102で肯定判別された場合には、ステップS7103において、モバイル連動遊技中であるか否か(モバイル連動遊技中フラグがオン設定されているか否か)を判別する。ステップS7103で肯定判別された場合には、ステップS7104において、カスタマイズチャンスが付与されることを示すカスタマイズチャンスフラグをオン設定する。
尚、カスタマイズチャンスフラグは、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリア(カスタマイズ情報記憶エリア)に設けられ、変動情報等がシフトされた場合に、カスタマイズチャンスフラグの設定情報についてもシフトされるように構成されている。また、本実施形態では、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値が記憶されていたカスタマイズ情報記憶エリア(当否用領域)に対して、カスタマイズチャンスを付与することを示す値が記憶される(上書きされる)ことを、カスタマイズチャンスフラグがオン設定されることとしている。尚、カスタマイズチャンスフラグをカスタマイズ情報記憶エリアとは別に設けることも可能である。
続くステップS7105及びステップS7106では、アイテム保留アイコン416に表示するパーツオブジェクト433の種別を決定するための処理を行う。つまり、パーツオブジェクト433としては、車(未完成車431)のどこの部分で、どのようなタイプ(車種系統)のパーツであるかを決定する必要があるため、ステップS7105において、どこの部分であるのか(カスタマイズ項目)を決定し、ステップS7106において、どのようなタイプであるのか(カスタマイズパターン)を決定するように構成されている。
先ず、ステップS7105のカスタマイズ項目の決定処理では、項目乱数カウンタの値を対応するカウンタバッファから取得して、保留情報記憶エリアのうち対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(項目用領域)に記憶する。さらに、対応項目記憶テーブルを参照し、カスタマイズ情報記憶エリア(項目用領域)に記憶された項目乱数カウンタの値が、いずれのカスタマイズ項目に対応する値であるか否かの判別を行う。そして、対応するとされたカスタマイズ項目を示す情報を、対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(項目用領域)に記憶(上書き)する。
本実施形態では、対応項目記憶テーブルは1つだけ設けられており、項目乱数カウンタの値が「0〜9」の場合に「ボディのフロント」に対応し、項目乱数カウンタの値が「10〜19」の場合に「ボディのリア」に対応し、項目乱数カウンタの値が「20〜29」の場合に「ドア」に対応し、項目乱数カウンタの値が「30〜39」の場合に「タイヤ」に対応し、項目乱数カウンタの値が「40〜49」の場合に「エンジン&マフラー」に対応し、項目乱数カウンタの値が「50〜59」の場合に「カラーリング」に対応するように設定されている。
ステップS7105の後、ステップS7106におけるカスタマイズパターンの決定処理では、先ず、パターン乱数カウンタの値を対応するカウンタバッファから取得して、保留情報記憶エリアのうち対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶する。さらに、対応パターン記憶テーブルを参照し、カスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶されたパターン乱数カウンタの値が、いずれのカスタマイズパターンに対応する値であるか否かの判別を行う。そして、対応するとされたカスタマイズパターンを示す情報を、対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶(上書き)する。
図54に示すように、対応パターン記憶テーブルは複数設けられている。本実施形態では、高入球状態の場合に選択される高入球状態用のものと、高入球状態以外の場合に選択される低入球状態用のものと、前回の大当たり状態から特別表示装置43L、43Rの変動表示が1000回を超えた場合に選択される第1レアパーツ高確状態用のものと、前回の大当たり状態から特別表示装置43L、43Rの変動表示が400回〜420回、600回〜640回、800回〜880回の範囲とされている場合に選択される第2レアパーツ高確状態用のものとがある。
ここで、ステップS7106のカスタマイズパターンの決定処理について、図53を参照しつつ説明する。先ず、ステップS7131では、サブ側変動回数カウンタ(図36のステップS4212等参照)の値が1000を超えているか否か、すなわち、前回の出玉有り大当たり状態の後に行われた変動回数が1000回を超えているか否かの判別を行う。ステップS7131で肯定判別された場合には、ステップS7132において、パターン乱数カウンタの値に基づき、第2レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルを参照して、カスタマイズパターンを決定する。
第2レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルについては、パターン乱数カウンタの値が「0〜99」の場合に「スポーツカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「100〜199」の場合に「ファミリーカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「200〜299」の場合に「装甲車系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「300〜379」の場合に「4WDカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「980〜989」の場合に「デコレーションカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「990〜999」の場合に「トラック系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「400〜979」の場合に「リヤカーのパーツ」に対応する。ステップS7132の後、本処理を終了する。
また、ステップS7131で否定判別された場合には、ステップS7133において、サブ側変動回数カウンタの値が、400〜420、600〜640、800〜880の範囲内であるか否か、すなわち、前回の出玉有り大当たり状態からの変動回数が400回〜420回、600回〜640回、800回〜880回の範囲内であると判別される場合には、ステップS7134において、パターン乱数カウンタの値に基づき、第1レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルを参照して、カスタマイズパターンを決定する。
第1レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルについては、パターン乱数カウンタの値が「0〜299」の場合に「デコレーションカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「300〜899」の場合に「トラック系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「900〜999」の場合に「リヤカーのパーツ」に対応し、「スポーツカー系統のパーツ」、「ファミリーカー系統のパーツ」、「装甲車系統のパーツ」、及び、「4WDカー系統のパーツ」に対応するパターン乱数カウンタの値は設定されていない。ステップS7134の後、本処理を終了する。
また、ステップS7133で否定判別された場合には、ステップS7135において、高入球状態であるか否か(を示すフラグがオン設定されているか否か)を判別する。ステップS7135で肯定判別された場合、すなわち、確変モード又は時間短縮モードである場合には、ステップS7136において、パターン乱数カウンタの値に基づき、高入球状態用の対応パターン記憶テーブルを参照して、カスタマイズパターンを決定する。
高入球状態用の対応パターン記憶テーブルについては、パターン乱数カウンタの値が「0〜99」の場合に「スポーツカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「100〜399」の場合に「ファミリーカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「400〜599」の場合に「装甲車系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「600〜999」の場合に「4WDカー系統のパーツ」に対応し、「デコレーションカー系統のパーツ」、「トラック系統のパーツ」、及び、「リヤカーのパーツ」に対応するパターン乱数カウンタの値は設定されていない。ステップS7136の後、本処理を終了する。
また、ステップS7135で否定判別された場合、すなわち、通常モード又は潜確モードである場合には、ステップS7137において、パターン乱数カウンタの値に基づき、低入球状態用の対応パターン記憶テーブルを参照して、カスタマイズパターンを決定する。
低入球状態用の対応パターン記憶テーブルについては、パターン乱数カウンタの値が「0〜199」の場合に「スポーツカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「200〜699」の場合に「ファミリーカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「700〜799」の場合に「装甲車系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「800〜979」の場合に「4WDカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「980〜989」の場合に「デコレーションカー系統のパーツ」に対応し、パターン乱数カウンタの値が「990〜999」の場合に「トラック系統のパーツ」に対応し、「リヤカーのパーツ」に対応するパターン乱数カウンタの値は設定されていない。ステップS7137の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、「デコレーションカー系統のパーツ」及び「リヤカーのパーツ」が特定のカスタマイズパターンに相当し、第1及び第2レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルが第2パターン記憶手段に相当し、高入球状態用及び低入球状態用の対応パターン記憶テーブルが第1パターン記憶手段に相当し、第1及び第2レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルが選択される状態(前回の大当たり状態終了後から変動表示が1000回を超えた状態)が、第2パターン選択状態に相当し、それ以外の状態が第1パターン選択状態に相当する。加えて、本実施形態では、各対応パターン記憶テーブルと、これに対応する遊技状態とが1対1で対応しているが、例えば、前回の大当たり状態から特別表示装置43L、43Rの変動表示が1000回を超えた場合には、第1レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルが9割選択され、1割は、その他の対応パターン記憶テーブルが選択されるといった具合に、遊技状態に応じて選択され易くなる対応パターン記憶テーブルが異なるような構成としてもよい。
また、本実施形態では、第1及び第2レアパーツ高確状態用の対応パターン記憶テーブルが選択されるレアパーツ高確状態(パターン高確状態)では、装飾図柄表示装置42(例えば、表示部の右下部)において、レアパーツ高確状態中であることを教示する表示、例えば、「レアアイテム高確中」といった表示が導出されるようになっている。
さらに、レアパーツ高確状態では、装飾図柄表示装置42において、キャラクタオブジェクト423が、第1レアパーツ高確状態でしか実行しない動作(仕草)や、第2レアパーツ高確状態でしか実行しない動作や、レアパーツ高確率状態が近付いてきた場合(例えば、変動表示が30回行われることで、第1又は第2レアパーツ高確状態に移行する状態)でしか実行しない動作を行うようになる。加えて、通常の変動表示に際し、装飾図柄表示装置42において各種遊技説明が行われる場合があるが、その一つに「キャラクタが・・・という動作を行っていると、レアなアイテムが獲得できるかも」といった説明が行われる。
さらに、本実施形態では、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)における識別情報の変動表示が行われていない状態、さらには、該変動表示が終了してから所定時間が経過することで装飾図柄表示装置42に導出されるデモ画面表示においても、装飾図柄表示装置42において、レアパーツ高確状態中であることを教示する表示、例えば、「レアアイテム高確中」といった表示が導出されるようになっている。本実施形態では、装飾図柄表示装置42が、レアパターン高確状態教示手段に相当する。
尚、デモ画面表示中においては、演出ボタン125や十字ボタン126を操作することで、レアパーツ高確状態中であることを教示する表示が導出されるように構成してもよい。また、デモ画面表示では、レアパーツ高確状態中であることが分からないように構成することとしてもよい。
図51の説明に戻り、ステップS7106の後、ステップS7107において、保留情報記憶エリアの保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリアにおいて、ステップS7105にて決定されたカスタマイズ項目と一致し、かつ、ステップS7106にて決定されたカスタマイズパターンと同一のパーツオブジェクト433の記憶情報があるか否かを判別する。
本実施形態では、ステップS7105において決定されたカスタマイズ項目(を示す値)をカスタマイズ情報記憶エリアの項目用領域に記憶する(上書きする)こととなるが、カスタマイズ項目を示す値としては、例えば、「0〜5」のいずれかが設定され、「ボディのフロント」が「0」に対応し、「ボディのリア」が「1」に対応し、「ドア」が「2」対応し、「タイヤ」が「3」に対応し、「エンジン&マフラー」が「4」に対応し、「カラーリング」が「5」に対応している。
ステップS7107において、否定判別された場合には、ステップS7109において、ステップS7105、及び、ステップS7106にて決定されたカスタマイズ項目、及び、カスタマイズパターンに基づいて、パーツオブジェクト433を決定し、保留情報記憶エリアのうち対応する保留エリアの保留アイコン記憶エリアに記憶するとともに、装飾図柄表示装置42の左下の保留表示エリア405に対し、今回増えた分のアイテム保留アイコン416を追加で表示するための処理を行う。つまり、保留アイコン記憶エリアにパーツオブジェクト433を示す情報が記憶されている場合には、対応するパーツオブジェクト433のアイテム保留アイコン416を保留表示エリア405に表示させる。
但し、本実施形態では、保留表示エリア405にて同時に表示される保留アイコン411は最大で4つまでであり、さらには、第2変動表示(第2始動入賞装置33bへの入球に基づく変動表示)が第1変動表示(第1始動入賞装置33aへの入球に基づく変動表示)よりも優先して消化されることから、当該ステップS7109では、先ず、今回の保留アイコン411が変動順で4番目以内であること、さらに、4番目以内である場合には、具体的に何番目であるかを把握する。そして、4番目以内である場合に、対応する保留エリアの保留アイコン記憶エリアを参照して保留アイコン411のパターンを把握し、当該パターンに基づいて描画される保留アイコン411を、保留表示エリア405に対応する位置に表示させる。ステップS7109の後、本処理を終了する。
尚、上記のように、本実施形態では、保留アイコン411においては、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1変動表示、及び、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2変動表示のどちらに対応するものであるかが特定されないような態様となっている。但し、変動特定ランプ40を確認したり、保留ランプ46a、46bの点灯態様の推移を確認したりすることによって、どちらの始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく変動表示であるかの判断ができるように構成されている。また、本実施形態では、モバイル連動遊技状態においては、通常保留アイコン412の色を変化させる演出は行われないが、行われるように構成してもよい。
一方、ステップS7107で肯定判別された場合、すなわち、保留表示エリア405にて既に同じパーツオブジェクト433のアイテム保留アイコン416が表示されている場合には、ステップS7108において、カスタマイズ情報記憶エリアの項目用領域に記憶されている値に「1」を加算する(「1」を加算することで「6」になる場合には「0」を設定する)。これにより、結果的に、カスタマイズ項目の変更が行われることとなる。ステップS7108の後、ステップS7107に戻る。すなわち、ステップS7107で否定判別されるまで、カスタマイズ項目を変更する処理が繰り返される。当該構成により、保留表示エリア405において同一のアイテム保留アイコン416(パーツオブジェクト433)が2つ以上表示されてしまうといった事態を回避することができる。
また、ステップS7103で否定判別された場合、すなわち、モバイル連動遊技状態ではない場合には、ステップS7110において、否モバイル連動遊技状態における保留アイコン411(通常保留アイコン412)の設定処理を行う。つまり、否モバイル連動遊技状態では、パーツオブジェクト433を有する保留アイコン411(アイテム保留アイコン416)が表示されない一方で、通常保留アイコン412(本例では、台座413に載っている宝玉414)の色を変化させて、大当たり等の当選期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
具体的には、先ず、パターン乱数カウンタの値を対応するカウンタバッファから取得して、保留情報記憶エリアのうち対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶する。尚、パターン乱数カウンタ、及び、カスタマイズ情報記憶エリアについては、モバイル連動遊技を行っている場合のアイテム保留アイコン416(パーツオブジェクト433)の設定に際しても使用されるものであり、本実施形態では共通化が図られている。
さらに、パターン乱数カウンタの値と、アイテム保留アイコン416のパターン(宝玉414の色)との対応関係を記憶している否モバイル連動時パターンテーブルとしての通常保留パターン記憶テーブルを参照し、カスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶されたパターン乱数カウンタの値が、いずれのアイテム保留アイコン416のパターン(宝玉414の色)に対応する値であるか否かの判別を行う。そして、対応するとされたアイテム保留アイコン416のパターンを示す情報を、対応する保留エリアのカスタマイズ情報記憶エリア(パターン用領域)に記憶する。
通常保留パターン記憶テーブルは複数設けられている。本実施形態では、大当たり状態又は小当たり状態が発生する場合に選択される大当たり・小当たり用のものと、前後外れリーチが発生する場合に選択される前後外れ用のものと、前後外れ以外リーチが発生する場合に選択される前後外れ以外用のものと、それら以外の場合(リーチが発生しない場合)に選択されるそれ以外用のものとがあり、それぞれ低入球状態の場合に選択されるものと、高入球状態の場合に選択されるものとで2つずつ用意されている。
また、本実施形態では、前後外れ用の通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合には、大当たり・小当たり用の通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合に比べて当選期待度の高い色が選択され易く、前後以外外れ用の通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合には、大当たり・小当たり用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合に比べて当選し難くなっている。本実施形態では、宝玉414の色としては、白がデフォルトであり、青色<黄色<緑色<赤色<虹色といった具合に当選期待度が高くなるように対応付けされる。尚、本実施形態では、ステップS7102で当選と判別された場合に行われる当該ステップS7110で各通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合においても、白色が選択される可能性があるように構成されている。
加えて、それ以外用のカスタマイズ当選値記憶テーブルを参照した場合には、前後以外外れ用の通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合に比べて当選期待度の低い色が選択され易くなっている。さらに、本実施形態では、高入球状態において通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合には、低入球状態において通常保留パターン記憶テーブルを参照した場合に比べて当選期待度の高い色が選択され難くなっている。
その後、決定された通常保留アイコン412のパターンを保留アイコン記憶エリアに記憶する。尚、本実施形態では、通常保留アイコン412のパターンとして「白」が選択された(その他のパターンが選択されなかった)場合には、特に保留アイコン記憶エリアへの記憶処理は行わず、デフォルト値のままとするようになっている。
ステップS7110の後、ステップS7111において、装飾図柄表示装置42の左下の保留表示エリア405に対し、今回増えた分の通常保留アイコン412を追加で表示するための保処理を行う。つまり、保留アイコン記憶エリアに通常保留アイコン412を示す情報が記憶されている場合には、対応する通常保留アイコン412を保留表示エリア405に表示させる。
但し、当該ステップS7111では、先ず、今回の保留アイコン411が変動順で4番目以内であること、さらに、4番目以内である場合には、具体的に何番目であるかを把握する。そして、4番目以内である場合に、対応する保留エリアの保留アイコン記憶エリアを参照して保留アイコン411のパターンを把握し、当該パターンに基づいて描画される保留アイコン411を、保留表示エリア405の対応する位置に表示させる。ステップS7111の後、本処理を終了する。
また、ステップS7102で否定判別された場合には、ステップS7112において、通常保留アイコン412の追加表示処理を行う。すなわち、保留アイコン記憶エリアには、デフォルト値が設定されているため、かかる値に基づいて、装飾図柄表示装置42の左下の保留表示エリア405に対し、今回増えた分の通常保留アイコン412(白色の宝玉414)を追加で表示する。
但し、当該ステップS7112においても、今回の保留アイコン411が変動順で4番目以内であること、さらに、4番目以内である場合には、具体的に何番目であるかを把握し、4番目以内である場合に、通常保留アイコン412を、保留表示エリア405の対応する位置に表示させる。ステップS7112の後、本処理を終了する。
次に、装飾図柄の変動開始時に行われるカスタマイズに関するカスタマイズ変動時処理について、図55を参照して説明する。先ず、ステップS7201では、保留情報記憶エリアの実行エリアのカスタマイズチャンスフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7201で肯定判別された場合には、ステップS7202において、図48に示すようなパーツ選択画面の表示を行うための処理を行う。具体的には、実行エリアの保留アイコン記憶エリアに記憶されているパーツオブジェクト433の情報に基づいて、(1つ前の変動表示に際しては保留表示エリア405に表示されていたアイテム保留アイコン416の)パーツオブジェクト433を、装飾図柄表示装置42の画面中央部に表示する(本例では、アイテム保留アイコン416と同様の態様で表示される)。さらに、画面中央のパーツオブジェクト433の上方位置において、「取得したパーツを採用しますか」の説明文を表示するとともに、画面中央のパーツオブジェクト433の下方位置には、「はい」、「いいえ」の選択項目が表示され、十字ボタン126及び演出ボタン125の操作で選択入力可能となっている。尚、チューニングエリア406では、未完成車431のうち、画面中央のパーツオブジェクト433に対応する部位が点滅表示されるようになっている。
続くステップS7203では、パーツ選択画面表示の表示時間(入力制限時間)をタイミング測定タイマに設定する。より具体的には、本実施形態では、装飾図柄の変動表示の開始から3つの図柄表示領域401、402、403のうちのいずれかにおいて装飾図柄421(本例では、基本的に、左図柄表示領域401の装飾図柄421)が停止表示されるまでの高速変動状態である期間(高速変動期間)に画像を差し替える格好で、パーツ選択画面表示が行われるように構成されている。従って、ステップS7203では、変動表示の高速変動期間の時間を把握し、その時間に対応する値をタイミング測定タイマに設定することとなる。
ステップS7203の後、ステップS7204において、パーツ選択画面の表示中であることを示すパーツ選択画面表示中フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
次に、パーツ選択画面表示中の処理であるパーツ選択処理について、図56を参照して説明する。先ず、ステップS7301では、パーツ選択画面表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7301で肯定判別された場合には、ステップS7302において、パーツ選択画面上で「いいえ」の入力が行われたか否かを判別する。ステップS7302で肯定判別された場合には、ステップS7303において、パーツ選択画面を消去する処理を行う。続いて、ステップS7304において、パーツ選択画面表示中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS7302において否定判別された場合には、ステップS7305において、パーツ選択画面上で「はい」の入力が行われたか否かを判別する。ステップS7305で肯定判別された場合には、ステップS7306において、パーツ選択画面の中央に表示されたパーツオブジェクト433を、チューニングエリア406の未完成車431の対応する部位(対応するカスタマイズ項目)に反映させることを示す反映フラグをオン設定する。ステップS7306の後、ステップS7303及びステップS7304の処理を実行してから、本処理を終了する。
また、ステップS7305で否定判別された場合には、ステップS7307において、タイミング測定タイマが「0」になったか否かを判別する。ステップS7307で否定判別された場合には、ステップS7308において、タイミング測定タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS7307で肯定判別された場合、つまり、パーツ選択画面の表示(可能)期間が終了した場合には、ステップS7306で反映フラグをオン設定した後、ステップS7303及びステップS7304の処理を実行してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、パーツ選択画面の表示期間内に「はい」、「いいえ」の選択入力が一切行われなかった場合には、「はい」の選択入力が行われたこととみなされ、反映フラグがオンされることとなるが、反映フラグをオン設定しない構成を採用することも可能である。
また、本実施形態では、パーツ選択画面の表示(可能)期間と、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示の高速変動期間とが対応しており、パーツ選択画面の表示期間内に「はい」、「いいえ」の選択入力が一切行われなかった場合には、パーツ選択画面の消去とともに、装飾図柄の高速変動も終了することとなる。加えて、パーツ選択画面の表示期間内に「はい」、「いいえ」の選択入力が行われた場合には、装飾図柄の変動表示の高速変動期間が終わるまで、変動表示の高速変動が表示されることとなる。
次に、パーツオブジェクト433を未完成車431に反映させる反映処理について、図57を参照して説明する。尚、上記のように、本実施形態では、ギャラリーエリア407に表示される完成車441の数は2台までであり、ギャラリーエリア407に完成車441が2台表示されている状態で、チューニングエリア406の未完成車431が完成した場合、当該完成したばかりの完成車441を含めて3台の完成車441の中から1台を遊技者に選択してもらい、消去するようになっている。このとき、完成カスタマイズ記憶エリアには、残される2台の完成車441の情報が記憶されることとなる。
先ず、ステップS7401では、反映フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7401で肯定判別された場合には、ステップS7402において、保留情報記憶エリアの実行エリアの保留アイコン記憶エリアに記憶されているパーツオブジェクト433(パーツ選択画面の中央に表示されていたパーツオブジェクト433)に関する情報を、未完成カスタマイズ記憶エリアのうち対応する記憶領域に記憶する。
尚、装飾図柄表示装置42に表示される未完成車431は、未完成カスタマイズ記憶エリアに記憶されている情報に基づいて描画される。このため、パーツオブジェクト433の情報を未完成カスタマイズ記憶エリアに記憶させることが、結果的に、パーツオブジェクト433を未完成車431の対応する部位(対応するカスタマイズ項目)に反映させることになる。ちなみに、完成車441は、完成カスタマイズ記憶エリアに記憶されている情報に基づいて描画される。
ステップS7402の後、ステップS7403において、チューニングエリア406の未完成車431が完成したか否か、すなわち、未完成カスタマイズ記憶エリアのうち、各カスタマイズ項目に対応してパーツオブジェクト433(カスタマイズパターン)を記憶する記憶領域の全てにパーツオブジェクト433の情報が記憶されたか否か(デフォルト値がなくなったか否か)を判別する。
ステップS7403で否定判別された場合、すなわち、未完成車431に関して、未だにパーツオブジェクト433の設定がなされていないカスタマイズ項目が存在する場合には、ステップS7404において、装飾図柄表示装置42において、保留情報記憶エリアの実行エリアの保留アイコン記憶エリアに記憶されているパーツオブジェクト433が、チューニングエリア406の未完成車431に装着される(カスタマイズされる)といった反映表示を行うための処理(未完成時反映表示処理)を行う。
当該未完成時反映表示処理が行われることで、装飾図柄表示装置42にて行われる反映表示としては、図49に示すように、パーツ選択画面(図48参照)において画面中央に表示されていたパーツオブジェクト433が、画面右下のチューニングエリア406にまで移行表示され、さらに、未完成車431の対応する部位に当て嵌められ、当て嵌められたパーツオブジェクト433は、しばらく明るく点滅するといった表示が行われる。ステップS7404の後、本処理を終了する。
また、ステップS7403で肯定判別された場合、すなわち、チューニングエリア406の未完成車431の全てのカスタマイズ項目にパーツオブジェクト433が反映され、完成車441となった場合には、ステップS7405において、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報を完成車蓄積記憶エリアに記憶させる(コピーする)。
本実施形態では、完成カスタマイズ記憶エリアや未完成カスタマイズ記憶エリアとは別に、今回のモバイル連動遊技において完成した完成車441の情報を記憶する完成オブジェクト蓄積記憶手段としての完成車蓄積記憶エリアが設けられている。チューニングエリア406の未完成車431が完成した場合、当該完成車441の情報(パーツオブジェクト433の組合わせ等)が必ず完成車蓄積記憶エリアに記憶される。完成車蓄積記憶エリアの記憶内容は、完成カスタマイズ記憶エリアにおいて対応する完成車441の情報が消去された(装飾図柄表示装置42の画面上で対応する完成車441が消去された)としても消去されることはなく、引き続き記憶される(例えば、50台分蓄積記憶可能)ようになっている。但し、モバイル連動遊技を終了させるにあたってQRコードを発行した後、コード発行画面を閉じる場合に、完成車蓄積記憶エリア、完成カスタマイズ記憶エリア、及び、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報が、その他の個人データ(モバイル連動遊技を終了させた遊技者個人の遊技情報等)とともに消去される(デフォルト値が設定される)こととなる。
尚、モバイル連動遊技を終了させる場合に、QRコードの発行に際して、完成車蓄積記憶エリア、及び、未完成カスタマイズ記憶エリアが参照され、QRコードに対して、今回のモバイル連動遊技に際して完成させた完成車441の情報、及び、モバイル連動遊技終了時の未完成車431の情報が含まるように設定されることとなる。サーバは、各遊技者に対応して、かかる遊技者がこれまでに完成させてきた完成車441の情報を蓄積記憶するサーバ側完成車蓄積記憶エリアと、未完成車431の情報を記憶する未完成車記憶エリアとを有している。そして、サーバは、カスタマイズに関する情報を受信すると、未完成車記憶エリアに対して遊技終了時の未完成車431の情報を記憶するとともに、今回の遊技で新たに完成させた完成車441を構成するパーツオブジェクト433の組合わせが新たなものであった場合には、かかる完成車441の情報をサーバ側完成車蓄積記憶エリアに蓄積(追加)記憶するようになっている。本実施形態では、サーバ側完成車蓄積記憶エリア及び未完成車記憶エリアが、サーバ側継続表示オブジェクト情報記憶手段を構成する。
さらに、本実施形態では、遊技者は、サーバのウェブページ上でカスタマイズの設定を行うことができるように構成されている。かかる設定の項目としては、例えば、前回のモバイル連動遊技終了時の未完成車431の内容を引き継ぐかどうかの設定(設定が行われない場合は「引き継ぐ」が選択される)、今までに完成させた完成車リストの中から、モバイル連動遊技の開始時において装飾図柄表示装置42のギャラリーエリア407に表示する完成車441を最大で2つまで選択する設定(設定が行われない場合には「なし」が選択される)がある。そして、かかるカスタマイズに関する設定情報がパスワードに含まれるようになっている。
そして、次回のモバイル連動遊技に際し、かかるパスワードをパチンコ機10に入力することにより、前回の遊技終了時の未完成車431を装飾図柄表示装置42のチューニングエリア406に表示させ、続きからカスタマイズすることが可能であるとともに、好みの完成車441をギャラリーエリア407に表示させることができるように構成されている。
ステップS7405の後、ステップS7406では、ギャラリーエリア407に空きがあるか否か、すなわち、第1完成カスタマイズ記憶エリア、及び、第2完成カスタマイズ記憶エリアのうち少なくとも一方が、完成車441の情報が記憶されていない状態(デフォルト値が設定されている状態)となっているか否かを判別する。より具体的に、例えば、第1完成カスタマイズ記憶エリアの所定のカスタマイズ項目に対応する記憶領域を参照してデフォルト値であるか否かを判別し、ここで否定判別された場合には、第2完成カスタマイズ記憶エリアの所定のカスタマイズ項目に対応する記憶領域を参照してデフォルト値であるか否かを判別するように構成してもよい。
尚、当該ステップS7406等の完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の情報が記憶されているかの確認に際して、各完成カスタマイズ記憶エリアの複数のカスタマイズ項目に対応して設けられた記憶領域のうち参照される記憶領域が決まっていれば、各完成カスタマイズ記憶エリアの複数のカスタマイズ項目に対応して設けられた記憶領域の記憶内容を全て消去しなくても、参照される記憶領域の記憶内容を消去しておくだけで、完成車441の情報が記憶されていないと判別されることとなる。従って、各完成カスタマイズ記憶エリアの記憶を消去する場合に、完成車441の情報が記憶されているかの確認に際して参照される可能性がある記憶領域だけを消去するといった構成を採用することで、当該消去に関する処理の簡素化を図ることができる。
ステップS7406で肯定判別された場合、すなわち、ギャラリーエリア407に空きがあった(完成車441が1台しか表示されていない、或いは、1台も表示されていない)場合には、ステップS7407において、空きの第1完成カスタマイズ記憶エリア又は第2完成カスタマイズ記憶エリアに対して、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報を記憶させる(コピーする)。
続くステップS7408では、装飾図柄表示装置42において、保留情報記憶エリアの実行エリアの保留アイコン記憶エリアに記憶されているパーツオブジェクト433が、チューニングエリア406の未完成車431に装着される(カスタマイズされる)といった反映表示と、チューニングエリア406で表示されていた未完成車431が完成したのでギャラリーエリア407に移行するといった完成表示とを行うための処理(完成時反映表示処理)を行う。ステップS7408の後、ステップS7409で未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報をリセット(デフォルト値を設定)してから、本処理を終了する。
また、ステップS7406で否定判別された場合、すなわち、ギャラリーエリア407において既に完成車441が2台表示されている状態において、チューニングエリア406の未完成車431が完成した場合には、ステップS7410において、3台の完成車441の中から消去する1台を遊技者に選択してもらうための完成車選択画面を表示するための処理を行う。
例えば、図50に示すように、完成車選択画面では、装飾図柄表示装置42の上部において「満車です。消去する完成車を1台選んでください。」といった説明文が表示されるとともに、装飾図柄表示装置42の中央に横並びで、左から第1完成カスタマイズ記憶エリアに対応する完成車441、第2完成カスタマイズ記憶エリアに対応する完成車441、及び、未完成カスタマイズ記憶エリアに対応する完成車441が表示され、各完成車441の下方位置にそれぞれ「これを消去」といった選択項目が表示される。さらに、完成車選択画面では、例えば、「(モバイル連動)遊技終了後にホームページ(サーバ)にアクセスすることで、本日入手した全ての完成車(消去したものも含みます)の確認を行うことができます。さらに、次回のモバイル連動遊技では、入手したことのある完成車の中から実機(パチンコ機)で使用する完成車を選択して、演出等でご利用いただけます。」等といったアナウンス表示(例えば、選択項目の下方で右から左にスクロール表示;図50では図示略)が行われる。
ステップS7410の後、ステップS7411において、完成車選択画面の表示時間(入力制限時間)をタイミング測定タイマに設定する。本実施形態では、少なくとも当該完成車選択画面が表示されることとなった装飾図柄の変動表示が終了するまでの間に完成車選択画面の表示期間が終了するように設定される。例えば、リーチ状態が発生する「大当たり」、「小当たり」、「前後外れリーチ」、及び、「前後外れ以外リーチ」の場合には、リーチ状態の開始までとされる。その一方で、リーチ状態が発生しない「完全外れ」の場合には、変動表示の終了直前までとされる。従って、ステップS7411では、変動表示の種別や残りの変動時間を把握し、対応する値をタイミング測定タイマに設定することとなる。
ステップS7411の後、ステップS7412において、完成車選択画面の表示中であることを示す完成車選択画面表示中フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
次に、完成車選択画面表示中の処理である完成車選択処理について、図58を参照して説明する。先ず、ステップS7501では、完成車選択画面表示中であることを示す完成車選択画面表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7501で肯定判別された場合には、ステップS7502において、第1完成カスタマイズ記憶エリアの消去入力が行われたか否か、すなわち、完成車選択画面で「左」に表示された完成車の下方に位置する選択肢にカーソルが合わされた状態で演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS7502で肯定判別された場合には、ステップS7503において、第1完成カスタマイズ記憶エリアに対し、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報を記憶(上書き)する。
ステップS7503の後、ステップS7504では、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報をリセット(デフォルト値を設定)する。続くステップS7505では、消去されなかった完成車441がギャラリーエリア407に移行するような表示を行うための処理を行う。ステップS7505の後、ステップS7511において、完成車選択画面表示中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS7502で否定判別された場合には、ステップS7506において、第2完成カスタマイズ記憶エリアの消去入力が行われたか否か、すなわち、完成車選択画面で「真ん中」に表示された完成車の下方に位置する選択肢にカーソルが合わされた状態で演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS7506で肯定判別された場合には、ステップS7507において、第2完成カスタマイズ記憶エリアに対し、未完成カスタマイズ記憶エリアの記憶情報を記憶(上書き)する。ステップS7507の後、ステップS7504、ステップS7505、及び、ステップS7511の処理を実行してから、本処理を終了する。
また、ステップS7506で否定判別された場合には、ステップS7508において、未完成カスタマイズ記憶エリアの消去入力が行われたか否か、すなわち、完成車選択画面で「右」に表示された完成車の下方に位置する選択肢にカーソルが合わされた状態で演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS7508で肯定判別された場合には、ステップS7504、ステップS7505、及び、ステップS7511の処理を実行してから、本処理を終了する。
また、ステップS7508で否定判別された場合には、ステップS7509において、タイミング計測タイマの値が0になったか否かを判別する。ステップS7509で否定判別された場合には、ステップS7510において、タイミング計測タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。一方、ステップS7509で肯定判別された場合には、ステップS7504、ステップS7505、及び、ステップS7511の処理を実行してから、本処理を終了する。すなわち、完成車選択画面表示中に遊技者による消去入力操作が行われなかった場合には、チューニングエリア406に表示される未完成車431が全くカスタマイズされていない状態に戻され、ギャラリーエリア407の完成車441がそのまま残されることとなる。
さて、本実施形態では、サブ制御装置262が主制御装置261から、「大当たり」、「小当たり」、又は、「前後外れリーチ」に対応する変動パターンコマンドを受信した場合に、リーチ演出(スーパーリーチ演出)の1つとして「車演出」を選択する場合がある。例えば、ステップS3907において変動表示の設定を行う際に、大当たり状態や小当たり状態の発生を教示する変動表示に際しては3/4の割合で「車演出」が選択され、前後外れリーチが導出される変動表示に際しては1/2の割合で「車演出」が選択される。本実施形態のサブ制御装置262には、「車演出」が導出されることを示す「車演出フラグ」が設けられており、車演出を導出するか否かの抽選にて当選した場合には、車演出フラグがオン設定されるようになっている。
次に、「車演出」が決定された場合に行われる車演出設定処理について、図59を参照して説明する。尚、車演出処理についても、ステップS3907の表示設定処理で、装飾図柄の変動表示の設定に際して行われる。
先ず、ステップS7601では、車演出フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS7601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7601で肯定判別された場合には、ステップS7602において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。
ステップS7602で肯定判別された場合には、ステップS7603において、「通常ステージ」又は「前兆ステージ」であるか否かを判別する。尚、上記の通り、通常ステージは、通常モードに対応する演出状態であり、前兆ステージは、通常モード又は潜確モードのどちらかに滞在していることを示唆する演出状態である。
ステップS7603で肯定判別された場合には、ステップS7604において、保留情報記憶エリアの実行エリアの保留アイコン記憶エリア(カスタマイズチャンスフラグ)を参照して、当該変動表示においてカスタマイズチャンスが付与される(パーツ選択画面が表示される)か否かの判別を行う。ステップS7604で否定判別された場合、すなわち、カスタマイズチャンスが付与されない場合には、ステップS7605において通常車演出設定処理を行う。
ここで、通常ステージ及び前兆ステージにおける車演出の概略について説明する。車演出は、「競技パート」と、「競技前の準備パート」とに分けられる。先ず、車演出が開始されると、車演出の種別が教示されるとともに、競技の準備に入り、競技に出場する完成車441の選択が行われる。そこで、ギャラリーエリア407に完成車441が2台表示されている場合には、そのどちらかを遊技者に選択させる画面が表示される。そして、選択入力が行われた場合には、競技の開始タイミングが到来するまでの間は、選択された完成車441を紹介するような表示が行われ、競技の開始タイミングが到来した場合に、選択された完成車441に所定のキャラクタが搭乗し、選択された競技でライバルキャラクタとの勝負が繰り広げられるといった演出が開始されることとなる。
また、本実施形態における通常ステージ及び前兆ステージの車演出(通常車演出)では、出玉有り大当たり(16RS、8RS、8RN)となる場合に「成功」となり、前後外れリーチ(外れ)となる場合に「失敗」となり、出玉無し確変大当たり(2RS)又は小当たりとなる場合に「決着つかず(引き分け)」となる。
尚、競技の開始タイミングが到来するまで選択入力が行われなかった場合には、第1完成カスタマイズ記憶エリアに対応する完成車441(左側の完成車441)が自動選択される。また、ギャラリーエリア407に完成車441が1台のみ表示されている場合には、かかる完成車441が自動選択される。さらに、ギャラリーエリア407に完成車441が1台も表示されていない場合には、ファミリーカーが自動選択される。
また、本実施形態では、「車演出(競技)の種別」と、「車演出に使用される(競技に出場する)完成車441の種別」との組合わせによって、「車演出」の成功の期待度、すなわち、出玉有り大当たり状態の発生期待度が示唆されるように構成されている。上記のように、本実施形態の完成車441の種別(系統)としては、スポーツカー系統、ファミリーカー系統、装甲車系統、4WDカー系統、デコレーションカー系統、トラック系統、リヤカー系統がある。
さらに、車演出の種別としては、「レース演出」、「力比べ演出」、「コンテスト演出」、「デート演出」がある。「レース演出」は、「スポーツカー系統、ファミリーカー系統」(以下、この2系統をまとめて「グループA」とも称する)が比較的有利となり、「力比べ演出」は、「装甲車系統、4WDカー系統」(以下、この2系統をまとめて「グループB」とも称する)が有利となり、「コンテスト演出」は、「デコレーションカー系統、トラック系統」(以下、この2系統をまとめて「グループC」とも称する)が有利となるような対応付けがなされている。さらに、「スポーツカー系統」は「ファミリーカー系統」よりも有利となり、「装甲車系統」は、「4WDカー系統、」よりも有利となり、「デコレーションカー系統」は「トラック系統」よりも有利となるような対応付けがなされている。加えて、「デート演出」は、「グループA」〜「グループC」での優劣がない設定となっている。尚、「ミックス系統」や「リヤカー系統」に関しては、「車演出」の種別での優劣がない設定となっている。
ここで、ステップS7605の通常車演出設定処理について、図60を参照して説明する。先ず、ステップS7701では、第1完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の情報が記憶されているか否かを判別する。ステップS7701で肯定判別された場合には、ステップS7702において、第1完成カスタマイズ記憶エリアに記憶されている完成車441の種別の確認処理を行う。つまり、第1完成カスタマイズ記憶エリアの各カスタマイズ項目を確認していき、本実施形態では、3つ以上のカスタマイズ項目が同一の系統でまとめられている場合には、かかる系統がその完成車441の系統として判別し、同一系統のカスタマイズ項目が多くても2つ以下の場合には、その他(以下、「ミックス系統」とも称する)として判別する。
また、サブ制御装置262には、車演出設定処理で使用される系統判別フラグが設けられており、当該系統判別フラグは、スポーツカー系統、ファミリーカー系統、装甲車系統、4WDカー系統、デコレーションカー系統、トラック系統、リヤカー系統、及び、ミックス系統に個別に対応して8つのフラグを備えている。そして、ステップS7702で判別された完成車441の種別(系統)に対応する系統判別フラグが、ステップS7703においてオン設定されることとなる。
ステップS7703の後、又は、ステップS7701で否定判別された場合には、ステップS7704において、第2完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の情報が記憶されているか否かを判別する。ステップS7704で肯定判別された場合には、ステップS7705において、第2完成カスタマイズ記憶エリアに記憶されている完成車441の種別の確認処理を行う。続くステップS7706では、ステップS7705で判別された完成車441の種別(系統)に対応する系統判別フラグをオン設定する。ステップS7706の後、ステップS7709に移行する。
また、ステップS7704で否定判別された場合には、ステップS7707において、第1完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の情報が記憶されているか否かを判別する。ステップS7707で否定判別された場合、すなわち、第1完成カスタマイズ記憶エリア、及び、第2完成カスタマイズ記憶エリアのどちらにも完成車441の情報が記憶されていない場合(ギャラリーエリア407に完成車441が1台もない場合)には、ステップS7708において、ファミリーカー系統に対応する系統判別フラグをオン設定する。ステップS7708の後、又は、ステップS7707で肯定判別された場合、ステップS7709に移行する。
ステップS7709では、系統判別フラグを参照して、完成車441の種別が、「リヤカー系統」、又は、「ミックスカー系統」のどちらかであるか否かを判別する。本実施形態では、系統判別フラグを参照して完成車441の種別を判別する場合、「リヤカーに対応するフラグ」→「デコレーションカーに対応するフラグ」→「装甲車に対応するフラグ」→「スポーツカーに対応するフラグ」→「トラックに対応するフラグ」→「4WDカーに対応するフラグ」→「ファミリーカーに対応するフラグ」の順(レアな順)に参照される。そして、オン設定されている系統判別フラグが確認された時点で(2つの系統判別フラグがオンされている場合でも)、完成車441の種別を特定する処理を終了する。
ステップS7709で否定判別された場合には、ステップS7710において、今回の車演出が成功するか否か、すなわち、出玉有り大当たりとなるか否かを判別する。ステップS7710で肯定判別された場合には、ステップS7711において、車演出乱数カウンタの値に基づいて、成功時用の車演出テーブルを参照する等して、車演出の種別を決定する。
車演出乱数カウンタは、例えば0〜14の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり14)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。車演出乱数カウンタは定期的に(例えば、通常処理毎に)更新され、その値が対応するカウンタバッファに格納される。当該ステップS7711では、かかるカウンタバッファから車演出乱数カウンタの値が取得される。また、車演出テーブルは、車演出乱数カウンタの値と、車演出の種別(種別カテゴリー)との対応関係を記憶するテーブルであり、図62に示すように、「成功時用」、「失敗時」、「引き分け時用」、「特殊成功時用」、及び、「特殊失敗・引き分け時用」の5つが設けられている。
ステップS7711の処理についてより具体的に説明すると、図62(a)に示すように、成功時用の車演出テーブルを参照する場合には、車演出乱数カウンタの値が「0〜5」の場合に、「カテゴリー1」の車演出の種別として判別され、車演出乱数カウンタの値が「6〜9」の場合に、「カテゴリー2」の車演出の種別として判別され、車演出乱数カウンタの値が「10〜12」の場合に、「カテゴリー3」の車演出の種別として判別され、車演出乱数カウンタの値が「13,14」の場合に、「カテゴリー4」の車演出の種別として判別される。
続いて、図63に示す完成車441の種別(車種グループ)と、車演出の種別(種別カテゴリー)との対応関係を記憶する車種対応テーブルを参照し、完成車441の車種グループと、車演出の種別カテゴリーとに基づいて、車演出の種別を決定する。つまり、車種グループが「グループA;スポーツカー系統、ファミリーカー系統」の場合において、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー1」の場合には「レース演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー2」の場合には「デート演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー3」の場合には「コンテスト演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー4」の場合には「力比べ演出」が選択される。
また、車種グループが「グループB;装甲車系統、4WDカー系統」の場合において、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー1」の場合には「力比べ演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー2」の場合には「デート演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー3」の場合には「レース演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー4」の場合には「コンテスト演出」が選択される。
さらに、車種グループが「グループC;デコレーションカー系統、トラック系統」の場合において、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー1」の場合には「コンテスト演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー2」の場合には「デート演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー3」の場合には「力比べ演出」が選択され、車演出の種別カテゴリーが「カテゴリー4」の場合には「レース演出」が選択される。
ステップS7711の後、本処理を終了する。また、ステップS7710で否定判別された場合には、ステップS7712において、車演出が失敗するか否か、すなわち、「外れ(前後外れ)」に対応する変動表示であるか否かを判別する。ステップS7712で肯定判別された場合には、ステップS7713において、車演出乱数カウンタの値等に基づいて、失敗時用の車演出テーブル(図62(b)参照)を参照し、車演出の種別カテゴリーを決定するとともに、当該車演出の種別カテゴリーと、車種グループとに基づいて、車演出の種別を決定する。ステップS7713の後、本処理を終了する。
また、ステップS7712で否定判別された場合、すなわち、出玉無し大当たり(2RS)又は小当たりである場合には、ステップS7714において、車演出乱数カウンタの値等に基づいて、引き分け時用の車演出テーブル(図62(c)参照)を参照し、車演出の種別カテゴリーを決定するとともに、当該車演出の種別カテゴリーと、車種グループとに基づいて、車演出の種別を決定する。ステップS7714の後、本処理を終了する。
また、ステップS7709において肯定判別された場合には、ステップS7715において、車演出が成功するか否かを判別する。ステップS7715において肯定判別された場合には、ステップS7716において、車演出乱数カウンタの値等に基づいて、特殊成功時用の車演出テーブル(図62(d)参照)を参照し、車演出の種別カテゴリーを決定するとともに、当該車演出の種別カテゴリーと、車種グループとに基づいて、車演出の種別を決定する。ステップS7716の後、本処理を終了する。
一方、ステップS7715において肯定判別された場合には、ステップS7717において、車演出乱数カウンタの値等に基づいて、特殊失敗・引き分け時用の車演出テーブル(図62(e)参照)を参照し、車演出の種別カテゴリーを決定するとともに、当該車演出の種別カテゴリーと、車種グループとに基づいて、車演出の種別を決定する。ステップS7717の後、本処理を終了する。
図59の説明に戻り、ステップS7605の後、ステップS7606において車演出フラグをオフする。続くステップS7611では、車演出の設定がなされていることを示す車演出実行フラグがオン設定され、ステップS7612では、車演出が実行されるまでの時間を計測する車演出タイマに対応する値をセットする。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7604で肯定判別された場合、すなわち、当該変動表示において、カスタマイズチャンスが付与される(パーツ選択画面が表示される)場合には、車演出の設定を行うことなく、ステップS7606で車演出フラグをオフし、ステップS7611及びステップS7612の処理を行ってから、本処理を終了する。つまり、上記のように、車演出では、出玉有り大当たり状態の発生等への当選期待度に応じて、完成車441の種別と、車演出の種別とが対応付けられており、特に、通常ステージ及び前兆ステージでは、車演出に際して遊技者が車演出に使用する完成車441をギャラリーエリア407に表示されている完成車441の中から選択する構成である。このため、変動表示の開始時点で車演出の種別を決定する構成においては、車演出の種別を決定した後に、車演出に使用される完成車441が増えたり、変更されたりしてしまうと、完成車441の種別と、車演出の種別との対応関係と、当選期待度との間にずれが生じてしまうおそれがある。従って、かかる事態を避けるべく、本例では、チューニングエリア406の未完成車431が完成する可能性がある変動表示では、車演出を導出しないように構成されている。
また、ステップS7603で否定判別された場合には、ステップS7607において確変ステージであるか否かを判別する。ステップS7607で肯定判別された場合には、ステップS7608において、確変ステージにおける車演出の設定(確変時車演出設定処理)を行う。
「確変ステージ」の「車演出」では、出玉有り大当たり(16RS、8RS)となる場合、すなわち、「大当たり状態発生後、確変ステージ継続」となる場合に「成功」となり、前後外れリーチ(外れ)となる場合に「決着つかず(引き分け)」となり、出玉無し通常大当たり(2RN)又は小当たりとなる場合、すなわち、「確変ステージが終了する」場合、又は、「確変ステージの終了と見せかけての確変ステージが継続(フェイク)する」場合に「失敗」となる。
また、「確変ステージ」では、「通常ステージ」や「前兆ステージ」とは装飾図柄表示装置42における背景等の視認態様が異なり、基本的に完成車441が走行し続ける表示がなされる。本実施形態では、大当たり状態終了時(エンディング演出の終了のタイミング)又は終了後に確変モードであるか否かを判別し、確変モードであると判別された場合に、今回の大当たり状態の発生が「車演出」によって教示された場合には、その車演出に使用された完成車441が装飾図柄表示装置42において走行する表示がなされる。一方、車演出以外での当選教示であった場合には、ギャラリーエリア407に表示されていた完成車の中から、大当たり終了時又は終了後に走行させる完成車441を選択してもらうための表示が行われる。加えて、確変ステージの開始後においても、途中で、遊技者の操作によって、走行する完成車441をギャラリーエリアの完成車441と入れ替え可能であるが、「車演出」が行われる変動表示中においては完成車441を変更する機会が付与されない構成となっている。つまり、走行している完成車441がそのまま「車演出」に導出されることとなる。このため、ステップS7608の確変時車演出設定処理については、変動表示の開始時において車演出に使用される完成車441の種別が特定されるため、通常車演出設定処理(図60参照)のステップS7709以降の処理と同様の処理(但し、車演出の成否と、当たり種別との対応関係が異なる)が行われることとなる。
ステップS7608の後、ステップS7606において車演出フラグをオフし、ステップS7611及びステップS7612の処理を行ってから、本処理を終了する。尚、「確変ステージ」においても、未完成車431へのカスタマイズ等については、「通常ステージ」や「前兆ステージ」と同様に行われる。
また、ステップS7607で否定判別された場合、すなわち、引き戻しステージ(時間短縮モード又は確変モードのどちらかではあるが、どちらであるかの教示がなされていない状態)である場合には、ステップS7609において、引き戻しステージにおける車演出の設定(引き戻し車演出設定処理)を行う。
「引き戻しステージ」の「車演出」では、出玉有り大当たり(16RS、8RS)となる場合、すなわち、「大当たり状態発生後、確変ステージに移行」となる場合に「成功」となり、前後外れリーチ(外れ)となる場合に「失敗」となり、出玉無し通常大当たり(2RN)又は小当たりとなる場合に「決着つかず(引き分け)」となる。
さらに、「引き戻しステージ」でも、「確変ステージ」と同様に、基本的に完成車441が走行し続ける表示(「確変ステージ」とは背景等が異なる)がなされる。そして、ステップS7609では、走行している完成車441の種別を把握し、確変時車演出設定処理と同様の処理(但し、車演出の成否と、当たり種別との対応関係が異なる)が行われることとなる。
ステップS7609の後、ステップS7606において車演出フラグをオフし、ステップS7611及びステップS7612の処理を行ってから、本処理を終了する。尚、「引き戻しステージ」においても、未完成車431へのカスタマイズ等については、「通常ステージ」や「前兆ステージ」と同様に行われる。
また、ステップS7602で否定判別された場合には、ステップS7610において、否モバイル連動時車演出設定処理を行う。否モバイル連動遊技状態においては、車演出に使用される車のカスタマイズを行うことができず、車演出に際しても、サブ制御装置262によって、使用される車(完成車441)が一方的に選択される。従って、否モバイル連動時車演出設定処理については、車演出に使用される完成車441を選択する処理が行われた後に、確変時車演出設定処理と同様の処理(但し、車演出の成否と、当たり種別との対応関係が異なる)が行われることとなる。ステップS7610の後、本処理を終了する。
尚、否モバイル連動遊技状態においては、車演出には、例えば、ファミリーカー系統しか使用されないといった構成としてもよいし、車種を決定するための抽選が行われることとしてもよい。
次に、車演出を実行する際の車演出実行処理について、図64を参照して説明する。先ず、ステップS7801では、車演出実行フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7801で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7801で肯定判別された場合には、ステップS7802において、車演出に使用する完成車441を遊技者に選択してもらうための使用車選択画面の表示中であることを示す使用車選択画面表示中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7802で否定判別された場合には、ステップS7803において、車演出タイマの値が0になったか否かを判別する。ステップS7803で否定判別された場合には、ステップS7804において、車演出タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS7803で肯定判別された場合には、ステップS7805において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS7805で肯定判別された場合には、ステップS7806において、通常ステージ又は前兆ステージであるか否かを判別する。
ステップS7806で肯定判別された場合には、ステップS7807において、完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の2台分の記憶があるか否か、すなわち、第1完成カスタマイズ記憶エリア、及び、第2完成カスタマイズ記憶エリアの両方に完成車441の情報が記憶されているか否かを判別する。ステップS7807で肯定判別された場合には、ステップS7808において、使用車選択画面を表示させるための処理を行う。例えば、使用車選択画面では、装飾図柄表示装置42の上下方向中央において、左に第1完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441が表示され、右に第2完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441が表示され、その上方において、例えば、「車演出に使用する完成車を1台選んでください」といった案内が表示されるとともに、各完成車441の下方にそれぞれ「この車を使用する」といった選択項目が表示される。
続くステップS7809では、使用車選択画面表示中フラグをオン設定し、ステップS7810において、車演出タイマに対して、使用車選択画面の表示時間に対応する値をセットしてから、本処理を終了する。尚、使用車選択画面を表示する場合には、その表示時間を確保する必要がある。このため、例えば、図59の車演出設定処理において、通常ステージ又は前兆ステージであると判別された場合には、ステップS7612の車演出タイマの設定処理において、その他の場合よりも短い時間に対応する値が車演出タイマに設定されることとしてもよい。この場合、車演出そのものの表示時間(競技の時間)を統一する等することができる。
また、ステップS7807において否定判別された場合には、ステップS7811において、完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の1台分の記憶があるか否かを判別する。ステップS7811で肯定判別された場合には、ステップS7812において、第1完成カスタマイズ記憶エリア又は第2完成カスタマイズ記憶エリアのうち、記憶のある完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441を使用車として設定する(車演出の描画に際して参照される使用車記憶エリアに対して、該当する完成車441の情報を記憶する)。
続くステップS7813では、対応する完成カスタマイズ記憶エリアをリセットする(デフォルト値を設定する)。すなわち、本実施形態では、完成車441を、一度、車演出に使用すると、車演出の終了後、(車演出の結果に関係なく)車演出に一度使用された完成車441は、装飾図柄表示装置42の画面上(ギャラリーエリア407)から消去されるように構成されている。ステップS7813の後、本処理を終了する。
また、ステップS7811で否定判別された場合、すなわち、ギャラリーエリア407に完成車441が1台も存在しない場合には、ステップS7814において、「ファミリーカー」を使用車として設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7806で否定判別された場合、すなわち、確変ステージ又は引き戻しステージである場合には、ステップS7815において、装飾図柄表示装置42において走行表示されている完成車441をそのまま車演出に使用する車として設定する。続くステップS7816では、対応する完成カスタマイズ記憶エリアをリセットする。その後、本処理を終了する。尚、車演出が行われた変動表示終了後に出玉有り大当たり状態が発生しない場合、車演出の前まで走行表示され、車演出に使用された完成車441の情報を記憶していた完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441の情報は消去されてしまう。このため、車演出後(車演出失敗後)は、消去されなかった方の完成カスタマイズ記憶エリアに完成車441の情報が記憶されている場合には、かかる完成車441が走行表示され、完成車441の情報が記憶されていない場合には、「ファミリーカー」が走行表示される。また、確変ステージ又は引き戻しステージにおいても、未完成車431が完成した場合には、かかる完成車441がギャラリーエリア407に移行表示され、ギャラリーエリア407に完成車441が存在すれば、かかる完成車441を走行表示させることが可能となっている。
また、ステップS7805で否定判別された場合、すなわち、否モバイル連動遊技中である場合には、ステップS7817において、否モバイル連動時車演出設定処理(図59のステップS7610参照)にて設定された車を使用車に設定(使用車記憶エリアに該完成車441の情報を記憶)してから、本処理を終了する。
また、ステップS7802で肯定判別された場合、すなわち、使用車選択画面表示中である場合には、ステップS7818において、遊技者による車演出に使用する完成車441の選択入力操作が行われたか否かを判別する。ステップS7818で肯定判別された場合には、ステップS7819において、選択された完成車441を使用車に設定(使用車記憶エリアに該完成車441の情報を記憶)する。続くステップS7820では、対応する完成カスタマイズ記憶エリアをリセットする。その後、ステップS7821において、使用車選択画面表示中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS7818で否定判別された場合には、ステップS7822において、車演出タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS7822で否定判別された場合には、ステップS7823において車演出タイマを1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS7822で肯定判別された場合には、ステップS7824において、第1完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441を使用車に設定(使用車記憶エリアに該完成車441の情報を記憶)する。つまり、ギャラリーエリア407に完成車441が2台表示されている状態において、車演出の開始に際して遊技者の選択入力操作が行われなかった場合には、第1完成カスタマイズ記憶エリアの完成車441(ギャラリーエリアの左側に配置されている完成車441)が自動的に選択されるようになっている。続くステップS7825では、第1完成カスタマイズ記憶エリアをリセットする。その後、ステップS7821で、使用車選択画面表示中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
尚、使用車記憶エリアに記憶された完成車441の情報については、変動情報のシフト処理とともに消去される(使用車記憶エリアが保留情報記憶エリアの実行エリアに設けられていてもよい)。また、大当たり状態終了後に確変ステージ、又は、引き戻しステージであるか否かを判別し、肯定判別された場合には、使用車記憶エリアに記憶された完成車441情報が、確変ステージ、及び、引き戻しステージにおける走行車の描画の際に参照される走行車記憶エリアに記憶されることとなる。
加えて、装飾図柄421については、モバイル連動遊技状態及び否モバイル連動遊技状態のどちらでも、同一の態様をなしており、また、基本的に滞在ステージに関わらず共通の態様をなしている。尚、車演出では、使用される完成車441に所定のキャラクタオブジェクト423が搭乗することとなるが、当該キャラクタオブジェクト423の種別によって、当選期待度が変化するように構成してもよい。また、モバイル連動遊技を行うことで利用可能なカスタマイズ機能によって、遊技者がキャラクタオブジェクト423の選択設定を行うことができるように構成してもよい。
以上詳述したように、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、特定の演出(車演出)に使用することのできる車をカスタマイズ可能に構成され、該カスタマイズは、複数回の変動表示にわたって行われる。つまり、前記車に関して、カスタマイズ可能な部位(カスタマイズ項目)が複数設定されており、各カスタマイズ項目に対応してそれぞれ複数パターン用意されたパーツオブジェクト433を各カスタマイズ項目に当て嵌めていくことで、カスタマイズが行われるように構成されている。本実施形態では、装飾図柄の変動表示が保留記憶される場合に、未完成車431にパーツオブジェクト433を当て嵌める機会(カスタマイズチャンス)を付与するか否かのカスタマイズ抽選が行われるとともに、当該カスタマイズ抽選に当選した場合にパーツオブジェクト433の種別が決定され、対応する変動表示が開始される場合にカスタマイズチャンスが付与されるようになっている。このように、遊技の進行とともに行うことのできるカスタマイズに応じて態様を多岐に変化させることができるオブジェクト(車)を設けるとともに、当該カスタマイズされた車を特定の演出(車演出)に使用可能とすることによって、演出等の多様化を図り、遊技に際しての単調感を抑制することができる。
また、未だにカスタマイズが行われていない(デフォルトの)カスタマイズ項目が存在するカスタマイズ途中の車(未完成車431)に関しては、装飾図柄表示装置42の右下部のチューニングエリア406において複数回の変動表示において継続して表示される。そして、未完成車431に関し、全てのカスタマイズ項目のカスタマイズが完了して完成車441とされた場合には、当該完成車441が装飾図柄表示装置42の右上部のギャラリーエリア407に移行表示され、当該ギャラリーエリア407おいて車演出で使用される機会を待つようにして、複数回の変動表示において継続して表示されることとなる。
特に、本実施形態では、チューニングエリア406において表示されている未完成車431は、車(完成車441)の大まかな外形状を模したシルエット(車の全体像)として描画されるベースオブジェクト432と、詳細な形状及び色彩まで描画され、ベースオブジェクト432に対して該当部位に当て嵌められていく「ボディのフロント」、「ボディのリア」、「ドア」、「タイヤ」、及び、「エンジン&マフラー」の各パーツオブジェクト433とによって構成されている。つまり、カスタマイズが行われていない部位は、ベースオブジェクト432が視認され、既にカスタマイズが行われた部位には、パーツオブジェクト433が視認されることとなる。換言すれば、未完成車431のうち未だにカスタマイズが行われていない部位に対して、マスキングが施されているような格好となっている。このため、チューニングエリア406の未完成車431を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が存在すること(更なるカスタマイズの余地があること)を一目で把握することができる。従って、車演出等に使用可能な「車」のカスタマイズはどこまで行えるのか等を簡単かつ確実に把握することができ、ひいては、カスタマイズ機能の全容が見えることでカスタマイズ機能の楽しみ方を比較的スムースに見出すことができる。結果として、カスタマイズ機能を十分に発揮させ、「カスタマイズ可能な車」を利用した演出等を十分に堪能させることができる。さらに、カスタマイズ機能への関心が高まることによって遊技意欲の向上を図ることができる。
また、マスキングが施された未完成車431によって、未だにカスタマイズされていない部位が存在することを効果的かつ明確に認識させることができるため、カスタマイズ機能の別途の説明を丁寧に長々と行わなくても済む。従って、カスタマイズ機能の説明で演出の流れが悪くなる(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間を取らせてしまう)といった事態を回避することができ、遊技を比較的スムースに進行させることができる。
さらに、本実施形態では、未完成車431のベースオブジェクト432に対して、各カスタマイズ項目に対応する部位がどこで区切られているのか(境界がどこなのか)を明確にするべく、各カスタマイズ項目と対応する部位毎に、パターンの異なるマスキング(本例では色違いのマスキング)が施されている。このため、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングを隣接させても、当該マスキングが1つのカスタマイズ項目に対応しているのか、或いは、複数のカスタマイズ項目に対応しているのかの判断が付き難くなってしまうといった事態をより確実に回避することができる。従って、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングの領域を比較的自由に設定することができるとともに、未完成車431の態様を確認することによって(ベースオブジェクト432を見ただけで)、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が残り幾つ存在するのか(未だにカスタマイズが行われていない項目の数)を一目で把握することができる。従って、カスタマイズ機能に関するより多くの情報がより効果的に導出されることによって、遊技者はカスタマイズ機能に関する判断を素早く確実に行うことができ、遊技を進行させつつ、カスタマイズの過程についても十分に堪能することができる。
また、本実施形態では、パーツオブジェクト433を未完成車431に反映させるか否かについて遊技者による演出ボタン125及び十字ボタン126の操作で選択決定することができるように構成されている。このため、遊技者個人の遊技履歴や各種設定(好み)等を未完成車431のカスタマイズに反映させることができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に「車演出」に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
さらに、ギャラリーエリア407に完成車441が複数台(本例では2台まで)表示されている場合には、かかる複数の完成車441の中から車演出に使用する完成車441を遊技者が選択することができる。
また、特定演出の種別は、完成車441の種別(各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンの組合わせ)、及び、当選期待度に応じて選択されるようになっている。このため、完成オブジェクトと、特定演出の種別との組合わせが、当選期待度と大きくかけ離れてしまうといった事態を回避することができる。
また、本実施形態では、図54に示すように、パーツオブジェクト433のカスタマイズパターンの選択され易さに差が設けられており、所定条件が成立した場合(本例では変動回数が対象の回数となっている場合)に、レアなパターンが選択され易くなるように構成されている。このため、レアなカスタマイズパターンが付与され易い状態(第1レアパーツ高確状態、第2レアパーツ高確状態)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができ、演出の機会も増やすことができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。
特に、第1及び第2レアパーツ高確状態への移行は、低確率状態(第1確率状態)であることが確定的に教示される通常モードでも行われる(本例では、全遊技モードで行われる)ように構成されている。すなわち、一般に、遊技者は、大当たり状態に当選し易い高確率状態(第2確率状態)や、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことのできる高入球状態(や、高確率状態の期待が持てる前兆ステージ)で遊技を終えることはなく、低確率状態かつ低入球状態の通常モード(の通常ステージ)において遊技を終えることになる。つまり、遊技を開始しようとする遊技者は、通常モードのパチンコ機10の中から、遊技するパチンコ機10を選定することとなる。
そこで、本実施形態によれば、通常モードにおいても、第1及び第2レアパーツ高確状態に移行するように構成されていたり、高入球状態のときよりも高入球状態の方がより多くの種類のカスタマイズパターンが選択され得るように構成されていたりする。このため、カスタマイズに興味のある遊技者に対して、レアなカスタマイズパターンが付与され易い状態である、或いは、かかる状態であるかもしれないとして、遊技を開始するきっかけを付与することができる。従って、遊技者の遊技意欲を向上させることができ、遊技機の稼働率の向上等を図ることができる。
また、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示の実行回数(変動回数)が第1レアパーツ高確状態、第2レアパーツ高確状態への状態移行の契機となっているため、該状態移行の契機がいつ訪れるのかについて遊技者がより認識し易くすることができる。従って、第1レアパーツ高確状態、第2レアパーツ高確状態における遊技を望む遊技者にとって、変動回数を目安にして立ち回り易くすることができたり、第1レアパーツ高確状態、第2レアパーツ高確状態に対応する現象の説明を行い易くしたりする(レアなカスタマイズパターンが選択された理由や、第1レアパーツ高確状態及び第2レアパーツ高確状態専用の演出が設定されている場合のかかる演出等についての説明を理解し易くする)ことができる。また、遊技を進行させることで状態変化の契機に向けて確実に近づいていくため、遊技を進行させることへの付加価値を付与することができる。
さらに、本実施形態では、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示が行われていない状態において、第1又は第2レアパーツ高確状態であることが教示される(装飾図柄表示装置42の右下部において「レアアイテム高確中」と表示される)ようになっている。すなわち、遊技者が遊技を行っていなければ、当然、装飾図柄表示装置42における変動表示は行われない。つまり、遊技を開始しようとする遊技者は、変動表示中ではないパチンコ機10の中から、遊技するパチンコ機10を選定することとなる。
そこで、本実施形態によれば、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示が行われていない状態でも、第1又は第2レアパーツ高確状態であることを、遊技者が認識可能なように(装飾図柄表示装置42の右下部において「レアアイテム高確中」と表示されるように)構成されている。このため、カスタマイズに興味のある遊技者に対して、第1又は第2レアパーツ高確状態であるとして、遊技を開始するきっかけをより確実に付与することができる。従って、遊技者の遊技意欲を向上させることができ、パチンコ機10の稼働率の向上等を図るといった作用効果がより一層奏されることとなる。
また、本実施形態では、パーツオブジェクト433の決定(図51のステップS7105〜ステップS7109参照)に際して、保留情報記憶エリアの保留エリアを参照し、保留表示エリア405に表示されている(表示中の)アイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433と同一のパーツオブジェクト433を選択しないように構成されている。このため、例えば、同一のアイテム保留アイコン416が立て続けに選択されることで遊技者が不愉快な思いをするといった事態を回避することができ、カスタマイズ機能をより堪能してもらうことができる。
特に、本実施形態では、パーツオブジェクト433が重複したと判別された場合に、状態によって選択され易さに差異があるカスタマイズパターンの方は変更せずに、カスタマイズ項目の方を変更することとしている。このため、例えば、第1レアパーツ高確状態又は第2レアパーツ高確状態に滞在しているにもかかわらず、第1レアパーツ高確状態又は第2レアパーツ高確状態では選択されない、或いは、選択され難い(レアではない)カスタマイズパターンに変更されてしまうといった事態を回避することができる。従って、遊技者に損をした印象や不利な操作が行われているのではないかといった印象を与えてしまうといった事態を防止することができる。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技を終了させる際に発行されるQRコードに対し、未完成車431(未完成カスタマイズ記憶エリア)の情報と、今回のモバイル連動遊技において完成させた完成車441の情報(完成車蓄積記憶エリアの情報)が含まれるように構成されている。かかるQRコードを読取った携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、QRコードに含まれていた各種情報がサーバ側に記憶される。さらに、次回のモバイル連動遊技を行う場合にサーバにアクセスした際に、前回の未完成車431のデータを引き継ぐか否かの設定と、モバイル連動遊技の開始時に装飾図柄表示装置42のギャラリーエリア407に表示させる完成車441を今まで完成させてきた完成車441の中から2台を選択する設定とを行うことで、かかる設定情報が含まれたパスワードが発行される。そして、パスワードをパチンコ機10に入力することで、前回の遊技の終了時に表示されていた未完成車431がチューニングエリア406に表示されるとともに、遊技者が選択した完成車441がギャラリーエリア407に表示される。
このように、カスタマイズに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができることにより、1回の遊技で未完成車431を完成させないと、当該完成させた完成車441を使用した演出を見ることしかできないといった構成のように、今回の遊技に際して無理をしてしまうといった事態を抑制しつつ、次回の遊技の楽しみを増やすことができる。従って、利便性の向上を図ることができるとともに、カスタマイズされる車のオブジェクトを利用した演出等に関してより多様で奥深いものとすることができる。また、1度の遊技で無理しなくても何日もかけてコツコツとカスタマイズを溜めて楽しむことも可能となる。
また、カスタマイズ機能については、モバイル連動遊技を実行している場合にのみ有効であることから、モバイル連動遊技への参加意欲を高めることができる。
尚、モバイル連動遊技を行うことで得られるポイント等に応じて、キャラクターのコスチュームや、各種効果音等のカスタマイズを行うことのできるパチンコ機に関しては、基本的に、サーバのウェブページ上で各種カスタマイズに関する設定を行うようになっており、パチンコ機では各種カスタマイズの設定を行うことができない。このため、今回のモバイル連動遊技で得られたポイントによって新たなカスタマイズを実行可能な状態となったとしても、かかるカスタマイズを反映させるためには、今回のモバイル連動遊技を終了させ(QRコードを表示させ)、再度、モバイル連動遊技を開始させる(パスワードを入力する)といった一連の作業が必要になる。
これに対し、本実施形態のように、遊技者がパチンコ機10において「車演出に使用される車」のカスタマイズに関する各種設定を行える構成を採用することにより、モバイル連動遊技をいったん終了させなくても、カスタマイズを反映させることができる。従って、カスタマイズに関する利便性を高め、カスタマイズ機能をより気軽に楽しめるようにする(取っ付き易くする)ことができる。
また、本実施形態では、カスタマイズを完成させ、ギャラリーエリア407に表示されることとなった完成車441を車演出に使用すると、当該完成車441がギャラリーエリア407から消去されるように構成されている。さらには、ギャラリーエリア407の完成車441が2台表示されている状態において未完成車431が完成した場合には、そのうちの1台を消去するように構成されている。但し、今回のモバイル連動遊技で完成させた完成車441の情報(完成車を構成する各カスタマイズ項目のパーツオブジェクト433の組合わせの情報)は、必ず完成車蓄積記憶エリアに記憶されるとともに、モバイル連動遊技の終了時には、完成車蓄積記憶エリアの蓄積記憶情報が含まれたQRコードが発行されるように構成されている。そして、完成車441の情報は、携帯通信端末を介してサーバに送られ、(初めての組合わせであれば)サーバにて記憶されることとなる。このため、例えば、未完成車431にコツコツとカスタマイズを施してやっと完成させた完成車441が、遊技の流れ上、消去されてしまうことでの消失感を抑制することができ、さらには、コレクションを集めるような楽しみを付加することができる。
また、パチンコ機10において完成車441が消去されずに溜まる一方である場合、例えば、装飾図柄表示装置42(ギャラリーエリア407)の表示態様が乱雑になってしまったり、その表示処理が比較的大変になってしまったり、完成車441の中から車演出に使用するものを選択するといった場合に時間がかかり、演出のリズムが悪くなってしまったり、記憶容量の増大を招いたりすることが懸念されるが、程々に消去していくことで、かかる懸念を払拭することができる。
尚、本実施形態では、3台の完成車441の中から消去する完成車を遊技者に選択してもらうための完成車選択画面において、例えば、「(モバイル連動)遊技終了後にホームページ(サーバ)にアクセスすることで、本日入手した完成オブジェクトの確認を行えます。さらに、次回のモバイル連動遊技では、入手したことのある完成オブジェクトの中から実機(遊技機)で使用する完成オブジェクトを選択し、演出等でご利用いただけます。」等と表示される。このため、消去された完成車441がどのような扱いになるのかについて明確に認識することができ、そのことが気になって遊技に集中できないといった事態を回避することができる。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技状態でのみカスタマイズ機能が発揮されることから、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。また、否モバイル連動遊技状態でも、モバイル連動遊技状態と同様にカスタマイズ抽選が行われ、カスタマイズ抽選に当選した場合には、カスタマイズが行われない代わりに示唆演出(先読み保留予告演出)を行うように構成されている。さらに、示唆演出のパターン(通常保留アイコン412の宝玉414の色)の決定に際しては、カスタマイズパターンの決定に際しても使用されたパターン乱数カウンタの値を取得し、かかる値に基づいて決定することとしている。従って、モバイル連動遊技を行っていない遊技者に対しては、示唆演出(先読み保留予告演出)といった楽しみを付与することができる。さらに、かかる示唆演出の是非に関わる制御やパターンの決定に用いられる乱数カウンタを、モバイル連動遊技時のカスタマイズの是非に関わる制御やカスタマイズパターンの決定に用いられる乱数カウンタと共通化することによって、制御の簡素化や記憶領域の縮小等を図ることができる。
加えて、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球し、当否抽選に関する当否乱数カウンタC1等が特別変動保留エリアに記憶された場合に主制御装置261から出力される先発コマンドをサブ制御装置262が受信し、先発コマンドに含まれる情報を保留情報記憶エリアに記憶した時点で、カスタマイズ抽選が行われ、当選の場合に、カスタマイズ項目及びカスタマイズパターンが選択される構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、保留表示エリア405に対してカスタマイズの内容、すなわち、パーツオブジェクト433が描画されたアイテム保留アイコン416を表示し、カスタマイズチャンスが付与されることと、その際のカスタマイズの内容を遊技者に教示することができる。従って、例えば、既に変動表示が保留されているときに新たに変動表示が保留された場合、当該新たに保留された変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われている際に、新たに変動表示が保留されたことに基づいて付与されるカスタマイズの内容を教示することができる。この場合、遊技者は、教示されたカスタマイズの内容への対応(心構えや操作等)を、余裕を持って行うことができる。
すなわち、例えば、「望んでいたパーツオブジェクト433のアイテム保留アイコン416が表示されたので、対応する変動表示におけるカスタマイズチャンスに際しては、かかるパーツオブジェクト433を未完成車431に反映させる操作を行おう」、或いは、「未完成車431の第1のカスタマイズ項目にAパターンのカスタマイズを行ったところではあるが、保留された2つ変動表示に対応して、第1及び第3のカスタマイズ項目にBパターンのカスタマイズを行えることが分かったから、Aパターン系統を止めてBパターン系統で揃えよう」等といった思考を十分に行い、操作の予定を立てることができる。このため、例えば、遊技者に所定の操作が要求される場合に、かかる入力期間が短いことに起因して、操作が間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、操作の入力期間を余分に確保するべく、変動時間を無理やりに長くしなくても済むため、変動時間が長くなることに起因して、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。
尚、本実施形態では、アイテム保留アイコン416の背景色と、未完成車431の各カスタマイズ項目に対応する部位のマスキングの色とが、カスタマイズ項目に対応するようになっている。結果的に、アイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433が、未完成車431のどこに対応する部位のものなのかを把握し易くすることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a;マスキングパターン)上記実施形態では、未完成車431のベースオブジェクト432の各カスタマイズ項目に対応する部位が色分けされているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、未完成車431にマスキングが行われることで、少なくとも未完成車431において、未完成部分(未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目に対応する部分)が存在することを識別可能にするとともに、未完成部分がどこであるのかについても識別可能とされていればよい(未完成部分があと幾つあるのかについては別)。これにより、未完成部分にマスキングを行うことで、未完成部分が完成部分ではないことを識別可能となり、未完成部分がなくなるまでカスタマイズを行うことで、カスタマイズが完成する(完成オブジェクトになる)ことを識別することができる。
また、例えば、「マスキング」の態様としては、
1)未完成部分の一部、又は、全部、或いは、未完成部分の少なくとも一部を含む範囲に対し、
2)完成部分では付加されることのない模様(線や面や空白等で構成されるパターン、例えば、壁紙のような模様だけでなく、ハンコ(文字やキャラクタの顔等の図柄)を押したような態様、未完成部分の枠だけあって中抜けしたような態様等を含む)、
完成部分では導出されることのない色の態様(例えば、色相が異なる(例えば、セピア調にする等)、色使いが異なる(モノトーン調等のように使用する色相の種類が少ない)等)、又は、
完成部分では導出されることのない未完成部分のタッチ(線の描き方;太さ、細かさ(線の数)、エッジの丸み等)、或いは、
これらの組合わせを、
3)被覆、遮蔽、(未完成部分の手前側又は奥側に)重複、合成、適用、反映させるような態様が挙げられる。
さらに、上記実施形態では、全てのカスタマイズ項目のマスキングパターンが異なる(1つも被らない)ように構成されているが、少なくとも隣接するマスキング領域とはパターンが異なるように構成されていればよい。加えて、単に、未だにカスタマイズされていない部位が存在することが分かるように、カスタマイズ項目毎に分けずにマスキングを施す(ベースオブジェクト432を単色にして、境界線も無くす)ように構成してもよい。但し、隣接するマスキング領域のマスキングパターンを異ならせること、或いは、それに代えて、又は、加えて、マスキング領域同士を離間させたり、マスキング領域の境界に線を引いたりすることによって、未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目があといくつあるのかを把握することが可能となる。
さらには、上記実施形態のように、各カスタマイズ項目と、色との対応付けを行うことにより、保留表示エリア405で表示されるアイテム保留アイコン416の背景417の色で、当該アイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433が、未完成車431のどの部位に対応するものであるのかをより分かり易くすることができる。尚、マスキング領域同士を離間させたり、マスキング領域の境界に線を引いたりする構成を採用する場合でも、隣接するマスキング領域のマスキングパターンを異ならせることで、より簡単かつ迅速に未完成のカスタマイズ項目の数や種類等を見分けることができる。
また、上記実施形態では、未完成車431のベースオブジェクト432のうち、各カスタマイズ項目に対応して区画された各領域(マスキング領域)をそれぞれ識別可能に構成されているが、かかる構成に加え、既にパーツオブジェクト433が当て嵌められている(表示されている)部位についても、各パーツオブジェクト433の境界が識別できるように構成してもよい。例えば、各パーツオブジェクト433の境界線を残すこととしたり、各パーツオブジェクト433についても、未完成車431に表示されている間は、ベースオブジェクト432のマスキングと同様のパターンが付される(色付けが行われる)ように構成してもよい。
尚、上記実施形態において、例えば、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126の操作に基づき、装飾図柄表示装置42において、完成車441の見た目のサンプル、完成車441を車演出に使用した場合の特徴(選択され易い演出の展開等)を(未完成車431と見比べられるように小窓で)表示することができるように構成してもよい。また、現在の未完成車431に対し、所定のパーツオブジェクト433(例えば、保留表示エリア405で表示されているアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433)をカスタマイズしたらこんな感じということを示唆するような表示を導出可能に構成してもよい。さらに、未完成車431に対してパーツオブジェクト433がカスタマイズされた時点で、かかるパーツオブジェクト433についても説明(「スポーツカー系統です」、「レースが得意です」等の案内)が(例えば、吹き出しやテロップのような格好で)表示されるように構成してもよい。尚、これらのサンプルや説明の表示は、未完成オブジェクトに関連する表示を構成する。
(b;パーツオブジェクトの重複回避、カスタマイズ記憶エリアの構成)上記実施形態では、パーツオブジェクト433の決定(図51のステップS7105〜ステップS7109参照)に際して、保留情報記憶エリアの保留エリアを参照し、保留表示エリア405に表示されているアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433と同一のパーツオブジェクト433を選択しないように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、かかる構成に代えて、又は、加えて、未完成カスタマイズ記憶エリアを参照し、同じパーツオブジェクト433が存在する場合にパーツオブジェクト433の変更を行うように構成してもよい。この場合、カスタマイズしてもしなくてもパーツオブジェクト433の態様に変化がないといった事態を回避することができる。さらに、上記実施形態では、カスタマイズ項目を変更することで、パーツオブジェクト433の重複を回避させているが、カスタマイズパターンを変更することで、パーツオブジェクト433の重複を回避するように構成してもよい。尚、重複などを一切考慮することなくパーツオブジェクト433の決定を行うこととしてもよい。
上記実施形態では、未完成カスタマイズ記憶エリアや完成カスタマイズ記憶エリアにおいて、カスタマイズ項目ごとにカスタマイズパターンを記憶可能な記憶領域を備えるように構成されているが、例えば、全体の組合わせを示す情報を記憶するように(例えば、完成車441のうち、「フロントボディ」及び「リアボディ」が「デコレーションカー系統のパーツ」であり、「ドア」、「タイヤ」、及び、「エンジン&マフラー」が「スポーツカー系統のパーツ」であり、「カラーリング」が「スポーティー」である場合には、対応する完成カスタマイズ記憶エリアに対して「F12B」が記憶されるといった具合に)構成してもよい。但し、カスタマイズ項目ごとの情報の出し入れのし易さを鑑みると、カスタマイズ項目毎に分けて記憶する方が望ましい。
(c;モバイル連動、簡単パス等)上記実施形態では、サーバから発行されたパスワードを入力しなければ、モバイル連動遊技を行うことができない構成となっているが、例えば、パスワード入力とは別の(より簡単な)所定の操作を行うことで、(仮の)モバイル連動遊技を行うことができるように構成してもよい。つまり、パスワードを入力することによる前回までの遊技情報を今回の遊技に反映させることはできないものの、パスワードを入力しなくても、パチンコ機10において今回の遊技情報の蓄積記憶が行われたり、カスタマイズ機能(どの程度まで利用可能にするのかについては機種毎に設定)が利用できるようにしたりして、今回の分の遊技情報を、サーバに蓄積記憶してある遊技情報に付け加える、或いは、初回登録とともに今回の分の遊技情報をサーバに記憶させるように構成してもよい。但し、今回の遊技情報等を次回の遊技に反映させるには、遊技を終了させる際にQRコードを発行させ、それを携帯通信端末で読取ってサーバにアクセスし、初めての者は初回登録を行い、それ以外の者は、今回の遊技情報等の追加要求などを行うことが必要になる。
尚、普通に遊技を行うだけで(パスワード入力やその他の特別な操作を行わずとも)カスタマイズ機能が利用できるように構成してもよい。さらに、否モバイル連動遊技状態では、モバイル連動遊技状態のときに行うことができるカスタマイズ機能の全てを利用することはできないが、一部が利用できるように(例えば、カスタマイズチャンス等における遊技者の取捨選択ができない、選択可能なカスタマイズパターンが少ない等)構成してもよいし、カスタマイズ機能の宣伝などを行うように構成してもよい。加えて、モバイル連動遊技を行う機能自体が備わっていないパチンコ機10に具体化することも可能である。
また、モバイル連動遊技中において、保留表示エリア405にアイテム保留アイコン416を表示させ、表示されたアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433を未完成車431に反映可能な状態と、アイテム保留アイコン416が表示されず、未完成車431へのパーツオブジェクト433への反映も行われない状態(チューニングエリア406やギャラリーエリア407の表示がない状態;否モバイル連動遊技状態と同じような状態)とを、遊技の途中で遊技者の操作により(例えば、メインメニュー画面から対応画面を開く)切替可能に構成してもよい。さらに、「アイテム保留アイコン416を表示する・しない」、「未完成車431を表示する・しない」、「完成車441を表示する・しない」等の細かな設定を行えるように構成してもよい。
加えて、車演出に関するカスタマイズ機能に関して、メニュー画面を開いて、「適用する・しない」の設定を行わずとも、パーツ選択画面表示中において遊技者によってパーツオブジェクト433を採用しない旨の入力操作が行われた場合に、その回数をカウントする不採用入力計数カウンタを設けて、かかる不採用入力計数カウンタが一定数以上になった場合に、パチンコ機10側で自動的にカスタマイズ機能が発揮されない状態(否モバイル連動遊技状態と同様の状態)に切り替えるように構成してもよい。当然、たまたま不採用が続くことも考えられるので、状態切替に際しては遊技者の選択入力が必要となるように構成したり、カスタマイズ機能が発揮されない状態に一旦切替わったとしても、遊技者の入力操作に基づいてカスタマイズ機能が発揮される状態へと切替えることができるとともに、カスタマイズ機能が発揮されない状態に切替わる前の状態に引き続いての状態に戻るように(すぐにカスタマイズ機能が発揮される状態に戻した場合には、カスタマイズ機能が発揮されない状態に切替わる前の状態と同じ(保留表示エリア405、チューニングエリア406、ギャラリーエリア407等の態様が同じ)状態)構成されることとしてもよい。
さらに、上記実施形態では、今回のモバイル連動遊技において完成させた完成車441の情報、及び、モバイル連動遊技の終了時の未完成車431の情報が、携帯通信端末を介して、サーバに送られるように構成されているが、カスタマイズに関する情報のうち次回のモバイル連動遊技に引き継げる情報については機種毎に適宜設定されるものである。また、サーバに送る完成車441の情報と、送らなくてもいい完成車441の情報とを遊技者が選択するように(さらには、上限を30台にする等)構成してもよい。尚、カスタマイズに関する情報を引き継ぐことのできない構成としてもよい。また、サーバのウェブページ上で、遊技者が完成させた完成車を使用したゲームを行うことができるように構成してもよい。
加えて、カスタマイズ機能の充実等を図る場合には、サーバからパチンコ機10へ供給する情報の量を増やすことが考えられるが、サーバで発行されたパスワードをパチンコ機10に手入力を行う構成では、手間がかかる上に、情報量がそれほど増えないことが懸念される。これに対し、サーバでも2次元コード(QRコード等)を発行することとし、携帯通信端末の表示部に表示された2次元コードを、パチンコ機10に設けたカメラで読取って、2次元コードに含まれる情報をモバイル連動遊技に反映させるように構成してもよい。この場合、簡単に大量のデータをパチンコ機10に入力することができるようになる。
尚、携帯通信端末において、モバイル連動遊技を行っているパチンコ機10のカスタマイズを引き継いだゲームを行うことができるように構成してもよい。つまり、モバイル連動遊技の初回登録に際して、パチンコ機10専用のアプリケーションを携帯通信端末にダウンロードしてもらい、かかるアプリケーションを開けば、サーバに簡単にアクセスすることができる上、モバイル連動遊技のデータに基づいたゲームを行えるように構成することとしてもよい。
また、モバイル連動遊技の終了時に装飾図柄表示装置42に表示させる2次元コード(QRコード等)に対し、パチンコ機10を識別するための遊技機識別情報とともに、主制御装置261(及びサブ制御装置262)の管理情報とを含む識別情報についても含ませるように構成してもよい。この場合、モバイル連動に関する情報を、インターネット等を介してサーバに送信することにより、遊技機メーカー側において、該情報に含まれる識別情報に基づき、パチンコ機10に正規の基板が搭載されているか等の確認を行うことができる。つまり、パチンコ機10の設置場所に赴いて直接主制御装置261等を確認しなくても、主制御装置261等を正規以外のものに取り換える等の不正行為を発見することができる。従って、不正行為に対するチェックの機会を増やすことができ、不正行為の早期発見を図ることができる。尚、モバイル連動遊技が頻繁に行われるパチンコ機10は人気機種である場合が多く、また、主制御装置261等をすりかえるといった不正行為は一般に人気機種が対象とされ易い。この点、上記構成によれば、人気機種であるほど主制御装置261等のチェックが頻繁に行われるといった構図となり、不正対策として非常に効率的である。
(d;パーツオブジェクトの反映、パーツ選択画面の表示期間)上記実施形態では、カスタマイズチャンス(パーツ選択画面表示)で表示されたパーツオブジェクト433を未完成車431に反映させるか否かの選択を、遊技者による演出ボタン125及び十字ボタン126を使用した入力操作で行うように構成されているが、例えば、遊技者が未完成車431に反映させてもよいカスタマイズパターンと、反映させてはいけないカスタマイズパターンとを予め設定しておき、カスタマイズチャンスでは、かかる設定情報に基づいて、パーツオブジェクト433の取捨選択を行うように構成してもよい。この場合においても、遊技者好みのカスタマイズをしていくことができ、遊技者にカスタマイズ機能(カスタマイズされた車)を利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができる。
また、かかる設定については、例えば、パチンコ機10のメインメニューから設定の画面を開くことで行えるようにしたり、或いは、サーバのウェブページで行え、モバイル連動遊技のパスワードに取捨情報等が含まれるように構成したりしてもよい。尚、事前の登録内容に基づいてパチンコ機10が自動的にパーツオブジェクト433の取捨選択と行うオート状態と、遊技者がパーツオブジェクト433の取捨選択を行うマニュアル状態とに切替可能に構成してもよい。加えて、遊技者が全く選択できないように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示のうち、変動開始から左図柄表示領域401の装飾図柄が停止表示されるまでの間の高速変動期間をパーツ選択画面の(最大)表示期間としているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、変動表示の開始に際して、当該変動表示(変動情報)に対応してカスタマイズチャンスが付与される(パーツ選択画面が表示される)と判別された場合に、変動表示の開始を待機させてパーツ選択画面を表示し、「はい」又は「いいえ」の入力が行われた場合、又は、パーツ選択画面の最大表示期間が経過した場合に、変動表示を開始させるように構成してもよい。また、例えば、変動表示を開始させる場合に、当該変動表示においてカスタマイズチャンスが付与されると判別された場合には、パーツ選択画面表示用の時間を余分に確保する(変動表示時間が長くなる)ように構成してもよい。但し、これらの構成を採用する場合、サブ制御装置262において勝手に変動表示の開始タイミングた変動時間の変更をしてしまうと、特別表示装置43L、43Rの変動表示をずれてしまうため、主制御装置261の所定の決定に基づいて、カスタマイズチャンスが付与されるか否かを決定する(カスタマイズチャンスを付与するか否かの抽選を主制御装置261側で行い、当選した場合に、それに応じて変動時間が長く設定される)ように構成してもよい。尚、例えば、長めの変動表示が選択された場合にのみ、カスタマイズチャンスが発生する(完全な外れではカスタマイズチャンスが発生しない)ような構成であってもよい。
また、上記実施形態では、カスタマイズチャンスの付与が決定された変動情報に対応する変動表示が開始される際にカスタマイズチャンスが付与されるように構成されているが、カスタマイズチャンスの付与が決定された変動情報が保留記憶されている状態において、(例えば、演出ボタン125等の操作に応じて)カスタマイズチャンスが付与される(パーツオブジェクト433が反映される)場合もあるように構成してもよい。
(e;パーツオブジェクトの決定)上記実施形態では、カスタマイズチャンスのパーツオブジェクト433の種別(カスタマイズ項目及びカスタマイズパターン)は、遊技者の意向を踏まえることなく、パチンコ機10側で勝手に決定されるが、遊技者の設定や操作に応じて、パーツオブジェクト433の種別を決定するように構成してもよい。例えば、低入球状態用の対応パターン記憶テーブルとして、「スポーツカー系統、ファミリーカー系統、デコレーションカー系統」が選択され易いものと、「装甲車系統、4WDカー系統、トラックカー系統」が選択され易いものとを用意し、パチンコ機10やサーバのウェブページにおいて、遊技者により、どの系統の車が好みかの設定が行われた場合(サーバでの設定は、かかる設定情報を含むモバイル連動遊技のパスワードがパチンコ機10に入力された場合)に、かかる好みの系統の車が選択され易い系統に含まれる対応パターン記憶テーブルが参照されるように構成してもよい。
また、例えば、モバイル連動遊技中において、カスタマイズチャンスにおいて、いずれの種別のパーツオブジェクト433が未完成車431に反映され、いずれの種別のパーツオブジェクト433の反映が拒否されたのかをカウントするように構成するとともに、かかるカウント値が携帯通信端末を介してサーバに送られることで、サーバ側でどの種別のパーツオブジェクト433が欲せられ、どの種別のパーツオブジェクト433が欲せられていないのかを把握し、かかる情報に基づいて、サーバで発行されるパスワードに対し、カスタマイズパターンの決定に際してどの対応パターン記憶テーブルを参照するのかの情報を含ませるように構成してもよい。
これらの構成を採用する場合、遊技者個人の遊技履歴や各種設定(好み)等を未完成車431のカスタマイズ(カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択)に反映させることができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に完成車441を利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
さらに、カスタマイズ抽選の機会を付与するか否かの抽選を行うのではなく、例えば、変動表示が規定回数行われる毎に、或いは、モバイル連動遊技において所定の条件をクリアした場合に、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値が取得され、かかる値に基づいて、カスタマイズチャンスが付与されるか否かを決定することとしてもよい。加えて、変動表示が規定回数行われることでカスタマイズ抽選1回分の権利が付与され、モバイル連動遊技において所定の条件をクリアした場合にはカスタマイズ抽選10回分の権利が付与されるように構成してもよい。
尚、上記実施形態では、1回の変動表示につき、付与されるパーツオブジェクト433の数は1つとなっているが、1回の変動表示において複数のパーツオブジェクト433が付与されるように構成してもよい。すなわち、上記実施形態では、カスタマイズ項目が「フロントボディ」、「リアボディ」、「ドア」、「タイヤ」、「エンジン&マフラー」(、「カラーリング」)に分けられて、カスタマイズ抽選に当選した場合には、いずれか1つのカスタマイズ項目のパーツオブジェクト433が選択されるように構成されているが、例えば、1回のカスタマイズ抽選によって、複数のカスタマイズ項目のパーツオブジェクト433(例えば、カラーリングを除く全項目)が選択され、カスタマイズチャンスにて一挙に(或いは選択的に)反映させることができるように構成してもよい。この場合、カスタマイズの進行についてより一層の抑揚がつけられるとともに、演出性が高められることとなり、結果的に、興趣の向上を図ることができる。尚、アイテム保留アイコン416としては、1つの背景417に、複数のパーツオブジェクト433が付された態様のアイテム保留アイコン416が表示されるようになる。
また、上記実施形態では、サブ制御装置262が主制御装置261から先発コマンドを受けた時点でカスタマイズ抽選を行い、当選した場合にパーツオブジェクト433(カスタマイズ項目及びカスタマイズパターン)を決定し、決定されたパーツオブジェクト433に関する情報を保留情報記憶エリアの対応する保留エリアに記憶するように構成されているが、先発コマンドを受けた時点ではなく、変動表示を開始する際に、カスタマイズ抽選を行い、パーツオブジェクト433を決定するように構成したり、或いは、先発コマンドを受けた時点でカスタマイズ抽選を行い、変動表示の開始に際して、パーツオブジェクト433を決定するように構成したりしてもよい。ただし、この場合、保留表示エリア405におけるアイテム保留アイコン416の表示を行うことができなくなってしまうため、演出性やカスタマイズの利便性の向上を図るべく、先発コマンドを受けた時点で、カスタマイズ抽選を行い、パーツオブジェクト433を決定するように構成することが望ましい。
尚、先発コマンドを受けた時点で、カスタマイズ抽選に当選しなくても、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値とともに、項目乱数カウンタ及びパターン乱数カウンタの値を取得するように構成してもよい。また、変動表示の保留が行われないパチンコ機10等において、上記実施形態のカスタマイズに関する構成を可能な限り具体化することも可能である。
さらに、パチンコ機10側で、カスタマイズチャンスの付与や、カスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを一方的に選択してしまうのではなく、遊技者の演出ボタン125等による操作入力に応じて選択される(場合もある)ように構成してもよい。例えば、変動情報が保留情報記憶エリアに保留記憶された場合にカスタマイズ抽選を行い、当選した場合に、保留表示エリア405において煙がかかっているような保留アイコン411と、その付近に演出ボタン125を操作することを示唆する表示を行い、演出ボタン125の操作が行われた場合に、項目乱数カウンタ及びパターン乱数カウンタの値が取得され、かかる値に基づいて、カスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを決定し、対応するパーツオブジェクト433を付したアイテム保留アイコン416を、煙が取れるようにして表示させるように構成してもよい。
また、例えば、所定条件が成立した場合に、カスタマイズ抽選の機会を付与するか否かの抽選を行い、かかる抽選にて当選した場合に、装飾図柄表示装置42において演出ボタン125への操作を促す表示が行われ、演出ボタン125への操作が行われた場合に、カスタマイズ抽選乱数カウンタの値が取得され、かかる値に基づいて、カスタマイズチャンスが付与されるか否かを決定することとしてもよい。さらに、遊技者が演出ボタン125や十字ボタン126等を操作してミニゲームを行い、成功した場合にカスタマイズチャンスが付与されるように構成してもよい。尚、カスタマイズ抽選の機会を付与するか否かの抽選が行われる期間と、行われない期間と、抽選の当選確率が高くなる期間とが存在するように構成してもよい。
加えて、パーツオブジェクト433の取得方法(カスタマイズ抽選の契機やカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの決定方法、決定タイミング等)、又は、取得に際しての演出が異なる複数のカスタマイズモードが設定され、所定の契機でモード移行するように構成してもよい。例えば、遊技者の操作でいずれかのカスタマイズモードを選択可能に構成してもよい。また、新たなカスタマイズモードを選択する場合には、モバイル連動遊技で所定の条件の達成(所定のカスタマイズモードで規定回数のカスタマイズを行う、遊技時間や変動回数等に応じて付与されるモバイル連動遊技ポイントを規定ポイントためる、対象のカスタマイズを完成させる等)が必要となるように構成してもよい。
尚、パーツオブジェクト433の取得方法として、例えば、パーツオブジェクト433がいくつか表示されて、遊技者がそのなかの1つ、又は、複数を選択可能に構成してもよい。さらに、選択したパーツオブジェクト433を得るためには、ミニゲームなどで成功する等の条件達成が必要なように構成してもよい。また、例えば、上記のように、演出ボタン125の操作に基づいてカスタマイズ抽選やカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを決定する抽選を行う、或いは、演出ボタン125の操作に基づいて、パターン等を識別不可能な態様で表示されていたパーツオブジェクト433が、パターン等を識別可能な態様に変化する等するように構成してもよい。
加えて、保留表示エリア405に表示されたアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433が遊技者にとって好ましくないものだった場合に、遊技者による演出ボタン125及び十字ボタン126の操作によって、かかるアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433を変更する機会が与えられる場合もあるように構成してもよい(カスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの少なくとも一方を再度抽選で決定するカスタマイズ再抽選機能を設けることとしてもよい)。
(f;レアパーツ高確)上記実施形態では、変動表示の回数に応じて、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態(第2パターン選択状態)に移行するように構成されているが、かかる構成に代えて、又は、加えて、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態とするか否かの抽選(パターン高確抽選)を行い、当選した場合にかかる状態に移行するように構成してもよい。この場合、常に第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態への状態変化を期待しながら遊技を行うことができるとともに、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態への状態変化に関する演出を行うことができる。結果として、遊技に際しての単調感の抑制等を図ることができる。
また、上記実施形態では、出玉有り大当たり状態の終了後からの変動回数をカウントし、かかる変動回数が規定回数となった場合にレアパーツ高確状態としているが、出玉有り大当たり状態が発生した場合だけではなく、出玉無し大当たり(特別遊技状態)や小当たり(特別遊技状態のフェイク)が発生した場合でも、第1、又は、第2レアパーツ高確状態に移行する変動回数をカウントするサブ側変動回数カウンタの値をリセットすることとしてもよい。さらに、サブ側変動回数カウンタとは別に、第1レアパーツ高確状態や第2レアパーツ高確状態への移行タイミングを計るためだけのカウンタを設け、所定の契機に基づいて、かかるカウンタの値を移行タイミングに近くなる側に変動させる抽選(移行タイミングを早めるための抽選)を行うこととしてもよい。
尚、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態への状態移行抽選は装飾図柄の変動表示の度に行われることとしてもよいし、別の条件(規定変動回数の消化、対応演出の発生等)が成立した場合に行われるように構成してもよい。また、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態は、規定変動回数の消化で終了させてもよいし、規定時間の経過で終了させてもよいし、終了させるか否かの抽選で終了させてもよい。さらに、パターン高確抽選の当選確率が変化する複数のモードを設定することとしてもよい。
加えて、振分けの異なる対応パターン記憶テーブルを複数設け、参照する対応パターン記憶テーブルの切替えを行うか否かの切替え抽選が行われる構成であって、複数の対応パターン記憶テーブルには順番が設定され、切替え抽選にて当選した場合に、参照される対応パターン記憶テーブルが順番通りに切替わるように構成してもよい。例えば、対応パターン記憶テーブルが5つあり、所定の契機に基づいて切替え抽選が行われ、当選することにより、1段階上に設定されている対応パターン記憶テーブルが参照される状態となり、一番上に設定されている対応パターン記憶テーブルが参照される状態で行われる切替え抽選で当選した場合には、一番下に設定されている対応パターン記憶テーブルが参照される状態に移行するように構成してもよい。
また、参照される対応パターン記憶テーブルが切替わる変動表示の回数を記憶する切替え回転数記憶テーブルが複数設けられ、大当たり状態の終了時に、大当たり状態終了後に参照される切替え回転数記憶テーブルの選択がなされるように構成してもよい。さらに、特定条件が成立した場合(例えば、特定の変動回数を超えた、特定の抽選にて当選した等)に、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126の操作によって、複数の対応パターン記憶テーブルの中から参照される対応パターン記憶テーブルを選択可能に構成してもよい。
また、例えば、大当たり状態や小当たり状態や時間短縮モードの終了を契機として(広義で言えば、主制御装置261の所定の抽選の結果に基づいて)、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態へと状態移行するように構成してもよい。特に、確変大当たりではない大当たりに当選した場合や、出玉のない大当たりに当選した場合や、時間短縮モードが終了した場合や、小当たりに当選した場合などの遊技者の興趣が低下し易い場合に、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態へ移行することによって、落胆や遊技意欲の著しい低下等を軽減することができる。また、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態という価値の高められた状態を新たに設けることで、遊技意欲の向上を図ることのできる期間を長くすることができる。尚、回動式遊技機(スロットマシン)に具体化した場合、ボーナスゲームの終了後、アシストタイムの終了後、又は、アシストリプレイタイムの終了後等に、所定ゲーム数の間、レアパーツ高確状態としてもよい。
さらに、例えば、所定の演出が導出された回数(1回又は複数回)、遊技時間(例えば、パチンコ機10に設けられたリアルタイムクロックを利用して遊技時間を記録する)、大当たり回数、モバイル連動遊技で貯めたポイント、所定のミッションクリア等に応じて、第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態へと状態移行するように構成してもよい。加えて、スーパーリーチ演出の中でもとりわけ大当たり状態発生への期待度が高いものが外れた場合にレアパーツ高確状態に移行するように構成してもよい。尚、対応パターン記憶テーブルの数や、その内容(振分け割合や振分け先)については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、対応パターン記憶テーブルが1つしかなく、いかなる状態でもカスタマイズパターンの選択割合が変化しないように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では特に言及していないが、装飾図柄表示装置42等の所定の表示手段において、第1、又は、第2レアパーツ高確状態(第2パターン選択状態)へと状態変化するまでの残りの変動表示回数を表示するように構成してもよい。さらに、第2レアパーツ高確状態のように、その期間について変動回数の上限が設けられている場合には、第2レアパーツ高確状態が終了するまでの残りの変動表示回数を表示するように構成してもよい。
また、装飾図柄表示装置42において、レアパーツ高確状態はどのような状態であるのか、どのような条件が成立すればレアパーツ高確状態に移行するのか等の事前の教示や、現在レアパーツ高確状態中であることの教示を省略することとしてもよい。但し、第1レアパーツ高確状態や第2レアパーツ高確状態の存在を遊技者に教示するための案内表示を行うことにより、第1レアパーツ高確状態や第2レアパーツ高確状態の存在を遊技者により積極的にアピールすることができる。尚、上記実施形態では、第1レアパーツ高確状態や第2レアパーツ高確状態の存在を遊技者に教示するための装飾図柄表示装置42における案内表示を行う機能が、パターン高確教示手段を構成する。
加えて、上記実施形態において、デモ画面表示中においては、演出ボタン125や十字ボタン126を操作することで、レアパーツ高確状態中であることを教示する表示が導出されるように構成してもよい。この場合、パチンコ機10に触れてもらうきっかけを増やすことができる。また、デモ画面表示では、レアパーツ高確状態中であることが分からないように構成することとしてもよい。この場合、カスタマイズに興味のある遊技者に対して、レアパーツ高確状態中であるか否かを把握するために、変動表示を1回でも行ってもらうことができる。
(g;カスタマイズ高確)また、上記実施形態では、カスタマイズチャンスを付与するか否かのカスタマイズ抽選において、低入球状態の方が高入球状態に比べて当選し易く、また、変動表示においてリーチが発生しない場合よりも、リーチが発生する場合の方が当選し易いように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、上記した第1レアパーツ高確状態、又は、第2レアパーツ高確状態のように、装飾図柄の変動回数に応じて、カスタマイズ抽選に当選し易い状態(カスタマイズ高確状態)への状態移行が行われるように構成してもよいし、カスタマイズ高確状態とするか否かの抽選(カスタマイズ高確抽選)を行うように構成してもよい。また、状態によってカスタマイズ抽選の当選確率が異なる構成を利用して、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることもでき、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。
尚、カスタマイズ高確状態への状態移行の契機としては、レアパーツ高確状態と同様に、機種毎に適宜設定することができる。例えば、カスタマイズ高確状態へ移行させるか否かの抽選を行ったり、所定の演出が導出された回数や、大当たり回数、モバイル連動遊技で貯めたポイント等に応じてカスタマイズ高確状態へ状態移行させたり、時間短縮モードの終了後、「2RS」の大当たり状態終了後、小当たり状態終了後にてカスタマイズ高確状態へ状態移行させたりするように構成してもよい。尚、カスタマイズ抽選の当選確率が変更されないように構成してもよい。
(h;カスタマイズのモチーフ)上記実施形態では、カスタマイズのモチーフとして「車」が採用され、カスタマイズされた車を使用した車演出が行われるように構成されているが、カスタマイズのモチーフは機種毎に適宜設定可能である。
(h−1;パズル)次に、カスタマイズ可能なオブジェクトを使用して行われる特定演出の態様例について、図65、図66に示す態様例について説明する。図65に示す装飾図柄表示装置42のチューニングエリア406では、6つのピース902からなるパズルのような未完成オブジェクト901が表示されている。初期状態の未完成オブジェクト901は、台紙に絵柄のないピース902が当て嵌められている状態(或いは、ピース902が当て嵌められていない状態;図65の未完成オブジェクト901の下段参照)となっている。但し、上記実施形態と同様に、未完成オブジェクト901のうち、未だにカスタマイズされていない部位が何カ所あり、それがどこであるのかが把握され易いように、カスタマイズ項目に対応する部位(6ピースの設置領域、具体的には、上の左領域、上の中領域、上の右領域、下の左領域、下の中領域、下の右領域)ごとに、いずれも異なる態様(色や模様)でマスキングが付されるようになっている。そして、全てのピースを正しく当てはめると、完成オブジェクト905がギャラリーエリア407に移行表示され、チューニングエリア406には、新たなパズルの台紙が表示される。
本態様例では、特定演出として、「散歩リーチ演出」、「引っ越しリーチ演出」等があり、特定演出の実行が決定された場合に、遊技者が特定演出の種別を決定可能に構成されている。より具体的に、チューニングエリア406では、未完成オブジェクト901の完成形として、「トラック」、「犬」等が設定されており、「トラック」は「引っ越しリーチ演出」に対応し、「犬」は「散歩リーチ演出」に対応するように構成されている。例えば、未完成オブジェクト901が「トラック」として完成した場合、かかる完成オブジェクト905となったトラックがギャラリーエリア407に移行表示される。ギャラリーエリア407には、完成オブジェクト905を2つまで表示可能であり、3つ目が完成した場合には、3つの中から消去する完成オブジェクト905を1台遊技者に選択してもらい、消去する。さらに、特定演出の実行が決定された場合であって、ギャラリーエリア407に完成オブジェクト905が表示されている場合には、遊技者が、かかる表示されている完成オブジェクト905の中から1つを選択する(選択無でも可)ことができるような選択入力画面が表示される。そして、完成オブジェクト905の選択入力が行われた場合には、対応する種別の特定演出が導出されることとなる。つまり、本態様例では、特定演出の種別をカスタマイズ可能となっている。
尚、上記実施形態と同様に、未完成オブジェクト901のピース902は、カスタマイズチャンスの付与が決定された場合に対応する保留アイコン411にてその内容(カスタマイズ項目として6ピースのうちのいずれに対応する部位であるのか、かつ、カスタマイズパターンとしていずれの特定演出に対応するアイテムであるのか)が教示されるように構成されている。また、所定条件が満たされた場合(モバイル連動遊技ポイントが規定ポイントに達した等)に、遊技者が好みの台紙を選択可能に構成してもよい。
加えて、未完成オブジェクト901の台紙が切替わるタイミングについても特に限定されるものではなく、完成するまで切替わらない構成としてもよいし、完成しなくても、所定の抽選に基づいて、又は、所定の事象が(所定回数)発生することで、或いは、(所定の権利を得た)遊技者の操作に基づいて、切替わるように構成してもよい。また、全てのピース902が当てはまる前に未完成オブジェクト901の台紙が切替わる場合には、保留アイコン411のうちピース902の種別を示唆する表示についても、対応して切替表示されること(台紙が「犬」から「トラック」に切替わった場合には、保留アイコン411のピース902の示唆表示についても「犬の一部」から「トラックの一部」の表示に切替わること)としてもよい。さらに、未完成オブジェクト901の台紙が切替わる場合に、そのときに既に未完成オブジェクト901に当て嵌められていたピース902(の数)が、設置済みのピースであるとして、切替え後も引き継がれる(絵柄は対応するものに切替わる)ように構成してもよいし、未完成オブジェクト901にピース902がいくつ当て嵌められていても、台紙が変わればまた最初から集め直さなければならない(モバイル連動遊技の特典の一環でそれが回避できるような機能を付加しても可)ように構成してもよい。
また、未完成オブジェクト901は、大当たり状態を跨いで同じものが導出されてもよいし、遊技モードに応じて変更が加えられたものが導出されてもよいし、全く別のものが導出されてもよい。例えば、「確変ステージ」及び「引き戻しステージ」と、「通常ステージ」及び「前兆ステージ」とでは、選択し得る未完成オブジェクト901の台紙の種別が異なるように構成してもよい。
(h−2;スクラッチ)また、上記実施形態では、状態によって、カスタマイズパターンの選択割合が異なったり、カスタマイズ抽選の当選確率が異なったりするように構成されているが、かかる構成に代えて、又は、加えて、例えば、状態によって、カスタマイズ項目の分け方(数、対象部位、境界等)が変化するように構成してもよい。
ここで、図67、図68に示す態様例について説明する。チューニングエリア406には、インスタントくじのようなカード911が表示されており、最初は、カード911に記されているオブジェクト912(図68参照)を隠すような格好でマスキング913が施されている。かかるマスキング913の領域は、通常、図67に示すように6つに分割されており、保留表示エリア405に表示されたコイン型の保留アイコン411が対応する変動表示の開始とともに消去される際に、6分割されたマスキング913の領域のうちの1つが削られ、オブジェクト912の一部が露出するような格好とされる。そして、全てを露出させると、かかるオブジェクト912がギャラリーエリア407に移行表示される(特定演出は上記(h−1)と同様)。尚、保留表示エリア405に表示されたカード型の保留アイコン411に対応する変動表示の開始に際して、カード911を変更する選択を遊技者が演出ボタン125等の操作で行った場合には、チューニングエリア406のカード911が新しくされる(マスキング領域が1つも削られておらず、何のオブジェクトかも分からない状態とされる)。
また、例えば、規定条件が成立した場合、例えば、出玉有り大当たり状態の終了後に行われた変動表示の回数が200〜230、400〜430、600〜630、800以上であると判別された場合には、図68に示すように、チューニングエリア406のマスキング領域が4分割とされる。つまり、かかる期間では、チューニングエリア406のオブジェクト912の全体を比較的早く露出させることができるようになっている。尚、所定条件が満たされた場合(モバイル連動遊技ポイントが規定ポイントに達した等)に、保留表示エリア405においてコイン型の保留アイコン411が表示された場合と同様に、マスキング領域を露出させることができるように構成してもよい。さらに、所定条件が満たされた場合に、複数のマスキング領域のうち露出させるマスキング領域を選択可能に構成してもよい。
(i;カスタマイズのモチーフを複数にする)また、カスタマイズのモチーフは、1つだけではなく、複数のモチーフ(複数パターンのベースオブジェクト)が存在するように構成し、所定条件の成立に基づいて、いずれかのモチーフのカスタマイズが行われる状態(カスタマイズモード)に移行するように構成してもよい。例えば、車を完成させるカスタマイズモードの他に、船を完成させるカスタマイズモードや、飛行機を完成させるカスタマイズモードを設定することとしてもよい。
さらに、当該構成を採用する場合であって、上記実施形態のように、変動表示(変動情報)が保留され、変動表示の保留時にカスタマイズチャンスの実行やカスタマイズの内容が決定され、その内容が保留表示エリア405においてアイテム保留アイコン416として表示される構成においては、例えば、車のカスタマイズモードにおけるカスタマイズ抽選に当選し、車のパーツオブジェクト433(カスタマイズオブジェクト)を有するアイテム保留アイコン416が保留表示エリア405に表示された後、当該アイテム保留アイコン416に対応する変動表示が実行される前の段階で、カスタマイズモードの変更を実行するか否かを決める契機が訪れることが考えられる。この場合、保留表示エリア405に車のパーツオブジェクト433を有するアイテム保留アイコン416が表示されている状態で、チューニングエリア406に表示される未完成オブジェクト(ベースオブジェクト)が車から他のもの(船又は飛行機)に代わってしまうといった事態を回避する必要がある。
その方法としては、例えば、保留表示エリア405にアイテム保留アイコン416が表示されている状態では、かかる状態が解消されるまでカスタマイズモードの切替えを延期したり、カスタマイズモードの切替えが決定された場合に、保留されている変動表示の数を確認し、チューニングエリア406の未完成オブジェクトの表示の切替えのタイミングを、確認された保留数が消化されたタイミングとしたりすることが挙げられる。より具体的には、カスタマイズモード(ベースオブジェクト)を切替えについては、主制御装置261から先発コマンドを受信して変動情報を記憶する際に決定及び実行し、カスタマイズオブジェクトの種別についてはカスタマイズモードに応じて決定され、ベースオブジェクトの実質的な切替えについては、カスタマイズモードの切り替えが決定された変動情報に対応する変動表示が実行されたタイミングで行われるように構成することとしてもよい。
これらの構成を採用することで、ベースオブジェクトの変更が決定された場合、既に表示されている示唆情報としての保留アイコン411(アイテム保留アイコン416)に対応する変動表示が消化されるまでの間は、ベースオブジェクトの変更が待機されるとともに、保留アイコン411に関しては、変更後のベースオブジェクトの種別に対応するものが導出されることとなる。このため、カスタマイズされる予定のカスタマイズパターン(パーツオブジェクト433)が事前に表示される構成において、待ち望んでいたカスタマイズパターンが表示されたのにもかかわらず、その直前にベースオブジェクトの変更があり、それに伴ってパーツオブジェクト433も変更されてしまうといった事態を回避することができる。
また、カスタマイズモードの切り替え決定後に保留された変動情報に対応するアイテム保留アイコン416に関しては、変更後のベースオブジェクト432に対応したアイテム保留アイコン416が表示されることとなる。このため、カスタマイズモードの変更を遊技者が事前に察知することができ、カスタマイズモードの変更と、大当たり期待度などを対応付けた場合や、ベースオブジェクト432が変更される筈なのに変更されないといった違和感演出等を行う場合には、演出性の向上等を図ることができる。
尚、ベースオブジェクトが変更されるよりも前に、示唆情報として変更後のベースオブジェクトに対応したパーツオブジェクト433が表示された場合に、ベースオブジェクトの変更が行われることを事前に把握することができる。このような現象を利用して、ベースオブジェクトの変更と、当選期待度などを対応付けた場合や、ベースオブジェクトが変更される筈なのに変更されないといった違和感演出を行う場合には、演出性の向上等を図ることができる。
(j;近接検知センサ)上記実施形態では、操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126を使用してカスタマイズに関する各種選択入力を行っているが、これに代えて、又は、加えて、別の入力手段を採用することとしてもよい。例えば、カスタマイズ機能に関する各種アナウンスが表示される可変表示手段としての装飾図柄表示装置42の複数箇所への物体の近接又は当接を検知可能であり、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続される近接検知手段を設けることとしてもよい。例えば、可変表示装置ユニット35やセンターフレーム47に対して、装飾図柄表示装置42の前方に近接した物体(遊技者の手等)を検知可能な発光部及び受光部を有する接近検知手段としての近接検知センサ(例えば、赤外線センサ等)を左図柄表示領域・中図柄表示領域・右図柄表示領域にそれぞれ対応するようにして3セット設けることとしてもよい。また、例えば、装飾図柄表示装置42の表示面に対して接近検知手段としてのタッチパネルを設けることとしてもよい。
つまり、本実施形態では、パチンコ機10にてカスタマイズを実行可能であり、また、カスタマイズに関する各種選択決定を遊技者が行えるように構成されている。さらに、かかる選択決定は、装飾図柄の変動表示の一部の期間内でのみ行えるように構成されており、時間的な余裕はあまりない。従って、制限時間内に、装飾図柄表示装置42に表示される説明を読んで理解し、選択肢の中から適当な選択肢を選び、演出ボタン125及び十字ボタン126を操作して選択決定を行うといった操作は、カスタマイズに関する各種選択決定の操作に慣れていない遊技者にとっては、比較的難しい操作となることが懸念される。
この点、カスタマイズに関する説明、選択肢、カスタマイズの対象のオブジェクト等が表示される装飾図柄表示装置42に対して、直接的に触れるようにして(直感的に)入力操作を行えるように構成する(例えば、所定の選択肢が表示されている箇所をタッチするだけで対応する入力が行われる)ことで、操作を非常に分かり易くすることができる。従って、かかる操作に戸惑ってタイムオーバーになったり、かかる操作用に比較的長めの時間を設定することで遊技テンポが悪くなってしまったりすること等を回避することができる。
尚、装飾図柄表示装置42において、カスタマイズに関する選択を求める場合の選択肢を表示する場合に、かかる各選択肢を選択する意思を確認するべく、かかる選択肢の表示箇所に近接又は当接した遊技者の手をそれぞれ検知可能に構成されることが望ましく、さらには、保留表示エリア405における保留アイコン411に対して各種操作を行うことができるように構成する場合には、各保留アイコン411(本例では、4つ分)の表示箇所に近接又は当接した遊技者の手をそれぞれ検知可能に構成されることが望ましい。また、ギャラリーエリア407における各完成車441の表示箇所に近接又は当接した遊技者の手をそれぞれ検知可能に構成されることが望ましい。
(k;リアルタイムカスタム、犬モチーフ)上記実施形態では、通常ステージ及び前兆ステージにおいて、遊技の進行(変動表示を順次実行させる)とともに、未完成車431へのカスタマイズを進めて行き、「車演出」の導出が決定された場合に、ギャラリーエリア407に完成車441が表示されている場合には、かかる完成車441を車演出に登場させることができるように構成されている。換言すれば、カスタマイズの作業と、カスタマイズが完了したオブジェクトを利用した特定演出(カスタマイズの成果としてのカスタマイズカーを使用した車演出)とが別々に行われるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。
以下、態様例(カスタマイズ可能なオブジェクトを使用した特定演出が行われている途中で、リアルタイムにカスタマイズが進行する構成)について、図69、図70を参照して説明する。尚、本態様例では、演出ボタン125及び十字ボタン126の他に、装飾図柄表示装置42の左部、中部、右部への物体の近接をそれぞれ別に検知可能な近接検知センサ921と、演出ボタン125の上方への物体の近接を検知するボタン近接検知センサ(図示略)とが設けられている。
本態様例では、演出ボタン125、近接検知センサ921、及び、ボタン近接検知センサ等を利用して、装飾図柄表示装置42において表示される「犬」との触れ合いを楽しめるかのような「ふれあい演出」が行われるようになっている。ふれあい演出中の装飾図柄表示装置42では、主として画面中央において様々な動作を行うメインオブジェクトとしての「犬931」が表示され、画面右上には、ふれあい演出中の操作説明が表示され、画面右下には、画面中央の「犬931」を簡略化した(シルエットのような)態様をなすサブオブジェクトとしての「犬マネキン932」が表示される。これらの「犬931」及び「犬マネキン932」は、基本的に「ふれあい演出」期間中にのみ、複数回の変動表示にわたって継続表示される。
尚、「犬931」については様々な動作を行う表示がなされ、また、図69右上部に示すように、演出ボタン125を押す、装飾図柄表示装置42をタッチする(近接検知センサ921に手等を検知させる)、演出ボタン125の上方に手をかざす(ボタン近接検知センサに手等を検知させる)といった操作に応じて動作を行う(リアクションする)表示がなされる。これに対し、「犬マネキン932」については制止したままの表示がなされる。尚、「犬マネキン932」の向きを十字ボタン126の操作で変更可能に構成してもよい。
「犬931」は、身に何も着けていない状態(図69の状態)から、「頭」、「顔」、「首〜上半身」、「下半身〜尻尾」、「足」に対して「アイテム」を付加する(カスタマイズする)ことができるように構成されている。また、「頭」、「顔」、「首〜上半身」、「下半身〜尻尾」、「足」には、それぞれ複数パターンのアイテム933を装着することができるようになっている。本実施形態では、身に何も着けていない状態の「犬931」がメインオブジェクトのベースオブジェクトに相当し、「犬931」の身に着ける「アイテム933」がメインオブジェクトのカスタマイズオブジェクトに相当する。
「犬マネキン932」は、「犬931」と同様に、身に何も着けていない状態から、「頭」、「顔」、「首〜上半身」、「下半身〜尻尾」、「足」に対して「アイテム933」を付加する(カスタマイズする)ことができるように構成されている。また、身に何も着けていない状態の「犬マネキン932」がサブオブジェクトのベースオブジェクトに相当し、「犬マネキン932」の身に着ける「アイテム933」がサブオブジェクトのカスタマイズオブジェクトに相当する。ちなみに、「犬931」は、身に何も着けていない状態でも完成形であるのに対し、カスタマイズの状況を教示する「犬マネキン932」については、身に何も着けていない状態では未完成といえる。従って、例えば、身に何も着けていない状態の「犬マネキン932」は未完成オブジェクトであるのに対し、身に何も着けていない状態の「犬931」は未完成オブジェクトではない。
「アイテム933」については、「ふれあい演出」期間中において、サブ制御装置162が主制御装置261から先発コマンドを受け、変動情報を保留情報記憶エリアに記憶する場合に、「アイテム933」を導出するか否かの抽選が行われ、導出が決定された場合には、どの部位(カスタマイズ項目)の、どのパターン(カスタマイズパターン)のアイテム933を導出するのかの抽選が行われ、かかる抽選に基づいた「アイテム933」が装飾図柄表示装置42の左下部(保留表示エリア405)において保留アイコン411(アイテム保留アイコン416)として表示される。そして、アイテム保留アイコン416に対応する変動表示が開始された場合に、かかる変動表示において、アイテム保留アイコン416に表示されている「アイテム933」を「犬931」に反映させるか否かの表示等を行い、遊技者による演出ボタン125や十字ボタン126の操作によって反映させる旨の選択決定入力がなされた場合には、「犬931」及び「犬マネキン932」の両方に、かかる「アイテム933」を反映させる。
また、本態様例では、「犬マネキン932」に関し、「頭」、「顔」、「首〜上半身」、「下半身〜尻尾」、「足」のうち未だに「アイテム933」が装着されていない(カスタマイズされていない)部位(を含む範囲)に対応してマスキング935が施されるようになっている。本態様例のマスキング935は、対象部位を分かり易くするために、未だに「アイテム933」が付加されていない部位を含むようにして、当該部位よりも若干広めの範囲に施されている。また、部位毎(カスタマイズ項目毎)に設定されるマスキング935はそれぞれ異なる色をなしている。その一方で、メインオブジェクトである「犬931」には、マスキングは施されない。
以上のように、本態様例によれば、「ふれあい演出」の「犬931」と同様の(同時進行で)カスタマイズがなされていく「犬マネキン932」を確認することで、「犬931」において未だにカスタマイズされていない部位が存在することを明確に把握することができる。その一方で、「犬931」に関しては、マスキング935が施されない。このため、例えば、未だ全ての部位(カスタマイズ項目)がカスタマイズされていない状態でも「犬931」が表示され、「アイテム933」が付加されているか否かにかかわらず、「犬931」の表示だけでも十分に遊技者を楽しませることができるような構成において、「犬931」にマスキングを施してしまうことに起因して、意匠性の低下やそれに起因する興趣の低下等を招くといった事態を回避しつつ、「犬931」のカスタマイズの進行具合を確実に把握することができる。
尚、「犬931」の態様を変化させるための入力操作と、カスタマイズチャンスに際してアイテム933を「犬931」及び「犬マネキン932」に反映させるための選択入力操作等とを異ならせるように構成することが望ましい。例えば、「犬931」の態様変化には、演出ボタン125を押す、装飾図柄表示装置42をタッチする(近接検知センサ921に手等を検知させる)、演出ボタン125の上方に手をかざす(ボタン近接検知センサに手等を検知させる)といった操作を行うのに対し、カスタマイズに関する選択入力操作には、先ず、十字ボタン126への入力操作を行ってから演出ボタン125の入力操作を行うように構成する。この場合、「犬931」の態様変化に関する操作を行っている状況で、カスタマイズに関する操作入力が可能な状態に切り替わった場合に、勢いで意図しないカスタマイズに関する選択入力操作を行ってしまわないようにすることができる。
尚、「ベースオブジェクト」としては「犬931」に限定されるものではなく、機種毎に、人物、動物、擬人化された物体等のキャラクタを採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、キャラクタのコスチューム、キャラクタが利用する道具、乗り物、背景等を採用してもよい。さらに、「ベースオブジェクト」として、所定のキャラクタが利用する車両、飛行機等の乗り物、キャラクタが製作する物体(ケーキや武器など)のベース、居住空間や動物園などの背景を採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、乗り物や武器などの構成パーツや装飾、背景に設置される各種オブジェクト等を採用してもよい。加えて、装飾図柄表示装置42においてタッチパネルを採用すると、「ふれあいタイム」の操作をさらに分かり易く、より容易に、かつ、多彩にすることができる。
尚、本態様例のサブオブジェクト(犬マネキン932)は、メインオブジェクト(犬931)を簡略化した態様をなしているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、未だにカスタマイズが行われていない部位(カスタマイズ項目)を教示できるようになっていればよい。例えば、チューニングエリア406において、カスタマイズ項目ごとに対応付けられた札のようなものを表示し、カスタマイズが行われた部位に対応する札には、カスタマイズパターンが表記され、カスタマイズが行われていない部位に対応する札は何ら記載がないように構成してもよい。但し、サブオブジェクトの態様を、メインオブジェクトに近い態様(メインオブジェクトを簡略化した態様等)とすることで、サブオブジェクトと、メインオブジェクトとの対応関係がより明確なものとなり、遊技者のカスタマイズに関する理解や操作などを助けることができる。
尚、本態様例や、上記実施形態では、カスタマイズが行われるキャラクタが、装飾図柄の変動表示が行われる装飾図柄表示装置42において表示されるように構成されているが、別の表示装置でカスタマイズが行われるキャラクタ(メインオブジェクト及びサブキオブジェクトの一方又は両方)を表示するように構成してもよい。また、本態様例では、「犬931」が未完成オブジェクトに関連する表示を構成する。
(l;ギャラリーエリア、上限、完成の定義)上記実施形態では、完成車441を一度車演出に使用すると、ギャラリーエリア407から消去されるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、ギャラリーエリア407にて表示可能な完成車441の台数を増やす(一度に表示されなくても、スクロール表示等で選択的に表示されるようにしても可)等して、車演出で使用しても消去されないように構成してもよいし、使用回数の上限を複数回に設定してもよい。尚、上記実施形態では、モバイル連動遊技を行うことで、一度完成させた新しい組合せの完成車441は、必ずサーバにおいて蓄積記憶されていき、次回の遊技に際して蓄積記憶されている完成車441の中から選択した完成車441を装飾図柄表示装置42のギャラリーエリア407に表示させることができるように構成されているが、パチンコ機10側に完成車441を戻すための別途の条件を設けてもよいし、完成車441を戻すことができるという構成自体を省略することも可能である。
また、上記実施形態では、未完成車431の全てのカスタマイズ項目のカスタマイズが行われた場合に、無条件で完成車441としての扱いとなり、ギャラリーエリア407へ移行表示されることとなるが、例えば、未完成車431の全てのカスタマイズ項目のカスタマイズが行われた場合に、遊技者により演出ボタン125及び十字ボタン126への操作によって、未完成車431のカスタマイズを終了する旨を示す入力(車をギャラリーエリア407に移行表示することへの同意を示す入力)が行われた場合に、未完成車431を完成車441としてギャラリーエリア407に移行表示させるように構成してもよい。
この場合、カスタマイズをより自分好みとなるように、よりじっくりと堪能することができる。また、ギャラリーエリア407が満車の状態で未完成車431が完成したが、いずれも消去したくないといった場合に、車演出が行われるまでギャラリーエリア407への移行表示を待機させておくこともでき、利便性の向上等を図ることができる。尚、当該構成を採用する場合、完成車蓄積記憶エリアには、未完成車431が完成した段階ではなく、完成した未完成車431をギャラリーエリア407に移行表示させる段階で、当該完成した未完成車431についての情報が記憶される構成とする。
さらに、上記実施形態において、ギャラリーエリア407に表示されている完成車441を、遊技者の所定の操作入力に基づいて、チューニングエリア406に戻して(例えば、チューニングエリア406の未完成車431と入れ替えて)、再度カスタマイズを行うことができるように構成してもよい。ちなみに、この場合には、ギャラリーエリア407には完成車441だけでなく、未完成車431(カスタマイズされていないカスタマイズ項目がある車)が表示される場合もある。この場合、よりこだわりのある車を完成させることができる。尚、ギャラリーエリア407の完成車441をチューニングエリア406に戻すことのできるタイミングは特に限定されるものではないが、例えば、新たに保留表示エリア405において所望とするパーツオブジェクト433のアイテム保留アイコン416が表示された場合に、ギャラリーエリア407の完成車441をチューニングエリア406に戻すことができるように構成されていれば、利便性等の向上を図ることができる。
尚、複雑な操作を実行可能な構成とする場合には、装飾図柄表示装置42に表示された選択項目等を遊技者が直接タッチしたり、指などを近接させたりすることで、操作入力が行えるように構成することが望ましい。この場合、直感的な操作入力となることから、入力が分かり易く、ひいては、入力までにかかる時間を短縮することができ、制限時間内の入力ができなかった、或いは、制限時間を長く設けることによって遊技性の低下を招いてしまう等の不具合を回避することができる。
(m;保留変化)上記実施形態では、基本的に(第2変動表示が第1変動表示に優先される関係で入れ替わる場合を除けば)、装飾図柄表示装置42の保留表示エリア405に表示された示唆情報としての保留アイコン411の態様が途中で変化することがないように構成されているが、変化する場合があるように構成してもよい。
例えば、保留情報記憶エリアの保留エリアに対して、後から保留された変動情報に対応して行われたカスタマイズ抽選の結果に基づいて、既に保留されている変動情報に対応する変動表示において(後付けで)カスタマイズチャンスを付与したり、既に保留されており、かつ、カスタマイズチャンスが付与されることも決まっている変動情報に対応するアイテム保留アイコン416のパーツオブジェクト433を変更したりすることができるように構成してもよい。この場合、アイテム保留アイコン416は、一度所定の態様で表示された後も、対応する変動表示が実行される前段階で態様変化する場合があるため、保留アイコン411の態様変化により示唆される大当たり状態の発生期待度がステップアップする等、演出の多様化を図ることができる。
また、例えば、変動情報記憶エリアに対して新たに記憶される変動情報の他に、変動情報記憶エリアに既に変動情報が記憶されている(変動表示が保留されている)場合には、当該変動情報に対応して実行が決定された分のカスタマイズチャンスを、既に記憶されている変動情報に対応する変動表示において実行可能に構成してもよい。すなわち、大当たり状態発生への期待度が高く、比較的長めの時間で行われる「車演出」等のスーパーリーチ演出が行われる変動表示において、カスタマイズに関する演出をも導出させる(パーツ選択画面表示、完成車選択画面表示等を行う時間を確保する)となると、大当たり状態が発生するか否かを教示するための演出(スーパーリーチ演出等)のために確保できる時間が短くなったり、或いは、変動時間が長くなり過ぎて演出バランスが悪くなってしまったりすることが懸念される。
この点、スーパーリーチ演出等の特定の演出が行われる後の変動表示よりも前に行われる前の変動表示において、前記後の変動表示の変動情報に基づいて実行されることとなったカスタマイズチャンスを実行してしまうことで、前記後の変動表示においてスーパーリーチ演出等の特定の演出(車演出等)を比較的余裕を持って行うことができ、また、前記前の変動表示においてカスタマイズに関する演出を比較的余裕を持って行うことができる。また、カスタマイズチャンスが付与されることによって、後の変動表示において、大当たり状態への当選期待度の高い演出が導出されるのではないかという期待感を高めることができる。特に、装飾図柄の変動表示の時間(変動時間)が相対的に短く設定される状態(時間短縮状態)において、上記構成を適用することによって、かかる作用効果が一層顕著に奏されることとなる。
加えて、一般に、第1可変入賞装置33aへの入球に基づいて行われる第1変動表示が4つ、或いは3つ以上保留されている状態で行われる第1変動表示は、その変動時間が短く設定される。このため、かかる変動時間が短く設定される変動表示に際しては、カスタマイズチャンスが行われることが決定されていてもカスタマイズチャンスが付与されることなく(パーツ選択画面が表示されることなく)、当該変動表示の前、或いは、後に行われる変動表示において、その分のカスタマイズチャンスが付与されるように構成してもよい。さらに、カスタマイズチャンスを移行させようとした変動表示でもカスタマイズチャンスの付与が決定されている場合には、どちらかのカスタマイズチャンスを消失させる、或いは、移行先の変動表示で付与が決定されていたカスタマイズチャンスを更に別の変動表示に移行させるように構成してもよい。
尚、アイテム保留アイコン416の変化は「後付け」で行う構成に限定されず、予め決定されていることとしてもよい。すなわち、例えば、変動情報が保留情報記憶エリアに記憶される場合に行われるカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの決定に際し、アイテム保留アイコン416を変化させるか否かについての決定についても行うように構成してもよい(初期形態のアイテム保留アイコン416と、最終形態(変動開始時)のアイテム保留アイコン416と、その中間の変化を行う場合にはそのアイテム保留アイコン416とを決定する)。
さらに、保留表示エリア405に表示されたアイテム保留アイコン416の態様の変化を許可するか否かについては、遊技者の演出ボタン125や十字ボタン126等への操作入力に基づいて決定されるように構成してもよい。つまり、態様変化する前のアイテム保留アイコン416に付されているパーツオブジェクト433の出現を望んでいた遊技者にとっては、アイテム保留アイコン416が態様変化してしまう(別のパーツオブジェクト433に変更されてしまう)ことで、興趣の低下を招くおそれがある。この点、遊技者による操作入力によって、保留アイコン411の態様変化を行うか否かを決定可能に構成することで、上記不具合を回避することができ、ストレスの発生を抑制しつつ、カスタマイズを進めていくことができる。
尚、遊技者の演出ボタン125等の操作でアイテム保留アイコン416の変更(再抽選又はあらかじめ決められた順番でのシフト或いは遊技者の意図するままの変更)が可能に構成されていることとしてもよい。さらに、所定条件の成立により前記変更の権利が得られるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、カスタマイズチャンスの付与が決定された場合には、必ず対応する保留アイコン411においてカスタマイズチャンスに際して付与される権利を得たパーツオブジェクト433を表示するように(アイテム保留アイコン416を表示するように)構成されているが、かかる構成に限定されるものではなく、通常保留アイコン412に対応する変動表示でもカスタマイズチャンスが発生する場合があるように構成してもよい。尚、アイテム保留アイコン416の態様としては、カスタマイズチャンスの付与が教示されるだけで、パーツオブジェクト433の種別までは教示されないように構成してもよいし、背景417を省略してもよいし、アイテム保留アイコン416自体を省略してもよい(通常保留アイコン412のみとしてもよい)。
また、カスタマイズチャンスが付与されることを、アイテム保留アイコン416とは別の方法で教示可能に構成してもよい。例えば、装飾図柄表示装置42とは別に表示装置を設けてそこに表示したり、可動式の役物で表現したり、カスタマイズ項目毎に対応付けられたランプや看板などを用いて表現したりすることとしてもよい。但し、保留表示エリア405においてアイテム保留アイコン416を表示することによって、カスタマイズチャンスの付与及びパーツオブジェクト433の種別を事前に分かり易く教示するとともに、カスタマイズ機能に関する演出性のより一層の向上を図ることができる。
尚、保留情報記憶エリアの保留エリアに記憶される際に行われたカスタマイズ抽選においてカスタマイズチャンスの付与が決定された場合に、その分のカスタマイズチャンスは、対応する変動情報の変動表示ではなく、その後の変動表示に際して付与されるように構成してもよい。例えば、装飾図柄表示装置42において、保留表示エリア405の保留アイコン411とは別に、カスタマイズ用のカスタマイズ表示エリアを設けるとともに、変動表示8回分(変動表示の最大保留数の2倍)のカスタマイズに関する情報(カスタマイズチャンスの有無、カスタマイズ項目及びカスタマイズパターン)を記憶可能なカスタマイズ保留記憶エリアを設ける。さらに、カスタマイズ保留記憶エリアには、常に最低4つのカスタマイズに関する情報が記憶されており、保留情報記憶エリアに変動情報が全く保留されておらず、かつ、変動表示も行われていない状態で、変動情報が保留情報記憶エリアに記憶された場合であっても、当該変動情報の記憶時に付与されることが決定されたカスタマイズチャンスは、(当該変動表示は抜きで)4回後の変動表示に際して付与されることとなる。このため、例えば、手持ちの遊技球、及び、変動表示の保留がなくなったが、あと2回変動表示を行えば、希望していたパーツオブジェクト433を得ることができるので、もう少し遊技を続けよう等といった具合に遊技意欲の向上を図ることができる。
(n;保留連続予告)また、1回のカスタマイズ抽選での当選に基づいて、複数の変動表示に対してカスタマイズチャンスを付与することができるように構成してもよい。さらに、後の変動表示におけるカスタマイズチャンスのカスタマイズパターンに強制的に合致させるようにして、前の変動表示におけるカスタマイズチャンスのカスタマイズパターンを変更できるように構成してもよい。これらの構成を採用することにより、保留表示エリア405におけるアイテム保留アイコン416の態様を利用して、複数の変動表示にわたる互いに関連した連続演出(所謂、連続予告)を行うことができるようになる。
例えば、先発コマンドを受けた場合に、保留表示エリア405での保留連続予告を行うか否かの保留連続予告抽選(大当たり変動や前後外れ変動の一部で当選)を行い、かかる保留連続予告抽選にて当選した場合に、保留連続予告の種別を決定し、対象とされた保留エリアの変動情報に対応してカスタマイズチャンスの実行及びその内容を記憶する。より具体的には、例えば、保留情報記憶エリアの第1〜第3保留エリアに保留情報が記憶されている状態において、先発コマンドを受けて第4保留エリアに変動情報を記憶する場合に行われた保留連続予告抽選にて当選し、スポーツカーの保留連続予告が選択された場合に、保留情報記憶エリアの第1保留エリア〜第4保留エリアのカスタマイズチャンスフラグをオンにするとともに、第1保留エリアの保留アイコン記憶エリアに「スポーツカーのフロントボディパーツ」の情報を記憶し、第2保留エリアの保留アイコン記憶エリアに「スポーツカーのリアボディパーツ」の情報を記憶し、第3保留エリアの保留アイコン記憶エリアに「スポーツカーのドアパーツ」の情報を記憶し、第4保留エリアの保留記憶エリアに「スポーツカーのタイヤと、スポーツカーのエンジン&マフラー」の情報を記憶する。
これにより、保留表示エリア405には、スポーツカー系統の車を完成させることができる情報が表示されることとなる上、それら全ての変動表示におけるカスタマイズチャンスでパーツオブジェクト433を未完成車431に反映させる選択を行った場合には、スポーツカー系統のパーツで統一された完成車441を得ることができる。この場合、保留表示エリア405の態様によって遊技をより一層盛り上げることができるようになる。しかも、対応する変動表示が行われる前段階での示唆を行うことができ、例えば、次の変動表示でも、連続予告が連続して導出されるのかどうかについては次の変動表示が開始されて見ないと分からないといった従来の連続予告とは違った新しい演出を堪能してもらうことができる。
尚、本態様例では、チューニングエリア406の未完成車431の全てのカスタマイズ項目に対してパーツオブジェクト433が装着された(完成車441の体を成した)としても、遊技者の演出ボタン125等への操作によるギャラリーエリア407への移行表示を許可する旨の入力が確認されない限り、移行表示されないように構成されている。また、変動表示の保留が4つの場合、3つの場合、2つの場合、1つ場合において、どの保留にカスタマイズチャンスを付与するか(複数選択可能かつ選択無しも可)の決定に際して用いられる乱数カウンタ及びテーブルを備え、先発コマンドを受信した場合に、保留数及び変動内容(大当たり又は小当たりするか否か、或いは、前後外れリーチになるか否か)に基づいてテーブルを選択することとしてもよい。
尚、上記構成を採用する場合には、保留連続予告を締め括る演出として、保留連続予告を行うことが決定された(上記例では第4保留エリアに記憶された)変動情報に対応する変動表示において車演出が行われるように構成することが望ましい。つまり、例えば、主制御装置261から先発コマンドを受信した時点で、「車演出」を実行するか否かの抽選も行い、カスタマイズの設定、及び、車演出の両方が行われることが決定された場合に、当該変動情報以外にも保留されている変動情報が1つ以上存在するか否かを判別し、存在すると判別された場合に、保留されている変動情報に対応してカスタマイズチャンスが付与されるか否かを判別し、否定判別された場合に、保留されている変動情報においてカスタマイズチャンスが付与されるように構成してもよい。一方、保留がない場合、又は、保留されている変動情報に対応してカスタマイズチャンスが付与される場合には、上記後付けのカスタマイズの設定を行わないように構成してもよい。
さらには、保留連続予告を構成する最終の変動表示以外の変動表示で車演出等のスーパーリーチ演出が導出されないように構成することが望ましい。また、変動表示が行われる際にアイテム保留アイコン416の態様を変化させることも可能であることとする。これによって、例えば、保留表示エリア405において保留連続予告の態様が表示されていることによって、今後の展開が完全に読めてしまい(意外性等がなくなってしまい)、興趣の低下を招くといった事態を回避することができる。
(o;車演出の設定)上記実施形態では、装飾図柄の変動表示の開始にあたって車演出を行うか否かの決定を行う際に、通常ステージ又は前兆ステージであり、かつ、当該変動表示においてカスタマイズチャンスが付与されるか否かを判別し、肯定判別された場合に、車演出を行わないように構成されている(ステップS7604;YES)が、かかる構成に限定されるものではない。例えば、サブ制御装置262が先発コマンドを受けた時点で、車演出を行うか否かを決定したり、或いは、変動開始時に車演出が選択されそうな変動情報であるか否かを判別したりして、車演出が行われる、或いは、行われそうな変動情報であれば、カスタマイズチャンスを付与しないように構成してもよい。この場合にも、遊技者にカスタマイズを選択させる構成であって、なおかつ、車演出の種別と、完成車441の種別との組合わせで大当たり状態の発生などへの期待度を示唆する構成において、変動表示開始に際して車演出の種別をパチンコ機10で決めた後に、当該変動表示において遊技者の操作で完成車441の変更が行われた場合に、前記当選期待度の精度が低下してしまうといった事態を防止することができる。
また、上記実施形態では、車演出に使用される(使用され得る)完成車441の種別、及び、変動表示(車演出)の結果に基づいて、「車演出」の種別を決定する構成となっているが、先に「車演出」の種別を決定し、「車演出」が「成功」となる場合には、「車演出」が行われる変動表示、又は、その前に保留されている変動表示に際し、前記決定された「車演出」の種別に有利となり易い(大当たり期待度が高まる)パーツオブジェクト433が付与されるように構成してもよい。尚、完成車441の種別と、「車演出」の種別とを対応付けて大当たり状態の発生期待度を示唆するといった構成を省略してもよい。
(p;保留変動の優先順序、保留アイコン)上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示よりも、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示の方が優先して実行されるように構成されているが、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動表示であるかに関わらず、保留された順番通りに変動表示が消化されるように構成してもよい。また、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42において、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動表示なのかを教示しない(保留アイコン411を視認しただけでは把握できない)構成となっているが、どちらに対応する変動表示であるかが分かるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、特別表示装置43L、43Rの変動表示が合計で5つ以上保留されている場合であっても、装飾図柄表示装置42では保留アイコン411が最大で4つまでしか表示されないように構成されているが、特別表示装置43L、43Rの変動表示と同数の保留アイコン411を表示可能に構成してもよい。また、保留アイコン411を変動表示の保留数の上限と同じ数(上記例では8つ)だけ表示可能にする場合において、保留アイコン411の表示スペース(保留表示エリア405)の縮小化を図るべく、先に消化される4つの保留アイコン411よりも、後に消化される4つの保留アイコン411よりも小さく表示されるように構成してもよい。また、後に消化される4つの保留アイコンの態様については、保留の数が把握可能な程度、或いは、通常保留アイコン412と同様の色相が施された程度の簡略化されたような態様となるように構成してもよい。
(q)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32a、32bの開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。
また、上記実施形態において、始動入賞装置33a、33b、可変入賞装置32a、32b、スルーゲート34の数や配置等は特に限定されるものではなく、機種毎に設定可能である。さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選と、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選とで別々のテーブルが参照され、大当たり種別の振分けが変化するように構成されているが、同じにしてもよい。
(r)上記実施形態では、既に保留されている第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(第1変動表示)よりも後に保留された第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(第2変動表示)が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が優先的に消化されるよう構成されているが、第1変動表示であるか、第2変動表示であるかに関係なく、保留された順番通りに消化されるように構成してもよい。
(s)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS210〜ステップS219で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS209で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
(t)上記実施形態では、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアに対して大当たり状態が発生するか否かの情報が上書きされる構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに対して当選乱数記憶エリアとは別に、大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、特別変動保留エリアとは別に、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに個別に対応する記憶エリアを設け、当該記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶することとしてもよい。尚、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアとは別に、大当たりの種別を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアとは別に、リーチ情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよい。また、上記実施形態において、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理に応じた処理が行われるように構成してもよい。
(u)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
例えば、スロットマシンに具体化する場合、複数(例えば3つ)のストップブタンの押し順当てゲームを設定するとともに、正解した場合にパーツオブジェクト433が付与されるように構成し、例えば、10回の押し順当てゲームが終了するまでに、所定の車が完成したら、ミッション成功となる(完成した車が使用される特別遊技状態に移行する)ように構成してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示手段にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。例えば、モバイル連動遊技を行うことによって、可変表示手段における複数回の変動表示において継続して表示可能なキャラクタ等の継続表示オブジェクトに関して、衣装等の各種カスタマイズを実行可能になる等の構成が挙げられる。さらに、演出等の多様化を図り、遊技に際しての単調感を抑制するべく、継続表示オブジェクトに関して複数項目のカスタマイズを実行可能に構成されるとともに、各項目のカスタマイズに複数パターン用意されているものがある。
しかしながら、継続表示オブジェクトに関してカスタマイズ項目が複数用意されている場合には、(例えば、初めて当該遊技機の遊技を行うような遊技者等にとって)継続表示オブジェクトの最終形態の把握や予測が比較的困難なものとなるおそれがある。この場合、未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目があることが分かり難い、すなわち、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのかが分かり難い等の事態を招くことが懸念される。従って、せっかくカスタマイズ機能を充実させたのにもかかわらず、カスタマイズ機能のポテンシャルを伝えきれずに、カスタマイズ機能が遊技意欲の向上にほとんど寄与することなく、遊技者がカスタマイズ機能(を利用した演出)を把握し、堪能する前に、当該遊技機を遊技しなくなってしまうといった事態を招くおそれがある。
また、カスタマイズ機能について、可変表示手段等において文章で丁寧に説明しようとすると、かかる説明に要する時間が長くなってしまい、演出の流れが悪くなることが懸念される(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間となる)。さらに、かかる説明が中途半端であり、例えば、遊技者が表示された説明文を読み切れなかった場合には、演出の流れが悪くなる上、説明の内容も理解できないといった具合にカスタマイズ機能の説明が遊技のスムースな進行に何ら寄与しなくなってしまうことも懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、カスタマイズ機能を十分に堪能してもらうことのできる遊技システムを提供することにある。
手段A−1.遊技機と、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報を取得可能なサーバとを備える遊技システムにおいて、
前記遊技機は、
遊技者が操作可能な操作手段と、
遊技者による前記操作手段の操作によって入力された遊技者情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段と、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を携帯通信端末によって取得可能な態様で出力可能な情報出力手段とを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報が記憶されることで当該遊技者情報に応じた処理を行うとともに、遊技に関する遊技情報を前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶させる状態となる構成であって、
前記携帯通信端末は、
前記情報出力手段から出力された前記遊技情報を取得可能な情報取得手段と、
前記情報取得手段によって前記遊技情報が取得された場合に、該遊技情報と、前記携帯通信端末を識別可能な携帯識別情報とを前記サーバに送信する携帯側送信手段と、
前記サーバから送信された情報を受信する携帯側受信手段と、
前記携帯側受信手段によって受信された情報を出力可能な携帯出力手段とを備え、
前記サーバは、
前記携帯側送信手段から送信された前記遊技情報、及び、前記携帯識別情報を受信するサーバ側受信手段と、
前記遊技情報を、前記携帯識別情報と対応付けて蓄積記憶するサーバ側遊技情報記憶手段と、
前記サーバ側受信手段によって前記遊技情報、及び、前記携帯識別情報が受信された場合に、前記携帯識別情報に対応した前記サーバ側遊技情報記憶手段に対して、前記遊技情報を蓄積記憶させる蓄積記憶制御手段と、
前記サーバ側遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報に関する情報を前記携帯通信端末に送信するサーバ側送信手段とを備え、
前記遊技機は、
所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行うとともに、当該抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがあり、
前記未完成オブジェクトは、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目に対応して、前記完成オブジェクトの一部が、既にカスタマイズされている部位とは異なる態様でマスキングされた態様となるように構成され、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報が出力される場合には、前記継続表示オブジェクトに関する情報についても出力されることを特徴とする遊技システム。
手段A−1によれば、複数のカスタマイズ項目のうち未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目が存在する継続表示オブジェクトの形態である未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が存在すること(更なるカスタマイズの余地があること)を一目で把握することができる。従って、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのか等を簡単かつ確実に把握することができ、ひいては、カスタマイズ機能の全容が見えることでカスタマイズ機能の楽しみ方を比較的スムースに見出すことができる。結果として、カスタマイズ機能を十分に発揮させ、継続表示オブジェクトを利用した演出等を十分に堪能させることができる。さらに、カスタマイズ機能への関心が高まることによって遊技意欲の向上を図ることができる。
また、マスキングが施された未完成オブジェクトによって、未だにカスタマイズされていない部位が存在することを効果的かつ明確に認識させることができるため、カスタマイズ機能の別途の説明を丁寧に長々と行わなくても済む。従って、カスタマイズ機能の説明で演出の流れが悪くなる(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間を取らせてしまう)といった事態を回避することができ、遊技を比較的スムースに進行させることができる。
さらに、遊技機における継続表示オブジェクトに関する情報を、携帯通信端末を介して、サーバに出力することができる。これにより、サーバ側では、例えば、今までに完成させてきた継続表示オブジェクトを把握したり、前回の遊技終了時の未完成オブジェクトを把握したりすることが可能となる。このため、今回の遊技の継続表示オブジェクトに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができる。これにより、継続表示オブジェクトに関して1回の遊技で継続表示オブジェクトを完成させないと、当該完成させた継続表示オブジェクトを使用した演出を見ることしかできないといった構成のように、今回の遊技に際して無理をしてしまうといった事態を抑制しつつ、次回の遊技の楽しみを増やすことができる。従って、利便性の向上を図ることができるとともに、継続表示オブジェクトを利用した演出等に関してより多様で奥深いものとすることができる。また、1度の遊技で無理しなくても何日もかけてコツコツとカスタマイズを溜めて楽しむことも可能となる。
尚、完成済みである完成オブジェクトだけを引き継げるように構成してもよいし、完成オブジェクト及び未完成オブジェクトの両方を引き継げるように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトにカスタマイズを行う機能(又は、カスタマイズの取捨選択をする機能等)については、モバイル連動遊技を実行している場合にのみ有効であることから、モバイル連動遊技への参加意欲を高めることができる。
尚、「マスキングする」とは、未完成オブジェクトにおいて、未完成部分(未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目に対応する部分)に対して、完成部分では導出(付加)されることのない特徴(特徴的視認態様)が導出されることであって、未完成部分が存在することを識別可能にするとともに、未完成部分がどこであるのかについても識別可能とすることである。そして、未完成部分にマスキングを行うことで、未完成部分が完成部分ではないことを識別可能となり、未完成部分がなくなるまでカスタマイズを行うことで、カスタマイズが完成する(完成オブジェクトになる)ことを識別可能となる。「マスキング」の態様としては、
1)未完成部分の一部、又は、全部、或いは、未完成部分の少なくとも一部を含む範囲に対し、
2)完成部分では付加されることのない模様(線や面や空白等で構成されるパターン、例えば、壁紙のような模様だけでなく、ハンコ(文字やキャラクタの顔等の図柄)を押したような態様、未完成部分の枠だけあって中抜けしたような態様等を含む)、
完成部分では導出されることのない色の態様(例えば、色相が異なる(例えば、セピア調にする等)、色使いが異なる(モノトーン調等のように使用する色相の種類が少ない)等)、又は、
完成部分では導出されることのない未完成部分のタッチ(線の描き方;太さ、細かさ(線の数)、エッジの丸み等)、或いは、
これらの組合わせを、
3)被覆、遮蔽、(未完成部分の手前側又は奥側に)重複、合成、適用、反映させるような態様が挙げられる。
手段A−2.前記サーバは、
前記継続表示オブジェクトに関する情報を、前記携帯識別情報と対応付けて記憶可能なサーバ側継続表示オブジェクト情報記憶手段を備え、
前記遊技機の遊技情報を記憶した前記携帯通信端末から前記継続表示オブジェクトに関する情報を受信した場合に、当該継続表示オブジェクトに関する情報を前記サーバ側継続表示オブジェクト情報記憶手段に記憶し、
前記携帯通信端末から、前記サーバ側遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報に関する情報を前記携帯通信端末に送信する要求を受けた場合に、当該遊技情報に関する情報とともに、前記サーバ側継続表示オブジェクト情報記憶手段に記憶されている前記継続表示オブジェクトに関する情報についても送信することを特徴とする手段A−1に記載の遊技システム。
手段A−2によれば、継続表示オブジェクトに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができる。
手段A−3.前記遊技機は、
遊技者による前記操作手段の操作によって前記継続表示オブジェクトに関する情報が入力された場合に、当該継続表示オブジェクトに関する情報に基づいて、前記可変表示手段において前記継続表示オブジェクトを表示することを特徴とする手段A−1又はA−2に記載の遊技システム。
手段A−3によれば、前回までの遊技の継続表示オブジェクトに関する情報を、今回の遊技に反映させることができる。尚、「遊技者による操作手段の操作によって入力される継続表示オブジェクトに関する情報」としては、サーバで発行され、サーバに蓄積記憶されている遊技情報に関する情報、サーバでの各種設定情報等が含まれるパスワードに対して継続表示オブジェクトに関する情報が含まれるような構成においてはパスワードであり、遊技機において遊技者が操作手段を操作して継続表示オブジェクトに関する設定(選択)を行えるような構成においては、操作手段による入力情報である。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示手段にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、遊技機には、可変表示手段における複数回の変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトに関して複数項目のカスタマイズを実行可能に構成されるとともに、各項目のカスタマイズに複数パターン用意されているものがある。このように、態様が多岐に変化する継続表示オブジェクトを演出等に利用することによって、演出等の多様化を図り、遊技に際しての単調感を抑制することができる。
しかしながら、継続表示オブジェクトに関してカスタマイズ項目が複数用意されている場合には、(例えば、初めて当該遊技機の遊技を行うような遊技者等にとって)継続表示オブジェクトの最終形態の把握や予測が比較的困難なものとなるおそれがある。この場合、未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目があることが分かり難い、すなわち、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのかが分かり難い等の事態を招くことが懸念される。従って、せっかくカスタマイズ機能を充実させたのにもかかわらず、カスタマイズ機能のポテンシャルを伝えきれずに、カスタマイズ機能が遊技意欲の向上にほとんど寄与することなく、遊技者がカスタマイズ機能(を利用した演出)を把握し、堪能する前に、当該遊技機を遊技しなくなってしまうといった事態を招くおそれがある。
また、カスタマイズ機能について、可変表示手段等において文章で丁寧に説明しようとすると、かかる説明に要する時間が長くなってしまい、演出の流れが悪くなることが懸念される(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間となる)。さらに、かかる説明が中途半端であり、例えば、遊技者が表示された説明文を読み切れなかった場合には、演出の流れが悪くなる上、説明の内容も理解できないといった具合にカスタマイズ機能の説明が遊技のスムースな進行に何ら寄与しなくなってしまうことも懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、カスタマイズ機能を十分に堪能してもらうことのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1−a.所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行うとともに、当該抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがあり、
前記未完成オブジェクトは、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目に対応して、前記完成オブジェクトの一部が、既にカスタマイズされている部位とは異なる態様でマスキングされた態様となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段B−1−aによれば、複数のカスタマイズ項目のうち未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目が存在する継続表示オブジェクトの形態である未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が存在すること(更なるカスタマイズの余地があること)を一目で把握することができる。従って、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのか等を簡単かつ確実に把握することができ、ひいては、カスタマイズ機能の全容が見えることでカスタマイズ機能の楽しみ方を比較的スムースに見出すことができる。結果として、カスタマイズ機能を十分に発揮させ、継続表示オブジェクトを利用した演出等を十分に堪能させることができる。さらに、カスタマイズ機能への関心が高まることによって遊技意欲の向上を図ることができる。
また、マスキングが施された未完成オブジェクトによって、未だにカスタマイズされていない部位が存在することを効果的かつ明確に認識させることができるため、カスタマイズ機能の別途の説明を丁寧に長々と行わなくても済む。従って、カスタマイズ機能の説明で演出の流れが悪くなる(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間を取らせてしまう)といった事態を回避することができ、遊技を比較的スムースに進行させることができる。
手段B−1−b.所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行うとともに、当該抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがあり、
前記未完成オブジェクトは、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目に対応して、前記完成オブジェクトの一部が、既にカスタマイズされている部位とは異なる態様でマスキングされた態様となるように構成され、
前記表示制御手段は、前記未完成オブジェクトが表示されている状態において、前記未完成オブジェクトに関連する表示を導出可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段B−1−bによれば、基本的に、上記手段B−1−aと同様の作用効果が奏される。また、手段B−1−bによれば、未完成オブジェクトが表示されている状態において、未完成オブジェクトに関連する表示を導出可能に構成されている。このため、遊技者の未完成オブジェクトに関する理解を助けたり、或いは、マスキングが施されていない態様を視認してもらうことができたりする。従って、カスタマイズに対してより一層の興味を持ってもらうことができる。
手段B−2.前記各カスタマイズ項目に対応して、前記未完成オブジェクトに施される前記マスキングは、少なくとも隣接する前記マスキングとはパターンが異なるように構成されていることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングが繋がったり(一続きになったり)、近接したりする可能性がある場合に、当該マスキングが1つのカスタマイズ項目に対応しているのか、或いは、複数のカスタマイズ項目に対応しているのかの判断が付き難くなってしまうといった事態をより確実に回避することができる。従って、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングの領域を比較的自由に設定することができるとともに、未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が残り幾つ存在するのかを一目で把握することができる。従って、カスタマイズ機能に関するより多くの情報がより効果的に導出されることによって、遊技者はカスタマイズ機能に関する判断を素早く確実に行うことができ、遊技を進行させつつ、カスタマイズの過程についても十分に堪能することができる。
尚、マスキングの「パターンが異なる」とは、色や模様、或いは、それらの組合わせが異なるものが挙げられる。また、マスキング領域が離れていたり、マスキング領域の境界に線が引かれていたりする場合でも、隣接するマスキング領域のマスキングパターンを異ならせることで、より簡単かつ迅速に未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目の数や種類等を見分けることができる。
手段B−3.前記可変表示手段に表示されている前記未完成オブジェクトのカスタマイズに関する情報を記憶するカスタマイズ経過記憶手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択する場合に、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照する(前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなることを回避する)ことを特徴とする手段B−1又はB−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、同一の内容のカスタマイズが立て続けに選択されることで遊技者が不愉快な思いをするといった事態を回避することができ、カスタマイズ機能をより堪能してもらうことができる。
手段B−4.遊技者が操作可能な操作手段と、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させる前記カスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によって前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与することが決定された場合に、前記未完成オブジェクトのうち、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目に対応する部位に対し、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンが反映される構成であって、
前記カスタマイズ反映手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目のカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるか否かを決定可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−3のいずれかに記載の遊技機。
手段B−4によれば、遊技機側でカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの選択が行われるものの、遊技機側で一方的に継続表示オブジェクト(未完成オブジェクト)をカスタマイズするのではなく、該カスタマイズパターンを未完成オブジェクトに反映させるか否かについては、遊技者側で決定することができる。遊技者個人の嗜好等を継続表示オブジェクトのカスタマイズに反映させる(気に入らないカスタマイズパターンを反映させない)ことができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
尚、「操作手段への操作による入力情報」としては、遊技者個人の遊技履歴や各種設定等の情報を含むパスワード等の遊技機に事前に入力される情報や、カスタマイズの機会が得られた場合にカスタマイズを実行するか否かを選択した情報等が挙げられる。また、カスタマイズの機会が付与される場合に、逐一、遊技者に対して、選択されたカスタマイズパターンを反映させるか否かを問うようなアナウンスを行い、逐一、操作手段への操作による入力情報に基づいて遊技者の意思確認を行うように構成してもよいし、遊技者が遊技の開始時に遊技機に対して遊技者の個人情報を入力し、かかる個人情報に応じてカスタマイズ反映手段が取捨選択を行うように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトに対し、選択されたカスタマイズパターンを反映させたり、カスタマイズパターンを反映させるか否かの選択を行ったりする際に、当該カスタマイズパターンが属するカスタマイズ項目に対応するマスキングを通常とは異なる態様(点滅させる等)としてもよい。
手段B−5.遊技者が操作可能な操作手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記対応パターン記憶手段は複数設けられ、
前記カスタマイズ選択手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、カスタマイズパターンの選択に際して参照する前記対応パターン記憶手段を決定可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−4のいずれかに記載の遊技機。
手段B−5によれば、遊技者個人の遊技履歴や各種設定(好み)等を継続表示オブジェクトのカスタマイズ(カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択)に反映させることができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
手段B−6.前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備える構成であって、
前記対応パターン記憶手段は、特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段と、前記第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択に際して、
前記第1パターン記憶手段が参照され、前記第2パターン記憶手段が参照されることのない第1パターン選択状態と、
前記第2パターン記憶手段が参照され、前記第1パターン記憶手段が参照されることのない第2パターン選択状態とに状態変化させるカスタマイズパターン選択状態切替手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
手段B−6によれば、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態(例えば、特定のカスタマイズパターンとしてレアなカスタマイズパターンが高確率で付与されるレアパターン高確状態等)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができ、演出の機会も増やすことができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。尚、第1パターン選択状態と第2パターン選択状態との間の状態変化の条件としては機種毎に適宜設定することができる。
尚、手段B−3に対応して、「前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択した後、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照して、この度選択した前記カスタマイズの内容が、前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなると判別した場合に、前記カスタマイズ項目の再選択を行うこと」としてもよい。すなわち、手段B−6では、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態があり、特定のカスタマイズパターンがレアなカスタマイズパターンとすると、かかるレアパターン高確状態で選択されたカスタマイズの内容が重複するからといって、特定のカスタマイズパターンが別のカスタマイズパターン(レアパターン高確状態では選択され難い又は選択されない一般的なカスタマイズパターン)に変更されてしまうと、レアパターン高確状態なのにどうして一般的なカスタマイズパターンが選択されるのかと興趣の低下を招くことが懸念される。これに対し、本例では、カスタマイズパターンは変えずにカスタマイズ項目を変更することで重複を避けることから、かかる事態を回避することができる。
手段B−7.前記カスタマイズパターン選択状態切替手段は、前記可変表示手段における識別情報の変動表示の実行回数に基づいて、前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−6に記載の遊技機。
手段B−7によれば、変動表示の実行回数(変動回数)が第2パターン選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて遊技者がより認識し易くすることができる。従って、第2パターン選択状態における遊技を望む遊技者にとって、変動回数を目安にして立ち回り易くすることができたり、第2パターン選択状態に対応する現象の説明を行い易くしたりする(特定カスタマイズパターンが選択された理由や、第2パターン選択状態専用の演出が設定されている場合のかかる演出等についての説明を理解し易くする)ことができる。また、遊技を進行させることで状態変化の契機に向けて確実に近づいていくため、遊技を進行させることへの付加価値を付与することができる。
手段B−8.前記パターン選択状態切替手段は、
前記第2パターン選択状態へと状態変化させるか否かのパターン高確抽選にて当選した場合に、前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−6又はB−7に記載の遊技機。
手段B−8によれば、パターン高確抽選にて当選することが第2パターン選択状態への状態変化の契機となっているため、常に第2パターン選択状態への状態変化を期待しながら遊技を行うことができるとともに、第2パターン選択状態への状態変化に関する演出を行うことができる。結果として、遊技に際しての単調感の抑制等を図ることができる。
手段B−9.前記パターン選択状態切替手段は、前記特別遊技状態の終了に基づいて前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−6乃至B−8のいずれかに記載の遊技機。
手段B−9によれば、特別遊技状態が終わってしまったとしても、第2パターン選択状態へ移行することによって、特別遊技状態が終わってしまったことによる落胆や遊技意欲の著しい低下等を軽減することができる。尚、特別遊技状態としては、遊技価値の増加が見込めたり、遊技者の保有する遊技価値をほぼ現状維持としたままで遊技を行うことができたりする状態や、かかる状態の発生確率が高められた状態等が挙げられる。
手段B−10.前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によって前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与することが決定された場合に、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンが前記未完成オブジェクトに反映される構成であって、
前記カスタマイズ機会付与手段は、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズを実行するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ抽選にて当選する値として、前記カスタマイズ抽選乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ当選値記憶手段は、第1カスタマイズ当選値記憶手段と、前記第1カスタマイズ当選値記憶手段に比べて前記カスタマイズ抽選にて当選する値の数が多い第2カスタマイズ当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段による前記カスタマイズ抽選に際して、
前記第1カスタマイズ当選値記憶手段が参照される第1当選値記憶選択状態と、
前記第2カスタマイズ当選値記憶手段が参照される第2当選値記憶選択状態とに状態変化させるカスタマイズ当選状態切替手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−9のいずれかに記載の遊技機。
手段B−10によれば、未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会が訪れ易い第2当選値記憶選択状態(カスタマイズ高確状態)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。尚、第1当選値記憶選択状態と第2当選値記憶選択状態との間の状態変化の条件としては機種毎に適宜設定することができる。
手段B−11.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、前記可変表示手段における識別情報の変動表示の実行回数に基づいて、前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−10に記載の遊技機。
手段B−11によれば、変動表示の実行回数(変動回数)が第2当選値記憶選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて認識し易くすることができる。従って、第2当選値記憶選択状態における遊技を望む遊技者にとって、変動回数を目安にして立ち回り易くすることができる。また、遊技を進行させることで状態変化の契機に向けて確実に近づいていくため、遊技を進行させることへの付加価値を付与することができる。
手段B−12.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、
前記第2当選値記憶選択状態へと状態変化させるか否かのカスタマイズ高確抽選に使用されるカスタマイズ高確抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ高確抽選にて当選する値として、前記カスタマイズ高確抽選乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ高確当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ高確抽選における当選に基づいて、前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−10又はB−11に記載の遊技機。
手段B−12によれば、カスタマイズ高確抽選にて当選することが第2当選値記憶選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて認識し難くすることができる。従って、常に第2当選値記憶選択状態への状態変化を期待しながら遊技を行うことができるとともに、第2当選値記憶選択状態への状態変化に関する演出を行うことができる。結果として、遊技に際しての単調感の抑制等を図ることができる。
尚、「前記カスタマイズ高確抽選は前記可変表示手段における識別情報の変動表示の度に行われること」としてもよい。
手段B−13.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、前記特別遊技状態の終了に基づいて前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段B−10乃至B−12のいずれかに記載の遊技機。
手段B−13によれば、特別遊技状態が終わってしまったとしても、第2当選値記憶選択状態へ移行することによって、特別遊技状態が終わってしまったことによる落胆や遊技意欲の著しい低下等を軽減することができる。尚、特別遊技状態としては、遊技価値の増加が見込めたり、遊技者の保有する遊技価値をほぼ現状維持としたままで遊技を行うことができたりする状態や、かかる状態の発生確率が高められた状態等が挙げられる。
手段B−14.前記継続表示オブジェクトには、メインオブジェクトと、(前記メインオブジェクトを簡略化した態様をなす)サブオブジェクトとが存在するとともに、
前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトは、
前記完成オブジェクトの全体像を識別可能とするベースオブジェクトと、
前記各カスタマイズ項目に対応して設定され、前記カスタマイズが行われることで前記ベースオブジェクトのうち前記カスタマイズ項目に対応する部位に表示されるカスタマイズオブジェクトとによって構成され、
前記カスタマイズオブジェクトを前記継続表示オブジェクトに反映させる場合には、前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトの両方に反映され、
前記マスキングについては、前記サブオブジェクト(の前記未完成オブジェクトの前記ベースオブジェクト)にのみ施されることを特徴とする手段B−1乃至B−13のいずれかに記載の遊技機。
手段B−14によれば、メインオブジェクトにはマスキングが施されないため、例えば、未だ全てのカスタマイズ項目がカスタマイズされていない状態(未完成オブジェクトの段階)のメインオブジェクトを表示しても、マスキングに気を取られることがなくなる。従って、未完成状態のメインオブジェクトにマスキングを施してしまうことに起因して、意匠性の低下やそれに起因する興趣の低下等を招くといった事態を回避することができ、カスタマイズの進行の程度にかかわらず、メインオブジェクトの態様で十分に楽しませることができる。
その一方で、メインオブジェクトと同様のカスタマイズがなされていくサブオブジェクトには、カスタマイズされていない部位に対応してマスキングが施されることとなる。このため、メインオブジェクトにマスキングが施されなくても、サブオブジェクトを視認していれば、メインオブジェクトのカスタマイズの進行具合を確実に把握することができる。
尚、「サブオブジェクトのベースオブジェクトはシルエット状であり、メインオブジェクトのベースオブジェクトは内側の詳細まで描画されている」こととしてもよい。さらに、「サブオブジェクトのベースオブジェクト」としては、カスタマイズパターンが複数存在することから、「完成オブジェクトを簡略化した態様」となることが考えられ、例えば、描画ラインや着色を簡素化した、或いは、デフォルメしたものや、縮小したもの、若しくは、これらを組み合わせたもの等が挙げられる。また、「ベースオブジェクト」として、人物、動物、擬人化された物体等のキャラクタを採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、キャラクタのコスチューム、キャラクタが利用する道具、乗り物、背景等を採用してもよい。さらに、「ベースオブジェクト」として、所定のキャラクタが利用する車両、飛行機等の乗り物、キャラクタが製作する物体(ケーキや武器など)のベース、居住空間や動物園などの背景を採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、乗り物や武器などの構成パーツや装飾、背景に設置される各種オブジェクト等を採用してもよい。
加えて、メインオブジェクト及びサブオブジェクトの両方が同時に表示され、主としてメインオブジェクトの態様を堪能しつつ、サブオブジェクトでカスタマイズの進行状況を確認するような構成を採用してもよいし、メインオブジェクト及びサブオブジェクトのうちどちらか一方のみが表示されるように構成し、サブオブジェクトのみが表示される状態でカスタマイズを進行させつつ、メインオブジェクトが表示される状態となった場合にカスタマイズが反映された態様のメインオブジェクトを利用した演出を堪能するといった構成を採用してもよい。
手段B−15.遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を実行可能な遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段と、
モバイル連動遊技を開始する際に、遊技者による前記操作手段の操作によって入力された遊技者情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段と、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
モバイル連動遊技を終了する際に、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を携帯通信端末によって取得又は識別可能な態様で出力可能な情報出力手段とを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報が記憶されることで当該遊技者情報に応じた処理を行うとともに、今回の遊技に関する遊技情報を前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶させる状態となる構成であって、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合には、前記継続表示オブジェクトに関する情報についても出力されることを特徴とする手段B−1乃至B−14のいずれかに記載の遊技機。
手段B−15によれば、今回の遊技の継続表示オブジェクトに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができる。これにより、継続表示オブジェクトに関して1回の遊技で継続表示オブジェクトを完成させないと、当該完成させた継続表示オブジェクトを使用した演出を見ることしかできないといった構成のように、今回の遊技に際して無理をしてしまうといった事態を抑制しつつ、次回の遊技の楽しみを増やすことができる。従って、利便性の向上を図ることができるとともに、継続表示オブジェクトを利用した演出等に関してより多様で奥深いものとすることができる。また、1度の遊技で無理しなくても何日もかけてコツコツとカスタマイズを溜めて楽しむことも可能となる。
尚、完成済みである完成オブジェクトだけを引き継げるように構成してもよいし、完成オブジェクト及び未完成オブジェクトの両方を引き継げるように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトにカスタマイズを行う機能(又は、カスタマイズの取捨選択をする機能等)については、モバイル連動遊技を実行している場合にのみ有効とされることとしてもよい。この場合、モバイル連動遊技への参加意欲を高めることができる。
尚、モバイル連動遊技を行うことで得られるポイント等に応じて、キャラクターのコスチュームや、各種効果音等のカスタマイズを行うことのできる遊技機に関しては、基本的に、サーバのウェブページ上で各種カスタマイズに関する設定を行うようになっており、遊技機では各種カスタマイズの設定を行うことができない。このため、今回のモバイル連動遊技で得られたポイントによって新たなカスタマイズを実行可能な状態となったとしても、かかるカスタマイズを反映させるためには、今回のモバイル連動遊技を終了させ、再度、モバイル連動遊技を開始させるといった一連の作業が必要になる。
これに対し、上記手段B−4や手段B−5のように、遊技者が遊技機において継続表示オブジェクトのカスタマイズに関する各種設定を行える構成を採用することにより、モバイル連動遊技を一旦終了させなくても、カスタマイズを反映させることができる。従って、カスタマイズに関する利便性を高め、カスタマイズ機能をより気軽に楽しめるようにする(取っ付き易くする)ことができる。
手段B−16.前記未完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する未完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を蓄積記憶する完成オブジェクト蓄積記憶手段とを備え、
前記未完成オブジェクトの全ての前記カスタマイズ項目がカスタマイズされた場合に、当該各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が、前記完成カスタマイズ記憶手段に記憶可能に構成されるとともに、
少なくとも前記未完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去される場合に、前記未完成オブジェクトの各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶され、
前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報は、前記完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去されても消去されることはなく、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合に、前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報についても出力されることを特徴とする手段B−15に記載の遊技機。
手段B−16によれば、未完成オブジェクトにコツコツとカスタマイズを施してやっと(初めての組合わせで)完成させた完成オブジェクトが、遊技の流れ上、消去されてしまうとしても、かかる完成オブジェクトを完成させたことについては記憶(完成オブジェクト蓄積記憶手段)に残り、遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバに送られるようになっている。従って、やっとの思いで完成させた完成オブジェクトが簡単に消去されてしまうことでの消失感の発生を回避することができ、さらには、コレクションを集めるような楽しみを付加することができる。
また、遊技機において完成した完成オブジェクトが消去されずに溜まる一方である場合、例えば、完成オブジェクトの表示態様が乱雑になってしまったり、その表示処理が比較的大変になってしまったり、完成オブジェクトの中から演出に使用するものを選択するといった場合に時間がかかり演出のリズムが悪くなってしまったり、記憶容量の増大を招いたりすることが懸念されるが、程々に消去していくことで、かかる懸念を払拭することができる。当然、完成オブジェクトを完成させたことの記憶は確実に残ることから、躊躇なく完成オブジェクトを消去することが可能となる。
尚、本手段の内容を遊技者に説明するアナウンス表示が行われることとしてもよい。例えば、「(モバイル連動)遊技終了後にホームページ(サーバ)にアクセスすることで、本日入手した完成オブジェクトの確認を行えます。さらに、次回のモバイル連動遊技では、入手したことのある完成オブジェクトの中から実機(遊技機)で使用する完成オブジェクトを選択し、演出等でご利用いただけます。」等と表示してもよい。また、当該アナウンス表示は、完成オブジェクトが消去される際に表示されることが望ましい。この場合、消去された完成オブジェクトがどのような扱いになるのかについて明確に認識することができ、そのことが気になって遊技に集中できないといった事態を回避することができる。
尚、完成オブジェクトの記憶内容は、完成オブジェクトを利用した演出を実行した場合、遊技者の操作により消去する旨の入力が行われた場合等に消去されることとしてもよい。
手段B−17.前記未完成オブジェクトの所定のカスタマイズ項目に対するカスタマイズの機会を付与するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ乱数カウンタで生成され得る値のうち前記カスタマイズ抽選にて当選する値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段と、
複数の前記カスタマイズ項目のなかからカスタマイズの対象とされるカスタマイズ項目を決定する項目抽選に使用される項目抽選乱数生成手段と、
前記項目抽選乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズ項目との対応関係を記憶する対応項目記憶手段と、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、当選期待度を示唆する示唆演出のパターンとの対応関係を記憶する否モバイル連動時パターンテーブルとを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段において前記遊技者情報が記憶されている状態であるモバイル連動遊技状態では、前記カスタマイズ抽選にて当選した場合に、前記項目抽選乱数生成手段の値、及び、前記パターン乱数生成手段の値を取得し、前記対応項目記憶手段を参照してカスタマイズ項目を決定するとともに、前記対応パターン記憶手段を参照してカスタマイズパターンを決定することによって、カスタマイズの内容を決定し、
前記遊技者特定情報記憶手段において前記遊技者情報が記憶されていない状態である否モバイル連動遊技状態では、前記カスタマイズ抽選にて当選した場合に、前記パターン乱数生成手段の値を取得し、前記否モバイル連動時パターンテーブルを参照して前記示唆演出のパターンを決定することを特徴とする手段B−15又はB−16に記載の遊技機。
手段B−17によれば、モバイル連動遊技状態でのみカスタマイズ機能が発揮されることから、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。また、否モバイル連動遊技状態でも、モバイル連動遊技状態と同様にカスタマイズ抽選が行われ、カスタマイズ抽選に当選した場合には、カスタマイズが行われない代わりに示唆演出を行うように構成されている。さらに、示唆演出のパターンの決定に際しては、カスタマイズパターンの決定に際しても使用されたパターン乱数生成手段の値を取得し、かかる値に基づいて決定することとしている。従って、モバイル連動遊技を行っていない遊技者に対しては、示唆演出といった楽しみを付与することができる。さらに、かかる示唆演出の是非に関わる制御やパターンの決定に用いられる乱数生成手段を、モバイル連動遊技時のカスタマイズの是非に関わる制御やカスタマイズパターンの決定に用いられる乱数生成手段と共通化することによって、制御の簡素化や記憶領域の縮小等を図ることができる。
手段B−18.前記可変表示手段において、遊技者がカスタマイズした前記完成オブジェクトが特定の態様で表示される特定演出を実行可能に構成され、
前記特定演出には複数の種別があり、当該特定演出の種別と、当該特定演出中に表示される前記完成オブジェクトとの組合わせによって、前記特別遊技状態の発生への当選期待度が異なるように構成され、
前記特定演出が行われる場合には、当該特定演出において表示される前記完成車の前記カスタマイズパターン、及び、前記特別遊技状態の発生への当選期待度に基づいて、前記特定演出の種別が決定されることを特徴とする手段B−1又はB−17のいずれかに記載の遊技機。
手段B−18によれば、遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報を記憶させてモバイル連動遊技を行うことで、遊技者が自身でカスタマイズした継続表示オブジェクトを特定オブジェクトとして特定演出に使用(登場)させることができる。このため、演出性の向上を図ることができる。また、特定演出では、遊技者が選択した完成オブジェクト及び当選期待度に応じて、特定演出の種別が選択されるようになっている。このため、完成オブジェクトと、特定演出の種別との組合わせが、当選期待度と大きくかけ離れてしまうといった事態を回避することができる。
手段B−19.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段を備え、
前記主制御手段は、
前記特別遊技状態を発生させるか否かの抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される変動情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判別値抽出処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかの保留エリアに記憶する判別値格納処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判別処理と、
前記第1当否判別処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
(前記第1当否判別処理の結果に基づいて、複数回の変動表示での連続演出を実行するか否かを決定する特定演出決定処理と、)
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、当該変動表示に対応する変動情報としての前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かの情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判別処理と、
前記第2当否判別処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを実行可能な構成であって、
前記第1当否判別処理が行われた場合に、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択可能なカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズの内容を前記未完成オブジェクトに反映させる前記カスタマイズ反映手段と、
前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を表示可能な選択カスタマイズ表示手段とを備え、
前記選択カスタマイズ表示手段は、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに前記変動情報が記憶されている状態において、空きの前記保留エリアに新たに記憶された前記変動情報に対応する前記第1当否判別処理が行われた場合に前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を示す示唆情報を、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示が開始されるよりも前の段階で、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示との対応付けをした格好で表示可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−18のいずれかに記載の遊技機。
手段B−19によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、変動表示の設定に関わる当否乱数生成手段等の値を複数回分記憶可能であるため、結果的に、変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された時点で、抽選の当否を把握するとともに、カスタマイズ選択手段によってカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを選択可能な構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、カスタマイズの機会が付与されることと、カスタマイズの内容を遊技者に教示することができる。従って、例えば、既に変動表示が保留されているときに新たに変動表示が保留された場合、当該新たに保留された変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われている際に、新たに変動表示が保留されたことに基づいて付与されるカスタマイズの内容を教示することができる。この場合、遊技者は、教示されたカスタマイズの内容への対応(心構えや操作等)を、余裕を持って行うことができる。このため、例えば、遊技者に所定の操作が要求される場合に、かかる入力期間が短いことに起因して、操作が間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、操作の入力期間を余分に確保するべく、変動時間を無理やりに長くしなくても済むため、変動時間が長くなることに起因して、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。
尚、選択カスタマイズ表示手段は、可変表示手段によって構成されてもよいし、その他に設けられた所定の表示手段によって構成されてもよい。また、上記手段B−2に対応して、「前記選択カスタマイズ表示手段において表示される前記示唆情報の態様は、当該示唆情報が示す前記カスタマイズパターンが属する前記カスタマイズ項目に対応して前記未完成オブジェクトに施されている前記マスキングのパターンと関連している(示唆情報の背景が同じパターンになっている)こと」としてもよい。例えば、カスタマイズ項目がa〜dまであって、aが青、bが赤、cが緑、dが黄色に対応付けられて、未完成オブジェクトのマスキングは、対応するカスタマイズ項目に対応付けされた色で構成されるとともに、示唆情報(例えば、背景の手前側にカスタマイズアイテムの形状が表示されたもの)の少なくとも一部が対応するカスタマイズ項目に対応付けされた色で構成されるような構成としてもよい。
さらに、上記B−3に対応しては、「前記保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記変動情報に対応して、前記カスタマイズ選択手段によって選択された前記カスタマイズパターンを記憶する保留パターン記憶手段を備え、前記カスタマイズ選択手段は、カスタマイズパターンを選択する場合に、前記カスタマイズ経過記憶手段、及び、前記保留パターン記憶手段を参照し、前記カスタマイズ経過記憶手段、及び、前記保留パターン記憶手段の記憶内容とは異なるカスタマイズパターンを選択すること」としてもよい。すなわち、本手段B−19によれば、変動情報とともに、カスタマイズの権利についても保留されることから、未完成オブジェクトのパターンだけを見てカスタマイズパターンの選択を行うと、保留されているカスタマイズのパターンと被る場合があるため、同じカスタマイズパターンが連続して選択されないように構成するためには、カスタマイズ経過記憶手段、及び、保留パターン記憶手段の両方を参照する必要がある。
手段B−20.前記表示制御手段は、前記選択カスタマイズ表示手段で表示される前記示唆情報を、対応する前記変動情報が前記保留エリアに記憶されてから、変動表示として実行されるまでの間において態様変化可能に構成され、
遊技者が操作可能な操作手段を備え、
前記表示制御手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記示唆情報の態様変化を実行するか否かを決定することを特徴とする手段B−19に記載の遊技機。
手段B−20によれば、選択カスタマイズ表示手段で表示される示唆情報は、一度所定の態様で表示された後も、対応する変動表示が実行される前段階で態様変化する場合がある。このため、示唆情報の態様変化により示唆される特別遊技状態の発生期待度がステップアップする等、演出の多様化を図ることができる。
また、示唆情報は、対応する変動情報の変動表示が実行されるまでの間、選択カスタマイズ表示手段で表示され続ける途中で態様変化する可能性がある。このため、態様変化する前の示唆情報で示される内容のカスタマイズの出現を望んでいた遊技者にとっては、示唆情報が態様変化してしまうことで、興趣の低下を招くおそれがある。この点、本手段B−20では、遊技者による操作入力によって、示唆情報の態様変化を行うか否かを決定可能に構成されている。このため、上記不具合を回避することができ、ストレスの発生を抑制しつつ、カスタマイズを進めていくことができる。
尚、示唆情報の態様は、前記第1当否判別処理の結果に基づいた振分けで決定されるように構成してもよい。つまり、示唆情報の態様を視認することで、その回の変動表示は特別遊技状態の発生に期待がどの程度持てるか等の推測を楽しむことができる。また、示唆情報の種別や態様変化の有無は、変動情報が保留された時点で確定し、態様変化がある場合には、対応する変動情報が予め決定されていたタイミングとなった際に態様変化する(一旦、決められたパターンとは異なるパターンを導出し、後で、決められたパターンに変更する)ように構成してもよいし、後から保留された変動情報に基づいて、後付けで、既に保留されている変動情報に対応する示唆情報の態様を変化させるように構成してもよい。
手段B−21.前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段を備え、
前記カスタマイズ機会付与手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの機会を付与するか否かの決定を行うとともに、
前記カスタマイズ選択手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの種別を決定する構成であって、
前記保留記憶エリアの保留エリアに前記第1当否判別処理の結果を含む変動情報が記憶されている状態で行われた最新の前記第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ機会付与手段によってカスタマイズ機会の付与が決定された場合、当該最新の第1当否判別処理が行われた段階で、前記保留記憶エリアの保留エリアに記憶されていた変動情報に対応する変動情報において、当該最新の第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ選択手段によって決定されたカスタマイズを実行可能に構成されていることを特徴とする手段B−20に記載の遊技機。
手段B−21によれば、保留記憶エリアの保留エリアに対して、後から保留された変動情報に対応してカスタマイズの実行が決定された場合に、既に保留された変動情報に対応する変動表示において(後付けで)カスタマイズを実行することができるように構成されている。この場合、カスタマイズに関する演出の多様化(例えば、連続する複数の変動表示にわたってカスタマイズに関するステップアップ演出等の連続予告を行うことも可能となる)や、利便性の向上等を図ることができる。利便性という点について具体的に説明すると、カスタマイズの実行、及び、カスタマイズの種別は、第1当否判別処理の結果に基づいて、換言すれば、特別遊技状態の発生期待度に応じて決定されることとなる。そこで、特別遊技状態の発生を教示する変動表示において、カスタマイズに関する演出も導出させるとなると、特別遊技状態が発生するか否かを教示するための演出にかけられる時間が短くなったり、或いは、変動時間が長くなり過ぎて演出バランスが悪くなってしまったりすることが懸念される。
この点、特別遊技状態の発生の教示を行う変動表示よりも前に行われる変動表示において、特別遊技状態が発生することに基づいて実行されることとなったカスタマイズを実行してしまうことで、特別遊技状態の発生を教示するための演出、及び、カスタマイズをそれぞれ比較的余裕を持って導出することができる。また、特別遊技状態の発生への期待度と、カスタマイズの種別と対応付けされていることによって、所定のカスタマイズが導出された場合に、その後の保留されている変動表示において特別遊技状態が発生するのでは、といった期待感を高めることができる。特に、識別情報の変動表示の時間(変動時間)が相対的に短く設定される状態(時間短縮状態)において、上記構成を適用することによって、かかる作用効果が一層顕著に奏されることとなる。
手段B−22.前記未完成オブジェクトは、ベースオブジェクトと、前記カスタマイズが行われることで前記ベースオブジェクトに対して付随的に表示されるカスタマイズオブジェクトとによって構成され、
前記マスキングは、前記サブオブジェクトの前記ベースオブジェクトのうち前記カスタマイズオブジェクトが未だにカスタマイズされていない部位に対応して施される構成であって、
前記ベースオブジェクトは複数種類存在し、前記ベースオブジェクトが変更されることに応じて、前記カスタマイズオブジェクトについても変更され、
前記ベースオブジェクトの変更が決定された場合、既に表示されている前記示唆情報に対応する変動表示が消化されるまでの間は、前記ベースオブジェクトの変更が待機されるとともに、前記示唆情報に関しては、変更後の前記ベースオブジェクトの種別に対応するものが導出されることを特徴とする手段B−19乃至B−21のいずれかに記載の遊技機。
手段B−22によれば、カスタマイズされる予定のカスタマイズパターン(カスタマイズオブジェクト)が事前に表示される構成において、待ち望んでいたカスタマイズパターンが表示されたのにもかかわらず、その直前にベースオブジェクトの変更があり、それに伴ってカスタマイズオブジェクトも変更されてしまうといった事態を回避することができる。
尚、本手段によれば、ベースオブジェクトが変更されるよりも前に、示唆情報として変更後のベースオブジェクトに対応したカスタマイズオブジェクトが表示された場合に、ベースオブジェクトの変更が行われることを事前に把握することができる。このような現象を利用して、ベースオブジェクトの変更と、当選期待度などを対応付けた場合や、ベースオブジェクトが変更される筈なのに変更されないといった違和感演出を行う場合には、演出性の向上等を図ることができる。
手段B−23.(カスタマイズ機能の選択に関する各種情報が表示される)前記可変表示手段の複数箇所への物体の近接又は当接を異なる情報として検知可能な近接検知手段を備え、
前記近接検知手段の検知情報に基づいて、前記カスタマイズに関する遊技者による選択情報を入力可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−22のいずれかに記載の遊技機。
手段B−23によれば、例えば、複数の完成オブジェクトのなかからいずれか1つを選択するような場合に、可変表示手段に表示された複数の完成オブジェクトのいずれかをタッチすることで選択操作が行えるといった具合に、操作を非常に分かり易くすることができる。従って、かかる操作に戸惑ってタイムオーバーになったり、かかる操作用に比較的長めの時間を設定することで遊技テンポが悪くなってしまったりすること等を回避することができる。
C.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示手段にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、パチンコ機では、大当たり状態を発生させるか否かの抽選における当選確率を変化させたり、始動入球手段への入球し易さを変化させたりして、遊技に抑揚をつけることが知られている。
しかしながら、当選確率を変化させたり、始動入球手段への入球し易さを変化させたりする機会がなかなか訪れない場合があり、その場合には、遊技が単調になってしまうことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、単調感を抑制することのできる遊技機を提供することにある。
手段C−1.所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがある構成であって、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記対応パターン記憶手段は、
特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段と、
前記第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択に際して、
前記第1パターン記憶手段が参照され(又は、参照され易く)、前記第2パターン記憶手段が参照されることのない(又は、参照され難い)第1パターン選択状態と、
前記第2パターン記憶手段が参照され(又は、参照され易く)、前記第1パターン記憶手段が参照されることのない(又は、参照され難い)第2パターン選択状態とに状態変化させるカスタマイズパターン選択状態切替手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段C−1によれば、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態(例えば、特定のカスタマイズパターンとしてレアなカスタマイズパターンが高確率で付与されるパターン高確状態等)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができ、演出の機会も増やすことができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。
尚、第1パターン選択状態と第2パターン選択状態との間の状態変化の条件としては機種毎に適宜設定することができる。また、第2パターン選択状態の存在を遊技者に教示するためのパターン高確教示手段を設けることとしてもよい。パターン高確教示手段によって、例えば、第2パターン選択状態はどのような状態であるのか、どのような条件が成立すれば第2パターン選択状態に移行するのか等の事前の教示や、現在、第2パターン選択状態の最中であることの教示等が行われることとしてもよい。この場合、第2パターン選択状態の存在を遊技者により積極的にアピールすることができる。
手段C−2.前記当否抽選において所定の確率で前記特別遊技状態に当選する第1確率状態と、前記第1確率状態よりも高確率で前記当否抽選において前記特別遊技状態に当選する第2確率状態とが存在し、
前記第1パターン選択状態と、前記第2パターン選択状態との間の状態変化は、少なくとも前記第1確率状態において行われ得ることを特徴とする手段C−1に記載の遊技機。
一般に、遊技者は、特別遊技状態に当選し易い第2確率状態で遊技を終えることはなく、第1確率状態において遊技を終えることになる。つまり、遊技を開始しようとする遊技者は、第1確率状態の遊技機の中から、遊技する遊技機を選定することとなる。
そこで、本手段C−2によれば、少なくとも第1確率状態において、特定のカスタマイズパターンが付与され易い第2パターン選択状態に移行するように構成されている。このため、カスタマイズに興味のある遊技者に対して、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態である、或いは、かかる状態であるかもしれないとして、遊技を開始するきっかけを付与することができる。従って、遊技者の遊技意欲を向上させることができ、遊技機の稼働率の向上等を図ることができる。
手段C−3−a.前記第2パターン選択状態であることを教示するレアパターン高確状態教示手段を備えていることを特徴とする手段C−2に記載の遊技機。
手段C−3−aによれば、遊技者はレアパターン高確状態教示手段を確認することで、第2パターン選択状態であるか否かを確実に把握することができ、上記手段C−2の作用効果がより確実に奏されることとなる。
手段C−3−b.前記レアパターン高確状態教示手段は、前記可変表示手段における識別情報の変動表示が行われていない状態においても、前記第2パターン選択状態であることを教示可能に構成されていることを特徴とする手段C−3−aに記載の遊技機。
遊技者が遊技を行っていなければ、当然、可変表示手段における識別状態の変動表示は行われない。つまり、遊技を開始しようとする遊技者は、識別情報の変動表示中ではない遊技機の中から、遊技する遊技機を選定することとなる。
そこで、本手段C−3−bによれば、可変表示手段における識別情報の変動表示が行われていない状態でも、特定のカスタマイズパターンが付与され易い第2パターン選択状態であることを、遊技者が認識可能なように構成されている。このため、カスタマイズに興味のある遊技者に対して、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態であるとして、遊技を開始するきっかけをより確実に付与することができる。従って、遊技者の遊技意欲を向上させることができ、遊技機の稼働率の向上等を図るといった作用効果がより一層奏されることとなる。
手段C−3−c.前記可変表示手段における識別情報の変動表示が行われなくなってから所定時間が経過した場合に、前記可変表示手段において特定の表示(例えば、省エネモードとしてのデモ画面表示)が導出される構成において、
前記レアパターン高確状態教示手段は、少なくとも前記可変表示手段における識別情報の変動表示中において、前記第2パターン選択状態であることを教示可能とし、
前記特定の表示中においては、前記第2パターン選択状態であることを教示しないように構成されていることを特徴とする手段C−3−aに記載の遊技機。
手段C−3−cによれば、変動表示の終了後に所定時間が経過した状態では、第2パターン選択状態であるか否かを確認できない。このため、カスタマイズに興味のある遊技者に少なくとも変動表示を1回実行してもらう可能性を高めることができる。
手段C−4.前記カスタマイズパターン選択状態切替手段は、前記可変表示手段における識別情報の変動表示の実行回数に基づいて、前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−1乃至C−3のいずれかに記載の遊技機。
手段C−4によれば、変動表示の実行回数(変動回数)が第2パターン選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて遊技者がより認識し易くすることができる。従って、第2パターン選択状態における遊技を望む遊技者にとって、変動回数を目安にして立ち回り易くすることができ、結果として、遊技機の稼働の促進効果を期待することができる。また、第2パターン選択状態に対応する現象の説明を行い易くしたりする(特定カスタマイズパターンが選択された理由や、第2パターン選択状態専用の演出が設定されている場合のかかる演出等についての説明を理解し易くする)ことができる。さらに、遊技を進行させることで状態変化の契機に向けて確実に近づいていくため、遊技を進行させることへの付加価値を付与することができる。尚、第2パターン選択状態への状態変化への契機とされる変動表示の実行回数については、遊技機の機種毎に適宜設定可能なものである。
尚、所定の表示手段(可変表示手段でも可)において、第2パターン選択状態へと状態変化するまでの残りの変動表示回数を表示するように構成してもよい。さらに、第2パターン選択状態の期間に関して変動回数の上限が設けられている場合には、第2パターン選択状態が終了するまでの残りの変動表示回数を表示するように構成してもよい。
手段C−5.前記パターン選択状態切替手段は、前記特別遊技状態の終了、又は、前記特別遊技状態のフェイク状態の終了に基づいて前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−1乃至C−4のいずれかに記載の遊技機。
手段C−5によれば、特別遊技状態が終わってしまったとしても、第2パターン選択状態へ移行することによって、特別遊技状態が終わってしまったことによる落胆や遊技意欲の著しい低下等を軽減することができる。尚、特別遊技状態としては、遊技価値の増加が見込めたり、遊技者の保有する遊技価値をほぼ現状維持としたままで遊技を行うことができたりする状態や、かかる状態の発生確率が高められた状態等が挙げられ、これらの中から、第2パターン選択状態への移行契機として1又は複数が設定されることとしてもよい。また、例えば、「前記パターン選択状態切替手段は、前記特別遊技状態の終了、又は、前記特別遊技状態のフェイク状態の終了に基づいて前記第2パターン選択状態への状態変化を実行すること」としてもよい。
手段C−6.前記パターン選択状態切替手段は、
前記第2パターン選択状態へと状態変化させるか否かのパターン高確抽選にて当選した場合に、前記第2パターン選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−1乃至C−5のいずれかに記載の遊技機。
手段C−6によれば、パターン高確抽選にて当選することが第2パターン選択状態への状態変化の契機となっているため、常に第2パターン選択状態への状態変化を期待しながら遊技を行うことができるとともに、第2パターン選択状態への状態変化に関する演出を行うことができる。結果として、遊技に際しての単調感の抑制等を図ることができる。
手段C−7.前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段を備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によって前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与することが決定された場合に、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンが前記未完成オブジェクトに反映される構成であって、
前記カスタマイズ機会付与手段は、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ抽選にて当選する値として、前記カスタマイズ抽選乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ当選値記憶手段は、第1カスタマイズ当選値記憶手段と、前記第1カスタマイズ当選値記憶手段に比べて前記カスタマイズ抽選にて当選する値の数が多い第2カスタマイズ当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段による前記カスタマイズ抽選に際して、
前記第1カスタマイズ当選値記憶手段が参照される第1当選値記憶選択状態と、
前記第2カスタマイズ当選値記憶手段が参照される第2当選値記憶選択状態とに状態変化させるカスタマイズ当選状態切替手段を備えていることを特徴とする手段C−1乃至C−6のいずれかに記載の遊技機。
手段C−7によれば、未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会が訪れ易い第2当選値記憶選択状態(カスタマイズ高確状態)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。尚、第1当選値記憶選択状態と第2当選値記憶選択状態との間の状態変化の条件としては機種毎に適宜設定することができる。
手段C−8.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、前記可変表示手段における識別情報の変動表示の実行回数に基づいて、前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−7に記載の遊技機。
手段C−8によれば、変動表示の実行回数(変動回数)が第2当選値記憶選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて認識し易くすることができる。従って、第2当選値記憶選択状態における遊技を望む遊技者にとって、変動回数を目安にして立ち回り易くすることができる。また、遊技を進行させることで状態変化の契機に向けて確実に近づいていくため、遊技を進行させることへの付加価値を付与することができる。
手段C−9.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、前記特別遊技状態の終了に基づいて前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−7又はC−8に記載の遊技機。
手段C−9によれば、特別遊技状態が終わってしまったとしても、第2当選値記憶選択状態へ移行することによって、特別遊技状態が終わってしまったことによる落胆や遊技意欲の著しい低下等を軽減することができる。尚、特別遊技状態としては、遊技価値の増加が見込めたり、遊技者の保有する遊技価値をほぼ現状維持としたままで遊技を行うことができたりする状態や、かかる状態の発生確率が高められた状態等が挙げられる。
手段C−10.前記カスタマイズ当選状態切替手段は、
前記第2当選値記憶選択状態へと状態変化させるか否かのカスタマイズ高確抽選に使用されるカスタマイズ高確抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ高確抽選にて当選する値として、前記カスタマイズ高確抽選乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ高確当選値記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ高確抽選における当選に基づいて、前記第2当選値記憶選択状態への状態変化を実行することを特徴とする手段C−7乃至C−9のいずれかに記載の遊技機。
手段C−10によれば、カスタマイズ高確抽選にて当選することが第2当選値記憶選択状態への状態変化の契機となっているため、該状態変化の契機がいつ訪れるのかについて認識し難くすることができる。従って、常に第2当選値記憶選択状態への状態変化を期待しながら遊技を行うことができるとともに、第2当選値記憶選択状態への状態変化に関する演出を行うことができる。結果として、遊技に際しての単調感の抑制等を図ることができる。尚、「前記カスタマイズ高確抽選は前記可変表示手段における識別情報の変動表示の度に行われること」としてもよい。
手段C−11.前記未完成オブジェクトは、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目に対応して、前記完成オブジェクトの一部が、既にカスタマイズされている部位とは異なる態様でマスキングされた態様となるように構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−10のいずれかに記載の遊技機。
手段C−11によれば、複数のカスタマイズ項目のうち未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目が存在する継続表示オブジェクトの形態である未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が存在すること(更なるカスタマイズの余地があること)を一目で把握することができる。従って、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのか等を簡単かつ確実に把握することができ、ひいては、カスタマイズ機能の全容が見えることでカスタマイズ機能の楽しみ方を比較的スムースに見出すことができる。結果として、カスタマイズ機能を十分に発揮させ、継続表示オブジェクトを利用した演出等を十分に堪能させることができる。さらに、カスタマイズ機能への関心が高まることによって遊技意欲の向上を図ることができる。
また、マスキングが施された未完成オブジェクトによって、未だにカスタマイズされていない部位が存在することを効果的かつ明確に認識させることができるため、カスタマイズ機能の別途の説明を丁寧に長々と行わなくても済む。従って、カスタマイズ機能の説明で演出の流れが悪くなる(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間を取らせてしまう)といった事態を回避することができ、遊技を比較的スムースに進行させることができる。
手段C−12.前記各カスタマイズ項目に対応して、前記未完成オブジェクトに施される前記マスキングは、少なくとも隣接する前記マスキングとはパターンが異なるように構成されていることを特徴とする手段C−11に記載の遊技機。
手段C−12によれば、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングが繋がったり(一続きになったり)、近接したりする可能性がある場合に、当該マスキングが1つのカスタマイズ項目に対応しているのか、或いは、複数のカスタマイズ項目に対応しているのかの判断が付き難くなってしまうといった事態をより確実に回避することができる。従って、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングの領域を比較的自由に設定することができるとともに、未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が残り幾つ存在するのかを一目で把握することができる。従って、カスタマイズ機能に関するより多くの情報がより効果的に導出されることによって、遊技者はカスタマイズ機能に関する判断を素早く確実に行うことができ、遊技を進行させつつ、カスタマイズの過程についても十分に堪能することができる。
尚、マスキングの「パターンが異なる」とは、色や模様、或いは、それらの組合わせが異なるものが挙げられる。また、マスキング領域が離れていたり、マスキング領域の境界に線が引かれていたりする場合でも、隣接するマスキング領域のマスキングパターンを異ならせることで、より簡単かつ迅速に未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目の数や種類等を見分けることができる。
手段C−13.前記継続表示オブジェクトには、メインオブジェクトと、(前記メインオブジェクトを簡略化した態様をなす)サブオブジェクトとが存在するとともに、
前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトは、
前記完成オブジェクトの全体像を識別可能とするベースオブジェクトと、
前記各カスタマイズ項目に対応して設定され、前記カスタマイズが行われることで前記ベースオブジェクトのうち前記カスタマイズ項目に対応する部位に表示されるカスタマイズオブジェクトとによって構成され、
前記カスタマイズオブジェクトを前記継続表示オブジェクトに反映させる場合には、前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトの両方に反映され、
前記マスキングについては、前記サブオブジェクトの前記未完成オブジェクト(の前記ベースオブジェクト)にのみ施されることを特徴とする手段C−11又はC−12に記載の遊技機。
手段C−13によれば、メインオブジェクトにはマスキングが施されないため、例えば、未だ全てのカスタマイズ項目がカスタマイズされていない状態(未完成オブジェクトの段階)のメインオブジェクトを表示しても、マスキングに気を取られることがなくなる。従って、未完成状態のメインオブジェクトにマスキングを施してしまうことに起因して、意匠性の低下やそれに起因する興趣の低下等を招くといった事態を回避することができ、カスタマイズの進行の程度にかかわらず、メインオブジェクトの態様で十分に楽しませることができる。
その一方で、メインオブジェクトと同様のカスタマイズがなされていくサブオブジェクトには、カスタマイズされていない部位に対応してマスキングが施されることとなる。このため、メインオブジェクトにマスキングが施されなくても、サブオブジェクトを視認していれば、メインオブジェクトのカスタマイズの進行具合を確実に把握することができる。
手段C−14.前記可変表示手段に表示されている前記未完成オブジェクトのカスタマイズに関する情報を記憶するカスタマイズ経過記憶手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択する場合に、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照する(前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなることを回避する)ことを特徴とする手段C−11乃至C−13のいずれかに記載の遊技機。
手段C−14によれば、同一の内容のカスタマイズが立て続けに選択されることで遊技者が不愉快な思いをするといった事態を回避することができ、カスタマイズ機能をより堪能してもらうことができる。
尚、「前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択した後、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照して、この度選択した前記カスタマイズの内容が、前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなると判別した場合に、前記カスタマイズ項目の再選択を行うこと」としてもよい。すなわち、手段C−1の特定のカスタマイズパターンがレアなカスタマイズパターンであるとすると、かかるレアパターン高確状態で選択されたカスタマイズの内容が重複するからといって、特定のカスタマイズパターンが別のカスタマイズパターン(レアパターン高確状態では選択され難い又は選択されない一般的なカスタマイズパターン)に変更されてしまうと、レアパターン高確状態なのにどうして一般的なカスタマイズパターンが選択されるのかと興趣の低下を招くことが懸念される。これに対し、本例では、カスタマイズパターンは変えずにカスタマイズ項目を変更することで重複を避けることから、かかる事態を回避することができる。
手段C−15.遊技者が操作可能な操作手段と、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によって前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与することが決定された場合に、前記未完成オブジェクトのうち、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目に対応する部位に対し、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンが反映される構成であって、
前記カスタマイズ反映手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目のカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるか否かを決定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−14のいずれかに記載の遊技機。
手段C−15によれば、遊技機側でカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの選択が行われるものの、遊技機側で一方的に継続表示オブジェクト(未完成オブジェクト)をカスタマイズするのではなく、該カスタマイズパターンを未完成オブジェクトに反映させるか否かについては、遊技者側で決定することができる。遊技者個人の嗜好等を継続表示オブジェクトのカスタマイズに反映させる(気に入らないカスタマイズパターンを反映させない)ことができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
尚、「操作手段への操作による入力情報」としては、遊技者個人の遊技履歴や各種設定等の情報を含むパスワード等の遊技機に事前に入力される情報や、カスタマイズの機会が得られた場合にカスタマイズを実行するか否かを選択した情報等が挙げられる。また、カスタマイズの機会が付与される場合に、逐一、遊技者に対して、選択されたカスタマイズパターンを反映させるか否かを問うようなアナウンスを行い、逐一、操作手段への操作による入力情報に基づいて遊技者の意思確認を行うように構成してもよいし、遊技者が遊技の開始時に遊技機に対して遊技者の個人情報を入力し、かかる個人情報に応じてカスタマイズ反映手段が取捨選択を行うように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトに対し、選択されたカスタマイズパターンを反映させたり、カスタマイズパターンを反映させるか否かの選択を行ったりする際に、当該カスタマイズパターンが属するカスタマイズ項目に対応するマスキングを通常とは異なる態様(点滅させる等)としてもよい。
手段C−16.遊技者が操作可能な操作手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記対応パターン記憶手段は複数設けられ、
前記カスタマイズ選択手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、カスタマイズパターンの選択に際して参照する前記対応パターン記憶手段を決定可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−15のいずれかに記載の遊技機。
手段C−16によれば、遊技者個人の遊技履歴や各種設定(好み)等を継続表示オブジェクトのカスタマイズ(カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択)に反映させることができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
手段C−17.遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を実行可能な遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段と、
モバイル連動遊技を開始する際に、遊技者による前記操作手段の操作によって入力された遊技者情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段と、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
モバイル連動遊技を終了する際に、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を携帯通信端末によって取得又は識別可能な態様で出力可能な情報出力手段とを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報が記憶されることで当該遊技者情報に応じた処理を行うとともに、今回の遊技に関する遊技情報を前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶させる状態となる構成であって、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合には、前記継続表示オブジェクトに関する情報についても出力されることを特徴とする手段C−1乃至C−16のいずれかに記載の遊技機。
手段C−17によれば、今回の遊技の継続表示オブジェクトに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができる。これにより、継続表示オブジェクトに関して1回の遊技で継続表示オブジェクトを完成させないと、当該完成させた継続表示オブジェクトを使用した演出を見ることしかできないといった構成のように、今回の遊技に際して無理をしてしまうといった事態を抑制しつつ、次回の遊技の楽しみを増やすことができる。従って、利便性の向上を図ることができるとともに、継続表示オブジェクトを利用した演出等に関してより多様で奥深いものとすることができる。また、1度の遊技で無理しなくても何日もかけてコツコツとカスタマイズを溜めて楽しむことも可能となる。
尚、完成済みである完成オブジェクトだけを引き継げるように構成してもよいし、完成オブジェクト及び未完成オブジェクトの両方を引き継げるように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトにカスタマイズを行う機能(又は、カスタマイズの取捨選択をする機能等)については、モバイル連動遊技を実行している場合にのみ有効とされることとしてもよい。この場合、モバイル連動遊技への参加意欲を高めることができる。
尚、モバイル連動遊技を行うことで得られるポイント等に応じて、キャラクターのコスチュームや、各種効果音等のカスタマイズを行うことのできる遊技機に関しては、基本的に、サーバのウェブページ上で各種カスタマイズに関する設定を行うようになっており、遊技機では各種カスタマイズの設定を行うことができない。このため、今回のモバイル連動遊技で得られたポイントによって新たなカスタマイズを実行可能な状態となったとしても、かかるカスタマイズを反映させるためには、今回のモバイル連動遊技を終了させ、再度、モバイル連動遊技を開始させるといった一連の作業が必要になる。
これに対し、上記手段C−15や手段C−16のように、遊技者が遊技機において継続表示オブジェクトのカスタマイズに関する各種設定を行える構成を採用することにより、モバイル連動遊技を一旦終了させなくても、カスタマイズを反映させることができる。従って、カスタマイズに関する利便性を高め、カスタマイズ機能をより気軽に楽しめるようにする(取っ付き易くする)ことができる。
手段C−18.前記未完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する未完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を蓄積記憶する完成オブジェクト蓄積記憶手段とを備え、
前記未完成オブジェクトの全ての前記カスタマイズ項目がカスタマイズされた場合に、当該各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が、前記完成カスタマイズ記憶手段に記憶可能に構成されるとともに、
少なくとも前記未完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去される場合に、前記未完成オブジェクトの各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶され、
前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報は、前記完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去されても消去されることはなく、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合に、前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報についても出力されることを特徴とする手段C−17に記載の遊技機。
手段C−18によれば、未完成オブジェクトにコツコツとカスタマイズを施してやっと(初めての組合わせで)完成させた完成オブジェクトが、遊技の流れ上、消去されてしまうとしても、かかる完成オブジェクトを完成させたことについては記憶(完成オブジェクト蓄積記憶手段)に残り、遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバに送られるようになっている。従って、やっとの思いで完成させた完成オブジェクトが簡単に消去されてしまうことでの消失感の発生を回避することができ、さらには、コレクションを集めるような楽しみを付加することができる。
また、遊技機において完成した完成オブジェクトが消去されずに溜まる一方である場合、例えば、完成オブジェクトの表示態様が乱雑になってしまったり、その表示処理が比較的大変になってしまったり、完成オブジェクトの中から演出に使用するものを選択するといった場合に時間がかかり演出のリズムが悪くなってしまったり、記憶容量の増大を招いたりすることが懸念されるが、程々に消去していくことで、かかる懸念を払拭することができる。当然、完成オブジェクトを完成させたことの記憶は確実に残ることから、躊躇なく完成オブジェクトを消去することが可能となる。
尚、本手段の内容を遊技者に説明するアナウンス表示が行われることとしてもよい。例えば、「(モバイル連動)遊技終了後にホームページ(サーバ)にアクセスすることで、本日入手した完成オブジェクトの確認を行えます。さらに、次回のモバイル連動遊技では、入手したことのある完成オブジェクトの中から実機(遊技機)で使用する完成オブジェクトを選択し、演出等でご利用いただけます。」等と表示してもよい。また、当該アナウンス表示は、完成オブジェクトが消去される際に表示されることが望ましい。この場合、消去された完成オブジェクトがどのような扱いになるのかについて明確に認識することができ、そのことが気になって遊技に集中できないといった事態を回避することができる。
尚、完成オブジェクトの記憶内容は、完成オブジェクトを利用した演出を実行した場合、遊技者の操作により消去する旨の入力が行われた場合等に消去されることとしてもよい。
手段C−19.前記未完成オブジェクトの所定のカスタマイズ項目に対するカスタマイズの機会を付与するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ乱数カウンタで生成され得る値のうち前記カスタマイズ抽選にて当選する値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段と、
複数の前記カスタマイズ項目のなかからカスタマイズの対象とされるカスタマイズ項目を決定する項目抽選に使用される項目抽選乱数生成手段と、
前記項目抽選乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズ項目との対応関係を記憶する対応項目記憶手段と、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、当選期待度を示唆する示唆演出のパターンとの対応関係を記憶する否モバイル連動時パターンテーブルとを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段において前記遊技者情報が記憶されている状態であるモバイル連動遊技状態では、前記カスタマイズ抽選にて当選した場合に、前記項目抽選乱数生成手段の値、及び、前記パターン乱数生成手段の値を取得し、前記対応項目記憶手段を参照してカスタマイズ項目を決定するとともに、前記対応パターン記憶手段を参照してカスタマイズパターンを決定することによって、カスタマイズの内容を決定し、
前記遊技者特定情報記憶手段において前記遊技者情報が記憶されていない状態である否モバイル連動遊技状態では、前記カスタマイズ抽選にて当選した場合に、前記パターン乱数生成手段の値を取得し、前記否モバイル連動時パターンテーブルを参照して前記示唆演出のパターンを決定することを特徴とする手段C−17又はC−18に記載の遊技機。
手段C−19によれば、モバイル連動遊技状態でのみカスタマイズ機能が発揮されることから、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。また、否モバイル連動遊技状態でも、モバイル連動遊技状態と同様にカスタマイズ抽選が行われ、カスタマイズ抽選に当選した場合には、カスタマイズが行われない代わりに示唆演出を行うように構成されている。さらに、示唆演出のパターンの決定に際しては、カスタマイズパターンの決定に際しても使用されたパターン乱数生成手段の値を取得し、かかる値に基づいて決定することとしている。従って、モバイル連動遊技を行っていない遊技者に対しては、示唆演出といった楽しみを付与することができる。さらに、かかる示唆演出の是非に関わる制御やパターンの決定に用いられる乱数生成手段を、モバイル連動遊技時のカスタマイズの是非に関わる制御やカスタマイズパターンの決定に用いられる乱数生成手段と共通化することによって、制御の簡素化や記憶領域の縮小等を図ることができる。
手段C−20.前記可変表示手段において、遊技者がカスタマイズした前記完成オブジェクトが特定の態様で表示される特定演出を実行可能に構成され、
前記特定演出には複数の種別があり、当該特定演出の種別と、当該特定演出中に表示される前記完成オブジェクトとの組合わせによって、前記特別遊技状態の発生への当選期待度が異なるように構成され、
前記特定演出が行われる場合には、当該特定演出において表示される前記完成車の前記カスタマイズパターン、及び、前記特別遊技状態の発生への当選期待度に基づいて、前記特定演出の種別が決定されることを特徴とする手段C−1又はC−19のいずれかに記載の遊技機。
手段C−20によれば、遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報を記憶させてモバイル連動遊技を行うことで、遊技者が自身でカスタマイズした継続表示オブジェクトを特定オブジェクトとして特定演出に使用(登場)させることができる。このため、演出性の向上を図ることができる。また、特定演出では、遊技者が選択した完成オブジェクト及び当選期待度に応じて、特定演出の種別が選択されるようになっている。このため、完成オブジェクトと、特定演出の種別との組合わせが、当選期待度と大きくかけ離れてしまうといった事態を回避することができる。
手段C−21.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段を備え、
前記主制御手段は、
前記特別遊技状態を発生させるか否かの抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される変動情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判別値抽出処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかの保留エリアに記憶する判別値格納処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判別処理と、
前記第1当否判別処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
(前記第1当否判別処理の結果に基づいて、複数回の変動表示での連続演出を実行するか否かを決定する特定演出決定処理と、)
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、当該変動表示に対応する変動情報としての前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かの情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判別処理と、
前記第2当否判別処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを実行可能な構成であって、
前記第1当否判別処理が行われた場合に、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択可能なカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズの内容を前記未完成オブジェクトに反映させる前記カスタマイズ反映手段と、
前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を表示可能な選択カスタマイズ表示手段とを備え、
前記選択カスタマイズ表示手段は、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに前記変動情報が記憶されている状態において、空きの前記保留エリアに新たに記憶された前記変動情報に対応する前記第1当否判別処理が行われた場合に前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を示す示唆情報を、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示が開始されるよりも前の段階で、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示との対応付けをした格好で表示可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−20のいずれかに記載の遊技機。
手段C−21によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、変動表示の設定に関わる当否乱数生成手段等の値を複数回分記憶可能であるため、結果的に、変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された時点で、抽選の当否を把握するとともに、カスタマイズ選択手段によってカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを選択可能な構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、カスタマイズの機会が付与されることと、カスタマイズの内容を遊技者に教示することができる。従って、例えば、既に変動表示が保留されているときに新たに変動表示が保留された場合、当該新たに保留された変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われている際に、新たに変動表示が保留されたことに基づいて付与されるカスタマイズの内容を教示することができる。この場合、遊技者は、教示されたカスタマイズの内容への対応(心構えや操作等)を、余裕を持って行うことができる。このため、例えば、遊技者に所定の操作が要求される場合に、かかる入力期間が短いことに起因して、操作が間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、操作の入力期間を余分に確保するべく、変動時間を無理やりに長くしなくても済むため、変動時間が長くなることに起因して、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。
尚、選択カスタマイズ表示手段は、可変表示手段によって構成されてもよいし、その他に設けられた所定の表示手段によって構成されてもよい。また、上記手段B−2に対応して、「前記選択カスタマイズ表示手段において表示される前記示唆情報の態様は、当該示唆情報が示す前記カスタマイズパターンが属する前記カスタマイズ項目に対応して前記未完成オブジェクトに施されている前記マスキングのパターンと関連している(示唆情報の背景が同じパターンになっている)こと」としてもよい。例えば、カスタマイズ項目がa〜dまであって、aが青、bが赤、cが緑、dが黄色に対応付けられて、未完成オブジェクトのマスキングは、対応するカスタマイズ項目に対応付けされた色で構成されるとともに、示唆情報(例えば、背景の手前側にカスタマイズアイテムの形状が表示されたもの)の少なくとも一部が対応するカスタマイズ項目に対応付けされた色で構成されるような構成としてもよい。
さらに、上記C−14に対応しては、「前記保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記変動情報に対応して、前記カスタマイズ選択手段によって選択された前記カスタマイズパターンを記憶する保留パターン記憶手段を備え、前記カスタマイズ選択手段は、カスタマイズパターンを選択する場合に、前記カスタマイズ経過記憶手段、及び、前記保留パターン記憶手段を参照し、前記カスタマイズ経過記憶手段、及び、前記保留パターン記憶手段の記憶内容とは異なるカスタマイズパターンを選択すること」としてもよい。すなわち、本手段C−21によれば、変動情報とともに、カスタマイズの権利についても保留されることから、未完成オブジェクトのパターンだけを見てカスタマイズパターンの選択を行うと、保留されているカスタマイズのパターンと被る場合があるため、同じカスタマイズパターンが連続して選択されないように構成するためには、カスタマイズ経過記憶手段、及び、保留パターン記憶手段の両方を参照する必要がある。
手段C−22.前記表示制御手段は、前記選択カスタマイズ表示手段で表示される前記示唆情報を、対応する前記変動情報が前記保留エリアに記憶されてから、変動表示として実行されるまでの間において態様変化可能に構成され、
遊技者が操作可能な操作手段を備え、
前記表示制御手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記示唆情報の態様変化を実行するか否かを決定することを特徴とする手段C−21に記載の遊技機。
手段C−22によれば、選択カスタマイズ表示手段で表示される示唆情報は、一度所定の態様で表示された後も、対応する変動表示が実行される前段階で態様変化する場合がある。このため、示唆情報の態様変化により示唆される特別遊技状態の発生期待度がステップアップする等、演出の多様化を図ることができる。
また、示唆情報は、対応する変動情報の変動表示が実行されるまでの間、選択カスタマイズ表示手段で表示され続ける途中で態様変化する可能性がある。このため、態様変化する前の示唆情報で示される内容のカスタマイズの出現を望んでいた遊技者にとっては、示唆情報が態様変化してしまうことで、興趣の低下を招くおそれがある。この点、本手段C−22では、遊技者による操作入力によって、示唆情報の態様変化を行うか否かを決定可能に構成されている。このため、上記不具合を回避することができ、ストレスの発生を抑制しつつ、カスタマイズを進めていくことができる。
尚、示唆情報の態様は、前記第1当否判別処理の結果に基づいた振分けで決定されるように構成してもよい。つまり、示唆情報の態様を視認することで、その回の変動表示は特別遊技状態の発生に期待がどの程度持てるか等の推測を楽しむことができる。また、示唆情報の種別や態様変化の有無は、変動情報が保留された時点で確定し、態様変化がある場合には、対応する変動情報が予め決定されていたタイミングとなった際に態様変化する(一旦、決められたパターンとは異なるパターンを導出し、後で、決められたパターンに変更する)ように構成してもよいし、後から保留された変動情報に基づいて、後付けで、既に保留されている変動情報に対応する示唆情報の態様を変化させるように構成してもよい。
手段C−23.前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段を備え、
前記カスタマイズ機会付与手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの機会を付与するか否かの決定を行うとともに、
前記カスタマイズ選択手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの種別を決定する構成であって、
前記保留記憶エリアの保留エリアに前記第1当否判別処理の結果を含む変動情報が記憶されている状態で行われた最新の前記第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ機会付与手段によってカスタマイズ機会の付与が決定された場合、当該最新の第1当否判別処理が行われた段階で、前記保留記憶エリアの保留エリアに記憶されていた変動情報に対応する変動情報において、当該最新の第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ選択手段によって決定されたカスタマイズを実行可能に構成されていることを特徴とする手段C−22に記載の遊技機。
手段C−23によれば、保留記憶エリアの保留エリアに対して、後から保留された変動情報に対応してカスタマイズの実行が決定された場合に、既に保留された変動情報に対応する変動表示において(後付けで)カスタマイズを実行することができるように構成されている。この場合、カスタマイズに関する演出の多様化(例えば、連続する複数の変動表示にわたってカスタマイズに関するステップアップ演出等の連続予告を行うことも可能となる)や、利便性の向上等を図ることができる。利便性という点について具体的に説明すると、カスタマイズの実行、及び、カスタマイズの種別は、第1当否判別処理の結果に基づいて、換言すれば、特別遊技状態の発生期待度に応じて決定されることとなる。そこで、特別遊技状態の発生を教示する変動表示において、カスタマイズに関する演出も導出させるとなると、特別遊技状態が発生するか否かを教示するための演出にかけられる時間が短くなったり、或いは、変動時間が長くなり過ぎて演出バランスが悪くなってしまったりすることが懸念される。
この点、特別遊技状態の発生の教示を行う変動表示よりも前に行われる変動表示において、特別遊技状態が発生することに基づいて実行されることとなったカスタマイズを実行してしまうことで、特別遊技状態の発生を教示するための演出、及び、カスタマイズをそれぞれ比較的余裕を持って導出することができる。また、特別遊技状態の発生への期待度と、カスタマイズの種別と対応付けされていることによって、所定のカスタマイズが導出された場合に、その後の保留されている変動表示において特別遊技状態が発生するのでは、といった期待感を高めることができる。特に、識別情報の変動表示の時間(変動時間)が相対的に短く設定される状態(時間短縮状態)において、上記構成を適用することによって、かかる作用効果が一層顕著に奏されることとなる。
手段C−24.前記未完成オブジェクトは、ベースオブジェクトと、前記カスタマイズが行われることで前記ベースオブジェクトに対して付随的に表示されるカスタマイズオブジェクトとによって構成され、
前記マスキングは、前記サブオブジェクトの前記ベースオブジェクトのうち前記カスタマイズオブジェクトが未だにカスタマイズされていない部位に対応して施される構成であって、
前記ベースオブジェクトは複数種類存在し、前記ベースオブジェクトが変更されることに応じて、前記カスタマイズオブジェクトについても変更され、
前記ベースオブジェクトの変更が決定された場合、既に表示されている前記示唆情報に対応する変動表示が消化されるまでの間は、前記ベースオブジェクトの変更が待機されるとともに、前記示唆情報に関しては、変更後の前記ベースオブジェクトの種別に対応するものが導出されることを特徴とする手段C−21乃至C−23のいずれかに記載の遊技機。
手段C−24によれば、カスタマイズされる予定のカスタマイズパターン(カスタマイズオブジェクト)が事前に表示される構成において、待ち望んでいたカスタマイズパターンが表示されたのにもかかわらず、その直前にベースオブジェクトの変更があり、それに伴ってカスタマイズオブジェクトも変更されてしまうといった事態を回避することができる。
尚、本手段によれば、ベースオブジェクトが変更されるよりも前に、示唆情報として変更後のベースオブジェクトに対応したカスタマイズオブジェクトが表示された場合に、ベースオブジェクトの変更が行われることを事前に把握することができる。このような現象を利用して、ベースオブジェクトの変更と、当選期待度などを対応付けた場合や、ベースオブジェクトが変更される筈なのに変更されないといった違和感演出を行う場合には、演出性の向上等を図ることができる。
手段C−25.(カスタマイズ機能の選択に関する各種情報が表示される)前記可変表示手段の複数箇所への物体の近接又は当接を異なる情報として検知可能な近接検知手段を備え、
前記近接検知手段の検知情報に基づいて、前記カスタマイズに関する遊技者による選択情報を入力可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−24のいずれかに記載の遊技機。
手段C−25によれば、例えば、複数の完成オブジェクトのなかからいずれか1つを選択するような場合に、可変表示手段に表示された複数の完成オブジェクトのいずれかをタッチすることで選択操作が行えるといった具合に、操作を非常に分かり易くすることができる。従って、かかる操作に戸惑ってタイムオーバーになったり、かかる操作用に比較的長めの時間を設定することで遊技テンポが悪くなってしまったりすること等を回避することができる。
D.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示手段にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
また、例えば、演出等の多様化を図り、遊技に際しての単調感を抑制するべく、可変表示手段における複数回の変動表示において継続して表示可能なキャラクタ等の継続表示オブジェクトに関して、遊技の進行に応じて、衣装等を変更可能に構成されたものもある。
ところで、前記継続表示オブジェクトの変更内容については、遊技機側で決定されることから、継続表示オブジェクトが遊技者の好みのものにならなかったり、逆に、遊技者の好みからどんどんかけ離れていったりしてしまうことが懸念される。
また、近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間でデータのやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られており、モバイル連動遊技を行うことによって、遊技者が前記継続表示オブジェクトの変更内容を選択する(カスタマイズする)といった設定を行うことができるように構成されているものがある。
しかしながら、かかる設定は、サーバのウェブページ上で実行可能な構成となっており、かかる設定の変更を行う場合には、一旦遊技を止め、サーバにアクセスする必要があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、カスタマイズ機能を十分に堪能してもらうことのできる遊技機を提供することにある。
手段D−1.所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行うとともに、当該抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
前記継続表示オブジェクトに関して、
カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがあり、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与するか否かを決定するカスタマイズ機会付与手段と、
前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によって前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会を付与することが決定された場合に、前記未完成オブジェクトのうち、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目に対応する部位に対し、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンが反映される構成であって、
前記カスタマイズ反映手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズ項目のカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるか否かを決定可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、遊技機側でカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンの選択が行われるものの、遊技機側で一方的に継続表示オブジェクト(未完成オブジェクト)をカスタマイズするのではなく、該カスタマイズパターンを未完成オブジェクトに反映させるか否かについては、遊技者側で決定することができる。遊技者個人の嗜好等を継続表示オブジェクトのカスタマイズに反映させる(気に入らないカスタマイズパターンを反映させない)ことができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
また、カスタマイズは、遊技に際して順次行われるように構成されている。このため、例えば、カスタマイズを未完成オブジェクトに反映させる(継続表示オブジェクトの更新を行う)ためには、遊技を一旦終了して、サーバへのアクセス等が必要になるといった構成に比べ、カスタマイズに関する利便性を高め、カスタマイズ機能をより気軽に楽しめるようにする(取っ付き易くする)ことができる。
尚、「操作手段への操作による入力情報」としては、遊技者個人の遊技履歴や各種設定等の情報を含むパスワード等の遊技機に事前に入力される情報や、カスタマイズの機会が得られた場合にカスタマイズを実行するか否かを選択した情報等が挙げられる。また、カスタマイズの機会が付与される場合に、逐一、遊技者に対して、選択されたカスタマイズパターンを反映させるか否かを問うようなアナウンスを行い、逐一、操作手段への操作による入力情報に基づいて遊技者の意思確認を行うように構成してもよいし、遊技者が遊技の開始時に遊技機に対して遊技者の個人情報を入力し、かかる個人情報に応じてカスタマイズ反映手段が取捨選択を行うように構成してもよい。
手段D−2.前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記対応パターン記憶手段は複数設けられ、
前記カスタマイズ選択手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、カスタマイズパターンの選択に際して参照する前記対応パターン記憶手段を決定可能に構成されていることを特徴とする手段D−1に記載の遊技機。
手段D−2によれば、遊技者個人の遊技履歴や各種設定(好み)等を継続表示オブジェクトのカスタマイズ(カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択)に反映させることができる。従って、カスタマイズ機能のワンパターン化を抑制しつつ、カスタマイズが全く遊技者の思い通りにならない等のフラストレーションの発生を回避することができる。結果として、カスタマイズ機能の多様化を図りつつ、遊技者に継続表示オブジェクトを利用した演出に対してより愛着を持ってもらうことができ、遊技意欲の向上を図ることができる。
手段D−3.前記操作手段によってカスタマイズ機能の選択に関する操作入力が可能なカスタマイズ操作入力状態になったことを教示する操作可能状態教示手段を備えていることを特徴とする手段D−1又は手段D−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、遊技者に対してカスタマイズ操作入力状態となっていることをより確実に認識させることができる。
手段D−4.前記可変表示手段において前記識別情報の変動表示が行われている間に前記カスタマイズ操作入力状態が発生する構成において、
前記カスタマイズ操作入力状態への移行条件が満たされた場合に、前記可変表示手段において前記識別情報の変動表示が行われている間に導出され得る特定の演出中であるか否かを判別し、
前記特定の演出中ではないと判別された場合に、前記カスタマイズ操作入力状態へと移行して、前記操作可能状態教示手段による教示を行い、
前記特定の演出中であると判別された場合に、前記カスタマイズ操作入力状態への移行を規制する、又は、前記カスタマイズ操作入力状態へと移行するものの前記操作可能状態教示手段による教示を行わないことを特徴とする手段D−3に記載の遊技機。
手段D−4によれば、特定の演出が操作可能状態教示手段による教示によって阻害されてしまうことを防止することができる。従って、特定の演出が、例えば、特別遊技状態の発生の期待度が高いことを示すものである場合に、かかる特定の演出と同時に操作可能状態教示手段による教示が行われてしまうことで、興趣の低下を招いてしまうといった事態を防止することができる。特に、詳しくは後述するように、変動表示が保留記憶され、保留記憶されている状態の変動表示に対応して行われるカスタマイズに関する設定操作を(保留されている段階で)行うことができるように構成される場合に、カスタマイズ操作入力状態と、特定の演出との導出期間が重なる可能性が高まることから、かかる作用効果が一層顕著に奏されることとなる。尚、特定の演出において、操作手段の操作を利用した演出を行う構成の場合には、特定の演出中であると判別された場合にカスタマイズ操作入力状態への移行を規制することが望ましい。
手段D−5.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段を備え、
前記主制御手段は、
前記特別遊技状態を発生させるか否かの抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される変動情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判別値抽出処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかの保留エリアに記憶する判別値格納処理と、
前記判別値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判別処理と、
前記第1当否判別処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
(前記第1当否判別処理の結果に基づいて、複数回の変動表示での連続演出を実行するか否かを決定する特定演出決定処理と、)
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、当該変動表示に対応する変動情報としての前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かの情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判別処理と、
前記第2当否判別処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを実行可能な構成であって、
前記第1当否判別処理が行われた場合に、前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を表示可能な選択カスタマイズ表示手段を備え、
前記選択カスタマイズ表示手段は、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに前記変動情報が記憶されている状態において、空きの前記保留エリアに新たに記憶された前記変動情報に対応する前記第1当否判別処理が行われた場合に前記カスタマイズ選択手段によって選択されたカスタマイズの内容を示す示唆情報を、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示が開始されるよりも前の段階で、当該新たに保留エリアに保留された変動情報に対応する変動表示との対応付けをした格好で表示可能に構成されていることを特徴とする手段D−1乃至D−4のいずれかに記載の遊技機。
手段D−5によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、変動表示の設定に関わる当否乱数生成手段等の値を複数回分記憶可能であるため、結果的に、変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された時点で、抽選の当否を把握するとともに、カスタマイズ選択手段によってカスタマイズ項目及びカスタマイズパターンを選択可能な構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、カスタマイズの機会が付与されることと、カスタマイズの内容を遊技者に教示することができる。従って、例えば、既に変動表示が保留されているときに新たに変動表示が保留された場合、当該新たに保留された変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われている際に、新たに変動表示が保留されたことに基づいて付与されるカスタマイズの内容を教示することができる。この場合、遊技者は、教示されたカスタマイズの内容への対応(心構えや操作等)を、余裕を持って行うことができる。
すなわち、例えば、「望んでいたカスタマイズを行うことができる変動表示が保留されたので、かかる変動表示に対応するカスタマイズの機会が訪れた場合には、かかるカスタマイズを未完成オブジェクトに反映させる操作を行おう」、或いは、「未完成オブジェクトの第1のカスタマイズ項目にAパターンのカスタマイズを行ったところではあるが、保留された2つ変動表示に対応して、第1及び第3のカスタマイズ項目にBパターンのカスタマイズを行えることが分かったから、Aパターン系統を止めてBパターン系統で揃えよう」等といった思考を十分に行い、操作の予定を立てることができる。このため、例えば、遊技者に所定の操作が要求される場合に、かかる入力期間が短いことに起因して、操作が間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、操作の入力期間を余分に確保するべく、変動時間を無理やりに長くしなくても済むため、変動時間が長くなることに起因して、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。尚、選択カスタマイズ表示手段は、可変表示手段によって構成されてもよいし、その他に設けられた所定の表示手段によって構成されてもよい。
手段D−6.前記表示制御手段は、前記選択カスタマイズ表示手段で表示される前記示唆情報を、対応する前記変動情報が前記保留エリアに記憶されてから変動表示として実行されるまでの間において態様変化可能に構成され、
前記表示制御手段は、前記操作手段への操作による入力情報に基づいて、前記示唆情報の態様変化を実行するか否かを決定することを特徴とする手段D−5に記載の遊技機。
手段D−6によれば、選択カスタマイズ表示手段で表示される示唆情報は、一度所定の態様で表示された後も、対応する変動表示が実行される前段階で態様変化する場合がある。このため、示唆情報の態様変化により示唆される特別遊技状態の発生期待度がステップアップする等、演出の多様化を図ることができる。
また、示唆情報は、対応する変動情報の変動表示が実行されるまでの間、選択カスタマイズ表示手段で表示され続ける途中で態様変化する可能性がある。このため、態様変化する前の示唆情報で示される内容のカスタマイズの出現を望んでいた遊技者にとっては、示唆情報が態様変化してしまうことで、興趣の低下を招くおそれがある。この点、本手段では、遊技者による操作入力によって、示唆情報の態様変化を行うか否かを決定可能に構成されている。このため、上記不具合を回避することができ、ストレスの発生を抑制しつつ、カスタマイズを進めていくことができる。
尚、示唆情報の態様は、前記第1当否判別処理の結果に基づいた振分けで決定されるように構成してもよい。つまり、示唆情報の態様を視認することで、その回の変動表示は特別遊技状態の発生に期待がどの程度持てるか等の推測を楽しむことができる。また、示唆情報の種別や態様変化の有無は、変動情報が保留された時点で確定し、態様変化がある場合には、対応する変動情報が予め決定されていたタイミングとなった際に態様変化する(一旦、決められたパターンとは異なるパターンを導出し、後で、決められたパターンに変更する)ように構成してもよいし、後から保留された変動情報に基づいて、後付けで、既に保留されている変動情報に対応する示唆情報の態様を変化させるように構成してもよい。
手段D−7.前記カスタマイズ機会付与手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの機会を付与するか否かの決定を行うとともに、
前記カスタマイズ選択手段は、前記第1当否判別処理の結果に応じて、前記カスタマイズの種別を決定する構成であって、
前記保留記憶エリアの保留エリアに前記第1当否判別処理の結果を含む変動情報が記憶されている状態で行われた最新の前記第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ機会付与手段によってカスタマイズ機会の付与が決定された場合、当該最新の第1当否判別処理が行われた段階で、前記保留記憶エリアの保留エリアに記憶されていた変動情報に対応する変動情報において、当該最新の第1当否判別処理の結果に基づいて、前記カスタマイズ選択手段によって決定されたカスタマイズを実行可能に構成されていることを特徴とする手段D−6に記載の遊技機。
手段D−7によれば、保留記憶エリアの保留エリアに対して、後から保留された変動情報に対応してカスタマイズの実行が決定された場合に、既に保留された変動情報に対応する変動表示において(後付けで)カスタマイズを実行することができるように構成されている。この場合、カスタマイズに関する演出の多様化(例えば、連続する複数の変動表示にわたってカスタマイズに関するステップアップ演出等の連続予告を行うことも可能となる)や、利便性の向上等を図ることができる。利便性という点について具体的に説明すると、カスタマイズの実行、及び、カスタマイズの種別は、第1当否判別処理の結果に基づいて、換言すれば、特別遊技状態の発生期待度に応じて決定されることとなる。そこで、特別遊技状態の発生を教示する変動表示において、カスタマイズに関する演出も導出させるとなると、特別遊技状態が発生するか否かを教示するための演出にかけられる時間が短くなったり、或いは、変動時間が長くなり過ぎて演出バランスが悪くなってしまったりすることが懸念される。
この点、特別遊技状態の発生の教示を行う変動表示よりも前に行われる変動表示において、特別遊技状態が発生することに基づいて実行されることとなったカスタマイズを実行してしまうことで、特別遊技状態の発生を教示するための演出、及び、カスタマイズをそれぞれ比較的余裕を持って導出することができる。また、特別遊技状態の発生への期待度と、カスタマイズの種別と対応付けされていることによって、所定のカスタマイズが導出された場合に、その後の保留されている変動表示において特別遊技状態が発生するのでは、といった期待感を高めることができる。特に、識別情報の変動表示の時間(変動時間)が相対的に短く設定される状態(時間短縮状態)において、上記構成を適用することによって、かかる作用効果が一層顕著に奏されることとなる。
手段D−8.カスタマイズ機能の選択に関する各種情報が表示される前記可変表示手段の複数箇所への物体の近接又は当接を異なる情報として検知可能な近接検知手段を備え、
前記近接検知手段の検知情報に基づいて、前記カスタマイズに関する遊技者による選択情報を入力可能に構成されていることを特徴とする手段D−1乃至D−7のいずれかに記載の遊技機。
手段D−8によれば、例えば、複数の完成オブジェクトのなかからいずれか1つを選択するような場合に、可変表示手段に表示された複数の完成オブジェクトのいずれかをタッチすることで選択操作が行えるといった具合に、操作を非常に分かり易くすることができる。従って、かかる操作に戸惑ってタイムオーバーになったり、かかる操作用に比較的長めの時間を設定することで遊技テンポが悪くなってしまったりすること等を回避することができる。
手段D−9.前記未完成オブジェクトは、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目に対応して、前記完成オブジェクトの一部が、既にカスタマイズされている部位とは異なる態様でマスキングされた態様となるように構成されていることを特徴とする手段D−1乃至D−8のいずれかに記載の遊技機。
手段D−9によれば、複数のカスタマイズ項目のうち未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目が存在する継続表示オブジェクトの形態である未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が存在すること(更なるカスタマイズの余地があること)を一目で把握することができる。従って、継続表示オブジェクトのカスタマイズはどこまで行えるのか等を簡単かつ確実に把握することができ、ひいては、カスタマイズ機能の全容が見えることでカスタマイズ機能の楽しみ方を比較的スムースに見出すことができる。結果として、カスタマイズ機能を十分に発揮させ、継続表示オブジェクトを利用した演出等を十分に堪能させることができる。さらに、カスタマイズ機能への関心が高まることによって遊技意欲の向上を図ることができる。
また、マスキングが施された未完成オブジェクトによって、未だにカスタマイズされていない部位が存在することを効果的かつ明確に認識させることができるため、カスタマイズ機能の別途の説明を丁寧に長々と行わなくても済む。従って、カスタマイズ機能の説明で演出の流れが悪くなる(特に、把握済みの遊技者にとっては無用な時間を取らせてしまう)といった事態を回避することができ、遊技を比較的スムースに進行させることができる。
手段D−10.前記各カスタマイズ項目に対応して、前記未完成オブジェクトに施される前記マスキングは、少なくとも隣接する前記マスキングとはパターンが異なるように構成されていることを特徴とする手段D−9に記載の遊技機。
手段D−10によれば、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングが繋がったり(一続きになったり)、近接したりする可能性がある場合に、当該マスキングが1つのカスタマイズ項目に対応しているのか、或いは、複数のカスタマイズ項目に対応しているのかの判断が付き難くなってしまうといった事態をより確実に回避することができる。従って、複数のカスタマイズ項目に対応するマスキングの領域を比較的自由に設定することができるとともに、未完成オブジェクトの態様を確認することによって、未だにカスタマイズされていない部位(カスタマイズ項目)が残り幾つ存在するのかを一目で把握することができる。従って、カスタマイズ機能に関するより多くの情報がより効果的に導出されることによって、遊技者はカスタマイズ機能に関する判断を素早く確実に行うことができ、遊技を進行させつつ、カスタマイズの過程についても十分に堪能することができる。
尚、マスキングの「パターンが異なる」とは、色や模様、或いは、それらの組合わせが異なるものが挙げられる。また、マスキング領域が離れていたり、マスキング領域の境界に線が引かれていたりする場合でも、隣接するマスキング領域のマスキングパターンを異ならせることで、より簡単かつ迅速に未だにカスタマイズされていないカスタマイズ項目の数や種類等を見分けることができる。
尚、上記手段D−5に対応して、「前記未完成オブジェクトのマスキングのパターンは、対応する前記カスタマイズ項目と対応付けされ、前記示唆情報は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを示すパーツオブジェクトと、背景とによって構成され、前記示唆情報の前記背景のパターンは、当該示唆情報のパーツオブジェクトに対応する前記未完成オブジェクトの部位のマスキングパターンと対応付けされていること」としてもよい。さらに、「前記未完成オブジェクトは、前記各カスタマイズ項目に対応する部位の境界を識別可能な態様として構成され、前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズの機会が付与される際に、前記未完成オブジェクトのうち当該カスタマイズのカスタマイズ項目に対応する部位が、その他の部位とは異なる態様に変化すること」としてもよい。これらの構成を採用する場合、遊技者がカスタマイズを反映させるか否かの判断を行う際に、この度のカスタマイズがどの部位に対応する部位であるのかの確認を比較的スムースに行うことができる。
手段D−11.前記可変表示手段に表示されている前記未完成オブジェクトのカスタマイズに関する情報を記憶するカスタマイズ経過記憶手段を備え、
前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択する場合に、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照する(前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなることを回避する)ことを特徴とする手段D−9又はD−10に記載の遊技機。
手段D−11によれば、同一の内容のカスタマイズが立て続けに選択されることで遊技者が不愉快な思いをするといった事態を回避することができ、カスタマイズ機能をより堪能してもらうことができる。
手段D−12.前記継続表示オブジェクトには、メインオブジェクトと、(前記メインオブジェクトを簡略化した態様をなす)サブオブジェクトとが存在するとともに、
前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトは、
前記完成オブジェクトの全体像を識別可能とするベースオブジェクトと、
前記各カスタマイズ項目に対応して設定され、前記カスタマイズが行われることで前記ベースオブジェクトのうち前記カスタマイズ項目に対応する部位に表示されるカスタマイズオブジェクトとによって構成され、
前記カスタマイズオブジェクトを前記継続表示オブジェクトに反映させる場合には、前記メインオブジェクト及び前記サブオブジェクトの両方に反映され、
前記マスキングについては、前記サブオブジェクトの前記未完成オブジェクト(の前記ベースオブジェクト)にのみ施される構成であって、
前記メインオブジェクトは、前記操作手段への操作に基づいて、態様変化可能に構成され、
前記カスタマイズオブジェクトを前記継続表示オブジェクトに反映させる選択入力操作方法と、前記メインオブジェクトを態様変化させる入力操作方法とが異なることを特徴とする手段D−9乃至D−11のいずれかに記載の遊技機。
手段D−12によれば、メインオブジェクトにはマスキングが施されないため、例えば、未だ全てのカスタマイズ項目がカスタマイズされていない状態(未完成オブジェクトの段階)のメインオブジェクトを表示しても、マスキングに気を取られることがなくなる。従って、未完成状態のメインオブジェクトにマスキングを施してしまうことに起因して、意匠性の低下やそれに起因する興趣の低下等を招くといった事態を回避することができ、カスタマイズの進行の程度にかかわらず、メインオブジェクトの態様で十分に楽しませることができる。
その一方で、メインオブジェクトと同様のカスタマイズがなされていくサブオブジェクトには、カスタマイズされていない部位に対応してマスキングが施されることとなる。このため、メインオブジェクトにマスキングが施されなくても、サブオブジェクトを視認していれば、メインオブジェクトのカスタマイズの進行具合を確実に把握することができる。
また、操作手段の操作に基づいてメインオブジェクトを態様変化可能に構成されることで、遊技に際しての単調感を抑制することができる。さらに、遊技者がメインオブジェクトを態様変化させるべく操作手段の操作を行っていたところ、カスタマイズに関する選択入力を行う状態に移行した場合、意図せずに、思惑とは異なる選択入力を行ってしまうことが懸念される。この点、本手段のように、メインオブジェクトの態様変化に関する操作方法と、カスタマイズの選択入力に関する操作方法とを異ならせることで、かかる不具合を回避することができる。
尚、「サブオブジェクトのベースオブジェクトはシルエット状であり、メインオブジェクトのベースオブジェクトは内側の詳細まで描画されている」こととしてもよい。さらに、「サブオブジェクトのベースオブジェクト」としては、カスタマイズパターンが複数存在することから、「完成オブジェクトを簡略化した態様」となることが考えられ、例えば、描画ラインや着色を簡素化した、或いは、デフォルメしたものや、縮小したもの、若しくは、これらを組み合わせたもの等が挙げられる。また、「ベースオブジェクト」として、人物、動物、擬人化された物体等のキャラクタを採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、キャラクタのコスチューム、キャラクタが利用する道具、乗り物、背景等を採用してもよい。さらに、「ベースオブジェクト」として、所定のキャラクタが利用する車両、飛行機等の乗り物、キャラクタが製作する物体(ケーキや武器など)のベース、居住空間や動物園などの背景を採用し、「カスタマイズオブジェクト」として、乗り物や武器などの構成パーツや装飾、背景に設置される各種オブジェクト等を採用してもよい。
加えて、メインオブジェクト及びサブオブジェクトの両方が同時に表示され、主としてメインオブジェクトの態様を堪能しつつ、サブオブジェクトでカスタマイズの進行状況を確認するような構成を採用してもよいし、メインオブジェクト及びサブオブジェクトのうちどちらか一方のみが表示されるように構成し、サブオブジェクトのみが表示される状態でカスタマイズを進行させつつ、メインオブジェクトが表示される状態となった場合にカスタマイズが反映された態様のメインオブジェクトを利用した演出を堪能するといった構成を採用してもよい。
手段D−13.前記カスタマイズ選択手段は、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備える構成であって、
前記対応パターン記憶手段は、特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段と、前記第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択に際して、
前記第1パターン記憶手段が参照され、前記第2パターン記憶手段が参照されることのない第1パターン選択状態と、
前記第2パターン記憶手段が参照され、前記第1パターン記憶手段が参照されることのない第2パターン選択状態とに状態変化させるカスタマイズパターン選択状態切替手段を備えていることを特徴とする手段D−1乃至D−12のいずれかに記載の遊技機。
手段D−13によれば、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態(例えば、特定のカスタマイズパターンとしてレアなカスタマイズパターンが高確率で付与されるレアパターン高確状態等)を設けることによって、遊技価値の増減に関わる要素とは違う次元で遊技への興味を抱かせることができ、演出の機会も増やすことができる。従って、遊技に際しての単調感を抑制するとともに、遊技意欲の向上を図ることができる。尚、第1パターン選択状態と第2パターン選択状態との間の状態変化の条件としては機種毎に適宜設定することができる。
尚、手段D−11に対応して、「前記カスタマイズ選択手段は、前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択した後、前記カスタマイズ経過記憶手段を参照して、この度選択した前記カスタマイズの内容が、前記カスタマイズ経過記憶手段の記憶内容と重複するカスタマイズとなると判別した場合に、前記カスタマイズ項目の再選択を行うこと」としてもよい。すなわち、手段D−13では、特定のカスタマイズパターンが付与され易い状態があり、特定のカスタマイズパターンがレアなカスタマイズパターンとすると、かかるレアパターン高確状態で選択されたカスタマイズの内容が重複するからといって、特定のカスタマイズパターンが別のカスタマイズパターン(レアパターン高確状態では選択され難い又は選択されない一般的なカスタマイズパターン)に変更されてしまうと、レアパターン高確状態なのにどうして一般的なカスタマイズパターンが選択されるのかと興趣の低下を招くことが懸念される。これに対し、本例では、カスタマイズパターンは変えずにカスタマイズ項目を変更することで重複を避けることから、かかる事態を回避することができる。
手段D−14.遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を実行可能な遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段と、
モバイル連動遊技を開始する際に、遊技者による前記操作手段の操作によって入力された遊技者情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段と、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
モバイル連動遊技を終了する際に、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を携帯通信端末によって取得又は識別可能な態様で出力可能な情報出力手段とを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報が記憶されることで当該遊技者情報に応じた処理を行うとともに、今回の遊技に関する遊技情報を前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶させる状態となる構成であって、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合には、前記継続表示オブジェクトに関する情報についても出力されることを特徴とする手段D−1乃至D−13のいずれかに記載の遊技機。
手段D−14によれば、今回の遊技の継続表示オブジェクトに関する情報を、次回の遊技(モバイル連動遊技)に引き継ぐことができる。これにより、継続表示オブジェクトに関して1回の遊技で継続表示オブジェクトを完成させないと、当該完成させた継続表示オブジェクトを使用した演出を見ることしかできないといった構成のように、今回の遊技に際して無理をしてしまうといった事態を抑制しつつ、次回の遊技の楽しみを増やすことができる。従って、利便性の向上を図ることができるとともに、継続表示オブジェクトを利用した演出等に関してより多様で奥深いものとすることができる。また、1度の遊技で無理しなくても何日もかけてコツコツとカスタマイズを溜めて楽しむことも可能となる。
尚、完成済みである完成オブジェクトだけを引き継げるように構成してもよいし、完成オブジェクト及び未完成オブジェクトの両方を引き継げるように構成してもよい。また、継続表示オブジェクトにカスタマイズを行う機能(又は、カスタマイズの取捨選択をする機能等)については、モバイル連動遊技を実行している場合にのみ有効とされることとしてもよい。この場合、モバイル連動遊技への参加意欲を高めることができる。
手段D−15.前記未完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する未完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を記憶する完成カスタマイズ記憶手段と、
カスタマイズが完成された前記完成オブジェクトの前記各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容を蓄積記憶する完成オブジェクト蓄積記憶手段とを備え、
前記未完成オブジェクトの全ての前記カスタマイズ項目がカスタマイズされた場合に、当該各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が、前記完成カスタマイズ記憶手段に記憶可能に構成されるとともに、
少なくとも前記未完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去される場合に、前記未完成オブジェクトの各カスタマイズ項目のカスタマイズの内容が前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶され、
前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報は、前記完成カスタマイズ記憶手段の記憶内容が消去されても消去されることはなく、
前記情報出力手段によって、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報が出力される場合に、前記完成オブジェクト蓄積記憶手段に記憶されている情報についても出力されることを特徴とする手段D−14に記載の遊技機。
手段D−15によれば、未完成オブジェクトにコツコツとカスタマイズを施してやっと(初めての組合わせで)完成させた完成オブジェクトが、遊技の流れ上、消去されてしまうとしても、かかる完成オブジェクトを完成させたことについては記憶(完成オブジェクト蓄積記憶手段)に残り、遊技者が携帯する携帯通信端末を介してサーバに送られるようになっている。従って、やっとの思いで完成させた完成オブジェクトが簡単に消去されてしまうことでの消失感の発生を回避することができ、さらには、コレクションを集めるような楽しみを付加することができる。
また、遊技機において完成した完成オブジェクトが消去されずに溜まる一方である場合、例えば、完成オブジェクトの表示態様が乱雑になってしまったり、その表示処理が比較的大変になってしまったり、完成オブジェクトの中から演出に使用するものを選択するといった場合に時間がかかり演出のリズムが悪くなってしまったり、記憶容量の増大を招いたりすることが懸念されるが、程々に消去していくことで、かかる懸念を払拭することができる。当然、完成オブジェクトを完成させたことの記憶は確実に残ることから、躊躇なく完成オブジェクトを消去することが可能となる。
尚、本手段の内容を遊技者に説明するアナウンス表示が行われることとしてもよい。例えば、「(モバイル連動)遊技終了後にホームページ(サーバ)にアクセスすることで、本日入手した完成オブジェクトの確認を行えます。さらに、次回のモバイル連動遊技では、入手したことのある完成オブジェクトの中から実機(遊技機)で使用する完成オブジェクトを選択し、演出等でご利用いただけます。」等と表示してもよい。また、当該アナウンス表示は、完成オブジェクトが消去される際に表示されることが望ましい。この場合、消去された完成オブジェクトがどのような扱いになるのかについて明確に認識することができ、そのことが気になって遊技に集中できないといった事態を回避することができる。
尚、完成オブジェクトの記憶内容は、完成オブジェクトを利用した演出を実行した場合、遊技者の操作により消去する旨の入力が行われた場合等に消去されることとしてもよい。
手段D−16.前記可変表示手段において、遊技者がカスタマイズした前記完成オブジェクトが特定の態様で表示される特定演出を実行可能に構成され、
前記特定演出には複数の種別があり、当該特定演出の種別と、当該特定演出中に表示される前記完成オブジェクトとの組合わせによって、前記特別遊技状態の発生への当選期待度が異なるように構成され、
前記特定演出が行われる場合には、当該特定演出において表示される前記完成車の前記カスタマイズパターン、及び、前記特別遊技状態の発生への当選期待度に基づいて、前記特定演出の種別が決定される構成であって、
前記識別情報の変動表示を開始する際に前記特定演出を実行するか否かを決定するとともに、
前記特定演出を実行するか否かの決定に際して、当該変動表示においてカスタマイズの機会が付与されると判別された場合には、前記特定演出の実行を回避することを特徴とする手段D−1又はD−15のいずれかに記載の遊技機。
手段D−16によれば、遊技者特定情報記憶手段に遊技者情報を記憶させてモバイル連動遊技を行うことで、遊技者が自身でカスタマイズした継続表示オブジェクトを特定オブジェクトとして特定演出に使用(登場)させることができる。このため、演出性の向上を図ることができる。また、特定演出では、遊技者が選択した完成オブジェクト及び当選期待度に応じて、特定演出の種別が選択されるようになっている。このため、完成オブジェクトと、特定演出の種別との組合わせが、当選期待度と大きくかけ離れてしまうといった事態を回避することができる。
また、特定演出の種別と、特定演出に表示される完成オブジェクトのパターンとの組合わせによって特別遊技状態の発生への当選期待度が異なるように構成されているため、特定演出の種別を決定した後に、完成車のパターンが変更されてしまうと、当選期待度の信頼度が低下してしまうことが懸念される。この点、本手段では、特定演出の種別を決定した後に完成車のパターンが変更されるといった事態を回避することで、当選期待度の信頼度を維持することができ、遊技者にカスタマイズを反映させるか否かを選択させても期待度に影響は出ないというかたちにすることができる。
手段D−17.前記カスタマイズ選択手段は、
複数の前記カスタマイズ項目のなかからカスタマイズの対象とされるカスタマイズ項目を決定する項目抽選に使用される項目抽選乱数生成手段と、
前記項目抽選乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズ項目との対応関係を記憶する対応項目記憶手段と、
前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
前記カスタマイズ機会付与手段によってカスタマイズの機会が付与されることが決定された場合には、前記操作手段による操作入力に基づいて、前記項目抽選乱数生成手段の値、及び、前記パターン乱数生成手段の値が取得されるとともに、取得された前記項目抽選乱数生成手段の値、及び、前記パターン乱数生成手段の値に基づいて、前記対応項目記憶手段、及び、前記対応パターン記憶手段が参照されて、前記カスタマイズ項目、及び、前記カスタマイズパターンが決定されることを特徴とする手段D−1乃至D−16のいずれかに記載の遊技機。
手段D−17によれば、遊技者の操作によってカスタマイズの内容(カスタマイズ項目及びカスタマイズパターン)が決定される(抽選が行われる)ため、遊技者によりカスタマイズへの親しみを持ってもらうことができる。
手段D−18.前記カスタマイズ機会付与手段は、
前記未完成オブジェクトに対するカスタマイズを実行するか否かのカスタマイズ抽選に使用されるカスタマイズ抽選乱数生成手段と、
前記カスタマイズ抽選にて当選する値として、前記カスタマイズ抽選乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶するカスタマイズ当選値記憶手段とを備え、
所定条件が成立した場合に、前記操作手段による操作入力に基づいて前記カスタマイズ抽選乱数生成手段の値が取得されるとともに、取得された前記カスタマイズ抽選乱数生成手段の値に基づいて、前記カスタマイズ当選値記憶手段が参照されて、前記カスタマイズの機会を付与するか否かが決定されることを特徴とする手段D−1乃至D−17のいずれかに記載の遊技機。
手段D−18によれば、遊技者の操作によってカスタマイズの機会が付与されるか否かが決定される(抽選が行われる)ため、遊技者によりカスタマイズへの興味を持ってもらうことができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
d.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
e.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、32a…第1可変入賞装置、32b…第2可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43L…第1特別表示装置、43R…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (1)

  1. 所定の契機に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
    識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、
    前記可変表示手段において識別情報を変動表示させるとともに、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備える遊技機において、
    前記表示制御手段は、前記可変表示手段における複数回の前記変動表示において継続して表示可能な継続表示オブジェクトを導出可能に構成され、
    前記継続表示オブジェクトに関して、
    カスタマイズ可能なカスタマイズ項目が複数設定されるとともに、
    前記各カスタマイズ項目のカスタマイズパターンには複数パターン用意され、
    前記継続表示オブジェクトには、前記複数のカスタマイズ項目の全てがカスタマイズされた完成オブジェクトと、前記完成オブジェクトに至るまでの、未だにカスタマイズされていない前記カスタマイズ項目が存在する未完成オブジェクトとがある構成であって、
    前記カスタマイズ項目及び前記カスタマイズパターンを選択するカスタマイズ選択手段と、
    前記カスタマイズ選択手段により選択されたカスタマイズパターンを前記未完成オブジェクトに反映させるカスタマイズ反映手段とを備え、
    前記カスタマイズ選択手段は、
    前記カスタマイズパターンを決定するパターン抽選に使用されるパターン乱数生成手段と、
    前記パターン乱数生成手段で生成され得る値と、前記カスタマイズパターンとの対応関係を記憶する対応パターン記憶手段とを備え、
    前記対応パターン記憶手段は、
    特定のカスタマイズパターンが選択されない、又は、選択され難い第1パターン記憶手段と、
    前記第1パターン記憶手段に比べて前記特定のカスタマイズパターンが選択され易い第2パターン記憶手段とを備え、
    前記カスタマイズ選択手段によるカスタマイズパターンの選択に際して、
    前記第1パターン記憶手段が参照され、又は、参照され易く、前記第2パターン記憶手段が参照されることのない、又は、参照され難い第1パターン選択状態と、
    前記第2パターン記憶手段が参照され、又は、参照され易く、前記第1パターン記憶手段が参照されることのない、又は、参照され難い第2パターン選択状態とに状態変化させるカスタマイズパターン選択状態切替手段を備えていることを特徴とする遊技機。
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