JP2021099896A - 入力装置及び入力システム - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気粘性流体の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる入力装置及び入力システムを提供する。【解決手段】入力装置1は、操作体2と、ロータ3と、磁気粘性流体4と、磁界発生部5と、を備える。ロータ3は、操作体2の操作に伴って回転する。磁気粘性流体4は、ロータ3に接することでロータ3の回転に対する抵抗力を発生する。磁界発生部5は、磁気粘性流体4に磁界を印加することにより磁気粘性流体4の粘性を変化させて抵抗力の大きさを変化させる。磁界発生部5は、それぞれ磁気粘性流体4に磁界を作用させる複数のコイル51,52を有する。【選択図】図1
Description
本開示は、入力装置及び入力システムに関し、より詳細には、磁気粘性流体を用いた入力装置、及びそれを備える入力システムに関する。
特許文献1には、操作者が操作した際に、操作者に対して操作感触を与えることができる入力装置が記載されている。
この入力装置は、操作者の操作により回転動作する操作体と、操作体に対して回転負荷を付与する回転負荷付与機構と、を備えている。回転負荷付与機構は、磁界の強さに応じて粘性が変化する磁気粘性流体と、通電により磁界を発生するコイルと、を備える。そのため、コイルに電流が流れて磁界が発生した状態では、磁気粘性流体の粘性が強くなり、操作体と共に回転動作する可動部材に対して磁気粘性流体にて抵抗力が生じる。これにより、操作体に抵抗力(回転負荷)が伝達し、結果的に、操作者に対して回転操作の回転負荷を付与することができる。
また、特許文献1には、コイルに流す電流を大きくすると、それに伴って発生する磁界が強くなり、この磁界の強さに伴ってトルク、つまり操作体にかかる抵抗力(回転負荷)が増大することが記載されている。そのため、この入力装置では、操作制御部により、コイルへの通電量及び通電のタイミングを制御することで、操作者に対して任意のタイミングで任意の回転負荷を与える。
しかし、特許文献1に記載の構成では、操作体に作用する抵抗力を単一のコイルで制御するため、例えば、コイルを流れる電流の立ち上がり特性、及びコイルでの消費電流等の種々の電気的特性が単一のコイルの回路定数で決まることになる。したがって、特許文献1に記載の構成では、磁気粘性流体の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度が低いという問題がある。
本開示は上記事由に鑑みてなされており、磁気粘性流体の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる入力装置及び入力システムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る入力装置は、操作体と、ロータと、磁気粘性流体と、磁界発生部と、を備える。前記ロータは、前記操作体の操作に伴って回転する。前記磁気粘性流体は、前記ロータに接することで前記ロータの回転に対する抵抗力を発生する。前記磁界発生部は、前記磁気粘性流体に磁界を印加することにより前記磁気粘性流体の粘性を変化させて前記抵抗力の大きさを変化させる。前記磁界発生部は、それぞれ前記磁気粘性流体に磁界を作用させる複数のコイルを有する。
本開示の一態様に係る入力システムは、前記入力装置と、駆動回路と、を備える。前記駆動回路は、前記複数のコイルに励磁電流を流すことにより前記磁界発生部から前記磁気粘性流体に磁界を印加させる。
本開示によれば、磁気粘性流体の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる、という利点がある。
(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る入力装置1は、図1A及び図1Bに示すように、操作体2と、ロータ3と、磁気粘性流体4と、磁界発生部5と、を備えている。
(1)概要
本実施形態に係る入力装置1は、図1A及び図1Bに示すように、操作体2と、ロータ3と、磁気粘性流体4と、磁界発生部5と、を備えている。
本実施形態に係る入力装置1は、操作体2に対するユーザの操作を受け付ける装置である。本開示でいう「操作」は、ユーザが操作体2に対して外力を加えること全般を含み、例えば、回転操作、スライド操作、押し操作及び引き操作等が操作体2の操作に含まれる。本実施形態では一例として、操作体2は回転可能に構成されており、ユーザは操作体2を回転操作する。つまり、入力装置1は、ユーザによる操作体2の回転操作を受け付ける回転操作型デバイスである。より詳細には、入力装置1は、ロータリエンコーダである。
ここにおいて、ロータ3は、操作体2の操作に伴って回転する。磁気粘性流体4は、ロータ3に接することでロータ3の回転に対する抵抗力を発生する。磁界発生部5は、磁気粘性流体4に磁界を印加することにより磁気粘性流体4の粘性を変化させて抵抗力(ロータ3の回転に対する抵抗力)の大きさを変化させる。ここで、磁界発生部5は、それぞれ磁気粘性流体4に磁界を作用させる複数のコイル51,52を有する。
本開示でいう「磁気粘性流体4」は、印加される磁界の強さに応じて粘性が可逆的に変化する性質を有する機能性流体、より詳細には、MRF(Magnetorheological Fluid)であって、印加される磁界が強くなるにつれて粘性が高くなる。磁気粘性流体4の粘性が高くなるほど、ロータ3の回転に対する抵抗力が大きくなる。
要するに、本実施形態に係る入力装置1は、ロータ3、磁気粘性流体4及び磁界発生部5を備えることにより、操作体2の操作時に操作体2に作用する抵抗力(負荷)の大きさを、変化させることができる。つまり、入力装置1では、磁界発生部5から磁気粘性流体4に印加される磁界を変化させることで磁気粘性流体4の粘性が変化するので、ロータ3の回転時にロータ3に作用する抵抗力の大きさが変化し、結果的に、操作体2に作用する抵抗力の大きさが変化する。したがって、入力装置1は、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)の大きさを変化させることにより、ユーザに対して力覚を提示する、いわゆるハプティックデバイスを構成する。
ここで、磁界発生部5は、複数のコイル51,52を有している。これら複数のコイル51,52は、いずれも磁気粘性流体4に磁界を作用させる。したがって、操作体2に作用する抵抗力を複数のコイル51,52で制御することになり、例えば、磁界発生部5を流れる電流の立ち上がり特性、及び磁界発生部5での消費電流等の種々の電気的特性は、複数のコイル51,52の回路定数で決まることになる。そのため、本実施形態に係る入力装置1によれば、操作体2に作用する抵抗力を単一のコイルで制御する場合に比べると、磁気粘性流体4の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る入力装置1は、磁界発生部5を駆動するための駆動回路10(図3参照)と共に、入力システム100を構成する。駆動回路10は、複数のコイル51,52に励磁電流を流すことにより、磁界発生部5から磁気粘性流体4に磁界を印加させる回路である。言い換えれば、入力システム100は、入力装置1と、複数のコイル51,52に励磁電流を流すことにより磁界発生部5から磁気粘性流体4に磁界を印加させる駆動回路10と、を備える。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る入力装置1及びそれを備える入力システム100の構成の詳細について、図面を参照して説明する。以下で参照する図面は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下では、操作体2の回転軸20に沿った方向を上下方向とし、特に操作体2がカバー8から突出する向き(図1Bの上方)を「上方」として説明する。ただし、これらの方向は、入力装置1の使用方向を限定する趣旨ではない。
以下、本実施形態に係る入力装置1及びそれを備える入力システム100の構成の詳細について、図面を参照して説明する。以下で参照する図面は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下では、操作体2の回転軸20に沿った方向を上下方向とし、特に操作体2がカバー8から突出する向き(図1Bの上方)を「上方」として説明する。ただし、これらの方向は、入力装置1の使用方向を限定する趣旨ではない。
(2.1)構造
本実施形態に係る入力装置1は、図1A及び図1Bに示すように、操作体2、ロータ3、磁気粘性流体4及び磁界発生部5に加えて、コイルボビン7、カバー8、ボディ9及びケース90を更に備えている。
本実施形態に係る入力装置1は、図1A及び図1Bに示すように、操作体2、ロータ3、磁気粘性流体4及び磁界発生部5に加えて、コイルボビン7、カバー8、ボディ9及びケース90を更に備えている。
操作体2は、円柱状に形成されている。操作体2は、その中心軸を通る回転軸20を中心として回転可能に、カバー8及びボディ9にて支持されている。操作体2は、ロータ3に結合される結合部21と、後述する軸受部91にて支持される支持部22と、を有している。結合部21は、上下方向における操作体2の中央部に設けられており、支持部22は、操作体2の下端部に設けられている。操作体2は、ユーザによって直接的に操作される構成に限らず、例えば、操作体2に操作つまみ等が取り付けられてもよい。この場合、ユーザは、操作つまみを操作することにより、操作体2を間接的に操作することになる。
ロータ3は、操作体2の回転軸20を中心とする円盤状に形成されている。ロータ3は、操作体2の回転軸20を中心として、操作体2の操作に伴って回転する。本実施形態では、ロータ3は結合部21にて操作体2に直接的に結合されている。そのため、操作体2が回転軸20を中心として回転すると、ロータ3は、操作体2と一緒に回転軸20を中心として回転する。ロータ3は、一例として、磁性材料(強磁性体)にて形成されている。
コイルボビン7は、操作体2の回転軸20を中心とする円筒状に形成されている。つまり、コイルボビン7は、中空であって、コイルボビン7内には、カバー8及びボディ9が収容される。コイルボビン7には、磁界発生部5における複数のコイル51,52が装着されている。コイルボビン7は、一例として、合成樹脂製である。
カバー8は、操作体2の回転軸20を中心とする円盤状に形成されている。平面視におけるカバー8の中央部には、円形状に開口する貫通孔81が形成されている。操作体2は、上下方向において、貫通孔81を通してカバー8を貫通する。詳しくは後述するが、カバー8は磁気回路の一部を形成する。そのため、本実施形態では、カバー8は磁性材料(強磁性体)にて形成されている。
ボディ9は、操作体2の回転軸20を中心とする円柱状に形成されている。ボディ9の上面の中央部には、円形状に開口する凹部からなる軸受部91が形成されている。操作体2の支持部22は、軸受部91に挿入された状態で、ボディ9にて支持される。詳しくは後述するが、ボディ9は磁気回路の一部を形成する。そのため、本実施形態では、ボディ9は磁性材料(強磁性体)にて形成されている。
ケース90は、上面が開口した有底円筒状に形成されている。ここでは、複数のコイル51,52がケース90内に収まるように、コイルボビン7の少なくとも一部が、ボディ9と共にケース90内に収容されている。
ここで、カバー8及びボディ9は、上下方向において、所定の隙間を空けて互いに対向した状態で、コイルボビン7に固定されている。カバー8はコイルボビン7の上面側の開口を塞ぎ、ボディ9はコイルボビン7の下面側の開口を塞いでおり、カバー8はボディ9に対して相対的に上方に位置する。これにより、コイルボビン7の内側において、カバー8の下面とボディ9の上面との間には、収容空間40が形成されることになる。
ロータ3は、この収容空間40内に収容される。ロータ3は、回転時においてもカバー8、ボディ9及びコイルボビン7に接触しないように、収容空間40の内側面(カバー8の下面、ボディ9の上面及びコイルボビン7の内周面)に対して隙間を空けた状態で、収容空間40内に収容される。
さらに、ロータ3の表面と収容空間40の内側面との間には、磁気粘性流体4が介在する。本実施形態では、磁気粘性流体4は収容空間40に充填されている。つまり、ロータ3は、磁気粘性流体4中に配置されることになる。そのため、ロータ3の表面と収容空間40の内側面との間の隙間は、磁気粘性流体4にて満たされることになる。コイルボビン7の上面とカバー8の下面との間にはパッキン71が装着され、コイルボビン7の下面とケース90の内底面との間にはパッキン72が装着されている。パッキン71及びパッキン72により、収容空間40の気密性(水密性)が確保される。
ここで、磁気粘性流体4は、印加される磁界が強くなるにつれて粘性が高くなる機能性流体である。つまり、磁気粘性流体4の粘性は一定ではなく、磁気粘性流体4に印加される磁界に応じて変化する。そして、ロータ3は、磁気粘性流体4に接した状態で回転するので、ロータ3の回転に対しては、磁気粘性流体4の粘性に応じた抵抗力が発生する。したがって、磁気粘性流体4の粘性が変化すれば、ロータ3の回転に対する抵抗力の大きさが変化し、ロータ3に繋がる操作体2の操作(回転)に対する抵抗力の大きさも変化する。本実施形態では、磁気粘性流体4の粘性は、最高粘度と最低粘度との間で、印加される磁界に応じて変化することと仮定する。
すなわち、磁気粘性流体4に磁界が印加されていない状態では、磁気粘性流体4の粘性は最低粘度にあって、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力は最小値となる。このとき、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)は最小値となり、操作体2の操作感は比較的軽くなる。一方、磁気粘性流体4に磁界が印加されている状態では、磁気粘性流体4の粘性は最高粘度にあって、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力は最大値となる。このとき、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)は最大値となり、操作体2の操作感は重くなる。したがって、入力装置1は、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)の大きさを変化させることにより、ユーザに対して力覚を提示する、いわゆるハプティックデバイスを構成する。
ここにおいて、磁界発生部5は、複数のコイル51,52を含む電磁石装置である。本実施形態では、磁界発生部5は、2つのコイル51,52を有している。これら2つのコイル51,52は、いずれもコイルボビン7に装着されている。2つのコイル51,52は、平面視において、コイル51が内側(回転軸20側)、コイル52が外側となるように、回転軸20を中心とする同心円状に形成されている。具体的には、コイルボビン7の外周面に対して、コイル51を構成する電線が巻き付けられ、その上(外側)にコイル52を構成する電線が巻き付けられている。
2つのコイル51,52の各々は、通電時に磁気粘性流体4に磁界を作用させる。磁気粘性流体4は、コイルボビン7の内側の収容空間40に充填されているので、コイルボビン7の外周面に装着された2つのコイル51,52で発生する磁界は、いずれも磁気粘性流体4に印加されることになる。ここで、2つのコイル51,52への通電時には、図2に示すように、2つのコイル51,52から磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2が作用する。つまり、コイル51及びコイル52から磁気粘性流体4に対しては、同じ向きの磁界が作用する。
ここで、本実施形態では、カバー8及びボディ9は、いずれも磁性材料(強磁性体)からなる磁性部材を構成する。本開示でいう「磁性部材」は、複数のコイル51,52で発生して磁気粘性流体4に作用する磁束φ1,φ2の少なくとも一部が通る磁気回路の一部を形成する部材である。すなわち、本実施形態に係る入力装置1は、磁性部材としてのカバー8及びボディ9を備えている。
そのため、カバー8とボディ9との間の隙間に形成された収容空間40に対しては、カバー8とボディ9との一方が「N極」、他方が「S極」となる磁界が印加されることになる。一例として、カバー8がN極、ボディ9がS極であるとすれば、収容空間40内の磁気粘性流体4に対しては、磁性部材であるカバー8及びボディ9を通して、図2に示すように、下向きの磁束φ1,φ2が作用することになる。
(2.2)回路構成
次に、本実施形態に係る入力装置1及び入力システム100の回路構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に入力システム100の回路構成を概略的に示す図である。
次に、本実施形態に係る入力装置1及び入力システム100の回路構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に入力システム100の回路構成を概略的に示す図である。
本実施形態に係る入力装置1は、磁界発生部5における複数(ここでは2つ)のコイル51,52に加えて、検知回路61を更に備えている。また、本実施形態に係る入力システム100は、入力装置1及び駆動回路10に加えて、制御回路62を更に備えている。
磁界発生部5における複数(ここでは2つ)のコイル51,52は、一対の励磁端子T0間において電気的に並列に接続されている。ここで、2つのコイル51,52は、一対の励磁端子T0への電圧の印加時に、2つのコイル51,52から磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2が作用するように、巻線方向が揃えられている。つまり、一対の励磁端子T0間に直流電圧が印加された場合には、2つのコイル51,52には同じ向きの電流I1,I2が流れる。このとき、磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2、つまり図2に示すように、下向きの磁束φ1,φ2が作用する。本開示でいう「励磁端子T0」は、電線等を接続するための部品でなくてもよく、例えば、電子部品のリード、又は回路基板に含まれる導体の一部等であってもよい。
ここで、2つのコイル51,52の回路定数は、互いに同値である。具体的には、コイル51のインダクタンスとコイル52のインダクタンスとは同値であって、コイル51の抵抗値とコイル52の抵抗値とは同値である。これにより、一対の励磁端子T0間に直流電圧が印加された場合、2つのコイル51,52に流れる電流I1,I2は互いに同値となる。ただし、本開示でいう「同値」は、完全に一致する値だけでなく、数〔%〕程度の誤差を含んでいてもよい。
検知回路61は、操作体2の変位量(操作量)を電気的な信号として取り出すための回路である。本実施形態では入力装置1はロータリエンコーダであるので、検知回路61は、操作体2の回転量に応じた電気信号を、出力端子から出力する。
一例として、検知回路61は、複数の固定接点と、接点ブラシと、を有する。複数の固定接点は、ケース90に対して位置固定されている。接点ブラシは、操作体2の操作に伴って、複数の固定接点のうちいずれか2つ以上の固定接点間を導通させるように、操作体2の回転に伴って移動する。これにより、検知回路61は、複数の固定接点間の導通状態に基づく電気信号を、操作体2の回転量に応じた電気信号として出力可能である。ここで、入力装置1は、インクリメンタル形のロータリエンコーダである。したがって、検知回路61は、90度の位相差を有する2つの電気信号(A相及びB相)を出力することが可能である。
駆動回路10は、複数(ここでは2つ)のコイル51,52に励磁電流を流すことにより、磁界発生部5から磁気粘性流体4に磁界を印加させる回路である。本実施形態では一例として、図3に示すように、駆動回路10は、トランジスタ101及び抵抗102を有する。トランジスタ101及び抵抗102は、磁界発生部5(2つのコイル51,52の並列回路)と電気的に直列に接続されている。具体的には、トランジスタ101のコレクタは、一方の励磁端子T0に電気的に接続されており、トランジスタ101のエミッタは、抵抗102に電気的に接続されている。
このように、駆動回路10及び磁界発生部5(2つのコイル51,52の並列回路)は電気的に直列に接続され、直列回路を構成する。この直列回路(駆動回路10及び磁界発生部5)に対して電圧V1が印加された状態で、駆動回路10のトランジスタ101がオンすることにより、磁界発生部5には励磁電流が流れることになる。このとき、2つのコイル51,52には、上述したように同値の電流I1,I2が励磁電流として流れることになる。駆動回路10のトランジスタ101を流れる電流I3は、コイル51を流れる電流I1とコイル52を流れる電流I2との和であるので、電流I3は電流I1(又は電流I2)の2倍の大きさになる。ここで、駆動回路10は、トランジスタ101に流れる電流I3の大きさを変化させることにより、磁界発生部5から磁気粘性流体4に印加される磁界の強さを変化させる。
制御回路62は、操作体2の変位量に応じて入力装置1から出力される操作信号に基づいて、駆動回路10を制御する回路である。制御回路62は、例えば、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータを主構成とする。この構成では、メモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、制御回路62としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク又はハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
制御回路62には、入力装置1の操作体2の変位量(操作体2の回転運動に伴う変位)に応じて入力装置1から出力される操作信号が入力される。制御回路62は、入力された操作信号に基づいて駆動回路10を制御し、磁界発生部5から磁気粘性流体4に印加される磁界の強さを変化させる。これにより、操作体2に作用する抵抗力は、操作体2の変位量に応じて変化する。本実施形態では、一例として、制御回路62は、駆動回路10をPWM(Pulse Width Modulation)制御することにより、磁界発生部5から磁気粘性流体4に印加される磁界の強さを変化させる。ここで、制御回路62は、例えば、操作信号と、磁界発生部5から磁気粘性流体4に印加される磁界の強さと、の相関関係を予め記憶しており、実際に入力された操作信号に基づいて駆動回路10を制御する。
制御回路62は、操作体2の回し過ぎを防止するために、操作体2の回転角(又は回転量)が所定値に達した時点で、磁界発生部5から磁気粘性流体4に磁界を印加させ、大きな抵抗力を発生させることもできる。これにより、入力システム100は、操作体2の回転角(又は回転量)にリミッタを設定することができる。
(2.3)比較例との対比
次に、本実施形態に係る入力装置1と、比較例に係る入力装置1X(図4参照)と、を対比する。比較例に係る入力装置1Xは、磁界発生部5Xが単一のコイル50からなる点で、本実施形態に係る入力装置1と相違する。また、以下の説明においては、トランジスタ101のオン抵抗及び抵抗102の電気抵抗についてはゼロ(0)と仮定する。
次に、本実施形態に係る入力装置1と、比較例に係る入力装置1X(図4参照)と、を対比する。比較例に係る入力装置1Xは、磁界発生部5Xが単一のコイル50からなる点で、本実施形態に係る入力装置1と相違する。また、以下の説明においては、トランジスタ101のオン抵抗及び抵抗102の電気抵抗についてはゼロ(0)と仮定する。
比較例に係る入力装置1Xにおいて、駆動回路10のトランジスタ101がオフ状態にあれば、コイル50に電流が流れないため、磁界発生部5Xから磁気粘性流体4に磁界が印加されない。この状態では、磁気粘性流体4の粘性は最低粘度にあって、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力は最小値となり、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)は最小値となる。
一方、比較例に係る入力装置1Xにおいて、駆動回路10のトランジスタ101がオンすると、コイル50に電流I0が流れることにより、磁界発生部5Xから磁気粘性流体4に磁界が印加される。この状態では、磁気粘性流体4の粘性は最高粘度にあって、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力は最大値となり、操作体2を操作するユーザに対して操作体2から作用する反力(抵抗力)が最大値となる。
ここで、比較例に係る入力装置1Xにおいて、トランジスタ101がオンした時点からの経過時間tと、コイル50を流れる電流I0の電流値i(t)とは、下記数1の式で表される。ここで、「V1」は駆動回路10及び磁界発生部5Xの直列回路に印加される電圧の電圧値、「R」はコイル50の抵抗値、「L」はコイル50のインダクタンスをそれぞれ表す。
要するに、比較例に係る入力装置1Xでは、コイル50への通電が開始した後、コイル50を流れる電流I0は、少なくともコイル50のインダクタンスにて定まる時定数(R/L)による時間遅れをもって立ち上がることになる。
しかも、磁気粘性流体4に印加される磁界の強さは、コイル50を流れる電流I0の大きさに略比例するため、コイル50を流れる電流I0の立ち上がりの遅れは、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力の立ち上がりの遅れにつながる。すなわち、少なくともコイル50のインダクタンスにより定まる時定数により、コイル50を流れる電流I0の立ち上がりが遅れることになり、制御回路62による駆動回路10の制御に対する、磁気粘性流体4で発生する抵抗力の応答性が悪くなる。
これに対して、本実施形態に係る入力装置1では、磁界発生部5は、電気的に並列に接続された複数(ここでは2つ)のコイル51,52を有している。ここで、比較例に係る入力装置1Xの磁界発生部5Xと、本実施形態に係る入力装置1の磁界発生部5とでは、起磁力が同値、つまりコイル50と、複数のコイル51,52とでアンペアターン(Ampere-Turn)が同値であると仮定する。この場合、コイル50の巻数は、コイル51の巻数とコイル52の巻数との合計と同値、つまりコイル51(又はコイル52)の巻数の2倍と同値である。そのため、コイル51及びコイル52の各々のインダクタンスは、コイル50のインダクタンスLの半分の値(L/2)になり、コイル51及びコイル52の各々の抵抗値は、コイル50の抵抗値Rの半分の値(R/2)になる。さらに、駆動回路10及び磁界発生部5X(又は磁界発生部5)の直列回路に印加される電圧の電圧値V1も、比較例に係る入力装置1Xと、本実施形態に係る入力装置1とで同値である。
本実施形態に係る入力装置1において、トランジスタ101がオンした時点からの経過時間tと、コイル51及びコイル52の各々を流れる電流I1,I2の電流値i(t)とは、下記数2の式で表される。
すなわち、本実施形態に係る入力装置1においてコイル51及びコイル52の各々を流れる電流I1,I2の大きさ(電流値)は、比較例に係る入力装置1Xにおいてコイル50を流れる電流I0の大きさ(電流値)の2倍になる。さらに、駆動回路10のトランジスタ101を流れる電流I3(図3参照)は、コイル51,52を流れる電流I1,I2の和であるので、電流I3の電流値は、数2で表される電流値i(t)の2倍になる。
図5は、比較例に係る入力装置1Xにおける電流I0の立ち上がり特性と、本実施形態に係る入力装置1における各電流I1,I2の立ち上がり特性と、を表すグラフである。図5では、トランジスタ101がオンした時点からの経過時間tを横軸とし、電流値i(t)を縦軸とする。
すなわち、比較例に係る入力装置1Xにおいては、コイル50を流れる電流I0は上記数1の式で表される立ち上がり特性によって、その電流値i(t)の上限が制限される。そのため、比較例に係る入力装置1Xでは、電流I0の立ち上がり特性を超える領域(図5の網掛領域)については、電流I0を流すことはできない。一方、本実施形態に係る入力装置1においては、コイル51(又はコイル52)を流れる電流I1(又はI2)は、上記数2の式で表されるように、電流I0の2倍の電流値i(t)となるため、その立ち上がりも2倍の傾きとなる。したがって、本実施形態に係る入力装置1では、電流I0の立ち上がり特性を超える領域(図5の網掛領域)についても、電流I1,I2を流すことができる。
その結果、本実施形態に係る入力装置1によれば、比較例に係る入力装置1Xと比較して、コイル51,52を流れる電流I1,I2の立ち上がりが早くなり、ロータ3の回転に対して磁気粘性流体4で発生する抵抗力の立ち上がりも早くなる。すなわち、本実施形態に係る入力装置1では、コイル51,52を流れる電流I1,I2の立ち上がり特性が改善され、制御回路62による駆動回路10の制御に対する、磁気粘性流体4で発生する抵抗力の応答性が改善される。
(2.4)配線構造
次に、磁界発生部5における複数(ここでは2つ)のコイル51,52の配線構造について、図6A及び図6Bを参照して説明する。
次に、磁界発生部5における複数(ここでは2つ)のコイル51,52の配線構造について、図6A及び図6Bを参照して説明する。
入力装置1における複数のコイル51,52の配線構造としては、少なくとも下記第1の構造又は第2の構造を採用可能である。
第1の構造は、図6Aに示すように、入力装置1の外部で複数のコイル51,52の電気的な接続(本実施形態では並列接続)を行う配線構造である。この場合、入力装置1は、複数対の個別端子T1,T2を更に備える。複数対の個別端子T1,T2は、複数のコイル51,52と一対一に対応するように、各々が対応するコイル51,52と電気的に接続された端子である。図6Aの例では、入力装置1は、コイル51に対応する一対の個別端子T1と、コイル52に対応する一対の個別端子T2と、の2対の個別端子T1,T2を備えている。つまり、一対の個別端子T1はコイル51の両端に電気的に接続され、一対の個別端子T2はコイル52の両端に電気的に接続されている。この場合、入力装置1の外部で、一対の個別端子T1の一方と一対の個別端子T2の一方とが電気的に接続され、一対の個別端子T1の他方と一対の個別端子T2の他方とが電気的に接続されることにより、2つのコイル51,52は電気的に並列に接続される。
第2の構造は、図6Bに示すように、入力装置1の内部で複数のコイル51,52の電気的な接続(本実施形態では並列接続)を行う配線構造である。この場合、入力装置1は、一対の集中端子T3を更に備える。一対の集中端子T3は、複数のコイル51,52と電気的に接続された端子である。つまり、2つのコイル51,52は、入力装置1の内部において電気的に並列に接続されており、一対の集中端子T3は、2つのコイル51,52の並列回路の両端に電気的に接続されている。
(3)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)第1変形例
実施形態1の第1変形例に係る入力装置1Aは、図7に示すように、磁界発生部5Aにおける複数(ここでは2つ)のコイル51,52が、一対の励磁端子T0間において電気的に直列に接続されている。ここで、2つのコイル51,52は、一対の励磁端子T0への電圧の印加時に、2つのコイル51,52から磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2が作用するように、巻線方向が揃えられている。
実施形態1の第1変形例に係る入力装置1Aは、図7に示すように、磁界発生部5Aにおける複数(ここでは2つ)のコイル51,52が、一対の励磁端子T0間において電気的に直列に接続されている。ここで、2つのコイル51,52は、一対の励磁端子T0への電圧の印加時に、2つのコイル51,52から磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2が作用するように、巻線方向が揃えられている。
つまり、第1変形例に係る入力装置1Aによれば、一対の励磁端子T0間に直流電圧が印加された場合には、2つのコイル51,52には電流I10が流れる。このとき、磁気粘性流体4に相互に強め合う向きの磁束φ1,φ2、つまり図2に示すように、下向きの磁束φ1,φ2が作用する。ここで、2つのコイル51,52の回路定数は、実施形態1における磁界発生部5の2つのコイル51,52の回路定数と同値である。この場合、駆動回路10のトランジスタ101に流れる電流I10は、実施形態1において駆動回路10のトランジスタ101を流れる電流I3に比べて小さくなる。そのため、第1変形例に係る入力装置1Aによれば、磁界発生部5Aでの消費電力を小さく抑えることが可能である。
(3.2)その他の変形例
以下、実施形態1の第1変形例以外の変形例を列挙する。
以下、実施形態1の第1変形例以外の変形例を列挙する。
入力システム100は、例えば、制御回路62に、コンピュータを含んでいる。コンピュータは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。プログラムは、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、入力システム100における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは入力システム100に必須の構成ではなく、例えば、制御回路62等の入力システム100の一部の構成要素は、入力装置1から離れて設けられていてもよい。さらに、制御回路62等、入力システム100の少なくとも一部の機能は、例えば、サーバ装置又はクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、制御回路62等、入力システム100の少なくとも一部の機能が、入力装置1に集約されていてもよい。
また、磁界発生部5は複数のコイルを有していればよく、2つのコイル51,52に限らず、3つ以上のコイルを有していてもよい。特に、複数のコイルが電気的に並列に接続されている場合には、コイルの個数が増えるほど、磁界発生部5を流れる電流の立ち上がり特性が向上する。したがって、コイルの個数が増えるほど、制御回路62による駆動回路10の制御に対する、磁気粘性流体4で発生する抵抗力の応答性の改善が期待できる。
また、磁界発生部5における複数のコイル51,52の回路定数は、互いに異なる値であってもよい。例えば、コイル51のインダクタンスとコイル52のインダクタンスとが異なっていてもよいし、コイル51の抵抗値とコイル52の抵抗値とが異なっていてもよい。
さらに、磁界発生部5が3つ以上のコイルを有する場合、これら3つ以上のコイルは、並列接続と直列接続とを組み合わせた接続関係にあってもよい。例えば、3つのコイルがあった場合には、1つ目のコイルと2つ目のコイルとが電気的に並列に接続され、これら2つのコイルの並列回路に対して3つ目のコイルが電気的に直列に接続されていてもよい。
また、ロータ3は、操作体2の操作に伴って回転する構成であればよく、操作体2に対して直接的に結合されている構成に限らず、例えば、伝達機構を介して操作体2から力が伝達される構成であってもよい。伝達機構は、例えば、ギアボックス等を含み、操作体2の操作時に操作体2に作用する力をロータ3に伝達し、ロータ3を回転させる機構である。伝達機構は、操作体2の回転操作に限らず、例えば、操作体2に対するスライド操作、押し操作及び引き操作等により操作体2に作用する力をロータ3に伝達し、ロータ3を回転させてもよい。
また、ロータ3は、操作体2と別体に限らず、操作体2と一体であってもよい。この場合、1つの部材が、操作体2及びロータ3として機能する。
また、入力装置1は、インクリメンタル形のロータリエンコーダに限らず、例えば、アブソリュート形のロータリエンコーダでもよい。さらに、入力装置1は、複数の固定接点と接点ブラシとを有する接点式のロータリエンコーダに限らず、例えば、発光素子及び受光素子を有する光学方式、ホール素子等を有する磁気検知方式、又は静電容量方式等の無接点式のロータリエンコーダであってもよい。
また、入力装置1は、操作体2の変位量に応じた電気信号を出力する構成であればよく、(ロータリ)エンコーダに限らず、例えば、(ロータリ)スイッチ又は可変抵抗器等でもよい。入力装置1がロータリスイッチの場合、操作体2の回転量に応じて、出力端子間のオンオフ状態が切り替わる。入力装置1が可変抵抗器の場合、操作体2の回転量に応じて出力端子間の抵抗値が変化する。
また、入力装置1は、磁界発生部5における複数のコイル51,52の各々に電気的に直列に接続された温度ヒューズ等の保護素子を更に備えていてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る入力装置1Bは、図8に示すように、磁界発生部5Bにおける2つのコイル51,52のコイルボビン7への装着の態様が、実施形態1に係る入力装置1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。図8では、ケース90の図示を省略している。
本実施形態に係る入力装置1Bは、図8に示すように、磁界発生部5Bにおける2つのコイル51,52のコイルボビン7への装着の態様が、実施形態1に係る入力装置1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。図8では、ケース90の図示を省略している。
すなわち、本実施形態では、磁界発生部5Bにおける2つのコイル51,52は、上下方向、つまり操作体2の回転軸20(図1A参照)の方向に並ぶように、コイルボビン7に装着されている。具体的には、コイル51が上側、コイル52が下側となるように、コイルボビン7の外周面に対して、コイル51を構成する電線及びコイル52を構成する電線が巻き付けられている。
本実施形態に係る入力装置1Bにおいても、実施形態1に係る入力装置1と同様の動作が可能である。
実施形態2で説明した構成は、実施形態1で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る入力装置(1,1A,1B)は、操作体(2)と、ロータ(3)と、磁気粘性流体(4)と、磁界発生部(5,5A,5B)と、を備える。ロータ(3)は、操作体(2)の操作に伴って回転する。磁気粘性流体(4)は、ロータ(3)に接することでロータ(3)の回転に対する抵抗力を発生する。磁界発生部(5,5A,5B)は、磁気粘性流体(4)に磁界を印加することにより磁気粘性流体(4)の粘性を変化させて抵抗力の大きさを変化させる。磁界発生部(5,5A,5B)は、それぞれ磁気粘性流体(4)に磁界を作用させる複数のコイル(51,52)を有する。
以上説明したように、第1の態様に係る入力装置(1,1A,1B)は、操作体(2)と、ロータ(3)と、磁気粘性流体(4)と、磁界発生部(5,5A,5B)と、を備える。ロータ(3)は、操作体(2)の操作に伴って回転する。磁気粘性流体(4)は、ロータ(3)に接することでロータ(3)の回転に対する抵抗力を発生する。磁界発生部(5,5A,5B)は、磁気粘性流体(4)に磁界を印加することにより磁気粘性流体(4)の粘性を変化させて抵抗力の大きさを変化させる。磁界発生部(5,5A,5B)は、それぞれ磁気粘性流体(4)に磁界を作用させる複数のコイル(51,52)を有する。
この態様によれば、操作体(2)に作用する抵抗力を複数のコイル(51,52)で制御することができる。そのため、例えば、磁界発生部(5,5A,5B)を流れる電流の立ち上がり特性、及び磁界発生部(5,5A,5B)での消費電流等の種々の電気的特性は、複数のコイル(51,52)の回路定数で決まることになる。したがって、入力装置(1,1A,1B)によれば、操作体(2)に作用する抵抗力を単一のコイルで制御する場合に比べると、磁気粘性流体(4)の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる。
第2の態様に係る入力装置(1,1A,1B)では、第1の態様において、複数のコイル(51,52)は、一対の励磁端子(T0)間において電気的に並列に接続される。一対の励磁端子(T0)への電圧の印加時に、複数のコイル(51,52)から磁気粘性流体(4)に相互に強め合う向きの磁束(φ1,φ2)が作用する。
この態様によれば、複数のコイル(51,52)を流れる電流(I1,I2)の立ち上がり特性が改善され、磁気粘性流体(4)で発生する抵抗力の応答性の改善を図ることができる。
第3の態様に係る入力装置(1,1A,1B)では、第1の態様において、複数のコイル(51,52)は、一対の励磁端子(T0)間において電気的に直列に接続される。一対の励磁端子(T0)への電圧の印加時に、複数のコイル(51,52)から磁気粘性流体(4)に相互に強め合う向きの磁束(φ1,φ2)が作用する。
この態様によれば、複数のコイル(51,52)での消費電力を比較的小さく抑えることができる。
第4の態様に係る入力装置(1,1A,1B)は、第1〜3のいずれかの態様において、磁性部材(カバー8及びボディ9)を更に備える。磁性部材は、複数のコイル(51,52)で発生して磁気粘性流体(4)に作用する磁束(φ1,φ2)の少なくとも一部が通る磁気回路の一部を形成する。
この態様によれば、複数のコイル(51,52)で発生した磁束(φ1,φ2)が磁性部材を通して磁気粘性流体(4)に作用するため、磁気粘性流体(4)に対して効率的に磁界を印加することができる。
第5の態様に係る入力装置(1,1A,1B)は、第1〜4のいずれかの態様において、複数対の個別端子(T1,T2)を更に備える。複数対の個別端子(T1,T2)は、複数のコイル(51,52)と一対一に対応するように各々が対応するコイル(51,52)と電気的に接続されている。
この態様によれば、入力装置(1,1A,1B)の外部で複数のコイル(51,52)の電気的な接続を行うことができる。
第6の態様に係る入力装置(1,1A,1B)は、第1〜4のいずれかの態様において、一対の集中端子(T3)を更に備える。一対の集中端子(T3)は、複数のコイル(51,52)と電気的に接続されている。
この態様によれば、入力装置(1,1A,1B)の内部で複数のコイル(51,52)の電気的な接続を行うことができる。
第7の態様に係る入力システム(100)は、第1〜6のいずれかの態様に係る入力装置(1,1A,1B)と、駆動回路(10)と、を備える。駆動回路(10)は、複数のコイル(51,52)に励磁電流を流すことにより磁界発生部(5,5A,5B)から磁気粘性流体(4)に磁界を印加させる。
この態様によれば、操作体(2)に作用する抵抗力を複数のコイル(51,52)で制御することができる。そのため、例えば、磁界発生部(5,5A,5B)を流れる電流の立ち上がり特性、及び磁界発生部(5,5A,5B)での消費電流等の種々の電気的特性は、複数のコイル(51,52)の回路定数で決まることになる。したがって、入力システム(100)によれば、操作体(2)に作用する抵抗力を単一のコイルで制御する場合に比べると、磁気粘性流体(4)の粘性の制御に関する電気的特性の設計の自由度の向上を図ることができる。
第8の態様に係る入力システム(100)は、第7の態様において、制御回路(62)を更に備える。制御回路(62)は、操作体(2)の変位量に応じて入力装置(1,1A,1B)から出力される操作信号に基づいて、駆動回路(10)を制御する。
この態様によれば、操作体(2)に作用する抵抗力は、操作体(2)の変位量に応じて変化させることができる。
第2〜6の態様に係る構成については、入力装置(1,1A,1B)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1,1A,1B 入力装置
2 操作体
3 ロータ
4 磁気粘性流体
5,5A,5B 磁界発生部
8 カバー(磁性部材)
9 ボディ(磁性部材)
10 駆動回路
51,52 コイル
62 制御回路
100 入力システム
T0 励磁端子
T1,T2 個別端子
T3 集中端子
φ1,φ2 磁束
2 操作体
3 ロータ
4 磁気粘性流体
5,5A,5B 磁界発生部
8 カバー(磁性部材)
9 ボディ(磁性部材)
10 駆動回路
51,52 コイル
62 制御回路
100 入力システム
T0 励磁端子
T1,T2 個別端子
T3 集中端子
φ1,φ2 磁束
Claims (8)
- 操作体と、
前記操作体の操作に伴って回転するロータと、
前記ロータに接することで前記ロータの回転に対する抵抗力を発生する磁気粘性流体と、
前記磁気粘性流体に磁界を印加することにより前記磁気粘性流体の粘性を変化させて前記抵抗力の大きさを変化させる磁界発生部と、を備え、
前記磁界発生部は、それぞれ前記磁気粘性流体に磁界を作用させる複数のコイルを有する
入力装置。 - 一対の励磁端子への電圧の印加時に、前記複数のコイルから前記磁気粘性流体に相互に強め合う向きの磁束が作用するように、前記複数のコイルは、前記一対の励磁端子間において電気的に並列に接続される
請求項1に記載の入力装置。 - 一対の励磁端子への電圧の印加時に、前記複数のコイルから前記磁気粘性流体に相互に強め合う向きの磁束が作用するように、前記複数のコイルは、前記一対の励磁端子間において電気的に直列に接続される
請求項1に記載の入力装置。 - 前記複数のコイルで発生して前記磁気粘性流体に作用する磁束の少なくとも一部が通る磁気回路の一部を形成する磁性部材を更に備える
請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力装置。 - 前記複数のコイルと一対一に対応するように各々が対応するコイルと電気的に接続された複数対の個別端子を更に備える
請求項1〜4のいずれか1項に記載の入力装置。 - 前記複数のコイルと電気的に接続された一対の集中端子を更に備える
請求項1〜4のいずれか1項に記載の入力装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の入力装置と、
前記複数のコイルに励磁電流を流すことにより前記磁界発生部から前記磁気粘性流体に磁界を印加させる駆動回路と、を備える
入力システム。 - 前記操作体の変位量に応じて前記入力装置から出力される操作信号に基づいて、前記駆動回路を制御する制御回路を更に備える
請求項7に記載の入力システム。
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