JP2021098289A - 再封性蓋材 - Google Patents

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Abstract

【課題】剥離させた面を水蒸気に暴露させた後においても、良好な破断性及び再封性を有する、再封性蓋材を提供する。【解決手段】本発明の再封性蓋材100は、基材層102、粘着層104及びヒートシール層106をこの順で有し、粘着層104が、熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを含有しており、ヒートシール層106が、ポリオレフィン系樹脂を含有しており、かつヒートシール層106の厚さが、1〜7μmである。【選択図】図1

Description

本発明は、再封性蓋材に関する。
使用する度に開封と再封を繰り返す化粧品や生理用品、あるいは一度では消費しきれない量の食品や医薬品などの包装手段としては、従来、開封後に残存する内容物が酸化劣化し、あるいは吸湿、乾燥などにより変敗することを防ぐために、再封機能を有する各種の包装体が用いられている。かかる包装体としては、ジッパーなどの付属物を取り付けることなく包装体自体に再封機能を付与させることのできる多層フィルムが提案されている。
特許文献1では、2層以上で構成された表面樹脂層(A)と、所与のスチレン系熱可塑性エラストマー(b)を主成分として含有するが、粘着付与樹脂を含有しない粘着樹脂層(B)と、オレフィン系樹脂(c)を主成分として含有するヒートシール樹脂層(C)とが、(A)/(B)/(C)の順に積層されており、表面樹脂層(A)のうち粘着樹脂層(B)と隣接する層にエステル系樹脂を主成分として含有し、粘着樹脂層(B)とヒートシール樹脂層(C)との合計厚みが1μm以上30μm以下である多層フィルムであって、ヒートシール樹脂層(C)を被シール体のヒートシール部でヒートシールさせ、次いで該ヒートシール部から多層フィルムを剥離した後に、ヒートシール部において、粘着樹脂層(B)と表面樹脂層(A)とが層間剥離し、粘着樹脂層(B)が表面樹脂層(A)と再封止可能な状態で露出することを特徴とする再封機能付き多層フィルムが開示されている。
特許第4749119号公報
特許文献1の多層フィルムを蓋材として用いた場合、通常の環境下での再封性は良好なものであった。しかしながら、特に高温・多湿な環境に粘着層がさらされることとなる内容物を用いた場合には、通常の環境下と同様な再封性が得られないことがあった。
また、かかる課題を解決するにあたり、蓋材をヒートシールした領域において、安定してヒートシール層及び粘着層を破断させ、この領域に対応する部分の粘着層を暴露できることが望ましい。
そこで、剥離させた面を水蒸気に暴露させた後においても、良好な破断性及び再封性を有する、再封性蓋材を提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉基材層、粘着層及びヒートシール層をこの順で有し、
前記粘着層が、熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを含有しており、
前記ヒートシール層が、ポリオレフィン系樹脂を含有しており、かつ
前記ヒートシール層の厚さが、1〜7μmである、
再封性蓋材。
〈態様2〉前記基材層が、基材樹脂層を含み、かつ前記基材樹脂層が、前記粘着層に直接的に接触している、態様1に記載の再封性蓋材。
〈態様3〉前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系熱可塑性エラストマーである、態様1又は2に記載の再封性蓋材。
〈態様4〉前記スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体である、態様1〜3のいずれか一項に記載の再封性蓋材。
〈態様5〉前記粘着層の厚さが、7μm以下である、態様1〜4のいずれか一項に記載の再封性蓋材。
〈態様6〉複数の態様1〜5のいずれか一項に記載の再封性蓋材、及びこれら複数の前記再封性蓋材の間の余剰部を有する、蓋材形成用積層体。
〈態様7〉収納部及びフランジ部を有する容器、
前記容器に収容されている内容物、並びに
前記容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって前記容器を密封している、態様1〜5のいずれか一項に記載の再封性蓋材
を具備している、内容物入り蓋付容器。
本発明によれば、剥離させた面を水蒸気に暴露させた後においても、良好な破断性及び再封性を有する、再封性蓋材を提供することができる。
図1は、本発明の再封性蓋材及び蓋付容器の一実施態様の概略図である。図1(a)は、蓋付容器の上面図を示しており、図1(b)は、図1(a)の線Ib−Ibにおける断面図を示している。 図2は、本発明の再封性蓋材の一実施態様の剥離機構を示す図である。 図3は、本発明の蓋材形成用積層体を示す図である。
《再封性蓋材》
図1に示すように、本発明の再封性蓋材100は、
基材層102、粘着層104及びヒートシール層106をこの順で有し、
粘着層104が、熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを含有しており、
ヒートシール層106が、ポリオレフィン系樹脂を含有しており、かつ
ヒートシール層106の厚さが、1〜7μmである。
本発明の再封性蓋材は、上記の構成によれば、ハーフカットライン、すなわち再封性蓋材の表面、特にヒートシール層側の表面から、再封性蓋材の厚さ未満の深さで形成された切り込みを設けることなく、特に容器とヒートシールすることが意図されている領域、すなわちフランジシール部となる領域に沿って設けることなく、良好に破断させることができる。
より具体的には、フランジシール部202aで容器200のフランジ部202に接合している再封性蓋材100のタブ110を摘まんで再封性蓋材100を引き上げると、図2(b)に示すように、フランジシール部202aの外周に対応する位置でヒートシール層106及び粘着層104が破断し、この位置に対応する破断部120aが暴露される。再封性蓋材100を更に引き上げると、基材層102と粘着層104との間の界面で蓋材が剥離し、続いて、フランジシール部202aの内周に対応する位置に達すると、ヒートシール層106及び粘着層104が破断し、この位置に対応する破断部120bが暴露される。
このようにして、粘着層104の一部である再封部104aが暴露され、基材層102を再封部104aに押し付けると、再封することができる。
上記の構成によれば、再封部104aを高温・多湿環境にさらした後においても、良好な再封性をもたらすことができる。
以下では、本発明の各構成要素について説明する。
〈基材層〉
基材層は、基材樹脂層を含む層であってよい。具体的には、基材層は、単層の基材樹脂層であってもよく、又は基材樹脂層を含む積層体であってもよい。いずれの態様においても、基材樹脂層は、粘着層に直接的に接触していることが、粘着性の観点から好ましい。ここで、本明細書において、「直接的に接触」しているとは、他の層、例えば接着層等を介することなく接触していることを意味するものである。
基材層が基材樹脂層を含む積層体である場合、基材層は、基材樹脂層に加え、バリア層、紙層、他の樹脂層、接着層等を有していてよい。この態様の基材層は、例えば、紙層、接着層、バリア層、接着層、及び基材樹脂層をこの順で有していてよく、又は他の樹脂層、接着層、バリア層、接着層、及び基材樹脂層をこの順で有していてもよい。
(基材樹脂層)
基材樹脂層としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で使用することができる。かかる熱可塑性樹脂を、フィルム又は押出し樹脂の態様で用いることができる。また、フィルムは、延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。
中でも、基材樹脂層としては、ポリエステル系樹脂を用いることが、基材樹脂層と粘着層との間の層間剥離性及び粘着性を調和させる観点から好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、及びこれらの誘導体を用いることができる。
なお、本明細書において、ポリエチレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にエチレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、及びこれらの混合物からなる群より選択される。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にプロピレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン、及びこれらの混合物が挙げられる。
上記の誘導体としては、例えば上記のポリエチレン系樹脂、又はポリプロピレン系樹脂の側鎖に、マレイン酸等の酸がグラフト重合されている酸変性ポリオレフィン系樹脂を用いることができる。
ビニル系ポリマーとしては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えばナイロン(登録商標)6、ナイロンMXD6等のナイロン等が挙げられる。
更に、樹脂層は、無機物蒸着層、バリアコート層、並びに接着剤層などの他の層を具備していてもよい。無機物蒸着層は、シリカ蒸着膜、アルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ蒸着膜を用いることができる。バリアコート層としては、塩化ビニリデンコート層、ポリフッ化ビニリデンコート層を用いることができる。
(バリア層)
バリア層としては、例えば無機物蒸着層、金属箔層、有機物コート層等を用いることができる。
無機物蒸着層としては、例えばシリカ蒸着膜、アルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ蒸着膜を用いることができる。
金属箔層としては、例えばアルミニウム箔、銅箔、チタン箔等の金属箔、アルミニウム合金箔、ステンレス箔等の合金箔を用いることができる。
有機物コート層としては、例えば塩化ビニリデンコート層、ポリフッ化ビニリデンコート層を用いることができる。
バリア層として無機物蒸着膜又は有機物コート層を用いる場合、バリア層の厚さは、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、又は1μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また5μm以下、4μm以下、3μm以下、又は2μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
バリア層として金属箔層を用いる場合、バリア層の厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また100μm以下、80μm以下、60μm以下、55μm以下、50μm以下、45μm以下、40μm以下、又は35μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
(紙層)
紙層は、例えば蓋材の外部に面している層であってよい。紙層としては、コート紙、アート紙などを使用してよい。また、紙層には、グラビア印刷、フレキソ印刷などで印刷がなされていてもよい。
(他の樹脂層)
他の樹脂層は、例えば蓋材の外部に面している樹脂層であってよい。かかる樹脂層としては、基材樹脂層に関して挙げた樹脂を用いることができる。
(接着層)
接着層は、基材層を構成する上記の層の間に存在することができる随意の接着層である。かかる接着層としては、例えばドライラミネート接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、ノンソルベントラミネート接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等であってよい。
〈粘着層〉
粘着層は、熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを含有している。この粘着層によれば、粘着層は、剥離させた面を水蒸気に暴露させた後においても、良好な再封性をもたらすことができる。
粘着層における熱可塑性エラストマーの含有率は、粘着層の質量全体を基準として、30質量%以上、35質量%以上、40質量%以上、又は45質量%以上であってよく、また70質量%以下、65質量%以下、60質量%以下、又は55質量%以下であってよい。
粘着層におけるポリテルペンの含有率は、粘着層の質量全体を基準として、30質量%以上、35質量%以上、40質量%以上、又は45質量%以上であってよく、また70質量%以下、65質量%以下、60質量%以下、又は55質量%以下であってよい。
粘着層の厚さは、7μm以下、6μm以下、又は5μm以下であることが、良好な破断性を得る観点から好ましく、また1μm以上、2μm以上、又は3μm以上であることが、十分な再封性を得る観点から好ましい。
粘着層は、例えば熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを混合させた組成物を、基材層の基材樹脂層に印刷手段により塗工することにより得ることができる。印刷手段としては、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルク印刷等を用いることができる。
(熱可塑性エラストマー)
一般に、熱可塑性エラストマーは、高温で流動化して成形が可能であり、常温ではゴム弾性を示す材料である。熱可塑性エラストマーとしては、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等を用いることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−ブテン共重合体(EBM)、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられる。また、オレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)のマトリクスにオレフィン系ゴム(EPM、EPDM等)を分散させたブレンド型のオレフィン系熱可塑性エラストマーも挙げることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン−エチレン・ブテン共重合体(SEB)、スチレン−エチレン・プロピレン共重合体(SEP)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体;SBBS)、部分水添スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、部分水添スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体等を挙げることができる。
(ポリテルペン)
ポリテルペンは、分子構造中にイソプレンを基本骨格として持つ有機化合物を意味するものである。ポリテルペンとしては、「ポリテルペン」として商業的に入手可能なポリテルペンを用いることができ、例えばクレイトン(登録商標)社のSylvares TRA25、同TRB115、同TR1115T、同TR7115、同TRM1115、同TR7125、同TRB125、同TR1135、同TR90、同TR105等を用いることができる。
〈ヒートシール層〉
ヒートシール層は、ポリオレフィン系樹脂を含有しており、かつ厚さが1〜7μmである層である。かかる構成によれば、破断の容易さとヒートシール性を兼ね備えることができる。
ヒートシール層の厚さは、1μm以上、2μm以上、又は3μm以上であってよい。この厚さは、7μm以下、6μm以下、又は5μm以下であることが、破断の容易さとヒートシール性とを兼ね備える観点から好ましい。
ヒートシール層は、例えばポリオレフィン系樹脂を、粘着層に印刷手段により塗工することにより得ることができる。印刷手段としては、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルク印刷等を用いることができる。
(ポリオレフィン系樹脂)
ポリオレフィン系樹脂としては、基材樹脂層に関して挙げたポリオレフィン系樹脂を用いることができる。中でも、酸変性ポリオレフィン系樹脂を用ることが、ヒートシール層の塗工性、破断の容易さ及びヒートシール性を兼ね備える観点から好ましい。
《蓋材形成用積層体》
本発明の蓋材形成用積層体は、複数の上記の再封性蓋材、及びこれら複数の再封性蓋材の間の余剰部を有する。この余剰部は、上記の再封性蓋材を構成する積層体と同一の積層体で構成されている。
蓋材形成用積層体は、例えば複数の上記の蓋材を有するロール状、又はシート状の積層体であることができる。この積層体の層構成としては、上記の蓋材に関して挙げた層構成であることができる。
蓋材形成用積層体を、蓋材の形状に切断するか、又は打ち抜くことにより、本発明の蓋材を作製することができる。
《内容物入り蓋付容器》
本発明の内容物入り蓋付容器は、
収納部及びフランジ部を有する容器、
容器に収容されている内容物、並びに
容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって容器を密封している、上記の再封性蓋材
を具備している。
〈容器〉
容器は、収納部及びフランジ部を有する容器である。
容器は、蓋材をヒートシールできる限り、特に限定されない。容器としては、例えば樹脂で表面がコーティングされた紙製の容器、又は樹脂製の容器等を用いることができる。
(収納部)
収納部は、内容物が収納されている部分である。この部分の形状は、例えば略円錐台形、多角錐台形、直方体形、立方体形等であることができる。
(フランジ部)
フランジ部は、容器の収納部の周縁の部分であり、鍔状の部分であってよい。フランジ部の外周の形状は、蓋材の形状に応じて選択することができる。
〈内容物〉
内容物は、収納部に収容されている内容物である。かかる内容物としては、例えばスープ、即席麺、チルド食品、冷凍食品等の加熱式食品、又はスナック菓子、グミキャンディー等の非加熱式食品が挙げられる。特に、内容物として加熱式食品を用いる場合には、加熱を経て水蒸気を発生させることとなるため、本発明の適用が特に有益となる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
〈実施例1〉
以下に示される材料を用意した:
紙(坪量:79.1g/m):NMアート、日本製紙株式会社
アルミニウム箔(7μm):1N30、株式会社UACJ製箔
ドライラミネート接着剤:タケラックA−525/タケネートA−52、三井化学株式会社
PET(厚さ:12μm):PETB、ユニチカ株式会社
粘着層:SBBS(N515、旭化成株式会社)50質量%及びポリテルペン(Sylvares TRB115、クレイトン社)50質量%の混合樹脂
ヒートシール層:酸変性ポリオレフィン(E−200TE、三井化学株式会社)
この実施例で得た蓋材は、紙(坪量:79.1g/m)//アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm)/粘着層/ヒートシール層という層構成(ただし、「//」はドライラミネート接着剤を表す)を有していた。
1.ドライラミネーターを使用し、バリア層としてのアルミニウム箔「1N30」と基材樹脂層としてのPETフィルム「PETB」を、接着層としてのドライラミネート接着剤「タケラックA−525/タケネートA−52」を介して接着して、基材層としての部材a(アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm))を得た。
2.ドライラミネーターを使用し、部材aのアルミニウム箔側と、紙層としての紙「NMアート」とを、接着層としてのドライラミネート接着剤「タケラックA−525/タケネートA−52」を介して接着して、基材層としての部材b(紙(坪量:79.1g/m)//アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm))を得た。
3.部材bのPETフィルム「PETB」側に、粘着層としての上記の混合樹脂を、粘着層の厚さが4μmとなるようにして塗工し、部材c(紙(坪量:79.1g/m)//アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm)/粘着層)を作製した。
4.部材cの粘着層に、ヒートシール層としての酸変性ポリオレフィンを、厚さ3μmとなるようにして塗工して、蓋材を構成する積層体としての部材d(紙(坪量:79.1g/m)//アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm)/粘着層/ヒートシール層)を得た。
5.部材dを菱形状に切り抜き、実施例の蓋材を作製した。
6.作製した蓋材を、PEコート紙カップ(フランジ幅:3mm、開口内径:90mm)に、加熱したヒートシールバーを用い、ヒートシール幅3mm、圧力65Mpa、時間0.7秒の条件でヒートシールし、蓋付容器とした。
また、以下で言及する初期層間強度及び再封剥離強度の評価のため、上記の部材dを幅15mm×150mmの長方形に切り分け、これを評価用積層体とした。
〈比較例1〉
上記の4.を、以下のように変更したことを除き、実施例1と同様にして、比較例1の蓋材及び蓋付容器を得た:
部材cの粘着層に、ヒートシール層としてのポリエチレンフィルム(厚さ15μm)を、直接ラミネートして、蓋材を構成する積層体としての部材d1(紙(坪量:79.1g/m)//アルミニウム箔(7μm)//PET(12μm)/粘着層/ヒートシール層)を得た。
〈比較例2〉
ヒートシール層として厚さ10μmのHDPE(ノバテック(登録商標)HD HJ490、日本ポリエチレン株式会社)90質量%及びLDPE(サンテック(登録商標)LD L2340、旭化成株式会社)10質量%の混合樹脂を用い、かつ粘着層として混合樹脂の代わりにSBBS(N515、旭化成株式会社)を用いたことを除き、比較例1と同様にして、比較例2の蓋材及び蓋付容器を得た。
〈比較例3〉
粘着層を2回重ね塗りして、厚さが10μmとなるようにしたことを除き、比較例2と同様にして、比較例3の蓋材及び蓋付容器を得た。
《評価》
〈初期層間強度〉
上記の評価用積層体を、温度150℃、圧力3kgf/cm−2、時間1.5秒の条件で、ポリエチレンフィルムにヒートシールした。次いで、ヒートシールした部分に対応する部分の、測定機(ストログラフ VES1D、株式会社東洋精機製作所)を用いて、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10〜30mmにおける平均剥離強度を算出することにより、基材層と粘着層との間の初期層間強度を算出した。
〈50℃環境下での再封剥離強度〉
上記の初期層間強度を算出したサンプルに関し、基材層と粘着層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて評価用積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、基材層を粘着層に再び圧着させた後に、温度50℃の環境下で、基材層から粘着層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10〜30mmにおける平均剥離強度を算出することにより、再封剥離強度を求めた。
〈給湯後の再封性〉
作製した蓋付容器を、容器のフランジ部の1/3が暴露されるまで開封し、容器に90℃の熱湯を注いだ。次いで、基材層と粘着層とを重ね合わせ、指で押圧することにより再封した。再封時から5分間計測し、その間に蓋材が開いたか否かを目視により観察した。
評価基準は以下のとおりである:
〇:再封時から5分間、蓋材が開かなかった。
×:再封時から5分以内に蓋材が開いた。
〈破断性〉
作製した蓋付容器を開封し、開封後のフランジシール部に対応する位置において、ヒートシール層及び粘着層の破断が生じているか否かを目視により観察した。
評価基準は以下のとおりである:
〇:フランジシール部に対応する位置において、ヒートシール層及び粘着層の破断が生じていた。
×:フランジシール部に対応する位置において、ヒートシール層及び粘着層の破断が安定して生じず、この位置を超えて層の一部が残存していた。
〈一度での印刷塗工〉
粘着層及びヒートシール層を一度の印刷塗工により製造できるか否かを評価した。
評価基準は以下のとおりである:
〇:粘着層及びヒートシール層を一度の印刷塗工により製造できる。
×:粘着層及びヒートシール層を一度の印刷塗工により製造できない。
実施例及び比較例の構成及び評価結果を表1に示す。
Figure 2021098289
表1から、実施例の蓋材は、初期層間強度、50℃環境下での再封剥離強度給湯後の再封性、及び破断性が良好であったことが理解できよう。
これに対し、粘着層がポリテルペンを含有していない比較例2〜3の蓋材は、破断性は良好であったものの、初期層間強度、50℃環境下での再封剥離強度、及び給湯後の再封性が良好ではなかった。また、これらの蓋材は、厚さが10μmのヒートシール層を用いたことから、粘着層及びヒートシール層を一度の印刷塗工により製造できなかった。
また、ヒートシール層としてポリエチレンフィルムを用いた比較例1の蓋材は、破断性が良好ではなかった。また、この蓋材は、厚さが15μmのヒートシール層を用いたことから、かつ粘着層及びヒートシール層を一度の印刷塗工により製造できなかった。
100 再封性蓋材
102 基材層
104 粘着層
104a 再封部
106 ヒートシール層
110 タブ
120a、120b 破断部
200 容器
202 フランジ部
202a フランジシール部
250 内容物
300 内容物入り蓋付容器
400 余剰部
500 蓋材形成用積層体

Claims (7)

  1. 基材層、粘着層及びヒートシール層をこの順で有し、
    前記粘着層が、熱可塑性エラストマー及びポリテルペンを含有しており、
    前記ヒートシール層が、ポリオレフィン系樹脂を含有しており、かつ
    前記ヒートシール層の厚さが、1〜7μmである、
    再封性蓋材。
  2. 前記基材層が、基材樹脂層を含み、かつ前記基材樹脂層が、前記粘着層に直接的に接触している、請求項1に記載の再封性蓋材。
  3. 前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系熱可塑性エラストマーである、請求項1又は2に記載の再封性蓋材。
  4. 前記スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の再封性蓋材。
  5. 前記粘着層の厚さが、7μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の再封性蓋材。
  6. 複数の請求項1〜5のいずれか一項に記載の再封性蓋材、及びこれら複数の前記再封性蓋材の間の余剰部を有する、蓋材形成用積層体。
  7. 収納部及びフランジ部を有する容器、
    前記容器に収容されている内容物、並びに
    前記容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって前記容器を密封している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の再封性蓋材
    を具備している、内容物入り蓋付容器。
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