JP2021098251A - アシスト装置 - Google Patents

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久高 佐藤
Hisataka Sato
久高 佐藤
ともみ 西田
Tomomi Nishida
ともみ 西田
文高 阿知波
Fumitaka Achinami
文高 阿知波
佐々木 大輔
Daisuke Sasaki
大輔 佐々木
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Abstract

【課題】装着者に対してアシスト力が付与されていても、装着者の肩部に対する負担を低減できるアシスト装置を提供すること。【解決手段】アシスト装置1は、肩装着部材と、一対の下肢部装着部材20と、長尺状に形成された背骨部材30と、肩装着部材または背骨部材30と一対の下肢部装着部材20との間で張力を発生可能な一対の伸縮部材40とを備えている。そして、このアシスト装置1は、装着者Mが前屈姿勢から直立姿勢への立ち上がり動作を実施する際に、一対の伸縮部材40が張力を発生させ、装着者Mの立ち上がり動作を補助するとともに、背骨部材30を介して一対の伸縮部材40の張力を装着者Mに伝達して立ち上がり動作を補助する。【選択図】図10

Description

本発明は、アシスト装置に関し、詳しくは、装着者に対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためのアシスト力を付与するアシスト装置に関する。
従来、重量物の運搬や上げ降ろしする際に装着者に対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためのアシスト力を付与するアシスト装置が既に知られている。ここで、下記特許文献1には、装着者の肩部に装着される肩装着具と、ワイヤを巻き取る電動式ワイヤ巻取器を備え、装着者の腰部乃至股間部に装着される腰・股間装着具と、この肩装着具と腰・股間装着具と電動式ワイヤ巻取器のワイヤの先端とを橋渡すように取り付けられた帯状のゴムチューブとを備えたアシスト装置が開示されている。これにより、装着者の前屈姿勢時において、電動式ワイヤ巻取器がワイヤを巻き取るため、ゴムチューブに張力が発生する。そのため、装着者に対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためのアシスト力を付与できる。
一方、下記特許文献2には、肩部ベルトと腰部ベルトとを有し装着者の背中部に装着される背中部装着部と、装着者の臀部に装着される臀部装着部と、装着者の大腿部に装着される大腿部装着部と、装着者の背中部上部から臀部に亘って背中部装着部に密着し、装着者の背中部に沿って湾曲し、曲げ方向に対する弾性を有する背骨部材とを備えたアシストスーツが開示されている。これにより、装着者の猫背等の悪い姿勢を矯正できる。また、背骨部材には装着者の臀部を起点として曲げ方向に対する弾性力が働き、この背骨部材の臀部を起点とする弾性力により、背中部材と密着している背中部装着部の肩部ベルトに対して、前屈している装着者の起き上がり動作に対してアシスト力を付与できる。
特許第4345025号公報 特許第6273323号公報
しかしながら、上述した特許文献1のアシスト装置では、肩装着具を介して肩を引っ張る張力によって装着者の上半身を引き上げる構成となっている。一方、上述した特許文献2のアシストスーツでは、撓んだ背骨部材が肩部ベルトを介して肩部を引っ張る張力によって装着者の上半身を引き上げる構成となっている。そのため、これらアシスト装置およびアシストスーツでは、肩装着具および肩部ベルトが装着者の肩部へ食い込むことがあった。したがって、この食い込みによって装着者の肩部に対して負担が掛かることがあった。図11は、特許文献1のアシスト装置101の動作状態を説明しており、装着者mの肩部m1に沿って作用するゴムチューブ141の張力T2と、その肩食い込み方向の分力T2xと、その肩引き上げ方向の分力T2yとを示したものである。この分力T2xは、肩装着具(図示しない)が装着者mの肩部m1へ食い込む力である。また、この分力T2yは、ゴムチューブ141によるアシスト力fである。また、このように装着者mの肩部m1へ食い込むと、この食い込みによるゴムチューブ141のストローク損失が発生することがあった。そのため、装着者mに対して付与されるアシスト力fの応答性が悪くなることがあった。したがって、これらアシスト装置101では、この食い込みによるゴムチューブ141のストローク損失が発生することがあった。結果として、装着者mに対して付与されるアシスト力fの応答性が悪くなることがあった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、装着者に対してアシスト力が付与されていても、装着者の肩部に対する負担を低減できるアシスト装置を提供することである。
本開示の1つの特徴によると、アシスト装置は、装着者の左右の肩部に装着される肩装着部材と、装着者の左右の下肢部のそれぞれに装着される一対の下肢部装着部材と、長尺状に形成され、一端が肩装着部材に接続され、他端が腰部よりも下方に位置するように装着者の背中部に沿って配置される背骨部材と、一端が肩装着部材または背骨部材に接続され、他端が一対の下肢部装着部材に接続され、肩装着部材または背骨部材と一対の下肢部装着部材との間で張力を発生可能な一対の伸縮部材とを備えている。そして、アシスト装置は、装着者が前屈姿勢から直立姿勢への立ち上がり動作を実施する際に、一対の伸縮部材が張力を発生させ、装着者の立ち上がり動作を補助するとともに、背骨部材を介して一対の伸縮部材の張力を装着者に伝達して立ち上がり動作を補助する。
そのため、この張力の一部は、装着者の腰部を中心にして上体を持ち上げるようなアシスト力となる。その他の張力は、背骨部材の回転支点より下部を装着者の腰にあたるように押す補助アシスト力となる。すなわち、背骨部材の撓み変形の反力による回転モーメントを利用して装着者の上体部を背骨部材の回転支点を中心にして持ち上げるような補助アシスト力が作用する。したがって、装着者に対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためのアシスト力と補助アシスト力を付与できる。装着者に対してアシスト力が付与されているとき、アシスト力のベクトル方向は肩への食い込み方向であるが、補助アシスト力のベクトル方向は肩を持ち上げる方向となる。張力をアシスト力と補助アシスト力に分散させることにより、アシスト力による肩への食い込み、ひいては腰椎圧迫力を低減でき、アシスト装置による腰への負担を軽くすることができる。また、補助アシスト力は装着者の上体を回転させることになるため、より効率よく上体を持ち上げるアシスト力となる。
本開示の他の特徴によると、一対の伸縮部材の一端は、肩装着部材に接続されている。肩装着部材は、一対の伸縮部材に張力が発生しても、肩装着部材自身が装着者の左右の肩部に装着した状態から離脱することがないような剛性を備えている。
そのため、一対の伸縮部材に発生する張力を背骨部材を撓ませる力として損失なく及ぼすことができる。
また、本開示の他の特徴によると、一端が肩装着部材の背面と連結され、背骨部材と装着者の背中部との間に位置し、他端が肩装着部材の前面に一端が連結されたベルトの他端に連結されている背当部材を備えている。
そのため、背当部材と肩装着部材とベルトを用いて、装着者の上体とアシスト装置を密着させることにより、伸縮部材の張力が発生した際に肩装着部材が回転することなく、効果的にアシスト力と補助アシスト力を装着者に伝達できる。
また、本開示の他の特徴によると、背骨部材は長尺方向にかかる荷重に抗する以上弾性はもつが適度な撓みが許容されている材料で構成される。
そのため、装着者の上体とアシスト装置との密着の度合いを高めることができる。
本発明の実施形態に係るアシスト装置の後面図である。 図1のアシスト装置の左側面図である。 図1のIII部の拡大図である。 図2のIV部の拡大図である。 図1のアシスト装置の装着状態を前面側から見た斜視図である。 図1のアシスト装置の装着状態を後面側から見た斜視図である。 図1のアシスト装置の動作を説明する左側側面の模式図であり、装着者の直立姿勢を示している。 図7において、装着者の前屈姿勢を示している。 図8において、アシスト装置の動作状態を示している。 図9において、流体アクチュエータの張力を説明する模式図である。 従来技術のアシスト装置の動作状態において、ゴムチューブの張力を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜10を用いて説明する。まず、図1〜6を参照して、本発明の実施形態に係るアシスト装置1の概略構成を説明する。なお、この実施形態では、『一対の伸縮部材40』の例として、『左側に配置される4本の流体アクチュエータ41と、右側に配置される4本の流体アクチュエータ41との計8本の流体アクチュエータ41』を説明する。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、装着者Mから見た上、下、前、後、左、右の方向を示している。
このアシスト装置1は、主として、肩装着部材10と、一対の下肢部装着部材20と、背骨部材30と、一対の伸縮部材40と、制御ユニット70と、から構成されている(図1〜6参照)。以下に、これら肩装着部材10と、一対の下肢部装着部材20と、背骨部材30と、一対の伸縮部材40と、制御ユニット70と、を個別に説明する。
はじめに、肩装着部材10を説明する(図1〜2、5〜6参照)。この肩装着部材10は、主として、肩パッド14と、左右に対を成す肩上ベルト15と、左右に対を成す肩下ベルト16と、装着者Mの背中部M3に配置され、肩パッド14及び肩下ベルト16を繋ぐ背当部材33と、から構成されている。
この肩パッド14は、剛性を有する略U字状の部材から構成されており、装着者Mの背中部M3を介して左右の肩部M1を跨ぐように背負い可能となっている。この肩パッド14の左右中央で背中側には、接合材37が固着されている。接合材37に背当部材33の上端33aが一体的に連結されている。この肩パッド14の適宜の位置には、後述する制御ユニット70の制御装置に対して電気的に接続されたスイッチ14dが備えられている。
この左右に対を成す肩上ベルト15は、柔軟性を有する布地から構成されている。この左右に対を成す肩上ベルト15の各基端15aは、肩パッド14の上端14aに留められている。また、この左右に対を成す肩上ベルト15の各先端15bには、後述する肩下ベルト16の雌バックル16cに係合可能な雄バックル15cが留められている。
この左右に対を成す肩下ベルト16は、柔軟性を有する布地から構成されている。この左右に対を成す肩下ベルト16の各基端16aは、背当部材33の下端33bに留められている。また、この左右に対を成す肩下ベルト16の各先端16bには、雌バックル16cが留められている。肩装着部材10は、このように構成されている。
次に、一対の下肢部装着部材20を説明する(図3〜4参照)。この一対の下肢部装着部材20は、主として、左右に対を成す下肢ベルト21から構成されている。この左右に対を成す下肢ベルト21は、柔軟性を有する布地から構成されている。また、この下肢ベルト21の外側の上寄りには、上ベルト22が一体的に形成されている。
また、この下肢ベルト21の外側の下寄りには、下ベルト23が一体的に形成されている。この上ベルト22及び下ベルト23は、下肢ベルト21を装着者Mの下肢部M2に巻き付けた状態で下肢部M2の前側(例えば、太腿の前側及び脛の前側)に締め付け可能となっている。一対の下肢部装着部材20は、このように構成されている。
次に、背骨部材30を説明する(図1〜2、5〜6参照)。この背骨部材30は、剛性を有する縦長の矩形のCFRP製の板部材から構成されている。すなわち、この背骨部材30は、曲げに対する弾性力を発生可能に長尺状に形成されている。背骨部材30は装着者Mの背中部M3に沿って配置される。背骨部材30の下端30bは、装着者Mの腰部M4よりも下方に位置する。
この背骨部材30の上端30a及びベースプレート11の上端は、接合材37に対して2本のボルト36を介して接合され、背骨部材30と装着者Mの背中部M3との間に背当部材33が配置される。そのため、後述するように装着者Mがアシスト装置1を装着した状態において、装着者Mの背中部M3と背骨部材30とが直に接することがない。したがって、伸縮部材40の張力が発生した際に肩装着部材10が回転することなく、効果的にアシスト力と補助アシスト力を装着者Mに伝達できる。
ベースプレート11は、剛性を有する横長の矩形の板部材から構成されている。このベースプレート11の下側には、左右方向に沿って流体供給管12が備えられている。この流体供給管12には、後述する8本の流体アクチュエータ41の各上端41aを接続可能な8個のノズル12aが下を向くように備えられている。背骨部材30の下端30bにおける装着者M側の面の反対側の面には、剛性を有する横長の矩形の押当プレート31が備えられている。
次に、一対の伸縮部材40を説明する(図1〜4参照)。一対の伸縮部材40は、主として、左側に配置される4本の流体アクチュエータ41と、右側に配置される4本の流体アクチュエータ41との計8本の流体アクチュエータ41から構成されている。流体アクチュエータ41は、所謂、マッキンベン型の細径チューブ状のアクチュエータである。
例えば、この流体アクチュエータ41の内部に上端41aから高圧エアを供給すると、流体アクチュエータ41の径が膨らむため、流体アクチュエータ41の長さが縮むこととなる。そのため、流体アクチュエータ41に張力が発生する。これとは逆に、この流体アクチュエータ41の上端41aから内部に供給されている高圧エアを排出すると、流体アクチュエータ41の径が萎むため、流体アクチュエータ41の長さが伸びることとなる。そのため、流体アクチュエータ41に発生した張力が解消される。
8本の流体アクチュエータ41の上端41aは、流体供給管12の8本のノズル12aにそれぞれ接続されている。また、この8本の流体アクチュエータ41の各下端41bには、固定金具42がそれぞれ接続されている(図3〜4参照)。この固定金具42は、4本のジョイント部材50と長さ調節部材60とを介して下肢ベルト21に接続されている。ここで、これらジョイント部材50と長さ調節部材60とを個別に説明する。
ジョイント部材50は、それ自体が上と下との間で相対的に回転することにより、それ自体が上と下との間で発生するねじれ応力を防止できる。
ジョイント部材50と固定金具42とは、第1リング54を介して連結され、ジョイント部材50と後述する長さ調節部材60の固定材61とは、第2リング55を介して連結されている。
一方、長さ調節部材60は、ベルト用開口61bを有する固定材61と、第1開口部62aと第2開口部62bとを有するバックル62と、ベルト用開口25を有し、下肢部装着部材20に連結された連結材24と、第1開口部62a、第2開口部62b、ベルト用開口25に挿し込み可能な調節用ベルト63と、から構成されている。これら固定材61とバックル62とは、剛性を有する合成樹脂または金属から形成されている。
この調節用ベルト63の一端63aは、固定材61のベルト用開口61bに挿し込まれて折り返された状態で、この調節用ベルト63に重なり合うように縫い合わされている。また、この調節用ベルト63の他端63bは、バックル62の第1開口部62a、第2開口部62b、連結材24のベルト用開口25の順番に挿し込まれて折り返された状態で、さらに、第2開口部62b、第1開口部62aの順番に挿し込まれている。
これにより、この調節用ベルト63の他端63bを引っ張ると、これら固定材61とバックル62と下肢部装着部材20の連結材24とを近づけた状態で保持できる。これとは逆に、この調節用ベルト63の他端63bの引っ張りを緩めると、これら固定材61とバックル62と下肢部装着部材20の連結材24とを遠ざけ状態で保持できる。そのため、4本の流体アクチュエータ41と下肢部装着部材20との距離を調節できる。一対の伸縮部材40は、このように構成されている。
最後に、制御ユニット70を説明する。制御ユニット70は、主として、高圧エアを供給可能なボンベと、ボンベの供給口に連通する配管の途中に備えられたバルブ(例えば、3方弁)と、バルブに対してバルブを開けるバルブ開信号を送信する制御装置(いずれも図示しない)と、から構成されている。制御ユニット70には、上述した8本の流体アクチュエータ41を挿し込み可能なガイド孔71aを有する架台71が備えられている。このガイド孔71aの内面には、装着者Mの腰部M4に向けて反り返った案内板71bが設けられている。この制御ユニット70は、架台71を介して押当プレート31に接合されている。
架台71のガイド孔71aには、8本の流体アクチュエータ41が挿し込まれ、集約された状態となっている。このガイド孔71aは、流体アクチュエータ41の径が膨らんでも、この流体アクチュエータ41の長さの伸縮に差し支えることがないように、十分な大きさが確保されている。制御ユニット70と肩装着部材10の流体供給管12とは、先端が二股部72aの配管72を介して接続されている。肩装着部材10のスイッチ14dを操作すると、制御装置からバルブに対してバルブ開信号が送信される。
このバルブ開信号が送信されると、バルブが開くため、ボンベの高圧エアが配管72および流体供給管12を介して8本の流体アクチュエータ41へ供給される。このとき、配管72の先端が二股部72aとなっているため、流体供給管12の内部に供給された高圧エアが滞ることがない。そのため、ボンベの高圧エアをスムーズに8本の流体アクチュエータ41へ供給できる。制御ユニット70は、このように構成されている。
次に、装着者Mがアシスト装置1を装着する手順の一例を説明する(図5〜6参照)。まず、装着者Mは、背中部M3を介して左右の肩部M1を跨ぐように肩装着部材10の肩パッド14を背負う第1作業を行う。次に、装着者Mは、肩装着部材10の左右の肩上ベルト15の先端15bと左右の肩下ベルト16の先端16bとを近づけて雄バックル15cと雌バックル16cとを係合させる第2作業を行う。
これらの第1作業〜第2作業により、肩装着部材10を装着者Mの左右の肩部M1に装着できる。次に、装着者Mは、左右の下肢部M2の後側(例えば、左右膝の後側)に下肢部装着部材20の左右の下肢ベルト21を巻き付ける第3作業を行う。次に、装着者Mは、左右の下肢部M2の前側(例えば、左右太腿の前側)に下肢部装着部材20の左右の下肢ベルト21の上ベルト22を締め付ける第4作業を行う。
次に、装着者Mは、左右の下肢部M2の前側(例えば、左右脛)に下肢部装着部材20の左右の下肢ベルト21の下ベルト23を締め付ける第5作業を行う。
これらの第3作業〜第5作業により、一対の下肢部装着部材20を装着者Mの左右の下肢部M2のそれぞれに装着できる。これら一連の作業(第1作業〜第5作業)により、アシスト装置1を装着できる。なお、既に説明したように、流体アクチュエータ41の各下端41bと下肢部装着部材20との距離を調節できるため、装着者Mの体格に合うように(身長に見合うように)アシスト装置1を装着できる。
最後に、図7〜10を参照して、アシスト装置1の動作を説明する。この説明にあたって、アシスト装置1を装着した装着者Mが直立している状態(直立姿勢)にあるときから説明する(図7参照)。この図7に示す状態では、8本の流体アクチュエータ41の内部は、制御ユニット70のバルブを介して大気開放され、8本の流体アクチュエータ41に張力T1が発生していない。
まず、装着者Mは、重量物Wを持ち上げるために前屈み動作(前屈姿勢)を行う(図8参照)。このように前屈み動作を行うと、装着者Mの背中部M3が曲がり、背骨部材30が曲がらないので、装着者Mの背中部M3と背骨部材30の下端30bとの間に隙間Sが生じることとなる。すなわち、背骨部材30の下端30bは装着者Mの背中部M3に対して浮き上がる。次に、装着者Mは、肩装着部材10のスイッチ14dを操作する。すると、制御ユニット70のボンベから8本の流体アクチュエータ41の内部に高圧エアが供給される。
これにより、この8本の流体アクチュエータ41に張力T1が発生する。このとき、この8本の流体アクチュエータ41は、制御ユニット70の架台71のガイド孔71aに集約されている。そのため、この張力T1により8本の流体アクチュエータ41が装着者Mの背中部M3側に向けて押当プレート31を押し当てる。すると、この押し当てにより、装着者Mの背中部M3と背骨部材30の下端30bとの間に生じた隙間Sを塞ぐように、背骨部材30の下端30bが装着者Mの背中部M3に向けて撓んでいく(図9参照)。また、このとき、8本の流体アクチュエータ41も案内板71bに沿って装着者Mの腰部M4に向けて撓んでいく。そのため、緩やかに8本の流体アクチュエータ41を撓ませることができる。
すなわち、背骨部材30の下端30bには、装着者Mの腰部M4に向けて撓み力Faが作用する(図10参照)。図10は、このときのアシスト装置1の状態(アシスト装置1の動作状態)を説明しており、装着者Mの肩部M1に沿って作用する流体アクチュエータ41の張力T1と、その肩食い込み方向の分力T1xと、その肩引き上げ方向の分力T1yとを示したものである。この分力T1xは、肩パッド14(図10において、図示しない)が装着者Mの肩部M1へ食い込む力である。また、この分力T1yは、流体アクチュエータ41による主アシスト力F1である。
このとき、背骨部材30に作用するテコの原理により、背骨部材30の上端30aが装着者Mの背中部M3から浮き上がる。すなわち、背骨部材30の撓み変形の反力による回転モーメントを利用して装着者Mの腰部M4を股関節中心で持ち上げるような補助アシスト力Fbが作用する。そのため、装着者Mに対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためにアシスト力F(主アシスト力F1と補助アシスト力Fb)を付与できる。したがって、装着者Mは軽い操作荷重で重量物Wを持ち上げることができる。
なお、このアシスト力Fと、従来技術のアシスト力fと、において、アシスト力F=アシスト力fの関係が成立する。そのため、従来技術と比較すると、補助アシスト力Fbの分だけ、アシスト力fを抑えることができる。すなわち、分力T1yを抑えることができる。したがって、この分力T1yを抑えることができると、必然的に、分力T1xも抑えることができる。
結果として、肩パッド14および肩上ベルト15等が装着者Mの肩部M1へ食い込む力も小さくなる。すなわち、装着者Mに対してアシスト力Fが付与されていても、装着者Mの肩部M1に対する負担を低減できる。また、背骨部材30の撓み変形の反力による回転モーメントを利用して装着者Mの腰を股関節中心で持ち上げるものであるため、腰椎圧迫力による腰痛の防止効果を期待できる。
また、上述したように肩パッド14および肩上ベルト15等が装着者Mの左右の肩部M1に食い込むことが低減されるため、装着者Mに対して付与されるアシスト力Fの応答性が良好となる。また、装着者Mの肩部M1に対する不快感も減少できる。また、装着者Mの背中部M3に対する背骨部材30の接触個所(押し当て個所)が少ないため、装着者Mと背骨部材30との接触(押し当て)による接触摩擦抵抗も減少できる。そのため、アシスト力Fのアシストトルクの低下を抑制できる。
また、背骨部材30が装着者Mの脊椎サポート機能を有するため、装着者Mは直立姿勢時に正しい姿勢を維持できる。そのため、装着者Mの背筋の負担を低減できる。また、背骨部材30が装着者Mの脊椎サポート機能を有するため、装着者Mの直立姿勢が長時間に及んでも、この装着者Mが感じる疲労度を低減できる。また、このアシスト装置1では、装着者Mの肩部M1と左右の下肢部M2との巻き付けを必要とするのみで、腰部M4の巻き付けを必要とすることがない。そのため、装着者Mが深い腰曲げ姿勢(例えば、しゃがみ込み姿勢)になっても、この装着者Mの可動性の低下を抑制できる。
本発明の実施形態に係るアシスト装置1は、上述したように構成されている。この構成によれば、アシスト装置1は、肩装着部材10と、一対の下肢部装着部材20と、背骨部材30と、8本の流体アクチュエータ41とを備えている。そして、装着者Mが前屈み動作を行うと、8本の流体アクチュエータ41に発生する張力により、装着者Mの背中部M3に対して浮き上がる背骨部材30の下端30bを装着者Mの背中部M3に向けて撓ませる。
そのため、背骨部材30に作用するテコの原理により、背骨部材30の上端30aが装着者Mの背中部M3から浮き上がる。すなわち、背骨部材30の撓み変形の反力による回転モーメントを利用して装着者Mの上体を背骨部材30の回転支点を中心にして持ち上げるような補助アシスト力Fbが作用する。したがって、装着者Mに対して前屈姿勢から直立姿勢に復帰するためのアシスト力F(主アシスト力F1と補助アシスト力Fb)を付与できる。この補助アシスト力Fbは、従来技術のアシスト力fとは異なり、背骨部材30の撓み変形の反力による回転モーメントを利用して装着者Mの上体を背骨部材30の回転支点を中心にして持ち上げるものである。そのため、例えば、装着者Mに対してアシスト力Fが付与されているとき、肩パッド14および肩上ベルト15等が装着者Mの左右の肩部M1に食い込みが低減される。したがって、装着者Mに対してアシスト力Fが付与されていても、装着者Mの肩部M1に対する負担を低減できる。
また、この構成によれば、肩装着部材10のベースプレート11は、剛性を有する横長の矩形の板部材から構成されている。そのため、8本の流体アクチュエータ41に張力が発生しても、この8本の流体アクチュエータ41の各上端41aが接続されているベースプレート11の一部が装着者Mの肩部M1から離脱する(浮き上がる)ことがない。したがって、8本の流体アクチュエータ41に発生する張力を背骨部材30を撓ませる力として損失なく及ぼすことができる。
また、この構成によれば、背骨部材30と装着者Mの背中部M3との間には、背当部材33が配置されている。背当部材33と肩装着部材10と肩上ベルト15と肩下ベルト16を用いて、装着者Mの上体とアシスト装置1を密着させることにより、伸縮部材40の張力が発生した際に肩装着部材10が回転することなく、効果的にアシスト力と補助アシスト力を装着者Mに伝達できる。
また、この構成によれば、背骨部材30は、剛性を有する縦長の矩形のCFRP製の板部材から構成されている。そのため、装着者Mの上体とアシスト装置1との密着の度合いを高めることができる。
なお、本発明の実施形態に係るアシスト装置1にあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、次のように適宜個所を変更しても構わない。一対の伸縮部材40は、8本の流体アクチュエータ41に限定されることなく、複数本(2本、4本、6本、8本、10本、12本等)のゴムチューブ、巻取装置等で巻き取り可能な複数本(2本、4本、6本、8本、10本、12本等)のワイヤでも構わない。また、流体アクチュエータ41は、2本、4本、6本、10本、12本等であっても構わない。
また、8本の流体アクチュエータ41の各上端41aは、背骨部材30の上端30a、下端30b、これら上端30aと下端30bとの間のいずれかに接続されていても構わない。すなわち、8本の流体アクチュエータ41に発生する張力によって背骨部材30の下端30bを撓ますことができれば、8本の流体アクチュエータ41の各上端41aは、背骨部材30のいずれに接続されていても構わない。また、背骨部材30は、アルミ製の板部材、ばね鋼板等、曲げに対する弾性力を発生可能に長尺状に形成されている部材であれば、どのような素材から形成されていても構わない。
10 肩装着部材
20 下肢部装着部材
30 背骨部材
30a 上端(一端)
30b 下端(他端)
40 伸縮部材
41 流体アクチュエータ
41a 上端(一端)
41b 下端(他端)
M 装着者
M1 肩部
M2 下肢部
M3 背中部
M4 腰部

Claims (4)

  1. 装着者の左右の肩部に装着される肩装着部材と、
    前記装着者の左右の下肢部のそれぞれに装着される一対の下肢部装着部材と、
    長尺状に形成され、一端が前記肩装着部材に接続され、他端が腰部よりも下方に位置するように前記装着者の背中部に沿って配置される背骨部材と、
    一端が前記肩装着部材または前記背骨部材に接続され、他端が前記一対の下肢部装着部材に接続され、前記肩装着部材または前記背骨部材と前記一対の下肢部装着部材との間で張力を発生可能な一対の伸縮部材と、を備え、
    前記装着者が前屈姿勢から直立姿勢への立ち上がり動作を実施する際に、前記一対の伸縮部材が張力を発生させ、前記装着者の立ち上がり動作を補助するとともに、前記背骨部材を介して前記一対の伸縮部材の張力を前記装着者に伝達して立ち上がり動作を補助するアシスト装置。
  2. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記一対の伸縮部材の一端は、前記肩装着部材に接続され、
    前記肩装着部材は、前記一対の伸縮部材に張力が発生しても、前記肩装着部材自身が前記装着者の左右の肩部に装着した状態から離脱することがないような剛性を備えているアシスト装置。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載のアシスト装置であって、
    一端が前記肩装着部材の背面と連結され、前記背骨部材と前記装着者の背中部との間に位置し、他端が前記肩装着部材の前面に一端が連結されたベルトの他端に連結されている背当部材を備えているアシスト装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアシスト装置であって、
    前記背骨部材は長尺方向にかかる荷重に抗する以上弾性はもつが適度な撓みが許容されている材料で構成されるアシスト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024070031A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 株式会社イノフィス 人体サポート装置、及び、墜落制止用器具

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