JP2021097497A - 入力保護回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力端子において高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子への逆極性電圧の印加時に逆流電流が発生することを防止できる入力保護回路を提供する。【解決手段】所定の回路の入力を保護する入力保護回路であって、入力信号を入力する入力端子と、所定の回路に接続される接続端子と、入力端子にドレインが接続され、接続端子にソースが接続される第1のトランジスタと、第1のトランジスタのゲート及びソースに接続され、第1の電源から電流が供給され、所定の電圧を出力するバイアス回路と、バイアス回路の低電圧側に接続される基準端子と、を備える。バイアス回路は、入力端子及び基準端子に外部装置が通常接続された場合、第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を第1のトランジスタの閾値電圧以上の電圧に維持する。バイアス回路は、入力端子及び基準端子に外部装置が逆接続された場合、第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を第1のトランジスタの閾値電圧未満の電圧に維持する。【選択図】図2

Description

本開示は、所定の回路の入力を保護する入力保護回路に関する。
従来、所定の回路の入力を保護する入力保護回路が知られている。例えば、半導体集積回路の内部回路を入力端子からの過大な電圧(過電圧)から保護する入力保護回路が知られている(特許文献1の図5参照)。この入力保護回路では、外部信号を受信する外部入力端子には電圧制御型トランジスタの一方の主電極が接続され、後続の内部回路の入力用電極には電圧制御型トランジスタの他方の主電極が接続される。また、トランジスタの制御電極が所定の固定電位に保持されている。この結果、外部入力端子に第一の極性の所定値未満の電圧が印加された場合、電圧制御型トランジスタの2つの主電極間が導通状態となり、外部入力端子に第一の極性の所定値以上の電圧が印加された場合、電圧制御型トランジスタの2つの主電極間が遮断状態となる。
また、例えば、直流電圧電源を入力とする回路において、誤って入力側の極性を逆に接続(以下、逆接続ともいう)した場合でも、負荷回路側へ逆極性電圧が印加されないように保護する逆極性入力保護回路が知られている(特許文献2参照)。特許文献2の図1では、直流電圧電源と負荷回路との間に、直流電圧電源側の正極の入力端子にドレインが接続され、負荷回路側の正極の出力端子にソースが接続されるように、PMOSが設けられている。このPMOSのゲートは、直流電圧電源の負極及び負荷回路の負極に接続される。この逆極性入力保護回路では、逆接続した場合に、PMOSのゲート−ソース間電圧が閾値電圧未満となるため、PMOSがオフ状態となる。
特開平10−108359号公報 特開2000−341848号公報
特許文献2に記載の入力保護回路は、入力端子に逆極性の電圧が印加された場合の保護を行うことができる。しかし、入力端子における高入力抵抗の確保が不十分である。
本開示は、入力端子において高耐圧且つ高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子への逆極性電圧の印加時に逆流電流が発生することを防止できる入力保護回路を提供する。
本開示の一態様は、所定の回路の入力を保護する入力保護回路であって、入力信号を入力する入力端子と、前記所定の回路に接続される接続端子と、前記入力端子にドレインが接続され、前記接続端子にソースが接続される第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタのゲート及びソースに接続され、第1の電源から電流が供給され、所定の電圧を出力するバイアス回路と、前記バイアス回路の低電圧側に接続される基準端子と、を備え、前記バイアス回路は、前記入力端子及び前記基準端子に外部装置が通常接続された場合、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧以上の電圧に維持し、前記入力端子及び前記基準端子に前記外部装置が逆接続された場合、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧未満の電圧に維持する、入力保護回路である。
本開示によれば、入力端子において高耐圧且つ高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子への逆極性電圧の印加時に逆流電流が発生することを防止できる。
本開示の実施形態における入力保護回路を含むシステムの構成例を示す図 入力保護回路の第1構成例を示す回路図 入力保護回路に外部装置が通常接続されたことを示す図 入力保護回路に外部装置が逆接続されたことを示す図 入力保護回路の第2構成例を示す回路図 入力保護回路の第3構成例を示す回路図 入力保護回路の第4構成例を示す回路図 比較例における過電圧に対する過電圧保護機能を有する入力保護回路の構成を示す回路図 比較例における逆接続に対する入力保護機能を有する入力保護回路の構成を示す回路図
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る入力保護回路を具体的に開示した実施形態(以下、「本実施形態」という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
図8は、比較例における過電圧の印加時に内部回路を保護する入力保護回路を示す回路図である。入力保護回路100Xは、特許文献1の図5と同等の回路図である。入力保護回路100Xは、入力端子110X、接続端子120X、IC内部電源端子170X、及びNMOSトランジスタ(単にNMOSとも称する)180X、増幅器210Xを有する。
図8では、入力端子110Xと増幅器210Xに接続される接続端子120Xとに接続され、入力端子110X側がドレインとなり、増幅器210X側がソースとなるように、NMOS180Xが設けられている。NMOS180Xのゲートには、IC内部電源端子170Xを介して増幅器210Xの電源が印加される。通常の(過大でない)入力電圧が入力端子110Xに印加されると、NMOS180Xのゲートとソースの間の電圧(ゲート−ソース間電圧)がNMOS180Xの閾値電圧以上となる範囲においては、NMOS180Xはオンとなり、入力端子110Xの電圧がそのまま増幅器210に入力される。一方、入力端子110Xの電圧が過大であり、NMOS180Xのソース電圧上昇によりゲート−ソース間電圧がNMOS180Xの閾値電圧未満であると、NMOS180Xのソース電圧はNMOS180Xのゲート電圧−閾値電圧にクランプされる。これにより、入力保護回路100Xは過電圧に対する入力保護機能を実現する。
図9は、比較例における逆極性電圧の印加時に内部回路を保護する入力保護回路100Xを示す回路図である。入力保護回路100Xは、特許文献2の図1にPMOSトランジスタのゲートを駆動する為のバイアス回路を追加した回路図である。入力保護回路100Xは、入力端子110X、接続端子120X、PMOSトランジスタ(単にPMOSとも称する)140X、ダイオードD1X,D2X、定電流源IX、及び増幅器210Xを有する。
図9では、入力端子110Xと増幅器210Xに接続される接続端子120Xとに接続され、入力端子110X側がドレインとなり、増幅器210X側がソースとなるように、PMOS140Xが設けられている。入力端子110Xへの通常接続時(非逆接続時)には、PMOS140Xのゲート−ソース間電圧がPMOS140Xの閾値電圧以上となることで、PMOS140Xがオンとなる。入力端子110Xへの逆接続時には、PMOS140Xのゲート−ソース間電圧が閾値電圧未満となることで、PMOS140Xがオフとなる。これにより、入力保護回路100Xは逆接続に対する入力保護機能を実現する。よって、入力保護回路100Xに接続される増幅器210Xから入力端子110X側への逆流電流の発生を防止できる。
図9では、PMOS140Xのゲート−ソース間電圧のバイアスを生成するために、PMOS140のゲートとソースとの間に、ダイオードD1X,D2Xが接続されている。ここでは、ダイオードD1X,D2Xには入力端子110Xから微小電流が流入することとなり、半導体集積回路に必要な高入力抵抗を満たすことが困難である。また、この微小電流によりPMOS140Xのドレインとソースとの間に電位差が生じるため、入力端子110Xに印加された電圧に対して接続端子120Xに伝達される電圧に誤差が発生する。この誤差は、高精度に電圧を検出する用途や電圧増幅の用途に用いられる半導体集積回路には重大な誤差となり得る。また、車載バッテリの電圧を入力する半導体集積回路において、この微小電流は暗電流となって車載バッテリを劣化させる原因となる。そこで、入力保護回路100Xには、逆接続時の保護及び逆流電流防止の特性に加えて高入力抵抗の特性も持たせる必要がある。
以下では、入力端子において高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子への逆極性電圧の印加時に逆流電流が発生することを防止できる入力保護回路について説明する。
図1は、本開示の実施形態における入力保護回路100を含むシステムの構成例を示す図である。入力保護回路100の入力端子110と接続端子120とを含む。入力端子110には、例えば、車載バッテリ、その他の信号入力装置が接続される。接続端子120には、所定の回路が接続される。所定の回路は、例えば、IC(Integrated Circuit)の内部回路200である。内部回路200は、例えば、増幅器210、コンパレータ、負荷回路、その他の回路を含む。図1では、接続端子120は、増幅器210の非反転入力端子に接続されている。内部回路200の電源は、例えばICの内部電源から供給される。内部回路200は、例えば半導体集積回路の少なくとも一部である。
入力端子110には、所定の入力信号が入力される。入力信号は、例えば、電源信号や内部回路200に供給される信号である。接続端子120からは所定の出力信号が出力される。出力信号は、例えば、入力保護回路100で処理された電源信号や内部回路200に供給される信号である。
図2は、入力保護回路100の第1構成例としての入力保護回路100Aを示す回路図である。図2では、図1に示した入力保護回路100の構成と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
入力保護回路100Aは、入力端子110、接地端子115、接続端子120、第1電源端子130、PMOS140、バイアス回路190、及び抵抗R1を備える。バイアス回路190は、第1の回路150及び第2の回路160を含む。第1の回路150は、NMOS151を含む。第2の回路160は、ダイオードD1,D2を含む。
入力保護回路100Aでは、入力端子110と接続端子120との間に、PMOS140が設けられている。PMOS140は、入力端子110からの入力信号を入力する。
PMOS140は、入力端子110と接地端子115とに対して外部装置300が逆接続ではなく通常接続された場合には、PMOS140のゲート−ソース間電圧がPMOS140の閾値電圧Vth1以上となるように構成される。よって、外部装置300が入力端子110に通常接続された場合、PMOS140はオンとなる。この場合、入力端子110からの入力信号は、接続端子120を介して内部回路200へ伝達される。
一方、PMOS140は、入力端子110と接地端子115とに対して外部装置300が逆接続された場合、つまり入力端子110に逆極性の電圧が印加された場合、PMOS140のソース電圧は入力端子110への印加電圧と共に低下し、PMOS140のゲート−ソース間電圧が閾値電圧Vth1未満となるように構成される。よって、PMOS140がオフとなる。この場合、入力端子110からの入力信号は、接続端子120側へ出力されず、内部回路200へ伝達されない。
したがって、PMOS140により、内部回路200へ逆極性の電圧が印加されないように保護でき、内部回路200から入力端子110への逆流電流の発生も防止できる。
PMOS140のゲート−ソース間電圧は、PMOS140のゲートとソースとの間に接続される様々な回路の電圧により定まる。図2では、PMOS140のゲートとソースとの間にバイアス回路190の第1の回路150と第2の回路160とが接続されており、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、第1の回路150と第2の回路160との双方の電圧により定まる。入力保護回路100Aは、通常接続時に、第1の回路150及び第2の回路160の電圧の和、つまりバイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。入力保護回路100Aは、逆接続時に、PMOS140のソース、即ちNMOS151のゲートの電圧低下により、バイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上に維持できなくなる。
第1の回路150は、NMOS151を含む。第1の回路150の電圧は、任意に調整可能であり、例えばNMOS151の閾値電圧Vth2が調整可能である。第2の回路160は、1つ以上のダイオードD1,D2を含む。そのため、第2の回路160の電圧は、ダイオードD1,D2の順方向電圧の和である。第2の回路160の電圧は、任意に調整可能であり、例えばダイオードの数を調整することで調整可能である。したがって、入力保護回路100Aは、PMOS140のゲート−ソース間電圧を任意に調整可能である。
また、第1の回路150は、入力端子110からの電流を第2の回路160へ流さない。具体的には、第1の回路150のNMOS151は、入力端子110からの入力信号をゲートに入力する。ゲート−ソース間は基本的に絶縁されており、NMOS151のゲートを介して入力端子110からの電流は、第2の回路160へ流れない。一方、第1の回路150は、第1電源端子130を介して第1電源から電圧及び電流の供給を受け、第2の回路160へ電圧及び電流を出力する。したがって、入力端子110からの電流が第2の回路160へ供給されない為、入力保護回路100Aは、入力端子110の入力抵抗が低下することを抑制でき、入力端子110の高入力抵抗の特性を満たすことができる。したがって、バイアス回路190は、入力端子110からの電流を抵抗R1に出力せず、第1電源端子130からの電圧及び電流に基づいて電圧及び電流を抵抗R1に出力し得る。
次に、入力保護回路100Aの通常接続時の動作と逆接続時の動作との詳細について説明する。
通常接続とは、入力保護回路100Aの極性と外部装置300の極性とを合わせて入力保護回路100Aに外部装置300が接続されることである。逆接続とは、入力保護回路100Aの極性と外部装置300の極性とを逆にして入力保護回路100Aに外部装置300が接続されることである。したがって、通常接続では、入力保護回路100Aの入力端子110と外部装置300の出力端子とが接続され、入力保護回路100Aの接地端子115と外部装置300の接地端子とが接続される。逆接続では、入力保護回路100Aの入力端子110と外部装置300の接地端子とが接続され、入力保護回路100Aの接地端子115と外部装置300の出力端子とが接続される。
図3は、入力保護回路100Aに外部装置300が通常接続されたことを示す図である。図4は、入力保護回路100Aに外部装置300が逆接続されたことを示す図である。図3及び図4では、外部装置300として、5Vの入力信号を供給する電源装置を例示する。
図3及び図4では、抵抗R1の低電圧側のグランドと増幅器210のグランドとは共通であり、このノードが接地端子115となる。なお、抵抗R1の低電圧側のグランドと増幅器210のグランドとが異なるノードであり、それぞれ別の電位に接続されてもよい。また、入力保護回路100Aは、単電源にて構成されている為、通常接続時の入力信号は、正電圧(例えば5V)である。
通常接続時には、PMOS140のゲート−ソース間電圧が閾値電圧Vth1以上となると、PMOS140がオンしてPMOS140のドレイン−ソース間が低抵抗となり、入力端子110に印加された電圧(入力電圧)は、電圧低下することなく、接続端子120に伝達される。内部回路200に入力保護回路100Aによる入力保護機能が付加された状態でも、入力端子110の入力電圧≒接続端子120の端子電圧となり、入力端子110の入力電圧をそのまま内部回路200へ入力できる。
より具体的には、入力端子110に電圧が印加されて、PMOS140のドレイン−ソース間電圧が寄生ダイオードの順方向電圧以上となると、寄生ダイオードがオンし、PMOS140のソース電圧は徐々に上昇する。PMOS140の寄生ダイオードは、PMOS140のドレインからソースに向かう方向が順方向である。この寄生ダイオードがオンした時点では、PMOS140のソース電圧及びゲート電圧ともに0Vである。そのため、PMOS140はオフとなり、NMOS151及びダイオードD1,D2もオフとなる。
さらに、入力端子110の電圧が上昇し、PMOS140のソース電圧≧Vth1となるとPMOS140がオンし、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達される。また、
PMOS140のソース電圧≧((NMOS151の閾値電圧Vth2)+(ダイオードD1の順方向電圧)+(ダイオードD2の順方向電圧))
となると、抵抗R1へ電流が流れ始める。
抵抗R1へ電流が流れ始めると、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、((NMOS151の閾値電圧Vth2)+(ダイオードD1の順方向電圧)+(ダイオードD2の順方向電圧))の電圧に概ねクランプされる。このクランプ動作により、入力端子110への印加電圧が過大である場合にも、PMOS140のゲート−ソース間電圧は過剰に上昇することは無く、PMOS140のゲート−ソース間破壊が防止される。
また、通常接続時には、PMOS140のゲート最低電位は0Vである為、上記のようにPMOS140がオンするためにはPMOS140のソース電位がPMOS140の閾値電圧Vth1以上になることが必要である。PMOS140のソース電位は、入力端子110からPMOS140の寄生ダイオード(順方向)を介した電圧である。そのため、PMOS140がオンする際の入力端子110に印加される入力電圧は、[PMOS140の閾値電圧Vth1+PMOS140の寄生ダイオードの順方向電圧(例えば0.6V程度)]以上であることが必要となる。
一方、逆接続時では、接地端子115を基準に、入力端子110へ負電圧(例えば−5V)が印加される。つまり、逆接続時には、通常接続時とは逆極性の電圧が入力端子110に印加される。
逆接続時においてPMOS140がオフとなる条件は、接続端子120のノード電位(端子電圧)が抵抗R1の高電圧側のノード電位(PMOS140のゲート電位)に対してPMOS140の閾値電圧Vth1未満であるという電圧条件を満たすことである。この電圧条件を満たすとPMOS140がオフになる。
内部回路200の増幅器210の非反転入力端子は、接続端子120以外から電源供給される経路が無く高入力インピーダンス特性を有するため、非反転入力端子の電圧は、ほぼ0Vである。よって、接続端子120もほぼ0Vとなり、接続端子120と接続されたNMOS151のゲートと接地端子115との間に電位差が生じない。そのため、NMOS151のゲート−ソース間電圧は、NMOS151の閾値電圧Vth2には至らず、NMOS151はオフになる。よって、逆接続時には、PMOS140のゲートソース間電圧は、ほぼ0Vとなる為、PMOS140はオフとなり、内部回路200へ負電圧(例えば−5V)が印加されること無く保護される。またこの時に入力端子110から流れ出る電流はゼロであり、逆接続時においても入力端子110の高入力インピーダンス特性が維持される。
なお、仮に増幅器210の非反転入力端子から接続端子120を介してPMOS140に向かって過渡的に電流が多少流れても、増幅器210の高入力インピーダンス特性により直ぐに接続端子120の電圧は0Vとなる。以降は上記同様、PMOS140はオフとなり、内部回路200が保護される。
次に、入力保護回路100Aの具体的な構成について説明する。
第1電源端子130は、第1電源に接続される。第1電源は、第1の回路150に電圧及び電流を供給する。第1電源は、例えば、ICの内部電源であってもよいし、ICの内部電源とは別に設けられてもよい。第1電源は、バイアス回路190へバイアス用の電圧を供給するバイアス用電源として動作する。
PMOS140は、ドレインが入力端子110に接続され、ソース及びバックゲートが接続端子120及び第1の回路150のNMOS151のゲートに接続され、ゲートが第2の回路160の低電圧側及び抵抗R1の高電圧側に接続される。PMOS140は、ソースがバックゲートに接続される。PMOS140は、バックゲート(ソース)電圧とゲート電圧との電位差が閾値電圧Vth1以上である場合、オンになり、この電位差が閾値電圧Vth1未満である場合、オフになる。抵抗R1は、低電圧側が接地され、つまり接地端子115に接続される。PMOS140は外部装置300が通常接続された場合には、入力端子110の端子電圧に相当するドレイン電圧と、ソース電圧とが等しくなる。
第1の回路150は、PMOS140と接続端子120と第2の回路160に接続される。図2では、第1の回路150は、NMOS151である。NMOS151は、ゲートがPMOS140のソース及び接続端子120に接続され、ドレインが第1電源端子130に接続され、ソース及びバックゲートが第2の回路160の高電圧側に接続される。よって、NMOS151は、ソースフォロアを形成する。そのため、第1の回路150により降下する電圧は、PMOS140のソース電圧とNMOS151のソース電圧つまり第2の回路160に入力される電圧との差であり、NMOS151の閾値電圧Vth2である。
第2の回路160は、第1の回路150の低電圧側(図2ではNMOS151のソース)に高電圧側が接続され、PMOS140のゲート及び抵抗R1に低電圧側が接続される。図2では、第2の回路160は、ダイオードD1,D2を有する。ダイオードD1,D2及び抵抗R1は直列に接続される。なお、ダイオードの数は2つに限らず、1つでも3つ以上でもよい。
なお、第2の回路160は、ダイオード以外の素子で所定の電圧(バイアス電圧)の少なくとも一部を生成してもよい。例えば、PMOS140の閾値電圧Vth1が高く、所定の電圧としてより高い電圧の生成が要求される場合、ツェナダイオードが用いられてもよい。
このように、入力保護回路100Aは、入力端子110からの電流が第2の回路160へ供給されない為入力端子110において高入力抵抗の特性を有するとともに、内部回路200へ逆極性の電圧が印加されることを防止でき、内部回路200から入力端子110への逆流電流の流出を防止できる。
また、PMOS140のゲート−ソース間電圧は第1の回路150及び第2の回路160で生成される為、入力端子110への印加電圧が過大な場合に、PMOS140のゲート−ソース間電圧は所定以上に上昇することが無く、PMOS140のゲート−ソース間の破壊を防止できる。
図5は、入力保護回路100の第2構成例としての入力保護回路100Bを示す回路図である。図5では、図1又は図2に示した入力保護回路100の構成と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
入力保護回路100Bは、入力端子110、接続端子120、第1電源端子130、PMOS140、第1の回路150、第2の回路160、抵抗R1、第2電源端子170、及びNMOS180を備える。第1の回路150及び第2の回路160は、バイアス回路190に含まれる。第2構成例では、第1構成例に加えて、PMOS140のソースと接続端子120との間にNMOS180が設けられている。
第2電源端子170は、第2電源に接続される。第2電源は、NMOS180に電圧を供給する。第2電源は、例えば、ICの内部電源であってもよいし、ICの内部電源とは別に設けられてもよい。第2電源は、入力端子110へ高電圧が印加された場合の内部回路200へ入力される電圧を所定電圧以下とする入力クランプ用電源として動作する。
NMOS180は、ゲートが第2電源端子170に接続され、ソース及びバックゲートが接続端子120に接続され、ドレインがPMOS140のソース及びNMOS151のゲートに接続される。NMOS180は、例えば、高耐圧性能を有するHVNMOSとすることで過電圧保護の機能を加えた実施例である。
NMOS180のゲート−ソース間電圧がNMOS180の閾値電圧Vth3以上の範囲でNMOS180がオンとなる。NMOS180は、オン時にはドレイン及びソースがほぼ同じ電圧である。よって、入力端子110に入力された入力信号は、PMOS140、NMOS180及び接続端子120を介して増幅器210に伝達される。入力端子110に印加される電圧が上昇すると、NMOS180のドレイン電圧及びソース電圧が高くなり、NMOS180のゲート−ソース間電圧が閾値電圧Vth3未満となると、NMOS180のソース電圧はNMOS180のゲート電圧即ち第2電源端子170の電圧−Vth3にクランプされる。よって、入力端子110に入力された入力信号は、増幅器210に伝達されず、内部回路200に高電圧が印加されない。そのため、入力保護回路100Bは、高耐圧性能を有する。
このように、入力保護回路100Bは、入力保護回路100Aの機能に、過電圧保護の機能も加えて、高耐圧且つ高入力抵抗の特性を持つとともに、入力端子110への外部装置300の逆接続時に逆流電流が発生することを防止できる。これにより、入力保護回路100Bは、内部回路200を保護できる。
図6は、入力保護回路100の第3構成例としての入力保護回路100Cを示す回路図である。図6では、図1〜図5に示した入力保護回路100の構成と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
入力保護回路100Cは、入力端子110、接続端子120、PMOS140、第1の回路150、第2の回路160、抵抗R1、第2電源端子170、及びNMOS180を備える。第1の回路150及び第2の回路160は、バイアス回路190に含まれる。なお、第1構成例と同様に、第2電源端子170及びNMOS180は設けられなくてもよい。
図6では、第1の回路150は、演算増幅器152である。演算増幅器152は、非反転入力端子がPMOS140のソース及びNMOS180のドレインに接続され、反転入力端子及び出力端子が第2の回路160の高電圧側に接続される。よって、演算増幅器152は、ボルテージフォロアを形成し、非反転入力端子の電圧と反転入力端子の電圧とが等しくなる。よって、PMOS140のソース電圧と第1の回路150の出力の電圧(第2の回路160の入力の電圧)との差は、およそ0Vとなる。
また、演算増幅器152は、高入力インピーダンス特性を有する為、入力端子110からの電流を第2の回路160へ流さない。よって、入力端子110が高入力抵抗の特性を満たす。演算増幅器152は、例えばICの内部電源から電圧及び電流の供給を受け、演算増幅器152の出力端子から第2の回路160へ電圧及び電流を出力する。
図6では、第1の回路150ではPMOS140のソース電圧からの電圧降下がないことを加味して、入力保護回路100A,100Bよりも第2の回路160での電圧降下が大きくなるように、第2の回路160におけるダイオードの数が3つとなっている。なお、ダイオードの数はこれに限られない。これにより、入力保護回路100Cは、通常接続時に、第1の回路150及び第2の回路160の電圧の和、つまりPMOS140のゲート−ソース間電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。
したがって、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、図2等に示した第1構成例の入力保護回路100Aと同様に、入力保護回路100Cは、バイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。具体的には、入力端子110に電圧が印加されて、PMOS140のソース電圧が徐々に上昇し、PMOS140がオンすると、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、((ダイオードD1の順方向電圧)+(ダイオードD2の順方向電圧)+(ダイオードD3の順方向電圧))の電圧に概ねクランプされる。つまり、第1の回路150において電圧降下が発生しない為、第2の回路160において所定の電圧降下を実現する。PMOS140がオンすることで、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達される。
また、PMOS140のゲート−ソース間電圧は第1の回路150及び第2の回路160で生成される為、入力端子110への印加電圧が過大な場合に、PMOS140のゲート−ソース間電圧は所定以上に上昇することが無く、PMOS140のゲート−ソース間の破壊を防止できる。
一方、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合、図2等に示した第1構成例の入力保護回路100Aと同様に、入力保護回路100Cは、バイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持する。つまり、内部回路200の増幅器210の非反転入力端子は、増幅器内部より電源供給される経路が無く高入力インピーダンス特性を有するため、接続端子120の電圧は、ほぼ0Vとなる。そのため、接続端子120とNMOS180を介して接続された演算増幅器152の非反転入力端子と、接地端子115と、の間に電位差が生じない。よって、逆接続時には、PMOS140のゲートソース間電圧は、ほぼ0Vとなり、PMOS140はオフとなり、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達されず、内部回路200が保護される。
このように、入力保護回路100Cは、他の構成例と同様に、高耐圧且つ高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子110への外部装置300の逆接続時に逆流電流が発生することを防止できる。
図7は、入力保護回路100の第4構成例としての入力保護回路100Dを示す回路図である。図7では、図1〜図6に示した入力保護回路100の構成と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
入力保護回路100Dは、入力端子110、接続端子120、第1電源端子130、PMOS140、第1の回路150、第2の回路160、抵抗R1、第2電源端子170、及びNMOS180を備える。第1の回路150及び第2の回路160は、バイアス回路190に含まれる。なお、第1構成例と同様に、第2電源端子170及びNMOS180は設けられなくてもよい。
図7では、第1の回路150は、PMOS153及び演算増幅器154を有する。PMOS153は、ゲートが演算増幅器154の出力端子に接続され、ソースが第1電源端子130に接続され、ドレインが演算増幅器154の非反転入力端子及び第2の回路160の高電圧側に接続される。演算増幅器154は、非反転入力端子がPMOS153のドレイン及び第2の回路160の高電圧側に接続され、反転入力端子がPMOS140のソース及びNMOS180のドレインに接続される。また、PMOS153は、演算増幅器154の出力電流の電流駆動能力を増大できる。
第1の回路150は、上述した入力保護回路100Cにおけるボルテージフォロアと同様の動作を行う。よって、演算増幅器154の反転入力端子と非反転入力端子との電圧の差、つまりPMOS140のソース電圧と第1の回路150の出力の電圧との差は、およそ0Vとなる。
また、演算増幅器154の反転入力端子は、高入力インピーダンス特性を有する為、入力端子110からの電流を第2の回路160へ流さない。よって、入力端子110が高入力抵抗の特性を満たす。PMOS153は、ソースに例えばICの内部電源から電圧及び電流の供給を受け、ドレインから第2の回路160へ電圧及び電流を出力する。PMOS153は、オンになると、第1電源端子130に接続された第1電源からの電流をソース−ドレイン間に流し、第2の回路160へ出力する。
図7では、第1の回路150はPMOS140のソース電圧からの電圧降下がないことを加味して、入力保護回路100A,100Bよりも第2の回路160での電圧降下が大きくなるように、第2の回路160におけるダイオードの数が3つとなっている。なお、ダイオードの数はこれに限られない。これにより、入力保護回路100Dは、通常接続時に、第1の回路150及び第2の回路160の電圧の和、つまりPMOS140のゲート−ソース間電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。
したがって、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、図2等に示した第1構成例の入力保護回路100Aと同様に、入力保護回路100Dは、バイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。具体的には、入力端子110に電圧が印加されて、PMOS140のソース電圧が徐々に上昇し、PMOS140がオンすると、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、((ダイオードD1の順方向電圧)+(ダイオードD2の順方向電圧)+(ダイオードD3の順方向電圧))の電圧に概ねクランプされる。
この結果、入力端子110への印加電圧が過大な場合に、PMOS140のゲート−ソース間電圧は所定以上に上昇することが無く、PMOS140のゲート−ソース間の破壊を防止できる。そして、PMOS140がオンすることで、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達される。
また、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合、図2等に示した第1構成例の入力保護回路100Aと同様に、入力保護回路100Dは、バイアス回路190の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持する。つまり、内部回路200の増幅器210の非反転入力端子は、高入力インピーダンス特性を有する為、増幅器210の非反転入力端子に接続された接続端子120の電圧は、ほぼ0Vとなる。そのため、接続端子120とNMOS180を介して接続された演算増幅器154の反転入力端子と、接地端子115と、の間に電位差が生じない。よって、逆接続時には、PMOS140のゲートソース間電圧は、ほぼ0Vとなり、PMOS140はオフとなり、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達されず、内部回路200が保護される。
このように、入力保護回路100Dは、他の構成例と同様に、高耐圧且つ高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子110への外部装置300の逆接続時に逆流電流が発生することを防止し、入力保護回路自身も過大入力電圧から保護できる。
上述した入力保護回路100の第1構成例〜第4構成例は一例である。他にも、入力端子110からの微小電流を削減する種々の構成を有し、高耐圧と高入力抵抗と内部回路200から入力端子110への逆流防止が可能な入力保護回路100に本実施形態を適用できる。
以上のように、本実施形態の入力保護回路100は、ICの内部回路200に含まれる増幅器210(所定の回路の一例)の入力を保護する。入力保護回路100は、入力端子110と、接続端子120と、PMOS140(第1のトランジスタの一例)と、バイアス回路190と、接地端子115(基準端子の一例)と、を備える。入力端子110は、入力信号を入力する。接続端子120は、増幅器210に接続される。PMOS140は、入力端子110にドレインが接続され、接続端子120にソースが接続される。バイアス回路190は、PMOS140のゲート及びソースに接続され、第1電源から電流が供給され、所定の電圧を出力する。接地端子115は、バイアス回路190の低電圧側に接続される。バイアス回路190は、入力端子110及び接地端子115に外部装置300が通常接続された場合、PMOS140のゲートとソースとの間の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持する。バイアス回路190は、入力端子110及び接地端子115に外部装置300が逆接続された場合、PMOS140のゲートとソースとの間の電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持する。
これにより、入力保護回路100は、バイアス回路190が第1電源から電流が供給され、入力端子110からの電流経路が無く、バイアス回路190において入力端子110からの電流が流れることを防止できる。よって、入力保護回路100は、入力端子110において高入力抵抗の特性を有する。
また、入力保護回路100は、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、バイアス回路190において所定の電圧の電圧降下をさせることで、PMOS140のゲート−ソース間電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持でき、PMOS140をオンの状態に維持できる。よって、入力端子110に通常の極性の電圧が入力された場合にはPMOS140がオンとなり、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達される。
一方、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合には、入力端子110に逆極性の電圧(例えば−5V)が印加されても、接続端子120の電圧がほぼ0Vとなるため、接続端子120と接地端子115との間の電圧がほぼ0Vとなる。そのため、PMOS140のゲート−ソース間電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1未満に維持でき、PMOS140がオフになる。したがって、入力端子110に印加された電圧が接続端子120に伝達されず、接続端子120に接続された内部回路200を保護できると共に、入力端子110への逆極性電圧の印加時にPMOS140を介して逆流電流が発生することを防止できる。
このようにして、入力保護回路100は、接続端子120に接続された内部回路200を保護できる。
また、入力保護回路100は、入力端子110からバイアス回路190へ電流が流れることを抑制できる為、PMOS140のドレインとソースとの間に電位差が生じず、入力端子110に印加された電圧に対して接続端子120に伝達される電圧に誤差が発生することを抑制できる。よって、高精度に電圧を検出する用途や電圧増幅の用途に有益である。また、入力保護回路100は、微小電流が暗電流となって入力端子110に接続される機器(例えば車載バッテリ)が劣化することを抑制できる。
また、バイアス回路190は、第1の回路150及び第2の回路160を備えてよい。第1の回路150は、PMOS140と第2の回路160とに接続され、第1電源から電流が供給されてよい。第2の回路160は、PMOS140のゲートに接続されてよい。
また、入力保護回路100のバイアス回路190は、PMOS140のソース電圧を基準とした所定の電圧範囲内でバイアス電圧を生成する。バイアス回路190にて生成されるバイアス電圧は、例えばNMOS151の閾値電圧Vth2とダイオードD1及びD2の順方向電圧の和というように、PMOS140の閾値電圧Vth1以上、且つPMOS140のゲート−ソース間の破壊電圧未満を上限とした電圧に設定される。
これにより、PMOS140のゲート−ソース間へ印加される電圧が過大となることを防止できる。PMOS140のゲート−ソース間電圧は、バイアス回路190の第1の回路150及び第2の回路160で生成され、入力端子110への印加電圧が過大な場合に、PMOS140のゲート−ソース間電圧は所定の電圧以上に上昇することは無い。よって、PMOS140のゲート−ソース間への過大電圧印加による素子破壊を防止できる。
これにより、入力保護回路100は、第1の回路150が第1電源から電流を供給され、入力端子110からの電流を第2の回路160へ流さない為、第2の回路160において入力端子110からの微小電流が流れることを防止できる。よって、入力保護回路100は、入力端子110において高入力抵抗の特性を有する。また、第2の回路として様々な回路や素子を設けることで、所望の電圧降下の少なくとも一部を行わせることができる。
また、第1の回路150は、ソースフォロアを構成するNMOS151を含んでよい。NMOS151は、第1電源が接続される第1電源端子130(第1の電源端子の一例)にドレインが接続され、第2の回路160の高電圧側にソースが接続され、PMOS140のソースにゲートが接続されてよい。NMOS151は、第1電源からの電流を第2の回路160へ出力してよい。
これにより、入力保護回路100は、NMOS151を用いることで、NMOS151のゲートを介して入力端子110からの電流を第2の回路160へ出力しない為、入力端子110における高入力抵抗を満足できる。
また、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、NMOS151のゲート−ソース間電圧はNMOS151の閾値電圧Vth2以上となり、NMOS151がオンとなる。この場合、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、NMOS151の閾値電圧Vth2と第2の回路160により発生する電圧との和でPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持でき、PMOS140はオンになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達される。
また、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合、入力端子110に逆極性の電圧(例えば−5V)が印加されても、接続端子120の電圧がほぼ0Vとなるため、接続端子120と接地端子115との間の電圧もほぼ0Vとなる。そのため、NMOS151のゲート−ソース間電圧がNMOS151の閾値電圧Vth2未満となり、NMOS151がオフとなる。この場合、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、PMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持でき、PMOS140はオフになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達されない。
また、第1の回路150は、ボルテージフォロアを構成する演算増幅器152(第1の演算増幅器の一例)を含んでよい。演算増幅器152は、非反転入力端子がPMOS140のソースに接続され、反転入力端子及び出力端子が第2の回路160の高電圧側に接続されてよい。演算増幅器152は、例えばICの内部電源(第1の電源の一例)から電流が供給され、第2の回路160へ所定の電圧を出力してよい。
これにより、入力保護回路100は、演算増幅器152を用いることで、高入力抵抗の特性を有する。したがって、入力保護回路100は、演算増幅器152を介して入力端子110からの電流を第2の回路160へ出力せず、ICの内部電源から電流を受けて第2の回路160へ電圧を出力することで、入力端子110における高入力抵抗を容易に実現できる。
また、入力保護回路100は、演算増幅器152がボルテージフォロアを構成することで、入力端子110の電圧に対応する演算増幅器152の非反転入力端子の電圧と、反転入力端子の電圧と、を同じ電圧にできる。第2の回路160は、ダイオード等により所定の電圧の電圧降下を生成する。
また、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、PMOS140のゲート−ソース間電圧を、第2の回路160の電圧でPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持でき、PMOS140はオンになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達される。
また、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合、入力端子110に逆極性の電圧(例えば−5V)が印加されても、接続端子120の電圧がほぼ0Vとなるため、演算増幅器152の非反転入力端子と接地端子115との間の電圧がほぼ0Vとなる。そのため、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、PMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持でき、PMOS140はオフになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達されない。
また、第1の回路150は、演算増幅器154(第2の演算増幅器の一例)と、PMOS153(第3のトランジスタの一例)と、を含んでよい。演算増幅器154は、反転入力端子がPMOS140のソースに接続され、非反転入力端子が第2の回路160の高電圧側に接続されてよい。PMOS153は、演算増幅器154の出力端子にゲートが接続され、第1電源端子130にソースが接続され、第2の回路160の高電圧側及び演算増幅器154の非反転入力端子にドレインが接続されてよい。PMOS153は、第1電源から電流が供給され、第2の回路160へ所定の電圧を出力してよい。
これにより、入力保護回路100は、PMOS153と演算増幅器154とが上記のように接続された場合、演算増幅器154が高入力抵抗の特性を有する為、演算増幅器154を介して入力端子110からの電流を第2の回路160へ出力せず、第1電源端子130に接続された第1電源から電流を受けて、第2の回路160へ所定の電圧を出力する。したがって、入力保護回路100は、入力端子110における高入力抵抗を容易に実現できる。
また、入力保護回路100は、演算増幅器152がボルテージフォロアの場合と同様に、入力端子110の電圧に対応する演算増幅器154の反転入力端子の電圧と、非反転入力端子の電圧と、を同じ電圧にできる。第2の回路160は、ダイオード等により所定の電圧の電圧降下を実現する。
また、入力端子110に外部装置300が通常接続された場合、PMOS140のゲート−ソース間電圧を、第2の回路160の電圧でPMOS140の閾値電圧Vth1以上の電圧に維持でき、PMOS140はオンになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達される。
また、入力端子110に外部装置300が逆接続された場合、入力端子110に逆極性の電圧(例えば−5V)が印加されても、接続端子120の電圧がほぼ0Vとなるため、演算増幅器154の反転入力端子と接地端子115との間の電圧がほぼ0Vとなる。そのため、PMOS140のゲート−ソース間電圧は、PMOS140の閾値電圧Vth1未満の電圧に維持でき、PMOS140はオフになる。したがって、入力信号が接続端子120へ伝達されない。
また、第2の回路160は、第1の回路150から接地端子115(グランド)に向かう方向を順方向とする1つ以上のダイオードD1,D2を含んでよい。
これにより、入力保護回路100は、ダイオードを用いて容易に、PMOS140のゲート−ソース間電圧をPMOS140の閾値電圧Vth1以上に維持できる。
また、入力保護回路は、NMOS180(第4のトランジスタの一例)を含んでよい。
NMOS180は、PMOS140のソースにドレインが接続され、第2電源に接続される第2電源端子170(第2の電源端子の一例)にゲートが接続され、接続端子120にソースが接続されてよい。
これにより、入力保護回路100は、入力端子110に通常の電圧の(過電圧でない)信号が入力された場合、NMOS180のゲート−ソース間電圧は、NMOS180の閾値電圧Vth3以上となり、NMOS180がオンとなる。よって、入力端子110に入力された入力信号は、PMOS140、NMOS180及び接続端子120を介して増幅器210に伝達される。
一方、入力端子110に過電圧の信号が入力された場合、NMOS180のゲート−ソース間電圧は、NMOS180の閾値電圧Vth3未満となり、NMOS180のソース電圧は、(NMOS180のゲート電圧−閾値電圧Vth3)にクランプされる。よって、入力端子110に入力された入力信号は、増幅器210に伝達されない。この結果、入力保護回路100は、入力端子110に過電圧が入力されても、増幅器210を保護できる。
以上、図面を参照して本開示に係る入力保護回路の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、各トランジスタがPMOS又はNMOSにて生成されることを例示したが、これに限られない。実施形態の機能を実現できれば、PMOSがNMOSでもよく、NMOSがPMOSでもよく、その他のトランジスタで構成されてもよい。
上記実施形態では、入力保護回路100が接地電位を基準とした単電源で構成されることを例示したが、両電源で構成されてもよい。この場合、例えば、単電源としての入力保護回路100の接地端子115が両電源としての入力保護回路100の最低電圧の端子に対応するようにされる。
上記実施形態では、内部回路200に入力保護回路100が含まれ、入力保護回路100の接地端子115と内部回路200の接地端子とが共通であることを記載したが、これに限られない。入力保護回路100の接地端子115と内部回路200の接地端子とが別個に設けられてよい。この場合、内部回路200が入力保護回路100に含まれても含まれなくてもよい。
本開示は、入力端子において高入力抵抗の特性を有するとともに、入力端子への逆極性電圧の印加時に逆流電流が発生することを防止できる入力保護回路等に有用である。
100,100A,100B,100C,100D 入力保護回路
110 入力端子
120 接続端子
130 第1電源端子
140 PMOS
150 第1の回路
151 NMOS
152 演算増幅器
153 PMOS
154 演算増幅器
160 第2の回路
170 第2電源端子
180 NMOS
190 バイアス回路
200 内部回路
210 増幅器
D1,D2,D3 ダイオード
R1 抵抗

Claims (8)

  1. 所定の回路の入力を保護する入力保護回路であって、
    入力信号を入力する入力端子と、
    前記所定の回路に接続される接続端子と、
    前記入力端子にドレインが接続され、前記接続端子にソースが接続される第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタのゲート及びソースに接続され、第1の電源から電流が供給され、所定の電圧を出力するバイアス回路と、
    前記バイアス回路の低電圧側に接続される基準端子と、
    を備え、
    前記バイアス回路は、
    前記入力端子及び前記基準端子に外部装置が通常接続された場合、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧以上の電圧に維持し、
    前記入力端子及び前記基準端子に前記外部装置が逆接続された場合、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧未満の電圧に維持する、
    入力保護回路。
  2. 前記バイアス回路は、
    前記入力端子及び前記基準端子に前記外部装置が通常接続された場合に、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧以上の電圧に維持し、
    前記入力端子へ印加される電圧がある一定の電圧以上の場合に前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧をクランプし、
    一方で、前記入力端子及び前記基準端子に前記外部装置が逆接続された場合、前記第1のトランジスタのゲートとソースとの間の電圧を前記第1のトランジスタの閾値電圧未満の電圧に維持する、
    請求項1に記載の入力保護回路。
  3. 前記バイアス回路は、第1の回路及び第2の回路を備え、
    前記第1の回路は、前記第1のトランジスタのソースと前記第2の回路の高電圧側とに接続され、前記第1の電源から電流が供給され、
    前記第2の回路の低電圧側は、前記第1のトランジスタのゲートに接続される、
    請求項1又は2に記載の入力保護回路。
  4. 前記第1の回路は、ソースフォロアを構成する第2のトランジスタを含み、
    前記第2のトランジスタは、前記第1の電源が接続される第1の電源端子にドレインが接続され、前記第2の回路の高電圧側にソースが接続され、前記第1のトランジスタのソースにゲートが接続され、前記第1の電源からの電流を前記第2の回路へ出力する、
    請求項3に記載の入力保護回路。
  5. 前記第1の回路は、ボルテージフォロアを構成する第1の演算増幅器を含み、
    前記第1の演算増幅器は、非反転入力端子が前記第1のトランジスタのソースに接続され、反転入力端子及び出力端子が前記第2の回路の高電圧側に接続され、前記第1の電源から電流が供給され、前記第2の回路へ前記所定の電圧を出力する、
    請求項3に記載の入力保護回路。
  6. 前記第1の回路は、第2の演算増幅器と、第3のトランジスタと、を含み、
    前記第2の演算増幅器は、反転入力端子が前記第1のトランジスタのソースに接続され、非反転入力端子が前記第2の回路の高電圧側に接続され、
    前記第3のトランジスタは、前記第2の演算増幅器の出力端子にゲートが接続され、前記第1の電源が接続される第1の電源端子にソースが接続され、前記第2の回路の高電圧側及び前記第2の演算増幅器の非反転入力端子にドレインが接続され、前記第1の電源から電流が供給され、前記第2の回路へ前記所定の電圧を出力する、
    請求項3に記載の入力保護回路。
  7. 前記第2の回路は、前記第1の回路から前記第1のトランジスタのゲートに向かう方向を順方向とする1つ以上のダイオードを含む、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の入力保護回路。
  8. 第4のトランジスタ、を更に含み、
    前記第4のトランジスタは、前記第1のトランジスタのソースにドレインが接続され、第2の電源に接続される第2の電源端子にゲートが接続され、前記接続端子にソースが接続される、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の入力保護回路。
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