JP2021096627A - 対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法 - Google Patents

対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】赤外線センサを用いて、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して職員等に報知する対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法を提供すること。【解決手段】ベッド1周辺に設定された対象エリア10を分割してなる複数の個別領域に対応してサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサ20と、状態として対象者の存否及び姿勢を判断する状態判断手段30と、判断した状態を報知する報知手段40とを備え、赤外線センサ20として、ベッド1上の温度を計測する上部赤外線センサ21と、ベッド1の側方かつベッド1の上面よりも下の温度を計測する下部赤外線センサ22とを有し、状態判断手段30は、測定された個別領域の温度に基づいて、対象者の代表的な状態である基本状態と、基本状態から次の基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、報知手段40は、対象者の中途状態を報知する。【選択図】図5

Description

本発明は、ベッド周辺に設定された対象エリアにおける対象者の状態を検知する対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法に関する。
入院患者や介護施設の入所者等(以下「対象者」という。)の中には、ベッドからの転落や、離床後の転倒、又は徘徊等の虞のある者がいる。そこで、対象者がベッドに居るか否かを判断する装置や、離床を検知する装置が提案されている。
例えば特許文献1には、ベッドの上方から下方に向けて2次元的に第1の温度分布を測定する第1の2次元温度分布センサ及びベッドの側方から水平に向けて2次元的に第2の温度分布を測定する第2の2次元温度分布センサを有する温度分布検出部と、第1及び第2の2次元温度分布センサが検出した第1及び第2の温度分布から、夫々、人体を示す温度領域を抽出する抽出部と、第1の温度分布の人体温度領域と第2の温度分布の人体温度領域とから、人体の立位、座位又は臥位を判定する判定部とを有する見守り支援装置が開示されている。この特許文献1には、ベッド上の荷重を荷重センサで検出し、検出した荷重からベッド上の人の体重及び重心位置を算出し、算出結果に基づいて離床を検知する離床センサも記載されている。
また、特許文献2には、複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配列された赤外線アレイセンサ基板を有して、所定領域における温度分布を示すデータを熱画像情報として取得する熱画像情報取得部と、熱画像情報取得部によって取得された熱画像情報に基づいて、見守り対象者の起き出し挙動の判断をする起き出し挙動判断部とを備え、熱画像情報取得部は、天井よりも下方となる位置での配置であって、短辺側に背を向けて起き上がった見守り対象者の背部および両腕部を後ろ側から捉えて熱画像情報を取得するように配置され、見守り対象者の起き出し挙動を検知する見守りシステムが開示されている。この特許文献2には、ドップラーセンサや重量センサを用いて見守り対象者の在床状態を判定する在床判定手段も記載されている。
特開2014−106636号公報 特許第6582305号公報
対象者の転落、転倒、徘徊等といったアクシデントを低減するためには、対象者がアクシデントを起こしそうな状態にあることをできるだけ早い段階で検知して職員等に報せることが考えられる。
しかし、特許文献1の見守り支援装置は、人の姿勢判定に用いる2次元温度分布センサとは別に、離床を検知するための荷重センサを設けているため、判定アルゴリズムが複雑となり迅速性に欠ける。
また、特許文献2の見守りシステムは、起き出し挙動を検知する赤外アレイセンサ基板とは別に、在床状態を判定するためドップラーセンサや重量センサを設けているため、やはり判定アルゴリズムが複雑となり迅速性に欠ける。
また、特許文献1、2のように方式の異なるセンサを用いる場合は、設置が煩雑になりやすい。
また、離床や端座位を検知するセンサとしては、スイッチ式センサマットが公知であるが、離床センサマットや端座位センサマットは、対象者がセンサマットに接触しなければ検知できず、状態が確定した後の事後の検知となるため、迅速性に欠ける。
そこで本発明は、赤外線センサを用いて、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して職員等に報知する対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の対象者状態検知装置は、ベッド1周辺に設定された対象エリア10における対象者の状態を検知する対象者状態検知装置であって、対象エリア10を分割してなる複数の個別領域の温度を同時に測定するため個別領域に対応して複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサ20と、状態として対象者の存否及び姿勢を判断する状態判断手段30と、判断した対象者の状態を報知する報知手段40とを備え、赤外線センサ20として、ベッド1上に設定された対象エリア10における個別領域の温度を計測する上部赤外線センサ21と、ベッド1の側方かつベッド1の上面よりも下に設定された対象エリア10における個別領域の温度を計測する下部赤外線センサ22とを有し、状態判断手段30は、上部赤外線センサ21及び下部赤外線センサ22によって測定された個別領域の温度に基づいて、対象者の代表的な状態である基本状態と、基本状態から次の基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、報知手段40は、対象者の中途状態を報知することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の対象者状態検知装置において、状態判断手段30は、個別領域を赤外線センサ20によって測定された温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて基本状態と中途状態を判断することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の対象者状態検知装置において、状態判断手段30は、基本状態毎及び中途状態毎に設定された、閾値以上となる個別領域の予定位置と閾値未満となる個別領域の予定位置とからなる分布パターンを記憶し、区分結果を分布パターンと照合して基本状態と中途状態を判断することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項2又は請求項3に記載の対象者状態検知装置において、状態判断手段30は、所定の個別領域における区分結果の変化を中途状態の判断に用いることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の対象者状態検知装置において、状態判断手段30は、対象者の状態として、ベッド1の傍で倒れた姿勢を判断可能であり、倒れた姿勢が、ベッド1からの転落によるものか、床面での転倒によるものかを、倒れた姿勢の前の基本状態に基づいて判別して報知することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の対象者状態検知装置において、上部赤外線センサ21は、ベッド1の先端においてベッド1の上面よりも上方の位置で、レンズを水平よりも所定角度斜め下方に向けて設置されることを特徴とする。
請求項7記載の本発明の対象者状態検知方法は、ベッド1周辺に設定された対象エリア10における対象者の状態を検知する対象者状態検知方法であって、対象エリア10を、ベッド1上と、ベッド1の側方かつベッド1の上面よりも下に設定し、対象エリア10を複数の個別領域に分割し、個別領域に対応させて複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサ20を用いて、ベッド1上に設定した対象エリア10における個別領域の温度と、ベッド1の側方かつベッド1の上面よりも下に設定した対象エリア10における個別領域の温度を同時に測定し、測定した個別領域の温度に基づいて、対象者の代表的な状態である基本状態と、基本状態から次の基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、対象者の中途状態にあると判断したときに報知することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の対象者状態検知方法において、個別領域を赤外線センサ20によって測定した温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて基本状態と中途状態を判断することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項8に記載の対象者状態検知方法において、閾値以上となる個別領域の予定位置と閾値未満となる個別領域の予定位置とからなる分布パターンを基本状態毎及び中途状態毎に設定し、区分結果を分布パターンと照合して基本状態と中途状態を判断することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項8又は請求項9に記載の対象者状態検知方法において、所定の個別領域における区分結果の変化を中途状態の判断に用いることを特徴とする。
本発明によれば、赤外線センサを用いて、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して職員等に報知することができる。
本発明の一実施例による対象者状態検知装置を適用するベッドを示す図 同対象エリアを示す図 同対象者状態検知装置のブロック図 同対象者の基本状態の判断に用いる分布パターンを示す図 同対象者の中途状態の判断に用いる分布パターンを示す図 同対象者状態検知装置の処理フロー 同対象者の寝返り検知を示す図 同赤外線センサの他の配置例を示す図
本発明の第1の実施の形態による対象者状態検知装置は、ベッド周辺に設定された対象エリアにおける対象者の状態を検知する対象者状態検知装置であって、対象エリアを分割してなる複数の個別領域の温度を同時に測定するため個別領域に対応して複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサと、状態として対象者の存否及び姿勢を判断する状態判断手段と、判断した対象者の状態を報知する報知手段とを備え、赤外線センサとして、ベッド上に設定された対象エリアにおける個別領域の温度を計測する上部赤外線センサと、ベッドの側方かつベッドの上面よりも下に設定された対象エリアにおける個別領域の温度を計測する下部赤外線センサとを有し、状態判断手段は、上部赤外線センサ及び下部赤外線センサによって測定された個別領域の温度に基づいて、対象者の代表的な状態である基本状態と、基本状態から次の基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、報知手段は、対象者の中途状態を報知するものである。
本実施の形態によれば、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して職員等に報知することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による対象者状態検知装置において、状態判断手段は、個別領域を赤外線センサによって測定された温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて基本状態と中途状態を判断するものである。
本実施の形態によれば、比較的シンプルなアルゴリズムで対象者の状態を迅速に検知することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による対象者状態検知装置において、状態判断手段は、基本状態毎及び中途状態毎に設定された、閾値以上となる個別領域の予定位置と閾値未満となる個別領域の予定位置とからなる分布パターンを記憶し、区分結果を分布パターンと照合して基本状態と中途状態を判断するものである。
本実施の形態によれば、より迅速に対象者の状態を検知することができる。
本発明の第4の実施の形態は、第2又は第3の実施の形態による対象者状態検知装置において、状態判断手段は、所定の個別領域における区分結果の変化を中途状態の判断に用いるものである。
本実施の形態によれば、より精度よく対象者の状態を検知することができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれか一つの実施の形態による対象者状態検知装置において、状態判断手段は、対象者の状態として、ベッドの傍で倒れた姿勢を判断可能であり、倒れた姿勢が、ベッドからの転落によるものか、床面での転倒によるものかを、倒れた姿勢の前の基本状態に基づいて判別して報知するものである。
本実施の形態によれば、転落と転倒を判別して報知することで、職員等は適切な処置をとりやすくなる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5のいずれか一つの実施の形態による対象者状態検知装置において、上部赤外線センサは、ベッドの先端においてベッドの上面よりも上方の位置で、レンズを水平よりも所定角度斜め下方に向けて設置されるものである。
本実施の形態によれば、上部赤外線センサがベッドの後端の向こう側にある物体の温度を取得してしまう可能性を低減できる。
本発明の第7の実施の形態による対象者状態検知方法は、ベッド周辺に設定された対象エリアにおける対象者の状態を検知する対象者状態検知方法であって、対象エリアを、ベッド上と、ベッドの側方かつベッドの上面よりも下に設定し、対象エリアを複数の個別領域に分割し、個別領域に対応させて複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサを用いて、ベッド上に設定した対象エリアにおける個別領域の温度と、ベッドの側方かつベッドの上面よりも下に設定した対象エリアにおける個別領域の温度を同時に測定し、測定した個別領域の温度に基づいて、対象者の代表的な状態である基本状態と、基本状態から次の基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、対象者の中途状態にあると判断したときに報知するものである。
本実施の形態によれば、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して職員等に報知することができる。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による対象者状態検知方法において、個別領域を赤外線センサによって測定した温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて基本状態と中途状態を判断するものである。
本実施の形態によれば、比較的シンプルなアルゴリズムで対象者の状態を迅速に検知することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による対象者状態検知方法において、閾値以上となる個別領域の予定位置と閾値未満となる個別領域の予定位置とからなる分布パターンを基本状態毎及び中途状態毎に設定し、区分結果を分布パターンと照合して基本状態と中途状態を判断するものである。
本実施の形態によれば、より迅速に対象者の状態を検知することができる。
本発明の第10の実施の形態は、第8又は第9の実施の形態による対象者状態検知方法において、所定の個別領域における区分結果の変化を中途状態の判断に用いるものである。
本実施の形態によれば、より精度よく対象者の状態を検知することができる。
以下、本発明の一実施例による対象者状態検知装置及び対象者状態検知方法について説明する。
図1は本実施例による対象者状態検知装置を適用するベッドを示す図、図2は対象エリアを示す図、図3は対象者状態検知装置のブロック図である。
ベッド1の先端1a側にはヘッドボード2が配置されている。また、ベッド1の後端1b及び一方の側端(左端)1cには転落防止用の柵(図示無し)が設けられている。このため対象者は、他方の側端(右端)1d側からベッド1に出入りする。対象者は、ベッド1において、頭を先端1a側、足を後端1b側として就寝する。ヘッドボード2の上部はベッド1の上面よりも上方に位置し、ヘッドボード2の脚2Aはベッド1の側端1c、1dよりも側方に位置している。
対象者状態検知装置は、ベッド1周辺に設定された対象エリア10における対象者の存否及び姿勢を対象者の状態として検知し、検知した対象者の状態を職員等に報知する。
対象エリア10は、二箇所に設定されている。一箇所はベッド1上に設定された上部対象エリア11、もう一箇所はベッド1の他方の側端1dの側方かつベッド1の上面よりも下に設定された下部対象エリア12である。上部対象エリア11の範囲は、横方向はベッド1の一方の側端1cから他方の側端1dまで、高さ方向はベッド1の上面から凡そ対象者の座高の高さまでとしている。下部対象エリア12の範囲は、横方向はベッド1の他方の側端1dから約1m横まで、高さ方向は床面から凡そベッド1の上面までとしている。
対象者状態検知装置は、対象エリア10を複数の個別領域に分割する。本実施例では、図2に示すように、上部対象エリア11と下部対象エリア12を、それぞれ、4マス×4マスに16分割している。なお、以降の説明の便宜のため、図2においては個別領域ごとにアルファベットを付している。
図3に示すように、対象者状態検知装置は、対象エリア10の温度を測定する赤外線センサ20と、対象エリア10における対象者の状態を判断する状態判断手段30と、対象者の状態を報知する報知手段40と、ベッド1が置かれた部屋の室温を測定する室温センサ50を備える。
赤外線センサ20は、物体から放射される赤外線を利用して温度を測定する。赤外線センサ20には、各対象エリア10における16個の個別領域の温度を同時に測定するため、個別領域に対応して16個のサーモパイル素子がマトリックス状に配置されている。赤外線センサ20は、例えば50msecといった一定の時間単位(フレーム)ごとに温度を測定して出力する。
赤外線センサ20は、図1に示すように、ヘッドボード2の上部中央と脚2A下部に配置されている。赤外線センサ20のレンズはベッド1の後端1b方向に向けられている。
ヘッドボード2の上部中央に設けられた赤外線センサ20である上部赤外線センサ21は、上部対象エリア11における個別領域A〜Pの温度を計測する。上部赤外線センサ21は、レンズを水平よりも所定角度斜め下方に傾けて設置することが好ましい。これにより、上部赤外線センサ21がベッド1の後端1bよりも向こう側にある物体の温度を取得してしまう可能性を低減できる。
ベッド1の他方の側端1d側においてヘッドボード2の脚2Aの下部に設けられた赤外線センサ20である下部赤外線センサ22は、下部対象エリア12における個別領域Q〜Z、α〜ζの温度を計測する。下部赤外線センサ22は、その取付位置がベッド1の他方の側端1dと近い場合は、レンズを水平にベッド1から離れる方向に所定角度横に向けて設置することが好ましい。これにより、下部対象エリア12のうちベッド1から比較的遠い位置にある個別領域についても確実に温度を測定できる。
状態判断手段30は、温度取得部31、閾値設定部32、区分部33、判断部34、及び記憶部35を備える。
温度取得部31は、赤外線センサ20が測定した個別領域の温度と、室温センサ50が測定した室温を取得する。
閾値設定部32は、各個別領域について、人体温度が存在するか否かの基準となる閾値を、室温と個別領域の温度に基づいて設定する。
区分部33は、個別領域の温度を閾値と比較することにより、各個別領域を、温度が閾値以上すなわち人体温度が存在する個別領域である第一の個別領域か、温度が閾値未満すなわち人体温度が存在しない個別領域である第二の個別領域に区分する。
記憶部35には、対象者の状態を判断する基準として設定された分布パターンが記憶されている。分布パターンは、第一の個別領域の予定位置と第二の個別領域の予定位置からなる。
判断部34は、区分部33による区分結果と、記憶部35に記憶されている分布パターンに基づいて、対象者の状態を判断する。
図4は対象者の基本状態の判断に用いる分布パターンを示す図である。図4において、色付きマスは第一の個別領域の予定位置を示し、色無しマスは第二の個別領域の予定位置を示している。
基本状態とは、対象者の代表的な状態である。本実施例では、基本状態として、対象者がベッド1に横たわった状態である「臥位」、対象者がベッド1に座った状態である「座位」、対象者がベッド1の側端に座り床に足を下ろした状態である「端座位」、対象者がベッド1の傍に立った状態である「離床」、対象者がベッド1及びその周辺に居ない状態である「不在」を設定している。
判断部34は、以下のように、区分の結果得られた第一の個別領域と第二の個別領域の分布を、分布パターンと照合して、対象者の基本状態を判断する。
臥位:対象者がベッド1に横たわった状態では、人体による熱源は上部対象エリア11の下側に存在する。そのため、上部対象エリア11の下側2行における8個の個別領域I〜Pのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、かつ、上部対象エリア11の上側2行の個別領域A〜Hと下部対象エリア12の個別領域Q〜Z、α〜ζにおいて第一の個別領域がそれぞれ所定数以下(例えばゼロ)である場合は、臥位(図4(a))と判断する。
座位:対象者がベッド1に足を乗せて座った状態では、人体による熱源は上部対象エリア11の上側に存在する。そのため、上部対象エリア11の上側2行における8個の個別領域A〜Hのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、かつ、下部対象エリア12の個別領域Q〜Z、α〜ζにおいて第一の個別領域が所定数以下(例えばゼロ)である場合は、座位(図4(b))と判断する。
なお、座位においては、上部対象エリア11の下側2行における8個の個別領域I〜Pのいずれかにも第一の個別領域が存在するが、下側2行の個別領域ではなく上側2行の個別領域に第一の個別領域が所定数以上存在するか否かを判断基準とすることで、臥位との混同を防止している。
端座位:対象者がベッド1の他方の側端1dに座り床に足を下ろした状態では、人体による熱源は上部対象エリア11の右側と下部対象エリア12の左側に存在する。そのため、上部対象エリア11の右側2列における8個の個別領域C、D、G、H、K、L、O、Pのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の左側2列における8個の個別領域Q、R、U、V、Y、Z、γ、δのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、かつ、上部対象エリア11の左側2列の個別領域A、B、E、F、I、J、M、Nと下部対象エリア12の右側2列の個別領域S、T、W、X、α、β、ε、ζにおいて第一の個別領域がそれぞれ所定数以下(例えばゼロ)である場合は、端座位(図4(c))と判断する。
離床:対象者がベッド1の傍に立った状態では、人体による熱源は下部対象エリア12の中央に存在する。そのため、下部対象エリア12の中央2列における8個の個別領域R、S、V、W、Z、α、δ、εのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、かつ、上部対象エリア11の個別領域A〜Pと下部対象エリア12の左右端各一列の個別領域Q、U、Y、γ、T、X、β、ζにおいて第一の個別領域がそれぞれ所定数以下(例えばゼロ)である分布パターンに該当する場合は、離床(図4(d))と判断する。
不在:対象者がベッド1及びその周辺に居ない場合は、対象エリア10に人体による熱源はない。そのため、上部対象エリア11の個別領域A〜Pと下部対象エリア12の個別領域Q〜Z、α〜ζにおいて第一の個別領域がそれぞれ所定数以下(例えばゼロ)である分布パターンに該当する場合は、不在(図4(e))と判断する。
図5は対象者の中途状態の判断に用いる分布パターンを示す図である。図5において、色付きマスは第一の個別領域の予定位置を示し、色無しマスは第二の個別領域の予定位置を示している。
中途状態は、ある基本状態から次の基本状態へ移行しようとする途中の対象者の状態である。一般的に、50msec間隔のような短い間隔で対象者の状態判断を行う場合、ある基本状態から次にとり得る基本状態は限られる。特に、俊敏な動きが困難な対象者であれば尚更次の基本状態の予測を立てやすい。そこで本実施例では、臥位と座位との間、座位と端座位との間、端座位と離床との間、離床と不在との間において中途状態を設定している。
対象者状態検知装置は、対象者の基本状態を判断した後は、中途状態の分布パターンとの照合を行う。中途状態を判断することで、対象者のアクシデントに至る可能性が高い状態をより早い段階で検知して、対象者が実際に次の基本状態となる前に職員等に報知することができる。これにより、職員等の対応が早まり、対象者の転落、転倒、徘徊等を低減することができる。また、赤外線センサ20以外のセンサを用いることなく対象者の状態を判断できるため、設置が容易でコストを抑えることができる。
判断部34は、以下のように、区分の結果得られた第一の個別領域と第二の個別領域の分布を分布パターンと照合すると共に最新の基本状態に基づいて、対象者の中途状態を判断する。
臥位→座位:対象者がベッド1に横たわった状態から身体を起こし始めると、上部対象エリア11の上側にも人体による熱源が生じる。そのため、基本状態が臥位となった後、上部対象エリア11の上から2番目の行の個別領域E〜Hにおける4個の個別領域のうち所定数以上(例えば一つ以上)が第二の個別領域から第一の個別領域に変化した場合は、臥位から座位に移行しようとする中途状態(図5(a)上)と判断する。
座位→端座位:対象者がベッド1に座った状態から床に足を下ろし始めると、下部対象エリア12にも人体による熱源が生じる。そのため、基本状態が座位となった後、上部対象エリア11の右側2列における8個の個別領域C、D、G、H、K、L、O、Pのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の左上側における4個の個別領域Q、R、U、Vのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第二の個別領域から第一の個別領域に変化した場合は、座位から端座位に移行しようとする中途状態(図5(b)左)と判断する。
端座位→離床:対象者がベッド1の側端に座り床に足を下ろした状態から立ち上がろうとし始めると、上部対象エリア11において人体による熱源が減少する。そのため、基本状態が端座位となった後、下部対象エリア12の左側2列における8個の個別領域Q、R、U、V、Y、Z、γ、δのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、上部対象エリア11の右側2列における8個の個別領域C、D、G、H、K、L、O、Pのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第一の個別領域から第二の個別領域に変化した場合は、端座位から離床に移行しようとする中途状態(図5(c)下)と判断する。
離床→不在:対象者がベッド1の傍から離れ始めると、下部対象エリア12の右側に人体による熱源が生じる。そのため、基本状態が離床となった後、下部対象エリア12の右側2列における8個の個別領域S、T、W、X、α、β、ε、ζのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の左から2番目の列における4個の個別領域R、V、Z、δのうち所定数以上(例えば一つ以上)の個別領域が第一の個別領域から第二の個別領域に変化した場合は、離床から不在に移行しようとする中途状態(図5(d)下)と判断する。
不在→離床:不在であった対象者がベッド1に近づき始めると、下部対象エリア12に人体による熱源が生じる。そのため、基本状態が不在となった後、下部対象エリア12の右端1列における4個の個別領域T、X、β、ζのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第二の個別領域から第一の個別領域に変化した場合は、不在から離床に移行しようとする中途状態(図5(d)上)と判断する。
なお、誤検知を低減するため、4個の個別領域T、X、β、ζのうち、二つ以上の個別領域が第二の個別領域から第一の個別領域に変化した場合に、不在から離床に移行しようとする中途状態と判断することが好ましい。
離床→端座位:対象者がベッド1の端に座ろうとよりベッド1に近づくと、下部対象エリア12の左側に人体による熱源が生じる。そのため、基本状態が離床となった後、下部対象エリア12の左側2列における8個の個別領域Q、R、U、V、Y、Z、γ、δのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の右から2番目の列における4個の個別領域S、W、α、εのうち一つ以上が第一の個別領域から第二の個別領域に変化した場合は、離床から端座位に移行しようとする中途状態(図5(c)上)と判断する。
端座位→座位:対象者がベッド1に足を上げ始めると、下部対象エリア12において人体による熱源が減少する。そのため、基本状態が端座位となった後、上部対象エリア11の右側2列における8個の個別領域C、D、G、H、K、L、O、Pのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の左上側における4個の個別領域Q、R、U、Vのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第一の個別領域であり、下部対象エリア12の左下側における4個の個別領域Y、Z、γ、δのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第一の個別領域から第二の個別領域に変化した場合は、端座位から座位に移行しようとする中途状態(図5(b)右)と判断する。
座位→臥位:対象者が横たわり始めると、上部対象エリア11の上側において人体による熱源が減少する。そのため、基本状態が座位となった後、上部対象エリア11の中央2行における8個の個別領域E〜Lのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、上部対象エリア11の上端1行における4個の個別領域A〜Dのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第一の個別領域から第二の個別領域に変化した場合は、座位から臥位に移行しようとする中途状態(図5(a)下)と判断する。
なお、予測と異なり中途状態の後に次の基本状態に移行せず元の基本状態に戻った場合(例えば、臥位から座位に移行しようとする中途状態を検知して報知したものの、再び臥位に戻るような場合)は、元の基本状態を基に再び中途状態の検知を行う。
このように、状態判断手段30が、個別領域を赤外線センサ20によって測定された温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて基本状態と中途状態を判断することで、比較的シンプルなアルゴリズムで対象者の状態を迅速に検知することができる。
また、状態判断手段30は、基本状態毎及び中途状態毎に設定された、閾値以上となる個別領域の予定位置と閾値未満となる個別領域の予定位置とからなる分布パターンを記憶しておき、区分結果を分布パターンと照合して基本状態と中途状態を判断することで、より迅速に対象者の状態を検知することができる。
また、状態判断手段30は、所定の個別領域における区分結果の変化を中途状態の判断に用いることで、より精度よく対象者の状態を検知することができる。
図6は対象者状態検知装置の処理フローである。
対象者状態検知装置は、処理開始時における対象者の状態を、基本状態の一つである不在に設定すると共に、各個別領域における人体温度の有無を判断する基準となる閾値を、室温よりも低く(例えば、室温−0.1度)設定する。
温度取得部31は、50msec等の所定間隔で、赤外線センサ20が測定した対象エリア10の個別領域の温度と、室温センサ50が測定した室温を取得する(S1:温度取得ステップ)。
温度取得ステップS1の後、区分部33は、個別領域を、赤外線センサ20によって測定された温度が閾値以上であれば第一の個別領域に、赤外線センサ20によって測定された温度が閾値未満であれば第二の個別領域に区分する(S2:個別領域区分ステップ)。
個別領域区分ステップS2の後、判断部34は、対象エリア10における第一の個別領域及び第二の個別領域の分布と、記憶部35に記憶されている分布パターンを基に、対象者の状態を判断する(S3:状態判断ステップ)。本実施例では処理開始時の状態を不在としているため、処理開始時にベッド1周辺に人が居ない場合、ここで判断される状態は、不在のままか、又は不在から離床に移行しようとしている中途状態のどちらかとなる。
判断した対象者の状態は、報知手段40を介して外部へ送信され、例えば管理室に設置されたモニタや、職員等が携帯する携帯端末に表示される。なお、判断された状態に応じて、警報を音や光等で発するようにしてもよい。これにより、対象者のアクシデントにつながるような状態を職員等が見落とすことを防止できる。
閾値設定部32は、温度取得ステップS1で取得した個別領域の温度と室温に基づき、個別領域の閾値を更新する。第一の個別領域の閾値は、室温よりも高く個別領域の温度よりも低い範囲(例えば、室温+0.3度)で設定し、第二の個別領域の閾値は、室温よりも低く(例えば、室温−0.1度)設定する(S4:閾値更新ステップ)。
閾値更新ステップS4の後は、温度取得ステップS1に戻り、次の状態判断を繰り返す。
また、対象者状態検知装置は、上記以外にも対象者の様々な状態を検知することができる。例えば、図7は対象者の寝返り検知を示す図である。図7において、斜線付きマスは第一の個別領域を示し、斜線無しマスは第二の個別領域を示している。
対象者が寝返りを打つと、上部対象エリア11の下側において人体による熱源が左右に移動する。そのため、例えば、図7(a)に示すように対象者が中央に寝ており上部対象エリア11の下側2行における8個の個別領域I〜Pのうち中央の隣接する4個の個別領域J、K、N、Oが第一の個別領域となっている状態から、図7(b)に示すように左側の4個の個別領域I、J、M、Nが第一の個別領域となった場合は対象者がベッド1の一方の側端1c側に寝返りを打ったと判断し、図7(c)に示すように右側の4個の個別領域K、L、O、Pが第一の個別領域となった場合は対象者がベッド1の他方の側端1d側に寝返りを打ったと判断する。
このように対象者の寝返りを検知して報知することで、職員等は、対象者の床擦れを防ぐために体位を変換させる必要があるか否かの判断等に役立てることができる。
なお、図7には、対象者の位置に応じて予測される、臥位の次の基本状態である座位に至る際の熱源の移動と、座位から臥位に至る際の熱源の移動を示している。
また、対象者状態検知装置は、対象者の状態として、ベッド1の傍で倒れた姿勢を検知することができる。
対象者がベッド1の傍で倒れた姿勢にあることは、下部対象エリア12の下側2行の8個の個別領域Y、Z、α〜ζのうち隣接する所定数以上(例えば四つ以上)が第一の個別領域であり、かつ、下部対象エリア12の上側2行の個別領域Q〜Xにおいて第一の個別領域がそれぞれ所定数以下(例えばゼロ)であるか否かで判断する。
そして、倒れた姿勢にあると判断された対象者の一つ前の基本状態が、臥位、座位、又は端座位のいずれかであれば、ベッド1からの転落であると判断する。また、対象者が倒れた姿勢となる一つ前の基本状態が、離床又は不在であれば、床面での転倒であると判断する。判断された状態(転落又は転倒)は報知手段40により報知される。
このように、対象者状態検知装置が、転倒者の倒れた姿勢が転落によるものかそれとも転倒によるものかを判別して報知することで、職員等は適切な処置をとりやすくなる。
また、対象者状態検知装置は、職員等が巡回に来たことを検知することもできる。
職員等が巡回に来たことは、対象者の基本状態が、臥位、座位、又は端座位であるとき、下部対象エリア12の右端1列における4個の個別領域T、X、β、ζのうち所定数以上(例えば一つ以上)が第二の個別領域から第一の個別領域に変化したか否かで判断する。
なお、誤検知を低減するため、4個の個別領域T、X、β、ζのうち、二つ以上の個別領域が第二の個別領域から第一の個別領域に変化した場合に、職員等が巡回に来たと判断することが好ましい。
職員等の巡回を検知した場合に時間と対応付けて記憶部35に記憶しておくことにより、適切な巡回が行われているか否かの検証等に役立てることができる。
また、赤外線センサ20の配置について、図1に示す例ではヘッドボード2の上部中央及び脚2Aの下部に設けているが、これに限定されるものではない。
図8は赤外線センサの他の配置例を示す図であり、図8(a)は赤外線センサを設けた円柱型センサカバーの表側を示す図、図8(b)は同裏側を示す図、図8(c)は円柱型センサカバーをベッドに配置した状態を示す図である。なお、ここでは対象者は一方の側端1cからベッド1に出入りするものとする。
円柱型センサカバー60は、第一円柱部61と、第一円柱部61よりも下方に位置する第二円柱部62と、ヘッドボード2に取り付けるための留め具63を有する。第一円柱部61の表側の上部正面には上部赤外線センサ21が配置され、第二円柱部62の表側の下部正面には下部赤外線センサ22が配置されている。
第一円柱部61には、留め具63との共締めに用いる固定ねじ64が挿入される固定穴61aが上下二箇所に形成されている。また、第一円柱部61は、固定穴61aよりも下方に、高さ調節ねじ61bを有する。また、第一円柱部61には、赤外線センサ21から約50cm下方となる高さにマットレス上面マーク61cが形成されている。
第二円柱部62は、第一円柱部61に対して回動可能かつ第一円柱部61内へ出没自在に構成され、高さ調節ねじ61bが挿入される高さ調節穴62aが高さ方向に複数形成されている。高さ調節ねじ61bを挿入する高さ調節穴62aを選択することにより、円柱型センサカバー60の高さを調節できる。図8(a)の左側及び図8(b)の右側は、円柱型センサカバー60を最も高くした状態を示し、図8(a)の右側及び図8(b)の左側は、円柱型センサカバー60を最も低くした状態を示している。また、高さ調節穴62aは、右付け用(Rライン)62aと左付け用(Lライン)62aの二種類を、所定距離横方向に隔てて設けている。
留め具63は、ヘッドボード2の前面と裏面を挟み込むコ字形の挟持部63aと、第一円柱部61と係合する板状の係合部63bを有する。係止部63bには固定ねじ64が挿入される留め具固定穴63cが形成されている。挟持部63aのうちのヘッドボード2の側面に接する面と係止部63bとの角度は、約60度としている。
図8(c)に示すように、円柱型センサカバー60は、ベッド1の一方の側端1c側においてヘッドボード2の側部に取り付けて設置される。
設置の際には、マットレス上面マーク61cをマットレス上面に合わせることで、上部赤外線センサ21がマットレス上面から約50cmの位置になるようにすることができる。
また、上述のように留め具63のうち、挟持部63aと係止部63bには約60度の角度が付けられているため、係止部63aがベッド1の内側を向くようにして留め具63で第一円柱部61を留めることで、上部赤外線センサ21は、ヘッドボード2の側方に設置された状態において、ベッド1の内側(他方の側端1d側)へ約30度向くこととなる。なお、円柱型センサカバー60をベッド1の他方の側端1d側においてヘッドボード2の側部に取り付ける場合は、留め具63を逆さまにして用いることにより、上部赤外線センサ21を、ベッド1の内側(一方の側端1c側)へ約30度向けることができる。
下部赤外線センサ22は、左付け用(Lライン)62aに高さ調節ねじ61bを挿入することで、ヘッドボード2の側方に設置された状態において、ベッド1から離れる方向へ約11度向くこととなる。なお、円柱型センサカバー60をベッド1の他方の側端1d側においてヘッドボード2の側部に取り付ける場合は、右付け用(Rライン)62aに高さ調節ねじ61bを挿入することにより、ベッド1から離れる方向へ約11度向けることができる。
1 ベッド
10 対象エリア
20 赤外線センサ
21 上部赤外線センサ
22 下部赤外線センサ
30 状態判断手段
40 報知手段

Claims (10)

  1. ベッド周辺に設定された対象エリアにおける対象者の状態を検知する対象者状態検知装置であって、
    前記対象エリアを分割してなる複数の個別領域の温度を同時に測定するため前記個別領域に対応して複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサと、
    前記状態として前記対象者の存否及び姿勢を判断する状態判断手段と、
    判断した前記対象者の前記状態を報知する報知手段と、
    を備え、
    前記赤外線センサとして、前記ベッド上に設定された前記対象エリアにおける前記個別領域の温度を計測する上部赤外線センサと、前記ベッドの側方かつ前記ベッドの上面よりも下に設定された前記対象エリアにおける前記個別領域の温度を計測する下部赤外線センサとを有し、
    前記状態判断手段は、前記上部赤外線センサ及び前記下部赤外線センサによって測定された前記個別領域の温度に基づいて、前記対象者の代表的な前記状態である基本状態と、前記基本状態から次の前記基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、
    前記報知手段は、前記対象者の前記中途状態を報知することを特徴とする対象者状態検知装置。
  2. 前記状態判断手段は、前記個別領域を前記赤外線センサによって測定された温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて前記基本状態と前記中途状態を判断することを特徴とする請求項1に記載の対象者状態検知装置。
  3. 前記状態判断手段は、前記基本状態毎及び前記中途状態毎に設定された、前記閾値以上となる前記個別領域の予定位置と前記閾値未満となる前記個別領域の予定位置とからなる分布パターンを記憶し、前記区分結果を前記分布パターンと照合して前記基本状態と前記中途状態を判断することを特徴とする請求項2に記載の対象者状態検知装置。
  4. 前記状態判断手段は、所定の前記個別領域における前記区分結果の変化を前記中途状態の判断に用いることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の対象者状態検知装置。
  5. 前記状態判断手段は、前記対象者の前記状態として、前記ベッドの傍で倒れた姿勢を判断可能であり、前記倒れた姿勢が、前記ベッドからの転落によるものか、床面での転倒によるものかを、前記倒れた姿勢の前の前記基本状態に基づいて判別して報知することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の対象者状態検知装置。
  6. 前記上部赤外線センサは、前記ベッドの先端において前記ベッドの前記上面よりも上方の位置で、レンズを水平よりも所定角度斜め下方に向けて設置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の対象者状態検知装置。
  7. ベッド周辺に設定された対象エリアにおける対象者の状態を検知する対象者状態検知方法であって、
    前記対象エリアを、前記ベッド上と、前記ベッドの側方かつ前記ベッドの上面よりも下に設定し、
    前記対象エリアを複数の個別領域に分割し、
    前記個別領域に対応させて複数のサーモパイル素子がマトリックス状に配置された赤外線センサを用いて、前記ベッド上に設定した前記対象エリアにおける前記個別領域の温度と、前記ベッドの側方かつ前記ベッドの上面よりも下に設定した前記対象エリアにおける前記個別領域の温度を同時に測定し、
    測定した前記個別領域の温度に基づいて、前記対象者の代表的な前記状態である基本状態と、前記基本状態から次の前記基本状態へ移行する途中の状態である中途状態を判断し、
    前記対象者の前記中途状態にあると判断したときに報知することを特徴とする対象者状態検知方法。
  8. 前記個別領域を前記赤外線センサによって測定した温度が閾値以上か否かによって区分し、区分結果に基づいて前記基本状態と前記中途状態を判断することを特徴とする請求項7に記載の対象者状態検知方法。
  9. 前記閾値以上となる前記個別領域の予定位置と前記閾値未満となる前記個別領域の予定位置とからなる分布パターンを前記基本状態毎及び前記中途状態毎に設定し、前記区分結果を前記分布パターンと照合して前記基本状態と前記中途状態を判断することを特徴とする請求項8に記載の対象者状態検知方法。
  10. 所定の前記個別領域における前記区分結果の変化を前記中途状態の判断に用いることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の対象者状態検知方法。
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