JP2021096395A - 文法学習システム、サーバー装置、データ検索方法、及び検索プログラム - Google Patents

文法学習システム、サーバー装置、データ検索方法、及び検索プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】学習者が能動的に文法情報を取得して効率良く文法を学習できるものとする。【解決手段】回線接続された学習者端末装置からの外国語の文章・センテンスについての文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置を備える。サーバー装置はセンテンス群、同群中の各センテンスの文法情報を格納するデータベースと、文法情報を提供するのに適した優良センテンスを学習者端末からのデータに基づいてセンテンス群から検索する優良センテンス検索手段と、学習者端末装置からのセンテンスの文法情報をデータベースから検索する文法情報検索手段と、学習者端末装置からの多数のセンテンスからデータベースに未格納のセンテンスを新規センテンスとして選定しこの新規センテンスについての文法情報をデータベースから検出し文法情報を新規センテンスに関連付け、データベースに新規センテンスを格納する検索精度向上装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、外国語の文法を学習するのに適した、文法学習システム、サーバー装置、データ検索方法、及び検索プログラムに関する。
学習者が外国語、例えば英語を効率的に学習するには、英文法を学習することが必要である。従来、英文法の学習には教科書、参考書を用いて教師が講義や解説を行い、それを学習者が受講することで文法知識の伝達がなされる。一方、学習者が独学で英文法を学習するには、教科書、参考書を読解するという従来の手法がある他、近年ではコンピュータやインターネットを利用して英文法を学習する機会が提供されている。
このようなコンピュータやインターネットを利用して、学習者が文法を学習するのに有効な手法は大きく分けて二通りある。まず1つ目は、前述の教科書や参考書をウェブサイトにまとめたものを使用する。このような語学学習情報サイトは、紙媒体の参考書とおおよそ同じ内容をウェブサイト上で提供している。紙媒体との違いは、マウスとキーボードによる高い操作性と、サーバー装置ならではの大容量の保存スペースにより、サイトが保持できる情報量が多い点である。しかし、語学情報サイトの問題は、紙媒体の参考書や教科書との劇的な違いを見いだせないことである。続いて、2つ目の手法であるウェブアプリケーションとしての学習システムを説明する。この手法は前述の学習情報サイトにはない、インタラクティブ(双方向)で効率的な学習エクササイズや練習問題を提供するオンライン学習方法である。そのユニークな学習エクササイズや練習問題を通して利用者は、語学学習に必要な文法の知識を得ることができる。以下に紹介する2つの先行技術がそのよい例である。
文法情報を取得するシステムとして、特許文献1には、複数の利用者の各登録情報を管理する利用者管理部と、言語の文法と用例により分類した単語及び成句を含む学習コンテンツを複数記憶して管理するコンテンツ管理部と、学習レベル等の属性情報を各々設定した単語及び成句を複数記憶して管理する言語情報管理部と、利用者の端末により選択される学習コンテンツに含まれる単語及び成句の各属性情報を学習履歴として利用者別に蓄積して管理する学習履歴管理部と、学習履歴に基づいて学習コンテンツに含まれる単語及び成句に設定された属性情報を集計し分析して利用者別に学習レベルを判定する利用者学習レベル判定部と、利用者別の学習レベルに基づいて利用者別に適した学習コンテンツを生成して推奨する学習コンテンツ推奨部とを備える言語学習装置及び言語学習方法が記載されている。
また、特許文献2には、言語の文法を、会話中心の項目に精選して再配列し、文字データと音声データのデジタル化技術並びにハイパーリンクの技術を使用し、汎用性の高いメディアに記憶・再生させる独習用デジタルテキストの制作方法が記載されている。
確かに特許文献1と特許文献2のような学習システムで文法の知識や情報を得ることはできるが、問題は利用者にとって、情報の取得方法が受け身になることである。両技術ともにあくまでも、システムの利用者に問題を解かせたり、学習エクササイズをさせたりした後、つまり、回答・解説の段階になり初めて文法情報が登場する仕組みになっている。これらは、「文法情報ありき」、ではなく、「学習エクササイズありき」、の語学学習システムである。これは、利用者が具体的な文法情報を主体的に探し求め、能動的に取得する形ではない。
また、外国語を学習できるツールとしては翻訳機(あるいは自動翻訳)の存在がある。翻訳機は現在、ウェブアプリケーション、電子翻訳機、スマートフォンやタブレットのアプリケーション等、様々なデバイスや形態で利用できる。そして近年、機能的にも大きな進化をとげており、例えば、高度なソフトウェア技術やAI等の機械学習により、翻訳を音声で行えるようになった。ただ、それでも、デバイスや利用方法は多少変わっても、翻訳の根本的な仕組みは変わらない。その仕組みは、ユーザーが検索デバイス(検索装置)の入力部に外国語を入力して、デバイスが入力された文章を分析し、単語の意味や文法をデータ処理し、最後に完成された翻訳文を出力する機能を有するものである。
しかし、このような手法では、学習者は翻訳された結果(翻訳文)を取得することはできるが、その原文である外国語文章についての文法情報を取得することができない。当たり前のことではあるが、完成された翻訳文からは、原文についての文法、及び文法情報を学び取ることはできない。ここで、文法情報とは、文型、時制、品詞、構文の種類、用法、文の要素、態、慣用表現といった文法規則、及び各規則についての説明文のことを指す。
また、語学学習の対象は文だけでなく、文を構成する単語も欠かすことができない。単語についての情報は、電子辞書、紙媒体の辞書、インターネットの辞書サイト等で、容易に情報を取得することができる。しかし、これらの辞書で得られる情報は、単語の意味、品詞、活用形、文例等の限定的なものにとどまる。即ち、これらは単語レベルの情報にすぎない。これでは、調べたい文についての具体的な文法情報を検索することはできない。結論として、従来の辞書からは、文の構造や構文に関わる高度な文法情報を効果的に得られない。
特開2011−128365号公報 特開2004−133166号公報
本発明は、上記従来技術では実現できなかった、語学学習で使用する外国語の文章・センテンス(例えば英文)を検索に用いて、学習者がそのセンテンスについての文法情報を、検索装置を利用して能動的に探し、必要な情報を迅速に取得できるようにすることを課題とするものである。
発明者は、このような手法を実現するために、キーワードに相当する英文(あるいは他の言語の文)、及びその英文についての文法情報を多数、データベースに格納しておき、学習者がキーワードとして英文をサーバー装置に入力して文法情報を検索する方法を思いついた。
しかし、英文等のセンテンス(文)そのものを検索ワードとして検索の入力に用いる検索装置を構築するにあたって、以下の課題を解決する必要がある。
課題1:キーワード完全一致の問題(“検索精度”問題)
本発明が採用する「キーワード完全一致検索」は正確な検索が可能な半面、検索精度が低いのが問題となる。この検索方式は本発明のみならず、他の多くの辞書検索装置にも用いられている。即ち、特開2014-063306号公報、特開2018-190366号公報、特許第5855202号公報、特開2012-141742号公報には検索精度を向上させる技術が開示されている。このように検索精度が低い理由は、利用者(学習者)が入力する検索ワードとデータベースが格納したキーワードが完全に一致しなければ検索成功とならないためである。
特に、本発明のように英文(センテンス)それ自体が検索ワードになる場合、検索はなかなか成功しない。検索してもヒットする情報が見つからないのである。この問題は、英文より短いイディオムや慣用句を使って検索する場合により顕著に表れる。複数のユーザー(学習者)が同じイディオムを使って検索しても、人によって入力の仕方が異なってしまうのである。これでは、入力方法にバリエーションが生まれ、データベースが格納したキーワードと一致しない。
例えば worth it (する価値がある。) という表現の場合、「worth it」「it's worth it」「worth 名詞」「worth -ing」「be worth it」等の複数の入力バリエーションが考えられる。ここで問題なのは、入力バリエーションが増えることで検索方式との「相性」が悪くなること。上記で示したように、本発明の検索方式は「キーワード完全一致検索」である。そのため、入力バリエーションが多いと、検索条件が完全一致する回数が少なくなり、検索が成功しなくなる。結果、検索精度が低下する。
課題2:口語英語は文法学習に適さない&学習者が優良英文を用意できない(“原文を検索に使えない”問題)
現代において、インターネット、広告、商品、メディア等に情報があふれることは一般的にはよいことだが、英文法学習においては、インターネット上で英文や英語表現が無秩序に存在することは問題である。問題とはつまり、世にあふれる英文は膨大で絶対数が多いため、文法学習に有効ではない英文まで含まれていること。特に、俗語や略語等の口語英語が含まれていることが問題である。即ち、効果的な文法学習をするためには、学習者が検索の前に、文法学習に適する英文(あるいは他の外国語文)をしっかり選ぶこと、正しい英文を事前に用意することが重要である。
ところが、多くの英語学習者、特に初心者は文法学習に適する英文の判断ができない。英文についての文法情報(英文法情報)を調べたくても、文法学習に適する英文を自ら用意できないのである。これが一番の問題。ここで、「文法学習に適する英文」について具体的に説明する。文法学習に適する英文とは、俗語や略語等の口語英語が含まれない「優良な英文」のことを指す。口語英語は文法規則が守られていないことが多いので文法学習に適さない。尚、優良センテンスには、英文だけでなく他の言語の文も含まれる。
課題3:検索の前に原文の編集&修正作業が必要(“準備作業のわずらわしさ”問題)
上記で説明したように、文法学習の前には優良英文の準備が必要となる。これに似た問題が自動翻訳・機械翻訳でもある。従来、機械翻訳は便利な反面、精度が低いことが知られている。その解決手段としては、特開平05-342252号公報、特開2014-178915号公報に開示されるように、原文を翻訳機にかける前に「整える」必要がある。ここで原文を整えるとは、正確な翻訳が期待できるように、原文を予め修正・編集することをいう。その方法で実際に翻訳の精度は改善されている。
しかし、この方法では利用者が翻訳機を利用する際に毎回、原文を修正する必要がある。翻訳機を利用する前に準備作業が発生してしまうのである。同じように、本発明の場合も、文法を検索する前に毎回、インターネット上に数多く存在する口語英語を避け、優良英文だけを用意する必要がある。これでは検索の前に作業が1つ増えてしまう。その結果、準備作業の“わずらわしさ”により検索装置の利便性が削がれてしまうのである。
「原文を整える」、「準備作業のわずらわしさ」といった問題は、本発明と機械翻訳に共通する大きな課題である。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、文法情報を効率的に検索して学習者に提供し、学習者が効率良く文法を学習できるサーバー装置、文法学習システム、サーバー装置の検索方法、及び検索プログラムを提供すことを目的とする。
前記課題を解決する請求項1に記載の発明は、回線に接続された学習者端末装置から入力されたセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置であって、多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とを格納するデータベースと、前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群から検索する優良センテンス検索手段と、を備えることを特徴とするサーバー装置である。
ここで、センテンスとは、英語等の自然言語の文ことで、言語の種類は限定しない。センテンスには、文だけでなく文になりきらない単語の塊や短い表現、そして段落のような文の塊も含まれる(以下、「センテンス」、「文」、及び「英文」という)。また、優良センテンスとは、文法規則が守られ、正しい文法で構築・作成された自然言語の文のことで、言語の種類は限定しない(以下、「優良センテンス」、「優良文」、及び「優良英文」という)。
請求項1に記載の本発明によれば、学習者が文法学習に適したセンテンス(英文)を知らない場合、学習者端末から条件を指定してサーバー装置の優良センテンス検索手段で、データベースに格納されたセンテンス群から指定された優良センテンスを抽出することができる。そして、文法情報検索手段は取得した優良センテンス(優良英文)についての文法情報をデータベースから抽出し、文法情報、優良センテンス、優良センテンスの翻訳文の3つを学習者端末に提示できる。これにより、本発明は学習者に文法情報を迅速かつ正確に提供できる。
このとき、学習者は自らセンテンスを準備していなくても、本発明の優良センテンス検索手段によって文法学習に適した優良センテンス(優良英文)が提供される。これにより、学習者は文法情報検索手段を利用する際、優良センテンスを検索ワードに用いることが可能になり、その検索結果から得られる情報は、当該センテンスに関する確実で信頼できる文法情報である。即ち、優良センテンスを得ることは、優良な文法情報を次に取得できる「保証」になるのである。
同じく請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバー装置において、前記学習者端末装置から入力される数多くのセンテンスの中から、前記データベースにまだ格納されていないセンテンスを新規センテンスとして選定し、この新規センテンスについての文法情報を前記データベースから検出し、前記文法情報を前記新規センテンスに関連付け、前記データベースに前記新規センテンスを格納する検索精度向上手段を備えることを特徴とする。
請求項2に係る本発明によれば、検索精度向上手段は、学習者からデータベースに格納されていない新規センテンスが入力されたとき、そのセンテンスについての文法情報がデータベースから検出され、その文法情報が新規センテンスに関連付けられ、新規センテンスがデータベースに格納されることで、優良英文検索と文法情報検索に必要となる2種類のデータ(優良文としてのセンテンス、検索キーとしてのセンテンス)のデータ量(センテンスの総量)が増し、検索精度を向上させることができる。そして、このとき、新規センテンスが学習に適さない口語体の文章、略語、俗語等を排除することができる。
同じく請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のサーバー装置において、前記優良センテンス検索手段における検索と前記文法情報検索手段における検索とを連動させる再検索手段を備えることを特徴とする。
請求項3に係る本発明によれば、再検索手段は、指定された検索条件により、優良センテンス検索手段及び文法情報検索手段によるデータベースの検索を連動させる。このため、検索の二度手間を防止することができる。
同じく請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のサーバー装置において、前記センテンスは英語であり、前記文法情報は英文法情報であることを特徴とする。
請求項4に係る本発明によれば、学習対象言語を英語とし、多数の学習者の要望に応えることができる。尚、学習対象言語は英語に限るものではなく、他の言語とすることができる。
同じく請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のサーバー装置において、前記センテンスは、文、段落、慣用句、文法表現、イディオム、フレーズ、句、節のうちの1つであり、前記文法情報は、文型、時制、品詞、構文の種類、用法、文の要素、態、慣用表現のうち1つを含むものであり、各文法規則には説明文が付属することを特徴とする。
請求項5に係る本発明によれば、文法情報を提示するセンテンスの種類としては、文や段落のような長い文章の他、慣用句、文法表現、イディオム、フレーズ、句、節を対象とすることができる。また、サーバー装置は、文法の理解と学習に必要な、文型、時制、品詞、構文、用法、文の要素、態、慣用表現といった文法規則、及び各文法規則についての詳細な説明文を検索して提示することができる。
同じく請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のサーバー装置と、このサーバー装置に回線で接続され、学習者が使用する学習者端末装置とを備えることを特徴とする文法学習システムである。
請求項6に係る本発明によれば、サーバー装置と学習者端末装置はインターネット等の回線で接続されているため、学習者は学習者端末装置の配置箇所にかかわらず、遠隔地からでも容易にサーバー装置にアクセスでき、調べたいセンテンス(英文)についての文法情報を迅速に取得することができる。
同じく請求項7に記載の発明は、回線に接続された学習者端末装置から入力されたセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置のデータ検索方法であって、多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とをデータベースに格納するステップと、前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群から検索ステップと、前記学習者端末装置から入力された前記センテンスについての前記文法情報を前記データベースから検索するステップと、を備えることを特徴とするサーバー装置のデータ検索方法である。
同じく請求項8に記載の発明は、回線に接続された学習者端末装置から入力したセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置を構成するコンピュータに、多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とをデータベースに格納するステップと、前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群からするステップと、前記学習者端末装置から入力された前記センテンスについての前記文法情報を前記データベースから検索するステップと、を実行させることを特徴とする検索プログラムである。
請求項7及び請求項8に係る本発明によれば、学習者が文法学習に適したセンテンス(英文)を知らない場合、学習者端末から条件を指定して、データベースに格納されたセンテンス群から指定された優良センテンス(優良英文)を検索して抽出することができる。そして、前記優良センテンスについての文法情報をデータベースから抽出し、前記文法情報と前記優良センテンスを翻訳文とともに前記学習者端末に提示できる。
このため、迅速かつ正確に学習者に文法情報を提供できる。このとき学習者はセンテンス(英文)を準備していなくても、自ら文章検索をして優良センテンス(正しい文法で書かれた優良文)を取得してそれを学習に用いることができる。よって、口語体の文章、俗語、略語等、文法学習に適さないセンテンスを排除することができる。
本発明に係る文法学習システム、サーバー装置、データ検索方法、及び検索プログラムによれば、学習者が能動的に文法情報を取得して効率良く文法を学習できる。
即ち、本発明によれば、学習者が調べたいと思っている文法情報が、英文等の「文」から直接検索できるため、文法学習が飛躍的に効率化される。
また、学生等の学習者が旧来の分厚い文法書を使わなくてよくなり、書籍利用のわずらわしさ、即ち書籍のどこに目的の文法情報が記載されているかを調べたりする手間が省け、集中力が持続する。この結果、本発明により、英語等の外国語の資格やテストの成績アップにつながる。更に、書籍の持ち運び、保管の手間が省ける。
また、英文法等に興味がなかったカジュアルな語学学習者や旅行者に文法に興味を持ってもらうキッカケができる。更に、文法の情報を簡単に調べられるようになる他、文法学習で必要な外国語文章の文例の検索を日本語キーワードで行うことができる。
また、英文等を読む際、日本語に直訳して理解しなくなり、英文等の和訳よりも英文の構造自体に意識が向くようになるため、不自然な直訳に頼らず英文を理解する癖や習慣を身に付けることができる。
更に、本発明によれば、日本語の語順で英文等を読解しなくなり、文法の知識を使い英語等の本来の語順で文章が読めるようになる。このため、本発明によれば、会話でのリスニングやスピーキングにも大きく影響を与える。即ち、本発明に係るシステムを利用することで、英文等の読解力の向上はもとより、最終的に実践的な会話力の向上につながる。これに対して、電子辞書で単語の意味を調べ続けてもこの効果は得られないものである。
このような学習上の効果は、本発明の特徴である「迅速な文法情報の取得」に帰する。つまり、学習者が本発明の文法情報検索手段を利用し文法情報を迅速に取得することで、迅速な英文分析が可能になり、上記で述べた様々な効果・メリットにつながっていく。ここで、迅速な文法情報の取得を可能にする文法情報検索手段の仕組みを、調べたいセンテンス(英文)が準備されていると仮定して、あらためて説明する。
請求項1に記載のサーバー装置によれば、学習者に調べたいセンテンスがある場合、学習者は学習者端末からサーバー装置の文法情報検索装置に直接アクセスし、センテンスを入力し、次に前記文法情報検索装置は入力されたセンテンス(英文)についての文法情報をデータベースから抽出し、前記学習者端末に提示する。非常にシンプルな検索プロセスである。よって、学習者は文法情報を迅速に取得して効率的に文法を学習できる。
また、文法情報検索手段を利用する際、学習者にセンテンス(英文)がない場合、あるいは学習者が文法学習に適したセンテンスを知らない場合、本発明の優良センテンス検索手段によって文法の理解に適した「優良センテンス(優良英文)」が提供される。請求項1に記載のサーバー装置によれば、学習者が文法学習に適した外国語の文や表現を知らない場合、学習者端末から条件を指定して、データベースに格納されたセンテンス群から指定された優良センテンスを抽出することができる。
次に、取得した優良センテンスについての文法情報をデータベースから抽出し、前記文法情報、前記優良センテンス、前記優良センテンスの翻訳文の3つを同時に前記学習者端末に提示できる。これにより、学習の弊害となる「文法学習に適さないセンテンス(口語体の文章、俗語等)」を学習の対象から排除することができる。学習に適さないセンテンスは文法規則が守られていないため、特に、ビジネス英語、受験英語、資格英語の世界では学習者にとって不利益になる。
優良センテンス検索手段が持つメリットはこの他にも、学習者が日本語で検索できる、という点が挙げられる。学習者、特に初心者にとって日本語で入力できることは学習効率において大変有効である。尚、請求項7に記載のサーバー装置のデータ検索方法、及び請求項8に記載の検索プログラムによれば、学習者が文法学習に適したセンテンス(英文)を知らない場合、学習者端末から条件を指定して、データベースに格納されたセンテンス群から指定された優良センテンス(優良英文)を抽出することができる。
学習者端末から条件を指定する際、学習者は日本語の検索ワードで優良センテンスを探すことができ、容易にお目当てのセンテンスを取得することが可能になる。尚、この場合の検索ワードは、文ではなく単語等の短い日本語表現で入力する。検索ワードに利用できる言語は、日本語のみならず他の言語も利用可能である。
また、請求項3に記載のサーバー装置によれば、再検索手段は、指定された検索条件により、優良センテンス検索手段及び文法情報検索手段によるデータベースの検索を連動させる。このため、検索の二度手間を防止することができ、文法情報の検索処理を迅速に行うことができる。
また、請求項4に記載のサーバー装置によれば、学習対象言語を英語とし、多数の学習者の要望に応えることができる。尚、学習対象言語は英語に限るものではなく、ドイツ語、フランス語、中国語等を他の言語とすることができる。更に日本語を学習対象言語にすることも可能である。
また、優良センテンス検索手段に加え、前述の「文法規則が守られていないセンテンスの排除」に大きく貢献するのが本発明の検索精度向上手段である。ここであらためて請求項2に記述されている検索精度向上手段を説明する。請求項2に係る本発明によれば、学習者からデータベースに格納されていない新規センテンス(英文)が入力されたとき、そのセンテンスについての文法情報がデータベースから検出され、その文法情報が新規センテンスに関連付けられ、新規センテンスがデータベースに格納される。
これにより、優良センテンス検索と文法情報検索に必要となる2種類のデータ(優良文としてのセンテンス、検索キーとしてのセンテンス)のデータ量(センテンスの総量)が増し、その結果、検索精度を向上させることができる。即ち、格納するセンテンスの総量が増えることで得られるメリットは、学習者が間違って「学習に適さないセンテンス・英文」を使ってしまうリスクが軽減されることである。学習者は文法が間違っている英文を学習対象から排除して、優良英文だけを使い、安心して学習に取り組むことができる。
本発明のその他の効果・メリットとして、文法情報検索の入力に利用できるセンテンスの種類が豊富なことも特徴である。請求項5に記載のサーバー装置によれば、検索の入力に使用できるセンテンスの種類に、通常の文や段落のみならず、慣用句、断片的な文法表現、イディオム、節、フレーズ、といった短い文章も含まれる。これにより、学習者は調べるセンテンスの種類に制限を置くことなく学習が可能になる。センテンスの種類に対して本発明が唯一設ける制限は、それが優良センテンス(優良文、あるいは優良英文)であるか否かである。学習に使用する文章としては、文法規則が守られている優良文であれば、文の長さは問題にならない。
また、遠隔地から容易にサーバー装置へアクセスできる点も本発明の大きな特徴である。これは、学習者端末装置の配置箇所(端末のロケーション)にかかわらず、学習者はサーバー装置にアクセスし、優良センテンス検索と文法情報検索を実行できるということ。請求項6に係る本発明によれば、サーバー装置と学習者端末装置がインターネット等の回線で接続されているため、サーバー装置に遠隔地にある学習者端末装置からのアクセスが可能になり、迅速かつ正確に学習者に文法情報を提供できる。
また、前述の「迅速な文法情報の取得」の他に、本発明が語学学習システムとして提供できるユニークな効果が「主体的かつ能動的な情報の取得」である。これは、本発明の優良センテンス検索手段並びに文法情報検索手段の利用により、学習者が主体的にお目当ての情報を探し出し、能動的に必要な情報を取得することである。ここであらためて請求項1に係る発明を説明する。請求項1に係る発明によれば、本発明は文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、学習者端末から入力されたデータに基づいてデータベースに格納された前記センテンス群から検索する優良センテンス検索手段と、入力されたセンテンスについての文法情報をデータベースから検索する文法情報検索手段と、を備えることを特徴とするサーバー装置。この仕組みにより、学習者は主体的に自ら優良センテンスを検索でき、能動的に文法情報を取得することができる。
本発明の実施形態に係る文法学習システムの全体構成を示すブロック図である。 図1に示したサーバー装置の優良英文検索装置と文法情報検索装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示したサーバー装置のデータベースの概略構成を示すブロック図である。 図1に示したサーバー装置の検索精度向上装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係るサーバー装置の文法情報検索装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るサーバー装置の優良英文検索装置の動作と文法情報検索装置の動作を合わせた動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るサーバー装置の検索精度向上装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示した文法学習システムの動作を示すフローチャートである。 優良英文検索装置を使用している状態での学習者端末装置の表示画面を示す図である。 文法情報検索装置を使用している状態での学習者端末装置の表示画面を示す図である。 文法情報検索装置の検索結果を示す学習者端末装置の画面表示を示す図である。 優良英文検索装置の検索結果を示す学習者端末装置の画面を示す図である。 口語英語と優良英文の例を示す図である。 口語英語と優良英文の他の例を示す図である。
本発明を実施するための形態に係るサーバー装置、文法学習システム、サーバー装置のデータ処理方法、プログラムについて説明する。
以下、本発明に係る文法学習システムについて説明する。図1は本発明の実施形態に係る文法学習システムの全体構成を示すブロック図である。
英文法学習システム10は、学習者(利用者)の検索ニーズ、つまりこの場合、学習者に調べたいセンテンス(英文)があるか否か、学習者は自力で優良センテンス(優良英文)を見つけられるか否か、といった問題を、サーバー装置40を形作る優良英文検索装置50、文法情報検索装置60、データベース70、検索精度向上装置80という4つの構成要素を互いに密接に作用させることで解決している。そして、学習者の検索ニーズが変わるということは、学習者が使用する端末装置の種類も変わる。実際、本発明に係る英文法学習システム10の利用において、端末装置の種類、並びに検索をめぐる学習者の準備状況は2つに分かれる。1つは、調べるセンテンスを用意していない学習者がアクセスする学習者端末装置30A、もう1つは、同センテンスを前もって用意している学習者がアクセスする学習者端末装置30Bである。尚、学習者端末装置30Aと学習者端末装置30Bとを区別しないとき学習者端末装置30と記載する。
図1、図2及び図8では、調べたいセンテンス(文法情報(英文法情報)を取得したいセンテンス)を準備していない学習者が使用する学習者端末装置30Aを学習者端末装置(英文なし)30Aとし、同センテンスを準備している学習者が使用する学習者端末装置30Bを学習者端末装置(英文あり)30Bと記載している。
ここで、学習者端末装置30は、パーソナルコンピュータや、タブレット端末、スマートフォン等の携帯端末を使用する。学習者端末装置30は、処理装置としてCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてROM(Read
Only Memory)、RAM(Random Access
Memory)、補助記憶装置としてHDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ、プリンタ等の出力手段を備えている。
学習者端末装置30は、ウェブブラウザを実行することにより、インターネット20を介してサーバー装置40に接続され、サーバー装置40からのデータに基づいてセンテンス(英文)の入力、優良センテンス(優良英文)の検索、文法情報(文法規則とその説明文)の検索や各種検索結果の表示ができる。
また、サーバー装置40は、パーソナルコンピュータやワークステーションとして構成されている。サーバー装置40は、処理装置としてCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてROM(Read
Only Memory)、RAM(Random Access
Memory)、補助記憶装置としてHDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ、プリンタ等の出力手段を備えている。
図1に示すように、サーバー装置40は、優良センテンス検索手段である優良英文検索装置50と、文法情報検索手段である文法情報検索装置60と、データベース70と、検索精度向上手段である検索精度向上装置80と再検索手段90とを備える。各装置及び手段は、サーバー装置40がCPUでプログラムを実行することにより実現する。検索精度向上装置80は主に文法情報検索装置60の検索精度の向上を意図したものである。文法情報検索装置60の検索方式はキーワード完全一致検索であり、検索精度に問題がある。検索方式が全文検索である優良英文検索装置50の検索精度に問題はない。
優良英文検索装置50は、文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、学習者端末装置30Aから入力されたデータに基づいてデータベース70に格納されたセンテンス群から検索する。即ち、学習者が文法学習に適した優良センテンス(優良英文)を準備していない場合、サーバー装置40は、学習者端末装置30Aから入力された日本語のキーワードからデータベース70を全文検索して優良センテンスを出力する。
本発明に係る英文法学習システム10は、英文法学習のため文法情報を検索する目的に特化した非常に専門的な検索機能を備えるものである。英文法学習という高い専門性をクリアするために、上述した4つの構成要素、即ち優良英文検索装置50、文法情報検索装置60、データベース70、検索精度向上装置80を備える。
本発明に係る英文法学習システム10では文法情報を検索する文法情報検索装置60が最も重要な要素であるといえるが、他の優良英文検索装置50、データベース70、検索精度向上装置80のうち1つでも欠けると、文法の検索に特化するという目的を達成できない。これは、各構成要素に、上述した文法学習特有の課題を技術的に解決する処理や機能が備わっているからである。
図1に示すように、本実施形態に係るサーバー装置40において、優良英文検索装置50、文法情報検索装置60、検索精度向上装置80は、再検索手段90を介して互いに連動し、同時に各装置はデータベース70にデータ照会をかけ、一連の動きによって検索処理を行う。図1に示すように、サーバー装置40を文法検索に特化することを可能にした構成の根幹は、各要素の組み合わせにある。つまり、この組み合わせ、及びこれらの存在故に、本発明に係る英文法学習システム10は検索プログラムとして「高い専門性」を維持することができる。
図2は図1に示したサーバー装置の優良英文検索装置と文法情報検索装置の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、優良英文検索装置50は、受信部51と、入力部52と、検索出力部53とを備える。学習者が当該装置を利用の際、学習者に調べるセンテンス(英文)がない場合、優良センテンス(優良英文)の検索を最初に行う。即ち、優良英文検索装置50は、検索英文を準備していない学習者が入力部52に入力した検索ワード(日本語の単語や短い表現)を受信部51で受け取り、検索出力部53に送出する。
次に検索出力部53は、この検索ワードに基づいてデータベース70のコンテンツ記憶部73を検索し、優良センテンス(優良英文)を抽出する。尚、複数個の優良センテンスが同時に抽出可能である。
このとき、検索出力部53は、文法情報検索装置60に文法検索を実行させ、抽出した英文についての文法情報を取得する。即ち、文法情報検索装置60は、再検索手段90を介して、優良英文検索装置を用いた処理の検索結果の値(優良英文)を検索キーにして再検索する。再検索手段90は一連の処理である。これにより、学習者(ユーザー)にとって二度別々に検索することなく、迅速な文法情報の取得が可能になる。
文法情報検索装置60は、学習者端末装置30Bから入力されたセンテンス(英文)、並びに優良英文検索装置50から出力された優良センテンス(優良英文)についての文法情報をデータベース70のコンテンツ記憶部75から検索する。
図2に示すように、文法情報検索装置60は、受信部61と、入力部62と、検索結果出力部63とを備える。受信部61には、検索出力部53から出力された優良センテンス(優良英文)が再検索手段90を介して受信され、入力部62には、学習者端末装置30Bからの学習者が直接入力したセンテンスが受信され、両センテンスは次に検索結果出力部63に送出される。
ここで、再検索手段90の働きについて説明する。前述の説明にもあるが、そもそも、検索装置を2つ設けている理由は、学習者の検索ニーズ(学習者に調べるセンテンスがあるか否)に合わせることと、文法学習に適さないセンテンス・英文を排除するためである。そして、優良英文検索装置50と文法情報検索装置60の2つの検索装置を併用することで上記の問題を解決する。しかし、新たな問題は、二度検索することで発生する非効率性である。学習者が優良英文検索装置50で調べた英文をもう一度、文法情報検索装置60にかけて検索することは二度手間であり、操作手順が実用的ではない。
そこで、本実施形態では、優良英文検索装置50と文法情報検索装置60とを単純に併用するのではなく再検索手段90により連動させている。図2に示すように、再検索手段90が英文検索する動作と、文法情報検索する動作とが同じ動作になるようにすることで、検索の二度手間を防ぎ、作業の一連化を実現する。即ち、再検索手段90は再検索による連動という手法で複数の検索処理を一連化しているのである。これにより、前述の検索装置の併用で発生する非効率性は解消される。
データベース70は、多数のセンテンスを含むセンテンス群と、センテンス群中の各センテンスとその翻訳文、及びセンテンスについての文法情報を格納する。ここで、センテンス群は、文法学習に適した優良センテンス(優良英文)であり、センテンスの種類は文、段落、慣用句、文法表現、句、節、イディオム、フレーズ等、様々な長さの文章を含む。各センテンスは翻訳文とセットになり、文法情報に関連付けて格納されている。文法情報は、文型、時制、品詞、構文の種類、用法、文の要素、態、慣用表現等の文法規則、及び各規則についての説明文のことを指す。
図3は図1に示したサーバー装置のデータベースの概略構成を示すブロック図である。データベース70は、第1格納部71と、第2格納部72とを備える。第1格納部71は、優良英文検索装置50による優良センテンスの抽出でデータ照会に使用される。また、第2格納部72は、文法情報検索装置60による文法情報の抽出でデータ照会に使用される。
第1格納部71は、コンテンツ記憶部73とキーワード記憶部74とを備える。コンテンツ記憶部73では、多数の優良センテンスとその翻訳文を、キーワード記憶部74で記憶しているキーワードにタグ付けて(関連付けて)記憶している。これらのデータは、優良英文検索の検索結果として表示するため、事前に前もって格納される。
また、キーワード記憶部74には、コンテンツ記憶部73に格納済みの優良センテンス(優良英文)に関連する日本語のキーワードが格納されている。格納されるキーワードは全て単語、あるいは短い表現である。例えば「安い」、「子供」、「おすすめ」、「長い」、「いくら」、「レストラン」、「保険」、「めずらしい」、「安全な」のような短い日本語のキーワードが多数、例えば、数万個格納されている。尚、前述の文法規則(文型、時制、構文、品詞等)の具体的な名称をキーワードにしたり、日本語以外の言語をキーワードにして格納する場合もある。
第2格納部72には、コンテンツ記憶部75とキーワード記憶部76とを備える。コンテンツ記憶部75は、キーワード記憶部76に格納済みのセンテンス(英文)についての文法情報が格納されている。格納される文法情報には文法規則とその説明文が含まれる。尚、文法規則の説明文は一般の文法書に載っているような内容の日本語文字情報である。
キーワード記憶部76は多数のセンテンス群(英文)を記憶している。キーワード記憶部76の特徴として、格納されているセンテンスは大きく分けて2種類ある。1つ目のセンテンスは優良英文検索で使用する優良センテンス。優良センテンスの特徴は、1つのセンテンスで二役兼ねることである。即ち、第2格納部72(文法情報検索装置60のデータ記憶部)のキーワード記憶部76で「キーワード」として格納されている同センテンスが、第1格納部71(優良英文検索装置50のデータ格納部)では「コンテンツ」としてコンテンツ記憶部73に格納されるのである。センテンス自体は全く同じ文章(string型の文字列)であるが利用目的と働きが異なる。この「一人二役」の仕組みは、図1と図2に記述の再検索手段90を機能させるのに必要な手法である。
キーワード記憶部76に格納されているセンテンス群の2つ目のセンテンスは、学習者が自ら入力するセンテンスである。このセンテンスは、前述の優良センテンスと違い、学習者が文法情報検索装置60にセンテンスを入力する度に、同センテンス(新規センテンス)がキーワード記憶部76に自動的に格納される。新規センテンスを集積する理由は、文法情報検索装置60の検索精度を向上させるためである。学習者入力によるセンテンスをデータベースに集めることでデータ量が増し、キーワード記憶部76の記憶内容は常に修正・更新され、検索精度を改善していく。尚、集積されるセンテンスの種類によってはコンテンツ記憶部73にもセンテンスが追加され記憶内容が更新される。
次に、検索精度向上装置80の構成を説明する。検索精度向上装置80は、キーワード受信部81、キーワード識別部82、キーワード送信部83を備える。このうち、キーワード受信部81に、データ集積の対象となるセンテンス(英文)が受信される。この場合、センテンスが転送されるルート(手順)は2つ。1つ目は、優良英文検索装置50の利用から始まる検索精度向上手段のルート。2つ目は、文法情報検索装置60の利用から始まる検索精度向上手段のルート。集積されるセンテンスがどちらのルートを通るかは、学習者に調べるセンテンスがあるのか否か、が基準となる。
つまり、学習者がセンテンス(英文)を用意していない場合、検索精度向上装置80のキーワード受信部81は、優良英文検索装置50からのセンテンスを受信してキーワード識別部82に送出する。逆に、学習者がセンテンスを前もって用意している場合、キーワード受信部81は、文法情報検索装置60からのセンテンスを受信してキーワード識別部82に送出する。このように、入力されたセンテンスが通るルートは、学習者が選択する装置、学習者の準備状況によって異なる。
では次に、センテンス(英文)がキーワード識別部82に届いてからの手順を説明する。ここからの手順は入ってくるルートに関係なく共通のプロセスである。即ち、センテンスを受け取ったキーワード識別部82は、センテンスの重複を確認し、重複がなかった新規センテンスの文法情報をデータベース70のコンテンツ記憶部75から検出し、その文法情報を前記新規センテンスに関連付け、センテンスの優良性(正しい文法が使われているか否か)を判定する処理を実行する。最後に、キーワード送信部83は、前記新規センテンスをメタデータとして第2格納部72のキーワード記憶部76に書き込む。前述のキーワード識別部82で前期新規センテンスの優良性が確認されていれば第1格納部71のコンテンツ記憶部73にも前期新規センテンスが書き込まれる。
尚、検索精度向上手段において、検索精度向上装置80のキーワード受信部81、キーワード識別部82、キーワード送信部83で行う処理、及びその全工程は、人工知能(AI)を含むプログラミングによる制御によって自動化することができる。
次に英文法学習システム10の動作について説明する。図5は実施形態に係るサーバー装置の文法情報検索装置の動作を示すフローチャート、図6は実施形態に係るサーバー装置の優良英文検索装置の動作と文法情報検索装置の動作を合わせた動作を示すフローチャートである。図7は図4に示した検索精度向上装置の動作を示すフローチャート、図8は図1に示した英文法学習システムの動作(システムの要素全ての動作)を示すフローチャートである。
本実施形態に係る英文法学習システム10の特徴の1つは、学習者の条件によって手順のパターンを変更していくことにある。図5と図6は学習者の条件によって異なる2つの手順を説明している。学習者の条件は、学習者が文法学習に適する優良センテンス(優良英文)を用意できるか否かである。図5に学習者が優良英文を用意できた場合の手順を示し、図6に優良英文を用意できなかった場合の手順を示している。
再検索手段90は、優良英文検索装置50による優良英文検索と、文法情報検索装置60による文法情報検索とを「再検索」によって連動させる。再検索とは、プログラミングによる制御であり、クエリパラメータ(query parameter、あるいはクエリ文字列)によるリクエストを「二度」実行することである。この場合、1回目の検索(優良英文検索装置50での検索)で得られた結果のセンテンス(英文)を文字列型(string)のデータとして、2回目のリクエスト(文法情報検索装置60での処理)で使用するクエリパラメータに追加する。
追加方法は、結合代入演算子(ドットやドットイコール)を用いて当該センテンスをクエリパラメータ(文字列)に結合させる。そして、更新されたクエリパラメータをエコー(echo)させることで再検索手順が自動でセットされる。次にリンクが表示され、そのリンクをユーザーがクリックすることで再検索が実行される。
ここで、優良英文検索装置50と文法情報検索装置60のインタ−フェース(表示画面)について説明する。以下で説明するデザインは全てインターフェースデザインの一例にすぎない。まず、図9は優良英文検索装置50のインタ−フェース「優良英文検索入力画面110」を示し、図10は文法情報検索装置60のインタ−フェース「文法情報検索入力画面120」を示す。両図とも入力画面のインターフェースである。一方、図11、図12はともに検索結果を表示するインターフェースを示す。図11は文法情報検索装置のインターフェース「文法情報検索結果画面130」を示し、図12は優良英文検索装置のインターフェース「優良英文検索結果画面140」を示す。
次に、図5に記述の文法情報検索装置60の利用手順を説明する。手順は、センテンス(英文)の準備から始まる。学習者は文法情報を検索する前に、取得したい文法情報が使われている「センテンス(英文、あるいは他の言語の文)」が必要である。即ち、最初のステップは、装置に入力するための検索ワードを用意すること(ステップST1)。そして、学習者が実際にセンテンス(英文)を見つける、あるいは、センテンスが既に用意されていれば、検索準備ができた状態となる(ステップST2)。続いて、学習者は学習者端末装置30Bの文法情報検索入力画面120の文法情報検索入力欄121(図10)に用意したセンテンスを入力する(ステップST3)。
これにより、文法情報検索装置60が文法情報検索を開始する。入力されたセンテンス(英文)についての文法情報が見つかると検索結果が出力され、学習者端末装置30Bに英文の文法情報が表示される(ステップST4)。
次に、学習者にセンテンス(英文)がない場合に利用する優良英文検索装置50の利用手順を説明する。まず学習者は、前述の文法情報検索装置60の手順のように、文法情報を検索する前に検索ワードになりうるセンテンスを探し始める(ステップST11)。しかし、優良英文検索装置50の手順では、学習者がセンテンスを用意できない。特に文法学習に適した優良センテンス(優良英文)を見つけられない。このように、センテンス(英文)がない場合(ステップST12)、学習者は優良英文検索装置50を利用し、検索することで優良センテンスを用意する。図6は、優良英文検索装置50の利用手順と処理手順とを示す。
検索の手順はまず、優良英文検索装置50の学習者端末装置30Aに検索ワードを入力する。具体的な入力箇所は、図9に示す優良英文検索入力画面110のキーワード入力欄112で、そこに短い日本語キーワード(英語や他の言語も利用可能)を入力する(ステップST13)。尚、図9に示したインターフェースの例では、優良英文検索入力画面110にフィルター111が装備されており、フィルターでカテゴリーを絞ることで、より具体的に優良センテンス(優良英文)を検索できる。
次に、データ処理について説明する。学習者が優良英文検索装置50に入力した検索ワードは、クエリ文字列(query string、あるいはURLパラメータ)となってリクエストがかかり、データベース70の第1格納部71にデータ照会が行われ、全文検索が実行される。続いて、当該装置はコンテンツ記憶部73に格納された膨大なセンテンス群(英文)から、前方一致、後方一致でヒットした優良センテンス(優良英文)を抽出する。
抽出された優良センテンスが検索結果として表示されるインターフェースは、図12に示した優良英文検索結果画面140である。画面に複数個の優良センテンス(優良英文)とその翻訳文141〜143が表示される(ステップST14)。優良センテンスの表示と同時に、クエリパラメータ(query parameter、あるいはクエリ文字列)によるリクエストが実行され、当該の取得された優良センテンスは、検索キー(key)として文法情報検索装置60の受信部61に転送される。
次いで、文法情報検索装置60はデータベースの第2格納部72のキーワード記憶部76(図3)に通信し、完全一致方式によるキーワードの一致を試みる。条件が一致すると、ヒットしたコンテンツ(文法情報)が検索結果として検索結果出力部63に送られ、学習者端末装置30Aに表示される。
検索結果を示すインターフェースの優良英文検索結果画面140には、優良センテンス(優良英文)とその翻訳文141〜143が表示され、各センテンスには文法情報とその説明文へのハイパーリンク144〜146が表示される。各リンクをクリックすることで、文法情報が取得できるページに移動する。文法情報が取得できるページとは、文法情報検索結果画面130(図11)のような文法情報検索結果を表示するページである。文法情報検索結果画面130には文法情報とその説明文のハイパーリンク131〜133が表示される。
次に検索精度向上装置80の動作を、学習者端末装置30Bの役割と合わせて説明する。前述した語学学習を対象にした検索装置特有の問題の中には、検索精度の問題があり、その問題を技術的に解決するため、英文法学習システム10は検索精度向上装置80を備える。そして、検索精度向上装置80によるデータ集積を実行することで検索精度(文法情報検索装置の検索精度)が改善されるのである。
しかし、この検索精度の改善は、学習者の協力なしには実現できない。図1及び図4に示すように、検索精度向上装置80と学習者端末装置30Bが相互に作用し合うことで目的が達成される。検索精度向上装置80が機能する上で、学習者のインターネット20を介した、学習者端末装置30Bからの能動的参加は必要不可欠な要素である。
具体的に学習者の能動的参加とは、学習者が能動的に英文法学習システム10の機能を利用することで、利用したシステムにも変化や影響を与えること。特に、文法情報検索装置60を利用の際に行う検索ワードの入力作業が、文法情報の検索という本来の目的を超えて、利用した装置側に逆に影響を与えている。そのよい例が、文法情報検索装置60の利用を発端に始まる検索精度向上手段とその一連の工程。これは、学習者が自己目的(文法情報の検索)のためになした入力作業が、結果的に本発明の検索精度を高めることになる、というユニークな仕組み。即ち、英文法学習システム10と学習者(ユーザー)はお互い相互補完する関係にある、ということである。
続いて、センテンス(英文)のデータ集積の手順について詳しく説明する。まず、検索精度向上装置80が実行するデータ集積の特徴は、センテンスを「選択的」にデータ集積することである。即ち、学習者が入力した検索ワードをデータベース70にただ保存するのではなく、様々な条件に照らし合わせてセンテンス(英文)を厳格に識別した上で「新規センテンス」を確立し、データベース70に集積する。その様々な条件の1つが、入力されたセンテンスが優良な文章か否か、を判断すること。この識別作業には「文」が必要となるため、学習者が入力する検索ワードは、単語ではなくセンテンスや英文(他の外国語文も可)、又は単語が集合した意味の塊であることが条件となる。
実際、センテンスの集積(英文集積)は、図4に示すように、学習者端末装置30Bから文法情報検索装置60に入力されたセンテンス(英文)を、検索精度向上装置80が「メタデータ」としてデータベース70に追加・格納することにより実現される。図7に基づいて更に細かく説明する。まず、学習者が学習者端末装置30Bを介して、文法情報検索装置60の入力部に検索ワードとしてセンテンス(英文)を入力する(ステップST21)と、入力されたセンテンスはクエリ文字列(query string)として処理されて、検索精度向上装置80のキーワード受信部81に取り込まれる(ステップST22)。
取り込まれたセンテンス(英文)はそこでキャッシュとして一時保存される。次に、センテンスはキーワード識別部82に送られ、キーの重複を確認する処理が実行される。重複を確認する対象は、第2格納部72のキーワード記憶部76に格納されている検索キー(key、又はキー)である(ステップST23)。この検索キーは、後に行うキーワードの完全一致処理に用いられるもの。
重複がないことが確認されたセンテンス(英文)は次に、キーワード識別部82で振り分けられる。振り分けるとは、重複がなかったセンテンスに使われている文法と同じ文法情報をデータベース70のコンテンツ記憶部75から検出し、その文法情報を当該センテンスに関連付け、センテンスの優良性(正しい文法が使われているか否か)を判定し、チェックをクリアしたセンテンス、つまり、優良センテンス(優良英文)を文法規則の種類に基づいてデータベース70に格納することである(ステップST24)。
振り分け処理は、管理者によることや、AIの機械学習を含むプログラミングによる制御が利用できる。最後に、振り分けられたセンテンス(英文)はキーワード送信部83から、データベース70のキーワード記憶部76のメタデータ専用のテーブルに書き込まれる(ステップST25)。以上により、センテンス集積(英文集積)の一連の処理が完了する。
続いて、センテンス集積(英文集積)のプロセスが実際に、文法情報検索装置60の検索精度を向上させている仕組みと効果を説明する。新しいセンテンス(英文)が一度集積されれば、当該センテンスは「検索キー」としてデータベースに登録されるので、次回同じセンテンス、あるいは同じ検索ワードが入力されても、キー(key)の完全一致が保証される。このため、確実に検索結果(ヒット)が出力されるようになる。更に、このプロセスが継続され繰り返されることで、文法情報検索装置60の検索精度は段階的かつ永続的に改善されていく。
前述の「段階的かつ永続的な改善」という効果は、学習者端末装置30がインターネット20を介してサーバー装置40に接続されているからこそ実現できるものである。即ち、インターネット20では双方向にデータ通信がなされる環境(図1、図3)であるため、英文法学習システム10による文法情報検索手段を学習者に提供し、お返しに学習者は、新しい検索ワード(新規センテンス)の集積を手伝う形で、本発明の検索精度の向上に貢献する。そして、まさにその瞬間、本発明のサーバー装置と利用者との「相互補完」の仕組みが成立するのである。
これは、双方向で作用するというインターネットテクノロジーならではの特徴である。この特徴、並びに本発明の構成要素の機能、そして、段階的でコンスタントな新規センテンス(英文)の集積により、本発明の検索能力は、理論上、半永久的に向上していく。
次に、英文法学習システム10の一連の動作についてまとめて説明する。図8は図1に示した文法学習システムの動作を示すフローチャートである。
まず、例えば、文法を学習したいと考える学習者が優良センテンス(優良英文)を準備していない場合、学習者は最初に、サーバー装置40の優良英文検索装置50を利用して、文法学習に適した優良センテンスを取得して、それから、当該センテンスについての文法情報を検索し始める。これを図8のフローチャートで説明すると、最初のステップは、学習者(調べる英文なし)が優良センテンス検索(英文検索)を必要とする状況になり(ステップSA1)、学習者は学習者端末装置30Aから優良英文検索装置50にアクセスして優良センテンスの検索を開始する(ステップSA2)。このとき、学習者は優良英文検索装置50の入力部に検索ワードとして短い日本語表現を入力する(ステップSA3)。入力された検索ワードは優良英文検索装置50に転送され、優良英文検索装置50がデータ処理を開始し、クエリパラメータ(query parameter、あるいはクエリ文字列)によるリクエストを実行する(ステップSC1)。
次に、抽出された優良センテンス(優良英文)が、再検索手段90を介して文法情報検索装置60に送られ、当該センテンスについての文法情報を取得する目的で文法情報検索が開始する(ステップSA5)。
続いて、文法情報検索装置60は文法情報検索のデータ処理を開始し、クエリパラメータによるリクエストを実行する(ステップSD1)。文法情報検索装置60は、データベース70のキーワード記憶部76にデータ照会をして条件一致、不一致の判定、キー完全一致検索処理を行い(ステップSD2)、その検索結果を算出し、文法情報を学習者端末装置30Aに表示させる(ステップSD3)。学習者端末装置30Aでは、文法検索成功(ステップSA6)として、文法情報を表示する(ステップSA6)。
次に、学習者に優良センテンス(優良英文)がある、あるいは調べたいセンテンス(英文)を前もって用意している場合、学習者による文章検索(優良センテンス検索)は不要である(ステップSB1)。この場合、学習者(調べる英文あり)は学習者端末装置30Bから文法情報検索装置60に直接アクセスして自分の英文を入力することで、その英文についての文法情報検索が開始する(ステップSB2)。
文法情報検索が開始され、文法情報検索装置60はデータ処理をスタートし、クエリパラメータ(query parameter、あるいはクエリ文字列)によるリクエストを実行する(ステップSD1)。文法情報検索装置60は、データベース70のキーワード記憶部76にデータ照会をして条件一致、不一致の判定、キー完全一致検索処理を行い(ステップSD2)、その検索結果を算出し、文法情報を文法情報検索装置60に表示させる(ステップSD3)。同時に学習者端末装置30Bでも、文法検索成功として文法情報を表示する(ステップSB3)。
続いて、検索精度向上装置80について説明する。図4から確認すると、検索精度向上装置80は、文法情報検索装置60と学習者端末装置30Bに連なって接続されていることがわかる。このため、図8が示すように、新規のセンテンス(英文)は学習者端末装置30Bで入力され、文法情報検索装置60でクエリパラメータによるリクエストが実行され(ステップSD1)、前記センテンスが検索精度向上装置80に送出される。次に、クエリ文字列(query string)となったセンテンスを受け取った検索精度向上装置80が、データ集積(検索ワード集積)処理を開始する(ステップSE1)。
処理の最初のステップはセンテンス(英文)の重複の確認。方法は、データベース70の第2格納部にデータ照会を行い、キーワード記憶部76にメタデータとして格納済みのセンテンス群と学習者が新たに入力した検索ワード(英文)とを比較し重複の有無を識別する(ステップSE2)。重複がなければ、「新規センテンス」と確定し、その新規センテンスについての文法情報をコンテンツ記憶部75から検出する。次に、前記文法情報を前記新規センテンスに関連付け、更にセンテンスの優良性をチェックし、優良性が確認された新規センテンスだけを文法規則に基づいて振り分ける(ステップSE3)。
そして最後に、検索精度向上装置80は第2格納部72のキーワード記憶部76のメタデータ用のテーブルに「キー(key)」として新規センテンスをセットする(ステップSE4)。このとき、前述のセンテンスの優良性チェックで、優良センテンス(優良英文)と判断された新規センテンスは第1格納部71のコンテンツ記憶部73にも格納される。優良センテンスと判断されなければ、第2格納部72のキーワード記憶部76だけに格納される。
ここであらためて、優良英文ではない英文、即ち文法学習に適さない英語について説明する。文法学習に適さない英語とは「口語英語」のことである。口語英語の代表的な例は、洋楽の歌詞、TVドラマや映画のセリフ、SNSサイトのコメント欄、ブログ記事等で見られる口語的なくだけた英語・英文のことである。図13及び図14にこの例を例示する。同図に示すように口語英語の問題は、俗語や略語が多く使われていて文法が正確でないことである。
西南女学院大学の八尋春海とデニス・ウールブライト(八尋・ウールブライト、2013)は「口語英語は語法違反やスラングを含んでおり、そこで使われる構文や語彙には自ずと学習教材としての限界がある。」と、口語英語の教材としての問題点を指摘している。
これは文法学習において致命的といっても過言ではない。また、言語学者のティム・マーフィー(マーフィー、1992)も、歌で英語を学習する試みについて、英語の歌詞の多くは俗語が多く,文法のルールが守られていない、と英語の歌詞を例に口語英語の文法を疑問視している。即ち、口語英語を安易に英語学習、特に文法学習に取り入れることは危険なのである。
しかし、一番の問題は、こういった口語英語がインターネット上にあふれていること、そして文法学習に挑む学習者、特に初心者が間違って口語英語を教材に使ってしまうことである。
学習者には正しい教材の判断が難しい。そこで対策として、本発明では文法検索をする際に、口語英語を避けるアプローチを選択する。つまり、優良英文(文法規則が守られている文)だけが検索できる検索装置を設けるのである。本発明では優良英文を検索した後に、あらためて文法検索をする「二段階」の検索方式を採用している。
この方法であれば、学習者は口語英語による非効率な学習を避けることができる。特に、旅行英語、ビジネス英語、受験英語、資格英語の世界では口語英語の利用は学習者にとって不利益になる。八尋春海とデニス・ウールブライト(八尋・ウールブライト、2013)はまた「入試問題作成者は、問題の英語のレベルだけではなく内容の是非も考慮しているというのは想像に難くない。当然、高尚な内容の英文には、口語英語の入り込む余地はほとんどない。」と述べている。
口語英語を学ぶこと自体は英語一般的にはよいことであるが、受験や資格など文法学習を念頭に置いた場合、文法を学ぶ教材としてはやはり適さないのである。そして、文法学習を念頭に置いている本発明としては、英文法の学習をより効果的に意味のあるものにするために、口語英語を避けて文法学習ができる学習システムが必要であると考える。
本発明は、文法情報を効率良く検索できるサーバー装置、文法学習システム、文法情報取得方法、検索方法、検索プログラム、サーバー装置のデータ処理方法を提供し学習者が能動的に文法情報を取得して効率良く文法を学習できるので、産業上利用が可能である。
10:英文法学習システム
20:インターネット
30:学習者端末装置
30A:学習者端末装置
30B:学習者端末装置
40:サーバー装置
50:優良英文検索装置
51:受信部
52:入力部
53:検索出力部
60:文法情報検索装置
61:受信部
62:入力部
63:検索結果出力部
70:データベース
71:第1格納部
72:第2格納部
73:コンテンツ記憶部
74:キーワード記憶部
75:コンテンツ記憶部
76:キーワード記憶部
80:検索精度向上装置
81:キーワード受信部
82:キーワード識別部
83:キーワード送信部
90:再検索手段
110:優良英文検索入力画面
111:フィルター
112:キーワード入力欄
120:文法情報検索入力画面
121:文法情報検索入力欄
130:文法情報検索結果画面
131〜133:文法情報
140:優良英文検索結果画
141〜143:優良英文と翻訳文
144〜146:ハイパーリンク

Claims (8)

  1. 回線に接続された学習者端末装置から入力されたセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置であって、
    多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とを格納するデータベースと、
    前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群から検索する優良センテンス検索手段と、
    入力されたセンテンスについての前記文法情報を前記データベースから検索する文法情報検索手段と、
    を備えることを特徴とするサーバー装置。
  2. 前記学習者端末装置から入力される数多くのセンテンスの中から、前記データベースにまだ格納されていないセンテンスを新規センテンスとして選定し、この新規センテンスについての文法情報を前記データベースから検出し、前記文法情報を前記新規センテンスに関連付け、前記データベースに前記新規センテンスを格納する検索精度向上手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバー装置。
  3. 前記優良センテンス検索手段における検索と前記文法情報検索手段における検索とを連動させる再検索手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバー装置。
  4. 前記センテンスは英語であり、前記文法情報は英文法情報であることを特徴とする請求項1に記載のサーバー装置。
  5. 前記センテンスは、文、段落、慣用句、文法表現、イディオム、フレーズ、句、節のうちの1つであり、前記文法情報は、文型、時制、品詞、構文の種類、用法、文の要素、態、慣用表現のうち1つを含むものであり、各文法規則には説明文が付属することを特徴とする請求項1に記載のサーバー装置。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のサーバー装置と、このサーバー装置に回線で接続され、学習者が使用する学習者端末装置とを備えることを特徴とする文法学習システム。
  7. 回線に接続された学習者端末装置から入力されたセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置のデータ検索方法であって、
    多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とをデータベースに格納するステップと、
    前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群から検索するステップと、
    前記学習者端末装置から入力された前記センテンスについての前記文法情報を前記データベースから検索するステップと、
    を備えることを特徴とするデータ検索方法。
  8. 回線に接続された学習者端末装置から入力したセンテンスの文法情報を学習者端末に送出するサーバー装置を構成するコンピュータに、
    多数のセンテンスを含むセンテンス群と、前記センテンス群中の各センテンスについての前記文法情報とをデータベースに格納するステップと、
    前記文法情報を提供するのに適した優良センテンスを、前記学習者端末から入力されたデータに基づいて前記データベースに格納された前記センテンス群から検索するステップと、
    前記学習者端末装置から入力された前記センテンスについての前記文法情報を前記データベースから検索するステップと、
    を実行させることを特徴とする検索プログラム。
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